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技術 局所領域注入のための植込み可能な医療装置

出願人 ユニバーシティアンジェセンターナショナルデラリシェルシェサイエンティフィックインセルム(インスティチュートナショナルデラサンテエデラリシェルシェメディカル)
発明者 カルヴィニャック,ブライスギメル,ジーン-クリストフルメール,ローランフランコニ,フローレンス
出願日 2017年7月21日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2019-502558
公開日 2019年9月5日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-524253
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 一次パス 特徴的寸法 一次流体 流体サンプ 中空マイクロニードル 中空ニードル 注入流量 幾何学的パターン
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図面 (8)

課題・解決手段

本発明は、マイクロ流体チップ(13)とカバー(14)とを備える、血管の管腔内又は実質内での局所領域注入及び/又はサンプリングのための植込み可能な医療装置(1)であって、マイクロ流体チップ(13)は、マイクロ流体チップ(13)の第1の面からマイクロ流体チップ(13)の第2の面に延びる少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)を備え、カバー(14)は、カバー(14)から突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)を備え、カバー(14)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)が少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)と流体接続するようにマイクロ流体チップ(13)の第2の表面に固定され、カバー(14)から突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)の長さは、カバー(14)が血管の外壁上又は実質上に植込まれるときに少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)の端が血管の管腔に又は実質に貫入するように構成される、装置に関係する。

概要

背景

治療用分子投与は、病気治療する重要な態様である。しかしながら、生物学的なバリアを渡ることと、体の深部の到達しづらい領域を冒す病気を治療するための治療用分子の局所領域投与は、考慮に入れなければならないさらなる障害である。より詳細には、全身性経路は、すべての治療に常に適しているわけではない。特に、全身性経路は、局所投与とは違って、血流中で治療用分子の希釈につながる。さらに、この投与モードは、例えばsiRNA、タンパク質、又は抗体などの投与される分子の有効量、分解、及び副作用の点で制限されることがある。

治療の投与経路による特定器官ターゲティングは、副作用を抑えながら治療の有効性を高めることを可能にする。これは、例えば、実質内又は動脈内投与経路のケースである。

標的の上流の動脈内投与は、例えば、肝臓癌を治療するための化学療法薬のケースなどで時々採用される。腫瘍は、肝臓で増殖しているときに、肝動脈からのその血液供給のほとんどすべてを受け取る。したがって、動脈内化学療法は、分子の希釈を回避することにより、全身性経路によって送達される投与量よりも顕著に高い化学療法薬投与量を腫瘍部位に直接送達することを可能にする。

この方法は、現在のところ、鼠径部に挿入され、腫瘍に注ぐ動脈へ案内されるカテーテルによって実施される。この投与経路で得られる結果は、標準的な化学療法よりも少ない副作用を生じるが、30%のケースで起こる、動脈及び/又はカテーテルの感染症又は血栓症などの多くの合併症につながることがある(S. Bachetti et al., Intra−arterial hepatic chemotherapy for unresectable colorectal liver metastases: a review of medical devices complications in 3172 patients, Medical Devices: Evidence and Research, vol. 2, p31−40, 2009)。

近年では、局所領域薬剤投与のための装置で試みがなされている。

特に、脳腫瘍切除後に形成された空洞に植込まれるGliadel(登録商標インプラントが公知である。しかしながら、これらのインプラントは、制御された連続注入を可能にせず、そしてまた、注入される物質の変更も可能にしない(Andrew J. Sawyer et al., Neiv methodsfor direct delivery of chemotherapy for treating brain tumors. Yale J Riol Med 2006; 79:141−152)。

特許文献US6,123,861及びUS7,918,842は、治療用分子が入っているリザーバの存在により薬剤を制御された様態で投与するための植込み可能な医療装置を開示する。しかしながら、この装置は、リザーバが空になったときに交換しなければならないので、連続的な長期の投与を可能にしない。

国際特許出願WO2009/053919及びWO2011/006699は、皮内又は経皮注入のための装置を開示する。これらの装置は治療用分子の連続投与を可能にするが、これらの分子は、全身性経路により送達され、この投与経路に伴う欠点を有する。

概要

本発明は、マイクロ流体チップ(13)とカバー(14)とを備える、血管の管腔内又は実質内での局所領域注入及び/又はサンプリングのための植込み可能な医療装置(1)であって、マイクロ流体チップ(13)は、マイクロ流体チップ(13)の第1の面からマイクロ流体チップ(13)の第2の面に延びる少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)を備え、カバー(14)は、カバー(14)から突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)を備え、カバー(14)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)が少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)と流体接続するようにマイクロ流体チップ(13)の第2の表面に固定され、カバー(14)から突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)の長さは、カバー(14)が血管の外壁上又は実質上に植込まれるときに少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)の端が血管の管腔に又は実質に貫入するように構成される、装置に関係する。、A

目的

効果

実績

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請求項1

マイクロ流体チップ(13)とカバー(14)とを備える、血管(5)の管腔内又は実質(4)内での局所領域注入及び/又はサンプリングのための植込み可能な医療装置(1)であって、前記マイクロ流体チップ(13)は、前記マイクロ流体チップ(13)の第1の面から前記マイクロ流体チップ(13)の第2の面に延びる少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)を備え、前記カバー(14)は、前記カバー(14)から突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)を備え、前記カバー(14)は、前記少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)が前記少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)と流体接続するように前記マイクロ流体チップ(13)の第2の面に固定され、前記カバー(14)から突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)の長さは、前記カバー(14)が血管(5)の外壁上又は実質(4)上に植込まれるときに前記少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)の端が血管(5)の管腔又は実質(4)に貫入するように構成される、装置。

請求項2

前記マイクロ流体チップ(13)の材料と前記カバー(14)の材料が、可塑的適合可能である、好ましくは血管(5)又は実質(4)の形状に順応するように血管(5)又は実質(4)の外面に可塑的に適合可能である、請求項1に記載の装置。

請求項3

前記マイクロ流体チップ(13)と前記カバー(14)が、湾曲した形状に予備成形される、請求項1に記載の装置。

請求項4

前記マイクロ流体チップ(13)の第1の面と前記マイクロ流体チップ(13)の第2の面が別個のものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の装置。

請求項5

前記マイクロ流体チップ(13)が、上面、底面、及び側面を備え、前記第1の面が側面であり、前記第2の面が上面又は底面である、請求項4に記載の装置。

請求項6

前記マイクロ流体チップ(13)が、上面、底面、及び側面を備え、前記第1の面が上面であり、前記第2の面が底面である、請求項4に記載の装置。

請求項7

前記カバー(14)が、少なくとも5、10、20、50、又は100個の中空マイクロニードル(11)を備え、各中空マイクロニードル(11)が少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)と流体接続する、請求項1乃至6のいずれかに記載の装置。

請求項8

前記少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)が、カテーテルなどの一次流体注入又はサンプリングパス(3)に接続される、請求項1乃至7のいずれかに記載の装置。

請求項9

前記マイクロ流体チップ(13)が少なくとも2つのマイクロ流体チャネル(121)を備える、請求項1乃至8のいずれかに記載の装置。

請求項10

前記マイクロ流体チップ(13)が少なくとも2つのマイクロ流体回路を備える、請求項9に記載の装置。

請求項11

各マイクロ流体回路が別個の一次パス(3)に接続される、請求項10に記載の装置。

請求項12

請求項1乃至11のいずれかに記載の装置によってそれを必要とする患者投与されることを特徴とする、肝腫瘍又は肝転移治療するための抗腫瘍性抗生物質微小管阻害剤プロテインキナーゼ阻害剤白金製剤代謝拮抗剤、siRNA、又は放射線増感剤

請求項13

請求項1乃至11のいずれかに記載の装置によってそれを必要とする患者に投与されることを特徴とする、脳腫瘍を治療するためのアルキル化剤、プロテインキナーゼ阻害剤、白金製剤、EGFR阻害剤VEGF阻害剤トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、siRNA、又は放射線増感剤。

請求項14

請求項1乃至11のいずれかに記載の装置によってそれを必要とする患者に投与されることを特徴とする、膵腫瘍を治療するための抗腫瘍性抗生物質、微小管阻害剤、白金製剤、代謝拮抗剤、siRNA、又は放射線増感剤。

技術分野

0001

本発明は、医療装置の分野に関し、より詳細には、治療用分子局所領域注入のための植込み可能なマイクロ流体医療装置の分野に関する。本発明は特に、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルを備えるマイクロ流体チップと、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルと流体接続する少なくとも2つの中空マイクロニードルを備えるカバーとを備える、植込み可能な医療装置に関する。

背景技術

0002

治療用分子の投与は、病気治療する重要な態様である。しかしながら、生物学的なバリアを渡ることと、体の深部の到達しづらい領域を冒す病気を治療するための治療用分子の局所領域投与は、考慮に入れなければならないさらなる障害である。より詳細には、全身性経路は、すべての治療に常に適しているわけではない。特に、全身性経路は、局所投与とは違って、血流中で治療用分子の希釈につながる。さらに、この投与モードは、例えばsiRNA、タンパク質、又は抗体などの投与される分子の有効量、分解、及び副作用の点で制限されることがある。

0003

治療の投与経路による特定器官ターゲティングは、副作用を抑えながら治療の有効性を高めることを可能にする。これは、例えば、実質内又は動脈内投与経路のケースである。

0004

標的の上流の動脈内投与は、例えば、肝臓癌を治療するための化学療法薬のケースなどで時々採用される。腫瘍は、肝臓で増殖しているときに、肝動脈からのその血液供給のほとんどすべてを受け取る。したがって、動脈内化学療法は、分子の希釈を回避することにより、全身性経路によって送達される投与量よりも顕著に高い化学療法薬投与量を腫瘍部位に直接送達することを可能にする。

0005

この方法は、現在のところ、鼠径部に挿入され、腫瘍に注ぐ動脈へ案内されるカテーテルによって実施される。この投与経路で得られる結果は、標準的な化学療法よりも少ない副作用を生じるが、30%のケースで起こる、動脈及び/又はカテーテルの感染症又は血栓症などの多くの合併症につながることがある(S. Bachetti et al., Intra−arterial hepatic chemotherapy for unresectable colorectal liver metastases: a review of medical devices complications in 3172 patients, Medical Devices: Evidence and Research, vol. 2, p31−40, 2009)。

0006

近年では、局所領域薬剤投与のための装置で試みがなされている。

0007

特に、脳腫瘍切除後に形成された空洞に植込まれるGliadel(登録商標インプラントが公知である。しかしながら、これらのインプラントは、制御された連続注入を可能にせず、そしてまた、注入される物質の変更も可能にしない(Andrew J. Sawyer et al., Neiv methodsfor direct delivery of chemotherapy for treating brain tumors. Yale J Riol Med 2006; 79:141−152)。

0008

特許文献US6,123,861及びUS7,918,842は、治療用分子が入っているリザーバの存在により薬剤を制御された様態で投与するための植込み可能な医療装置を開示する。しかしながら、この装置は、リザーバが空になったときに交換しなければならないので、連続的な長期の投与を可能にしない。

0009

国際特許出願WO2009/053919及びWO2011/006699は、皮内又は経皮注入のための装置を開示する。これらの装置は治療用分子の連続投与を可能にするが、これらの分子は、全身性経路により送達され、この投与経路に伴う欠点を有する。

発明が解決しようとする課題

0010

したがって、治療の有効性並びに患者の生活の質を向上させるために、薬剤の標的化された、制御された、連続投与を可能にする医療装置が必要とされている。

0011

したがって、本発明は、最小限に侵襲的であり、生物適合性であり、療法薬の局所領域の制御された連続投与を可能にする、植込み可能なマイクロ流体医療装置に関する。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、マイクロ流体チップとカバーを備える、血管の管腔内又は実質内での局所領域注入及び/又はサンプリングのための植込み可能な医療装置であって、マイクロ流体チップが、マイクロ流体チップの第1の面からマイクロ流体チップの第2の面に延びる少なくとも1つのマイクロ流体チャネルを備える、装置に関する。カバーは、カバーから突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードルを備え、カバーは、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルが少なくとも2つの中空マイクロニードルと流体接続するようにマイクロ流体チップの第2の面に固定され、カバーから突き出る少なくとも2つの中空マイクロニードルの長さは、カバーが血管の外壁上又は実質上に植込まれるときに少なくとも2つの中空マイクロニードルの端が血管の管腔又は実質に貫入するように構成される。

0013

一実施形態では、チップの材料とカバーの材料は、血管又は実質の形状に順応するように血管又は実質の外面に適合することができる。

0014

一実施形態では、チップの材料とカバーの材料は、可塑的に適合可能である、好ましくは血管又は実質の形状に順応するように血管又は実質の外面に可塑的に適合可能である。

0015

一実施形態では、マイクロ流体チップとカバーは、湾曲した形状に予備成形される。

0016

一実施形態では、チップとカバーは、血管又は実質の形状に予備成形される。

0017

一実施形態では、マイクロ流体チップの第1の面とマイクロ流体チップの第2の面は別個のものである。一実施形態では、マイクロ流体チップは、上面、底面、及び側面を備え、第1の面は側面であり、第2の面は上面又は底面である。

0018

別の実施形態では、マイクロ流体チップは、上面、底面、及び側面を備え、第1の面は上面であり、第2の面は底面である。

0019

一実施形態では、前記カバーは、少なくとも5、10、20、50、又は100個の中空マイクロニードルを備え、各中空マイクロニードルは、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルと流体接続する。

0020

一実施形態では、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルは、一次流体注入又はサンプリングパスに接続することができる。

0021

一実施形態では、一次パスはカテーテルである。

0022

一実施形態では、マイクロ流体チップは、少なくとも2つのマイクロ流体チャネルを備える。

0023

一実施形態では、マイクロ流体チップは、少なくとも2つのマイクロ流体回路を備える。

0024

一実施形態では、各マイクロ流体回路は、別個の一次パスに接続することができる。

0025

一実施形態では、少なくとも1つのマイクロ流体回路は、流体を注入するために用いられ、少なくとも1つの第2のマイクロ流体回路は、流体をサンプリングするために用いられる。

0026

一実施形態では、本発明は、血管、血管平滑筋細胞、及び内皮細胞を除く、血管の管腔内又は実質内での局所領域注入及び/又はサンプリングのための植込み可能な医療装置に関する。

0027

本発明はさらに、本発明に係る局所領域注入のための植込み可能な医療装置によってそれを必要とする患者に投与される、肝腫瘍又は肝転移を治療するための抗腫瘍性抗生物質微小管阻害剤プロテインキナーゼ阻害剤白金製剤代謝拮抗剤、siRNA、又は放射線増感剤に関する。

0028

本発明は、本発明に係る局所領域注入のための植込み可能な医療装置によってそれを必要とする患者に投与される、脳腫瘍を治療するためのアルキル化剤、プロテインキナーゼ阻害剤、白金製剤、EGFR阻害剤VEGF阻害剤トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、siRNA、又は放射線増感剤に関する。

0029

本発明は、本発明に係る局所領域注入のための植込み可能な医療装置によりそれを必要とする患者に投与される、膵腫瘍を治療するための抗腫瘍性抗生物質、微小管阻害剤、白金製剤、代謝拮抗剤、siRNA、又は放射線増感剤に関する。

図面の簡単な説明

0030

本発明に係る局所領域注入のための植込み可能な医療装置の一実施形態の分解図である。
カバーと中空マイクロニードルが2つの別個の要素を形成する、本発明の一実施形態の断面図である。この実施形態では、マイクロニードルはカバー上に配置される。
カバーと中空マイクロニードルが2つの別個の要素を形成する、本発明の一実施形態の断面図である。この実施形態では、マイクロニードルはカバーを通過する。
カバーと中空マイクロニードルが一部品に形成される、本発明の一実施形態の断面図である。
カバーとマイクロニードルとマイクロ流体チップが一部品に形成される、本発明の一実施形態の断面図である。
実質への局所領域注入中の本発明の一実施形態に係る局所領域注入のための植込み可能な医療装置の図である。
血管の管腔への局所領域注入中の本発明の一実施形態に係る局所領域注入のための植込み可能な医療装置の図である。

実施例

0031

定義
本発明では、以下の用語は、次のように理解されるものとする:
− 「約」:数字の前に付けられ、この数字の公称値のプラス又はマイナス10%、好ましくはこの数字の公称値のプラス又はマイナス5%を意味する。

0032

− 「マイクロ流体チップ」:少なくとも1つのマイクロ流体チャネルがエッチング成形、又はプリントされる基板に関係する。

0033

− 「マイクロ流体チャネル」:その特徴的寸法液体又は気体などの流体の流れを可能にするチャネルに関係する。マイクロ流体チャネルは、底壁と2つの対向する壁により画定することができ、対向する側壁間の距離は、特徴的距離である。チャネルの特徴的距離は、約100マイクロメートル〜約2,000マイクロメートル、好ましくは約150マイクロメートル〜約1,000マイクロメートル、さらにより好ましくは〜約500マイクロメートルの範囲内にある。マイクロ流体チャネルは、円筒形チャネルとすることができ、その直径は特徴的距離である。

0034

− 「マイクロ流体回路」:基板の内部で流体接続するマイクロ流体チャネル又はマイクロ流体チャネルの組に関係する。

0035

− 「カバー」:マイクロ流体チップを少なくとも部分的にカバーする要素に関係する。カバーは、少なくとも2つの中空マイクロニードルとマイクロ流体チップとの接続を保証する。マイクロ流体チャネルが底壁と2つの側壁によって画定されるとき、カバーは、マイクロ流体チャネルの上壁を形成する。

0036

− 「一次パス」:注入又はサンプリング装置とマイクロ流体チップとの間、特に注入又はサンプリング装置とマイクロ流体チップの少なくとも1つのチャネルとの間のマイクロ流体装置の外部の流体接続に関係する。この一次パスは、流体の注入又はサンプリングを可能にする。

0037

− 「二次パス」:マイクロ流体チップから少なくとも2つの中空マイクロニードルの端への、特に基板の縁上へ通じるマイクロ流体チップの少なくとも1つのチャネルの端と少なくとも2つの中空マイクロニードルの端との間のマイクロ流体装置の内部の流体接続に関係する。この二次パスは、流体の注入又はサンプリングを可能にする。

0038

− 「中空マイクロニードル」:中空ニードルを指し、その外径は、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートルの範囲内にある。これは、少なくとも1つのマイクロ流体チャネルと共に、流体のための二次パスを構成する。

0039

− 「被検者」:動物、好ましくは哺乳類、好ましくはヒトを指す。本明細書で理解されるように、被検者は、患者、すなわち診療を受ける、医療的手当を待っている、受けている間の、又は受け続けている、及び/又は病気の進行に関して観察中の人とすることができる。

0040

− 「治療」又は「治療すること」:器官又は組織の不十分な機能又は機能不全に関連した病気、障害、又は状態の少なくとも1つの症状又は悪影響を防ぐ、低減する、又は緩和することを意味する。

0041

− 「実質」:その特異的機能を果たし、普通はその本質的な大部分を含む、器官の組織を意味する。実質は、例えば、実質の一部ではない結合組織、血管、神経、及び管(例えば、胆管)を含む間質とは区別される。

0042

詳細な説明
本発明は、少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)を備えるマイクロ流体チップ(13)と、少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)と流体接続する少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)を備えるカバー(14)とを備える、流体の局所領域注入及び/又はサンプリングのための植込み可能な医療装置(1)に関する。図1は、このような局所領域注入及び/又はサンプリングのための植込み可能な医療装置の一実施形態を示す。

0043

図1に示すように、局所領域注入のための植込み可能な医療装置(1)は、マイクロ流体チップ(13)と、カバー(14)と、少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)を備える。マイクロ流体チップは、中空マイクロニードルと共に二次パス(12)を形成する少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)を備える。本発明に係る装置はさらに、一次パス(3)によりマイクロ流体チップ(13)に接続される注入又はサンプリング装置(2)を備えることができる。

0044

一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリジオール−コ−クエン酸塩)(POC)、環状オレフィンコポリマー(COC)、パリレンポリエステルポリカーボネートポリウレタンポリアミドポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレートPMMA)、SU−8樹脂ポリ乳酸PLA)、ポリグリコール酸PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)、又はポリカプロラクトン(PCL)などのガラスセラミックス、金属及び金属合金シリコンシリコーン、又はポリマーからなる群から選択された1つ以上の生物適合性材料で作製された少なくとも1つの基板を含む。一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)は、1つ以上の生分解性材料で作製された少なくとも1つの基板を含む。

0045

一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)は、1〜200ミリメートル(mm)の範囲内、好ましくは2〜100mmの範囲内にある長さ(L)を有し、好ましくは、マイクロ流体チップ(13)は、約20mmの長さを有する。

0046

本発明の一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)は、1〜200ミリメートル(mm)の範囲内、好ましくは2〜100mmの範囲内にある幅(l)を有し、好ましくは、マイクロ流体チップ(13)は、約20mmの幅を有する。

0047

本発明の一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)は、4〜40,000mm2の範囲内、好ましくは20〜10,000mm2の範囲内にある表面積を有し、好ましくは、マイクロ流体チップ(13)は、約400mm2の表面積を有する。

0048

一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)は、四辺形、好ましくは矩形の形状を有する。代替的な実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)は、U字形の形状を有する。この最後の実施形態は、例えば動脈バイパスのケースでは血管(5)などの物体を部分的に取り囲むのに特に有利である。

0049

一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)、特に、基板の材料は、前記植込み可能な医療装置(1)が植込まれる表面に適合することができる。好ましくは、マイクロ流体チップ(13)は、これが植込まれる表面に可塑的に適合することができる。

0050

代替的な実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)、特に基板は、前記植込み可能な医療装置(1)が植込まれる表面の構成に応じて予備成形される。

0051

一実施形態によれば、マイクロ流体チップ(13)とカバー(14)は、湾曲した形状に予備成形される。

0052

したがって、血管(5)の外面上の植込みのケースの図3Bに示すように、マイクロ流体チップ(13)は、前記血管(5)の外面に適合することができるか又は前記血管(5)の外面の形状(例えば、湾曲)に予備成形される。

0053

例えば切除空洞での実質内植込み(4)のケースの図3Aに示すように、マイクロ流体チップ(13)は、好ましくは、これが植込まれるキャビティの表面に適合することができる。実際は、手術前に切除空洞の形状を予測すること、したがって、予備成形されたマイクロ流体チップ(13)を得ることは難しい。

0054

マイクロ流体チップ(13)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)を備える基板を備える。基板は、上面、底面、及び側面を備える。前記少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)は、基板の第1の面から基板の第2の面に延びる。前記基板の第1の面は、底面、上面、又は側面とすることができる。基板の第1の面上への少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)の開口部は、一次パス(3)に接続することができる。前記基板の第2の面は、底面、上面、又は側面とすることができる。一実施形態では、マイクロ流体チップ(13)の第1の面とマイクロ流体チップ(13)の第2の面は別個のものである。一実施形態によれば、第1の面は上面であり、第2の面は底面である。一実施形態によれば、第1の面は側面であり、第2の面は上面又は底面である。この後者の実施形態では、一次パス(3)は、植込み可能な装置の全体寸法を最小化するべく、チップの側面上でマイクロ流体チャネル(121)に接続することができる。特に、装置が血管(5)上に植込まれるとき、一次パス(3)は、少なくとも部分的に血管(5)と並んで延びることによりチップに接続することができる。

0055

一実施形態によれば、前記少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)は、基板の第1の面の中央から延びる。

0056

本発明の一実施形態によれば、基板は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、40、50、又は100個のマイクロ流体チャネル(121)を備える。本発明の一実施形態によれば、基板は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、40、50、又は100個のマイクロ流体チャネル(121)を備える。

0057

基板が少なくとも2つのマイクロ流体チャネル(121)を備える一実施形態によれば、各マイクロ流体チャネル(121)は、異なるマイクロ流体回路を形成する。

0058

基板が少なくとも2つのマイクロ流体チャネル(121)を備える一実施形態によれば、マイクロ流体チャネル(121)の組は、単一のマイクロ流体回路を形成する。基板が単一のマイクロ流体チャネル(121)を備える一実施形態によれば、このチャネルはマイクロ流体回路を形成する。

0059

基板が少なくとも2つのマイクロ流体チャネル(121)を備える一実施形態によれば、マイクロ流体チャネル(121)は、複数のマイクロ流体回路を形成するべく組み合わされる。

0060

一実施形態によれば、別個の一次パス(3)が、各マイクロ流体回路に送り込む。一実施形態によれば、同じ一次パス(3)が、複数のマイクロ流体回路に送り込む。一実施形態によれば、複数の一次パスが、同じマイクロ流体回路に送り込む。この後者の実施形態は、マイクロ流体回路への異なる流体の同時の注入を可能にする。

0061

一実施形態によれば、一次パス(3)又は複数の一次パスは、流体、好ましくは液体をマイクロ流体チップ(13)のチャネルに注入するための任意のシステムとすることができ、好ましくは、一次パス(3)はカテーテルである。一実施形態によれば、一次パス(3)は、異なる流体を順次にマイクロ流体チップ(13)に注入することができる。

0062

基板が少なくとも2つのマイクロ流体チャネル(121)を備える一実施形態によれば、基板は、少なくとも2つのマイクロ流体回路を備える。この実施形態では、装置は、2つの一次パスを備えることができ、第1の一次パス(3)は第1のマイクロ流体回路に接続され、第2の一次パス(3)は第2のマイクロ流体回路に接続される。この実施形態は、別個のマイクロ流体回路への異なる流体(例えば異なる治療用分子)の注入を可能にする。この実施形態はまた、流体注入のための第1のマイクロ流体回路の使用と、流体サンプリングのための第2のマイクロ流体回路の使用を可能にする。

0063

基板が少なくとも3つのマイクロ流体チャネル(121)を備える一実施形態によれば、基板は少なくとも3つのマイクロ流体回路を備える。この実施形態では、装置は、3つの一次パスを備えることができ、各一次パス(3)はマイクロ流体回路に接続される。この実施形態は、例えば、第1のマイクロ流体回路が活性成分を注入するために用いられ、第2のマイクロ流体回路が生理的流体などの溶離剤を注入するために用いられ、第3のマイクロ流体回路が溶離後の流体をサンプリングするため、特に間質液をサンプリングするために用いられることを可能にする。

0064

業者は、必要とされるだけ多くの一次パス及びマイクロ流体回路を有するべくこの実施形態を容易に適合させることができるであろう。

0065

本発明に係るカバー(14)は、少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)をマイクロ流体チップ(13)に固定することを可能にする。カバー(14)は、少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)を備える。一実施形態によれば、カバー(14)は、少なくとも2つのマイクロニードル(11)をマイクロ流体チップ(13)に固定する。

0066

一実施形態によれば、カバー(14)は、マイクロ流体チップ(13)の第2の面(すなわち、少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)が通じる面)上に設置される。したがって、カバー(14)は、好ましくはマイクロ流体チップ(13)と同じ形状を有する。

0067

一実施形態によれば、カバー(14)は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリ(ジオール−コ−クエン酸塩)(POC)、環状オレフィンコポリマー(COC)、パリレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、SU−8樹脂、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)、又はポリカプロラクトン(PCL)などのガラス、セラミックス、金属及び金属合金、シリコン、シリコーン、又はポリマーからなる群から選択された1つ以上の生物適合性材料で作製される。一実施形態によれば、カバー(14)は、1つ以上の生分解性材料で作製される。

0068

一実施形態によれば、図2Aに示すように、カバー(14)と中空マイクロニードル(11)は2つの別個の要素を形成する。この実施形態では、少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)は、カバー(14)上に設置され、カバー(14)は、マイクロ流体チップ(13)のマイクロ流体チャネル(121)を中空マイクロニードル(11)に接続するための穿孔を含む。

0069

一実施形態によれば、図2Bに示すように、カバー(14)と中空マイクロニードル(11)は2つの別個の要素を形成する。この実施形態では、カバー(14)は、少なくとも2つのマイクロニードルを受け入れるように設計された少なくとも2つの開口部を備える。一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)とカバー(14)の組み立てを簡単にするために、図2Bに示すように、カバー(14)は、中空マイクロニードル(11)のベースを受け入れるように設計された複数の凹部を備える。

0070

一実施形態によれば、図2Cに示すように、カバー(14)と少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)は、一体部品を形成する。この実施形態では、中空マイクロニードル(11)を補強するために、前記中空マイクロニードル(11)は、随意的に金属蒸着被覆することができる。

0071

一実施形態によれば、カバー(14)は、中空マイクロニードル(11)が少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)と流体接続するようにマイクロ流体チップ(13)の第2の面上に取り付けることにより設置される。

0072

一実施形態によれば、図2Dに示すように、カバーとマイクロ流体チップは、例えば3D光造形法により一体部品に作製される。

0073

一実施形態によれば、カバー(14)の材料は、マイクロ流体チップ(13)の材料と同一である。

0074

一実施形態によれば、カバー(14)の材料は、前記植込み可能な医療装置(1)が植込まれる表面に適合することができる。好ましくは、カバー(14)は、カバー(14)と標的組織及び/又は器官との接触面積最大化するべく、植込み可能な医療装置(1)が植込まれる表面に可塑的に適合可能である。

0075

代替的な実施形態によれば、カバー(14)は、植込み可能な医療装置(1)が植込まれる標的表面の構成に応じて予備成形される。

0076

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)、好ましくは少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、40、50、100、200、300、400、500、又は1,000個の中空マイクロニードル(11)を備える。一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)の数は、マイクロ流体チップ(13)のマイクロ流体チャネル(121)の数と同一である。複数の中空マイクロニードル(11)の存在は、そのうちのいくつかがブロックされた場合の注入の持続性を保証する。複数の中空マイクロニードル(11)の存在はまた、注入流量を増加させることを可能にする。

0077

一実施形態によれば、本発明の各中空マイクロニードル(11)は、少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)に接続される。一実施形態によれば、本発明の各中空マイクロニードル(11)は、単一のマイクロ流体チャネル(121)に接続される。別の実施形態によれば、本発明の各中空マイクロニードル(11)は、1つよりも多いマイクロ流体チャネル(121)に接続される。別の実施形態では、各マイクロ流体チャネル(121)は、1つよりも多い中空マイクロニードル(11)に接続される。

0078

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)は硬質である。「硬質」という用語は、本発明の中空マイクロニードル(11)が、変形する又は塞がることなく且つ壊れることなく、実質(4)の若しくは動脈又は静脈などの血管の壁に貫入することができることを意味すると理解される。

0079

一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリ(ジオール−コ−クエン酸塩)(POC)、環状オレフィンコポリマー(COC)、パリレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、SU−8樹脂、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)、又はポリカプロラクトン(PCL)などのガラス、セラミックス、金属及び金属合金、シリコン、シリコーン、又はポリマーからなる群から選択された1つ以上の生物適合性材料で作製される。一実施形態では、中空ニードルは、1つ以上の生分解性材料で作製される。

0080

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)の外径は、10〜500マイクロメートルの範囲内、好ましくは100〜350マイクロメートルの範囲内、又は100〜300マイクロメートルの範囲内にある。

0081

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)の内径、すなわちマイクロニードルの管腔の直径は、1〜450マイクロメートルの範囲内、好ましくは50〜200マイクロメートルの範囲内にある。

0082

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)は、100〜10,000マイクロメートルの範囲内、好ましくは200〜2,000マイクロメートルの範囲内にある、マイクロニードルのベース及びチップ間のサイズ、すなわち距離を有する。

0083

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)は、100、200、300、400、500、600、700、800、900よりも大きい、又は1,000マイクロメートルよりも大きいサイズを有する。

0084

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)は、マイクロニードルのチップが血管の管腔に貫入するように定められる外径及びサイズを有する。

0085

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)は、血管壁の厚さよりも大きい、且つ血管の管腔の壁の厚さと直径の和よりも小さいサイズを有する。

0086

本発明の中空マイクロニードル(11)の上部、すなわちチップは、実質(4)に貫入する又は血管壁を貫通する部分に対応する。逆に、本発明の中空マイクロニードル(11)の下部、すなわちベースは、上記のマイクロ流体チップ(13)の少なくとも1つのマイクロ流体チャネル(121)に接続される部分に対応する。

0087

前述のように、カバー(14)は、少なくとも2つの中空マイクロニードル(11)を備え、したがって、中空マイクロニードル(11)は、植込み可能な医療装置(1)の単一の面上に配置される。

0088

一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)は、カバー(14)の上に均等に分布している。一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)は、幾何学的パターンで分布している。

0089

基板が少なくとも2つのマイクロ流体回路を備える一実施形態によれば、第1のマイクロ流体回路と流体接続する中空マイクロニードル(11)が一緒グループ化され、第2のマイクロ流体回路と流体接続する中空マイクロニードル(11)が一緒にグループ化され、したがって、カバー(14)上に中空マイクロニードル(11)の2つのクラスタを形成する。

0090

基板が少なくとも2つのマイクロ流体回路を備える一実施形態によれば、第1のマイクロ流体回路と流体接続する中空マイクロニードル(11)はカバー(14)の周辺部に存在し、一方、第2のマイクロ流体回路と流体接続する中空マイクロニードル(11)はカバー(14)の中央に存在する。

0091

一実施形態によれば、本発明の中空マイクロニードル(11)のチップは、実質(4)の又は血管壁の貫入を容易にするべく傾斜をつけられる。一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)のチップは平坦である。一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)のチップは円錐形であり、その端で閉鎖される。この後者の実施形態では、中空マイクロニードル(11)は、半径方向の開口部を備える。

0092

一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)は、そのチップの端で開放される。代替的な実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)は、そのチップの端で閉鎖され、半径方向の開口部を備える。代替的な実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)は、そのチップの端で閉鎖され、複数の半径方向の開口部を備える。代替的な実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)は、そのチップの端で開放され、複数の半径方向の開口部を備える。

0093

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、実質(4)の壁、又は血管(5)、好ましくは動脈の壁などの組織上に植込まれる。したがって、本発明に係る装置は、治療用分子が局所領域の様態で投与されることを可能にする。

0094

一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、治療される器官及び/又は組織の近くに植込まれる。一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、例えば定位座標に従って正確な様態で植込まれる。

0095

治療される器官及び/又は組織の近傍上流の血管(5)上のこのような装置の植込みは、血管(5)へのカテーテルの挿入に関係する血栓症のリスクを防ぐ。さらに、その場での植込みは、例えば全身性経路の投与に比べて治療に必要な治療用分子の量を低減する。この装置はまた、治療の標的器官だけが治療用量の治療用分子と接触するので、全身性投与から生じる副作用を低減する。本発明に係る装置はさらに、体の器官及び/又は深部組織を冒す病気の局所領域治療を可能にする。さらに、この装置は、脳でのその場での植込みによる血液脳関門を回避する。

0096

一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、肝臓に供給する肝動脈、胃十二指腸動脈、又はこれらの動脈の分岐の管腔における治療用分子の投与のためにそれぞれ肝動脈上、胃十二指腸動脈上、又はこれらの動脈の分岐上に植込まれる。

0097

別の実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、腎臓に供給する腎動脈の管腔における治療用分子の投与のために腎動脈上に植込まれる。

0098

別の実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、に供給する肺動脈の管腔における治療用分子の投与のために肺動脈上に植込まれる。

0099

別の実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、膵臓に供給する腹腔動脈、胃十二指腸動脈、又は脾動脈の管腔における治療用分子の投与のためにそれぞれ腹腔動脈、胃十二指腸動脈、又は脾動脈上に植込まれる。

0100

別の実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、脳の異なる領域に供給する脳の動脈の管腔における治療用分子の投与のために脳の動脈(前、中、又は後)上に植込まれる。

0101

別の実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、切除空洞、好ましくは脳の領域における切除空洞に植込まれる。

0102

本発明の一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)は、マイクロ流体チップ(13)が設置される面とは反対側のカバー(14)の全面が標的組織と接触するように植込まれる。

0103

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、アクリル系接着剤、光により活性化される接着剤、又はCryolifeにより市販されるBioGlue(登録商標)などの医療用グルーによって組織上の定位置に保持される。別の実施形態によれば、本発明の装置は、クリップ又はブレース及び/又はステッチにより定位置に保持される。別の実施形態によれば、本発明の装置は、ステッチにより定位置に保持される。一実施形態によれば、医療装置(1)は、前述の手段の組合せにより組織上の定位置に保持される。

0104

医療装置(1)が血管(5)、好ましくは動脈上に植込まれる一実施形態によれば、中空マイクロニードル(11)のそれぞれは、好ましくは実質的に半径方向の様態で血管の壁を通り、血管の管腔に貫入する。これは、上述のように、チップとカバー(14)の適合可能な材料により又は予備成形されたチップとカバー(14)により可能である。

0105

医療装置(1)が血管(5)上に植込まれる一実施形態によれば、図3に示すように、血管と接触しているカバー(14)の表面と中空マイクロニードル(11)の端との距離は、マイクロニードルの端が血管を通り、血管の管腔に貫入するように設計される。一実施形態によれば、血管(5)と接触するカバー(14)の表面と中空マイクロニードル(11)の端との距離は、血流を妨げないように、中空マイクロニードル(11)の端が血管の管腔の直径の1/2未満、好ましくは1/4未満の距離だけ血管(5)の管腔に貫入するように設計される。

0106

一実施形態によれば、装置が血管上に植込まれるとき、中空マイクロニードル(11)のチップの端と前記マイクロニードルが通る血管壁(5)の内部との距離は、500マイクロメートル以下、好ましくは250マイクロメートル以下である。

0107

一実施形態では、本発明は、治療薬を血管の中膜へ直接投与するのに用いられる医療装置ではない。

0108

一実施形態では、カバー(14)とマイクロ流体チップ(13)は、分離したリザーバを含まない。一実施形態では、医療装置(1)は、それぞれマイクロニードルに接続される複数のリザーバを含まない。

0109

本発明はさらに、病気、好ましくは、深部の及び/又はアクセスが難しい組織及び/又は器官を冒す病気を治療するための本発明に係る医療装置(1)の使用に関する。本発明に係る装置は、器官及び/又は深部組織への直接の又は標的器官及び/又は深部組織の上流の血管(5)の管腔への治療用分子の注入によって病気を治療するのに用いられる。

0110

深部の及び/又はアクセスが難しい組織及び/又は器官の例は、肝臓、肺、膵臓、脳、軟組織、血管、内臓、及び骨を含むがこれらに限定されない。

0111

本発明に係る医療装置(1)は、健康な器官及び/又は組織への副作用を抑えながら、標的化された治療が投与されることを可能にする。一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、器官及び/又は深部組織に位置する腫瘍及び/又は転移増殖を治療するために用いることができる。

0112

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、脳を冒す病気を治療するために用いることができ、これに関して、全身性経路を経由する治療用分子の投与は、血液脳関門により妨げられる。脳を冒す病気の例は、脳腫瘍、神経変性疾患てんかんなどを含むがこれらに限定されない。一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、パーキンソン病などの神経変性疾患を治療するために用いることができる。

0113

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、テモゾロミドニムスチン、又はカルムスチン(BiCNU)などのアルキル化剤;ソラフェニブなどのプロテインキナーゼ阻害剤;シスプラチン又はカルボプラチンなどの白金製剤;エルロチニブセツキシマブ、又はゲフィチニブなどのEGFR阻害剤;バンデタニブベバシズマブアバスチン)、又はセジラニブなどのVEGF阻害剤;エトポシドなどのトポイソメラーゼ阻害剤;メトトレキサートなどの代謝拮抗剤;マンニトールなどの高浸透圧剤;siRNA又は放射線増感剤からなる群から選択された分子を投与することにより脳腫瘍を治療するために用いることができる。

0114

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、ドキソルビシンなどの抗腫瘍性抗生物質;パクリタキセルなどの微小管阻害剤;ソラフェニブ又はイリノテカンなどのプロテインキナーゼ阻害剤;オキサリプラチン又はシスプラチンなどの白金製剤;フルオロウラシル(5−FU)、ゲムシタビン、又はフロクスウリジンなどの代謝拮抗剤;siRNA又は放射線増感剤からなる群から選択された分子を投与することにより肝腫瘍又は肝転移を治療するために用いることができる。

0115

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、マイトマイシンミトザントロンエピルビシン、又はドキソルビシンなどの抗腫瘍性抗生物質;パクリタキセルなどの微小管阻害剤;カルボプラチンなどの白金製剤;フルオロウラシル(5−FU)又はゲムシタビンなどの代謝拮抗剤;siRNA又は放射線増感剤からなる群から選択された分子を投与することにより膵腫瘍を治療するために用いることができる。

0116

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、抗癌剤を切除空洞へ投与することにより肉腫を治療するために用いることができる。

0117

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、パクリタキセルなどの微小管阻害剤を動脈壁へ投与することにより狭窄症を治療するために用いることができる。この実施形態では、マイクロニードルは、動脈の管腔に貫入せず、動脈壁のみに貫入するように設計される。

0118

一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)によって注入することができる治療用分子は、液体の形態で投与することができるすべての分子を含む。治療用分子の例は、抗癌剤、siRNA、タンパク質、幹細胞、及び抗体を含むがこれらに限定されない。

0119

本発明の医療装置(1)は、植込まれ、治療用分子を運ぶ一次パス(3)に接続される。したがって、本発明の医療装置(1)は、繰返し注入する必要をなくし、局所性再発場合に迅速に処置がなされることを可能にする。一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、治療薬の繰返しの頻繁な投与を必要とする病気を治療するために用いることができる。別の実施形態では、本発明に係る医療装置(1)は、病気の進行状態に応じて制御された投与を必要とする病気を治療するために用いることができる。別の実施形態では、本発明に係る医療装置(1)は、再発する可能性がある病気を治療するために用いることができる。別の実施形態では、本発明に係る医療装置(1)は、手術の直後に治療薬を投与するために用いることができる。

0120

本発明の一実施形態によれば、一次パス(3)は、流体、好ましくは液体を投与するために用いられる。本発明の一実施形態によれば、一次パス(3)は、流体、好ましくは液体をサンプリングするために用いられる。

0121

一実施形態によれば、一次パス(3)は、外部ポンプ(従来のシリンジドライバ)又は植込み可能なポンプにより遠隔制御される。

0122

一実施形態によれば、流体、好ましくは液体の投与は、連続的である。

0123

別の実施形態によれば、流体、好ましくは液体の投与は、不連続である。一実施形態によれば、液体は、1日に1、2、3、又は4回、又はそれ以上投与される。別の実施形態によれば、液体は、1週間又は2週間に1、2、3、4、5、6、又は7回投与される。別の実施形態によれば、液体は、1か月に1、2、3、4、5、6、又は7回投与される。一実施形態によれば、投与は、例えば、1か月にわたって連続的であり、その後、1か月にわたって休止され、その後、1か月にわたって再び連続的であるなどである。投与はまた、6か月にわたって連続的であり、その後、6か月にわたって休止され、その後、6か月にわたって再び連続的であるなどとすることができる。

0124

本発明の医療装置(1)は、再発場合に迅速に処置がなされることを可能にする。したがって、本発明の一実施形態によれば、液体の投与は、治療の長期の休止後に再開することができる。

0125

一実施形態によれば、液体の投与は、病気の進行に応じて制御される。したがって、本発明の医療装置(1)は、各患者の個々のニーズに合うように治療が調整されることを可能にする。

0126

一実施形態によれば、本発明に係る医療装置(1)は、治療が効果的となるための有毒には及ばない投与量で治療薬の投与を必要とする病気を治療するために用いることができる。

0127

本発明はまた、前述の医療装置(1)によって投与される治療用分子に関する。

0128

したがって、本発明はさらに、前述の装置によってそれを必要とする患者に投与されることを特徴とする、病気を治療するための物質に関する。

0129

一実施形態によれば、治療用分子は、脳腫瘍、肝腫瘍、肝転移、膵腫瘍、又は動脈狭窄症からなる群から選択された病気を治療するために用いられる。一実施形態によれば、治療用分子は、動脈狭窄症、過形成、血管平滑筋細胞の異常な成長を治療するため又は内皮細胞損傷を治療するために用いられない。

0130

一実施形態によれば、脳腫瘍を治療するために用いられる治療用分子は、テモゾロミド、ニムスチン、又はカルムスチン(BiCNU)などのアルキル化剤;ソラフェニブなどのプロテインキナーゼ阻害剤;シスプラチン又はカルボプラチンなどの白金製剤;エルロチニブ、セツキシマブ、又はゲフィチニブなどのEGFR阻害剤;バンデタニブ、ベバシズマブ(アバスチン)、又はセジラニブなどのVEGF阻害剤;エトポシドなどのトポイソメラーゼ阻害剤;メトトレキサートなどの代謝拮抗剤;マンニトールなどの高浸透圧剤;siRNA又は放射線増感剤からなる群から選択される。

0131

一実施形態によれば、肝腫瘍又は肝転移治療するために用いられる治療用分子は、ドキソルビシンなどの抗腫瘍性抗生物質;パクリタキセルなどの微小管阻害剤;ソラフェニブ又はイリノテカンなどのプロテインキナーゼ阻害剤;オキサリプラチン又はシスプラチンなどの白金製剤;フルオロウラシル(5−HU)、ゲムシタビン、又はフロクスウリジンなどの代謝拮抗剤;siRNA又は放射線増感剤からなる群から選択される。

0132

一実施形態によれば、膵腫瘍を治療するために用いられる治療用分子は、マイトマイシン、ミトザントロン、エピルビシン、又はドキソルビシンなどの抗腫瘍性抗生物質;パクリタキセルなどの微小管阻害剤;カルボプラチンなどの白金製剤;フルオロウラシル(5−FU)又はゲムシタビンなどの代謝拮抗剤;siRNA又は放射線増感剤からなる群から選択される。

0133

一実施形態によれば、治療用分子は、狭窄症を治療するためのパクリタキセルなどの微小管阻害剤である。

0134

一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)の使用は、少なくとも1つの他の治療と組み合わされる。一実施形態によれば、少なくとも1つの他の治療は、本発明の医療装置(1)と同じ病気を治療することを意図している。別の実施形態によれば、少なくとも1つの他の治療は、本発明の医療装置(1)により治療される病気とは異なる病気を治療することを意図している。

0135

一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)の使用は、抗血管新生分子に基づく腫瘍増殖抑制治療と組み合わされる。抗癌分子の例は、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、微小管阻害剤、モノクローナル抗体、又はプロテインキナーゼ阻害剤を含むがこれらに限定されない。

0136

本発明の医療装置(1)の使用と組み合わせることができる他の治療の例は、放射線塞栓療法、化学塞栓療法、外部ビーム放射線療法のための放射線増感、手術、又は薬物の経口投与を含むがこれらに限定されない。

0137

一実施形態によれば、被検者は、本発明の医療装置(1)の植込みの前に既に別の治療方針に従っている。一実施形態によれば、被検者は、本発明の医療装置(1)の植込みの前に切除手術などの手術を受けている。一実施形態によれば、本発明の医療装置(1)の植込みは、切除手術などの手術中に行われる。

0138

別の実施形態では、被検者は、本発明の医療装置(1)の植込みの前にまだどのような他の治療方針にも従っていない。

0139

1−局所領域注入のための植込み可能な医療用マイクロ流体装置
11−マイクロニードル
12−二次パス
121−マイクロ流体チャネル
13−マイクロ流体チップ
14−カバー
2−注入/サンプリング装置
3−一次パス
4−実質
5−血管

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