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技術 黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法

出願人 ティアンジンポリテクニックユニヴァーシティ
発明者 張興祥王玉周曹瑞瑞陳賽劉海輝
出願日 2019年7月2日 (1年6ヶ月経過) 出願番号 2019-123418
公開日 2020年1月16日 (11ヶ月経過) 公開番号 2020-007215
状態 未査定
技術分野 炭素・炭素化合物
主要キーワード 二次元材料 衝突ゾーン インパクトリング 衝突効果 作業ゾーン 特性吸収ピーク 層数分布 グラフェン材料
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法を提供すること。

解決手段

(1)水溶性界面活性剤であるインターカレーション剤脱イオン水に溶解し、前記インターカレーション剤溶液表面張力が、黒鉛の表面張力±10mJ/m2である工程、(2)前記インターカレーション剤溶液に黒鉛粉末を加え、質量%濃度10〜30%の黒鉛粉末懸濁液を得る工程、(3)前記黒鉛粉末懸濁液にジエノフィルを添加して黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を得る工程、(4)前記黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を80〜200MPaの圧力でマイクロフルイダイザーで処理して懸濁液Iを得る工程、(5)前記懸濁液Iをろ過し、洗浄して液体から前記の機能化グラフェンを分離し、当該機能化グラフェンがグラフェンシートにジエノフィル分子基がグラフトされたグラフェンである工程を含む、機能化グラフェン製造方法。

概要

背景

sp2混成炭素原子からなる六角形を有し且つハニカム格子構造を有する平面フィルムであるグラフェンは、わずか1つの炭素原子の厚さを有する新規二次元材料であり、優れた電気的性質機械的性質および熱伝導性を持つため、エネルギー電子材料複合材料および環境保護など多くの分野で潜在的な応用可能性がある。グラフェンの潜在的な応用が増加するにつれ、グラフェンの大量の調製法の研究は、注目を集めている。従来のグラフェンの製造方法として、機械剥離法、電気化学法酸化黒鉛還元法、エピタキシャル成長法および化学気相成長法等がある。近年、液相法によるグラフェンの機械的剥離技術は広く注目されている。

本発明者らは、CN106976870Aに黒鉛粉末を効率的に剥離して大きなサイズを有するグラフェンを調製する方法を開示している。当該方法は、マイクロフルイダイザーを利用して黒鉛粉末を剥離し、水溶性インターカレーション剤の使用との組み合わせにより、欠陥の少ない大サイズのグラフェンを得、グラフェンの超音波剥離の不利点を回避できる。しかしながら、完璧なグラフェンは、表面が官能基を全く含まず、シートの間にファンデルワールス力があるため、グラフェンシートが非常に積みやすくなる。また、純粋なグラフェンは、ポリマーにおける分散性および相溶性が極めて乏しいため、多くの分野におけるグラフェンの適用が妨げられている。

グラフェンは、表面が官能基を持たないため、ポリマーとの親和性が悪く、sp2混成炭素原子のπ−π共役によってグラフェンが凝集しやすくなり、使用性が低下するため、強化剤導電性改質剤としてグラフェンではなく酸化グラフェン(GO)が広く用いられている。現在、GOは主に改良Hummers法により製造され、当該改良Hummers法は、まず過硫酸カリウム五酸化リン中で黒鉛粉末を予備酸化黒鉛粉末に酸化し、さらに濃硫酸、過マンガン酸カリウムおよび過酸化水素で処理して表面にカルボキシル基水酸基およびエポキシ基などの官能基を含むGOを得る方法である。当該製造方法は、工程経路が長く、大量の排水が発生し、かつ、爆発の危険性がある。ポリマーマトリックス中の分散性をさらに改善し、または、グラフェンをポリマーと化学結合させるために、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基などでグラフェンを機能化することが必要な場合がある。

Journal of Material Science,2012,47:8052-8060には、原料として改良Hummers法によって調製されたGOを使用し、ポリリン酸および五酸化リンの触媒p−アミノ安息香酸と反応させてアミノ化グラフェンを得るアミノ化グラフェンの調製方法が開示されている。調製工程は、75時間かかり、原料としてGOが必要である。強酸化剤の作用により、sp2混成炭素原子の一部はsp3混成炭素原子に変換されるため、GOは多くの構造欠陥が発生、物理的および機械的性質が低下する。

Journal of Applied Polymer Science,2015,DOI:10.1002/APP.41987には、原料として改良Hummers法によって調製されたGO、無水マレイン酸およびスチレンを使用し、アゾビスイソブチロニトリル開始剤とし、グラフト反応を起こさせるスチレン−無水マレイン酸機能化したグラフェンの調製方法が開示されている。

前述した方法は、いずれもグラフェンとポリマー材料との相溶性を改善し、グラフェンの分散特性を改善するために、化学修飾でグラフェン表面に小分子オリゴマーまたはポリマー鎖を付着させる方法である。機能化グラフェンを調製する従来の方法は、煩雑で、原料としてGOを使用する必要があり、反応時間が長く、廃水が発生して環境を汚染する可能性がある。

概要

黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法を提供すること。(1)水溶性界面活性剤であるインターカレーション剤を脱イオン水に溶解し、前記インターカレーション剤溶液表面張力が、黒鉛の表面張力±10mJ/m2である工程、(2)前記インターカレーション剤溶液に黒鉛粉末を加え、質量%濃度10〜30%の黒鉛粉末懸濁液を得る工程、(3)前記黒鉛粉末懸濁液にジエノフィルを添加して黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を得る工程、(4)前記黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を80〜200MPaの圧力でマイクロフルイダイザーで処理して懸濁液Iを得る工程、(5)前記懸濁液Iをろ過し、洗浄して液体から前記の機能化グラフェンを分離し、当該機能化グラフェンがグラフェンシートにジエノフィル分子基がグラフトされたグラフェンである工程を含む、機能化グラフェン製造方法。

目的

本発明は、マイクロフルイダイザーを利用して黒鉛粉末を剥離すると共に、水溶性インターカレーション剤の使用を組み合わせてジエノフィルと共有結合によるグラフト反応を行い、グラフェンの剥離と機能化を1段法で達成することができる黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

(1)インターカレーション剤脱イオン水に溶解し、均一に混合してインターカレーション剤溶液を得る工程であって、前記インターカレーション剤が水溶性界面活性剤であり、前記インターカレーション剤溶液の表面張力が、黒鉛の表面張力±10mJ/m2である工程、(2)前記インターカレーション剤溶液に黒鉛粉末を加え、均一に混合して質量%濃度が10〜30%の黒鉛粉末懸濁液を得る工程、(3)前記黒鉛粉末懸濁液にジエノフィルを添加して黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を得る工程、(4)前記黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を80〜200MPaの圧力でマイクロフルイダイザーにより循環処理して懸濁液Iを得る工程、(5)前記懸濁液Iをろ過し、洗浄して液体から前記の機能化グラフェンを分離して得る工程であって、当該機能化グラフェンがグラフェンシートにジエノフィル分子基がグラフトされたグラフェンである工程、を含むことを特徴とする、黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項2

前記インターカレーション剤はSpan−80、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムポリオキシプロピレン−b−ポリオキシエチレン共重合体ポリビニルピロリドンポリスチレン無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩からのいずれであり、かつ、脱イオン水におけるインターカレーション剤の濃度は10〜200mg/Lであることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項3

前記ジエノフィルは、無水マレイン酸マレイミド、シス−2−ブテン−1,4−ジオールメタクリル酸からのいずれであることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項4

前記工程(3)に添加されたジエノフィルの質量は黒鉛粉末質量の1〜10倍であることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項5

前記工程(5)にて前記機能化グラフェンが得られた後、乾燥して粉末状の機能化グラフェンを得ることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項6

乾燥方法噴霧乾燥または真空乾燥を採用することを特徴とする、請求項5に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項7

噴霧乾燥の温度は100〜140℃であり、真空乾燥の温度は50〜95℃であることを特徴とする、請求項6に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項8

前記マイクロフルイダイザーのキャビティ構造はZ型またはY型であることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項9

前記の黒鉛粉末は天然黒鉛膨張黒鉛熱分解黒鉛鱗片状黒鉛からの1種であり、粒度が1000−5000メッシュであることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

請求項10

前記マイクロフルイダイザーを家庭用攪拌破砕機または高速せん断乳化機替えることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

技術分野

0001

本発明は、グラフェンの製造技術分野に関し、特に黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法に関する。

背景技術

0002

sp2混成炭素原子からなる六角形を有し且つハニカム格子構造を有する平面フィルムであるグラフェンは、わずか1つの炭素原子の厚さを有する新規二次元材料であり、優れた電気的性質機械的性質および熱伝導性を持つため、エネルギー電子材料複合材料および環境保護など多くの分野で潜在的な応用可能性がある。グラフェンの潜在的な応用が増加するにつれ、グラフェンの大量の調製法の研究は、注目を集めている。従来のグラフェンの製造方法として、機械的剥離法、電気化学法酸化黒鉛還元法、エピタキシャル成長法および化学気相成長法等がある。近年、液相法によるグラフェンの機械的剥離技術は広く注目されている。

0003

本発明者らは、CN106976870Aに黒鉛粉末を効率的に剥離して大きなサイズを有するグラフェンを調製する方法を開示している。当該方法は、マイクロフルイダイザーを利用して黒鉛粉末を剥離し、水溶性インターカレーション剤の使用との組み合わせにより、欠陥の少ない大サイズのグラフェンを得、グラフェンの超音波剥離の不利点を回避できる。しかしながら、完璧なグラフェンは、表面が官能基を全く含まず、シートの間にファンデルワールス力があるため、グラフェンシートが非常に積みやすくなる。また、純粋なグラフェンは、ポリマーにおける分散性および相溶性が極めて乏しいため、多くの分野におけるグラフェンの適用が妨げられている。

0004

グラフェンは、表面が官能基を持たないため、ポリマーとの親和性が悪く、sp2混成炭素原子のπ−π共役によってグラフェンが凝集しやすくなり、使用性が低下するため、強化剤導電性改質剤としてグラフェンではなく酸化グラフェン(GO)が広く用いられている。現在、GOは主に改良Hummers法により製造され、当該改良Hummers法は、まず過硫酸カリウム五酸化リン中で黒鉛粉末を予備酸化黒鉛粉末に酸化し、さらに濃硫酸、過マンガン酸カリウムおよび過酸化水素で処理して表面にカルボキシル基水酸基およびエポキシ基などの官能基を含むGOを得る方法である。当該製造方法は、工程経路が長く、大量の排水が発生し、かつ、爆発の危険性がある。ポリマーマトリックス中の分散性をさらに改善し、または、グラフェンをポリマーと化学結合させるために、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基などでグラフェンを機能化することが必要な場合がある。

0005

Journal of Material Science,2012,47:8052-8060には、原料として改良Hummers法によって調製されたGOを使用し、ポリリン酸および五酸化リンの触媒p−アミノ安息香酸と反応させてアミノ化グラフェンを得るアミノ化グラフェンの調製方法が開示されている。調製工程は、75時間かかり、原料としてGOが必要である。強酸化剤の作用により、sp2混成炭素原子の一部はsp3混成炭素原子に変換されるため、GOは多くの構造欠陥が発生、物理的および機械的性質が低下する。

0006

Journal of Applied Polymer Science,2015,DOI:10.1002/APP.41987には、原料として改良Hummers法によって調製されたGO、無水マレイン酸およびスチレンを使用し、アゾビスイソブチロニトリル開始剤とし、グラフト反応を起こさせるスチレン−無水マレイン酸機能化したグラフェンの調製方法が開示されている。

0007

前述した方法は、いずれもグラフェンとポリマー材料との相溶性を改善し、グラフェンの分散特性を改善するために、化学修飾でグラフェン表面に小分子オリゴマーまたはポリマー鎖を付着させる方法である。機能化グラフェンを調製する従来の方法は、煩雑で、原料としてGOを使用する必要があり、反応時間が長く、廃水が発生して環境を汚染する可能性がある。

0008

前述した問題を解決するために、本発明は、マイクロフルイダイザーを利用して黒鉛粉末を剥離すると共に、水溶性インターカレーション剤の使用を組み合わせてジエノフィル共有結合によるグラフト反応を行い、グラフェンの剥離と機能化を1段法で達成することができる黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法を提供する。

0009

本発明は、上記目的を達成するために以下の構成を含む。

0010

(1)インターカレーション剤を脱イオン水に溶解し、均一に混合してインターカレーション剤溶液を得る工程であって、前記インターカレーション剤が水溶性界面活性剤であり、前記インターカレーション剤溶液の表面張力が、黒鉛の表面張力±10mJ/m2である工程、
(2)前記インターカレーション剤溶液に黒鉛粉末を加え、均一に混合して質量%濃度10〜30%の黒鉛粉末懸濁液を得る工程、
(3)前記黒鉛粉末懸濁液にジエノフィルを添加して黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を得る工程、
(4)前記黒鉛粉末/ジエノフィル懸濁液を80〜200MPaの圧力でマイクロフルイダイザーにより循環処理して懸濁液Iを得る工程、
(5)前記懸濁液Iをろ過し、洗浄して液体から前記の機能化グラフェンを分離して得る工程であって、当該機能化グラフェンがグラフェンシートにジエノフィル分子基がグラフトされたグラフェンである工程、
を含む、黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。

0011

さらに、前記インターカレーション剤はSpan−80、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムポリオキシプロピレン−b−ポリオキシエチレン共重合体ポリビニルピロリドンポリスチレン無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩からのいずれの1種であり、かつ、脱イオン水におけるインターカレーション剤の濃度は10〜200mg/Lである。

0012

さらに、前記ジエノフィルは、無水マレイン酸、マレイミド、シス−2−ブテン−1,4−ジオールメタクリル酸からのいずれの1種である。これらの4種類のものはDA反応性を有する。

0013

さらに、工程(3)に添加されたジエノフィルの質量は黒鉛粉末の質量の1〜10倍である。

0014

さらに、工程(5)にて前記機能化グラフェンを得た後、乾燥して粉末状の機能化グラフェンを得る。乾燥方法は、噴霧乾燥または真空乾燥を採用することが好ましい。より好ましくは、噴霧乾燥の温度が100〜140℃であり、真空乾燥の温度が50〜95℃である。

0015

さらに、前記マイクロフルイダイザーは、キャビティ構造がZ型またはY型である。

0016

さらに、前記の黒鉛粉末は、天然黒鉛膨張黒鉛熱分解黒鉛鱗片状黒鉛からの1種であり、粒度が1000〜5000メッシュである。メッシュ数が1000メッシュより小さいと、粒子径が大きすぎるため、マイクロフルイダイザーキャビティは、塞ぎやすくなり、5000メッシュを超えると、粒子径は小さすぎ、得られる黒鉛シートはサイズが小さすぎる。

0017

さらに、前記マイクロフルイダイザーは、家庭用攪拌破砕機または高速せん断乳化機替えられる。

0018

本発明において、得られたグラフェンの機能化は、赤外分光法によって検出され、具体的には、新しい吸収ピークが検出されることにより確認される。また、ラマンスペクトルにおけるID/IGの比率を利用してグラフェンの機能化度を分析することができ、この比率が高ければ高いほど機能化度が高いと判断される。

0019

ディールスアルダー反応(DA反応)は、共役ジエンオレフィンまたはアルキンと反応して環を形成するジエン付加反応である。DA反応は、ジエンとジエノフィルとの間に発生する反応であり、グラフェンは、通常ジエンの役割を果たす。このような反応は、穏やかな反応条件、便利で簡単な操作、無触媒、無副生成物などの利点を有する。DA反応を利用してグラフェンを共有結合させて修飾することは、グラフェンを機能化する重要な手段の1つである。ジエノフィルは、水相で黒鉛粉末を剥離する過程において、グラフェンとDA反応してジエン分子をグラフェンシートにグラフトさせることにより、1段法で黒鉛粉末の剥離と機能化グラフェンの製造を実現することができる。得られた生成物である機能化グラフェンは、ポリマー中のグラフェンの分散性と相溶性が著しく向上し、グラフェンの応用を拡大するための条件を作り出す。

0020

本発明は、前記の反応メカニズムを利用し、原料をマイクロジェット機の2つの往復動作しているプラグの作用で圧力調節可能なバルブ群に入れ、作業ゾーンの一定な幅(一般的に幅10〜16mm)の絞りスリットを通過した後に高圧キャビティに達し(圧力200MPaに達することが可能)、キャビティにおいて、黒鉛粉体粒子間は衝突し、パイプラインを通って非常に高い流量(1000〜1500m/s)で吐出され、衝突バルブアセンブリの1つとしてのインパクトリングと衝突し、キャビテーション効果衝突効果、せん断効果(せん断速度が104/sを超えると、剥離は層流および乱流下で起こり得る)という3つの効果を生み出す。キャビテーション作用で発生した気泡は黒鉛シートの周りに散らばる。気泡が破裂すると、マイクロジェットおよび衝撃波が直ちに黒鉛シートの表面に作用し、圧縮応力波を黒鉛シートの表面に伝播させる。圧縮応力が黒鉛の自由界面で伝播すると、引張応力は黒鉛シート自体に反射される。多くの気泡の破裂によって黒鉛シートに凝集された多くの引張応力は、シートとシートとを引き剥がす。せん断効果によって黒鉛シートの側面に不均衡な圧縮応力を生じさせ、その結果隣接する二つのシートは別々に引き剥がされる。また、高圧循環の過程では、衝突は大きなエネルギーを生み出し、黒鉛粉末を剥離させると共に、グラフェンの表面に多くの活性点を生み出し、ジエノフィルとのDA環化付加反応を発生させ、グラフェンの機能化を実現する。

0021

グラフェンが表面に多くの不対π電子があるため、原料は、マイクロフルイダイザーにてキャビテーション効果、衝撃効果、せん断効果という3つの効果を受け、グラフェン表面に多くの活性点が生成される。ジエノフィル分子はDA反応によってこれらの活性点と共有結合してグラフトされ、機能化した層の少ないグラフェンを得られる。

0022

マイクロフルイダイザーの供給速度は450mL/minに達することができ、1回の剥離を完了するための時間は非常に短く、さらに、剥離しながらグラフェンの機能化が行われるため、機能化グラフェンの製造効率を大きく改善する。また、このプロセスは、従来の化学修飾方法と比べて、機能化グラフェン材料構造安定性を大幅に改善し、さらに、機能化グラフェンを水相溶液中に均一に分散させることができ、グラフェン材料のさらなる適用を達成するための効果的な方法を提供する。

0023

まとめに、本発明はマイクロフルイダイザーのキャビテーション効果、衝撃効果およびせん断効果を利用して水溶液において黒鉛粉末の液相剥離を行い、層の少ないグラフェンを得ると同時にジエノフィルを修飾剤としてグラフェンに共有結合してグラフトさせ、1段法でグラフェンの剥離と機能化を実現する。本発明に係る原材料は、安価で、操作が簡単で、環境への汚染が少なく、得られた機能化グラフェンは、ポリマー中のグラフェンの分散性および相溶性を著しく改善することができ、表面の官能基が他の官能基含有モノマー化学反応を行うこともでき、ポリマーの物理的および機械的特性電気伝導性能および熱伝導性能を改善するために使用され、グラフェンの用途を拡大するための条件を作り出す。

図面の簡単な説明

0024

マイクロフルイダイザー内部のY型キャビティの概略構成図である。図面1において、1−高圧黒鉛粉末分散液入口、2−高せん断ゾーン、3−低圧グラフェン分散液出口、4−衝突ゾーン
マイクロフルイダイザー内部のZ型キャビティの概略構成図である。図面2において、1−高圧黒鉛粉末分散液入口,2−高せん断ゾーン,3−低圧グラフェン分散液出口、4−衝突ゾーン。
黒鉛粉末の剥離、無水マレイン酸とDA[4+2]環化付加反応して機能化グラフェンを得る概略図である。
黒鉛粉末の剥離、無水マレイン酸とDA[2+2]環化付加反応して機能化グラフェンを得る概略図である。
実施例1にて得られた機能化グラフェンシートの透過型電子顕微鏡写真である。
実施例1にて得られた機能化グラフェンシートの赤外線スペクトルである。
実施例1にて得られた機能化グラフェンシートのラマンスペクトルである。
実施例4にて得られた機能化グラフェンシートの透過型電子顕微鏡写真である。

実施例

0025

以下,本発明の図面及び実施例を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の各実施例において、透過型電子顕微鏡TEM、Hitachi H−800、ジャパン)を用いて機能化グラフェンの表面形態およびサイズを分析し、フーリエ変換赤外分光法(FTIR、NICOLET6700、米国)を用いてグラフェンの機能化を分析した。新たな赤外特性吸収ピークが現れたことは、グラフェンに他の分子がグラフトされたことを表明した。ラマン分光法(XploRAPLUS、ジャパン)におけるID/IGの比率を利用してヒドラジンの機能化度を分析した。

0026

以下の実施例に使用されたマイクロフルイダイザーは、いずれもM−110L(Microfluidics、米国)であり、そのキャビティはY型キャビティであり、当該マイクロフルイダイザーと同じ効果を果たす機械は、すべて本発明の構成に応用することができる。

0027

実施例1
下記の工程を含む黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。
(1)脱イオン水にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを均一に混合して濃度50mg/mLのインターカレーション剤溶液を得た工程、
(2)前述したインターカレーション剤溶液に1000メッシュの膨張黒鉛と無水マレイン酸とを1:5の質量比で均一に分散させ、攪拌速率1000r/minで1時間機械攪拌して、質量分率10%の黒鉛粉末懸濁液を得た工程、
(3)工程(2)にて得られた黒鉛粉末懸濁液をマイクロフルイダイザーに加え、120MPaの圧力で剥離を10回サイクルして、懸濁液Iを得た工程、
(4)前記懸濁液Iを10000rpmで30min遠心分離し、ろ過し、脱イオン水で3回洗浄してから、再び10000rpmで30min遠心分離し、ろ過し、真空乾燥して粉体状の機能化グラフェンを得た工程。

0028

本実施例にて得られた機能化グラフェンに対し、TEM形態と赤外スペクトル分析を行った結果、本実施例にて得られた機能化グラフェンは、構造が1〜5層で、横サイズ5μm(図面5を参照)であり、シート上のいくつかの黒点がグラフトされた無水マレイン酸分子であることを分かった。また、赤外線スペクトル(図面6を参照)からわかるように、1265 cm −1および1728cm−1の近くに現れた2つのピークは、それぞれC−O結合、C=O結合の特性吸収ピークであり、無水マレイン酸分子がグラフェンシートにグラフトされたことを表明した。また、ラマンスペクトル(図面7を参照)からこの生成物のID/IGの比率が0.25であることを分かった。

0029

実施例2
以下の工程を含む黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。
(1)脱イオン水にポリスチレン−無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩を均一に混合して濃度100mg/mLのインターカレーション剤溶液を得た工程、
(2)前述したインターカレーション剤溶液に2000メッシュの天然黒鉛とマレイミドとを1:3の質量比で均一に分散させ、攪拌速率1000r/minで1時間機械攪拌して、質量分率15%の黒鉛粉末懸濁液を得た工程、
(3)工程(2)にて得られた黒鉛粉末懸濁液をマイクロフルイダイザーに加え、150MPaの圧力で剥離を15回サイクルして、懸濁液Iを得た工程、
(4)前記懸濁液Iを10000rpmで30 min遠心分離し、ろ過し、脱イオン水で3回洗浄してから、再び10000rpmで30 min遠心分離し、ろ過し、真空乾燥して粉体状の機能化グラフェンを得た工程。

0030

形態解析および構造解析した結果、本実施例における機能化グラフェンシートの80%は、層数が1〜3層であり、層数分布が均一であり、シートの平均径寸法が5〜7μmであり、赤外スペクトルからマレイミド分子がグラフトされたことを分かった。また、ID/IGの比率は0.36である。

0031

実施例3
下記の工程を含む黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。
(1)脱イオン水にポリビニルピロリドンを均一に混合して濃度150mg/mLのインターカレーション剤溶液を得た工程、
(2)前述したインターカレーション剤溶液に5000メッシュの鱗片状黒鉛とメタクリル酸とを1:7の質量比で均一に分散させ、攪拌速率1000r/minで1時間機械攪拌して、質量分率20%の黒鉛粉末懸濁液を得た工程、
(3)工程(2)にて得られた黒鉛粉末懸濁液をマイクロフルイダイザーに加え、180MPaの圧力で剥離を15回サイクルして、懸濁液Iを得た工程、
(4)前記懸濁液Iを10000rpmで30 min遠心分離し、ろ過し、脱イオン水で3回洗浄してから、再び10000rpmで30 min遠心分離し、ろ過し、真空乾燥して粉体状の機能化グラフェンを得た工程。

0032

形態解析および構造解析した結果、本実施例における機能化グラフェンシートの80%は、層数が1〜6層であり、層数分布が均一であり、シートの平均径寸法が2μmであり、赤外スペクトルからメタクリル酸がグラフトされたことを分かった。また、ID/IGの比率は0.65である。

0033

実施例4
下記の工程を含む黒鉛粉末を効率的に剥離して機能化グラフェンを製造する方法。
(1)脱イオン水にポリオキシプロピレン−b−ポリオキシエチレン共重合体を均一に混合して濃度200mg/mLのインターカレーション剤溶液を得た工程、
(2)前述したインターカレーション剤溶液に3000メッシュの天然黒鉛とシス−2−ブテン−1,4−ジオールとを1:10の質量比で均一に分散させ、攪拌速率1000r/minで1時間機械攪拌して、質量分率30%の黒鉛粉末懸濁液を得た工程、
(3)工程(2)にて得られた黒鉛粉末懸濁液をマイクロフルイダイザーに加え、200MPaの圧力で剥離を10回サイクルして、懸濁液Iを得た工程、
(4)前記懸濁液Iを10000rpmで30min遠心分離し、ろ過し、脱イオン水で3回洗浄してから、再び10000rpmで30min遠心分離し、ろ過し、真空乾燥して粉体状の機能化グラフェンを得た工程。

0034

形態解析および構造解析した結果、本実施例における機能化グラフェンシートの80%は、層数が1〜6層であり、層数分布が均一であり、シートの平均径寸法が3μm(図面8を参照)であり、赤外スペクトルからシス−2−ブテン−1,4−ジオールがグラフトされたことを分かった。また、ID/IGの比率は0.58である。

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