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技術 4Dハイパースペクトル撮像のためのシステムおよび方法

出願人 ヴェリリーライフサイエンシズエルエルシー
発明者 サントリ,チャールズシンハ,サップリヨウー,チェン-スンヒグビー,ジェームスリー,スン,ア
出願日 2017年5月27日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2018-562083
公開日 2019年8月15日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-522787
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 特徴定義 位相特徴 側方間隙 傾斜効果 選択的フィルタリング 動作状態間 材料識別 グラフィック図
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

次元(4−D)ハイパースペクトル撮像データセットの迅速で、効率的な自動取得を可能にする。

解決手段

ハイパースペクトル撮像のためのシステムおよび方法が説明される。ハイパースペクトル撮像システム(300)は、試料を保持するように構成された試料保持器(370);1つ以上の波長を有する励起光(402)を放出するように構成された光源(3010);2次元撮像装置(380);ならびに第1の空間光変調器(320a);第1の分光素子(340a);および第2の分光素子(340b)を含む光学系を含み;光学系は、(i)第1の空間光変調器(320a)を使用して、励起光(402)を、試料内の焦点面の共役面で所定の2次元励起パターン構造化すること;(ii)第1の分光素子(340a)を使用して、励起光(404)をスペクトル的分光すること;(iii)励起パターン(406)を使用して、試料を、焦点面内で第1の側方方向に沿って分光された1つ以上の波長をもつ励起パターン(406)で照射すること;(iv)試料から、放出光(408)を集光すること;(v)第2の分光素子(340b)を使用して、集光された放出光(408)をスペクトル的に分光すること;および(vi)スペクトル的に分光された放出光(410)が第2の側方方向に沿ってスペクトル的に分光されるように、焦点が合って集光された放出光(410)を、撮像装置(380)に提供することを行うように構成される。

概要

背景

[0003]ハイパースペクトル撮像は、典型的には、材料識別天文学サーベイランス、および地球物理学用途などの、非医療用途で使用されるリモートセンシング分光法である。撮像の空間分解能を分光法の化学的特異性と組み合わせる「画像分光法」の一方法である。物体から集光された光が波長スペクトルまたは狭スペクトル帯分光されて、2次元(2−D)撮像センサー上で画像のセットとして検出され、各画像は波長またはスペクトル帯の1つを表している。従って、ハイパースペクトル撮像システムによって収集されデータセットは、多くの場合、ハイパースペクトルキューブと呼ばれて、3次元(3−D):2つの空間方向(x方向およびy方向)および1つのスペクトル次元(λ)で表される。

[0004]ハイパースペクトル撮像は、病気診断および手術などの、医療用途のための新たな技術である。生物学的組織は、それらの化学的、生物物理学的、および/または形態学的特性を反映できる、内因性蛍光および外因性蛍光などの、内因性および外因性の光学シグネチャを有する。ハイパースペクトル撮像は、生体組織または組織片における生理学的および/または病理学的な変化を調査するために適用でき、さらに、組織の健康または病気に関する情報を提供できる。例えば、ハイパースペクトル撮像は、組織診デジタルソロジーツールと置換し得る。典型的には、凍結切片組織診は、腫瘍外科医が手術中に判断するために組織試料に関する情報を取得するために使用される。かかる組織診は、約10〜20分かかり得、標準的な染色方法よりも不十分な特徴定義しか提供しない短時間染色方法を採用し得る。組織試料からの自己蛍光を撮像し、自己蛍光の分光シグネチャを分解することにより、ハイパースペクトル撮像は、凍結切片組織診と比較して、より高い診断精度を可能にし得るより高速病理組織学分析ツールとして適用され得る。追加として、ハイパースペクトル撮像は、免疫組織化学(IHC)染色および蛍光インサイツハイブリダイゼーション法(FISH)における適用など、研究および臨床治験のための実験ツールとして適用され得、そこでは、異なる分光シグネチャをもつ様々なフルオロフォア標識化された分子が、特定のタンパク質および核酸に対して標的にされる。

[0005]ハイパースペクトルキューブのスペクトル次元内の情報は、典型的には、フルオロフォアまたは他のタイプの光標識が、所与の波長によって励起される場合に、それらによって放出された波長の範囲にわたる光強度を反映する。しかし、光強度が励起波長および発光波長の両方の関数として測定される場合、フルオロフォアの光学特性、光標識、フルオロフォア標識した分子、および/または生物学的組織のさらに正確な識別が可能である。加えて、多くの医療用途では、フルオロフォア、ラマン標識光ルミネセンス標識、または量子ドット(QD)を含む、異なる分光シグネチャを有する様々なタイプの内因性または外因性標識が使用され得る。結合された励起および発光スペクトルを測定することは、所与のタイプまたは様々なタイプの標識の異なる標識を区別、識別、および特性化する能力強化し得る。

[0006]励起および発光スペクトルの両方を有するハイパースペクトル撮像データセットを取得することは、放出光の強度を複数の励起および発光波長で測定する必要があるので、通常、極めて時間がかかる。例えば、多くの広視野2−D蛍光画像は、集光経路(collection path)上の異なるフィルタで取得でき、各フィルタは、発光スペクトル内の狭スペクトル帯を透過させる。追加の励起スペクトルを取得するために、この手順は次いで、多くの異なる励起レーザーを使用して異なる励起波長で繰り返される必要がある。さらに、集光された蛍光光の大部分は、狭帯域フィルタが一度に1つ使用される場合、廃棄される。このように、かかる手順は非効率的で、試料内のフルオロフォアの光退色とさえなり得、そのため、それらは永久に蛍光を発することができない。従って、励起および発光スペクトルの両方をもつハイパースペクトル撮像データセットを取得するための、迅速で、効率的な自動化された方法およびシステムが必要である。

概要

4次元(4−D)ハイパースペクトル撮像データセットの迅速で、効率的な自動取得を可能にする。 ハイパースペクトル撮像のためのシステムおよび方法が説明される。ハイパースペクトル撮像システム(300)は、試料を保持するように構成された試料保持器(370);1つ以上の波長を有する励起光(402)を放出するように構成された光源(3010);2次元撮像装置(380);ならびに第1の空間光変調器(320a);第1の分光素子(340a);および第2の分光素子(340b)を含む光学系を含み;光学系は、(i)第1の空間光変調器(320a)を使用して、励起光(402)を、試料内の焦点面の共役面で所定の2次元励起パターン構造化すること;(ii)第1の分光素子(340a)を使用して、励起光(404)をスペクトル的に分光すること;(iii)励起パターン(406)を使用して、試料を、焦点面内で第1の側方方向に沿って分光された1つ以上の波長をもつ励起パターン(406)で照射すること;(iv)試料から、放出光(408)を集光すること;(v)第2の分光素子(340b)を使用して、集光された放出光(408)をスペクトル的に分光すること;および(vi)スペクトル的に分光された放出光(410)が第2の側方方向に沿ってスペクトル的に分光されるように、焦点が合って集光された放出光(410)を、撮像装置(380)に提供することを行うように構成される。

目的

これは、別の次元の情報をハイパースペクトル撮像データセットに追加し、それにより、試料内のフルオロフォアまたは蛍光分子に関する追加の情報を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

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請求項1

試料を保持するように構成された試料保持器と、1つ以上の波長を有する励起光を放出するように構成された光源と、2次元(2−D)撮像装置と、光学系であって、第1の空間光変調器SLM)と、第1の分光素子と第2の分光素子とを備え、(i)前記第1のSLMを使用して、前記励起光を、前記試料内の焦点面の共役面で所定の2次元励起パターン構造化することと、(ii)前記第1の分光素子を使用して、前記励起光をスペクトル的分光することと、(iii)励起パターンを使用して、前記試料を、前記焦点面内で第1の側方方向に沿って分光された1つ以上の波長をもつ励起パターンで照射することと、(iv)前記試料から、放出光集光することと、(v)前記第2の分光素子を使用して、前記集光された放出光をスペクトル的に分光することと、(vi)前記スペクトル的に分光された放出光が第2の側方方向に沿ってスペクトル的に分光されるように、焦点が合って前記集光された放出光を、前記撮像装置に提供することとを行うように構成される、光学系とを備える、ハイパースペクトル撮像ステム

請求項2

前記光学系が対物レンズをさらに備え、前記対物レンズが、前記試料を照射するために使用される前記励起光の焦点を合わせ、前記試料から集光された前記放出光を視準する、請求項1に記載のシステム。

請求項3

前記光学系が光ビームスプリッタをさらに備え、前記光ビームスプリッタは、前記励起光を前記試料上に向かわせ、前記試料から集光された前記放出光を前記撮像装置に向かわせる、請求項1に記載のシステム。

請求項4

前記光学系が、前記励起光を偏光させるように構成された第1の偏光子をさらに備える、請求項1に記載のシステム。

請求項5

前記光学系が、前記偏光された励起光のそれと同じ偏光を有する光を反射するように構成された第2の偏光子または偏光ビームスプリッタPBS)の少なくとも1つをさらに備える、請求項4に記載のシステム。

請求項6

前記第1のSLMが、デジタルマイクロミラーデバイスDMD)、回折素子液晶デバイス(LCD)、または液晶オンシリコン(LCOS)デバイスの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。

請求項7

励起光再循環システムをさらに備え、前記第1のSLMのピクセルの選択が、前記励起光の一部を、前記ハイパースペクトル撮像システムの光軸から逸らせ、かつ、前記励起光再循環システムは、前記SLMによって前記ハイパースペクトル撮像システムの前記光軸から逸らされる前記励起光の前記一部を再循環させる、請求項1に記載のシステム。

請求項8

前記励起光再循環システムが、少なくとも1つのレンズと、少なくとも1つのミラーとを備え、前記励起光再循環システムの前記少なくとも1つのレンズおよび前記少なくとも1つのミラーは、前記ハイパースペクトル撮像システムの前記光軸から逸らされた前記励起光を、1つ以上の反射によって、前記ハイパースペクトル撮像システムの前記光軸に戻して視準する、請求項7に記載のシステム。

請求項9

前記励起光再循環システムが、PBSと、少なくとも2つの平面ミラーと、四分の一波長板とを備え、前記励起光再循環システムの前記PBSと、少なくとも2つの平面ミラーと、四分の一波長板は、前記ハイパースペクトル撮像システムの前記光軸から逸らされた前記励起光を、1つ以上の反射によって、前記ハイパースペクトル撮像システムの前記光軸に戻す、請求項7に記載のシステム。

請求項10

前記光学系が、第2のSLMをさらに備え、前記第2のSLMのピクセルが、前記焦点面と共役な前記平面において前記励起パターンと一致するピンホールパターンを形成するためにプログラム可能人工光学式ピンホールとして動作し、かつ、前記光学系が、焦点の合った前記焦点面から集光された放出光を前記第2のSLMに提供する、請求項1に記載のシステム。

請求項11

前記第1の分光素子または前記第2の分光素子の少なくとも1つが、回折格子またはプリズムを含む、請求項1に記載のシステム。

請求項12

前記光源が、高圧水銀ランプキセノンランプハロゲンランプメタルハライドランプスーパーコンティニウム光源レーザー、またはLEDの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。

請求項13

前記第1のSLM、前記光源、および前記撮像装置に動作可能に結合されたコントローラをさらに備え、前記コントローラは、前記第1のSLMのピクセルを変調するために前記第1のSLMを作動させるため、前記光源を作動させるため、および前記撮像装置を作動させるために構成される、請求項1に記載のシステム。

請求項14

前記励起パターンは、励起スポットまたは励起ストライプの配列を含む、請求項1に記載のシステム。

請求項15

光源から、1つ以上の波長をもつ励起光を提供することと、第1の空間光変調器(SLM)によって、前記光源からの前記励起光を、試料内の焦点面の共役面で所定の2次元励起パターンに構造化することと、第1の分光素子によって、前記励起光をスペクトル的に分光することと、前記励起パターンを使用して、前記試料を、前記焦点面内で第1の側方方向に沿って分光された1つ以上の波長で照射することと、第2の分光素子によって、前記試料から集光された放出光をスペクトル的に分光することと、2次元(2−D)撮像装置を使用して、前記スペクトル的に分光された放出光を撮像することであって、前記前記スペクトル的に分光された放出光が第2の側方方向に沿ってスペクトル的に分光されるように、前記前記スペクトル的に分光された放出光が前記撮像装置によって焦点が合って受け取られる、前記スペクトル的に分光された放出光を撮像することとを含む、ハイパースペクトル撮像のための方法。

請求項16

第1の偏光子によって、前記励起光を偏光させることと、第2の偏光子または偏光ビームスプリッタ(PBS)の少なくとも1つによって、前記偏光された励起光のそれと同じ偏光を有する光を反射することとをさらに含む、請求項15に記載の方法。

請求項17

前記第1のSLMが、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、回折素子、液晶デバイス(LCD)、または液晶オンシリコン(LCOS)デバイスの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。

請求項18

前記第1の空間光変調器(SLM)によって、前記光源からの前記励起光を構造化することが、前記励起光の一部を前記ハイパースペクトル撮像システムの光軸から逸らせることを含み、前記方法は、前記ハイパースペクトル撮像システムの前記光軸から逸らされる前記励起光の前記一部を再循環させることをさらに含む、請求項15に記載の方法。

請求項19

前記試料を、前記試料内の前記焦点面内で、相互に、側方にシフトされる一連の励起パターンで連続して照射することと、前記撮像装置を使用して、前記スペクトル的に分光された放出光の複数の2−D画像を取得することであって、前記取得された2−D画像の各々が前記一連の励起パターン内の前記励起パターンのそれぞれ1つに対応する、複数の2−D画像を取得することと、前記取得された複数の2−D画像を再構成して4−Dハイパースペクトル撮像データセットを提供することとをさらに含む、請求項15に記載の方法。

請求項20

第2のSLMによって、人工光学式ピンホールの一連のパターンを、前記焦点面と共役なさらなる平面で提供することをさらに含み、人工光学式ピンホールの前記一連のパターン内の人工光学式ピンホールの各パターンが前記一連の励起パターン内の対応する励起パターンと一致する、請求項19に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2016年5月27日に出願された米国仮出願第62/342,252号、および2017年5月27日に出願された米国非仮出願第15/607,457号の利益を主張し、その内容を参照により組み込む。

0002

[0002] 本開示は、一般に、撮像の分野、ならびに顕微鏡検査システムおよび方法に関する。より詳細には、制限ではなく、開示する実施形態は、空間光変調器および分光素子の使用を通したハイパースペクトル撮像のためのシステムおよび方法に関する。

背景技術

0003

[0003]ハイパースペクトル撮像は、典型的には、材料識別天文学サーベイランス、および地球物理学用途などの、非医療用途で使用されるリモートセンシング分光法である。撮像の空間分解能を分光法の化学的特異性と組み合わせる「画像分光法」の一方法である。物体から集光された光が波長スペクトルまたは狭スペクトル帯分光されて、2次元(2−D)撮像センサー上で画像のセットとして検出され、各画像は波長またはスペクトル帯の1つを表している。従って、ハイパースペクトル撮像システムによって収集されデータセットは、多くの場合、ハイパースペクトルキューブと呼ばれて、3次元(3−D):2つの空間方向(x方向およびy方向)および1つのスペクトル次元(λ)で表される。

0004

[0004]ハイパースペクトル撮像は、病気診断および手術などの、医療用途のための新たな技術である。生物学的組織は、それらの化学的、生物物理学的、および/または形態学的特性を反映できる、内因性蛍光および外因性蛍光などの、内因性および外因性の光学シグネチャを有する。ハイパースペクトル撮像は、生体組織または組織片における生理学的および/または病理学的な変化を調査するために適用でき、さらに、組織の健康または病気に関する情報を提供できる。例えば、ハイパースペクトル撮像は、組織診デジタルソロジーツールと置換し得る。典型的には、凍結切片組織診は、腫瘍外科医が手術中に判断するために組織試料に関する情報を取得するために使用される。かかる組織診は、約10〜20分かかり得、標準的な染色方法よりも不十分な特徴定義しか提供しない短時間染色方法を採用し得る。組織試料からの自己蛍光を撮像し、自己蛍光の分光シグネチャを分解することにより、ハイパースペクトル撮像は、凍結切片組織診と比較して、より高い診断精度を可能にし得るより高速病理組織学分析ツールとして適用され得る。追加として、ハイパースペクトル撮像は、免疫組織化学(IHC)染色および蛍光インサイツハイブリダイゼーション法(FISH)における適用など、研究および臨床治験のための実験ツールとして適用され得、そこでは、異なる分光シグネチャをもつ様々なフルオロフォア標識化された分子が、特定のタンパク質および核酸に対して標的にされる。

0005

[0005]ハイパースペクトルキューブのスペクトル次元内の情報は、典型的には、フルオロフォアまたは他のタイプの光標識が、所与の波長によって励起される場合に、それらによって放出された波長の範囲にわたる光強度を反映する。しかし、光強度が励起波長および発光波長の両方の関数として測定される場合、フルオロフォアの光学特性、光標識、フルオロフォア標識した分子、および/または生物学的組織のさらに正確な識別が可能である。加えて、多くの医療用途では、フルオロフォア、ラマン標識光ルミネセンス標識、または量子ドット(QD)を含む、異なる分光シグネチャを有する様々なタイプの内因性または外因性標識が使用され得る。結合された励起および発光スペクトルを測定することは、所与のタイプまたは様々なタイプの標識の異なる標識を区別、識別、および特性化する能力強化し得る。

0006

[0006]励起および発光スペクトルの両方を有するハイパースペクトル撮像データセットを取得することは、放出光の強度を複数の励起および発光波長で測定する必要があるので、通常、極めて時間がかかる。例えば、多くの広視野2−D蛍光画像は、集光経路(collection path)上の異なるフィルタで取得でき、各フィルタは、発光スペクトル内の狭スペクトル帯を透過させる。追加の励起スペクトルを取得するために、この手順は次いで、多くの異なる励起レーザーを使用して異なる励起波長で繰り返される必要がある。さらに、集光された蛍光光の大部分は、狭帯域フィルタが一度に1つ使用される場合、廃棄される。このように、かかる手順は非効率的で、試料内のフルオロフォアの光退色とさえなり得、そのため、それらは永久に蛍光を発することができない。従って、励起および発光スペクトルの両方をもつハイパースペクトル撮像データセットを取得するための、迅速で、効率的な自動化された方法およびシステムが必要である。

0007

[0007] 本開示の実施態様は、励起および発光スペクトルの両方をもつハイパースペクトル撮像データセットの取得を可能にするハイパースペクトル撮像を達成するためのシステムおよび方法を含む。好都合に、例示的な実施形態は、2つの空間次元(水平方向xおよび垂直方向y)、1つの励起スペクトル次元(λa)、および1つの発光スペクトル次元(λb)を含む、4次元(4−D)ハイパースペクトル撮像データセットの迅速で、効率的な自動取得を可能にする。

0008

[0008] 本開示の例示的な実施形態によれば、ハイパースペクトル撮像システムが説明される。本システムは、試料を保持するように構成された試料保持器照射システム、および検出システムを含み得る。

0009

[0009]照射システムは、1つ以上の波長を有する励起光を放出するように構成された光源および第1のセットの光学素子を含み得る。第1のセットの光学素子は、第1の空間光変調器(SLM)、少なくとも1つのレンズ、および少なくとも1つの分光素子を含み得る。照射システムは、励起光を試料内の焦点面の共役面で所定の2次元パターン構造化し、構造化された励起光を第1の側方方向にスペクトル的に分光して、第1の側方方向に分光された1つ以上の波長をもつ励起パターンで試料を照射するように構成され得る。

0010

[0010] 検出システムは、2次元撮像装置および第2のセットの光学素子を含み得る。第2のセットの光学素子は、少なくとも1つのレンズおよび少なくとも1つの分光素子を含み得る。検出システムは、試料から集光された放出光を第2の側方方向にスペクトル的に分光し、スペクトル的に分光された放出光を撮像装置に撮像するように構成され得る。

0011

[0011] 本開示のさらなる例示的な実施形態によれば、ハイパースペクトル撮像のための方法が説明される。本方法は、1つ以上の波長の励起光を放出する光源を提供すること、第1の空間光変調器(SLM)によって、光源からの励起光を試料内の焦点面の共役面で所定の2次元パターンに構造化すること、第1の分光素子によって、構造化された励起光を第1の側方方向にスペクトル的に分光すること、試料を、第1の側方方向に分光された1つ以上の波長をもつ励起パターンで照射すること、第2の分光素子によって、試料から集光された放出光を第2の側方方向にスペクトル的に分光すること、およびスペクトル的に分光された放出光を撮像装置に撮像することのステップを含む。

0012

[0012] 本開示のなおさらなる例示的な実施形態によれば、試料のハイパースペクトル撮像データセットを取得するために顕微鏡を構成するための方法が説明される。本方法は、1つ以上の波長の励起光を放出する光源を提供すること、第1の空間光変調器(SLM)によって、光源からの励起光を試料内の焦点面の共役面で所定の2次元パターンに構造化すること、第1の分光素子によって、構造化された励起光を第1の側方方向にスペクトル的に分光すること、試料を、第1の側方方向に分光された1つ以上の波長をもつ励起パターンで照射すること、第2の分光素子によって、試料から集光された放出光を第2の側方方向にスペクトル的に分光すること、およびスペクトル的に分光された放出光を撮像装置に撮像することのステップを含む。

0013

[0013] 開示する実施形態の追加の特徴および利点は、一部、以下に続く説明に記載され、一部、説明から明らかになるか、または開示する実施形態の実施によって習得され得る。開示する実施形態の特徴および利点は、添付のクレームで具体的に指摘される要素および組合せによって実現され達成される。

0014

[0014] 前述の大まかな説明および以下の詳細な説明は、例であり、説明のために過ぎず、主張されるとおり、開示する実施形態を制限するものではないことを理解されたい。

0015

[0015] 添付の図面は、本明細書の一部を構成する。図面は、本開示のいくつかの実施形態を示し、説明と共に、添付のクレームに記載されているような開示する実施形態の原理を説明するのに役立つ。

図面の簡単な説明

0016

[0016]本開示の実施形態に従って、ハイパースペクトル撮像データセットを取得するための例示的な方式に対するグラフィック図である。
[0017]本開示の実施形態に従って、ハイパースペクトル撮像データセットを取得するための別の例示的な方式に対するグラフィック図である。
[0018]本開示の実施形態に従った、例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0019]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0020]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0021]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0022]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0023]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0024]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0025]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0026]本開示の実施形態に従った、別の例示的なハイパースペクトル撮像システムの略図である。
[0027]本開示の実施形態に従った、例示的な回折素子の略図である。
[0028]本開示の実施形態に従った、別の例示的な回折素子の略図である。
[0029]本開示の実施形態に従った、ハイパースペクトル撮像のための例示的な方法の流れ図である。

実施例

0017

[0030] 開示する実施形態は、励起および発光スペクトルの両方をもつハイパースペクトル撮像データセットを取得するのを可能にするハイパースペクトル撮像を達成するためのシステムおよび方法に関する。本開示の実施形態は、1つ以上の2−D撮像装置、例えば、CCDまたはCMOSセンサーまたはカメラ、を有する、蛍光顕微鏡共焦点顕微鏡(少なくとも1つの次元に沿った共焦点性(confocality)をもつ)、透過顕微鏡、または反射率顕微鏡などの、顕微鏡を使用して実装され得る。代替として、光学系は、適切な光学素子を使用して本開示の実施形態に従って構築され得る。

0018

[0031] 各励起波長に対してハイパースペクトルキューブを取得する時間のかかる手順を使用するのではなく、本開示の実施形態は、試料上の領域のサブセットに対して2つ以上の励起波長に対応する発光スペクトルの2−D画像の取得を可能にする。試料の4−Dハイパースペクトル撮像データセットを取得するために、複数の2−D画像が取得されて、計算的再構成できる。

0019

[0032] 本開示の一態様によれば、1つ以上の波長をもつ励起光が、試料中のフルオロフォアを励起するために使用され得る。励起光は、1つ以上の波長をもつ光を放出する多色光源によって生成され得る。いくつかの実施形態では、多色光源は、連続スペクトルを有し得る。例えば、多色光源は、スーパーコンティニウムレーザー白色光源(例えば、高圧水銀ランプキセノンランプハロゲンランプ、またはメタルハライドランプ)、または1つ以上のLEDなどの、広帯域光源であり得る。他の実施形態では、多色光源は、離散スペクトルを有し得る。例えば、多色光源は、非常に狭いスペクトルをもつ光を放出するパルスまたは連続「単一波長」レーザーの組合せであり得る。

0020

[0033] 本開示の一態様によれば、光源によって放出された励起光は、空間光変調器(SLM)を使用して、試料上の領域のサブセットを励起パターンで励起するために構造化され得る。励起光を構造化するために、SLMは、そのピクセルを選択的に作動させるか、または切り替えることにより、励起光の位相または振幅変調し得る。いくつかの実施形態では、SLMは、デジタルマイクロミラーデバイスDMD)、回折光学素子液晶デバイス(LCD)、および液晶オンシリコン(LCOS)デバイスを含む、SLMの群から選択され得る。

0021

[0034] 本開示の一態様によれば、構造化された励起光は、第1の側方方向(例えば、垂直方向yまたは水平方向x)にスペクトル的に分光され得る。励起光のスペクトル分光は、励起光のスペクトルの1つ以上の波長を第1の側方方向に分離または分割し得る。いくつかの実施形態では、励起光が試料を励起パターンで照射する前に、励起光をスペクトル的に分光するために少なくとも1つの分光素子が使用され得る。少なくとも1つの分光素子は、回折格子もしくはプリズム、または1つ以上のプリズムの組合せであり得る。従って、スペクトル的に分光された励起パターンは、試料上の様々な空間的位置で領域を照射するために生成され得る。

0022

[0035]試料内のフルオロフォアまたは他のタイプの光標識が、試料を照射している励起光によって励起され得る。それらが基底状態緩和する場合、フルオロフォアまたは光標識は、発光スペクトルとして知られている波長の範囲で光を放出し得る。フルオロフォアまたは光標識は、励起光の異なる波長に対応する異なる発光スペクトルを有し得る。

0023

[0036] 本明細書で説明するように、フルオロフォアは、本開示では、例示的な光標識として使用される。フルオロフォアを参照しての説明は、本開示の実施形態と一致する他のタイプの光標識に同じように当てはまる。例えば、光源から放出された励起光は、他のタイプの光標識も励起し得、それらは、励起時には、発光スペクトルをもつ光を放出し得る。従って、本開示における説明で使用される蛍光光および蛍光発光スペクトルは、他の光標識の放出光および発光スペクトルを表すためにも使用され得る。

0024

[0037] 本開示の一態様によれば、試料の所与の領域内の励起光によって励起されたフルオロフォアによって放出された蛍光光は、第2の側方方向(例えば、水平方向xまたは垂直方向y)にスペクトル的に分光され得る。少なくとも1つの分光素子は、蛍光光を、その所与の領域で励起波長に対応する蛍光発光スペクトルにスペクトル的に分光するために採用され得る。試料上の領域のサブセットの蛍光発光スペクトルは、2−D撮像装置により一露光で2−D画像として取得され得る。

0025

[0038] 本開示の一態様によれば、試料にわたるか、または視野にわたる全ての領域の蛍光励起および発光スペクトルは、スペクトル的に分光された励起パターンを第1および第2の側方方向にスキャンして、励起パターンの各空間的位置で蛍光発光スペクトルの2−D画像を取得することによって取得され得る。

0026

[0039] いくつかの実施形態では、励起パターンは、SLMのピクセルを変調することによって、試料または視野にわたってスキャンされる。他の実施形態では、試料または回折格子を第1および第2の側方方向に移動させることにより、励起パターンを試料または視野にわたって側方にスキャンするためにx−y平行移動ステージが使用され得る。ステージは、電動平行移動ステージ、圧電平行移動ステージ、または側方線形移動を可能にする任意の適切なステージであり得る。

0027

[0040]好都合に、4−Dハイパースペクトル撮像データセットは、発光スペクトルの2−D画像から計算的に再構成され得、各2−D画像は、試料上の異なる空間的位置で励起パターンに対応する。

0028

[0041] いくつかの態様では、本開示に従ったシステムおよび方法は、共焦点光学セクショニング(confocal optical sectioning)を可能にする。これは、試料の軸方向に沿った複数の焦点面に対してハイパースペクトル撮像データセットの取得を可能にし得る。本開示の一態様によれば、焦点面に対するハイパースペクトル撮像データセットは、選択された焦点面と共役な面で1つ以上の光学式ピンホールを実装することによって取得され得る。光学式ピンホールは、1つ以上の空間的ピンホール、または第2のSLMのピクセルによって形成されたプログラム可能人工ピンホールであり得る。

0029

[0042]好都合に、共焦点性の程度は、SLMによって形成された人工ピンホールのサイズおよび/または分離を変更することによって、必要に応じて調整され得る。追加として、ピンホールパターンは、励起光の励起パターンに一致させるために、そのピクセルを選択的に変調するか、または切り替えることにより、SLMによって形成され得る。ピンホールパターンは、好都合に、励起パターンによって同時に照射された試料上の複数の領域の共焦点撮像を可能にし得る。これは、連続的なポイントごとのスキャニングを使用する従来型の共焦点顕微鏡に比べて、焦点面での試料にわたるハイパースペクトル撮像データセット取得の速度および/またはスループットを改善し得る。

0030

[0043] ここで、その例が添付の図面で説明されている、本開示の実施形態および態様を詳細に参照する。可能な限り、同じ参照番号が、同じか、または同様の部品を指すために、図面を通して使用される。

0031

[0044] 本明細書では、光の異なる波長または周波数を示すために、異なる密度ドット付きテクスチャが添付の図面で使用される。より高い密度は、光のより長い波長またはより低い周波数に対応する。追加として、第1および第2の側方方向を示すための例として、垂直または水平方向が使用される。代替として、水平方向が第1の側方方向であり得、垂直方向が第2の側方方向であり得る。本明細書で説明するように、任意の2つの適切な異なる方向または一対の非平行な、例えば、直交する方向が、第1および第2の側方方向として使用され得る。

0032

ハイパースペクトル撮像データセットを取得するための例示的な方式
[0045]図1は、本開示の方法およびシステムによって使用されるハイパースペクトル撮像データセットを取得するための例示的な方式を図表を用いて示す。図1に示すように、離散スペクトルを有する励起光が、励起パターン100で試料上に照射される。励起パターン100は、励起スポットの2−D配列を含み得る。例えば、図1は、円形励起スポットの例示的な2−D配列の一部を示す。配列の追加のスポットは、例示的な配列の上、下、左、および/または右に配置され得る(図示せず)。本明細書で説明するように、配列の適切なサイズ、ならびにスポットの適切な形状、サイズ、および/または分離が、用途に従って事前に決定され得る。

0033

[0046]励起光の離散スペクトルは、複数の離散波長または複数の狭スペクトル帯を含む。従って、励起光が、分光素子により所与の側方方向に沿ってスペクトル的に分光される場合、励起パターン100は、光の異なる波長が所与の側方方向に異なる位置に向けられるように、スペクトル的に分光され得る。例えば、図1に示すように、励起パターン100は、複数のスキャニングセル110、例えば、スキャニングセル110の2−D配列を含み得る。励起光が、垂直方向に沿ってスペクトル的に分光される場合、各スキャニングセル110は、相互に垂直にオフセットされて、スペクトル分光によって生成された励起光の異なる励起波長に対応する、複数の励起スポット112a、112b、112c、112d、112e、および112fを含み得る。

0034

[0047]励起スポット間垂直分離は、均一のこともあれば、均一でないこともあり、励起波長、スポットのサイズ、および励起光の分光の量などの、様々な要因によって事前に決定され得る。スキャニングセル110内で垂直に分光される励起スポットの総数は、励起光の離散波長または狭スペクトル帯の数によって決まり得る。

0035

[0048]試料上の所与の空間的位置の励起スペクトルを生成するために、図1に示すようにスペクトル的に分光された励起パターン100は、異なる励起波長に対応する励起スポットがこの所与の空間的位置にシフトされ得るように、垂直方向にスキャンされ得る。例えば、励起パターン100が垂直方向にシフトされる場合、励起スポット112a、112b、112c、112d、112e、および112fによって以前に照射された各スキャニングセル110内の領域は、これらの励起スポットの異なるものによって照射できる。例えば、励起パターン100を、1つの励起スポットを越えてシフトさせることにより、励起スポット112bによって以前に照射された領域は、励起スポット112aによって照射され、励起スポット112cによって以前に照射された領域は、励起スポット112bによって照射され、励起スポット112dによって以前に照射された領域は、励起スポット112cによって照射され、励起スポット112eによって以前に照射された領域は、励起スポット112dによって照射され、励起スポット112fによって以前に照射された領域は、励起スポット112eによって照射され、そして、励起スポット112aによって以前に照射された領域は、上に配置されていたスキャニングセル(図示せず)からシフトされた励起スポット112fによって照射される。

0036

[0049] 各スキャニングセル110内の領域は、スペクトル的に分光された励起パターン100を垂直および水平方向にシフトすることによりスキャンされ得る。例えば、励起パターン100を、スキャニングセル110の長さにわたって垂直方向にシフトさせることにより、スキャニングセル110内の所与の領域は、光源の異なる励起波長に対応する異なる励起スポットによって照射できる。励起パターン100を垂直に、および/または水平に、連続的に、または所定の分離で(例えば、所望の垂直および/または水平分解能に基づいて)、スキャニングセル110の長さにわたってシフトさせることにより、スキャニングセル110内の各所与の領域が、異なる励起スポットによって照射できる。

0037

[0050]図1に示すように、励起パターン100の励起スポットは、水平方向に所与の周期で分離される。好都合に、励起スポットの水平方向における周期的分離は、試料上の励起された領域の蛍光発光スペクトルの測定を可能にする。例えば、励起スポットによって照射された所与の領域から放出された蛍光光は、別の領域のそれと重なり合うことなく、水平方向にスペクトル的に分光できる。従って、励起スポットによって同時に照射された複数の領域の蛍光発光スペクトルが生成され、2−D撮像センサーまたは装置によって取得できる。

0038

[0051]図1は、垂直方向に表される励起波長(λa)および水平方向に表される発光波長(λb)をもつ蛍光発光スペクトルの2−D画像200を示す。図1は、2−D画像200では、異なる励起波長に対応する励起スポット112a、112b、112c、112d、112e、および112fによって励起された領域が、水平方向に延在し、それに応じて垂直方向に相互にオフセットされた、異なる蛍光発光スペクトル212a、212b、212c、212d、212e、および212fを生成し得ることを図表を用いて示す。このように、複数の蛍光発光スペクトルが、2−D画像200内に取得でき、各発光スペクトルは、試料上の異なる空間的位置で励起パターン100の励起されたスポットに対応する。

0039

[0052] 前述のとおり、各スキャニングセル110内の異なる領域が、励起パターン100を垂直および水平方向に側方に空間的にシフトさせることによって照射され得る。励起パターン100の各空間的位置において、照射された領域の蛍光発光スペクトルが、2−D画像200上に取得できる。従って、蛍光発光スペクトルの複数の2−D画像200が、相互に側方にシフトされた一連の励起パターン100に対応して取得され得る。

0040

[0053] 取得した2−D画像200のデータセットを組み合わせることにより、蛍光励起−発光マトリックス(EEM)が、2−D画像200内の各ピクセルまたは空間的位置に対して取得され得る。蛍光EEMは、蛍光強度を、複数の励起波長および発光波長の範囲の関数として記録または表示し得る。従って、励起および発光スペクトルの両方を有する試料の4−Dハイパースペクトル撮像データセットが、取得した2−D画像200から集められて再構成され得る。

0041

[0054]図2は、本開示の方法およびシステムによってハイパースペクトル撮像データセットを取得するための別の例示的な方式を図表を用いて示す。図2に示すように、励起光が連続スペクトルを有し、分光素子により垂直方向に沿ってスペクトル的に分光される場合、励起光の集束スポットが、垂直方向に沿って連続的励起線にスペクトル的に分光され得る。かかる場合、図2に示すように、励起パターン100は、励起線114の2−D配列にスペクトル的に分光され得、各々は、連続的に垂直にオフセットされた励起光の波長の範囲を表す。

0042

[0055]図2は、励起線114の例示的な2−D配列の一部を示し、それは、3×3の2−D配列を示す。配列の他の励起線は、例示的な配列(図示せず)の上、下、左、および/または右に配置され得る。本明細書で説明するように、配列の適切なサイズ、励起線の適切な形状、サイズ、および/または分離が、所与の用途に従って選択され得る。

0043

[0056] 各スキャニングセル110内の領域は、前述のとおり、スペクトル的に分光された励起パターン100を垂直および水平方向にシフトさせることにより、同様にスキャンされ得る。励起パターン100の励起線114の配列に対応する蛍光発光スペクトル214の配列が、2−D画像200上に同様に取得され得る。2−D画像200内の各蛍光発光スペクトル214は、励起パターン100の励起線114によって照射された試料上の連続ストリップに対応する。

0044

[0057]図2に示す方式では、いくつかの実施形態では、スペクトル的に分光された励起パターン100を垂直方向にシフトする場合、励起線114に沿って第1の波長で励起された領域は、次いで、垂直シフトの後、第1の波長よりも長いか、または短い第2の波長で励起され得る。従って、励起パターン100を垂直に連続的に、または所定の分離を越えて(例えば、所望の垂直分解能に基づいて)シフトさせることにより、各スキャニングセル110内の励起線114によって照射される領域は、光源の異なる励起波長で照射できる。図1に示す方式と同様に、各スキャニングセル110内の試料上の他の領域は、励起パターン100を水平方向にシフトさせることにより、異なる励起線によって照射され得る。

0045

[0058] 本明細書で説明するように、励起パターン100によって照射される試料上の領域は、励起パターン100の励起スポットまたは励起線のサイズおよび形状によって実質的に決定され得る。励起スポットまたは励起線のサイズおよび形状は、SLMのピクセルのサイズおよび形状、光学系の倍率、ならびに励起光のスペクトル分光の程度を含む、光学系の多くの要因によって決定され得る。

0046

[0059]励起パターン100の励起スポットまたは励起線の間の、水平または垂直の、空間的分離は、励起波長、試料のサイズ、光学系の視野、所望の測定スループット、空間分解能、および/または速度、ならびに励起光および/または放出された蛍光光のスペクトル分光の量などの、様々な要因に基づいて事前に決定され得る。

0047

[0060] 例えば、励起スポットまたは励起線間の垂直方向における空間的分離は、励起スポットまたは励起線が垂直方向に重なり合わないように、励起光のスペクトル分光の量に基づいて事前に決定され得る。励起スポットまたは励起線間の水平方向における空間的分離は、蛍光発光スペクトルが水平方向に相互に重なり合わないように、蛍光発光スペクトルの水平方向における範囲に基づいて、事前に決定され得る。

0048

[0061] いくつかの実施形態では、異なる波長に対する励起スポットの配列の水平および/または垂直周期は同じであり得る。他の実施形態では、異なる波長に対する励起スポットの配列の水平および/または垂直周期は異なり得る。異なる空間的周期は、例えば、さらに以下で説明するように、励起パターン100を生成するために、SLMが試料のフーリエ面に配置される、いくつかの場合には、4−Dハイパースペクトル撮像データセットを計算的に再構成するために便利であり得る。

0049

[0062]光学系および/または構成要素の略図を参照して以下で説明する実施形態は、4−Dハイパースペクトル撮像データセットを取得するための前述の方式を達成するためのシステムおよび方法に関する。略図は、原寸に比例していないと理解すべきである。

0050

例示的な光学系および構成要素
[0063]図3は、例示的なハイパースペクトル撮像システム300の略図である。いくつかの実施形態では、システム300は、蛍光顕微鏡、透過顕微鏡、または反射率顕微鏡、または共焦点顕微鏡(少なくとも1つの次元に沿った共焦点性をもつ)であり得る。本開示の実施形態は、ハイパースペクトル撮像を実行するための他の適切な顕微鏡使用技術に適用可能である。

0051

[0064]図3に示すように、システム300は、照射システムおよび検出システムを含み得、各々は複数の構成要素を有する。照射システムは、光源310、第1のSLM320a、少なくとも1つのレンズ、例えば、レンズ330a、および少なくとも1つの分光素子、例えば、分光素子340aを含み得る。検出システムは、2−D撮像装置380、少なくとも1つのレンズ、例えば、レンズ330b、および少なくとも1つの分光素子、例えば、分光素子340bを含み得る。そのレイアウト幾何学的形状、および/または用途に応じて、システム300は、ビームスプリッタ350、対物レンズ360、偏光子390a、および/または撮像する試料が置かれる試料保持器370をさらに含み得る。システム300は、ミラービームダンプなどの、他の光学素子をさらに含み得る。

0052

[0065] 本明細書で説明するように、システム300の光軸は、励起光および試料から放出された蛍光光がそれに沿ってシステム300を通って伝搬する経路を画定し得る。

0053

[0066]照射システムでは、図3に示すように、光源310は励起光402を放出し、それは、SLM320aに向けられる。励起光402は、1つまたは2つのレンズ(図示せず)を使用して視準および/または拡大され得る。SLM320aは、そのピクセルを選択的に作動させるか、または切り替えることによる、励起光402の位相または振幅の変調を通して、励起光402を構造化し得る。SLM320aのピクセルの少なくとも一部は、励起光402を反射し、それをシステム300の光軸に沿わせる。

0054

[0067]図3に示すように、反射された励起光404は、レンズ330aおよび分光素子340aを通って透過する。レンズ330aは、反射された励起光404を光軸に沿って視準し得る。分光素子340aは、反射された励起光404を第1の側方方向に沿ってスペクトル的に分光する。例えば、分光素子340aは、反射された励起光404に対して小さい波長依存角偏向を生じ得る。スペクトル的に分光された励起光406は、ビームスプリッタ350によって反射されて、対物レンズ360に向けられ得る。対物レンズ360は次いで、スペクトル的に分光された励起光406の焦点を試料保持器370上に置かれた試料に合わせる。

0055

[0068] 検出システムでは、図3に示すように、試料内の励起されたフルオロフォアによって放出された蛍光光が、対物レンズ360によって集光され、かつ/または視準される。蛍光光408は、ビームスプリッタ350および分光素子340bを通り、システム300の光軸に沿って透過する。分光素子340bは、蛍光光408を、前述のように、第2の側方方向に沿ってスペクトル的に分光する。スペクトル的に分光された蛍光光410は、レンズ330bを通って透過し、2−D撮像装置380によって取得される。撮像装置380は、レンズ330bがスペクトル的に分光された蛍光光410を撮像装置380の2−Dセンサー上に撮像して焦点を合わせ得るように、レンズ330から約1焦点距離離れて配置され得る。

0056

[0069] システム300の他の構成は、以下でさらに説明するように、ミラー、レンズなどの追加の光学素子を使用して可能である。

0057

[0070] システム300の様々な構成要素の機能および作動原理が以下で詳細に説明される。

0058

光源
[0071] 前述のとおり、光源310は、連続スペクトルまたは離散スペクトルを有し得る。光源310は、スーパーコンティニウムレーザー、または離散狭スペクトル帯をもつ「単一波長」レーザーの組合せなどの、白色光源であり得る。いくつかの実施形態では、光源310によって放出された励起光402は、真っ直ぐSLM320aに向けられ得る。他の実施形態では、励起光402は、SLM320aに入射する前に、レンズによって視準および/または拡大され得る。追加または代替として、励起光402は、コーヒレンント照射のスペックル効果を低減するために、ディフューザまたはスペックル除去素子を使用して拡散され得る。

0059

[0072] いくつかの実施形態では、光源310は、プロセッサおよび、命令または操作ステップを格納するコンピュータ可読媒体を有するコントローラ(図示せず)に動作可能に接続され得る。これらの命令またはステップは、プロセッサによって実行される場合、光源310の動作状態を変調する。例えば、プロセッサは、光源310を起動または停止し、光源310がパルス光源である場合にパルスの継続時間を変調し、かつ/または光源310の発行波長を切り替えるか、もしくは調節し得る。

0060

励起光を変調するための空間光変調器
[0073] 前述のとおり、試料を励起パターン100で照射するために励起光402を構造化するために、SLM320aは、動作状態間でそのピクセルを選択的に変調することにより、励起光402の振幅または位相を変調し得る。

0061

振幅変調
[0074] いくつかの実施形態では、励起光402の振幅は、SLM320aによって変調され得る。例えば、SLM320aは、複数のマイクロミラー(図示せず)の配列を有するデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)であり得る。これらのミラーは、2つの操作位置、「オン」位置と「オフ」位置、の間で切り替えるために個々に作動され得る。マイクロミラーが「オン」位置にあるように構成される場合、反射した励起光404が試料に向かわされるので、励起光402は、光軸に沿って伝搬するように反射される。マイクロミラーが「オフ」位置にあるように構成される場合、励起光402は、光軸から逸れた方向に向かって反射されて、試料には向けられない(図示せず)。いくつかの実施形態では、「オフ」マイクロミラーによって反射された励起光402は、ミラーまたはビームダンプ(図示せず)などの、他の光学素子に向かわされ得る。

0062

[0075] いくつかの実施形態では、マイクロミラーは、その辺が約数マイクロメートル〜約10μmの範囲の長さの正方形である。他の形状およびサイズのマイクロミラーも可能であり、適切に使用され得る。DMDは、典型的には、マイクロミラーの「オン」および「オフ」位置の非常に迅速な変更または交互切換えが可能である。

0063

[0076] いくつかの実施形態では、DMDの単一のマイクロミラーが単一のピクセルと見なされ得る。他の実施形態では、複数のマイクロミラーが単一のピクセルと見なされ得る。例えば、直接隣接したマイクロミラーのグループが単一のピクセルと見なされ得、同じ位置に変調または作動され得る。

0064

[0077]振幅変調パターンは、「オン」位置におけるDMDのマイクロミラーまたはピクセルによって形成され得る。振幅変調パターンは、レンズ330aおよび対物レンズ360により、励起パターン100として試料上に撮像され得る。例えば、レンズ330aは、チューブレンズとして使用され、対物レンズ360と組み合わされて撮像構成を形成する。DMDは、試料と共役な面またはレンズ330aの約1焦点距離前に配置される。レンズ330aおよび対物レンズ360の焦点距離に応じて、励起パターン100は、振幅変調パターンの拡大または縮小(de−magnified)された画像であり得る。

0065

[0078] 別の実施形態では、励起光402の振幅を変調するために、SLM320aは、液晶デバイス(LCD)または液晶オンシリコン(LCOS)デバイスであり得る。SLM320aのピクセルは、ピクセルに入射する光の偏光を操作することにより、振幅変調パターンを作成し得る。DMDと同様に、LCDまたはLCOSデバイスは、試料と共役な面に配置され得る。LCDまたはLCOSデバイスのピクセルは、ピクセルごとに「オン」状態と「オフ」状態との間で電気的に変調され得る。「オン」ピクセルは、直線偏光された光の配向を約90°回転させ得るが、他方、「オフ」ピクセルは回転を実行しない。かかる場合、第1の直線偏光子(図示せず)が、励起光402を直線的に偏光するために使用され得る。第2の直線偏光子または偏光ビームスプリッタPBS)(図示せず)は、「オン」ピクセルによって反射された励起光404を透過させ、「オフ」ピクセルによって反射された励起光402を遮断するために使用され得る。

0066

[0079]SLM320aを使用して励起光402の振幅を変調することの欠点は、変調中の光の損失である。これは、SLM320aのピクセルの大部分が典型的には、「オフ」状態であるためである。それに応じて、励起光402の大部分は、光軸から逸れて、試料に達せず、従って、失われる。以下でさらに説明するように、光軸を離れた励起光を光軸に向け直すことによりこの損失を削減するために、励起光再循環システムが使用され得る。

0067

位相変調
[0080] いくつかの実施形態では、励起光402の位相が、SLM320aによって変調され得る。SLM320aは、反射型LCDまたはLCOSデバイスであり得る。図4は、LCDまたはLCOSデバイスをSLM320aとして使用する例示的なシステム300の略図である。図4に示すように、LCDまたはLCOSデバイスは、試料と共役な面322に近接して配置され得る。カスタム位相変調パターンが、LCDまたはLCOSデバイスのピクセルによって形成され得る。位相変調パターンは、軸外レンズ位相特徴の配列を生成し得る。励起光402の波面が次いで、位相変調パターンによって変調されて、共役面322で予備的な励起パターン(例えば、回折パターン)を形成し得る。予備的な励起パターンは、励起パターン100の拡大または縮小された画像であり得、集束スポットの配列を含み得る。

0068

[0081]共役面322は、SLM320aを越えて近距離に配置され得る。予備的な励起パターンの集束スポットの焦点面は、波長依存であり得る。従って、励起光402の異なる波長は、全てが共役面322に焦点を合わせるわけではない。いくつかの実施形態では、励起光402の中心波長に対する焦点面は、おおよそ共役面322である。共役面322で、または共役面322に近接して形成された予備的な励起パターンは次いで、レンズ330aおよび対物レンズ360により、励起パターン100として試料上に撮像される。この構成における励起パターン100の異なる波長はわずかに異なる焦点面を有し得るが、励起光402の位相を変調すると、振幅変調と比べて、励起光402使用の効率が高まる。

0069

[0082] 他の実施形態では、LCDまたはLCOSデバイスは、開口面に配置され得、開口面は、対物レンズ360の背面開口と共役な面または試料に対するフーリエ面であり得る。例えば、システム300の1つの例示的な構成は、SLM320aと対物レンズ360との間に配置された2つのチューブレンズ(図示せず)を有し得る。第1のチューブレンズは、SLM320aの約1焦点距離後ろに配置され得る。第2のチューブレンズは、第1のチューブレンズの約2焦点距離後ろに配置され得る。対物レンズ360は、第2のチューブレンズの約1焦点距離後ろに配置され得る。

0070

[0083] LCDまたはLCOSデバイスのピクセルは、励起光402の波面を変調するためにカスタム位相変調パターンを形成し得る。LCDまたはLCOSデバイスによって励起光402を反射すると、反射された励起光404の波面の異なる位置における位相が、位相変調パターンに従い、選択的に変更され得る。いくつかの実施形態では、LCDまたはLCOSデバイスのピクセルは、ピクセルごとに「オン」状態と「オフ」状態との間で電気的に変調され得る。LCDまたはLCOSデバイスのピクセルが「オン」状態の場合、それらは、液晶内で進む光の光路長を変更することにより反射光の位相を変更し得;それらが「オフ」状態の場合、それらは反射光の位相を変更しない可能性がある。これは、ピクセルによって形成された位相変調パターンが必要に応じてデジタル的にカスタマイズされるのを可能にする。他の実施形態では、LCDまたはLCOSデバイスのピクセルは、調整の複数の状態またはレベル(例えば、256レベル)を有し得、所望の状態またはレベルに個々に変調され得る。好都合に、ピクセルの調整の状態またはレベルを増加させると、位相変調パターンの調整の連続性、および従って、励起光402の位相の調整が向上する。

0071

[0084]位相変調は、異なる方向および/または位相を有する反射された励起光404のウェーブレットを提供し得る。反射された励起光404は、光軸に沿って伝搬するので、チューブレンズおよび対物レンズ360の各々は、反射された励起光404の波面上でフーリエ変換を実行し得る。回折パターンが次いで、対物レンズ360の焦点面で形成され得る。この回折パターンは、本明細書では、試料に照射される場合、励起パターン100と呼ばれる。

0072

[0085] 前述の構成では、位相変調パターンは、試料に対するフーリエ面、またはほぼフーリエ面にあるので、位相変調パターンは、試料に照射された所望の励起パターン100の逆フーリエ変換である。フーリエ変換は光の波長に比例するスケーリング係数を含むので、励起パターン100内の異なる波長に対する励起スポットの配列の空間的周期が異なり得る。例えば、より長い波長は、より大きな角度で回折し、それは、より大きな空間的周期に変換できる。これは、2−D画像200内に取得された対応する蛍光発光スペクトル配列に異なる空間的周期を持たせ得る。カスタマイズされたコンピュータアルゴリズムは、視野にわたってスキャンするための時変位相変調パターンを生成するため、および/または4−Dハイパースペクトル撮像データセットをかかる2−D画像のデータセットから計算的に再構成するために使用され得る。

0073

[0086]好都合に、励起光402の位相を変調すると、それが、LCDまたはLCOSデバイスの近接場内を実質的に均一強度で伝搬する、従って、光の損失を低減するのを可能にし得る。変調された励起光は次いで、カスタマイズ可能またはプログラム可能な励起パターン100を遠距離場内の試料上に形成し得る。従って、前述のような励起光402の振幅の変調に比べて、励起光402の位相を変調して励起パターン100を生成することは、励起光402の損失を低減することにより、システム300の照射効率を実質的に向上させ得る。追加として、励起光402の位相変調の連続性を増大させると、LCDまたはLCOSデバイスの回折効率、および従って、システム300の照射効率をさらに向上させ得る。

0074

[0087]励起光402の振幅または位相を変調するためのLCDまたはLCOSデバイスは、代替として、光軸に沿って実装された透過型デバイスであり得る。照射システムの幾何学的形状は、デバイスのピクセルによって形成された振幅または位相変調パターンが、前述と同様に励起光402の振幅または位相を変調し得るように、適切に設計され得る。

0075

[0088]SLM320aが励起光402の振幅を変調するか、または位相を変調するかに関わらず、励起パターン100は、SLM320aのピクセルを、必要に応じて、ピクセルごとに2つもしくは複数の動作状態またはレベルの間で変調することにより、プログラムおよびカスタマイズできる。さらに、励起パターン100は、SLM320aのピクセルの変調をスキャンまたはシフトすることにより、水平または垂直方向など、所与の空間方向に平行移動またはシフトできる。これは好都合に、試料および/または試料保持器370をx−y平行移動ステージを使用して移動させることなく、励起パターン100をシステム300の視野にわたってスキャンするのを可能にする。

0076

[0089] いくつかの実施形態では、SLM320aのピクセルのタイプおよび変調特徴に応じて、励起光402は、SLM320aの平面に対して所定の角度でSLM320aに向けられ得る。所定の角度は、SLM320aのタイプおよび/またはシステム300の幾何学的形状によって決まり得る。いくつかの場合、SLM320aが、励起光402の位相を変調する反射型SLMである場合、励起光402は、反射された励起光404がシステム300の光軸に沿って伝搬するようにある角度でSLM320aに向けられ得る。他の場合には、SLM320aがDMDである場合、励起光402は、「オン」マイクロミラーによって反射された励起光404が光軸に沿って伝搬するようにある角度でDMDに向けられ得る。

0077

[0090] いくつかの実施形態では、SLM320aは、プロセッサおよび、命令または操作ステップを格納するコンピュータ可読媒体を有するコントローラ(図示せず)に動作可能に接続され得る。これらの命令またはステップは、プロセッサによって実行される場合、SLM320aのピクセルの動作状態を変調して、所望の励起パターン100を形成し、かつ/または励起パターン100を所望の空間方向に所定の距離を越えて視野にわたって平行移動する。

0078

レンズおよび対物レンズ
[0091] レンズ330aおよび330bなどの、システム300の様々なレンズは、システムの色および/または球面収差の効果を制限するか、または低下させるための、色消しダブレットまたはトリプレットなどの、色消しであり得る。さらに、システム300の対物レンズ360は、色消しであり得る。代替または追加として、対物レンズ360が、その背面開口から入る視準された光線の所望の焦点(例えば、集束スポットまたは集束パターン)を形成し得るように、対物レンズ360は、無限補正対物レンズであり得る。色消しレンズおよび/または色消しもしくは無限補正対物レンズを使用すると、異なる波長の励起光402が試料内に少なくとも近似的に同じ焦点を有するのを可能にし得る。さらに、色消しレンズおよび/または色消し対物レンズを使用すると、試料内の焦点面からの異なる波長の蛍光光が撮像装置380で焦点画像を同様に形成するのを可能にし得る。従って、色消しレンズおよび/または色消し対物レンズを使用すると、蛍光発光スペクトルの2−D画像200の品質、および従って、再構成されたハイパースペクトル撮像データセットの品質が向上し得る。

0079

分光素子
[0092] 分光素子340aおよび340bは、非偏光プリズム(例えば、アミチプリズムまたは二重アミチプリズム)などの、回折格子またはプリズムであり得る。分光素子340aおよび340bのタイプは、同じであり得るか、または異なり得る。分光素子340aおよび340bによって生じる分光の程度は、同じか、または異なり得、励起光および蛍光光のスペクトル領域、試料または視野のサイズ、撮像装置380のサイズ、所望のスペクトル分解能、およびシステム300の用途などの、様々な要因に基づいて事前に決定され得る。

0080

[0093] いくつかの実施形態では、分光素子340aおよび340bによって生じる分光の程度は、調整可能であり得る。例えば、分光素子340aは、システム300の光軸に沿って配置された一対の二重アミチプリズムであり得る。一対の二重アミチプリズムの少なくとも1つは、光軸の周りを他に対して回転可能である。二重アミチプリズムの互いに対する回転は、励起光402のスペクトル分光の量および/または角度配向連続制御を可能にし得る。同様に、分光素子340bは、一対の二重アミチプリズムであり得、蛍光光408のスペクトル分光の量および/または角度配向(例えば、分光角度)の連続制御を可能にする。

0081

励起光遮断
[0094] 励起光402の強度は蛍光光408よりも数桁強い可能性があるので、試料および/または試料保持器370によって反射および/または拡散された励起光402は、検出システムに入って、撮像装置380による蛍光発光スペクトルの検出または取得に影響を及ぼし得る。従って、本開示の実施形態は、以下で説明するように、励起光402が検出システムに伝搬するのを低減または阻止し得る。

0082

[0095] いくつかの実施形態では、ビームスプリッタ350は、励起光402が検出システムに伝搬するのを拒絶または阻止し得る。例えば、システム300のビームスプリッタ350は、二色性ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタ(PBS)、または他の適切なタイプのビームスプリッタであり得る。

0083

[0096]光源310または励起光402が1つ以上の離散波長または狭スペクトル帯を有する離散スペクトルを有する場合、ビームスプリッタ350は、その波長に応じて光を選択的に反射し、透過させる二色性ビームスプリッタであり得る。例えば、ビームスプリッタ350は、複数のカットオフ波長および通過帯域を有するマルチバンド二色性(multiband dichroic)であり得る。マルチバンド二色性は、実質的に励起光402の波長を反射し、実質的に蛍光光408の波長を透過させるように選択され得る。かかる場合、励起光402のそれと同じであるか、または近い蛍光光408のいくつかの波長が、実質的に遮断され、従って、撮像装置380によって取得される2−D画像200における強度が実質的に低減され得る。

0084

[0097]代替または追加として、光源310または励起光402が離散スペクトルを有する場合、対応するノッチフィルタのセットまたは単一のマルチノッチフィルタ(図示せず)が、光軸に沿って検出システムに追加され得る。ノッチフィルタまたはマルチノッチフィルタは、励起光402の離散波長または狭スペクトル帯を選択的に反射し、それにより、励起光402が撮像装置380に達するのを阻止し得る。この場合もやはり、励起光402のそれと同じであるか、または近い蛍光光408のいくつかの波長が、実質的にノッチフィルタによって遮断され、従って、撮像装置380によって取得される2−D画像200における強度が実質的に低減され得る。

0085

[0098]光源310または励起光402が連続スペクトルを有する場合、ビームスプリッタ350は、励起光402の波長の少なくとも一部を反射し、蛍光光408の波長の少なくとも一部を透過させる、ロングパス二色性ビームスプリッタであり得る。励起光402のスペクトルは、典型的には、紫外線から可視スペクトルまでであり、蛍光光408のスペクトルは、典型的には、可視から近赤外スペクトルまでである。従って、ロングパス二色性ビームスプリッタは、励起光402の波長を遮断し、蛍光光408の波長を透過させ得る。しかし、いくつかの場合、励起光402のスペクトルおよび蛍光光408のスペクトルの両方が短〜長波長を含み得、それらは、例えば、可視スペクトル内で重なり合い得る。かかる場合、ロングパス二色性ビームスプリッタは、可視スペクトル内で少なくとも幾分の蛍光光408を遮断し得、例えば、蛍光光408の遮断されたスペクトルが所望のスペクトル情報を含む用途では、励起光402を拒絶するために適していない可能性がある。

0086

[0099]光源310または励起光402のスペクトルのタイプに関わらず(離散または連続であるか否か)、いくつかの実施形態では、偏光子390aおよびビームスプリッタ350は、励起光402が検出システムに入るのを、従って、撮像装置380に向かって伝搬するのを阻止するために、組み合わせて使用され得る。例えば、ビームスプリッタ350は、その振動配向が偏光子390aの透過軸と一致する光を反射する偏光ビームスプリッタ(PBS)であり得る。

0087

[0100] 例えば、偏光子390aは、励起光402を直線的に偏光するために光軸に沿った任意の適切な位置に配置され得る。PBSは、偏光された励起光のそれと同じ振動配向を有する光を反射し、偏光された励起光のそれと垂直な振動配向を有する光を透過させるために選択され得る。対物レンズ360によって集光された励起光の大部分は、従って、このPBSから反射して、撮像装置380に達しないであろう。いくつかの場合、試料および対物レンズ360の両方は、反射および/または拡散された励起光を少ない程度まで偏光解消(depolarize)させ得、従って、幾分かの励起光がPBSを通して透過して検出システムに入るのを不必要に可能にし得る。

0088

2−D撮像装置
[0101] 撮像装置380は、試料内の選択された焦点面と共役な像平面に配置された適切な2−Dセンサーを含み得る。センサーは、CMOSセンサー、CCDセンサーシリコンアバランシェフォトダイオードAPD)の2−D配列、電子増倍CCD(EMCCD)、増強CCD、または他の適切なタイプの2−Dセンサーにできる。

0089

[0102]撮像装置380は、その動作を制御するコントローラまたはコンピューティング装置(図示せず)に動作可能に接続され得る。例えば、コントローラ(図示せず)は、プロセッサおよび、命令または操作ステップを格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体を有し得る。命令または操作ステップは、プロセッサによって実行される場合、撮像装置380の露光を操作して、2−D画像200を取得し、かつ/または2−D画像200のデータセットをメモリに格納し得る。コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行される場合に、取得した2−D画像データセットデータ処理を実行し、かつ/または2−D画像200データセットから4−Dハイパースペクトル撮像データセットを再構成する、命令または操作ステップをさらに格納し得る。

0090

[0103] システム300は、好都合に、以下で詳細に説明するように、その機能および性能を強化するために追加の技術特徴および機能を有し得る。

0091

時間分解機能
[0104] いくつかの実施形態では、蛍光寿命撮像(FLIM)または時間分解蛍光分光を可能にするために、時間分解機能がシステム300に好都合に追加され得る。例えば、スーパーコンティニウムレーザーなどの、パルス光源が、増強CCDカメラまたは光電子ストリークカメラなどの、ピコ秒ナノ秒時間ゲーティング機能を有する2−D撮像装置380と一緒に、光源310として使用され得る。代替として、従来型の2−D CCDまたはCMOSセンサーが、電気光学シャッターと組み合わせて使用され得る。いくつかの実施形態では、電子増倍蛍光寿命撮像顕微鏡(MEM−FLIM)カメラが、変調された光源310、例えば、パルス光源と組み合わせて使用され得る。

0092

[0105]試料内のフルオロフォアまたは蛍光分子寿命は、視野内の各空間的位置に対する蛍光発光スペクトルの取得された時間分解2−D画像から計算され得る。これは、別の次元の情報をハイパースペクトル撮像データセットに追加し、それにより、試料内のフルオロフォアまたは蛍光分子に関する追加の情報を提供する。

0093

[0106]FLIMは、時間領域においてフルオロフォアを短励起パルスで励起するので、システム300のFLIM機能は、ゼロ遅延に近い信号を廃棄することにより、拡散および/または反射された励起光を実質的に拒絶し得る。これは、好都合に、取得された蛍光信号、例えば、2−D画像200内の拡散および/または反射された励起光の影響を低下または最小限にし得る。

0094

蛍光偏光
[0107] いくつかの実施形態では、システム300は、好都合に、試料内のフルオロフォアまたは蛍光分子に関する追加情報を取得するために、蛍光偏光(または異方性)測定を可能にし得る。励起光の偏光とその後に検出された放出された蛍光光との間の関係は、回転拡散結合相互作用、および配向などの、試料内の分子の様々な化学的および/または物理的プロセス分析および研究するために使用され得る。

0095

[0108]図5に示すように、蛍光偏光を測定するための機能を追加するために、システム300は、偏光子390aおよび、波長板または偏光子などの、光学素子を含み得る。例えば、光学素子は、色消し半波長板(HWP)390bであり得る。偏光子390aは、照射システム内に配置された直線偏光子であり得、それにより直線偏光された励起光、例えば、垂直に偏光した光を生成する。それらの吸収双極子の配向に応じて、試料内の個々のフルオロフォアは、直線偏光された励起光によって優先的に励起される。試料から放出された蛍光光は、フルオロフォアのランダムな配向、拡散、および/または回転に起因して、部分的に偏光解消され得る。

0096

[0109]ビームスプリッタ350は、実質的に、水平に偏光された光を透過させ、垂直に偏光された光を反射する偏光ビームスプリッタ(PBS)であり得る。例えば、図5に示すように、偏光子390aによって垂直に偏光された励起光は、PBSによって反射され、次いで、HWP390bに向かって伝搬できる。HWP390bは、光軸に沿ってビームスプリッタ350の前など、適切な位置に配置され得る。かかる場合、HWP390bは、直線偏光された励起光および試料から集光された蛍光光の両方の振動配向を、例えば、垂直軸とHWPの高速軸との間の角度の約2倍、回転させ得る。HWP390bを光軸の周りを回転させると、好都合に、励起光と蛍光光の両方の振動方向を回転させるであろう。ビームスプリッタ350は、実質的に、偏光された励起光を遮断して、撮像装置380によって取得されるべき偏光された蛍光光の少なくとも一部を透過させ得る。

0097

[0110] 用途に応じて、かかる蛍光偏光アッセイは、定常状態で、または、前述のように、FLIM機能を利用するなど、時間分解測定を用いて実行され得る。

0098

[0111]蛍光偏光(または異方性)の測定は、別の次元の情報をシステム300によって取得されたハイパースペクトル撮像データセットに追加する。この追加の次元の情報は、分子量および分子の配向などの、試料内のフルオロフォア標識した分子の局所的な化学的および物理的環境に関するハイパースペクトル撮像データセットの他の次元における情報を補完し得る。システム300によって取得された増大されたハイパースペクトル撮像データセットは、試料の生理学的または病理学的変化の診断の精度をさらに向上させ得る。

0099

励起光再循環システム
[0112] 前述のように、励起光402の大部分が光軸から逸れて、試料に達しないので、励起パターン100を生成するために、SLM320a、例えば、DMDまたはLCDを使用して、励起光402の振幅を変調すると、光の損失となる。従って、いくつかの実施形態では、システム300は、励起光402の利用効率を向上させるために、好都合に、励起光再循環システム500を含み得る。再循環システム500は、以下で説明するように、光軸を離れた励起光を試料に向かって光軸に向け直し得る。

0100

反射ベース方式
[0113] いくつかの実施形態では、励起光再循環システム500は、図6に示すように、反射ベース方式を使用する。再循環システム500は、1つ以上のレンズおよびミラーを含み得る。例えば、再循環システム500は、レンズ330c、平面鏡510、第1の凹面鏡520a、および第2の凹面鏡520bを含み得る。凹面鏡は、平面鏡とレンズの組合せによって置換され得る。

0101

[0114]励起光402は、パッシングレンズ330cの前で視準され得る。レンズ330cは、視準された励起光402の焦点を、SLM320aの平面の近く、またはそれと一直線にされた所与の平面312でミラー520aの焦点312aに合わせ得る。次いで、励起光402は、焦点312aからミラー520aに伝搬するにつれて、広がる。ミラー520aは、励起光402を再視準し、それをSLM320aに向け得る。

0102

[0115] 前述のように、SLM320aがDMDである場合、励起光402のごく一部が「オン」ピクセルにより、光軸に沿ってレンズ330aに向かって反射され得、他方、残り、例えば、軸外励起光403は、「オフ」ピクセルにより、異なる角度で光軸から離れて反射される。ミラー520bは、この軸外励起光403を遮り、それを焦点312aに非常に近い点312bに反射して戻すように構成され得る。点312bと焦点312aとの間の分離は、ミラー510の縁部が、実質的に元の励起光402を遮断することなく、戻ってきた軸外励起光403を遮るのを可能にするのにちょうど十分な大きさであり得る。ミラー510は、次いで、軸外励起光403を、元の経路とほぼ一致する経路を経て、SLM320aに戻し得る。かかる構成では、励起光402は、ミラー間の複数の反射を通して、SLM320aに何度も入射でき、それにより、軸外励起光403を光軸に戻して再循環させる。

0103

[0116] 本明細書で説明するように、図6に示す軸外励起光403を再循環させるための3つの経路は例示に過ぎない。複数または無限の再循環経路が可能であり得る。

0104

[0117] 以下で、システム300の2〜3の設計検討事項を説明する。いくつかの場合、再循環された軸外励起光403は、わずかに分岐し得る。再循環システム500内で伝搬する軸外励起光403の各再循環経路に対して、軸外励起光403は焦点312aに戻されないので、軸外励起光403は、SLM320aに達するとき、元の励起光402のそれとは、わずかに異なる角度を有するであろう。角度差(または発散角度)は、Δθ=Δx/fと定義され得、式中、「Δx」は、焦点312aと点312bとの間の分離であり、「f」は、ミラー510によって反射された軸外励起光を再視準するためのミラー520a(またはレンズ)の焦点距離である。Δxは、ミラー510の任意の使用不能な粗い縁よりも少なくとも大きく、励起光402の回折限界スポットサイズよりも大きい可能性がある。Δxおよびfの値に応じて、Δθは、1度未満であり得る。かかるわずかな角度差(または発散角)は、励起パターン100の形成に影響を及ぼさない可能性がある。

0105

[0118] いくつかの場合、SLM320aがDMDであるとき、DMDは、反射された励起光404への回折効果を有し得る。例えば、DMDの単一のマイクロミラーは、ほぼ10μmの辺長を有し得る。マイクロミラー配列の回折によって生じた反射された励起光404に対する典型的な発散角は、約λa/10μmであり得、式中λaは、励起光402の波長である。従って、発散角は、約1ラジアン未満、例えば、1/20ラジアン、または数度未満、例えば、3度であり得る。従って、再循環システム500内の異なる再循環経路からのDMDの「オン」ピクセルまたはマイクロミラーによって反射された励起光404の大部分は、重なり合い、光軸に沿って伝搬し得、従って、励起パターン100の形成に影響を及ぼさない可能性がある。

0106

[0119] いくつかの場合、再循環システム500内の異なる再循環経路から反射された励起光404は、光干渉を示し得る。離散波長または狭スペクトル帯を有する光源310に対して、この干渉は、試料に焦点が合わされた場合、反射された励起光404に不安定な強度を持たせ得る。異なる再循環経路内を伝搬する励起光403の相対位相を制御するために追加の光学要素が追加されて、光干渉効果を低減させ得る。しかし、これは、システム300の設計を複雑にし得る。従って、再循環システム500のための図6に示す反射ベース方式は、白色光源などの、広帯域スペクトルをもつ光源310を有するシステム300に、より適し得る。かかるシステム300に対して、干渉の効果は、反射された励起光404のスペクトルに非常に高速な微小振動を課し得る。フルオロフォアは典型的には、スペクトル的に広い吸収特性を有して、これらの振動が励起中に平均化するのを可能にする。従って、光干渉効果は、光源310が広帯域スペクトルを有する場合、取得された蛍光発光スペクトルにほとんど影響を及ぼさない可能性がある。

0107

偏光ベース方式
[0120]離散波長または狭スペクトル帯を有する励起光402の再循環に関する前述の技術的問題を解決するために、いくつかの実施形態では、励起光再循環システム500は、図7に示すような偏光ベース方式を利用し得る。

0108

[0121]図7に示すように、偏光ベースの再循環システム500は、1つ以上の光学要素を含み得る。例えば、再循環システム500は、光アイソレータ530、偏光ビームスプリッタ(PBS)540、四分の一波長板(QWP)550、ならびに1つ以上のミラー、例えば、第1のミラー510aおよび第2のミラー510b、を含み得る。いくつかの実施形態では、光アイソレータ530は、直線偏光子を含み得るか、または任意選択として、直線偏光子によって置換され得る。

0109

[0122] この方式では、光アイソレータ530は、励起光402の一前方向のみの伝搬を許可する。励起光402は、直線偏光された光であり得るか、または光アイソレータ530を通過した後に直線偏光し得る。直線偏光された励起光は光アイソレータ530を通過した後に、励起光420と呼ばれる。PBS540は、励起光420のそれと平行な振動配向を有する光を透過させ、励起光420のそれと直交する振動配向を有する光を反射するように構成され得る。例えば、励起光420は、水平に偏光されるか、または水平方向に振動配向を有し得る。PBS540は、水平に偏光された光を透過させ、垂直に偏光された光を反射し得る。従って、励起光420は、PBS540を通して透過して、SLM320aに向かって伝搬する。

0110

[0123]再循環システム500の偏光ベース方式の以下の説明では、水平に偏光される励起光420を一例として使用する。再循環システム500の偏光ベース方式の実施形態は、任意の振動配向を有する直線偏光された励起光420に対して同様に適用可能である。

0111

[0124] 前述のように、SLM320aがDMDである場合、励起光420のごく一部がDMDの「オン」マイクロミラーにより、光軸に沿ってレンズ330aに向かって反射され得、他方、軸外励起光403は、「オフ」ピクセルにより、光軸から離れて反射される。ミラー510aは、軸外励起光403を遮り、それをDMD上の「オフ」ピクセルに反射して戻すように構成され得る。軸外励起光403は、ミラー510aに向かって伝搬する1回目、およびミラー510aによってDMDに戻される2回目に、QWP550を通過し得、ミラー510aは、軸外励起光403の振動配向を90°回転させる。例えば、水平に偏光された励起光403は、QWP550を2回、通過した後、垂直に偏光されるように、変化され得る。垂直に偏光された励起光は、次いで、DMDの「オフ」マイクロミラーにより、PBS540に向かって反射される。

0112

[0125]PBS540に反射した垂直に偏光された励起光は、水平に偏光された励起光420のそれと直交する振動配向を有するので、それは、PBS540に反射してミラー510bに向かう。その振動配向を変更することなく、ミラー510bおよびPBS540は、次いで、垂直に偏光された励起光をDMDに反射して戻し、そこで「オン」マイクロミラーが次いで、垂直に偏光された励起光を光軸に沿ってレンズ330aに向かって反射する。「オフ」マイクロミラーは、垂直に偏光された励起光を反射し、それは、再度、QWP550およびミラー510aを2回通って透過して、水平に偏光になる。この水平に偏光された励起光は、PBS540を通過するが、光アイソレータ530のために、光源310まで伝搬して戻らないであろう。

0113

[0126] 前述の再循環システム500の偏光ベース方式では、QWP550は、軸外励起光403の振動配向を90°回転させるので、再循環される軸外励起光403の一部を含む、光軸に向かって反射された励起光404は、直交する偏光を有するであろう。かかる場合、偏光ビームスプリッタではなく、ビームスプリッタ350が適切に、複数のカットオフ波長および通過帯域を有するマルチバンド二色性であり得る。前述のように、マルチバンド二色性は、離散スペクトルを有する励起光402の波長が実質的に反射されて、放出された蛍光光408の波長が実質的に透過されるように選択され得る。従って、この偏光ベース方式は、離散波長で動作するレーザーのセットの組合せなど、離散波長または狭スペクトル帯を有する光源310を使用する、システム300でより良く機能し得る。

0114

共焦点光学セクショニング機能
[0127] 前述のように、システム300は、共焦点光学セクショニングを可能にし得、それは、試料内の焦点面の深さを選択するのを可能にする。焦点面の深さは、1つ以上の光学式ピンホールを、選択された焦点面と共役な面で導入することによって選択され得る。

0115

[0128]図8は、共焦点光学セクショニングを可能にする例示的なシステム300の略図である。図8に示すように、システム300は、前述のように、励起パターン100を生成するための第1のSLM320a、共焦点光学セクショニングのための第2のSLM320b、少なくとも1つの追加のミラー510c、1つ以上のチューブレンズ、例えば、330dおよび330e、ならびにz軸平行移動ステージまたは調節可能な液体レンズ(図示せず)を含み得る。SLM320bは、SLM320aに関して前述したのと同様のタイプおよび特徴を有し得る。例えば、SLM320bのピクセルは、SLM320aに対して説明したものと同じ方法で個別に変調され得る。

0116

[0129]SLM320bは、試料内の所望の深さで光軸に沿って配置された焦点面と共役な面あたりに置かれ得る。例えば、レンズ330bおよび対物レンズ360は、撮像構成を形成し得る。図8に示すように、レンズ330bは、対物レンズ360の後ろに配置され得、SLM320bは、レンズ330bの約1焦点距離後ろに配置され得る。対物レンズ360の背面開口とレンズ330bとの間の空間が視準空間であり、それは、必要に応じて、システム300の幾何学的形状および最小ビーム開口の所望の位置など、様々な要因に基づいて調整され得る。いくつかの実施形態では、レンズ330bは、対物レンズ360の約1焦点距離後ろに配置される。

0117

[0130]SLM320bのピクセルは、励起パターン100に一致または接合するピンホールパターンを試料上に形成するために、選択的に「オン」または「オフ」状態に作動されるか、または切り替えられ得る。ピンホールパターンは、複数の人工的な光学式ピンホールを共役面に含み、試料からの焦点外の蛍光光を拒絶し得る。従って、焦点外の蛍光光は、検出システムを通過せず、実質的に、取得される2−D画像200から除去または除外される。

0118

[0131]ピンホールパターン内の人工ピンホールのサイズおよび分離は、プログラム可能であり、対物レンズ360およびレンズ330bによって形成された撮像構成の倍率に基づいてカスタマイズされ得る。いくつかの場合、ピンホールパターンは、試料上の複数の位置(例えば、励起スポット112a〜112fによって励起された領域)から放出された蛍光光が同時に取得されるのを可能にするために、複数の細長い形状の「オン」ピクセルを含み得る。他の場合、ピンホールパターンは、励起パターン100内の励起線または励起スポットのサイズに一致する「オン」ピクセルの配列を含み得る。

0119

[0132]SLM320bの「オン」ピクセルによって反射した蛍光光412は、次いで、チューブレンズ330dおよび330eによって撮像装置380に撮像される。例えば、ミラー510cは、「オン」ピクセルによって反射した蛍光光412をチューブレンズに向けるために、光軸に沿った適切な位置に配置され得る。チューブレンズ330dは、試料からの蛍光光を再視準するように、レンズ330bによって生成された画像を約1焦点距離越えて(例えば、SLM320bの約1焦点距離後に)配置され得る。撮像装置380は、チューブレンズ330eの約1焦点距離後ろに、またはSLM320bの共役面に配置され得る。蛍光光はチューブレンズ330dと330eとの間の空間で視準されるので、チューブレンズ330dと330eとの距離は要求に応じて調整され得る。いくつかの実施形態では、チューブレンズ330eは、チューブレンズ330dと330eとの中間の平面がシステム300の射出瞳と共役になるように、チューブレンズ330dの約2焦点距離後ろであり得る。

0120

[0133]励起パターン100およびSLM320b上の一致するピンホールパターンをそれに応じてデジタル的に変更し、かつ/または側方にシフトすることにより、共焦点撮像データセットを取得するために、全視野がスキャンされ得る。試料にわたって視野をさらにスキャンすることにより、試料全体がスキャンされて、試料の完全な共焦点撮像データセットを取得できる。

0121

[0134] いくつかの実施形態では、撮像装置380は、収差を低減し、従って、取得される2−D画像データセットの品質を向上させるために適切に傾斜され得る。これは、少なくとも、チューブレンズ330dおよび330eによって形成された像平面が傾斜され得るように、SLM320bの「オン」ピクセルが、蛍光光412をSLM320bの表面に垂直でない角度に向けるためである。この傾斜効果によって生じた収差は、撮像装置380を適切に傾けることによって補正され得る。分光素子340bの分光角度が傾斜した撮像装置380の回転軸と平行になるように調整される場合、収差はさらに低減され得る。

0122

[0135]焦点面の深さを変更または選択するために、いくつかの実施形態では、試料保持器370がz軸平行移動ステージ上に据え付けられ得る。焦点面の所望の深さは、z軸平行移動ステージを使用して試料保持器370を光軸に沿って動かすことにより選択され得る。代替として、対物レンズ360がz軸平行移動ステージ上に据え付けられ得、焦点面の所望の深さが、対物レンズ360を光軸に沿って動かすことにより選択され得る。本明細書で説明するように、z軸平行移動ステージは、システム300の視野を試料にわたって側方方向に動かすためにx−y平行移動機能も含み得る。他の実施形態では、焦点面の所望の深さは、対物レンズ360の後ろに配置された調節可能な液体レンズ(図示せず)の焦点を調節することによって選択され得る。追加として、z平行移動ステージまたは調節可能な液体レンズは、オートフォーカスを達成するためにコンピュータプログラムによって制御され得る。

0123

[0136]好都合に、共焦点性の程度は、必要に応じ、SLM320bによって形成された人工ピンホールのサイズおよび/または分離を変更することによって調整され得る。例えば、ピンホール内のピクセル数を増加させ、かつ/またはピンホール間隔を減少させることにより、ピンホールのサイズを増加させると、共焦点性の程度が、従って、所望の焦点面の深さ選択性の程度が減少し得る。他方、ピンホール内のピクセル数を減少させ、かつ/またはピンホール間隔を増加させることにより、ピンホールのサイズを減少させると、共焦点性の程度が、従って、所望の焦点面の深さ選択性の程度が増加し得る。いくつかの実施形態では、深さ選択度は、SLM320bの「オフ」および「オン」ピクセル数の割合に比例し得る。従って、SLM320bは、好都合に、要求に応じて、ピンホールサイズおよび/または分離を都合よく調整することにより、広視野と共焦点撮像との間での切替えを可能にし得る。

0124

[0137] 追加として、SLM320bのピクセルによって形成されたピンホールパターンは、好都合に、励起パターン100によって同時に照射された試料上の複数の領域の共焦点撮像を可能にする。これは、連続的なポイントごとのスキャニングを使用する従来型の共焦点顕微鏡に比べて、所望の焦点面で試料にわたるハイパースペクトル撮像データセット取得の速度および/またはスループットを改善し得る。

0125

[0138]図8に示すように、SLM320bを使用するシステム300の実施形態では、分光素子340bがチューブレンズ330dと330eとの間の視準空間に配置され得る。SLM320b上のピンホールパターンが試料上の励起パターン100と一致するので、励起パターン100の励起スポットに対応する蛍光発光スペクトルが撮像装置380の2−Dセンサーによって取得できるように、SLM320bの人工ピンホールによって反射した蛍光光412は、前述のとおり、分光素子340bによって分光できる。

0126

蛍光発光スペクトルの選択的フィルタリング
[0139] いくつかの用途では、緑および赤のフルオロフォアなどの、間隔の空いた蛍光発光スペクトルを有する異なるフルオロフォアが、試料内で使用されるか、または存在し得る。これは、発光波長軸に沿って2−D画像200内で取得される蛍光発光スペクトルにおける側方間隙となり得、撮像装置380の2−Dセンサー上の空間の非効率的な使用となる。

0127

[0140] 他の用途では、異なるフルオロフォアの組合せで、広範な蛍光発光スペクトル全体が撮像装置380によって取得される結果となり得る。いくつかの場合、広範な発光蛍光スペクトル内の複数のスペクトル領域が、他の領域よりも有用であり得る。完全な広範な発光蛍光スペクトルを取得することは、撮像装置380の2−Dセンサー上の空間の非効率的な使用となり、さらに、ハイパースペクトル撮像データセットの取得のスループットを低下させ得る。

0128

[0141]撮像装置380のセンサー空間の使用効率を改善してシステム300のスループットを増大するために、スペクトルスライシングシステム342が、検出システム内の光軸に沿って視準空間に含まれ得る。例えば、図8に示すように、スペクトルスライシングシステム342は、チューブレンズ330dと330eとの間に配置され得、検出システム内の分光素子340bの前に置かれ得る。スペクトルスライシングシステム342は、調節可能な帯域幅および/または中心波長をもつ1つ以上のスペクトル帯を選択的に通し得、それにより、所望のスペクトル帯および/または所望のスペクトル分解能をもつハイパースペクトル撮像データセットの取得を可能にする。

0129

[0142]図8に示すように、スペクトルスライシングシステム342は、複数のスペクトルスライシングモジュール344を含み得る。試料によって放出された蛍光光408は、視準または再視準された後に、スペクトルスライシングシステム342に入り得る。1つ以上のビームスプリッタおよび/または電動フリップミラーを使用して、スペクトルスライシングシステム342は、入力された視準蛍光光ビームを1つ以上のビームに分割し得、各々は異なるスペクトル帯を有し、それらはそれぞれ、スペクトルスライシングモジュール344を通るように向けられる。各スペクトルスライシングモジュール344は、所望の帯域幅および中心波長を有するようにビームの1つをフィルタ処理し得る。フィルタ処理の後、スペクトルスライシングシステム342は、1つ以上のビームスプリッタおよび/または電動フリップミラーを使用して、フィルタ処理されたビームを出力ビームに結合し得る。

0130

[0143]スペクトルスライシングモジュール344は、各々、調節可能な通過帯域幅および/または調節可能な中心波長をもつ調節可能な帯域通過フィルタとして動作し得る。例えば、スペクトルスライシングモジュール344は、ロングパスフィルタおよびショートパスフィルタをその光軸に沿って含み得る。ロングパスフィルタおよびショートパスフィルタの少なくとも1つが光軸に対して回転可能である。フィルタを回転させると、ビームのフィルタへの入射角度を調整し、従って、それらの吸収の波長または反射端をシフトさせ得る。このように、ロングパスフィルタおよび/またはショートパスを回転させると、ロングパスおよびショートパスフィルタによって形成されたスペクトル通過帯域の帯域幅および/または中心波長を調節し得る。代替として、スペクトルスライシングモジュール344は各々、その通過帯域がフィルタを回転させること、従って、ビームのフィルタへの入射角度を調節することによって調節され得る、調節可能な帯域通過フィルタを含み得る。

0131

[0144]スペクトルスライシングシステム342は、測定された蛍光発光スペクトルが、特定の用途に対して有用な所望のスペクトル範囲に調整可能にフィルタ処理されるのを可能にする。所望のスペクトル範囲を選択することにより、撮像装置380の2−Dセンサー上の空間がもっと効率的に使用できる。例えば、前述のとおり、分光素子340bによって生じる分光の程度は、調整可能であり得る。蛍光発光スペクトルの選択されたスペクトル範囲のスペクトル分解能は、分光素子340bを使用するスペクトル分光の程度を増大することにより、向上され得、それにより、試料内のフルオロフォアまたは蛍光分子のさらなる情報を提供する。

0132

[0145] 追加として、所望のスペクトル範囲を選択すると、2−D画像200内の蛍光発光スペクトル間の側方間隙を発光波長軸に沿って削減するのを可能にし得、それにより、データセット取得のスループットを改善する。例えば、励起パターン100の周期を水平方向に削減して、分光素子340bを使用するスペクトル分光の程度を減少させることにより、2−D画像200内での水平方向における蛍光発光スペクトルの配列の周期が削減され得る。これは、その結果として、一露光で取得できる蛍光発光スペクトルの数を増加させ得、それにより、撮像装置380のセンサー空間使用の効率を改善する。

0133

代替構成
[0146] いくつかの用途では、システム300のさらにコンパクトな構成が望ましくあり得る。かかる場合、システム300は、SLM320aおよび/またはSLM320bの代わりに、回折素子を使用し得る。システム300のかかる構成の実施形態を、図9図13を参照して以下で説明する。

0134

[0147]図9は、システム300の例示的なコンパクト実施形態の略図である。図9に示すように、システム300は、好都合に、その幾何学的形状を単純化するために透過型照射を使用し得る。しかし、図3図8に示すような反射型照射構成も、用途に応じて使用され得る。照射システムでは、光ファイバを通して提供されるスーパーコンティニウムレーザー源などの、光源310からの励起光402は、レンズ330aによって視準されて、第1の回折素子600aを通って透過され、次いで試料保持器370上に置かれた試料を照射する。回折素子600aは、それを通って透過する励起光402の位相を変調し、励起パターン100を生成するために励起光402を構造化する。位相変調は、異なる方向および/または位相をもつ透過された励起光430の複数のウェーブレットを提供し得、回折パターンを遠距離場内に生成する。試料に焦点を合わせられた回折パターンは、励起パターン100と呼ばれる。

0135

[0148]図12は、例示的な回折素子600aの略図である。図12に示すように、いくつかの実施形態では、回折素子600aは、回折レンズ610の2−D配列であり得る。単一の波長を有する励起光402に対して、回折素子600aは、各回折レンズ610によって1つの、励起スポットの2−D配列を生成する。複数の離散波長または波長の範囲を有する励起光402に対して、励起光402の異なる波長が、各回折レンズ610により、異なる角度方向に進むいくつかのビームに回折される。従って、試料に焦点が合わせられる場合、励起光402の異なる波長は、相互に第1の側方方向(例えば、垂直方向)に空間的にシフトされた焦点を有し得、それにより、図1または図2に示すような、励起パターン100を生成する。

0136

[0149] いくつかの実施形態では、回折素子600aの回折レンズ610は、透過および非透過帯域を有するゾーンプレート、例えば、バイナリリソグラフィグレースケールリソグラフィ、もしくは成形プロセスによって作製された従来型の格子、またはバイナリリソグラフィによって作製されたサブ波長格子であり得る。他の実施形態では、回折素子600aは、前述のように、2−D小型レンズ配列および、励起パターン100を生成するための位相変調機能を有する透過型回折格子で置換され得る。

0137

[0150] 検出システムでは、試料によって放出された蛍光光408は、対物レンズ360によって集光されて視準され、分光素子340bを通って透過し、次いで、レンズ330bにより撮像装置380上に焦点が合わせられる。分光素子340bは、前述のように、蛍光光408を第2の側方方向(例えば、水平方向)にスペクトル的に分光し得る。分光素子340bは、前述のように同じ特長および機能を有し得る。

0138

[0151] いくつかの実施形態では、システム300は、第2の直線偏光子390cを含み得る。蛍光光408は、偏光子390cを通過し得る。励起光402が直線偏光される場合、偏光子390cは、実質的に、偏光された励起光を反射し、従ってそれが撮像装置380に達するのを阻止するために使用され得る。他の実施形態では、ノッチフィルタのセットまたは単一のマルチノッチフィルタ(図示せず)が、光軸に沿って検出システムに追加され得る。

0139

[0152]回折素子600aは、SLMのそれのようなデジタルプログラム可能性を有していないので、視野または試料にわたって励起パターン100をスキャンするために、回折素子600aまたは試料保持器370のいずれかが空間次元内で平行移動されて、完全な4−Dハイパースペクトル撮像データセットを取得し得る。スキャニング方式は、図1および図2を参照して前述したのと同様であり得る。各スキャニングセル110内の異なる領域が、励起パターン100を垂直および水平方向に空間的にシフトすることによって照射され得る。励起パターン100の各空間的位置において、照射された領域の蛍光発光スペクトルの少なくとも1つの2−D画像200が取得できる。次いで、蛍光発光スペクトルの複数の2−D画像200が、相互に側方にシフトされた一連の励起パターン100に対応して取得されて、4−Dハイパースペクトル撮像データセットを再構成するために使用できる。

0140

[0153]図10は、システム300の別の例示的なコンパクト実施形態の略図である。図10に示すシステム300は、スキャニングを一側方方向に実行することによって、4−Dハイパースペクトル撮像データセットの取得を可能にし得る。例えば、システム300は、検出システム内に回折素子600aおよび照射システム内に別の回折素子600bを含み得る。図10に示すように、照射システムでは、光源310からの励起光402がレンズ330aによって視準され、回折素子600bを通して透過し、次いで試料保持器370上に置かれた試料を照射する。

0141

[0154]図13は、例示的な回折素子600bの略図である。回折素子600bは、それを通って透過する励起光402の位相を変調し、異なる方向および/または位相を有する透過された励起光430のウェーブレットを提供し得る。いくつかの実施形態では、回折素子600bは、回折円柱小型レンズ620の直線配列を含み得る。単一波長の励起光402に対して、回折素子600bは、各円柱小型レンズ620によって1つの、単色ストライプ繰返しパターンを生成する。複数の離散波長または波長の範囲を有する励起光402に対して、励起光402の異なる波長が、各円柱小型レンズ620によって、異なる角度方向に進むいくつかのビームに回析される。従って、試料に焦点が合わせられる時、励起光402の異なる波長が相互に第1の側方方向(例えば、垂直方向)に空間的にシフトされた焦点を有し得、一連のシフトされた異なる色のストライプの繰返しパターンを生成する。光源310のスペクトルに応じて、異なる色のストライプが第1の側方方向に接続または分離され得る。シフトされた異なる色のストライプの繰返しパターンは次いで、試料上に照射される。

0142

[0155] 検出システムでは、分光素子340bを使用するのではなく、回折素子600aが追加されて、撮像装置380の前に配置され得る。試料によって放出された蛍光光408は、対物レンズ360によって集光されて視準され、偏光子390cを通して透過し、次いでレンズ330bにより回折素子600aに撮像される。回折素子600aの回折レンズ610が次いで、蛍光光を第2の側方方向(例えば、水平方向)にスペクトル的に分光し、スペクトル的に分光された蛍光光410を撮像装置380の2−Dセンサーに撮像し得る。

0143

[0156] いくつかの実施形態では、レンズ330bのその焦点面における回折限界スポットサイズが撮像装置380の2−Dセンサーの複数のピクセルをカバーし得るように、レンズ330bの焦点距離が選択される。これは、開口数(NA)、焦点比(f値)、および/またはレンズ330bの倍率に影響を及ぼし得る。例えば、レンズ330bの回折限界スポットサイズを増大させるために、レンズ330bは、より長い焦点距離、より小さいNAもしくはより大きいf値、および/またはより大きい倍率を有し得る。

0144

[0157]回折素子600aは、その回折レンズ610の直径が、およそレンズ330bの回折限界スポットのサイズになるように、設計または選択され得る。各回折レンズ610によって偏向されて焦点を合わされた蛍光光410の異なる波長は、相互に第2の側方方向に空間的にシフトされた焦点を有し得、図1または図2に示すような蛍光発光スペクトルの配列を生成する。

0145

[0158]図10に示すようなシステム300の実施形態は、一連の側方にシフトされた異なる色のストライプの繰返しパターンによって照射された試料上の領域または位置に対して、図1または図2に示すように、蛍光発光スペクトルを2−D画像200で取得するのを可能にする。励起スペクトルを取得するために、繰返しパターンのある色のストライプによって以前に照射された試料上の領域または位置が異なる色のストライプによって照射されるように、繰返しパターンが第1の側方方向に沿ってスキャンされ得る。繰返しパターンを第1の側方方向にシフトして、その後、対応する2−D画像200を取得することが、複数回、実行され得る。かかる場合、試料上の各領域または位置に対する励起波長に対応する蛍光発光スペクトルが取得されて、4−Dハイパースペクトル撮像データセットを再構成するために使用できる。

0146

[0159]図10に示すようなシステム300の実施形態では、一連の側方にシフトされた異なる色のストライプの繰返しパターンが第2の側方方向に連続しているので、視野内の全ての領域または位置に対する励起スペクトルを取得するために、繰返しパターンは第1の側方方向に沿ってスキャンされる必要があるだけであり得る。これは、4−Dハイパースペクトル撮像データセットを取得するためのシステム300のスループットおよび効率をさらに改善し得る。

0147

[0160] 第2の側方方向に沿って、連続した着色ストライプによって照射された各領域は、回折レンズ610に撮像でき、回折レンズ610は次いで、蛍光光を分光し、その焦点を撮像装置380に合わせる。かかる場合、第2の側方方向に沿った空間分解能は、回折レンズ610のサイズおよび焦点距離、レンズ330bおよび対物レンズ360の焦点距離、ならびに/または撮像装置380の2−Dセンサーのサイズによって決まり得る。いくつかの実施形態では、レンズ330bの焦点距離を増大すると、より大きな回折レンズ610の使用を可能にし得る。第2の側方方向に沿った空間分解能は、回折レンズ610の幅および/または焦点距離、ならびに回折レンズ610によって第2の側方方向に生成された軸外焦点シフトによって決まり得る。例えば、回折レンズ610の溝密度を増大すると、蛍光光の回折角、および従って軸外焦点シフトが増大し、それにより、空間分解能が第2の側方方向に増大する。

0148

[0161]図11は、蛍光偏光を測定するための機能を提供する、システム300の別の例示的なコンパクト実施形態の略図である。図11に示すように、システム300は、2つの偏光子390aおよび390cを含み得る。偏光子390aは、照射システム内の光軸に沿った適切な位置にあり得、それにより、直線偏光された励起光を生成する。偏光子390cは、検出システム内の光軸に沿った適切な位置にあり得、それにより、所与の振動配向を有する放出された蛍光光408を透過させる。蛍光偏光アッセイを実行するために、偏光子390cの透過軸が、直線偏光された励起光の振動配向に平行な配向と直交する配向との間で回転され得る。偏光された励起光のそれに平行な、および直交する振動配向を有する、蛍光光408の蛍光発光スペクトルの2−D画像200が、それぞれ、撮像装置380によって取得され得る。取得された2−D画像200は、次いで、蛍光偏光(または異方性)アッセイのために使用され得る。

0149

[0162] 本明細書で説明するように、システム300は、ハイパースペクトル撮像のための様々な方法で利用され得る。図14は、ハイパースペクトル撮像を実行するため、または試料のハイパースペクトル撮像データセットを取得するための、例示的な方法700の流れ図である。方法700は、図3図13を参照して前述した、システム300およびシステム300の実施形態の特徴を使用する。

0150

[0163] ステップ702で、離散スペクトルまたは連続スペクトルを有する光源310が提供されて、1つ以上の波長を有する励起光402を放出するように構成される。ステップ704で、励起光402が、SLM320aにより、試料内の焦点面の共役面で所定の2次元パターンに構造化される。ステップ706で、構造化された励起光、例えばSLM320aで反射された励起光404、が分光素子340aによって第1の側方方向にスペクトル的に分光される。ステップ708で、スペクトル的に分光された励起光406が、試料に向けられ焦点を合わせられて、第1の側方方向に分光された1つ以上の波長をもつ励起パターン100で試料を照射する。ステップ710で、試料から集光された蛍光光408が分光素子340bにより第2の側方方向にスペクトル的に分光される。ステップ712で、スペクトル的に分光された蛍光光410が、撮像装置380の2−Dセンサーに撮像される。

0151

[0164] 方法700は、追加のステップをさらに含み得る。例えば、方法700は、2−D画像200を取得する前に較正システム300を含み得る。低減されたか、または最小の歪みの焦点の合った2−D画像200が取得できるように、システム300内の様々な光学要素が、適切に較正されて調整され得る。

0152

[0165] 方法700は、第1の偏光子を使用して、励起光402が試料に向けられるように偏光させること、および第2の偏光子または偏光ビームスプリッタ(PBS)を使用して、偏光された励起光のそれと同じ偏光を有する試料から集光された光を実質的に反射することをさらに含み得る。

0153

[0166] 方法700は、試料を、一連の相互に側方にシフトされた励起パターン100で連続して照射すること、および一連の励起パターン100に対応するスペクトル的に分光された放出光の複数の2−D画像200を取得すること、および複数の2−D画像200を再構成して4−Dハイパースペクトル撮像データセットを提供することをさらに含み得る。前述のように、各2−D画像200は、各側方にシフトされた励起パターン100に対応する蛍光発光スペクトルの配列を記録する。

0154

[0167] 方法700は、SLM320bによって、プログラム可能な人工光学式ピンホールを焦点面と共役な面に提供すること、一連のピンホールパターンをSLM320bのピクセルによって形成すること、および一連のピンホールパターンを一連の励起パターン100に一致させることをさらに含み得る。前述のとおり、SLM320bから集光された光が、1つ以上のレンズを使用して撮像装置380に撮像される。スペクトル的に分光された放出光の2−D画像200が、励起パターン100の各側方シフトおよびその一致するピンホールパターンの形成後に取得され得る。方法700は、一連の励起パターン100に対応する2−D画像200を再構成して、試料の選択された焦点面の4−Dハイパースペクトル撮像データセットを提供することをさらに含み得る。

0155

[0168] 前述の説明は、例示目的のために提示されている。それは包括的でなく、開示する正確な形式または実施形態に限定されない。実施形態の修正および適応は、開示する実施形態の仕様の検討および実施から明らかであろう。例えば、説明する実施態様は、ハードウェアおよびソフトウェアを含むが、本開示と一致するシステムおよび方法は、ハードウェアだけとして実装できる。加えて、ある構成要素は相互に結合されていると説明されているが、かかる構成要素は相互に統合されるか、または任意の適切な方法で分散され得る。

0156

[0169] さらに、例示的な実施態様が本明細書で説明されているが、範囲は、等価な要素を有するありとあらゆる実施形態、本開示に基づく修正、省略、組合せ(例えば、様々な実施形態にわたる態様の)、適応および/または変更を含む。クレーム内の要素は、クレーム内で採用された用語に基づき、本明細書で説明する例に制限されず、または本出願の手続遂行中、広く解釈されるものとし、その例は、非限定的として解釈されるべきである。さらに、開示する方法のステップは、ステップの順序変更および/またはステップの挿入もしくは削除を含む、任意の方法で修正できる。

0157

[0170]コンピュータ可読媒体によって格納された命令または操作ステップは、コンピュータプログラム、プログラムモジュール、またはコードの形であり得る。本明細書で説明するように、コントローラによって使用されるものなど、本明細書の記述された説明に基づくコンピュータプログラム、プログラムモジュール、およびコードは、容易に、ソフトウェア開発者管理権限内である。コンピュータプログラム、プログラムモジュール、またはコードは、様々なプログラミング技術を使用して作成できる。例えば、それらは、Java、C、C++、アセンブリ言語、または任意のかかるプログラミング言語で、またはそれらを用いて、設計できる。かかるプログラム、モジュール、またはコードの1つ以上が、装置システムまたは既存の通信ソフトウェアに統合できる。プログラム、モジュール、またはコードは、ファームウェアまたは回路論理としても実装または複製できる。

0158

[0171] 本開示の特徴および利点は、詳細な明細書から明らかであり、従って、添付のクレームは、本開示の真の精神および範囲に含まれる全てのシステムおよび方法を包含することを意図する。本明細書では、不定詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は「1つ以上」を意味する。同様に、複数用語の使用は、所与の文脈で曖昧でない限り、必ずしも複数を意味しない。「および」または「または」などの用語は、別段の明確な指示がない限り、「および/または」を意味する。さらに、多数の修正および変形が本開示の検討から容易に生じ得るので、本開示を例示および説明した正確な構成および動作に制限することは望まず、その結果、全ての適切な修正および均等物が用いられ得、本開示の範囲に含まれる。

0159

[0172] 他の実施形態は、本仕様の検討および本明細書で開示する実施形態の実施から明らかであろう。本仕様および例は、例に過ぎないと考えられることを意図し、開示する実施形態の真の範囲および精神は、以下のクレームによって示されている。

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