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技術 電動工具

出願人 工機ホールディングス株式会社
発明者 田村健悟東海林潤一竹内翔太
出願日 2018年6月29日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-124247
公開日 2020年1月9日 (11ヶ月経過) 公開番号 2020-001135
状態 未査定
技術分野 携帯用動力工具一般
主要キーワード バランス関係 所定量操作 可動距離 チェックスイッチ 下端リブ 緩め作業 同軸方向 ストッパアーム
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

電動工具トリ可動範囲切替可能とすると共に、トリガ可動範囲が切替えられた際にトリガスイッチによる変速特性も自動で切り替える。

解決手段

ハウジング2に取りつけられ、モータオンオフ及び回転速度を調整するトリガレバー6aを有し、制御部がトリガレバー6aの操作量に応じてモータの回転を制御する電動工具1において、トリガレバー6aの可動領域規制する切替え機構30を設けて、トリガレバー6aのストローク量を制限可能とした。制御部は、ストローク量の制限時にモータの回転制御も切替えるようにし、少ないストローク量でモータの最大出力まで制御可能とした。

概要

背景

携帯型でコードレス方式の電動工具には、作業者把持するためのハンドル部が形成される。インパクト工具ドライバドリル等のハンドル部は、モータ動力伝達機構を収容する円筒形ハウジング長手方向中央付近から下方に延在するように設けられる。また、別の電動工具では、モータや動力伝達機構を収容する円筒形のハウジングの長手方向と同軸方向にハンドル部が延在するように形成される。さらには、モータが収容されるハウジング部分において、モータの回転軸線と略平行になるようにハンドル部を設けて、側面視で略D字状の形状としたハンドル部の形状も知られている。ハンドル部にはモータの動作スイッチが設けられ、作業者はハンドル部を把持しながら動作スイッチを操作する。このようなハンドル部を把持しながら操作可能な動作スイッチは、トリガスイッチとも呼ばれており、例えば特許文献1に開示されている。

概要

電動工具のトリ可動範囲切替可能とすると共に、トリガ可動範囲が切替えられた際にトリガスイッチによる変速特性も自動で切り替える。ハウジング2に取りつけられ、モータのオンオフ及び回転速度を調整するトリガレバー6aを有し、制御部がトリガレバー6aの操作量に応じてモータの回転を制御する電動工具1において、トリガレバー6aの可動領域規制する切替え機構30を設けて、トリガレバー6aのストローク量を制限可能とした。制御部は、ストローク量の制限時にモータの回転制御も切替えるようにし、少ないストローク量でモータの最大出力まで制御可能とした。

目的

本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、動作スイッチの操作レバーの可動範囲を変更可能とすると共に、操作レバーの可動範囲が変更された際に動作スイッチの変速特性を自動で切り替えるようにした電動工具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

モータと、前記モータを収容するハウジングと、前記ハウジングに取りつけられ前記モータを駆動させるための操作部と、前記操作部の操作により前記モータの回転を制御する制御部を有する電動工具において、前記操作部の可動領域規制する規制部材を設け、前記制御部は、前記規制部材による規制有りと規制無しで異なるモータ制御を行うことを特徴とする電動工具。

請求項2

前記異なるモータ制御とは、前記規制部材による規制有りと規制無しで、前記操作部を所定量操作した場合に、前記モータの回転速度が異なることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。

請求項3

前記異なるモータ制御とは、前記規制部材による規制有りと規制無しで、前記モータの回転速度を所定の回転速度とした場合に、前記操作部の操作量が異なることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。

請求項4

前記規制部材による規制状態を検出して前記制御部に出力する検出部材を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項5

前記検出部材は、前記規制部材の移動に伴って切り替えられるスイッチ手段であることを特徴とする請求項4に記載の電動工具。

請求項6

前記制御部は、前記検出部材からオン信号を受信している場合、前記規制部材による規制が有りの状態であると判断し、前記検出部材からオフ信号を受信している場合、前記規制部材による規制が無しの状態であると判断することを特徴とする請求項4又は5に記載の電動工具。

請求項7

前記操作部とは、前記モータのオンオフを調整するトリガスイッチ、又は、前記モータの回転速度を調整するトリガスイッチであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項8

前記トリガスイッチの操作量に応じて前記モータの回転速度を制御することを特徴とする請求項7に記載の電動工具。

請求項9

前記トリガスイッチはスライド式であって、前記規制部材は前記操作部のスライド範囲機械的に規制することを特徴とする請求項7又は8に記載の電動工具。

請求項10

前記トリガスイッチは揺動式であって、前記規制部材は前記操作部の揺動範囲を機械的に規制することを特徴とする請求項7又は8に記載の電動工具。

請求項11

前記ハウジングは、筒状の胴体部と、前記胴体部に接続されるものであって作業者によって把持されるハンドル部を有し、前記規制部材は、ハンドル部に設けられることを特徴とする請求項4から10のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項12

前記規制部材は、前記ハンドル部の長手方向と平行方向に移動するものであって、その移動方向は前記操作部の移動方向と交差する方向であることを特徴とする請求項11に記載の電動工具。

請求項13

前記規制部材は、前記ハンドル部内に設けられたリブの間で移動することを特徴とする請求項11又は12に記載の電動工具。

請求項14

作業者による前記規制部材の操作前と操作後において、前記モータの最大回転数が同じに設定された上で、前記操作部のストロークと前記モータの回転数の対応が異なるように制御されることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の電動工具。

請求項15

前記モータの回転中に前記規制部材の切り替えが行われても、前記制御部は前記モータが停止するまで前記モータ制御の切り替えを抑止することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の電動工具。

技術分野

0001

本発明は、トリガレバー可動範囲を変更可能とした電動工具に関する。

背景技術

0002

携帯型でコードレス方式の電動工具には、作業者把持するためのハンドル部が形成される。インパクト工具ドライバドリル等のハンドル部は、モータ動力伝達機構を収容する円筒形ハウジング長手方向中央付近から下方に延在するように設けられる。また、別の電動工具では、モータや動力伝達機構を収容する円筒形のハウジングの長手方向と同軸方向にハンドル部が延在するように形成される。さらには、モータが収容されるハウジング部分において、モータの回転軸線と略平行になるようにハンドル部を設けて、側面視で略D字状の形状としたハンドル部の形状も知られている。ハンドル部にはモータの動作スイッチが設けられ、作業者はハンドル部を把持しながら動作スイッチを操作する。このようなハンドル部を把持しながら操作可能な動作スイッチは、トリガスイッチとも呼ばれており、例えば特許文献1に開示されている。

先行技術

0003

特開2008−296323号公報

発明が解決しようとする課題

0004

電動工具における作業形態は様々であり、可変速スイッチを用いた動作スイッチのトリガレバーを最大操作量で引く作業を繰り返しおこなうことがある。動作スイッチは、可変速制御をし易いようにトリガレバーの可動距離をある程度確保していることが多いが、最大操作量で引く作業を繰り返すような場合は、動作スイッチが可変速スイッチである必要性が少なく、可変速制御をし易いようにトリガの可動距離をある程度確保されている場合は、かえって作業者の指が疲れやすくなるという弊害があった。特許文献1では動作スイッチの変速特性切り替えることが開示されているが、変速特性を切り替えたとしても、トリガレバーの可動距離を変更することまでは行っていないため、指の疲れの面では従来の動作スイッチと変わらなかった。

0005

本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、動作スイッチの操作レバーの可動範囲を変更可能とすると共に、操作レバーの可動範囲が変更された際に動作スイッチの変速特性を自動で切り替えるようにした電動工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、操作レバーの可動範囲を変更するための規制部材を、ハウジングの操作しやすい位置に配置した電動工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、少ない操作レバーの操作量でモータの回転数設定値にまで到達させることができる電動工具を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、モータを収容するハウジングと、ハウジングに取りつけられモータを駆動させるための操作部と、操作部の操作によりモータの回転を制御する制御部を有する電動工具において、操作部の可動領域規制する規制部材を設け、制御部は規制部材による規制有りと規制無しで異なるモータ制御を行うようにした。異なるモータ制御とは、規制部材による規制有りと規制無しで操作部を所定量操作した場合に、モータの回転速度が異なるように制御すること、又は、規制部材による規制有りと規制無しで、モータの回転速度を所定の回転速度とした場合に操作部の操作量が異なることである。さらに、規制部材による規制状態を検出して制御部に出力する検出部材を設けた。

0007

本発明の他の特徴によれば、検出部材は規制部材の移動に伴って切り替えられるスイッチ手段である。制御部は、検出部材からオン信号を受信している場合に、規制部材による規制が有りの状態であると判断し、検出部材からオフ信号を受信している場合、規制部材による規制が無しの状態であると判断する。ここで操作部とは、モータのオンオフを調整するトリガスイッチ、又は、モータの回転速度を調整するトリガスイッチであって、トリガスイッチのトリガレバーの操作量に応じてモータの回転速度を制御する。また、トリガスイッチはスライド式又は揺動式であって、規制部材はトリガレバーのスライド範囲又は揺動範囲機械的に規制する。さらに、ハウジングは、筒状の胴体部と、胴体部に接続されるものであって作業者によって把持されるハンドル部とを有し、規制部材をハンドル部に設けるようにした。

0008

本発明のさらに他の特徴によれば、規制部材は、ハンドル部の長手方向と平行方向に移動するものであって、その移動方向はトリガスイッチのトリガレバーの移動方向と交差する方向である。ハンドル部の長手方向にみて、ハンドル部に取りつけられるトリガレバーの位置よりも、作業者がハンドル部を把持して際にトリガレバーを操作する人差し指よりも小指に近い側に、規制部材の操作レバーを配置した。この際、規制部材はハンドル部内に設けられたリブの間で移動する。また、作業者による規制部材の操作前と操作後において、モータの最大回転数が同じに設定された上で、操作部のストロークとモータの回転数との対応関係が異なるように制御される。さらに、モータの回転中に規制部材の切り替えが行われても、制御部はモータが停止するまでモータ制御の切り替えを抑止するように構成する。

発明の効果

0009

本発明によれば、電動工具においてトリガスイッチ等の動作スイッチの操作レバーの可動範囲を変更可能とする規制部材を設けたので、操作レバーの操作範囲を“通常範囲”と“限定した小さい操作範囲”の切り替えができるようになった。また、操作レバーの可動範囲が変更された際に、動作スイッチによる変速特性も電気的に自動で切り替えるようにしたので、操作レバーの少ない操作でモータの最大回転数まで制御可能となった。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施例に係る電動工具1の左側面図である。
本発明の実施例に係る電動工具1の正面図である。
本発明の実施例に係る電動工具1の縦断面図である。
図3のトリガスイッチ6付近部分拡大図であって、モード1でのトリガ操作を示す図である。
図4のトリガレバー6aの正面図(一部断面図)である。
図1の電動工具1の駆動制御系回路構成図である。
モード1におけるトリガ操作とモータ出力71の関係を示す図である。
図2のトリガスイッチ6付近の部分拡大図であって、モード2でのトリガ操作を示す図である。
図8のトリガレバー6aの正面図(一部断面図)である。
モード2におけるトリガ操作とモータ出力72の関係を示す図である。
第二の実施例のモード2におけるトリガ操作とモータ出力73の関係を示す図である。
第三の実施例のモード2におけるトリガ操作とモータ出力74の関係を示す図である。

0011

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後左右、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。

0012

図1は本発明の実施例に係る電動工具1の左側面図である。ハウジング2は3つの部分、即ち筒状に形成される胴体部2aと、作業者が片手で把持する部分となるハンドル部2bと、着脱可能なバッテリ100を取りつけるためのバッテリ取付部2cから構成される。ハンドル部2bは胴体部2aの中心軸線(回転軸線A1)と略直交するように下方に延在し、作業者が把持した際に人差し指が位置する箇所には、モータを駆動させるための操作部が設けられる。ここで「操作部」とは、モータのオン又はオフを制御するための動作スイッチ(図3にて後述するトリガスイッチ6)と、その操作レバー(トリガレバー6a)によって構成される。電動工具1の動作スイッチは、モータのオン又はオフを切り替えると共に、操作レバー(トリガレバー6a)の操作量によってモータの回転速度を制御する可変速スイッチである。トリガレバー6aは、作業者がハンドル部2bを把持しながら指で操作されるため、モータの回転速度を調整しやすいように所定の可動領域(トリガレバー6aの前方から後方へのスライド量)が確保される。トリガレバー6aの後上方には、モータの回転方向切り換える正逆切替レバー7が設けられる。

0013

トリガレバー6aよりも下方であって、ハンドル部2bの左側側面には、上下にスライド可能な切替え機構30が設けられる。切替え機構30は矢印36の方向に移動可能な切替えレバー33を含んで構成され、切替えレバー33を矢印36の下方側にスライドさせた状態が、トリガレバー6aの移動範囲を規制しないノーマル状態であり、切替えレバー33を矢印36の上方側にスライドさせた状態が、トリガレバー6aの可動領域を規制する状態となる。ハンドル部2bの左側側面には、切替えレバー33を保持するための切替えレバー取付部9が形成される。切替えレバー取付部9には、ハンドル部2bの壁面を内部から外部まで貫通させた貫通穴が形成されると共に、切替えレバー33の上下方向の移動を案内する窪み部が形成される。

0014

胴体部2aの側面であって、後方側には複数のスリットとして形成された空気吸入口17bが配置され、空気吸入口17bよりも前方側に所定の距離を隔てた位置には、複数のスリットとして形成された空気排出口17cが配置される。空気排出口17cの設けられる位置は、図3にて後述する冷却ファン16の半径方向外周側に相当する。胴体部2aの前方側には出力軸となるアンビル27が露出し、アンビル27の前端部には装着される先端工具を保持するための先端工具保持部28が設けられる。

0015

バッテリ100は、リチウムイオン等のセルを複数収容したものであって、電動工具1の本体側に対して取付及び取り外し可能に構成される。バッテリ100には、リリースボタン101が設けられ、作業者は左右両側に位置するリリースボタン101を押しながら前方側にバッテリ100を移動させることにより、バッテリ100をバッテリ取付部2cから取り外すことができる。尚、本実施例の電動工具1の電源は任意であって、AC電源ケーブルを介して供給可能な商用電源を用いても良い。

0016

図2は電動工具1の正面図である。ここでは切替え機構30の構造がわかるように一部を透視図にて図示している。切替え機構30は、トリガレバー6aの可動範囲を規制する規制部材となるもので、作業者によって操作される操作部たる切替えレバー33と、切替えレバー33が固定した状態で上下方向にスライド可能な可動板32と、可動板32の上端付近に取りつけられ、トリガレバー6aの移動を制限する規制部材31を含んで構成される。切替えレバー33は、矢印36に示すように上下に移動できるが、図2の状態は切替え機構30を下側の位置(トリガレバー6aのストロークを制限しない位置)にした状態を示している。図2の状態では、切替えレバー33と連動して移動する規制部材31が、トリガレバー6aの下端よりもさらに下側に位置してトリガレバー6aの操作時に干渉しないため、トリガレバー6aは従来と同じように動作可能である。

0017

切替え機構30を設けたこと以外の電動工具1の構成は、従来から広く用いられているインパクト工具の構成と同じである。先端工具を装着する装着穴27aは回転軸(アンビル27)と垂直断面における形状が六角形であって、公知のドライバビット等をワンタッチで装着可能である。正逆切替えレバー7は、右側又は左側を押し込むように操作することによって、モータの回転方向を切り替える。尚、正逆切替えレバー7のハウジング2からの突出量が左右で等しくなる位置でも正逆切替えレバー7を保持することができ(中立位置、又はロック位置)、その場合はトリガレバー6aの操作がロックされ、トリガレバー6aを引くことができないので、モータが回転しない。

0018

図3は本発明の実施例に係る電動工具1の全体構造を示す縦断面図である。ハウジング2の胴体部2aは、合成樹脂にてハウジング2と一体に設けられる部分と、その先端に設けられる金属製のハンマケース3によって構成される。電動工具1は、充電可能なバッテリ100を電源とし、モータ4を駆動源として打撃機構21を駆動する。ここではモータ4の回転軸4cに直接打撃機構21を接続するのでは無くて、減速機構20を用いてモータ4の回転を所定の比率減速して打撃機構21を駆動する。出力軸であるアンビル27には、打撃機構から回転力打撃力が与えられ、装着穴27aに保持されるドライバビット等の図示しない先端工具に、回転打撃力が連続的に又は間欠的に伝達され、ねじ締めボルト締め等の作業が行なわれる。

0019

ブラシレスDC方式のモータ4は、側面視で略T字状の形状を成すハウジング2の筒状の胴体部2a内の後方側に収容される。モータ4の回転軸4cは、その回転軸線A1が胴体部2aの長手方向に伸びるように配置される。ロータ4aは、永久磁石によって形成される磁路を形成するもので、例えば薄い金属板積層鉄心により構成され、積層鉄心の外周側には円筒状の永久磁石が配置される。ステータ4bのコアは積層鉄心にて形成され、径方向内側に突出する複数の磁極片を有し、各磁極片にはコイルが所定ターン分巻かれている。コイルの結線方法は任意であるが、ここではY結線とされている。モータ4の軸方向後方であってステータ4bの後方には、モータ4を駆動するためのインバータ回路基板11が配設される。インバータ回路基板11は、略円環状の両面基板であり、この基板の後方側にはFET(Field effect transistor)等の複数のスイッチング素子12が搭載され、前方側であってロータ4aの永久磁石と対向する位置には、ホールIC等の回転位置検出素子13が複数搭載される。モータ4の前方側の回転軸4cには冷却ファン16が設けられ、モータ4と同期して回転する。モータ4の回転軸は、2つの軸受19a、19bによって軸支される。冷却ファン16の回転によってハウジング2の後方の空気吸入口17a、17b(図1参照)から外気吸引されて、スイッチング素子12やモータ4等が冷却され、冷却ファン16の周囲に形成された空気排出口17c(図1参照)から冷却風が外部に排出される。

0020

ハウジング2の胴体部2aから略直角に一体に延びるハンドル部2b内の上部にはトリガスイッチ6が配設され、トリガスイッチ6からハウジング2の前方側には操作レバーたるトリガレバー6aが露出する。またトリガスイッチ6の上方には、モータ4の回転方向を切り替えるための正逆切替えレバー7が設けられる。ハンドル部2b内の下部は、バッテリ100を取り付けるためにバッテリ取付部2cが形成される。バッテリ取付部2cはハンドル部2bの長手方向中心軸から径方向(直交方向)に広がるように形成された部分で、バッテリ取付部2cの下側にバッテリ100が装着される。バッテリ取付部2cの内部には、トリガレバー6aの引き動作によってモータ4の速度を制御する機能を備えた制御回路基板40が収容される。制御回路基板40は、略水平になるように配置される。制御回路基板40には、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と称する)が搭載される。

0021

モータ4の回転駆動力は、回転軸4cから遊星歯車を用いた減速機構20を介して回転打撃機構側に伝達される。減速機構20はモータ4の出力をスピンドル22に伝達するものであり、ここでは、遊星歯車を用いた減速機構が用いられる。減速機構20は、モータ4の回転軸4cの先端に固定されるサンギヤと、サンギヤの外周側に距離を隔てて取り囲むように設けたリングギヤと、サンギヤ及びリングギヤの間に配置され、これら双方のギヤに噛み合わされる複数(ここでは3つ)のプラネタリーギヤを含んで構成される。3つのプラネタリーギヤは自転しつつサンギヤの回りを公転する。リングギヤはハウジング2に固定され回転しない。プラネタリーギヤの図示しないシャフトは、スピンドル22の後端部分に形成された遊星キャリア部に固定され、プラネタリーギヤの公転運動が遊星キャリア部の回転運動に変換され、スピンドル22が回転する。

0022

スピンドル22は、減速機構20と同軸上において前方側に配置されるもので、後方側に減速機構20の遊星キャリア部が形成され、前端外周部にはハンマ25が設けられる。スピンドル22の円柱部分外周面には、側面視で略V字状の窪み部分が形成されたスピンドルカム溝が形成される。スピンドルカム溝と対向するハンマ25の内周面には、ハンマカム溝が形成される。スピンドル22とハンマ25は、スピンドルカム溝とハンマカム溝によって所定の空間が形成されるように組み合わされ、この空間の中に金属製のカムボール24が設けられることによって、カム機構が構成される。カム機構によってハンマ25はスピンドル22とほぼ連動するように回転するが、この空間内でカムボール24が移動することによって、ハンマ25とスピンドル22の回転方向の相対位置が僅かに変動する。ハンマ25はスピンドル22に対して軸方向に僅かに移動可能であり、後方側には大きく移動可能とされる。また、ハンマ25は、スプリング23によってスピンドル22に対して常に前方側に付勢されるので、ハンマ25の後方側への移動はスプリング23を圧縮しながらの移動となる。

0023

スピンドル22の静止時には、カムボール24、スピンドルカム溝と、ハンマカム溝との係合位置と、スプリング23との付勢力とのバランス関係によって、ハンマ25の前面とアンビル27の爪部の後端面とは軸方向に僅かに隙間を隔てた位置にある。一方、アンビル27の羽根部26とハンマ25の打撃爪は、回転軸線A1方向にみて重なるような位置関係となる。アンビル27が先端工具側から受ける力によりハンマ25に伝わる反トルクが大きくなると、カムボール24の位置が移動することによりハンマ25とアンビル27の相対的位置関係が変化する。スプリング23は圧縮スプリングである。

0024

スピンドル22とハンマ25とアンビル27は、金属製の先細り形状のハンマケース3の内部に収容され、ハウジング2の前方側に固定される。図3で示した組立体は、前方側でニードルベアリング等による軸受18aによってハンマケース3に軸支され、後方側で軸受18bと軸受ホルダ8(図1参照)を介してハウジング2に軸支される。

0025

ハウジング2のハンマケース3の下方には、先端工具付近を照らすためのLED15を用いた照射部14が設けられる。照射部14の点灯は、操作パネル53に設けられる点灯スイッチ(図示せず)によって制御される。尚、操作パネル53には照射部14の点灯スイッチだけでなく、打撃動作強度の設定スイッチや、バッテリ100の残量チェックスイッチが設けられる。

0026

図4はトリガスイッチ6付近の部分拡大図であって、モード1でのトリガ操作を示す図である。トリガスイッチ6は、スイッチ機構を内蔵したケースと、スイッチ機構を駆動させるために外部に設けた操作部(トリガレバー6a)を含んで構成され、トリガレバー6aとスイッチ機構は図示しないプランジャ6dで連結され、プランジャ6dをケース内部に出し入れすることによりスイッチのオン/オフを行うスライド式の構成となっている。そして、ケース内部のスイッチ機構は密閉した空間に配置させ、トリガレバー6aをハウジング2の内部に引き込むことにより連結しているプランジャ6dがトリガスイッチ6のケース内に引き込まれてスイッチをオンにする。本実施例ではトリガスイッチ6の下側に、トリガレバー6aの移動量を制限するための切替え機構30(符号は図3参照)が設けられる。

0027

切替え機構30は、切替えレバー33(図3参照)に接続され、切替えレバー33と共に上下方向にスライド可能な可動板32と、可動板32の上側に固定される規制部材31を含んで構成される。切替えレバー33の右側側面には、2つの取付部33aが設けられ、取付部33aは可動板32に形成された貫通穴を貫通するようにして切替えレバー33と可動板32が固定される。可動板32の移動範囲の下限は、図4の断面視でL字状に形成された上端リブ35aと下端リブ35bの間で移動する。図4の左側の図は、トリガレバー6aの操作を規制しない「モード1」(従来のトリガレバー6aと同じ操作となる通常モード)の状態を示している。モード1でのトリガレバー6aの非操作時には、トリガレバー6aはハンドル部2bよりも前方側に大きく突出する位置(基準位置であってストローク量0の位置)にある。また、可動板32は底辺部32bにて下端リブ35bと当接する状態である。

0028

可動板32の下側には切替え機構30の設定状況を検出するための検出スイッチ37が設けられる。検出スイッチ37は切替え機構30による規制状態を検出して制御部に出力するための「検出部材」である。可動板32の下端がプランジャ37aと隣接するような位置に検出スイッチ37が設けられ、プランジャ37aの可動方向が上下方向になるように配置される。検出スイッチ37はマイクロスイッチが封入され、可動板32の移動状態をプランジャ37aを介して動作させる電気スイッチであり、可動板32の位置検出用に利用される。可動板32が図4に示すように下側にある際にはプランジャ37aは押された状態にあり、検出スイッチ37は導通状態となる。尚、検出スイッチ37の種類は任意で有り、その他の形式のスイッチであっても良いし、切替えレバー33の移動を検知する何らかのセンサであっても良い。

0029

図4の右側の図は、トリガレバー6aを矢印38aのように一杯に引いた状態(フルストローク状態、ストローク量S5)を示したものであって、トリガレバー6aは点線6a’の基準位置(ストローク量0)から実線6aで示す位置に移動する。この際、トリガレバー6aの後端下部6bは規制部材31とは接触しないため、トリガレバー6aの操作は何ら阻害されないので、従来の電動工具1と同じトリガ操作が可能である。

0030

図5はトリガレバー6a付近の正面の部分拡大図(一部断面図)である。上側又は下側にスライド可能な切替えレバー33は、矢印36aに示すように下側の位置、即ち従来の電動工具のトリガストローク量と同じモード1の状態に設定されている。モード1では、正面から水平に見た際に、トリガレバー6aの後端下部6bが切替え機構30のストッパアーム31aの間には隙間34aが存在し、互いに干渉しないような位置関係にある。

0031

図6は電動工具1の駆動制御系の回路構成図である。本実施例では、モータ4は3相ブラシレスDCモータで構成される。モータ4は、いわゆるインナーロータ型で、一対のN極およびS極を含むマグネット(永久磁石)を埋め込んで構成されたロータ4aと、スター結線された3相巻線U、V、Wからなるステータ4bを含んで構成される。ロータ4aの近傍には、ロータ4aの回転位置を検出するために60°毎に配置された3つの回転位置検出素子13が設けられ、回転位置検出素子13からの位置検出信号に基づいてインバータ回路55によって電気角120°の励磁電流が生成され、モータ4に供給される。

0032

インバータ回路55はインバータ回路基板11に搭載されるもので、3相ブリッジ形式に接続された6個のFET(以下、単に「トランジスタ」という)Q1〜Q6を含んで構成される。ブリッジ接続された6個のトランジスタQ1〜Q6の各ゲート制御信号出力回路48に接続され、また、6個のトランジスタQ1〜Q6のソースまたはドレインは、スター結線された電機子巻線U、VおよびWに接続される。これによって、6個のトランジスタQ1〜Q6は、制御信号出力回路48から出力されたスイッチング素子駆動信号によってスイッチング動作を行い、インバータ回路55に印加されるバッテリ100の直流電圧を、3相(U相、V相、W相)交流電圧Vu、Vv、Vwとして、電機子巻線U、V、Wへ供給する。

0033

制御回路基板40には、演算部41、電流検出回路42、スイッチ操作検出回路43、印加電圧設定回路44、回転方向設定回路45、回転子位置検出回路46、回転数検出回路47、及び制御信号出力回路48が搭載される。演算部41は、図示されていないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するためのCPUと、後述するフローチャートに相当するプログラムや制御データを記憶するためのROMと、データを一時記憶するためのRAMと、タイマ等を内蔵するマイコンを含んで構成される。電流検出回路42はシャント抵抗49の両端電圧を測定することによりモータ4に流れる電流を検出する手段であって、検出された電流値は演算部41に入力される。

0034

トリガスイッチ6は、オン又はオフの信号を出力するだけで無く、トリガレバー6aの引き量に比例した可変抵抗として機能し、その抵抗値は印加電圧設定回路44に入力される。スイッチ操作検出回路43はトリガレバー6aが引かれているかどうかを検出する回路であって、基準位置よりも少しでも引かれていればオン信号を演算部41に出力する。ここでは、トリガレバー6aが引かれてその操作量が所定の値(図7で後述するストローク量S1)以上になるとオン信号を演算部41に出力し、所定の値(S1)未満になるとオフ信号を演算部41に伝達する。印加電圧設定回路44は、スイッチ操作検出回路43がオンになった際に、トリガレバー6aの移動のストローク量に応答してモータ4の印加電圧、すなわちPWM信号デューティ比を設定する信号を演算部41に出力する回路である。回転方向設定回路45は、モータの正逆切替えレバー7による正方向回転または逆方向回転の操作を検出してモータ4の回転方向を設定するための回路である。回転子位置検出回路46は、3つの回転位置検出素子13の出力信号に基づいてロータ4aとステータ4bの電機子巻線U、V、Wとの関係位置を検出するための回路である。回転数検出回路47は、単位時間内にカウントされる回転子位置検出回路46からの検出信号の数に基づいてモータの回転数を検出する回路である。

0035

制御信号出力回路48は、演算部41からの出力に基づいてトランジスタQ1〜Q6にPWM信号H1〜H6を供給する。演算部41に含まれるマイコンは、トランジスタQ1〜Q6のゲート信号へ入力されるPWM信号H1〜H6のパルス幅の制御によって各電機子巻線U、V、Wへ供給する電力を調整し、設定した回転方向へのモータ4の回転を制御することができる。切替え機構30の設定状況を検出するための検出スイッチ37は演算部41に接続される。演算部41は検出スイッチ37の出力電圧を検知することによって、切替え機構30が動作の“モード1”(従来と同じ通常動作モード)か、後述する動作の“モード2”(トリガレバー6aの可動範囲を規制した制限モード)か、のいずれかに設定されているかを検出する。

0036

演算部41は、先端工具付近を照らすためのLED15を用いた照射部14の点灯を制御する。また、操作パネル53の図示しないボタン操作信号を入力し、ボタン操作に従って操作パネル53内に配置されるLED等の点灯制御を行う。操作パネル53は、設定トルク値の強さや電池残量、その他の情報を表示するためのもので、光学的な手段により情報を表示する。

0037

図7はモード1におけるトリガ操作とモータ出力の関係を示すグラフである。縦軸はモータ4の出力を0〜100%で示し、横軸はトリガレバー6aの移動量(単位mm)を示している。尚、ここで示すモータ4の出力100%とは、演算部41によって設定されている最大出力に対する%値であって、モータ4が出力できる最大値を示している訳ではない。従って、モータの設定回転数が、“高速”、“中速”、“低速”と3段階あって、“低速”の設定時(例えにおいては、設定されたPWM信号H1〜H6の最大デューティ比(例えば50%)には、グラフで示す縦軸は設定された最大デューティ比のうちの何%に設定されているかを示している。

0038

演算部41はトリガレバー6aのストロークに応じてモータ4の出力を調整する。モータ出力71は、トリガレバー6aが引かれて、スイッチオンになるとその時点(ストローク量S1)からストローク量S4まで、矢印71aに示すようにトリガレバー6aのストローク量に応じてモータ4の出力が100%まで上昇される。ストローク量S4からS5までの間は、矢印71bに示すようにモータ出力が100%で維持されて、いわゆる全速で回転される。トリガレバー6aは、バネでトリガレバー6aを元の位置に戻すように付勢されるプランジャ6d(図4参照)に固定されるが、トリガレバー6aを弾き始めてからトリガスイッチ6がオンになるまでに所定の遊び可動領域(ストローク量0〜S1の範囲)が設けられる。これは、トリガレバー6aをトリガレバー6aを離した際に安定してトリガスイッチ6のオフ状態を維持し、チャタリングが発生しないようにするためである。また、物理的にトリガレバー6aを一杯に引いたストローク量S5でモータ出力100%とするのではなく、それよりも手前のストローク量S4でモータ出力を100%とし、所定の全速領域(ストローク量S4〜S5の範囲)を設けた。従って、トリガレバー6aの操作が可能な範囲(有効ストローク)は、S1〜S5の範囲である。ストローク量がS4以上の時は全速になるので、作業者がトリガレバー6aを一杯に引いたままの状態の時に、モータ4の全速制御を安定して保持できる。尚、ストローク量S1からS4までのモータ出力71は、リニアに増加させるだけに限定されずに、2次曲線に沿うような上昇特性にて制御しても良い。

0039

図8はトリガスイッチ6付近の部分拡大図であって、モード2でのトリガ操作を示す図である。モード2は、切替え機構30の切替えレバー33を操作することによって切り替えられ、トリガレバー6aの移動範囲を約半分に規制する。切替えレバー33を矢印36aのように上方にスライドさせると、切替えレバー33を保持する可動板32も連動して矢印36aのように上方に移動する。可動板32は側面視で倒立したL字状に形成された上端リブ35aに当接することによって上方向への移動が規制される。この状態では可動板32の底辺部32bが上方に移動しているため、第2スイッチたる検出スイッチ37のプランジャ37aの押圧解除され、検出スイッチ37がオフになる。検出スイッチ37がオフになると演算部41(図6参照)に入力される信号が消失するので、演算部41は動作モードがモード1(従来と同じモード)から、モード2(トリガレバー6aのストロークを規制する「モード2」)に切り替わったことを識別できる。この識別結果に応じて演算部41は、印加電圧設定回路44から出力信号を用いたモータ4の回転制御特性変更をおこなう。

0040

図8の右側の図は、切替えレバー33が操作され第2のモードに設定された後にトリガレバー6aの操作がされた状態を示している。点線6cはハウジング2のトリガレバー6a用の開口位置である。右側の図において、点線で示す6aが操作前のトリガレバーの位置であり、作業者が矢印38bのように操作することによって実線で示す位置にトリガレバー6aが移動する。この位置は、開口位置6cよりも内側に位置するトリガレバー6aの後端下部6bが、規制部材31のストッパアーム31aに接触して、それ以上のトリガレバー6aを引く操作が阻止されている状態である。このようにして本実施例では、規制部材31を設けたことによってトリガレバー6aの物理的な可動範囲を図4に示した矢印38aの長さから図8に示した矢印38bの長さに制限する。本実施例では、トリガレバー6aの物理的な可動範囲を制限することに加えて、モード1とモード2の切り替えに応じてモータ4の可変速制御の特性を変更することにした。この特性変更は、演算部41が検出スイッチ37の出力の変化に連動させて、演算部41のマイコンによるモータ4の制御を切り替えることで容易に実現できる。

0041

図9はトリガレバー6aの正面図(一部断面図)である。この図から、切替えレバー33が矢印36bのように上方に操作されると、可動板32の上方への移動に伴いストッパアーム31aも上方に移動し、可動板32の上辺部32aがストッパ役割を果たす上端リブ35aに当接する。するとトリガレバー6aの後端下部6bが規制部材31のストッパアーム31aに接触するような位置関係となる。尚、本実施例では操作部たるトリガスイッチ手段のトリガレバー6aの可動領域を規制する手段(規制部材)として、規制部材31と切替えレバー33を用いた切替え機構30を用いたが、規制部材はこの構成だけに限定されるものではない。即ち、何らかの機械的機構によってトリガレバー6aの可動領域を規制すれば良く、可動領域の規制を作業者がレバー等を切り替えることにより行っても良いし、演算部41に含まれるマイコンからの電気信号によって、電気的駆動手段を動作させてトリガレバー6aの可動領域を切り替えるように構成しても良い。また、規制手段による規制状態を演算部41のマイコンが識別できるように構成することが重要であるが、検出スイッチ37を用いた検出だけでなく、他の構成による検出スイッチを用いたり、専用の検出センサを用いたりする構成であっても良い。尚、モータ4の回転中に切替え機構30の切り替えが行われることがあり得るが、その場合は切り替え信号を受けたマイコンが、モータ4が停止するまではモータ制御の切り替えを抑止するように構成すると良い。

0042

図10はモード2におけるトリガ操作とモータ出力72の関係を示す図である。モード1との比較を容易にするために、図10ではモード1におけるモータ出力71も重ねて図示している。切替えレバー33の操作によってモード1からモード2に切り替えられると、トリガレバー6aの可動範囲が0〜S3(但しS3<S5)に制限される。この際、演算部41のマイコンは、ストローク量S1〜S2の範囲で矢印72aのようにリニアにモータ出力が上昇するように制御し、ストローク量S2〜S3の範囲で矢印72bのように全速状態が継続されるように制御する。モード1におけるモータ出力71と比較すると一目瞭然のように、モータ出力の可変制御する範囲をモード1におけるストローク量S1〜S4から、ストローク量S1〜S2にと十分短くなるようにした。全速制御領域は、ストローク量S4〜S5からストローク量S2〜S3の範囲に移動させるが、全速領域の占めるストローク量は同じとされる。このように切替えレバー33の操作によってトリガレバー6aのストローク量を制限しても、制限されたストロークの範囲内でモータ出力の制限ができるうえに、全力領域を多用する人にとってはトリガレバー6aの引く量が少なくてすむので、指の疲労を低減させることが可能となる。また、モータ出力100%となる全速領域のストローク量S2〜S3の範囲が、ストローク量S4〜S5の範囲に比べて減ること無く、モード1とモード2で同じであるので、電動工具1のトリガレバー6aを一杯に引いて作業している際に、トリガレバー6aの操作量のわずかな変動によってモータ出力が変動してしまう虞を回避できる。

0043

図11は第二の実施例におけるトリガ操作とモータ出力73の関係を示す図である。図10に示すトリガ制御では、ストローク量S1〜S2の範囲だけでモータ出力0〜100%の範囲を調整していた。しかしながら、作業内容によっては、モータ出力100%か、又は、0〜30%程度の極低速部分だけしか使用しない場合もある。その場合は、第二の例のようにストローク量S1〜S2の範囲はモード1もモード2でも、矢印73aのようにモータ出力71、73が一致するように制御し、ストローク量S2〜S3の範囲で矢印73bのようにモータ出力が100%の全速状態となるようにした。このように制御するとモード2では、モータ4の出力のうち半分近くから100%の間の制御ができないことになるが、そのような制御が必要な場合は、切替え機構30をモード1側に設定すれば良いので、モード2にてモータ4の出力のうち半分近くから100%の間の制御ができないことの弊害も問題にならない。むしろ、モード2を用いながらトリガレバー6aをわずかに引いた低速領域での制御が、モード1と同じになるので、トリガの初期操作に違和感を覚えずに良好な回転制御が可能となる。さらに、ストローク量がS2を越えるとモータ出力が迅速に100%となるので、トリガレバー6aを一杯に引く作業を繰り返し多数行う場合には、指が疲れにくくなる。

0044

図12は第三の実施例におけるトリガ操作とモータ出力の関係を示す図である。第三の実施例は、モード2におけるモータ出力74を変えたものである。通常のモード(モード1)におけるトリガ操作とモータ出力71の関係は、従来の制御と何ら変更は無い。モード2においては、トリガの引き量に応じて段階的に複数レベル(ここでは低速と全速の2段階)のモータ制御を可能とした。ストローク量S1〜S2の範囲では、矢印74aのようにモータ4が30%程度の出力固定で制御される。一方、ストローク量S2〜S3の範囲では、矢印74bのようにモータ出力が100%の全速状態となるように制御される。このように切替え機構30をモード2側に設定した場合は、トリガレバー6aのストローク量を半減させる上に、低速又は全速の2つの回転制御のいずれか一方としたので、ネジ締め付け時に低速モードで位置合わせをし、その後すぐに全速にて締め付け作業を行うような作業を繰り返し行う場合や、ボルト・ナット緩め作業のように全速でボルトを緩めた後、ナットが脱落しないように低速で回転させて取りはずす作業を行う場合等に、トリガ操作が疲れにくくすると共に、作業に要する時間を低減できる。

実施例

0045

以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の電動工具はインパクト工具の例で説明したが、本願発明はインパクト工具だけに限定されずに、クラッチ機構を用いたドライバドリル、クラッチ機構を用いない電動ドリル、その他のハンドル部に動作スイッチ(操作部)が設けられている電動工具であって、モータの回転制御を演算部によって行うものであれば同様に適用できる。また、上述の実施例では切替え機構30によってトリガレバー6aの可動範囲を2段階に切替え可能としたが、2段階以上としても良いし、可動範囲を連続的に設定変更できるようにして、それぞれの変更時にモータの制御特性も合わせて変更するように構成しても良い。さらに、トリガレバーはスライド式だけに限定されず、トリガスイッチのレバーを揺動式として、切替え機構30がトリガレバーの揺動範囲を機械的に規制するように構成しても良い。

0046

1電動工具2ハウジング2a胴体部2bハンドル部
2cバッテリ取付部 3ハンマケース4モータ
4aロータ4bステータ4c回転軸6トリガスイッチ
6aトリガレバー6b (トリガレバーの)後端下部
6c (トリガレバーの)開口位置 6dプランジャ
7 正逆切替えレバー 8軸受ホルダ9 切替えレバー取付部
11インバータ回路基板12スイッチング素子
13回転位置検出素子14照射部 15LED
16冷却ファン17a、17b空気吸入口17c空気排出口
18a、18b軸受19a、19b 軸受 20減速機構
21打撃機構22スピンドル23スプリング
24カムボール25ハンマ26羽根部
27アンビル27a装着穴28先端工具保持部
30 切替え機構31規制部材31aストッパアーム
32可動板32a上辺部 32b底辺部 33 切替えレバー
33a 取付部 34a 隙間 35a上端リブ35b下端リブ
36 (操作部の)可動方向37 検出スイッチ 37a プランジャ
38a、38bトリガ引き量40制御回路基板41演算部
42電流検出回路43スイッチ操作検出回路44印加電圧設定回路
45回転方向設定回路46回転子位置検出回路47回転数検出回路
48制御信号出力回路49シャント抵抗53操作パネル
55インバータ回路71〜74モータ出力100 バッテリ
101リリースボタンA1 (モータの)回転軸線

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