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技術 ゴムと樹脂を直接接着した複合体部品

出願人 株式会社フコク
発明者 畠山耕陽小松直道渡邊剛
出願日 2018年7月18日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-134670
公開日 2020年1月23日 (11ヶ月経過) 公開番号 2020-011432
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 高分子組成物
主要キーワード 切りこみ 燃費削減 ロール作業 被接着材 高活性水 金属製部品 接着剥離試験 エンジン冷却システム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年1月23日)のものです。
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図面 (2)

課題

高温下(温度80℃〜120℃条件下)のロングライフクーラントLLC)や尿素水への浸漬後においても十分な接着強度を有するゴム樹脂複合体部品の提供。

解決手段

尿素SCRシステム、あるいはエンジン冷却システムに使用されるゴム−樹脂複合体部品であって、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して12重量部超30重量部以下の過酸化物を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とが直接に接合しているゴム−樹脂複合体部品。

概要

背景

特開平2−150439号公報(特許文献1)には、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(EPDM)やアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)に代表されるカルボキシル基含有ゴムと、ポリアミド樹脂(PA)とポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)を含有する熱可塑性樹脂とを、140〜200℃の温度で2〜30分の共架橋反応に供して得られる複合体が、十分な接着強度、良好な耐溶剤性耐候性を有する旨が記載されている。

特開平11−286075号公報(特許文献2)には、スチレンーブタジエンゴムSBR)、天然ゴム(NR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、酸成分を共重合させたエチレンープロピレン共重合体(x−EPM)、エチレンーアクリル酸及びアクリル酸エステル共重合体(EAM)から選択される一つあるいは複数のゴムと、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とを接着剤を用いることなく直接接着させることによって得られる積層ゴム構造体が、十分な接着強度及び塩水防露化での耐久性を有する旨が記載されている。

特許第3986825号公報(特許文献3)には、分子軌道法による特定の軌道相互作用エネルギー係数を有する水素原子アミノ基等の水素原子)又は硫黄原子チオ基等の硫黄原子)が、ラジカル発生剤有機過酸化物等)に対して高い活性を有するとの知見に基づき、一分子中に複数の高活性水素又は硫黄原子を有する熱可塑性樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムジエン系ゴム等)とを加硫又は架橋に供し、樹脂とゴムとが直接接着した複合体を得ることが記載されている。有機過酸化物として広範な化合物が挙げられており、有機過酸化物の割合は未加硫ゴム100重量部に対して0.5〜15重量部とされている。なお、硫黄は、イオン的な反応を引き起こし、ラジカル発生効率がかなり低いだけでなく、発生したラジカルをトラップするため、ラジカル発生剤として使用できない旨が記載されている。

特許第3898584号公報(特許文献4)には、α,β−エチレン性不飽和結合を有する加硫活性剤酸化防止剤光安定剤等の安定剤とを配合した樹脂組成物と、未加硫ゴム(ジエン系ゴム等)に加硫剤(硫黄、有機過酸化物等のラジカル発生剤)を未加硫ゴム100重量部に対して1〜10重量部配合して得られるゴム−樹脂複合体が記載されている。有機過酸化物としては、特許文献3と同様に広範囲のものが例示されている。

概要

高温下(温度80℃〜120℃条件下)のロングライフクーラントLLC)や尿素水への浸漬後においても十分な接着強度を有するゴム−樹脂複合体部品の提供。尿素SCRシステム、あるいはエンジン冷却システムに使用されるゴム−樹脂複合体部品であって、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して12重量部超30重量部以下の過酸化物を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とが直接に接合しているゴム−樹脂複合体部品。なし

目的

本発明によれば、従来の金属製部品代わる、高温下(温度80℃〜120℃条件下)のロング・ライフ・クーラント(LLC)や尿素水への浸漬後においてもゴム素材との十分な接着強度を有するゴム−樹脂複合体部品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

尿素SCRシステム、あるいはエンジン冷却システムに使用されるゴム樹脂複合体部品であって、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して12重量部超30重量部以下の過酸化物を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とが直接に接合しているゴム−樹脂複合体部品。

請求項2

前記ゴム組成物が、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して3重量部超12重量部未満の共架橋剤を更に含む、請求項1に記載のゴム−樹脂複合体部品。

請求項3

尿素SCRシステム、あるいはエンジン冷却システムに使用されるゴム−樹脂複合体部品であって、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、過酸化物及び共架橋剤を含み、当該過酸化物と共架橋剤の重量比が0.1≦過酸化物/共架橋剤<0.5を満たすゴム組成物と、ポリフタルアミド樹脂(PPA)とが直接に接合しているゴム−樹脂複合体部品。

請求項4

前記ゴム組成物は、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して4重量部以上13重量部以下の共架橋剤を含む、請求項3に記載のゴム−樹脂複合体部品。

請求項5

前記ゴム組成物は、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して2重量部以上7重量部以下の過酸化物を含む、請求項3または請求項4に記載のゴム−樹脂複合体部品。

技術分野

0001

本発明は、尿素SCRシステム、あるいはエンジン冷却システムに使用されるゴム樹脂複合体部品に関する。

背景技術

0002

特開平2−150439号公報(特許文献1)には、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(EPDM)やアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)に代表されるカルボキシル基含有ゴムと、ポリアミド樹脂(PA)とポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)を含有する熱可塑性樹脂とを、140〜200℃の温度で2〜30分の共架橋反応に供して得られる複合体が、十分な接着強度、良好な耐溶剤性耐候性を有する旨が記載されている。

0003

特開平11−286075号公報(特許文献2)には、スチレンーブタジエンゴムSBR)、天然ゴム(NR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、酸成分を共重合させたエチレンープロピレン共重合体(x−EPM)、エチレンーアクリル酸及びアクリル酸エステル共重合体(EAM)から選択される一つあるいは複数のゴムと、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とを接着剤を用いることなく直接接着させることによって得られる積層ゴム構造体が、十分な接着強度及び塩水防露化での耐久性を有する旨が記載されている。

0004

特許第3986825号公報(特許文献3)には、分子軌道法による特定の軌道相互作用エネルギー係数を有する水素原子アミノ基等の水素原子)又は硫黄原子チオ基等の硫黄原子)が、ラジカル発生剤有機過酸化物等)に対して高い活性を有するとの知見に基づき、一分子中に複数の高活性水素又は硫黄原子を有する熱可塑性樹脂と、ラジカル発生剤を含む未加硫ゴムジエン系ゴム等)とを加硫又は架橋に供し、樹脂とゴムとが直接接着した複合体を得ることが記載されている。有機過酸化物として広範な化合物が挙げられており、有機過酸化物の割合は未加硫ゴム100重量部に対して0.5〜15重量部とされている。なお、硫黄は、イオン的な反応を引き起こし、ラジカル発生効率がかなり低いだけでなく、発生したラジカルをトラップするため、ラジカル発生剤として使用できない旨が記載されている。

0005

特許第3898584号公報(特許文献4)には、α,β−エチレン性不飽和結合を有する加硫活性剤酸化防止剤光安定剤等の安定剤とを配合した樹脂組成物と、未加硫ゴム(ジエン系ゴム等)に加硫剤(硫黄、有機過酸化物等のラジカル発生剤)を未加硫ゴム100重量部に対して1〜10重量部配合して得られるゴム−樹脂複合体が記載されている。有機過酸化物としては、特許文献3と同様に広範囲のものが例示されている。

先行技術

0006

特開平2−150439号公報
特開平11−286075号公報
特許第3986825号公報
特許第3898584号公報

発明が解決しようとする課題

0007

近年の燃費削減要請に伴い、乗用車等の車体の軽量化が求められており、その対応として金属から樹脂への材料の転換が検討されている。乗用車の車体の装備においては、エンジン冷やすために必要なロングライフクーラントLLC)や、NOx低減のための尿素SCRシステム(SCR:Selective Catalytic Reduction)に必要な尿素水が常に循環している。しかしながら、尿素SCRシステムに使用される部品は、エンジンの近傍に設置されたり、尿素水を排気ガス中に噴射して、高温下で加水分解してアンモニアガスとしたりする。また、エンジン冷却用ステムにおいても、高温のロング・ライフ・クーラント(LLC)がケーシング中を流れることがある。このような、高温下で使用される循環系の部品には、ステンレス鋼あるいはポリアミド樹脂が用いられているが、必要機能を併合した部品(たとえば、部品にバルブ機能をもたせる等)で十分な特性を有する部品は未だに見出せていないのが現状である。

0008

上記先行技術のいずれを参照しても、高温で腐蝕性の強い水系媒体に耐えるために、いかなる樹脂、ゴム、その他の成分が必要かについて何らの情報もない。そこで、本発明者らは、高温下(温度80℃〜120℃条件下)のロング・ライフ・クーラント(LLC)や尿素水の環境下でも接着劣化の進行しないゴム−樹脂複合体部品の提供を目的として鋭意検討を行い、本発明を完成した。

課題を解決するための手段

0009

本発明は以下を包含する。
[1]尿素SCRシステム、あるいはエンジン冷却システムに使用されるゴム−樹脂複合体部品であって、
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して12重量部超30重量部以下の過酸化物を含むゴム組成物と、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とが直接に接合しているゴム−樹脂複合体部品。
[2] 前記ゴム組成物が、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して3重量部超12重量部未満の共架橋剤を更に含む、[1]に記載のゴム−樹脂複合体部品。
[3] 尿素SCRシステム、あるいはエンジン冷却システムに使用されるゴム−樹脂複合体部品であって、
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、過酸化物及び共架橋剤を含み、当該過酸化物と共架橋剤の重量比が0.1≦過酸化物/共架橋剤<0.5を満たすゴム組成物と、ポリフタルアミド樹脂(PPA)とが直接に接合しているゴム−樹脂複合体部品。
[4] 前記ゴム組成物は、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して4重量部以上13重量部以下の共架橋剤を含む、[3]に記載のゴム−樹脂複合体部品。
[5] 前記ゴム組成物は、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して2重量部以上7重量部以下の過酸化物を含む、[3]または[4]に記載のゴム−樹脂複合体部品。

発明の効果

0010

本発明によれば、従来の金属製部品代わる、高温下(温度80℃〜120℃条件下)のロング・ライフ・クーラント(LLC)や尿素水への浸漬後においてもゴム素材との十分な接着強度を有するゴム−樹脂複合体部品を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

尿素水(80℃)浸漬試験後のEPDM−PPE樹脂接着性評価結果を示す写真である。
LLC(120℃)浸漬試験後のEPDM−PPE樹脂の接着性評価結果を示す写真である。

0012

[樹脂]
本発明に係るゴム−樹脂複合体に用いられる樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)及びポリフタルアミド樹脂(PPA)が挙げられる。

0013

ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とは、芳香族ポリエーテル構造を含む熱可塑性樹脂をいう。本発明にいうポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)には、ポリフェニレンエーテル(PPE)を主成分とするポリマーアロイである変性ポリフェニレンエーテルも含まれる。市販品としては、例えば、ダイセルエボニック株式会社製の商品VESTORAシリーズのものが挙げられる。

0014

ポリフタルアミド樹脂(PPA)とは、各種ジアミンジカルボン酸テレフタル酸及び/又はイソフタル酸)との共縮重合反応で合成される樹脂をいう。市販品としては、例えば、ダイセル・エボニック株式会社製の商品名VESTAMIHTplusシリーズのものが挙げられる。

0015

ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とポリフタルアミド樹脂(PPA)とは、一方の樹脂の1種のみを単独で使用することもでき、一方の樹脂の2種以上を混合して使用することもでき、両者の1種又は2種以上を混合して使用することもできるが、製造工程の複雑化を防止するため、単一の樹脂で上記課題を解決することが強く求められているところから、一方の樹脂の1種のみを単独で使用することが好ましい。

0016

[ゴム]
本発明に係るゴム−樹脂複合体に用いられるゴム組成物は、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)に、過酸化物と、必要により共架橋剤とを配合したものである。

0017

エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)とは、エチレン及びプロピレンに、各種ジエン(例えば、ENB(5−エチリデン−2−ノルボルネン)、DCP(ジシクロペンタジエン)、HD(1,4−ヘキサジエン)等)を導入した合成ゴムをいう。本発明において使用するエチレン・プロピレン・ジエン三元コポリマー(EPDM)については、特段の制限はなく、市販されている種々のEPDMの中から適切なものを選択し、本発明に使用することができる。例えば、JSR(株)製EP104E、EP35、EP65、EP33、EP98、住友化学(株)製エスプレン505、エスプレン505A、エスプレン601F、三井化学(株)製EPT X−3042Eなどを挙げる事ができる。EPDMは1種のみを単独で使用することもでき、2種以上を混合して使用することもできる。
本発明に係るゴム組成物中には上記EPDM以外の汎用のゴム成分を配合しても良いが、ゴム成分の主成分は上記EPDMとする。ここで、主成分とは、全ゴム成分の中で最大量を占めることをいい、好ましくは過半を占めることをいう。

0018

[過酸化物及び共架橋剤]
過酸化物としては、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ジ(2−tert−ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン、ジtert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、N−ブチル−4,4−ジ(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、tert−ブチルクミルペルオキシド等が挙げられる。多くの市販品があり、それらを適宜選択して用いることができる。

0019

ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)の場合、過酸化物の配合量としては、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して好ましくは12重量部超30重量部以下である。
ポリフタルアミド樹脂(PPA)の場合、過酸化物の配合量としては、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対して好ましくは1重量部以上7重量部以下であるが、共架橋剤の量との関係は後述する。

0020

共架橋剤としては、トリメチロールプロパントリメタクリレートトリアリルイソシアヌレートトリアリルシアヌレートエチレングリコールジメタクリレートイオウビスマレイミドキノンジオキシム、1,2−ポリブタジエンなどが挙げられる。これらはいずれも市販品として入手可能であり、それらを適宜選択して用いることができる。例えば、日本化成(株)製TAIC、三新化学工業(株)製サンエステルTMP、大内新興化学工業(株)製バルノックPMなどを挙げることができる。

0021

ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)の場合、共架橋剤の配合は任意選択的であるが、配向する場合には、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)100重量部に対し、好ましくは3重量部超12重量部未満である。
ポリフタルアミド樹脂(PPA)の場合、共架橋剤を配合することが好ましく、その場合、好ましくは過酸化物と共架橋剤の重量比が0.1≦過酸化物/共架橋剤<0.5を満たすように配合する。

0022

[その他の添加剤
本発明に係るゴム−樹脂複合体に用いられるゴム組成物には、上記成分以外にゴム組成物に一般に配合されているその他の慣用ゴム添加剤を配合することができる。例えば、充填材としてのカーボンブラック、各種添加剤(プロセスオイル鉱物油)、可塑剤酸化亜鉛ステアリン酸亜鉛老化防止剤など)等が挙げられる。これらはいずれも市販品として入手可能である。例えば、カーボンブラックとしては、東海カーボン(株)製、シースト600(ヨウ素吸着量:111mg/g、DBP吸油量:75ml/100g)、シースト9W(ヨウ素吸着量:185mg/g、DBP吸油量:112ml/100g)、シースト3(ヨウ素吸着量:80mg/g、DBP吸油量:101ml/100g)、シーストSO(ヨウ素吸着量:44mg/g、DBP吸油量:115ml/100g)などを挙げることができる。プロセスオイルとして出光興産製ダイアナプロセスオイルPW−380、可塑剤として大八化学工業(株)製DOS、老化防止剤として大内新興化学工業(株)製ノクラック224やノクラックCDを挙げることができる。

0023

ゴム組成物は、慣用の方法により各成分を混合することによって調製することができ、その後加熱等の慣用の手段により加硫することができる。具体的な方法については実施例において述べる。

0024

[ゴム−樹脂複合体]
本発明に係るゴム−樹脂複合体部品においては、ゴム組成物と樹脂とが直接に接合している。すなわち、ゴム組成物と樹脂との界面には接着剤が介在しない。このようなゴム−樹脂複合体部品を作製する方法は特に限定されないが、一般には、被接着材であるPPE樹脂を所定の温度に保温した金型にセットし、ゴム組成物を金型内の樹脂上にセットして、所定の温度で所定時間のプレス加硫を行うことにより、接着剤の介在しないゴム−樹脂複合体部品を作製することができる。

0025

以下に例を参照して本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の例によってなんら制限を受けるものではない。

0026

[例1]
(ゴム−樹脂複合体部品の製造)
3.5リットルバンバリーミキサーにEPDM(エチレン量52%,ジエン量4.0%,ムーニー粘度44)100重量部を投入し、回転数40rpmで1分間素練りした後、下記表の処方に従いカーボンブラック(HAグレード,ヨウ素吸着量79mg/g,DBP吸油量100mL/100g)40重量部、プロセスオイル(パラフィン系オイル,出光興産株式会社製)5.0重量部、酸化亜鉛5.0重量部、老化防止剤(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)1.0重量部を投入して4分間混練した。その後、さらに1分間混練した後、混練物をバンバリーミキサーから排出した。排出した混練物をロール間の間隙を5mmとした12インチロールに巻きつけてシート状に成形した。
次に、上記の成形したゴム生地をロール間の間隙を4mmとした6インチロールに巻きつけて、過酸化物(ジクミルペルオキシド,日油化学製)12.0重量部を練りこみ、切り返しを左右各3回ずつ行った後、丸め通しを3回行った。最後にシート状に成形した。

0027

(ゴム−樹脂複合体部品の作製)
被接着材であるPPE樹脂を175℃に保温した金型にセットし、時間を置かず上記製造方法で製造したゴム組成物を金型内の樹脂上にセットして、175℃で7分30秒間のプレス加硫を行い、厚み2.3mm(樹脂2.0mm、ゴム厚0.3mm)のゴム−樹脂複合体部品を作製した。

0028

[例2−16、20−24、31−36]
過酸化物(ジクミルペルオキシド,日油化学製)の配合量、及び共架橋剤を使用する場合にはトリメチロールプロパントリメタクリレートの配合量を、下記表の処方に従って変更した以外は上記と同様の方法により、例2−16、20−24、31−36のゴム−樹脂複合体を得た。

0029

接着剥離試験
上記加硫工程で作製したゴム−樹脂複合体のゴムと樹脂との接着界面に千枚通しを用いて、切りこみを入れた。この切りこみからゴムの剥がれの有無を評価した。このように、接着界面に一定圧力を加えたときの樹脂からゴムの剥がれ度合いを評価し、以下の基準に従って表示した。
「◎」 ゴム剥がれがほとんど確認できないもの
「○」 ゴム剥がれが確認できるもの
「△」 ゴム剥がれが多くの場所で起こるもの
「×」 ゴムが完全にはがれてしまうもの
結果を下記表に合わせて示す。

0030

耐液性試験
上記加硫工程で作製したゴム−樹脂複合体を、高温下の試験溶液中(温度80℃〜120℃条件下のロング・ライフ・クーラント(LLC)または尿素水)に浸漬し、200〜2000時間後に試験溶液中より試験片を取り出したのち、上記接着剥離試験と同様に接着界面のゴムの剥がれ度合いを評価した。

0031

練り加工性
ゴム材料製造時のロール作業中に、加工性に問題がないかどうかを作業員目視で確認した。

0032

0033

1)過酸化物と共架橋剤の比の計算方法は、40%に希釈した過酸化物を使用しているため下記の式により算出している。
比率=(過酸化物重量部×0.4)/共架橋剤の重量部
2) 各浸漬試験の条件は以下のとおりである。
PPE樹脂:LLC浸漬 120℃×2000Hr
尿素水浸漬 80℃×1000Hr
PPA樹脂:LLC浸漬 120℃×200Hr
尿素水浸漬 80℃×200Hr
浸漬後の評価の基準は以下のとおりである。
「◎」ゴム剥がれがほとんど確認できないもの
「○」 ゴム剥がれが確認できるもの
「△」 ゴム剥がれが多くの場所で起こるもの
「×」 ゴムが完全にはがれてしまうもの
3)練り加工性の評価の基準は以下のとおりである。
「○」加工性良好
「△」 加工性に難あり

0034

0035

0036

0037

0038

尿素水(80℃)浸漬試験後のEPDM−PPE樹脂の接着性評価結果を示す写真を図1に、LLC(120℃)浸漬試験後のEPDM−PPE樹脂の接着性評価結果を示す写真を図2にそれぞれ掲げた。接着率は、被接着面積に対してゴム剥がれがないものを「R100」、全て剥がれてしまうものを「R0」と表示した。

0039

例1〜16(表1〜3)はポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)を用いた例であり、例20〜24(表4)及び例31〜36(表5)はポリフタルアミド樹脂(PPA)を用いた例である。
良好な耐熱性耐水性接着性及び練り加工性を与えるゴム組成物の組成は従来技術からは不明であったが、本発明によれば、EPDM主体のゴム組成物とPPE樹脂との複合体に関しては例1〜10(表1〜2)と例11〜16(表3)との比較に基づき、EPDM主体のゴム組成物とPPA樹脂との複合体に関しては例20〜24(表4)と例31〜36(表5)との比較に基づいて、過酸化物及び共架橋剤のゴム組成物への配合量を適切に決定することができた。

実施例

0040

また、ここで驚くべきことには、例1〜10と例20〜24との比較から、望ましい耐熱性、耐水性等の特性を兼ね備えたゴム−樹脂複合体を得るために必要な過酸化物及び共加硫剤のゴム組成物中の配合量は、樹脂の種類によってまったく異なることが判明した。
理論に拘束されることは望まないが、接着剤を介さないゴムと樹脂との接着メカニズムとしては、未加硫ゴム中に含まれる過酸化物等がゴムと樹脂との接触界面を介して樹脂中へと移行し、樹脂中にて過酸化物によりラジカルが発生し、発生した樹脂中のラジカルとゴム中のラジカルとが反応することにより、加硫ゴムと樹脂との間で共架橋し、接着剤を用いることなく強固な接着強度を示す、と考えられている。しかしながら、これはあくまでも一般論であって、実際には具体的な用途に応じて採用可能なゴムや樹脂が限定されるため、そのような制限下において、求められる特性を満足するための経済的に最適な配合が決定されなければならない。
上記の試験結果によれば、未加硫ゴム中に含まれる過酸化物等がゴムと樹脂との接触界面を介して樹脂中へと移行する速度は、樹脂によって大きく異なり(PPE樹脂に対しては移行が緩慢であり、PPA樹脂に対しては移行は速いが、不安定になる)、本発明者らはゴム組成物のそもそもの設計から考え直すことを迫られたのである。従来技術から何らの情報も得られていない中、本発明は、高温下(温度80℃〜120℃条件下)のロング・ライフ・クーラント(LLC)や尿素水の環境下でも接着劣化の進行しないゴム−樹脂複合体部品を実現するための指針を初めて明らかにした点で画期的なものである。

0041

本発明によれば、高温下におけるロング・ライフ・クーラント(LLC)や尿素水への浸漬後においても十分な接着強度を有するゴム−樹脂複合体部品を提供することができる。

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