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技術 抗菌剤としての(R)−4(5−(シクロプロピルエチニル)イソオキサゾール−3−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミドの結晶形

出願人 ノバルティスアーゲー
発明者 フー,ジーピンジアン,スーイーコルディコウスキ,アンドレアススウィーニー,ザカリーケヴィン
出願日 2017年6月12日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-565302
公開日 2019年8月15日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-522645
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード ポリマー状物質 アルファ波 鋳型成形 散乱防止 移動率 抗菌性医薬 回帰アルゴリズム カンサス州
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図面 (5)

課題・解決手段

本発明は、吸湿性が低い(R)−4−(5−(シクロプロピルエチニルイソオキサゾール−3−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニルブタンアミド(すなわち、式(A)の化合物)の結晶形に関する。該化合物およびその組成物は、細菌感染および特に多剤耐性株を含むグラム陰性菌の感染を治療するために有用である。この結晶形は、化合物の非晶質形ハロゲン化有機溶媒(例えばジクロロメタン)に溶解して、炭化水素溶媒(例えばヘプタン)で結晶形を沈殿させることにより調製される。

概要

背景

過去数十年にわたって、抗菌性に対する耐性頻度、および重篤感染性疾患とのその関連は、警戒すべき速度で増加してきた。院内感染とも呼ばれる病院内発生の感染を引き起こす感染性病因治療するための1種または複数種承認された抗生物質に耐性の病原体への罹患率の増大は特に問題である。米国で各年生ずる200万を超える病院内発生の感染の50から60%が、抗菌性の耐性株の細菌によって引き起こされている。一般的に使用される抗菌剤に対する高率の耐性は、病院内発生の感染と関連した罹患率、死亡率、およびコストを増大させる。米国では、病院内発生の感染は、毎年77,000件を超える死亡の原因となり、またはそれを引き起こしており、毎年約50億ドルから100億ドルが費やされていると考えられる。グラム陰性菌に有効なのは、2〜3種類の承認された抗菌剤に過ぎず、多くの承認された薬剤は、グラム陰性菌の耐性株がより優勢になるので、有効性を失いつつある。グラム陰性に対する耐性の重要な原因には、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、大腸菌(Escherichia coli)、およびプロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)における、幅広スペクトルのβ−ラクタマーゼESBL)、およびエンテロバクター属(Enterobacter)の種、ならびにシロバクター・フロインディCitrobacter freundii)における、高レベルの第3世代セファロスポリン(AmpC)β−ラクタマーゼ耐性、ならびにシュードモナス属(Pseudomonas)の種、アシネトバクター属(Acinetobacter)の種、および、ステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)の種で観察される多剤耐性(MDR)遺伝子が含まれる。

抗菌剤耐性の問題は、多数の抗菌剤に耐性の細菌株の存在により、さらにやっかいなものとなる。例えば、フルオロキノロンに耐性の緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)分離株は、追加の抗菌性医薬に対して同様に全て耐性である。製薬産業における抗菌性発見努力の多くは、グラム陽性菌に対して効果的な薬物の開発が目標とされている。しかしながら、グラム陰性菌に対する新しい抗菌剤の緊急の必要性があり、グラム陰性菌は、たいていの抗菌剤に対して、グラム陽性菌よりも一般的に耐性である。リポ多糖生合成に作用する種々のヒドロキサム酸化合物を含むそのような抗菌性化合物報告されており:例えば、国際公開第2004/062601号パンフレット、国際公開第2010/032147号パンフレット、国際公開第2011/073845号パンフレット、国際公開第2012/120397号パンフレット、および国際公開第2012/137094号パンフレットを参照されたい。1種のリポ多糖生合成酵素UDP−3−O−(R−3−ヒドロキシデカノイル)−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼ(LpxC)が、抗菌剤に対する確認された標的として報告された(Mdluli et al., Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 50(6)、2178-84 (2006))。LpxCの阻害剤は記載されているが、特にMDR株に対するさらに優れた抗菌性効力を有する新しいLpxC阻害剤に対する必要性は依然存在する。本発明は、LpxCの阻害により作用すると考えられ、既知の抗菌剤に対する耐性の有力な機構の一部を回避し、商業的規模抗菌性製品の製造に使用するために特に適当な結晶性化合物を提供する。

概要

本発明は、吸湿性が低い(R)−4−(5−(シクロプロピルエチニルイソオキサゾール−3−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニルブタンアミド(すなわち、式(A)の化合物)の結晶形に関する。該化合物およびその組成物は、細菌感染および特に多剤耐性株を含むグラム陰性菌の感染を治療するために有用である。この結晶形は、化合物の非晶質形ハロゲン化有機溶媒(例えばジクロロメタン)に溶解して、炭化水素溶媒(例えばヘプタン)で結晶形を沈殿させることにより調製される。

目的

本発明は、LpxCの阻害により作用すると考えられ、既知の抗菌剤に対する耐性の有力な機構の一部を回避し、商業的規模で抗菌性製品の製造に使用するために特に適当な結晶性化合物を提供する

効果

実績

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請求項1

式(A)の化合物結晶形

請求項2

吸湿性が低い、請求項1に記載の結晶形。

請求項3

ロッド形状結晶を含む、請求項1に記載の結晶形。

請求項4

示差走査熱量測定で75℃と90℃の間に吸熱を示す、請求項1に記載の結晶形。

請求項5

18.4および14.0度の回折角(2θ)におけるXRPDピークにより特徴づけられる、請求項1に記載の結晶形。

請求項6

3.9および2.5および4.4度の回折角(2θ)における1つまたは複数の追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、請求項5に記載の結晶形。

請求項7

18.8および/もしくは5.3度ならびに/または21.8度ならびに/または22.1度ならびに/または18.0度の回折角(2θ)における1つまたは複数の追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、請求項5〜6のいずれか一項に記載の結晶形。

請求項8

18.8および5.3度の回折角(2θ)における追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、請求項5〜7のいずれか一項に記載の結晶形。

請求項9

21.8度および22.1度の回折角(2θ)における追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、請求項8に記載の結晶形。

請求項10

請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗菌的有効量の結晶形、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物

請求項11

請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗菌的有効量の結晶形、抗菌的有効量の第2の治療剤、および薬学的に許容される担体を含む医薬組合せ。

請求項12

請求項13

非結晶性化合物(A)から高度に結晶性の化合物(A)を作製する方法であって、非結晶性化合物(A)を、ハロゲン化有機溶媒に溶解して溶液を形成すること、および前記溶液を炭化水素溶媒と接触させて結晶性化合物(A)の沈殿を誘発することを含む方法。

請求項14

請求項13に記載の方法により作製される、式(A)の化合物の結晶形。

請求項15

グラム陰性菌に感染した対象を治療する方法であって、請求項1〜9または14のいずれか一項に記載の抗菌的有効量の結晶形を、それを必要とする前記対象に投与することを含む方法。

技術分野

0001

本発明は、細菌感染治療するための化合物および組成物および方法に一般的に関する。ある態様では、本発明は、グラム陰性菌により引き起こされる感染を治療するために有用なヒドロキサム酸化合物結晶形、化合物(A)、および本明細書に記載された結晶性化合物を含む医薬組成物に関する。一態様において、本発明は、本明細書で開示された上記結晶性化合物を使用するグラム陰性菌感染の治療に関する。

背景技術

0002

過去数十年にわたって、抗菌性に対する耐性頻度、および重篤感染性疾患とのその関連は、警戒すべき速度で増加してきた。院内感染とも呼ばれる病院内発生の感染を引き起こす感染性病因を治療するための1種または複数種承認された抗生物質に耐性の病原体への罹患率の増大は特に問題である。米国で各年生ずる200万を超える病院内発生の感染の50から60%が、抗菌性の耐性株の細菌によって引き起こされている。一般的に使用される抗菌剤に対する高率の耐性は、病院内発生の感染と関連した罹患率、死亡率、およびコストを増大させる。米国では、病院内発生の感染は、毎年77,000件を超える死亡の原因となり、またはそれを引き起こしており、毎年約50億ドルから100億ドルが費やされていると考えられる。グラム陰性菌に有効なのは、2〜3種類の承認された抗菌剤に過ぎず、多くの承認された薬剤は、グラム陰性菌の耐性株がより優勢になるので、有効性を失いつつある。グラム陰性に対する耐性の重要な原因には、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、大腸菌(Escherichia coli)、およびプロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)における、幅広スペクトルのβ−ラクタマーゼESBL)、およびエンテロバクター属(Enterobacter)の種、ならびにシロバクター・フロインディCitrobacter freundii)における、高レベルの第3世代セファロスポリン(AmpC)β−ラクタマーゼ耐性、ならびにシュードモナス属(Pseudomonas)の種、アシネトバクター属(Acinetobacter)の種、および、ステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)の種で観察される多剤耐性(MDR)遺伝子が含まれる。

0003

抗菌剤耐性の問題は、多数の抗菌剤に耐性の細菌株の存在により、さらにやっかいなものとなる。例えば、フルオロキノロンに耐性の緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)分離株は、追加の抗菌性医薬に対して同様に全て耐性である。製薬産業における抗菌性発見努力の多くは、グラム陽性菌に対して効果的な薬物の開発が目標とされている。しかしながら、グラム陰性菌に対する新しい抗菌剤の緊急の必要性があり、グラム陰性菌は、たいていの抗菌剤に対して、グラム陽性菌よりも一般的に耐性である。リポ多糖生合成に作用する種々のヒドロキサム酸化合物を含むそのような抗菌性化合物報告されており:例えば、国際公開第2004/062601号パンフレット、国際公開第2010/032147号パンフレット、国際公開第2011/073845号パンフレット、国際公開第2012/120397号パンフレット、および国際公開第2012/137094号パンフレットを参照されたい。1種のリポ多糖生合成酵素UDP−3−O−(R−3−ヒドロキシデカノイル)−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼ(LpxC)が、抗菌剤に対する確認された標的として報告された(Mdluli et al., Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 50(6)、2178-84 (2006))。LpxCの阻害剤は記載されているが、特にMDR株に対するさらに優れた抗菌性効力を有する新しいLpxC阻害剤に対する必要性は依然存在する。本発明は、LpxCの阻害により作用すると考えられ、既知の抗菌剤に対する耐性の有力な機構の一部を回避し、商業的規模抗菌性製品の製造に使用するために特に適当な結晶性化合物を提供する。

0004

一態様において、本発明は、この化合物の新規結晶

0005

ならびにこの結晶性材料を作製する方法およびその使用を提供する。該結晶性材料は、吸湿性が低く、大量生産または製造のために必要とされる一貫性がある処理および取り扱い特性を提供するので、商業的製造プロセスで使用するために非常に適している。理論にとらわれずに、化合物(A)は、UDP−3−O−(R−3−ヒドロキシデカノイル)−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼ(LpxC)の活性を阻害することにより作用すると考えられる。該阻害剤は、ヒトを含む対象における細菌感染、特に薬剤耐性および多剤耐性の感染を含むグラム陰性菌感染を治療するために使用することができて、単独でまたは他の抗菌剤などの他の治療剤との組合せで使用することもできる。

0006

一態様において、本発明は、化合物(A)を結晶形で提供する。この化合物は、未公開の特許出願PCT/IB2015/059631(2015年12月15日出願)で開示されて特許を請求されている。その出願における合成方法は、化合物(A)を非晶質形で提供するが、それは、潮解性であること、および室温で放置されると経時的に褐色を帯びて発色することが判明した。これらの性質のために、非晶質材料は、大規模の製造または長期貯蔵にはあまり適さない。本発明は、より不変性でより安定な、吸湿性が低く、したがって、自動化された製造プロセスおよび装置における使用、ならびに商業的生産のために必要な大規模の製造方法に特に適した化合物(A)の好ましい挙動の結晶形を提供する。結晶性生成物は、純粋に結晶性である必要はなく、それは、若干非晶質材料を保持していてもよいが、しかし、好ましくは大部分結晶性(例えば、50%を超える結晶性)または実質的に結晶性、例えば少なくとも75%結晶性である。結晶化の程度は、XRPDなどの当技術分野において知られた方法により査定することができる。

0007

別の態様で、本発明は、化合物(A)を結晶形で製造する方法を提供する。1つのそのような方法は、非晶質材料を、中程度に極性溶媒、例えば、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、THF、ジオキサンメチルt−ブチルエーテルジイソプロピルエーテル)またはハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタントリクロロエチレンテトラクロロエチレンクロロホルム)などに溶解すること、および冷却により、または炭化水素溶媒、例えば、ヘキサン単数または複数)、シクロヘキサンヘプタン(単数または複数)、オクタン(単数または複数)、もしくはこれらの混合物などの添加により、結晶化を誘発することを包含する。非晶質材料の溶解は、特に、炭化水素または極性の比較的低いエーテル(MTBE、ジエチルエーテル)溶媒が使用される場合に、加熱を必要とすることもあるが、ハロゲン化溶媒ではより容易に起こり得る。加熱が溶解を誘発するために必要な場合には、溶液の冷却で結晶化を誘発するために十分なこともあり;加熱が必要でない場合には、結晶化を誘発するために炭化水素溶媒を添加することがしばしば必要である。

0008

好ましい方法では、非晶質の化合物(A)を、ジクロロメタンに溶解して、溶液を、ヘプタン(またはシクロヘキサン、またはヘキサン、その他)などの炭化水素溶媒と、結晶化を促進する条件下で接触させる。

0009

少なくとも部分的に結晶性の材料を生産する他の方法は、非晶質化合物(A)を、ヘプタン、ヘキサン、またはシクロヘキサン中で若干のMTBEを存在させてスラリー化すること;非晶質化合物Aを、熱溶媒(MTBE、1:1ヘプタン+酢酸エチル、2:1ヘプタン+エタノール、または1:1イソプロパノール+ヘプタンから選択される)に溶解すること;および非晶質化合物(A)を、「良」溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、イソプロパノール、またはテトラヒドロフラン)に溶解して、該溶液を、貧溶媒(anti−solvent)または言及された貧溶媒沈殿方法を使用して、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、オクタンまたはこれらの混合物などの「貧」溶媒と混合することを含む。そのような結晶化条件は、最初に得られた非晶質生成物よりも安定な材料を提供し、それは、少なくとも部分的に結晶性、好ましくは大部分または実質的に結晶性であり、より安定でもあり、より一貫性がある取り扱い特性を提供する。しかしながら、これらのシステムの多くから結晶化した材料は、除去困難な若干の残存溶媒を保持しており、したがって、好ましい結晶化方法では、ジクロロメタンまたは同様な塩素化された有機溶媒を使用して非晶質化合物(A)を溶解し、続いて炭化水素溶媒と混合する。

0010

別の態様では、本発明は、薬学的に許容される担体または賦形剤と混合された化合物(A)の結晶形を含む医薬組成物を提供する。任意選択で、医薬組成物は、少なくとも2種の薬学的に許容される担体および/または賦形剤を含むことができる。ある実施形態では、医薬組成物は、グラム陰性菌に感染した対象を治療するための治療的有効量の化合物(A)を含有する単位投薬量の形態で投与するために調製される。典型的には、単位投薬量は、注射、点滴吸入または経口送達のために適当な形態である。

0011

別の態様で、本発明は、グラム陰性菌に感染した対象を治療する方法であって、抗菌的有効量の化合物(A)を、結晶形で、または化合物(A)を結晶形で含む医薬組成物を対象に投与することを含む方法を提供する。

0012

本発明の別の実施形態は、結晶性化合物(A)および少なくとも1種の薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。

0013

適当に、組成物および方法は、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)および他のシュードモナス属(Pseudomonas)の種、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、バークホルデリアセパシア(Burkholderia cepacia)および他のバークホルデリア属(Burkholderia)の種、アルカリゲネス・キシロソキシダンス(Alcaligenes xylosoxidans)、アシネトバクター属(Acinetobacter)の種、アクロモバクター属(Achromobacter)の種、アエロモナス属Aeromonas)の種、エンテロバクター属(Enterobacter)の種、大腸菌(Eschericia coli)、ヘモフィルス属(Haemophilus)の種、クレブシエラ属(Klebsiella)の種、モラクセラ属(Moraxella)の種、バクテロイデス属(Bacteroides)の種、フランシセラ属(Francisella)の種、赤痢菌属(Shigella)の種、プロテウス属(Proteus)の種、ポルフィロモナス属(Porphyromonas)の種、プレボテーラ属(Prevotella)の種、マンヘミアヘモリチカ(Mannheimia haemolyiticus)、パスツレラ属(Pastuerella)の種、プロビデンシア属(Providencia)の種、ビブリオ属(Vibrio)の種、サルモネラ属(Salmonella)の種、ボルデテラ属(Bordetella)の種、ボレリア属(Borrelia)の種、ヘリコバクター属(Helicobacter)の種、レジオネラ属(Legionella)の種、シトロバクター属(Citrobacter)の種、セデセア属(Cedecea)の種、セラチア属(Serratia)の種、カンピロバクター属(Campylobacter)の種、エルシニア属(Yersinia)の種、フソバクテリウム属(Fusobacterium)の種、およびナイセリア属(Neisseria)の種からなる群から選択されるグラム陰性菌に感染した対象を治療するために使用することができる。結晶性化合物およびその組成物は、緑膿菌などのグラム陰性菌の薬剤耐性および多剤耐性株を処置するために特に適当である。

0014

本発明は、医薬および医薬製剤を調製するための結晶性化合物(A)の使用、上記結晶性化合物のLpxCの阻害における使用、および結晶性化合物の医薬としての使用、特に対象における細菌感染を治療するための使用も提供する。

0015

本発明は、本発明の結晶性化合物もしくはそれらの医薬組成物、またはこの結晶性化合物もしくはそれらの医薬組成物を含有するキットを、少なくとも1種の他の治療剤との組合せで使用する、患者におけるグラム陰性菌感染を治療または予防するための組合せ療法の方法も対象とする。本発明の他の態様を本明細書で論ずる。

図面の簡単な説明

0016

結晶性化合物AのSEMを示す図である。
結晶性化合物のXRPDを示す図である。
結晶性化合物Aの熱重量分析および示差走査熱量測定分析を示す図である。
結晶性化合物Aの可逆的質量変化を、相対湿度0〜90%の範囲にわたって示す等温線プロットを示す図である。

0017

本明細書を解釈する目的のために、以下の定義が適用され、適切な場合にはいつでも、単数形で使用される用語は複数も含むこととする。

0018

明細書で使用される用語は、文脈による別段の指示がない限り、以下の意味を有する。

0019

「LpxC」は、UDP−3−O−(R−3−ヒドロキシデカノイル)−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼを表す略記号である。理論に束縛されることなく、本発明の化合物は、主としてLpxCを阻害することによりその抗菌性の効果を提供すると考えられる。

0020

本明細書において使用する用語「対象」は動物を指す。ある態様では、動物は哺乳動物である。対象は、例えば、霊長類(例えば、ヒト)、ウシヒツジヤギウマイヌネコウサギラットマウス、および鳥類等も指す。ある実施形態では、対象はヒトである。本明細書において使用する「患者」は、ヒト対象を指す。

0021

本明細書において使用する、用語「阻害する」、「阻害」または「阻害すること」は、所与の状態、症状、もしくは障害、もしくは疾患の軽快もしくは抑制、または生物学的活性もしくは過程ベースライン活性における有意の低下を指す。

0022

本明細書において使用する、任意の疾患または障害を「治療する」、「治療すること」または「治療」という用語は、一実施形態において、疾患または障害を改善すること(即ち、疾患またはそれらの臨床的症状のうちの少なくとも1つの発現を遅らせるかまたは阻止するかまたは低下させること)を指す。別の実施形態では「治療すること」または「治療」は、患者によって認識できないこともあるものを含む少なくとも1つの身体的パラメーターを軽減することまたは改善することを指す。さらに別の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、疾患または障害を、身体的に(例えば、認識できる症状の安定化)、生理学的に(例えば、身体的パラメーターの安定化)のいずれかまたは両方で和らげることを指す。さらに別の実施形態では、「治療すること」または「治療」は、疾患もしくは障害の発症または発現または進行を予防するかもしくは遅らせることを指す。

0023

本明細書において、本発明の関係で(特に、請求項の関係で)使用される用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」および同様な用語は、本明細書で特に断りのない限り、または文脈によって明白に否定されていない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。

0024

本明細書に記載された全ての方法は、本明細書で特に断りのない限り、または文脈によって明白に否定されていない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書で提供されるあらゆる実施例、または例示的表現(例えば「など」)の使用は、本発明をさらに明らかにすることだけを意図しており、断りのない限り、本発明の範囲に限定を課することはない。

0025

用語「抗菌剤」とは、研究室で合成または改良された、殺菌または静菌活性のいずれかを有する薬剤を指す。この関係における「活性」剤は、緑膿菌(P. aeruginosa)および/または他のグラム陰性菌の増殖を阻害するであろう。「増殖を阻害すること」という用語は、特定の細菌の個体群の数における増加速度が減少されることを指す。したがって、この用語は、細菌の個体群が増加するが速度が低下したという状況、ならびに個体群の増殖が停止した状況、ならびに個体群中の細菌の数が減少するかまたはさらに個体群も排除された状況を含む。酵素活性アッセイが、阻害剤をスクリーニングするために使用される場合、酵素阻害増殖阻害相関させるために、細菌による取り込み/排出、溶解度、半減期その他において、化合物を改変することができる。

0026

本明細書において使用する「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素塩素臭素またはヨウ素であってもよい。

0027

本発明の種々の実施形態をここで記載する。各実施形態で特定される特徴は、他の特定される特徴と組み合わされて、さらなる実施形態を提供することができることは認識されるであろう。以下に列挙した実施形態が代表的である。

0028

1. 式(A)の化合物の結晶形:

0029

本発明の一実施形態は、本明細書で開示された結晶形を含む。

0030

2.吸湿性が低い、実施形態1の結晶形。好ましくは、結晶形は、乾燥試料が80%までの相対湿度に曝露されたときに約5%未満の吸湿性に基づく重量増大を示し;より好ましくは、それは、90%までの相対湿度で約10%未満の吸湿性に基づく重量増大、および典型的には、90%までの相対湿度への曝露で5重量%未満の増加を示す。

0031

3.ロッド形状の結晶を含む、実施形態1の結晶形。

0032

4.示差走査熱量測定で75℃と90℃の間に吸熱を示す、実施形態1の結晶形。好ましくは、吸熱は、80ないし88℃の間で主に起こる、例えば約80%以上の吸熱はこの温度範囲で起こる。

0033

5. 18.4度および14.0度の回折角(2θ)におけるXRPDピークにより特徴づけられる、実施形態1の結晶形。

0034

6. 3.9および2.5および4.4度の回折角(2θ)における1つまたは複数の追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、実施形態5の結晶形。

0035

7. 3.9および2.5および4.4度の回折角(2θ)における追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、実施形態5の結晶形。

0036

8. 18.8および/もしくは5.3度ならびに/または21.8度ならびに/または22.1度ならびに/または18.0度の回折角(2θ)における1つまたは複数の追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、実施形態5〜7のいずれか1つの結晶形。

0037

9. 18.8および5.3度の回折角(2θ)における追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、実施形態5〜7のいずれか1つの結晶形。

0038

10. 21.8度および22.1度の回折角(2θ)における追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、実施形態9の結晶形。

0039

11. 18.0度の回折角(2θ)における追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、実施形態10の結晶形。

0040

12. 14.3および13.4度の回折角(2θ)における追加のXRPDピークによりさらに特徴づけられる、実施形態10の結晶形。この実施形態は、図2におけるものと実質的に同様なXRPDスペクトルを示す実施形態5〜11のいずれか1つの結晶形を含む。

0041

13. 実施形態1〜12のいずれか1つの抗菌的有効量の結晶形、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。典型的には、この組成物中における化合物(A)は、大部分(少なくとも50%)が実施形態1〜12の1つの結晶形からなり;好ましくは、それは、実施形態1〜12の1つの結晶形から本質的になる。

0042

14. 実施形態1〜12のいずれか1つの抗菌的有効量の結晶形、
抗菌的有効量の第2の治療剤、および
薬学的に許容される担体を含む医薬的組合せ。典型的には、この組合せ中における化合物(A)は、大部分が実施形態1〜12の1つの結晶形からなり;好ましくは、それは、実施形態1〜12の1つの結晶形から本質的になる。

0044

16.非結晶性化合物(A)から、高度に結晶形の化合物(A)を作製する方法であって、非結晶性化合物(A)を、ハロゲン化有機溶媒に溶解して溶液を形成すること、および該溶液を炭化水素溶媒と接触させて結晶性化合物(A)の沈殿を誘発することを含む方法。好ましくは、非結晶性化合物(A)は、非晶質であるか、またはXRPDに基づく結晶化度証拠を殆ど示さず、例えば10%未満の結晶化度である。高度に結晶形の化合物(A)は、XRPDにより判断して、少なくとも75%結晶性、典型的には少なくとも80%、およびしばしば90%以上の結晶性である。

0045

17.ハロゲン化有機溶媒が、ジクロロメタン、クロロホルム、二塩化エチレン、トリクロロエチレン、およびテトラクロロエチレンから選択される、実施形態16の方法。

0046

18.炭化水素溶媒が、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、またはヘキサン、ヘプタン、もしくはオクタンの異性体の混合物を含む、実施形態16または17の方法。

0047

19.炭化水素溶媒が、ヘプタンまたはヘプタンの異性体の混合物である、実施形態18の方法。

0048

20. 実施形態16、17、18または19の方法により作製される式(A)の化合物の結晶形。

0049

この実施形態は、請求項16、17、18または19の方法により得ることができる化合物(A)の結晶形であってもよい。この実施形態の結晶形は、典型的には、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の説明により特徴づけられる。

0050

21.グラム陰性菌に感染した対象を治療する方法であって、実施形態1〜12または20のいずれか1つの抗菌的有効量の結晶形を、それを必要とする対象に投与することを含む方法。

0051

22.グラム陰性菌感染が、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)および他のシュードモナス属(Pseudomonas)の種、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)および他のバークホルデリア属(Burkholderia)の種、アルカリゲネス・キシロソキシダンス(Alcaligenes xylosoxidans)、アシネトバクター属(Acinetobacter)の種、アクロモバクター属(Achromobacter)の種、アエロモナス属(Aeromonas)の種、エンテロバクター属(Enterobacter)の種、大腸菌(Eschericia coli)、ヘモフィルス属(Haemophilus)の種、クレブシエラ属(Klebsiella)の種、モラクセラ属(Moraxella)の種、バクテロイデス属(Bacteroides)の種、フランシセラ属(Francisella)の種、赤痢菌属(Shigella)の種、プロテウス属(Proteus)の種、ポルフィロモナス属(Porphyromonas)の種、プレボテーラ属(Prevotella)の種、マンヘミア・ヘモリチカ(Mannheimia haemolyiticus)、パスツレラ属(Pastuerella)の種、プロビデンシア属(Providencia)の種、ビブリオ属(Vibrio)の種、サルモネラ属(Salmonella)の種、ボルデテラ属(Bordetella)の種、ボレリア属(Borrelia)の種、ヘリコバクター属(Helicobacter)の種、レジオネラ属(Legionella)の種、シトロバクター属(Citrobacter)の種、セデセア属(Cedecea)の種、セラチア属(Serratia)の種、カンピロバクター属(Campylobacter)の種、エルシニア属(Yersinia)の種、フソバクテリウム属(Fusobacterium)の種、およびナイセリア属(Neisseria)の種からなる群から選択される少なくとも1種の細菌を含む感染である、実施形態21の方法。

0052

23. 細菌が、シュードモナス属(Pseudomanas)の種であり、ピペラシリン/タゾバクタム、イミペネム、メロペネム、アズトレオナム、セフェピム、セフラジジムメチシリン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、アミカシン、ゲンタマイシン、およびトブラマイシンから選択される1種または複数の抗生物質に対して、任意選択で耐性である、実施形態22の方法。

0053

24.ハロゲン化溶媒がジクロロメタンであり、炭化水素溶媒がヘプタンである、実施形態16〜20のいずれか1つの方法により得ることができる、または得られる(R)−4−(5−(シクロプロピルエチニルイソオキサゾール−3−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニルブタンアミドの結晶形。

0054

本明細書に記載された化合物および組成物は、免疫調節剤として作用する1種または複数種の治療剤、例えば、共刺激分子活性化因子または免疫阻害分子の阻害剤、またはワクチンとの組合せで使用または投与することができる。プログラム細胞死タンパク質(PD−1)は、T細胞制御因子の拡大されたCD28/CTLA4ファミリーの阻害メンバーである(Okazaki et al. (2002) Curr Opin Immunol 14:391779-82; Bennett et al. (2003) J. Immunol.170:711-8)。PD−1は、活性化されたB細胞、T細胞、および単球で発現される。PD−1は、TCRシグナルを負に調節する免疫阻害タンパク質であり(Ishida, Y. et al. (1992)EMBO J. 11:3887-3895; Blank, C. et al. (Epub 2006 Dec. 29) Immunol. Immunother. 56(5):739-745)、慢性感染で上方制御される。PD−1とPD−L1の間の相互作用は、免疫チェックポイントとして作用することができて、それは、例えば、浸潤するリンパ球の減少、T細胞受容体に媒介される増殖における減少、および/または癌細胞のまたは感染した細胞による免疫回避をもたらし得る(Dong et. al. (2003) J. Mol. Med. 81: 281-7; Blank et al. (2005) Cancer Immunol. Immunother. 54:307-314; Konishi et al., (2004) Clin. Cancer Res.10:5094-100)。免疫抑制は、PD−1とPD−L1またはPD−L2との局所的相互作用を阻害することにより逆行させることができて;その効果は、PD−1のPD−L2との相互作用が同様に遮断された場合に、加成性である(Iwai et.al., (2002) Proc.Nat’l. Acad. Sci. USA 99:12293-7; Brown et al. (2003) J. Immunol. 170:1257-66)。免疫調節は、免疫阻害タンパク質(例えば、PD−1)に結合するか、または阻害タンパク質を調節するタンパク質(例えば、PD−L1、PD−L2)に結合するかのいずれかにより達成することができる。

0055

一実施形態において、本発明の組合せ療法は、免疫チェックポイント分子の阻害分子の阻害剤またはアンタゴニストである免疫調節剤を含む。別の実施形態では、免疫調節剤は、免疫阻害チェックポイント分子を本来的に阻害するタンパク質に結合する。抗菌性化合物と組合せで使用された場合に、これらの免疫調節剤は、抗微生物応答強化して、したがって、抗菌性化合物単独による治療に比して効力を強化することができる。したがって実施形態1〜12のいずれか1つの化合物または実施形態13の医薬組成物は、免疫調節剤で治療されている対象に投与することができて;免疫調節剤および化合物は、一緒にまたは別々に投与することができるが、同時に使用されて本明細書に記載された化合物(A)で治療され得る感染を治療する。

0056

用語「免疫チェックポイント」とは、CD4およびCD8T細胞の細胞表面にある分子の群を指す。これらの分子は、適応性のある免疫応答を下方に調節するかまたは阻害する「ブレーキ」として効果的に役立ち得る。免疫チェックポイント分子は、免疫細胞を直接阻害するプログラム細胞死1(PD−1)、細胞毒性のT−リンパ球抗原4(CTLA−4)、B7H1、B7H4、OX−40、CD137、CD40、およびLAG3を含むが、これらに限定されない。本発明の方法で有用な免疫チェックポイント阻害剤として作用し得る免疫療法剤は、PD−L1、PD−L2、CTLA4、TIM3、LAG3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4および/またはTGFRベータの阻害剤を含むが、これらに限定されない。阻害分子の阻害は、DNA、RNAまたはタンパク質レベルにおける阻害により実施され得る。幾つかの実施形態では、阻害性核酸(例えば、dsRNA、siRNAまたはshRNA)を、阻害分子の発現を阻害するために使用することができる。他の実施形態では、阻害シグナルの阻害剤は、阻害分子に結合するポリペプチド、例えば、可溶性リガンド、または抗体またはそれらの抗原結合フラグメントである。

0057

免疫調節剤は、本発明の1種または複数種の化合物、および場合により1種または複数種の追加の治療または治療剤と、相伴って、それに先立って、またはそれに続いて投与することができる。治療剤は、組合せで、任意の順で投与することができる。一般的に、各薬剤は、その薬剤のために決められた用量および/または時間割で投与されるであろう。この組合せで利用される治療剤は、単一の組成物で一緒に投与されてもよく、または異なった組成物中で別々に投与されてもよいことがさらに認識されるであろう。一般的に、組合せで利用される治療剤の各々は、それらが個別に利用されるレベルを超えないレベルで利用されることが期待される。幾つかの実施形態において、組合せで利用されるレベルは、個別に利用されるレベルより低いであろう。

0058

ある実施形態では、本明細書に記載された抗菌性化合物は、PD−1、PD−L1および/またはPD−L2の阻害剤である1種または複数種の免疫調節剤との組合せで投与される。そのような各阻害剤は、抗体、それらの抗原結合フラグメント、イムノアドヘシン融合タンパク質、またはオリゴペプチドであってもよい。そのような免疫調節剤の例は、当技術分野で知られている。

0059

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、MDX−1106、Merck3475またはCT−011から選択される抗PD−1抗体である。

0060

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、イムノアドヘシン、例えば、定常領域(例えば、免疫グロブリン配列Fc領域)と融合したPD−L1またはPD−L2の細胞外またはPD−1結合部分を含むイムノアドヘシンである。

0061

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、AMP−224などのPD−1阻害剤である。

0062

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、抗PD−L1抗体などのPD−L1阻害剤である。

0063

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、YW243.55.S70、MPDL3280A、MEDI−4736、MSB−0010718C、またはMDX−1105から選択される抗PD−L1結合アンタゴニストである。BMS−936559としても知られるMDX−1105は、国際公開第2007/005874号パンフレットに記載された抗PD−L1抗体である。抗体YW243.55.S70は、国際公開第2010/077634号パンフレットに記載された抗PD−L1である。

0064

幾つかの実施形態においては、免疫調節剤は、ニボルマブ(CAS登録番号:946414−94−4)である。ニボルマブの別名には、MDX−1106、MDX−1106〜04、ONO−4538、またはBMS−936558が含まれる。ニボルマブは、PD−1を特異的に封鎖する完全ヒトIgGモノクローナル抗体である。ニボルマブ(クローン5C4)およびPD−1に特異的に結合する他のヒトモノクローナル抗体は、米国特許第8,008,449号明細書、欧州特許第2161336号明細書および国際公開第2006/121168号パンフレットで開示されている。

0065

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、抗PD−1抗体ペムブロリズマブである。ペムブロリズマブ(ラムブロリズマブ、MK−3475、MK03475、SCH−900475またはKEYTRUDA(登録商標)とも称される;Merck)は、PD−1に結合するヒト化IgG4モノクローナル抗体である。ペムブロリズマブおよび他のヒト化抗PD−1抗体は、Hamid, O. et al. (2013) New England Journal of Medicine 369(2): 134-44、米国特許第8,354,509号明細書、国際公開第2009/114335号パンフレット、および国際公開第2013/079174号パンフレットで開示されている。

0066

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、ピリジズマブ(CT−011;Cure Tech)、PD1に結合するヒト化IgG1kモノクローナル抗体である。ピリジズマブおよび他のヒト化抗PD−1モノクローナル抗体は、国際公開第2009/101611号パンフレットで開示されている。

0067

本明細書で開示した方法で使用するための免疫調節剤として有用な他の抗PD1抗体は、AMP514(Amplimmune)、および米国特許第8,609,089号明細書、米国特許出願公開第2010028330号明細書、および/または米国特許出願公開第20120114649号明細書で開示された抗PD1抗体を含む。幾つかの実施形態において、抗PD−L1抗体は、MSB0010718Cである。MSB0010718C(A09−246−2とも称される;Merck Serono)は、PD−L1に結合するモノクローナル抗体である。

0068

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、MDPL3280A(Genentech/Roche)、PD−L1に結合するヒトFc最適化IgG1モノクローナル抗体である。MDPL3280AおよびPD−L1に対する他のヒトモノクローナル抗体は、米国特許第7,943,743号明細書および米国特許出願公開第20120039906号明細書で開示されている。本発明の方法のための免疫調節剤として有用な他の抗PD−L1結合剤は、YW243.55.S70(国際公開第2010/077634号パンフレットを参照されたい)、MDX−1105(BMS−936559とも称される)、および国際公開第2007/005874号パンフレットで開示された抗PD−L1結合剤を含む。

0069

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、AMP−224(B7−DCIg;Amplimmune;例えば、国際公開第2010/027827号パンフレットおよび国際公開第2011/066342号パンフレットで開示されている)であり、PD1とB7−H1の間の相互作用を遮断するPD−L2 Fc融合可溶性受容体である。

0070

幾つかの実施形態において、免疫調節剤は、BMS−986016などの抗LAG−3抗体である。BMS−986016(BMS986016とも称される)は、LAG−3に結合するモノクローナル抗体である。BMS−986016および他のヒト化抗LAG−3抗体は、米国特許出願公開第2011/0150892号明細書、国際公開第2010/019570号パンフレット、および国際公開第2014/008218号パンフレットで開示されている。

0071

ある実施形態では、本明細書で開示した組合せ療法は、共刺激分子または阻害分子の分子、例えば、共阻害リガンドまたは受容体調節剤を含む。

0072

一実施形態において、共刺激の調節剤、例えば、共刺激分子のアゴニストは、OX40、CD2、CD27、CDS、ICAM−1、LFA−1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7−H3またはCD83リガンドのアゴニスト(例えば、拮抗関係にある抗体またはそれらの抗原結合フラグメント、または可溶性融合体)から選択される。

0073

別の実施形態では、本明細書で開示した組合せ療法は、共刺激分子、例えば、CD28、CD27、ICOSおよび/またはGITRの共刺激のドメインを含む正のシグナルと関連するアゴニストである免疫調節剤を含む。

0074

例示的GITRアゴニストは、例えば、GITR融合タンパク質および抗GITR抗体(例えば、二価抗GITR抗体)、例えば、米国特許第6,111,090号明細書、欧州特許第090505B1号明細書、米国特許第8,586,023号明細書、PCT国際公開第2010/003118号パンフレットおよび第2011/090754パンフレットに記載されたGITR融合タンパク質など、または例えば、米国特許第7,025,962号明細書、欧州特許第1947183B1号明細書、米国特許第7,812,135号明細書、米国特許第8,388,967号明細書、米国特許第8,591,886号明細書、欧州特許第1866339号明細書、PCT国際公開第2011/028683号パンフレット、PCT国際公開第2013/039954号パンフレット、PCT国際公開第2005/007190号パンフレット、PCT国際公開第2007/133822号パンフレット、PCT国際公開第2005/055808号パンフレット、PCT国際公開第99/40196号パンフレット、PCT国際公開第2001/03720号パンフレット、PCT国際公開第99/20758号パンフレット、PCT国際公開第2006/083289号パンフレット、PCT国際公開第2005/115451号パンフレット、米国特許第7,618,632号明細書、およびPCT国際公開第2011/051726号パンフレットに記載された抗GITR抗体を含む。

0075

一実施形態において、使用される免疫調節剤は、PD−L1、PD−L2またはCTLA4に結合する可溶性リガンド(例えば、CTLA−4−Ig)、または抗体または抗体フラグメントである。例えば、抗PD−1抗体分子は、例えば抗CTLA−4抗体、例えばイピリムマブとの組合せで投与することができる。例示的抗CTLA4抗体は、トレリムマブ(Pfizerから入手できるIgG2モノクローナル抗体、以前チシリムマブ、CP−675,206として知られていた);およびイピリムマブ(CTLA−4抗体、MDX−010としても知られる、CAS No.477202−00−9)を含む。

0076

一実施形態において、抗PD−1抗体分子は、本明細書に記載された本発明の化合物で治療後に投与される。

0077

別の実施形態では、抗PD−1またはPD−L1抗体分子は、抗LAG−3抗体またはそれらの抗原結合フラグメントとの組合せで投与される。別の実施形態では、抗PD−1またはPD−L1抗体分子は、抗TIM−3抗体またはそれらの抗原結合フラグメントとの組合せで投与される。さらに他の実施形態では、抗PD−1またはPD−L1抗体分子は、抗LAG−3抗体および抗TIM−3抗体、またはそれらの抗原結合フラグメントとの組合せで投与される。ここで挙げた抗体の組合せは、別々に、例えば、別の抗体として、または連結されて、例えば、二重特異性または三重特異性抗体分子として投与することができる。一実施形態において、抗PD−1またはPD−L1抗体分子および抗TIM−3または抗LAG−3抗体、またはそれらの抗原結合フラグメントを含む二重特異性抗体が投与される。ある実施形態では、ここで、挙げた抗体の組合せは、これらの本明細書に記載されたものから選択される細菌感染を治療するために使用される。前に述べた組合せの効力は、当技術分野で知られた動物モデル試験することができる。

0078

組合せ療法で使用することができる例示的免疫調節剤は、例えば、afutuzumab(Roche(登録商標)から入手できる);pegfilgrastim(Neulasta(登録商標));lenalidomide(CC−5013、Revlimid(登録商標));thalidomide(Thalomid(登録商標))、actimid(CC4047);およびサイトカイン、例えば、IL−21またはIRX−2(インターロイキン1、インターロイキン2、およびインターフェロンγ、IRX Therapeuticsから入手できるCAS951209−71−5を含むヒトサイトカインの混合物)を含むが、これらに限定されない。

0079

本発明の抗菌性化合物との組合せで使用することができるそのような免疫調節剤の例示的用量は、約1から10mg/kg、例えば3mg/kgの抗PD−1抗体分子の用量、および抗CTLA−4抗体、例えば、約3mg/kgのイピリムマブの用量を含む。

0080

本発明の抗菌性化合物を免疫調節剤との組合せで使用する方法の実施形態の例は、以下の方法を含む。
i.対象における細菌感染を治療する方法であって、対象に、本明細書に記載された結晶性化合物(A)および免疫調節剤を投与することを含む方法。
ii.免疫調節剤が、共刺激分子の活性化因子、または免疫チェックポイント分子の阻害剤である、実施形態iの方法。
iii.共刺激分子の活性化因子が、OX40、CD2、CD27、CDS、ICAM−1、LFA−1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7−H3およびCD83リガンドの1つまたは複数のアゴニストである、実施形態iおよびiiのいずれかの方法。
iv.免疫チェックポイント分子の阻害剤が、PD−1、PD−L1、PD−L2、CTLA4、TIM3、LAG3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4およびTGFRベータから選択される、上の実施形態i〜iiiのいずれかの方法。
v.免疫チェックポイント分子の阻害剤が、PD−1、PD−L1、LAG−3、TIM−3またはCTLA4の阻害剤またはそれらの任意の組合せから選択される、実施形態i〜iiiのいずれかの方法。
vi.免疫チェックポイント分子の阻害剤が、免疫チェックポイント分子に結合する可溶性リガンドまたは抗体またはそれらの抗原結合フラグメントである実施形態i〜vのいずれかの方法。
vii.抗体またはそれらの抗原結合フラグメントが、IgG1またはIgG4(例えば、ヒトIgG1またはIgG4)由来である、実施形態i〜viのいずれかの方法。
viii.抗体またはそれらの抗原結合フラグメントを改造し、例えば変異させて、Fc受容体結合、抗体グリコシル化システイン残基の数、エフェクター細胞機能、または補体機能の1つまたは複数を増大させるかまたは減少させる、実施形態i〜viiのいずれかの方法。
ix.抗体分子が、PD−1またはPD−L1に対する第1の結合特異性、およびTIM−3、LAG−3、またはPD−L2に対する第2の結合特異性を有する二重特異性または多重特異性抗体分子である、実施形態i〜viiiのいずれかの方法。
x.免疫調節剤が、ニボルマブ、ペムブロリズマブまたはピジリズマブから選択される抗PD−1抗体である、実施形態i〜ixのいずれかの方法。
xi.免疫調節剤が、YW243.55.S70、MPDL3280A、MEDI−4736、MSB−0010718C、またはMDX−1105から選択される抗PD−L1抗体である、実施形態i〜xのいずれかの方法。
xii.免疫調節剤が抗LAG−3抗体分子である、実施形態i〜xのいずれかの方法。
xiii.抗LAG−3抗体分子がBMS−986016である、実施形態xiiの方法。
xiv.免疫調節剤が、注射(例えば、皮下にまたは静脈内に)により、約1から30mg/kg、例えば、約5から25mg/kg、約10から20mg/kg、約1から5mg/kg、または約3mg/kgの用量で、例えば、1週間に1回から2、3、または4週間ごとに1回投与される抗PD−1抗体分子である、実施形態i〜xのいずれかの方法。
xv.抗PD−1抗体分子が、1週おきに約10から20mg/kgの用量で投与される、実施形態xivの方法。
xvi.抗PD−1抗体分子、例えばニボルマブが、2週間ごとに約1mg/kgから3mg/kg、例えば、約1mg/kg、2mg/kgまたは3mg/kgの用量で静脈内に投与される、実施形態xvの方法。
xvii.抗PD−1抗体分子、例えば、ニボルマブが、静脈内に約2mg/kgの用量で、3週間の間隔で投与される、実施形態xvの方法。

0081

本発明の化合物、特に、上に記載した実施形態1〜12の化合物は、重要な薬剤耐性のグラム陰性病原体に対して、前に報告されたヒドロキサム酸化合物よりも強力な効力を示し、または適切でない効果のプロファイルを改善した。したがって、これらの化合物は、薬剤耐性感染を有する対象を治療するために、または有害な副作用を回避するために特に有用である。

0082

本明細書に記載された全ての方法は、本明細書に特に他の指示がない限り、または文脈によって明白に否定されていない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書で提供されたあらゆる例、または例示的表現(例えば「など」)の使用は、本発明をより明確に説明することだけを意図され、他の箇所で特許請求する本発明の範囲に限定を課すものではない。

0083

本発明は、新規化合物、該化合物を含む医薬製剤、UDP−3−O−(R−3−ヒドロキシデカノイル)−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼ(LpxC)を阻害する方法、およびグラム陰性菌感染を治療する方法を提供する。

0084

別の態様において、本発明は、グラム陰性菌を、本発明の結晶性化合物と接触させるステップを含む、グラム陰性菌中のデアセチラーゼ酵素を阻害する方法を提供する。

0085

さらなる別の態様で、本発明は、グラム陰性菌に感染した対象を治療する方法であって、抗菌的有効量の結晶性化合物(A)を、任意選択で薬学的に許容される担体と共に、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法を提供する。

0086

本発明の化合物は、経口、非経口、吸入等を含む知られた方法によって投与することができる。ある実施形態では、本発明の化合物は、経口的に、ピルロゼンジトローチカプセル剤、溶液剤、または懸濁液剤として投与される。他の実施形態では、本発明の化合物は、注射または点滴により投与される。点滴は、典型的には、静脈内に、しばしば約15分と4時間の間の時間をかけて実行される。他の実施形態では、本発明の化合物は、内にまたは吸入により投与され;吸入による方法は、呼吸器感染の治療に特に有用である。他の実施形態では、本発明の化合物は、静脈内にIV点滴などにより投与され、その場合、化合物は、乳酸リンゲル液または等張グルコースもしくは食塩水などの任意の適切な静脈注射用の溶液に溶解して投与することができる。

0087

本発明の化合物は、細菌のエンドドキシンの産生により、特に、グラム陰性菌およびリポ多糖(LPS)またはエンドドキシンの生合成にLpxCを使用する細菌により引き起こされる状態を治療するために使用することができる。

0088

本発明の化合物は、グラム陰性病原体により引き起こされる気道感染肺炎肺膿瘍気管支拡張症)、菌血症敗血症)、嚢胞性線維症、皮膚および軟部組織感染(創傷手術感染、合併症を伴う糖尿病性の足、合併症を伴う熱傷)、合併症を伴う腹腔内感染または合併症を伴う尿路感染および性的に伝染した疾患に苦しむまたは罹りやすい患者の治療にも有用である。本発明の化合物は、脂質AおよびLPSまたはエンドドキシンの細菌の産生により引き起こされるかまたは増悪される状態、例えば、敗血症、敗血症性ショック全身性炎症局在化された炎症、慢性閉塞性肺疾患COPD)および慢性気管支炎AECB)の急性増悪などにも有用である。これらの状態のために、治療は、本発明の化合物または本発明の化合物の組合せの、場合により第2の薬剤(第2の抗菌剤または第2の非抗菌剤)との投与を含む。

0089

敗血症、敗血症性ショック、全身性炎症、局在化された炎症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および慢性気管支炎(AECB)の急性増悪のために、好ましい第2の非抗菌剤は、エンドドキシン受容体−結合抗体、エンドドキシン−結合抗体、抗CD14−結合タンパク質抗体、抗リポポリサッカライド結合タンパク質抗体およびチロシンキナーゼ阻害剤を含む抗エンドトキシンを含む。

0090

重症のまたは慢性気道感染の治療において、本発明の化合物は、吸入により投与される第2の非抗菌剤と共に使用することもできる。この治療で使用される好ましい非抗菌剤は、抗炎症ステロイド非ステロイド性抗炎症剤気管支拡張剤粘液溶解薬抗喘息治療剤および肺胞液界活性剤を含む。特に、上記非抗菌剤は、アルブテロールサルテロール、ブデソニドベクロメタゾンデキサメタゾン、ネドクロミル、ベクロメタゾン、フルチカソンフルニソリドトリアムシノロンイブプロフィンロフェコキシブナプロキセンセレコキシブ、ネドクロミル、イプラトロピウムメタプロテレノール、ピルブテロール、サルネテロール、気管支拡張剤、粘液溶解薬、カルファクタントベラタント、ポラクタントアルファスルファキシンおよびプルモザイム(domase alfaとも呼ばれる)からなる群から選択することができる。

0091

本発明の化合物は、重症の肺感染および病院内発生の感染、例えば、エンテロバクターアエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)、大腸菌(Escherichia coli)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、クレブシエラオキシトカ(Klebsiella oxytoca)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、セラチアマルセッセンス(Serratia marcescens)、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)、アシネトバクターバウマニイ(Acinetobacter baumanii)、アルカリゲネス・キシロソキシダンス(Alcaligenes xylosoxidans)、フラボハクテリウム・メニンセプカム(Flavobacterium meningosepticum)、プロビデンシアスチアルティイ(Providencia stuartii)およびシロトバクター・フロインディ(Citrobacter freundi)により引き起こされるものなど;地域社会の肺感染、例えば、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、レジオネラ属(Legionella)の種、モラクセラカタラーリス(Moraxella catarrhalis)、エンテロバクター属(Enterobacter)の種、アシネトバクター属(Acinetobacter)の種、クレブシエラ属(Klebsiella)の種、およびプロテウス属(Proteus)の種により引き起こされるものなど、および他の細菌種、例えば、ナイセリア属(Neisseria)の種、赤痢菌属(Shigella)の種、サルモネラ属(Salmonella)の種、ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori)、ビブリオナセエ科(Vibrionaceae)およびボルデテラ属(Bordetella)の種などにより引き起こされる感染;ならびにブルセラ種(Brucella)、野兎病菌(Francisella tularensis)および/またはペスト菌(Yersinia pestis)により引き起こされる感染を含む重症のまたは慢性気道感染の治療のために単独でまたは第2の抗菌剤との組合せで使用することができる。

0092

本発明の化合物は、他の薬剤(組合せの相手)、例えば、化合物(A)以外の追加の抗生物質との組合せで、対象における細菌感染の治療のために使用することもできる。

0093

用語「組合せ」により、同時もしくは順次のいずれかで一緒に使用するのに適切な別の投薬形態として1つの投薬単位形態における固定した組合せ、または組合せ投与のためのキットオブパーツ(kit of parts)としてのいずれかが意図され、その場合、本発明の化合物と組合せの相手は、独立に、同時に、または特に該組合せ同士が、協同的な、例えば、相乗効果または任意のそれらの組合せを示すことを可能にする時間間隔内に別々に投与することができる。

0094

グラム陰性菌を治療するために使用されるときに、本発明の化合物は、グラム陰性菌を第2の薬剤の効果に対して敏感にすることができ、したがって、それらは、組合せで、または他の抗菌剤との組合せ療法で使用することもできる。

0095

本発明のある実施形態では、本発明の化合物は、第2の抗菌剤との組合せで使用され;そのような使用のための第2の抗菌剤の例は、以下の群から選択することができるが、これらに限定されない:
(1)マクロライドまたはケトライド、例えば、エリスロマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、およびテリスロマイシンなど;
(2)ペニシリン、例えば、ペニシリンG、ペニシリンV、メチシリン、オキサシリンクロキサシリンジクロキサシリンナフシリン、アンピシリン、アモキシシリンカルベニシリン、チカルシリン、メズロシリン、ピペラシリン、アズロシリン、テモシリンなど;セファロスポリン、例えば、セファロチンセファピリンセフラジンセファロリジンセファゾリンセファマンドールセフロキシムセファレキシンセフプロジル、セファロール、ロラカルベフ、セフォキシチン、セフィネタゾール、セフォタキシム、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフォペラゾン、セフタジジム、セフィキシムセフポドキシムセフチブテンセフジニル、セフピロシム、セフェピムなど;およびカルバペネム、例えば、カルバペネム、イミペネム、メロペネムおよびPZ−601などを含むβ−ラクタム
(3)モノバクタム、例えば、アズトレオナムなど;
(4)キノロン、例えば、ナリジクス酸オキソリン酸ノルフロキサシン、ペフロキサシン、エノキサシンオフロキサシン、レボフロキサシン、シプロフロキサシン、テマフロキサシン、ロメフロキサシンフレロキサシン、グレパフロキサシン、スパルフロキサシントロバフロキサシンクリナフロキサシン、ガチフロキサシンモキシフロキサシン、シタフロキサシン、ガネフロキサシン、ゲミフロキサシンおよびパズフロキサシンなど;
(5)パラ−アミノ安息香酸スルファジアジンスルフイソキサゾールスルファメトキサゾールおよびスルファタリジンを含む抗菌性スルホンアミドおよび抗菌性スルファニルアミド
(6)アミノグリコシド、例えば、ストレプトマイシンネオマイシンカナマイシン、パロマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、ネチルメシン、スペクチノマイシンシソマイシン、ジベカリンおよびイセパミシンなど;
(7)テトラサイクリン類、例えば、テトラサイクリン、クロルテトラサイクリンデメクロサイクリンミノサイクリンオキシテトラサイクリンメタサイクリン、ドキシサイクリン、テガサイクリンなど;
(8)リファンピシン類、例えば、リファンピシン(リファンピンとも呼ばれる)、リフペンチンリファブチンベンゾキサジノリファマイシンおよびリファキシミンなど;
(9)リンコサミド、例えば、リンコマイシンおよびクリンダマイシンなど;
(10)バンコマイシンおよびテイコプラニンなどのグリコペプチド
(11)ストレプトグラミン、例えば、キヌプリスチンおよびダフロプリスチンなど;
(12)オキサリジノン、例えば、リネゾリドおよびテジゾリドなど;
(13)ポリミキシン、コリスチンおよびコリマイシン
(14)トリメタプリムおよびバシトラシン
(15)排出ポンプ阻害剤

0096

第2の抗菌剤は、本発明の化合物との組合せで投与することができ、その場合、第2の抗菌剤は、または本発明の化合物(複数可)の前に、それと同時にまたはその後で投与される。本発明の化合物と第2の薬剤との同時投与が所望であり、かつ投与経路が同じである場合に、そのときは、本発明の化合物は第2の薬剤と同じ剤形に製剤化されていてもよい。本発明の化合物および第2の薬剤を含有する剤形の例は、錠剤またはカプセルである。

0097

幾つかの実施形態において、本発明の化合物と第2の抗菌剤の組合せは、相乗的活性を提供することができる。例えば、本発明の化合物とバンコマイシンまたはセファロスポリンとの使用は、相乗的であることもあり;したがって、幾つかの実施形態では、本発明の化合物は、バンコマイシンまたはセファロスポリンとの組合せで、典型的には点滴により使用される。本発明の化合物および第2の抗菌剤は、一緒に、別にしかし同時に、または順に投与することもできる。

0098

重症のまたは慢性の気道感染を治療するために使用される場合、本発明の化合物は、単独でまたは第2の抗菌剤との組合せで使用することができて;幾つかの実施形態では、第2の抗菌剤は、吸入により投与される。場合により、該組合せは、単一の組成物として、吸入により投与することができる。吸入による投与の場合に、適切な第2の抗菌剤は、トブラマイシン、ゲンタマイシン、アズトレオナム、シプロフロキサシン、ポリミキシン、コリスチン、コリマイシン、バンコマイシン、セファロスポリン、アジスロマイシンおよびクラリスロマイシンからなる群から選択される。バンコマイシンは、時には好ましい。

0099

化合物の「有効量」は、本明細書に記載された細菌感染および/または疾患または状態を治療または予防するために必要なまたは十分な量である。ある例では、化合物(A)の有効量は、対象における細菌感染を治療するために十分な量である。別の例では、LpxC阻害剤の有効量は、対象における緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)等などの、ただしこれらに限定されない細菌感染を治療するために十分な量である。有効量は、対象のサイズおよび体重、疾病のタイプ、または本発明の特定の化合物のような要因に依存して変化し得る。例えば、本発明の化合物の選択は、何が「有効量」を構成するかに影響し得る。当業者は、その中に含有される要因を研究することができ、本発明の化合物の有効量に関して過度実験をせずに決定することができるであろう。

0100

投与の治療計画は、何が有効量を構成するかに影響し得る。本発明の化合物は、細菌感染の発症前または後のいずれでも対象に投与することができる。さらに数回に分割された投薬、ならびにずらされた投薬は、毎日もしくは逐次投与することもでき、または該用量を、連続的に点滴することもでき、または全量をボーラス投与する注射であってもよい。さらに、本発明の化合物(複数可)の投薬は、治療のまたは予防の状況の緊急性により示されるのに応じて増加させたり減少させたりすることができる。

0101

本発明の化合物は、本明細書に記載された状態、障害もしくは疾患の治療に、またはこれらの疾患の治療に使用のための医薬組成物の製造のために使用することができる。本発明は、これらの疾患の治療またはこれらの疾患の治療のための本発明の化合物を有する医薬組成物の調製において本発明の化合物を使用する方法を提供する。

0102

「医薬組成物」という表現は、哺乳動物、例えば、ヒトに投与するのに適切な調製物を含む。本発明の化合物が、哺乳動物、例えばヒトに医薬品として投与される場合、それらは、それ自体で、または例えば、0.1から99.5%(より好ましくは、0.5から90%)の化合物(A)を活性成分として、薬学的に許容される担体もしくは場合により2種以上の薬学的に許容される担体との組合せで含有する医薬組成物として与えることができる。

0103

「薬学的に許容される担体」という語句は、認められている技術であり、本発明の化合物を哺乳動物に投与するのに適切な、薬学的に許容される材料、組成物またはビヒクルを含む。担体は、対象とする薬剤を、身体の1つの器官または部分から身体の別の器官または部分へ運ぶまたは輸送することに関与する液体または固体充填剤希釈剤、賦形剤、溶媒またはカプセル化材料を含む。各担体は、製剤の他の成分と適合性で、かつ患者に有害でないという意味で「許容され」なければならない。薬学的に許容される担体として役立ち得る材料の幾つかの例には:糖類、例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロースなど;デンプン、例えば、トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなど;セルロースおよびその誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロースエチルセルロースおよび酢酸セルロースなど;粉末化されたトラガカントモルトゼラチンタルク;賦形剤、例えば、ココアバターおよび座剤ワックスなど;油類、例えば、ピーナツ油、綿実油ベニバナ油ゴマ油オリーブ油トウモロコシ油およびダイズ油など;グリコール、例えば、プロピレングリコールなど;ポリオール、例えば、グリセリンソルビトールマンニトールおよびポリエチレングリコールなど;エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど;寒天緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど;アルギン酸発熱物質を含まない水;等張の食塩水;リンゲル溶液エチルアルコールリン酸緩衝溶液;および医薬製剤で使用される他の無毒性で適合性の物質が含まれる。典型的には、薬学的に許容される担体は滅菌されて、および/または実質的に発熱物質を含まない。

0104

加湿剤、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの乳化剤および潤滑剤、ならびに着色剤放出剤コーティング剤甘味料香味料および香料防腐剤および抗酸化剤も組成物中に存在し得る。

0106

本発明の製剤は、経口、鼻内、吸入、局所、経皮バッカル下、直腸内、内および/または非経口的投与に適切なものを含む。製剤は、単位剤形で提供することができ、便利であり、製薬分野で周知の任意の方法により調製することができる。担体材料と組み合わせて単独剤形を製造できる活性成分の量は、一般的に、治療効果を生ずる化合物の量であろう。一般的に、100パーセントは考慮外で、この量は、約1パーセントから約99パーセントの活性成分、好ましくは約5パーセントから約70パーセント、最も好ましくは約10パーセントから約30パーセントの範囲であろう。

0107

これらの製剤または組成物を調製する方法は、本発明の化合物と担体および場合により、1種または複数種の補助的成分とを組み合わせるステップを含む。一般的に、製剤は、本発明の化合物と液体担体、または微細に分割した固体担体、または両方とを均一におよび密に組み合わせて、それから、必要であれば、生成物成形することにより調製される。

0108

経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル剤、カシェ剤、ピル、錠剤、ロゼンジ(香味のある基剤、例えば、通常スクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカントを使用する)、散剤顆粒剤の形態で、または水性または非水性液体中の溶液または懸濁液として、または水中油または油中水の液体エマルションとして、またはエリキシル剤またはシロップとして、またはトローチ(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性基剤を使用して)としておよび/またはうがい薬として等であってもよく、各々所定の量の本発明の化合物を活性成分として含有する。本発明の化合物は、ボーラス舐剤またはペーストとして投与することもできる。

0109

経口投与のための本発明の固体剤形(カプセル剤、錠剤、ピル、糖衣錠、散剤、顆粒剤等)では、活性成分は、1種または複数種の薬学的に許容される担体、例えば、クエン酸ナトリウムまたはジリン酸カルシウムなど、および/または以下の任意のもの:充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールなど;および/またはケイ酸;結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロースアルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアラビアゴムなど;湿潤剤、例えば、グリセロールなど;崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウムジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなど;溶解遅延剤、例えばパラフィンなど;吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物など;加湿剤、例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなど;吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイト粘土など;潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物など;および着色剤などと混合される。カプセル剤、錠剤およびピルの場合、医薬組成物は、緩衝剤も含むことができる。同様なタイプの固体組成物は、ラクトースすなわち乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコール等のような賦形剤を使用する軟質および硬質充填されたゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる。

0110

錠剤は、場合により1種または複数種の補助的成分と共に圧縮または鋳型成形により作製することができる。圧縮された錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、ナトリウムデンプングリコレートまたは架橋されたナトリウムカルボキシメチルセルロース)、表面活性剤または分散剤を使用して、調製することができる。鋳型で成形された錠剤は、適切な機械中で不活性液体の希釈剤で湿らされ粉末化された化合物の混合物を鋳型成形することにより作製することができる。

0111

糖衣錠、カプセル剤、ピルおよび顆粒などの本発明の医薬組成物の錠剤および他の固体剤形は、医薬製剤化の技術分野で周知の腸内用コーティングおよび他のコーティングなどのコーティングおよび殻を用いて場合により得ることまたは調製することができる。それらは、その中の活性成分の徐放または制御放出を提供するために、例えば、所望の放出プロファイルを提供するようにヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックスリポソームおよび/またはミクロスフェアを、比率を変えて使用して製剤化することもできる。それらは、例えば、細菌保持フィルターを通して濾過することにより、または滅菌剤を、滅菌水または幾つかの他の滅菌注射用媒体中に使用直前に溶解することができる滅菌固体組成物の形態で組み込むことにより滅菌することができる。これらの組成物は、場合により乳白剤を含有してもよく、活性成分(複数可)のみを、または胃腸管のある部分に優先的に、場合により、遅延様式で放出する組成物であってもよい。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー状物質およびワックスが含まれる。活性成分は、適切ならば、1種または複数種の上記の賦形剤と共にマイクロカプセル化された形態であることもできる。

0112

本発明の化合物の経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容されるエマルション剤マイクロエマルション剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤およびエリキシルが含まれる。活性成分に加えて、該液体剤形は、当技術分野で一般的に使用されるある種の不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤などおよび乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコールエチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油類(特に、綿実油、ピーナツ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、およびそれらの混合物などを含有してもよい。

0113

不活性希釈剤の他に、経口組成物は、加湿剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味料、着色剤、香料および防腐剤などの補助剤を含むこともできる。

0114

懸濁液剤は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシル化されたイソステアリルアルコールポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル微結晶性セルロースアルミニウムメタヒドロキシドベントナイト、寒天およびトラガカント、およびそれらの混合物のような懸濁剤を含有することができる。

0115

膣内投与に適切な本発明の製剤は、当技術分野において適切であることが知られているような担体を含有するペッサリータンポンクリーム剤ゲル剤ペースト剤発泡体またはスプレーの製剤も含む。

0116

本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形は、散剤、スプレー剤軟膏、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、溶液剤、貼付剤および吸入剤を含む。活性化合物は、滅菌条件下で薬学的に許容される担体、および必要になり得る任意の防腐剤、緩衝剤、または噴射剤と混合されてもよい。

0117

散剤およびスプレー剤は、本発明の化合物に加えて、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などを含有することができる。スプレー剤は、それに加えて通例の噴射剤、例えば、クロロフルオロ炭化水素ならびにブタンおよびプロパンなどの揮発性の非置換炭化水素を含有することができる。

0118

眼科用の製剤、軟膏、散剤、溶液剤等も、本発明の範囲内であると考えられる。

0119

非経口投与のために適切な本発明の医薬組成物は、1種または複数種の本発明の化合物を、滅菌されて等張の水溶液剤または非水溶液剤、分散液、懸濁液剤またはエマルション剤、または滅菌散剤などの1種または複数種の薬学的に許容される担体との組合せで含み、それは、使用直前に滅菌注射用溶液剤または分散液剤に復元することができ、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、意図される受容者の血液と等張の製剤を与える溶質または懸濁剤または増粘剤を含有することができる。

0120

本発明の医薬組成物中で使用することができる適切な水性および非水性担体の例は、水、エタノール、グリコールエーテル、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、および適切なそれらの混合物、オリーブ油など植物油、および注射用有機エステル、例えば、オレイン酸エチルなどを含む。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用により、分散液の場合に必要とされる粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により維持することができる。

0121

これらの組成物は、防腐剤、加湿剤、乳化剤および分散剤などの補助剤も含有することができる。微生物の作用の予防は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸等を包含することにより確実にされ得る。糖類、塩化ナトリウムなどの等張化剤を組成物中に含めることも望ましいことがある。それに加えて、注射用の薬学的形態の吸収の延長は、吸収を遅らせる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの包含により生じさせることができる。

0122

本発明の調製物は、経口的に、非経口的に、局所的に、または直腸内に与えることができる。それらは、言うまでもなく、各投与経路に適切な形態によって与えられる。例えば、それらは、錠剤またはカプセル形態で、注射、吸入、目のローション、軟膏、座剤、その他により投与され、注射、点滴または吸入により投与され;ローション剤または軟膏により;および坐剤により直腸内に投与される。

0123

本明細書において使用する「非経口的投与」および「非経口的に投与される」という語句は、腸内および局所投与以外の、通常注射による投与様式を意味し、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内眼窩内心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下脊髄内および胸骨内注射および点滴を含むが、これらに限定されない。静脈内点滴は、時には本発明の化合物のための好ましい送達方法である。点滴は、単回の毎日の用量または複数回の用量を送達するために使用することができる。幾つかの実施形態では、本発明の化合物は、点滴により15分と4時間の間、典型的には0.5と3時間の間にわたって投与される。そのような点滴は、1日に1回、1日に2回または1日に3回まで使用されてもよい。

0124

本明細書において使用する「全身性投与」、「全身に投与される」、「末梢投与」および「末梢に投与される」という語句は、化合物、薬物または他の材料を、それが患者の系に入り、したがって、代謝および他の似たような過程を受けやすいように、直接中枢神経系にではなく投与すること、例えば皮下投与を意味する。

0125

これらの化合物は、経口的に、例えばスプレーにより鼻内に、直腸に、膣内に、非経口的に、小脳延髄槽内に、および散剤、軟膏または液滴により、頬側および舌下を含む局所的を含む任意の適切な投与経路により、療法のために、ヒトおよび他の動物に投与することができる。

0126

選択される投与経路と関係なく、適切な水和形態で使用することができる本発明の化合物、および/または本発明の医薬組成物は、当業者に知られた従来の方法により薬学的に許容される剤形に製剤化される。

0127

本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投薬レベルは、特定の患者、組成物、および投与様式に対して、患者に対する毒性なしで、所望の治療の応答を得るために効果的な活性成分の量を得るように変化させることができる。

0128

選択される投薬レベルは、使用される特定の本発明の化合物、またはそれらのエステル、塩またはアミドの活性、投与経路、投与の時間、使用される特定の化合物の排泄速度、治療の継続時間、他の薬物、化合物および/または使用される特定の化合物と組合せで使用される材料、治療される患者の年齢性別、体重、状態、一般的健康および過去の病歴、および医学の技術分野で周知の似たような要因を含む種々の要因に依存するであろう。

0129

当技術分野における通常の技術を有する医師または獣医は、必要とされる有効量の上記医薬組成物を、容易に決定および処方することができる。例えば、医師または獣医は、医薬組成物中で使用されている本発明の化合物の用量を、所望の治療の効果を達成するために必要とされるより低いレベルで始めて、所望の効果が達成されるまで、投薬量を徐々に増やすことができる。

0130

一般的に、本発明の化合物の適切な毎日の用量は、治療効果を生ずるのに効果的な最低用量である化合物の量であろう。そのような効果的な用量は、一般的に上に記載した要因に依存するであろう。一般的に、1名の患者のための本発明の化合物の静脈内および皮下の用量は、示された効果を求めて使用される場合、1日に体重1キログラム当たり約0.0001から約100mg、しばしば1日に体重1キログラム当たり約0.01から約50mg、およびしばしば1日に体重1キログラム当たり約1.0から約50mgの範囲であろう。静脈内投与による毎日の投薬の合計は、通常は、典型的な対象(例えば、70kgのヒト対象)に対して1〜4グラム/日であり;吸入による毎日の投薬の合計は、典型的には1日に50〜500mg、または約100〜200mgであろう。有効量は、細菌感染を治療する量である。

0131

所望であれば、活性化合物の効果的な毎日の用量は、1日を通して適切な間隔で分けて投与される1、2、3、4、5、6回またはそれを超える部分用量として、場合により単位剤形で、投与することができる。経口的にまたは吸入により送達される化合物は、一般的に1日に1回から4回の用量で投与される。注射により送達される化合物は、典型的には、1日に1回、または1日おきに1回投与される。静脈内に投与される化合物は、典型的には、1日に1から3回の用量で投与される。

0132

上の記述に従って、本発明は、別のさらなる態様で以下を提供する:
・結晶性化合物(A)、およびb)共薬剤、例えば上で定義された第2の薬剤を含む医薬的組合せ。

0133

・治療有効量の結晶性化合物(A)および共薬剤、例えば上で定義された第2の治療薬を、例えば同時にまたは順に共投与することを含む上で定義された方法。

0134

本明細書で利用される用語「共投与」または「組合せ投与」等は、選択される治療剤の一人の患者への投与を包含することを意味し、治療剤が必ずしも同じ投与経路によりまたは同時に投与されるとは限らない治療投薬計画を含むことが意図される。固定された組合せも本発明の範囲内である。本発明の医薬的組合せの投与は、有益な効果、例えば、その薬学的活性成分の1つだけを適用する単独療法と比較して、相乗的な治療効果をもたらす。

0135

本発明による組合せの各成分は、別々に、一緒に、または任意のそれらの組合せで投与することができる。

0136

本発明の化合物および任意の追加の薬剤は、別々の剤形で製剤化してもよい。あるいは、患者に投与される剤形の数を減らすために、本発明の化合物および任意の追加の薬剤を任意の組合せで一緒に製剤化してもよい。例えば、本発明の阻害剤の化合物は、1つの剤形に製剤化してもよく、および追加の薬剤は、別の剤形で一緒に製剤化してもよい。任意の別々の剤形は、同時にまたは異なった時点で投与されてもよい。

0137

あるいは、本発明の組成物は、本明細書に記載された追加の薬剤を含む。各成分は、個々の組成物中に、組合せの組成物中に、または単独の組成物中に存在することができる。

0138

本発明を、以下の実施例によりさらに例示するが、それらは限定と解釈されるべきではない。実施例全体を通じて使用されるアッセイは、当技術分野において十分確立されている:すなわち、これらのアッセイにおける効力の証明により、対象における効力が予測されると一般的に考えられている。

0139

略記号
Acアセチル
ACNアセトニトリル
AcOEt/EtOAc酢酸エチル
AcOH酢酸
aq水性
CDIカルボニルジイミダゾール
CH3CN アセトニトリル
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エン
Boc2O ジ−tert−ブチルジカーボネート
DCE1,2−ジクロロエタン
DCMジクロロメタン
DiBAl−H水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA N−エチルジイソプロピルアミン
DMAジメチルアミノピリジン
DMFN,N’−ジメチルホルムアミド
DMSOジメチルスルホキシド
EIエレクトロスプレーイオン化
Et2Oジエチルエーテル
Et3Nトリエチルアミン
エーテルジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOHエタノール
FCフラッシュクロマトグラフィー
h 時間(単数または複数)
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl塩酸
HMPヘキサメチルホスホルアミド
HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC高速液体クロマトグラフィー
H2O 水
リットル(単数または複数)
LC−MS液体クロマトグラフィー質量分析
LiHMDSリチウムビストリメチルシリル)アミド
MgSO4硫酸マグネシウム
Meメチル
MeIヨードメタン
MeOHメタノール
mgミリグラム
分 分(単数または複数)
mLミリリットル
MS質量分析法
NaHCO3重炭酸ナトリウム
Na2SO4硫酸ナトリウム
NH2OHヒドロキシルアミン
Pd/C活性炭担持パラジウム
Pd(OH)2水酸化パラジウム
PG保護基
Phフェニル
Ph3Pトリフェニルホスフィン
Prep分取
Rf移動率
RP逆相
Rt 保持時間
rt 室温
SiO2シリカゲル
SOCl2塩化チオニル
TBAFフッ化テトラブチルアンモニウム
TBDMS t−ブチルジメチルシリル
TEA トリエチルアミン
FAトリフルオロ酢酸
THFテトラヒドロフラン
TLC薄層クロマトグラフィー
TsClトルエンスルホニルクロリド

0140

一般的条件
質量スペクトルは、エレクトロスプレーイオン化を使用して、LC−MSシステム走査した。これらは、WATERSAcquity Single Quard検出器であった。[M+H]+は、モノアイトピック分子量を指す。

0141

NMRスペクトルは、オープンアクセス(open access)Varian 400またはVarian 500NMR分光計で走査した。スペクトルは、298Kで測定し、溶媒のピークを使用して照合した。1H NMRに対する化学シフト百万分率(ppm)で報告する。

0142

質量スペクトルは、LC−MSシステムで、以下の条件の1つで走査した:
1.SQD検出器を備えたWaters Acquity UPLC−Hクラスのシステム。
カラム:ACQUITY UPLC HSSC18(50*2.1)mm、1.8μ。
カラム温度周囲温度
移動相:A)水中0.1%FA+5mM酢酸アンモニウム
B)アセトニトリル中0.1%FA。
勾配:0.40分で5〜5%溶媒B、0.80分で5〜35%溶媒B、1.2分で35〜55%溶媒B、
2.5分で55〜100%溶媒B。
流速:0.55mL/分。
化合物は、Waters Photodiode Array検出器により検出した。
2.ZQ2000検出器を備えたWatersのLCMSシステム。
カラム:X−BRIDGE C18(50*4.6)mm、3.5μ。
カラム温度:周囲温度。
移動相:A)水中0.1%NH3。
B)アセトニトリル中0.1%NH3。
勾配:5.00分で5〜95%溶媒B。
流速:1.0mL/分。
化合物は、Waters Photodiode Array検出器により検出した。
3.ZQ2000MSシステムを備えたWaters ACQUITY UPLCシステム
カラム:PhenomenexによるKinetex、2.6μm、2.1×50mm
カラム温度:50℃
勾配:1.29分間にわたって2〜88%(または00〜45%、または65〜95%)溶媒B
流速:1.2mL/分。
化合物は、Waters Photodiode Array検出器により検出した。

0143

I.1.(R)−4−(5−(シクロプロピルエチニル)イソオキサゾール−3−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド[A]の合成

0144

方法A:
ステップ1.(シクロプロピルブタ−1,3−ジイン−1−イル)トリメチルシラン[1.1a]の合成
ブロモエチニルシクロプロパン(60g、414mmol)のピペリジン(345ml)中溶液に、0℃でエチニルトリメチルシラン(44.7g、455mmol)およびCuI(7.88g、41.4mmol)を加えた。次いで溶液を室温で2時間撹拌した。反応物を、飽和NH4Cl水溶液を加えることによりクエンチし、次いでTBMEで抽出した。有機層を水、ブライン洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。粗製物は、ヘプタンを溶出液とし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(42g、収率62%)を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3) 0.13 - 0.24 (m, 9 H) 0.72 - 0.91 (m, 4 H) 1.25 - 1.36 (m, 1 H)

0145

ステップ2.エチル5−クロロ−5−(ヒドロキシイミノ)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ペンタノエート[1.1b]の合成
NCS(10.8g、81mmol、1.2当量)を、エチル5−(ヒドロキシイミノ)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ペンタノエート(17g、67.6mmol)のDMF(34mL)中溶液に加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。次いで溶媒を真空下で除去した。残留物をEtOAcに溶解し、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、生成物(19g、収率98%)を得た。粗製物をさらには精製せずに次のステップに続けた。LCMS(m/z):286.2[M+H]+。

0146

ステップ3.(R)−エチル4−(5−(シクロプロピルエチニル)イソオキサゾール−3−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタノエート[1.1c]の合成
1.1a(8.4g、51.8mmol)のMeOH(25mL)中溶液に、K2CO3(14.3g、104mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。次いで混合物をCH2Cl2(75mL)で希釈し、濾過した。次いで濾液氷水浴中に置き、1.1.b(14.79g、51.8mmol)を加えた。次いでTEA(14.43ml、104mmol)を30分かけて上記溶液に加え、混合物を室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残留物をTBMEで希釈し、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、EtOAc/ヘプタン0から60%により精製して、(±)−1.1c(9.0g、51%)を得た。2種のエナンチオマーキラルHPLCにより分離した。

0147

分離条件:Chiral ADカラム;流速:30ml/分;溶媒:ヘプタン/EtOH=50/50;圧力1263psi。生成物1:tR3.76分、生成物2:tR4.73分。生成物2は所望の異性体1.1c(3.0g)である。1H NMR(400MHz, CDCl3) 0.84 - 1.08 (m, 4 H) 1.32 (t, J=7.14 Hz, 3 H) 1.45 - 1.56 (m, 2 H) 1.68 (s, 3 H) 2.17 (s, 1 H) 2.25 - 2.40 (m, 1 H) 2.53 -2.71 (m, 2 H) 2.80 (d, J=5.04 Hz, 1 H) 3.05 (s, 3 H) 4.27 (q, J=7.11 Hz, 2 H) 6.17 (s, 1 H).LCMS(m/z):340.3[M+H]+。

0148

ステップ4.(R)−4−(5−(シクロプロピルエチニル)イソオキサゾール−3−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタン酸[1.1d]の合成
LiOH・H2O(0.3g、2.0mmol)を、1.1c(1.2g、3.5mmol)のTHF/MeOH/水(12mL、1/1/1)中溶液に加え、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで溶媒を減圧下で除去した。残った物質を3.0NHCl水溶液酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、生成物(1.1g、定量的収率)を得た。粗製物をさらには精製せずに次のステップに続けた。LCMS(m/z):312.3[M+H]+。

0149

ステップ5.(2R)−4−(5−(シクロプロピルエチニル)イソオキサゾール−3−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)ブタンアミド[1.1e]の合成
1.1d(1.1g、3.53mmol)のDMF(6mL)中溶液に、室温でアザ−HOBt(0.866g、6.36mmol)、EDC(1.016g、5.30mmol)およびO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)ヒドロキシルアミン(0.621g、5.30mmol)、TEA(1.477ml、10.60mmol)を加えた。溶液を45℃で3時間次いで室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残留物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、EtOAc/ヘプタン0から70%により精製して、生成物1.2g(収率83%)を得た。LCMS(m/z):411.3[M+H]+。

0150

ステップ6.(R)−4−(5−(シクロプロピルエチニル)イソオキサゾール−3−イル)−N−ヒドロキシ−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタンアミド[A]の合成

0151

1.1e(1.2g、2.92mmol)のMeOH(5.0mL)およびDCM(5.0mL)中溶液に、0℃でHCl(0.731mL、ジオキサン中4.0M、2.92mmol)を加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。次いで溶媒を減圧下で除去した。残った物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、アセトン/ヘプタン0から60%により精製して、生成物0.79g(収率81%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO): 10.97 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 6.73 (s, 1H), 3.06 (s, 3H), 2.71 (dd, J = 17.3, 9.1 Hz, 1H), 2.56 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 2.47 - 2.40 (m, 1H), 2.06 - 1.95 (m, 1H), 1.69 (ddd, J = 13.3, 8.3, 5.0 Hz, 1H), 1.50 (s, 3H), 0.99 (td, J = 6.8, 4.0 Hz, 2H), 0.88 - 0.82 (m, 2H).LCMS(m/z):327.3[M+H]+。

0152

このようにして製造された材料は、本質的に純粋であったが、非晶質であり、明確な融点を示さなかった。それは潮解性でもあって、すなわち、それは、空気に曝露されたときに、水を顕著に吸収して、周囲温度で置いておくと暗色化する傾向があった。この材料に対しては特別の取り扱いが必要で、医薬として開発するために適当とは考えられなかった。

0153

方法B
1.1cの代替合成
ステップ7.エチル2−メチル−2−(メチルスルホニル)ヘキサ−5−エノエート[1.1f]の合成
エチル2−(メチルスルホニル)プロパノエート(50g、277mmol)のDMF(277ml)中溶液に、0℃でNaH(14.43g、60%、361mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。次いで混合物を0℃で冷却し、4−ブロモブタ−1−エン(41.2g、305mmol)を30分かけて加えた。次いで混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を高真空下で除去した。残留物にTBMEを加え、次いで飽和NH4Cl水溶液でクエンチした。相を分離し、水層をTBMEで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、EtOAc/ヘプタン0から50%により精製して、生成物を得た。1H NMR(400MHz, CDCl3): 1.32 (t, J=7.14 Hz, 3 H) 1.62 (s, 3 H) 1.91 - 2.06 (m, 2 H) 2.12 - 2.42 (m, 2 H) 3.04 (s, 3 H) 4.28 (q, J=7.14 Hz, 2 H) 4.92 - 5.14 (m, 2 H) 5.64 - 5.86 (m, 1 H)

0154

ステップ8.1.1f−Iおよび1.1f−IIを得るための1.1fの分離
ラセミ体物質1.1fを、擬似移動床クロマトグラフィーによりエナンチオマー1.1f−Iおよび1.1f−IIに分離した。

0155

番目のピークは、所望の異性体エチル(R)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ヘキサ−5−エノエート1.1f−IIである。

0156

0157

ステップ9.エチル(R)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)−5−オキソペンタノエート[1.1g]の合成

0158

1.1f−II(6g、25.6mmol)のジオキサン(128mL)および水(43mL)中溶液に、2,6−ルチジン(5.49g、51.2mmol)およびOsO4(3.25g、水中4%、0.512mmol)を加えた。30分後、溶液を氷水浴中に置き、NaIO4(21.91g、102mmol)を加えた。次いで混合物を室温で18時間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残留物をEtOAcに溶解し、1.0NHCl水溶液、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。粗製物をさらには精製せずに次のステップに続けた。1H NMR(400MHz,溶媒): 1.32 (t, J=7.14 Hz, 3 H) 1.61 (s, 3 H) 2.22 - 2.36 (m, 1 H) 2.43 - 2.62 (m, 2 H) 2.63 - 2.76 (m, 1 H) 3.07 (s, 3 H) 4.28 (q, J=7.14 Hz, 2 H) 9.69 - 9.92 (m, 1 H)

0159

ステップ10.エチル(R)−5−(ヒドロキシイミノ)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ペンタノエート[1.1h]の合成
ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.0g、28.2mmol)の水(26mL)中溶液に、NaHCO3(2.4g)を加えた。室温で10分間撹拌した後、1.1g(6.0g、25mmol)のEtOH(26mL)中溶液を加え、溶液を室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残った物質をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、生成物6.4gを得た。粗製物をさらには精製せずに次のステップに続けた。LCMS(m/z):252.1[M+H]+。

0160

ステップ11.(R)−エチル4−(5−(シクロプロピルエチニル)イソオキサゾール−3−イル)−2−メチル−2−(メチルスルホニル)ブタノエート[1.1c]の合成
実施例1.1ステップ2−3の手順により、1.1hから化合物1.1cを合成した。1.1hはエナンチオマー的に純粋であるため、ステップ3においてキラル分離は必要ない。

0161

結晶性化合物(A)の調製
非晶質の遊離酸形態にある1501mgの化合物Aを、5mLのDCMに25℃で溶解して、20mLのヘプタンに5時間かけて55℃でゆっくりと加えた。油状の沈殿が最初に容器の壁に付着したので、機械的攪拌機の代わりに、1時間300r.p.mで電磁攪拌を使用した。得られた懸濁液を55℃に保って20時間機械的攪拌を500r.p.mで使用した。固体を周囲条件で濾過して、次に60℃で12時間乾燥した。1213mgの結晶性化合物(A)が約81%の収率で得られた。

0162

この材料は、外見ロッド状の結晶を有し(図1を参照されたい)、適度に鋭い融点のピークを80.8℃に示す。約80%以上の湿度で顕著に潮解性であった非晶質材料とは異なって、結晶性生成物は吸湿性が低く、その質量は、80%の相対湿度(RH)で1.3%、およびRH=90%で3.2%だけ増大した。この結晶性材料に対するXRPDスペクトルを図2に示す(WL=1.54060)。このデータは、Bruker D8 Advance deficeを用いて、LYNXEYE検出器(1D様式)を;開角1.198°、スリット幅5mmで使用して、Cu Kアルファ波長(0.15406nm)、40kVのX線発生機を4mAmpで使用して、2°から45°までステップサイズ0.041度の2θ値;走査時間2162秒、第一次ソーラースリット2.5°;二次ソーラー・スリット2.5°;発散スリット0.6mm;散乱防止スリット5.0mmで捕集した。

0163

下の表で、XRPDスペクトルについてピークのリストを示し、回折角(2θ)を度で報告する。

0164

一実施形態において、結晶形は、3.9および2.5および4.4および18.4および14.0度の回折角(2θ)におけるXRPDピークにより特徴づけられる。この実施形態は、18.8および/もしくは5.3度ならびに/または21.8度ならびに/または22.1度ならびに/または18.0度の回折角(2θ)における1つまたは複数の追加のXRPDピークによりさらに特徴づけることができる。

0165

薬学的活性
緑膿菌(P. aeruginosa)LpxC阻害アッセイ
緑膿菌(P. aeruginosa)LpxCタンパク質は、Hylandらの一般的方法(Journal of Bacteriology 1997 179, 2029-2037: Cloning, expression and purification ofUDP-3-O-acyl-GlcNAc deacetylase from Pseudomonas aeruginosa: a metalloamidase of the lipid A biosynthesis pathway)に従って産生される。LC−MS/MSのLpxC生成物の定量方法は、Applied Biosystems MDS Sciex 4000 QTRAP質量分光計と連結したAgilent 1200毛細管HPLCシステムを使用して開発した。機器両方共Applied Biosystems MDS Sciex Analystソフトウェアを使用して制御する。LpxC反応生成物(UDP−3−O−(R−3−ヒドロキシアシル)−グルコサミン)を、緑膿菌(P. aeruginosa)LpxCを触媒とするLpxC基質加水分解により産生させて、Phenomenex Luna C18(2)4.6×50mmカラムで逆相クロマトグラフィーを使用して精製した。LpxC生成物の較正曲線を作製してLC−MS/MS方法感度および動作範囲推定した。簡単に説明すると、化合物を1nMの緑膿菌(P. aeruginosa)LpxCと共に室温で30分間予備的にインキュベートした。反応は、2μM UDP−3−O−(R−3−ヒドロキシデカノイル)−GlcNAcの添加により開始される。反応は、384ウェルプレート中で、50mMリン酸ナトリウム(pH7.5、0.005%Trition X−100)の合計体積50μLを含有する各ウェル中において、室温で20分間実施する。1.8%HOAc(5μLの20%HOAcを各ウェルに加える)で反応をクエンチした後、反応混合物をLC−MS/MS方法を使用して分析し、ピーク面積を、LpxC生成物較正曲線を使用して生成物濃度に変換する。全活性(0%阻害の対照)を阻害剤無添加の反応から得て、100%阻害対照は、反応が開始する前に反応をクエンチさせた試料を使用するバックグラウンドである。IC50を決定するために、Microsoft Excelで、ピーク面積を阻害率(パーセント)に変換する。XLfitを使用して、阻害率(パーセント)の値を、化合物濃度対数に対してプロットする。XLfitでデータを、非線形回帰アルゴリズムを使用して、4−パラメータロジスティック曲線方程式に合わせ、IC50およびhill勾配値を得る。

0166

細菌のスクリーニングおよび培養
単離した細菌を−70℃で凍結したストックから、2回続けて35℃で終夜周囲空気中において、5%血液寒天(Remel、カンサス州Lenexa.)上で継代接種により培養した。品質管理株、緑膿菌(P. aeruginosa)ATCC27853、A.バウマニ(A. baumannii)ATCC 19606および大腸菌(E. coli)ATCC 25922は、American Type Culture Collection(ATCC;メリーランド州、Rockville、)からのものであり、PAO1は、Dr.K.Pooleから受け取った。

0167

感受性試験
最小阻害濃度MIC)は、Clinical and Laboratories Institute(CLSI)の指針(CLSI M100−S25、Performance Standardsfor Antimicrobial Susceptibility Testing;Twenty−fifth Informational Supplement)に従って、ブロス微量希釈法により決定した。簡単に説明すると、終夜培養した新鮮な細菌を、滅菌食塩水に再懸濁させて、マクファーランド比濁法の0.5濁度標準に調整し、次にカチオンにより調整されたミューラーヒント培養液II(MHB;Remel BBL)で2000倍に希釈して約5×105コロニー形成単位(CFU)/mLの最終接種原を得た。化合物の逐次2倍希釈を100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中で調製し、100倍で最高最終アッセイ濃度とした。生じた化合物の希釈シリーズを滅菌水で1:10に希釈した。10%DMSO中の10μlの薬物希釈シリーズを、マイクロタイターウェルに移して、90μlの細菌懸濁液をウェルに接種した。既知の抗生物質の活性を増強する化合物の能力を試験するために、アッセイを以下のように改変した;知られた抗生物質を細菌接種材料に、表Aに示した最終アッセイ濃度の1.1倍で添加した。全ての接種されたマイクロ希釈トレーを、周囲空気中35℃で20時間インキュベートした。インキュベーションの後、アッセイプレートマイクロタイタープレートリーダーで読み、600nmおよび視覚を用いて検査して、MIC終点ウェルをOD値について確認した。可視的増殖を防止した化合物の最低濃度をMICとして記録した。アッセイの性能は、CLSIの指針に従い、研究室品質管理株に対してシプロフロキサシンを試験することによりモニターした。

0168

緑膿菌(P. aeruginosa)からのLpxCに対する、選択された本発明の化合物のLpxC阻害活性を表Aで報告する。他の抗菌剤との相乗効果についての可能性を明らかにするために、緑膿菌(P. aeruginosa)、大腸菌(E. coli)およびA.バウマニ(A. baumannii)についてのMICアッセイも、阻害濃度未満のリファンピシンの存在下で、実施した。表Bを参照されたい。

0169

0170

実施例

0171

当業者は、日常的を超えない実験を使用して、本明細書に記載された特定の実施形態および方法と等価の多くの事物を認識するであろうし、または確かめることができるであろう。そのような等価の事物は、以下の特許請求の範囲により包含されることが意図されている。

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