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図面 (8)

課題

胎児染色体の異常の確率を判定するコンピュータ実装方法を提供すること。

解決手段

この方法は、女性被験者から取得された生体試料から標的染色体に関する第1のパラメータおよび染色体配列密度を表す第2のパラメータを示すデータを決定することと、胎児の染色体の異常を示す尤度比を決定することであって、この尤度比は、第1のパラメータおよび第2のパラメータに基づいてそれぞれの異常モデルおよび正常モデルに従って染色体の異常の確率と染色体の正常の確率の比として決定することと、1つまたは複数の性能パラメータ閾値を決定することと、試料に関連付けられた1つまたは複数の性能パラメータの推定値を1つまたは複数の性能パラメータ閾値と比較することとを含む。

概要

背景

ダウン症候群は、比較的一般的な遺伝的疾患である。この症候群は、過剰な染色体21(トリソミー21すなわちT21)の存在、または、それほど頻繁ではないが、その染色体の過剰な実質的部分の存在によって引き起こされる。T13またはT18などの他のトリソミーも知られている。母体血漿からのDNA分子DNA塩基配列決定法に基づいた、そのような状態の出生前診断の方法が知られている。生体試料から異常染色体を確実に判定することは、DNAの処理に関連付けられた変数を考えると、問題がある。

概要

胎児の染色体の異常の確率を判定するコンピュータ実装方法を提供すること。この方法は、女性被験者から取得された生体試料から標的染色体に関する第1のパラメータおよび染色体配列密度を表す第2のパラメータを示すデータを決定することと、胎児の染色体の異常を示す尤度比を決定することであって、この尤度比は、第1のパラメータおよび第2のパラメータに基づいてそれぞれの異常モデルおよび正常モデルに従って染色体の異常の確率と染色体の正常の確率の比として決定することと、1つまたは複数の性能パラメータ閾値を決定することと、試料に関連付けられた1つまたは複数の性能パラメータの推定値を1つまたは複数の性能パラメータ閾値と比較することとを含む。

目的

本発明の実施形態の目的は、従来技術の問題のうちの1つまたは複数を少なくとも軽減することである

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

胎児染色体の異常の確率を判定するコンピュータ実装方法であって、女性被験者から取得された生体試料から標的染色体に関する第1のパラメータおよび染色体配列密度を表す第2のパラメータを示すデータを決定することと、胎児の染色体の異常を示す尤度比を決定することであって、該尤度比が、該第1のパラメータおよび該第2のパラメータに基づいてそれぞれの異常モデルおよび正常モデルに従って染色体の異常の確率と染色体の正常の確率の比として決定することと、1つまたは複数の性能パラメータ閾値を決定することと、該試料に関連付けられた1つまたは複数の性能パラメータの推定値を該1つまたは複数の性能パラメータ閾値と比較することとを含む方法。

請求項2

前記性能パラメータ閾値のうちの少なくとも1つが、前記異常モデルおよび前記正常モデルの一方または両方から決定される、請求項1記載の方法。

請求項3

前記1つまたは複数の性能パラメータ閾値が胎児由来断片閾値を含む、請求項1記載の方法。

請求項4

前記胎児由来断片閾値が前記正常モデルに基づいて決定される、請求項3記載の方法。

請求項5

前記比較することが、前記試料に対する胎児由来断片の推定値を前記胎児由来断片閾値と比較することを含む、請求項3または4記載の方法。

請求項6

前記性能パラメータの前記推定値が前記性能パラメータ閾値よりも小さいとき、前記生体試料を、低い性能パラメータを有すると判定することを含む、請求項1から5のいずれか記載の方法。

請求項7

前記胎児由来断片の推定値が前記胎児由来断片閾値よりも小さいとき、前記生体試料を、低い胎児由来断片を有すると判定することを含む、請求項6記載の方法。

請求項8

前記性能パラメータ閾値が、前記第1のパラメータおよび前記第2のパラメータに基づいて動的に決定される、請求項1から7のいずれか記載の方法。

請求項9

前記胎児由来断片閾値が、前記第1のパラメータおよび前記第2のパラメータに基づいて動的に決定される、請求項3またはそれに従属するいずれかの請求項に従属する場合の、請求項8記載の方法。

請求項10

前記胎児由来断片閾値が最小カウント比に基づいて決定される、請求項3またはそれに従属するいずれかの請求項記載の方法。

請求項11

前記最小カウント比が、前記正常モデルからの確率密度関数面積が所定の最低感度であることに基づく、請求項10記載の方法。

請求項12

前記胎児由来断片閾値RFN_minが、として決定され、ここで、RFN_minは最小カウント比であり、は、前記標的染色体に関する平均無影響染色体カウント比である、請求項3またはそれに従属するいずれかの請求項記載の方法。

請求項13

前記尤度比(LR)が、として決定され、ここで、DTri(Rin,A)は前記異常モデルに従って決定される染色体の異常の確率であり、DNon(Rin,A)は前記正常モデルに従って決定される染色体の正常の確率であり、Rinは前記標的染色体に関する前記第1のパラメータであり、Aは染色体配列密度を表す前記第2のパラメータである、請求項1から12のいずれか記載の方法。

請求項14

前記染色体カウント比が、1つまたは複数の参照染色体の各々に割り当てられたマッチングされた核酸総数に対する標的染色体に割り当てられたマッチングされた核酸の総数の比である、請求項1から13のいずれか記載の方法。

請求項15

前記第1のパラメータが染色体カウント比を示す、請求項1から14のいずれか記載の方法。

請求項16

前記第2のパラメータが常染色体カウント数を示す、請求項1から15のいずれか記載の方法。

請求項17

請求項1から16のいずれか記載の方法を実行するように構成された装置。

請求項18

処理ユニットと、異常モデルおよび正常モデルを表すデータと、該処理ユニットによって実行されると、女性被験者から取得された生体試料から標的染色体に関する第1のパラメータおよび染色体配列密度を表す第2のパラメータを示すデータを決定するステップと、胎児の染色体の異常を示す尤度比を決定するステップであって、該尤度比が、該第1のパラメータおよび該第2のパラメータに基づいて該それぞれの異常モデルおよび正常モデルに従って染色体の異常の確率と染色体の正常の確率の比として決定するステップと、1つまたは複数の性能パラメータ閾値を決定するステップと、該試料に関連付けられた1つまたは複数の性能パラメータの推定値を該1つまたは複数の性能パラメータ閾値と比較するステップとを実行するコンピュータ実行可能命令とを記憶するメモリユニットとを備える装置。

請求項19

DNA処理システムからデータを受け取るためのインタフェース・ユニットを備える、請求項18記載の装置。

請求項20

コンピュータによって実行されると、請求項1から16のいずれか記載の方法を実行するように構成されるコンピュータ・ソフトウェア

請求項21

コンピュータ可読媒体上に記憶された、請求項20記載のコンピュータ・ソフトウェア。

請求項22

コンピュータ可読媒体上に有形に記憶された、請求項20記載のコンピュータ・ソフトウェア。

技術分野

0001

本発明は、染色体の異常の検出に関する。より詳細には、本発明は、生体試料から胎児の染色体の異常の確率を決定することに関する。

背景技術

0002

ダウン症候群は、比較的一般的な遺伝的疾患である。この症候群は、過剰な染色体21(トリソミー21すなわちT21)の存在、または、それほど頻繁ではないが、その染色体の過剰な実質的部分の存在によって引き起こされる。T13またはT18などの他のトリソミーも知られている。母体血漿からのDNA分子DNA塩基配列決定法に基づいた、そのような状態の出生前診断の方法が知られている。生体試料から異常染色体を確実に判定することは、DNAの処理に関連付けられた変数を考えると、問題がある。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の実施形態の目的は、従来技術の問題のうちの1つまたは複数を少なくとも軽減することである。

課題を解決するための手段

0004

本発明の実施形態は、胎児の染色体の異常の確率を決定することに関する。本発明の実施形態では、標的染色体に対する胎児の染色体の異常を示す尤度比が決定される。尤度比は、後で説明するように、第1のモデルおよび第2のモデルに基づいて決定される。そのような異常を検出する際、誤った結果が判定されないことを可能な限り保証することが重要である。特に、偽陰性結果が決定される確率を低下させることが特に望ましい。しかしながら、データが効率的に使用されることを保証することも重要である。それは、結果が、許容可能な数のケースまたは検査において生成されるということである。検査が、その検査に関連付けられた1つまたは複数のパラメータにより結果が信頼できないことを示すのではなく、検査結果は、理想的には、可能ならば宣言されるべきである。たとえば、検査パラメータに関連付けられた所定のカットオフ値の使用によって、検査結果が生成されない、または検査結果が信頼できないと示され、それによって、検査を繰り返す、またはさらなる生体試料が必要とされる。

0005

次に、本発明の実施形態について、添付の図を参照しながら、単に例として説明する。

図面の簡単な説明

0006

本発明の一実施形態による装置の説明図である。
本発明の一実施形態による方法を示す流れ図である。
本発明の一実施形態によるモデルを形成するデータの図示である。
本発明の一実施形態によるモデルを形成するデータの図示である。
本発明の一実施形態による特定の染色体配列密度におけるモデルに対する密度曲線を示すグラフである。
本発明の一実施形態による異なる特定の染色体配列密度におけるモデルに対する密度曲線を示すグラフである。
標的染色体に関する第1のモデルおよび第2のモデルのための密度等高線(density contour)を示すグラフである。

実施例

0007

図1は、本発明の一実施形態による装置100を示す。装置100は、メモリユニット120に通信可能に結合された処理ユニット110を備える。処理ユニット110は、コンピュータ実行可能コードまたはソフトウェアを形成する命令を実行するように動作可能である。処理ユニット110は、1つまたは複数のプロセッサを備えてよい。処理ユニット110は、後で説明するように、コンピュータ実行可能コードに従って、生体試料から決定されたデータに対する動作を実行するように動作可能である。コンピュータ実行可能コードは、図2を参照して説明される本発明の一実施形態による方法を実行するように構成されてよい。メモリ・ユニット120は、ROMデバイスおよびRAMデバイスのうちの1つまたは複数などの1つまたは複数のメモリ・デバイスによって形成されてよい。メモリ・ユニット120は、記憶されたデータを読み出すために、およびデータをメモリ・ユニット120に記憶するために、処理ユニット110によってアクセス可能である。コンピュータ実行可能コードは、メモリ・ユニット120に記憶されてよい。メモリ・ユニット120は、後で説明するように、第1のモデルおよび第2のモデル121、122を表すデータを記憶してよい。

0008

装置100は、データを受け取るためのインタフェース・ユニット130をさらに備える。特に、データは、DNA処理システム150から受け取られる。データ通信経路151が、インタフェース・ユニット130とDNA処理システム150の間に存在してよい。通信経路151は、インターネットを含む1つまたは複数の通信ネットワークを備えてよい。装置100は、後で説明するように、結果を示すデータを出力するための出力ユニット140をさらに備えてよい。

0009

図2は、本発明の一実施形態による方法200を示す。方法200は、胎児の染色体の異常の確率を決定する方法である。

0010

方法200は、女性被験者から取得された生体試料から標的染色体に関する第1のパラメータおよび染色体配列密度を表す第2のパラメータを示すデータを決定するステップ201を含む。このデータは、データをDNA処理システム150から受け取ることによって決定されてよい。データは、通信経路151を介してインタフェース・ユニット130によって受け取られてよい。

0011

例として、染色体の異常を検出する方法を開示し、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれるWO2014/033455に対する参照がなされる。WO‘455に対する参照がなされるが、本発明の実施形態はこの点に限定されないことが理解されるであろう。

0012

WO‘455では、配列データが、生体試料内の核酸分子に関して取得され、マッチング解析が、配列データ内の各核酸配列参照ゲノム一意の部分に対応する配列との間で実行され、したがって、各マッチングされた核酸は、参照ゲノム内の特定の染色体または前記染色体の一部に割り当てられる。1つまたは複数の参照染色体の各々に割り当てられたマッチングされた核酸の総数に対する標的染色体に割り当てられたマッチングされた核酸の総数の比が測定される。正常妊娠における比に対する、測定された比における統計的に有意な差は、胎児の標的染色体の異常を示す。標的染色体はT21に相当し得るが、標的染色体は他の染色体にも相当してよい。

0013

標的染色体に関する第1のパラメータは、いくつかの実施形態では、染色体21、染色体18、または染色体13のうちの1つまたは複数などの1つまたは複数の標的染色体に割り当てられたマッチングされた核酸の総数を示し得るが、他の染色体が使用されてよいことが諒解されるであろう。

0014

いくつかの実施形態では、第1のパラメータは、染色体カウント比、すなわち、1つまたは複数の参照染色体の各々に割り当てられたマッチングされた核酸の総数に対する各標的染色体に割り当てられたマッチングされた核酸の総数の比に対応してよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、この比は、後で説明するように、第2のパラメータに基づいて装置100によって計算されてよい。

0015

生体試料からの染色体配列密度を表す第2のパラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の参照染色体の各々に割り当てられたマッチングされた核酸の総数を示してよい。いくつかの実施形態では、第2のパラメータは、常染色体カウント数であってよい。常染色体片カウント数は、DNA処理システム150によってカウントされた常染色体片の数である。他の実施形態では、第2のパラメータは、参照染色体のシーケンシングカバレッジ尺度であってよい。一実施形態では、第2のパラメータは、カバレッジの平均深度を示してよい。

0016

方法200は、胎児の染色体の異常を示す尤度比を決定するステップ220を含む。尤度比は、それぞれのモデル121、122による染色体の異常の確率と染色体の正常の確率との比として決定されてよい。それぞれのモデルは、メモリ・ユニット120に記憶されてよい。

0017

前述のように、装置100のメモリ・ユニット120は、第1のモデルおよび第2のモデル121、122を表すデータを記憶する。第1のモデル121は、染色体異常の確率を示す。第2のモデル122は、染色体正常を示す。第1のモデルおよび第2のモデル121、122は各々、第1のパラメータおよび第2のパラメータに基づいてパラメータ化される。

0018

図3は、染色体異常の確率を示す第1のモデル121の説明図300である。図4は、染色体正常を示す第2のモデル122の説明図400である。説明図300、400は、トリソミー21に関連するモデルであるが、これは制限的でないことを理解されたい。各モデル121、122は、x軸に沿って示される染色体カウント比と、y軸に沿って示される、常染色体片カウント数すなわちアライメントされた片の総数であってよい染色体配列密度によってパラメータ化される。第1のモデルおよび第2のモデル121、122は、確率密度関数を表す。確率密度関数は、複合モデルを使用して決定されてよい。

0019

第1のモデルおよび第2のモデル121、122の各々は、最小パラメータ値から最大パラメータ値の間で、すなわち、最小染色体カウント比値から最大染色体カウント比値の間、および最小常染色体片カウント数から最大常染色体片カウント数の間で、パラメータに対するそれぞれの確率を決定し得る。第1のモデルおよび第2のモデル121、122は、連続確率密度関数または不連続確率密度関数であってよい、すなわち、確率密度は、モデル121、122によって、最小パラメータ値から最大パラメータ値の間の範囲内の複数のパラメータ値に指定されてよい。パラメータ値が、指定された値の間にある場合、密度値は、特定のパラメータ値に対して補間されてよい。補間は、隣接する指定されたパラメータ値間の線形補間であってよい。

0020

したがって、異常の確率染色体を示す第1のモデル121の場合、密度値は、
DNon(Rin,A)
と決定され得、ここで、Rinは入力された染色体カウント比、Aは入力された常染色体片カウント数である。同様に、染色体正常を示す第2のモデル122の場合、密度値は、
DTri(Rin,A)
と決定され得る。

0021

いくつかの実施形態では、モデル121、122の一方または両方は、



それぞれの染色体またはトリソミーに関する平均無影響(unaffected)染色体カウント比を示す値を含んでよい。



の値は、
1.トリソミー13:0.037036
2.トリソミー18:0.030858
3.トリソミー21:0.012843
であってよい。

0022

上記の値は単に例に過ぎず、他の値も使用されてよいことが諒解されるであろう。

0023

いくつかの実施形態では、モデル121、122の一方または両方は、第1の閾値
Rthresh1を含んでよい。第1の閾値は、それぞれの染色体またはトリソミーに関連付けられてよい。第1の閾値Rthresh1は、それより下では尤度比がゼロにきわめて近いと考えられ、非常に小さい値に設定されるべき染色体カウント比に対応してよい。
Rthresh1の値は、いくつかの実施形態では、
1.トリソミー13:0.037036
2.トリソミー18:0.030858
3.トリソミー21:0.012843
のうちの1つまたは複数であってよい。

0024

上記の値は単に例に過ぎず、他の値も使用されてよいことが諒解されるであろう。

0025

いくつかの実施形態では、モデル121、122の一方または両方は、第2の閾値
Rthresh2を含んでよい。第2の閾値は、それぞれの染色体またはトリソミーに関連付けられてよい。第2の閾値Rthresh2は、それより上では尤度比が事実上無限と考えられ、非常に大きな値に設定されるべき影響された染色体カウント比を示す。第2の閾値Rthresh2の値は、いくつかの実施形態では、
4.トリソミー13:0.039153
5.トリソミー18:0.032622
6.トリソミー21:0.013577
のうちの1つまたは複数であってよい。

0026

上記の値は単に例に過ぎず、他の値も使用されてよいことが諒解されるであろう。

0027

いくつかの実施形態では、モデル121、122の一方または両方は、任意選択の尤度比較正係数kLRを含んでよい。尤度比較正係数は、1というデフォルト値を有してよい。

0028

図4から特に諒解され得るように、染色体正常に関する確率密度は、常染色体カウント数を減少させるにつれて、著しく減少する。この減少は、約300万の常染色体カウント数よりも下で特に観測可能である。すなわち、常染色体カウントの数が特に3e6未満に減少するにつれて、同じ染色体カウント比値の場合でも、第2のモデル122によって決定される確率密度値は減少する。類似の影響は、第1のモデル121に対しても発生する。確率密度が減少するにつれて、各曲線の分散が増加してよく、すなわち、曲線は、より広い裾(tail)を有し、したがって、各曲線下面積は一定のままであってよい。

0029

特定の入力パラメータ、すなわち、標的染色体に関する特定のカウント比および特定の常染色体片カウント数に対して、確率密度値は、第1のモデルおよび第2のモデル121、122の各々を使用して決定されてよい。たとえば、図5および図6は、第1の常染色体片カウント数および第2の常染色体片カウント数における、第1のモデルおよび第2のモデル121、122の各々に対する確率密度曲線を示す。図5は、2372258カウントの常染色体片カウント数の場合であり、図6は、5588457カウントの常染色体片カウント数の場合である。第2のモデルすなわち正常モデル122のための密度関数510、610と第1のモデルすなわち異常モデル121のための密度関数520、620との形状の差が観測可能である。

0030

図5および図6から諒解され得るように、常染色体片カウント数における標的染色体のためのカウント比に基づいて、染色体の正常の確率は、正常確率分布510、610から決定可能であり、染色体の異常の確率は、異常確率分布520、620から決定可能である。

0031

0.012715の染色体カウント比における、すなわち染色体片の約1.27%が染色体21に由来する、ライン530によって示される図5に示すように、染色体の正常の確率密度は4922.1であるが、染色体の異常の確率密度は0.00054354である。

0032

尤度比(LR)は、



と決定され得る。

0033

したがって、図5の場合、尤度比(LR)は1:9.05551e6である。

0034

0.013218の染色体カウント比における、すなわち染色体片の約1.32%が染色体21に由来する、ライン630によって示される図6を参照すると、染色体の正常の確率密度は1.2288e−5であるが、染色体の異常の確率密度は6.68444e7である。したがって、LRは、6.68444e7:1と決定される。

0035

いくつかの実施形態では、Rin>Rthresh2(ここで、上記で説明したように、Rthresh2は第2の閾値である)であり、かつDTri=0である場合、LRは、比較的に高い値などの所定の値を有するように決定され得る。LRの所定の値は、メモリ・ユニット120によって記憶され得る最大値などの、無限を表す値であってよいが、他の所定の値が使用されてもよいことが理解されよう。

0036

いくつかの実施形態では、Rin<Rthresh1(ここで、上記で説明したように、Rthresh1は第1の閾値である)かつDNon=0である場合、LRは、比較的低い値などの所定の値を有するように決定され得る。LRの所定の値は、ゼロの値であってよい。LRの所定の値は、メモリ・ユニット120によって記憶され得る最小値であってよいが、他の所定の値が使用されてもよいことが理解されよう。値は、最小の非ゼロ値であってもよい。

0037

上記の第1の閾値および/または第2の閾値の状況のどちらも発生せず、ゼロの値にされたDNonによりLRが不定の場合、いくつかの実施形態では、LRは、メモリ・ユニット120に記憶され得る、機械が表すことができる最大値であるように決定されることがある。

0038

図7は、第1のモデルおよび第2のモデル121、122に基づいた密度等高線を示す。各モデル121、122に対して、複数の特定の密度を表す密度等高線が示されている。図7に示されている特定の密度等高線は、各モデル121、122に対する総密度の50、80、90、および99.5%を囲む。染色体異常の確率を示す第1のモデル121および染色体正常の確率を示す第2のモデル122に対する密度等高線710が示されているが、わかりやすくするために、図7では、すべてにラベルが付されているとは限らない。図7では、重複領域が、点線境界線730とともに示されている。この重複領域は、第1のモデルおよび第2のモデル121、122が重複する領域を示す。重複は、第1の所定の尤度比から第2の所定の尤度比の間にあり、図7では、第1の所定の尤度比および第2の所定の尤度比は1:100および100:1であるが、重複領域は、他の所定の尤度比に対しても決定されてよい。同様に、1の尤度比(1:1)の線が、参照740とともに示されている。諒解され得るように、重複領域は、湾曲した境界線を有し、1のLRの線740も湾曲している。特に、重複領域は、常染色体カウント数の減少とともに広がることが諒解され得る。したがって、図7は、決定された密度およびLR上で常染色体カウント数および染色体カウント比を変化させる影響を示す。図7は染色体21に関するが、これは限定的でないことが理解されるであろう。

0039

図2に戻ると、ステップ230では、いくつかの誤った結果を減少させるための性能パラメータ閾値が決定される。一実施形態では、決定される性能パラメータは胎児由来断片閾値(FFT)である。いくつかの実施形態では、FFTはFFN_minと呼ばれる。FFTは、偽陰性結果すなわち検査が染色体の異常に対して陰性であると間違って決定される場合の数を減少させるために使用される。FFTは、本発明の実施形態では、動的に決定される。動的決定は、過剰な数の検査を信頼できないと宣言させ得る、所定の胎児由来断片閾値すなわち固定された胎児由来断片閾値の使用を回避することができる。FFTの動的決定は、常染色体片カウントなどの染色体配列密度を表す第2のパラメータまたはシーケンシング・カバレッジを示す他のパラメータに基づく。

0040

性能パラメータの推定値は、DNA処理システムによって提供される。特に、いくつかの実施形態では、胎児由来断片の推定値



は、DNA処理システム150によって決定される。胎児由来断片推定値は、胎児から発生した常染色体片の断片の推定値である。本発明の実施形態は、胎児の染色体の異常を決定することを目的とするので、十分な常染色体片が母親ではなく胎児から発生することが必要である。胎児由来断片の推定値は、この推定値に関連付けられた不確定値の指示を伴うことがある。

0041

動的胎児由来断片推定サポートするために必要とされる最小カウント比RFN_minはカウント比の値として決定され、この値より下では、第1のモデル121からの比例する正常確率密度関数下面積DNon(Rin,A)は、所定の最低感度すなわちMinSensitivityであり、上記のように、Aは総常染色体片カウントである。所定の最低感度すなわちMinSensitivityは、各それぞれの染色体またはトリソミーに対して決定されてよい。MinSensitivityは、
・トリソミー13:0.80
・トリソミー18:0.98
・トリソミー21:0.99
であってよいが、他の値が選択されてもよいことが理解されよう。最小カウント比
RFN_minは、次のように、最小胎児由来断片値に変換されてよい。



ここで、上記のように、



は、それぞれの染色体またはトリソミーに関する平均無影響染色体カウント比を示す。

0042

Foffsは、胎児由来断片妥当性検査閾値オフセットであり、
Foffs=aFT+bFTσF
と定義され得、ここで、σFは胎児由来断片推定段階によって生成される胎児由来断片推定分布標準偏差、aFTおよびbFTは妥当性検査閾値決定パラメータである。胎児由来断片推定分布の標準偏差は、経験的誤差分布適合するなどのために、あらかじめ決定されている可能性がある。これらの決定パラメータは、aFT=0および



の一方または両方の初期値を有してよいが、他の初期値が使用されてもよいことが理解されよう。

0043

ステップ230では、試料に対する胎児由来断片の推定値



が動的FFTFFN_minよりも小さいかどうかが判定される。いくつかの実施形態では、胎児由来断片推定値は、胎児の数に応じてスケーリングされる。ステップ230は、



であるかどうかを判定することを含んでよく、ここで、τ多胎妊娠補正である。生体試料が多胎妊娠からの試料である場合、τは、妊娠において身ごもる胎児の数に等しくなるべきであり、そうでない場合、τは1であるべきである。

0044

ステップ240において、



または



閾値よりも小さいと決定される場合、検査は信頼できない可能性があると判定され、方法200はステップ250に進む。ステップ250では、生体試料中の胎児由来断片が少ないことを示す適切な警告が出力されてよい。そうでない場合、ステップ260では、検査の出力が出力されてよい。出力は、試料に対して決定されたLRであってよい。

0045

有利には、本発明の実施形態は、片カウントまたは胎児由来断片検査が検査結果を否認する正確な検査結果が生成されることを可能にすることによって、たとえばプレフィルタリング手法よりも効率的なデータの使用をもたらす。たとえば、本発明の実施形態は、片カウントが少ないまたは胎児由来断片が少ないにもかかわらず、片カウント割合は十分に決定的な「陽性」結果を表す結果を生じさせる。

0046

本発明の実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせの形で実現可能であることが諒解されるであろう。任意のそのようなソフトウェアは、消去可能または書き換え可能であろうとなかろうと、たとえばROMのような記憶デバイスなどの、揮発性記憶または不揮発性記憶の形で記憶されてもよいし、たとえば、RAM、メモリ・チップ、デバイス、もしくは集積回路などのメモリの形で記憶されてもよいし、たとえば、CD、DVD、磁気ディスク、または磁気テープなどの、光学的または磁気的に可読な媒体上に記憶されてもよい。記憶デバイスおよび記憶媒体は、実行されると本発明の実施形態を実施する1つまたは複数のプログラムを記憶するのに適した機械可読媒体の実施形態であることが諒解されるであろう。したがって、実施形態は、任意の先行請求項において特許請求されるシステムまたは方法を実施するためのコードを備えるプログラムと、そのようなプログラムを記憶する機械可読記憶とを提供する。またさらに、本発明の実施形態は、ワイヤード接続またはワイヤレス接続上で搬送される通信信号などの任意の媒体を介して電子的に搬送されてよく、実施形態は、それらを適切に包含する。

0047

本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)に開示されている特徴のすべて、および/またはそのように開示されるあらゆる方法もしくはプロセスのステップのすべては、そのような特徴および/またはステップのうちの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わされてよい。

0048

本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)に開示されている各特徴は、別段に明記されていない限り、同じ目的、等価な目的、または類似の目的にかなう代替特徴によって置き換えられてよい。したがって、別段に明記されていない限り、開示されている各特徴は、一般的な一連の等価な特徴または類似の特徴の一例に過ぎない。

0049

本発明は、任意の前述の実施形態の詳細に制限されない。本発明は、本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)に開示されている特徴の任意の新規な特徴もしくは任意の新規な組み合わせ、またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスのステップの任意の新規なステップもしくは任意の新規な組み合わせに拡張される。特許請求の範囲は、単に前述の実施形態だけでなく、特許請求の範囲に含まれる任意の実施形態も包含するように解釈されるべきである。

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