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技術 テトラヒドロ−ピリド[3,4−b]インドールエストロゲン受容体モジュレーター及びその使用

出願人 エフ・ホフマン-ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト
発明者 グッドエーカー,サイモンチャールズラバディ,シャーラダーリー,チュンリャン,ジュンリウ,チークオオートワイン,ダニエルフレッドレイ,ニコラスチャールズワン,タオワン,シヤオチンズビエッグ,ジェイソンチャン,ビーロン
出願日 2017年6月15日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2018-565682
公開日 2019年8月8日 (10ヶ月経過) 公開番号 2019-521983
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 特定効果 ペルフルオロブタンスルホニルフルオリド 選択セット 初期範囲 パッケージ内容物 行動規範 バックフィル 気体材料
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題・解決手段

式Iの構造を有する、エストロゲン受容体調節活性又は機能を有するテトラヒドロピリド[3,4−b]インドール−1−イル化合物、その立体異性体互変異性体又は薬学的に許容される塩(式中、置換基及び構造的な特徴は本明細書に記載されている)が本明細書に記載されている。式Iの化合物を含む薬学的組成物及び医薬、並びにそのようなエストロゲン受容体モジュレーターを、単体で、また、エストロゲン受容体により媒介される、又はそれに依存する疾患又は病態治療するための他の治療剤と組み合わせて使用する方法も記載されている。

概要

背景

エストロゲン受容体(「ER」)は、それと内因性エストロゲンとの相互反応による多彩生物学的効果誘導を媒介するリガンド活性化転写制御タンパク質である。内因性エストロゲンは、17β(ベータ)−エストラジオール及びエストロンを含む。ERは、2つのアイソフォーム、ER−α(アルファ)及びER−β(ベータ)を有することを見出した。エストロゲン及びエストロゲン受容体は、いくつかの疾患又は病態、例えば乳がん肺がん卵巣がん結腸がん前立腺がん子宮内膜がん子宮がん、並びに他の疾患又は病態に関与している。転移性疾患及び後天性耐性の状況において、活性を有する新たなER−α標的薬剤が必要である。

概要

式Iの構造を有する、エストロゲン受容体調節活性又は機能を有するテトラヒドロピリド[3,4−b]インドール−1−イル化合物、その立体異性体互変異性体又は薬学的に許容される塩(式中、置換基及び構造的な特徴は本明細書に記載されている)が本明細書に記載されている。式Iの化合物を含む薬学的組成物及び医薬、並びにそのようなエストロゲン受容体モジュレーターを、単体で、また、エストロゲン受容体により媒介される、又はそれに依存する疾患又は病態を治療するための他の治療剤と組み合わせて使用する方法も記載されている。なし

目的

本発明は、したがって、上で定義された少なくとも1つの活性成分と共に、獣医学的担体を含む獣医学的組成物をさらに提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
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- 件

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請求項1

式I:から選択される化合物、及びその立体異性体互変異性体又は薬学的に許容される塩(式中、Y1が、CRb又はNであり;Y2が、−(CH2)−、−(CH2CH2)−又はNRaであり;Y3が、NRa又はC(Rb)2であり;Y1、Y2及びY3の1つがN又はNRaであり;Raが、H;F、Cl、Br、I、CN、OH、OCH3及びSO2CH3から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい、C1−C6アルキル、C2−C8アルケニルプロパルギル、C3−C6シクロアルキル及びC3−C6ヘテロシクリルから選択され;Rbが、H;F、Cl、Br、I、CN、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH2CH2F、OH、OCH3及びSO2CH3から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい、−O(C1−C3アルキル)、C1−C6アルキル、C2−C8アルケニル、プロパルギル、−(C1−C6アルキルジイル)−(C3−C6シクロアルキル)、C3−C6シクロアルキル及びC3−C6ヘテロシクリルから独立して選択され;Rcが、H;F、Cl、Br、I、CN、OH、OCH3及びSO2CH3から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい、C1−C6アルキル、アリル、プロパルギルから選択され;Z1が、CRaRb、C(O)及び結合から選択され;Cyが、C6−C20アリールジイル、C3−C12カルボシクリルジイル、C2−C20ヘテロシクリルジイル及びC1−C20ヘテロアリールジイルから選択され;Z2が、C1−C6アルキルジイル及びC1−C6フルオロアルキルジイルから選択され;R1、R2、R3及びR4が、H、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2CH3、−CONHCH(CH3)2、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピルシクロプロピルアミドシクロブチルオキセタニルアゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イルオキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノアゼチジン−1−イルメチルベンジルオキシフェニルピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノンピペラジン−1−イル、モルホリノメチルモルホリノ−メタノン及びモルホリノから独立して選択され;R5が、H;一又は複数のハロゲン、CN、ORa、N(Ra)2、C1−C9アルキル、C3−C9シクロアルキル、C3−C9複素環、C6−C9アリール、C6−C9ヘテロアリール、C(O)Rb、C(O)NRa、SO2Ra及びSO2NRaで置換されていてもよい、C1−C9アルキル、C3−C9シクロアルキル、C3−C9複素環、C6−C9アリール、C6−C9ヘテロアリール、−(C1−C6アルキルジイル)−(C3−C9シクロアルキル)、−(C1−C6アルキルジイル)−(C3−C9複素環)、C(O)Rb、C(O)NRa、SO2Ra、およびSO2NRa、から選択され;R6が、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH2CH2F、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2CH3、−CONHCH(CH3)2、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピル、シクロプロピルアミド、シクロブチル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ベンジルオキシフェニル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノン、ピペラジン−1−イル、モルホリノメチル、モルホリノ−メタノン及びモルホリノから選択され;mが、0、1、2、3及び4から選択され;アルキルジイル、フルオロアルキルジイル、アリールジイル、カルボシクリルジイル、ヘテロシクリルジイル及びヘテロアリールジイルが、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH2CH2F、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピル、シクロプロピルアミド、シクロブチル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ベンジルオキシフェニル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノン、ピペラジン−1−イル、モルホリノメチル、モルホリノ−メタノン及びモルホリノから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい)。

請求項2

式Ia:(式中、R7が、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2CH3、−CONHCH(CH3)2、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピル、シクロプロピルアミド、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ベンジルオキシフェニル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノン、ピペラジン−1−イル、モルホリノメチル、モルホリノ−メタノン及びモルホリノであり;nが、0、1、2、3及び4から選択される)を有する、請求項1に記載の化合物。

請求項3

R7がFであり、nが1又は2である、請求項2に記載の化合物。

請求項4

式Ib:(式中、R8が、F、−CN、−CH3、−NH2、−OCH3及び−OHから独立して選択され;R9が、H、F及び−CH3から選択される)を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。

請求項5

式Ic:(式中、Raが、一又は複数のFで置換されているC1−C6アルキルである)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。

請求項6

Y1がCRbであり、Y3がNRaである、請求項1に記載の化合物。

請求項7

Y1がNであり、Y3がC(Rb)2である、請求項1に記載の化合物。

請求項8

Y2が−(CH2)−である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。

請求項9

Y2が−(CH2CH2)−である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。

請求項10

RcがHである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。

請求項11

CyがC6−C20アリールジイルである、請求項1、及び6から10のいずれか一項に記載の化合物。

請求項12

C6−C20アリールジイルがフェニルジイルである、請求項11に記載の化合物。

請求項13

フェニルジイルが、一又は複数のFで置換されている、請求項12に記載の化合物。

請求項14

R1及びR2がHである、請求項1から4、及び6から13のいずれか一項に記載の化合物。

請求項15

R3がHであり、R4が−CH3である、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物。

請求項16

R5がC1−C6フルオロアルキルである、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物。

請求項17

mが0である、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物。

請求項18

mが1であり、R6がFである、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物。

請求項19

Z1が結合である、請求項1及び6から18のいずれか一項に記載の化合物。

請求項20

Z2が、一又は複数の−OHで置換されているC1−C3アルキルジイルである、請求項1から3、及び6から19のいずれか一項に記載の化合物。

請求項21

Z2が−CH(OH)−である、請求項20に記載の化合物。

請求項22

Z2がC1−C3フルオロアルキルジイルである、請求項1から3、及び6から19のいずれか一項に記載の化合物。

請求項23

Z2が−CH(F)−である、請求項22に記載の化合物。

請求項24

表1a及び/又は表1bから選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項25

請求項1から24の何れか一項に記載の化合物、及び薬学的に許容される担体流動促進剤希釈剤又は賦形剤を含む、薬学的組成物

請求項26

治療剤をさらに含む、請求項25に記載の薬学的組成物。

請求項27

請求項1から24の何れか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体、流動促進剤、希釈剤又は賦形剤を組み合わせることを含む、薬学的組成物を作るための方法。

請求項28

治療的有効量の請求項1から24の何れか一項に記載の化合物、又は請求項25若しくは26に記載の薬学的組成物を、ER−関連疾患又は病態を有する患者投与することを含む、患者におけるER−関連疾患又は障害を治療する方法での使用のための、請求項1から24の何れか一項に記載の化合物、又は請求項25若しくは26に記載の薬学的組成物。

請求項29

ER−関連疾患又は障害が、乳がん肺がん卵巣がん子宮内膜がん前立腺がん及び子宮がんから選択されるがんである、請求項28に記載の使用のための化合物、又は使用のための薬学的組成物。

請求項30

がんが乳がんである、請求項29に記載の使用のための化合物、又は使用のための薬学的組成物。

請求項31

抗炎症薬免疫調節剤化学療法剤アポトーシスエンハンサー神経栄養因子心血管疾患を治療するための薬剤肝臓疾患を治療するための薬剤、抗ウイルス薬血液障害を治療するための薬剤、糖尿病を治療するための薬剤、及び免疫不全障害を治療するための薬剤から選択される追加の治療剤を投与することをさらに含む、請求項28から30のいずれか一項に記載の使用のための化合物、又は使用のための薬学的組成物。

請求項32

化合物又は薬学的組成物が、パクリタキセル、アナストロゾ−ル、エキセメスタンシクロホスファミドエピルビシンフルベストラントレトロゾールゲムシタビントラスツズマブハーセプチン登録商標)、Genentech)、トラスツズマブエムタンシン(カドサイラ(登録商標)、Genentech)、ペグフィルグラスチムフィルグラスチムタモキシフェンドセタキセルトレミフェンビノレルビンカペシタビン及びイクサベピロンから選択される治療剤と組み合わせて投与される、請求項28から31の何れか一項に記載の使用のための化合物、又は使用のための薬学的組成物。

請求項33

CDK4/6阻害剤と組み合わせて投与される、請求項28から31のいずれか一項に記載の使用のための化合物、又は使用のための薬学的組成物。

請求項34

CDK4/6阻害剤が、パルボシクリブ(PD−0332991)、リボシクリブ(LEE011)及びLY283519から選択される、請求項33に記載の使用のための化合物、又は使用のための薬学的組成物。

請求項35

化合物又は薬学的組成物が、エベロリムステムシロリムス、BEZ235(ダクトリシブ)、BYL719(アルペリシブ)、GDC0032(タセリシブ)、BKM120(ブパルリシブ)、BGT226、GDC0068(イパタセルチブ)、GDC−0980(アピトリシブ)、GDC0941(ピクチリシブ)、INK128(MLN0128)、INK1117、OSI−027、CC−223、AZD8055、SAR245408、SAR245409、PF04691502、WYE125132、GSK2126458、GSK−2636771、BAY806946、PF−05212384、SF1126、PX866、AMG319、ZSTK474、Cal101(イデラリシブ)、PWT33597、CU−906、AZD−2014及びCUDC−907から選択されるホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/mTOR経路阻害剤と組み合わせて投与される、請求項28から31の何れか一項に記載の使用のための化合物、又は使用のための薬学的組成物。

請求項36

a)請求項25又は26に記載の薬学的組成物;及びb)使用説明書を含む、エストロゲン受容体により媒介される病態を治療するためのキット

請求項37

a)請求項1から24の何れか一項に記載の化合物;及びb)使用説明書を含む、エストロゲン受容体により媒介される病態を治療するためのキット。

請求項38

医薬としての使用のための請求項1から24の何れか一項に記載の化合物。

請求項39

上述の本発明。

技術分野

0001

化合物(その薬学的に許容される塩、溶媒和物代謝産物プロドラッグを含む)、そのような化合物を含む薬学的組成物、及び、エストロゲン感受性エストロゲン受容体依存性又はエストロゲン受容体媒介性の疾患又は病態を他の治療剤と組み合わせて治療、防止又は診断するためにそのような化合物を使用する方法が、本明細書に記載されている。

背景技術

0002

エストロゲン受容体(「ER」)は、それと内因性エストロゲンとの相互反応による多彩生物学的効果誘導を媒介するリガンド活性化転写制御タンパク質である。内因性エストロゲンは、17β(ベータ)−エストラジオール及びエストロンを含む。ERは、2つのアイソフォーム、ER−α(アルファ)及びER−β(ベータ)を有することを見出した。エストロゲン及びエストロゲン受容体は、いくつかの疾患又は病態、例えば乳がん肺がん卵巣がん結腸がん前立腺がん子宮内膜がん子宮がん、並びに他の疾患又は病態に関与している。転移性疾患及び後天性耐性の状況において、活性を有する新たなER−α標的薬剤が必要である。

0003

本発明は、概して、
式Iの構造:

を有する、エストロゲン受容体調節活性又は機能を有するテトラヒドロピリド[3,4−b]インドール−1−イル化合物、並びにその立体異性体互変異性体又は薬学的に許容される塩(式中、置換基及び構造的な特徴は本明細書に記載されている)に関する。

0004

本発明のある態様は、式Iの化合物、並びに薬学的に許容される担体流動促進剤希釈剤又は賦形剤の薬学的組成物である。

0005

本発明のある態様は、式Iの化合物、又は式Iの化合物を含む薬学的組成物を作るためのプロセスである。

0006

本発明のある態様は、治療的有効量の、薬学的組成物を、ER−関連疾患又は障害を有する患者投与することを含む、患者におけるER−関連疾患又は障害を治療する方法である。

0007

本発明のある態様は、治療的有効量の、式Iの化合物を、ER−関連疾患又は障害を有する患者に投与することを含む、患者におけるER−関連疾患又は障害を治療する方法である。

0008

本発明のある態様は、医薬としての使用のための式Iの化合物である。

0009

本発明のある態様は、治療的有効量の、式Iの化合物を、ER−関連疾患又は障害を有する患者に投与することを含む、患者におけるER−関連疾患又は障害を治療する方法での使用のための、式Iの化合物である。

0010

本発明のある態様は、患者におけるER関連疾患又は障害を治療するための医薬の製造のための、式Iの化合物の使用である。

0011

本発明のある態様は、治療的有効量の式Iの化合物を、ER関連疾患又は障害を有する患者に投与することを含む、患者におけるER関連疾患又は障害を治療するための、式Iの化合物の使用である。

0012

本発明のある態様は、治療的有効量の薬学的組成物を、ER関連疾患又は障害を有する患者に投与することを含む、患者におけるER関連疾患又は障害を治療する方法での使用のための、式Iの化合物を含む薬学的組成物である。

0013

本発明のある態様は、患者におけるER関連疾患又は障害を治療するための医薬の製造のための、式Iの化合物を含む薬学的組成物の使用である。

0014

本発明のある態様は、治療的有効量の薬学的組成物を、ER関連疾患又は障害を有する患者に投与することを含む、患者におけるER関連疾患又は障害を治療するための式Iの化合物を含む薬学的組成物の使用である。

0015

本発明のある態様は:
a)式Iの化合物を含む薬学的組成物;及び
b)使用説明書を含む、エストロゲン受容体により媒介される病態を治療するためのキットである。

0016

ここで、本発明のある実施態様について詳細に言及され、その例は、付随する構造及び式で例証される。本発明は、列挙される実施態様と併せて説明されるが、実施態様は、本発明をそれらの実施態様に限定するよう意図されていないと理解される。それどころか、本発明は、特許請求の範囲で定義されるように本発明の範囲内に含まれ得るすべての代用物、変更及び等価物カバーするよう意図される。当業者は、本発明の実践に使用できる、本明細書に記載されているものと類似した、又は等価の多くの方法及び材料を認知する。本発明は、記載されている方法及び材料に決して限定されない。定義した用語、用語の使用、記載されている技術などを含むが、それらに限定されない、援用されている文献、特許、及び類似した材料の一又は複数が、本出願と異なる、又は矛盾する場合、本出願が支配する。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術及び科学用語は、本発明が属する当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似した、又は等価の方法及び材料は、本発明の実践又は試験に使用でき、適切な方法及び材料は、以下に記載されている。本明細書で言及されるすべての公報、特許出願、特許及び他の参考文献は、その全内容が出典明示により援用される。本出願に使用される命名法は、別途指示がない限りIUPAC体系的命名法に基づく。

0017

定義
置換基の数を指し示す場合、「一又は複数の」という用語は、置換基1個から考えられる最大数置換の範囲、すなわち置換基による水素1個の置換から、水素すべての置換までを意味する。「置換基」という用語は、親分子上で水素原子を置き換え原子又は原子の基を表す。「置換されている」という用語は、特定の基が一又は複数の置換基を保有することを表す。複数の置換基及び考えられる多彩な置換基を抱え得る任意の基が提供される場合、置換基は、独立して選択され、同一である必要はない。「非置換」という用語は、特定の基が置換基を保有しないことを意味する。「置換されていてもよい」という用語は、特定の基は、非置換である、又は、考えられる置換基の群から独立して選択される一又は複数の置換基で置き換えられていることを意味する。置換基の数を指し示す場合、「一又は複数の」という用語は、置換基1個から考えられる最大数の置換、すなわち置換基による水素1個の置換から、水素すべての置換までを意味する。

0018

本明細書で使用されている「アルキル」という用語は、炭素原子1から12個(C1−C12)の、飽和直鎖又は分岐鎖一価炭化水素基を指し、アルキル基は、独立して、以下に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。別の実施態様において、アルキル基は、炭素原子1から8個(C1−C8)、又は炭素原子1から6個(C1−C6)である。アルキル基の例は、メチル(Me、−CH3)、エチル(Et、−CH2CH3)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CH2CH2CH3)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH3)2)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CH2CH2CH2CH3)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH3)3)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2CH3)、3−ペンチル(−CH(CH2CH3)2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH2CH3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH3)CH(CH3)2)、3−メチル−1−ブチル(−CH2CH2CH(CH3)2)、2−メチル−1−ブチル(−CH2CH(CH3)CH2CH3)、1−ヘキシル(−CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ヘキシル(−CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3−ヘキシル(−CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CH3)2CH2CH2CH3)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH3)(CH2CH3)2)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH3)C(CH3)3、1−ヘプチル、1−オクチルなどを含むが、それらに限定されない。

0019

本明細書で使用されている「アルキルジイル」という用語は、炭素原子約1から12個(C1−C12)の飽和直鎖又は分岐鎖二価炭化水素基を指し、アルキルジイル基は、独立して、以下に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。別の実施態様において、アルキルジイル基は、炭素原子1から8個(C1−C8)、又は炭素原子1から6個(C1−C6)である。アルキルジイル基の例は、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)などを含むが、それらに限定されない。アルキルジイル基は、「アルキレン」基とも呼ばれる。

0020

アルケニル」という用語は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp2二重結合を有する炭素原子2から8個(C2−C8)の、直鎖又は分岐鎖一価炭化水素基を指し、アルケニル基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよく、「cis」及び「trans」配向或いは、「E」及び「Z」配向を有する基を含む。例は、エチレニル又はビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)などを含むが、それらに限定されない。

0021

アルケニレン」又は「アルケニルジイル」という用語は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp2二重結合を有する炭素原子2から8個(C2−C8)の直鎖又は分岐鎖二価炭化水素基を指し、アルケニレン基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよく、「cis」及び「trans」配向或いは、「E」及び「Z」配向を有する基を含む。例は、エチレニレン又はビニレン(−CH=CH−)、アリル(−CH2CH=CH−)などを含むが、それらに限定されない。

0022

アルキニル」という用語は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp三重結合を有する炭素原子2から8個(C2−C8)の直鎖又は分岐一価炭化水素基を指し、アルキニル基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。例は、エチニル(−C≡CH)、プロピニルプロパルギル、−CH2C≡CH)などを含むが、それらに限定されない。

0023

アルキニレン」又は「アルキニルジイル」という用語は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp三重結合を有する炭素原子2から8個(C2−C8)の直鎖又は分岐二価炭化水素基を指し、アルキニレン基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。例は、エチニレン(−C≡C−)、プロピニレン(プロパルギレン、−CH2C≡C−)、などを含むが、それらに限定されない。

0024

炭素環」、「カルボシクリル」、「炭素環式環」及び「シクロアルキル」という用語は、単環式環として炭素原子3から12個(C3−C12)、又は二環式環として炭素原子7から12個を有する一価非芳香族の飽和又は部分的不飽和環を指す。原子7から12個を有する二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]又は[6,6]系として配置され得、環原子9又は10個を有する二環式炭素環は、ビシクロ[5,6]又は[6,6]系として、又は架橋系、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン及びビシクロ[3.2.2]ノナンとして配置され得る。スピロカルボシクリル部分も、この定義の範囲内に含まれる。スピロカルボシクリル部分の例は、[2.2]ペンタニル、[2.3]ヘキサニル及び[2.4]ヘプタニルを含む。単環炭素環の例は、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニルシクロヘプチルシクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどを含むが、それらに限定されない。カルボシクリル基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。

0025

「カルボシクリルジイル」という用語は、単環式環として炭素原子3から12個(C3−C12)又は二環式環として炭素原子7から12個を有する、二価非芳香族、飽和又は部分的不飽和環を指す。

0026

アリール」は、親芳香環系の単一の炭素原子から水素原子1個を除去することに由来する炭素原子6から20個(C6−C20)の一価芳香族炭化水素基を意味する。一部のアリール基は、例示的構造では「Ar」として表される。アリールは、飽和、部分的不飽和環、又は芳香族炭素環式環に縮合した芳香族環を含む二環式基を含む。典型的なアリール基は、ベンゼンフェニル)、置換ベンゼンナフタレンアントラセンビフェニルインデニルインダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどに由来する基を含むが、それらに限定されない。アリール基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。

0027

アリーレン」又は「アリールジイル」という用語は、親芳香環系の炭素原子2個から水素原子2個を除去することにより由来する炭素原子6から20個(C6−C20)の二価芳香族炭化水素基を意味する。一部のアリールジイル基は、例示的構造では「Ar」として表される。アリールジイルは、飽和、部分的不飽和環、又は芳香族炭素環式環に縮合した芳香族環を含む二環式基を含む。典型的なアリールジイル基は、ベンゼン(フェニルジイル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニレン、インデニレン、インダニレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどに由来する基を含むが、それらに限定されない。アリールジイル基も、「アリーレン」と呼ばれ、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。

0028

複素環」、「ヘテロシクリル」及び「複素環式環」という用語は、本明細書で互換的に使用され、環原子3から約20個の飽和又は部分的不飽和(すなわち、環内に一又は複数の二重及び/又は三重結合を有する)炭素環式基を指し、そこでは、少なくとも1個の環原子が、窒素酸素リン及び硫黄から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCであり、一又は複数の環原子は、独立して、以下に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。複素環は、3から7環員(炭素原子2から6個及びN、O、P及びSから選択されるヘテロ原子1から4個)を有する単環、又は7から10環員(炭素原子4から9個及びN、O、P及びSから選択されるヘテロ原子1から6個)を有する二環、例えば:ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]又は[6,6]系であってよい。複素環は、Paquette、Leo A.;「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」(W.A. Benjamin、New York、1968年)、詳細には1、3、4、6、7及び9章;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Monographs」(John Wiley & Sons、New York、1950年から現在)、詳細には第13、14、16、19及び28巻;並びにJ.Am.Chem.Soc.(1960年)82:5566に記載されている。「ヘテロシクリル」は、複素環基が飽和、部分的不飽和環、又は芳香族炭素環式環、又は複素環式環と縮合している基も含む。複素環式環の例は、モルホリン−4−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジニルピペラジン−4−イル−2−オン、ピペラジン−4−イル−3−オン、ピロリジン−1−イル、チオモルホリン−4−イル、S−ジオキソチオモルホリノ−4−イル、アゾカン−1−イル、アゼチジン−1−イル、オクタヒドロピリド[1,2−a]ピラジン−2−イル、[1,4]ジアゼパン−1−イル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニルジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニルテトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリン、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニルオキセタニルチエタニル、ホモピペリジニルオキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、3H−インドリルキノリジニル及びN−ピリジル尿素を含むが、それらに限定されない。スピロヘテロシクリル部分も、この定義の範囲内に含まれる。スピロヘテロシクリル部分の例は、アザスピロ[2.5]オクタニル及びアザスピロ[2.4]ヘプタニルを含む。環原子2個がオキソ(=O)部分で置換されている複素環式基の例は、ピリミジノニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。本明細書の複素環基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。

0029

「ヘテロシクリルジイル」という用語は、環原子3から約20個の二価、飽和又は部分的不飽和(すなわち、環内に一又は複数の二重及び/又は三重結合を有する)炭素環式基を指し、そこでは少なくとも1個の環原子が、窒素、酸素、リン及び硫黄から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCであり、一又は複数の環原子は、独立して、記載されているように、一又は複数の置換基で置換されていてもよい。

0030

ヘテロアリール」という用語は、5−、6−又は7−員環一価芳香族基を指し、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される一又は複数のヘテロ原子を含有する5−20個の原子の縮合環系(その少なくとも1つは芳香族である)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルを含む)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルを含む)、ピラゾリルトリアゾリルピラジニルテトラゾリルフリル、チエニル、イソオキサゾリルチアゾリルオキサジアゾリルオキサゾリルイソチアゾリル、ピロリル、キノリニルイソキノリニルテトラヒドロイソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリルベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニルトリアジニルイソインドリル、プテリジニルプリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリルベンゾオキサゾリルキナゾリニルキノキサリニルナフチリジニル及びフロピリジニルである。ヘテロアリール基は、独立して、本明細書に記載されている一又は複数の置換基で置換されていてもよい。

0031

「ヘテロアリールジイル」という用語は、5−、6−又は7−員環の二価芳香族基を指し、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される一又は複数のヘテロ原子を含有する5−20個の原子の縮合環系(その少なくとも1つは芳香族である)を含む。

0032

複素環又はヘテロアリール基は、可能であれば炭素(炭素−結合型)又は窒素(窒素−結合型)結合していてよい。限定ではなく例として、複素環又はヘテロアリールに結合した炭素は、ピリジンの2、3、4、5若しくは6位、ピリダジンの3、4、5若しくは6位、ピリミジンの2、4、5若しくは6位、ピラジンの2、3、5若しくは6位、フランテトラヒドロフランチオフランチオフェンピロール若しくはテトラヒドロピロールの2、3、4若しくは5位、オキサゾールイミダゾール若しくはチアゾールの2、4若しくは5位、イソオキサゾールピラゾール若しくはイソチアゾールの3、4若しくは5位、アジリジンの2若しくは3位、アゼチジンの2、3若しくは4位、キノリンの2、3、4、5、6、7若しくは8位、又はイソキノリンの1、3、4、5、6、7若しくは8位で結合する。

0033

限定ではなく例として、窒素が結合した複素環又はヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドール又はイソインドリンの2位、モルホリンの4位、及びカルバゾール又はβ−カルボリンの9位で結合する。

0034

「治療する」及び「治療」という用語は、治療的処置を指し、その目的は、望ましくない生理的変化又は障害、例えば関節炎又はがんの発症又は広がりを遅くする(弱める)ことである。本発明の目的に関しては、有益な、又は望ましい臨床的結果は、症候緩和、疾患程度の抑制、疾患の安定化した(すなわち、悪化していない)状態、疾患の進行の遅延又は遅らせ、病態の改善又は緩和、及び寛解(部分的又は全体を問わず)を、検出可能又は不可能を問わず含むが、それらに限定されない。「治療」は、治療を受けていない場合に予想される生存率と比較した生存率の向上も意味し得る。治療を必要とするものは、病態又は障害を有するものを含む。

0035

「治療的有効量」という言回しは、(i)特定の疾患、病態若しくは障害を治療する、(ii)特定の疾患、病態若しくは障害の一若しくは複数の症候を弱める、和らげる若しくは取り除く、又は(iii)本明細書に記載されている特定の疾患、病態若しくは障害の一又は複数の症候の発症を防止する、若しくは遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。がんのケースでは、治療的有効量の薬物は、がん細胞の数を減少させ得;腫瘍の大きさを縮小させ得;がん細胞の末梢器官への浸潤阻害し得(すなわち、ある程度遅くし得、好ましくは止め得);腫瘍転移を阻害し得(すなわち、ある程度遅くし得、好ましくは止め得);腫瘍増殖をある程度阻害し得;及び/又はがんに関連する一若しくは複数の症候をある程度軽減し得る。これは、薬物が増殖を防止し得、かつ/又は存在するがん細胞を殺し得る程度まで、細胞分裂停止性及び/又は細胞傷害性であり得る。がん治療に関しては、有効性は、例えば、無増悪期間(TTP)の評価、及び/又は奏功率RR)の判定により測定できる。

0036

「がん」という用語は、典型的には、制御できない細胞増殖により特徴付けられる、哺乳動物における生理的状態を指す、又は説明する。「腫瘍」は、一又は複数のがん性細胞を含む。がんの例は、カルシノーマリンパ腫芽細胞腫肉腫及び白血病又はリンパ系腫瘍を含むが、それらに限定されない。そのようながんのより詳細な例は、扁平上皮がん(例えば、上皮性扁平細胞がん)、小細胞肺がん非小細胞肺がん(「NSCLC」)、肺腺癌及び扁平上皮癌を含む肺がん、腹膜がん、肝細胞がん(hepatocellular cancer)、胃腸がんを含む胃がん(gastric cancer)又は胃がん(stomach cancer)、膵臓がん膠芽細胞腫子宮頸がん、卵巣がん、肝臓がん膀胱がん肝がん、乳がん、結腸がん、直腸がん、結腸直腸がん子宮内膜癌又は子宮癌唾液腺癌、腎臓がん又は腎がん、前立腺がん、外陰部がん、甲状腺がん肝細胞癌(hepatic carcinoma)、肛門癌、陰茎癌、並びに頭頸部がんを含む。

0037

血液学的(Hematological)悪性腫瘍」(英国綴りは「血液学的(Haematological)」悪性腫瘍)は、血液、骨髄及びリンパ節に影響を与えるタイプのがんである。この3つは免疫系を介して密接につながるので、疾患が3つのうち1つに影響を与えると、他のものにも同様に影響を与えることが多いと考えられ:リンパ腫は、リンパ節の疾患であるが、骨髄に広がり、血液に影響を与えることが多い。血液学的悪性腫瘍は、悪性腫瘍(「がん」)であり、これらは、一般的に、血液学及び/又は腫瘍学専門医により治療される。「血液学/腫瘍学」は、内科の単一の副専門分野とする施設もあれば、他では、別の区分と考える施設もある(外科専門医及び照射がん専門医もいる)。すべての血液学的障害が、悪性(「がん性」)というわけではなく;これらの他の血液病態も、血液専門医により対処されることがある。血液学的悪性腫瘍は、2つの主な血液細胞株:骨髄及びリンパ球細胞株に由来し得る。骨髄細胞株は、通常、顆粒球赤血球血小板マクロファージ及びマスト細胞を産生し;リンパ球細胞株は、B、T、NK及び形質細胞を産生する。リンパ腫、リンパ性白血病及び骨髄腫は、リンパ球系に由来するが、急性及び慢性骨髄性白血病骨髄異形成症候群並びに骨髄増殖性疾患は、骨髄起源である。白血病は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMOL)及び小リンパ球性リンパ腫(SLL)を含む。リンパ腫は、ホジキンリンパ腫亜型4種すべて)及び非ホジキンリンパ腫(NHL、亜型すべて)を含む。

0038

化学療法剤」は、作用機序に関係なく、がんの治療に有用な化合物である。化学療法剤の分類は:アルキル化剤代謝拮抗薬紡錘体毒植物性アルカロイド、細胞傷害性/抗腫瘍性抗生物質トポイソメラーゼ阻害剤、抗体、光増感剤及びキナーゼ阻害剤を含むが、それらに限定されない。化学療法剤は、「標的化療法」及び従来の化学療法に使用される化合物を含む。化学療法剤の例は:イブルチニブ(イムブルビカ(商標)、APCI−32765、Pharmacyclics Inc./Janssen Biotech Inc.;CAS Reg.No.936563−96−1、US7514444)、イデラリシブ(ザイデリグ登録商標)、CAL−101、GS 1101、GS−1101、Gilead Sciences Inc.;CAS Reg.No.1146702−54−6)、エルロチニブタルセバ(登録商標)、Genentech/OSIPharm.)、ドセタキセルタキソテール(登録商標)、Sanofi−Aventis)、5−FU(フルオロウラシル5−フルオロウラシル、CAS Reg.No.51−21−8)、ゲムシタビンジェムザール(登録商標)、Lilly)、PD−0325901(CAS No.391210−10−9、Pfizer)、シスプラチン(プラチノール(登録商標)、(SP−4−2)−ジアミンジクロロ白金(II)、cis−ジアミン、ジクロロ白金(II)、CAS No.15663−27−1)、カルボプラチン(CAS No.41575−94−4)、パクリタキセルタキソール(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Oncology、Princeton、N.J.)、トラスツズマブハーセプチン(登録商標)、Genentech)、テモゾロミド(4−メチル−5−オキソ−2,3,4,6,8−ペンタザビシクロ[4.3.0]ノナ−2,7,9−トリエン−9−カルボキサミド、CAS No.85622−93−1、テモダールTEMODAR)(登録商標)、テモダール(TEMODAL)(登録商標)、Schering Plough)、タモキシフェン((Z)−2−[4−(1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェノキシ]−N,N−ジメチルエタンアミンノルデックス(登録商標)、イスツバル(登録商標)、バロデックス(登録商標))及びドキソルビシンアドリアマイシン(登録商標)、CAS No.23214−92−8)、Akti−1/2、HPPD並びにラパマイシンを含む。

0039

化学療法剤は、B−細胞受容体標的の阻害剤、例えばBTK、Bcl−2及びJAK阻害剤を含む。

0040

化学療法剤のさらなる例は:オキサリプラチンエロキサチン(登録商標)、Sanofi)、ボルテゾミブベルケイド(登録商標)、Millennium Pharm.)、スーテントスニチニブ(登録商標)、SU11248、Pfizer)、レトロゾール(フェマーラ(登録商標)、Novartis)、Pfizer)、メシル酸イマチニブグリベック(登録商標)、Novartis)、XL−518(Mek阻害剤、Exelixis、国際公開第2007/044515号)、ARRY−886(Mek阻害剤、AZD6244、Array BioPharma、Astra Zeneca)、SF−1126(PI3K阻害剤、Semafore Pharmaceuticals)、BEZ−235(PI3K阻害剤、Novartis)、XL−147(PI3K阻害剤、Exelixis)、PTK787/ZK 222584(Novartis)、フルベストラント(フェソロデックス(登録商標)、AstraZeneca)、ロイコボリンフォリン酸)、ラパマイシン(シロリムスラパミューン(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(タイケルブ(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファルニブ(サラザール(商標)、SCH 66336、Schering Plough)、ソラフェニブ(ネクサバール(登録商標)、BAY43−9006、Bayer Labs)、ゲフィチニブイレッサ(登録商標)、AstraZeneca)、イリノテカンカンプトサール(登録商標)、CPT−11、Pfizer)、チピファルニブ(ザーネストラ(商標)、Johnson&Johnson)、アブラキサン(商標)(クレモフォールフリー)、パクリタキセルのアルブミン操作ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners、Schaumberg、Il)、バンデタニブ(rINN、ZD6474、ザクティマ(登録商標)、AstraZeneca)、クロラムブシル、AG1478、AG1571(SU 5271;Sugen)、テムシロリムス(トーリセル(登録商標)、Wyeth)、パゾパニブ(GlaxoSmithKline)、カンホスファミドテルシタ(登録商標)、Telik)、チオテパ及びシクロホスファミドシトキサン(登録商標)、ネオザール(登録商標));スルホン酸アルキル、例えばブスルファンインプロスルファン及びピポスルファン;アジリジン、例えばベンゾドーパカルボコン、メツレドーパ及びウレドーパ;アルトレタミントリエチレンメラミントリエチレンホスホルアミドトリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロールメラミンを含むエチレンイミン及びメチルメラミンアセトゲニン(とりわけブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン合成アナログトポテカンを含む);ブリオスタチンカリスタチン;CC−1065(そのアドレシン、カルゼルシン及びビゼレシン合成アナログを含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成アナログ、KW−2189及びCB1−TM1を含む);エリュテロビンパンクラチスタチンサルコジクチンスポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、クロルファジンクロホスファミド、エストラムスチンイホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩メルファラン、ノベンビチン、フェネステリンプレニムスチントロホスファミド、ウラシルマスタードニトロソウレア類、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン及びラニムスチン抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例えばカリケアマイシン、カリケアマイシンガンマ1I、カリケアマイシンオメガI1(Angew Chem. Intl. Ed. Engl. (1994年)33:p. 183−186);ジネミシン、ジネミシンA;ビスホスホネート、例えばクロドロネートエスペラミシン;並びにネオカルチノスタチン発色団及び関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシンアントラマイシン、アザセリンブレオマイシンカクチノマイシンカラビシンカルミノマイシン、カルジノフィリンクロモマイシンダクチノマイシンダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシンネモルビシンマルセロマイシン、マイトマイシン、例えばマイトマイシンCミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ぺプロマイシンポルフィロマイシンピューロマイシンケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリンストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗剤、例えばメトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸アナログ、例えばデノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートプリンアナログ、例えばフルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジンアナログ、例えばアンシタビンアザシチジン6−アザウリジンカルモフールシタラビンジデオキシウリジンドキシフルリジンエノシタビンフロクスウリジンアンドロゲン、例えばカルステロンプロピオン酸ドロモスタノロンエピチオスタノールメピチオスタンテストラクトン;抗副腎剤、例えばアミノグルテチミドミトタントリロスタン;葉酸補充薬、例えばフォリン酸;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸エニルウラシルアムサクリンベストラブシルビスアントレン;エダトラキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコンエフロルニチン;酢酸リプチニウム;エポチロンエトグルシド;硝酸ガリウムヒドロキシウレアレンチナン;ロニダイニンメイタンシノイド、例えばメイタンシン及びアンサミトシンミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモールニトラエリン;ペントスタチン;フェナメットピラルビシン;ロソキサントロンポドフィリン酸;2−エチルヒドラジドプロカルバジンPSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products、Eugene、OR);ラゾキサン;リゾキシンシゾフィラン;スピロゲルマニウムテヌアゾン酸トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミントリコテセン(とりわけT−2トキシンベラキュリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタンビンデシンダカルバジンマンノムスチンミトブロニトール;ミトラクトールピポブロマン;ガシトシンアラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金アナログ、例えばシスプラチン及びカルボプラチン;ビンブラスチンエトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチンビノレルビンナベルビン(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシンアミノプテリンカペシタビン(ゼローダ(登録商標)、Roche);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチンDMFO);レチノイド、例えばレチノイン酸;並びに上記の何れかの薬学的に許容される塩、酸及び誘導体を含む。

0041

「化学療法剤」の定義には:(i)ホルモンの腫瘍に対する作用を制御する又は阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン(ノルバデックス(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェンドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェントリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン及びフェアストン(登録商標)(クエン酸トレミフェン)を含む抗エストロゲン剤及び選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、並びに選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)、例えばフルベストラント(フェソロデックス(登録商標)、Astra Zeneca);(ii)酵素アロマターゼを阻害し、副腎におけるエストロゲン産生を制御するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、メゲース(登録商標)(酢酸メゲストロール)、アロマシン(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、ホルメスタンファドロゾール、リビゾール(登録商標)(ボロゾール)、フェマーラ(登録商標)(レトロゾール;Novartis)及びアリミデックス(登録商標)(アナストロゾ−ル;AstraZeneca);(iii)抗アンドロゲン、例えばフルタミドニルタミドビカルタミドロイプロリド及びゴセレリン;並びにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシンアナログ);(iv)プロテインキナーゼ阻害剤、例えばMEK阻害剤、例えばコビメチニブ(国際公開第2007/044515号);(v)脂質キナーゼ阻害剤、例えばタセリシブ(GDC−0032、Genentech Inc.);(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、常軌を逸した細胞増殖に関与しているシグナル伝達経路における遺伝子発現を阻害するもの、例えば、PKC−アルファ、Raf及びH−Ras、例えばオブメルセンゲナセンス(登録商標)、Genta Inc.);(vii)リボザイム、例えばVEGF発現阻害剤(例えば、アンギオザイム(登録商標))及びHER2発現阻害剤;(viii)ワクチン、例えば遺伝子療法ワクチン、例としてアロベクチン(登録商標)、ロイベクチン(登録商標)及びバキシド(登録商標);プロロイキン(登録商標)rIL−2;トポイソメラーゼ1阻害剤、例えばルルトテカン(登録商標);アバレリクス(登録商標)rmRH;(ix)抗血管新生剤、例えばベバシズマブアバスチン(登録商標)、Genentech)と;上記の何れかの薬学的に許容される塩、酸及び誘導体も含まれる。

0042

治療抗体、例えばアレムツズマブキャンパス)、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標)、Genentech);セツキシマブアービタックス(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(ベクテビックス(登録商標)、Amgen)、リツキシマブリツキサン(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブパージェタ(商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標)、Genentech)、トラスツズマブエムタンシン(カドサイラ(登録商標)、Genentech Inc.)及びトシツモマブ(ベキサール、Corixia)も、「化学療法剤」の定義に含まれる。

0043

「代謝産物」は、特定の化合物又はその塩の体内で代謝により生成される産物である。化合物の代謝産物は、当該技術分野で公知の常套的技術を使用して同定され得、その活性は、試験、例えば本明細書に記載されているものを使用して判定され得る。そのような産物は、例えば投与された化合物の酸化還元加水分解アミド化アミド分解エステル化脱エステル化酵素的切断から得られる。したがって、本発明は、本発明の式Iの化合物を、その代謝産物を得るのに十分な一定期間にわたり、哺乳動物と接触させることを含むプロセスにより生成された化合物を含む、本発明の化合物の代謝産物を含む。

0044

添付文書」という用語は、そのような治療製品の使用に関わる指示、用法、投与量、投与、禁忌及び/又は警告についての情報を含有する、市販の治療製品のパッケージに通例含まれる使用説明書を指すように使用される。

0045

キラルな」という用語は、鏡像相手と重ね合わせることができない特性を有する分子を指す一方、「アキラルな」という用語は、鏡像の相手と重ね合わせることができる分子を指す。

0046

「立体異性体」という用語は、同一の化学的構成を有するが、空間における原子又は基の配置に関して異なる化合物を指す。

0047

ジアステレオマー」は、2つ以上のキラル中心を有する立体異性体を指し、それらの分子は互いの鏡像ではない。ジアステレオマーは、異なる物理的特性、例えば融点沸点スペクトル特性及び反応性を有する。ジアステレオマーの混合物は、高分解能分析手順、例えば電気泳動及びクロマトグラフィーにより分離できる。

0048

光学異性体」は、互いの鏡像を重ね合わせることができない1つの化合物の2つの立体異性体を指す。

0049

本明細書で使用される立体化学の定義及び慣習は、一般的に、S.P.Parker編、McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984年) McGraw−Hill Book Company、New York;並びにEliel,E.及びWilen,S.、「Stereochemistry of Organic Compounds」、John Wiley&Sons,Inc.、New York、1994年に従う。本発明の化合物は、不斉中心又はキラル中心を含有し得るので、異なる立体異性形態で存在し得る。ジアステレオマー、光学異性体及びアトロプ異性体、並びにそれらの混合物、例えばラセミ混合物を含むが、それらに限定されない本発明の化合物の立体異性形態は、いずれも本発明の部分を形成することが意図されている。多くの有機化合物光学活性体として存在し、すなわち、これらは、面偏光の面を旋回させる能力を有する。光学活性化合物について説明する際には、接頭辞D及びL、又はR及びSを使用して、キラル中心(複数可)周囲の分子の絶対配置を表す。接頭辞d及びl又は(+)及び(−)は、化合物による面偏光の旋回の記号を指定するのに用いられ、(−)又はlは、化合物が左旋性であることを示す。(+)又はdの接頭辞を有する化合物は右旋性である。所定の化学構造に関して、これらの立体異性体は、互いが鏡像である場合を除いて同一である。特定の立体異性体は、光学異性体とも呼ばれ得、そのような異性体の混合物は、光学異性体混合物と呼ばれることが多い。光学異性体が50:50の混合物は、ラセミ混合物又はラセミ体と呼ばれ、これは、化学反応又はプロセスにおいて、立体選択性又は立体特異性が存在していない場合に発生し得る。「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」という用語は、光学的活性欠く2つの光学異性体種の等モル混合物を指す。光学異性体は、キラル分離方法、例えば超臨界流体クロマトグラフィーSFC)によりラセミ混合物から分離してよい。分離した光学異性体におけるキラル中心での配置の割り当ては、暫定的であり得、立体化学、例えばX線結晶学的データから明確に決定されるが、例示の目的で構造を表1で描写する。

0050

「互変異性体」又は「互変異性形態」という用語は、低エネルギー障壁を介した相互変換可能な異なるエネルギーの構造的異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても公知である)は、プロトンの移動、例えばケト−エノール及びイミンエナミン異性化による相互変換を含む。原子価数互変異性体は、結合電子の一部の再編成による相互変換を含む。

0051

「薬学的に許容される塩」という用語は、生物学的に、又はその他の点で望ましくないことがない塩を表す。薬学的に許容される塩は、酸及び塩基付加塩の両方を含む。「薬学的に許容される」という語句は、物質又は組成物が、製剤を含む他の原料、及び/又はそれで治療される哺乳動物と、化学的に、かつ/又は毒性学的適合性でなければならないことを指し示す。

0053

「薬学的に許容される塩基付加塩」という用語は、有機又は無機塩基で形成される薬学的に許容される塩を表す。許容できる無機塩基の例は、ナトリウムカリウムアンモニウムカルシウムマグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン及びアルミニウム塩を含む。薬学的に許容される非毒性有機塩基に由来する塩は、第一級第二級及び第三級アミン天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン並びに塩基性イオン交換樹脂、例えばイソプロピルアミントリメチルアミンジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンエタノールアミン2−ジエチルアミノエタノール、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミンリジンアルギニンヒスチジンカフェインプロカインヒドラバミン、コリンベタインエチレンジアミングルコサミンメチルグルカミンテオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン及びポリアミン樹脂の塩を含む。

0054

「溶媒和物」は、一又は複数の溶媒分子、及び本発明の化合物の会合体又は複合体を指す。溶媒和物を形成する溶媒の例は、水、イソプロパノールエタノールメタノールDMSO、酢酸エチル(EtOAc)、酢酸(AcOH)及びエタノールアミンを含むが、それらに限定されない。

0055

「EC50」という用語は、「半数効果濃度」であり、インビボ特定効果最大値の50%を得るのに必要とされる特定の化合物の血漿濃度を表す。

0056

「Ki」という用語は、阻害定数であり、受容体への特定の阻害剤の絶対結合親和性を表す。これは、競合結合アッセイを使用して測定され、競合するリガンド(例えば放射性リガンド)が存在しなかった場合に特定の阻害剤が受容体の50%を占める濃度に等しい。Ki値は、pKi値(−log Ki)に対数変換でき、値が高いほど、指数関数的に大きい力価が指し示される。

0057

「IC50」という用語は、半数阻害濃度であり、インビトロで、生物学的プロセスの50%阻害を達成するのに必要とされる特定の化合物の濃度を表す。IC50値は、pIC50値(−log IC50)に対数変換でき、値が高いほど、指数関数的に大きい力価が指し示される。IC50値は、絶対値ではなく実験条件、例えば用いられる濃度によって決まり、Cheng−Prusoff等式を使用して絶対阻害定数(Ki)に変換できる(Biochem. Pharmacol. (1973年)22:3099)。他のパーセント阻害パラメータ、例えばIC70、IC90なども計算してよい。

0058

「本発明の化合物(compound of this invention)」並びに「本発明の化合物(compoundsof the present invention)」並びに「式Iの化合物」という用語は、式Iの化合物、並びにそれらの立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、及び薬学的に許容される塩、及びプロドラッグを含む。

0059

式Iの化合物を含む本明細書で示されている任意の式又は構造は、そのような化合物、及びその混合物の水和物、溶媒和物、及び多形体を表すようにも意図される。

0060

式Iの化合物を含む本明細書で示されている任意の式又は構造は、化合物の非標識形態並びに同位体標識形態を表すようにも意図される。同位体標識された化合物は、選択された原子質量又は質量数を有する原子により一又は複数の原子が置き換えられていることを除き、本明細書で示されている式により描写されている構造を有する。本発明の化合物中に組み込まれ得る同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素同位体、例えば、2H(重水素、D)、3H(三重水素)、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iを含むがそれらに限定されない。同位体標識された本発明の様々な化合物、例えば放射性同位体、例えば3H、13C及び14Cが組み込まれているもの。そのような同位体標識された化合物は、代謝の研究、反応速度論研究、検出若しくは画像化技術、例えば、薬物又は基質組織分布アッセイを含む陽電子放出断層撮影(PET)若しくは単一光子放出コンピュータ断層撮影SPECT)に、又は患者の放射線治療に有用になり得る。本発明の重水素で標識された、又は置換された治療化合物は、分布、代謝及び排泄(ADME)に関連し、改善されたDMPK(薬物代謝及び薬物動態)特性を有し得る。より重い同位体、例えば重水素での置換により、代謝の安定性の向上、例えばインビボ半減期の増加、又は必要な投与量の減少に由来する、ある治療利点が得られ得る。18F標識化合物は、PET又はSPECT研究に有用になり得る。同位体標識された本発明の化合物及びそのプロドラッグは、一般的に、直ちに利用できる同位体標識された試薬で、同位体標識されていない試薬を置き換えることで、以下に記載されているスキーム又は実施例及び調製物で開示された手順を実行することにより調製され得る。さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、2H又はD)での置換により、代謝の安定性の向上、例えばインビボ半減期の増加、又は必要な投与量の減少、又は治療指数の改善に由来する、ある治療利点が得られ得る。この文脈での重水素は、式(I)の化合物では置換基とされていることが理解される。そのようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体の濃縮係数により定義され得る。本発明の化合物では、特定の同位体として具体的に指定されていない任意の原子は、その原子の任意の安定な同位体を表すことを意味する。別途指定のない限り、位置が「H」又は「水素」と具体的に指定される場合、その位置は、天然の存在率同位体組成で水素を有すると理解される。したがって、本発明の化合物では、重水素(D)と具体的に指定された任意の原子は、重水素を表すことを意味する。

0061

エストロゲン受容体
エストロゲン受容体アルファ(ER−α;NR3A1)及びエストロゲン受容体ベータ(ER−β;NR3A2)は、大きい核内受容体スーパーファミリーメンバーであるステロイドホルモン受容体である。核内受容体は、DNA結合ドメイン(DBD)及びリガンド結合ドメイン(LBD)を最小限含む、一般的モジュール構造共有する。ステロイドホルモン受容体は、リガンド調節転写因子として作用する可溶型細胞内タンパク質である。脊椎動物は、密接に関連したステロイドホルモン受容体5種(エストロゲン受容体、アンドロゲン受容体プロゲステロン受容体グルココルチコイド受容体ミネラルコルチコイド受容体)を含有し、これらは、広いスペクトル生殖活性、代謝活性及び発現活性を調節する。ERの活性は、17β−エストラジオール及びエストロンを含む内因性エストロゲンの結合によりコントロールされる。

0062

ER−α(アルファ)遺伝子は、6q25.1に位置し、595AAのタンパク質をコードする。ER−β遺伝子は、染色体14q23.3に存在し、530AAのタンパク質を産生する。しかし、選択的スプライシング及び翻訳開始部位により、これらの遺伝子のそれぞれは、複数のアイソフォームを生じ得る。DNA結合ドメイン(Cドメインと呼ばれる)及びリガンド結合ドメイン(Eドメイン)に加えて、これらの受容体は、N−末端(A/B)ドメイン、C及びEドメインに連結するヒンジ(D)ドメイン、及びC−末端伸長(Fドメイン)を含有する(Gronemeyer and Laudet;Protein Profile 2:1173-1308、1995年)。ER−α及びER−βのC及びEドメインはかなり保存されるが(それぞれ95%及び55%のアミノ酸同一性)、A/B、D及びFドメインの同一性は低い(30%未満のアミノ酸同一性)。受容体のいずれも、女性生殖器系の制御及び発達に関与するが、中枢神経系、心血管系及び骨代謝においても様々な役割を果たす。

0063

ステロイドホルモン受容体のリガンド結合ポケットは、リガンド結合ドメイン内に深く埋もれている。結合すると、リガンドは、このドメインの疎水性核の一部になる。結果として大半のステロイドホルモン受容体は、ホルモンなしでは不安定であり、ホルモン結合能力を維持するために、シャペロン、例えばHsp90からの補助を必要とする。Hsp90との相互反応は、これらの受容体の核移行もコントロールする。リガンド結合は、受容体を安定させ、シャペロンを放出し、様々な受容体ドメイン間の相互反応を変更させ、これらの受容体を核へと移行させ、DNAに結合させ、クロマチンモデル化複合体及び転写機構との相互反応に携わることができるタンパク質相互反応表面を再モデル化する、連続的な立体配座変化を開始させる。ERは、Hsp90と相互反応できるが、この相互反応は、ホルモン結合には必要とされず、細胞状況に応じて、アポ−ERは細胞質及び核の両方であり得る。生物物理学的研究により、リガンド結合ではなくDNA結合が、受容体の安定性に寄与することが指し示される(Greenfield等、Biochemistry 40:6646-6652、2001年)。

0064

ERは、エストロゲン反応エレメント(ERE)と呼ばれる特定のDNA配列モチーフに直接的に結合することにより(古典的経路)、又は、タンパク質−タンパク質相互反応を経由して間接的に結合することにより(非古典的経路)、DNAと相互反応できる(Welboren等、Endocrine-Related Cancer 16:1073-1089、2009年)。非古典的経路では、ERは、SP−1、AP−1及びNF−κBを含む他の転写因子につなぎ止められることが示されている。これらの相互反応は、ERが細胞増殖及び分化を調節する能力に関して重大な役割を果たしていると思われる。

0065

両方のタイプのERDNA相互反応は、それぞれのER−ERE複合体により補充される転写制御因子に応じて、遺伝子活性化又は抑制を引き起こし得る(Klinge、Steroid 65:227-251、2000年)。共制御因子の補充は、主に、2つのタンパク質相互反応表面、AF2及びAF1により媒介される。AF2は、ER E−ドメインに位置し、その立体配座は、リガンドにより直接的に調節される(Brzozowski等、(1997年)Nature 389:753-758)。完全なアゴニストは、活性化補助因子の補充を促進すると思われるが、弱いアゴニスト及びアンタゴニストは、補抑制体の結合を促進する。AF1でのタンパク質の制御は、さほど理解されていないが、セリンリン酸化によりコントロールできる(Ward及びWeigel、(2009年)Biofactors 35:528-536)。関与するリン酸化部位の1つ(S118)は、乳がんの治療において重要な役割を果たすアンタゴニスト、例えばタモキシフェンの存在下でERの転写活性をコントロールすると思われる。完全アゴニストは、ある立体配座においてERを停止させると思われるが、弱いアゴニストは、様々な立体配座の間でERを平衡に維持する傾向があり、これにより、共制御因子レパートリーにおける細胞依存的な差は、ERの活性を細胞依存的な手段で調節できる(Tamrazi等、Mol. Endocrinol. 17:2593-2602、2003年)。ERのDNAとの相互反応は動的であり、プロテアソームによるERの分解を含むが、それに限定されない(Reid等、Mol Cell 11:695-707、2003年)。リガンドでのERの分解により、エストロゲン感受性の、かつ/又は利用できる抗ホルモン治療に耐性がある疾患又は病態に魅力的な治療戦略が得られる。ERシグナル伝達は、乳房排卵及び子宮内膜肥厚を含む、女性生殖器の発達及び維持に重要である。ERシグナル伝達は、骨量脂質代謝、がんなどにおいても役割を有する。乳がんの約70%がER−□(ER−□陽性)を発現し、成長及び生存に関してエストロゲンに依存する。他のがん、例えば卵巣及び子宮内膜がんも、成長及び生存に関してER−αシグナル伝達に依存すると考えられる。ER−αアンタゴニストのタモキシフェンは、閉経の前及び後両方の女性において、早期及び進行性ER−α陽性乳がんを治療するために使用されている。ステロイドベースのERアンタゴニストであるフルベストラント(フェソロデックス(登録商標)、AstraZeneca)は、タモキシフェンでの治療にもかかわらず進行した女性の乳がんを治療するために使用される(Howell A.(2006年)Endocr Relat Cancer;13:689-706;米国特許第6774122号;米国特許第7456160号;米国特許第8329680号;米国特許第8466139号)。ステロイド性及び非ステロイド性のアロマターゼ阻害剤もヒトにおけるがんを治療するために使用される。いくつかの実施態様では、ステロイド性及び非ステロイド性のアロマターゼ阻害剤は、閉経後の女性において、アンドロステンジオン及びテストステロンからのエストロゲンの産生をブロックし、それにより、がんにおけるERに依存した増殖をブロックする。これらの抗ホルモン剤に加えて、進行性のER陽性乳がんは、一部のケースでは、多彩な他の化学療法薬、例えば、アントラサイクリン、プラチン、タキサンを用いて治療される。いくつかのケースでは、ERB−B/HER2チロシンキナーゼ受容体遺伝子増幅を抱えるER陽性乳がんは、モノクローナル抗体トラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標)、Genentech Inc.)又は小分子pan−ERB−B阻害剤ラパチニブ(タイケルブ(登録商標)、GlaxoSmith Kline Corp.)で治療する。この一連の抗ホルモン、化学療法並びに小分子及び抗体ベースの標的化療法にもかかわらず、乳房がER−α陽性の女性の多くは、進行性の転移性疾患を発症し、新たな治療法を必要としている。重要なことには、既存の抗ホルモン性、また、他の治療法でも進展するER陽性腫瘍大多数は、成長及び生存に関してER−αに依存したままと考えられる。したがって、転移性疾患及び後天性耐性の状況で活性を有する新たなER−α標的薬剤が必要である。一態様では、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)である化合物が、本明細書に記載されている。特定の実施態様において、本明細書に記載されているSERMは、選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)である。いくつかの実施態様では、細胞ベースのアッセイにおいて、本明細書に記載されている化合物により、定常状態のER−αレベルの低下(すなわちER分解)が引き起こされ、エストロゲン感受性の疾患若しくは病態、及び/又は、抗ホルモン療法に耐性を生じた疾患若しくは病態の治療に有用である。

0066

大半の乳がん患者は、エストロゲン合成をブロックする(例えば、アロマターゼ阻害剤;AI)、又は競合ER結合を経由してエストラジオールの効果に拮抗する(例えば、タモキシフェン)薬剤で治療される(Puhalla S等、Mol Oncol 2012年;6(2):222-236)。これらの薬剤の治療有用性は、疾患の様々な段階で十分に立証されているにもかかわらず、多くのER+乳がんは再発し、患者は最終的に死亡する。最近は、次世代全ゲノム及び標的配列決定により、進展した乳がんを有し、多くはアロマターゼ阻害剤の内分泌療法で進行した患者の腫瘍の20%までで、ESR1(エストロゲン受容体アルファ遺伝子)変異が同定された(Li S等、Cell Rep(2013年);4(6):1116-1130;Merenbakh-Lamin K等、Cancer Res (2013年);73(23):6856-6864;Robinson DR等、Nat Genet(2013年);45(12):1446-1451;Toy W等、Nat Genet(2013年);45(12):1439-1445;Jeselsohn R等、Clin Cancer Res(2014年);20:1757-1767)。こうしたリガンド結合ドメイン(LBD)変異は、それらをリガンド依存性にし、したがって低エストラジオールの状況において活性にするアポ受容体の基礎活性を高める。ESR1変異腫瘍を抱える患者のサブセットを含むAI又はタモキシフェン治療後の進行性疾患の状況において、強力な活性でERシグナル伝達を標的化する治療法が必要である。

0067

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている式Iの化合物は、ESR1遺伝子における変異を有すると特徴を明らかにされた患者において、ホルモン耐性エストロゲン受容体(ER)陽性乳がんを治療するための方法で使用され、この方法は、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む。いくつかの実施態様では、ESR1遺伝子における変異により、配列番号2のアミノ酸の位置のうち、6、118、269、311、341、350、380、392、394、433、463、503、534、535、536、537、538及び555のうちから選択される位置でアミノ酸置換を有するERポリペプチドが生じる。いくつかの実施態様では、変異により、H6Y、S118P、R269C、T311M、S341L、A350E、E380Q、V392I、R394H、S433P、S463P、R503W、V534E、P535H、L536R、L536P、L536Q、Y537N、Y537C、Y537S、D538G及びR555Cのうちから選択されるアミノ酸置換を有するERポリペプチドが生じる。いくつかの実施態様では、患者は、ESR1遺伝子に2つ以上の変異を有する。

0068

乳がん発現及び進行におけるER−αの中心的役割を踏まえると、本明細書で開示されている化合物は、単体で、又は、IGF1R、EGFR、CDK 4/6、erB−B2及び3、PI3K/AKT/mTOR軸、HSP90、PARP又はヒストンデアセチラーゼを標的化するものを含むが、それらに限定されない乳がんにおける他の重要な経路を調節できる他の薬剤と組み合わせて、乳がんの治療に有用である。

0069

乳がん発現及び進行におけるER−αの中心的役割を踏まえると、本明細書で開示されている式Iの化合物は、単体で、又は、アロマターゼ阻害剤、アントラサイクリン、プラチン、ナイトロジェンマスタードアルキル化剤、タキサンを含むが、それらに限定されない乳がんの治療に使用される他の薬剤と組み合わせて、乳がんの治療に有用である。乳がんを治療するために使用される例示的な薬剤は、PI3K阻害剤、例えばタセリシブ(GDC−0032、Genentech Inc.)、パクリタキセル、アナストロゾ−ル、エキセメスタン、シクロホスファミド、エピルビシン、フルベストラント、レトロゾール(フェマーラ(登録商標)、Novartis、Corp.)、ゲムシタビン、トラスツズマブ、ペグフィルグラスチムフィルグラスチム、タモキシフェン、ドセタキセル、トレミフェン、ビノレルビン、カペシタビン(ゼローダ(登録商標)、Roche)、イクサベピロン、並びに本明細書に記載されている他のものを含むが、それらに限定されない。

0070

ER−α機能不全を含むER−関連疾患又は病態は、がん(骨がん、乳がん、肺がん、結腸直腸がん、子宮内膜がん、前立腺がん、卵巣及び子宮がん)、中枢神経系(central nervous system)(中枢神経系(CNS))異常(アルコール中毒症片頭痛)、心血管系異常(大動脈瘤心筋梗塞への罹患性大動脈弁硬化症心血管疾患冠動脈疾患高血圧症)、血液系異常(深部静脈血栓症)、免疫及び炎症疾患グレーブス病、関節炎、多発性硬化症硬変)、感染症への罹患性(B型肝炎慢性肝臓疾患)、代謝異常骨密度胆汁鬱滞尿道下裂肥満変形性関節症骨減少症骨粗鬆症)、神経学的異常(アルツハイマー病パーキンソン病、片頭痛、目まい)、精神医学的異常(神経性食欲不振症注意欠陥多動性障害ADHD)、認知症大うつ病性障害精神病)及び生殖異常(初経年齢子宮内膜症不妊に関連する。

0071

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物におけるエストロゲン受容体依存性又はエストロゲン受容体媒介性の疾患又は病態の治療に使用される。

0072

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物におけるがんを治療するために使用される。いくつかの実施態様では、がんは、乳がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん又は子宮がんである。いくつかの実施態様では、がんは、乳がん、肺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん又は子宮がんである。いくつかの実施態様では、がんは、乳がんである。いくつかの実施態様では、がんは、ホルモン依存性がんである。いくつかの実施態様では、がんは、エストロゲン受容体依存性がんである。いくつかの実施態様では、がんは、エストロゲン感受性がんである。いくつかの実施態様では、がんは、抗ホルモン治療に耐性がある。いくつかの実施態様では、がんは、抗ホルモン治療に耐性があるエストロゲン感受性がん又はエストロゲン受容体依存性がんである。いくつかの実施態様では、がんは、抗ホルモン治療に耐性があるホルモン感受性がん又はホルモン受容体依存性がんである。いくつかの実施態様では、抗ホルモン治療は、タモキシフェン、フルベストラント、ステロイド性アロマターゼ阻害剤及び非ステロイド性アロマターゼ阻害剤から選択される少なくとも1つの薬剤での治療を含む。

0073

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、抗エストロゲン治療後に疾患が進行した、閉経後の女性におけるホルモン受容体陽性転移性乳がんを治療するために使用される。

0074

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物における乳房又は生殖器系のホルモン依存性良性又は悪性疾患を治療するために使用される。いくつかの実施態様では、良性又は悪性疾患は、乳がんである。

0075

いくつかの実施態様では、本明細書に記載されている方法の何れかに使用される化合物は、エストロゲン受容体分解薬であり;エストロゲン受容体アンタゴニストであり;最小限の、若しくはごくわずかなエストロゲン受容体アゴニスト活性を有し;又はそれらの組み合わせである。

0076

いくつかの実施態様では、本明細書に記載されている化合物を用いた治療の方法は、放射線療法を哺乳動物に施すことを含む治療レジメンを含む。

0077

いくつかの実施態様では、本明細書に記載されている化合物を用いた治療の方法は、化合物を手術前又は後に投与することを含む。

0078

いくつかの実施態様では、本明細書に記載されている化合物を用いた治療の方法は、哺乳動物に少なくとも1つの追加の抗がん剤を投与することを含む。

0079

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物におけるがんを治療するために使用され、哺乳動物は、化学療法を実施されていない。

0080

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物におけるがんの治療に使用される。いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物におけるがんを治療するために使用され、哺乳動物は、少なくとも1つの抗がん剤を用いてがんを治療される。一実施態様では、がんは、ホルモン抵抗性のがんである。

0081

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物における子宮の疾患又は病態の治療又は防止に使用される。いくつかの実施態様では、子宮の疾患又は病態は、平滑筋腫子宮平滑筋腫、子宮内膜過形成又は子宮内膜症である。いくつかの実施態様では、子宮の疾患又は病態は、子宮のがん性疾患又は病態である。他のいくつかの実施態様では、子宮の疾患又は病態は、子宮の非癌性疾患又は病態である。

0082

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物における子宮内膜症の治療に使用される。

0083

いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物における平滑筋腫の治療に使用される。いくつかの実施態様では、平滑筋腫は、子宮平滑筋腫、食道平滑筋腫、皮膚平滑筋腫又は小腸平滑筋腫である。いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物における類線維腫の治療に使用される。いくつかの実施態様では、本明細書で開示されている化合物は、哺乳動物における子宮類線維腫の治療に使用される。

0084

テトラヒドロ−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル化合物
本発明は、式Ia−Ifを含む、式Iのテトラヒドロ−ピリド[3,4−b]インドール−1−イル化合物、及びその薬学的製剤を提供し、これらは、エストロゲン受容体アルファ(ERa)により調節される疾患、病態及び/又は障害の治療に潜在的に有用である。

0085

式Iの化合物は、構造:

を有し、その立体異性体、互変異性体又は薬学的に許容される塩である(式中、
Y1は、CRb又はNであり;
Y2は、−(CH2)−、−(CH2CH2)−又はNRaであり;
Y3は、NRa又はC(Rb)2であり;
Y1、Y2及びY3の1つはN又はNRaであり;
Raは、H;F、Cl、Br、I、CN、OH、OCH3及びSO2CH3から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい、C1−C6アルキル、C2−C8アルケニル、プロパルギル、C3−C6シクロアルキル及びC3−C6ヘテロシクリルから選択され;
Rbは、H;F、Cl、Br、I、CN、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH2CH2F、OH、OCH3及びSO2CH3から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい、−O(C1−C3アルキル)、C1−C6アルキル、C2−C8アルケニル、プロパルギル、−(C1−C6アルキルジイル)−(C3−C6シクロアルキル)、C3−C6シクロアルキル及びC3−C6ヘテロシクリルから独立して選択され;
Rcは、H;F、Cl、Br、I、CN、OH、OCH3及びSO2CH3から独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい、C1−C6アルキル、アリル、プロパルギルから選択され;
Z1は、CRaRb、C(O)及び結合から選択され;
Cyは、C6−C20アリールジイル、C3−C12カルボシクリルジイル、C2−C20ヘテロシクリルジイル及びC1−C20ヘテロアリールジイルから選択され;
Z2は、C1−C6アルキルジイル及びC1−C6フルオロアルキルジイルから選択され;
R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2CH3、−CONHCH(CH3)2、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピル、シクロプロピルアミド、シクロブチル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチルベンジルオキシフェニル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノン、ピペラジン−1−イル、モルホリノメチル、モルホリノ−メタノン及びモルホリノから独立して選択され;
R5は、H;一又は複数のハロゲン、CN、ORa、N(Ra)2、C1−C9アルキル、C3−C9シクロアルキル、C3−C9複素環、C6−C9アリール、C6−C9ヘテロアリール、C(O)Rb、C(O)NRa、SO2Ra及びSO2NRaで置換されていてもよい、C1−C9アルキル、C3−C9シクロアルキル、C3−C9複素環、C6−C9アリール、C6−C9ヘテロアリール、−(C1−C6アルキルジイル)−(C3−C9シクロアルキル)、−(C1−C6アルキルジイル)−(C3−C9複素環)、C(O)Rb、C(O)NRa、SO2Ra、およびSO2NRa、から選択され;
R6は、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2CH3、−CONHCH(CH3)2、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピル、シクロプロピルアミド、シクロブチル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ベンジルオキシフェニル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノン、ピペラジン−1−イル、モルホリノメチル、モルホリノ−メタノン及びモルホリノから選択され;
mは、0、1、2、3及び4から選択され;
アルキルジイル、フルオロアルキルジイル、アリールジイル、カルボシクリルジイル、ヘテロシクリルジイル及びヘテロアリールジイルは、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH2CH2F、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピル、シクロプロピルアミド、シクロブチル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ベンジルオキシフェニル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノン、ピペラジン−1−イル、モルホリノメチル、モルホリノ−メタノン及びモルホリノから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよい)。

0086

式Ia−c化合物は、構造:

を有する(式中、R7は、F、Cl、Br、I、−CN、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2、−CH2CH(CH3)2、−CH2OH、−CH2OCH3、−CH2CH2OH、−C(CH3)2OH、−CH(OH)CH(CH3)2、−C(CH3)2CH2OH、−CH2CH2SO2CH3、−CH2OP(O)(OH)2、−CH2F、−CHF2、−CH2NH2、−CH2NHSO2CH3、−CH2NHCH3、−CH2N(CH3)2、−CF3、−CH2CF3、−CH2CHF2、−CH(CH3)CN、−C(CH3)2CN、−CH2CN、−CO2H、−COCH3、−CO2CH3、−CO2C(CH3)3、−COCH(OH)CH3、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2CH3、−CONHCH(CH3)2、−CON(CH3)2、−C(CH3)2CONH2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCOCH3、−N(CH3)COCH3、−NHS(O)2CH3、−N(CH3)C(CH3)2CONH2、−N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、−NO2、=O、−OH、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2OCH3、−OCH2CH2OH、−OCH2CH2N(CH3)2、−OP(O)(OH)2、−S(O)2N(CH3)2、−SCH3、−S(O)2CH3、−S(O)3H、シクロプロピル、シクロプロピルアミド、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ベンジルオキシフェニル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−1−イル−メタノン、ピペラジン−1−イル、モルホリノメチル、モルホリノ−メタノン及びモルホリノであり;
nは、0、1、2、3及び4から選択され;R7はFであり、nは1又は2であり、

R8は、F、−CN、−CH3、−NH2、−OCH3及び−OHから独立して選択され;R9は、H、F及び−CH3から選択され;

Raは、一又は複数のFで置換されているC1−C6アルキルである)。

0087

式Iの化合物の例示的実施態様は、Y1がCRbであり、Y3がNRaであるものを含む。

0088

式Iの化合物の例示的実施態様は、Y1がNであり、Y3がC(Rb)2であるものを含む。

0089

式Iの化合物の例示的実施態様は、Y2が−(CH2)−であるものを含む。

0090

式Iの化合物の例示的実施態様は、Y2が−(CH2CH2)−であるものを含む。

0091

式Iの化合物の例示的実施態様は、RcがHであるものを含む。

0092

式Iの化合物の例示的実施態様は、CyがC6−C20アリールジイルであり、C6−C20アリールジイルがフェニルジイルであり、フェニルジイルが、一又は複数のFで置換されているものを含む。

0093

式Iの化合物の例示的実施態様は、R1及びR2がHであるものを含む。

0094

式Iの化合物の例示的実施態様は、R3がHであり、R4が−CH3であるものを含む。

0095

式Iの化合物の例示的実施態様は、R5がC1−C6フルオロアルキルであるものを含む。

0096

式Iの化合物の例示的実施態様は、mが0であるものを含む。

0097

式Iの化合物の例示的実施態様は、mが1であり、R6がFであるものを含む。

0098

式Iの化合物の例示的実施態様は、Z1が結合であるものを含む。

0099

式Iの化合物の例示的実施態様は、Z2が、一又は複数の−OHで置換されているC1−C3アルキルジイルであるものを含む。

0100

式Iの化合物の例示的実施態様は、Z2が−CH(OH)−であるものを含む。

0101

式Iの化合物の例示的実施態様は、Z2がC1−C3フルオロアルキルジイルであるものを含む。

0102

式Iの化合物の例示的実施態様は、Z2が−CH(F)−であるものを含む。

0103

式Iの化合物の例示的実施態様は、表1から選択される。

0104

式Iの化合物の例示的実施態様は、表1a及び/又は表1bから選択される。

0105

式Iの化合物の例示的実施態様は、表1aから選択される。

0106

式Iの化合物の例示的実施態様は、表1bから選択される。

0107

生物学的評価
式Iの化合物の、酵素活性(又は他の生物活性)阻害剤としての相対的な効き目は、各化合物が所定の程度まで活性を阻害する濃度を決定し、次いで、その結果を比較することにより確立できる。典型的には、好ましい測定値は、生化学的アッセイにおいて活性を50%阻害する濃度、すなわち、50%阻害濃度又は「IC50」である。IC50値の決定は、当該技術分野で公知の従来技術を使用して達成され得る。一般に、IC50は、研究中にある濃度範囲の阻害剤の存在下で、所定の酵素活性を測定して決定され得る。実験で得られた酵素活性の値を、次いで、使用される阻害剤濃度に対してプロットする。50%酵素活性(任意の阻害剤なしでの活性と比較して)を示す阻害剤濃度は、IC50値とみなされる。類似して、他の阻害濃度は、活性の適切な決定により定義できる。例えば、一部の状況では、90%阻害濃度、すなわちIC90などを確立することが望ましくなり得る。

0108

式Iの化合物の細胞増殖、細胞傷害性及び細胞生存率は、CellTiter−Glo(登録商標) Luminescent Cell Viability Assay(Promega Corp.)により測定できる。CellTiter−Glo(登録商標) Luminescent Cell Viability Assayは、代謝的に活性な細胞の指標である、存在するATPの定量に基づく、培養物中の生細胞数を決定する均一法である。CellTiter−Glo(登録商標)Assayは、マルチウェルフォーマットで使用するために設計されており、これにより、自動ハイスループットスクリーニングHTS)、細胞増殖及び細胞傷害性アッセイに理想的になる。均一アッセイの手順は、単一の試薬(CellTiter−Glo(登録商標)Reagent)の、血清補充培地で培養した細胞への直接添加を伴う。細胞の洗浄培地の除去及び複数のピペッティングテップは必要ない。この系は、試薬を添加し、混合した後の10分で、384ウェルフォーマットで細胞15個/ウェルしか検出しない。

0109

表1における例示的な式Iの化合物をすべて作り、親イオンの検出によるLCMS[M+H]+(液体クロマトグラフィー質量分析)により特徴を明らかにした。表1a及び1bにおける例示的な式Iの化合物すべてを、実施例901−907のアッセイ、プロトコール及び手順に従って、ERa(エストロゲン受容体アルファ)への結合、及び生物活性に関して試験した。実施例901の乳がん細胞ERa高含有量蛍光画像化分解アッセイにより、表1におけるER−アルファMCF7 HCS Sinf(%)値を測定した。表1及び2におけるER−アルファMCF7 HCS EC50(μM)値は、実施例902及び903に記載されているインビトロ細胞増殖アッセイにより測定した。実施例906及び907のラット子宮湿重量アッセイにより、天然ERリガンドエストラジオール、すなわちアンタゴニストモードに対して競合しながら、ER反応性組織未成熟ラット子宮)における化合物のアンタゴニスト活性の迅速な決定が可能になる。(Ashby, J. ;等(1997年)Regulatory toxicology and pharmacology:RTP, 25(3):226-31)。表1a及び1bにおける例示的な式Iの化合物は、以下の構造、対応する名称(ChemBioDraw、バージョン12.0.2、CambridgeSoft Corp.、Cambridge MA)、及び生物活性を有する。1を超える名称が、式Iの化合物又は中間体に関連する場合、化学構造は、化合物を定義するものとする。

0110

式I(式中、Z2=O、S、NRa)のアナログに関しては、プロトン性溶媒中でcis−エピマーへのエピマー化が観察された。プロトン性溶媒中でエピマー化する傾向が低いことは、本発明の式I(式中、Z2=炭素(C1−C6アルキルジイル及びC1−C6フルオロアルキルジイル))の化合物の驚くべき、かつ想定外の特性であると発見された。

0111

表1a及び1bのある例示的化合物を、力価及び他の薬学的に関連性がある特性について、表2のコンパレータ化合物と比較した。コンパレータ化合物Aは、アゼチジニル環及びフェニル環架橋する窒素原子で、表1a及び1bの例示的化合物と構造的に異なる一方、表1a及び1bの例示的化合物は、アゼチジニル環及びフェニル環を架橋する置換されていてもよいアルキルジイル、又はフルオロアルキルジイル基を有する。表1a及び1bの化合物は、ER−アルファMCF7 HCS(S inf)を測定する乳がん細胞ERaの高含有量蛍光画像化分解アッセイ(実施例901)により、コンパレータ化合物Aに相当する分解を示した。表1a及び1bの化合物は、ER−アルファMCF7 HCS(EC50)を測定するインビトロ細胞増殖アッセイ(実施例902及び903)により、コンパレータ化合物Aに相等する力価を示した。さらに、表1a及び1bの化合物は、優れたヒト肝細胞安定性を示した。

0112

式Iの化合物の投与
本発明の化合物は、治療される病態に適切な任意の経路により投与され得る。適切な経路は、経口、非経口(皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、皮内、髄腔内及び硬膜外を含む)、経皮、直腸、鼻腔局所頬側及び下を含む)、経膣腹腔内、肺内及び鼻腔内を含む。局所免疫抑制治療では、化合物は、灌流すること、そうでなければ、移植の前にグラフトと阻害剤を接触させることを含む、病巣内投与により投与され得る。好ましい経路は、例えば、レシピエントの状態によって異なり得ることが認識される。化合物が、経口的に投与される場合、これは、薬学的に許容される担体又は賦形剤と共に、丸剤カプセル剤錠剤などとして製剤される。化合物が非経口的に投与される場合、これは、以下に詳述されているように、薬学的に許容される非経口ビヒクルと共に、また、単位投薬注射可能形態で製剤され得る。

0113

ヒト患者を治療する用量は、式Iの化合物約10mgから約1000mgの範囲になり得る。典型的な用量は、化合物約100mgから約300mgになり得る。用量は、特定の化合物の吸収、分布、代謝及び排泄を含む薬物動態学的及び薬力学的特性に応じて、1日1回(QID)、1日2回(BID)又はより高い頻度で投与され得る。さらに、毒性因子は、投与量及び投与レジメンに影響を与えることがある。経口的に投与される場合、丸剤、カプセル剤又は錠剤は、特定の期間、1日1回又はより少ない頻度で摂取され得る。レジメンは、数回の治療サイクルで繰り返される。

0114

式Iの化合物を用いた治療方法
本発明の式Iの化合物は、USP7に関連する異常な細胞増殖、機能又は挙動から生じる疾患又は障害、例えば免疫疾患、心血管疾患、ウイルス性感染症、炎症、代謝/内分泌障害又は神経障害罹患したヒト又は動物患者の治療に有用であり、したがって、上で定義されている本発明の化合物のそれらに対する投与を含む方法により治療され得る。がんに罹患したヒト又は動物患者も、上で定義されている本発明の化合物のそれらに対する投与を含む方法により治療され得る。患者の病態は、それにより改善され得る、又は和らげられ得る。

0115

本発明の方法は、乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、前立腺がん、精巣がん泌尿生殖器がん食道がん喉頭がん、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫(stomach)がん、皮膚がん、ケラトアカントーマ、肺がん、類表皮癌大細胞癌非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨がん、結腸がん、腺腫膵臓(pancreas)がん、腺癌、甲状腺がん、濾胞腺癌、未分化癌乳頭癌精上皮腫メラノーマ、肉腫、膀胱癌肝臓癌及び胆汁道がん、腎臓癌(kidney carcinoma)、膵臓(pancreatic)がん、骨髄障害、リンパ腫、ヘアリー細胞がん口腔(baccal cavity)がん、鼻咽頭がん、咽頭がん口唇がん、舌がん、口腔(mouth)がん、小腸がん、結腸直腸がん、大腸がん、直腸がん、脳及び中枢神経系がん、ホジキン病、白血病、気管支がん、甲状腺がん、肝臓及び肝内胆管がん、肝細胞がん、胃(gastric)がん、神経膠腫/膠芽細胞腫、子宮内膜がん、メラノーマ、腎臓及び腎盂がん(kidney and renalpelvis)、膀胱がん、子宮体がん子宮頸部がん、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、骨髄性白血病、口腔(oral cavity)及び咽頭がん、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ並びに絨毛結腸腺腫から選択されるがんを治療することも含む。

0116

薬学的製剤
ヒトを含む哺乳動物の治療的処置に本発明の化合物を使用するために、これは、通常、薬学的組成物としての標準的な薬務に従って製剤される。本発明のこの態様に従って、本発明の化合物を、薬学的に許容される希釈剤又は担体と併せて含む薬学的組成物が提供される。

0117

典型的な製剤は、本発明の化合物、及び担体、希釈剤又は賦形剤を混合することにより調製される。適切な担体、希釈剤及び賦形剤は、当業者に周知であり、材料、例えば糖(炭水化物)、ワックス水溶性及び/又は膨潤性ポリマー親水性又は疎水性材料ゼラチン、油、溶媒、水などを含む。使用される具体的な担体、希釈剤又は賦形剤は、本発明の化合物が適用される手段及び目的に依存する。溶媒は、一般的に、当業者により、哺乳動物に投与するのに安全(GRAS)と認知される溶媒に基づいて選択される。一般に、安全な溶媒は、非毒性の水性溶媒、例えば水、及び、可溶型又は水混和性の他の非毒性溶媒である。適切な水性溶媒は、水、エタノール、プロピレングリコールポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)など、並びにそれらの混合物を含む。製剤は、一又は複数のバッファー安定化剤界面活性剤湿潤剤潤滑剤、乳化剤懸濁剤防腐剤抗酸化剤白濁剤、流動促進剤、加工助剤着色剤甘味剤芳香剤香味剤及び他の公知の添加剤も含んで、薬物を洗練された見栄えにすることができる(すなわち、本発明の化合物又はそれらの薬学的組成物)又は、薬学的生成物(すなわち、医薬)の製造を補助することができる。

0118

製剤は、従来の溶解及び混合手順を使用して調製され得る。例えば、バル原体(すなわち、本発明の化合物、又は化合物の安定化形態(例えば、シクロデキストリン誘導体、又は他の公知の複合体形成剤との複合体)は、上記の一又は複数の賦形剤の存在下において、適切な溶媒中で溶解する。本発明の化合物は、典型的には医薬剤形に製剤されて、容易にコントロール可能な投与量の薬物となり、規定のレジメンでの患者コンプライアンスが可能になる。

0119

適用に関して、薬学的組成物(又は製剤)は、薬物の投与に使用される方法に応じて、多彩な手段で包装してよい。一般的に、流通用物品は、適切な形態の薬学的製剤が入った容器を含む。適切な容器は、当業者に周知であり、材料、例えばボトルプラスチック及びガラス)、サシェアンプルプラスチックバッグ金属円筒形などを含む。容器は、パッケージ内容物への不慮の接触を防止するために、不正開封防止構成部品も含み得る。さらに、容器は、容器の内容物について記載したラベルが付着される。ラベルは、適切な警告も含み得る。

0120

本発明の化合物の薬学的製剤は、様々な経路及び投与タイプに調製され得る。例えば、所望の純度を有する式Iの化合物は、任意選択的に、凍結乾燥製剤破砕紛体又は水溶液の形態の薬学的に許容される希釈剤、担体、賦形剤又は安定剤(Remington's Pharmaceutical Sciences(1980年)、第16版、Osol, A.編)と混合され得る。製剤は、常温にて、適切なpHで、また、所望の純度で、生理的に許容できる担体、すなわち、用いられる投与量及び濃度で、レシピエントに非毒性の担体を混合することにより実施され得る。製剤のpHは、主に、化合物の特定の使用及び濃度に依存するが、約3から約8の範囲になり得る。pH5の酢酸塩バッファーの製剤は、適切な実施態様である。

0121

化合物は、普通、固体組成物、凍結乾燥製剤又は水溶液として保存され得る。

0122

本発明の薬学的組成物は、医学行動規範と一致したやり方、すなわち投与の量、濃度、スケジュール、経過、ビヒクル及び投与経路で製剤、投薬及び投与される。この文脈で検討される要因には、治療される特定の障害、治療される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位投与方法、投与のスケジューリング、及び医師に公知の他の要因が含まれる。投与される化合物の「治療的有効量」は、そのような検討により管理され、過剰増殖性疾患を和らげる、又は治療するのに必要な最小量である。

0123

一般命題として、非経口で投与される阻害剤の初期の医薬的有効量は、1日につき、用量当たり、約0.01−100mg/kg、すなわち約0.1から20mg/kg患者体重の範囲になり、使用される化合物の典型的な初期範囲は、0.3から15mg/kg/日である。

0124

許容できる希釈剤、担体、賦形剤及び安定剤は、用いられる投与量及び濃度でレシピエントに非毒性であり、バッファー、例えばリン酸塩クエン酸塩及び他の有機酸;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(例えば塩化アンモニウムオクタデシルジメチルベンジル塩化ヘキサメトニウム塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムフェノール、ブチル若しくはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えばメチル若しくはプロピルパラベンカテコールレゾルシノールシクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン若しくは免疫グロブリン親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシングルタミンアスパラギン、ヒスチジン、アルギニン若しくはリジン;単糖類二糖類及びグルコースマンノース若しくはデキストリンを含む他の糖(炭水化物);キレート剤、例えばEDTA;糖類、例えばスクロースマンニトールトレハロース若しくはソルビトール塩形成対イオン、例えばナトリウム;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);並びに/又は非イオン性界面活性剤、例えばTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)若しくはポリエチレングリコール(PEG)を含む。医薬品有効成分は、例えば、液滴形成技術又は界面重合により調製したマイクロカプセル、例えば、ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチンマイクロカプセル及びポリメチルメタクリレート)マイクロカプセルに、それぞれ、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェアマイクロエマルジョンナノ粒子及びナノカプセル)、又はマクロエマルジョン封入されてもよい。そのような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Osol,A.編(1980年)で開示されている。

0125

式Iの化合物の徐放性調製物を調製してよい。徐放性調製物の適切な例は、式Iの化合物を含有する固体疎水性ポリマー半透性マトリックスを含み、このマトリックスは、成形品、例えば、フィルム又はマイクロカプセルの形態である。徐放性マトリックスの例は、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)又はポリ(ビニルアルコール))、ポリ乳酸(米国特許第3773919号)、L−グルタミン酸及びガンマ−エチル−L−グルタメート共重合体非分解性エチレン−酢酸ビニル分解性乳酸−グリコール酸共重合体、例えばLUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸共重合体及び酢酸ロイプロリドで構成される注射可能なミクロスフェア)並びにポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸を含む。

0126

製剤は、本明細書で詳述されている投与経路に適しているものを含む。製剤は、簡便には、単位投与形態で存在し得、製薬分野で周知の任意の方法により調製され得る。技術及び製剤は、一般的に、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing CO., Easton、PA)で見出される。そのような方法は、活性成分と、一又は複数の副成分を構成する担体を合わせるステップを含む。一般に、製剤は、活性成分を、液体担体又は微粉固体担体又はその両方と均一かつ密接に合わせ、次いで、必要な場合は、生成物成形することにより調製される。

0127

経口投与に適している式Iの化合物の製剤は、個別の単位、例えば丸剤、カプセル剤、カシェ剤又は錠剤として調製され得、それぞれ、所定量の式Iの化合物を含有する。圧縮錠剤は、活性成分の適切な機械での圧縮により、任意選択的に、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性剤又は分散剤と混合された自由流動形、例えば粉末、又は顆粒として調製され得る。成形された錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化活性成分の混合物を適切な機械で成形することにより作られ得る。錠剤は、任意選択的にコーティングされ得、又は刻みをつけられ得、任意選択的に、そこから活性成分をゆるやかに、又はコントロールして放出するように製剤される。錠剤、トローチ剤ロゼンジ剤水性又は油性懸濁液剤分散性散剤又は粒剤エマルジョン剤ハード又はソフトカプセル剤、例えば、ゼラチンカプセル剤シロップ剤又はエリキシル剤は、経口使用のために調製され得る。経口使用が目的の式Iの化合物の製剤は、薬学的組成物を製造する当技術分野で公知の任意の方法に従って調製され得、そのような組成物は、受け入れられる調製物を得るために、甘味剤、香味剤、着色剤及び保存剤を含む一又は複数の薬剤を含有してよい。錠剤の製造に適している非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混和した活性成分を含有する錠剤は、許容できる。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム又はナトリウム、ラクトースリン酸カルシウム又はナトリウム;造粒及び崩壊剤、例えばトウモロコシデンプン又はアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチン又はアカシア;並びに潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウムステアリン酸又は滑石であってよい。錠剤は、コートしていなくてもよく、胃腸管における崩壊及び吸着を遅延させ、それにより作用を長期間にわたり持続させるために、マイクロカプセル化を含む公知の技術によりコーティングしていてもよい。例えば、時間を遅延させる材料、例としてモノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリンが単体で、又はワックスと用いられ得る。

0128

眼又は他の外部組織、例えば、口腔及び皮膚を治療するために、製剤は、好ましくは、活性成分(複数可)を例えば0.075から20重量/重量%の量で含有する局所軟膏又はクリームとして適用される。軟膏として製剤される場合、活性成分は、パラフィン又は水混和性軟膏基剤と用いられ得る。或いは、活性成分は、水中油クリーム基剤とクリームとして製剤され得る。必要に応じて、クリーム基剤の水性相は、多価アルコール、すなわち、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えばプロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール及びポリエチレングリコール(PEG400を含む)並びにそれらの混合物を含み得る。局所製剤は、望ましくは、皮膚又は他の患部を介した活性成分の吸収又は浸透を向上させる化合物を含み得る。そのような皮膚浸透エンハンサーの例は、ジメチルスルホキシド及び関連アナログを含む。本発明のエマルジョン油相は、公知の方法で公知の原料から構成され得る。相は、乳化剤だけ含んでよいが、これは、望ましくは、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪若しくは油、又は脂肪及び油両方の混合物を含む。好ましくは、親水性乳化剤は、安定剤として作用する親油性乳化剤と共に含まれる。これも、油及び脂肪を両方含むことが好ましい。乳化剤(複数可)は、安定剤(複数可)と共に、又はそれなしで、いわゆる乳化ワックスを構成し、また、ワックスが、油及び脂肪と共に、クリーム製剤油性分散相を形成するいわゆる乳化軟膏基剤を構成する。本発明の製剤における使用に適している乳化剤及びエマルジョン安定剤は、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコールモノステアリン酸グリセリル及びラウリル硫酸ナトリウムを含む。

0129

式Iの化合物の水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適している賦形剤と混和した活物質を含有する。そのような賦形剤は、懸濁剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロースクロスカルメロースポビドンメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースアルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム及びアカシアガム、並びに分散剤又は湿潤剤、例えば天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシド脂肪酸縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシド長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトールに由来する部分エステルの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)を含む。水性懸濁液は、一又は複数の防腐剤、例えばエチル又はn−プロピルp−ヒドロキシ安息香酸塩、一又は複数の着色剤、一又は複数の香味剤、並びに一又は複数の甘味剤、例えばスクロース又はサッカリンも含有し得る。

0130

式Iの化合物の薬学的組成物は、滅菌注射用製剤、例えば注射可能な滅菌水性又は油性懸濁液の形態になり得る。この懸濁液は、上で言及されている適切な分散又は湿潤剤、及び懸濁剤を使用した公知の技術に従って製剤され得る。滅菌注射用製剤は、非毒性の非経口で許容できる希釈剤若しくは溶媒中、例えば1,3−ブタンジオール中の滅菌注射用溶液若しくは懸濁液であってもよく、又は凍結乾燥粉末として調製されていてもよい。用いられ得るビヒクル及び溶媒のうち、水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液が許容できる。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒又は懸濁剤媒体として、従来通りに用いられ得る。この目的のため、合成モノ−又はジグリセリドを含む、任意のブランドの不揮発性油を用いてよい。さらに、脂肪酸、例えばオレイン酸は、注射可能な調製物として同様に使用され得る。

0131

単一投与形態を生成するために担体材料と混合され得る活性成分の量は、治療される宿主及び詳細な投与様式に応じて変化する。例えば、ヒトへの経口投与が目的の持続放出製剤は、全体の組成物の約5から約95%で変化させてよい(重量:重量)適切かつ都合のよい量の担体材料と化合したおよそ1から1000mgの活物質を含有し得る。薬学的組成物は、投与のために容易に測定可能な量を得るように調製できる。例えば、静脈内注入が目的の水溶液は、適切な体積点滴が約30mL/時の速度で行われるように、ミリリットル溶液当たり約3から500μgの活性成分を含有し得る。

0132

非経口投与に適している製剤は、抗酸化剤、バッファー、静菌薬及び製剤を目的のレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性滅菌注入溶液;並びに、懸濁剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性滅菌懸濁液を含む。

0133

眼への局所投与に適している製剤は、点眼薬も含み、活性成分は、活性成分に適切な担体、とりわけ水性溶媒中に溶解又は懸濁される。活性成分は、好ましくは、そのような製剤に、約0.5から20重量/重量%、例えば約0.5から10重量/重量%、例えば約1.5重量/重量%の濃度で存在する。

0134

口腔内の局所投与に適している製剤は、香味基剤、通常スクロース及びアカシア又はトラガカント中に活性成分を含むロゼンジ
不活性基剤、例えばゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシア中に活性成分を含む香錠;並びに適切な液体担体中に活性成分を含む口腔洗液を含む。

0135

直腸投与のための製剤は、例えばココアバター、又はサリチル酸塩を含む適切な基剤を用いた坐薬として提示され得る。

0136

肺内又は鼻腔投与に適している製剤は、例えば、0.1から500ミクロン(ミクロン刻み、例えば0.5、1、30ミクロン、35ミクロンなどで、0.1から500ミクロンの間の範囲の粒径を含む)の範囲の粒径を有し、これは、鼻腔経路を介した迅速な吸入により、又は、口腔を介した吸入により投与され、その結果肺胞嚢に達する。適切な製剤は、活性成分の水性又は油性溶液を含む。エーロゾル又は乾燥粉末投与に適している製剤は、従来の方法に従って調製され得、他の治療剤、例えば、以下に記載されている障害の治療又は予防にこれまで使用された化合物と送達され得る。

0137

内投与に適している製剤は、活性成分に加えて、当該技術分野で適切なことが公知の担体を含有するペッサリータンポン、クリーム、ゲルペーストフォーム又はスプレー製剤として提示され得る。

0138

製剤は、単位用量又は複数回用量用容器、例えば封をしたアンプル及びバイアルで包装されてよく、使用直前の注射のために、滅菌液体担体、例えば水の添加のみを必要とするフリーズドライ凍結乾燥)状態で保存されてよい。即時注入溶液及び懸濁液は、以前に記載された種類の滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製される。好ましい単位投与製剤は、本明細書において上で列挙された活性成分の一日用量又は単位一日分割用量、又はその適切な画分を含有するものである。

0139

本発明は、したがって、上で定義された少なくとも1つの活性成分と共に、獣医学的担体を含む獣医学的組成物をさらに提供する。獣医学的担体は、組成物投与の目的に有用な材料であり、他の点では、獣医学的分野で不活性又は許容でき、活性成分と適合する固体、液体又は気体材料であり得る。これらの獣医学的組成物は、非経口的に、経口的に、又は他の望ましい任意の経路により投与され得る。

0140

併用療法
式Iの化合物は、本明細書に記載されている疾患又は障害、例えば炎症又は過剰増殖性疾患(例えば、がん)の治療のために、単体で、又は追加の治療剤と組み合わせて用いられ得る。ある実施態様において、式Iの化合物は、組み合わせ医薬製剤として、或いは、併用療法としての投薬レジメンで、抗炎症性若しくは抗過剰増殖性を有する、又は、炎症、免疫反応障害若しくは過剰増殖性疾患(例えば、がん)の治療に有用な追加の、第2の治療化合物と混合される。追加の治療剤は、Bcl−2阻害剤、JAK阻害剤、PI3K阻害剤、mTOR阻害剤抗炎症薬免疫調節剤、化学療法剤、アポトーシスエンハンサー神経栄養因子、心血管疾患を治療するための薬剤、肝臓疾患を治療するための薬剤、抗ウイルス薬血液障害を治療するための薬剤、糖尿病を治療するための薬剤、及び免疫不全障害を治療するための薬剤であり得る。第2の治療剤は、NSAID抗炎症薬であり得る。第2の治療剤は、化学療法剤であり得る。組み合わせ医薬製剤又は投薬レジメンの第2の化合物は、好ましくは、式Iの化合物に相補的活性を有し、その結果、これらは、互いに有害な影響を与えない。そのような化合物は、意図された目的のために有効な量での組合せで適切に存在する。一実施態様では、本発明の組成物は、式Iの化合物、又はそれらの立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、又は薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグを、治療剤、例えばNSAIDと組み合わせて含む。

0141

併用療法は、同時又は連続的レジメンとして施され得る。連続して投与される場合、組合せは、2回以上の投与として施され得る。混合投与は、別々の製剤、又は単一の薬学的製剤、何れかの順序での逐次的投与を使用した同時投与を含み、好ましくは、両方(又はすべて)の活性薬剤が同時に生物学的活性を発揮する期間がある。

0142

上の同時投与される薬剤の何れかの適切な投与量は、現在使用されているものであり、新たに特定された薬剤及び他の治療剤又は治療の混合作用相乗効果)により、少なくなることがある。

0143

併用療法により、「相乗効果」が得られ、「相乗的な」、すなわち、共に使用される活性成分が、別々に化合物を使用することに由来する効果の合計を超える場合に達成される効果が証明される。相乗的な効果は、活性成分が:(1)同時製剤され、混合された単位投与製剤で投与される、若しくは送達される場合;(2)別々の製剤として交互に、又は並行して送達される場合;或いは(3)他のいくつかのレジメンによる場合に得られる。交互療法で送達される場合、相乗的な効果は、化合物が、例えば、別々の注射器での異なる注射液により、別々の丸剤若しくはカプセル剤、又は別々の点滴により連続して投与される、又は送達されると得られ得る。一般に、交互療法中に、有効な投与量の各活性成分が連続して、すなわち、逐次的に投与される一方、併用療法では、有効な投与量の2つ以上の活性成分が共に投与される。

0144

療法の特定の実施態様において、式Iの化合物、又はそれらの立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、又は薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグは、他の治療剤、ホルモン剤又は抗体薬剤、例えば本明細書に記載されているものと混合され得、並びに、手術療法及び放射線療法と混合され得る。したがって、本発明による併用療法は、少なくとも1つの式Iの化合物、又はそれらの立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、又は薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグの投与、並びに少なくとも1つの他のがん治療方法の使用を含む。式Iの化合物(複数可)、並びに、他の医薬として活性な治療剤(複数可)の量と、相対的な投与タイミングは、所望の混合治療効果を達成するために選択される。

0145

いくつかの実施態様では、式Iの化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩は、アロマターゼ阻害剤、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/mTOR経路阻害剤、CDK4/6阻害剤、HER−2阻害剤、EGFR阻害剤、PD−1阻害剤、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、HSP90阻害剤、VEGFR阻害剤、AKT阻害剤、化学療法又はそれらの任意の組合せと組み合わせて使用される。

0146

いくつかの実施態様では、式Iの化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物は、パクリタキセル、アナストロゾ−ル、エキセメスタン、シクロホスファミド、エピルビシン、フルベストラント、レトロゾール、パルボシクリブ、ゲムシタビン、トラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標)、Genentech)、トラスツズマブエムタンシン(カドサイラ(登録商標)、Genentech)、ペグフィルグラスチム、フィルグラスチム、タモキシフェン、ドセタキセル、トレミフェン、ビノレルビン、カペシタビン及びイクサベピロンから選択される治療剤と組み合わせて投与される。

0147

いくつかの実施態様では、式Iの化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩は、ホルモンブロック療法、化学療法、放射線療法、モノクローナル抗体、又はそれらの組合せと組み合わせて使用される。

0148

ホルモンブロック療法は、エストロゲン産生をブロックする、又は、エストロゲン受容体をブロックする薬剤の使用を含む。いくつかの実施態様では、ホルモンブロック療法は、エストロゲン受容体モジュレーター及び/又はアロマターゼ阻害剤の使用を含む。エストロゲン受容体モジュレーターは、トリフェニルエチレン誘導体(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ドロロキシフェン、3−ヒドロキシタモキシフェン、イドキシフェン、TAT−59(4−ヒドロキシタモキシフェンのリン酸化誘導体)及びGW5638(タモキシフェンのカルボン酸誘導体));非ステロイド性エストロゲン受容体モジュレーター(例えばラロキシフェン、LY353381(SERM3)及びLY357489);ステロイド性エストロゲン受容体モジュレーター(例えばICI−182,780)を含む。アロマターゼ阻害剤は、ステロイド性アロマターゼ阻害剤及び非ステロイド性アロマターゼ阻害剤を含む。ステロイド性アロマターゼ阻害剤は、そのようなエキセメスタンを含むが、それらに限定されない。非ステロイド性アロマターゼ阻害剤は、アナストロゾ−ル及びレトロゾールを含むが、それらに限定されない。

0149

いくつかの実施態様では、式Iの化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩は、CDK4/6阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施態様では、CDK4/6阻害剤は、パルボシクリブ(PD−0332991)、リボシクリブ(LEE011)又はLY283519である。いくつかの実施態様では、CDK4/6阻害剤は、LEE011である。いくつかの実施態様では、リボシクリブ(LEE011)は、1日につき約10mgから1日につき約1000mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、LEE011は、1日につき約400mg、1日につき約500mg、又は1日につき約600mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、LEE011の一日用量は、経口的に投与される。いくつかの実施態様では、リボシクリブ(LEE011)の一日用量は、1日1回3週間経口的に投与され、リボシクリブ(LEE011)が投与されない1週間の休薬日が続く。

0150

いくつかの実施態様では、式Iの化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩は、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/mTOR経路阻害剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施態様では、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/mTOR経路阻害剤は、エベロリムス、テムシロリムス、BEZ235(ダクトリシブ)、BYL719(アルペリシブ)、GDC0032(タセリシブ)、BKM120(ブパルリシブ)、BGT226、GDC0068(イパタセルチブ)、GDC−0980(アピトリシブ)、GDC0941(ピクチリシブ)、INK128(MLN0128)、INK1117、OSI−027、CC−223、AZD8055、SAR245408、SAR245409、PF04691502、WYE125132、GSK2126458、GSK−2636771、BAY806946、PF−05212384、SF1126、PX866、AMG319、ZSTK474、Cal101(イデラリシブ)、PWT33597、CU−906、AZD−2014又はCUDC−907である。いくつかの実施態様では、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/mTOR経路阻害剤は、エベロリムスである。いくつかの実施態様では、エベロリムスは1日につき約1mgから1日につき約20mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、エベロリムスは、1日につき約2.5mg、1日につき約5mg、又は1日につき約10mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、エベロリムスの一日用量は、1日1回投与される。いくつかの実施態様では、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/mTOR経路阻害剤は、BKM120(ブパルリシブ)である。いくつかの実施態様では、BKM120(ブパルリシブ)は、1日につき約5mgから1日につき約500mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、BKM120は、1日につき約50mgから1日につき約100mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、BKM120は、1日につき約100mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、BKM120の一日用量は、1日1回投与される。いくつかの実施態様では、ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)/mTOR経路阻害剤は、BYL719である。いくつかの実施態様では、BYL719は、1日につき約25mgから1日につき約1000mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、BYL719は、1日につき約250mg、又は1日につき約350mgの用量で投与される。いくつかの実施態様では、BYL719の一日用量は、1日1回投与される。

0151

式Iの化合物の代謝産物
本明細書に記載されている式Iのインビボ代謝産物も、本発明の範囲内である。そのような生成物は、例えば、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、アミド分解、エステル化、脱エステル化、酵素的切断などから得られ得る。したがって、本発明は、式Iの化合物の代謝産物を含み、これは、それらの代謝産物を得るのに十分な一定期間にわたり、本発明の化合物と哺乳動物を接触させることを含むプロセスにより生成される化合物を含む。

0152

代謝産物の生成物は、典型的には、本発明の化合物の放射性標識(例えば、14C又は3H)同位体を調製することにより同定され、これを、検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で、動物、例えばラットマウスモルモット、サル又はヒトに非経口的に投与し、代謝発生に十分な時間(典型的には約30秒から30時間)を設け、尿、血液又は他の生物学的試料からの変換生成物を単離する。これらの生成物は、標識されているので容易に単離される(他のものは、代謝産物中で生存する抗原決定基に結合することが可能な抗体を使用することで単離される)。代謝産物の構造は、従来のやり方、例えば、MS、LC/MS又はNMR分析によりで決定される。一般に、代謝産物の分析は、当業者に周知の従来の薬物代謝研究と同じように行われる。代謝産物の生成物は、他にインビボで見出されていない限り、本発明の化合物の治療的用量に関する診断アッセイに有用である。

0153

製造品
本発明の別の態様において、上記の疾患及び障害の治療に有用な材料を含有する製造品又は「キット」が提供される。一実施態様では、キットは、式Iの化合物、又はそれらの立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、又は薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグを含む容器を含む。キットは、容器の、又は容器に関連したラベル又は添付文書をさらに含み得る。「添付文書」という用語は、治療製品の市販のパッケージに通例含まれる使用説明書を指すように使用され、そのような治療製品の使用に関わる指示、使用、投与量、投与、禁忌及び/又は警告についての情報を含有する。適切な容器は、例えば、ボトル、バイアル、注射器、ブリスターパック等を含む。容器は、多彩な材料、例えばガラス又はプラスチックから形成され得る。容器には、病態の治療に有効な式Iの化合物、又はそれらの製剤が入り得、滅菌アクセスポート(例えば、容器は、皮下注射針により穿刺可能なストッパを有する静脈内溶液バッグ又はバイアルであってよい)を有し得る。組成物における少なくとも1つの活性薬剤は、式Iの化合物である。ラベル又は添付文書は、組成物が、選択した病態、例えばがんの治療に使用されることを指し示す。さらに、ラベル又は添付文書は、治療される患者が、障害、例えば過剰増殖性障害、神経変性心臓肥大疼痛、片頭痛又は神経外傷性疾患若しくは事象を有する患者であることを指し示し得る。一実施態様では、ラベル又は添付文書は、式Iの化合物を含む組成物が、異常な細胞増殖から生じる障害を治療するために使用できることを指し示す。ラベル又は添付文書は、組成物が、他の障害を治療するために使用できることも指し示し得る。或いは、又はさらに、製造品は、薬学的に許容されるバッファー、例えば静菌性注射用水(BWFI)、リン酸塩バッファー生理食塩水食塩水、リンゲル液及びデキストローズ溶液を含む第2の容器をさらに含み得る。これは、他のバッファー、希釈剤、フィルター、針及び注射器を含む市販の、また使用者の観点から望ましい他の材料をさらに含み得る。

0154

キットは、式Iの化合物、並びに存在する場合は第2の薬学的製剤を投与する指示をさらに含み得る。例えば、キットが、式Iの化合物、並びに第2の薬学的製剤を含む第1の組成物を含む場合、キットは、第1及び第2の薬学的組成物の、それを必要とする患者への同時、連続又は別々の投与に関する指示をさらに含み得る。

0155

別の実施態様において、キットは、固体経口形態の式Iの化合物、例えば錠剤又はカプセル剤の送達に適している。そのようなキットは、好ましくは、いくつかの単位投与量を含む。そのようなキットは、目的の使用に従って割り当てられた投与量を示すカードを含み得る。そのようなキットの例は、「ブリスターパック」である。ブリスターパックは、包装産業では周知であり、薬学的単位投与形態の包装に幅広く使用される。必要に応じて、記憶の助けになるものが、例えば数字文字又は他のマークの形態で、又は投与量が投与され得る治療スケジュール日にちを指定するカレンダー添付書類と、加えられる。

0156

一実施態様によれば、キットは、(a)式Iの化合物が含有されている第1の容器;並びに、任意選択的に(b)第2の薬学的製剤が含有されている第2の容器を含み得、第2の薬学的製剤は、抗過剰増殖活性を有する第2の化合物を含む。或いは、又はさらに、キットは、薬学的に許容できるバッファー、例えば静菌性注射用水(BWFI)、リン酸塩バッファー生理食塩水/食塩水、リンゲル液及びデキストローズ溶液を含む第3の容器をさらに含み得る。これは、他のバッファー、希釈剤、フィルター、針及び注射器を含む市販の、また使用者の観点から望ましい他の材料をさらに含み得る。

0157

キットが、式I及び第2の治療剤の組成物を含む、ある他の実施態様において、キットは、別々の組成物を含有するための容器、例えば、分けられたボトル又は分けられたホイル小包を含み得るが、別々の組成物は、単一の、仕切のない容器内に含有されていてもよい。典型的には、キットは、別々の成分を投与するための指示を含む。キットの形態は、別々の成分が、異なる剤形(例えば、経口及び非経口)で好ましく投与される場合、異なる投与間隔で投与される場合、又は、組合せの個別成分の滴定処方医師に望ましい場合に特に有利である。

0158

式Iの化合物の調製物
式Iの化合物は、特に本明細書に含有される説明を踏まえて、化学分野で周知のもの、及び:Comprehensive Heterocyclic Chemistry II、Katritzky及びRees編、Elsevier、1997年、例えば第3巻;Liebigs Annalen der Chemie、(9):1910−16、(1985年);Helvetica Chimica Acta、41:1052−60、(1958年);Arzneimittel−Forschung、40(12):1328−31、(1990年)に記載されている他の複素環に対するものに類似したプロセスを含む合成経路により合成され得、文献のそれぞれは、出典明示により明示的に援用される。出発物質は、一般的に、市販の供給源、例えばAldrich Chemicals(Milwaukee、WI)から入手でき、又は、当業者に周知の方法を使用して容易に調製される(例えば、一般的に、Louis F. Fieser及びMary Fieser、Reagents for Organic Synthesis、第1-23巻、Wiley、N. Y.(1967-2006年版)、又はBeilsteins Handbuch der organischen Chemie、4、Aufl. ed. Springer-Verlag、Berlin、付録を含む(Beilsteinオンラインデータベースを経由しても利用できる)に記載されている方法により調製される)。

0159

式Iの化合物、並びに必須の試薬及び中間体の合成に有用な合成化学変換及び保護基の方法(保護及び脱保護)は、当該技術分野で公知であり、例えば、R.Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers(1989年);T.W.Greene及びP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley and Sons(1999年);並びにL.Paquette編、Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1995年)、並びにその後続の版に記載されているものを含む。

0160

式Iの化合物は、単独で、又は、少なくとも2、例えば5から1,000種の化合物、若しくは10から100種の化合物を含む化合物ライブラリーとして調製され得る。式Iの化合物のライブラリーは、コンビナトリアル「分割及び混合」手法により、又は溶液相若しくは固体相化学を使用した多重平行合成により、当業者に公知の手順により調製され得る。したがって、本発明のさらなる態様によれば、少なくとも2種の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含む化合物ライブラリーが得られる。

0161

実施例は、式Iの化合物を調製するための例示的方法を示す。当業者は、式Iの化合物を合成するために、他の合成経路が使用され得ることを認識する。特定の出発物質及び試薬が、図及び実施例で描写され、論じられているが、他の出発物質及び試薬も容易に置換して、多彩な誘導体及び/又は反応状態を得ることができる。さらに、記載されている方法により調製される例示的化合物の多くは、本開示を踏まえて、当業者に周知の従来の化学を使用してさらに改変できる。

0162

式Iの化合物を調製する場合、中間体の遠隔官能基(例えば、第一級又は第二級アミン)の保護が、必須になり得る。そのような保護の必要性は、遠隔官能基の性質調製方法の条件に応じて変化する。適切なアミノ−保護基は、アセチルトリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンシルオキシカルボニル(CBz)及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)を含む。そのような保護の必要性は、当業者により容易に決定される。保護基及びその使用の一般的な説明に関しては、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons、New York、1991年を参照されたい。

0163

式Iの化合物を調製する方法において、反応産物を互いから、かつ/又は出発物質から反応生成物を分離することは、有利であり得る。各ステップ、又は一連のステップの所望の生成物は、分離され、かつ/又は、当該技術分野で一般的な技術により、所望の程度の均一性まで精製される。通常、そのような分離は、多層抽出、溶媒又は溶媒混合物からの結晶化、蒸留昇華又はクロマトグラフィーを伴う。クロマトグラフィーは、例えば:逆相及び順相;サイズ排除;イオン交換;高、中及び低圧液体クロマトグラフィー法及び装置;小規模分析;疑似移動床SMB)及び分取薄層又は厚層クロマトグラフィー、並びに小規模薄層及びフラッシュクロマトグラフィー技術を含む任意の数の方法を伴うことができる。

0164

分離方法の別の分類は、所望の生成物、未反応の出発物質、生成物による反応等に結合する、又はそうでなければ分離可能にするために選択された試薬との混合物の処理を伴う。そのような試薬は、吸着剤又は吸収剤、例えば活性炭分子ふるいイオン交換媒体などを含む。或いは、試薬は、塩基材料のケースでは酸であってよく、酸性材料のケースでは塩基、結合試薬、例えば抗体、結合タンパク質、選択的キレート剤、例えばクラウンエーテル、液体/液体イオン抽出試薬(LIX)などであってよい。適切な分離方法の選択は、関与する材料の性質、例えば、蒸留及び昇華における沸点及び分子量、クロマトグラフィーにおける極性官能基の有無、多相抽出における酸性及び塩基性媒体での材料の安定性などに依存する。

0165

ジアステレオマー混合物は、当業者に周知の方法により、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別結晶により、物理化学的な差に基づいて、個別のジアステレオマーに分離できる。光学異性体は、適切な光学活性化合物(例えば、キラル助剤、例えばキラルアルコール又はMosherの酸塩化物)を用いた反応により、光学異性体混合物を、ジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオ異性体を対応する純粋光学異性体に変換する(例えば、加水分解)ことにより分離できる。また、本発明の化合物の一部は、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であり得、本発明の一部と考えられる。光学異性体は、キラルHPLCカラムを使用することによっても分離され得る。

0166

立体異性体を実質的に含まない単一の立体異性体、例えば光学異性体は、光学活性分割剤を使用するジアステレオマーの形成のような方法を使用したラセミ混合物の分解により得られる(Eliel、E.及びWilen、S.「Stereochemistry of Organic Compounds」、John Wiley & Sons, inc、New York、1994年;Lochmuller, C. H.、(1975年)J. Chromatogr.、113(3):283-302)。本発明のキラル化合物のラセミ混合物は:(1)キラル化合物を用いたイオン性ジアステレオマー塩の形成及び分別結晶又は他の方法による分離、(2)キラル誘導体化試薬を用いたジアステレオマー化合物の形成、ジアステレオマーの分離及び純粋立体異性体への変換、並びに(3)直接キラル条件下での実質的に純粋又は濃縮された立体異性体の分離を含む、任意の適切な方法により分離及び単離できる。Drug Stereochemistry、Analytical Methods and Pharmacology」、Irving W.Wainer編、Marcel Dekker,Inc.、New York(1993年)を参照されたい。

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