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技術 タイランスタチンAの誘導体、それについての治療方法および合成方法

出願人 ウィリアムマーシュライスユニバーシティ
発明者 ニコラウキリアコスシー.ローデスデレククマーサウンドラパンディアンエム.パッタナヤクマナスアール.ラマニマンジュナス
出願日 2017年6月8日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-564281
公開日 2019年9月5日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-524650
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 試験生産 品質管理部門 ハロゲン化フタルイミド アレーンジイル基 ヒドロキシエポキシ 参照文 ヨードメチレン アレーンジイル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月5日)のものです。
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図面 (19)

課題・解決手段

一局面において、本開示は式(I)のタイランスタチンの類似体を提供する。式中、変数は本明細書において定義される通りである。別の局面において、本開示はまた、本明細書において開示された化合物を調製する方法を提供する。別の局面において、本開示はまた、本明細書において開示された化合物の薬学的組成物および使用方法を提供する。

概要

背景

2.関連技術
タイランスタチンAは、多数のがん細胞株において活性であることが示され、スプライセオソームを標的とすると考えられている、タイランデンシス・バークホルデリア(Thailandensis burkholderia)MSMB43から単離された天然産物である(Liu, et al., 2013; He, et al., 2014)。この独特機構を考慮すると、このシリーズ化合物は、高活性および異なる作用様式の独特の組み合わせを示す。従って、これらの化合物の新規類似体の開発は商業的な関心対象である。そのような類似体の開発は、供給源からしか入手できなかった天然産物への依存によって制限されてきた。

さらに、これらの化合物を得るための合成経路を改善することは、以前の方法とは不適合性であり得る基を有するさらなる類似体へのアクセスを可能にし得る。これらの方法は、抗体のような細胞ターゲティング部分へのコンジュゲーティングのための官能ハンドルを含有する化合物へのアクセスを可能にし得る。従って、これらの化合物を製造する新規の方法ならびに新規の類似体が必要である。

概要

一局面において、本開示は式(I)のタイランスタチンの類似体を提供する。式中、変数は本明細書において定義される通りである。別の局面において、本開示はまた、本明細書において開示された化合物を調製する方法を提供する。別の局面において、本開示はまた、本明細書において開示された化合物の薬学的組成物および使用方法を提供する。

目的

概要
本開示は、以下の式の化合物であって、

式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X2は、水素ヒドロキシ、またはオキソであり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y2およびY3は-O-または-NRa-であり;
Ra、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;
R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;
但し、化合物は:

ではない、化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

以下の式の化合物であって、式中、X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;X2は、水素ヒドロキシ、またはオキソであり;Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつR9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、Rbは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;Y2およびY3は-O-または-NRa-であり;Ra、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;但し、化合物は、ではない、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩。

請求項2

以下の式としてさらに定義され、式中、X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつR9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、Rbは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;Ra、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)であり;R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;但し、化合物は、ではない、請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。

請求項3

以下の式としてさらに定義され、式中、X1、Y1、Ra、R5、R6、R7、R8およびR8′は、上記に定義される通りであり;但し、化合物は、ではない、請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。

請求項4

以下の式としてさらに定義され、式中、X1、Y1、Ra、R5、R6、R7、R8およびR8′は、上記に定義される通りであり;但し、化合物は、ではない、請求項3記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。

請求項5

以下の式としてさらに定義され、式中、X1、Y1、Ra、R5、R6、R7、R8およびR8′は、上記に定義される通りであり;但し、化合物は、ではない、請求項4記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。

請求項6

以下の式としてさらに定義され、式中、X1、Y1、R7、R8およびR8′は、上記に定義される通りであり;但し、化合物は、ではない、請求項5記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。

請求項7

X1がアルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項8

X1がメチルである、請求項7記載の化合物。

請求項9

X1がアルキルアリールアミノ(C≦8)または置換アルキルアリールアミノ(C≦8)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項10

X1がN-メチル-N-フェニルアミノである、請求項9記載の化合物。

請求項11

X1がヘテロシクロアルキル(C≦8)または置換ヘテロシクロアルキル(C≦8)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項12

X1が、ピロリジニルピペリジニルピペラジニル、またはモルホリニルである、請求項11記載の化合物。

請求項13

Y1がアルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項14

Y1がメチルである、請求項7記載の化合物。

請求項15

Y1が、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;式中、Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつR9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、Rbは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項16

Y1が-A-R9であり;式中、Aはアルカンジイル(C≦6)または置換アルカンジイル(C≦6)であり;かつR9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシル、またはアルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、Rbは、アミノ、ヒドロキシル、またはアルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型である、請求項15記載の化合物。

請求項17

Aがアルカンジイル(C≦6)である、請求項15または請求項16記載の化合物。

請求項18

Aがメチレンである、請求項17記載の化合物。

請求項19

Aが置換アルカンジイル(C≦6)である、請求項15または請求項16記載の化合物。

請求項20

Aがジフルオロメチレンである、請求項19記載の化合物。

請求項21

R9がアミノである、請求項15〜20のいずれか一項記載の化合物。

請求項22

R9が-C(O)OHである、請求項15〜20のいずれか一項記載の化合物。

請求項23

R9が-C(O)Rbであり、式中、Rbは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型である、請求項15〜20のいずれか一項記載の化合物。

請求項24

Rbがアミノである、請求項23記載の化合物。

請求項25

Rbがヒドロキシである、請求項23記載の化合物。

請求項26

Rbがアルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)である、請求項23記載の化合物。

請求項27

Rbがメトキシである、請求項26記載の化合物。

請求項28

Rbがアリールオキシ(C≦8)または置換アリールオキシ(C≦8)である、請求項23記載の化合物。

請求項29

Rbがアルキルアミノ(C≦8)または置換アルキルアミノ(C≦8)である、請求項23記載の化合物。

請求項30

RbがN-メチルアミノエチルアミノまたは2-カルボキシエチルアミノである、請求項29記載の化合物。

請求項31

Rbがシクロアルキルアミノ(C≦8)または置換シクロアルキルアミノ(C≦8)である、請求項23記載の化合物。

請求項32

Rbがシクロプロピルアミノである、請求項31記載の化合物。

請求項33

Y2が-NRa-である、請求項1記載の化合物。

請求項34

Y2が-NH-である、請求項33記載の化合物。

請求項35

Y3が-O-である、請求項1記載の化合物。

請求項36

R7がヒドロキシである、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項37

R7がハロである、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項38

R7がフルオロである、請求項37記載の化合物。

請求項39

R7が-A2-Rcであり、式中、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項40

A2が-O-である、請求項39記載の化合物。

請求項41

Reが、アルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの4つの基の置換型である、請求項39または請求項40記載の化合物。

請求項42

R8がアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項43

R8がフルオロメチルである、請求項42記載の化合物。

請求項44

R8′がヒドロキシである、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項45

R8およびR8′が、一緒になって、アルキリデン(C≦6)または置換アルキリデン(C≦6)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項46

R8およびR8′が、一緒になって、=CH2である、請求項45記載の化合物。

請求項47

R8およびR8′が、一緒になって、ヘテロシクロアルキル(C≦6)または置換ヘテロシクロアルキル(C≦6)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項48

R8およびR8′が、一緒になって、オキシランまたはオキセタンである、請求項47記載の化合物。

請求項49

R8およびR8′が、一緒になって、アジリジンである、請求項47記載の化合物。

請求項50

Raが水素である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項51

Raがアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項52

Raがメチルである、請求項51記載の化合物。

請求項53

R5が水素である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。

請求項54

R5がアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。

請求項55

R5がメチルである、請求項54記載の化合物。

請求項56

R6が水素である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。

請求項57

R6がアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。

請求項58

R6がメチルである、請求項57記載の化合物。

請求項59

R1がアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1記載の化合物。

請求項60

R1がメチルである、請求項59記載の化合物。

請求項61

R2がアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1記載の化合物。

請求項62

R2がメチルである、請求項61記載の化合物。

請求項63

R3がアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1記載の化合物。

請求項64

R3がメチルである、請求項63記載の化合物。

請求項65

R4がアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)である、請求項1記載の化合物。

請求項66

R4がメチルである、請求項65記載の化合物。

請求項67

以下の式としてさらに定義され、式中、Rbは、水素、アルキル(C≦6)、置換アルキル(C≦6)、アリール(C≦8)、置換アリール(C≦8)、アラルキル(C≦6)、または置換アラルキル(C≦6)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。

請求項68

(a)請求項1〜67のいずれか一項記載の化合物;(b)該化合物へ連結されている細胞ターゲティング部分を含む、細胞ターゲティング連結組成物

請求項69

細胞ターゲティング部分が、リンカーを通して化合物へ連結されている、請求項68記載の細胞ターゲティング連結組成物。

請求項70

リンカーが、インビボで分解可能なリンカーである、請求項69記載の細胞ターゲティング連結組成物。

請求項71

リンカーがペプチドである、請求項70記載の細胞ターゲティング連結組成物。

請求項72

細胞ターゲティング部分が抗体である、請求項68〜71のいずれか一項記載の細胞ターゲティング連結組成物。

請求項73

細胞ターゲティング部分が、がん細胞において過剰発現される細胞表面受容体または表面タンパク質についての抗体である、請求項72記載の細胞ターゲティング連結組成物。

請求項74

(a)請求項1〜73のいずれか一項記載の化合物;および(b)薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物

請求項75

経口的に、脂肪内に、動脈内に、関節内に、頭蓋内に、皮内に、病巣内に、筋肉内に、鼻腔内に、眼内に、心膜内に、腹腔内に、胸膜内に、前立腺内に、直腸内に、鞘内に、気管内に、腫瘍内に、臍帯内に、内に、静脈内に、小胞内に、硝子体内に、リポソームによって、局所に、粘膜に、非経口的に、直腸に、結膜下に、皮下に、下に、局所的に、経的に、経皮的に、膣に、クリームで、脂質組成物で、カテーテルによって、洗浄によって、持続注入によって、注入によって、吸入によって、注射によって、局所送達によって、または局所灌流によって、投与するために製剤化されている、請求項74記載の薬学的組成物。

請求項76

単位用量として製剤化されている、請求項74または請求項75記載の薬学的組成物。

請求項77

請求項1〜76のいずれか一項記載の化合物または組成物の治療有効量を、その必要がある患者へ投与する工程を含む、患者における疾患または障害を治療する方法。

請求項78

疾患または障害ががんである、請求項77記載の方法。

請求項79

がんが、癌腫肉腫リンパ腫白血病黒色腫中皮腫多発性骨髄腫、または精上皮腫である、請求項78記載の方法。

請求項80

がんが、膀胱、血液、骨、脳、乳房中枢神経系、頸部結腸子宮内膜食道胆嚢胃腸管生殖器尿生殖路、頭、腎臓喉頭肝臓筋組織、首、口腔もしくは鼻粘膜卵巣膵臓前立腺、皮膚、脾臓小腸大腸精巣、または甲状腺のがんである、請求項78記載の方法。

請求項81

がんが、乳癌結腸癌胃癌肺癌卵巣癌、または前立腺癌である、請求項78〜80のいずれか一項記載の方法。

請求項82

がんが乳癌である、請求項81記載の方法。

請求項83

乳癌が乳腺癌である、請求項82記載の方法。

請求項84

がんが結腸癌である、請求項81記載の方法。

請求項85

結腸癌が薬剤耐性結腸癌である、請求項84記載の方法。

請求項86

がんが胃癌である、請求項81記載の方法。

請求項87

がんが肺癌である、請求項81記載の方法。

請求項88

肺癌が非小細胞肺癌である、請求項87記載の方法。

請求項89

肺癌が肺扁平上皮癌である、請求項87記載の方法。

請求項90

がんが卵巣癌である、請求項81記載の方法。

請求項91

がんが前立腺癌である、請求項81記載の方法。

請求項92

第2のがん療法をさらに含む、請求項78〜91のいずれか一項記載の方法。

請求項93

第2のがん療法が、第2の化学療法化合物手術放射線療法、または免疫療法である、請求項92記載の方法。

請求項94

前記化合物または組成物を患者へ1回投与する工程を含む、請求項78〜93のいずれか一項記載の方法。

請求項95

前記化合物または組成物を患者へ2回以上投与する工程を含む、請求項78〜93のいずれか一項記載の方法。

請求項96

患者が哺乳動物である、請求項78〜95のいずれか一項記載の方法。

請求項97

患者がヒトである、請求項96記載の方法。

請求項98

以下の式の化合物[式中、X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;X2は、水素、ヒドロキシ、またはオキソであり;Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつR9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、Rbは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;Y2およびY3は-O-または-NRa-であり;Ra、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成する]を製造する方法であって、以下の式の化合物[式中、X1、R1、R2、R3、Ra、およびR4は、上記に定義される通りであり;かつY2はハロまたはホウ素含有基である]と、以下の式の化合物[式中、Y1、R5、R6、R7、R8、およびR8′は、上記に定義される通りであり;かつY3はハロまたはホウ素含有基である]とを、遷移金属触媒および塩基の存在下で反応させる工程を含み;但し、Y2がホウ素含有基である場合、Y3はハロであり;Y2がハロである場合、Y3はホウ素含有基である、前記方法。

請求項99

遷移金属触媒がパラジウム触媒である、請求項98記載の方法。

請求項100

遷移金属触媒がPd(PPh3)4またはPd(dppf)Cl2・CH2Cl2である、請求項99記載の方法。

請求項101

塩基が金属アルコキシドである、請求項98〜100のいずれか一項記載の方法。

請求項102

塩基がタリウムエトキシドである、請求項101記載の方法。

請求項103

塩基が金属リン酸塩である、請求項98〜100のいずれか一項記載の方法。

請求項104

塩基がK3PO4である、請求項103記載の方法。

請求項105

式VIIの化合物に対して約0.1当量〜約5当量の塩基を添加する工程を含む、請求項98〜104のいずれか一項記載の方法。

請求項106

約1当量の塩基を添加する工程を含む、請求項105記載の方法。

請求項107

式VIIの化合物に対して約0.5当量〜約3当量の式VIの化合物を添加する工程を含む、請求項98〜106のいずれか一項記載の方法。

請求項108

約1.1当量の式VIIの化合物を添加する工程を含む、請求項107記載の方法。

請求項109

約0℃〜約50℃の温度へ反応物を加熱する工程を含む、請求項98〜108のいずれか一項記載の方法。

請求項110

温度が約25℃である、請求項109記載の方法。

請求項111

以下の式の化合物[式中、R2およびR3は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;かつRaおよびRbは、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、一価のアミノ保護基より選択されるか、またはRaおよびRbは、一緒になって、二価のアミノ保護基である]を製造する方法であって、以下の式の化合物[式中、R2、R3、Ra、およびRnは、上記に定義される通りである]を、弱酸および以下の式の触媒[式中、R10は、水素、アルキルシリル(C≦12)、または置換アルキルシリル(C≦12)であり;かつR11およびR12は、各々独立して、アリール(C≦12)または置換アリール(C≦12)より選択される]の存在下で反応させる工程を含む、前記方法。

請求項112

R10がアルキルシリル(C≦12)である、請求項111記載の方法。

請求項113

R10がトリメチルシリルである、請求項112記載の方法。

請求項114

R11が2,4-ジトリフルオロメチルフェニルである、請求項111〜113のいずれか一項記載の方法。

請求項115

R12が2,4-ジトリフルオロメチルフェニルである、請求項111〜113のいずれか一項記載の方法。

請求項116

触媒が、である、請求項111〜115のいずれか一項記載の方法。

請求項117

弱酸が7未満のpKaを有する、請求項111〜116のいずれか一項記載の方法。

請求項118

弱酸が、-1よりも大きいpKaを有する、請求項117記載の方法。

請求項119

弱酸が、1つまたは複数のカルボン酸基を有する酸である、請求項111〜118のいずれか一項記載の方法。

請求項120

弱酸がアリールカルボン酸(C≦12)である、請求項119記載の方法。

請求項121

弱酸が安息香酸である、請求項120記載の方法。

請求項122

式IXの化合物に対して約0.05当量〜約1当量の式Xの触媒を添加する工程を含む、請求項111〜121のいずれか一項記載の方法。

請求項123

約0.2当量の式Xの触媒を添加する工程を含む、請求項122記載の方法。

請求項124

式IXの化合物に対して約0.05当量〜約1当量の弱酸を添加する工程を含む、請求項111〜123のいずれか一項記載の方法。

請求項125

約0.2当量の弱酸を添加する工程を含む、請求項124記載の方法。

請求項126

約-20℃〜約25℃の温度へ反応物を加熱する工程を含む、請求項111〜125のいずれか一項記載の方法。

請求項127

温度が約0℃である、請求項126記載の方法。

請求項128

1つまたは複数の脱保護工程をさらに含む、請求項98〜127のいずれか一項記載の方法。

請求項129

1つまたは複数の精製工程をさらに含む、請求項98〜128のいずれか一項記載の方法。

請求項130

精製工程が、クロマトグラフィー蒸留、抽出、または沈殿による精製を含む、請求項129記載の方法。

請求項131

クロマトグラフィーが、カラムクロマトグラフィーまたは高速カラムクロマトグラフィーである、請求項130記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、2016年6月8日に出願された、米国仮出願第62/347,448号に対する優先権の恩典を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み入れられる。

0002

背景
本開示の開発は、一部分、助成金番号R1226の下でCancer Prevention and Research Institute of Texas (CPRIT)および助成金番号C-1819の下でWelch財団によって、資金提供された。

0003

1.分野
本開示は、医学薬理学化学、および腫瘍学の分野に関する。特に、タイランスタチンの類似体およびその薬物コンジュゲートに関する、新規化合物組成物治療方法、および合成方法を開示する。

背景技術

0004

2.関連技術
タイランスタチンAは、多数のがん細胞株において活性であることが示され、スプライセオソームを標的とすると考えられている、タイランデンシス・バークホルデリア(Thailandensis burkholderia)MSMB43から単離された天然産物である(Liu, et al., 2013; He, et al., 2014)。この独特機構を考慮すると、このシリーズの化合物は、高活性および異なる作用様式の独特の組み合わせを示す。従って、これらの化合物の新規の類似体の開発は商業的な関心対象である。そのような類似体の開発は、供給源からしか入手できなかった天然産物への依存によって制限されてきた。

0005

さらに、これらの化合物を得るための合成経路を改善することは、以前の方法とは不適合性であり得る基を有するさらなる類似体へのアクセスを可能にし得る。これらの方法は、抗体のような細胞ターゲティング部分へのコンジュゲーティングのための官能ハンドルを含有する化合物へのアクセスを可能にし得る。従って、これらの化合物を製造する新規の方法ならびに新規の類似体が必要である。

0006

概要
本開示は、以下の式の化合物であって、

式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X2は、水素ヒドロキシ、またはオキソであり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y2およびY3は-O-または-NRa-であり;
Ra、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;
R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;
但し、化合物は:

ではない、化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。

0007

いくつかの態様において、

またはその薬学的に許容される塩
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aはアルカンジイル(C≦6)または置換アルカンジイル(C≦6)であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはアルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Ra、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)であり;
R8およびR8′は、各々独立して、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるヘテロシクロアルキル基を形成し;
但し、化合物は、

ではない。いくつかの態様において、化合物は、

またはその薬学的に許容される塩とさらに定義され、
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aはアルカンジイル(C≦6)または置換アルカンジイル(C≦6)であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはアルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Ra、R5、およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)であり;
R8およびR8′は、各々独立して、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるヘテロシクロアルキル基を形成し;あるいは
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Ra、R5、およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;
R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;
但し、化合物は、

ではない。いくつかの態様において、化合物は、

またはその薬学的に許容される塩とさらに定義され、
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aはアルカンジイル(C≦6)または置換アルカンジイル(C≦6)であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはアルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Ra、R5、およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)であり;
R8およびR8′は、各々独立して、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるヘテロシクロアルキル基を形成し;
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Ra、R5、およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;
R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;
但し、化合物は、

ではない。いくつかの態様において、化合物は、

またはその薬学的に許容される塩とさらに定義され、
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aはアルカンジイル(C≦6)または置換アルカンジイル(C≦6)であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはアルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Ra、R5、およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)であり;
R8およびR8′は、各々独立して、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるヘテロシクロアルキル基を形成し;
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Ra、R5、およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;
R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;
但し、化合物は、

ではない。いくつかの態様において、化合物は、

またはその薬学的に許容される塩とさらに定義され、
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aはアルカンジイル(C≦6)または置換アルカンジイル(C≦6)であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはアルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)であり;
R8およびR8′は、各々独立して、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるヘテロシクロアルキル基を形成し;
式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;
R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成し;
但し、化合物は:

ではない。

0008

いくつかの態様において、X1は、アルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)、例えば、メチルである。他の態様において、X1は、アルキルアリールアミノ(C≦8)または置換アルキルアリールアミノ(C≦8)、例えば、N-メチル-N-フェニルアミノである。他の態様において、X1は、ヘテロシクロアルキル(C≦8)または置換ヘテロシクロアルキル(C≦8)、例えば、ピロリジニルピペリジニルピペラジニル、またはモルホリニルである。

0009

いくつかの態様において、X2はオキソである。他の態様において、X2は水素である。

0010

いくつかの態様において、Y1は、アルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)、例えば、メチルである。他の態様において、Y1は-A-R9であり;式中、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型である。

0011

いくつかの態様において、Y1は-A-R9であり;式中、
Aはアルカンジイル(C≦6)または置換アルカンジイル(C≦6)であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシル、またはアルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシル、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型である。

0012

いくつかの態様において、Aは、アルケンジイル(C≦6)、例えば、メチレンである。他の態様において、Aは、置換アルケンジイル(C≦6)、例えば、ジフルオロメチレンである。いくつかの態様において、R9はアミノである。他の態様において、R9は-C(O)OHである。他の態様において、R9は-C(O)Rbであり、式中、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型である。

0013

いくつかの態様において、Rbはアミノである。他の態様において、Rbはヒドロキシである。他の態様において、Rbは、アルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)、例えば、メトキシである。他の態様において、Rbはアリールオキシ(C≦8)または置換アリールオキシ(C≦8)である。他の態様において、Rbは、アルキルアミノ(C≦8)または置換アルキルアミノ(C≦8)、例えば、N-メチルアミノエチルアミノまたは2-カルボキシエチルアミノである。他の態様において、Rbは、シクロアルキルアミノ(C≦8)または置換シクロアルキルアミノ(C≦8)、例えば、シクロプロピルアミノである。いくつかの態様において、Y2は、-NRa-、例えば、-NH-である。

0014

いくつかの態様において、R7はヒドロキシである。他の態様において、R7は、ハロ、例えば、フルオロである。他の態様において、R7は-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型である。いくつかの態様において、A2は-O-である。いくつかの態様において、Reは、アルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの4つの基の置換型である。

0015

いくつかの態様において、R8はアルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、フルオロメチルである。いくつかの態様において、R8′はヒドロキシである。他の態様において、R8およびR8′は、一緒になって、アルキリデン(C≦6)または置換アルキリデン(C≦6)であり、例えば、R8およびR8′は、一緒になって、=CH2である。他の態様において、R8およびR8′は、一緒になって、ヘテロシクロアルキル(C≦6)または置換ヘテロシクロアルキル(C≦6)であり、例えば、R8およびR8′は、一緒になって、オキシランまたはオキセタンである。

0016

いくつかの態様において、Raは水素である。他の態様において、Raは、アルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、メチルである。いくつかの態様において、R5は水素である。他の態様において、R5は、アルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、メチルである。いくつかの態様において、R6は水素である。他の態様において、R6は、アルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、メチルである。

0017

いくつかの態様において、R1は、アルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、メチルである。いくつかの態様において、R2は、アルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、メチルである。いくつかの態様において、R3は、アルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、メチルである。いくつかの態様において、R4は、アルキル(C≦6)または置換アルキル(C≦6)、例えば、メチルである。いくつかの態様において、化合物は、






またはその薬学的に許容される塩とさらに定義され、
式中、
Rbは、水素、アルキル(C≦6)、置換アルキル(C≦6)、アリール(C≦8)、置換アリール(C≦8)、アラルキル(C≦6)、または置換アラルキル(C≦6)である。またはその薬学的に許容される塩。いくつかの態様において、Rbは、アルキル(C≦6)、例えば、メチル、エチル、またはイソプロピルである。他の態様において、Rbは水素である。いくつかの態様において、Rbはメチルである。

0018

さらに別の局面において、本開示は、
(a)本明細書に記載される化合物;
(b)細胞ターゲティング部分;
を含む、細胞ターゲティング連結組成物であって、
ここで、細胞ターゲティング部分が化合物へ連結されている、細胞ターゲティング連結組成物を提供する。

0019

いくつかの態様において、細胞ターゲティング部分は、インビボで分解可能なリンカーなどの、リンカーを通して化合物へ連結されている。いくつかの態様において、リンカーはペプチドである。いくつかの態様において、細胞ターゲティング部分は抗体である。いくつかの態様において、細胞ターゲティング部分は、がん細胞において過剰発現される細胞表面受容体または表面タンパク質についての抗体である。

0020

なおさらに別の局面において、本開示は、
(a)本明細書に記載される化合物;および
(b)薬学的に許容される担体
を含む、薬学的組成物を提供する。

0021

いくつかの態様において、薬学的組成物は、経口的に、脂肪内に、動脈内に、関節内に、頭蓋内に、皮内に、病巣内に、筋肉内に、鼻腔内に、眼内に、心膜内に、腹腔内に、胸膜内に、前立腺内に、直腸内に、鞘内に、気管内に、腫瘍内に、臍帯内に、内に、静脈内に、小胞内に、硝子体内に、リポソームによって、局所に、粘膜に、非経口的に、直腸に、結膜下に、皮下に、下に、局所的に、経的に、経皮的に、膣に、クリームで、脂質組成物で、カテーテルによって、洗浄によって、持続注入によって、注入によって、吸入によって、注射によって、局所送達によって、または局所灌流によって、投与するために製剤化されている。いくつかの態様において、薬学的組成物は単位用量として製剤化されている。

0022

さらに別の局面において、本開示は、患者における疾患または障害治療する方法であって、本明細書に記載される化合物または組成物の治療有効量を、その必要がある患者へ投与する工程を含む、方法を提供する。いくつかの態様において、疾患または障害はがんである。がんは、癌腫肉腫リンパ腫白血病黒色腫中皮腫多発性骨髄腫、または精上皮腫であり得る。がんは、膀胱、血液、骨、脳、乳房中枢神経系、頸部結腸子宮内膜食道胆嚢胃腸管生殖器尿生殖路、頭、腎臓喉頭肝臓筋組織、首、口腔もしくは鼻粘膜卵巣膵臓前立腺、皮膚、脾臓小腸大腸精巣、または甲状腺のがんであり得る。

0023

いくつかの態様において、がんは、乳癌結腸癌胃癌肺癌卵巣癌、または前立腺癌である。いくつかの態様において、がんは、乳癌、例えば、乳腺癌である。他の態様において、癌は、結腸癌、例えば、薬剤耐性結腸癌である。他の態様において、がんは胃癌である。他の態様において、がんは、肺癌、例えば、非小細胞肺癌または肺扁平上皮癌である。他の態様において、がんは卵巣癌である。他の態様において、がんは前立腺癌である。

0024

いくつかの態様において、方法は第2のがん療法をさらに含む。いくつかの態様において、第2のがん療法は、第2の化学療法化合物手術放射線療法、または免疫療法である。いくつかの態様において、方法は、化合物または組成物を患者へ1回投与する工程を含む。他の態様において、方法は、化合物または組成物を患者へ2回以上投与する工程を含む。いくつかの態様において、患者は、哺乳動物、例えば、ヒトである。

0025

なおさらに別の局面において、本開示は、以下の式の化合物

[式中、
X1は、アミノまたはアルキル(C≦8)、シクロアルキル(C≦8)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロシクロアルキル(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アルキルアリールアミノ(C≦18)、ジアリールアミノ(C≦18)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X2は、水素、ヒドロキシ、またはオキソであり;
Y1は、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、または-A-R9であり;ここで、
Aは、アルカンジイル(C≦6)、アルケンジイル(C≦6)、またはこれらの基のどちらかの置換型であり;かつ
R9は、アミノ、カルボキシ、もしくはヒドロキシ、またはヘテロアリール(C≦8)、置換ヘテロアリール(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、置換ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくは-C(O)Rbであり、ここで、
Rbは、アミノ、ヒドロキシ、または
アルコキシ(C≦8)、アリールオキシ(C≦8)、アラルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、シクロアルキルアミノ(C≦8)、ジシクロアルキルアミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
Y2およびY3は-O-または-NRa-であり;
Ra、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;
R7は、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦8)、置換アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、置換アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦12)、または置換ジアルキルアミノ(C≦12)、または-A2-Rcであり、ここで、A2は-O-または-NRd-であり、ここで、Rdは水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)であり;かつ、Rcは-C(O)Reであり、ここで、Reは、アミノ、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦8)、ヘテロシクロアルキル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、もしくはジアルキルアミノ(C≦8)、またはこれらの5つの基の置換型であり;
R8およびR8′は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)であるか、または、R8およびR8′は、一緒になって、オキソ、アルキリデン(C≦8)、置換アルキリデン(C≦8)であるか、または3〜8の環員からなるシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基を形成する]を製造する方法であって、
以下の式の化合物

[式中、X1、R1、R2、R3、Ra、およびR4は、上記に定義される通りであり;かつ
Y2はハロまたはホウ素含有基である]と、
以下の式の化合物

[式中、Y1、R5、R6、R7、R8、およびR8′は、上記に定義される通りであり;かつ
Y3はハロまたはホウ素含有基である]とを、
遷移金属触媒および塩基の存在下で反応させる工程を含み;但し、Y2がホウ素含有基である場合、Y3はハロであり;Y2がハロである場合、Y3はホウ素含有基である、方法を提供する。

0026

いくつかの態様において、遷移金属触媒は、パラジウム触媒、例えば、Pd(PPh3)4またはPd(dppf)Cl2・CH2Cl2である。いくつかの態様において、塩基は、金属アルコキシド、例えば、タリウムエトキシドである。他の態様において、塩基は、金属リン酸塩、例えば、K3PO4である。

0027

いくつかの態様において、方法は、式VIIの化合物に対して約0.1当量〜約5当量の塩基を添加する工程、例えば、約1当量の塩基を添加する工程を含む。いくつかの態様において、方法は、式VIIの化合物に対して約0.5当量〜約3当量の式VIの化合物を添加する工程、例えば、約1.1当量の式VIIの化合物を添加する工程を含む。いくつかの態様において、方法は、約0℃〜約50℃の温度、例えば、約25℃へ反応物を加熱する工程を含む。

0028

さらに別の局面において、本開示は、以下の式の化合物

[式中、
R2およびR3は、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、または置換アルキル(C≦8)より選択され;かつ
RaおよびRbは、各々独立して、水素、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、一価のアミノ保護基より選択されるか、またはRaおよびRbは、一緒になって、二価のアミノ保護基である]を製造する方法であって、
以下の式の化合物

[式中、R2、R3、Ra、およびRnは、上記に定義される通りである]を、
弱酸および以下の式の触媒

[式中、
R10は、水素、アルキルシリル(C≦12)、または置換アルキルシリル(C≦12)であり;かつ
R11およびR12は、各々独立して、アリール(C≦12)または置換アリール(C≦12)より選択される]の存在下で反応させる工程を含む、方法を提供する。

0029

いくつかの態様において、R10は、アルキルシリル(C≦12)、例えば、トリメチルシリルである。いくつかの態様において、R11は、2,4-ジトリフルオロメチルフェニルである。いくつかの態様において、R12は、2,4-ジトリフルオロメチルフェニルである。いくつかの態様において、触媒は、

である。

0030

いくつかの態様において、弱酸は7未満のpKaを有する。いくつかの態様において、弱酸は、-1よりも大きいpKaを有する。いくつかの態様において、弱酸は、1つまたは複数のカルボン酸基を有する酸である。いくつかの態様において、弱酸は、アリールカルボン酸(C≦12)、例えば、安息香酸である。

0031

いくつかの態様において、方法は、式IXの化合物に対して約0.05当量〜約1当量の式Xの触媒を添加する工程、例えば、約0.2当量の式Xの触媒を添加する工程を含む。いくつかの態様において、方法は、式IXの化合物に対して約0.05当量〜約1当量の弱酸を添加する工程、例えば、約0.2当量の弱酸を添加する工程を含む。いくつかの態様において、方法は、約-20℃〜約25℃の温度へ反応物を加熱する工程を含み、例えば、温度は約0℃である。

0032

いくつかの態様において、本明細書に記載される方法は、1つまたは複数の脱保護工程をさらに含み得る。いくつかの態様において、本明細書に記載される方法は、1つまたは複数の精製工程をさらに含み得る。いくつかの態様において、精製工程は、クロマトグラフィー蒸留、抽出、または沈殿による精製を含む。いくつかの態様において、クロマトグラフィーは、カラムクロマトグラフィーまたは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)である。

0033

本明細書に記載される任意の方法または組成物が、本明細書に記載される任意の他の方法または組成物に関して実施され得ることが意図される。例えば、ある方法によって合成された化合物を、異なる方法に従う最終化合物の調製において使用してもよい。

0034

単語「1つの(a)」または「1つの(an)」の使用は、特許請求の範囲および/または明細書において用語「含む」と共に使用される場合、「1つ」を意味し得るが、それはまた、「1つまたは複数」、「少なくとも1つ」、および「1つまたは1つを超える」という意味とも一致する。単語「約」は、指定される数のプラスまたはマイナス5%を意味する。

0035

本開示の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかとなるだろう。しかし、詳細な説明および具体例は、本開示の具体的な態様を示す一方、本開示の精神および範囲内での様々な変更および改変がこの詳細な説明から当業者に明らかとなるであろうために、例示として与えられるに過ぎないことが理解されるべきである。

図面の簡単な説明

0036

以下の図面は、本明細書の部分を形成し、本開示のある局面をさらに示すために含まれる。本開示は、詳細な説明と組み合わせて、これらの図面の1つまたは複数を参照することによって、よりよく理解され得る。

0037

X線によって導き出された16aの構造を示す。
化合物24の2D NOENMRスペクトルを示す。
化合物11-epi-24の2D NOE NMRスペクトルを示す。
化合物26の2D NOE NMRスペクトルを示す。
化合物12-epi-26の2D NOE NMRスペクトルを示す。
化合物6aの2D NOE NMRスペクトルを示す。
KCN-TL-2−KCN-TL-7についての、MESSAにおける72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-2−KCN-TL-7についての、MES SA DXに対する72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-2−KCN-TL-7についての、293Tナイーブに対する72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-9−KCN-TL-14についての、MES SAにおける72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-9−KCN-TL-14についての、MES SA DXに対する72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-9−KCN-TL-14についての、293Tナイーブに対する72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-8についての、MES SAにおける72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-8についての、MES SA DXに対する72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-8についての、293Tナイーブに対する72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-19についての、MES SAにおける72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-19についての、MES SA DXに対する72時間殺傷アッセイを示す。
KCN-TL-19についての、293Tナイーブに対する72時間殺傷アッセイを示す。

0038

例示的な態様の説明
本開示はタイランスタチンの類似体に関する。これらの化合物は、がんの治療を含む、患者の治療において使用され得る。さらに、抗体のような細胞ターゲティング部分へ連結され得る反応性基を含有する類似体を含む他の類似体への増加したアクセスを可能にし得る、これらの化合物についてのモジュール式合成方法を本明細書に提供する。これらの方法は、収率の改善、または所望の最終生成物を得るための工程数の減少を示し得る。

0039

I.化合物およびその製剤
A.化合物
本開示によって提供されるタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体は、例えば、上記の開示の概要のセクションならびに下記の実施例および特許請求の範囲において示される。本開示によって提供される化合物は、実施例セクションで概説される方法を用いて作製され得る。本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体は、例えば、以下の実施例セクションに記載の方法に従って合成することができる。これらの方法は、当業者によって適用されるように有機化学原理および技法を用いて、さらに変更および最適化することができる。このような原理および技法は、例えば、参照により本明細書に組み入れられる、March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure(2007)に開示される。

0040

本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体は、1つまたは複数の非対称的に置換された炭素原子または窒素原子を含有してもよく、光学活性型またはラセミ型で単離されてもよい。従って、特定の立体化学または異性体型が明確に示されていない限り、化学式キラル型ジアステレオマー型、ラセミ型、エピマー型の全て、および幾何異性体型の全てが意図される。化合物は、ラセミ体およびラセミ混合物、1種類の鏡像異性体ジアステレオマー混合物および個々のジアステレオマーとして生じてもよい。一部の態様において、1種類のジアステレオマーが得られる。本開示の化合物のキラル中心はS立体配置を有してもよく、R立体配置を有してもよい。

0041

本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体を表すために用いられる化学式は、典型的には、いくつかの異なるものがあり得る互変異性体の1つを示しているのにすぎない。例えば、多くのタイプのケトン基が、対応するエノール基と平衡状態で存在することが知られている。同様に、多くのタイプのイミン基エナミン基と平衡状態で存在する。所定の化合物について、どの互変異性体が描かれているかに関係なく、どの互変異性体が最も優勢であるかに関係なく、所定の化学式の互変異性体が全て意図される。

0042

本明細書において明記された適応症において使用するためのものであってもなくても、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体には、先行技術において公知の化合物よりも有効性が高い、毒性が低い、作用が長く続く、効力が高い、副作用が少ない、容易に吸収される、ならびに/または薬物動態学的プロファイルが良い(例えば、経口バイオアベイラビリティが高い、および/もしくはクリアランスが低い)、ならびに/あるいは先行技術において公知の化合物より優れた他の有用な薬理学的特性物理的特性、もしくは化学的特性を有する可能性があるという利点もある場合がある。

0043

さらに、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体を構成する原子は、このような原子の全ての同位体型を含むことが意図される。本明細書で使用する同位体は、原子数が同じであるが、質量数が異なる原子を含む。一般的な例として、水素の同位体にはトリチウムおよびジュウテリウムが含まれ、炭素の同位体には13Cおよび14Cが含まれるが、それに限定されるわけではない。

0044

本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体はまたプロドラッグの形で存在してもよい。プロドラッグは、薬の非常に多くの望ましい品質(例えば、溶解度、バイオアベイラビリティ、製造など)を向上させることが知られているので、本開示のいくつかの方法において用いられる化合物は、所望であれば、プロドラッグの形で送達されてもよい。従って、本開示は、本開示の化合物のプロドラッグならびにプロドラッグを送達する方法を意図する。改変されたものが、日常的な操作で、またはインビボで切断されて親化合物になるように、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体のプロドラッグは、化合物に存在する官能基を改変することによって調製されてもよい。従って、プロドラッグには、例えば、ヒドロキシ、アミノ、またはカルボキシ基が任意の基に結合しており、プロドラッグが対象に投与された時に、この基が切断して、それぞれ、ヒドロキシ、アミノ、またはカルボン酸を形成する、本明細書に記載の化合物が含まれる。

0045

本明細書において提供される化合物の任意の塩が全体的に見て薬理学的に許容されるのであれば、この塩の形の一部を形成する特定のアニオンまたはカチオンは重要でないと認識されるはずである。薬学的に許容される塩ならびにその調製方法および使用方法のさらなる例は、参照により本明細書に組み入れられる、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, and Use (2002)に示されている。

0046

多くの有機化合物溶媒複合体を形成することができ、溶媒中で反応するか、または溶媒から沈殿または結晶化されることが有機化学の当業者により理解される。これらの複合体は「溶媒和化合物」として知られる。例えば、水との複合体は「水和物」として知られる。本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体の溶媒和化合物は本開示の範囲内である。多くの有機化合物は複数の結晶型で存在することができることも有機化学の当業者により理解される。例えば、結晶型は溶媒和化合物ごとに変化することがある。従って、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体の全ての結晶型が本開示の範囲内にある。

0047

B.製剤
本開示の一部の態様において、本明細書に記載の化合物は薬学的製剤に用いられる。マイクロスフェアおよび/またはマイクロカプセルの調製において使用するための材料は、例えば、生分解性/生物腐食性(bioerodible)ポリマー(例えば、ポリガラクチン、ポリ(シアノアクリルイソブチル)、ポリ(2-ヒドロキシエチル-L-グルタミン)、およびポリ(乳酸))である。放出制御非経口製剤を製剤化する時に用いられる可能性がある生体適合性担体は、炭水化物(例えば、デキストラン)、タンパク質(例えば、アルブミン)、リポタンパク質、または抗体である。移植において使用するための材料は非生分解性でもよく(例えば、ポリジメチルシロキサン)、生分解性でもよい(例えば、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、もしくはポリ(オルトエステル)、またはその組み合わせ)。

0048

経口使用のための製剤として、無毒の薬学的に許容される賦形剤との混合物活性成分(例えば、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体)を含む錠剤が含まれる。このような製剤は当業者に公知である。賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤または増量剤(例えば、スクロースソルビトール、糖、マンニトール微結晶性セルロースジャガイモデンプンを含むデンプン炭酸カルシウム塩化ナトリウムラクトースリン酸カルシウム硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);顆粒化剤および崩壊剤(例えば、微結晶性セルロースを含むセルロース誘導体、ジャガイモデンプンを含むデンプン、クロスカルメロースナトリウムアルギナート、またはアルギン酸);結合剤(例えば、スクロース、グルコース、ソルビトール、アラビアゴム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウムゼラチン、デンプン、α化デンプン、微結晶性セルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウムカルボキシメチルセルロースナトリウムメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースエチルセルロースポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール);ならびに潤滑剤、流動化剤、および接着防止剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸亜鉛ステアリン酸シリカ水素添加植物油、またはタルク)でもよい。他の薬学的に許容される賦形剤は、着色剤着香剤可塑剤湿潤剤緩衝剤などでもよい。

0049

錠剤はコーティングされなくてもよく、任意で、胃腸管での崩壊および吸収を遅らせ、それにより長期間にわたって作用を持続させるために既知の技法によってコーティングされてもよい。コーティングは、(例えば、放出制御型製剤を得るために)予め決められたパターン活性薬物を放出するように適合されてもよく、胃を通過するまで活性薬物を放出しないように適合されなくてもよい(腸溶コーティング)。コーティングは、糖衣フィルムコーティング(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースカルボキシメチルセルロースアクリル酸コポリマー、ポリエチレングリコール、および/もしくはポリビニルピロリドンをベースとする)、または腸溶コーティング(例えば、メタクリル酸コポリマー酢酸フタル酸セルロースフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアセテートフタレートシェラック、および/もしくはエチルセルロースをベースとする)でもよい。さらに、例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料が用いられてもよい。

0050

II.がんおよび他の過剰増殖性疾患
過剰増殖性疾患は、細胞が制御不能再生し始める原因となる、あらゆる疾患と結び付けることができるが、典型的な例はがんである。がんの重要な要素の1つは、細胞の正常なアポトーシスサイクル乱れているということであり、従って、これらの疾患を処置するための治療剤として、細胞の増殖を妨げる薬剤が重要である。本開示では、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体が細胞数を減らすために用いられる可能性があり、従って、様々なタイプのがん株を処置するのに使用できる可能性がある。一部の局面において、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体は実質的に任意の悪性腫瘍を処置するのに用いられる可能性があると予想される。

0051

本開示の化合物を用いて処置され得るがん細胞には、膀胱、血液、骨、骨髄、脳、乳房、結腸、食道、胃腸歯肉、頭部、腎臓、肝臓、肺、鼻咽腔、頸部、卵巣、前立腺、皮膚、胃、膵臓、精巣、舌、子宮頸部、または子宮由来する細胞が含まれるが、これに限定されない。さらに、がんは、具体的には、以下の組織学的タイプのがん:新生物悪性;癌腫;癌腫、未分化;巨細胞および紡錘体細胞の癌腫;小細胞癌;乳頭状癌;扁平上皮癌;リンパ上皮癌;基底細胞癌;石灰化上皮腫(pilomatrix carcinoma);移行上皮癌;乳頭状移行上皮癌;腺癌;ガストリノーマ、悪性;胆管癌;肝細胞癌;混合型肝細胞癌および胆管癌;小柱腺癌(trabecular adenocarcinoma);腺様嚢胞癌;腺腫性ポリープ内腺癌;腺癌、家族性大腸ポリポーシス;固形癌;カルチノイド腫瘍、悪性;インサイチュー肺腺癌;乳頭状腺癌;色素嫌性癌;好酸性癌(acidophil carcinoma);好酸性腺癌(oxyphilic adenocarcinoma);好塩基球癌腫;明細胞腺癌;顆粒細胞癌;濾胞腺癌;乳頭状腺癌および濾胞腺癌;非被包性硬化性癌(nonencapsulating sclerosing carcinoma);副腎皮質癌;類内膜癌(endometroid carcinoma);皮膚付属器癌;アポクリン腺癌;皮脂腺癌;耳道腺癌(ceruminous adenocarcinoma);粘表皮癌;嚢胞腺癌;乳頭状嚢胞腺癌;乳頭状漿液嚢胞腺癌;粘液性嚢胞腺癌;粘液性腺癌;印環細胞癌;浸潤性導管癌;髄様癌;小葉癌;炎症性がん;パジェット病、乳房;腺房細胞癌;腺扁平上皮癌;扁平上皮化生を伴う腺癌;胸腺腫、悪性;卵巣間質腫、悪性;莢膜細胞腫、悪性;顆粒膜細胞腫、悪性;アンドロブラストーマ、悪性;セルトリ細胞腫;ライディッヒ細胞腫、悪性;脂質細胞腫瘍(lipid cell tumor)、悪性;パラガングリオーマ、悪性;乳房外パラガングリオーマ(extra-mammary paraganglioma)、悪性;クロム親和細胞腫;血管球血管肉腫;悪性黒色腫;無色素性黒色腫;表在拡大型黒色腫;巨大色素性母斑中の悪性黒色腫(malignant melanoma in giant pigmented nevus);類上皮細胞黒色腫;青色母斑、悪性;肉腫;線維肉腫;線維性組織球腫、悪性;粘液肉腫;脂肪肉腫;平滑筋肉腫;横紋筋肉腫;胎児性横紋筋肉腫;胞型横紋筋肉腫;間質性肉腫;混合腫瘍、悪性;ミューラー混合腫瘍;腎芽腫;肝芽腫;癌肉腫;間葉腫、悪性;ブレンナー腫瘍、悪性;葉状腫瘍、悪性;滑膜肉腫;中皮腫、悪性;未分化胚細胞腫;胚性癌腫;テラトーマ、悪性;卵巣甲状腺腫、悪性;絨毛癌;中腎腫、悪性;血管肉腫;血管内皮腫、悪性;カポジ肉腫;血管周囲細胞腫、悪性;リンパ管肉腫;骨肉腫;傍骨骨肉腫;軟骨肉腫;軟骨芽細胞腫、悪性;間葉性軟骨肉腫;骨巨細胞腫;ユーイング肉腫;歯原性腫瘍、悪性;エナメル芽細胞歯牙肉腫;エナメル上皮腫、悪性;エナメル上皮線維肉腫;松果体腫、悪性;脊索腫;神経膠腫、悪性;上衣腫;星状細胞腫;原形質性星状細胞腫;線維性星状細胞腫;星状芽細胞腫;グリア芽細胞腫;乏突起神経膠腫;乏突起神経膠芽細胞腫;未分化神経外胚葉性;小脳肉腫;神経節芽細胞腫;神経芽細胞腫;網膜芽細胞腫;嗅神経腫瘍;髄膜腫、悪性;神経線維肉腫;神経鞘腫、悪性;顆粒細胞腫瘍、悪性;悪性リンパ腫;ホジキン病;側肉芽腫;悪性リンパ腫、小リンパ球性;悪性リンパ腫、びまん性細胞性;悪性リンパ腫、濾胞性;菌状息肉腫;明記された他の非ホジキンリンパ腫;悪性組織球症;多発性骨髄腫;マスト細胞肉腫;免疫増殖性小腸疾患;白血病;リンパ性白血病;プラズマ細胞白血病;赤白血病;リンパ肉腫細胞性白血病;骨髄性白血病;好塩基球性白血病;好酸球性白血病;単球性白血病;マスト細胞白血病;巨核芽球性白血病;骨髄肉腫;および毛様細胞性白血病でもよいが、これらに限定されない。ある特定の局面において、腫瘍は、骨肉腫、血管肉腫、横紋肉腫、平滑筋肉腫、ユーイング肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、または白血病を含んでもよい。

0052

III.細胞ターゲティング部分
一部の局面において、本開示は、細胞ターゲティング部分に直接、結合体化された化合物、またはリンカーを介して細胞ターゲティング部分に結合体化されたタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体を提供する。一部の態様において、化合物を細胞ターゲティング部分に結合体化すると、疾患または障害の処置における化合物の効力が高まる。前記態様に従う細胞ターゲティング部分は、例えば、抗体、増殖因子ホルモン、ペプチド、アプタマー、低分子、例えば、ホルモン、画像化薬剤、または補因子、またはサイトカインでもよい。例えば、前記態様に従う細胞ターゲティング部分はHep3B細胞などの肝臓癌細胞に結合してもよい。gp240抗原は様々な黒色腫において発現しているが、正常組織では発現していないことが証明されている。従って、一部の態様において、本開示の化合物は、がん細胞において発現しているが、正常組織では発現していない特定の抗原に対する抗体との結合体の形で用いられてもよい。

0053

ある特定のさらなる態様では、がん細胞ターゲティング部分は複数のタイプのがん細胞に結合すると予想される。例えば、8H9モノクローナル抗体およびこれに由来する単鎖抗体は、乳癌、肉腫、および神経芽細胞腫において発現している糖タンパク質に結合する(Onda et al., 2004)。別の例は、様々ながんタイプにおいて発現している抗原であるMUC-1に結合する、米国特許出願公開第2004/005647号およびWinthrop et al. (2003)に記載されている細胞ターゲティング薬剤である。従って、ある特定の態様では、前記態様に従う細胞ターゲティング構築物は複数のがんまたは腫瘍タイプを標的とし得ることが理解される。

0054

さらに、ホルモン受容体、例えば、ヒト絨毛性ゴナドトロピン受容体および性腺刺激ホルモン放出ホルモン受容体を含む、ある特定の細胞表面分子腫瘍細胞において高発現している(Nechushtan et al., 1997)。従って、対応するホルモンが、がん療法での細胞特異的ターゲティング部分として用いられる可能性がある。さらに、用いられる可能性がある細胞ターゲティング部分には、補因子、糖、薬物分子、画像化薬剤、または蛍光色素が含まれる可能性がある。多くのがん細胞が葉酸受容体を過剰発現することが知られており、従って、本開示の結合体と細胞との間の細胞特異的相互作用を誘発するための結合体として、葉酸または他の葉酸誘導体が用いられる可能性がある(Campbell, et al., 1991; Weitman, et al., 1992)。

0055

様々な系列造血細胞において多数の細胞表面受容体が特定されているので、これらの受容体に特異的なリガンドまたは抗体が細胞特異的ターゲティング部分として用いられる可能性がある。IL-2R+細胞をターゲティングするために、IL-2もキメラタンパク質の中の細胞特異的ターゲティング部分として用いられる可能性がある。または、活性化T細胞を特異的にターゲティングするために、B7-1、B7-2、およびCD40などの他の分子が用いられる可能性がある(The Leucocyte Antigen Facts Book, 1993, Barclay et al. (eds.), Academic Press)。さらに、B細胞はCD19受容体、CD40受容体、およびIL-4受容体を発現し、これらの受容体に結合する部分、例えば、CD40リガンド、IL-4、IL-5、IL-6、およびCD28によってターゲティングされる可能性がある。T細胞およびB細胞などの免疫細胞が無くなることはリンパ系腫瘍の処置において特に有用である。

0056

特定の細胞サブセットをターゲティングするのに用いられる可能性がある他のサイトカインには、インターロイキン(IL-1〜IL-15)、顆粒球-コロニー刺激因子マクロファージ-コロニー刺激因子、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子白血病抑制因子腫瘍壊死因子トランスフォーミング増殖因子上皮細胞増殖因子インシュリン様増殖因子、および/または線維芽細胞増殖因子[Thompson (ed.), 1994, The Cytokine Handbook, Academic Press, San Diego]が含まれる。一部の局面において、ターゲティングポリペプチドは、TWEAKなどのFn14受容体に結合するサイトカインである(例えば、参照により本明細書に組み入れられる、Winkles, 2008; Zhou et al., 2011、および Burkly et al., 2007を参照されたい)。

0057

ヘマトポエチン(4ヘリックス束){例えば、EPO(エリスロポエチン)、IL-2(T細胞増殖因子)、IL-3(マルチコロニーCSF)、IL-4(BCGF-1、BSF-1)、IL-5(BCGF-2)、IL-6、IL-4(IFN-β2、BSF-2、BCDF)、IL-7、IL-8、IL-9、IL-11、IL-13(P600)、G-CSF、IL-15(T細胞増殖因子)、GM-CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)、OSM(OM、オンコスタチンM)、およびLIF(白血病抑制因子);インターフェロン(例えば、IFN-γ、IFN-α、およびIFN-β);イムノグロビンスーパーファミリー[例えば、B7.1(CD80)、およびB7.2(B70、CD86)];TNFファミリー[例えば、TNF-α(カケクチン)、TNF-β(リンホトキシンLT、LT-α)、LT-β、CD40リガンド(CD40L)、Fasリガンド(FasL)、CD27リガンド(CD27L)、CD30リガンド(CD30L)、および4-1BBL)];ならびに特定のファミリーに割り当てられていないもの(例えば、TGF-β、IL1α、IL-1β、IL-1RA、IL-10(サイトカイン合成阻害剤F)、IL-12(NK細胞刺激因子)、MIF、IL-16、IL-17(mCTLA-8)、および/またはIL-18(IGIF、インターフェロン-γ誘導因子)}を含む、様々な公知のサイトカインがあることが当業者により認識されている。さらに、Fc受容体発現細胞をターゲティングするために、抗体の重鎖Fc部分が用いられる可能性がある。例えば、マスト細胞および好塩基球をターゲティングするためにIgE抗体のFc部分が用いられる。

0058

さらに、一部の局面において、細胞ターゲティング部分はペプチド配列または環式ペプチドでもよい。例として、前記態様に従って用いられる可能性がある細胞ターゲティングペプチドおよび組織ターゲティングペプチドが、例えば、それぞれが参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第6,232,287号;同第6,528,481号;同第7,452,964号;同第7,671,010号;同第7,781,565号;同第8,507,445号;および同第8,450,278号において示されている。

0059

従って、一部の態様において、細胞ターゲティング部分は抗体またはアビマー(avimer)である。抗体およびアビマーは、実質的に任意の細胞表面マーカーに対して作製することができ、従って、関心対象の実質的に任意の細胞集団にGrBを送達するためにターゲティングする方法が提供される。細胞ターゲティング部分として用いられる可能性がある抗体を作製する方法は下記で詳述される。所定の細胞表面マーカーに結合するアビマーを作製する方法は、それぞれが参照により本明細書に組み入れられる、米国特許出願公開第2006/0234299号および同第2006/0223114号に詳述される。

0060

さらに、本明細書に記載の化合物はナノ粒子または他のナノ物質に結合体化されてもよいことが意図される。ナノ粒子の非限定的ないくつかの例には、金属ナノ粒子、例えば、金ナノ粒子もしくは銀ナノ粒子、またはポリマーナノ粒子、例えば、ポリ-L-乳酸またはポリ(エチレン)グリコールポリマーが含まれる。本発明の化合物に結合体化されてもよいナノ粒子およびナノ物質には、それぞれが参照により本明細書に組み入れられる、米国特許出願公開第2006/0034925号、同第2006/0115537号、同第2007/0148095号、同第2012/0141550号、同第2013/0138032号、および同第2014/0024610号、ならびにPCT公開番号2008/121949、2011/053435、および2014/087413に記載のナノ粒子およびナノ物質が含まれる。

0061

IV.療法
A.薬学的製剤および投与経路
臨床適用が意図される場合、意図された用途に適した形で薬学的組成物を調製することが必要である。一部の態様において、本開示の化合物を用いた、このような製剤が意図される。一般的に、これは、発熱物質、ならびにヒトまたは動物に有害な可能性のある他の不純物を本質的に含まない組成物を調製することを伴う。

0062

一般的に、送達ベクターを安定にし、標的細胞による取り込みを可能にするために適切な塩および緩衝液を使用することが望ましい。緩衝液はまた、組換え細胞が患者に導入される時にも用いられる。本開示の水性組成物は、薬学的に許容される担体または水性媒体に溶解または分散された、細胞に向かう有効量のベクターを含む。このような組成物はまた接種物とも呼ばれる。「薬学的に許容される、または薬理学的に許容される」というは、動物またはヒトに投与された時に、有害な、アレルギー性の、または他の不都合な反応を生じない分子的実体および組成物を指す。本明細書で使用する「薬学的に許容される担体」は、任意のおよび全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤等張剤、ならびに吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性のある物質のために、このような媒体および薬剤を使用することは当技術分野において周知である。従来の媒体または薬剤が本発明のベクターまたは細胞と適合しない場合を除き、治療組成物におけるその使用が意図される。補助的な活性成分も組成物に組み込むことができる。

0063

本開示の活性組成物は古典的な薬学的調製物を含んでもよい。本開示に従うこれらの組成物の投与は、標的組織が任意の一般的な経路を介して利用可能である限り、この経路を介して行われる。このような経路には、経口経路経鼻経路、頬経路、直腸経路、経路、または局部経路が含まれる。または、投与は、同所注射、皮内注射皮下注射筋肉内注射、腫瘍内注射、腹腔内注射、頭蓋内注射、髄腔内注射、または静脈内注射によるものでもよい。このような組成物は、通常、前記で述べた薬学的に許容される組成物として投与されるであろう。

0064

活性化合物はまた非経口投与されてもよく、腹腔内投与されてもよい。遊離塩基または薬理学的に許容される塩としての活性化合物の溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合した水に溶解して調製することができる。分散液はまた、グリセロール液体ポリエチレングリコール、およびその混合物、ならびに油に溶解して調製することもできる。保管および使用の通常の条件下で、これらの調製物は、微生物の増殖を阻止するために防腐剤を含有する。

0065

注射液として使用するのに適した薬学的形態には、滅菌水溶液または分散液、および滅菌注射液または分散液の即時調製のための滅菌散剤が含まれる。すべての場合で、形態は無菌でなければならず、容易に注射できる程度に液状でならなければならない。形態は製造および保管の条件下で安定でなければならず、細菌および菌類などの微生物の汚染作用から守られなくてはならない。担体は、例えば、水、エタノールポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、その適切な混合物、ならびに植物油を含有する、溶媒または分散媒でもよい。例えば、レシチンなどのコーティングを用いることによって、分散液の場合には必要な粒子サイズを維持することによって、および界面活性剤を用いることによって、適当な流動性を維持することができる。微生物の活動は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸チメロサールなどによって阻止することができる。多くの場合、等張性薬剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の長期吸収は、吸収遅延剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物に使用することによって可能になる。

0066

滅菌注射液は、必要な量の活性化合物を、必要に応じて、前記で列挙した様々な他の成分と共に適切な溶媒に組み込み、その後に濾過滅菌することによって調製される。一般的に、分散液は、様々な滅菌活性成分を、基本分散媒および前記で列挙された成分からの必要とされる他の成分を含有する滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌注射液を調製するための滅菌散剤の場合、好ましい調製方法は、予め濾過滅菌した溶液から、活性成分+任意のさらなる望ましい成分の散剤を生じさせる真空乾燥法およびフリーズドライ法である。

0067

本明細書で使用する「薬学的に許容される担体」とは、任意のおよび全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤、ならびに吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性のある物質のために、このような媒体および薬剤を使用することは当技術分野において周知である。従来の媒体および薬剤が活性成分と適合しない場合を除き、治療組成物におけるその使用が意図される。補助的な活性成分も組成物に組み込むことができる。

0068

経口投与の場合、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体は賦形剤と共に組み込まれ、摂取不可能な口内洗浄剤および歯磨剤の形で用いられてもよい。口内洗浄剤は、必要な量の活性成分を、適切な溶媒、例えば、ホウ酸ナトリウム溶液(ドーベル液)に組み込むことによって調製されてもよい。または、活性成分は、ホウ酸ナトリウムグリセリン、および炭酸水素カリウムを含有する消毒洗浄液に組み込まれてもよい。活性成分はまた、ゲルペースト、散剤、およびスラリーを含む歯磨剤に分散されてもよい。活性成分は、水、結合剤、研磨剤、着香剤、発泡剤、および保湿剤を含んでもよいペースト歯磨剤に治療的有効量で添加されてもよい。

0069

本開示の組成物は中性または塩の形で製剤化されてもよい。薬学的に許容される塩には、酸添加塩が含まれ、これは、例えば、塩酸もしくはリン酸などの無機酸を用いて形成されるか、または酢酸、シュウ酸酒石酸マンデル酸などの有機酸を用いて形成される。遊離カルボキシル基を用いて形成される塩も、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化アンモニウム水酸化カルシウム、または水酸化第2鉄などの無機塩基、およびイソプロピルアミントリメチルアミンヒスチジンプロカインなどの有機塩基から得ることができる。

0070

溶液は、製剤化後、投与製剤に適合するやり方で、および治療に有効な量で投与される。製剤は、注射液、薬物放出カプセルなどの様々な剤形で簡単に投与される。水溶液に溶解して非経口投与する場合、例えば、必要に応じて溶液を適切に緩衝化しなければならず、まず、液体希釈剤を十分な食塩水またはグルコースで等張にしなければならない。これらの特定の水溶液は、静脈内投与筋肉内投与皮下投与、および腹腔内投与に特に適している。これに関連して、使用することができる滅菌水性媒体は、本開示を考慮すれば当業者に公知である。例えば、1回の投与量を等張NaCl溶液1mlに溶解し、皮下注入液1000mlに添加するか、提案された注入部位に注射することができるであろう(例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」第15版、1035〜1038頁および1570〜1580頁を参照されたい)。処置されている対象の状態に応じて、投与量にある程度のばらつきが必ず生じる。投与を担っている人は、何が起きても、対象一人一人に適した用量を決定する。さらに、ヒトへの投与の場合、調製物は、FDAの、コンプライアンス生物製剤品質部(Office of Compliance and Biologics Quality)の生物学的標準品質管理部門(Division of Biological Standardsand Quality Control)の基準に求められるように、無菌性発熱性、ならびに一般安全性および純度の基準を満たさなければならない。

0071

B.処置方法
特に、対象(例えば、ヒト対象)におけるがんの処置において用いられる可能性がある組成物が本明細書において開示される。前記の組成物は、好ましくは、哺乳動物(例えば、げっ歯類、ヒト、非ヒト霊長類イヌウシヒツジウマネコなど)に、有効量で、すなわち、処置されている対象において望ましい結果を生じることができる(例えば、がん細胞のアポトーシスを引き起こすことができる)量で投与される。本開示の方法において利用される組成物の毒性および治療的効力は標準的な薬学的手順によって確かめることができる。医学および獣医学の分野において周知なように、どの動物の投与量も、対象のサイズ、体表面積、体重、年齢、投与しようとする特定の組成物、時間および投与経路、身体全体の健康、感染またはがんの臨床症状、ならびに同時投与されている他の薬物を含む多くの要因に左右される。本明細書に記載の組成物は、典型的には、血液学的パラメータ(全血球数-CBC)またはがん細胞の成長もしくは増殖の低下を特定することによってアッセイされた時に、がん細胞の死を誘導する(例えば、がん細胞のアポトーシスを誘導する)投与量で投与される。一部の態様において、がん細胞のアポトーシスを誘導するのに用いられるタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体の量は約0.01mg〜約10,000mg/日と計算される。一部の態様において、この量は約1mg〜約1,000mg/日である。一部の態様において、これらの用量は、特定の患者の生物学的要因、例えば、代謝による薬物破壊の増加もしくは減少、または経口投与されるのであれば消化管による取り込みの減少に基づいて減らされてもよく、増やされてもよい。さらに、タイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体はもっと効果が高い可能性があり、従って、同様の効果を実現するのに必要な用量が少なくなる。このような用量は、典型的には、数週間にわたって1日1回、またはがん細胞が十分に少なくなるまで投与される。

0072

本開示の治療方法(予防的処置を含む)は、一般的に、治療的有効量の本明細書に記載の組成物を、哺乳動物、特に、ヒトを含む、治療方法を必要とする対象に投与することを含む。このような処置は、疾患、障害、もしくはその症状に罹患しているか、疾患、障害、もしくはその症状を有するか、疾患、障害、もしくはその症状にかかりやすいか、または疾患、障害、もしくはその症状のリスクがある、対象、特にヒトに適切に投与される。診断検査による任意の客観的もしくは主観的な判断、または対象もしくは医療提供者意見(例えば、遺伝子検査酵素もしくはタンパク質マーカー、(本明細書において定義されたような)マーカー家族歴など)によって、「リスクのある」対象を決定することができる。

0073

一態様において、本開示は、処置の進展モニタリングする方法を提供する。この方法は、がん(例えば、白血病)に関連する障害もしくは症状に罹患しているか、または障害もしくは症状にかかりやすい対象において、血液学的パラメータの変化のレベルを決定する工程、および/または診断マーカーとして細胞表面タンパク質(例えば、CD34、CD38、CD90、およびCD117を含んでもよいが、これに限定されない)を用いたがん幹細胞(CSC)分析もしくは診断測定(例えば、スクリーニング、アッセイ)を含み、この場合、対象には、本明細書に記載のように治療量の組成物が投与されている。前記方法において決定されたマーカーのレベルを、健常正常対照または他の罹患している患者における既知のマーカーレベルと比較して、対象の疾患状態を確かめることができる。好ましい態様では、第1のレベルの決定よりも後の時点で、対象におけるマーカーの第2のレベルが決定され、疾患の経過または療法の効力をモニタリングするために2つのレベルが比較される。ある特定の好ましい態様では、本明細書に記載の方法に従う処置を始める前に、対象におけるマーカーの処置前レベルが決定される。次いで、このマーカーの処置前レベルを、処置が開始した後の対象におけるマーカーのレベルと比較して、処置の効力を確かめることができる。

0074

C.併用療法
本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体は、患者が経験する副作用の1つまたは複数を緩和する1種類または複数種のがん療法または化合物との併用療法において用いられてもよいと予想される。治療モダリティーを組み合わせることはがん療法の分野では一般的である。以下は、本開示の療法と共に用いられる可能性がある療法の大まかな議論である。

0075

本開示の方法および組成物を用いてがんを処置するために、一般的には、腫瘍細胞または対象と化合物および少なくとも1種類の他の療法が接触されるであろう。これらの療法は、1つまたは複数の疾患パラメータを低減するのに有効な組み合わされた量で提供されるであろう。このプロセスは、例えば、両薬剤を含む1種類の組成物もしくは薬理学的製剤を用いて、または細胞/対象を、一方の組成物が化合物を含み、他方の組成物が他の薬剤を含む2つの別個の組成物もしくは製剤と同時に接触させることによって、細胞/対象を両薬剤/療法と同時に接触させる工程を含んでもよい。

0076

または、本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体は、数分から数週間の間隔をあけて他の処置の前でも、他の処置の後でもよい。療法が、細胞/対象に対して有利に組み合わされた効果を依然として発揮できるように、一般的には、有効な期間がそれぞれの送達の間に終わらないようにする。このような場合、細胞を両モダリティーと接触させるのは、どちらかのモダリティーを投与して約12〜24時間以内に、どちらかのモダリティーを投与して約6〜12時間以内、または約1〜2時間しか時間が遅れずに行うことが意図される。状況によっては、処置のための期間を大幅に延ばすことが望ましいこともある。しかしながら、それぞれの投与の間の期間は、数日(2日、3日、4日、5日、6日、または7日)〜数週間(1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間)である。

0077

前記化合物または他の療法のいずれかを複数回投与することが望ましいことも考えられる。以下に例示したように、様々な組み合わせを使用することができる。ここで、本開示の化合物は「A」であり、他の療法は「B」である。

0078

他の組み合わせも意図される。以下は、本開示の化合物と併用される可能性があるがん療法の大まかな議論である。

0079

1.化学療法
「化学療法」という用語は、がんを処置するための薬物の使用を指す。「化学療法剤」は、がんの処置において投与される化合物または組成物を暗示するために用いられる。これらの薬剤または薬物は、細胞内での活性機序、例えば、細胞周期に影響を及ぼすかどうか、またはどの段階で細胞周期に影響を及ぼすのかによって分類される。または、DNAを直接架橋する能力、DNAの中に挿入される能力、または核酸合成に影響を及ぼすことによって染色体異常および有糸分裂異常を誘導する能力に基づいて薬剤が特徴付けられることがある。ほとんどの化学療法剤は、以下のカテゴリー:アルキル化剤代謝拮抗物質抗腫瘍性抗生物質有糸分裂阻害剤、およびニトロソ尿素に分類される。

0080

化学療法剤の例には、アルキル化剤、例えば、チオテパおよシクロホスファミド(cyclosphosphamide);アルキルスルホナート、例えば、ブスルファンインプロスルファン、およびピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、およびウレドーパ(uredopa);アルトレタミントリエチレンメラミントリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、およびトリメチローロメラミン(trimethylolomelamine)を含む、エチレンイミンおよびメチルアメラミン(methylamelamine);アセトゲニン(特に、ブラシンおよびブラタシノン(bullatacinone));カンプトテシン(合成類似体であるトポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン(callystatin);CC-1065(そのアドレシン、カルゼレシン(carzelesin)、およびビセレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体であるKW-2189およびCB1-TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン(pancratistatin);サルコジクチン(sarcodictyin);スポンギスタチン(spongistatin);ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシルクロルファジンシクロホスファミドエストラムスチンイホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシドメルファラン、ノベムビシン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレニムスチントロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリチアマイシン、特に、カリチアマイシンγ1およびカリチアマイシンω1;ディミシン(dynemicin)Aを含むディネミシン;ウンシアラマイシン(uncialamycin)およびその誘導体;ビスホスホネート、例えば、クロドロネート;エスペラミシン;ならびにネオカルジノスタチンクロモフォアおよび関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質(antiobiotic)クロモフォア、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラルナイシン(authrarnycin)、アザセリンブレオマイシンカクチノマイシン、カルビシン、カミノマイシン、カルジノフィリンクロモマイシンダクチノマイシンダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシンドキソルビシン(モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、およびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシンマルセロマイシン、マイトマイシン、例えば、マイトマイシンCミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシンポルフィロマイシンピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリンストレプトゾトシン、ツベルシジン、ユベニメックス、ジノスタチン、またはゾルビシン;代謝拮抗物質、例えば、メトトレキセートおよび5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキセート、プテロプテリントリメトレキセート;プリン類似体、例えば、フルダラビン、6-メルカプトプリンチアプリン(thiamiprine)、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビンアザシチジン6-アザウリジンカルモフールシタラビンジデオキシウリジンドキシフルリジンエノシタビンフロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロンプロピオン酸ドロモスタノロンエピチオスタノールメピチオスタンテストラクトン;抗副腎剤、例えば、アミノグルテチミドミトタントリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フォリン酸;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジオン;エルフォルミチン(elformithine);酢酸エリプチニウム;エポシロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダイニン;マイタンシノイド、例えば、マイタンシンおよびアンサミトシン(ansamitocin);ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン(losoxantrone);ポドフィニック酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK多糖複合体;ラゾキサン;リゾキシン(rhizoxin);シゾフィラン(sizofiran);スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2',2''-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T-2毒素ベラクリン(verracurin)A、ロリジン(roridin)A、およびアングイジン(anguidine));ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル;クロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキセート;白金配位錯体、例えば、シスプラチンオキサリプラチン、およびカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;イリノテカン(例えば、CPT-11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;カペシタビン;シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン、プロカルバジン、メクロレタミン、シクロホスファミド、カンプトテシン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ニトロソ尿素、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリコマイシン(plicomycin)、マイトマイシン、エトポシド(VP16)、タモキシフェンラロキシフェンエストロゲン受容体結合剤タキソール、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、ナベルビンファルネシル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、トランス白金(transplatinum)、5-フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、およびメトトレキセート、ならびに前記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、または誘導体が含まれる。

0081

2.放射線療法
放射線療法は放射線治療とも呼ばれ、電離放射線を用いたがんおよび他の疾患の処置である。電離放射線は、細胞を損傷または破壊するエネルギーを、細胞の遺伝物質を傷つけることで処置される領域に蓄積し、そのために、これらの細胞は増殖し続けることができなくなる。放射線はがん細胞および正常細胞をどちらも傷つけるが、後者はひとりでに修復し、正しく機能することができる。

0082

本開示に従って用いられる放射線治療には、γ線、X線の使用、および/または腫瘍細胞への放射性同位体有向性の送達が含まれ得るが、これに限定されない。マイクロ波およびUV放射などの他の種類のDNA損傷因子も意図される。これらの因子の全てがDNA、DNA前駆体、DNAの複製および修復、ならびに染色体構築および維持に対して広範囲の損傷を誘導するのは、ほぼ間違いない。X線の放射線量範囲は、長期間の場合(3〜4週間)、12.9〜51.6mC/kgの1日線量から、0.516〜1.55C/kgの単回線量まで及ぶ。放射性同位体の放射線量範囲は非常に幅広く、同位体の半減期、放出される放射線の強度およびタイプ、ならびに新生細胞による取り込みに左右される。

0083

放射線療法は、ある線量の放射線をがん部位に直接送達するために放射標識抗体を使用することを含むことがある(放射免疫療法)。抗体は、抗原(免疫系が異物と認識する物質)の存在に応答して身体が作る高度に特異的なタンパク質である。腫瘍細胞の中には、腫瘍特異的抗体の産生を誘発する特異的抗原を含有するものもある。多量のこれらの抗体を実験室で作製し、放射性物質に取り付けることができる(放射標識として知られるプロセス)。体内に注射されたら抗体はがん細胞を活発に探し出し、がん細胞は放射線の細胞死滅(細胞傷害性)作用によって破壊される。このアプローチを用いると、健常細胞に対する放射線損傷のリスクを最小限にすることができる。

0084

原体照射法では、通常の放射線療法処置と同じ放射線療法装置である直線加速器を使用するが、がんの形と一致するようにx線ビームの形を変えるために、x線ビームの通り道に金属ブロックが配置される。これにより、確実に、腫瘍に高い放射線線量が与えられるようになる。健常な周囲の細胞および近くの構造には低線量の放射線が与えられ、そのため副作用の可能性は小さくなる。多葉コリメータ(multi-leaf collimator)と呼ばれる装置が開発されており、金属ブロックに代わるものとして用いられることがある。多葉コリメータは、直線加速器に固定された多数の金属シートからなる。金属ブロックを必要とせずに、放射線療法ビーム処置領域とぴったりと合うように、各層を調整することができる。放射線療法装置の正確な位置決めは原体照射法処置に重要であり、各処置の初めに、内部臓器の位置をチェックするために特殊なスキャニング装置が用いられる場合がある。

0085

高解像度強度変調放射線療法(high-resolution intensity modulated radiotherapy)も多葉コリメータを使用する。この処置の間、処置がなされながら多葉コリメータの層が動かされる。この方法は処置ビームをもっと正確に合わせ、放射線療法の線量が処置領域全体にわたって一定になるのを可能にする可能性が高い。

0086

調査研究から、原体照射法および強度変調放射線療法によって放射線療法処置の副作用が少なくなる可能性があることが分かっているが、処置領域をそのように正確に合わせることで、処置領域のすぐ外側にある微少ながん細胞が破壊されなくなる可能性がある。このことは、これらの特殊な放射線療法技法を用いるとがんが将来再発するリスクが高くなり得ることを意味する。

0087

科学者らはまた、放射線治療の有効性を高める手法も探し求めている。2つのタイプの治験薬が、放射線を受けている細胞に対して効果があるかどうか研究されている。放射線増感剤は、腫瘍細胞が損傷を受ける可能性を高くし、放射線防護剤は放射線の影響から正常組織を保護する。熱の使用である温熱療法もまた、放射線に対する組織の感受性の増加において有効かどうか研究されている。

0088

3.免疫療法
がん処置の文脈において、免疫療法は、一般的に、がん細胞をターゲティングおよび破壊するために免疫エフェクター細胞および免疫エフェクター分子の使用に頼る。このような例はトラスツズマブ(ハーセプチン(商標))である。免疫エフェクターは、例えば、腫瘍細胞の表面にある、何らかのマーカーに特異的な抗体でもよい。抗体が単独で療法のエフェクターとして働いてもよく、実際に細胞死滅に影響を及ぼす他の細胞を動員してもよい。抗体はまた、薬物または毒素(化学療法剤、放射性核種リシンA鎖、コレラ毒素百日咳毒素など)に結合体化され、単なるターゲティング薬剤として働いてもよい。または、エフェクターは、腫瘍細胞標的と直接的または間接的に相互作用する表面分子運ぶリンパ球でもよい。様々なエフェクター細胞には細胞傷害性T細胞およびNK細胞が含まれる。治療モダリティーの組み合わせ、すなわち、直接的な細胞傷害活性と、ErbB2の阻害または低減を用いると、ErbB2過剰発現がんの処置において治療利益が得られるであろう。

0089

免疫療法の一局面において、腫瘍細胞は、ターゲティングの対象となる、すなわち、他の細胞の大多数には存在しない何らかのマーカーを有するはずである。多くの腫瘍マーカーが存在し、これらのうちどれも、本開示の状況においてターゲティングするのに適している可能性がある。よくある腫瘍マーカーには、癌胎児抗原前立腺特異的抗原、尿中腫瘍関連抗原(urinary tumor associated antigen)、胎児抗原、チロシナーゼ(p97)、gp68、TAG-72、HMFG、シアリルルイス抗原、MucA、MucB、PLAPエストロゲン受容体ラミニン受容体、erbB、およびp155が含まれる。免疫療法の別の局面は、抗がん作用免疫刺激作用との組み合わせである。サイトカイン、例えば、IL-2、IL-4、IL-12、GM-CSF、γ-IFN、ケモカイン、例えば、MIP-1、MCP-1、IL-8、および増殖因子、例えば、FLT3リガンドを含む免疫刺激分子も存在する。タンパク質としての免疫刺激分子または遺伝子送達を用いた免疫刺激分子と、腫瘍抑制因子との併用は抗腫瘍効果を増強することが示されている(Ju et al., 2000)。さらに、本明細書において議論される抗がん剤を標的へ向かわせるために、これらの化合物のいずれかに対する抗体が用いられてもよい。

0090

現在研究されているか、または使用されている免疫療法の例は、免疫アジュバント、例えば、マイコバクテリウムボビス(Mycobacterium bovis)、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、ジニトロクロロベンゼン、および芳香族化合物(米国特許第5,801,005号および同第5,739,169号; Hui and Hashimoto, 1998; Christodoulides et al., 1998)、サイトカイン療法、例えば、インターフェロンα、β、およびγ;IL-1、GM-CSF、およびTNF(Bukowski et al., 1998; Davidson et al., 1998; Hellstrand et al., 1998)、遺伝子療法、例えば、TNF、IL-1、IL-2、p53(Qin et al., 1998; Austin-Ward and Villaseca, 1998; 米国特許第5,830,880号および同第5,846,945号)、ならびにモノクローナル抗体、例えば、抗ガングリオシドGM2、抗HER-2、抗p185(Pietras et al., 1998; Hanibuchi et al., 1998;米国特許第5,824,311号)である。1つまたは複数の抗がん療法が本明細書に記載の遺伝子サイレンシング療法と併用され得ることが意図される。

0091

能動免疫療法では、抗原性のペプチド、ポリペプチド、もしくはタンパク質、または自己由来もしくは同種異系の腫瘍細胞組成物、すなわち「ワクチン」が、一般的に、別個の細菌アジュバントと共に投与される(Ravindranath and Morton, 1991; Morton et al., 1992; Mitchell et al., 1990; Mitchell et al., 1993)。

0092

養子免疫治療では、患者の循環リンパ球または腫瘍浸潤リンパ球インビトロで単離され、IL-2などのリンホカインによって活性化されるか、または腫瘍壊死のための遺伝子が導入され、再投与される(Rosenberg et al., 1988; 1989)。

0093

4.外科手術
がんがある人のうち約60%が何らかのタイプの外科手術を受ける。外科手術には、予防手術、診断または病期決定のための手術、根治手術、および緩和手術が含まれる。根治手術は、本開示の処置、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、遺伝子療法、免疫療法、および/または代替療法などの他の療法と共に用いられ得るがん処置である。

0094

根治手術は、がん組織の全てまたは一部が物理的に除去、摘出、および/または破壊される切除を含む。腫瘍切除とは、腫瘍の少なくとも一部の物理的な除去を指す。腫瘍切除の他に、外科手術による処置には、レーザー手術、凍結手術電気手術、および顕微鏡により管理された手術(モース術)が含まれる。さらに、本開示は、表在型のがん、前がん、または偶発的な量の正常組織の除去と共に用いられ得ることが意図される。

0095

がん細胞、がん組織、または腫瘍の一部または全てを摘出する際に体内に空洞が形成されることがある。処置は、この場所に、さらなる抗がん療法を灌流するか、直接注射するか、または局所適用することによって達成される場合がある。このような処置は、例えば、1日ごとに、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに、もしくは7日ごとに、または1週間ごとに、2週間ごとに、3週間ごとに、4週間ごとに、および5週間ごとに、または1ヶ月ごとに、2ヶ月ごとに、3ヶ月ごとに、4ヶ月ごとに、5ヶ月ごとに、6ヶ月ごとに、7ヶ月ごとに、8ヶ月ごとに、9ヶ月ごとに、10ヶ月ごとに、11ヶ月ごとに、または12ヶ月ごとに繰り返されてもよい。これらの処置はまた、投与量が異なる処置でもよい。

0096

一部の特定の態様において、腫瘍が除去された後に、腫瘍の再発を低減するのに、本開示の化合物を用いたアジュバント処置が特に有効であると考えられる。さらに、本開示の化合物はまたネオアジュバントの場で使用することもできる。

0097

5.他の薬剤
本開示と共に他の薬剤が用いられる場合があることが意図される。これらのさらなる薬剤には、免疫調節剤、細胞表面受容体およびギャップ結合アップレギュレーションに影響を及ぼす薬剤、細胞分裂阻害剤および分化薬剤、細胞接着阻害剤アポトーシス誘導物質に対する過剰増殖性細胞の感受性を高める薬剤、または他の生物学的薬剤が含まれる。免疫調節性薬剤には、腫瘍壊死因子;インターフェロンα、β、およびγ;IL-2および他のサイトカイン;F42Kおよび他のサイトカイン類似体;またはMIP-1、MIP-1β、MCP-1、RANTES、および他のケモカインが含まれる。さらに、細胞表面受容体またはそのリガンド、例えば、Fas/Fasリガンド、DR4、もしくはDR5/TRAIL(Apo-2リガンド)をアップレギュレートすると、過剰増殖性細胞に対するオートクライン作用またはパラクライン作用が確立することで本開示のアポトーシス誘導能力が増強されることが意図される。ギャップ結合の数を増やすことによって細胞間シグナル伝達を増やすと、隣接する過剰増殖性細胞集団に対する抗過剰増殖作用が高まるであろう。他の態様では、処置の抗過剰増殖効力を改善するために細胞分裂阻害剤または分化薬剤が本開示と併用される場合がある。本開示の効力を改善するために細胞接着阻害剤が意図される。細胞接着阻害剤の例は局所接着キナーゼ(FAK)阻害剤およびロバスタチンである。さらに、処置効力を改善するために、抗体c225などのアポトーシスに対する過剰増殖性細胞の感受性を高める他の薬剤が本開示と併用できることが意図される。

0098

細胞傷害性化学療法薬を導入した後のがん療法に多くの進歩があった。しかしながら、化学療法の結果の1つは薬物耐性表現型の発生/獲得および多剤耐性の発生である。薬物耐性の発生は、依然として、このような腫瘍の処置における大きな障害であり、従って、遺伝子療法などの別のアプローチが明らかに必要とされている。

0099

化学療法、放射線治療、または生物療法と共に使用するための別の形の療法には、患者の組織が高温(41.1℃まで)に曝露される処置である温熱療法が含まれる。外部加熱装置または内部加熱装置が局所温熱療法、局部温熱療法、または全身温熱療法の適用に関与し得る。局所温熱療法は、腫瘍などの小さな領域に熱を加えることを伴う。熱は、体外にある装置から、腫瘍を標的とする高周波を用いて外部より生じさせ得る。内部熱は、細長い加熱したワイヤもしくは温水を満たした中空チューブ、移植されたマイクロ波アンテナ、または高周波電極を含む、滅菌プローブを伴い得る。

0100

局部療法のために患者の臓器または四肢は加熱され、これは磁石などの高エネルギーを発生する装置を用いて達成される。または、患者の血液の一部が取り出され、加熱された後に、内部加熱される領域に灌流されることがある。がんが体全体に広がっている場合には、全身加熱も実施されることがある。この目的のために、温水ブランケット、高温のワックス誘導コイル(inductive coil)、およびサーマルチャンバが用いられることがある。

0101

当業者は、「Remington's Pharmaceutical Sciences」第15版、第33章、特に、624〜652頁に向けられる。処置されている対象の状態に応じて、投与量にある程度のばらつきが必ず生じる。投与責任者は、どのような場合でも、対象一人一人に適した用量を決定する。さらに、ヒトへの投与の場合、調製物は、FDAの、コンプライアンス・生物製剤品質部の生物学的標準・品質管理部門の基準に求められるように、無菌性、発熱性、ならびに一般安全性および純度の基準を満たさなければならない。

0102

なお、前述の療法はいずれも単独でがん処置において有用である場合もある。

0103

V.合成方法
一部の局面において、本開示の化合物は、本願に記載のように有機化学の方法を用いて合成することができる。これらの方法は、当業者によって適用されるように有機化学の原理および技法を用いて、さらに変更および最適化することができる。このような原理および技法は、例えば、参照により本明細書に組み入れられる、March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure (2007)に開示される。

0104

A.プロセスのスケールアップ
本明細書に記載の合成方法は、当業者によって適用されるようにプロセス化学の原理および技法を用いて、バッチまたは連続いずれかの準備生産試験生産、または大規模生産のために、さらに変更および最適化することができる。このような原理および技法は、例えば、参照により本明細書に組み入れられる、Practical Process Research & Development (2000)に開示される。本明細書に記載の合成方法は、準備規模量の本明細書に記載のタイランスタチンAメチルエステルおよびその類似体を生産するのに用いられ得る。

0105

B.化学定義
化学基の文脈において用いられる場合、「水素」は-Hを意味する。「ヒドロキシ」は-OHを意味する。「オキソ」は=Oを意味する。「カルボニル」は-C(=O)-を意味する。「カルボキシ」は-C(=O)OH(-COOHまたは-CO2Hとも書かれる)を意味する。「ハロ」は、独立して、-F、-Cl、-Br、または-Iを意味する。「アミノ」は-NH2を意味する。「ヒドロキシアミノ」は-NHOHを意味する。「ニトロ」は-NO2を意味する。イミノは=NHを意味する。「シアノ」は-CNを意味する。「イソシアネート」は-N=C=Oを意味する。「アジド」は-N3を意味する。「ヒドラジン」は-NHNH2を意味する。一価の文脈では「ホスフェート」は-OP(O)(OH)2またはその脱プロトン型を意味する。二価の文脈では「ホスフェート」は-OP(O)(OH)O-またはその脱プロトン型を意味する。「メルカプト」は-SHを意味する。「チオ」は=Sを意味する。「ヒドロキシスルホニル」は-SO3Hを意味する。「スルホニル」は-S(O)2-を意味する。「スルフィニル」は-S(O)-を意味する。

0106

化学式の文脈において、記号「-」は単結合を意味し、「=」は二重結合を意味し、「≡」は三重結合を意味する。「エポキシ化された二重結合」は、基

を表す。記号「----」は任意の結合を表し、存在する場合は、単結合、二重結合、またはエポキシ化した二重結合である。記号

は単結合または二重結合を表す。従って、例えば、式

は、

を含む。このような環原子はどれも複数の二重結合の一部とならないことが理解される。さらに、共有結合の記号「-」は、1個または2個の不斉原子を接続している時には、好ましい立体化学を全く示していないことに留意する。そうではなく、記号「-」は立体異性体ならびにその混合物の全てを含む。記号

は、結合に対して垂直に描かれている時には

、この基の結合点(point of attachment)を示す。典型的には、結合点は、読者が結合点を明確に特定するのを助ける目的で、大きな方の基について、このように特定されているのにすぎないことに留意する。
記号

は、くさびの太い方の末端に取り付けられている基が「ページ外(out of the page)」にある単結合を意味する。記号

は、くさびの太い方の末端に取り付けられている基が「ページ内(into the page)」にある単結合を意味する。記号

は、二重結合の周囲にある構造(例えば、EまたはZ)が不確定である単結合を意味する。従って、両方の選択肢ならびにその組み合わせが意図される。本願に示した構造の原子上にある未決定結合価はどれも、この原子に結合している水素原子暗黙的に示す。炭素原子上にある太字の点は、この原子に取り付けられている水素が、紙の平面の外に向けられていることを示す。

0107

基「R」が、環構造上で「浮遊基(floating group)」として、例えば、式:

で示されている場合、安定した構造が形成される限り、Rは、描かれた水素、暗示された水素、またははっきりと定義された水素を含む、任意の環原子に取り付けられている任意の水素原子と交換してもよい。基「R」が、縮合環構造上で「浮遊基」として、例えば、式:

で描かれている場合、特に定めのない限り、Rは、縮合環のいずれかの任意の環原子に取り付けられている任意の水素原子と交換してもよい。安定した構造が形成される限り、交換可能な水素には、描かれた水素(例えば、上記の式にある窒素に取り付けられている水素)、暗示された水素(例えば、示されていないが、存在すると理解されている上記の式の水素)、はっきりと定義された水素と、存在が環原子の身元(identity)に左右される任意の水素(例えば、Xが-CH-である場合、基Xに取り付けられている水素場合)が含まれる。描かれた例では、Rは縮合環構造の5員環または6員環に存在してもよい。上記の式では、カッコで囲まれた基「R」のすぐ下にある下付き文字「y」は数値変数を表す。特に定めのない限り、この変数は、0、1、2、または環もしくは環構造の交換可能な水素原子の最大数によってのみ制限される、2より大きな任意の整数でもよい。

0108

下記の基およびクラスについて、以下のカッコでくくられた下付き文字は、以下の通りに基/クラスをさらに定義する。「(Cn)」は、基/クラスにある炭素原子の正確な数(n)を定義する。「(C≦n)」は、基/クラスにある可能性がある炭素原子の最大数(n)を定義し、問題になっている基の最小数は可能な限り小さな数である。例えば、基「アルケニル(C≦8)」またはクラス「アルケン(C≦8)」にある炭素原子の最小数は2であると理解される。例えば、「アルコキシ(C≦10)」は、1〜10個の炭素原子を有するアルコキシ基を指定する。(Cn〜n')は、この基にある炭素原子の最小数(n)と最大数(n')の両方を定義する。同様に、「アルキル(C2〜10)」は、2〜10個の炭素原子を有するアルキル基を指定する。

0109

本明細書で使用する「飽和」という用語は、このように修飾された化合物または基には、下記で述べられている場合を除いて、炭素-炭素二重結合が無く、炭素-炭素三重結合が無いことを意味する。飽和基の置換バージョンの場合、1つまたは複数の炭素酸素二重結合または炭素窒素二重結合が存在してもよい。このような結合が存在する場合、ケト-エノール互変異性またはイミン/エナミン互変異性の一部として発生する場合がある炭素-炭素二重結合は除外されない。

0110

脂肪族」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、このように修飾された化合物/基が非環式のまたは環式であるが、非芳香族炭化水素の化合物または基であることを示す。脂肪族化合物/基において、炭素原子は直鎖、分枝鎖、または非芳香環(脂環式)の形で一緒につながっていてもよい。脂肪族化合物/基は、単結合によって結合している飽和化合物/基でもよく(アルカン/アルキル)、1つまたは複数の二重結合のある不飽和化合物/基(アルケン/アルケニル)でもよく、1つまたは複数の三重結合のある不飽和化合物/基(アルキン/アルキニル)でもよい。

0111

「アルキル」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、結合点として炭素原子を有し、直鎖または分枝鎖の非環式構造を有し、炭素および水素以外の原子が無い一価飽和脂肪族基を指す。アルキル基の非限定的な例は、基-CH3(Me)、-CH2CH3(Et)、-CH2CH2CH3(n-Prまたはプロピル)、-CH(CH3)2(i-Pr、iPr、またはイソプロピル)、-CH2CH2CH2CH3(n-Bu)、-CH(CH3)CH2CH3(sec-ブチル)、-CH2CH(CH3)2(イソブチル)、-C(CH3)3(tert-ブチル、t-ブチル、t-Bu、またはtBu)、および-CH2C(CH3)3(ネオペンチル)である。「アルカンジイル」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、結合点として1個または2個の飽和炭素原子を有し、直鎖または分枝鎖の非環式構造を有し、炭素-炭素二重結合も三重結合も無く、炭素および水素以外の原子が無い二価飽和脂肪族基を指す。アルカンジイル基の非限定的な例は、基-CH2-(メチレン)、-CH2CH2-、-CH2C(CH3)2CH2-、および-CH2CH2CH2-である。「アルキリデン」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、二価基=CRR'を指し、式中、RおよびR'は独立して水素またはアルキルである。アルキリデン基の非限定的な例には、=CH2、=CH(CH2CH3)、および=C(CH3)2が含まれる。「アルカン」とは化合物H-Rを指し、式中、Rはアルキルであり、この用語は前記で定義された通りである。これらの用語のいずれかが「置換」という修飾語を伴って用いられる場合、1つまたは複数の水素原子が、独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-N3、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-OC(O)CH3、または-S(O)2NH2と置換されている。以下の基:-CH2OH、-CH2Cl、-CF3、-CH2CN、-CH2C(O)OH、-CH2C(O)OCH3、-CH2C(O)NH2、-CH2C(O)CH3、-CH2OCH3、-CH2OC(O)CH3、-CH2NH2、-CH2N(CH3)2、および-CH2CH2Clは置換アルキル基の非限定的な例である。「ハロアルキル」という用語は置換アルキルの一部であり、1個または複数個の水素原子がハロ基で置換されており、炭素、水素、およびハロゲンを除く他の原子は存在しない。ハロアルキルの非限定的な例は基-CH2Clである。「フルオロアルキル」という用語は置換アルキルの一部であり、1個または複数個の水素がフルオロ基で置換されており、炭素、水素、およびフッ素を除く他の原子は存在しない。フルオロアルキル基の非限定的な例は、基-CH2F、-CF3、および-CH2CF3である。

0112

「シクロアルキル」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、結合点として炭素原子を有し、環状構造または環式構造を有し、炭素-炭素二重結合も三重結合も無く、炭素および水素以外の原子が無い一価飽和脂肪族基を指し、前記炭素原子は1つまたは複数の非芳香環構造の一部をなす。シクロアルキル基の非限定的な例には、-CH(CH2)2(シクロプロピル)、シクロブチルシクロペンチル、またはシクロヘキシルが含まれる。「シクロアルカンジイル」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、結合点として1個または2個の炭素原子を有し、環状構造または環式構造を有し、炭素-炭素二重結合も三重結合も無く、炭素および水素以外の原子が無い二価飽和脂肪族基を指し、前記炭素原子は1つまたは複数の非芳香環構造の一部をなす。シクロアルカンジイル基の非限定的な例は、

である。「シクロアルカン」とは化合物H-Rを指し、式中、Rはシクロアルキルであり、この用語は前記で定義された通りである。これらの用語のいずれかが「置換」という修飾語を伴って用いられる場合、1つまたは複数の水素原子が、独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-N3、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-OC(O)CH3、または-S(O)2NH2と置換されている。以下の基:-C(OH)(CH2)2、

は、置換シクロアルキル基の非限定的な例である。

0113

「アリール」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、結合点として芳香族炭素原子を有する一価不飽和芳香族基を指し、前記炭素原子は1つまたは複数の6員環芳香環構造の一部をなし、環原子は全て炭素であり、この基には炭素および水素以外の原子が無い。複数の環が存在する場合、縮合していてもよく、縮合していなくてもよい。本明細書で使用する、この用語は、存在する第1の芳香環または任意のさらなる芳香環に取り付けられている、1つまたは複数のアルキル基またはアラルキル基(炭素数の制限が許す限り)の存在を除外しない。アリール基の非限定的な例には、フェニル(Ph)、メチルフェニル、(ジメチル)フェニル、-C6H4CH2CH3(エチルフェニル)、ナフチル、およびビフェニルに由来する一価基が含まれる。「アレーンジイル」という用語は、「置換」という修飾語を伴わずに用いられる場合、結合点として2個の芳香族炭素原子を有する二価芳香族基を指し、前記炭素原子は1つまたは複数の6員環芳香環構造の一部をなし、環原子は全て炭素であり、一価の基には炭素および水素以外の原子が無い。本明細書で使用する、この用語は、存在する第1の芳香環または任意のさらなる芳香環に取り付けられている、1つまたは複数のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基(炭素数の制限が許す限り)の存在を除外しない。複数の環が存在する場合、縮合していてもよく、縮合していなくてもよい。非縮合環は、共有結合、アルカンジイル基、またはアルケンジイル基(炭素数の制限が許す限り)の1つまたは複数を介して接続されてもよい。アレーンジイル基の非限定的な例には、

が含まれる。「アレーン」とは化合物H-Rを指し、式中、Rはアリールであり、この用語は上記で定義された通りである。アレーンの非限定的な例はベンゼンおよびトルエンである。これらの用語のいずれかが「置換」という修飾語を伴って用いられる場合、1つまたは複数の水素原子が、独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-N3、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-OC(O)CH3、または-S(O)2NH2と置換されている。

0114

「ヘテロアリール」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、結合点として芳香族炭素原子または窒素原子を有する一価芳香族基を指し、前記炭素原子または窒素原子は1つまたは複数の芳香環構造の一部をなし、環原子の少なくとも1つは窒素、酸素、または硫黄であり、ヘテロアリール基は、炭素、水素、芳香族窒素芳香族酸素、および芳香族硫黄以外の原子が無い。複数の環が存在する場合、縮合していてもよく、縮合していなくてもよい。本明細書で使用する、この用語は、芳香環または芳香環構造に取り付けられている、1つまたは複数のアルキル基、アリール基、および/またはアラルキル基(炭素数の制限が許す限り)の存在を除外しない。ヘテロアリール基の非限定的な例には、フラニルイミダゾリルインドリルインダゾリルイソキサゾリル、メチルピリジニルオキサゾリル、フェニルピリジニル、ピリジニル、ピロリル、ピリミジニルピラジニルキノリルキナリルキノキサリニルトリアジニルテトラゾリルチアゾリルチエニル、およびトリアゾリルが含まれる。この用語が本明細書において用いられる場合、ヘテロアリールという用語はピリミジン塩基および塩基類似体を含む。「N-ヘテロアリール」という用語は、結合点として窒素原子を有するヘテロアリール基を指す。「ヘテロアレーンジイル」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、2つの結合点として、2個の芳香族炭素原子、2個の芳香族窒素原子、または1個の芳香族炭素原子と1個の芳香族窒素原子を有する二価芳香族基を指し、前記原子は1つまたは複数の芳香環構造の一部をなし、環原子の少なくとも1つは窒素、酸素、または硫黄であり、この二価基は、炭素、水素、芳香族窒素、芳香族酸素、および芳香族硫黄以外の原子が無い。複数の環が存在する場合、縮合していてもよく、縮合していなくてもよい。非縮合環は、以下:共有結合、アルカンジイル基、またはアルケンジイル基(炭素数の制限が許す限り)の1つまたは複数を介して接続されてもよい。本明細書で使用するように、この用語は、芳香環または芳香環構造に取り付けられている、1つまたは複数のアルキル基、アリール基、および/またはアラルキル基(炭素数の制限が許す限り)の存在を除外しない。ヘテロアレーンジイル基の非限定的な例には、

が含まれる。「ヘテロアレーン」とは化合物H-Rを指し、式中、Rはヘテロアリールである。ヘテロアレーンの非限定的な例はピリジンおよびキノリンである。これらの用語が「置換」という修飾語と一緒に用いられる場合、1個または複数個の水素原子は、独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-N3、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-OC(O)CH3、または-S(O)2NH2と置換されている。

0115

用語「ヘテロシクロアルキル」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、結合点としての炭素原子または窒素原子を有する一価の非芳香族基を指し、該炭素原子または窒素原子は1つまたは複数の非芳香族環構造の部分を形成し、環原子のうちの少なくとも1つはホウ素、窒素、酸素、または硫黄であり、かつ、ヘテロシクロアルキル基は、炭素、水素、窒素、酸素および硫黄以外の原子からならない。ヘテロシクロアルキル環は、窒素、酸素、または硫黄より選択される1、2、3、または4個の環原子を含有し得る。2つ以上の環が存在する場合、環は縮合環であっても非縮合環であってもよい。本明細書において使用される場合、この用語は、環または環系へ結合された1つまたは複数のアルキル基の存在を排除しない(炭素数の制限が許す限り)。また、この用語は、結果として生じる基が非芳香族のままであるならば、環または環系中における1つまたは複数の二重結合の存在を排除しない。ヘテロシクロアルキル基の非限定的な例としては、アジリジニルアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニル、オキシラニル、およびオキセタニルが挙げられる。用語「N-ヘテロシクロアルキル」は、結合点としての窒素原子を有するヘテロシクロアルキル基を指す。N-ピロリジニルはそのような基の例である。これらの用語が「置換」という修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子は、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-C(O)NHCH3、-C(O)N(CH3)2、-OC(O)CH3、-NHC(O)CH3、-S(O)2OH、または-S(O)2NH2によって独立して置き換えられている。

0116

アシル」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、基-C(O)Rを指し、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、またはヘテロアリールであり、これらの用語は前記で定義された通りである。アシル基の非限定的な例は、基-CHO、-C(O)CH3(アセチル、Ac)、-C(O)CH2CH3、-C(O)CH2CH2CH3、-C(O)CH(CH3)2、-C(O)CH(CH2)2、-C(O)C6H5、-C(O)C6H4CH3、-C(O)CH2C6H5、-C(O)(イミダゾリル)である。「チオアシル」、-C(S)Rは、基-C(O)Rの酸素原子硫黄原子と交換されている以外は同様に定義される。「アルデヒド」という用語は、前記で定義されたようなアルカンに対応し、水素原子の少なくとも1つが-CHO基と交換されている。「無水物」は式ROR'の基であり、式中、RおよびR'は、前記で定義されたようなアシル基である。これらの用語はどれも「置換」という修飾語と一緒に用いられる場合、1個または複数個の水素原子(もしあれば、カルボニル基またはチオカルボニル基に直接取り付けられている水素原子を含む)は、独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-N3、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-OC(O)CH3、または-S(O)2NH2と置換されている。置換アシル基の非限定的な例は、基-C(O)CH2CF3、-CO2H(カルボキシル)、-CO2CH3(メチルカルボキシル)、-CO2CH2CH3、-C(O)NH2(カルバモイル)、および-CON(CH3)2ある。

0117

「アルコキシ」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、基-ORを指し、式中、Rはアルキルであり、この用語は前記で定義された通りである。非限定的な例には、-OCH3(メトキシ)、-OCH2CH3(エトキシ)、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2(イソプロポキシ)、および-OC(CH3)3(tert-ブトキシ)が含まれる。「シクロアルコキシ」、「アルケニルオキシ」、「アルキニルオキシ」、「アリールオキシ」、「アラルコキシ」、「ヘテロアリールオキシ」、「ヘテロシクロアルコキシ」、および「アシルオキシ」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、-ORとして定義される基を指し、式中、Rは、それぞれ、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、およびアシルである。「アルコキシジイル」という用語は、二価基-O-アルカンジイル-、-O-アルカンジイル-O-、または-アルカンジイル-O-アルカンジイル-を指す。「アルキルチオ」および「アシルチオ」という用語は、「置換」という修飾語を伴わないで用いられる場合、基-SRを指し、式中、Rは、それぞれ、アルキルおよびアシルである。「アルキルチオジイル」という用語は、二価基-S-アルカンジイル-、-S-アルカンジイル-S-、または-アルカンジイル-S-アルカンジイル-を指す。「アルコール」という用語は、前記で定義されたようなアルカンに対応し、水素原子の少なくとも1つがヒドロキシ基と交換されている。「エーテル」という用語は、前記で定義されたようなアルカンまたはシクロアルカンに対応し、水素原子の少なくとも1つがアルコキシ基またはシクロアルコキシ基と交換されている。これらの用語はどれも「置換」という修飾語と一緒に用いられる場合、1個または複数個の水素原子は、独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-N3、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-OC(O)CH3、または-S(O)2NH2と置換されている。

0118

用語「アルキルアミノ」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、-NHRという基を指し、ここで、Rはアルキル(この用語は上記で定義される)である。非限定的な例としては:-NHCH3および-NHCH2CH3が挙げられる。用語「ジアルキルアミノ」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、-NRR′という基を指し、ここで、RおよびR′は同じまたは異なるアルキル基であり得るか、またはRおよびR′は、一緒になってアルカンジイルを示し得る。ジアルキルアミノ基の非限定的な例としては:-N(CH3)2および-N(CH3)(CH2CH3)が挙げられる。用語「シクロアルキルアミノ」、「アルケニルアミノ」、「アルキニルアミノ」、「アリールアミノ」、「アラルキルアミノ」、「ヘテロアリールアミノ」、「ヘテロシクロアルキルアミノ」、「アルコキシアミノ」、および「アルキルスルホニルアミノ」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、-NHRと定義される基を指し、ここで、Rは、それぞれ、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ、およびアルキルスルホニルである。アリールアミノ基の非限定的な例は-NHC6H5である。用語「アミド」(アシルアミノ)は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、-NHRという基を指し、ここで、Rはアシル(この用語は上記で定義される)である。アミド基の非限定的な例は-NHC(O)CH3である。用語「アルキルイミノ」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、=NRという二価基を指し、ここで、Rはアルキル(この用語は上記で定義される)である。同様に、用語「アルキルアリールアミノ」または「アルキルアラルキルアミノ」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、-NRR′という基を指し、ここで、RおよびR′は、同じもしくは異なるアルキルもしくはアリール基または同じもしくは異なるアルキルおよびアラルキル基(これらの用語は上記で定義される)であり得る。これらの基のいずれかの置換型は、アルキル、アリール、またはアラルキル基(これらの用語は上記で定義される)のうちの1つまたは複数が置換されている基を指す。これらの用語のいずれかが「置換」という修飾語と共に使用される場合、炭素原子へ結合された1つまたは複数の水素原子は、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH2、-NO2、-CO2H、-CO2CH3、-CN、-SH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-NHCH3、-NHCH2CH3、-N(CH3)2、-C(O)NH2、-C(O)NHCH3、-C(O)N(CH3)2、-OC(O)CH3、-NHC(O)CH3、-S(O)2OH、または-S(O)2NH2によって独立して置き換えられている。-NHC(O)OCH3および-NHC(O)NHCH3という基は、置換アミド基の非限定的な例である。

0119

用語「アルキルシリル」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、-SiH2R、-SiHRR′、または-SiRR′R″と定義される一価基を指し、ここで、R、R′およびR″は同じまたは異なるアルキル基であり得るか、またはR、R′およびR″のうちの2つの任意の組み合わせが、一緒になってアルカンジイルを示し得る。基、-SiH2CH3、-SiH(CH3)2、-Si(CH3)3および-Si(CH3)2C(CH3)3は、非置換アルキルシリル基の非限定的な例である。アリールシリルおよびアラルキルシリルという用語は、上記に示されるようなR、R′およびR″がそれぞれアリールおよびアラルキル基である、一価基を指す。用語「置換アルキルシリル」は、-SiH2R、-SiHRR′、または-SiRR′R″を指し、ここで、R、R′およびR″のうちの少なくとも1つが置換アルキルであるか、またはR、R′およびR″のうちの2つが、一緒になって置換アルカンジイルを示し得る。R、R′およびR″のうちの2つ以上が置換アルキルである場合、それらは同じであっても異なっていてもよい。置換アルキルまたは置換アルカンジイルのいずれでもない任意のR、R′およびR″は、アルキルであり得るか、同じであり得るかもしくは異なり得るか、または一緒になって、2つ以上の飽和炭素原子を有するアルカンジイルを示し得、これらのうちの少なくとも2つはケイ素原子へ結合されている。用語「アリールシリル」または「アラルキルシリル」は、R、R′、またはR″のうちの少なくとも1つがアリールまたはアラルキル基(これらの基は上記で定義される)である、上記に定義されるような基を指す。同様に、用語「アルキルアリールシリル」または「アルキルアラルキルシリル」は、「置換」という修飾語を伴わずに使用される場合、R、R′およびR″が同じもしくは異なるアルキルもしくはアリール基または同じもしくは異なるアルキルおよびアラルキル基(これらの用語は上記で定義される)であり得る、一価基を指す。これらの基のいずれかの置換型は、アルキル、アリール、またはアラルキル基(これらの用語は上記で定義される)のうちの1つまたは複数が置換されている基を指す。

0120

前記で示したように、一部の局面において、細胞ターゲティング部分は抗体である。本明細書で使用する「抗体」という用語は、指示されたタンパク質もしくはペプチドまたはその断片に特異的に反応する免疫グロブリンおよびその断片を含むことが意図される。適切な抗体には、ヒト抗体霊長類化抗体、脱免疫(de-immunized)抗体、キメラ抗体二重特異性抗体ヒト化抗体、結合体化抗体(すなわち、他のタンパク質、放射標識、細胞毒と結合体化または融合した抗体)、「SMIP(商標)」(Small Modular ImmunoPharmaceutical)、単鎖抗体、ラクダ(cameloid)抗体、抗体様分子(例えば、アンチカリン)、および抗体断片が含まれるが、これに限定されない。本明細書で使用する「抗体」という用語はまた、望ましい生物学的活性を示す限り、インタクトなモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体シングルドメイン抗体(例えば、サメシングルドメイン抗体(例えば、IgNARまたはその断片))、少なくとも2種類のインタクトな抗体から形成された多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、および抗体断片も含む。本明細書において使用するための抗体ポリペプチドは任意のタイプ(例えば、IgGIgMIgAIgD、およびIgE)のものでよい。一般的に、IgGおよび/またはIgMが好ましい。なぜなら、これらは生理学的状況で最も一般的な抗体であり、実験室の場で最も簡単に作られるからである。本明細書で使用する抗体という用語はまた、抗体断片、例えば、インタクトな抗体の一部、例えば、抗体の抗原結合領域または可変領域も包含する。抗体断片の例には、Fab、Fab'、F(ab')2、Fc、およびFv断片;トリアボディ;テトラボディ;直鎖抗体;単鎖抗体分子;ならびに抗体断片から形成された多重特異性抗体が含まれる。「抗体断片」という用語はまた、特定の抗原に結合して複合体を形成することで抗体のような挙動をする任意の合成タンパク質または遺伝子操作されたタンパク質も含む。例えば、抗体断片には、単離された断片、重鎖および軽鎖の可変領域からなる「Fv」断片、軽鎖可変領域および重鎖可変領域ペプチドリンカーによって接続されている組換え単鎖ポリペプチド分子(「ScFvタンパク質」)、ならびに超可変領域摸倣するアミノ酸残基からなる最小認識ユニットが含まれる。酸素によって連結された抗体は、抗体とリンカーまたは化合物との間の連結が酸素原子を介してつなげられるような化学官能基を有する抗体である。同様に、窒素によって連結された抗体は、抗体とリンカーまたは化合物との間の連結が窒素原子を介してつなげられるような化学官能基を有する抗体である。

0121

「酸」は、本願の文脈において、電子対を受け取るための空軌道を有する化合物である。酸のいくつかの非限定的な例としては、カルボン酸、フェノール、または鉱酸、例えば、HCl、HBr、およびH2SO4が挙げられる。弱酸は、-2を上回りかつ7を下回るpKaを有する化合物である。カルボン酸は一般に弱酸と見なされ、-CO2H基を有する任意の化合物を含み得る。カルボン酸のいくつかの非限定的な例としては、酢酸、クエン酸トリフルオロ酢酸、安息香酸、フェニル酢酸、乳酸、コハク酸、またはクロロ酢酸が挙げられる。

0122

「塩基」は、本願の文脈において、プロトン受け入れることができる孤立電子対を有する化合物である。塩基の非限定的な例には、トリエチルアミン、金属水酸化物、金属アルコキシド、金属水素化物、または金属アルカンが含まれ得る。アルキルリチウムまたは有機リチウムは式アルキル(C≦12)-Liの化合物である。窒素塩基は、アルキルアミン、ジアルキルアミノ、トリアルキルアミン、窒素を含有するヘテロシクロアルカン、またはヘテロアレーンであり、塩基はプロトンを受け入れて正に荷電した化学種を形成することができる。例えば、窒素塩基は、4,4-ジメチルピリジン、ピリジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンジイソプロピルエチルアミン、またはトリエチルアミンでもよいが、これに限定されない。金属アルコキシドは、結合点であった酸素原子が余分な電子を有し、従って、金属イオン釣り合いがとれて荷電している負電荷を有するアルコキシ基である。例えば、金属アルコキシドはナトリウムtert-ブトキシドまたはカリウムメトキシドでもよい。本明細書で使用する「強塩基」という用語は、pKaが20より大きな塩基を示す。あるいは、「弱塩基」という用語は、pKaが20未満の塩基を示す。

0123

「ホウ素含有基」とは、ボロン酸またはボロン酸エステルなどのホウ素原子を含有する官能基である。このような官能基の非限定的な例のいくつかとして、-B(OH)2、-B(OMe)2、またはピナコールボロン酸エステルが挙げられる。

0124

本願の文脈において「金属」とは基IまたはIIの遷移金属または金属である。これはまた、ホウ素およびアルミニウムなどがあるが、これに限定されない13族の元素でもよい。

0125

本願の文脈において「リンカー」とは、1つまたは複数の分子を本開示の化合物に結び付けるのに用いられ得る二価の化学基である。リンカーはまた、カルボキシ末端およびアミノ末端がリンカーの結合点として働くアミノ酸鎖でもよい。一部の態様において、リンカーは、1つまたは複数の分子を本開示の化合物に結び付けるのに用いられる各末端に、反応性官能基、例えば、カルボキシル、アミド、アミン、ヒドロキシ、メルカプト、アルデヒド、またはケトンを含有する。一部の非限定的な例において、リンカーは、-CH2CH2CH2CH2-、-C(O)CH2CH2CH2-、-OCH2CH2NH-、-NHCH2CH2NH-、および-(OCH2CH2)n-であり、式中、nは1〜1000である。

0126

アミン保護基」は当技術分野においてよく理解されている。アミン保護基は、分子の何かほかの部分を修飾する反応の間にアミン基反応性を妨げ、望ましいアミンを生じるように簡単に取り除くことができる基である。アミン保護基は、少なくとも、参照により本明細書に組み入れられる、Greene and Wuts, 1999で見られる。アミン保護基の非限定的ないくつかの例には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、2-クロロアセチル、2-ブロモアセチル、トリフルオロアセチルトリクロロアセチル、o-ニトロフェノキシアセチル、α-クロロブチリルベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-ブロモベンゾイル、4-ニトロベンゾイルなど;スルホニル基、例えば、ベンゼンスルホニル、p-トルエンスルホニルなど;アルコキシ基またはアリールオキシカルボニル基(保護されたアミンと一緒にウレタンを形成する)、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p-クロロベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、p-ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロ-4,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5-トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニルイル)-1-メチルエトキシカルボニル、α,α--ジメチル-3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニルイソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4-ニトロフェノキシカルボニルフルオレニル-9-メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど;アラルキル基、例えば、ベンジルトリフェニルメチルベンジルオキシメチルなど;およびシリル基、例えば、トリメチルシリルなどが含まれる。さらに、「アミン保護基」は、第1級アミンにある水素原子が両方とも1種類の保護基と交換されている二価の保護基でもよい。このような状況において、アミン保護基はフタルイミド(phth)またはその置換誘導体でもよく、「置換」という用語は前記で定義された通りである。一部の態様において、ハロゲン化フタルイミド誘導体はテトラクロロフタルイミド(TCphth)でもよい。本明細書において用いられる場合、保護ヒドロキシ基とは、式PGA1PGA2N-の基であり、式中、PGA1およびPGA2は、先に記載した一価アミン保護基であるか、または、これら2つの基のうちの一方が一価アミン保護基であれば、他方は水素であり得、もしくはこれら2つの基は共に二価アミン保護基を形成する。

0127

ヒドロキシル保護基」は当技術分野においてよく理解されている。ヒドロキシル保護基は、分子の何かほかの部分を修飾する反応の間にヒドロキシル基の反応性を妨げ、望ましいヒドロキシルを生じるように簡単に取り除くことができる基である。ヒドロキシル保護基は、少なくとも、参照により本明細書に組み入れられる、Greene and Wuts, 1999で見られる。ヒドロキシル保護基の非限定的ないくつかの例には、アシル基、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、2-クロロアセチル、2-ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、o-ニトロフェノキシアセチル、α-クロロブチリル、ベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-ブロモベンゾイル、4-ニトロベンゾイルなど;スルホニル基、例えば、ベンゼンスルホニル、p-トルエンスルホニルなど;アシルオキシ基、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p-クロロベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、p-ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロ-4,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5-トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニルイル)-1-メチルエトキシカルボニル、α,α-ジメチル-3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4-ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル-9-メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど;アラルキル基、例えば、ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなど;およびシリル基、例えば、トリメチルシリルなどが含まれる。本明細書において用いられる場合、保護ヒドロキシ基は式PGHO-の基であり、PGHは、前記で説明されたヒドロキシル保護基である。

0128

チオール保護基」は当技術分野においてよく理解されている。チオール保護基は、分子の何かほかの部分を修飾する反応の間にメルカプト基の反応性を妨げ、望ましいメルカプト基を生じるように簡単に取り除くことができる基である。チオール保護基は、少なくとも、参照により本明細書に組み入れられる、Greene and Wuts, 1999で見られる。チオール保護基の非限定的ないくつかの例には、アシル基、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、2-クロロアセチル、2-ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、o-ニトロフェノキシアセチル、α-クロロブチリル、ベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-ブロモベンゾイル、4-ニトロベンゾイルなど;スルホニル基、例えば、ベンゼンスルホニル、p-トルエンスルホニルなど;アシルオキシ基、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p-シクロベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、p-ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロ-4,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5-トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニルイル)-1-メチルエトキシカルボニル、α,α-ジメチル-3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4-ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル-9-メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど;アラルキル基、例えば、ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなど;およびシリル基、例えば、トリメチルシリルなどが含まれる。本明細書において用いられる場合、保護チオール基は式PGTS-の基であり、式中、PGTは、前記で説明されたチオール保護基である。

0129

「立体異性体」または「光学異性体」とは、同じ原子が他の同じ原子と結合しているが、3次元における、これらの原子の立体配置が異なる、所定の化合物の異性体である。「鏡像異性体」とは、左手および右手のように互いの鏡像である、所定の化合物の立体異性体である。「ジアステレオマー」とは、鏡像異性体でない、所定の化合物の立体異性体である。キラル分子は、立体中心または不斉中心とも呼ばれるキラル中心を含み、キラル中心は、任意の2つの基を交換すると立体異性体になるような、基を有する分子の中にある任意の場所であるが、必ずしも原子とは限らない。有機化合物において、キラル中心は、典型的には、炭素原子、リン原子、または硫黄原子であるが、有機化合物および無機化合物において他の原子が立体中心になることも可能である。分子には複数の立体中心がある場合があり、それにより、多くの立体異性体が生じる。四面体不斉中心(例えば、四面体置換炭素原子)があるために立体異性をもつ化合物では、仮説上は可能な立体異性体の総数は2nを超えず、nは四面体立体中心の数である。対称性をもつ分子は、最大限可能な数よりも少ない数の立体異性体を有することがよくある。鏡像異性体の50:50混合物はラセミ混合物と呼ばれる。または、鏡像異性体の混合物は、ある鏡像異性体が50%を超える量で存在するように鏡像異性的濃縮することができる。典型的に、鏡像異性体および/またはジアステレオマーは、当技術分野において公知の技法を用いて分解または分離することができる。どの立体中心、または立体化学が明らかにされていない不斉軸(axis of chirality)についても、立体中心または不斉軸はR型で存在してもよく、S型で存在してもよく、ラセミ混合物および非ラセミ混合物を含むR型とS型の混合物として存在してもよいことが意図される。本明細書で使用する「他の立体異性体を実質的に含まない」という句は、組成物が、≦15%、より好ましくは≦10%、さらにより好ましくは≦5%、または最も好ましくは≦1%の別の立体異性体を含有することを意味する。

0130

VI.実施例
以下の実施例は、本開示の好ましい態様を証明するために含まれる。以下の実施例に開示される技法は、本発明者が発見した技法が本開示の実施において十分に機能することを示し、従って、本発明を実施するための好ましい態様を構成すると考えられると当業者に理解されるはずである。しかしながら、本開示を考慮すれば、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、開示された特定の態様において多くの変更を加えることができ、それでもなお、類似または同様の結果を得ることができると当業者に理解される。

0131

実施例1 − タイランスタチンAおよびその類似体の合成
下記スキーム1に描写されるのは、タイランスタチンA (1)へ向けて開発された合成戦略逆合成経路である。

0132

スキーム1:タイランスタチン構造および逆合成

A:タイランスタチンA (1)、そのメチルエステル(2)、ならびに関連する天然産物FR901464 (3)およびスプライオスタチンA(4)の分子構造。B:中間体5および6を通しての1の逆合成解析

0133

1の分断から始めて、進行中間体であるボロン酸ビニル5およびヨウ化ビニル6は、Suzukiカップリングで連結することができる。スキーム1に示されるようなアミド結合(アミド結合形成)、ボロン酸ビニルオレフィン結合交差メタセシス)、およびテトラヒドロピラン系(oxa-Michael反応)での5のさらなる分断は、潜在的なビルディングブロックとしての二重にコンジュゲートされたヒドロキシアルデヒド7およびアセトキシカルボン酸8を明らかにした。ヨウ化ビニル(Takaiオレフィン化)、エポキシド(指定エポキシ化)およびテトラヒドロピラン(Mukaiyama-Michael反応)部位での6の分解は、この進行中間体を、公知でありかつ容易に入手可能な出発物質ピラノン9へ遡らせた。

0134

スキーム2:タイランスタチンのテトラヒドロピラン系の合成

A:oxa-Michael反応によるタイランスタチンA (1)の四置換テトラヒドロピラン系の生合成形成。B:不斉分子内oxa-Michael(AIOM)反応によるα,β,γ,δ-不飽和アルデヒドIからの四置換ジヒドロピランII、および水素化によるIIからの四置換テトラヒドロピランIIIへの提案されるジアステレオダイバージェントアプローチ。

0135

中間体5内に埋め込まれた2,3,5,6-四置換テトラヒドロピラン環を得るために、ポリケチドシンターゼ(PKS)複合体のアシルキャリアータンパク質(ACP)結合α,β-不飽和チオエステルの分子内oxa-Michael反応を伴う、1の提案された生合成(スキーム2)から始めて(Liu, et al., 2013; Helfrich and Piel, 2016)、しかし、原子および工程節約を維持しようと努力して(Trost, 1995)、かつ、高度に官能化されたテトラヒドロピランへのジアステレオダイバージェントアプローチについての基礎を築くために、不斉分子内oxa-Michael(AIOM)反応(Nising and Brase, 2008; Nising and Brase, 2012)を、α,β,γ,δ-不飽和アルデヒド(I, スキーム2)のような、さらなる不飽和度を有する先例がない基質探究した。成功した場合、この方法論は、触媒制御によるジアステレオ選択的様式での2,6-synまたは2,6-anti四置換ジヒドロピランII (図2B)へのエントリーを構成する。さらに、その後の基質制御水素化は、C11およびC12それぞれにおいて規定された立体化学を有する四置換テトラヒドロピランIII (図2B)へのアクセスを可能にし得る。

0136

スキーム3:ボロン酸ビニル5の合成a

a試薬および条件:(a) PPh3EtI (2.0当量), n-BuLi (2.0当量), THF, 25℃, 15分間; 次いでI2 (1.9当量); 次いでNaHMDS (1.9当量); 次いで17 (1.0当量), THF, -78 → -20 → -78℃, 1.5時間, 54% [(Z):(E) 約95:5]; (b)ギ酸(ニート), 25℃, 10分間; 次いで無水フタル酸(1.1当量), Et3N (20当量),DMAP (0.1当量), CHCl3, 70℃, 48時間, 全体で80%; (c) 20 (1.2当量), Pd2(dba)3 (0.1当量), NMP, 25℃, 16時間, 73%; (c) 21 (2.0当量), Pd2(dba)3 (0.1当量), NMP, 25℃, 16時間, 60%; (d) MnO2 (20当量), CH2Cl2, 25℃, 1時間, 90%; (e) 23 (0.2当量), PhCO2H (0.2当量), CH2Cl2, 0℃, 6.5時間, 77%; (f) 10% Pd/C (50%, w/w), H2 (80 bar), HFIP, 25℃, 24時間, 93% (dr 7:3); (g) CH(OEt)3 (10当量), CSA (0.1当量), EtOH, 25℃, 2時間, 91%; (h) 10% Pd/C (35%, w/w), H2 (80 bar), EtOH, 25℃, 15時間; 次いで0.1 M aq. HCl (3.0当量),アセトン, 25℃, 10分間, 全体で54%; (i) Tebbe試薬(1.0当量), THF, -20 → 0℃, 1時間, 76%; (j) MeNHNH2 (10当量), PhH, 25℃, 2時間; 次いでEDCI(3.0当量), NMM (3.0当量), 8 (2.0当量), CH2Cl2, 25℃, 30分間, 全体で73%; (k) 29 (5.0当量), Grubbs II触媒(0.1当量), ClCH2CH2Cl, 80℃, 1時間, 71%。略語:Boc = tert-ブチルオキシカルボニル; CSA =カンファースルホン酸; dba =ジベンジリデンアセトン; DMAP = N,N-ジメチルアミノピリジン; EDCI = 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩; HFIP =ヘキサフルオロイソプロパノール; HMDS =ヘキサメチルジシラジド; NMM =N-メチルモルホリン; NMP = N-メチル-2-ピロリジノン; Phth =フタロイル; pin = ピナコラト;TMS=トリメチルシリル。

0137

Garnerアルデヒド17 (Dondoni and Perrone, 2004)からのボロン酸ビニル5の合成をスキーム3に上述する。次いで、Stork-Zhao条件(Stork and Zhao, 1989; Chen, et al., 1994)下での17のα-メチルヨードメチレン化が、オレフィン性ヨード-Boc誘導体18 [収率54%, (Z):(E) 約95:5,クロマトグラフィーによって分離]を与え、これから保護基交換(ギ酸;次いで、無水フタル酸、Et3N、DMAP触媒)によって、所望のヨード-Phth誘導体19が全収率80%で生成された。19とヒドロキシスタンナン20とをStilleカップリングし[Pd2(dba)3, 収率73%] (Pilli, et al., 1998、または下記実施例3に詳細に記載される)、所望のジエン22を得、これをMnO2酸化し、所望の(E,Z)-α,β,γ,δ-不飽和アルデヒド7が90%という素晴らしい収率で得られた。同じアルデヒド(7)はまた、Stilleカップリング[Pd2(dba)3, 収率60%]によってヨウ化物19およびアルデヒドスタンナン21 (Johnson and Kadow, 1987)から直接的に一工程で得ることができた。結果として生じたアルデヒド7をCH2Cl2中において安息香酸(0.2当量)の存在下でジアリールプロリノール触媒23 (0.2当量)へ曝露することによって、所望の不斉分子内oxa-Michael反応を引き起こし、こうして、所望の2,6-synジヒドロピラン24を収率77% (dr > 20:1)で得た。アルデヒド24は、その後の水素化反応に耐える傾向があった。最適な水素化の結果は、ジエトキシアセタール[25, CH(OEt)3, CSA, 収率91%]としてアルデヒド部分をマスクすることによって達成され、これに続いて、環系のα面からの選択的水素化を、高圧(80 bar)でのH2雰囲気下でエタノール中において10% Pd/Cで達成することができ、2,3,5,6-synテトラヒドロピラン26 (収率54%)が得られ、続いて穏やかな水性酸性ワークアップを行った。さらに、広範囲な実験後、アルデヒド24は、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)溶媒中において10% Pd/Cを用いて素晴らしい収率で効率的に直接水素化される(H2, 80 bar)が、ジアステレオ選択性控えめであることが分かった(93%, 7:3 dr, 26について収率65%)。Tebbe試薬を使用しての飽和アルデヒド26のメチレン化によって、所望のオレフィン27が収率76%で得られた。メチルヒドラジンでの27内のフタルイミド部分の除去、続いてのEDCIおよびNMMを使用するカルボン酸8との直接アミドカップリング(He, et al., 2014、または下記実施例3中の詳細な説明を参照のこと)によって、FR901464(Albert, et al., 2006)の合成において報告された進行中間体、アミド28 (収率73%)が得られた。ClCH2CH2Cl中においてGrubbs II触媒を使用しての市販のイソプロペニルボロン酸ピナコールエステル29との28の交差メタセシスによって、進行中間体であるボロン酸ビニル5が収率71%で得られた。

0138

スキーム4:2,3,5,6-四置換テトラヒドロピランのジアステレオダイバージェント合成a

a試薬および条件:(a) 23またはent-23 (0.2当量), PhCO2H (0.2当量), CH2Cl2, 0℃, 6.5時間, 24について77% (dr > 20:1), 11-epi-24について64% (dr > 20:1); (b) [Ir(Py)(PCy3)(COD)BARF] (0.05当量), H2 (1 atm), CH2Cl2, 25℃, 10時間; 次いで0.1 M aq. HCl (3.0当量),アセトン, 25℃, 10分間, 全体で85%; (c) 10% Pd/C (35%, w/w), H2 (80 bar), EtOH, 25℃, 24時間; 次いで0.1 M aq. HCl (3.0当量), アセトン, 25℃, 10分間, 全体で54%。略語:BARF =テトラキス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート; COD = 1,5-シクロオクタジエン; Cy =シクロヘキシル; Py =ピリジン。

0139

アルデヒド7のoxa-Michael反応は、特に、α,β-不飽和アルデヒド、エステル、およびアミドが一般に2,6-synテトラヒドロピラン生成物好む典型的なAIOM反応と比較して、非常に高度な触媒制御を示す(Nising and Brase, 2008; Nising and Brase, 2012)。Hongによる以前の研究もまた、(E)または(Z)α,β-不飽和アルデヒドのようなオレフィンジオメトリは、基質制御の結果としてAIOM反応を立体選択的にすることができ、一方、触媒制御は単独では、高レベルの2,6-anti立体選択性についてめったに有用でないことが示されている(Lee, et al., 2011)。スキーム4Aに描写されるように、2,6-synジヒドロピラン24または2,6-antiジヒドロピラン11-epi-24(1H NOE分光法によって確認されたハーフチェア構造;NOEスペクトル情報については図2Aおよび2Bを参照のこと)が、触媒制御のみに基づいて、事実上完全な立体選択性を伴って、匹敵する収率でアクセスされることが分かった。さらに、アセタール基質25の水素化における補足的立体選択性が、特定の反応条件の使用によって達成できた。従って、スキーム4Bに示されるように、1 atmのH2の下でCH2Cl2中において、Crabtree触媒のカウンターアニオン類似体である[Ir(Py)(PCy3)(COD)BARF]触媒(Lightfoot, et al., 1998)で25を処理することで、希酸でのワークアップ後に、結果として生じるジアステレオマー、12-epi-26を見事に提供した。いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、25のβ面への水素原子の送達は、アセタールのO原子および/またはイミドカルボニルO原子によって恐らく促進されたと考えられる。代替的に、不均一な条件の使用により、そのβ面の妨害された性質によって指示されるように、25のα面からのH2送達の生成物である、26をもたらした。26および12-epi-26の相対的立体配置を1H NOE研究によって確認し(図2Cおよび2D)、これは、12-epi-26についての椅子配座を明らかにし、一方で、嵩高いN-フタロイル部分と隣接するアキシアルメチル基との間の大きな1,3ジアキシアル相互作用に恐らく起因して、26については舟形配座を明らかにした。このAIOM/水素化アプローチは、他の系内の高度置換テトラヒドロピランならびにタイランスタチンの本類似体の合成における一般的な方法として使用され得る。

0140

スキーム5:ヨウ化ビニル6および6aの合成a

a試薬および条件:(a) 10 (2.0当量), I2 (0.1当量), MeCN, -30 → -20℃, 30分間; 次いでK2CO3 (0.1当量), MeOH, 25℃, 10分間, 全体で98%; (b) Ph3PCH3Br (2.5当量), t-BuOK (2.0当量), THF, 0℃, 1時間, 72%; (c) PPTS (1.0当量), MeOH, 25℃, 12時間, 98%; (d) (COCl)2 (1.5当量),DMSO (3.0当量), 次いでEt3N (5.0当量), CH2Cl2, -78 → -55℃, 3時間, 96%; (e) CrCl2 (6.0当量), CHI3 (3.0当量), THF, 25℃, 12時間, 58%; (f) TBAF(2.0当量), THF, 0 → 25℃, 30分間, 93%; (g) LiOH (8.0当量), 1:1 THF/H2O, 25℃, 12時間, 98%; (h) VO(acac)2 (0.1当量), t-BuOOH (2.1当量), CH2Cl2, 0 → 25℃, 10時間, 74%; (i) LiOH (1.5当量), 10:1 THF/H2O, 0 → 25℃, 12時間, 90%。略語:DMSO =ジメチルスルホキシド; PPTS =パラトルエンスルホン酸ピリジニウム; TBAF = フッ化n-テトラブチルアンモニウム; TBS= tert-ブチルジメチルシリル

0141

重要なヨウ化ビニルビルディングブロック6および6aの合成をスキーム5Aに記載する。以前に合成されたピロン誘導体9 (Fujiwara and Hayashi, 2008)を、ヨウ素の存在下でケテンシリルアセタール10と反応させ、メタノール性K2CO3での処理後、立体選択的にケトンメチルエステル11を10 gスケールにおいて収率98%で得た(Deuri and Phukan, 2012)。t-BuOKおよびMeBrのホスホニウム塩から誘導されたイリドと11とウィッティヒ反応によって、末端オレフィン12 (収率80%)が得られ、これのアルデヒド14への変換は、第一級アルコール13を得るための選択的モノ脱シリル化(PPTS, 収率98%)、続いての酸化によって達成された。第一級アルコール13をSwern酸化[(COCl)2,DMSO; Et3N, 収率96%]によって変換し、アルデヒド14を得た(Dondoni and Perrone, 2004)。次いで、アルデヒド14のTakaiオレフィン化(CrCl2, CHI3) (Takai, et al., 1986)は、所望の(E)-ヨード-オレフィン15を収率58%でもたらした。15の脱シリル化(TBAF, 収率93%)によってアリルアルコール16が得られた。立体配置を確認するために、メチルエステルは16の鹸化(LiOH)で、結晶性固体として酸16aが得られた(m.p. = 128〜136℃, EtOAc)。遊離酸16aのX線結晶解析(図1中のORTEPを参照のこと)によって、テトラヒドロピラン環系の2,6-anti立体配置が明確に確認された。t-BuOOHおよび触媒VO(acac)2での16の指定エポキシ化(directed expoxidation)によって、標的としたヒドロキシエポキシドメチルエステル6a (収率74%)が得られ、その1H NOE分析によって、その相対的立体化学が確認された(スキーム3B, 図2E) (Itoh, et al., 1979)。カルボン酸6aへのメチルエステル6のその後の変換を、LiOHでの鹸化によって達成した(収率90%)。

0142

スキーム6:タイランスタチンA (1)およびそのメチルエステル(2)の完全合成の完了a

a試薬および条件:(a) Pd(dppf)Cl2・CH2Cl2 (0.02当量), K3PO4 (1.0当量), 5 (1.1当量), 6または6a (1.0当量), 1,4-ジオキサン/MeCN/H2O (3:1:1), 25℃, 10分間, 1について52%, 2について64%; (b)TMSCHN2 (3.0当量), 3:2 PhMe/MeOH, 0 → 25℃, 3時間, quant。略語:dppf =ジフェニルホスフィノフェロセニル

0143

スキーム6は、所望の標的1および2をそれぞれ得るための、進行中間体であるヨウ化ビニル6および6aとボロン酸ビニル5との最終カップリングを描写する。初めに、触媒Pd(PPh3)4および塩基としてTl(OEt)を利用するSuzukiカップリングによって、メチルエステル2を得た(Frank, et al., 2000)。反応は速やかに完了したが(< 15分間, 25℃)、塩基性タリウム(I)塩が著しい分解を生じさせ、これはエポキシドおよびアセテート破壊に恐らく起因する。この分解を回避するために、より安定したPd(dppf)Cl2・CH2Cl2複合体を、二相系において塩基としてのK3PO4と共に使用し、所望のタイランスタチンA (1)およびそのメチルエステル2 (収率64%)をそれぞれ得た。標準クロマトグラフ技術によって1を精製しようとする努力にもかかわらず、半分取HPLCを利用して、その精製に影響を与えた(詳細については実施例3を参照のこと)。半分取HPLC精製は、クロマトグラフィー的に安定なメチルエステル2 (全収率52%)を生成するためにTMSCHN2での粗製1の処理を必要としたため、収率は概算とした。

0144

上述のタイランスタチンの完全合成において開発された方法を使用して、スキーム7に記載される類似体を調製してもよい。

0145

スキーム7:タイランスタチンA (1)、そのメチルエステル(2)、および設計および合成した類似体30〜47。

0146

類似体32および46は、下記スキーム8に記載される方法を使用して調製することができる。類似体32および46を形成するためのヨウ化ビニル6についての適切なボロネートカップリングパートナーの調製。

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