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技術 レクチンベースの癌の診断

出願人 カイヴォゲンオサケユキチュア
発明者 ギドワニ、カムレシュペッターソン、キムケッキ、ヘンナ
出願日 2017年7月14日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2019-523186
公開日 2019年8月8日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-522223
状態 未査定
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 非接触マイク 非コロイド状 リスク発生 測定ウィンドウ 炭素ナノ粒子 ポリスチレンナノ粒子 推定検出 本ナノ粒子
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月8日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

本開示は、癌関連バイオマーカーの変更された糖鎖付加パターンに基づく、癌、特に乳癌結腸直腸癌膵臓癌、及び前立腺癌の非浸潤性診断に関する。

概要

背景

本開示のいくつかの具体的な実施形態は、乳癌(BrCa)(世界中の女性における癌死亡の2番目の主要原因である)に関する。罹患率は30未満の女性の中では非常に低いが、45歳以降に増加する。ヒト上皮細胞表層側上に所在するムチン1(MUC1、CA15−3としても公知)は、5つの可能な糖鎖付加部位が存在する高度に保存された20アミノ酸反復単位タンデム反復)からなる細胞外部分を備えた500〜1000kDaの範囲の分子量の大きな膜貫通糖タンパク質である。CA15−3抗原腫瘍細胞から分泌され、乳癌患者臨床経過モニタリングのための十分に確立された血清学マーカーであるが、それは不良な感度を有し、すべての乳癌患者のうちの17%のみで陽性である(Fleisher M.et al.2002)。CA15−3アッセイは、低い感度に起因してステージI及びIIの疾患において、診断試験として好適ではないが、進行した乳癌において、抗原レベルの変化は、早期再発、残存病変の存在、及び不良な予後の寛解維持について有用な非浸潤性指標を提供する。したがって、特に一次病巣早期検出のため、そしてさらに癌についての悪性度進行度、及び治療効性のより早期且つより正確なモニタリングのための、改善されたBrCaバイオマーカーの緊急の必要性がある。

消化管癌結腸直腸癌及び膵臓癌が挙げられる)及び前立腺癌等の癌のための改善されたバイオマーカーについての必要性もある。

概要

本開示は、癌関連バイオマーカーの変更された糖鎖付加パターンに基づく、癌、特に乳癌、結腸直腸癌、膵臓癌、及び前立腺癌の非浸潤性診断に関する。なし

目的

CA15−3アッセイは、低い感度に起因してステージI及びIIの疾患において、診断試験として好適ではないが、進行した乳癌において、抗原レベルの変化は、早期再発、残存病変の存在、及び不良な予後の寛解維持について有用な非浸潤性指標を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

被験体における前立腺癌疾患状態を決定する方法であって、前記被験体から得られたサンプルを、マクロファージガラクトースレクチン(MGL)へ結合するPSAのグリコフォームのレベルについて、MGLへのPSAの結合を決定することによってアッセイすること、前記サンプル中の前記レクチン結合PSAのグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定閾値と比較すること、及び前記比較に基づいて前記被験体における前立腺癌の疾患状態を決定すること、を含む、上記方法。

請求項2

前記被験体から得られたサンプルをPSAタンパク質抗原についてアッセイすること、及び前記サンプル中の前記1つ又は複数のバイオマーカーの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、をさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定する方法であって、前記被験体から得られたサンプルを、マンノース結合レクチン(MBL)、樹状細胞特異的細胞間接着分子捕捉インテグリン(DC−SIGN)及びMGLからなる群から選択される1つ又は複数のレクチンへ結合するCEAグリコフォームのレベルについて、前記レクチンへのCEAの結合を決定することによってアッセイすること、前記サンプル中の前記レクチン結合CEAのグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、並びに前記比較に基づいて前記被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定すること、を含む、前記方法。

請求項4

MBL及びDC−SIGN、MBL及びMGL、DC−SIGN及びMGL、又はMBL、DC−SIGN及びMGLへのCEAの結合が、アッセイされる、請求項3に記載の方法。

請求項5

前記被験体から得られたサンプルをCEAタンパク質抗原についてアッセイすること、及び前記サンプル中の前記1つ又は複数のバイオマーカーの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、をさらに含む、請求項3又は4に記載の方法。

請求項6

被験体における膵臓癌の疾患状態を決定する方法であって、前記被験体から得られたサンプルを、DC−SIGNへ結合するCA19−9のグリコフォームのレベルについて、DC−SIGNへのCA19−9の結合を決定することによってアッセイすること、前記サンプル中の前記レクチン結合CA19−9のグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、及び前記比較に基づいて前記被験体における前立腺癌の疾患状態を決定すること、を含む、前記方法。

請求項7

前記被験体から得られたサンプルをCA19−9タンパク質抗原についてアッセイすること、及び前記サンプル中の前記1つ又は複数のバイオマーカーの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、をさらに含む、請求項6に記載の方法。

請求項8

被験体における乳癌の疾患状態を決定する方法であって、前記被験体から得られたサンプルを、MGL及び小麦胚芽凝集素(WGA)からなる群から選択される1つ又は複数のレクチンへ結合するCA15−3グリコフォームのレベルについて、アッセイすること、前記サンプル中の前記レクチン結合CA15−3のグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、及び前記比較に基づいて前記被験体における乳癌の疾患状態を決定すること、を含む、前記方法。

請求項9

前記サンプルから得られたサンプルを、DSL及びGal4からなる群から選択されるレクチンを結合する1つ又は複数のさらなるCA15−3グリコフォームについて、アッセイすること、及び前記サンプル中の前記1つ又は複数のさらなるレクチン結合CEAのグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、をさらに含む、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記被験体から得られたサンプルを、CA15−3、CA125及びCEAからなる群から選択される1つ又は複数の従来のバイオマーカーについて、アッセイすること、及び前記サンプル中の前記1つ又は複数のバイオマーカーの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較すること、をさらに含む、請求項8又は9に記載の方法。

請求項11

前記サンプル中の前記グリコフォーム又は前記バイオマーカーのレベルが、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較して、増加することが、前記被験体が前記癌を有すること又は有するリスクがあることを示す、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記癌をスクリーニング診断予後予測、又はモニタリングするための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

前記モニタリングが、前記癌の開始のモニタリングのため、前記癌を有するかもしくは発症するリスクの任意の変化のモニタリングのため、治療への応答のモニタリングのため、前記癌の再燃のモニタリングのため、又は前記癌の再発のモニタリングのためである、請求項12に記載の方法。

請求項14

バイオマーカーの前記1つ又は複数のレクチン結合グリコフォームのレベルについてアッセイすることが、サンプル中に含有されるバイオマーカーを捕捉するために、前記バイオマーカーについて特異的な抗体へ前記サンプルをさらすこと、前記捕捉されたバイオマーカーを1つ又は複数のレクチンへさらすこと、及び検出可能シグナル補助により、前記1つ又は複数のレクチンへの前記捕捉されたバイオマーカーの結合のレベルを測定すること、を含む結合アッセイによって実行される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

バイオマーカーの前記1つ又は複数のレクチン結合グリコフォームのレベルについてアッセイすることが、サンプル中に含有される前記バイオマーカーの1つ又は複数のレクチン結合グリコフォームを捕捉するために、1つ又は複数のレクチンへ前記サンプルをさらすこと、前記捕捉されたバイオマーカーを該バイオマーカーに特異的な抗体へさらすこと、及び検出可能シグナルの補助により、該バイオマーカーについて特異的な抗体への前記捕捉されたバイオマーカーの結合のレベルを測定すること、を含む結合アッセイによって実行される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記レクチン又は前記抗体のいずれかがナノ粒子上で固定化される、請求項14又は15に記載の方法。

請求項17

前記サンプルが、尿、血液、血清血漿腹膜腔液体及び組織サンプルからなる群から選択される、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。

請求項18

PSA結合剤及びMGLを含み、前記CA15−3結合剤又は前記MGLのいずれかが検出可能標識を含む、請求項1、2又は11〜17のいずれか一項に記載の方法における使用のためのキット

請求項19

PSA結合剤をさらに含む、請求項18に記載のキット。

請求項20

CEA結合剤並びにMBL、DC−SIGN及びMGLからなる群から選択される1つ又は複数のレクチンを含み、前記CA15−3結合剤又は前記レクチンのいずれかが検出可能標識を含む、請求項3〜5又は11〜17のいずれか一項に記載の方法における使用のためのキット。

請求項21

MBL及びDC−SIGN、MBL及びMGL、DC−SIGN及びMGL、又はMBL、DC−SIGN及びMGLを含む、請求項20に記載のキット。

請求項22

CEA結合剤をさらに含む、請求項20又は21に記載のキット。

請求項23

CA19−9結合剤及びDC−SIGNを含み、前記CA15−3結合剤又は前記DC−SIGNのいずれかが検出可能標識を含む、請求項6、7又は11〜17のいずれか一項に記載の方法における使用のためのキット。

請求項24

CA−19−9結合剤をさらに含む、請求項23に記載のキット。

請求項25

CA15−3結合剤並びにMGL及びWGAからなる群から選択される1つ又は複数のレクチンを含み、前記CA15−3結合剤又は前記1つ又は複数のレクチンのいずれかが検出可能標識を含む、請求項8〜17のいずれか一項に記載の方法における使用のためのキット。

請求項26

CA−15−3結合剤をさらに含む、請求項25に記載のキット。

請求項27

SBA、SNA、PNA、MAAII、AAL、UEA、PHA−E、RCA、WGA、WFA、PSA、VVL、TJA−II、DSL、HPA、MGL、DC−SIGN、MMR、MBL、シグレック−2、シグレック−3、シグレック−5、シグレック−9、シグレック−10、シグレック−11、ガレクチン−3、ガレクチン−4、E−セレクチン、DSL、及びGal4からなる群から選択される1つ又は複数のレクチンをさらに含む、請求項18〜26のいずれか一項に記載のキット。

請求項28

前記レクチンがナノ粒子上で固定化される、請求項18〜26のいずれか一項に記載のキット。

請求項29

前記ナノ粒子のすべての次元が、約1000nm未満、約500nm以下、約100nm以下、又は約50nm以下である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法、又は請求項18〜28のいずれか一項に記載のキット。

請求項30

前記ナノ粒子が、タンパク質ナノ粒子ミネラルナノ粒子、ガラスナノ粒子、ナノ粒子結晶金属ナノ粒子プラスチックナノ粒子、ポリスチレンナノ粒子ポリエチレングリコール)ナノ粒子、ポリエチレンナノ粒子、ポリ(アクリル酸)ナノ粒子、ポリ(メチルメタクリレート)ナノ粒子、ポリサッカライドナノ粒子、コロイド金ナノ粒子、銀ナノ粒子量子ドット炭素ナノ粒子多孔質シリカナノ粒子、及びリポソームからなる群から選択される、請求項29に記載の方法又はキット。

請求項31

前記ナノ粒子がランタニドキレートユウロピウム(III)等)によりドープされる、請求項29又は30に記載の方法又はキット。

請求項32

前記被験体から得られたサンプルを、MGLへ結合するPSAのグリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における前立腺癌の疾患状態を決定するためのMGLの使用。

請求項33

前記被験体から得られたサンプルを、MBL、DC−SIGN及び/又はMGLを結合するCEAグリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定するためのMBL、DC−SIGN及び/又はMGLの使用。

請求項34

前記被験体から得られたサンプルを、DC−SIGNへ結合するCA19−9グリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における膵臓癌の疾患状態を決定するためのDC−SIGNの使用。

請求項35

前記被験体から得られたサンプルを、MGL、WGA、DSL、及び/又はGal4へ結合するCA15−3グリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における乳癌の疾患状態を決定するための、単独又は組み合わせのいずれかでのMGL又はWGAの、任意にDSL及び/又はGal4と組み合わせた使用。

請求項36

前記レクチンがナノ粒子上で固定化されるか、又は検出可能標識により標識される、請求項32〜35のいずれか一項に記載の使用。

請求項37

被験体における前記癌をスクリーニング、診断、予後予測及び/又はモニタリングするための、請求項32〜36のいずれか一項に記載の使用。

技術分野

0001

本開示は、癌関連バイオマーカー、特にCA15−3、CEA、CA19−9及びPSAの変更された糖鎖付加パターンに基づく、乳癌結腸直腸癌膵臓癌前立腺癌等の癌の非浸潤性診断に関する。

背景技術

0002

本開示のいくつかの具体的な実施形態は、乳癌(BrCa)(世界中の女性における癌死亡の2番目の主要原因である)に関する。罹患率は30未満の女性の中では非常に低いが、45歳以降に増加する。ヒト上皮細胞表層側上に所在するムチン1(MUC1、CA15−3としても公知)は、5つの可能な糖鎖付加部位が存在する高度に保存された20アミノ酸反復単位タンデム反復)からなる細胞外部分を備えた500〜1000kDaの範囲の分子量の大きな膜貫通糖タンパク質である。CA15−3抗原腫瘍細胞から分泌され、乳癌患者臨床経過モニタリングのための十分に確立された血清学マーカーであるが、それは不良な感度を有し、すべての乳癌患者のうちの17%のみで陽性である(Fleisher M.et al.2002)。CA15−3アッセイは、低い感度に起因してステージI及びIIの疾患において、診断試験として好適ではないが、進行した乳癌において、抗原レベルの変化は、早期再発、残存病変の存在、及び不良な予後の寛解維持について有用な非浸潤性指標を提供する。したがって、特に一次病巣早期検出のため、そしてさらに癌についての悪性度進行度、及び治療効性のより早期且つより正確なモニタリングのための、改善されたBrCaバイオマーカーの緊急の必要性がある。

0003

消化管癌(結腸直腸癌及び膵臓癌が挙げられる)及び前立腺癌等の癌のための改善されたバイオマーカーについての必要性もある。

0004

一態様において、本発明は、被験体における前立腺癌の疾患状態を決定する方法を提供する。方法は、i)前記被験体から得られたサンプルを、マクロファージガラクトースレクチン(MGL)へ結合するPSAのグリコフォームのレベルについて、MGLへのPSAの結合を決定することによってアッセイするステップと;ii)前記サンプル中の前記レクチン結合PSAのグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定閾値と比較するステップと;iii)前記比較に基づいて前記被験体における前立腺癌の疾患状態を決定するステップと、を含む。いくつかの実施形態において、方法は、前記サンプルを従来のPSAタンパク質抗原についてもアッセイすることをさらに含み得る。

0005

別の態様において、本発明は、被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定する方法を提供する。方法は、i)前記被験体から得られたサンプルを、マンノース結合レクチン(MBL)、樹状細胞特異的細胞間接着分子捕捉インテグリン(DC−SIGN)及びMGLからなる群から選択される1つ又は複数のレクチンへ結合するCEAグリコフォームのレベルについて、前記レクチンへのCEAの結合を決定することによってアッセイするステップと;ii)前記サンプル中の前記レクチン結合CEAのグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較するステップと;iii)前記比較に基づいて前記被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定するステップと、を含む。いくつかの実施形態において、方法は、前記サンプルを、MBL及びDC−SIGN;MBL及びMGL;DC−SIGN及びMGL;又はMBL、DC−SIGN及びMGLへのCEAの結合について、アッセイすることをさらに含み得る。いくつかのさらなる実施形態において、方法は、前記サンプルを従来のCEAタンパク質抗原についてもアッセイすることを含み得る。

0006

さらなる態様において、本発明は、被験体における膵臓癌の疾患状態を決定する方法を提供する。方法は、i)前記被験体から得られたサンプルを、DC−SIGNへ結合するCA19−9のグリコフォームのレベルについて、DC−SIGNへのCA19−9の結合を決定することによってアッセイするステップと;ii)前記サンプル中の前記レクチン結合CA19−9のグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較するステップと;iii)前記比較に基づいて前記被験体における前立腺癌の疾患状態を決定するステップと、を含む。いくつかの実施形態において、方法は、前記サンプルを従来のCA19−9タンパク質抗原についてもアッセイすることをさらに含み得る。

0007

一態様において、本開示は、被験体における乳癌の疾患状態を決定する方法を提供する。方法は、i)前記被験体から得られたサンプルを、MGL及びWGAからなる群から選択される1つ又は複数のレクチンへ結合するCA15−3グリコフォームのレベルについて、アッセイするステップと;ii)前記サンプル中の前記レクチン結合CA15−3のグリコフォームの検出されたレベルを、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較するステップと;iii)前記比較に基づいて前記被験体における乳癌の疾患状態を決定するステップと、を含む。

0008

いくつかの実施形態において、乳癌の疾患状態を決定する方法は、前記サンプルから得られたサンプルを、バイオマーカーのうちの1つもしくは複数のさらなるレクチン結合グリコフォーム(そこで、前記バイオマーカーはCA15−3であり、前記レクチンはDSL及びGal4からなる群から選択される)について、並びに/又は、CA15−3、CA125及びCEAからなる群から選択される1つもしくは複数の従来のバイオマーカーについて、並びに/又は、バイオマーカーのうちの1つもしくは複数のさらなるレクチン結合グリコフォーム(そこで、前記バイオマーカーはCA125及びCEAから選択され、前記レクチンは、SBA、SNA、PNA、MAA II、AAL、UEA、PHA−E、RCA、WGA、WFA、PSA、VVL、TJA−II、DSL、HPA、MGL、DC−SIGN、MMR、MBL、シグレック−2、シグレック−3、シグレック−5、シグレック−9、シグレック−10、シグレック−11、ガレクチン−3、ガレクチン−4、及びE−セレクチンからなる群から選択される)について、アッセイすることをさらに含み得る。

0009

アッセイされたサンプル中の上で説明されたグリコフォーム又はバイオマーカーのうちの任意の1つのレベルが、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較して、増加することは、前記被験体が癌を有すること又は有するリスクがあることを示し得る。

0010

いくつかの実施形態において、被験体における癌の疾患状態を決定する上記の方法は、前記癌をスクリーニング、診断、予測、又はモニタリングするために実行され得る。いくつかの実施形態において、前記モニタリングは、前記癌の開始のモニタリングのため、前記癌を有するかもしくは発症するリスクの任意の変化のモニタリングのため、治療への応答のモニタリングのため、前記癌の再燃のモニタリングのため、又は前記癌の再発のモニタリングのためである。

0011

さらなる態様において、本開示は、上で説明された方法又はそれらの実施形態のうちの任意の1つにおける使用のためのキットを提供する。いくつかの実施形態において、キットはPSA結合剤及びMGLを含み、そこで、前記CA15−3結合剤又は前記MGLのいずれかは検出可能標識を含む。他のいくつかの実施形態において、キットは、CEA結合剤並びにMBL、DC−SIGN及びMGLからなる群から選択される1つ又は複数のレクチンを含み、そこで、前記CA15−3結合剤又は前記レクチンのいずれかは検出可能標識を含む。いくつかのなおさらなる実施形態において、キットはCA19−9結合剤及びDC−SIGNを含み、そこで、前記CA15−3結合剤又は前記DC−SIGNのいずれかは検出可能標識を含む。いくつかのなおさらなる実施形態において、キットは、CA15−3結合剤並びにMGL及びWGAからなる群から選択される1つ又は複数のレクチンを含み、そこで、前記CA15−3結合剤又は前記1つ又は複数のレクチンのいずれかは検出可能標識を含む。いくつかの実施形態において、問題になっているレクチンは検出可能ナノ粒子上で固定化され得るか、又はそれは検出可能標識により標識され得る。

0012

いくつかの実施形態において、キットは、任意にナノ粒子上で固定化されて提供される、SBA、SNA、PNA、MAA II、AAL、UEA、PHA−E、RCA、WGA、WFA、PSA、VVL、TJA−II、DSL、HPA、MGL、DC−SIGN、MMR、MBL、シグレック−2、シグレック−3、シグレック−5、シグレック−9、シグレック−10、シグレック−11、ガレクチン−3、ガレクチン−4、E−セレクチン、DSL及びGal4からなる群から選択される1つ又は複数のレクチン、並びに/又は、CA15−3、CA125及びCEAからなる群から選択されるバイオマーカーへ結合する少なくとも1つの試薬をさらに含み得る。

0013

いくつかのさらなる態様において、本発明は、被験体における癌の疾患状態を決定するための異なるレクチンの使用を提供する。より具体的には、前記被験体から得られたサンプルを、MGLへ結合するPSAのグリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における前立腺癌の疾患状態を決定するためのMGLの使用;前記被験体から得られたサンプルを、MBL、DC−SIGN及び/又はMGLを結合するCEAグリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定するためのMBL、DC−SIGN及び/又はMGLの使用;前記被験体から得られたサンプルを、DC−SIGNへ結合するCA19−9グリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における膵臓癌の疾患状態を決定するためのDC−SIGNの使用;並びに、前記被験体から得られたサンプルを、MGL、WGA、DSL、及び/又はGal4へ結合するCA15−3グリコフォームのレベルについてアッセイすることによって、被験体における乳癌の疾患状態を決定するための、単独又は組み合わせのいずれかでのMGL又はWGAの、任意にDSL及び/又はGal4と組み合わせた使用が、本明細書において提供される。これらの実施形態のうちの任意のものにおいて、問題になっているレクチンは、ナノ粒子上で固定化され得るか、又は検出可能標識により標識され得る。

0014

本発明の他の目的、態様、実施形態、詳細及び利点は、以下の図、発明の概要、実施例及び従属請求項から明らかになるだろう。

図面の簡単な説明

0015

以下において、本発明は、添付の図面を参照して好ましい実施形態を用いて、より詳しく記載されるだろう。

0016

異なるアッセイフォーマット図解の表示である。図1Aは従来のCA15−3の免疫アッセイを図示し、そこでは、捕捉モノクローナル抗体及びトレーサーモノクローナル抗体は、CA15−3のタンパク質コア及びシアル化された炭水化物エピトープをそれぞれ検出する。図1Bは組み合わせ免疫レクチンアッセイを図示し、そこでは、CA15−3は特異的なモノクローナル抗体により捕捉され、Eu+3−ナノ粒子上にコーティングされたレクチン(それはCA15−3のグリカン部分へ結合する)によりトレースされる。
A)ビオチン化Ma552モノクローナル抗体又はB)ビオチン化Ma695モノクローナル抗体上で捕捉されたCA15−3へのレクチン−ナノ粒子(レクチン化(lecting)−NP)の結合を示す。X軸は使用される異なるレクチン−NPを示す一方で、Y軸はシグナル対バックグラウンド比を示す。MGLレクチン及びWGAレクチンのみが、BrCa関連CA15−3との有意な結合を示す。
CA15−3MGLアッセイにおける回収率を実証する。単純なマトリックスTSABSA)又は複雑なマトリックス(すなわち血清)のいずれか中に少量添加したBrCa関連CA15−3による、並列のCA15−3MGLアッセイの特異的なシグナルを比較した。優れた回収が、少量添加したバッファー及び少量添加したプールされた健康な男性の血清の両方で、優れた推定分析感度(1U/ml)で観察された(>95%)。
プールされ少量添加した健康な男性の血清におけるCA15−3WGAアッセイについての用量応答曲線を示す。5〜250/mlのBrCa細胞株からのCA15−3が、ビオチン化Ma552モノクローナル抗体上で捕捉された。WGA−NPをトレーサーとして使用した。推定検出限界は、1U/mlのBrCa関連CA15−3であった。
捕捉モノクローナル抗体の交差反応性を実証する。抗CA15−3モノクローナル抗体(bioMa695(A)又はbioMa552(B)のいずれか)が捕捉物として使用される場合に、CA15−3MGLアッセイは、OvCa−CA125との交差反応性を示さない。抗CA125 bioOv197モノクローナル抗体が捕捉剤として使用された場合に、CA125MGLアッセイは、OvCa関連CA125と比較して、BrCa関連CA15−3との10倍低い結合を示す(C)。
乳癌(BC)患者と健康な対照(HC)との間の従来のCA15−3免疫アッセイ(A)及びCA15−3MGLアッセイ(B及びC)のボックスプロット分析を示す。45名の異なるBC患者からのすべての縦断的なBCサンプル(n=199)を、31名のHCからのサンプルと比較した。捕捉剤として、CA15−3MGLアッセイ1はMa552(B)に基づくが、CA15−3MGLアッセイ2はMa696モノクローナル抗体(C)に基づく。BC群及びHC群において測定された中央値濃度の間で何倍の差があるのかが、図内で与えられる。線は何倍の差があるかを表さない。
乳癌(BC)患者と健康な対照(HC)との間の従来のCA15−3免疫アッセイ(A)及びCA15−3MGLアッセイ(B及びC)のボックスプロットを示す。45名の異なるBC患者からの合計199の縦断的なサンプルの中の第1のサンプル(n=45)を、31名のHCと比較した。捕捉剤として、CA15−3MGLアッセイ1はMa552(B)に基づくが、CA15−3MGLアッセイ2はMa696モノクローナル抗体に基づく。BC群及びHC群において測定された中央値濃度の間で何倍の差があるのかを示す。
健康な対照(HC、n=18)及び乳癌患者(BC、n=41)から得られた第1のサンプルの間のCA15−3WGAアッセイのボックスプロットを示す。HCとBCとの間の中央値において3.7倍の差がある。
BrCa患者(n=45)及び健康な対照(n=31)の第1のサンプルを使用して生成された、すべての3つのCA15−3アッセイ(従来のCA15−3免疫アッセイ「CA153IA1st45」、CA15−3MGLアッセイ1「CA153MGL11st45」、及びCA15−3MGLアッセイ2「CA153MGL21st45」)についてのROC曲線を示す。AUCは、CA15−3MGLアッセイ1が最も高く(0,897)、次にCA15−3MGLアッセイ2(0,848)、従来のCA15−3免疫アッセイが最も低い(0,805)。
BrCa症例(n=41)及び健康な女性の対照(n=18)の血漿サンプルを使用して生成された、従来のCA15−3免疫アッセイ「CA153IA1st41」及びCA15−3WGA「CA153WGA1st41」アッセイについてのROC曲線を示す。AUCは、従来のCA15−3免疫アッセイ(0.833)よりも、CA15−3WGAアッセイ(0.880)がより高い。
CA15−3MGLアッセイとCA15−3WGAアッセイとの間の相関性を実証する。BrCa患者からのすべての41の血漿サンプルにおいて、アッセイ間の低い相関性が観察され、こられのアッセイが捕捉されたCA15−3の異なるエピトープを認識することが指摘された。
従来のCA15−3 IAとCA15−3MGLアッセイとの間の相関性を実証する。(A)すべての(n=199)縦断的な乳癌患者サンプルに加えて(B)第1のサンプル(n=45)において、アッセイ間の低い相関性が観察され、これらのアッセイが捕捉されたCA15−3の異なるエピトープを認識することが指摘された。
従来のCA15−3 IAとCA15−3WGAアッセイとの間の相関性を実証する。BrCa患者からの41の血漿サンプルにおいて、アッセイ間の低い相関性が観察され、これらのアッセイが捕捉されたCA15−3の異なるエピトープを認識することが指摘された。
転移性乳癌症例(n=54)及び健康な女性の対照(n=23)の血漿サンプルを使用した、実施例4の3つのアッセイ(すなわち従来のCA15−3アッセイ(AUC=0.833)、CA15−3MGLアッセイ(AUC=0.865)、及びCA15−5WGAアッセイ(0.939))のROC曲線及びAUCを示す。
実施例4の3つのアッセイ(すなわち従来のCA15−3アッセイ(AUC=0.826)、CA15−3WGAEu−キレート標識アッセイ(AUC=0.890)、及びEuナノ粒子CA15−3WGAアッセイ(0.926))のROC曲線及びAUCを示す。
CRC患者(サンプリング時に無治療及び治療下の両方)及び血漿CEA<5ng/mlを有する健康な対照からの、従来のCEA免疫アッセイ(図16A)並びにCEADC−Sign糖鎖バリアントアッセイ(図16B)及びCEAMGL糖鎖バリアントアッセイ(図16C)の比較を示す。
大腸炎及びCRCの患者における従来のアッセイ及びレクチンCEAアッセイにより測定されたCEAレベルを示す(図17A)。図17B中で、CRC患者は2つのカテゴリーフォローアップの終了時で生存していた患者及びフォローアップの間に死亡した患者)へと分類される。マンホイットニーU検定でp<0.01:**、p<0.05:*、及びp>0.05:・であった。短い水平なバーは中央値を示す。長い水平線は商業的なCEA免疫アッセイについての5ng/mlのカットオフ、及び点線は異なる糖鎖バリアントCEAアッセイについて予想されるカットオフレベルを示す。
従来のCEA免疫アッセイへの比較における、MGLレクチンアッセイ、MBLレクチンアッセイ及びDC−signレクチンアッセイの血漿CEAについてROC曲線を示す。ROCを、結腸直腸癌の患者(n=23)及び大腸炎の患者(n=14)のEDTA血漿CEAについて遂行した。破線は従来のCEA免疫アッセイ、及び実線はレクチンCEAアッセイを示す。
図19Aは、商業的なCA19−9免疫アッセイにより測定された血漿CA19−9濃度(U/mL)を示す。3つの膵臓癌サンプルのみがカットオフの37U/mLを超えるCA19−9濃度を有していた。中央値のCA19−9濃度において、膵臓癌の患者(n=10)と良性の対照(n=27)との間で統計的有意差は観察されなかった。短い水平なバーは中央値CA19−9値を示す。図19Bは、CA19−9レクチンナノ粒子アッセイにより測定された血漿糖鎖バリアントCA19−9(すなわちCA19−9DC−SIGN)の濃度(U/mL)を示す。血漿糖鎖バリアントCA19−9濃度は、膵臓癌及び良性の胃腸疾患のいくつかにおいて上昇する。10名の膵臓癌患者のうちの8名は、カットオフの10U/mLを超える血漿糖鎖バリアントCA19−9濃度を有していた。膵臓癌患者(n=10)と健康な対照に加えて良性の対照(n=27)との間で中央値糖鎖バリアントCA19−9濃度における統計的有意差があった。短い水平なバーは中央値のCA19−9値を示す。
PSAMGL糖鎖バリアントアッセイによる異なるPSA形態からの用量応答曲線(三重検体からの測定された平均蛍光シグナル)を示す。LNCaP PSAの較正曲線(◇)及び健康なドナーからの精漿PSA(□)。
組織学的に良性の前立腺組織及び癌性の前立腺組織からの溶解物中のPSA糖鎖バリアントを測定する、MGL結合ナノ粒子からの蛍光シグナルを示す。良性の組織に比較して、癌組織中でPSAMGL糖鎖バリアントの統計的に有意な増加があった。
前立腺癌患者(n=74)、BPH患者(n=69)及び健康な若い男性(n=11)からの尿PSAからのPSAMGL糖鎖バリアントアッセイの全PSA補正蛍光シグナルを示す。tPSA補正蛍光シグナルを、サンプル中のtPSA濃度によって割ったEuナノ粒子から測定された蛍光として計算した。健康な若い男性(n=11)と、陰性PCA生検の男性又はグリーソンスコア6の前立腺癌の男性(n=69)と、グリーソンスコア7〜9の前立腺癌患者(n=74)と、グリーソンスコア9の前立腺癌患者(n=11)との間で、尿PSAからのMGL結合ナノ粒子のtPSA補正蛍光シグナルを比較した。10/25/50/75/90番目のパーセンタイル値を図中でマークする。
SAWGA(図23A)、PSAGAl4(図23B)及びPSAデクチン2(図23C)の糖鎖バリアントアッセイにおける、3つの重複検体からの平均蛍光シグナルとしての蛍光シグナルを示す。若い男性(n=6)と、陰性PCa生検の男性又はグリーソンスコア6のPCaの男性(n=14)と、臨床的に有意なPCaの男性(n=17)との間で、尿PSAからのWGA結合ナノ粒子の蛍光シグナルを比較した(図23A)。若い男性(n=9)と、陰性PCa生検の男性又はグリーソンスコア6のPCaの男性(n=19)と、臨床的に有意なPCaの男性(n=26)との間で、尿PSAからのGAl4結合ナノ粒子の蛍光シグナルを比較した(図23B)。若い男性(n=9)と、陰性PCa生検の男性又はグリーソンスコア6のPCaの男性(n=9)と、臨床的に有意なPCaの男性(n=26)との間で、尿PSAからのGAl4結合ナノ粒子の蛍光シグナルを比較した(図23C)。

0017

本開示は、既知の癌バイオマーカーのグリコフォームを、同じバイオマーカーの他の種を上回る改善された感度により同定することを目指す研究に、少なくとも部分的に基づく。この目的に従って、本開示は、特に前記癌をスクリーニング、診断、予測、又はモニタリングするための、癌を患うこと又は患うリスクがあることが疑われる被験体における癌状態を決定する手段及び方法を提供する。具体的な実施形態によれば、前記癌は、乳癌、消化管癌(結腸直腸癌又は膵臓癌等)又は前立腺癌である。

0018

本明細書において使用される時、「又は」という用語は、「及び」及び「又は」両方の意味を有する(すなわち「及び/又は」)。さらに、単数名詞の意味は複数名詞の意味を包含し、したがって単数の用語は特別の定めのない限りその複数形の意味も保有し得る。換言すれば、「1つの(a)」又は「1つの(an)」という用語は1つ又は複数を意味し得る。

0019

本明細書において使用される時、「被験体」という用語は、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒト、及びいくつかの実施形態において、乳癌に関連するような実施形態において、最も好ましくは女性であるが、他のいくつかの実施形態において、前立腺癌に関連するような実施形態において、最も好ましくは男性を指す。問題になっている実施形態に依存して、前記被験体は、診断の有無にかかわらず癌を患い得るか、癌を患うことが疑われるか、癌のリスクがあるか、又は癌について既に治療され得る。本明細書において、「ヒト被験体」、「患者」及び「個体」という用語は交換可能である。

0020

本明細書において使用される時、「サンプル」という用語は、組織サンプル(乳房組織から採取された生検サンプル等)及び体液(被験体から採取された腹水、尿、血液、血漿、血清及び腹膜腔液等)のサンプルを指す。いくつかの実施形態において、前記組織サンプルは、ホルマリン固定組織サンプル又はラフィン包埋組織サンプルであり得る。一般的に、被験体から分析される予定のサンプルを得ることは、被験体の癌の疾患状態を決定する本方法の一部ではない。血液、血清又は血漿のサンプルは、本方法及びそのすべての実施形態において使用される、最も好ましいサンプルタイプである。

0021

「サンプル」という用語は、それらの入手後に任意の適切な手法(遠心分離濾過沈殿透析クロマトグラフィー、試薬による処理、洗浄、又はサンプルのある特定の構成要素(細胞集団等)についてのエンリッチが挙げられるがこれらに限定されない)において、操作又は処理されたサンプルも包含する。

0022

本明細書において使用される時、「バイオマーカー」及び「マーカー」という用語は交換可能であり、外見上健康な被験体から採取された匹敵するサンプルと比較して、癌を患う被験体から採取されたサンプル中で差異的に存在する分子を指す。したがって、バイオマーカーは癌バイオマーカーと称され得る。好ましい癌バイオマーカーとしては、CA15−3、CA125、CEA、CA19−9及びPSA、並びに特にそのある特定のレクチン結合グリコフォームが挙げられる。本明細書において使用される時、「CA15−3」、「CA125」、「CEA」、「CA19−9」、及び「PSA」という用語は、それぞれ従来のCA15−3、CA125、CEA、CA19−9、及びPSAのタンパク質抗原を指し、それらは従来の免疫アッセイによって検出可能である。本明細書において使用される時、CA15−3レクチン、CA125レクチン、CEAレクチン、CA19−9レクチン、及びPSAレクチンという用語は、これらのバイオマーカーのレクチン結合グリコフォームを指す。一例として、「CA15−3WGA」という用語は、WGAへ結合するCA15−3のグリコフォームを指す。

0023

2つ以上のバイオマーカーのレベルの査定を考慮する実施形態において、癌の疾患状態が決定される予定の被験体から得られた同じか又は異なるサンプルは、各々の査定のために使用され得る。前記異なるサンプルは同じタイプ又は異なるタイプであり得る。

0024

本明細書において使用される時、「レベル」という用語は、特別の指示のない限り「量」及び「濃度」と交換可能である。

0025

バイオマーカーの検出されたレベルが、前記バイオマーカーと関連する疾患の存在、又は存在のリスクを表すかどうかを決定するために、関連する対照におけるそのレベルを決定しなければならない。一旦対照レベルが分かったならば、決定したマーカーレベルはそれと比較することができ、差異有意性標準的な統計的手法を使用して査定することができる。いくつかの実施形態において、決定したバイオマーカーレベルと対照レベルとの間の統計的有意差は、問題になっている疾患を表す。いくつかのさらなる実施形態において、対照と比較される前に、バイオマーカーレベルは標準的な方法を使用して正規化される。

0026

分析される予定のサンプル中のバイオマーカーのアッセイレベルを、関連する対照のそのレベル又は既定の閾値と比較することは、いくつかの実施形態において、計算デバイスプロセッサによって遂行され得る。

0027

計算デバイスのプロセッサが前記比較のために使用されるかどうかにかかわらず、バイオマーカーのアッセイレベルのレベルは、サンプル中のバイオマーカーのレベルが、例えば既定の閾値レベル又は対照サンプル中のバイオマーカーのレベルの少なくとも約1.5倍、1.75倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、8倍、9倍、10倍、20倍又は30倍であるならば、少なくともいくつかの実施形態において「増加した」又は「より高い」として決定される。いくつかの実施形態において、分析される予定のサンプル中のバイオマーカーのレベルと既定の閾値レベル又は対照サンプル中のバイオマーカーのレベルとの間の差は、適切な診断結果、予後結果、予測結果を提供するために統計的に有意でなければならない。

0028

癌の疾患状態が決定される予定の被験体、又は癌についてスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングされる予定の被験体から得られたサンプル中のバイオマーカーの濃度は、関連する対照サンプルのその濃度又は既定の閾値と比較して、その検出された濃度がより低いか、本質的に同じであるか、又は本質的に変更されなかったならば、「増加しなかった」又は「正常である」と判断される。

0029

本明細書において使用される時、「対照」という用語は、外見上健康な個体、もしくは外見上健康な個体のプールから得られた対照サンプルを指し得るか、又は既定の閾値(すなわちカットオフ値、それは問題になっている疾患の存在又は非存在を表す)を指し得る。適切な閾値の決定のための統計的方法は、当業者に容易に明らかである。閾値は、必要であるならば、同じ年齢の被験体、人口層特色、及び/又は疾患状態などのサンプルから決定され得る。閾値は、問題になっている疾患に罹患しない単一の個体を起源とし得るか、又は2名以上のかかる個体からプールされた値であり得る。

0030

いくつかの実施形態において、「対照サンプル」という用語は、癌の疾患状態が決定される予定の同じ被験体から得られるが、疾患状態決定のタイムポイントとは異なるタイムポイントで得られたサンプルを指す。かかる異なるタイムポイントの非限定例としては、疾患の診断前の1つ又は複数のタイムポイント、疾患の診断後の1つ又は複数のタイムポイント、疾患の治療前の1つ又は複数のタイムポイント、疾患の治療の間の1つ又は複数のタイムポイント、及び疾患の治療後の1つ又は複数のタイムポイントが挙げられる。典型的には、乳癌の疾患状態決定の目的が前記疾患をモニタリングすること、特に疾患の開始もしくは疾患のリスク発生、治療への応答、疾患の再燃又は疾患の再発をモニタリングすることである場合に、同じ被験体から得られたかかる対照サンプルが使用される。

0031

本明細書において使用される時、「外見上健康な」という用語は、癌の徴候を示さずしたがって癌に罹患していないと思われるか、又は癌を発症しないと予測される、個体、又は個体のプールを指す。

0032

本明細書において使用される時、「疾患を表す」という用語は、バイオマーカーへ適用された場合に、最小95%で信頼レベルを設定するルーチンの統計的手法を使用して、前記疾患、又は前記疾患のステージの診断に役立ち、前記疾患の有る被験体、又は前記疾患のステージにおいて検出されたレベルが、前記疾患の無い被験体、又は前記疾患の別のステージよりも、有意により頻繁に見出されるような、レベルを指す。好ましくは、疾患を表すレベルは、疾患を有する被験体のうちの少なくとも80%で見出され、疾患を有していない被験体のうちの10%未満で見出される。より好ましくは、疾患を表すレベルは、疾患を有する被験体のうちの少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、又はそれを超えて見出され、疾患を有していない被験体のうちの10%未満、8%未満、5%未満、2.5%、又は1%未満で見出される。

0033

ルーチンの診断で使用される既存のCA15−3免疫アッセイは、CA15−3の異なるエピトープを認識する2つの異なるモノクローナル抗体による血清又は血漿中のCA15−3抗原レベルの決定に基づく。いくつかの非限定実施形態において、抗体のうちの1つはタンパク質エピトープについて特異的であり得、その一方で他の抗体は炭水化物エピトープ(シアル化された炭水化物エピトープ等)について特異的であり得る。かかる従来の免疫アッセイ(「CA15−3抗原濃度についてサンプルをアッセイする」こととして本明細書において参照される)は、いくつかの異なる販売業者から市販で入手可能である。したがって、「CA15−3」という用語は、従来の免疫アッセイによって認識可能なCA15−3種を指す。いくつかの実施形態において、カットオフレベル(20U/ml、22U/ml、25U/ml、30U/ml又は35U/ml等)が用いられ得る。

0034

本発明のいくつかの実施形態に結びつく実験において、28の異なる植物のパネル又は試験されたヒトレクチンの中で、2つのレクチン(すなわちマクロファージガラクトース型レクチン(MGL)及び小麦胚芽凝集素(WGA))が、乳癌細胞株由来するCA15−3に対して著しく高い反応性を示した。チョウセンアサガオレクチン(DSL)及びガレクチン−4(Gal4)も、癌性CA15−3に対してある程度の反応性を示した。

0035

簡潔さのために、「CA15−3レクチン」は、CA15−3の任意の1つ又は複数のレクチン結合グリコフォームを指す一般的な用語として使用され、例えばCA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、又はCA15−3GAL4(それらはそれぞれCA15−3のMGL結合種、WGA結合種、DSL結合種、及びGal4結合種を指す)が挙げられる。

0036

乳癌由来の単離されたCA15−3により得られた結果の臨床上の適用可能性は、転移性乳癌の患者から得られたサンプルの小さなコホートにおいて検証された。CA15−3MGL又はCA15−3WGAについてサンプルをアッセイすることによって、乳癌の被験体は、従来のCA15−3免疫アッセイの使用によるよりも高い感度で、健康な対照から識別され得る。さらに、健康な対照と乳癌患者との間で中央値が何倍の差があるのかは、既存のCA15−3免疫アッセイで2倍だけであり、その一方でCA15−3MGLアッセイで>200倍であった。異なるコホートにおいて、健康な対照と乳癌患者との間で中央値が何倍の差があるのかは、既存のCA15−3免疫アッセイで2.8倍だけであり、その一方でCA15−3MGLアッセイで>400倍であった。いくつかの実施形態において、CA15−3WGAは、使用されるのに好ましいレクチンである。

0037

異なるバイオマーカーの性能を比較する1つ手法は、ROC曲線を描き、それらのAUC値、偽陽性率偽陰性率、及び成功率を比較することである。実験部分において実証されるように、CA15−3MGLアッセイの偽陰性率は従来のアッセイよりも低かった。さらに、より高いAUC値が、従来のCA15−3アッセイよりもCA15−3MGLアッセイ及びCA15−3WGAアッセイの両方において得られた。

0038

受信者動作特性(ROC)曲線を利用して、当業者に周知であるように、マーカーの感度と特異度との間のトレードオフを実証することができる。感度はマーカーが疾患を検出する能力尺度であり、特異度はマーカーが疾患の非存在を検出する能力の尺度である。ROC曲線の水平方向のX軸は1−特異度を示し、それは偽陽性の率に伴って増加する。ROC曲線の垂直方向のY軸は感度を示し、それは真陽性の率に伴って増加する。したがって、選択された特定のカットオフについて、特異度及び感度の値が決定され得る。換言すれば、ROC曲線上のデータポイントは、様々な決定境界での真陽性及び偽陽性の分類の比率を示す。至適の結果は、真陽性比率が1.0に接近し、偽陽性の比率が0.0に接近するように得られる。しかしながら、カットオフを特異度を増加させるように変化させるにつれて、感度は通常低減し、その逆も成立する。

0039

本明細書において使用される時、「偽陽性」という用語は、罹患していない被験体を罹患した被験体として不正確に分類する試験結果を指す。同様に、「偽陰性」は、罹患した被験体を罹患していない被験体として不正確に分類する試験結果を指す。

0040

本明細書において使用される時、「真陽性」は、疾患を有する被験体を罹患した被験体として正確に分類する試験結果を指す。同様に、「真陰性」は、罹患していない被験体を罹患していないとして正確に分類する試験結果を指す。

0041

上記のものに従って、「成功率」という用語は、陽性の結果の罹患した個体のパーセンテージ表現した比率を指す、一方で、「偽陽性率」という用語は、陽性の結果の罹患していない個体のパーセンテージで発現した比率を指す。

0042

ROC曲線下の面積(しばしばAUCと称される)は、疾患被験体の正確な同定におけるマーカーの有用性の尺度である。したがって、AUCを使用して試験の有効性を決定することができる。1の面積は理想の試験を示し、0.5の面積は価値がない試験を示す。診断試験又は予測試験の正確性の分類のための従来の大まかな指針は以下の通りである。0.9〜1のAUC値は優れた診断力又は予後予測力の有る試験を示し、0.80〜0.90のAUC値は良好な診断力又は予後予測力の有る試験を示し、0.70〜0.80のAUC値は適正な診断力又は予後予測力の有る試験を示し、0.60〜0.70のAUC値は不十分な診断力又は予後予測力の有る試験を示し、0.50〜0.60のAUC値は不合格の診断力又は予後予測力の有る試験を示す。

0043

CA15−3MGL及びCA15−3WGAアッセイは、互いに又は従来の免疫アッセイと良好に相関しなかった。したがっていくつかの実施形態において、これらのアッセイを組み合わせて使用してそれらの性能を相補することは有利であろうことが意図される。

0044

上記のものに従って、本発明は、前記被験体から得られたサンプルを、CA15−3MGL及び/又はCA15−3WGAについてアッセイすることによって、被験体における乳癌状態を決定する方法を提供する。前記サンプル中の前記CA15−3MGL及び/又はCA15−3WGAのレベルが、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較して、増加することは、前記被験体が乳癌を有すること又は有するリスクがあることを示す。その一方で、前記サンプル中の前記CA15−3MGL及びCA15−3WGAの両方のレベルが、対照サンプルのそのレベル又は既定の閾値と比較して、増加しないか又は正常であることは、前記被験体が乳癌に関して外見上健康であること、又は乳癌を有するかもしく発症するリスクがないことを示す。CA15−3MGLアッセイ及びCA15−3WGAアッセイの結果が行われた臨床分析において良好に相関しなかったので、CA15−3MGL及びCA15−3WGAの両方についてのアッセイを実行することによって、方法の感度が改善され得ることが意図される。

0045

上記の方法のいくつかの実施形態において、乳癌の疾患状態が決定される予定の被験体から得られたサンプルは、疾患状態の決定の性能を改善するために、CA15−3DSL及びCA15−3GAL4のうちの1つ又は両方についてさらにアッセイされ得る。したがって、前記サンプルは、CA15−3MGL及びCA15−3DSL;CA15−3MGL及びCA15−3GAL4;CA15−3WGA及びCA15−3DSL;CA15−3WGA及びCA15−3GAL4;CA15−3MGL、CA15−3DSL及びCA15−3GAL4;CA15−3WGA、CA15−3DSL及びCA15−3GAL4;又はCA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL及びCA15−3GAL4のいずれかについてアッセイされ得る。

0046

本明細書において開示される任意の態様及び実施形態において、CA15−3レクチンについての既定の閾値は、約2U/ml〜約3U/ml(例えば約2.5U/ml)であり得る。しかしながら、所望の感度及び特異性に依存して、CA15−3レクチンについての他の既定の閾値が使用され得る。他のかかる閾値の非限定例としては、約2U/ml〜約7U/ml、約2U/ml〜約6U/ml、約2U/ml〜約5U/ml、及び約2U/ml〜約4U/mlの範囲内に収まる任意の値が挙げられる。スクリーニングの目的、及びアッセイの臨床感度を最大化する必要がある他の使用のために、約0.5〜2U/ml(例えば約1U/ml又は1.5U/ml)のような低い閾値も使用され得る。その一方で、診断、又はアッセイの臨床特異性を最大化する必要がある他の実施形態において、約5〜20U/ml(例えば約10U/ml又は15U/ml)のような高い閾値も使用され得る。しかしながら、これらの範囲も検出技法の詳細に依存して変動し得る。

0047

CA15−3MGLアッセイ又はCA15−3WGAアッセイと従来のCA15−3免疫アッセイとの間の相関性が低いので、方法中にさらなるバイオマーカーとしてCA15−3を包含することによっても、方法の感度が改善され得ることが意図される。したがって、いくつかの実施形態において、被験体の乳癌の疾患状態を決定する方法は、前記サンプルから得られたサンプルを、上で説明された1つ又は複数のCA15−3レクチン種についてアッセイすること、及び前記被験体から得られた同じサンプル又は異なるサンプルをCA15−3濃度について従来通りにアッセイすることを含み得る。かかる方法において、CA15−3レクチン種のうちの少なくとも1つのレベルが増加すること、又はCA15−3のレベルが増加することは、前記被験体が乳癌を有すること又は有するリスクがあることを示すだろう。その一方で、CA15−3のレベルが増加しないか又は正常であることと組み合わせて、すべてのアッセイされたCA15−3レクチン種のレベルが増加しないか又は正常であることは、前記被験体が乳癌を有していないこと又は有するリスクないこと(すなわち外見上健康であること)を示すだろう。所望の性能(例えば感度及び特異性に関して)に依存して、方法は、
CA15−3MGL及びCA15−3;
CA15−3WGA及びCA15−3;
CA15−3MGL、CA15−3WGA、及びCA15−3;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、及びCA15−3;
CA15−3MGL、CA15−3GAL4、及びCA15−3;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3;
CA15−3WGA、CA15−3GAL4、及びCA15−3;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCA15−3;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCA15−3;又は
CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCA15−3
のいずれかについて、同じサンプル又は異なるサンプルをアッセイすることを含み得る。

0048

ムチン16又はMUC16としても公知であるヒト癌抗原125(CA125)は複雑な膜貫通糖タンパク質であり、上皮性卵巣癌について最も広く使用されるバイオマーカーである。しかしながら、その発現は、他の癌(乳癌、結腸直腸癌、膵臓癌及び肝臓癌が挙げられる)においても上昇し得る。したがって、CA125の1つ又は複数のレクチン結合グリコフォーム(本明細書においてCA125レクチンと集合的に称される)は、本方法のいくつかの実施形態において、被験体の乳癌の疾患状態の決定のためのさらなるマーカーとして使用され得る。被験体の乳癌の疾患状態(感度又は特異性等)の決定における方法の所望の性能に依存して、前記被験体から得られたサンプルは、
CA15−3MGL及びCA125レクチン;
CA15−3WGA及びCA125レクチン;
CA15−3MGL、CA15−3WGA、及びCA125レクチン;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、及びCA125レクチン;
CA15−3MGL、CA15−3GAL4、及びCA125レクチン;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA125レクチン;
CA15−3WGA、CA15−3GAL4、及びCA125レクチン;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCA125レクチン;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCA125レクチン;又は
CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCA125レクチン
のいずれかについてアッセイされ得る。

0049

好ましくは、CA125レクチンはCA125MGLであるが、それはCA125のレクチン結合種のうちの任意の1つ又は複数でもあり得る。換言すれば、CA125レクチンという一般的な用語における前記「レクチン」は、任意の1つ又は複数のCA125結合レクチンを指し、そこで、前記レクチンは、SBA、SNA、PNA、MAA II、AAL、UEA、PHA−E、RCA、WGA、WFA、PSA、VVL、TJA−II、DSL、HPA、MGL、DC−SIGN、MMR、MBL、シグレック−2、シグレック−3、シグレック−5、シグレック−9、シグレック−10、シグレック−11、ガレクチン−3、ガレクチン−4、及びE−セレクチンからなる群から選択される。CA15−3レクチン及びCA125レクチンの、上で開示される組み合わせのうちの任意の1つについてアッセイすることは、従来のCA15−3及び/又はCA125についてアッセイすることをさらに含み得る。いくつかの非限定実施形態において、35U/mlのカットオフ値はCA125について用いられ得る。

0050

癌胎児性抗原(CEA)は、特に大腸の癌(結腸直腸癌)について広く使用される糖タンパク質バイオマーカーである。しかしながら、その発現は、他の多くの癌(乳癌、胃腸管の癌、肝臓癌、肺癌卵巣癌、膵臓癌、及び前立腺癌が挙げられる)においても上昇する。したがって、CEAの1つ又は複数のレクチン結合グリコフォーム(本明細書においてCEAレクチンと集合的に称される)は、本方法のいくつかの実施形態において、被験体の乳癌の疾患状態の決定のためのさらなるマーカーとして使用され得る。被験体の乳癌の疾患状態(感度又は特異性等)の決定における方法の所望の性能に依存して、前記被験体から得られたサンプルは、
CA15−3MGL及びCEAレクチン;
CA15−3WGA及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3WGA、及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3GAL4、及びCEAレクチン;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCEAレクチン;
CA15−3WGA、CA15−3GAL4、及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCEAレクチン;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCEAレクチン;又は
CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、及びCEAレクチン
のいずれかについてアッセイされ得る。

0051

好ましくは、CEAレクチンは、CEAMBL、CEADC−SIGN、及び/又はCEAMGLであるが、それはCEAのレクチン結合種のうちの他の1つ又は複数であり得る。換言すれば、CEAレクチンという一般的な用語における前記「レクチン」は、任意の1つ又は複数のCEA結合レクチンを指し、そこで、前記レクチンは、SBA、SNA、PNA、MAA II、AAL、UEA、PHA−E、RCA、WGA、WFA、PSA、VVL、TJA−II、DSL、HPA、MGL、DC−SIGN、MMR、MBL、シグレック−2、シグレック−3、シグレック−5、シグレック−9、シグレック−10、シグレック−11、ガレクチン−3、ガレクチン−4、及びE−セレクチンからなる群から選択される。CA15−3レクチン及びCEAレクチンの、上で開示される組み合わせのうちの任意の1つについてアッセイすることは、従来のCA15−3及び/又はCEAについてアッセイすることをさらに含み得る。いくつかの非限定実施形態において、約2.5μg/l〜約10μg/l(2.7μg/l又は5μg/l等)の範囲の任意のカットオフ値は、CEAについて用いられ得る。

0052

さらに、いくつかの実施形態において、被験体の乳癌の疾患状態を決定する本方法は、CA15−3MGL、CA125レクチン及びCEAレクチン;
CA15−3WGA、CA125レクチン、及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA125レクチン、及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、CA125レクチン、及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3GAL4、CA125レクチン、及びCEAレクチン;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA125レクチン、及びCEAレクチン;
CA15−3WGA、CA15−3GAL4、CA125レクチン、及びCEAレクチン;
CA15−3MGL、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、CA125レクチン、及びCEAレクチン;
CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、CA125レクチン、及びCEAレクチン;又は
CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、CA125レクチン、及びCEAレクチン
のいずれかについて、前記被験体から得られたサンプルをアッセイすることを含み得る。

0053

好ましくは、CA125レクチンはCA125MGLであり、CEAレクチンはCEAMBL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMGLであるが、CA125レクチン及びCEAレクチンという一般的な用語中の前記「レクチン」は、互いに独立して、任意の1つ又は複数のCA125結合レクチン又はCEA結合レクチンを指し、そこで、前記レクチンはそれぞれ、SBA、SNA、PNA、MAA II、AAL、UEA、PHA−E、RCA、WGA、WFA、PSA、VVL、TJA−II、DSL、HPA、MGL、DC−SIGN、MMR、MBL、シグレック−2、シグレック−3、シグレック−5、シグレック−9、シグレック−10、シグレック−11、ガレクチン−3、ガレクチン−4、及びE−セレクチンからなる群から選択される。CA15−3レクチン、CA125レクチン、及びCEAレクチンの、上で開示される組み合わせのうちの任意の1つについてアッセイすることは、従来のCA15−3、CA125、及び/又はCEAについてアッセイすることをさらに含み得る。

0054

いくつかの実施形態において、被験体の乳癌の疾患状態を決定する本方法は、
CEAMBL
CEADC−SIGN、
CEAMGL、
CEAMBL及びCEADC−SIGN、
CEAMBL及びCEAMGL、
CEADC−SIGN及びCEAMGL、
CEAMBL、CEADC−SIGN、及びCEAMGL、
CEAMBL及びCA15−3MGL、
CEADC−SIGN及びCA15−3MGL、
CEAMGL及びCA15−3MGL、
CEAMBL及びCA15−3WGA、
CEADC−SIGN及びCA15−3WGA、
CEAMGL及びCA15−3WGA、
CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3WGA、
CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3DSL、
CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3GAL4、
CEAMBL、CA15−3WGA、及びCA15−3DSL、
CEAMBL、CA15−3WGA、及びCA15−3GAL4、
CEAMBL、CA15−3MGL、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEAMBL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEAMBL、CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、CEADC−SIGN、CA15−3MGL、及びCA15−3WGA、
CEADC−SIGN、CA15−3MGL、及びCA15−3DSL、
CEADC−SIGN、CA15−3MGL、及びCA15−3GAL4、
CEADC−SIGN、CA15−3WGA、及びCA15−3DSL、
CEADC−SIGN、CA15−3WGA、及びCA15−3GAL4、
CEADC−SIGN、CA15−3MGL、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEADC−SIGN、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEADC−SIGN、CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEAMGL及びCA15−3MGL、
CEAMGL及びCA15−3WGA、
CEAMGL、CA15−3MGL、及びCA15−3WGA、
CEAMGL、CA15−3MGL、及びCA15−3DSL;
CEAMGL、CA15−3MGL、及びCA15−3GAL4、
CEAMGL、CA15−3WGA、及びCA15−3DSL、
CEAMGL、CA15−3WGA、及びCA15−3GAL4、
CEAMGL、CA15−3MGL、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEAMGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEAMGL、CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEAMBL、CEADC−SIGN、及びCA15−3MGL、
CEAMBL、CEAMGL、及びCA15−3MGL、
CEADC−SIGN、CEAMGL、及びCA15−3MGL、
CEAMBL、CEADC−SIGN、及びCA15−3WGA、
CEAMBL、CEAMGL、及びCA15−3WGA、
CEADC−SIGN、CEAMGL、及びCA15−3WGA、
CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3WGA、
CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3DSL、
CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3GAL4;
CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3WGA、及びCA15−3DSL、
CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3WGA、及びCA15−3GAL4、
CEAMGL、CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3WGA、
CEAMGL、CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3DSL、
CEAMGL、CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3GAL4、
CEAMGL、CEAMBL、CA15−3WGA、及びCA15−3DSL、
CEAMGL、CEAMBL、CA15−3WGA、及びCA15−3GAL4、
CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3MGL、及びCA15−3WGA、
CEADC−SIGN、CEAMGL、CA15−3MGL、及びCA15−3DSL
CEADC−SIGN、CEAMGL、CA15−3MGL、及びCA15−3GAL4;
CEADC−SIGN、CEAMGL、CA15−3WGA、及びCA15−3DSL、
CEADC−SIGN、CEAMGL、CA15−3WGA、及びCA15−3GAL4、
CEAMBL、CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3MGL、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、
CEAMBL、CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4、又は
CEAMBL、CEADC−SIGN、CEAMBL、CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、及びCA15−3GAL4
について、前記被験体から得られたサンプルをアッセイすることを含み得る。

0055

上で説明されたバイオマーカーの組み合わせのうちの任意の1つについてサンプルをアッセイすることは、1つ又は複数のCA125レクチン種(例えばCA125MGL)、1つ又は複数のCA19−9レクチン(例えばCA19−9DC−SIGN)種、従来のCEA、従来のCA15−3、従来のCA125、及び従来のCA19−9からなる群から選択される、1つ又は複数の乳癌に関連するバイオマーカーについてもアッセイすることをさらに含み得る。

0056

より一般的には、被験体の乳癌の疾患状態を決定する本方法は、いくつかの実施形態において、前記被験体から得られたサンプルを、CEAレクチン(例えばCEAMBLCEADC−SIGN及び/又はCEAMGL)、CA19−9レクチン(例えばCA19−9DC−SIGN)、CA125レクチン(例えばCA125MGL)、及びCA15−3レクチン(例えばCA15−3MGL及び/又はCA15−3WGA、任意にCA15−3DSL及び/又はCA15−3GAL4と組み合わせて)からなる群から選択されるバイオマーカーのうちの任意の1つ又は複数のレクチン結合種についてアッセイすること、並びに任意にサンプルを、CEA、CA19−9、CA125及びCA15−3からなる群から選択される1つ又は複数の従来の乳癌関連バイオマーカーについてもアッセイすることを含み得る。

0057

上で説明された実施形態のうちの任意のものにおいて、被験体における乳癌の疾患状態を決定する方法は、乳癌がデノボであろうと、再発性出現であろうと、疑いであろうとも、乳癌をスクリーニング、診断、予後予測、及び/又はモニタリングする方法としてより具体的に定められ得る。

0058

上記のものに従って、本方法は、いくつかの実施形態において、乳癌を診断すること、すなわち被験体が乳癌を有するかどうか、又は有するかもしくは発症するリスクがあるかどうかを決定することを対象とする。これは、乳癌の存在又はリスクが最終的に決定されないが、そのさらなる診断検査保証される事例を包含することも意図される。かかる実施形態において、方法それ自体は、被験体における乳癌の存在もしくは非存在又はリスクの決定要因ではないが、さらなる診断検査が必要であるか又は有益だろうということが指摘され得る。したがって、本方法は、被験体における乳癌の存在もしくは非存在又はリスクの最終決定のために1つ又は複数の他の診断方法と組み合わせられ得る。他のかかる診断方法は当業者に周知である。

0059

非侵襲性であり、尿サンプル及び血清サンプルの分析に好適であるので、本方法及びその様々な実施形態は、乳癌を有する被検体又は有するかもしくは発症するリスクがある被験体を同定するために、集団検診プロトコールの中へ容易に組み込まれ得る。これは、乳癌の早期診断だけでなく、中年期以降に乳癌を発症する同定されたリスクの増加の有る被験体における乳癌の開始についての積極的監視も可能にするだろう。さらに、乳癌の早期検出は、治癒チャンスが最も高い時の疾患の早期治療を可能にするだろう。

0060

本方法及びその様々な実施形態は、診断目的だけでなく、乳癌の予後もしくは転帰の予測、又は乳癌の開始、乳癌の任意のリスクの発生、被験体の乳癌からの回復もしくは生存、疾患の任意の可能性の有る再燃もしくは再発、又は治療への応答のモニタリングのためにも使用され得る。いくつかの実施形態において、方法は、上で説明された1つ又は複数のCA15−3レクチン種のレベルを、CA15−3、CA125レクチン、CA125、CEAレクチン及びCEAからなる群から選択される1つ又は複数のさらなるバイオマーカーのレベルを上で記載したように同時に比較すること有り又は無しで、異なるタイムポイントで同じ被験体から得られた1つ又は複数の他のサンプル中のそれぞれのレベルと比較することによって前記被験体における乳癌をモニタリングすることを含む。モニタリングにおいて用いられ得るサンプルは、乳癌の診断後、並びに/又は乳癌を軽減もしくは治癒させる治療法介入(例えば外科手術放射線療法化学療法、他の好適な治療処置、又はその任意の組み合わせによる)の前、その間、及びその後の異なるタイムポイントで収集されたサンプルが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、前記モニタリングは、異なるタイムポイントでアッセイするステップを少なくとも2回反復することによって実行され、そこで、前記タイムポイントは、上で説明されたタイムポイントから互いに独立して選択される。いくつかの実施形態において、モニタリングは乳癌の治療の間もしくはその後に実行され、及び/又は、バイオマーカーのうちの少なくとも1つのレベルが、同じ被験体から得られた1つ又は複数の早期サンプルよりも高いか、又は関連する対照よりも高いかもしくは既定の閾値を超えるならば、方法は、乳癌の再燃もしくは再発を有するとして、又は乳癌の再燃もしくは再発のリスクがあるとして、前記被験体を決定することを含む。

0061

いくつかの実施形態において、本方法は、乳癌の早期診断、並びに乳癌の再燃、再発及び進行の早期検出のために特に好適である。したがって、CA15−3MGL及び/又はCA15−3WGAは、任意にCA15−3DSL、CA15−3GAL4、CA15−3、CA125レクチン、CA125、CEAレクチン及びCEAからなる群から選択される1つ又は複数のバイオマーカーと上で記載したように組み合わせて、乳癌の再燃、再発及び/又は進行に加えて、乳癌についての早期腫瘍マーカーとして役立ち得る。したがって、本方法及び本明細書において開示される任意のバイオマーカーの組み合わせは、診断、予後予測及びモニタリングの目的だけでなく、乳癌について無症候の女性又は乳癌を発症するリスクのスクリーニングのためにも使用され得る。

0062

いくつかの態様において、本開示は、乳癌以外の被験体の疾患状態を決定するためのバイオマーカーとしての、CA15−3レクチン(好ましくはCA15−3MGL)の使用も提供する。本発明者は、上皮性卵巣癌(EOC)の被験体もしくは子宮内膜症の被験体のいずれかとして、又は外見上健康であるとして、被験体を正確に同定するために、CA15−3MGLバイオマーカーが使用され得るという実験的な証拠を有する。したがって、本開示は、被験体のEOCの疾患状態を決定するための、又はEOCを診断、予後予測、もしくはモニタリングするためのバイオマーカーとしての、CA15−3レクチン(好ましくはCA15−3MGL)の使用を提供する。被験体におけるEOCの疾患状態を決定する方法に加えて、被験体におけるEOCを診断、予後予測、又はモニタリングする方法も提供され、そこで、方法は、前記被験体から得られたサンプルをCA15−3レクチンについて(好ましくはCA15−3MGLについて)アッセイすることを含む。前記CA15−3レクチン(好ましくは前記CA15−3MGL)のレベルの増加は、前記被験体がEOCを有するか、又は有するリスクがあることを示す。任意に、前記CA15−3レクチン(好ましくは前記CA15−3MGL)は、1つもしくは複数の従来の乳癌関連バイオマーカー(CA125、CEA及びCA15−3が挙げられるがこれらに限定されない)、及び/又は1つもしくは複数のそのレクチン結合種(CA125MGL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMBLが挙げられるがこれらに限定されない)との任意の組み合わせで、使用され得る。したがって、被験体におけるEOCの疾患状態を決定するか、又は被験体におけるEOCをスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングする方法は、前記被験体から得られたサンプルを、上で説明されたさらなるバイオマーカーのうちの1つ又は複数についてアッセイすることをさらに含み得る。乳癌に関して本明細書において開示される実施形態の任意の詳細は、本明細書において繰り返されなくても、EOCに関する実施形態に適用される。

0063

いくつかのさらなる実施形態において、乳癌に関して開示される任意のバイオマーカーの組み合わせは、被験体のEOCの疾患状態を決定するために、又は被験体におけるEOCをスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために使用され得る。

0064

他のいくつかの態様において、本開示は、より詳細に以下に例示されるように、消化管癌(結腸直腸癌等)及び膵臓癌と関連するバイオマーカーの様々なレクチン結合種の複数の使用を提供する。さらに、被験体における消化管癌の状態を決定する方法に加えて、被験体における消化管癌をスクリーニング、診断、予後予測、又はモニタリングする方法が提供される。乳癌に関して本明細書において開示される実施形態の任意の詳細は、本明細書において繰り返されなくても、消化管癌に関する実施形態に適用される。

0065

いくつかの実施形態において、本開示は、被験体の結腸直腸癌の疾患状態を決定するための、又は前記被験体における結腸直腸癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくモニタリングするためのバイオマーカーとしての、CA15−3レクチン(例えばCA15−3MGL及び/又はCA15−3WGA、任意にCA15−3DSL及び/又はCA15−3GAL4と組み合わせて)の使用も提供する。被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定する方法に加えて、被験体における結腸直腸癌をスクリーニング、診断、予後予測、又はモニタリングする方法も提供され、そこで、方法は、前記被験体から得られたサンプルを前記CA15−3レクチンについてアッセイすることを含む。前記CA15−3レクチン種のレベルが増加すること、又はCA15−3のレベルが増加することは、前記被験体が結腸直腸癌を有すること又は有するリスクがあることを示すだろう。任意に、前記CA15−3レクチンは、1つ又は複数の従来の結腸直腸癌関連バイオマーカー(CEA、CA19−9、CA125及びCA15−3が挙げられるがこれらに限定されない)、並びに/又は1つ又は複数のそのレクチン結合種(CEAレクチン(例えばCEAMBL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMGL)、CA19−9レクチン(例えばCA19−9DC−SIGN)、及びCA125レクチン(例えばCA125MGL)が挙げられるがこれらに限定されない)との任意の組み合わせで使用され得る。したがって、被験体における結腸直腸癌の疾患状態を決定するか、又は被験体における結腸直腸癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングする方法は、前記被験体から得られたサンプルを、上で説明されたさらなるバイオマーカーのうちの1つ又は複数についてアッセイすることをさらに含み得る。

0066

本発明者による実験的な証拠によれば、MGL、樹状細胞特異的細胞間接着分子3捕捉非インテグリン(DC−SIGN)、及びマンノース結合レクチン(MBL)は、複数の結腸直腸癌由来CEA調製物と高い反応性を示す。したがって、CEAMBL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMGLは、上で説明された結腸直腸癌診断の様々な態様における使用のための特に強力なバイオマーカーであり、単独で、又は1つもしくは複数の従来の結腸直腸癌関連バイオマーカー(CEA、CA19−9、CA125、及びCA15−3が挙げられるがこれらに限定されない)、並びに/又は、CA19−9レクチン(例えばCA19−9DC−SIGN)、及びCA125レクチン(例えばCA125MGL)、CA15−3レクチン(例えばCA15−3MGL及び/又はCA15−3WGA、任意にCA15−3DSL及び/又はCA15−3GAL4と組み合わせて)、及びさらなるCEAレクチン種が挙げられるがこれらに限定されないものからなる群から選択される、1つもしくは複数のそのレクチン結合種との任意の組み合わせのいずれかで使用され得る。

0067

実施例5において実証されるように、異なる糖鎖バリアントCEAアッセイ(すなわちCEADC−Sign、CEAMGL又はCEAMBLについてのアッセイ)は、CEA腫瘍マーカーの結腸直腸癌特異性を改善することができる。正常な範囲中の血漿CEAレベルを有するCRC患者及び健康な対照は、レクチン糖鎖バリアントCEAアッセイにより差異的に検出され、CRCにおいてCEAグリコフォームの量は増加した。偽陰性の数は、CEADC−Sign、CEAMGL又はCEAMBLアッセイを使用して有意に減少した。したがって、結腸直腸癌に関連する本方法及び使用のいくつかの好ましい実施形態は、結腸直腸癌の疾患状態が決定される予定の被験体から得られたサンプルを、i)CEA有り又は無しでCEAMBL;ii)CEA有り又は無しでCEADC−SIGN;iii)CEA有り又は無しでCEAMGL;iv)CEA有り又は無しでCEAMBL及びCEADC−SIGN;v)CEA有り又は無しでCEAMBL及びCEAMGL;vi)CEA有り又は無しでCEADC−SIGN及びCEAMGL;又はvi)CEA有り又は無しでCEAMBL、CEADC−SIGN及びCEAMGLについてアッセイすることに基づく、及び/又はそれらについてアッセイすることを含む。他の癌(特に乳癌)に関して本明細書において開示される任意の実施形態及びその詳細は、本明細書において繰り返されなくても、結腸直腸癌に関する実施形態に適用される。

0068

糖鎖抗原(CA19−9)は特に膵臓癌について広く使用されるバイオマーカーである。しかしながら、その発現は、他の多くの消化管癌(結腸直腸癌及び肝臓癌が挙げられる)においても上昇する。したがって、CA19−9の1つ又は複数のレクチン結合グリコフォーム(集合的に本明細書においてCA19−9レクチンと称される)は、本方法のいくつかの実施形態において、被験体の消化管癌(結腸直腸癌及び膵臓癌等)の疾患状態の決定のためのさらなるマーカーとして使用され得る。好ましいCA19−9種はCA19−9DC−SIGNである。いくつかの非限定実施形態において、カットオフ値(約26U/ml又は約37U/ml等)はCA19−9について用いられ得る。

0069

いくつかの実施形態において、本開示は、被験体の膵臓癌の疾患状態を決定するための、又は前記被験体における膵臓癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくモニタリングするためのバイオマーカーとしての、CA15−3レクチン(例えばCA15−3MGL及び/又はCA15−3WGA、任意にCA15−3DSL及び/又はCA15−3GAL4と組み合わせて)の使用も提供する。被験体における膵臓癌の疾患状態を決定する方法に加えて、被験体における膵臓癌をスクリーニング、診断、予後予測、又はモニタリングする方法も提供され、そこで、方法は、前記被験体から得られたサンプルをCA15−3レクチンについてアッセイすることを含む。前記CA15−3レクチン種のレベルが増加すること、又はCA15−3のレベルが増加することは、前記被験体が膵臓癌を有すること又は有するリスクがあることを示すだろう。任意に、前記CA15−3レクチンは、1つ又は複数の従来の膵臓癌関連バイオマーカー(CEA、CA19−9、CA125及びCA15−3が挙げられるがこれらに限定されない)、並びに/又は1つ又は複数のそのレクチン結合種(CEAレクチン(例えばCEADC−SIGN及び/又はCEAMBL)、CA19−9レクチン(例えばCA19−9DC−SIGN)、及びCA125レクチン(例えばCA125MGL)が挙げられるがこれらに限定されない)との任意の組み合わせで使用され得る。したがって、被験体における膵臓癌の疾患状態を決定するか、又は被験体における膵臓癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングする方法は、前記被験体から得られたサンプルを、上で説明されたさらなるバイオマーカーのうちの1つ又は複数についてアッセイすることをさらに含み得る。

0070

実施例6において実証されるように、CA19−9DC−SIGNは、従来のCA19−9免疫アッセイに比較して、健康な対照及び良性の対照(すなわち肝臓又は胆管の良性疾患を有する患者)からの膵臓癌患者の弁別を改善した。さらに、CA19−9DC−SIGNアッセイは偽陰性の数を減少させ、感度は有意に改善された。したがって、膵臓癌に関連する本方法及び使用のいくつかの好ましい実施形態は、膵臓癌の疾患状態が決定される予定の被験体から得られたサンプルを、従来のCA19−9抗原についてアッセイすること有り又は無しで、CA19−9DC−SIGNについてアッセイすることに基づく、及び/又はそれらについてアッセイすることを含む。他の癌(特に乳癌)に関して本明細書において開示される任意の実施形態及びその詳細は、本明細書において繰り返されなくても、膵臓癌に関する実施形態に適用される。

0071

あるいは、CEAレクチン(例えばCEAMBL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMGL)、CA19−9レクチン(例えばCA19−9DC−SIGN)、CA125レクチン(例えばCA125MGL)及びCA15−3レクチン(例えばCA15−3MGL及び/又はCA15−3WGA、任意にCA15−3DSL及び/又はCA15−3GAL4と組み合わせて)からなる群から選択される、レクチン結合バイオマーカー種の任意の適切な組み合わせは、任意に従来のCEA、CA19−9、CA125及びCA15−3の任意の所望の組み合わせと共に、消化管癌(結腸直腸癌及び膵臓癌が挙げられる)に関して上で説明された実施形態のうちの任意のものにおいて用いられ得る。非限定なより具体的な代替物において、CEAMBL、CEADC−SIGN、及び/又はCEAMGLは、1つ又は複数の従来の消化管癌関連バイオマーカー(CEA、CA19−9、CA125、及びCA15−3が挙げられるがこれらに限定されない)、並びに/又は、CA19−9レクチン(例えばCA19−9DC−SIGN)、及びCA125レクチン(例えばCA125MGL)、CA15−3レクチン(例えばCA15−3MGL及び/又はCA15−3WGA、任意にCA15−3DSL及び/又はCA15−3GAL4と組み合わせて)、及びさらなるCEAレクチン種からなる群から選択される、1つ又は複数のそのレクチン結合種との任意の組み合わせで使用される。いくつかのさらなる実施形態において、乳癌に関して開示される任意のバイオマーカーの組み合わせは、被験体の消化管癌の状態を決定するために、又は被験体における消化管癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために使用され、そこで、前記消化管癌としては結腸直腸癌及び膵臓癌が挙げられるがこれらに限定されない。

0072

さらに、一態様において、本開示は、被験体の前立腺癌の疾患状態を決定するための又は前記被験体における前立腺癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするためのバイオマーカーとしての使用のために、単独又は任意のその組み合わせのいずれかで、前立腺特異的抗原の1つ又は複数のレクチン結合種(すなわちPSAレクチン、好ましくはPSAMGL、1つもしくは複数のCEAレクチン種(CEAMBL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMGL等)、及び/又は1つもしくは複数のCA19−9レクチン種(CA19−9DC−SIGN等))の使用を提供する。任意に、上で説明されたレクチン結合バイオマーカーのうちの任意の1つ又は複数は、従来のPSA、CEA、及び/又はCA19−9のバイオマーカーとの任意の組み合わせで使用され得る。いくつかの具体的な実施形態において、アッセイされるレクチン結合バイオマーカー種としては、
PSAMGL;
CEADC−SIGN;
CEAMBL;
CA19−9レクチン;
PSAMGL及びCEADC−SIGN;
PSAMGL及びCEAMBL;
PSAMGL及びCA19−9レクチン;
CEADC−SIGN及びCEAMBL;
CEADC−SIGN及びCA19−9レクチン;
CEAMBL及びCA19−9レクチン;
PSAMGL、CEADC−SIGN、及びCEAMBL;
PSAMGL、CEADC−SIGN、及びCA19−9レクチン;
PSAMGL、CEAMBL、及びCA19−9レクチン;
CEADC−SIGN、CEAMBL、及びCA19−9レクチン;又は
PSAMGL、CEADC−SIGN、CEAMBL、及びCA19−9レクチン
が挙げられるがこれらに限定されない。

0073

サンプルを上で説明された特異的バイオマーカーの組み合わせのうちの任意の1つについてアッセイすることは、PSA、CEA及びCA19−9から選択される、1つ又は複数の従来のバイオマーカーについてもアッセイすることをさらに含み得る。

0074

実施例7において実証されるように、PSAMGLは、癌性PSA抗原と非癌性PSA抗原との間で弁別することができる。したがって、前立腺癌に関連する本方法及び使用のいくつかの好ましい実施形態は、前立腺癌の疾患状態が決定される予定の被験体から得られたサンプルを、従来のPSA抗原についてアッセイすること有り又は無しで、PSAMGL についてアッセイすることに基づく、及び/又はそれらについてアッセイすることを含む。他の癌(特に乳癌)に関して本明細書において開示される任意の実施形態及びその詳細は、本明細書において繰り返されなくても、前立腺癌に関する実施形態に適用される。

0075

いくつかのさらなる実施形態において、PSAWGA、PSAGal4、及び/又はPSAデクチン2は、被験体における前立腺癌の疾患状態を決定することについて使用され得る。したがって、前立腺癌に関連する本方法及び使用のいくつかの好ましい実施形態は、前立腺癌の疾患状態が決定される予定の被験体から得られたサンプルを、PSAWGA、PSAGal4、もしくはPSAデンチン(Dentin)2;PSAMGL及びPSAWGA;PSAMGL及びPSAGal4;PSAMGL及びPSAデンチン2;PSAWGA及びPSAGal4;PSAWGA及びPSAデンチン2;PSAGal4及びPSAデンチン2;PSAMGL、PSAWGA、及びPSAGal4;PSAMGL、PSAWGA、及びPSAデンチン2;PSAWGA、PSAGal4、及びPSAデンチン2;PSAMGL、PSAGal4、及びPSAデンチン2;又はPSAMGL、PSAWGA、PSAGal4、及びPSAデンチン2についてアッセイすることに基づく、及び/又はそれらについてアッセイすることを含む。これらの実施形態のうちの任意のものは従来のPSAの抗原についてもアッセイすることを含み得る。

0076

簡潔さのために、本明細書において開示される従来の癌関連バイオマーカー(すなわちCA15−3、CA125、CEA、CA19−9、又はPSA)は、「GlycoProt」という一般的な用語によって集合的に参照される一方で、そのレクチン結合グリコフォームは「GlycoProtレクチン」という一般的な用語によって参照される。問題になっている実施形態に依存して、この用語は、当業者によって容易に理解されるように、この用語によって包含される1つ又は複数のバイオマーカー又はグリコフォームをそれぞれ指す。好ましいGlycoProtレクチン種としては、CA15−3MGL、CA15−3WGA、CA15−3DSL、CA15−3GAL4、CA125MGL、CEADC−SIGN、CEAMBL、及びPSAMGLが挙げられるがこれらに限定されない。

0077

サンプルを本明細書において開示される任意のGlycoProtレクチンについてアッセイすることは、当技術分野において利用可能な任意の手段、方法又は技法によって実行され得る。好ましいが非限定な例は、問題になっているレクチンに結合するGlycoProtのレベルを決定することである。これは例えばサンドイッチアッセイによって遂行され、そこで、GlycoProtに特異的な抗体、好ましくはモノクローナル抗体又はその断片(例えばFab断片)は捕捉剤として使用され、問題になっているレクチンはトレーサーとして使用される。トレーサーとしての使用のために、前記レクチンは検出可能に直接的又は間接的に標識され得る。

0078

本明細書において使用される時、「抗体」という用語は、ジスルフィド結合によって相互に接続された2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖を含む免疫グロブリン構造を指す。抗体は、インタクトな免疫グロブリンとして、又は多くの良好に特徴づけられた抗原結合断片もしくはその一本鎖バリアントのうちの任意のものとして存在することができ、そのすべては、「抗体」という用語によって本明細書中に包含される。前記抗原結合断片の非限定例としては、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、及びFv断片が挙げられる。前記断片及びバリアントは、組み換えDNA技法によって、又はインタクトな免疫グロブリンの酵素的分離もしくは化学的分離によって、当技術分野において周知のように産生され得る。「抗体」という用語としては、イソタイプクラIgAIgDIgEIgG及びIgM並びにそのサブタイプポリクローナル抗体、モノクローナル抗体及び組み換え抗体も挙げられるがこれらに限定されない。

0079

他のいくつかの実施形態において、サンドイッチアッセイは反転させた手法を使用して遂行され得る。かかる事例において、問題になっているレクチンは捕捉剤として、GlycoProt特異的抗体(好ましくはモノクローナル抗体)は直接的又は間接的に検出可能に標識されたトレーサーとして使用される。尿は血液よりも妨害する糖鎖付加分子を少なく含有するので、反転させたサンドイッチアッセイは、血液サンプルよりも尿サンプルでより良好に作動し得る。

0080

いくつかの実施形態において、サンドイッチアッセイは、捕捉剤について特異的でない任意のGlycoProt種を除去するために、捕捉ステップ後に1つ又は複数の洗浄ステップを含み得る。適切な洗浄溶液及び条件(例えば時間及び温度)は、当業者に公知である。

0081

本発明の様々な実施形態に記載のサンドイッチアッセイは、固体表面(マイクロタイタープレート)上で、又はラテラルフローフォーマットにおいて遂行され得る。例えばストレプトアビジンビオチン複合体を経由して固体表面へ捕捉剤を結合する又はラテラルフローアッセイに捕捉剤を取り込むための手段及び方法は、当技術分野において公知であり、当業者に容易に明らかである。

0082

固相サンドイッチアッセイで使用される好適な基質としては、ガラスシリカアルミノケイ酸塩、硼ケイ酸塩金属酸化物アルミナ及び酸化ニッケル等)、金、様々なクレイニトロセルロース、又はナイロンが挙げられるがこれらに限定されない。上記のように、いくつかの実施形態において、基質を適切な化合物によりコーティングして、捕捉剤(すなわち抗GlycoProt抗体又はレクチンのいずれか)の基質への結合を促進することができる。いくつかのさらなる実施形態において、1つ又は複数の対照抗体又は対照レクチンも基質へ付着され得る。

0083

任意の1つ又は複数の(好ましくはモノクローナル)抗GlycoProt抗体は、捕捉剤又はトレーサーのいずれかとして、上記のサンドイッチアッセイにおいて使用され得る。好適な商業的な抗CA15−3抗体の非限定例としてはMa552及びMa695が挙げられる一方で、好適な商業的な抗CA125抗体の非限定例としてはOv185、Ov197及びOvK95(少なくともFujirebio Diagnostics(スウェーデン)から利用可能)が挙げられる。さらなるGlycoProt特異的モノクローナル抗体は当技術分野において利用可能であるか、又は当技術分野において周知の方法に従って産生され得る。トレーサーとしての使用のために、抗GlycoProt抗体は、当技術分野において公知の任意の適切な標識(蛍光標識生物発光標識、化学発光標識が挙げられるがこれらに限定されない)により標識され得る。いくつかの実施形態において、前記抗GlycoProt抗体は、例えば検出可能ナノ粒子への固定化を介して間接的に検出可能に標識され得る。

0084

レクチンは複数の供給源から市販で入手可能である。いくつかのレクチン(MGL及びDC−SIGN等)は、ヒトIgG1−FcへのC末端の融合有り又は無しで利用可能である。両方の形態は本方法において用いられ得る。いくつかの実施形態において、Fc融合形態が好ましい。

0085

トレーサーとしての使用のために、レクチンは、様々な手法によって、当技術分野において周知のように検出可能に標識され得る。いくつかの実施形態において、サンプルをGlycoProtレクチンのレベルについてアッセイすることのために用いられる1つ又は複数のレクチンは、標準的な技法を使用して、任意の利用可能な検出可能標識により直接標識され得る。例えば、GlycoProtレクチンは、ランタニドキレート(ユウロピウム(III)、テルビウム(III)、サマリウム(III)、ジスプロシウム(III)、イッテルビウム(III)、エルビウム(III)又はネオジニウム(neodynium)(III)のキレート等)により直接標識され得るか、又は比色定量検出を介する検出が可能にされ得る(例えばGlycoProtレクチンをホースディシュペルオキシダーゼ(HRP)又はアルカリホスファターゼAP)とコンジュゲートすることによって)。他のいくつかの実施形態において、用いられる1つ又は複数のレクチンは、例えば検出可能ナノ粒子上での前記1つ又は複数のレクチンの固定化によって、検出可能に間接的に標識され得る。かかるナノ粒子固定化レクチンは短縮のためにレクチン−NPsと呼ばれる。

0086

本明細書において使用される時、「ナノ粒子」(NP)という用語は、約1000nm未満(例えば約500nm以下、約100nm以下、又は約50nm以下)の1つ又は複数の次元(例えば直径)を有する合成又は天然粒子を指す。本明細書において使用される時、「約」という用語は、所定値の±10%の値の範囲を指す。例えば、「約100nm」という語句は、100nm±10%又は90nm〜110nmを包含する。ナノ粒子は一般的に球形を有し得るが、非球形(楕円体の形状等)も使用され得る。いくつかの実施形態において、前記ナノ粒子のすべての次元は、約1000nm未満、約500nm以下、約100nm以下、又は約50nm以下である。

0087

多様な異なる材料が本ナノ粒子において利用され得る。好適なポリマーの非限定例としては、ポリエチレングリコール)(PEG)、ポリスチレンポリエチレン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリサッカライド、及びコポリマー、又はその組み合わせが挙げられる。他の好適なナノ粒子材料としては、コロイド金、銀、量子ドット炭素多孔質シリコン、及びリポソームが挙げられるがこれらに限定されない。さらなる好適なナノ粒子材料としては、タンパク質ナノ粒子ミネラルナノ粒子、ガラスナノ粒子、ナノ粒子結晶金属ナノ粒子、及びプラスチックナノ粒子が挙げられる。

0088

本発明又は開示の様々な実施形態における使用のために好適なナノ粒子は、任意の公知の手段によって、直接的又は間接的に定性的又は定量的に検出可能であり得る。例えば、ナノ粒子は、例えばアップコンバージョンナノ粒子(UCNP)、共鳴粒子、量子ドット及び金粒子の場合でのように、先天的特性に起因して検出可能であり得る。他のいくつかの実施形態において、ナノ粒子は、例えば蛍光標識、生物発光標識、化学発光標識によって検出可能にされ得る。いくつかのさらなる実施形態において、ランタニド(すなわち、ユウロピウム(III)、テルビウム(III)、サマリウム(III)、ジスプロシウム(III)、イッテルビウム(III)、エルビウム(III)及びネオジニウム(neodynium)(III)等の、可視波長又は近赤外波長又は赤外線波長発光放射及び長い蛍光減衰を備えた発光ランタニドイオン)による標識又はドーピングは、本ナノ粒子を検出可能にするための好ましい手段である。

0089

レクチンは、当技術分野において公知の任意の好適な方法(実施例1において開示されるものが挙げられるがこれらに限定されない)によって、ナノ粒子上で固定化され得る。2つ以上の異なるレクチンを包含するそれらの実施形態において、前記異なるレクチンは、任意の所望の比で、同じナノ粒子又は異なるナノ粒子のいずれか上で固定化され得る。

0090

いくつかの非限定実施形態において、最も好ましいナノ粒子は、直径が約97nm又は約107nmのいずれかであるポリスチレンナノ粒子である。さらなる好ましいナノ粒子としては、ユウロピウムキレートをドープしたナノ粒子が挙げられる。かかるナノ粒子の利点としては、i)1粒子あたり多数のキレートによって提供されるシグナルの増幅、ii)粒子上の固定化されたレクチンの高密度によって可能にされる、それらの標的糖鎖構造エピトープへのレクチンの機能的親和性(結合活性)の強化、及びiii)多価ナノ粒子の生成によって可能にされるような使用されるレクチンの糖鎖構造特異性が挙げられる。しかしながら、ナノ粒子は、本発明又は開示及びそれらの様々な実施形態の実行のための適切な結合活性効果及びシグナル増幅を提供する、単なる1つの好ましい手法である。

0091

さらに、2つ以上の異なるレクチンを包含するそれらの実施形態において、サンプルは、同じアッセイ(すなわち同時に)において、又は異なるアッセイ(すなわち並列して)において同時もしくは順次のいずれかで、異なるGlycoProtレクチン種についてアッセイされ得る。任意のかかるアッセイにおいて、前記異なるレクチンは、異なる標識の同じものにより直接的又は間接的のいずれかで検出可能に標識され得る。いくつかの実施形態において、例えば単一アッセイにおける異なるレクチン種を運ぶ、異なって標識されたナノ粒子の使用によるマルチプレックス化は、本明細書において開示される方法又はその実施形態のうちの任意のものを実行するための好ましいフォーマットであり得る。

0092

いくつかの具体的な実施形態において、検出可能標識(ユウロピウム(III)、テルビウム(III)、サマリウム(III)、及びジスプロシウム(III)から選択されるランタニドキレート等)により標識された、同じナノ粒子又は異なるナノ粒子上で固定化された1つ又は複数のレクチンは、トレーサーとして使用される。いくつかのより具体的な実施形態において、ユウロピウムキレートは検出可能標識として使用される。非限定的な好ましい実施形態において、レクチン−NPはトレーサーとして使用され、約30000のEuキレートによりドープされる。他のいくつかの具体的な実施形態において、問題になっているレクチンは、アップコンバージョンリン(UCP)粒子(それはラテラルフローフォーマットにおけるトレーサーとしての使用のために特に好適である)上に付着される。

0093

任意の利用可能なセンサー技術の使用によって、検出可能シグナルを生成することも可能である。例えば、固体表面は、結合反応標識部分の使用の有り又は無しで検出可能シグナルに変換することが可能な認識要素トランスデューサー)を取り込むことができる。異なるタイプのトランスデューサーを用いることができ、電気化学的検出又は光学的検出に基づくものが挙げられる。当業者に明らかなように、検出は均一又は不均一な検出技法にも基づき得る。

0094

固体表面(マイクロタイターウェルアレイ、又はセンサー等)の上へコーティングする代わりに、ナノ粒子の表面上のレクチンをコーティングすることは、特にレクチンが特異的抗体と組み合わせて使用される非競合的アッセイフォーマットにおいて、アッセイ性能に関して有意な利益をもたらす。かかる抗体が固相へ結合される場合に、レクチンの親和性に比較して抗体の典型的には有意により高い親和性は、第1のステップとして、高い効率及び安定性により固相の上へ標的バイオマーカー分子を捕捉することにすべて利用され得る。抗体の高親和性を考慮すると、標的化エピトープの1コピーのみを備えた小さな標的分子も、高い安定性により捕捉され得る。一旦標的分子が捕捉されたならば、レクチンナノ粒子の結合活性効果(すなわち複数の接するレクチンが接する捕捉された標的分子へ結合することができ、それによって、単数のレクチン分子に比較して結合力を有意に増加させる効果)も、すべて利用され得る。

0095

典型的にはナノ粒子が測定可能なシグナルの有意な強化を可能にするという事実とさらに合わせて、レクチン−NP/固相−抗体アプローチは、両方の結合パートナーの高い特異性、単一の抗体の高い結合力、複数の接する糖鎖構造(結合活性効果)上の複数の接するレクチンの高い結合力、及び各々の結合されたナノ粒子について検出可能シグナルの高いレベルを至適に組み合わせることで、分析的属性及び臨床的属性の両方に関して高感度及び高特異性の両方の至適の組み合わせをもたらす。

0096

さらに、典型的にはレクチンは、標的糖鎖構造(グリコフォーム)に対する高い特異性を有するが、かかる形態は標的化されたもの以外の分子中でも存在し得る。したがって、いくつかの好ましい実施形態において、洗浄ステップを標的分子抗体捕捉相及びレクチン−NP結合相の間に用いて、いくつかの事例において、標的化分子と同じ糖鎖構造を含み、したがって、種間の交差反応性に基づく非特異的検出のリスクをもたらし得る、非標的化未結合分子をすべて洗い流す。一旦、特異的標的分子が抗体の使用によって捕捉され、レクチン結合ステップ前に他の分子が洗浄されたならば、レクチンによる望まれない標的の非特異的結合のリスクは、取り除かれるようになる。かかる洗浄ステップは、レクチン−NPの周囲の遠位部位への結合についての標的分子の競合(これは多くの事例において低い親和性により生じるが)も防止することが好ましい。しかしながら、交差反応性及び遠位の結合の両方のリスクは、高分子量を持った多くの分子(CA15−3等、そこで、接するレクチンが同じ標的分子中の接する糖鎖構造へ結合し得る)の事例でのように、標的分子が複数の反応性の糖鎖構造を有する場合に、増加する。かかる事例において、レクチン−NP結合反応前の洗浄ステップによる非競合的レクチン−NP/固相−抗体アプローチの使用は、レクチンが固相へ結合されるプラットフォーム、又はレクチン−NPsが中間の洗浄ステップ無しで用いられるプラットフォームに比較して、有意により感受性があり且つ標的特異的なアッセイをもたらす。同様に、結合活性効果のほとんど完全な欠如に起因して、レクチン(抗体の代わりに)が固相へ結合されるアッセイプラットフォームは、小さな標的分子(1分子あたり1つの糖鎖構造部分のみを有するPSA等)では性能は不良である。

0097

本開示は、本方法及びその様々な実施形態で使用されるキットも提供する。その最も広範囲の形態において、キットは、CA15−3、CA125、CEA、C19−9及びPSAからなる群から選択される、癌関連糖タンパク質バイオマーカーの1つ又は複数のレクチン結合種のアッセイのための試薬を含む。換言すれば、キットは、CA15−3レクチン、CA125レクチン、CEAレクチン、CA19−9レクチン及びPSAレクチンからなる群から選択される、任意の所望のGlycoProtレクチン種又はその組み合わせについてサンプルをアッセイするための試薬を含む。アッセイされる各々のGlycoProtレクチンについて、少なくとも1つ試薬は、問題になっているGlycoProtについて特異的なGlycoProt結合剤(モノクローナル抗GlycoProt抗体等)であり、試薬のうちの少なくとも1つは、問題になっているレクチン(好ましくはナノ粒子上に固定化された)である。前記GlycoProt結合剤又は前記レクチンのいずれかは検出可能に標識される。レクチンは、それが固定化された検出可能ナノ粒子を介して間接的に標識され得る。アッセイされるGlycoProtレクチン種及びしたがってキット中に含まれる試薬は、キットを使用する意図される目的に(特にスクリーニング、診断、予後予測、又はモニタリングする癌に)依存し、好ましい組み合わせは上記の本開示から明らかである。

0098

任意に、キットは、CA15−3、CA125、CA19−9、CEA及びPSAからなる群から好ましくは選択される1つ又は複数の従来のGlycoProt抗原のアッセイについて試薬も含み得る。前記従来のGlycoProt抗原のアッセイのための典型的な試薬の非限定例としては、アッセイされる各々の従来のGlycoProt抗原についての2つのGlycoProt結合剤(2つのモノクローナル抗GlycoProt抗体等、それらは前記GlycoProt中の異なるエピトープへ結合する)が挙げられる。各々の特異的なGlycoProtについて、結合剤のうちの1つは、それぞれのGlycoProtレクチンのアッセイのために提供された、GlycoProt結合剤と同じであり得る。それにもかかわらず、GlycoProt結合剤のうちの1つは固体表面上に固定化され得るか、又はラテラルフローフォーマットにおける捕捉剤としての使用のために提供され得るが、他のGlycoProt結合剤は検出可能標識を含み得る。アッセイされる従来のGlycoProt抗原及びしたがってキット中に含まれる試薬は、キットを使用する意図される目的に(特にスクリーニング、診断、予後予測、又はモニタリングする癌に)依存し、好ましい組み合わせは上記の本開示から明らかである。

0099

いくつかの実施形態において、キットは、被験体の乳癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における乳癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供される。かかる事例において、キットは、CA15−3結合剤(モノクローナル抗CA15−3抗体等)並びにMGL及び/又はWGA(任意に同じナノ粒子又は異なるナノ粒子の上へ固定化される)を含む。いくつかのさらなる実施形態において、DSL及び/又はGal4(任意に同じナノ粒子又は異なるナノ粒子の上へ固定化される)も提供され得る。前記CA15−3結合剤又は前記レクチンのいずれかは、検出可能標識を含むか、又は固体表面(マイクロタイタープレート等)上に固定化される。いくつかのさらなる実施形態において、プレートのストレプトアビジンコーティング及び抗体のビオチン化は、前記付着のために使用される。同じことを達成する代替手法は、当業者が容易に利用可能である。

0100

いくつかのさらなる実施形態において、被験体の乳癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における乳癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供されるキットは、CA15−3、CA125レクチン(例えばCA125MGL)、CA125、CEAレクチン(例えばCEAMBL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMGL)及びCEAからなる群から選択される追加のバイオマーカーのアッセイのための試薬も含み得る。これらのアッセイのために好適な試薬は上述したものから明らかである。

0101

したがって、いくつかの実施形態において、特に乳癌を考慮すると、キットは、CA15−3タンパク質濃度のアッセイのための1つ又は複数の試薬をさらに含み得る。CA15−3タンパク質濃度のアッセイのための典型的な試薬の非限定例としては、CA15−3中の異なるタンパク質エピトープへ結合する2つのCA15−3結合剤(2つのモノクローナル抗CA15−3抗体等)が挙げられる。CA15−3結合剤のうちの1つは、CA15−3MGL又はCA15−3WGAのアッセイのために提供された、CA15−3結合剤と同じであり得る。2つのCA15−3結合剤のうちの1つは固体表面上に固定化され得るか、又はラテラルフローフォーマットにおける捕捉剤としての使用のために提供され得るが、他のCA15−3結合剤は検出可能標識を含み得る。あるいは又は加えて、対応する試薬は、CA125及び/又はCEAについてサンプルをアッセイするためにキット中に含まれ得る。

0102

任意に、キットは、MGL及び/又はWGAへのCA15−3結合の測定された値に比較するために対照も含み得る。いくつかの実施形態において、対照は測定された値に比較するための閾値である。

0103

いくつかの実施形態において、キットは、被験体の結腸直腸癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における結腸直腸癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供される。かかる事例において、キットは、CEA結合剤(モノクローナル抗CEA抗体等)並びにMBL、DC−SIGN及びMGLからなる群から選択される少なくとも1つのレクチン(任意にナノ粒子の上へ固定化される)を含む。2つ以上のレクチンが使用される予定ならば、それらは、同じナノ粒子又は異なるナノ粒子の上へ固定化され得る。いくつかの実施形態において、使用されるレクチンは、CEAMBL、CEADC−SIGN又はCEAMGLであり得る一方で、他の実施形態において、レクチンCEAMBL及びCEADC−SIGN;CEAMBL及びCEAMGL;CEADC−SIGN及びCEAMGL;又はCEA;又はCEAMBL、CEADC−SIGN及びCEAMGLは組み合わせて使用される。前記CEA結合剤又は前記レクチンのいずれかは、検出可能標識を含むか、又は固体表面(マイクロタイタープレート等)上に固定化されている。

0104

いくつかのさらなる実施形態において、プレートのストレプトアビジンコーティング及び抗体のビオチン化は、前記付着のために使用される。同じことを達成する代替手法は、当業者が容易に利用可能である。いくつかのさらなる実施形態において、被験体の結腸直腸癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における結腸直腸癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供されるキットは、追加のバイオマーカー(CEA等)のアッセイのための試薬も含み得る。したがって、いくつかの実施形態において、キットは、CEAタンパク質濃度のアッセイのための1つ又は複数の試薬をさらに含み得る。この目的のために好適な試薬は当技術分野において容易に利用可能であり、モノクローナル抗CEA抗体が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、2つのモノクローナル抗CEA抗体(それらはCEA中の異なるタンパク質エピトープへ結合する)が用いられ得る。CEA結合剤のうちの1つは、CEAMBL、CEADC−SIGN及び/又はCEAMGLをアッセイするために提供された、CEA結合剤と同じであり得る。2つのCEA結合剤のうちの1つは固体表面上に固定化され得るか、又はラテラルフローフォーマットにおける捕捉剤としての使用のために提供され得るが、他のCEA結合剤は検出可能標識を含み得る。

0105

任意に、キットは、MBL、DC−SIGN及び/又はMGLへのCEA結合の測定された値に比較するために対照も含み得る。いくつかの実施形態において、対照は測定された値に比較するための閾値である。

0106

いくつかの実施形態において、キットは、被験体の膵臓癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における膵臓癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供される。かかる事例において、キットは、CA19−9結合剤(モノクローナル抗CA19−9抗体等)及び少なくとも1つのレクチン(好ましくはDC−SIGN、任意にナノ粒子の上へ固定化される)を含む。前記CA19−9結合剤又は前記レクチンのいずれかは、検出可能標識を含むか、又は固体表面(マイクロタイタープレート等)上に固定化される。いくつかのさらなる実施形態において、プレートのストレプトアビジンコーティング及び抗体のビオチン化は、前記付着のために使用される。同じことを達成する代替手法は、当業者が容易に利用可能である。

0107

いくつかのさらなる実施形態において、被験体の膵臓癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における膵臓癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供されるキットは、追加のバイオマーカー(CA19−9等)のアッセイのための試薬も含み得る。したがって、いくつかの実施形態において、キットは、CA19−9タンパク質濃度のアッセイのための1つ又は複数の試薬をさらに含み得る。この目的のために好適な試薬は当技術分野において容易に利用可能であり、モノクローナル抗CA19−9抗体が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、2つのモノクローナル抗CA19−9抗体(それらはCA19−9中の異なるタンパク質エピトープへ結合する)が用いられ得る。かかる事例において、CA19−9結合剤のうちの1つは、CA19−9DC−SIGNのアッセイのために提供された、CA19−9結合剤と同じであり得る。2つのCA19−9結合剤のうちの1つは固体表面上に固定化され得るか、又はラテラルフローフォーマットにおける捕捉剤としての使用のために提供され得るが、他のCA19−9結合剤は検出可能標識を含み得る。

0108

任意に、キットは、DC−SIGNへのCA19−9結合の測定された値に比較するために対照も含み得る。いくつかの実施形態において、対照は測定された値に比較するための閾値である。

0109

いくつかの実施形態において、キットは、被験体の前立腺癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における前立腺癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供される。かかる事例において、キットは、PSA結合剤(モノクローナル抗PSA抗体又はその抗原結合断片等)及び少なくとも1つのレクチン(好ましくはMGL、任意にナノ粒子の上へ固定化される)を含む。前記PSA結合剤又は前記レクチンのいずれかは、検出可能標識を含むか、又は固体表面(マイクロタイタープレート等)上に固定化される。いくつかのさらなる実施形態において、プレートのストレプトアビジンコーティング及び抗体のビオチン化は、前記付着のために使用される。同じことを達成する代替手法は、当業者が容易に利用可能である。

0110

いくつかのさらなる実施形態において、被験体の前立腺癌の疾患状態を決定するために、又は前記被験体における前立腺癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするために提供されるキットは、追加のバイオマーカー(PSA等)のアッセイのための試薬も含み得る。したがって、いくつかの実施形態において、キットは、PSAタンパク質濃度のアッセイのための1つ又は複数の試薬をさらに含み得る。この目的のために好適な試薬は当技術分野において容易に利用可能であり、モノクローナル抗PSA抗体及びその抗原結合断片が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、2つのモノクローナル抗PSA抗体(それらはPSA中の異なるタンパク質エピトープへ結合する)が用いられ得る。かかる事例において、PSA結合剤のうちの1つは、PSAMGLのアッセイのために提供された、PSA結合剤と同じであり得る。2つのPSA結合剤のうちの1つは固体表面上に固定化され得るか、又はラテラルフローフォーマットにおける捕捉剤としての使用のために提供され得るが、他のPSA結合剤は検出可能標識を含み得る。

0111

任意に、キットは、MGLへのPSA結合の測定された値に比較するために対照も含み得る。いくつかの実施形態において、対照は測定された値に比較するための閾値である。

0112

いくつかのさらなる実施形態において、キットは、本開示の任意の方法の遂行のためのコンピューター実行可能な命令を含むコンピューター可読メディアも含み得る。

0113

サンプルを上で説明されたバイオマーカーの組み合わせについてアッセイするための試薬に加えて、キットは、前記サンプルを、他のバイオマーカーについて(特に、問題になっている癌以外の任意の疾患(他の癌等)と関連する1つ又は複数のバイオマーカーについて)アッセイするための試薬も含み得る。したがって、キットは、その濃度がアッセイされる1つ又は複数の他のバイオマーカーの特異性及び感度に依存して、癌をスクリーニング、診断、予後予測、又はモニタリングするだけでなく、例えば他の癌をスクリーニング、診断、予後予測、又はモニタリングするためにも使用され得る。

0114

当業者によって容易に理解されるように、本方法の様々な詳細及び実施形態はさらに本キットへ適用される。したがって、好適なナノ粒子の特性及び特色は、例えばキットに関して本明細書において繰り返されない。

0115

MGL及び/もしくはWGAの使用(任意にDSL及び/又はGal4による任意の組み合わせで)、又は任意の組成物(同じものを含むナノ粒子組成物等)の使用が、被験体における乳癌の状態を決定するために、又は被験体における乳癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするためにも提供される。本方法及びその実施形態に関して開示された任意の詳細及び各論は、詳細及び各論が本明細書において繰り返されなくても、これらのバイオマーカーの様々な使用へ適用される。

0116

MBL、DC−SIGN及び/もしくはMGLの使用、又は任意の組成物(同じものを含むナノ粒子組成物等)の使用が、被験体における結腸直腸癌の状態を決定するために、又は被験体における結腸直腸癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするためにも提供される。本方法及びその実施形態に関して開示された任意の詳細及び各論は、詳細及び各論が本明細書において繰り返されなくても、これらのバイオマーカーの様々な使用へ適用される。

0117

DC−SIGNの使用、又は任意の組成物(同じものを含むナノ粒子組成物等)の使用が、被験体における膵臓癌の状態を決定するために、又は被験体における膵臓癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするためにも提供される。本方法及びその実施形態に関して開示された任意の詳細及び各論は、詳細及び各論が本明細書において繰り返されなくても、これらのバイオマーカーの様々な使用へ適用される。

0118

MGLの使用、又は任意の組成物(同じものを含むナノ粒子組成物等)の使用が、被験体における前立腺癌の状態を決定するために、又は被験体における前立腺癌をスクリーニング、診断、予後予測、もしくはモニタリングするためにも提供される。本方法及びその実施形態に関して開示された任意の詳細及び各論は、詳細及び各論が本明細書において繰り返されなくても、これらのバイオマーカーの様々な使用へ適用される。

0119

様々な他のレクチン結合バイオマーカー種及び任意のその組み合わせの使用も提供される。かかる使用の任意の詳細及び特徴は上記の本開示から明らかである。

0120

技術が進歩するにつれて、様々な手法で発明概念実装することができることは当業者に明らかであろう。本発明及びその実施形態は、下で記載される実施例に限定されないが、請求項の範囲内で変動し得る。

0121

乳癌
実施例1:材料及び方法
CA15−3の起源及び臨床的なサンプル
原発性乳癌(BrCa)細胞株からの癌性CA15−3をFujirebio Diagnostics(スウェーデン)から得た。

0122

すべての臨床的なサンプルは、Hospital District of Pirkanmaaの倫理指針に従う適切な許可及びインフォームドコンセントによりUniversity of Tampere(フィンランド)によって提供された。臨床的なサンプルは、45名の異なるBrCa患者及び対照として外見上健康な女性からの血清/血漿サンプル(HC、n=31)からの縦断的な血漿サンプルのコホート(n=199)を含んでいた。

0123

抗CA15−3抗体
2つの異なるモノクローナル抗CA15−3抗体(すなわちMa552及びMa695、それらは、それぞれMUC−1(CA15−3)抗原のタンパク質コア及びシアル化された炭水化物エピトープを検出する)を、Fujirebio Diagnostics(スウェーデン)から得た。

0124

固相捕捉剤としての使用のために、当技術分野において公知の標準的な手順を使用して、ビオチンイソチオシアネートの40倍モル過剰により室温(RT)で4時間抗体をビオチン化した。ビオチン化抗体を、150mmol/LのNaCl及び0.5g/LのNaN3を含有する50mmol/Lのトリス−HCl(pH7.75)の使用によって、NAP−5及びNAP−10ゲル濾過カラム(GE Healthcare(Schenectady、NY、米国))により精製した。標識された抗体を1g/LのBSA(Bioreba(Nyon、スイス))により安定化し、+4℃で貯蔵した。

0125

レクチン
15の植物レクチンのパネルをVECTOR labから購入し、13のヒトレクチンのパネルをRnD Systemから購入した。

0126

レクチンを、Thermo Scientific Seradyn Inc.(Indianapolis、IN)から得られた、ユウロピウムキレートをドープした単分散カルボキシル修飾されたFluoro−Max(商標)ポリスチレンナノ粒子(直径97nm)の上へ固定化した。用いられたナノ粒子は1粒子あたり30,000のキレートイオンに等価な長寿命の蛍光を産生する。

0127

いくつかのマイナーな修飾の有る、以前に記載された手順を使用して、レクチンの第1級アミノ基を、ナノ粒子の活性カルボキシル基共有結合カップルした(Soukka et al.,Anal.Chem.2001,73,2254−2260)。ナノ粒子(1e1012粒子)を10mmol/Lのリン酸バッファー(pH7.0)中で懸濁し、それらの表面を、0.75mmol/LのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド(Sigma−Aldrich(St.Louis、MO、米国))及び10mmol/LのN−ヒドロキシスルホスクシンイミドナトリウム塩(Sigma−Aldrich)により活性化した。共役反応におけるレクチンの濃度は0.625mg/mlであり、反応は100mmol/LのNaClを含んでいた。活性化された粒子をレクチンと混合した。共役反応物を激しく振盪しながら+23℃で2時間インキュベーションした。最終洗浄及び残りの活性基ブロッキングを、トリスベースのバッファー(10mmol/Lのトリス、0.5g/LのNaN3(pH8.5))中で遂行し、ナノ粒子−レクチンコンジュゲートを、2g/LのBSAを補足した同じバッファー中で4℃で貯蔵した。使用の第1の事例の前に、粒子を完全に混合し、超音波処理し、軽く遠心分離(350g、5分)して非コロイド状凝集物を単分散懸濁物から分離した。

0128

従来のCA15−3免疫アッセイ
製造者の指示に従ってCanAg CA15−3EIAキット(Fujirebio Diagnostics)を使用して、血清中のCA15−3濃度をELISAによって分析した。簡潔には、ビオチン化捕捉モノクローナル抗体(bioMa695)及びHRPコンジュゲートトレーサーモノクローナル抗体(Ma552)を、1:41希釈キャリブレーター及び臨床的な血清/血漿サンプルと一緒にストレプトアビジン(SAv)コーティングマイクロタイターウェルの中へ添加した。2時間のインキュベーション後にウェルを6回洗浄し、基質のTMBを添加し、光学的密度停止溶液の添加後に450nmで測定した。この従来のCA15−3免疫アッセイの基本的な原理図1A中で図示する。

0129

抗CA15−3抗体−レクチンナノ粒子サンドイッチアッセイ
これらの実験中で使用される、Redアッセイバッファー洗浄バッファー、及びストレプトアビジンコーティング低蛍光マイクロタイタープレートを、Kaivogen Oy(Turku、フィンランド)から購入した。

0130

ビオチン化固相抗体(100ng)(すなわちbioMa695又はbioMa552)を、40μLのアッセイバッファー中でストレプトアビジンコーティングマイクロタイターウェルの上へ固定化した。RTでの1時間のインキュベーション及び900rpmでの振盪後に、ウェルを洗浄溶液により2回洗浄し、アッセイにすぐ使用した。

0131

次に、50μlの希釈したサンプル(1:40、アッセイバッファー中で)を各々のウェルへ添加し、振盪しながらRTで1時間インキュベーションした。それによってウェル上に捕捉されたCA15−3抗原を、CA15−3のレクチン結合グリカンエピトープを検出するためにEu3+標識レクチン−ナノ粒子を使用して、時間分解蛍光(TRF)によって分析した。これは、以下のように実行した。様々なレクチンによりコーティングされた1e7のEu3+−NPsを含有する25μlのアッセイバッファーを、CLR(DC−SIGN、MGL、MBL、MMR)についての追加の6mMのCaCl2と共に、各々のウェルへ添加し、振盪しながらRTで2時間インキュベーションした。インキュベーション後に、ウェルを洗浄バッファーにより6回洗浄した。ユウロピウムについての時間分解蛍光を、Victor3V 1420 Multilabelカウンターを使用して、乾燥ウェルから測定した(lex:340nm;lem:615nm)。

0132

実施例2:抗CA15−3抗体−レクチンナノ粒子サンドイッチアッセイ
これらの実験において、TSA−BSA(7.5%のBSAを含むトリスアジ化ナトリウム)中に少量添加された、BrCa細胞株から精製した5、10又は100U/mlのCA15−3(Fujirebio Diagnostics)を使用した。BrCa関連CA15−3を、ストレプトアビジンコーティングマイクロタイターウェル上のビオチン化Ma552又はMa695の抗CA15−3抗体のいずれかにより最初に捕捉した。EuをドープしたNPs上でコーティングした植物又はヒトのレクチンのパネルを、図1B中に概略的に図示され、実施例1中でより詳細に記載されるように、BrCa−CA15−3認識レクチンのスクリーニングのためのトレーサーとして使用した。

0133

ヒトレクチンMGL及び植物レクチンWGAは、試験されたレクチンの中でもBrCaCA15−3抗原と優れた反応性を示した。シグナル対バックグラウンド比(S/B)は、両方のレクチンNPsで5U/mlの率で2を超えていた(図2)。DSL及びGal−4もBrCaCA15−3への結合を示したが、S/B比はWGA及びMGLによるものよりも低かった。対応する結果は、Ma552又はMa695が捕捉抗体として使用されたかどうかに関係なく得られた。

0134

BrCa−CA15−3抗原への有意に高い結合レベルへ起因して、MGL−NPs及びWGA−NPsを、CA15−3レクチンアッセイの開発及び至適化のために選択した。

0135

次に、複雑なマトリックス(すなわちヒト血清)中のBrCa由来CA15−3の回収を決定した。この目的のために、5〜100U/mlのCA15−3を、健康な男性のプールされた血清又は単純なTSA−BSAバッファーのいずれか中に並列して少量添加した。CA15−3を、ストレプトアビジンマイクロタイタープレート上のビオチン化Ma552又はMa695モノクローナル抗体により最初に捕捉し、洗浄後に、MGL−NPsにより最終的にトレースして回収率を調査した。1U/mlの推定された分析感度で優れた回収(95〜110%)が達成された(図3)。結果から、固有血清成分がアッセイを妨害しないことが指摘される。

0136

同等に優れた回収及び分析感度がWGA−NPsにより観察された(図4)。これらの実験において、5〜250U/mlのBrCa由来CA15−3を健康な男性からプールされた血清中に少量添加し、ビオチン化Ma552を捕捉抗体として使用し、WGA NPsをトレーサーとして使用した。

0137

結果の正確性を確認するために、CA15−3MGLアッセイ及びCA125MGLアッセイにおいて使用される抗体の交差反応性を試験した(図5)。卵巣癌由来CA125との交差反応性は、CA15−3MGLアッセイ(そこで、抗CA15−3モノクローナル抗体が捕捉剤として使用された)において見出されなかった(図5A及び5B)。その一方で、BrCa−CA15−3抗原とのある程度の交差反応性は、CA125MGLアッセイ(そこで、抗CA125モノクローナル抗体が捕捉抗体として使用された)において観察された。CA125とCA15−3の測定された濃度の間で10倍の差異が検出された(図5C)。

0138

実施例3:臨床サンプルの分析
乳癌細胞株に基づいてCA15−3抗原により得られた結果を臨床情況へと変換できるかどうかを試験するために、臨床サンプルの小さなコホートを、本レクチン−NPアッセイ及び従来のCA15−3免疫アッセイにより並行して分析した。

0139

ボックスプロット分析
それらのCA15−3タンパク質含有量(従来の)及びCA15−3MGLグリコフォーム含有量に関しての、臨床乳癌サンプル(45名の異なる乳癌患者からのn=199)及び健康な対照(n=31)のボックスプロット分析を、図6A〜6C中で示す。結果によれば、従来のCA15−3 IAは、健康な女性においてもCA15−3を検出した。従来のCA15−3 IAにより健康な対照と乳癌患者との間で中央値の2倍の差が検出された一方で、本CA15−3MGLアッセイによりこれらの臨床群の間で>200倍の差が検出された(図6)。対応する結果は、Ma552又はMa695が捕捉抗体として使用されたかどうかに関係なく得られた。特にしかしながら、Ma552が捕捉抗体として使用された場合に、健康な対照のうちの77%(24/31)は本CA15−3MGLアッセイにより検出不可能であった(すなわち0U/ml)。

0140

各々の乳癌患者(n=45)及びすべての対照サンプル(n=31)について第1の血清サンプルのみを使用して、別の一連のボックスプロット分析を遂行した。これらの分析において、従来のCA15−3 IAにより健康な対照と乳癌患者との間で中央値の2.8倍の差が検出された一方で、Ma552又はMa695が捕捉抗体として使用されたのには関わらず、本CA15−3MGLアッセイによりこれらの臨床群の間で>400倍の差が検出された(図7)。

0141

CA15−3WGAアッセイにもボックスプロット分析を行った。実践的な理由のために、41名の乳癌患者のみ及び18名の対照のみのサンプルからの第1の血清サンプルを、分析において使用した。結果から、CA15−3WGAを使用して、乳癌患者と健康な対照を成功裡に識別できることが明らかに指摘される(図8)。

0142

ROC曲線及びAUC分析
乳癌と健康な対照とを弁別するためのROC曲線分析を、CA15−3、CA15−3MGL、及びCA15−3WGAに関して遂行した。ROC曲線を図9及び10中で示す一方で、得られたAUC値を以下に要約する。

0143

結果によれば、CA15−3MGL及びCA15−3WGAアッセイの両方は、従来のCA15−3免疫アッセイよりも乳癌患者と健康な対照との間でより良好に弁別することができた。

0144

成功率の査定
マーカーのCA15−3及びCA15−3MGLについての成功率を、乳癌症例(n=45、各々の患者からの第1の連続的なサンプル)に関して決定した。以下のカットオフ値(CA15−3について25IU/ml及びCA15−3MGLについて2IU/ml)を使用して、血清サンプルを、各々のマーカーについて陰性又は陽性であるとして各々分類した。

0145

これらの結果から、用いられた臨床コホートにおいて、乳癌患者を罹患した個体として正確に同定するためのCA15−3MGLの成功率は、従来のCA15−3免疫アッセイ(60%)のものと比較して、優れている(71.5%)ことが指摘される。アッセイの組み合わせ使用は、成功率を77%へ改善した。

0146

異なるアッセイ間の相関性
図2中で示されるように、Eu(III)ナノ粒子上に固定化された場合のMGL及びWGAの両方(それぞれCA15−3MGLアッセイ及びCA15−3WGAアッセイ)は、BrCa関連CA15−3を認識することができた。しかしながら、アッセイが臨床サンプルに適用された場合に、結果は良好に相関しなかった(図11)。この結果から、CA15−3の糖鎖付加パターンが異なる乳癌患者の間で変動し、CA15−3MGL及びCA15−3WGAの両方についてアッセイすることは、偽陰性率の減少によって感度を促進し得ることが指摘される。

0147

さらに、CA15−3MGLアッセイと従来のCA15−3免疫アッセイ(IA)との間の相関性は、図12中で実証されるように、BrCa患者(n=199)からの臨床サンプルにおいて非常に乏しい(R2=0.26)と思われた。この場合もやはり、この結果から、アッセイの各々はCA15−3を異なって検出するが、互いを相補するために使用され得ることが指摘される。

0148

さらに、CA15−3WGAアッセイは、従来のCA15−3免疫アッセイと低相関であった(図13)。しかしながら、相関性は、CA15−3MGLアッセイと従来のCA15−3免疫アッセイとの間の相関性よりも良好であった。

0149

実施例4。臨床サンプルのさらなる分析
転移性乳癌患者及び健康な対照のコホートを、検出可能ナノ粒子の上へレクチンを固定化することによって、又は直接的なEuキレート標識によって、CA15−3WGA及びCA15−3MGLについて分析した。

0150

CA15−3WGA及びCA15−3MGLのEuナノ粒子アッセイ
ベースラインの転移性乳癌患者の血漿サンプル(n=54)及び対照として健康な女性(n=23)サンプルを使用して、NPベースのバイオマーカーとしての両方のレクチンのアッセイ及び従来のCA15−3アッセイについて、ROC曲線を生成した。両方のレクチンベースのバイオマーカーアッセイのAUC(曲線下面積)は、従来のアッセイ(AUC=0.833)を超えて優れており、CA125WGA(0.939)で最も良好であるにように思われた(図14)。したがって、この新しいCA15−3−レクチン(MGL及びWGA)ナノ粒子概念は実質的に従来のCA15−3免疫アッセイに比較して、特異性に影響せずに、臨床的感度を増加させることができる。

0151

CA15−3 WGA−Euキレートベースのアッセイ
調査された多数のレクチンナノ粒子のうちで、組み換えヒトMGL NPs及び植物レクチンWGA NPsのみが、BCa細胞株関連CA15−3グリコフォームの検出について良好な能力を示した。WGA NPsアッセイの性能がMGL NPsアッセイを超えて優れていたので、及びさらにWGAが植物レクチンであり、組み換えMGLよりもはるかに安価なので、WGAを可溶性のEuキレートにより直接標識した。直接標識したWGAは、WGAナノ粒子と同じように良好に動作した(以下の表を参照)。

0152

レクチンが低い親和性を有することは周知である。したがって、Eu−NPsを使用して、結合活性効果を介してそれらの結合親和性を増加させた。しかしながら、少なくともWGAは可溶性のEuキレート標識により非常に良好に動作する(親和性改善を必要とせずに)。任意の理論に限定されものではないが、これはWGAそれ自体の良好な親和性に起因するためであり得、WGA反応性のグリカンエピトープ(GlcNAc)が、大きな200〜1000kDaの糖タンパク質であるCA15−3上の複数の位置で存在できるためでもある。したがって、WGA−Euキレートの多くの分子が単一CA15−3と結合することができ、WGA−NPsのものに近い感度をもたらす。

0153

ROC曲線を、ベースラインの転移性乳癌患者の血漿サンプル(n=53)及び対照としての健康な女性のサンプル(n=20)を使用して、CA15−3WGANPsベースのバイオマーカーアッセイ、CA15−3WGA−Euキレートベースのバイオマーカーアッセイ、及び従来のCA15−3アッセイについて生成した。ナノ粒子又はEuキレートのいずれかで標識したWGAをベースのバイオマーカーアッセイのAUC(曲線下面積)は、従来のアッセイ(AUC=0.826)を超えて優れていた。最も良好な性能がEuナノ粒子ベースのCA15−3WGA(0.926)により得られた。しかしながら、EuキレートベースのCA15−3WGA(AUC=0.890)のAUCは、ナノ粒子ベースのアッセイ(AUC=0.926)に接近していた(図15)。

0154

結腸直腸癌
実施例5。結腸直腸癌についてのCEA糖鎖バリアントレクチンナノ粒子アッセイ
材料及び方法
臨床サンプル
大腸炎患者(n=14)及び結腸直腸癌患者(n=34)からのEDTA血漿サンプルを、Auria biobank(Turku、フィンランド)から購入した。結腸直腸癌(CRC)患者のうちで、23のEDTAサンプルを治療の前に採取し、それらを物質として分析し、開発したCEA糖鎖バリアントレクチン−ナノ粒子アッセイ及び商業的なCEA免疫アッセイ(Fujirebio Diagnostics Ltd.(Goteborg、スウェーデン))を使用して、大腸炎患者からのEDTA血漿サンプルに比較した。CEA<5ng/mlを有するCRC患者からのEDTA血漿(n=23)を、同じ範囲中のCEAを有する健康なボランティア(n=11)に比較した。

0155

材料
ヒトIgG1Fc(免疫グロブリンG1断片、結晶化可能)と融合したヒトDC−sign(樹状細胞特異的細胞間接着分子3捕捉非インテグリン)及びヒトMBL(マンノース結合レクチン)を、R&D Systems,Inc.(Minneapolis、Minnesaota、米国)から購入した。ヒトMGL(マクロファージガラクトース型レクチン)は、Sino Biological,Inc.(Beijing、中国)からのものであった。抗CEAmAb(モノクローナル抗体)12−140−1及びCEAの1つ調製物を、Fujirebio Diagnostics Ltd.(Goteborg、スウェーデン)から得た。抗CEAのmAb T84.66及びCEA調製物は、Norwegian Radium Hospital(Oslo、ノルウェー)のKjell Nustadからの好意による寄贈であった。別のCEA調製物をHytest Ltd.(Turku、フィンランド)から購入した。黄色のストレプトアビジンコーティング96ウェルマイクロタイタープレートを、Kaivogen Ltd.(Turku、フィンランド)で特に作製した。REDアッセイバッファーをKaivogen Ltd.から購入した。DELFIAプレート振盪機、DELFIAプレート洗浄機、及びVictor(商標)フルオロメーターは、Wallac Oy(Turku、フィンランド)によって製造された。ブロメライン溶液ID−希釈物質1は、DiaMed(Cressier FR、スイス)からのものであった。NAP−5バッファー交換カラム及びNAP−10バッファー交換カラムを、GE Healthcare(Chicago、Illinois、米国)から購入した。

0156

方法
捕捉物の断片化
12−140−1Fab2(断片、抗原結合)抗体断片を得るために、12−140−1のmAb(1.15mg)のバッファーを、NAP−5カラムを使用して0.9%のNaClへ交換し、反応バッファー(50mMのトリス−HCl(pH7.0)、100mMのNaCl、3mMのEDTA)中のID−希釈物質1(1mgのmAbあたり50μl)によりインキュベーションすることによって+37℃で2時間消化した。0.2MのN−エチルマレイミド(NEM)を0.02MのNEMの最終濃度で添加することによって、消化を停止した。プロテイン親和性精製を使用して、Fab2抗体断片を精製した。

0157

ビオチン化
断片化mAb及び全体の抗CEAmAbのバッファーを0.9%のNaClへ交換した。抗体を、40倍のモル過剰のBITC(ビオチンイソチオシアネート)及び全反応体積の1/10の500mMのNa2CO3バッファー(pH9.8)の添加によって、ビオチンとコンジュゲートした。反応物を、直射光から遠ざけてRTで4時間インキュベーションした。混合物を、TSAバッファー(50mMのトリス−HCl(pH7.75)、150mMのNaCl、0.05%のNaN3)への2回のバッファー交換により精製し、1%のDTPA(ジエチレントリアミンペンタ酢酸)処理BSA(ウシ血清アルブミン)を、すべての混合物へ添加した。

0158

ビオチン化12−140−1Fab2スポットの調製
ビオチン化12−140−1 Fab2(30μg/mL)を、設定(70%湿度パルス50μs、電圧90V、遅延250μs、周波数100Hz)の使用によって、Nano−Plotter非接触マイク分注装置(GeSiM(ドイツ))により、黄色のストレプトアビジンコーティング96ウェルマイクロタイタープレート(Kaivogen(フィンランド))の上へアレイ・イン・ウェルのフォーマットでプリントした。プリントバッファーは10%(v/v)のグリセロールと共にリン酸緩衝食塩水(pH7.4)を含有していた。

0159

レクチンナノ粒子アッセイ
レクチンを、実施例1において記載されるようにユウロピウムをドープしたナノ粒子上にコーティングした。すべてのアッセイを黄色のストレプトアビジンコーティング96ウェルマイクロタイタープレート上で遂行した。1ウェルあたり25μlの全体積の三重検体を、すべてのアッセイインキュベーションにおいて使用し、RTでゆっくりした振盪で遂行した。すべての3つのCEA調製物の等量を一緒に混合すること、並びにTSA−BSAバッファー(50mMのトリス−HCl(pH7.75)、150mMのNaCl、0.05%のNaN3、0.1%のBSA)中で200、100、50、15、5、2及び0ng/mlの濃度へ混合物を希釈することによって、CEAスタンダードを調製した。ビオチン化mAbの12−140−1及びT84.66を、REDアッセイにおいて1ウェルあたり50ng添加し、それぞれMBLアッセイ及びDC−signアッセイにおける捕捉物としての使用のために1時間インキュベーションすることによって固定化した。ストレプトアビジンコーティングマイクロタイタープレート中でのスポットとしてのビオチン化12−140−1のFab2を、ヒトMGLアッセイにおいて捕捉物として使用した。サンプル及びスタンダードを、MBL及びDC−signアッセイについては、バッファーA(50mMのトリス−HCl(pH7.75)、175mMのCaCl2、350mMのNaCl、37.5U/mlのヘパリン、100μMのDTPA、0.01%のツイーン40、0.5mg/mlのウシγ−グロブリン、5mg/mlのBSA)、並びにヒトMGLアッセイについては、バッファーB(50mMのトリスHCl(pH7.75)、175mMのCaCl2、350mMのNaCl、5μg/mlの未変性マウスIgG、5μg/mlのHBR−2、5μg/mlのMAK−33、105U/mlのヘパリン、100μMのDTPA、0.01%のツイーン40、0.5mg/mlのウシγ−グロブリン、5mg/mlのBSA)中で、5倍希釈した。2回ウェルを洗浄した後に、サンプル及びスタンダードを添加し、1時間インキュベーションした。MBLアッセイ及びDC−signアッセイについて3mMのCaCl2を添加し、ヒトMGLアッセイについて12mMのCaCl2を添加した、REDアッセイバッファー中で、レクチンナノ粒子を希釈した。添加したレクチンナノ粒子濃度は、それぞれMBLアッセイ、DC−signアッセイ及びMGLアッセイについて1ウェルあたり、20×106、15×106、及び35×106粒子であった。ウェルを2回洗浄し、ナノ粒子溶液を添加した。プレートを2時間インキュベーションし、6回洗浄した。ユウロピウムの時間分解蛍光を、340nmの励起波長を使用して615nmの波長で測定した。測定サイクルは1000μsであり、400μsの遅延及び400μsの測定ウィンドウタイムであった。

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