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技術 固体電解質組成物

出願人 ワイルドキャット・ディスカバリー・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
発明者 コーリーオニールビンリーアレックスフレイギャングデイドラストランド
出願日 2017年6月30日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-568274
公開日 2019年9月5日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-525396
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 非伝導体 範囲分け セラミック含有 電解質配合物 ナイキスト線図 結晶質ドメイン 非晶質ドメイン 蓄積エネルギー量
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図面 (4)

課題・解決手段

イオン伝導性又は非伝導性であり得るポリマーイオン伝導性無機材料リチウム塩;添加の塩、そして場合によりカップリング剤を含む、固体状電解質

概要

背景

従来のリチウムイオン電池は、正極(又は本明細書で使用されるカソード)、負極(又は本明細書で使用されるアノード)、電解質、そして多くはセパレータを含む。電解質は、典型的には、リチウムイオン輸送を促進し、そして特に電極材料へのイオン浸透を可能にする液体成分を含む。

対照的に、いわゆる固体状リチウムイオン電池はその主要電池成分に液体を含まない。固体状電池は、液体電解質揮発性有機溶媒を含むことが多いため、安全性の向上等、液体電解質電池を超える特定の利点を有することができる。液体電解質のように液密シールが必要ではないので、固体状電池は、より広い範囲の包装形態を提供する。

一般に、固体状電解質を含む電池は、液体電解質を含む電池よりも様々な利点を有することができる。医療機器に使用されるような小型セルの場合、主な利点は全体の体積エネルギー密度である。例えば、小型の電気化学セルでは、液体電解質を収容するために特定の包装を使用することが多い。典型的な包装の厚さが0.5mmとすると、容量の約60%しか電池に使用できず、残りは包装の容量である。セルの寸法が小さくなるほど問題は悪化する。

液体電解質の排除は、電池のための、代替的なより小型包装の解決策を促進する。つまり、内部/外部容積の実質的な増加が達成され、その結果、同じ量の空間内により多くの総蓄積エネルギー量がもたらされる。それゆえ、小型の電池を必要とする医療用途には全固体状電池が望ましい。蓄積された総エネルギーデバイス寿命を規定することが多いため、この価値は埋め込み型一次電池用途でさえ大きくなる。

更に、固体状電池では、アノードとしてリチウム金属を使用でき、それにより液体電解質リチウムイオン電池に典型的に使用される炭素系アノードと比較して、電池のエネルギー密度が劇的に増加する。サイクルを繰り返すと、リチウム金属が樹状突起状結晶を形成する可能性があり、これが従来の多孔質セパレータを貫通し、電気的短絡、及び熱暴走反応を引き起こす可能性がある。この危険性は、リチウム樹状突起状結晶の侵入を防止し、リチウム金属アノードの安全な使用を可能にする固体非多孔質電解質の使用によって軽減され、これはカソードの化学的性質に関係なく、エネルギー密度の大きな増加に直接つながる。

固体状リチウムイオン電池における電解質材料ポリマーであり得る。特に、ポリエチレンオキシド(PEO)が固体ポリマー電解質の形成に使用され得る。PEOは、正のリチウムイオンがポリマー鎖上のエチレンオキシド基によって可溶化、及び/又は錯化されることで、リチウムイオンを伝導する能力を有する。PEOから形成された固体電解質は、結晶質領域、及び非晶質領域を有することができ、リチウムイオンはPEO材料の非晶質部分を通じて優先的に移動すると考えられている。一般に、室温で1×10-6S/cmから1×10-5S/cmのオーダーイオン伝導率を、PEO系電解質配合物の変化により得ることができる。電解質は、典型的には、電池を構築する前にPEOにリチウムイオン塩を添加することによって配合され、これは液体電解質と同様の配合方法である。

しかしながら、固体状電池は、実用上の制限から広く採用されるに至っていない。例えば、PEOのような高分子固体状電解質材料はリチウムイオンを伝導することができるが、それらのイオン伝導率は実用的な電力性能には不十分である。好適な固体状電池は、エネルギー密度を低下させる薄膜構造を必要とする。しかし、エネルギー密度の低い電池は用途が限られている。

更に、固体状電池は、電池における異なる固体成分間にかなりの量又は程度の界面を有する傾向がある。そのような界面の存在は、リチウムイオン輸送を制限し、電池性能を妨げ得る。界面は、(i)電極中の活物質ドメインと電極中の他の成分との間、(ii)カソードと固体電解質との間、及び(iii)固体電解質とアノード構造との間に生じ得る。これらの界面を介するリチウムイオン輸送は不十分であり、電池内での高インピーダンス、及び充電又は放電時の低容量をもたらす。

ポリマー固体状電解質は、一般に以下の利点を有すると解されている:(i)標準的な溶液キャスティング又はスラリーキャスティング技術によって比較的容易に処理される;(ii)ポリマーが電極表面に適合することを可能にする、サイクル中の良好な機械コンプライアンス、及び表面接触の比較的低い損失を可能にするという、機械的柔軟性;及び(iii)現在のセパレータと同様の固体ポリマーフィルムを使用している既存のリチウムイオン電池製造を流用するのが比較的容易である。

しかしながら、ポリマー固体状電解質もまた、以下の欠点を有すると一般に理解されている:(i)室温で10-6から10-5S/cmのオーダーである、比較的低い伝導率;(ii)現在の技術水準のポリマー固体状電解質は、典型的には、高電圧(例えば、約4.2V超)下で安定性に劣るPEO型ポリマーから成る;及び(iii)一般的なポリマー固体状電解質は、実際には比較的柔らかいフィルムを形成し、リチウムデンドライト進入を妨げるとは予想されない。

ある場合には、ポリマー固体状電解質の性能改善試みるために無機材料が用いられてきた。例えば、米国特許出願公開第2013/0026409号明細書は、ガラス又はガラス−セラミック含有物とイオン伝導性ポリマーとを含む複合固体電解質を開示している。しかしながら、この固体電解質はレドックス活性添加剤を必要とする。別の例として、米国特許第5,599,355号明細書は、ポリマー、塩、及び無機粒子アルミナ等)を用いて複合固体電解質を形成する方法を開示している。この粒子は固体電解質用の補強用フィラーであり、リチウムを輸送しない。更に別の例として、米国特許第5,599,355号明細書は、トリフレート塩、PEO、及び軽量酸化物フィラー材料を含む複合固体状電解質を開示している。この酸化物フィラーは、リチウムイオン伝導体又は層間化合物ではない。

より一般的には、固体電解質中のリチウムイオン源としてリチウム塩を使用する、PEOのようなイオン伝導性ポリマーが開示されている。例えば、Teran et al、Solid State Ionics(2011)18−21;Sumathipala et al、Ionics(2007)13:281−286;Abouimrane et al、JECS 154(11)A1031−A1034(2007);Wang et al、JECS、149(8)A967−A972(2002);及びEgashira et al、Electrochimica Acta 52(2006)1082−1086は各々、リチウムイオンの供給源としてPEO、及びリチウム塩を用いた、異なる固体電解質配合物を開示している。更に最後の2つの参考文献(Wang et al、及びEgashira et al)は各々、ポリマー結晶化度を防止/破壊することによってPEOフィルムのイオン伝導性を改善すると考えられる非イオン伝導性無機ナノ粒子を開示している。しかしながら、これらの配合物のいずれも、固体電解質の全ての制限に対処し、そして以下に開示される実施形態において見られる性能改善を提供しない。

概要

イオン伝導性又は非伝導性であり得るポリマー;イオン伝導性無機材料;リチウム塩;添加の塩、そして場合によりカップリング剤を含む、固体状電解質。

目的

液体電解質のように液密シールが必要ではないので、固体状電池は、より広い範囲の包装形態を提供する

効果

実績

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請求項1

請求項2

カップリング剤を更に含む、請求項1に記載の固体状電解質。

請求項3

前記カップリング剤が金属、及び有機基を含む、請求項2に記載の固体状電解質。

請求項4

前記カップリング剤がケイ素を含む、請求項2に記載の固体状電解質。

請求項5

前記カップリング剤がチタンを含む、請求項2に記載の固体状電解質。

請求項6

前記カップリング剤が三官能である、請求項2に記載の固体状電解質。

請求項7

前記カップリング剤が3−(トリメトキシシリルプロピルメタクリレートを含む、請求項2に記載の固体状電解質。

請求項8

前記リチウム塩がリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドテトラフルオロホウ酸リチウムヘキサフルオロリン酸リチウムヘキサフルオロヒ酸リチウム、リチウムビス(オキサラトボレート塩素酸リチウム、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、及びリチウムトリフレートから成る群より選択される、請求項1から7のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項9

前記リチウム塩がリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項10

前記ポリマーがイオン伝導性である、請求項1から9のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項11

前記ポリマーがPEOを含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項12

前記ポリマーが非イオン伝導性である、請求項1から9のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項13

前記ポリマーがPVdFを含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項14

前記イオン伝導性無機材料がLi1.3Ti1.7Al0.3(PO4)3、Li6.5La3Zr1.5Ta0.5O12、Li10SnP2S12、P2S5−Li2Sガラス、Li1+x+yAlxTi2-xSiyP3-yO12、及びLi2PO2Nから成る群より選択される、請求項1から13のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項15

前記イオン伝導性無機材料がリン酸基を含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項16

前記イオン伝導性無機材料がLi1.3Ti1.7Al0.3(PO4)3を含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の固体状電解質。

請求項17

前記ポリマーがPVdFを含み、前記リチウム塩がリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含み、そして前記イオン伝導性無機材料がLi1.3Ti1.7Al0.3(PO4)3を含む、請求項1に記載の固体状電解質。

技術分野

0001

本発明は、電池技術の分野に関し、より具体的には、電気化学セル電解質に使用するための固体材料、及び複合材料の分野に関する。

背景技術

0002

従来のリチウムイオン電池は、正極(又は本明細書で使用されるカソード)、負極(又は本明細書で使用されるアノード)、電解質、そして多くはセパレータを含む。電解質は、典型的には、リチウムイオン輸送を促進し、そして特に電極材料へのイオン浸透を可能にする液体成分を含む。

0003

対照的に、いわゆる固体状リチウムイオン電池はその主要電池成分に液体を含まない。固体状電池は、液体電解質揮発性有機溶媒を含むことが多いため、安全性の向上等、液体電解質電池を超える特定の利点を有することができる。液体電解質のように液密シールが必要ではないので、固体状電池は、より広い範囲の包装形態を提供する。

0004

一般に、固体状電解質を含む電池は、液体電解質を含む電池よりも様々な利点を有することができる。医療機器に使用されるような小型セルの場合、主な利点は全体の体積エネルギー密度である。例えば、小型の電気化学セルでは、液体電解質を収容するために特定の包装を使用することが多い。典型的な包装の厚さが0.5mmとすると、容量の約60%しか電池に使用できず、残りは包装の容量である。セルの寸法が小さくなるほど問題は悪化する。

0005

液体電解質の排除は、電池のための、代替的なより小型包装の解決策を促進する。つまり、内部/外部容積の実質的な増加が達成され、その結果、同じ量の空間内により多くの総蓄積エネルギー量がもたらされる。それゆえ、小型の電池を必要とする医療用途には全固体状電池が望ましい。蓄積された総エネルギーデバイス寿命を規定することが多いため、この価値は埋め込み型一次電池用途でさえ大きくなる。

0006

更に、固体状電池では、アノードとしてリチウム金属を使用でき、それにより液体電解質リチウムイオン電池に典型的に使用される炭素系アノードと比較して、電池のエネルギー密度が劇的に増加する。サイクルを繰り返すと、リチウム金属が樹状突起状結晶を形成する可能性があり、これが従来の多孔質セパレータを貫通し、電気的短絡、及び熱暴走反応を引き起こす可能性がある。この危険性は、リチウム樹状突起状結晶の侵入を防止し、リチウム金属アノードの安全な使用を可能にする固体非多孔質電解質の使用によって軽減され、これはカソードの化学的性質に関係なく、エネルギー密度の大きな増加に直接つながる。

0007

固体状リチウムイオン電池における電解質材料ポリマーであり得る。特に、ポリエチレンオキシド(PEO)が固体ポリマー電解質の形成に使用され得る。PEOは、正のリチウムイオンがポリマー鎖上のエチレンオキシド基によって可溶化、及び/又は錯化されることで、リチウムイオンを伝導する能力を有する。PEOから形成された固体電解質は、結晶質領域、及び非晶質領域を有することができ、リチウムイオンはPEO材料の非晶質部分を通じて優先的に移動すると考えられている。一般に、室温で1×10-6S/cmから1×10-5S/cmのオーダーイオン伝導率を、PEO系電解質配合物の変化により得ることができる。電解質は、典型的には、電池を構築する前にPEOにリチウムイオン塩を添加することによって配合され、これは液体電解質と同様の配合方法である。

0008

しかしながら、固体状電池は、実用上の制限から広く採用されるに至っていない。例えば、PEOのような高分子固体状電解質材料はリチウムイオンを伝導することができるが、それらのイオン伝導率は実用的な電力性能には不十分である。好適な固体状電池は、エネルギー密度を低下させる薄膜構造を必要とする。しかし、エネルギー密度の低い電池は用途が限られている。

0009

更に、固体状電池は、電池における異なる固体成分間にかなりの量又は程度の界面を有する傾向がある。そのような界面の存在は、リチウムイオン輸送を制限し、電池性能を妨げ得る。界面は、(i)電極中の活物質ドメインと電極中の他の成分との間、(ii)カソードと固体電解質との間、及び(iii)固体電解質とアノード構造との間に生じ得る。これらの界面を介するリチウムイオン輸送は不十分であり、電池内での高インピーダンス、及び充電又は放電時の低容量をもたらす。

0010

ポリマー固体状電解質は、一般に以下の利点を有すると解されている:(i)標準的な溶液キャスティング又はスラリーキャスティング技術によって比較的容易に処理される;(ii)ポリマーが電極表面に適合することを可能にする、サイクル中の良好な機械コンプライアンス、及び表面接触の比較的低い損失を可能にするという、機械的柔軟性;及び(iii)現在のセパレータと同様の固体ポリマーフィルムを使用している既存のリチウムイオン電池製造を流用するのが比較的容易である。

0011

しかしながら、ポリマー固体状電解質もまた、以下の欠点を有すると一般に理解されている:(i)室温で10-6から10-5S/cmのオーダーである、比較的低い伝導率;(ii)現在の技術水準のポリマー固体状電解質は、典型的には、高電圧(例えば、約4.2V超)下で安定性に劣るPEO型ポリマーから成る;及び(iii)一般的なポリマー固体状電解質は、実際には比較的柔らかいフィルムを形成し、リチウムデンドライト進入を妨げるとは予想されない。

0012

ある場合には、ポリマー固体状電解質の性能改善試みるために無機材料が用いられてきた。例えば、米国特許出願公開第2013/0026409号明細書は、ガラス又はガラス−セラミック含有物とイオン伝導性ポリマーとを含む複合固体電解質を開示している。しかしながら、この固体電解質はレドックス活性添加剤を必要とする。別の例として、米国特許第5,599,355号明細書は、ポリマー、塩、及び無機粒子アルミナ等)を用いて複合固体電解質を形成する方法を開示している。この粒子は固体電解質用の補強用フィラーであり、リチウムを輸送しない。更に別の例として、米国特許第5,599,355号明細書は、トリフレート塩、PEO、及び軽量酸化物フィラー材料を含む複合固体状電解質を開示している。この酸化物フィラーは、リチウムイオン伝導体又は層間化合物ではない。

0013

より一般的には、固体電解質中のリチウムイオン源としてリチウム塩を使用する、PEOのようなイオン伝導性ポリマーが開示されている。例えば、Teran et al、Solid State Ionics(2011)18−21;Sumathipala et al、Ionics(2007)13:281−286;Abouimrane et al、JECS 154(11)A1031−A1034(2007);Wang et al、JECS、149(8)A967−A972(2002);及びEgashira et al、Electrochimica Acta 52(2006)1082−1086は各々、リチウムイオンの供給源としてPEO、及びリチウム塩を用いた、異なる固体電解質配合物を開示している。更に最後の2つの参考文献(Wang et al、及びEgashira et al)は各々、ポリマー結晶化度を防止/破壊することによってPEOフィルムのイオン伝導性を改善すると考えられる非イオン伝導性無機ナノ粒子を開示している。しかしながら、これらの配合物のいずれも、固体電解質の全ての制限に対処し、そして以下に開示される実施形態において見られる性能改善を提供しない。

課題を解決するための手段

0014

本発明の実施形態は、アノードと、電極活物質を含むカソードと、固体状電解質とを備えるリチウムイオン電池を含む。固体電解質は、イオン伝導性又は非伝導性であり得るポリマー;イオン伝導性無機材料;塩;及び場合によりカップリング剤を含む。特定の好ましい実施形態において、固体状電解質は、PVdF、リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド、及びLi1.3Ti1.7Al0.3(PO4)3を含む。

0015

本発明の実施形態は、固体電解質の製造方法、及び固体電解質を含む電池の製造方法、並びにそのような電池を使用し、及びコンディショニングする方法を含む。

図面の簡単な説明

0016

図1Aは、本発明の特定の実施形態に係る固体電解質配合物の電気化学試験の結果を示す。図1Bは、本発明の特定の実施形態に係る固体電解質配合物の電気化学試験の結果を示す。
図2は、本発明の特定の実施形態に係る固体状電解質を形成するための合成経路の概略図を示す。
図3は、本発明の特定の実施形態に係る固体状電解質を形成するための別の合成経路の概略図を示す。

0017

以下の定義は、本発明のいくつかの実施形態に関して説明された、いくつかの態様に適用される。これらの定義は、本明細書において同様に拡張され得る。各用語は、説明、図面、及び実施例を通して更に説明され例示される。本明細書における用語のいかなる解釈も、本明細書に提示された全ての説明、図、及び例を考慮に入れるべきである。

0018

単数形を表す語は、文脈が明らかに含まれないと示していない限り、複数形を含む。従って、例えば、文脈が明らかに含まれないと示していない限り、対象への言及については複数の対象を含むことができる。

0019

用語「実質的」、及び「実質的に」は、相当の程度又は範囲を指す。事象又は状況と組み合わせて使用される場合、その用語は、事象又は状況が正確に生じる例に加えて、本明細書の実施形態の説明における典型的な許容レベル又は変動性を考慮に入れるような、事象又は状況が近似して生じる例を指す。

0020

用語「約」は、本明細書に記載の実施形態の典型的な許容誤差ベル測定精度又は他の変動性を説明するために、所与の値にほぼ近い値の範囲を指す。

0021

「Cレート」は、(実質的に完全に充電された状態にある)電池が1時間で実質的に完全に放電する「1C」の電流値に対する分数若しくは倍数としての放電電流又は(実質的に完全に放電された状態にある)電池が1時間で実質的に完全に充電する「1C」の電流値に対する分数若しくは倍数としての充電電流の、(状況に応じて)いずれかを指す。

0022

明細書で用いられる用語「固体状電解質」は、配合物が完全に液相、ほぼ完全に液相、又は実質的に液相である電解質配合物と区別するために主に使用される。

0023

本明細書で用いられる用語「ポリマー」は、一般に、その構造が複数の繰り返し単位からなる分子を指す。構造は、直鎖又は分岐鎖であり得る。この用語は、あらゆる種類のコポリマー(例えば、これらに限定されないが、ブロック、ランダム、及び交互コポリマー)を含む。

0024

本明細書で用いられる用語「質量%」は、電解質配合物の総質量のパーセントとしての成分の質量を指す。

0025

本明細書で表される範囲は、それらの端点を含む。従って、例えば1から3の範囲には、1と3の値、及びその間の値が含まれる。

0026

固体状電解質は、イオン伝導性を有するポリマー材料を用いて形成することができる。ポリマー材料は、一方の電極から他方へイオンを伝導するのに用いられる固体電解質配合物中に使用され得る。最適性能のためには、ポリマー材料は、所望レベルのイオン伝導率、そして特にリチウムイオン伝導率に加えて、適切な機械的性質、及び熱安定性を有するべきである。

0027

ポリマー材料を使用する他の用途と同様に、ポリマー材料の固体構造の特性は、(i)ポリマーの選択、(ii)ポリマーの分子量、(iii)ポリマーの多分散性、(iv)加工条件、及び(v)添加剤の存在に影響を受ける。これらの要因の組み合わせは一般に知られているが、これらの様々な要因が特定の用途でどのように相互作用するかは必ずしも予測されない。特定のポリマー材料は、上記に列挙した要因の組み合わせに基づき、固体状電解質配合物における使用に有用性を示す。

0028

本発明の特定の実施形態は、イオン伝導性を有するポリマー、及び実質的にイオン伝導性を有しないポリマーを含む。場合によっては、本発明の実施形態は、リチウムイオンの非伝導体と見なすことができるポリマーを含む。全ての場合において、ポリマーは無機材料と組み合わされて複合材料を形成し、そしてこの複合材料は固体状電解質を形成するために使用される。有利には、リチウムイオン伝導は主に無機成分によって促進され、またポリマー成分は、電解質を標準的な溶液処理方法によって処理することを可能にする。

0029

いくつかの実施形態では、イオン伝導性ポリマーはポリエチレンオキシド(PEO)である。PEOは様々な分子量で入手可能な汎用ポリマーである。PEOは、約300g/mol(又は300Da)の非常に短いオリゴマーから、10,000,000g/mol(又は10,000kDa)の非常に高分子量の範囲であり得る。20kDa以下の分子量では、PEOは典型的にはポリエチレングリコール又はPEGと呼ばれる。PEOは、従来の液体電解質システムにおけるセパレータとして、そして上記のように、薄膜固体状電解質における成分として使用されてきた。従来の液体電解質システムにおけるセパレータとしてのPEOの使用は、本明細書に記載の使用と技術的に区別され、そしてセパレータにおけるそのような使用は、本明細書に開示される特定の実施形態によって達成される結果を予測しない。

0030

固体状電解質用であるか否かを問わず、複数の構造に加工されたPEOは、結晶質非晶質ドメインの両方を有することができる。イオン伝導は、非晶質ドメインにおいてより容易に起こり、従って、結晶質ドメインサイズ、及び/又は結晶化度の総量を減少させる加工条件は、固体状電解質配合物を含むPEOの使用にとって好ましい。いくつかの研究では、イオン輸送を改善し、界面インピーダンスを低下させるための可塑剤として、エチレンカーボネートジメチルカーボネート又はジエチルカーボネート等のカーボネート溶媒を使用している。しかしながら、これは電池に揮発性可燃性溶媒を添加することを含み、固体電解質によってもたらされる安全上の利点の多くを無効にする。PEOシステムでは、PEGが添加されることで、好ましい溶液粘度、フィルム弾性率又はフィルムガラス転移温度等のような、望ましい加工特性を達成することができる。

0031

本明細書で、固体状電解質に使用するための可能なポリマー材料としてPEOが論じられているが、同等の化学的電気化学的、機械的、及び/又は熱的特性を有する他のポリマーを、PEO、及び/又はPEO/PEG混合物の代わりに又はそれに加えて使用できると理解される。更に、コポリマーの少なくとも1つのセグメントにPEO、PEG又はPEOに類するポリマーを含むコポリマーは、本明細書に記載の特定の実施形態に適している可能性がある。従って、PEO又はPEO/PEGを指す本明細書に記載の実施形態は、他のそのようなポリマー材料、及びコポリマー材料を含むと理解される。更に、PEO又はPEO/PEGを指す本明細書に記載の実施形態は、PEO又はPEO/PEGの化学構造に対する通常の化学修飾を含むものと理解され、そのような通常の化学修飾によっては、構造、伝導性、及び/又はPEO若しくはPEO/PEGの有用性は実質的に変化しない。

0032

PEO、及びPEGは構造(a):



として表される。ここで、nはポリマー鎖中の繰り返し単位の数を示し、1より大きい。PEO、及びPEGは、「エチレンオキシド」ポリマーとも呼ばれる。そして、PEO、及びPEGの変化形は、構造(b):



として表される。ここで、R1、R2、R3、及びR4は、本明細書に開示されている実施形態の範囲内と見なすことができる置換部位の例を表す。通常の置換の基としては、限定されないが、水素化物基、ヒドロキシ基アルキル基アルケニル基アルキニル基アリール基、イミニル基、アルコキシ基アルケノキシ基アルキノキシ基、及びアリールオキシ基が挙げられ、各々は更なる置換を含み得る。従って、「エチレンオキシドポリマーは、PEO、PEO/PEG、及び本明細書で表される様々な修飾を包含する。

0033

本発明の特定の実施形態は、ポリマーとしてポリビニレンジフオリド(PVdF)を使用し、これは、一般的に使用されるポリエチレンオキシドベースの固体電解質よりも著しく良好な電圧安定性を与える。

0034

PVdFは、10,000,000g/mol(又は10,000kDa)の分子量を含む様々な分子量で入手可能な汎用ポリマーである。PVdFは従来の電極におけるバインダーとして使用されている。従来の電極におけるバインダーとしてのPVdFの使用は、本明細書に記載の使用と技術的に区別され、そして電極におけるそのような使用は、本明細書に開示される特定の実施形態によって達成される結果を予測しない。

0035

PVdFは、固体状電解質用であるか否かに関わらず、複数の構造に加工することができる。本明細書で、固体状電解質に使用するための可能なポリマー材料としてPVdFが論じられているが、同等の化学的、電気化学的、機械的、及び/又は熱的特性を有する他のポリマーを、PVdFの代わりに又はそれに加えて使用できる。更に、コポリマーの少なくとも1つのセグメントにPVdF又はPVdFに類するポリマーを含むコポリマーは、本明細書に記載の特定の実施形態に適している可能性がある。つまり、PVdFを参照する本明細書に記載の実施形態は、他のそのようなポリマー材料、及びコポリマー材料を含むと理解される。更に、PVdFを指す本明細書に記載の実施形態は、PVdFの化学構造に対する通常の化学修飾を含むものと理解され、そのような通常の化学修飾によっては、PVdFの構造、伝導性、及び/又は有用性は実質的に変化しない。

0036

PVdFは構造(c):



として表される。ここで、nはポリマー鎖中の繰り返し単位の数を示し、1より大きい。そして、PVdFの変化形は、構造(d);



として表される。ここで、R1、及びR2は、本明細書に開示されている実施形態の範囲内と見なすことができる置換部位の例を表す。通常の置換の基としては、限定されないが、水素化物基、ヒドロキシ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、イミニル基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アルキノキシ基、及びアリールオキシ基が挙げられ、各々は更なる置換を含み得る。

0037

本発明の実施形態は、固体状電解質配合物中のポリマー成分と共に含まれる無機イオン伝導材料を含む。無機イオン伝導材料の好ましい例は、Li1.3Ti1.7Al0.3(PO4)3(LTAP)である。一般的に言えば、1種以上の遷移金属、及び1種以上のアルカリ金属を含む無機リン酸塩は、好ましいイオン伝導性無機材料である。無機リン酸塩は、伝導性、安定性、加工性、及び合成容易性の優れたブレンドを提供する。しかしながら、無機イオン伝導材料はまた、Li6.5La3Zr1.5Ta0.5O12(LLZTO)、Li10SnP2S12(LSPS)、P2S5−Li2Sガラス、Li1+x+yAlxTi2-xSiyP3-yO12又はLi2PO2N(LiPON)等の他の種類の無機固体電解質でもあり得る。

0038

本明細書に開示される、改善された固体状電解質を作製するために使用されるリチウム塩は、限定されないが、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(CF3SO2NLiSO2CF3)(本明細書で「LiTFSI」とも呼ばれる)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF4)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム(LiAsF6)、リチウムビス(オキサラトボレート(LiB(C2O4)2)(本明細書で「LiBOB」とも呼ばれる)、塩素酸リチウム(LiClO4)、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)、及びリチウムトリフレート(LiCF3SO3)が挙げられる。好ましくは、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが固体状電解質配合物に使用される。

0039

ポリマー材料との複合材料中の無機材料についての1つの潜在的な不利益は、インピーダンスが2つのタイプの材料の間の界面で起こり得ることである。これらの材料はそれらの界面で不十分な表面接触をもたらす可能性があり、それはこれらの界面を介した不十分なイオン伝導をもたらす。接触不良は、通常、各材料の機械的性質の不一致の結果であり、2つの材料間の化学的又は電気化学的不適合性によって悪化する可能性がある。

0040

リチウム伝導経路が主に無機相中に生じるためには、いくつかの条件が満たされるべきである。第一に、ポリマーと無機粒子との間の界面インピーダンスは、リチウムイオンが界面を通過するのに必要なエネルギーがポリマーを通じて移動するのに必要なエネルギーよりも小さくなるよう、十分に低くなければならない。第二に、ポリマーマトリックスは、繰り返しサイクル中に実質的に湿潤し無機物に付着するはずである。有機材料粒子形態である場合、焼結していない材料中の大きな間隙に亘った、粒子から粒子へのリチウムイオン輸送は困難である。本明細書に開示されている実施形態では、焼結工程がなくてもよい。つまり、無機材料は、粒子から粒子への距離を最小にするのを助けるためにポリマー中によく分散されているべきである。

0041

本明細書に開示されている特定の実施形態によれば、複合材料中の界面インピーダンスのおそれは、化学的結合剤又は化学的カップリング剤の使用により軽減することができる。カップリング剤は、ポリマーと無機材料との間の分散、湿潤、接着、及び/又は共有結合を助けることができる。カップリング剤の適合は、ポリマー、及び無機材料の化学的性質によって異なり得る。典型的には、カップリング剤は、ポリマーと化学的に適合性のある第一の化学基と、無機材料と化学的に適合性のある第二の化学基を有する。第一、及び第二の化学基を妨害せずそれらが各々の標的物質と相互作用することを可能にするため、スペーシング基がカップリング剤中に存在してもよい。スペーシング基は、電解質塩、及び従来のリチウムイオン電池に使用される他の材料に対して相溶性があることが知られている液体電解質と同様のカーボネート型構造を含むことができる。更に、カップリング剤は無機粒子の凝集を促進することで、ポリマーが付着した粒子間に浸透しそして望ましくない大きな伝導ギャップを生じさせるのを防ぐことができる。

0042

カップリング剤は、無機材料をポリマーに結合させる分子鎖と考えることができる。結合は、共有結合、イオン結合又は他の結合であり得る。カップリング剤は、ポリマーの無機粒子への化学的結合により、接着性の改善を確実なものにすることができる。上記のように、カップリング剤は、両端に反応性基を有する分子からなることができ、それは2つの異なる材料を共有結合するために使用される。カップリング剤により、ポリマーと無機材料との間の界面における伝導性を高めるための手法を提供することができる。

0043

本発明の特定の実施形態によるカップリング剤の例を図2、及び図3に示す。図2は、ケイ素含有カップリング剤とセラミック粒子との反応を示し、ここでの−Si(OR)3基は、セラミック表面官能基と反応して、粒子へのシリコン酸素結合を生成する。より一般的には、カップリング剤は、R−(CH2)n−Si−X3(式中、nは1以上であり、Xは無機相と反応するように設計された、アルコキシアシルオキシアミン又はハロゲン等の加水分解性基である)のような構造を有し得る。一般に、三官能剤は表面上のより大きな安定性のために最も好ましい。架橋基(CH2)nは、長さを変えることができ、また、R基とポリマーとの相互作用を促進する。

0044

このような実施形態では、Rは、限定されないが、水素化物基、ヒドロキシ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、イミニル基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アルキノキシ基、及びアリールオキシ基を含み、更に置換を含み得る。R基は、ポリマーと反応することができる部分を含むように選択される。いくつかの好ましい実施態様では、Rは炭酸塩を含む。

0045

シランチタン酸塩ジルコン酸塩、及びアルミン酸塩等の有機金属種は、カップリング剤として使用され得る。図3は、界面においてエステル構造を有するチタン酸カップリング剤の使用を示す。すなわち、無機粒子上の露出したヒドロキシルがTi−OR基と反応して表面へのチタン酸素結合を形成する。好ましいカップリング剤の一例は、3−(トリメトキシシリルプロピルメタクリレートである。

0046

共有結合は、粒子表面の元素への金属酸素結合を形成するためのMOR基(ここで、Mは金属であり、Oは酸素であり、そしてRは上記のR基のような有機官能基である)の反応からのケイ素酸素結合、チタン酸素結合等を含み得る。他の結合は、水素結合、イオン結合、双極子−双極子相互作用界面活性剤の種類−相互作用又は溶解度(例えば、ポリマーマトリックス内に溶解した粒子表面からのポリマー結合)を含み得る。

0047

本明細書に開示されている特定の実施形態によれば、複合材中の界面インピーダンスのおそれは、塩等のような添加剤の使用により軽減することができる。カップリング剤と同様に、塩の適合性は、ポリマー、及び無機材料の適合性に依存する場合があり、塩は各材料と化学的に適合するように選択される。塩は、ポリマーと無機材料との間の、分散、湿潤、接着、及び/又は共有結合を助けることができる。

0048

無機相の表面処理は、カップリング剤の使用前に必要になり得る。適切な表面処理としては、イオン化処理化学エッチングプラズマ処理、及び他の形態の表面改質が挙げられる。

0049

本発明の特定の実施形態によれば、電解質配合物の成分は様々な質量パーセント比で組み合わせることができ、ここで質量パーセントは配合物の総質量に対する成分のパーセントを指す。例えば、ポリマーは電解質配合物中に約2%から約15%の質量割合で存在することができ、無機イオン伝導体は電解質配合物中に約40%から約95%の質量割合で存在することができ、リチウム塩は電解質配合物中に約5%から約35%の質量割合で存在することができ、カップリング剤は電解質配合物中に約0%から約10%の質量割合で存在することができ、そして他の添加剤は電解質配合物中に約0%から約20%の質量割合で存在することができる。

0050

ポリマーは、電解質配合物中に、約2質量%、3質量%、4質量%、5質量%、6質量%、7質量%、8質量%、9質量%、10質量%、11質量%、12質量%、13質量%、14質量%又は15質量%の質量割合で存在することができる。無機イオン伝導体は、電解質配合物中に、約40質量%、41質量%、42質量%、43質量%、44質量%、45質量%、46質量%、47質量%、48質量%、49質量%、50質量%、51質量%、52質量%、53質量%、54質量%、55質量%、56質量%、57質量%、58質量%、59質量%、60質量%、61質量%、62質量%、63質量%、64質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、71質量%、72質量%、73質量%、74質量%、75質量%、76質量%、77質量%、78質量%、79質量%、80質量%、81質量%、82質量%、83質量%、84質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%又は95質量%の質量割合で存在することができる。リチウム塩は、電解質配合物中に、約5質量%、6質量%、7質量%、8質量%、9質量%、10質量%、11質量%、12質量%、13質量%、14質量%、15質量%、16質量%、17質量%、18質量%、19質量%、20質量%、21質量%、22質量%、23質量%、24質量%、25質量%、26質量%、27質量%、28質量%、29質量%、30質量%、31質量%、32質量%、33質量%、34質量%又は35質量%の質量割合で存在することができる。カップリング剤は、電解質配合物中に、約0質量%、1質量%、2質量%、3質量%、4質量%、5質量%、6質量%、7質量%、8質量%、9質量%又は10質量%の質量割合で存在することができる。他の添加剤は、電解質配合物中に、約0質量%、1質量%、2質量%、3質量%、4質量%、5質量%、6質量%、7質量%、8質量%、9質量%、10質量%、11質量%、12質量%、13質量%、14質量%、15質量%、16質量%、17質量%、18質量%、19質量%又は20質量%の質量割合で存在することができる。

0051

本明細書に開示されている固体電解質配合物を用いて形成された固体状電池は、固体状電池に使用することが知られている電極構成、及び材料と共に使用することができる。カソードに用いられるための活物質は、リチウムイオン電池のカソードに有用な任意の活物質又は材料であり得、リチウム金属酸化物又は層状酸化物(例えば、Li(NiMnCo)O2)、リチウムリッチ層酸化物化合物、リチウム金属酸化物スピネル材料(例えば、LiMn2O4、LiNi0.5Mn1.5O4)、かんらん石(例えば、LiFePO4等)、中の活物質を含む。好ましいカソード活物質は、コバルト酸リチウム(例えば、LiCoO2)、及びリチウム層酸化物(例えば、Li(Mn,Ni,Co)O2)を含むことができる。活物質は、酸化バナジウム銀SVO)、金属フッ化物(例えば、CuF2、FeF3)、及びフッ化炭素(CFX)等の化合物もまた含むことができる。完成したカソードは、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)又はポリ(フッ化ビニリデン(PVdF))のようなバインダー材料を含むことができる。より一般的には、カソード用活物質は、リン酸塩フルオロリン酸塩フルオロ硫酸塩ケイ酸塩スピネル、及び複合層を含むことができる。アノードに用いられるための材料は、リチウムベースシリコンベースチタンベースの酸化物、及び炭素ベースのアノードを含む、リチウムイオン電池のアノードに有用な任意の1つ又は複数の材料とすることができる。

0052

以下の実施例は、本発明のいくつかの実施形態の特定の態様を示し、そして当業者に説明を提供するものである。実施例は、本発明のいくつかの実施形態を理解し実施するのに有用な特定の手法を単に提供するためのものであり、本発明を限定するものとして解釈されない。

0053

固体状電解質膜の作製。電解液多段階プロセスを用いて製造した。LiTFSI等のリチウム塩、及びPVdF等のポリマーを、n−メチル2−ピロリドン(NMP)等の液体溶媒に溶解した。得られた溶液をLTAP等の無機材料と混合し、少なくとも6時間、典型的には一晩混合した。得られたスラリーを、ドクターブレードを用いてテフロン登録商標)のシート上に流延し、約61から約84質量%のLTAP、9質量%のPVdF、及び約7から約30質量%のLiTFSIであるフィルムを製造した。得られたフィルムを加工の準備ができるまで150℃で数時間乾燥した。固体状電解質フィルムを所望の形状に切断し、セルを構築する前に3トン/cm2でプレスした。典型的な固体状電解質フィルムの厚さは、約15から20ミクロンの間であった。

0054

セル組み立て。試験セルは、高純度アルゴン充填グローブボックス(M−Braun、O2、及び湿度<0.1ppm)中で形成された。2つの電極はステンレス鋼であった。電解質層をステンレス鋼電極間に配置してセルスタックを組み立てた。組み立てた後、セルスタックを、スタック圧力を一定量に維持しながら、約70から約110℃で約2時間アニールした。セルを密封し、そして特性評価した。

0055

セル特性評価。電気化学インピーダンス分光法EIS)を用いて、固体状電解質膜のイオン伝導度を測定する。厚さと面積既知のフィルムを2枚の磨いたステンレス鋼(SSディスクの間に置き、AC電圧(10mV)を様々な周波数印加した。結果として生じる振幅変化、及び応答における位相シフトは、フィルムのイオン伝導率を計算するために使用される。ここでは、セルは1Hzから1MHzの周波数範囲にわたって試験された。

0056

図1A、及び図1Bは、本発明の特定の実施形態による固体電解質配合物の電気化学試験の結果を示す。図1Aはナイキスト線図を表し、これはセルのインピーダンスの周波数応答を示しており、図1Bの伝導率線図に直接関係する。図1Bは、周波数の関数としての試験セルの伝導率を表す。各図において、黒丸は、PVdF、及びLiTFSIから形成された固体状電解質を表し、黒三角は、PVdF、LiTFSI、及びLTAPから形成された固体状電解質を表す。まとめると図1A、及び図1Bは、ポリマー/無機配合物(PVdF、LiTFSI、及びLTAP)を含む固体電解質が、ポリマー配合物(PVdF、及びLiTFSI)を含む固体電解質と比較して改善された伝導性を有することを示している。

0057

ポリマー/無機配合物とポリマー配合物との間の比較は、リチウムイオン伝導が無機成分を介して推進されているという結論を導く。すなわち、ポリマー成分は強いリチウムイオン伝導体ではない一方、無機成分はリチウムイオン伝導体である。従って、伝導性の向上は無機成分によるものと推察され、ポリマー成分は改善された機械的特性を提供する。

実施例

0058

本発明をその特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の思想と範囲を逸脱することなく様々な変更を加え、また均等物を置き換えることができることは当業者には理解されよう。更に、特定の状況、材料、物質組成、方法又はプロセスは、本発明の目的、思想、及び範囲に適合させるため、多くの変更を加えることができる。そのような変更は全て、特許請求の範囲の範囲内にあることが意図されている。特に、本明細書に開示された方法は特定の順序で実行される特定の動作を参照して説明されているが、本発明の教示から逸脱することなく、これらの動作を組み合わせ、再分割又は並べ替えて同様の方法を提供することができる。従って、本明細書に具体的に示されていない限り、動作の順序、及び範囲分けは本発明を限定するものではない。

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