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技術 プロテアーゼ耐性一脂質付加ペプチド

出願人 メドイミューン・リミテッド
発明者 マリア・エイ・ベドナレック
出願日 2017年6月8日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2018-562568
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-525732
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 酵素性分解 機械ポンプ 生活改善 ペプチド脂質 HPLCスペクトル 動アセンブリ 治療薬分子 流体力学半径
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、プロテアーゼ耐性ペプチド、このようなペプチドを作製する方法ならびにプロテアーゼ耐性ペプチドを含む組成物およびこのようなペプチドを利用して処置する方法を提供する。ある種のアミノ酸残基脂質付加および天然アミノ酸に対する代替アミノ酸置換およびペプチド鎖に付加されるさらなるアミノ酸の組み合わせが、プロテアーゼ耐性ペプチドを生成させることが分かった。

概要

背景

本開示は、プロテアーゼ耐性ペプチド、このようなペプチドを作製する方法ならびにプロテアーゼ耐性ペプチドを含む組成物およびこのようなペプチドを利用して処置する方法を提供する。ペプチド配列中のある一定の位置でのアミノ酸脂質修飾を本明細書中で記載する。

長時間作用型ペプチド治療薬の開発は、血漿半減期が短いことおよび経口バイオアベイラビリティ不良などの要因により妨げられており、これは、元来ペプチドが酵素分解に対して感受性があることに大きく起因する。細胞表面でペプチドシグナル伝達事象遮断することまたは消化中のタンパク質およびペプチドのでの崩壊など、必須の生体分子過程を制御することを含め、タンパク質分解機能の大部分は必要なものである。したがって、原因となるプロテアーゼ活性は、多くの場合において、他の代謝の妨害を起こすことなく単純に阻害することはできない。

したがって、分解を克服するために、関心のあるペプチドの酵素耐性を向上させることが求められる。一般に、酵素耐性を向上させるために2つの方法:配列特異的な修飾、例えばペプチドそれ自身の一次構造に影響を与えるもの;および包括的に有効な修飾、例えばペプチドのある種の全体的な物理化学的特徴を変化させるものが利用される。戦略的に導入されるこのような修飾は、例えば酵素分解および/または腎臓限外ろ過によるクリアランスなど、作用が所望されるペプチドを除去するかまたは不活性化する天然生理学的過程の効果を低下させ得る。

配列特異的な修飾としては、タンパク質分解耐性非天然アミノ酸の組み込み、または天然の側鎖官能基間の環化、例えばジスルフィド形成(Cys−Cys)またはラクタム化(Lys−GluまたはLys−Asp)を含む、より関係が深い修飾が挙げられる。さらなる修飾としては、ペプチド骨格内の非天然アミノ酸サロゲート間の環化、例えばオレフィンメタセシスステープリング(stapling)が挙げられる。

網羅的修飾としては、ペプチド脂質付加、例えばパルミトイル化および/またはPEG化などの過程が挙げられる。パルミトイル化は、血清中で天然に豊富に存在するアルブミンと可逆的に結合するペプチドの循環蓄積を生じさせる効果を有する。アルブミンと結合したペプチドは、結合複合体のサイズが糸球体ろ過カットオフを上回るので、効率的に腎臓限外ろ過を回避する。ペプチドがアルブミンの表面から解離するとき、これは再び内因性受容体と自由に相互作用する。PEG化は、ペプチドをタンパク質分解から物理的に保護する効果を有し、顕著な親水性を付与し、これにより水和時に治療薬分子流体力学半径が大幅に拡大して腎臓クリアランスが克服される。

これらの技術は、一般に治療用ペプチドに広く適用可能であり得、ある程度まで循環半減期延長可能である一方で、経口投与に適切なペプチドを作製したいという要望に特に照らして、酵素分解に対するペプチドおよびタンパク質の安定性を向上させる方法が依然として必要とされている。

概要

本発明は、プロテアーゼ耐性ペプチド、このようなペプチドを作製する方法ならびにプロテアーゼ耐性ペプチドを含む組成物およびこのようなペプチドを利用して処置する方法を提供する。ある種のアミノ酸残基脂質付加および天然アミノ酸に対する代替的アミノ酸の置換およびペプチド鎖に付加されるさらなるアミノ酸の組み合わせが、プロテアーゼ耐性ペプチドを生成させることが分かった。

目的

本開示は、プロテアーゼ耐性ペプチド、このようなペプチドを作製する方法ならびにプロテアーゼ耐性ペプチドを含む組成物およびこのようなペプチドを利用して処置する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

アミノ酸配列:X0−H−X2−X3−GTFTSD−X10−S−X12−X13−X14−X15−X16−X17−AA−X20−X21−X22−I−X24−X25−X26−X27−X28−X29−X30−X31−X32(配列番号2);(式中、X0は、欠損、A、E、F、I、L、VまたはTであり、X2は、A、Aibまたはd−Serであり、X3は、EまたはIであり、X10は、Sまたは脂質修飾Kであり、X12は、Sまたは脂質修飾Kであり、X13は、Yまたは脂質修飾Kであり、X14は、Lまたは脂質修飾Kであり、X15は、Eまたは脂質修飾Kであり、X16は、Gまたは脂質修飾Kであり、X17は、E、Qまたは脂質修飾Kであり、X20は、E、K、Rまたは脂質修飾Kであり、X21は、Eまたは脂質修飾Kであり、X22は、F、Cha、4Me−Phe、Bip、Dip、2−CF3−Phe、4−CF3−Phe、Nleまたは脂質修飾Kであり、X24は、A、E、Cha、Bip、Dip、Nleまたは脂質修飾Kであり、X25は、W、Cha、Nle、NMe−Trp、αMe−Trpまたは脂質修飾Kであり、X26は、Lまたは脂質修飾Kであり、X27は、Vまたは脂質修飾Kであり、X28は、K、E、Rまたは脂質修飾Kであり、X29は、GまたはAibであり、X30は、R、EまたはGであり、X31は、G、欠損または脂質修飾Kであり、X32は、欠損または脂質修飾Kである)を含む単離ポリペプチドであって、X10、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X20、X21、X22、X24、X25、X26、X27、X28、X31またはX32のうち1つでのみ脂質付加される、ポリペプチド

請求項2

請求項1に記載のポリペプチドであって、ペプチドC末端アミドを含む、ポリペプチド。

請求項3

請求項1に記載のポリペプチドであって、ペプチドがC末端の酸を含む、ポリペプチド。

請求項4

請求項1〜3の何れか1項に記載のポリペプチドであって、前記脂質修飾K残基が、(γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)4−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−γE−ステアロイル)、K(ε−γE−γE−ステアロイル)およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、ポリペプチド。

請求項5

請求項1〜4の何れか1項に記載のポリペプチドであって、タンパク質分解性の分解に対して実質的に耐性である、ポリペプチド。

請求項6

請求項5に記載のポリペプチドであって、DPP−IV、ネプリライシン、α−キモトリプシンプラスミントロンビンカリクレイントリプシンエラスターゼおよび/またはペプシン分解に対して実質的に耐性がある、ポリペプチド。

請求項7

請求項1〜6の何れか1項に記載のポリペプチドであって、少なくとも、対応する非脂質付加ポリペプチドと実質的に同じ受容体効力を維持する、ポリペプチド。

請求項8

請求項7に記載のポリペプチドであって、少なくとも、対応する非脂質付加ポリペプチドと実質的に同じ受容体選択性を維持する、ポリペプチド。

請求項9

請求項7または8に記載のポリペプチドであって、対応する非脂質付加ポリペプチドを超える受容体効力向上を示す、ポリペプチド。

請求項10

アミノ酸配列:X0−HGEGT−FTSD−X10−S−X12−Q−X14−EE−X17−AV−X20−L−X22−I−X24−WLKNGGPSSGAPP−X39−X40(配列番号204);(式中、X0は、FまたはAであり、X10は、Lまたは脂質修飾Kであり、X12は、Kまたは脂質修飾Kであり、X14は、Mまたは脂質修飾Kであり、X17は、Eまたは脂質修飾Kであり、X20は、Rまたは脂質修飾Kであり、X22は、F、ChaまたはPhe(4Me)、4Me−フェニルアラニンであり、X24は、Lまたは脂質修飾Kであり、X39は、Sまたは脂質修飾Kであり、X40は、欠損または脂質修飾Kである)を含む単離ポリペプチドであって、X10、X12、X14、X17、X20、X24、X39またはX40において1個の脂質修飾K残基を含む、ポリペプチド。

請求項11

請求項10〜11の何れか1項に記載のポリペプチドであって、ペプチドがC末端アミドを含む、ポリペプチド。

請求項12

請求項10〜11の何れか1項に記載のポリペプチドであって、前記脂質修飾K残基が:K(γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)4−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−γE−ステアロイル)、K(ε−γE−γE−ステアロイル)からなる群から選択される、ポリペプチド。

請求項13

請求項1〜12の何れか1項に記載のポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチド

請求項14

請求項13に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター

請求項15

請求項13に記載のポリヌクレオチドまたは請求項14に記載のベクターを含む、宿主細胞

請求項16

請求項1〜11の何れか1項に記載のポリペプチドを作製する方法であって、前記ペプチドの発現を可能にする条件下で請求項15に記載の宿主細胞を培養することおよび前記ペプチドを回収することを含む、方法。

請求項17

請求項1〜116の何れか1項に記載のポリペプチドと、担体と、を含む、医薬組成物

請求項18

請求項17に記載の組成物を含む、キット

請求項19

低血糖またはインスリン放出不全により引き起こされるかまたはこれを特徴とする疾患または状態を処置または予防する方法であって、処置を必要とする対象に有効量の請求項1〜16の何れか1項に記載のポリペプチドまたは請求項17に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。

請求項20

請求項19に記載の方法であって、前記疾患または状態が糖尿病である、方法。

請求項21

請求項20に記載の方法であって、前記疾患または状態が2型糖尿病である、方法。

請求項22

請求項19〜21の何れか1項に記載の方法であって、前記投与が、さらに、血糖コントロールを改善するか、体重管理を提供するか、β−細胞機能および質量を向上させるか、胃酸分泌および胃内容排出の速度を低下させるか、または何らかのそれらの組み合わせである、方法。

請求項23

請求項19〜22の何れか1項に記載の方法であって、前記ポリペプチドまたは前記医薬組成物が経口で、または注射により投与される、方法。

請求項24

請求項23に記載の方法であって、前記ポリペプチドまたは前記医薬組成物が経口投与される、方法。

請求項25

請求項23に記載の方法であって、前記注射が、皮下投与または静脈内で行われる、方法。

請求項26

請求項19〜25の何れか1項に記載の方法であって、前記ペプチドまたは前記医薬組成物が1日1回投与される、方法。

請求項27

請求項19〜26の何れか1項に記載の方法であって、1つ以上の追加的な治療を行うことをさらに含む、方法。

請求項28

請求項27に記載の方法であって、前記追加的な治療が、血糖監視、食生活改善運動インスリンチアゾリジンジオンスルホニルウレアインクレチンメトホルミングリブリドジペプチジルペプチダーゼ阻害剤胆汁酸捕捉剤または何らかのそれらの組み合わせを含む、方法。

請求項29

請求項19〜28の何れか1項に記載の方法であって、前記対象がヒトである、方法。

背景技術

0001

本開示は、プロテアーゼ耐性ペプチド、このようなペプチドを作製する方法ならびにプロテアーゼ耐性ペプチドを含む組成物およびこのようなペプチドを利用して処置する方法を提供する。ペプチド配列中のある一定の位置でのアミノ酸脂質修飾を本明細書中で記載する。

0002

長時間作用型ペプチド治療薬の開発は、血漿半減期が短いことおよび経口バイオアベイラビリティ不良などの要因により妨げられており、これは、元来ペプチドが酵素分解に対して感受性があることに大きく起因する。細胞表面でペプチドシグナル伝達事象遮断することまたは消化中のタンパク質およびペプチドのでの崩壊など、必須の生体分子過程を制御することを含め、タンパク質分解機能の大部分は必要なものである。したがって、原因となるプロテアーゼ活性は、多くの場合において、他の代謝の妨害を起こすことなく単純に阻害することはできない。

0003

したがって、分解を克服するために、関心のあるペプチドの酵素耐性を向上させることが求められる。一般に、酵素耐性を向上させるために2つの方法:配列特異的な修飾、例えばペプチドそれ自身の一次構造に影響を与えるもの;および包括的に有効な修飾、例えばペプチドのある種の全体的な物理化学的特徴を変化させるものが利用される。戦略的に導入されるこのような修飾は、例えば酵素分解および/または腎臓限外ろ過によるクリアランスなど、作用が所望されるペプチドを除去するかまたは不活性化する天然生理学的過程の効果を低下させ得る。

0004

配列特異的な修飾としては、タンパク質分解耐性非天然アミノ酸の組み込み、または天然の側鎖官能基間の環化、例えばジスルフィド形成(Cys−Cys)またはラクタム化(Lys−GluまたはLys−Asp)を含む、より関係が深い修飾が挙げられる。さらなる修飾としては、ペプチド骨格内の非天然アミノ酸サロゲート間の環化、例えばオレフィンメタセシスステープリング(stapling)が挙げられる。

0005

網羅的修飾としては、ペプチド脂質付加、例えばパルミトイル化および/またはPEG化などの過程が挙げられる。パルミトイル化は、血清中で天然に豊富に存在するアルブミンと可逆的に結合するペプチドの循環蓄積を生じさせる効果を有する。アルブミンと結合したペプチドは、結合複合体のサイズが糸球体ろ過カットオフを上回るので、効率的に腎臓限外ろ過を回避する。ペプチドがアルブミンの表面から解離するとき、これは再び内因性受容体と自由に相互作用する。PEG化は、ペプチドをタンパク質分解から物理的に保護する効果を有し、顕著な親水性を付与し、これにより水和時に治療薬分子流体力学半径が大幅に拡大して腎臓クリアランスが克服される。

0006

これらの技術は、一般に治療用ペプチドに広く適用可能であり得、ある程度まで循環半減期延長可能である一方で、経口投与に適切なペプチドを作製したいという要望に特に照らして、酵素分解に対するペプチドおよびタンパク質の安定性を向上させる方法が依然として必要とされている。

課題を解決するための手段

0007

本開示は、アミノ酸配列:X0−H−X2−X3−GTFTSD−X10−S−X12−X13−X14−X15−X16−X17−AA−X20−X21−X22−I−X24−X25−X26−X27−X28−X29−X30−X31−X32(配列番号2)(式中、X0は、欠損、A、E、F、I、L、VまたはTであり;X2は、A、Aibまたはd−Serであり;X3は、EまたはIであり;X10は、Sまたは脂質修飾Kであり;X12は、Sまたは脂質修飾Kであり;X13は、Yまたは脂質修飾Kであり;X14は、Lまたは脂質修飾Kであり;X15は、Eまたは脂質修飾Kであり;X16は、Gまたは脂質修飾Kであり;17は、E、Qまたは脂質修飾K;X20は、E、K、Rまたは脂質修飾Kであり;X21は、Eまたは脂質修飾Kであり;X22は、F、Cha、4Me−Phe、Bip、Dip、2−CF3−Phe、4−CF3−Phe、Nleまたは脂質修飾Kであり;X24は、A、E、Cha、Bip、Dip、Nleまたは脂質修飾Kであり;X25は、W、Cha、Nle、NMe−Trp、αMe−Trpまたは脂質修飾Kであり;X26は、Lまたは脂質修飾Kであり;X27は、Vまたは脂質修飾Kであり;X28は、K、E、Rまたは脂質修飾Kであり;X29は、GまたはAibであり;X30は、R、EまたはGであり;X31は、G、欠損または脂質修飾Kであり;X32は、欠損または脂質修飾Kである。)を含む単離ポリペプチドであって;X10、X12、X13、X14、X15、X16、X17、X20、X21、X22、X24、X25、X26、X27、X28、X31またはX32のうち1つにおいてのみ脂質付加される、単離ポリペプチドを提供する。

0008

ある一定の実施形態において、ペプチドはC末端アミドを含む。他の実施形態において、ペプチドはC末端の酸を含む。

0009

またさらなる実施形態において、ペプチドは、(γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)4−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−γE−ステアロイル)、K(ε−γE−γE−ステアロイル)および何らかのそれらの組み合わせからなる群から選択される脂質修飾K残基を有する。他の実施形態において、本ポリペプチドは、タンパク質分解性の分解に実質的に耐性がある。またさらなる実施形態において、ポリペプチドは、DPP−IV、ネプリライシン、α−キモトリプシンプラスミントロンビンカリクレイントリプシンエラスターゼおよび/またはペプシン分解に対して実質的に耐性がある。

0010

他の実施形態において、本ポリペプチドは、対応する非脂質付加ポリペプチドと実質的に同じ受容体効力を少なくとも維持する。他の実施形態において、本ポリペプチドは、対応する非脂質付加ポリペプチドと実質的に同じ受容体選択性を少なくとも維持する。さらなる実施形態において、本ポリペプチドは、対応する非脂質付加ポリペプチドを超える受容体効力の上昇を示す。

0011

本開示はまた、アミノ酸配列:X0−HGEGT−FTSD−X10−S−X12−Q−X14−EE−X17−AV−X20−L−X22−I−X24−WLKNGGPSSGAPP−X39−X40(配列番号204)(式中、X0は、FまたはAであり;X10は、Lまたは脂質修飾Kであり;X12は、Kまたは脂質修飾Kであり;X14は、Mまたは脂質修飾Kであり;X17は、Eまたは脂質修飾Kであり;X20は、Rまたは脂質修飾Kであり;X22は、F、ChaまたはPhe(4Me)、4Me−フェニルアラニンであり;X24は、Lまたは脂質修飾Kであり;X39は、Sまたは脂質修飾Kであり;X40は、欠損または脂質修飾Kである。)を含む単離ポリペプチドであって;X10、X12、X14、X17、X20、X24、X39またはX40において1つの脂質修飾K残基を含む、単離ポリペプチドも提供する。

0012

ある一定の実施形態において、ペプチドはC末端アミドを含む。他の実施形態において、ペプチドはC末端の酸を含む。

0013

他の実施形態において、ペプチドは、K(γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−パルミトイル)、K(ε−(PEG)4−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)4−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−ステアロイル)、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−γE−ステアロイル)、K(ε−γE−γE−ステアロイル)からなる群から選択される脂質修飾K残基を有し得る。

0014

いくつかの実施形態において、本ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが記載される。他の実施形態において、このポリヌクレオチドを含むベクターが開示される。さらなる実施形態において、このポリヌクレオチドまたはベクターを含む宿主細胞が記載される。

0015

本発明で開示されるものは、本ポリペプチドを作製する方法であり、この方法は、ペプチドの発現を可能にする宿条件下で宿主細胞を培養し、そのペプチドを回収することを含む。

0016

医薬組成物は、請求項1〜116の何れか1項に記載のうち何れか1つのポリペプチドと、担体と、を含む。他の実施形態において、キットが開示される。

0017

本発明で開示されるものは、低血糖またはインスリン放出不全により引き起こされるかまたはこれを特徴とする疾患または状態を処置または予防する方法であり、この方法は、処置が必要な対象に有効量のポリペプチドを投与することを含む。

0018

いくつかの実施形態において、疾患または状態は糖尿病である。他の実施形態において、疾患または状態は2型糖尿病である。また他の実施形態において、本ポリペプチドの投与は、血糖コントロールをさらに改善するか、体重管理を提供するか、β−細胞機能および質量を向上させるか、胃酸分泌および胃内容排出の速度を低下させるか、または何らかのそれらの組み合わせを生じさせる。

0019

いくつかの実施形態において、本ポリペプチドまたは本医薬組成物は、経口投与で、または注射により投与される。一実施形態において、本ポリペプチドまたは本医薬組成物は経口投与される。他の実施形態において、注射は皮下または静脈内投与により行われる。

0020

他の実施形態において、本ペプチドまたは本医薬組成物は、1日1回投与される。さらなる実施形態において、本開示は、1つ以上のさらなる治療施行を含む。他の実施形態において、さらなる治療は、血糖監視、食生活改善運動インスリンチアゾリジンジオンスルホニル尿素インクレチンメトホルミングリブリドジペプチジルペプチダーゼ阻害剤胆汁酸捕捉剤または何らかのそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。

図面の簡単な説明

0021

図1は、本明細書中で開示される脂質付加ポリペプチドを形成させるための代表的な脂質、脂質部分およびリンカーを示す。

0022

当然のことながら、本明細書中で示され、記載される特定の実施は例であり、本願の範囲を何ら限定するものではない。

0023

本明細書中で言及される、公開特許、特許出願、ウェブサイト、会社名および科学文献は、それらの全体において、それぞれが具体的かつ個々に参照により組み込まれることが示される場合と同程度まで、参照により本明細書によって組み込まれる。本明細書中で引用されるあらゆる参照および本願の具体的な教示の間の矛盾は何れも、後者を優先して解決される。同様に、語句当技術分野で理解される定義と本願で具体的に教示される語句の定義との間の矛盾は何れも、後者を優先して解決される。

0024

本願で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、内容から別段の明らかな指示がない限り、具体的に、それらが指す用語の複数形も包含する。「約」という用語は、本明細書中で、おおよそまたは大体の領域でおよそを意味するために使用される。「約」という用語が数字範囲と組み合わせて使用される場合、「約」は、示される数値を上回り、下回り、その境界を拡大することによってその範囲を修飾する。一般に、「約」という用語は、20%の変動で述べられる値を上回る、および下回る数値を修飾するために本明細書中で使用される。

0025

さらに、「および/または」は、本明細書中で使用する場合、他のものを伴うかまたは伴わない2つの指定の特性または構成要素のそれぞれの具体的な開示として解釈されるべきものである。したがって、「および/または」という用語は、本明細書中で「Aおよび/またはB」などので使用される場合、「AおよびB」、「AまたはB」、「A」(単独)および「B」(単独)を含むものとする。同様に、「A、Bおよび/またはC」などの句で使用される場合、「および/または」という用語は、次の態様のそれぞれ:A、BおよびC;A、BまたはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;AおよびC;AおよびB;BおよびC;A(単独);B(単独);およびC(単独)を包含するものとする。

0026

「を含む」という語とともに態様が本明細書中に記載されるときは如何なる場合も、「からなる」および/または「基本的にからなる」という用語で記載される類似の態様も提供されることを理解されたい。

0027

本明細書中で使用される技術および科学用語は、別段の定めがない限り、本願が属する技術分野の通常の技術者により一般的に理解される意味を有する。本明細書中で当業者にとって公知の様々な方法および材料について言及する。ペプチド合成の一般的原理を説明する標準的な参考研究は、W.C.Chan and P.D.White,“Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach”,Oxford University Press,Oxford(2004)を含む。

0028

単位、接頭辞および符号は、Systeme International de Unites(SI)で受容される形態で記す。数値範囲は、範囲を定める数字を含む。別段の指示がない限り、アミノ酸配列は、アミノからカルボキシ方向に、左から右に記載される。本明細書中で提供される見出しは本開示の様々な態様の制限ではなく、これは、全体として本明細書を参照することによって得られる。したがって、直下で定められる用語は、その全体において本明細書を参照することによってより完全に定められる。

0029

「ポリペプチド」、「ペプチド」、「タンパク質」および「タンパク質断片」という用語は、アミノ酸残基ポリマーを指すために本明細書中で交換可能に使用される。この用語は、1個以上のアミノ酸残基が、対応する天然のアミノ酸の人工的な化学模倣物ならびに天然アミノ酸ポリマーおよび非天然アミノ酸ポリマーであるアミノ酸ポリマーに適用される。

0030

「アミノ酸」という用語は、天然および合成アミノ酸、ならびに天然アミノ酸と同様に機能する、アミノ酸類似体およびアミノ酸模倣物を指す。天然アミノ酸は、遺伝コードによりコードされるものならびに後に修飾されるアミノ酸、例えばヒドロキシプロリンガンマ−カルボキシグルタメートおよびO−ホスホセリンである。アミノ酸類似体は、天然のアミノ酸と同じ基本的化学構造を有する化合物を指し、例えばアルファ炭素水素カルボキシル基、アミノ基およびR基に結合しており、例えばホモセリンノルロイシンメチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムである。このような類似体は、修飾R基(例えばノルロイシン)または修飾ペプチド骨格を有し得るが、天然アミノ酸と同じ基本的化学構造を保持する。アミノ酸模倣物は、アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するが、天然アミノ酸と同様に機能する化学化合物を指す。「アミノ酸」および「アミノ酸残基」という用語は全体で交換可能に使用される。

0031

「断片」、「類似体」、「誘導体」または「変異体」という用語は、本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチドを指す場合、対応するネイティブペプチド、例えば、GLP−1の少なくとも一部の活性を保持するあらゆるペプチドを含む。本明細書中で使用する場合、「脂質付加GLP−1ペプチド類似体」という用語は、例えば、ネイティブGLP−1ペプチドのGLP−1活性の少なくとも一部を依然として維持しながら、例えばペプチドプロテアーゼ耐性を付与するために1個以上の脂質付加アミノ酸を含む合成ペプチドを指す。ペプチドの代謝安定性を向上させようとするための化学修飾は、主要なペプチド鎖の合成後のさらなる化学操作を含み得る。操作の例としては、ラクタム化、ジスルフィド架橋閉環、脂質付加および/またはPEG化が挙げられる。

0032

「脂質修飾アミノ酸」および「脂質付加アミノ酸」という用語は、本明細書中で交換可能に使用され、脂質部分連結がある、アミノ酸、一般的にはリジンまたはシステインを指す。「脂質付加ポリペプチド」、「リポタンパク質」などの用語は、1個以上の脂質修飾アミノ酸を含むペプチドまたはポリペプチドを指す。図1は、脂質、脂質部分およびリンカーの様々な代表例を示す。

0033

「組成物」または「医薬組成物」という用語は、処置を必要とする対象への投与のための、例えば、薬学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とともに本明細書中で提供されるペプチドまたはポリペプチドを含有する組成物を指す。

0034

「薬学的に許容可能な」という用語は、健全医学的判断の範囲内で、合理的なリスクベネフィット比と釣り合った、過剰な毒性または他の合併症がない、ヒトおよび動物組織との接触に適切である組成物を指す。

0035

「有効量」は、対象へのその投与が、単回投与または一連の投与の一部としての何れかで、処置にとって有効である、本明細書中で提供されるペプチドまたはポリペプチドの量である。

0036

「対象」という用語は、本明細書中で提供されるペプチドまたはポリペプチドでの処置を必要とする、あらゆる対象、特に哺乳動物対象を意味する。哺乳動物対象としては、ヒト、イヌネコモルモットウサギラットマウスウマウシクマ乳牛類人猿サルオランウータンおよびチンパンジーなどが挙げられるが限定されない。ある態様において、対象はヒト対象である。

0037

ペプチドが天然の酵素の影響を受け易いことに対処する組成物および方法が本明細書中で提供される。選択されたアミノ酸残基に脂質付加することによって、野生型ペプチドと実質的に同じである受容体効力および選択性を依然として維持するかまたは受容体効力および選択性の向上を示しながら、酵素性分解に対する耐性向上を示すペプチドが提供される。

0038

プロテアーゼ耐性を示すペプチド
この開示は、効力が上昇した脂質付加ペプチドを提供する。プロテアーゼ耐性および効力の向上は、ペプチド上での脂質付加の位置と関連があり得る。脂質付加には、カルボキシルまたはアミノ末端脂質付加または主鎖脂質付加が含まれ得る。ある一定の実施形態において、修飾は主鎖アミノ酸残基のものである。ある一定の実施形態において、プロテアーゼ耐性の向上および効力上昇は、1個以上の主鎖アミノ酸残基の脂質付加の選択的および戦略的な位置と関連する。脂質修飾アミノ酸付きのペプチドを調製する方法は当技術分野で公知である。

0039

ある一定の実施形態において、少なくとも1個の脂質付加アミノ酸残基を含む脂質付加ペプチドが提供される。ある一定の実施形態において、脂質付加ペプチドは、少なくとも2個の脂質付加アミノ酸残基を含む。ある一定の実施形態において、脂質付加ペプチドは、1個の脂質付加アミノ酸残基のみを含有する。本明細書中で使用する場合、1個の脂質または脂質部分が連結されるペプチドは、一脂質付加ペプチドと呼ぶ。その他の実施形態において、脂質付加ペプチドは、2個の脂質付加アミノ酸残基を含有する。本明細書中で使用する場合、2個の脂質または脂質部分が連結されるペプチドは、ビス脂質付加ペプチドと呼ぶ。

0040

ある一定の実施形態において、脂質付加ペプチドは合成ペプチドである。その全体において本明細書中に参照により組み込まれる国際公開第2015/086686A2号パンフレットとして公開されている国際特許公開番号PCT/EP2014/077240号を参照のこと。ある一定の実施形態において、脂質付加合成ペプチドは、ネイティブアミノ酸残基に対する代替的アミノ酸の少なくとも1つの置換を含む。他の実施形態において、脂質付加合成ペプチドは、ネイティブアミノ酸残基に対する、代替的アミノ酸官能性アミノ酸の少なくとも2、3、4、5、6個以上の置換を含む。ある一定の実施形態において、代替的アミノ酸は、Aib、Arg、Bip、Cha、β,β−Dip、F5−Phe、PhG、Phe、Tyr、homoPhe、homoTyr、α−MePhe、α−Me−2F−Phe、2Me−Phe、3Me−Phe、4Me−Phe、Nle、Tyr(OMe)、4I−Phe、Nal(1)、Nal(2)、2F−Phe、3F−Phe、4F−Phe、Pro、NMe−Phe、NMe−Tyr、NMe−Trp、α−MeTrp、β,β−ジ−MeTrp、β,β−ジ−Me−Phe;α−MeTyrまたはβ,β−ジ−MeTyrからなる群から選択され得る。

0041

本明細書中で記載される場合、「合成ペプチド」は、1個のアミノ酸のカルボキシル基またはC末端を別のもののアミノ基またはN末端化学的カップリングすることによって作製されたアミノ酸残基のポリマーを指す。化学ペプチド合成は、一般的にはペプチドのC末端で開始し、N末端で終了する。合成ペプチドを作製するための様々な方法が当技術分野で周知である。

0042

本明細書中に記載のように、「代替的アミノ酸」は、生体で産生されたタンパク質中に存在する標準的な20種類のアミノ酸または生体で産生されたタンパク質中に存在する標準的な20種類のアミノ酸の修飾型の何れでもないアミノ酸を指す。

0043

「ネイティブ」アミノ酸という用語は、生体で産生されたタンパク質中に存在する標準的な20種類のアミノ酸のうち1つを指す。

0044

置換は、例えば代替的アミノ酸または側鎖改変物でのネイティブアミノ酸の置き換えを指す。合成ペプチドの化学合成中に、ネイティブアミノ酸をアルファ官能性アミノ酸により容易に置き換え得る。

0045

本明細書中に記載の合成ペプチドはあらゆる長さ、例えばあらゆる数のアミノ酸長、例えば、約5アミノ酸〜約200アミノ酸長、約10アミノ酸〜約150アミノ酸長、約20アミノ酸〜約100アミノ酸長、約30アミノ酸〜約75アミノ酸長または約20アミノ酸、約30アミノ酸、約40アミノ酸、約50アミノ酸、約60アミノ酸、約70アミノ酸、約80アミノ酸、約90アミノ酸または約100アミノ酸長であり得る。

0046

本明細書中に記載のある一定の脂質付加合成ペプチドは、置換を含まない対応する合成ペプチドと実質的に同じ受容体効力を少なくとも維持するかまたは受容体効力の上昇を示しながら、ネイティブアミノ酸に対して置換された1個以上の代替的または側鎖修飾アミノ酸を含有する。プロテアーゼ耐性および能力の向上は、脂質付加の選択的および戦略的位置およびペプチド上でのネイティブアミノ酸に対して置換される代替物の使用と関連し得る。ある一定の実施形態において、実質的に同じ受容体効力および選択性を少なくとも維持するかまたは受容体効力および選択性の上昇を示す合成ペプチドは、ネイティブアミノ酸に対して置換される2個以上の代替的アミノ酸を含有する。いくつかの実施形態において、実質的に同じ受容体効力または選択性を少なくとも維持するかまたは受容体効力および選択性の上昇を示す合成ペプチドは、ネイティブアミノ酸に対して置換される3、4、5、6個以上の代替的アミノ酸を含有する。

0047

受容体「効力」という用語は、ペプチドの最大半量(50%)有効濃度(EC50)の逆数を指す。EC50は、ペプチドの選択された標的に対する、指定された曝露時間後の、ベースライン反応と最大反応との間の半分の生物学的反応誘導するペプチドの濃度を指す。したがって、EC50に対して小さい値を示すペプチドは、対応する高い受容体効力を有し、一方でEC50に対して大きい値を示すペプチドは、対応する低い受容体効力を有し−受容体に関連する反応を誘導するのに必要とされるペプチドが多いほど、その受容体に対するペプチドの効力は低い。

0048

受容体効力およびEC50を決定するための方法は、当技術分野で公知であり、適切には、1つ以上の細胞受容体反応の刺激を決定することを含む。例えば、GLP−1受容体(GLP−1R)、グルカゴン受容体GCGR)またはグルコース依存性インスリン分泌性ペプチド胃抑制ポリペプチド)受容体(GIPR)を発現する適切な細胞株は、標準的な方法によって作製される。これらの様々な受容体のペプチド活性化の結果、機能活性アッセイにおいて測定され得るcAMP二次メッセンジャーの下流産生が起こる。これらの測定から、EC50値が容易に決定される。

0049

全体を通して記載される場合、1個以上の、例えば1個または2個の連結される脂質または脂質部分およびおよびネイティブアミノ酸に対する代替的アミノ酸の置換を含む脂質付加ペプチドは、脂質もしくは脂質部分または非天然アミノ酸を含まない対応するペプチドと比較した場合、「実質的に同じ」受容体効力を維持し得るかまたは受容体効力の上昇を示し得る。本明細書中で使用する場合、受容体効力に言及するとき、「実質的に同じ」は、非脂質付加であるかまたは非脂質付加でありアミノ酸修飾の数が異なるおよび/またはより少ない、対応するペプチドまたは他の適切な比較配列(例えば対照)の受容体効力と脂質付加ペプチドを比較した場合に、脂質付加ペプチドが、例えば少なくとも約75%の受容体効力を示し得ることを意味する。さらなる実施形態において、本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチドは、非脂質付加であるかまたは非脂質付加であり、アミノ酸修飾の数が異なるおよび/またはより少ない対応するペプチドまたは他の適切な比較配列(例えば対照)の受容体効力と脂質付加ペプチドを比較した場合に、例えば、約80%の受容体効力、約85%の受容体効力、約90%の受容体効力、約91%の受容体効力、約92%の受容体効力、約93%の受容体効力、約94%の受容体効力、約95%の受容体効力、約96%の受容体効力、約97%の受容体効力、約98%の受容体効力、約99%の受容体効力、約99.1%の受容体効力、約99.2%の受容体効力、約99.3%の受容体効力、約99.4%の受容体効力、約99.5%の受容体効力、約99.6%の受容体効力、約99.7%の受容体効力、約99.8%の受容体効力、約99.9%の受容体効力または約100%の受容体効力を示し得る。本明細書中で使用する場合、「上昇」とは、受容体効力に言及するとき、脂質付加ペプチドが、非脂質付加であるかまたは非脂質付加であり、アミノ酸修飾の数が異なるおよび/またはより少ない対応するペプチドまたは他の適切な比較配列(例えば対照)の受容体効力よりも高い受容体効力を示すことを意味する。ある一定の実施形態において、受容体効力の上昇は、例えば、1%大きい受容体効力、2%大きい受容体効力、3%大きい受容体効力、4%大きい受容体効力、5%大きい受容体効力、6%大きい受容体効力、7%大きい受容体効力、8%大きい受容体効力、9%大きい受容体効力、10%大きい受容体効力を指す。ある一定の実施形態において、受容体効力の上昇は、例えば、1%〜10%大きい受容体効力、1%〜20%大きい受容体効力、1%〜30%大きい受容体効力、1%〜40%大きい受容体効力、1%〜50%大きい受容体効力、5%〜10%大きい受容体効力、5%〜20%大きい受容体効力、5%〜30%大きい受容体効力、5%〜40%大きい受容体効力、5%〜50%大きい受容体効力、10〜50%大きい受容体効力、20〜50%大きい受容体効力、30〜50%大きい受容体効力、40%〜50%大きい受容体効力または50%〜100%大きい受容体効力を指す。

0050

全体を通して記載される場合、1個以上の、例えば1個または2個の連結される脂質または脂質部分およびネイティブアミノ酸に対する代替的アミノ酸の置換を含む本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチドは、本明細書中に記載のように、少なくとも、脂質または脂質部分または代替的アミノ酸を含まない対応するペプチドまたは他の適切な比較配列(例えば対照)と「実質的に同じ選択性」も維持し得る。本明細書中で使用する場合、「選択性」は、ペプチドがその標的(例えば、それが結合するように設計されるアゴニスト)に結合する能力を指し、一方で他の非標的タンパク質には結合しない。本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチドは、「実質的に同じ選択性」を示し得、したがって、脂質付加ペプチドを、本明細書中で記載のように、脂質または脂質部分を含まないペプチドまたは他の適切な比較配列(例えば対照)の選択性と比較する場合、例えば少なくとも約75%の選択性を示し得る。例えば、本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチドは、本明細書中で記載のように、脂質または脂質部分を含まない対応するペプチドまたは他の適切な比較配列(例えば対照)の選択性と脂質付加ペプチドを比較した場合、約80%の選択性、約85%の選択性、約90%の選択性、約91%の選択性、約92%の選択性、約93%の選択性、約94%の選択性、約95%の選択性、約96%の選択性、約97%の選択性、約98%の選択性、約99%の選択性、約99.1%の選択性、約99.2%の選択性、約99.3%の選択性、約99.4%の選択性、約99.5%の選択性、約99.6%の選択性、約99.7%の選択性、約99.8%の選択性、約99.9%の選択性または約100%の選択性を示し得る。ある一定の実施形態において、GLP−1類似体における脂質付加および/または代替的アミノ酸の選択的および戦略的な組み込みは両者とも、GLP−1受容体効力を上昇させ、したがってこの受容体に対する選択性を上昇させる。

0051

ある一定の実施形態において、本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチドはまた、対応する野生型タンパク質における置換されたネイティブアミノ酸に対応する1個以上の代替的アミノ酸も含み得る。例えば、元の、野生型ペプチド配列中のアミノ酸は、同じ側鎖を有する代替的アミノ酸で置換され得、例えば、Phe、Trp、Tyr、Ser、Arg、Ala、Val、Leu、HisまたはLysは、それぞれα−MePhe、α−MeTrp、α−MeTyr、α−MeSer、α−MeArg、α−MeAla(Aib)、α−MeVal、α−MeLeu、α−MeHisまたはα−MeLysで置換され得る。ある一定の実施形態において、他のアミノ酸、例えばα−シクロヘキシルグリシン(Cha);4メチル−フェニルアラニン(4Me−Phe);ノルロイシン(Nle);4,4’−ビフェニルアラニン(Bip);ジフェニルアラニン(Dip);ホモフェニルアラニン(hPhe);フェニルグリシン(PhG);NMe−Phe、β,β−ジ−Me−Phe、αMe−2FPhe、F5−Phe、2Me−Phe、4Me−Phe、4I−Phe、2F−Phe、3F−Phe、4F−Phe、ホモチロシン(hTyr)、NMe−Tyr、Tyr(OMe)、NMe−Trp、Nal(1)、Nal(2)、β,β−ジ−MeTrp、β,β−ジ−Me−Pheまたはβ,β−ジ−MeTyrを使用し得る。

0052

ある一定の実施形態において、本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチド中の代替的アミノ酸は、置換ネイティブアミノ酸と同じクラスに対応し得る。例えば、脂肪族アルファ−メチル官能性アミノ酸は、脂肪族ネイティブアミノ酸に対して置換され得;ヒドロキシルアルファ−メチル官能性アミノ酸は、ヒドロキシルネイティブアミノ酸に対して置換され得;硫黄含有アルファ−メチル官能性アミノ酸は、硫黄含有ネイティブアミノ酸に対して置換され得;環状アルファ−メチル官能性アミノ酸は、環状ネイティブアミノ酸に対して置換され得;芳香族アルファ−メチル官能性アミノ酸は、芳香族ネイティブアミノ酸に対して置換され得;塩基性アルファ−メチル官能性アミノ酸は、塩基性ネイティブアミノ酸に対して置換され得;および/または酸性アルファ−メチル官能性アミノ酸は、酸性ネイティブアミノ酸に対して置換され得る。さらに、例えば、Phe、Trp、Tyr、Ser、Arg、Ala、Val、Leu、HisまたはLysは、それぞれα−MePhe、α−MeTrp、α−MeTyr、α−MeSer、α−MeArg、α−MeAla(Aib)、α−MeVal、α−MeLeu、α−MeHisまたはα−MeLysで置換され得る。ある一定の実施形態において、他のアミノ酸、例えばα−シクロヘキシルグリシン(Cha);4メチル−フェニルアラニン(4Me−Phe);ノルロイシン(Nle);4,4’−ビフェニルアラニン(Bip);ジフェニルアラニン(Dip);ホモフェニルアラニン(hPhe);フェニルグリシン(PhG);NMe−Phe、β,β−ジ−Me−Phe、αMe−2FPhe、F5−Phe、2Me−Phe,4Me−Phe、4I−Phe、2F−Phe、3F−Phe、4F−Phe、ホモチロシン(hTyr)、NMe−Tyr、Tyr(OMe)、NMe−Trp、Nal(1)、Nal(2)、β,β−ジ−MeTrp、β,β−ジ−Me−Pheまたはβ,β−ジ−MeTyrを使用し得る。

0053

さらなる実施形態において、本明細書中で提供されるような脂質付加ペプチド中の代替的アミノ酸は、置換ネイティブアミノ酸に対応しない。

0054

代替的アミノ酸の販売元としては、例えばBachem AG,Switzerlandが挙げられる。

0055

ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加合成ペプチド中の少なくとも1つの代替的アミノ酸は、アルファ−メチルアラニン(Aib)またはフェニルアラニンである。

0056

ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、実質的にタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。

0057

本明細書中で使用する場合、「タンパク質分解性分解」は、一般に酵素によるペプチド結合加水分解により引き起こされる、より小さいペプチドまたはさらにはアミノ酸へのペプチドの崩壊を意味する。

0058

タンパク質分解性分解に対して「実質的に耐性」がある脂質付加ペプチドは、例えば、定められた時間にわたる、酵素が一般に活性である条件(例えば、適切なpH、温度、他の環境条件)での酵素への曝露後、少なくとも約50%がインタクトなままであり得る。本明細書中で提供される脂質付加ペプチドは、少なくとも4時間、少なくとも8時間、少なくとも12時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、少なくとも48時間、少なくとも72時間、少なくとも96時間、少なくとも120時間、少なくとも144時間、少なくとも168時間、少なくとも192時間、少なくとも216時間、少なくとも240時間または約36時間〜約240時間、約48時間〜240時間、約72時間〜約240時間、約96時間〜約240時間、約120時間〜約240時間、約144時間〜約240時間、約168時間〜約240時間、約192時間〜約240時間または約216時間〜約240時間にわたり、実質的にタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。ある一定の実施形態において、定められた時間にわたる、酵素が一般に活性である条件での酵素への曝露後、少なくとも約60%の脂質付加ペプチドがインタクトなままであり、例えば、定められた時間にわたる、酵素が一般に活性である条件での酵素への曝露後、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.1%、少なくとも約99.2%、少なくとも約99.3%、少なくとも約99.4%、少なくとも約99.5%、少なくとも約99.6%、少なくとも約99.7%、少なくとも約99.8%、少なくとも約99.9%または少なくとも約100%の脂質付加ペプチドがインタクトなままである。

0059

本明細書中で提供される脂質付加ペプチドは、例えばヒトの身体など、実質的に哺乳動物体内で見られる1個以上の酵素によるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。例えば、脂質付加ペプチドは、実質的に、ジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−IV)、ネプリライシン、α−キモトリプシン、プラスミン、トロンビン、カリクレイン、トリプシン、エラスターゼおよびペプシンのうち1個以上によるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。ある一定の実施形態において、脂質付加ペプチドは、列挙される酵素のうち2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上または適切には全てによるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。本明細書中に記載の脂質付加ペプチドはまた、実質的に、当技術分野で公知の他の酵素によるタンパク質分解性分解に対しても耐性があり得る。ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、実質的に、消化性(胃)酵素および/または血液/血清中の酵素によるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。

0060

ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、実質的に、DPP−IVおよびネプリライシンによるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、実質的に、ペプシン、トリプシン、α−キモトリプシンおよびエラスターゼによるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、実質的に、プラスミン、トロンビンおよびカリクレインによるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、実質的に、ペプシン、トリプシンおよびα−キモトリプシンによるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、実質的に、ペプシンおよびトリプシンなどによるタンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。

0061

全体を通じて提供される様々な実施形態におけるものを含め、本明細書中に記載のように、アミノ酸残基の脂質付加および/またはネイティブアミノ酸に対する代替的アミノ酸の置換は、タンパク質分解性切断の影響を受け易い部位であるネイティブアミノ酸残基で起こり得る。すなわち、置換されるアミノ酸残基は、ネイティブペプチド中のペプチド結合の切断において、タンパク質分解性酵素が活性である部位であるものと判定される。タンパク質分解性切断の部位を決定するための方法は、当技術分野で周知であり、本明細書中に記載されている。

0062

列挙される特徴を有する脂質付加ペプチドを得るための本明細書中で提供される方法に従い、あらゆるクラスのペプチドを調製し得る。

0063

代表的な実施形態において、脂質付加ペプチドは、インクレチンクラスペプチドであり得る。本明細書中で記載のように調製し得る代表的な合成インクレチンクラスペプチドとしては、グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)、グルコース依存性インスリン分泌性ペプチド(GIP)、エキセナチドペプチド、プラスグルカゴンセクレチン、テノモジュリンオキシントモジュリン、インスリンまたは血管作動性腸ペプチド(VIP)が挙げられるが限定されない。

0064

ペプチドのさらなるクラスを本明細書中で記載のように調製し得る。

0065

ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドは、GLP−1の配列由来であり、本明細書中で脂質付加GLP−1ペプチド類似体と呼ぶ。

0066

列挙される特徴を有する合成ペプチドを得るために調製し得る明細書中に記載の様々なペプチドおよびペプチドのクラスのネイティブ(野生型)ペプチドに対する配列は当技術分野で周知である。

0067

GLP−1(7−36)に対するネイティブアミノ酸配列は、以下で示されるように当技術分野で公知である:HAEGTFTSDVSSLEQAKEFIAWLVKGR(配列番号1)。

0068

ある一定の実施形態において、修飾GLP−1アゴニストは、1個以上のアミノ酸により伸長される。これらの実施形態の代表例を表1で示す。

0069

0070

0071

0072

0073

0074

0075

0076

0077

上記の表2および3において、stearはステアロイルの略語であり、palmはパルミトイルに対する略語であることに留意すること。

0078

ペプチドのC−末端は一般に、遊離カルボン酸またはアミドの何れかである。したがって、ある一定の態様において、表1および2 3中のペプチドの何れか1つは、C末端の酸またはC末端アミドの何れかを有し得る。ある一定の態様において、表1および2のペプチドの何れか1つは、C末端の酸を含む。ある一定の態様において、表1および2のペプチドの何れか1つは、C末端アミドを含む。

0079

本明細書中で提供される様々なポリペプチドで使用されるリンカーは、構造の形成を促進し得る。いくつかの態様において、ポリペプチドリンカーは、1〜50個のアミノ酸、1〜25個のアミノ酸、25〜50個のアミノ酸または30〜50個のアミノ酸を含み得る。一般に、長いリンカーは高い活性に相関する(より柔軟)だけでなく、ペプチドがより露出されるようになるので安定性も低下する。リンカーは、例えば、(Gly−Ser)n、残基(式中、nは、少なくとも1であり、例えば、最大で4、5、6、10、20、50、100またはそれを超える整数である)を含み得、任意選択により、溶解度を上昇させるためにいくつかのGluまたはLys残基が全体的に分散される。あるいは、ある一定のリンカーは、例えばリンカーがO−結合グリコシル化を受けることになる場合、セリン残基を全く含まない。いくつかの態様において、例えば2つ以上のアゴニストポリペプチド二量体立体配置にするためにリンカーの二量体化が使用される場合、リンカーはシステイン残基を含有し得る。いくつかの態様において、アゴニストポリペプチドは、少なくとも1、2、3、4個またはそれを超えるリンカーを含み得る。リンカーの長さおよびアミノ酸配列は容易に選択および最適化され得る。

0080

脂質付加ペプチドを調製する方法
ペプチドに脂質および脂質部分を連結する様々な方法が公知であるが、脂質付加ペプチドを調製する少なくとも1つの代表的な方法を本明細書中で提供する。

0081

ある一定の実施形態において、脂質付加ペプチドは、NovaSyn(登録商標)TGRレジンなどのC末端カルボキサミドとして調製され得る。ある一定の実施形態において、NMP中でHCTU/DIPEAを使用し、無水酢酸およびピリジン溶液で残存する官能基キャッピングすることなどによって、アミノ酸(天然および非天然の両方)が周囲温度でカップリングされ得る。このような方法において、周囲温度でDMF中のピペリジン(20%v/v)を使用してN−Fmoc基を脱ブロック化し得、C末端残基がN−Boc−保護型、例えばBoc−His(Trt)−OHまたはBoc−Tyr(tBu)−OHまたは同等物として組み込まれる。脂質付加の位置において、自動アセンブリ中にペプチド骨格にFmoc−Lys(Mmt)−OHが組み込まれ得、完了時に、1%TFA、2%TIPS、DCM(10×1分、20.0mL/g)での合成レジンの処理によって、Mmt保護基手作業で、および選択的に除去され得る。5%DIPEA/NMPなどによって酸性化レジンを不活性化し得、ペプチド切断前に必要とされる場合、露出リジンアミノ官能基をアシル化するか、PEG化するか、または脂質付加する。

0082

適切な切断カクテルでの処理によって、レジン支持体から粗製ペプチドを切断し得る。ある一定の実施形態において、カクテルは、撹拌(周囲温度で3×1時間)を伴う、TFA(95%v/v)、TIPS(2.5%v/v)および水(2.5%v/v)からなる。切断アリコートを合わせ、ロータリーエバポレーションによって濃縮し、冷ジエチルエーテルの添加によって沈殿させ、遠心分離によって固形物を分離し得る。クロマトグラフィー精製前に、乾燥窒素流下で粗製ペプチドを乾燥させ、適切な水性緩衝液中で再構成し、ろ過し得る。

0083

酢酸アセトニトリル/水(1:5:50 v/v)の溶液中で粗製一脂質付加ペプチドを溶解し、ろ過し得る。210nmでのUV吸収により監視して、Varian SD−1 PrepStarバイナリポンプ系を用いて、30分間にわたり、Agilent Polaris C8−A固定相(21.2×250mm、5ミクロン)上で、水(0.1%TFAv/v)中10〜70%、15〜80%または20〜90%MeCN(0.1%TFA v/v)の直線状の溶媒勾配溶出させるなど、粗製ろ液クロマトグラフィーにかけ得る。次いで、ペプチド含有分画プールし、凍結ドライアイスアセトン)させ、凍結乾燥し得る。

0084

0.1M重炭酸アンモニウム溶液(1:5アセトニトリル/水v/v、pH8.0)などにおいて、粗製脂質付加ペプチドを溶解させ、ろ過し得る。210nmでのUV吸収により監視して、Varian SD−1 PrepStarバイナリポンプ系を用いて、30分間にわたり、Waters X−Bridge C18固定相(19.0×250mm、5ミクロン)上でAに対して20〜90%Bの直線状の溶媒勾配で溶出させるなど、粗製ろ液をクロマトグラフィーにかけ得る。(A=水中0.1M重炭酸アンモニウム、B=1:2水/アセトニトリル中0.1M重炭酸アンモニウム)。次いで、ペプチド含有分画をプールし、凍結(ドライアイス/アセトン)させ、凍結乾燥し得る。本ペプチド配列は、GLP−1類似配列、例えば表2または3で開示されるものなどであり得る。脂質または脂質部分は、K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−ステアレート);K(ε−γE−パルミトイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−ステアレート);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−パルミトイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−パルミトイル);K(ε−(PEG)4−γE−パルミトイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−(PEG)2−ステアロイル);K(ε−γE−ラウロイル);K(ε−γE−γE−ラウロイル);K(ε−γE−γE−γE−ラウロイル);K(ε−Ahx−ラウロイル);K(ε−Ahx−Ahx−ラウロイル);K(ε−Ahx−Ahx−Ahx−ラウロイル);K(ε−(PEG)2−ラウロイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−ラウロイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−(PEG)2−ラウロイル);K(ε−γE−12−(4−カルボキシフェノキシドデカノイル);K(ε−γE−γE−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−γE−γE−γE−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−Ahx−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−Ahx−Ahx−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−Ahx−Ahx−Ahx−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−(PEG)2−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−(PEG)2−12−(4−カルボキシフェノキシ)ドデカノイル);K(ε−γE−ステアロイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−γE−ステアロイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−γE−ステアロイル);K(ε−γE−γE−γE−ステアロイル);K(ε−γE−γE−ステアロイル);K(ε−Ahx−ステアロイル);K(ε−Ahx−Ahx−ステアロイル);K(ε−Ahx−Ahx−Ahx−ステアロイル);K(ε−(PEG)2−ステアロイル);K(ε−(PEG)4−ステアロイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−ステアロイル);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−(PEG)2−ステアロイル);K(ε−γE−ステアレート);K(ε−γE−γE−ステアレート);K(ε−γE−γE−γE−ステアレート);K(ε−Ahx−ステアレート);K(ε−Ahx−Ahx−ステアレート);K(ε−Ahx−Ahx−Ahx−ステアレート);K(ε−(PEG)2−ステアレート);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−ステアレート);K(ε−(PEG)2−(PEG)2−(PEG)2−ステアレート)、パルミトイル、ステアロイル、ミリストイル、ラウロイル、パルミテート、ステアレートおよび何らかのそれらの組み合わせを含むが限定されない、本明細書中で開示されるものなどの何れかであり得る。さらに、表2および3のペプチドは、脂質付加の位置でタンパク質に縮合されるかまたは結合され得る。例えば、本ペプチドは、抗体のFc領域、抗体および抗体のscfv部分にまたはアルブミンのようなタンパク質に縮合され得る。

0085

合成ペプチドを調製する方法
合成ペプチド調製する方法も提供される。

0086

いくつかの実施形態において、本方法は、適切には、置換のためのペプチド中の少なくとも1個のネイティブアミノ酸残基を同定することを含む。他の実施形態において、本方法、適切には、置換のためのペプチド中の少なくとも2個のネイティブアミノ酸残基を同定することを含む。次いで、同定されたネイティブアミノ酸残基を代替的アミノ酸で置換し得る。

0087

全体にわたり記載されるように、本明細書中で提供される方法によって調製される合成ペプチドは、適切には、置換を含まない対応する合成ペプチドと、実質的に同じ受容体効力および一部の場合では選択性を維持するか、または受容体効力および一部の場合では選択性の上昇を示す。さらに、本明細書中に記載の方法に従い調製される合成ペプチドはまた、実質的にタンパク質分解性分解に対して耐性でもあり得る。

0088

適切には、本明細書中で提供される方法において、置換代替的アミノ酸は置換ネイティブアミノ酸残基に対応し、さらなる実施形態において、置換代替的アミノ酸は、置換ネイティブアミノ酸残基と同じクラスに対応する。

0089

ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の方法に従い調製される合成ペプチドは、DPP−IV、ネプリライシン、α−キモトリプシン、プラスミン、トロンビン、カリクレイン、トリプシン、エラスターゼおよびペプシン分解のうち1つ以上に対して実質的に耐性があり得る。

0090

実施形態において、合成ペプチドは、NOVASYN(登録商標)TGRレジン上でC末端カルボキサミドとして調製され得る。NMP中でHCTU/DIPEAを使用し、無水酢酸およびピリジンの溶液で残存する官能基をキャッピングして、アミノ酸(天然および非天然の両方)を周囲温度でカップリングさせ得る。Fmocは、適切には、周囲温度でDMF中のピペリジンを使用して脱ブロック化される。

0091

本明細書中に記載の場合、置換のためのペプチド中の少なくとも1個のネイティブアミノ酸残基を同定することは、適切には、酵素性切断を受け易い部位のアミノ酸を同定することを含む。酵素性切断を受け易い部位のアミノ酸を同定する代表的な方法は当技術分野で周知である。ある一定の実施形態において、酵素性切断を受け易い部位のアミノ酸を同定する方法は、適切には、所定の時間にわたり酵素が活性である条件下で(例えば、適切なpH、緩衝液条件、温度など)、天然ペプチド(例えば野生型ペプチド)を単一酵素に曝露し、ペプチドの酵素性分解産物を測定することを含む。酵素性分解産物を測定するための代表的な方法としては、例えば逆相液体クロマトグラフィー質量分析が挙げられる。

0092

プロテアーゼの溶液にペプチド溶液を添加し得る。適切には約37℃でペプチドおよび酵素を同時温置し得る。温置したペプチド−酵素混合物のアリコートを定期的に採取し、タンパク質分解活性捕捉するために不活性化し、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC/MS)によって分析し得る。両方のUV吸収(例えば210nm)によって、および質量検出器ESI+モード)を使用したイオン化によって、分析物を検出し得る。処理後にペプチドの酵素切断由来のペプチド性の種(断片)を分析し得、正確な切断位置を同定するために、それらの分子質量を使用し得る(各場合において切断し易い結合を強調する)。

0093

ある一定の実施形態において、列挙される特徴を有するペプチドの何らかのクラスを調製するために、本明細書中に記載の方法を使用し得る。

0094

ある一定の実施形態において、インクレチンクラスペプチドを調製するために、本方法を使用し得る。本明細書中で記載のように調製し得る合成インクレチンクラスペプチドとしては、グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)、グルコース依存性インスリン分泌性ペプチド(GIP)、エキセナチドペプチド、プラスグルカゴン、セクレチン、テノモジュリンおよびオキシントモジュリンが挙げられるが限定されない。

0095

本明細書中に記載のようにペプチドのさらなるクラスを調製し得る。

0096

実施形態において、合成GLP−1ペプチドを調製するために本方法を使用し得る。さらなる実施形態において、合成インスリンを調製するために本方法を使用し得る。

0097

さらなる実施形態において、タンパク質分解に対して安定であるペプチドを調製する方法が提供される。適切には、このような方法は、ペプチドを1個以上のプロテアーゼに曝露し、タンパク質分解性切断を受け易い部位である少なくとも2個のネイティブアミノ酸残基を同定し、同定されたアミノ酸残基を代替的アミノ酸で置換することを含む。

0098

全体にわたり記載されるように、適切には、このような方法は、置換を含まない対応する合成ペプチドと、実質的に同じ受容体効力および一部の場合では選択性を維持するか、または受容体効力および一部の場合では選択性の上昇を示す、合成ペプチドを提供する。さらなる実施形態において、本方法はまた、実質的にタンパク質分解性分解に対して耐性がある合成ペプチドも提供する。

0099

適切に、本明細書中で提供される方法において、置換代替的アミノ酸は、置換ネイティブアミノ酸残基に対応し、さらなる実施形態において、置換アルファ−メチル官能性アミノ酸は、置換ネイティブアミノ酸残基と同じクラスに対応する。本願におけるさらなる実施形態は、フェニル環において修飾/置換され、その残基の窒素、アルファ炭素またはベータ炭素上で修飾される、フェニルアラニンの様々な誘導体を含む。

0100

ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の方法に従い調製される合成ペプチドは、DPP−IV、ネプリライシン、α−キモトリプシン、プラスミン、トロンビン、カリクレイン、トリプシン、エラスターゼおよびペプシン分解のうち1つ以上に対して実質的に耐性があり得る。

0101

脂質付加ペプチドを含む処方物
本明細書中に記載の脂質付加ペプチドを含む処方物(または医薬組成物)も提供される。適切には、このような処方物は、本明細書中で記載のような脂質付加ペプチドと担体とを含む。このような処方物は、全体を通して記載される様々な方法において容易に投与され得る。いくつかの実施形態において、本処方物は薬学的に許容可能な担体を含む。

0102

「薬学的に許容可能な担体」という用語は、脂質付加ペプチドの生物学的活性の有効性を妨害しない1つ以上の無毒性材料を意味する。「担体」という用語は、適用を促進するために脂質付加ペプチドが合わせられる有機または無機成分、天然または合成を意味する。

0103

本明細書中に記載のような処方物は、特定の投与量に対して処方し得る。最適反応を提供するために、投与計画を調整し得る。投与を容易にし、投薬を均一にするために単位剤型非経口組成物を処方することは有用であり得る。単位剤型は、本明細書中で使用する場合、処置しようとする対象に対する単位投与量として適した物理的に分離された単位を指し;各単位は、必要とされる医薬担体と関連して治療効果を生じさせるために計算された所定量の脂質付加ペプチドを含有する。単位剤型に対する仕様は、(a)脂質付加ペプチドの特有の特徴および達成しようとする特定の治療効果および(b)このような脂質付加ペプチドの合成の技術分野に固有の制限により決定され、これらに直接依存する。

0104

本明細書中に記載の処方物は、経口、鼻腔局所頬側および下を含む)、直腸および/または非経口投与などの特定の投与経路に対して処方され得る。本処方物は、都合よく、単位剤型で与えられ得、薬学の技術分野で公知の何らかの方法によって調製され得る。単一剤型を生成させるために担体材料と合わせられ得る脂質付加ペプチドの量は、処置されている対象および特定の投与方式に依存して変動する。単一剤型を生成させるために担体材料と合わせられ得る脂質付加ペプチドの量は、一般に治療効果を生じさせる組成物の量である。

0105

脂質付加ペプチドを利用した処置方法
本明細書中に記載の、脂質付加ペプチド、例えば処方物を、それを必要とする対象に投与することを含む、患者を処置する方法も本明細書中で提供される。

0106

適切には、本明細書中に記載の様々な方法で本脂質付加ペプチドを投与され得る対象は、哺乳動物、例えばヒト、イヌ、ネコ、霊長類、ウシ、ヒツジ、ウマ、ブタなどである。

0107

本明細書中に記載の様々な方法の何れかにおいて本脂質付加ペプチドが対象に投与され得る方法としては、注射、静脈内(IV)、腫瘍内(IT)、病巣内IL)、エアロゾル経皮、経口、内視鏡的、局所、筋肉内(IM)、皮内(ID)、眼内(IO)、腹腔内(IP)、経皮(TD)、鼻腔内(IN)、脳内(IC)、臓器内(例えば肝内)、徐放埋め込み物または皮下投与または浸透圧性もしくは機械ポンプを使用する投与を介したものが挙げられるが限定されない。投与は1日1回、週に1回または1か月に1回であり得る。さらに、投与は1つ以上のさらなる治療を併用し得る。いくつかの実施形態において、治療は、血糖監視、食生活改善、運動、インスリン、チアゾリジンジオン、スルホニル尿素、インクレチン、メトホルミン、グリブリド、ジペプチジルペプチダーゼ4阻害剤、胆汁酸捕捉剤または何らかのそれらの組み合わせであり得る。

0108

適切には、脂質付加ペプチドは、適切な診断後、例えば数時間または数日以内など、できる限り早く投与され得る。

0109

本明細書中に記載されるように、適切には、あらゆる年代成人および小児を含め、ヒトである哺乳動物対象に対して様々な方法が行われ得る。

0110

ある一定の実施形態において、糖尿病と診断された対象(本明細書中で患者とも呼ぶ)を処置することを含む処置の方法は、治療的有効量の適切な本明細書中で記載のような脂質付加ペプチド、適切には本明細書中に記載のような脂質付加GLP−1ペプチドを投与することを含む。

0111

本明細書中で使用する場合、「治療的有効量」という用語は、疾患または障害(またはその1つ以上の症状)の重症度を軽減する、このような疾患または障害の1つ以上の症状を緩和する、このような疾患または障害の進行を予防する、このような疾患または障害の退行を引き起こす、または別の治療の治療効果を促進もしくは向上させるのに十分である脂質付加ペプチドまたは処方物の量を指す。いくつかの実施形態において、治療的有効量は、予め指定され得ず、医療提供者、例えば医師または他の医療関係者によって、様々な手段、例えば用量漸増法を使用して、決定され得る。

0112

実施形態において、治療的有効量の脂質付加インスリンを患者に投与することを含む、糖尿病と診断された患者を処置する方法が提供される。

0113

ある一定の実施形態において、この状態は2型糖尿病である。さらに、他の実施形態において、開示されるペプチドの投与は、血糖コントロールをさらに改善するか、体重管理を提供するか、β−細胞機能および質量を向上させるか、胃酸分泌および胃内容排出の速度を低下させるか、または何らかのそれらの組み合わせを生じさせ得る。

0114

本明細書中に記載のように、ある一定の実施形態において、本明細書中に記載の脂質付加ペプチドまたは処方物の投与の方法は、経口で送達され得る。本明細書中に記載のように、脂質付加ペプチドは、実質的に、例えば経口投与後の胃での酵素による分解など、タンパク質分解性分解に対して耐性があり得る。

0115

実施形態のあらゆるものの範囲から逸脱することなく、本明細書中に記載の方法および適用に対する他の適切な改変および適合がなされ得ることが、関連技術分野の通常の技術者にとって容易に明らかとなろう。次の実施例は、単なる例示のために本明細書中に含まれるものであり、限定するものではない。

0116

実施例1:タンパク質分解耐性脂質付加ペプチドの化学合成および試験
1.導入
次のものは、本明細書中に記載のようなタンパク質分解耐性ペプチドを調製するための代表的な方法を提供する。

0117

2.略語
Boc、tert−ブチルオキシカルボニル;DCM、ジクロロメタン;DIPEA、N,N−ジイソプロピルエチルアミン;DMF、N,N−ジメチルホルムアミドDMSO、ジメチルスルホキシド;EK、エンテロキナーゼ;ESI、エレクトロスプレーイオン化法;Fmoc、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル;GIP、胃抑制ポリペプチド;GLP−1、グルカゴン様ペプチド−1;HCTU、O−(1H−6クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;RP−HPLC逆相高速液体クロマトグラフィー;EC50、最大半量(50%)有効濃度;LC/MS、液体クロマトグラフィー質量分析法;MeCN、アセトニトリル;Mmt、4−メトキシトリチル;NMP、N−メチルピロリジノン;Pbf、2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニルPBSリン酸緩衝食塩水;tBu、三級ブチル;TFA、トリフルオロ酢酸;TIS、トリイソプロピルシラン;Tris、トリス(ヒドロキシメチルアミノメタン;Trt、トリフェニルメチル;UV、紫外線

0118

3.実験
3.1.ペプチド合成
3.1.1.材料
Bachem AG(Switzerland)からN−α−Fmoc−L−アミノ酸を得た。非天然アミノ酸は、Iris Biotech AG(Germany)から得て、Pharmaron(China)またはPeptech corporation(USA)により調製された。Novabiochem,Merck Biosciences(Germany)から、NovaSyn(登録商標)TGR(TentaGel Rink)およびNovaSyn(登録商標)TGA(TentaGel Wang)合成レジンを得た。ペプチドは、Fmoc/tBuプロトコールを用いて自動合成(PTI Prelude)により調製された。アスパラギン(Asn)およびグルタミン(Gln)は、それらの側鎖トリチル(Trt)誘導体として組み込んだ。トリプトファン(Trp)およびリジン(Lys)は、それらの側鎖Boc誘導体として組み込んだ。セリン(Ser)、スレオニン(Thr)およびチロシン(Tyr)は、側鎖tBuエーテルとして組み込み、アスパラギン酸(Asp)およびグルタミン酸(Glu)はそれらの側鎖OtBuエステルとして組み込んだ。アルギニン(Arg)は、側鎖Pbf誘導体として組み込んだ。合成試薬は、Sigma−Aldrich,Dorset,United Kingdomから得た。溶媒は、入手可能な最高グレードでMerck,Darmstadt,Germanyから得て、さらに精製せずに使用した。

0119

3.1.2.α−メチルアミノ酸を含有する脂質付加ペプチドの化学合成
別段の指示がない限り、NovaSyn(登録商標)TGRレジン上でC末端カルボキサミドとしてペプチドを調製した(最初の置換0.24mmole/g)。NMP中のHCTU/DIPEAを使用して、無水酢酸およびピリジンの溶液で残存する官能基をキャッピングして、周囲温度でアミノ酸(天然および非天然の両方)をカップリングした。周囲温度でDMF中のピペリジン(20%v/v)を使用して、N−Fmoc基を脱ブロック化した。N−Boc−保護型、例えばBoc−His(Trt)−OHまたはBoc−Tyr(tBu)−OHまたは同等物としてC末端残基を組み込んだ。脂質付加の位置で、自動アセンブリ中にFmoc−L−Lys(Mmt)−OHをペプチド骨格に組み込み、終了時に、1%TFA、2%TIPS、DCM(10×1分、20.0mL/g)での合成レジンの処理によってMmt保護基を手作業で除去した。5%DIPEA/NMPで酸性化レジンを不活性化し、ペプチド切断前に、露出されたリジンアミノ官能基に対して、必要に応じて、アシル化、PEG化または脂質付加を行った。

0120

3.1.3.脂質付加ペプチドの切断
撹拌しながら(周囲温度で3×1時間)TFA(95%v/v)、TIPS(2.5%v/v)、水(2.5%v/v)からなるカクテルでの処理によって、レジン支持体から粗製ペプチドを切断した。切断アリコートを合わせ、ロータリーエバポレーションによって濃縮し、冷ジエチルエーテルの添加によって沈殿させ、遠心分離によって固形物を分離した。クロマトグラフィー精製前に、乾燥窒素流下で粗製ペプチドを乾燥させ、適切な緩衝液中で再構成し、ろ過した。

0121

3.1.4.粗製一脂質付加ペプチドの精製
酢酸/アセトニトリル/水(1:5:50 v/v)の溶液中で粗製一脂質付加ペプチドを溶解させ、ろ過した。210nmでのUV吸収により監視し、Varian SD−1 PrepStarバイナリポンプ系を用いて、30分間にわたり、Agilent Polaris C8−A固定相(21.2×250mm、5ミクロン)上で水(0.1%TFAv/v)中10〜70%、15〜80%または20〜90%MeCN(0.1%TFA v/v)の直線状の溶媒勾配で溶出させるなど、粗製ろ液をクロマトグラフィーにかけた。ペプチド含有分画をプールし、凍結(ドライアイス/アセトン)させ、凍結乾燥させた。

0122

3.1.6.ペプチド分析および特徴評価
Waters Mass Lynx 3100プラットフォームを使用して、シングル四重極LC/MSによって、精製ペプチドの特徴を調べた。周囲温度にて1.5mL min−1で10分間にわたり、水(0.1%TFAv/v)中10〜90%MeCN(0.1%TFA v/v)の全体的に直線状の二元勾配を使用して、Waters X−Bridge C18固定相(4.6×100mm、3ミクロン)に対する溶出によって、分析物をクロマトグラフィーにかけた。210nmでのUV吸収およびWaters 3100質量検出器(ESI+モード)を用いたイオン化法の両方によって、分析物を検出し、計算した理論値に対して分子質量を検証した。Agilent 1260 Infinity二元勾配系を使用して、分析RP−HPLCスペクトルを記録した。水(0.1%TFA v/v)中10〜90%MeCN(0.1%TFA v/v)の直線状の二元勾配を使用して、40℃、15分間にわたる、1.5mL min−1でのAgilent Polaris C8−A固定相(4.6×100mm、3ミクロン)に対する溶出によって、分析物をクロマトグラフィーにかけた。

0123

4.0cAMPアッセイ
生物学的活性について、例えば1つ以上の細胞受容体反応の刺激について、本明細書中に記載の脂質付加GLP−1類似体ペプチドの生物学的活性/受容体効力を適切に試験する。標準的な方法によって、HEK293細胞またはCHO細胞において、ヒト、マウス、ラットまたはイヌGLP−1受容体(GLP−1R)、グルカゴン受容体(GCGR)またはグルコース依存性インスリン分泌性ペプチド(胃抑制ポリペプチド)受容体(GIPR)を発現する安定な細胞株を作製する。これらの様々な受容体のペプチド活性化の結果、cAMP二次メッセンジャーの下流での蓄積が起こり、これを機能活性アッセイにおいて測定し得る。

0124

「アッセイ緩衝液」を使用してcAMPアッセイを行った:アッセイ緩衝液:HBSS(Sigma#H8264)中0.1%BSA(Sigma#A3059)、25mMHEPES入り、pH7.4、0.5mM IBMX(Sigma#I7018)を含有。

0125

アッセイ緩衝液中で行われる試験試料の11回の5倍連続希釈を行うために低タンパク質結合384ウェルプレート(Greiner#781280)を使用する。試料希釈液は2つ組で作製する。

0126

水浴中で、関心のある受容体を発現する細胞の凍結クライオバイアルを迅速に凍結融解し、予め温めたアッセイ緩衝液に移し、5分間にわたり240×gで遠心沈殿を行う。バッチによる最適濃度(例えばhGCGR細胞は2×105個/mL、hGLP−1RおよびhGIPR細胞は1×105個/mL)で、アッセイ緩衝液中で細胞を再懸濁する。

0127

希釈プレートから、5μLレプリカ黒色ウェルが浅いu底384ウェルプレート(Corning#3676)上にスタンプする。これに、5μL細胞懸濁液を添加し、プレートを室温で30分間温置する。

0128

製造者推奨による2段階プロトコールに従い、市販のcAMPダイナミックHTRFキット(Cisbio、Cat#62AM4PEJ)を使用してcAMPレベルを測定する。簡潔に述べると、キット中で提供される結合・溶解緩衝液(conjugate & lysis buffer)中でそれぞれ1/20希釈することによって、抗cAMPクリプタートドナーフルオロフォア)およびcAMP−d2(アクセプターフルオロフォア)を個別に作製する。5μL抗cAMPクリプタートをアッセイプレートのウェルに添加し、非特異的結合(NSB)ウェルを除くウェルに5μL cAMP−d2を添加し、これに結合・溶解緩衝液(conjugate & lysis buffer)を添加する。室温で1時間にわたりプレートを温置し、次いで、320nmの励起波長および620nmおよび665nmの発光波長を使用してEnvision(Perkin Elmer)上で読み取る。次いでcAMPアッセイで決定される合成ペプチドのEC50値を決定する。

0129

生物学的活性/受容体効力を決定するためのさらなる実験において、ヒト、マウスまたはラットGCGRまたはGLP−1受容体の安定な組み換え体発現があるCHO細胞を上記のようなアッセイ緩衝液中で培養する)。1×細胞凍結培地−DMSO血清不含(Sigma Aldrich)中、1×107または2×107個/バイアルの何れかで凍結保存細胞ストックを調製し、−80℃で保存する。細胞を37℃で迅速に凍結融解し、次いでヒト、ラットおよびマウス血清アルブミンに対してそれぞれ4.4、3.2および3.2%で血清アルブミンを含有するアッセイ緩衝液(上記のような緩衝液)中で希釈する。ペプチドを100%DMSO中で連続希釈し、次いで指定の最終濃度で血清アルブミンを含有する上記のようなアッセイ緩衝液中で100倍希釈する。次いで、希釈したペプチドを384黒色浅底ウェルマイクロタイターアッセイプレートに移す。アッセイプレートに細胞を添加し、室温で30分間温置する。温置後、アッセイを停止させ、製造者のガイドラインに従い、CisBio Bioassaysから入手可能なHTRF(登録商標)ダイナミックd2cAMPアッセイキットを使用してcAMPレベルを測定する。Perkin Elmer ENVISION(登録商標)蛍光プレートリーダー上でプレートの読み取りを行う。ヒトおよびラット血清アルブミンは、Sigma Aldrichから購入し、マウス血清アルブミンはEquitech Bio Ltd.から購入する。

0130

製造者のガイドラインに記載のようにデータを%Delta Fに変換し、4−パラメーターロジスティックフィットによって分析して、EC50値を決定する。決定したEC50値は、組み換え細胞株におけるGLP−1およびグルカゴン受容体での試験ペプチドの効力ならびに血清アルブミンに対するペプチドの親和性の両方に依存し、これらは遊離ペプチドの量を決定する。血清アルブミンとの結合によって、得られるEC50値が上昇する。アルブミン血漿濃度での遊離ペプチドの分画および0%血清アルブミン(SA)でのEC50は、SA濃度を用いてcAMP生成の変動に基づいて計算し得る。様々なペプチド間および様々な条件にわたるGLP−1RおよびGCGRでの活性のバランスを比較するために、これらを相関させ得、ここでEC50は比較ペプチドのものに関連する。表4および5は、これらの実験の結果を示す。

0131

0132

0133

0134

0135

本願で引用される全ての書類、特許、雑誌論文および他の資料は参照により本明細書によって組み込まれる。

実施例

0136

本開示は、添付の図面への参照を含め、多数の実施形態を提供するが、様々な変更および改変が当業者にとって明らかであり得ることを理解されたい。このような変更および改変は、それらがそこから逸脱しない限り、添付の特許請求の範囲により定められるように本開示の範囲内に含まれるものと理解されたい。

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