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技術 ディクソン法による水/脂肪分離を用いたMR撮像

出願人 コーニンクレッカフィリップスエヌヴェ
発明者 エガースホルガー
出願日 2017年6月1日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2018-562622
公開日 2019年8月15日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-522513
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 受信バンド幅 パルスパケット 電磁パルス 交流電磁場 信号寄与 一次モーメント 水分分離 フェーザ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題・解決手段

本発明は、ディクソン法によるMR撮像方法に関する。当該方法は、一連リフォーカシングRFパルスを含む第1の撮像シーケンス31に、物体10をさらすテップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔においてシングルエコー信号が生成される、上記ステップと、ユニポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第1の受信バンド幅において、物体10からエコー信号を収集するステップと、一連のリフォーカシングRFパルスを含む第2の撮像シーケンス32に、物体10をさらすステップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において1対のエコー信号が生成される、上記ステップと、バイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第2の受信バンド幅において、物体10から対のエコー信号を収集するステップと、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与が分離されるように、収集したエコー信号から、MR画像再構成するステップとを含み、第2の受信バンド幅は、第1の受信バンド幅よりも高い。更に、本発明は、MRデバイス1と、MRデバイス1上で動かされるコンピュータプログラムとに関する。

概要

背景

今日では、2次元又は3次元画像を形成するために磁場と核スピンとの相互作用を利用する画像形成MR方法は、軟組織撮像について、他の撮像方法よりも多くの点において優れ、電離放射線を必要とせず、また、通常、侵襲的ではないので、特に医療診断分野において広く使用されている。

MR方法では、一般に、検査される患者の体は、強力な均一磁場B0内に配置される。当該磁場の方向は、同時に、測定のベースとなる座標系の軸(通常はZ軸)を規定する。磁場B0は、所定の周波数(いわゆるラーモア(Larmor)周波数又はMR周波数)の交流電磁場RF場)の印加によって励起スピン共鳴)される磁場強度に依存して、個々の核スピンに対し様々なエネルギーレベルを生成する。巨視的観点では、個々の核スピンの分布は、Z軸に垂直な適切な周波数の電磁パルスRFパルス)の印加によって、平衡状態から外れる全体磁化を生成し、これにより、磁化はZ軸周り歳差運動を行う。歳差運動は、円錐面を描き、その開口角フリップ角と呼ばれる。フリップ角の大きさは、印加される電磁パルスの強度及び持続時間に依存する。いわゆる90°パルスの場合、スピンは、Z軸から横断面へと偏向される(フリップ角90°)。

RFパルスの終了後、磁化は緩和して元の平衡状態に戻る。平衡状態では、Z方向における磁化が、第1の時定数T1(スピン格子又は縦緩和時間)で再び蓄積され、Z方向に垂直な方向における磁化が、第2の時定数T2(スピンスピン又は横緩和時間)で緩和する。磁化の変化は、当該磁化の変化がZ軸に垂直な方向において測定されるように、MRデバイス検査ボリューム内に配置され、方向付けられている受信RFコイルによって検出される。横方向磁化減衰は、例えば90°パルスの印加後、(局所的な磁場の不均一性によって引き起こされる)同じ信号位相を有する秩序状態からすべての位相角が均一に分布する状態への核スピンの遷移ディフェージング)が伴う。ディフェージングは、リフォーカシングパルス(例えば180°パルス)によって相殺される。これは、受信コイルにおいてエコー信号を生成する。

体内における空間分解能を実現するために、3つの主軸に沿って延在する定傾斜磁場が、均一磁場B0に重畳され、スピン共鳴周波数線形空間依存性につながる。このとき、受信コイルにおいて捕捉される信号は、体内の様々な場所に関連付けられる様々な周波数成分を含む。受信コイルを介して得られる信号データは、空間周波数領域に対応し、k空間データと呼ばれる。k空間データは、通常、異なる位相エンコーディング収集される複数のラインを含む。各k空間ラインは、幾つかのサンプルを収集することによって、デジタル化される。k空間データのセットは、例えばフーリエ変換によって、MR画像に変換される。

MR撮像において、水及び脂肪の信号全体への相対的寄与に関する情報を得て、それらの一方の寄与を抑制するか、又は、それらの両方の寄与を別々に若しくは一緒解析することがしばしば望まれる。これらの寄与は、異なるエコー時間において収集された2つ以上の対応するエコーからの情報が組み合わされると計算することができる。これは、化学シフトエンコーディングと考えられる。化学シフトエンコーディングでは、追加の次元、即ち、化学シフト次元が規定され、僅かに異なるエコー時間において2つ以上のMR画像を収集することによって符号化される。水−脂肪分離では、これらのタイプの実験は、しばしば、ディクソン(Dixon)法測定と呼ばれる。ディクソンMR撮像又はディクソン水/脂肪MR撮像によって、水−脂肪分離は、異なるエコー時間において収集された2つ以上の対応するエコーからの水及び脂肪の寄与を計算することによって達成される。一般に、このような分離は、脂肪及び水において水素既知歳差運動周波数差があることによって可能である。その最も単純な形において、「同位相(in phase)」及び「逆位相(out of phase)」データセット加算又は減算の何れかによって、水及び脂肪の画像が生成される。

近年、幾つかのディクソン式のMR撮像方法が提案されている。水/脂肪分離に異なる戦略を使用する点を除き、既知の技術は、主に、それらが収集するエコーの具体的な数(即ち、「ポイント」)と、使用されたエコー時間にそれらが課す制約とによって特徴付けられる。従来のいわゆる2及び3ポイント法は、水及び脂肪信号が、それぞれ、複素平面において平行及び逆平行である同位相及び逆位相エコー時間を必要とする。3ポイント法は、柔軟なエコー時間を許容するように徐々に一般化されてきている。したがって、3ポイント法は、もはやエコー時間における水信号と脂肪信号との間の角度又は位相特定値に制限することはない。このようにして、3ポイント法は、撮像シーケンスデザインにおいてより多くの自由を提供し、特に、分離において、収集からの信号対雑音比(SNR)利得と分離におけるSNR損失とのトレードオフを可能にする。3つのエコーではなく、2つのエコーだけをサンプリングすることは、走査時間の短縮に望ましいが、実際には、エコー時間に対する制約が、デュアルエコー収集を、トリプルエコー収集よりも遅くする場合がある。Eggers他(Magnetic Resonance in Medicine、65、96−107、2011)は、上記制約の排除を可能にするデュアルエコーフレキシブルディクソン式MR撮像方法を提案している。よりフレキシブルなエコー時間を有する当該ディクソン式MR撮像方法を使用すると、同位相画像及び逆位相画像を収集する必要が必ずしもなくなるが、任意選択的に、水画像及び脂肪画像から任意選択的に合成される。

ディクソン式MR撮像方法は、しばしば、複数の反復アプローチ又は複数の収集アプローチを使用する高速ターボスピンエコーシーケンスと組み合わされて適用される。通常、シフトされた読み出し傾斜磁場及び収集ウィンドウを用いる2つ又は3つのインターリーブ測定が採用される。図2に、従来のターボスピンエコー(TSE)ディクソンシーケンスパルスシーケンス概略図が示される。図2は、周波数エンコード方向(M)、位相エンコード方向(P)及びスライス選択方向(S)における切り替え傾斜磁場を示す。更に、図2は、RF励起及びリフォーカシングパルスだけでなく、エコー信号が収集される時間間隔(ACQと示される)も示す。図2は、撮像シーケンスの1つのショットの最初の3つのエコー信号の収集を示している。二重矢印は、同一の位相エンコーディングを用いた1つのショットの複数の反復間の読み出し傾斜磁場(上部)及び収集ウィンドウACQ(下部)のシフトを示す。読み出し傾斜磁場のシフトに従って、水プロトン及び脂肪プロトンそれぞれからの信号寄与の様々な位相オフセットが得られ、ディクソン式水/脂肪分離は、当該位相オフセットに基づいている。

従来のアプローチの欠点は、標準的な(非ディクソン)TSEシーケンスと比べると、ディクソンTSEシーケンスでは、所与エコー間隔に対してより大きい受信バンド幅が必要である点である。これは、SNRを著しく低減する。これは、より大きいエコー間隔を採用することによって回避することができるが、この場合、より長い又はより多くのエコートレインが必要となる。これにより、再構成MR画像における対象範囲が小さくなり、再構成MR画像がより不鮮明になるか、又は、走査時間が長くなる。更に、従来のアプローチでは、FIDアーチファクトも問題である。リフォーカシングRFパルスの相反位相を用いた2つの収集を平均化することによるFIDアーチファクトの相殺は、収集の数を(もう一度)2倍にする必要があり、したがって、走査時間を更に一層増加するため、通常、実現困難である。米国特許出願公開第2016/0033605号は、リフォーカシングRFパルス間でエコー対を形成するようにバイポーラグラジエントパルスが使用されるマルチスピンエコー収集に関する。

概要

本発明は、ディクソン法によるMR撮像方法に関する。当該方法は、一連のリフォーカシングRFパルスを含む第1の撮像シーケンス31に、物体10をさらすテップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔においてシングルエコー信号が生成される、上記ステップと、ユニポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第1の受信バンド幅において、物体10からエコー信号を収集するステップと、一連のリフォーカシングRFパルスを含む第2の撮像シーケンス32に、物体10をさらすステップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において1対のエコー信号が生成される、上記ステップと、バイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第2の受信バンド幅において、物体10から対のエコー信号を収集するステップと、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与が分離されるように、収集したエコー信号から、MR画像を再構成するステップとを含み、第2の受信バンド幅は、第1の受信バンド幅よりも高い。更に、本発明は、MRデバイス1と、MRデバイス1上で動かされるコンピュータプログラムとに関する。

目的

本発明は、TSE収集と組み合わせて効率的なディクソン式水/脂肪分離を可能にする方法を提供する

効果

実績

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請求項1

MRデバイス検査ボリューム内に置かれた物体MR撮像する方法であって、前記方法は、一連リフォーカシングRFパルスを含む撮像シーケンスに、前記物体をさらすテップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において1対のエコー信号が生成される、前記ステップと、バイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、前記物体から前記1対のエコー信号を収集するステップと、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与が分離されるように、収集したエコー信号から、MR画像再構成するステップと、を含み、各対のエコー信号は、仮想エコー信号にまとめられ、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与は、前記仮想エコー信号を使用する1ポイントディクソン法によって分離される、方法。

請求項2

各仮想エコー信号は、各対のエコー信号のうちのエコー信号を位相補正及び平均化することによって計算される、請求項1に記載の方法。

請求項3

位相エンコード傾斜磁場が、前記撮像シーケンスによって生成される各対のエコー信号のうちの2つのエコー信号間で切り替えられる、請求項1に記載の方法。

請求項4

各対のエコー信号は2回収集され、毎回、同じ位相エンコード法を用いるが、前記RFリフォーカシングパルス逆位相を用いる、請求項3に記載の方法。

請求項5

MRデバイスの検査ボリューム内に置かれた物体をMR撮像する方法であって、前記方法は、一連のリフォーカシングRFパルスを含む第1の撮像シーケンスに、前記物体をさらすステップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔においてシングルエコー信号が生成される、前記ステップと、ユニポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第1の受信バンド幅において、前記物体からエコー信号を収集するステップと、一連のリフォーカシングRFパルスを含む第2の撮像シーケンスに、前記物体をさらすステップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において1対のエコー信号が生成される、前記ステップと、バイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第2の受信バンド幅において、前記物体から1対のエコー信号を収集するステップと、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与が分離されるように、収集したエコー信号から、MR画像を再構成するステップと、を含み、前記第2の受信バンド幅は、前記第1の受信バンド幅よりも高い、方法。

請求項6

前記バイポーラ読み出し傾斜磁場は、前記ユニポーラ読み出し傾斜磁場よりも強い、請求項1に記載の方法。

請求項7

各対のエコー信号は、仮想エコー信号にまとめられ、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与は、前記仮想エコー信号及び前記第1の撮像シーケンスによって生成されるエコー信号を使用する2ポイントディクソン法によって分離される、請求項5又は6に記載の方法。

請求項8

各仮想エコー信号は、各対のエコー信号のうちのエコー信号を位相補正及び平均化することによって計算される、請求項7に記載の方法。

請求項9

水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与は、前記第1の撮像シーケンス及び前記第2の撮像シーケンスによって生成されるエコー信号を使用する3ポイントディクソン法によって分離される、請求項5又は6に記載の方法。

請求項10

位相エンコード傾斜磁場が、前記第2の撮像シーケンスによって生成される各対のエコー信号のうちの2つのエコー信号間で切り替えられる、請求項5又は6に記載の方法。

請求項11

各対のエコー信号は2回収集され、毎回、同じ位相エンコード法を用いるが、前記RFリフォーカシングパルスの逆位相を用いる、請求項10に記載の方法。

請求項12

同じ位相エンコード法であるが、前記RFリフォーカシングパルスの逆位相を用いて収集される対のエコー信号を比較することによって、FIDアーチファクト情報導出され、前記FIDアーチファクト情報は、前記第1の撮像シーケンスによって生成される収集されたエコー信号におけるFIDアーチファクト補正するために適用される、請求項7に記載の方法。

請求項13

検査ボリューム内に均一静磁場を発生させる少なくとも1つの主磁石コイルと、前記検査ボリューム内の様々な空間方向において切り替え傾斜磁場を発生させる幾つかの傾斜磁場コイルと、前記検査ボリューム内にRFパルスを発生させるか及び/又は前記検査ボリューム内に置かれた物体からのMR信号を受信する少なくとも1つのRFコイルと、RFパルス及び切り替え傾斜磁場の時間的連続を制御する制御ユニットと、受信した前記MR信号からMR画像を再構成する再構成ユニットと、を含み、請求項1乃至12の何れか一項に記載の方法のステップを行う、MRデバイス。

請求項14

請求項1乃至12の何れか一項に記載の方法を実行するための命令を含む、MRデバイス上で実行される、コンピュータプログラム

技術分野

0001

本発明は、磁気共鳴MR撮像の分野に関する。本発明は、MRデバイス検査ボリューム内に置かれた体の一部をMR撮像する方法に関する。本発明は更に、MRデバイスと、MRデバイス上で実行されるコンピュータプログラムとに関する。

背景技術

0002

今日では、2次元又は3次元画像を形成するために磁場と核スピンとの相互作用を利用する画像形成MR方法は、軟組織の撮像について、他の撮像方法よりも多くの点において優れ、電離放射線を必要とせず、また、通常、侵襲的ではないので、特に医療診断分野において広く使用されている。

0003

MR方法では、一般に、検査される患者の体は、強力な均一磁場B0内に配置される。当該磁場の方向は、同時に、測定のベースとなる座標系の軸(通常はZ軸)を規定する。磁場B0は、所定の周波数(いわゆるラーモア(Larmor)周波数又はMR周波数)の交流電磁場RF場)の印加によって励起スピン共鳴)される磁場強度に依存して、個々の核スピンに対し様々なエネルギーレベルを生成する。巨視的観点では、個々の核スピンの分布は、Z軸に垂直な適切な周波数の電磁パルスRFパルス)の印加によって、平衡状態から外れる全体磁化を生成し、これにより、磁化はZ軸周り歳差運動を行う。歳差運動は、円錐面を描き、その開口角フリップ角と呼ばれる。フリップ角の大きさは、印加される電磁パルスの強度及び持続時間に依存する。いわゆる90°パルスの場合、スピンは、Z軸から横断面へと偏向される(フリップ角90°)。

0004

RFパルスの終了後、磁化は緩和して元の平衡状態に戻る。平衡状態では、Z方向における磁化が、第1の時定数T1(スピン格子又は縦緩和時間)で再び蓄積され、Z方向に垂直な方向における磁化が、第2の時定数T2(スピンスピン又は横緩和時間)で緩和する。磁化の変化は、当該磁化の変化がZ軸に垂直な方向において測定されるように、MRデバイスの検査ボリューム内に配置され、方向付けられている受信RFコイルによって検出される。横方向磁化減衰は、例えば90°パルスの印加後、(局所的な磁場の不均一性によって引き起こされる)同じ信号位相を有する秩序状態からすべての位相角が均一に分布する状態への核スピンの遷移ディフェージング)が伴う。ディフェージングは、リフォーカシングパルス(例えば180°パルス)によって相殺される。これは、受信コイルにおいてエコー信号を生成する。

0005

体内における空間分解能を実現するために、3つの主軸に沿って延在する定傾斜磁場が、均一磁場B0に重畳され、スピン共鳴周波数線形空間依存性につながる。このとき、受信コイルにおいて捕捉される信号は、体内の様々な場所に関連付けられる様々な周波数成分を含む。受信コイルを介して得られる信号データは、空間周波数領域に対応し、k空間データと呼ばれる。k空間データは、通常、異なる位相エンコーディング収集される複数のラインを含む。各k空間ラインは、幾つかのサンプルを収集することによって、デジタル化される。k空間データのセットは、例えばフーリエ変換によって、MR画像に変換される。

0006

MR撮像において、水及び脂肪の信号全体への相対的寄与に関する情報を得て、それらの一方の寄与を抑制するか、又は、それらの両方の寄与を別々に若しくは一緒解析することがしばしば望まれる。これらの寄与は、異なるエコー時間において収集された2つ以上の対応するエコーからの情報が組み合わされると計算することができる。これは、化学シフトエンコーディングと考えられる。化学シフトエンコーディングでは、追加の次元、即ち、化学シフト次元が規定され、僅かに異なるエコー時間において2つ以上のMR画像を収集することによって符号化される。水−脂肪分離では、これらのタイプの実験は、しばしば、ディクソン(Dixon)法測定と呼ばれる。ディクソンMR撮像又はディクソン水/脂肪MR撮像によって、水−脂肪分離は、異なるエコー時間において収集された2つ以上の対応するエコーからの水及び脂肪の寄与を計算することによって達成される。一般に、このような分離は、脂肪及び水において水素既知歳差運動周波数差があることによって可能である。その最も単純な形において、「同位相(in phase)」及び「逆位相(out of phase)」データセット加算又は減算の何れかによって、水及び脂肪の画像が生成される。

0007

近年、幾つかのディクソン式のMR撮像方法が提案されている。水/脂肪分離に異なる戦略を使用する点を除き、既知の技術は、主に、それらが収集するエコーの具体的な数(即ち、「ポイント」)と、使用されたエコー時間にそれらが課す制約とによって特徴付けられる。従来のいわゆる2及び3ポイント法は、水及び脂肪信号が、それぞれ、複素平面において平行及び逆平行である同位相及び逆位相エコー時間を必要とする。3ポイント法は、柔軟なエコー時間を許容するように徐々に一般化されてきている。したがって、3ポイント法は、もはやエコー時間における水信号と脂肪信号との間の角度又は位相特定値に制限することはない。このようにして、3ポイント法は、撮像シーケンスデザインにおいてより多くの自由を提供し、特に、分離において、収集からの信号対雑音比(SNR)利得と分離におけるSNR損失とのトレードオフを可能にする。3つのエコーではなく、2つのエコーだけをサンプリングすることは、走査時間の短縮に望ましいが、実際には、エコー時間に対する制約が、デュアルエコー収集を、トリプルエコー収集よりも遅くする場合がある。Eggers他(Magnetic Resonance in Medicine、65、96−107、2011)は、上記制約の排除を可能にするデュアルエコーフレキシブルディクソン式MR撮像方法を提案している。よりフレキシブルなエコー時間を有する当該ディクソン式MR撮像方法を使用すると、同位相画像及び逆位相画像を収集する必要が必ずしもなくなるが、任意選択的に、水画像及び脂肪画像から任意選択的に合成される。

0008

ディクソン式MR撮像方法は、しばしば、複数の反復アプローチ又は複数の収集アプローチを使用する高速ターボスピンエコーシーケンスと組み合わされて適用される。通常、シフトされた読み出し傾斜磁場及び収集ウィンドウを用いる2つ又は3つのインターリーブ測定が採用される。図2に、従来のターボスピンエコー(TSE)ディクソンシーケンスパルスシーケンス概略図が示される。図2は、周波数エンコード方向(M)、位相エンコード方向(P)及びスライス選択方向(S)における切り替え傾斜磁場を示す。更に、図2は、RF励起及びリフォーカシングパルスだけでなく、エコー信号が収集される時間間隔(ACQと示される)も示す。図2は、撮像シーケンスの1つのショットの最初の3つのエコー信号の収集を示している。二重矢印は、同一の位相エンコーディングを用いた1つのショットの複数の反復間の読み出し傾斜磁場(上部)及び収集ウィンドウACQ(下部)のシフトを示す。読み出し傾斜磁場のシフトに従って、水プロトン及び脂肪プロトンそれぞれからの信号寄与の様々な位相オフセットが得られ、ディクソン式水/脂肪分離は、当該位相オフセットに基づいている。

0009

従来のアプローチの欠点は、標準的な(非ディクソン)TSEシーケンスと比べると、ディクソンTSEシーケンスでは、所与エコー間隔に対してより大きい受信バンド幅が必要である点である。これは、SNRを著しく低減する。これは、より大きいエコー間隔を採用することによって回避することができるが、この場合、より長い又はより多くのエコートレインが必要となる。これにより、再構成MR画像における対象範囲が小さくなり、再構成MR画像がより不鮮明になるか、又は、走査時間が長くなる。更に、従来のアプローチでは、FIDアーチファクトも問題である。リフォーカシングRFパルスの相反位相を用いた2つの収集を平均化することによるFIDアーチファクトの相殺は、収集の数を(もう一度)2倍にする必要があり、したがって、走査時間を更に一層増加するため、通常、実現困難である。米国特許出願公開第2016/0033605号は、リフォーカシングRFパルス間でエコー対を形成するようにバイポーラグラジエントパルスが使用されるマルチスピンエコー収集に関する。

発明が解決しようとする課題

0010

上記に基づき、ディクソン式MR撮像技術を改良する必要であることが容易に理解できるであろう。したがって、本発明は、TSE収集と組み合わせて効率的なディクソン式水/脂肪分離を可能にする方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明によれば、MRデバイスの検査ボリューム内に置かれた物体をMR撮像する方法が開示される。当該方法は、
一連のリフォーカシングRFパルスを含む第1の撮像シーケンスに、物体をさらすテップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔においてシングルエコー信号が生成される、上記ステップと、
ユニポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第1の受信バンド幅において、物体からエコー信号を収集するステップと、
一連のリフォーカシングRFパルスを含む第2の撮像シーケンスに、物体をさらすステップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において1対のエコー信号が生成される、上記ステップと、
バイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、第2の受信バンド幅において、物体から対のエコー信号を収集するステップと、
水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与が分離されるように、収集したエコー信号から、MR画像を再構成するステップとを含み、第2の受信バンド幅は、第1の受信バンド幅よりも高い。

0012

本発明によれば、2つの別個のTSEシーケンス、即ち、第1及び第2の撮像シーケンスを使用して、それぞれ、シングルエコー信号及び対のエコー信号が収集される。第2の撮像シーケンスにおけるバイポーラ読み出し傾斜磁場のタイミングは、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与の適切な位相オフセットが提供されるように、エコー信号の収集ウィンドウをシフトさせるように選択される。再構成ステップにおいて、これらの信号寄与のディクソン式分離は、当該水プロトン及び脂肪プロトンに基づいている。

0013

第2の撮像シーケンスにおいて印加されるバイポーラ読み出し傾斜磁場は、第1の撮像シーケンスのユニポーラ読み出し傾斜磁場よりも強いことが好適であり、各対のエコー信号は、反対の極性を有する時間的に隣接する読み出し傾斜磁場の対応する対を使用して収集される。したがって、各デュアルエコー読み出しの持続時間は、第1の収集のシングルエコー読み出しの持続時間と基本的に同じであることが達成される。

0014

更に具体的には、第1の撮像シーケンスによって生成されるエコー信号は、第1の傾斜磁場強度を有するユニポーラ読み出し傾斜磁場を使用して収集され、第2の撮像シーケンスによって生成される対のエコー信号は、第1の傾斜磁場強度よりも大きい第2の傾斜磁場強度を有するバイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して収集される。同時に、第1のエコー信号は、第2のエコー信号の収集に使用される信号受信バンド幅よりも小さい信号受信バンド幅を使用して収集される。したがって、収集全体が、低バンド幅サブシーケンス(第1の撮像シーケンス)及び高バンド幅サブシーケンス(第2の撮像シーケンス)でそれぞれ行われる2つの通常はインターリーブされるサブ収集に分割される。低バンド幅サブシーケンスでは、リフォーカシングRFパルス間の間隔の大部分の間に、第1のエコー信号をサンプリングすることによって、高信号サンプリング効率が達成される。この低バンド幅及び高サンプリング効率は、高SNRをもたらす。シングルエコー読み出しを有する第1の撮像シーケンスは、実際には、標準のTSEシーケンスと同じであるので、同じサンプリング効率を提供する。第2の撮像シーケンスは、より低いサンプリング効率しか達成せず、1エコー当たりのより低いSNRを提供する。これは、当該第2の撮像シーケンスが、約半分の時間で同じ勾配積分を対象としなければならないからである。しかし、対のエコー信号をサンプリングすることによって、第2の撮像シーケンスは、第1の撮像シーケンスと同様の高サンプリング効率及びSNRを達成する。

0015

本発明に従って収集されるエコー信号から再構成されるMR画像は、両方の撮像シーケンスのより高いサンプリング効率及びより高いSNRからの恩恵を受ける。これは、再構成された同位相MR画像(従来のスピンエコー画像と同様に水及び脂肪の信号寄与を含む)だけでなく、水(又は脂肪抑制された)MR画像にも当てはまる

0016

これが本発明の主旨である。即ち、SNRを最大化するために、低受信バンド幅におけるユニポーラシングルエコー読み出し(第1の収集)を、高バンド幅におけるバイポーラデュアルエコー読み出し(第2の収集)と組み合わせることによって、効率的なTSEディクソン撮像を達成することである。

0017

本発明の好適な実施形態では、第2の撮像シーケンスによって生成される収集された各対のエコー信号は、仮想エコー信号にまとめられ、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与は、仮想エコー信号及び第1の撮像シーケンスによって生成されるエコー信号を使用する2ポイントディクソン法によって分離される。本発明に従ってユニポーラシングルエコー読み出しから再構成されるシングルエコー画像のSNRは、(理想的には)バイポーラデュアルエコー読み出しから再構成される2つのシングルエコー画像におけるSNRよりも2の平方根だけ高い。バイポーラデュアルエコー読み出しの2つのエコー信号のシフトは、符号を除き、同じであるので、対応するシングルエコー画像は、適切な位相補正後、平均化されて、ユニポーラシングルエコー読み出しから再構成されたシングルエコー画像と同じSNRを有するシングルエコー画像が得られる。これは、バイポーラデュアルエコー読み出しにおいて、(例えば特定の磁場強度における好適なエコーシフトを達成するために、又は、使用されるMR装置によって課される読み出し傾斜磁場強度及びスルーレートの制約に対応するように)2つの部分エコー信号しか収集されない場合に依然として当てはまる。これは、従来の2ポイントディクソン法を水/脂肪分離に使用することを可能にする。

0018

或いは、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与は、第1及び第2の撮像シーケンスによって生成された3つの対応するエコー信号を使用する3ポイントディクソン法によって直接分離されてもよい。

0019

バイポーラデュアルエコー読み出しから組み合わされる仮想エコーの前述の概念は、有利に、水/脂肪分離のための1ポイントディクソン法と組み合わせて適用することもできる。この場合、第1の撮像シーケンスを省略することができる。この実施形態では、本発明の方法は、
一連のリフォーカシングRFパルスを含む撮像シーケンスに、物体をさらすステップであって、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において1対のエコー信号が生成される、上記ステップと、
バイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して、物体から対のエコー信号を収集するステップと、
収集したエコー信号から、MR画像を再構成するステップとを含み、各対のエコー信号は、仮想エコー信号にまとめられ、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与は、仮想エコー信号を使用する1ポイントディクソン法によって分離される。この変形例は、特に以下に説明されるFIDアーチファクト抑制の概念に関して、本明細書に開示される本発明の方法の任意の他の特徴と組み合わせて適用されてよい。シングルポイント方法は、上記したものと基本的に同じ利点(高いSNR、優れたサンプリング効率)を有するが、デュアルエコーディクソン撮像ではなく、シングルエコーのみに関連する。

0020

より詳細には、仮想エコー信号は、各対のエコー信号のうちのエコー信号のフェーザ加重平均として計算される。3つのシングルエコーMR画像S1−S3におけるボクセル値は、



によってモデル化することができる。ここで、W及びFは、水信号及び脂肪信号の大きさであり、cは、(正の)エコーシフトにおける純粋水信号に対する純粋脂肪信号の振幅及び位相変動記述する複素重み付け係数であり、P0は、スピンエコーにおける(初期)位相のフェーザ表現であり、Pは、主磁場不均一性の作用のフェーザ表現であり、P1−P3は、渦電流の作用のフェーザ表現である。簡潔さのために、緩和作用は無視される。

0021

P1−P3が別の較正測定から既知である場合、P1−P3を除外することができる。



ここで、W’=WP0、F’=FP0と設定すると、



となり、これは、既存の複素数に基づいた3ポイントディクソン法を用いて解決することができる。

0022

P1−P3が未知である場合、既存の大きさに基づいた3ポイントディクソン法を代わりに適用することができる。

0023

或いは、最初にS1及びS3を仮想S13にまとめ、次にS2及びS13に2ポイントディクソン法を適用することが提案される。これは、S1及びS3が、それらの振幅が理想的に同じであるため、部分的に冗長的な情報を提供するという見識によって動機付けられている。簡潔さのために、S1及びS3測定のための読み出し傾斜磁場強度は、S2測定のための読み出し傾斜磁場強度の2倍であり、S1及びS2測定のための読み出し傾斜磁場極性は同じであると一時的に仮定する。ここでも簡潔さのために、



であると仮定され、これは、



及び



となる。

0024

S1及びS3*から、P02を導出することができる。P02は、空間的に滑らかであることが予想されるので、雑音を低減するためにフィルタリングされてよい。S13は、この場合、例えば



によって得られる。任意選択的に、P2をS2から導出することができ、S13をP2*で乗算することができる。

0025

P1−P3間の仮定される関係なしで、P02ではなく、P02P1P3をS1及びS3*から導出することができ、S13は、この場合、例えば



によって得られる。

0026

或いは、1ポイントディクソン法をS13に適用することが提案される。

0027

本発明の方法に従って、フロー補正が、傾斜磁場モーメントヌリング(nulling)によって適用されてよい。第1の撮像シーケンスでは、従来のTSEシーケンスと同じように、読み出し傾斜磁場のゼロ次モーメントは、通常、シングルエコー信号のエコー時間と後続のリフォーカシングRFパルスの時間の両方においてゼロである一方で、一次モーメントは、後者の場合にのみ、ゼロである。位相エンコード傾斜磁場では、ゼロ次モーメントだけが対応する後続のリフォーカシングパルスにおいてゼロである。スライス選択傾斜磁場では、FIDアーチファクト低減のためにスポイリングするために通常印加される傾斜磁場は、任意のフロー補正を阻止する。

0028

第2の撮像シーケンスでは、読み出し傾斜磁場のみが、第1の撮像シーケンスと異なる。そのゼロ次モーメントは、通常、対のエコー信号のエコー時間と、後続のリフォーカシングRFパルスの時間との両方においてゼロである。その一次モーメントは、対のエコー信号のうちの第1のエコー信号のエコー時間において非ゼロであり、対のエコー信号のうちの第2のエコー信号のエコー時間においてゼロである。このようにして、対のエコー信号から再構成される2つのシングルエコーMR画像間の差を、フロー補正の向上に使用することができる。例えば第1のシングルエコーMR画像におけるよりも高い第2のシングルエコーMR画像における所与のボクセル位置における信号振幅は、フローに関連するボクセル内ディフェージングによるものであり、第2のシングルエコーMR画像内の信号振幅だけを考慮することによって、補正することができる。

0029

FIDアーチファクトの相殺は、本発明に従って、バイポーラデュアルエコー読み出し(第2の撮像シーケンス)について、走査時間を増やすことなく、リフォーカシングRFパルスの相反位相での2つの収集を平均化することによって達成することができる。このために、位相エンコード傾斜磁場(「ブリップ傾斜磁場」)は、第2の撮像シーケンスによって生成される各対のエコー信号のうちの2つのエコー信号間で切り替えられる。各対のエコー信号は2回収集され、毎回同じ位相エンコード法を用いるが、RFリフォーカシングパルスの逆位相を用いる。このようにすると、2つのリフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において、2つの異なるk空間ラインが収集される。これらの2つのk空間ラインは、リフォーカシングパルスの逆位相を用いて2つの収集において2回測定され、FIDアーチファクトの相殺のために別々に平均化される。

0030

本発明の上記方法は、検査ボリューム内に基本的に均一な静磁場B0を発生させる少なくとも1つの主磁石コイルと、検査ボリューム内の様々な空間方向において切り替え傾斜磁場を発生させる幾つかの傾斜磁場コイルと、検査ボリューム内にRFパルスを発生させるか及び/又は検査ボリューム内に置かれた患者の体からのMR信号を受信する少なくとも1つの全身RFコイルと、RFパルス及び切り替え傾斜磁場の時間的連続を制御する制御ユニットと、受信したMR信号からMR画像を再構成する再構成ユニットとを含むMRデバイスによって実行することができる。本発明の方法は、MRデバイスの再構成ユニット及び/又は制御ユニットの対応するプログラミングによって実施することができる。

0031

本発明の方法は、今日、臨床に使用されているほとんどのMRデバイス上で有利に実行することができる。このためには、MRデバイスが本発明の上記方法ステップを行うように、当該MRデバイスを制御するコンピュータプログラムを利用するだけでよい。当該コンピュータプログラムは、データ担体上にあっても、又は、MRデバイスの制御ユニットにインストールするためにダウンロードされるようにデータネットワーク内にあってもよい。

図面の簡単な説明

0032

添付の図面は、本発明の好適な実施形態を開示する。しかし、当然ながら、図面は、例示のためだけに作成されたものであり、本発明の限定の定義として作成されたものではない。

0033

図1は、本発明の方法を実行するMRデバイスを示す。
図2は、従来のTSEディクソン撮像シーケンスの(簡易)パルスシーケンス概略図を示す。
図3は、本発明による第1及び第2の撮像シーケンスの(簡易)パルスシーケンス概略図を示す。
図4は、図3に示される第2の撮像シーケンスにおいて適用されるバイポーラ読み出し傾斜磁場の詳細を概略的に示す。

実施例

0034

図1を参照するに、MRデバイス1がブロック図として示される。デバイスは、実質的に均一で、時間的に一定の主磁場B0が検査ボリューム内を通るZ軸に沿って作成されるように、超電導又は抵抗主磁石コイル2を含む。デバイスは更に、(一次、二次及び必要に応じて三次)シミングコイルのセット2’を含み、セット2’の個々のシミングコイルを流れる電流は、検査ボリューム内のB0偏差を最小限に抑えるために制御可能である。

0035

磁気共鳴発生及び操作システムが、一連のRFパルス及び切り替え傾斜磁場を印加して、核磁気スピンを反転又は励起させ、磁気共鳴を誘導し、磁気共鳴をリフォーカスさせ、磁気共鳴を操作し、磁気共鳴を空間的及び他の方法で符号化し、スピンを飽和させる等して、MR撮像を行う。

0036

より具体的には、傾斜磁場パルス増幅器3が、電流パルスを、検査ボリュームのX軸、Y軸及びZ軸に沿った全身傾斜磁場コイル4、5及び6のうちの選択された傾斜磁場コイルに印加する。デジタルRF周波数送信器7が、RFパルス又はパルスパケットを、送受信スイッチ8を介して、身体RFコイル9に送信して、RFパルスを検査ボリューム内に送り込む。典型的なMR撮像シーケンスは、短い持続時間のRFパルスセグメントパケットから構成され、任意の印加された傾斜磁場と共に、核磁気共鳴の選択された操作を達成する。RFパルスを使用して、共鳴を飽和させ、共鳴を励起させ、磁化を反転させ、共鳴をリフォーカスさせ又は共鳴を操作して、検査ボリューム内に配置される身体10の一部を選択する。MR信号も、身体RFコイル9によって捕捉される。

0037

身体10の限定領域のMR画像の生成のために、局所アレイRFコイル11、12、13のセットが、撮像用に選択される領域に隣接して置かれる。アレイコイル11、12、13を使用して、身体−コイルRF送信によって誘導されるMR信号を受信することができる。結果として得られるMR信号は、身体RFコイル9及び/又はアレイRFコイル11、12、13によって捕捉され、好適には前置増幅器(図示せず)を含む受信器14によって復調される。受信器14は、送受信スイッチ8を介して、RFコイル9、11、12及び13に接続される。

0038

ホストコンピュータ15が、シミングコイル2’だけでなく、傾斜磁場パルス増幅器3及び送信器7も制御して、本発明の撮像シーケンスを生成する。選択されたシーケンスについて、受信器14は、各RF励起パルスに続いて、単一の又は複数のMRデータラインを高速連続で受信する。データ収集システム16が、受信信号アナログ−デジタル変換を行い、各MRデータラインを、更なる処理に適したデジタル形式に変換する。最新のMRデバイスでは、データ収集システム16は、生画像データの収集に特化した単独のコンピュータである。

0039

最終的に、デジタル生画像データは、再構成プロセッサ17によって、画像表現に再構成される。再構成プロセッサ17は、フーリエ変換か、又は、SENSEといった他の適当な再構成アルゴリズムを適用する。MR画像は、患者の平面スライス平行平面スライスアレイ、3次元ボリューム等を表す。その後、MR画像は画像メモリに保存される。画像メモリは、画像表現のスライス、投影又は他の部分を、例えば結果として得られたMR画像の人間が読み取り可能な表示を提供するビデオモニタ18を介する視覚化に適した形式に変換するためにアクセスされる。

0040

本発明によれば、SNRを最大化するために、低受信バンド幅におけるユニポーラシングルエコー読み出しを、高バンド幅におけるバイポーラデュアルエコー読み出しと組み合わせることによって、効率的なTSEディクソン撮像が達成される。

0041

これは、図3に示される。

0042

図3は、本発明による第1の撮像シーケンスを構成するTSEシーケンスのパルスシーケンス図31を示す。パルスシーケンス図31は、周波数エンコード方向(M)、位相エンコード方向(P)及びスライス選択方向(S)における切り替え傾斜磁場を示す。更に、当該パルスシーケンス図は、RF励起及びリフォーカシングパルスだけでなく、エコー信号が収集される時間間隔(ACQと示される)も示す。シングルエコー信号が、第1の(低)受信バンド幅において、各時間間隔ACQの間に収集され、高いSNRが得られる。このために、(M方向における)比較的弱いユニポーラ読み出し傾斜磁場が選択される。リフォーカシングパルス間の間隔の大部分において、MR信号をサンプリングすることによって、第1の撮像シーケンスにおいて高いサンプリング効率に到達する。

0043

図3は、本発明による第2の撮像シーケンスの更なるパルスシーケンス図32を示す。第2の撮像シーケンスも、2つの連続するリフォーカシングRFパルス間の各時間間隔において1対のエコー信号を得るためにエコーシフトを有するTSEシーケンスである。対のエコー信号は、バイポーラ読み出し傾斜磁場を使用して収集される。各対のエコー信号は、相反極性を有する読み出し傾斜磁場の対応する対を使用して収集される。対応する信号収集期間は、ACQ1及びACQ2と示される。各対のエコー信号のうちの第1のエコー信号は、間隔ACQ1の間に収集され、各対のエコー信号のうちの第2のエコー信号は、間隔ACQ2の間に収集される。図示される例では、リフォーカシングRFパルス間の間隔は、第1及び第2の撮像シーケンスにおいて、基本的に同一であるが、読み出し傾斜磁場強度だけでなく、受信信号バンド幅は、第2の撮像シーケンスでは、エコーシフトを可能とするために、第1の撮像シーケンスに対して2倍にされる。

0044

パルスシーケンス図の31及び32による2つの別個のTSEシーケンスは、本発明では、インターリーブ形式で適用される。第1及び第2の撮像シーケンスは、それぞれ、シングルエコー信号及び対のエコー信号を収集するように使用される。第2の撮像シーケンス(パルスシーケンス図32)におけるバイポーラ読み出し傾斜磁場のタイミングは、水プロトン及び脂肪プロトンからの信号寄与の様々な位相オフセットが提供されるように、エコー信号の収集ウィンドウACQ1、ACQ2をシフトするように選択される。MR画像再構成の最終ステップにおけるこれらの信号寄与のディクソン式分離は、当該位相オフセットに基づいている。

0045

例えば本発明による第1及び第2の撮像シーケンスによって生成されるエコー信号から、3つのシングルエコーMR画像を再構成することができる。その後、脂肪プロトン及び水プロトンからの寄与を分離するために、3ポイントディクソン法を当該3つのシングルエコーMR画像に直接適用することができる。水/脂肪分離は、次の通りにモデル化することができる。



ここで、S1’−S3’は、(巨視的磁場不均一性の作用を補正した後の)当該3つのシングルエコーMR画像におけるボクセル値であり、W及びFは、複素水及び脂肪寄与であり、cは、(正の)エコーシフトにおけるWに対するFの複素位相オフセットeiα(簡潔とするために、脂肪プロトンのシングルピークスペクトルモデルを仮定する)である。これに基づき、水及び脂肪信号寄与は、各ボクセルについて、最小二乗フィッティングアプローチによって推定することができる(Reeder他による「Magnetic Resonance in Medicine」、51、35−45、2004を参照されたい)。しかし、好適な実施形態では、対応して重み付けされた線形最小二乗推定を代わりに使用して、シングルエコー画像におけるSNRの差が考慮に入れられ、これは、より優れたSNRを提供する。

0046

フロー補正に関して、対応する後続のリフォーカシングパルスにおける読み出し傾斜磁場の一次モーメントが、エコー信号のうちの1つのエコー信号の時間における読み出し傾斜磁場の一次モーメントよりも重大であると考えられる場合、前者は、読み出し傾斜磁場の最初のディフェージング及び最終のリフェージングローブを(それらの領域は保ちながら)短く及び強くすることによって、低減することができる。これは、図4の真ん中の図に示される。左側の図は、図3のパルスシーケンス図32からの読み出し傾斜磁場ローブを示す。一次モーメントは、図4の右側の図に示されるように、読み出し傾斜磁場の2つの真ん中のローブを強めること(場合により部分エコーの収集が伴う)によってゼロに設定することもできるが、読み出し傾斜磁場の一次モーメントは、第2のエコー信号の時にはゼロではなくなる。

0047

バイポーラデュアルエコー読み出しにおけるFIDアーチファクトの相殺に関して、2つの連続リフォーカシングRFパルス間の各間隔において、2つの異なるk空間ラインが収集されるように、2つの収集間隔ACQ1、ACQ2の間に、位相エンコード傾斜磁場(「ブリップ」)が導入されてよい。つまり、ブリップ傾斜磁場の印加は、k空間ラインの半分が、エコー信号の負のシフトで収集され、k空間ラインのもう半分が、エコー信号の正のシフトで収集されることにつながる。k空間ラインのこれらの2つのサブセットは、それらの複素共役対称を利用することによって単純にマッチすることができる。MR画像内の可能な位相は、第1の撮像シーケンスを用いて生成されたエコー信号から既知であり、この処理において適切に考慮される。

0048

更に、バイポーラデュアルエコー読み出しによってFIDアーチファクトに関して得られる情報も、走査時間を増やすことなく、ユニポーラシングルエコー読み出しにおけるFIDアーチファクトを抑制するために使用することができる。例えば第1の水/脂肪分離が、当該抑制なしで行われてよい。当該分離が、特定のボクセルが水又は脂肪を本質的に含むことを示す場合、バイポーラデュアルエコー読み出しから分かっている当該ボクセルにおけるFID寄与が、第1の水/脂肪分離によって提供される主磁場不均一性に関する情報を使用して、エコー信号のスピンエコーへのシフトからの相展開を反映するように変調され、その後、ユニポーラシングルエコー読み出しから得られた当該ボクセルにおける対応する信号から減算される。これは、SNRの潜在的な損失を範囲内に収めるために、FID寄与が特定の閾値を上回るボクセルに限定されてよい。次に、第2の水/水分分離が行われてよい。水及び脂肪の混合を含むボクセルについても、ユニポーラシングルエコー読み出しから得られる信号へのFID寄与を正確に予測するために、FID寄与についてのみ水/脂肪分離を行うことも考えられる。

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