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技術 がんの処置のための抗PD1抗体及び抗LAG3抗体

出願人 ベーリンガーインゲルハイムインターナショナルゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
発明者 ツェットル,マルクスロレンツ,アイヴォシャーフ,オトマールヴルム,メラニーフォルタン,ジャン−フランソワブロデューア,スコットカナダ,キース・エイクレウィッキ,ルカシュデヴィッドソン,ウォルター・キャロルグプタ,パンカジグプタ,プリヤンカーペレス,ロシオ・ケーウォスカ・ジュニア,ジョセフ・ロバートシャオ,ハイグアンヤン,ダンリン
出願日 2017年5月17日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2018-555176
公開日 2019年8月15日 (3ヶ月経過) 公開番号 2019-522460
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 製造問題 参照文 小モジュール イノベーション 制御オプション BTL 金属フォイル 服薬情報
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

開示は、抗PD1抗体分子及び抗LAG3抗体分子に関する。特にがん疾患の分野における治療目的のための、このような抗体分子を含む組成物も特許請求される。

概要

背景

概要

開示は、抗PD1抗体分子及び抗LAG3抗体分子に関する。特にがん疾患の分野における治療目的のための、このような抗体分子を含む組成物も特許請求される。

目的

本発明は、いくつかのがんの種類、例えば肺癌、特に非小細胞肺癌のより効果的な処置を可能とする新規な抗体分子を提供する

効果

実績

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請求項1

(a)配列番号1(hcCDR1)、配列番号2(hcCDR2)、及び配列番号3(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号4(lcCDR1)、配列番号5(lcCDR2)、及び配列番号6(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(b)配列番号7(hcCDR1)、配列番号8(hcCDR2)、及び配列番号9(hcCDR9)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号10(lcCDR1)、配列番号11(lcCDR2)、及び配列番号12(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(c)配列番号13(hcCDR1)、配列番号14(hcCDR2)、及び配列番号15(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号16(lcCDR1)、配列番号17(lcCDR2)、及び配列番号18(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDRを含む、抗PD1抗体分子

請求項2

前記抗体分子がヒト化抗体分子である、請求項1の抗PD1抗体分子。

請求項3

前記抗体分子が、モノクローナル抗体分子、Fab、F(ab')2、Fv、又はscFvである、請求項1又は2の抗PD1抗体分子。

請求項4

IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgMIgA、及びIgE定常領域からなる群より選択された重鎖定常領域を含む、請求項1〜3のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項5

重鎖定常領域が、IgG4、好ましくはS241P突然変異を有するIgG4である、請求項4の抗PD1抗体分子。

請求項6

軽鎖定常領域がκ又はλである、請求項1〜5のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項7

前記抗体分子が、配列番号19、21、23、25、及び27のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する、請求項1〜6のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項8

前記抗体分子が、配列番号19、21、23、25、及び27のいずれかのアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する、請求項1〜7のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項9

前記抗体分子が、配列番号20、22、24、26、及び28のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項1〜8のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項10

前記抗体分子が、配列番号20、22、24、26、及び28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項1〜9のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項11

前記抗体分子が、配列番号29、31、33、35、又は37のアミノ酸配列を含む重鎖を有する、請求項1〜10のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項12

前記抗体分子が、配列番号30、32、34、36、又は38のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する、請求項1〜11のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項13

前記抗体分子が、配列番号19のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は、配列番号21のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号22のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は、配列番号25のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項1〜12のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項14

前記抗体分子が、配列番号29のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号30のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は、配列番号31のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号32のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は、配列番号33のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号34のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は、配列番号35のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号36のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は、配列番号37のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号38のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する、請求項1〜13のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項15

ヒトPD1とのヒトPD−L1/L2の結合を減少させることができる、請求項1〜14のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項16

抗原特異的T細胞応答を増強させることができる請求項1〜15のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項17

請求項1〜16のいずれかの抗体分子の重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしている単離された核酸分子

請求項18

請求項8に定義されている抗体分子の重鎖可変ドメインをコードしている配列番号71、73、75、77、又は79のヌクレオチド配列を有する、請求項17の核酸分子。

請求項19

請求項10に定義されている抗体分子の軽鎖可変ドメインをコードしている配列番号72、74、76、78、又は80のヌクレオチド配列を有する、請求項17の核酸分子。

請求項20

請求項1〜16のいずれか一項の抗体分子の重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしているヌクレオチド配列を含む核酸分子を含有している発現ベクター

請求項21

配列番号71及び/又は配列番号72のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号73及び/又は配列番号74のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号75及び/又は配列番号76のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号77及び/又は配列番号78のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号79及び/又は配列番号80のヌクレオチド配列を含む、核酸分子を含有している、請求項20の発現ベクター。

請求項22

それぞれ重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしている核酸分子に連結されている、それぞれ重鎖定常ドメイン及び/又は軽鎖定常ドメインをコードしている核酸分子をさらに含む、請求項20又は21の発現ベクター。

請求項23

請求項1〜16のいずれか一項の抗体分子の重鎖をコードしている発現ベクター及び請求項1〜16のいずれか一項の抗体分子の軽鎖をコードしている発現ベクターを有する宿主細胞

請求項24

前記細胞哺乳動物細胞である、請求項23の宿主細胞。

請求項25

請求項1〜16のいずれか記載の核酸分子の形成を可能とする条件下で請求項23又は24記載の宿主細胞を培養する工程;及び該抗体分子を回収する工程を含む、請求項1〜16のいずれかの抗体分子の製造法

請求項26

前記抗体分子を精製する工程をさらに含む、請求項25の方法。

請求項27

前記抗体分子を医薬組成物へと製剤化する工程をさらに含む、請求項25又は26の方法。

請求項28

医薬に使用するための請求項1〜16のいずれかの抗体分子。

請求項29

請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。

請求項30

抗LAG3抗体分子をさらに含む、請求項29の医薬組成物。

請求項31

請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体及び抗LAG3抗体分子を含むキットオブパーツ

請求項32

前記抗LAG3抗体分子が、アミノ酸配列LLRRAGVT(配列番号111)及び/又はYRAAVHLRDRA(配列番号112)を含むヒトLAG3のエピトープに結合する、請求項30の組成物又は請求項31のキット

請求項33

前記抗LAG3抗体分子が、(a)配列番号39(hcCDR1)、配列番号40(hcCDR2)、及び配列番号41(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号42(lcCDR1)、配列番号43(lcCDR2)、及び配列番号44(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(b)配列番号45(hcCDR1)、配列番号46(hcCDR2)、及び配列番号47(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号48(lcCDR1)、配列番号49(lcCDR2)、及び配列番号50(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDRを含む、請求項30〜32のいずれかの組成物又はキット。

請求項34

前記抗LAG3抗体分子が、−配列番号51のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号52のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号53のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号54のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号56のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号57のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号58のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号59のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号60のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項30〜33のいずれかの組成物又はキット。

請求項35

前記抗LAG3抗体分子が、−配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号62のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号63のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号64のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号65のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号66のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号67のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号68のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号69のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号70のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する、請求項30〜34のいずれかの組成物又はキット。

請求項36

1つ以上の追加の治療剤をさらに含む、請求項30〜35のいずれかの組成物又はキット。

請求項37

治療有効量の請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体分子をそれを必要とする患者投与する工程を含む、がん処置法

請求項38

がんの処置法に使用するための、請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体分子。

請求項39

がん処置用の医薬組成物の調製のための請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体分子の使用。

請求項40

抗LAG3抗体分子をさらに含む、請求項37〜39いずれかの抗PD1抗体分子の方法又は使用。

請求項41

抗PD1抗体分子が、抗LAG3抗体分子と同時に、同時的に、順次に、連続的に、代替的に、又は別々に投与される予定である、請求項40の方法又は使用。

請求項42

抗LAG3抗体分子がアミノ酸配列LLRRAGVT(配列番号111)及び/又はYRAAVHLRDRA(配列番号112)を含むヒトLAG3のエピトープに結合する、請求項40又は41の方法又は使用。

請求項43

前記LAG3抗体分子が、(a)配列番号39(hcCDR1)、配列番号40(hcCDR2)、及び配列番号41(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号42(lcCDR1)、配列番号43(lcCDR2)、及び配列番号44(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(b)配列番号45(hcCDR1)、配列番号46(hcCDR2)、及び配列番号47(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号48(lcCDR1)、配列番号49(lcCDR2)、及び配列番号50(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDRを含む、請求項40〜42の方法又は使用。

請求項44

前記抗LAG3抗体分子が、−配列番号51のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号52のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号53のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号54のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号56のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号57のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号58のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号59のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号60のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項20〜43のいずれかの方法又は使用。

請求項45

前記抗LAG3抗体分子が、−配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号62のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号63のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号64のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号65のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号66のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号67のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号68アミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号69のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号70のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する、請求項40〜44のいずれかの方法又は使用。

請求項46

前記がんが、固形腫瘍癌又は造血系のがんである、請求項37〜45のいずれかの方法又は使用。

請求項47

前記抗体分子(群)が、1つ以上のさらなる治療剤又は手技と組み合わせて投与される、請求項37〜46のいずれかの方法又は使用。

請求項48

1つ以上のさらなる治療剤又は手技が、化学療法、標的化抗がん療法腫瘍溶解性薬物、細胞障害性薬剤、免疫に基づいた療法、サイトカイン外科的手技放射線手技、共刺激分子活性化因子抑制性分子の阻害剤ワクチン、又は細胞性免疫療法から選択される、請求項47の方法又は使用。

請求項49

アミノ酸配列LLRRAGVT(配列番号111)及び/又はYRAAVHLRDRA(配列番号112)を含むヒトLAG3のエピトープに結合する抗LAG3抗体分子。

請求項50

前記抗体分子がヒト化抗体分子である、請求項49の抗LAG3抗体分子。

請求項51

前記抗体分子が、モノクローナル抗体分子、Fab、F(ab')2、Fv、又はscFvである、請求項49又は50の抗LAG3抗体分子。

請求項52

IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA、及びIgEの定常領域からなる群より選択された重鎖定常領域を含む、請求項49〜51のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項53

重鎖定常領域が、IgG4、好ましくはS241P突然変異を有するIgG4である、請求項52の抗LAG3抗体分子。

請求項54

軽鎖定常領域がκ又はλである、請求項49〜53のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項55

(a)配列番号39(hcCDR1)、配列番号40(hcCDR2)、及び配列番号41(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号42(lcCDR1)、配列番号43(lcCDR2)、及び配列番号44(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(b)配列番号45(hcCDR1)、配列番号46(hcCDR2)、及び配列番号47(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号48(lcCDR1)、配列番号49(lcCDR2)、及び配列番号50(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDRを含む、抗LAG3抗体分子。

請求項56

前記抗体分子が、配列番号51、53、55、57及び59のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する、請求項49〜55のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項57

前記抗体分子が、配列番号51、53、55、57及び59のいずれかのアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する、請求項49〜56のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項58

前記抗体分子が、配列番号52、54、56、58及び60のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項49〜57のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項59

前記抗体分子が、配列番号52、54、56、58及び60のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項49〜58のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項60

前記抗体分子が、配列番号61、63、65、67又は69のアミノ酸配列を含む重鎖を有する、請求項49〜59のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項61

前記抗体分子が、配列番号62、64、66、68又は70のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する、請求項49〜60のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項62

前記抗体分子が、−配列番号51のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号52のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号53のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号54のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号56のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号57のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号58のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、又は−配列番号59のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号60のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する、請求項49〜61のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項63

前記抗体分子が、−配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号62のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号63のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号64のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号65のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号66のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号67のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号68のアミノ酸配列を含む軽鎖、又は−配列番号69のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号70のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する、請求項49〜62のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項64

医薬に使用するための請求項49〜63のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項65

請求項49〜63のいずれかの抗LAG3抗体と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。

請求項66

−抗PD1抗体分子、好ましくは請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体分子、ペンブロリズマブ、又はニボルマブ、あるいは−抗PDL−1抗体分子、好ましくはアテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュバルマブをさらに含む、請求項65の医薬組成物。

請求項67

−請求項49〜63のいずれかの抗LAG3抗体分子、並びに−請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体分子、ペンブロリズマブ、ニボルマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、及びデュルバルマブからなる群より選択された抗体分子を含む、キットオブパーツ。

請求項68

1つ以上の追加の治療剤をさらに含む、請求項65〜67のいずれかの組成物又はキットオブパーツ。

請求項69

治療有効量の請求項49〜63のいずれかの抗LAG3抗体分子をそれを必要とする患者に投与する工程を含む、がんの処置法。

請求項70

がんの処置法に使用するための請求項49〜63のいずれかの抗LAG3抗体分子。

請求項71

がんの処置用の医薬組成物の調製のための請求項49〜63のいずれかの抗LAG3抗体分子の使用。

請求項72

抗PD1抗体分子又は抗PDL1抗体分子をさらに含む、請求項69〜71のいずれかの方法又は使用。

請求項73

前記抗PD1抗体分子が、請求項1〜16のいずれかの抗PD1抗体分子、ペンブロリズマブ、若しくはニボルマブであるか、又は前記抗PDL−1抗体分子がアテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブである、請求項72の方法又は使用。

請求項74

抗LAG3抗体分子が、抗PD1抗体分子又は抗PDL1抗体分子と同時に、同時的に、順次に、連続的に、代替的に、又は別々に投与される予定である、請求項72又は請求項73の方法又は使用。

請求項75

請求項49〜63のいずれかの抗体分子の重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしている単離された核酸分子。

請求項76

請求項49〜63のいずれか一項の抗体分子の重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしている核酸分子を含有している発現ベクター。

請求項77

請求項49〜63のいずれか一項の抗体分子の重鎖及び/又は軽鎖をコードしている核酸分子を含有している請求項76の発現ベクター。

請求項78

請求項76又は77の発現ベクターを用いてトランスフェクトされた宿主細胞。

請求項79

−請求項49〜63のいずれか記載の抗体分子の形成を可能とする条件下で請求項78記載の宿主細胞を培養する工程、及び−前記抗体分子を回収する工程を含む、請求項49〜63のいずれかの抗体分子の製造法。

請求項80

前記抗体分子を精製する工程をさらに含む、請求項79の方法。

請求項81

前記抗体分子を医薬組成物へと製剤化する工程をさらに含む、請求項80の方法。

請求項82

請求項1〜16のいずれか一項記載の抗PD1抗体分子と請求項49〜63のいずれか一項記載の抗LAG3抗体分子とを含む医薬組成物。

請求項83

抗PD1抗体分子であるPD1−1、PD1−2、PD1−3、PD1−4、及びPD1−5からなる群より選択された抗PD1抗体分子と、抗LAG3抗体分子であるLAG3−1、LAG3−2、LAG3−3、LAG3−4、及びLAG3−5からなる群より選択された抗LAG3抗体分子とを含む、医薬組成物。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、新規な抗PD1抗体分子及び抗LAG3抗体分子に関する。本発明はまた、このような抗体分子をコードしている核酸;このような抗体分子を調製するための方法;このような抗体分子を発現しているか又は発現することのできる宿主細胞;このような抗体分子を含む組成物;及び、特にがん疾患の分野における治療目的のためのこのような抗体分子又はこのような組成物の使用に関する。

0002

発明の背景
がんは、体中に広がる可能性を有する異常で局所的な細胞増殖によって特徴付けられる疾患である。先進国ではがんは2番目に多い死因である。男性において最も多いがんの種類は、肺癌前立腺癌結腸直腸癌、及び胃癌であり、女性における最も多い種類は乳癌、結腸直腸癌、肺癌、及び子宮頸癌である。生存率は主にがんの種類及び識別時のステージに依存し、肺癌では10年全生存率は約5%である。

0003

過去における腫瘍性がんを処置する最も頻繁な手段(「腫瘍学」と呼ばれる)は、手術放射線による処置、又は化学療法薬の使用を通してである。しかしながら、近年、がん免疫療法が、腫瘍学のための処置法として大きな見込みがあることが示されている。

0004

がん免疫療法は、免疫系を使用してがんを処置する腫瘍学の一分野であり、これは腫瘍が直接切除されるか又は処置される既存の一般的な処置法とは著しく対照的である。この治療概念は、これらの細胞免疫機能を抑制するように作用するT細胞の表面上の多くのタンパク質の同定に基づく。これらのタンパク質に列挙されるものの中にはPD1がある。

0005

PD1(プログラム化細胞死1)は、T細胞上に発現される細胞表面受容体タンパク質である。該タンパク質は「免疫チェックポイント阻害剤として機能する、すなわち、該タンパク質は、自己免疫疾患を調節及び制限するように、免疫系における細胞の活性を調節するように作用する。近年、多くのがんは、「免疫チェックポイント」阻害剤を改変することによって自己を免疫系から保護し、これにより検出を回避することができると理解されている。

0006

PD1に関して、このタンパク質は、細胞表面受容体相互作用するPD−L1及びPD−L2という2つのリガンドを有する。PD−1は結合すると細胞内シグナル誘導し、これはT細胞応答を負に調節する。

0007

上記に詳述されているように、PD1は、T細胞活性の重要な調節因子である。近年、一連の様々ながんの状況において、拮抗作用を有するPD−1抗体分子であるニボルマブ及びペンブロリズマブを使用して免疫系を刺激し、これによりがんを処置することができることが示されている。

0008

リンパ球活性化遺伝子−3(LAG3;CD223)は、活性化T細胞の細胞表面上に主に発現されているI型膜貫通タンパク質であるが、NK細胞及び樹状細胞サブセットにも見られる。LAG3は、ヘルパーT細胞の活性化のための共受容体であるCD4に密接に関連している。どちらの分子も4つの細胞外Ig様ドメインを有し、それらの機能的活性のためにそれらのリガンドである主要組織適合複合体MHCクラスIIへの結合を必要とする。MHC−IIに結合すると、LAG3は細胞内シグナルを誘導し、これはT細胞応答を負に調節する。近年の研究により、LAG3及びPD1が腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)上に共発現していることが判明し、このことは、それらが腫瘍により媒介される免疫抑制に寄与し得ることを示唆する。抗原への慢性的曝露は、「疲弊」と呼ばれる過程を通してT細胞の進行的不活性化をもたらすと考えられている。疲弊したT細胞は、PD1及びLAG3などの負に調節する受容体を共発現することが多い。

0009

PD1拮抗性モノクローナル抗体であるニボルマブ及びペンブロリズマブの励まされる臨床結果にも関わらず、処置された患者の最大70%が、処置に応答しない。患者から得られたT細胞並びに同系腫瘍マウスモデルからの前臨床データにより、腫瘍から得られたT細胞は、PD1の他に他の抑制性受容体を頻繁に発現していることが実証された。拮抗性モノクローナル抗体分子を使用したPD1及びLAG3の中和組合せは、インビトロ及びインビボにおけるモデルにおいて、PD1の中和のみと比較してT細胞の再活性化を増加させ、腫瘍による拒絶を改善した。これらの結果に基づいて、LAG3の中和が、拮抗性PD1mAbの有効性を増強するであろうことが予想される。

0010

しかしながら、既存の抗PD1抗体分子は、高い比率の患者が処置への応答に失敗することに関連した問題に苦しむ。それ故、単独で又は他の治療用分子、特にさらに他のT細胞チェックポイント阻害剤に対する追加の拮抗性分子と組み合わせた場合、先行技術の既存の抗体医薬品と比較して管理可能な副作用プロファイルを有する、より効力のあるPD1拮抗性モノクローナル抗体を同定する必要がある。

0011

この背景から、本発明者らは、公知の分子を上回る改善された治療プロファイルを有する、さらなる抗PD1抗体及び抗LAG3抗体を作製することを探究した。

0012

発明の簡潔な要約
第一の態様によると、抗PD1抗体分子が提供される。本明細書においてさらに記載されているように、本発明の抗PD1抗体分子は、他の抗PD1抗体を上回る驚くべきかつ有益な特性を有する。それらは、基準の抗PD1抗体分子と比べて改善されたT細胞の活性化及びより長い終末半減期を示す。理解されるであろうように、このような特性は、抗PD1抗体分子にとってがんの処置に使用するために望ましい。

0013

抗PD1抗体分子をコードしている核酸分子発現ベクター、宿主細胞、及び本発明の抗PD1抗体分子の作製法も提供される。本発明の抗PD1抗体分子を含む医薬組成物も提供される。本明細書に開示の抗PD1抗体分子を使用して、固形腫瘍及び軟組織腫瘍をはじめとするがん性障害を処置することができる。

0014

より具体的には、本発明の抗PD1抗体分子は、(a)配列番号1(hcCDR1)、配列番号2(hcCDR2)、及び配列番号3(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号4(lcCDR1)、配列番号5(lcCDR2)、及び配列番号6(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(b)配列番号7(hcCDR1)、配列番号8(hcCDR2)、及び配列番号9(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号10(lcCDR1)、配列番号11(lcCDR2)、及び配列番号12(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(c)配列番号13(hcCDR1)、配列番号14(hcCDR2)、及び配列番号15(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号16(lcCDR1)、配列番号17(lcCDR2)、及び配列番号18(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR、を含む。

0015

本発明の第一の態様によると、抗LAG3抗体分子も提供される。本明細書にさらに記載されているように、本発明の抗LAG3抗体分子は、他の抗LAG3抗体分子を上回る驚くべきかつ有益な特性を有する。特に、それらは、本発明の抗PD1抗体分子と組み合わせて使用した場合、基準の抗PD1抗体分子及び抗LAG3抗体分子よりも改善されたT細胞の活性化を示す。理解されるであろうように、このような特性は抗LAG3抗体分子にとってがんの処置に使用するための望ましい。

0016

前記抗体分子をコードしている核酸分子、発現ベクター、宿主細胞、及び抗LAG3抗体分子の作製法も提供される。本発明の抗LAG3抗体分子を含む医薬組成物も提供される。本明細書に開示の抗LAG3抗体分子を使用して、固形腫瘍及び軟組織腫瘍をはじめとするがん性障害を処置することができる。

0017

好ましい実施態様によると、本発明の抗LAG3抗体分子は、アミノ酸配列LLRRAGVT(配列番号111)及び/又はYRAAVHLRDRA(配列番号112)を含むヒトLAG3のエピトープに結合する。抗体が結合するエピトープを決定する方法が本明細書において提供されている。

0018

好ましい実施態様によると、本発明の抗LAG3抗体分子は、(a)配列番号39(hcCDR1)、配列番号40(hcCDR2)、及び配列番号41(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号42(lcCDR1)、配列番号43(lcCDR2)、及び配列番号44(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は(b)配列番号45(hcCDR1)、配列番号46(hcCDR2)、及び配列番号47(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号48(lcCDR1)、配列番号49(lcCDR2)、及び配列番号50(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR、を含む。

0019

本発明のさらなる態様によると、本発明の抗PD1抗体分子を本発明の抗LAG3抗体分子と組み合わせて使用し得る、がんの処置法も提供される。本発明のこれらの態様の実施態様は、抗LAG3抗体が、抗PD1抗体分子と同時に(simultaneously)、同時的に(concurrently)、順次、連続的に、代替的に、又は別々に投与される予定である場合を含む。

0020

本発明のこれらの態様のさらなる実施態様は、抗PD1抗体分子が、抗LAG3抗体分子と同時に、併用して、順次、連続的に、代替的に、又は別々に投与される予定である場合を含む。本発明のこれらの態様のさらなる実施態様は、本発明の抗体分子の該使用を、他の治療剤と組み合わせることができる場合を含む。

0021

本発明の抗体分子の関与するさらなる態様、実施態様、使用及び方法は、以下の本発明の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲から明らかとなろう。

0022

本発明は、いくつかのがんの種類、例えば肺癌、特に非小細胞肺癌のより効果的な処置を可能とする新規な抗体分子を提供する。

図面の簡単な説明

0023

抗PD1抗体分子の可変ドメインのアミノ酸配列。77E11は、マウス前駆抗体の名称である。PD1−1、PD1−2、PD1−3、PD1−4、及びPD1−5は、本明細書に定義されているような抗PD1抗体である。CDR配列には下線が付されている。VK 77E11(配列番号113);VK PD1−1(配列番号20);VK PD1−2(配列番号22);VK PD1−3(配列番号24);VK PD1−4(配列番号26);VK PD1−5(配列番号28);VH 77E11(配列番号114);VH PD1−1(配列番号19);VH PD1−2;(配列番号21);VH PD1−3(配列番号23);VH PD1−4(配列番号25);VH PD1−5(配列番号27)。
抗PD1抗体分子の可変ドメインのアミノ酸配列。77E11は、マウス前駆抗体の名称である。PD1−1、PD1−2、PD1−3、PD1−4、及びPD1−5は、本明細書に定義されているような抗PD1抗体である。CDR配列には下線が付されている。VK 77E11(配列番号113);VK PD1−1(配列番号20);VK PD1−2(配列番号22);VK PD1−3(配列番号24);VK PD1−4(配列番号26);VK PD1−5(配列番号28);VH 77E11(配列番号114);VH PD1−1(配列番号19);VH PD1−2;(配列番号21);VH PD1−3(配列番号23);VH PD1−4(配列番号25);VH PD1−5(配列番号27)。
抗PD1抗体分子によるPD1に対するヒトPD1−L1/L2の結合の阻害。(A)本発明の抗PD1抗体が、CHO細胞の表面上に発現されるヒトPD−1に対するPD−L1の結合の遮断を誘導したことを示す。(B)本発明の抗PD1抗体が、CHO細胞の表面上に発現されるヒトPD−1に対するPD−L2の結合の遮断を誘導したことを示す。
抗PD1抗体分子によるPD1に対するヒトPD1−L1/L2の結合の阻害。(A)本発明の抗PD1抗体が、CHO細胞の表面上に発現されるヒトPD−1に対するPD−L1の結合の遮断を誘導したことを示す。(B)本発明の抗PD1抗体が、CHO細胞の表面上に発現されるヒトPD−1に対するPD−L2の結合の遮断を誘導したことを示す。
抗PD1抗体分子による抗原特異的T細胞応答の刺激。本発明の抗PD1抗体が、4つの個々のドナー由来する破傷風特異的CD4記憶T細胞のインターフェロン−γ(IFN−γ)産生を刺激できることを示す。このアッセイのために、健康なドナーから得られた末梢血単核細胞に由来するT細胞を、破傷風トキソイドの存在下で増殖させ、破傷風トキソイドの積載された自己成熟樹状細胞(DC)と一緒に2日間かけて共培養した。共培養工程を、PD1−1及びPD1−3の存在下で同じように2回繰り返した。2回目の共培養工程の終了時に、上清ELISAによってIFN−γレベルについて評価した。
hPD−1ノックインマウスモデルにおける抗PD1抗体分子のインビボにおける有効性。大腸癌細胞株(MC38)を有するマウスに由来する個々の腫瘍増殖曲線を示す。マウスを、1回量としての(A)PBS(3日に1回又は4日に1回)、(B)アイソタイプ(3日に1回又は4日に1回)、(C)PD1−3(3日に1回又は4日に1回)、又は(D)PD1−3を用いて処置した。PD1−3及びアイソタイプは10mg/kgで投薬された。
hPD−1ノックインマウスモデルにおける抗PD1抗体分子のインビボにおける有効性。大腸癌細胞株(MC38)を有するマウスに由来する個々の腫瘍増殖曲線を示す。マウスを、1回量としての(A)PBS(3日に1回又は4日に1回)、(B)アイソタイプ(3日に1回又は4日に1回)、(C)PD1−3(3日に1回又は4日に1回)、又は(D)PD1−3を用いて処置した。PD1−3及びアイソタイプは10mg/kgで投薬された。
抗PD1抗体分子の前臨床薬物動態カニクイザルに投与された用量に対してプロットされた、静脈内投薬時におけるPD1抗体の薬物動態パラメーター。(A)曲線下面積(AUC)、(B)血漿最大濃度(Cmax)、(C)血漿クリアランス(CL)、(D)終末相における消失半減期(t1/2、z)。
抗PD1抗体分子の前臨床薬物動態。カニクイザルに投与された用量に対してプロットされた、静脈内投薬時におけるPD1抗体の薬物動態パラメーター。(A)曲線下面積(AUC)、(B)血漿中最大濃度(Cmax)、(C)血漿クリアランス(CL)、(D)終末相における消失半減期(t1/2、z)。
抗LAG3抗体分子の可変ドメインのアミノ酸配列。496G6は、マウス前駆抗体の名称である。LAG3−1、LAG3−2、LAG3−3、LAG3−4、及びLAG3−5は、本明細書に定義されているような抗LAG3抗体である。VK 496G6(配列番号117);VK LAG3−1(配列番号52);VK LAG3−2(配列番号54);VK LAG3−3(配列番号56);VK LAG3−4(配列番号58);VK LAG3−5(配列番号60);VH 496G6(配列番号118);VH LAG3−1(配列番号51);VH LAG3−2(配列番号53);VH LAG3−3(配列番号55);VH LAG3−4(配列番号57);VH LAG3−5(配列番号59)。
抗LAG3抗体分子の可変ドメインのアミノ酸配列。496G6は、マウス前駆抗体の名称である。LAG3−1、LAG3−2、LAG3−3、LAG3−4、及びLAG3−5は、本明細書に定義されているような抗LAG3抗体である。VK 496G6(配列番号117);VK LAG3−1(配列番号52);VK LAG3−2(配列番号54);VK LAG3−3(配列番号56);VK LAG3−4(配列番号58);VK LAG3−5(配列番号60);VH 496G6(配列番号118);VH LAG3−1(配列番号51);VH LAG3−2(配列番号53);VH LAG3−3(配列番号55);VH LAG3−4(配列番号57);VH LAG3−5(配列番号59)。
抗LAG3抗体分子によるMHCIIに対するヒトLAG3の結合の阻害。示されたLAG3mAb及び対照mAbが、ラージ細胞の表面上に発現されたMHCIIに対する組換えLAG3の結合を遮断する効力を示す。
抗PD1抗体分子及び抗LAG3抗体分子による抗原特異的T細胞応答の刺激。(A)飽和量のペンブロリズマブ(キートルーダ(登録商標))と比較した、PD1/LAG3mAbの組合せの増加倍率%を示す。100nMの一定濃度のPD1−3及びニボルマブ(オプジーボ(登録商標))を、漸増量のLAG3mAbと組み合わせた(LAG3−1は黒線として示され、又は、BMS−986016と同じアミノ酸配列を有する基準抗体分子である拮抗性LAG3抗体は点線として示される)。(B)ペンブロリズマブ(キートルーダ(登録商標))の活性と比較した、本発明のPD1/LAG3mAb分子の組合せの増加倍率%を示す。組合せのmAbの活性レベルは、PD1 mAbについては100nM及びLAG3 mAbについては200nMにおいて評価された。統計学的検定を、グラフパッドプリズムを使用して、一元分散分析、続いてテューキー事後検定によって実施した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。
同系腫瘍モデルにおけるPD1抗体及びLAG3抗体の組合せ療法のインビボにおける有効性。10mg/kgの用量で週2回2つの抗体を用いて処置された腫瘍を有するマウスの個々の増殖曲線が示されている。(A)大腸癌(MC38)を有するマウスを、PBS、抗LAG3抗体、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。黒色腫(B16−F10)(B)、肺癌(LL/2)(C)、大腸癌(大腸−26)(D)、又は乳癌(4T1)(E)の腫瘍を有するマウスを、PD1アイソタイプ、抗PD1抗体、又は抗PD1抗体と抗LAG3抗体の組合せを用いて処置した。

0024

発明の詳細な説明
定義
本発明の上記及び他の態様及び実施態様は、本明細書のさらなる説明から明らかとなるだろう。

0025

特に示されない限り又は定義されない限り、使用される全ての用語は当技術分野におけるその通常の意味を有し、これは当業者には明らかであろう。例えば、標準的な教科書、例えば、Sambrook et al, "Molecular Cloning: A Laboratory Manual" (第2版), VoIs. 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989);Lewin, "Genes IV", Oxford University Press, New York,(1990)、及び Roitt et al., "Immunology" (2nd Ed.), Gower Medical Publishing, London, New York(1989)、並びに、本明細書に引用されている一般的な背景を参照する。さらに、特に示されない限り、具体的に詳述されていない全ての方法、工程、技術、及び操作は、当業者には明らかであろうように、それ自体公知の方法で実施することができ、そして実施されている。例えば、ここでも、標準的な教科書、上記に参照された一般的な背景技術、及びその中に引用されているさらなる参照文献を参照する。

0026

本明細書において使用する「a」及び「an」という詞は、1つ又は1つを超える(例えば少なくとも1つの)冠詞の文法目的語を指す。

0027

「又は」という用語は本明細書において、内容から明らかに他のものを示さない限り、「及び/又は」という用語を意味し、「及び/又は」という用語と互換的に使用される。

0028

「約」及び「およそ」は一般的に、測定の性質又は精度を考慮して、測定された量についての許容可能な誤差の程度を意味する。例示的な誤差の程度は、所与数値又は数値の範囲の20パーセント(%)以内、典型的には10%以内、より典型的には5%以内である。

0029

「抗体分子」又は「抗体」(本明細書においては同義語として使用される)は脊椎動物の血液中又は他の体液中に認められ得るγグロブリンタンパク質であり、細菌及びウイルスなどの外来物を識別及び中和するために免疫系によって使用される。それらは典型的には、基本的な構造単位(各々が2本の大きな重鎖及び2本の小さな軽鎖を有する)からなり、例えば、1つの単位を有する単量体、2つの単位を有する二量体、又は5つの単位を有する五量体を形成する。抗体分子は、非共有結合的な相互作用によって、抗原として知られる他の分子又は構造に結合することができる。この結合は、抗体分子が、特定の構造のみに高い親和性で結合するであろうという意味において特異的である。抗体分子によって認識される抗原の独特な部分は、エピトープ又は抗原決定基と呼ばれる。エピトープに結合する抗体分子の部分はパラトープとも呼ばれ、抗体のいわゆる可変ドメインすなわち可変領域(Fv)内に存在する。可変ドメインは、フレームワーク領域(FR)によって空間的に隔てられた、3つのいわゆる相補性決定領域(CDR)を含む。

0030

本発明の脈絡において、CDRへの言及は、Kabat(E.A. Kabat, T.T. Wu, H. Bilofsky, M. Reid-Miller and H. Perry, Sequence of Proteins of Immunological Interest, National Institutes of Health, Bethesda (1983))と共に、Chothia(Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 1987, 196: 901-917)の定義に基づく。

0031

いくつかの実施態様では、抗体分子は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgMIgA1、IgA2、IgD、及びIgE重鎖定常領域から選択された;特に例えばIgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4の(例えばヒト)重鎖定常領域から選択された、重鎖定常領域を有する。別の実施態様では、抗体分子は、例えば(例えばヒト)κ又はλ軽鎖定常領域から選択された軽鎖定常領域を有する。定常領域は、抗体の特性を改変させるために(例えば、Fc受容体への結合、抗体のグリコシル化システイン残基の数、エフェクター細胞の機能、及び/又は補体の機能のうち1つ以上を増加又は減少させるために)、改変、例えば突然変異させることができる。いくつかの実施態様では抗体はエフェクター機能を有し、補体と結合することができる。他の実施態様では、抗体は、エフェクター細胞を動員しないか又は補体と結合しない。特定の実施態様では、抗体は、Fc受容体に対する低下した結合能を有するか又は結合能を全く有さない。例えば、それは、Fc受容体への結合を支持しない、アイソタイプ又はサブタイプ、断片、又は他の突然変異体であり得、例えば、それは突然変異した又は欠失したFc受容体結合領域を有する。

0032

いくつかの実施態様において、抗体定常領域は改変されている。抗体定常領域を改変させるための方法は当技術分野において公知である。改変された機能、例えばエフェクターリガンド、例えば細胞上のFcR、又は補体のC1成分に対する改変された親和性を有する抗体は、抗体の定常部分内の少なくとも1つのアミノ酸残基を異なる残基で置換することによって生成され得る(例えば欧州特許第388,151A1号、米国特許第5,624,821号、及び米国特許第5,648,260号を参照、その全ての内容が参照により本明細書に組み入れられる)。ヒトIgG4における抗体の構造を安定化させるアミノ酸突然変異、例えばS228P(EU命名法、Kabatの命名法ではS241P)も考えられる。マウス又は他の種の免疫グロブリンに適用されれば、これらの機能を低下又は消失させるであろう、類似のタイプの改変も記載され得る。

0033

本明細書において使用される「可変ドメイン」という用語は、当技術分野において及び本明細書において以下に「フレームワーク領域1」すなわち「FR1」;「フレームワーク領域2」すなわち「FR2」;「フレームワーク領域3」すなわち「FR3」;及び「フレームワーク領域4」すなわち「FR4」としてそれぞれ言及されている、4つの「フレームワーク領域」から実質的になる抗体分子の領域を意味し;該フレームワーク領域は当技術分野において及び本明細書において以下に「相補性決定領域1」すなわち「CDR1」;「相補性決定領域2」すなわち「CDR2」;及び「相補性決定領域3」すなわち「CDR3」としてそれぞれ言及されている、3つの「相補性決定領域」すなわち「CDR」によって中断されている。したがって、免疫グロブリン可変ドメインの一般的構造又は配列は、以下のように示され得る:FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4。抗原結合部位を有することによって抗原に対する特異性を抗体に付与するのは免疫グロブリン可変ドメインである。

0034

可変重鎖(又はVH)」及び「可変軽鎖(又はVL)」という用語は、抗体分子のそれぞれ重鎖又は軽鎖に由来する可変ドメインを指す。

0035

当該技術により抗体分子がさらに開発されており、医学及び工学における多用途の道具となっている。したがって、本発明の文脈において、「抗体分子」又は「抗体」という用語は、例えば2本の軽鎖及び2本の重鎖を含む、自然界に見出され得る抗体だけでなく、抗原への結合特異性及び抗体分子の可変ドメインに対する構造的類似性を有する少なくとも1つのパラトープを含む全ての分子もさらに包含する。

0036

したがって、本発明に記載の抗体分子としては、モノクローナル抗体、ヒト抗体ヒト化抗体キメラ抗体、抗体の断片、特にFv、Fab、Fab’、又はF(ab’)2断片、一本鎖抗体、特に一本鎖可変断片(scFv)、小モジュール免疫薬(Small Modular Immunopharmaceutical)(SMIP)、ドメイン抗体ナノボディダイアボディが挙げられる。

0037

モノクローナル抗体(mAb)は、アミノ酸配列が同一の単一特異性抗体である。それらは、ハイブリドーマ技術によって、特異的抗体を産生するB細胞骨髄腫(B細胞癌)細胞の融合体クローンを示すハイブリッド細胞株(ハイブリドーマと呼ばれる)から製造することができる(Kohler G, Milstein C. Continuous cultures of fused cells secreting antibody of predefined specificity. Nature 1975;256:495-7)。あるいは、モノクローナル抗体は、宿主細胞での組換え発現によって製造することができる(Norderhaug L, Olafsen T, Michaelsen TE, Sandlie I. (May 1997). 「Versatile vectors for transient and stable expression of recombinant antibody molecules in mammalian cells」、J Immunol Methods204 (1): 77-87)。

0038

ヒトに適用するために、マウスのような他の種に本来は由来する抗体の免疫原性を減少させることが望ましいことが多い。これは、キメラ抗体の構築によって、又は「ヒト化」と呼ばれるプロセスによって行なうことができる。この文脈において、「キメラ抗体」は、異なる種(例えばヒト)に由来する配列部分(例えば定常ドメイン)と融合させたある種(例えばマウス)に由来する配列部分(例えば可変ドメイン)を含む抗体であると理解される。「ヒト化抗体」は非ヒト種に本来は由来する可変ドメインを含む抗体であって、その可変ドメインの全体的な配列がヒト可変ドメインの配列により近似するように、あるアミノ酸を突然変異させている。抗体をキメラ化及びヒト化する方法は当技術分野において周知である(Billetta R, LobuglioAF. “Chimeric antibodies”. Int Rev Immunol. 1993;10(2-3):165-76; Riechmann L, Clark M, Waldmann H, Winter G (1988). "Reshapinghuman antibodies for therapy". Nature: 332:323)。

0039

さらに、例えば、ファージディスプレイによって、又はトランスジェニック動物を使用して、ヒトゲノムに由来する配列に基づき抗体を作り出すための技術が開発されている(国際公開公報第90/05144号; D. Marks, H.R. Hoogenboom, T.P. Bonnert, J. McCafferty, A.D. Griffiths and G. Winter (1991) 「By-passing immunisation. Human antibodies from V-gene libraries displayed on phage」 J.Mol.Biol., 222, 581-597; Knappik et al., J. Mol. Biol. 296: 57-86, 2000; S. Carmen and L. Jermutus, 「Concepts in antibody phage display」. Briefings in Functional Genomics and Proteomics 2002 1(2):189-203; Lonberg N, Huszar D. 「Human antibodies from transgenic mice」 Int Rev Immunol. 1995;13(1):65-93.; Bruggemann M, Taussig MJ. 「Production of human antibody repertoires in transgenic mice」 Curr Opin Biotechnol. 1997 Aug;8(4):455-8)。このような抗体は本発明の文脈において「ヒト抗体」である。

0040

本発明に記載の抗体分子は、Fab、Fab’ 、又はF(ab’)2断片のような抗原結合特性を保持する分子の断片も含む。このような断片を、抗体分子の断片化によって、例えばタンパク質消化によって、又はこのような断片の組換え発現によって得ることができる。例えば、抗体分子の消化は、通常の技術によって、例えばパパイン若しくはペプシン(国際公開公報第94/29348号)を使用して達成することができる。パパインによる抗体の消化によって、典型的には、それぞれが単一の抗原結合部位を有する2つの同一の抗原結合断片(いわゆるFab断片)及び残余Fc断片が生成される。ペプシン処理によってF(ab’)2が生産される。Fab分子では、可変ドメインは各々、免疫グロブリン定常ドメインに、好ましくはヒト起源の免疫グロブリン定常ドメインに融合している。したがって、重鎖可変ドメインはCH1ドメイン(いわゆるFd断片)に融合し得、軽鎖可変ドメインはCLドメインに融合し得る。Fab分子は、宿主細胞におけるそれぞれの核酸の組換え発現によって生成され得、以下を参照されたい。

0041

抗体分子の可変ドメイン又はこのような可変ドメインに由来する分子を異なる分子事情に配置するために、多くの技術が開発されている。それらも、本発明に従って「抗体」と考えられるべきである。一般的に、これらの抗体分子は、天然の抗体分子と比較してサイズが小さく、1本のアミノ酸鎖又は数本のアミノ酸鎖を含み得る。例えば、一本鎖可変断片(scFv)は、抗体分子の重鎖可変領域軽鎖可変領域が、短いリンカー、通常はセリン(S)又はグリシン(G)で互いに連結されている、融合体である(国際公開公報第88/01649号;国際公開公報第91/17271号;Huston et al; International Reviews of Immunology, Volume 10, 1993, 195 - 217)。「単一ドメイン抗体」又は「ナノボディーズ」は、単一のIg様ドメインの抗原結合部位を有する(国際公開公報第94/04678号;国際公開公報第03/050531号、Ward et al., Nature. 1989 Oct 12;341(6242):544-6; Revets et al., Expert Opin Biol Ther. 5(1):111-24, 2005)。同一抗原又は異なる抗原に対して結合特異性を有する1つ以上の単一ドメイン抗体を互いに連結させてもよい。ダイアボディーズは、2つの可変ドメインを含む2本のアミノ酸鎖からなる二価抗体分子である(国際公開公報第94/13804号, Holliger et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 1993 Jul 15;90(14):6444-8)。抗体様分子の他の例は、免疫グロブリンスーパーファミリー抗体である(IgSF;Srinivasan and Roeske, Current Protein Pept. Sci. 2005, 6(2): 185-96)。異なる概念により、定常ドメインCH1を持たない一本鎖ヒンジドメイン及びエフェクタードメインに連結されたFvドメインを含む、いわゆる小モジュール免疫薬(SMIP)がもたらされる(国際公開公報第02/056910号)。

0042

抗体分子は、該抗体分子の特性に対して望ましい影響を及ぼす他の分子実体に融合されていても(融合タンパク質として)、又は別の方法で(共有結合又は非共有結合により)連結されていてもよい。例えば、特に一本鎖抗体又はドメイン抗体の場合、抗体分子の薬物動態特性、例えば血液などの体液中での安定性を改善することが望ましいことがある。これに関して、特に循環中でのこのような抗体分子の半減期を延長するために多数の技術、例えばPEG化(国際公開公報第98/25971号;国際公開公報第98/48837号;国際公開公報第2004081026号)、抗体分子を、アルブミンのような血清タンパク質に対して親和性を有する別の抗体分子に融合させるか若しくは別の方法で共有結合させること(国際公開公報第2004041865号;国際公開公報第2004003019号)、又はアルブミン若しくはトランスフェリンのような血清タンパク質の全部若しくは一部との融合タンパク質として抗体分子を発現させること(国際公開公報第01/79258号)が開発されている。

0043

「エピトープ」及び「抗原決定基」という用語は互換的に使用され得るが、これらは、本発明の抗体分子などの抗原結合分子によって、より特定すると該分子の抗原結合部位によって認識される、ポリペプチドなどの巨大分子の一部を指す。エピトープは、抗体分子にとって最小の結合部位を規定し、したがって、抗体分子の特異的な標的を示す。

0044

特定のエピトープ、抗原、又はタンパク質(又は少なくともその1つの部分、その断片、又はそのエピトープ)に「結合する」、「に結合する」、「特異的に結合する」、又は「に特異的に結合する」ことができる、「に対して親和性を有する」及び/又は「に対して特異性を有する」抗体分子は、該エピトープ、抗原、若しくはタンパク質に「対する」若しくは「に対して指向される」と言われるか、又は、このようなエピトープ、抗原、若しくはタンパク質に対して「結合する」分子である。

0045

一般的に、「特異性」という用語は、特定の抗原結合分子又は抗原結合タンパク質(例えば免疫グロブリン、抗体、免疫グロブリン単一可変ドメイン)が結合することのできる、様々な種類の抗原又はエピトープの数を指す。抗原結合タンパク質の特異性は、その親和性及び/又は結合力に基づいて決定され得る。抗原と抗原結合タンパク質の解離平衡定数(KD)によって示される親和性は、エピトープと抗原結合タンパク質上の抗原結合部位との間の結合強度尺度であり、KDの数値が低いほど、エピトープと抗原結合分子との間の結合強度は強い(あるいは、親和性は、1/KDという親和性定数(KA)によっても表現され得る)。当業者には明らかであろうように(例えば本明細書のさらなる開示に基づいて)、親和性は、それ自体公知の方法で、関心対象の特異的抗原に依存して決定され得る。結合力は、抗原結合分子(例えば本発明の抗体)と関連の抗原との間の結合強度の尺度である。結合力は、エピトープと抗原結合分子上のその抗原結合部位との間の親和性、及び抗原結合分子上に存在する関与する結合部位の数の両方に関連する。

0046

典型的には、抗原結合タンパク質(例えば本発明の抗体分子)は、1×10−5から1×10−14モルリットル(M)以下、好ましくは1×10−7から1×10−14モル/リットル(M)以下、より好ましくは1×10−8から1×10−14モル/リットル、さらにより好ましくは1×10−11から1×10−13(例えば当技術分野において公知である例えば結合平衡外法で測定されるような)の解離定数(KD)で、及び/又は少なくとも1×107/M、好ましくは少なくとも1×108/M、より好ましくは少なくとも1×109/M、例えば少なくとも1×1011/Mの結合定数(KA)で結合するだろう。1×10−4Mより高いあらゆるKD値が一般的に、非特異的結合を示すと考えられる。好ましくは、本発明の抗体は、500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば500pM未満のKDで所望の抗原に結合するだろう。抗原又はエピトープに対する抗原結合タンパク質の特異的結合は、例えば本明細書に記載のアッセイ、標準的な分析及び/又は競合結合アッセイ、例えばラジオイムノアッセイRIA)、酵素イムノアッセイEIA)及びサンドイッチ競合アッセイ、並びに当技術分野においてそれ自体公知である様々なその変法をはじめとする、それ自体公知である任意の適切な方法で決定され得る。

0047

抗体分子の結合親和性は、親和性成熟として知られるプロセスによって増強され得る(Marks et al., 1992, Biotechnology 10:779-783; Barbas, et al., 1994, Proc. Nat. Acad. Sci, USA 91:3809-3813; Shier et al., 1995, Gene 169:147-155)。それ故、親和性成熟抗体も、本発明に包含される。

0048

「競合する」又は「交差競合する」という用語は、本明細書において互換的に使用され、これは、標的、例えばヒトPD1又はLAG3に対する、抗体分子、例えば本発明の抗PD1抗体分子又はLAG3抗体分子の結合を、抗体分子が干渉できることを指す。結合への干渉は、直接的であっても間接的(例えば、抗体分子又は標的のアロステリック調節を通して)であってもよい。抗体分子が、標的に対する別の抗体分子の結合を干渉することができる程度、及びそれ故にそれが競合すると言うことができるかどうかは、競合結合アッセイ、例えばFACSアッセイ、ELISA、又はビアコアアッセイを使用して決定され得る。いくつかの実施態様では、競合結合アッセイは定量競合アッセイである。いくつかの実施態様では、標的に対する第一の抗体分子の結合が、競合結合アッセイ(例えば本明細書に記載の競合アッセイ)において、10%以上、例えば20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、98%以上、99%以上減少する場合に、第一の抗PD1抗体分子又は抗LAG3抗体分子は、標的との結合に関して、第二の抗PD1抗体分子又は抗LAG3抗体分子と競合すると言われる。

0049

本明細書に開示された組成物及び方法は、明記された配列又はそれと実質的に同一若しくは類似した配列、例えば、明記された配列に対して少なくとも85%、90%、95%若しくはそれ以上同一である配列を有する、ポリペプチド及び核酸を包含する。アミノ酸配列の脈絡において、「実質的に同一」という用語は本明細書において、第一及び第二のアミノ酸配列が共通の構造ドメイン及び/又は共通の機能的活性を有し得るように、第二のアミノ酸配列内にアラインしたアミノ酸残基に対してi)同一であるか、又はii)その保存的置換である、十分数の又は最少数のアミノ酸残基を含有している第一のアミノ酸を指すために使用される。例えば、基準配列、例えば本明細書に提供された配列に対して少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一率を有する共通の構造ドメインを含有しているアミノ酸配列。ヌクレオチド配列の脈絡において、「実質的に同一」という用語は本明細書において、第一及び第二のヌクレオチド配列が、共通の機能的活性を有するポリペプチドをコードするように、又は共通の構造的ポリペプチドドメイン若しくは共通の機能的ポリペプチド活性をコードするように、第二の核酸配列内にアラインされたヌクレオチドに対して同一である十分数の又は最少数のヌクレオチドを含有している第一の核酸配列を指すために使用される。例えば、基準配列に対して少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一率を有するヌクレオチド配列。

0050

2つ以上の核酸配列又はポリペプチド配列の脈絡における「同一である」又は「同一率」という用語は、最大の対応率となるように比較しアラインさせた場合に、同じであるか又は特定の比率の同じであるヌクレオチド若しくはアミノ酸残基を有する、2つ以上の配列又はサブ配列を指す。同一率を決定するために、配列を最適に比較する目的でアラインさせる(例えば、第二のアミノ酸配列又は核酸配列と最適にアラインさせるために、第一のアミノ酸配列又は核酸配列にギャップを導入することができる)。次いで、対応するアミノ酸の位置又はヌクレオチドの位置におけるアミノ酸残基又はヌクレオチドを比較する。第一の配列内の位置が、第二の配列内の対応する位置と同じアミノ酸残基又はヌクレオチドによって占有されている場合、分子はその位置において同一である。2つの配列間の同一率は配列によって共有される同一な位置の数の関数である(すなわち、同一率%=同一な位置の数/位置(例えば重複している位置)の総数×100)。いくつかの実施態様では、比較される2つの配列は、適宜(例えば、比較される配列を超えて伸長した追加の配列を除外する)、ギャップが配列内に導入された後に、同じ長さである。例えば、可変領域配列を比較する場合、リーダー配列及び/又は定常ドメイン配列は考慮されない。2つの配列間の配列比較のために、「対応する」CDRは、両方の配列内の同じ位置のCDRを指す(例えば各配列のCDR−H1)。

0051

2つの配列間の同一率又は類似率の決定は、数学アルゴリズムを使用して達成され得る。2つの配列の比較のために使用される数学的アルゴリズムの好ましい非限定的な例は、Karlin and Altschul, 1993, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5877のように改変された、Karlin and Altschul, 1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、Altschul et al., 1990, J. Mol. Biol. 215:403-410のNBLAST及びXBLASTプログラムに取り込まれる。BLASTによるヌクレオチド検索は、NBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12を用いて実施され得、これにより関心対象のタンパク質をコードしている核酸に対して相同であるヌクレオチド配列を得ることができる。BLASTによるタンパク質検索は、XBLASTプログラム、スコア=50、ワード長3を用いて実施され得、これにより関心対象のタンパク質に対して相同であるアミノ酸配列を得ることができる。比較目的のためにギャップを入れたアラインメントを得るために、ギャップを入れたBLASTを、Altschul et al., 1997, Nucleic AcidsRes. 25:3389-3402に記載のように利用することができる。あるいは、PSI−Blastを使用することにより、分子間の遠隔関係を検出する反復検索を実施することができる(同上)。BLAST、ギャップを入れたBLAST、及びPSI−Blastプログラムを使用する場合、それぞれのプログラム(例えばXBLAST及びNBLAST)のデフォールトパラメーターが使用され得る。配列の比較のために利用される数学的アルゴリズムの別の好ましい非限定的な例は、Myers and Miller, CABIOS(1989)のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、GC配列アラインメントソフトウェアパッケージの一部である、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に取り込まれる。アミノ酸配列の比較のためにALIGNプログラムを利用する場合、PAM120重み残基表ギャップ長ペナルティ12、及びギャップペナルティ4を使用することができる。配列分析のための追加のアルゴリズムは当技術分野において公知であり、これには、Torellis and Robotti, 1994, Comput. Appl. Biosci. 10:3-5に記載のようなADVANCE及びADAM;並びにPearson and Lipman, 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444-8に記載のFASTAが挙げられる。FASTAでは、ktupは、検索の感度及び速度を設定する制御オプションである。ktup=2である場合、比較される2つの配列内の類似の領域は、アラインさせた残基対を調べることによって発見され;ktup=1である場合、単一のアラインさせたアミノ酸を調べる。タンパク質配列ではktupを2又は1に設定し得、又はDNA配列では1〜6に設定し得る。ktupが明記されない場合には、タンパク質ではデフォールトは2であり、DNAでは6である。あるいは、タンパク質配列アラインメントは、Higgins et al., 1996, Methods Enzymol. 266:383-402によって記載のように、CLUSTAL Wアルゴリズムを使用して実施され得る。

0052

アミノ酸残基は、当技術分野において一般的に公知でありかつ合意されている標準的な3文字又は1文字アミノ酸コードに従って示されるだろう。2つのアミノ酸配列を比較する場合、「アミノ酸の差異」という用語は、第二の配列と比較した、基準配列の位置における示された数のアミノ酸残基の挿入、欠失、又は置換を指す。置換(群)の場合、このような置換(群)は好ましくは、保存的アミノ酸置換(群)であり、このことは、アミノ酸残基が、類似の化学構造でありかつ該ポリペプチドの機能、活性、又は他の生物学的特性に対して殆ど又は実質的に全く影響を及ぼさない、別のアミノ酸残基で置換されていることを意味する。このような保存的アミノ酸置換は当技術分野において、例えば国際公開公報第1998/49185号から周知であり、保存的アミノ酸置換は好ましくは、以下の(i)〜(v)群内の1つのアミノ酸が、同じ群内の別のアミノ酸残基によって置換されている、置換である:(i)小型の脂肪族であるか、非極性であるか、又は僅かに極性である残基:Ala、Ser、Thr、Pro、及びGly;(ii)極性で負に荷電した残基及びそれらの(非荷電)アミド:Asp、Asn、Glu及びGln;(iii)極性で正に荷電した残基:His、Arg、及びLys;(iv)大型で脂肪族で非極性の残基:Met、Leu、Iie、Val及びCys;並びに(v)芳香族残基:Phe、Tyr、及びTrp。特に好ましい保存的アミノ酸置換は以下の通りである:AlaからGly又はSerへ;ArgからLysへ;AsnからGlnへ又はHisへ;AspからGluへ;CysからSerへ;GlnからAsnへ;GluからAspへ;GlyからAlaへ又はProへ;HisからAsnへ又はGlnへ;IleからLeuへ又はValへ;LeuからIleへ又はValへ;LysからArgへ、Glnへ、又はGluへ;MetからLeuへ、Tyrへ又はIleへ;PheからMetへ、Leuへ、又はTyrへ;SerからThrへ;ThrからSerへ;TrpからTyrへ;TyrからTrpへ又はPheへ;ValからIleへ又はLeuへ。

0053

「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」(一本鎖である場合)という用語は本明細書において互換的に使用される。

0054

「核酸」、「核酸配列」、「ヌクレオチド配列」又は「ポリヌクレオチド配列」及び「ポリヌクレオチド」という用語は互換的に使用される。

0055

本明細書において使用される「単離された」という用語は、その本来の環境又は天然の環境(例えば、それが天然に存在している場合には天然環境)から取り出された材料を指す。例えば、生存中の動物に存在する天然のポリヌクレオチド又はポリペプチドは単離されていないが、天然系に共存しているいくつか又は全ての材料から人間の介入によって隔離された同ポリヌクレオチド又は同ポリペプチドは単離されている。このようなポリヌクレオチドはベクターの一部であり得、及び/又は、このようなポリヌクレオチド若しくはポリペプチドは組成物の一部であり得るが、このようなベクター又は組成物が、それが天然に見られる環境の一部ではないという点で依然として単離されている。

0056

好ましくは、核酸は発現ベクターの一部であり、該核酸分子は、少なくとも1つの調節配列作動可能に連結され、このような調節配列はプロモーター配列エンハンサー配列、又は終結因子配列であり得、最も好ましくは異種プロモーター配列、エンハンサー配列、又は終結因子配列であり得る。

0057

発明の詳細な説明
抗PD1抗体に関連した本発明の実施態様
上記に詳述されているように、PD1は、T細胞活性及びしたがって免疫系の活性を調節するのに重要な役割を果たす。一連の様々ながんの状況において、拮抗作用を有する抗PD1抗体分子はT細胞活性を増加させ得、これにより、免疫系が活性化され、腫瘍を攻撃し、よってがんを処置することができることが示されている。

0058

しかしながら、既存の抗PD1抗体分子は、副作用に関連した問題及びまた高い割合の患者が処置に応答しないことに苦しむ。それ故、先行技術と比較して改善された治療指数を有する代替的な抗PD1抗体分子を同定する必要がある。このような分子は、単独療法に及びまた追加の治療剤、特に他のT細胞活性モジュレーターと組み合わせて使用され得る。

0059

この背景に対して、本発明者らはさらなる抗PD1抗体を作製することを探究した。PD1に対する前駆マウス抗体(77E11と呼ばれる)から出発して、本発明者らは5つのヒト化誘導体を調製し、これは本発明の主題の抗PD1抗体分子である。本発明の抗PD1抗体分子は、PD1−1、PD1−2、PD1−3、PD1−4、及びPD1−5と呼ばれる。

0060

インビトロでのT細胞活性化アッセイ(実施例4にさらに記載されている)を使用して、本発明者らは、本発明の代表的な抗PD1抗体の機能的特徴を調べた。実施例12及び図8に見られるように、試験された抗体は、基準の抗PD1抗体/抗LAG3抗体の組合せと比較して、抗LAG3抗体と組み合わせた場合に、より高いレベルまでT細胞活性化を誘導することができ、このことは、それらが、基準の抗PD1抗体よりも望ましい治療活性を有することを示唆する。

0061

理解され得るように、先行技術の基準の抗PD1抗体よりも効率的にT細胞活性化を誘導する本発明の抗PD1抗体の驚くべき能力は、それらを、先行技術の基準の抗PD1抗体よりも低い用量レベルでがんを処置するために使用することができ、これにより、より少ない望ましくない副作用を伴う治療的適用が可能となり得ることを示唆する。

0062

データによって奨励されるように、本発明者らはさらに、本発明の抗PD1抗体分子の様々な他の機能的特徴を調べた。この評価には、インビボにおける薬物動態特性の決定が含まれていた。実施例7に概略が示されかつ図5に示されるように、カニクイザルにおいて測定したところ、1mg/kgの静脈内用量の本発明の抗PD1抗体の一例において観察された終末相消失半減期は、基準の先行技術の抗PD1抗体よりも1.5から2倍長かった。

0063

当技術分野において公知である抗PD1抗体とは対照的に、このことは、本発明の抗PD1抗体が、11日間の血清中半減期を有することを示唆する。これは、添付の実施例から分かるように、0.3〜3mg/kgの用量範囲で4〜6日間の半減期を典型的には有する、公知の基準の抗PD1抗体分子とは対照的である。特許請求された抗体分子のこの驚くべき特色は、患者を、当技術分野の抗体分子よりも低い頻度で本発明の抗体を用いて処置することを可能とし得、これにより、頻度の低下した投与又は抗体使用量の減少のいずれかの形態で、供給されなければならない抗体の量の減少がもたらされ得る。抗PD1抗体分子は、上記に考察されているように、望ましくない副作用を患者において誘発する可能性があることから、本発明の抗PD1抗体は、当技術分野を上回る有意かつ驚くべき臨床利点を有し得る。

0064

したがって、それ故、本発明の第一の態様は、
(a)配列番号1(hcCDR1)、配列番号2(hcCDR2)、及び配列番号3(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号4(lcCDR1)、配列番号5(lcCDR2)、及び配列番号6(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は
(b)配列番号7(hcCDR1)、配列番号8(hcCDR2)、及び配列番号9(hcCDR9)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号10(lcCDR1)、配列番号11(lcCDR2)、及び配列番号12(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は
(c)配列番号13(hcCDR1)、配列番号14(hcCDR2)、及び配列番号15(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号16(lcCDR1)、配列番号17(lcCDR2)、及び配列番号18(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR
を含む、抗PD1抗体分子を提供する。

0065

上記に概略が示されているように、本発明の抗PD1抗体分子は、PD1−1、PD1−2、PD1−3、PD1−4、及びPD1−5と呼ばれる。本明細書には、本発明の特異的な抗PD1抗体分子に対する個々のアミノ酸配列の同定を容易に可能とする配列表が提供されている。要約を実施例2の表1に提供する。

0066

本明細書に示されているようなCDR配列に加えて、本発明の抗体分子は、免疫グロブリンフレームワーク領域(FR)配列を含む。これらの配列は好ましくは、ヒトにおいては免疫原性ではなく、それ故、好ましくはヒト又はヒト化FR配列である。適切なヒト又はヒト化FR配列は当技術分野において公知である。具体的に好ましいFR配列は、完全な抗体分子及びそれに関するCDR配列並びにFR配列を開示している、本明細書に示された実施態様から採用され得る。

0067

本発明の第一の態様の抗体分子の調製法は当技術分野において周知であり、当業者は、本発明の第一の態様の特徴を有する抗体分子を容易に調製することができるだろう。このような方法の例は以下に提供されている。

0068

IgG1又はIgG4タイプの抗体のような、2本の完全な重鎖及び2本の完全な軽鎖を含む抗体の生成については、Norderhaug et al., J Immunol Methods1997, 204 (1): 77-87; Kipriyanow and Le Gall, Molecular Biotechnology 26: 39- 60, 2004; Shukla et al., 2007, J. Chromatography B, 848(1): 28-39を参照されたい。

0069

機能的なscFv分子を生じる、宿主細胞(E.coli、ピキアパストリス、又は哺乳動物細胞株、例えばCHO又はNS0のような)におけるscFv構築物をコードしている核酸の組換え発現によるscFv抗体の製造プロセスも公知である(Rippmann et al., Applied and Environmental Microbiology 1998, 64(12): 4862-4869; Yamawaki et al., J. Biosci. Bioeng. 2007, 104(5): 403-407; Sonoda et al., Protein Expr. Purif. 2010, 70(2): 248-253)。

0070

疑いを回避するために、本発明の第一の態様のために以下に列挙された各々の具体的な実施態様もまた、独立した本発明の態様と考えられ得る。

0071

本発明の第一の態様の好ましい実施態様は、前記抗体分子がヒト化抗体分子であるものである。

0072

本発明の第一の態様のさらなる好ましい実施態様は、前記抗体分子がモノクローナル抗体、Fab、F(ab’)2、Fv、又はscFvであるものである。

0073

「ヒト化」、「Fab」、「F(ab’)2」、「Fv」及び「scFv」という用語は当技術分野において周知であり、この中の明細書の定義の章においてさらに考察されている。

0074

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA及びIgEの定常領域からなる群より選択された重鎖定常領域を有する。好ましくは、重鎖定常領域は、S241P突然変異を有するIgG4である。

0075

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、κ又はλである軽鎖定常領域を有する。

0076

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号19、21、23、25及び27のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。好ましくは、該抗体分子は、配列番号19、21、23、25及び27のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0077

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号20、22、24、26及び28のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。好ましくは、該抗体分子は、配列番号20、22、24、26及び28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0078

アミノ酸配列同一率を計算する方法は当技術分野において周知であり、この中の明細書の定義の章にさらに考察されている。

0079

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号19のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0080

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号29のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0081

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号21のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0082

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号31のアミノ酸配列を含む重鎖有する。

0083

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0084

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号33のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0085

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号25のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0086

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号35のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0087

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0088

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号37のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0089

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0090

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号30のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0091

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号22のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0092

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号32のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0093

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0094

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号34のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0095

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号26のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0096

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号36のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0097

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0098

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号38のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0099

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号19のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号20のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0100

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号21のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号22のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0101

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0102

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号25のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号26のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0103

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0104

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号29のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号30のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0105

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号31のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号32のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0106

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号33のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号34のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0107

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号35のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号36のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0108

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、配列番号37のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号38のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0109

上記の全ての実施態様について、「含んでいる」という用語を使用することによって、それぞれのドメイン又は分子が、示されているようなアミノ酸配列「からなる」実施態様も含むことを意図することが理解されるだろう。

0110

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、10nM未満の解離定数(KD)でヒトPD1に結合することができる。

0111

いくつかの実施態様では、抗PD1抗体分子は、高い親和性でヒトPD1及びカニクイザルPD1に結合することができる。いくつかの実施態様では、高い親和性は、SPRによって測定したところ、10nM未満、例えば9、8、7、6又はそれ以下のKDを指す。SPRを使用してKDを決定するためのプロトコールは添付の実施例に提供されている。

0112

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、マウスPD1に結合しない。

0113

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、ヒトPD1とのヒトPD−L1/L2の結合を減少させることができる。ヒトPD1とのヒトPD−L1/L2の結合を決定するためのアッセイは、添付の実施例に提供されている。

0114

いくつかの実施態様では、抗PD1抗体分子は、10nM未満、9、8、7、6、5、又は4nM以下のIC90で、PD1に対するPD−L1及びPD−L2リガンドの結合を阻害することができる。IC90を決定するためのプロトコールは添付の実施例に提供されている。

0115

好ましい実施態様では、抗PD1抗体分子は、抗原特異的T細胞応答を増強させることができる。抗原特異的T細胞応答を決定するためのアッセイは、実施例4に提供されている。

0116

本発明のさらなる態様は、本発明の第一の態様のいずれかの抗PD1抗体分子の重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしている単離された核酸分子を提供する。

0117

好ましくは、核酸分子は、配列番号19、21、23、25又は27の重鎖可変ドメインをコードしているそれぞれ配列番号71、73、75、77又は79のヌクレオチド配列を含む。好ましくは、核酸分子は、配列番号20、22、24、26又は28の軽鎖可変ドメインをコードしているそれぞれ配列番号72、74、76、78又は80のヌクレオチド配列を含む。

0118

本発明のさらなる態様は、本発明の抗PD1抗体分子の重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしているヌクレオチド配列を含むDNA分子を含有している発現ベクターを提供する。好ましくは、発現ベクターは、配列番号71及び/又は配列番号72のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号73及び/又は配列番号74のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号75及び/又は配列番号76のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号77及び/又は配列番号78のヌクレオチド配列を含むか、あるいは、配列番号79及び/又は配列番号80のヌクレオチド配列を含む、DNA分子を含有している。

0119

好ましくは、発現ベクターは、それぞれ重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしている、核酸分子、好ましくはDNA分子に連結されている、それぞれ重鎖定常ドメイン及び/又は軽鎖定常ドメインをコードしている、核酸分子、好ましくはDNA分子をさらに含む。

0120

具体的に好ましい実施態様では、2つの発現ベクターが使用され得、そのうち一方は重鎖の発現用であり、他方は軽鎖の発現用であり、その後、2つの発現ベクターを両方共組換えタンパク質発現のために宿主細胞にトランスフェクトし得る。

0121

好ましくは、発現ベクターは、少なくとも1つの調節配列に作動可能に連結された、前記核酸分子又は分子群を含むベクターであり、このような調節配列は、プロモーター配列、エンハンサー配列、又は終結因子配列、最も好ましくは異種プロモーター配列、エンハンサー配列、又は終結因子配列であり得る。

0122

本発明の核酸は、本明細書に示された本発明の抗体のアミノ酸配列に関する情報に基づいて、それ自体公知の方法で(例えば、自動DNA合成及び/又は組換えDNA技術によって)調製又は得ることができる。

0123

別の態様では、本発明は、本発明の抗PD1抗体分子の重鎖をコードしている発現ベクター、及び、本発明の抗PD1抗体分子の軽鎖をコードしている発現ベクターを有する宿主細胞に関する。

0124

特に好ましい実施態様によると、前記宿主細胞は、真核細胞、例えば哺乳動物細胞である。別の実施態様では、このような宿主細胞は細菌細胞である。他の有用な細胞は、酵母細胞又は他の真菌細胞である。

0125

適切な哺乳動物細胞としては、例えばCHO細胞、BHK細胞HeLa細胞、COS細胞などが挙げられる。しかしながら、両生類細胞、昆虫細胞植物細胞、及び異種タンパク質の発現のために当技術分野において使用される任意の他の細胞も同様に使用することができる。

0126

抗LAG3抗体分子及び抗PD1抗体との組合せに関連した本発明の実施態様。

0127

上記に詳述されているように、PD1は、T細胞の活性及びしたがって免疫系の活性を調節するのに重要な役割を果たす。一連の様々ながんの状況において、拮抗作用を有する抗PD1抗体分子はT細胞活性を増加させ得、これにより、免疫系が活性化され、腫瘍を攻撃し、よってがんを処置することができることが示されている。

0128

また、拮抗作用を有する抗PD1抗体と、さらに他の免疫チェックポイント阻害剤を標的化する抗体分子との組合せは、拮抗作用を有する抗PD1抗体の抗がん特性を強化させることができることも示されている。1つのこのようなチェックポイント阻害剤はLAG3と呼ばれる。

0129

PD1と同様に、LAG3は、T細胞の活性を媒介する際に役割を果たすようである。さらに、PD1経路とLAG3の二重の遮断は、一方の分子のみを遮断するよりも抗腫瘍免疫にとってより効果的であることが当技術分野において知られている。

0130

この背景に対して、本発明者らは、単独で又は本発明の抗PD1抗体分子と組み合わせてのいずれかで使用され得る、さらに他の抗LAG3抗体分子を作製することを探究した。LAG3に対する前駆マウス抗体(496G6と呼ばれる)から出発して、本発明者らは、本発明の主題の抗LAG3抗体分子である、5つのヒト化誘導体を調製した。本発明の抗LAG3抗体分子は、LAG3−1、LAG3−2、LAG3−3、LAG3−4、及びLAG3−5と呼ばれる。

0131

インビトロでのT細胞活性化アッセイを使用して(実施例12にさらに概略が示されている)、本発明者らは、本発明の代表的な抗LAG3抗体分子の機能的特徴を調べた。実施例12及び図8から分かるように、本発明の抗LAG3抗体分子と本発明の抗PD1抗体分子の組合せは驚くべきことに、当技術分野において公知である基準の抗PD1抗体/抗LAG3抗体の組合せよりも優れている。

0132

理解され得るように、本発明の抗LAG3抗体分子と本発明の抗PD1抗体分子の組合せのこの優位性は、それらが、先行技術の抗体治療薬よりも低い用量レベルでがんを処置するために使用され得、これにより、より少ない望ましくない副作用を伴う治療的適用が可能となり得ることを示唆する。

0133

抗PD1抗体分子及び抗LAG3抗体分子が、上記に考察されているように、望ましくない副作用を患者において誘発する可能性があることから、本発明の抗PD1抗体及び抗LAG3抗体は、より低い用量及び/又はより頻度の低い投与処方計画を使用することによって、当技術分野を上回る有意かつ驚くべき臨床利点を有することができる。

0134

データによって奨励されるように、本発明者らはさらに、本発明の抗LAG3抗体分子の様々な他の機能的特徴を調べた。この評価には、本発明の抗LAG3抗体分子の例に結合するエピトープの決定が含まれていた。実施例11に見られるように、本発明者らは、本発明の抗LAG3抗体分子がヒトLAG−3の2つの別個の領域、すなわちLLRRAGVT(配列番号111)及び/又はYRAAVHLRDRA(配列番号112)に結合することができることを確定した。

0135

本発明者らの知識の限りでは、公知の先行技術の抗LAG3抗体のいずれも、本発明の抗LAG3抗体分子と同じエピトープ結合プロファイルを有さない。任意の特定の理論に拘りたくはないが、本発明者らは、先行技術の分子と比較した場合の、本発明の抗LAG3抗体分子と本発明の抗PD1抗体の組合せの驚くべきほど改善された有効性は、本発明の抗LAG3抗体分子のエピトープ結合プロファイルに起因する可能性があると推測する。

0136

それ故、本発明のさらなる態様は、単離された抗LAG3抗体分子を提供し、該抗LAG3抗体分子は、アミノ酸配列LLRRAGVT(配列番号111)及び/又はYRAAVHLRDRA(配列番号112)を含むヒトLAG3のエピトープに結合する。このような分子は本明細書において「本発明の抗LAG3抗体分子」と呼ばれる。

0137

本発明のエピトープ結合特徴を有する抗LAG3抗体分子の調製法は、当技術分野において周知である。

0138

抗体及び抗体断片の作製法は当技術分野において周知である。例えば、抗体は、インビボにおける抗体分子の生成誘導、免疫グロブリンライブラリースクリーニング(Orlandi et al, 1989. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 86:3833-3837; Winter et al 1991 , Nature 349:293-299)、又は培養液中の細胞株によるモノクローナル抗体の生成を使用する、いくつかの方法のうちいずれか1つを介して作製され得る。これらには、ハイブリドーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術、及びエプシュタイン・バーウイルス(EBV)ハイブリドーマ技術が挙げられるがこれらに限定されない(Kohler et al 1975. Nature 256:4950497; Kozbor et al 1985. J. Immunol. Methods81 :31 -42; Cote et al 1983. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80:2026-2030; Cole et al 1984. Mol. Cell. Biol. 62:109-120)。

0139

これらの方法を使用して、LAG3に対して必要な特異性を有する結合部位を有する抗体を調製することは当業者にとって日常的であろう。次いで、抗体分子候補を、それらが本発明の抗LAG3抗体によって必要とされるのと同じエピトープ配列に結合するかどうかを決定するために、エピトープマッピングを使用してスクリーニングし得る。このようなエピトープマッピング法は当技術分野において周知かつ日常的であり、当業者によって容易に採用され得る。さらに、このような方法の一例は、本明細書の実施例11に提供されている。

0140

疑いを回避するために、本発明の抗LAG3抗体について以下に列挙された具体的な各々の実施態様もまた、独立した本発明の態様と考えられ得る。

0141

本発明の第一の態様の好ましい実施態様は、前記抗体分子がヒト化抗体分子であるものである。

0142

さらに好ましい実施態様は、前記抗体分子がモノクローナル抗体、Fab、F(ab’)2、Fv、又はscFvであるものである。

0143

「ヒト化」、「Fab」、「F(ab’)2」、「Fv」及び「scFv」という用語は当技術分野において周知であり、この中の明細書の定義の章にさらに考察されている。

0144

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA、及びIgEの定常領域からなる群より選択された重鎖定常領域を有する。好ましくは、重鎖定常領域はS241P突然変異を有するIgG4である。

0145

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、κ又はλである軽鎖定常領域である。

0146

さらに好ましい実施態様は、前記抗LAG3抗体分子が、
(a)配列番号39(hcCDR1)、配列番号40(hcCDR2)、及び配列番号41(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号42(lcCDR1)、配列番号43(lcCDR2)、及び配列番号44(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR;又は
(b)配列番号45(hcCDR1)、配列番号46(hcCDR2)、及び配列番号47(hcCDR3)のアミノ酸配列を含む重鎖CDR、並びに配列番号48(lcCDR1)、配列番号49(lcCDR2)、及び配列番号50(lcCDR3)のアミノ酸配列を含む軽鎖CDR
を含むものである。

0147

上記に概略が示されているように、本発明の抗LAG3抗体分子は、LAG3−1、LAG3−2、LAG3−3、LAG3−4、及びLAG3−5と呼ばれる。本明細書には、本発明の特異的な抗LAG3抗体分子に対する個々のアミノ酸配列の同定を容易に可能とする配列表が提供される。要約は、実施例9の表6に提供される。

0148

本発明の抗LAG3抗体の調製法は当技術分野において周知であり、当業者は抗体分子を容易に調製することができるだろう。このような方法の例は、本発明の第一の態様に関連して上記に提供されている。

0149

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号51、53、55、57及び59のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。好ましくは、該抗体分子は、配列番号51、53、55、57及び59のいずれかのアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0150

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号52、54、56、58及び60のいずれかに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。好ましくは、該抗体分子は、配列番号52、54、56、58及び60のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0151

アミノ酸配列の同一率の計算法は当技術分野において周知であり、この中の明細書の定義の章にさらに考察されている。

0152

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号51のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0153

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0154

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号53のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0155

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号63のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0156

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0157

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号65のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0158

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号57のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0159

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号67のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0160

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号59のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを有する。

0161

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号69のアミノ酸配列を含む重鎖を有する。

0162

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号52のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0163

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号62のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0164

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体は、配列番号54のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0165

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号64のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0166

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号56のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0167

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号66のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0168

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号58のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0169

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号68のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0170

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号60のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0171

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号70のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0172

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号51のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号52のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0173

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号53のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号54のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0174

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号55のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号56のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0175

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号57のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号58のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0176

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号59のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号60のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを有する。

0177

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号61のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号62のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0178

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号63のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号64のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0179

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号65のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号66のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0180

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号67のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号68のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0181

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、配列番号69のアミノ酸配列を含む重鎖及び配列番号70のアミノ酸配列を含む軽鎖を有する。

0182

上記の全ての実施態様について、「含んでいる」という用語を使用することによって、それぞれの分子又はドメインが、示されているようなアミノ酸配列「からなる」実施態様も含むことを意図することが理解されるだろう。

0183

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、1nM未満の解離定数(KD)でヒトLAG3に結合することができる。

0184

いくつかの実施態様では、抗LAG3抗体分子は、高い親和性でヒトLAG3及びカニクイザルLAG3に結合することができる。いくつかの実施態様では、高い親和性は、SPRによって測定したところ、0.5nM未満、例えば0.4、0.3、0.2、0.1、0.09、0.08、0.07、又はそれ以下のKDを指す。SPRを使用してKDを決定するためのプロトコールは添付の実施例に提供されている。

0185

好ましい実施態様では、抗LAG3抗体分子は、マウスLAG3に結合しない。

0186

さらなる実施態様では、抗LAG3抗体分子は、以下の1つ以上の特性が可能である:(i)カニクイザルLAG3に結合することができる;(ii)マウスLAG3に対する結合を欠失している;(iii)MHCIIに対するLAG3の結合を阻害する;及び(iv)免疫応答を刺激する。

0187

本発明のさらなる態様は、医薬に使用するための本発明の抗LAG3抗体分子を提供する。

0188

本発明のさらなる態様は、本発明の抗LAG3抗体分子の重鎖可変ドメイン及び/又は軽鎖可変ドメインをコードしている単離された核酸分子を提供する。好ましくは、該核酸分子は、配列番号51、53、55、57、又は59の重鎖可変ドメインをコードしているそれぞれ配列番号91、93、95、97又は99のヌクレオチド配列を含む。好ましくは、該核酸分子は、配列番号52、54、56、58、又は60の軽鎖可変ドメインをコードしているそれぞれ配列番号92、94、96、98、又は100のヌクレオチド配列を含む。

0189

本発明のさらなる態様は、本発明の抗LAG3抗体分子の重鎖及び/又は軽鎖をコードしているヌクレオチド配列を含むDNA分子を含有している発現ベクターを提供する。好ましくは、該発現ベクターは、配列番号101及び/又は配列番号102のヌクレオチド配列を含むか、あるいは配列番号103及び/又は配列番号104のヌクレオチド配列を含むか、あるいは配列番号105及び/又は配列番号106のヌクレオチド配列を含むか、あるいは配列番号107及び/又は配列番号108のヌクレオチド配列を含むか、あるいは配列番号109及び/又は配列番号110のヌクレオチド配列を含む、DNA分子を含有している。

0190

具体的に好ましい実施態様では、2つの発現ベクターが使用され得、そのうち一方は重鎖の発現用であり、他方は軽鎖の発現用であり、その後、2つの発現ベクターを両方共、組換えタンパク質発現のために宿主細胞にトランスフェクトし得る。

0191

好ましくは、発現ベクターは、少なくとも1つの調節配列に作動可能に連結された、前記核酸分子又は分子群を含むベクターであり、このような調節配列は、プロモーター配列、エンハンサー配列、又は終結因子配列、最も好ましくは異種プロモーター配列、エンハンサー配列、又は終結因子配列であり得る。

0192

本発明の核酸は、本発明の抗PD1抗体に関連してさらに上記されているように、本明細書に示された本発明の抗体のアミノ酸配列に関する情報に基づいて、それ自体公知の方法で(例えば、自動DNA合成及び/又は組換えDNA技術によって)調製又は得ることができる。

0193

別の態様では、本発明は、本発明の抗LAG3抗体分子の重鎖をコードしている発現ベクター及び本発明の抗LAG3抗体分子の軽鎖をコードしている発現ベクターを有する宿主細胞に関する。

0194

特に好ましい実施態様によると、前記宿主細胞は、真核細胞、例えば哺乳動物細胞、例えば、抗PD1抗体の実施態様に関連して上記にすでに示された細胞である。別の実施態様では、このような宿主細胞は細菌細胞である。他の有用な細胞は、酵母細胞又は他の真菌細胞である。

0195

抗PD1抗体及び抗LAG3抗体を含む医薬組成物、キットオブパーツ、方法、及び使用に関連した本発明の実施態様。

0196

本発明のさらなる態様は、本発明の抗PD1抗体分子及び抗LAG3抗体分子を含む、キットオブパーツを提供する。好ましくは、抗LAG3抗体分子は、本発明の抗LAG3抗体分子である。

0197

本発明のさらなる態様は、本発明の抗LAG3抗体分子及び抗PD1抗体分子を含む、キットオブパーツを提供する。好ましくは、抗PD1抗体分子は、本発明の抗PD1抗体分子である。あるいは、別の抗PD1抗体、例えばペンブロリズマブ又はニボルマブを、このようなキットオブパーツに使用することができる。

0198

本発明のさらなる態様は、本発明の抗PD1抗体分子を含む医薬組成物を提供する。本発明の実施態様は、医薬組成物がさらに抗LAG3抗体分子を含むようなものである。好ましくは、抗LAG3抗体分子は、本発明の抗LAG3抗体分子である。

0199

本発明のさらなる態様は、本発明の抗LAG3抗体分子を含む医薬組成物を提供する。本発明の実施態様は、医薬組成物がさらに抗PD1抗体分子を含むようなものである。好ましくは、抗PD1抗体分子は、本発明の抗PD1抗体分子である。あるいは、別の抗PD1抗体分子、例えばペンブロリズマブ又はニボルマブを、このような医薬組成物に使用することができる。

0200

上記に基づいて、これに添えて、上記に示された本発明の抗体分子を使用した疾患(より詳細に以下に明記されているような)の処置のための医薬組成物、並びに、本発明のこのような医薬組成物又は抗体分子を利用した疾患(より詳細に以下に明記されているような)の処置法も開示されることは当業者には明らかであろう。

0201

疑いを回避するために、本発明のキットオブパーツ及び医薬組成物は、上記のような本発明の具体的な抗PD1抗体分子及び/又は本発明の抗LAG3抗体分子のいずれかを含み得る。

0202

本発明の抗PD1抗体分子及び本発明の抗LAG3抗体分子を、同じ投与経路を介して同時に投与しようとする場合、それらは、異なる医薬製剤若しくは医薬組成物として、又は組み合わせた医薬製剤若しくは医薬組成物の一部として投与され得る。また、本発明の抗PD1抗体分子及び本発明の抗LAG3抗体分子を、組み合わせた処置処方計画の一部として使用しようとする場合、各々の抗体は、一方の抗体を単独で使用する場合に使用されるのと同じ量でかつ同じ処方計画に従って投与され得、このような組合せ使用により相乗作用がもたらされてももたらされなくてもよい。しかしながら、抗体の組合せ使用により相乗作用がもたらされる場合、所望の治療作用を依然として達成しつつ、一方又は両方の抗体の量を減少させることが可能であり得る。これは、例えば、それらをその通常量で使用する場合の一方又は両方の抗体の使用に伴うあらゆる望ましくない副作用を、所望の薬理学的効果又は治療効果は依然として得つつ、回避、制限、又は低減するのに有用であり得る。

0203

医薬組成物、投与法、用量
本発明はさらに、疾患(より詳細に以下に明記されているような)の処置のための医薬組成物に関し、このような組成物は、少なくとも1つの本発明の抗体分子を含む。本発明はさらに、以前に示されているような少なくとも1つの本発明の抗体分子又は医薬組成物を使用した疾患(より詳細に以下に明記されているような)の処置法を包含し、本発明のこのような抗体分子(群)又は医薬組成物を使用することによるこのような疾患の処置用の医薬品の調製もさらに包含する。

0204

本発明の抗体分子及び/又はそれを含む組成物は、使用しようとする具体的な医薬製剤又は医薬組成物に応じて、任意の適切な方法でそれを必要とする患者に投与され得る。したがって、本発明の抗体分子及び/又はそれを含む組成物は、例えば、静脈内(i.v.)、皮下(s.c.)、筋肉内(i.m.)、腹腔内(i.p.)、経皮、経口、下(例えば、舌の下に配置され粘膜を通って舌の下の毛細管網目構造に吸収される、舌下錠スプレー、又は滴下剤剤形で)、鼻腔(内)(例えば鼻腔内スプレーの剤形で及び/又はエアゾールとして)、局所的に、坐剤を用いて、吸入によって、又は任意の他の適切な方法で、有効な量又は用量で投与され得る。

0205

本発明の抗体分子及び/又はそれを含む組成物は、処置又は寛解しようとする疾患、障害、又は容態を処置及び/又は寛解するのに適した処置の処方計画に従って投与される。臨床医は一般的に、処置又は寛解しようとする疾患、障害、若しくは容態、疾患の重症度、その症状の重症度、使用しようとする本発明の具体的な抗体分子、使用しようとする具体的な投与経路及び医薬製剤若しくは医薬組成物、患者の年齢性別、体重、食事全身状態、並びに臨床医には周知である類似の要因などの要因に応じて、適切な処置処方計画を決定することができるだろう。一般的に、処置処方計画は、治療有効量又は用量の、本発明の1つ以上の抗体分子又はそれを含む1つ以上の組成物の投与を含むだろう。

0206

一般的に、本明細書に記載の疾患、障害、及び容態の処置及び/又は寛解のために、処置しようとする具体的な疾患、障害、又は容態、使用しようとする本発明の具体的な抗体分子の効力、使用される具体的な投与経路及び具体的な医薬製剤若しくは医薬組成物に応じて、本発明の抗体分子は一般的に、0.005〜20.0mg/kg(体重)の量、及び好ましくは0.05〜10.0mg/kg/用量、より好ましくは0.5〜10mg/kg/用量の用量で、連続的に(例えば注入によって)又はより好ましくは1回用量として(例えば週2回、週1回、又は月1回の用量;以下を参照)投与されるが、特に、前記のパラメーターに応じて有意に変更され得る。したがって、ある場合においては上記に示された最少の用量より少ない用量の使用で十分であり得、他の場合においては上限を超えなければならない場合もある。大量を投与する場合、それらを1日にわたり多くの少用量に分割することが賢明であり得る。

0207

本発明の具体的な抗体分子並びにその具体的な薬物動態及び他の特性に応じて、1日1回、2日間毎、3日間毎、4日間毎、5日間毎、又は6日間毎、週1回、月1回などに投与され得る。投与処方計画は、長期の週1回の処置を含み得る。「長期」によって少なくとも2週間、好ましくは数か月間又は数年間の期間を意味する。

0208

本発明の抗体分子及びそれを含む組成物の有効性は、発症した具体的な疾患に応じて、任意の適切なインビトロアッセイ、細胞アッセイ、インビボアッセイ、及び/又はそれ自体公知である動物モデル、あるいはその任意の組合せを使用して試験され得る。適切なアッセイ及び動物モデルは、当業者には明らかであり、例えばこれには以下の実施例に使用されたアッセイ及び動物モデルが含まれる。

0209

製剤
医療使用のために、本発明の抗体分子は、(i)本発明の少なくとも1つの抗体(すなわち、本発明の抗PD1抗体、又は本発明の抗LAG3抗体、又は本発明の両方の種類の抗体を一緒に)、並びに(ii)少なくとも1つの薬学的に許容される担体希釈剤賦形剤補助剤、及び/又は安定化剤、並びに(iii)場合により1つ以上のさらに他の薬理学的に活性なポリペプチド及び/又は化合物を含む、医薬調製物として製剤化され得る。「薬学的に許容可能な」によって、それぞれの材料が、個体に投与された場合に生物学的作用又はその他の望ましくない作用を全く示さず、かつ、それが含有されている医薬組成物の他のいずれかの成分(例えば薬学的に活性な成分など)と有害な様式で相互作用しないことを意味する。具体例は、標準的な教科書、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Mack Publishing Company, USA(1990)に見られ得る。例えば、本発明の抗体は、慣用的な抗体及び抗体断片並びに他の薬学的に活性なタンパク質についてそれ自体公知である任意の様式で製剤化及び投与され得る。したがって、さらなる実施態様によると、本発明は、少なくとも1つの本発明の抗体、並びに少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、補助剤、及び/又は安定化剤、並びに場合により1つ以上のさらなる薬理学的に活性な物質を含有している、医薬組成物又は医薬調製物に関する。

0210

非経口投与、例えば静脈内、筋肉内、皮下注射又は静脈内注入のための医薬調製物は、例えば、無菌溶液、懸濁液、分散液、乳液、又は活性成分を含みかつ場合によりさらなる溶解工程若しくは希釈工程の後の注入若しくは注射に適切した散剤であり得る。このような調製物のために適した担体又は希釈剤としては、例えば、滅菌水及び薬学的に許容される水性緩衝液及び溶液、例えば生理学リン酸緩衝食塩水リンガー液デキストロース溶液、及びハンク溶液;水油;グリセロールエタノールグリコール、例えばプロピレングリコール、並びに鉱油動物油、及び植物油、例えばピーナッツ油大豆油、並びにその適切な混合物が挙げられるがこれらに限定されない。

0211

本発明の抗体分子の溶液はまた、抗細菌剤及び抗真菌剤などの微生物の増殖を予防するための保存剤、例えば、p−ヒドロキシベンゾエートパラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸チメロサールエチレンジアミン四酢酸(のアルカリ金属塩)なども含有し得る。多くの場合、等張剤、例えば、糖、緩衝剤、又は塩化ナトリウムなども含めることが好ましいだろう。場合により、乳化剤及び/又は分散剤も使用してもよい。適切な流動性は、例えば、リポソームの形成によって、分散液の場合には必要とされる粒径の維持によって、又は界面活性剤の使用によって維持され得る。吸収を遅延させる他の物質、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンも添加してもよい。溶液は、注射用バイアルアンプル、注入用瓶などに充填され得る。

0212

全ての場合において、最終的な剤形は、製造及び保存の条件下において無菌で流動性で安定でなければならない。無菌注射液は、必要量活性化合物を、必要であれば上記に列挙された様々な他の成分と共に適切な溶媒中に取り込み、続いて、滅菌ろ過することによって調製される。無菌注射液の調製用の無菌粉末の場合、好ましい調製法は、真空乾燥及び凍結乾燥技術であり、これにより、以前に滅菌ろ過された溶液中に存在する活性成分と任意の追加の所望の成分の粉末が得られる。

0213

通常、水性溶液又は懸濁液が好ましいだろう。一般的に、本発明の抗体などの治療用タンパク質に適した製剤は、緩衝化タンパク質溶液、例えば適切な濃度(例えば0.001〜400mg/ml、好ましくは0.005〜200mg/ml、より好ましくは0.01〜200mg/ml、より好ましくは1.0〜100mg/ml、例えば1.0mg/ml(静脈内投与)又は100mg/ml(皮下投与))でタンパク質を含む溶液及び水性緩衝液、例えば:
−リン酸緩衝食塩水、pH7.4、
−他のリン酸緩衝液、pH6.2〜8.2、
酢酸緩衝液、例えばpH3.2〜7.5、好ましくはpH4.8〜5.5、
ヒスチジン緩衝液、pH5.5〜7.0、
コハク酸緩衝液、pH3.2〜6.6、及び
クエン酸緩衝液、pH2.1〜6.2、
及び場合により、溶液の等張性を提供するための塩(例えばNaCl)及び/又は糖(例えばスクロース及びトレハロース)及び/又はポリアルコール(例えばマンニトール及びグリセロール)である。

0214

好ましい緩衝化タンパク質溶液は、220mMのトレハロースの添加によって等張になるように調整された、25mMのリン酸緩衝液(pH6.5)に溶かした、約0.05mg/mlの本発明の抗体を含む溶液である。さらに、他の物質、例えば洗浄剤、例えば0.02%のTween−20又はTween−80もこのような溶液中に含め得る。皮下適用のための製剤は、有意により高い濃度の本発明の抗体、例えば最大100mg/ml又はさらには100mg/mlを上回る本発明の抗体を含み得る。しかしながら、上記に示されるような成分及びその量は、1つの好ましい選択肢を示しているにすぎないことが当業者には明らかであろう。代替形及びその変化形が当業者にはすぐに明らかであるか、又は、上記の開示から出発して容易に想像され得るだろう。

0215

本発明のさらなる態様によると、本発明の抗体は、抗体の投与に有用である器具、例えば、シリンジペン型注射器マイクロポンプ、又は他の器具と組み合わせて使用され得る。

0216

治療用途
本発明のさらなる態様は、治療有効量の本発明の抗PD1抗体分子をそれを必要とする患者に投与する工程を含む、がんの処置法を提供する。好ましい実施態様では、該方法はさらに、抗LAG3抗体分子をこのような患者に投与する工程を含む。好ましくは、抗LAG3抗体分子は、本発明の抗LAG3抗体分子である。

0217

本発明のさらなる態様は、がんの処置法に使用するための本発明の抗PD1抗体分子を提供する。好ましい実施態様では、態様はさらに、抗LAG3抗体分子の追加的な使用を含む。好ましくは、抗LAG3抗体分子は、本発明の抗LAG3抗体分子である。

0218

本発明のさらなる態様は、がんの処置のための医薬組成物の調製のための本発明の抗PD1抗体分子の使用である。好ましい実施態様では、態様はさらに、抗LAG3抗体分子の追加的使用を含む。好ましくは、抗LAG3抗体分子は、本発明の抗LAG3抗体分子である。

0219

1つの実施態様では、抗PD1抗体分子は、抗LAG3抗体分子と同時に、併用して、順次、連続的に、代替的に、又は別々に投与される予定である。

0220

本発明のさらなる態様は、治療有効量の本発明の抗LAG3抗体分子をそれを必要とする患者に投与する工程を含む、がんの処置法を提供する。好ましい実施態様では、該方法はさらに、抗PD1抗体分子をこのような患者に投与する工程を含む。好ましくは、抗LAG3抗体分子は、本発明の抗PD1抗体分子である。

0221

本発明のさらなる態様は、がんの処置法に使用するための本発明の抗LAG3抗体分子を提供する。好ましい実施態様では、態様はさらに、抗PD1抗体分子の追加的使用を含む。好ましくは、抗PD1抗体分子は、本発明の抗PD1抗体分子である。

0222

本発明のさらなる態様は、がんの処置のための医薬組成物の調製のための本発明の抗LAG3抗体分子の使用である。好ましい実施態様では、態様はさらに、抗PD1抗体分子の追加的使用を含む。好ましくは、抗PD1抗体分子は、本発明の抗PD1抗体分子である。

0223

1つの実施態様では、抗LAG3抗体分子は、抗PD1抗体分子と同時に、同時的に、順次に、連続的に、代替的に、又は別々に投与される予定である。

0224

疑いを回避するために、本発明の医療使用の態様は、上記のような本発明の具体的な抗PD1抗体分子及び/又は本発明の抗LAG3抗体分子のいずれかを含み得る。

0225

本発明の抗体は、それらの生物学的特性により、がんなどの過剰な又は異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患を処置するのに適している。

0226

本明細書において使用される「がん」という用語は、組織病理学的種類又は侵襲性のステージに関係なく、全ての種類のがん性増殖又は発がんプロセス、転移性組織又は悪性形質転換した細胞、組織、又は器官を含むことを意味する。癌性障害の例としては、固形腫瘍、血液のがん、軟組織腫瘍、及び転移性病変が挙げられるがこれらに限定されない。固形腫瘍の例としては、悪性疾患、例えば肉腫、及び様々な器官系細胞癌腺癌及び扁平上皮細胞癌を含む)、例えば肝臓乳房リンパ消化管(例えば大腸)、尿生殖器(例えば腎臓尿路上皮)、前立腺及び咽頭罹患するものが挙げられる。腺癌としては、悪性疾患、例えば大半の大腸癌、直腸癌腎細胞癌肝臓癌、非小細胞肺癌、小腸癌、及び食道癌が挙げられる。扁平上皮細胞癌としては、悪性疾患、例えば肺、食道、皮膚、頭頸部領域、口腔肛門、及び子宮頸部における悪性疾患が挙げられる。1つの実施態様では、がんは黒色腫、例えば進行段階の黒色腫である。前記のがんの転移性病変も、本明細書に記載の方法及び組成物を使用して治療又は予防され得る。

0227

本明細書に開示された抗体分子を使用してその増殖を阻害することのできる例示的ながんとしては、免疫療法に対して典型的には応答性のがんが挙げられる。

0228

例えば、以下のがん、腫瘍、及び他の増殖疾患は、以下に限定されないが、本発明に記載の抗体を用いて処置され得る。

0229

頭頸部癌;肺癌、例えば非小細胞肺癌(NSCLC)及び小細胞肺癌(SCLC);縦隔新生物、例えば神経原性腫瘍及び間葉系腫瘍;消化管(GI)の癌、例えば食道、(胃癌)、膵臓、肝臓及び胆管(例えば肝細胞癌(HCC)を含む)、並びに小腸及び大腸(例えば結腸直腸癌を含む)の癌;前立腺癌;精巣癌;婦人科の癌、例えば卵巣癌;乳房の癌、例えば乳癌、ホルモン受容体陽性乳癌、Her2陽性乳癌、及び三種陰性乳癌、;内分泌系のがん;軟組織の肉腫、例えば線維肉腫横紋筋肉腫血管肉腫カポジ肉腫骨肉腫、例えば骨髄腫、骨肉腫、ユーイング腫瘍、線維肉腫、骨軟骨腫骨芽細胞腫、及び軟骨芽細胞腫中皮腫;皮膚の癌、例えば基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、メルケル細胞癌、及び黒色腫;中枢神経系及び脳の新生物、例えば星状細胞腫神経膠芽腫神経膠腫神経芽細胞腫、及び網膜芽細胞腫リンパ腫及び白血病、例えばB細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)、T細胞非ホジキンリンパ腫慢性B細胞リンパ性白血病(B−CLL)、慢性T細胞リンパ性白血病(T−CLL)、ホジキン病(HD)、大顆粒リンパ球性白血病(LGL)、慢性骨髄性白血病CML)、急性骨髄性骨髄球性白血病(AML)、急性リンパ性リンパ芽球性白血病(ALL)、多発性骨髄腫(MM)、形質細胞腫、及び骨髄異形成症候群(MDS);並びに原発部位不明のがん。

0230

本発明の好ましい実施態様では、がんは肺癌、好ましくは非小細胞肺癌(NSCLC)である。

0231

体内のそれらの特定の位置/起源によって特徴付けられる上記の全てのがん、腫瘍、新生物などは、原発性腫瘍及びそれに由来する転移性腫瘍の両方を含むことを意味する。

0232

患者がPD−L1の高い発現を有することによって特徴付けられるがんを有する場合、及び/又は、がんが抗腫瘍免疫細胞、例えば腫瘍浸潤性リンパ球によって浸潤されている場合に、患者は、本発明の抗体分子(本明細書に記載のような)を用いての処置に対して応答する可能性がより高くなることが可能である。したがって、本発明の実施態様では、処置されようとする患者が、PD−L1の高い発現を有することによって特徴付けられるがんを有し、及び/又は、がんが抗腫瘍免疫細胞によって浸潤されている。

0233

さらに、患者が高い突然変異負荷を有することによって特徴付けられるがんを有する場合、患者は、本発明の抗体分子(本明細書に記載のような)を用いての処置に対して応答する確率がより高くなることが可能である。高い突然変異負荷をどのように評価することができるかの例は、がんが、マイクロサテライト不安定性又は低いDNAミスマッチ修復効率を有することによって特徴付けられるかどうかを決定する工程を含む。このようながんは免疫原性がより高く、したがって、本発明の抗体分子などの免疫調節治療薬による処方計画を用いての処置に応答する確率がより高いと考えられる。したがって、本発明の実施態様では、処置されようとする患者が、高い突然変異負荷を有することによって特徴付けられるがんを有する。

0234

本発明の抗体分子は、治療処方計画における、ファーストラインセカンドライン、又は任意のさらなるラインの処置の状況において使用され得る。

0235

本発明の抗体分子は、場合によりまた放射線療法及び/又は手術と組み合わせて、上記の疾患の予防、短期又は長期の治療のために使用され得る。

0236

勿論、上記はまた、治療有効用量をそれを必要とする患者に投与することによる上記疾患の様々な処置法における本発明の抗体分子の使用、並びに、このような疾患の処置用の医薬品の製造のためのこれらの抗体分子の使用、並びに、このような本発明の抗体分子を含む医薬組成物、並びに、このような本発明の抗体を含む医薬品の調製及び/又は製造なども含む。

0237

他の活性物質又は処置との組合せ
本発明の抗体分子、又は本発明の抗PD1抗体と本発明の抗LAG3抗体の組合せは、単独で、あるいは、特にDNA傷害剤のような化学療法剤、又はがん細胞における血管新生シグナル伝達経路若しくは有糸分裂チェックポイントを阻害する治療活性化合物から選択された、1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて使用され得る。

0238

追加の治療剤は、場合により同医薬調製物の一成分として同時に、又は抗体分子の投与前若しくは投与後に投与され得る。

0239

特定の実施態様では、追加の治療剤は、EGFRVEGFR、HER2−neu、Her3、オーロラA、オーロラB、PLK及びPI3キナーゼ、FGFR、PDGFR、Raf、Ras、KSP、PDK1、PTK2、IGF−R、又はIRの阻害剤の群から選択された1つ以上の阻害剤であり得るがこれらに限定されない。

0240

追加の治療剤のさらなる例は、CDK、Akt、src/bcr abl、cKit、cMet/HGF、c−Myc、Flt3、HSP90の阻害剤、ヘッジホッグアンタゴニスト、JAK/STAT、Mek、mTor、NFκB、プロテアソーム、Rhoの阻害剤、wntシグナル伝達阻害剤、又はユビキチン化経路阻害剤、又は別のノッチシグナル伝達経路阻害剤である。

0241

オーロラ阻害剤の例は、PHA−739358、AZD−1152、AT9283、CYC−116、R−763、VX−680、VX−667、MLN−8045、PF−3814735であるがこれらに限定されない。

0242

PLK阻害剤の一例はGSK−461364である。

0243

raf阻害剤の例は、BAY−73−4506(VEGFR阻害剤でもある)、PLX4032、RAF−265(さらにVEGFR阻害剤でもある)、ソラフェニブ(さらにVEGFR阻害剤でもある)、及びXL281である。

0244

KSP阻害剤の例は、イスピネシブ、ARRY−520、AZD−4877、CK−1122697、GSK246053A、GSK−923295、MK−0731、及びSB−743921である。

0245

src及び/又はbcl−abl阻害剤の例は、ダサチニブ、AZD−0530、ボスニブ、XL228(IGF−1R阻害剤でもある)、ニロチニブ(PDGFR及びcKitの阻害剤でもある)、イマチニブ(cKit阻害剤でもある)、及びNS−187である。

0246

PDK1阻害剤の一例はBX−517である。

0247

Rho阻害剤の一例はBA−210である。

0248

PI3キナーゼ阻害剤の例は、PX−866、BEZ−235(mTor阻害剤でもある)、XL418(Akt阻害剤でもある)、XL−147、及びXL765(mTor阻害剤でもある)である。

0249

cMet又はHGFの阻害剤の例は、XL−184(VEGFR、cKit、Flt3の阻害剤でもある)、PF−2341066、MK−2461、XL−880(VEGFRの阻害剤でもある)、MGCD−265(VEGFR、Ron、Tie2の阻害剤でもある)、SU−11274、PHA−665752、AMG−102、及びAV−299である。

0250

c−Myc阻害剤の一例はCX−3543である。

0251

Flt3阻害剤の例は、AC−220(cKit及びPDGFRの阻害剤でもある)、KW2449、レスタウルチニブ(VEGFR、PDGFR、PKCの阻害剤でもある)、TG−101348(JAK2の阻害剤でもある)、XL−999(cKit、FGFR、PDGFR、及びVEGFRの阻害剤でもある)、スニチニブ(PDGFR、VEGFR、及びcKitの阻害剤でもある)、及びタンデュチニブ(PDGFR及びcKitの阻害剤でもある)である。

0252

HSP90阻害剤の例は、タネスピマイシンアルベスピマイシン、IPI−504、及びCNF2024である。

0253

JAK/STAT阻害剤の例は、CYT−997(チューブリンとも相互作用する)、TG101348(Flt3の阻害剤でもある)、及びXL−019である。

0254

Mek阻害剤の例は、ARRY−142886、PD−325901、AZD−8330、及びXL518である。

0255

mTor阻害剤の例は、テムシロリムスAP−23573(VEGF阻害剤としても作用する)、エベロリムス(さらにVEGF阻害剤でもある)、XL−765(PI3キナーゼ阻害剤でもある)、及びBEZ−235(PI3キナーゼ阻害剤でもある)である。

0256

Akt阻害剤の例は、ペリフォシン、GSK−690693、RX−0201、及びトリシリビンである。

0257

cKit阻害剤の例は、AB−1010、OSI−930(VEGFR阻害剤としても作用する)、AC−220(Flt3及びPDGFRの阻害剤でもある)、タンデュチニブ(Flt3及びPDGFRの阻害剤でもある)、アキシチニブ(VEGFR及びPDGFRの阻害剤でもある)、XL−999(Flt3、PDGFR、VEGFR、FGFRの阻害剤でもある)、スニチニブ(Flt3、PDGFR、VEGFRの阻害剤でもある)、及びXL−820(VEGFR阻害剤及びPDGFR阻害剤としても作用する)、イマチニブ(bcr−abl阻害剤でもある)、ニロチニブ(bcr−abl及びPDGFRの阻害剤でもある)である。

0258

ヘッジホッグアンタゴニストの例は、IPI−609及びCUR−61414である。

0259

CDK阻害剤の例は、セリシクリブ、AT−7519、P−276、ZK−CDK(VEGFR2及びPDGFRも阻害する)、PD−332991、R−547、SNS−032、PHA−690509、及びAG024322である。

0260

プロテアソーム阻害剤の例は、ボルテゾミブカルフィルミブ、及びNPI−0052(NFκB阻害剤でもある)である。

0261

NFκB経路阻害剤の一例はNPI−0052である。

0262

ユビキチン化経路阻害剤の一例はHBX−41108である。

0263

好ましい実施態様では、追加の治療剤は抗血管新生剤である。

0264

抗血管新生剤の例は、FGFR、PDGFR、及びVEGFRの阻害剤、又はそれぞれのリガンドの阻害剤(例えば、ペガブタニブのようなVEGF阻害剤、又は抗VEGF抗体ベバシズマブ)、及びサリドマイドであり、このような薬剤は、ニンテダニブ、ベバシズマブ、モテサニブ、CDP−791、SU−14813、テラチニブ、KRN−951、ZK−CDK(CDK阻害剤でもある)、ABT−869、BMS−690514、RAF−265、IMC−KDR、IMC−18F1、IMiDs(免疫調節薬)、サリドマイド誘導体のCC−4047、レナリドミド、ENMD0995、IMC−D11、Ki23057、ブリバニブ、セジラニブ、XL−999(cKit及びFlt3の阻害剤でもある)、1B3、CP868596、IMC3G3、R−1530(Flt3阻害剤でもある)、スニチニブ(cKit及びFlt3の阻害剤でもある)、アキシチニブ(cKit阻害剤でもある)、レスタウルチニブ(Flt3及びPKCの阻害剤でもある)、バタラニブ、タンデュチニブ(Flt3及びcKitの阻害剤でもある)、パゾパニブ、GW786034、PF−337210、IMC−1121B、AVE−0005、AG−13736、E−7080、CHIR258、ソラフェニブトシル酸塩Raf阻害剤でもある)、RAF−265(Raf阻害剤でもある)、バンデタニブ、CP−547632、OSI−930、AEE−788(EGFR及びHer2の阻害剤でもある)、BAY−57−9352(Raf阻害剤でもある)、BAY−73−4506(Raf阻害剤でもある)、XL880(cMet阻害剤でもある)、XL−647(EGFR及びEphB4の阻害剤でもある)、XL820(cKit阻害剤でもある)、及びニロチニブ(cKit及びbrc−ablの阻害剤でもある)である。

0265

追加の治療剤はまた、EGFR阻害剤からも選択され得、それは、低分子EGFR阻害剤又は抗EGFR抗体であり得る。抗EGFR抗体の例は、セツキシマブパニツムマブマツズマブであるがこれらに限定されず;低分子EGFR阻害剤の例は、ゲフィチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、及びオルムチニブであるがこれらに限定されない。EGFRモジュレーターの別の例は、EGF融合毒素である。

0266

本発明の抗体分子との組合せに有用なEGFR及びHer2の阻害剤には、ラパチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、セツキシマブ、トラスツズマブニモツズマブ、ザルツムマブ、バンデタニブ(VEGFR阻害剤でもある)、ペルツズマブ、XL−647、HKI−272、BMS−599626、ARRY−334543、AV412、mAB−806、BMS−690514、JNJ−26483327、AEE−788(VEGFR阻害剤でもある)、ARRY−333786、IMC−11F8、Zemabである。

0267

療法において本発明の抗体分子と有利に組み合わせられ得る他の薬剤は、トシツモマブ及びイブリツモマブチウキセタン(2つの放射標識された抗CD20抗体)、アレムツズマブ抗CD52抗体)、デノスマブ(破骨細胞分化因子リガンド阻害剤)、ガリキシマブ(CD80アンタゴニスト)、オファツムマブ(CD20阻害剤)、ザノリムマブ(CD4アンタゴニスト)、SGN40(CD40リガンド受容体モジュレーター)、リツキシマブ(CD20阻害剤)、又はマパツムマブ(TRAIL−1受容体アゴニスト)である。

0268

本発明の抗体分子と組み合わせて使用され得る他の化学療法薬は、ホルモンホルモン類似体、及び抗ホルモン剤(例えば、タモキシフェントレミフェンラロキシフェンフルベストラント酢酸メゲストロールフルタミドニルタミドビカルタミド酢酸シプロテロンフィナステリド酢酸ブセレリンフルドロコルチゾンフルオキシメステロンメドロキシプロゲステロンオクトレオチドアルゾキシフェンパシレオチドバプレオチド)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾールレトロゾールリアロゾール、エキセメスタン、アタメスタン、フォルメスタン)、LHRHアゴニスト及びアンタゴニスト(例えば、酢酸ゴセレリンロイプロリド、アバレリクスセトロレリックス、デスロレリン、ヒストレリントリプトレリン)、代謝拮抗剤(例えば、抗葉酸剤、例えばメトトレキサートペメトレキセドピリミジン類似体、例えば5−フルオロウラシルカペシタビンデシタビン、ネララビン、及びゲムシタビンプリン及びアデノシン類似体、例えばメルカプトプリンチオグアニンクラドリビン及びペントスタチンシタラビンフルダラビン);抗腫瘍性抗生物質(例えば、アントラサイクリン、例えばドキソルビシンダウノルビシンエピルビシン、及びイダルビシンマイトマイシン−C、ブレオマイシンダクチノマイシンプリカマイシン、ミトキサントロン、ピクサントロンストレプトゾシン);白金誘導体(例えば、シスプラチンオキサリプラチンカルボプラチンロバプラチン、サトラプラチン);アルキル化剤(例えばエストラムスチン、メクロレタミン、メルファランクロラムブシルブスルファンダカルバジンシクロホスファミドイフォスファミドヒドロキシ尿素テモゾロミドニトロソウレア(例えばカルムスチン及びロムスチン)、チオテパ);有糸分裂阻害剤(例えばビンカアルカロイド、例えばビンブラスチンビンデシンビノレルビンビンフルニン及びビンクリスチン;並びに、タキサン、例えばパクリタキセルドセタキセル、及びそれらの製剤、ラロタキセル;シモタキセル、及びエポチロン、例えばイクサベピロンパツピロン、ZK−EPO);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エピポフィトキシン、例えばエトポシド及びエトポフォス、テニポシド、アムサクリントポテカンイリノテカン)、及び種々雑多な化学療法剤、例えばアミフォスチン、アナグレリドインターフェロンαプロカルバジンミトタン、及びポルフィマーベキサロテンセレコキシブである。

0269

特定の実施態様では、追加の治療剤は、さらに他の免疫治療剤、例えば以下のチェックポイント阻害剤のモジュレーターであり得る:TIM3、PD−L1(例えばアテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブ)、PD−L2、CTLA−4、VISTA、BTLA、TIGIT、CD160、LAIR1、2B4、CEACAM

0270

他の実施態様では、免疫療法剤は、がんワクチンであり得る。

0271

2つ以上の物質又は成分を、組み合わせた処置処方計画の一部として使用しようとする場合、それらは、同じ投与経路を介して又は異なる投与経路を介して、実質的に同時に(すなわち同時に、併用して)又は異なる時点で(例えば、順次、連続的に、代替的に、継続的に、又は任意の他の種類の代替処方計画に従って)投与され得る。

0272

物質又は成分を、同じ投与経路を介して同時に投与しようとする場合、それらは、異なる医薬製剤若しくは医薬組成物として、又は、組み合わせられた医薬製剤若しくは医薬組成物の一部として投与され得る。また、2つ以上の活性物質又は成分を、組み合わせられた処置処方計画の一部として使用しようとする場合、各々の物質又は成分は、該化合物又は成分が単独で使用される場合に使用されるのと同じ量で同じ処方計画に従って投与され得、このような併用により、相乗効果がもたらされても、もたらされなくてもよい。しかしながら、2つ以上の活性物質又は成分の併用により相乗効果がもたらされる場合、依然として所望の治療作用を達成しつつ、投与しようとする物質又は成分の1つ、それ以上、又は全ての量を減少させることが可能であり得る。これは、例えば、依然として所望の薬理学的効果又は治療効果を得つつ、物質又は成分がその通常量で使用される場合の該物質又は該成分の1つ以上の使用に伴うあらゆる望ましくない副作用を回避、制限、又は低減するのに有用であり得る。

0273

勿論、上記は、上記の組合せ対との併用のための本発明の抗体の調製及び調製法を含む。本発明の抗体との併用のための上記の組合せ対の調製及び調製法も含まれる。

0274

本発明の抗体分子は、単独で、又は他の処置処方計画、例えば手術及び/又は放射線療法と組み合わせて使用され得る。

0275

製造及び精製のキット及び方法
本発明はまた、少なくとも1つの本発明の抗体と、上記のような疾患及び障害の処置に使用される他の薬物からなる群より選択された1つ以上の他の成分とを含むキットも包含する。

0276

1つの実施態様では、キットは、単位投与剤形の有効量の本発明の抗PD1抗体分子を含有している組成物を含む。別の実施態様では、キットは、単位投与剤形の有効量の本発明の抗LAG3抗体分子を含有している組成物を含む。さらなる実施態様では、キットは、単位投与剤形の有効量の本発明の抗PD1抗体分子を含有している組成物及び単位投与剤形の有効量の本発明の抗LAG3抗体分子を含有している組成物の両方を含む。

0277

いくつかの実施態様では、キットは、このような組成物を含有している無菌容器を含み;このような容器は、箱、アンプル、瓶、バイアル、チューブバッグポーチブリスターパック、又は当技術分野において公知である他の適切な容器形であり得る。このような容器は、プラスチックガラス積層加工紙金属フォイル、又は医薬品を包むのに適した他の材料から作製され得る。

0278

所望であれば、本発明の抗体分子又は両方の種類の本発明の抗体の組合せが、がんを有する被験者に抗体/抗体群を投与するための説明書と一緒に提供される。説明書は一般的に、がんの治療又は予防のための組成物の使用に関する情報も含む。他の実施態様では、説明書は、以下の少なくとも1つを含む:治療剤の説明;がん又はその症状の治療又は予防のための投薬スケジュール及び投与;注意;警告;適応症禁忌;過量服薬情報有害反応;動物における薬理臨床試験;及び/又は参考文献。説明書は、容器(存在する場合)上に直接印刷されていても、あるいは、容器に貼付されたラベルとして、又は別のシート小冊子カード、若しくはフォルダーとして容器内に又は容器と共に供給されてもよい。

0279

本発明はさらに、本発明の抗体分子の製造法を提供し、このような方法は一般的に、
−本発明の抗体の形成を可能とする条件下で本発明の抗体分子をコードしている核酸を含む発現ベクターを含む宿主細胞を培養する工程;及び
−培養液から宿主細胞によって発現されている抗体分子を回収する工程;及び
−場合により、本発明の抗体分子をさらに精製及び/又は改変及び/又は製剤化する工程を含む。

0280

本発明の核酸は、コード配列並びに調節配列及び場合により天然又は人工イントロンを含むDNA分子であっても、又はcDNA分子であってもよい。それはその元来のコドンを有していても、又は、目的の宿主細胞若しくは宿主生物における発現のために特別に適応させた最適化されたコドン使用頻度を有していてもよい。本発明の1つの実施態様によると、本発明の核酸は、上記に定義されているような実質的に単離された形態である。

0281

本発明の核酸は典型的には、発現ベクター、すなわち、適切な宿主細胞又は他の発現系にトランスフェクトさせた場合にポリペプチドの発現を与え得るベクターに組み込まれるだろう。

0282

本発明の抗体の製造のために、当業者は、当技術分野において周知である非常に多くの発現系から、例えばKipriyanow and Le Gall, 2004によって概説された発現系から選択し得る。

0283

発現ベクターとしては、プラスミドレトロウイルスコスミド、EBV由来エピソームなどが挙げられる。発現ベクター及び発現制御配列は、宿主細胞と適合性であるように選択される。抗体の軽鎖遺伝子及び抗体の重鎖遺伝子を、別々のベクターに挿入してもよい。特定の実施態様では、両方のDNA配列を同じ発現ベクターに挿入する。

0284

好都合なベクターは、上記のように、あらゆるVH(可変重鎖)配列又はVL(可変軽鎖)配列を容易に挿入及び発現することができるように工学操作された適切な制限酵素部位と共に、機能的な完全なヒトCH(定常重鎖)免疫グロブリン配列又はCL(定常軽鎖)免疫グロブリン配列をコードしているベクターである。抗体重鎖に関して、それは、任のIgGアイソタイプ(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)又は他の免疫グロブリン(対立遺伝子変異体を含む)であり得るがこれらに限定されない。

0285

組換え発現ベクターはまた、宿主細胞からの抗体鎖の分泌を促進するシグナルペプチドをコードしていてもよい。抗体鎖をコードしているDNAを、シグナルペプチドが成熟抗体鎖DNAのアミノ末端フレーム内に連結されるようにベクターにクローニングし得る。シグナルペプチドは、免疫グロブリンシグナルペプチドであっても、又は非免疫グロブリンタンパク質由来異種ペプチドであってもよい。あるいは、抗体鎖をコードしているDNA配列はすでにシグナルペプチド配列を含有していてもよい。

0286

抗体鎖DNA配列に加えて、組換え発現ベクターは典型的には、調節配列、場合により異種調節配列、例えばプロモーターエンハンサー終結シグナル及びポリアデニル化シグナル、並びに宿主細胞における抗体鎖の発現を制御する他の発現制御配列を有する。(哺乳動物細胞における発現のために例示されている)プロモーター配列の例は、CMV(例えばCMVサルウイルス40(SV40)プロモーター/エンハンサー)、アデノウイルス(例えばアデノウイルス主要後期プロモーター(AdMLP))、ポリオーマに由来するプロモーター及び/又はエンハンサー、並びに強力な哺乳動物プロモーター、例えば天然免疫グロブリンプロモーター及びアクチンプロモーターである。ポリアデニル化シグナルの例は、BGHポリA、SV40後期又は初期ポリAであり;代替的には、免疫グロブリン遺伝子の3’UTRなどを使用してもよい。

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