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課題・解決手段

本発明は、エチレン単独重合体又はエチレンとα-オレフィン環状オレフィン及び直鎖状分岐状及び環状ジエンからなる群から選択される少なくとも1種の共単量体共重合体からなる高密度エチレン系重合体に関する。本発明に係る高密度ポリエチレン樹脂は、広い分子量分布及び共単量体分布特性に優れており、長鎖分岐構造を有しているため、溶融流動性に優れ、かつ、高分子量体に共単量体分布が集中するため機械的特性にも優れている。本発明の高密度エチレン重合体は、優れた機械的特性と溶融流動性を有しているため、押出成形圧縮成形射出成形回転成形等の加工時に優れた成形加工性を有する。

概要

背景

ポリエチレン樹脂は、分子量と密度により機械的、熱的特性に影響を受けるため、それに応じた適用分野も変わってくる。 一般的に、ポリエチレン重合体の密度が低いほど透明性と衝撃強度などは良くなるが、耐熱性硬度及び曲げ弾性率などの物性は低下し、耐化学性も低下する欠点を有するようになる。

一方、ポリエチレン重合体の密度が高いほど耐熱性、硬度及び曲げ弾性率などの物性が良くなり、耐化学性が増加するが、透明性や衝撃強度などが低下する。したがってエチレン共重合体を用いた射出成形製品、特にカートリッジペール(Pail)などの産業用品の製造時の衝撃強度に優れ、かつ、耐化学性に優れた射出成形製品が極めて製造し難い。特に市場から要求される各種の産業製品などの射出成形製品は高い耐衝撃性を求められるため、高い技術力が必要とされる。

高密度ポリエチレン重合体は、種々の成形方法により多様な用途に供されている。例えばフィルム成形体は、代表的な方法として、高密度ポリエチレン重合体を溶融し、空気を吹き込み金型から押出して溶融重合体押出物を膨らませるインフレーション法(inflation method)、又、所望形状の成形体を得る方法としては、溶融された高密度ポリエチレン重合体を型枠の空洞に注入した後、空気を型枠の空洞の溶融樹脂に吹き込み、溶融樹脂を空洞の内壁膨張及び圧着させ、空洞内に溶融重合物を形成するブロー成形法(blow molding method)がある。又、溶融された高密度ポリエチレン重合体を型枠の空洞内に圧入して空洞を充填する射出成形法がある。

このように、高密度ポリエチレン重合体は、種々の成形方法があるが、これらの方法の共通点は、高密度ポリエチレン重合体を先に加熱することにより、溶融状態にし、これを成形することにある。したがって、高密度ポリエチレン重合体の加熱、溶融時の挙動、すなわち、溶融特性は、高密度ポリエチレン系重合体成形加工する場合において極めて重要な物性である。

特に、押出成形圧縮成形射出成形又は回転成形等の成形において、溶融特性、特に高密度ポリエチレン系重合体の溶融流動性は、満足できる成形加工性を左右する本質的物性である。本発明でいう成形加工性とは、押出成形、圧縮成形、射出成形、回転成形の加工性のみに限定されるものではない。

一般的にMIMFI、MFRが大きいほど、溶融流動性に優れている。しかし、実用的には、各成形方法によって成形材料としての重合体に要求される性状が異なるため、成形加工性を示す標準として使用される指標は、各成形方法に応じて異なる。例えば、射出成形法では、耐衝撃性を有する成形品を得るために、分子量分布が狭い高密度ポリエチレン重合体が使用される傾向がある。
従来の押出成形、圧縮成形、射出成形又は回転成形等に使用される高密度ポリエチレン重合体は、チタン系のチーグラーナッタ触媒又はクロム系触媒を用いて製造するのが一般的である。

しかしながら、このような触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン重合体は、分子量分布が広く溶融流動性は向上させることができるが、低分子量成分混入しているため耐衝撃性などの機械的物性が著しく低下し、共単量体(comonomer)の分布低分子量体に集中的に分布し、耐化学性が低下する欠点が存在する。このため、良好な機械的物性を保存したまま射出成形を高速化することができないという問題点があった。
このような問題点を解決するためにメタロセン触媒の研究が多数行われている。米国特許第6525150号では、メタロセンの均一な活性点を利用して、分子量分布が狭く、又、共重合体の場合は、共単量体の分布が均一な樹脂を製造することができるメタロセン触媒を提示した。しかしながら、これは分子量分布が狭いため、機械的強度に優れているが、成形加工性が低いという問題点がある。

上述したように、一般的に単一メタロセン触媒の場合、均一な活性点で分子量分布が狭く、成形加工性が良くないため、機械的物性と成形性のバランスが重要視されている高密度ポリエチレン重合体の分野では、メタロセン触媒系の応用開発が進展していないと言うのが実情である。

このような問題点を解決するために、複数の反応器を使用したり、種々のメタロセン触媒を混合する方法により分子量分布を広げる多数の提案がなされた。

しかしながら、このような分子量分布を広げる方法は、成形性は向上があるが、他の物性の低下が避けられず、分子量分布を狭めることにより機械的強度などに優れた物性を有する高密度ポリエチレン重合体を得ることができなかった。

又、触媒の固有粘度を維持することで、溶融張力を向上させる方法が提示されたが、これは溶融流動性の低下を改善することができず、高速成形し難いという問題がある。
上記メタロセン触媒の問題点を解決するために重合体の主鎖に側枝としてLCB(Long chain branch、長鎖分岐)を導入させる触媒を利用して、重合体の溶融流動性を向上させたが、耐衝撃性などの機械的物性が通常のメタロセン触媒を使用した場合よりも極めて低いという問題がある。

又、他の方法としては、共単量体の反応性が異なる触媒を用いて、二峰性(bimodal)分子量分布を有するポリオレフィンを製造する方法が提示されている。しかしながら、このような方法で製造された二峰性分子量分布を有するポリオレフィンは、溶融流動性は向上するが、互いに異なる分子量分布を有するため混練性が低くなる。したがって、加工後の均一な物性を有する製品を得難く、機械的強度が低下するという問題点がある。

メタロセン触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン重合体の機械的特性と溶融流動性を改善するために多様な方法が提示されているが、ほとんどが線状低密度ポリオレフィン解決方法だけである。又、メタロセンは共単量体の濃度が減少するほど活性が減少する傾向を示す特性があり、高密度ポリオレフィンの製造時に活性が低く、経済的でないという問題点がある。

低密度ポリオレフィン製造に優れた活性と加工性を有することを特徴とする触媒であっても、高密度ポリオレフィンを製造時に活性が低いため経済的でなく、特に気相工程では、微細粒子が多く形成され、 安定した操業が難しいという問題が生じる。

気相反応器は、活性が重要な因子であるが、活性が低いことにより微細粒子が多量に形成され、これにより、静電気が大量発生し反応器壁に付着するため、熱伝達を妨げ重合温度を低下させることにより壁面に付着していた微細粒子の粒子径が大きくなり、従来の方法では生産を停止させるという問題がある。

上記のような問題点を解決し、機械的強度と溶融流動性に優れ、活性の高い高密度ポリオレフィン重合体を製造するための触媒が絶えず求められており、これに対する改善が必要な状況である。

概要

本発明は、エチレン単独重合体又はエチレンとα-オレフィン環状オレフィン及び直鎖状分岐状及び環状ジエンからなる群から選択される少なくとも1種の共単量体の共重合体からなる高密度エチレン系重合体に関する。本発明に係る高密度ポリエチレン樹脂は、広い分子量分布及び共単量体分布特性に優れており、長鎖分岐構造を有しているため、溶融流動性に優れ、かつ、高分子量体に共単量体分布が集中するため機械的特性にも優れている。本発明の高密度エチレン重合体は、優れた機械的特性と溶融流動性を有しているため、押出成形、圧縮成形、射出成形、回転成形等の加工時に優れた成形加工性を有する。

目的

このように、高密度ポリエチレン重合体は、種々の成形方法があるが、これらの方法の共通点は、高密度ポリエチレン重合体を先に加熱することにより、溶融状態にし、これを成形することにある

効果

実績

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請求項1

エチレン及びα-オレフィン系単量体からなる群から選択された少なくともいずれか1つ又は複数の重合で製造され、密度が、0.930乃至0.970g/cm3であり、MIが、0.1乃至50g/10minであり、MFRが、35乃至100であり、応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)は、190℃で0.3乃至2.0 sであることを特徴とする高密度エチレン系重合体

請求項2

第1項において、MIと応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)は下記式2で表されることを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項3

第1項において、上記重合体は、長鎖分岐(Long Chain Branch、LCB)を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項4

第1項において、上記α-オレフィン系単量体は、ポリプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン1-オクテン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン1-テトラデセン、1 -ヘキサデセン及びイ1-アイセンからなる群から選択された少なくともいずれか1種以上を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項5

第1項において、上記高密度エチレン系重合体が上記エチレン及び上記α-オレフィン系単量体の共重合体の場合、上記のα-オレフィン系単量体の含量が0.1乃至10重量%であることを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項6

第1項において、上記エチレン系重合体は、射出成形圧縮成形回転成形の材料であることを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項7

第1項において、上記高密度エチレン系重合体は、下記化学式1で表される少なくとも1種以上の第1メタロセン化合物、下記化学式2で表される少なくとも1種以上の第2のメタロセン化合物、少なくとも1種以上の助触媒化合物担体からなる混成担持メタロセン触媒を用いて重合されたことを特徴とする高密度エチレン系重合体。上記化学式1において、M1は元素周期表の4族遷移金属であり、X1、X2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基又は炭素数1乃至20のアルキリデン基であり、R1乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基、もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R1乃至R5と結合するシクロペンタジエンとR6乃至R12と結合するインデンは異なる構造を有する非対称構造であり、上記シクロペンタジエンと上記インデンが互いに連結していないため、非橋構造を形成し、上記化学式2において、M2は、元素周期表の4族遷移金属であり、X3、X4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基又は炭素数1乃至20のアルキリデン基であり、R13乃至R18は、それぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基、もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R21乃至R26は、それぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基、もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R19、R20は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基、もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R13乃至R18と結合するインデンとR21乃至R26と結合するインデンは、互いに同一又は異なり、上記R13乃至R18と結合するインデンとR21乃至R26と結合するインデンは、 互いにSiと連結しているため、架橋構造を形成することができる。

請求項8

第7項において、上記第1メタロセン化合物は、下記の構造を有する化合物からなる群から選択された少なくとも1つ以上の化合物を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項9

第7項において、上記第2メタロセン化合物は、下記の構造を有する化合物からなる群から選択された少なくとも1つ以上の化合物を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項10

第7項において、上記助触媒化合物は、下記化学式3乃至6で表される化合物を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。上記化学式3において、ALは、アルミニウムであり、R27は、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基又は炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基であり、aは2以上の整数であり、上記化学式4において、A1は、アルミニウム又はボロンでありR28は、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基又は炭素数1乃至20のアルコキシ基であり、上記化学式5及び6において、L1とL2は、中性又は陽イオン性ルイス酸であり、Z1とZ2は、元素周期表第13族元素であり、A2とA3は置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基である。

請求項11

第10項において、上記化学式3で表される助触媒化合物は、メチルアルミノキサンエチルアルミノキサンイソブチルアルミノキサン及びブチルアルミノキサンからなる群から選択された少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項12

第10項において、上記化学式4で表される助触媒化合物は、トリメチルアルミニウムトリエチルアルミニウムトリイソブチルアルミニウムトリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリシクロペンチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリイソペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムエチルジメチルアルミニウム、メチルジエチルアルミニウムトリフェニルアルミニウム、トリ-p-トリルアルミニウム、ジメチルアルミニウムメトキシド、ジメチルアルミニウムエトキシドトリメチルボロン、トリエチルボロン、トリイソブチルボロン、トリプロピルボロン、トリブチルボロン及びトリペンタフルオロフェニルボロンからなる群から選択された少なくとも一つ以上の化合物を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項13

第10項において、上記化学式5又は6で表される助触媒化合物は、それぞれ独立にメチルジオタテシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートトリメチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o,p-ジメチルフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス( o,p-ジメチルフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリメチルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(フェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)アルミネート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(p-トリル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(o,p-ジメチルフェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ルミネート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ジエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリメチルホスホニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート及びトリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネートからなる群から選択された少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項14

第7項において、上記第1メタロセン化合物及び上記第2メタロセン化合物の遷移金属の総質量と上記担体の質量比は1:1乃至1:1000であり、上記第1メタロセン化合物の上記第2のメタロセン化合物の質量比は1:100乃至100:1であることを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項15

第10項において、上記式3及び4で表される助触媒化合物の上記担体の質量比は1:100乃至100:1であり、上記化学式5及び6に表される助触媒化学物質の上記担体の質量比は、1:20乃至20:1であることを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項16

第7項において、上記担体は、シリカアルミナ酸化チタンゼオライト酸化亜鉛及びデンプンからなる群から選択された少なくとも1つを含み上記担体は、平均粒度が10乃至250ミクロンであり、微細細孔容積は0.1〜10cc/gであり、比表面積は1乃至1000m2/gであることを特徴とする高密度エチレン系重合体。

請求項17

オートクレーブ反応器又は気相重合反応器に、第7項の規定による混成担持触媒とエチレン及びα-オレフィンからなる群から選択された少なくとも1つ以上のα-オレフィン単量体投入して、温度は0乃至120℃、圧力は1乃至150barの環境で高密度エチレン系重合体で重合する段階を更に含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体の製造方法。

請求項18

第17項において、上記α-オレフィン単量体は、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1 -テトラデセン、1-ヘキサデセン及び1-アイトセンからなる群から選択される1種以上を含むことを特徴とする高密度エチレン系重合体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、混成担持メタロセン触媒を用いた高密度エチレン系重合体及びその製造方法に関する。更に詳細には、従来の高密度エチレン系重合体よりも優れた機械的特性を有し、優れた成形加工性バランスが取れた高密度ポリエチレン重合体に関する。
本発明の高密度エチレン系重合体は、広い分子量分布長鎖分岐構造を有しているため、溶融流動性が高く加工性に優れ、高分子量を有しているため、優れた機械的特性を有する高密度ポリエチレン系重合体に関する。

背景技術

0002

ポリエチレン樹脂は、分子量と密度により機械的、熱的特性に影響を受けるため、それに応じた適用分野も変わってくる。 一般的に、ポリエチレン重合体の密度が低いほど透明性と衝撃強度などは良くなるが、耐熱性硬度及び曲げ弾性率などの物性は低下し、耐化学性も低下する欠点を有するようになる。

0003

一方、ポリエチレン重合体の密度が高いほど耐熱性、硬度及び曲げ弾性率などの物性が良くなり、耐化学性が増加するが、透明性や衝撃強度などが低下する。したがってエチレン共重合体を用いた射出成形製品、特にカートリッジペール(Pail)などの産業用品の製造時の衝撃強度に優れ、かつ、耐化学性に優れた射出成形製品が極めて製造し難い。特に市場から要求される各種の産業製品などの射出成形製品は高い耐衝撃性を求められるため、高い技術力が必要とされる。

0004

高密度ポリエチレン重合体は、種々の成形方法により多様な用途に供されている。例えばフィルム成形体は、代表的な方法として、高密度ポリエチレン重合体を溶融し、空気を吹き込み金型から押出して溶融重合体押出物を膨らませるインフレーション法(inflation method)、又、所望形状の成形体を得る方法としては、溶融された高密度ポリエチレン重合体を型枠の空洞に注入した後、空気を型枠の空洞の溶融樹脂に吹き込み、溶融樹脂を空洞の内壁膨張及び圧着させ、空洞内に溶融重合物を形成するブロー成形法(blow molding method)がある。又、溶融された高密度ポリエチレン重合体を型枠の空洞内に圧入して空洞を充填する射出成形法がある。

0005

このように、高密度ポリエチレン重合体は、種々の成形方法があるが、これらの方法の共通点は、高密度ポリエチレン重合体を先に加熱することにより、溶融状態にし、これを成形することにある。したがって、高密度ポリエチレン重合体の加熱、溶融時の挙動、すなわち、溶融特性は、高密度ポリエチレン系重合体を成形加工する場合において極めて重要な物性である。

0006

特に、押出成形圧縮成形射出成形又は回転成形等の成形において、溶融特性、特に高密度ポリエチレン系重合体の溶融流動性は、満足できる成形加工性を左右する本質的物性である。本発明でいう成形加工性とは、押出成形、圧縮成形、射出成形、回転成形の加工性のみに限定されるものではない。

0007

一般的にMIMFI、MFRが大きいほど、溶融流動性に優れている。しかし、実用的には、各成形方法によって成形材料としての重合体に要求される性状が異なるため、成形加工性を示す標準として使用される指標は、各成形方法に応じて異なる。例えば、射出成形法では、耐衝撃性を有する成形品を得るために、分子量分布が狭い高密度ポリエチレン重合体が使用される傾向がある。
従来の押出成形、圧縮成形、射出成形又は回転成形等に使用される高密度ポリエチレン重合体は、チタン系のチーグラーナッタ触媒又はクロム系触媒を用いて製造するのが一般的である。

0008

しかしながら、このような触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン重合体は、分子量分布が広く溶融流動性は向上させることができるが、低分子量成分混入しているため耐衝撃性などの機械的物性が著しく低下し、共単量体(comonomer)の分布低分子量体に集中的に分布し、耐化学性が低下する欠点が存在する。このため、良好な機械的物性を保存したまま射出成形を高速化することができないという問題点があった。
このような問題点を解決するためにメタロセン触媒の研究が多数行われている。米国特許第6525150号では、メタロセンの均一な活性点を利用して、分子量分布が狭く、又、共重合体の場合は、共単量体の分布が均一な樹脂を製造することができるメタロセン触媒を提示した。しかしながら、これは分子量分布が狭いため、機械的強度に優れているが、成形加工性が低いという問題点がある。

0009

上述したように、一般的に単一メタロセン触媒の場合、均一な活性点で分子量分布が狭く、成形加工性が良くないため、機械的物性と成形性のバランスが重要視されている高密度ポリエチレン重合体の分野では、メタロセン触媒系の応用開発が進展していないと言うのが実情である。

0010

このような問題点を解決するために、複数の反応器を使用したり、種々のメタロセン触媒を混合する方法により分子量分布を広げる多数の提案がなされた。

0011

しかしながら、このような分子量分布を広げる方法は、成形性は向上があるが、他の物性の低下が避けられず、分子量分布を狭めることにより機械的強度などに優れた物性を有する高密度ポリエチレン重合体を得ることができなかった。

0012

又、触媒の固有粘度を維持することで、溶融張力を向上させる方法が提示されたが、これは溶融流動性の低下を改善することができず、高速成形し難いという問題がある。
上記メタロセン触媒の問題点を解決するために重合体の主鎖に側枝としてLCB(Long chain branch、長鎖分岐)を導入させる触媒を利用して、重合体の溶融流動性を向上させたが、耐衝撃性などの機械的物性が通常のメタロセン触媒を使用した場合よりも極めて低いという問題がある。

0013

又、他の方法としては、共単量体の反応性が異なる触媒を用いて、二峰性(bimodal)分子量分布を有するポリオレフィンを製造する方法が提示されている。しかしながら、このような方法で製造された二峰性分子量分布を有するポリオレフィンは、溶融流動性は向上するが、互いに異なる分子量分布を有するため混練性が低くなる。したがって、加工後の均一な物性を有する製品を得難く、機械的強度が低下するという問題点がある。

0014

メタロセン触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン重合体の機械的特性と溶融流動性を改善するために多様な方法が提示されているが、ほとんどが線状低密度ポリオレフィン解決方法だけである。又、メタロセンは共単量体の濃度が減少するほど活性が減少する傾向を示す特性があり、高密度ポリオレフィンの製造時に活性が低く、経済的でないという問題点がある。

0015

低密度ポリオレフィン製造に優れた活性と加工性を有することを特徴とする触媒であっても、高密度ポリオレフィンを製造時に活性が低いため経済的でなく、特に気相工程では、微細粒子が多く形成され、 安定した操業が難しいという問題が生じる。

0016

気相反応器は、活性が重要な因子であるが、活性が低いことにより微細粒子が多量に形成され、これにより、静電気が大量発生し反応器壁に付着するため、熱伝達を妨げ重合温度を低下させることにより壁面に付着していた微細粒子の粒子径が大きくなり、従来の方法では生産を停止させるという問題がある。

0017

上記のような問題点を解決し、機械的強度と溶融流動性に優れ、活性の高い高密度ポリオレフィン重合体を製造するための触媒が絶えず求められており、これに対する改善が必要な状況である。

発明が解決しようとする課題

0018

本発明は、上述した問題点をすべて解決することを目的とする。

0019

本発明は、従来の高密度エチレン系重合体で得られなかった機械的特性と耐化学性、優れた成形加工性を同時に満たす高密度エチレン系重合体及びその製造方法を提供することにある。

0020

本発明の他の目的は、応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)において高い数値を示し、加工性に優れた高密度エチレン系重合体及びその製造方法を提供することにある。

0021

本発明の更に他の目的は、後述する混成担持メタロセン触媒の存在下で製造される高分子量体の共単量体(comonomer)の含量が高く、低分子量体の共単量体の含量が低く、衝撃強度、曲げ強度耐応力亀裂性(ESCR)、溶融張力(melt tension)に優れた単峰性分子量分布を有する高密度エチレン系重合体及びその製造方法を提供することにある。

0022

本発明の更に他の目的は、広い分子量分布と長鎖分岐構造を有しているため、押出成形、圧縮成形、射出成形、回転成形等の加工時に負荷が少なく、生産性に優れた高密度エチレン系重合体及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0023

上記のような本発明の目的を達成し、後述する本発明の特徴的な効果を実現するための、本発明の特徴的な構成は、下記の通りである。

0024

本発明は、密度が0.930乃至0.970g/cm3であり、190℃でMIが0.1乃至50g/10minであり、MFRが35乃至100であり、応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)が0.3乃至2.0sであり、MIと応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)は下記の関係式を満たす。

0025

-0.445ln(MI)+3.6023>λ>-0.323ln(MI)+0.696

発明の効果

0026

本発明は、混成担持メタロセン触媒の存在下で製造された高密度エチレン系重合体は、溶融流動性に優れ、かつ衝撃強度、曲げ強度、耐環境応力亀裂性、溶融張力に優れた特性を有する。

図面の簡単な説明

0027

図1は、実施例及び比較例に係るMIと応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)の関係を示すグラフである。
図2は、実施例2乃至4、比較例2、3の複素粘度(complex viscosity)を示すグラフである。
図3は、実施例5、比較例4乃至7の複素粘度(complex viscosity)を示すグラフである。
図4は、実施例6、7、比較例9乃至12の複素粘度(complex viscosity)を示すグラフである。
図5は、実施例2乃至4、比較例2、3のvan Gurp-Palmenを示すグラフである。
図6は、実施例5、比較例4乃至7のvan Gurp-Palmenを示すグラフである。
図7は、実施例6、7、比較例9乃至12のvan Gurp-Palmenを示すグラフである。

実施例

0028

後述する本発明に関する説明は、本発明が実施できる特定の実施例を例示として参照する。これらの実施例は、当業者が本発明を実施することができるため、詳細かつ十分に説明されている。本発明の様々な実施例はそれぞれ異なるが、相互排他的でないものと理解されなければならない。例えば、ここに記載している特定の形状、構造及び特性は、一実施例において、本発明の技術的思想及び範囲から逸脱することなく他の形で実施することができる。

0029

したがって、後述する詳細な説明に限定されるものではなく、本発明の範囲は、請求項に記載するものと均等なすべての範囲及び添付した請求項のみに限定される。
又、本発明では、第1、第2などが様々な構成要素を記載するために使用されるが、これによって本発明は限定されるものではないことは勿論である。これらの用語は、1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用される。

0030

以下、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
本発明は、混成担持メタロセン触媒の存在下に重合される高密度エチレン系重合体を含む。

0031

ここで、重合体(polymer)は、共重合体(copolymer)を含む概念である。

0032

本発明の混成担持メタロセン触媒は、それぞれ独立に、少なくとも1種以上の第1及び2メタロセン化合物と、少なくとも1種以上の助触媒化合物を含む。

0033

本発明に係る遷移金属化合物である第1メタロセン化合物は、下記化学式1で表される。
第1メタロセン化合物は、混成担持触媒で高い活性を示す役割を担い、製造された重合体の溶融流動性を向上させる。

0034

上記第1メタロセン化合物は、共単量体(comonomer)の混入度が低く低分子量体を形成する特徴を有し、重合体の加工性を向上させる。

0035

又、共単量体の混入が低いため高密度に形成され、高密度製造時にも高い活性を示す。
上記第1メタロセン化合物は、互いに異なるリガンドを有する非対称構造非架橋構造を有するため、共単量体の触媒活性点への接近を妨げる立体障害を起こし、共単量体の混入を低くする役割を担い、混成担持メタロセン製造時に高い加工性と触媒活性を示す。

0036

上記第1メタロセン化合物は、互いに異なるリガンドを有する非対称構造の非架橋構造であるため、共単量体の触媒活性点への接近を妨げる立体障害を起こし、共単量体の混入を低くする役割を担い、混成担持メタロセン製造時に高い加工性と触媒活性を示す。

0037

0038

上記化学式1でM1は、元素周期表第4族遷移金属であり、X1、X2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、又は炭素数1乃至20のアルキリデン基、R1乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基又は置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R1乃至R5と結合するシクロペンタジエンとR6乃至R12と結合するインデンは異なる構造を有する非対称構造であり、上記シクロペンタジエンと上記インデンが互いに連結していないため、非橋構造を形成することができる。

0039

本発明では、上記化学式1のR1乃至R5と結合するシクロペンタジエンとR6乃至R12と結合するインデンと下記化学式2のR13乃至R18と結合するインデンとR21乃至R26と結合するインデンのように遷移金属(化学式1及び2のM1とM2)と配位結合しているイオン又は分子をリガンド(ligand)とする。

0040

本発明では、上記の「置換」は、特別な記載がない限り、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、炭素数1乃至20のアルコキシ基、炭素数6乃至20のアリールオキシ基などの置換基で置換されたことを意味する。
又、上記「炭化水素基」は、特別な記載がない限り、線状、分岐状又は環状の飽和又は不飽和炭化水素基を意味し、上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などは、線状、分岐状又は環状であり得る。

0041

具体例としては、上記化学式1で表される遷移金属化合物は、下記構造の遷移金属化合物や混合物などを例示することができるが、これに限定されるものではない。

0042

0043

0044

0045

0046

0047

0048

0049

0050

0051

0052

0053

0054

0055

0056

0057

0058

0059

0060

0061

0062

0063

0064

0065

0066

上記遷移金属化合物では、Mは元素周期表第4族遷移金属、例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)などであり、Meはメチル基である。
本発明に係る遷移金属化合物である第2メタロセン化合物は、下記式2のように表すことができる。

0067

第2メタロセン化合物は、混成担持触媒で高い共単量体の混入度を示す役割を担い、製造された重合体の機械的物性を向上させる。

0068

上記第2メタロセン化合物は、共単量体の混入度が高く高分子量体を形成し、高分子量体に共単量体の分布を集中させる特徴を有し、衝撃強度、曲げ強度、耐環境応力亀裂性、溶融張力を向上させる。又、第2メタロセン化合物は長鎖分岐構造を形成し、高分子量の高密度ポリエチレン樹脂の溶融流動性を向上させる。

0069

上記第2メタロセン化合物は、様々なリガンドを有する対称構造又は非対称構造の架橋構造であるため、共単量体の触媒活性点への接近を容易にする立体障害を起こし、共単量体の混入を増加させる役割を担う。

0070

0071

上記化学式2において、M2は、元素周期表第4族遷移金属であり、X3、X4は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、又は炭素数1乃至20のアルキリデン基であり、R13乃至R18は、それぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基、もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R21乃至R26は、それぞれ独立に、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基又は置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R19、R20は、それぞれ独立に、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基又は置換又は非置換の炭素数1乃至20のシリル基であり、互いに連結して環を形成することができ、R13乃至R18と結合するインデンとR21乃至R26と結合するインデンは、互いに同一又は異なり、上記R13乃至R18と結合するインデンとR21乃至R26と結合するインデンは、互いにSiと連結しているため、架橋構造を形成することができる。

0072

本発明では、上記の「置換」は、特別な記載がない限り、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、炭素数1乃至20のアルコキシ基、炭素数6乃至20のアリールオキシ基などの置換基で置換されたことを意味する。又、上記「炭化水素基」は、特別な記載がない限り、線状、分岐状又は環状の飽和又は不飽和炭化水素基を意味し、上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などは、線状、分岐状又は環状であり得る。

0073

具体例としては、上記化学式1で表される遷移金属化合物は、下記構造の遷移金属化合物や混合物などを例示することができるが、これに限定されるものではない。

0074

0075

0076

0077

0078

0079

0080

0081

0082

0083

0084

0085

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0089

0090

0091

0092

0093

0094

0095

0096

0097

0098

0099

0100

0101

0102

上記遷移金属化合物では、Mは元素周期表第4族遷移金属、例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)などであり、Meはメチル基、Phはフェニル基である。
本発明に係る触媒組成物は、上記遷移金属化合物及び下記化学式3乃至6で表される化合物からなる群から選択された少なくとも1種以上の化合物を含む助触媒化合物を含むことができる。

0103

0104

上記化学式3において、ALはアルミニウムであり、R27は、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、又は炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基であり、aは2以上の整数である。

0105

0106

上記化学式4において、A1は、アルミニウム又はボロンであり、R28は、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基又は炭素数1乃至20のアルコキシ基である。

0107

0108

0109

上記化学式5及び6において、L1及びL2は、中性又は陽イオン性ルイス酸であり、Z1及びZ2は元素周期表第13族元素であり、A2及びA3は、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基である。

0110

上記化学式3で表される化合物は、アルミノキサンであり、通常のアルキルアルミノキサンであれば特に限定されない。例えば、メチルアルミノキサンエチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、ブチルアルミノキサンなどを使用することができ、具体的にメチルアルミノキサンを使用することができる。上記アルキルアルミノキサンは、トリアルキルアルミニウムに適量の水を添加したり、水を含む炭化水素化合物又は無機水和物塩とトリアルキルアルミニウムを反応させるなどの通常の方法で製造することができ、一般的に、線状と環状のアルミノキサンが混合したものが得られる。

0111

上記化学式4で表される化合物は、例えば、通常のアルキル金属化合物を使用することができる。 具体的には、トリメチルアルミニウムトリエチルアルミニウムトリイソブチルアルミニウムトリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリシクロペンチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリイソペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムエチルジメチルアルミニウム、メチルジエチルアルミニウムトリフェニルアルミニウム、トリ-p-トリルアルミニウム、ジメチルアルミニウムメトキシド、ジメチルアルミニウムエトキシドトリメチルボロン、トリエチルボロン、トリイソブチルボロン、トリプロピルボロン、トリブチルボロン、トリペンタフルオロフェニルボロンなどを使用することができる。より具体的には、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリペンタフルオロフェニルボロンなどを使用することができる。

0112

上記化学式5又は6で表される化合物の例としては、メチルジオタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート([HNMe(C18H37)2] + [B(C6F5)4]-)、トリメチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボーレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o,p-ジメチルフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(o,p-ジメチルフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリメチルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(フェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)アルミネート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(p-トリル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(o,p-ジメチルフェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)アルミネート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス (フェニル)アルミネート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ジエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリメチルホスホニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。具体的には、メチルジオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート([HNMe(C18H37)2] + [B(C6F5)4]-)、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニール)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを使用することができる。

0113

本発明による混成担持メタロセン触媒の製造において、上記第1及び第2メタロセン化合物の遷移金属(上記化学式1のM1及び上記化学式2のM2)の担体質量比は1:1乃至1:1000が好ましい。より好ましくは1:100乃至1:500であり得る。上記質量比で担体及びメタロセン化合物を含むことによって適切な担持触媒活性を示し、かつ、触媒活性の維持や経済性において有利である。
又、化学式5、6に代表される助触媒化合物の担体の質量比は、1:20乃至20:1であることが好ましく、化学式3、4の助触媒化合物の担体の質量比は1:100乃至100:1が好ましい。

0114

上記第1メタロセン化合物と上記第2メタロセン化合物の質量比は1:100乃至100:1が好ましい。上記質量比で助触媒とメタロセン化合物を混合することで触媒の活性を維持し、経済性において有利である。

0115

本発明による混成担持メタロセン触媒の製造に適した担体は、広い表面積多孔質材料を使用することができる。

0116

上記第1及び2メタロセン化合物と助触媒化合物は、担体に混成担持し、触媒として用いる担持触媒であり得る。担持触媒とは、触媒活性の向上と安定性を維持するために分散性が良く、安定的に維持するために担体に担持した触媒を意味する。

0117

混成担持は、第1及び2メタロセン化合物をそれぞれ異なる担体に担持するのではなく、いちどきに担体に触媒化合物を担持させることを意味する。混成担持は製造時間短縮及び溶媒使用量を減らすことができるため、それぞれ担持するより経済的である。

0118

上記担体とは、触媒機能を有する物質を分散させ、安定的に維持する固体であり、触媒機能物質露出表面積が大きくなるよう高度に分散させて担持するための多孔質物質面積が大きい物質のことを意味する。担体は、機械的、熱的、化学的に安定したものでなければならない。担体の例としては、シリカアルミナ酸化チタンゼオライト亜鉛華デンプン合成重合体などを含むが、これらに限定されるものではない。

0119

上記担体は、平均粒度が10乃至250ミクロン、好ましくは平均粒度が10乃至150ミクロン、より好ましくは20乃至100ミクロンであり得る。

0120

上記担体の微細気孔容積は0.1乃至10cc /gであり得、好ましくは0.5乃至5cc/g、より好ましくは1.0乃至3.0cc/gであり得る。

0121

又、上記担体の比表面積は、1乃至1000m2/gであり得、好ましくは100乃至800m2/g、より好ましくは200乃至600m2/gであり得る。

0122

上記担体がシリカの場合は、シリカは乾燥温度は200乃至900℃であり得る。好ましくは300乃至800℃、より好ましくは400乃至700℃であり得る。200℃未満の場合は、水分が多すぎるため、表面の水分と助触媒が反応するようになり、900℃を超えると担体の構造が破壊される。乾燥されたシリカのヒドロキシ基の濃度は、0.1乃至5mmol/gであり得、好ましくは0.7乃至4mmol/gであり得、より好ましくは1.0乃至2mmol/gであり得る。0.5mmol/g未満の場合、助触媒の担持量が低くなり、5mmol/gを超えると、触媒成分が不活性化するため好ましくない。

0123

本発明による混成担持メタロセン触媒は、メタロセン触媒を活性化させる段階と、活性化されたメタロセン触媒を担体に担持する段階で製造することができる。上記混成担持メタロセンの製造において助触媒を担体に、先に担持させることができる。上記メタロセン触媒の活性化は、それぞれ進行することもあり、状況に応じて異なる場合もある。すなわち、第1メタロセン化合物と第2メタロセン化合物を混合して活性化させた後、担体に担持することもできれば、担体に助触媒化合物を先に担持した後、第1、第2メタロセン化合物を担持することもできる。

0124

上記混成担持メタロセン触媒の製造時の反応溶媒は、ヘキサンペンタンなどの脂肪族炭化水素溶媒トルエンベンゼンのような芳香族炭化水素溶媒ジクロロメタンのような塩素原子で置換された炭化水素溶媒ジエチルエーテルテトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒アセトン酢酸エチルなどのほとんどの有機溶媒使用可能であり、好ましくはトルエン、ヘキサンであるが、これに限定されるものではない。

0125

上記触媒製造時の反応温度は、0乃至100℃であり、好ましくは25乃至70℃であるが、これらに限定されるものではない。

0126

上記触媒製造時の反応時間は3分乃至48時間であり、好ましくは5分乃至24時間であるが、これらに限定されるものではない。

0127

上記メタロセン化合物の活性化は、上記助触媒化合物を混合(接触)して製造することができる。上記混合は、通常、窒素又はアルゴン不活性雰囲気下で溶媒を使用しない場合もあれば、上記炭化水素溶媒の存在下で行う場合もある。

0128

上記第1及び2メタロセン化合物の活性化時の温度は0乃至100℃、好ましくは10乃至30℃であり得る。

0129

上記第1及び2メタロセン化合物を助触媒化合物の活性化時の攪拌時間は5分乃至24時間であり得、好ましくは30分乃至3時間であり得る。
上記メタロセン化合物は、上記炭化水素溶媒など、均一に溶解された溶液の状態の触媒組成物は、そのまま使用するか、又は沈殿させて溶媒を除去し、20乃至200℃で1時間から48時間真空下で乾燥した粉末状を使用することができるが、これらに限定されない。

0130

本発明に係る高密度エチレン系重合体の製造方法は、上記の混成担持メタロセン触媒と1種以上のオレフィン単量体を接触させてポリオレフィン単一重合体又は共重合体を製造する段階を含む。

0131

本発明の高密度ポリエチレン重合体の製造方法(重合反応)は、オートクレーブを用いたスラリー状、又は気相重合反応器を用いた気相状態で重合反応することができる。又、それぞれの重合反応条件は、重合方法(スラリー重合気相重合)、目的とする重合結果、又は重合体の形態に応じて多様に変形することができる。その変形の度合は、当業者により容易に行うことができる。
に行うことができる。

0132

上記重合が液状又はスラリー状で実施される場合、溶媒又はオレフィン自体を媒体として使用することができる。上記溶媒としては、プロパンブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタンデカンドデカンシクロペンタンメチルシクロペンタンシクロヘキサンメチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、トリクロロエタンジクロロエタンクロロベンゼンなどを例示することができ、これらの溶媒を一定の割合で混ぜて使用することもあるが、これらに限定されるものではない。

0133

具体例として、上記オレフィン単量体は、エチレンα-オレフィン類、環状オレフィン類ジエン類トリエン(trienes)類、スチレン(styrenes)類などを例示することができるが、これらに限定されない。

0134

上記α-オレフィン類は、炭素数3乃至12、例えば3乃至8の脂肪族オレフィンを含んでおり、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4 - メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン1-オクテン、1-デセン(1-decene)、1-ウンデセン、1-ドデセン1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-アイセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4,4-ジエチル-1-ヘキセン及び3,4-ジメチル-1-ヘキセンなどを例示することができる。

0135

上記α-オレフィン類は、単独重合されるか、2種以上のオレフィンが交互(alternating)、ランダム(random)、又はブロック(block)共重合することもできる。上記α-オレフィン類の共重合は、エチレンと炭素数3乃至12、例えば、3乃至8のα-オレフィンの共重合(具体的には、エチレンとプロピレン、エチレンと1-ブテン、エチレンと1-ヘキセン、エチレンと4-メチル-1-ペンテン、エチレンと1-オクテンなど)とプロピレンと炭素数4乃至12、例えば炭素数4乃至8のα-オレフィンの共重合(具体的には、プロピレンと1-ブテン、プロピレンと4-メチル-1-ペンテン、プロピレンと4-メチル-1-ブテン、プロピレンと1-ヘキセン、プロピレンと1-オクテンなど)を含む。上記エチレン又はプロピレンと他のα-オレフィンの共重合では、他のα-オレフィンの量は、全体の単量体の99モル%以下であり得、好ましくは、エチレン共重合体の場合には、80モル%以下であり得る。

0136

上記オレフィン単量体の好ましい例としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセンの混合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。

0137

本発明の高密度ポリエチレン樹脂の製造方法において、上記触媒組成物の使用量は、特に限定されるものではないが、例えば、重合された反応系内で、上記化学式1と2で表される遷移金属化合物の中心金属(M、4族遷移金属)の濃度が1*10-5乃至9*10-5mol/lであり得る。

0138

又、重合時の温度と圧力は、反応物質反応条件などに応じて変化することができるため、特に限定されるものではないが、重合温度は、溶液重合の場合には、0乃至200℃、好ましくは100乃至180℃であり得、スラリー状又は気相重合の場合には、0乃至120℃、好ましくは60乃至100℃であり得る。

0139

又、重合圧力は、1乃至150bar、好ましくは30乃至90barであり得、より好ましくは10乃至20barであり得る。圧力はオレフィン単量体ガス(例えば、エチレンガス)の注入によるものであり得る。

0140

その例としては、上記重合は、バッチ式(例えば、オートクレーブ反応器)、半連続式又は連続式(例えば、気相重合反応器)で行うことができる。上記重合は、異なる反応条件を有する複数の段階でも実行することができ、最終的な重合体の分子量は重合温度を変化させたり、反応器内に水素を注入する方法で調節することができる。

0141

本発明における高密度エチレン系樹脂は、上記混成担持メタロセン化合物を触媒として使用し、エチレン、単独重合又はエチレンとα-オレフィンとの共重合で得ることができ、単峰性分子量分布(unimodal distribution)を有する。

0142

以下、本発明に係る高密度エチレン系重合体について具体的に説明する。

0143

本発明の高密度エチレン系重合体は、0.930乃至0.970g/cm3の密度を有し、より好ましくは0.950乃至0.965g/cm3であり得る。重合体の密度が0.930g/cm3以下であれば、十分高い靭性を示すことができない。重合体の密度が0.970g/cm3以上であれば、結晶化度は高くなる傾向にあり、成形体が脆性破壊を起こしやすくなるため好ましくない。

0144

一般的に、MI(溶融指数)が大きくなると成形性の向上するが、耐衝撃性は悪化する。これらの理由により、成形性を向上させるためにMIを大きくする場合には、通常、共重合を介して短鎖分岐構造を形成(密度の低下)にし、耐衝撃性の悪化を防止する方法を使用する。しかし、このようなエチレン密度の低下は、重合体の靭性の悪化を招くため、密度の低下への応用に限界がある。 MIを低くすると耐衝撃性と耐化学性は向上するが、溶融流動性が悪化し、かつ成形性が大幅に低下する。しかし、本発明の高密度ポリエチレン重合体は、従来の高密度ポリエチレン重合体とは異なり、低いMIを有しており、かつ、優れた耐衝撃性と耐化学性を示す。又、広い分子量分布と長鎖分岐を有しているため、優れた射出成形性を示す。

0145

本発明でいう溶融流動性とは、主に溶融樹脂を押出機から押出時の押出負荷に対応するものであり、このような溶融流動性の標準となる指標としてMI、MFI、MFRなどが使用される。本発明のMI(溶融指数)とは、190℃で2.16kgの荷重下の流動性を示し、MFIと190℃で21.6kgの荷重に対する流動性を示す。 MFRは、MIとMFIの比、すなわちMFI/MIを示す。
本発明の高密度エチレン系重合体のMIは0.1乃至50g/10minであり得、好ましくは0.5乃至10g/10minであり得る。 MIが0.1g/10min以下であれば、射出成形材料として使用される場合、成形加工性が大幅に低下し、射出製品外観が不良になる。 MIが50g/10minより大きくすると、耐衝撃性が大幅に低くなる。

0146

本発明の高密度エチレン系重合体のMFRは、35乃至100であり得、より好ましくは37乃至80である。MFRが35以下であれば、射出成形材料として使用される場合、成形加工性が大幅に低下する。 MFRが100以上であれば、機械的物性が低下する。

0147

又、本発明の図2乃至4のx軸の周波数(frequency、rad/s)によるy軸の複素粘度(complex viscosity、Poise)のグラフは流動性との関係を示すものであり、低周波数で高い複素粘度を有し、高周波数で低い複素粘度を有するほど流動性が高くなる。これを剪断薄化(shear thinning)現象が大きいと表現する。本発明のエチレン系重合体は、類似したMIと密度を有する従来の高密度エチレン系重合体に比べて極めて優れた溶融流動性を示す。本発明においてMIの範囲は、好ましくは0.5乃至10g/10minで類似したMIを有する高密度エチレン系重合体よりも剪断薄化(shear thinning)の効果が極めて優れているため、優れた流動性と加工性を示す。

0148

又、本発明の混成担持メタロセン触媒は、製造される高密度エチレン系重合体に長鎖分岐の生成を誘導することができ、これにより、主鎖に炭素数6以上の側枝を有する長鎖分岐(LCB、Long Chain Branch)を含む高密度エチレン系重合体を製造することができる。

0149

エチレン系重合体での長鎖分岐の存在は、レオメーター(Rheometer)を用いて測定したvan Gurp-Palmenグラフでの変曲点の有無、あるいは複素弾性率(complex modulus、G *)が小さくなるほど発散する傾向を有するか否かによって判断することができる。

0150

本発明の図面5乃至7のvan Gurp-Palmenグラフは、x軸の複素弾性率(complex modulus)の値が低くなるほどy軸の位相角(phase angle)が発散し、複素弾性率(complex modulus)の値が増加するほど変曲点を有する特徴を示す。これらの特徴は、エチレン系重合体の長鎖分岐によって現れる。

0151

又、図1で、本発明におけるエチレン系重合体は、類似したMIと密度を有する従来の高密度エチレン系重合体に比べて、応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)において高い数値を示す。応力緩和時間(Relaxation time、λ)とは高分子に一定の変位を与えてその応力平衡状態に達するまでの時間のことであるが、これは高分子の絡み合い(entanglement)と関連がある。エチレン系重合体の高分子量が増加したり、長鎖分岐を有したりすることによって絡み合いが強くなる。これは鎖の絡み合いが増加することによって応力緩和時間(relaxation time)が増加することを意味する。このように、応力緩和時間(relaxation time)は、高分子の長鎖分岐と関連性がある。

0152

本発明では、レオメーター(Rheometer)による複素粘度の測定値と、クロスモデル(Cross model)による応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)を用いる。
複素粘度、周波数及び応力緩和時間は、下記のようなクロスモデル(Cross model)で表すことができる。ω0、η0、nはレオメーターを介して周波数(ω)範囲で測定した溶融複合粘度(melt complex viscosity、η*)をカーブフィッティング(curve fitting、曲線あてはめ)して得られる値である。又、応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)は、クロスモデル(Cross model)によって得られたω0の逆数を用いる。

0153

0154

本発明において、応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)は、0.3乃至2.0sであり、好ましくは0.4乃至1.9sであり、より好ましくは0.5乃至1.8sである。本発明のエチレン系重合体は、類似したMIと密度を有する従来の高密度エチレン系重合体に比べて、応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)において高い数値を示し、MIと応力緩和時間(characteristic relaxation time、 λ)の関係を下記式で表すことができる。

0155

-0.445ln(MI)+3.6023>λ> -0.323ln(MI)+0.696であり得、好ましくは、
-0.441ln(MI)+2.6004>λ> -0.338ln(MI)+0.7256であり得、より好ましくは、
-0.437ln(MI)+1.5704>λ> -0.383ln(MI)+0.9163であり得る。

0156

一般的に、MIが低ければ、機械的物性を向上させることができるが、溶融流動性が悪化し、加工性を悪化させる。本発明の高密度ポリエチレン樹脂は低いMIを有し、機械的物性に優れ、かつ、長鎖分岐を有しているため、高いMFRを示し加工性に優れていることを確認した。
本発明の高密度ポリエチレン樹脂は、低いMIを有しているが、高いMFRを有しているため、従来のHDPEよりも優れた加工性を示す。

0157

本発明の高密度エチレン系重合体は、射出成形、圧縮成形、回転成形の材料として使用することができる。

0158

[実施例]
以下、本発明の好適な実施例を介して本発明の構成と作用を更に詳細に説明する。ただし、これは本発明の好ましい例を示すものであり、これらの例示は、いかなる意味においても本発明を限定するものと解釈すべきものではない。ここに記載されていない内容はこの技術分野の熟練者であれば十分に技術を推し測ることができるため、その説明を省略することにする。

0159

第1メタロセン化合物の製造例1. [Indenyl(cyclopentadienyl)]ZrCl2

0160

インデン(5g、0.043mol)をヘキサン(150mL)に溶かし、十分に混ぜて-30℃まで冷却し、ヘキサン溶液に2.5Mn-ブチルリチウム(n-BuLi)ヘキサン溶液(17ml、0.043mol)をゆっくり滴下し、常温で12時間攪拌した。白色懸濁液をガラスフィルター濾過して白色固体を十分に乾燥させた後、インデンリチウム塩(収率:99%の収率)を得た。
インデンリチウム塩(1.05g、8.53mmol)のスラリー溶液にCpZrCl3(2.24g、8.53mmol)をエーテル(30mL)にゆっくり溶かし、-30℃まで冷却させた。このエーテル溶液に、エーテル(15mL)に溶かしたインデンリチウム塩をゆっくり滴下し、24時間攪拌して、[Indenyl(cyclopentadienyl)]ZrCl2(収率97%)を得た。ここで、Cpはcyclopentadienylを意味する。

0161

第1メタロセン化合物の製造例2. [2-methyl benzeindenyl(cyclopentadienyl)]ZrCl2
2-methylbenzeindeneを使用して製造例1と同じ方法で、[2-methyl benzeindenyl(cyclopentadienyl)]ZrCl2(収率:95%)を得た。

0162

第1メタロセン化合物の製造例3. [2-phenyl benzeindenyl(tetramethylcyclopentadienyl)]ZrCl2

0163

2-methylbenzeindeneとtetrametylcyclopentadieneを使用して製造例1と同じ方法で、[2-phenyl benzeindenyl(tetramethylcyclopentadienyl)]ZrCl2(収率:93%)を得た。

0164

第1メタロセン化合物の製造例4. [fluorenyl(cyclopentadienyl)]ZrCl2

0165

Fluoreneとcyclopentadieneを使用して製造例1と同じ方法で、[2-phenyl benzeindenyl(tetramethylcyclopentadienyl)]ZrCl2(収率:92%)を得た。

0166

第2メタロセン化合物の製造例5. Me2Si {2-methyl-4-(1-naphthyl)}2ZrCl2
製造例5-1:リガンド化合物の製造

0167

2-methyl-4-bromo indene(2g、1eq)、Pd(PPh3)4(553mg、0.05eq)、1-NaphB(OH)2(2.14g、1.3eq)をTHF、MeOH溶液(4:1、40ml)に入れ、degassingしたK2CO3水溶液(2.0M、3.3eq)を常温で注入した後、80℃で12時間還流攪拌し、2-methyl-4-(1-naphthyl)indene得た。 2-methyl-4-(1-naphthyl)indeneをトルエン50 mlに入れ、n-BuLi(7.8mL、1.1eq、1.6 M in Hexane)を-30℃でゆっくり添加した後、温度を徐々に常温に上げて12時間撹拌する。生成された固体を濾過し、Hexaneで洗浄した後、真空下で乾燥して、2-methyl-4-(1-naphthyl)indenyl lithiumを得た。

0168

2-methyl-4-(1-naphthyl)indenyl lithium(1.88g、2eq)トルエン13mL、THF、3mLにSiMe2Cl2(462mg、1eq)を-30℃でゆっくり添加した後、温度を徐々に上げて55℃で12時間攪拌し、Dimethylbis{2-methyl-4-(1-naphthyl)indenyl)} silane1.97g(97%)を得た。

0169

製造例5-2:第2メタロセン化合物の製造

0170

製造例5-1の化合物(0.4g、1eq)をTHF(tetrahydro furan)15mlに入れ、n-BuLi(1.32mL、2.2eq、1.6M in Hexane)を-30℃でゆっくり添加した後、温度を徐々に常温に上げて12時間攪拌してジリチウム塩(Dilithium salt)を製造し、ジリチウム塩(Dilithium salt)スラリー溶液にZrCl4(435mg、1eq)をゆっくり添加した後、12時間撹拌する。真空下で溶媒を除去し、THF、MCで洗浄してMe2Si{2-methyl-4-(1-naphthyl)}2ZrCl2を得た(収率94%)。

0171

第2メタロセン化合物の製造例6. Me2Si {2-methyl-4-(2-naphthyl)}2ZrCl2
製造例6-1:リガンド化合物の製造

0172

2-methyl-7-(2-naphthyl)indeneを用いて、製造例5-1と同じ方法で製造してDimethylbis {2-methyl-4-(2-naphthyl)indenyl)} silane(収率:51%)を得た。

0173

製造例6-2:第2メタロセン化合物の製造

0174

製造例6-1の化合物を用いて製造例5-2と同じ方法でMe2Si {2-methyl-4-(2-naphthyl)}2ZrCl2を得た(収率90%)。

0175

第2メタロセン化合物の製造例7. (Me2Si(2-methyl-4-phenyl indenyl)2ZrCl2)
製造例7-1:リガンド化合物の製造

0176

2-methyl-4-bromo indene(2g、1eq)(7g、1eq)、Ni(dppp)Cl2(363mg、0.02eq)をEther(100mL)に入れ、0℃でPhMgBr 3.0 M in ether(13.3g、1.05eq)を1時間添加する。温度を徐々に常温(25℃)に上げた後、50℃で12時間還流撹拌する。反応終結後、溶液をIce bathに入れ、1N HCl酸を添加をし、pH4まで下げる。分別漏斗有機層を抽出し、MgSO4を加え、水を除去する。濾過し、溶媒を乾燥させて、2-methyl-4-(phenyl)indene(収率:97%)を得る。 2-methyl-4-(phenyl)indeneを用いて、製造例5-1と同じ方法でMe2Si(2-methyl-4-phenyl indenyl)2を製造した(収率:95%)。ここで、dpppは1,3-Bis(diphenylphosphino)propaneを意味する。

0177

製造例7-2:第2メタロセン化合物の製造

0178

Me2Si(2-methyl-4-phenylindene)2を用いて製造例5-2と同じ方法で製造し、Me2Si(2-methyl-4-phenyl indenyl)2ZrCl2を製造した(収率90%)。

0179

混成担持メタロセン触媒製造例8

0180

第1及び第2メタロセン化合物と助触媒のメチルアルミノキサン(MAO)は、空気中の水分や酸素と反応すると、活性を失ってしまうため、すべての実験は、グローブボックスシュレンクテクニックを用いて窒素条件下で進行した。10L担持触媒反応器は、洗浄して異物を除去した後、110℃で3時間以上乾燥して反応器を密閉して真空を行い、水分などを完全に除去した状態で使用した。

0181

製造例1の化合物2.862g、製造例7-2の化合物3.46 9gに10wt%メチルアルミノキサン(MAO)溶液(メチルアルミジオキサン:1188g)を加え、1時間常温で攪拌した。シリカ(XPO2402)300gを反応器に投入し、精製されたトルエン900mLを反応器に加え攪拌した。 1時間の攪拌の段階が完了し、反応器を攪拌しながら第1メタロセン化合物、第2メタロセン化合物及びメチルアルミノキサン混合溶液を投入した。反応器を60℃まで昇温させた後、2時間撹拌する。

0182

沈殿反応後、上澄み液を除去し、トルエン1Lで洗浄した後、60℃で12時間真空乾燥した。

0183

混成担持メタロセン触媒製造例9

0184

2.389gの製造例2の化合物、製造例7-2の化合物4.387gを使用したことを除いては、製造例8と同じ方法で製造した。

0185

混成担持メタロセン触媒製造例10

0186

2.712gの製造例3の化合物、製造例6-2の化合物3.046gを使用したことを除いては、製造例8と同じ方法で製造した。

0187

混成担持メタロセン触媒製造例11

0188

2.662gの製造例4化合物、製造例5-2の化合物3.712gを使用したことを除いては、製造例8と同じ方法で製造した。

0189

[実施例1]
上記製造例8で得られた混成担持メタロセン触媒をfluidized bedgas process連続重合機に投入し、オレフィン重合体を製造した。共単量体としては、1-ヘキセンを使用し、反応器のエチレン圧力は15bar、重合温度は80〜90℃に維持した。

0190

[実施例2乃至8]
それぞれ製造例9乃至11の混成担持メタロセン触媒を用いたことを除いては、実施例1と同じ方法でオレフィン重合体を製造した。

0191

[比較例1]
商業製品HDPE 7303(SK総合化学)を使用した。
比較例1は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9523g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、2.1g/10minである。

0192

[比較例2]
商業製品HDPE ME2500(LG化学)を使用した。
比較例2は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9538g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、2.1g/10minである。

0193

[比較例3]
商業製品HDPE C910A(ハンファタル)を使用した。
比較例3は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9556g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、2.4g/10minである。

0194

[比較例4]
商業製品HDPE 7390(ハンファトケミカル)を使用した。
比較例4は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9532g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、4.2g/10minである。

0195

[比較例5]
商業製品HDPE M850(大韓油化)を使用した。
比較例5は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9642g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、4.9g/10minである。

0196

[比較例6]
商業製品HDPE 2200J(ロッテケミカル)を使用した。
比較例6は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9582g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、5.1g/10minである。

0197

[比較例7]
商業製品ME6000(LG化学)を使用した。
比較例7は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9621g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、5.8g/10minである。

0198

[比較例8]
商業製品HDPE7210(SK総合化学)を使用した。
比較例8は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9579g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、6.1g/10minである。

0199

[比較例9]
商業製品HDPE M680(大韓油化)を使用した。
比較例9は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9562g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、6.9g/10minである。

0200

[比較例10]
商業製品HDPE7600(ハンファケミカル)を使用した。
比較例10は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9592g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、7.2g/10minである。

0201

[比較例11]
商業製品HDPE 2210J(ロッテケミカル)を使用した。
比較例11は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9580g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、8.0g/10minである。

0202

[比較例12]
商業製品ME8000(LG化学)を使用した。
比較例12は、ASTMD1505に準拠して測定される密度が0.9592g/cm3であり、ASTM D1238に準拠して測定される溶融指数(MI)は、8.0g/10minである。

0203

<物性測定方法>
1)密度はASTMD1505に準拠して測定した。
2)MI、MFIとMFR

0204

溶融流動性MIは、2.16kgの荷重下の10分間当たりにおける押出量であり、測定温度190℃でASTM1238に準拠して測定した。
MFIは、21.6kgの荷重下の10分間当たりにおける押出量であり、測定温度190℃でASTM 1238に準拠して測定した。
MFRは、MIとMFIの比、すなわちMFI/MIを示す。
3)周波数(frequency)の複素粘度(complex viscosity)の測定は、TA社のARESレオメーターで測定した。測定温度190℃で30秒予熱し、周波数0.1rad/sから500rad/sまで測定した。
4)応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)は、上述した周波数における複素粘度値をクロスモデル(Cross model)によってカーブフィッティング(curve fitting:曲線あてはめ)して得られる値を用いる。

0205

ここで、ASTMとは規格名であり、1)当該分野での一般的な用語の定義、2)与えられた課題を達成するために適切であると思われる手順、3)与えられた測定をするための手法、4)対相物や概念をグループに分ける基準、5)製品や材料の特性の範囲や限界を定めることなど5種に分けている。

0206

又、MI、すなわち、溶融指数とは一定荷重、一定温度で有するプラスチック材料の溶融流動性を示す用語であり、この溶融指数が高いのは、高分子の加工性に優れていることを意味し、分子量とは反比例の関係にある。ポリオレフィン系樹脂は、様々な成形方法があるが、これらの方法の共通点は、樹脂を先に加熱することにより、溶融状態にし、これを成形することにある。したがって、溶融特性はポリオレフィン系樹脂を成形加工する場合において極めて重要な物性である。特に押出成形、圧縮成形、射出成形、回転成形などの成形において、溶融特性、すなわち、溶融流動性は満足できる成形性を左右する本質的物性である。溶融指数が大きくなると流動がそれだけ容易になる。

0207

本発明ではMIは、190℃で2.16kgの荷重下の流動性を示し、MFIは、190℃で21.6kgの荷重下の流動性を示す。 MFRは、MIとMFIの比、すなわちMFI/MIを示す。
Characteristic relaxation time(λ)は上述した通りである。
表1では、実施例1乃至8の重合条件を示した。

0208

0209

下記表2は、上述した物性測定dataを示した。又、従来、商業的に利用されるHDPE12種と比較して、本発明における実施例の高密度ポリエチレン共重合体は溶融流動性に優れていることを確認した。

0210

0211

混成担持メタロセンの製造における本発明の化学式1の第1メタロセンの非対称構造は、リガンドから中心金属に電子を与える周期現象が均一ではないため、中心金属とリガンド間の結合の長さが互いに異なり、触媒活性点に単量体が接近する際に受ける立体障害が小さい。

0212

化学式2の第2メタロセンは架橋構造形態を有しているため、触媒活性点を保護し、触媒活性点への共単量体接近を容易にする侵入に優れた特性を有する。又、リガンドが互いに連結していない非架橋構造に比べて触媒活性点が安定化されているため、高分子量を形成する特性を有する。

0213

しかし、化学式2のメタロセン単独の場合、活性が低すぎるため経済的でなく、高分子量体の生成量が多すぎ、加工性が悪化する問題点がある。

0214

本発明の混合メタロセン触媒を用いて製造した高密度ポリエチレン樹脂は、高いひずみ硬化(strain hardening)を示し、かつ、優れた加工性を有する。

0215

表2に示したように、化学式1の第1メタロセンと化学式2の第2メタロセンを混成担持したメタロセン触媒は、高いMFRを示し、かつ、射出加工性に優れている。

0216

一般的に、MIが低ければ、機械的物性を向上させることができるが、溶融流動性が悪化し、加工性を低下させる。しかし、本発明の高密度ポリエチレン樹脂は、低いMIを有するため、機械的物性に優れている。

0217

又、上記実施例のエチレン系重合体は、van Gurp-Palmenを示した図5乃至7及び応力緩和時間(characteristic relaxation time、λ)から長鎖分岐を含んでいることが確認することができ、これは加工性に優れていることを示す。

0218

更に、各実施例は、長鎖分岐を含むことにより応力緩和時間において高い数値を示すことがわかる。上述したように応力緩和時間において高い数値を示す高分子は加工性に優れている。本発明は、複素粘度値をクロスモデル( Cross model)によってカーブフィッティング(curve fitting、曲線あてはめ)して得られる応力緩和時間が比較的高い数値を示しているため、加工性に優れていることを確認することができる。
以上は、本発明の好ましい実施例について例示したが、本発明は、上述した特定の好ましい実施例のみに限定されるものではなく、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、適宜変形して実施できることは勿論である。

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