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課題・解決手段

本開示は、一般に、TREMタンパク質、例えば、哺乳動物TREM1又はヒト TREM1と特異的に結合する、抗体、例えば、モノクローナルキメラヒト化抗体抗体断片等を含む組成物及びそれを必要とする個体のリスクの防止、低減又はその治療におけるこのような組成物の使用を対象とする。

概要

背景

自然免疫系は、好中球組織マクロファージ単球樹状細胞及びCNSミクログリアを含む細胞種の多様なセットからなる。これらの細胞は、適応免疫細胞、T及びB細胞と比較して比較的原始的な免疫系としてその役割について最も知られている。自然免疫細胞、特に、好中球は、通常、感染部位又は炎症部位に到達する最初の細胞である。組織マクロファージ、樹状細胞及びCNSミクログリアなどの自然免疫細胞の別の重要な態様は、病原体及び危険に対する見張りとして働き、二次的に、好中球などのさらなる自然免疫細胞並びに適応免疫細胞を補充する。自然免疫系細胞、とりわけ、樹状細胞の第3の重大な機能は、幾分かは、専門の抗原提示細胞として、幾分かはサイトカイン及びケモカインを含むメディエーターを介して適応免疫系を調節することである。自然免疫細胞はまた、修復及び治癒に向けた又は炎症及び破壊に向けた分裂組織において、これらの因子及び細胞表面シグナルを介して重要な役割を果たす。マクロファージなどの自然免疫細胞は、M1様炎症性又はM2様修復促進表現型の何れかにむけて極性化されているとして記載されることが多いが、これらの細胞は、より大きな程度の多様性を示すという認識がますます増えている。

自然免疫細胞は、病原体−又は危険−と関連する分子パターン(PAMP又はDAMP)の自己認識及び必要に応じて炎症性抗菌反応の開始を可能にする、多数の細胞表面受容体及び細胞内感覚性分子発現する。進化上保存された自然免疫受容体ファミリー、いわゆる、ミエロイド細胞に発現するトリガー受容体(TREM)は、同定され、特徴付けられている。TREMは、受容体の免疫グロブリンIgスーパーファミリーに属し、阻害性及び活性化受容体ファミリーメンバーの両方を含有する(Allcock、Barrow等、European Journal of Immunology、p567-577;2003年)(Ford及びMcVicar、Current Opinion in Immunology、p38-46;2009年)(Klesney-Tait、Turnbull等、Nat Immunol、p1266-1273;2006年)。かなり遍在性に発現されるTLR及びNOD様受容体とは対照的に、TREMの発現は、ミエロイド系統の細胞に限定されて現れる(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年)。さらに、TREMは、TLR−及びNOD−誘導性シグナルを統合し、強力に調節するその能力に基づいて、炎症反応イニシエーターではなく主に微調整するものとして作用すると思われる(Arts、Joosten等、Journal of Leukocyte Biology、p209-215;2012年)。

ミエロイド細胞に発現するトリガー受容体−1(TREM−1、本明細書においてTREM1とも呼ばれる)は、TREMファミリーの最初に同定され、最良に特徴付けられた受容体であり、主に活性化機能を有する((Weber、Schuster等、PLoS Pathog、e1003900;2014)。TREM−1は、単一IgV型ドメインから構成されるエクトドメイン膜貫通領域及びシグナル伝達のためのDNAX−活性化タンパク質12(DAP12)を補充する短い細胞質テールからなる(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年、Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。TREM−1は、好中球で、並びに単球及びマクロファージのサブセットで構成的に発現され、TREM−1発現は、微生物産物に対する細胞の曝露の際にさらに上方制御される(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年)。TREM−1の、アゴニスト抗体単独との架橋は、中程度の細胞活性化のみを誘導するのに対し、TREM−1は、酸化バーストの相当な増幅並びにTNF、IL−1β、IL−6、IL−8、MCP−1及びMip−1αなどの炎症促進性メディエーターの生成のために、それぞれのTLRリガンドと強力に協力する(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)(Radsak、Salih等、The Journal of Immunology、p4956-4963;2004年)。以下に詳述されるようなヒト遺伝学証拠及び疾患モデル研究は、TREM−1をヒト疾患と具体的に関連付ける。

in vivoでは、TREM−1の役割は、TREM−1シグナル伝達の遮断が相当な保護を与えた、内毒素誘導性ショック又は微生物性敗血症実験モデルにおいて大部分は特徴付けられている(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)(Gibot、Journal of Experimental Medicine、p1419-1426;2004年、Gibot、Annals of Internal Medicine、9;2004年)。TREM−1分子の可溶性形態、小さい推定ペプチド遮断薬LP17)又はTREM−1の発現を阻害するsiRNAはすべて、TREM−1シグナル伝達を低減するために動物研究において使用されている。リポ多糖類誘導性内毒素血症の研究に適用された3種の方法はすべて、TREM−1シグナル伝達及び全身サイトカイン生成を減少させ、その結果、動物の生存を改善したと報告された(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)(Gibot、Journal of Experimental Medicine、p1419-1426;2004年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。

炎症、ホメオスタシス及び疾患におけるTREM−1の役割を調べるために、Weber等(Weber、Schuster等、PLoS Pathog、e1003900;2014年)は、エクソン2の標的化欠失によってTREM−1欠損(TREM1−/−)マウスを作製した。実験的大腸炎から森林型熱帯リーシュマニア(Leishmania major)、インフルエンザウイルス及びレジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila)による感染症の範囲のそれぞれの炎症及び感染モデルを使用して、彼らは、TREM−1が完全にないことが、試験されたモデルにおける微生物制御が損なわれていないままで、罹病率及び免疫媒介性病態を大幅に減弱することを示している。これらの知見は、慢性炎症性障害におけるTREM−1の明確な役割を実証し、感染における限定された役割を示唆する。しかし、これらの知見は、好中球細胞外トラップ(NET)の形成によって(Barletta、Cagnina等、American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine、p1044-1050;2012年)を含む、特定の形態の微生物制御の欠損を示す他の公開された研究によって反論されている(Lin、Tseng等、Infect Immun、p1335-1342;2014年)。

TREM−1は、非感染性炎症状態においてさらに役割を果たし得る。したがって、TREM−1の発現はまた、ゴート(gaut)において、又はin vitroで低酸素細胞培養条件によってみられるように(Bosco、Pierobon等、Blood、p2625-2639;2010年)(Murakami、Akahoshi等、Arthritis & Rheumatism、p455-462;2006年)、非微生物剤尿酸ナトリウム一水和物結晶(MSU)によって誘導され得る。関節リウマチ急性膵炎慢性閉塞性肺疾患及び心停止患者について、増強されたTREM−1レベルが報告されている(Radsak、Taube等、Clinical and Developmental Immunology、p1-7;2007年)Yasuda、2008年 29番}(Adib-Conquy、Monchi等、Shock、p406-410;2007年、Collins、La等、Annals of the Rheumatic Diseases、p1768-1774;2008年)。さらに、Weber等(Weber、Saurer等、European Journal of Immunology、p773-779;2011年)は、ヒト炎症性腸疾患(IBD)における、及び大腸炎の動物モデルにおけるTREM−1の関与を記載している(Schenk、Bouchon等、Journal of Clinical Investigation、p3097-3106;2007年、Weber、Saurer等、European Journal of Immunology、p773-779;2011年、Saurer、Rihs等、Journal of Crohn's and Colitis、p913-923;2012年)。

疾患におけるTREM−1の影響に取り組む研究は、これまで、経路競合阻害剤としての、TREM−1/Ig融合タンパク質又はTREM−1の細胞外ドメインの部分を模倣する合成ペプチドの使用にほとんど頼ってきた。これらの阻害性物質は、内毒素誘導性ショック、微生物性敗血症及び動物モデルにおける実験的大腸炎からの保護を与えると報告されている(Schenk、Bouchon等、Journal of Clinical Investigation、p3097-3106;2007年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。しかし、微生物制御に対するTREM−1阻害剤の影響に関する知見のうちいくつかは、議論を引き起こしていると思われる(Klesney-Tait、Keck等、Journal of Clinical Investigation、p138-149;2012年)(Gibot、Massin等、European Journal of Immunology、p456-466;2007年)(Gibot、Alauzet等、The Journal of Infectious Diseases、p975-983;2006年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。

TREM−1の正確な生理学的機能及び疾患における役割に関する調査は、決定的な基質欠如によって制限されていることが多かった。TREM−1の推定リガンドは、実験的腹膜炎及び内毒血症(endotoxaemia)の際にヒト血小板の表面上及びマウス顆粒球上で記載されている(Haselmayer、Grosse-Hovest等、Blood、p1029-1035;2007年、Zanzinger、Schellack等、Immunology、p185-195;2009年)(Gibot、Alauzet等、The Journal of Infectious Diseases、p975-983;2006年)。さらに、壊死性細胞溶解物もまた、TREM−1依存的に炎症促進性反応を刺激すると思われ、これは、高移動度ボックス(High Mobility Group Box)1(HMGB1)タンパク質との会合と関連し得る(El Mezayen、El Gazzar等、Immunology Letters、p36-44;2007年)(Wu、Li等、Cancer Res、p3977-3986;2012年)。

炎症性シグナル伝達カスケード及びミエロイド細胞によるサイトカイン/ケモカイン産生を誘発すると考えられる、壊死性細胞によって放出される物質として、高移動度群ボックス1(HMGB1)及び熱ショックタンパク質70(HSP70)などのTREM−1潜在的リガンドが挙げられる(El Mezayen、El Gazzar等、Immunology Letters、p36-44;2007年)。TREM−1及びHMGB1分子間の結合は、Wu等によってSPRによって分析されている(Wu、Li等、Cancer Res、p39773986;2012年)。2種のタンパク質のBIAcoreセンソグラムは、これらのタンパク質の、チップ上の固定化されたHMGB1との結合を示す応答単位(RU)の迅速な増大と、それに続く、洗浄の際の結合分子喪失に起因するRUの減少を示した(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。RAGE及びTREM−1の、HMGB1との結合は、濃度依存的であった。親和性定数、Kdは、SPR技術によって決定され、それぞれ、RAGE及びHMGB1についてKd 0.2mmol/Lであり、TREM−1及びHMGB1についてKd 35.4mmol/Lであるとわかった(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。したがって、このリガンド候補との結合は、比較的低い親和性のものと思われる。

TREM−1シグナル伝達に関与する別の分子リガンドは、TREM−1の内因性リガンドが、細菌又はTLRリガンド(TLRL)によって活性化された好中球上に存在することを示唆したGibot等によるこれまでの研究(Gibot、Buonsanti等、Infect Immun、p2823-2830;2006年)に基づいて、Read等によって記載された(Read、Kuijper等、J Immunol、p1417-1421;2015年)。癌と炎症の間の関係性は、多面的と思われる。したがって、炎症は、腫瘍の開始を促進し得るが、炎症はまた、定着腫瘍に対する抗腫瘍チェックポイント免疫応答を促進し得る。一部の自然免疫ミエロイド細胞は、ミエロイド由来サプレッサー細胞などの抗炎症性表現型に極性化された場合に、腫瘍成長を支持すると考えられるが、樹状細胞などのその他のミエロイド細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)による抗腫瘍免疫応答との関連で、T細胞に対する腫瘍抗原提示において重大な役割を果たす。実験的及び臨床的証拠は、慢性炎症が、腫瘍細胞を引き起こす最初の遺伝子変更に好都合な、腫瘍が進行し、転移することを可能にする組織微小環境確立することによって腫瘍プロモーターとして作用する、発癌の複数の態様を促進し得ることを示唆する(Wuより(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年))(Trinchieri、F1000 Med Rep、2011、Trinchieri、Annual Review of Immunology、p677-706;2012年)(Borrello、Degl'Innocenti等、Cancer Letters、p262-270;2008年)(Kuraishy、Karin等、Immunity、p467-477;2011年)。マウスにおけるTREM1のマウス相同体の欠失は、ジエチルニトロソアミン(DEN)によって引き起こされる肝細胞性発癌を減弱した。2週齢のWTの雄のマウスへのDENの単回注射は、8ヶ月内にα−フェトプロテインAFP発現性肝細胞癌腫(HCC)の誘導をもたらし(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)、その多くは、明らかな新血管形成を伴い大きかった。WTマウスとは異なり、同一齢のDENを施されたTREM1−/−雄マウスは、8ヶ月で腫瘍がなかった。14ヶ月で、TREM1−/−マウスのうち4%のみが、小さいHCCを発生したが、その時点ですべてのWTマウスが、多数の通常のHCCを発生した(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。これらのデータは、DEN投与に応じた効率的なHCC誘導は、TREM1を必要とすることを示す。

TREM−1は、DENによる肝臓損傷の開始にとって必須であるとわかり、TREM1欠損マウスは、HCC発生の初期段階の間にWTマウスよりも少ない肝臓損傷しか示さなかった。統合すると、データは、TREM1は、通常、腫瘍発生につながるクッパー細胞のDEN媒介性炎症性活性化において役割を果たすということを示唆する(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。癌細胞は患者マクロファージにおいてTREM−1発現を直接上方制御することができ、腫瘍関連マクロファージにおけるTREM−1発現は、非小細胞肺癌を有する患者の癌再発及び生存不良と関連していることが示されている(Ho、Liao等、Am J Respir Crit Care Med、p763-770;2008年)。Yuan等(Yuan、Mehta等、PLoS One、e94241;2014年)には、TREM1抗体が記載されている(米国特許第9000127 B2号)(Arts、Joosten等、Eur Cytokine Netw、p11-14;2011年)。しかし、溶液中でTREM1を活性化するアゴニスト抗体及び/又はTREM1リガンドと協力する抗体は、記載されていない。このような抗体は、炎症性極性化のミエロイド細胞促進の増大が有益であると予想される癌並びに不十分なTREM1及び/又はDAP12シグナル伝達が関連付けられている前頭側頭認知症及びアルツハイマー病などの疾患を治療するために、使用され得る。

さらに、リガンド遮断とは独立に、TREM1機能を非競合的に遮断するアンタゴニスト抗体も、TREM1上の複数部位との結合によってTREM1機能を遮断するアンタゴニスト抗体も報告されていない。このような抗体は、敗血症、関節リウマチ又は変形性関節症クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎多発性硬化症又はその他などの過剰なミエロイド細胞活性化又は生存が病原性である複数の炎症性障害を治療するために、使用され得る。さらに、炎症性段階の神経変性性疾患は、TREM−1の保護的役割にもかかわらず、逆説的にTREM−1シグナル伝達の低減から恩恵を受けると予測される。最後に、TREM−1発現性腫瘍、又はミエロイド由来サプレッサー細胞によって浸潤された細胞などとのいくつかの関連で、TREM−1の遮断は、腫瘍生存を低減することによって、及び抗腫瘍免疫を増強することによって保護的であり得る。

特許出願及び刊行物を含む、本明細書において引用されるすべての参考文献は、その全文が本明細書において出典明示により援用される。

概要

本開示は、一般に、TREM1タンパク質、例えば、哺乳動物TREM1又はヒト TREM1と特異的に結合する、抗体、例えば、モノクローナルキメラヒト化抗体抗体断片等を含む組成物及びそれを必要とする個体のリスクの防止、低減又はその治療におけるこのような組成物の使用を対象とする。D

目的

自然免疫系細胞、とりわけ、樹状細胞の第3の重大な機能は、幾分かは、専門の抗原提示細胞として、幾分かはサイトカイン及びケモカインを含むメディエーターを介して適応免疫系を調節することである

効果

実績

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請求項1

REMタンパク質と結合する単離された抗体であって、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を調節する抗体。

請求項2

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項1に記載の単離された抗体。

請求項3

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を模倣する、請求項1又は2に記載の単離された抗体。

請求項4

単離された抗体の不在下での、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性と比較して、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項2に記載の単離された抗体。

請求項5

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合を遮断せずに、一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項2に記載の単離された抗体。

請求項6

TREM1タンパク質との結合について、一又は複数のTREM1リガンドと競合しない、請求項1又は請求項2に記載の単離された抗体。

請求項7

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合を増強する、請求項1から6の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項8

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合を遮断せずに、一又は複数のTREM1活性を誘導する、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体。

請求項9

TREM1タンパク質との結合について、一又は複数のTREM1リガンドと競合しない、請求項8に記載の単離された抗体。

請求項10

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合を増強する、請求項8又は9に記載の単離された抗体。

請求項11

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項8から10の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項12

単離された抗体の不在下での、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性と比較して、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項11に記載の単離された抗体。

請求項13

一又は複数のTREM1リガンドと協力して、一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項1から12の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項14

TREM1の細胞表面クラスター化の不在下で一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項1から13の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項15

TREM1の細胞表面クラスター化を誘導又は保持することによって、一又は複数のTREM1活性を増強する、請求項1から13の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項16

一又は複数の免疫細胞上で発現されるFc−γ受容体によってクラスター化される、請求項15に記載の単離された抗体。

請求項17

一又は複数の免疫細胞が、B細胞又はミクログリア細胞である、請求項16に記載の単離された抗体。

請求項18

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性の増強が、樹状細胞骨髄由来樹状細胞、単球ミクログリアマクロファージ好中球NK細胞破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞及びクッパー細胞からなる群から選択される初代細胞で、又は細胞株で測定され、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性の増強が、invitro細胞アッセイを利用して測定される、請求項1から17の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項19

溶性TREM1のレベルを高めるか、可溶性TREM1の半減期を増大するか、又は両方をもたらす、請求項1から18の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項20

可溶性TREM1のレベルが、TREM1の血清レベル、TREM1の脳脊髄液CSF)レベル、TREM1の組織レベル及びそれらの何れかの組合せからなる群から選択される、請求項19に記載の単離された抗体。

請求項21

一又は複数の細胞においてTREM1のレベルを低下させる、請求項1から20の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項22

TREM1の細胞表面レベルを低下させるか、TREM1の細胞内レベルを低下させるか、TREM1の総レベルを低下させるか、又はそれらの任意の組合せをもたらす、請求項21に記載の単離された抗体。

請求項23

TREM1分解、TREM1切断、TREM1内部移行、TREM1シェディング、TREM1発現の下方制御又はそれらの任意の組合せを誘導する、請求項21又は請求項22に記載の単離された抗体。

請求項24

一又は複数の細胞におけるTREM1のレベルが、樹状細胞、骨髄由来樹状細胞、単球、ミクログリア、マクロファージ、好中球、NK細胞、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞及びクッパー細胞からなる群から選択される初代細胞において、又は細胞株で測定され、TREM1の細胞レベルが、invitro細胞アッセイを利用して測定される、請求項21から23の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項25

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を遮断する、請求項1に記載の単離された抗体。

請求項26

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を阻害する抗体。

請求項27

単離された抗体の不在下での、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性と比較して、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を阻害する、請求項25又は26に記載の単離された抗体。

請求項28

一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合を遮断せずに、一又は複数のTREM1活性を阻害する、請求項25又は26に記載の単離された抗体。

請求項29

TREM1タンパク質との結合について、一又は複数のTREM1リガンドと競合しない、請求項25又は26に記載の単離された抗体。

請求項30

TREM1タンパク質が、哺乳動物タンパク質である、請求項1から29の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項31

TREM1タンパク質が、ヒトタンパク質である、請求項30に記載の単離された抗体。

請求項32

TREM1タンパク質が、野生型タンパク質である、請求項30又は31に記載の単離された抗体。

請求項33

TREM1タンパク質が、天然に存在する変異体である、請求項30又は31に記載の単離された抗体。

請求項34

TREM1タンパク質が、ヒト樹状細胞、ヒトマクロファージ、ヒト単球、ヒト破骨細胞、ヒトの皮膚のランゲルハンス細胞、ヒトクッパー細胞、ヒトミクログリア及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される一又は複数の細胞種で発現される、請求項31に記載の単離された抗体。

請求項35

一又は複数のTREM1活性が、(a)DAP12とのTREM1結合、(b)TREM1リン酸化、(c)DAP12リン酸化、(d)一又は複数のチロシンキナーゼの活性化であって、任意選択的に、一又は複数のチロシンキナーゼが、Sykキナーゼ、ZAP70キナーゼ又は両方を含む、活性化、(e)ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)の活性化、(f)タンパク質キナーゼB(Akt)の活性化、(g)細胞形質膜へのホスホリパーゼC−γ(PLC−γ)の補充、PLC−γの活性化又は両方、(h)細胞形質膜へのTEC−ファミリーキナーゼdVavの補充、(i)核内因子−rB(NF−rB)の活性化、(j)MAPシグナル伝達の阻害、(k)T細胞活性リンカー(LAT)のリン酸化、B細胞活性化リンカー(LAB)のリン酸化又は両方、(l)IL−2によって誘導されるチロシンキナーゼ(Itk)の活性化、(m)IFN−β、IL−1α、IL−1β、TNF−α、IL−6、IL−8、CRP、IL−20ファミリーメンバー、IL−33、LIF、IFN−γ、OSM、CNTF、GM−CSF、IL−11、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、CXCL10及びMCP−1からなる群から選択される一又は複数の炎症促進性メディエーターの調節であって、任意選択的に、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、樹状細胞、単球、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞、クッパー細胞及びミクログリア細胞からなる群から選択される一又は複数の細胞で起こる調節、(n)IL−4、IL−10TGF−β、IL−13、IL−35IL−16、IFN−α、IL−1Ra、VEGF、G−CSF及びTNF又はIL−6の可溶性受容体からなる群から選択される一又は複数の抗炎症性メディエーターの調節であって、任意選択的に、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、樹状細胞、単球、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞、クッパー細胞及びミクログリア細胞からなる群から選択される一又は複数の細胞で起こる調節、(o)細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)のリン酸化、(p)マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、樹状細胞、単球、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞、クッパー細胞、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア及びM2ミクログリア並びにそれらの任意の組合せからなる群から選択される一又は複数の細胞におけるC−Cケモカイン受容体7(CCR7)の調節された発現、(q)CCL19及びCCL21発現性細胞に向けたミクログリア細胞走化作用の誘導、(r)撹乱されたTREM1/DAP12依存性遺伝子発現の正常化、(s)DAP12/TREM1複合体へのSyk、ZAP70又は両方の補充、(t)一又は複数のTREM1依存性遺伝子の活性の増大であって、任意選択的に、一又は複数のTREM1依存性遺伝子が、活性化T細胞核内因子(NFAT転写因子を含む、活性の増大、(u)樹状細胞、単球、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア及びM2ミクログリア、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ又はその任意の組合せの成熟の増大、(v)樹状細胞、単球、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア及びM2ミクログリア、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ又はそれらの任意の組合せがT細胞の機能を刺激又は調節する能力の増大であって、任意選択的に、T細胞が、CD8+T細胞、CD4+T細胞制御性T細胞及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される一又は複数の細胞である、能力の増大、(w)骨髄由来樹状細胞が抗原特異的T細胞の機能を刺激又は調節する能力の増大、能力の正常化又は両方であって、任意選択的に、抗原特異的T細胞が、CD8+T細胞、CD4+T細胞制御性T細胞及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される一又は複数の細胞である、能力の増大、能力の正常化又は両方、(x)骨髄由来樹状細胞の、抗原特異的T細胞増殖を誘導する能力の増大、能力の正常化又は両方、(y)破骨細胞産生の誘導、破骨細胞形成の速度の増大又は両方、(z)樹状細胞、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、単球、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞、クッパー細胞、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア及びM2ミクログリア又はそれらの任意の組合せの生存の増大、(aa)樹状細胞、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア及びM2ミクログリア又はそれらの任意の組合せの機能を増大すること、(bb)樹状細胞、マクロファージ、M1マクロファージ、活性化M1マクロファージ、M2マクロファージ、単球、ミクログリア、M1ミクログリア、活性化M1ミクログリア及びM2ミクログリア又はそれらの任意の組合せによる食作用を増大すること、(cc)アポトーシスニューロンクリアランス神経組織細片クリアランス、非神経組織細片クリアランス、細菌又はその他の異物クリアランス、疾患を引き起こす物質のクリアランス、腫瘍細胞クリアランス又はそれらの任意の組合せからなる群から選択される一又は複数の種類のクリアランスの誘導であって、任意選択的に、疾患を引き起こす物質が、アミロイドβ又はその断片、タウ、IAPP、αシヌクレイン、TDP−43、FUSタンパク質プリオンタンパク質、PrPSc、ハンチンチンカルシトニンスーパーオキシドジムスターゼ、アタキシンレビー小体心房性ナトリウム利尿因子膵島アミロイドポリペプチドインスリンアポリポタンパク質AI血清アミロイドA、メディンプロラクチントランスサイレチンリゾチームβ2ミクログロブリンゲルゾリンケラエピセリンシスタチン免疫グロブリン軽鎖AL、S−IBMタンパク質及びグリシンアラニン(GA)、グリシン−プロリン(GP)、グリシン−アルギニン(GR)、プロリン−アラニン(PA)又はプロリン−アルギニン(PR)、アンチセンスGCCCC(G2C4)リピート増大RNAから構成されるジペプチドリピート(DPRペプチド)を含むリピート関連非ATG(RAN)翻訳産物からなる群から選択される、クリアランスの誘導、(dd)アポトーシスニューロン、神経組織細片、非神経組織細片、細菌、その他の異物、疾患を引き起こす物質、腫瘍細胞又はそれらの任意の組合せのうち一又は複数の食作用の誘導であって、任意選択的に、疾患を引き起こす物質が、アミロイドβ又はその断片、タウ、IAPP、αシヌクレイン、TDP−43、FUSタンパク質、プリオンタンパク質、PrPSc、ハンチンチン、カルシトニン、スーパーオキシドジムスターゼ、アタキシン、レビー小体、心房性ナトリウム利尿因子、膵島アミロイドポリペプチド、インスリン、アポリポタンパク質AI、血清アミロイドA、メディン、プロラクチン、トランスサイレチン、リゾチーム、β2ミクログロブリン、ゲルゾリン、ケラトエピセリン、シスタチン、免疫グロブリン軽鎖AL、S−IBMタンパク質及びグリシン−アラニン(GA)、グリシン−プロリン(GP)、グリシン−アルギニン(GR)、プロリン−アラニン(PA)又はプロリン−アルギニン(PR)、アンチセンスGGCCCC(G2C4)リピート増大RNAから構成されるジペプチドリピート(DPRペプチド)を含むリピート関連非ATG(RAN)翻訳産物からなる群から選択される、食作用の誘導、(ee)CD83、CD86MHCクラスII、CD40及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される一又は複数の刺激性分子の発現の調節であって、任意選択的に、CD40が、樹状細胞、単球、マクロファージ又はそれらの任意の組合せ上で発現され、任意選択的に、樹状細胞が、骨髄由来樹状細胞を含む、発現の調節、(ff)一又は複数の炎症性メディエーター分泌を調節することであって、任意選択的に、一又は複数の炎症性メディエーターが、IFN−β、IL−1α、IL−1β、TNF−α、IL−6、IL−8、CRP、IL−20ファミリーメンバー、IL−33、LIF、IFN−γ、OSM、CNTF、GM−CSF、IL−11、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、CXCL10及びMCP−1及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、分泌を調節すること、(gg)IL−4、IL−10、TGF−β、IL−13、IL−35IL−16、IFN−β、IL−1Ra、VEGF、G−CSF、TNF又はIL−6の可溶性受容体及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される一又は複数の抗炎症性メディエーターの調節、(hh)C1qa、C1qB、C1qC、C1s、C1R、C4、C2、C3、ITGB2、HMOX1、LAT2.CASP1、CSTA、VSIG4、MS4A4A、C3AR1、GPX1、TyroBP、ALOX5AP、ITGAM、SLC7A7、CD4、ITGAX、PYCARD及びVEGFからなる群から選択される一又は複数のタンパク質の発現を調節すること、(ii)自然免疫細胞からの呼吸バーストの誘導、(jj)活性酸素種(reactive oxigene spieces)を放出すること、(kk)活性酸素種(reactive oxigene spieces)の生成を増大すること、(ll)細胞外環境にDNAを放出すること、(mm)ネトーシス(NETosis)の誘導、(nn)記憶を増大すること、並びに(oo)認知欠損を減少させることからなる群から選択される、請求項1から34の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項36

IgGクラスIgMクラス又はIgAクラスのものである、請求項1から35の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項37

IgGクラスのものであり、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4アイソタイプを有する、請求項36に記載の単離された抗体。

請求項38

IgG2アイソタイプを有する、請求項37に記載の単離された抗体。

請求項39

ヒトIgG2定常領域を含む、請求項38に記載の単離された抗体。

請求項40

ヒトIgG2定常領域が、Fc領域を含む、請求項39に記載の単離された抗体。

請求項41

一又は複数のTREM1活性を、Fc受容体との結合とは独立に増強する、請求項36から40の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項42

阻害性Fc受容体と結合する、請求項37から41の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項43

阻害性Fc受容体が、阻害性Fc−γ受容体IIB(FcγIIB)である、請求項42に記載の単離された抗体。

請求項44

(a)単離された抗体が、ヒト又はマウスIgG1アイソタイプを有し、N297A、D265A、D270A、L234A、L235A、G237A、C226S、C229S、E233P、L234V、L234F、L235E、P331S、S267E、L328F、A330L、M252Y、S254T、T256E、L328E、P238D、S267E、L328F、E233D、G237D、H268D、P271G、A330R及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される残基位置で、Fc領域中に一又は複数のアミノ酸置換を含むか(残基の番号付けはEU又はKabat番号付けに従う)、又はグリシン236に対応する位置でFc領域中にアミノ酸欠失を含む、(b)単離された抗体が、IgG1アイソタイプを有し、IgG2アイソタイプ重鎖定常ドメイン1(CH1)及びヒンジ領域を含み、任意選択的に、IgG2アイソタイプCH1及びヒンジ領域が、ASTKGPSVFPLAPCSSTSESTAALGCLVKDYFPPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVTVPSSNFGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVCPPCP(配列番号476)のアミノ酸配列を含み、任意選択的に、抗体Fc領域が、S267Eアミノ酸置換、L328Fアミノ酸置換若しくは両方及び/又はN297A若しくはN297Qアミノ酸置換を含むか(残基の番号付けはEU番号付けに従う)、(c)単離された抗体が、IgG2アイソタイプを有し、P238S、V234A、G237A、H268A、H268Q、V309L、A330S、P331S、C214S、C232S、C233S、S267E、L328F、M252Y、S254T、T256E、H268E、N297A、N297Q、A330L及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される残基位置でFc領域中に一又は複数のアミノ酸置換を含むか(残基の番号付けはEU又はKabat番号付けに従う)、(d)単離された抗体が、ヒト又はマウスIgG4アイソタイプを有し、L235A、G237A、S228P、L236E、S267E、E318A、L328F、M252Y、S254T、T256E、E233P、F234V、L234A/F234A、S228P、S241P、L248E、T394D、N297A、N297Q、L235E及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される残基位置でFc領域中に一又は複数のアミノ酸置換を含むか(残基の番号付けはEU又はKabat番号付けに従う)、或いは(e)単離された抗体が、ハイブリッドIgG2/4アイソタイプを有し、任意選択的に、ヒトIgG2のアミノ酸118−260及びヒトIgG4のアミノ酸261−447を含むアミノ酸配列を含み、残基の番号付けが、EU又はKabat番号付けに従う、ヒトTREM1(配列番号1)のアミノ酸残基26−134に位置する細胞外免疫グロブリン様可変型(IgV)ドメイン、ヒトTREM1(配列番号1)のアミノ酸残基135−205に位置するさらなる細胞外配列、請求項43に記載の単離された抗体。

請求項45

i.配列番号1のアミノ酸残基26−134又は配列番号1のアミノ酸残基26−134に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、ii.配列番号1のアミノ酸残基135−205又は配列番号1のアミノ酸残基135−205に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、iii.配列番号1のアミノ酸残基45−54又は配列番号1のアミノ酸残基45−54に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、iv.配列番号1のアミノ酸残基70−79又は配列番号1のアミノ酸残基70−79に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、v.配列番号1のアミノ酸残基89−97又は配列番号1のアミノ酸残基89−97に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、vi.配列番号1のアミノ酸残基119−125又は配列番号1のアミノ酸残基119−125に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、vii.配列番号1のアミノ酸残基83−90又は配列番号1のアミノ酸残基83−90に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、viii.配列番号1のアミノ酸残基191−201又は配列番号1のアミノ酸残基191−201に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、ix.配列番号1のアミノ酸残基116−125又は配列番号1のアミノ酸残基116−125に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基からなる群から選択されるアミノ酸残基内の一又は複数のアミノ酸と結合する、請求項1から44の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項46

T1−1−T1−80からなる群から選択される少なくとも一つの抗体と競合する、請求項1から45の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項47

T1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択される少なくとも一つの抗体と競合する、請求項1から45の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項48

軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメイン、重鎖可変ドメイン又は両方が、T1−1−T1−80からなる群から選択される、又はT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体HVR−L1、HVR−L2、HVR−L3、HVR−H1、HVR−H2及びHVR−H3から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つのHVRを含む、請求項1から47の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項49

(a)HVR−L1が、配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(b)HVR−L2が、配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(c)HVR−L3が、配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(d)HVR−H1が、配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(e)HVR−H2が、配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は(f)HVR−H3が、配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項48に記載の単離された抗体。

請求項50

軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメインが、(a)配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L3を含み、重鎖可変ドメインが、(a)配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む、請求項1から47の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項51

配列番号316−395からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、及び/又は配列番号396−475からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含む、請求項1から47の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項52

T1−1−T1−80からなる群から選択される、若しくはT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体の軽鎖可変ドメイン、並びに/又はT1−1−T1−80からなる群から選択される、若しくはT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体の重鎖可変ドメインを含む、請求項1から47の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項53

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、i.配列番号1のアミノ酸残基26−134又は配列番号1のアミノ酸残基26−134に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、ii.配列番号1のアミノ酸残基135−205又は配列番号1のアミノ酸残基135−205に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、iii.配列番号1のアミノ酸残基45−54又は配列番号1のアミノ酸残基45−54に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、iv.配列番号1のアミノ酸残基70−79又は配列番号1のアミノ酸残基70−79に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、v.配列番号1のアミノ酸残基89−97又は配列番号1のアミノ酸残基89−97に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、vi.配列番号1のアミノ酸残基119−125又は配列番号1のアミノ酸残基119−125に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、vii.配列番号1のアミノ酸残基83−90又は配列番号1のアミノ酸残基83−90に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、viii.配列番号1のアミノ酸残基191−201又は配列番号1のアミノ酸残基191−201に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、ix.配列番号1のアミノ酸残基116−125又は配列番号1のアミノ酸残基116−125に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基からなる群から選択されるアミノ酸残基内の1個又は複数のアミノ酸と結合する、抗体。

請求項54

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、T1−1−T1−80からなる群から選択される、又はT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択される一又は複数の抗体と競合する、抗体。

請求項55

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメイン、重鎖可変ドメイン又は両方が、T1−1−T1−80からなる群から選択される、又はT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体のHVR−L1、HVR−L2、HVR−L3、HVR−H1、HVR−H2及びHVR−H3から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つのHVRを含む、抗体。

請求項56

(a)HVR−L1が、配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(b)HVR−L2が、配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(c)HVR−L3が、配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(d)HVR−H1が、配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、(e)HVR−H2が、配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、又は(f)HVR−H3が、配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項55に記載の単離された抗体。

請求項57

軽鎖可変ドメインが、(a)配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L3を含み、重鎖可変ドメインが、(a)配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む、請求項55に記載の単離された抗体。

請求項58

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、配列番号316−395からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、及び/又は配列番号396−475からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含む、抗体。

請求項59

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、T1−1−T1−80からなる群から選択される、若しくはT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体の軽鎖可変ドメイン、並びに/又はT1−1−T1−80からなる群から選択される、若しくはT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体の重鎖可変ドメインを含む、抗体。

請求項60

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、T1−1−T1−80からなる群から選択される、又はT1−1−T1−25及びT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体と本質的に同一のTREM1エピトープと結合する、抗体。

請求項61

TREM1タンパク質と結合する単離された抗体であって、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメインが、(a)配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L2、及び(c)配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L3を含み、重鎖可変ドメインが、(a)配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H2、及び(c)配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む、抗体。

請求項62

アゴニスト抗体である、請求項53から61の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項63

不活性抗体又はアンタゴニスト抗体である、請求項53から61の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項64

ヒトTREM1、ヒトTREM1の天然に存在する変異体及びヒトTREM1の疾患変異体からなる群から選択される一又は複数のヒトタンパク質と結合する抗体断片であり、任意選択的に、抗体断片が、ヒトTREM1、ヒトTREM1の天然に存在する変異体及びヒトTREM1の疾患変異体からなる群から選択される一又は複数のヒトタンパク質と結合する第2の抗体断片と架橋される、請求項1から63の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項65

断片が、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2、Fv又はscFv断片である、請求項64に記載の単離された抗体。

請求項66

一又は複数のTREM1リガンドが、大腸菌(E.coli)細胞、アポトーシス細胞核酸アニオン性脂質、アニオン性脂質、アニオン性APOE2、アニオン性APOE3、アニオン性APOE4、脂質付加されたAPOE2、脂質付加されたAPOE3、脂質付加されたAPOE4、双性イオン性脂質、負電荷を有するリン脂質ホスファチジルセリンスルファチドホスファチジルコリンスフィンゴミエリン、膜リン脂質、脂質付加されたタンパク質、プロテオリピド、脂質付加されたペプチド、脂質付加されたアミロイドβペプチド及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項1から65の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項67

マウス抗体である、請求項1から66の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項68

ヒト化抗体二重特異性抗体多価抗体コンジュゲート抗体又はキメラ抗体である、請求項1から66の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項69

モノクローナル抗体である、請求項1から68の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項70

第1の抗原及び第2の抗原を認識する二重特異性抗体である、請求項1から69の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項71

第1の抗原が、ヒトTREM1又はその天然に存在する変異体であり、第2の抗原が、(a)血液脳関門を越える輸送を促進する抗原、(b)トランスフェリン受容体(TR)、インスリン受容体(HIR)、インスリン様成長因子受容体(IGFR)、低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質1及び2(LPR−1及び2)、ジフテリア毒素受容体、CRM197、ラマ単一ドメイン抗体、TMEM30(A)、タンパク質形質導入ドメインTAT、Syn−B、ペネトラチンポリアルギニンペプチドアンジオペプチド及びANG1005からなる群から選択される、血液脳関門を越える輸送を促進する抗原、(c)疾患を引き起こすペプチド若しくはタンパク質又は疾患を引き起こす核酸からなる群から選択される疾患を引き起こす物質であって、疾患を引き起こす核酸が、アンチセンスGGCCCC(G2C4)リピート増大RNAであり、疾患を引き起こすタンパク質が、アミロイドβ、オリゴマーアミロイドβ、アミロイドβプラークアミロイド前駆体タンパク質又はその断片、タウ、IAPP、αシヌクレイン、TDP−43、FUSタンパク質、C9orf72(第9染色体オープンリーディングフレーム72)、c9RANタンパク質、プリオンタンパク質、PrPSc、ハンチンチン、カルシトニン、スーパーオキシドジムスターゼ、アタキシン、アタキシン1、アタキシン2、アタキシン3、アタキシン7、アタキシン8、アタキシン10、レビー小体、心房性ナトリウム利尿因子、膵島アミロイドポリペプチド、インスリン、アポリポタンパク質AI、血清アミロイドA、メディン、プロラクチン、トランスサイレチン、リゾチーム、β2ミクログロブリン、ゲルゾリン、ケラトエピセリン、シスタチン、免疫グロブリン軽鎖AL、S−IBMタンパク質、リピート関連非ATG(RAN)翻訳産物、ジペプチドリピート(DPR)ペプチド、グリシン−アラニン(GA)リピートペプチド、グリシン−プロリン(GP)リピートペプチド、グリシン−アルギニン(GR)リピートペプチド、プロリン−アラニン(PA)リピートペプチド、ユビキチン及びプロリン−アルギニン(PR)リピートペプチドからなる群から選択される、疾患を引き起こす物質、(d)免疫細胞上で発現されるリガンド及び/又はタンパク質であって、CD40、OX40、ICOS、CD28、CD137/4−1BB、CD27、GITR、PD−L1、CTLA−4、PD−L2、PD−1、B7−H3、B7−H4、HVEMBTLA、KIR、GAL9、TIM3、A2AR、LAG−3及びホスファチジルセリンからなる群から選択されるリガンド及び/又はタンパク質、並びに(e)一又は複数の腫瘍細胞上で発現されるタンパク質、脂質、多糖又は糖脂質である、請求項70に記載の単離された抗体。

請求項72

疾患を引き起こすペプチド、疾患を引き起こすタンパク質、アミロイドβ、オリゴマーアミロイドβ、アミロイドβプラーク、アミロイド前駆体タンパク質若しくはその断片、タウ、IAPP、αシヌクレイン、TDP−43、FUSタンパク質、C9orf72(第9染色体オープンリーディングフレーム72)、プリオンタンパク質、PrPSc、ハンチンチン、カルシトニン、スーパーオキシドジムスターゼ、アタキシン、アタキシン1、アタキシン2、アタキシン3、アタキシン7、アタキシン8、アタキシン10、レビー小体、心房性ナトリウム利尿因子、膵島アミロイドポリペプチド、インスリン、アポリポタンパク質AI、血清アミロイドA、メディン、プロラクチン、トランスサイレチン、リゾチーム、β2ミクログロブリン、ゲルゾリン、ケラトエピセリン、シスタチン、免疫グロブリン軽鎖AL、S−IBMタンパク質、リピート関連非ATG(RAN)翻訳産物、ジペプチドリピート(DPR)ペプチド、グリシン−アラニン(GA)リピートペプチド、グリシン−プロリン(GP)リピートペプチド、グリシン−アルギニン(GR)リピートペプチド、プロリン−アラニン(PA)リピートペプチド、ユビキチン及びプロリン−アルギニン(PR)リピートペプチド及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される疾患を引き起こす物質と特異的に結合する一若しくは複数の抗体と組み合わせて、又はCD40、OX40、ICOS、CD28、CD137/4−1BB、CD27、GITR、PD−L1、CTLA−4、PD−L2、PD−1、B7−H3、B7−H4、HVEM、BTLA、KIR、GAL9、TIM3、A2AR、LAG−3、TREM1、TREM1、CD33、Siglec−5、Siglec−9、Siglec−11、ホスファチジルセリン、疾患を引き起こす核酸、アンチセンスGGCCCC(G2C4)リピート増大RNA及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される免疫調節性タンパク質と結合する一若しくは複数の抗体と組み合わせて使用される、請求項1から71の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項73

個体に投与された場合に、記憶を増大するか、認知欠損を低減するか、又は両方をもたらす、請求項1から72の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項74

ヒトTREM1及びマウスTREM1の両方と特異的に結合する、請求項1から73の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項75

約12.8nM−約1.2nM又は1.2nM未満の範囲の、ヒトTREM1及びマウスTREM1に対する解離定数(KD)を有する、請求項1から74の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項76

約12.8nM−約2.9nM又は2.9nM未満の範囲の、ヒトTREM1に対する解離定数(KD)を有する、請求項1から75の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項77

約10.4nM−約1.2nM又は1.2nM未満の範囲の、マウスTREM1に対する解離定数(KD)を有する、請求項1から76の何れか一項に記載の単離された抗体。

請求項78

請求項1から77の何れか一項に記載の抗体をコードする核酸配列を含む単離された核酸。

請求項79

請求項78に記載の核酸を含むベクター

請求項80

請求項79に記載のベクターを含む単離された宿主細胞

請求項81

TREM1と結合する抗体を産生する方法であって、抗体が産生されるように請求項80に記載の細胞を培養することを含む方法。

請求項82

細胞によって産生された抗体を回収することをさらに含む、請求項81に記載の方法。

請求項83

請求項81又は82に記載の方法によって産生されたTREM1と結合する単離された抗体。

請求項84

請求項1から77の何れか一項に記載の抗体及び薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物

請求項85

認知症前頭側頭型認知症、アルツハイマー病血管性認知症混合型認知症、クロイツフェルトヤコブ病正常圧水頭症筋萎縮性側索硬化症ハンチントン舞踏病タウオパチー病、那須・ハコラ病、卒中、急性外傷慢性外傷、認知欠損、記憶喪失ループス、急性及び慢性大腸炎関節リウマチ創傷治癒クローン病炎症性腸疾患潰瘍性大腸炎肥満症マラリア本態性振戦中枢神経系ループス、ベーチェット病パーキンソン病レビー小体型認知症多系統萎縮症シャイ・ドレーガー症候群進行性核上性麻痺大脳皮質基底核神経節変性症急性播種性脳脊髄炎肉芽腫性障害サルコイドーシス加齢の疾患、発作脊髄損傷外傷性脳損傷加齢関連黄斑変性症緑内障網膜色素変性症網膜変性症気道感染症敗血症、眼の感染症全身感染症、ループス、関節炎多発性硬化症低骨密度骨粗鬆症骨形成大理石骨病、パジェット骨病、膀胱癌、脳癌、子宮頸癌肝臓癌乳癌結腸癌直腸癌子宮内膜癌腎臓癌腎細胞癌腎盂癌、白血病肺癌黒色腫非ホジキンリンパ腫膵臓癌前立腺癌卵巣癌線維肉腫急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病CML)、多発性骨髄腫真性赤血球増加症、本態性血小板増多症原発性又は特発性骨髄線維症、原発性又は特発性骨髄硬化症、骨髄由来腫瘍甲状腺癌、感染症、CNSヘルペス寄生虫感染症、トリパノソーマ感染症、クルージ感染、緑膿菌(pseudomonasaeruginosa)感染、ドノバンリーシュマニア(leishmaniadonovani)感染、群Bストレプトコッカス属(streptococcus)感染、カンピロバクタージェジュニ(campylobacterjejuni)感染、髄膜炎菌(neisseriameningiditis)感染、I型HIV及びインフルエンザ菌(haemophilusinfluenza)からなる群から選択される疾患、障害又は損傷を有するリスクを防止、低減する、又はそれを有する個体を治療する方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法。

請求項86

単離された抗体が(a)アゴニスト抗体、(b)不活性抗体、又は(c)アンタゴニスト抗体である、請求項85に記載の方法。

請求項87

単離された抗体が、請求項1から77の何れか一項に記載の抗体である、請求項85又は86に記載の方法。

請求項88

疾患が癌であり、個体に、阻害性チェックポイント分子と特異的に結合する少なくとも一つの抗体並びに/又は別の標準的及び治験抗癌療法を投与することをさらに含む、請求項85から87の何れか一項に記載の方法。

請求項89

阻害性チェックポイント分子と特異的に結合する少なくとも一つの抗体が、単離された抗体と組み合わせて投与される、請求項88に記載の方法。

請求項90

阻害性チェックポイント分子と特異的に結合する少なくとも一つの抗体が、抗PD−L1抗体、抗CTLA−4抗体、抗PD−L2抗体、抗PD−1抗体、抗B7−H3抗体、抗B7−H4抗体及び抗HVEM抗体、抗B−及びT−リンパ球アテニュエータ(BTLA)抗体、抗キラー阻害性受容体(KIR)抗体、抗GAL9抗体、抗TIM3抗体、抗A2AR抗体、抗LAG−3抗体、抗ホスファチジルセリン抗体、抗CD27抗体及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項88又は89に記載の方法。

請求項91

標準的及び治験的抗癌療法が、放射線療法細胞傷害性化学療法、標的療法、ホルモン療法イマチニブ(Gleevec(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、オファツムマブ(Arzerra(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)、MabThera(登録商標)、Zytux(登録商標))、寒冷療法焼灼術ラジオ波焼灼術、養子細胞移入(ACT)、キメラ抗原受容体T細胞移入(CAR−T)、ワクチン療法及びサイトカイン療法からなる群から選択される一又は複数の療法である、請求項88に記載の方法。

請求項92

個体に、阻害性サイトカインと特異的に結合する少なくとも一つの抗体を投与することをさらに含む、請求項85から91の何れか一項に記載の方法。

請求項93

阻害性サイトカインと特異的に結合する少なくとも一つの抗体が、単離された抗体と組み合わせて投与される、請求項92に記載の方法。

請求項94

阻害性サイトカインと特異的に結合する少なくとも一つの抗体が、抗CCL2抗体、抗CSF−1抗体、抗IL−2抗体及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項92又は93に記載の方法。

請求項95

個体に、刺激性チェックポイントタンパク質と特異的に結合する少なくとも一つのアゴニスト抗体を投与することをさらに含む、請求項85から94の何れか一項に記載の方法。

請求項96

刺激性チェックポイントタンパク質と特異的に結合する少なくとも一つのアゴニスト抗体が、単離された抗体と組み合わせて投与される、請求項95に記載の方法。

請求項97

刺激性チェックポイントタンパク質と特異的に結合する少なくとも一つのアゴニスト抗体が、アゴニスト抗CD40抗体、アゴニスト抗OX40抗体、アゴニスト抗ICOS抗体、アゴニスト抗CD28抗体、アゴニスト抗CD137/4−1BB抗体、アゴニスト抗CD27抗体、アゴニスト抗グルココルチコイドによって誘導されるTNFR関連タンパク質GITR抗体及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項95又は96に記載の方法。

請求項98

個体に、少なくとも一つの刺激性サイトカインを投与することをさらに含む、請求項85から97の何れか一項に記載の方法。

請求項99

少なくとも一つの刺激性サイトカインが、単離された抗体と組み合わせて投与される、請求項98に記載の方法。

請求項100

少なくとも一つの刺激性サイトカインが、TNF−α、IL−10、IL−6、IL−8、CRP、ケモカインタンパク質ファミリーのTGF−βメンバー、IL20ファミリーメンバー、IL−33、LIF、OSM、CNTF、TGF−β、IL−11、IL−12、IL−17、IL−8、IL−23、IFN−α、IFN−β、IL−2、IL−18、GM−CSF、G−CSF及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項98又は99に記載の方法。

請求項101

それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法。

請求項102

それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1活性を誘導する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法。

請求項103

それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1活性を誘導し、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法。

請求項104

それを必要とする個体において、一又は複数の細胞でのTREM1の細胞レベルを低下させる方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法。

請求項105

単離された抗体が、請求項1から77の何れか一項に記載の抗体である、請求項101から104の何れか一項に記載の方法。

請求項106

個体が、DAP12のヘテロ接合性変異体を有し、変異体が、i.配列番号2のアミノ酸残基Met1に対応するアミノ酸でのメチオニンからトレオニンへの置換、ii.配列番号2のアミノ酸残基Gly49に対応するアミノ酸でのグリシンからアルギニンへのアミノ酸置換、iii.配列番号2をコードする核酸配列のエクソン1−4内の欠失、iv.配列番号2をコードする核酸配列のエクソン3での14個のアミノ酸残基の挿入及びv.配列番号2をコードする核酸配列のヌクレオチド残基G141に対応するヌクレオチドでのグアニンヌクレオチド欠失からなる群から選択される一又は複数の変異体を含む、請求項85から105の何れか一項に記載の方法。

請求項107

それを必要とする個体において、自然免疫細胞生存又は創傷治癒を誘導又は促進する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体を投与することを含む方法。

請求項108

単離された抗体が、請求項2から24、30から62及び64から77の何れか一項に記載の抗体である、請求項107に記載の方法。

請求項109

それを必要とする個体において、記憶を増大するか、認知欠損を低減するか、又は両方をもたらす方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体を投与することを含む方法。

請求項110

単離された抗体が、請求項2から24、30から62及び64から77の何れか一項に記載の抗体である、請求項109に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願とのクロスリファレンス
本出願は、すべての目的のために出典明示によって援用される2016年3月4日に出願された米国特許仮出願番号第62/304018号の利益を主張する。

背景技術

0002

自然免疫系は、好中球組織マクロファージ単球樹状細胞及びCNSミクログリアを含む細胞種の多様なセットからなる。これらの細胞は、適応免疫細胞、T及びB細胞と比較して比較的原始的な免疫系としてその役割について最も知られている。自然免疫細胞、特に、好中球は、通常、感染部位又は炎症部位に到達する最初の細胞である。組織マクロファージ、樹状細胞及びCNSミクログリアなどの自然免疫細胞の別の重要な態様は、病原体及び危険に対する見張りとして働き、二次的に、好中球などのさらなる自然免疫細胞並びに適応免疫細胞を補充する。自然免疫系細胞、とりわけ、樹状細胞の第3の重大な機能は、幾分かは、専門の抗原提示細胞として、幾分かはサイトカイン及びケモカインを含むメディエーターを介して適応免疫系を調節することである。自然免疫細胞はまた、修復及び治癒に向けた又は炎症及び破壊に向けた分裂組織において、これらの因子及び細胞表面シグナルを介して重要な役割を果たす。マクロファージなどの自然免疫細胞は、M1様炎症性又はM2様修復促進表現型の何れかにむけて極性化されているとして記載されることが多いが、これらの細胞は、より大きな程度の多様性を示すという認識がますます増えている。

0003

自然免疫細胞は、病原体−又は危険−と関連する分子パターン(PAMP又はDAMP)の自己認識及び必要に応じて炎症性抗菌反応の開始を可能にする、多数の細胞表面受容体及び細胞内感覚性分子発現する。進化上保存された自然免疫受容体ファミリー、いわゆる、ミエロイド細胞に発現するトリガー受容体(TREM)は、同定され、特徴付けられている。TREMは、受容体の免疫グロブリンIgスーパーファミリーに属し、阻害性及び活性化受容体ファミリーメンバーの両方を含有する(Allcock、Barrow等、European Journal of Immunology、p567-577;2003年)(Ford及びMcVicar、Current Opinion in Immunology、p38-46;2009年)(Klesney-Tait、Turnbull等、Nat Immunol、p1266-1273;2006年)。かなり遍在性に発現されるTLR及びNOD様受容体とは対照的に、TREMの発現は、ミエロイド系統の細胞に限定されて現れる(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年)。さらに、TREMは、TLR−及びNOD−誘導性シグナルを統合し、強力に調節するその能力に基づいて、炎症反応イニシエーターではなく主に微調整するものとして作用すると思われる(Arts、Joosten等、Journal of Leukocyte Biology、p209-215;2012年)。

0004

ミエロイド細胞に発現するトリガー受容体−1(TREM−1、本明細書においてTREM1とも呼ばれる)は、TREMファミリーの最初に同定され、最良に特徴付けられた受容体であり、主に活性化機能を有する((Weber、Schuster等、PLoS Pathog、e1003900;2014)。TREM−1は、単一IgV型ドメインから構成されるエクトドメイン膜貫通領域及びシグナル伝達のためのDNAX−活性化タンパク質12(DAP12)を補充する短い細胞質テールからなる(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年、Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。TREM−1は、好中球で、並びに単球及びマクロファージのサブセットで構成的に発現され、TREM−1発現は、微生物産物に対する細胞の曝露の際にさらに上方制御される(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年)。TREM−1の、アゴニスト抗体単独との架橋は、中程度の細胞活性化のみを誘導するのに対し、TREM−1は、酸化バーストの相当な増幅並びにTNF、IL−1β、IL−6、IL−8、MCP−1及びMip−1αなどの炎症促進性メディエーターの生成のために、それぞれのTLRリガンドと強力に協力する(Bouchon、Dietrich等、J Immunol、p4991-4995;2000年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)(Radsak、Salih等、The Journal of Immunology、p4956-4963;2004年)。以下に詳述されるようなヒト遺伝学証拠及び疾患モデル研究は、TREM−1をヒト疾患と具体的に関連付ける。

0005

in vivoでは、TREM−1の役割は、TREM−1シグナル伝達の遮断が相当な保護を与えた、内毒素誘導性ショック又は微生物性敗血症実験モデルにおいて大部分は特徴付けられている(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)(Gibot、Journal of Experimental Medicine、p1419-1426;2004年、Gibot、Annals of Internal Medicine、9;2004年)。TREM−1分子の可溶性形態、小さい推定ペプチド遮断薬LP17)又はTREM−1の発現を阻害するsiRNAはすべて、TREM−1シグナル伝達を低減するために動物研究において使用されている。リポ多糖類誘導性内毒素血症の研究に適用された3種の方法はすべて、TREM−1シグナル伝達及び全身サイトカイン生成を減少させ、その結果、動物の生存を改善したと報告された(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)(Gibot、Journal of Experimental Medicine、p1419-1426;2004年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。

0006

炎症、ホメオスタシス及び疾患におけるTREM−1の役割を調べるために、Weber等(Weber、Schuster等、PLoS Pathog、e1003900;2014年)は、エクソン2の標的化欠失によってTREM−1欠損(TREM1−/−)マウスを作製した。実験的大腸炎から森林型熱帯リーシュマニア(Leishmania major)、インフルエンザウイルス及びレジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila)による感染症の範囲のそれぞれの炎症及び感染モデルを使用して、彼らは、TREM−1が完全にないことが、試験されたモデルにおける微生物制御が損なわれていないままで、罹病率及び免疫媒介性病態を大幅に減弱することを示している。これらの知見は、慢性炎症性障害におけるTREM−1の明確な役割を実証し、感染における限定された役割を示唆する。しかし、これらの知見は、好中球細胞外トラップ(NET)の形成によって(Barletta、Cagnina等、American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine、p1044-1050;2012年)を含む、特定の形態の微生物制御の欠損を示す他の公開された研究によって反論されている(Lin、Tseng等、Infect Immun、p1335-1342;2014年)。

0007

TREM−1は、非感染性炎症状態においてさらに役割を果たし得る。したがって、TREM−1の発現はまた、ゴート(gaut)において、又はin vitroで低酸素細胞培養条件によってみられるように(Bosco、Pierobon等、Blood、p2625-2639;2010年)(Murakami、Akahoshi等、Arthritis & Rheumatism、p455-462;2006年)、非微生物剤尿酸ナトリウム一水和物結晶(MSU)によって誘導され得る。関節リウマチ急性膵炎慢性閉塞性肺疾患及び心停止患者について、増強されたTREM−1レベルが報告されている(Radsak、Taube等、Clinical and Developmental Immunology、p1-7;2007年)Yasuda、2008年 29番}(Adib-Conquy、Monchi等、Shock、p406-410;2007年、Collins、La等、Annals of the Rheumatic Diseases、p1768-1774;2008年)。さらに、Weber等(Weber、Saurer等、European Journal of Immunology、p773-779;2011年)は、ヒト炎症性腸疾患(IBD)における、及び大腸炎の動物モデルにおけるTREM−1の関与を記載している(Schenk、Bouchon等、Journal of Clinical Investigation、p3097-3106;2007年、Weber、Saurer等、European Journal of Immunology、p773-779;2011年、Saurer、Rihs等、Journal of Crohn's and Colitis、p913-923;2012年)。

0008

疾患におけるTREM−1の影響に取り組む研究は、これまで、経路競合阻害剤としての、TREM−1/Ig融合タンパク質又はTREM−1の細胞外ドメインの部分を模倣する合成ペプチドの使用にほとんど頼ってきた。これらの阻害性物質は、内毒素誘導性ショック、微生物性敗血症及び動物モデルにおける実験的大腸炎からの保護を与えると報告されている(Schenk、Bouchon等、Journal of Clinical Investigation、p3097-3106;2007年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。しかし、微生物制御に対するTREM−1阻害剤の影響に関する知見のうちいくつかは、議論を引き起こしていると思われる(Klesney-Tait、Keck等、Journal of Clinical Investigation、p138-149;2012年)(Gibot、Massin等、European Journal of Immunology、p456-466;2007年)(Gibot、Alauzet等、The Journal of Infectious Diseases、p975-983;2006年)(Bouchon、Facchetti等、Nature、p1103-1107;2001年)。

0009

TREM−1の正確な生理学的機能及び疾患における役割に関する調査は、決定的な基質欠如によって制限されていることが多かった。TREM−1の推定リガンドは、実験的腹膜炎及び内毒血症(endotoxaemia)の際にヒト血小板の表面上及びマウス顆粒球上で記載されている(Haselmayer、Grosse-Hovest等、Blood、p1029-1035;2007年、Zanzinger、Schellack等、Immunology、p185-195;2009年)(Gibot、Alauzet等、The Journal of Infectious Diseases、p975-983;2006年)。さらに、壊死性細胞溶解物もまた、TREM−1依存的に炎症促進性反応を刺激すると思われ、これは、高移動度ボックス(High Mobility Group Box)1(HMGB1)タンパク質との会合と関連し得る(El Mezayen、El Gazzar等、Immunology Letters、p36-44;2007年)(Wu、Li等、Cancer Res、p3977-3986;2012年)。

0010

炎症性シグナル伝達カスケード及びミエロイド細胞によるサイトカイン/ケモカイン産生を誘発すると考えられる、壊死性細胞によって放出される物質として、高移動度群ボックス1(HMGB1)及び熱ショックタンパク質70(HSP70)などのTREM−1潜在的リガンドが挙げられる(El Mezayen、El Gazzar等、Immunology Letters、p36-44;2007年)。TREM−1及びHMGB1分子間の結合は、Wu等によってSPRによって分析されている(Wu、Li等、Cancer Res、p39773986;2012年)。2種のタンパク質のBIAcoreセンソグラムは、これらのタンパク質の、チップ上の固定化されたHMGB1との結合を示す応答単位(RU)の迅速な増大と、それに続く、洗浄の際の結合分子喪失に起因するRUの減少を示した(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。RAGE及びTREM−1の、HMGB1との結合は、濃度依存的であった。親和性定数、Kdは、SPR技術によって決定され、それぞれ、RAGE及びHMGB1についてKd 0.2mmol/Lであり、TREM−1及びHMGB1についてKd 35.4mmol/Lであるとわかった(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。したがって、このリガンド候補との結合は、比較的低い親和性のものと思われる。

0011

TREM−1シグナル伝達に関与する別の分子リガンドは、TREM−1の内因性リガンドが、細菌又はTLRリガンド(TLRL)によって活性化された好中球上に存在することを示唆したGibot等によるこれまでの研究(Gibot、Buonsanti等、Infect Immun、p2823-2830;2006年)に基づいて、Read等によって記載された(Read、Kuijper等、J Immunol、p1417-1421;2015年)。癌と炎症の間の関係性は、多面的と思われる。したがって、炎症は、腫瘍の開始を促進し得るが、炎症はまた、定着腫瘍に対する抗腫瘍チェックポイント免疫応答を促進し得る。一部の自然免疫ミエロイド細胞は、ミエロイド由来サプレッサー細胞などの抗炎症性表現型に極性化された場合に、腫瘍成長を支持すると考えられるが、樹状細胞などのその他のミエロイド細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)による抗腫瘍免疫応答との関連で、T細胞に対する腫瘍抗原提示において重大な役割を果たす。実験的及び臨床的証拠は、慢性炎症が、腫瘍細胞を引き起こす最初の遺伝子変更に好都合な、腫瘍が進行し、転移することを可能にする組織微小環境確立することによって腫瘍プロモーターとして作用する、発癌の複数の態様を促進し得ることを示唆する(Wuより(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年))(Trinchieri、F1000 Med Rep、2011、Trinchieri、Annual Review of Immunology、p677-706;2012年)(Borrello、Degl'Innocenti等、Cancer Letters、p262-270;2008年)(Kuraishy、Karin等、Immunity、p467-477;2011年)。マウスにおけるTREM1のマウス相同体の欠失は、ジエチルニトロソアミン(DEN)によって引き起こされる肝細胞性発癌を減弱した。2週齢のWTの雄のマウスへのDENの単回注射は、8ヶ月内にα−フェトプロテインAFP発現性肝細胞癌腫(HCC)の誘導をもたらし(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)、その多くは、明らかな新血管形成を伴い大きかった。WTマウスとは異なり、同一齢のDENを施されたTREM1−/−雄マウスは、8ヶ月で腫瘍がなかった。14ヶ月で、TREM1−/−マウスのうち4%のみが、小さいHCCを発生したが、その時点ですべてのWTマウスが、多数の通常のHCCを発生した(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。これらのデータは、DEN投与に応じた効率的なHCC誘導は、TREM1を必要とすることを示す。

0012

TREM−1は、DENによる肝臓損傷の開始にとって必須であるとわかり、TREM1欠損マウスは、HCC発生の初期段階の間にWTマウスよりも少ない肝臓損傷しか示さなかった。統合すると、データは、TREM1は、通常、腫瘍発生につながるクッパー細胞のDEN媒介性炎症性活性化において役割を果たすということを示唆する(Wu、Li等、Cancer Research、p3977-3986;2012年)。癌細胞は患者マクロファージにおいてTREM−1発現を直接上方制御することができ、腫瘍関連マクロファージにおけるTREM−1発現は、非小細胞肺癌を有する患者の癌再発及び生存不良と関連していることが示されている(Ho、Liao等、Am J Respir Crit Care Med、p763-770;2008年)。Yuan等(Yuan、Mehta等、PLoS One、e94241;2014年)には、TREM1抗体が記載されている(米国特許第9000127 B2号)(Arts、Joosten等、Eur Cytokine Netw、p11-14;2011年)。しかし、溶液中でTREM1を活性化するアゴニスト抗体及び/又はTREM1リガンドと協力する抗体は、記載されていない。このような抗体は、炎症性極性化のミエロイド細胞促進の増大が有益であると予想される癌並びに不十分なTREM1及び/又はDAP12シグナル伝達が関連付けられている前頭側頭認知症及びアルツハイマー病などの疾患を治療するために、使用され得る。

0013

さらに、リガンド遮断とは独立に、TREM1機能を非競合的に遮断するアンタゴニスト抗体も、TREM1上の複数部位との結合によってTREM1機能を遮断するアンタゴニスト抗体も報告されていない。このような抗体は、敗血症、関節リウマチ又は変形性関節症クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎多発性硬化症又はその他などの過剰なミエロイド細胞活性化又は生存が病原性である複数の炎症性障害を治療するために、使用され得る。さらに、炎症性段階の神経変性性疾患は、TREM−1の保護的役割にもかかわらず、逆説的にTREM−1シグナル伝達の低減から恩恵を受けると予測される。最後に、TREM−1発現性腫瘍、又はミエロイド由来サプレッサー細胞によって浸潤された細胞などとのいくつかの関連で、TREM−1の遮断は、腫瘍生存を低減することによって、及び抗腫瘍免疫を増強することによって保護的であり得る。

0014

特許出願及び刊行物を含む、本明細書において引用されるすべての参考文献は、その全文が本明細書において出典明示により援用される。

0015

この節は、本開示の特定の態様の概要を提供する。本発明は、この概要に記載される具体的な態様又は具体的な実施態様に制限されない。

0016

本開示は、概して、TREM1タンパク質、例えば、哺乳動物TREM1又はヒトTREM1と特異的に結合する抗体、例えば、モノクローナルキメラヒト化抗体抗体断片などを含む組成物及びこのような組成物を使用する方法を対象とする。本開示の抗体は、アゴニストアンタゴニスト又は不活性抗体を含み得る。本明細書において提供される方法は、本明細書において記載される障害又は疾患を有するリスクの防止、低減又は本明細書において記載される障害又は疾患を有する個体の治療において使用を見出す。本明細書において提供される方法はまた、それを必要とする個体における一又は複数の免疫細胞の生存、成熟、機能性、遊走又は増殖の誘導又は促進において使用を見出す。本明細書において提供される方法は、それを必要とする個体における、制御性T細胞、腫瘍が埋め込まれた免疫サプレッサー樹状細胞、腫瘍が埋め込まれた免疫サプレッサーマクロファージ、好中球、ナチュラルキラー(NK)細胞、ミエロイド由来サプレッサー細胞、腫瘍関連マクロファージ、NK細胞急性骨髄性白血病(AML)細胞、慢性リンパ性白血病(CLL)細胞又は慢性骨髄性白血病CML)細胞の活性、機能性又は生存の低減においてさらに使用を見出す。

0017

AML細胞などの腫瘍細胞がTREM1を発現する例では、本開示の抗TREM1抗体はまた、癌の治療において使用を見出す。いくつかの実施態様では、AMLなどの癌を標的とし、阻害するために、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害ADCC)を示す抗体を含む抗TREM1抗体及び/又はTREM1抗体薬物コンジュゲートが使用され得る。

0018

本開示の抗TREM1抗体の1つのクラスは、例えば、ヒト一次免疫細胞及びTREM1発現性細胞株上で一又は複数のTREM1活性を誘導するアゴニスト抗体に関する。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、一又は複数のTREM1リガンドと組み合わせた場合に、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する。いくつかの実施態様では、このようなアゴニスト抗TREM1抗体は、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合と競合せずに、そうでなければ、それを遮断せずに、リガンド誘導性TREM1活性を増強し得ることが有利である。いくつかの実施態様では、アゴニスト抗体は、抗体がクラスター化しているか、溶液中にあるかに関わらず、一又は複数のTREM1活性を活性化及び/又は増強し得る。いくつかの実施態様では、アゴニスト抗体は、二次抗体によって、Fc受容体によって、又はプレートとの結合によってクラスター化される必要なく、溶液中のTREM1を活性化し得る。いくつかの実施態様では、アゴニスト抗体は、in vivoで作用の治療的部位で、抗体クラスター化の機序が存在するか否かに関わらず、TREM1を活性化し得る。いくつかの実施態様では、アゴニスト抗体は、TREM1を発現する免疫細胞が、それらが治療効力のために必要とされる位置において主に作用し、その生理学的標的と相互作用可能となることを確実にし得る。いくつかの実施態様では、アゴニスト抗体は、TREM1活性を低減する遺伝子突然変異を有する場合に観察されるものと同様の疾患のリスクの増大につながるTREM1活性を遮断しない。

0019

特定の態様では、本開示は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、これでは、抗体は、一又は複数のTREM1活性を誘導する。いくつかの実施態様では、抗体は、単離抗体不在下での、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性と比較して、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する。前記の実施態様の何れかと組み合わされ得るいくつかの実施態様では、抗体は、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合を遮断せずに、一又は複数のTREM1活性を増強する。前記の実施態様の何れかと組み合わされ得るいくつかの実施態様では、抗体は、TREM1タンパク質との結合について、一又は複数のTREM1リガンドと競合しない。前記の実施態様の何れかと組み合わされ得るいくつかの実施態様では、抗体は、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合を増強する。

0020

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、TREM1タンパク質との結合について、一又は複数のTREM1リガンドと競合する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、本明細書において記載されるような一又は複数のTREM1活性を誘導し、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する。

0021

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、一又は複数のTREM1リガンドと協力して、本明細書において記載されるような一又は複数のTREM1活性を増強する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、TREM1の細胞表面クラスター化の不在下で一又は複数のTREM1活性を増強する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、TREM1の細胞表面クラスター化を誘導又は保持することによって、一又は複数のTREM1活性を増強する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、一又は複数の免疫細胞上で発現されるFc−γ受容体によってクラスター化される。いくつかの実施態様では、抗体は、本明細書において記載されたような、例えば、本明細書において記載されるような置換又は修飾を有するFc領域を有する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、一又は複数の免疫細胞は、B細胞又はミクログリア細胞である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性の増強は、樹状細胞、骨髄由来樹状細胞、単球、ミクログリア、マクロファージ、好中球、NK細胞、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞及びクッパー細胞からなる群から選択される初代細胞で、又は細胞株で測定され、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性の増強は、in vitro細胞アッセイを利用して測定される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、可溶性TREM1のレベルを高め、可溶性TREM1の半減期を増大し、又は両方である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、可溶性TREM1のレベルは、TREM1の血清レベル、TREM1の脳脊髄液CSF)レベル、TREM1の組織レベル及びそれらの何れかの組合せからなる群から選択される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、一又は複数の細胞においてTREM1のレベルを低下させる。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、TREM1の細胞表面レベルを低下させ、TREM1の細胞内レベルを低下させ、TREM1の総レベルを低下させる、又はそれらの何れかの組合せ。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、TREM1分解、TREM1切断、TREM1内部移行、TREM1シェディング、TREM1発現の下方制御又はそれらの任意の組合せを誘導する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、一又は複数の細胞におけるTREM1のレベルは、樹状細胞、骨髄由来樹状細胞、単球、ミクログリア、マクロファージ、好中球、NK細胞、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞及びクッパー細胞からなる群から選択される初代細胞において、又は細胞株で測定され、TREM1の細胞レベルは、in vitro細胞アッセイを利用して測定される。

0022

抗体のさらなるクラスは、その立体配置又はクラスターを形成するその能力に関わらず、TREM1と特異的に結合し、TREM1を阻害し、TREM1を活性化しないアンタゴニスト抗体に関する。いくつかの実施態様では、抗TREM1アンタゴニスト抗体は、TREM1と結合し、一又は複数のTREM1活性を低下させ、阻害し、そうでなければ、低減する。いくつかの実施態様では、本開示のアンタゴニスト抗TREM1抗体は、細胞表面上で発現されるTREM1とのリガンド結合を遮断し、そうでなければ、阻害する。

0023

抗体のさらなるクラスは、TREM1と特異的に結合する不活性抗体に関し、TREM1機能を調節しない(例えば、低下させる/阻害する又は活性化する/誘導する)。

0024

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、本明細書において記載される一又は複数のTREM1活性を阻害する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、TREM1と一又は複数のTREM1リガンドとの間の相互作用を阻害し、TREM1シグナル伝達を阻害する、又はその両方である。

0025

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、Fc−γ受容体(FcγR)と結合できない。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4アイソタイプを有する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、(a)抗体は、ヒト又はマウスIgG1アイソタイプを有し、N297A、N297Q、D270A、D265A、L234A、L235A、C226S、C229S、P238S、E233P、L234V、P238A、A327Q、A327G、P329A、K322A、L234F、L235E、P331S、T394D、A330L、M252Y、S254T、T256E、L328E、P238D、S267E、L328F、E233D、G237D、H268D、P271G、A330R及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される残基位置で、Fc領域中に一又は複数のアミノ酸置換を含み、残基の番号付けは、EU又はKabat番号付けに従うか、又はグリシン236に対応する位置でFc領域中にアミノ酸欠失を含み、(b)抗体は、IgG2アイソタイプを有し、P238S、V234A、G237A、H268A、H268Q、H268E、V309L、N297A、N297Q、A330S、P331S、C232S、C233S、M252Y、S254T、T256E及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される残基位置で、Fc領域中に一又は複数のアミノ酸置換を含み、残基の番号付けは、EU又はKabat番号付けに従い、又は(c)抗体は、IgG4アイソタイプを有し、E233P、F234V、L234A/F234A、L235A、G237A、E318A、S228P、L236E、S241P、L248E、T394D、M252Y、S254T、T256E、N297A、N297Q及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される残基位置で、Fc領域中に一又は複数のアミノ酸置換を含み、残基の番号付けは、EU又はKabat番号付けに従う。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、(a)Fc領域は、A330L、L234F、L235E、P331S及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される位置に一又は複数のさらなるアミノ酸置換をさらに含み、残基の番号付けは、EU又はKabat番号付けに従い、(b)Fc領域は、M252Y、S254T,T256E及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される位置に一又は複数のさらなるアミノ酸置換をさらに含み、残基の番号付けは、EU又はKabat番号付けに従い、又は(c)Fc領域は、EU又はKabat番号付けに従う、S228Pアミノ酸置換をさらに含む。

0026

その実施態様を前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよい本開示のその他の態様は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、抗体は、i.配列番号1のアミノ酸残基21−205又は配列番号1のアミノ酸残基21−205に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、ii.配列番号1のアミノ酸残基26−134又は配列番号1のアミノ酸残基26−134に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、iii.配列番号1のアミノ酸残基45−54又は配列番号1のアミノ酸残基45−54に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、iv.配列番号1のアミノ酸残基70−79又は配列番号1のアミノ酸残基70−79に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、v.配列番号1のアミノ酸残基89−97又は配列番号1のアミノ酸残基89−97に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、vi.配列番号1のアミノ酸残基119−125又は配列番号1のアミノ酸残基119−125に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、vii.配列番号1のアミノ酸残基83−90又は配列番号1のアミノ酸残基83−90に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、viii.配列番号1のアミノ酸残基191−201又は配列番号1のアミノ酸残基191−201に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基、ix.配列番号1のアミノ酸残基116−125又は配列番号1のアミノ酸残基116−125に対応するTREM1タンパク質上のアミノ酸残基からなる群から選択されるアミノ酸残基内の一又は複数のアミノ酸と結合する。

0027

本開示のその他の態様は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、抗体は、T1−1−T1−80からなる群から選択される、又はT1−1−T1−25若しくはT1−33−T1−80からなる群から選択される一又は複数の抗体と競合する。

0028

その実施態様を何れかと組み合わせてもよい本開示のその他の態様は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメイン、重鎖可変ドメイン又は両方が、T1−1−T1−80からなる群から選択される、又はT1−1−T1−25若しくはT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体HVR−L1、HVR−L2、HVR−L3、HVR−H1、HVR−H2及びHVR−H3から選択される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つのHVRを含む。

0029

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、(a)HVR−L1は、配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、(b)HVR−L2は、配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、(c)HVR−L3は、配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、(d)HVR−H1は、配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、(e)HVR−H2は、配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、又は(f)HVR−H3は、配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号9−27からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L1、(b)配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号28−40からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L2及び(c)配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号41−119からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−L3を含み、重鎖可変ドメインは、(a)配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H2及び(c)配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。

0030

本開示のその他の態様は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、抗体は、配列番号316−395からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン及び/又は配列番号396−475からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメインを含む。

0031

本開示のその他の態様は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、抗体は、T1−1−T1−80からなる群から選択される、若しくはT1−1−T1−25若しくはT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体の軽鎖可変ドメイン及び/又はT1−1−T1−80からなる群から選択される、若しくはT1−1−T1−25若しくはT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体の重鎖可変ドメインを含む。

0032

本開示のその他の態様は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、抗体は、T1−1−T1−80からなる群から選択される、又はT1−1−T1−25若しくはT1−33−T1−80からなる群から選択されるモノクローナル抗体と本質的に同一のTREM1エピトープと結合する。

0033

本開示のその他の態様は、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関し、抗体は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインを含み、軽鎖可変ドメインは、(a)配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号120−143からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H1、(b)配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号144−172からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H2、(c)配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列又は配列番号173−247からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも約90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む。

0034

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、TREM1タンパク質は、哺乳動物タンパク質又はヒトタンパク質である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、TREM1タンパク質は、野生型タンパク質である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、TREM1タンパク質は、天然に存在する変異体である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、TREM1タンパク質は、疾患変異体である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、TREM1タンパク質は、ヒト樹状細胞、ヒトマクロファージ、ヒト単球、ヒト破骨細胞、ヒトの皮膚のランゲルハンス細胞、ヒトクッパー細胞、ヒトミクログリア及びそれらの任意の組合せで発現される。

0035

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、ヒトTREM1、ヒトTREM1の天然に存在する変異体及びヒトTREM1の疾患変異体からなる群から選択される一又は複数のヒトタンパク質と結合する抗体断片であり、任意選択的に、抗体断片は、ヒトTREM1、ヒトTREM1の天然に存在する変異体及びヒトTREM1の疾患変異体からなる群から選択される一又は複数のヒトタンパク質と結合する第2の抗体断片と架橋される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、断片は、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2、Fv又はscFv断片である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、マウス抗体である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、ヒト化抗体、二重特異性抗体多価抗体コンジュゲート抗体又はキメラ抗体である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、モノクローナル抗体である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、第1の抗原及び第2の抗原を認識する二重特異性抗体である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、第1の抗原は、ヒトTREM1又はその天然に存在する変異体であり、第2の抗原は、(a)血液脳関門を越える輸送を促進する抗原、(b)トランスフェリン受容体(TR)、インスリン受容体(HIR)、インスリン様成長因子受容体(IGFR)、低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質1及び2(LPR−1及び2)、ジフテリア毒素受容体、CRM197、ラマ単一ドメイン抗体、TMEM30(A)、タンパク質形質導入ドメインTAT、Syn−B、ペネトラチンポリアルギニンペプチドアンジオペプチド及びANG1005からなる群から選択される、血液脳関門を越える輸送を促進する抗原、(c)疾患を引き起こすペプチド若しくはタンパク質又は疾患を引き起こす核酸からなる群から選択される疾患を引き起こす物質であって、疾患を引き起こす核酸が、アンチセンスGCCCC(G2C4)リピート増大RNAであり、疾患を引き起こすタンパク質が、アミロイドβオリゴマーアミロイドβ、アミロイドβプラークアミロイド前駆体タンパク質又はその断片、タウ、IAPP、αシヌクレイン、TDP−43、FUSタンパク質、C9orf72(第9染色体オープンリーディングフレーム72)、c9RANタンパク質、プリオンタンパク質、PrPSc、ハンチンチンカルシトニンスーパーオキシドジムスターゼ、アタキシン、アタキシン1、アタキシン2、アタキシン3、アタキシン7、アタキシン8、アタキシン10、レビー小体心房性ナトリウム利尿因子、膵島アミロイドポリペプチドインスリンアポリポタンパク質AI血清アミロイドA、メディンプロラクチントランスサイレチンリゾチームβ2ミクログロブリンゲルゾリンケラエピセリンシスタチン免疫グロブリン軽鎖AL、S−IBMタンパク質リピート関連非ATG(RAN)翻訳産物ジペプチドリピート(DPR)ペプチド、グリシン−アラニン(GA)リピートペプチド、グリシン−プロリン(GP)リピートペプチド、グリシン−アルギニン(GR)リピートペプチド、プロリン−アラニン(PA)リピートペプチド、ユビキチン及びプロリン−アルギニン(PR)リピートペプチドからなる群から選択される疾患を引き起こす物質、(d)免疫細胞上で発現されるリガンド及び/又はタンパク質であって、CD40、OX40、ICOS、CD28、CD137/4−1BB、CD27、GITR、PD−L1、CTLA−4、PD−L2、PD−1、B7−H3、B7−H4、HVEMBTLA、KIR、GAL9、TIM3、A2AR、LAG及びホスファチジルセリンからなる群から選択されるリガンド及び/又はタンパク質並びに(e)一又は複数の腫瘍細胞上で発現されるタンパク質、脂質、多糖又は糖脂質である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、疾患を引き起こすペプチド、疾患を引き起こすタンパク質、アミロイドβ、オリゴマーアミロイドβ、アミロイドβプラーク、アミロイド前駆体タンパク質若しくはその断片、タウ、IAPP、αシヌクレイン、TDP−43、FUSタンパク質、C9orf72(第9染色体オープンリーディングフレーム72)、プリオンタンパク質、PrPSc、ハンチンチン、カルシトニン、スーパーオキシドジムスターゼ、アタキシン、アタキシン1、アタキシン2、アタキシン3、アタキシン7、アタキシン8、アタキシン10、レビー小体、心房性ナトリウム利尿因子、膵島アミロイドポリペプチド、インスリン、アポリポタンパク質AI、血清アミロイドA、メディン、プロラクチン、トランスサイレチン、リゾチーム、β2ミクログロブリン、ゲルゾリン、ケラトエピセリン、シスタチン、免疫グロブリン軽鎖AL、S−IBMタンパク質、リピート関連非ATG(RAN)翻訳産物、ジペプチドリピート(DPR)ペプチド、グリシン−アラニン(GA)リピートペプチド、グリシン−プロリン(GP)リピートペプチド、グリシン−アルギニン(GR)リピートペプチド、プロリン−アラニン(PA)リピートペプチド、ユビキチン及びプロリン−アルギニン(PR)リピートペプチド及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される疾患を引き起こす物質と特異的に結合する一若しくは複数の抗体と組み合わせて、又はCD40、OX40、ICOS、CD28、CD137/4−1BB、CD27、GITR、PD−L1、CTLA−4、PD−L2、PD−1、B7−H3、B7−H4、HVEM、BTLA、KIR、GAL9、TIM3、A2AR、LAG−3、TREM1、TREM1、CD33、Siglec−5、Siglec−9、Siglec−11、ホスファチジルセリン、疾患を引き起こす核酸、アンチセンスGGCCCC(G2C4)リピート増大RNA及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される免疫調節性タンパク質と結合する一若しくは複数の抗体と組み合わせて使用される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、個体に投与された場合に、記憶を増大し、認知欠損を低減し、又は両方である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、ヒトTREM1及びマウスTREM1の両方と特異的に結合する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、約12.8nM−約1.2nM又は1.2nM未満の範囲の、ヒトTREM1及びマウスTREM1に対する解離定数(KD)を有する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、約12.8nM−約2.9nM又は2.9nM未満の範囲の、ヒトTREM1に対する解離定数(KD)を有する。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、抗体は、約10.4nM−約1.2nM又は1.2nM未満の範囲の、マウスTREM1に対する解離定数(KD)を有する。

0036

本開示のその他の態様は、前記の請求項の何れか一項に記載の抗体をコードする核酸配列を含む単離された核酸に関する。本開示のその他の態様は、前記の実施態様の何れかの核酸を含むベクターに関する。本開示のその他の態様は、前記の実施態様の何れかのベクターを含む単離された宿主細胞に関する。本開示のその他の態様は、TREM1と結合する抗体を産生する方法であって、抗体が産生されるように前記の実施態様の何れかの宿主細胞を培養することを含む方法に関する。いくつかの実施態様では、細胞によって産生された抗体を回収することをさらに含む方法。本開示のその他の態様は、前記の実施態様の何れかの方法によって産生された、TREM1と結合する単離された抗体に関する。本開示のその他の態様は、前記の実施態様の何れかの抗体及び薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物に関する。

0037

本開示のその他の態様は、認知症、前頭側頭型認知症、アルツハイマー病、血管性認知症混合型認知症、クロイツフェルトヤコブ病正常圧水頭症筋萎縮性側索硬化症ハンチントン舞踏病タウオパチー病、那須・ハコラ病、卒中、急性外傷慢性外傷、認知欠損、記憶喪失ループス、急性及び慢性大腸炎、関節リウマチ、創傷治癒、クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、肥満症マラリア本態性振戦中枢神経系ループス、ベーチェット病パーキンソン病レビー小体型認知症多系統萎縮症シャイ・ドレーガー症候群進行性核上性麻痺大脳皮質基底核神経節変性症急性播種性脳脊髄炎肉芽腫性障害、サルコイドーシス加齢の疾患、発作脊髄損傷外傷性脳損傷加齢関連黄斑変性症緑内障網膜色素変性症網膜変性症気道感染症、敗血症、眼の感染症、全身感染症、ループス、関節炎、多発性硬化症、低骨密度骨粗鬆症骨形成大理石骨病アテローム性動脈硬化症、パジェット骨病、膀胱癌、脳癌、例えば、低悪性度神経膠腫などの神経膠腫及び神経膠芽腫子宮頸癌乳癌結腸癌直腸癌子宮内膜癌腎臓癌腎細胞癌腎盂癌、白血病肺癌、例えば、非小細胞肺癌、黒色腫非ホジキンリンパ腫膵臓癌前立腺癌卵巣癌線維肉腫急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫真性赤血球増加症、本態性血小板増多症原発性又は特発性骨髄線維症、原発性又は特発性骨髄硬化症、骨髄由来腫瘍、甲状腺癌、感染症、CNSヘルペス寄生虫感染症、トリパノソーマ感染症、クルージ感染、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)感染、ドノバンリーシュマニア(Leishmania donovani)感染、群Bストレプトコッカス属(Streptococcus)感染、カンピロバクタージェジュニ(Campylobacter jejuni)感染、髄膜炎菌(Neisseria meningiditis)感染、I型HIV及びインフルエンザ菌(Haemophilus influenza)からなる群から選択される疾患、障害又は損傷を有するリスクを防止、低減する、又はそれを有する個体を治療する方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の、本明細書において記載されるようなTREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法に関する。いくつかの実施態様では、単離された抗体は、前記の実施態様の何れかの抗体である。

0038

本開示のその他の態様は、認知症、前頭側頭型認知症、アルツハイマー病、血管性認知症、混合型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病、正常圧水頭症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病、タウオパチー病、那須・ハコラ病、卒中、急性外傷、慢性外傷、認知欠損、記憶喪失、ループス、急性及び慢性大腸炎、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、創傷治癒、クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、肥満症、マラリア、本態性振戦、中枢神経系ループス、ベーチェット病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核神経節変性症、急性播種性脳脊髄炎、肉芽腫性障害、サルコイドーシス、加齢の疾患、発作、脊髄損傷、外傷性脳損傷、加齢関連黄斑変性症、緑内障、網膜色素変性症、網膜変性症、気道感染症、敗血症、眼の感染症、全身感染症、ループス、関節炎、多発性硬化症、低骨密度、骨粗鬆症、骨形成、大理石骨病、パジェット骨病、膀胱癌、脳癌、例えば、低悪性度神経膠腫などの神経膠腫又は神経膠芽腫、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、直腸癌、子宮内膜癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、白血病、肺癌、例えば、非小細胞肺癌、黒色腫、非ホジキンリンパ腫、膵臓癌、前立腺癌、卵巣癌、線維肉腫、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫、真性赤血球増加症、本態性血小板増多症、原発性又は特発性骨髄線維症、原発性又は特発性骨髄硬化症、骨髄由来腫瘍、甲状腺癌、感染症、CNSヘルペス、寄生虫感染症、トリパノソーマ感染症、クルージ感染、緑膿菌感染、ドノバンリーシュマニア感染、群Bストレプトコッカス属感染、カンピロバクター・ジェジュニ感染、髄膜炎菌感染、I型HIV及びインフルエンザ菌からなる群から選択される疾患、障害又は損傷を有するリスクの防止、低減又はそれを有する個体の治療において使用するための本明細書において記載さるようなTREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関する。いくつかの実施態様では、単離された抗体は、前記の実施態様の何れかの抗体である。

0039

本開示のその他の態様は、認知症、前頭側頭型認知症、アルツハイマー病、血管性認知症、混合型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病、正常圧水頭症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病、タウオパチー病、那須・ハコラ病、卒中、急性外傷、慢性外傷、認知欠損、記憶喪失、ループス、急性及び慢性大腸炎、関節リウマチ、創傷治癒、クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、肥満症、マラリア、本態性振戦、中枢神経系ループス、ベーチェット病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核神経節変性症、急性播種性脳脊髄炎、肉芽腫性障害、サルコイドーシス、加齢の疾患、発作、脊髄損傷、外傷性脳損傷、加齢関連黄斑変性症、緑内障、網膜色素変性症、網膜変性症、気道感染症、敗血症、眼の感染症、全身感染症、ループス、関節炎、多発性硬化症、低骨密度、骨粗鬆症、骨形成、大理石骨病、パジェット骨病、膀胱癌、脳癌、例えば、低悪性度神経膠腫などの神経膠腫又は神経膠芽腫、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、直腸癌、子宮内膜癌、腎臓癌、腎細胞癌、腎盂癌、白血病、肺癌、例えば、非小細胞肺癌、黒色腫、非ホジキンリンパ腫、膵臓癌、前立腺癌、卵巣癌、線維肉腫、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、多発性骨髄腫、真性赤血球増加症、本態性血小板増多症、原発性又は特発性骨髄線維症、原発性又は特発性骨髄硬化症、骨髄由来腫瘍、甲状腺癌、感染症、CNSヘルペス、寄生虫感染症、トリパノソーマ感染症、クルージ感染、緑膿菌感染、ドノバンリーシュマニア感染、群Bストレプトコッカス属感染、カンピロバクター・ジェジュニ感染、髄膜炎菌感染、I型HIV及びインフルエンザ菌からなる群から選択される疾患、障害又は損傷を有するリスクの防止、低減又はそれを有する個体の治療のための医薬の製造における、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体の使用に関する。いくつかの実施態様では、単離された抗体は、前記の実施態様の何れかの抗体である。

0040

前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、方法は、個体に、阻害性チェックポイント分子と特異的に結合する少なくとも一つの抗体並びに/又は別の標準的及び治験抗癌療法を投与することをさらに含む。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、阻害性チェックポイント分子と特異的に結合する少なくとも一つの抗体が、単離された抗体と組み合わせて投与される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、阻害性チェックポイント分子と特異的に結合する少なくとも一つの抗体は、抗PD−L1抗体、抗CTLA4抗体、抗PD−L2抗体、抗PD−1抗体、抗B7−H3抗体、抗B7−H4抗体及び抗HVEM抗体、抗B−及びT−リンパ球アテニュエータ(BTLA)抗体、抗キラー阻害性受容体(KIR)抗体、抗GAL9抗体、抗TIM3抗体、抗A2AR抗体、抗LAG−3抗体、抗ホスファチジルセリン抗体、抗CD27抗体及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、標準的及び治験的抗癌療法は、放射線療法細胞傷害性化学療法、標的療法、ホルモン療法イマチニブ(Gleevec(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、オファツムマブ(Arzerra(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)、MabThera(登録商標)、Zytux(登録商標))、寒冷療法焼灼術ラジオ波焼灼術、養子細胞移入(ACT)、キメラ抗原受容体T細胞移入(CAR−T)、ワクチン療法及びサイトカイン療法からなる群から選択される一又は複数の療法である。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、本方法は、個体に、阻害性サイトカインと特異的に結合する少なくとも一つの抗体を投与することをさらに含む。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、阻害性サイトカインと特異的に結合する少なくとも一つの抗体は、単離された抗体と組み合わせて投与される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、阻害性サイトカインと特異的に結合する少なくとも一つの抗体は、抗CCL2抗体、抗CSF−1抗体、抗IL−2抗体及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、本方法は、個体に、刺激性チェックポイントタンパク質と特異的に結合する少なくとも一つのアゴニスト抗体を投与することをさらに含む。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、刺激性チェックポイントタンパク質と特異的に結合する少なくとも一つのアゴニスト抗体は、単離された抗体と組み合わせて投与される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、刺激性チェックポイントタンパク質と特異的に結合する少なくとも一つのアゴニスト抗体は、アゴニスト抗CD40抗体、アゴニスト抗OX40抗体、アゴニスト抗ICOS抗体、アゴニスト抗CD28抗体、アゴニスト抗CD137/4−1BB抗体、アゴニスト抗CD27抗体、アゴニスト抗グルココルチコイドによって誘導されるTNFR関連タンパク質GITR抗体及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、本方法は、個体に、少なくとも一つの刺激性サイトカインを投与することをさらに含む。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、少なくとも一つの刺激性サイトカインは、単離された抗体と組み合わせて投与される。前記の実施態様の何れかと組み合わせてもよいいくつかの実施態様では、少なくとも一つの刺激性サイトカインは、TNF−α、IL−10、IL−6、IL−8、CRP、ケモカインタンパク質ファミリーのTGF−βメンバー、IL20ファミリーメンバー、IL−33、LIF、OSM、CNTF、TGF−β、IL−11、IL−12、IL−17、IL−8、IL−23、IFN−α、IFN−β、IL−2、IL−18、GM−CSF、G−CSF及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。

0041

本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強することにおいて使用するための、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強するための医薬の製造における、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体の使用に関する。いくつかの実施態様では、単離された抗体は、前記実施態様の何れかの抗体である。

0042

本開示のその他の態様は、それを必要とする個体における、一又は複数のTREM1活性を誘導する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1活性の誘導において使用するための、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1活性を誘導するための医薬の製造における、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体の使用に関する。いくつかの実施態様では、単離された抗体は、前記の実施態様の何れかの抗体である。

0043

本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1活性を誘導し、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数のTREM1活性を誘導し、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強することにおいて使用するための、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体における、一又は複数のTREM1活性を誘導し、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強するための医薬の製造における、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体の使用に関する。いくつかの実施態様では、単離された抗体は、前記の実施態様の何れかの抗体である。

0044

本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数の細胞でのTREM1のレベルを低下させる方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体を投与することを含む方法に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数の細胞でのTREM1のレベルを低下させることにおいて使用するための、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、一又は複数の細胞でのTREM1のレベルを低下させるための医薬の製造における、TREM1タンパク質と結合する単離された抗体の使用に関する。いくつかの実施態様では、単離された抗体は、前記の実施態様の何れかの抗体である。

0045

本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、自然免疫細胞生存又は創傷治癒を誘導又は促進する方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体を投与することを含む方法に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、自然免疫細胞生存又は創傷治癒を誘導又は促進することにおいて使用するための、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、自然免疫細胞生存又は創傷治癒を誘導又は促進するための医薬の製造における、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体の使用に関する。いくつかの実施態様では、単離されたアゴニスト抗体は、前記の実施態様の何れかのアゴニスト抗体である。

0046

本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、記憶を増大し、認知欠損を低減し、又は両方である方法であって、個体に、治療有効量の、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体を投与することを含む方法に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、記憶を増大し、認知欠損を低減すること、又は両方において使用するための、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体に関する。本開示のその他の態様は、それを必要とする個体において、記憶を増大し、認知欠損を低減すること、又は両方のための医薬の製造における、TREM1タンパク質と結合する単離されたアゴニスト抗体の使用に関する。いくつかの実施態様では、単離されたアゴニスト抗体は、前記の実施態様の何れかのアゴニスト抗体である。

図面の簡単な説明

0047

2つのタンパク質間相同性描写する、ヒトTREM1タンパク質(配列番号498)とヒトNCTR2タンパク質(配列番号499)とのアミノ酸配列アラインメントを示す図である。
2つのタンパク質間の相同性を描写する、ヒトTREM1タンパク質(配列番号500)とマウスTREM1タンパク質(配列番号501)とのアミノ酸配列アラインメントを示す図である。
2つのタンパク質間の相同性を描写する、ヒトTREM1タンパク質タンパク質(配列番号502)とヒトTREM2タンパク質タンパク質(配列番号503)とのアミノ酸配列アラインメントを示す図である。
組換えヒトTREM1を発現するげっ歯類チャイニーズハムスター卵巣細胞株(CHO)と結合するTREM1抗体T1−1からT1−80のFACSヒストグラムを示す図である。
マウスTREM1を発現するCHO細胞と結合するTREM1抗体T1−1からT1−80のFACSヒストグラムを示す図である。影を付けたヒストグラムは、親のTREM1陰性CHO細胞を表す。黒線で描かれたヒストグラムは、TREM1陽性細胞集団抗体mIgG1、mIgG2Aを表し、ISO88は、陰性アイソタイプコントロールを表す。抗体MAB0170、RDhT1、及びRDmT1は、陽性コントロールを表す。
一次ヒト好中球と結合するTREM1抗体T1−1からT1−80のFACSヒストグラムを示す図である。抗体ISO88は、陰性アイソタイプコントロールを表し、MAB0170は、陽性コントロールを表す。影を付けたヒストグラムは、抗ヒトFc二次抗体のみで染色された細胞を表す。黒線で描かれたヒストグラムは、TREM1陽性細胞集団を表す。
一次ヒト単球と結合するTREM1抗体T1−1からT1−80のFACSヒストグラムを示す図である。影を付けたヒストグラムは、アイソタイプ抗体陰性コントロールの結合を示す。黒線で描かれたヒストグラムは、TREM1抗体の結合を表す。
Aは、示された抗TREM1抗体に対して定義されたエピトープを強調するヒトTREM1(PDB1Q8M)の構造的マップを示す図である。アミノ酸領域D38−F48を、ヒトTREM1の陽性コントロール抗体であるMAB0170の予測されたエピトープとして黒色で示す。Bは、示された抗TREM1抗体に対して定義されたエピトープを強調するヒトTREM1(PDB1Q8M)の構造的なマップを示す図である。アミノ酸領域L45−A54、T70−P79、D89−R97、及びP119−L125を、T1−53及びT1−63の予測されたエピトープとして黒色で示す。
Cは、示された抗TREM1抗体に対して定義されたエピトープを強調するヒトTREM1(PDB1Q8M)の構造的なマップを示す図である。アミノ酸領域L45−A54及びY116−L125を、T1−10及びT1−61の予測されたエピトープとして黒色で示す。Dは、示された抗TREM1抗体に対して定義されたエピトープを強調するヒトTREM1(PDB1Q8M)の構造的なマップを示す図である。アミノ酸領域G83−Y90を、T1−34、−39、−62、−71、及び−76の予測されたエピトープとして黒色で示す。
Aは、ヒトTREM1を発現するCHO細胞(CHO−huTREM1)と結合する組換えHisタグ付きヒトPGLYRP1のFACSヒストグラムを示す。PGLYRP1を、PEで標識した抗HISタグ二次抗体を用いて検出した。陰性コントロールとして(影を付けたヒストグラム)、マウスPGLYRP1を、CHO−huTREM1細胞に添加した。Bは、CHO−huTREM1と結合する、枯草菌(Bacillus subtilis)から単離したペプチドグリカン(PGN−BS)又は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)から単離したペプチドグリカン(PGN−SA)と複合体化したヒトPGLYRP1の等高線図を示す。ゲートは、PGN−BSとのリガンド複合体の状況で受容体結合に関する結合活性の増加を示すhuPGLYRP1−high CHO−huTREM1集団のパーセンテージを示す。PGN−SAとのリガンド複合体は、huPGLYRP1−high CHO−huTREM1集団のパーセンテージを増加させない。
CHO−huTREM1と結合する、枯草菌から単離したペプチドグリカン(PGN−BS)又は黄色ブドウ球菌から単離したペプチドグリカン(PGN−SA)と複合体化したマウスPGLYRP1の等高線図を示す図である。ゲートは、mPGLYRP1−high CHO−huTREM1集団のパーセンテージを示す。
抗TREM1抗体T1−40からT1−80によるCHO−huTREM1細胞と結合する可溶性TREM1リガンド複合体の封鎖を示す図である。TREM1リガンドは、10μg/mLのPGN−BSと複合体化した50nMの組換えHisタグ付きヒトPGLYRP1からなる。CHO−huTREM1細胞と結合するTREM1リガンドを、抗HISタグPE二次抗体を用いて検出した。抗体huIgG1及びhuIgG4は、アイソタイプ陰性コントロールを表し、Mab0170は、陽性コントロールを表す。結果は、利用可能なTREM1抗体の全セットのうち代表的なものであり、抗TREM1抗体で処理されたサンプルのMFI値をアイソタイプコントロールで処理されたサンプルのMFI値で割ることによる、リガンド結合のパーセントとして描写される。
細胞ベースアッセイにおけるヒトTREM1依存性FPレポーターの誘導を示す図である。濃度を減少させた、プレートと結合した全長ヒトIgG1アイソタイプコントロール、又は抗TREM1抗体T1−77、−76、−69、−72、−71、−61、−59、−40、−39、−34、及び−22の何れかで細胞を処理した。結果は、バックグラウンドに対する倍率として表される。バックグラウンドレベルは、y軸上で1に設定される。抗体huIgG1は、アイソタイプ陰性コントロールである。
図8Aは、細胞ベースのアッセイにおけるヒトTREM1依存性GFPレポーターの誘導を示す。可溶性全長アイソタイプコントロール又は可溶性全長抗TREM1抗体T1−77、−78、−79、−80、−12、−40、−51、−52、−62、−63、−16、−22、及び−39の何れかで細胞を処理した。抗体huIgG1は、アイソタイプ陰性コントロールである。図8Bは、細胞ベースのアッセイにおけるヒトTREM1依存性GFPレポーターの誘導を示す。可溶性全長アイソタイプコントロール又は可溶性全長抗TREM1抗体T1−64からT1−76の何れかで細胞を処理した。結果は、利用可能なTREM1抗体の全セットのうち代表的なものであり、絶対MFI値として描写される。
細胞ベースのアッセイにおける、濃度を増加させた可溶性全長抗体T1−62及びT1−76、又はアイソタイプコントロールにより誘導されたGFP発現の用量応答曲線を示す図である。
細胞ベースのアッセイにおけるヒトTREM1依存性GFPレポーターの誘導を示す図である。可溶性TREM1リガンド複合体の存在下で、可溶性全長アイソタイプコントロール又は可溶性全長抗TREM1抗体T1−77、−78、−79、−80、−12、−40、−51、−52、−62、−63、−16、−22、及び−39の何れかで細胞を処理した。TREM1リガンドは、10μg/mLのPGN−BSと複合体化した50nMのヒトPGLYRP1(Invivogen)からなる。抗体huIgG1は、アイソタイプ陰性コントロールである。抗体Mab0170は、陽性コントロールを表す。結果は、利用可能なTREM1抗体の全セットのうち代表的なものであり、絶対MFI値として描写される。
レポーター細胞ベースのアッセイにおける、TREM1リガンドにより誘導されたGFP発現を増強するアゴニストTREM1抗体の能力を示す図である。組換えヒトPGLYRP1及びPGN−BSからなる可溶性TREM1リガンド複合体の存在又は非存在下で、濃度を減少させた抗TREM1抗体T1−62又はT1−63で細胞を処理した。「リガンドなし」サンプルは、抗体又はリガンドで刺激されていない細胞における基底のGFP発現を表す。結果は、絶対MFI値として描写される。
レポーター細胞ベースのアッセイにおける、アゴニスト及びアンタゴニストTREM1抗体の、TREM1リガンドにより誘導されたGFP発現を増強する能力又は阻害する能力の何れかを示す図である。TREM1リガンドは、10μg/mLのPGN−BS又はPGN−SAで一次ヒト好中球を刺激し、その後、抗TREM1抗体T1−10、−63、−62、−61、−34、及び−40の存在又は非存在下でBWZレポーター細胞を共培養することによって供給された。「Abなし」サンプルは、抗体で処理されていないレポーター細胞を表し、それに対して「huIgG」サンプルは、ヒトIgG1アイソタイプ陰性コントロールで処理されたレポーター細胞を表す。
レポーター細胞ベースのアッセイにおける、TREM1リガンドにより誘導されたGFP発現を阻害するアンタゴニストTREM1抗体の能力を示す図である。10μg/mLのPGN−SAで一次ヒト好中球を刺激することにより、TREM1リガンドの自然源が提供され、これはその後、濃度を増加させた抗TREM1抗体T1−34、−22、−40、及び−39と共にBWZレポーター細胞と共培養された。結果は、絶対MFI値として描写される。
一次ヒト単球からのTREM1媒介の呼吸バーストを示す図である。プレートと結合した、全長ヒトIgG1アイソタイプコントロール又は抗TREM1抗体T1−8、−10、−12、−18、−19、21、−33、−34、40、−43、−62、−63、−71、−75、−76、−77、−78、−79、及び−80で細胞を刺激した。抗体huIgG1は、アイソタイプ陰性コントロールである。
一次ヒト単球からのTREM1媒介の呼吸バーストを示す図である。未処理のままにするか、又はヒトIgG1アイソタイプコントロールのプレートと結合したFab断片、又は抗TREM1抗体T1−8、−10、−12、−16、−20、22、−33、−34、−39、−40、−41、−43、−51、−52、−53、−55、−57、−62、−63、−69、−71、−75、−76、及び−77のFab断片で細胞を刺激した。
一次ヒト好中球からのTREM1媒介の呼吸バーストを示す図である。可溶性全長ヒトIgG1アイソタイプコントロール、又は抗TREM1抗体T1−63、−62、−71、−76、−77、−39、−40、−34、−10、−57、−22、−51、−52、−45、−46、−56、−59、−61、−69、−72、−78、及び−79で細胞を刺激した。抗体huIgG1は、アイソタイプ陰性コントロールである。全ての実験において、2μMの蛍光性インジケーターであるCM−H2DCFDAで細胞を標識することによって活性酸素種(ROS)の産生をモニターした。
一次ヒト好中球からの無細胞の細胞外DNAのTREM1によって媒介される放出を示す図である。可溶性全長ヒトIgG1アイソタイプコントロール又は抗TREM1抗体、T1−63、−62、−71、−76、−77、−39、−40、−34、−57、−52、−56、及び−69で細胞を刺激した。細胞外DNAを、5μMの蛍光性インジケーターSytox Greenで上清を染色することによって検出した。
抗体刺激に応答する一次ヒト単球におけるTREM1受容体の下方制御を示す図である。可溶性全長アイソタイプコントロール又はBin1カテゴリーからの可溶性全長抗TREM1抗体の何れかで細胞を処理し、その後市販のbin2抗TREM1APC抗体(TREM−26、Biolegend)で染色した。
抗体刺激に応答する一次好中球におけるTREM1受容体の下方制御を示す図である。可溶性全長アイソタイプコントロール又は可溶性全長Bin1抗TREM1抗体T1−2、−12、−33、−34、−56、−57、−71、−75、−76、−77、及び−80の何れかで細胞を処理した。抗体huIgG1は、アイソタイプ陰性コントロールを表し、Mab0170は、陽性コントロールを表す。
Bin2抗体で処理され、その後フルオロフォアコンジュゲートしたBin1抗体であるMab0170で染色された一次単球におけるTREM1受容体の下方制御を示す図である。抗体huIgG1及びhuIgG4は、アイソタイプ陰性コントロールを表す。結果は、絶対的な蛍光強度MFI)値の中央値として表される。
図12Aは、TREM1リガンド及びToll様受容体リガンドの非存在又は存在下で20時間培養した一次ヒト単球の相対的な生存率を示す。図12Bは、TREM1リガンド及びToll様受容体リガンドの非存在又は存在下で20時間培養した一次ヒト好中球の相対的な生存率を示す。500nMのヒトPGLYRP1、10μg/mLのPGN−BS、可溶性TREM1リガンド複合体(500nMのPGLYRP1+10μg/mLのPGN−BS)、又は1μg/mLのLPSの何れかで細胞を処理した。ルシフェラーゼベースのアッセイキット(CellTiter−Glo;Promega)を製造元説明書に従って使用して、細胞の生存率をATPの定量によって決定した。
可溶性TREM1リガンド複合体と共に20時間培養した一次ヒト好中球の相対的な生存率を増強する抗TREM1抗体の能力を示す図である。10μg/mLのPGN−BS又は可溶性TREM1リガンド複合体(500nMのPGLYRP1+10μg/mLのPGN−BS)の存在下で、ヒトアイソタイプコントロール(huIgG1)又はTREM1抗体、T1−34、−63、−71、及び−76の何れかで細胞を処理するか、又は未処理のままにした。ルシフェラーゼベースのアッセイキット(CellTiter−Glo;Promega)を製造元の説明書に従って使用して、細胞の生存率をATPの定量によって決定した。
イーブマウス又はEMT−6腫瘍を有するマウスの脾臓(SPL)又は腫瘍(Tum)中に存在する示された免疫細胞集団におけるTREM1発現を示す図である。
A−Cは、例示的なアンタゴニストである本発明の開示の増強及び模倣抗TREM1抗体の重鎖配列のアラインメントを示す図である。(VH3−21*01=配列番号504);(ADI−19082=配列番号505);(ADI−19113=配列番号506);(ADI−19108=配列番号507);(ADI−19101=配列番号508);(ADI−19080=配列番号509);(ADI−19114=配列番号510);(VH4−0B*01=配列番号511);(ADI−19139=配列番号512);(ADI−19135=配列番号513);(ADI−19136=配列番号514);(ADI−19137=配列番号515);(ADI−19154=配列番号516);(VH4−31*01=配列番号517);(ADI−19098=配列番号518);(ADI−19138=配列番号519);(VH3−09*01=配列番号520);(ADI−19092=配列番号521);(ADI−19085=配列番号522);(ADI−19090=配列番号523);(ADI−19150=配列番号524);(ADI−19147=配列番号525);(ADI−19152=配列番号526);(ADI−19132=配列番号527);(ADI−19083=配列番号528);(ADI−19148=配列番号529);(ADI−19131=配列番号530);(ADI−19151=配列番号531);及び(ADI−19149=配列番号532)
A−Jは、本発明の開示の様々な抗TREM1抗体の重鎖可変領域配列のアラインメントを示す図である。図15A−15Eは、重鎖配列からCDR2配列を示し、図15F−15Jは、重鎖配列の残りからFR4を示す。(VH5−51*01=配列番号533);(ADI−19144=配列番号463);(VH1−69*01=配列番号534);(ADI−19070=配列番号399);(ADI−19068=配列番号397);(ADI−19129=配列番号449);(ADI−19069=配列番号398);(ADI−19120=配列番号442);(ADI−19126=配列番号446);(ADI−19067=配列番号396);(ADI−19127=配列番号447);(VH1−18*01=配列番号535);(ADI−19145=配列番号464);(ADI−19143=配列番号462);(ADI−19146=配列番号465);(VH1−02*02=配列番号536);(ADI−19142=配列番号461);(VH1−46*01=配列番号537);(ADI−19097=配列番号421);(ADI−19072=配列番号401);(ADI−19121=配列番号443);(ADI−19125=配列番号445);(ADI−19122=配列番号444);(ADI−19128=配列番号448);(ADI−19076=配列番号404);(ADI−19117=配列番号438);(ADI−19073=配列番号402);(ADI−19130=配列番号450);(ADI−19071=配列番号400);(ADI−19119=配列番号439);(ADI−19123=配列番号440);(ADI−19124=配列番号441);(ADI−19074=配列番号403);(ADI−19077=配列番号405);(VH4−0B*01=配列番号538);(ADI−19139=配列番号458);(ADI−19135=配列番号454);(ADI−19136=配列番号455);(ADI−19137=配列番号456);(ADI−19154=配列番号472);(VH4−59*01=配列番号539);(ADI−19084=配列番号412);(ADI−19089=配列番号417);(VH4−31*01=配列番号540);(ADI−19098=配列番号422);(ADI−19138=配列番号457);(VH4−39*01=配列番号541);(ADI−19102=配列番号424);(ADI−19104=配列番号426);(ADI−19140=配列番号459);(ADI−19105=配列番号427);(ADI−19103=配列番号425);(ADI−19156=配列番号474);(ADI−19079=配列番号407);(ADI−19141=配列番号460);(ADI−19155=配列番号473);(ADI−19078=配列番号406);(ADI−19133=配列番号453);(VH3−72*01=配列番号542);(ADI−19086=配列番号414);(VH3−07*01=配列番号543);(ADI−19087=配列番号415);(VH3−33*01=配列番号544);(ADI−19107=配列番号428);(ADI−19116=配列番号437);(ADI−19159=配列番号475);(ADI−19111=配列番号432);(VH3−30*03=配列番号545);(ADI−19112=配列番号433);(ADI−19081=配列番号409);(ADI−19109=配列番号430);(ADI−19110=配列番号431);(VH3−09*01=配列番号546);(ADI−19092=配列番号420);(ADI−19085=配列番号413);(ADI−19090=配列番号418);(ADI−19150=配列番号419);(ADI−19147=配列番号466);(ADI−19152=配列番号470);(ADI−19132=配列番号452);(ADI−19083=配列番号411);(ADI−19148=配列番号467);(ADI−19131=配列番号451);(ADI−19151=配列番号469);(ADI−19149=配列番号468);(VH3−48*01=配列番号547);(ADI−19088=配列番号416);(VH3−21*01=配列番号548);(ADI−19082=配列番号410);(ADI−19113=配列番号434);(ADI−19108=配列番号429);(ADI−19101=配列番号423);(ADI−19080=配列番号408);(ADI−19114=配列番号435);(VH3−23*01=配列番号549);(ADI−19115=配列番号436);及び(ADI−19153=配列番号471)
A−Hは、本発明の開示の様々な抗TREM1抗体の軽鎖可変領域配列のアラインメントを示す図である。図16A−16Dは、軽鎖配列からCDR2配列を示し、図16E−16Hは、軽鎖配列の残りからFR4を示す。(VK2−28*01=配列番号550);(ADI−19131=配列番号371);(ADI−19121=配列番号363);(ADI−19123=配列番号360);(ADI−19071=配列番号320);(ADI−19074=配列番号323);(ADI−19122=配列番号364);(ADI−19117=配列番号358);(ADI−19128=配列番号368);(ADI−19072=配列番号321);(ADI−19076=配列番号324);(ADI−19125=配列番号365);(ADI−19077=配列番号325);(ADI−19124=配列番号361);(ADI−19148=配列番号387);(ADI−19130=配列番号370);(ADI−19078=配列番号326);(ADI−19119=配列番号359);(VK1−33*01=配列番号551);(ADI−19068=配列番号316);(ADI−19084=配列番号332);(ADI−19104=配列番号346);(VK1−05*01=配列番号552);(ADI−19108=配列番号349);(ADI−19153=配列番号391);(VK1−05*03=配列番号553);(ADI−19087=配列番号335);(ADI−19127=配列番号367);(ADI−19149=配列番号388);(ADI−19090=配列番号338);(ADI−19151=配列番号389);(ADI−19085=配列番号333);(ADI−19150=配列番号339);(ADI−19126=配列番号366);(VK1−12*03=配列番号554);(ADI−19115=配列番号356);(ADI−19146=配列番号385);(ADI−19113=配列番号354);(ADI−19103=配列番号345);(ADI−19132=配列番号372);(ADI−19107=配列番号348);(ADI−19083=配列番号331);(ADI−19147=配列番号386);(ADI−19096=配列番号334);(ADI−19145=配列番号384);(VK1−39*01=配列番号555);(ADI−19088=配列番号336);(ADI−19139=配列番号378);(ADI−19105=配列番号347);(ADI−19097=配列番号341);(ADI−19098=配列番号342);(VK4−01*01=配列番号556);(ADI−19133=配列番号373);(ADI−19137=配列番号376);(ADI−19081=配列番号329);(ADI−19156=配列番号394);(ADI−19141=配列番号380);(ADI−19069=配列番号318);(ADI−19109=配列番号350);(ADI−19140=配列番号379);(ADI−19136=配列番号375);(ADI−19120=配列番号362);(ADI−19114=配列番号355);(ADI−19112=配列番号353);(ADI−19073=配列番号322);(ADI−19110=配列番号351);(ADI−19135=配列番号374);(ADI−19142=配列番号381);(ADI−19155=配列番号393);(VK3−20*01=配列番号557);(ADI−19138=配列番号377);(ADI−19068=配列番号317);(ADI−19089=配列番号337);(ADI−19082=配列番号330);(ADI−19080=配列番号328);(ADI−19143=配列番号382);(VK3−15*01=配列番号558);(ADI−19116=配列番号357);(ADI−19159=配列番号395);(ADI−19154=配列番号392);(ADI−19070=配列番号319);(ADI−19101=配列番号343);(ADI−19111=配列番号352);(VK3−11*01=配列番号559);(ADI−19152=配列番号390);(ADI−19129=配列番号369);(ADI−19079=配列番号327);(ADI−19092=配列番号340);(ADI−19092=配列番号344);及び(ADI−1944=配列番号383)
Trem1抗体に応答する可能性が高いヒトにおける腫瘍タイプの同定を例示するデータを提供する図である。CESC子宮頸部扁平上皮癌腫及び子宮頸管腺癌腫;LGG:脳の低悪性度神経膠腫;LIHC:肝臓肝細胞癌;LUSC:扁平上皮癌腫。

0048

一般技術
本明細書において記載又は参照される技術及び手順は、全般的に十分に理解されており、例えば、Sambrook等、Molecular Cloning: A Laboratory Manual 第3版(2001) Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.;Current Protocols in Molecular Biology(F.M. Ausubel等編、(2003)); the series Methodsin Enzymology (Academic Press、Inc.):PCR2:A Practical Approach (M.J. MacPherson、B.D. Hames及びG.R. Taylor編(1995))、Harlow及びLane編. (1988) Antibodies、A Laboratory Manual、and Animal Cell Culture (R.I. Freshney編(1987));Oligonucleotide Synthesis(M.J. Gait編、1984);Methods in Molecular Biology、Humana Press;Cell Biology:A Laboratory Notebook(J.E. Cellis編、1998)Academic Press; Animal Cell Culture(R.I. Freshney)編、1987);Introduction to Cell and Tissue Culture (J.P. Mather及びP.E. Roberts、1998) Plenum Press; Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures (A. Doyle、J.B. Griffiths及びD.G. Newell編、1993-8) J. Wiley及びSons; Handbook of Experimental Immunology (D.M. Weir及びC.C. Blackwell編);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.M. Miller及びM.P. Calos編、1987);PCR: The Polymerase Chain Reaction、(Mullis等編、1994);Current Protocols in Immunology (J.E. Coligan等編、1991);Short Protocols in Molecular Biology (Wiley及びSons、1999);Immunobiology(C.A. Janeway及びP. Travers、1997);Antibodies (P. Finch、1997);Antibodies:A Practical Approach(D. Catty.編、IRL Press、1988-1989);Monoclonal Antibodies:A Practical Approach (P. Shepherd及びC. Dean編、Oxford University Press、2000);Using Antibodies: A Laboratory Manual(E. Harlow及びD. Lane(Cold Spring Harbor Laboratory Press、1999);The Antibodies (M. Zanetti及びJ. D. Capra編、Harwood Academic Publishers、1995);並びにCancer:Principles and Practice of Oncology(V.T. DeVita等編、J.B. Lippincott Company、1993)に記載される広く利用される方法論などの当業者によって従来の方法論を使用してよく用いられている。

0049

定義
本明細書において、用語「防止すること」は、個体における特定の疾患、障害又は状態の発生又は再発に関して予防を提供することを含む。個体は、特定の疾患、障害又は状態の素因があり得る、それに対して感受性があり得る、又はこのような疾患、障害又は状態が発達するリスクにあり得るが、疾患、障害又は状態を有するとまだ診断されていない。

0050

本明細書において、特定の疾患、障害又は状態を発達する「リスクにある」個体は、検出可能な疾患又は疾患の症状を有する場合も、有していない場合もあり、本明細書において記載される治療法に先立って、検出可能な疾患又は疾患の症状を示していた場合も、示していなかった場合もある。「リスクにある」とは、個体が、当技術分野で公知のような特定の疾患、障害又は状態の発達と相関する測定可能パラメーターである一又は複数のリスク因子を有することを示す。これらのリスク因子のうち一又は複数を有する個体は、これらのリスク因子のうち一又は複数を伴わない個体よりも、特定の疾患、障害又は状態を発達するより高い可能性を有する。

0051

本明細書において、用語「治療」とは、臨床病理学の経過の間に治療されている個体の自然経過を変更するように設計された臨床的介入を指す。治療の望ましい効果として、特定の疾患、障害又は状態の、進行速度の低下、病理状態回復させる又は緩和すること及び緩解又は予後の改善が挙げられる。特定の疾患、障害又は状態と関連する一又は複数の症状が、軽減される又は排除される場合に、個体は、成功裏に「治療される」。

0052

「有効量」とは、少なくとも、所望の治療的又は予防的結果を達成するのに必要な投与量及び期間で有効な量を指す。有効量は、一回又は複数回の投与で提供され得る。本明細書において有効量とは、個体の疾患状態年齢性別及び体重並びに個体において所望の反応を誘発する治療の能力などの因子に従って変わり得る。有効量とはまた、治療上有益な効果が、治療の毒性又は有害な効果を上回るものである。予防的使用には、有益な又は所望の結果として、疾患、その合併症及び疾患の発達の間の中間病理学的表現型提示の生化学的、組織学的及び/又は行動的症状を含む、リスクを排除又は低減すること、重症度を減少させること又は疾患の発症遅延させることなどの結果が挙げられる。治療的使用のために、有益な又は所望の結果として、疾患に起因する一又は複数の症状を減少させること、疾患を患っているものの生活の質を増大すること、疾患を治療するために必要なその他の薬物適用の用量を減少させること、標的化することなどによって別の投薬の効果を増強すること、疾患の進行を遅延させること及び/又は生存を延長することなどの臨床結果が挙げられる。有効量の薬物、化合物又は薬学的組成物は、予防的又は治療的処置を直接又は間接的に達成するのに十分な量である。臨床関連で理解されるように、有効量の薬物、化合物又は薬学的組成物は、別の薬物、化合物又は薬学的組成物とともに達成される場合も達成されない場合もある。したがって、「有効量」は、一又は複数の治療薬を投与することとの関連で考えられ得、一又は複数のその他の薬剤とともに、所望の結果が達成され得る、又は達成される場合に、単一薬剤は、有効量で施されると考えられ得る。

0053

「治療有効量」とは、少なくとも、特定の疾患、障害又は状態の測定可能な改善を達成するのに必要な最小濃度である。本明細書において治療有効量は、患者の疾患状態、年齢、性別及び体重並びに個体において所望の反応を誘発する抗TREM1抗体の能力などの因子に従って変わり得る。治療有効量はまた、治療上有益な効果が、抗TREM1抗体の毒性又は有害な効果を上回るものである。

0054

本明細書において、別の化合物又は組成物と「併用した」投与は、同時投与及び/又は異なる時間での投与を含む。併用した投与はまた、同一投与経路又は異なる投与経路を使用する、種々の投薬頻度又は間隔で含む、共製剤としての投与又は別個の組成物としての投与も包含する。

0055

治療、リスクの防止又は低減を目的とする「個体」とは、ヒト、イヌウマウサギウシブタハムスタースナネズミ、マウス、フェレットラットネコなどといった、飼育動物及び家畜並びに動物園スポーツ用又はペット動物を含む哺乳動物として分類される任意の動物を指す。好ましくは、個体は、ヒトである。

0056

用語「免疫グロブリン」(Ig)は、本明細書において「抗体」と同義的に使用される。本明細書において、用語「抗体」は、最も広い意味で使用され、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2種の無傷の抗体から形成される多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)及び所望の生物活性を示す限り抗体断片を具体的に対象とする。

0057

基本的な4鎖抗体単位は、二つの同一の軽(L)鎖及び二つの同一の重(H)鎖から構成されるヘテロ四量体糖タンパク質である。VH及びVLの対合は、単一抗原結合部位一緒に形成する。種々のクラスの抗体の構造及び特性については、例えば、Basic and Clinical Immunology、第8版、Daniel P. Stites、Abba I. Terr及びTristram G. Parslow(編)、Appleton & Lange、Norwalk、CT、1994、p71及び第6章を参照のこと。

0058

任意の脊椎動物種に由来するL鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいてカッパ(「κ」)及びラムダ(「λ」)と呼ばれる、2つの明確に別個の種類のうち一つに割り当てられ得る。その重鎖の定常ドメイン(CH)のアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンは、種々のクラス又はアイソタイプに割り当てられ得る。それぞれ、アルファ(「α」)、デルタ(「δ」)、イプシロン(「ε」)、ガンマ(「γ」)及びミュー(「μ」)と表される重鎖を有する5つのクラスの免疫グロブリン:IgAIgDIgE、IgG及びIgMがある。γ及びαクラスは、CH配列及び機能の比較的わずかな相違に基づいてサブクラス(アイソタイプ)にさらに分けられ、例えば、ヒトは、以下のサブクラスを発現する:IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造及び三次元立体配置は、周知であり、全般的に、例えば、Abbas等、Cellular and Molecular Immunology、第4版(W.B. Saunders Co.、2000)に記載されている。

0059

「天然抗体」は、通常、2つの同一の軽(L)鎖及び2つの同一の重(H)鎖から構成される、約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。ジスルフィド結合の数は、種々の免疫グロブリンアイソタイプ重鎖の中で異なるが、各軽鎖は、一つの共有結合ジスルフィド結合によって重鎖に連結されている。各重鎖及び軽鎖はまた、規則的間隔の鎖内ジスルフィド橋を有する。各重鎖は、一方の末端に、可変ドメイン(VH)と、それに続くいくつかの定常ドメインを有する。各軽鎖は、一方の末端に、可変ドメイン(VL)を、もう一方の末端に定常ドメインを有し、軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1の定常ドメインとアラインされ、軽鎖可変ドメインは、重鎖の可変ドメインとアラインされる。特定のアミノ酸残基は、軽鎖と重鎖可変ドメインの間に界面を形成すると考えられている。

0060

本開示の単離された抗TREM1抗体などの「単離された抗体」は、その生成環境の成分から(例えば、天然に又は組換えによって)同定され、分離され、及び/又は回収されているものである。好ましくは、単離されたポリペプチドは、その生成環境由来のすべてのその他の混入成分との会合を含まない。組換えトランスフェクト細胞に起因するものなどのその生成環境由来の混入成分は、通常、抗体の研究的、診断的又は治療的使用を干渉する材料であり、酵素ホルモン及びその他のタンパク質性又は非タンパク質溶質を含み得る。好ましい実施態様では、ポリペプチドは、(1)例えば、Lowry法によって決定されるように、抗体の重量で95%超に、いくつかの実施態様では、重量で99%超に、(2)スピニングカップシークエネーターの使用によって、N末端又は内部アミノ酸配列の少なくとも15個の残基を得るのに十分な程度に又は(3)クーマシーブルー若しくは、好ましくは、銀染色を使用して非還元又は還元条件下でのSDS−PAGEによって均一に精製される。単離された抗体は、抗体の天然環境の少なくとも一種の成分が存在しないので、組換えT細胞内のin situでの抗体を含む。しかし、普通、単離されたポリペプチド又は抗体は、少なくとも一つの精製ステップによって調製される。

0061

本開示の抗TREM1抗体などの抗体の「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体の重鎖又は軽鎖のアミノ末端ドメインを指す。重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、それぞれ、「VH」及び「VL」と呼ばれることもある。これらのドメインは、一般に、抗体の(同一クラスのその他の抗体に対して)最可変部分であり、抗原結合部位を含有する。

0062

用語「可変」とは、可変ドメインの特定のセグメントが、本開示の抗TREM1抗体などの抗体の間で配列において極めて異なることを指す。Vドメインは、抗原結合を媒介し、特定の抗体の、その特定の抗原に対する特異性を規定する。しかし、可変性は、可変ドメインの全スパン中で均一に分布するわけではない。そうではなく、軽鎖及び重鎖可変ドメインの両方中の超可変領域(HVR)と呼ばれる3つのセグメントに集中している。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、ベータシート構造を接続する、いくつかの場合には、その一部を形成するループを形成する3つのHVRによって接続されたベータシート立体配置を大部分がとる4つのFR領域を各々含む。各鎖中のHVRは、FR領域によって極接近して一緒に保持され、その他の鎖のHVRは、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat等、Sequences of Immunological Interest、第5版、National Institute of Health、Bethesda、MD (1991)を参照のこと)。定常ドメインは、抗原との抗体の結合に直接関与しないが、抗体依存性細胞性毒性における抗体の関与などの種々のエフェクター機能を示す。

0063

用語「超可変領域」、「HVR」又は「HV」は、本明細書において使用される場合、配列において超可変である、及び/又は構造的に規定されるループを形成する、本開示の抗TREM1抗体のものなどの抗体可変ドメインの領域を指す。一般に、抗体は、6つのHVR;VH中の3つ(H1、H2、H3)及びVL中の3つ(L1、L2、L3)を含む。天然抗体では、H3及びL3は、六種のHVRのうち最も多様性を示し、H3は、特に、抗体に対する精細な特異性の付与において独特な役割を果たすと考えられる。例えば、Xu等、Immunity 13:p37−45(2000);Johnson及びWu in Methodsin Molecular Biology 248:p1−25(Lo編、Human Press、Totowa、NJ、2003))を参照のこと。実際、重鎖のみからなる天然に存在するラクダ科動物抗体は、軽鎖の不在下で機能的であり安定である。例えば、Hamers−Casterman等、Nature 363:p446−448(1993)及びSheriff等、Nature Struct. Biol. 3:p733−736(1996)を参照のこと。

0064

いくつかのHVR描写は、使用においてであり、本明細書において包含される。Kabat相補性決定領域(CDR)であるHVRは、配列可変性に基づいており、最もよく使用される(Kabat等、前掲)。Chothiaは、代わりに構造ループの位置を言及する(Chothia及びLesk J. Mol. Biol. 196:p901-917(1987))。AbM HVRは、カバットCDRとコチア構造ループの間の妥協案を表し、Oxford MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェアによって使用されている。「接触」HVRは、入手可能な複合体結晶構造の分析に基づいている。これらのHVRの各々に由来する残基を以下に記す。

0065

HVRは、以下のように「拡張されたHVR」を含み得る:VL中の24−36又は24−34(L1)、46−56又は50−56(L2)及び89−97又は89−96(L3)並びにVH中の26−35(H1)、50−65又は49−65(好ましい実施態様)(H2)及び93−102、94−102又は95−102(H3)。可変ドメイン残基は、これらの拡張されたHVRの定義の各々についてKabat等、前掲に従って番号付けられる。

0066

「フレームワーク」又は「FR」残基は、本明細書において定義されるHVR残基以外の可変ドメイン残基である。

0067

語句「Kabatにおけるような可変ドメイン残基番号付け」又は「Kabatにおけるようなアミノ酸位置番号付け」及びその変動は、Kabat等、前掲において抗体の編集物(compilation)の重鎖可変ドメイン又は軽鎖可変ドメインのために使用される番号付け方式を指す。この番号付け方式を使用して、実際の直鎖アミノ酸配列は、可変ドメインのFR又はHVRの短縮化又はそれへの挿入に対応して、より少ない又はさらなるアミノ酸を含有し得る。例えば、重鎖可変ドメインは、H2の残基52の後ろ単一アミノ酸挿入部分(Kabatに従って残基52a)及び重鎖FR残基82の後ろに挿入された残基(例えば、Kabatに従って、残基82a、82b及び82c等)を含み得る。残基のKabat番号付けは、抗体の配列の相同性の領域での、「標準の」Kabat番号付けされた配列とのアラインメントによって所与の抗体に対して決定され得る。

0068

Kabat番号付け方式は、可変ドメイン中の残基(およそ軽鎖の残基1−107及び重鎖の1−113)に言及する場合に一般的に使用される(例えば、Kabat等、Sequences of Immunological Interest. 第5版Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、Md. (1991))。「EU又はKabat番号付け方式」又は「EUインデックス」は、免疫グロブリン重鎖定常領域中の残基に言及する場合に一般的に使用される(例えば、Kabat等、前掲において報告されたEUインデックス)。「KabatにおけるようなEUインデックス」とは、ヒトIgG1 EU抗体の残基番号付けを指す。抗体の可変ドメインにおける残基番号付けへの言及は、Kabat番号付け方式による残基番号付けを意味する。抗体の定常ドメインにおける残基番号への言及は、EU又はKabat番号付け方式による残基番号付けを意味する(例えば、米国特許公開第2010−280227号を参照のこと)。

0069

アクセプターヒトフレームワーク」とは、本明細書において、ヒト免疫グロブリンフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワークに由来するVL又はVHフレームワークのアミノ酸配列を含むフレームワークである。ヒト免疫グロブリンフレームワーク又はヒトコンセンサスフレームワークに「由来する」アクセプターヒトフレームワークは、その同一アミノ酸配列を含み得る、又は前から存在するアミノ酸配列変更を含有し得る。いくつかの実施態様では、前から存在するアミノ酸変更の数は、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下又は2以下である。前から存在するアミノ酸変更が、VH中に存在する場合には、好ましいそれらの変更は、位置71H、73H及び78Hのうち三つ、二つ又は一つのみで生じる、例えば、それらの位置のアミノ酸残基は、71A、73T及び/又は78Aであり得る。一実施態様では、VLアクセプターヒトフレームワークは、VLヒト免疫グロブリンフレームワーク配列又はヒトコンセンサスフレームワーク配列と配列において同一である。

0070

「ヒトコンセンサスフレームワーク」は、ヒト免疫グロブリンVL又はVHフレームワーク配列の選択において最も普通に存在するアミノ酸残基を表すフレームワークである。一般に、ヒト免疫グロブリンVL又はVH配列の選択は、可変ドメイン配列サブグループからである。一般に、配列のサブグループは、Kabat等、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、MD (1991)におけるようなサブグループである。例として、VLについて、Kabat等、前掲におけるようなサブグループカッパI、カッパII、カッパIII又はカッパIVであり得るサブグループが挙げられる。さらに、VHについて、サブグループは、Kabat等、前掲におけるようなサブグループI、サブグループII又はサブグループIIIであり得る。

0071

用語「モノクローナル抗体」とは、本明細書において、実質的に均一な抗体の集団から得られる本開示のモノクローナル抗TREM1抗体などの抗体を指す、すなわち、集団を構成する個々の抗体は、あり得る天然に存在する突然変異及び/又は微量で存在し得る翻訳後修飾(例えば、異性化アミド化等)を除いて同一である。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、単一抗原部位に対して向けられている。通常、異なる決定基(エピトープ)に対して向けられた異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一決定基に対して向けられる。モノクローナル抗体は、その特異性に加えて、それらがハイブリドーマ培養によって合成され、その他の免疫グロブリンが混入していないという点で有利である。修飾語句「モノクローナル」は、抗体の特徴を、抗体の実質的に均一な集団から得られると示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されてはならない。例えば、本発明に従って使用されるべきモノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、Kohler及びMilstein.、Nature、256:495-97(1975);Hongo等、Hybridoma、14(3):253-260(1995)、Harlow等、Antibodies:A Laboratory Manual、(Cold Spring Harbor Laboratory Press、第2版1988);Hammerling等、in:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas 563-681 (Elsevier、N.Y.、1981))、組換えDNA法(例えば、米国特許第4816567号を参照のこと)、ファージディスプレイ技術(例えば、Clackson等、Nature、352:624-628(1991);Marks等、J. Mol. Biol.222:581-597(1992);Sidhu等、J. Mol. Biol. 338(2):299-310(2004);Lee等、J. Mol. Biol. 340(5):1073-1093(2004);Fellouse、Proc.Nat'l Acad. Sci. USA 101(34):12467-472(2004);及びLee等、J. Immunol. Methods284(1-2):119-132(2004)を参照のこと、並びにヒト免疫グロブリン遺伝子座又はヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の一部又はすべてを有する動物においてヒト又はヒト様抗体を産生する技術(例えば、国際公開第1998/24893号;国際公開第1996/34096号;国際公開第1996/33735号;国際公開第1991/10741号;Jakobovits等、Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 90:2551 (1993);Jakobovits等、Nature 362:255-258(1993);Bruggemann等、Year in Immunol. 7:33(1993);米国特許第5545807号;同5545806号;同5569825号;同5625126号;同5633425号;及び同5661016号;Marks等、Bio/Technology 10:779-783(1992);Lonberg等、Nature 368:856-859 (1994);Morrison、Nature368:812-813(1994);Fishwild等、Nature Biotechnol.14:845-851(1996);Neuberger、Nature Biotechnol. 14:826(1996);並びにLonberg及びHuszar、Intern. Rev. Immunol.13:65-93(1995)を参照のこと)を含む種々の技術によって作製され得る。

0072

用語「全長抗体」「無傷の抗体」又は「全抗体」は、同義的に使用され、抗体断片とは対照的な、その実質的に無傷の形態での本開示の抗TREM1抗体などの抗体を指す。具体的には、全抗体は、Fc領域を含む重鎖及び軽鎖を有するものを含む。定常ドメインは、天然配列定常ドメイン(例えば、ヒト天然配列定常ドメイン)又はそのアミノ酸配列変異体であり得る。いくつかの場合には、無傷の抗体は、一又は複数のエフェクター機能を有し得る。

0073

「抗体断片」は、無傷の抗体の一部、好ましくは、無傷の抗体の抗原結合及び/又は可変領域を含む。抗体断片の例として、Fab、Fab’、F(ab’)2及びFv断片、ダイアボディ、直鎖抗体(米国特許第5641870号、実施例2;Zapata等、Protein Eng. 8(10):1057-1062 (1995)を参照のこと)、一本鎖抗体分子及び抗体断片から形成される多重特異性抗体が挙げられる。

0074

本開示の抗TREM1抗体などの抗体のパパイン消化は、「Fab」断片と呼ばれる二つの同一の抗原結合性断片、及び残りの「Fc」断片、容易に結晶化する能力を反映する名称をもたらす。Fab断片は、H鎖の可変領域ドメイン(VH)及び一つの重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)とともの全L鎖からなる。各Fab断片は、抗原結合に関して一価である、すなわち、単一抗原結合部位を有する。抗体のペプシン処置によって、異なる抗原結合活性を有する二つのジスルフィド連結されたFab断片に粗く相当し、依然として抗原を架橋可能である単一の大きなF(ab’)2断片が生じる。Fab’断片は、抗体ヒンジ領域に由来する一又は複数のシステインを含む、CH1ドメインのカルボキシ末端の2、3のさらなる残基を有することによってFab断片と異なる。Fab’−SHは、定常ドメインのシステイン残基複数可)が遊離チオール基を有するFab’の本明細書における名称である。F(ab’)2抗体断片は、元々、それらの間にヒンジシステインを有するFab’断片の対として生成された。抗体断片のその他の化学的カップリングも公知である。

0075

Fc断片は、ジスルフィドによって一緒に保持された両H鎖のカルボキシ末端部分を含む。抗体のエフェクター機能は、Fc領域中の配列、特定の種類の細胞で見られるFc受容体(FcR)によっても認識される領域によって決定される。

0076

「Fv」は、完全抗原認識及び抗原結合部位を含有する最小の抗体断片である。この断片は、緊密な、非共有結合にある、一つの重鎖−及び一つの軽鎖−可変領域ドメインの二量体からなる。これら二つのドメインのフォールディングから、抗原結合のためのアミノ酸残基に寄与し、抗体に対する抗原結合特異性を付与する6つのHVR(H及びL鎖各々に由来する3ループ)が生じる。しかし、単一可変ドメインでさえ(又は抗原に対して特異的な3つのHVRのみを含むFvの半分)、全結合部位よりも低い親和性でではあるが、抗原を認識し、結合する能力を有する。

0077

一本鎖Fv」はまた、「sFv」又は「scFv」とも略され、単一ポリペプチド鎖に接続されたVH及びVL抗体ドメインを含む抗体断片である。好ましくはsFvポリペプチドは、sFvが、抗原結合にとって所望の構造を形成することを可能にする、VH及びVLドメインの間のポリペプチドリンカーをさらに含む。sFvの概説については、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies、第113巻、Rosenburg及びMoore編、Springer−VerLAG−3、New York、p269−315 (1994)を参照のこと。

0078

本開示の抗TREM1抗体などの抗体の「機能的断片」は、無傷の抗体の一部を含み、一般に、無傷の抗体の抗原結合若しくは可変領域又は修飾されたFcR結合能力を保持する若しくは有する抗体のF領域を含む。抗体断片の例として、直鎖抗体、一本鎖抗体分子及び抗体断片から形成された多重特異性抗体が挙げられる。

0079

用語「ダイアボディ」とは、Vドメインの鎖間であるが、鎖内ではない対合が達成され、それによって二価断片、すなわち、2つの抗原結合部位を有する断片が得られるように、VH及びVLドメインの間に短いリンカー(約5−10)個の残基)を用いてsFv断片(前記の段落を参照のこと)を構築することによって調製された小さい抗体断片を指す。二重特異性ダイアボディは、2つの抗体のVH及びVLドメインが異なるポリペプチド鎖上に存在する、2つの「クロスオーバー」sFv断片のヘテロ二量体である。ダイアボディは、例えば、EP404,097;国際公開第93/11161号;Hollinger等、Proc. Nat’l Acad. Sci. USA 90:6444−48(1993)においてより詳細に記載される。

0080

本明細書において、「キメラ抗体」とは、重鎖及び/又は軽鎖の一部が、特定の種に由来する又は特定の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一である、又は相同であり、鎖(両鎖)の残部が、別の種に由来する又は別の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一である、又は相同である、本開示のキメラ抗TREM1抗体などの抗体(免疫グロブリン)並びに所望の生物活性を示す限り、このような抗体の断片を指す(米国特許第4816567号;Morrison等、Proc. Nat'l Acad. Sci. USA、81:6851-55(1984))。本明細書における目的のキメラ抗体として、抗体の抗原結合領域が、例えば、目的の抗原を用いてマカクザル免疫化することによって産生された抗体に由来するPRIATIZED(登録商標)抗体が挙げられる。本明細書において、「ヒト化抗体」は、「キメラ抗体」のサブセットが使用される。

0081

本開示の抗TREM1抗体のヒト化形態などの非ヒト(例えば、マウス)抗体の「ヒト化」形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含有するキメラ抗体である。一実施態様では、ヒト化抗体は、レシピエントのHVRに由来する残基が、所望の特異性、親和性及び/又は能力を有するマウス、ラット、ウサギ又は非ヒト霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)のHVRに由来する残基によって置き換えられている、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの例では、ヒト免疫グロブリンのFR残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられている。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体中に、又はドナー抗体中に見られない残基を含み得る。これらの修飾は、結合親和性などの抗体性能をさらに改善するために行われ得る。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも一つの、通常、二つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、超可変ループのすべて又は実質的にすべてが、非ヒト免疫グロブリン配列のものに対応し、FR領域のすべて又は実質的にすべてが、ヒト免疫グロブリン配列のものであるが、FR領域は、結合親和性、異性化、免疫原性等といった抗体性能を改善する一又は複数の個々のFR残基置換を含み得る。FR中のこれらのアミノ酸置換の数は、通常、H鎖中6以下及びL鎖中に3以下である。ヒト化抗体はまた、任意選択的に、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部、通常、ヒト免疫グロブリンのものを含む。さらなる詳細については、例えば、Jones等、Nature 321:522−525(1986);Riechmann等、Nature 332:323−329(1988);及びPresta、Curr. Op. Struct. Biol. 2:593−596(1992)を参照のこと。また、例えば、Vaswani及びHamilton、Ann. Allergy, Asthma & Immunol. 1:105−115(1998);Harris、Biochem. Soc. Transactions 23:1035−1038(1995);Hurle and Gross, Curr. Op. Biotech. 5:428−433(1994);並びに米国特許第6982321号及び同7087409号も参照のこと。

0082

ヒト抗体」は、ヒトによって産生された、及び/又は本明細書において開示されるようなヒト抗体を作製する技術の何れかを使用して作製されている本開示の抗TREM1抗体などの抗体のものに対応するアミノ酸配列を有するものである。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を具体的に排除する。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリーを含む当技術分野で公知の種々の技術を使用して産生され得る。Hoogenboom及びWinter、J. Mol. Biol.、227:381(1991);Marks等、J. Mol. Biol.、222:581(1991)。また、ヒトモノクローナル抗体の調製のために利用可能なものとして、Cole等、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R. Liss、p77(1985);Boerner等、J. Immunol.、147(1):86−95(1991)に記載される方法がある。van Dijk及びvan de Winkel、Curr. Opin. Pharmacol. 5:368−74(2001)も参照のこと。ヒト抗体は、抗原負荷に応じてこのような抗体を産生するように修飾されているが、その内因性遺伝子座が無効にされているトランスジェニック動物、例えば、免疫化されたゼノマウス(xenomice)に、抗原を投与することによって調製され得る(例えば、XENOMOUSE(商標)技術に関する米国特許第6075181号及び同6150584号を参照のこと)。また、例えば、ヒトB−細胞ハイブリドーマ技術によって作製されたヒト抗体に関するLi等、Proc. Nat’l Acad. Sci. USA、103:3557−3562(2006)も参照のこと。

0083

例えば、本開示の抗TREM1抗体の特定の位置の「アミノ酸修飾」は、特定の残基の置換若しくは欠失又は特定の残基に隣接する少なくとも一個のアミノ酸残基の挿入を指す。特定の残基に「隣接する」挿入は、その1−2残基内の挿入を意味する。挿入は、特定の残基のN末端又はC末端であり得る。本明細書において好ましいアミノ酸修飾は、置換である。

0084

本開示の親和性成熟抗TREM1抗体などの「親和性成熟」抗体は、それらの変更(複数可)を有さない親と比較して、抗原に対する抗体の親和性において改善をもたらすその一又は複数のHVR中に一又は複数の変更を有するものである。一実施態様では、親和性成熟抗体は、標的抗原に対してナノモル又はさらにはピコモルの親和性を有する。親和性成熟抗体は、当技術分野で公知の手順によって産生される。例えば、Marks等、Bio/Technology 10:779−783(1992)には、VH−及びVL−ドメインシャッフリングによる親和性成熟が記載されている。HVR及び/又はフレームワーク残基のランダム突然変異誘発は、例えば、Barbas等Proc Nat. Acad. Sci. USA 91:3809−3813(1994);Schier等 Gene 169:147−155(1995);Yelton等 J. Immunol. 155:1994−2004(1995);Jackson等、J. Immunol.154(7):3310−9(1995);及びHawkins等、J. Mol. Biol.226:889−896(1992)によって記載されている。

0085

本明細書において使用されるように、用語「特異的に認識する」又は「特異的に結合する」とは、生体分子を含む分子の不均一集団の存在下での標的の存在を決定する、抗TREM1抗体及びTREM1間などの標的及び抗体間の誘引又は結合などの測定可能な、再現性のある相互作用を指す。例えば、標的又はエピトープと特異的に又は優先的に結合する本開示の抗TREM1抗体などの抗体は、その他の標的又は標的のその他のエピトープと結合するよりも、より大きな親和性、結合力で、より容易に、及び/又はより長い期間この標的又はエピトープと結合する抗体である。例えば、第1の標的と特異的に又は優先的に結合する抗体(又は部分)は、第2の標的と特異的に又は優先的に結合する場合も結合しない場合もあるということも、本定義を読むことによって理解される。したがって、「特異的結合」又は「優先的結合」は、必ずしも排他的結合を必要としない(しかし、含み得る)。標的と特異的に結合する抗体は、少なくとも約103M−1又は104M−1、時には、約105M−1又は106M−1、その他の場合には、約106M−1又は107M−1、約108M−1−109M−1又は約1010M−1−1011M−1又はそれ以上の会合定数を有し得る。特定のタンパク質と特異的に免疫反応性の抗体を選択するために、種々のイムノアッセイ形式が使用され得る。例えば、固相ELISAイムノアッセイが、タンパク質と特異的に免疫反応性であるモノクローナル抗体を選択するために日常的に使用される。イムノアッセイ形式及び特定の免疫反応性を決定するために使用され得る条件の説明については、例えば、Harlow及びLane(1988) Antibodies、A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Publications、New Yorkを参照のこと。

0086

本明細書において、TREM1タンパク質又はDAP12タンパク質及び第2のタンパク質間の「相互作用」は、制限するものではないが、タンパク質−タンパク質相互作用物理的相互作用化学的相互作用、結合、共有結合及びイオン結合を包含する。本明細書において、抗体は、抗体が、2種のタンパク質間の相互作用を撹乱する、低減する又は完全に排除する場合に、2種のタンパク質間の「相互作用を阻害する」。本開示の抗体又はその断片は、抗体又はその断片が、2種のタンパク質の一方と結合する場合に、2種のタンパク質間の「相互作用を阻害する」。

0087

「アゴニスト」抗体又は「活性化」抗体は、抗体が抗原と結合した後に、抗原の一又は複数の活性又は機能を誘導する(例えば、増大する)、本開示のアゴニスト抗TREM1抗体などの抗体である。

0088

「アンタゴニスト」抗体又は「遮断」抗体は、抗体が抗原と結合した後に、一若しくは複数のリガンドとの抗原結合を低減若しくは排除する(例えば、減少させる)及び/又は抗体が抗原と結合した後に、抗原の一若しくは複数の活性若しくは機能を低減若しくは排除する(例えば、減少させる)、本開示のアンタゴニスト抗TREM1抗体などの抗体である。いくつかの実施態様では、アンタゴニスト抗体又は遮断抗体は、一若しくは複数のリガンドとの抗原結合及び/又は抗原の一若しくは複数の活性若しくは機能を実質的に又は完全に阻害する。

0089

抗体「エフェクター」機能とは、抗体のFc領域(天然配列Fc領域又はアミノ酸配列変異体Fc領域)に起因するその生物学的活性を指し、抗体アイソタイプに応じて変わる。

0090

本明細書において、用語「Fc領域」は、天然配列Fc領域及び変異体Fc領域を含む免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。免疫グロブリン重鎖のFc領域の境界は、変わる場合もあるが、ヒトIgG重鎖Fc領域は、普通、位置Cys226から、又はPro230から、そのカルボキシル末端伸びるように定義される。Fc領域のC末端リシン(EU又はKabat番号付け方式に従って残基447)は、例えば、抗体の産生又は精製の間に、又は抗体の重鎖をコードする核酸を組換え遺伝子操作することによって除去され得る。したがって、無傷の抗体の組成物は、すべてのK447残基が除去されている抗体集団、K447残基が除去されていない抗体集団及びK447残基を有する及び有さない抗体の混合物を有する抗体集団を含み得る。本開示の抗体において使用するための適した天然配列Fc領域は、ヒトIgG1、IgG2、IgG3及びIgG4を含む。

0091

「天然配列Fc領域」は、天然に見られるFc領域のアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を含む。天然配列ヒトFc領域は、天然配列ヒトIgG1 Fc領域(非A及びAアロタイプ)、天然配列ヒトIgG2 Fc領域、天然配列ヒトIgG3 Fc領域及び天然配列ヒトIgG4 Fc領域並びにその天然に存在する変異体を含む。

0092

「変異体Fc領域」は、少なくとも一つのアミノ酸修飾、好ましくは、一又は複数のアミノ酸置換のために、天然配列Fc領域のものとは異なるアミノ酸配列を含む。好ましくは、変異体Fc領域は、天然配列Fc領域と、又は親ポリペプチドのFc領域と比較して、少なくとも一つのアミノ酸置換、例えば、天然配列Fc領域中又は親ポリペプチドのFc領域中に約1−約10のアミノ酸置換、好ましくは、約1−約5のアミノ酸置換を有する。本明細書において、変異体Fc領域は、好ましくは、天然配列Fc領域と、及び/又は親ポリペプチドのFc領域と少なくとも約80%の同一性、最も好ましくは、それらと少なくとも約90%の同一性、より好ましくは、それらと少なくとも約95%の同一性を有する。

0093

「Fc受容体」又は「FcR」は、抗体のFc領域と結合する受容体を説明する。好ましいFcRは、天然配列ヒトFcRである。さらに、好ましいFcRは、IgG抗体と結合するもの(ガンマ受容体)であり、FcγRI、FcγRII及びFcγRIIIサブクラスの受容体(これらの受容体の対立遺伝子変異体或いはスプライス形態を含む)を含み、FcγRII受容体は、主に、その細胞質ドメインにおいて異なる同様のアミノ酸配列を有するFcγRIIA(「活性化受容体」)及びFcγRIIB(「阻害受容体」)を含む。活性化受容体FcγRIIAは、その細胞質ドメイン中に免疫受容体チロシンベース活性化モチーフ(「ITAM」)を含有する。阻害受容体FcγRIIBは、その細胞質ドメイン中に免疫受容体チロシンベース阻害モチーフ(「ITIM」)を含有する(例えば、M.Daeron、Annu. Rev. Immunol. 15:203-234(1997)を参照のこと)。FcRは、Ravetch及びKinet、Annu. Rev. Immunol. 9:457−92(1991);Capel等、Immunomethods4:25−34(1994);及びde Haas等、J. Lab. Clin. Med. 126:330−41(1995)に概説されている。その他のFcRは、将来同定されるものを含めて、本明細書において用語「FcR」によって包含される。FcRはまた、抗体の血清半減期を増大し得る。

0094

ヒトFcRn高親和性結合ポリペプチドのin vivoでのFcRnとの結合及び血清半減期は、例えば、ヒトFcRnを発現するトランスジェニックマウス又はトランスフェクトされたヒト細胞株において、又は変異体Fc領域を有するポリペプチドが投与されている霊長類においてアッセイできる。国際公開第2004/42072号(Presta)には、FcRとの結合が改善された、又は減少した抗体変異体が記載されている。例えば、Shields等、J. Biol. Chem. 9(2):6591−6604(2001)も参照のこと。

0095

本明細書において、「アミノ酸配列同一性パーセント(%)」及びペプチド、ポリペプチド又は抗体配列に関する「相同性」とは、配列をアラインし、必要に応じて、最大配列同一性パーセントを達成するためにギャップを導入した後の、配列同一性の一部として任意の保存的置換を考慮しない、特異的ペプチド又はポリペプチド配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージを指す。アミノ酸配列同一性パーセントを決定する目的のアラインメントは、当技術分野における技術内である種々の方法で、例えば、BLAST、BLAST−2、ALIGN又はMEGALIGN(商標)(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピュータソフトウェアを使用して達成され得る。当業者ならば、比較されている配列の全長にわたって最大アラインメントを達成するために必要とされる当技術分野で公知の任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適当なパラメーターを決定できる。アミノ酸残基は、目的の配列及び参照配列が最大にアラインされている場合に、参照配列中に存在する別のアミノ酸残基に「対応する」。

0096

本開示の抗TREM1抗体などの抗体をコードする「単離された」核酸分子は、同定され、それが産生された環境では通常関連している少なくとも一種の混入核酸分子から分離されている核酸分子である。好ましくは、単離された核酸は、産生環境と関連するすべての成分との関連を含まない。本明細書においてポリペプチド及び抗体をコードする単離された核酸分子は、天然に見られる形態又は設定以外の形態である。したがって、単離された核酸分子は、細胞中に天然に存在する本明細書におけるポリペプチド及び抗体をコードする核酸から区別される。

0097

用語「ベクター」は、本明細書において、連結している別の核酸を輸送可能な核酸分子を指すものとする。ベクターの一つの種類として、「プラスミド」があり、それは、さらなるDNAセグメントライゲーションされ得る環状二本鎖DNAを指す。別の種類のベクターとして、ファージベクターがある。別の種類のベクターとして、ウイルスベクターがあり、さらなるDNAセグメントが、ウイルスゲノム中にライゲーションされ得る。特定のベクターは、それらが導入される宿主細胞中で自己複製可能である(例えば、細菌複製起点を有する細菌ベクター及びエピソーム哺乳動物ベクター)。その他のベクター(例えば、非エピソーム哺乳動物ベクター)は、宿主細胞への導入の際に宿主細胞のゲノム中に組み込まれ得、それによって宿主ゲノムとともに複製される。さらに、特定のベクターは、作動可能に連結されている遺伝子の発現を指示可能である。このようなベクターは、本明細書において、「組換え発現ベクター」又は簡単に「発現ベクター」と呼ばれる。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは、プラスミドの形態であることが多い。本明細書では、「プラスミド」及び「ベクター」は、プラスミドと同義的に使用され得、ベクターの最もよく使用される形態である。

0098

本明細書において同義的に使用されるような「ポリヌクレオチド」又は「核酸」とは、任意の長さのヌクレオチドポリマーを指し、DNA及びRNAを含む。ヌクレオチドは、DNA若しくはRNAポリメラーゼによって、又は合成反応によってポリマー中に組み込まれ得る、デオキシリボヌクレオチドリボヌクレオチド修飾ヌクレオチド又は塩基及び/又はその類似体又は任意の基質であり得る。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチド及びその類似体などの修飾ヌクレオチドを含み得る。存在する場合には、ヌクレオチド構造への修飾は、ポリマーのアセンブリーの前に付与されても、後に付与されてもよい。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって中断されてもよい。ポリヌクレオチドは、標識とのコンジュゲーションなどの合成後に行われる修飾を含み得る。その他の種類の修飾として、例えば、「キャップ」、類似体を用いる一又は複数の天然に存在するヌクレオチドの置換、例えば、無電荷連結(例えば、メチルホスホネートホスホトリエステル、ホスホアミデートカルバメートなど)を有するもの及び電荷連結(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)を有するもの、例えば、タンパク質などのペンダント部分(例えば、ヌクレアーゼ毒素、抗体、シグナルペプチド、ply−L−リシンなど)を含有するもの、介入物(例えば、アクリジンソラレンなど)を有するもの、キレーター(例えば、金属、放射性金属ホウ素、酸化金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有するもの、修飾された連結を有するもの(例えば、アルファアノマー核酸等)などのヌクレオチド間修飾並びにポリヌクレオチド(複数可)の非修飾形態が挙げられる。さらに、糖中に通常存在するヒドロキシル基の何れかが、例えば、ホスホネート基リン酸基によって置き換えられ、標準保護基によって保護され、若しくはさらなるヌクレオチドとのさらなる連結を調製するために活性化され得、又は固相若しくは半固相支持体にコンジュゲートされ得る。5’及び3’末端OHは、リン酸化され得る、又はアミン若しくは1−20個の炭素原子有機キャッピング基部分で置換され得る。その他のヒドロキシルはまた、標準保護基に誘導体化され得る。ポリヌクレオチドはまた、例えば、2’−O−メチル−、2’−O−アリル−、2’−フルオロ−又は2’−アジドリボース炭素環式糖類似体、α−アノマー糖、アラビノースキシロース又はリクソース(lyxose)などのエピマー糖、ピラノース糖、フラノース糖、セドヘプツロース非環式類似体及びメチルリボシドなどの塩基性ヌクレオシド類似体を含む、一般に当技術分野で公知であるリボース又はデオキシリボース糖の類似形態を含有し得る。一又は複数のホスホジエステル結合は、代替連結基によって置き換えられ得る。これらの代替連結基として、それだけには限らないが、リン酸が、P(O)S(「チオエート」)、P(S)S(「ジチオエート」)、(O)NR2(「アミデート」)、P(O)R、P(O)OR’、CO又はCH2(「ホルムアセタール」)(式中、各R又はR’が独立に、H又は任意選択的にエーテル(−O−)結合を含有する置換若しくは非置換アルキル(1−20個のC)、アリールアルケニルシクロアルキルシクロアルケニル又はアラルジルである)によって置き換えられている実施態様が挙げられる。ポリヌクレオチド中のすべての結合が同一である必要はない。前記の説明は、RNA及びDNAを含む本明細書において言及されるすべてのポリヌクレオチドに当てはまる

0099

「宿主細胞」は、ポリヌクレオチド挿入物組込みのためのベクター(複数可)のレシピエントであり得る、又はであった個々の細胞又は細胞培養物を含む。宿主細胞は、単一宿主細胞の後代を含み、後代は、天然の、偶発的な又は計画的な突然変異のために、元の親細胞と必ずしも完全に同一でない場合もある(形態学において、又はゲノムDNA相補体において)。宿主細胞は、本発明のポリヌクレオチド(複数可)を用いてin vivoでトランスフェクトされた細胞を含む。

0100

「担体」は、本明細書において、使用される投与量及び濃度で、それに曝露されている細胞又は哺乳動物にとって非毒性である、薬学的に許容される担体、賦形剤又は安定化剤を含む。生理学的に許容される担体は、水性pH緩衝溶液であることが多い。生理学的に許容される担体の例として、リン酸、クエン酸及びその他の有機酸などのバッファーアスコルビン酸を含む抗酸化物質;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミンゼラチン又は免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミンアスパラギン、アルギニン又はリジンなどのアミノ酸;単糖二糖及びグルコースマンノース又はデキストリンを含むその他の炭水化物EDTAなどのキレート化剤マンニトール又はソルビトールなどの糖アルコール;ナトリウムなどの塩形成対イオン;並びに/又はTWEEN(商標)、ポリエチレングリコール(PEG)及びPLURONICS(商標)などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。

0101

用語「約」は、本明細書において、この技術分野における当業者に容易に知られるそれぞれの値の通常の誤差範囲を指す。本明細書において「約」値又はパラメーターへの言及は、その値又はパラメーターそれ自体に向けられる実施態様を含む(及び記載する)。

0102

本明細書において及び添付の特許請求の範囲において、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が明確に別に示さない限り、複数の言及を含む。例えば、「抗体」への言及は、モル量などの1種から多数の抗体への言及であり、当業者に公知のその等価物などを含む。

0103

本明細書において記載される本開示の態様及び実施態様は、態様及び実施態様を「含んでいる(comprising)」「からなる(consisting)」及び「本質的にからなる(consisting essentially of)」を含むことが理解される。

0104

概要
本開示は、一又は複数のアゴニスト又はアンタゴニスト活性を有する抗TREM1抗体、このような抗体を作製及び使用する方法、このような抗体を含有する薬学的組成物、このような抗体をコードする核酸及びこのような抗体をコードする核酸を含有する宿主細胞に関する。

0105

いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体のアゴニスト活性は、少なくとも幾分かは、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合と競合せずに、そうでなければ遮断せずに、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性を増強する抗体の能力による。いくつかの実施態様では、抗TREM1抗体による一又は複数のTREM1活性の増強は、抗TREM1抗体の不在下での、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性と比較される。いくつかの実施態様では、一又は複数のTREM1活性の増強は、本明細書において開示されるいくつかの技術の何れかによってin vitro又はin vivoで決定又は試験され得る(例えば、表1Bを参照のこと)。

0106

したがって、本開示の特定の態様は、少なくとも幾分かは、ヒトTREM1と高親和性で結合可能である(例えば、表1Aを参照のこと)、TREM1活性を活性化及び増強し得る(例えば、TREM1リガンドと協同することによって)(例えば、表1Bを参照のこと)抗TREM1抗体の同定に基づいている。

0107

本開示のさらなる態様は、少なくとも幾分かは、本開示の抗TREM1抗体はまた、抗体が、TREM1受容体クラスター化を誘導又は保持できないように産生されるか、そうでなければ、形式を合わせられる場合に、アンタゴニスト活性を誘導し得るという驚くべき発見に基づいている。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、制限するものではないが、TREM1依存性遺伝子活性化の阻害を含む、一又は複数のアンタゴニストTREM1活性を示す(例えば、表1Bを参照のこと)。

0108

TREM1タンパク質
一態様では、本開示は、本開示のTREM1タンパク質と結合し、細胞において発現されたTREM1タンパク質との結合後に、一又は複数のTREM1活性を誘導し、及び/又は一又は複数のTREM1活性を増強する抗体を提供する。TREM1は、限定するものではないが、マクロファージ、樹状細胞、単球、皮膚のランゲルハンス細胞、クッパー細胞、破骨細胞、好中球及びミクログリアを含むミエロイド系統細胞で主に発現される、234個のアミノ酸の免疫グロブリン様受容体膜タンパク質である。いくつかの例では、TREM1は、DAP12と受容体シグナル伝達複合体を形成する。いくつかの例では、TREM1は、リン酸化し、DAP12(ITAMドメインアダプタータンパク質)を介してシグナル伝達し得る。TREM1シグナル伝達は、PI3K又はその他の細胞内シグナルの下流活性化をもたらし得る。ミエロイド細胞では、Toll様受容体(TLR)シグナルは、例えば、感染反応との関連でTREM1活性の活性化にとって重要である。TLR、例えば、マクロファージ及び樹状細胞において発現されたTLRはまた、病的炎症反応において重要な役割を果たす。

0109

本開示のTREM1タンパク質は、限定するものではないが、哺乳動物TREM1タンパク質、ヒトTREM1タンパク質(Uniprot受託番号Q9NP99、配列番号1)、マウスTREM1タンパク質(Uniprot受託番号Q9JKE2、配列番号2)、ラットTREM1タンパク質(Uniprot受託番号D4ABU7、配列番号3)、アカゲザルTREM1タンパク質(Uniprot受託番号F6TBB4、配列番号4)、ウシTREM1タンパク質(Uniprot受託番号Q6QUN5、配列番号5)、ウマTREM1タンパク質(Uniprot受託番号F6PSF7、配列番号6)、ブタTREM1タンパク質(Uniprot受託番号R4SEY7、配列番号7)、チンパンジーTREM1タンパク質(Uniprot受託番号H2QSZ3、配列番号561)及びイヌTREM1タンパク質(Uniprot受託番号E2RP37、配列番号8)を含む。本明細書において「TREM1タンパク質」とは、野生型配列及び天然に存在する変異体配列の両方を指す。

0110

ヒトTREM1アミノ酸配列の一例は、配列番号1として以下に示されている:

0111

ヒトTREM1は、シグナルペプチドを含むタンパク質前駆体形態であり得る。いくつかの実施態様では、ヒトTREM1は、シグナルペプチドを含まない成熟タンパク質である。いくつかの実施態様では、成熟TREM1タンパク質は、細胞上で発現される。例示的ヒトTREM1タンパク質(portein)は、ヒトTREM1(配列番号1)のアミノ酸残基1−25に位置するシグナルペプチド、ヒトTREM1(配列番号1)のアミノ酸残基26−134に位置する細胞外免疫グロブリン様可変型(IgV)ドメイン、ヒトTREM1(配列番号1)のアミノ酸残基135−205に位置するさらなる細胞外配列、ヒトTREM1(配列番号1)のアミノ酸残基227−234に位置する膜貫通ドメイン及びヒトTREM1(配列番号1)のアミノ酸残基227−234に位置する細胞内ドメインを含有し得る。

0112

ヒトTREM1の膜貫通ドメインは、TREM2、TREM1及びその他の関連IgVファミリーメンバーからのシグナル伝達を伝達する重要なアダプタータンパク質であるDAP12中のアスパラギン酸と相互作用し得るアミノ酸残基217のリシンを含有する。

0113

ヒトTREM1の相同体として、限定するものではないが、ナチュラルキラー(NK)細胞受容体NK−p44(NCTR2)、多量体免疫グロブリン受容体(pIgR)、CD300E、CD300A、CD300C及びTREML1/TLT1が挙げられる。いくつかの実施態様では、NCTR2は、IgVドメイン内のTREM1と類似性を有する。

0114

DAP12タンパク質
一態様では、本開示は、細胞において発現されたDAP12タンパク質の一又は複数のDAP12活性をさらに調節し得る抗TREM1抗体を提供する。いくつかのシグナル伝達経路では、DAP12中のアスパラギン酸残基は、アミノ酸残基217にリシンを含有するヒトTREM1の膜貫通ドメインと相互作用し、TREM2、TREM1及びその他の関連IgVファミリーメンバータンパク質からのシグナル伝達を伝達する。

0115

DAP12は、キラー活性化受容体関連タンパク質、KAR関連タンパク質(KARAP)、PLOSL、PLO−SL、TYROタンパク質及びチロシンキナーゼ結合タンパク質と多様に呼ばれる。DAP12は、1回貫通I型膜である。膜糖タンパク質キラー細胞阻害性受容体(KIR)ファミリーと会合し得、活性化シグナル伝達エレメントとして作用し得る。その他の実施態様では、DAP12タンパク質は、ゼータ鎖(TCR)関連タンパク質キナーゼ70kDa(ZAP−70)及び脾臓チロシンキナーゼ(SYK)と結合し、シグナル伝達、骨モデリング、脳ミエリン形成及び炎症において役割を果たし得る。

0116

ヒトDAP12は、113個のアミノ酸長である。ホモ二量体、ジスルフィド結合されたタンパク質である。DAP12は、ヒトのアミノ酸残基22−40に位置する細胞外ドメイン、ヒトDAP12のアミノ酸残基41−61に位置する膜貫通ドメイン及びヒトDAP12のアミノ酸残基62−113に位置する細胞内ドメインを含有する。免疫受容体チロシンベース活性化モチーフ(ITAM)ドメインは、ヒトDAP12のアミノ酸残基80−113に位置する。

0117

ヒトDAP12アミノ酸配列の一例は、配列番号560として以下に示されている:
MGGLEPCSRLLLLPLLLAVS GLRPVQAQAQ SDCSCSVSPGVLAGIVMGDLVLTVLIALA
VYFLGRLVPR GRGAAEATRKQRITETESP YQELQGQRSD VYSDLNTQRP YYK

0118

例示的ヒトDAP12は、シグナルペプチドを含むタンパク質前駆体であり得る。いくつかの実施態様では、ヒトDAP12は、シグナルペプチドを含まない成熟タンパク質である。いくつかの実施態様では、成熟DAP12タンパク質は、細胞上で発現される。

0119

DAP12をコードする遺伝子内の突然変異は、那須・ハコラ病としても知られる、硬化性白質脳症(PLOSL)を伴う多発嚢胞性脂肪膜性骨異型性と関連していた。

0120

DAP12のそれぞれのアイソフォームをコードする複数の代替転写物変異体が同定されている。DAP12は、CD300ファミリーの活性化受容体と非共有結合によって会合する。CD300−TYROBP/DAP12複合体の架橋は、インテグリンによって媒介される好中球活性化などの細胞活性化をもたらす。いくつかの実施態様では、DAP12は、SIRPB1、TREM2、CLECSF5、SIGLEC14、CD300LB、CD300E及びCD300Dと、類似性によって、及びITAMドメインを介して、並びにSH2ドメインを介してSYKと相互作用する。その他の実施態様では、DAP12は、SYKを活性化し、これは、好中球及びマクロファージインテグリン媒介性活性化を媒介する。その他の実施態様では、DAP12は、KLRC2及びKIR2DS3と相互作用する。

0121

DAP12タンパク質は、限定するものではないが、哺乳動物DAP12タンパク質、ヒトDAP12タンパク質(Uniprot受託番号O43914)、マウスDAP12タンパク質(Uniprot受託番号O54885)、ラットDAP12タンパク質(Uniprot受託番号Q6X9T7)、アカゲザルDAP12タンパク質(Uniprot受託番号Q8WNQ8)、ウシDAP12タンパク質(Uniprot受託番号Q95J80)及びブタDAP12タンパク質(Uniprot受託番号Q9TU45)を含む。本明細書において、「DAP12タンパク質」とは、野生型配列及び天然に存在する変異体配列の両方を指す。

0122

抗TREM1抗体
本開示の特定の態様は、TREM1と特異的に結合する抗体に関する。いくつかの実施態様では、本開示の抗体は、成熟TREM1タンパク質と結合する。いくつかの実施態様では、本開示の抗体は、細胞上に発現された成熟TREM1タンパク質と結合する。いくつかの実施態様では、本開示の抗体は、ヒト樹状細胞、ヒトマクロファージ、ヒト単球、ヒト好中球、ヒト破骨細胞、ヒト皮膚のランゲルハンス細胞、ヒトクッパー細胞、ヒトミクログリア及びそれらの任意の組合せから選択される一又は複数のヒト細胞上に発現されたTREM1タンパク質と結合する。いくつかの実施態様では、本開示の抗体は、アゴニスト抗体である。いくつかの実施態様では、本開示の抗体は、不活性抗体である。いくつかの実施態様では、本開示の抗体は、アンタゴニスト抗体である。

0123

いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、一又は複数のTREM1リガンドが、TREM1タンパク質と結合することを競合、阻害、又はそうでなければ遮断せずに、TREM1タンパク質と結合する。適したTREM1リガンドの例として、限定するものではないが、大腸菌(Escherichia coli)細胞によって発現されたTREM1リガンド、アポトーシス細胞、核酸、アニオン性脂質アニオン性APOE2、アニオン性APOE3、アニオン性APOE4、脂質付加されたAPOE2、脂質付加されたAPOE3、脂質付加されたAPOE4、双性イオン性脂質、負電荷を有するリン脂質、ホスファチジルセリン、スルファチドホスファチジルコリンスフィンゴミエリン、膜リン脂質、脂質付加されたタンパク質、プロテオリピド、脂質付加されたペプチド及び脂質付加されたアミロイドβペプチドが挙げられる。したがって、特定の実施態様では、一又は複数のTREM1リガンドは、大腸菌細胞、アポトーシス細胞、核酸、アニオン性脂質、双性イオン性脂質、負電荷を有するリン脂質、ホスファチジルセリン(PS)、スルファチド、ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン(SM)、リン脂質、脂質付加されたタンパク質、プロテオリピド、脂質付加されたペプチド及び脂質付加されたアミロイドβペプチドを含む。

0124

アゴニスト抗TREM1抗体
本発明の抗TREM1抗体の一クラスとして、アゴニスト抗体がある。例えば、TREM1受容体は、シグナルを伝達するために細胞表面でのクラスター化を必要とすると考えられるので、アゴニスト抗体は、例えば、TREM1受容体を刺激する独特の特徴を有し得る。例として、アゴニスト抗TREM1抗体は、受容体活性化と適合する妥当なエピトープ特異性並びに細胞表面での受容体クラスター化を誘導又は保持する能力を有し得る。さらに、本開示のアゴニスト抗TREM1抗体は、一又は複数のTREM1リガンドの同時結合を遮断せずに、TREM1と結合する能力を示し得る。本明細書において開示の抗TREM1抗体は、一又は複数のTREM1リガンドとの相加的及び/又は相乗機能的相互作用をさらに示し得る。したがって、いくつかの実施態様では、TREM1の最大活性は、本開示の一又は複数のTREM1リガンドと組み合わせて本開示の抗TREM1抗体に結合された場合に、飽和濃度のリガンド単独又は飽和濃度の抗体単独に曝露された場合のTREM1の最大活性よりも大きい(例えば、増強される)ことがある。さらに、抗体の存在下で、所与の濃度のTREM1リガンドでのTREM1の活性が、より大きい(例えば、増強される)ことがある。したがって、いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、TREM1タンパク質に結合された場合に、一又は複数のTREM1活性を増強する、一又は複数のTREM1リガンドとの相加作用を有する。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、一又は複数のTREM1リガンドと協力して、一又は複数のTREM1活性を増強する。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、一又は複数のTREM1リガンドの、一又は複数のTREM1活性を誘導する効力を、抗体の不在下での一又は複数のTREM1リガンドの、一又は複数のTREM1活性を誘導する効力と比較して増大する。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、TREM1の細胞表面クラスター化の不在下で、一又は複数のTREM1活性を増強する。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、TREM1の細胞表面クラスター化を誘導又は保持することによって、一又は複数のTREM1活性を増強する。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、限定するものではないが、B細胞及びミクログリア細胞を含む一又は複数の免疫細胞上に発現された一又は複数のFc−γ受容体によってクラスター化される。いくつかの実施態様では、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導された一又は複数のTREM1活性の増強は、限定するものではないが、樹状細胞、骨髄由来樹状細胞、単球、ミクログリア、マクロファージ、好中球、NK細胞、破骨細胞、皮膚のランゲルハンス細胞及びクッパー細胞を含む初代細胞で、又は細胞株で測定され、一又は複数のTREM1リガンドの、TREM1タンパク質との結合によって誘導される一又は複数のTREM1活性の増強は、例えば、in vitro細胞アッセイを利用して測定される。

0125

in vivoでは、本開示の抗TREM1抗体は、複数の可能性ある機序によって受容体を活性化し得る。いくつかの実施態様では、本開示のアゴニスト抗TREM1抗体は、妥当なエピトープ特異性のために、プレートに結合された二次抗体とクラスター化される、又はFcγ受容体によってクラスター化される必要なく、溶液中でTREM1を活性化する能力を有する。いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、その独特の構造のために、受容体をクラスター化し、又は受容体をクラスター化された立体配置で保持し、それによって、Fc受容体と結合することなくTREM1などの受容体を活性化する内因的能力を有するIgG2などのヒト抗体のアイソタイプを有する(例えば、White等、(2015)Cancer Cell27、138-148を参照のこと)。

0126

いくつかの実施態様では、本開示の抗TREM1抗体は、隣接する細胞上のFcγ受容体との結合によって受容体(例えば、TREM1)をクラスター化する。抗体の定常IgGFc部分の、Fcγ受容体との結合は、抗体の凝集つながり、抗体は、順に、それらがその可変領域を介して結合する受容体を凝集する(Chu等(2008) Mol Immunol、45:3926-3933;及びWilson等、(2011)Cancer Cell19、101-113)。サイトカイン分泌、酸化バースト、食作用の増大及び抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)の増強を誘発しない、阻害性Fcγ受容体FcγR(FcγRIIB)との結合は、FcγRIIBとの結合が、免疫有害作用を伴わないので、in vivoで抗体をクラスター化する好ましい方法であることが多い。

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