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技術 転写部として形成されたセキュリティエレメントを有する体積ホログラムフィルムの製造方法

出願人 レオンハードクルツシュティフトゥングウントコー.カーゲーオーファウデーキネグラムアーゲー
発明者 ルッツノルベルトブルクハルトマルクスフェルスターカーリンシャルフェンベルクミヒャエルシリングアンドレアス
出願日 2017年5月2日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2018-561708
公開日 2019年8月15日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-522813
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード ライングリッド 正弦波プロファイル 離散角 照明カラー 偏向エレメント 製造ステーション 幾何学条件 ポリマー紙
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課題・解決手段

セキュリティエレメント(1)を有する体積ホログラムフィルム(1f)を形成するための方法であって、セキュリティエレメントは、体積ホログラムフィルム(1f)の転写部として形成され、体積ホログラムフィルム(1f)は、互いに重ね合わされたn枚の体積ホログラム層(13)を有する。体積ホログラムフィルム(1f)の製造は、以下のステップによりロールツーロール方法で実施される。 a)供給ローラ(31)からキャリアフィルム(11)を設けるステップ、 b)キャリアフィルム(11)にi番目フォトポリマー層(12)を塗布するステップ、 c)フォトポリマー層(12)にi番目の体積ホログラムを形成するステップ、 d)i番目のフォトポリマー層(12)を硬化させることにより、i番目の体積ホログラム層(13i)を形成するステップ、 e)ステップb)〜d)をn−1回繰り返すステップ、 f)背景層(15)に接着層(16)を塗布するステップ、 g)巻き取りローラ(32)に体積ホログラムフィルム(1f)を巻き取るステップ。

概要

背景

従来から、セキュリティエレメントの製造方法が知られている。セキュリティドキュメントに塗布するために、セキュリティエレメントには、互いに重ねられた複数の体積ホログラム層が形成されている。複数の体積ホログラム層は、個別に、覆われ、レーザー露光されることにより製造され、その後、これらの層は互いに積層される。

US2002/0174790A1は、互いに重ねられた複数の体積ホログラム層を有するセキュリティエレメントの製造方法を記載している。体積ホログラム層は、中間生成物において、互いに隣り合って形成され、中間生成物から分離し、その後、積層され、多層体を形成する。

このような方法における不利益は、セキュリティエレメントにおいて互いに重ねられた体積ホログラム層の高レベル位置合わせ精度を、比較的高い技術によってのみ向上させることができるということである。

本発明の目的は、体積ホログラムフィルム改良製造方法を進歩させることである。

この目的は、請求項1の主題による発明により達成される。請求項1は、体積ホログラム層の転写部として形成されたセキュリティエレメントを有する体積ホログラムフィルムを形成するための方法を記載する。体積ホログラム層は、互いに重ねられたn枚の体積ホログラムフィルムを有する。体積ホログラムフィルムの製造は、以下のステップによるロールツーロール法で行われることが提案されている。
a)供給ローラからキャリアフィルムを設けるステップ、
b)キャリアフィルムにi番目フォトポリマー層を塗布するステップ、
c)フォトポリマー層にi番目の体積ホログラムを形成するステップ、
d)i番目のフォトポリマー層を硬化させることにより、i番目の体積ホログラム層を形成するステップ、
e)ステップb)〜d)をn−1回繰り返すステップ。

ステップa)で設けられたキャリアフィルムを、ポリエステルフィルムとすることができる。ポリエステルフィルムは、5μm〜200μmの範囲、好ましくは、10μm〜30μmの範囲の厚さを有する。

ステップa)と、ステップb)との間の任意のステップにおいて、以下に記載するように、キャリアフィルムに、分離層と、保護層とを塗布することができる。分離層は、完成したセキュリティエレメントからのキャリアフィルムの分離を容易にする。保護層は、完成したセキュリティエレメントにおいて最上層を形成する。

供給ローラの下流に配置された第1製造ステーションにおいて、キャリアフィルムに分離層を塗布することができる。このために、まず、キャリアフィルムの全面に分離層を形成する材料を塗布することができる。この塗布は、一般的に、コーティング装置において、印刷、吹き付け、又は、成型により行われる。コーティング装置の下流に配置された乾燥及び/又は硬化装置において、塗布された層を乾燥及び/又は硬化させる。

第1製造ステーションの下流に配置された第2製造ステーションにおいて、分離層に保護層を塗布することができる。このために、コーティング装置において、まず、全面に保護層を形成する材料を塗布する。この塗布は、印刷、吹き付け、又は、成型により行われる。コーティング装置の下流に配置された乾燥及び/又は硬化装置において、塗布された保護層を乾燥及び/又は硬化させる。

ステップb)におけるフォトポリマー層の形成のために、フォトポリマーフィルムは、供給ローラから巻き出され、キャリアフィルムと共に加圧ローラの間を案内され、キャリアフィルムの上面に、又は、キャリアフィルムが既にコーティングされている場合、上面に設けられた層の上面に、押し付けられる。フォトポリマーフィルムは、フォトポリマーから形成される。フォトポリマーは、特に、レーザー光線及び/又はUV光の働きにより架橋することができ、そのプロセスにおいて、特に、その光屈折率を変えることができる。以下に記載するように、例えば、架橋により、体積ホログラムを部分的に形成することができる。ポリマーフィルムは、3μm〜100μmの範囲の厚さを有することができる。フォトポリマーフィルムを、自立フィルムとしてだけでなく、キャリアフィルムとしても設計することができる。自立フィルムはフォトポリマー材料からなり、キャリアフィルムは、そこに塗布された非自立フォトポリマー層を備える。フォトポリマー層の形成のために、キャリアフィルムの上面に、又は、キャリアフィルムが既にコーティングされている場合、全面若しくは部分的に上面に設けられた層の上面に、フォトポリマー材料を塗布することもできる。この塗布は、印刷、吹き付け、又は、成型により行われる。

ステップc)において、コーティングされたキャリアフィルムは、コーティング装置の下流に配置された露光装置に送られる。露光装置は、第1露光ステーションと、任意の第2露光ステーションと、任意の別の露光ステーションと、体積ホログラムマスターと、UV光源と、を有することができる。第1露光ステーションは、第1レーザーと、第1変調器とを有し、第2露光ステーションは、第2レーザーと、第2変調器とを有し、任意の別の露光ステーションは、別のレーザーと、変調器とを有する。

体積ホログラムを記録するために、フォトポリマー層を露光することができる。この露光は、第1レーザー、任意の第2レーザー、及び、任意の別のレーザーのコヒーレント光により行うことができる。その後、UV光源を用いてフォトポリマー層を照射する。記録中、コーティングされたキャリアフィルムは、キャリアフィルムの下に配置された体積ホログラムマスターに直接的又は間接的に接触することが好ましい。特に、板材上で、平坦な体積ホログラムマスターとして、又は、特に、ローラの側面上で、曲面体ホログラムマスターとして、体積ホログラムマスターを設計することができる。各レーザー及びフォトポリマー層、並びに/又は、露光ビーム入射角を決める偏向エレメントの間のビーム路に配置されたレーザー及び変調器は、対応して作動する。その結果、所定の色値を有する各画像部分が露光される。露光波長の光、及び/又は、所定の色値及び所定の視認角度範囲を有する体積ホログラム画像部分を記録させる角度で当たる光により、この露光は行われる。入射露光ビームは、体積ホログラムマスターにより反射した露光ビームと重ね合わされる。露光ビームのこのような干渉により、いわゆるブラッグ面がフォトポリマー層内で画像部分に形成される。これらのブラッグ面は、フォトポリマー層内の屈折率局所的変化である。局所的変化は、光学的に活性であることから、体積ホログラムを形成する。

更に、レーザーとフォトポリマー層との間のビーム路に露光マスクを配置することもできる。露光マスクは、各レーザーにより記録された画像部分の形状及び位置を決める。

ステップd)において、露光フォトポリマー層は、UV光源下で案内される。この方法により、フォトポリマー層は、第1体積ホログラム層に変換される。

互いに重ねられたn枚の体積ホログラム層を2枚以上とすることができる。nは、好ましくは、2〜10、更に好ましくは、2〜5から選択される。

提案した方法はロールツーロール方法のため、調節ステップは省略される。調整ステップは、別々の処理ステップで製造した個別の体積ホログラム層と、特に、積層された層から形成されたセキュリティエレメントの他の光学活性層との正確に位置合わせした積層に必要なステップである。本発明によると、個別のステップはインラインで行われる。インラインとは、処理ステップの中断がないこと、及び/又は、互いに分離した処理ステップがないことを意味する。

提案した方法の別の利益は、体積ホログラムフィルムから転写した全てのセキュリティエレメントが同じ位置合わせ精度を有することである。従って、一貫して高品質基準が達成可能である。

位置合わせ、又は、位置合わせ精度とは、2つ以上のエレメント及び/又は層の互いの位置決め精度を意味する。ここでは、位置合わせ精度は、所定の許容範囲で変わり、できるだけ大きくなる。同時に、複数のエレメント及び/又は層の互いに位置合わせ精度は、処理の安定性を高めるために重要な特徴である。ここでは、位置的に正確な位置決めを、特に、感覚的に、好ましくは、光学的に検出可能な位置合わせマークにより行うことができる。これらの位置合わせマークは、特定の分離エレメント、部分、若しくは、層を表すことができる、又は、位置決めされるエレメント、部分、若しくは、層の一部とすることができる。

多層体積ホログラムフィルム連続製造の間、異なる露光方向及び/又は異なる露光波長を使用することができる。これにより、体積ホログラムを観察することのできる異なる空間方向、並びに、体積ホログラムの異なるモチーフ及び/又は設計及び/又は色を達成することができる。キャリアフィルムから転写プライを転写、又は、積層することにより、多層体積ホログラムフィルムからセキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布することができる。

更に、これにより、別の体積ホログラム及び任意の別の層を生成することができる。これらは、先行又は後続の体積ホログラムに対して位置合わせ精度で生成されており、これらは、互いに、一致しており、重ねられている。特に、体積ホログラムフィルムの巻き取りを中断しないインライン製造より、特に正確に、個別の層を一致させることができる。

代わりに、1つの同一の装置における連続ステップにより、「オフライン」で異なる体積ホログラム層を塗布することもできる。これにより、多層体積ホログラムフィルムを生成することができる。これは、1回の通過後、体積ホログラムが巻き取られ、同じ装置において、別の通過のために、再度、対応して巻き出されることを意味する。ここでは、互いの層の位置合わせができるが、上記した有益なインライン製造よりも位置合わせの精度は低くなる。

複数回の通過で、セキュリティエレメントに、異なる体積ホログラム層を塗布することができる。従って、例えば、1回目の通過で供給ローラに巻き取られた半完成フィルム製品を提供することができる。別の通過又は複数の通過で、この製品から異なる完成品を製造することができる。

ステップb)において、フォトポリマーフィルムを押し付けることにより、フォトポリマー層を塗布することができる。フォトポリマーフィルムは、供給ローラに設けられている。例えば、温度の作用下で押し付けることにより、キャリアフィルムに対するフォトポリマーフィルムの接着性を向上させることができる。

代わりに、ステップb)において、印刷、吹き付け、又は、成型により、全面又は部分的にフォトポリマー層を塗布することもできる。

詳細に上記したように、ステップc)において、レーザー露光により、i番目の体積ホログラムを形成することができる。

更に、ステップc)とステップd)との間で、i番目のフォトポリマー層を予め硬化することができ、ステップd)で完全に硬化することができる。完全な硬化のために、露光装置の下流に配置された硬化装置に、コーティングされたキャリアフィルムが送られ、体積ホログラム層の完全な硬化を達成する。硬化装置はUVランプを有する。

更に有益な実施例では、背景層をn番目の体積ホログラム層に塗布することができる。下流に配置された製造ステーションにおいて、n番目の体積ホログラム層に背景層を塗布することができる。

更に、背景層に接着層を塗布することができる。

代わりに、n番目の体積ホログラム層に接着層を塗布することもできる。

基板に体積ホログラムフィルムから分離したセキュリティエレメントを塗布する間、接着層は、多層体として形成されたセキュリティエレメントの最下層を形成する。

最終ステップでは、体積ホログラムフィルムを巻き取りローラに巻き取ることができる。

転写フィルム又は積層フィルムとして、体積ホログラムフィルムを形成することができる。

転写フィルムに体積ホログラムフィルムを形成するために、ステップb)の前に、以下の別のステップを行うことができる。
・分離層を塗布するステップ
・保護層を塗布するステップ

分離層は、キャリアフィルムからのセキュリティエレメントの分離を容易にする。保護層は、セキュリティエレメントの分離後、セキュリティエレメントの最上層を形成し、環境的な影響からセキュリティエレメントを保護する。

積層フィルムに体積ホログラム層を形成するために、ステップb)の前に、以下の別のステップを行うことができる。
接着促進層を塗布するステップ
フォトポリマー層は、その後、接着促進層に塗布される。

更に、ステップb)後、フォトポリマー層に中間層を塗布することができる。以下に記載するように、中間層という用語は、ここ及び以下、1枚以上の層のための包括的な用語として使用される。1枚以上の層は、異なって形成されることができ、異なる機能を形成することができる。

バリア層又は接着促進層として、中間層を形成することができる。

装飾層として、中間層を形成することができる。

更に、部分反射層として、中間層を形成することができる。

ステップb)の前に、別のステップを行うことができる。
・キャリアフィルムに第1及び第2中間層を塗布するするステップ;例えば、第1中間層は保護層として形成され、第2中間層は複製層として形成される。
・第2中間層にマイクロ構造を成型するステップ
・マイクロ構造に金属層を塗布するステップ
・第3中間層を塗布するステップ。

分離層及び/又は保護層若しくは接着促進層がキャリアフィルムに塗布されている場合、上記中間層は、それぞれ、コーティングされたキャリアフィルムの最上層に塗布される。

ブレーズド回折格子、線状若しくは交差正弦波回折格子、又は、等方性若しくは異方性艶消し構造として、マイクロ構造を形成することができる。更に、交差回折格子、レンズ構造、又は、上記構造の組み合わせ構造が可能である。

以下の従属項は背景層の形成に関する。1枚の層又は複数層からなる多層体として、背景層を形成することができる。部分的に異なる背景層を形成することもできる。

背景層は、定色顔料又は着色剤カラー層を有することができる。これにより、特に、白色の背景層の光と比べて光反射が低減することから、塗布されたセキュリティエレメントの場合、カラー背景層に配置された体積ホログラムは、例えば、コントラストが向上する。更に、体積ホログラムの色印象は、その下に配置された背景層の色により影響を受ける。

背景層は、光学可変カラー層を有することもできる。光学可変カラー層、例えば、光学可変インク(optically variable ink:OVI)、及び/又は、薄膜層ステム、及び/又は、液晶システムは、異なる観察角度で異なる色を示す。例えば、印象的なデザインを形成するために、この特性を使用することができる。

更に、背景層は、薄膜エレメントを有することができる。全ての観察角度でカラーの薄膜エレメントが認識されるが、特定の角度範囲でのみ体積ホログラム層の体積ホログラムが視認可能である。ここでは、色は、観察角度及び/又は照射角度に応じて変わる。特定の観察角度より、薄膜エレメントの色が各体積ホログラムの色と異なると、各体積ホログラムの色印象は、背景に設けられた薄膜エレメントの色との重ね合わせにより変化する。

薄膜エレメントは、半透明第1反射層と、高反射第2反射層と、第1反射層及び第2反射層の間に配置された透明スペーサ層と、を有することができる。

100nm〜1000nmの範囲の厚さでスペーサ層を形成することができる。

背景層は、マスク層を有することができる。

金属層として、マスク層を形成することができる。マスク層は、中間層により覆われた全面又は部分に形成される。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、金属層を体積ホログラム層の下に配置することができる。金属層は、まず、セキュリティドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらす。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントへの印刷の形状及びカラーにより重ね合わされない。また、セキュリティドキュメントをミラー反射以上に傾斜させた場合、金属層は暗くなることから、特定の観察状況及び/又は照射状況において、体積ホログラムの視認性を高めることができる。

マスク層は、部分的に形成されたカラー層と、第1中間層と、金属層と、任意の第2中間層とを有することができる。それぞれの場合において、複製層及び/又はバリア層及び/又はシール層及び/又は接着促進層として、及び/又は、装飾層として、及び/又は、全面若しくは部分反射層として、中間層を形成することができる。

上記マスク層の有益な実施例では、複製層として、第1中間層を形成することができ、第1中間層に表面マイクロ構造を成型することができ、表面マイクロ構造に金属層を塗布することができる。

全面又は部分的に金属層を形成することができる。金属層を、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、又は、これら材料の合金から形成することができる。

金属層は、0.1nm〜1000nmの範囲、好ましくは、5nm〜100nmの範囲の厚さで形成することができる。

別の有益な実施例では、背景層は、吸収層を有することができる。全面だけでなく、部分的に、吸収層を形成することができる。例えば、非可変ファブリーペロー干渉計として、吸収層を形成することができる。吸収層は、例えば、半透明金属ミラー層から形成される。半透明金属ミラー層は、例えば、アルミニウム又は銀からなる。吸収層には、薄誘電及び透明層と、第2ミラー(多重干渉フィルター)とが続く。誘電層層厚の選択により、吸収される波長を設定することができる。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、吸収層を体積ホログラム層の下に配置することができる。吸収層は、まず、セキュリティドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらすことができる。これにより、少なくとも部分的に、上面に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントへの印刷の形状及びカラーにより重ね合わされない。更に、吸収層は、少なくとも特定の波長範囲入射光を吸収することから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。

誘電フィルターとして、吸収層を形成することができる。誘電フィルターは、例えば、4つのフィルター層を有することができる。

背景層は、蛍光層を有することができる。全面又は部分的に、蛍光層を形成することができる。蛍光層は、例えば、ニスから形成される。ニスは、チオフェンベンゾアキソール(benzoaxol)誘導体に溶解する蛍光有機又は無機顔料からなる。通常の印刷方法又は他のコーティング方法を用いて、蛍光層は塗布される。通常の印刷方法は、例えば、グラビア印刷スクリーン印刷フレキソ印刷インクジェット印刷である。蛍光層は、装飾印刷で全面又は部分的に塗布される。乾燥後、層厚は、0.1μm〜6μmの間であることが好ましい。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、体積ホログラム層の下に、蛍光層を配置することができる。蛍光顔料固有の色を条件として、蛍光層は、日光で照射されると、灰色の陰影見えるが、UV光(例えば、365nm又は254nmの波長)で照射されると、色付く。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、より視認可能になる、及び/又は、蛍光による重ね合わせにより、体積ホログラムの色印象を変えることができる。

背景層は、リン光層を有することもできる。全面又は部分的に、リン光層を形成することができる。リン光層は、通常の印刷方法又は他のコーティング方法を用いて、塗布される。通常の印刷方法は、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷である。リン光層は、装飾印刷で全面又は部分的に塗布される。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、体積ホログラム層の下に、リン光層を配置することができる。リン光顔料の固有の色を条件として、リン光層は、日光で照射されると、灰色の陰影に見え、UV光で照射されると、色付く。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、より視認可能になる、及び/又は、リン光による重ね合わせにより、体積ホログラムの色印象を変えることができる。蛍光顔料と異なり、リン光顔料は、特定の時間で余光を発することから、これは特に有益である。これにより、体積ホログラムのより良い視認性及び/又は変化色印象は、UV光による照射後、特定の時間維持される。

別の有益な実施例では、背景層は、マイクロ構造層を有することが好ましい。

複製層として、マイクロ構造層を形成することができる。表面マイクロ構造は、複製層に成型され、金属層は、表面マイクロ構造に塗布される。

線状若しくは交差正弦波回折格子として、非対称ブレーズド回折格子として、等方性若しくは異方性マット構造として、又は、表面ホログラムとして、表面マイクロ構造を形成することができる。更に、交差回折格子、レンズ構造、又は、上記の構造の組み合わせも可能である。全面又は部分的に、金属層を形成することができる。金属層は、アルミニウム、銅、金、銀、クロム若しくはスズ、又は、これら材料の合金からなることが好ましく、0.1nm〜1000nm、好ましくは、5nm〜100nmの厚さを有することができる。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、体積ホログラム層の下に金属層を配置することができる。金属層は、まず、セキュリティドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらす。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントの印刷画像の形状及びカラーにより重ね合わされない。また、セキュリティドキュメントをミラー反射以上に傾斜させた場合、金属層は暗くなることから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。使用されたホログラムの設計に応じて、体積ホログラム層に形成された体積ホログラムと、マイクロ構造層に形成された金属化表面ホログラムとは、同じ観察角度又は異なる観察角度で視認可能である。

正弦波回折格子として、表面マイクロ構造を形成することができる。回折格子の周期は、0.2μm〜10μmの範囲であり、好ましくは、0.5μm〜2.0μmの範囲であり、回折格子の深さは、30nm〜5000nmの範囲であり、好ましくは、100nm〜300nmの範囲である。

表面マイクロ構造に、高屈折率HRI層を塗布することができる。HRI層は、金属層の代わり又は金属層に加えて塗布することができる。HRI層は、特に、高屈折率(HRI)の透明層である。セキュリティドキュメントの表面は、HRI層により覆われず、HRI層上に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントの印刷画像の形状(モチーフ)及び色により重ね合わされる。使用されたホログラムの設計に応じて、体積ホログラム層に形成された体積ホログラムと、HRI層を有し表面マイクロ構造に形成された表面ホログラムとは、同じ観察角度及び/又は異なる観察角度で視認可能である。

セキュリティドキュメントに、上記体積ホログラムフィルムから分離したセキュリティエレメントを塗布することができる。セキュリティドキュメントは、例えば、身元証明書紙幣銀行カード、又は、他のカードドキュメントである。

紙幣又は身元証明書として形成されたセキュリティドキュメントの場合、セキュリティドキュメントの上面に、例えば、第1帯形状セキュリティエレメントを配置することができ、セキュリティドキュメントの窓に、第2セキュリティエレメントを配置することができる。帯形状ではないパッチとして、又は、セキュリティドキュメントの前面を覆うオーバーレイとして、第1セキュリティエレメントを形成することもできる。

第1セキュリティエレメントは、上記体積ホログラムフィルムからセキュリティドキュメントに転写される。体積ホログラムフィルムが転写フィルムとして形成されていると、セキュリティドキュメントに転写プライを塗布した後、キャリアフィルムは、転写プライから分離される。一方、体積ホログラムフィルムが積層フィルムとして形成されていると、塗布後、キャリアフィルムは、セキュリティエレメントの最上層として、セキュリティドキュメントに残る。

例えば、ポリマー紙幣の透明部分として、又は、紙幣の穴として、窓を形成することができる。更に、それを、例えば、ポリカーボネイトからなるIDカードの透明部分とすることができる。セキュリティドキュメントの透明部分における視覚特徴を、異なって形成することができ、以下の3つのグループに分割可能である。
・反射により視認可能であり、セキュリティドキュメントの上面を観察したとき視認可能な特徴。
・反射により視認可能であり、セキュリティドキュメントの裏面を観察したとき視認可能な特徴。
・透過により視認可能であり、即ち、セキュリティドキュメントを光源の前で保持したとき視認可能な特徴。

透過特徴のための条件が満たされることはめったにない。例えば、紙幣を光に対して保持したとき条件が満たされることから、特に、反射により視認可能な特徴と、透過によってのみ視認可能な特徴とを組み合わせることにより、観察者に、驚くべき効果をもたらす。従って、この透過特徴は、常に、ほとんど見えることはなく、光源に対して観察したときの透過によってのみ情報(例えば、紙幣の単位)が見える。組み合わされた情報は、視覚的に興味深い特徴であると同時に偽造に対する高い安全性を有する。

以下、本発明について、実施例及び図面を参照して詳細に説明する。

概要

セキュリティエレメント(1)を有する体積ホログラムフィルム(1f)を形成するための方法であって、セキュリティエレメントは、体積ホログラムフィルム(1f)の転写部として形成され、体積ホログラムフィルム(1f)は、互いに重ね合わされたn枚の体積ホログラム層(13)を有する。体積ホログラムフィルム(1f)の製造は、以下のステップによりロールツーロール方法で実施される。 a)供給ローラ(31)からキャリアフィルム(11)を設けるステップ、 b)キャリアフィルム(11)にi番目のフォトポリマー層(12)を塗布するステップ、 c)フォトポリマー層(12)にi番目の体積ホログラムを形成するステップ、 d)i番目のフォトポリマー層(12)を硬化させることにより、i番目の体積ホログラム層(13i)を形成するステップ、 e)ステップb)〜d)をn−1回繰り返すステップ、 f)背景層(15)に接着層(16)を塗布するステップ、 g)巻き取りローラ(32)に体積ホログラムフィルム(1f)を巻き取るステップ。

目的

提案した方法の別の利益は、体積ホログラムフィルムから転写した全てのセキュリティエレメントが同じ位置合わせ精度を有することである

効果

実績

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請求項1

セキュリティエレメント(1)を有する体積ホログラムフィルム(1f)を形成するための方法であって、前記セキュリティエレメントは、前記体積ホログラムフィルム(1f)の転写部として形成され、前記体積ホログラムフィルム(1f)は、互いに重ね合わされたn枚の体積ホログラム層(13)を有し、前記体積ホログラムフィルム(1f)の前記製造は、以下のステップによりロールツーロール方法で実施されるa)供給ローラ(31)からキャリアフィルム(11)を設けるステップ、b)前記キャリアフィルム(11)にi番目フォトポリマー層(12)を塗布するステップ、c)前記フォトポリマー層(12)にi番目の体積ホログラムを形成するステップ、d)前記i番目のフォトポリマー層(12)を硬化させることにより、i番目の体積ホログラム層(13i)を形成するステップ、e)ステップb)〜d)をn−1回繰り返すステップ。

請求項2

請求項1に記載の方法であって、ステップb)において、フォトポリマーフィルム(12f)を押し付けることにより、前記フォトポリマー層(12)が塗布され、前記フォトポリマーフィルム(12f)は、供給ローラー(41v)に設けられていることを特徴とする。

請求項3

請求項1に記載の方法であって、ステップb)において、印刷、吹き付け、又は、成型により、前記フォトポリマー層(12)は、全面又は部分的に塗布されていることを特徴とする。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載の方法であって、ステップc)において、前記i番目の体積ホログラムは、レーザー露光により形成されていることを特徴とする。

請求項5

請求項1〜4のいずれかに記載の方法であって、前記i番目の体積ホログラム層(12)は、ステップc)と、ステップd)との間で予備硬化し、ステップd)において完全に硬化することを特徴とする。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載の方法であって、背景層(15)は、n枚目の体積ホログラム層に塗布されていることを特徴とする。

請求項7

請求項6に記載の方法であって、接着層(16)は、前記背景層(15)に塗布されていることを特徴とする。

請求項8

請求項1〜5のいずれかに記載の方法であって、接着層(16)は、前記n枚目の体積ホログラム層に塗布されていることを特徴とする。

請求項9

請求項1〜8のいずれかに記載の方法であって、前記体積ホログラムフィルム(1f)は、巻き取りローラ(32)に巻き取られていることを特徴とする。

請求項10

請求項1〜9のいずれかに記載の方法であって、転写フィルムに前記体積ホログラムフィルム(1f)を形成するために、ステップb)の前に、以下のステップが行われることを特徴とする‐分離層(17t)を塗布するステップ、‐保護層(17s)を塗布するステップ。

請求項11

請求項1〜9のいずれかに記載の方法であって、積層フィルムに前記体積ホログラムフィルム(1f)を形成するために、ステップb)の前に、以下のステップが行われることを特徴とする‐接着促進層を塗布するステップ。

請求項12

請求項1〜11のいずれかに記載の方法であって、ステップb)の後に、中間層(17)は、前記フォトポリマー層(12)に塗布されることを特徴とする。

請求項13

請求項12に記載の方法であって、前記中間層(17)は、バリア層又は接着促進層として形成されていることを特徴とする。

請求項14

請求項12に記載の方法であって、前記中間層(17)は、装飾層として形成されていることを特徴とする。

請求項15

請求項14に記載の方法であって、前記中間層(17)は、部分反射層として形成されていることを特徴とする。

請求項16

請求項1〜15のいずれかに記載の方法であって、ステップb)の前に、以下の別のステップが行われることを特徴とする‐前記キャリアフィルム(11)に第1及び第2中間層(17a、17b)を塗布し、前記第2中間層(17b)は、複製層として形成されるステップ、‐前記第2中間層(17b)にマイクロ構造を成型するステップ、‐前記マイクロ構造に金属層(20)を塗布するステップ、‐第3中間層(17c)を塗布するステップ。

請求項17

請求項16に記載の方法であって、前記マイクロ構造は、ブレーズド回折格子、線状若しくは交差正弦波回折構造、又は、等方性若しくは異方性艶消し構造として、形成されていることを特徴とする。

請求項18

請求項1〜17のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、定色顔料又は着色剤からなるカラー層(15f)を有することを特徴とする。

請求項19

請求項1〜18のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、光学可変カラー層(15o)を有することを特徴とする。

請求項20

請求項1〜19のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、薄膜エレメント(15d)を有することを特徴とする。

請求項21

請求項20に記載の方法であって、前記薄膜エレメント(15d)は、半透明第1反射層(19ra)と、高反射第2反射層(19rb)と、前記第1反射層(19ra)及び前記第2反射層(19rb)の間に配置された透明スペーサ層(19a)と、を有することを特徴とする。

請求項22

請求項21に記載の方法であって、前記スペーサ層(19a)は、100nm〜1000nmの厚さにより形成されていることを特徴とする。

請求項23

請求項1〜22のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、マスク層(15m)を有することを特徴とする。

請求項24

請求項23に記載の方法であって、前記マスク層(15m)は、金属層(20)として、全面又は部分的に形成され、中間層(17d)により覆われていることを特徴とする。

請求項25

請求項23に記載の方法であって、前記マスク層(15m)は、部分的に形成されたカラー層(15f)と、第1中間層(17d)と、金属層(20)と、任意の第2中間層(17e)と、を有することを特徴とする。

請求項26

請求項25に記載の方法であって、前記第1中間層(17d)は、複製層として形成され、表面マイクロ構造は、前記第1中間層(17d)に成型され、金属層(20)は、前記表面マイクロ構造に塗布されていることを特徴とする。

請求項27

請求項25又は26に記載の方法であって、前記金属層(20)は、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、又は、これら材料の合金から形成されていることを特徴とする。

請求項28

請求項24〜27のいずれかに記載の方法であって、前記金属層(20)は、0.1nm〜1000nm、好ましくは、5nm〜100nmの厚さにより形成されていることを特徴とする。

請求項29

請求項1〜28のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、吸収層(15a)を有することを特徴とする。

請求項30

請求項29に記載の方法であって、前記吸収層(15a)は、誘電フィルターとして形成されていることを特徴とする。

請求項31

請求項1〜30のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、蛍光層(15fl)を有することを特徴とする。

請求項32

請求項1〜31のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、リン光層(15P)を有することを特徴とする。

請求項33

請求項1〜32のいずれかに記載の方法であって、前記背景層(15)は、マイクロ構造層(15s)を有することを特徴とする。

請求項34

請求項33に記載の方法であって、前記マクロ構造層(15s)は、複製層として形成され、表面マイクロ構造は、前記複製層に成型され、金属層(20)は、前記表面マイクロ構造に塗布されていることを特徴とする。

請求項35

請求項34に記載の方法であって、前記金属層(20)は、部分的に塗布されていることを特徴とする。

請求項36

請求項34に記載の方法であって、前記マイクロ構造層(15s)は、複製層として形成され、表面マイクロ構造は、前記複製層に成型され、高屈折率を有するHRI層(22)は、前記表面マイクロ構造に塗布されていることを特徴とする。

請求項37

請求項36に記載の方法であって、前記表面マイクロ構造は、線状若しくは交差正弦波回折格子、非対称ブレーズド回折格子、等方性若しくは異方性艶消し構造、又は、表面ホログラムとして形成されていることを特徴とする。

請求項38

請求項37に記載の方法であって、前記表面マイクロ構造は、0.2μm〜10μm、好ましくは0.5μm〜2.0μmの範囲の周期と、30nm〜5000nm、好ましくは、100nm〜300nmの範囲の深さと、を有することを特徴とする。

請求項39

セキュリティドキュメント(18)であって、セキュリティエレメント(1)を有し、前記セキュリティエレメントは、請求項1〜38のいずれかに記載の体積ホログラムフィルム(1f)から前記セキュリティドキュメント(18)に転写される。

技術分野

0001

本発明は、請求項1に記載の体積ホログラムフィルムの製造方法に関する。

背景技術

0002

従来から、セキュリティエレメントの製造方法が知られている。セキュリティドキュメントに塗布するために、セキュリティエレメントには、互いに重ねられた複数の体積ホログラム層が形成されている。複数の体積ホログラム層は、個別に、覆われ、レーザー露光されることにより製造され、その後、これらの層は互いに積層される。

0003

US2002/0174790A1は、互いに重ねられた複数の体積ホログラム層を有するセキュリティエレメントの製造方法を記載している。体積ホログラム層は、中間生成物において、互いに隣り合って形成され、中間生成物から分離し、その後、積層され、多層体を形成する。

0004

このような方法における不利益は、セキュリティエレメントにおいて互いに重ねられた体積ホログラム層の高レベル位置合わせ精度を、比較的高い技術によってのみ向上させることができるということである。

0005

本発明の目的は、体積ホログラムフィルムの改良製造方法を進歩させることである。

0006

この目的は、請求項1の主題による発明により達成される。請求項1は、体積ホログラム層の転写部として形成されたセキュリティエレメントを有する体積ホログラムフィルムを形成するための方法を記載する。体積ホログラム層は、互いに重ねられたn枚の体積ホログラムフィルムを有する。体積ホログラムフィルムの製造は、以下のステップによるロールツーロール法で行われることが提案されている。
a)供給ローラからキャリアフィルムを設けるステップ、
b)キャリアフィルムにi番目フォトポリマー層を塗布するステップ、
c)フォトポリマー層にi番目の体積ホログラムを形成するステップ、
d)i番目のフォトポリマー層を硬化させることにより、i番目の体積ホログラム層を形成するステップ、
e)ステップb)〜d)をn−1回繰り返すステップ。

0007

ステップa)で設けられたキャリアフィルムを、ポリエステルフィルムとすることができる。ポリエステルフィルムは、5μm〜200μmの範囲、好ましくは、10μm〜30μmの範囲の厚さを有する。

0008

ステップa)と、ステップb)との間の任意のステップにおいて、以下に記載するように、キャリアフィルムに、分離層と、保護層とを塗布することができる。分離層は、完成したセキュリティエレメントからのキャリアフィルムの分離を容易にする。保護層は、完成したセキュリティエレメントにおいて最上層を形成する。

0009

供給ローラの下流に配置された第1製造ステーションにおいて、キャリアフィルムに分離層を塗布することができる。このために、まず、キャリアフィルムの全面に分離層を形成する材料を塗布することができる。この塗布は、一般的に、コーティング装置において、印刷、吹き付け、又は、成型により行われる。コーティング装置の下流に配置された乾燥及び/又は硬化装置において、塗布された層を乾燥及び/又は硬化させる。

0010

第1製造ステーションの下流に配置された第2製造ステーションにおいて、分離層に保護層を塗布することができる。このために、コーティング装置において、まず、全面に保護層を形成する材料を塗布する。この塗布は、印刷、吹き付け、又は、成型により行われる。コーティング装置の下流に配置された乾燥及び/又は硬化装置において、塗布された保護層を乾燥及び/又は硬化させる。

0011

ステップb)におけるフォトポリマー層の形成のために、フォトポリマーフィルムは、供給ローラから巻き出され、キャリアフィルムと共に加圧ローラの間を案内され、キャリアフィルムの上面に、又は、キャリアフィルムが既にコーティングされている場合、上面に設けられた層の上面に、押し付けられる。フォトポリマーフィルムは、フォトポリマーから形成される。フォトポリマーは、特に、レーザー光線及び/又はUV光の働きにより架橋することができ、そのプロセスにおいて、特に、その光屈折率を変えることができる。以下に記載するように、例えば、架橋により、体積ホログラムを部分的に形成することができる。ポリマーフィルムは、3μm〜100μmの範囲の厚さを有することができる。フォトポリマーフィルムを、自立フィルムとしてだけでなく、キャリアフィルムとしても設計することができる。自立フィルムはフォトポリマー材料からなり、キャリアフィルムは、そこに塗布された非自立フォトポリマー層を備える。フォトポリマー層の形成のために、キャリアフィルムの上面に、又は、キャリアフィルムが既にコーティングされている場合、全面若しくは部分的に上面に設けられた層の上面に、フォトポリマー材料を塗布することもできる。この塗布は、印刷、吹き付け、又は、成型により行われる。

0012

ステップc)において、コーティングされたキャリアフィルムは、コーティング装置の下流に配置された露光装置に送られる。露光装置は、第1露光ステーションと、任意の第2露光ステーションと、任意の別の露光ステーションと、体積ホログラムマスターと、UV光源と、を有することができる。第1露光ステーションは、第1レーザーと、第1変調器とを有し、第2露光ステーションは、第2レーザーと、第2変調器とを有し、任意の別の露光ステーションは、別のレーザーと、変調器とを有する。

0013

体積ホログラムを記録するために、フォトポリマー層を露光することができる。この露光は、第1レーザー、任意の第2レーザー、及び、任意の別のレーザーのコヒーレント光により行うことができる。その後、UV光源を用いてフォトポリマー層を照射する。記録中、コーティングされたキャリアフィルムは、キャリアフィルムの下に配置された体積ホログラムマスターに直接的又は間接的に接触することが好ましい。特に、板材上で、平坦な体積ホログラムマスターとして、又は、特に、ローラの側面上で、曲面体ホログラムマスターとして、体積ホログラムマスターを設計することができる。各レーザー及びフォトポリマー層、並びに/又は、露光ビーム入射角を決める偏向エレメントの間のビーム路に配置されたレーザー及び変調器は、対応して作動する。その結果、所定の色値を有する各画像部分が露光される。露光波長の光、及び/又は、所定の色値及び所定の視認角度範囲を有する体積ホログラム画像部分を記録させる角度で当たる光により、この露光は行われる。入射露光ビームは、体積ホログラムマスターにより反射した露光ビームと重ね合わされる。露光ビームのこのような干渉により、いわゆるブラッグ面がフォトポリマー層内で画像部分に形成される。これらのブラッグ面は、フォトポリマー層内の屈折率局所的変化である。局所的変化は、光学的に活性であることから、体積ホログラムを形成する。

0014

更に、レーザーとフォトポリマー層との間のビーム路に露光マスクを配置することもできる。露光マスクは、各レーザーにより記録された画像部分の形状及び位置を決める。

0015

ステップd)において、露光フォトポリマー層は、UV光源下で案内される。この方法により、フォトポリマー層は、第1体積ホログラム層に変換される。

0016

互いに重ねられたn枚の体積ホログラム層を2枚以上とすることができる。nは、好ましくは、2〜10、更に好ましくは、2〜5から選択される。

0017

提案した方法はロールツーロール方法のため、調節ステップは省略される。調整ステップは、別々の処理ステップで製造した個別の体積ホログラム層と、特に、積層された層から形成されたセキュリティエレメントの他の光学活性層との正確に位置合わせした積層に必要なステップである。本発明によると、個別のステップはインラインで行われる。インラインとは、処理ステップの中断がないこと、及び/又は、互いに分離した処理ステップがないことを意味する。

0018

提案した方法の別の利益は、体積ホログラムフィルムから転写した全てのセキュリティエレメントが同じ位置合わせ精度を有することである。従って、一貫して高品質基準が達成可能である。

0019

位置合わせ、又は、位置合わせ精度とは、2つ以上のエレメント及び/又は層の互いの位置決め精度を意味する。ここでは、位置合わせ精度は、所定の許容範囲で変わり、できるだけ大きくなる。同時に、複数のエレメント及び/又は層の互いに位置合わせ精度は、処理の安定性を高めるために重要な特徴である。ここでは、位置的に正確な位置決めを、特に、感覚的に、好ましくは、光学的に検出可能な位置合わせマークにより行うことができる。これらの位置合わせマークは、特定の分離エレメント、部分、若しくは、層を表すことができる、又は、位置決めされるエレメント、部分、若しくは、層の一部とすることができる。

0020

多層体積ホログラムフィルム連続製造の間、異なる露光方向及び/又は異なる露光波長を使用することができる。これにより、体積ホログラムを観察することのできる異なる空間方向、並びに、体積ホログラムの異なるモチーフ及び/又は設計及び/又は色を達成することができる。キャリアフィルムから転写プライを転写、又は、積層することにより、多層体積ホログラムフィルムからセキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布することができる。

0021

更に、これにより、別の体積ホログラム及び任意の別の層を生成することができる。これらは、先行又は後続の体積ホログラムに対して位置合わせ精度で生成されており、これらは、互いに、一致しており、重ねられている。特に、体積ホログラムフィルムの巻き取りを中断しないインライン製造より、特に正確に、個別の層を一致させることができる。

0022

代わりに、1つの同一の装置における連続ステップにより、「オフライン」で異なる体積ホログラム層を塗布することもできる。これにより、多層体積ホログラムフィルムを生成することができる。これは、1回の通過後、体積ホログラムが巻き取られ、同じ装置において、別の通過のために、再度、対応して巻き出されることを意味する。ここでは、互いの層の位置合わせができるが、上記した有益なインライン製造よりも位置合わせの精度は低くなる。

0023

複数回の通過で、セキュリティエレメントに、異なる体積ホログラム層を塗布することができる。従って、例えば、1回目の通過で供給ローラに巻き取られた半完成フィルム製品を提供することができる。別の通過又は複数の通過で、この製品から異なる完成品を製造することができる。

0024

ステップb)において、フォトポリマーフィルムを押し付けることにより、フォトポリマー層を塗布することができる。フォトポリマーフィルムは、供給ローラに設けられている。例えば、温度の作用下で押し付けることにより、キャリアフィルムに対するフォトポリマーフィルムの接着性を向上させることができる。

0025

代わりに、ステップb)において、印刷、吹き付け、又は、成型により、全面又は部分的にフォトポリマー層を塗布することもできる。

0026

詳細に上記したように、ステップc)において、レーザー露光により、i番目の体積ホログラムを形成することができる。

0027

更に、ステップc)とステップd)との間で、i番目のフォトポリマー層を予め硬化することができ、ステップd)で完全に硬化することができる。完全な硬化のために、露光装置の下流に配置された硬化装置に、コーティングされたキャリアフィルムが送られ、体積ホログラム層の完全な硬化を達成する。硬化装置はUVランプを有する。

0028

更に有益な実施例では、背景層をn番目の体積ホログラム層に塗布することができる。下流に配置された製造ステーションにおいて、n番目の体積ホログラム層に背景層を塗布することができる。

0029

更に、背景層に接着層を塗布することができる。

0030

代わりに、n番目の体積ホログラム層に接着層を塗布することもできる。

0031

基板に体積ホログラムフィルムから分離したセキュリティエレメントを塗布する間、接着層は、多層体として形成されたセキュリティエレメントの最下層を形成する。

0032

最終ステップでは、体積ホログラムフィルムを巻き取りローラに巻き取ることができる。

0033

転写フィルム又は積層フィルムとして、体積ホログラムフィルムを形成することができる。

0034

転写フィルムに体積ホログラムフィルムを形成するために、ステップb)の前に、以下の別のステップを行うことができる。
・分離層を塗布するステップ
・保護層を塗布するステップ

0035

分離層は、キャリアフィルムからのセキュリティエレメントの分離を容易にする。保護層は、セキュリティエレメントの分離後、セキュリティエレメントの最上層を形成し、環境的な影響からセキュリティエレメントを保護する。

0036

積層フィルムに体積ホログラム層を形成するために、ステップb)の前に、以下の別のステップを行うことができる。
接着促進層を塗布するステップ
フォトポリマー層は、その後、接着促進層に塗布される。

0037

更に、ステップb)後、フォトポリマー層に中間層を塗布することができる。以下に記載するように、中間層という用語は、ここ及び以下、1枚以上の層のための包括的な用語として使用される。1枚以上の層は、異なって形成されることができ、異なる機能を形成することができる。

0038

バリア層又は接着促進層として、中間層を形成することができる。

0039

装飾層として、中間層を形成することができる。

0040

更に、部分反射層として、中間層を形成することができる。

0041

ステップb)の前に、別のステップを行うことができる。
・キャリアフィルムに第1及び第2中間層を塗布するするステップ;例えば、第1中間層は保護層として形成され、第2中間層は複製層として形成される。
・第2中間層にマイクロ構造を成型するステップ
・マイクロ構造に金属層を塗布するステップ
・第3中間層を塗布するステップ。

0042

分離層及び/又は保護層若しくは接着促進層がキャリアフィルムに塗布されている場合、上記中間層は、それぞれ、コーティングされたキャリアフィルムの最上層に塗布される。

0043

ブレーズド回折格子、線状若しくは交差正弦波回折格子、又は、等方性若しくは異方性艶消し構造として、マイクロ構造を形成することができる。更に、交差回折格子、レンズ構造、又は、上記構造の組み合わせ構造が可能である。

0044

以下の従属項は背景層の形成に関する。1枚の層又は複数層からなる多層体として、背景層を形成することができる。部分的に異なる背景層を形成することもできる。

0045

背景層は、定色顔料又は着色剤カラー層を有することができる。これにより、特に、白色の背景層の光と比べて光反射が低減することから、塗布されたセキュリティエレメントの場合、カラー背景層に配置された体積ホログラムは、例えば、コントラストが向上する。更に、体積ホログラムの色印象は、その下に配置された背景層の色により影響を受ける。

0046

背景層は、光学可変カラー層を有することもできる。光学可変カラー層、例えば、光学可変インク(optically variable ink:OVI)、及び/又は、薄膜層ステム、及び/又は、液晶システムは、異なる観察角度で異なる色を示す。例えば、印象的なデザインを形成するために、この特性を使用することができる。

0047

更に、背景層は、薄膜エレメントを有することができる。全ての観察角度でカラーの薄膜エレメントが認識されるが、特定の角度範囲でのみ体積ホログラム層の体積ホログラムが視認可能である。ここでは、色は、観察角度及び/又は照射角度に応じて変わる。特定の観察角度より、薄膜エレメントの色が各体積ホログラムの色と異なると、各体積ホログラムの色印象は、背景に設けられた薄膜エレメントの色との重ね合わせにより変化する。

0048

薄膜エレメントは、半透明第1反射層と、高反射第2反射層と、第1反射層及び第2反射層の間に配置された透明スペーサ層と、を有することができる。

0049

100nm〜1000nmの範囲の厚さでスペーサ層を形成することができる。

0050

背景層は、マスク層を有することができる。

0051

金属層として、マスク層を形成することができる。マスク層は、中間層により覆われた全面又は部分に形成される。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、金属層を体積ホログラム層の下に配置することができる。金属層は、まず、セキュリティドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらす。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントへの印刷の形状及びカラーにより重ね合わされない。また、セキュリティドキュメントをミラー反射以上に傾斜させた場合、金属層は暗くなることから、特定の観察状況及び/又は照射状況において、体積ホログラムの視認性を高めることができる。

0052

マスク層は、部分的に形成されたカラー層と、第1中間層と、金属層と、任意の第2中間層とを有することができる。それぞれの場合において、複製層及び/又はバリア層及び/又はシール層及び/又は接着促進層として、及び/又は、装飾層として、及び/又は、全面若しくは部分反射層として、中間層を形成することができる。

0053

上記マスク層の有益な実施例では、複製層として、第1中間層を形成することができ、第1中間層に表面マイクロ構造を成型することができ、表面マイクロ構造に金属層を塗布することができる。

0054

全面又は部分的に金属層を形成することができる。金属層を、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、又は、これら材料の合金から形成することができる。

0055

金属層は、0.1nm〜1000nmの範囲、好ましくは、5nm〜100nmの範囲の厚さで形成することができる。

0056

別の有益な実施例では、背景層は、吸収層を有することができる。全面だけでなく、部分的に、吸収層を形成することができる。例えば、非可変ファブリーペロー干渉計として、吸収層を形成することができる。吸収層は、例えば、半透明金属ミラー層から形成される。半透明金属ミラー層は、例えば、アルミニウム又は銀からなる。吸収層には、薄誘電及び透明層と、第2ミラー(多重干渉フィルター)とが続く。誘電層層厚の選択により、吸収される波長を設定することができる。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、吸収層を体積ホログラム層の下に配置することができる。吸収層は、まず、セキュリティドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらすことができる。これにより、少なくとも部分的に、上面に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントへの印刷の形状及びカラーにより重ね合わされない。更に、吸収層は、少なくとも特定の波長範囲入射光を吸収することから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。

0057

誘電フィルターとして、吸収層を形成することができる。誘電フィルターは、例えば、4つのフィルター層を有することができる。

0058

背景層は、蛍光層を有することができる。全面又は部分的に、蛍光層を形成することができる。蛍光層は、例えば、ニスから形成される。ニスは、チオフェンベンゾアキソール(benzoaxol)誘導体に溶解する蛍光有機又は無機顔料からなる。通常の印刷方法又は他のコーティング方法を用いて、蛍光層は塗布される。通常の印刷方法は、例えば、グラビア印刷スクリーン印刷フレキソ印刷インクジェット印刷である。蛍光層は、装飾印刷で全面又は部分的に塗布される。乾燥後、層厚は、0.1μm〜6μmの間であることが好ましい。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、体積ホログラム層の下に、蛍光層を配置することができる。蛍光顔料固有の色を条件として、蛍光層は、日光で照射されると、灰色の陰影見えるが、UV光(例えば、365nm又は254nmの波長)で照射されると、色付く。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、より視認可能になる、及び/又は、蛍光による重ね合わせにより、体積ホログラムの色印象を変えることができる。

0059

背景層は、リン光層を有することもできる。全面又は部分的に、リン光層を形成することができる。リン光層は、通常の印刷方法又は他のコーティング方法を用いて、塗布される。通常の印刷方法は、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷である。リン光層は、装飾印刷で全面又は部分的に塗布される。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、体積ホログラム層の下に、リン光層を配置することができる。リン光顔料の固有の色を条件として、リン光層は、日光で照射されると、灰色の陰影に見え、UV光で照射されると、色付く。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、より視認可能になる、及び/又は、リン光による重ね合わせにより、体積ホログラムの色印象を変えることができる。蛍光顔料と異なり、リン光顔料は、特定の時間で余光を発することから、これは特に有益である。これにより、体積ホログラムのより良い視認性及び/又は変化色印象は、UV光による照射後、特定の時間維持される。

0060

別の有益な実施例では、背景層は、マイクロ構造層を有することが好ましい。

0061

複製層として、マイクロ構造層を形成することができる。表面マイクロ構造は、複製層に成型され、金属層は、表面マイクロ構造に塗布される。

0062

線状若しくは交差正弦波回折格子として、非対称ブレーズド回折格子として、等方性若しくは異方性マット構造として、又は、表面ホログラムとして、表面マイクロ構造を形成することができる。更に、交差回折格子、レンズ構造、又は、上記の構造の組み合わせも可能である。全面又は部分的に、金属層を形成することができる。金属層は、アルミニウム、銅、金、銀、クロム若しくはスズ、又は、これら材料の合金からなることが好ましく、0.1nm〜1000nm、好ましくは、5nm〜100nmの厚さを有することができる。セキュリティドキュメントにセキュリティエレメントを塗布した後、体積ホログラム層の下に金属層を配置することができる。金属層は、まず、セキュリティドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらす。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントの印刷画像の形状及びカラーにより重ね合わされない。また、セキュリティドキュメントをミラー反射以上に傾斜させた場合、金属層は暗くなることから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。使用されたホログラムの設計に応じて、体積ホログラム層に形成された体積ホログラムと、マイクロ構造層に形成された金属化表面ホログラムとは、同じ観察角度又は異なる観察角度で視認可能である。

0063

正弦波回折格子として、表面マイクロ構造を形成することができる。回折格子の周期は、0.2μm〜10μmの範囲であり、好ましくは、0.5μm〜2.0μmの範囲であり、回折格子の深さは、30nm〜5000nmの範囲であり、好ましくは、100nm〜300nmの範囲である。

0064

表面マイクロ構造に、高屈折率HRI層を塗布することができる。HRI層は、金属層の代わり又は金属層に加えて塗布することができる。HRI層は、特に、高屈折率(HRI)の透明層である。セキュリティドキュメントの表面は、HRI層により覆われず、HRI層上に設けられた体積ホログラムは、セキュリティドキュメントの印刷画像の形状(モチーフ)及び色により重ね合わされる。使用されたホログラムの設計に応じて、体積ホログラム層に形成された体積ホログラムと、HRI層を有し表面マイクロ構造に形成された表面ホログラムとは、同じ観察角度及び/又は異なる観察角度で視認可能である。

0065

セキュリティドキュメントに、上記体積ホログラムフィルムから分離したセキュリティエレメントを塗布することができる。セキュリティドキュメントは、例えば、身元証明書紙幣銀行カード、又は、他のカードドキュメントである。

0066

紙幣又は身元証明書として形成されたセキュリティドキュメントの場合、セキュリティドキュメントの上面に、例えば、第1帯形状セキュリティエレメントを配置することができ、セキュリティドキュメントの窓に、第2セキュリティエレメントを配置することができる。帯形状ではないパッチとして、又は、セキュリティドキュメントの前面を覆うオーバーレイとして、第1セキュリティエレメントを形成することもできる。

0067

第1セキュリティエレメントは、上記体積ホログラムフィルムからセキュリティドキュメントに転写される。体積ホログラムフィルムが転写フィルムとして形成されていると、セキュリティドキュメントに転写プライを塗布した後、キャリアフィルムは、転写プライから分離される。一方、体積ホログラムフィルムが積層フィルムとして形成されていると、塗布後、キャリアフィルムは、セキュリティエレメントの最上層として、セキュリティドキュメントに残る。

0068

例えば、ポリマー紙幣の透明部分として、又は、紙幣の穴として、窓を形成することができる。更に、それを、例えば、ポリカーボネイトからなるIDカードの透明部分とすることができる。セキュリティドキュメントの透明部分における視覚特徴を、異なって形成することができ、以下の3つのグループに分割可能である。
・反射により視認可能であり、セキュリティドキュメントの上面を観察したとき視認可能な特徴。
・反射により視認可能であり、セキュリティドキュメントの裏面を観察したとき視認可能な特徴。
・透過により視認可能であり、即ち、セキュリティドキュメントを光源の前で保持したとき視認可能な特徴。

0069

透過特徴のための条件が満たされることはめったにない。例えば、紙幣を光に対して保持したとき条件が満たされることから、特に、反射により視認可能な特徴と、透過によってのみ視認可能な特徴とを組み合わせることにより、観察者に、驚くべき効果をもたらす。従って、この透過特徴は、常に、ほとんど見えることはなく、光源に対して観察したときの透過によってのみ情報(例えば、紙幣の単位)が見える。組み合わされた情報は、視覚的に興味深い特徴であると同時に偽造に対する高い安全性を有する。

0070

以下、本発明について、実施例及び図面を参照して詳細に説明する。

図面の簡単な説明

0071

図1.1は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.2は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.3は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.4は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.5は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.6は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.7は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.8は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.9は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.10は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.11は、セキュリティエレメントの第1実施例を形成する本発明の方法の実施例を示す断面図である。
図1.1〜1.11に示す方法を実施する装置の第1実施例の断面図である。
図3aは、図2の製造ステーションの第1実施例の断面図である。
図3bは、図2の製造ステーションの第2実施例の断面図である。
図4は、セキュリティエレメントの第2実施例を示す。
図5は、加法混色原理を示す。
図6は、体積ホログラムを視認可能な角度を示す第1図である。
図7は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件を示す第1図である。
図8は、体積ホログラムを視認可能な角度を示す第2図である。
図9は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件を示す第2図である。
図10は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第1実施例を示す。
図11は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第2実施例を示す。
図12は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第3実施例を示す。
図13は、セキュリティエレメントの第3実施例を示す。
図14は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第4実施例を示す。
図15は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第5実施例を示す。
図16は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第6実施例を示す。
図17は、セキュリティエレメントの第4実施例を示す。
図18は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第7実施例を示す。
図19は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第8実施例を示す。
図20は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第9実施例を示す。
図21は、セキュリティエレメントの第5実施例を示す。
図22は、セキュリティエレメントの第6実施例を示す。
図23は、セキュリティエレメントの第7実施例を示す。
図24は、セキュリティエレメントの第8実施例を示す。
図25は、セキュリティエレメントの第9実施例を示す。
図26は、セキュリティエレメントの第10実施例を示す。
図27は、セキュリティエレメントの第11実施例を示す。
図28は、セキュリティエレメントの第12実施例を示す。
図29は、セキュリティエレメントの第13実施例を示す。
図30は、セキュリティエレメントの第14実施例を示す。
図31は、セキュリティエレメントの第15実施例を示す。
図32は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第10実施例を示す。
図33は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件を示す第3図である。
図34は、体積ホログラムを視認可能な角度を示す第3図である。
図35は、体積ホログラムを視認可能な角度を示す第4図である。
図36は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件を示す第4図である。
図37は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件を示す第5図である。
図38は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件を示す第6図である。
図39は、体積ホログラムを視認可能な角度を示す第5図である。
図40は、透過スペクトルを示す図である。
図41は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件を示す第7図である。
図42は、表面レリーフマスターの実施例を示す断面図である。
図43は、体積ホログラムの製造原理を示す。
図44は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第11実施例を示す。
図45は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第12実施例を示す。
図46は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第13実施例を示す。
図47は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第14実施例を示す。
図48は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第15実施例を示す。
図49は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第16実施例を示す。
図50は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第17実施例を示す。
図51は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第18実施例を示す。
図52は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第19実施例を示す。
図53は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第20実施例を示す。
図54は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第21実施例を示す。
図55は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第22実施例を示す。
図56は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第23実施例を示す。
図57は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第24実施例を示す。
図58は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第25実施例を示す。
図59は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第26実施例を示す。
図60は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第27実施例を示す。
図61は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第28実施例を示す。
図62は、セキュリティエレメントが形成されたドキュメントの第29実施例を示す。

実施例

0072

図1.1〜1.11は、体積ホログラムフィルム1fを製造する本発明に係る方法の実施例を示す。体積ホログラムフィルム1fには、セキュリティエレメント1が連続ステップにより連続して配置される。図1.1〜1.11のそれぞれは、セキュリティエレメント1と、体積ホログラムフィルム1fの断面を形成するセキュリティエレメントの中間ステップと、を示す。

0073

図2、3a、3bは、図1.1〜1.11に示す方法を実施するために設けられた装置2を示す。

0074

図2に示す実施例では、装置2は、供給ローラ31、第1製造ステーション3a、第2製造ステーション3b、第3製造ステーション4a、第4製造ステーション4b、第5製造ステーション5、第6製造ステーション6、及び、巻き取りローラ32を備える。

0075

第1製造ステーション3aにおいて、以下に説明するように、分離層がキャリアフィルム11に塗布される。第2製造ステーション3bにおいて、保護層が分離層に塗布される。分離層を省略することもできる。

0076

図3aに示す第1実施例では、第3製造ステーション4a及び第4製造ステーション4bは、それぞれ、コーティング装置41、露光装置42、及び、硬化装置43を有する。

0077

コーティング装置41は、フォトポリマーフィルム12fを受け取る供給ローラ41vと、加圧ローラ41wとを有する。フォトポリマー材料12からなる自立フィルムとしてだけでなく、塗布された非自立フォトポリマー層12を有するキャリアフィルムとして、フォトポリマーフィルム12fを形成することができる。フォトポリマーフィルム12fは、加圧ローラ41wの間でコーティングされたキャリアフィルム11に押し付けられている。

0078

露光装置42は、第1レーザー42laと、好ましくは、下流の第1光学系及び/又は第1変調器42maと、任意の第2レーザー42lbと、好ましくは、下流の第2光学系及び/又は第2変調器42mbと、体積ホログラムマスター9と、UV光源42uと、を備える。コーティングされたキャリアフィルム11は、露光装置42において、第1レーザー42laと、任意の第2レーザー42lbとのコヒーレント光により露光され、フォトポリマー層12に、体積ホログラムを記録する。フォトポリマー層12は、直接的又は間接的に体積ホログラムマスター9と接触する。体積ホログラムマスター9は、表面レリーフ及び/又は体積ホログラムとして形成され、図3aに示す実施例では、板状下層の表面に配置されている。

0079

UV光源42uは、第2レーザー42lbの下流に配置されている。UV光源42u下に案内されたフォトポリマー層12は、現像され、体積ホログラム層13を形成する。

0080

体積ホログラム層13は、硬化装置43内の別のUV光源42u下に案内され、完全に硬化する。硬化装置43は、露光装置42の下流に配置されている。

0081

図3bは、第3及び第4製造ステーションの第2実施例を示す。製造ステーション4a、4bのそれぞれは、第1コーティング装置41a、露光装置42、第1硬化装置43a、第2コーティング装置41b、第2硬化装置43bを有する。

0082

分離層17t及び保護層17sを有する多層体として形成されたキャリアフィルム11は、第1コーティング装置41aに送られ、フォトポリマー層12により覆われる。分離層17tは任意で設けられる。フォトポリマー層12の形成のために、印刷、吹き付け、又は、成型により、全面又は部分的にキャリアフィルム11の保護層17sに、フォトポリマー材料を堆積する。

0083

露光装置42は、第1コーティング装置41aの下流に配置されている。露光装置42は、第1レーザー42laと、下流に第1光学系及び第1変調器42maと、UV光源42uと、露光ローラ42wと、を備える。コーティングされたキャリアフィルム11は、露光ローラ42上を案内される。図3bに示すように、第1レーザー42laの下流に、第2レーザー42lbと、下流に第2光学系及び第2変調器42mbとを、任意で、配置することができる。コーティングされたキャリアフィルム11は、露光装置42において、第1レーザー42lbと、第2レーザー42lbとのコヒーレント光により露光され、フォトポリマー層12に体積ホログラムを記録する。図3bには示していないが、フォトポリマー層12は、直接的又は間接的に体積ホログラムマスター9に接触する。体積ホログラムマスター9は、表面レリーフとして、及び/又は、体積ホログラムとして、形成され、露光ローラ42wの表面に配置されている。

0084

UV光源42uは、任意の第2レーザー42lbの下流に配置され、UV光源42uに基づき案内されたフォトポリマー層12は、現像され、体積ホログラム層13を形成する。

0085

体積ホログラム層13は、UV光源42uに基づき、露光装置42の下流に配置された第1硬化装置43aに案内され、完全に硬化する。

0086

第2コーティングステーション41bは、硬化装置43aの下流に配置されている。第2コーティングステーションにおいて、中間層は、多層体として形成されたキャリアフィルム11に塗布される。その後、中間層を完全に硬化させるために、中間層は、UV光源42uにより照射される。中間層に熱乾燥ニスが使用される場合は、UV光源42uの代わりに乾燥機を設けることもできる。

0087

図1.1は、第1ステップを示す。第1ステップでは、供給ローラ31(図2)に配置されたキャリアフィルム11が設けられる。キャリアフィルム11をポリエステルフィルムとすることができる。ポリエステルフィルムは、5μm〜200μmの範囲、好ましくは、10μm〜30μmの範囲の厚さを有する。

0088

図1.2は、第2ステップを示す。第2ステップでは、供給ローラ31の下流に配置された第1製造ステーション3aにおいて、分離層17tはキャリアフィルム11に塗布される。このために、まず、コーティング装置において、印刷、吹き付け、又は、成型により、分離層17tを形成する材料が一般的にキャリアフィルム11の全面に塗布される。塗布された層は、コーティング装置の下流に配置された乾燥及び/又は硬化装置において、乾燥及び/又は硬化する。分離層17tは任意の層である。

0089

図1.3は、第3ステップを示す。第3ステップでは、第1製造ステーション3aの下流に配置された第2製造ステーション3bにおいて、保護層17sは分離層17tに塗布される。このために、まず、コーティング装置において、印刷、吹き付け、又は、成型により、保護層17sを形成する材料が一般的に全面に塗布される。塗布された層は、コーティング装置の下流に配置された乾燥及び/又は硬化装置において、乾燥及び/又は硬化する。

0090

図1.4は、第4ステップを示す。第4ステップでは、下流に配置された第3製造ステーション4a(図2)において、フォトポリマー層12はコーティングされたキャリアフィルム11に塗布される。フォトポリマー層12の形成のために、フォトポリマーフィルム12fは、供給ローラ41vから巻き出され、キャリアフィルム11と共に、加圧ローラ41wの間を案内され、コーティングされたキャリアフィルム11(図3a)の上面に押し付けられる。フォトポリマーフィルム12fは、フォトポリマーから形成される。フォトポリマーは、特に、レーザー照射及び/又はUV光の作用により架橋することができ、プロセスにおいて、特に、その光学屈折率を変えることができる。例えば、以下に説明する通り、部分的な架橋により、体積ホログラムを形成することができる。フォトポリマーフィルム12fは、3μm〜100μmの範囲の厚さを有する。フォトポリマー材料からなる自立フィルムとしてだけでなく、塗布された非自立フォトポリマー層を有するキャリアフィルムとして、フォトポリマーフィルムを設計することができる。フォトポリマー層12の形成のために、印刷、吹き付け、又は、成型により、全面又は部分的に、フォトポリマー材料をコーティングされたキャリアフィルム11に塗布することができる(図3b)。

0091

図1.5及び1.6は、第5ステップを示す。第5ステップでは、コーティングされたキャリアフィルム11は、コーティング装置41(図2)の下流に配置された露光装置42に送られる。露光装置42は、第1露光ステーション42aと、任意の第2露光ステーション42bと、任意の別の露光ステーションと、体積ホログラムマスター9と、UV光源42u(図3a)と、を有する。第1露光ステーション42aは、第1レーザー42laと、好ましくは第1光学系及び第1変調器42maとを有する。任意の第2露光ステーション42bは、第2レーザー42lbと、好ましくは第2光学系及び第2変調器42mbとを有する。任意の別の露光ステーションは、別のレーザーと、光学系と、変調器とを有する。

0092

体積ホログラムを記録するために、フォトポリマー層12は、第1レーザー42laと、任意の第2レーザー42lbと、任意の別のレーザーとのコヒーレント光により、露光され、UV光源42uを用いて照射される。記録中に、コーティングされたキャリアフィルム11は、直接的又は間接的にキャリアフィルム11の下に配置された体積ホログラムマスター9に接触することが好ましい。平坦な体積ホログラムマスター9として、又は、曲面体積ホログラムマスターとして、体積ホログラムマスター9を設計することができる。平坦な体積ホログラムマスターは、図3aに示すように、特に、板材に配置されており、曲面体積ホログラムマスターは、図3bに示すように、特に、ローラに、又は、ローラの側面に配置されている。各レーザーとフォトポリマー層12と、及び/又は、露光ビームの入射角を決める偏向エレメント(図3aに示さない)との間のビーム路に配置されたレーザー42la、42lb及び変調器42ma、42mbは、相応に作動する。その結果、露光波長の光、及び/又は、所定の色値と、所定の視認角度範囲との体積ホログラム画像部分を記録する角度で当たる光により、所定の色値を有する各画像部分は露光される。ここでは、入射露出ビームは、体積ホログラムマスター9により反射した露光ビームと重なり合あう。露光ビームのこのような干渉により、いわゆる、ブラッグ面がフォトポリマー層で画像部分に形成される。これらのブラッグ面は、フォトポリマー層12で屈折率を部分的に変える。ブラッグ面は、光学的に作動することにより、体積ホログラムを形成する。

0093

更に、レーザー42la、42lbと、フォトポリマー層12との間のビーム路に露光マスクを配置することができる。フォトポリマー層12は、各レーザー42la、42lbにより記録された画像部分の位置及び形状を決める。その後、露光フォトポリマー層12は、UV光源42uに基づき案内される。この方法により、フォトポリマー層12は、第1体積ホログラム層13aに変換される。

0094

任意の分離層17t及び/又は任意の保護層17sと、第1体積ホログラム層13とによりコーティングされたキャリアフィルム11は、露光装置42の下流に配置された硬化装置43に送られ、体積ホログラム層13a(図2)を完全に硬化する。硬化装置43は、UVランプ42u(図3a)を有する。

0095

図1.7は、第6ステップを示す。第6ステップは、図1.4における上記第4ステップと同様である。これらのステップの違いは、第6ステップでは、第3製造ステーション4a(図2)の下流に配置された第4製造ステーション4bにおいて、別のフォトポリマー層12が第1体積ホログラム層13aに塗布されていることである。

0096

図1.8及び図1.9は、第7ステップを示す。第7ステップは、図1.5及び図1.6における上記第5ステップと同様である。第7ステップでは、第1体積ホログラム層13aに配置された第2体積ホログラム層13bが形成される。

0097

別のn番目の体積ホログラム層を形成するために、第6及び第7ステップをn回繰り返すことができる。

0098

図1.10は、第8ステップを示す。第8ステップでは、第4製造ステーション4b(図2)の下流に配置された第5製造ステーション5において、背景層15は、第2体積ホログラム層13bに塗布される。カラー層として、背景層15を形成することができる。背景層15は、装飾印刷で通常の印刷方法又は他のコーティング方法により全面又は部分的に塗布されている。通常の印刷方法は、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷である。

0099

図1.11は、第9ステップを示す。第9ステップでは、第5製造ステーション5(図2)の下流に配置された第6製造ステーション6において、接着層16は、背景層15に塗布される。

0100

これにより、セキュリティエレメント1の第1実施例による体積ホログラム層の製造処理が完了する。第9ステップ後、体積ホログラムフィルム1fは、第6製造ステーション6の下流に配置された巻き取りローラ32(図2)に送られる。基板にセキュリティエレメント1を塗布している間、接着層16は、多層体として形成されたセキュリティエレメント1の最下層を形成する。

0101

多層体積ホログラムフィルム1fの連続製造の間、異なる露光方向及び/又は異なる露光波長を使用することができ、これにより、体積ホログラムを観察できる異なる空間方向及び/又は体積ホログラムの異なる色を達成することができることが特に有益である。キャリアフィルムから転写プライを転写することにより、又は、積層することにより、多層体積ホログラムフィルム1fからセキュリティドキュメントに、セキュリティエレメント1を塗布することができる。これにより、例えば、第1体積ホログラム層13aの体積ホログラムは、体積ホログラムフィルム1fの移動方向において、赤色に視認可能となり、第2体積ホログラム層13bの体積ホログラムは、体積ホログラムフィルム1fの移動方向を横切る方向において、緑色に視認可能である。

0102

更に、これにより、別の体積ホログラム及び任意の別の層を生成することもできる。これらのホログラム及び層は、先行する体積ホログラムに対して位置合わせされており、互いに一致し、重ねられている。特に、体積ホログラムフィルム1fを巻き取らない記載したインライン製造より、特に正確に、個別の層を相対配置(位置合わせ)することができる。

0103

代わりに、1つ及び同一装置において、連続ステップにより、異なる体積ホログラム層を「オフライン」で塗布することもできる。これにより、多層体積ホログラムフィルム1fを生成することもできる。これは、1回の通過後、体積ホログラムフィルム1fが巻き取られ、同じ装置において、別の通過で再度巻き出されることを意味する。互いの層の位置合わせができるが、位置合わせの正確性は、上記した有益なインライン製造よりも低くなる。

0104

図4は、セキュリティエレメント1の第2実施例を示す。このセキュリティエレメント1は、図1.11に示すセキュリティエレメントの第1実施例と同様に形成されている。これらの違いは、図4のセキュリティエレメント1が更に中間層を有すること、
・第1中間層17aが保護層17sに配置されること、
・第2中間層17bが第1体積ホログラム層13aに配置されること、
・第3中間層17cが第2体積ホログラム層13bに配置されること、である。

0105

第1中間層17a及び/又は第2中間層17b及び/又は第3中間層17cを備えるセキュリティエレメント1を形成することができる。

0106

例えば、機能層として、及び/又は、装飾層として、及び/又は、全面若しくは部分反射層として、中間層17a、17b、17cを形成することができる。機能層は、例えば、バリア層及び/又は接着促進層であり、装飾層は、例えば、カラー層である。

0107

例えば、定色顔料及び/又は着色剤、及び/又は、光学可変インク(optically variable ink:OVI)から、発光性及び/又はリン光性カラー層として、上記カラー層を形成することができる。

0108

金属層及び/又はHRI層として、全面又は部分的に、反射層を形成することができる。

0109

エンドレスモチーフ及び/又は個別画像として、中間層17a、17b、17cを形成することができる。従って、補助モチーフ、飛越重複多重パッチを形成することができる。

0110

塗布されたセキュリティエレメント1を観察すると、異なる光学効果が生じる。背景層15が全ての観察角度で同じ色に見えるが、体積ホログラム層13a、13bに形成された光学可変体積ホログラムは、所定の角度範囲でのみ視認可能である。背景層15の色が体積ホログラムの色と異なる場合、背景層の色との重ね合わせにより、各体積ホログラムの色印象を変えることができる。

0111

表1は、いくつかの可能性を示す。例えば、体積ホログラム層13a又は13bに形成された緑色の体積ホログラムは、紫色の背景層15で青緑色からターコイズ色に見える。一方、ピンク色の背景層15で、黄土色に見える。

0112

0113

図5は、加法混色の原理を示す。この原理は、互いに重ねられた異なる色の体積ホログラム層、及び/又は、隣り合う異なる色、グリッド、又は、ピクセル体積ホログラム部分の重ね合わせに適用可能である。

0114

RGBカラーモデル(RGB=red,green,blue)の場合、RGBカラースペースの全ての色は、3原色、赤色、緑色、青色により加色的に構成されている。従って、混合により全ての色を生成するために、3原色のみが使用される。赤色と、緑色とを同じ割合で混合すると、黄色が得られ、赤色と、青色とは、マゼンタを生成し、青色と、緑色とは、シアンを生成する。全ての3原色を混合すると、白色が得られる。3原色、赤色、緑色、青色は、基本色とも呼ばれている。基本色の混合により形成する色は、混合色とも呼ばれている。

0115

混合色は、常に、複数の基本色の付加的な重ね合わせから得られることから、混合色は、常に、原色よりも明るい。例えば、赤色と緑色との重ね合わせにより黄色を形成する。黄色は、赤色又は緑色より明るいことから、最終的には、2つの部分の強度により、同時に光を反射する表面又は層を形成する。略同じ強度、例えば、赤色30%、緑色30%、青色30%により、3つの基本色を重ね合わせる場合は、略灰色の陰影を形成する。0%〜100%のグレースケールでは、0%は、純粋な黒色、即ち、RGB値がそれぞれ0に相当し、100%は、明るい白色、即ち、RGB値がそれぞれ最高値に相当する。その間に灰色値があり、無彩色とも呼ばれている。3つの基本色は、いずれも混合色においても特にはっきりしていないことから、3つの基本色の強度がより正確に一致するほど、得られる混合色はより無彩色になる。

0116

上記の色混合は、多くの場合、2つの基本色、例えば、赤色と青色とのみ、赤色と緑色とのみが使用される場合で十分機能する。ここでは、無彩混合色は生成されないが、得られた光学効果は、人間の目に略無彩色印象をもたらすことができる。

0117

3原色、赤色、緑色、及び、青色の波長域の定義には、文献において、様々なアプローチがある。
このための典型的な定義は、例えば、以下の通りである。
赤色:630nm〜700nmの範囲
緑色:490nm〜560nmの範囲
青色:450nm〜490nmの範囲

0118

確立した国際的な定義は、例えば、赤色は、700nm波長であり、緑色は、546nm波長であり、青色は、436nm波長である。

0119

図6は、互いに重なり合う異なる色の2つの体積ホログラム層の場合における加法混色の原理を示す。図6に示す図では、x軸は角度γを示し、体積ホログラムは、この角度で視認可能であり、y軸は体積ホログラムの色強度を示す。第1体積ホログラム層の第1体積ホログラムが色F1、角度γ1で視認可能となると同時に、その上又は下にある第2体積ホログラム層の第2体積ホログラムが色F2、同じ又は同様の角度で視認可能となるように、体積ホログラムが形成されると、体積ホログラムの色F1及びF2は、体積ホログラムが色F1及びF2の混合色、角度γ1で視認可能となるように重ね合わされる。

0120

図7は、体積ホログラムの観察中の幾何学条件の図を示す。ドキュメント18に配置されたセキュリティエレメント1は、第2体積ホログラム及び色F2を有する第2体積ホログラム層13bと、第2中間層17bと、第1体積ホログラム及び色F1を有する第1体積ホログラム層13aと、第1中間層17aと、保護層17sとを有する。セキュリティエレメント1では、接着層16がドキュメント18に塗布され、セキュリティエレメント1は、保護層17sにより覆われている。セキュリティエレメント1は、光源7により照射されている。光源7は、理想的には、白色の光を発する。色F1及びF2は、観察者8の目で重ね合わされ、混合色を形成する。例えば、赤色及び緑色の体積ホログラムの重ね合わせにより、黄色の印象を生成することができる。しかしながら、例えば、青色及び黄色の体積ホログラムの重ね合わせにより、無彩色白色又は灰色体積ホログラムを生成することができる。表2は、2つの体積ホログラム層を重ね合わせた場合に得られるいくつかの可能性を示す。

0121

0122

隣り合う異なる色、グリッド、又は、ピクセル体積ホログラム部分の重ね合わせに、同じ方法を適用する。例えば、緑色及び赤色の体積ホログラム部分が互いに隣り合ってグリッド状に配置されると、黄色の印象を形成する。

0123

図8は、互いに重ねられた異なる色の3つの体積ホログラム層の場合の混色の原理を示す。第1体積ホログラム層の第1体積ホログラムが色F1、角度γ1により視認可能となり、同時に、第2体積ホログラム層の第2体積ホログラムが色F2、同じ又は非常に小さい角度により視認可能となり、同時に、第3体積ホログラム層の第3体積ホログラムが色F3、同じ又は略同じ角度により視認可能となるように、体積ホログラムが形成されると、体積ホログラムが混合色、角度γ1により視認可能になるように、色F1及びF3は重ね合わされる。

0124

図9は、図8に示すように形成されたセキュリティエレメントの観察中の幾何学条件を示す。セキュリティエレメント1は、図7に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図9のセキュリティエレメント1は、第3体積ホログラム層13cと、第3中間層17cとを有することである。第3体積ホログラム層13cは、第3体積ホログラムと、色F3とを有し、第3中間層17cは、ドキュメント18に配置された第3体積ホログラム層13cと、第2体積ホログラム層13bとの間に形成されている。図8に示すように、色F1〜F3は、観察者8の目で重ね合わされ、混合色を形成する。例えば、様々な体積ホログラム層の赤色、緑色、及び、青色の体積ホログラムを重ね合わせることにより、灰色又は白色の印象を生成することができる。隣り合う異なる色、グリッド、又は、ピクセル体積ホログラム部分の重ね合わせに、同じ方法を適用する。例えば、赤色、緑色、青色の体積ホログラム部分が互いに隣り合ってグリッド状に配置されると、無彩色、特に、灰色又は白色の印象を生成する。

0125

体積ホログラム層13a〜13cのグリッド設計により、ます、グリッド形状トゥルーカラー画像、例えば、ポートレイトのようなトゥルーカラーモチーフを生成することができる。

0126

次の図10〜12は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の実施例を示す。ドキュメント18は縦軸al及び横軸aqを有する。縦軸alは、ドキュメント18の縦範囲と一致し、横軸aqは、ドキュメント18の横範囲と一致する。ドキュメント18を、例えば、銀行カード、クレジットカード、身元証明書、又は、紙幣とすることができる。

0127

帯状のセキュリティエレメント1は、ドキュメント18の上面に配置されている。セキュリティエレメント1の背景層15は、色F1により形成されている。色F1は、ハッチングにより示されている。下側の図では、ドキュメント18は、横位置において垂直に観察した時に見えるように示されている。上側の図では、ドキュメント18は、傾斜位置で透視図により示されており、縦軸alに対して傾斜させた場合である。傾斜は、方向矢印により示されている。

0128

図10は、ドキュメント18の第1実施例を示す。図1.9及び図4に示すように、ドキュメント18には、セキュリティエレメント1が形成されている。

0129

ドキュメント18を垂直に観察した場合、第1モチーフ14a(例えば、文字「A」)と、色F2とを有する第1体積ホログラムは、第1位置で視認可能である。第1体積ホログラムは、第1体積ホログラム層13aに形成されている。ドキュメント18を縦軸alに対して傾斜させると、第2モチーフ14b(例えば、文字「B」)と、色F3とを有する第2体積ホログラムは、第2位置で特定の傾斜角度により視認可能である。第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層13bにおいて、第2体積ホログラムを形成することができる。背景層15の色F1が例えば明るい黄色の場合、緑色の第1体積ホログラムは、この背景色の前でレモンのような黄色に見え、赤色の第2体積ホログラムは、明るいオレンジ色に見える。色F2及びF3を同じにすることもできる。

0130

図11は、ドキュメント18の第2実施例を示す。ドキュメント18は、図10に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図11のドキュメント18を傾斜させると、第1体積ホログラムは、その色を変えるが、モチーフは維持されることである。

0131

第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層13bに形成することのできる第1体積ホログラムは、垂直に観察した場合、色F2、例えば、赤色に視認可能である。ドキュメント18を傾斜させた場合、第1体積ホログラムは、特定の傾斜角度により、色F3、例えば、緑色に視認可能である。この色印象は、背景層15の色F1により変わる。図5において詳細に説明したように、混合色が形成される。背景層15の色F1が、例えば、明るい黄色の場合、第1体積ホログラムは、この背景色の前で明るいオレンジ色に見える。ドキュメント18を傾斜させた場合、第1体積ホログラムは、レモンのような黄色に見える。

0132

図12は、ドキュメント18の第3実施例を示す。ドキュメント18は、図10に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図12のドキュメント18が異なる3つの傾斜角度で異なる光学効果を示すことである。

0133

ドキュメント18を垂直に観察した場合、第1モチーフ14aと、色F2とにより第1体積ホログラム層13aに形成された第1体積ホログラムは、第1位置で視認可能である。ドキュメント18を第1傾斜角度で傾斜させた場合、第2モチーフ14bと、色F3とを有する第2体積ホログラムは、第2位置で視認可能である。第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層14bに、第2体積ホログラムを形成することができる。ドキュメント18を第1傾斜角度より大きい第2傾斜角度で傾斜させた場合、第3モチーフ14cと、色F4とを有する第3体積ホログラムは、第3位置で視認可能である。第1体積ホログラム層13a、第2体積ホログラム層13b、又は、第3体積ホログラム層13cに、第3体積ホログラムを形成することができる。背景層15の色F1が、例えば、明るい黄色の場合、緑色の第1体積ホログラムは、この背景色F1の前でレモンのような黄色に見え、赤色の第2体積ホログラムは、明るいオレンジ色に見え、青色の第3体積ホログラムは緑色に見える。図12に示す実施例と同じように、3つの体積ホログラムの色F1〜F3を同じにすることもできる。

0134

図13は、セキュリティエレメント1の第3実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図4に示す上記セキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図13のセキュリティエレメント1では、背景層が光学可変カラー層15oとして形成され、第4中間層17dが光学可変カラー層15oと、接着層16との間に配置されていることである。光学可変カラー層は、特別な印刷カラー層であり、観察角度に応じて色を変える。光学可変カラー層は、例えば、光学可変顔料を含み、観察角度が変化すると、色ずれを起こす。光学可変カラー層15oは、垂直に観察した場合、例えば、色F1、例えば、深紅色に見え、傾斜させて観察した場合、色F2、例えば、オリーブのような緑色又は色に見える。

0135

例えば、機能層及び/又は装飾層及び/又は全面若しくは部分反射層として、中間層17a、17b、17cのように、中間層17dを形成することができる。機能層は、例えば、バリア層及び/又は接着促進層である。装飾層は、例えば、カラー層である。

0136

全ての観察角度で光学可変カラー層15oが認識されるが、体積ホログラム層13a及び13bに形成された体積ホログラムは、所定の角度範囲でのみ視認可能である。ここで、色は、観察角度に応じて変わる。光学可変カラー層15oの色が所定の観察角度で各体積ホログラムの色と異なると、背景に設けられた光学可変カラー層15oの色と重ね合わせることにより、各体積ホログラムの色印象は変化する。光学可変カラー層15oの色は観察角度に応じて変わることから、異なる体積ホログラム層の色印象を変化させることができる。

0137

図14〜16は、図13に示すセキュリティエレメントが形成されたドキュメント18の実施例を示す。

0138

図14は、ドキュメント18の第4実施例を示す。

0139

第1モチーフ14aと、色F1とにより第1体積ホログラム層13aに形成された第1体積ホログラムは、垂直に観察した場合、第1位置で視認可能である。ドキュメント18を縦軸に対して傾斜させた場合、第2モチーフ14bと、色F2とを有する第2体積ホログラムは、第2位置で特定の傾斜角度により視認可能である。第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層13bに、第2体積ホログラムを形成することができる。ドキュメント18を傾斜させた場合、光学可変カラー層15oの色は、色F3から色F4に変化する。ドキュメント18を垂直に観察した場合、光学可変カラー層15oの色F3を認識することができると、例えば、薄紫色、緑色の第1体積ホログラムは、ターコイズ色に見える。ドキュメント18を傾斜させた場合、光学可変カラー層15oの色F4を認識することができると、例えば、緑色又はオリーブのような緑色、赤色の第2体積ホログラムは、オレンジ色に見える。両方の体積ホログラムは、同じ色F1及びF2を有することもできる。

0140

図15は、ドキュメント18の第5実施例を示す。ドキュメント18は、図14に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図15のドキュメント18では、ドキュメント18を傾斜させた場合、第1体積ホログラムは、その色を変えることである。

0141

第1体積ホログラム層13又は第2体積ホログラム層14に形成された第1体積ホログラムは、垂直に観察した場合、色F1、例えば、緑色に見える。ドキュメント18を傾斜させた場合、第1体積ホログラムは、特定の傾斜角度で、色F2、例えば、赤色に見える。垂直に観察した場合、光学可変カラー層15oの色F3が、例えば、薄紫色に見え、垂直に観察した場合、緑色の1体積ホログラムは、ターコイズ色に見える。光学可変カラー層15oの色F4が、傾斜状態で、緑色又はオリーブのような緑色の場合、赤色の第1体積ホログラムは、傾斜状態で、オレンジ色に見える。

0142

図16は、ドキュメント18の第6実施例を示す。ドキュメント18は、図14に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図16のドキュメント18は、異なる3つの傾斜角度で異なる光学効果を示すことである。

0143

第1モチーフ14aと、色F1とにより第1体積ホログラム層13aに形成された第1体積ホログラムは、垂直に観察した場合、第1位置で視認可能である。ドキュメント18を縦軸に対して傾斜させた場合、第2モチーフ14bと、色F2とを有する第2体積ホログラムは、第2位置で特定の傾斜角度により視認可能である。第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層13bに、第2体積ホログラムを形成することができる。ドキュメント18を更に傾斜させた場合、第3モチーフ14cと、色F3とを有する第3体積ホログラムは、第3位置でより大きな傾斜角度により視認可能である。第1体積ホログラム層13a、第2体積ホログラム層13b、又は、第3体積ホログラム層に、第3体積ホログラムを形成することができる。図16に示すように、体積ホログラムは同じ色を有することもできるが、異なる色を有することもできる。垂直に観察した場合、光学可変カラー層の色F4が薄紫色に見えると、緑色の第1体積ホログラムはターコイズ色に見える。特定の角度で傾斜させた場合、光学可変カラー層15oは、色F5、例えば、茶色に見える。これにより、例えば、緑色の第2体積ホログラムは、黄土色に見える。一方、大きく傾斜させた状態で、光学可変カラー層15oの色F6が緑色又はオリーブのような緑色であると、赤色の第3体積ホログラムは、オレンジ色に見える。

0144

図17は、セキュリティエレメントの第4実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図13に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図17のセキュリティエレメントでは、背景層は光学可変カラー層としてではなく、薄膜エレメント15dとして形成されていることである。薄膜エレメント15dは、半透明第1反射層19raと、高反射第2反射層19rbと、第1反射層19ra及び第2反射層19rbの間に配置された透明スペーサ層19aとを有する。スペーサ層19aの厚さは、可視光の半分の波長範囲、従って、200〜500nmの範囲にある。このような薄膜エレメント15dは、観察角度及び/又は照射角度に応じた色変化効果をもたらす。

0145

ほとんどの観察角度及び/又は照射角度でカラーの光学可変薄膜エレメント15dが認識、体積ホログラム層13a、13bの光学可変体積ホログラムは、所定の角度範囲でのみ視認可能である。ここでは、色は、観察角度及び/又は照射角度に応じて変わる。薄膜エレメント15dの色が所定の観察角度で各体積ホログラムの色と異なると、背景に設けられた薄膜エレメント15dの色と重ね合わせることにより、各体積ホログラムの色印象は変化する。薄膜エレメント15dの色は、観察角度に応じて変わることから、観察角度及び/又は照射角度に応じて体積ホログラム層13a、13bの異なる色印象を得ることができる。

0146

図18〜20は、上記セキュリティエレメントが形成されたドキュメントを示す。

0147

図18は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第7実施例を示す。

0148

第1モチーフ14aと、色F1とにより第1体積ホログラム層13aに形成された第1体積ホログラムは、ドキュメント18を垂直に観察した場合、第1位置で視認可能である。ドキュメント18を縦軸に対して傾斜させた場合、第2モチーフ14bと、色F2とを有する第2体積ホログラムは、第2位置で特定の傾斜角度で視認可能である。第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層13bに、第2体積ホログラムを配置することができる。

0149

薄膜エレメント15dが色F3、例えば、薄紫色に見えると、垂直に観察した場合、緑色の第1体積ホログラムはターコイズ色に見える。一方、薄膜エレメント15dが色F4、例えば、緑色又はオリーブのような緑色に見えると、傾斜状態で、赤色の第2体積ホログラムは、オレンジ色に見える。2つの体積ホログラムは同じ色を有することもできる。

0150

図19は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第8実施例を示す。ドキュメント18は、図18に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図19のドキュメント18では、ドキュメント18を傾斜させた場合、第1体積ホログラムは、その色を変えることである。

0151

第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層13bに形成された第1体積ホログラムは、ドキュメント18を垂直に観察した時、色F1、例えば、緑色に見える。ドキュメント18を縦軸に対して傾斜させた場合、第1体積ホログラムは、特定の傾斜角度で、色F2、例えば、赤色に見える。垂直に観察した場合、薄膜エレメント15dの色F3が、例えば、薄紫色に見えると、緑色の第1体積ホログラムは、垂直に観察した場合、ターコイズ色に見える。一方、傾斜状態で薄膜エレメント15dの色F4が緑色又はオリーブのような緑色の場合、傾斜状態で赤色の第1体積ホログラムは、オレンジ色に見える。

0152

図20は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第9実施例を示す。ドキュメント18は、図18に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図20のドキュメント18は、異なる3つの傾斜角度で異なる光学効果を示すことである。

0153

第1体積ホログラム層13aに形成され、第1モチーフ14aと、色F1とを有する第1体積ホログラムは、ドキュメント18を垂直に観察した場合、第1位置で視認可能である。ドキュメント18を傾斜させた場合、第2モチーフ14bと、色F2とを有する第2体積ホログラムは、第2位置で特定の傾斜角度により視認可能である。第1体積ホログラム層13a又は第2体積ホログラム層13bに、第2体積ホログラムを形成することができる。ドキュメント18を更に傾斜させた場合、第3モチーフ14cと、色F3とを有する第3体積ホログラムは、第3位置でより大きな傾斜角度により視認可能である。第1体積ホログラム層13a、第2体積ホログラム層13b、又は、第3体積ホログラム層13cに、第3体積ホログラムを形成することができる。図20に示すように、3つの体積ホログラムは同じ色を有することもできるが、異なる色を有することもできる。垂直に観察した場合、薄膜エレメント15dの色F4が、例えば、薄紫色に見えると、緑色の第1体積ホログラムは、ターコイズ色に見える。特定の角度で傾斜させた場合、薄膜エレメント15dは、色F5、例えば、茶色に見える。これにより、例えば、緑色の第2体積ホログラムは、黄土色に見える。一方、大きく傾斜した状態で薄膜エレメント15dの色F6が緑色、又は、オリーブのような緑色に見えると、赤色の第3体積ホログラムは、オレンジ色に見える。

0154

図21は、セキュリティエレメントの第5実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図17に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図21のセキュリティエレメント1では、背景層は、マスク層15mを有し、マスク層15mは、その裏面に設けられた第4中間層17dによる金属層20を有することである。

0155

全面に金属層20を形成することができ、又は、図21に示すように、部分的に金属層20形成することができる。金属層20は、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、又は、これら材料の合金からなることが好ましく、0.1nm〜1000nm、好ましくは5nm〜100nmの厚さを有する。

0156

部分金属層20を製造するために、任意の第3中間層17c又は第2体積ホログラム層13bの全面が金属又は金属合金により覆われていることが好ましい。金属又は金属合金は、その後、例えば、ポジティブネガティブエッチング又はアブレーションにより、部分的に取り除かれる。更に、任意の第3中間層17c又は第2体積ホログラム層13bに、金属層20を部分的に塗布することができ、状況に応じて、パターン化することができる。この塗布は、例えば、蒸着マスクを用いて行われる。

0157

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、金属層20は、体積ホログラム層13a、13bの下に配置され、まず、ドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらすことができる。これにより、上面に設けられた体積ホログラムがドキュメントへの印刷の形状及び色により重ね合わされない。また、ドキュメント18をミラー反射以上に傾斜させた場合、金属層20は暗くなることから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。

0158

図22は、セキュリティエレメントの第6実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図17に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図22のセキュリティエレメント1では、背景層が吸収層15aとして形成されていることである。図22において、吸収層15aは、4つの層からなる誘電体フィルターとして形成されている。吸収層15aは、第1フィルター層21a、第2フィルター層21b、第3フィルター層21c、第4フィルター層21dを有する。図22に示す実施例では、第4中間層17dは、接着層16と吸収層15aとの間に配置されている。

0159

吸収層15aを全面又は部分的に形成することができる。従来技術においては、これらは、まず、非同調ファブリーペロー干渉計であり、例えば、半透明金属ミラー層(例えば、アルミニウム又は銀)からなる。吸収層15aには、薄誘電体又は透明層と、第2ミラー層(多重干渉フィルター)とが続く。誘電体層の厚さは、吸収される波長を設定するために使用される。いわゆる誘電フィルターというより複雑な干渉フィルターが存在する。干渉フィルターは、反射層がない誘電(非金属)層から構成される。通常、異なる屈折率の異なる2つの透明材料は変化する。ここでは、層から層の異なる厚さを必要とすることができる。2つ以上の材料が使用される場合がある。個々の層の厚さは、約10〜1000nmの間である。フィルターの要件に応じて、層の数を数百とすることができる。例えば、異なる屈折率のSiO2、ZnS、又は、TiO2が材料として使用される。

0160

部分吸収層を製造するために、任意の第3中間層17c又は第2体積ホログラム層13bの全面に、吸収層15aを塗布することが好ましい。その後、吸収層15aは、例えば、ポジティブ/ネガティブエッチング、又は、アブレーションにより、部分的に取り除かれる。更に、任意の第3中間層17c又は第2体積ホログラム層13bに、例えば、マスクにより、吸収層15aを部分的に塗布することができ、状況に応じて、パターン化することができる。

0161

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、吸収層15aは、体積ホログラム層13a及び13bの下に配置され、まず、ドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらすことができる。これにより、少なくとも部分的に、上面に設けられた体積ホログラムがドキュメントへの印刷の形状及び色により重なり合わされない。更に、吸収層21は、少なくとも特定の波長範囲で入射光を吸収することから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。

0162

図23は、セキュリティエレメントの第7実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図17に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図23のセキュリティエレメント1では、背景層は、マイクロ構造層15sとして形成され、背景層は、複製層として形成された第3中間層17cと、中間層17cの表面マイクロ構造に塗布された金属層20とを有することである。

0163

複製層として形成された第3中間層17cを、熱可塑性として形成することができる。第3中間層17cの上面には、表面マイクロ構造が部分的に形成されている。例えば、線状若しくは交差正弦波回折格子、非対称ブレーズド回折格子、等方性若しくは異方性艶消し構造、レンズ構造、又は、これら構造の組み合わせとして、又は、表面ホログラムとして、表面マイクロ構造を形成することができる。交差正弦波回折格子は、0.2μm〜10μmの範囲、好ましくは、0.5μm〜2.0μmの範囲の周期と、30nm〜5000nmの範囲、好ましくは、80nm〜300nmの範囲の深さと、を有する。

0164

図23に示すように、金属層20を、全面に形成することができ、又は、部分的に形成することもできる。金属層20は、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、又は、これら材料の合金からなることが好ましく、0.1nm〜1000nm、好ましくは5nm〜100nmの厚さを有する。部分金属層20を製造するために、金属又は金属合金により、第3中間層17cの全面は覆われていることが好ましい。その後、金属又は金属合金は、例えば、ポジティブ/ネガティブエッチング、又は、アブレーションにより、部分的に取り除かれる。更に、第3中間層17cに、例えば、蒸着マスクにより、部分的に、金属層20を塗布することができ、状況に応じて、パターン化することができる。

0165

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、マイクロ構造層15sは、体積ホログラム層13a及び13bの下に配置され、まず、ドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらすことができる。これにより、少なくとも金属化部分において、上面に設けられた体積ホログラムがドキュメントへの印刷画像の形状及び色により重ね合わされない。ドキュメントをミラー反射以上に傾斜させた場合、金属層20は暗くなることから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。

0166

使用されたホログラムの設計に応じて、体積ホログラム層13a、13bに形成された体積ホログラムと、マイクロ構造層15sに形成された金属化表面ホログラムとは、同じ観察角度又は異なる観察角度で視認可能となる。通常モノクロに見える体積ホログラムと、複数の多彩な色に見える金属化表面ホログラムとを組み合わせることにより、非常に興味深い色効果をもたらし、偽造を難しくすることができる。

0167

図24は、セキュリティエレメントの第8実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図23に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図24のセキュリティエレメント1では、金属層20の代わりに、高屈折率のHRI層22(High Refractive Index)が設けられている。例えば、ZnSにより、HRI層22を形成することができる。HRI層22は、全面に複製層として形成された第3中間層17cの表面構造を覆うことができる。HRI層22は、500nmより大きい可視スペクトル範囲で略透明である。

0168

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、第3中間層17c及びHRI層22から形成されたマイクロ構造層15sは、体積ホログラム層13a及び13bの下に配置され、まず、第3中間層17cに形成された表面ホログラムが体積ホログラムの下で視認可能であり、ドキュメントへの印刷画像が視認可能のままであるという効果を有する。

0169

使用されたホログラムの設計に応じて、体積ホログラム層13a、13bに形成された体積ホログラムと、マイクロ構造層15sに形成された表面ホログラムとは、同じ観察角度又は異なる観察角度で視認可能である。

0170

図25は、セキュリティエレメントの第9実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図21に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図25のセキュリティエレメント1では、マスク層15mは、部分的に設けられたカラー層15f、第4中間層17d、金属層20、及び、任意の第5中間層17eを有する。接着層16は、第5中間層17eに配置されている。

0171

カラー層15fは、通常の印刷又はコーティング方法を用いて、任意の第3中間層17cに塗布され、又は、第2体積ホログラム層13bに直接塗布されている。第4中間層17d及び金属層20は、図25に示すように、全面又は部分的に塗布されている。

0172

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、カラー層15f及び金属層20は、体積ホログラム層13a及び13bの下に配置され、まず、ドキュメントの表面が覆われるという効果をもたらすことができる。これにより、上面に設けられた体積ホログラムがドキュメントへの印刷の形状及び色により重ね合わされない。また、ドキュメントをミラー反射以上に傾斜させた場合、カラー層15fは、特に、暗い色の場合、光を吸収し、金属層20は、暗くなることから、体積ホログラムの視認性を高めることができる。しかしながら、特に暗い色が使用された場合、金属化は、脱金属化効果に相当するカラー層15fの部分印刷により全面で視認することはできない。

0173

金属層20が全面ではなく部分的に塗布されると、ドキュメントの印刷画像は、カラー層15fも金属化20も有しない部分において視認可能のままとすることができる。

0174

反対に、上面に設けられた体積ホログラムは視認できない又はほとんど視認できない観察状況又は照射状況において、カラー層15f及び金属化20は、特に視認可能である。

0175

図26は、セキュリティエレメントの第10実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図25に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図26のセキュリティエレメント1では、図23に示すように、第4中間層17dが複製層として形成され、第4中間層17dには、表面レリーフが成型されていることである。第4中間層17dに塗布された金属層20を、図26に示すように、全面又は部分的に形成することができる。カラー層15fは、通常の印刷又はコーティング方法(例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷)を用いて、任意の第3中間層17cに塗布され、又は、第2体積ホログラム層13bに直接塗布されている。

0176

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、カラー層15d及び金属化第4中間層17dは、体積ホログラム層13a及び13bの下に配置され、体積ホログラム層13a及び13bの下に異なる3つのアンダーコートを形成する。

0177

特に、暗い色が使用された場合、カラー層15fが設けられた部分において、ドキュメントの表面が覆われる。これにより、上面に設けられた体積ホログラムは、ドキュメントへの印刷の形状及び色により重ね合わされることはなく、体積ホログラムは、より視認可能となる。

0178

カラー層15fが形成されていないが、金属化20が形成された第4中間層17dの部分において、ドキュメントの表面は覆われ、金属化表面ホログラム又は金属化ミラー表面は、体積ホログラムの下で見える。

0179

カラー層15fも第4中間層17dも形成されず、金属化されていない部分において、印刷画像は、ドキュメント上で見える、又は、ドキュメントは、体積ホログラムの下で視認可能である。

0180

図27は、セキュリティエレメントの第11実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図4に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図27のセキュリティエレメント1では、背景層が蛍光層15flとして形成されていることである。蛍光層15fを、全面又は部分的に形成することができる。

0181

蛍光層15flは、ニスからなる。ニスは、チオフェン‐ベンゾアキソール(benzoaxol)誘導体に溶解する蛍光有機及び無機顔料からなる。蛍光層15flは、通常の印刷方法又は他のコーティング方法を用いる装飾印刷で全面又は部分的に塗布されている。通常の印刷方法は、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷である。乾燥後の層厚は、0.1μm〜6μmが好ましい。

0182

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、蛍光層15flは、体積ホログラム層13a及び13bの下に配置されている。蛍光顔料の固有の色という条件で、日光で照射された場合、蛍光層15flは、灰色の陰影で見えるが、UV光(例えば、365nm又は254nmの波長)で照射された場合、蛍光層15flは、色付く。これにより、上面に設けられた体積ホログラムをより視認可能とすることができ、及び/又は、体積ホログラムは、重ね合わせにより、別の色陰影に見えることができる。

0183

図28は、セキュリティエレメントの第12実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図27に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図28のセキュリティエレメント1では、蛍光層に代わり、リン光層15dが設けられていることである。リン光層15pを、全面又は部分的に形成することができる。

0184

リン光層15pは、通常の印刷方法又は他のコーティング方法を用い装飾印刷で全面又は部分的に塗布されている。通常の印刷方法は、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷である。

0185

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、リン光層15pは、体積ホログラム層13a及び13bの下に配置される。リン光顔料の固有の色という条件で、日光で照射された場合、リン光層15pは、灰色の陰影で見え、UV光で照射された場合、リン光層15pは、色付く。これにより、上面に設けられた体積ホログラムをより視認可能とすることができ、及び/又は、体積ホログラムは、重ね合わせにより、別の色陰影に見えることができる。蛍光顔料と異なり、リン光顔料は、特定の時間で余光を発し、これにより、体積ホログラムのより良い視認性及び/又は体積ホログラムの変化した色陰影を、UV光の照射の後、特定の時間認識することがきることから、これは特に興味深い特徴である。

0186

図29は、セキュリティエレメントの第13実施例を示す。セキュリティエレメント1は、以下の層構造を有する。

0187

第1中間層17aと、第2中間層17bとは、特に、コーティングされたキャリアフィルム11、又は、覆われていないキャリアフィルム11に配置されている。図23、24、26に示すように、第2中間層17bは、複製層として形成されている。金属層20は、第2中間層17bに塗布されている。第2中間層17bを熱可塑性物質により形成することができる。第2中間層17の上面には、部分的に、ブレーズド回折格子として形成されたレリーフ構造が成型されている。ブレーズド回折格子は、0.2μm〜15μmの範囲、好ましくは、0.5μm〜7.0μmの範囲の周期と、50nm〜5000nmの範囲、好ましくは、100nm〜1500nmの範囲の深さと、を有する。ブレーズド回折格子の代わりに、正弦波回折格子、艶消し構造、レンズ構造等を使用することもできる。

0188

図29に示すように、金属層20は、部分的に形成されている。金属層20は、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、スズ、又は、これら材料の合金からなり、0.1nm〜1000nm、好ましくは、5nm〜100nmの厚さを有する。部分的な金属層20を製造するために、第2中間層17bの全面は、金属又は金属合金により覆われることが好ましい。その後、金属又は金属合金は、例えば、ポジティブ/ネガティブエッチング又はアブレーションにより、部分的に取り除かれる。更に、例えば、蒸着マスクにより、部分的に、金属層20を、第2中間層17bに塗布することができ、状況に応じて、パターン化することができる。

0189

第3中間層17cは、第2中間層17b及び金属層20に配置されている。別の層構造は、第1体積ホログラム層13a、第4中間層17d、第2体積ホログラム層13b、第5中間層17e、及び、最終的に、接着層16を提供する。

0190

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、体積ホログラム層13a及び13bは、部分的に金属化した第2中間層17bの下に配置され、金属化されていない部分において、視認可能である。一方、金属化された部分において、第2中間層17bに形成された金属化表面ホログラム又は金属化ミラー表面のみが視認可能である。

0191

図30は、セキュリティエレメント1の特定の有益な実施例を示す。図30のセキュリティエレメント1は、図29に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図30のセキュリティエレメント1では、金属層20は、グリッド形状、好ましくは、ライングリッド形状として形成されていることである。ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、例えば、金属化表面ホログラム及びその下の体積ホログラムを、これにより、特定の観察状況又は照射状況で同時に視認可能とすることができる。

0192

図31は、セキュリティエレメントの第15実施例を示す。セキュリティエレメント1は、図29に示すセキュリティエレメントと同様に形成されている。これらの違いは、図31のセキュリティエレメント1では、金属層20の代わり、又は、金属層20に加え、HRI層22が設けられていることである。HRI層22は、図31に示すように、第2中間層17bの表面構造を、全面又は部分的に覆う。

0193

HRI層22は、高屈折率を有し、SiO2、ZnS、又は、TiO2から形成されている。HRI層は、約500nmより大きいスペクトル範囲で略透明である。

0194

ドキュメントにセキュリティエレメント1を塗布した後、体積ホログラム層13a及び13bは、第2中間層17bの下に配置されている。第2中間層17bの裏面には、透明HRI層22が設けられている。従って、照射角度及び観察角度に応じて、例えば、第2中間層17bに形成された表面ホログラム若しくは体積ホログラムは、視認可能であり、又は、表面ホログラム及び体積ホログラムは、同時に視認可能である。

0195

図32は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第10実施例を示す。ドキュメント18は、例えば、紙幣又は身元証明書である。図32に示す実施例では、第1帯状セキュリティエレメント1は、ドキュメント18の上面に配置され、第2セキュリティエレメント1’は、ドキュメント18の窓18fに配置されている。帯状ではないパッチとして、又は、ドキュメント18の全面を大きく覆うオーバーレイとして、第1セキュリティエレメント1を形成することができる。

0196

第1セキュリティエレメント1は、上記体積ホログラムフィルム1fからドキュメント18に転写される。体積ホログラムフィルム1fが転写フィルムとして形成されると、ドキュメント18に転写プライを塗布した後、キャリアフィルム11は、転写プライから分離される。一方、積層フィルムとして、体積ホログラムフィルム1fが形成されると、塗布後、キャリアフィルム11は、セキュリティエレメント1の最上層として、ドキュメント18に残る。

0197

図32に示す実施例では、窓18fは、ドキュメント18の透明部分として形成されている。例えば、ポリマー紙幣の透明部分として、又は、紙幣の穴として、窓18を形成することができる。更に、それを、例えば、IDカードの透明部分とすることもできる。IDカードは、ポリカーボネイト等からなる。塗布状況に応じて、転写フィルム又は積層フィルムとして、体積ホログラムフィルム1fを、窓18fの塗布のために形成することができる。ドキュメント18の透明部分における視覚特徴を異なって形成することができ、3つのグループに分割可能である。
・反射により視認可能であり、ドキュメント18の上面を観察したとき視認可能な特徴。
・反射により視認可能であり、ドキュメント18の裏面を観察したとき視認可能な特徴。
・透過により視認可能であり、即ち、ドキュメント18を光源の前で保持したとき視認可能な特徴。

0198

透過特徴のための条件が満たされることはめったになく、例えば、紙幣を光に対して保持したとき条件が満たされることから、特に、反射により視認可能な特徴と、透過によってのみ視認可能な特徴とを組み合わせることにより、観察者に、驚くべき効果をもたらす。従って、この透過特徴は、常に、ほとんど見えることはなく、光源に対して観察したときの透過によってのみ情報が見える(例えば、紙幣の単位)。組み合わされた情報は、視覚的に興味深い特徴であると同時に偽造に対する高い安全性を有する。

0199

図33は、(反射)体積ホログラムが観察されたときの一般的な幾何学条件を示す。ドキュメント18に配置されたセキュリティエレメント1は、表面に対する入射角βで光源7(太陽、ランプ)により照射されている。セキュリティエレメント1に形成された体積ホログラムは、表面に対する出射角γで視認可能である。一般的な場合では、観察者8(人又はカメラ)は、ドキュメントの表面に対する観察角度α及び距離dで存在する。図33に示すように、観察角度α及び反射角γが異なると、観察者8は、体積ホログラムを視認することができない。

0200

図34は、体積ホログラムを視認可能な観察角度を示す実施例を示す。図34のx軸は、反射角γを示す。体積ホログラムはこの反射角で視認可能である。図34のy軸は、反射角γで出射する光の強度Iを示す。

0201

図示した例の場合、体積ホログラムは、異なる3つの観察角度で視認可能である。異なる3つの角度は、反射角度γ1、γ2、γ3に相当する。異なる観察角度の場合、体積ホログラムは、異なる色に見える。体積ホログラムは、反射角度γ1で第1色F1、例えば、緑色に見え、反射角度γ2で第2色F2、例えば、赤色に見え、反射角度γ3で第3色F3、例えば、ターコイズ色に見える。色F1、F2、F3を同じ色又は略同じ色にすることができる。反射角度γは、体積ホログラムを視認可能な許容範囲Δγを有する。図34に示す実施例では、許容範囲Δγは、反射角度γの平均値に対して対称的に形成されている。許容範囲Δγを、反射角度γの平均値に対して例えば、±10°、±5°のみ、又は、±2°とすることができる。

0202

図34は、色曲線の高さにより、各体積ホログラムの強度及び視認性を示す。実施例では、第1色F1は、最も明確に視認可能であり、第2色F2及び第3色F3の視認性は、第1色F1の視認性よりも低い。

0203

各反射角度γと、体積ホログラムの色F及び強度Iとは、特に、体積ホログラムマスターの回折性質、特に、表面レリーフ及び/又は回折格子周期及び/又は方位角度及び/又は構造深さ及び/又は体積ホログラム層の厚さ及び/又は体積ホログラム材料の屈折率及び/又は硬化プロセスにより、及び/又は、露光パラメータにより決まる。レーザー照射及び/又はUV照射の露光波長及び/又は露光強度により、及び/又は、体積ホログラムの露光角度及び/又は分極及び/又は光学処理により、体積ホログラムが縮む又は膨張する。

0204

多色体積ホログラムを製造するために、異なる硬化プロセス及び/又は異なる後処理により、部分的に体積ホログラムを縮める又は膨らませることができる。従って、体積ホログラム層の体積ホログラムが異なる色Fを示す部分を生成することができる。

0205

体積ホログラム層を露光するために、1つ以上のレーザー、好ましくは、2つのレーザーを使用する。ここでは、まず、異なる入射角度で各レーザーにより生成された光ビームにより、体積ホログラム層を露光することができる。その結果、各レーザーは、異なる色値を有する体積ホログラムの画像部分を生成する。更に、レーザーは、異なる波長の光を出射することができ、従って、異なる色値の画像部分は、各レーザーにより体ホログラム層に記録される。

0206

例えば、こられのパラメータを選択することができる。この選択は、図35に示すように、シグナル角度γ1に対して±10°、好ましくは、±5°の角度範囲、シグナル色F1又は狭い範囲のカラースペクトル、及び、比較的高い強度でのみ、体積ホログラムが見えるように行われる。

0207

図36は、反射角度γが90°より小さい場合を示す。この場合、ドキュメント18を観察者から離れる方向に傾斜させ、観察角度α及び反射角度γ1が同じ又は同様の大きさである場合、体積ホログラムは、観察者8に視認可能である。

0208

図37は、反射角度γが90°より大きい場合を示す。この場合、ドキュメント18を観察者8に向かう方向へ傾斜させ、観察角度α及び反射角度γが同じ又は同様の大きさである場合、体積ホログラムは、観察者8に視認可能である。

0209

図38は、通常の観察方法を示す。ここでは、観察者8は、ドキュメント18を垂直に観察し、体積掘ホログラムが視認可能であるように、観察角度α及び反射角度γは、90°の範囲に収まる必要がある。

0210

本発明によると、上記した通り、ドキュメント18に塗布されたセキュリティエレメント1は、互いに重ねられた複数の体積ホログラム層を有する。中間層として、別の層が任意で設けられる。別の層は、光学機能を有することもでき、及び/又は、接着層及び/又はバリア層として機能することもできる。光学機能は、全面又は部分的に設けられた、例えば、カラー層及び/又は金属層及び/又は回折構造若しくは艶消し構造である。

0211

特に、反射層としての金属層の場合、体積ホログラムの固有の色及び/又は照明カラー光学可変効果は、それ自体が銀色の無彩色金属層(例えば、アルミニウム)が有色に見え、これにより、特別な光学効果が得られるという結果をもたらすことができる。

0212

体積ホログラムマスターの特別な設計、例えば、構造周期及び/又は構造形状及び/又は構造方位角の変化により、体積ホログラムのより広い反射角度を達成することができる。

0213

図39は、第1色F1の第1体積ホログラムが非常に大きい許容範囲Δγ1を有する実施例を示す。この許容範囲Δγ1、角度範囲では、体積ホログラムは視認可能である。非常に大きな許容範囲Δγ1は、±45°、好ましくは、±60°よりも大きい。図39に示す実施例では、許容範囲Δγ1は、約160°の値を有する。従って、第1体積ホログラムは、略全ての観察角度α、10°〜170°の間で視認可能である。第1体積ホログラムは、セキュリティエレメントの第1体積ホログラム層に形成されている。

0214

正弦波回折格子は、大きな許容範囲Δγを有する体積ホログラムの製造のためのマスターとして適していることが好ましい。正弦波回折格子の格子周期、向き、及び、深さは、所望のホログラフィック効果、例えば、移動効果に応じて設計されている。格子周期は、0.3μm〜3.0μm、好ましくは、0.5μm〜2.0μmで変わる。回折格子の深さは、50nm〜400nm、好ましくは、100nm〜200nmの範囲にある。

0215

特に興味深い光学効果、例えば、非常に大きな深さ又は著しい移動効果は、マスターから得られる。マスターは、肉眼的に凹状若しくは凸状レンズ、又は、肉眼的に凹状若しくは凸状レンズ、又は、肉眼的に凹状若しくは凸状自由曲面と同様の光学効果を有するレリーフ構造を備える。このようなマスターは、例えば、正弦波プロファイルを有する回折格子構造からなる。代わりに、非対称回折格子構造も使用することができる。円形レンズの場合、回折格子は、中止周り円形に配置されている。回折格子周期は、レンズの中止で大きく、レンズ端で小さく、0.3μm〜2500μm、好ましくは、0.8μm〜100μmの間で変わる。回折構造の深さは、50nm〜10μmの範囲、好ましくは、100nm〜5μmの範囲にある。

0216

回折格子の代わりに、マスターとして、等方性又は異方性艶消し構造を使用することもできる。これらの不規則に形成された構造は、光を散乱し、同様に、非常に大きい角度範囲で視認可能な体積ホログラムを生成する。

0217

一方、第2色F2の第2体積ホログラムは、小さな許容範囲Δγ2、即ち、±10°、好ましくは±5°よりも小さい許容範囲Δγ2のみを有する。結果として、第2体積ホログラムは、対応する小さい観察角度範囲Δαのみで視認可能である。第2体積ホログラムは、セキュリティエレメントの第2体積ホログラム層で形成されている。色F1及びF2を同じにすることができる。

0218

透過測定により、体積ホログラムの色を決めることが好ましい。このために、紫外可視分光計が通常使用されている。画像40は、典型的な透過スペクトルを示す。これに基づき、特性値としてピーク波長λP及びスペクトル帯域BSが決められている。

0219

スペクトル帯域BSは、透過率TBの場合の帯域として定義される。ここでは、TB=(TRef+Tmin)/2である。

0220

赤色の体積ホログラムのピーク波長は、600nm〜680nm、特に、610nm〜620nmの範囲にあり、緑色の体積ホログラムのピーク波長は、520nm〜560nm、特に、535nm〜545nmの範囲にある。スペクトル帯域BSは、5nm〜20nmであり、特に、10nmである。

0221

体積ホログラムマスターの表面構造は、非対称表面構造であることが有益である。これらは、ブレーズド回折格子であり。ブレーズド回折格子には、例えば、100本/mm〜2000本/mmの空間周波数鋸歯形状の表面を有する反射面が設けられている。ブレーズド回折格子は、0.1μm〜2μmの格子深さを有することができる。熱可塑性変形又はUV硬化ニス写真製版により、上記大きさのブレーズド回折格子を生成することができる。熱可塑性変形は、例えば、加熱エンボスローラを使用する。マスターの回折格子を、通常、隣り合う異なる多数の回折格子のモザイク状表現とすることができる。多数の回折格子は、例えば、ブレーズド回折格子、キネフォーム、非対称無彩色回折格子、艶消し構造、レリーフ表面、及び、これらの組み合わせ構造である。ブレーズド回折格子は、約500nm〜約1500nmの格子周期、100nm〜600nmの格子深さ、異なる方位角方向を有する。レリーフ表面は、肉眼的に凹状若しくは凸状レンズ、又は、肉眼的に凹状若しくは凸状自由曲面と同様の光学効果を有する。

0222

図41は、図39のセキュリティエレメント1の構造及び動作モードを示す。セキュリティエレメント1は、第1体積ホログラム層13aと、第2体積ホログラム層13bとを有する。第1色F1は、例えば、緑色であり、第1体積ホログラム層13aに生成され、狭い角度範囲でのみ視認可能である。第2色F2は、例えば、赤色であり、第2体積ホログラム層13bに生成され、大きな角度範囲で視認可能である。

0223

図42は、表面レリーフマスターとして形成された体積ホログラムマスターの断面を示す。図42に示す実施例では、体積ホログラムマスター9は、第1ブレーズド回折格子91baと、第2ブレーズド回折格子91bbとを有する。第1ブレーズド回折格子91baは、1μmの格子周期及び300nmの格子深さを有する。第2ブレーズド回折格子91bbは、0.78μmの格子周期及び280nmの格子深さを有する。体積ホログラムマスター9の表面の部分は、第1ブレーズド回折格子91ba又は第2ブレーズド回折格子91bbにより覆われることなく、艶消し構造91を有する表面レリーフを有する。艶消し構造91は、拡散的に入射光を散乱し、これにより、「ブラックミラー」の光学印象をもたらす。艶消し構造に加え、又は、艶消し構造の代わりに、光吸収高周波交差レリーフ構造を使用することができる。この構造は、2000本/mm、特に、例えば、3000本/mmより大きい及び0.2より大きい深さ対幅比を有する。この実施例では、体積ホログラムマスター9は、ニッケルコバルト合金から形成され、平坦、滑らか、又は、曲面に形成することができる。

0224

図43は、体積ホログラムの製造原理を示す。体積ホログラムマスター9は、キャリアフィルム11に接触する。キャリアフィルム11は、分離層17t、保護層17s、中間層17、フォトポリマー層12により覆われている。体積ホログラムマスター9と、コーティングされたキャリアフィルム11とは、搬送方向vに沿って案内される。積層フィルムの場合、分離層17tは設けられていない。粘性フォトポリマー層として、フォトポリマー層12を塗布することができる。UV光により、印刷中又はその直後に移動フォトポリマー層を予備硬化することができる。その結果、別の処理の最適な粘度が設定される。フォトポリマー層12の露光のために、レーザーが設けられている。レーザーは、表面レリーフマスター9に向けられたレーザービーム7lを出射する。レーザービーム7lが当たる角度を、テストにより最適化することができ、垂直に対して、例えば、14°とすることができる。

0225

体積ホログラムマスター9をシリンダーに塗布することができることから、曲げた状態で使用することができる。

0226

図44図62は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの別の実施例を示す。

0227

図44は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第11実施例を示す。セキュリティエレメント1は、第1モチーフ14aと、色F1とを有する第1体積ホログラムを有する。第1モチーフ14aは、セキュリティエレメント1の全面に広がる。色F1は、多くの観察角度、即ち、ドキュメント18を縦軸に対して傾斜させた場合、及び、ドキュメント18を横軸に対して回転させた場合に視認可能である。第1体積ホログラムのために、光学効果は使用されている。これらの光学効果は、略全ての観察方向で視認可能であることから、肉眼的に凹状若しくは凸状レンズ、又は、肉眼的に凹状若しくは凸状自由曲面、例えば、大きな個別レンズ構造又は小さなレンズ構造の繰り返しパターンと同様の光学効果、又は、凹状若しくは凸状の膨張効果を視覚的にもたらすこのような自由曲面の別の光学効果である。

0228

上記レンズ効果は、通常のレンズ効果の回転対象により、観察角度(0〜360°)の完全な方位角範囲(入射面に垂直な角度範囲)をカバーすることができる。非常に大きな回折格子周期(例えば、0.1mm〜1mm)がレンズの中心に使用され、非常に小さい回折格子周期(例えば、0.5μm〜5μm)がレンズの端部に使用されていることから、非常に大きな傾斜角度範囲(入射面の角度範囲)は、通常、カバーされる。一方、略全ての観察方向から視認可能にするために適した多くの他の構造もある。これらは、例えば、等方性若しくは異方性艶消し構造、又は、線状若しくは交差回折格子構造のグリッド(肉眼解像範囲より小さいグリッド幅)である。これらの構造は、大きな方位角範囲及び大きな傾斜角度範囲をカバーする。従って、例えば、10μm×10μmのピクセルを有するグリッドを使用することができる。従って、80μm×80μmの面では、異なる64の回折格子構造を互いにグリッド状に形成することもでき、これにより、特徴の視認性のためにカバーする広い方位角/傾斜角度範囲を許容する。ここでは、肉眼ではピクセルを分解することはできない。

0229

特定の角度範囲又は少数離散角度範囲でのみ視認可能となるように、第2モチーフ14bと、色F2とを有する第2体積ホログラムが形成されている。図44は、第2体積ホログラムが中心位置で、即ち、傾斜及び回転させずに視認可能である場合を示す。第2モチーフ14bを、個別画像又はエンドレスモチーフとすることができる。図39にされた実施例では、第2モチーフ14bは、個別画像として形成されている。第1及び第2体積ホログラムを同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0230

図45は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第12実施例を示す。図45のドキュメント18は、図39に示すドキュメント18と同様に形成されている。これらの違いは、図45のドキュメント18では、第2体積ホログラムは、色F2の第2モチーフ14bと、色F3の第3モチーフ14cとを有する2つ折りフリップとして形成されていることである。左に回転させた場合、第2モチーフ14b、例えば、文字「A」は見え、右に回転させた場合、第3モチーフ、例えば、文字「B」は見える。第2モチーフ14b及び第3モチーフ14cは、それぞれの場合において、特に狭い角度範囲でのみ視認可能である。一方、傾斜させた場合及び中心位置では、第1体積ホログラム14aのみが視認可能である。第1及び第2体積ホログラムを同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0231

図46は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第13実施例を示す。図46のドキュメント18は、図45に示すドキュメント18と同様に形成されている。これらの違いは、図46のドキュメント18では、観察者から離れる方向にドキュメント18を傾斜させた場合、第2モチーフ14b、例えば、文字「A」が見え、観察者に向かう方向に傾斜させた場合、第3モチーフ14c、例えば、文字「B」が見えるように、第2体積ホログラムにおける第2モチーフ14b及び第3モチーフ14cが形成されていることである。一方、回転させた場合及び中心位置では、第1モチーフ14aのみが視認可能である。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0232

図47は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第14実施例を示す。図47のドキュメント18は、図45に示すドキュメント18と同様に形成されている。これらの違いは、図47のドキュメント18では、第2体積ホログラムは、色F2の第2モチーフ14bと、色F3の第3モチーフ14cと、色F4の第4モチーフ14dとを有する3つ折りフリップとして形成されていることである。左に回転させた場合、第2モチーフ14b、例えば、文字「A」は見え、中心位置において、第3モチーフ、例えば、文字「B」は見え、右に回転させた場合、第4モチーフ14d、例えば、「C」は見える。モチーフ14b〜14dは、それぞれの場合において、特に狭い角度範囲でのみ視認可能である。それぞれの場合において、観察者から離れる方向又は観察者に向かう方向に傾斜させた場合のみモチーフ14aは視認可能である。第1及び第2体積ホログラムを同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0233

図48は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第15実施例を示す。図48のドキュメント18は、図46に示すドキュメント18と同様に形成されている。これらの違いは、図48のドキュメント18では、観察者から離れる方向にドキュメント18を傾斜させた場合、第2モチーフ14b、例えば、文字「A」は見え、中心位置において、第3モチーフ14c、例えば、文字「B」は見え、観察者に向かう方向にドキュメント18を傾斜させた場合、第4モチーフ14d、例えば、文字「C」は見えることである。モチーフ14b〜14は、それぞれの場合において、特に狭い角度範囲でのみ視認可能である。それぞれの場合において、左又は右に回転させた場合、第1モチーフ14aのみが視認可能である。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0234

図49は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第16実施例を示す。

0235

第1体積ホログラムは、色F1と、色F2との2色体積ホログラムとして、第1モチーフ14aにより形成されている。第1体積ホログラムは、略全ての角度範囲、即ち、傾斜及び回転させた時、並びに、中心位置において、視認可能である。第2モチーフ14bの第2体積ホログラムは、色F3と、色F4との2色体積ホログラムとして同様に形成されている。第2体積ホログラムは、特定又は少数の離散角度範囲でのみ視認可能である。図49は、中心位置においてのみ第2体積ホログラムが視認可能である場合を示している。第2モチーフ14bを個別画像又はエンドレスモチーフとすることができる。図49に示す実施例では、第2モチーフ14bは、個別画像として形成されている。第1及び第2体積ホログラムを同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0236

図50は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメント18の第17実施例を示す。

0237

第1モチーフ14a及び色F1を有する第1体積ホログラムと、第2モチーフ14b及び色F2を有する第2体積ホログラムとは、略全ての観察角度で視認可能である。略全ての観察角度は、即ち、ドキュメント18を傾斜及び回転させた場合と、中心位置とである。第1及び第2体積ホログラムのために、これらは略全ての観察方向で視認可能であることから、上記レンズ効果又は他の光学効果が使用される。上記レンズ効果は、例えば、大きな個別レンズ構造又は小さなレンズ構造の繰り返しパターンであり、他の光学効果は、凹状又は凸状膨張効果を視覚的に生成するこのような表面自由曲面の光学効果である。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラムに形成することが好ましい。

0238

図51は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第18実施例を示す。

0239

第1モチーフ14aと、色F1とを有する第1体積ホログラムは、ドキュメント18を横軸に対して左に回転させた場合にのみ視認可能である。第1モチーフ14aは文字「K」の個別画像として形成されている。第2モチーフ14aと、色F2とを有する第2体積ホログラムは、ドキュメント18を右に回転させた場合にのみ視認可能である。第2モチーフ14bは、数「100」のエンドレスデザインとして形成されている。ぞれぞれの場合において、2つのモチーフ14a及び14bは、特に狭い角度範囲でのみ視認可能である。色F1及び色F2は、異なる又は同一である。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0240

図52は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第19実施例を示す。ドキュメント18は、図51に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図52のドキュメントにおいて、第1モチーフ14aは、文字「K」を有するエンドレスデザインとして形成されていることである。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0241

図53は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第12実施例を示す。ドキュメント18は、図51に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図53のドキュメントでは、第1モチーフ14a及び第2モチーフ14bが個別画像として形成されていることである。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0242

図54は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第21実施例を示す。ドキュメント18は、図51に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図54のドキュメントでは、中心位置において、ドキュメント18を観察した場合、モチーフ14a及び14bが同時に視認可能であることである。ここでは、体積ホログラムの色F1及び色F2は、異なる色から選択されることが好ましい。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0243

図55は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第22実施例を示す。ドキュメント18は、図54に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図55のドキュメント18では、第1モチーフ14aが個別画像としてではなくエンドレスデザインとして形成されていることである。

0244

図56は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第23実施例を示す。ドキュメント18は、図54に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図56のドキュメント18では、モチーフ14a及び14bが個別画像として形成されていることである。

0245

図57は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第24実施例を示す。

0246

ドキュメント18は、図51に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図57のドキュメントでは、ドキュメント18を横位置において垂直に観察した場合、第1モチーフ14aが視認可能であり、ドキュメント18を垂直に観察し、右上位置へ特定の角度、例えば、図57における90°回転させた場合、第2モチーフ14bが視認可能であることである。それぞれの場合において、モチーフ14a及び14bは、約20°の比較的狭い回転角度でのみ視認可能である。その結果、モチーフが明確に分離する。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0247

図58は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第25実施例を示す。

0248

ドキュメント18は、図57に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、第1モチーフ14aは、個別画像としてではなく、エンドレスデザインとして形成されていることである。

0249

図59は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第26実施例を示す。

0250

ドキュメント18は、図57に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図59のドキュメント18では、第1モチーフ14a及び第2モチーフ14bが個別画像として形成されていることである。

0251

図60は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第27実施例を示す。

0252

ドキュメント18は、図57に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図60のドキュメント18では、ドキュメント18を第1横位置で垂直に観察した場合、第1モチーフ14aが視認可能であり、ドキュメント18を垂直に観察し、第1横位置へ180°回転させた場合、第2モチーフ14bが視認可能であることである。それぞれの場合において、両モチーフ14a及び14bは、略20°の比較的狭い回転角度でのみ視認可能となる。その結果、モチーフは明らかに分離する。第1及び第2体積ホログラムを、同じ体積ホログラム層に形成することができるが、異なる2つの体積ホログラム層に形成することが好ましい。

0253

図61は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第28実施例を示す。

0254

ドキュメント18は、図60に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図61のドキュメント18では、第1モチーフ14aは、個別画像としてではなく、エンドレスデザインとして形成されていることである。

0255

図62は、セキュリティエレメント1が形成されたドキュメントの第29実施例を示す。

0256

ドキュメント18は、図61に示すドキュメントと同様に形成されている。これらの違いは、図62のドキュメント18では、両第1モチーフ14a及び第2モチーフ14bが個別画像として形成されていることである。

0257

1、1’セキュリティエレメント
1f体積ホログラムフィルム
2 装置
3a 第1製造ステーション
3b 第2製造ステーション
4a 第3製造ステーション
4b 第4製造ステーション
5 第5製造ステーション
6 第6製造ステーション
7光源
7lレーザービーム
8観察者
9体積ホログラムマスター
11キャリアフィルム
12フォトポリマー層
12fフォトポリマーフィルム
13a 第1体積ホログラム層
13b 第2体積ホログラム層
13c 第3体積ホログラム層
14a 第1モチーフ
14b 第2モチーフ
15背景層
15a吸収層
15d薄膜エレメント
15fカラー層
15fl蛍光層
15mマスク層
15o光学可変カラー層
15pリン光層
15sマイクロ構造層
16接着層
17 中間層
17a 第1中間層
17b 第2中間層
17c 第3中間層
17d 第4中間層
17s 保護層
17t分離層
18ドキュメント
18f 窓
19aスペーサ層
19ra 第1反射層
19rb 第2反射層
20金属層
21a 第1フィルター層
21b 第2フィルター層
21c 第3フィルター層
21d 第4フィルター層
22HRI層
31供給ローラ
32巻き取りローラ
41コーティング装置
41a 第1コーティング装置
41b 第2コーティング装置
41v 供給ローラ
41w加圧ローラ
42露光装置
42a 第1露光ステーション
42b 第2露光ステーション
42la 第1レーザー
42lb 第2レーザー
42ma 第1光学系及び第1変調器
42mb 第2光学系及び第2変調器
42uUV光源
42w露光ローラ
43硬化装置
43a 第1硬化装置
43b 第2硬化装置
91ba 第1ブレーズド回折格子
91bb 第2ブレーズド回折格子
91m艶消し構造
al縦軸
aq横軸
A、B、C 体積ホログラム
BSスペクトル帯域
F1〜Fn 色
I 強度
d 距離
v 搬送方向
α観察角度
β入射角
γ反射角度
Δγ 反射角度の許容範囲
λ波長
λ1 第1波長
λ2 第2波長
λ3 第3波長
λP ピーク波長

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