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技術 抗ヌクレオリン抗体

出願人 チャールストンファーマ,エルエルシーエムユーエスシーファウンデーションフォーリサーチディベロップメント
発明者 フェルナンデス,ダニエルシュワルツ,ローラストコウスキー,ナタリーホール,ブライアンルビンチク,セミヨン
出願日 2017年3月7日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2018-547926
公開日 2019年5月23日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-513013
状態 未査定
技術分野 突然変異または遺伝子工学 動物の育種及び生殖細胞操作による繁殖 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 三次元グリッド 平らの アラーミン 数値表 作業モデル クラスター中心 リン酸エステル含有 隣接物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題・解決手段

本開示は、抗ヌクレオリン抗体、抗ヌクレオリン抗体を産生する方法、および抗ヌクレオリン抗体を産生する細胞を提供する。また、悪性および非悪性疾患治療に抗ヌクレオリン抗体を使用する方法が提供される。本開示は、ヌクレオリンを、免疫学的に認識、結合、および/または不活化する特異的抗体を提供し、本明細書は、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)を調製するために直接使用しても、または異なる所望の抗体バックグラウンドに組み込むことができる特異的配列エレメント(例えば、CDR配列)を提供するために使用してもいずれでもよい抗ヌクレオリン抗体の軽鎖配列および重鎖配列を提供する。本明細書で開示されている配列を含む抗体は、ヌクレオリンを無力化することに向けられる広範な療法に使用することができる。

概要

背景

背景
抗体は、「生物学的製剤」として知られている種類の作用物質である。抗体の供給源は、ヒトもしくはウマ血清など、ポリクローナル供給であってもよく、またはモノクローナル供給源(単一細胞クローン)に由来していてもよい。モノクローナル抗体は、特異的な抗原結合を制御および選択することが技術的に可能になったため、劇的な治療的利益をもたらしている。しかしながら、ある特定の標的に対して特異的抗体を生成することが困難であるため、その成功は限定的であり、治療剤としての可能性は、大部分が依然として未開発のままである。

ヒト治療用のモノクローナル抗体の開発の1つの障害は、一般的にはマウスラット、およびウサギで作られるこのような抗体を「ヒト化する」必要があるということである。ヒト化定常領域を有していないこのような抗体をヒト患者投与すると、ヒト患者は、「血清病」に罹患する場合があり、これは、レシピエントが、非ヒト抗体配列に対する内因性免疫応答を開始させたことを意味する。研究動物で産生されたモノクローナル抗体をヒト化することにより、この問題を回避することができる。しかしながら、抗体をヒト化するための時間および費用コストは、かなり大きくなる場合がある。

ヌクレオリンは、慢性リンパ球性白血病(CLL細胞急性骨髄白血病(AML)細胞、いくつかの形態の乳癌、ならびに他の腫瘍の細胞表面に発現される。そのため、ヌクレオリンは、抗体を含む治療薬が標的とするための有望な腫瘍抗原となる。

概要

本開示は、抗ヌクレオリン抗体、抗ヌクレオリン抗体を産生する方法、および抗ヌクレオリン抗体を産生する細胞を提供する。また、悪性および非悪性疾患の治療に抗ヌクレオリン抗体を使用する方法が提供される。本開示は、ヌクレオリンを、免疫学的に認識、結合、および/または不活化する特異的抗体を提供し、本明細書は、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)を調製するために直接使用しても、または異なる所望の抗体バックグラウンドに組み込むことができる特異的配列エレメント(例えば、CDR配列)を提供するために使用してもいずれでもよい抗ヌクレオリン抗体の軽鎖配列および重鎖配列を提供する。本明細書で開示されている配列を含む抗体は、ヌクレオリンを無力化することに向けられる広範な療法に使用することができる。

目的

また、本明細書では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)を調製するために直接使用しても、または異なる所望の抗体バックグラウンドに組み込むことができる特異的配列エレメント(例えば、CDR配列)を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号42のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、アミノ酸配列YISと少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、アミノ酸配列DMと少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号65のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、配列番号54のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号66のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項2

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項1に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項3

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号42を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、YISを含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、DMを含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号65を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号54を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号66を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項4

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号24〜26からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、YISおよび配列番号30〜32からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、配列番号37〜39からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号46〜48からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、配列番号52〜54からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号58〜61からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項5

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項4に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項6

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号30のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号37のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号46のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号52のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号58のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項7

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号25のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号31のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号38のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号47のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号53のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号59のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項8

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、YISのアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号39のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号48のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号54のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号60のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項9

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号37のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号46のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号52のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号61のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項10

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖可変領域(VH)、および配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖可変領域(VL)を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項11

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項10に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項12

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号3のアミノ酸配列を有するVH、および配列番号12のアミノ酸配列を有するVLを含む、単離された抗体またはその断片。

請求項13

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列と少なくとも60%の同一性を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項14

配列番号2のアミノ酸配列が、配列番号1のヌクレオチド配列によりコードされる、請求項13に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項15

配列番号11のアミノ酸配列が、配列番号10のヌクレオチド配列によりコードされる、請求項13または14に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項16

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項13〜15のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項17

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号14のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列と少なくとも60%の同一性を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項18

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項17に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項19

配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項20

配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項21

ヒトヌクレオリンと結合し、アミノ酸配列DYFと少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、配列番号74のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、アミノ酸配列ARまたは配列番号77と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号84のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、アミノ酸配列NVSと少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号91のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項22

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項21に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項23

ヒトヌクレオリンと結合し、DYFを含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号74を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、ARまたは配列番号77を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号84を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、NVSを含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号91を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項24

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号69または配列番号70のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、配列番号73または配列番号74のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、アミノ酸配列AR、配列番号77、または配列番号78と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号83または配列番号84のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、アミノ酸配列NVSまたは配列番号87と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号90または配列番号91のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項25

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項24に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項26

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号69のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号73のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号77のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号83のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号87のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項27

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号70のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号74のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号78のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、NVSのアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項28

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号70のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号74のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、ARのアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、NVSのアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片。

請求項29

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号17のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有するVH、および配列番号19のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有するVLを含む、単離された抗体またはその断片。

請求項30

配列番号17のアミノ酸配列が、配列番号16のヌクレオチド配列によりコードされる、請求項29に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項31

配列番号19のアミノ酸配列が、配列番号18のヌクレオチド配列によりコードされる、請求項29または30に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項32

前記少なくとも60%の配列同一性が、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である、請求項29〜31のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項33

ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号17のアミノ酸配列を有するVH、配列番号19のアミノ酸配列を有するVLを含む、単離された抗体またはその断片。

請求項34

前記請求項のいずれかに記載の重鎖CDR、VH、またはそれらの断片および前記請求項のいずれかに記載の軽鎖CDR、VL、またはそれらの断片の任意の組合せを含む、単離された抗体またはその断片。

請求項35

配列番号21のアミノ酸配列と結合する、単離された抗ヌクレオリン抗体またはその断片。

請求項36

配列番号20のアミノ酸配列の残基G300〜E466内のエピトープと結合する、単離された抗ヌクレオリン抗体またはその断片。

請求項37

前記エピトープが、E453、R457、D455、K348、K427、G426、K403、Y402、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択されるアミノ酸を含む、請求項36に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項38

E453、R457、またはそれらの組合せと結合する軽鎖CDR1を含む、請求項36または37に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項39

D455と結合する軽鎖CDR2を含む、請求項36〜38のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項40

K348と結合する軽鎖CDR3を含む、請求項36〜39のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項41

K427と結合する重鎖CDR1を含む、請求項36〜40のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項42

K427、G426、またはそれらの組合せと結合する重鎖CDR2を含む、請求項36〜41のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項43

K403、Y402、またはそれらの組合せと結合する重鎖CDR3を含む、請求項36〜42のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項44

前記ヌクレオリンが、細胞表面ヌクレオリンである、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項45

ヒトであるかまたはヒト化されている、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項46

IgG抗体である、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項47

IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4抗体である、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項48

Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fv断片、ダイアボディ、直鎖抗体単鎖抗体、または抗体断片から形成される多特異性抗体である、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項49

抗原結合領域を含む断片である、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項50

正常細胞または組織無毒性である、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項51

腫瘍またはがん細胞に細胞傷害性である、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項52

ある期間にわたって腫瘍またはがん細胞の集団と共にインキュベートすると、前記腫瘍またはがん細胞の集団の少なくとも10%を死滅させる、前記請求項のいずれかに記載の単離された抗体またはその断片。

請求項53

前記腫瘍またはがん細胞の集団の少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、もしくは90%、または約100%を死滅させる、請求項52に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項54

前記インキュベーションが、ヒト血清の存在下で行われる、請求項52または53に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項55

前記期間が、約48〜96時間である、請求項52〜54のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項56

前記腫瘍またはがん細胞が、ヒト肺がん皮膚がん乳がん肝臓がん結腸がん、肺がん腎臓がん、前立腺がん白血病、脳がん、および臟がん細胞からなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがん細胞を含む、請求項51〜55のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項57

前記腫瘍またはがん細胞が、A549、A375、MCF−7、Hep3B、HCT−116、NCI−H358、786−0、DU−145、MDA−MB−231、MV4−11、U251、CGEMT、MIA−PaCa2、およびPANC−1細胞からなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがん細胞を含む、請求項51〜56のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項58

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、乳がん細胞を含む、請求項52〜57のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項59

前記乳がん細胞が、MCF−7またはMDA−MB−231細胞である、請求項58に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項60

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、急性骨髄性白血病(AML)細胞を含む、請求項52〜59のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項61

前記AML細胞が、MV4−11細胞である、請求項60に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項62

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、前立腺がん細胞を含む、請求項52〜61のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項63

前記前立腺がん細胞が、DU−145細胞である、請求項62に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項64

前記前立腺がん細胞が、CG−EMT細胞である、請求項62に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項65

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、肺がん細胞を含む、請求項52〜64のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項66

前記肺がん細胞が、A549またはNCI−H358細胞である、請求項65に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項67

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、皮膚悪性黒色腫細胞を含む、請求項52〜66のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項68

前記皮膚悪性黒色腫細胞が、A375細胞である、請求項67に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項69

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、肝細胞癌細胞を含む、請求項52〜68のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項70

前記肝細胞癌細胞が、Hep3B細胞である、請求項69に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項71

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、結腸がん細胞を含む、請求項52〜70のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項72

前記結腸がん細胞が、HCT−116細胞である、請求項71に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項73

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、腎がん細胞を含む、請求項52〜72のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項74

前記腎がん細胞が、786−0細胞である、請求項73に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項75

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、脳腫瘍細胞を含む、請求項52〜74のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項76

前記脳腫瘍細胞が、U251細胞である、請求項75に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項77

前記腫瘍またはがん細胞の集団が、膵臓がん細胞を含む、請求項52〜76のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項78

前記膵臓がん細胞が、MIA−Paca2またはPANC−1細胞である、請求項77に記載の単離された抗体またはその断片。

請求項79

請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を産生する組換え細胞

請求項80

請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片をコードする単離された核酸

請求項81

請求項80に記載の核酸を含むベクター

請求項82

請求項80に記載の核酸または請求項81に記載のベクターを含む宿主細胞

請求項83

抗体またはその断片を産生する方法であって、請求項82に記載の宿主細胞を培養することを含み、それにより前記抗体またはその断片が産生される方法。

請求項84

有効量の請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物

請求項85

前記単離された抗体またはその断片がモノクローナル抗体である、請求項84に記載の医薬組成物。

請求項86

前記単離された抗体またはその断片がポリクローナル抗体である、請求項84に記載の医薬組成物。

請求項87

がんを治療する方法であって、それを必要とする対象に請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を含む医薬組成物を投与することを含む方法。

請求項88

前記投与が注射である、請求項87に記載の方法。

請求項89

前記投与が、静脈内または皮下注射である、請求項88に記載の方法。

請求項90

前記投与を、1週当たり1〜3回行う、請求項87〜89のいずれか一項に記載の方法。

請求項91

前記対象において腫瘍のサイズを、少なくとも25%、50%、75%、または95%低減する、請求項87〜90のいずれか一項に記載の方法。

請求項92

前記腫瘍が固形腫瘍である、請求項91に記載の方法。

請求項93

前記医薬組成物が、前記対象の体重1kg当たり0.15mgから3mgまで投薬される、請求項87〜92のいずれか一項に記載の方法。

請求項94

用量が、前記対象の体重1kg当たり0.5mgから2mgまでである、請求項93に記載の方法。

請求項95

前記対象が哺乳動物である、請求項87〜94のいずれか一項に記載の方法。

請求項96

前記対象がヒトである、請求項95に記載の方法。

請求項97

前記がんが、ヒト肺がん、皮膚がん、乳がん、肝臓がん、結腸がん、肺がん、腎臓がん、前立腺がん、白血病、脳がん、および膵臟がんからなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがんを含む、請求項87〜96のいずれか一項に記載の方法。

請求項98

がん細胞を死滅させる方法であって、前記がん細胞と、請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を接触させることを含む方法。

請求項99

がんを治療するまたはがん細胞を死滅させるための、請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片の使用。

請求項100

医薬の製造における、請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片の使用。

請求項101

前記医薬が、がんを治療するためである、請求項100に記載の使用。

請求項102

前記医薬が、がん細胞を死滅させるためである、請求項100に記載の使用。

請求項103

配列番号1の第1の核酸配列および配列番号10の第2の核酸配列を含む1つまたは複数の細胞を含む組換え哺乳動物細胞系。

請求項104

前記第1の核酸配列および前記第2の核酸配列が、同じ構築物中にある、請求項103に記載の組換え哺乳動物細胞系。

請求項105

前記第1の核酸配列および前記第2の核酸配列が、組換え的にまたは合成的に産生され、発現ベクタークローニングされている、請求項103または104に記載の組換え哺乳動物細胞系。

請求項106

前記発現ベクターが、pTT5発現ベクターである、請求項105に記載の組換え哺乳動物細胞系。

請求項107

前記第1の核酸配列および前記第2の核酸配列が、前記1つまたは複数の細胞にトランスフェクトされている、請求項103〜106のいずれか一項に記載の組換え哺乳動物細胞系。

請求項108

ヒト対象において免疫系を活性化させる方法であって、前記対象に請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を投与することを含む方法。

請求項109

ヒト対象において形質転換増殖因子ベータ(TGFβ)を阻害することによりがんを治療する方法であって、前記対象に請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を投与することを含み、それにより前記TGFβが阻害され、前記がんが治療される方法。

請求項110

前記TGFβが、TGFβ1、TGFβ2、またはTGFβ3である、請求項109に記載の方法。

請求項111

ヒト対象において発癌性mRNAの安定化を防止することによりがんを治療する方法であって、前記対象に請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を投与することを含み、それにより前記発癌性mRNAが不安定化され、前記がんが治療される方法。

請求項112

前記発癌性mRNAが、腫瘍タンパク質p53mRNA、B細胞リンパ腫超大型(Bcl−XL)mRNA、(B細胞リンパ腫2)Bcl−2mRNA、ガストリンmRNA、(増殖停止およびDNA損傷誘導性アルファ)Gadd45αmRNA、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)mRNA、Arabidopsisthalianaキネシン(Atk1)mRNA、サイクリン1mRNA、インターロイキン−2(IL−2)mRNA、プロスタグランジンHシンターゼ−1(Pghs−1)mRNA、またはそれらの任意の組合せである、請求項111に記載の方法。

請求項113

ヒト対象において発癌性タンパク質発現レベルを低減することによりがんを治療する方法であって、前記対象に請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を投与することを含み、それにより前記発癌性タンパク質の前記発現レベルが不安定化され、前記がんが治療される方法。

請求項114

前記発癌性タンパク質が、腫瘍タンパク質p53、Bcl−xL、Bcl−2、ガストリン、Gadd45α、MMP9、Atk1、サイクリン1、IL−2、Pghs−1、またはそれらの任意の組合せである、請求項113に記載の方法。

請求項115

前記がんが、ヒト肺がん、皮膚がん、乳がん、肝臓がん、結腸がん、肺がん、腎臓がん、前立腺がん、白血病、脳がん、および膵臟がんからなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがんを含む、請求項109〜114のいずれか一項に記載の方法。

請求項116

治療剤と連結されている抗原結合剤を含み、前記抗原結合剤が、請求項1〜78のいずれか一項に記載の単離された抗体またはその断片を含む、イムノコンジュゲート

請求項117

前記イムノコンジュゲートが融合タンパク質であり、前記治療剤がポリペプチドである、請求項116に記載のイムノコンジュゲート。

請求項118

前記抗原結合剤が二重特異性抗体である、請求項116に記載のイムノコンジュゲート。

請求項119

前記抗原結合剤がプロボディである、請求項116に記載のイムノコンジュゲート。

請求項120

前記プロボディが、腫瘍細胞により活性化される抗原結合領域を含む、請求項119に記載のイムノコンジュゲート。

請求項121

前記抗原結合領域が、プロテアーゼで切断可能なリンカーを介して軽鎖のN末端に連結されているペプチドを含む、請求項120に記載のイムノコンジュゲート。

請求項122

前記抗原結合剤が、共有結合的に、非共有結合的に、または組換え的に前記治療剤と連結されている、請求項116〜121のいずれか一項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項123

前記治療剤が細胞傷害剤である、請求項116〜122のいずれか一項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項124

前記細胞傷害剤が、ドキソルビシンカリケアマイシンオーリスタチンマイタンシノイドブレツキシマブベドチン、チューブリシンデュオカルマイシンカンプトテシン、SN−38、ピロロベンゾジアゼピンメトトレキセートα−アマニチンアンサマイトシン、またはそれらの任意の組合せである、請求項123に記載のイムノコンジュゲート。

請求項125

前記治療剤が免疫刺激剤である、請求項116〜122のいずれか一項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項126

前記治療剤が、インターロイキン−2(IL−2)、免疫刺激性核酸分子顆粒球マクロファージコロニー刺激因子レシキモドガルジキモド、フィコシアノビリン、ロミプロスチム、エルトロンボパグ、またはそれらの任意の組合せである、請求項125に記載のイムノコンジュゲート。

請求項127

請求項116〜126のいずれか一項に記載のイムノコンジュゲートおよび薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。

請求項128

がんを治療する方法であって、それを必要とする対象に請求項116〜126のいずれか一項に記載のイムノコンジュゲートを含む医薬組成物を投与することを含む方法。

請求項129

がんを治療するための、請求項116〜126のいずれか一項に記載のイムノコンジュゲートの使用。

請求項130

がんを治療するための医薬の製造における、請求項116〜126のいずれか一項に記載のイムノコンジュゲートの使用。

技術分野

0001

相互参照
本出願は、2016年3月7日に出願された米国仮出願番号第62/304,742号、2016年4月15日に出願された米国仮出願番号第62/323,159号、2016年10月28日に出願された米国仮出願番号第62/414,316号の利益を主張しており、これら仮出願のすべては、それらの全体が参考として本明細書中に援用される。

0002

連邦政府によって支援された研究に関する陳述
本発明は、国立がん研究所、米国国立衛生研究所によって授与された認可番号NCI CA109254−04S1、および米国陸軍医学研究・物資団によって授与された認可番号W81XWH−12−1−0241およびW81XWH−12−1−0242の下、政府支援でなされた。政府は本発明において特定の権利を有する。

0003

配列表
本出願は、ASCIIフォーマット電子的に提出されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる配列表を含む。前記ASCIIコピーは、2017年3月7日に作成され、39723−709_601_SL.txtと名前が付けられており、サイズは60,062バイトである。

0004

参照による組み込み
本明細書で開示されている全ての刊行物、特許、および特許出願は、個々の刊行物、特許、または特許出願が具体的におよび個々に示されて参照により組み込まれるのと同じ程度に参照により組み込まれる。本明細書で開示されている用語と組み込まれている参考文献中の用語が矛盾する場合、本明細書の用語が優先される。

背景技術

0005

背景
抗体は、「生物学的製剤」として知られている種類の作用物質である。抗体の供給源は、ヒトもしくはウマ血清など、ポリクローナル供給であってもよく、またはモノクローナル供給源(単一細胞クローン)に由来していてもよい。モノクローナル抗体は、特異的な抗原結合を制御および選択することが技術的に可能になったため、劇的な治療的利益をもたらしている。しかしながら、ある特定の標的に対して特異的抗体を生成することが困難であるため、その成功は限定的であり、治療剤としての可能性は、大部分が依然として未開発のままである。

0006

ヒト治療用のモノクローナル抗体の開発の1つの障害は、一般的にはマウスラット、およびウサギで作られるこのような抗体を「ヒト化する」必要があるということである。ヒト化定常領域を有していないこのような抗体をヒト患者投与すると、ヒト患者は、「血清病」に罹患する場合があり、これは、レシピエントが、非ヒト抗体配列に対する内因性免疫応答を開始させたことを意味する。研究動物で産生されたモノクローナル抗体をヒト化することにより、この問題を回避することができる。しかしながら、抗体をヒト化するための時間および費用コストは、かなり大きくなる場合がある。

0007

ヌクレオリンは、慢性リンパ球性白血病(CLL細胞急性骨髄白血病(AML)細胞、いくつかの形態の乳癌、ならびに他の腫瘍の細胞表面に発現される。そのため、ヌクレオリンは、抗体を含む治療薬が標的とするための有望な腫瘍抗原となる。

課題を解決するための手段

0008

簡単な要旨
多くの態様の一部では、本開示は、ヌクレオリンを、免疫学的に認識、結合、および/または不活化する特異的抗体を対象とする。また、本明細書では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)を調製するために直接使用しても、または異なる所望の抗体バックグラウンドに組み込むことができる特異的配列エレメント(例えば、CDR配列)を提供するために使用してもいずれでもよい抗ヌクレオリン抗体の軽鎖配列および重鎖配列が提供される。本明細書で開示されている配列を含む抗体は、ヌクレオリンを無力化することに向けられる広範な療法に使用することができる。

0009

一部の場合では、本明細書では、ヒトヌクレオリンに結合し、配列番号42のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、アミノ酸配列YISと少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、アミノ酸配列DMと少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号65のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、配列番号54のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号66のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0010

一部の場合では、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号42を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、YISを含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、DMを含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号65を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号54を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号66を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0011

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号24〜26からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、YISおよび配列番号30〜32からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、配列番号37〜39からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号46〜48からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、配列番号52〜54からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号58〜61からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0012

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号30のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号37のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号46のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号52のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号58のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0013

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号25のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号31のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号38のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号47のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号53のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号59のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0014

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号26のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、YISのアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号39のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号48のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号54のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号60のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0015

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号24のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号32のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号37のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号46のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号52のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号61のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0016

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖可変領域(VH)、および配列番号12のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖可変領域(VL)を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0017

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号3のアミノ酸配列を有するVH、および配列番号12のアミノ酸配列を有するVLを含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0018

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列と少なくとも60%の同一性を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、配列番号2のアミノ酸配列は、配列番号1のヌクレオチド配列によりコードされる。一部の実施形態では、配列番号11のアミノ酸配列は、配列番号10のヌクレオチド配列によりコードされる。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0019

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号14のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列と少なくとも60%の同一性を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0020

一部の場合には、本明細書では、配列番号2のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の場合には、本明細書では、配列番号14のアミノ酸配列を有する重鎖、および配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0021

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、DYFのアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、配列番号74のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、ARまたは配列番号77のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号84のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、NVSのアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号91のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0022

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、DYFを含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号74を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、ARまたは配列番号77を含むアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号84を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、NVSを含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号91を含むアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0023

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号69または配列番号70のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR1、配列番号73または配列番号74のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR2、AR、配列番号77、または配列番号78のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する重鎖CDR3、配列番号83または配列番号84のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR1、NVSまたは配列番号87のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR2、および配列番号90または配列番号91のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0024

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号69のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号73のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号77のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号83のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号87のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0025

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号70のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号74のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、配列番号78のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、NVSのアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号90のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0026

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号70のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号74のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、ARのアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、配列番号84のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、NVSのアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、および配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0027

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号17のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有するVH、および配列番号19のアミノ酸配列と少なくとも60%の配列同一性を有するVLを含む、単離された抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、配列番号17のアミノ酸配列は、配列番号16のヌクレオチド配列によりコードされる。一部の実施形態では、配列番号19のアミノ酸配列は、配列番号18のヌクレオチド配列によりコードされる。一部の実施形態では、少なくとも60%の配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは98%、または100%の配列同一性である。

0028

一部の場合には、本明細書では、ヒトヌクレオリンと結合し、配列番号17のアミノ酸配列を有するVH、および配列番号19のアミノ酸配列を有するVLを含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0029

一部の場合では、本明細書では、本明細書で開示されている重鎖CDR、VH、またはそれらの断片、および本明細書で開示されている軽鎖CDR、VL、またはそれらの断片の任意の組合せを含む、単離された抗体またはその断片が提供される。

0030

一部の場合には、本明細書では、配列番号21のアミノ酸配列と結合する単離された抗ヌクレオリン抗体またはその断片が提供される。一部の場合には、本明細書では、配列番号20のアミノ酸配列の残基G300〜E466内のエピトープと結合する単離された抗ヌクレオリン抗体またはその断片が提供される。一部の実施形態では、エピトープは、E453、R457、D455、K348、K427、G426、K403、Y402、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択されるアミノ酸を含む。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、E453、R457、またはそれらの組合せと結合する軽鎖CDR1を含む。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、D455と結合する軽鎖CDR2を含む。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、K348と結合する軽鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、K427と結合する重鎖CDR1を含む。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、K427、G426、またはそれらの組合せと結合する重鎖CDR2を含む。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、K403、Y402、またはそれらの組合せと結合する重鎖CDR3を含む。一部の実施形態では、ヌクレオリンは、細胞表面ヌクレオリンである。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、ヒトであるかまたはヒト化されている。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、IgG抗体である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4抗体である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fv断片、ダイアボディ、直鎖抗体単鎖抗体、または抗体断片から形成される多特異性抗体である断片である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、抗原結合領域を含む断片である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、正常な細胞または組織に対して非毒性である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、例えば腫瘍またはがん細胞に対して細胞傷害性である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、ヒト血清の存在下で細胞傷害性である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、ある期間にわたって腫瘍またはがん細胞の集団と共にインキュベートすると、腫瘍またはがん細胞の集団の少なくとも10%を死滅させる。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、腫瘍またはがん細胞の集団の少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、もしくは90%、または約100%を死滅させる。一部の実施形態では、インキュベーションは、ヒト血清の存在下で行われる。一部の実施形態では、期間は、約48〜96時間である。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞は、ヒト肺がん皮膚がん乳がん肝臓がん結腸がん、肺がん腎臓がん、前立腺がん、白血病、脳がん、および臟がん細胞からなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがん細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞は、A549、A375、MCF−7、Hep3B、HCT−116、NCI−H358、786−0、DU−145、MDA−MB−231、MV4−11、U251、CGEMT、MIA−PaCa2、およびPANC−1細胞からなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがん細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、乳がん細胞、例えばMCF−7またはMDA−MB−231細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、急性骨髄性白血病(AML)細胞、例えばMV4−11細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、前立腺がん細胞、例えばDU−145細胞またはCG−EMT細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、肺がん細胞、例えばA549またはNCI−H358細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、皮膚悪性黒色腫細胞、例えばA375細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、肝細胞癌細胞、例えばHep3B細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、結腸がん細胞、例えばHCT−116細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、腎がん細胞、例えば786−0細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、脳腫瘍細胞、例えばU251細胞を含む。一部の実施形態では、腫瘍またはがん細胞の集団は、膵臓癌細胞、例えばMIA−Paca2またはPANC−1細胞を含む。

0031

一部の場合には、本明細書では、本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を産生する組換え細胞が提供される。一部の場合には、本明細書では、本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片をコードする単離された核酸が提供される。一部の場合には、本明細書では、本明細書で開示されている核酸を含むベクターが提供される。一部の場合には、本明細書では、本明細書で開示されている核酸または本明細書で開示されているベクターを含む宿主細胞が提供される。一部の場合には、本明細書では、抗体またはその断片を産生する方法であって、抗体またはその断片が産生されるように、本明細書で開示されている宿主細胞を培養することを含む方法が提供される。

0032

一部の場合には、本明細書では、有効量の本明細書で開示されている単離された抗体または断片および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、モノクローナル抗体である。一部の実施形態では、単離された抗体またはその断片は、ポリクローナル抗体である。

0033

一部の場合には、本明細書では、がんを治療する方法であって、それを必要とする対象に本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を含む医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。一部の実施形態では、投与は注射である。一部の実施形態では、投与は、静脈内または皮下注射である。一部の実施形態では、投与は、1週当たり1〜3回行う。一部の実施形態では、方法は、対象において腫瘍のサイズを、少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または98%低減させる。一部の実施形態では、腫瘍は、固形腫瘍である。一部の実施形態では、医薬組成物は、対象の体重1kg当たり0.15mgから3mgまで、例えば、対象の体重1kg当たり0.5mg〜2mg投薬される。一部の実施形態では、対象は、哺乳動物、例えばヒトである。一部の実施形態では、がんは、ヒト肺がん、皮膚がん、乳がん、肝臓がん、結腸がん、肺がん、腎臓がん、前立腺がん、白血病、脳がん、および膵臟がんからなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがんを含む。

0034

一部の場合には、本明細書では、がん細胞を死滅させる方法であって、がん細胞と、本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を接触させることを含む方法が提供される。一部の場合には、本明細書では、がんを治療するまたはがん細胞を死滅させるための、本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片の使用が提供される。

0035

一部の場合には、本明細書では、医薬の製造における、本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片の使用が提供される。一部の実施形態では、医薬は、がんを治療するためである。一部の実施形態では、医薬は、がん細胞を死滅させるためである。

0036

一部の場合には、本明細書では、配列番号1の第1の核酸配列および配列番号10の第2の核酸配列を含む1つまたは複数の細胞を含む組換え哺乳動物細胞系が提供される。一部の実施形態では、第1の核酸配列および第2の核酸配列は、同じ構築物中にある。一部の実施形態では、第1の核酸配列および第2の核酸配列は、組換え的にまたは合成的に産生され、発現ベクタークローニングされる。一部の実施形態では、発現ベクターは、pTT5発現ベクターである。一部の実施形態では、第1の核酸配列および第2の核酸配列は、1つまたは複数の細胞にトランスフェクトされる。

0037

一部の場合には、本明細書では、ヒト対象において免疫系を活性化する方法であって、対象に本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を投与することを含む方法が提供される。一部の場合には、本明細書では、ヒト対象において形質転換増殖因子ベータ(TGFβ)を阻害することによりがんを治療する方法であって、対象に本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を投与することを含み、それによりTGFβが阻害され、がんが治療される方法が提供される。一部の実施形態では、TGFβは、TGFβ1、TGFβ2、またはTGFβ3である。

0038

一部の場合には、本明細書では、ヒト対象において発癌性mRNAの安定化を防止することによりがんを治療する方法であって、対象に本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を投与することを含み、それにより発癌性mRNAが不安定化され、がんが治療される方法が提供される。一部の実施形態では、発癌性mRNAは、腫瘍タンパク質p53 mRNA、B細胞リンパ腫超大型(Bcl−XL)mRNA、(B細胞リンパ腫2)Bcl−2 mRNA、ガストリンmRNA、(増殖停止およびDNA損傷誘導性アルファ)Gadd45αmRNA、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)mRNA、Arabidopsis thalianaキネシン(Atk1)mRNA、サイクリン1 mRNA、インターロイキン−2(IL−2)mRNA、プロスタグランジンHシンターゼ−1(Pghs−1)mRNA、またはそれらの任意の組合せである。一部の場合には、本明細書では、ヒト対象において発癌性タンパク質発現レベルを低減することによりがんを治療する方法であって、対象に本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を投与することを含み、それにより発癌性タンパク質の発現レベルが不安定化され、がんが治療される方法が提供される。一部の実施形態では、発癌性タンパク質は、腫瘍タンパク質p53、Bcl−xL、Bcl−2、ガストリン、Gadd45α、MMP9、Atk1、サイクリン1、IL−2、Pghs−1、またはそれらの任意の組合せである。一部の実施形態では、がんは、ヒト肺がん、皮膚がん、乳がん、肝臓がん、結腸がん、肺がん、腎臓がん、前立腺がん、白血病、脳がん、および膵臟がんからなる群から選択される1つ、2つ、またはそれよりも多くの型のがんを含む。

0039

一部の場合には、本明細書では、治療剤と連結されている抗原結合剤を含み、抗原結合剤が、本明細書で開示されている単離された抗体またはその断片を含む、イムノコンジュゲートが提供される。一部の実施形態では、イムノコンジュゲートは、融合タンパク質であり、治療剤は、ポリペプチドである。一部の実施形態では、抗原結合剤は、二重特異性抗体である。一部の実施形態では、抗原結合剤は、プロボディ(probody)である。一部の実施形態では、プロボディは、腫瘍細胞により活性化される抗原結合領域を含む。一部の実施形態では、抗原結合領域は、プロテアーゼで切断可能なリンカーを介して軽鎖のN末端に連結されているペプチドを含む。一部の実施形態では、抗原結合剤は、共有結合的に、非共有結合的に、または組換え的に治療剤と連結されている。一部の実施形態では、治療剤は、細胞傷害剤である。一部の実施形態では、細胞傷害剤は、ドキソルビシンカリケアマイシンオーリスタチンマイタンシノイドブレツキシマブベドチン、チューブリシンデュオカルマイシンカンプトテシン、SN−38、ピロロベンゾジアゼピンメトトレキセートα−アマニチンアンサマイトシン、またはそれらの任意の組合せである。一部の実施形態では、治療剤は、免疫刺激剤である。一部の実施形態では、治療剤は、インターロイキン−2(IL−2)、免疫刺激性核酸分子顆粒球マクロファージコロニー刺激因子レシキモドガルジキモド、フィコシアノビリン、ロミプロスチム、エルトロンボパグ、またはそれらの任意の組合せである。

0040

一部の場合には、本明細書では、本明細書で開示されているイムノコンジュゲートおよび薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。一部の場合には、本明細書では、がんを治療する方法であって、それを必要とする対象に本明細書で開示されているイムノコンジュゲートを含む医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。一部の場合には、本明細書では、がんを治療するための、本明細書で開示されているイムノコンジュゲートの使用が提供される。一部の場合には、本明細書では、がんを治療するための医薬の製造における、本明細書で開示されているイムノコンジュゲートの使用が提供される。

0041

以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本開示のある特定の態様をさらに実証するために含まれる。本開示は、これらの図面の1つまたは複数を、本明細書において示される具体的な実施形態の詳細な説明と組み合わせて参照することによって、より良く理解され得る。

図面の簡単な説明

0042

図1は、抗体CP1ならびにIgGおよびIgM標準のSDS PAGEゲルを示す画像である。SDS PAGEゲルのクマシーブルー染色は、β−メルカプトエタノール非存在下では(レーン10)、完全長の抗体CP1が約150KDaの分子量を有することを示す。β−メルカプトエタノールでCP1を還元すると(レーン11)、抗体が、それぞれ約50KDaおよび26KDaの重鎖および軽鎖を有するクラスIgGのものであることが明らかになる。

0043

図2は、MabSelectの1.0mlプロテインAカラムを使用して精製されたCP1のSDS PAGEゲルを示す画像である。

0044

図3は、CP1のウェスタンブロット分析を示す画像である。SDS PAGEは、既知の量の抗体CP1をIgG1およびIgM標準と共に用いて、還元条件下で行った。転移膜を2つの切片に切断し、一方の切片を、ヒトIgG1に特異的なHRPコンジュゲート型の二次抗体プローブし(レーン1〜7)、一方、第2の切片は、ヒトIgMに特異的なHRPコンジュゲート型の二次抗体でプローブした。示されていないが、CP1の重鎖および軽鎖のcDNA配列決定によって、抗体がサブクラスIgG1カッパのものであることが明らかになった。

0045

図4は、ヒト組換えヌクレオリンへのCP1の結合を示す棒グラフである。様々な量のヒト組換えヌクレオリンを、96ウェルプレートに結合させた。プレートブロッキング緩衝液洗浄し、次いで、様々な量の抗体CP1またはヒトIgG対照抗体をウェルに添加した。ウェルをブロッキング緩衝液で洗浄して未結合の抗体を除去し、次いで、ヒトIgG1に特異的なHRPコンジュゲート型の二次抗体とインキュベートした。

0046

図5は、腫瘍細胞および正常細胞の生存能力に対するCP1の細胞傷害効果を示す折れ線グラフである。様々な充実性腫瘍型およびAML(MV4−11)および正常な乳房上皮細胞を、96ウェルプレート内で24時間、10%ヒト血清を含有するRPMI1640培地内でインキュベートした。24時間後、細胞を、ヒトIgG1抗体(対照)または様々な濃度の抗体CP1と共に、96時間インキュベートした。細胞を次いでトリパンブルーで染色し、NEXCELOM Cellometer Auto T4 Plusカウンター計数した。IC50の結果は、三重の判定の平均+S.D.である。

0047

図6は、様々なヒト細胞系に対するCP1(B細胞または組換え細胞に由来する)の効果を示す棒グラフである。CP1は、in vitroで血液腫瘍細胞および充実性腫瘍細胞の両方に対して強力で広範な抗がん活性を有するが、正常細胞に対してはわずかな毒性しか有さない。

0048

図7は、MCF7乳がん細胞およびMCF10A正常乳房上皮細胞の生存能力に対するCP1の効果を示す折れ線グラフである。

0049

図8は、患者の前立腺がんCG−EMT細胞の生存能力に対するCP1のex vivoでの効果を示す折れ線グラフである。CG−EMT細胞は、ホルモン不応性前立腺がんを有する患者から単離された原発性のがん細胞である。

0050

図9は、がん細胞へのCP1の、細胞表面および原形質膜での結合を示す一組の画像である。透過処理されていないMCF−7細胞を、1時間、室温で、FITC標識されたアイソタイプ対照抗体またはCP1とインキュベートした。原形質膜内へのCP1の組み込みを、CP1およびFITCコンジュゲート型の二次Abを使用して間接免疫蛍光によって判定した。核をヨウ化プロピジウム対比染色した。ヌクレオリンの点状の出現は、ヌクレオリンが原形質膜内の脂質ラフト内に組み込まれたことを示唆する。

0051

図10は、96時間目のMCF7の細胞数に対する、精製された(上部の線)および部分的に精製された(下部の線)CP2の効果を示す、一組の折れ線グラフである。

0052

図11は、実施例2におけるタンパク質/抗体の発現を検証する、一組のSDS−PAGE画像である。

0053

図12は、MV4−11細胞の生存能力に対するCP1組換えカッパ軽鎖の効果を示す折れ線グラフである。

0054

図13は、ヒトMCF−7乳がん細胞の生存能力に対するアプタマーAS1411およびCP1の効果の比較を示す折れ線グラフである。

0055

図14は、ヌードマウスを用いたMV411ヒト白血病異種移植モデルにおける、30%長期生存マウスに対するCP1の効果を示す、カプラン・マイヤープロットである。

0056

図15Aは、群1(10頭のマウス):対照(10mg/kg、iv、1、4、7、10、13、16日目)のマウスにおける腫瘍容積の変化を示す折れ線チャートである。図15Bは、群2(10頭のマウス):CP1(10mg/kg、iv、1、4、7、10、13、16日目)のマウスにおける腫瘍容積の変化を示す折れ線チャートである。

0057

図16は、ヒトヌクレオリンへの抗体CP1の結合の分子モデルの画像である。

0058

本開示は、抗ヌクレオリン抗体およびその使用方法を提供する。これらの抗体は、がん、自己免疫障害、およびウイルス性障害関与する細胞など、原形質膜においてヌクレオリンを発現する細胞に対して細胞傷害性を示す。したがって、抗体は、がん、過剰増殖性および新生血管性障害、ならびに自己免疫疾患のある特定の形態に対して治療的可能性を有する。

0059

参照ポリペプチド配列に対する配列同一性パーセント(%)は、最大の配列同一性パーセントを達成するために、配列をアラインし、必要に応じてギャップを導入した後で、参照ポリペプチド配列のアミノ酸残基と同一であり、配列同一性の一部としていかなる保存的置換も考慮されない、候補配列のアミノ酸残基のパーセンテージである。アミノ酸配列同一性パーセントを決定するためのアラインメントは、例えば、BLAST、BLAST−2、ALIGN、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの一般に利用可能なコンピュータソフトウェアを使用して、当技術分野の技術内にある種々の方法で達成することができる。当業者であれば、比較されている配列の全長にわたって最大のアラインメントを達成するために必要とされる任意のアルゴリズムを含む、配列をアラインさせるための適切なパラメータを決定することができる。しかしながら、本明細書の目的では、アミノ酸配列同一性%値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN−2を使用して生成される。ALIGN−2配列比較コンピュータプログラムは、Genentech,Inc.により作成された。全ての配列比較パラメータは、ALIGN−2プログラムにより設定され、変化しない。

0060

アミノ酸配列比較にALIGN−2が使用される場合、所与のアミノ酸配列Bと、それとのまたはそれに対する、所与のアミノ酸配列Aのアミノ酸配列同一性%(あるいは、所与のアミノ酸配列Bと、それとのまたはそれに対して、ある特定のアミノ酸配列同一性%を有するまたは含む所与のアミノ酸配列Aと表現することができる)は、以下の通り、比X/Yに100をかけることにより算出され、式中、Xは、AおよびBのプログラムのアラインメントにおいてその配列アラインメントプログラムALIGN−2により完全一致であるとスコア化されたアミノ酸残基の数であり、Yは、Bのアミノ酸残基の総数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、Bに対するAのアミノ酸配列同一性%は、Aに対するBのアミノ酸配列同一性%と等しくはならないことが認識されるであろう。具体的にそうではないと記載されていない限り、本明細書で使用される全てのアミノ酸配列同一性%値は、ALIGN−2コンピュータプログラムを使用して、直上の段落に記載のように得られる。

0061

用語「約」は、参照されている数値表記が、その参照されている数値表記のプラスまたはマイナス15%であることを意味する。

0062

一部の態様では、本開示は、ヌクレオリンに結合し、不活化するIgG抗体を発現する不死化B細胞、例えばヒトB細胞を提供する。これらの不死化集団は、1つよりも多くの抗体配列を発現することが見出されたが、抗体配列決定技術を使用することにより、基本的な抗体の同一性およびアミノ酸配列が決定され、今や、免疫学的療法試薬構築における使用に提供することができる。また、細胞培養を使用して、個々の抗体を単離した。その後、各単離された抗体を、効力および細胞表面ヌクレオリンへの結合について試験した。

0063

本明細書では、表7または表8中の1つまたは複数の対応するVHCDRと少なくとも60%の配列同一性を各々が有する1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含んでいてもよい重鎖可変領域(VH)を含む、ヌクレオリンに結合することができる単離された抗体またはその断片が提供される。VHは、表7または表8中の1つまたは複数の対応するVH CDRと少なくとも60%の配列同一性を有する1つのCDRを含んでいてもよい。一部の場合では、対応するVH CDRは、CDR H1であってもよい。一部の場合では、対応するVH CDRは、CDR H2であってもよい。一部の場合では、対応するVH CDRは、CDR H3であってもよい。一部の態様では、VHは、表7または表8中の1つまたは複数の対応するVH CDRと少なくとも60%の配列同一性を各々が有する2つのCDRを含んでいてもよい。一部の態様では、2つの対応するVH CDRは、CDR H1およびCDR H2であってもよい。一部の場合では、2つの対応するVH CDRは、CDR H1およびCDR H3であってもよい。一部の場合では、2つの対応するVH CDRは、CDR H2およびCDR H3であってもよい。

0064

また、本明細書では、VHが、表7中の1つまたは複数の対応するCDRH1、CDR H2、またはCDR H3と少なくとも60%の配列同一性を各々が有する3つのCDRを含んでいてもよい抗体またはその断片が提供される。一部の場合では、VHが、表8中の対応するCDR H1、CDR H2、およびCDR H3と少なくとも60%の配列同一性を有する3つのCDRを含んでいてもよい抗体またはその断片。一部の場合では、抗体またはその断片は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、もしくは95%、または100%であってもよいアミノ酸配列同一性を含んでいてもよい。

0065

また、本明細書では、表7または表8中の1つまたは複数の対応するVLCDRと少なくとも60%の配列同一性を有する1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域(VL)を含み、ヌクレオリンと結合する単離された抗体またはその断片が提供される。一部の場合では、VLは、表7または表8中の1つまたは複数の対応するVL CDRと少なくとも60%の配列同一性を有する1つのCDRを含んでいてもよい。一部の場合では、対応するVL CDRは、CDR L1であってもよい。一部の場合では、対応するVL CDRは、CDR L2であってもよい。一部の場合では、対応するVL CDRは、CDR L3であってもよい。

0066

一部の場合では、VLは、表7または表8中の1つまたは複数の対応するVLCDRと少なくとも60%の配列同一性を各々が有する2つのCDRを含んでいてもよい。一部の場合では、2つの対応するVL CDRは、CDR L1およびCDR L2であってもよい。一部の場合では、2つの対応するVL CDRは、CDR L1およびCDR L3であってもよい。一部の場合では、2つの対応するVL CDRは、CDR L2およびCDR L3であってもよい。一部の態様では、VLは、表7中の対応するCDR L1、CDR L2、またはCDR L3と少なくとも60%の配列同一性を各々が有する3つのCDRを含んでいてもよい。一部の場合では、VLは、表8中の対応するCDR L1、CDR L2、またはCDR L3と少なくとも60%の配列同一性を各々が有する3つのCDRを含んでいてもよい。一部の態様では、アミノ酸配列同一性は、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、もしくは95%、または100%であってもよい。

0067

また、本明細書では、表7または表8中の1つまたは複数の対応するVHCDRと少なくとも60%の配列同一性を各々が有する1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む重鎖可変領域(VH)、および表7または表8中の1つまたは複数の対応するVL CDRと少なくとも60%の配列同一性を有する1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域(VL)を含み、ヌクレオリンと結合する単離された抗体またはその断片が提供される。一部の場合では、ヌクレオリンと結合する単離された抗体またはその断片は、表7中のVHと少なくとも60%の配列同一性を有するVHを含んでいてもよい。一部の場合では、ヌクレオリンと結合する単離された抗体またはその断片は、表7中のVLと少なくとも60%の配列同一性を有するVLを含んでいてもよい。一部の場合では、ヌクレオリンと結合する単離された抗体またはその断片は、表8中のVHと少なくとも60%の配列同一性を有するVHを含んでいてもよい。いくつかの点に関して、ヌクレオリンと結合する単離された抗体またはその断片は、表8中のVLと少なくとも60%の配列同一性を有するVLを含んでいてもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、1つまたは複数のCDRの任意の組合せを含んでいてもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、65%、70%、75%、80%、85%、90%、もしくは95%、または100%であってもよい、あるいは少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、もしくは95%、または100%あってもよいアミノ酸配列同一性を有していてもよい。

0068

一部の場合では、本明細書で開示されている抗体またはその断片は、表7もしくは表8中のアミノ酸配列を含むCDRH1、表7もしくは表8中のアミノ酸配列を含むCDR H2、および/または表7もしくは表8中のアミノ酸配列を含むCDR H3を含む。一部の場合では、本明細書で開示されている抗体またはその断片は、表7もしくは表8中のアミノ酸配列を含むCDR L1、表7もしくは表8中のアミノ酸配列を含むCDR L2、および/または表7もしくは表8中のアミノ酸配列を含むCDR L3を含む。

0069

一部の場合では、本明細書で開示されているヌクレオリンは、細胞表面ヌクレオリンであってもよい。一部の場合では、本明細書で開示されているヌクレオリンは、ヌクレオリン断片を意味してもよい。一部の場合では、本明細書で開示されているヌクレオリンは、ヒトヌクレオリンである。

0070

また、本明細書では、ヒトであってもよくまたはヒト化されていてもよい抗体またはその断片が提供される。抗体またはその断片は、IgG抗体であってもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4抗体であってもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、モノクローナル抗体であってもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、無毒性である。一部の場合では、抗体またはその断片は、細胞傷害性であってもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、腫瘍またはがん細胞に対して細胞傷害性であってもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、ヒト血清の存在下で細胞傷害性であってもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、腫瘍またはがん細胞に対して、補体依存性細胞傷害性を示すまたは誘導することができる。一部の場合では、抗体またはその断片は、腫瘍またはがん細胞に対して、補体非依存性細胞傷害性を示すまたは誘導することができる。

0071

一部の場合では、抗体またはその断片は、ある期間にわたって細胞と共にインキュベートすると、腫瘍またはがん細胞の集団の少なくとも10%を死滅させることができる。一部の場合では、抗体またはその断片は、腫瘍またはがん細胞の集団の少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を死滅させることができる。一部の場合では、抗体またはその断片は、腫瘍またはがん細胞の集団の約100%を死滅させることができる。一部の場合では、抗体またはその断片は、約48〜96時間である期間を有することができる。一部の場合では、期間は、約96時間であってもよい。一部の場合では、細胞は、乳がん細胞であってもよい。一部の場合では、細胞は、MCF−7であってもよい。一部の場合では、細胞は、急性骨髄性白血病(AML)細胞であってもよい。一部の場合では、細胞は、HCT−116、NCI−H358、DU−145、MDA−MB−231、MV4−11、MIA−PaCa2、またはPANC−1細胞であってもよい。一部の場合では、細胞は、前立腺がん細胞であってもよい。一部の場合では、細胞は、ホルモン不応性前立腺がん細胞であってもよい。一部の場合では、細胞は、CG−EMT細胞であってもよい。一部の場合では、単離されたモノクローナル細胞傷害性抗体またはその断片は、ヌクレオリン配列番号20の残基#300〜#466内のエピトープに結合することができる。一部の実施形態では、エピトープは、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、または80個のアミノ酸を有する/に及ぶ。一部の場合では、単離されたモノクローナル細胞傷害性抗体またはその断片は、E453、R457、D455、K348、K427、G426、K403、およびY402からなる群から選択される1つまたは複数のアミノ酸を含むエピトープに結合することができる。一部の場合では、抗体またはその断片は、E453、R457、またはそれらの組合せに結合する、表7中のVLCDR1を含んでいてもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、D455に結合することができる、表7中のVL CDR2を含んでいてもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、K348に結合することができる、表7中のVL CDR3を含んでいてもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、K427に結合することができる、表7中のVH CDR1を含んでいてもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、K427、G426、またはそれらの組合せに結合することができる、表7中のVH CDR2を含んでいてもよい。一部の場合では、抗体またはその断片は、K403、Y402、またはそれらの組合せに結合する、表7中のVH CDR3を含んでいてもよい。

0072

一部の場合では、本明細書で開示されている抗ヌクレオリン剤は、ヌクレオリンまたはその断片、例えばアミノ酸#300〜#466(配列番号21)またはその内にあるエピトープに対して、約10μM、1μM、0.1μM、0.05μM、10nM、5nM、2.5nM、1nM、またはそれ未満のKdを有する。一部の実施形態では、Kdは、約2.5nMまたはそれ未満である。

0073

一部の場合では、抗体またはその断片は、IgG抗体であってもよい。一部の場合では、その断片は、Fab、Fab’、F(ab’)2、またはFv断片;ダイアボディ(diabodie);直鎖抗体;単鎖抗体;または抗体断片から形成される多特異性抗体であってもよい。一部の場合では、その断片は、その抗原結合領域を含んでいてもよい。

0074

また、本明細書では、抗体またはその断片を産生することができる組換え細胞が提供される。一部の場合では、細胞は、B細胞であってもよい。一部の場合では、細胞は、ヒトB細胞であってもよい。一部の場合では、細胞は、ハイブリドーマであってもよい。

0075

また、本明細書では、本明細書で開示されている抗体またはその断片をコードする単離された核酸が提供される。一部の場合では、ベクターは、本明細書で開示されている核酸を含んでいてもよい。一部の場合では、宿主細胞は、本明細書で開示されているベクターを含んでいてもよい。

0076

また、本明細書では、抗体またはその断片を産生する方法であって、抗体またはその断片が産生され得るように宿主細胞を培養することを含む方法が提供される。

0077

また、本明細書では、抗体またはその断片および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が提供される。一部の場合では、抗体またはその断片は、医薬として使用することができる。

0078

また、本明細書では、抗体またはその断片を用いてがんを治療する方法が提供される。また、本明細書では、抗体またはその断片を用いてがん細胞を死滅させる方法を提供することができる。また、本明細書では、がんを治療するための抗体またはその断片の使用を提供することができる。一部の場合では、抗体またはその断片の使用は、がん細胞を死滅させるために使用することができる。一部の場合では、抗体またはその断片の使用は、医薬を製造するためであってもよい。医薬は、がんを治療するためであってもよい。医薬は、がん細胞を死滅させるためであってもよい。

0079

また、本明細書では、抗がん抗体またはその断片を作製するための方法であって、ベクターによりコードされているポリペプチドの発現および抗体またはその断片の構築を可能にする条件下で培地中にて細胞を培養すること;ならびに培養細胞または細胞の培地から抗体または断片を精製することを含む方法が開示される。

0080

一部の場合では、組換え哺乳動物細胞系に、本明細書で開示されている第1の構築物ガンマ重鎖および本明細書で開示されている第2の構築物カッパ軽鎖によりコードされる抗体構築物をトランスフェクトしてもよい。一部の場合では、組換え哺乳動物細胞系に、本明細書で開示されている第1の構築物ガンマ重鎖および本明細書で開示されている第2の構築物ラムダ軽鎖によりコードされる抗体構築物をトランスフェクトしてもよい。一部の場合では、前記重鎖および前記軽鎖は、同じ構築物中にある。一部の場合では、抗体構築物は、合成的に生成し、発現ベクターpTT5にクローニングしてもよい。一部の場合では、細胞は、(0.25〜5)×106細胞/mLの密度で維持してもよい。

0081

一部の場合では、抗体またはその断片により治療されるがんは、ヒト肺がん、皮膚がん、乳がん、肝臓がん、結腸がん、肺がん、腎臓がん、前立腺がん、白血病、脳がん、および膵臟がんからなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの型を含む。

0082

一部の場合では、抗体またはその断片により死滅されるがん細胞は、ヒト肺がん、皮膚がん、乳がん、肝臓がん、結腸がん、肺がん、腎臓がん、前立腺がん、白血病、脳がん、および膵臟がん細胞からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの型を含む。一部の実施形態では、がん細胞は、A549、A375、MCF−7、Hep3B、HCT−116、NCI−H358、786−0、DU−145、MDA−MB−231、MV4−11、U251、CG−EMT、MIA−PaCa2、およびPANC−1細胞からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれよりも多くの型を含む。
1.ヌクレオリン
1A.一般

0083

ヌクレオリンは、DNA、RNA、および原形質膜の外部表面と結合する多機能性タンパク質である。細胞内で数多くの多様な機能を果たすヌクレオリンの能力は、タンパク質内の複数の構造ドメインに関連する。その負に荷電されているN−末端ドメインは、核小体クロマチン凝縮を誘導することによりrDNA転写を調節し(Srivastavaら、1989年)、中央球状ドメインは、4つのRNA結合ドメインRBD)を含む(Serinら、1997年)。ヌクレオリンは、そのRBDおよびそのRGGを多く含むC末端ドメインがプレリボソームRNAと結合することにより、正しく折り畳まれたrRNAと、rRNA成熟およびリボソーム構築に必要な他の成分とを共に一緒にすることにより構築因子として機能する(Ginistyら、2001年)ことが提案されている。また、ヌクレオリンは、核細胞質間を行き来しつつ、リボソームの細胞質への搬出に関与する場合がある(SrivastavaおよびPollard、1999年)。ヌクレオリン遺伝子コードおよびタンパク質配列は、受託番号NM_005381、XM_002342275、NP_005372、およびXP_002342316でアクセスすることができる。ヌクレオリンは、C23、FLJ45706、FLJ59041、およびNCLとしても公知である。

0084

ヒトNCL遺伝子は、13個のイントロンを有する14個のエクソンで構成され、およそ11kbに及ぶ。ヌクレオリンタンパク質は、その機能を媒介するいくつかの機能的ドメインを含む。N末端部分は、複数のリン酸化部位を含み、酸性アミノ酸を多く含む。ヌクレオリンの中央部分は、4つのRNA結合ドメイン(RBD)を含み、C末端部分は、グリシンおよびアルギニンを多く含むドメイン(RGGまたはGARドメインと呼ばれる)を含む。(Farinら、2009年)

0085

かなり多くの証拠がmRNA安定化におけるヌクレオリンの役割を支持している。ヌクレオリンは、アミロイド前駆タンパク質mRNAの3’−非翻訳領域(3’−UTR)に結合し、このmRNAを安定化する(WestmarkおよびMalter、2001年)。また、ヌクレオリンは、T細胞活性化中に生じるIL−2 mRNAの安定化に必要である(Chenら、2000年)。

0086

ヌクレオリンは、膜貫通ドメインまたはシグナル配列欠如するにも関わらず(Srivastavaら、1989年;Lapeyreら、1987年)、種々の型の腫瘍細胞の外部表面に存在する(Otakeら、2007年;Soundararajanら、2008年;Chenら、2008年;Hovanessianら、2000年;SinclairおよびO'Brien、2002年)。結果は、ヌクレオリンが、MV4−11細胞からもK−562細胞からも組織培養培地へと分泌されないことを示している(Soundararajanら、2009年)。これは、細胞表面におけるヌクレオリンの存在が、巨大分子により分泌ヌクレオリンが腫瘍細胞の細胞表面に吸着した結果ではないことを示唆する。しかしながら、ヌクレオリンは、広範な翻訳後修飾を受ける(Srivastavaら、1989年;Lapeyreら、1987年)。ヌクレオリンは、種々の型の増殖細胞の表面から糖リンタンパク質として単離されている(Hovanessianら、2000年;PfeifleおよびAnderer、1983年)。また、ヌクレオリンのパルミトイル化プレニル化、またはミリストイル化が、このタンパク質のこれらの疎水性領域の原形質膜への挿入または係留を可能にし得ることも考えられることである。ヌクレオリンは、核原形質膜間の輸送タンパク質として機能すると考えられている(Hovanessianら、2000年)。増殖中の腫瘍細胞では、ヌクレオリンは、原形質膜から陥入するエンドサイトーシス小胞付随することが多い(Hovanessianら、2000年)。また、これらの小胞内でヌクレオリンと結合したリガンドは、温度依存性プロセスで内部移行されるため、ヌクレオリンは、種々のリガンドの細胞表面受容体として作用する。例えば、原形質膜ヌクレオリンは、E.coliのインチミン−γ(SinclairおよびO'Brien、2002年)、抗HIV剤ミッドカイン(Saidら、2002年)、ラミニン−1(Kibbeyら、1995年)、DNAナノ粒子(Chenら、2008年)、および抗血管新生擬似ペプチドHB−19(Destouchesら、2008年)の受容体として機能することが報告されている。ヌクレオリンは、指数関数的に増殖する真核細胞でのリボソーム生合成および成熟に関与する、核小体内の重要なタンパク質である。この点で、ヌクレオリンの1つの重要な機能は、RNAプロセシングおよび他の細胞生物学的プロセスに関与する、核細胞質間の輸送タンパク質としてである。ヌクレオリンは、正常な細胞生理学であれば、主に核小体および細胞質に局地化されるが、ある特定の条件下では、特に種々の疾患状態では、リン酸化形態で細胞表面に存在することも示されている。この点で、細胞膜中のヌクレオリンは、細胞増殖分化接着有糸分裂誘発、および血管新生を駆動する様々なリガンドの結合タンパク質としての役目を果たす。
1B.がんにおけるヌクレオリン

0087

いくつかの証拠は、ヌクレオリンが、抗体に基づく免疫療法のための優れた腫瘍抗原であることを示唆している。ヌクレオリンは、ヒト慢性リンパ球性白血病(CLL)(Otakeら、2007年)、急性骨髄性白血病(AML)(Soundararajanら、2008年)、および乳がん細胞(Soundararajanら、2008年)を含む様々なヒト腫瘍の原形質膜および細胞質で過剰発現されるが、正常なCD19+B細胞(Otakeら、2007年)でも、CD33+骨髄性細胞(Gattoni-Celliら、2009年)でも、正常な乳房上皮細胞(Soundararajanら、2008年)でも過剰発現されない。NOD/SCIDマウスに移植した患者由来のAML芽球細胞は、原形質膜および細胞質で強いヌクレオリン染色を示すが、正常なマウス骨髄細胞および脾臓リンパ球は、ヌクレオリンに陰性であったことは興味深い(Gattoni-Celliら、2009年)。正常なヒト骨髄性細胞では、ヌクレオリン染色は核小体に集中するが、患者AML−1細胞では、核および細胞質/細胞表面で、広範なヌクレオリン染色(ヌクレオリンの異常発現)が観察された。

0088

ヌクレオリン標的指向性アプタマー、AS1411は、ヌクレオリンを標的とする。最近、原形質膜ヌクレオリンは、ヒトMV4−11白血病細胞においてAS1411の受容体であることが報告された(Soundararajanら、2009年)。

0089

AS1411は、腫瘍細胞の外部表面で過剰表現されるヌクレオリンと結合し、ヌクレオリンが原形質膜から細胞質および核へと輸送される際に細胞内アクセスを得る。AS1411は、ヌクレオリンを過剰発現する広範なセットのがん細胞系において抗増殖活性を発揮することが示されている(表1)。

0090

また、抗ヌクレオリン抗体は、原形質膜ヌクレオリンの輸送機能を利用し、細胞表面ヌクレオリンと結合した後、内部移行することができる。これは、抗ヌクレオリン抗体が、細胞内機序ならびに/または抗体依存性細胞性細胞傷害ADCC)および補体依存性細胞性細胞傷害(CDCC)により、抗腫瘍効果を誘発することができることを示唆する。
1C.抗体またはその断片

0091

一部の実施形態では、本明細書で開示されている方法はいずれも、抗ヌクレオリン抗体またはその断片を用いて実施することができる。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片は、その表面にヌクレオリンを発現する細胞を検出するために使用される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片は、その表面にヌクレオリンを発現する細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片は、新生物疾患(例えば、がん)、自己免疫疾患、炎症性疾患または状態、呼吸器疾患ウイルス感染症、または黄斑変性症を治療または予防するために使用される。

0092

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片は、毒素化学療法薬免疫刺激性核酸配列(例えば、CpG配列)、放射性核種、または免疫療法薬にコンジュゲート、連結、または融合される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片は、放射性核種、フルオロフォア化学発光(chemilluminescent)化合物蛍光化合物、または酵素にコンジュゲート、連結、または融合される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片は、その表面にヌクレオリンを発現する細胞との接触に使用される。一部の実施形態では、細胞は、前がん細胞、がん細胞、または免疫細胞である。

0093

一部の実施形態では、その抗ヌクレオリン抗体断片は、ヒト抗ヌクレオリン抗体または断片である。一部の実施形態では、その抗ヌクレオリン抗体断片は、その非ヒト抗ヌクレオリン抗体断片である。一部の実施形態では、その抗ヌクレオリン抗体断片は、そのキメラ抗ヌクレオリン抗体断片である。一部の実施形態では、その抗ヌクレオリン抗体断片は、そのヒト化抗ヌクレオリン抗体断片である。

0094

一部の実施形態では、その抗ヌクレオリン抗体断片は、抗ヌクレオリン抗体から生成される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片は、親抗体と同じヌクレオリンとの結合特異性を有する。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片は、親抗体と比較して向上したヌクレオリンとの結合特異性を有する。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片は、親抗体と同じヌクレオリンとの結合親和性を有する。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体断片は、親抗体と比較して向上したヌクレオリンとの親和性を有する。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体またはその断片は、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)断片である。

0095

「抗体断片」は、完全な抗体の部分またはその抗原結合領域を含む。抗体断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2、およびFv断片;ダイアボディ;直鎖抗体;単鎖抗体分子;および抗体断片から形成される多特異性抗体が挙げられる。

0096

抗体をパパイン消化すると、各々が単一の抗原結合部位を有する「Fab」断片と呼ばれる2つの同一抗原結合断片、およびその名称が容易に結晶化するその能力を反映している残留「Fc」断片が産生される。ペプシン処理は、2つの抗原結合部位を有し、依然として抗原と架橋可能であるF(ab’)2断片を産出する。

0097

「Fv」は、完全な抗原結合部位を含む最小抗体断片である。一部の実施形態では、二本鎖Fv種は、非共有結合で強固に結合している1つの重鎖可変領域および1つの軽鎖可変領域の二量体で構成される。一本鎖Fv(scFv)種では、軽鎖および重鎖が二本鎖Fv種と同様の「二量体」構造に結合することができるように、1つの重鎖可変領域および1つの軽鎖可変領域が、可撓性ペプチドリンカーを介して共有結合で連結されていてもよい。この立体配置にあれば、各可変領域の3つのHVRが相互作用して、VH−VL二量体の表面に抗原結合部位が画定される。6つのHVRは、総体として、抗体に対して抗原結合特異性を付与する。しかしながら、単一の可変領域でさえ(または抗原に特異的な3つのHVRのみを含むFvの半分)、結合部位全体よりも親和性は低いものの、抗原を認識し結合する能力を有する。

0098

Fab断片は、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含み、軽鎖の定常ドメインおよび重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含む。Fab’断片は、抗体ヒンジ領域に由来する1つまたは複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端少数の残基が付加されていることが、Fab断片とは異なる。Fab’−SHは、本明細書では、定常ドメインのシステイン残基遊離チオール基を有するFab’を指す。F(ab’)2抗体断片は、元々は、それらの間にヒンジシステインを有するFab’断片の対として産生された。抗体断片の他の化学カップリングも公知である。

0099

「一本鎖Fv」または「scFv」抗体断片は、抗体のVHおよびVLドメインを含み、これらドメインは、単一のポリペプチド鎖に存在する。一般的に、scFvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインとの間にポリペプチドリンカーをさらに含み、それによりscFvは、抗原結合に望ましい構造を形成することが可能になる。scFvについての総説は、例えば、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies、113巻、RosenburgおよびMoore編(Springer-Verlag、New York、1994年)のPluckthun、269〜315頁を参照されたい。

0100

用語「ダイアボディ」は、2つの抗原結合部位を有する抗体断片を指し、これら断片は、軽鎖可変領域(VL)に接続されている重鎖可変領域(VH)を同じポリペプチド鎖に含む(VH−VL)。短すぎて同じ鎖では2つのドメイン間の対合が可能ではないリンカーを使用することにより、ドメインは、別の鎖の相補的ドメインと対合し、2つの抗原結合部位を生成することが強いられる。ダイアボディは、二価性または二重特異性であってもよい。ダイアボディは、例えば、EP404,097;WO1993/01161;Hudsonら、Nat. Med.、9巻:129〜134頁(2003年);およびHollingerら、PNAS USA 90巻:6444〜6448頁(1993年)に、より詳細に記載されている。また、トリアボディおよびテトラボディが、Hudsonら、Nat. Med.、9巻:129〜134頁(2003年)に記載されている。

0101

用語「モノクローナル抗体」は、本明細書で使用される場合、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち集団を構成する個々の抗体は、わずかな量で存在し得る考え得る突然変異、例えば天然に生じる突然変異を除いて同一である。したがって、修飾語「モノクローナル」は、異なる抗体の混合物ではない抗体の特徴を示す。ある特定の実施形態では、そのようなモノクローナル抗体は、典型的には、標的に結合するポリペプチド配列を含む抗体を含み、標的結合ポリペプチド配列は、複数のポリペプチド配列から単一の標的結合ポリペプチド配列を選択することを含むプロセスにより得られたものである。例えば、選択プロセスは、B細胞もしくはハイブリドーマクローンファージクローン、または組換えDNAクローンのプールなどの複数のクローンから固有クローンを選択することであってもよい。選択された標的結合配列は、例えば、標的に対する親和性を向上させるため、標的結合配列をヒト化するため、細胞培養でのその産生を向上させるため、in vivoでのその免疫原性を低減させるため、多特異性抗体を生成するなどのために、さらに変更することができること、および変更された標的結合配列を含む抗体も、モノクローナル抗体であり得ることが理解されるべきである。典型的には異なる決定因子(エピトープ)に対する異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物中の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定因子に対するものである。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体調製物は、典型的には、他の免疫グロブリンが夾雑していないという点で有利であり得る。

0102

修飾語「モノクローナル」は、実質的に均質な抗体集団から得られる抗体の特徴を示し、任意の特定の方法により抗体を産生することが必要であると解釈すべきではない。例えば、本開示に従って使用されるモノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマまたはB細胞法(例えば、KohlerおよびMilstein、Nature、256巻:495〜97頁(1975年);Hongoら、Hybridoma、14巻(3号):253〜260頁(1995年)、Harlowら、Antibodies: A Laboratory Manual、(Cold Spring Harbor Laboratory Press、第2版、1988年);Hammerlingら、Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas、563〜681頁(Elsevier、N.Y.、1981年))、組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照)、ファージディスプレイ技術(例えば、Clacksonら、Nature、352巻:624〜628頁(1991年);Marksら、J. Mol. Biol.、222巻:581〜597頁(1992年);Sidhuら、J. Mol. Biol.、338巻(2号):299〜310頁(2004年);Leeら、J. Mol. Biol.、340巻(5号):1073〜1093頁(2004年);Fellouse、PNAS USA、101巻(34号):12467〜12472頁(2004年);およびLeeら、J. Immunol. Methods、284巻(1〜2号):119〜132頁(2004年)を参照)、およびヒト免疫グロブリン遺伝子座またはヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の一部または全てを有するヒトまたはヒト様抗体を動物中で産生するための技術(例えば、WO1998/24893;WO1996/34096;WO1996/33735;WO1991/10741;Jakobovitsら、PNAS USA、90巻:2551頁(1993年);Jakobovitsら、Nature、362巻:255〜258頁(1993年);Bruggemannら、Year in Immunol.、7巻:33頁(1993年);米国特許第5,545,807号;第5,545,806号;第5,569,825号;第5,625,126号;第5,633,425号;および第5,661,016号;Marksら、Bio/Technology、10巻:779〜783頁(1992年);Lonbergら、Nature、368巻:856〜859頁(1994年);Morrison、Nature、368巻:812〜813頁(1994年);Fishwildら、Nature Biotechnol.、14巻:845〜851頁(1996年);Neuberger、Nature Biotechnol.、14巻:826頁(1996年);ならびにLonbergおよびHuszar、Intern. Rev. Immunol.、13巻:65〜93頁(1995年)を参照)を含む様々な技法により作製することができる。

0103

修飾語「ポリクローナル」は、不均質な抗体集団の供給源から得られる抗体の特徴を示す。ポリクローナル抗体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10種の抗体など、1種よりも多くの抗体を含む。

0104

本明細書のモノクローナル抗体としては、ヒト、非ヒト、ヒト化、および「キメラ」抗体が挙げられる。「キメラ」抗体は、重鎖および/または軽鎖の部分が、特定の種に由来するかまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同性であるが、残りの鎖が、別の種に由来するかまたは別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同性であり、また、それらが所望の生物学的活性を示す限り、そのような抗体の断片である(米国特許第4,816,567号;およびMorrisonら、PNAS USA、81巻:6851〜6855頁(1984年))。キメラ抗体としては、抗体の抗原結合領域が、例えばマカクザルを目的の抗原で免疫することにより産生される抗体に由来するPRIATIZED(登録商標)抗体が挙げられる。

0105

非ヒト(例えば、マウス)抗体の「ヒト化」型は、非ヒト免疫グロブリン由来の配列が最小限しか含まれていないキメラ抗体である。ヒト化抗体は、ほとんどの場合、レシピエントの超可変領域に由来する残基が、所望の特異性、親和性、および能力を有する、マウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)の超可変領域に由来する残基により置き換えられているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。一部の例では、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基が、対応する非ヒト残基により置き換えられている。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にもドナー抗体にも見出されない残基を含んでいてもよい。これらの修飾は、抗体性能をさらに洗練するためになされる。一般的に、ヒト化抗体は、超可変ループの全てまたは実質的に全てが、非ヒト免疫グロブリンの超可変ループに対応し、FRの全てまたは実質的に全てが、ヒト免疫グロブリン配列のFRである、少なくとも1つの、典型的には2つの可変領域の実質的に全てを含む。また、ヒト化抗体は、任意選択で、免疫グロブリン定常領域(Fc)の、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部を含む。さらに詳しくは、Jonesら、Nature、321巻:522〜525頁(1986年);Riechmannら、Nature、332巻:323〜329頁(1988年);およびPresta、Curr. Op. Struct. Biol.、2巻:593〜596頁(1992年)を参照されたい。また、以下の総説論文およびそこに引用されている参考文献を参照されたい:VaswaniおよびHamilton、Ann. Allergy, Asthma & Immunol.、1巻:105〜115頁(1998年);Harris、Biochem. Soc. Transactions、23巻:1035〜1038頁(1995年);HurleおよびGross、Curr. Op. Biotech.、5巻:428〜433頁(1994年)。

0106

ヒト抗体」は、ヒトにより産生された、および/または本明細書で開示されているヒト抗体を作製するための技法のいずれかを使用して作製された抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有するものである。このヒト抗体の定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を明確に除外する。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリーを含む、当技術分野で公知の種々の技法を使用して産生することができる。HoogenboomおよびWinter、J. Mol. Biol.、227巻:381頁(1991年);Marksら、J. Mol. Biol.、222巻:581頁(1991年)。また、ヒトモノクローナル抗体の調製には、Coleら、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R. Liss、77頁(1985年);Boernerら、J. Immunol.、147巻(1号):86〜95頁(1991年)に記載されている方法が利用可能である。また、van Dijkおよびvan de Winkel、Curr. Opin. Pharmacol.、5巻:368〜74頁(2001年)を参照されたい。ヒト抗体は、抗原負荷応答してそのような抗体を産生するように修飾されているが、その内因性遺伝子座が無効にされているトランスジェニック動物に抗原を投与することにより、例えば、免疫したxenomiceにより調製することができる(例えば、XENOMOUSE(商標)技術に関する米国特許第6,075,181号および第6,150,584号を参照)。また、例えば、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術により生成されるヒト抗体に関しては、Liら、PNAS USA、103巻:3557〜3562頁(2006年)を参照されたい。
2.Ig軽鎖および重鎖のクローニングおよび発現

0107

免疫グロブリン軽鎖および重鎖配列のクローニングおよび発現には、種々の方法を使用することができる。参照により本明細書に組み込まれるWeltschofら(1995年)には、ここでの方法が詳細に記載されている。可変領域、または可変+定常領域をクローニングすることができる。

0108

一部の実施形態では、これらの抗体は、WO2011/062997(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている技法により調製することができる。この技法により、扁桃腺細胞などのヒト免疫細胞を使用して調製された不死化抗体産生細胞に由来するヒト抗ヌクレオリン抗体を、例えばアミノ酸配列の点で、直接的に特定、単離、および特徴付けることが可能である。

0109

Takekoshiら(2001年)により記載されているものなどのいくつかの技法も有用である。この参考文献では、市販キット(RNeasyミニキット、Qiagen)を使用して、ペレット細胞から全細胞RNAが単離された。ランダム量体ヌクレオチドおよび逆転写酵素タカラ、RNA−PCRキット、大津市)を使用してcDNAが合成され、免疫グロブリン(Ig)に特異的な重鎖および軽鎖プライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅された。「タッチダウン」PCRプロトコール、すなわち、各々95℃で1分間の変性、1分間のアニーリング、および72℃で2分間の伸長の3サイクルが合計で11サイクル使用された。アニーリング温度は、65から55℃まで1℃ずつ変化された。タッチダウンサイクル後、55℃のアニーリング温度を使用して25回のサイクルが行われた。得られたPCR産物は、アガロースでゲル精製され、QIAquickスピンカラム(Qiagen)を使用して抽出された。次いで、軽鎖および重鎖Fc遺伝子が、発現ベクターpFab1−His2のNheI/AscIおよびSfiI/NotI部位にクローニングされた。軽鎖(κおよびλ)およびFc重鎖遺伝子(γおよびμ)を有するライゲーションされたpFab1−His2ベクターが、コンピテントE.coli JM109細胞(東洋紡、大阪)に導入された。形質転換後、E.coli細胞は、ルリアベルターニ(LB)/アンピシリン(50μg/ml)プレートに播種された。単離された細菌コロニーは、アンピシリン(50μg/ml)およびMgCl2(1.5mM)を有する2mlのスーパーブロス(SB)中で30℃にてインキュベートされた。イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシドIPTG)を使用して、Fabタンパク質の産生が誘導された。細菌培養に由来する細胞がペレット化され、プロテアーゼ阻害剤カクテル(完全、Boehringer Mannheim)を有する0.3mlのB−PER(Pierce)に再懸濁され、室温で5分間振とうされた。細胞溶解物は、15,000Gで10分間遠心分離され、Fab抗体部分を含む得られた上清回収された。

0110

一部の実施形態では、重鎖および軽鎖は、同じクローニング構築物中に存在していてもよい。一部の実施形態では、重鎖および軽鎖は、異なるクローニング構築物中に見出される。重鎖遺伝子、軽鎖遺伝子、またはそれらの任意の組合せの配列を含む構築物を、同時にクローニングしてもよい。同時クローニングは、重鎖遺伝子および軽鎖遺伝子を両方とも含むベクターを含んでいてもよく、各々が重鎖または軽鎖のいずれかを含む、同時導入される2つの別個のベクターを含んでいてもよい。一部の実施形態では、重鎖遺伝子、軽鎖遺伝子、またはそれらの任意の組合せの配列を含む構築物は、順次クローニングしてもよい。順次クローニングは、重鎖遺伝子を含むベクターを導入し、その後軽鎖遺伝子を含む第2のベクターを導入することを含んでいてもよい。例えば、重鎖および軽鎖の両方の遺伝子配列を含むベクターで、細胞を遺伝子改変してもよい。
3.抗体産生

0111

クローニングしたら、軽鎖および重鎖の核酸を、適切な発現ベクターに挿入し、抗体の産生を支援する宿主細胞(例えば、抗体産生細胞)に移入してもよい。産生用の例示的な細胞系は、293細胞、CHO細胞、COS細胞、またはあるものはIgGを欠如する種々の形態の骨髄腫細胞である。これらの細胞は、2つの基本的な様式で、抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)産生に活用することができる。第1には、骨髄腫または不死化細胞を、最初の融合体用の体細胞および骨髄腫細胞を提供するために使用された型の組織適合性動物(例えば、同系マウス)に、または非適合細胞を注射するための免疫不全動物に注射(多くの場合は腹膜腔に)してもよい。任意選択で、注射前に、炭化水素、特に、プリスタンテトラメチルペンタデカン)などの油状物で動物を初回抗原刺激する。注射した動物は、トランスフェクトされた骨髄腫により産生される特異的モノクローナル抗体を分泌する腫瘍を発生させる。次いで、血清または腹水などの動物の体液穿刺して、高濃度の抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)を得ることができる。第2には、個々の細胞系を、in vitroで培養してもよく、その場合、抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、培養培地へと自然と分泌され、そこから高濃度で容易に得ることができる。

0112

いずれの手段で産生された抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)であっても、所望の場合は、限外濾過遠心分離、およびHPLC親和性クロマトグラフィー、またはイオン交換クロマトグラフィーなどの種々のクロマトグラフィー法を使用して、さらに精製することができる。本開示のモノクローナル抗体の断片は、ペプシンもしくはパパインなどの酵素で消化することを含む方法により、および/または化学的還元によりジスルフィド結合を切断することによりそのように産生されるモノクローナル抗体から得ることができる。

0113

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、不死化B細胞(例えば、ヒトB細胞)から産生される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれるPCT/US2008/072124または米国特許出願第12/671,936号に示されているものなどの方法を使用して産生される。

0114

一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)のcDNAは、抗体相同体を産生するハイブリドーマ細胞(特異的抗体産生B細胞を骨髄腫と融合させることによる)に由来する抗ヌクレオリン抗体の免疫グロブリン軽鎖および重鎖をコードするcDNAまたはゲノムDNAをクローニングすることにより産生することができる。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により産生される。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)から単離された、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)をコードする1つまたは複数のポリヌクレオチド配列を、細胞にトランスフェクトする。ポリペプチドをコードするcDNAまたはゲノムDNAを、両遺伝子がそれらの転写および翻訳発現制御配列作動可能に連結されるように発現ベクターに挿入してもよい。次いで、発現ベクターおよび発現制御配列を、使用される発現宿主細胞と適合するように選択することができる。一部の実施形態では、重鎖および軽鎖抗体鎖に別々の発現ベクターが使用される。

0115

原核細胞または真核細胞を発現宿主として使用することができる。真核宿主細胞での発現は、そのような細胞が、原核細胞よりも正しく折り畳まれた免疫学的に活性な抗体を構築および分泌する可能性が高いため、好適であり得る。しかしながら、誤って折り畳まれたことにより不活性なあらゆる産生された抗体は、周知の方法により復元することができる(KimおよびBaldwin、1982年)。宿主細胞は、軽鎖二量体または重鎖二量体などの、完全な抗体の部分を産生することが可能である。それらも本開示による抗体相同体である。

0116

上記手順の変型は、本開示の範囲内であることが理解されるであろう。一部の実施形態では、宿主細胞は、抗体相同体の軽鎖または重鎖のいずれか(しかしながら、両方ではない)をコードするDNAで形質転換される。また、組換えDNA技術を使用して、ヌクレオリン結合に必要とされない軽鎖および重鎖のいずれかまたは両方をコードするDNAの一部または全てを取り除いてもよい。そのようなトランケートされたDNA分子から発現される分子は、抗体相同体である。一部の実施形態では、一方の重鎖および一方の軽鎖が、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)の相同体であり、他方の重鎖および軽鎖が、ヌクレオリン以外の抗原またはヌクレオリンの別のエピトープに特異的である二機能性抗体が産生される。

0117

一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)をコードするDNAを、「生産的」または商業的な量で発現させるための哺乳動物細胞系に移入する。チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)は、組換えまたは非内因的DNAの優れた発現媒体となることが昔から認識されている。米国特許第4,816,567号を参照されたい。米国特許第5,981,214号に示されているように、特定のタンパク質またはDNA配列をコードする挿入DNAの増幅を可能にする、一連のDHFR欠損CHO細胞株が開発されている。「生産的」または商業的な量で発現させるためのさらなる哺乳動物細胞系の例としては、これらに限定されないが、293HEK細胞HeLa細胞、COS細胞、NIH3T3細胞、ジャーカット細胞、NSO細胞、およびHUVEC細胞が挙げられる。組換えタンパク質の発現に好適な他の哺乳動物細胞系は、文献に特定されており、本出願の本開示での使用に等しく好適であり得る。
4.抗体の修飾

0118

一部の実施形態では、本明細書で提供される抗体のアミノ酸配列変異体企図される。変異体は、典型的には、1つまたは複数の置換欠失、付加、および/または挿入が、本明細書で具体的に開示されているポリペプチドと異なる。そのような変異体は、天然に生じてもよく、あるいは例えば、上記ポリペプチド配列の1つもしくは複数を修飾し、本明細書に記載のポリペプチドの1つもしくは複数の生物学的活性を評価すること、および/または当技術分野で周知のいくつかの技法のいずれかを使用することにより合成的に生成してもよい。例えば、抗体の結合親和性および/または他の生物学的特性を向上させることが望ましい場合がある。抗体のアミノ酸配列変異体は、抗体をコードするヌクレオチド配列に適切な修飾を導入することにより、またはペプチド合成により調製することができる。そのような修飾としては、例えば、抗体のアミノ酸配列内の残基からの欠失、および/またはそれへの挿入、および/またはその置換が挙げられる。最終構築物が所望の特徴、例えば抗原結合および/または効力を有する限り、欠失、挿入、および置換の任意の組合せを行って、最終構築物に到着することができる。

0119

一部の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸置換を有する抗体変異体が提供される。置換による突然変異誘発目的部位としては、CDRおよびフレームワーク(FR)が挙げられる。アミノ酸置換を目的の抗体に導入し、産物を、所望の活性、例えば抗原結合の保持/向上、免疫原性の減少、またはADCCもしくはCDCの向上についてスクリーニングしてもよい。アミノ酸置換の非限定的な例は、表2に示されている。

0120

疎水性アミノ酸としては、ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、およびIleが挙げられる。中性親水性アミノ酸としては、Cys、Ser、Thr、Asn、およびGlnが挙げられる。酸性アミノ酸としては、AspおよびGluが挙げられる。塩基性アミノ酸としては、His、Lys、およびArgが挙げられる。鎖配向性に影響を及ぼす残基を有するアミノ酸としては、GlyおよびProが挙げられる。芳香族アミノ酸としては、Trp、Tyr、およびPheが挙げられる。

0121

一部の実施形態では、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸による置換、挿入、または欠失が、定常領域または1つもしくは複数のCDR内に生じてもよく、その場合、置換、挿入、または欠失は、抗原に対する抗体結合を実質的に低減しない。例えば、結合親和性を実質的に低減しない保存的置換が、CDRになされてもよい。そのような変更は、CDR「ホットスポット」またはSDRの外側であってもよい。変異体VHおよびVL配列の一部の実施形態では、各CDRは、変更されていないか、または1、2、もしくは3つ以下のアミノ酸置換を含むかのいずれかである。

0122

抗体親和性を向上させるために、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸による変更(例えば、置換)をCDRになしてもよい。体細胞性成熟中に高い突然変異率を有するコドン(例えば、Chowdhury、MethodsMol. Biol.、207巻:179〜196頁(2008年)を参照)をコードするCDRにそのような変更をなして、得られた変異体を結合親和性に関して試験してもよい。親和性成熟を使用して(例えば、エラープローンPCR、鎖シャッフリング、CDRのランダム化、またはオリゴヌクレオチド指定突然変異誘発を使用して)、抗体親和性を向上させてもよい(例えば、Hoogenboomら、Methods in Molecular Biology、178巻:1〜37頁(2001年)を参照)。抗原結合に関与するCDR残基は、例えば、アラニンスキャニング突然変異誘発またはモデリングを使用して具体的に特定することができる(例えば、CunninghamおよびWells、Science、244巻:1081〜1085頁(1989年)を参照)。CDR−H3およびCDR−L3が標的とされることが多い。一部の実施形態では、抗原−抗体複合体結晶構造を使用して、抗体と抗原との接触点を特定する。そのような接触残基および隣接残基を、置換の候補として標的にしてもよく、または除去してもよい。変異体をスクリーニングして、それらが所望の特性を含むか否かを決定してもよい。

0123

アミノ酸配列挿入および欠失としては、1個の残基から100個またはそれよりも多くの残基を含むポリペプチドまでの長さに及ぶアミノ末端融合および/またはカルボキシル末端融合、ならびに単一のまたは複数のアミノ酸残基の配列内挿入および欠失が挙げられる。末端挿入の例としては、N末端メチオニル残基を有する抗体が挙げられる。抗体分子の他の挿入変異体としては、抗体の血清半減期を増加させる酵素(例えば、ADEPTの場合)またはポリペプチドに抗体のN末端またはC末端を融合させることが挙げられる。抗体分子の配列内挿入変異体の例としては、軽鎖への3個のアミノ酸の挿入が挙げられる。末端欠失の例としては、軽鎖の末端に7個またはそれ未満のアミノ酸の欠失を有する抗体が挙げられる。

0124

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体は、免疫リポソームとして製剤化することができる。抗体を含むリポソームは、Epsteinら(1985年);Hwangら(1980年);ならびに米国特許第4,485,045号および第4,544,545号に記載されているものなどの、当技術分野で公知の方法により調製される。米国特許第5,013,556号には、循環時間が増強されたリポソームが開示されている。

0125

有用なリポソームは、ホスファチジルコリンコレステロール、およびPEG誘導体ホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含む脂質組成を用いた逆相蒸発法により生成することができる。リポソームを規定の孔径フィルターから押し出して、所望の直径を有するリポソームが得られる。本開示の抗体のFab’断片は、ジスルフィド交換反応により、Martinら(1982年)に記載のようにリポソームとコンジュゲートすることができる。リポソーム内には、任意選択で化学療法剤(ドキソルビシンなど)が収納されている。Gabizonら(1989年)を参照されたい。

0126

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体は、プロドラッグ(例えば、ペプチジル化学療法剤、WO81/01145を参照)を活性薬物に変換するプロドラッグ活性化酵素に抗体をコンジュゲートさせることによるADEPTで使用される。例えば、WO88/07378および米国特許第4,975,278号を参照されたい。ADEPTに有用なイムノコンジュゲートの酵素成分としては、プロドラッグを所望の生物学的特性を発揮する、より活性な形態に変換するような様式でプロドラッグに作用することが可能なあらゆる酵素が挙げられる。

0127

有用であり得る酵素としては、これらに限定されないが、リン酸エステル含有プロドラッグを遊離型薬物に変換するのに有用なアルカリホスファターゼ硫酸エステル含有プロドラッグを遊離型薬物に変換するのに有用なアリールスルファターゼ;無毒性5−フルオロシトシン抗がん薬である5−フルオロウラシルに変換するのに有用なシトシンデアミナーゼ;ペプチド含有プロドラッグを遊離型薬物に変換するのに有用な、セラチアプロテアーゼ、サーモリシンサブチリシンカルボキシペプチダーゼ、およびカテプシンカテプシンBおよびLなど)などのプロテアーゼ;D−アミノ酸置換基を含むプロドラッグを変換するのに有用なD−アラニルカルボキシペプチダーゼ;グリコシル化プロドラッグを遊離型薬物に変換するのに有用な、β−ガラクトシダーゼおよびノイラミニダーゼなどの糖切断酵素;β−ラクタム誘導体化されている薬物を遊離型薬物に変換するのに有用なβ−ラクタマーゼ;ならびにアミン窒素がそれぞれフェノキシアセチルまたはフェニルアセチル基で誘導体化されている薬物を、遊離型薬物に変換するのに有用な、ペニシリンVアミダーゼまたはペニシリンGアミダーゼなどのペニシリンアミダーゼが挙げられる。一部の実施形態では、当技術分野では「アブザイム」としても公知である、酵素活性を有する抗体を使用して、本開示のプロドラッグを遊離型活性薬物に変換してもよい(例えば、Massey、1987年を参照)。アブザイムを所望の細胞集団送達するための抗体−アブザイムコンジュゲートは、本明細書に記載のように調製することができる。

0128

酵素は、上記で考察されているヘテロ二機能性架橋試薬の使用などの当技術分野で周知の技法により、抗ヌクレオリン抗体に共有結合で結合させることができる。一部の実施形態では、本開示の酵素の少なくとも機能的活性部分に連結されている本開示の抗体の少なくとも抗原結合領域を含む融合タンパク質を、当技術分野で周知の組換えDNA技術を使用して構築することができる(例えば、Neubergerら、1984年を参照)。

0129

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体は、完全な抗体ではなく、抗体断片を含む。この場合、抗体断片は、その血清半減期を増加させるために修飾されていてもよい。これは、例えば、サルベージ受容体結合エピトープを抗体断片に組み込むことにより(例えば、抗体断片の適切な領域を突然変異させることより、またはエピトープをペプチドタグに組み込み、次いでそれを、例えば、DNAまたはペプチド合成により抗体断片の末端または内部のいずれかに融合させることにより)達成することができる。1996年10月17日に公開されたWO96/32478を参照されたい。

0130

サルベージ受容体結合エピトープは、一般的に、Fcドメインの1つまたは2つのループに由来する任意の1つまたは複数のアミノ酸残基が、抗体断片の類似位置に移入されている領域を構成する。例えば、Fcドメインの1つまたは2つのループに由来する3つまたはそれよりも多くの残基が移入される。例えば、エピトープは、Fc領域(例えば、IgGの)のCH2ドメインから取り出され、抗体のCH1、CH3、もしくはVH領域、または1つよりも多くのそのような領域に移入される。例えば、エピトープは、Fc領域のCH2ドメインから取り出され、抗体断片のCL領域もしくはVL領域またはその両方に移入される。

0131

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体は、共有結合により修飾される。共有結合としては、これらに限定されないが、化学合成、または抗体の酵素的もしくは化学的切断によるものが挙げられ得る。抗体の他の型の共有結合修飾は、選択された側鎖またはN末端もしくはC末端残基と反応することが可能な有機誘導体化剤と、抗体の標的アミノ酸残基を反応させることにより、分子に導入される。ポリペプチドの例示的な共有結合修飾は、参照により具体的に本明細書に組み込まれる米国特許第5,534,615号に記載されている。抗体の1つの型の共有結合修飾は、抗体を、様々な非タンパク質ポリマー、例えばポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、またはポリオキシアルキレンの1つに、米国特許第4,640,835号、第4,496,689号、第4,301,144号、第4,670,417号、第4,791,192号、または第4,179,337号に示されている方法で連結することを含む。

0132

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(ヒト抗体など)は、別の異種性ポリペプチドまたはアミノ酸配列とコンジュゲートすることにより修飾される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(ヒト抗体など)は、腫瘍または病原体に対する自然免疫応答および適応免疫応答の効果的な誘発を可能にする標的化イムノコンジュゲート部分を含むように修飾される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、腫瘍または病原体に対する自然免疫応答および適応免疫応答の効果的な誘発を可能にする標的化イムノコンジュゲート部分を含むように修飾される。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により産生された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、腫瘍または病原体に対する自然免疫応答および適応免疫応答の効果的な誘発を可能にする標的化イムノコンジュゲート部分を含むように修飾される。イムノコンジュゲートは、標的とする腫瘍または病原体に対する効果的な抗体媒介性および/または細胞媒介性免疫応答を開始させるための複数の重要な要件を同時に満たすことが可能であってもよく、そのような要件としては、これらに限定されないが、(i)抗原提示細胞APC)/樹状細胞(DC)による、腫瘍抗原もしくは病原体抗原または抗原決定基の取り込みおよび交差提示を誘導または増強すること;(ii)標的細胞環境での樹状細胞(DC)の成熟を促進すること;(iii)CD4+ T細胞支援を提供して、腫瘍または病原体に対するCD8+ T細胞メモリーおよび抗体を生成すること;(iv)標的腫瘍細胞を、抗体依存性細胞傷害(ADCC)およびT細胞媒介性死滅に対して感受性にすることが挙げられる。そのようなイムノコンジュゲート抗体は、新生物疾患、感染性疾患、および他の障害の標的化免疫療法または免疫予防に使用することができる。例えば、Toll様受容体などのパターン認識受容体(PRR)は、多様な感染性微生物(細菌、真菌原生動物ウイルス)により発現される病原体関連分子パターン(PAMP)および損傷した宿主組織により放出される分子(損傷関連分子パターンアラーミン)を認識する。単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)にコンジュゲートされたPAMPの追加は、PRRにより認識される核酸またはタンパク質を含む部分を提供し、最終的に、それに結合されている抗ヌクレオリン抗体を有する標的細胞を除去する免疫応答に結び付く。抗ヌクレオリン抗体にコンジュゲートすることができるPAMPの例としては、これらに限定されないが、ポリイノシンポリシチジル酸リポポリサッカリドLPS)、リピドA、フラジェリン、GUを多く含む短い一本鎖RNA非メチル化CpGオリゴデオキシヌクレオチドなどの既知のウイルス性および病原性エピトープが挙げられる。

0133

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(ヒト抗体など)は、別の異種性ポリペプチドまたはアミノ酸配列と融合またはコンジュゲートすることにより修飾される。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(ヒト抗体など)は、抗タグ抗体が選択的に結合することができるエピトープを提供するタグポリペプチドと融合またはコンジュゲートされる。エピトープタグは、抗ヌクレオリン抗体のアミノ末端またはカルボキシル末端に配置することができる。そのようなエピトープタグ化型の抗ヌクレオリン抗体の存在は、タグポリペプチドに対する抗体を使用して検出することができる。また、エピトープタグを提供することにより、抗ヌクレオリン抗体を、抗タグ抗体を使用した親和性精製、またはエピトープタグに結合する別の型の親和性マトリックスにより容易に精製することが可能になる。種々のタグポリペプチドおよびそれらの対応する抗体は、当技術分野で周知である。例としては、ポリヒスチジン(poly−his)またはポリ−ヒスチジン−グリシン(poly−his−gly)タグ;インフルエンザHAタグおよびその抗体12CA5(Fieldら、1988年);c−mycタグならびにそれに対する8F9、3C7、6E10、G4、B7、および9E10抗体(Evanら、1985年);ならびに単純ヘルペスウイルス糖タンパク質D(gD)タグおよびその抗体(Paborskyら、1990年)が挙げられる。他のタグポリペプチドとしては、Flag−ペプチド(Hoppら、1988年);KT3エピトープペプチド(Martinら、1992年);α−チューブリンエピトープペプチド(Skinnerら、1991年);およびT7遺伝子10タンパク質ペプチドタグ(Lutz-Freyermuthら、1990年)が挙げられる。

0134

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)または断片は、ナノ粒子に連結されている。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、ナノ粒子に連結されている。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により産生された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、ナノ粒子に連結されている。細胞表面ヌクレオリンは、ペグポリリシンおよびDNAで構成されるDNAナノ粒子の受容体としての役目を果たすことが報告されている(Chenら、2008年)。一部の実施形態では、抗体−ナノ粒子コンジュゲートは、その表面にヌクレオリンを発現する細胞に、非コンジュゲート抗体よりも迅速および広範に侵入することができる。一部の実施形態では、細胞は、がん細胞、腫瘍細胞、ウイルス感染細胞リンパ球、または活性化リンパ球である。
5.治療的使用
5.1.抗ヌクレオリン抗体

0135

一部の実施形態では、がん細胞を阻害または死滅させるために使用することができる抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供される。一部の実施形態では、がん細胞を阻害または死滅させるために使用することができる単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供される。一部の実施形態では、がん細胞を阻害または死滅させるために使用することができる、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供される。一部の実施形態では、がん細胞は、その表面にまたはその細胞質内にヌクレオリンを発現する。抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)により阻害または死滅させることができるがん細胞の例は、下記に記載されている。

0136

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に曝露させない細胞と比較して、対象試料中のがん細胞の細胞生存率を30〜80%低減するために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に曝露させない細胞と比較して、対象試料中のがん細胞の細胞生存率を30〜80%低減するために使用される。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により産生された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が準備され、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に曝露させない細胞と比較して、対象試料中のがん細胞の細胞生存率を30〜80%低減するために使用される。

0137

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に曝露させない細胞と比較して、対象においてがん細胞の細胞生存率を30〜80%低減するために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に曝露させない細胞と比較して、対象においてがん細胞の細胞生存率を30〜80%低減するために使用される。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により産生された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が準備され、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に曝露させない細胞と比較して、対象においてがん細胞の細胞生存率を30〜80%低減するために使用される。

0138

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、1つまたは複数の形態のがんを有するヒト対象に投与される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、1つまたは複数の形態のがんを有するヒト対象に投与される。一部の実施形態では、がんの形態の少なくとも1つは、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)により阻害または死滅される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、がんが他のがん治療に耐性であるヒト対象に投与される。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)から産生された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供され、がんが他のがん治療に耐性であるヒト対象に投与される。例えば、がんは、放射線療法化学療法、または生物学的療法に耐性であってもよい。一部の実施形態では、ヒト対象の免疫系は、単離された非抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)よりも、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に対して、耐容性である。一部の実施形態では、ヒト対象の免疫系は、単離されたヒト化抗ヌクレオリン抗体よりも、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に対して、耐容性である。一部の実施形態では、ヒト対象の免疫系は、単離されたキメラ抗ヌクレオリン抗体よりも、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)に対して、耐容性である。

0139

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、補助療法の一部として、細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、補助療法の一部として、細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が準備され、補助療法の一部として使用される。補助療法としては、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、標的化療法、または生物学的療法を挙げることができる。補助療法は、本明細書で使用される場合、がんが再発するリスクを低くするための、一次治療後に施される治療を指す。

0140

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、補助療法と組み合わせて、細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、補助療法と組み合わせて、細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、補助療法の一部として提供される。補助療法としては、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、標的化療法、または生物学的療法を挙げることができる。

0141

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される非悪性細胞増殖性障害の細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、ヌクレオリンが細胞表面または細胞質に発現される非悪性細胞増殖性障害の細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現される。例えば、抗ヌクレオリン抗体で治療または阻害することができる非悪性細胞増殖性障害の具体的で非限定的な例としては、これらに限定されないが、疣贅良性前立腺過形成懸垂線維腫、および非悪性腫瘍が挙げられる。例えば、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、除去しようとするそのような状態を特徴付ける望ましくない細胞を標的とすることにより、良性前立腺過形成または望まれない性器疣贅などの細胞増殖性障害を決定するために使用することができる。腫瘍の内皮細胞の細胞表面でヌクレオリンが発現されることは、腫瘍血管新生の固有マーカーであることが示されている(Christianら、2003年)。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、血管新生腫瘍を含む細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、血管新生腫瘍を含む細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、血管新生腫瘍を含む細胞を対象において阻害または死滅させることができる、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供される。血管新生腫瘍は、本明細書で使用される場合、がん性増殖物に侵入して、栄養素および酸素を供給し老廃物を取り除く血管のネットワークが増殖する腫瘍細胞である。

0142

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、腫瘍低酸素の状態下にある腫瘍細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、腫瘍低酸素の状態下にある腫瘍細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、腫瘍低酸素の状態下にある腫瘍細胞を対象において阻害または死滅させることができる、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供される。腫瘍低酸素は、腫瘍細胞が酸素を欠乏している状況で生じる。腫瘍低酸素は、腫瘍組織で細胞が高度に増殖し、細胞密度がより高くなるため、局所酸素供給に負担をかける結果として起こる場合がある。

0143

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、その表面にヌクレオリンを発現するリンパ球細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、その表面にヌクレオリンを発現するリンパ球細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、その表面にヌクレオリンを発現するリンパ球細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供される。一部の実施形態では、リンパ球細胞は、B細胞、T細胞、またはナチュラルキラー細胞を含む。一部の実施形態では、リンパ球細胞は、CD4陽性またはCD8陽性細胞を含む。

0144

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、その表面にヌクレオリンを発現する活性化リンパ球またはメモリー細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、その表面にヌクレオリンを発現する活性化リンパ球またはメモリー細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、その表面にヌクレオリンを発現する活性化リンパ球細胞またはメモリー細胞を対象において阻害または死滅させるために使用される、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供される。さらなる実施形態では、活性化リンパ球は、活性化B細胞、T細胞、またはナチュラルキラー細胞を含む。一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、自己免疫障害を有する対象において細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、自己免疫障害を有する対象において細胞を阻害または死滅させるために使用される。一部の実施形態では、自己免疫障害を有する対象において細胞を阻害または死滅させるために使用される、B細胞(例えば、ヒトB細胞)により発現された単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)が提供され、自己免疫障害としては、これらに限定されないが、円形脱毛症(alopecia greata)、強直性脊椎炎抗リン脂質症候群自己免疫性アジソン病喘息副腎自己免疫性疾患自己免疫性溶血性貧血自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および精巣炎、自己免疫性血小板減少症ベーチェット病水疱性類天疱瘡心筋症セリアックスプルー皮膚炎慢性疲労免疫機能不全症候群(CFIDS)、慢性炎症脱髄性多発ニューロパチーチャーグ−ストラウス症候群瘢痕性類天疱瘡クレスト症候群寒冷凝集素症クローン病円盤狼瘡本態性混合型クリオグロブリン血症糖尿病1型真性糖尿病糖尿病性網膜症好酸球性筋膜炎(eosinophilic fascites)、線維筋痛線維筋炎糸球体腎炎グレーブス病ギランバレー橋本甲状腺炎、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病特発性肺線維症特発性/自己免疫性血小板減少症紫斑病(ITP)、IgAニューロパシー若年性関節炎扁平苔癬紅斑性狼瘡(lupus erthematosus)、メニエール病混合性結合組織病多発性硬化症、1型または免疫媒介性真性糖尿病、重症筋無力症天疱瘡関連障害(例えば、尋常性天疱瘡)、悪性貧血結節性多発動脈炎多発性軟骨炎(polychrondritis)、多腺性症候群、リウマチ性多発性筋痛多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性ガンマグロブリン血症原発性胆汁性肝硬変乾癬乾癬性関節炎レイノー現象ライター症候群関節リウマチサルコイドーシス硬皮症シェーグレン症候群スティッフマン症候群全身性エリトマトーデスSLE)、スイート症候群、スティル病、紅斑性狼瘡、高安動脈炎側頭動脈炎巨細胞性動脈炎潰瘍性大腸炎、ぶどう膜炎、疱疹状皮膚炎脈管炎などの脈管炎、白斑、ならびにヴェグナー肉芽腫症が挙げられる。炎症性障害の例としては、これらに限定されないが、喘息、脳炎炎症性腸疾患慢性閉塞性肺疾患COPD)、アレルギー性障害、敗血症性ショック肺線維症未分化脊椎関節障害、未分化関節症、関節炎、炎症性骨溶解症、移植片対宿主病、じんましんフォークト・小原田症候群(Vogt-Koyanagi-Hareda syndrome)、慢性炎症性肺炎、および慢性ウイルス性または細菌性感染症に起因する慢性炎症が挙げられる。

0145

一部の実施形態では、抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)または断片は、ウイルスに感染した対象において細胞を阻害または死滅させるために使用され、そうした細胞としては、これらに限定されないが、Retroviridae(例えば、HIV−1(HTLV−III、LAVもしくはHTLV−III/LAV、またはHIV−IIIとも呼ばれる);およびHIV−LPなどの他の分離株などのヒト免疫不全ウイルス);Picornaviridae(例えば、ポリオウイルスA型肝炎ウイルスエンテロウイルス、ヒトコクサッキーウイルス、ライノウイルスエコーウイルス);Calciviridae(例えば、胃腸炎を引き起こす株);Togaviridae(例えば、脳炎ウイルス風疹ウイルス);Flaviridae(例えば、デング熱ウイルス、脳炎ウイルス、黄熱ウイルス);Coronoviridae(例えば、コロナウイルス);Rhabdoviradae(例えば、水疱性口内炎ウイルス狂犬病ウイルス);Filoviridae(例えば、エボラウイルス);Paramyxoviridae(例えば、パラインフルエンザウイルスおたふくかぜウイルス麻疹ウイルスRSウイルス);Orthomyxoviridae(例えば、インフルエンザウイルス);Bungaviridae(例えば、ハンタンウイルス、ブンガウイルス、フレボウイルス、およびナイロウイルス);Arenaviridae(出血熱ウイルス);Reoviridae(例えば、レオウイルスオルビウイルス(orbiviurs)、およびロタウイルス);Bimaviridae;Hepadnaviridae(B型肝炎ウイルス);Parvovirida(パルボウイルス);Papovaviridae(パピローマウイルスポリオーマウイルス);Adenoviridae(ほとんどのアデノウイルス);Herpesviridae(単純ヘルペスウイルス(HSV)1および2、水痘帯状疱疹ウイルスサイトメガロウイルス(CMV)、ヘルペスウイルス);ラウス肉腫ウイルス(RSV)、トリ白血病ウイルス(ALV)、およびトリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)、およびC型グループB(C−type group B)(ネコ白血病ウイルス(FeLV)、テナガザル白血病ウイルス(GALV)、脾臓壊死ウイルス(SNV)、細網内皮症ウイルス(RV)、およびサル肉腫ウイルスSSV)を含む)、マソンファイザーサルウイルス(MPMV)およびサルレトロウイルス1型(SRV−1)を含むD型レトロウイルス、レンチウイルス、T細胞白血病ウイルス、およびフォーミーウイルス亜群を含む複合レトロウイルス、HIV−1、HIV−2、SIV、ビスナウイルスネコ免疫不全ウイルス(FIV)、およびウマ伝染性貧血ウイルスEIAV)、サルT細胞白血病ウイルス(STLV)、およびウシ白血病ウイルス(BLV)を含むレンチウイルス、ヒト泡沫状ウイルス(HFV)、サル泡沫状ウイルス(SFV)、およびウシ泡沫状ウイルス(BFV)を含む泡沫状ウイルス、Poxyiridae(痘瘡ウイルスワクシニアウイルスポックスウイルス);ならびにIridoviridae(例えば、アフリカブタ熱ウイルス);ならびに分類不能ウイルス(例えば、海綿状脳症病原因子デルタ肝炎(B型肝炎ウイルスの欠損型サテライトであると考えられる)の因子、非A型、非B型肝炎(クラス1=内部感染;クラス2=非経口感染(すなわち、C型肝炎))の因子;ノーウォークおよび関連ウイルス、ならびにアストロウイルス)、Mycobacterium(Mycobacterium tuberculosis)、M.bovis、M.avium−intracellulare、M.leprae)、Pneumococcus、Streptococcus、Staphylcococcus、ジフテリア、Listeria、Erysipelothrix、炭疽菌破傷風、Clostridium、混合嫌気性菌、Neisseria、Salmonella、Shigella、Hemophilus、Escherichia coli、Klebsiella、Enterobacter、Serratia、Pseudomonas、Bordatella、Francisella tularensis、Yersinia、Vibrio cholerae、Bartonella、Legionella、Spirochaete(Treponema、Leptospira、Borrelia)、真菌、Actinomyces、Rickettsia、Mycoplasma、Chlamydia、原生動物(Entamoeba、Plasmodium、Leishmania、Trypanosoma、Toxoplasma、Pneumocystis、Babasia、Giardia、Cryptosporidium、Trichomonas)、蠕虫(Trichinella、Wucheraria、Onchocerca、Schistosoma)、線虫条虫吸虫)、ならびにウイルス性肺炎に感染した細胞が挙げられる。米国特許出願公開第2007/0066554号で開示されているものなど、本開示の組成物の標的とすることができる抗原のさらなる例は公知である。さらなる態様では、コンジュゲートは、標的部分および免疫刺激性核酸分子に加えて、本明細書に記載のような抗原または細胞成分を含んでいてもよい。
5.2.抗体コンジュゲート

0146

一部の実施形態では、本開示は、少なくとも1つの治療剤と連結されて抗体コンジュゲートを形成する単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)を提供する。一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、分子または部分などの少なくとも1つの治療剤に連結されているか、共有結合で結合されているか、または複合体化されている。治療剤は、所望の活性、例えば細胞傷害活性を有する分子を含む。一部の実施形態では、抗体に付着させることができる治療剤としては、これらに限定されないが、毒素(タンパク質合成伸長ステップ触媒的に阻害するペプチド免疫毒素など)、抗腫瘍剤治療用酵素、放射性核種、抗ウイルス剤、本明細書に記載のようなキレート剤サイトカイン、増殖因子、またはオリゴヌクレオチドもしくはポリヌクレオチドが挙げられる。

0147

一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、酵素的に活性な毒素またはその断片にコンジュゲートされる。酵素的に活性な毒素およびその断片の例としては、これらに限定されないが、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素非結合活性断片菌体外毒素A鎖(Pseudomonas aeruginosaに由来する)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデッシンA鎖、アルファ−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンチンタンパク質、Phytolaca americanaタンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP−S)、ポークウィード抗ウイルスタンパク質、momordica charantia阻害剤、クルシン、クロチン、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲロニンミトリンレストクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、カリケアマイシン、またはトリコテシン(tricothecene)が挙げられる。

0148

一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、放射性核種にコンジュゲートされている。好適な放射性核種の例としては、これらに限定されないが、124アンチモン、125アンチモン、74ヒ素、211アスタチン、103バリウム、140バリウム、7ベリリウム、206ビスマス、207ビスマス、212Bi、109カドミウム、115カドミウム、45カルシウム、14炭素、139セリウム、141セリウム、144セリウム、137セシウム、51クロム、36塩素、56コバルト、57コバルト、58コバルト、60コバルト、67銅、169エルビウム、152ユーロピウム(eurpium)、67ガリウム、153ガドリニウム、195金、199金、175ハフニウム、175+181ハフニウム、181ハフニウム、3水素、123ヨウ素、125ヨウ素、131ヨウ素、111インジウム、131In、192イリジウム、55鉄、59鉄、85クリプトン、210鉛、177ルテチウム、54マンガン、197水銀、203水銀、99モリブデン、147ネオジム(neodynium)、237ネプツニウム、63ニッケル、95ニオブ、185+191オスミウム、103パラジウム、32リン、184白金、143プラセオジム、147プロメチウム、233プロトアクチニウム、226ラジウムレニウム186、188レニウム、86ルビジウム、130ルテニウム、106ルテニウム、44スカンジウム、46スカンジウム、45セレン、75セレン、110m銀、111銀、22ナトリウム、85ストロンチウム、89ストロンチウム、90ストロンチウム、35硫黄、182タンタル、99mテクネチウム(technicium)、125mテルル、132テルル、160テルビウム、204タリウム、228トリウム、232トリウム、170ツリウム(thullium)、113スズ、44チタン、185タングステン、48バナジウム(vanadlum)、49バナジウム、88イットリウム、90イットリウム、91イットリウム、169イッテルビウム、65亜鉛、および/または95ジルコニウムが挙げられる。

0149

抗体と細胞傷害剤とのコンジュゲートは、N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオールプロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステル二官能性誘導体ジメチルアジイミデートHCLなど)、活性エステルスベリン酸ジスクシンイミジルなど)、アルデヒドグルタルアルデヒド(glutareldehyde)など)、ビスアジド化合物ビス(p−アジドベンゾイルヘキサンジアミンなど)、ビス−ジアゾニウム誘導体(ビス−(p−ジアゾニウムベンゾイル)−エチレンジアミンなど)、ジイソシアネートトリレン2,6−ジイソシアネート(tolyene 2,6-diisocyanate)など)、およびビス活性フッ素化合物(1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼンなど)などの様々な二官能性タンパク質カップリング剤を使用して作製することができる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitettaら(1987年)に記載のように調製することができる。炭素14標識1−イソチオシアナトベンジル−3−メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX−DTPA)は、放射性ヌクレオチドを抗体にコンジュゲーションするための例示的なキレート剤である。WO94/11026を参照されたい。

0150

一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、サイトカインにコンジュゲートされている。用語「サイトカイン」は、細胞間メディエーターとして別の細胞に作用する、1つの細胞集団により放出されるタンパク質の一般的名称である。そのようなサイトカインの例は、リンホカインモノカイン、および伝統的なポリペプチドホルモンである。サイトカインの中には、ヒト成長ホルモン、N−メチオニルヒト成長ホルモン、およびウシ成長ホルモンなどの成長ホルモン副甲状腺ホルモンチロキシンインスリンプロインスリンリラキシンプロリラキシン卵胞刺激ホルモンFSH)、甲状腺刺激ホルモンTSH)、および黄体形成ホルモンLH)などの糖タンパク質ホルモン肝臓増殖因子;線維芽細胞増殖因子プロラクチン胎盤性ラクトゲン腫瘍壊死因子−αおよび−β;ミューラ管阻害物質;マウスゴナドトロピン関連ペプチドインヒビンアクチビン血管内皮増殖因子インテグリントロンボポエチン(TPO);NGF−βなどの神経成長因子血小板増殖因子;TGF−αおよびTGF−βなどの形質転換増殖因子(TGF);インスリン様成長因子−Iおよび−II;エリスロポエチン(EPO);骨誘導性因子インターフェロン−α、−β、および−γなどのインターフェロン;マクロファージCSF(M−CSF);顆粒球マクロファージ−CSF(GM−CSF);および顆粒球−CSF(G−CSF)などのコロニー刺激因子(CSF);IL−1、IL−1a、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−11、IL−12などのインターロイキン(IL);ならびにLIFおよびkitリガンド(KL)を含む他のポリペプチド因子が含まれる。本明細書で使用される場合、用語「サイトカイン」は、天然供給源に由来するかまたは組換え細胞培養に由来するタンパク質、および天然配列サイトカインの生物学的に活性な等価物を含む。

0151

一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、化学療法剤にコンジュゲートされている。「化学療法剤」とも記載される様々な化学的化合物は、DNA損傷を誘導するように機能する。単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)とのコンジュゲーションに好適な化学療法剤の範疇には、これらに限定されないが、アルキル化剤アントラサイクリン細胞骨格破壊剤エポチロントポイソメラーゼIの阻害剤、トポイソメラーゼIIの阻害剤、ヌクレオシドおよびヌクレオチド類似体および前駆類似体ペプチド抗生物質、白金系作用物質、レチノイド、またはビンカアルカロイドおよび誘導体が含まれる。これらのグループ内の具体的な化学療法剤としては、これらに限定されないが、アクチノマイシン−D、全トランス型レチノイン酸アザシチジンアドリアマイシンアザチオプリンブレオマイシン、カンプトテシン、カルボプラチンカペシタビンシスプラチンクロラムブシルシクロホスファミドシタラビンダウノルビシンドセタキセルドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシドフルオロウラシル、5−フルオロウラシル(5FU)、ゲムシタビンヒドロキシ尿素過酸化水素イダルビシンイマチニブ、メクロレタミン、メルカプトプリンメトトレキサートマイトマイシンCミトキサントロンオキサリプラチンパクリタキセルペメトレキセド、テニポシド、チオグアニンバルルビシンビンブラスチンビンクリスチンビンデシンビノレルビンが挙げられる。また、本開示は、X線とシスプラチンとの併用またはシスプラチンとエトポシドとの併用など、放射線に基づくかまたは実際の化合物であるかに関わらず、1つまたは複数のDNA損傷作用因子の組合せの使用を包含する。

0152

一部の実施形態では、単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、抗ウイルス剤にコンジュゲートされている。単離された抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)と共に使用することができる抗ウイルス剤の例としては、これらに限定されないが、ウイルス感染細胞を著しく損なうか、衰弱させるか、そうでなければ破壊する基質および基質類似体、阻害剤、ならびに他の作用物質が挙げられる。基質類似体としては、アミノ酸およびヌクレオシド類似体が挙げられる。基質は、毒素または他の殺ウイルス性物質とコンジュゲートされていてもよい。阻害剤としては、インテグラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、および逆転写酵素阻害剤などの転写酵素阻害剤が挙げられる。
5.3.医薬組成物および投与

0153

それを必要とする対象に投与する場合、抗体は、宿主への投与に好適な組成物に懸濁されることになることが起想される。一部の実施形態では、抗体は、モノクローナル抗体である。一部の実施形態では、モノクローナル抗体は、抗ヌクレオリン抗体である。一部の実施形態では、モノクローナル抗ヌクレオリン抗体は、ヒトモノクローナル抗ヌクレオリン抗体である。本開示の水性組成物は、薬学的に許容される組成物および/または水性媒体中に分散されている有効量の抗体を含む。語句「薬学的および/または薬理学的に許容される」は、動物、および特にヒトに適切に投与した際に、有害、アレルギー性、および/または他の予期せぬ反応をもたらさない組成物を指す。

0154

本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」は、任意の溶媒分散媒コーティング抗細菌剤および/または抗真菌剤等張剤および/または吸収遅延剤などを含む。医薬活性物質用のそのような媒体または作用物質の使用は、当技術分野で周知である。また、補助活性成分を組成物に組み込んでもよい。ヒトに投与する場合、調製物は、FDAOffice of Biologics standardsが要求する、無菌性発熱性、一般的安全性、および/または純度基準を満たさなければならない。

0155

一部の実施形態では、本開示の抗ヌクレオリン抗体(例えば、ヒトおよび/またはモノクローナル)は、生理食塩水緩衝生理食塩水デキストロース、および水を含むが、これらに限定されない任意の無菌生体適合性医薬担体で投与することができる。これらの分子はいずれも、好適な賦形剤アジュバント、および/または薬学的に許容される担体と混合されている医薬組成物中に、単独で、または他の作用物質、薬物、もしくはホルモンと組み合わせて患者に投与することができる。本開示の一部の実施形態では、薬学的に許容される担体は、薬学的に不活性である。

0156

医薬組成物の投与は、経口的にまたは非経口的に達成される。非経口送達の方法としては、局所、動脈内(例えば、腫瘍に直接的に)、筋肉内、皮下、内、髄腔内、脳室内、静脈内、腹腔内、または鼻腔内投与が挙げられる。これらの医薬組成物は、活性成分に加えて、賦形剤、および薬学的に使用することができる調製物への活性化合物プロセシングを促進する他の化合物を含む好適な薬学的に許容される担体を含むことができる。製剤技法および投与技法についてのさらなる詳細は、「Remington's Pharmaceutical Sciences」(Maack Publishing Co、Easton、Pa.)の最新版に見出すことができる。抗体組成物は、凍結乾燥することができる。抗体組成物は、抗体水溶液であってもよい。in vivo投与に使用される組成物は、一般的に無菌である(例えば、濾過滅菌膜による濾過により)。
一部の組成物は、対象の脳または髄液への標的送達に好適であってもよい。組成物は、保存剤を実質的に含んでいなくてもよい。一部の組成物は、少なくとも約12か月間、少なくとも約18か月間、少なくとも約24か月間、または少なくとも約30か月間、安定している。一部の組成物は、約−80℃〜約−50℃または約2℃〜約8℃など、約−80℃〜約−40℃、約0℃〜約25℃、約0℃〜約10℃で安定している。

0157

経口投与用の医薬組成物は、当技術分野で周知の薬学的に許容される担体を使用して、経口投与に好適な投与量に製剤化することができる。そのような担体により、医薬組成物を、患者による摂取に好適な、錠剤丸剤糖剤カプセル剤液剤ゲル剤シロップ剤スラリー剤、懸濁剤などとして製剤化することが可能になる。PCT公開WO93/23572を参照されたい。

0158

経口使用用の医薬調製物は、活性化合物を固形賦形剤と組み合わせ、任意選択で得られた混合物を粉砕し、必要に応じて好適なさらなる化合物を添加した後で顆粒の混合物を加工して錠剤または糖剤コアを得ることにより、得ることができる。好適な賦形剤は、炭水化物またはタンパク質充填剤であり、これらに限定されないが、ラクトーススクロースマンニトール、またはソルビトールを含む糖;トウモロコシコムギ、コメ、ジャガイモ、または他の植物に由来するデンプンメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはナトリウムカルボキシメチルセルロースなどのセルロース;ならびにアラビアおよびトラガントを含むゴム;ならびにゼラチンおよびコラーゲンなどのタンパク質が挙げられる。必要に応じて、架橋ポリビニルピロリドン寒天アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの、崩壊剤または可溶化剤を添加してもよい。

0159

糖剤コアには、濃縮糖溶液などの好適なコーティングを施してもよく、濃縮糖溶液は、アラビアゴムタルクポリビニルピロリドン、carbopolゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタンラッカー溶液、および好適な有機溶媒または溶媒混合物も含んでいてもよい。製品識別するためにまたは活性化合物の量(すなわち、投与量)を特徴付けるために、染料または色素を、錠剤または糖剤コーティングに添加してもよい。

0160

経口で使用することができる医薬調製物としては、ゼラチン製の圧入嵌合型カプセル、ならびにゼラチン製の軟質密閉カプセルおよびグリセロールまたはソルビトールなどのコーティングが挙げられる。圧入嵌合カプセルは、ラクトースまたはデンプンなどの充填剤または結合剤、タルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、および任意選択で安定化剤と混合された活性成分を含有していてもよい。軟質カプセルの場合、活性化合物は、脂肪油流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの、安定化剤を含むかまたは含まない好適な液体に溶解または懸濁されていてもよい。

0161

非経口投与用の医薬組成物としては、活性化合物の水溶液が挙げられる。注射の場合、本開示の医薬組成物は、ハンクス溶液リンゲル溶液、または生理学的緩衝生理食塩水などの、生理学的に適合する緩衝液など、水溶液で製剤化してもよい。水性注射用懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなど、懸濁液の粘性を増加させる物質を含んでいてもよい。加えて、活性化合物の懸濁液は、適切な油状注射用懸濁液として調製してもよい。好適な親油性溶媒または媒体としては、ゴマ油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステルなどの脂肪油、あるいはリポソームが挙げられる。また、懸濁液は、任意選択で、好適な安定化剤、または化合物の溶解度を増加させて、高度に濃縮された溶液の調製を可能にする作用物質を含んでいてもよい。

0162

局所または経鼻投与の場合、組成物中には、浸透すべき特定の障壁に適切な浸透剤が使用される。そのような浸透剤は、当技術分野で一般的に知られている。

0163

本開示の医薬組成物は、当技術分野で公知の様式と同様の様式で製造することができる(例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、糖剤作製、研和乳化カプセル化封入、または凍結乾燥プロセスにより)。

0164

医薬組成物は、塩として提供されてもよく、これらに限定されないが、塩酸リン酸酢酸シュウ酸酒石酸などに由来するものなどの陰イオンで形成されているもの、およびナトリウム、カリウムアンモニウム、カルシウム、水酸化第二鉄イソプロピルアミントリエチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどに由来するものなどの陽イオンで形成されているものを含む、多くの酸を用いて形成することができる。塩は、対応する遊離塩基形態である水性または他のプロトン性溶媒により可溶性である傾向がある。一部の実施形態では、調製物は、1mM〜50mMヒスチジン、0.1%〜2%スクロース、2%〜7%マンニトール中の、使用前に緩衝液と組み合わせると4.5〜5.5のpH範囲になる凍結乾燥粉末であってもよい。

0165

また、担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、それらの好適な混合物、および植物油を含む溶媒または分散媒であってもよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングを使用することにより、分散系の場合は、必要とされる粒子サイズを維持することにより、および界面活性剤を使用することにより維持することができる。微生物作用の防止は、種々の抗細菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベンクロロブタノールフェノールソルビン酸チメロサールなどによりもたらすことができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを含むことが好適であり得る。注射可能組成物の持続吸収は、吸収を遅延させる作用物質、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物中に使用することによりもたらすことができる。

0166

本開示での使用に好適な医薬組成物としては、活性成分が、意図されている目的を達成するのに有効な量で含まれている組成物が挙げられる。「治療有効量」または「薬理学的有効量」は、十分に認識されている語句であり、意図されている薬理学的結果をもたらすのに有効な作用物質の量を指す。したがって、治療有効量は、治療されている疾患の症状を改善するのに十分な量である。所与の応用のための有効量(例えば、治療有効量)の確認において有用な1つのアッセイは、細胞生存に対する効果を測定することである。実際に投与される量は、治療が施される個体に依存することになり、恐らくは、著しい副作用を起こさずに所望の効果が達成されるように最適化された量であろう。

0167

任意の化合物について、治療有効用量は、細胞培養アッセイまたは任意の適切な動物モデルのいずれかで、初期評価することができる。また、動物モデルを使用して、望ましい濃度範囲および投与経路を得る。次いで、そのような情報を使用して、ヒトに投与するための有用な用量および経路を決定することができる。

0168

動物では、「治療有効量」は、治療しない場合の典型的な臨床転帰と比較して、治療の結果として臨床転帰の改善をもたらす化合物の量である。「臨床転帰の改善」は、例えば、治療の結果として、平均余命延長されること、合併症がより少なくなること、症状がより少なくなること、身体的不快感がより少なくなること、および/または入院がより少なくなることを指す。臨床転帰の改善は、投与を受け、ある期間にわたって疾患状態の改善を示す対象のある特定のパーセントとして定量化することができる。投与を受け、疾患状態の改善を示す対象のある特定のパーセントは、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%であってもよい。投与を受け、疾患状態の改善を示す対象のある特定のパーセントは、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または85%であってもよい。投与を受け、疾患状態の改善を示す対象のある特定のパーセントは、約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%であってもよい。臨床転帰の改善を測定するためのある期間は、1、2、3、4、5、6、または7日間であってもよい。臨床転帰の改善を測定するためのある期間は、1、2、3、または4週間であってもよい。臨床転帰の改善を測定するためのある期間は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10年間、またはそれよりも長くてもよい。

0169

がんに関して、「臨床転帰の改善」は、平均余命の延長を含む。また、「臨床転帰の改善」は、腫瘍の増殖速度を遅延または停止させ、腫瘍サイズ収縮を引き起こすこと、転移の速度を低下させること、または生活の質を向上させること(例えば、身体的不快感を減少させること、または可動性を増加させること)を含んでいてもよい。

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