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技術 放射線撮影装置、放射線撮影システムおよびその作動方法{RADIATION IMAGING DEVICE、RADATION IMAGING SYSTEM AND OPERATING METHOD THEREOF}

出願人 ビューワークスカンパニーリミテッド
発明者 デニーラップイェンリー
出願日 2019年7月16日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-131229
公開日 2020年1月23日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2020-012826
状態 特許登録済
技術分野 放射線治療装置 その他の放射線取扱い
主要キーワード 量子ビーム 放射環境 放射線放出装置 電界ライン テストビーム 集積増幅器 背景放射線 ゴースティング
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

本発明は、放射線撮影システムを提供する。

解決手段

本発明の放射線撮影システムは、放射線放出装置および放射線撮影装置を含む。前記放射線撮影装置は、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、前記電気絶縁層に電気的に接続されるピクセルユニットアレイ、およびピクセルユニットアレイに接続されたトランジスタアレイを含む。

概要

背景

放射線撮影写真(Radiogram)は、放射線イメージ電荷画像方式変調パターン(image−wise modulated pattern)として直接とらえる放射線感応材質の層を用いて生成されてきた。入射したX線放射線の強度に応じて、ピクセル化された領域内でX線放射線により電気的または光学的に生成された電荷は、規則的に配列された個別の固体−状態放射線センサ(discrete solid−state radiation sensor)のアレイを用いて量子化される。

米国特許第5,319,206号には、薄膜トランジスタのような電気感応素子により対応するアナログピクセル画素)値に後続変換される電子正孔対(electron−hole pairs)の画像方式変調した領域分布を生成するために光伝導物質の層を用いるシステムが開示されている。米国特許第5,262,649号には、非晶質シリコンフォトダイオードのような感光素子により対応する画像方式変調した電荷の分布に後続変換される画像方式変調した光子分布を生成するためにリン光体(phosphor)またはシンチレーション(scintillation)物質を用いるシステムが開示されている。このような固体−状態システムは、ハロゲン化銀(silver halide)フィルム消費および化学的処理無しにX線放射線に繰り返し露出されるのに有用であるという利点がある。

先行技術である図1に示された従来の放射線撮影システム100のように、セレニウム(Selenium)のような光伝導物質を用いるシステムにおいて、画像方式変調したX線放射線に露出される前に、適切な電界を提供するために、電位が上部電極110に印加される。X線放射線に露出される間、電子−正孔対はX線放射線の画像方式変調パターンの強度に対応して誘電体層(dielectric layer)120下の光伝導層190から生成され、これらの電子−正孔対は高電圧電源装置により供給される印加されたバイアス(biasing)電界によって分離される。電子−正孔対は、光伝導層190の対向表面に向かって電界ラインに沿って互いに逆方向に移動する。X線放射線に露出された後、電荷画像は、電荷−収集電極130で受信され、基板170上に形成されたトランジスタ150のストレージキャパシタ160に格納される。その後、この画像電荷は、薄膜トランジスタの直交配列と電荷集積増幅器140によって読み出される。このような直接変換システムは、X線を変換する光伝導層の厚さにほぼ独立した高い空間解像度を保持するという明らかな長所を有する。しかし、現在、非常に制限的な数の直接変換光伝導体だけが商用製品に使用できる。

最も大衆的で且つ技術的に成熟した物質は、X線により生成された正孔および電子のいずれに対しても優れた電荷転送特性を有する非晶質セレニウムである。しかし、原子番号が34のセレニウムは低エネルギー領域、一般的に50KeV以下でのみ良好なX線吸収を有する。高エネルギーX線でのセレニウムの吸収係数は小さいため、適切なX線をとらえるためにさらに厚いセレニウム層が求められる。良い画像品質の非晶質セレニウムの製造の複雑性および難しさがセレニウム厚さと強い関数関係であるため、成功的なX線撮影製品は、乳房X線撮影(Mammography)、低エネルギーX線結晶学(Crystallography)および低エネルギー非破壊検査のようなさらに低いエネルギーX線の適用に制限される。

高エネルギーまたは高強度X線の適用のために、複数の電子−正孔対が各々の吸収されたX線光子から発生しうる。電子および正孔が電界に沿って電荷収集電極またはバイアス電極に移動する時、相当な数の電子および/または正孔がセレニウム層にトラップ(trap)されることができる。このようなトラップ電荷は、局所電界(local electric field)を変化させることによってその後の電荷転送および電荷生成効率を変化させ、「ゴースティング(Ghosting)」として知られた現象である後続画像に重なる以前画像のシャドー(shadow)を招く。このような電荷を除去し、均一な電荷変換特性にセレニウム層を回復させるためには、一般的に或る画像消去工程が求められる。

番目のX線に露出された後に、セレニウムは電荷トラッピング(Trapping)を経るため、ゴースティング効果にかかるようになる。このような望まない結果により、ゴースティングを減らすためには消去工程が必要である。非晶質セレニウムからのK−バンド放射線はまた画像解像度を低下させる。その結果、図1に示された従来技術のように、誘電体層120と電荷−収集電極130との間に光伝導物質を用いるシステムは、100keV−MV範囲のような高エネルギー範囲のX線において高品質(例えば、高解像度)の画像を生成することができない。実際に、このような従来技術の装置は、一般的に50KeV以下のような数十KeVまでの範囲で高解像度の画像を生成できるだけである。

したがって、高い放射線エネルギーまたは高線量(high dose)において解像度損失無しに、そしてゴースティングを最小化する放射線撮影システムを設計することが好ましい。

荷電粒子(charged particle)を用いる放射線治療の間、患者は(相当な背景X線およびγ線がある)高い背景放射線空間(high−background radiation room)にいることになる。このような環境で、荷電粒子に対する高い検出効率およびX線またはγ線に対する低い検出効率を有する検出器を有することが好ましい。

放射線治療の一つの方法は、陽子線療法であって、高エネルギーの陽子ビーム(proton beam)が患者に照射される。治療を提供する陽子線療法の一つの利点は、陽子体内特定位置にイオン化線量の大部分を注ぎ込んだ後、身体をこれ以上通過しないということである。このような効果は、ターゲット(target)を囲む組織の損傷を減らす。しかし、陽子ビームは身体を通過しないため、陽子線療法において、陽子は患者を通過した後には検出されることができず、陽子ビームのエネルギーを正確に検出するのは困難であった。

現在、医師にとっては、陽子ビームが治療のために所望の位置に放射されるか否かおよび陽子ビームの強度が所望のレベルにあるかどうかを知ろうとする要求がある。

通常、患者を治療するのに用いられる陽子ビームの検出または測定は可能ではなかった。その代わりに、別個の陽子ビーム(テストビーム)が検出器に対して照射され、ビームの位置および強度が検出される。別個の陽子ビーム(治療ビーム)が治療のために患者に照射される。

図6は、そのようなシステムの例を提供する。図6に示すように、従来の陽子ビーム治療システム600は、シンチレーションパネル601、カメラ602、およびシンチレーションパネル601からカメラにシンチレーション(光子)を誘導するためのミラー603を含む。

位置および強度がシステム600により検出された後に、システム600は移動し、治療ビームは患者に照射される。代案として、シミュレーションされたビームは、治療ビームと並列に生成できる。どの場合も、治療ビームの位置と強度のリアルタイム検出または「インライン線量測定(inline dosimetry)」は不可能である。その結果、シミュレーションされたビームと治療ビームの位置と強度の間に差があり、治療効果が足りないことがある。

概要

本発明は、放射線撮影システムを提供する。本発明の放射線撮影システムは、放射線放出装置および放射線撮影装置を含む。前記放射線撮影装置は、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、前記電気絶縁層に電気的に接続されるピクセルユニットアレイ、およびピクセルユニットアレイに接続されたトランジスタアレイを含む。

目的

先行技術である図1に示された従来の放射線撮影システム100のように、セレニウム(Selenium)のような光伝導物質を用いるシステムにおいて、画像方式変調したX線放射線に露出される前に、適切な電界を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、および前記電気絶縁層に電気的に接続され、前記電気絶縁層の下部表面と直接接触する複数のピクセルユニットを含む、放射線撮影装置

請求項2

前記複数のピクセルユニットの各々は、電荷収集電極を含むことを特徴とする、請求項1に記載の放射線撮影装置。

請求項3

前記電荷収集電極は、前記電気絶縁層内で前記電気絶縁層の下部表面に配置されることを特徴とする、請求項2に記載の放射線撮影装置。

請求項4

前記複数のピクセルユニットの各々は、電荷ストレージキャパシタおよび少なくとも一つのトランジスタをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の放射線撮影装置。

請求項5

前記複数のピクセルユニットは、前記電気絶縁層の下部表面に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の放射線撮影装置。

請求項6

前記トランジスタは、前記電荷収集電極と電荷集積増幅器との間に接続されることを特徴とする、請求項4に記載の放射線撮影装置。

請求項7

前記電気絶縁層の厚さは、少なくとも0.1マイクロメータ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の放射線撮影装置。

請求項8

放射線放出装置、および前記放射線放出装置から放射線を受信し、前記放射線に基づいて画像を生成するように構成された放射線撮影装置を含み、前記放射線撮影装置は、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、および前記電気絶縁層に電気的に接続され、前記電気絶縁層の下部表面と直接接触する複数のピクセルユニットを含む、放射線撮影システム

請求項9

前記複数のピクセルユニットの各々は電荷収集電極を含み、前記電荷収集電極は前記電気絶縁層内で前記電気絶縁層の下部表面に配置されることを特徴とする、請求項8に記載の放射線撮影システム。

請求項10

前記電気絶縁層は、パリレン(parylene)、BCB(Benzocyclobutene)およびポリイミドフィルム(KAPTON)のいずれか一つからなることを特徴とする、請求項8に記載の放射線撮影システム。

請求項11

前記放射線放出装置は、X線放出器であることを特徴とする、請求項8に記載の放射線撮影システム。

請求項12

前記放射線放出装置は、荷電粒子ビーム放出器であることを特徴とする、請求項8に記載の放射線撮影システム。

請求項13

前記荷電粒子ビーム放出器は、陽子ビーム放出器であることを特徴とする、請求項12に記載の放射線撮影システム。

請求項14

前記放射線撮影装置は、陽子ビームが前記放射線撮影装置を通過した後に患者照射されるように前記荷電粒子ビーム放出器と患者との間に配置されることを特徴とする、請求項13に記載の放射線撮影システム。

請求項15

前記電気絶縁層の厚さは、少なくとも0.1マイクロメータ以上であることを特徴とする、請求項13に記載の放射線撮影システム。

請求項16

上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、前記電気絶縁層に電気的に接続され、前記電気絶縁層の下部表面と直接接触する複数のピクセルユニット、および前記複数のピクセルユニットの各々に接続されたトランジスタを含む放射線撮影システムの作動方法であって、(1)前記上部電極にバイアス電圧印加するステップ、(2)前記上部電極に照射される放射線ビームに基づいて生成される荷電粒子を受信するステップであり、前記荷電粒子は前記電気絶縁層を貫通して電荷信号を生成するステップ、(3)複数の前記電荷信号が複数のストレージキャパシタに格納されるように前記電荷信号を前記ストレージキャパシタに格納するステップ、(4)一つの行のトランジスタのゲート線バイアス電圧の極性を変化させるステップ、および(5)複数の前記ストレージキャパシタ中の各々のストレージキャパシタに各々が接続された直交データ線から、電荷を集積電荷として集積するステップを含む、放射線撮影システムの作動方法。

請求項17

前記ステップ(5)は、前記集積電荷を値としてデジタル化し、前記値をコンピュータメモリに格納するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項18

(6)前記ゲート線バイアス電圧の極性を復元して前記一つの行のトランジスタをオフ状態になるようにするステップをさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項19

(7)前記ゲート線バイアス電圧の次の行の極性を変更して前記次の行のトランジスタをオン状態になるようにするステップをさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項20

複数の前記電荷信号が複数の前記荷電粒子によって生成され、前記複数のストレージキャパシタに複数の前記電荷信号が格納され、(8)各々の前記電荷信号が読み出されて前記コンピュータメモリに格納されるまで前記ステップ(5)、(6)および(7)を繰り返すステップをさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項21

前記バイアス電圧は、前記電気絶縁層の降伏電圧超過しない大きさとすることを特徴とする、請求項16に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項22

前記放射線ビームは、X線ビームであることを特徴とする、請求項16に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項23

前記上部電極から前記電気絶縁層に向かって前記電荷信号を受信する前に、前記トランジスタのゲートに前記ゲート線バイアス電圧を印加するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項22に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項24

前記トランジスタがオフ状態になるように前記ゲート線バイアス電圧が前記トランジスタの前記ゲートに印加されることを特徴とする、請求項23に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項25

前記ステップ(4)において、前記一つの行の全てのトランジスタがオン状態になるように前記一つの行のトランジスタのゲート線バイアス電圧の極性が変更されることを特徴とする、請求項24に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項26

前記放射線ビームは、陽子ビームであることを特徴とする、請求項16に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項27

前記陽子ビームが前記放射線撮影システムを通過した後に、前記陽子ビームを患者に照射するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項26に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項28

前記電気絶縁層は少なくとも0.1マイクロメータ以上であり、前記陽子ビームは前記電気絶縁層を貫通して通過することを特徴とする、請求項26に記載の放射線撮影システムの作動方法。

請求項29

前記放射線ビームは、電子ビームヘリウムイオンビーム炭素イオンビーム重イオンビームミュー粒子ビームおよびパイ中間子ビームのうちの一つであることを特徴とする、請求項16に記載の放射線撮影システムの作動方法。

技術分野

0001

本発明は、放射線撮影装置放射線撮影システムおよびその作動方法に関する。より詳しくは、本発明は、印加された電界(electric field)下で電気絶縁材料を用いる放射線撮影装置、放射線撮影システムおよびその作動方法に関する。

背景技術

0002

放射線撮影写真(Radiogram)は、放射線イメージ電荷画像方式変調パターン(image−wise modulated pattern)として直接とらえる放射線感応材質の層を用いて生成されてきた。入射したX線放射線の強度に応じて、ピクセル化された領域内でX線放射線により電気的または光学的に生成された電荷は、規則的に配列された個別の固体−状態放射線センサ(discrete solid−state radiation sensor)のアレイを用いて量子化される。

0003

米国特許第5,319,206号には、薄膜トランジスタのような電気感応素子により対応するアナログピクセル画素)値に後続変換される電子正孔対(electron−hole pairs)の画像方式変調した領域分布を生成するために光伝導物質の層を用いるシステムが開示されている。米国特許第5,262,649号には、非晶質シリコンフォトダイオードのような感光素子により対応する画像方式変調した電荷の分布に後続変換される画像方式変調した光子分布を生成するためにリン光体(phosphor)またはシンチレーション(scintillation)物質を用いるシステムが開示されている。このような固体−状態システムは、ハロゲン化銀(silver halide)フィルム消費および化学的処理無しにX線放射線に繰り返し露出されるのに有用であるという利点がある。

0004

先行技術である図1に示された従来の放射線撮影システム100のように、セレニウム(Selenium)のような光伝導物質を用いるシステムにおいて、画像方式変調したX線放射線に露出される前に、適切な電界を提供するために、電位が上部電極110に印加される。X線放射線に露出される間、電子−正孔対はX線放射線の画像方式変調パターンの強度に対応して誘電体層(dielectric layer)120下の光伝導層190から生成され、これらの電子−正孔対は高電圧電源装置により供給される印加されたバイアス(biasing)電界によって分離される。電子−正孔対は、光伝導層190の対向表面に向かって電界ラインに沿って互いに逆方向に移動する。X線放射線に露出された後、電荷画像は、電荷−収集電極130で受信され、基板170上に形成されたトランジスタ150のストレージキャパシタ160に格納される。その後、この画像電荷は、薄膜トランジスタの直交配列と電荷集積増幅器140によって読み出される。このような直接変換システムは、X線を変換する光伝導層の厚さにほぼ独立した高い空間解像度を保持するという明らかな長所を有する。しかし、現在、非常に制限的な数の直接変換光伝導体だけが商用製品に使用できる。

0005

最も大衆的で且つ技術的に成熟した物質は、X線により生成された正孔および電子のいずれに対しても優れた電荷転送特性を有する非晶質セレニウムである。しかし、原子番号が34のセレニウムは低エネルギー領域、一般的に50KeV以下でのみ良好なX線吸収を有する。高エネルギーX線でのセレニウムの吸収係数は小さいため、適切なX線をとらえるためにさらに厚いセレニウム層が求められる。良い画像品質の非晶質セレニウムの製造の複雑性および難しさがセレニウム厚さと強い関数関係であるため、成功的なX線撮影製品は、乳房X線撮影(Mammography)、低エネルギーX線結晶学(Crystallography)および低エネルギー非破壊検査のようなさらに低いエネルギーX線の適用に制限される。

0006

高エネルギーまたは高強度X線の適用のために、複数の電子−正孔対が各々の吸収されたX線光子から発生しうる。電子および正孔が電界に沿って電荷収集電極またはバイアス電極に移動する時、相当な数の電子および/または正孔がセレニウム層にトラップ(trap)されることができる。このようなトラップ電荷は、局所電界(local electric field)を変化させることによってその後の電荷転送および電荷生成効率を変化させ、「ゴースティング(Ghosting)」として知られた現象である後続画像に重なる以前画像のシャドー(shadow)を招く。このような電荷を除去し、均一な電荷変換特性にセレニウム層を回復させるためには、一般的に或る画像消去工程が求められる。

0007

番目のX線に露出された後に、セレニウムは電荷トラッピング(Trapping)を経るため、ゴースティング効果にかかるようになる。このような望まない結果により、ゴースティングを減らすためには消去工程が必要である。非晶質セレニウムからのK−バンド放射線はまた画像解像度を低下させる。その結果、図1に示された従来技術のように、誘電体層120と電荷−収集電極130との間に光伝導物質を用いるシステムは、100keV−MV範囲のような高エネルギー範囲のX線において高品質(例えば、高解像度)の画像を生成することができない。実際に、このような従来技術の装置は、一般的に50KeV以下のような数十KeVまでの範囲で高解像度の画像を生成できるだけである。

0008

したがって、高い放射線エネルギーまたは高線量(high dose)において解像度損失無しに、そしてゴースティングを最小化する放射線撮影システムを設計することが好ましい。

0009

荷電粒子(charged particle)を用いる放射線治療の間、患者は(相当な背景X線およびγ線がある)高い背景放射線空間(high−background radiation room)にいることになる。このような環境で、荷電粒子に対する高い検出効率およびX線またはγ線に対する低い検出効率を有する検出器を有することが好ましい。

0010

放射線治療の一つの方法は、陽子線療法であって、高エネルギーの陽子ビーム(proton beam)が患者に照射される。治療を提供する陽子線療法の一つの利点は、陽子体内特定位置にイオン化線量の大部分を注ぎ込んだ後、身体をこれ以上通過しないということである。このような効果は、ターゲット(target)を囲む組織の損傷を減らす。しかし、陽子ビームは身体を通過しないため、陽子線療法において、陽子は患者を通過した後には検出されることができず、陽子ビームのエネルギーを正確に検出するのは困難であった。

0011

現在、医師にとっては、陽子ビームが治療のために所望の位置に放射されるか否かおよび陽子ビームの強度が所望のレベルにあるかどうかを知ろうとする要求がある。

0012

通常、患者を治療するのに用いられる陽子ビームの検出または測定は可能ではなかった。その代わりに、別個の陽子ビーム(テストビーム)が検出器に対して照射され、ビームの位置および強度が検出される。別個の陽子ビーム(治療ビーム)が治療のために患者に照射される。

0013

図6は、そのようなシステムの例を提供する。図6に示すように、従来の陽子ビーム治療システム600は、シンチレーションパネル601、カメラ602、およびシンチレーションパネル601からカメラにシンチレーション(光子)を誘導するためのミラー603を含む。

0014

位置および強度がシステム600により検出された後に、システム600は移動し、治療ビームは患者に照射される。代案として、シミュレーションされたビームは、治療ビームと並列に生成できる。どの場合も、治療ビームの位置と強度のリアルタイム検出または「インライン線量測定(inline dosimetry)」は不可能である。その結果、シミュレーションされたビームと治療ビームの位置と強度の間に差があり、治療効果が足りないことがある。

課題を解決するための手段

0015

本発明の実施形態による放射線撮影装置は、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、前記電気絶縁層に電気的に接続され、前記電気絶縁層の下部表面と直接接触するピクセルユニットアレイ、および前記ピクセルユニットアレイに接続されたトランジスタアレイを含む。

0016

本発明の一実施形態において、放射線放出装置、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、前記電気絶縁層に電気的に接続され、前記電気絶縁層の下部表面と直接接触するピクセルユニットアレイ、および前記ピクセルユニットアレイに接続されたトランジスタアレイを含む放射線撮影システムが提供される。複数のピクセルユニットの各々は、電気絶縁層の下部表面に配置された電荷収集電極を含む。前記複数のピクセルユニットの各々は、電荷ストレージキャパシタおよび少なくとも一つのトランジスタをさらに含む。

0017

前記複数のピクセルユニットは、X線半導体無しに電気絶縁層に電気的に接続される。トランジスタは、電荷収集電極と電荷集積増幅器との間に接続される。

0018

本発明のまた他の実施形態において、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、前記電気絶縁層に電気的に接続され、前記電気絶縁層の下部表面と直接接触するピクセルユニットアレイ、および前記複数のピクセルユニットの各々に接続されたトランジスタを含む放射線撮影システムの作動方法が提供される。前記方法は、上部電極にバイアス電圧を印加するステップ荷電粒子ビームを受信するステップとして、前記荷電粒子ビームが電気絶縁層を貫通して電荷信号を生成するステップ、および複数の電荷信号は複数のストレージキャパシタに格納されるようにストレージキャパシタに電荷信号を格納するステップを含む。前記方法は、一つの行のトランジスタのゲート線バイアス電圧の極性を変更し、複数のストレージキャパシタ中の各々のストレージキャパシタに各々が接続された直交データ線からの電荷を集積するステップをさらに含む。

0019

したがって、本発明の目的、側面および長所は、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、前記電気絶縁層の上部表面上の上部電極、X線半導体無しに電気絶縁層に電気的に接続されたピクセルユニットアレイ、およびピクセルユニットアレイに接続されたトランジスタアレイを含む放射線撮影システムを提供することにある。

0020

本発明の他の目的、側面および長所は、同一の参照番号が同一の構成要素、要素または特徴を示す、次の説明および添付図面を参照することによってさらに明らかになるものである。

図面の簡単な説明

0021

直接変換技術(Direct Conversion Technology:DCT)を用いる従来の放射線撮影システムの概略図を示す。
本発明の一実施形態による放射線撮影システムの概略図を示す。
本発明の一実施形態による読み出し回路の概略図を示す。
本発明の一実施形態による放射線撮影システムを作動させる方法のフローチャートを示す。
本発明の一実施形態による放射線撮影システム200から取得したX線画像と従来の放射線撮影システムから取得したX線画像の比較を示す。
陽子ビーム治療環境で陽子ビーム放射を検出するための従来技術の装置を示す。
本発明の一実施形態による陽子ビーム治療システムである。
本発明の一実施形態によるSOBP(Spread out Bragg Peak)陽子ビーム撮影システムを用いて得られたスターターゲットイメージである。
本発明の一実施形態による放射線撮影システムを用いて取得した陽子ペンシルビーム(pencil beam)のイメージを示すグラフィックユーザインターフェースGUI)である。
本発明の一実施形態による撮影システムにより測定された様々な位置座標およびビーム強度プロファイルを有する5個の陽子ペンシルビームの強度を示すグラフである。

実施例

0022

簡略化および例示の目的で、本発明は主に例示的な実施形態を参照して説明する。以下の説明において、本発明の完全な理解を提供するために多数の特定の細部事項提示される。しかし、通常の技術者であれば、本発明がこのような特定の細部事項に制限されずに実施できるのは明らかなことである。他の例において、本発明を不要に不明瞭にするのを避けるために、公知の方法および構造については詳細に説明しない。

0023

本発明の実施形態は、放射線撮影システムおよび放射線撮影システムを作動させる方法を提供する。本発明の詳細な内容は、下記の実施形態を参照してより詳しく説明される。本明細書に含まれていない実施形態は通常の技術者に容易に認識および理解できるものであって、その説明は省略する。

0024

放射線は、X線、γ線およびイオン化放射線から少なくとも一つ以上が選択される。イオン化放射線は、物質を貫通し、シンチレーション物質から光を生成する全ての放射線であればよい。例えば、イオン化放射線は、α線β線量子ビーム、荷電粒子ビーム、中性子などである。

0025

図2は、本発明の実施形態による放射線撮影システム200を示す概略図である。放射線撮影システム200は、放射線放出装置205および放射線撮影装置206を含む。一実施形態は、荷電粒子放射線と関連して以下で説明される。荷電粒子放射線の例は、イオンビーム放射線である。荷電粒子放射線またはイオンビーム放射線の例は、陽子ビーム放射線、ヘリウムイオンビーム炭素イオンビーム、重(heavy)イオンビーム、電子ビームミュー粒子(muon)ビーム、パイ中間子(pion)ビームなどである。放射線撮影装置206は、上部電極210、電気絶縁層220および電荷収集電極230を含む。放射線撮影システム200は、電荷集積増幅器240、トランジスタ250およびストレージキャパシタ260をさらに含む。上部電極210は、スパッタリング(sputtering)蒸着および/または接着により形成され、金属のような任意の導電性物質で形成される。電気絶縁層220の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(TEFLON(登録商標))およびアクリル樹脂のような、水素(H)、酸素(O)、炭素(C)、窒素(N)、フッ素(F)のような、低いZ物質(例えば、核内に陽子の低い原子番号を有する化学元素)を含む有機化合物で形成されるが、これらに限定されるものではない。電気絶縁層220の好ましい材料の例としては、絶縁耐力(dielectric strength)の高いパリレン(parylene)、BCB(Benzocyclobutene)、ポリイミドフィルム(KAPTON)が挙げられる。パリレンに対して真空蒸着が使用でき、好ましくは、50ミクロン(micron)の厚さを有するフィルムテープを準備することによってパリレンまたはカプトン(KAPTON)のいずれか一つに対して接着が使用できる。図2において、放射線撮影装置206の左側にあるキャパシタは、電気絶縁層220およびストレージキャパシタ260の静電容量(capacitance)を示す。

0026

放射線撮影システム200において、放射線放出装置205は放射線撮影装置206の上部に配置され、上部電極210は電気絶縁層220の上部面に配置され、ピクセルユニットとしての電荷収集電極230は電気絶縁層220の下部面に配置される。一実施形態において、ピクセルユニットとしての電荷収集電極230は、電気絶縁層220内で電気絶縁層220の下部面に配置される。一実施形態において、ピクセルユニットは電気絶縁層220に電気的に接続され、少なくとも一つのトランジスタはピクセルユニットが電気絶縁層220の下部表面に配置されるように各ピクセルユニットに接続される。各々のトランジスタは電荷収集電極230のうちの一つとグラウンド(ground)との間に接続され、電子収集電極230は電気絶縁層220の下部表面内に位置してもよい。

0027

他の実施形態において、ピクセルユニットは、電荷収集電極230、ストレージキャパシタ260およびトランジスタ250を含むことができる。電荷収集電極230は、電気絶縁層220のピクセル領域で電荷信号を収集する。ストレージキャパシタ260は、電荷収集電極230により収集された電荷信号を格納するように電荷収集電極230に接続される。電界効果トランジスタFET)250は、電荷収集電極230に接続され、ストレージキャパシタ260および外部の電荷集積増幅器240との間のスイッチとして作用する。

0028

本発明の実施形態による検出器(放射線撮影システム200とも称する)において、荷電粒子が誘電体層(電気絶縁層)220を横切る時点で、その経路に沿う連続的なイオン化は、バイアス電極210からピクセル電極230に電流伝導されるのを許容する伝導性チャネルを形成する。この伝導性チャネルは、荷電粒子が誘電体層220を横切る時にのみ開放される。その反面、X線またはγ線光子と誘電体層220の光−電気(photo−electric)相互作用は、相互作用点に限定された電子−正孔対のグループを生成する。バイアス電極とピクセル電極との間の電界があっても、誘電体層220での電子−正孔対の電荷分離および移動性は制限され、それにより、バイアス電極からピクセル電極への電流を許容する伝導性経路を生成するためには、ピクセルで隣接した位置での複数のX線またはγ線光子の相互作用が求められる。この検出器200(または放射線撮影システム200)において、単一のX線またはγ線の検出は低いが、荷電粒子の検出は高い。よって、高い背景光放射環境においても背景光子ノイズに対する荷電粒子信号の比率が高い。

0029

図3は、本発明の一実施形態による読み出し回路300の概略図を示す。

0030

図3に示すように、ピクセル行列は、N行(row)×M列(column)のように多重行および多重列で配列される。図3は3行×3列の配列を示しているが、異なる数の行と列が用いられてもよい。各行のトランジスタのゲート線は、複数の外部ゲートドライバの各々に接続される。ゲート線に直交する各列のトランジスタのデータ線は、複数の電荷集積増幅器の各々に接続される。放射線ビームに露出される前に、電気絶縁体降伏電圧(breakdown voltage)を超過しない大きさを有するバイアス電圧が上部電極210に印加され、負電圧(negative voltage)がピクセルFETトランジスタの全てのゲート電極に印加される。放射線ビームが露出される間、絶縁層220のイオン化チャネル電流は、放射線の強度または線量(dose)に比例して増加する。各ピクセル上のローカルイオン化チャネル電荷は、ストレージキャパシタ260に格納される。

0031

放射線ビーム露出に起因した画像の読み出しの間、一つの行(1行、2行または3行)でのゲート電圧は負(negative)の値から正(positive)の値に変換され、その行の各ピクセルに格納された電荷が直交データ線301a、301b、301cを経て各々の電荷集積増幅器240a、240b、240cに伝達されるようにし、次いで処理コンピュータ図3に図示せず)によりデジタル化される。行列の一つの行のデータが完了した後、その行のゲート線の電位は負の値に戻り、FETトランジスタは「オフ(Off)」状態に戻る。ゲート線の次の行の電位は負の値から正の値に変換され、格納された電荷が直交する電荷集積増幅器に流れるようになる。このプロセスは、ピクセル行列の全ての電荷が読み出されるまで交互に繰り返されるであろう。

0032

一実施形態において、ピクセルユニットアレイは、非晶質セレニウムのような電荷生成物質(Charge Generation Material:CGM)を有する放射線変換器のための介在層(intervening layer)を備えず、またはX線エネルギーを電子−正孔対に変換するための光伝導層を備えず、電気絶縁層220に直接結合される。セレニウムからなる層がない電気絶縁材料の薄い層を用いれば、光子と絶縁材料の相互作用である光電効果(photo−electric effect)による電荷生成効率は、光子のセレニウムとの相互作用による電荷生成効率より通常100倍低い。しかし、粒子ビーム放射線に露出されれば、イオン化チャネルを通過する電荷は高い空間解像度を保持する反面、さらに低い桁数の電荷トラッピング(trapping)または続く画像に影響を与える局所電界の変化を示す。電気絶縁層220および電気絶縁層220内に電荷収集電極230を有する放射線撮影システム200は、セレニウムからなる層を有さず、電気絶縁層220上に電子を遮断する層を有しない。

0033

本発明に係る一実施形態において、放射線撮影システム200は、粒子放射線ビームから画像を得ることができる。エネルギーを有する荷電粒子が絶縁体を横切れば、荷電粒子は絶縁材料内の中性原子をイオン化させ、その経路に沿ってイオン化チャネルを形成する。このイオン化チャネルは、バイアス電極と各々のピクセルのストレージキャパシタ内に蓄積された電荷を有するピクセル電極との間に電流が流れるようにする。このイオン化チャネルは、絶縁層からエネルギーを有する荷電粒子が離脱すれば閉じられる。絶縁材料のイオン化は、電子ビーム、陽子ビーム、ヘリウムイオンビーム、炭素イオンビーム、重イオンビーム、ミュー粒子ビーム、パイ中間子ビームなどを含む様々な類型の荷電粒子ビーム放射線によって発生しうる。

0034

本発明に係る一実施形態において、放射線ビームは高強度のX線ビームであり、X線エネルギーは約5KeV〜約10MeVの範囲である。伝導性チャネルは、ピクセル内の多重X線光子の濃度がバイアス電極とピクセル電極との間の連続的な経路を形成するのに十分に高い場合に形成される。特に、本発明の実施形態は、50KeV(または50KeV〜10MeV)より大きいエネルギーレベルを有する高強度のX線を用いて高解像度の画像を生成することができ、これは従来技術の装置が高解像度の画像を生成できる範囲を脱したのである。さらに、本発明の実施形態は、100KeVまたはそれ以上(または100KeV〜10MeV)のエネルギーレベルを有する高強度のX線を用いて高解像度の画像を生成することができ、これは従来技術の装置が高解像度の画像を生成できる範囲を相当に超過したのである。しかし、本発明の範囲を脱せず、且つ、放射線撮影システム200を用いる目的に応じて任意の特定のレベルのX線エネルギーが適用されることができる。

0035

一実施形態によれば、上部電極210に印加される放射線の範囲は、時間当たりに50ミリレントゲン(milliroentgen)(mR/hr)またはそれ以上である。他の実施形態において、上部電極210に印加される放射線の範囲は、100mR/hrまたはそれ以上である。一実施形態によれば、電気絶縁層220は、約0.1マイクロメータまたはそれ以上の厚さを有することができる。本発明の説明および請求範囲によれば、用語「約0.1マイクロメータ」は10%以下の変化を意味する。しかし、電気絶縁層220の厚さは、本発明の範囲を脱せずに、放射線撮影システム200を用いる目的に応じて選択されることができる。一実施形態によれば、電気絶縁層220は、10mm以下の厚さを有する。

0036

一実施形態において、放射線撮影システム200は陽子ビームシステムであり、放射線撮影システム200の上部電極210に陽子ビームを照射することによって画像が生成され、電気絶縁層220は十分に薄くて放射線撮影システム200内で電荷を生成した後、陽子ビームは電気絶縁層220を通過して患者に伝達される。このような実施形態において、電気絶縁層は、少なくとも約0.1マイクロメータである。

0037

一実施形態において、電気絶縁層220は、電荷収集電極230の上部に蒸着される。電荷収集電極230は、上部電極210が付着される電気絶縁層220の上部表面に対向する電気絶縁層220の下部表面に配置される。他の実施形態において、電荷収集電極230は、図2に示すように、電気絶縁層220の下部表面において電気絶縁層220内に一体化できる。本発明の実施形態において、電荷収集電極230は電気絶縁層220と直接接触し、または、言い換えれば、光伝導層が電荷収集電極230と電気絶縁層220との間に形成されない。一実施形態において、上部電極210は、電気絶縁層220の上部表面に直接形成され、電気絶縁層220の上部表面と直接接触する。

0038

一実施形態において、放射線撮影システム200の放射線撮影装置206は、基板270、ストレージキャパシタ260、トランジスタ250および電荷集積増幅器240を含む商業的に利用可能な薄膜トランジスタパネルから始めて準備できる。液晶ディスプレイに用いられる商業的に利用可能なパネルは、薄膜トランジスタパネルを製造するための便利な出発点でもある。電荷収集電極230は、薄膜トランジスタパネル上に形成される。電荷収集電極230の表面上に、電気絶縁層220が適用される。電気絶縁層220は、電荷収集電極230上に直接形成される。また、電気絶縁層220は、薄膜トランジスタパネル上に直接形成される。上部電極210は、電気絶縁層220上に形成される。

0039

従来のシンチレーション撮影検出器の閃光(scintillating light)はフォトダイオードにより光を電気的電荷に変換する前に通常数百ミクロン(micron)の遠い距離を移動する必要がある。このような長い光学経路に沿って、従来のシンチレーション撮影検出器の閃光はシンチレーション物質内部で散乱し、その結果、画像の鮮明度が低下する。

0040

その反面、非晶質セレニウムのような従来の直接変換光伝導物質の問題点は、光伝導層内で生成された一部の電荷が光伝導層内でトラップされた電荷として留まり続けるだけでなく、光伝導層の表面と隣接した層の間の平坦な界面(interface)に留まることができるということである。このような残余電気的電荷は、次のX線露出前に完全に除去されなければならない。そうでなければ、以前の放射線パターンと関わる虚像(false image)パターンが後続する放射線画像に追加されうる。本発明の放射線撮影システム200において、相当なヒステリシスの(hysteretic)電荷移動がない電気絶縁材料は上部電極210、電気絶縁層220および電荷収集電極230の新しい構造または実現に用いられ、残留電荷消去方式が撮影に必要でなく、高い空間解像度が保持できる。

0041

図4は、本発明の一実施形態による、放射線撮影システム200を動作させる方法400のフローチャートを示す。放射線撮影システムは、上部表面および下部表面を有する電気絶縁層、電気絶縁層の上部表面上の上部電極、電気絶縁層に電気的に接続されたピクセルユニットアレイ、およびピクセルユニットアレイに接続されたトランジスタアレイを有する放射線画像生成装置を含む。方法400は、コンピュータ・システムにおいてグラフィックユーザインターフェース(GUI)を用いて電子的に実行および動作される。例えば、ユーザは、コンピュータ・システムのGUIと相互作用して、放射線を放出するように放射線放出装置を制御する命令を生成し、放出された放射線に基づいて電気信号を出力するのに必要な電荷を生成するように放射線イメージ生成装置を制御することができる。その次に、コンピュータ・システムは、受信された信号をディスプレイ装置上に出力される画像に変換するか、または電気的格納装置メモリ)に格納することができる。

0042

高い空間画像解像度を有する画像を得るために使用できる図2および3に示された放射線撮影システム200の方法の実施形態を、図4に示された方法400のフローチャートを参照して説明することにする。方法400は、一般化された例示を示し、本発明の範囲を脱せずに他のステップが追加されるかまたは既存ステップが除去、修正または再配列できることは通常の技術者にとって明らかなことである。また、前記方法400は一例として放射線撮影システム200に関して説明されたが、これに限定されず、前記方法400は他の類型の放射線撮影システムで実行できる。

0043

ステップ401において、電気絶縁層の降伏電圧を超過しない大きさ以下のバイアス電圧が電気絶縁層220に向かって上部電極210に印加される。

0044

ステップ402において、ゲート線バイアス電圧がトランジスタ250のゲートに印加され、トランジスタ250の各々を「オフ」状態にする。

0045

ステップ403において、放射線放出装置205から放射線が放出され、上部電極210から電気絶縁層220に向かって信号が受信される。受信された信号に基づいて、荷電粒子が電気絶縁層220を貫通して電荷信号を生成する。一実施形態において、放射線は高強度のX線放射線であり、光子はX線光子である。一実施形態によれば、X線信号の電圧は、5KeV〜約10MeVの範囲である。一実施形態によれば、上部電極210に印加される放射線の範囲は、時間当たりに50ミリレントゲン(mR/hr)またはそれ以上である。他の実施形態において、上部電極210に印加される放射線の範囲は、100mR/hrまたはそれ以上である。他の実施形態によれば、放射線は陽子ビーム放射線であり、光子は上部電極210に照射される陽子ビームに基づいて生成される。ステップ403において、信号はピクセルユニットアレイで収集される。各ピクセルユニットは、図2に示すように、電気絶縁層220の下部面に配置された電荷収集電極230を含む。ステップ403において、信号は電気絶縁層220内に収集される。

0046

ステップ404において、電荷信号は電荷ストレージキャパシタ260に格納される。一つの行のゲート線バイアス電圧の極性が変更され、各行の全てのピクセルトランジスタが「オン(On)」状態になるようにする。さらに、直交データ線からの電荷が集積された後、集積された電荷がコンピュータメモリに格納される値としてデジタル化される。ゲート線バイアス電圧の極性が復元され、各行のトランジスタが「オフ(Off)」状態になるようにする。次の行のゲート線バイアス電圧の極性が変更され、次の行の全てのピクセルトランジスタが「オン」状態になるようにする。このようなステップは、アレイに格納された全ての電荷信号が読み出されてコンピュータメモリに格納されるまで繰り返される。

0047

ステップ405において、電荷ストレージキャパシタに格納された信号に基づいて放射線画像が生成され、生成された放射線画像はディスプレイに表示される。放射線画像は、コンピュータモニターまたはフィルムまたは紙を介して電気的に表示できる。

0048

図5は、本発明の一実施形態による放射線撮影システム200から取得したX線画像と従来の放射線撮影システムから取得したX線画像の比較を示す。図5(A)および図5(C)は、本発明の一実施形態による放射線撮影システム200から取得したX線画像を示す。図5(B)は、間接変換方法を用いるX線検出器から取得したX線画像を示す。図5(D)は、光伝導層190を含む、図1に示したものと類似した構造を含むX線検出器から直接変換方法を用いて取得したX線画像を示す。本発明の一実施形態による放射線撮影システム200から取得したX線画像は、間接変換方法を用いるX線検出器から取得したX線画像に比して優れた画像品質を示す。また、本発明の一実施形態による放射線撮影システム200から取得したX線画像は、直接変換方法を用いるX線検出器から取得したX線画像に比してさらに良いイメージ品質または少なくとも同一の品質を示す。

0049

検出量子効率(Detective Quantum Efficiency、DQE)」は、検出装置がどれほど効率的であるかの尺度である。放射線撮影システム200に対するDQEはX線およびγ線に対して10%未満であり、イメージ化可能なデータを得るために高エネルギーX線の使用を要する。しかし、陽子ビーム放射線(荷電粒子)に対する放射線撮影システム200のDQEは100%に近く(すなわち、98%〜100%の範囲内)非常に高い。一つのX線またはγ線は、検出可能なイメージ化可能ポイント(imageable point)を生成することができない。しかし、陽子のような全ての単一荷電粒子は絶縁層を横切るため、放射線撮影システム200内でイメージ化可能ポイントを生成する。

0050

また、陽子線療法において、患者は高い背景放射線空間(すなわち、相当な背景X線およびγ線がある所)にいる。X線およびγ線のDQEは放射線撮影システム200では低いが、荷電粒子の検出は高いため、高い背景放射線の環境においても陽子ビームを用いる放射線撮影システムの正確度は高い。その結果、一実施形態によれば、放射線撮影システムは、陽子放射線治療動作において陽子ビームを受信するのに用いられる。

0051

図7は、一実施形態による放射線治療システムを示す。特に、図7は、陽子ビーム放射線治療システム700を示す。このシステムは、陽子加速器701、陽子シェーパ(proton shaper)702および撮影システム703を含む。

0052

作動時、陽子粒子は、陽子加速器701により加速される。陽子加速器701により加速された陽子粒子は、所望の形状のビームを形成するために陽子シェーパ702を通過する。例えば、患者704の腫瘍が治療される実施形態において、陽子シェーパ702は、陽子加速器701により加速された陽子ビームを腫瘍の直径に対応する直径(または腫瘍に対して予め決定された大きさ内で)を有するように成形する。陽子シェーパ702は、磁石コイルコリメータなどを用いて加速された陽子ビームを成形する。

0053

撮影システム703は、図2の放射線撮影システム200に対応する。本発明の実施形態によれば、放射線撮影システム200の電気絶縁層220は、粒子ビームが陽子ビームが終結する患者704に達するために撮影システム703を通過することを許容するように十分に薄い。一実施形態において、電気絶縁層220は、少なくとも約0.1マイクロメータである。

0054

一実施形態において、システム700は、撮影制御コンピュータ705を含む。撮影制御コンピュータ705は、撮影システム703を介して患者704に特定の形状の陽子ビームを放出するように陽子加速器701および陽子シェーパ702の動作を制御する、制御回路を含むかまたはプログラムされる。前記撮影制御コンピュータ705は、撮影システム703を通過する陽子ビームに基づいて撮影システム703からの信号をさらに受信し、受信された信号に基づいてデータを格納および分析し、画像を生成することができる。一実施形態において、撮影制御コンピュータ705は、患者704の位置データを格納し、撮影システム703から受信された信号に基づいて陽子ビームの位置データを患者704の位置データにマッピングする。

0055

図8は、陽子加速器701からの150MeV SOBP(Spread out Bragg Peak)陽子ビームおよび本発明の実施形態による撮影システム703を用いて、患者704の代わりに得られたスターターゲットのイメージである。

0056

図9は、本発明の一実施形態による撮影制御コンピュータ705で用いられるグラフィックユーザインターフェース(GUI)の例である。GUIは、撮影システム703により出力された信号および陽子ペンシルビームの強度プロファイル902に基づいて生成された150MeV陽子ペンシルビームを描写するイメージ901を含む。

0057

図10は、本発明の実施形態による撮影システム703により測定された5個の陽子ペンシルビーム10a、10b、10c、10dおよび10eの強度プロファイルおよび位置を示すグラフである。図10に示すように、撮影システム703は、撮影制御コンピュータ705によりグラフで表されるようにX軸およびY軸(図10ではX軸のみ示される)に沿って強度および位置データを出力することができる。

0058

本発明の全体にわたって具体的に説明したが、本発明の代表的な実施形態は、広範囲応用分野にわたって有用性を有し、以上の論議は、制限的に意図されたものではなく、制限的に解釈されてもいけず、本発明の様態に対する例示的な論議として提示されたものである。

0059

本明細書に記述し例示したものは、本発明の実施形態の一部の変形例による実施形態である。本明細書で用いられた用語、説明および図面は単に説明のためのものであって、限定的な意味を有するものではない。通常の技術者であれば、本発明の思想および範囲内で多くの変形が可能であることを分かるはずである。本発明は次の請求範囲およびその均等物によって定義されるものであり、ここでの全ての用語は特に明示されない限り最も広い意味で意味がある。

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