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技術 滑走面用液状ワックス、及びその製造方法

出願人 林真子
発明者 林真子林牧人
出願日 2018年7月5日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-128211
公開日 2020年1月16日 (10ヶ月経過) 公開番号 2020-007428
状態 特許登録済
技術分野 火薬、マッチ等
主要キーワード 溶解加熱 滑走性 スキーワックス 液状ワックス ワクシング スキー滑走 持続性評価 滑走性能
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

氷雪上における滑走面に塗布する液状のワックスであって、滑走性に優れた滑走面用液状ワックス、及び当該滑走面用液状ワックスの製造方法を提供すること。

解決手段

液状であって、氷雪上を滑走する滑走面に塗布して使用される滑走面用液状ワックスであって、有機溶剤中にパラフィン分散混合してなり、当該有機溶剤は、揮発性を有する第1の有機溶剤と、当該第1の有機溶剤よりも揮発性の高い第2の有機溶剤を用いてなることを特徴とする滑走面用液状ワックスとする。

概要

背景

従来から、スキースノーボード及びソリなどの滑走面には、上や上における滑走性を向上させるためにワックスを塗布することが行われている。かかるワックスとしては、近年ではパラフィンワックスに種々の化合物を配合したものや、あるいはパラフィン代わる化合物を用いたものも種々提供されているが、一般にはパラフィン系ワックスがよく知られている。

かかる滑走面用のワックスの形態も、アイロンなどの熱源によりスキーワックス溶融させてスキー滑走面に塗布延伸させる固体状のものから、半固体状の生塗りタイプのもの、さらには液体状、ペーパーシート状のものまで多種多様であり、使用する側の要求に合わせ、作業性、塗布性など簡便化されてきている。

しかしながら、固形状のものにあっては滑走面にワックスを塗る場合には古いワックスを剥がしてから塗布するなどの熟練と労力を要し、また雪質によりワックスの種類を変える必要もあることから、滑走面に対するワクシング作業を煩雑化させ、より一層に熟練と労力を要するものとなっていた。そこで特に近年では、塗布が簡便な滑走面用液状ワックスが、一般スキーヤー等の間でも多く使用されている。

かかる液状の滑走面ワックスについては、特許文献1(特開平10−67969号公報)において、優れた滑走性を長期に亘り持続することができ、低温条件下での使用に耐える液体状スキーワックスが提案されている。かかる液体状スキーワックスは、(A)融点が40〜80℃のパラフィン、(B)シクロペンタジエン類重合物、あるいはシクロペンタジエン類とα−オレフィン類及びモノビニル芳香族炭化水素類のうちの1つもしくは2つ以上との共重合物、あるいはそれらの水素化物、あるいはそれらの混合物であるシクロペンタジエン系石油樹脂、(C)沸点が30〜220℃の飽和炭化水素、及び(D)流動性向上剤から成るものとして提案されている。

また、特許文献2(特開2004−99852号公報)では、スキー板の滑走面に塵埃等の付着を防止してスキーの滑走性能を向上させるとともに、ワックス塗りのための作業性を大幅に改善することを課題として、光触媒である酸化チタンを主成分とし、該酸化チタンのバインダとして作用するシリコンとを含有し、その質量比が(10〜70):(70〜10)の割合である液状のワックスを提案している。

概要

氷雪上における滑走面に塗布する液状のワックスであって、滑走性に優れた滑走面用液状ワックス、及び当該滑走面用液状ワックスの製造方法を提供すること。 液状であって、氷雪上を滑走する滑走面に塗布して使用される滑走面用液状ワックスであって、有機溶剤中にパラフィンを分散混合してなり、当該有機溶剤は、揮発性を有する第1の有機溶剤と、当該第1の有機溶剤よりも揮発性の高い第2の有機溶剤を用いてなることを特徴とする滑走面用液状ワックスとする。

目的

本発明は、氷雪上における滑走面に塗布する液状のワックスであって、滑走性に優れた滑走面用液状ワックス、及び当該滑走面用液状ワックスの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

液状であって、氷雪上を滑走する滑走面に塗布して使用される滑走面用液状ワックスであって、有機溶剤中にパラフィン分散混合してなり、当該有機溶剤は、揮発性を有する第1の有機溶剤と、当該第1の有機溶剤よりも揮発性の高い第2の有機溶剤を用いてなることを特徴とする滑走面用液状ワックス。

請求項2

液状であって滑走面に塗布される滑走面用液状ワックスであって、有機溶剤中にパラフィンを分散混合してなり、当該有機溶剤は、第1の有機溶剤としてのナフサと、第2の有機溶剤としての1-ブロモプロパンとからなることを特徴とする滑走面用液状ワックス。

請求項3

前記1-ブロモプロパンの配合量は、前記ナフサに対して20容量%以上、140容量%以下であり、前記パラフィンの配合量は、前記ナフサと1-ブロモプロパンとからなる有機溶剤に対して1容量%以上、35容量%以下である、請求項2に記載の滑走面用液状ワックス。

請求項4

液状であって、氷雪上を滑走する滑走面に塗布して使用される滑走面用液状ワックスの製造方法であって、パラフィンを加熱して溶解させるパラフィン溶解加熱工程と、加熱されて溶解しているパラフィンと第1の有機溶剤であるナフサを混合撹拌する第1溶剤混合工程と、ナフサとパラフィンの混合物と第2の有機溶剤である1-ブロモプロパンを混合撹拌する第2溶剤混合工程とからなる、滑走面用液状ワックスの製造方法。

請求項5

前記第1溶剤混合工程で使用するナフサ、及び第2有機溶剤混合工程で使用する1-ブロモプロパンは、いずれも10℃以上、30℃以下の温度で使用する。請求項4に記載の滑走面用液状ワックスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は滑走面用液状ワックス及びその製造方法に関し、特に液状であって氷雪上における滑走性を向上させた滑走面用液状ワックス及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来から、スキースノーボード及びソリなどの滑走面には、上や上における滑走性を向上させるためにワックスを塗布することが行われている。かかるワックスとしては、近年ではパラフィンワックスに種々の化合物を配合したものや、あるいはパラフィン代わる化合物を用いたものも種々提供されているが、一般にはパラフィン系ワックスがよく知られている。

0003

かかる滑走面用のワックスの形態も、アイロンなどの熱源によりスキーワックス溶融させてスキー滑走面に塗布延伸させる固体状のものから、半固体状の生塗りタイプのもの、さらには液体状、ペーパーシート状のものまで多種多様であり、使用する側の要求に合わせ、作業性、塗布性など簡便化されてきている。

0004

しかしながら、固形状のものにあっては滑走面にワックスを塗る場合には古いワックスを剥がしてから塗布するなどの熟練と労力を要し、また雪質によりワックスの種類を変える必要もあることから、滑走面に対するワクシング作業を煩雑化させ、より一層に熟練と労力を要するものとなっていた。そこで特に近年では、塗布が簡便な滑走面用液状ワックスが、一般スキーヤー等の間でも多く使用されている。

0005

かかる液状の滑走面ワックスについては、特許文献1(特開平10−67969号公報)において、優れた滑走性を長期に亘り持続することができ、低温条件下での使用に耐える液体状スキーワックスが提案されている。かかる液体状スキーワックスは、(A)融点が40〜80℃のパラフィン、(B)シクロペンタジエン類重合物、あるいはシクロペンタジエン類とα−オレフィン類及びモノビニル芳香族炭化水素類のうちの1つもしくは2つ以上との共重合物、あるいはそれらの水素化物、あるいはそれらの混合物であるシクロペンタジエン系石油樹脂、(C)沸点が30〜220℃の飽和炭化水素、及び(D)流動性向上剤から成るものとして提案されている。

0006

また、特許文献2(特開2004−99852号公報)では、スキー板の滑走面に塵埃等の付着を防止してスキーの滑走性能を向上させるとともに、ワックス塗りのための作業性を大幅に改善することを課題として、光触媒である酸化チタンを主成分とし、該酸化チタンのバインダとして作用するシリコンとを含有し、その質量比が(10〜70):(70〜10)の割合である液状のワックスを提案している。

先行技術

0007

特開平10−67969号公報
特開2004−99852号公報

発明が解決しようとする課題

0008

前述の通り従前においても滑走面に対するワクシング作業の軽減化を目指して、液状のワックスもいくつか提案されている。しかしながら、従前において提案されている液状ワックスは、滑走面にワックスを塗布するワクシング作業の軽減を図ることができるものの、氷雪上における滑走性(即ち「滑りの良さ」。以下同じ。)において未だ改善の余地を有するものであった。

0009

そこで本発明は、氷雪上における滑走面に塗布する液状のワックスであって、滑走性に優れた滑走面用液状ワックス、及び当該滑走面用液状ワックスの製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0010

前記課題を解決するため本発明等は鋭意研究を行い、パラフィンを用いたワックスにおける溶剤に着目して本発明を完成するに至ったものである。

0011

即ち、本発明にかかる滑走面用液状ワックスは、液状であって、氷雪上を滑走する滑走面に塗布して使用される滑走面用液状ワックスであって、有機溶剤中にパラフィンを分散混合してなり、当該有機溶剤は、揮発性を有する第1の有機溶剤と、当該第1の有機溶剤よりも揮発性の高い第2の有機溶剤を用いて形成している。

0012

また本発明では前記課題を解決するために、液状であって滑走面に塗布される滑走面用液状ワックスであって、有機溶剤中にパラフィンを分散混合してなり、当該有機溶剤は、第1の有機溶剤としてのナフサと、第2の有機溶剤としての1-ブロモプロパンとからなる滑走面用液状ワックスを提供する。

0013

上記本発明の滑走面用液状ワックスにおいては、前記1-ブロモプロパンの配合量は、前記ナフサに対して20容量%以上、140容量%以下であり、前記パラフィンの配合量は、前記ナフサと1-ブロモプロパンとからなる有機溶剤に対して1容量%以上、35容量%以下とすることができる。

0014

また本発明では、前記課題を解決するために、液状であって、氷雪上を滑走する滑走面に塗布して使用される滑走面用液状ワックスの製造方法であって、パラフィンを加熱して溶解させるパラフィン溶解加熱工程と、加熱されて溶解しているパラフィンと第1の有機溶剤であるナフサを混合撹拌する第1溶剤混合工程と、ナフサとパラフィンの混合物と第2の有機溶剤である1-ブロモプロパンを混合撹拌する第2溶剤混合工程とからなる、滑走面用液状ワックスの製造方法を提供する。

0015

かかる本発明の滑走面用液状ワックスの製造方法では、前記第1溶剤混合工程で使用するナフサ、及び第2溶剤混合工程で使用する1-ブロモプロパンは、いずれも10℃以上、30℃以下の温度で使用することができる。

0016

そして前記第1有機溶剤混合工程は、前記パラフィンが溶解する融点以上の温度、望ましくは100℃以上で、引火点以下、望ましくは150℃以下の温度に加熱して行うことが望ましく、これに混合する第1の有機溶剤であるナフサは、10℃以上、30℃以下であることが望ましい。そして当該温度のナフサを撹拌混合したパラフィンとナフサの混合物には、10℃以上、30℃以下の1−ブロモプロパンを撹拌混合することが望ましい。

発明の効果

0017

本発明の滑走面用液状ワックス、及びその製造方法によれば、揮発性が異なる2種類の有機溶剤を使用しており、望ましくはナフサと1-ブロモプロパンを使用している。そしてこれにパラフィンを撹拌混合していることにより、滑走性に優れた滑走面用液状ワックスを実現している。

0018

そして本発明にかかる滑走面用液状ワックスは、上記した溶剤の組み合わせにより、滑走面への施工性も良く、ワクシング作業を軽減できる滑走面用液状ワックスを提供することができる。

図面の簡単な説明

0019

本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックスの製造方法を示す工程図。
実験例1における滑走面用液状ワックスを示す写真
実験例1における滑走面用液状ワックスを示す写真

実施例

0020

以下、図面を参照しながら、本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックスについて、その製造方法を参照しながら説明する。

0021

まず本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックスは、第1の有機溶剤と、当該第1の有機溶剤よりも沸点が低い(即ち揮発性が高い)第2の有機溶剤と、これらの有機溶剤に分散混合するパラフィンとで構成している。

0022

本実施の形態において、前記第1の有機溶剤としてナフサを使用する。かかるナフサは、原油常圧蒸留装置によって蒸留分離して得られる製品であって、沸点範囲がおおむね30℃〜180℃程度のものを使用できる。即ち本実施の形態では、沸点範囲が35℃〜80℃程度の軽質ナフサ、及び沸点範囲が80℃〜180℃程度の重質ナフサを使用することができる。また、この第1の有機溶剤は、本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックスの成分中のパラフィンワックスを溶解、膨潤又は分散できる有機溶剤であることが好ましい。液体状ワックス又はゼリー状ワックスとする場合は、滑走面に塗布した後に混合した有機溶剤を蒸発させることで氷雪上における滑走性の向上の効果が得られる。

0023

ここで、使用される第1の有機溶剤は、室温(使用環境)において揮発性の有機溶剤であることが好ましい。具体的には、好ましくは常圧における沸点が30〜250℃、より好ましくは沸点が30〜200℃の揮発性有機溶剤であることが好ましい。具体的な好ましい有機溶剤としては、前記したナフサの他、たとえば炭素数5〜15の直鎖パラフィン類分岐パラフィン類及び環状パラフィン類、炭素数6〜12の単環芳香族化合物及びアルキル芳香族化合物類、石油エーテル、又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。

0024

また前記第2の有機溶剤は、前記第1の有機溶剤よりも揮発性が高い(沸点が低い)ものを使用する。かかる第2の有機溶剤は、前記第1の有機溶剤の選択に応じて適宜変更することができ、例えば前記第1の有機溶剤がナフサである場合には、ハロゲン化脂肪族炭化水素、特にハロゲン化アルカン、さらにハロゲン化プロパン類であることが望ましく、最も望ましくは1-ブロモプロパン(別名「n−プロピルブロミド」)である。

0025

また前記ワックスは、直鎖状炭化水素ノルマルパラフィン)が主成分のパラフィンワックスの他、分岐炭化水素イソパラフィン)や飽和環状炭化水素シクロパラフィン)が多く含まれるマイクロクリスタリンワックスであっても良い。

0026

上記本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックスは、使用時における氷雪のコンディション気温において最適な効果を発現する等の目的のために、必要に応じて、さらに種々の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、シリコン、フッ素系化合物などの潤滑剤、カーボンなどの静電気防止剤ジチオリン酸亜鉛などの酸化防止剤顔料染料などの着色剤などが挙げられる。

0027

また、本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックスでは、ワックスの塗布作業や氷雪上の滑走性を考慮して、増粘剤や減粘剤を配合することもできる。

0028

増粘剤としては、例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジ−n−ブチルアミド、N−ステアリル−L−グルタミン酸−α,γ−ジ−n−ブチルアミド、N−パルミチル−L−アスパラギン酸−α,γ−ジ−イソプロピルアミドなどのアミノ酸系油ゲル化剤、ステアリルアルミニウム、ラウロイルアルミニウム、パルミチル亜鉛などの金属石鹸などが挙げられる。増粘剤は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができる。

0029

減粘剤としては、例えば、N−プロピル−N−(β−アクリロキシエチルパーフルオロオクタンスルホンアミド、N−プロピル−N−(β−メタクリロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、N−プロピル−N−(2,3−エポキシプロピル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、N−〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕−N−プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロオクタンラウリル酸エステル、パーフルオロオクタンステアリン酸エステルパーフルオロデカンミリスチル酸エステル、パーフルオロヘプタンパルミチン酸ヒドロキシエチルエステルなどのフッ素系の化合物などが挙げられる。減粘剤は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができる。

0030

次に図1を参照しながら、本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックス50の製造方法を説明する。本実施の形態では、特に雪上における滑走面、特にスキー、スノーボード、ソリなどの滑走面に塗布するのに適した滑走面用液状ワックスの製造方法を説明する。

0031

かかる滑走面用液状ワックス50は、以下の成分を、以下の配合量で使用する。
第1の有機溶剤:ナフサ(使用量:1,200ml)
第2の有機溶剤:1−ブロモプロパン(使用量:800ml)
パラフィン:日本精株式会社製のパラフィンワックス125°F及び115°F、135°F、145°F、150°F、1080°F、ルバックスFT115、パルボックスバイセン及びその他パラフィンの混合物(使用量:50ml)

0032

先ず、図1(A)に示すように、上記のパラフィン50mlを加熱容器に収容して約120℃に加熱する。そして図1(B)に示すように、加熱容器内で120℃になったパラフィン10に、第1の有機溶剤20であるナフサ(常温:10℃〜30℃)を1,200ml添加して素早く撹拌する。その後、図1(3)に示すように、この混合液に第2の有機溶剤30である1−ブロモプロパン(常温:10℃〜30℃)を800ml添加して素早く撹拌する。これにより図1(D)に示すように本実施の形態にかかる滑走面用液状ワックス50が完成し、これを適宜密閉容器に収容して提供することができる。

0033

なお、当該滑走面用液状ワックスは、布帛などの吸収性を有するシート含侵させて、これを密閉状態包装して提供することもできる。

0034

この実験例1では、ナフサ、1−ブロモプロパン、パラフィンワックスの使用量を変えた複数の滑走面用液状ワックスを作成し、その滑走性、揮発性および粘度を比較した。

0035

即ちこの実験例1では、表1に示すように、各成分の配合量を変えた滑走面用液状ワックスを作成した。各滑走面用液状ワックスの製造手順は、前記実施の形態に示したとおりである。

0036

実験番号1−3(ナフサ標準量(1,200ml)、1−ブロモプロパン標準量(1,200ml)、パラフィン標準量(50ml))を基準として、
実験番号1−1では、ナフサの配合量を多くして1,600mlとし、1−ブロモプロパンの配合量を少なくして400mlとした。
実験番号1−2では、パラフィンの配合量を多くして75mlとした。
実験番号1−4では、パラフィンの配合量を少なくして30mlとした。
実験番号1−5では、ナフサの配合量を少なくして800mlとし、1−ブロモプロパンの配合量を多くして1,200mlとした。

0037

そして以上の実験において作成した各滑走面用液状ワックスについて、滑走性、揮発性、粘度を評価した。特にこれらの評価はスキー(サロモンGS(ジャイアンスラローム)用185cm、滑走面素材高密度ポリエチレン)を使用して行っており、特に滑走性については、以下の状況下で実際に滑走して評価を行った。
雪質:水分の多いザラメ雪
雪温:−1℃
天候:晴れ

0038

その結果を以下の表1に示す。また濁度について、実験番号1−1から1−5で製造した滑走面用液状ワックスを図2に示す。なお、以下の実験例における濁度の評価基準は、「1:透明」、「2:若干濁りあり」、「3:透過できる程度の白濁」、「4:透過できない程の白濁」の4段階で評価した。

0039

0040

実験番号1−1で製造した滑走面用液状ワックスは、滑走性は全6件中4番であった。また1−ブロモプロパンの配合割合が低いことから揮発性も低かった。更に基準となる実験番号1−3よりも濁度が高かった。

0041

実験番号1−2で製造した滑走面用液状ワックスは、滑走性は全6件中最下位であった。またパラフィンの配合割合が高いため塗布時に粘りがあり、伸びが悪く滑走面に塗布しにくかった。また滑走面の定着性も低かった。更に基準となる実験番号1−3よりも濁度は若干薄かった。

0042

実験番号1−3で製造した滑走面用液状ワックスは、滑走性及び持続性は最も良く、滑走面の塗布もしやすかった。

0043

実験番号1−4で製造した滑走面用液状ワックスは、滑走性は実験番号1−3の滑走面用液状ワックスに次いで2番目に良かった。またパラフィンの配合割合が低いため滑走面に塗りやすくワクシング作業が容易であった。更に基準となる実験番号1−3よりも濁度が高かった。

0044

実験番号1−5で製造した滑走面用液状ワックスは、滑走性は全6件中5番であった。1−ブロモプロパンの配合量が多いため揮発性が高かった。また全6件中最も濁度が低く透明度が高かった。

0045

実験番号1−6で製造した滑走面用液状ワックスは、滑走性は全6件中3番であった。1−ブロモプロパンを配合していないことから揮発性が低かった。また全6件中最も濁度が低く透明であった。

0046

〔考察〕
以上の結果、ナフサ、1−ブロモプロパン、パラフィンワックスを使用する際に、その配合量を調整することにより、より滑走性や滑走面への塗りやすさを高める事ができることを確認した。
特に実験番号1−3の様に、1-ブロモプロパンの配合量を、ナフサに対して20容量%以上、140容量%以下とし、更にパラフィンの配合量を、ナフサと1-ブロモプロパンとからなる有機溶剤に対して1容量%以上、35容量%以下ロすることにより、滑走性及び持続性は最も良く、滑走面への塗布もしやすくでき、非常に優れた性能を発揮することを確認した。
更に各成分の配合割合次第では、1−ブロモプロパンを配合しない滑走面用液状ワックスよりも滑走性などが劣ることを確認した。

0047

この実験例では、第2の有機溶剤に変えて他の有機溶剤を使用して滑走面用液状ワックスを作成し、その濁度、粘度及び滑走性を検証した。

0048

即ちこの実験例では、120℃に加熱したパラフィンに1,200mlのナフサ(常温)を撹拌混合し、これに以下の有機溶媒(常温)を800ml撹拌混合して各滑走面用液状ワックスを作成した。
実験番号2−1:エタノール
実験番号2−2:テトラクロロエチレン
実験番号2−3:クロロホルム
実験番号2−4:n−ヘキシルアルコール
実験番号2−5:ベンゼン
実験番号2−6:2−ブロモプロパン
実験番号2−7:1−1−2トリクロロエタン
実験番号2−8:イソプレン
実験番号2−9:トルエン
実験番号2−10:1.1−ジクロロエチレン
実験番号2−11:12−ジクロロプロパン

0049

上記の実験で製造した滑走面用液状ワックスについて、以下の観点でその濁度、粘度及び滑走性を評価した。なお、対比のために前記実験例1−3で作成した滑走面用液状ワックスについても評価を行った。
「濁度評価」について、1:透明、2:若干濁りあり、3:白い白濁がある
「粘度評価」について、1:粘度無、2:粘度小、3:粘度普通、4:粘度やや高、5:粘度高
「滑走性評価」について、1:滑走性無、2:滑走性若干有、3:滑走性普通、4:滑走性良、5:滑走性非常に良い
「滑走持続性評価」について、1:持続性が悪い、2:普通、3持続性が良い

0050

なお、上記「濁度評価」に関し、各実験で製造した滑走面用液状ワックスの写真を図3に示す。また、上記「滑走性評価」の実験方法は前記実験例1と同じである。その結果を以下の表2に示す。

0051

0052

〔考察〕
この実験例2において、前記実験例1−3で作成した滑走面用液状ワックスを基準とし、各実験で作成した滑走面用液状ワックスを評価した結果、滑走材としての機能を確保するためには、ある程度の濁度と粘度が必要であり、これらが持続性に大きく関与していることを確認できた。
そして各実験例の濁度と粘度は上記表2に示す結果であったが、滑走性および滑走性持続性は、実験番号1−3で作成した滑走面用液状ワックスが、他の実験例にかかる滑走面用液状ワックスを圧倒的に上回っていることが判明した。
よってこの実験結果から、パラフィンを用いたワックスにおいては、第1有機溶剤としてナフサを使用し、第2の有機溶剤として1−ブロモプロパンを使用するのが望ましいことを確認できた。

0053

本発明の滑走面用液状ワックス及びその製造方法は、氷雪上を滑走するもの、例えばスキー、スノーボード、ソリ、スノースクートカーリングストーン等の滑走面に塗布する滑走剤として利用することができる。

0054

10:パラフィン、20:第1の有機溶剤(ナフサ)、30:第2の有機溶剤(1−ブロモプロパン)、50:滑走面用液状ワックス

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