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技術 商用車内のブレーキシステムの自動電子制御方法並びに電子制御可能なブレーキシステム

出願人 ヴァブコ・ヨーロッパ・ベスローテン・フェンノートシャップ・メット・ベペルクテ・アーンスプラーケレクヘイト
発明者 ヴルフ・オーリヴァー
出願日 2017年3月13日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2018-551857
公開日 2019年6月6日 (2年0ヶ月経過) 公開番号 2019-514772
状態 未査定
技術分野 ブレーキシステム(制動力調整) ブレーキシステム(弁・付属装置)
主要キーワード 自動動作制御 距離プロファイル 正負記号 部分ステップ エネルギ供給装置 伝達エラー 実状態 カットオフ装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は、車両200の内部のブレーキシステムの自動電制御方法であって、少なくとも次のステップ:−車両200の内部のアクチュエータ1、50、52、53の自動化電子方式による動作制御を行うために、要求信号S1を読み取るステップ、その際、アクチュエータ1、50、52、53のうちの少なくとも一つが、車両200の車両の実際の縦方向動特性に影響を与え、かつ、自動化方式により要求される車両の目標の縦方向動特性を達成するために、要求信号S1を用いて、アクチュエータ1、50、52、53により実行されなければならない要求aSoll、vSoll、RSollを伝達するステップと、−自動化方式により要求される車両の目標の縦方向動特性を達成するために、要求aSoll、vSoll、RSollがアクチュエータ1、50、52、53により完全に又は誤りなしに実行される、又は実行可能であるか否かを確認するために、要求信号S1の妥当性チェックするステップと、−要求aSoll、vSoll、RSollのうちの少なくとも1つの実行が、完全に又は誤りなしに実行されないか若しくは実行不可能である場合に、補正制動を予め設定するために、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrを算出するステップ、その際、完全に又は誤りなしに実行されないか若しくは実行不可能な要求aSoll、vSoll、RSollに依存して、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrを算定するステップと、−車両200を安全な状態移行させるため、補正減速度zKott及び/又は補正速度vKorrに依存して、車両200の補正制動を要求するステップと、を含む当該方法に関する。

概要

背景

特に電子式常用ブレーキシステム(EBS)として構成されたエアブレーキシステムを搭載した車両、特に商用車内では、ブレーキ圧力を制御して送出するために、制御装置(ECU)によって、電子制御バルブ、例えばリレーバルブアクスルモジュレータ等が動作制御され、続いてこれらの制御バルブから、要求される車両目標加速度に従って、ブレーキシステム常用ブレーキブレーキシリンダに、ブレーキ圧力が空気圧方式により送出される。この電子方式により制御されて送出されるエアブレーキ圧力が、運転者によるブレーキペダルを介してブレーキ力コントローラ若しくは制動力発生器の作動に従って制御されて送出されるブレーキ圧力によりオーバードライブされることによって、自動運転される車両に乗った運転者は、非常時に自分でも非常制動を行うことができる、及び/又は電子方式により送出されるブレーキ圧力をオーバードライブ制御することができる。

公知であるエアブレーキシステムを搭載した車両、特に自動運転される商用車のこれまでの解決策では、これらの制御バルブの電子方式による動作制御に故障が生じた際の、電子制御が可能なバックアップ・レベルがどこにも存在しない点が短所となる。従来型のブレーキシステムでは、空気圧方式によるバックアップ・レベルが機能するのは、運転者も同時にブレーキペダルを操作する場合のみに限られる。更に幾つかの車両の二次的なブレーキシステム、例えばパーキングブレーキシステムも同様に、それがアクティブとなるのは、運転者が車両にブレーキをかけようとしてパーキングブレーキを操作した場合のみに限られる。しかし自動運転される車両においては、特に運転者が車内にいない、若しくは運転席に座っていない場合や、運転者が注意散漫で、運転以外のことをする場合は、そうとはならないのが通例である。

特許文献1に制御バルブとしてのリレーバルブと、電子制御されるプロポーショニングバルブと、エアブレーキ力コントローラとを有する後車軸用のブレーキ制御システムが示される。プロポーショニングバルブとブレーキ力コントローラは、空気圧制御入力を介してリレーバルブにつなげられて、リレーバルブの制御入力に特定の制御圧を伝達する。リレーバルブは、両方の制御圧のうち、高い方を、比例方式でブレーキ圧力として後車軸の常用ブレーキのブレーキシリンダに送出する。更にブレーキバルブが備えられ、ブレーキバルブの位置は、運転者によるブレーキペダル操作に従い、リレーバルブにより送出されなければならないブレーキ圧力を予め設定する。そのためにこのブレーキバルブからは、ブレーキバルブ制御圧が、空気圧方式によってブレーキ力コントローラに伝達されるのと同時に、電子方式によっても、開ループ制御エレクトロニクスを介して、制御信号を用いて、プロポーショニングバルブにも伝達され、続いてそれに対応した制御圧がリレーバルブに向けて送出されるが、その際作動が規定通りの方式で行われる場合、ブレーキ力コントローラの制御圧の方が、電子制御されるプロポーショニングバルブの制御圧よりも若干低目に予め設定される。それにより、電子方式に故障が生じた場合、バックアップ・レベルが構成される、というのも、電子制御されるプロポーショニングバルブが故障する、又はこれに障害が生じる場合は、ブレーキ力コントローラにより予め設定される制御圧の方が自動的に高くなり、それによりリレーバルブはブレーキ圧力を送出するためにこれを使用するからである。

特許文献2に車輪空転を阻止するための配列が記載される。そこではこの配列が起動されると、ソレノイドが開き、それにより蓄圧器から作動圧解放されることによって、この圧力を切換え弁を介して後輪に設けられた電磁コントロールバルブに送出できる。そこでは、このソレノイドは、比較装置によって、発進時に後輪が空転した場合、電磁コントロールバルブにより後輪にブレーキがかかり、それにより後輪の速度が前輪の速度に対して適合化されるように、動作制御される。それと同時に制動工程が開始される場合は、ブレーキ圧力がブレーキバルブのみから電磁コントロールバルブに向けて導かれて、それにより車輪の制動が行われるように、切換え弁が切り換えられる。

特許文献3にリレーバルブの空気圧方式による意図せざる起動を検出する方法が示され、そこではこのリレーバルブが常用ブレーキの作動用予定され、ブレーキバルブに課せられる要求項目にも、また自動ブレーキのための開ループ制御若しくは閉ループ制御に課せられる要求項目にも、応える。

特許文献4及び特許文献5にブレーキペダルに追加して、電子制御装置によってもブレーキバルブを作動できるようにした方法が示される。従ってそこに企図されるのは、常用ブレーキが、ブレーキバルブによって、更には追加のリレーバルブを介して動作制御される、電子ブレーキシステムである。ブレーキバルブに対するブレーキ要求は、一つにはブレーキペダルを介して出すことができる一方で、それとは別に、ブレーキペダルとブレーキバルブの間に配置されるブレーキバルブ・アクチュエータを介しても出せる。このブレーキバルブ・アクチュエータは、電子制御装置により、車両を減速するために制御信号が存在する時に、コントロール圧が、例えば任意のエアバルブとして実施されるブレーキバルブ・アクチュエータに送出されて、それによりブレーキバルブが作動されるように動作制御される。

特許文献6に特許文献4又は特許文献5に使用可能なブレーキバルブ・アクチュエータが示されるが、これは、ブレーキペダルとブレーキバルブとの間に配置されて、空気圧方式アクチュエータとしてピストンを備えて実施される。電子制御装置のコントロール圧が存在する時に、この空気圧方式アクチュエータが、ブレーキペダルの位置に関係なく、ブレーキバルブのピストンロッドをその作動位置に保持し、それにより例えば車両の停止状態におけるプレトリップ機能性を構成することができる。

特許文献7に車両の圧縮空気ブレーキ装置用の圧力コントロールモジュールが示される。そこでは切換え弁を介して、常用ブレーキを制御するリレーバルブが動作制御され、その際この動作制御を、ABS制御装置によりスリップに従って行うことが企図される。更に幾つかの切換え弁を上流側に直列に接続することによって、そのような配列をトラクションコントロールシステムにも導入することが企図されており、この切換え弁は、トラクション・スリップが生じる度に、この切換え弁の圧縮空気ポートを蓄圧器に接続することによって、常用ブレーキにかかる圧力を、リレーバルブを介しても上昇させることができる。

特許文献8にブレーキバルブ若しくはブレーキペダル・装置を介してブレーキ要求が予め設定される、ブレーキ装置が示される。このブレーキ要求は、制御装置において電子信号に変換され、この電子信号を用いて制御バルブが動作制御され、そこからブレーキ圧力が常用ブレーキに送出される。エレクトロニクスが故障すると、冗長な場合において、制御バルブが、常用ブレーキバルブにより圧縮空気ラインを介して空気圧方式で動作制御されて、それによりブレーキ圧力が常用ブレーキに送出される。この制御バルブは、ここでは幾つかのソレノイドとリレーバルブを有する。ソレノイドは、それぞれのソレノイドに通電することによって、リレーバルブから送出された常用ブレーキにかかるブレーキ圧力を、所望される機能に応じて制御圧を介して上昇、保持、又は減少できる。

特許文献9にコーナリング支援するためのブレーキシステムが記載され、そこでは電子制御されるマルチウェイ・バルブを用いて、ブレーキ圧力がブレーキシステムの常用ブレーキに向けて送出されるが、そこでは、制動力発生器である第1のブレーキバルブからブレーキ要求が出されない場合にも、ブレーキ圧力が送出される。その際このマルチウェイ・バルブと第一のブレーキバルブが、切換え弁を介してリレーバルブへと切り換えられ、ブレーキ圧力はリレーバルブから常用ブレーキに送出される。その際切換え弁により、第1のブレーキバルブの圧力と切換え弁の圧力のうち、高い方のみがリレーバルブに与えられることによって、マルチウェイ・バルブの電子方式による要求を、第1のブレーキバルブによってオーバードライブ制御することができる。

特許文献10に例えばブレーキペダル操作に従ってブレーキ要求を電子方式により出力するための制動力発生器を有する常用ブレーキ・装置が備えられた、エアブレーキシステムが記載される。更に特に後車軸の常用ブレーキを作動させることができるパーキングブレーキ・装置を備える。常用ブレーキ・装置の制動力発生器は、データ・ラインを介してパーキングブレーキ・装置に接続され、このため常用ブレーキ・装置に電子的不具合が生じた場合、運転者により要求されるブレーキングを、後車軸に設けられたパーキングブレーキ・装置を介しても行うことができる。それにより冗長性を構成する。

概要

本発明は、車両200の内部のブレーキシステムの自動電制御方法であって、少なくとも次のステップ:−車両200の内部のアクチュエータ1、50、52、53の自動化電子方式による動作制御を行うために、要求信号S1を読み取るステップ、その際、アクチュエータ1、50、52、53のうちの少なくとも一つが、車両200の車両の実際の縦方向動特性に影響を与え、かつ、自動化方式により要求される車両の目標の縦方向動特性を達成するために、要求信号S1を用いて、アクチュエータ1、50、52、53により実行されなければならない要求aSoll、vSoll、RSollを伝達するステップと、−自動化方式により要求される車両の目標の縦方向動特性を達成するために、要求aSoll、vSoll、RSollがアクチュエータ1、50、52、53により完全に又は誤りなしに実行される、又は実行可能であるか否かを確認するために、要求信号S1の妥当性チェックするステップと、−要求aSoll、vSoll、RSollのうちの少なくとも1つの実行が、完全に又は誤りなしに実行されないか若しくは実行不可能である場合に、補正制動を予め設定するために、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrを算出するステップ、その際、完全に又は誤りなしに実行されないか若しくは実行不可能な要求aSoll、vSoll、RSollに依存して、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrを算定するステップと、−車両200を安全な状態移行させるため、補正減速度zKott及び/又は補正速度vKorrに依存して、車両200の補正制動を要求するステップと、を含む当該方法に関する。

目的

本発明の課題は、ブレーキシステムの自動化方式による電子コントロール方法、並びに、特に自動運転が可能な車両において、確実かつ信頼性の高い冗長化されたブレーキング(制動)を低コスト保証する、ブレーキシステム用の電子コントロールされる動作制御を提供する

効果

実績

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請求項1

車両(200)、特に商用車(200)内のブレーキシステム(100)の自動電子制御するための方法であって、少なくとも以下の、−前記車両(200)内の複数のアクチュエータ(1、50、52、53)を自動電子制御するために要求信号(S1)を読み取り、このときに、前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)のうちの少なくとも1つのアクチュエータが、前記車両(200)の車両の実際の縦方向動特性(DIst)に影響し、前記要求信号(S1)を通じて前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)によって実行すべき複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が、自動要求される車両の目標の縦方向動特性(DSoll)を達成するために伝送されるステップ(St1)と、−前記複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が、自動要求される車両の目標の縦方向動特性(DSoll)を達成するように、公差(T)を考慮して前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)によって完全に又は誤りなしに実行されるか否か又は実行できるか否かを確認するため、前記要求信号(S1)の妥当性チェックするステップ(St2)と、−前記複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)のうちの少なくとも1つの要求が、前記公差(T)を考慮して完全に又は誤りなしに実行されないか又は実行できない場合に、補正制動を予め設定するため、補正減速度(zKorr)及び/又は補正速度(vKorr)を算出し、このときに、前記補正減速度(zKorr)及び/又は前記補正速度(vKorr)が、前記完全に又は誤りなしに実行されないか又は実行できない複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)に依存して確定されるステップ(St4)と、−前記車両(200)を安全な状態移行させるため、前記補正減速度(zKott)及び/又は前記補正速度(vKorr)に依存して前記車両(200)の補正制動を要求するステップ(St5)と、を有する当該方法。

請求項2

前記車両の実際の縦方向動特性(DIst)が、前記要求信号(S1)によって自動的に予め設定されている前記車両の目標の縦方向動特性(DSoll)と比較されることによって、前記要求信号(S1)の妥当性がチェックされ(St2.4)、このため、車両の実際の加速度(aIst)が、車両の目標の加速度(aSoll)と比較され、及び/又は、車両の実際の速度(vIst)が、車両の目標の速度(vSoll)と比較され、及び/又は、車両の実際の方向(RIst)が、車両の目標の方向(RSoll)と比較されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記車両の実際の速度(vIst)又は前記車両の目標の速度(vSol)が、ゼロよりも大きいか又は小さいかによって、前記車両の実際の方向(RIst)及び前記車両の目標の方向(RSoll)が予め設定されることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

前記車両の実際の縦方向動特性(DIst)と前記車両の目標の縦方向動特性(DSoll)との間の偏差補償可能であり、それ故に前記自動的に予め設定されている複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が不完全に又は誤って実行される場合、この偏差の補償する補正減速度(zKorr)及び/又はこの偏差の補償する補正速度(vKorr)が算出され出力されることを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。

請求項5

前記車両の実際の縦方向動特性(DIst)と前記車両の目標の縦方向動特性(DSoll)との間の偏差が補償不可能であり、それ故に前記自動的に予め設定されている複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が不完全に又は誤って実行される場合、補正速度(vKorr)及び/又は補正減速度(zKorr)が算出され出力され、これに基づいて、前記車両(200)が、停止状態減速されるか又は安全速度(vSafe)、例えば60km/hに減速されることを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。

請求項6

前記停止状態又は前記安全速度(vSafe)までの減速は、−2m/s2と−4m/s2との間、特に−3.5m/s2の補正減速度(zKorr)で実行されることを特徴とする請求項5に記載の方法。

請求項7

BS制御介入が認識されなかったときだけ、前記補正減速度(zKorr)及び/又は前記補正速度(vKorr)が出力されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

前記要求信号(S1)の妥当性をチェックするため、正の車両の目標の加速度(aSoll)を引き起こし、及び/又は前記車両の目標の方向(RSoll)を設定する前記複数のアクチュエータ(50、52、53)によって、前記自動的に予め設定されている複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が完全に又は誤りなしに実行されるか否か又は実行できるか否かが確認されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。

請求項9

前記自動的に予め設定されている車両の目標の動特性(DSoll)の完全な又は誤りのない実行が実行されるか又は実行できるか否かを確認するため、要求された正の車両の目標の加速度(aSoll)に基づいて、対応するより高い値の車両の目標の速度(vSoll)が実行されるか否か若しくは実行され得るか否かが監視され、及び/又は、要求された上昇する車両の目標の速度(vSoll)によって、対応する正の車両の目標の加速度(aSoll)及び/又は要求された車両の目標の方向(RSoll)が実行されるか否か若しくは実行され得るか否かが監視されることを特徴とする請求項8に記載の方法。

請求項10

例えば、CANバス(60)経由の複数のアクチュエータ(1、50、52、53)への前記要求信号(S1)の伝送時に、伝送エラーが確認されたか否かに依存して、前記要求信号(S1)の妥当性がチェックされ(St2.3)、このときに、伝送エラーが確認される場合に、すなわち自動的に予め設定されている要求(aSoll、vSoll、RSoll)が不完全に又は誤って実行されうることが確認される場合に、補正速度(vKorr)及び/又は補正減速度(zKorr)が算出され出力され、これに基づいて、前記車両(200)が、停止状態に減速されるか又は安全速度(vSafe)、例えば60km/hに減速されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。

請求項11

伝送エラーが、診断信号(SD1、SD6)によって前記監視装置(140)に伝送され、前記第1の制御装置(110)への伝送エラー及び/又は前記第3の制御装置(130)からの伝送エラーが、自己診断中に確認される(St2.3)ことを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項12

前記車両(200)を自動制御するために前記要求信号(S1)によって伝送される前記複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が単調であるか否かに依存して、前記要求信号(S1)の妥当性がチェックされ(St2.2)、このときに、前記車両(200)を自動制御するための前記複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が単調でないことが確認された場合に、すなわち自動的に予め設定されている複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が不完全に又は誤って実行されうることが確認される場合に、補正速度(vKorr)及び/又は補正減速度(zKorr)が算定され出力され、これに基づいて、前記車両(200)が、停止状態に減速されるか又は安全速度(vSafe)、例えば60km/hに減速されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。

請求項13

要求された車両の目標の速度(vSoll)が、要求された、特に正の車両の目標の加速度(aSoll)と一致するか否かに依存して、前記要求信号(S1)の妥当性がチェックされ(St2.1)、このときに、偏差が確認される場合に、すなわち自動的に予め設定されている複数の要求(aSoll、vSoll)が不完全に又は誤って実行されうることが確認される場合に、補正速度(vKorr)及び/又は補正減速度(zKorr)が算出され出力され、これに基づいて、前記車両(200)が、停止状態に減速されるか又は安全速度(vSafe)、例えば60km/hに減速されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。

請求項14

前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)のうちの1つのアクチュエータが故障しているか否かに依存して、前記要求信号(S1)の妥当性がチェックされ、このときに、故障が確認される場合に、すなわち自動的に予め設定されている複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が不完全に又は誤って実行されうることが確認される場合に、補正速度(vKorr)及び/又は補正減速度(zKorr)が算出され出力され、これに基づいて、前記車両(200)が、停止状態に減速されるか又は安全速度(vSafe)、例えば60km/hに減速されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の方法。

請求項15

前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)内の故障が、診断信号(SD2、SD4、SD5)によって伝送され、それぞれの前記アクチュエータ(1、50、52、53)内の故障が、自己診断中に確認される(St2.5)ことを特徴とする請求項14に記載の方法。

請求項16

前記補正減速度(zKorr)及び/又は前記補正速度(vKorr)の算定時に、縦方向動特性の限界値(DGrenz)、例えば最高速度(vMax)及び/又は最大加速度(aMax)が考慮される(St3)を特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。

請求項17

自動的に予め設定されている複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が誤って又は不完全に実行されたことが確認される場合に、自動的に要求された制動(110、120)が、前記補正減速度(zKorr)及び/又は前記補正速度(vKorr)によってオーバードライブ制御されることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。

請求項18

前記補正制動(St5)は、前記車両(200)を冗長に減速するように構成されている、前記車両(200)内に構成された冗長装置(20)によって実行されることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。

請求項19

電子空気圧方式により制御される冗長性を構成するため、第1の制御装置(110)又は電子制御可能なエアブレーキシステム(100)による前記車輪ブレーキ(1)の電子制御が失敗したときに、前記車両(200)が、前記冗長装置(20)によって車輪ブレーキ(1)を介して電子・空気圧式に減速され得ることを特徴とする請求項18に記載の方法。

請求項20

前記車両の実際の縦方向動特性(DIst)の妥当性が、例えば冗長な車輪回転数センサ(30a)によってチェックされることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。

請求項21

自動的に要求された車両の目標の操舵角(LSoll)の妥当性もさらにチェックされ、このときに、自動化ステアリング(51)が故障しているか否か、すなわち自動的に要求された車両の目標の操舵角(LSoll)が不完全に又は誤って実行されるか否か若しくは実行され得るか否かが、第3の診断信号(SD3)によって前記監視装置(140)に通報されることを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。

請求項22

特に請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法を実行するために適した、第1の制御装置(110)と冗長装置(20)とを少なくとも有する電子制御可能なエアブレーキシステム(100)であって、通常の自動化モードにおいて前記車両(200)を電子制御で減速するために、電子制御可能な少なくとも1つの制御バルブ(10)によって、自動的に予め設定されている車両の目標の加速度(aSoll)及び/又は自動的に予め設定されている車両の目標の速度(vSoll)に依存して、前記車両(200)の車輪ブレーキ(1)に対する車輪ブレーキのブレーキ圧力(pA)を制御するように、前記第1の制御装置(110)は構成されていて、前記冗長装置(20)は、少なくとも1つの冗長バルブ(21、22)と前記少なくとも1つの冗長バルブ(21、22)を制御する第2の制御装置(120)とを有し、電子・空気圧方式により制御される冗長性を構成するため、前記第1の制御装置(100)による前記車輪ブレーキ(1)の電子制御が失敗したときに、前記自動的に予め設定されている車両の目標の加速度(aSoll)及び/又は前記自動的に予め設定されている車両の目標の速度(vSoll)に依存して、前記冗長バルブ(21、22)を通じて、前記車輪ブレーキ(1)による冗長な制動を要求するように、前記冗長装置(20)は構成されている当該電子制御可能なエアブレーキシステム(100)において、監視装置(140)がさらに設けられていて、前記要求信号(S1)によって伝送される複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が、誤りなしに又は完全に実行されるか否か若しくは実行され得るか否かを確認するため、前記車両(200)内の複数のアクチュエータ(1、50、52、53)を自動制御するために第3の制御装置(130)によって自動的に予め設定されている要求信号(S1)の妥当性をチェックするように、前記監視装置(140)は構成されていて、前記車両(200)を安全な状態に移行させるために前記車輪ブレーキ(1)によって冗長な補正制動を引き起こすように、前記監視装置(140)による前記妥当性チェックに依存して、補正減速度(zKorr)及び/又は補正速度(vKorr)が、算出可能であり、補正信号SK)によって前記冗長装置(20)に出力可能であることを特徴とする電子制御可能なエアブレーキシステム(100)。

請求項23

電子制動要求(SA)が、前記第1の制御装置(110)によって前記制御バルブ(10)に予め設定可能であり、エアブレーキ要求(pR)が、冗長な場合に前記冗長装置(20)によって前記制御バルブ(10)に予め設定可能であることを特徴とする請求項22に記載の電子制御式ブレーキシステム(100)。

請求項24

前記少なくとも1つの冗長バルブ(21、22)は、圧力制御バルブ(21)及び/又はパーキングブレーキ・バルブ(22)であることを特徴とする請求項22又は23に記載の電子制御可能なブレーキシステム(100)。

請求項25

前記監視装置(140)は、前記第2の制御装置(120)内に組み込まれていることを特徴とする請求項22〜24のいずれか1項に記載の電子制御可能なブレーキシステム(100)。

請求項26

特に請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法を実行するために適した請求項22〜25のいずれか1項に記載の電子制御されるエアブレーキシステム(100)と、第3の制御デバイス(130)によって車両(200)の複数のアクチュエータ(1、50、51、52、53)を自動制御するための制御システム(130)とを有する車両(200)、特に商用車(200)。

技術分野

0001

本発明は、商用車内の、特に自動運転が可能な商用車内のブレーキシステムの自動化方式による電子制御方法、並びに電子制御可能なブレーキシステムに関する。

背景技術

0002

特に電子式常用ブレーキシステム(EBS)として構成されたエアブレーキシステムを搭載した車両、特に商用車内では、ブレーキ圧力を制御して送出するために、制御装置(ECU)によって、電子制御バルブ、例えばリレーバルブアクスルモジュレータ等が動作制御され、続いてこれらの制御バルブから、要求される車両目標加速度に従って、ブレーキシステムの常用ブレーキブレーキシリンダに、ブレーキ圧力が空気圧方式により送出される。この電子方式により制御されて送出されるエアブレーキ圧力が、運転者によるブレーキペダルを介してブレーキ力コントローラ若しくは制動力発生器の作動に従って制御されて送出されるブレーキ圧力によりオーバードライブされることによって、自動運転される車両に乗った運転者は、非常時に自分でも非常制動を行うことができる、及び/又は電子方式により送出されるブレーキ圧力をオーバードライブ制御することができる。

0003

公知であるエアブレーキシステムを搭載した車両、特に自動運転される商用車のこれまでの解決策では、これらの制御バルブの電子方式による動作制御に故障が生じた際の、電子制御が可能なバックアップ・レベルがどこにも存在しない点が短所となる。従来型のブレーキシステムでは、空気圧方式によるバックアップ・レベルが機能するのは、運転者も同時にブレーキペダルを操作する場合のみに限られる。更に幾つかの車両の二次的なブレーキシステム、例えばパーキングブレーキシステムも同様に、それがアクティブとなるのは、運転者が車両にブレーキをかけようとしてパーキングブレーキを操作した場合のみに限られる。しかし自動運転される車両においては、特に運転者が車内にいない、若しくは運転席に座っていない場合や、運転者が注意散漫で、運転以外のことをする場合は、そうとはならないのが通例である。

0004

特許文献1に制御バルブとしてのリレーバルブと、電子制御されるプロポーショニングバルブと、エアブレーキ力コントローラとを有する後車軸用のブレーキ制御システムが示される。プロポーショニングバルブとブレーキ力コントローラは、空気圧制御入力を介してリレーバルブにつなげられて、リレーバルブの制御入力に特定の制御圧を伝達する。リレーバルブは、両方の制御圧のうち、高い方を、比例方式でブレーキ圧力として後車軸の常用ブレーキのブレーキシリンダに送出する。更にブレーキバルブが備えられ、ブレーキバルブの位置は、運転者によるブレーキペダル操作に従い、リレーバルブにより送出されなければならないブレーキ圧力を予め設定する。そのためにこのブレーキバルブからは、ブレーキバルブ制御圧が、空気圧方式によってブレーキ力コントローラに伝達されるのと同時に、電子方式によっても、開ループ制御エレクトロニクスを介して、制御信号を用いて、プロポーショニングバルブにも伝達され、続いてそれに対応した制御圧がリレーバルブに向けて送出されるが、その際作動が規定通りの方式で行われる場合、ブレーキ力コントローラの制御圧の方が、電子制御されるプロポーショニングバルブの制御圧よりも若干低目に予め設定される。それにより、電子方式に故障が生じた場合、バックアップ・レベルが構成される、というのも、電子制御されるプロポーショニングバルブが故障する、又はこれに障害が生じる場合は、ブレーキ力コントローラにより予め設定される制御圧の方が自動的に高くなり、それによりリレーバルブはブレーキ圧力を送出するためにこれを使用するからである。

0005

特許文献2に車輪空転を阻止するための配列が記載される。そこではこの配列が起動されると、ソレノイドが開き、それにより蓄圧器から作動圧解放されることによって、この圧力を切換え弁を介して後輪に設けられた電磁コントロールバルブに送出できる。そこでは、このソレノイドは、比較装置によって、発進時に後輪が空転した場合、電磁コントロールバルブにより後輪にブレーキがかかり、それにより後輪の速度が前輪の速度に対して適合化されるように、動作制御される。それと同時に制動工程が開始される場合は、ブレーキ圧力がブレーキバルブのみから電磁コントロールバルブに向けて導かれて、それにより車輪の制動が行われるように、切換え弁が切り換えられる。

0006

特許文献3にリレーバルブの空気圧方式による意図せざる起動を検出する方法が示され、そこではこのリレーバルブが常用ブレーキの作動用予定され、ブレーキバルブに課せられる要求項目にも、また自動ブレーキのための開ループ制御若しくは閉ループ制御に課せられる要求項目にも、応える。

0007

特許文献4及び特許文献5にブレーキペダルに追加して、電子制御装置によってもブレーキバルブを作動できるようにした方法が示される。従ってそこに企図されるのは、常用ブレーキが、ブレーキバルブによって、更には追加のリレーバルブを介して動作制御される、電子ブレーキシステムである。ブレーキバルブに対するブレーキ要求は、一つにはブレーキペダルを介して出すことができる一方で、それとは別に、ブレーキペダルとブレーキバルブの間に配置されるブレーキバルブ・アクチュエータを介しても出せる。このブレーキバルブ・アクチュエータは、電子制御装置により、車両を減速するために制御信号が存在する時に、コントロール圧が、例えば任意のエアバルブとして実施されるブレーキバルブ・アクチュエータに送出されて、それによりブレーキバルブが作動されるように動作制御される。

0008

特許文献6に特許文献4又は特許文献5に使用可能なブレーキバルブ・アクチュエータが示されるが、これは、ブレーキペダルとブレーキバルブとの間に配置されて、空気圧方式アクチュエータとしてピストンを備えて実施される。電子制御装置のコントロール圧が存在する時に、この空気圧方式アクチュエータが、ブレーキペダルの位置に関係なく、ブレーキバルブのピストンロッドをその作動位置に保持し、それにより例えば車両の停止状態におけるプレトリップ機能性を構成することができる。

0009

特許文献7に車両の圧縮空気ブレーキ装置用の圧力コントロールモジュールが示される。そこでは切換え弁を介して、常用ブレーキを制御するリレーバルブが動作制御され、その際この動作制御を、ABS制御装置によりスリップに従って行うことが企図される。更に幾つかの切換え弁を上流側に直列に接続することによって、そのような配列をトラクションコントロールシステムにも導入することが企図されており、この切換え弁は、トラクション・スリップが生じる度に、この切換え弁の圧縮空気ポートを蓄圧器に接続することによって、常用ブレーキにかかる圧力を、リレーバルブを介しても上昇させることができる。

0010

特許文献8にブレーキバルブ若しくはブレーキペダル・装置を介してブレーキ要求が予め設定される、ブレーキ装置が示される。このブレーキ要求は、制御装置において電子信号に変換され、この電子信号を用いて制御バルブが動作制御され、そこからブレーキ圧力が常用ブレーキに送出される。エレクトロニクスが故障すると、冗長な場合において、制御バルブが、常用ブレーキバルブにより圧縮空気ラインを介して空気圧方式で動作制御されて、それによりブレーキ圧力が常用ブレーキに送出される。この制御バルブは、ここでは幾つかのソレノイドとリレーバルブを有する。ソレノイドは、それぞれのソレノイドに通電することによって、リレーバルブから送出された常用ブレーキにかかるブレーキ圧力を、所望される機能に応じて制御圧を介して上昇、保持、又は減少できる。

0011

特許文献9にコーナリング支援するためのブレーキシステムが記載され、そこでは電子制御されるマルチウェイ・バルブを用いて、ブレーキ圧力がブレーキシステムの常用ブレーキに向けて送出されるが、そこでは、制動力発生器である第1のブレーキバルブからブレーキ要求が出されない場合にも、ブレーキ圧力が送出される。その際このマルチウェイ・バルブと第一のブレーキバルブが、切換え弁を介してリレーバルブへと切り換えられ、ブレーキ圧力はリレーバルブから常用ブレーキに送出される。その際切換え弁により、第1のブレーキバルブの圧力と切換え弁の圧力のうち、高い方のみがリレーバルブに与えられることによって、マルチウェイ・バルブの電子方式による要求を、第1のブレーキバルブによってオーバードライブ制御することができる。

0012

特許文献10に例えばブレーキペダル操作に従ってブレーキ要求を電子方式により出力するための制動力発生器を有する常用ブレーキ・装置が備えられた、エアブレーキシステムが記載される。更に特に後車軸の常用ブレーキを作動させることができるパーキングブレーキ・装置を備える。常用ブレーキ・装置の制動力発生器は、データ・ラインを介してパーキングブレーキ・装置に接続され、このため常用ブレーキ・装置に電子的不具合が生じた場合、運転者により要求されるブレーキングを、後車軸に設けられたパーキングブレーキ・装置を介しても行うことができる。それにより冗長性を構成する。

先行技術

0013

独国特許出願公開第19750392号
独国特許第2818813号(三次公報)
独国特許出願公開第102014013882号
米国登録特許第7520572号(二次公報)
欧州特許発明第1730006号
米国登録特許第6659244号(二次公報)
欧州特許発明第1530529号
独国特許出願公開第102010050578号
独国特許出願公開第102013015949号
独国特許出願公開第102014006615号

発明が解決しようとする課題

0014

本発明の課題は、ブレーキシステムの自動化方式による電子コントロール方法、並びに、特に自動運転が可能な車両において、確実かつ信頼性の高い冗長化されたブレーキング(制動)を低コスト保証する、ブレーキシステム用の電子コントロールされる動作制御を提供する。

課題を解決するための手段

0015

この課題は、請求項1に記載の:
車両(200)、特に商用車(200)内のブレーキシステム(100)の自動電子制御するための方法であって、少なくとも以下の、
−前記車両(200)内の複数のアクチュエータ(1、50、52、53)を自動電子制御するために要求信号(S1)を読み取り、このときに、前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)のうちの少なくとも1つのアクチュエータが、前記車両(200)の車両の実際の縦方向動特性(DIst)に影響し、前記要求信号(S1)を通じて前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)によって実行すべき複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が、自動要求される車両の目標の縦方向動特性(DSoll)を引き起こすために伝送されるステップ(St1)と、
−前記複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)が、自動要求される車両の目標の縦方向動特性(DSoll)を引き起こすように、公差(T)を考慮して前記複数のアクチュエータ(1、50、52、53)によって完全に又は誤りなしに実行されるか否か又は実行できるか否かを確認するため、前記要求信号(S1)の妥当性チェックするステップ(St2)と、
−前記複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)のうちの少なくとも1つの要求が、前記公差(T)を考慮して完全に又は誤りなしに実行されないか又は実行できない場合に、補正制動を予め設定するため、補正減速度(zKorr)及び/又は補正速度(vKorr)を算出し、このときに、前記補正減速度(zKorr)及び/又は前記補正速度(vKorr)が、前記完全に又は誤りなしに実行されないか又は実行できない複数の要求(aSoll、vSoll、RSoll)に依存して確定されるステップ(St4)と、
−前記車両(200)を安全な状態移行させるため、前記補正減速度(zKott)及び/又は前記補正速度(vKorr)に依存して前記車両(200)の補正制動を要求するステップ(St5)と、を有する当該方法によって解決される。
さらにこの課題は、請求項22に記載の電子制御可能なブレーキシステムにより解決される。
好ましいその他の実施の形態は、従属請求項に記載されている。

0016

従って本発明によれば、電子制御可能なブレーキシステムにおいて、冗長装置により可能とされる、電子方式及び/又は空気圧方式により制御可能な冗長性を持たせることによって、車両、特に商用車の自動化モードのために予め設定される、車両のアクチュエータに対する、自動化方式により予め設定される、例えば車両目標加速度、車両目標速度、及び/又は車両目標方向等の要求を伝達する要求信号の妥当性をチェックするように構成される、監視装置を提供することが企図される。この妥当性チェックの結果から、自動的に予め設定されている要求のうちの少なくとも一つが、完全に、又はエラーなしでは実行されない、若しくは完全に、又はエラーなしでは実行するのが不可能であること、換言すれば、自車両の縦方向動特性に関して現在存在する実状態に、公差に配慮した上で、自動的に予め設定されている要求に基づいて得られる目標状態からの偏差があることが得られる場合、本発明に従って監視装置から、例えば補正減速度及び/又は補正速度を伝える補正信号が、冗長装置の制御部に伝送されるが、制御部はそれを受けて、補正信号に対応する、例えば電子・空気圧方式により制御される、冗長ブレーキングを要求できる。

0017

それにより既に、自動運転される車両において、要求の妥当性のチェック結果に配慮しながら、冗長装置を介して、冗長化方式で、若しくは補正を行うためのブレーキ制御介入を行うことができるという長所を達成することができる。それにより車両の自動動作制御の信頼性を向上することができる、というのも、自動化方式により予め設定される要求の実行時に誤りがあると、妥当性のチェック結果に基づき、これが検出されることになるからであり、またその結果として、冗長ブレーキングを介して、車両を例えば停止状態へと移行させたり、車両を安全なポジション運ぶことができる安全速度まで、減速することによって、これに応答することができるからである。このため、本発明に従った補正を行うためのブレーキ制御介入により、結果として、車両は安全な状態に移行される、又は車両を安全な状態に移行することができる。

0018

妥当性チェックで公差を計算に含めることによって、例えば、自車両の縦方向動特性に関して現在存在する実状態を決定する際に、要求信号により予め設定されていない、またそれ故に微小な偏差につながりかねない、測定ノイズ制御偏差、車輪の空転やロックを伴わないトラクション・スリップやブレーキ・スリップ、又は安全性に問題のない形で走行挙動に影響を与える別の量についても同時に案されるように、配慮する。

0019

そのためにブレーキシステムは、通常の自動化モードにおいて、即ち冗長な場合以外で、ブレーキングを引き起こすための、第1の制御装置と、特に冗長な場合においてブレーキングを引き起こすことができる冗長装置を制御する第2の制御装置とを有する。更に車両の内部に、要求信号を用いて自動化方式により車両を運転するように構成される開ループ制御される電子コントロールシステムに対して配置される、第3の制御装置を備える。そこではこの自動運転が、特に第3の制御装置上で立案された車両運動に従って、特に現在の車両状態、並びに周囲の検出結果に配慮しながら行われるが、その際要求信号を用いた自動動作制御のために、各種アクチュエータ、例えばブレーキシステム内の車輪ブレーキ補助ブレーキリターダ)、エンジン駆動モータ変速機、又はステアリングが動作制御されることによって、立案された車両運動を然るべき形で実行できる。

0020

車両の運動特性を変更して、ひいてはこの車両運動を実行するために、自動化方式による動作制御が可能な、幾つかのアクチュエータが車両の内部に備えられてもよい。本発明によれば、この場合、少なくとも、以下では車両の実際の縦方向動特性と呼ぶ車両の縦方向動特性に関する実状態に影響を与えたり、その決定に与ったりするために利用されるようなアクチュエータについては、これらのアクチュエータに対する要求の監視や妥当性チェックが行われる。

0021

この場合は、これらの要求の妥当性チェックに際して、特にプラス車両実加速度を引き起こす、及び/又は車両実方向を定める、縦方向動特性の要求について、配慮すると好適である。換言すると、特に変速機及びエンジン/駆動モータの動作制御に誤りがあるかどうか、及び自動的に予め設定されている要求が、これらのアクチュエータによって正しく実行されるかどうかについて、妥当性チェックが行われる。それにより有利なことにも、自動化方式による車両の前進又は後進を可能とする駆動システム内のエラーに応答できるようにすることを、引き起こすことができる。車両の駆動装置の自動動作制御の信頼性が向上する。

0022

しかし補足して、ブレーキングを引き起こす要求、即ちマイナスの車両実加速度を引き起こすような要求、例えばブレーキシステムに対する要求や、二次ブレーキシステムの要求にも配慮されてもよい。

0023

好適には補足して、自車両の縦方向動特性に影響を与えない要求、例えば車両目標操舵角についても、妥当性チェックが行われてもよい。それにより有利なことにも、自動化方式により予め設定される車両のステアリングの実行時の誤りに、ブレーキ制御介入により応答することができるが、その際ステリングの故障又は不具合が、自己診断において検出されて、監視装置に通報されると好適である。

0024

冗長な場合以外の自動化モードにおいて、即ち通常の自動化モードにおいて、車両目標速度の低下、即ちブレーキングが必要である場合、車輪ブレーキの動作制御を行うために、第1の制御装置により、要求信号を用いて電子方式により伝送された車両目標加速度及び/又は車両目標速度に従って、少なくとも制御バルブ、例えばアクスル・モジュレータ又はリレーバルブが電子方式により動作制御され、この制御バルブによって、車輪ブレーキ制御圧を用いて、少なくとも車両車軸の車輪ブレーキが空気圧方式により動作制御されることによって、自動的に予め設定されている要求が実行される。更にこの通常の自動化モードにおいて、自動的に予め設定されている要求に従って、二次ブレーキシステムの、好適にはパーキングブレーキ・バルブにより制御されて、ブレーキング又は停止状態における保持を引き起こすことができる、独立したブレーキ回路の、電子方式による動作制御されてもよい。その場合はパーキングブレーキ・バルブによって、常用ブレーキシリンダスプリングブレーキ・アクチュエータを用いて車輪ブレーキが動作制御されると好適である。

0025

第1の制御装置の内部に故障又は不具合がある場合、又は自動的に予め設定されている要求信号の実行時に誤りを生じる場合は、それにもかかわらず冗長装置内の第2の制御装置を介して、電子・空気圧方式により制御される冗長ブレーキングを行うことが可能であるために、電子・空気圧方式バックアップ・レベル若しくは冗長性を構成することができる。そのために第2の制御装置は、冗長装置の内のうちの少なくとも一つの冗長バルブを、要求信号又は補正信号に従って、電子方式により制御する。

0026

その場合、少なくとも一つの冗長バルブが、例えば自動化方式による要求信号又は補正信号に従って、少なくとも一つの制御バルブの動作制御を空気圧方式により行うための制御バルブ制御圧を出力する、圧力制御バルブとして実施されてもよい。それにより通常の自動化モードにおける制御バルブの電子方式による動作制御から、冗長な場合における制御バルブの空気圧方式による動作制御への切替えが行われる。

0027

代わりにパーキングブレーキ・バルブを冗長バルブとして使用することもできるが、それによりこのバルブもまた、冗長装置の部材となる。このパーキングブレーキ・バルブは、冗長装置により遂行される冗長ブレーキングのためにも、また通常の自動化モードにおけるブレーキングのためにも援用できるようになっており、またその際いずれのケースにおいても、第2の制御装置が電子方式による動作制御を引き受けると好適である。換言すれば、第2の制御装置もまた、パーキングブレーキ・バルブを、冗長な場合において自動化方式による要求に従って、又は補正信号に従って、通常の自動化モードにおいては、例えば運転者により、又は自動化方式により予め設定される、パーキングブレーキ機能に従って、動作制御されることによって、二重機能を担う。それにより有利なことに車両の内部に存在するコンポーネントを機能のために使用することができるので、コストを節減することができる。

0028

両者を組み合わせることも可能であり、それにより冗長ブレーキングを、パーキングブレーキ・バルブを介して行うのと同時に、制御バルブを介しても行うことができる。その場合冗長装置は、特に第2の制御装置と第2の冗長バルブとを有する。それにより有利なことに、制御バルブに不具合がある場合にも、パーキングブレーキ・バルブを介して独立したブレーキ回路の動作制御されるために、冗長ブレーキングを引き起こすことが可能であることを保証することができる。

0029

自動化方式により予め設定される要求信号の実行時の誤りに関連したバックアップ・レベル若しくは冗長性は、本発明に従った監視装置により制御されるが、その際にこの監視装置は、補正信号を用いて、車両の内部で冗長装置により現に行われる車輪ブレーキの冗長動作制御にアクセスできる。この監視装置は、第3の制御装置と第2の制御装置との間の要求信号の伝達経路に接続されると好適であり、それにより要求信号は常に監視装置を中継して第2の制御装置に達することになる。監視装置上の妥当性チェックの結果から、要求信号に誤りがないことが推論されると、監視装置からこの要求信号がそのまま第2の制御装置に向けて伝達される。これとは逆に要求信号に誤りがある場合は、補正信号が第2の制御装置に向けて伝達される。

0030

自動化方式により予め設定される要求信号の実行時に誤りを生じるかどうか、又は要求信号が完全に実行されないかどうか、換言すると、自車両の現在存在する車両の実際の縦方向動特性に、自動的に予め設定されている要求に基づき推論される車両の目標の縦方向動特性からの偏差があるかどうかを、公差に配慮しながら判定するために、又は自動的に予め設定されている要求を、エラーなしで完全に実行することができるかどうかを判定するために、次に示す幾つかの可能性が与えられる。

0031

一つには、要求信号を用いて、車両目標加速度並びに車両目標速度を伝達する際に、車両目標速度の時間変化率、即ち数学導関数を、車両目標加速度と比較することによって、要求の妥当性チェックを行うことができる。車両目標加速度の導関数からの偏差が公差分である場合、両者は同一でなければならないはずであるために、自動化方式による要求を誤らずに実行するのは不可能であると推定することができる。換言すると、車両目標加速度又は車両目標速度のいずれか一方については、それぞれのアクチュエータを介して誤らずに実行することができる。他方の要求についてはいずれも、その実行に必然的に誤りを伴う。

0032

更に要求信号を用いて伝達される要求の値にジャンプが見られることがある、即ち車両目標速度、車両目標操舵角、及び/又は車両目標方向は、その経時特性をとって見ると、単調ではない、即ち値のジャンプによって、ビークルダイナミクスに非常に速やかな変化が要求され、それを実行するのが物理的に不可能である。車両目標方向については、特にこの車両目標方向が、車両の「停止状態」を間に挟まずに「前進」から「後進」に直接切り替えることを要求する場合は、非単調な特性を生じることがある。従って車両の実際の縦方向動特性は、この実行することが不可能な要求、即ち車両の目標の縦方向動特性とは、必然的に相違することになる。これは例えば、その時々の要求を計算する際、又は伝達する際に、エラーが生じて、これらを用いた場合は、信頼性の高い自動運転を保証することができなくなることを示唆することができる。また車両目標加速度の値にも、非単調な経時特性に基づくジャンプが見られることがあるが、これは揺れの原因となる。これについても検出を行って相応に配慮することによって、揺れにより安全性が保たれない状態を車両に来したり、運転者を驚かせたりしないようにすることができる。

0033

現在存在する車両の実際の縦方向動特性を計算に含めるために、監視装置は、現在の車両の実際の縦方向動特性を記述する量を援用するが、そこではこれが、前後方向に沿った自車両の現在の運動を特性化した。この量は例えば、車両の前後方向若しくは運動方向への自車両の速度若しくは加速度、即ち前進、停止状態又は後進を表示する、車両実速度及び/又は車両実加速度及び/又は車両実方向であってもよい。その際に車両実方向は、車両実速度がプラス又はマイナスであるかどうかから推論されると好適である。

0034

車両実速度及び車両実加速度は、任意の冗長速度センサ、例えば車両の従動車軸、好適には前車軸の車輪に設けられた一つ又は複数の車輪スピードセンサにより、及び/又は冗長加速度センサにより、走行の間に算定される。速度センサは、測定値から車両実方向を算定可能であるように実施されていると好適である。有利なことに車両実速度と車両実加速度は、信頼性を向上するために、補足して、車両の内部に存在する幾つかのセンサの値を使用して、その妥当性をチェックできる。

0035

自動動作制御の実行時の誤りや不完全な実行については、車両の実際の縦方向動特性が車両の目標の縦方向動特性と一致しないこと、即ち車両実加速度が車両目標加速度とは相違すること、及び/又は車両実速度が車両目標速度とは相違すること、及び/又は車両実方向が車両目標方向とは相違することのみにより、これを検出することができる。

0036

更に実際に存在する車両実速度を、例えば500msから3sまでの時間で積分した値が、自動的に予め設定されている車両軌跡と、即ちこの時間の間の将来の走行路と、一致するかどうかにより、実行時の誤りを検出することができる。

0037

例えば車両内のアクチュエータ又はセンサのうちの少なくとも一つ、又はアクチュエータ又はセンサ用の制御装置に、不具合がある、又は適正に動作制御されないことによって、換言すると例えば変速機、車輪ブレーキ、常用ブレーキ、ステリング、又はエンジン/駆動モータが、要求信号を用いた自動化方式による要求により予め設定されるように動作制御されないことによって、車両の実際の縦方向動特性に車両の目標の縦方向動特性からの偏差が発生することがある。この場合アクチュエータのうちの幾つかが、閉ループ制御回路内で、センサ信号に従って、当該操作量の閉ループ制御を行うことになり、その際要求について、それぞれのアクチュエータにより、センサ信号に従って、どの程度までが既に実行に移されて、またそれにより、更にどの程度再調整が必要か否かをチェックされる。このため、センサが故障した場合にも、このセンサと組み合わされるアクチュエータにより、誤りを伴う実行を来すことがある。

0038

個々のアクチュエータ又はセンサ或いはまた個々の制御装置故障若しくは故障は、例えばそれぞれのアクチュエータ又はセンサの当該制御装置から、又はそれぞれの制御装置から、診断信号を用いて、監視装置に通報可能であるために、監視装置は、補正信号を出力する際これらの故障に相応に配慮できる。そのために個々の制御装置若しくは制御装置は、自己診断を遂行する。それぞれの制御装置若しくはそれぞれの制御装置が自ら取り除くことができない、又は補償することができないエラーが検出される場合、相応の補正信号が出力されることによって、冗長装置は制動を行うための制御介入を行って、車両を安全な状態に移行させることができる。

0039

更に例えば変速機の動作制御に誤りがあったために、車両が発進時に誤った方向に移動する、即ち車両実方向が車両目標方向とは異なる、若しくは車両実速度が車両目標速度とは別の正負記号を有することによっても、偏差を生じることがある。或いは例えばパーキングブレーキ・バルブを要求通りに動作制御されることができなかったために、車両は自動化方式により不意に発進したり、坂道で不意に転動したりする、即ち車両目標速度ゼロが守られなくなることがある。

0040

実行時の誤り又は不完全な実行は、例えばCANバスを介しての要求信号の伝達に誤りがあることによっても起こり得る。例えば第3の制御装置からの信号伝達に際して、故障又は不具合、例えばCANエラーを生じる場合は、車両の信頼性の高い自動動作制御を保証できなくなる。例えば要求が不完全な状態で受信されて、それ故に単調な特性を呈していなかったり、信号の値の範囲が不利であったり、又はそのチェックサムが不利であったり、或いは要求の伝達が早過ぎたり遅過ぎたりする(タイミング)ために、例えば要求信号が期待通りに第1の制御装置、第2の制御装置、監視装置、又はそれぞれのアクチュエータに到着しないことによって、伝達時に故障又は不具合若しくはエラーを生じることを検出することができる。

0041

このように要求の実行時の誤りについては、様々な原因があると考えられるが、原因に従って、算定された補正信号も次のように変わることになる。

0042

例えば第3の制御装置内の故障又は不具合に基づき、自動的に予め設定されている要求の実行時に誤りを生じたり、CANバスを介しての伝達エラーを生じたり、アクチュエータ又はセンサに故障又は不具合があり、それにより要求信号を用いた車両の確実な動作制御が可能であることを保証することができないと、何らかの方法により判定される場合、補正減速度を有する補正信号が出力されて、これを用いて冗長装置は、少なくとも一つの冗長バルブを介して、現在有効である安全性に関する観点のもとで、車両を確実に停止状態にする。そのために、後続車両に例えば追突事故の危険に曝されたり、自車両を不安定な状態にすることなく、車両を急速かつ確実に減速して短い制動距離で停止状態とすることができるように、例えば−2.5m/s2から−4m/s2の間、例えば−3.5m/s2の補正減速度が予め設定されてもよい。

0043

補足して、エンジン/駆動モータ遮断装置が備えられてもよく、この遮断装置により、例えばエンジンである場合は、燃料供給が停止されることによってエンジンがストールして、それにより要求されるブレーキングに対して、停止状態となるまで作動されることもなければ、ブレーキの故障時に車両を更に加速させることもない。電気駆動装置である場合は、この駆動モータ遮断装置により、モータのスイッチを切るために、然るべき方法でエネルギ供給がコントロールされながら断たれてもよい。

0044

車両目標加速度と車両目標速度の導関数との間に偏差がある場合は、これら二つの要求のうち、より保守的な方をブレーキングへと転換する、補正信号が出力されてもよい、換言すれば、より穏やかなブレーキングを引き起こす方の要求が選択される。

0045

アクチュエータのうちの一つにおいて、要求の実行時に誤りをもたらし得るが、車両の安全確実な自動化モードを保証することができる、エラーが、例えばスタビリティコントロール(ビークル・ダイナミクス・コントロール)システムの故障が検出される場合、車両を安全確実かつ信頼性の高い運転できるようにするための、例えばスタビリティコントロールシステムの故障の場合は60km/時の補正速度が出力される。

0046

これとは対照的に予想される車両の目標の縦方向動特性が算定された現在の車両の実際の縦方向動特性とは相違しており、この偏差を、補正制動への制御介入により確実かつ信頼性の高い補償をすることができる場合は、監視装置により、この補償を引き起こすことができる補正減速度及び/又は補正速度が決定される。これについては、例えば障害物の手前での非常制動のため、例えば可能な限り短い制動距離を引き起こすために、−4m/s2未満の補正減速度が定められてもよい。

0047

この補償を行うためのブレーキングは、自動動作制御されるブレーキシステムにおいて、ABSコントロールシステムが非アクティブである、即ちABSによるコントロール介入が一切検出されなかった場合のみに遂行されると好適である。それにより、冗長ブレーキングにより不安定な状態が誘発されるリスクが低減されるために、補正制動への制御介入の安全性と信頼性を向上することができる。

0048

この補正減速度若しくは補正速度は、更に補足して、車両の縦方向動特性限界値、例えば最高速度及び/又は最大加速度に配慮しながら行われるとよく、それにより有利なことにも、例えば車両目標速度が上昇するにもかかわらず、最高速度を上回ると車両がプラス方向に加速されない、安全確実な自動運転を保証することができる。

0049

冗長装置を介しての補正を行うためのブレーキ制御介入に補足して、運転者のための警告信号又は警告灯と並び、後続車両のためのブレーキランプ又はハザードランプを動作制御されてもよく、それにより運転者も、また後続車両も、自動化方式による実行時の誤りに基づく補正を行うためのブレーキングに照準を合わせることができる。

0050

冗長装置、特に第2の制御装置又は監視装置は、有利なことに更に追加して、冗長な場合において車両に不安定な状態を来したり、操舵性制約を受けたりするのを回避するために、冗長ブレーキングの結果として生じるブレーキスリップを検出して、それを受けて冗長バルブの動作制御を連続方式からパルス方式へと切り替えるように構成されてもよい。

0051

本発明に従った監視装置は、冗長装置の内部に配置される第2の制御装置の部材であると好適であり、その場合そのために監視装置に、第2の制御装置上で実施されるソフトウェアロジックが内蔵されてもよい。いずれにせよ監視装置は、設計上も第2の制御装置から切り離されて構成されてもよい。

0052

従って有利なことに、自動的に予め設定されている要求が、車両内のアクチュエータによっては、何らかの形で実行されることがない、又は実行することが不可能であるので、どの時点にブレーキングへの冗長制御介入を行うのかを自主的に決定するソフトウェア・ロジックを備えた監視装置を簡単に提供することができる。従って、冗長装置により制動を行うための制御介入を行うことができるようにするために、ソフトウェア・ロジックは冗長装置のために補正後の要求を出力でき、その際この制御介入は、自動運転される車両の内部にいる運転者による人為的な制御介入に匹敵する。

0053

例えば運転者は、制限速度超過したり、アクチュエータのうちの一つが、例えば自動化ステアリングが、機能していなかったり、車両が始動しようとしなかったり、車両が間違った方向に走行したり、いずれかの警告灯が起動されたり、予定のルートから外れたり、等々と判断する場合、人為的にフットブレーキペダルを操作することによって制御介入を行い、それにより場合によっては自動化方式による要求をオーバードライブ制御することになる。それにより運転者は、自分がエラーを認識した結果、制動を行うための制御介入を行い、車両のより安全な走行を保証することができる。

0054

有利なことに自動運転される車両が運転者を乗せずに走行する場合、又は運転者が注意散漫で、運転以外のことをしている、或いは運転席に座っていない場合運転者の応答を、監視装置によって自動的に行い、それにより、上述の各場合において、監視装置のソフトウェア・ロジックが運転者の代わりにエラーを検出して、これを分類整理して、然るべき方法でブレーキングへの制御介入を行うことができることによって、安全性を向上する。

0055

補足して、例えば非常制動の状況において、又は運転者が自動動作制御によるブレーキング、例えば先行車両若しくは車両の不安定な状況に陥ることを鑑みると弱過ぎる、と認識する場合、それにもかかわらず運転者は、ブレーキペダルを操作することによって、補正後のブレーキングへの制御介入を行うことができると有利であり、それにより、第1の制御装置から出力された自動化方式による要求も、また監視装置によって補正された要求も、オーバードライブ制御することが可能となり、事故の怖れを低減することができる。

0056

補足して、例えば非常制動の状況において、冗長装置を介して車両を停止状態にするために、運転者又は他にも能力のある人物が、監視装置に非常信号を直接出力できると有利である。次いで監視装置から、この停止状態を引き起こす相応の補正信号が送出される。

0057

車両の通常モードにおいて故障又は不具合が生じた場合にも、即ち冗長な場合において、監視装置の機能性を確保するために、例えば第2の制御装置及び/又は冗長ステアリングにもエネルギを供給し、追加のエネルギ供給装置に、監視装置がつなげられて冗長な場合において、それにもかかわらず安全確実かつ信頼性の高いブレーキング及び/又はステアリングを引き起こすことができる。

0058

監視装置により、車両が牽引走行中であるかどうかについても配慮できるようにすると好適であるが、この場合はそのために、冗長トレーラ検出システムが備えられてもよい。

0059

以下では本発明を添付図面に基づき解説する。

図面の簡単な説明

0060

本発明に従ったブレーキシステムを、第1実施形態に従った監視装置と共に示すブロック線図である。
本発明に従ったブレーキシステムを、更なる実施形態に従って監視装置と共に示すブロック線図である。
本方法を実行するためのフローチャートである。

実施例

0061

図1に示す実施形態において、車両200のブレーキシステム100の切片がブロック線図として示す。それによりブレーキシステム100は、第1の制御装置110、第2の制御装置120、並びに監視装置140を有する。ブレーキシステム100は、車両車軸3のそれぞれの車輪2に対して配置された、任意選択で、上流側に電子制御式ABSブレーキバルブ4が直列に接続される車輪ブレーキ1を介して、車両200を減速するように構成される。図1に示す実施形態において、便宜上、車両200の一方の前車軸3の右前輪2のみを例示的に示す。幾つかの車輪については、ABSブレーキバルブ4の有るものも無いものも、これと同様の仕様であってもよい。

0062

更に例えば立案された車両運動Fに従って、特に現在の車両状態並びにいずれか一つの周囲の検出結果に配慮しながら、運転するように構成される、車両200の閉ループ制御システムに対して配置される、制御装置130を示す。ここでは車両200内のアクチュエータ、即ち特にブレーキシステム100の車輪ブレーキ1、エンジン/駆動モータ50、車両200の操舵角Lを予め設定できるようにするためにステアリング51、車両200の走行方向Rを定めることができるように変速機52、並びに、同様にブレーキングを引き起こすことができる補助ブレーキ(リターダ)53を介して、自動動作制御が行われる。

0063

そのためこの第3の制御装置130は、例えばCANバス60を介して要求信号S1を予め設定でき、それぞれのアクチュエータ1、50、51、52、53はこれに従って行われる。そこでは要求信号S1が、立案された車両運動Fに従って算定されるが、その際、車両200の現在の状況に従って、例えばその先の走行ルートがどのように延びているかを、例えば距離プロファイルや高さプロファイルを、周囲検出システムを介して検出して、それを受けて車両200内の個々のアクチュエータ1、50、51、52、53用に要求を算定し、これらを用いて立案された車両運動Fを実現することができる。要求は特に、車両目標速度vSoll、車両目標加速度aSoll、車両目標操舵角LSoll、並びに車両目標方向RSollであってもよく、これらは、要求信号S1を用いて出力され、CANバス60を介して当該アクチュエータ1、50、51、52、53若しくはそれらの制御装置により受信されることによって、関連する要求aSoll、vSoll、LSoll、RSollが然るべき方法で実行される。

0064

例えばエンジン/駆動モータ50は、予め設定された車両目標加速度aSollで、予め設定された目標速度vSollへの、車両200のプラス方向への加速をもたらし、又はブレーキシステム100若しくは車輪ブレーキ1及び/又は補助ブレーキ53は、予め設定された車両目標加速度aSollで、予め設定された車両目標速度vSollへの、マイナス方向の相応の加速を引き起こす。車両200をある一定の方向に操舵するために、ステアリング51を介して、車両目標操舵角LSollを定めることができ、また車両200を前進又は後進させるために、変速機52を介して車両目標方向RSollを定めることができる。

0065

そこではブレーキシステム100の動作制御が、この実施形態によれば、通常の自動化モードにおいて、マイナスの加速度が所望される場合、第1の制御装置110を介して、要求信号S1に従って車輪ブレーキ1に相応の車輪ブレーキ・ブレーキ圧力pAが供給されることによって、電子・空気圧方式により行われる。そのため第1の制御装置110から、予め設定された車両目標加速度aSoll及び/又は車両目標速度vSollに従って、制御バルブ10、例えば車両車軸3に対して配置されるリレーバルブ又はアクスル・モジュレータに向け、電子制御バルブ制御信号SAが送られる。この制御バルブから、それに対応する車輪ブレーキ・ブレーキ圧力pAを夫々の車輪ブレーキ1に向けて送出されることにより、予め設定された要求、即ち車両目標加速度aSoll若しくは車両目標速度vSollを引き起こす。

0066

それと並行して、ブレーキシステム100の内部に、第2の制御装置120を備えた冗長装置20が配設され、これは、この実施形態において、特に予め設定された車両目標加速度aSoll及び/又は車両目標速度vSollに従って、第1の冗長バルブ21に向け、冗長信号SRを電子方式により伝達でき、また冗長バルブは、制御バルブ10に向け、それに対応した冗長制御圧pRを空気圧方式により送出する。この空気圧方式による動作制御に基づき、制御バルブ10は、車両200を減速するために、車輪ブレーキ1用にこれに対応した車輪ブレーキ・ブレーキ圧力pAを発生する。冗長装置20によって、次に示す二通りの観点で、車輪ブレーキ1の冗長動作制御を可能とする。

0067

一方でエレクトロニクスに故障がある時に、第1の制御装置110において、冗長装置20を介して電子・空気圧方式による動作制御を起用することができるために、制御バルブ10の電子方式による動作制御が、制御バルブ10の空気圧方式による動作制御に切り替えられる。それによりバックアップ・レベルを構成することができる。他方では、監視装置140を介して、第1の制御装置110により、又は第2の制御装置120により、要求S1に基づき予め設定される制動要求に、補正を行うための制御介入を行うことができる。

0068

そのために監視装置140は、要求信号S1を用いて出力される要求aSoll、vSoll、LSoll、RSollを評価して、これらの妥当性をチェックする。その際に監視装置140は、要求信号S1若しくはこれを用いて伝達される要求aSoll、vSoll、LSoll、RSollのうちの少なくとも一つが、アクチュエータ1、50、51、52、53によって、正しく、即ち誤りなしで完全に実行される、又は実行可能かどうかを、即ち実状態、特に車両の実際の縦方向動特性DIstに、要求aSoll、vSoll、LSoll、RSollにより特性が決定される車両の目標の縦方向動特性DSollからの偏差があるかどうかを、公差Tに配慮しながら判定する。誤りなしで完全に実行されない、又は実行することが不可能である場合は、監視装置140が第2の制御装置120に向けて補正信号SKを送出するが、その際補正信号SKに、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrが含まれる。補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrを用いて、冗長装置20は、要求信号S1の実行時の誤り又は不完全な実行を補償し、実行時の誤り又は不完全な実行に応答するために必要な、補正要求を伝送するが、そこではこれが、冗長装置20を介して車輪ブレーキ1への制御介入により行われる。

0069

そのために冗長信号SRは、既に第2の制御装置120によって、要求信号S1に基づき冗長ブレーキングが要求された場合、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrを用いて上書きされる。それにより、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrに従って冗長バルブ21が動作制御されて、制御バルブ10は、この空気圧方式により予め設定される冗長制御圧pRに対応した車輪ブレーキ制御圧pAを送出する。

0070

要求信号S1の実行時に誤りが生じたかどうか、又は要求信号S1が完全に実行されなかったかどうか、或いは誤りなく、又は完全に実行可能であるかどうかについては、ここでは例えば車両目標速度vSollの時間dt内の時間変化率、即ち数学的導関数を車両目標加速度aSollと比較することによって、検出できる。車両目標加速度aSollに導関数からの偏差がある場合は、両者は略同一でなければならないために、要求vSoll、aSollの、少なくとも一つの実行時に誤りが生じると推定することができる。

0071

更に要求信号S1を用いて伝達される要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollの値にジャンプが見られることがある、即ち車両目標加速度aSoll、車両目標速度vSoll、車両目標操舵角LSoll及び/又は車両目標方向RSollは、経時的に見ると、単調ではなく、その結果、値がジャンプすることによって、アクチュエータ1、50、51、52、53に対する要求が物理的に不可能なものとなったり、又は車両目標加速度aSollが非単調である場合、揺れを来したりするために、アクチュエータがこれらの要求を実行するのは不可能である。これは特に、要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollを計算する際エラーが生じたり、又は伝達に誤りが生じて、これらを用いた場合は、信頼性の高い自動運転を保証することができなくなることを示唆することができる。

0072

補足して、又はその代わりに、CANバス60を介して要求信号S1の伝達に誤りを伴っており、これに基づいた場合要求を失敗したかどうか、又は失敗するであろうかどうかについて、妥当性チェックが行われてもよい。例えば第3の制御装置130からの信号伝達の際に故障又は不具合がある場合、要求信号S1を用いた信頼性の高い動作制御を保証できなくなる。例えば第3の制御装置130から、第1の診断信号SD1を用いて、不具合が通報されることによって、又は要求信号S1が期待通りに第2の制御装置120に届いておらず、例えば要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollがいずれも、第2の制御装置120により完全に受信されないことによって、伝達における故障又は不具合若しくはエラーを例えばそれにより検出することができる。この場合診断信号SD1は、例えば自己診断結果に従って作成される。

0073

更に自車両200の現在存在する車両の実際の縦方向動特性DIstが監視され、それを利用して要求信号S1の妥当性がチェックされる。そのため監視装置140は、現在の車両の実際の縦方向動特性DIstを記述する量を取り寄せるが、これが、自車両200の前後方向xに沿った現在の運動を特性化した量となる。この量は例えば、自車両200の速度若しくは減速度若しくは運動方向、即ち前進、停止状態又は後進を表示する、車両実速度vIst、及び/又は車両実加速度aIst、及び/又は車両実方向RIstであってもよい。車両実方向RIstは、ここでは車両速度vIstの正負記号から求められると好適である。

0074

一変形例によれば、プラスの車両目標加速度aSollとの関連する要求vSoll、aSoll、RSollのみに限定して、妥当性チェックを行うことが企図される、即ち、駆動装置、即ち特にエンジン50又は変速機52によって実行されなければならない要求vSoll、aSoll、RSollが、誤りなしで完全に実行される又は実行可能であるかどうかを判定して、実行されない又は実行することが不可能である場合に、補正制動に制御介入することが企図される。

0075

車両実速度vIst及び車両実加速度aIstは、ここでは冗長速度センサ30、例えば従動車軸である前車軸3の車輪2に設けられる冗長車輪スピードセンサにより、算定される。算定されたこれらの値aIst、vIstについては、値の信頼性を高めるために、車両200内の更に別のセンサ30aにより妥当性がチェックされてもよい。冗長速度センサ30の測定結果から車両実方向RIstを得られるようにするために、このセンサは、車両実速度vIstを、方向と一緒に、例えば正負記号を利用して、出力するように構成される。

0076

この場合は、要求信号S1を車両縦方向動特性DIstに従って誤りを実行する際、例えば要求される車両目標加速度aSoll及び/又は車両目標速度vSoll及び/又は車両目標方向RSollに基づき予想される車両の目標の縦方向動特性DSollが、現在の車両実加速度aIst若しくは車両実速度vIst若しくは車両実方向RIstとは相違することによって、検出することができる。

0077

これは、補足して、車両200の縦方向動特性限界値DGrenz、例えば最高速度vMax又は最大加速度aMaxにも配慮しながら行われるとよく、それにより有利なことにも安全確実な自動運転を保証することができる。

0078

例えば車両200内のアクチュエータ1、50、51、52、53のうちの少なくとも一つ若しくはこれらのアクチュエータ1、50、51、52、53の動作制御に不具合があることによって、即ち例えば変速機52、車輪ブレーキ1のうちの一つ、ステアリング51、補助ブレーキ53及び/又はエンジン/駆動モータ50を適正に動作制御することができないことによって、車両の実際の縦方向動特性DIstに車両の目標の縦方向動特性DSollからの偏差を生じることがある。換言すると、要求信号S1を用いて伝達される、アクチュエータ1、50、51、52、53によって実行されなければならない要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollを、状況により正しく実行できないことがある。個々のコンポーネントのそのような故障は、例えばアクチュエータ1、50、51、52、53若しくはそれらの制御装置から、診断信号SD2、SD3、SD5、SD5を用いて、監視装置140に通報されてもよく、それにより監視装置140は、故障に相応に配慮することができる。診断信号SD2、SD3、SD4、SD5は、ここでは当該のアクチュエータ1、50、51、52、53若しくはそれらの制御装置によって、機能性をチェックする際の自己診断において作成される。検出された不具合は、それが他の助けを借りずに補償したり取り除いたりすることが不可能であると判定される場合、当該診断信号SD2、SD3、SD4、SD5を用いて、監視装置140に向けて、出力される。

0079

第1の制御装置110からも、自己診断結果に基づき、そのような診断信号SD6が監視装置140に向けて伝送されてもよく、それにより故障時に、例えば第1の制御装置110が要求信号S1を受信しない場合、冗長装置20を介して、冗長制御介入を行うことができる。

0080

この場合アクチュエータ1、50、51、52、53のうちの幾つかは、ここに図示されないセンサのセンサ信号に従って、閉ループ制御回路内で当該操作量の閉ループ制御を行うことになり、その際要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollについて、それぞれのアクチュエータ1、50、51、52、53により、その時々のセンサ信号に従って、どの程度までが既に実行に移されて、またそれにより、どの程度まだ再調整すべきかチェックされる。このため、センサが故障した場合も、このセンサと組み合わされるアクチュエータ1、50、51、52、53により、誤りを伴う実行を来すことがある。

0081

更に車両200が始動時に誤った方向に移動する、即ち車両実方向RIstが車両目標方向RSollと異なる、若しくは車両実速度vIstが車両目標速度vSollとは別の正負記号を有することによっても、偏差を生じることがある。或いは車両200が自動化方式により不意に始動されたり、坂道で不意に転動したりする、即ち車両目標速度vSoll=ゼロが守られなくなることがある。

0082

このように要求信号S1の実行時の誤りについては、原因があり、原因に従って、算定された補正信号SKも次のように変わる。

0083

例えば第3の制御装置の内部に故障又は不具合があり、CANバス60の内部に伝達エラーを生じたり、アクチュエータ1、50、51、52、53にエラーを生じて、それにより要求信号S1を用いた車両200の確実な動作制御が可能であることを保証することができないために、要求信号S1の伝達時に既に誤りを生じると方法により判定される場合、補正減速度zKorrを有する補正信号SKが出力され、これを用いて冗長装置20は、少なくとも一つの冗長バルブ21を介して、現在有効である安全性に関する観点のもとで、車両200を停止状態にする、又は車両200を安全なポジションに運ぶことができる安全速度vSafeまで減速する。そのため例えば−2m/s2と−4m/s2の間、好適には−3.5m/s2の補正減速度が予め設定されてもよく、それにより車両を急速かつ安全確実に停止状態となるまで、又は安全速度vSafeまで、後続車両を脅かすことなく、減速することができる。

0084

補足して、燃料供給を遮断することによってエンジン50をストールさせるエンジン・カットオフ装置70が備えられてもよく、それによりエンジン50は、要求されるブレーキングzKorrに対して、車両が停止状態となるまで、又は安全速度vSafeに減速するまで、作動されることもなければ、車輪ブレーキ1の故障時に車両200を不要に加速させることもない。

0085

予想される車両の目標の縦方向動特性DSollが、算定された現在の車両の実際の縦方向動特性DIstとは相違しており、この偏差を、補正制動により補償することができる場合、監視装置140により、補償を引き起こすことができる当該補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrが決定される。これは、自車両に関する縦方向動特性限界値DGrenzに配慮しながら行われると好適である。そのために、例えば車両200の最高速度vMaxを上回る場合、補正減速度を−4m/s2未満に定めることによって、特定の補正速度vKorrに達するようにするとよい。

0086

補足して、ブレーキシステム100により、ABSブレーキスリップが全く検出されなかった場合にのみ、そのような補償を行うためのブレーキングがもたらされてもよい。それにより冗長ブレーキング時の不安定さを回避することができる。

0087

従って要求信号S1若しくは個々の要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollの実行時に誤りがある、又は実行が不完全であると判定される場合、補正信号SKによって冗長装置20を相応の動作制御を行うことができる。この動作制御は、更に第2の制御装置120により検出される、冗長装置20によって冗長化されて実施されたブレーキングの結果として生じる、ブレーキスリップに従って、行われてもよい。そのために第2の制御装置120は、例えば冗長速度センサ30又は別の車両200内のセンサのデータを評価して、車輪2のうちの一つが制動時にロックするかどうかを判定する。ロックする場合、それぞれの冗長バルブ21、22の連続方式による動作制御が、それぞれの助長バルブ21、22のパルス方式による動作制御へと切り替えられてもよい。

0088

補足して、運転者はまたフットブレーキ・バルブ40を介して人為的に、フットブレーキの操作に対応した運転者信号S2が、電子方式又は空気圧方式により冗長バルブ21に向けて送出され、冗長バルブ21が続いて運転者信号S2に対応した冗長制御圧pRを制御バルブ10に向けて送出し、運転者によるブレーキングがもたらされることによって、ブレーキングへの制御介入を行うことができる。そのために冗長バルブ21は、例えば、信号S2、SRを用いて伝達される両方の制動要求の高い方を、制御バルブ10に向けて空気圧方式で送出する、セレクトハイ・バルブとして実施されてもよい。

0089

ブレーキシステム100の代替例は、図2に従って備えられ、そこでは冗長装置20の内部に、第2の冗長バルブ22、例えばパーキングブレーキ・バルブが配置される。このパーキングブレーキ・バルブ22の動作制御も同様に、冗長信号SRを用いて電子方式に行うことができ、このため、第1の冗長バルブ21に補足して、このパーキングブレーキ・バルブ22によっても、冗長信号SRを実行することができる。図示されない代替実施形態において、パーキングブレーキ・バルブ22のみ備え、第1の冗長バルブ21は、備えられなくてもよい。

0090

パーキングブレーキ・バルブ22は、任意の車両車軸3、好適には駆動車軸である車両車軸に配置された車輪ブレーキ1に空気圧方式に接続され、そこではこの車輪ブレーキ1が好適にも、組み合わせ型常用ブレーキシリンダ兼スプリングブレーキ・アクチュエータとして構成され、そのため、パーキングブレーキ・バルブ22により予め設定されたパーキングブレーキ・ブレーキ圧力pPBを用いても、また上述のように制御バルブ10から送出された車輪ブレーキ・ブレーキ圧力pBを用いても、この車輪ブレーキ1を空気圧方式により動作制御することができてもよい。

0091

通常の自動化モードにおいては、即ち冗長な場合が一切存在しない場合、例えば自動的に予め設定されているパーキングブレーキ要求を実行するために、パーキングブレーキ・バルブ22を、第2の制御装置120を介して動作制御してもよい。それにより第2の制御装置120並びにパーキングブレーキ・バルブ22は、冗長制動ケースにおいても、また通常の自動化モードにおいても使用可能であるために、二重機能を有する。

0092

図示されない代替例においても、パーキングブレーキ・バルブ22のみが備えられ、第1の冗長バルブ21を省略してもよい。その場合、冗長ブレーキングは、パーキングブレーキ・バルブ22と車輪ブレーキ1のみを介して実行される。

0093

本発明に従った方法は、例えば図3に従って次のように実施されるとよい。

0094

最初のステップSt0においては、ブレーキシステム100が、例えばイグニッション・スイッチをオンにしたり、自動化走行モードを起動したりすることによって、初期化される。第1のステップSt1において、第3の制御装置130から、立案された車両運動Fに従って、要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollを有する要求信号S1がCANバス60に向けて出力される。

0095

第2のステップSt2において、監視装置140により、要求信号S1の妥当性がチェックされ、そこではそのために部分ステップSt2.1において、要求される車両目標速度vSollの時間変化率dtが、要求される車両目標加速度aSollと比較される。更に部分ステップSt2.2において、妥当性チェックのために、要求aSoll、vSoll、RSoll、LSollが単調であるかどうか、即ちこれらの値にジャンプが見られるかどうかチェックされる。更に部分ステップSt2.3において、例えば、第3の制御装置130に不具合があるか又は故障している、或いは要求信号S1が第1の制御装置110により受信されないために、第3の制御装置130からの、及び/又は第1の制御装置110への、伝達エラーが存在しているかどうか、即ちCANパス60を介して要求信号S1の伝達が不可能であるか、又は完全に伝達することができないのかどうかチェックでき、これについて、診断信号SD1又はSD6を用いて伝送されてもよい。

0096

更に部分ステップSt2.4において、車両の目標の縦方向動特性DSollが車両の実際の縦方向動特性DIstと比較され、また第3のステップSt3において、追加して、縦方向動特性限界値DGrenzを援用して、車両の実際の縦方向動特性DIstが安全確実な自動化モードを保証できるかどうかチェックされる。更に部分ステップSt2.5において、アクチュエータ1、50、51、52、53に不具合があるかどうかがチェックされ、そこではそのためにそれぞれのアクチュエータ1、50、51、52、54の自己診断において作成された診断信号SD2、SD3、SD4、SD5が援用される。

0097

第4のステップSt4において、ステップSt2及びSt3における妥当性チェックに従って、補正減速度zKorr及び/又は補正速度vKorrが算定され、補正信号SKを用いて第2の制御装置120に向けて伝送され、第2の制御装置120はそれを受けて、第5のステップSt5において、補正制動を誘発させる。これらのステップSt2からSt5と並行して、車輪ブレーキ1を介して、例えば第1又は第2の制御装置110、120によりブレーキングStBが既に行われてもよい。ステップSt5において、この制動に、補正を行うための制御介入が行われる。

0098

1車輪ブレーキ
2商用車200の車輪
3車両車軸/前車軸
4 ABSブレーキバルブ
10制御バルブ
20冗長装置
21 (第1の)冗長バルブ
22 第2の冗長バルブ/パーキングブレーキ・バルブ
30 冗長速度センサ
30a 速度センサ
40フットブレーキ・バルブ
50エンジン/駆動モータ
51ステアリング
52変速機
53補助ブレーキ
60CANバス
70 エンジン・カットオフ装置
100エアブレーキシステム
110 第1の制御装置
120 第2の制御装置
130 第3の制御装置
140監視装置
200 商用車
aIst車両実加速度
aMax最大加速度
aSoll車両目標加速度
DIst 車両の実際の縦方向動特性
DSoll 車両の目標の縦方向動特性
dt 時間
L操舵角
LSoll車両目標操舵角
pA 車輪ブレーキ・ブレーキ圧力
pPB パーキングブレーキ・ブレーキ圧力
pR冗長制御圧
R 方向
RIst 車両実方向
RSoll 車両目標方向
S1要求信号
S2運転者信号
SA電子制御バルブ制御信号
SD1診断信号
SD2 診断信号
SD3 診断信号
SD4 診断信号
SD5 診断信号
SD6 診断信号
SK補正信号
SR冗長信号
T公差
vIst 車両実速度
vMax最高速度
vSoll 車両目標速度
x 前後方向
zPB パーキングブレーキ設定値
St1 本方法のステップ
St2 本方法のステップ
St2.1 本方法のステップ
St2.2 本方法のステップ
St2.3 本方法のステップ
St2.4 本方法のステップ
St2.5 本方法のステップ
St3 本方法のステップ
St4 本方法のステップ
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