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技術 充電制御装置及び充電制御システム

出願人 株式会社デンソー
発明者 石田稔片山直樹作石翼
出願日 2018年7月9日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-130105
公開日 2020年1月16日 (5ヶ月経過) 公開番号 2020-010517
状態 未査定
技術分野 車両の電気的な推進・制動 電池等の充放電回路 発電機の制御
主要キーワード 変圧装置 規定電流 閉ループ回路 定電圧定電流電源 切り替え条件 変圧回路 Cモード 中間接続点
関連する未来課題
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図面 (14)

課題

蓄電装置充電時間を短縮可能な充電制御装置及び充電制御システムを提供すること。

解決手段

ECU50は、充放電可能なバッテリ30を有し、車外充電器60からの電力供給によりバッテリ30の充電を実施する車両10に適用される。そして、ECU50は、バッテリ30への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、充電器60からの供給電力電圧変圧させて、蓄電池に出力させることをコンバータ40と、コンバータ40に対して指示する変圧指示部51と、充電器60に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する供給電力要求部52と、を備える。

概要

背景

従来、車両に備えられた蓄電池急速充電可能な充電器が知られている(例えば、特許文献1)。このような充電器では、一般的にCC−CV充電方式やCC充電方式が採用されている。CC−CV充電方式では、蓄電池の端子電圧所定電圧に達するまで定電流モード(CCモード)で充電し、蓄電池の端子電圧が所定電圧に達した以降は、定電圧モード(CVモード)で充電する。これにより、蓄電池の過充電過電流を防止しつつ、満充電とすることができる。なお、定電流モードは、予め定められた規定電流で充電するモードであり、定電圧モードは、予め定められた規定電圧で充電するモードである。また、CC充電方式は、定電流モードのみで充電を行う方式である。

概要

蓄電装置の充電時間を短縮可能な充電制御装置及び充電制御システムを提供すること。ECU50は、充放電可能なバッテリ30を有し、車外の充電器60からの電力供給によりバッテリ30の充電を実施する車両10に適用される。そして、ECU50は、バッテリ30への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、充電器60からの供給電力電圧変圧させて、蓄電池に出力させることをコンバータ40と、コンバータ40に対して指示する変圧指示部51と、充電器60に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する供給電力要求部52と、を備える。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、蓄電装置の充電時間を短縮可能な充電制御装置及び充電制御システムを提供する

効果

実績

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請求項1

充放電可能な蓄電装置(30)を有し、車外外部電源(60)からの電力供給により前記蓄電装置の充電を実施する車両(10)に適用される充電制御装置であって、前記蓄電装置への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、前記外部電源からの供給電力電圧変圧させて、前記蓄電装置に出力させることを変圧装置(40、200、300)と、前記変圧装置に対して指示する変圧指示部(51)と、前記外部電源に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する供給電力要求部(52)と、を備える充電制御装置。

請求項2

前記供給電力要求部は、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する場合、前記蓄電装置における充電電力の許容範囲内で、前記外部電源の出力可能電力のうち最大電力を要求する請求項1に記載の充電制御装置。

請求項3

前記供給電力要求部は、前記蓄電装置の端子電圧閾値未満である場合には、前記充電電圧の許容範囲よりも高い電圧又は充電電流の許容範囲よりも高い電流を有する供給電力を、定電圧、かつ、定電流で要求する一方、前記蓄電装置の端子電圧が閾値以上となった場合には、前記蓄電装置への充電電圧の許容範囲内で、定電圧の供給電力を要求する請求項1又は2に記載の充電制御装置。

請求項4

前記供給電力要求部は、前記充電電圧の許容範囲よりも高い電圧又は前記充電電流の許容範囲よりも高い電流を有する供給電力を、定電圧、かつ、定電流で要求する第1期間と、前記蓄電装置への充電電流の許容範囲内で、定電流の供給電力を要求する第2期間と、を切り替え条件に基づいて切り替えるように構成されており、前記第2期間において、前記変圧装置は、当該供給電力の電圧を変圧しない請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の充電制御装置。

請求項5

前記切り替え条件には、前記変圧装置の温度条件が含まれている請求項4に記載の充電制御装置。

請求項6

前記変圧装置は、複数設けられており、前記変圧指示部は、前記変圧装置の温度条件に基づき、前記変圧装置を選択して変圧を指示する請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の充電制御装置。

請求項7

前記車両は、前記蓄電装置からの電力供給により駆動する回転電機(20)と、前記蓄電装置の放電電圧を変圧して、前記回転電機に供給する機能を有するコンバータ(40)と、を備え、前記外部電源からの充電時、前記コンバータは、前記変圧装置として利用可能に構成されている請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の充電制御装置。

請求項8

前記車両は、前記蓄電装置からの電力供給により駆動する回転電機(20)を備え、前記回転電機は、インバータ(22)と、モータ(21)とを有し、前記インバータは、前記モータの各相に対応する高電位側スイッチング素子(Sjp)及び低電位側スイッチング素子(Sjn)の直列接続体と、該直列接続体において前記低電位側スイッチング素子の側から前記高電位側スイッチング素子の側へと向かう方向にのみ電流の流れを許容すべく前記スイッチング素子並列接続されるダイオード(Djp、Djn)と、を備え、前記直列接続体のうち高電位側スイッチング素子側の一端は、前記蓄電装置の正極端子が接続される正極母線(L1)に接続され、前記直列接続体のうち低電位側スイッチング素子側の他端は、前記蓄電装置の負極端子が接続される負極母線(L2)に接続され、前記モータの各相の固定子巻線(301j)の一端は、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子の接続点にそれぞれ接続され、前記モータの各相の固定子巻線の他端は、中性点(N)で接続され、前記固定子巻線、前記スイッチング素子、及び前記ダイオードが少なくとも含まれる変圧回路(300)が、前記変圧装置として利用可能に構成され、前記変圧指示部は、該変圧回路が備える前記スイッチング素子の開閉操作を行うことにより、一端が中性点に接続され、他端が負極母線に接続された前記外部電源の電圧を変圧するように指示可能に構成されている請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の充電制御装置。

請求項9

前記回転電機は、前記モータの回転軸方向において、前記モータの固定子(301)に対して前記モータの回転子(302)が相対移動する移動機構を備え、前記変圧回路により前記外部電源の電圧を変圧させる場合、前記移動機構により前記固定子を前記回転子に対して前記軸方向において相対移動させる移動制御部(50)を備えた請求項8に記載の充電制御装置。

請求項10

前記車両は、力行機能を有する電動機(20a)と、発電機能を有する発電機(20b)と、を備え、前記電動機の回転軸は、前記発電機の回転軸に対して駆動力が伝達されるように前記発電機の回転軸に連結されており、前記電動機及び前記発電機は、前記蓄電装置が充電される場合に、前記変圧装置(200)として利用可能に構成され、前記変圧指示部は、前記外部電源からの供給電力を前記電動機に供給させることにより、前記供給電力を前記電動機の駆動力に一旦変換させた後、当該駆動力を前記発電機の発電電力に変換させ、当該発電電力を充電電力として前記蓄電装置に出力させる請求項1〜9のうちいずれか1項に記載の充電制御装置。

請求項11

前記変圧指示部は、前記蓄電装置の環境状態に基づいて、前記蓄電装置への充電電圧の許容範囲を変更する請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の充電制御装置。

請求項12

前記供給電力要求部は、前記蓄電装置の蓄電状態目標状態となるまで供給電力を要求するように構成されており、前記目標状態は、前記蓄電装置の環境状態に基づいて、変更される請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の充電制御装置。

請求項13

充放電可能な蓄電装置(30)を有する車両(10)と、前記車両に対して電力を供給して前記蓄電装置の充電を実施する車外の外部電源(60)と、前記蓄電装置の充電を制御する充電制御装置(50)と、を備える充電制御システム(100)において、前記車両は、前記外部電源からの供給電力の電圧を変圧して前記蓄電装置への充電電力を生成し、出力する変圧装置(40、200、300)を備え、前記充電制御装置は、前記蓄電装置への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、前記外部電源からの供給電力の電圧を変圧させて、前記蓄電装置に出力させることを前記変圧装置に対して指示する変圧指示部(51)と、前記外部電源に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する供給電力要求部(52)と、を備える充電制御システム。

技術分野

0001

本発明は、車両に備えられた蓄電池充電制御を行う充電制御装置及び充電制御システムに関するものである。

背景技術

0002

従来、車両に備えられた蓄電池を急速充電可能な充電器が知られている(例えば、特許文献1)。このような充電器では、一般的にCC−CV充電方式やCC充電方式が採用されている。CC−CV充電方式では、蓄電池の端子電圧所定電圧に達するまで定電流モード(CCモード)で充電し、蓄電池の端子電圧が所定電圧に達した以降は、定電圧モード(CVモード)で充電する。これにより、蓄電池の過充電過電流を防止しつつ、満充電とすることができる。なお、定電流モードは、予め定められた規定電流で充電するモードであり、定電圧モードは、予め定められた規定電圧で充電するモードである。また、CC充電方式は、定電流モードのみで充電を行う方式である。

先行技術

0003

特開2011−130593号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、CC−CV充電方式やCC充電方式で充電する場合、充電器の出力可能電力のうち最大電力を供給できない場合がある。例えば、充電器の最大出力電圧が1000Vで、最大出力電流が350Aである場合(すなわち、最大出力電力が350kWである場合)であって、蓄電池の端子電圧(最大値)が800V程度である場合について説明する。この充電器において、定電流モードで充電する場合、最大出力電流が350Aであるため、規定電流の最大値は350Aである。そして、定電流モードにおいて出力電圧は、蓄電池の端子電圧に依存するため、800V以下となる。このため、充電器の最大出力電力を供給することはできなかった。定電圧モードも同様に、供給電圧が制限される。すなわち、CC−CV充電方式やCC充電方式では、充電器の性能を十分活用することができないために、充電時間を十分に短縮することができなかった。

0005

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、蓄電装置の充電時間を短縮可能な充電制御装置及び充電制御システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するため、第1の手段は、充放電可能な蓄電装置を有し、車外外部電源からの電力供給により前記蓄電装置の充電を実施する車両に適用される充電制御装置であって、前記蓄電装置への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、前記外部電源からの供給電力電圧変圧させて、前記蓄電池に出力させることを変圧装置に対して指示する変圧指示部と、前記外部電源に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する供給電力要求部と、を備える。

0007

供給電力要求部は、外部電源に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する。このため、電圧又は電流を大きくして、供給電力を大きくすることができる。すなわち、充電時間を短くすることができる。その際、変圧装置により蓄電装置への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように供給電力の電圧を変圧するように構成されているため、過剰な充電電圧や充電電流が入力されることを防止できる。

図面の簡単な説明

0008

充電制御システムの構成図。
バッテリ及び充電器の性能を示す図。
充電制御処理フローチャート
充電時のバッテリのSOCを示すタイムチャート
充電時のバッテリの充電電力を示すタイムチャート。
充電時のバッテリの充電電流を示すタイムチャート。
第2実施形態の充電制御システムの構成図。
第2実施形態の充電制御処理のフローチャート。
第3実施形態におけるMGの機械的構成を示す図。
第3実施形態におけるMGの回路構成を示す図。
第3実施形態における降圧手法の概要を示す図。
第3実施形態の充電制御処理のフローチャート。
別例における昇圧手法の概要を示す図。

実施例

0009

(第1実施形態)
以下、充電制御装置及び充電制御システムを具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。充電制御装置は、蓄電装置から供給される電力によって、回転電機を駆動させることにより走行可能な電気自動車電動車両)やハイブリッド車両に適用される。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付している。

0010

図1に示すように、充電制御システム100は、車両10と、車両10に対して電力を供給する車外の外部電源としての充電器60を備える。車両10は、回転電機としてのMG(Motor Generator)20と、充放電可能な蓄電装置としてのバッテリ30と、バッテリ30に接続されたコンバータ40と、ECU50と、を備えている。本実施形態において、ECU50及びコンバータ40により、充電制御装置が構成されている。

0011

MG20は、3相交流モータ21(以下、単にモータ21)及び電力変換装置としてのインバータ22を有するモータ機能付き発電機であり、機電一体型の回転電機として構成されている。MG20は、車軸機械的に連結されており、車軸の回転エネルギ(車両10の運動エネルギ)による回生発電を行う発電機能を備えている。また、MG20は、車軸に回転力を付与する力行機能を備えている。

0012

モータ21は、インバータ22を介してバッテリ30に接続されている。モータ21が電動機として駆動する場合には、ECU50の指令により、インバータ22は、バッテリ30からモータ21に電力を供給する。その結果、モータ21が駆動(力行駆動)する。一方、モータ21が発電機として機能する場合には、ECU50の指令により、インバータ22は、モータ21に回生発電させ、発電電力をバッテリ30へ供給する。

0013

バッテリ30は、充放電可能な蓄電池であり、例えば、リチウムイオン蓄電池ニッケル水素蓄電池を用いて構成されている。また、バッテリ30は、例えば複数の単電池直列接続された組電池により構成されている。本実施形態において、図2に示すように、単電池あたりの充電電圧の許容範囲の上限値は、例えば4.2Vとされており、バッテリ30では、例えば、800Vとなる。また、単電池への充電電流の許容範囲の上限値は、SOC(蓄電状態)等により変動するが、例えば、500Aとされている。このため、バッテリ30への充電電力の許容範囲の上限値は、400kWとなる。なお、上限値は、バッテリ30の状態(劣化状態、温度、湿度気圧等)により変更される。

0014

また、バッテリ30には、バッテリーマネージメントユニット(以下、BMU31と示す)が接続されている。BMU31は、バッテリ30の状態を監視し、その情報を取得する。例えば、BMU31は、バッテリ30の情報として、バッテリ30の蓄電状態(SOC)や、環境状態(温度、湿度、気圧等)、劣化状態を取得する。そして、BMU31は、取得したバッテリ30の情報をECU50に出力する。なお、ECU50がBMU31の機能を兼ね備えてもよい。

0015

コンバータ40は、バッテリ30から供給される電力の電圧をMG20に適した電圧に変圧して、MG20に出力するDC−DCコンバータである。また、コンバータ40は、MG20による発電電力の電圧をバッテリ30に適した電圧に変圧して、バッテリ30へ出力する機能も有する。コンバータ40は、昇圧及び降圧のいずれも可能であり、ECU50の指示に基づき、電力を出力する機器に応じて電圧を変圧する。なお、コンバータ40は、電圧を変換する際に、電力を消費する(損失が生じる)。損失は、主に発熱となって生じる。コンバータ40の変換効率は、約80%〜95%であり、本実施形態の変換効率は、90%である。

0016

ECU50は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等からなる周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御装置である。このECU50は、各種情報を取得可能に構成されている。例えば、ECU50は、アクセル操作量を検出するアクセルセンサや、ブレーキペダルブレーキ操作量を検出するブレーキセンサなど、各種センサからドライバ操作情報を取得(入力)する。また、ECU50は、BMU31から、バッテリ30の情報を取得する。また、ECU50は、MG20から、MG20に関する情報(例えば、モータ21の回転速度、回転角度など)を取得する。また、ECU50は、車速センサなどの各種センサから、車両10に関する情報(車両速度など)を取得する。

0017

そして、ECU50は、取得した各種情報に基づき、各種機能を実施する。各種機能は、ECU50が備えるROM等に記憶された制御プログラムが実行されることで、実現される。なお、各種機能は、ハードウェアである電子回路によって実現されてもよく、あるいは、少なくとも一部をソフトウェア、すなわちコンピュータ上で実行される処理によって実現されてもよい。例えば、ECU50は、インバータ22を介してモータ21の力行駆動及び回生発電を制御する。

0018

そして、この車両10は、車外の充電器60からの電力供給により、バッテリ30を充電可能に構成されている。充電器60は、電源装置63を備えており、充電アダプタ61を車両10の接続端子に接続することにより、電力を車両10へ供給可能に構成されている。充電器60の電源装置63は、定電圧定電流電源であり、定電圧で電力を出力すること、定電流で電力を出力すること、及び定電圧定電流で電力を出力すること、のいずれも可能に構成されている。本実施形態の充電器60は、図2に示すように、最大出力電圧が例えば1000Vで、最大出力電流が例えば350Aとされている。すなわち、本実施形態の充電器60は、出力可能な最大電力が350kWとされている。

0019

充電器60は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ等からなる制御装置62を備えており、制御装置62は、電源装置63からの供給電圧や供給電流を調整可能に構成されている。また、制御装置62は、車両10のECU50に対して通信可能に構成されている。

0020

ところで、定電流充電又は定電圧充電を行う場合、一般的には、バッテリ30への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、充電器60からの供給電圧及び供給電流を制御する。例えば、本実施形態において充電器60の最大出力電圧(1000V)は、充電電圧の許容範囲の上限値(800V)よりも高くなっている。しかしながら、定電流充電又は定電圧充電を行う場合、充電電圧の許容範囲内となるように、供給電圧が制限される。これにより、定電流充電又は定電圧充電を行う場合、充電器60の最大出力電力(350kW)と比較して、供給電力が制限される。つまり、充電器60の出力を十分に利用できておらず、充電時間を短縮する余地があった。そこで、充電時間を短縮可能とする(急速充電を行う)ため、以下のような構成にした。

0021

コンバータ40は、充電アダプタ61等を介して、充電器60からの供給電力を入力可能に構成されている。そして、コンバータ40は、ECU50の指示に従って、供給電力の電圧をバッテリ30に適した電圧に変圧して生成した電力を、充電電力としてバッテリ30に出力可能に構成されている。

0022

ECU50は、変圧指示部51と、供給電力要求部52としての機能を備えている。変圧指示部51は、後述する急速充電を行う場合、バッテリ30への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、充電器60からの供給電力の電圧を変圧することをコンバータ40に対して指示する。バッテリ30を充電する際、充電電圧は、少なくともバッテリ30の端子電圧以上である必要がある。このため、本実施形態では、変圧指示部51は、変圧後の電圧が、バッテリ30への充電電圧の許容範囲の上限値に一致するように変圧を指示する。その際、変圧指示部51は、バッテリ30への充電電圧の許容範囲の上限値を、バッテリ30の状態(劣化状態、温度、気圧、湿度等)に基づいて、マップ演算等により変更する。なお、変圧後の電圧は、上限値と一致させる必要はなく、バッテリ30の端子電圧以上であればよい。

0023

供給電力要求部52は、バッテリ30の端子電圧が閾値未満である場合には、急速充電を行うことを許可する。そして、供給電力要求部52は、急速充電を行う場合、充電器60に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する。また、供給電力要求部52は、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する場合(つまり、急速充電する場合)、バッテリ30への充電電力の許容範囲内であって、かつ、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を要求する。本実施形態において、供給電力要求部52は、急速充電する場合、バッテリ30への充電電力の許容範囲内で、充電器60の出力可能電力のうち最大電力が供給されるように充電器60に対して要求する。具体的には、供給電力要求部52は、急速充電を行う場合、充電器60に対して、1000Vであって、かつ、350Aの供給電力を要求する要求信号を出力する。そして、制御装置62は、供給電力要求部52からの要求を取得すると、要求に従って、供給電力を車両10へ出力するように電源装置63を制御する。

0024

なお、本実施形態において、充電電力の許容範囲内であって、かつ、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力が、定電圧で、かつ、定電流で供給されることにより、バッテリ30を充電することを、急速充電すると示す。また、端子電圧は、電圧センサなどにより測定され、ECU50に入力される。また、閾値は、充電電圧の許容範囲の上限値以下であれば、任意に設定してよい。

0025

一方、供給電力要求部52は、バッテリ30の端子電圧が閾値以上となった場合には、充電電圧の許容範囲内で、定電圧の供給電力を要求する。いわゆる定電圧充電(CV充電)の実施を要求する。具体的には、充電電圧の許容範囲の上限値と一致する電圧を有する供給電力を要求する。なお、上限値は、前述同様、バッテリ30の状態(劣化状態、温度、気圧、湿度等)に基づいて、変更される。また、定電圧充電が実施される際、バッテリ30の端子電圧(又はSOC)に応じて、充電器60から出力される電流が変化する。具体的には、バッテリ30の端子電圧(又はSOC)が高くなるにつれて、充電器60から出力される電流が少なくなる。なお、定電圧充電が実施される場合、充電器60から供給される電流は、バッテリ30への充電電流の許容範囲内となる。

0026

ところで、充電器60からの供給電力は、バッテリ30からコンバータ40に入力される電力(放電電力)や、MG20からコンバータ40に入力される電力(発電電力)と比較して電力が大きく、供給される時間が長い。このため、バッテリ30とMG20との間における電圧変換のみを想定してコンバータ40を設けた場合、コンバータ40の冷却性能が足りず、発熱により異常が生じる可能性がある。一方で、エネルギ損失を発生させてまで、いつも最大電力で急速充電する必要があるとは限らない。

0027

そこで、供給電力要求部52は、バッテリ30の端子電圧が閾値未満である場合、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を要求する第1期間と、充電電流の許容範囲内で、定電流の供給電力を要求する第2期間とを、切り替えるように構成されている。つまり、急速充電を要求する第1期間と、いわゆる定電流充電(CC充電)を要求する第2期間を切り替え可能に構成されている。

0028

第2期間に切り替えられた場合、例えば、充電電流の許容範囲内で、充電器60の最大出力電流(350A)の電力が継続して供給されることを要求する。本実施形態において、充電器60の最大出力電流(350A)は、充電電流の許容範囲内である。なお、充電器60の最大出力電流が、充電電流の許容範囲の上限値よりも高い場合、充電電流の許容範囲内となる電流を要求する。

0029

そして、この第2期間では、コンバータ40に変圧をさせない。このため、第2期間では、コンバータ40の作動を停止させて、発熱を防止し、冷却することが可能となる。なお、第2期間において充電器60から出力(供給)される電圧は、バッテリ30の端子電圧に応じて変化するため、供給電力を変圧しなくても問題は生じない。つまり、第2期間では、許容範囲の上限よりも充電電圧が高くなることはない。

0030

次に、第1期間と第2期間とを切り替える際に判定される切り替え条件に付いて説明する。本実施形態において、切り替え条件には、コンバータ40の温度条件が含まれる。コンバータ40の温度は、コンバータ40の温度を検出する温度センサにより検出され、ECU50に入力される。供給電力要求部52は、コンバータ40の温度が、所定の温度以上である場合、第2期間に切り替えるように構成されている。所定の温度は、コンバータ40に異常や故障などが生じる可能性のある温度よりも低い温度であることが望ましい。

0031

また、本実施形態において、切り替え条件は、急速充電を要求する状況であるか否かを示す情報によっても判断される。定電流充電を要求する状況である旨(つまり、急速充電を要求する状況でない旨)を示す情報が記憶されている場合には、第2期間に切り替えられる。定電流充電を要求する状況である旨を示す情報は、例えば、車両10に設けられた操作ボタンドライバにより操作されることにより設定される。また、車両10に自動運転機能が備えられている場合であって、所定時間以上車両10を運転させる計画が定められていないと運転計画に基づき判定された場合、定電流充電を要求する状況である旨を示す情報が設定される。

0032

一方、コンバータ40の温度が、所定の温度未満であって、定電流充電を要求する状況である旨を示す情報が記憶されていない場合、第1期間に切り替えられる。なお、切り替え条件は、任意に変更してもよい。例えば、充電時間や充電量に基づき、第1期間と第2期間とを切り替えてもよい。具体的には、所定時間経過するごとに、第1期間と、第2期間を切り替えるようにしてもよい。所定量の電力が供給されるごとに、第1期間と、第2期間を切り替えるようにしてもよい。

0033

次に、充電制御を行う際、ECU50が実行する充電制御処理について図3に従って説明する。充電制御処理は、充電アダプタ61等を介して充電器60と車両10とが接続されている場合に、所定周期ごとに実行される。

0034

ECU50は、バッテリ30のSOCが目標SOC(目標状態)以上であるか否かを判定する(ステップS100)。なお、目標SOCは、バッテリ30の状態(劣化状態、温度、湿度、気圧等)に基づいて、マップ演算等により特定される。この判定結果が肯定の場合(ステップS100:YES)、充電制御処理を終了する。

0035

一方、ステップS100の判定結果が否定の場合(ステップS100:NO)、ECU50は、バッテリ30の端子電圧が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS101)。この判定結果が肯定の場合(ステップS101:YES)、ECU50は、コンバータ40の温度が、所定の温度未満であるか否かを判定する(ステップS102)。この判定結果が肯定の場合(ステップS102:YES)、ECU50は、定電流充電を要求する状況である旨(つまり、急速充電を要求する状況でない旨)を示す情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS103)。

0036

この判定結果が否定の場合(ステップS103:NO)、供給電力要求部52としてのECU50は、充電電力の許容範囲内であって、かつ、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を、定電圧、かつ、定電流で供給されるように、要求する(ステップS104)。本実施形態のステップS104では、ECU50は、充電器60の出力可能電力のうち最大電力を充電器60に対して要求する。図では、最大電力で急速充電と示す。すなわち、第1期間を設定し、急速充電の実施を要求する。これにより、充電器60の制御装置62は、電源装置63に最大電力を供給(出力)させる。

0037

また、変圧指示部51としてのECU50は、バッテリ30への充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、充電器60からの供給電力の電圧を変圧することをコンバータ40に対して指示する(ステップS105)。これにより、バッテリ30には、コンバータ40により変圧された後の供給電力(すなわち、充電電力)が供給され、充電が実施される。そして、充電制御処理を終了する。

0038

一方、ステップS102の判定結果が否定の場合(ステップS102:NO)、又はステップS103の判定結果が肯定の場合(ステップS103:YES)、供給電力要求部52としてのECU50は、充電電流の許容範囲内で、定電流の供給電力を要求する(ステップS106)。つまり、第2期間を設定し、定電流充電(CC充電)の実施を要求する。本実施形態のステップS106では、充電器60の最大出力電流を要求する。これにより、充電器60の制御装置62は、充電器60の最大出力電流で電力を供給(出力)させる。そして、充電制御処理を終了する。

0039

一方、ステップS101の判定結果が否定の場合(ステップS101:NO)、ECU50は、充電電圧の許容範囲内で、定電圧の供給電力を充電器60に対して要求する(ステップS107)。つまり、定電圧充電(CV充電)の実施を要求する。ステップS107では、充電器60の最大出力電圧は、充電電圧の許容範囲の上限値よりも高いため、充電電圧の許容範囲の上限値と一致する電圧を有する供給電力を要求する。これにより、充電器60の制御装置62は、充電器60の最大出力電圧で電力を供給(出力)させる。そして、充電制御処理を終了する。

0040

ここで、本実施形態の急速充電が行われた場合におけるバッテリ30のSOC、充電電力、充電電流の変化について図4図6に基づき説明する。なお、図4図6では、本実施形態の急速充電が行われた場合における一例を実線で示し、比較対象として従来例(CC−CV充電方式)を破線で示す。また、充電開始時におけるバッテリ30のSOCが数パーセントであることを前提として図示する。また、図4図6では、本実施形態の急速充電が行われる場合、定電流充電の実施はされない(第2期間は設定されない)ものとして説明する。

0041

図5に示すように、本実施形態の急速充電が行われる場合、充電開始からバッテリ30の端子電圧が閾値に達するまでの間(時点T1〜T2)、充電器60の最大電力が一定して供給される。一方、従来例のCC−CV充電が行われる場合、充電開始からバッテリ30の端子電圧が閾値に達するまでの間(時点T1〜T3)、定電流充電が行われる。定電流充電では、前述したように、バッテリ30の端子電圧に応じて供給電力が変化する。その際、充電電圧の許容範囲の上限値未満の電圧が充電器60から出力されることとなる。

0042

したがって、本実施形態の急速充電が行われる場合、従来例の定電流充電が行われる場合と比較して、大きな供給電力が供給されることとなる。このため、充電開始からバッテリ30の端子電圧が閾値に達するまでの時間は、本実施形態の急速充電が行われる場合の方が、従来例の定電流充電が行われる場合と比較して、早くなっている。

0043

なお、図6に示すように、急速充電が行われる場合、時点T1〜T2では、バッテリ30の端子電圧に反比例して、充電電流が徐々に低下していく。しかしながら、この間、供給電力は一定であるため、充電電流に反比例して、充電電圧が高くなっていくこととなる。一方、従来例において定電流充電が行われる場合(時点T1〜T3)、充電電流は、一定となっている。

0044

そして、バッテリ30の電圧が閾値に達した場合(本実施形態では時点T2、従来例では時点T3)、本実施形態及び従来例の共に、定電圧充電が実施される。バッテリ30に流れる電流量は、バッテリ30の端子電圧に応じて減少する。このため、充電電力も、バッテリ30の端子電圧に応じて減少していく。

0045

そして、バッテリ30のSOCが目標SOCとなった場合(図4〜6において目標SOCを80%としている)、充電が終了する。本実施形態では、時点T4で終了し、従来例では時点T5で終了する。このため、図4に示すように、本実施形態の急速充電を実施した方が、従来例(CC−CV充電)と比較して、充電時間が短くなる。

0046

上記実施形態によれば、以下の効果を奏する。

0047

ECU50は、急速充電を実施する場合、充電器60に対して、定電圧で、かつ、定電流の供給電力を要求する。その際、ECU50は、充電電力の許容範囲内であって、かつ、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を要求する。具体的には、ECU50は、充電器60の出力可能電力のうち最大電力を供給させることを要求する。充電電力の許容範囲内であれば、電圧又は電流の制限を受けないため、本実施形態の構成とすることにより、電圧又は電流を大きくして、供給電力を大きくすることができる。すなわち、最大電力を供給させて、充電時間を最大限短くすることができる。そして、急速充電を実施する場合、コンバータ40により充電電圧及び充電電流がそれぞれの許容範囲内となるように、供給電力の電圧を変圧するため、過剰な充電電圧や充電電流が入力されることを防止できる。

0048

バッテリ30の端子電圧が閾値未満である場合、閾値以上である場合と比較して、多くの電流を入力可能である。そこで、ECU50は、端子電圧が閾値未満である場合には、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を要求することとした。このため、許容範囲で電力が供給される場合と比較して、充電時間の短縮を図ることができる。一方、バッテリ30の端子電圧が閾値以上となった場合には、充電電圧の許容範囲内で、定電圧の供給電力を要求する。つまり、定電圧充電に移行する。これにより、過電流や過充電を防止しつつ、適切に目標SOCまで充電することができる。

0049

ECU50は、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を、定電圧、かつ、定電流で要求する第1期間と、充電電流の許容範囲内で、定電流の供給電力を要求する第2期間とを切り替え可能に構成されている。そして、第2期間においては、コンバータ40は、充電器60からの電圧を変圧しない。また、本実施形態において、切り替え条件には、コンバータ40の温度条件が含まれており、コンバータ40の温度が所定の温度以上である場合には、第2期間に切り替えられる。

0050

このため、コンバータ40の温度に基づく異常や故障が生じる可能性が高くなる場合には、急速充電を中断し、コンバータ40を冷却することができ、コンバータ40の冷却性能を小さくすることができる。また、急速充電を要しない状況である旨(定電流充電を要する状況である旨)の情報が記憶されている場合、第2期間に切り替えられる。これにより、必要に応じて急速充電を可能とするとともに、急速充電を要しない場合には、変圧に基づくエネルギ損失を小さくすることができる。

0051

車両10は、バッテリ30からの電力供給により駆動するMG20と、バッテリ30の放電電圧を変圧して、MG20に供給する機能を有するコンバータ40と、を備える。そして、ECU50は、車両10が充電器60と接続されている場合、コンバータ40を変圧装置として利用する。このため、MG20のために利用されるコンバータ40とは別に、充電器60から供給される電圧を変圧するための変圧装置を設ける必要がなくなる。

0052

気圧や温度、湿度などの環境状態により、部分放電が生じる電圧が異なる。そこで、ECU50は、バッテリ30の環境状態(温度、湿度、気圧)に基づいて、バッテリ30の許容電圧の上限値を変更することとした。これにより、部分放電を抑制し、絶縁性能を損なうことなく、充電することができる。

0053

また、バッテリ30を充電する場合における目標SOC(目標状態)は、バッテリ30の環境状態に基づいて、ECU50により変更されるようにした。これにより、目標SOCに達した場合におけるバッテリ30の放電電圧を変更することができ、部分放電を抑制することができる。したがって、絶縁性能を損なうことなく、充電することができる。

0054

(第2実施形態)
以下、第2実施形態について図に基づいて説明する。第2実施形態では、第1実施形態の構成に加えて、以下の構成を加えている。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。また、各実施形態において既に説明した構成については、第2実施形態において説明を省略する。

0055

図7に示すように、第2実施形態の車両10は、第1実施形態のMG20の代わりに、力行機能を備えた電動機としてのモータ20aと、発電機能を備えた発電機としてのジェネレータ20bを別個に備える。

0056

モータ20aは、車軸と機械的に連結可能に構成されており、ECU50の指令により、車軸に回転力を付与する力行機能を備えている。モータ20aは、バッテリ30からコンバータ40を介して力行機能を実施するための電力が供給される。モータ20aの回転軸は、車軸と連結するか否かを選択可能に構成されている。なお、第2実施形態では、コンバータ40を設けたが、設けなくてもよい。すなわち、バッテリ30の端子電圧が変圧されることなく、モータ20aに入力可能に構成されていてもよい。

0057

ジェネレータ20bは、車軸と機械的に連結可能に構成されており、ECU50の指令により、車軸の回転エネルギ(車両10の運動エネルギ)による回生発電を行う発電機能を備えている。ジェネレータ20bは、発電電力をバッテリ30に供給する。すなわち、ジェネレータ20bは、バッテリ30の充電電圧及び充電電流の許容範囲内で発電電力を出力する。また、ジェネレータ20bの回転軸は、モータ20aの回転軸に対して機械的に連結可能に構成されている。

0058

なお、ジェネレータ20bは、コンバータ40を介さずにバッテリ30と接続されているが、コンバータ40を介してバッテリ30と接続されていてもよい。すなわち、発電電力の電圧が変圧されて、バッテリ30に供給されてもよい。また、モータ20a及びジェネレータ20bは共に電力変換器としてのインバータ22をそれぞれ備えている。なお、図7においてインバータ22は図示しない。

0059

そして、ECU50は、急速充電が行われる場合、コンバータ40の代わりに、モータ20a及びジェネレータ20bを変圧装置200として利用して、供給電力の変圧を実施するように構成されている。第2実施形態の充電制御処理について図8に基づいて詳しく説明する。

0060

ECU50は、ステップS104において、充電電力の許容範囲内であって、かつ、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を、定電圧、かつ、定電流で供給されるように、要求した場合、ステップS201に移行する。ECU50は、ステップS201において、充電電力をモータ20aに供給し、モータ20aを駆動させる。すなわち、供給電力をモータ20aの駆動力に一旦変換させ、モータ20aの回転軸を回転させる。それと共に、モータ20aの駆動力をジェネレータ20bにより発電電力に変換させる。すなわち、モータ20aの回転軸を回転させることにより、当該モータ20aの回転軸に連動してジェネレータ20bの回転軸を回転させ、ジェネレータ20bにモータ20aの駆動力を伝達させる。そして、ジェネレータ20bは、当該駆動力を利用して、発電し、発電電力をバッテリ30に出力する。これにより、バッテリ30には、モータ20a及びジェネレータ20bにより変圧された後の供給電力(すなわち、充電電力)が供給され、充電が実施される。そして、充電制御処理を終了する。

0061

上記、第2実施形態によれば、以下の優れた効果を有する。

0062

充電器60からの供給電力をモータ20aの駆動力に一旦変換した後、当該駆動力に基づきジェネレータ20bに発電させ、発電電力を充電電力としてバッテリ30に出力させた。これにより、バッテリ30に適切な電圧に変換することができる。このため、力行機能を有するモータ20aと、発電機能を有するジェネレータ20bと、を備えた車両10である場合、モータ20a及びジェネレータ20bからなる変圧装置200とは別に、変圧装置を設ける必要がなくなる。

0063

(第3実施形態)
以下、第3実施形態について図に基づいて説明する。第3実施形態では、第1実施形態の構成に加えて、以下の構成を加えている。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。また、各実施形態において既に説明した構成については、第3実施形態において説明を省略する。

0064

図9,10に基づき、MG20の回路構成について説明する。図9に示すように、モータ21は、固定子301と、固定子301に対して対向配置された回転子302を備える。固定子301には、固定子巻線が設けられている。また、回転子302には、永久磁石が設けられている。なお、第3実施形態のモータ21は、コアレスモータであり、固定子巻線を樹脂等の非磁性体により固めている。

0065

図10には、モータ21の固定子巻線として3相巻線303j(j=u,v,w)が示されており、3相巻線303jはU相巻線303u、V相巻線303v及びW相巻線303wよりなる。3相巻線303jに、インバータ22が設けられている。インバータ22は、相巻線の相数同数上下アームを有するフルブリッジ回路により構成されており、各アームに設けられたスイッチ(半導体スイッチング素子)のオンオフにより、固定子巻線の各相巻線において通電電流が調整される。また、インバータ22には、バッテリ30に対して平滑用のコンデンサCdが並列に接続されている。

0066

ECU50は、MG20の各種の検出情報や、力行駆動及び発電の要求に基づいて、インバータ22における各スイッチのオンオフにより通電制御を実施する。検出情報には、例えば、レゾルバ等の角度検出器により検出される回転子302の回転角度(電気角情報)や、電圧センサにより検出される電源電圧インバータ入力電圧)、電流センサにより検出される各相の通電電流が含まれる。ECU50は、インバータ22の各スイッチを操作する操作信号を生成して出力する。

0067

インバータ22は、U相、V相及びW相からなる3相において高電位側スイッチング素子Sjp(j=u,v,w)と低電位側スイッチング素子Sjn(j=u,v,w)との直列接続体をそれぞれ備えている。各相の高電位側スイッチング素子Sjpの高電位側端子は、バッテリ30の正極端子が接続される正極母線L1に接続される。また、各相の低電位側スイッチング素子Sjnの低電位側端子は、バッテリ30の負極端子グランド)が接続される負極母線L2に接続される。各相の高電位側スイッチング素子Sjpと低電位側スイッチング素子Sjnとの間の中間接続点には、それぞれU相巻線303u、V相巻線303v、W相巻線303wの一端が接続されている。これら各相巻線は星形結線Y結線)されており、各相巻線の他端は中性点Nにて互いに接続されている。ちなみに、本実施形態では、上記スイッチング素子Sjp,Sjnとして、NチャネルMOSトランジスタを用いている。

0068

また、高電位側スイッチング素子Sjp,低電位側スイッチング素子Sjnには、それぞれダイオード還流ダイオード)Djp,Djn(j=u,v,w)がそれぞれ並列に接続されている。つまり、ダイオードDjp,Djnは、アノード側が自身に対応するスイッチング素子のソースに接続され、カソード側が自身に対応するスイッチング素子のドレインに接続されている。

0069

そして、ECU50は、急速充電が行われる場合、コンバータ40の代わりに、インバータ22及びモータ21により変圧回路300を構成し、当該変圧回路300を変圧装置として利用して、供給電力の変圧(第3実施形態では降圧)を実施する。以下、詳しく説明する。

0070

まず、図11を用いて、降圧手法について説明する。図11(a)及び図11(b)は、インバータ22及びモータ21の構成を示す図である。この手法では、インバータ22が備える高電位側スイッチング素子Sjpと、ダイオードDjp,Djnと、モータ21が備える3相巻線303jと、を変圧回路300(本実施形態では降圧回路)として用いる。この変圧回路300によって充電器60の電圧を降圧させる。詳しくは、W相に対応するスイッチング素子Swp等を変圧回路300として用いた場合について説明すると、まず、図11に示すように、充電器60の正極側を固定子巻線301jの中性点Nに接続し、かつ、充電器60の負極側を負極母線L2に接続する。

0071

そして、高電位側のスイッチング素子Swpをオンすることで、図11(a)に示すように、充電器60、W相の固定子巻線301w及びバッテリ30からなる閉回路が構成され、充電器60に対してW相の固定子巻線301wが直列接続される。これにより、充電器60からW相の固定子巻線301wに電流が供給され、固定子巻線301wにエネルギ磁気エネルギ)が蓄えられる。

0072

その後、図11(b)に示すように、充電器60からの電力を停止し(オフし)、スイッチング素子Swpをオフ状態とすると、W相の固定子巻線301wは、電流を保とうとして起電力を発生させ、ダイオードDvn,Dun,Dwp等を介して電流が流れる。これにより、電流がバッテリ30に出力される。この場合において、スイッチング素子Swpのオンオフ比デューティ比)を適切に設定することにより、充電器60の電圧が適切に降圧され、バッテリ30に印加される。

0073

次に、第3実施形態の充電制御処理について図12に基づいて詳しく説明する。ECU50は、ステップS104において、充電電力の許容範囲内であって、かつ、充電電圧の許容範囲よりも高い電圧を有する供給電力を、定電圧、かつ、定電流で供給されるように、要求した場合、ステップS301に移行する。ECU50は、ステップS301において、高電位側スイッチング素子Sjpの開閉操作を行うことにより、充電器60から供給された供給電力を降圧する。その際、供給電力の電圧及び電流が、それぞれバッテリ30における充電電圧及び充電電流の許容範囲内となるように、降圧する。これにより、バッテリ30には、変圧された後の供給電力(すなわち、充電電力)が供給され、充電が実施される。そして、充電制御処理を終了する。

0074

ところで、固定子巻線に電流を流す場合、磁力が発生し、回転子302が駆動してしまう場合がある。回転子302が駆動すると、磁気エネルギが消費され、変換効率が悪くなる。そこで、本実施形態のモータ21は、以下のように構成し、エネルギ消費を低減した。

0075

図8(b)に示すように、回転子302は、固定子301に対して回転軸の軸方向Y1において移動可能に構成されている。そして、回転子302を固定子301に対して移動させるための移動機構を備えている。この移動機構は、回転子302の軸方向端部302aを押圧し、回転子302を押し出す押圧部を備えている。回転子302の移動量は、任意に変更してもよい。

0076

そして、ECU50は、ステップS301を実施する前において、移動機構により、回転子302を固定子301に対して軸方向に相対移動させる。これにより、固定子巻線から磁力が発生しても、永久磁石に対して反発しにくくなり、回転子302が回転することが抑制される。

0077

なお、第3実施形態において、コンバータ40が設けられていなくてもよい。コンバータ40を設けない場合、バッテリ30は、MG20に対して適切な電圧及び電流を出力する必要がある。同様に、MG20は、バッテリ30に対して適切な電圧及び電流の発電電力を出力する必要がある。

0078

また、第3実施形態において、例えば、誘導モータのように、永久磁石304を利用しない無磁石式モータを利用してもよい。無磁石式モータの場合、永久磁石304の磁力がないため、固定子301に対して回転子302を相対移動させやすい。

0079

上記、第3実施形態によれば、以下の優れた効果を有する。

0080

MG20が備える固定子巻線、スイッチング素子Sjp,Sjn、及びダイオードDjp、Djnを利用して構成された変圧回路300を、コンバータ40の代わりに、変圧装置として利用することができる。このため、充電器60からの供給電圧を変圧するだけのために、変圧装置を設ける必要がなくなる。また、MG20の冷却機能利用可能であるため、変圧装置用の冷却装置を設ける必要もなくなる。

0081

固定子巻線に電流を流すことにより、回転子302が回転してエネルギ損失が発生する可能性がある。そこで、MG20は、モータ21の回転軸方向において、モータ21の固定子301に対してモータ21の回転子302が相対移動する移動機構を備えた。また、ECU50は、充電器60からの供給電圧を変圧させる場合、移動機構により回転子302を固定子301に対して軸方向において相対移動させる移動制御部としての機能を備えた。これにより、変圧時に回転子302が回転してエネルギ損失が発生することを抑制できる。すなわち、変換効率を向上させることができる。

0082

モータ21は、コアレスモータである。このため、回転子302を固定子301に対して相対移動させる場合、固定子301のコア鉄心)に永久磁石が吸い寄せられて、移動させにくくなるという事態を防止できる。すなわち、コアを有するモータと比較して、回転子302を固定子301に対して相対移動させやすくなっている。

0083

(他の実施形態)
上記実施形態に限定されず、例えば以下のように実施してもよい。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。

0084

・上記実施形態において、充電器60からの供給電力がバッテリ30への充電電力の許容範囲内であるならば、充電器60から供給される電流は、バッテリ30への充電電流の許容範囲よりも高くてもよい。この場合、供給電力の電圧を昇圧することにより、許容範囲となるように、電流を低くすればよい。なお、第1実施形態では、コンバータ40を利用して、供給電力の電圧を昇圧すればよく、第2実施形態では、モータ20a及びジェネレータ20bからなる変圧装置200を利用して、供給電力の電圧を昇圧すればよい。

0085

次に、第3実施形態における昇圧手法について説明する。第3実施形態における昇圧手法では、インバータ22が備える低電位側スイッチング素子Sjn及び高電位側のダイオードDjpと、モータ21が備える固定子巻線301jとを昇圧回路として用いる。この昇圧回路によって充電器60の電圧を昇圧させる。詳しくは、W相に対応するスイッチング素子Swn等を昇圧回路として用いた場合について説明すると、まず、充電器60の正極側を3相巻線303jの中性点Nを接続し、かつ、充電器60の負極側を負極母線L2に接続する。

0086

そして、低電位側のスイッチング素子Swnをオンすることで、充電器60、W相巻線303w及びスイッチング素子Swnを含む閉ループ回路が形成される。これにより、図13(a)に示すように、充電器60からW相巻線303wに電流が供給され、W相巻線303wに磁気エネルギが蓄えられる。

0087

その後、図13(b)に示すように、スイッチング素子Swnをオフ状態とすると、W相の固定子巻線301wに蓄えられた磁気エネルギが、高電位側のダイオードDwpを介してバッテリ30に出力される。これにより、昇圧された充電器60の電圧がバッテリ30に印加される。

0088

・上記実施形態において、変圧装置を、複数設けてもよい。例えば、コンバータ40を複数設けてもよい。また、第1実施形態と、第2実施形態を組み合わせて、コンバータ40と、モータ20a及びジェネレータ20bからなる変圧装置200と、を備えてもよい。また、第1実施形態と、第3実施形態を組み合わせて、コンバータ40と、インバータ22及びモータ21からなる変圧回路300と、を備えてもよい。第1実施形態〜第3実施形態を組み合わせて、コンバータ40と、モータ20a及びジェネレータ20bからなる変圧装置200と、インバータ22及びモータ21からなる変圧回路300と、を備えてもよい。第1実施形態〜第3実施形態を組み合わせる場合、モータ20a及びジェネレータ20bのうちいずれか一方を、MG20に置き換えればよい。

0089

そして、複数の変圧装置40,200,300を設けた場合、ECU50は、変圧装置40,200,300の温度条件に基づき、変圧装置40,200,300を選択して変圧を指示するようにしてもよい。すなわち、ECU50は、複数の変圧装置40,200,300のうち所定の温度未満の変圧装置40,200,300を選択して、変圧を実施させるようにしてもよい。これにより、故障や異常が生じることを抑制しつつ、変圧を実施することができる。なお、温度条件に限らず、充電時間や充電量に応じて変圧させる変圧装置40,200,300を変更してもよい。

0090

・上記実施形態において、充電制御に係るECU50の機能の一部又は全部を、制御装置62に設けてもよい。この場合、車両10は、充電制御に係る各種情報(バッテリ30の状態、許容範囲の上限値等)を制御装置62に出力する必要がある。

0091

・上記実施形態では、バッテリ30への充電電力の許容範囲内で、充電器60からの供給電力を設定している。ところで、上述したように、変圧装置40,200,300で変圧を行う場合の変換効率は、80〜95%程度である。そこで、変換効率を考慮して、バッテリ30への充電電力の許容範囲を設定してもよい。すなわち、変圧に基づくエネルギ損失を考慮して、バッテリ30への充電電力の許容範囲の上限値を、エネルギ損失がない場合と比較して、1割〜2割程度大きくしてもよい。

0092

10…車両、30…バッテリ、40…コンバータ、50…ECU、51…変圧指示部、52…供給電力要求部、60…充電器、200…変圧装置、300…変圧回路。

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    【課題】DC/DCコンバータが故障しても、低電圧電池に接続されている負荷に、低電圧電池の残量以上の電力を供給しうる電源システムを提供する。【解決手段】車両で用いられる電源システム100は、電源システム... 詳細

  • 日産自動車株式会社の「 ハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】バッテリのSOCが高い場合にも、待機運転を実施可能なハイブリッド車両の制御方法及びハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】車両を走行させるための走行モータと、走行モータに電力を供給す... 詳細

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