図面 (/)

技術 粘着剤組成物、表面保護フィルム、及び、光学フィルム

出願人 日東電工株式会社
発明者 小川圭太山形真人片岡賢一
出願日 2018年6月28日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-123653
公開日 2020年1月9日 (7ヶ月経過) 公開番号 2020-003675
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 接着剤、接着方法 接着テープ 偏光要素
主要キーワード ポリアルキル水素シロキサン 高温加熱後 導電性粘着剤層 双性イオン構造 フッ素部位 PF3 セパレータ付き 粘着テープ類
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2020年1月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

反射型偏光フィルムに対する剥離帯電防止性に優れた反射型偏光フィルム用途に特化した表面保護フィルムに利用することができる反射型偏光フィルム用粘着剤組成物を提供する。

解決手段

室温(25℃)で液状を呈し、かつ、粘度(25℃)が550mPa・s以下であるイオン性化合物、及び、粘着性ポリマーを含有する反射型偏光フィルム用粘着剤組成物。

概要

背景

近年、光学部品電子部品輸送プリント基板への実装に際して、個々の部品を所定のシート包装した状態や、粘着テープを貼り付けた状態により、移送することが行われている。なかでも、表面保護フィルム光学・電子部品の分野においては、特に広く用いられている。

表面保護フィルムは、一般的に基材フィルム側に塗布された粘着剤層を介して被保護体に貼り合わせ、被保護体の加工、搬送時に生じる傷や汚れを防止する目的で用いられる(特許文献1)。例えば、液晶ディスプレイパネルは、液晶セルに粘着剤層を介して、偏光フィルム反射型偏光フィルム(例えば、輝度向上フィルム)などの光学フィルムを貼り合わせることにより形成されている。これらの光学フィルムは、表面保護フィルムが粘着剤層を介して貼り合わされ、被保護体の加工、搬送時に生じる傷や汚れを防止されている。

特に近年、光学フィルムの一体化が進んでおり、反射型偏光フィルムが粘着剤層や接着剤層を介して、偏光子や偏光フィルムなどの光学フィルムと一体になった状態で、液晶ディスプレイのパネルに貼り合わせて利用される場合がある。

反射型偏光フィルム(例えば、輝度向上フィルム)は、その反射軸方向に直交する偏光を透過し、平行な偏光を反射する機能を有する光学フィルムであり、屈折率方性の異なる材料から形成される薄膜を交互に積層して、多層構造としたものが使用される。

反射型偏光フィルムを偏光フィルムと一体化するまでの間のほか、反射型偏光フィルム付き偏光フィルムをパネルに使用する際に、反射型偏光フィルムの表面には表面保護フィルムが粘着剤層を介して貼り合わされるが、その後、表面保護フィルムが不要となった段階で反射型偏光フィルムから剥離する際に、静電気を帯び、パネルに使用する際に、パネルの白化現象が発生し、検査効率の低下を引き起こす問題が生じている。特に、反射型偏光フィルムが多層構造を形成している場合に、帯電しやすく、問題となっている。

近年は表面保護フィルムを構成する粘着剤層に帯電防止剤であるアルカリ金属塩などを使用し、剥離帯電防止性の向上が図られ、例えば、偏光フィルムから表面保護フィルムを剥離する際に、パネルの白化現象を抑えるための試みが実施されている。しかし、偏光フィルムに対して、剥離帯電防止性を付与できた場合であっても、帯電しやすい多層構造により形成されている反射型偏光フィルムに対しては、パネルの白化現象を防止できていないのが現状である。

概要

反射型偏光フィルムに対する剥離帯電防止性に優れた反射型偏光フィルム用途に特化した表面保護フィルムに利用することができる反射型偏光フィルム用粘着剤組成物を提供する。室温(25℃)で液状を呈し、かつ、粘度(25℃)が550mPa・s以下であるイオン性化合物、及び、粘着性ポリマーを含有する反射型偏光フィルム用粘着剤組成物。なし

目的

本発明の目的は、従来の反射型偏光フィルムに対する問題点を解消すべく、反射型偏光フィルムに対する剥離帯電防止性に優れた反射型偏光フィルム用途の表面保護フィルムに利用することができる反射型偏光フィルム用の粘着剤組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

室温(25℃)で液状を呈し、かつ、粘度(25℃)が550mPa・s以下であるイオン性化合物、及び、粘着性ポリマーを含有することを特徴とする反射型偏光フィルム用粘着剤組成物

請求項2

前記粘着性ポリマーが、(メタアクリル系ポリマーウレタン系ポリマー、及び、シリコーン系ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の反射型偏光フィルム用粘着剤組成物。

請求項3

シリコーン成分を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型偏光フィルム用粘着剤組成物。

請求項4

基材フィルムの少なくとも片面に、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物により形成される粘着剤層を有することを特徴とする反射型偏光フィルム用表面保護フィルム

請求項5

請求項4に記載の反射型偏光フィルム用表面保護フィルム、及び、反射型偏光フィルムを有することを特徴とする光学フィルム

技術分野

0001

本発明は、粘着剤組成物表面保護フィルム、及び、光学フィルムに関する。

0002

本発明の反射型偏光フィルム用粘着剤組成物は、液晶ディスプレイなどに用いられる反射型偏光フィルムの表面を保護する目的で用いられる反射型偏光フィルム用の表面保護フィルムに利用することができ、有用である。

背景技術

0003

近年、光学部品電子部品輸送プリント基板への実装に際して、個々の部品を所定のシート包装した状態や、粘着テープを貼り付けた状態により、移送することが行われている。なかでも、表面保護フィルムは光学・電子部品の分野においては、特に広く用いられている。

0004

表面保護フィルムは、一般的に基材フィルム側に塗布された粘着剤層を介して被保護体に貼り合わせ、被保護体の加工、搬送時に生じる傷や汚れを防止する目的で用いられる(特許文献1)。例えば、液晶ディスプレイのパネルは、液晶セルに粘着剤層を介して、偏光フィルムや反射型偏光フィルム(例えば、輝度向上フィルム)などの光学フィルムを貼り合わせることにより形成されている。これらの光学フィルムは、表面保護フィルムが粘着剤層を介して貼り合わされ、被保護体の加工、搬送時に生じる傷や汚れを防止されている。

0005

特に近年、光学フィルムの一体化が進んでおり、反射型偏光フィルムが粘着剤層や接着剤層を介して、偏光子や偏光フィルムなどの光学フィルムと一体になった状態で、液晶ディスプレイのパネルに貼り合わせて利用される場合がある。

0006

反射型偏光フィルム(例えば、輝度向上フィルム)は、その反射軸方向に直交する偏光を透過し、平行な偏光を反射する機能を有する光学フィルムであり、屈折率方性の異なる材料から形成される薄膜を交互に積層して、多層構造としたものが使用される。

0007

反射型偏光フィルムを偏光フィルムと一体化するまでの間のほか、反射型偏光フィルム付き偏光フィルムをパネルに使用する際に、反射型偏光フィルムの表面には表面保護フィルムが粘着剤層を介して貼り合わされるが、その後、表面保護フィルムが不要となった段階で反射型偏光フィルムから剥離する際に、静電気を帯び、パネルに使用する際に、パネルの白化現象が発生し、検査効率の低下を引き起こす問題が生じている。特に、反射型偏光フィルムが多層構造を形成している場合に、帯電しやすく、問題となっている。

0008

近年は表面保護フィルムを構成する粘着剤層に帯電防止剤であるアルカリ金属塩などを使用し、剥離帯電防止性の向上が図られ、例えば、偏光フィルムから表面保護フィルムを剥離する際に、パネルの白化現象を抑えるための試みが実施されている。しかし、偏光フィルムに対して、剥離帯電防止性を付与できた場合であっても、帯電しやすい多層構造により形成されている反射型偏光フィルムに対しては、パネルの白化現象を防止できていないのが現状である。

先行技術

0009

特開2017−203167号公報

発明が解決しようとする課題

0010

そのため、偏光フィルムだけでなく、多層構造により形成されている反射型偏光フィルムの表面も保護することができる表面保護フィルムの開発が要望されている。

0011

そこで、本発明の目的は、従来の反射型偏光フィルムに対する問題点を解消すべく、反射型偏光フィルムに対する剥離帯電防止性に優れた反射型偏光フィルム用途の表面保護フィルムに利用することができる反射型偏光フィルム用の粘着剤組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

すなわち、本発明の反射型偏光フィルム用粘着剤組成物は、室温(25℃)で液状を呈し、かつ、粘度(25℃)が550mPa・s以下であるイオン性化合物、及び、粘着性ポリマーを含有することを特徴とする。

0013

本発明の反射型偏光フィルム用粘着剤組成物は、前記粘着性ポリマーが、(メタアクリル系ポリマーウレタン系ポリマー、及び、シリコーン系ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0014

本発明の反射型偏光フィルム用粘着剤組成物は、シリコーン成分を含有することが好ましい。

0015

本発明の反射型偏光フィルム用表面保護フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に、前記反射型偏光フィルム用粘着剤組成物により形成される粘着剤層を有することが好ましい。

0016

本発明の光学フィルムは、前記反射型偏光フィルム用表面保護フィルム、及び、反射型偏光フィルムを有することが好ましい。

発明の効果

0017

本発明は、反射型偏光フィルムに対する剥離帯電防止性に優れた反射型偏光フィルム用途に特化した表面保護フィルムに利用することができる反射型偏光フィルム用粘着剤組成物を提供することができ、有用である。

図面の簡単な説明

0018

本発明の実施形態を示す表面保護フィルムが貼付された反射型偏光フィルム付き偏光フィルムの概略的な断面図。
実施例等で剥離帯電圧の測定に使用した電位測定部の概略構成図。

0019

以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。

0020

<表面保護フィルムの全体構造
ここに開示される表面保護フィルムは、一般に、粘着シート、粘着テープ、粘着ラベル粘着フィルム等と称される形態のものであり、特に反射型偏光フィルムの加工時や搬送時に反射型偏光フィルムの表面を保護する表面保護フィルムとして好適である。前記表面保護フィルムにおける粘着剤層は、典型的には連続的に形成されるが、かかる形態に限定されるものではなく、例えば点状、ストライプ状等の規則的あるいはランダムパターンに形成された粘着剤層であってもよい。また、ここに開示される表面保護フィルムは、ロール状であってもよく、枚葉状であってもよい。

0021

<基材フィルム>
本発明の反射型偏光フィルム用表面保護フィルム(以下、単に「表面保護フィルム」という場合がある。)は、基材フィルムを有することが好ましい。ここに開示される技術において、基材フィルムを構成する樹脂材料は、特に制限なく使用することができるが、例えば、透明性、機械的強度熱安定性、水分遮蔽性等方性、可撓性、寸法安定性等の特性に優れたものを使用することが好ましい。特に、基材フィルムが可撓性を有することにより、ロールコーターなどによって粘着剤組成物を塗布することができ、ロール状に巻き取ることができ、有用である。

0022

前記基材フィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系ポリマージアセチルセルローストリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーポリカーボネートポリマーポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー;シクロオレフィン系ポリマー等を主たる樹脂成分(樹脂成分のなかの主成分、典型的には50重量%以上を占める成分)とする樹脂材料から構成されたプラスチックフィルムを、前記基材フィルムとして好ましく用いることができる。前記樹脂材料の他の例としては、ポリスチレンアクリロニトリル−スチレン共重合体等の、スチレン系ポリマーポリエチレンポリプロピレン、環状ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィンエチレン−プロピレン共重合体等の、オレフィン系ポリマー塩化ビニル系ポリマーナイロン6、ナイロン6,6、芳香族ポリアミド等の、アミド系ポリマー;等を樹脂材料とするものが挙げられる。前記樹脂材料のさらに他の例として、イミド系ポリマースルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー等が挙げられる。上述したポリマーの2種以上のブレンド物からなる基材フィルムであってもよい。

0023

前記基材フィルムとしては、透明な熱可塑性樹脂材料からなるプラスチックフィルムを好ましく採用することができる。前記プラスチックフィルムの中でも、ポリエステルフィルムを使用することが、より好ましい態様である。ここで、ポリエステルフィルムとは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート等のエステル結合を基本とする主骨格を有するポリマー材料ポリエステル樹脂)を主たる樹脂成分とするものをいう。かかるポリエステルフィルムは、光学特性や寸法安定性に優れる等、表面保護フィルムの基材フィルムとして、好ましい特性を有する一方、そのままでは帯電しやすい性質を有する。

0024

前記基材フィルムを構成する樹脂材料には、必要に応じて、酸化防止剤紫外線吸収剤可塑剤着色剤顔料染料等)等の各種添加剤が配合されていてもよい。例えば、コロナ放電処理プラズマ処理紫外線照射処理酸処理アルカリ処理下塗り剤の塗布等の、公知または慣用表面処理が施されていてもよい。このような表面処理は、例えば、基材フィルムと粘着剤層との密着性(粘着剤層の投錨性)を高めるための処理であり得る。

0025

本発明の表面保護フィルムは、前記基材フィルムとして、帯電防止処理がなされてなるプラスチックフィルムを使用することも可能である。前記基材フィルムを用いることにより、剥離した際の表面保護フィルム自体の帯電が抑えられるため、好ましい。また、基材フィルムがプラスチックフィルムであり、前記プラスチックフィルムに帯電防止処理を施すことにより、表面保護フィルム自体の帯電を低減し、かつ、被着体(反射型偏光フィルム)への帯電防止能が優れるものが得られる。なお、帯電防止機能を付与する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができ、例えば、帯電防止剤と樹脂成分から成る帯電防止性樹脂導電性ポリマー導電性物質を含有する導電性樹脂を塗布する方法や導電性物質を蒸着あるいはメッキする方法、また、帯電防止剤等を練り込む方法、帯電防止層を形成する方法等があげられる。

0026

前記基材フィルムの厚みとしては、通常5〜200μm、好ましくは10〜100μm程度である。前記基材フィルムの厚みが、前記範囲内にあると、被着体(反射型偏光フィルム)への貼り合せ作業性と被着体からの剥離作業性に優れるため、好ましい。

0027

ここに開示される表面保護フィルムは、基材フィルム、及び、粘着剤層に加えて、帯電防止層や、さらに他の層を含む態様でも実施され得る。前記他の層としては、帯電防止層や粘着剤層の投錨性を高める下塗り層アンカー層)などが挙げられる。

0028

<粘着剤組成物>
本発明の反射型偏光フィルム用粘着剤組成物は、室温(25℃)で液状を呈し、かつ、粘度(25℃)が550mPa・s以下であるイオン性化合物、及び、粘着性ポリマーを含有することを特徴とする。前記イオン性化合物を使用することで、偏光フィルムなどの光学フィルムに比べて、帯電しやすい多層構造により形成されている反射型偏光フィルムに貼付後、剥離した後であっても、剥離帯電防止性に優れ、好ましい態様となる。

0029

本発明の粘着剤組成物は、粘着性を有する粘着性ポリマーを含有するものであれば、特に制限なく使用でき、前記粘着剤組成物から粘着剤層を形成することができる。前記粘着剤組成物としては、例えば、アクリル系粘着剤ウレタン系粘着剤合成ゴム系粘着剤天然ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を使用することもでき、中でも、より好ましくは、前記粘着性ポリマーが、(メタ)アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、及び、シリコーン系ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種であり、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するアクリル系粘着剤、ウレタン系ポリマーを含有するウレタン系粘着剤、及び、シリコーン系ポリマーを含有するシリコーン系粘着剤からなる群より選択される少なくとも1種を使用(含有)するものが更に好ましく、特に好ましくは、前記粘着性ポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーを使用するアクリル系粘着剤を使用することである。

0030

前記粘着剤層がアクリル系粘着剤を使用する場合、前記アクリル系粘着剤を構成する粘着性ポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーは、これを構成する原料モノマーとして、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを、主モノマーとして用いることができる。前記(メタ)アクリル系モノマーとしては、1種または2種以上を使用することができる。前記炭素数が1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを用いることにより、被着体(反射型偏光フィルム)に対する剥離力粘着力)を低く制御することが容易となり、軽剥離性(再剥離性)に優れた表面保護フィルムが得られる。

0031

なお、本発明における(メタ)アクリル系ポリマーとは、アクリル系ポリマー及び/又はメタクリル系ポリマーをいい、また(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートをいう。また、前記(メタ)アクリル系モノマーとしては、1種または2種以上を主成分として使用することができる。

0032

前記炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーの具体例としては、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどがあげられる。

0033

なかでも、前記表面保護フィルムには、n−ブチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどの炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーが好適なものとしてあげられる。特に、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを用いることにより、被着体(反射型偏光フィルム)への剥離力(粘着力)を低く制御することが容易となり、軽剥離性(再剥離性)に優れたものとなる。

0034

特に、前記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量100重量%に対して、炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを、70重量%以上含有することが好ましく、より好ましくは、80重量%以上、更に好ましくは、85〜99重量%、特に好ましくは88〜98重量%である。70重量%未満になると、粘着剤組成物の適度な濡れ性や、粘着剤層の凝集力が劣ることになり、好ましくない。

0035

また、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー成分として、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを含有することが好ましい。前記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーとしては、1種または2種以上を使用することができる。前記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを用いることにより、粘着剤組成物の架橋などを制御しやすくなり、ひいては流動による濡れ性の改善と剥離における剥離力(粘着力)の低減とのバランスを制御しやすくなる。

0036

前記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、などがあげられる。特にアルキル基の炭素数が4以上のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを用いることで高速剥離時の軽剥離化が容易となり好ましい。

0037

前記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量100重量%に対して、前記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを、20重量%以下含有することが好ましく、より好ましくは、18重量%以下、更に好ましくは、0.1〜16重量%であり、特に好ましくは1〜14重量%である。前記範囲内にあると、粘着剤組成物の濡れ性と、得られる粘着剤層の凝集力のバランスを制御しやすくなるため、好ましい。

0038

また、その他の重合性モノマー成分として、粘着性能のバランスが取りやすい理由から、Tgが0℃以下(通常−100℃以上)になるようにして、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度剥離性を調整するための重合性モノマーなどを、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。

0039

前記(メタ)アクリル系ポリマーにおいて用いられる前記炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマー、及び、前記ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系モノマー以外のその他の重合性モノマーとしては、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを用いることができる。前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを用いることにより、表面保護フィルム(粘着剤層)の経時での粘着力の上昇を抑制することができ、軽剥離性(再剥離性)、粘着力上昇防止性、及び作業性に優れ、また、粘着剤層の凝集力と共に、せん断力にも優れ、好ましい。

0040

前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、カルボキシルペンチル(メタ)アクリレートなどがあげられる。

0041

前記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量100重量%に対して、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系モノマーを、0〜3重量%であることが好ましく、0.001〜2重量%であることがより好ましく、0.005〜1重量%であることが更に好ましく、0.001〜0.5重量%が特に好ましい。前記範囲内にあると、粘着剤組成物の濡れ性と、得られる粘着剤層の凝集力のバランスを制御しやすくなるため、好ましい。

0042

更に、その他の重合性モノマーとしては、本発明の特性を損なわない範囲内であれば、特に限定することなく用いることができる。たとえば、シアノ基含有モノマービニルエステルモノマー芳香族ビニルモノマーなどの凝集力・耐熱性向上成分や、アミド基含有モノマーイミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマーエポキシ基含有モノマー、N−アクリロイルモルホリンビニルエーテルモノマーなどの剥離力(粘着力)の向上や架橋化基点として働く官能基を有する成分を適宜用いることができる。中でも、シアノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、イミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、及び、N−アクリロイルモルホリンなどの窒素含有モノマーを用いることが好ましい。これら重合性モノマーは、1種また2種以上を使用することができる。

0043

前記シアノ基含有モノマーとしては、たとえば、アクリロニトリルメタクリロニトリルがあげられる。

0044

前記アミド基含有モノマーとしては、たとえば、アクリルアミド、メタクリルアミドジエチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどがあげられる。

0045

前記イミド基含有モノマーとしては、たとえば、シクロヘキシルマレイミドイソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコイミドなどがあげられる。

0046

前記アミノ基含有モノマーとしては、たとえば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどがあげられる。

0047

前記ビニルエステルモノマーとしては、たとえば、酢酸ビニルプロピオン酸ビニルラウリン酸ビニルなどがあげられる。

0048

前記芳香族ビニルモノマーとしては、たとえば、スチレンクロロスチレンクロロメチルスチレンα−メチルスチレン、その他の置換スチレンなどがあげられる。

0049

前記エポキシ基含有モノマーとしては、たとえば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあげられる。

0050

前記ビニルエーテルモノマーとしては、たとえば、メチルビニルエーテルエチルビニルエーテルイソブチルビニルエーテルなどがあげられる。

0051

前記その他の重合性モノマーは、前記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量100重量%に対して、0〜30重量%であることが好ましく、0〜20重量%であることがより好ましい。前記その他の重合性モノマーは所望の特性を得るために、適宜調節することができる。

0052

また、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、更に、モノマー成分としてアルキレンオキシド基含有反応性モノマーを含有してもよい。

0053

前記(メタ)アクリル系ポリマーは、重量平均分子量(Mw)が10万〜200万が好ましく、より好ましくは20万〜100万、さらに好ましくは30万〜80万、特に好ましくは30万〜70万である。重量平均分子量が10万より小さい場合は、粘着剤層の凝集力が小さくなることにより糊残りを生じる傾向がある。一方、重量平均分子量が200万を超える場合は、ポリマーの流動性が低下し、被着体(反射型偏光フィルム)への濡れが不十分となり、被着体と表面保護フィルムの粘着剤層との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーションクロマトグラフィー)により測定して得られたものをいう。

0054

また、前記(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、0℃以下が好ましく、より好ましくは−20℃以下であり、更に好ましくは−40℃以下であり、特に好ましくは−50℃以下である(通常−100℃以上)。ガラス転移温度が0℃より高い場合、ポリマーが流動しにくく、例えば、被着体(反射型偏光フィルム)への濡れが不十分となり、被着体と表面保護フィルムの粘着剤層との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。中でも特にガラス転移温度を−60℃以下にすることで被着体への濡れ性と軽剥離性(再剥離性)に優れる粘着剤層が得られ易くなる。なお、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、用いるモノマー成分や組成比を適宜変えることにより前記範囲内に調整することができる。

0055

前記(メタ)アクリル系ポリマーの重合方法は、特に制限されるものではなく、溶液重合乳化重合塊状重合懸濁重合などの公知の方法により重合できるが、特に作業性の観点や、被着体(反射型偏光フィルム)への低汚染性など特性面から、溶液重合がより好ましい態様である。また、得られるポリマーは、ランダム共重合体ブロック共重合体交互共重合体グラフト共重合体などいずれでもよい。

0056

前記粘着剤層にウレタン系粘着剤を使用する場合、任意の適切なウレタン系粘着剤を採用し得る。このようなウレタン系粘着剤としては、好ましくは、ポリオールポリイソシアネート化合物を反応させて得られる粘着性ポリマーであるウレタン系ポリマーからなるものが挙げられる。ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオールポリエステルポリオールポリカーボネートポリオールポリカプロラクトンポリオールなどが挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートトリレンジイソシアネートヘキサメチレンジイソ
アネートなどが挙げられる。

0057

前記粘着剤層にシリコーン系粘着剤を使用する場合、任意の適切なシリコーン系粘着剤を採用し得る。このようなシリコーン系粘着剤としては、好ましくは、粘着性ポリマーであるシリコーン系ポリマーをブレンドまたは凝集させることにより得られるものを採用し得る。

0058

また、前記シリコーン系粘着剤としては、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤や過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤が挙げられる。これらのシリコーン系粘着剤の中でも、過酸化物過酸化ベンゾイルなど)を使用せず、分解物が発生しないことから、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤が好ましい。

0059

前記付加反応硬化型シリコーン系粘着剤の硬化反応としては、例えば、ポリアルキルシリコーン系粘着剤を得る場合、一般的に、ポリアルキル水素シロキサン組成物を白金触媒により硬化させる方法が挙げられる。

0060

<イオン性化合物>
前記粘着剤組成物は、室温(25℃)で液状を呈し、かつ、粘度(25℃)が550mPa・s以下であるイオン性化合物を含有することを特徴とする。前記イオン化合物は、いわゆるイオン液体であり、室温(25℃)で液状を呈する溶融塩を指す。前記イオン性化合物を含有することにより、優れた帯電防止性や剥離帯電防止性を付与することができる。前記イオン性化合物を用いることで、優れた帯電防止特性が得られる理由の詳細は明らかでないが、室温(25℃)で、液状を呈するため、室温で固体の帯電防止剤に比べて、粘着剤(粘着剤組成物)への添加および分散または溶解が容易に行え、優れた帯電防止能が得られるものと考えられる。特に被着体(反射型偏光フィルム)への帯電防止を図る際には、イオン性化合物が被着体へ極微量転写することにより、被着体での優れた剥離帯電防止性が図れていると考えられる。

0061

前記イオン化合物としては、25℃(室温)における粘度として、550mPa・s以下であり、好ましくは、500mPa・s以下であり、より好ましくは、450mPa・s以下以下であり、更に好ましくは、10〜400mPa・sであり、特に好ましくは、15〜250mPa・sである。イオン性化合物の25℃における粘度が、前記範囲内であれば、イオン性化合物の電気伝導度(導電率)が高くなる傾向にあり、発生した剥離帯電圧を素早く逃すことが可能となり、また、イオン性化合物の流動性が高く、粘着剤層中への分散も良好となり、被着体(反射型偏光フィルム)と接触する粘着剤層表面に、イオン性化合物が移動しやすく、高次元での剥離帯電を防止でき、好ましい態様となる。なお、本発明における粘度の測定は、粘度計(東機産業社製、RE−85Uを用いて、25℃で測定した値である。コーンロータは1°34’×R24を用い、回転速度は12rpmとして測定した。

0062

前記イオン化合物の電気伝導度(25℃)としては、好ましくは、0〜20mS/cmであり、より好ましくは、0.01〜18mS/cmであり、更に好ましくは、0.1〜16mS/cmである。イオン性化合物の25℃における電気伝導度(導電率)が、前記範囲内であれば、発生した剥離帯電圧を素早く逃すことが可能となり、多層構造で帯電しやすい被着体(反射型偏光フィルム)に対しても、優れた剥離帯電防止性を発揮でき、好ましい態様となる。

0063

前記イオン化合物としては、室温(25℃)で液状を呈し、かつ、粘度(25℃)が550mPa・s以下であればよく、たとえば、カチオン成分有機カチオン成分)と、アニオン成分からなるものが好ましく用いられ、特に、低粘度で高い電気伝導度(導電率)の観点から、以下に記載のイオン性化合物が好ましく用いられる。
例えば、前記イオン性化合物として、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビスフルオロスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−デシル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−ドデシルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−2−3−ジメチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−ビニルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−ビニルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−1−メチルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、4−(2−エトキシエチル)−4−メチルモルフォリニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ブチルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−4−メチルピリジニウム テトラフルオロボレート、1−ブチル−4−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチル−4−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルドデシルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリメチルプロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ブチルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリエチルスルフォニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸などが挙げられ、中でも特に、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム テトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリエチルスルフォニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、及び、1−ブチル−3−メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸が、低粘度で、かつ、電気伝導度(導電率)の点で好ましく用いられる。

0064

これらのイオン性化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。

0065

前記イオン性化合物の含有量は、例えば、前記粘着剤組成物を構成する(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.02〜4重量部であり、更に好ましくは0.05〜3重量部、特に好ましくは0.1〜2重量部である。前記範囲内にあると、本発明の表面保護フィルムが、被着体(反射型偏光フィルム)に対して、帯電防止性と低汚染性の両立がしやすくなるため、好ましい。

0066

<シリコーン成分>
本発明の反射型偏光フィルム用粘表面保護フィルムは、シリコーン成分を含有することが好ましい。シリコーン成分を使用することで、前記粘着剤組成物より形成される粘着剤層表面の表面自由エネルギーが低下し、剥離時における軽剥離化を実現でき、また、イオン性化合物の粘着剤層表面への移動が促進されるため、剥離帯電圧を抑制でき、好ましい態様となる。

0067

オキシアルキレン鎖を有するオルガノポリシロキサン
前記シリコーン成分として、例えば、オキシアルキレン鎖を有するオルガノポリシロキサンを使用することができる。前記オルガノポリシロキサンは、公知のポリオキシアルキレン主鎖を有するオルガノポリシロキサンが適宜使用できるが、好ましくは下記式で示されるものである。



(式中、R1及び/又はR2は、炭素数1〜6のオキシアルキレン鎖を有し、前記オキシアルキレン鎖中のアルキレン基は、直鎖又は分岐していてもよく、前記オキシアルキレン鎖の末端が、アルコキシ基、又は、ヒドロキシル基であってもよい。また、R1又はR2のいずれか一方が、ヒドロキシル基でもよく、又は、アルキル基、アルコキシ基であってもよく、前記アルキル基、アルコキシ基の一部が、ヘテロ原子置換された官能基であってもよい。nは、1〜300の整数である。)

0068

前記オルガノポリシロキサンは、シロキサンを含む部位(シロキサン部位)を主鎖とし、この主鎖の末端にオキシアルキレン鎖が結合しているものが使用される。前記オキシアルキレン鎖を有するオルガノシロキサンを用いることにより、粘着性ポリマーおよびイオン性化合物との相溶性のバランスがとれ、軽剥離化を実現しているものと推測される。

0069

また、本発明における前記オルガノポリシロキサンとしては、たとえば、以下のような構成を使用することができる。具体的には、式中のR1及び/又はR2は、炭素数1〜6の炭化水素基を含むオキシアルキレン鎖を有し、前記オキシアルキレン鎖として、オキシメチレン基オキシエチレン基オキシプロピレン基オキシブチレン基などがあげられるが、なかでもオキシエチレン基やオキシプロピレン基が好ましい。なお、R1及びR2が、共にオキシアルキレン鎖を有する場合、同一であっても、異なっていてもよい。

0070

また、前記オキシアルキレン鎖の炭化水素基は直鎖でもよく、分岐していてもよい。

0071

更に、前記オキシアルキレン鎖の末端は、アルコキシ基、又は、ヒドロキシル基であってもよいが、中でも、アルコキシ基であることがより好ましい。粘着面を保護する目的で粘着剤層表面にセパレータを貼り合わせる場合、末端がヒドロキシル基のオルガノポリシロキサンでは、セパレータとの相互作用が生じ、セパレータを粘着剤層表面から剥がす際の粘着(剥離)力が上昇する場合がある。

0072

また、nは、1〜300の整数であり、好ましくは10〜200であり、より好ましくは20から150である。nが前記範囲内にあると、ベースポリマーとの相溶性のバランスが取れて好ましい態様となる。更に、分子中に(メタ)アクリロイル基アリル基、ヒドロキシル基などの反応性置換基を有していてもよい。前記オルガノポリシロキサンは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。

0073

上記オキシアルキレン鎖を有するオルガノポリシロキサンの具体例としては、たとえば、市販品として、商品名が、X−22−4952、X−22−4272、X−22−6266、KF−6004、KF−889(以上、信越化学工業社製)、BY16−201、SF8427(以上、東レ・ダウコーニング社製)、IM22(旭化成ワッカー社製)などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。

0074

また、前記シリコーン成分として、主鎖にオキシアルキレン鎖を有する(結合する)オルガノシロキサン以外に、側鎖にオキシアルキレン鎖を有する(結合する)オルガノシロキサンを用いることも、可能であり、主鎖よりも側鎖にオキシアルキレン鎖を有するオルガノシロキサンを用いることが、より好ましい態様である。前記オルガノポリシロキサンは、公知のポリオキシアルキレン側鎖を有するオルガノポリシロキサンが適宜使用できるが、好ましくは下記式で示されるものである。



(式中、R1は1価の有機基、R2、R3及びR4はアルキレン基、R5は水素もしくは有機基、m及びnは0〜1000の整数。但し、m、nが同時に0となることはない。a及びbは0〜100の整数。但し、a、bが同時に0となることはない。)

0075

また、本発明における前記オルガノポリシロキサンとしては、たとえば、以下のような構成を使用することができる。具体的には、式中のR1はメチル基エチル基プロピル基等のアルキル基、フェニル基トリル基等のアリール基又はベンジル基フェネチル基等のアラルキル基で例示される1価の有機基であり、それぞれヒドロキシル基等の置換基を有していてもよい。R2、R3及びR4はメチレン基エチレン基プロピレン基等の炭素数1〜8のアルキレン基を用いることができる。ここで、R3及びR4は異なるアルキレン基であり、R2はR3又はR4と同じであっても、異なっていてもよい。R3及びR4はそのポリオキシアルキレン側鎖中に溶解し得るイオン性化合物の濃度を上げるためにそのどちらか一方が、エチレン基またはプロピレン基であることが好ましい。R5はメチル基,エチル基,プロピル基等のアルキル基またはアセチル基プロピオニル基等のアシル基で例示される1価の有機基であってもよく、それぞれヒドロキシル基等の置換基を有していてもよい。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。また、分子中に(メタ)アクリロイル基、アリル基、ヒドロキシル基などの反応性置換基を有していてもよい。上記ポリオキシアルキレン側鎖を有するオルガノシロキサンのなかでも、ヒドロキシル基末端を有するポリオキシアルキレン側鎖を有するオルガノシロキサンが相溶性のバランスがとりやすいと推測されるため好ましい。

0076

上記オルガノシロキサンの具体例としては、たとえば、市販品としての商品名KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6022、X−22−6191、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017、X−22−2516(以上、信越化学工業社製)SF8428、FZ−2162、SH3749、FZ−77、L−7001、FZ−2104、FZ−2110、L−7002、FZ−2122、FZ−2164、FZ−2203、FZ−7001、SH8400、SH8700、SF8410、SF8422(以上、東レ・ダウコーニング社製)、TSF−4440,TSF−4441、TSF−4445、TSF−4450、TSF−4446、TSF−4452、TSF−4460(モメンティパフォーマンスマテリアルズ社製)、BYK−333、BYK−307、BYK−377、BYK−UV3500、BYK−UV3570(ビックケミー・ジャパン社製)などがあげられる。これらの化合物は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。

0077

本発明で使用する上記オルガノシロキサンとしては、HLB(Hydrophile−Lipophile Balance)値が、1〜16が好ましく、より好ましくは3〜14である。HLB値が前記範囲内を外れると、被着体(反射型偏光フィルム)への汚染性が悪くなり、好ましくない。

0078

イオン性基含有シリコーン
また、前記シリコーン成分として、イオン性基含有シリコーンを使用することができる。前記イオン性基含有シリコーンを使用することで、表面エネルギーの低いシリコーン成分と、イオン性化合物が一体となっていることで、粘着剤層表面へのイオン性化合物の移動が容易となり、好ましい態様となる。

0079

前記イオン性基含有シリコーンとしては、下記式(1)で表されるイオン性基含有シリコーンを使用することが好ましい。前記粘着剤組成物に、前記イオン性基含有シリコーンを含むことで、シリコーン鎖の低表面自由エネルギーにより、粘着剤層を被着体(反射型偏光フィルム)表面に貼付した状態で、高温環境下で保存した場合であっても、被着体中に前記イオン性基含有シリコーンが(被着体表面から被着体内部へ)浸透せず、粘着剤層表面に留まろうとするため、経時でも剥離帯電特性が安定し、長期で帯電防止性能が維持され、好ましい態様となる。なお、前記粘着剤層の「内部」とは、例えば、前記イオン性基含有シリコーンを配合した前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成した場合に、前記粘着剤層中に含まれる場合を指す。また、前記粘着剤層の「表面」とは、例えば、前記イオン性基含有シリコーンを配合した、もしくは、配合していない前記粘着剤組成物を用いて粘着剤層を形成した場合に、前記粘着剤層表面を保護するため貼付されるセパレータ表面に、予め、前記イオン性基含有シリコーンが塗布(積層)しておき、前記セパレータを前記粘着剤層の貼付した場合に、前記セパレータ表面から、前記イオン性基含有シリコーンが前記粘着剤層表面に転写(移行)される場合を指す。



なお、上記式(1)中のR1〜R4は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリサイクリック基、フッ素置換アルキル基、イオン性基のいずれかを含み、R1〜R4のうち1つ以上にイオン性基を含む。nは0〜100の整数である。

0080

また、R1〜R4のうち1つ以上に含まれるイオン性基としては、アンモニウムカチオン基、又は、ホスホニウムカチオン基を有するイオン性基が好ましい。中でも、R1〜R4のうち1つ以上は、下記式(a)又は(b)で表されるカチオン構造とアニオン成分からなることが好ましく、もしくは、(c)又は(d)で表される双性イオン構造であることが好ましい。

0081

0082

0083

0084

0085

上記式(a)中のR5〜R7は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フッ素置換アルキル基のいずれかを示す。mは1〜10の整数である。

0086

上記式(b)中のR8〜R10は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フッ素置換アルキル基のいずれかを示す。mは1〜10の整数である。

0087

一方、アニオン成分としては、特に限定されず、例えば、Cl−、Br−、I−、AlCl4−、Al2Cl7−、BF4−、PF6−、ClO4−、NO3−、CH3COO−、CF3COO−、CH3SO3−、CF3SO3−、C4F9SO3−、(CF3SO2)2N−、(C2F5SO2)2N−、(C3F7SO2)2N−、(C4F9SO2)2N−、(CF3SO2)3C−、AsF6−、SbF6−、NbF6−、TaF6−、F(HF)n−、(CN)2N−、C4F9SO3−、(C2F5SO2)2N−、C3F7COO−、(CF3SO2)(CF3CO)N−、C9H19COO−、(CH3)2PO4−、(C2H5)2PO4−、C2H5OSO3−、C6H13OSO3−、C8H17OSO3−、CH3(OC2H4)2OSO3−、C6H4(CH3)SO3−、(C2F5)3PF3−、CH3CH(OH)COO−、及び、(FSO2)2N−などが用いられる。

0088

上記式(c)中のR11、R12は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フッ素置換アルキル基のいずれかを示し、R11、R12は環を形成していてもよく、その場合はアルキレン基を表す。mは1〜10の整数、pは1〜6の整数である。

0089

上記式(d)中のR13、R14は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、フッ素置換アルキル基のいずれかを示し、R13、R14は環を形成してもよく、その場合はアルキレン基を表す。mは1〜10の整数、pは1〜6の整数である。

0090

このようなイオン性基含有シリコーンは、シリコーン鎖を含むため、シリコーン鎖の低表面自由エネルギーにより、粘着剤層を被着体(反射型偏光フィルム)表面に貼付した状態で、高温環境下で保存した場合であっても、被着体中に前記イオン性基含有シリコーンが(被着体表面から被着体内部へ)浸透せず、粘着剤層表面に留まろうとするため、経時でも剥離帯電特性が安定し、長期で帯電防止性能が維持され、帯電防止剤として好適に用いることができる。

0091

前記イオン性基含有シリコーンとしては、例えば、市販品としては、例えば、X−40−2450、X−40−2750(以上、信越化学工業社製)などがあげられる。これらの化合物は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。

0092

また、例えば、粘着性ポリマーである前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、前記シリコーン成分の含有量は、0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.03〜3重量部であり、更に好ましくは0.05〜1重量部である。前記範囲内にあると、剥離帯電防止性と軽剥離性(再剥離性)の両立がしやすいため、好ましい。

0093

フッ素系オリゴマー
前記粘着剤組成物には、フッ素系オリゴマーを含有することができる。前記粘着剤組成物に、フッ素系オリゴマーを含むことで、得られる粘着剤層(表面保護フィルム)を被着体(反射型偏光フィルム)に貼り合せた場合に、フッ素系オリゴマー中のフッ素部位の低表面自由エネルギーによる軽剥離効果を発揮することができる。

0094

また、前記フッ素系オリゴマーとしては、好ましくは水酸基価が1以上であり、より好ましくは5以上であり、更に好ましくは10以上、特に好ましくは20以上であり、最も好ましくは40以上である。前記フッ素系オリゴマーの水酸基価が1以上であることにより、フッ素系オリゴマーと粘着性ポリマーとの相互作用が強まり、被着体(反射型偏光フィルム)への転写量が少なくなり、表面保護フィルムの滑りズレ)、浮きや剥がれなどを抑制できる。さらに、水酸基価が20以上であると、耐汚染性(低汚染性)がより優れるため、好ましい。また、前記フッ素系オリゴマーの水酸基価は500以下であることが好ましく、400以下であることがより好ましい。前記フッ素系オリゴマーの水酸基価が500を超えると、フッ素系オリゴマーと架橋剤の反応が優先されてしまい、本来の架橋剤と粘着性ポリマーとの反応を阻害してしまい、凝集力が落ちる恐れがあるため、好ましくない。

0095

前記フッ素系オリゴマーの具体例としては、例えば、市販品の商品名が、メガファックF−477、F−556、F−559、F−562、F−563、F−569、F−571(以上、DIC社製)、などがあげられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。

0096

前記フッ素系オリゴマーの含有量は、前記粘着剤組成物を構成する粘着性ポリマー(ベースポリマーであり、例えば、(メタ)アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー等)100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.02〜4重量部であり、更に好ましくは0.04〜3重量部、最も好ましくは0.06〜2重量部である。前記範囲内にあると、本発明で用いられる表面保護フィルムを、被着体(反射型偏光フィルム)に貼り合せた後に、滑り(ズレ)、浮きや剥がれなどを抑制でき、さらに、軽剥離効果に優れ、好ましい。また、表面保護フィルムとしての外観満足させるためには、前記粘着性ポリマー100重量部に対して、前記フッ素系オリゴマーの含有量は、0.01〜1.5重量部が好ましい。

0097

<架橋剤>
本発明の表面保護フィルムは、前記粘着剤組成物が、架橋剤を含有することが好ましい。また、本発明においては、前記粘着剤組成物を用いて、粘着剤層とすることができる。例えば、前記粘着剤組成物が、前記(メタ)アクリル系ポリマーを含有するアクリル系粘着剤の場合、前記(メタ)アクリル系ポリマーの構成単位構成比率、架橋剤の選択および添加比率等を適宜調節して架橋することにより、より耐熱性に優れた表面保護フィルム(粘着剤層)を得ることができる。

0098

本発明に用いられる架橋剤としては、イソシアネート化合物エポキシ化合物メラミン系樹脂アジリジン誘導体、および金属キレート化合物などを用いてもよく、特にイソシアネート化合物の使用は、好ましい態様となる。また、これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。

0099

前記イソシアネート化合物としては、たとえば、トリメチレンジイソシアネートブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ダイマー酸ジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネートシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチルシクロヘキサンなどの脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香族イソシアネート類、前記イソシアネート化合物をアロファネート結合ビウレット結合イソシアヌレート結合ウレトジオン結合ウレア結合カルボジイミド結合ウレトンイミン結合オキサジアジントリオン結合などにより変性したポリイソシネート変性体が挙げられる。たとえば、市販品として、商品名タケネート300S、タケネート500、タケネート600、タケネートD165N、タケネートD178N(以上、三井化学社製)、スミジュールT80、スミジュールL、デスモジュールN3400(以上、住化バイエルウレタン社製)、ミリオネートMR、ミリオネートMTコロネートL、コロネートHL、コロネートHX(以上、東ソー社製)などがあげられる。これらイソシアネート化合物は、単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよく、2官能のイソシアネート化合物と3官能以上のイソシアネート化合物を併用して用いることも可能である。架橋剤を併用して用いることにより粘着性と耐反発性曲面に対する粘着性)を両立することが可能となり、より粘着特性に優れた表面保護フィルムを得ることができる。

0100

前記エポキシ化合物としては、たとえば、N,N,N’,N’−テトラグリシジルm−キシレンジアミン(商品名TETRAD−X、三菱斯化学社製)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(商品名TETRAD−C、三菱瓦斯化学社製)などがあげられる。

0101

前記メラミン系樹脂としてはヘキサメチロールメラミンなどがあげられる。アジリジン誘導体としては、たとえば、市販品としての商品名HDU、TAZM、TAZO(以上、相互薬工社製)などがあげられる。

0102

前記金属キレート化合物としては、金属成分としてアルミニウム、鉄、スズ、チタンニッケルなど、キレート成分としてアセチレンアセト酢酸メチル乳酸エチルなどがあげられる。

0103

本発明に用いられる架橋剤の含有量は、例えば、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜20重量部であることが好ましく、0.1〜15重量部であることがより好ましく、0.5〜10重量部であることがさらに好ましく、1〜5重量部であることが特に好ましい。前記含有量が0.01重量部よりも少ない場合、架橋剤による架橋形成が不十分となり、得られる粘着剤層の凝集力が小さくなって、十分な耐熱性が得られない場合もあり、また糊残りの原因となる傾向がある。一方、含有量が20重量部を超える場合、ポリマーの凝集力が大きく、流動性が低下し、被着体(反射型偏光フィルム)への濡れが不十分となって、被着体と粘着剤層(粘着剤組成物層)との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。

0104

前記粘着剤組成物には、さらに、上述したいずれかの架橋反応をより効果的に進行させるための架橋触媒を含有させることができる。かかる架橋触媒として、例えば、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジラウリン酸ジオクチルスズなどのスズ系触媒トリス(アセチルアセトナト)鉄、トリス(ヘキサン−2,4−ジオナト)鉄、トリス(ヘプタン−2,4−ジオナト)鉄、トリス(ヘプタン−3,5−ジオナト)鉄、トリス(5−メチルヘキサン−2,4−ジオナト)鉄、トリス(オクタン−2,4−ジオナト)鉄、トリス(6−メチルヘプタン−2,4−ジオナト)鉄、トリス(2,6−ジメチルヘプタン−3,5−ジオナト)鉄、トリス(ノナン−2,4−ジオナト)鉄、トリス(ノナン−4,6−ジオナト)鉄、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)鉄、トリス(トリデカン−6,8−ジオナト)鉄、トリス(1−フェニルブタン−1,3−ジオナト)鉄、トリス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)鉄、トリス(アセト酢酸エチル)鉄、トリス(アセト酢酸−n−プロピル)鉄、トリス(アセト酢酸イソプロピル)鉄、トリス(アセト酢酸−n−ブチル)鉄、トリス(アセト酢酸−sec−ブチル)鉄、トリス(アセト酢酸−tert−ブチル)鉄、トリス(プロピオニル酢酸メチル)鉄、トリス(プロピオニル酢酸エチル)鉄、トリス(プロピオニル酢酸−n−プロピル)鉄、トリス(プロピオニル酢酸イソプロピル)鉄、トリス(プロピオニル酢酸−n−ブチル)鉄、トリス(プロピオニル酢酸−sec−ブチル)鉄、トリス(プロピオニル酢酸−tert−ブチル)鉄、トリス(アセト酢酸ベンジル)鉄、トリス(マロン酸ジメチル)鉄、トリス(マロン酸ジエチル)鉄、トリメトキシ鉄、トリエトキシ鉄、トリイソプロポキシ鉄、塩化第二鉄などの鉄系触媒を用いることができる。これら架橋触媒は、1種でもよく、2種以上を併用してもよい。

0105

前記架橋触媒の含有量は、特に制限されないが、例えば、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、およそ0.0001〜1重量部とすることが好ましく、0.001〜0.5重量部がより好ましい。前記範囲内にあると、粘着剤層を形成した際に架橋反応の速度が速く、好ましい態様となる。

0106

更に、前記粘着剤組成物には、ケト−エノール互変異性を生じる化合物を含有させることができる。例えば、架橋剤を含む粘着剤組成物または架橋剤を配合して使用され得る粘着剤組成物において、前記ケト−エノール互変異性を生じる化合物を含む態様を好ましく採用することができる。これにより、架橋剤配合後における粘着剤組成物の過剰な粘度上昇やゲル化を抑制し、粘着剤組成物のポットライフ延長する効果が実現され得る。前記架橋剤として少なくともイソシアネート化合物を使用する場合には、ケト−エノール互変異性を生じる化合物を含有させることが特に有意義である。この技術は、例えば、前記粘着剤組成物が、有機溶剤溶液又は無溶剤の形態である場合に好ましく適用され得る。

0107

前記ケト−エノール互変異性を生じる化合物としては、各種のβ−ジカルボニル化合物を用いることができる。具体例としては、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン2−メチルヘキサン−3,5−ジオン、6−メチルヘプタン−2,4−ジオン、2,6−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン等のβ−ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸tert−ブチル等のアセト酢酸エステル類;プロピオニル酢酸エチル、プロピオニル酢酸エチル、プロピオニル酢酸イソプロピル、プロピオニル酢酸tert−ブチル等のプロピオニル酢酸エステル類イソブチリル酢酸エチル、イソブチリル酢酸エチル、イソブチリル酢酸イソプロピル、イソブチリル酢酸tert−ブチル等のイソブチリル酢酸エステル類;マロン酸メチル、マロン酸エチル等のマロン酸エステル類;等が挙げられる。なかでも好適な化合物として、アセチルアセトンおよびアセト酢酸エステル類が挙げられる。かかるケト−エノール互変異性を生じる化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0108

前記ケト−エノール互変異性を生じる化合物の含有量は、例えば、前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.1〜20重量部とすることができ、通常は0.5〜15重量部(例えば1〜10重量部)とすることが適当である。前記化合物の量が少なすぎると、十分な使用効果が発揮され難くなる場合がある。一方、前記化合物を必要以上に多く使用すると、粘着剤層に残留し、凝集力を低下させる場合がある。

0109

さらに、前記粘着剤組成物には、その他の公知の添加剤を含有していてもよく、たとえば、滑剤、着色剤、顔料などの粉体、可塑剤、粘着付与剤低分子量ポリマー表面潤滑剤レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤シランカップリンング剤、無機または有機充填剤金属粉粒子状、箔状物などを使用する用途に応じて適宜添加することができる。

0110

<粘着剤層及び表面保護フィルム>
本発明の表面保護フィルムは、前記基材フィルムの少なくとも片面に、前記粘着剤組成物より形成される粘着剤層を有することが好ましい。なお、前記粘着剤層は、前記粘着剤組成物の架橋により得られ、粘着剤組成物の塗布後に行うのが一般的であるが、架橋後の粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材フィルムなどに転写することも可能である。

0111

また、基材フィルム上に粘着剤層を形成する方法は特に問わないが、たとえば、前記粘着剤組成物(溶液)を基材フィルムに塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を基材フィルム上に形成することにより作製される。その後、粘着剤層の成分移行の調整や架橋反応の調整などを目的として養生をおこなってもよい。また、粘着剤組成物を基材フィルム上に塗布して表面保護フィルムを作製する際には、基材フィルム上に均一に塗布できるよう、前記粘着剤組成物中に重合溶剤以外の一種以上の溶剤を新たに加えてもよい。

0112

また、本発明の表面保護フィルムを製造する際の粘着剤層の形成方法としては、粘着テープ類の製造に用いられる公知の方法が用いられる。具体的には、たとえば、ロールコート、グラビアコートリバースコート、ロールブラッシュスプレーコートエアーナイフコート法ダイコーターなどによる押出しコート法などがあげられる。

0113

本発明の表面保護フィルムは、通常、前記粘着剤層の厚みが0.1〜100μm、好ましくは1〜80μm程度となるように作製する。粘着剤層の厚みが、前記範囲内にあると、適度な再剥離性と粘着性のバランスを得やすいため、好ましい。

0114

また、本発明の表面保護フィルムは、総厚みが、8〜300μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましく、20〜100μmであることが最も好ましい。前記範囲内であると、粘着特性(再剥離性、粘着性など)、作業性、外観特性に優れ、好ましい態様となる。なお、前記総厚みとは、基材フィルム、粘着剤層、その他の層などの全ての層を含む厚みの合計を意味する。

0115

<セパレータ>
本発明の表面保護フィルムには、前記粘着剤層の前記基材フィルムと接触する面と反対面に、セパレータが貼付することが好ましい。前記セパレータは、必要に応じて粘着面を保護する目的で、粘着剤層表面にセパレータを貼り合わせることが可能であり、反射型偏光フィルム表面に貼付する際に、前記セパレータを剥離して使用することができる。

0116

前記セパレータを構成する材料としては、紙やプラスチックフィルムがあるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。そのフィルムとしては、前記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、たとえば、ポリエチレンフィルムポリプロピレンフィルムポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルムポリ塩化ビニルフィルム塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムポリブチレンテレフタレートフィルムポリウレタンフィルムエチレン酢酸ビニル共重合体フィルムなどがあげられる。

0117

前記セパレータの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは10〜100μm程度である。前記範囲内にあると、粘着剤層への貼り合せ作業性と粘着剤層からの剥離作業性に優れるため、好ましい。前記セパレータには、必要に応じて、シリコーン系フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤シリカ粉などによる離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理をすることもできる。

0118

<反射型偏光フィルム>
前記表面保護フィルム(の粘着剤層表面)が貼付され保護の目的となる多層構造から形成される反射型偏光フィルム(例えば、輝度向上フィルム単独、もしくは、輝度向上フィルムを偏光フィルムに積層したもの(貼り合わせたもの)等)は、屈折率異方性の異なる材料から形成される薄膜を交互に積層して、多層構造としたものが使用されるため、一旦帯電してしまうと、通常使用される帯電防止剤であるアルカリ金属塩など、室温で固体のイオン性化合物などを使用しても、除電することが困難となり、剥離帯電防止性や帯電防止性が、他の光学フィルム(例えば、偏光フィルム等)と比較して、劣る傾向にある。しかし、本発明で使用する前記イオン性化合物を使用することで、帯電しやすい反射型偏光フィルムに対してでも、剥離帯電防止性や帯電防止性に優れ、好ましい態様となる。特に、近年使用が増加している偏光フィルムなどと一体化した反射型偏光フィルムを、液晶ディスプレイなどに組み込む際(表面保護フィルムを剥離後)に、パネルの白化現象を抑制でき、作業性や効率性にも優れ、好ましい態様となる。

0119

なお、本発明における反射型偏光フィルムとは、多層構造を有する輝度向上フィルム単独、及び、前記輝度向上フィルムを積層した偏光フィルムなどが挙げられる。

0120

前記反射型偏光フィルムに含まれる前記輝度向上フィルムとは、液晶表示装置等のバックライトや裏側からの反射等により自然光入射すると、所定偏光軸直線偏光又は所定方向円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すものであり、更に、輝度向上フィルムと偏光フィルムとを積層したものは、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルムで反射した光を、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示等の画像表示に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。偏光フィルムと輝度向上フィルムを貼り合わせた一体型の偏光フィルムは、液晶セルのバックライト側に設けられて使用されることが多いが、WO2006/038404号国際公開パンフレットに開示されているように、液晶セルの視認側に設けて使用することもできる。

0121

輝度向上フィルムとしては、例えば、誘電体多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルム多層積層体のような、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマー配向フィルムやその配向液晶層フィルム基材上に支持したものの如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すもの等、適宜なものを用いうる。

0122

<光学フィルム>
本発明の光学フィルムは、前記反射型偏光フィルム用表面保護フィルム、及び、反射型偏光フィルムを有することが好ましい。前記表面保護フィルムは、反射型偏光フィルムの表面に、貼付後、剥離する際の剥離帯電防止性に優れるため、表面保護フィルムが不要となった段階で反射型偏光フィルムから剥離する際に、静電気によるパネルの白化現象を抑制でき、検査効率の低下を抑制でき、好ましい態様となる。なお、本発明における光学フィルムとは、表面保護フィルムと反射型偏光フィルムを積層したものとして記載するが、反射型偏光フィルムに加えて、更に、偏光フィルムやその他光学フィルムなど積層したものであっても構わない。

0123

以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。なお、以下の説明中の「部」および「%」は、特に断りがない限り、重量基準である。

0124

また、以下の説明中の各特性は、それぞれ次のようにして測定または評価した。

0125

<重量平均分子量(Mw)の測定>
使用するポリマーの重量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8220GPC)を用いて測定を行った。測定条件は下記の通りである。
サンプル濃度:0.2重量%(THF溶液
サンプル注入量:10μl
溶離液:THF
流速:0.6ml/min
測定温度:40℃
カラム
サンプルカラム;TSKguardcolumn SuperHZ−H(1本)+TSKgel SuperHZM−H(2本)
リファレンスカラム;TSKgel SuperH−RC(1本)
検出器示差屈折計RI
なお、重量平均分子量はポリスチレン換算値にて求めた。

0126

<ガラス転移温度(Tg)の理論値
ガラス転移温度Tg(℃)は、各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度Tgn(℃)として下記の文献値を用い、下記の式により求めた。

0127

式:1/(Tg+273)=Σ[Wn/(Tgn+273)]
〔式中、Tg(℃)は共重合体のガラス転移温度、Wn(−)は各モノマーの重量分率、Tgn(℃)は各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度、nは各モノマーの種類を表す。〕
文献値:
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA):−70℃
4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA):−32℃
アクリル酸(AA):106℃

0128

なお、上記文献値として、「アクリル樹脂の合成・設計と新用途展開」(中央経営開発センタ出版発行)及び「Polymer Handbook」(John Wiley & Sons)を参照した。

0129

〔実施例1〕
〔(メタ)アクリル系ポリマー(A)の調製〕
攪拌羽根温度計窒素ガス導入管冷却器を備えた四つ口フラスコに2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)91重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)9重量部、アクリル酸(AA)0.02重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、酢酸エチル150重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って6時間重合反応を行い、(メタ)アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を調製した。前記アクリル系ポリマー(A)の重量平均分子量(Mw)は54万、ガラス転移温度(Tg)は−67℃であった。

0130

〔アクリル系粘着剤の溶液の調製〕
上記アクリル系ポリマー(A)溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液500重量部(固形分100重量部)に、イオン性化合物(イオン液体:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、東京化成工業社製)を酢酸エチルで10%に希釈した溶液1重量部(固形分0.1重量部)、シリコーン成分として、ポリエーテル変性シリコーンオイル(信越化学社製、KF−353)0.8重量部(固形分0.8重量部)、架橋剤として、3官能イソシアネート化合物であるヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(東ソー社製、コロネートHX)3重量部(固形分3重量部)、架橋触媒としてジラウリン酸ジオクチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)3重量部(固形分0.03重量部)を加えて、混合攪拌を行い、アクリル系粘着剤溶液を調製した。

0131

帯電防止処理フィルムの作製〕
バインダとして、ポリエステル樹脂バイナールMD−1480(25%水溶液東洋紡社製)を固形分量で100重量部、導電性ポリマーとして、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)/ポリスチレンスルホン酸(PSS)(Baytron P、H,C,Starck社製)を固形分量で100重量部、架橋剤としてヘキサメチロールメラミンを固形分量で10重量部、とを水/エタノール(1/1)の混合溶媒に加え、約20分間撹拌して十分に混合した。このようにして、NV(不揮発分)約0.4%の帯電防止剤溶液を調製した。

0132

得られた帯電防止剤溶液を、基材フィルムであるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ:38μm)上にマイヤーバーを用いて塗布し、130℃で1分間乾燥することにより溶剤を除去して帯電防止層(厚さ:0.2μm)を形成し、帯電防止処理フィルムを作製した。

0133

〔表面保護フィルムの作製〕
上記アクリル系粘着剤溶液を、上記の帯電防止処理フィルムの帯電防止層を有する面とは反対の面に塗布し、130℃で2分間加熱して、厚さ10μmの粘着剤層を形成した。次いで、上記粘着剤層の表面に、片面にシリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:25μm)のシリコーン処理面を貼り合わせ、表面保護フィルムを作製した。

0134

〔反射型偏光フィルム付き偏光フィルム〕
吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のIPA共重合PETフィルム(厚み:100μm)基材の片面にコロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、基材上に厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、115℃のオーブン内で周速の異なるロール間で長手方向に2.0倍に自由端一軸延伸した(空中延伸)。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対してホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、積層体を30℃の染色溶液(水100重量部に対し、ヨウ化カリウム3.5重量部、および、ヨウ素0.5重量部)に30秒間浸漬させ、染色した(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対してヨウ化カリウムを3重量部、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対してホウ酸を4重量部、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で長手方向に2.7倍に一軸延伸を行った(水中延伸)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対してヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に10秒間浸漬させた後、60℃の温風で60秒間乾燥させた(洗浄・乾燥工程)。
このようにして、樹脂基材上に厚み5μmのPVA系樹脂層(偏光子)を形成し、偏光子積層体を得た。

0135

(製造例1:紫外線硬化型接着剤の調製)
N−ヒドロキシエチルアクリルアミドHEAA)40重量部とアクリロイルモルホリン(ACMO)60重量部と光開始剤「IRGACURE 819」(BASF社製)3重量部を混合し、紫外線硬化型接着剤を調製した。

0136

(製造例2:導電性粘着剤層(B)の作製)
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート99部およびアクリル酸4−ヒドロキシブチル1部を含有するモノマー混合物仕込んだ。さらに、上記モノマー混合物(固形分)100部に対して、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチルと共に仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を60℃付近に保って7時間重合反応を行った。その後、得られた反応液に、酢酸エチルを加えて固形分濃度を30%に調整した。このようにして、重量平均分子量140万のアクリル系ポリマー(ベースポリマー)の溶液を調製した。
上記アクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対して、帯電防止剤としてリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(三菱マテリアル電子化成社製)1.0部およびエチルメチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業製)0.7部、架橋剤としてトリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学社製:タケネートD110N)0.095部およびジベンゾイルパーオキサイド0.3部、シランカップリング剤としてオルガノシラン(綜研化学社製:A100)0.2部およびチオール基含有シランカップリング剤(信越化学工業社製:X41−1810)0.2部、リワーク向上剤(カネカ社製、サイリルSAT10)0.03部、ならびに酸化防止剤(BASF社製、Irganox1010)0.3部を配合して、粘着剤組成物(溶液)を調製した。
得られた粘着剤組成物を、形成される粘着剤層の厚みが20μmになるように、離型処理されたポリエチレンテレフタレート基材上に塗布し、120℃の乾燥機で3分間乾燥させることにより、セパレータ付き導電性粘着剤層(B)を作製した。

0137

前記偏光子積層体の偏光子側の面に、製造例1の紫外線硬化型接着剤を硬化後の厚みが1μmとなるように塗布し、多層構造を有する反射型偏光フィルム(3M社製、製品名「APF V3」、厚み:26μm)を貼り合わせ、紫外線硬化型接着剤を硬化させた。
次いで、偏光子積層体からPETフィルムを剥離し、剥離面に、製造例2のセパレータ付き導電性粘着剤層(B)(厚み:20μm)の粘着面を貼り合わせることにより、反射型偏光フィルム付き偏光フィルムを作製した。

0138

前記反射型偏光フィルム付き偏光フィルムは、導電性粘着剤層(B)(20μm)/偏光子(5μm)/接着剤層(1μm)/反射型偏光フィルム(26μm)の積層構成を有するものが得られた。

0139

〔偏光フィルム〕
前記反射型偏光フィルムを含まない偏光フィルムとして、日東電工社製、製品名「SEG1423DU」を使用した。

0140

<実施例2〜11、及び、比較例1〜2>
表1の配合割合に基づき、実施例1と同様にして、表面保護フィルムや評価用サンプルなどを作製した。なお、表1中の配合量は、有効成分を示した。

0141

初期剥離帯電圧の測定>
各例に係る表面保護フィルム1を幅70mm、長さ130mmのサイズにカットし、剥離ライナーを剥離した後、ガラス板に貼り合わせた幅:70mm、長さ:100mmの反射型偏光フィルム付き偏光フィルム2の反射型偏光フィルムの表面、または、偏光フィルム2’(反射型偏光フィルム無し、図示せず)の表面に、表面保護フィルムの片方の端部が前記偏光フィルム2又は偏光フィルム2’の端部から30mmはみ出すようにして、ハンドローラーにて圧着した(図1参照)。
このサンプルを23℃×50%RHの環境下に1日放置した後、図2に示すように、高さ20mmのサンプル固定台3の所定の位置にセットした。偏光フィルム2又は偏光フィルム2’から30mmはみ出した表面保護フィルム1の端部を自動巻取り機(図示せず)に固定し、剥離角度150°、剥離速度30m/minとなるように剥離した。このときに発生する被着体(偏光フィルム2又は偏光フィルム2’)表面の電位を、偏光フィルム2又は偏光フィルム2’の中央から高さ30mmの位置に固定してある電位測定器4(シシド静電気社製、型式「STATIRON DZ−4」)にて、「初期剥離帯電圧」を測定した。測定は、23℃、50%RHの環境下で行った。

0142

<70℃保存剥離帯電圧の測定>
各例に係る表面保護フィルム1を幅70mm、長さ130mmのサイズにカットし、剥離ライナーを剥離した後、ガラス板に貼り合わせた幅:70mm、長さ:100mmの反射型偏光フィルム付き偏光フィルム2の反射型偏光フィルムの表面、または、偏光フィルム2’(反射型偏光フィルム無し、図示せず)の表面に、表面保護フィルムの片方の端部が前記偏光フィルム2又は偏光フィルム2’の端部から30mmはみ出すようにして、ハンドローラーにて圧着した(図1参照)。
このサンプルを70℃の環境下に1日放置した後、図2に示すように、高さ20mmのサンプル固定台3の所定の位置にセットした。偏光フィルム2又は偏光フィルム2’から30mmはみ出した表面保護フィルム1の端部を自動巻取り機(図示せず)に固定し、剥離角度150°、剥離速度30m/minとなるように剥離した。このときに発生する被着体(偏光フィルム2又は偏光フィルム2’)表面の電位を、偏光フィルム2又は偏光フィルム2’の中央から高さ30mmの位置に固定してある電位測定器4(シシド静電気社製、型式「STATIRON DZ−4」)にて、「70℃保存剥離帯電圧」を測定した。測定は、23℃、50%RHの環境下で行った。

0143

前記反射型偏光フィルム付き偏光フィルムに対する初期、及び、70℃で1日間放置した後の剥離帯電圧の絶対値としては、好ましくは、0.7kV以下であり、より好ましくは、0.6kV以下であり、更に好ましくは、0.5kV以下である。0.7kV以下であれば、反射型偏光フィルムであっても、パネル白化を抑制でき、作業効率を損なうことが無く、好ましい態様となる。

0144

また、前記偏光フィルム(反射型偏光フィルム無し)に対する初期、及び、70℃で1日間放置した後の剥離帯電圧の絶対値としては、好ましくは、0.7kV以下であり、より好ましくは、0.6kV以下であり、更に好ましくは、0.5kV以下である。0.7kV以下であれば、パネル白化を抑制でき、作業効率を損なうことが無く、好ましい態様となる。

0145

上記方法に従い、作製した表面保護フィルムの対反射型偏光フィルム付き偏光フィルム、及び、対偏光フィルム(反射型偏光フィルム無し)の剥離帯電圧の測定・評価を行った。得られた結果を表2に示した。

0146

注)イオン性化合物等の部数は、ポリマー100重量部に対する配合量を示す。

0147

表1中の略称を、以下に説明する。
<イオン性化合物>
EMITFSI:イオン液体、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東京化成工業社製)
BMPyTFSI:イオン液体、1−ブチル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(日本カーリット社製)
BMPyTFS:イオン液体、1−ブチル−3−メチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸(日本カーリット社製)
EMIFSI:イオン液体、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド(第一工業製薬社製)
MPPTFSI:イオン液体、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東洋合成社製)
TMPATFSI:イオン液体:トリメチルプロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(東洋合成社製)
MTOATFSI:イオン液体、メチルトリオクチルアンモニムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(和光純薬工業社製)
LiTFS:アルカリ金属塩、リチウムトリフルオロメタンスルホン酸(東京化成工業社製)
<シリコーン成分>
KF−353:オキシアルキレン鎖を有するオルガノポリシロキサン(信越化学工業社製、商品名:KF-353)
X−40−2450:イオン性基含有シリコーン(信越化学工業社製、商品名:X−40−2450)
<フッ素系オリゴマー>
F−562:フッ素系オリゴマー(DIC社製、商品名:メガファックF−562)

0148

0149

上記表2の結果より、全ての実施例において、初期、及び、高温加熱後(70℃で1日放置)の剥離帯電圧を低く抑えることができ、多層構造を有する反射型偏光フィルムのように帯電しやすい光学フィルムに対しても、優れた剥離帯電防止性を確認する事ができた。

実施例

0150

これに対して、比較例においては、特定のイオン性化合物を使用しなかったため、偏光フィルムに対する剥離帯電圧を抑えることが確認できたが、帯電しやすい反射型偏光フィルムに対する剥離帯電防止性について、劣ることが確認され、特に高温加熱後(70℃で1日放置)の剥離帯電圧については、高い値を示すことが確認された。また、偏光フィルムに対する剥離帯電圧の結果から、偏光フィルムに対する剥離帯電防止性が所望の範囲に含まれる場合であっても、反射型偏光フィルムに対する剥離帯電防止性では、実施例に対して劣る結果となり、多層構造を有する反射型偏光フィルムが帯電しやすく、除電しにくいことも確認できた。

0151

1表面保護フィルム
2反射型偏光フィルム付き偏光フィルム
2’ 偏光フィルム
3固定台
4電位測定器
10帯電防止層
20基材フィルム
30粘着剤層
40 反射型偏光フィルム
50接着剤層
60偏光子
70導電性粘着剤層(B)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ