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技術 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 森田順也
出願日 2018年6月26日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-121078
公開日 2020年1月9日 (11ヶ月経過) 公開番号 2020-000368
状態 未査定
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 導出精度 導出原理 関心物 直接領域 圧迫方向 詰まり度合い ブレスト 圧迫状態
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

乳房撮影した放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が含まれない場合であっても、精度良く乳腺の割合を導出することができる、画像処理装置画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供する。

解決手段

コンソール6では、制御部40が、同一の乳房について、乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得する取得部と、取得部が取得した複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する導出部と、して機能する。

概要

背景

一般に、いわゆるマンモグラフィ装置により被検者乳房撮影して得られた放射線画像に基づいて、乳房における乳ガン等の関心物診断が行われている。乳腺の割合が高い乳房の場合、放射線画像における関心物の画像が乳腺により隠れてしまい、見え難くなる場合があるため、乳腺の割合を導出する技術が知られている。例えば、特許文献1には、乳房全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合に得られる脂肪画像推定し、脂肪画像の画素値と、放射線減弱係数とを用いて、乳腺の割合を導出する技術が記載されている。

概要

乳房を撮影した放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が含まれない場合であっても、精度良く乳腺の割合を導出することができる、画像処理装置画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供する。コンソール6では、制御部40が、同一の乳房について、乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得する取得部と、取得部が取得した複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する導出部と、して機能する。

目的

本開示は、上記事情を考慮して成されたもので、乳房を撮影した放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が含まれない場合であっても、精度良く乳腺の割合を導出することができる、画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

同一の乳房について、前記乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される前記乳房の部分によって得られる脂肪組織画素乳房画像に含まれる放射線画像における、前記脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、前記到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する導出部と、を備えた画像処理装置

請求項2

前記導出部は、前記乳腺の割合を画素毎に導出する、請求項1に記載の画像処理装置。

請求項3

前記複数の放射線画像は、前記乳房の圧迫方向が各々異なる複数の放射線画像を含む、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。

請求項4

前記複数の放射線画像は、撮影方向が頭尾方向の放射線画像と、撮影方向が内外斜位方向の放射線画像とを含む、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。

請求項5

前記取得部は、前記複数の放射線画像の撮影における、各々の前記乳房の厚みを表す情報をさらに取得し、前記導出部は、前記乳房の厚みの差に基づいて、前記乳腺の割合を導出する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項6

前記導出部は、前記脂肪組織画素を含む放射線画像における、前記乳房を透過せずに直接照射された放射線に応じた直接領域の画素値に基づいて導出された到達線量と、前記異なる放射線画像における、前記乳房を透過せずに直接照射された放射線に応じた直接領域の画素値に基づいて導出された到達線量との比に基づいて、前記乳腺の割合を導出する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項7

前記導出部は、前記複数の放射線画像が、前記脂肪組織画素を含む放射線画像を含まない場合、乳腺組織のみで構成されると推定される乳腺組織画素の乳腺の割合を導出する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項8

前記複数の放射線画像に基づいて、前記乳房のタイプを判定する判定部をさらに備え、前記導出部は、前記判定部が判定した前記乳房のタイプが、乳腺密度が比較的高い乳房として予め定められたタイプである場合、乳腺組織のみで構成されていると推定される前記乳房の部分によって得られる乳腺組織画素の画素値に基づいて乳腺の割合を導出する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項9

同一の乳房について、前記乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得し、取得した前記複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される前記乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、前記脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、前記到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する、処理を含む画像処理方法

請求項10

コンピュータに、同一の乳房について、前記乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得し、取得した前記複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される前記乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、前記脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、前記到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する、処理を実行させるための画像処理プログラム

技術分野

0001

本開示は、画像処理装置画像処理方法、及び画像処理プログラムに関する。

背景技術

0002

一般に、いわゆるマンモグラフィ装置により被検者乳房撮影して得られた放射線画像に基づいて、乳房における乳ガン等の関心物診断が行われている。乳腺の割合が高い乳房の場合、放射線画像における関心物の画像が乳腺により隠れてしまい、見え難くなる場合があるため、乳腺の割合を導出する技術が知られている。例えば、特許文献1には、乳房全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合に得られる脂肪画像推定し、脂肪画像の画素値と、放射線減弱係数とを用いて、乳腺の割合を導出する技術が記載されている。

先行技術

0003

特開2010−253245号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載の技術では、放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素の画素値が用いられる。しかしながら、例えば、撮影方向等に応じて変化する乳房の圧迫状態に応じて、放射線画像に脂肪組織画素が含まれていない場合があり、このような場合について、特許文献1に記載の技術には、改善の余地があった。

0005

本開示は、上記事情を考慮して成されたもので、乳房を撮影した放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が含まれない場合であっても、精度良く乳腺の割合を導出することができる、画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために本開示の第1の態様の画像処理装置は、同一の乳房について、乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得する取得部と、取得部が取得した複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する導出部と、を備えた。

0007

本開示の第2の態様の画像処理装置は、第1の態様の画像処理装置において、導出部は、乳腺の割合を画素毎に導出する。

0008

本開示の第3の態様の画像処理装置は、第1の態様または第2の態様の画像処理装置において、複数の放射線画像は、乳房の圧迫方向が各々異なる複数の放射線画像を含む。

0009

本開示の第4の態様の画像処理装置は、第1の態様または第2の態様の画像処理装置において、複数の放射線画像は、撮影方向が頭尾方向の放射線画像と、撮影方向が内外斜位方向の放射線画像とを含む。

0010

本開示の第5の態様の画像処理装置は、第1の態様から第4の態様のいずれか1態様の画像処理装置において、取得部は、複数の放射線画像の撮影における、各々の乳房の厚みを表す情報をさらに取得し、導出部は、乳房の厚みの差に基づいて、乳腺の割合を導出する。

0011

本開示の第6の態様の画像処理装置は、第1の態様から第4の態様のいずれか1態様の画像処理装置において、導出部は、脂肪組織画素を含む放射線画像における、乳房を透過せずに直接照射された放射線に応じた直接領域の画素値に基づいて導出された到達線量と、異なる放射線画像における、乳房を透過せずに直接照射された放射線に応じた直接領域の画素値に基づいて導出された到達線量との比に基づいて、乳腺の割合を導出する。

0012

本開示の第7の態様の画像処理装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか1態様の画像処理装置において、導出部は、複数の放射線画像が、脂肪組織画素を含む放射線画像を含まない場合、乳腺組織のみで構成されると推定される乳腺組織画素の乳腺の割合を導出する。

0013

本開示の第8の態様の画像処理装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか1態様の画像処理装置において、複数の放射線画像に基づいて、乳房のタイプを判定する判定部をさらに備え、導出部は、判定部が判定した乳房のタイプが、乳腺密度が比較的高い乳房として予め定められたタイプである場合、乳腺組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる乳腺組織画素の画素値に基づいて乳腺の割合を導出する。

0014

本開示の第9の態様の画像処理方法は、同一の乳房について、乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得し、取得した複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する、処理を含む。

0015

本開示の第10の態様の画像処理プログラムは、コンピュータに、同一の乳房について、乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像を取得し、取得した複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する、処理を実行させるためのものである。

発明の効果

0016

本開示によれば、乳房を撮影した放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が含まれない場合であっても、精度良く乳腺の割合を導出することができる。

図面の簡単な説明

0017

実施形態の放射線画像撮影システム全体の構成の一例を表す構成図である。
実施形態のコンソール及びマンモグラフィ装置の構成の一例を表すブロック図である。
被検者の左の乳房を撮影する場合のマンモグラフィ装置の状態の一例を示す正面図である。
被検者の右の乳房を撮影する場合のマンモグラフィ装置の状態の一例を示す正面図である。
実施形態の放射線画像撮影システム全体における、被検体の乳房の放射線画像を撮影する撮影動作の流れの一例を表すフローチャートである。
実施形態のマンモグラフィ装置における、放射線画像の撮影動作の流れの一例を表すフローチャートである。
実施形態のコンソールで実行される乳腺割合導出処理の流れの一例を表すフローチャートである。
乳腺割合の導出原理を説明するための模式図である。
CC画像及びMLO画像の一例を示す説明図である。
実施形態のコンソールで実行される乳腺割合導出処理の流れの他の例を表すフローチャートである。

実施例

0018

以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明を限定するものではない。

0019

まず、本実施形態の放射線画像撮影システム全体の構成の一例について説明する。図1には、本実施形態の放射線画像撮影システム1の全体の構成の一例を表す構成図を示す。

0020

本実施形態の放射線画像撮影システム1は、コンソール6を介して外部のシステム(例えば、RIS:Radiology Information System)から入力された指示(撮影オーダ)に基づいて、医師放射線技師等のユーザの操作により放射線画像の撮影を行う機能を有している。

0021

図1に示すように、本実施形態の放射線画像撮影システム1は、コンソール6及びマンモグラフィ装置10を備えている。図2には、本実施形態のコンソール6及びマンモグラフィ装置10の構成の一例を表すブロック図を示す。

0022

本実施形態のコンソール6は、無線通信LAN(Local Area Network)等を介して外部システム等から取得した撮影オーダや各種情報等を用いて、マンモグラフィ装置10の制御を行う機能を有している。本実施形態のコンソール6が、本開示の画像処理装置の一例である。

0023

本実施形態のコンソール6は、一例として、サーバーコンピュータである。図2に示すように、コンソール6は、制御部40、記憶部42、I/F(Interface)部44、表示部46、及び操作部48を備えている。制御部40、記憶部42、I/F部44、表示部46、及び操作部48はシステムバスコントロールバス等のバス49を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。

0024

本実施形態の制御部40は、コンソール6の全体の動作を制御する。本実施形態の制御部40は、CPU(Central Processing Unit)40A、ROM(Read Only Memory)40B、及びRAM(Random Access Memory)40Cを備える。ROM40Bには、CPU40Aで実行される、後述する乳腺割合導出処理プログラムを含む各種のプログラム等が予め記憶されている。RAM40Cは、各種データを一時的に記憶する。

0025

記憶部42には、マンモグラフィ装置10で撮影された放射線画像の画像データや、その他の各種情報等が記憶される。記憶部42の具体例としては、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等が挙げられる。I/F部44は、無線通信及び有線通信の少なくとも一方により、マンモグラフィ装置10やRIS及びPACS(Picture Archiving and Communication System:画像保存通信システム)等の外部のシステムとの間で各種情報の通信を行う。

0026

表示部46は、撮影に関する情報等及び撮影により得られた放射線画像等を表示する。操作部48は、放射線画像の撮影の指示及び撮影された放射線画像の画像処理に関する指示等を、ユーザが入力するために用いられる。操作部48は、一例としてキーボードや各種スイッチの形態を有するものであってもよいし、表示部46と一体化されたタッチパネルの形態を有するものであってもよい。

0027

一方、本実施形態のマンモグラフィ装置10は、被検者の乳房を被写体とし、乳房に放射線X(X線)を照射して乳房の放射線画像を撮影する装置である。マンモグラフィ装置10は、図1に示すように、撮影部12と、撮影部12を支え基台部14と、を備える。

0028

撮影部12は、被検者の乳房と接する平面状の撮影面24を有する撮影台16と、乳房を撮影台16の撮影面24との間に挟んで圧迫するための圧迫板20と、撮影台16及び圧迫板20を支持する保持部18と、を備える。なお、圧迫板20には、放射線Xを透過する部材が用いられる。また、本実施形態の撮影部12は、詳細を後述するように、撮影台16を保持した状態で、撮影部回転部19により回転する。

0029

保持部18は、撮影面24と放射線源29とを予め定められた間隔離して撮影台16と放射線源29とを支持する。また、保持部18は、圧迫板20も保持しており、圧迫板20をスライド移動させることにより、圧迫板20と撮影面24との間隔が変化する。

0030

マンモグラフィ装置10により被検者の乳房の放射線画像を撮影する場合、ユーザにより被検者のポジショニングが行われ、撮影台16の撮影面24に載せられた乳房を、圧迫板20と撮影面24との間で圧迫することで固定する。

0031

撮影台16の内部には、乳房及び撮影面24を通過した放射線Xを検出する放射線検出器11が配置されている。放射線検出器11が検出した放射線Xに基づいて放射線画像が生成される。本実施形態の放射線検出器11の種類は、特に限定されず、例えば、放射線Xを光に変換し、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出器であってもよいし、放射線Xを直接電荷に変換する直接変換方式の放射線検出器であってもよい。本実施形態では、マンモグラフィ装置10の放射線検出器11から出力された放射線画像を表す画像データは、コンソール6に送信される。

0032

また、本実施形態のマンモグラフィ装置10は、乳房に対して、撮影方向が頭尾方向である、CC(Cranio-Cauda)撮影と、撮影方向が内外斜位方向であるMLO(Medio-Lateral Oblique)撮影との両方を行うことができる装置である。以下の説明では、放射線画像の撮影において、放射線源29から撮影台16へ放射線Xを出射する場合における放射線源29の位置を「撮影位置」という。

0033

CC撮影を行う場合は、撮影面24がマンモグラフィ装置10の上側(被検者の頭側)を向いた状態、すなわち撮影面24の法線方向が垂直となる状態に撮影台16が調整される。また、この場合、放射線源29の位置が、撮影台16の撮影面24と対向する撮影位置に調整される。具体的には、放射線源29の位置が撮影面24の法線CL(図3A図3B参照)に対して垂直方向(すなわち、法線CL(図3A図3B参照)とのなす角度が0度)の撮影位置に調整される。これにより、被検者の頭側から足側に向かって、放射線源29から乳房へ放射線Xが出射されて、CC撮影がなされる。

0034

また、MLO撮影を行う場合は、CC撮影を行う場合に比べて撮影面24を45度以上90度未満の範囲内の予め定められた角度まで回転された状態に撮影台16の位置が、撮影部回転部19により調整される。具体的には、被検者の左の乳房を撮影する場合は、一例として図3A破線で示すように、撮影台16を撮影部回転部19により回転させて撮影面24を右側に傾斜させた状態とする。また、被検者の右の乳房を撮影する場合は、図3Bの破線で示すように、撮影台16を撮影部回転部19により回転させて撮影面24を左側に傾斜させた状態とする。これに対して、放射線源29の位置は、撮影台16の撮影面24と対向する撮影位置に調整される。これにより、被検者の胴体の中心側から外側へ向かって(被検者の乳房同士の間から腕側に向けて)、放射線源29から乳房へ放射線Xが出射されて、MLO撮影がなされる。

0035

このように、本実施形態のマンモグラフィ装置10では、CC撮影及びMLO撮影のいずれにおいても、撮影位置では、放射線源29と撮影面24とが対向する位置となる。以下では、CC撮影により得られた放射線画像を「CC画像」といい、MLO撮影により得られた放射線画像を「MLO画像」といい、また、総称する場合は単に「放射線画像」という。

0036

また、図2に示すように、本実施形態のマンモグラフィ装置10は、放射線検出器11、撮影部回転部19、放射線源29を有する放射線照射部28、制御部30、記憶部32、I/F部34、及び操作パネル36を備える。放射線検出器11、撮影部回転部19、放射線照射部28、制御部30、記憶部32、I/F部34、及び操作パネル36は、システムバスやコントロールバス等のバス39を介して相互に各種情報の授受が可能に接続されている。

0037

本実施形態の制御部30は、マンモグラフィ装置10の全体の動作を制御する。また、本実施形態の制御部30は、放射線画像の撮影を行う場合に、放射線検出器11及び放射線照射部28を制御する。本実施形態の制御部30は、CPU30A、ROM30B、及びRAM30Cを備える。ROM30Bには、CPU30Aで実行される、放射線画像の撮影を制御するためのプログラムを含む各種のプログラム等が予め記憶されている。RAM30Cは、各種データを一時的に記憶する。

0038

記憶部32には、放射線検出器11により撮影された放射線画像の画像データや、その他の各種情報等が記憶される。記憶部32の具体例としては、HDDやSSD等が挙げられる。I/F部34は、無線通信または有線通信により、コンソール6との間で各種情報の通信を行う。操作パネル36は、例えば、マンモグラフィ装置10の撮影台16に複数のスイッチとして設けられている。なお、操作パネル36は、タッチパネルとして設けられてもよい。

0039

次に、本実施形態の放射線画像撮影システム1の作用について説明する。図4には、本実施形態の放射線画像撮影システム1全体における、被検体の乳房の放射線画像を撮影する撮影動作の流れの一例を表すフローチャートが示されている。

0040

図4に示したステップS10でマンモグラフィ装置10は、コンソール6を介したユーザの指示に従い、CC撮影を行う。ユーザにより、被検体のポジショニングが行われると、ユーザの指示に応じて、マンモグラフィ装置10が放射線の撮影動作を開始する。図5には、本実施形態のマンモグラフィ装置10における、放射線画像の撮影動作の流れの一例を表すフローチャートが示されている。

0041

図5に示したステップS100で、制御部30は、圧迫板20により、撮影台16の撮影面24に載せられた乳房を圧迫する。

0042

圧迫板20により圧迫されることで乳房が固定されると、次のステップS102で制御部30は、圧迫板20の高さ、具体的には、撮影面24と圧迫板20との距離を取得する。制御部30が圧迫板20の高さを取得する方法は特に限定されず、例えば、予め定められた初期位置から、乳房を圧迫するために圧迫板20を移動させた移動量を検出し、初期位置及び移動量に基づいて圧迫板20の高さを取得してもよい。本実施形態の放射線画像撮影システム1では、撮影における圧迫板20の高さを、撮影における乳房の厚みとみなしている。

0043

次のステップS104で制御部30は、ユーザの指示に応じて放射線源29から放射線Xを被検体の乳房に向けて照射し、放射線検出器11により、乳房の放射線画像を撮影する。なお、放射線検出器11により撮影された放射線画像の画像データは、撮影の終了直後のタイミングや、コンソール6から画像データの送信を受け付けたタイミング等の予め定められたタイミングで、圧迫板20の高さを表す情報と対応付けた状態でコンソール6に送信される。

0044

次のステップS106で制御部30は、圧迫板20による乳房の圧迫を解除する。具体的には、制御部30は、撮影台16から離れる方向(放射線源29に近付く方向)に圧迫板20を移動させることで、乳房の圧迫を解除する。本ステップの終了により、マンモグラフィ装置10における、放射線画像の撮影動作が終了する。

0045

このようにしてステップS10(図4参照)のCC撮影が終了すると、次のステップS12でマンモグラフィ装置10は、コンソール6の指示に従い、MLO撮影を行う。CC撮影に続きMLO撮影を行う場合、マンモグラフィ装置10では、上述のように、撮影部回転部19により撮影部12を回転させる(図3A図3B参照)。

0046

その後、ユーザにより、被検体のポジショニングが行われると、マンモグラフィ装置10では、図5を参照して上述したように、放射線画像の撮影動作が行われ、被検体の乳房の放射線画像(MLO画像)が撮影される。

0047

このようにしてマンモグラフィ装置10により、CC画像及びMLO画像が撮影されると、次のステップS14でコンソール6は、図6に一例を示した後述する乳腺割合導出処理を行い、放射線画像から、乳房の乳腺の割合を導出した後、放射線画像撮影システム1の全体における撮影動作が終了する。

0048

このように、本実施形態のコンソール6は、乳房を撮影した放射線画像から、乳房の乳腺の割合を導出する機能を有する。ここで、放射線画像から乳房の乳腺の割合を導出する原理について説明する。なお、ここでいう乳腺の割合とは、乳房組織に占める乳腺組織の体積比を意味する。乳腺の割合は、放射線Xの照射方向である乳房の厚み方向における乳腺の割合を示すものであって、乳腺がなく脂肪のみからなる場合には乳腺の割合は0になり、乳腺密度が高くなるほど乳腺の割合は大きくなる。

0049

図7に示すように、放射線Xは、被写体Wである乳房を透過することにより、減弱するため、放射線検出器11に到達する線量(以下、「到達線量」という)が異なる。図7に示した(A)は、放射線源29から照射された放射線Xが乳房を透過せずに、直接、放射線検出器11に到達した場合を、(B)は、放射線源29から照射された放射線Xが乳房を透過してから放射線検出器11に到達した場合を模式的に示している。(A)の場合の到達線量と、(B)の場合の到達線量との差((A)−(B))が、乳房による放射線Xの減弱に等しい。乳房による放射線Xの減弱は、乳房の厚みTと、乳房の組成(乳腺の割合R)とによって定まる。乳房の組織が、乳腺組織及び脂肪組織から構成されるとした場合、具体的には、乳房による減弱((A)−(B))は、下記(1)式により、導出される。なお、下記(1)式におけるRは、乳腺の割合(0〜1の数値)を表している。

0050

0051

なお、上記(1)式における、




は、脂肪組織による放射線Xの減弱を表し、

0052

は、乳腺組織による放射線Xの減弱を表している。

0053

上記(1)式から、放射線画像(乳房画像)の画素毎の乳腺の割合Rは、下記(2)式により導出される。

0054

0055

なお、上記(2)式における、I0は、放射線画像における、乳房を透過せずに直接照射された放射線Xに応じた直接領域(いわゆる、素抜け領域)における到達線量であり、I1は、乳房領域における到達線量である。

0056

上記(2)式により導出された画素毎の乳腺の割合Rを、放射線画像の乳房画像(乳房領域)全体で統合することにより、乳房全体における乳腺の体積及び、乳房全体の体積に対する乳腺の割合を導出することができる。

0057

このように、乳房画像の画素毎に乳腺の割合を導出する方法として、例えば、特開2010−253245号公報に記載された方法が知られている。特開2010−253245号公に記載された方法では、放射線画像から得られる情報のみから乳腺の割合を導出するため、乳房全体が脂肪組織のみで構成されていると仮定した場合に得られる脂肪画像Aを推定する。脂肪画像Aについて、下記(3)式が得られるため、下記(3)式を用いて、上記(2)式から乳房の厚みTを消去して得られる下記(4)式により、乳腺の割合を導出する。

0058

0059

上記の方法では、乳房を撮影した放射線画像の乳房画像から、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素の画素値が用いられる。しかしながら、脂肪組織画素が乳房画像に含まれていない場合がある。乳房のタイプについて、一般的に、乳房撮影精度管理マニュアルの乳腺密度分類に記載されているタイプである、脂肪性タイプ、乳腺散在タイプ、不均一高濃度タイプ、及び高濃度タイプが知られている。これらのうちの乳腺密度が比較的高い乳房が分類されるタイプである、不均一高濃度タイプ及び高濃度タイプ、いわゆるデンスブレストでは、他のタイプに比べて、脂肪組織画素が乳房画像に含まれない場合が多くなる傾向にある。脂肪組織画素が乳房画像に含まれていない場合、上記の方法を適用すると、乳腺の割合の導出精度が低下する懸念があ った。

0060

また、CC画像とMLO画像とでは、CC画像の方が、MLO画像に比べて、脂肪組織画素が乳房画像に含まれない傾向が見られる。図3A及び図3Bを参照して上述したように、撮影に応じて乳房の圧迫の仕方が異なっているため、図8に示すように、CC画像50CCとMLO画像50MLOとでは、乳房の写り方、すなわち乳房画像52CCと乳房画像52MLOとが異なっている。例えば高濃度タイプの乳房の場合、CC画像50CCにおける乳房画像52CCでは、乳腺組織が全体的に写り込む場合が多い。一方、MLO画像50MLOにおける乳房画像52MLOでは、乳房と大胸筋との境界53の近傍に、脂肪組織が含まれる場合が多い。

0061

そのため、本実施形態のコンソール6は、CC画像の乳房画像に脂肪組織画素が含まれない場合、MLO画像の解析結果を利用して、CC画像における乳腺の割合を導出する。そこで本実施形態のコンソール6は、MLO画像の乳房画像に含まれる脂肪組織画素の画素値を、CC画像に含まれると推定される脂肪組織画素の画素値に換算する。具体的には、下記(5)式により、MLO画像の乳房画像に含まれる脂肪組織画素の画素値AMLOを、CC画像に含まれると推定される脂肪組織画素の画素値ACCに換算する。

0062

0063

なお、上記(5)式における、I0CCは、CC画像における直接領域の到達線量であり、I0MLOは、MLO画像における直接領域の到達線量であり、TCCは、CC画像の撮影における乳房の厚みであり、TMLOは、MLO画像の撮影における乳房の厚みである。

0064

上記(5)式では、乳房の厚みを用いて換算を行う。撮影において取得した乳房の厚みの誤差は、圧迫板20の種類、圧迫板20の厚み、及び圧迫圧等に応じて変化する。しかしながら、同一の乳房であれば、CC撮影と、MLO撮影とでは、圧迫板20の種類、圧迫板20の厚み、及び圧迫圧等が等しい場合が多いため、CC撮影における乳房の厚みの誤差と、MLO撮影における乳房の厚み誤差とは、同程度とみなせる。そのため、上記(5)式における、乳房の厚みTCCと乳房の厚みTMLOとの差には、誤差が含まれず、真の値に近いと考えられる。

0065

次に、図6を参照してコンソール6で実行される乳腺割合導出処理を説明する。図6には、本実施形態のコンソール6の制御部40が実行する、乳腺割合導出処理の流れの一例を表したフローチャートが示されている。なお、一例として、本実施形態の乳腺割合導出処理では、高濃度タイプの乳房を、乳腺密度が比較的高い乳房としている。

0066

本実施形態のコンソール6では、一例として、マンモグラフィ装置10において、MLO撮影(図4のステップS12)が終了した場合に、制御部40のCPU40AがROM40Bに記憶されている乳腺割合導出処理プログラムを実行することにより、図6に示した乳腺割合導出処理を実行する。乳腺割合導出処理が実行されることにより、制御部40が、本開示の取得部、導出部、及び判定部の一例として機能する。

0067

図6に示すように、ステップS200で制御部40は、CC画像及び圧迫板20の高さを取得する。具体的には、制御部40は、CC画像の画像データ、及びCC画像の画像データに対応付けられている圧迫板20の高さを取得する。なお、CC画像の取得先は、所望のCC画像が記憶されている装置等であれば特に限定されず、マンモグラフィ装置10及び自装置内の記憶部42等のいずれであってもよい。

0068

次のステップS202で制御部40は、CC画像における乳房画像に、脂肪組織画素が含まれているか否かを判定する。なお、ここでいう「脂肪組織画素」とは、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分に対応する画素であるが、例えば、少なくとも乳腺組織よりも脂肪組織の割合が高く、かつ脂肪組織の割合が脂肪組織のみとみなすための予め定められた閾値よりも高い乳房の部分に対応する画素であればよい。

0069

乳房画像に脂肪組織画素が含まれている場合、ステップS202の判定が肯定判定となり、ステップS204へ移行する。ステップS204で制御部40は、CC画像の脂肪組織画素の画素値を用いて、上記(4)式を適用して、乳腺の割合Rを導出した後、ステップS218へ移行する。なお本実施形態では、乳房全体に対する乳腺の割合を導出するが、本実施形態に限定されず、例えば、乳腺密度が高く見える部分、及び乳腺密度が低く見える部分等、局所的な乳腺の割合を導出する形態としてもよい。

0070

一方、CC画像における乳房画像に、脂肪組織画素が含まれていない場合、ステップS202の判定が否定判定となり、ステップS206へ移行する。ステップS206で制御部40は、MLO画像及び圧迫板20の高さを取得する。具体的には、制御部40は、MLO画像の画像データ、及びMLO画像の画像データに対応付けられている圧迫板20の高さを取得する。なお、上記ステップS200と同様にMLO画像の取得先は、特に限定されない。

0071

次のステップS208で制御部40は、乳房のタイプが高濃度タイプであるか否かを判定する。制御部40が乳房のタイプが高濃度タイプであるか否かを判定する方法は特に限定されない。例えば、乳房画像から乳房領域及びスキンラインを検出し、乳房領域の単一組成度合いを表す第1の指標値を算出し、また、乳房画像における、スキンラインから乳房領域内に向かう予め定められた範囲において、脂肪組織と乳腺組織との境界を検出し、境界の強度及びスキンラインからの距離の少なくとも一方に基づいて、乳房領域に対する乳腺の詰まり度合いを表す第2の指標値を算出し、第1の指標値及び第2の指標値に基づいて乳房のタイプを識別する方法が挙げられる。

0072

乳房のタイプが高濃度タイプではない場合、ステップS208の判定が否定判定となり、ステップS210へ移行する。この場合、乳房がいわゆるデンスブレストではないため、MLO画像における乳房画像には、脂肪組織画素が含まれる。

0073

そこで、次のステップS210で制御部40は、上記(5)式を用い、MLO画像の脂肪組織画素の画素値をCC画像の脂肪組織画素の画素値に変換する。

0074

次のステップS212で制御部40は、上記ステップS210の処理により変換されたCC画像の脂肪組織画素の画素値を用いて、上述したように乳腺の割合を導出した後、ステップS218へ移行する。

0075

一方、乳房のタイプが高濃度タイプである場合、ステップS208の判定が肯定判定となり、ステップS214へ移行する。この場合、乳房がいわゆるデンスブレストであるため、MLO画像及びCC画像の双方において、乳房画像には、脂肪組織画素が含まれない可能性が高い。

0076

そこで、次のステップS214で制御部40は、CC画像、及びMLO画像の少なくとも一方における、乳房画像に含まれる乳腺組織画素を検出する。上記のように、いわゆるデンスブレストの場合、乳房画像には、乳腺組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる乳腺組織画素が含まれる。なお、ここでいう「乳腺組織画素」とは、乳腺組織のみで構成されていると推定される乳房の部分に対応する画素であるが、例えば、少なくとも脂肪組織よりも乳腺組織の割合が高く、かつ乳腺組織の割合が乳腺組織のみとみなすための予め定められた閾値よりも高い乳房の部分に対応する画素であればよい。なお、CC画像及びMLO画像のいずれを用いるかについては、予め定めておいてもよいし、ユーザによる選択が可能であってもよい。

0077

次のステップS216で制御部40は、上記ステップS214で検出した乳腺組織画素の画素値を用いて、乳腺の割合を導出した後、ステップS218へ移行する。制御部40が、乳腺組織画素の画素値から乳腺の割合を導出する方法は特に限定されない。例えば、乳腺組織画素の画素値をGとした場合の、下記(6)式を適用して乳腺の割合Rを導出してもよい。

0078

0079

なお、MLO画像から検出された乳腺組織画素の画素値Gを用いる場合、制御部40は、上記(6)式の「A」及び「a」を「G」及び「g」と読み替えた式を適用して、CC画像の乳腺組織画素の画素値に変換したのち、乳腺の割合を導出する。

0080

ステップS218で制御部40は、放射線画像、及び導出した乳腺の割合を表示部46に表示させた後、本乳腺割合導出処理を終了する。なお、制御部40が表示部46に表示させる放射線画像は特に限定されないが、少なくともCC画像を表示することが好ましい。

0081

以上説明したように、本実施形態のコンソール6では、制御部40が、同一の乳房について、乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像として、CC画像及びMLO画像を取得する取得部と、取得部が取得した複数の放射線画像のうち、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が乳房画像に含まれる放射線画像における、脂肪組織画素の画素値から導出された到達線量に基づいて、到達線量の導出に用いた放射線画像とは異なる放射線画像における乳房画像の乳腺の割合を導出する導出部と、して機能する。

0082

このように、本実施形態のコンソール6では、乳房を撮影した放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が含まれない場合、同一の乳房について撮影された圧迫に関する条件が異なる放射線画像における脂肪組織画素を用いて乳房画像の乳腺の割合を導出する。

0083

従って、本実施形態のコンソール6によれば、乳房を撮影した放射線画像に、脂肪組織のみで構成されていると推定される乳房の部分によって得られる脂肪組織画素が含まれない場合であっても、精度良く乳腺の割合を導出することができる。

0084

なお、本実施形態では、乳房の圧迫に関して異なる複数の状態の各々で撮影した複数の放射線画像が、CC画像及びMLO画像である形態について説明したが、本実施形態に限定されず、脂肪組織画素の写り方が異なる放射線画像を含んでいればよい。例えば、被検体のポジショニングが異なる場合等も、乳房の圧迫に関して状態が異なるため、ポジショニングが異なる複数の放射線画像を用いる形態であってもよい。

0085

また、本実施形態のコンソール6で実行される乳腺割合導出処理では、デンスブレストと判定された場合(図6のステップS208でYの場合)に、乳腺の割合の導出に、乳腺組織画素の画素値を用いる形態としたが、ステップS208の判定に替えて、図9に示した乳腺割合導出処理の他の例におけるステップS209のように、MLO画像における乳房画像に、脂肪組織画素が含まれているか否かを判定し、含まれていない場合に否定判定となりステップS214へ移行し、含まれている場合に肯定判定となりステップS210へ移行する形態としてもよい。

0086

また、本実施形態では、上記(5)式を用いて、MLO画像の脂肪組織画素の画素値を、CC画像の脂肪組織画素の画素値に変換する形態について説明したが、変換を行う形態は上記(5)式を適用する形態に限定されない。

0087

また、MLO画像を用いて乳腺の割合を導出した場合、コンソール6の制御部40が、MLO画像の脂肪組織画素(または乳腺組織画素)の画素値を用いて、さらにMLO撮影画像における乳腺の割合を導出し、CC画像における乳腺の割合と共に、表示部46に表示させる形態としてもよい。

0088

なお、上記実施形態では、高濃度タイプの乳房を、乳腺密度が比較的高い乳房とした形態について説明したが、乳腺密度が比較的高い乳房をどのような乳房とするかは、上記実施形態に限定されない。例えば、不均一高濃度タイプ、及び高濃度タイプのいずれか一方である乳房を、乳腺密度が比較的高い乳房とする形態としてもよい。また、例えば、米国のBI−RADS(Breast Imaging Reporting and Data System)(登録商標)評価システムによる分類に応じた形態としてもよい。BI−RADSでは、乳腺密度に応じて4つのカテゴリー(a〜d)のいずれかに分類するが、カテゴリーd、またはカテゴリーc及びdに分類される乳房を、乳腺密度が比較的高い乳房とする形態としてもよい。また例えば、いわゆるデンスブレストと定義される乳房を、乳腺密度が比較的高い乳房とする形態としてもよい。なお、デンスブレストと定義される具体的な乳房については、乳房撮影精度管理マニュアル、及びオペレーティングシステムBI−RADS等の予め定められた基準に基づけばよい。具体的に、いずれの基準に基づくかは、本開示の技術が運用される国や、その時点の標準規格等に応じることができる。また、乳腺密度が比較的高い乳房についてどのような乳房とするか、及びデンスブレストの定義をいずれの基準に基づくかについては、予めコンソール6内に設定されていてもよいし、ユーザによる設定が可能とされていてもよい。

0089

また、上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を実行することにより実行した乳腺割合導出処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(field-programmable gate array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific IntegratedCircuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、乳腺割合導出処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。

0090

また、上記実施形態では、マンモグラフィ装置10の制御部30に格納されるプログラム、及びコンソール6の制御部40に格納される乳腺割合導出処理プログラム等の各種プログラムは、予め制御部30及び制御部40のROM(30B、40B)に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。各種プログラムは各々、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、各種プログラムは各々、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。

0091

また、上記実施形態における放射線Xは、特に限定されるものではなく、X線やγ線等を適用することができる。

0092

その他、上記実施形態で説明した放射線画像撮影システム1、コンソール6、及びマンモグラフィ装置10等の構成及び動作等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることはいうまでもない。また、上記各実施形態を適宜組み合わせてもよいこともいうまでもない。

0093

1放射線画像撮影システム
6コンソール
10マンモグラフィ装置
11放射線検出器
12撮影部
14基台部
16撮影台
18 保持部
19 撮影部回転部
20圧迫板
24撮影面
28放射線照射部
29放射線源
30、40 制御部
30A、40A CPU
30B、40B ROM
30C、40C RAM
32、42 記憶部
34、44 I/F部
36操作パネル
39、49バス
46 表示部
48 操作部
50CC CC画像
50MLO MLO画像
52CC、52MLO乳房画像
53境界
CL法線
X放射線
T乳房の厚み
W 被写体

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