図面 (/)

技術 生物活性を有するポリエステルおよびポリオレフィン成形化合物ならびにそれから製造される成形体

出願人 テューリンギッシェス・インスティトゥート・フューア・テクスティル-ウント・クンストストッフ-フォルシュング・エー・ファウ
発明者 リュディガー、シュトルブルクラウス、ハイネマンフランク、シューベルトラルフ-ウベ、バウアーザビーネ、リーデ
出願日 2017年6月1日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2018-563678
公開日 2019年9月5日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-524905
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 派生製品 ポリマー成形組成物 フロック繊維 医療工学 プレート形態 含有金属塩 ポリエステル顆粒 医用工学
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題・解決手段

本発明は、亜鉛塩−2−オキサゾリン錯体を備え、それによって生物活性的に機能化されたポリエステルおよびポリオレフィン組成物に関する。亜鉛イオンの形で存在し、亜鉛イオンポリマー組成物中に分子的に分布している。複数の亜鉛イオンの割合は、組成物の総重量に対して20ppm〜10,000ppmの範囲にある。モノフィラメントマルチフィラメント、繊維、フィルム、または射出成形部品などの成形体は、生物活性機能性ポリマー組成物から押出または射出成形法によって得ることができる。亜鉛塩−2−オキサゾリン錯体は、出来るだけ水を含まない方法で使用しなければならない。

概要

背景

これらの成形組成物は、ポリマー溶融物からさまざまな成形品、例えば、永続的な抗菌性を有する繊維、糸、フィルム発泡体、および射出成形品などへの、当業者に公知の成形物製造法によって形成することができる。

このような亜鉛塩有機配位子錯体、特にカルボン酸−(2−オキサゾリン誘導体ベースとする錯体はおおむね知られており、ポリアミドの特性の改変に既に使用されている(欧州特許第2640776号明細書)。しかし、典型的な残留水分濃度が約(0.03〜0.07)%であるポリアミドと対照的に、ポリエステルおよびポリオレフィン成形組成物の特性を改変するために記載された亜鉛塩錯体の使用は、一方では、抗菌性を得るための、当業者に公知の銀または銀イオン濃度と比較して比較的高い亜鉛塩濃度およびポリマー、特にポリオレフィンの分解反応に対する触媒活性、他方では、その中に含まれる比較的高い含水量およびポリエステルの場合は高い含水量に付随する加水分解の可能性に起因して、劇的なポリマー分解過程の結果として、例えば、混錬および溶融紡糸技術の使用中に非常に大きな困難を伴うため、したがって該特許明細書中に記載の錯体は使用に適さなかったことに留意されたい。

概要

本発明は、亜鉛塩−2−オキサゾリン錯体を備え、それによって生物活性的に機能化されたポリエステルおよびポリオレフィン組成物に関する。亜鉛イオンの形で存在し、亜鉛イオンポリマー組成物中に分子的に分布している。複数の亜鉛イオンの割合は、組成物の総重量に対して20ppm〜10,000ppmの範囲にある。モノフィラメントマルチフィラメント、繊維、フィルム、または射出成形部品などの成形体は、生物活性機能性ポリマー組成物から押出または射出成形法によって得ることができる。亜鉛塩−2−オキサゾリン錯体は、出来るだけ水を含まない方法で使用しなければならない。

目的

本発明の目的は、ポリマー溶融成形法を用いて製造された製品、特に、改質ポリオレフィンおよびポリエステル溶融物から生じる成形物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ポリエステルまたはポリオレフィン組成物であって、複数の亜鉛塩−2−オキサゾリン錯体でドープされ、それによって生物活性的に機能化され、前記亜鉛イオン形態で存在し、前記亜鉛イオンが前記ポリマー組成物中に分子的に分布しており、前記複数の亜鉛イオンの含有量が、前記組成物の総重量に対して20ppm〜10,000ppmの範囲にあることを特徴とする、組成物。

請求項2

前記複数の亜鉛イオンのそれぞれの含有量が、前記組成物の総重量に対して、50〜500ppmの範囲、好ましくは250〜350ppmにあることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記複数の亜鉛イオンが、亜鉛塩錯化合物に含まれ、前記亜鉛塩が、ヨウ化亜鉛塩化亜鉛酢酸亜鉛、または硫酸亜鉛であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。

請求項4

前記錯化合物が、脂肪族または芳香族カルボン酸またはジカルボン酸の2−オキサゾリン誘導体を含んでなることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。

請求項5

前記2−オキサゾリン誘導体が、パルミチン酸ステアリン酸ベヘン酸ラウリン酸エルカ酸シュウ酸アジピン酸、2−ブロモイソフタル酸、4−ブロモイソフタル酸、5−ブロモ−イソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2−ブロモテレフタル酸、またはトリメシン酸誘導体であることを特徴とする、請求項4に記載の組成物。

請求項6

前記ポリエステルは、芳香族および/または脂肪族ポリエステル、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレートPTT)、またはポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリグリコリドPGA)、ポリラクチドPLA)、ポリヒドロキシアルカノエートPHAPHB)、芳香族および/もしくは脂肪族ポリエステル共重合体またはポリエステルとコポリエステルの混合物エステル系熱可塑性エラストマー、ならびに/または熱硬化性ポリエステル成形組成物であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。

請求項7

永続的な抗菌性を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の生物活性機能性ポリマー組成物から製造された、モノフィラメントマルチフィラメント、および/または繊維、フロック繊維多成分繊維フィルム、または射出成形部品の形態の成形物

請求項8

前記生物活性作用が長く続き、50回の洗浄後に、前記亜鉛イオンの少なくとも90%が依然として存在し、活性があることを特徴とする、請求項7に記載の成形物。

請求項9

芯鞘繊維の構造をとり、前記亜鉛イオン含有ポリエステルまたはポリオレフィン組成物が、前記鞘部ポリマーもしくは前記芯部ポリマーのいずれかに含まれる、または芯部および部で異なる濃度で含まれることを特徴とする、請求項7または8に記載の成形物。

請求項10

前記成形物の前記亜鉛イオン濃度が50〜500ppmであることを特徴とする、請求項6に記載の生物活性ポリマー成形物。

請求項11

無水ポリエステルまたはポリオレフィンを、無水亜鉛塩有機配位子錯体と混合し、結晶水が前記錯体からその場で(in situ)除去されること前記混合物が溶融物に変換されること、および前記溶融物が、好ましくは、押出または射出成形法で成形物に形成されることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか一項に記載の前記成形物を製造する方法。

技術分野

0001

本発明は、特定の錯体化亜鉛塩化合物の使用を通して長期の生物活性または殺生物性、特に抗菌作用が得られる、溶融物から成形可能なポリエステルおよびポリオレフィン成形組成物に関する。錯体化亜鉛塩化合物は、亜鉛塩と、金属カチオンに対する配位子として作用し、化学量論的に構成され、熱的に安定な錯化合物を生じる複素有機化合物との組み合わせからなる。錯体化亜鉛塩化合物は分子形態で存在し、ポリマー溶融物とともに直接加工でき、溶融物の粘度にも成形物物理的特性にも影響を及ぼさず、ポリエステル中でもポリオレフィン中でも、特定の無水配合物において、起こりうるポリマー分解触媒作用を示さない。亜鉛は、成形組成物中にイオン的に安定化された形態で直接存在する。

背景技術

0002

これらの成形組成物は、ポリマー溶融物からさまざまな成形品、例えば、永続的な抗菌性を有する繊維、糸、フィルム発泡体、および射出成形品などへの、当業者に公知の成形物製造法によって形成することができる。

0003

このような亜鉛塩有機配位子錯体、特にカルボン酸−(2−オキサゾリン誘導体ベースとする錯体はおおむね知られており、ポリアミドの特性の改変に既に使用されている(欧州特許第2640776号明細書)。しかし、典型的な残留水分濃度が約(0.03〜0.07)%であるポリアミドと対照的に、ポリエステルおよびポリオレフィン成形組成物の特性を改変するために記載された亜鉛塩錯体の使用は、一方では、抗菌性を得るための、当業者に公知の銀または銀イオン濃度と比較して比較的高い亜鉛塩濃度およびポリマー、特にポリオレフィンの分解反応に対する触媒活性、他方では、その中に含まれる比較的高い含水量およびポリエステルの場合は高い含水量に付随する加水分解の可能性に起因して、劇的なポリマー分解過程の結果として、例えば、混錬および溶融紡糸技術の使用中に非常に大きな困難を伴うため、したがって該特許明細書中に記載の錯体は使用に適さなかったことに留意されたい。

先行技術

0004

欧州特許第2640776号明細書

発明が解決しようとする課題

0005

したがって、本発明の目的は、ポリマー溶融成形法を用いて製造された製品、特に、改質ポリオレフィンおよびポリエステル溶融物から生じる成形物を提供することにあり、その成形物は、非凝集性で、高温耐性があり、インライン技術によって組み込まれるポリマー添加剤を含有し、イオン結合による亜鉛をベースとする殺生物剤であり、少量の使用で十分に、非常に良好な抗菌性を、高い耐久性、高い長期活性、および驚くべき効率でもたらし、さらにスキンケア効果を兼ね備えている。

0006

既知溶液は、例えば繊維の利用において明らかに認識できる生物活性作用を達成するために、イオン形態の銀または亜鉛の活性種が最初に十分な濃度で形成されなければならないので、例えばナノ銀または酸化亜鉛の場合、高い含有量で殺生物剤を添加しなければならないという欠点を有する。多くの場合、さらなる欠点は、担持された有機ゼオライトをベースとする粒子と同様に、溶融物からマルチフィラメントへのポリマーの加工の過程をひどく損なう添加剤凝集である。

0007

本発明は、無水溶媒中で無水亜鉛塩を用いて、単純な脂肪族または芳香族モノ−およびジカルボン酸の2−オキサゾリン誘導体をベースとする亜鉛イオン−有機配位子錯体は形成されないので、効率的な活性のために比較的低い亜鉛イオン濃度しか必要とされず、これらの錯体の製造においていわゆる「その場(in situ)脱水」を行うことが可能であるため、亜鉛塩が亜鉛イオンに適した錯化剤、いわゆる有機配位子とともに使用され、その有機配位子は、亜鉛イオンを分子ベースで封入し、さらにポリオレフィンおよびポリエステル溶融物の両方との高い熱力学適合性担保し、高い加工温度で熱的に安定であり、有利にはマスターバッチ配合物として加工手順において直接使用できる点において、その課題を解決する。

発明の効果

0008

したがって、本発明は以下の利点を有する。
安価な原料からの低含水活性物質の簡単な合成。
これらに限定されないが、繊維、フィルム、射出成形品、およびさまざまな他の成形物などへの、ポリオレフィンおよびポリエステルの溶融加工法のあらゆる場合に適したポリマー添加剤。
310℃を超える温度での高い熱安定性
ポリオレフィンとポリエステルと熱力学的に相溶性であること。
加工中および使用中にポリマー分解しないこと。
ポリマー溶融物の凝集の結果として粒子形成しないこと。
加工過程における錯体のインライン使用。
工程を変更することなく既存の適用可能な加工技術への適合を図れること。
例えばマスターバッチの形での生産性使いやすさによる標準的な取り扱い
高い殺生物性、好ましくは抗菌活性を得るために低い添加剤濃度(<0.1%)で十分であること。
長期間の試験で、工業的条件下で50回洗浄した後に実験的に示された抗菌作用。
添加剤としてこれらの錯体をもつポリオレフィンおよびポリエステルは生体適合性であり、細胞毒性を示さず、すなわちDIN EN ISO10993−5、−4、および−10に準拠した試験に合格し、とりわけスキンケアの特性を有すること。

0009

工業用熱可塑性プラスチック分野では、ポリエステルおよびポリオレフィンは、主に疎水性を有する高分子材料の重要な群の一つである。重要な構成材料として、ポリエステルおよびポリオレフィンは、織物、不織布、およびマイクロ繊維のポリエステルおよびポリオレフィン繊維材料として主に使用されるが、フィルムまたはPETボトルにも加工される。

図面の簡単な説明

0010

亜鉛有機配位子を含まないPET繊維SEM顕微鏡写真
ポリエステル組成物中の250ppmの亜鉛に相当する0.2質量%のヨウ化亜鉛ベヘン酸−2−オキサゾリン錯体を含むPET繊維のSEM顕微鏡写真。
加工された繊維中の亜鉛含有成分の濃度を介したポリエステル織物の抗菌活性の調節の可能性を示すグラフ
繊維の芯部(PET2−K)または部(PET3−M)に亜鉛含有成分を分布させることによって芯鞘構造をもつ二成分ポリエステルおよびポリオレフィン繊維の抗菌活性の段階的設定(graded setting)を示す。
さまざまな亜鉛添加物および濃度のPET繊維の抗菌活性。

0011

本発明は、亜鉛イオンで機能化されたポリエステルおよびポリオレフィン組成物に関する。

0012

主に酸化亜鉛の形態で亜鉛粒子を添加することによってポリエステルおよびポリオレフィン成形組成物が抗菌性を備えることが知られている。酸化亜鉛粒子の欠点は、粒径が常に重要な役割を果たし、特に成形組成物の繊維への紡糸ではこれが制限されなければならないことにある。くわえて、亜鉛を最初に活性イオン形態に変換させなければならない、すなわち、酸化亜鉛を最初に溶解させなければならず、成形品がしばしば黄変する傾向がある。これらの欠点は、例えば、特開2011−111704号公報に開示されているように、酸化亜鉛粒子をコーティングの表面のみに、二酸化チタン粒子と組み合わせて使用することによって克服することができる。

0013

したがって、本発明は、押出前にポリエステルおよびポリオレフィン成形組成物に亜鉛イオンをその場(in situ)で分子的に組み込み、高温でも溶融物からの成形組成物の直接加工を可能にし、長期間の抗菌作用を確実にするという課題に基づいていた。別の方法では普通の、後続表面コーティング追加加工工程は回避されるべきであり、成形品の内部に存在する亜鉛イオンもまた表面上に拡散して活性化できるべきである。

0014

この課題は、請求項1に記載の亜鉛イオンを分子的に組み込んだポリエステルおよびポリオレフィン組成物によって解決される。

0015

この課題は、亜鉛塩をカルボン酸−(2−オキサゾリン)誘導体と錯体化することによって解決され、これは熱力学的に非常に安定な亜鉛塩錯体を形成する。有機配位子錯体は、亜鉛がリガンドによって亜鉛イオンとして活性形態で十分安定化され、かくして成形組成物に分子的に存在し、均一にドープして亜鉛イオンを持たせることが可能になるという効果を有する。

0016

上記の課題は今般、少なくとも1つのポリエステルまたはポリオレフィンおよび少なくとも1つの亜鉛塩有機配位子錯体がポリエステルおよびポリオレフィン組成物中に存在することにより解決される。少なくとも1つのポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、またはポリトリメチレンテレフタレートPTT)であることが好ましい。少なくとも1つのポリオレフィンは、ポリエチレンまたはポリプロピレンであることが好ましい。

0017

ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートを亜鉛塩の有機配位子錯体で機能化するためには、錯体が水分を含まずに生成され、無水配合物で使用されるように厳重な注意が払われなければならない。この課題は、亜鉛塩有機配位子錯体の製造中に、結晶水がその場(in situ)で除去されることにより解決される。

0018

本発明によれば、これらのポリマー、コポリエステル、およびコポリオレフィンと同様に、ブロックコポリエステルおよびブロクコポリオレフィンおよびポリエステルまたはポリオレフィン混合物も使用することができる。

0019

本発明による錯体化亜鉛塩化合物は、常に亜鉛塩と有機配位子との組み合わせで構築される。亜鉛塩は、金属カチオンおよび無機または有機アニオンからなるいずれの亜鉛塩であってもよい。特に好適な亜鉛塩の例は、塩化亜鉛(II)(ZnCl2)、ヨウ化亜鉛(II)(ZnI2)、硫酸亜鉛(ZnSO4)、および酢酸亜鉛(II)(Zn(CH3COO)2)である。金属塩有機配位子錯体に含まれる有機配位子として活性な物質は、有機カルボン酸の2−オキサゾリン誘導体であることが好ましい。非置換2−オキサゾリン(4,5−ジヒドロオキサゾールとも記載)は、環内に酸素原子窒素原子、および二重結合をそれぞれ含有する複素環式五員環化合物である。有機配位子として本発明に従って使用される2−オキサゾリンは、1位の酸素と3位の窒素ヘテロ原子を含み、複素環内の二重結合は炭素原子2と窒素原子の間に位置する。

0020

本発明によれば、2−オキサゾリンは有機カルボン酸の誘導体として使用される。有機カルボン酸は、本来脂肪族、芳香族、または脂肪族−芳香族であり、存在するカルボン酸基の数に関して単官能性二官能性、または多官能性の構造のいずれのカルボン酸でもあることができる。

0021

亜鉛塩に含有される亜鉛カチオンの錯体化のための配位子系としての本発明による2−オキサゾリン誘導体を得ることができる好適なカルボン酸の例として、単官能性カルボン酸である、パルミチン酸CAS登録番号57−10−3]、ステアリン酸[57−11−4]、ベヘン酸[112−85−6]、ラウリン酸[143−07−7]、エルカ酸[112−86−7]、およびさらに二官能性カルボン酸である、シュウ酸[144−62−7]、アジピン酸[124−04−9],2−ブロモイソフタル酸[22433−91−6]、4−ブロモイソフタル酸[6939−93−1]、5−ブロモイソフタル酸[23351−91−9]、イソフタル酸[121−91−5]、テレフタル酸[100−21−0]、2−ブロモテレフタル酸[586−35−6]および三官能性カルボン酸である、トリメシン酸[554−95−0]を挙げることができる。特に単官能性カルボン酸は、抗菌性を備えたポリエステルおよびポリオレフィン繊維を製造するための配位子系としての2−オキサゾリン誘導体の形成に適している一方で、二官能性および三官能性カルボン酸は、微細紡糸口金に複雑さをもたらし、したがって、単官能性カルボン酸はポリエステルまたはポリオレフィンフィルムおよびポリエステルまたはポリオレフィン射出成形品の製造に特に適していることがわかった。驚くべきことに、イソフタル酸[121−91−5]、テレフタル酸[100−21−0]、および2−ブロモテレフタル酸[586−35−6]で形成された2−オキサゾリン誘導体は、ポリアミドの特性を改変するのに非常に有効であるが、ポリエステルおよびポリオレフィンの抗菌性を生み出すのにはあまり適さないこともわかった。

0022

有機錯体配合物としてのその分子形態に起因して、含有亜鉛は、本発明によるポリエステルおよびポリオレフィン組成物中に均一に分布している。図1(亜鉛有機配位子を含まないPET繊維)および図2((ポリエステル組成物中の250ppmの亜鉛に相当する)0.2質量%のヨウ化亜鉛−ベヘン酸−2−オキサゾリン錯体を含むPET繊維)のSEM顕微鏡写真では、繊維の試料表面が比較のために示されている。試料2の亜鉛含有成分が繊維表面に大きな凝集物も粒子も形成していないことは明らかに識別することができる。この均一な亜鉛分布は、特に有機錯体中の配位子の親有機性構造によって引き起こされる。

0023

亜鉛塩有機配位子錯化合物の添加は決してポリマー成形組成物の加工に支障をきたさない。亜鉛錯体が添加されたポリエステルまたはポリオレフィン成形組成物は、溶融物から、射出成形深絞りブロー成形によって通常通りに、または溶融紡糸モノフィラメントまたはマルチフィラメント加工によってモノフィラメントまたはフィラメントに形成することができる。

0024

ポリオレフィン成形組成物の機能化では、使用される有機配位子の全体的な配合物の構造および化学量論性に由来する有機物質の含有量が高い亜鉛塩有機配位子錯化合物を使用することが有利であることがわかった。この課題は、亜鉛塩有機配位子錯化合物の製造において、好ましくは2モル配位子:1モル亜鉛塩の有機配位子の亜鉛化合物に対する化学量論比が維持されることにより解決される。4.5:1〜10:1(モル炭素:モル亜鉛)、好ましくは8:1〜10:1の元素炭素対亜鉛の比が維持されるポリオレフィン成形組成物中に亜鉛塩有機配位子錯化合物が使用される場合、良好な加工性、適合性、および長期的な効果が得られる。

0025

ポリエステルと一緒に亜鉛塩有機配位子錯化合物を加工する際に水分を排除するという特別な条件が守られる場合、錯体化亜鉛塩化合物によるポリエステルまたはポリオレフィン成形組成物の改質は、溶融加工中の成形組成物に化学変化をもたらさない。粘度は変化せず、使用された亜鉛イオンはポリマー分解反応に関して触媒作用を示さない。くわえて、二酸化チタンの添加によってつや消しをしたり、白色度を高めたりする必要がなく、生成物は純粋な白色のままであり、染色性は変化しない。

0026

通常の溶融紡糸技術による溶融物から繊維製品への亜鉛含有成形組成物の普遍的な加工性は、本発明の特定の実施形態であることがわかる。抗菌性ポリエステルおよびポリオレフィン成形組成物は、連続フィラメント(マルチフィラメント)、ステープルファイバー、またはモノフィラメントに紡がれ、さまざまな繊維製品を作製するのに使用することができる。ここでは、完全に亜鉛含有繊維種から、または純粋なポリマー繊維製品との混合物に亜鉛含有繊維種を単に部分的に取り込むことで、繊維製品を製造することが可能である。このようにして、異なる抗菌活性レベルを有するさまざまな製品を作り出すことができる。

0027

織物用途と同様に、永続的な抗菌性を有する、ポリエステルまたはポリオレフィンのプラスチック製品の他の使用分野、例えばドア手すり、衛生分野のプラスチックオフィス家具もしくは病院家具などの家具業界のプラスチック、病院の家具、または医療工学製品の抗菌設備用などの用途も考えられる。これらの製品はすべて、亜鉛イオンの錯体形成および亜鉛イオンの分子分布によって生じる亜鉛イオンの低濃度でのみの永続的な抗菌性を特徴とする。

0028

有効な抗菌性を備えるために、亜鉛塩−2−オキサゾリン錯化合物の形態でポリエステルまたはポリオレフィン成形組成物中に包含される亜鉛の量は、成形組成物の機械的性質が悪い影響を受けることがない限り、広い範囲にわたって自由に選択可能である。有機配位子による亜鉛塩の有機封入(organic encapsulation)を通して、亜鉛はイオン形態および分子状で直接提供される。これは、亜鉛ドーピングが、よく使用される微粒子酸化亜鉛の含有量に比べて著しく低くなり、さらに成形物の内部にある亜鉛イオンが抗菌的に活性になるという利点を有する。通常、亜鉛含有量は、必要とされる抗菌活性に応じて、配合物全体に対して50〜500ppmの間にある。優れた効果は、配合物全体に対して150〜300ppmの亜鉛の亜鉛含有量でも示されている。繊維において、亜鉛含有量の好ましい濃度範囲は100〜250ppmの亜鉛である(図3)。ここで、繊維がマルチフィラメントである連続フィラメント、モノフィラメント、二成分繊維、またはステープルファイバー、またはそれらの布地として製造されたかどうかは重要ではない(表1、図3)。

0029

図3は、加工された繊維中の亜鉛含有成分の濃度を介したポリエステル織物の抗菌活性の調節の可能性を示す。

0030

0031

本発明によるさらなる実施形態は、繊維断面にわたって、特異的かつ幾何学的に定められた様式で所定の部分をもつ繊維中に亜鉛含有部分を分布させることができる可能性である。このために、二成分紡糸口金亜鉛含有ポリマー成形組成物と亜鉛を含まないポリマー成形組成物をそれぞれ同時に投入し、これから繊維製品を引き出す特別な二成分紡糸加工技術が使用される。さまざまな二成分繊維、例えば、「芯鞘」構造をもつ繊維、または「サイドバイサイド(side-by-side)」、「海島(isle in the sea)」、もしくは「セグメントパイ(segmented pie)」型の繊維を製造することができる。亜鉛含有ポリエステルまたはポリオレフィン成形組成物が、芯鞘構造を有する繊維製品を製造するための紡糸加工法に使用される場合、亜鉛製品を鞘部ポリマーとともに供給することによって、例えば、亜鉛領域が繊維表面に濃縮された繊維が得られ、後で使用した際に自発的かつ効果的な抗菌機能が急速にもたらされる。他方では、亜鉛含有ポリマー成形組成物が二成分繊維の芯部ポリマーに供給される場合、抗菌作用は遅延し、有利にはデポ機能(depot function)を伴う永続的な長期作用を有する。この効果は、どちらにも等しい亜鉛濃度で製造された、そのように製造された芯鞘繊維について非常にうまく説明付けられる。亜鉛ドーピングが鞘部のポリマー成形組成物で行われた芯鞘繊維中では、非常に大量の亜鉛イオンが非常に急速に活性化し、したがってその抗菌作用は、亜鉛ドーピングが芯部のポリエステルまたはポリオレフィン成形組成物にのみ行われた繊維の抗菌作用よりも高くなることが観察された。さらに、芯部繊維の亜鉛イオンも活性化し、鞘部の繊維表面に移動することができる。同時に、抗菌性を備えるための関する芯部繊維からの亜鉛イオンの作用は遅くなり、より長い期間にわたって起こる。このようにして、亜鉛含有成分のポリマー成形組成物中への意図的に導入された分布構造を通して、芯鞘繊維の例に示されうるように、さまざまな活性レベルが、抗菌性を備えるために設定でき、成形組成物の使用に向けることができる。図4は、繊維の芯部(PET2−K)または鞘部(PET3−M)に亜鉛含有成分を分布させることによって芯鞘構造をもつ二成分ポリエステルおよびポリオレフィン繊維の抗菌活性の段階的設定(graded setting)を示す。

0032

0033

さらに、本発明によるポリエステルおよびポリオレフィン組成物は、さらなる付加的な材料特性の調節に関して非常に適している。ポリエステルおよびポリオレフィン成形組成物のこの可変改質(variable modification)可能性が得られるのは、特に異なるアニオンを有するさまざまな亜鉛塩が安定な金属塩有機配位子錯化合物を形成するという事実に基づく。結果として、非常に有利なことには、成形組成物に通常組み込まれる有効な亜鉛含有成分は、どの亜鉛塩が錯体形成用有機配位子と使用されたかに依存して、さまざまな亜鉛塩錯化合物を加工することによって得ることができる。このようにして、成形組成物においておそらく望ましくないアニオンを回避できることまたは成形組成物の抗菌活性を弱めたり強めたりできるようにすることは簡単である(表3、図5を参照されたい)。したがって、亜鉛化合物の簡単な選択によって、静菌性と殺生物性との間の抗菌活性スペクトルは、成形組成物を形成する製造方法において充分に設定することができる。さらに銀または銅Aの塩などの他の抗菌活性金属塩は、適切な有機配位子によって錯体化され、単独でまたは亜鉛との混合物で使用され、したがって作用の強化に寄与することができる。

0034

0035

本発明による錯体化亜鉛塩化合物を用いてポリマー成形組成物に導入された亜鉛含有成分は、抽出および放出に対して耐性がある。異なる錯体化亜鉛塩化合物でドープされた単一成分ポリエステルまたはポリオレフィン繊維では、最大50回までの標準化された洗浄手順の後でも、たいてい、もともと導入された亜鉛含有成分を検出することができた(表4)。くわえて、これらの洗浄過程の後でも依然として良好な抗菌活性が検出された。

0036

0037

本発明によるポリエステルまたはポリオレフィン組成物を、フィラメント、モノフィラメント、またはステープルファイバーに溶融加工することから生じる繊維製品は生体適合性がある。DIN10993−1〜10による具体的な試験は、過敏反応は繊維から生じず、溶血性の可能性もなく、細胞毒性もないことを示した。

0038

本発明によるポリエステル組成物またはポリオレフィン組成物は、制限なしに、機能化効果を損なうことなく他の通常の添加剤、充填剤加工助剤着色顔料、または滑剤とともに形成および加工することができる。記載の利点に起因して、ポリエステルまたはポリオレフィン組成物は、成形物ならびに構造部品プレート、およびフィルムの製造に特に適する。ここでは特に医用工学食品包装の使用分野が考えられる。機能性繊維またはフィラメントの製造も大いに可能性がある。とりわけここでの用途は、臭気抑制特性を有する衣類向けもしくは医療用途向けの工業用織物もしくは抗菌性を備えた織物繊維の分野または衛生用品分野にある。

0039

ポリマー組成物の製造は、通常、少なくとも1つのポリエステルまたはポリオレフィンを、少なくとも1つの金属塩有機配位子錯体と混合することによって行われる。成分の混合は、通常の混合装置で行うことができる。このために、チップ形態、小さいプレート形態での、または顆粒としてのポリエステルまたはポリオレフィンは、粉末形態の有機錯体と予め混合され、混合物を好適な装置で一緒に溶融され、剪断力の作用によって溶融物中で均一化される。しかし、使用される手順は、金属塩有機配位子金属錯体プレミックス(premix)が、マスターバッチまたは予備濃縮物(preconcentrate)の形態で作製され、これが後に、半製品または最終製品の製造において純粋なポリエステルおよびポリオレフィンと、任意選択押出成形機サイドストリーム計量供給(side-stream metering)によって混合されるようなものであることが好ましい。マスターバッチ中の金属塩有機配位子錯体の含有量は、マトリックス材料との適合性、意図される機能化の程度、および化合物中での所望の最終濃度によって決定される。最大で20質量%の金属塩有機配位子錯体の濃度まで予備濃縮物を作製することが可能である。あらゆる場合に使用可能なマスターバッチ配合物の好ましい金属イオン濃度は、亜鉛含有量10,000ppmである。

0040

ポリエステルの機能化に向けて、例えば10,000ppmの亜鉛(1質量%の亜鉛に相当する)の亜鉛イオン濃度を有するマスターバッチ形態の活性物質濃縮物を作製するために、亜鉛イオン含有金属塩有機配位子錯化合物が製造される場合、無水亜鉛塩有機配位子錯化合物が押出成形法で使用されることに厳重な注意が払われなければならない。ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートは、通常、ポリマー分解なしに繊維に紡糸され、0.001質量%水分(10ppm)未満の残留水分含量を有する。例えば、硫酸亜鉛七水和物の使用によって製造され、ポリブチレンテレフタレートで溶融押出によってマスターバッチに加工された亜鉛有機配位子錯化合物は、かなりのポリマー分解過程をもたらすことがわかった。これは、蓄積された結晶水に起因する可能性があり、その結晶水は亜鉛塩七水和物において、10,000ppmの亜鉛イオン濃度が得られるように、その塩では37質量%の含有量で存在し、混合物では14質量%で存在し、成形組成物に約500ppmの水分をもたらし、最終的にかなりのポリエステルマトリックスの分解を引き起こす。他方では、無水硫酸亜鉛または一水和物が亜鉛塩有機配位子錯化合物の配合に使用される場合、押出過程の加水分解ポリマー分解の問題は起こらない。実験の試験データを表5に示す。

0041

0042

硫酸亜鉛七水和物で機能化されたマスターバッチPET2は、かなりのポリマー分解を示し、その材料はポリエステルマルチフィラメントの製造に安定的に使用することができない。

0043

その問題は、本明細書において、硫酸亜鉛をベースとする亜鉛塩有機配位子錯化合物の合成では、七水和物はエタノール溶液中でその場で(in situ)脱水され、そうして一水和物に変換され、その形態で硫酸亜鉛有機配位子錯体として使用され、もはやさらなるポリマーダメージを引き起こさないことにより解決した(PET3)。

0044

本発明によるその場(in situ)生物活性またはその場(in situ)殺生物、とりわけその場(in situ)抗菌性機能性ポリエステルまたはポリオレフィン組成物および機能性成形物ならびにそれらから既知の方法で製造される製品は、芳香族および/または脂肪族ポリエステルまたはポリオレフィンからなる。とりわけ、限定されないが、それらは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリグリコライドPGA)、ポリラクチドPLA)、ポリヒドロキシアルカノエートPHAPHB)、芳香族および/または脂肪族ポリエステルおよびポリオレフィン共重合体ならびにポリエステルとポリオレフィンおよびコポリエステルとポリオレフィン混合物ならびに/または熱可塑性エラストマー、とりわけ、限定されないがエステルをベースとするものを含む。くわえて、熱硬化性ポリエステル成形組成物は、本発明に従って機能化することができる。先行技術に対応する加工および製造過程の結果として、限定されないが、モノフィラメント、マルチフィラメント、および/または繊維、さらにこれに基づいて、それらに由来するフロック繊維および製品が形成される。フィルム、射出成形部品およびそれに基づく他の製品が製造でき、またはその場(in situ)生物活性またはその場(in situ)殺生物性、とりわけ本発明による抗菌性のその場(in situ)機能性ポリマー組成物は、対応する既知の用途に使用される。このように工業的に製造されたすべての製品および派生製品または工業的に利用されている用途はそれぞれ、結果として生じる生物活性または殺生物性、特に抗菌活性の本質的に長期の持続性および本質的に高い効率を特徴とする。生物活性の効力は、ポリマー組成物中の亜鉛イオンの濃度および成形物の設計を通して調節することができる。かくして、作用機序、放出速度、および作用の持続期間は、二成分繊維の製造を通して、亜鉛イオンならびに繊維およびフィラメントを含むポリマー成形組成物のドーピングのレベルによって調節することができる。したがって、例えば芯鞘繊維では、亜鉛塩−2−オキサゾリン錯体が二成分繊維の鞘部または芯部に位置するかどうかにかかわらず、亜鉛の抗菌作用が常に検出されうる。ドーピングが鞘部で行われる場合、活性物質の放出はより速くかつより高いレベルで行われ、芯部のドーピングの場合、活性物質の放出はより遅くなるが、より長い期間にわたる。

0045

くわえて、本発明に従って製造されたその場(in situ)生物活性またはその場(in situ)殺細胞性、とりわけその場(in situ)抗菌性機能性ポリエステルおよびポリオレフィン組成物の使用および対応する適用で得られた製品は、顕著な環境適合性および皮膚適合性、ならびに極めて低い細胞毒性および固有の生物活性を特徴とし、とりわけ固有の抗菌作用は、いずれの種類の微生物抵抗性を生じないので長期間持続する。

0046

実施例1
ラウリン酸−(2−オキサゾリン)−Zn(II)硫酸塩錯体(Zn(II)−12S)
有機配位子をラウリン酸からエステル化工程を経て生成し、続いてエタノールアミンアミノ分解した後、以下のように触媒の作用下で脱水閉環反応を行った。

0047

100gのラウリン酸を600mlのメタノールと20mlの濃塩酸と混ぜ、還流下で3時間煮沸させた。メタノールの大半を留去し、冷却後に有機相を分離した。粗エステル氷水で3回洗浄し、乾燥させ、真空下で分別した。0.1mbarの真空下で100〜120℃で生成物を集めた。
収率:94%、液体鹸化価:262.5(理論値261.7)

0048

まず水和水を含有する硫酸亜鉛七水和物10gを30mlの乾燥エタノールに溶かし、この混合物を10分間穏やかに沸騰させておくことによってラウリン酸−(2−オキサゾリン)−Zn(II)硫酸塩錯体を撹拌装置で得た。このようにして、七水和物を配位子交換によって脱水し、それによって一水和物を形成させた。脱水過程は、エタノール混合物から液相を取り出し、白色の硫酸銅を添加した後に脱水水の存在を試験することによってモニターすることができた。青色の着色がもはや見られないならば、硫酸亜鉛一水和物が存在する。これをポンプ濾過し、75℃で乾燥させた。

0049

錯体形成については、2.85gの硫酸亜鉛一水和物を乾燥エタノールに入れ、これを50mlの乾燥エタノール中の5.0gのラウリン酸配位子の溶液に滴下して加えた。撹拌すると白色の沈殿物が形成し、その後混合物を室温でさらに2日間撹拌した。ポンプで濾過し、乾燥させることによって錯体を得た。
収量:5〜6g
元素分析:C H N Zn
理論値:54.9 8.9 4.6 10.7
実測値:52.9 8.6 4.0 11.0
配位子比:2:1
炭素−亜鉛比:4.8:1

0050

次の例はポリオレフィンの機能化に特に適している。

0051

実施例2
「ベヘン酸−(2−オキサゾリン)−Zn(II)酢酸塩錯体(Zn(II)−22Ac)
ベヘン酸からの有機配位子は、100gのベヘン酸を800mlのメタノールおよび45mlの濃HClと混ぜ、N2下において3時間還流下に保つことによって実施例1と同様に調製し、次いで混合物を熱いままビーカーに移し、撹拌しながらゆっくりと冷却した。この間に、粗エステルが粒状の形態で得られた。これを濾過し、150mlの水に加え、この混合物を5%K2CO3溶液で中和した。固体生成物を再びポンプで濾過し、200mlのアセトンから再結晶化した。エステルは冷蔵庫で細かい沈殿物として一晩で結晶化し、ポンプで濾過し、40℃にて真空下で乾燥させた。
収率:96%融点:52〜54℃
鹸化価:154.7

0052

有機配位子は、140〜175℃のN2雰囲気下で、142gのベヘン酸メチル、61gのエタノールアミン、および1.4gのブタン酸チタン(IV)をゆっくりと加熱することによって調製し、メタノールをその過程の間に留去した。その後、過剰のエタノールアミンを、冷却器内の温度が低下するまで、減圧下、最初は400mbarで、次いで20mbarで除去した。次に、粗オキサゾリンを真空下で蒸留した。0.038mbarの真空下で、押出口温度205〜245℃で生成物を取り出した。
収量:105g(48%)融点:57℃
純度:85〜92%

0053

酢酸亜鉛有機配位子錯体を、ベヘン酸由来の有機配位子を酢酸亜鉛(II)と反応させることによって得た。まず攪拌装置中で、水和水を含有する酢酸亜鉛(II)二水和物10gを30mlの乾燥エタノールに溶かした。この混合物を7分間穏やかに沸騰した状態に保った。この間、二水和物は配位子交換によって脱水され、一水和物が形成された。脱水過程は、エタノール混合物から液相を取り出し、白色の硫酸銅を加えた後に脱水水の存在を調べることによってモニターすることができた。青色がもはや見られない場合には、硫酸亜鉛一水和物が存在する。これをポンプで濾過し、75℃で乾燥させた。

0054

錯体形成のために、1.8gの酢酸亜鉛(II)一水和物を乾燥エタノールに入れ、それに、100mlの乾燥エタノール中の7.3gのベヘン酸由来有機配位子の溶液を滴下して加えた。混合物をさらに撹拌し、2日後に錯体を沈殿物として得て、それをポンプで濾過し、乾燥させた。
収量:4〜5g
元素分析:C H N Zn
理論値:68.3 11.0 3.0 7.1
実測値:68.1 11.3 3.0 6.4
配位子比:2:1
炭素−亜鉛比:9.7:1

0055

実施例3
Haake Rheomex(登録商標)PTW16/25p二軸スクリュー押出機で120分−1の回転速度にて、マスターバッチを、Invista社のホモポリマーポリエステル4048および亜鉛塩有機配位子オキサゾリン錯体から270℃で製造した。
変形A−1250ppmのZnを含むヨウ化亜鉛−ラウリン酸錯体
変形B−1000ppmのZnを含む硫酸亜鉛−ベヘン酸錯体
変形C−1000ppmのZnを含む酢酸亜鉛−ベヘン酸錯体

0056

実施例4
溶解紡糸機において、比較試料(PET1)としてPET4048を添加剤なしで混合するか、またはそれぞれのマスターバッチをポリエステル顆粒4048と混合して、以下の組成物を含む紡糸溶融物を形成した。
PET2−マスターバッチA、50ppm Zn2+
PET3−マスターバッチA、100ppm Zn2+
PET4−マスターバッチB、50ppm Zn2+
PET5−マスターバッチB、100ppm Zn2+
PET6−マスターバッチC、50ppm Zn2+
PET7−マスターバッチC、100ppm Zn2+

0057

溶融物を、24穴紡糸口金をもつ紡糸口金パックを介して、繊度が250dtexの繊維に紡糸し、スプールに取っておいた。

0058

実施例5
紡糸機スプールからの糸を1:3のストレッチ比で引き伸ばしてPOYスムース糸(POY smooth yarn)を得て、糸パラメーターを決定した(表3aを参照されたい)。

0059

0060

引張り伸びは比較試料と比べてすべての試料で増加し、最大で比較試料の150%まで増加することがわかった。引張強さおよび縦弾性係数はすべての試料で減少し、試料5では引張強さが比較試料値の76%に、縦弾性係数が89%に低下した。

実施例

0061

実施例6
実験8〜10で製造された繊維を抗菌活性に関して試験した。表3の結果を参照されたい。100ppmのZn2+のヨウ化亜鉛−ラウリン酸錯体が最も強い抗菌作用を示し、100ppmのZn2+の硫酸亜鉛−ベヘン酸錯体がその次に強い抗菌作用を示すことがわかった。Zn2+含有量が50ppmのヨウ化亜鉛−ラウリン酸および硫酸亜鉛−ベヘン酸錯体もやはり非常に強い抗菌作用を示した。酢酸亜鉛−ベヘン酸錯体は両亜鉛イオン濃度において、やはり有意な抗菌作用を示した。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

この 技術と関連性が強い技術

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い法人

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い人物

該当するデータがありません

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ