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技術 風味分子としての糖ジペプチド複合体

出願人 ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
発明者 スマリート-メノッツィ,キャンディスマリーヴィトン,フローリアンバルコス,マリアエウゲニアマンガニエロ,ソニア
出願日 2017年7月6日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2018-567680
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-525907
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 感覚能 調味料製品 肉材料 ベース粉末 塩化ナトリウム含有量 塩分含有量 トマトベース 味覚増強剤
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図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、食品製品旨味及び/又は塩味の増強に使用するための、式(I)の化合物及びかかる化合物を含む組成物に関する。

概要

背景

概要

本発明は、食品製品旨味及び/又は塩味の増強に使用するための、式(I)の化合物及びかかる化合物を含む組成物に関する。 なし

目的

それによって、苦味及び酸味のある食品は、通常は望ましくないものと知覚されるのに対し、甘味、塩味、及び旨味を感じさせる食品製品は、全般的に、かかる食品製品の摂食時に喜ばしい感覚を提供する

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請求項1

一般式Iの化合物、又は該化合物の塩。[式中、R1は水素(−H)又はヒドロキシル(−OH)である。]

請求項2

1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミルセリン又は1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンである、請求項1に記載の化合物。

請求項3

少なくとも0.25mg/g、好ましくは少なくとも1.5mg/gの量で請求項1又は2に記載の化合物を含む、組成物

請求項4

前記組成物が食品グレードである、請求項3に記載の組成物。

請求項5

前記組成物が、料理用調味料製品調理補助剤ソース濃縮物又はスープの濃縮物、乾燥ペットフード製品又は湿潤ペットフード製品からなる群から選択される、請求項4に記載の組成物。

請求項6

食品製品味覚を増強するための、請求項1又は2に記載の化合物の使用。

請求項7

食品製品の旨味及び/又は塩味を増強するための、請求項6に記載の化合物の使用。

請求項8

食品製品の苦味を低減するための、請求項1又は2に記載の化合物の使用。

請求項9

請求項1又は2に記載の化合物、又は請求項3〜5のいずれか一項に記載の組成物を食品製品に加えるステップを含む、調理用の食品製品の塩味を増強するための方法。

請求項10

請求項1又は2に記載の化合物、又は請求項3〜5のいずれか一項に記載の組成物を食品製品に加えるステップを含む、調理用の食品製品の旨味を増強するための方法。

技術分野

0001

本発明は、食品製品旨味及び/又は塩味の増強に使用するための、化合物及び組成物に関する。

0002

現在消費されている多くの食品は、旨味並びに/又は肉味及び風味が豊かである。食品製品の旨味又は肉味は、例えば、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)及び/又はリボヌクレオチドGMP及びIMPをそれらの調理レシピに別々に加えることによって、得ること、かつ/又は、増強することができる。現在、多くのこのような味覚増強剤が市販されており、様々な異なる調理用途かつ様々な異なる形態(例えば、ペースト粉末液体圧縮キューブ、又は顆粒など)で使用されている。

0003

調理用添加物を添加することで、美味しさを提供し、食品製品の味覚特性及び風味特性を増強する助けとなる。実際に、世界中で、美味しさ及び風味は、高品質食に重要な特質の1つであるものとして認識されている。そのため、数多くの研究努力により、美味しさを提供し、かつ食品の味覚特性及び風味特性を増強する、新分子の同定及び分析がなされている。

0004

同様にして、一般的な調理用塩である基本的な塩化ナトリウムは、食品製品の味覚及び風味に影響を与え及び増強する重要な役割を果たす。そして、塩そのものも重要な味覚構成要素である。食品製品の味覚が、5つの基本的な味、すなわち、甘味酸味、塩味、苦味、及び旨味から構成されることは、現在確立されている。これらの異なる味は、の上で、特異的に分化した味蕾により捕捉される。それによって、苦味及び酸味のある食品は、通常は望ましくないものと知覚されるのに対し、甘味、塩味、及び旨味を感じさせる食品製品は、全般的に、かかる食品製品の摂食時に喜ばしい感覚を提供するものとしてみなされる。

0005

ある程度の量の塩を消費することは、人類の健康な生活には不可欠であることは十分に認識されているものの、現在の消費傾向及び食習慣では、塩分、特に塩化ナトリウムは、個人ベース及び世界中で過剰消費されている。現在では、過剰量のナトリウム塩の摂取により、高血圧腎臓病、及び心疾患リスクが上昇すると認識されている。そのため、当該技術分野では、栄養食におけるナトリウム塩を低減させることができ、かつ例えば従来の調理用塩として、味覚増強効果及び塩味を尚も提供し得る、新しい調味料を提供することが尚も必要とされている。

0006

M.Tamura et al.,Agric.Biol.Chem.,1989,53(2),319〜325は、塩味及び旨味に加えて美味しさを生み出す、スープ由来の美味ペプチドの、味覚と一次構造との関係を記載した。それらの分子としては、これまでに例えば合成オルニチル−タウリン報告されており、当該分子は塩味を生じることが判明している。類似するその他のジペプチドについても、同様の味覚効果が発見された。

0007

欧州特許出願第2253227(A1)号は、タンパク質材料酵素分解産物、又は塩基性アミノ酸、特にアルギニンに添加されたときに塩味増強剤として機能する、一連グルタミン酸含有ジペプチド分子を開示する。次に、このような塩味増強剤は、食品製品の塩分含有量を低減しようとしたときに不十分な塩味を補うことができる。

0008

本発明の目的は、現状技術を改良し、従来技術に対して代替の又は改良された解決策を提供し、上記の不都合の少なくともいくつかを克服することである。特に、本発明の目的は、食品製品の味覚を増強するための代替の又は改良された解決策を提供することである。特に、本発明の目的は、例えば、食品製品の美味しさ、旨味、及び/又は塩味などの味覚を改善することである。本発明の目的は、食品製品から有効量のナトリウム塩を低減させたときに損なわれる塩味を補うための解決策を提供することでもある。

0009

本発明の目的は、独立請求項の主題によって達成される。従属請求項は、本発明の着想を更に展開するものである。

0010

これに従い、本発明は、第1の態様において、一般式I、




(式中、R1は水素(−H)又はヒドロキシル(−OH)である)の化合物、又は当該化合物の塩を提供する。

0011

第2の態様において、本発明は、全組成物の少なくとも0.25mg/g、好ましくは少なくとも0.5mg/g、1.0mg/g、又は1.5mg/gの量で、一般式I)の当該化合物を含む、組成物に関する。

0012

本発明の更なる態様は、食品製品の味覚及び/又は塩味を増強するための、当該化合物の使用に関する。

0013

本発明の尚更なる態様は、調理用の食品製品の味覚及び/又は塩味を増強するための方法であって、当該化合物、又は当該化合物を含む組成物を、食品製品に加えるステップを含む、方法である。

0014

本発明者らは、驚くべきことに、グルタミルセリンジペプチド及びグルタミル−トレオニンジペプチドの糖複合体の中には、これらに対応するアグリコンよりもはるかに強力な味覚増強効果を有するものがあることを見出した。実際に、これらの糖複合体は、それらの対応するアグリコンよりもはるかに低い閾値レベルで、塩味及び旨味の知覚を増強する。当該複合体は、口内でのこれらの味覚の持続性も増強し、かつ製品に関し総合的に知覚される苦味も低減する。糖複合体分子は、典型的には、食品原料熱加工中に、グルコースと、セリン及びトレオニンを有するグルタメートの対応するジペプチドとの縮合により、その場で生成される。対応するアグリコン、すなわち、グルタミル−セリン及びグルタミル−トレオニンは同定されており、例えば、S.Arai et al.in Agr.Biol.Chem.37(1),151〜156(1973),A.H.A.van den Oord and P.D.van Wassenaar in Z Lebensm Unters Forsch A(1997)205:125〜130、及び欧州特許出願第2253227(A1)号により記載されている。

0015

しかしながら、これらのジペプチドの味覚特性は、それらの対応する糖複合体のものとは異なる。これらの根拠は、下記の実施例の項に示す。したがって、本発明に記載の分子は、既知の対応するジペプチドよりも強力な味覚増強剤である。当該分子により、当該製品の豊かな風味、美味性、及び塩味の知覚を損なうことなく、例えば、グルタミン酸ナトリウム(MSG)、リボヌクレオチド(IMP及びGMPなど)、並びに調理用食品製品及び用途における通常の調理用塩の、量及び使用を更に低減することができる。また、これらの分子により、MSG、リボヌクレオチド、及び/又は塩がはるかに少なく又はこれらを有せず、かつ、それでもなお、食品製品に適用されると強力かつ典型的な美味しさ、旨味、及び塩味の味覚効果を提供する、風味のある食品濃縮物を生成することも可能である。更に、適用に際し食品製品に塩味をもたらすことにおいて、はるかに強力でかつより濃縮された、このような風味のある食品濃縮物を生成することも可能である。

図面の簡単な説明

0016

2g/L GluAmadori−GluThr(黒いバー)を添加した鶏スープと、非添加のスープ(灰色のバー)との官能評価の比較。味覚/風味特性の官能スコアを0〜8のスケールで示す。*)統計的な有意差を示す。特性は、以下のとおりである。A)塩味;B)苦味;C)甘味;D)ボイルド・チキン(boiled chicken)味;E)肉味;F)野菜;G)旨味;及びH)総合的な風味持続性。

実施例

0017

本発明は、一般式I)、(式中、R1は水素(−H)又はヒドロキシル(−OH)である)の化合物又は当該化合物の塩に関係がある。

0018

好ましくは、本発明の化合物は、1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−セリン又は1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンである。

0019

本発明の第2の態様は、一般式I)の当該化合物を、全組成物中に、少なくとも0.25mg/g、少なくとも0.50mg/g、少なくとも0.75mg/g、少なくとも1.0mg/g、少なくとも1.5mg/g、少なくとも1.7mg/g、少なくとも2mg/g、少なくとも2.5mg/g、少なくとも3mg/g、少なくとも3.5mg/g、又は少なくとも5mg/gの量で含む組成物に関する。

0020

本発明の一実施形態では、組成物は、植物材料真菌材料、及び/又は肉材料からの抽出物の形態である。好ましくは、当該組成物は、本発明の化合物が濃縮されている抽出物の形態であり、例えば植物材料、真菌材料、及び/又は肉材料の抽出物の形態である。これにより、組成物が天然に由来するものであり、化学合成された化合物を全く含有しないことが利点である。

0021

他の実施形態において、本発明の組成物は、風味反応の結果である。用語「風味反応(flavor reaction)」は、本明細書において、少なくとも1つの還元糖と、少なくとも1つのアミノ酸、ペプチド、又はタンパク質との間で起こる化学反応を指す。典型的には、この化学反応は、加熱工程中に起こり、また、典型的にはメイラード反応とも呼ばれる。一実施例において、風味反応はメイラード反応である。

0022

好ましい一実施形態において、本発明の組成物は食品グレードである。「食品グレード」のもとに、本発明者らは、組成物は、例えば、直接、濃縮した形態で、及び/又は、食品製品中に希釈したときに、ヒトによる摂取に好適であることを意図している。

0023

例えば、本発明の組成物は、料理用調味料製品調理補助剤ソースの濃縮物又はスープの濃縮物、乾燥ペットフード製品又は湿潤ペットフード製品からなる群から選択される。

0024

本発明の更なる態様は、食品製品の味覚を増強するための当該化合物の使用に関する。このような食品製品は、すぐに食べられる食品製品であってもよい。食品製品はまた、更にまた他の食品製品を調味するために使用される風味濃縮物であってもよい。有利には、本発明の化合物は、調味料、調理補助剤、又は食品濃縮物製品に加えるために使用してもよい。これによって、更に食品製品に例えば旨味又は塩味をもたらす効力が、このような調味料、調理補助剤、又は食品濃縮物製品において改善される。

0025

特に、本発明は、食品の旨味及び/又は塩味を増強するための化合物の使用に関する。より詳細には、本発明は、食品製品の塩味を増強するための、本発明の化合物の使用にも関する。特に、この用途は、食品製品の塩又はナトリウムのレベルを実際に増加させることなく、食品について知覚される塩味を増加させること、又は食品について実際に知覚される塩味を維持しながら、当該食品に使用する塩若しくはナトリウムの量を減少させることを可能にする。これにより、現在、当該製品により消費者が摂取する塩及びナトリウムの量が、大幅に低減され得ることが利点である。

0026

本発明の更なる態様は、当該化合物を、全組成物中に、少なくとも0.25mg/g、少なくとも0.50mg/g、少なくとも0.75mg/g、少なくとも1.0mg/g、少なくとも1.5mg/g、少なくとも1.7mg/g、少なくとも2mg/g、少なくとも2.5mg/g、少なくとも3mg/g、少なくとも3.5mg/g、又は少なくとも5mg/gの量で含む組成物の、食品製品の味覚及び/又は塩味を増強するための使用に関する。有利には、このような食品製品は、すぐに食べられる食品製品であってもよい。

0027

本発明の尚更なる態様は、調理用の食品製品の旨味及び/又は塩味を増強するための方法であって、当該化合物、又は当該化合物を含む組成物を、食品製品に加えるステップを含む、方法である。食品製品は、すぐに食べられる食品製品、又は、風味濃縮物とすることができる。

0028

業者であれば、本明細者に開示される本発明のすべての特徴を自由に組み合わせることができることを理解するであろう。特に、本発明の製品について記載された特徴を本発明の使用及び方法と組み合わせてもよく、逆もまた同様である。更に、本発明の異なる実施形態について記載された特徴を組み合わせてもよい。本発明の更なる利点及び特徴は、図面及び実施例から明らかである。

0029

実施例1:1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンの合成又は調製
ステップ1:ベンジル(4S)−5−(((2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−4−((tert−ブトキシカルボキシル)アミノ)5−オキソペンタノエート3の合成

0030

ジベンジル(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート1(15.0g,44.510mmol,1.0当量,Combi blocksより供給)を600mLのジクロロメタンに溶解させた。次に、ベンジル−2−アミノ−3−ヒドロキシブタノエート2(21.81g,89.020mmol,2.0当量,TCI)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC.HCl)(10.20g,53.412mmol,1.5当量)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)(3.00g,22.255mmol,0.5当量)、及びトリエチルアミン(TEA)(13.48g,133.530mmol,3.0当量)を室温で添加した。反応を室温で6時間撹拌した。完了後、反応塊(reaction mass)を300mLのジクロロメタンで希釈し、150mLの飽和重炭酸溶液洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮させて、粗化合物3を得た。メッシュサイズ60〜120の中性シリカゲルを使用して、カラムクロマトグラフィーにより粗化合物を精製し(溶出には、ヘキサン中0〜50%の酢酸エチル勾配を使用)、最終的に、15.0gの純粋な化合物3を得た(収率63.82%)。

0031

ステップ2:ベンジル(4S)−4−アミノ−5−(((2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−5−オキソペンタノアート

0032

ベンジル(4S)−5−(((2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−オキソペンタノエート3(15.0g,28.409mmol,1.0当量)を、300mLのジクロロメタンに溶解させ、1,4−ジオキサン(4M)中HClを0℃にてゆっくり添加した。得られる混合物を室温で4時間撹拌した。次に、反応塊を濃縮して12.0gの純粋な最終化合物4を得た(収率98.76%)。

0033

ステップ3:ベンジル(4S)−5−(((2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−5−オキソ−4−(((2,3,4,5−テトラヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラノ−2−イル)メチル)アミノ)ペンタノエート5の合成

0034

D−グルコース(14.13g,78.504mmol,2.8当量,SDfine Chemicals)及び重亜硫酸水素ナトリウム(0.816g,7.850mmol,0.28当量)を、80mLメタノールと20mLグリセロールとの混合物中に添加した。反応混合物を80℃で30分間還流させた後、ベンジル(4S)−4−アミノ−5−(((2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)アミノ)−5−オキソペンタノエート4(12.0g,28.037mmol,1.0当量)と、7mL酢酸とを添加した。反応塊を100℃で更に5時間加熱した。次に、最終的な粗化合物5を得るため、反応塊を減圧下で濃縮して、メッシュサイズ60〜120の中性シリカゲルを使用して、カラムクロマトグラフィーにより粗化合物を精製し(溶出には、ジクロロメタン中0〜7%のジクロロメタノールの勾配を使用)、最終的に、12.0gの純粋な化合物5を得た(収率81.63%)。

0035

ステップ4:(4S)−5−(((1S)−1−カルボキシ−2−ヒドロキシプロピル)アミノ)−5−オキソ−4−(((2,3,4,5−テトラヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)アミノ)ペンタン酸の合成

0036

(4S)−5−(((1S)−1−カルボキシ−2−ヒドロキシプロピル)アミノ)−5−オキソ−4−(((2,3,4,5−テトラヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチル)アミノ)ペンタン酸5(13.0g,22.033mmol,1.0当量)を500mLメタノールに溶解させ、10%パラジウム炭素(50%水湿潤品)をゆっくり添加した。得られる懸濁液を、H2ガス雰囲気下、室温で6時間撹拌した。次に、反応塊をセライトでろ過し、水で洗浄して、減圧下で濃縮して、7.0gの粗最終化合物を得た。粗生成物を最終的に分取HPLCにより精製して、4.5gの純粋な最終化合物を得た。(収率49.83%)。

0037

ブロードバンド多核(broadbandmultinuclear)z−グラジエントプローブヘッドを取り付けたBrukerDPX−360スペクトロメーターで、1H NMR(360.13MHz)及び13C NMR(90.56MHz)のスペクトルを記録した。化学シフト(ppm)は、内部標準TMS又はTSP)に対して表した。多重度は以下のとおりに記録する:s=一重,d=二重,t=三重,q=四重,m=多重,bs=ブロードシングレット

0038

1H NMR(D2O)1.057〜1.073(d,3H),2.139〜2.154(d,2H),2.525〜2.537(d,2H),3.194(s,2H),3.372〜3.402(m,1H),3.500〜3.518(m,1H),3.602〜3.669(m,1H),3.701〜3.759(m,1H),3.854〜3.860(m,1H),3.930〜3.977(m,1H),4.0243〜4.273(m,1H),4.332(s,1H)。

0039

202nmのX−Bridge C18カラム(250×4.6mm)を使用してLC−MS分析を実施した。カラム流量は0.5mL/minとし、溶媒にはHPLC等級の水(A)及びMeOH(B)中、20mM酢酸アンモニウムを使用した。溶出は以下のとおりとした:%Bを0〜11分間にわたり10%から30%まで増加させた後、%Bを11〜13分間にわたり30から90%まで増加させて、90% Bで15分間維持して、最終的に、20分の時点で10%にまで減少させた:411(M+H.)。

0040

実施例2:1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−セリンの合成又は調製
1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンの類似体として、実施例1において明白に記載されるとおりに、1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−セリンを調製することができる。例えば、ステップ1において、ベンジル−2−アミノ−3−ヒドロキシブタノエート2を、ベンジル−2−アミノ−3−ヒドロキシプロパノエートに置き換え、残りの化学合成は必要に応じて調節することができ、これは当業者には自明である。

0041

実施例3:水における化合物の官能評価
化合物のグルタミル−トレオニン及び1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンをそれぞれ水に溶解し、終濃度2g/Lに希釈した。次にこの溶液を12名のパネリストにより評価した。パネリストは、感覚能力(sensory abilities)について予め選抜し、選択した。官能評価の結果を以下のとおりに要約できる:文献で報告されているとおり、グルタミルジペプチドの水溶液にはわずかに旨味と塩味とがある。しかしながら、1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニン水溶液は、参照サンプルよりもかなり塩味のあるものとして知覚された。

0042

実施例4:鶏スープベースにおける化合物の官能評価
サンプル調製:チキンベース粉末(詳細な配合を表1に示す)6g及びグルタミン酸一ナトリウム1gを500mLのお湯に溶解させて、チキンスープを調製した。次に、1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンを別個に終濃度2g/Lで添加した。

0043

0044

官能試験プロトコル:官能評価は、感覚能力について事前に選抜された、12名のパネリストによって実施した。パネリストは、1回のセッションで最大で6サンプルを評価した。パネリストは、洗口剤としては、水(Vittel)及びクラッカーを用いた。すべての場合において、パネリストには、以下の特徴についてサンプルを評価するよう指示した:総合的な風味の持続性、旨味、肉風味、グリル風味/ポップコーン風味、パン風味、ボイルド・チキン味、甘味、苦味、及び塩味。試験条件を調整し(balanced presentation design)、サンプルをランダムな3桁の数字コード化し、約65℃にて加熱した後、見た目によるバイアスを最小限に抑えるため、赤色光下、40mLの色のプラスチック容器に入れて提供した(1サンプルあたり約25mLを提供)。

0045

結果の統計分析:以下の統計試験を使用して官能性についての生データを分析した:まず、サンプル間に何らかの差異があるかを求めるため、2要因、すなわち製品(固定要因)及び対象(変量要因)についての分散分析ANOVA)を計算した。有意性限界(limit of significance)(αリスク)は5%に設定した。次に、ANOVAにより有意差が検出された場合、サンプルのペアが有意に異なるかを判定する目的で、最小有意差LSD)多項比較試験を実施した。有意性の限界(αリスク)は5%に設定した。

0046

官能評価の結果
参照サンプルと、1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニン化合物(GluThrの糖複合体を2g/L含む鶏スープ)を含むサンプルとを比較したとき、塩味は有意に増加した(図1)。これらのサンプルにおいて、旨味と肉味が改善されたという明らかな傾向もある。同時に、苦味は減少した。

0047

実施例5:糖複合体1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニン化合物と、グルコース及びグルタミル−トレオニンの混合物とを含有しているスープベース間の比較
実施例4に記載のスープベースに2g/L(4.57mmol/L)1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンを添加して第1のスープを調製した。第2のスープは、対応する等モル濃度のグルコース及びグルタミル−トレオニンを同じスープベースに添加することにより調製した。次に、例4に記載のものと同じ手順により、各スープを6名のパネリストにより評価した。

0048

2つのスープサンプル間には、以下のとおり明らかな差異が見られた:ノーズクリップをつけた状態で試飲した場合には、1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンを含むスープは、添加したグルコース及びグルタミル−トレオニンを含む対応する参照スープよりも塩味及び旨味が有意に強いものとして認識された。ノーズクリップをつけずに試飲した場合には、添加した1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンを含むスープは、対応する参照スープよりも風味が明らかに増強されているものとして認識された。

0049

実施例6:調味料組成物
市販品として得られる6gのトマトベースパウダーを500mLのお湯に溶解させてトマトスープを調製することができる。味覚及び風味プロファイルを改良する目的で、1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−トレオニンあるいは1−デオキシ−D−フルクトシル−N−グルタミル−セリン−を0.5g/L又は2.5g/Lの濃度でスープに添加することができる。するとスープは、これらの化合物を添加していない対応する参照スープと比較して、旨味をよりはっきりと有するようになり、より強い塩味が知覚されるようになる。例えば、現在では、参照トマトスープと同じ塩味を有しつつ、塩化ナトリウム含有量が低減されている、同様のトマトスープを調製することができる。

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