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技術 糸状真菌バイオマット、その製造方法及び使用方法

出願人 サステイナブルバイオプロダクツ、インコーポレイテッド
発明者 コズバル、マークマキュール、リチャードアヴニエル、ユヴァル
出願日 2017年2月28日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2018-546545
公開日 2019年4月18日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-510492
状態 未査定
技術分野 微生物、その培養処理
主要キーワード トレイシステム ホワイトホール マット幅 スマートセンサ エネルギー生成物 酸性化物質 pH計 アクチュエーションシステム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年4月18日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

設計された人工培地を使用し、最小限の処理で採取することができ、ここから、真菌産物(例えば、抗生物質タンパク質、及び脂質)を単離することができる高密度糸状菌バイオマットを産生する、真菌を成長させる新規な方法が開示され、この方法により、エネルギー使用、酸素化、水の使用及び廃液の生成のための真菌栽培費用が安くなる。

概要

背景

ほとんどの真菌細胞は、菌糸と呼ばれる、管状の細長く糸状の構造として成長し、菌糸は、複数の核を含んでいる場合もあり、先端で成長することによって伸びていく。これは、細胞の鎖を用いて繰り返し細胞分裂することによって成長する糸状の緑藻類などの同様の外観をした生物とは対照的である。

真菌の栄養生長期を構成する菌糸の集合体は、菌糸体(mycelium)(複数形はmycelia)と呼ばれる。菌糸体は、真菌の主体又は主要形態と考えることができ、糸状であると記載されることが多い。成長は、菌糸の無性生殖によって起こり、菌糸は分岐鎖へと成長する。菌糸体が、土又は木材を通って移動し、その基質食品として使用することができるため、菌糸体は、真菌にとって重要であり、真菌は、果実体(例えば、子実体)、例えば、キノコサルノコシカケトリュフチャワンタケ又はアミガサタケを産生する場合には必要とするだろう。

菌糸体は、外酵素分泌し、外酵素は、生きている組織を殺し(死体栄養性)、次いで、死んだ材料を吸収することができ(腐栄養性)、これらは、単純に、既に死んだ材料を吸収し(これも腐栄養性)、又は生きている組織を食べる(生体栄養性)ことによる。

真菌界の全ての門は、糸状種を含んでいると考えられているが、子嚢菌門(Ascomycota)及び接合菌門(Zygomycota)は、特に、多数の糸状種を含む。これらの門のメンバーは、多種多様製品、例えば、タンパク質アミノ酸油類医薬品(例えば、ペニシリン)、食品(例えばテンペ)、食品添加物、食品防腐剤(例えば、クエン酸)、工業用酵素、及びベーキングチーズビール及びワインの製造に使用されるものを製造する。

最先端固体基質発酵SSF)には、多くの明白な欠点がある。例えば、最終生成物(すなわち生成されたバイオマス)は、固体基質と密に混合し、基本的に、一方を他方から分離することが困難である。典型的には、SSFは、真菌バイオマスを低濃度で産生し、変換率が非常に低く、最終的には、収率が低い。SSFは、効果的な発酵のために、特定の水分活性を必要とする。正しい量の水分活性を供給し、維持することは困難であり、実施に費用がかかる。SSF系に空気を含ませることも、達成するのが困難であり、変換効率をさらに悪化させ、システム収率を制限してしまう。不適切な水分活性と換気不良は、物質移動熱移動を制限し、その結果、過剰に加熱され、酸素の供給が不足する。得られたバイオマスは、無作為配向したフィラメントを有するものとして特性付けられ、これは、特定の用途(すなわち食物及び/又は動物飼料)において有用性を大きく制限する。

Quorn(商標)は、主にフザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)糸状菌のバイオマスで構成される製品であり、比較的栄養価の高いマイプロテインを与える。Quorn(商標)は、最先端の深部発酵系によって生産され、バッチ系連続プロセスで大量生産が可能である。商業的に実行可能ではあるものの、この生産方法論には、多くの明白な欠点がある。商業的な要求を満たすために、Quorn(商標)は、それぞれ3,500万〜4,000万ドルバイオリアクターを使用する。Quorn(商標)システムは、真菌系が主要な指標を超えて成熟するまで、又は別の種によって汚染されるまで、単一のリアクター内で連続的に実行される。この時点で、生産は停止し、リアクターと、関連する全ての配管が空にされ、滅菌され、プロセスを終了するのに数週間がかかる場合もあり、市販製品供給業者にとって多くの重大な問題が発生する。このような問題は、例えば、(1)生産サイクル予測することが困難であること、(2)清掃及び生産の停止に要する費用、(3)在庫管理の困難さなどである。さらに、大型のバイオリアクターにおける深部発酵は、通気及び混合に多大な量のエネルギーを必要とする。バイオマスを発酵させる液体からバイオマスを分離するには、遠心分離が必要であり、遠心分離も、労働集約的であり、エネルギーを必要とするプロセスであることが知られている。このプロセスは、さらに、水を多く消費し、多量の廃水を取り扱う必要がある。生産されたバイオマスは、フィラメント長が短いことを特性とし、結合剤を導入することなく食品/飼料製品に直接的に変換する能力を制限し、その後の処理工程は、さらに、費用、困難さを付与し、効率的に管理するのに努力が必要である。

現在の糸状菌糸体成長の方法論には、多くの欠点がある。例えば、適切な通気を有する設備と、真菌の成長、その後の成長培地からの真菌の菌糸体の分離(例えば、遠心分離)に必要な装置は、特に、工業規模で真菌の成長を行うには、かなりの資本を必要とする。現行のプロセスは、大量のエネルギーと水の投入を必要とするだけでなく、大きな廃液の生成にもつながる。

結果として、糸状菌糸体の糸状菌バイオマット形成への合理化された手法が業界において必要とされている。

概要

設計された人工培地を使用し、最小限の処理で採取することができ、ここから、真菌産物(例えば、抗生物質、タンパク質、及び脂質)を単離することができる高密度糸状菌バイオマットを産生する、真菌を成長させる新規な方法が開示され、この方法により、エネルギー使用、酸素化、水の使用及び廃液の生成のための真菌栽培費用が安くなる。

目的

したがって、本開示は、糸状菌を培養し、糸状真菌バイオマットの生産を可能にするのに適した人工培地を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

糸状菌バイオマットを製造する方法であって、(a)有効量の少なくとも1種類の糸状菌の浮遊細胞人工成長培地播種するステップ、(b)撹乱のない状態で、所定期間、前記播種済成長培地をインキュベートするステップ、(c)糸状菌バイオマットを製造するステップ、及び(d)場合により、前記糸状菌バイオマットを採取するステップを含む、上記方法。

請求項2

糸状菌バイオマットを製造する方法であって、(a)人工成長培地に、7.5%(体積:体積)の少なくとも1種類の糸状菌の浮遊細胞を播種するステップ、(b)撹乱のない状態で、所定期間、前記播種済成長培地をインキュベートするステップ、(c)糸状菌バイオマットを製造するステップ、及び(d)場合により、前記糸状菌バイオマットを採取するステップを含む、上記方法。

請求項3

前記少なくとも1種類の糸状菌が、MK7と命名された菌株ATCC寄託番号PTA−10698)、フザリウム(Fusarium)種及びクモノスカビ(Rhizopus)種からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記少なくとも1種類の糸状菌が、MK7と命名された菌株(ATCC寄託番号PTA−10698)、フザリウム・ベネナタム(Fusariumvenenatum)又はリゾプスオリゴスポラス(Rhizopusoligosporus)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

前記少なくとも1種類の糸状菌が、MK7と命名された菌株(ATCC寄託番号PTA−10698)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

前記人工培地が約18.6atmの浸透圧を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

前記人工培地が約0.368のイオン強度を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

バイオマット細胞密度が少なくとも25g/L(乾燥重量/培地(L))である少なくとも1つの細胞層を含む、糸状菌バイオマット。

請求項9

前記糸状菌が、MK7と命名された菌株(ATCC寄託番号PTA−10698)、フザリウム(Fusarium)種及びクモノスカビ(Rhizopus)種からなる群から選択される、請求項8に記載の糸状バイオマット。

請求項10

前記糸状菌が、MK7と命名された菌株(ATCC寄託番号PTA−10698)、フザリウム・ベネナタム(Fusariumvenenatum)又はリゾプス・オリゴスポラス(Rhizopusoligosporus)である、請求項8又は9に記載の糸状バイオマット。

請求項11

前記糸状菌が、MK7と命名された菌株(ATCC寄託番号PTA−10698)である、請求項8〜10のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項12

フィラメントが、空気:バイオマット界面及び/又はバイオマット:培地界面に対して平行に主に組織化されている、請求項8〜11のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項13

前記バイオマットが、少なくとも2つの構造的に異なる細胞層を含み、1つの細胞層は人工培地及び少なくとも1つのもう一方の細胞層と接触する、請求項8〜12のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項14

前記細胞層間の構造差が、層内の細胞密度である、請求項8〜13のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項15

前記1つの細胞層が、空気及び少なくとも1つのもう一方の細胞層と接触している、請求項8〜14のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項16

前記バイオマットが、3つの構造的に異なる細胞層を含む、請求項8〜15のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項17

前記バイオマットの引張強度が、少なくとも0.2kg/マット幅(cm)である、請求項8〜16のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項18

細胞密度が少なくとも50g/l又は少なくとも75g/lである、請求項8〜17のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項19

前記バイオマットは、タンパク質含有量が少なくとも40%である、請求項8〜18のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

請求項20

前記バイオマットは、脂質含有量が少なくとも39%である、請求項8〜19のいずれか一項に記載の糸状バイオマット。

技術分野

0001

本出願は、子嚢菌門(Ascomycota)、接合菌門(Zygomycota)、担子菌門(Basidiomycota)、グロムス門(Glomermycota)、ツボカビ門(Chytridiomycota)の範囲内、例えば、フザリウム(Fusarium)種、アスペルギルス(Aspergillus)種、トリコデルマ(Tricoderma)種、ペニシリウム(Penicillium)種、クモノスカビ(Rhizopus)種を含むケカビ目(Mucorales)の範囲内の種の単離された糸状真菌株、MK7と命名された好酸性糸状真菌及びその子孫、及び他種態様な有用な産物を産生するこのような真菌株から表面発酵を行い、糸状菌バイオマットを製造する方法に関する。

背景技術

0002

ほとんどの真菌の細胞は、菌糸と呼ばれる、管状の細長く糸状の構造として成長し、菌糸は、複数の核を含んでいる場合もあり、先端で成長することによって伸びていく。これは、細胞の鎖を用いて繰り返し細胞分裂することによって成長する糸状の緑藻類などの同様の外観をした生物とは対照的である。

0003

真菌の栄養生長期を構成する菌糸の集合体は、菌糸体(mycelium)(複数形はmycelia)と呼ばれる。菌糸体は、真菌の主体又は主要形態と考えることができ、糸状であると記載されることが多い。成長は、菌糸の無性生殖によって起こり、菌糸は分岐鎖へと成長する。菌糸体が、土又は木材を通って移動し、その基質食品として使用することができるため、菌糸体は、真菌にとって重要であり、真菌は、果実体(例えば、子実体)、例えば、キノコサルノコシカケトリュフチャワンタケ又はアミガサタケを産生する場合には必要とするだろう。

0004

菌糸体は、外酵素分泌し、外酵素は、生きている組織を殺し(死体栄養性)、次いで、死んだ材料を吸収することができ(腐栄養性)、これらは、単純に、既に死んだ材料を吸収し(これも腐栄養性)、又は生きている組織を食べる(生体栄養性)ことによる。

0005

真菌界の全ての門は、糸状種を含んでいると考えられているが、子嚢菌門(Ascomycota)及び接合菌門(Zygomycota)は、特に、多数の糸状種を含む。これらの門のメンバーは、多種多様製品、例えば、タンパク質アミノ酸油類医薬品(例えば、ペニシリン)、食品(例えばテンペ)、食品添加物、食品防腐剤(例えば、クエン酸)、工業用酵素、及びベーキングチーズビール及びワインの製造に使用されるものを製造する。

0006

最先端固体基質発酵SSF)には、多くの明白な欠点がある。例えば、最終生成物(すなわち生成されたバイオマス)は、固体基質と密に混合し、基本的に、一方を他方から分離することが困難である。典型的には、SSFは、真菌バイオマスを低濃度で産生し、変換率が非常に低く、最終的には、収率が低い。SSFは、効果的な発酵のために、特定の水分活性を必要とする。正しい量の水分活性を供給し、維持することは困難であり、実施に費用がかかる。SSF系に空気を含ませることも、達成するのが困難であり、変換効率をさらに悪化させ、システム収率を制限してしまう。不適切な水分活性と換気不良は、物質移動熱移動を制限し、その結果、過剰に加熱され、酸素の供給が不足する。得られたバイオマスは、無作為配向したフィラメントを有するものとして特性付けられ、これは、特定の用途(すなわち食物及び/又は動物飼料)において有用性を大きく制限する。

0007

Quorn(商標)は、主にフザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)糸状菌のバイオマスで構成される製品であり、比較的栄養価の高いマイプロテインを与える。Quorn(商標)は、最先端の深部発酵系によって生産され、バッチ系連続プロセスで大量生産が可能である。商業的に実行可能ではあるものの、この生産方法論には、多くの明白な欠点がある。商業的な要求を満たすために、Quorn(商標)は、それぞれ3,500万〜4,000万ドルバイオリアクターを使用する。Quorn(商標)システムは、真菌系が主要な指標を超えて成熟するまで、又は別の種によって汚染されるまで、単一のリアクター内で連続的に実行される。この時点で、生産は停止し、リアクターと、関連する全ての配管が空にされ、滅菌され、プロセスを終了するのに数週間がかかる場合もあり、市販製品供給業者にとって多くの重大な問題が発生する。このような問題は、例えば、(1)生産サイクル予測することが困難であること、(2)清掃及び生産の停止に要する費用、(3)在庫管理の困難さなどである。さらに、大型のバイオリアクターにおける深部発酵は、通気及び混合に多大な量のエネルギーを必要とする。バイオマスを発酵させる液体からバイオマスを分離するには、遠心分離が必要であり、遠心分離も、労働集約的であり、エネルギーを必要とするプロセスであることが知られている。このプロセスは、さらに、水を多く消費し、多量の廃水を取り扱う必要がある。生産されたバイオマスは、フィラメント長が短いことを特性とし、結合剤を導入することなく食品/飼料製品に直接的に変換する能力を制限し、その後の処理工程は、さらに、費用、困難さを付与し、効率的に管理するのに努力が必要である。

0008

現在の糸状菌糸体成長の方法論には、多くの欠点がある。例えば、適切な通気を有する設備と、真菌の成長、その後の成長培地からの真菌の菌糸体の分離(例えば、遠心分離)に必要な装置は、特に、工業規模で真菌の成長を行うには、かなりの資本を必要とする。現行のプロセスは、大量のエネルギーと水の投入を必要とするだけでなく、大きな廃液の生成にもつながる。

0009

結果として、糸状菌糸体の糸状菌バイオマット形成への合理化された手法が業界において必要とされている。

0010

本開示は、現在使用されているプロセスの限界を克服する。ここで、糸状菌バイオマットは、換気を必要としない新規な成長培地に所望な真菌株を播種した後に、表面発酵によって生成される。この表面発酵の方法は、様々な範囲の産業にわたって幅広い種類の製品を生産することができる多種多様な真菌種に適用可能である。開発された培地は、迅速な細胞成長を引き起こし、長いフィラメントを含む高密度の糸状菌バイオマットを生成し、少量の廃液を生成し、炭素源炭素窒素比率(C:N)、処理パラメータ関数として生産される糸状真菌バイオマットの操作を可能にする。全体的な影響は、水使用量エネルギー使用量、設備要件及び二酸化炭素排出量によって測定されるような環境影響を最小限にしつつ、高い生産速度が得られることである。

0011

したがって、本開示は、糸状菌を培養し、糸状真菌バイオマットの生産を可能にするのに適した人工培地を提供する。人工培地は、窒素(N)、リン(P)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、炭素(C)、カリウム(K)、硫黄(S)、酸素(O)、水素(H)といった多量栄養素と、鉄(Fe)、ホウ素(B)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、及び亜鉛(Zn)といった微量栄養素とを少なくとも含む。ある場合では、クロム(Cr)、セレン(Se)、バナジウム(V)などのさらなる微量栄養素を用い、微量栄養素を強化する。人工培地は、高いタンパク質:脂質比又は高い脂質:タンパク質比のいずれかを有する糸状菌バイオマットの生成に望ましい様々なC:N比を有する。

0012

糸状菌バイオマット生産のための種々の糸状真菌を培養する条件も提供され、そのいくつかは好酸性であり、例えば、フザリウム(Fusarium)、フシスポリウム(Fusisporium)、プソイドフザリウム(Pseudofusarium)、ジベレラ(Gibberella)、スポロトリチェラ(Sporotrichella)、アスペルギルス(Aspergillus)ペニシリウム(Penicillium)、トリコデルマ(Triocoderma)、ケカビ.sp(Mucorales sp.)内の種(例えば、リゾプスsp.(Rhizopus sp.))の種及び/又は菌株、及びMK7と命名される糸状真菌株である。種及び/又は菌株に応じて、培地のpHは、約0.68〜約8.5の範囲、ある場合には、10.5までである。この方法の一実施形態は、1つ以上の真菌種及び/又は菌株を人工培地に播種すること、及びこの真菌種及び/又は菌株を成長させ、1つ以上の有用な産物を含む糸状バイオマスを生産することを含む。

0013

生産された糸状菌バイオマットは、表面発酵によって、嫌気性条件微好気性条件、好気性条件、又はこれらの組み合わせから得られる。糸状菌バイオマットは、分生子小分生子大分生子分生子殻(pycnidia)、厚膜胞子、菌糸、菌糸の一部、又はこれらの任意の組み合わせ及び全ての組み合わせの形態で、真菌種及び/又は菌株及び/又はそれらの子孫を含む。

0014

また、糸状菌バイオマットを採取する方法、糸状菌によって産生された有用なタンパク質、アミノ酸及び/又は脂質の単離及び/又は精製も提供される。これらのタンパク質、アミノ酸及び/又は脂質は、食品、魚飼料、動物飼料、油、脂肪酸、医薬品、栄養補助食品殺真菌剤除草剤、殺酵母剤殺虫剤バイオ潤滑剤に、及び他の価値が付加された製品のための原料として使用することができる。

図面の簡単な説明

0015

A、B:イエローストーン国立公園温泉環境における天然のMK7株。C、D:高い密度、高い引張強度凝集性を有する純粋なバイオマスを示す、明確な人工的条件の下で製造されたMK7株バイオマス。E:C、DのMK7株バイオマスの断面。
播種材料を作成するために使用される例示的な10Lバイオリアクター。
A:第2世代の保管培養物から集められた白色菌糸体マットを示すループ。B:MK7株菌糸体マットを含むペトリ皿
トレイリアクターに播種するために使用される10Lバイオリアクター中でのMK7株培養物の成長及びpH。C:N比が7.5:1である7.5%グリセロール含有量でのMK7−1液体培地。播種材料として使用するための最適な培地は、バイオマスが後期対数成長期にあるとき(矢印の間)、72〜90時間の間に作成される。
A:バイオマットを製造するためのトレイリアクターとして使用されるトレイ。トレイ中のルーラーの長さは、31.75cm(12.5インチ)長である。B:39個のプラスチックトレイを保持するために使用されるトレイラックシステムからなるバイオリアクター。リアクター全体が、Saran(登録商標)などの透明プラスチックラップで包まれる。
窒素を制限した条件下(C:N比が40:1)、1.5リットルのMK7−1培地と125g/Lのグリセロールが入った0.25m2トレイ中、8日間表面発酵した後に、高脂質生産のために栽培された採取したMK7株バイオマット。
遅延期を示す、浅いトレイ中でのMK7株の典型的な成長パターン。バイオマスの蓄積速度は、比較的遅く(0〜1.5日間)、対数成長が始まったときのバイオマット形成時間(矢印、1.5日間)である。7.5%グリセロールを含み、C:N比が30:1のMK7−1培地中で成長させたバイオマット。
3種類の大きさの範囲にあるトレイサイズにおいて、グリセロール上で成長させたMK7株バイオマットの乾燥重量。
栽培期間及び温度の関数としてのMK7株によるリノレン酸産生。4%グリセロール表面発酵、pH2.8及びMK7−1培地。
MK7−1培地+グリセロールを用いて製造した5日齢のMK7バイオマットの断面の透過光顕微鏡画像。A、B:気中菌糸層、遷移領域層及び緻密底部層の3層を示す50倍ズーム。C:2つの別個の層を示す50倍ズーム。
MK7−尿素培地を用いて製造した5日齢のMK7バイオマットの断面顕微鏡写真。A:緻密菌糸体層から外側に伸びる気中菌糸と菌糸体を表すMK7株バイオマットの上部表面。倍率100倍で透過光顕微鏡を用いて生成された画像。B:緻密菌糸体層から外側に伸びる気中菌糸と菌糸体を表すMK7株バイオマットの上部表面。倍率400倍で透過光顕微鏡を用いて生成された画像。C:菌糸と菌糸体を表すMK7株バイオマットの底部表面。倍率400倍で透過光顕微鏡を用いて生成された画像。D:絡み合った繊維組成を表すMK7株バイオマットの緻密な内部。倍率400倍で透過光顕微鏡を用いて生成された画像。
A、B:pH4.1、5%グリセロールを含むMK−7培地を用い、0.25m2トレイで6日間成長させたリゾプス・オリゴスポラス(Rhizopus oligosporus)のバイオマット。C:マットにおけるリゾプス・オリゴスポラス(Rhizopus oligosporus)の菌糸の400倍光学顕微鏡画像。
A:4日後、B:6日後の0.25m2トレイリアクターで成長させたフザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)の画像。MK7−1培地を用い、pH5.0、12.5%グリセロールでバイオマットを成長させた。画像Cは、光学顕微鏡を用いて倍率400倍で撮影したF.ベネナタム(F.venenatum)の菌糸形態を示す。これらの条件下で、F.ベネナタム(F.venenatum)は、2つのトレイについて、1トレイ当たり平均で71gの乾燥バイオマスを産生した。
A:5g未満のMK7株乾燥重量バイオマス/L(培地:原料混合物)で、リグノセルロース中に完全に組み込まれたMK7株を示す、固体状態発酵(SSF)によって栽培されたMK7株バイオマスの採取。B:小麦わらにランダムに組み込まれたフィラメントを示す、Aの採取されたMK7株バイオマスの顕微鏡画像。C:緻密な(180g・L)凝集性の本質的に純粋なMK7株バイオマスを示す、固体基質表面発酵(SSSF)によるMK7株バイオマット。
12.7×12.7cmトレイ中で7日間、様々な処理をしたMK7株の栽培。エラーバーは、3つのトレイの標準偏差である。
左:12.5%グリセロールと共にpH2.7で8時間培養した後のMK7株の光学顕微鏡画像。右:細胞面積の40〜60%と推定される高い割合の脂質を示す、ナイルレッド染色後の蛍光画像
MK7株によって産生された脂質プロファイル。(左パネル)培地のC:N比の関数としての、直接的なエステル交換における全脂肪酸メチルエステルFAME)(全燃料能)及び抽出可能な脂質フラクションの平均(n=3)。抽出可能な脂質フラクションの棒グラフ内の棒グラフは、トリアシルグリセリドジアシルグリセリドモノアシルグリセリド(TAG、DAG、MAG)及び遊離脂肪酸FFA)といった構成要素を表す。挿入図は、脂質フラクションの主成分であるTAG分子を含むGCFIDクロマトグラムを示す。(右パネル)全ての脂肪酸からFAMEへの直接的なエステル交換(直接(Direct))から作られた脂質のFAMEプロファイルと、抽出可能な脂質前駆体のみから誘導されるFAME(抽出可能(Extractable))。挿入図は、Directフラクション及びExtractableフラクションのGC−MSクロマトグラムを示す。
初期pH4.8で、Acid Whey Surrogate培地(AWS)で7日間成長させた後のMK7株バイオマット(A、B、C)。材料の糸状性を示すバイオマット(C)の透過光顕微鏡画像(400倍)。

実施例

0016

定義
本明細書で使用される場合、「〜を含む(comprise)」との動詞及びその活用形は、非限定的な意味で、この単語に続く項目を含むが、具体的に述べられていない項目を除外しないことを意味するように、本明細書及び特許請求の範囲で使用される。これに加え、不定詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」による、ある要素への言及は、文脈上、その要素が1つ存在し、1つのみであることを明確に要求する場合を除き、その要素が1つより多く存在する可能性を除外しない。したがって、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、通常、「少なくとも1つ」を意味する。

0017

本明細書で使用される場合、「〜に由来する」という用語は、供給源を指し、天然に存在する分子、組換え分子、未精製分子又は精製分子を含んでいてもよい。特定の単離された真菌株及び/又はその子孫に由来する真菌は、特定の突然変異を含んでいてもよいが、その由来となる単離された真菌株又はその子孫の顕著な形態学的特性及び生理学的特性の1つ、2つ、もしくはそれより多く、又は全てを依然として保持している。

0018

本明細書で使用される場合、「好酸性」との用語は、最適な成長条件酸性条件下である生物を指す。

0019

本明細書で使用される場合、「原料」との用語は、燃料として直接使用することができ、又は別の形態の燃料又はエネルギー生成物に変換することができる任意の再生可能生物学的材料を指す。バイオマス原料は、エタノールブタノールバイオディーゼル及び他の炭化水素燃料のような燃料を得るために使用される植物材料及び藻類材料である。

0020

本明細書で使用される場合、「リグノセルロース系原料」というは、リグノセルロースを含有する原料を指す。リグノセルロース系原料の非限定的な例としては、農業作物残留物(例えば、小麦わら、大麦わら稲わら小粒穀物わら、トウモロコシ茎葉トウモロコシ繊維(例えば、トウモロコシ繊維ガム(CFG)、蒸留乾燥穀物DDG)、コーングルテンミールCGM))、目的をもって成長させた草作物、エネルギー作物、スイッチグラス、ヘイアルファルファサトウキビバガス)、コーンスティープリカービートパルプ非農業バイオマス(例えば、藻類マット、都市樹木残留物)、コーンスティープリカー、ビートパルプ、森林産物及び工業残留物(例えば、軟木の一次/二次粉砕残留物、硬木軟木の一次/二次粉砕残留物、リサイクル紙パルプスラッジ)、リグノセルロースを含有する廃棄物(例えば、新聞紙廃棄紙醸造穀物、都市有機廃棄物、庭塵芥医療用有機廃棄物、バイオ燃料の生産中に作られる廃棄物(例えば、処理した藻類バイオマス、グリセロール、セルロースエタノールの生産からの残留物、バイオディーゼル生産からの固体残留物)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。

0021

本明細書で使用される場合、特に明記されない限り、「炭水化物」との用語は、少なくとも2個のヒドロキシル基と組み合わせてアルデヒド基又はケトン基を含む、炭素、水素及び酸素の化合物を指す。本発明の炭水化物は、1つ以上の位置で場合により置換又は脱酸素されていてもよい。したがって、炭水化物は、置換及び非置換の単糖類二糖類オリゴ糖類及び多糖類を含む。糖は、アルドース又はケトースであってもよく、3個、4個、5個、6個又は7個の炭素を含んでいてもよい。一実施形態では、これらは、単糖類である。別の実施形態では、これらは、ピラノース糖及びフラノース糖であってもよい。これらは、場合により、任意の対応するC位置で脱酸素されていてもよく、及び/又は1つ以上の部分、例えば、水素、ハロハロアルキルカルボキシルアシル、アシルオキシアミノアミド、カルボキシル誘導体アルキルアミノジアルキルアミノアリールアミノアルコキシアリールオキシニトロ、シアノ、スルホン酸チオールイミンスルホニルスルファニルスルフィニルスルファモイルエステルカルボン酸、アミド、ホスホニルホスフィニルホスホリルチオエステルチオエーテルオキシムヒドラジンカルバメートで置換されていてもよい。これらの糖単位は、任意の順序で並んでいてもよく、2つの糖単位間架橋は、約10の異なる様式のいずれかで生じてもよい。その結果、異なる可能な立体異性体オリゴ糖鎖の数は膨大である。一実施形態では、上述の炭水化物は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。

0022

本明細書で使用される場合、「単糖」という用語は、3炭素糖(トリオース)、4炭素糖(テトロース)、5炭素糖(ペントース)、6炭素糖(ヘキソース)など、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される糖モノマーを指す。一実施形態では、5炭素糖は、ケトペントース(例えば、リブロースキシルロース)、アルドペントースリボースアラビノースキシロースリキソース)、デオキシ糖デオキシリボース)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態では、6炭素糖は、アルドヘキソース(例えば、アロースアルトロースグルコースマンノースイドースガラクトースタロース)、環状ヘミアセタールケトヘキソース(例えば、プシコースフルクトースソルボースタガトース)からなる群から選択される。一実施形態では、上述の単糖類は、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトースなど、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。

0023

一実施形態では、単糖類は、直鎖形態であり、別の実施形態では、単糖類は、環状形態である。

0024

本明細書で使用される場合、「発酵性糖」という句は、有用な付加価値が付けられた発酵産物に変換することが可能な糖化合物を指し、その非限定的な例としては、アミノ酸、タンパク質、糖類、炭水化物、脂質、核酸ポリケチドビタミン、医薬品、動物飼料用補助物質特殊化学品、化学原料プラスチック溶媒、燃料、又はその他の有機ポリマー乳酸、エタノールが挙げられる。開示される方法によって生産され得る特定の付加価値が付けられた製品としては、限定されないが、β−グルカン、乳酸;特殊化学品;クエン酸、コハク酸及びマレイン酸を含む有機酸;溶媒;魚飼料及び動物飼料の補助物質;医薬品;ビタミン;アミノ酸、例えば、リシンメチオニントリプトファントレオニンカロテノイド、ヒト食品、栄養補助食品及びアスパラギン酸;工業的酵素、例えば、プロテアーゼセルラーゼアミラーゼグルカナーゼラクターゼリパーゼリアーゼオキシドレダクターゼトランスフェラーゼ及びキシラナーゼ;及び化学原料が挙げられる。

0025

本明細書で使用される場合、「真菌」又は「真菌類」との用語は、吸収性栄養素を含み、クロロフィル欠く真核生物の明確な一群を指す。

0026

本明細書で使用される場合、「酸性化物質」との用語は、溶媒(例えば水)に添加されると、水素イオン活性が純粋な溶媒(例えば、水)よりも大きな溶液を与える、任意の物質化学化合物薬剤及び/又は組成物を指す。この物質は、気体、液体又は固体の形態であってもよい。この物質は、有機物及び/又は無機物であってもよい。酸性化物質の非限定的な例としては、ハロゲン化水素を含む任意の物質及びその溶液(例えば、塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)及びヨウ化水素酸(HI))、ハロゲンオキソ酸(例えば、次亜塩素酸塩素酸過塩素酸、過ヨウ素酸、及び臭素及びヨウ素についての対応する化合物)、硫酸(H2SO4)、フルオロスルホン酸硝酸(HNO3)、リン酸(H3PO4)、フルオロアンチモン酸フルオロホウ酸ヘキサフルオロリン酸クロム酸(H2CrO4)、スルホン酸、メタンスルホン酸(別名メシル酸、MeSO3H)、エタンスルホン酸(別名エシル酸、EtSO3H)、ベンゼンスルホン酸(別名ベシル酸、C6H5SO3H)、p−トルエンスルホン酸(別名トシル酸CH3C6H4SO3H)、トリフルオロメタンスルホン酸(別名トリフル酸、CF3SO3H)、カルボン酸(例えば、酢酸、クエン酸、ギ酸グルコン酸、乳酸、シュウ酸酒石酸)、ビニル性カルボン酸(例えば、アスコルビン酸メルドラム酸)、酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム(NaHCO3)、硫化水素ナトリウム(NaHS)、重硫酸ナトリウム(NaHSO4)、リン酸一ナトリウム(NaH2PO4)及びリン酸二ナトリウム(Na2HPO4))が挙げられる。

0027

本明細書で使用される場合、「中和する(neutralize)」、「中和する(neutralizing)」及び「中和」との用語は、水溶液中での化学反応を指し、酸と塩基が反応して水と塩を生成し、この溶液のpHは、初期pHに戻る。

0028

本明細書で使用される場合、「マンガン供与体」との用語は、水溶液中でマンガンイオン(例えば、マンガン(I)、マンガン(II)及びマンガン(III))を与えることができる組成物又は化合物を指す。マンガン供与体の非限定的な例としては、Mn2(CO)10、K5Mn(CN)6NO、MnCl、MnF2、MnBr2、MnO、MnO2、MnCh、MnF3、MnBr3、MnCO3、Mn(CH3COO)2、C6H9MnO6、MnTiO3、[CH3COCH=C(O)CH3]2Mn、[C6H11(CH2)3CO2]2Mn、(HCO2)2Mn、Mn(C5HF6O2)2、Mn(PH2O2)2、MnI、(C3H5O3)2Mn、MnMoO4、Mn(NO3)2、Mn(ClO4)2、C32H16MnN8、MnSO4、(CH3COO)3Mn、C32H16ClMnN8、C48H28ClMnN4O8、C5H4CH3Mn(CO3)、Mn(C5H4C2H5)2及びC16H22Mnが挙げられる。

0029

本明細書で使用される場合、「pH緩衝物質」との用語は、液体混合物中に添加された場合に、この液体混合物のpHを維持することができる組成物を指し、ここで、pHは、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3.0、約3.1、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0付近に維持される。例えば、液体混合物のpHは、約0.5〜約3.0の範囲内である。糸状好酸性MK7株の好ましいpHは、約2.2〜約3.0である。このような組成物は、酸、酸塩、塩基及び塩基塩、例えば、HCl、H2NO3、H2SO4、NaHCO3、NaHS、NaHSO4、NaH2PO4、Na2HPO4、NaHSO3、KHCO3、KHS、KHSO4、KH2PO4、K2HPO4、KHSO3、NaOH、KOH、Mg(OH)2、Na2CO3、K2CO3、KHCO3、CaCO3、MgCO3、Na2S、K2Sなどの化合物を含んでいてもよい。

0030

本明細書で使用される場合、「好気性条件」との用語は、十分な酸素が供給され、このような条件下で成長する微生物における嫌気呼吸が妨げられ、嫌気性代謝経路阻害され、嫌気呼吸を妨げる条件を指す。

0031

本明細書で使用される場合、「微好気性(microaerobic)」及び「微好気性(microaerophilic)」との用語は、相互に置き換え可能に使用され、酸素の供給が制限されるが、生物における細胞呼吸が主に好気呼吸である条件を指す。

0032

本明細書で使用される場合、「脂肪酸」との用語は、一方の末端メチル基を有し、他方の末端にカルボン酸基を有する長鎖分子を指す。

0033

本明細書で使用される場合、「単離された真菌」との用語は、天然源から得られる真菌集団を含む任意の組成物を指す。

0034

本明細書で使用される場合、「炭素源」との用語は、一般に、原核細胞又は真核細胞の成長のための炭素源として使用されるのに適した物質を指す。炭素源としては、限定されないが、バイオマス加水分解物酸ホエイスイートホエイ、炭水化物(例えばデンプンスクロース、多糖類及び単糖類)、セルロース、ヘミセルロース、キシロース及びリグニン、及びこれらの物質のモノマー構成要素及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。炭素源は、種々の形態での種々の有機化合物を含んでいてもよく、限定されないが、ポリマー、炭水化物、酸、アルコールアルデヒドケトン、アミノ酸、ペプチドなどを含む。これらの炭素源としては、例えば、種々の単糖類、例えば、グルコース、デキストロース(D−グルコース)、マルトース、オリゴ糖類、多糖類、飽和又は不飽和の脂肪酸、サクシナート、ラクタートアセタート、エタノールなど、又はこれらの混合物が挙げられる。炭素源は、原料又はリグノセルロース系原料、例えば、サトウダイコンパルプであってもよい。光合成生物は、光合成の産物としてさらに炭素源を産生することができる。

0035

本明細書で使用される場合、「生体触媒」との用語は、反応の活性化エネルギー下げることによって化学反応を加速させる任意の種類の生体系又は細胞を指し、プロセスで消費されたり、変化したりしない。生体触媒としては、限定されないが、酵母、真菌、細菌、古細菌などの微生物が挙げられるだろう。例えば、本発明の単離された真菌種及び/又は菌株は、タンパク質及び脂質の産生において、又はタンパク質及び脂質を産生するための炭素基質又は有機分子の分解において、生体触媒として使用することができる。

0036

本明細書で使用される場合、「発酵」又は「発酵プロセス」との用語は、生物又は生体触媒が、原材料(例えば、炭素源及び栄養素)を含む培地中で栽培され、その生物又は生体触媒が、これらの原材料を産物に変換するプロセスを指す。

0037

本明細書で使用される場合、「バイオマス」との用語は、生きている生物又は最近まで生きていた生物(例えば、緑色植物、葉及びデンプン含有部分、又は木材、廃棄物、森林残留物(死んだ樹木、枝及び切り株)、庭塵芥、木材チップ、又は藻類又は動物に由来する物質、及び/又は工業副産物及び廃液、食品廃棄物スクラップ及び他の単純な糖類)に由来する生体材料を指す。ある場合には、バイオマスは、かなりの部分のタンパク質及び/又は脂質を含有する。他の場合には、バイオマスは、主に、デンプン、リグニン、ペクチン、セルロース、ヘミセルロース及び/又はペクチンで構成される。

0038

本明細書で使用される場合、「セルロース系バイオマス」との用語は、ヒトが食べることができないか、又はほとんど食べることができない植物繊維で主に構成され、顕著な構成要素としてセルロースを含むバイオマスを指す。これらの繊維は、加水分解され、微生物によって発酵され得る様々な糖類を生成し得る。セルロース系バイオマスの例としては、農業又は林産物産業から生じる草、木材、及びセルロースが豊富な残留物が含まれる。

0039

本明細書で使用される場合、「糸状バイオマット」及び「糸状菌バイオマット」との用語は、相互に置き換え可能に用いられ、糸状菌によって産生され、糸状菌を含むバイオマットを指す。

0040

本明細書で使用される場合、「デンプン」との用語は、消化酵素(例えば、アミラーゼ)によって容易に加水分解されるグルコースのポリマーを指す。デンプンは、通常、ジャガイモ、トウモロコシ穀粒米穀、小麦穀物及びサトウキビ茎などの植物の特定の部分に濃縮されている。

0041

本明細書で使用される場合、「リグニン」との用語は、植物の構造的剛性基礎を形成し、多くは植物の木材部分と呼ばれる、主に架橋したフェノール系モノマー化合物(例えば、p−クマリルアルコール、コニフェリルアルコール及びシナピルアルコール)で構成されるポリマー材料を指す。リグニンは、植物の細胞壁の非炭水化物部分であるとも考えられている。

0042

本明細書で使用される場合、「セルロース」との用語は、リグニン及び任意のヘミセルロースと組み合わせて、通常は植物細胞壁中に見出される、式(C6H10O5)nのβ−グルコースの長鎖ポリマー多糖炭水化物を指す。

0043

本明細書で使用される場合、「ヘミセルロース」との用語は、いくつかのヘテロポリマーのいずれかであってもよい、ある種の植物細胞壁の多糖類を指す。これらの多糖類としては、キシランキシログルカンアラビノキシランアラビノガラクタングルクロンオキシランルコマンナン及びガラクトマンナンが挙げられる。ヘミセルロースのモノマー構成要素としては、限定されないが、D−ガラクトース、L−ガラクトース、D−マンノース、L−ラムノースL−フコースD−キシロース、L−アラビノース及びD−グルクロン酸が挙げられる。この種の多糖類は、セルロースと共にほぼ全ての細胞壁に見出される。ヘミセルロースは、セルロースよりも重量が小さく、熱水又はキレート化剤によって抽出することができないが、アルカリ水溶液によって抽出することができる。ヘミセルロースのポリマー鎖は、架橋繊維網目構造中のペクチン及びセルロースに結合し、ほとんどの植物細胞の細胞壁を形成する。

0044

本明細書で使用される「ペクチン」との用語は、酸及びキレート化剤で処理することによって抽出することができる、ある種の食部細胞壁の不均一多糖類を指す。典型的には、ペクチンの70〜80%が、α−(1−4)結合したD−ガラクツロン酸モノマーの直鎖として見出される。ペクチンのより小さいRG−1フラクションは、(1−4)結合したガラクツロン酸と(1−2)結合したL−ラムノースを交互に含み、かなりの量のアラビノガラクタン分岐ラムノース残基から生じている。他の単糖類、例えば、D−フコース、D−キシロース、アピオース、アセル酸、Kdo、Dha、2−O−メチル−D−フコース及び2−O−メチル−D−キシロースは、RG−IIペクチンフラクション中に見出される(2%未満)か、又はRG−Iフラクション中の微量構成成分として見出される。D−ガラクツロン酸に関連するそれぞれの単糖類の割合は、個々の植物及びその微小環境、種、成長周期中の時期に応じて変わる。同じ理由から、ホモガラクツロナン及びRG−1フラクションは、GalA残基上のメチルエステル含量、GalA及び中性糖のC−2位及びC−3位におけるアセチル残基エステル含量が大きく異なる可能性がある。

0045

本明細書で使用される場合、「通性嫌気性生物」又は「通性嫌気性微生物」又は「通性嫌気性生体触媒」との用語は、酸素の存在下又は非存在下で成長することができる生物、例えば、本発明で単離される真菌株であると定義される。

0046

本明細書で使用される場合、「蒸留乾燥粒子」との用語は、DDGと略記され、発酵後に残留する固体を指し、通常、消費されていない原料固体、残留する栄養素、タンパク質、繊維及び油、及び生体触媒の細胞破片からなる。この用語は、発酵からの可溶性残留物質も含んでいてもよく、次いで、「蒸留乾燥粒子及び可溶物」(DDGS)と呼ばれる。

0047

本明細書で使用される場合、「栄養素」との用語は、成長し、生存するために生物又は生体触媒によって使用される化学化合物であると定義される。一例として、栄養素は、炭水化物及びアミノ酸などの有機化合物又は金属塩などの無機化合物であってもよい。

0048

本明細書で使用される場合、「複合栄養素」との用語は、タンパク質、DNA、脂質及び炭水化物の産生のために生物又は生体触媒によって使用される主としてモノマー有機化合物を含む栄養源と定義される。「豊富な栄養素」との用語は、複合栄養素との用語と、全体にわたって相互に置き換え可能に使用される。典型的には、複合栄養素又は豊富な栄養素は、屠殺場廃棄物、乳製品廃棄物又は農業残留物などの生体材料に由来する。複合栄養素又は豊富な栄養素としては、限定されないが、酵母抽出物トリプトンペプトン大豆抽出物、コーンスティープリカー、大豆タンパク質及びカゼインが挙げられる。

0049

本明細書で使用される場合、「好気性代謝」との用語は、炭水化物からエネルギーを、典型的にはATPの形態でエネルギーを生成するために酸素が使用される生化学的プロセスを指す。典型的な好気性代謝は、解糖及びTCAサイクルによって起こり、1個のグルコース分子は酸素の存在下で完全に二酸化炭素へと代謝される。

0050

本明細書で使用される場合、「嫌気性代謝」との句は、酸素が、NADHに含まれる電子の最終的な受容体ではない生化学的プロセスを指す。嫌気性代謝は、酸素以外の化合物が末端電子受容体として機能する嫌気呼吸と、NADHからの電子が「発酵経路」を介して還元生成物を生成するために利用される発酵とに分けることができる。

0051

本明細書で使用される場合、「微生物発酵」との語は、有機物質を分解し、微生物によって製品に再び組み立てるプロセスを指す。この物質には、限定されないが、グルコース、スクロース、グリセロール、デンプン、マルトデキストリンラクトース脂肪炭化水素、タンパク質、アンモニア硝酸塩及びリン源が含まれるだろう。製品としては、限定されないが、専門品(限定されないが、マイコプロテイン製品、大豆製品、テンペなどを含む)、従来からある商品(限定されないが、パン、ビール、ワイン、スピリッツ、チーズ、乳製品、発酵した肉及び野菜キノコ類醤油及び酢を含む)、農業製品(限定されないが、ジベレリン、殺真菌剤、殺虫剤、サイレージ、L−グルタミン、L−リシン、L−トリプトファン、L−トレオニン、L−アスパラギン酸(+)、L−アリールグリシンなどのアミノ酸を含む)、酵素(限定されないが、炭水化物、セルロース、リパーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼを含む)、燃料及び化学原料(限定されないが、アセトン、ブタノール、ブタンジオールイソプロパノールエチルアルコール、グリセロール、メタン、グリセロール、酪酸、メタン、クエン酸、フマル酸、乳酸、プロピオン酸、コハク酸及びL−グルタル酸、又はこれらのいずれかの酸の塩を含む)、ヌクレオチド、有機酸、医薬及び関連する化合物(限定されないが、アルカロイド抗生物質ホルモン免疫抑制剤インターフェロンステロイドワクチン、ビタミンを含む)、ポリマー(限定されないが、アルギナートデキストランゲランポリヒドロキシブチラート、セレログカンキサンタンを含む)が挙げられるだろう。発酵に使用される微生物は、原核微生物(細菌、シアノバクテリアを含む)及び真核微生物(酵母、真菌及び藻類を含む)の両方を含み得る。

0052

本明細書で使用される場合、「エネルギー作物」との句は、バイオ燃料を製造するために使用される低コストかつ低保守採取物として栽培される植物、又はそのエネルギー含量のために直接的に利用される植物を指す。市販のエネルギー作物は、典型的には高密度に植えられ、高採取作物種であり、エネルギー作物を焼き、発電する。熱帯草類、例えば、ミスカンサス(Miscanthus)及びペニセタム・プルプレウム(Pennisetum purpureum)(エレファント・グラスとして知られる)と同様、木質作物、例えば、ウィロー又はポプラは、広く利用されている。

0053

本明細書で使用される場合、「表面発酵」との用語は、使用される微生物が、さらなる支えを必要とせずに発酵培地の表面上で成長する発酵を指す。培地は、典型的には、自由に流動する水性培地である。理論に束縛されないが、糸状バイオマットは、好気性代謝、微好気性代謝及び/又は嫌気性代謝のいくつかの組み合わせから生じると考えられている。例えば、バイオマットの表面は好気呼吸に頼っていると考えられるが、一方、バイオマットの底は、微好気性から非常に嫌気性であるかもしれない。

0054

本明細書で使用される場合、「固体基質表面発酵」との用語は、使用される微生物が、発酵培地に沈められた固体によって供給される炭素及び栄養素を用い、発酵培地の表面上で成長する発酵を指す。ある実施形態では、バイオマットの一部分が部分的に沈められてもよい。

0055

本明細書で使用される場合、「深部発酵」との用語は、使用される微生物が発酵培地内に沈んだ状態で成長する発酵を指す。ペニシリン深部発酵技術のように、このカテゴリーには多くの発酵が含まれる。

0056

本明細書で使用される場合、「固体状態発酵」との用語は、目的のために選択された固体支持体上で成長させた微生物の培養物を指す。例えば、微生物を播種した後、平らな床の上に、米又は小麦ふすまのような固体培養基質を堆積させる。次いで、この基質を、温度制御された室内に数日間放置する。固体状態発酵は、水分レベルが低い(水分活性が低い)培養基質を使用する。培地(例えば、米又は小麦ふすま)は、水で飽和されているが、ほとんど自由に流動することはない。固体培地は、基質と、発酵が行われる固体支持体の両方を含む。

0057

本明細書で使用される場合、「栄養補助食品」との用語は、健康上の利点又は薬効を有する物質を指す。ある場合では、栄養補助食品は、食飼料を補うだけでなく、疾患及び/又は障害の予防及び/又は治療を助ける。「栄養補助食品(nutraceutical)」との用語は、1989年に、「Foundation of Innovation in Medicine(FIM)」の創設者兼会長であるStepen DeFelice(MD)によって、「栄養(nutrition)」と「医薬品(pharmaceutical)」を合わせて作られた。

0058

本明細書で使用される場合、「子孫」とは、どのように、又はどこで生成するかによらず、ある菌株に由来する系統別の任意の子孫及び全ての子孫をいう。本明細書で使用される場合、「子孫」の定義に含まれるのは、単離/寄託された菌株及びその子孫の任意の突然変異体及び全ての突然変異体であり、このような突然変異体は、単離/寄託された菌株及びその子孫の生理学的特性及び/又は形態特性のうち少なくとも1つを有する。

0059

糸状菌バイオマットの成長のための人工培地
糸状菌バイオマットを生産するために、人工培地が使用される。人工培地は、天然に見出されるものと比較して、細胞周期時間を増加させ(すなわち、成長速度を増加させ)、細胞密度を増加させるために必要な栄養素を与える。人工培地は、窒素(N)、リン(P)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、炭素(C)、カリウム(K)、硫黄(S)といった多量栄養素を少なくとも含む。炭素源を補うために、微量栄養素、例えば、鉄(Fe)、ホウ素(B)、クロム(Cr)、銅(Cu)、セレン(Se)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、亜鉛(Zn)も、培地に添加することができる。炭素源、例えば、リグノセルロース系原料、スイートホエイ及び/又は酸ホエイは、典型的には、さらなる微量栄養素が必要とされないように、十分な微量栄養素を与える。

0060

さらなる栄養素の添加を、人工培地に加えることができる。このような栄養素の例は、炭水化物(例えば、単糖類、多糖類)、アミノ酸供与体(例えば、アミノ酸、ポリペプチド)、及びこれらの組み合わせである。これに加えて、リグノセルロース系炭素源の前処理を容易にすることができる化合物を人工培地に添加することもできる。このような化合物としては、限定されないが、酸性化物質、マンガン供与体、栄養素及びpH緩衝物質が挙げられる。

0061

人工培地は、液体含浸固体、液体又はゲルの形態であってもよい。人工培地は、固体炭素基質(例えば、リグノセルロース原料又は他の固体炭素基質)を覆う液体の形態であってもよい。ここで、固体基質は、液体表面より下に沈められ、その結果、バイオマットは、沈められた固体に由来する炭素と、固体基質表面発酵(SSSF)として知られるプロセスとを用い、液体表面で成長する。真菌から分泌された細胞外酵素は、固体炭素基質を分解し、可溶性の炭素を放出し、バイオマット/水界面又はこの界面付近で、この可溶性の炭素をバイオマットが吸収することができる。得られたバイオマットは、沈められた固体基質の上にある液体層の上にマットを形成する。一般に、沈められた炭素源より上にある液体層は、深さが約0.01〜1.0cmであるべきである。液体が少なすぎると、マットが形成されず、固体状態発酵及び/又は深部発酵が起こる。液体が多すぎると、変換が非効率となり、バイオマットの成長周期が低下する。

0062

人工培地の炭素源として使用可能な多種多様な物質が存在する。これらの物質としては、糖類(例えば、グルコース、ガラクトース、マンノース、トレハロース、スクロース、アラビノース、マンノース、キシロース、フルクトースなど)、グリセロール、デンプン、炭水化物、グリセロール、ホエイ、リグノセルロース系原料、廃液(例えば、酸ホエイ)及びこれらの組み合わせが挙げられる。適切なリグノセルロース系原料としては、例えば、スイッチグラス、エネルギー作物、森林硬木及び他の産物、醸造使用済穀物、小麦わら、草、葉、AFEX作物残留物、嫌気性消化物、農業作物残留物(例えば、大麦わら、稲わら、小粒穀物わら、トウモロコシ茎葉、トウモロコシ繊維(例えば、トウモロコシ繊維ガム(CFG)、蒸留乾燥穀物(DDG)、コーングルテンミール(CGM))、ヘイアルファルファ、サトウキビバガス、非農業バイオマス(例えば、藻類マット、都市樹木残留物)、工業残留物(例えば、軟木の一次/二次粉砕残留物、硬木軟木、一次/二次粉砕残留物、リサイクル紙、パルプスラッジ)、リグノセルロースを含有する廃棄物(例えば、新聞紙、廃棄紙、醸造穀物、都市有機廃棄物、庭塵芥)、医療用有機廃棄物、バイオ燃料の生産中に作られる廃棄物(例えば、処理した藻類バイオマス、セルロースエタノールの生産からの残留物、バイオディーゼル生産からの固体残留物)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。適切な廃液としては、農業廃棄物、都市有機廃棄物、バイオ燃料の生産中に作られる廃棄物(例えば、セルロースエタノールの生産からの残留物)、藻類バイオマス、醸造使用済穀類及び/又は廃液(例えば、糖蜜コーンシロップなど)、工業廃棄物(例えば、フェノール及び他の芳香族物質などの有機分子)、繊維、例えば、β−グルカン、セルロース、キチン、ヘミセルロース及びポリデキストロース、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。単糖類は、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトースなど、及びこれらの任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを包含し、ペントースは、リブロース、キシルロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、デオキシリボース、及びこれらの任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを包含し、一方、ヘキソースは、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グルコース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、及びこれらの任意の組み合わせ及び全ての組み合わせからなる群から選択される。二糖類は、スクロース、ラクトース、マルトース、及びこれらの任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを包含し、一方、多糖類は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、キチン、及びこれらの任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを包含する。

0063

単離された真菌株を成長させるために使用される炭素源は、炭素源の乾燥重量の約5重量%〜約100重量%、約10重量%〜約95重量%、約20重量%〜約90重量%、約30重量%〜約85重量%、約40重量%〜約80重量%、約50重量%〜約75重量%、又は約60重量%〜約70重量%の量でセルロースを含んでいてもよい。又は、セルロース系炭素源は、炭素源の乾燥重量の少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%の量でセルロースを含む。他の場合には、単離された真菌株を成長させるために使用されるセルロース系炭素源は、リグニン、ヘミセルロース、又はこれらの組み合わせから選択される構成要素を約1重量%〜約50重量%、約5重量%〜約40重量%、又は約10重量%〜約30重量%含む。本発明のある実施形態では、微生物を成長させるために使用されるセルロース系炭素源は、リグニン、ヘミセルロース、又はこれらの組み合わせから選択される構成要素を少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、又は少なくとも約30重量%含む。

0064

適切な窒素源としては、尿素硝酸アンモニウム(NH4NO3)、硫酸アンモニウム(NH4SO4)、硝酸塩(例えばKNO3)、アンモニア塩(すなわちNH4SO4)及び有機N(例えばタンパク質、ペプチド)、窒素を多く含む産業廃液、コーンスティープリカー、及びこれらの組み合わせが挙げられる。純粋な尿素窒素源を用いて調製された人工培地は、尿素と硝酸アンモニウムを組み合わせて調製した人工培地よりも糸状菌の成長が約25%速い(すなわち、それぞれ、70g/m2/日 対 52g/m2/日)。尿素と硝酸アンモニウムとの組み合わせも使用することができる。硫酸アンモニウムが唯一の窒素源として使用される場合、尿素単独又は尿素の組み合わせを用いて生産されるよりもはるかに遅いが、これも成長は起こる。硝酸アンモニウムのみを使用することもできるが、この窒素源も、尿素の組み合わせで見られるような激しい成長を引き起こさない。

0065

人工培地中の炭素と窒素の比率(C:N)の操作は、真菌種及び/又は菌株によって産生されるバイオマットの組成に重要な影響を及ぼす。典型的には、7.5:1以下のC:N比などの低いC:N比は、脂質と比較してタンパク質及びアミノ酸の産生を助長する。一方、C:N比が7.5:1を超えると、タンパク質と比較して脂質の産生が促進される。多くは、人工培地が、少なくとも10:1、15:1、20:1、26:1、30:1、40:1又は50:1のC:N比を有する場合に、脂質の形成が特に促進される。

0066

人工培地のpHは、所望の生成物及び使用される真菌種及び/又は菌株に基づいて決定される。フシスポリウム(Fusisporium)、プソイドフザリウム(Pseudofusarium)、ジベレラ(Gibberella)、スポロトリチェラ(Sporotrichella)、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)、トリコデルマ(Triocoderma)、ケカビ.sp(Mucorales sp.)内の種(例えば、リゾプスsp.(Rhizopus sp.))、及びMK7と命名される単離された糸状好酸性真菌株、及びこれらの組み合わせは、2.0〜7.0のpH範囲、最適には、3.5未満のpHで高脂質産生が起こる。高タンパク質産生は、主にC:N比の関数として影響を受けるが、少なくとも2.7、好ましくは4.5〜5.5のpHを必要とする。

0067

単離された真菌種及び/又は菌株を含む培養物及び組成物
本発明は、単離された真菌種及び/又は菌株の純粋な培養物、又は2種類の真菌種及び/又は菌株の純粋な共培養物を使用するか、又は3種類以上の真菌種及び/又は菌株の実質的に純粋な培養物から構成される。多数の単離された糸状真菌種及び/又は菌株、例えば、フシスポリウム(Fusisporium)、プソイドフザリウム(Psedofusarium)、ジベレラ(Gibberella)、スポロトリチェラ(Sporotrichella)、アスペルギルス(Aspergillus)ペニシリウム(Penicillium)、トリコデルマ(Triocoderma)、ピチアspp.(Pichia spp)、ケカビ.sp(Mucorales sp.)内の種(例えば、リゾプスsp.(Rhizopus sp.))の種及び/又は菌株、及びこれらの組み合わせを使用することができる。生物学的に純粋な培養物/共培養物/実質的に純粋な培養物は、MK7と命名される単離された糸状好酸性真菌株(ATCCAccession Deposit No.PTA−10698として寄託されている)、又はその活性な突然変異体も含んでいてもよい。遺伝的に改変された糸状菌の生物学的に純粋な培養物も使用することができる。純粋な真菌種及び/又は菌株及び/又はその子孫は、典型的には、分生子、小分生子、大分生子、分生子殻(pycnidia)、厚膜胞子、菌糸、菌糸の一部、菌糸体、又はこれらの組み合わせの形態である。

0068

糸状好酸性MK7真菌株は、好酸性真菌の新しい菌株であり、リグノセルロース系炭素源、炭水化物(例えば、酸ホエイ)及び藻類バイオマスなどの炭素源を、タンパク質及び脂質を含む糸状菌バイオマットに直接的に変換することができる。

0069

人工培地及び単離された真菌株及び/又はその子孫を使用して有用な製品を生産する方法は、
(a)容器中、真菌種又は菌株及び/又はその子孫のうち1つ以上を、糖、グリセロール、リグノセルロース系原料、炭素を含有する農業、工業及び都市廃棄物、炭水化物、酵母抽出物、カサミノ酸、酸ホエイ、スイートホエイ及び/又はこれらの組み合わせからなる群から選択される炭素源を含む人工培地に播種することであって、人工培地が、表面発酵によって、上述の単離された真菌株の成長を補助することができる、播種すること、
(b)上述の単離された真菌株を上述の人工培地中で成長させ、糸状菌バイオマットを生産すること、
(c)上述の糸状菌バイオマットを採取すること、並びに
(d)場合により、上述の糸状菌バイオマットからの産物を単離し、精製し、及び/又は生産することを含む。

0070

成長は、好気性条件下で生ずる。別の実施形態では、成長は、微好気性条件下で生ずる。又は、好気性条件、微好気性条件及び嫌気性条件の任意の組み合わせの結果として、例えば、表面発酵によって、成長が生じる。

0071

有用な製品は、タンパク質が豊富なバイオマス、バイオマット及び/又は糸状菌バイオマットである。例えば、開示した真菌及び方法を用いて産生された有用な産物としては、限定されないが、食品、魚飼料製品、動物飼料製品バイオプラスチック及び/又はこれらの前駆体に使用するためのタンパク質バイオマットが挙げられる。ここでは、成長は、好気性条件、微好気性条件及び嫌気性条件、又はこれらの任意の組み合わせによって生じる。

0072

多数の好酸性真菌種及び/又は菌株、例えば、フシスポリウム(Fusisporium)、プソイドフザリウム(Pseudofusarium)、ジベレラ(Gibberella)、スポロトリチェラ(Sporotrichella)、アスペルギルス(Aspergillus)ペニシリウム(Penicillium)、トリコデルマ(Triocoderma)、ケカビ.sp(Mucorales sp.)内の種(例えば、リゾプスsp.(Rhizopus sp.))、MK7と命名された単離された糸状好酸性真菌株、及びこれらの組み合わせ、及び/又は子孫は、汚染がほとんどないか、又は全くない状態で、抗生物質が存在しない状態で培養することができる。典型的には、人工培地中の汚染は、細菌、他の望ましくない真菌(例えば、酵母、カビ)、藻類、植物、昆虫、及びこれらの混合物などの他の生物によって引き起こされる。

0073

フシスポリウム(Fusisporium)、プソイドフザリウム(Pseudofusarium)、ジベレラ(Gibberella)、スポロトリチェラ(Sporotrichella)、アスペルギルス(Aspergillus)ペニシリウム(Penicillium)、トリコデルマ(Triocoderma)、ケカビ.sp(Mucorales sp.)内の種(例えば、リゾプスsp.(Rhizopus sp.))、フィラメントを産生することができる酵母(すなわち、ヤロウイア(Yarrowia))、MK7と命名された単離された糸状好酸性真菌株、及びこれらの組み合わせの単離された真菌種及び/又は菌株を含む少なくとも1つの組成物も開示される。組成物は、さらに、真菌種及び/又は菌株の成長を補助する人工培地と、場合により、酸性化物質、マンガン供与体、栄養素の添加及び/又はこれらの混合物のうち1つ以上を含んでいてもよい。

0074

表面発酵
本開示は、人工培地に、所望の糸状真菌種及び/又は菌株の浮遊細胞懸濁物を播種することによって、表面発酵を開始する。播種材料リアクターからの播種材料培養物を、所望の期間内に成熟したバイオマットを産生する濃度で、人工培地に加える。理論的には、この培地に、1個の細胞を播種することができた。しかし、このような播種は、成熟したバイオマットを発達させるためには、非常に厳しい滅菌条件及び著しく長い期間を必要とする。典型的には、成長培地1リットル当たり、0.5〜1.0gの細胞を播種すると、3〜6日でバイオマットが産生されるだろう。例えば、使用する培地の7.5%(体積対体積)で、約10g/Lの細胞を含有する播種材料を加えると、3〜6日でバイオマットが産生されるだろう。人工培地にバブリング又は他の手段によって外部から酸素が導入されない場合、周囲条件又はほぼ周囲条件から十分な酸素を集めることができる。

0075

理論に束縛されないが、酸素の存在下で細胞成長がはるかに迅速であるため、より多くの酸素が存在する人工培地表面に存在する分生子は、迅速に成長し、菌糸体バイオマットの形成が始まると考えられる。酸素濃度は、人工培地の表面よりわずか数マイクロメートル下でもかなり低く、その結果、この領域に位置する真菌細胞は、ストレス環境におかれると考えられる。ストレスは、細胞外多糖類の分泌を増加させることが知られており、これは「粘着性表現型を有し、そのため、表面で増殖する細胞に付着することによって、糸状菌バイオマットの迅速な形成を補助するだろう。しかしながら、基質濃度も、有意な効果を有する。例えば、炭素基質濃度が4%未満である場合、糸状菌バイオマットは形成されない。マットを形成するための初期の環境ストレスによって、ストレスを受けたマット(すなわち、ストレスを受けた生物によって分泌される毒素を含有するマット)が作られると必ずしも推測するわけではないことに留意すべきである。

0076

典型的には、人工培地を含む浅いトレイは、使用される真菌種及び/又は菌株に適した温度、湿度及び空気流が制御された条件下で表面発酵に使用される。最適な糸状菌バイオマットの成長のために、滅菌条件が維持される。十分な空気流が維持され、人工培地の表面を撹拌して真菌菌糸の成長を乱すことなく、微生物の呼吸から発生した熱及び二酸化炭素を除去し、酸素を供給する。

0077

一般に、播種から2日後に、「スキン」が人工培地表面に形成し始める。この「スキン」は、初期の糸状菌バイオマットであり、多くは、気中菌糸と、人工培地と接触した菌糸を含み、成長し、細胞密度が増加し続ける。典型的には、播種してから3〜6日後に、得られた糸状菌バイオマットは、厚さが1〜30mmであり、引き裂かれることなく取り扱うのに十分な引張強度と構造一体性を有する。

0078

産生された糸状菌バイオマットは、天然には見られない、上述のような構造を有する。第1に、天然に形成された糸状菌バイオマットは、純粋な培養物/共培養物/実質的に純粋な培養物から構成されたものではない。典型的には、天然に形成されるバイオマットは、少なくとも1つの糸状真菌種に加え、様々な種類の藻類及び/又は細菌を含み、人工マイクロエコシステムを形成する。天然に形成される真菌バイオマットの例は、菌根真菌マットであり、大部分は土壌に分散した形態で存在し、植物の根、地衣類(例えばトナカイ及び固着地衣)、及びキノコ(例えば、アルミリアオストヤエ(Armillaria ostoyae))と結合している。

0079

第2に、本明細書に記載の方法及び技術を用いて形成されたバイオマットは、天然に形成されるバイオマット中に見られる複数の種を考慮しても、天然で発見されるバイオマットよりも顕著に大きな細胞密度を有する。産生された糸状菌バイオマットは、非常に緻密な傾向があり、典型的には、1リットル当たり50〜200グラムである。糸状菌の成長のための天然のプロセス及び深部でのプロセスは、一般に、1リットル当たり約15グラムのバイオマス密度を生じる。固体状態発酵プロセスによって、基質と少量の真菌の混合物が得られる(すなわち、5%未満の真菌組成物)。固形分の割合という観点から、本明細書に開示する方法は、固形分が一般に5〜20%の範囲の糸状菌バイオマットを生成した。これとは対照的に、糸状菌の成長のための天然のプロセス及び深部でのプロセスは、一般に、固形分の割合が1.5%未満である。達成された密度、糸状性、及びこれらの緻密なバイオマット中に見出される細胞外マトリックスの1つの結果は、乾燥時に凝集性のマットとして維持される能力である。このことは、他の乾燥糸状菌バイオマットで通常見られる粉末状及び/又は非凝集性の形態とは著しく対照的である。

0080

第3に、本明細書に記載の方法及び技術を用いて形成されたバイオマットは、天然に存在するバイオマットと比較して高い引張強度を有し、それらを持ち上げて破損することなく移動させることができる。

0081

第4に、本発明のバイオマットは、所定の構造を有し、ある場合では、この構造は、空気:バイオマット界面にほぼ平行に整列した長いフィラメントで構成される単一の緻密層を含む。ある糸状菌バイオマットでは、(a)緻密底部層と(b)気中菌糸層の少なくとも2つの層が存在する。ある糸状菌バイオマットでは、(a)緻密底部層、(b)気中菌糸層、(c)遷移領域層の少なくとも3つの構造的に異なる層を見ることができる(図10A及びBを参照)。気中菌糸を有する系と、3層を有する系では、気中菌糸層は、典型的には、最も顕著に支配的な層であり、その後に緻密底部層があり、存在する場合には遷移領域層が最も小さい。それぞれの層は、通常、他の層と比較して、これに関連する特徴的な細胞密度を有する。例えば、気中菌糸層は、バイオマットの底部層よりも著しく密度が低い(例えば、図10A参照)。気中菌糸が生成する場合、気中菌糸は、主にバイオマット:空気界面及び/又はバイオマット:培地界面に垂直に配向する。全てのバイオマスについて、緻密層は、バイオマット:空気界面及び/又はバイオマット:培地界面と平行に整列するようにあらかじめ配置された長いフィラメントで構成される。さらに、得られるバイオマットは、少なくとも大部分の真菌バイオマスで構成されており、好ましい実施形態では、本質的に残留原料が存在せず、本質的に純粋な真菌バイオマスである。

0082

気中菌糸が作られる場合には、例えば、グリセロールを基質として使用する場合に、気中菌糸層と緻密底部層との間に多くの鍵となる識別因子も存在する。長さに関しては、気中菌糸は、緻密底部層中に見られるものよりも長くなる傾向がある。個々の気中菌糸の密度及び分布は、緻密層の菌糸体と結合しているものよりも少ない。気中菌糸は、大気に向かって並べられている末端で、垂直方向を向く傾向がある。すなわち、気中菌糸は、表面培地に対して相対的に垂直に成長する傾向がある。一方、緻密層の菌糸は、空気:バイオマット界面及び/又はバイオマット:培地界面に対して主に平行な方向に成長する傾向がある。気中菌糸の相対密度が低いことと、気中菌糸が長いこと、垂直方向を向いていることとを組み合わせると、酸素を最大限取り入れることを示唆している。さらに、気中菌糸層には、余分な細胞マトリックスがほとんどないか、全くない。対照的に、緻密底部層には多くの細胞外マトリックスを見ることができる。

0083

バイオマットの気中層は、形成されれば、バイオマットの成長を促進するようである。気中層が破壊された気中層破壊領域ができると、バイオマットの加速成長に悪影響を与える。破壊には、固体物体との接触、水滴との接触、バイオマットが成長する液体培地の撹拌により生じる亀裂又は裂け目が含まれる。典型的には、破壊されたバイオマット領域は、破壊の原因が取り除かれたとき、それ以上は成長しない。一般に、バイオマットの成長は、好気性条件、微好気性条件及び嫌気性条件、又はこれらの任意の組み合わせによって生じる。

0084

バイオマットは、通常、使用される種/菌株と所望の生成物に応じて、播種してから3〜12日間で採取されるが、もっと後の採取時期も可能である。糸状菌バイオマットは、多くの異なる方法論によって採取することができ、この方法論は、すすぎ物理的な処理(サイズを小さくする、加圧処理脱水など)、生存手順の不活性化温度サイクリング、バイオマス構成要素の抽出及び/又は分離、変換及び/又は異なる系への導入が挙げられるだろう。ある実施形態では、糸状菌バイオマットは、採取され、水ですすがれ、次いで、温度制御されたオーブン中で乾燥され、多くの酵素を不活化し、バイオマット内の生化学形質転換を制限するか、又は凍結させる。

0085

糸状菌は、組換えタンパク質生産及び発現プラットフォームのための宿主細胞として非常に有用であると認識され、バイオマス及び/又は糸状菌バイオマット内で発現される有用な産物を生じる。このようなプロセスで現在使用されているか、又は使用することが提案されている糸状菌の例としては、ニューロスポラクラッサ(Neurospora crassa)、アクレモニウムクリソゲナム(Acremonium chrysogenum)、トリポクラジウム・ゲオデス(Tolypocladium geodes)、ムーコル・シルシネロイデス(Mucor circinelloides)、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)及びアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)が挙げられる。さらに、開示されたようにバイオマットを産生するために使用される微生物種は、転写を含めた遺伝子発現の操作によって、系を発現/抑制するように遺伝子改変することができ、その結果、天然の形態又は改変されていない形態に見出される化合物又は化学物質を過剰に発現するか、又は発現しない。既存の化学物質を過剰発現させ、天然に存在しない系を発現するか、又は天然形態に一般的に存在する系を抑制するための真菌系の使用及び操作は、当該技術分野で公知であり、すなわち、アスペルギルス spp.(Aspergillus spp.)、ペニシリウムspp.(Penicillium spp.)、リゾプスspp.(Rhizopus spp.)、トリコデルマ spp.(Trichoderma spp.)及び酵母、例えば、ピチアspp.(Pichia spp.)である。開示されたバイオマット及び方法を使用して生産された有用な製品としては、限定されないが、医薬、栄養補助食品、工業用途ビルディングブロック化学物質、医薬品、酵素及び/又はそれらの前駆体を発現するために使用されるバイオマス及び/又はバイオマスバイオマットが挙げられる。

0086

好酸性真菌種及び/又は菌株
本発明で使用される好酸性真菌種及び/又は菌株は、以下の識別する特性を少なくとも有する、リグノセルロースを分解する糸状真菌株及び/又はその子孫である。
(a)単離された菌株は、好酸性であり、約0.68〜約8.5の範囲のpHで成長することができ、
(b)人工培地から、好気性条件、微好気性条件、嫌気性条件、又はこれらの組み合わせで、表面発酵によって、タンパク質と脂質を含む糸状バイオマットを生成する。ここで、人工培地の炭素源には、炭水化物、リグノセルロース系原料、炭素含有廃棄物(例えば酸ホエイ)、又はこれらの組み合わせが含まれる。

0087

単離された種及び/又は菌株は、さらに、典型的には、以下のさらなる識別する特性のうち1つ以上を少なくとも含む。
(c)タンパク質、脂質アミノ酸、酵素、核酸(ヌクレオチド)、炭水化物、繊維(例えばβグルカン)、ポリケチド、アルカロイド、顔料及び抗生物質などを生産する能力。例としては、限定されないが、エステル、グルタミン酸、アスパラギン酸、アミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼマンガンペルオキシダーゼ、核酸/ヌクレオチド:DNA/RNA、プリンピリミジンオレイン酸パルミトレイン酸、β−グルカン、キチン、β−カロテングリコシドフェノール類、18ページ、段落[80]に記載される炭素源及び藻類原料からのテルペノイド、種々の嫌気性条件、好気性微好気性条件及び/又はこれらの任意の組み合わせでの、バイオ燃料の生産中に作られる廃棄物(例えば、処理した藻類バイオマス、グリセロール)からのものが挙げられる。
(d)配列番号1に対して少なくとも98%の同一性共有する18SrRNA及びITS領域DNA配列を含む。

0088

適切な糸状好酸性真菌種及び/又は菌株としては、フシスポリウム(Fusisporium)、プソイドフザリウム(Pseudofusarium)、ジベレラ(Gibberella)、スポロトリチェラ(Sporotrichella)、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)、トリコデルマ(Triocoderma)、ケカビ.sp(Mucorales sp.)内の種(例えば、リゾプスsp.(Rhizopus sp.))、及びMK7と命名される単離された糸状好酸性真菌株、及びこれらの組み合わせ、及び/又はこれらの子孫が挙げられる。MK7と命名された菌株は、ATCCAccession Deposit No.PTA−10698として寄託されている。

0089

好酸性真菌種及び/又は菌株及び/又はその子孫は、最大で約7.0、約6.5、約6.0、約5.5、約5.0、約4.5、約4.0、約3.5、約2.0、約1.8、約1.6、約1.4、約1.2、約1.0、約0.9、約0.8、又は約0.7、又は約0.6、又は約0.5の低pHで成長することができる。例えば、真菌株は、約0.68〜約2.0の範囲の低pHで成長することができる。

0090

使用される好酸性種及び/又は菌株は、上述の低pH範囲で成長した糸状菌バイオマット内で、高品質の脂質とタンパク質を産生することができる。例えば、単離された菌株は、上述の低pHで、当該技術分野で既に報告されているものよりも速い速度で、炭素源を脂質に変換することができ、例えば、既に単離されたFusarium菌株が記載されている(Nairnら、1985、Bhatiaら、2006及びNaqviら、1997参照)。使用される好酸性種及び/又は菌株は、pH2.5で10日間インキュベートした後、少なくとも0.04脂質(g)/炭素源(g)、0.05脂質(g)/炭素源(g)、0.06脂質(g)/炭素源(g)、0.07脂質(g)/炭素源(g)、0.08脂質(g)/炭素源(g)、0.1脂質(g)/炭素源(g)、0.12脂質(g)/炭素源(g)、0.14脂質(g)/炭素源(g)、0.16脂質(g)/炭素源(g)、0.18脂質(g)/炭素源(g)、0.2脂質(g)/炭素源(g)、0.25脂質(g)/炭素源(g)、0.3脂質(g)/炭素源(g)、0.35脂質(g)/炭素源(g)、又は0.4脂質(g)/炭素源(g)の速度で、炭素源を脂質に変換することができる。

0091

本発明の培養条件は、培養した真菌又は微細藻類から以前に産生されたバイオマスと比較すると、より好ましい脂質プロファイルを有する糸状バイオマスも産生する。例えば、使用される好酸性種及び/又は菌株は、より多くの飽和脂肪酸(例えば、パルミチン酸(16:0)及びステアリン酸(18:0))と一不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸(18:1))を産生するが、酸化に対してより脆弱多価不飽和脂肪酸は少ない。

0092

これに加えて、好酸性真菌種及び/又は菌株及び/又はその子孫は、高い金属濃度で成長することができ、金属は、Mn、Ag、Zn、Fe、Al、Be、Pb、Cu、Cr、Ni、Cd、Co、Ni、Pd、Pt、U、Th、Mo、Sn、Ti、As、Au、Se、Sb及びHgからなる群から選択される。

0093

好酸性真菌種及び/又は菌株及び/又はその子孫は、この培養条件下で、迅速な高密度の細胞成長が可能である。ここで、微生物は、(乾燥重量/人工培地(L)として測定すると)少なくとも約10g/L、少なくとも約15g/L、少なくとも約20g/L、少なくとも約25g/L、少なくとも約30g/L、少なくとも約50g/L、少なくとも約75g/L、少なくとも約100g/L、少なくとも約125g/L、少なくとも約135g/L、少なくとも約140g/L、少なくとも約145g/L、少なくとも約150g/L、少なくとも約160g/L、少なくとも約170g/L、少なくとも約180g/L、少なくとも約190g/L、少なくとも約200g/L、少なくとも約210g/L、少なくとも約220g/L、少なくとも約230g/L、少なくとも約240g/L、少なくとも約250g/Lの細胞密度を達成することができる。

0094

例えば、好酸性真菌種及び/又は菌株は、約10g/L〜約300g/L、約15g/L〜約300g/L、約20g/L〜約300g/L、約25g/L〜約300g/L、約30g/L〜約300g/L、約50g/L〜約300g/L、約75g/L〜約300g/L、約100g/L〜約300g/L、約125g/L〜約300g/L、約150g/L〜約300g/L、約170g/L〜約300g/L、約130g/L〜約290g/L、約135g/L〜約280g/L、約140g/L〜約270g/L、約145g/L〜約260g/L、約150g/L〜約250g/L、約170g/L〜約250g/L、約100g/L〜約280g/Lの細胞密度を達成することができる。好酸性真菌種及び/又は菌株の高密度成長は、発酵条件(例えば、温度、pH、イオン濃度、インキュベート時間及び/又はガス濃度など)を調整することによって、さらに増加させることができる。

0095

フザリウム種
好酸性フザリウム種に関する情報、同定し、単離し、培養する方法は、Nelsonら(Taxonomy,Biology,and Clinical Aspects of Fusarium Species,1994,Clinical Microbiology Reviews,7(4):479−504)、Toussoun及びNelson(1976,Fusarium),Booth(Fusarium:laboratory guide to the identification of the major species,1977,Commonwealth Mycological Institute,ISBN 0851983839,9780851983837)及びLeslieら(The Fusarium laboratory manual,2006,Wiley−Blackwell,ISBN 0813819199,9780813819198)に記載されており、それぞれ、その全体が本明細書に援用により組み込まれる。

0096

糸状真菌種及び/又は菌株によって産生されるタンパク質(例えば、特定の酵素を含む)は、生物によって産生される糸状バイオマスから精製することができる。タンパク質精製の方法は、当業者に公知である。詳細なタンパク質精製法は、Janson及びRyden(Protein purification:principles,high−resolution methods,and applications;Wiley−VCH,1998,ISBN 0471186260,9780471186267),Detscher(Guide to protein purification,Volume 182 of Methods in enzymology,Gulf Professional Publishing,1990,ISBN 0121820831,9780121820831)及びCutler(Protein purification protocols,Volume 244 of Methods in molecular biology,Humana Press,2004 ISBN 1588290670,9781588290670)に記載されており、あらゆる目的のために、その全体が援用により組み込まれている。

0097

製品としての実用性及び有用性を見出すために、タンパク質をマットから精製する必要はない。すなわち、マットは精製せずに処理することができ、有用である。すなわち、タンパク質源として、食物として、及び/又は動物飼料として有用である。マットから製品を作成することができる。バイオマットから作られた製品を系中で混合することは、重要であり、価値がある。

0098

真菌種及び/又は菌株の脂質
上述のように、高いC:N比を有する人工培地中で培養すると、藻類及び他の脂質を産生する生物と比較して、高い脂質含有量を有し、より望ましい脂質プロファイルを有する糸状菌バイオマットが産生される。脂質は、単離された糸状バイオマスから抽出することができる。ある場合には、脂質は、主に脂肪酸アシル基を有するトリアシルグリセリドである。ある場合では、脂肪酸は、本質的に不飽和脂肪酸及び/又は飽和脂肪酸である。不飽和脂肪酸としては、オレイン酸(18:1)、α−リノレン酸(18:3)、エイコセン酸(20:1)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。飽和脂肪酸としては、パルミチン酸(16:0)、ステアリン酸(18:0)、アラキジン酸(20:0)、ベヘン酸(22:0)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。産生し得る他の種類の脂質としては、限定されないが、ステロール(例えばエルゴステロール、D2前駆体中のビタミン)、ジアシルグリセリド、カロテノイド、飽和脂肪(例えば、酪酸、ヘキサン酸オクタン酸デカン酸ドデカン酸トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸ヘプタデカン酸オクタデカン酸ノナデカン酸、エイコサン酸ドコサン酸テトラコサン酸)、モノ不飽和脂肪(例えば、テトラデセン酸、ペンタデセン酸ヘキサデセン酸ヘプタデセン酸、オクタデセン酸、エイコセン酸、ドコセン酸、cis−テトラセン酸)、多価不飽和脂肪(例えば、ヘキサデカジエン酸、リノール酸、リノレン酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、パリナリン酸、エイコサジエン酸アラキドン酸チモノドン酸、ブラシン酸、クルパノドン酸、ドコサヘキサエン酸)が挙げられる。

0099

糸状真菌種及び/又は菌株及び/又はその子孫は、脂質の効率的な産生が可能である。ある場合では、産生される脂質の量は、少なくとも約1g/L/日、5g/L/日、少なくとも約10g/L/日、少なくとも約20g/L/日、少なくとも約30g/L/日、少なくとも約40g/L/日、少なくとも約50g/L/日、少なくとも約60g/L/日、少なくとも約70g/L/日、又はもっと多い。例えば、産生される生体油の量は、約1g/L/日〜約5g/L/日、約5g/L/日〜約70g/L/日、約10g/L/日〜約70g/L/日、約20g/L/日〜約70g/L/日、又は約30g/L/日〜約70g/L/日である。これらの値は、文献で約12g/L/日である、報告されている最も高い値より、はるかに大きい(Dey,P.ら(2011)Comparative lipid profiling of two endophytic fungal isolates−Colletotrichum sp. and Alternaria sp. having potential utilities as biodiesel feedstock. Bioresource Technology 102:5815−5823;Gong,Z.ら(2013)。Efficient conversion of biomass into lipids by using the simultaneous saccharification and enhanced lipid production process.Biotechnology for Biofuels 6:36;Gong,Z.ら(2014)、Lipid production from corn stover by the oleaginous yeast Cryptococcus curvatus.Biotechnology for Biofuels 7:158;Hui,L.ら(2010)、Direct microbial conversion of wheat straw into lipid by a cellulolytic fungus of Aspergillus oryzae A−4 in solid−state fermentation.Bioresource Technology 101:7556−7562;Liang,Y.ら(2014)Microbial lipid production from pretreated and hydrolyzed corn fiber.Biotechnol Progress 30:945−951;Liu,C.−Z.ら(2012)Ionic liquids for biofuel production:Opportunities and challenges.Applied Energy 92:406−414; Ruan,Z.ら(2013)Co−hydrolysis of lignocellulosic biomass for microbial lipid accumulation.Biotechnol.Bioeng.110:1039−1049;Sung,M.ら(2014)Biodiesel production from yeast Cryptococcus sp. using Jerusalem artichoke.Bioresource Technology 155:77−83;Xie,H.ら(2012)Enzymatic hydrolysates of corn stover pretreated by a N−methylpyrrolidone−ionic liquid solution for microbial lipid production.Green Chem.14:1202−1210を参照)。

0100

様々な手順を用いて、糸状菌バイオマットから脂質を抽出することができる。脂質抽出の非限定的な例は、Kingら(Supercritical Fluid Extraction:Present Status and Prospects,2002,Grasa Asceites,53,8−21)、Folchら(A simple method for the isolation and purification of total lipidsfrom animal tissues,1957,J Biol.Chem.、226、497−509)、Bligh及びDyer(A rapid method of total lipid extraction and purification.1959,Can.J Biochem.Physiol.,37,911−917)、Cabriniら(Extraction of lipids and lipophilic antioxidants from fish tissues−a comparison among different methods.1992,Comp.Biochem.Physiol.,101(3),383−386)、Haraら(Lipid extraction of tissues with a low toxicity solvent.1978,Anal.Biochem.90,420−426)、Linら(Ethyl acetate/ethyl alcohol mixtures as an alternative to Folch reagent for extracting animal lipids.2004,J.Agric.Food Chem.,52,4984−4986)、Whiteleyら(Lipid peroxidation in liver tissue specimens stored at subzero temperatures.1992,Cryo−Letters,13,83−86)、Kramerら(A comparison of procedures to determine free fatty acids in rat heart.1978,J.Lipid Res.,19,103−106)及びSomashekarら(Efficacy of extraction methods for lipid and fatty acid composition from fungal cultures,2001,World Journal of Microbiology and Biotechnology,17(3):317−320)に記載されている。

0101

別の例では、FRILEX(登録商標)(Westfalia Separator Industry GmbH、ドイツ)プロセスと同様の方法によって脂質を抽出することができ、これを使用し、微生物によって産生される生体油を抽出する。FRIOLEX(登録商標)は、水系の物理的な油抽出プロセスであり、これにより、従来の溶媒抽出方法を使用することなく、油を含有する原材料を、油を抽出するために直接的に使用することができる。このプロセスでは、水溶性有機溶媒処理助剤として使用し、重力又は遠心力を用いた密度分離によって、原料ブロスから油を分離する。

0102

脂質が抽出された後、脂質は、当該分野で公知の任意の適切な手段によって、回収することができるか、又は非脂質構成要素から分離することができる。例えば、脂質含有組成物を非脂質組成物から分離するために、低コストの物理的技術及び/又は機械的技術が使用される。脂質を抽出するために使用される抽出方法によって複数の相又はフラクションが作られる場合、1つ以上の相又はフラクションが脂質を含む場合には、脂質含有相又はフラクションを回収するための方法は、脂質含有相又はフラクションを、非脂質相又はフラクションから、又はその逆に物理的に除去することを含んでいてもよい。ある場合には、FRIOLEX(登録商標)型の方法を使用し、微生物によって産生された脂質を抽出し、次いで、脂質を豊富に含む相を、タンパク質を豊富に含む重い相から物理的に分離する(例えば、密度分離の後に、タンパク質を豊富に含む重い相の上にある、脂質を豊富に含む相を取り除くことによって)。

0103

糸状真菌種及び/又は菌株による脂質の産生には、(a)糸状菌バイオマットの蓄積段階と、(b)脂質産生段階の少なくとも2つの段階がある。糸状菌バイオマットの蓄積段階は、真菌株の糸状菌バイオマット産生の合計の約10%〜約95%、約20%〜約95%、約30%〜約95%、約40%〜約95%又は約50%〜約95%が、糸状菌バイオマットの蓄積段階の間に達成されるように、真菌種及び/又は菌株の糸状バイオマスを産生する。他の場合には、微生物の糸状菌バイオマット産生の合計の約60%〜約95%、約70%〜約95%、又は約80%〜約95%が、糸状菌バイオマットの蓄積段階の間に達成される。他の状況では、微生物の糸状菌バイオマット産生の合計の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は100%が、糸状菌バイオマットの蓄積段階の間に達成されるように、糸状菌バイオマットの蓄積段階は、微生物の糸状菌バイオマットを産生する。例えば、微生物の糸状菌バイオマット産生の合計の約50%〜約95%が、糸状菌バイオマットの蓄積段階の間に達成される。

0104

脂質産生段階に関し、脂質は、細胞の成長及び増殖に必要なため、脂質は、全ての成長段階にわたって産生される。すなわち、脂質は、糸状菌バイオマットの蓄積段階中に産生される。理論に束縛されないが、貯蔵脂質のいくつかはバイオマット成長の後期に産生され、一方、他の貯蔵脂質は、バイオマット形成中の初期に産生されると考えられる。これに加え、低窒素条件下では、生物は、貯蔵脂質をより速い速度で蓄積するだろう。

0105

脂質蓄積段階は、微生物の全脂質産生の約10%〜約95%、約20%〜約95%、約30%〜約95%、約40%〜約95%、又は約50%〜約95%が、脂質蓄積段階中に達成されるように脂質を産生する。ある場合には、微生物の全脂質産生の約60%〜約95%、約70%〜約95%、又は約80%〜約95%が、脂質蓄積段階中に達成される。他の状況では、脂質蓄積段階は、微生物の全脂質産生の少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%が、脂質蓄積段階中に達成されるように脂質を産生する。好ましくは、微生物の全脂質産生の約50%〜約95%が、脂質蓄積段階中に達成される。

0106

脂質が本発明に従って産生されると、当該分野で公知の様々な方法を使用して、食品又は医薬品の成分として使用するために生体油を脂肪酸エステルに変換することができる。脂肪酸エステルの製造は、微生物によって産生された生体油をエステル交換することを含むことができる。微生物からの脂質の抽出及び脂質のエステル交換は、ワンステップ法で同時に行うことができる。例えば、単離された真菌株を含む培養物は、脂質の抽出及び脂質のエステル交換の両方を促進する条件又は処理(又は条件又は処理の組み合わせ)にさらされてもよい。このような条件又は処理としては、限定されないが、pH、温度、圧力、溶媒の存在、水の存在、触媒又は酵素の存在、洗剤の存在及び物理的/機械的な力が挙げられる。脂質の抽出又はエステル交換のいずれかの効率を顕著に下げずに、2セットの条件又は処理を合わせることができる限り、2セットの条件又は処理を組み合わせ、脂質を抽出し、エステル交換する1ステップでの方法を作り出すことができ、ここで、1セットの条件又は処理は、脂質の抽出を有利に促進し、他のセットの条件又は処理は、脂質のエステル交換を有利に促進する。加水分解及びエステル交換は、全細胞の糸状バイオマスに対して直接行うことができる。

0107

又は、脂質の抽出は、脂質のエステル交換の工程とは別の工程として行われる。このようなエステル交換反応は、酸触媒又は塩基触媒を用いて行われる。食品又は医薬品の成分として使用するために生体脂質を脂肪酸エステルにエステル交換する方法は、トリグリセリドを含む生体油を、アルコールと塩基が存在する条件下で反応させ、トリグリセリド由来の脂肪酸残基のエステルを生成することを含む。

0108

エステル交換に使用するのに適したアルコールには、1〜6個の炭素原子を含む任意の低級アルキルアルコール(すなわち、メチル、エチルイソプロピルブチルペンチル、ヘキシルアルコール及びそれらの異性体などのC1−6アルキルアルコール)が含まれる。理論に束縛されないが、低級アルキルアルコールの使用は、脂肪酸残基の低級アルキルエステルを生成すると考えられる。例えば、エタノールを使用すると、エチルエステルが生成する。アルコールがメタノール又はエタノールである場合、生成される脂肪酸エステルはそれぞれ脂肪酸残基のメチルエステル及びエチルエステルである。典型的には、アルコールは、脂質組成物、アルコール、塩基の混合物の約5重量%〜約70重量%、約5重量%〜約60重量%、約5%〜約50重量%、約7重量%〜約40重量%、約9重量%〜約30重量%、又は約10重量%〜約25重量%を含む。組成物及び塩基を、純粋なエタノール又は純粋なメタノールのいずれかに添加することができる。一般に、使用されるアルコールの量は、アルコール中のトリグリセリドを含む脂質又は組成物の溶解度によって変化し得る。

0109

トリグリセリド、アルコール及び塩基を含む組成物を、脂肪酸残基及びアルコールからのエステルの生成を可能にする温度及び時間で、一緒に反応させる。エステルを生成するのに適した反応時間及び温度は、当業者によって決定され得る。理論に束縛されないが、脂肪酸残基は、トリグリセリドのグリセロール主鎖から開裂し、各脂肪酸残基のエステルが反応段階中に形成されると考えられる。アルコール及び塩基の存在下で組成物を反応させる工程は、約20℃〜約140℃、約20℃〜約120℃、約20℃〜約110℃、約20℃〜約100℃、又は約20℃〜約90℃の温度で行われる。又は、アルコール及び塩基の存在下で組成物を反応させる工程は、約20℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、105℃又は120℃、又はそれ以上の温度で行われる。所望の生成物に依存して、アルコール及び塩基の存在下で組成物を反応させる工程は、約2時間〜約36時間、約3時間〜約36時間、約4時間〜約36時間、約5時間〜約36時間、又は約6時間〜約36時間の時間、行われる。その代わりに、アルコール及び塩基の存在下で組成物を反応させる工程は、0.25時間、0.5時間、1.0時間、2.0時間、4.0時間、5.0時間、5.5時間、6時間、6.5時間、7時間、7.5時間、8時間、8.5時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、28時間、32時間又は36時間行うことができる。

0110

脂質組成物、アルコール及び塩基を反応させる工程は、構成要素を環流させ、脂肪酸エステル、例えば、PUFAエステルを生成することによって行われてもよい。脂質組成物を反応させる工程は、反応構成要素を環流させない温度で行うこともできる。例えば、大気圧よりも高い圧力下で脂質組成物を反応させる工程を実施することにより、反応混合物中に存在する溶媒の沸点を上昇させることができる。そのような条件下では、反応は、溶媒が大気圧で沸騰する温度で起こり得るが、反応構成要素が環流しない。一般に、反応は、約5〜約20ポンド平方インチ(psi)、約7〜約15psi、又は約9から約12psiの圧力で行われる。いくつかの反応は、7psi、8psi、9psi、10psi、11psi又は12psiの圧力で行われる。加圧下で行われる反応は、上に列挙した反応温度で行われてもよい。加圧下で行われる反応は、約70℃、75℃、80℃、85℃又は90℃以上の温度で行うことができる。

0111

組成物を蒸留し、脂肪酸エステルを含むフラクションを回収することにより、脂肪酸エステルを反応混合物から分離する。目的の脂肪酸エステルを含む反応混合物の標的フラクションを反応混合物から分離して回収することができる。蒸留は高減圧下で行うことができる。理論に束縛されないが、高減圧下での蒸留は、高減圧が存在しない状態よりも低い温度で蒸留を達成することができ、したがってエステルの分解を防止することができる。典型的な蒸留温度は、約120℃〜約170℃の範囲であり、例えば、約180℃未満、約175℃未満、約70℃未満、約165℃未満、約160℃未満、約155℃未満、約150℃未満、約145℃未満、約140℃未満、約135℃未満、又は約130℃未満の温度で蒸留を行う。高減圧蒸留の典型的な圧力は、約0.1mmHg〜約10mmHgの範囲であり、例えば、約0.1mmHg、0.5mmHg、1mmHg、1.5mmHg、2mmHg、2.5mmHg、3mmHg、3.5mmHg又は4mmHg以上の高減圧蒸留圧力の範囲である。

0112

本発明の糸状真菌種又は菌株及び/又はその子孫から抽出された脂質は、バイオ潤滑剤を生成するために使用される。本明細書で使用される場合、「バイオ潤滑剤」との用語は、生きている生物又は最近まで生きていた生物に由来する物質を用いることによって作られる潤滑剤を指す。本明細書で使用される場合、「潤滑剤」との用語は、2つの移動表面の間の摩擦及び摩耗を低減するように、2つの移動表面の間に導入される物質(操作条件では通常は流体)を指す。モーターオイルとして使用されるベースオイルは、一般的にAmerican Petroleum Instituteによって鉱油グループI、II及びIII)又は合成油(グループIV及びV)と分類される。American Petroleum Institute(API)Publication Number 09を参照。モーターオイルの形態での潤滑剤の最大の用途の1つは、自動車及び動力装置内燃機関を保護することである。典型的には、潤滑油は、90%のベースオイル(鉱油と呼ばれることが、最も多い石油フラクションである)及び10%未満の添加剤を含む。水素化ポリオレフィン、エステル、シリコーンフルオロカーボン及び多くの他のものなどの植物油又は合成液体が、ベースオイルとして使用されることがある。これらは主に植物及び動物由来トリグリセリドエステルである。潤滑剤ベースオイルの使用には、植物由来の物質が好ましい。一般的なものには、高オレイン酸キャノーラ油ヒマシ油パーム油、植物由来のヒマワリ種子油及び菜種油、及び動物源由来トール油が含まれる。多くの植物油はしばしば加水分解され、酸を生成し、その後選択的に合成され、特殊な合成エステルを形成する。

0113

したがって、本発明の糸状真菌種及び/又は菌株及び/又はそれらの子孫によって形成された糸状菌バイオマットから抽出された脂質は、適切な添加剤を添加することによってエステル系バイオ潤滑剤組成物を製造するために使用することができる。エステル系潤滑剤組成物を製造する方法は、当業者に知られている。非限定的な例として、トリグリセリドを含むある量の生物学的に誘導された油が提供され、トリグリセリドの少なくともいくつかを加水分解し、遊離脂肪酸を形成するように処理され、ここで、脂肪酸は、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される種類の脂肪酸である。脂肪酸は、種類によって分離され、その結果、少なくとも一価不飽和脂肪酸が、飽和脂肪酸及び多価不飽和脂肪酸から実質的に単離される。次に、一価不飽和脂肪酸の少なくとも一部を改質し、エステル生成物(例えば、トリエステルを含む)を生成させ、飽和脂肪酸及び/又は多価不飽和脂肪酸の少なくとも一部を水素処理し、アルカンパラフィン)を得る。ある実施形態では、このようなエステル生成物は、モノエステル種ジエステル種、トリエステル種、及びこれらのヒドロキシル化類似体のうち1つ以上を含んでいてもよいことにも留意されたい。

0114

糸状真菌種及び/又は菌株からの酸性pH耐性の酵素
フザリウム・オキシスポラムf.sp.リコペルシシ(Fusarium oxysporum f.sp.lycopersici)株4287のゲノムは、最近配列決定されており、リグニン、ヘミセルロース及びセルロースの分解に関与する様々な遺伝子を有することが示されている。さらに、これらの物質の分解に関与する酵素(例えば、セルラーゼ、キシラナーゼ、リグニナーゼグルクロニダーゼアラビノフラノシダーゼアラビノガラクタナーゼフェルラ酸エステラーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、グルコマンナーゼ、アミラーゼ、ラミナリナーゼキシログルカナーゼ、ガラクタナーゼ、グルコアミラーゼペクチン酸リアーゼキチナーゼ、exo−[3−D−グルコサミニダーゼセロビオースデヒドロゲナーゼアセチルキシランエステラーゼキシロシダーゼ、a−L−アラビノフラノシダーゼ、フェルロイルエステラーゼエンドグルカナーゼ、[3−グルコシダーゼ、Mn−ペルオキシダーゼ及びラカーゼ)は、F.oxysporum strain F3(Xirosら(2009)Enhanced ethanol production from brewer’s spent grain by a Fusarium oxysporum consolidated system.Biotechnol Biofuels 10:4)で広く研究されている。結果的に、好酸性糸状真菌種及び/又は菌株、例えば、フザリウム(Fusarium)種、及びMK7と命名された好酸菌性糸状菌株は、リグノセルロース材料及び廃液(例えば酸ホエイ)などの複合炭素源を加水分解するために完全に装備されることが期待される)。これらの好酸性糸状真菌種及び/又は菌株は、他の糸状菌株(pH>2、Starkey、1973)と比較して、かなり低いpH(0.7〜7.5)で成長することができ、リグニン、ヘミセルロース及びセルロースの分解のための酵素は、低いpHでもっと高い活性を有するだろうということも期待される。酸性条件下で高活性を有する酵素は、低pHで実施されるプロセスにおいて特に有用である。

0115

フザリウム種によって産生される毒素
しばしば、微生物に基づく生産は、汚染を防ぐために費用と時間のかかる方法の使用を必要とする。上述のように、糸状好酸性真菌種及び/又は菌株は、他の生物による汚染に対して非常に耐性である。例えば、フザリウム属のメンバーが強力な抗生物質、殺虫剤及び植物毒性を有する毒素(例えば、フモニシン)を生成することが知られている。同様に、糸状好酸性MK7真菌株は、糸状菌バイオマットの生産に使用される場合、外部抗生物質をほとんど必要としないか、又は全く必要としない。いくつかのフザリウム種は、9種類の異なる毒素を産生し得る。その生成は、異なる宿主植物との関係に依存する(Marasasら、1984,Toxigenic Fusarium species,identity and mycotoxicology,ISBN 0271003480)。毒素の産生も、発酵に使用される培地によって異なる。フザリウム種によって産生され、分泌される毒素としては、限定されないが、ビカベリン、エンニアチン、フザリン酸、リコマラスミン、モニリホルミン、オキシスポロントリコテセン、ゼエレロン(zearelones)、種々のナフトキノン及びアントラキノン(例えば、ノナケチドナフタザリンキノン、ビカベリン及びノルビカベリン、ヘプタケチド、ネクタリフロン、5−0−メチルジャバニシン、及びアンヒドロサルビン(anhydrofusarubin)ラクトール)が挙げられる。

0116

さらに、フザリウム種由来の毒素としては、4−アセトキシシルペンジオール(4−3−アセトキシ−3,15−ジヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)を含み得る。同様の化合物、モノデアセチラングジン4−又は15−アセチルシルペントリオール)、3−アセチルデオキシニバレノール(デオキシニバレノールモノアセタート、3”−アセトキシ−7”、l5−ジヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン−8−オン)、8−アセチルネオラニオール(ネオソラニオールモノアセタート、4”,8”,15−トリアセトキシ−3”−ヒドロキシ−12、13−エポキシトリコテック−9−エン)、4−又は15−アセチルシルペントリオール(4−アセトキシシルペンジオール)、アセチル T−2トキシン(3”,4”,15−トリアセトキシ−8”−(3−メチルブチル(methylbutyry)(オキシ)−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、アングイジン(ジアセトキシシルペノール)、アベナセイン、ビューベリシン、ブテノリド(4−アセトアミド−4−ヒドロキシ−2−ブテン酸ラクトン)、カロネクトリン(3”,15−ジアセトキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、15−デアセチルカロネクトリン(15−デ−O−アセチルカロネクトリン、3”−アセトキシ−15−ヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、デオキシニバレノール(Rdトキシン、ボミトキシン、3”,T’,15−トリヒドロキシ−12、13−エポキシトリコテック−9−エン−8−オン)、デオキシニバレノールジアセタートジアセチルデオキシニバレノール)、デオキシニバレノールモノアセタート(3−アセチルデオキシンジャバレノール)、ジアセトキシシルペンジオール(7”−ヒドロキシジアセトキシシルペノール)、ジアセトキシシルペノール(アングイジン、4,15−ジアセトキシ−3’−ヒドロキシ 12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、ジアセトキシセルペントリオール(7”、8”−ジヒドロキシジアセトキシシルペノール)、ジアセチルデオキシニバレノール(デオキシニバレノールジアセタート、3”、15−ジアセトキシ−7−ヒドロキシ 12,13−エポキシトリコテック−9−エン−8−オン)、ジアセチルニバレノール(ニバレノールジアセタート、4,15−ジアセトキシ−3’、7’−ジヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン−8−オン)、7”,8”−ジヒドロキシジアセトキシシルペノール(ジアセトキシシルペントリオール、4,15−ジアセトキシ−3”,7”,8”−トリヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、エンニアチン、フルクチゲニン、フモニシンB1(1,2,3−プロパントリカルボン酸1,1−[1−(12−アミノ−4,9,11−トリヒドロキシ−2−メチルトリデシル)−2−(1−メチルペンチル)−1,2−エタンジイル]エステル;マクロフシン)、フザレノン(フザレノン−X、フザレノン、モノアセチルニバレノール、ニバレノールモノアセタート、4−アセトキシ−3”,7”,15−トリヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン−8−オン)フザル酸(フザリン酸、5−ブチルピコリン酸)、フザリン酸(フザル酸)、F−2(ゼアラレノン)、HT−2トキシン=15−アセトキシ−3”,4−ジヒドロキシ−8”−(3−メチルブチリルオキシ)−12−エポキシトリコテック−9−エン、7”−ヒドロキシ−ジアセトキシシルペノール(ジアセトキシシルペンジオール、4,15−ジアセトキシ−3”,7”−ジヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、8”−ヒドロキシジアセトキシシルペノール(ネオソラニオール)、1,4−イポメアジオール(1−(3−フリル)−1,4−ペンタンジオール)、イポメアニン(1−(3−フリル)−1,4−ペンタンチオン)、1−イポメアノール(1−(3−フリル)−1−ヒドロキシ−4−ペンタノン)、4−イポメアノール(1−(3−フリル)−4−ヒドロキシ 4 ペンタノン)、ラテリチン、リコマラスミン、モニリホルミン(1−ヒドロキシシクロブタ−1−エン−3,4−ジオンカリウム塩又はナトリウム塩)、モノアセトキシシルペノール(15−アセトキシ−3”,4”−ジヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、モノアセチルニバレノール(フザレノン−X)、モノデアセチルアングイジン(4−アセトキシシルペンジオール)、ネオソラニオール(8”−ヒドロキシジアセトキシシルペノール,4,15−ジアセトキシ−3”8”−ジヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、ネオソラニオールアセタート(8−アセチルネオソラニオール)、ネオソラニオールモノアセタート(8−アセチルネオソラニオール)、ニバレノール(3”,4”,7”,15”−テトラヒドロキシ−12,13−エポキシ−トリコテック−9−エン−8−オン)、ニバレノールジアセタート(ジアセチルニバレノール)、ニバレノールモノアセタート(フザレノン−X)、NT−1トキシン(T−1トキシン、4”,8”−ジアセトキシ−3”,15−ジヒドロキシ−12,13−エポキシ−トリコテック−9−エン)、NT−2トキシン(4”−アセトキシ−3”,8”,15−トリヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、Rdトキシン(デオキシニバレノール)、サムブシニン、シルペントリオール(3”,4”,l5”−トリヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、ソラニオール(ネオソラニオール)、T−1トキシン(NT−1トキシン)、T−2トキシン(4”,15”−ジアセトキシ−3”−ヒドロキシ−8”−(3−メチルブチリルオキシ)−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、トリアセトキシ−シルペンジオール(4”,8”,15”−トリアセトキシ−3”,7”−ジヒドロキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、トリアセトキシ−シルペノール(3”,4”,15”−トリアセトキシ−12,13−エポキシトリコテック−9−エン)、ボミトキシン(デオキシニバレノール)、ヤバニシン、ゼアラレノール(2,4−ジヒドロキシ−6−(6,10−ジヒドロキシ−trans−1−ウンデセニル)−安息香酸−ラクトン)、ゼアラレノン(6−(10−ヒドロキシ−6−オキソ−trans−1−ウンデセニル)−レソルシル酸ラクトン)。F.オキシスポラム(F.oxysporum)によって産生されるより詳細な毒素は、Tatumら(Naphthoquinones produced by Fusarium oxysporum isolated from citrus.1985,Phytochemistry 24:457−459),Tatumら(Naphthofurans produced by Fusarium oxysporum isolated from citrus.1987,Phytochemistry,26:2499−2500),Bakerら(Novel anthraquinones from stationary cultures of Fusarium oxysporum.1998,J Ferment Bioeng 85:359−361). Thrane(Fusarium species on their specific profiles of secondary metabolites,in Fusarium.Mycotoxins,taxonomy and pathogenicity,1989,Chelkowski J,Elsevierによって編集,NY,USA,pp199−225);Bakerら,Antimicrobial activity of naphthoquinones from Fusaria,Mycopathologia 111:9−15,1990;Marasasら(Toxigenic Fusarium species identity and mycotoxicology,1984,Pennsylvania State University Press,University Park,PA,USA)に記載され、それぞれ、あらゆる目的のために、その全体が援用により組み込まれる。

0117

本発明は、以下の例によってさらに説明されるが、これらの例は限定的に解釈されるべきではない。本出願を通して引用された全ての参考文献、特許及び公開された特許出願ならびに図及び配列表の内容は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0118


例1:自然環境におけるMK7株
自然発生株MK7は、自然界の藻類、古細菌及び細菌と常に関連しており、平均密度が0.5g乾燥バイオマス/井戸水(L)未満であることを特徴とする(図1)。これに加え、MK7は、「ストリーマー」として自然界に存在する。Purcellらは、「ストリーマー」を以下のように定義している。「ストリーマーは、付着点から流水中に突出している糸状及び他の細胞形態を有する水中凝集物である」(Purcellら(2007)FEMS Microbiology Ecology7 60:456−466)。MK7株は、全ストリーマーバイオマスの割合として10%未満である。さらに、MK7株バイオマスは、本質的に、大きな分生子細胞としてバイオマスの30%を超えることを特徴とし、本開示の方法の概要によって作られる表面発酵バイオマット中には決して見出されない。

0119

例2:人工培地の調製
以下の手順で使用されるMK7−1液体培地は、表1Aに列挙される成分を、22〜30℃の脱イオン水(18.2MΩ)に添加した後、13N HClを用い、元より低いpHであるpH2.8に調整することによって調製された。pHは、Oakton Instruments 150型のpH計プローブ(オレンジバーグ、NY)を用いて測定した。次いで、培地を20分間沸騰させ、使用前に室温(約23℃)まで冷却した。液体培地を添加する直前に、Oakton Instruments 150のpH計とプローブを用いてpHを再び調べ、必要に応じてpH2.8に調整し直す。

0120

表1Bに列挙した成分を用い、MK7−3液体培地を同じ様式で調製した。

0121

ある実施形態では、使用される炭素源はグリセロールではないが、種々の他の炭素源、例えば、糖類、グリセロール、リグノセルロース系材料、リグノセルロース系材料の加水分解物、都市廃棄物又は農業廃棄物、食品加工廃棄物(例えば酸ホエイ)、工業用廃液生成物、ジャガイモ廃棄物(ジャガイモ皮、分解によるジャガイモ廃棄物、刻んだジャガイモ、傷ついたジャガイモ)、デンプン廃棄物、サトウダイコン廃棄物、サトウダイコンパルプ、トウモロコシ処理からの廃棄物(すなわち、コーンスティープリカー)、バイオ燃料製造からの廃棄物(セルロース系のエタノール生産、嫌気性消化物などからの残留物)から選択されてもよい。そのような場合には、培地は、使用される炭素源からの栄養素の寄与に対応するように調整される。例えば、炭素源が、糖蜜、酸ホエイ又はリグノセルロースである場合、必要とされる微量元素は、炭素源によって部分的又は完全に提供されると考えられ、培地には多量栄養素のみを加える必要があるだろう。他の実施形態では、炭素源は、「食品グレード」と分類されてもよい。これらの例では、炭素源に関連する微量元素と多量栄養素は期待されず、微量元素と多量栄養素を全て加えなければならない。

0122

0123

0124

例3:播種プロセス
トレイに播種するために使用される培養物を、MK7−1液体培地中、深部発酵条件下で10Lバイオリアクター中で成長させた。他の大きさのバイオリアクターに修正可能であり、10Lの大きさのリアクターの選択は、限定するものと解釈すべきではないことを注記しておくべきである。10Lリアクターは、直径10.16cmの透明なPVC管の長さ1.3mの部分から構成されており、底部にPVCエンドキャップを有している。3mmオリフィスを備えるプラスチック通気口/接続具を底部のエンドキャップと管に接続し、空気を供給するために通気口に接続した。プラスチックのサンプリング口バルブを、底部エンドキャップの底から15cmの透明なPVC壁の側面に取り付けた。透明なPVCリアクターの上部を滅菌ガーゼで覆い、リアクターから気体を逃がすことができるように、3mmの穴を有するPVCエンドキャップをゆるく取り付けることによって、所定位置に保持した。組み立てられたバイオリアクターを図2に示す。

0125

10Lバイオリアクターのための播種材料は、糸状好酸性MK7真菌株の保管された培養ストックロット番号003)から調製した。保管されたストック培養物は、MK7−1プレート培地のために表1に記載されたように、1.5%の寒天(BD Difco顆粒寒天、ロット番号5287994、ThermoFisher、ウォルサム、MA)、グリセロール及び無機栄養素で構成された固体培地を含む滅菌ペトリ皿上で成長した糸状好酸性MK7真菌株菌糸体マットから構成されていた。寒天培地は、20分間沸騰させ、培地を50℃まで冷却し、次いで、この溶液25mLを滅菌ペトリ皿に注ぐことによって調製した。冷却して固化させた後、このプレートに第2世代の保管された凍結ストックを播種し、滅菌ループ(炎で赤くなるまで加熱し、冷却する)を用いることによって、保管されたストックからサンプルを集め、これをペトリ皿に筋状に播種した(図3A)。

0126

5日間成長させた後、菌糸体マットは、寒天培地表面に完全に成長した(図3B)。次いで、培養物を−80℃で凍結させた。10Lリアクターに播種する5日前に、ペトリ皿ストックを冷凍庫から取り出し、室温(約23℃)に2時間置き、平衡状態にした。次いで、寒天表面に成長した菌糸体マットを、滅菌鉗子(鉗子を炎で赤くなるまで加熱し、イソプロパノールを用いて冷却したもの)を用いて取り出し、滅菌ガーゼ布で覆った1Lの滅菌ガラスバッフル付き振とうフラスコの中の滅菌MK7−1液体培地350mLに入れた。10Lバイオリアクターへの播種材料として使用する前に、このフラスコを、VWR OS−500ラボラトリシェーカー(VWR、ラドナー、PA)で、200rpmで5日間回転させた。

0127

播種材料を受け入れる準備として、10Lバイオリアクター中の飲料水道水11Lに濃次亜塩素酸Na溶液(Chlorox(登録商標)ブリーチ=8.25% 次亜塩素酸Na)330mLを添加し、平衡状態に2日間保つことによって、バイオリアクターを滅菌した。2日後、さらなる濃次亜塩素酸Na溶液330mLをこのリアクターに添加した。1日後、希釈した次亜塩素酸Na溶液をリアクターから完全に排出させ、熱水2Lを加え、旋回させ、バイオリアクター内側表面の全てをすすぐことによって、リアクターを約80℃の沸騰した水ですすいだ。次いで、洗浄水を排出させた。このバイオリアクターに滅菌MK7−1液体培地3.5Lを添加し、滅菌空気(0.2um濾過したもの)を、リアクターの底部にある通気口から400mL/分の速度でバブリングさせた。これらのバブリング条件によって、直径3〜30mmの範囲の気泡を生じ、成長中に、液体培地(浮遊細胞)全体に真菌細胞が混合し、均一に分布した。実験では、バブリング速度を大きくするか、又は気泡の大きさを小さくすると、バイオフィルム成育特性が得られ、バイオマスの塊を生成し、バイオリアクター表面に粘着することが示された。したがって、トレイリアクターの播種のために細胞の均一な懸濁が望ましいため、バイオフィルムの成長特性は、望ましくない。次いで、1Lシェーカーフラスコ中で成長した播種材料を、無菌技術を用い、10Lリアクターに添加した(バイオリアクターの上部を開ける前に、外側表面付近の全てに70%イソプロパノール/30%水を噴霧し、バイオリアクターの内表面には触れない)。10Lリアクター中にさらなる培養体積を構築するために、培地が、6g/Lの乾燥糸状バイオマス密度を得た後、滅菌の新鮮なMK7−1液体培地を、上述のリアクターに加えた。新鮮なMK7−1液体培地をリアクターに添加する場合、その体積は、リアクター中の液体培地の体積の9倍以下であるべきである。通気システムを操作させつつ、バイオリアクターの側面開口部を介してサンプルを集め、既知の体積を、高減圧濾過装置(Millipore、カタログ番号WP6111560、XX1004700、XX1004705、ダルムシュタット、ドイツ)を用い、0.22umフィルター(Millipore、カタログ番号GSWP04700、ダルムシュタット、ドイツ)で濾過することによって、乾燥糸状バイオマスを測定した。あらかじめ量しておいたフィルターと、濡れた糸状バイオマスをBenchmark Scientific Incu−Shaker Mini(エジソン、NJ)中、50℃で4時間乾燥させ、次いで、Mettler Toledo scale MS3035型コロンブス、OH)で計量した。

0128

糸状好酸性MK7真菌株は、10Lリアクター中、比成長速度が約0.024h−1であり(図4)、対数期中の成長は、以下の式に従うだろう。




式中、xは最終バイオマスであり、x0は初期バイオマスであり、μは比成長速度であり、tは時間である。トレイリアクター中の播種材料として使用する場合、10Lリアクター中の培地の細胞密度は、後期対数成長期には、6g/乾燥重量(L)を上回るべきである(図4:対数成長は、細胞数が連続的に2倍になっている、培養物中の成長期間であり、後期対数成長は、細胞成長速度が減り始める、対数成長が止まる直前の期間である)。細胞密度が低い培地を播種材料に使用すると、バイオマット形成が顕著に遅くなる(2日より長い遅延期)ため、望ましくない。

0129

播種材料は、本質的に、浮遊細胞で構成されると本明細書では定義されており、浮遊細胞は、塊になっておらず、又は凝集しておらず、幅が約4ミクロン、長さが5〜20ミクロンの単一細胞であると定義される。

0130

表面発酵又は固体基質表面発酵のために表面トレイリアクターに播種するために、バブリングによって連続的に混合しつつ、リアクター底部付近の開口部を介して10Lリアクターから液体培地を取り出した。開口部の内側に70%イソプロパノール/30%脱イオン水混合物を噴霧し、次いで、バルブを開け、培養物約25mLを外に出し、バルブをすすぐことによって、播種材料のために使用する培養物を無菌様式で取り出した。この廃棄播種材料培養物を廃棄した。例3に記載したように、播種材料培養物をトレイリアクターの培地に直接添加する。

0131

例4:表面発酵によるトレイリアクター中でのMK7株の成長
糸状好酸性MK7真菌株を、浅いトレイリアクターで成長させた。この革新的な考えの教示から、異なるトレイの大きさに修正可能であることを注記しておくべきである。この例では、ポリエチレントレイの内寸は、幅が41.27cm、長さが61.28cmであり、高さが2.54cmの側壁を有する(マットの成長に利用可能な全表面積=0.253m2、図5、Winco、アイダホフォールズ、ID)。トレイは、汚染の可能性を最小限に抑えるために、使用前に屑片及び化学物質をきれいに取り除き、滅菌しておくことが望ましい。その結果、使用前に、トレイを石鹸及び温かい飲料水道水(50〜70℃)で十分に洗浄し、温かい水道水で1分間十分に洗浄し、全ての石鹸残留物が除去されたことを確認した。その後、トレイの全ての表面が70%イソプロパノール/30%脱イオン水(18.2MΩ)溶液で濡れるまで、トレイ全表面に噴霧し、上述のアルコール混合物に浸した紙タオルを用い、手袋を付けた手でトレイを拭いた。その後、漏れたり乾燥したりせずにトレイが液体培地(以下に記載)を受け入れ、保持することができるように、トレイをラックシステム内に配置した。

0132

本明細書に記載の表面発酵プロセスに使用されるトレイ及びラックシステムは、バイオマットを形成し、バイオマットの急速な成長を可能にするために必要な全ての構成要素を与える。リアクタートレイを保持するために使用されるラックシステムは、Global Equipment Company(シカゴ、イリノイ州、図5A、B)から購入したクロム被覆された鋼鉄製の39トレイ用ラックであった。透明なプラスチックであるSaran(登録商標)などの16インチ幅のラップ(Costco、ボーズマンモンタナ州)を使用し、ラックシステムを包み囲み込み、トレイを周囲の部屋から隔離した。これにより、環境条件(湿度、空気流量)の制御が可能になり、汚染が最小限に抑えられた(図5A、B)。加湿された滅菌空気を、800mL/分の速度で、(空気を加湿するための)水温22〜30℃、オートクレーブ処理した0.2umフィルター(Millipore、カタログ番号SLFG85000、ダルムシュタット、ドイツ)に通し、微生物を除去するために200mLの脱イオン水(18.2MΩ)に通すバブリングによって、閉じたラックに吹き込んだ。理想的には、空気流の速度は、ラックシステムにわずかな正の圧力(>0.1psi)が生じるような速度であり、それによって、バイオマットが所望の密度及び/又は稠度に達するまで、閉じられたトレイ及びラック系に、空気に含まれる汚染物質入り込む量を最低限にする。

0133

微生物マットが活動している間、細胞は呼吸している。すなわち、二酸化炭素と熱を生成し、酸素を消費する。二酸化炭素が蓄積すると、酸素の利用可能性を減らす可能性があり、これは制限されるべきである。したがって、空気流は、微生物の呼吸中に生成され、蓄積される二酸化炭素を流し出すようなものでなければならない。さらに、空気流は、微生物の呼吸中に生成する過剰な熱を取り除き、呼吸している細胞に十分な酸素を供給するようなものでなければならない。空気流は、これらの必要性を満たすように調整すべきである。例えば、さらに多くのトレイを使用する場合に必要性が増すにつれて、空気流は、上昇する温度及び大気の必要性を満たすように増加させるべきである。空気流は、真菌の菌糸を乱し、その成長と機能を阻害するのに十分なほど強いものであってはならない。理想的には、トレイシステムでは、空気流によって、トレイを横切る空気の流れを作り出す。一実施形態では、空気流は、空気を0.2umフィルターに通し、マットを横切って空気を通過させるファンによって作り出すことができる。ファンの速度及び得られる空気流は、ラック内に配置された温度、二酸化炭素及び酸素のセンサに基づき、スマートセンサアクチュエーションシステムによって制御することができる。

0134

トレイシステムの温度は、成長中に25℃±2℃の範囲であった。ThermoScientific Genesys 10S Series、Biomat 3S、Evolution 60Sソフトウェア及びセンサシステム(Thermo Fisher.ウォルサム、MA)を用い、温度を測定した。熱電対センサは、トレイラックシステムの内側の中程の高さ20mmのところと、トレイラックシステムの上部に配置した。

0135

例2に記載するように、MK7−1培地を調製した[栄養素の添加、pH調整、沸騰及び室温(約23℃)への冷却]。培地を調製した後、播種材料リアクターから播種材料培養物を得て(例3を参照)、MK7−1培地の7.5%(体積対体積)の割合でポットに加えた。例えば、このポットに入った培地1.5Lに播種材料113mLを加えた。培地に対する播種材料のこの比率は、細胞を迅速に成長させ、マットを形成するのに十分な条件を与える。この実施形態では、新鮮な培地を播種した後の所望な乾燥細胞糸状バイオマスは、0.45〜0.75g/Lである。しかし、0.01〜100g/Lの範囲の密度は、現在のトレイシステムにおいてバイオマットを首尾よく生成するために潜在的に使用される可能性がある。培地に対する播種材料の比率を小さくすると、例3に記載したように、成長が遅くなる。

0136

培地の体積に対する炭素基質の体積は、得られるバイオマスの生成速度に影響を与える。一般に、上述の比率が小さすぎると、利用可能な炭素が不足するため、成長速度が遅くなる。すなわち、成長速度は、炭素によって制限されるようになる。上述の比率が大きすぎると、得られる浸透圧が大きくなりすぎ、バイオマスの成長速度が低下する。さらに、炭素が限られている場合、得られるバイオマスの密度及びバイオマス凝集性は小さく、これによって、表面発酵プロセスによって与えられる処理及び取り扱いの利点が低くなる。例えば、MK7と命名された糸状真菌株は、上述の比率が8〜15%であるときに、最適な成長条件を有する。

0137

培地/細胞懸濁物を、滅菌した大きなプラスチックスプーン(長さ30cm、上述のアルコール混合物で洗浄することによって滅菌)で混合し、得られた混合物1.5Lを、滅菌した(上述のアルコール混合物で洗浄した)メスシリンダーを用い、各トレイに加えた。全てのトレイがラックシステムに装填された後、ラックシステムを透明プラスチックで包んだ。

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