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課題・解決手段

本明細書の実施形態は、フラビウイルスを安定化するための組成物および方法に関する。ある実施形態では、本明細書で開示された組成物および方法は、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルス(例えば、全生)フラビウイルスを安定化することに関する。他の実施形態は、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの分解を低減するための組成物および方法に関する。他の実施形態は、製造、保管加速保管、および輸送中の弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの安定化を延長するための向上された製剤に関する。さらなる他の実施形態は、可搬性の応用および方法のためのキットにおける、本明細書で開示された組成物の使用に関する。

概要

背景

[0003]ワクチンおよびワクチン製剤は、ウイルスにより引き起こされるものなど、幅広く様々な疾患の有害効果からヒトおよび動物を保護するために重要であることが示されている。ウイルスワクチンの最も成功した予防技術の1つは、弱体化または弱毒化されたウイルス株(「弱毒化生ウイルス」)で動物またはヒトを免疫することである。免疫原性組成物の一部である適切に弱毒化されたウイルス株は、免疫後の複製が限定的であり、したがって疾患を生じさせない。しかしながら、弱毒化ウイルスの限定的なウイルス複製は、ウイルス抗原の十分なレパートリー発現し、ウイルスに対する強力で持続的な免疫応答を生成するのに十分である。したがって、免疫された対象は、そのウイルスの病原性株とのその後接触時に、疾患を発症する可能性が低減される。こうした弱毒化生ウイルスワクチンは、公衆衛生で使用されるものの中で最も成功したワクチンである。

[0004]弱毒化生ウイルスワクチンは、有効であるためには、免疫後に複製可能でなければならず、例えば、正確な用量濃度が対象に送達されるようにするために、ウイルスそれ自体が、対象への投与前の調製ならびに輸送中の分解から保護されなければならない。幾つかのワクチンは、極端な温度に影響を受けやすく、過度の熱または偶発的な凍結はいずれも、ワクチンを不活化する場合がある。この「コールドチェーン」を流通全体にわたって維持することは、発展途上国では特に困難である。したがって、ワクチンの製造、ならびに製剤の輸送および配送を向上させるために、既存および新開発の弱毒化生ウイルスおよび生ウイルスの安定性両方とも向上させる必要性が依然として存在する。

概要

本明細書の実施形態は、フラビウイルスを安定化するための組成物および方法に関する。ある実施形態では、本明細書で開示された組成物および方法は、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルス(例えば、全生)フラビウイルスを安定化することに関する。他の実施形態は、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの分解を低減するための組成物および方法に関する。他の実施形態は、製造、保管加速保管、および輸送中の弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの安定化を延長するための向上された製剤に関する。さらなる他の実施形態は、可搬性の応用および方法のためのキットにおける、本明細書で開示された組成物の使用に関する。

目的

ウイルスワクチンの最も成功した予防技術の1つは、弱体化または弱毒化されたウイルス株(「弱毒化生ウイルス」)で動物またはヒトを免疫することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

1つまたは複数の生フラビウイルストレハロースおよびスクロースの少なくとも1つ、および尿素を含み、前記1つまたは複数の生フラビウイルスを安定化するフラビウイルス組成物

請求項2

基本バッファをさらに含み、前記基本バッファが、リン酸緩衝生理食塩水PBS)、HEPESバッファヒスチジンバッファ、またはTrisバッファを含む、請求項1に記載のフラビウイルス組成物。

請求項3

塩化ナトリウム(NaCl)、リン酸ナトリウム(Na2HPO4)、塩化カリウム(KCl)、またはリン酸カリウム(KH2PO4)を含む少なくとも1つの塩を含む、請求項1または2に記載のフラビウイルス組成物。

請求項4

前記少なくとも1つの塩が、10mM〜200mMの濃度のNaClを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項5

マンニトールをさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項6

1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項7

前記1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が、メチオニンアルギニンアラニン、またはそれらの組合せを含む、請求項6に記載のフラビウイルス組成物。

請求項8

前記1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)を含む、請求項6に記載のフラビウイルス組成物。

請求項9

前記1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が、アラニンおよびメチオニンを含む、請求項6または7に記載のフラビウイルス組成物。

請求項10

血清アルブミンデキストランポリオール重合体、またはゼラチンを含むタンパク質作用剤をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項11

前記1つまたは複数の生フラビウイルスが、デングウイルス西ナイルウイルスダニ媒介性脳炎ウイルス黄熱病ウイルス日本脳炎ウイルス、クンジンウイルスセントルイス脳炎ウイルスマリーバレー脳炎ウイルス、ジカウイルス、またはそれらの任意の関連フラビウイルスからなる群から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項12

前記1つまたは複数の生フラビウイルスが、弱毒化生フラビウイルスを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項13

前記1つまたは複数の生フラビウイルスが、デングウイルスを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項14

血清アルブミンが、組換え血清アルブミン天然アルブミンヒト血清アルブミンウシ血清アルブミン、またはアルブミン様作用剤を含む、請求項10に記載のフラビウイルス組成物。

請求項15

塩化マグネシウム(MgCl2)を含まない、請求項1〜14のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項16

前記1つまたは複数のタンパク質作用剤が、0.05%から1.0%(w/v)までの濃度を有する、請求項10または15に記載のフラビウイルス組成物。

請求項17

トレハロースおよびスクロース、またはトレハロースおよびスクロースの組合せが、0.5%から15.0%(w/v)までの範囲の濃度で前記組成物中に存在する、請求項1〜16のいずれか一項に記載にフラビウイルス組成物。

請求項18

トレハロースおよびスクロース、またはトレハロースおよびスクロースの組合せが、10.0%(w/v)未満の濃度で前記組成物中に存在する、請求項1〜16のいずれか一項に記載にフラビウイルス組成物。

請求項19

前記1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が、1.0mMから25.0mMまでの範囲の濃度で前記組成物中に存在する、請求項6〜18のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項20

前記組成物中の尿素濃度が、0.01%から1.0%(w/v)までである、請求項1〜19のいずれか一項に記載のフラビウイルス組成物。

請求項21

HSA、マンニトール、アラニン、メチオニン、およびMSGをさらに含む、請求項14に記載のフラビウイルス組成物。

請求項22

HSA濃度が、0.05%から0.5%(w/v)まであり、スクロース、トレハロース、またはスクロースおよびトレハロースの組合せの濃度が、0.5%から15.0%(w/v)まであり、マンニトール濃度が、1.0%から15.0%(w/v)まであり、アラニン濃度が5.0mMから25.0mMまでであり、メチオニン濃度が1.0mMから5.0mMまでであり、MSG濃度が、1.0mMから20mMまでであり、尿素濃度が、0.01%から0.5%(w/v)まである、請求項21に記載のフラビウイルス組成物。

請求項23

HSA、スクロース、およびアラニンを含む、請求項14に記載のフラビウイルス組成物。

請求項24

HSA濃度が、0.05%から0.5%(w/v)まであり、スクロース濃度が、0.5%から10.0%(w/v)まであり、アラニン濃度が、5.0mMから25.0mMまでであり、尿素濃度が、0.01%から0.5%(w/v)まである、請求項23に記載のフラビウイルス組成物。

請求項25

HSA、スクロース、メチオニン、および尿素を含む、請求項14に記載のフラビウイルス組成物。

請求項26

HSA濃度が、0.05%から0.5%(w/v)まであり、スクロース濃度が、0.5%から15.0%(w/v)まであり、メチオニン濃度が、1.0mMから5.0mMまでであり、尿素濃度が、0.01%から0.5%(w/v)まである、請求項25に記載のフラビウイルス組成物。

請求項27

HSA、アルギニン、および尿素を含む、請求項14に記載のフラビウイルス組成物。

請求項28

HSA濃度が、0.05%から0.5%(w/v)まであり、スクロース、トレハロース、またはスクロースおよびトレハロースの組合せの濃度が、0.5%から15.0%(w/v)まであり、アルギニン濃度が、1.0mMから20.0mMまでであり、尿素濃度が、0.1%から0.3%(w/v)まである、請求項27に記載のフラビウイルス組成物。

請求項29

HSA、MSG、および尿素を含む、請求項14に記載のフラビウイルス組成物。

請求項30

HSA濃度が、0.05%から0.5%(w/v)まであり、トレハロース濃度が、0.5%から15.0%(w/v)まであり、MSG濃度が、1.0mMから20.0mMまでであり、尿素濃度が、0.01%から0.5%(w/v)まである、請求項29に記載のフラビウイルス組成物。

請求項31

1つまたは複数の生フラビウイルス、トレハロースおよびスクロースの少なくとも1つ、およびマンニトールまたはMSGの少なくとも1つを含み、前記1つまたは複数の生フラビウイルスを安定化するフラビウイルス組成物。

請求項32

基本バッファをさらに含み、前記基本バッファが、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、HEPESバッファ、ヒスチジンバッファ、またはTrisバッファを含む、請求項31に記載のフラビウイルス組成物。

請求項33

1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体をさらに含む、請求項31または32に記載のフラビウイルス組成物。

請求項34

前記1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が、メチオニン、アルギニン、アラニン、またはそれらの組合せを含む、請求項33に記載のフラビウイルス組成物。

請求項35

スクロース、メチオニン、アラニン、およびMSGを含む、請求項33に記載のフラビウイルス組成物。

請求項36

生フラビウイルスを安定化するための方法であって、1つまたは複数の生フラビウイルスを、トレハロースおよびスクロースの少なくとも1つ、および尿素を含む組成物と組み合わせることを含み、前記組成物が、前記1つまたは複数の生フラビウイルスを安定化する方法。

請求項37

前記1つまたは複数の生フラビウイルスが、デングウイルス、西ナイルウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、黄熱病ウイルス、日本脳炎ウイルス、クンジンウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、マリーバレー脳炎ウイルス、ジカウイルス、またはそれらの任意の関連ウイルスからなる群から選択される、請求項36に記載の方法。

請求項38

前記1つまたは複数の生フラビウイルスが、デングウイルスを含む、請求項37に記載の方法。

請求項39

フラビウイルス組成物が凍結乾燥される、請求項36〜38のいずれか一項に記載の方法。

請求項40

凍結乾燥されたフラビウイルス組成物が、25℃で長期間保管される、請求項36〜39のいずれか一項に記載の方法。

請求項41

前記組成物を免疫原性組成物の一部として対象に投与する前に、前記組成物を部分的にまたは完全に再水和することをさらに含む、請求項39または40に記載の方法。

請求項42

バッファをさらに含む、請求項36〜38のいずれか一項に記載に方法。

請求項43

血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、ウシ血清アルブミン(BSA)、組換え血清アルブミン、ウシ血清、ゼラチン、デキストラン、ポリオール重合体、またはそれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数のタンパク質作用剤をさらに含む、請求項36に記載の方法。

請求項44

1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体をさらに含む、請求項36〜43のいずれか一項に記載の方法。

請求項45

前記1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が、アラニン、アルギニン、メチオニン、MSG、またはそれらの組合せからなる群から選択される、請求項44に記載の方法。

請求項46

前記組成物中の尿素が、0.01%から0.5%(w/v)までの範囲の濃度で前記組成物中に存在する、請求項36〜45のいずれか一項に記載の方法。

請求項47

生フラビウイルスを安定化するためのキットであって、請求項1〜35のいずれか一項に記載の組成物、および少なくとも1つの容器を含むキット。

技術分野

0001

[0002]本明細書の実施形態は、フラビウイルスを安定化するための組成物および方法に関する。ある実施形態では、本明細書で開示された組成物および方法は、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルス(例えば、全生)フラビウイルスを安定化することに関する。他の実施形態は、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの分解を低減するための組成物および方法に関する。他の実施形態は、製造、保管加速保管、輸送、および配送中の、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの安定化を延長するための向上された製剤に関する。さらなる他の実施形態は、可搬性の応用および投与方法のためのキットにおける、本明細書で開示された組成物の使用に関する。

背景技術

0002

[0003]ワクチンおよびワクチン製剤は、ウイルスにより引き起こされるものなど、幅広く様々な疾患の有害効果からヒトおよび動物を保護するために重要であることが示されている。ウイルスワクチンの最も成功した予防技術の1つは、弱体化または弱毒化されたウイルス株(「弱毒化生ウイルス」)で動物またはヒトを免疫することである。免疫原性組成物の一部である適切に弱毒化されたウイルス株は、免疫後の複製が限定的であり、したがって疾患を生じさせない。しかしながら、弱毒化ウイルスの限定的なウイルス複製は、ウイルス抗原の十分なレパートリー発現し、ウイルスに対する強力で持続的な免疫応答を生成するのに十分である。したがって、免疫された対象は、そのウイルスの病原性株とのその後接触時に、疾患を発症する可能性が低減される。こうした弱毒化生ウイルスワクチンは、公衆衛生で使用されるものの中で最も成功したワクチンである。

0003

[0004]弱毒化生ウイルスワクチンは、有効であるためには、免疫後に複製可能でなければならず、例えば、正確な用量濃度が対象に送達されるようにするために、ウイルスそれ自体が、対象への投与前の調製ならびに輸送中の分解から保護されなければならない。幾つかのワクチンは、極端な温度に影響を受けやすく、過度の熱または偶発的な凍結はいずれも、ワクチンを不活化する場合がある。この「コールドチェーン」を流通全体にわたって維持することは、発展途上国では特に困難である。したがって、ワクチンの製造、ならびに製剤の輸送および配送を向上させるために、既存および新開発の弱毒化生ウイルスおよび生ウイルスの安定性両方とも向上させる必要性が依然として存在する。

0004

[0005]本明細書の実施形態は、生フラビウイルスを安定化するための組成物および方法に関する。ある実施形態では、本明細書で開示された組成物および方法は、弱毒化または非弱毒化全生フラビウイルスを安定化することに関する。他の実施形態は、弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの分解を低減するための組成物および方法に関する。さらに他の実施形態は、製造(例えば、ワクチンまたは抗ウイルス治療剤)、保管、輸送、および対象への投与中の弱毒化または非弱毒化生フラビウイルスの安定化を延長するための向上された製剤に関する。さらなる他の実施形態は、可搬性の応用および方法のためのキットにおける、本明細書で開示された組成物または製剤の使用に関する。

0005

[0006]本明細書の実施形態は、1つまたは複数の生フラビウイルス、1つまたは複数の炭水化物作用剤、および1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体を含んでいてもよい、生ウイルスを安定化するための製剤に関する。これら実施形態によると、本明細書で使用される製剤は、生フラビウイルスを安定化する。他の実施形態では、本明細書で使用される製剤は、商業的使用のための生フラビウイルスを安定化する。

0006

[0007]ある実施形態では、本明細書で開示された製剤としては、これらに限定されないが、フラビウイルスを安定化するための製剤が挙げられる。フラビウイルスとしては、これらに限定されないが、デングウイルス西ナイルウイルスダニ媒介性脳炎ウイルス黄熱病ウイルス日本脳炎ウイルス、クンジンウイルス、セントルイス脳炎ウイルスマリーバレー脳炎ウイルス、ジカウイルス、またはそれらの任意の関連ウイルスを挙げることができる。

0007

[0008]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された製剤は、バッファをさらに含んでいてもよい。これら実施形態によると、バッファとしては、これらに限定されないが、リン酸緩衝生理食塩水PBS)、TRISバッファ、またはHEPESバッファなどを挙げることができる。これら実施形態によると、バッファは、塩化ナトリウム(NaCl)、リン酸一ナトリウムおよび/またはリン酸二ナトリウム(Na2HPO4)、塩化カリウム(KCl)、およびリン酸カリウム(KH2PO4)の少なくとも1つの塩を含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、本明細書で開示された製剤のバッファは、約10.0mM〜約200.0mMの濃度を有する塩化ナトリウム(NaCl)を含んでいてもよい。他の実施形態では、生または弱毒化生フラビウイルスを安定化するための製剤は、塩化マグネシウム(MgCl2)を含んでいない。

0008

[0009]ある実施形態では、本明細書で開示された製剤は、1つまたは複数のタンパク質作用剤をさらに含んでいてもよい。これら実施形態によると、1つまたは複数のタンパク質作用剤としては、これらに限定されないが、アルブミンゼラチン、および/またはデキストランを挙げることができる。例えば、アルブミンとしては、これらに限定されないが、組換えアルブミン天然アルブミンヒト血清アルブミンHSA)、組換えヒト血清アルブミン(rHSA)、天然ヒト血清アルブミン(nHSA)、またはアルブミン様作用剤を挙げることができる。他の実施形態では、組成物中の1つまたは複数のタンパク質作用剤としては、これらに限定されないが、任意の血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、ウシ血清アルブミンBSA)、任意の同等の哺乳動物血清、ゼラチン、デキストラン、ポリオール重合体、またはそれらの組合せを挙げることができる。これら実施形態によると、本明細書で開示された製剤中の1つまたは複数のタンパク質作用剤は、約0.01%〜約2.0%(w/v)の濃度を有するヒト血清アルブミンまたは組換えアルブミンなどのアルブミンを含んでいてもよい。1つの実施形態では、本明細書で開示された製剤は、約0.01%〜約2.0%(w/v)の濃度を有するヒト血清アルブミン(HSA)を含んでいてもよい。

0009

[0010]他の実施形態では、本明細書で開示された製剤中の1つまたは複数の炭水化物作用剤としては、これらに限定されないが、トレハロース(例えば、D−トレハロース脱水物)、ガラクトースフルクトースラクトーススクロースキトサンマンニトール、またはそれらの組合せを挙げることができる。これら実施形態によると、1つまたは複数の炭水化物作用剤濃度は、約0.5%から約15.0%(w/v)までであってもよい。ある実施形態では、本明細書で開示された製剤中の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、トレハロースおよび/またはスクロースを含んでいてもよい。他の実施形態では、本明細書で開示された製剤中の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、トレハロースおよびスクロースの少なくとも1つと組み合わせてマンニトールを含んでいてもよい。他の実施形態では、本明細書で開示された製剤中の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、トレハロースおよびスクロースの両方と組み合わせてマンニトールを含んでいてもよい。ある実施形態では、本明細書で開示された製剤は、ソルビトールを含んでいない。他の実施形態では、本明細書で開示された幾つかの製剤は、ポロキサマー407または他のポロキサマーを含んでいない。

0010

[0011]幾つかの実施形態では、例えば、段落[0004]〜[0010]のいずれかに記載のものよると、製剤中の1つまたは複数のアミノ酸としては、これらに限定されないが、アラニンアルギニンメチオニン、またはそれらの組合せを挙げることができる。ある実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸としては、アミノ酸誘導体またはその塩を挙げることができる。さらに他の実施形態では、アミノ酸誘導体としては、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)またはグルタミン酸カリウムを挙げることができる。ある実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体は、約0.5mM〜約150.0mMの濃度で製剤中に存在する。

0011

[0012]幾つかの実施形態では、段落[0004]〜[0011]のいずれかに記載のものなど、本明細書で開示された製剤は、1つまたは複数の浸透圧調節物質を含んでいてもよい。これら実施形態によると、1つまたは複数の浸透圧調節物質としては、尿素(例えば、カルバミド)または他の代用可能な作用剤、例えばカプロラクタム、PEG400、またはPEG600を挙げることができる。これら実施形態によると、1つまたは複数の浸透圧調節物質濃度(例えば、尿素)は、約0.01%〜約0.5%(w/v)であってもよい。

0012

[0013]ある実施形態では、本明細書で開示された製剤は、バッファおよび尿素に、スクロースおよび/またはトレハロースを含んでいてもよい。他の実施形態では、製剤は、1つまたは複数のアミノ酸をさらに含んでいてもよい。ある実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸は、アラニンおよびメチオニンの少なくとも1つを含んでいてもよい。これら実施形態によると、これら製剤は、マンニトールおよびMSGの少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。ある実施形態では、製剤は、尿素またはアミノ酸を含まないバッファ中にトレハロースおよびマンニトールを含んでいてもよい。これら実施形態によると、バッファは、PBS(または、TRIS、HEPES、もしくは他の好適なバッファ)、NaCl、およびアルブミン(例えば、HSA)を含んでいてもよい。

0013

[0014]幾つかの実施形態では、段落[0004]〜[0013]のいずれかに記載のものなど、製剤は、基本バッファ、スクロース、アルブミン、マンニトール、アラニン、メチオニン、MSG、および/または尿素を任意の組合せで含んでいてもよい。これら実施形態によると、ある製剤は、約0.01%〜約2.0%(w/v)の濃度の有する組換えHSA、約1.0%〜約15.0%(w/v)の濃度の有するスクロース濃度、約0.1%〜約15.0%(w/v)の濃度を有するマンニトール濃度、約0.5mM〜約100mMの濃度を有するアラニン、約1.0mM〜5.0mMの濃度を有するメチオニン濃度、約1.0mM〜約50.0mMの濃度を有するMSG濃度、および約0.05%〜約1.0%(w/v)の濃度を有する尿素濃度を含んでいてもよい。

0014

[0015]幾つかの実施形態では、本明細書で企図された製剤は、基本バッファ、マンニトール、アラニン、メチオニン、MSG、および尿素中に、組換えアルブミンもしくはHSA、トレハロース、および/またはスクロースを含んでいてもよい。

0015

[0016]幾つかの実施形態では、段落[0004]〜[0015]のいずれかに記載のものなど、組換えHSA濃度は、約0.01%〜約2.0%(w/v)であってもよく、トレハロース濃度は、約1.0%〜約10.0%(w/v)であってもよく、スクロース濃度は、約1.0%〜約15.0%(w/v)であってもよく、マンニトール濃度は、約0.1%〜約15.0%(w/v)であってもよく、アラニンは、約0.5mM〜約100mMであってもよく、メチオニン濃度は、約1.0mM〜5.0mMであってもよく、MSG濃度は、約5.0mM〜約100.0mMであってもよく、尿素濃度は、約0.05%〜約1.0%(w/v)であってもよい。

0016

[0017]幾つかの実施形態では、段落[0004]〜[0016]のいずれかに記載のものなど、製剤は、組換えHSA、スクロース、アラニン、および尿素を含んでいてもよい。他の実施形態では、組換えHSA濃度は、約0.01%〜約0.2%であってもよく、スクロースは、約1.0%〜約15.0%(w/v)の濃度であってもよく、アラニンは、約0.5mM〜約100mMであってもよく、尿素濃度は、約0.05%〜約1.0%(w/v)であってもよい。この段落[0017]に関するある実施形態では、スクロースは、約1.0%〜約10%(w/v)の濃度のトレハロースと置換することができる。

0017

[0018]幾つかの実施形態では、1つまたは複数の生フラビウイルスの安定化は、これら作用剤の1つまたは複数を含まない組成物と比較して、凍結時の、フリーズドライ時の、冷蔵温度での、室温での、および約25℃での、1つまたは複数の生フラビウイルスの損失を低減することまたは分解を低減することを含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、本明細書で企図されているような1つまたは複数の生フラビウイルスの安定化は、生または弱毒化生フラビウイルスの損失または分解の10%、20%、30%、40%、または50%以上の低減を得ることを含んでいてもよい。

0018

[0019]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された方法は、生フラビウイルスを含む製剤を部分的にまたは完全に脱水することを含んでいてもよい。他の実施形態では、方法は、免疫原性組成物(例えば、ワクチン組成物)の一部として対象に投与する前に、生または弱毒化生フラビウイルスを含む製剤を部分的にまたは完全に再水和することを含んでいてもよい。さらに他の実施形態では、方法は、本明細書で開示された生または弱毒化生フラビウイルス組成物を凍結することを含んでいてもよい。

0019

[0020]他の実施形態は、生または弱毒化生フラビウイルスを安定化するためのキットに関する。これら実施形態によると、キットは、本明細書で開示された任意の組成物または製剤、および少なくとも1つの容器を含んでいてもよい。

0020

[0021]ある実施形態は、本明細書で開示された弱毒化生フラビウイルス組成物、およびフラビウイルスの1つまたは複数により引き起こされる感染症または疾患などの医学的状態の発症を低減または予防することが可能な免疫原性組成物(例えば、ワクチン)の製造に関する方法に関する。ある実施形態では、1つまたは複数の弱毒化生フラビウイルスは、薬学的に許容される賦形剤または担体を含んでいてもよい医薬組成物の一部であってもよい。これら実施形態によると、医薬組成物は、対象への投与時にフラビウイルス感染により引き起こされる状態の発症を低減するために対象に投与することができ、および/または対象に投与するために調製することができる。対象は、哺乳動物、例えば、飼育動物ペット家畜、他の動物、またはヒト対象(例えば、成人若者、または小児)であってもよい。

0021

[0022]幾つかの実施形態では、組成物は、組換えHSAまたはHSA、スクロース、メチオニン、および尿素を含んでいてもよい。これら実施形態によると、組換えHSAまたはHSAは、約0.01%から約2.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、スクロースは、約0.5%から約10.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、メチオニンは、約1.0mMから約5.0mMまでの範囲の濃度を有していてもよく、尿素は、約0.05%から約0.5%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよい。他の実施形態では、組換えHSAまたはHSA、スクロース、メチオニン、および尿素を有する製剤は、約5.0mM〜約25.0mMのアラニン、約1.0%から約15%(w/v)のマンニトール、および約1.0mM〜約20.0mMのグルタミン酸一ナトリウム(MSG)の1つまたは複数をさらに含んでいてもよい。ある実施形態では、この段落[0022]の組成物は、本明細書で開示されたスクロース基本バッファ中に存在していてもよい。さらなる他の実施形態では、スクロースは、段落[0022]のこれら組成物では、トレハロースと置換することができる。

0022

[0023]他の実施形態では、組成物は、組換えHSA、スクロースおよび/またはトレハロース、アルギニン、ならびに尿素を含んでいてもよい。これら実施形態によると、組換えHSAまたはHSAは、約0.05%から約0.5%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、スクロースおよび/またはトレロースは、約0.5%から約10.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、アルギニンは、約1.0mMから約50.0mMまでの範囲の濃度を有していてもよく、尿素は、約0.01%から約0.5%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよい。

0023

[0024]他の実施形態では、組成物は、組換えHSA、スクロースおよび/またはトレハロース、MSG(グルタミン酸一ナトリウム)、ならびに尿素を含んでいてもよい。これら実施形態によると、組換えHSAまたはHSAは、約0.05%から約2.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、スクロースおよび/またはトレロースは、約0.5%から約10.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、MSGは、約1.0mMから約20.0mMまでの範囲の濃度を有していてもよく、尿素は、約0.01%から約0.5%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよい。

0024

[0025]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された組成物および方法は、1つまたは複数の生または弱毒化生フラビウイルスを、1つまたは複数の炭水化物作用剤、および1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体を含む製剤と組み合わせることを含んでいてもよい。これら方法によると、本明細書で開示された製剤は、1つまたは複数の生または弱毒化生フラビウイルスを分解から安定化することができる。本明細書で開示された製剤は、例えば、フラビウイルスの任意の血清型または株を安定化することが可能である。ある実施形態では、フラビウイルスとしては、エンベロープウイルス、例えば、デングウイルス(例えば、血清型1〜4)、黄熱病ウイルス、西ナイルウイルス、およびジカウイルスが挙げられる。

0025

[0026]以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本明細書で開示された幾つかの実施形態のある態様をさらに示すために含まれている。ある実施形態は、本明細書に示されている詳細な説明と組み合わせて、これら図面の1つまたは複数を参照すると、より良好に理解することができる。

図面の簡単な説明

0026

本明細書で開示された幾つかの実施形態による、種々の製剤中での生フラビウイルスの安定性を分析する間に実施された実験から得られたデータを示す例示的なヒストグラムプロットを表す図である。
本明細書で開示された幾つかの実施形態による、凍結乾燥前の、凍結乾燥後の、および凍結乾燥し、室温(例えば、25℃)で約5週間にわたって保管した後の、種々の製剤中での生フラビウイルスの安定性を分析する間に実施された実験から得られたデータを示す例示的な棒グラフを表す図である。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%バルク原薬(BDS容量)(塗り潰し三角)および現行用量(CTM用量)(塗り潰し四角)の両方でのlog損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%バルク原薬(BDS容量)(塗り潰し三角)および現行用量(CTM用量)(塗り潰し四角)の総log損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%BDS(塗り潰し三角)およびCTM(塗り潰し四角)の両方でのlog損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%BDS(塗り潰し三角)およびCTM(塗り潰し四角)の総log損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%BDS(塗り潰し三角)およびCTM(塗り潰し四角)の両方でのlog損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%BDS(塗り潰し三角)およびCTM(塗り潰し四角)の総log損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%BDS(塗り潰し三角)およびCTM(塗り潰し四角)の両方でのlog損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、凍結乾燥後に5週間にわたって室温(例えば、25℃)に曝した後の生フラビウイルスの安定性を試験するための種々の製剤を使用した実験のデータを表す例示的なグラフである。50%BDS(塗り潰し三角)およびCTM(塗り潰し四角)の総log損失。
7A〜7Bは、本明細書で開示された1つの実施形態における、液体形態および凍結乾燥形態両形態のフラビウイルスウイルス効力に対する、単一賦形剤(トレハロースを含む基本バッファ中での)の効果を示す例示的棒グラフを表す図である。
7C〜7Dは、本明細書で開示された1つの実施形態における、液体形態および凍結乾燥形態の両形態のフラビウイルスウイルス効力に対する、単一賦形剤(トレハロースを含む基本バッファ中での)の効果を示す例示的棒グラフを表す図である。
本明細書で開示された1つの実施形態における、液体形態および凍結乾燥形態の両形態のフラビウイルスウイルス効力に対する、単一賦形剤(スクロースを含む基本バッファ中での)の効果を示す例示的グラフを表す図である。安定性損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、液体形態および凍結乾燥形態の両形態のフラビウイルスウイルス効力に対する、単一賦形剤(スクロースを含む基本バッファ中での)の効果を示す例示的グラフを表す図である。凍結乾燥log損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、液体形態および凍結乾燥形態の両形態のフラビウイルスウイルス効力に対する、単一賦形剤および賦形剤組合せ(トレハロースを含む基本バッファ中での)の効果を示す例示的グラフを表す図である。凍結乾燥log損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、液体形態および凍結乾燥形態の両形態のフラビウイルスウイルス効力に対する、単一賦形剤および賦形剤組合せ(トレハロースを含む基本バッファ中での)の効果を示す例示的グラフを表す図である。安定性損失。
本明細書で開示された1つの実施形態における、フラビウイルス安定性およびlog損失に対する、様々な作用剤、炭水化物(例えば、トレハロースおよびスクロース)、およびマンニトール(基本バッファ中での)の効果をスクリーニングしたデータを表す例示的なグラフである。
本明細書で開示された1つの実施形態における、フラビウイルス安定性およびlog損失に対する、様々な作用剤、炭水化物(例えば、トレハロースおよびスクロース)、およびマンニトール(基本バッファ中での)の効果をスクリーニングしたデータを表す例示的なグラフである。
本明細書で開示された1つの実施形態における、フラビウイルス抗力損失に関する賦形剤スクリーニングデータセットの例示的な要約である。
本明細書で開示された1つの実施形態における、フラビウイルス抗力損失に関する賦形剤スクリーニングデータセットの例示的な要約である。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、液体、凍結乾燥(−80℃で保管)での力価のために製剤化されたフラビウイルスの実験製剤の決定的スクリーニング計画(DSD、Definitive Screening Design)設計を示す例示的な棒グラフである。輸送用試料(25℃で保管した凍結乾燥製剤)の全体的な安定性。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、液体、凍結乾燥(−80℃で保管)での力価のために製剤化されたフラビウイルスの実験製剤の決定的スクリーニング計画(DSD)設計を示す例示的な棒グラフである。輸送用の試料(25℃で保管した凍結乾燥製剤)の安定性傾向(12B)。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、液体、凍結乾燥(−80℃で保管)での力価のために製剤化されたフラビウイルスの実験製剤の決定的スクリーニング計画(DSD)設計を示す例示的な棒グラフである。輸送用の試料(25℃で保管した凍結乾燥製剤)の試験した種々の条件下でのlog低下。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、製剤設計およびウイルス力価損失に関するフラビウイルス血清型(四価免疫原性組成物中)を表す例示的な棒グラフである。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、製剤設計およびウイルス力価損失に関するフラビウイルス血清型(四価免疫原性組成物中)を表す例示的な棒グラフである。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、製剤設計およびウイルス力価損失に関するフラビウイルス血清型(四価免疫原性組成物中)を表す例示的な棒グラフである。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、凍結乾燥免疫原性製剤を冷蔵温度(例えば、4℃)で約39週間にわたって保管した際の様々なフラビウイルス(例えばデング熱−1、−2、−3、および−4)を表す例示的な折れ線グラフである。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、凍結乾燥免疫原性製剤を冷蔵温度(例えば、4℃)で約39週間にわたって保管した際の様々なフラビウイルス(例えばデング熱−1、−2、−3、および−4)を表す例示的な折れ線グラフである。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、凍結乾燥免疫原性製剤を冷蔵温度(例えば、4℃)で約39週間にわたって保管した際の様々なフラビウイルス(例えばデング熱−1、−2、−3、および−4)を表す例示的な折れ線グラフである。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、凍結乾燥免疫原性製剤を冷蔵温度(例えば、4℃)で約39週間にわたって保管した際の様々なフラビウイルス(例えばデング熱−1、−2、−3、および−4)を表す例示的な折れ線グラフである。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、フラビウイルス効力に対する種々の賦形剤組合せの効果をスクリーニングしたデータを表す例示的な棒グラフである。凍結乾燥log損失。
本明細書で開示された幾つかの実施形態における、フラビウイルス効力に対する種々の賦形剤組合せの効果をスクリーニングしたデータを表す例示的な棒グラフである。安定性log損失。

実施例

0027

定義
[0042]本明細書で使用される場合、「1つ」は、1つまたは1つよりも多くの項目、成分、または要素を意味する場合がある。

0028

[0043]本明細書で使用される場合、「約」は、プラスまたはマイナスパーセント以下を意味する。例えば、約100mMは、95mMおよび最大105mMを意味する場合がある。

0029

[0044]本明細書で使用される場合、「TDV」は、代表的なデングウイルス(例えば、弱毒化生デングウイルス血清型、TDV−1、デング−デングキメラ、デング−2骨格を有するデングキメラ(例えば、PDK−53などと少なくとも95%相同性を有するデング−2 PDK−53またはその修飾型))を指す。

0030

[0045]本明細書で使用される場合、「DMEM」は、ダルベッコ改変最少必須培地を意味する場合がある。
[0046]本明細書で使用される場合、「PBS」は、リン酸緩衝生理食塩水を意味する場合がある。

0031

[0047]本明細書で使用される場合、「FBS」は、ウシ胎仔血清を意味する場合がある。
[0048]本明細書で使用される場合、「HSA」は、ヒト血清アルブミンを意味する場合がある。

0032

[0049]本明細書で使用される場合、「Lyo」は、参照する枠組みに応じて、凍結乾燥また脱水を意味する場合がある。
[0050]本明細書で使用される場合、「対象」または「対象(複数)」としては、これらに限定されないが、ヒト(例えば、成人、若者、小児、または幼児)または哺乳動物などの哺乳動物、飼育または野生の、例えばイヌネコ、他の家庭ペット(例えば、ハムスターモルモットマウスラット)、フェレットウサギブタヤギウマウシ、他の家畜、プレーリードッグ、野生げっ歯動物、または動物園動物を挙げることができる。

0033

[0051]本明細書で使用される場合、用語「ウイルスキメラ」、「キメラウイルス」、「フラビウイルスキメラ」、および「キメラフラビウイルス」は、少なくとも2つの異なるウイルスが構築体中にあるキメラを意味し、例えば、フラビウイルスキメラの構築体は、フラビウイルスの各々に由来する非構造および構造エレメントを含むことにより表される2つの異なるフラビウイルスを有する。フラビウイルスキメラの例としては、これらに限定されないが、デングウイルス、西ナイルウイルス、日本脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、黄熱病ウイルス、ジカウイルス、およびそれらの任意の組合せを挙げることができる。例えば、デング−デング、デング−ジカ、または黄熱病/デングキメラが企図される。

0034

[0052]本明細書で使用される場合、用語「デング−デングキメラ」は、少なくとも2つの異なるデングウイルス血清型がデング−デングキメラを構成することを意味する場合がある。

0035

[0053]本明細書で使用される場合、「核酸キメラ」は、少なくとも2つの異なるウイルスに由来する核酸配列を含む本開示の構築体を意味する。例えば、本明細書で開示されたキメラフラビウイルスまたはデング−デングキメラは、核酸キメラであってもよい。

0036

[0054]本明細書で使用される場合、「生フラビウイルス」は、野生型生フラビウイルス(例えば、弱毒化生フラビウイルスの製造に使用するための)を意味する場合がある。「弱毒化生フラビウイルス」は、ウイルスの感染力が低減されているかまたはなく、増殖が低減されているか、または1つの宿主から別の宿主へと伝染する(例えば、を媒介として)ことができず、免疫原性組成物の製造に有用である形質について選択されている、突然変異を有する生フラビウイルスまたはフラビウイルスキメラなどを意味する。他の形質としては、毒性低減、安全性増加、効力増加、または増殖向上などを挙げることができる。

0037

詳細な説明
[0055]以下の節では、種々の例示的な組成物および方法が、種々の実施形態を詳述するために記載されている。当業者であれば、種々の実施形態の実施には、本明細書に概説されている具体的な詳細のすべてまたは一部さえも使用する必要はなく、むしろ、濃度、時間、および他の具体的な詳細は、日常的な実験作業により改変することができることは明白であろう。幾つかの実施形態では、周知の方法または成分は、説明に含まれていない。

0038

[0056]ある実施形態では、免疫原性またはワクチン製剤に使用される生フラビウイルスの安定性を、本明細書で開示された種々の製剤で研究した。ある実施形態では、フラビウイルス安定性を増加させて、液体の、凍結された、凍結乾燥された、部分的に凍結乾燥された、および再水和された生フラビウイルス製剤の力価損失を低減させる製剤が示されている。

0039

[0057]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された製剤としては、これらに限定されないが、フラビウイルスを安定化するための製剤を挙げることができる。フラビウイルスとしては、これらに限定されないが、デングウイルス、西ナイルウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、黄熱病ウイルス、日本脳炎ウイルス、クンジンウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、マリーバレー脳炎ウイルス、ジカウイルス、またはそれらの任意の関連ウイルスを挙げることができる。

0040

[0058]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された製剤は、バッファを含んでいてもよい。これら実施形態によると、バッファとしては、これらに限定されないが、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、ヒスチジン、TRIS、2−[4−(2−ヒドロキシエチルピペラジン−1−イル]エタンスルホン酸(HEPES)、または類似のバッファを挙げることができる。これら実施形態によると、バッファは、塩化ナトリウム(NaCl)、リン酸一ナトリウムおよび/またはリン酸二ナトリウム(Na2HPO4)、塩化カリウム(KCl)、およびリン酸カリウム(KH2PO4)、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、本明細書で開示された製剤のバッファは、約10.0mM〜約200.0mM、または約10mM〜約150mM、または約15mM〜約75mM、または約15mM〜約50mMの濃度を有する、NaCl、リン酸一ナトリウムおよび/またはリン酸二ナトリウム(Na2HPO4)、塩化カリウム(KCl)、およびリン酸カリウム(KH2PO4)、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。他の実施形態では、生フラビウイルスを安定化するための製剤は、塩化マグネシウム(MgCl2)を含んでいない。

0041

[0059]ある実施形態では、本明細書で開示された製剤は、1つまたは複数のタンパク質作用剤をさらに含んでいてもよい。これら実施形態によると、1つまたは複数のタンパク質作用剤としては、これらに限定されないが、アルブミン、ゼラチン、および/またはデキストランを挙げることができる。例えば、アルブミンとしては、これらに限定されないが、組換えアルブミン、天然アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、またはアルブミン様作用剤を挙げることができる。他の実施形態では、組成物中の1つまたは複数のタンパク質作用剤としては、これらに限定されないが、任意の血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、ウシ血清アルブミン(BSA)、任意の同等の哺乳動物血清、ゼラチン、デキストラン、ポリオール重合体、またはそれらの組合せを挙げることができる。

0042

[0060]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された製剤中の1つまたは複数のタンパク質作用剤は、約0.01%〜約2.0%(w/v)、または約0.05%〜約1.0%(w/v)、または0.05%〜約0.5%(w/v)、または0.075%〜0.2%(w/v)、または0.1%〜0.3%(w/v)の濃度を有する、ヒト血清アルブミンまたは組換えアルブミンなどのアルブミンを含んでいてもよい。これら実施形態によると、本明細書で開示された任意の製剤は、約0.01%〜約2.0%(w/v)の濃度を有するヒト血清アルブミン(HSA)を含んでいてもよい。

0043

[0061]他の実施形態では、本明細書で開示された製剤の1つまたは複数の炭水化物作用剤としては、これらに限定されないが、トレハロース、ガラクトース、フルクトース、ラクトース、スクロース、キトサン、マンニトール、またはそれらの組合せを挙げることができる。これら実施形態によると、1つまたは複数の炭水化物作用剤濃度は、約0.5%から約15.0%(w/v)まで、または約1.0%〜約10%、または約5.0%〜約8.0%であってもよい。ある実施形態では、製剤中の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、トレハロースおよび/またはスクロースを含んでいてもよい。他の実施形態では、製剤中の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、トレハロースおよびスクロースの少なくとも1つと組み合わせてマンニトールを含んでいてもよい。さらに他の実施形態では、製剤中の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、トレハロースおよびスクロースの両方と組み合わせてマンニトールを含んでいてもよい。ある実施形態では、本明細書で開示された製剤の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、10%(w/v)以下の炭水化物濃度を有する。他の実施形態では、本明細書で開示された製剤の1つまたは複数の炭水化物作用剤は、10%(w/v)未満の炭水化物濃度を有する。ある実施形態では、本明細書で開示された製剤は、ソルビトールを含んでいない。他の実施形態では、本明細書で開示された製剤は、ポロキサマー407または他のポロキサマーを含んでいない。

0044

[0062]幾つかの実施形態では、製剤中の1つまたは複数のアミノ酸としては、これらに限定されないが、アラニン、アルギニン、メチオニン、またはそれらの組合せを挙げることができる。ある実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸としては、アミノ酸誘導体またはその塩を挙げることができる。さらに他の実施形態では、アミノ酸誘導体としては、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)またはグルタミン酸カリウムを挙げることができる。ある実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの誘導体は、約0.5mM〜約150.0mM、または約0.5mM〜約100mM、または約1mM〜約50mM、または約1.0mM〜約15.0mM、または約2.5mM〜約10mMの濃度で製剤中に存在する。

0045

[0063]幾つかの実施形態では、段落[0004]〜[0011]および[0056]〜[0062]のいずれかに記載のものなど、本明細書で開示された製剤は、1つまたは複数の浸透圧調節物質を含んでいてもよい。これら実施形態によると、1つまたは複数の浸透圧調節物質としては、尿素(例えば、カルバミド)または他の代用可能な作用剤、例えば、カプロラクタム、PEG400、またはPEG600を挙げることができる。これら実施形態によると、1つまたは複数の浸透圧調節物質濃度は、約0.01%〜約1.0%(w/v)、または約0.01%〜約0.5%(w/v)、または約0.05%〜約0.5%(w/v)、または約0.075%〜約0.4%(w/v)、または約0.125%(w/v)であってもよい。

0046

[0064]ある実施形態では、本明細書で開示された製剤は、スクロースまたはトレハロース、1つまたは複数のアミノ酸、および尿素をさらに含んでいてもよい。これら実施形態によると、これら製剤は、マンニトール、MSG、および尿素の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。ある実施形態では、製剤は、好適なバッファ中のトレハロースおよびバッファ中のマンニトールを含んでいてもよい。これら実施形態によると、バッファは、PBSまたはTRISまたはHEPESまたは他の好適なバッファ、NaCl、およびアルブミン(例えば、HSA)を含んでいてもよい。ある実施形態では、バッファは、PBSまたはHEPESである。ある実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸は、アラニンおよび/またはメチオニンを含んでいてもよい。他の実施形態では、製剤は、好適なバッファおよび尿素にスクロースを含んでいてもよい。

0047

[0065]ある実施形態では、フラビウイルス製剤は、これらに限定されないが、1つまたは複数の生フラビウイルス、バッファ、1つまたは複数のアミノ酸、および1つまたは複数の炭水化物作用剤を含んでいてもよい。例えば、本明細書で開示された免疫原性組成物およびワクチン製剤は、塩およびトレハロース、スクロース、またはトレハロースおよびスクロースの組合せを含むかまたは含まない、約1.0〜30.0mMのリン酸バッファ、約1.0〜30.0のHEPESバッファ、約1.0〜30.0のヒスチジンバッファ、約1.0〜30.0のTrisバッファの濃度を有するバッファを含んでいてもよい。他の例示的な免疫原性組成物またはワクチン製剤は、約10.0〜約100mM塩化ナトリウムを有する、pHが約7.2の約1.0〜30.0mMリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含んでいてもよい。下記の表1を参照されたい。

0048

0049

[0066]他の実施形態では、製剤は、基本バッファ、スクロース、アルブミン、マンニトール、アラニン、メチオニン、MSG、および/または尿素を任意の組合せで含んでいてもよい。これら実施形態によると、ある製剤は、約0.01%〜約2.0%(w/v)または約0.05%〜約1.0%(w/v)の濃度を有する組換えHSA、約1.0%〜約15.0%(w/v)または10%(w/v)未満の濃度の有するスクロース濃度、約0.5%〜約15.0%(w/v)の濃度を有するマンニトール濃度、約0.5mM〜約100mMまたは約5.0mM〜約50mMの濃度を有するアラニン、約1.0mM〜5.0mMまたは約1.5mM〜約3.0mMの濃度を有するメチオニン濃度、約5.0mM〜約100.0mMまたは約5.0mM〜約25mMの濃度を有するMSG濃度、および約0.05%〜約1.0%(w/v)または約0.1%〜約0.5%(w/v)の濃度を有する尿素濃度を含んでいてもよい。

0050

[0067]幾つかの実施形態では、本明細書で企図された製剤は、組換えアルブミンまたはHSA、トレハロース、マンニトール、アラニン、メチオニン、MSG、および尿素を含んでいてもよい。これら実施形態によると、組換えHSA濃度は、約0.01%〜約2.0%(w/v)または約0.05%〜約1.0%(w/v)であってもよく、トレハロース濃度は、約1.0%〜約15.0%(w/v)または約2.5%〜約10%未満であってもよく、マンニトール濃度は、約0.1%〜約10.0%(w/v)であってもよく、アラニンは、約1.0mM〜約50mMまたは約5mM〜約25mMであってもよく、メチオニン濃度は、約0.05mM〜5.0mMまたは約0.1mM〜約4.0mMであってもよく、MSG濃度は、約1.0mM〜約50.0mMまたは約5.0mM〜約25.0mMであってもよく、尿素濃度は、約0.05%〜約0.5%(w/v)または約0.05〜約0.3%(w/v)であってもよい。

0051

[0068]ある実施形態では、本明細書で開示された製剤は、組換えHSA、スクロース、アラニン、および尿素を含んでいてもよい。他の実施形態では、組換えHSA濃度は、約0.01%〜約2.0%(w/v)または約0.05%〜約0.5%(w/v)であってもよく、スクロースは、約1.0%〜約10%または約5%の濃度であってもよく、アラニン濃度は、約1.0mM〜約50mMであってもよく、尿素は、約0.05%〜約0.5%(w/v)または約0.05〜約0.3%(w/v)であってもよい。

0052

[0069]幾つかの実施形態では、1つまたは複数の生フラビウイルスの安定化は、これら作用剤の1つまたは複数を含まない組成物と比較して、凍結時の、フリーズドライ時の、冷蔵温度での、室温での、および25℃での、1つまたは複数の生フラビウイルスの損失を低減することまたは分解を低減することを含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、本明細書で企図されているような1つまたは複数の生フラビウイルスの安定化は、本明細書で開示された組成物および方法により製剤化すると、生または弱毒化生フラビウイルスの10%、20%、30%、40%、または50%以上の損失低減を得ることを含んでいてもよい。

0053

[0070]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された方法は、生フラビウイルスを含む製剤を部分的にまたは完全に脱水することを含んでいてもよい。他の実施形態では、方法は、免疫原性組成物(例えば、ワクチン組成物)の一部として対象に投与する前に、生または弱毒化生フラビウイルスを含む製剤を部分的にまたは完全に再水和することを含んでいてもよい。さらに他の実施形態では、方法は、本明細書で開示された生または弱毒化生フラビウイルス組成物を凍結することを含んでいてもよい。

0054

[0071]本明細書で開示されたある実施形態は、弱毒化生フラビウイルス組成物、および本明細書で企図されたフラビウイルスの1つまたは複数により引き起こされる感染症または疾患などの医学的状態の発症を低減または予防することが可能な免疫原性組成物(例えば、ワクチン)の製造に関する方法に関する。ある実施形態では、1つまたは複数の弱毒化生フラビウイルスは、薬学的に許容される賦形剤または担体を含んでいてもよい医薬組成物の一部であってもよい。これら実施形態によると、医薬組成物は、対象への投与時に、フラビウイルス感染により引き起こされる状態の発症を低減するために、対象に投与することができ、および/または対象に投与するために調製することができる。対象は、哺乳動物、例えば、飼育動物、ペット、家畜、他の動物、またはヒト対象(例えば、成人、若者、または小児)であってもよい。

0055

[0072]幾つかの実施形態では、本明細書で開示された組成物は、組換えHSAまたはHSA、スクロース、メチオニン、および尿素を含んでいてもよい。これら実施形態によると、組換えHSAは、約0.05%から約0.5%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、スクロースは、約0.5%から約10.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、メチオニンは、約1.0mMから約5.0mMまでの範囲の濃度を有していてもよく、尿素は、約0.05%から約0.5%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよい。他の実施形態では、組換えHSAまたはHSA、スクロース、メチオニン、および尿素を有する製剤は、約5.0mM〜約25.0mMのアラニン、約1.0%から約15%(w/v)のマンニトール、および約1.0mM〜約20.0mMのグルタミン酸一ナトリウム(MSG)の1つまたは複数をさらに含んでいてもよい。ある実施形態では、この段落[0072]の組成物は、本明細書で開示されたスクロース基本バッファ中に存在していてもよい。

0056

他の実施形態では、組成物は、組換えHSA、スクロースおよび/またはトレハロース、アルギニン、ならびに尿素を含んでいてもよい。これら実施形態によると、組換えHSAまたはHSAは、約0.05%から約1.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、スクロースおよび/またはトレロースは、約0.5%から約10.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、アルギニンは、約1.0mMから約50.0mMまでの範囲の濃度を有していてもよく、尿素は、約0.01%から約0.5%(w/v)までの、または約0.05〜約0.3%(w/v)の範囲の濃度を有していてもよい。

0057

幾つかの実施形態では、組成物は、組換えHSA、スクロースおよび/またはトレハロース、MSG(グルタミン酸一ナトリウム)、ならびに尿素を含んでいてもよい。これら実施形態によると、組換えHSAまたはHSAは、約0.05%から約0.5%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、スクロースおよび/またはトレロースは、約0.5%から約15.0%(w/v)までの範囲の濃度を有していてもよく、MSGは、約1.0mMから約20.0mMまでの範囲の濃度を有していてもよく、尿素は、約0.01%から約0.5%(w/v)までの、または約0.05〜約0.3%(w/v)の範囲の濃度を有していてもよい。

0058

幾つかの実施形態では、本明細書で開示された組成物および方法は、1つまたは複数の生または弱毒化生フラビウイルスを、1つまたは複数の炭水化物作用剤、および1つまたは複数のアミノ酸またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体を含む製剤と組み合わせることを含んでいてもよい。これら方法によると、本明細書で開示された製剤は、1つまたは複数の生または弱毒化生フラビウイルスを分解から安定化することができる。本明細書で開示された製剤は、例えば、フラビウイルスの任意の血清型または株を安定化することが可能である。ある実施形態では、フラビウイルスとしては、エンベロープウイルス、例えば、デングウイルス(例えば、血清型1〜4)、黄熱病ウイルス、西ナイルウイルス、およびジカウイルスが挙げられる。

0059

他の実施形態では、本明細書で開示された組成物は、これらに限定されないが、バッファ中のフラビウイルス、尿素、およびアラニン、アルギニン、メチオニン、またはそれらの組合せを含んでいてもよい1つまたは複数のアミノ酸、ならびにこれらに限定されないが、スクロース、トレハロース、および/またはマンニトールの少なくとも1つを含んでいてもよい1つまたは複数の炭水化物作用剤を含んでいてもよい。また、本明細書で開示されたある組成物は、塩または塩溶液を含んでいてもよい。これら実施形態によると、これらフラビウイルス製剤は、組成物のウイルス力価の著しい損失を起こさずに、約−80℃〜40℃以上で、生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルスを液体保管、凍結保管、または凍結乾燥保管するために使用することができる。例えば、本明細書で開示された製剤を使用して、4℃および25℃での長期保管を達成することができる。ある実施形態では、本明細書で企図された組成物は、部分的にまたは完全に脱水および/または水和されていてもよい。これら実施形態によると、本明細書で開示されたフラビウイルス製剤の長期保管は、凍結乾燥製剤の加速保管、5週間を超える長期間の室温での輸送または保管を含んでいてもよい。

0060

幾つかの実施形態では、本開示の組成物および製剤から利益を得る本明細書で企図された生フラビウイルスとしては、これらに限定されないが、デングウイルス、西ナイルウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、黄熱病ウイルス、日本脳炎ウイルス、クンジンウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、マリーバレー脳炎ウイルス、ジカウイルス、またはそれらの任意の関連ウイルスを挙げることができる。これら実施形態によると、ワクチンに使用される生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルスは、本明細書で開示された製剤が、例えば、製剤中のフラビウイルスの力価損失の低減など、フラビウイルスの分解を低減することにより製剤の安定性を増加させる種々の温度で保管することができる。したがって、フラビウイルスを保存するためのこれら製剤の使用は、低減された生産コストおよび生産時間での、免疫原性組成物の形態である既知用量のフラビウイルスの効率的な製造、輸送、および配送に関する解決策を提供する。本開示の製剤は、そのような製剤を必要性とする患者に対する、生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルス免疫原性組成物のより正確な送達を可能にする。

0061

ある実施形態では、本明細書で開示された組成物は、それを必要とする対象への投与に有用なワクチン組成物を調製するための方法で使用することができる。ある実施形態では、フラビウイルス感染またはその合併症に対する免疫原性組成物が提供される。例えば、本明細書で開示された組成物は、保管条件の向上およびフラビウイルス分解の低減が求められるワクチンまたは免疫原性組成物を製造するために使用することができる。他の実施形態では、4つのデングウイルス血清型の1つもしくは複数またはすべては、既知量のフラビウイルスを対象により正確に送達するために、本明細書で開示された免疫原性組成物へと製造して、フラビウイルス分解を低減する、またはウイルス力価を保存することができる。またはある実施形態では、併用される場合、免疫原性組成物は、フラビウイルスの1つよりも多くの種または株による感染からの同時保護をより正確に付与するために、多価ワクチン組成物(例えば、二価三価、および四価)を含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、フラビウイルスは、生フラビウイルスおよび/または弱毒化生フラビウイルスを含んでいてもよい。他の実施形態では、1つよりも多くの血清型または株のフラビウイルスまたは異なるフラビウイルスまたはキメラを、免疫原性組成物に組み合わせることができる。これら実施形態によると、本明細書中で開示された組成物は、生フラビウイルスの輸送および保管生存が向上されているフラビウイルスに対する免疫原性組成物をより正確に送達するための安定化製剤を提供することができる。

0062

ある組成物では、弱毒化生フラビウイルスは、キメラなどの2つ以上の異なるフラビウイルスに由来する1つまたは複数のタンパク質をコードする核酸を含んでいてもよい。他の実施形態では、本明細書で開示された免疫原性組成物および製剤は、TDV−1(例えば、デング血清型1、デング1/2キメラ1)、TDV−2(例えば、デング血清型2、修飾弱毒化生デング2ウイルス)、TDV−3(例えば、デング血清型3、デング3/2キメラ3)、およびTDV−4(例えば、デング血清型4、デング4/2キメラ)、ならびにそれらの組合せとして参照される1つまたは複数のデング血清型を含んでいてもよい。任意のデングウイルス構築体(例えば、任意のフラビウイルスキメラ)または弱毒化生デングウイルスを、本明細書で開示された製剤により安定化することができることが企図される。幾つかの実施形態では、本明細書で提供される弱毒化生デングウイルスキメラは、1つのデングウイルス(例えば、デング−2ウイルス)の非構造タンパク質遺伝子またはそれらの等価物、および少なくとも第2のフラビウイルス(例えば、黄熱病、他のデング血清型、ジカウイルス)の構造タンパク質遺伝子またはそれらの免疫原性部分の1つまたは複数を含んでいてもよい。例えば、ある実施形態は、デング−デング、デング−黄熱病、デング−ジカ、デング−西ナイル、デング−JEV、または1つもしくは複数のフラビウイルスに対する一価、二価、三価、または四価製剤として他のフラビウイルスキメラに関する。

0063

幾つかの実施形態は、生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルスの不活化を減少させるための方法であって、これらに限定されないが、1つまたは複数のフラビウイルスを、本明細書で開示されたフラビウイルスの不活化を低減することが可能な組成物と組み合わせることを含み、組成物がフラビウイルスの不活化を減少させる方法に関する。これら実施形態によると、生フラビウイルスは、デングウイルス血清型などのエンベロープフラビウイルスと類似の特徴を有するもの、デングウイルス、ジカウイルス、および黄熱病ウイルスなどのフラビウイルスと類似の遺伝子構成、構造および非構造タンパク質レイアウトおよび/または二次構造などを有する他のフラビウイルスなどの、特定のフラビウイルスを含んでいてもよい。例えば、これら製剤は、カプシド形成、製造、輸送、および製剤化免疫原性組成物の対象への投与などの特定のプロセス中のフラビウイルスの分解を低減することが可能である。フラビウイルスは、共通サイズ(40〜65nm)、対称性(エンベロープ付き二十面体ヌクレオカプシド)、核酸(およそ10,000〜11,000塩基プラス鎖一本鎖RNA)などの幾つかの共通特徴共有する。任意のフラビウイルスまたはRNAエンベロープウイルスを、本明細書で開示された組成物により安定化することができることが企図される。

0064

ある実施形態では、本明細書で企図された弱毒化生フラビウイルスまたはフラビウイルスキメラは、単独でまたは他の免疫原性作用剤との組合せで投与することができ、および/または対象に投与されるワクチン組成物を調製するために使用することができる医薬組成物へと製剤化することができる。ある実施形態では、例えば輸送中の製剤の分解を低減するために、一価、二価、三価、または四価デングウイルス組成物を、本明細書で開示された組成物を使用して医薬組成物へと製剤化することができる。これら実施形態によると、フラビウイルスは、本明細書で開示された任意の製剤で凍結乾燥し、力価の著しい損失を起こさずに室温で輸送することができる(幾つかの例示的な製剤および方法は実施例を参照されたい)。

0065

本明細書の実施形態は、弱毒化生フラビウイルスの分解および/または不活化を低減または防止するための方法および組成物に関する。これら実施形態によると、ある組成物は、生フラビウイルスおよび/または弱毒化生フラビウイルスの分解および/または不活化を低減する成分の組合せを含んでいてもよい。本明細書の他の実施形態は、これらフラビウイルスの安定性を増強することが可能な作用剤の組合せに関する。本明細書のさらに他の組成物および方法は、より低い温度(例えば、冷蔵または冷凍保管)の必要性を低減すると供に、水性および/または再構成生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルスの保管寿命を増加させることに関する。

0066

これら実施形態によると、1つまたは複数の生または弱毒化生フラビウイルスは、1つまたは複数のアミノ酸および1つまたは複数の炭水化物と組み合わせることができる。ある実施形態では、本明細書で開示されたフラビウイルス製剤は、少なくとも3つの成分:PBSに基づくバッファまたは他のバッファおよび尿素を含む。他の実施形態では、製剤の緩衝能または他の特性を増強するために、塩作用剤を、これら組成物に添加することができる。

0067

ある実施形態では、本明細書の組成物での使用が企図される炭水化物作用剤としては、これらに限定されないが、スクロース、フルクトース、ガラクトース、トレハロース、マンニトール、または他の類似の炭水化物を挙げることができる。他の実施形態では、本明細書で開示された組成物および製剤での使用が企図されるアミノ酸またはそれらの誘導体としては、これらに限定されないが、アラニン、アルギニン、メチオニン、グルタミン酸塩、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)、またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が挙げられる。さらに別の実施形態では、本明細書で開示された組成物および製剤に有用なタンパク質作用剤としては、これらに限定されないが、血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、組換え型のアルブミン、ウシ血清アルブミン(BSA)、ウシ胎仔血清(FBS)、ゼラチン、デキストラン、ポリオール重合体、またはそれらの組合せが挙げられる。幾つかの実施形態では、タンパク質作用剤は、特定の免疫原性組成物の約0.05%から約2.0%までの濃度のアルブミンを含む。

0068

ある実施形態では、本明細書で開示された製剤および組成物は、塩化ナトリウム(NaCl)、リン酸一ナトリウム、および/またはリン酸二ナトリウム(Na2HPO4)の少なくとも1つと共に、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)基本バッファを含んでいてもよい。また、幾つかの実施形態では、基本バッファは、塩化カリウム(KCl)および/またはリン酸カリウム(KH2PO4)を含んでいてもよい。他の実施形態では、バッファ、例えば基本バッファは、約10.0mM〜約200.0mMの濃度の塩化ナトリウムを含んでいてもよい。MgCl2は、生フラビウイルスの安定性に有害な効果を及ぼすことが示されたため、本明細書で開示された製剤のいずれにも含まれないことが企図される。

0069

ある実施形態では、本明細書で開示された組成物は、生または弱毒化生フラビウイルスを凍結乾燥および/または再水和するために、凍結温度から室温までの種々の温度でフラビウイルスを輸送するために、ならびに安定性の向上を示す他の保管特徴のために使用することができる。本明細書で企図される組成物は、種々の保管温度での、処理および精製中、輸送および配送中、ならびに凍結解凍サイクル中の生または弱毒化生フラビウイルスの安定化を増加させ、ならびに/または不活化および/もしくは分解を低減することができる。

0070

ある実施形態では、本明細書で開示された組成物は、部分的にまたは完全に脱水および/または水和されていてもよい。さらに、本明細書で開示された組成物は、生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルス組成物の凍結乾燥中および凍結乾燥後に使用することができる(例えば、下記の表2を参照)。これら実施形態によると、組成物は、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、または95%以上脱水されていてもよい。本明細書に記載の組成物は、水性または再水和フラビウイルス組成物の保管寿命を増加させることが可能である。これら実施形態によると、本明細書で開示された組成物は、凍結乾燥または液体/凍結条件下の、室温、氷点下の温度、高温などの幅広い範囲の温度(例えば、−80℃〜40℃以上)での、生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルスの安定性を増加させることができる。他の実施形態では、本明細書で開示された組成物は、生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルスの安定性を、少なくとも、基本バッファ(例えば、PBSに基づくバッファ、TRIS、HEPES、またはヒスチジンなど)、1つまたは複数の炭水化物作用剤、および1つまたは複数のアミノ酸の組成物で製剤化されていない弱毒化生フラビウイルス組成物よりも、2倍、4倍、または10倍以上増加させることができる。

0071

0072

ある実施形態では、本明細書で企図された組成物は、種々の温度で(例えば、約20℃〜約25℃、またはさらに40℃という高温)または冷蔵温度(例えば、約0℃〜約10℃、または20℃まで)、24時間よりも長期間にわたって、水和生フラビウイルスの不活化および/または分解を減少させることができる。幾つかの実施形態では、本明細書で開示された組成物は、24時間以上にわたって90%以上のフラビウイルスの安定性を維持することができる。加えて、本明細書で企図された製剤および組成物は、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回以上の凍結解凍サイクル中、水和フラビウイルスの不活化を低減することができる。他の組成物および方法は、冷蔵温度(例えば、約0°〜約10℃)で約24時間〜約26週以上にわたって、水和生フラビウイルスまたは弱毒化生フラビウイルスの不活化を低減することが可能な製剤および組成物に関する。

0073

さらに他の方法は、例えば、凍結乾燥後、および/またはある期間後、および/またはある温度に曝された後の、フラビウイルス力価の損失を50%以上低減するための製剤および組成物の使用に関する。ある実施形態では、本明細書で開示された方法は、本明細書で開示された製剤を含まない組成物または製剤と比較して、凍結乾燥後および25℃の温度への曝露後、5、6、または7週間以上の期間にわたって、フラビウイルス力価の損失を低減することが可能な製剤および組成物を提供する。

0074

ある態様では、製剤は、タンパク質作用剤として、血清アルブミンの代わりに、加水分解ゼラチンまたはデキストランを含んでいてもよい。しかしながら、ある製剤では、ゼラチンは、それが動物性産物であるという事実を含む様々な理由のため除外される場合がある。他の考慮事項は、ゼラチンが、免疫した仔体および成体アレルギー反応を引き起こす場合があり、ワクチン関連の有害事象の原因になり得るということである。加えて、ゼラチンは、ウシまたはブタの骨および脊髄物質に由来する場合がある。こうした供給源は、外来性作用剤を含み、安全性の懸念が生じる場合がある。加えて、アルブミンは、ヒトから収集される場合があり、これも、安全性が担保されない外来性作用剤が導入される潜在的リスクをもたらす。したがって、ある組成物は、非弱毒化生フラビウイルスに対して同様の安定化効果を示す、動物性副産物以外の作用剤を使用することに関することが企図される。ある実施形態では、他のアルブミンの有害効果を低減するために、組換えアルブミンを、本明細書で開示された製剤に使用することができる。

0075

本明細書で開示された組成物は、例えば、凍結および/もしくは解凍ならびに/または高温からの生フラビウイルスの保護増加を提供することができる。ある実施形態では、本明細書で開示された組成物は、室温条件(例えば、約25℃)での、脱水弱毒化生ウイルス産物を、安定化し、劣化を低減し、および/または不活化を防止することができる。他の実施形態では、本明細書で企図された製剤および組成物は、約25℃または最大もしくは約40℃で、水性弱毒化生ウイルス産物を安定化し、劣化を低減し、および/または不活化を防止することができる。本明細書で開示された組成物および方法は、発展途上および未開発地域でのウイルスワクチンの保管、流通、配送、および投与を容易にすることができる。

0076

当業者であれば、本明細書の組成物または処方物は、弱毒化されていないか、またはこれらに限定されないが、細胞培養継代再集合感染性クローンへの突然変異の組み込み、リバースジェネティクス、挿入、欠失、他の組換えDNAもしくはRNA操作を含む任意の方法により弱毒化されているウイルスに関することを認識するであろう。加えて、当業者であれば、他の実施形態は、任意の他のタンパク質、またはこれらに限定されないが組換えフラビウイルスを含むフラビウイルスRNAを発現するように遺伝子操作されているウイルスに関することを認識するであろう。そのようなウイルスは、感染性疾患のためのワクチン、腫瘍学的状態治療するためのワクチン、または障害を治療するために発現させるタンパク質もしくはRNAを導入するためのワクチン(例えば、遺伝子療法アンチセンス療法、リボザイム療法、または低分子抑制性RNA療法)として使用することができる。

0077

医薬組成物
本明細書中の幾つかの実施形態は、水性形態または凍結乾燥形態の生または弱毒化生フラビウイルスの医薬組成物に関する。当業者であれば、本開示に基づき、ウイルス安定性(例えば、熱安定性)を向上させ、本明細書で開示された医薬組成物の凍結解凍不活化を防止する製剤は、液体であるか、粉末であるか、フリーズドライされているか、または凍結乾燥されている産物を向上させることができ、当技術分野で公知の方法により調製することができることを認識するであろう。そのような安定化ワクチン製剤および免疫原性組成物は、再構成後に、これらに限定されないが、皮内投与、皮下投与、筋内投与、鼻腔内投与吸入による投与、経肺投与、または経口投与を含む様々な経路で投与することができる。他の実施形態では、本明細書で開示された任意の医薬組成物を投与するための送達デバイスが企図される。これら実施形態によると、これらに限定されないが、注射器および針注射、二分岐針投与、皮内パッチまたはポンプによる投与、皮内無針噴流送達(皮内など)、皮内粒子送達、またはエーロゾル粉末送達を含む、ワクチンを送達するための様々なデバイスが当技術分野で公知である。

0078

ある実施形態では、典型的には、生理学的に許容されるバッファを含む組成物を記載することができる。当業者であれば、PBSに基づくバッファ、TRISに基づくバッファ、HEPESに基づくバッファ、ヒスチジンに基づくバッファ、およびバッファ系は、本明細書で開示されたフラビウイルス製剤および組成物に対して予想外の安定化効果を有することが見出されたことを認識する。加えて、当業者であれば、塩濃度を生理学的レベル付近(例えば、生理食塩水または塩全体で0.15M)に調整することが、組成物の非経口投与で、注射部位での細胞損傷および/または疼痛を防止するために最適であり得ることを認識する。また、当業者であれば、炭水化物濃度が増加すると共に、塩濃度を減少させて、製剤と等しい容積オスモル濃度および重量オスモル濃度を維持することができることを認識するであろう。ある実施形態では、6.0を超えるpH〜約pH10のバッファ媒体が企図される。他の実施形態では、6.8を超えるpH〜約8.0のpHを有するバッファ媒体が企図される。さらに他の実施形態では、7.0を超えるpH〜約7.5のpHを有するバッファ媒体が企図される。

0079

本明細書の実施形態は、医薬品のin vivo投与に好適な生物学的適合形態の、対象に対する免疫原性組成物およびワクチン製剤の投与を提供する。「in vivo投与に好適な生物学的適合形態」は、いかなる毒性効果よりも活性作用剤の療法効果が上回る、投与しようとする活性作用剤(例えば、弱毒化生フラビウイルス組成物)の形態を指す。療法活性量の療法組成物の投与は、所望の結果を達成するのに必要な用量および期間で有効な量であると定義される。例えば、化合物の療法活性量は、個体の疾患状態年齢性別、および体重、ならびに個体に所望の応答を誘発する製剤の能力などの要因に応じて様々であってもよい。用量レジメンは、最適な療法効果を提供するように調整することができる。

0080

ワクチンなどの活性作用剤は、作用剤と同時投与される適切な担体または希釈剤で対象に投与してもよい。用語「薬学的に許容される担体」は、本明細書で使用される場合、生理食塩水および水性バッファ溶液などの希釈剤を含むことが意図される。また、活性作用剤は、非経口または腹腔内投与することができる。注射に好適な医薬組成物は、当技術分野で公知の手段により投与することができる。例えば、無菌水性溶液(水溶性)または分散液、および無菌注射溶液または分散液の即時調製用の無菌粉末を使用することができる。いずれの場合でも、組成物および製剤は、無菌であってもよく、注射器から容易に放出することができる程度に流動性であってもよい。

0081

通常の保管および使用条件下では、これら調製物は、微生物の増殖を防止するために保存剤を含んでいてもよい。組成物および製剤をさらに処理して、細菌および真菌などの微生物の汚染作用を防止することができる。無菌注射溶液は、ある量の活性化合物を、適切な溶媒にまたは上記に列挙されている成分の1つまたは組合せに組み込み、必要に応じてその後滅菌することにより調製することができる。

0082

ある実施形態では、液体形態(溶液)の組成物および製剤を、投与製剤と適合する様式で、および治療上有効な量で投与することができる。これら実施形態によると、製剤は、上記に記載の注射溶液のタイプなど、様々な剤形で容易に投与される。また、遅延放出カプセルおよび徐放性微粒子などを、本明細書の組成物の投与に使用することができることが企図される。こうした特定の水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下、および腹腔内投与に特に好適である。幾つかの実施形態では、本明細書で開示された製剤は、本開示のフラビウイルスへの曝露前、曝露中、および/または曝露後に投与することができる。

0083

分析方法
ある実施形態では、1つまたは複数の生ウイルスの安定性を向上させる賦形剤を特定するための方法は、実験ウイルス安定性データセットを生成すること、安定性データセットに対して単変回帰および多変量データ分析を実施することにより探索統計モデル構築すること、1つまたは複数の生ウイルスの安定性を増加させる少なくとも1つの賦形剤を特定することを含む。これら方法によると、少なくとも1つの賦形剤のヒットおよびレベルを、決定的スクリーニング計画(DSD)に組み込むことができる。他の方法では、少なくとも1つの賦形剤の最適な賦形剤濃度を特定することができ、最適な賦形剤濃度は、少なくとも1つの賦形剤を含まないウイルスと比較して、ウイルス効力損失を低減する。さらなる他の実施形態では、実験ウイルス安定性データセットは、応答曲面法(RSM)のためのJMP11.2.0で利用可能な段階的回帰ツールを使用してモデル化することができる。これら方法によると、1つまたは複数の生ウイルスは、フラビウイルスを含んでいてもよい。

0084

フラビウイルス安定性の最適条件を特定するためのさらなる方法は、これらに限定されないが、トレハロース、ガラクトース、フルクトース、スクロース、キトサン、ソルビトール、マンニトール、血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ウシ胎仔血清(FBS)、ゼラチン、デキストラン、ポリオール重合体、アラニン、アルギニン、メチオニン、MSG、および尿素を含む賦形剤を評価することを含んでいてもよい。これら方法は、任意のウイルスまたは弱毒化生ウイルス製剤のための安定化製剤の特定に有用であることが企図される。

0085

キット
本明細書で開示された他の実施形態は、本明細書で開示された組成物および方法と共に使用するためのキットに関する。組成物および弱毒化生ウイルス製剤は、科学研究で使用するための、または対象に送達および/または投与するためキットで提供されてもよい。これら実施形態によると、キットは、これらに限定されないが、好適な容器、弱毒化生フラビウイルスを含む生または弱毒化生フラビウイルス組成物、および他の抗ウイルス剤抗真菌剤抗細菌剤などの1つまたは複数のさらなる作用剤を含んでいてもよい。

0086

他の実施形態では、キットは、適宜、ワクチン接種または治療しようとする対象に有用な、適切にアリコートされた組成物をさらに含んでいてもよい。加えて、本明細書で開示された組成物および製剤は、部分的にまたは完全に脱水されていてもよく、または水性であってもよい。本明細書で企図されるキットは、具体的な製剤に応じて、本明細書で開示されているように、室温でまたは冷蔵温度で保管することができる。

0087

他の実施形態では、キットは、一般的には、組成物を入れ、適切にアリコートすることができる、少なくとも1つのバイアル試験チューブフラスコボトル、注射器、または他の容器を含んでいてもよい。また、さらなる成分が提供される場合、キットは、一般的には、その作用剤または成分を入れることができる1つまたは複数のさらなる容器を含んでいてもよい。また、本明細書のキットは、組成物、および商業的販売用の任意の他の試薬を容器中に含んでいてもよい。そのような容器は、所望のバイアルが保持される(例えば、免疫原性組成物またはワクチン組成物)射出またはブロー成形プラスチック容器を含んでいてもよい。

0088

実施例
以下の例は、本明細書で提示されたある実施形態を示すために含まれている。当業者であれば、以下の実施例で開示された技法は、本明細書で開示された実施で十分に機能することが発見された技法であり、したがって、その実施のための好ましい様式を構成するとみなすことができることが理解される。しかしながら、当業者であれば、本開示に照らして、開示された特定の実施形態には多数の変更をなすことができ、本明細書の趣旨および範囲から逸脱せずに、同様のまたは類似の結果を依然として得ることができることを認識するべきである。

0089

実施例1
バッファスクリーニング
ある例示的な方法では、前臨床および臨床試験、ならびにフラビウイルス免疫原性組成物またはワクチンの使用に好適な液体組成物および凍結乾燥可能な組成物を特定した。ある実験を実施して、まず、その後の安定化研究で使用されるバッファ候補および賦形剤候補を特定した。試験したバッファには、HEPES、PBS、およびTrisに基づくバッファが含まれていた。試験した賦形剤には、トレハロース、ガラクトース、フルクトース、ソルビトール、ラクトース、スクロース、キトサン、またはそれらの組合せなどの種々の炭水化物が含まれていた。試験した他の賦形剤には、種々のタンパク質作用剤、血清アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、組換えHSA、ウシ血清アルブミン(BSA)、ウシ胎仔血清(FBS)、ゼラチン、デキストラン、ポリオール重合体、またはそれらの組合せが含まれていた。スクリーニングしたさらなる他の賦形剤には、アラニン、アルギニン、グルタミン酸塩(例えば、グルタミン酸一ナトリウム(MSG))メチオニン、またはそれらの組合せなど、種々のアミノ酸またはそれらの塩、エステル、もしくはアミド誘導体が含まれていた。こうした初期試験で使用した他の成分には、種々のポリオール/ポリマー(例えば、マンニトール、ゼラチン、デキストラン)、浸透圧調節物質(例えば、尿素)、塩(例えば、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム)、およびキレート剤(例えば、EDTA)が含まれていた。

0090

幾つかの例示的な方法では、弱毒化生デングウイルスを、前臨床および臨床試験のための種々の組成物中の例示的なフラビウイルスとして使用した。これら方法のための組成物は、本明細書で提供されている。1つの例示的な実験では、所定量の弱毒化生デングウイルス免疫原性組成物を使用した。別の例示的な実験では、弱毒化生デング血清型3免疫原性組成物を使用した。なお、この血清型は、最も安定性が低く、最も免疫原性が低いとみなすことができる。したがって、この血清型を、より安定性が低いものに加えて、他のデングウイルス血清型と共に使用することができる安定化組成物を開発するために使用した。任意の弱毒化または非弱毒化フラビウイルスを、フラビウイルスの安定性を増加させ、分解を低減するためのこれら例示的な組成物に使用することができることが企図される。

0091

実施例2
安定化製剤のスクリーニング
本明細書で開示された幾つかのフラビウイルス製剤では、血清アルブミンの代わりに、加水分解ゼラチンをタンパク質源として使用することができる。しかしながら、ゼラチンは、弱毒化生ウイルスに安定性をもたらすものの、対象に投与するとアレルギー反応を引き起こす場合があり、時にはワクチン関連有害事象の原因となる場合がある。本明細書で開示されたある組成物は、弱毒化生フラビウイルスの劣化を低減する同等の結果を提供すると共に、対象への投与時にアレルギー反応を低減させる製剤を提供する成分の組合せを含むことができる。例えば、ポリオールを、本明細書で開示されたフラビウイルス製剤中のタンパク質作用剤の追加的または代替的な供給源として使用することができる。幾つかの例では、弱毒化生フラビウイルスに対して、同等であるか、または増加した安定性を提供することができる、アルブミンまたはゼラチンを有していない製剤を生成した。こうした製剤は、これらに限定されないが、PBSに基づくバッファ、1つまたは複数の炭水化物作用剤、1つまたは複数のアミノ酸、1つまたは複数のタンパク質作用剤、および/または1つもしくは複数の塩作用剤など、種々の濃度の作用剤を含んでいる。

0092

弱毒化生フラビウイルス免疫原性組成物の安定性は、種々の安定化製剤を使用して、効力損失(例えば、力価損失またはLog10PFU/用量)の関数として試験した。デングウイルス血清型3(TDV−3)の試料を凍結乾燥し、その後5週間の期間にわたって25℃に曝露した。図1に示されているように、この期間にわたる効力損失、または力価損失の低減を、種々の製剤について評価した。使用した1つの基本バッファは、50mM NaCl、0.1%HSA、および10%炭水化物を有するPBSであった。アラニンは10mMで存在し、メチオニンは2.5mMで存在し、MSGは10mMで存在し、マンニトールは5%で存在し、尿素は0.25%で存在した。F−127、トレハロース、およびアルブミンを含んでいた既開発の製剤(FTA陽性対照製剤)を、参照として使用した。図示されているように、図2に示されている種々の製剤は、参照(フラビウイルス安定性を向上させることが以前に示されているもの)よりも効力損失をさらにより低減させ、したがってフラビウイルスワクチンを安定化するための向上された手段を提供する。

0093

凍結乾燥フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)試料の凍結乾燥前/後および加速保管安定性中のウイルス効力観察が、下記の表3に示されている。各製剤について、凍結乾燥によるウイルス効力のlog10損失を、初期力価(−80℃で保管した凍結液体対照)から−80℃で保管した凍結乾燥ウイルス試料の力価を減算することにより算出した。加えて、各製剤について、加速安定性中の効力のlog10損失を、−80℃で5週間保管した同じ製剤から、25℃で保管した後の凍結乾燥製剤の力価を減算することにより算出した。

0094

製剤のほとんどは、陽性参照対照FTAと比較して、凍結乾燥プロセスでの凍結乾燥収率の向上を示した。25℃での5週間安定性研究後、ウイルス安定性における以下の傾向が観察された。1つの例である、高トレハロース/スクロース(10%)のみを含むフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤では、ウイルス効力損失は、以下の順番であった:10%糖+0.1%HSA>10%糖+0.1%HSA+Met+MSG+Ala>10%糖+0.1%HSA+尿素。別の例である、低トレハロース/スクロース(1%)およびマンニトール(4%)の組合せを含むフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤では、ウイルス効力損失は、以下の順番であった:1%糖+4%マンニトール+0.1%HSA>1%糖+4%マンニトール+0.1%HSA+尿素>1%糖+4%マンニトール+0.1%HSA+Met+MSG+Ala。マンニトールのみを含むフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤では、ウイルス効力損失は、以下の順番であった:5%マンニトール+0.1%HSA>5%マンニトール+0.1%HSA+尿素>5%マンニトール+0.1%HSA+Met+MSG+Ala。

0095

0096

実施例3
予測プロファイリング
フラビウイルスワクチン安定化に対する種々の製剤の効力を評価するためのさらなる方法として、予測プロファイリング法を、製剤に含まれる種々の賦形剤をダウン選択(down−select)するための、および/または他のものよりも有効な賦形剤を特定するための方法として使用してもよい。種々の賦形剤の効果を、凍結乾燥後、凍結乾燥の5週間後、ならびに凍結乾燥および25℃曝露の5週間後に、発現プロファイリングを使用して試験した(データ非表示)。予測プロファイリングから得られたデータを、凍結乾燥後および25℃で5週間の曝露後のウイルス効力の最良保持を決定するための指針として使用した所望値と比較した。こうした予測プロファイリング法を使用して、スクロースおよびトレハロースが交換可能であることを見出した。凍結乾燥し、5週間にわたって25℃でインキュベーションした後、フラビウイルス安定性プロファイルの増加をもたらすことができる賦形剤間で、肯定的な相互作用が観察された(データ非表示)。

0097

実施例4
凍結乾燥安定化研究
デングウイルス血清型3ワクチンの安定性に対する種々の賦形剤の効果を評価するために、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ワクチンの試料製剤を、図2に示されているように、凍結乾燥し、5週間にわたって25℃に曝露した(下記の表4も参照)。凍結乾燥の前または凍結乾燥前(各三重重複における黒色バー、各試験の左側のバー)、凍結乾燥の後または凍結乾燥後(各三重重複における灰色バー、各試験の中央のバー)、および凍結乾燥し、5週間にわたって25℃に曝露した後(各試験の右側の中間灰色バー、2つの別々のバイアルを三重重複で滴定した)に力価を得た。F−127、トレハロース、およびアルブミンを含んでいた対照参照製剤(FTA)を使用して、製剤特徴向上の可能性を評価した。

0098

5週間にわたって25℃でインキュベーションした後のウイルス効力保持には、統計的に有意な向上が観察された。これら賦形剤の組合せは、参照/対照製剤と比較して、経時的な固相での熱ストレスに対して、より高い耐容性を示す。

0099

0100

実施例5
トレハロースおよびHSAを用いたモデル化安定化研究
製剤の安定化に対する、2つの賦形剤トレハロースおよびHSAの潜在的効果を、その後の決定的スクリーニングで使用するために評価した。固相凍結乾燥後の例示的な弱毒化生フラビウイルスの安定性に対する0.3%(w/v)HSAおよび5%(w/v)トレハロース濃度の効果を評価した(データ非表示)。これら実験は、下記の表5に示されているように、有効な安定化製剤が、より低い濃度のトレハロース5%(w/v)および0.3%(w/v)のHSAを含んでいてもよいことを示した。加えて、マンニトールおよび尿素についても、フラビウイルスなどの弱毒化生ウイルスを安定化する能力を分析し、フラビウイルス安定化に肯定的な効果を有することが示されたことに留意されたい。

0101

0102

実施例6
例示的な四価安定化製剤のスクリーニング
フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)の安定化製剤について得られたデータ(上記)は、四価デングウイルス製剤の一部として含まれる、他のデングウイルス血清型に適用することができる。2つの異なる目標用量を、図3〜6に示されている各デングウイルス血清型(TDV−1、TDV−2、TDV−3、およびTDV−4)について評価した。50%BDS(三角形)およびCTM(正方形)。バルク用量目標製剤は、各デングウイルス血清型毎に約50%のバルク原薬(BDS)を含んでいた。現行の用量目標製剤は、各デングウイルス血清型毎に約2.5%のバルク原薬を含んでいた(現行用量またはCDとも呼ばれる)。また、現行およびバルク用量目標製剤は、マンニトール(3.0%(w/v))、トレハロース(5%(w/v))、および尿素(0.125%(w/v))を含んでいた。下記の表6には、四価ウイルス安定性を評価するために使用した製剤が列挙されている。

0103

0104

四価デングウイルス製剤の目標ウイルス力価は、下記の表7に示されている。

0105

0106

図3A〜3Bから図6A〜6Bに示されているように、試験した賦形剤は、FTA陽性参照製剤に加えて、1%(w/v)および5%(w/v)のデキストラン(HSAの代わりとして)、0.3%(w/v)の組換えHSA、および0.3%(w/v)の天然HSAであった。各々の効果は、凍結乾燥後25℃で5週間にわたって曝露した後(図3A図4A図5A、および図6A)、および総損失後(図3B図4B図5B、および図6B)に評価した。総損失とは、凍結乾燥(液体から固体)後の効力損失および25℃で5週間にわたって曝露した後の損失の合計である。一般的に、力価損失が低く、用量間の重複が大きいほど、賦形剤の安定化効果が高くなる。

0107

実施例7
トレハロースおよびHSAを用いたモデル化安定化研究
トレハロースおよびHSAの濃度に関する上記データに基づき、モデル化研究を使用して、フラビウイルス安定化製剤の設計空間再評価した(データ非表示)。本明細書で開示された1つの実施形態による、凍結乾燥後の例示的な弱毒化生フラビウイルスの安定性に対する、0.2%HSAおよび5%トレハロース濃度の効果を試験したモデル化データは、安定化製剤が、5%のトレハロースおよび0.2%のHSAを含んでいてもよいことを示した(データ非表示)。

0108

実施例8
製剤ケーキ完全性およびウイルス安定性に対する種々作用剤の効果
凍結乾燥製剤中の異なる濃度および組合せの種々の製剤を、それらがデングウイルス安定性(例えば、デングウイルス血清型3)を向上させる能力、ならびに様々な意図されている目的に好適な外観および好適な物理的完全性を有するフリーズドライケーキを形成する能力について評価した。本明細書に記載の場合、凍結乾燥ケーキは、1から3までの主観尺度で評価した。1=悪い、2=中程度、および3=良い。格付けが1のケーキは、広範な構造的崩壊、底部および側面のメルトバック、側面全ての著しい収縮および退縮、および/または顆粒の外観を有することを特色とした。格付けが2のケーキは、部分的な側面の収縮および退縮、底部の中適度のメルトバック、および/またはケーキを水平にまたは垂直に走る大きな割れ目もしくは裂け目を有していた。格付けが3のケーキは、薬学的に洗練されており、概して平坦な表面を有し、ケーキの上部またはバイアルの側面の収縮または退縮が全くないかまたは最小限であるコンパクトな(ほとんど白色で賦形剤組合せ依存性の)ケーキ構造の外観を示した。糖およびマンニトールなどの、様々な比の炭水化物の効果を、プラセボ製剤を使用して、ケーキ完全性に対する効果に関して試験した。凍結乾燥に対するウイルス安定性および凍結乾燥ウイルスの安定性に対する、糖/マンニトールの(例えば、マンニトールに対するトレハロースまたはスクロースの)効果を研究するために、最適化された糖/マンニトール比を選択した。この例では、この実験は、製剤化されたバルク原薬デングウイルス血清型3(例えば、TDV3)を用いて実施した。

0109

評価したプラセボ製剤の例示的なリストは、下記の表8に提供されている。プラセボ製剤のスクリーニング結果に基づき、ウイルス安定性をスクリーニングするために、糖(10%(w/v))のみ、1:4の糖対マンニトール比、およびマンニトールのみ(5%(w/v))の3つの異なる糖対マンニトール比を選択した。また、以前の研究で特定された安定化賦形剤(尿素およびアミノ酸)を、異なる糖対マンニトール比と組み合わせて評価した。

0110

0111

製剤はすべて、30mM NaClを有する10mMリン酸ナトリウムバッファ、pH7.2および0.1%(w/v)HSAで調製した。この研究の一部として評価したウイルス含有製剤のリストは、表9に提供されている。

0112

0113

ある方法では、凍結乾燥試料のケーキ外観およびその後のフラビウイルス(例えば、デングウイルス)安定性に対する、糖(例えば、トレハロースおよび/またはスクロース)対マンニトールの様々な比の効果を評価した。1つの方法では、ケーキ完全性および外観に対する糖対マンニトール比の効果を評価するために、プラセボ製剤を調製し凍結乾燥した。凍結乾燥後、ケーキ製剤の物理的完全性および外観を評価した(データ非表示)。ケーキ完全性は、マンニトールのみ、1:4および2:4の糖対マンニトール比の場合は良好であると見えたが、約2:3の糖対マンニトール比で調製した製剤では部分的崩壊が観察された。トレハロース製剤およびスクロース製剤間で観察されたケーキ完全性には顕著な違いはなかった。糖のみを使用した場合、ケーキ完全性は現われず、マンニトールのみを使用した試験も同様に観察された。この例示的な研究でのケーキ完全性観察に基づき、以下の組合せを、ウイルス安定性研究に選択した:糖のみ、1:4の糖対マンニトール比、およびマンニトールのみ。

0114

1つの例では、選択された糖対マンニトール比を有するフラビウイルス(デング血清型3)組成物を、さらなる賦形剤としてのアミノ酸混合物または尿素と組み合わせて調製した(表8を参照)。凍結乾燥後、ケーキの物理的な完全性を評価した(データ非表示)。糖のみを含む製剤の例では、ケーキ完全性は、対照FTA製剤と類似していた。マンニトールのみを含む製剤、および糖対マンニトール比が1:4の製剤は、許容される外観および良好な物理的完全性を有すると思われる外観を有するケーキを形成した。尿素またはアミノ酸混合物の添加は、ケーキ完全性に著しい効果を示さなかった。こうした試験済みの製剤は、免疫原性製剤に使用される医薬組成物に有用であると考えられる。

0115

実施例9
半経験的スクリーニングおよび実験計画法(DoE)の組合せ。
安定性が向上された生ウイルスワクチン候補の実験的製剤開発手法は、理想的にはウイルス分解の原因および機序を決定し、その後それらの発生を最小限に抑えるための製剤を設計することであろう。この手法は幾つかのウイルスワクチンで実証されているが、凍結乾燥製剤ではなく、主として液体に基づく製剤に重点が置かれている。伝統的な賦形剤スクリーニング研究、クオリティバイデザイン(QbD)手法(リスク管理および以前の科学知識と実験計画法DoEとの系統統合を含む)、または両手法の組合せを含む、より経験的な手法が必要とされることが多い。この研究では、弱毒化生デングワクチン候補をモデル生ウイルスワクチンとして使用した段階的様式で組合せ手法を実証した。非経口投与される凍結乾燥多価生ウイルスワクチンの目標製品プロファイルを達成する製剤を特定するために、2〜8℃での十分な長期保管による試験を行った。まず、半経験的スクリーニングを実施して、ウイルス安定化剤を特定し、その後、DoEによる予測統計モデルを設計するための指針として機能する探索データ分析を使用して、上位安定化賦形剤「ヒット」をより詳細に評価した。組合せ手法の段階的使用は、初期段階製品開発中の生ウイルスワクチン製剤開発の系統的段階的で適切な手法の基盤を提供する。

0116

フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)安定性に関する医薬賦形剤予備的スクリーニング
予備的スクリーニングでは、凍結乾燥および加速安定性中にウイルス効力を維持すると共に、凍結後の乾燥ケーキの許容される物理的完全性をもたらすという点で、幾つかの有望な安定化賦形剤が特定された。(図7および図8を参照)。この初期賦形剤スクリーニングでは、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤を、30mM NaClを有する10mMリン酸バッファ、pH 7.2中にトレハロースまたはスクロースのいずれかを含む基本バッファで調製した。上記に概説されているように、HEPES、Tris、およびヒスチジン(NaClを含むおよび含まない)を含む他のバッファも評価した。前述のバッファの保管安定性には違いが観察されなかった。しかしながら、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)は、NaClが含まれていた場合、さらなる安定性を有すると考えられた(データ非表示)。凍結乾燥フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤を、異なる公知の分類医薬品添加剤からの種々の賦形剤を使用して調製した。凍結乾燥フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤を、種々の賦形剤を使用して調製した(表12を参照)。これら添加剤は、生ウイルスワクチン(市販および研究用)の製剤組成の経験、文献探索、および科学的根拠の組合せに基づいて選択した。凍結乾燥試料のケーキ外観を、格付体系(1〜3、観察および物理的特徴により、1が最も悪いケーキプロファイルであり、3が最も良好なケーキプロファイルである)に基づいて評価した(表10および11)。

0117

図7A〜7Dおよび表10には、凍結乾燥前および後の凍結乾燥フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤およびウイルス力価が、トレハロース基本バッファ中の異なる安定化剤に関して示されている。凍結乾燥後にウイルス力価の損失を算出し(図7A〜7D)、また、凍結乾燥試料のケーキ外観を、視覚的な格付体系に基づいて(上記に記載のように)評価した(表10)。こうした結果は、尿素、EDTA、ポリオール、タンパク質、ポリマー、およびアミノ酸を含む多数の賦形剤が、凍結乾燥中に(基本バッファ中での)フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を安定化することができ、力価のlog損失が<0.2であったことを示した。ある賦形剤は、個々には凍結乾燥に対する保護を示さず(例えば、MgCl2およびポロキサマー407)、他のもの(ソルビトール)は、凍結乾燥中にウイルスを安定化することができたが、洗練されたケーキ構造をもたらすことができず、さらなる分析から除外した。したがって、これら作用剤は、本明細書で開示された製剤には使用しなかった。基本バッファ中のスクロースをトレハロースに置換しても、同様の賦形剤傾向が観察された(図8A〜8B)。

0118

この例では、図7Aは、凍結乾燥前および後の試料におけるフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス力価を示し、図7Bは、凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価損失を示す。データは、平均値±s.d.として表されている。ウイルス力価は、log10pfu/0.5mlで提供されている。*は、LOD未満の力価を表す。こうした例の基本バッファは、30mM NaClを有する10mMリン酸バッファ、pH7.2に10%トレハロースを含んでいた。図8Aは、トレハロースがスクロースにより置換されたこれら例示的な実験に関する、凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス力価損失を示す。データは、平均値±s.d.として表されている。ウイルス力価は、log10pfu/mlで示されている。

0119

図7Aおよび図8Aに示されている例示的な実験からの特定の賦形剤候補を、25℃で2週間にわたる短期加速保管安定性により、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を安定化する能力についてさらに評価した。プラークアッセイでのウイルス力価により測定されたウイルス効力、および経時的なウイルス力価の損失(安定性log10損失として表されている)は、トレハロースおよびスクロース含有基本バッファ製剤毎に、それぞれ図7Cおよび7Dならびに図8Bに示されている。図7Cは、加速安定性試験後の凍結乾燥試料中のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス力価を示し、図7Dは、室温(約25℃)で2週間後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価損失を示す。図8Bは、凍結乾燥試料を室温(約25℃)で5週間にわたって保管した後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス力価損失を示す。こうした結果は、HSA、尿素、アラニン、メチオニン、MSG、マンニトール、またはゼラチンを含む製剤が、両基本製剤において類似の傾向を示し、25℃での保管中のウイルス安定化の向上を示したことを示す。こうした結果は、HSA、尿素、アラニン、メチオニン、MSG、およびマンニトールが、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)安定化剤であることを示し、それらを、同じトレハロース/−スクロース基本バッファ製剤を使用してさらにスクリーニングするために選択した。

0120

0121

0122

こうした結果は、尿素、EDTA、ポリオール、タンパク質、ポリマー、およびアミノ酸を含む、表12に列挙されている多数の賦形剤が、凍結乾燥中(基本バッファ中での)にフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を安定化することができ、力価のlog損失が<0.2であったことを示した。添加剤MgCl2およびポロキサマー407は、log損失が>2の最も低い個々の作用剤による凍結乾燥中のウイルス安定化能力を個々にもたらした(しかしながら、ポロキサマー407は、他の賦形剤の存在下で相乗効果的な安定化効果を示した。より詳細には、下記を参照)。ある賦形剤(例えば、MgCl2およびポロキサマー407)は、個々には、凍結乾燥に対する保護を示さなかったが、他のもの(例えば、ソルビトール)は、凍結乾燥中にウイルスを安定化することができた。基本バッファ中のスクロースをトレハロースに置換しても、類似の賦形剤傾向が観察された(図8)。

0123

0124

例示的な賦形剤候補の幾つかを、25℃で2週間にわたる短期加速保管安定性により、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を安定化する能力についてさらに評価した。プラークアッセイでのウイルス力価により測定されたウイルス効力、および経時的なウイルス力価の損失(安定性log10損失として表されている)は、トレハロース含有基本バッファ製剤については、図7Cおよび図7Dに、スクロース含有基本バッファ製剤については図8Aおよび図8Bに示されている。例えば、HSA、尿素、アラニン、メチオニン、MSG、マンニトール、および/またはゼラチンを含む製剤は、両基本製剤において類似の傾向を示し、25℃での保管中のウイルス安定化の向上を示した。興味深いことには、デキストランは、トレハロース基本バッファでは優れた安定性を示したが、スクロース基本バッファでは示さなかった。ポリソルベート80およびラクトースは良好な凍結乾燥保護を示すにも関わらず、これら賦形剤は、25℃の乾燥状態での保管中にフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を安定化することができなかった。要約すると、HSA、尿素、アラニン、メチオニン、MSG、およびマンニトールは、潜在的なフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)安定化剤であると特定され、それらを、同じトレハロース/スクロース基本バッファ製剤を使用してさらにスクリーニングするために選択した。

0125

フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)安定性に関する賦形剤組合せのスクリーニング
凍結乾燥および加速安定性の前後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価に対する、異なる濃度のリード賦形剤の組合せ効果を評価した。ここで図9および図15を参照すると、基本バッファは、30mM NaCl有する10mMリン酸バッファ、pH7.2および0.1%HSA中に10%トレハロースを含んでいた。図9Aおよび15Aは、凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価損失を示し、図9Bおよび図15Bは、凍結乾燥試料を室温(約25℃)で5週間にわたって保管した後の、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス力価損失を示す。これら図では、データは、平均値±s.d.として表されている。ウイルス力価は、log10pfu/mlで示されている。

0126

これらの研究では、初期スクリーニングに関連するある方法では、示されているHSAが、有効な凍結乾燥保護剤として機能したため(図9および図15)、HSA(0.1および0.2%w/v)を基本製剤に添加した。両HSA濃度での凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価の損失(<0.2のlog損失)が、それぞれ10%スクロースまたはトレハロースのいずれかを含む基本製剤で観察された(図9Aおよび図15A)。したがって、0.1%HSAおよび示されているさらなる賦形剤と共に、リン酸バッファ、NaCl、10%糖(トレハロースまたはスクロース)を含む、その後の基本バッファ製剤を調製した。これら基本製剤のいずれの賦形剤組合せもほとんどが、凍結乾燥後試料および加速安定性試料の両方でウイルス安定性の向上を示した(図9および図15)。凍結乾燥保護は、基本製剤に加えられたアミノ酸および尿素の組合せを使用することにより最大化されることが示された。25℃で5週間後、マンニトールおよび尿素を添加した基本製剤はいずれも、アラニン、アルギニン、MSG、およびメチオニンなどのアミノ酸を有するまたは有していない場合のいずれでも、高度に向上したウイルス安定性を示した(図9および図15)。基本製剤中の糖濃度を15%に増加させても、ウイルス力価を保護する点では、さらなる利点は提供しないと考えられた。

0127

0128

最終スクリーニング実験では、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)効力および凍結乾燥ケーキ完全性に対する、様々な糖対マンニトール比の効果を調査した。ここで表9および図10A〜10Bに詳述されている組成物製剤を参照すると、図10Aは、凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価損失を示し、図10Bは、凍結乾燥試料を室温(約25℃)で5週間にわたって保管した後の、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価損失を示す。基本バッファは、30mM NaClを有する10mMリン酸バッファ、pH 7.2および0.1%HSAを含んでいた。データは、平均値±s.d.として表されている。ウイルス力価は、log10pfu/mlで示されている。*N/A、LOD未満。

0129

選択された糖対マンニトール比を有するフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)製剤を、基本バッファ中のさらなる賦形剤としてのアミノ酸混合物または尿素と組み合わせて調製した(表9)。製剤(表3および表9に見出されるような)のほとんどは、凍結乾燥後にウイルス力価収率の向上を示した(表3)。尿素の添加は、アミノ酸混合物と比較して、25℃で5週間の保管後に、スクロースまたはトレハロースのいずれかを含む基本バッファでのウイルス安定化能力の向上を示した(表3および表9、製剤5および製剤6、図10A)。興味深いことには、マンニトールを基本製剤に添加すると、アミノ酸混合物は、尿素と比較して、ウイルス安定化能力の増加を示した(表3および表9、製剤9および製剤10、図10A)にも関わらず、マンニトールのみを含むある製剤(例えば、13、14、および15)は、尿素またはアミノ酸混合物を添加したにも関わらず、不良なウイルス安定化効果を示した。こうした観察は、ウイルス安定性に対する非晶質糖の効果が重要であることを示し、こうした実験は、フラビウイルスを安定化する点で重要な賦形剤としての糖およびマンニトールの相互作用をさらに示す。フリーズドライおよび加速保管中の、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)に対するこれら有望な安定化賦形剤の効果をさらに研究するために、合理的実験計画手法を、下記に記載のように使用した。

0130

実験計画法
ここで、図11を参照すると、スクリーニング研究中に分析したすべての製剤の包括的なウイルス効力損失データセットが示されている。データを、図8〜10および図15に示されているデータと一致するスクリーニンググループ1、2、および3により表される3段階スクリーニングへと分類した。これらデータは、液体(lyo前)、lyo後、および25℃で5週間の安定性試料でのlog10pfu/0.5mL力価を示す。図11Aおよび11Bは、フリーズドライおよび熱負荷に対する保護を提供する統計的に有意な項目の特定を示す(Log10lyo損失(図11A)および25℃で5週間のlog10低下(図11B))。統計的に観察してどの項目が効力に有意な効果を及ぼしたかを決定するために、データを、段階的回帰を使用してモデル化した。ベストフィットモデルへの収束支援するためにベイズ情報量ストップ基準(Bayesian Information stoppingCriterion)を使用することに加えて、それらの確率値が<0.05であった場合、主要な効果および相互作用項目を有意であるとみなした。また、R2値を使用して、モデルフィット妥当性を評価した。

0131

賦形剤および製剤の半経験的スクリーニングは、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)の85個の個々に調製した製剤についての、凍結液体(lyo前)、lyo後、および加速安定性(25℃で5週間)のウイルス効力測定の大型データセットを生成した(データ非表示)。包括的データセットの分析は、各連続スクリーニング実験により、ケーキ外観の向上に加えて、各条件でフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)効力の保持が増加することを視覚的に明らかにする。スクリーニング実施全体にわたって賦形剤濃度およびそれらの組合せを変化させることにより、回帰モデリングを使用して探索的統計モデルを構築するために使用することができる経験的導出データセットが構築された。

0132

どの賦形剤(または項目)が、個々に寄与または相互作用して、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)効力損失に影響を及ぼしたかを決定するために、データセットを、応答曲面法(RSM)のためにJMP11.2.0で使用可能な段階的回帰ツールを使用してモデル化した。回帰分析では、最小ベイズ情報量ストップ基準を使用して最良モデルおよび項目に到達し、有意性(確率統計<0.05)を示さなかった相互作用を除外した。0.44および0.73のR2値でフィッティングされたモデルを、それぞれlog10lyo損失および25℃で5週間のlog10低下(図11Aおよび図11B)について決定した。HSA、尿素、マンニトール、ならびに糖であるスクロースおよびトレハロースを含む賦形剤が、凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)効力損失の制限に関して統計的に有意であると特定した(データ非表示)。類似のセットの賦形剤が、加速保管安定性中にフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)効力損失を保護することが示された。ある添加剤:尿素、マンニトール、およびHSAは、単項目有意性を示し、トレハロースまたはスクロースと尿素との、ならびにトレハロースとマンニトールとの組合せは、有意な2項目相互作用を示すことが特定された。アミノ酸、アラニン、メチオニン、およびMSGは、それらがスクリーニング段階中に安定化効果を提供すると考えられたためモデルに含めたが、この分析では、統計的に有意ではないことが示された。これら探索モデルを指針として使用して、添加剤であるHSA、尿素、マンニトール、およびトレハロースまたはスクロースを、さらなる研究に有望な候補として選択した。

0133

0134

ここで表14および図12を参照すると、該表および該図は、以下の通りである。表14:DOE製剤設計、図12A:液体、凍結乾燥(−80℃で保管)、および安定性試料(25℃で5週間にわたって保管した凍結乾燥製剤)でのフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス力価、図12B:凍結乾燥および25℃で5週間の安定性中のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価損失。製剤はすべて、例示的なバッファとして、10mMリン酸ナトリウム、30mM NaCl、pH7.2を含んでいた。図12Cは、JMP11.2.0を使用して補正された赤池の情報量基準AICc)を最小化にするために、前向き段階的回帰およびストップ規則セットを使用してDSDデータを分析することにより生成された3つの分類された推定チャートを表す。それらの確率値が<0.05であった場合、主要な効果および相互作用項目を有意であるとみなした。また、モデルフィットの妥当性をR2値を使用して評価した。

0135

探索的単変量回帰および多変量データ分析により特定されたリード賦形剤ヒットおよびレベルを、安定性に対する効果の有意性を計画的に確認するために、および各賦形剤の最適な濃度範囲を探索するために、決定的スクリーニング計画(DSD)に統合した(表14)。類似の統計的効果を示すものの、さらなる相互作用があることが探索モデル分析により特定されたため、スクロースではなくトレハロースを選択した。アラニンには有意性が見出されなかったが、スクリーニング中に最も有望な製剤に存在していたため、アラニンを代表的なアミノ酸としてDSDに含めた。賦形剤濃度範囲の選択は、応答表面モデル予測プロファイラーによる情報に基づいていた(データ非表示)。JMP11.2.0の実験計画法プラットフォームを使用してDSDを構築し、評価するための13個の個々の製剤を生成した。フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を、表14に概説されている各製剤に添加し、凍結乾燥し、25℃で5週間にわたって負荷した。液体、凍結乾燥(80℃で保管)、および安定性試料(25℃で保管した凍結乾燥製剤)での各フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)および力価の決定的スクリーニング計画(DSD)実験計画法製剤が示されている。(図11Aおよび図11B) それらの確率値が<0.05であった場合、主要な効果および相互作用項目を有意であるとみなした。縦の実線は、p値の閾値を表し、これらの線を超えるバーはすべて、有意な効果を示す。また、モデルフィットの妥当性をR2値を使用して評価した。*N/A、LOD未満。製剤の詳細は以下の通りである:F1:10%Tre+1%Mann+Ala(20mM)+0.3%HSA;F2:10%Tre+1%Mann+Ala(10mM)+0.25%U;F3:1%Tre+1%Mann+0.3%HSA+0.125%U;F4:1%Tre+1%Mann+Ala(20mM)+0.1%HSA+0.25%U;F5:10%Tre+5%Mann+0.1%HSA;F6:10%Tre+3%Mann+0.3%HSA+0.25%U;F7:5.5%Tre+3%Mann+Ala(10mM)+0.1%HSA+0.125%U;F8:1%Tre+5%Mann+0.250%U;F9:5.5%Tre+5%Mann+Ala(20mM)+0.3%HSA+0.25%U;F10:1%Tre+3%Mann+Ala(20mM);F11:10%Tre+5%Mann+Ala(20mM)+0.125%U;F12:5.5%Tre+1%Mann;F13:1%Tre+5%Mann+Ala(10mM)+0.3%HSA。Mann、マンニトール;Tre、トレハロース二水和物;HSA、ヒト血清アルブミン;Ala、アラニン;およびU、尿素。

0136

凍結液体(lyo前)、lyo後(時間0)、および5週間の安定性試料のウイルス効力を、プラークアッセイにより測定した(図12Aおよび図12B)。DSDにより生成されたデータを、JMP11.2.0の補正された赤池の情報量基準(AICc)を最小化にするために、この場合は後向き段階的回帰およびストップ規則セットを使用して分析した。この段階的回帰手法は、最も有意な項目を特定し、試験した賦形剤の各々の設計空間さらに明らかにした(図12C)。モデルは、log10総効力損失を含む、応答の各々について、0.79、0.89、および0.99のR2値でフィットする。ウイルス効力損失の分析は、中程度から高濃度のトレハロースおよびHSAが、低濃度から中程度の濃度のマンニトールおよび中程度から高濃度の尿素と協同して、抗力損失を有意に安定化したことを明らかにした。なお、アラニンは、統計的に有意な効果を示さなかった(モデルにより特定されなかった)。

0137

マンニトールおよび尿素の固定混合値がそれぞれ3%および0.125%である2つの因子項目トレハロースおよびHSAの決定的スクリーニング計画応答表面モデルの最適化設計空間を示す等高線プロファイラー(contour profiler)を、11.2.0を使用して生成した。JMPの予測プロファイラーの使用(データ非表示)。等高線プロファイラーは、各応答の予測DSDモデルから生成され、ウイルス効力損失に対する保護をもたらす最適賦形剤濃度が、5%トレハロース、3%マンニトール、0.3%HSA、および0.125%尿素であると特定した。

0138

四価デング熱ワクチン剤形の賦形剤の組合せを評価する。

0139

0140

ここで、表15および図13を参照すると、パネルは以下の通りである:表15:DOEを使用した製剤設計、(図13A:四価製剤の力価損失:凍結乾燥後のTDV血清型1〜4(免疫原性製剤)、図13B:凍結乾燥試料を25℃で5週間にわたって保管した後のTDV血清型1〜4の力価損失、図13C:凍結乾燥し、25℃で5週間にわたって保管した後のTDV血清型1〜4の総ウイルス力価損失。また、DOE製剤はすべて、10mMリン酸ナトリウム、30mM NaCl、pH7.2を含んでいた。*算出なし(LLOD未満)。

0141

四価DOE製剤(TDV−1、−2、−3、−4)を、トレハロース、マンニトール、リン酸バッファ、およびNaClを含む基本製剤中で、デキストラン(DOE製剤1およびDOE製剤2)、rHSA(DOE製剤3)、およびnHSA(DOE製剤4)の濃度を変えて調製した(表15)。凍結乾燥および加速安定性後に、DOE製剤を評価し、凍結乾燥ケーキ完全性(データ非表示)およびウイルス力価の総合log10損失(図13B)の関数として格付けした。rHSAまたはnHSAを含むDOE製剤は、デキストラン含有製剤と比較して、ウイルス効力収率の向上を示した。rHSAを含むDOE製剤は、すべての血清型で最も高いウイルス効力回復を示し、TDV−2〜TDV−4では<0.3のlog損失、TDV−1では0.5のlog損失であった(図13B)。しかしながら、HSAを含む製剤では、部分的なケーキ崩壊が観察された(データ非表示)。興味深いことには、デキストランを含むDOE製剤は、ケーキ物理的外観の項目がより洗練されていたが、凍結乾燥後にウイルス効力を保存することができなかった(図13B)。

0142

四価デング熱ワクチン製剤のリアルタイム安定性研究
25℃での四価TDVを用いた加速研究に加えて、4℃安定性研究を開始して、目標長期保管温度でのリアルタイム安定性を生成した。各DOE製剤を、最大39週間にわたって4℃で保管し、時点ゼロ、5、13、および39週目でウイルス効力測定を行った。ここで図14を参照すると、DOE製剤1〜4は、30mM NaClを有する10mMリン酸ナトリウムpH7.2中に、5%トレハロース、3%マンニトール、0.125%尿素、および以下の添加剤を含んでいた:1%デキストラン(図14A)、5%デキストラン(図14B)、0.3%組換えHSA(図14C)、または0.3%天然HSA(図14D)。凍結乾燥試料を、4℃で保管し、0、5、13、および39週目に、ウイルス効力測定のために再構成した。強調されている領域は、JMP11.2.0で決定された95%信頼区間の上限および下限を表す。各グラフに組み込まれている表は、液体(Lyo前)、時点0(Lyo後(T0))の各血清型のLog10pfu/0.5mL力価データ、および78週目の予測力価(Pred.78週)を含んでいる。(注:予測力価は、PRISMTraining and Consultancy Limited(英国)により開発されたAdapt2バージョン3.4.1ツールの使用により決定した)。

0143

四価TDV製剤候補はすべて、4℃で39週後に、すべての血清型でウイルス効力の損失が最小限であったかまたは無かったことを示した(図14A〜14D)。経時的なウイルス効力の明白な増加は、アッセイのばらつきを考慮すれば(社内観察に基づく)、ゼロであると解釈することができる。長期的な時点でのウイルス力価を、78週目(2×最後のリアルタイムデータポイント)のベストフィットから外挿することにより予測したところ(図14A〜14D)、経時的に予測したウイルス効力の損失が最小限であったことが示された。しかしながら、デキストランを含む製剤は、いずれかのHSAを有するものと比較して、凍結乾燥後に著しい量のウイルス力価を損失すると考えられ、効力の合計純損失は、デキストランを含む製剤がHSAよりも高かった。これらリアルタイムデータは、特定され、最適化された製剤候補が、目標保管温度で所望の固相安定性プロファイルを示すことを示唆する。

0144

0145

ある実験では、凍結乾燥および加速安定性の前および後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価に対する、異なる濃度のリード賦形剤の組合せ効果を評価した。これらの研究では、HSAが、初期スクリーニングの結果により有効な凍結乾燥保護剤として機能したことが示されたため(図15)、HSA(0.1および0.2%w/v)を、上記に記載の基本製剤に添加した。図15は、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス効力に対する種々の賦形剤組合せ(トレハロースを含む基本バッファ中での)の効果をスクリーニングした結果を示す。基本バッファは、30mM NaClを有する10mMリン酸バッファ、pH 7.2に10%トレハロースを含んでいた。結果は、凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価損失を示し(図15A)、凍結乾燥試料を室温(約25℃)で5週間にわたって保管した後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)ウイルス力価損失を示す(図15B)。データは、平均値±s.d.として表されている。ウイルス力価は、log10pfu/mlで示されている。

0146

図15に示されているように、凍結乾燥後のフラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価の<0.2log損失が、それぞれ、10%のスクロースまたはトレハロースのいずれかを含む基本製剤中の両HSA濃度で観察された(図15A)。したがって、0.1%HSAおよび示されているさらなる賦形剤と共に、リン酸バッファ、NaCl、10%糖(トレハロースまたはスクロース)を含む、その後の基本バッファ製剤を調製した。これら基本製剤のいずれの賦形剤組合せもほとんどが、凍結乾燥後試料および加速安定性試料の両方でウイルス安定性の向上を示した(図15A〜15B)。凍結乾燥保護は、基本製剤に加えられたアミノ酸および尿素の組合せを使用することにより最大化されることが示された。25℃で5週間後、マンニトールおよび尿素を添加した基本製剤はいずれも、アラニン、アルギニン、MSG、およびメチオニンなどのアミノ酸を有するまたは有していない場合のいずれでも、非常に向上したウイルス安定性を示した(図15A〜15B)。基本製剤中の糖濃度を15%に増加させても、ウイルス力価を保護する点では、さらなる利点は提供しないと考えられた。

0147

弱毒化生ウイルスワクチンのウイルス効力の保存は、製品の保管寿命にわたって免疫が成功するために重要であり、それは、次いで製剤の組成および最終医薬剤形のタイプ(つまり、液体対凍結乾燥)に大きく依存する。凍結乾燥には凍結および乾燥ストレスが伴うため、ウイルス安定化には、単一の賦形剤では十分ではないことが多く、したがって、異なる分解機序からの保護には、添加剤の組合せが必要とされることが多い。スクロースまたはトレハロースなどの糖は、フラビウイルス力価を凍結乾燥保護するための、および他の生ウイルスワクチンのための、こうした凍結乾燥製剤に非常に重要であると考えられる。例えば、ゼラチンと組み合わせたトレハロースは、スクロースおよびソルビトールの組合せと比較して、弱毒化生おたふく風邪ワクチンをより良好に安定化することが示された。反対に、スクロースおよびラクトアルブミンは、トレハロースのみとは対照的に、弱毒化生小反芻動物病(PPR)ワクチンに対して、より良好な熱保護をもたらした。

0148

ある例示的な方法では、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)の安定性に対する、スクロースおよびトレハロースの両方の効果を、他の賦形剤と組み合わせて系統的に研究した。尿素、EDTA、ポリオール、タンパク質、ポリマー、およびアミノ酸を含む製剤は、糖タイプ(トレハロース対スクロース)に関わらず、凍結乾燥後に高いウイルス回収率を示し、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)力価のlog損失は<0.2であった。研究した賦形剤の中で、MgCl2およびポロキサマー407を含む製剤では、他の製剤と比較して、凍結乾燥後にウイルス効力の著しい損失が観察された。MgCl2は、ポリオウイルスを安定化することが周知であるが、本方法では、フラビウイルス安定性に対しては有害な効果を示すことが支持される。MgCl2の安定化効果は、ウイルス依存性である可能性がある。

0149

これら方法のリード賦形剤を特定した後、選択された賦形剤組合せを、フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)効力を保存する能力について試験した。アミノ酸ならびに尿素のある組合せを含む製剤は、著しく顕著なフラビウイルス凍結乾燥保護を示し、マンニトールとさらに組み合わせると、25℃で5週間の保管後に最も高いウイルス効力安定化が付与された。いかなる厳密な製剤化により束縛されることも望まないが、尿素は、脱水中のフラビウイルス完全性/安定性の保護に重要な役割を有すると考えられる。アミノ酸の添加は、保管中のスクロース含有製剤中の種々のタンパク質の安定性を向上させ、優先的な水和および/または溶媒表面張力増加により安定化に役割をはたすことができる可能性がある。また、マンニトールは、フラビウイルスに対する安定化効果の向上を示した。

0150

凍結乾燥生フラビウイルスワクチン候補の製剤設計に適用される1つの手法は、半経験的実験作業および高度な探索データ分析の組合せであった。この研究で調査する医薬賦形剤の開始リストを、文献調査、薬学的経験、および最終目標製品プロファイルの考慮事項に基づく科学的根拠を使用して、18個の添加剤に絞った(表9を参照)。賦形剤組合せの経験的スクリーニングは、重要な賦形剤の選択、それらの潜在的な範囲、ならびにそれらのウイルス安定化効果の点での賦形剤相互作用の指針となる初期モデルから探索グラフを生成するために多変量分析および視覚化により調査した歴史的データセットを生成した。多変量スクリーニング実験を設計する代わりに、始めから実験的データセットを構築することにより、計画的研究において、効果を示さなかった賦形剤の添加および/または賦形剤の不適切な範囲の使用が回避される。

0151

実験的ウイルス安定性データセットを構築し、探索データ分析を実施し、データを遡及的に「初期」回帰モデルにフィッティングすることには、制限がないわけではない。それは、この段階で生成されたモデルが、統計的に設計された実験を誘導して、より信頼性の高い予測モデルをもたらす可能性が高くなるように支援するという点で、探索的であったからである(図11Aおよび図11B)(DSD;表15)。正確な予測モデリングのために統計的に設計されていない歴史的データセットは、非必須データポイント矛盾する応答測定値、および/または応答パラメータ不完全な測定データを含んでいる場合がある。こうしたタイプのデータセットアーチファクトは、正確で信頼性の高い統計モデルに寄与しない可能性が高い。これは、凍結乾燥後の力価のlog10損失のモデルフィットのR2値が低いことにより示される(図11A)。これは、部分的には、試験した2つの濃度のHSA(0.1%および2%)間の間隔をモデル化することが困難であり、この困難性は、HSA*HSA相互作用(図12A)の有意性を人為的に水増しすることに寄与し、したがって誤解を招きやすい曲線項目が特定される可能性があるためである。データセットの明確な科学的理解を有することにより、探索データ分析および初期統計モデルを、賦形剤およびそれらの濃度を選択するための指針として合理的に使用する能力が付与される。

0152

リード賦形剤およびそれらの潜在的な作用濃度の選択は、計画実験から導出された予測モデルに供給して、有効性を最大化にするために不可欠であった。DSDスクリーニングモデルで応答データを調査し(図12C)、JMPの予測プロファイラーにより最も望ましい設定および範囲を特定することにより、凍結乾燥フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を安定化するための最適製剤の設計空間を図示およびマッピングすることが可能な等高線プロット(データ非表示)の生成がもたらされる。DSDは、トレハロースおよびHSA間の有意な相互作用を特定し、安定化特徴が、アラニンに依存しないことを見出し、マンニトールおよび尿素の最適な濃度を確認することができた。DSDモデルは、モデルの信頼性に対する確証を提供した高いR2値での良好なフィッティングを示し、リード製剤の最終選択を可能にした。

0153

モデルは、フラビウイルス(例えば、TDV−1の、−2、−3、および−4の四価混合物)を含むリード凍結乾燥製剤を調製し、加速(25℃で5週間)およびリアルタイム安定性研究(4℃で39週間)で負荷したところ、予測的であることが認められ、検証された。DSDモデルにより予測されたように、凍結乾燥し、25℃で保管した後のウイルス効力の限定的な損失が、製剤3および4で見出された。デキストラン含有製剤では凍結乾燥後の効力損失が高かったにも関わらず、4つの製剤はすべて、4℃で最大78週間(2×最終安定性時点)の固相での保管中の抗力損失が、すべての血清型で最小限であるかまたは無いことを維持すると予測された。したがって、これは、一価フラビウイルス(例えば、デング血清型−3、TDV−3)を安定化することが特定された凍結乾燥製剤候補が、4つのすべてのデングウイルス血清型を安定化することを示す。現在、多数のワクチン製造では、ヒト由来HSAをrHSAに置換して、ヒト由来産物に伴う潜在的リスクを回避することが望まれている。天然HSAの代わりにデキストランおよびrHSAを使用することは、この懸念に取り組む試みであった。

0154

本研究は、凍結乾燥生ウイルスワクチン候補の安定化および製剤開発のための主要な寄与因子(およびそれらの最適濃度)を特定および確認するために使用することができる経験的スクリーニングおよび統計モデル化分析の組合せの効率性事例研究を提供する。凍結乾燥生ウイルスワクチンの製剤を開発するためのこの組合せ手法は、費用および時間を両方とも節約することができるだけでなく、並行処理および製剤開発努力を支援することができる高度なウイルス安定性データパッケージを構築すること、ならびにワクチン製品開発にクオリティバイデザイン手法を推奨する規制当局準拠することを可能にする。

0155

材料および方法
1つの例示的な方法では、FTAバッファ(PBSバッファ、pH7.4中の1%Pluronic(登録商標)F127(F)ポロキサマー407、15%トレハロース(T)、および0.1%HSA(A))中の凍結デングウイルスストック(例えば、TDV−3)ストック:約7.30×107pfu/mL)(例えば、ある方法では、ロット番号:DMV013−3を使用した)を、−80℃で保管した。ストックを、37℃の水浴で解凍し、アリコートした(1.5mLチューブ中100μL)。アリコートを、使用まで−80℃で保管した。ある方法では、アリコートを凍結し、1回よりも多く解凍してもよい。例えば、これらアリコートの加熱履歴は、2回の凍結解凍サイクルと等しい。凍結デングウイルスストックを解凍し、穏やかにボルテックスすることにより混合した。試料を、以下のバッファで調製した:全て50mM NaClを含むものおよび含まないものがある10mM Tris(pH7.2)、10mMヒスチジン(pH7.2)、10mMHEPES(pH7.2)、10mMリン酸ナトリウム(pH7.2)、ならびに137mM NaClを有する10mMリン酸塩(PBS)。賦形剤ストック溶液はすべて、それぞれのバッファで調製し、pHを7.2または7.4に調整した。あるウイルス製剤を調製するために、ウイルスストックを、製剤バッファと混合して、およそ2×105pfu/mLの最終ウイルス濃度を達成した。

0156

1つの例では、その後、650マイクロリットル(650μL)の各デングウイルス製剤(例えば、四価デング製剤)を2mLバイアルにアリコートし、バイアルを凍結乾燥するか、または凍結乾燥前の対照として−80℃で保管するかいずれかを行った。温和凍結乾燥サイクルを使用して、評価中の製剤候補が適切にフリーズドライされるようにした。試料はすべて、−45℃にあらかじめ冷却されたデバイスに装着した。熱電対を、参照(例えば、FTA)対照/プラセボバイアルに設置した。熱電対を、以下のように棚内に設置した:中央に1つ、正面に1つ、後側に2つ。サイクルが終了したら、チャンバー圧が7.73×104Pa(580Torr)に達するまでチャンバー窒素充填し、バイアルを完全に栓塞した。チャンバーが、大気圧(760Torr)に達することを可能にした。この時点で、放出弁を開け、栓塞した凍結乾燥バイアルを含むトレイを取り出した。その後、バイアルをすべて密封した。その後、フリーズドライバイアルを視覚的に評価し、デジタルカメラ(8メガピクセル)で撮影し、ケーキ外観および構造を記録した。その後、凍結乾燥ウイルス製剤を、−80℃で保管した。

0157

プラセボおよびウイルス試料はすべて、30mM NaClおよび0.1%HSAを有する10mMリン酸ナトリウム(pH7.2)を含む基本バッファで調製した。FTAを、10mMPBS(137mM NaClを有するリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)で調製した。賦形剤ストック溶液はすべて、それぞれのバッファで調製し、pHを、約7.0〜約8.0または約7.2〜約7.4に調整した。凍結乾燥前および後のウイルス試料は両方とも、マイクロタイターFAアッセイを使用して効力を評価した。選択されたウイルスおよび凍結乾燥製剤の安定性研究を、室温付近で(例えば、25℃)(4つのバイアル)5週間にわたって実施した。−80℃で5週間にわたって保管した試料(4つのバイアル)を、対照として使用した。

0158

別の例では、リン酸バッファ、15%トレハロース、1%ポロキサマー407(F127(商標))、および0.1%HSA−中の凍結デングウイルスストック(例えば、TDV−1、TDV−2、およびTDV−4ウイルス)を供給し、さらなる使用まで−80℃で凍結保管した。スクロースおよびトレハロースは、Pfanstiehl Laboratories社(ウォキーガンイリノイ州)から購入した。L−アルギニン、メチオニン、L−グルタミン酸ナトリウム、EDTA、デキストラン40、塩化マグネシウム、マンニトール、ソルビトール、ゼラチンは、SigmaAldrich社セントルイス、ミズーリ州)から購入した。ポロキサマー407(F127(商標))試料は、BASF社から受領した。バッファを調製するための塩、ポリソルベート80、尿素は、Fisher Scientific and Acros社から購入した。ヒト血清アルブミンは、Octapharma社から購入し、組換えHSA(rHSA)は、Novazymes社から得た。

0159

他の例では、ウイルス力価を、96ウエルウェルマイクロタイター法を使用して、プラークアッセイにより決定した。簡潔に述べると、接着性ベロ細胞単層を、一価または四価ウイルスのいずれかの希釈物に感染させ、その後粘性オーバーレイを加えた。その後、プレートを、血清型に応じて、2日間または3日間37℃でインキュベートし、その後洗浄し、染色のために固定した。染色は、血清型特異的モノクローナル抗体を使用して実施した。アッセイは、対照分析での傾向により決定したところ、血清型1〜4について、それぞれ±0.34、0.17、0.19、および0.19のlog10pfu/0.5mL(用量)の作用可変範囲を有する。各試料は、三重反復で測定し、結果を、値の平均として報告した。

0160

ウイルス製剤および凍結乾燥。各賦形剤のバルク溶液を、30mM NaClを含むリン酸バッファで調製し、pHを7.2に調整した。所望量の賦形剤を、30mM NaClを有するリン酸バッファと混合して、終濃度を得、その後適正量のウイルスストックを添加して、2×105pfu/mlを達成した。ウイルス調製作業はすべて、クラスIIバイオセイフティキャビネット(Labconco社、カンザスティー、ミズーリ州)内で実施した。

0161

ある方法では、約650μlのウイルスワクチン製剤を、無菌2mLバイアルに分配し、無菌ゴム栓で部分的に密封した。2日間を超える経過にわたって6.7Pa(50mTorr)の圧力にて−45から25℃まで温度を勾配させるプロセスによる温和な凍結乾燥サイクルを使用して、凍結乾燥製剤を生産した。試料を、−45℃に設定したあらかじめ冷却されていたを有するFTSLyo Star II(SP Scientific社)に装着した。−45℃で2時間の凍結ステップ、および6.7Pa(50mTorr)への勾配減圧(約2時間)後、温度を、0.1℃/分の勾配速度で−37℃に上昇させた。一次乾燥の終了時に、温度を、0.1℃/分の勾配速度で25℃まで勾配上昇させ、6時間間にわたって乾燥を継続した。二次乾燥の完了後、棚を4℃に冷却し、サイクルが完了するまで4℃に保持した(より詳しくは、表2を参照)。サイクルが完了したら、バイアルに窒素を充填し、真空下7.7×107Pa(580,000Torr)で栓塞した後でチャンバーから取り出し、その後アルミニウムシールでしっかりと密封した。凍結乾燥サイクルは、1バッチ当たり少なくとも3つのプラセボバイアルの底部中央に熱電対を設置し、相対的圧力測定(ピラニキャパシタンスマノメータ)を使用してモニターした。

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