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課題・解決手段

電気化学インピーダンス分光法EIS)を、連続的グルコース監視CGM)と併用して、有効かつ信頼性のあるセンサデータ識別を可能にすると共に、スマート較正アルゴリズム実装を可能にし得る。グルコースセンサ較正はまた、センサの使用時間に基づく較正係数を使用して実行されてもよい。最後に、グルコースセンサ用の較正間隔を決定してもよい。

概要

背景

長年にわたり、患者の血液中の特定の薬剤又は組成物を検出及び/又は定量するために種々のセンサが開発されてきており、患者及び医療従事者は、患者の体内生理学的状態監視することができる。例えば、対象が、対象の体内における血糖値を、連続的に監視することを希望する場合がある。それ故、糖尿病患者の血糖値の指標を得る際に使用するために、グルコースセンサが開発されている。かかる読み取り値は、患者に対してインスリンを定期的に投与することを典型的に含む治療レジメンの監視、及び/又は調整に特に有用であり得る。

現在、患者は、試験ストリップメータ、連続的グルコース測定ステム(又は連続的グルコースモニタ)又は病院用ヘマキューなどのBG測定装置(即ち、グルコースメータ)を使用して、自身の血糖値(BG)を測定することができる。BG測定装置は、患者のBG値を測定するための種々の方法、例えば、患者の血液のサンプル、体液に接触するセンサ、光学センサ酵素センサ、又は蛍光センサを使用する。BG測定装置がBG測定値を生成した場合、BG測定装置に測定値が表示される。

現在の連続的グルコース測定システムは、皮下(又は短期)センサと、埋め込み型(又は長期)センサとを含む。これらのセンサは、テレメータ特性監視システムに適用されてきた。本発明は、例えば、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれ、本発明の譲受人に譲渡された、特許文献1に記載されるように、電気化学センサを用いるテレメータシステムは、遠隔設置データ受信装置と、ユーザの特性を示す信号を生成するセンサと、センサから受信された信号を処理し、遠隔設置データ受信装置へ処理済みの信号を無線送信する送信機装置と、を含む。データ受信装置は、特性モニタ、他の装置にデータを提供するデータ受信機、RFプログラマー薬物送達装置輸血ポンプなど)などであってよい。

データ受信装置(例えば、グルコース監視装置)、送信装置、センサ(例えば、グルコースセンサ)が無線又は電線接続を介して通信するか否かに関わらず、上記タイプの特性監視システムは、個々のユーザの固有の特徴に基づいて較正された後にのみ実用的に使用できる。現在の技術水準では、ユーザはセンサを外部から較正する必要がある。より具体的には、糖尿病患者の具体例に関連して、後者は、特性監視システムが使用される間、一日平均2〜4回、フィンガースティック血糖計の読み取り値を利用する必要がある。毎回、血糖値をリアルタイムにユーザへ提供するために、ユーザの指から血液が引き出され、血糖計により解析される。次に、ユーザは、このデータをユーザの現在の血糖値としてグルコース監視装置に入力し、グルコース監視システムの較正に用いる。

しかし、このような外部較正は、様々な理由において不利である。例えば、血糖計は完全に正確ではなく、固有の誤差の範囲を含む。また、完全に正確であっても、血糖計は不適切に使用されやすく、例えば、フィンガースティックを行う直前に、ユーザがキャンディやその他の糖含有物質を取り扱い、その糖の一部がユーザの指に付着していると、血糖値の分析不正確な血糖値表示となる。また、フィンガースティックの使用ごとに伴う痛み及び不快感は、言うまでもなく不利である。

連続的グルコース監視(CGM)における現在の技術水準は概ね補助的なものであり、臨床判定を行うためには、CGM装置(例えば、埋め込み型センサ又は皮下センサを含む)によって提供される読み取り値を基準値無しでは使用できないことを意味する。基準値は、例えばBG計を用いてフィンガースティックから得られなくてはならない。センサ/センシング部品から利用可能な情報量が限られているため、基準値が必要とされる。具体的には、センシング部品により現在提供される処理用の情報は、未加工センサ値(即ち、センサ電流又はIsig)及び対電圧(counter voltage)だけである。このため、分析の際に、未加工センサ信号の異常が明らかになった場合(例えば、信号が低下している場合)には、センサの故障と、ユーザ/患者の体内における生理的変化(体内でのグルコース濃度の変化)との間での区別を可能とする唯一の方法は、フィンガースティックを介した基準グルコース値の取得である。既知のように、基準フィンガースティックは、センサを較正するためにも使用される。

当該技術分野では、較正及びセンサの正常性の評価に必要なフィンガースティックをなくすか、又は少なくとも、その回数を最小にする方法を探し求めてきた。しかし、センサ故障モードの数、及び複雑度のレベルが膨大であるため、良好な解決策が見出されてこなかった。せいぜい、Isigの直接評価、又は例えば、冗長な、かつ/若しくは直交冗長なセンサ及び/若しくは電極由来の複数のIsigの比較に基づく診断法が開発された程度である。いずれの場合も、定義上、Isigは体内のグルコース濃度に追随するため、分析物に対して独立ではない。このようにして、Isig自体は、センサ診断のための信頼できる情報源ではないし、連続的なセンサ性能を高い信頼度予測できるものでもない。

これまで本技術分野において存在していた他の制限は、センサを動作させるだけでなく、リアルタイムのセンサ及び電極診断を行うことができ、センサの電源を管理しながら、冗長な電極を動作させることができる、センサエレクトロニクス不足していることであった。確認のため、電極冗長性概念は、かなり長い間存在していた。しかし、現在までのところ、一度に1回以上の読み取り値を得るためだけでなく、冗長電極の相対的な正常性、センサ全体の信頼性、及び、可能であれば、較正基準値に必要な周波数を調べるための、冗長電極の使用は、ほぼ成功していない。

本技術はまた、自己較正センサを提供し、様々な回路モデルを開発することによってセンサ診断を行うための、より正確で信頼性のある手段を探索する。このようなモデルにおいては、インテリジェント診断と、総障害解析と、リアルタイム自己較正に使用され得るパラメータに、回路素子相関させる試みが一般的に行われる。しかし、このようなモデルのほとんどにおいて、成功は限定的であった。

短期センサ及び長期センサのそれぞれについて、患者は、連続的グルコースセンサが安定し、正確な読み取り値を提供するためには、一定時間待たなければならない。多くの連続的グルコースセンサにおいて、対象は、いずれかのグルコース測定値が利用される以前に、連続的グルコースセンサを安定化させるために3時間待たなければならない。これは、患者にとって不便であり、いくつかの場合、患者が連続的グルコース測定システムを利用しない原因となり得る。

更に、グルコースセンサが、最初に患者の皮膚又は皮下層に挿入された際、グルコースセンサは安定した状態で動作しない。患者のグルコース濃度を表す、センサからの電気的読み取り値は、広範囲の読み取り値にわたり変化する。そのため、まずセンサを安定化する必要がある。センサの電極を利用する前に、センサの電極を十分に「湿潤させる」又は水和させることが望ましい。センサの電極が十分に水和されていない場合には、その結果は、患者の生理学的状態の不正確な読み取り値になる可能性がある。電流血糖センサのユーザは、センサの電源をすぐに入れないよう指示される。利用するのが早すぎると、電流血糖センサは、最適な、又は効率的な動作を行わない。

概要

電気化学インピーダンス分光法EIS)を、連続的グルコース監視(CGM)と併用して、有効かつ信頼性のあるセンサデータ識別を可能にすると共に、スマート較正アルゴリズム実装を可能にし得る。グルコースセンサの較正はまた、センサの使用時間に基づく較正係数を使用して実行されてもよい。最後に、グルコースセンサ用の較正間隔を決定してもよい。

目的

短期センサ及び長期センサのそれぞれについて、患者は、連続的グルコースセンサが安定し、正確な読み取り値を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ユーザの体内におけるグルコース濃度を測定するためのグルコースセンサリアルタイム較正のための方法であって、前記センサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、前記方法は、(a)前記物理センサエレクトロニクスにより、前記作用電極についての電極電流(Isig)を測定する工程と、(b)前記ユーザについての血糖(BG)値を取得する工程と、(c)前記グルコースセンサの使用時間に基づく予想較正係数(CF)値を、前記マイクロコントローラにより計算する工程と、(d)前記CF値、及び前記BG値に基づいて、前記Isigに関連する較正済みセンサグルコース(SG)値を、前記マイクロコントローラにより計算する工程と、を含む、方法。

請求項2

過小読み取りの可能性が低くなるように、前記予想較正係数値を経時的に増加させる、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記予想較正係数値は、以下の関係に従って計算される、請求項1に記載の方法。ExpectedCF=SensorAge×(0.109mg/dL/nA)/day+4.730mg/dL/nA

請求項4

前記Isig値バッファ内に記憶する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項5

工程(a)〜(d)を周期的に繰り返すことを更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項6

工程(b)の前に、複数のIsig値が取得されるように、計算された間隔で工程(a)を繰り返すことを更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項7

BG値が取得された場合にのみ、工程(c)が行われる、請求項6に記載の方法。

請求項8

前記複数のIsig値のそれぞれについて、工程(c)が行われる、請求項6に記載の方法。

請求項9

前記計算されたSG値を、インスリン送達装置に送信する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記インスリン送達装置は、インスリンポンプである、請求項9に記載の方法。

請求項11

前記グルコースセンサ、及び前記インスリンポンプは、閉ループシステムにおいて協働する、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記センサは、複数の作用電極を含み、工程(a)〜(d)は、前記複数の電極のそれぞれについて行われる、請求項1に記載の方法。

請求項13

フィルタ処理済みIsig(fIsig)値が取得されるように、前記Isig値が、前記マイクロコントローラによってフィルタ処理される、請求項1に記載の方法。

請求項14

前記物理センサエレクトロニクスは、計算された間隔で、複数のIsig値を測定し、前記マイクロコントローラは、前記複数のIsig値をフィルタ処理して、対応するフィルタ処理済みIsig(fIsig)値を取得する、請求項1に記載の方法。

請求項15

較正バッファ内に、少なくとも1つの、前記fIsig値のサブセットを記憶する工程を更に含む、請求項14に記載の方法。

請求項16

前記較正バッファ内に記憶された前記fIsig値のサブセットに、対応する重みを割り当てる工程を更に含む、請求項15に記載の方法。

請求項17

前記作用電極に対して電気化学インピーダンス分光法EIS)手順を行い、前記電極に対するインピーダンス由来パラメータの、各複数の値を取得する工程と、前記インピーダンス由来パラメータの前記値に基づいて、前記各重みを変更する工程と、を更に含む、請求項16に記載の方法。

請求項18

前記予想較正係数値は、以下の関係に従って計算される、請求項17に記載の方法。ExpectedCF=SensorAge×(0.109mg/dL/nA)/day+4.730mg/dL/nA

請求項19

前記計算されたSG値を、インスリン送達装置に送信する工程を更に含む、請求項18に記載の方法。

請求項20

前記作用電極に対して電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、前記電極に対するインピーダンス由来パラメータの、各複数の値を取得する工程と、前記インピーダンス由来パラメータの前記値が計算された範囲外にある場合、前記較正バッファをクリアする工程と、を更に含む、請求項16に記載の方法。

請求項21

グルコースセンサデータの有効性を判定するための方法であって、前記グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、かつ、前記データをユーザに表示するように構成されたディスプレイ装置と機能的に接続されており、前記方法は、(a)前記マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、前記電極についての実数インピーダンス値を取得する工程と、(b)前記マイクロコントローラにより、前記実数インピーダンス値をフィルタ処理する工程と、(c)前記マイクロコントローラにより、前記実数インピーダンス値を分析して、前記値が安定であるかどうか判定する工程と、(d)前記実数インピーダンス値が安定である場合に、直近の実数インピーダンス値を第1の閾値と比較する工程と、(e)前記比較に基づき、前記センサデータが有効であるかどうか判定する工程と、を含む、方法。

請求項22

前記実数インピーダンス値は、1kHzの実数インピーダンス値である、請求項21に記載の方法。

請求項23

前記グルコースセンサデータが有効と判定された場合、前記ディスプレイ装置において表示するために、前記データが送信される、請求項21に記載の方法。

請求項24

前記第1の閾値は、10,000Ωである、請求項21に記載の方法。

請求項25

前記直近の実数インピーダンス値が前記第1の閾値未満の場合、前記センサデータは、有効と判定される、請求項24に記載の方法。

請求項26

前記方法は、前記直近の実数インピーダンス値が前記第1の閾値よりも大きい場合に、前記実数インピーダンス値が、ある期間にわたって第2の閾値を超えたかどうかを、前記マイクロコントローラによって判定する工程を更に含む、請求項25に記載の方法。

請求項27

前記期間は、過去3時間である、請求項26に記載の方法。

請求項28

前記実数インピーダンス値が過去3時間にわたって前記第2の閾値を超えていたと判定された場合に、前記センサが停止させられる、請求項27に記載の方法。

請求項29

前記実数インピーダンス値が過去3時間にわたって前記第2の閾値を超えていなかったと判定された場合に、前記センサデータは、無効と判定され、前記ディスプレイ装置に表示されない、請求項27に記載の方法。

請求項30

工程(a)〜(e)を周期的に繰り返すことを更に含む、請求項29に記載の方法。

請求項31

前記センサデータが有効と判定されると、前記ディスプレイ装置において表示するために、前記データが送信される、請求項30に記載の方法。

請求項32

前記第2の閾値は、約10,000Ω〜約12,000Ωである、請求項26に記載の方法。

請求項33

グルコースセンサデータの有効性を判定するための方法であって、前記グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、前記方法は、(a)前記マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、前記電極についての虚数インピーダンス値を取得する工程と、(b)前記虚数インピーダンス値についての閾値基準を設定する工程と、(c)前記閾値基準と前記直近の虚数インピーダンス値との間の差としての変化値を計算する工程と、(d)前記センサに対する前記較正係数の測定値を取得する工程と、(e)前記変化値と第1の閾値との比較、及び前記較正係数と第2の閾値との比較を、前記マイクロコントローラによって行う工程と、(f)前記比較に基づき、前記センサデータが有効であり、前記センサが動作を継続可能であるか、又は、前記データが無効であり、前記センサを停止すべきかを判定する工程と、を含む、方法。

請求項34

前記虚数インピーダンス値は、8kHzの虚数インピーダンス値である、請求項33に記載の方法。

請求項35

前記閾値基準は、センサ初期化以来、最小の8kHzの虚数インピーダンス値として計算される、請求項33に記載の方法。

請求項36

前記閾値基準を、−1,000Ω〜800Ωの範囲内に収まるようにクリッピングする、請求項35に記載の方法。

請求項37

前記変化値は、前記閾値基準と前記直近の虚数インピーダンス値との間の差の絶対値として計算される、請求項33に記載の方法。

請求項38

前記第1の閾値は、1,200Ωであり、前記第2の閾値は、14mg/dL/nAである、請求項33に記載の方法。

請求項39

前記較正係数が第2の下側閾値未満であるか、又は、前記変化値の、2つの連続する測定値について、前記変化値が第1の下側閾値未満であるか、のいずれかの場合に、前記センサデータが有効と判定される、請求項33に記載の方法。

請求項40

前記変化値の、2つの連続する測定値について、前記変化値が前記第1の閾値よりも大きく、かつ、前記較正係数が前記第2の閾値よりも大きい場合に、前記センサを停止させる工程を更に含む、請求項33に記載の方法。

請求項41

前記センサは、複数の作用電極を含み、工程(a)〜(f)は、前記複数の電極のそれぞれについて行われる、請求項33に記載の方法。

請求項42

グルコースセンサデータの初めの4〜12時間の間の信号ディップ検出のための方法であって、前記グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、かつ、前記データをユーザに表示するように構成されたディスプレイ装置と機能的に接続されており、前記方法は、(a)前記マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、前記電極についての実数インピーダンス値を取得する工程と、(b)前記物理センサエレクトロニクスにより、前記作用電極についての電極電流(Isig)の値を周期的に測定する工程と、(c)前記マイクロコントローラにより、前記Isig値に関連するセンサグルコース(SG)値を計算する工程と、(d)前記Isigの現在値と第1の閾値との比較、及び前記SGの現在値と第2の閾値との比較を行う工程と、(e)前記マイクロコントローラにより、前記実数インピーダンス値の傾向を評価する工程と、(f)前記比較、及び前記評価に基づき、ディップ事象が存在するかどうかを判定する工程と、を含む、方法。

請求項43

前記実数インピーダンス値は、1kHzの実数インピーダンス値である、請求項42に記載の方法。

請求項44

前記実数インピーダンス値は、フィルタ処理されていない、請求項42に記載の方法。

請求項45

前記第1の閾値は、18nAである、請求項42に記載の方法。

請求項46

前記第2の閾値は、80mg/dLである、請求項42に記載の方法。

請求項47

前記Isigの前記現在値が前記第1の閾値未満であり、SGの前記現在値が前記第2の閾値未満であり、かつ、前記傾向評価により前記2つの直近の実数インピーダンス値が増加していることが示されている場合に、ディップ事象が存在すると判定される、請求項42に記載の方法。

請求項48

ディップ事象が存在すると判定された場合に、前記ディスプレイ装置における前記SG値の表示をブランク表示とする工程を更に含む、請求項47に記載の方法。

請求項49

前記センサは、複数の作用電極を含み、工程(a)〜(f)は、前記複数の電極のそれぞれについて行われる、請求項42に記載の方法。

請求項50

グルコースセンサデータの初めの4時間の間の信号ディップ検出のための方法であって、前記グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、かつ、前記データをユーザに表示するように構成されたディスプレイ装置と機能的に接続されており、前記方法は、(a)前記マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、前記電極についての実数インピーダンス値を取得する工程と、(b)前記物理センサエレクトロニクスにより、前記作用電極についての電極電流(Isig)の値を周期的に測定する工程と、(c)前記Isigの現在値を第1の閾値と比較する工程と、(d)前記マイクロコントローラにより、前記実数インピーダンス値の傾向を評価する工程と、(e)前記比較、及び前記評価に基づき、ディップ事象が存在するかどうかを判定する工程と、を含む、方法。

請求項51

前記Isigの前記現在値が前記閾値未満であり、かつ、前記傾向評価により前記2つの直近の実数インピーダンス値が増加していることが示されている場合に、ディップ事象が存在すると判定される、請求項50に記載の方法。

請求項52

ディップ事象が存在すると判定された場合に、前記ディスプレイ装置における前記センサデータの表示をブランク表示とする工程を更に含む、請求項51に記載の方法。

請求項53

前記閾値は、25nAである、請求項50に記載の方法。

請求項54

前記実数インピーダンス値は、フィルタ処理されていない、請求項50に記載の方法。

請求項55

前記実数インピーダンス値は、1kHzの実数インピーダンス値である、請求項54に記載の方法。

請求項56

ディップ事象が存在すると判定された場合に、前記ディスプレイ装置における前記センサデータの表示をブランク表示とする工程を更に含む、請求項50に記載の方法。

請求項57

前記方法は、センサデータのブランク表示を開始した後に、前記マイクロコントローラにより、前記Isigの現在値を第2の閾値と比較することによって、ブランク表示を継続すべきかどうかを判定する工程を更に含む、請求項56に記載の方法。

請求項58

前記第2の閾値は、前記ディップ事象の開始時におけるIsigの値の1.2倍である、請求項57に記載の方法。

請求項59

Isigの前記現在値が前記第2の閾値よりも大きい場合、データのブランク表示が継続される、請求項58に記載の方法。

請求項60

Isigの前記現在値が前記第2の閾値よりも大きくない場合、データのブランク表示を終了する、請求項58に記載の方法。

請求項61

前記センサは、複数の作用電極を含み、工程(a)〜(e)は、前記複数の電極のそれぞれについて行われる、請求項50に記載の方法。

請求項62

ユーザの体内におけるグルコース濃度を測定するためのグルコースセンサの初日較正(FDC)のための方法であって、前記センサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、前記方法は、(a)前記物理センサエレクトロニクスにより、前記作用電極についての電極電流(Isig)を測定する工程と、(b)前記マイクロコントローラによって、較正比率(CR)を計算する工程と、(c)前記較正比率を、ある閾値範囲と比較する工程と、(d)前記比較に基づき、次の較正までの時間間隔を計算する工程と、を含む、方法。

請求項63

前記閾値範囲は、4<CR<7である、請求項62に記載の方法。

請求項64

CRが前記閾値範囲外である場合に、前記次の較正までの前記時間間隔が、3時間と計算される、請求項62に記載の方法。

請求項65

CRが前記閾値範囲内である場合に、前記次の較正までの前記時間間隔が、6時間と計算される、請求項62に記載の方法。

請求項66

ユーザの体内におけるグルコース濃度を測定するためのグルコースセンサのリアルタイム較正のための方法であって、前記グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、前記方法は、(a)前記マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、前記電極についての虚数インピーダンス値を取得する工程と、(b)前記虚数インピーダンス値に関連する基準範囲を、前記マイクロコントローラにより計算する工程であって、前記範囲は、現在の虚数インピーダンス値と、以前の虚数インピーダンス値との間の差に依存する、工程と、(c)前記虚数インピーダンスの現在値と前記基準範囲を比較する工程と、(d)前記比較に基づき、次の較正までの時間間隔を決定する工程と、を含む、方法。

請求項67

前記虚数インピーダンス値は、フィルタ処理された虚数インピーダンス値である、請求項66に記載の方法。

請求項68

前記虚数インピーダンス値は、1kHzの虚数インピーダンス値である、請求項66に記載の方法。

請求項69

前記基準範囲は、以下の関係に従って計算される、請求項66に記載の方法。range=3×median(|xi−xj|)(式中、jは、現在の虚数インピーダンス値を表し、iは、直近2時間の虚数インピーダンス値を表す)

請求項70

前記基準範囲を50Ω〜100Ωとなるようにクリッピングする、請求項69に記載の方法。

請求項71

前記虚数インピーダンス値は、フィルタ処理された1kHzの虚数インピーダンス値である、請求項69に記載の方法。

請求項72

フィルタ処理された現在の1kHzの虚数値が前記基準範囲外にある場合に、前記次の較正までの前記時間間隔を、直近の較正から6時間に設定する、請求項71に記載の方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、全体的には、皮下及び埋め込み型センサ装置に関し、具体的な実施形態においては、連続的グルコース監視CGM)のためのシステムデバイス及び方法に関する。

背景技術

0002

長年にわたり、患者の血液中の特定の薬剤又は組成物を検出及び/又は定量するために種々のセンサが開発されてきており、患者及び医療従事者は、患者の体内生理学的状態を監視することができる。例えば、対象が、対象の体内における血糖値を、連続的に監視することを希望する場合がある。それ故、糖尿病患者の血糖値の指標を得る際に使用するために、グルコースセンサが開発されている。かかる読み取り値は、患者に対してインスリンを定期的に投与することを典型的に含む治療レジメンの監視、及び/又は調整に特に有用であり得る。

0003

現在、患者は、試験ストリップメータ、連続的グルコース測定システム(又は連続的グルコースモニタ)又は病院用ヘマキューなどのBG測定装置(即ち、グルコースメータ)を使用して、自身の血糖値(BG)を測定することができる。BG測定装置は、患者のBG値を測定するための種々の方法、例えば、患者の血液のサンプル、体液に接触するセンサ、光学センサ酵素センサ、又は蛍光センサを使用する。BG測定装置がBG測定値を生成した場合、BG測定装置に測定値が表示される。

0004

現在の連続的グルコース測定システムは、皮下(又は短期)センサと、埋め込み型(又は長期)センサとを含む。これらのセンサは、テレメータ特性監視システムに適用されてきた。本発明は、例えば、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれ、本発明の譲受人に譲渡された、特許文献1に記載されるように、電気化学センサを用いるテレメータシステムは、遠隔設置データ受信装置と、ユーザの特性を示す信号を生成するセンサと、センサから受信された信号を処理し、遠隔設置データ受信装置へ処理済みの信号を無線送信する送信機装置と、を含む。データ受信装置は、特性モニタ、他の装置にデータを提供するデータ受信機、RFプログラマー薬物送達装置輸血ポンプなど)などであってよい。

0005

データ受信装置(例えば、グルコース監視装置)、送信装置、センサ(例えば、グルコースセンサ)が無線又は電線接続を介して通信するか否かに関わらず、上記タイプの特性監視システムは、個々のユーザの固有の特徴に基づいて較正された後にのみ実用的に使用できる。現在の技術水準では、ユーザはセンサを外部から較正する必要がある。より具体的には、糖尿病患者の具体例に関連して、後者は、特性監視システムが使用される間、一日平均2〜4回、フィンガースティック血糖計の読み取り値を利用する必要がある。毎回、血糖値をリアルタイムにユーザへ提供するために、ユーザの指から血液が引き出され、血糖計により解析される。次に、ユーザは、このデータをユーザの現在の血糖値としてグルコース監視装置に入力し、グルコース監視システムの較正に用いる。

0006

しかし、このような外部較正は、様々な理由において不利である。例えば、血糖計は完全に正確ではなく、固有の誤差の範囲を含む。また、完全に正確であっても、血糖計は不適切に使用されやすく、例えば、フィンガースティックを行う直前に、ユーザがキャンディやその他の糖含有物質を取り扱い、その糖の一部がユーザの指に付着していると、血糖値の分析不正確な血糖値表示となる。また、フィンガースティックの使用ごとに伴う痛み及び不快感は、言うまでもなく不利である。

0007

連続的グルコース監視(CGM)における現在の技術水準は概ね補助的なものであり、臨床判定を行うためには、CGM装置(例えば、埋め込み型センサ又は皮下センサを含む)によって提供される読み取り値を基準値無しでは使用できないことを意味する。基準値は、例えばBG計を用いてフィンガースティックから得られなくてはならない。センサ/センシング部品から利用可能な情報量が限られているため、基準値が必要とされる。具体的には、センシング部品により現在提供される処理用の情報は、未加工センサ値(即ち、センサ電流又はIsig)及び対電圧(counter voltage)だけである。このため、分析の際に、未加工センサ信号の異常が明らかになった場合(例えば、信号が低下している場合)には、センサの故障と、ユーザ/患者の体内における生理的変化(体内でのグルコース濃度の変化)との間での区別を可能とする唯一の方法は、フィンガースティックを介した基準グルコース値の取得である。既知のように、基準フィンガースティックは、センサを較正するためにも使用される。

0008

当該技術分野では、較正及びセンサの正常性の評価に必要なフィンガースティックをなくすか、又は少なくとも、その回数を最小にする方法を探し求めてきた。しかし、センサ故障モードの数、及び複雑度のレベルが膨大であるため、良好な解決策が見出されてこなかった。せいぜい、Isigの直接評価、又は例えば、冗長な、かつ/若しくは直交冗長なセンサ及び/若しくは電極由来の複数のIsigの比較に基づく診断法が開発された程度である。いずれの場合も、定義上、Isigは体内のグルコース濃度に追随するため、分析物に対して独立ではない。このようにして、Isig自体は、センサ診断のための信頼できる情報源ではないし、連続的なセンサ性能を高い信頼度予測できるものでもない。

0009

これまで本技術分野において存在していた他の制限は、センサを動作させるだけでなく、リアルタイムのセンサ及び電極診断を行うことができ、センサの電源を管理しながら、冗長な電極を動作させることができる、センサエレクトロニクス不足していることであった。確認のため、電極冗長性概念は、かなり長い間存在していた。しかし、現在までのところ、一度に1回以上の読み取り値を得るためだけでなく、冗長電極の相対的な正常性、センサ全体の信頼性、及び、可能であれば、較正基準値に必要な周波数を調べるための、冗長電極の使用は、ほぼ成功していない。

0010

本技術はまた、自己較正センサを提供し、様々な回路モデルを開発することによってセンサ診断を行うための、より正確で信頼性のある手段を探索する。このようなモデルにおいては、インテリジェント診断と、総障害解析と、リアルタイム自己較正に使用され得るパラメータに、回路素子相関させる試みが一般的に行われる。しかし、このようなモデルのほとんどにおいて、成功は限定的であった。

0011

短期センサ及び長期センサのそれぞれについて、患者は、連続的グルコースセンサが安定し、正確な読み取り値を提供するためには、一定時間待たなければならない。多くの連続的グルコースセンサにおいて、対象は、いずれかのグルコース測定値が利用される以前に、連続的グルコースセンサを安定化させるために3時間待たなければならない。これは、患者にとって不便であり、いくつかの場合、患者が連続的グルコース測定システムを利用しない原因となり得る。

0012

更に、グルコースセンサが、最初に患者の皮膚又は皮下層に挿入された際、グルコースセンサは安定した状態で動作しない。患者のグルコース濃度を表す、センサからの電気的読み取り値は、広範囲の読み取り値にわたり変化する。そのため、まずセンサを安定化する必要がある。センサの電極を利用する前に、センサの電極を十分に「湿潤させる」又は水和させることが望ましい。センサの電極が十分に水和されていない場合には、その結果は、患者の生理学的状態の不正確な読み取り値になる可能性がある。電流血糖センサのユーザは、センサの電源をすぐに入れないよう指示される。利用するのが早すぎると、電流血糖センサは、最適な、又は効率的な動作を行わない。

先行技術

0013

米国特許第6,809,653号明細書
米国特許第4,562,751号明細書
米国特許第4,678,408号明細書
米国特許第4,685,903号明細書
米国特許第4,573,994号明細書
米国特許第5,391,250号明細書
米国特許第5,482,473号明細書

0014

本発明の一実施形態によれば、ユーザの体内におけるグルコース濃度を測定するためのグルコースセンサのリアルタイム較正のための方法であって、センサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を有する、方法は、物理センサエレクトロニクスにより、作用電極についての電極電流(Isig)を測定する工程と、ユーザについての血糖(BG)値を取得する工程と、グルコースセンサ使用時間に基づく予想較正係数(CF)値を、マイクロコントローラにより計算する工程と、CF値、及びBG値に基づいて、Isigに関連する較正済みセンサグルコース(SG)値を、マイクロコントローラにより計算する工程と、を含む。

0015

本発明の別の実施形態によれば、グルコースセンサデータの有効性を判定するための方法であって、グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を有し、かつ、データをユーザに表示するように構成されたディスプレイ装置と機能的に接続されている、方法は、マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法EIS)手順を行い、電極についての実数インピーダンス値を取得する工程と、マイクロコントローラにより、実数インピーダンス値をフィルタ処理する工程と、マイクロコントローラにより、実数インピーダンス値を分析して、値が安定であるかどうか判定する工程と、実数インピーダンス値が安定である場合に、直近の実数インピーダンス値を第1の閾値と比較する工程と、比較に基づき、センサデータが有効であるかどうか判定する工程と、を含む。

0016

本発明の別の実施形態によれば、グルコースセンサデータの有効性を判定するための方法であって、グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含む、方法は、マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、電極についての虚数インピーダンス値を取得する工程と、虚数インピーダンス値についての閾値基準を設定する工程と、閾値基準と直近の虚数インピーダンス値との間の差としての変化値を計算する工程と、センサに対する較正係数の測定値を取得する工程と、変化値と第1の閾値との比較、及び較正係数と第2の閾値との比較を、マイクロコントローラによって行う工程と、比較に基づき、センサデータが有効であり、センサが動作を継続可能であるか、又は、データが無効であり、センサを停止すべきかを判定する工程と、を含む。

0017

本発明の別の実施形態では、グルコースセンサデータの初めの4〜12時間の間の信号ディップ検出のための方法であって、グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、かつ、データをユーザに表示するように構成されたディスプレイ装置と機能的に接続されている、方法は、マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、電極についての実数インピーダンス値を取得する工程と、物理センサエレクトロニクスにより、作用電極についての電極電流(Isig)の値を周期的に測定する工程と、マイクロコントローラにより、Isig値に関連するセンサグルコース(SG)値を計算する工程と、Isigの現在値と第1の閾値との比較、及びSGの現在値と第2の閾値との比較を行う工程と、マイクロコントローラにより、実数インピーダンス値の傾向を評価する工程と、比較、及び評価に基づき、ディップ事象が存在するかどうかを判定する工程と、を含む。

0018

本発明の更なる実施形態では、グルコースセンサデータの初めの4時間の間の信号ディップ検出のための方法であって、グルコースセンサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含み、かつ、データをユーザに表示するように構成されたディスプレイ装置と機能的に接続されている、方法は、マイクロコントローラにより、電気化学インピーダンス分光法(EIS)手順を行い、電極についての実数インピーダンス値を取得する工程と、物理センサエレクトロニクスにより、作用電極についての電極電流(Isig)の値を周期的に測定する工程と、Isigの現在値を第1の閾値と比較する工程と、マイクロコントローラにより、実数インピーダンス値の傾向を評価する工程と、比較、及び評価に基づき、ディップ事象が存在するかどうかを判定する工程と、を含む。

0019

本発明の別の実施形態では、ユーザの体内におけるグルコース濃度を測定するためのグルコースセンサの初日較正(FDC)のための方法であって、センサは、物理センサエレクトロニクスと、マイクロコントローラと、作用電極と、を含む、方法は、物理センサエレクトロニクスにより、作用電極についての電極電流(Isig)を測定する工程と、マイクロコントローラによって、較正比率(CR)を計算する工程と、較正比率を、ある閾値範囲と比較する工程と、比較に基づき、次の較正までの時間間隔を計算する工程と、を含む。

図面の簡単な説明

0020

本発明の実施形態に係る皮下センサ挿入セットの透視図及びセンサ電子装置ブロック図である。
2つの面を有する基板を示し、ここで、第1の面は、電極構成を含み、第2の面は、電子回路を含む。
センサの出力を検知する電子回路の一般的なブロック図を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ電子装置及び複数の電極を含むセンサのブロック図を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ及びセンサ電子装置を含む、本発明の代替的な実施形態を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ電極、及びセンサ電極に印加する電圧の電子ブロック図を示す。
本発明の実施形態に係る安定化時間枠内でパルスを印加して安定化時間枠を短縮させる方法を示す。
本発明の実施形態に係るセンサを安定化させる方法を示す。
本発明の実施形態に係るセンサを安定化させる際のフィードバックの利用を示す。
本発明の実施形態に係るセンサを安定化する効果を示す。
本発明の実施形態に係る電圧発生装置を含むセンサ電子装置及びセンサのブロック図を示す。
本発明のこの実施形態を実装する電圧発生装置を示す。
本発明の実施形態に係る2つの電圧値を生成する電圧発生装置を示す。
本発明の実施形態に係る3つの電圧発生システムを有する電圧発生装置を示す。
本発明の実施形態に係る電圧パルスを発生するマイクロコントローラを含むセンサ電子装置を示す。
本発明の実施形態に係る解析モジュールを含むセンサ電子装置を示す。
本発明の実施形態に係る水和エレクトロニクスを含むセンサシステムのブロック図を示す。
水和時間の決定を補助する機械スイッチを含む本発明の実施形態を示す。
本発明の実施形態に係る水和検出方法を示す。
本発明の実施形態に係るセンサの水和方法を示す。
本発明の一実施形態に係るセンサの水和を検証するための更なる方法を示す。
本発明の実施形態に係るセンサの水和を、センサを安定化することと組み合わせる方法を示す。
本発明の実施形態に係るセンサの水和を、センサを安定化することと組み合わせる方法を示す。
本発明の実施形態に係るセンサの水和を、センサを安定化することと組み合わせる方法を示す。
本発明の実施形態に係る周期的交流信号の印加に対するシステム応答のEISに基づく分析を示す。
電気化学インピーダンス分光法用の既知の回路モデルを示す。
本発明の実施形態に係る選択された0.1Hz〜1000Mhzの周波数スペクトルについて、AC電圧+DC電圧DCバイアス)が作用電極に対して印加された場合のナイキスト線図の例を示す。
相対的に低い周波数の直線適合を有するナイキスト線図の他の例と、相対的に高い周波数における実数インピーダンスの値に近似する切片と、を示す。
正弦波作動電位に対する無限及び有限グルコースセンサ反応をそれぞれ示す。
正弦波作動電位に対する無限及び有限グルコースセンサ反応をそれぞれ示す。
本発明の実施形態に係る大きさに対するボード線図を示す。
本発明の実施形態に係る位相に対するボード線図を示す。
本発明の実施形態に係る、センサが経時劣化する(age)につれて変化するセンサインピーダンスのナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係る、安定化、及びセンサの使用時間の検出において、EIS技術を適用する方法を示す。
本発明の実施形態に係るEIS手順を実行するためのスケジュールを示す。
本発明の実施形態に係る、是正措置と組み合わせたEIS手順を使用して、センサを検出及び修復する方法を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ是正措置の例を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ是正措置の例を示す。
正常に機能するセンサのナイキスト線図を示し、ここでは、センサ着用時間の進行に伴って、ナイキストスロープが徐々に増加し、切片が徐々に減少する。
本発明の実施形態に係る2つの冗長な作用電極からの未加工電流信号(Isig)及び1kHzでの電極のそれぞれの実数インピーダンスを示す。
図23Aの第1の作用電極(WE1)に対するナイキスト線図を示す。
図23Aの第2の作用電極(WE2)に対するナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係る2つの冗長な作用電極に対する信号ディップの例及び1kHzでの電極のそれぞれの実数インピーダンスを示す。
本発明の実施形態に係る、正常に機能するグルコースセンサに対する、比較的高い周波数における、実数インピーダンスと、虚数インピーダンスと、位相との実質的なグルコース独立性を示す。
本発明の実施形態に係る相対的に低い周波数における実数インピーダンスのグルコース依存性のレベルの変化の具体例を示す。
本発明の実施形態に係る相対的に低い周波数における位相のグルコース依存性のレベルの変化の具体例を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ挿入部位での酸素欠損の結果、グルコースセンサが感度を失ったときの、1kHzの実数インピーダンス、1kHzの虚数インピーダンス、相対的に高い周波数位相に対するトレンドを示す。
本発明の実施形態に係る異なるグルコース濃度における酸素欠損のインビトロシミュレーションについてのIsig及び位相を示す。
本発明の実施形態に係る冗長な作用電極WE1及びWE2に伴う酸素欠損による感度損失の例、及び電極のEIS由来パラメータを示す。
本発明の実施形態に係る冗長な作用電極WE1及びWE2に伴う酸素欠損による感度損失の例、及び電極のEIS由来パラメータを示す。
本発明の実施形態に係る冗長な作用電極WE1及びWE2に伴う酸素欠損による感度損失の例、及び電極のEIS由来パラメータを示す。
図28A図28Cの例に対する未加工IsigにおけるEIS誘起スパイクを示す。
本発明の実施形態に係る閉塞によって引き起こされる酸素欠損による感度損失の例を示す。
本発明の実施形態に係る、冗長な作用電極WE1及びWE2に伴うバイオファウリングによる感度損失の例、及び電極のEIS由来パラメータを示す。
本発明の実施形態に係る、冗長な作用電極WE1及びWE2に伴うバイオファウリングによる感度損失の例、及び電極のEIS由来パラメータを示す。
本発明の実施形態に係る、冗長な作用電極WE1及びWE2に伴うバイオファウリングによる感度損失の例、及び電極のEIS由来パラメータを示す。
図30A図30Cの例に対する未加工IsigにおけるEIS誘起スパイクを示す。
本発明の実施形態に係るセンサ故障検出のための診断手順を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ故障検出のための別の診断手順を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ故障検出のための別の診断手順を示す。
本発明の実施形態に係る電流(Isig)ベース融合アルゴリズムを伴うトップレベルフロー図を示す。
本発明の実施形態に係るセンサグルコース(SG)ベース融合アルゴリズムを伴うトップレベルフロー図を示す。
本発明の実施形態に係る図33Bのセンサグルコース(SG)ベース融合アルゴリズムの詳細を示す。
本発明の実施形態に係る図33Aの電流(Isig)ベース融合アルゴリズムの詳細を示す。
本発明の実施形態に係る定常状態のセンサに対する較正の図である。
本発明の実施形態に係る遷移中のセンサに対する較正の図である。
本発明のセンサ較正用の実施形態に係るEISベース動的勾配勾配調整付き)の図である。
本発明の実施形態に係る低始動検出を伴うEIS支援センサ較正フロー図を示す。
本発明の実施形態に係るセンサに近接した干渉物のインビトロシミュレーションのためのセンサ電流(Isig)及び1kHzのインピーダンスの大きさを示す。
図39に示すシミュレーションについて、位相及びインピーダンスのそれぞれに対するボード線図を示す。
図39に示すシミュレーションについて、位相及びインピーダンスのそれぞれに対するボード線図を示す。
図39に示すシミュレーション用のナイキスト線図である。
本発明の実施形態に係る干渉物の他のインビトロシミュレーションを示す。
本発明の実施形態に係るASICブロック図を示す。
本発明の実施形態に係るASICブロック図を示す。
本発明の実施形態に係る冗長作用電極を伴うセンサのためのポテンシオスタット構成を示す。
図43に示すポテンシオスタット構成を有するセンサに対する等価交流電極間回路を示す。
本発明の実施形態に係る、グルコースセンサのアナログフロントエンドICにおけるEIS回路のメインブロックの一部を示す。
度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
0度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
0度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
0度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
0度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
0度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
90度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
90度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
90度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
90度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
90度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
90度位相乗算による、0度位相の電流に対する、図45に示すEIS回路の信号のシミュレーションを示す。
本発明の実施形態に係る回路モデルを示す。
本発明の代替的な実施形態に係る回路モデルの図を示す。
本発明の代替的な実施形態に係る回路モデルの図を示す。
本発明の代替的な実施形態に係る回路モデルの図を示す。
本発明の実施形態に係る等価回路シミュレーションを重ねたナイキスト線図である。
図50A高周波部分の拡大図である。
本発明の実施形態に係る矢印Aの方向にCdlが増加するナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係る矢印Aの方向にαが増加するナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係る矢印Aの方向にRpが増加するナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係るワールブルクアドミッタンスが、矢印A方向に増加するナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係るλが、矢印Aの方向に増加するナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係るナイキスト線図上の膜容量の効果を示す。
本発明の実施形態に係る矢印Aの方向に膜抵抗を増大させたナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係る矢印Aの方向にRsolを増加させたナイキスト線図を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関するEISパラメータにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関するEISパラメータにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関するEISパラメータにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関する異なるEISパラメータのセットにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関する異なるEISパラメータのセットにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関する異なるEISパラメータのセットにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関する、更に異なるEISパラメータのセットにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関する、更に異なるEISパラメータのセットにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る始動時及び較正時の回路素子に関する、更に異なるEISパラメータのセットにおける変化を示す。
本発明の実施形態に係る複数の電極に対するEIS応答を示す。
本発明の実施形態に係るグルコースの増加によるIsig較正の効果を示すナイキスト線図である。
本発明の実施形態に係るナイキスト線図に対する酸素(Vcntr)応答の効果を示す。
本発明の実施形態に係る温度変化によるナイキスト線図のシフトを示す。
本発明の実施形態に係るIsigと血糖の関係を示す。
図67A〜図67Bは、本発明の実施形態に係るセンサドリフトを示す。
本発明の実施形態に係る感度損失時の膜抵抗の増加を示す。
本発明の実施形態に係る感度損失時のワールブルクアドミッタンスの低下を示す。
本発明の実施形態に係る較正曲線を示す。
本発明の実施形態に係るナイキスト線図上で見えるようになる高周波数半円を示す。
図72A〜図72Bは、本発明の実施形態に係るVcntrレイル及びCdl減少を示す。
本発明の実施形態に係る較正曲線の勾配の変化を示す。
本発明の実施形態に係る変化するナイキスト線図の長さを示す。
図74のナイキスト線図の低周波領域及び高周波領域の拡大図を示す。
図76A〜図76Bは、本発明の実施形態に係る膜抵抗の増加、Cdlの減少、及びVcntrレイルの組み合わせ効果を示す。
本発明の実施形態に係る2つの作用電極に対する相対的なCdl値を示す。
本発明の実施形態に係る2つの作用電極に対する相対的なRp値を示す。
本発明の実施形態に係る、較正曲線に対する、EISパラメータ変化の組み合わせ効果を示す。
本発明の実施形態に係る低周波領域におけるナイキスト線図の長さは、感度損失があるほど長くなることを示す。
本発明の実施形態に係る感度変化の検出に基づくセンサ自己較正のためのフロー図である。
本発明の実施形態に係る感度損失によるナイキスト線図における水平シフトを示す。
本発明の実施形態に係るナイキスト線図に基づく発見的EISメトリック(metric)を開発する方法を示す。
本発明の実施形態に係るRmと較正係数との関係を示す。
本発明の実施形態に係るRmと正規化されたIsigとの関係を示す。
本発明の実施形態に係る、様々なグルコース濃度に対するIsig線図を、時間の関数として示す。
本発明の実施形態に係る、様々なグルコース濃度に対するCdl線図を、時間の関数として示す。
本発明の実施形態に係る図86の線図の第2変曲点を示す。
本発明の実施形態に係る図88ピークに対応するRm用の第2変曲点を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数(CF)とRmem+Rsolとの間の関係の一例を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ寿命の最初の約8時間の全ての有効なBGにわたって、MARDのためのインビボ結果を示すチャートである。
本発明の実施形態に係るセンサ寿命の最初の約8時間の全ての有効なBGにわたって、中央ARD数(median ARD number)を示すチャートである。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係る較正係数調整を示す。
本発明の実施形態に係るCdlにおける初期減衰の具体例を示す。
本発明の実施形態に係る非ファラデー電流の除去のIsigへの影響を示す。
本発明の実施形態に係る2つの作用電極に対して非ファラデー電流を除去する前の較正係数を示す。
本発明の実施形態に係る2つの作用電極に対して非ファラデー電流を除去した後の較正係数を示す。
本発明の実施形態に係る非ファラデー電流の除去のMARDにおける効果を示す。
本発明の実施形態に係る非ファラデー電流の除去のMARDにおける効果を示す。
本発明の実施形態に係る経時的な二重層容量の図である。
本発明の実施形態に係る、感度損失時の、Rmem+Rsolのずれと、高周波半円の出現を示す。
本発明の実施形態に係るコンビネータ論理を使用する感度損失を検出するためのフロー図を示す。
本発明の別の実施形態に係るコンビネータ論理を使用する感度損失を検出するためのフロー図を示す。
本発明の実施形態に係る新しいセンサと使用済みセンサとを区別するためのマーカとして、ナイキストスロープを使用するための例示的な方法を示す。
本発明の実施形態に係る異なるセンサ構成に対して異なる長さを有するナイキスト線図の具体例を示す。
本発明の実施形態に係る異なるセンサ構成に対して異なる長さを有するナイキスト線図の具体例を示す。
本発明の実施形態に係る異なるセンサ構成に対して異なる長さを有するナイキスト線図の具体例を示す。
図103A図103Cのセンサについて、ナイキスト線図の長さを時間の関数として示す。
本発明の実施形態に係る、センサデータのブランク表示(blank)、又はセンサの停止に関するフロー図を示す。
本発明の実施形態に係るセンサ停止のためのフロー図を示す。
本発明の実施形態に係る信号ディップ検出のためのフロー図を示す。
本発明の実施形態に係る、時間の関数としてのIsig及びVcntrを示す。
本発明の実施形態に係る、時間の関数としてのグルコースを示す。
本発明の実施形態に係る、時間の関数としての較正比率を示す。
本発明の実施形態に係る、時間の関数としてのグルコースを示す。
本発明の実施形態に係る、時間の関数としての較正係数の傾向を示す。
本発明の実施形態に係る、時間の関数としての較正係数の傾向を示す。
本発明の実施形態に係る初日較正(FDC)のフロー図を示す。
本発明の実施形態に係るEISベースの較正のためのフロー図を示す。

実施例

0021

本発明の実施形態の詳細な説明は、添付の図面を参照して行われる。これらの図面において、同様の数字は、対応関係のある部分を示している。

0022

以下の説明において、添付の図面を参照するが、それらの図面は本明細書の一部をなすものであり、また、本発明のいくつかの実施形態を示すものである。他の実施形態を使用してもよいこと、及び本発明の範囲から逸脱することなく構造的又は操作上の変更を行ってもよいことが理解される。

0023

本明細書の発明は、方法、システム、デバイス、装置、プログラミング、及びコンピュータプログラム製品のフローチャートの図を参照して以下で説明される。フロー図のそれぞれのブロック及びフロー図中のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令を含むプログラミング命令によって実装され得ることは理解されたい(メニュー画面は図中で説明されている場合がある)。これらのコンピュータプログラム命令がコンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置(センサ電子装置内のコントローラ、マイクロコントローラ、又はプロセッサ)上にロードされ、マシンが形成され、これにより、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上で実行する命令は、フロー図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実行するための命令を生成する。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置を特定的に機能させることができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、これにより、コンピュータ可読メモリ内に記憶される命令は、フロー図の1つのブロック又は複数のブロックで指定される機能を実行する命令を含み、製造品生産することができる。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上にロードされ、これにより、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で一連動作ステップが実行され、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行される命令がフロー図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能、及び/又は本明細書において示されているメニューを実装するステップを実現するようなコンピュータ実装プロセスを形成することができる。プログラミング命令は、センサ装置、装置、及びシステムと併用される集積回路(IC)及び特定用途向け集積回路(ASIC)を含む電子回路を介して記憶及び/又は実装されてもよい。

0024

図1は、本発明の実施形態に係る皮下センサ挿入セットの斜視図及びセンサ電子装置のブロック図である。図1に示すように、皮下センサセット10は、可撓性センサ12の能動部分の皮下配置などのために提供され(例えば、図2参照)、又はユーザの身体の選択された部位に配置される。センサセット10の皮下又は経皮部分は、中空スロット付き挿入針14及びカニューレ16を含む。針14は、皮下挿入部位でのカニューレ16の皮下配置を迅速かつ容易にするために使用される。カニューレ16の内部には、1つ以上のセンサ電極20を、カニューレ16に形成された窓22を通してユーザの体液に露出するためのセンサ12の検知部18がある。本発明の一実施形態において、1つ以上のセンサ電極20は、対電極と、基準電極と、1つ以上の作用電極とを含むことができる。挿入後、挿入針14は引き抜かれ、カニューレ16には検知部18及びセンサ電極20を残し、選択された挿入部位に配置される。

0025

特定の実施形態では、皮下センサセット10は、ユーザの状態を表す特定の血液パラメータを監視するために使用されるタイプの可撓性薄膜電気化学センサ12の正確な配置を容易にする。センサ12は、体内の血糖値を監視し、例えば、特許文献2から5、において説明されているような外部又は埋め込み型の自動化又は半自動化医薬輸液ポンプと共に使用することで、糖尿病患者へのインスリンの送達を制御することができる。

0026

可撓性電気化学センサ12の特定の実施形態は、ポリイミドフィルム又はシートのような選択された絶縁性材料の層の間に埋め込まれ又は収容された細長薄膜導体と、膜とを含むように薄膜マスク技術に従って作製される。検知部18の先端のセンサ電極20は、センサ12の検知部18(又は能動部)が挿入部位に皮下に配置されている場合、患者血液又は他の体液と直接接触する絶縁層の1つを介して露出している。検知部18は、絶縁層のうちの1つを介して露出する導電性接触パッドなどを終端する接続部24に接合される。代替的な実施形態では、化学ベース、光学ベースなどの他のタイプの埋め込み型センサを使用することができる。

0027

従来技術のように、接続部24及び接触パッドは、センサ電極20から導出される信号に応答してユーザの状態を監視する好適なモニタ又はセンサ電子装置100への直接的な有線電気接続のために全体的に適合される。この一般的なタイプの可撓性薄膜センサの更なる説明は、参照により本明細書に援用されている特許文献6(発明の名称「METHODOFFARICATING THIN FILM SENSORS」)において見出すことができる。接続部24は、モニタ又はセンサ電子装置100に電子的に、又は図示されるようにコネクタブロック28(又は同様のもの)によって便利に接続されてもよく、参照により本明細書にも組み込まれる、「FLEXCIRCUIT CONNECTOR」と称される特許文献7にも示され及び説明される。そのため、本発明の実施形態によれば、皮下センサセット10は、有線又は無線の特性モニタシステムのいずれか一方と共に作動するよう構成又は形成されてもよい。

0028

センサ電極20は、様々なセンシング用途に使用され、様々な方法で構成されてもよい。例えば、センサ電極20は、いくつかのタイプの生体分子触媒剤として使用される生理学的パラメータ検出用途において用いられてもよい。例えば、センサ電極20は、センサ電極20との反応を触媒するグルコースオキシダーゼ(GOx)酵素を有するグルコース及び酸素センサに用いられてもよい。センサ電極20は、生体分子又は他の触媒剤と共に、血管又は非血管環境において人体内に配置されてもよい。例えば、センサ電極20及び生体分子は、静脈内に配置され、血流にさらされることができ、又は人体の皮下又は腹膜領域内に配置されてもよい。

0029

モニタ100は、センサ電子装置100としても称されてもよい。モニタ100は、電源110、センサインターフェース122、処理エレクトロニクス124、及びデータフォーマットのエレクトロニクス128を含んでもよい。モニタ100は、接続部24のコネクタブロック28に電気的に結合されたコネクタを介して、ケーブル102によってセンサセット10に連結されてもよい。代替的な実施形態において、ケーブルを省略してもよい。本発明のこの実施形態では、モニタ100は、センサセット10の接続部104に直接接続するための適切なコネクタを含むことができる。センサセット10は、センサセットの上にモニタ100を配置しやすいように、例えばセンサセットの上など、異なる位置に配置される接続部104を有するように修正されてもよい。

0030

本発明の実施形態において、センサインターフェース122、処理エレクトロニクス124、及びデータフォーマットエレクトロニクス128は、個別の半導体チップとして形成されるが、代替的な実施形態では、様々な半導体チップを単一の、又は複数のカスタマイズされた半導体チップ内に組み合わせてもよい。センサインターフェース122は、センサセット10に接続されているケーブル102と接続される。

0031

電源110は、電池であってもよい。電池は、3つの直列酸化銀357電池セルを含むことができる。代替的な実施形態において、リチウムベース化学反応アルカリ電池ニッケル金属水素化物、又は同様のものなど、異なる電池化学反応を利用してもよいし、異なる数の電池を用いてもよい。モニタ100は、ケーブル102及びケーブルコネクタ104を通して、電源110を介してセンサセットに電力を供給する。本発明の実施形態において、電力はセンサセット10へ供給される電圧である。本発明の実施形態において、電力はセンサセット10へ供給される電流である。本発明の実施形態において、電力は特定の電圧でセンサセット10へ供給される電圧である。

0032

図2A及び図2Bは、本発明の実施形態に係る埋め込み型センサ及び埋め込み型センサを駆動するためのエレクトロニクスを示す。図2Aは、2つの面を有する基板220を示し、第1の面222は電極構成を含み、第2の面224は電子回路を含む。図2Aに示すように、基板の第1の面222は、基準電極248の両側に、対電極−作用電極240、242、244、246の2つの対を含む。基板の第2の面224は、電子回路を含む。図示のように、電子回路は、気密封止ケーシング226内に封入され、電子回路のための保護ハウジングを提供することができる。これにより、センサ基板220を、血管環境又は電子回路が流体にさらされ得る他の環境内に挿入することができる。電子回路を気密封止ケーシング226内に封入することにより、電子回路は、周囲の流体によるショートリスク無しで動作することができる。図2Aにも、電子回路の入力及び出力ラインが接続され得るパッド228を示す。電子回路自体は、様々な方法で製造されてもよい。本発明の実施形態によれば、電子回路は、業界共通の技術を使用して集積回路として製造されてもよい。

0033

図2Bは、本発明の実施形態に係るセンサの出力を感知する電子回路の一般的なブロック図を示す。少なくとも一対のセンサ電極310は、データ変換器312にインターフェースしてもよく、その出力は、カウンタ314にインターフェースしてもよい。カウンタ314は、制御ロジック316によって制御されてもよい。カウンタ314の出力は、回線インターフェース318に接続してもよい。回線インターフェース318は、入力及び出力ライン320に接続してもよく、制御ロジック316にも接続してもよい。入力及び出力ライン320は、電力整流器322に接続されてもよい。

0034

センサ電極310は、様々なセンシング用途に使用され、様々な方法で構成されてもよい。例えば、センサ電極310は、いくつかのタイプの生体分子が触媒剤として使用される生理学的パラメータ検出用途において用いられてもよい。例えば、センサ電極310は、センサ電極310との反応を触媒するグルコースオキシダーゼ(GOx)酵素を有するグルコース及び酸素センサに用いられてもよい。センサ電極310は、生体分子又は他の触媒剤と共に、血管又は非血管環境において人体内に配置されてもよい。例えば、センサ電極310及び生体分子は、静脈内に配置され、血流にさらされることができる。

0035

図3は、本発明の実施形態に係るセンサ電子装置及び複数の電極を含むセンサのブロック図を示す。センサセット又はシステム350は、センサ355及びセンサ電子装置360を含む。センサ355は、対電極365と、基準電極370と、作用電極375とを備える。センサ電子装置360は、電源380と、レギュレータ385と、信号プロセッサ390と、計測プロセッサ395と、表示/送信モジュール397とを含む。電源380は、レギュレータ385に電力(電圧、電流、又は電流を含む電圧のいずれかの形式)を供給する。レギュレータ385は、調整電圧をセンサ355に送信する。本発明の一実施形態では、レギュレータ385は、センサ355の対電極365に電圧を送信する。

0036

センサ355は、測定される生理学的特性の濃度を示すセンサ信号を生成する。例えば、センサ信号は、血糖値の読み取り値を示してもよい。皮下センサを利用する本発明の実施形態では、センサ信号は、対象体内の過酸化水素のレベルを表してもよい。血液又は頭蓋センサを利用する本発明の実施形態では、酸素の量がセンサにより測定され、センサ信号によって表される。埋め込み型又は長期のセンサを利用する本発明の実施形態において、センサ信号は対象体内の酸素レベルを表してもよい。センサ信号は、作用電極375で測定される。本発明の一実施形態では、センサ信号は、作用電極で測定された電流であってよい。本発明の一実施形態では、センサ信号は作用電極で測定された電圧であってよい。

0037

信号プロセッサ390は、センサ信号がセンサ355(例えば作用電極)で測定された後、センサ信号(例えば、測定した電流又は電圧)を受信する。信号プロセッサ390は、センサ信号を処理し、処理されたセンサ信号を生成する。計測プロセッサ395は、処理されたセンサ信号を受信し、処理されたセンサ信号を基準値を用いて較正する。本発明の実施形態において、基準メモリに基準値が記憶され、計測プロセッサ395へ提供される。計測プロセッサ395は、センサ測定値を生成する。センサ測定値は、計測メモリ(図示せず)に記憶されてもよい。センサ測定値は、ディスプレイ/送信装置に送られ、センサエレクトロニクスを有するハウジングのディスプレイに表示されるか、又は外部装置に送信されてもよい。

0038

センサ電子装置360は、生理学的特性読み取り値を表示するためのディスプレイを含むモニタであってよい。センサ電子装置360は、デスクトップコンピュータページャ通信機能を含むテレビラップトップコンピュータサーバネットワークコンピュータ携帯情報端末(PDA)、コンピュータ機能を含む携帯電話、ディスプレイを含む輸血ポンプ、ディスプレイを含むグルコースセンサ、及び/又は輸血ポンプ/グルコースセンサの組み合わせに取り付けることもできる。センサ電子装置360は、blackberry、ネットワークデバイスホームネットワークデバイス、又はホームネットワークに接続される電化製品に格納されてもよい。

0039

図4は、本発明の実施形態に係るセンサ及びセンサ電子装置を含む、本発明の代替的な実施形態を示す。センサセット又はセンサシステム400は、センサ電子装置360及びセンサ355を含む。センサは、対電極365と、基準電極370と、作用電極375とを備える。センサ電子装置360は、マイクロコントローラ410及びデジタルアナログ変換器(DAC)420を備える。センサ電子装置360はまた、電流−周波数変換器(I/F変換器)430を備えてもよい。

0040

マイクロコントローラ410は、ソフトウェアプログラムコードを含むか、又はプログラマブルロジックを備え、ソフトウェアプログラムコードは、実行されると信号をDAC420に送信する動作をマイクロコントローラ410に行わせ、プログラム可能なロジックは信号をDAC420に送信する動作をマイクロコントローラ410に行わせ、ここで、信号は電圧レベル又はセンサ355に印加される値を表す。DAC420は、この信号を受けて、マイクロコントローラ410により指令されたレベルの電圧値を生成する。本発明の実施形態では、マイクロコントローラ410は、信号内の電圧レベルの表現を頻繁に変えたり、頻繁に変えない場合もある。例示的に、マイクロコントローラ410からの信号は、DAC420に第1の電圧値を1秒間、第2の電圧値を2秒間、印加するように指令することができる。

0041

センサ355は、電圧レベル又は値を受信してもよい。本発明の一実施形態では、対電極365は、入力として、基準電圧及びDAC420からの電圧値を有する演算増幅器の出力を受信してもよい。電圧レベルの印加により、センサ355は、測定される生理学的特性の濃度を示すセンサ信号を生成する。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、作用電極からのセンサ信号(例えば、電流値)を測定してもよい。例示的に、センサ信号測定回路431はセンサ信号を測定してもよい。本発明の実施形態では、センサ信号測定回路431は、抵抗器を含んでもよく、電流が抵抗器を通り、センサ信号の値を測定してもよい。本発明の一実施形態では、センサ信号は、電流レベル信号であってもよく、センサ信号測定回路431は電流−周波数(I/F)変換器430であってもよい。電流−周波数変換器430は、電流読み取り値に関してセンサ信号を測定し、周波数ベースのセンサ信号に変換し、周波数ベースのセンサ信号をマイクロコントローラ410に送信してもよい。本発明の実施形態では、マイクロコントローラ410は、非周波数ベースのセンサ信号よりも容易に周波数ベースのセンサ信号を受信することができる。マイクロコントローラ410は、センサ信号を受信し、周波数ベース又は非周波数ベースであっても、血糖値などの対象の生理学的特性の値を決定する。マイクロコントローラ410は、実行又は動作すると、センサ信号を受信し、センサ信号を生理学的特性値に変換することができるプログラムコードを備えてもよい。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、センサ信号を血糖値に変換してもよい。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、対象の血糖値を決定するために内部メモリ内に記憶された測定値を利用してもよい。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、マイクロコントローラ410の外部のメモリ内に記憶された測定値を利用して、対象の血糖値の決定を補助することができる。

0042

マイクロコントローラ410は、マイクロコントローラ410によって生理学的特性値が決定された後、生理学的特性値の測定値を数期間にわたって記憶してもよい。例えば、血糖値は、センサから1秒おき又は5秒おきにマイクロコントローラ410に送られ、マイクロコントローラは、BG読み取りの5分又は10分間にわたって、センサ測定値を保存してもよい。マイクロコントローラ410は、生理学的特性値の測定値をセンサ電子装置360上のディスプレイに転送してもよい。例えば、センサ電子装置360は、対象に対する血糖読み取り値を提供するディスプレイを含むモニタであってもよい。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、生理学的特性値の測定値をマイクロコントローラ410の出力インターフェースに転送してもよい。マイクロコントローラ410の出力インターフェースは、生理学的特性値の測定値、例えば、血糖値を外部装置、例えば、輸血ポンプ、複合輸液ポンプ/グルコースメータ、コンピュータ、携帯情報端末、ページャ、ネットワークアプライアンス、サーバ、携帯電話、又は何らかのコンピューティング装置に転送してもよい。

0043

図5は、本発明の実施形態に係るセンサ電極、及びセンサ電極に印加する電圧の電子ブロック図を示す。図5に示されている本発明の実施形態では、オペアンプ530又は他のサーボ制御装置は、回路/電極インターフェース538を通じてセンサ電極510に接続してもよい。センサ電極を通じてフィードバックを利用するオペアンプ530は、対電極536における電圧を調整することによって基準電極532と作用電極534との間で規定電圧(DACが印加電圧として望み得る電圧)を維持しようとする。そして、対電極536から作用電極534に電流が流れ得る。このような電流を測定して、センサ電極510とセンサ電極510の近傍に配置され触媒剤として使用されたセンサの生体分子との電気化学反応を確認することができる。図5に開示される回路は、長期又は埋め込み型センサで利用することができ、又は短期又は皮下センサで利用されてもよい。

0044

長期的センサの実施形態では、グルコースオキシダーゼ(GOx)酵素がセンサ内の触媒剤として使用される場合、電流は、対電極536から作用電極534へ、酵素及びセンサ電極510の近傍に酸素がある場合にのみ流れてもよい。例示的には、基準電極532に設定された電圧が約0.5ボルトに維持されると、対電極536から作用電極534に流れる電流の量は、酵素及び電極を取り囲む領域に存在する酸素量に対する一体の傾きとほぼ直線的な関係を有する。そのため、血液中の酸素量の定量精度の向上は、基準電極532を約0.5ボルトに維持し、電流電圧曲線のこの領域を利用して血液酸素のレベルを変化させることにより得られてもよい。本発明の他の実施形態は、グルコースオキシダーゼ酵素とは異なる生体分子を有する異なるセンサを利用し、このため、基準電極で設定される0.5ボルト以外の電圧を有してもよい。

0045

上述したように、センサ510の初期埋め込み又は挿入する際センサ510は、センサに対する対象の調整及びセンサで利用される触媒によって引き起こされる電気化学副産物により、不正確な読み取り値を提供する可能性がある。多くのセンサは、センサ510が対象の生理学的パラメータの正確な読み取りを提供するために、安定化期間が必要とされる。安定化期間の間、センサ510は、正確な血糖値測定を提供しない。センサのユーザや製造業者は、センサが対象の体内又は対象の皮下層に挿入された後、センサが迅速に利用できるよう、センサ用の安定化時間枠を改善することを望んでもよい。

0046

以前のセンサ電極システムおいて、安定化期間又は時間枠は1時間〜3時間であった。センサ(又はセンサの電極)は、センサの安定化期間又は時間枠を低下させ、制度の適時性を高めるために、1つのパルスの印加及びそれに続く別の電圧の印加ではなく、複数のパルスにさらされてもよい。図6Aは、本発明の実施形態に係る安定化時間枠内でパルスを印加して安定化時間枠を短縮させる方法を示す。本発明のこの実施形態では、電圧印加装置は、第1の電圧を第1の時間又は期間に電極に印加する(600)。本発明の実施形態において、第1の電圧は、直流定電圧であってもよい。この結果、アノード電流が発生する。本発明の代替的な実施形態で、デジタルアナログ変換器又は他の電圧源は、第1の期間に電圧を電極に提供してもよい。アノード電流とは、電子が電圧が印加された電極に向けて駆動されることを意味する。本発明の実施形態において、印加装置は電圧の代わりに電流を印加してもよい。センサに電圧を印加する本発明の実施形態では、第1の電圧が電極に印加された後、第2の時間、時間枠、又は期間の間、電圧レギュレータ待機(即ち、電圧を印加しない)してもよい(605)。換言すると、電圧印加装置は、第2の期間が経過するまで待機する。電圧が印加されない場合、結果としてカソード電流が生じ、その結果電圧が印加されない電極によって電子の取得が生じる。第1の期間に第1の電圧の電極への印加、その後の第2の期間に電圧が印加されないことが、何回も繰り返される(610)。これは、アノード及びカソードサイクルとして称されてもよい。本発明の一実施形態では、安定化方法の総反復回数は、3回であり、例えば第1の期間に電圧を3回印加し、その後、それぞれ第2の期間には電圧を印加しない。本発明の実施形態では、第1の電圧は1.07ボルトであってもよい。本発明の実施形態では、第1の電圧は0.535ボルトであってもよい。本発明の実施形態において、第1の電圧はおよそ0.7ボルトであってもよい。

0047

電圧が繰り返し印加され、電圧が印加されないことにより、センサ(及び電極)にアノード−カソードサイクルが生じる。アノード−カソードサイクルは、センサの挿入又はセンサの埋め込みに反応する患者の体内に生成される電気化学的副産物の低減をもたらす。本発明の一実施形態において、電気化学的副生成物は、バックグラウンド電流発生原因となり、その結果、対象の生理学的パラメータの測定値が不正確になる。本発明の一実施形態では、電気化学的副産物を除去することができる。他の動作条件下で、電気化学的副産物を低減又は大幅に低減してもよい。良好な安定化方法によってアノード−カソードサイクルが平衡に到達し、電気化学的副産物を大幅に減少させ、バックグラウンド電流を最小化する。

0048

本発明の実施形態において、センサの電極に印加される第1の電圧は、正の電圧であってよい。本発明の実施形態では、印加される第1の電圧は、負の電圧であってよい。本発明の一実施形態では、第1の電圧は、作用電極に印加されてもよい。本発明の一実施形態では、第1の電圧は、基準電極又は対電極に印加されてもよい。

0049

本発明の実施形態では、電圧パルスの持続時間及び電圧を印加しない時間は、例えば、それぞれ3分間など、等しくてもよい。本発明の実施形態では、電圧印加又は電圧パルスの持続時間は異なる値であってもよく、例えば、第1の時間と第2の時間とが異なる場合がある。本発明の一実施形態では、第1の期間を5分間とし、待機期間を2分間としてもよい。本発明の一実施形態では、第1の期間を2分間とし、待機期間(又は第2の期間)を5分間としてもよい。換言すると、第1の電圧の印加の持続期間は2分間であってよく、5分間は電圧が印加されない場合もある。この時間枠は、例示的なものに過ぎず、限定するものではない。例えば、第1の時間枠は、2、3、5又は10分間であってもよく、第2の時間枠は、5分、10分、20分又は同様の時間であってもよい。時間枠(例えば、第1の時間及び第2の時間)は、異なる電極、センサの固有の特性、及び/又は患者の生理学的特性に依存してもよい。

0050

本発明の実施形態では、グルコースセンサを安定化させるために、3つ以上、又は3つ未満のパルスを利用してもよい。換言すると、反復の数は、3つより多く又は3つより少なくてもよい。例えば、4つの電圧パルス(例えば、高い電圧に続いて電圧なし)が電極の1方に印加されるか、又は6つの電圧パルスが電極の一方に印加されてもよい。

0051

例示的に、皮下埋め込み型センサに対し、1.07ボルトの3つの連続するパルス(その後にそれぞれの待機期間)で十分であってもよい。本発明の一実施形態では、0.7ボルトの連続した3つの電圧パルスを利用することができる。3つの連続するパルスは、血液又は頭蓋内流体内に埋め込まれたセンサ、例えば長期的若しくは永久的センサに対して、負又は正のいずれかの、より高い、又はより低い電圧値を有してもよい。加えて、3つより多いパルス(例えば、5、8、12)を利用して、皮下、血液、又は頭蓋内流体センサのいずれかにおけるアノード電流とカソード電流との間のアノード−カソードサイクリングを生じさせてもよい。

0052

図6Bは、本発明の実施形態に係るセンサを安定化させる方法を示す。図6Bに示される本発明の実施形態では、電圧印加装置が第1の電圧を第1の期間にセンサに印加し(630)、センサの電極でアノードサイクルを開始してもよい。電圧印加装置は、直流電源、デジタルアナログ変換器、又は電圧レギュレータであってもよい。第1の期間が経過した後、第2の電圧が第2の時間のセンサに印加され(635)、センサの電極でカソードサイクルを開始する。例示的に、電圧が印加されないのではなく、図6Aに示される方法のように、第2の時間枠の間に(第1の電圧とは)異なる電圧がセンサに印加される。本発明の一実施形態では、第1の期間の第1の電圧の印加及び第2の期間の第2の電圧の印加は、何回も繰り返される(640)。本発明の一実施形態では、第1の期間の第1の電圧の印加及び第2の期間の第2の電圧の印加は、それぞれ、複数回繰り返すのではなく、安定化時間枠、例えば、10分、15分、又は20分間印加されてもよい。この安定化時間枠は、例えば、センサ(及び電極)が安定化するまで、安定化シーケンスに対する時間枠の全体である。この安定化方法の利益は、センサのより速い動作、バックグラウンド電流の低減(言い換えると、いくらかのバックグラウンド電流の抑制)、及びより良好なグルコース応答である。

0053

本発明の一実施形態では、第1の電圧は、5分間印加される0.535ボルトであってよく、第2の電圧は、2分間印加される1.070ボルトであってよく、0.535ボルトの第1の電圧は5分間印加され、1.070ボルトの第2の電圧は2分間印加され、0.535ボルトの第1の電圧は5分間印加され、1.070ボルトの第2の電圧は2分間印加されてもよい。換言すると、この実施形態では、電圧パルス発生スキームの3回の繰り返しがある。このパルス発生方法は、第2の時間枠、例えば、第2の電圧の印加の時間枠が、2分から5分、10分、15分、又は20分に延長され得るという点で変更されてもよい。加えて、本発明のこの実施形態では、3回の繰り返しが適用された後、0.535ボルトの公称電圧が印加されてもよい。

0054

1.070及び0.535ボルトは例示的な値である。他の電圧値は、様々な因子に基づき選択されてもよい。これらの因子として、センサに利用される酵素の種類、センサに利用される膜、センサの動作期間、パルスの長さ、及び/又はパルスの大きさを挙げることができる。ある動作条件下において、第1の電圧は1.00〜1.09ボルトの範囲であってもよく、第2の電圧は0.510〜0.565ボルトの範囲であってもよい。他の動作実施形態では、第1の電圧と第2の電圧とを囲む範囲は、センサの電極の電圧感度に応じて、より高い範囲、例えば、0.3ボルト、0.6ボルト、0.9ボルトであってもよい。他の動作条件下では、電圧は、0.8ボルト〜1.34ボルトの範囲内であってもよく、他の電圧は、0.335〜0.735の範囲内であってもよい。他の動作条件下では、より高い電圧の範囲は、より低い電圧の範囲よりも小さくてもよい。例示的に、より高い電圧は、0.9〜1.09ボルトの範囲内であってもよく、より低い電圧は、0.235〜0.835ボルトの範囲内であってもよい。

0055

本発明の一実施形態では、第1の電圧及び第2の電圧は、正の電圧であるか、あるいは、本発明の他の実施形態において、負の電圧であってもよい。本発明の一実施形態では、第1の電圧は、正であり、第2の電圧は、負であるか、あるいは、第1の電圧は、負であり、第2の電圧は、正であってもよい。第1の電圧は、繰り返しのそれぞれについて異なる電圧レベルであってもよい。本発明の一実施形態では、第1の電圧は、直流定電圧であってよい。本発明の他の実施形態では、第1の電圧は、ランプ電圧正弦波形電圧、ステップ電圧、又は他の一般に利用される電圧波形であってもよい。本発明の一実施形態において、第2の電圧は、直流定電圧、ランプ電圧、正弦波形電圧、ステップ電圧、又は他の一般に利用される電圧波形であってもよい。本発明の一実施形態において、第1の電圧又は第2の電圧は、直流波形に乗った電圧交流信号であってもよい。本発明の一実施形態では、第1の電圧は、一方の種類の電圧、例えば、ランプ電圧であり、第2の電圧は、第2の種類の電圧、例えば、正弦波形電圧であってもよい。本発明の一実施形態では、第1の電圧(又は第2の電圧)は、繰り返しのそれぞれについて異なる波形形状を有してもよい。例えば、安定化方法に3つのサイクルがある場合、第1のサイクルにおいて第1の電圧はランプ電圧であり、第2のサイクルにおいて第1の電圧は定電圧であり、第3のサイクルにおいて第1の電圧は正弦波電圧であってもよい。

0056

本発明の一実施形態では、第1の時間枠の持続時間及び第2の時間枠の持続時間は、同じ値を有することができるか、あるいは、第1の時間枠及び第2の時間枠の持続時間は、異なる値を有してもよい。例えば、第1の時間枠の持続時間は、2分であり、第2の時間枠の持続時間は、5分であり、繰り返し回数は3であるものとしてよい。上記の説明のように、安定化方法は、複数の繰り返しを含んでもよい。本発明の実施形態では、安定化方法を異なる回数で繰り返す間、第1の時間枠のそれぞれの時間枠の持続時間は変化し、第2の時間枠のそれぞれの時間枠の持続時間も変化してもよい。例示的に、アノード−カソードサイクリングの第1の繰り返しの間、第1の時間枠は、2分間であり、第2の時間枠は、5分間であってもよい。第2の繰り返しの間、第1の時間枠は、1分間であり、第2の時間枠は、3分間であってもよい。第3の繰り返しの間、第1の時間枠は、3分間であり、第2の時間枠は、10分間であってもよい。

0057

本発明の一実施形態において、0.535ボルトの第1の電圧が、センサ内の電極に2分間印加されてアノードサイクルを開始し、1.07ボルトの第2の電圧が電極に5分間印加されてカソードサイクルを開始する。次いで、0.535ボルトの第1の電圧が、再び2分間印加されてアノードサイクルを開始し、1.07ボルトの第2の電圧が5分間センサに印加される。3回目の繰り返しでは、0.535ボルトを2分間にわたって印加して、アノードサイクルを開始させた後、1.07ボルトを5分間印加する。その後、センサが実際稼働している期間で、例えば、センサが対象の生理学的特性の読み取り値を提供する場合、センサに与えられる電圧は0.535である。

0058

より短い持続時間の電圧パルスは、図6A及び図6Bの実施形態において利用されてもよい。より短い持続時間の電圧パルスは、第1の電圧、第2の電圧、又はその両方を印加するために利用されてもよい。本発明の一実施形態では、第1の電圧に対するより短い持続時間の電圧パルスの大きさは、−1.07ボルトであり、第2の電圧に対するより短い持続時間の電圧パルスの大きさは、高い大きさの約半分であり、例えば、−.535ボルトである。あるいは、第1の電圧に対するより短い持続時間のパルスの大きさは、0.535ボルトであってもよく、第2の電圧に対するより短い持続時間のパルスの大きさは、1.07ボルトである。

0059

短い持続時間のパルスを利用する本発明の実施形態において、電圧が第1の期間全体にわたって連続的に印加されなくてもよい。代わりに、電圧印加装置は、第1の期間に複数の短い持続時間のパルスを送ってもよい。換言すると、複数のミニ幅又は短い持続時間の電圧パルスが、第1の期間にわたってセンサの電極に印加されてもよい。各ミニ幅又は短い持続時間のパルスは、数ミリ秒の幅を有してもよい。例示的には、このパルス幅は、30ミリ秒、50ミリ秒、70ミリ秒、又は200ミリ秒であってよい。これらの値は例示的であり、限定的ではないことを意図する。図6Aに示されている実施形態などの、本発明の一実施形態では、これらの短い持続時間のパルスは、第1の期間にセンサ(電極)に印加され、そして第2の期間に電圧は印加されない。

0060

本発明の一実施形態では、各短い持続時間のパルスは、第1の期間内に同じ持続時間を有してもよい。例えば、それぞれの短い持続時間の電圧パルスは、50ミリ秒の時間幅を有し、パルス間のそれぞれのパルス遅延時間は、950ミリ秒であってもよい。この例では、第1の時間枠について2分間が測定時間とされる場合、120個の短い持続時間の電圧パルスがセンサに印加されてもよい。本発明の一実施形態では、短い持続時間の電圧パルスのそれぞれは、異なる持続時間を有してもよい。本発明の一実施形態では、短い持続時間の電圧パルスのそれぞれは、同じ振幅値を有してよい。本発明の一実施形態では、短い持続時間の電圧パルスのそれぞれは、異なる振幅値を有してよい。センサに電圧を連続的に印加する代わりに、短い持続時間の電圧パルスを利用することによって、同じアノード及びカソードサイクリングが生じ得、センサ(例えば、電極)は、時間の経過と共により少ない全エネルギー又は電荷にさらされる。センサ(したがって電極)に印加されるエネルギーが少ないため、短い持続時間の電圧パルスを使用する場合、電極に電圧を連続的に印加するのと比べて利用する電力は少ない。

0061

図6Cは、本発明の実施形態に係るセンサを安定化させる際のフィードバックの利用を示す。センサシステムは、センサを安定化させるために追加パルスが必要であるかどうかを決定するフィードバック機構を含んでもよい。本発明の一実施形態では、電極(例えば、作用電極)によって生成されるセンサ信号を分析して、センサ信号が安定化されているかどうかを判定してもよい。第1の電圧が、第1の時間枠で電極に印加され(630)、アノードサイクルを開始する。第2の電圧が、第2の時間枠で電極に印加され(635)、カソードサイクルを開始する。本発明の一実施形態では、解析モジュールが、センサ信号(例えば、センサ信号によって発生する電流、センサ内の特定の地点における抵抗、センサ内の特定のノードにおけるインピーダンス)を分析し、測定閾値に達したかどうかを判定することができる(637)(例えば、測定閾値に対して比較することによって正確な読み取り値をセンサが出しているかどうかを判定する)。センサ読み取り値が正確であると判定された場合、電極(したがってセンサ)が安定している(642)ことを表しており、第1の電圧及び/又は第2の電圧の追加の印加が生じなくてもよい。本発明の一実施形態では、安定性を達成しなかった場合、追加のアノード/カソードサイクルが、第1の期間に第1の電圧を電極に印加し(630)、第2の期間に第2の電圧を電極に印加する(635)ことによって開始される。

0062

本発明の実施形態では、解析モジュールは、第1の電圧及び第2の電圧をセンサの電極に3回印加するアノード/カソードサイクルの後に使用されてもよい。本発明の一実施形態では、図6Cに示されるように、解析モジュールは、第1の電圧及び第2の電圧を1回印加した後に使用されてもよい。

0063

本発明の一実施形態では、解析モジュールは、電極にわたって、又は2つの電極の間に電流が導入された後に発生する電圧を測定するために使用されてもよい。解析モジュールは、電極において又は受信レベルで、電圧レベルを監視してもよい。本発明の一実施形態では、電圧レベルがある閾値以上であれば、これはセンサが安定化されていることを意味してもよい。本発明の一実施形態では、電圧レベルが閾値レベルより低い場合、これは、センサが安定化されており、読み取り値を直ちに提供できる状態を示してもよい。本発明の一実施形態において、電流は、電極に、又は2、3の電極にわたって導入されてもよい。解析モジュールは、電極から放出される電流レベルを監視してもよい。本発明のこの実施形態では、解析モジュールは、センサ信号電流から大きさの順序で電流が異なる場合に電流を監視することが可能であってよい。電流が、電流閾値より高いか、又は低い場合、これは、センサが安定化されていることを意味するものとしてよい。

0064

本発明の一実施形態では、解析モジュールは、センサの2つの電極の間のインピーダンスを測定してもよい。解析モジュールは、インピーダンスを閾値又は目標インピーダンス値と比較し、測定されたインピーダンスが目標又は閾値インピーダンスより低い場合に、センサ(したがってセンサ信号)は、安定化されてもよい。本発明の一実施形態では、解析モジュールは、センサの2つの電極の間の抵抗を測定してもよい。本発明のこの実施形態では、解析モジュールは、抵抗を閾値又は目標抵抗値と比較し、測定された抵抗値が閾値又は目標抵抗値より小さい場合に、解析モジュールは、センサが安定化され、センサ信号が利用できると判定してもよい。

0065

図7は、本発明の実施形態に係るセンサを安定化する効果を示す。ライン705は、前の単一パルス安定化法が利用されたグルコースセンサに対する血糖センサ読み取り値を表している。ライン710は、3つの電圧パルスが印加される場合のグルコースセンサに対する血糖読み取り値を表す(例えば、3つの電圧パルスは2分の持続時間を有し、それぞれの後に電圧が印加されない5分間の持続時間が続く)。X軸715は、時間の量を表す。ドット720、725、730、735は、測定されたグルコースの読み取り値を表しており、この測定はフィンガースティックを利用して行われ、次いでグルコースメータ内に入力される。グラフで示されているように、以前の単一パルス安定化法では、所望のグルコース読み取り値、例えば、100単位に安定化するために約1時間30分かかった。対照的に、3パルス安定化法では、グルコースセンサを安定化するのに約15分しかかからず、その結果、安定化時間枠が大幅に改善された。

0066

図8Aは、本発明の実施形態に係る電圧発生装置を含むセンサ電子装置及びセンサのブロック図を示す。電圧発生又は印加装置810は、電圧パルスを生成するエレクトロニクス、ロジック又は回路を含む。センサ電子装置360は、基準値及び他の有用なデータを受信するための入力装置820も備えてもよい。本発明の一実施形態では、センサ電子装置は、センサ測定値を記憶するための測定用メモリ830を備えてもよい。本発明のこの実施形態では、電源380は、電力をセンサ電子装置に供給してもよい。電源380は、電力をレギュレータ385に供給し、レギュレータ385は、調整電圧を電圧発生又は印加装置810に供給してもよい。接続端子811は、本発明の例示されている実施形態では、接続端子が、センサ355をセンサ電子装置360に連結又は接続することを表している。

0067

図8Aに示されている本発明の一実施形態において、電圧発生又は印加装置810は、電圧、例えば、第1の電圧又は第2の電圧を演算増幅器840の入力端子に供給する。電圧発生又は印加装置810は、電圧をセンサ355の作用電極375にも供給することができる。演算増幅器840の別の入力端子は、センサの基準電極370に結合される。電圧発生又は印加装置810から演算増幅器840に電圧が印加されると、対電極365で測定される電圧が、作用電極375で印加される電圧に近くなる、又は等しくなる。本発明の一実施形態では、電圧発生又は印加装置810は、対電極と作用電極との間に所望の電圧を印加するために利用することも可能である。これは、固定された電圧を対電極に直接印加することによって生じてもよい。

0068

図6A及び図6Bに示される本発明の一実施形態では、電圧発生装置810は、第1の時間枠においてセンサに印加される第1の電圧を発生する。電圧発生装置810は、第1の電圧をオペアンプ840に送り、オペアンプ840は、センサ355の対電極365の電圧を第1の電圧に駆動する。本発明の一実施形態では、電圧発生装置810はまた、第1の電圧を直接的に、センサ355の対電極365に送ることも可能である。図6Aに示される本発明の実施形態では、電圧発生装置810は、次いで、第2の時間枠の間、第1の電圧をセンサ355に送らない。換言すると、電圧発生装置810は、オフにされるか、又はオフに切り換えられる。電圧発生装置810は、何回もの繰り返し、又は安定化時間枠の間、例えば、20分間、第1の電圧を印加することと、電圧を印加しないこととのサイクリング動作を継続するようにプログラムされてもよい。図8Bは、本発明のこの実施形態を実装する電圧発生装置を示す。電圧レギュレータ385は、調整電圧を電圧発生装置810に送る。制御回路860は、スイッチ850の開閉を制御する。スイッチ850を閉じると、電圧が印加される。スイッチ850が開かれると、電圧が印加されない。タイマ865は、スイッチ850をオン、オフするように制御回路860に指令する信号を、制御回路860に送る。制御回路860は、何回(必要な繰り返しと一致する回数)もスイッチ850を開閉するよう回路に指令することができるロジックを含む。本発明の一実施形態では、タイマ865は、安定化シーケンスが完了したこと、即ち、安定化時間枠が経過したことを識別するための安定化信号を送信してもよい。

0069

本発明の一実施形態では、電圧発生装置は、第1の時間枠で第1の電圧を発生し、第2の時間枠で第2の電圧を発生する。図8Cは、本発明のこの実施形態を実装する2つの電圧値を発生する電圧発生装置を示す。本発明のこの実施形態では、2位置スイッチ870が利用される。例示的に、第1のスイッチ位置871がタイマ865によってオンにされるか、又は閉じられ制御回路860に指令を送る場合、電圧発生装置810は、第1の時間枠で第1の電圧を発生する。第1の電圧が第1の時間枠で印加された後、タイマは、第1の時間枠が経過したことを示す信号を制御回路860に送信し、制御回路860は、スイッチ870を第2の位置872に移動するよう指示する。スイッチ870が、第2の位置872にあるときに、調整電圧は、電圧ステップダウン又はバック変換器880に送られ、これにより調整電圧をより低い値に下げる。次いで、より低い値は、第2の時間枠においてオペアンプ840に送られる。タイマ865が、第2の時間枠が経過したことを示す信号を制御回路860に送信した後、制御回路860は、スイッチ870を第1の位置に戻す。これは、所望の繰り返しの回数が完了する、又は安定化時間枠が経過するまで継続する。本発明の一実施形態において、センサ安定化時間枠が経過した後、センサはセンサ信号350を信号プロセッサ390に送信する。

0070

図8Dは、センサに対する電圧の、より複雑な印加を実行するために利用される電圧印加装置810を示す。電圧印加装置810は、制御装置860、スイッチ890、正弦波電圧発生装置891、ランプ電圧発生装置892、及び定電圧発生装置893を備えてもよい。本発明の他の実施形態では、電圧印加は、直流信号又は他の様々な電圧パルス波形の上に電圧交流波を発生してもよい。図8Dに示されている本発明の実施形態では、制御装置860は、スイッチを3つの電圧発生システム891(正弦波)、892(ランプ)、893(直流定電圧)のうちの1つに切り換えることができる。この結果、電圧発生システムのそれぞれにおいて、特定の電圧波形を発生することになる。特定の動作条件下で、例えば、正弦波パルスが3つのパルスに対して印加される場合、制御装置860は、電圧印加装置810が正弦波電圧を発生するように、スイッチ890に、電圧レギュレータ385からの電圧を正弦波電圧発生器891へと接続させてもよい。他の動作条件の下で、例えば、ランプ電圧が3つのパルスのうちの第1のパルスについて第1の電圧としてセンサに印加され、正弦波電圧が3つのパルスのうちの第2のパルスについて第1の電圧としてセンサに印加され、直流定電圧が3つのパルスのうちの第3のパルスについて第1の電圧としてセンサに印加される場合、制御装置860は、スイッチ890に、アノード/カソードサイクルの第1の時間枠内で、電圧発生又は印加装置810からの電圧をランプ電圧発生システム892に、次いで正弦波電圧発生システム891に、次いで直流定電圧発生システム893に切り換えて接続させてもよい。本発明のこの実施形態では、制御装置860は、第2の時間枠において、例えば、第2の電圧の印加時に、電圧発生サブシステムのうちのいくつかをレギュレータ385からの電圧に接続するように、スイッチに指令するか、又は制御してもよい。

0071

図9Aは、本発明の実施形態に係る電圧パルスを発生するマイクロコントローラを含むセンサ電子装置を示す。高度センサ電子装置は、マイクロコントローラ410(図4を参照)、デジタルアナログ変換器(DAC)420、オペアンプ840、及びセンサ信号測定回路431を備えてもよい。本発明の一実施形態では、センサ信号測定回路は、電流対周波数(I/F)変換器430であってよい。図9Aに示されている本発明の実施形態において、マイクロコントローラ410内のソフトウェア又はプログラマブルロジックは、DAC420に信号を送信する命令を提供し、次いで、特定の電圧を演算増幅器840に出力するようDAC420に指令する。マイクロコントローラ410は、図9Aのライン911によって示されているように、特定の電圧を作用電極375に出力するようにも指令されてもよい。上で説明されているように、特定の電圧を演算増幅器840及び作用電極375に印加することによって、対電極で測定された電圧を特定の電圧の大きさに駆動してもよい。換言すると、マイクロコントローラ410は、センサ355(例えば、センサ355に連結された演算増幅器840)に印加されるべき電圧若しくは電圧波形を示す信号を出力する。本発明の代替的実施形態では、固定された電圧は、基準電極と作用電極375との間にDAC420から直接的に電圧を印加することによって設定されてもよい。同様の結果は、電圧を電極のそれぞれに印加することによっても得られ、差分は基準電極と作用電極との間に印加される固定された電圧に等しい。加えて、固定された電圧は、基準電極と対電極との間に電圧を印加することによって設定されてもよい。ある動作条件下では、マイクロコントローラ410は、特定の大きさの電圧がセンサに印加されるということを表すことを、DAC420が認識する、特定の大きさのパルスを発生してもよい。第1の時間枠の後、マイクロコントローラ410は(プログラム又はプログラマブルロジックを介して)電圧を出力しないように(センサ電子装置360が図6Aで説明されている方法に従って動作する場合)、又は第2の電圧を出力するように(センサ電子装置360が図6Bで説明されている方法に従って動作する場合)DAC420に指令する第2の信号を出力する。マイクロコントローラ410は、第2の時間枠が経過した後に、次いで、印加されるべき第1の電圧(第1の時間枠に対して)を示す信号を送信し、次いで電圧は印加されないこと、又は第2の電圧が印加されるべきであること(第2の時間枠に対して)を指令する信号を送信するサイクルを繰り返す。

0072

他の動作条件下で、マイクロコントローラ410は、ランプ電圧を出力するようにDACに指令する、DAC420への信号を生成してもよい。他の動作条件下で、マイクロコントローラ410は、正弦波電圧をシミュレートする電圧を出力するようにDAC420に指令する、DAC420への信号を生成してもよい。これらの信号は、前の段落又は以前本出願で上述されているパルス発生方法のいずれかに組み込むことも可能である。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、命令及び/又はパルスのシーケンスを生成することができ、これをDAC420が受信し、パルスの特定のシーケンスが印加される意味だと理解する。例えば、マイクロコントローラ410は、第1の時間枠の第1の繰り返しに対する定電圧、第2の時間枠の第1の繰り返しに対するランプ電圧、第1の時間枠の第2の繰り返しに対する正弦波電圧、及び第2の時間枠の第2の繰り返しについて2つの値を有する方形波を生成するようにDAC420に指令する命令シーケンスを(信号及び/又はパルスを介し)送信してもよい。

0073

マイクロコントローラ410は、安定化時間枠又は複数の繰り返しについて、このサイクリングを続けるためのプログラマブルロジック又はプログラムを含んでもよい。例示的に、マイクロコントローラ410は、いつ第1の時間枠又は第2の時間枠が経過したかを識別するための計数ロジックを含んでもよい。加えて、マイクロコントローラ410は、安定化時間枠が経過したことを識別する計数ロジックを含んでもよい。先行する時間枠のいずれかが経過した後に、計数ロジックは、新しい信号を送信する、又はDAC420への信号の送信を停止するようマイクロコントローラに指令してもよい。

0074

マイクロコントローラ410を使用することにより、様々な大きさの電圧を複数の持続時間にわたって複数のシーケンスで印加することができる。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は1分間の第1の期間に大きさが約1.0ボルトである電圧パルスを送信し、次いで、4分間の第2の期間に大きさが約0.5ボルトである電圧パルスを送信し、4回このサイクルを繰り返すようにデジタルアナログ変換器420に指令する制御ロジック又はプログラムを備えることができる。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ420は、それぞれの繰り返しでそれぞれの第1の電圧に対して同じ大きさの電圧パルスを印加することをDAC420に行わせる信号を送信するようにプログラムされてもよい。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、それぞれの繰り返しでそれぞれの第1の電圧に対して異なる大きさの電圧パルスを印加することをDACに行わせる信号を送信するようにプログラムされてもよい。本発明のこの実施形態では、マイクロコントローラ410は、それぞれの繰り返しにおいてそれぞれの第2の電圧に対して異なる大きさの電圧パルスを印加することをDAC420に行わせる信号を送信するようにもプログラムされてもよい。例示的に、マイクロコントローラ410は、第1の繰り返しにおいて約1.0ボルトの第1の電圧パルスを印加すること、第1の繰り返しにおいて約0.5ボルトの第2の電圧パルスを印加すること、第2の繰り返しにおいて0.7ボルトの第1の電圧及び0.4ボルトの第2の電圧を印加すること、並びに第3の繰り返しにおいて1.2ボルトの第1の電圧及び0.8ボルトの第2の電圧を印加することをDAC420に行わせる信号を送信するようにプログラムされてもよい。

0075

マイクロコントローラ410は、第1の時間枠において複数の短い持続時間の電圧パルスを送るようにDAC420に指令するようにもプログラムされてもよい。本発明のこの実施形態では、第1の時間枠全体にわたって(例えば、2分間)1つの電圧が印加されるのではなく、複数のより短い持続時間のパルスがセンサに印加されてもよい。この実施形態では、マイクロコントローラ410は、第2の時間枠において複数の短い持続時間の電圧パルスをセンサに送るようにDAC420に指令するようにもプログラムされてもよい。例示的に、マイクロコントローラ410は、短い持続時間が50ミリ秒又は100ミリ秒である複数の短い持続時間の電圧パルスを印加することをDACに行わせる信号を送信してもよい。これらの短い持続時間のパルスの間に、DACは、電圧を印加しなくてもよいし、又はDACは、最低電圧を印加してもよい。マイクロコントローラは、第1の時間枠、例えば、2分間に、短い持続時間の電圧パルスを印加することをDAC420に行わせてもよい。次いで、マイクロコントローラ410は、電圧を印加しないか、又は第2の時間枠で第2の電圧の大きさの、短い持続時間の電圧パルスを印加することのいずれかをDACに行わせる信号をセンサに送り、例えば、第2の電圧は0.75ボルトとし、第2の時間枠を5分間としてもよい。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、第1の時間枠及び/又は第2の時間枠で短い持続時間のパルスのそれぞれに対して異なる大きさの電圧を印加することをDAC420に行わせる信号をDAC420に送ってもよい。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、第1の時間枠又は第2の時間枠で電圧の大きさのパターンを短い持続時間の電圧パルスに適用することをDAC420に行わせる信号をDAC420に送ってもよい。例えば、マイクロコントローラは、第1の時間枠で30個の20ミリ秒パルスをセンサに印加するようDAC420に指令する信号又はパルスを送信してもよい。30個の20ミリ秒パルスのそれぞれは、同じ大きさを有していても、異なる大きさを有していてもよい。本発明のこの実施形態では、マイクロコントローラ410は、第2の時間枠で短い持続時間のパルスを印加するようDAC420に指令するか、又は第2の時間枠の間に別の電圧波形を印加するようDAC420に指令してもよい。

0076

図6〜図8の開示では、電圧の印加を開示しているが、安定化プロセスを開始するために電流をセンサに印加してもよい。例示的には、図6Bに示されている本発明の実施形態では、第1の電流は、アノード又はカソード応答を開始するために第1の時間枠で印加され、第2の電流は、反対のアノード又はカソード応答を開始するために第2の時間枠で印加されてもよい。第1の電流及び第2の電流の印加は、複数の繰り返しの間続けることができる、又は安定化時間枠において続いてもよい。本発明の一実施形態では、第1の電流は、第1の時間枠で印加され、第1の電圧は、第2の時間枠で印加されてもよい。換言すると、アノード又はカソードサイクルのうちの一方が、センサに印加されている電流によってトリガされ、アノード又はカソードサイクルのうちの他方が、センサに印加されている電圧によってトリガされてもよい。上記のように、印加される電流は、定電流、ランプ電流ステップパルス電流、又は正弦波電流であってもよい。特定の動作条件下で、電流は、第1の時間枠で短い持続時間のパルスのシーケンスとして印加されてもよい。

0077

図9Bは、本発明の一実施形態による、解析モジュールを安定化期間におけるフィードバックに利用するセンサ及びセンサエレクトロニクスを示す。図9Bでは、解析モジュール950をセンサ電子装置360に導入する。解析モジュール950は、センサからのフィードバックを利用して、センサが安定化しているかどうかを判定する。本発明の一実施形態では、マイクロコントローラ410は、DAC420が電圧又は電流をセンサ355の一部に印加するようにDAC420を制御する命令又はコマンドを含んでもよい。図9Bは、電圧又は電流を、基準電極370と作用電極375との間に印加することが可能であることを示す。しかし、電圧又は電流は、電極間に、又は直接的に電極のうちの一方に印加することができ、本発明は、図9Bに示されている実施形態によって制限されるべきでない。電圧又は電流の印加は、点線955で示される。解析モジュール950は、センサ355内の電圧、電流、抵抗、又はインピーダンスを測定してもよい。図9Bは、測定は作用電極375で行われることを示すが、これは本発明を限定するものではなく、その理由は、本発明の他の実施形態ではセンサの電極間、又は直接的に、基準電極370若しくは対電極365のいずれかの電圧、電流、抵抗、又はインピーダンスを測定してもよいからである。解析モジュール950は、測定された電圧、電流、抵抗、又はインピーダンスを受信することができ、その測定値を記憶されている値(例えば、閾値)と比較してもよい。点線956は、解析モジュール950が、電圧、電流、抵抗、又はインピーダンスの測定値を読み取る又は測定を行うことを表す。特定の動作条件下で、測定された電圧、電流、抵抗、又はインピーダンスが、閾値より高い場合、センサは安定化しており、センサ信号は患者の生理学的状態の正確な読み取り値を提供している。他の動作条件下では、測定された電圧、電流、抵抗、又はインピーダンスが閾値を下回る場合、センサは安定化されている。他の動作条件下では、解析モジュール950は、測定された電圧、電流、抵抗、又はインピーダンスが特定の時間枠において、例えば、1分間又は2分間、安定していることを検証してもよい。これは、センサ355が安定化していること、及びセンサ信号が対象の生理学的パラメータ、例えば、血糖値の正確な測定値を送信していることを表してもよい。解析モジュール950が、センサが安定化し、センサ信号が正確な測定値を提供していると判定した後、解析モジュール950は、センサが安定化しており、マイクロコントローラ410がセンサ355のセンサ信号を使用すること、又は受信することを開始できることを示す信号(例えば、センサ安定化信号)をマイクロコントローラ410に送信してもよい。これは、点線957で表される。

0078

図10は、本発明の実施形態に係る水和エレクトロニクスを含むセンサシステムのブロック図を示す。センサシステムは、コネクタ1010、センサ1012、及びモニタ又はセンサ電子装置1025を備える。センサ1012は、電極1020と接続部1024とを備える。本発明の実施形態では、センサ1012は、コネクタ1010及びケーブルを介してセンサ電子装置1025に接続されてもよい。本発明の他の実施形態では、センサ1012は、センサ電子装置1025に直接的に接続されてもよい。本発明の他の実施形態では、センサ1012は、センサ電子装置1025と同じ物理的装置に組み込まれてもよい。モニタ又はセンサ電子装置1025は、電源1030、レギュレータ1035、信号プロセッサ1040、計測プロセッサ1045、及びプロセッサ1050を含んでもよい。モニタ又はセンサ電子装置1025は、水和検出回路1060を含んでもよい。水和検出回路1060は、センサ1012とインターフェースし、センサ1020の電極1012が十分に水和しているかどうかを判定する。電極1020が十分に水和していない場合、電極1020は、正確なグルコース読み取りを提供しないので、電極1020がいつ十分に水和されるかを知ることは重要である。電極1020が十分に水和されると、正確なグルコース読み取り値が得られる。

0079

図10に示す本発明の実施形態では、水和検出回路1060は、遅延又はタイマモジュール1065と、接続検出モジュール1070とを含んでもよい。短期的センサ又は皮下センサを利用する本発明の一実施形態では、センサ1012が皮下組織内に挿入された後、センサ電子装置又はモニタ1025は、センサ1012に接続される。接続検出モジュール1070は、センサ電子装置1025がセンサ1012に接続されたことを識別し、タイマモジュール1065に信号を送る。これは、検出器1083が接続を検出し、センサ1012がセンサ電子装置1025に接続されたことを示す信号を接続検出モジュール1070に送ることを表す矢印1084によって図10に例示されている。埋め込み型又は長期センサが利用される実施形態では、接続検出モジュール1070は、埋め込み型センサが体内に挿入されたことを識別する。タイマモジュール1065は、接続信号を受信し、設定された又は確立された水和時間の間待つ。例示的に、水和時間は、2分間、5分間、又は20分間であってもよい。これらの例は、例示的であり、限定的ではないことを意味する。時間枠は、設定された分数である必要はなく、任意の秒数も含むことができる。本発明の一実施形態では、タイマモジュール1065が、設定された水和時間の間待った後、タイマモジュール1065は、センサ1012が水和されたことを、水和信号を送信することによってプロセッサ1050に通知してもよいが、これはライン1086によって示される。

0080

本発明のこの実施形態では、プロセッサ1050は、水和信号を受信し、水和信号が受信された後にのみ、センサ信号(例えば、センサ測定値)を利用することを開始することができる。本発明の別の実施形態では、水和検出回路1060は、センサ(センサ電極1020)と信号プロセッサ1040との間に結合されてもよい。本発明のこの実施形態では、水和検出回路1060は、設定された水和時間が経過したことをタイマモジュール1065が水和検出回路1060に通知するまで、センサ信号が信号プロセッサ1040に送られることを防止してもよい。これは、参照番号1080及び1081で標識される点線で示される。例示的に、タイマモジュール1065は、接続信号をスイッチ(又はトランジスタ)に送って、スイッチをオンにし、センサ信号を信号プロセッサ1040に進ませてもよい。本発明の代替的実施形態では、タイマモジュール1065は、接続信号を送信し、水和検出回路1060内のスイッチ1088をオンにして(又はスイッチ1088を閉じて)、水和時間が経過した後にレギュレータ1035からの電圧がセンサ1012に印加できるようにしてもよい。換言すると、本発明のこの実施形態では、レギュレータ1035からの電圧が、水和時間経過後までセンサ1012に印加されない。

0081

図11は、水和時間の決定を補助する機械スイッチを含む本発明の実施形態を示す。本発明の実施形態では、単一のハウジングは、センサアセンブリ1120及びセンサ電子装置1125を備えてもよい。本発明の一実施形態では、センサアセンブリ1120は、あるハウジング内にあり、センサ電子装置1125は、別のハウジング内にあってもよいが、センサアセンブリ1120及びセンサ電子装置1125は共に接続されてよい。本発明のこの実施形態では、接続検出機構1160は、機械スイッチであってもよい。機械スイッチは、センサ1120がセンサ電子装置1125に物理的に接続されていることを検出してもよい。本発明の一実施形態では、タイマ回路1135も、機械スイッチ1160が、センサ1120がセンサ電子装置1125に接続されていることを検出したときに起動されてもよい。換言すると、機械スイッチが閉じ、信号がタイマ回路1135に転送されてもよい。タイマ回路1135は、水和時間が経過すると、スイッチ1140に信号を送信し、レギュレータ1035が電圧をセンサ1120に印加する。換言すると、水和時間が経過するまで電圧は印加されない。本発明の一実施形態では、電流は、水和時間が経過すると、センサに印加されるものとして、電流が電圧の代わりに使用されてもよい。本発明の代替実施形態において、機械スイッチ1160が、センサ1120がセンサ電子装置1125に物理的に接続されていることを識別したときに、電力は、最初にセンサ1120に印加されてもよい。センサ1120に送られる電力により、結果的にセンサ信号がセンサ1120内の作用電極から出力されることになる。センサ信号は、測定され、プロセッサ1175に送られてもよい。プロセッサ1175は、カウンタ入力を備えてもよい。特定の動作条件下において、センサ信号がプロセッサ1175内に入力されたときから設定された水和時間が経過した後に、プロセッサ1175は、対象の体内のグルコースの正確な測定値としてセンサ信号を処理することを開始してもよい。換言すると、プロセッサ1170は、ポテンシオスタット回路1170から一定時間センサ信号を受け取るが、プロセッサのカウンタ入力から水和時間が経過したことを識別する命令を受け取るまで信号を処理しない。本発明の一実施形態では、ポテンシオスタット回路1170は、電流−周波数変換器1180を備えてもよい。本発明のこの実施形態では、電流−周波数変換器1180は、センサ信号を電流値として受信し、その電流値を周波数値に変換してもよく、周波数値は、プロセッサ1175での取り扱いが容易である。

0082

本発明の実施形態において、センサ1120がセンサ電子装置1125から切断された場合、機械スイッチ1160は、プロセッサ1175にも通知してもよい。これは、図11において点線1176で示される。これは、結果として、プロセッサ1170がセンサ電子装置1125の複数の部品チップ、及び/又は回路への電源を切るか、又は電力を下げることになってもよい。センサ1120が接続されていない場合、センサ電子装置1125の部品又は回路が電源オンの状態にあると、電池又は電源の電力が流出することがある。従って、機械スイッチ1160が、センサ1120がセンサ電子装置1125から切断されたことを検出した場合、機械スイッチは、このことをプロセッサ1175に指示し、プロセッサ1175は、センサ電子装置1125の電子回路、チップ、又は部品のうちの1つ以上への電源を切るか、又は電力を下げてもよい。

0083

図12は、本発明の実施形態に係る電子的な水和検出方法を示す。本発明の一実施形態では、センサの接続を検出する電気的検出機構が利用されてもよい。本発明のこの実施形態では、水和検出エレクトロニクス1250は、交流電源1255及び検出回路1260を備えてもよい。水和検出エレクトロニクス1250は、センサ電子装置1225内に位置されてもよい。センサ1220は、対電極1221、基準電極1222、及び作用電極1223を備えてもよい。図12に示すように、交流電源1255は、電圧設定装置1275、基準電極1222、検出回路1260に連結されている。本発明のこの実施形態では、図12の点線1291に示すように、交流電源からの交流信号が基準電極接続部に印加される。本発明の実施形態において、交流信号は、インピーダンスを通じてセンサ1220に連結され、連結された信号は、センサ1220がセンサ電子装置1225に接続されている場合に大幅に減衰される。これにより、低レベル交流信号は、検出回路1260への入力で存在する。これは、大きく減衰された信号又は高レベルの減衰を有する信号とも称されてもよい。特定の動作条件下では、交流信号の電圧レベルは、Vapplied*(Ccoupling)/(Ccoupling+Csensor)とすることができる。検出回路1260が、検出回路1260の入力端子に高レベルの交流信号(低減衰信号)が存在していることを検出した場合、センサ1220は十分に水和又は活性化されていないため、マイクロコントローラ410に割り込みは送られない。例えば、検出回路1260の入力は、比較器であってもよい。センサ1220が十分に水和(湿潤)されている場合、対電極と基準電極との間に有効容量(例えば、図12静電容量Cr−c)が形成され、基準電極と作用電極との間に有効容量(例えば、図12の静電容量Cw−r)が形成される。換言すると、有効容量は、2つのノード間に形成される静電容量に関係し、実際のコンデンサが2つの電極の間の回路内に置かれていることを表さない。本発明の一実施形態では、交流源1255からの交流信号は、静電容量Cr−c及びCw−rによって十分に減衰され、検出回路1260は、検出回路1260の入力端子のところで交流源1255からの低レベルの、又は大きく減衰された交流信号の存在を検出する。本発明のこの実施形態では、センサ1120とセンサ電子装置1125との間の既存の接続部の利用によりセンサへの接続部の数が低減されるため重要である。換言すると、図11に開示されている機械スイッチは、センサ1120とセンサ電子装置1125との間のスイッチ及び関連する接続部を必要とする。センサ1120は、連続的にサイズを小型化し、部品をなくすことでこのサイズ縮小を達成しやすくなるので、機械スイッチをなくすと有利である。本発明の代替的実施形態では、交流信号は、異なる電極(例えば、対電極又は作用電極)に印加されてもよく、本発明は、同様に動作してもよい。

0084

上記のように、検出回路1260が、検出回路1260の入力端子に低レベル交流信号が存在していることを検出した場合、検出回路1260は、後から、減衰が低い高レベル交流信号が入力端子のところに存在していることを検出してもよい。これは、センサ1220がセンサ電子装置1225から切断されていること、又はセンサが正常に動作していないことを表す。センサがセンサ電子装置1225から切断されている場合、交流源は、減衰がほとんどないか又は低いまま、検出回路1260の入力に連結されてもよい。上記のように、検出回路1260は、マイクロコントローラへの割り込みを生成してもよい。この割り込みは、マイクロコントローラが受け取り、マイクロコントローラは、センサ電子装置1225内の1つ又は複数の部品又は回路への電力を低減する、又は電力供給を止めてもよい。これは、第2の割り込みと称されてもよい。また、これは、センサ電子装置1225の電力消費を低減するのを、特にセンサ1220がセンサ電子装置1225に接続されていないときに助ける。

0085

図12に示されている本発明の代替的実施形態において、交流信号は、参照番号1291によって例示されているように、基準電極1222に印加され、インピーダンス測定装置1277は、センサ1220内の一領域のインピーダンスを測定してもよい。例示的には、この領域は、図12の点線1292によって示されているように、基準電極と作用電極との間の一領域であってもよい。特定の動作条件下で、インピーダンス測定装置1277は、測定されたインピーダンスがインピーダンス閾値又は他の設定基準より低い値に減少した場合に信号を検出回路1260に送信してもよい。これは、センサが十分に水和されていることを表す。他の動作条件下で、インピーダンス測定装置1277は、インピーダンスがインピーダンス閾値より高くなると、信号を検出回路1260に送信してもよい。そして、検出回路1260は、割り込みをマイクロコントローラ410に送信する。本発明の別の実施形態では、インピーダンス測定装置1277は、割り込み又は信号を直接マイクロコントローラに送信してもよい。

0086

本発明の代替の実施形態では、交流源1255は、直流源で置き換えられてもよい。直流源が利用される場合、抵抗測定素子が、インピーダンス測定素子1277の代わりに利用されてもよい。抵抗測定素子を利用する本発明の一実施形態では、抵抗が抵抗閾値又は設定基準を下回った後、抵抗測定素子は、センサが十分に水和されていること、及び電力がセンサに印加され得ることを示す信号を、検出回路1260(点線1293によって表されている)に又は直接的にマイクロコントローラに送信してもよい。

0087

図12に示されている本発明の実施形態では、検出回路1260が、交流源からの低レベルの、又は大きく減衰された交流信号を検出した場合、割り込みが、マイクロコントローラ410に対して生成される。この割り込みは、センサが十分に水和されていることを示す。本発明のこの実施形態では、割り込みに応答して、マイクロコントローラ410は、電圧又は電流をセンサ1220に印加することをデジタルアナログ変換器420に指令するか、又は行わせるためにデジタルアナログ変換器420に伝えられる信号を発生する。図6A図6B、又は図6C又はパルスの印加を説明している関連する文において上述されているパルス又は短い持続時間のパルスの異なるシーケンスのいずれかがセンサ1220に印加されてもよい。例示的には、DAC420からの電圧は、オペアンプ1275に印加されてもよく、その出力がセンサ1220の対電極1221に印加される。この結果、センサ信号が、センサ、例えば、センサの作用電極1223によって生成される。センサが十分に水和したため、割り込みによって識別されるように、作用電極1223において生成されたセンサ信号は、グルコースを正確に測定する。センサ信号は、センサ信号測定装置431によって測定され、センサ信号測定装置431は、そのセンサ信号をマイクロコントローラ410に送信し、そこで対象の生理学的状態のパラメータが測定される。割込の発生は、センサが十分に水和されていること、及びセンサ1220が正確なグルコース測定値を現在供給していることを表す。本発明のこの実施形態では、水和期間は、センサのタイプ及び/又は製造者、及び対象の体内への挿入又は埋め込みへのセンサの反応に依存してもよい。例示的には、1つのセンサ1220は、5分間の水和時間を有し、1つのセンサ1220は、1分間、2分間、3分間、6分間、又は20分間の水和時間を有してもよい。また、センサに対する水和時間の許容可能な長さはいずれでもよいが、より短い時間が好ましい。

0088

センサ1220が接続されているが、十分に水和又は湿潤されていない場合、有効容量Cr−c及びCw−rは、交流源1255からの交流信号を減衰しなくてもよい。センサ1120内の電極は、挿入前に乾燥しており、電極が乾燥しているため、2つの電極の間に良好な電気的経路(又は導電性経路)は存在しない。したがって、高レベルの交流信号又は減衰の少ない交流信号は、そのまま、検出回路1260によって検出され、割り込みは生成されなくてもよい。センサが挿入されると、電極は、導電性の体液中に浸漬される。この結果、直流抵抗の低い漏れ経路が生じる。また、境界層キャパシタが、金属/流体界面に形成される。換言すると、金属/流体界面の間にかなり大きな静電容量が形成され、この大きな静電容量は、センサの電極の間に直列に接続される2つのコンデンサのように見える。これは、有効容量と称されてもよい。実際的に、電極の上にある電解質の導電度が測定される。本発明のいくつかの実施形態では、グルコース制限膜(GLM)は、インピーダンスブロッキング電気効率も示す。未水和のGLMであると、インピーダンスが高くなるが、高水分のGLMであると、インピーダンスは低くなる。正確なセンサ測定値を得るためには、インピーダンスが低いことが望ましい。

0089

図13Aは、本発明の実施形態に係るセンサの水和方法である。本発明の実施形態では、センサは、センサ電子装置に物理的に接続されてもよい(1310)。接続の後、本発明の一実施形態では、タイマ又はカウンタが起動されて、水和時間をカウントしてもよい(1320)。水和時間が経過した後、センサへの電圧の印加を開始するためにセンサ電子装置内のサブシステムに信号が送信されてもよい(1330)。上述のように、本発明の一実施形態では、マイクロコントローラは、信号を受け取って、DACに電圧をセンサに印加するように指令することができるか、本発明の別の実施形態において、スイッチがレギュレータに電圧をセンサに印加させるための信号を受け取ることができる。水和時間は、5分間、2分間、10分間であってもよく、対象及びセンサのタイプによっても変化してもよい。

0090

本発明の代替的実施形態では、センサがセンサ電子装置に接続された後に、交流信号(例えば、低電圧交流信号)がセンサ、例えば、センサの基準電極に印加されてもよい(1340)。交流信号が印加されてもよいのは、センサをセンサ電子装置に接続することで、交流信号をセンサに印加することができるからである。交流信号の印加後に、電圧が印加されるセンサ内の電極と他2つの電極の間に有効容量が形成される(1350)。検出回路は、検出回路の入力に交流信号のどのレベルが存在するかを決定する(1360)。有効容量が電極の間に良好な導電路を形成し、その結果、交流信号が減衰することで、低レベル交流信号(又は減衰の大きい交流信号)が検出回路の入力のところに存在する場合、検出回路によって割り込みが発生し(1370)、割り込みがマイクロコントローラに送られる。

0091

マイクロコントローラは、検出回路が発生した割り込みを受け取り、電圧をセンサの電極、例えば、対電極に印加することをデジタルアナログ変換器に指令するか、又は行わせる信号をデジタルアナログ変換器に送信する(1380)。センサの電極に電圧を印加すると、その結果、センサはセンサ信号1390を生成するか、又は発生する。センサ信号測定装置431は、生成したセンサ信号を測定し、センサ信号をマイクロコントローラに送信する。マイクロコントローラは、作用電極に連結されている、センサ信号測定装置からセンサ信号を受信し(1395)、センサ信号を処理して対象又は患者の生理学的特性の測定値を抽出する。

0092

図13Bは、本発明の一実施形態に係るセンサの水和を検証するための更なる方法を示す。図13Bに示されている本発明の実施形態では、センサは、センサ電子装置に物理的に接続される(1310)。本発明の一実施形態では、交流信号は、センサ内の電極、例えば、基準電極に印加される(1341)。あるいは、本発明の一実施形態では、直流信号がセンサ内の電極に印加される(1341)。交流信号が印加されると、インピーダンス測定素子は、センサ内の点におけるインピーダンスを測定する(1351)。あるいは、直流信号が印加されると、抵抗測定素子は、センサ内の点における抵抗値を測定する(1351)。抵抗又はインピーダンスが、それぞれ抵抗閾値又はインピーダンス閾値(他の設定基準)より低い場合、インピーダンス(又は抵抗)測定素子は、検出回路に送信を行い(又は信号を送信させることができ)(1361)、検出回路は、センサが水和されていることを識別する割り込みをマイクロコントローラに送る。参照番号1380、1390、及び1395は、同一の動作を表すので、図13A及び図13Bでは同一である。

0093

マイクロコントローラは、割り込みを受け取り、電圧をセンサに印加するための信号をデジタルアナログ変換器に送信する(1380)。本発明の代替的実施形態では、デジタルアナログ変換器は、上記のように電流をセンサに印加できる。センサ、例えば、作用電極は、患者の生理学的パラメータを表す、センサ信号を生成する(1390)。マイクロコントローラは、センサ信号測定装置からセンサ信号を受信し(1395)、センサ信号をセンサ内の電極、例えば作用電極で測定する。マイクロコントローラは、センサ信号を処理して、対象又は患者の生理学的特性の測定値、例えば、患者の血糖値を抽出する。

0094

図14A及び図14Bは、本発明の実施形態に係るセンサの水和を、センサを安定化することと組み合わせる方法を示す。図14Aに図示の本発明の実施形態において、センサはセンサ電子装置に接続される(1405)。交流信号は、センサの電極に印加される(1410)。検出回路は、検出回路の入力に交流信号のどのレベルが存在するかを決定する(1420)。検出回路は、低レベルの交流信号が入力のところに存在していると決定する場合(交流信号への減衰の高いレベルを表す)、割り込みが、マイクロコントローラに送られる(1430)。上で説明されているように、割り込みがマイクロコントローラに送られると、マクロコントローラは、安定化シーケンス、即ち、複数の電圧パルスをセンサの電極に印加することを始めるか、又は開始することを知る(1440)。例えば、マイクロコントローラは、デジタルアナログ変換器に、3つの電圧パルス(+0.535ボルトの大きさを有する)をセンサに印加することを行わせることができ、3つの電圧パルスのそれぞれの後に、電圧パルス(印加される1.07ボルトの大きさを有する)3つ分の期間が続く。これは、電圧の安定化シーケンスを送信することと称されてもよい。マイクロコントローラは、これを、リードオンリーメモリ(ROM)又はランダムアクセスメモリ内のソフトウェアプログラムを実行することによって行わせてもよい。安定化シーケンスが実行を終了した後、センサは、測定され、マイクロコントローラに送信される、センサ信号を生成してもよい(1450)。

0095

本発明の一実施形態では、検出回路は、水和時間閾値が経過した後でも、高レベルの交流信号が検出回路の入力(例えば、比較器の入力)に存在し続けていると決定する(1432)ことができる。例えば、水和時間閾値は、10分間であってもよい。10分間経過した後、検出回路は、高レベルの交流信号が存在していることがまだ検出されていてもよい。この時点で、検出回路は、マイクロコントローラに水和補助信号を送信(1434)してもよい。マイクロコントローラが水和補助信号を受信した場合、マイクロコントローラは、電圧パルス又は一連の電圧パルスを印加し、センサの水和を補助することをDACに行わせる信号を送信(1436)してもよい。本発明の一実施形態において、マイクロコントローラは、安定化シーケンス又は他の電圧パルスの一部を印加して、センサの水和を補助することをDACに行わせる信号を送信してもよい。本発明のこの実施形態では、電圧パルスを印加すると、その結果、低レベルの交流信号(又は減衰の大きい信号)が検出回路において検出されてもよい(1438)。この時点で、検出回路はステップ1430で開示されるように、割り込みを送信してもよく、マイクロコントローラは安定化シーケンスを開始してもよい。

0096

図14Bは、水和方法とフィードバックが安定化プロセスにおいて利用される、安定化方法との組み合わせの第2の実施形態を示す。センサは、センサ電子装置に接続される(1405)。センサには、交流信号(又は直流信号)が印加される(1411)。本発明の一実施形態では、交流信号(又は直流信号)は、例えば基準電極のようなセンサの電極に印加される。インピーダンス測定装置(又は抵抗測定装置)は、センサの所定領域内のインピーダンス(又は抵抗)を測定する(1416)。本発明の一実施形態では、基準電極と作用電極との間のインピーダンス(又は抵抗)を測定してもよい。測定されたインピーダンス(又は抵抗)は、インピーダンス又は抵抗値と比較され(1421)、これにより、そのインピーダンス(又は抵抗)がセンサ内で十分に低くなり、センサが水和されることを示すかどうかを調べる。インピーダンス(又は抵抗)が、インピーダンス(又は抵抗)値又は他の設定基準(閾値であってもよい)より低い場合、マイクロコントローラに割り込みが送られる(1431)。割り込みを受け取った後、マイクロコントローラは、安定化シーケンスの電圧(又は電流)をセンサに印加することをDACに指令する信号をDACに送信する(1440)。安定化シーケンスがセンサに印加された後、センサ信号が、センサ内に(例えば、作用電極に)生成され、センサ信号測定装置によって測定され、センサ信号測定装置によって送信され、マイクロコントローラによって受信される(1450)。センサは水和され、安定化シーケンスの電圧がセンサに印加されているので、センサ信号は、生理学的パラメータ(即ち、血糖)を正確に測定したものとなっている。

0097

図14Cは、安定化方法と水和法とを組み合わせた本発明の第3の実施形態を示す。本発明のこの実施形態では、センサは、センサ電子装置に接続される(1500)。センサが、センサ電子装置に物理的に接続された後、交流信号(又は直流信号)は、センサの電極(例えば、基準電極)に印加される(1510)。同時に、又はほぼ同時に、マイクロコントローラは、安定化電圧シーケンスをセンサに印加する(1520)ことをDACに行わせる信号を送信する。本発明の代替的実施形態では、安定化電流シーケンスが、安定化電圧シーケンスの代わりに、センサに印加されてもよい。検出回路は、検出回路の入力端子に交流信号(又は直流信号)のどのレベルが存在するかを決定する(1530)。検出回路の入力端子に、減衰が大きい交流信号(又は直流信号)を表す、低レベル交流信号(又は信号)が存在している場合、割り込みが、マイクロコントローラに送られる(1540)。マイクロコントローラは、安定化シーケンスを既に開始しているので、マイクロコントローラは、割り込みを受け取り、センサが十分に水和されていることを示す第1のインジケータを設定する(1550)。安定化シーケンスが完了した後、マイクロコントローラは、安定化シーケンスの完了を示す第2のインジケータを設定する(1555)。安定化シーケンス電圧を印加するとその結果、センサ、例えば作用電極は、センサ信号測定回路によって測定され、マイクロコントローラに送信される、センサ信号を生成する(1560)。安定化シーケンスが完了していることを示す第2のインジケータが設定され、水和が完了していることを示す第1のインジケータが設定された場合、マイクロコントローラは、センサ信号を利用する(1570)ことができる。1つ又は両方のインジケータがセットされていない場合、マイクロコントローラは、センサ信号が対象の生理学的測定の正確な測定値を示さないので、センサ信号を利用しなくてもよい。

0098

上述の水和及び安定化プロセスは、一般的に、より大きな連続的グルコース監視(CGM)方法の一部として使用されてもよい。連続的グルコース監視における現在の技術水準は概ね補助的なものであり、臨床判定を行うためには、CGM装置(例えば、埋め込み型センサ又は皮下センサを含む)によって提供される読み取り値を基準値無しでは使用できないことを意味する。基準値は、例えばBG計を用いてフィンガースティックから得られなくてはならない。センサ/センシング部品から利用可能な情報量が限られているため、基準値が必要とされる。具体的には、センシング部品により現在提供される処理用の情報は、未加工センサ値(即ち、センサ電流又はIsig)及び対電圧だけであり、ここで、対電圧とは、対電極と基準電極との間の電圧である(例えば、図5参照)。このため、分析の際に、未加工センサ信号の異常が明らかになった場合(例えば、信号が低下している場合)には、センサの故障と、ユーザ/患者の体内における生理的変化(体内でのグルコース濃度の変化)との間での区別を可能とする唯一の方法は、フィンガースティックを介した基準グルコース値の取得である。既知のように、基準フィンガースティックは、センサを較正するためにも使用される。

0099

本明細書で説明されている本発明の実施形態は、連続的グルコース監視の向上と改善を行い、結果として、より自律性の高いシステム、更には関係する装置及び方法を実現し、基準フィンガースティックの必要性を最小限にし、又はなくし、それによって、臨床決定を、高い信頼度レベルで、センサ信号だけから得られる情報に基づいて行えるようにすることに関する。本発明の実施形態によるセンサ設計の観点からは、そのような自律性は、電極冗長性、センサ診断、及びIsig及び/又はセンサグルコース(SG)融合を通じて達成されてもよい。

0100

更に以下で調べるように、冗長性は、複数の作用電極を(例えば、対電極及び基準電極に加えて)使用して患者の血糖(BG)レベルを示す複数の信号を発生することを通じて実現され得る。複数の信号を使用して、(作用)電極の相対的正常性、センサの全体的信頼性、及び仮にあったとして、較正基準値が必要になる頻度を評価してもよい。

0101

センサ診断は、センサの正常性をリアルタイムで調べられるようにする追加の(診断)情報を使用することを含む。この点に関して、電気化学インピーダンス分光法(EIS)から、異なる周波数におけるセンサインピーダンス及びインピーダンス関連パラメータの形態でそのような追加情報を得られることが発見されている。更に、有利的に、いくつかの周波数範囲について、インピーダンス及び/又はインピーダンス関連データが、実質的にグルコース独立であることが更に発見されている。そのようなグルコース独立性により、ロバストで信頼性の高いセンサグルコース値を(融合方法を通じて)生成することだけでなく、個別の電極の、またグルコース依存のIsigから実質的に独立しているセンサ全体の状態、正常性、使用時間、及び効率を評価することにも、様々なEISベースのマーカ又はインジケータの使用が可能になる。

0102

例えば、グルコース独立のインピーダンスデータの分析により、例えば、1kHzの実数インピーダンス、1kHzの虚数インピーダンス、及びナイキストスロープに対する値を使用し、センサがどれだけ速く水和し、データ収集に使用できるようになるかについて、センサの効率に関する情報が提供される(以下で更に詳しく説明する)。更に、グルコース独立のインピーダンスデータからは、センサ膜表面上に存在し得る、グルコースがセンサ内を通過するのを一時的に妨げ、信号がディップすることを引き起こし得る、潜在的閉塞に関する情報が提供される(例えば、1kHzの実数インピーダンスに対する値を使用して)。加えて、グルコース独立のインピーダンスデータからは、例えば、1kHz以上の周波数における位相角及び/又は虚数インピーダンスに対する値を使用し、長時間の着用時のセンサ感度損失−−潜在的に挿入部位の局部的酸欠による−−に関する情報が提供される。

0103

以下に更に詳しく記載されるように、電極冗長性及びEISに関して、並びに他の文脈において、融合アルゴリズムを使用することで、それぞれの冗長電極についてEISによって提供される診断情報を受け取り、それぞれの電極の信頼性を独立して評価してもよい。次いで、それぞれの独立した信号について信頼性の尺度である、重みを加えることができ、患者/対象に見えるセンサグルコース値を生成するために使用され得る単一の融合信号が計算されてもよい。

0104

上記のことからわかるように、冗長性、EISを使用したセンサ診断、及びEISベースの融合アルゴリズムを組み合わせて使用することにより、CGMシステム全体の信頼性を現在利用可能なものに比べて高めることができる。冗長性は、少なくとも2点に関して有益である。第1に、冗長性は、複数の信号を送ることによって単一の障害発生のリスクを取り除く。第2に、単一の電極で十分であると思われる場合にも複数の(作用)電極を設けることによって、冗長電極の出力を主電極に対するチェックとして使用することができ、それによって、頻繁な較正の必要性を軽減し、場合によってはなくしてもよい。加えて、EIS診断では、基準グルコース値(フィンガースティック)を必要とすることなくそれぞれの電極の正常性を自律的に精査し、それによって必要な基準値の数を減らす。しかし、技術EIS及びEIS診断方法の使用は、冗長システム、即ち、1つ以上の作用電極を有するシステムに限定されない。むしろ、本発明の実施形態に関連して以下で説明されるように、EISは、単一及び/又は複数電極センサと接続して使用すると有利であり得る。

0105

EIS又は交流インピーダンス方法では、周期的な小振幅交流信号の印加に対するシステム応答を調べる。これは、図15Aに例示的に示されており、Eは印加される電位、Iは電流、及びインピーダンス(Z)はΔE/ΔIとして定義されている。しかし、インピーダンスは、本質的に、ΔE/ΔIとして数学的に単純に定義されてもよいが、これまで、EIS技術の連続的グルコース監視の応用の商業化に成功していない。これは、一部は、グルコースセンサが非常に複雑なシステムであり、今のところ、グルコースセンサに対するEIS出力の複雑さを完全に説明することができる数学的モデルがまだ開発されていないからである。

0106

電気化学インピーダンス分光法を記述するために使用される単純化された電気回路モデルの1つが、図15Bに示される。この図において、IHPはInner Helmholtz Plane(内部ヘルムホルツ面)の略であり、OHPはOuter Helmholtz Plane(外部ヘルムホルツ面)の略であり、CEは対電極であり、WEは作用電極であり、Cdは二重層容量であり、Rpは分極抵抗であり、Zwはワールブルクインピーダンスであり、Rsは液抵抗である。後者4つの要素−−二重層容量(Cd)、ワールブルクインピーダンス(Zw)、分極抵抗(Rp)、及び液抵抗(Rs)−−のそれぞれは、センサの性能に関して重要な役割を果たし、低又は高周波交流作動電位を印加することによって別々に測定されてもよい。例えば、ワールブルクインピーダンスは、−−主に低周波インピーダンスである−−電気化学系拡散インピーダンスに密接に関係し、したがって、全ての拡散制限のある電気化学センサ内に存在する。そのため、これらの要素のうちの1つ以上をグルコースセンサの1つ以上の要素及び/又は層に相関させることによって、EIS技術をセンサ診断ツールとして使用してもよい。

0107

既知のように、インピーダンスは、その大きさと位相に関して定義され得るものであり、大きさ(|Z|)は電圧差振幅電流振幅との比であり、位相(θ)は電流が電圧より先に進んでいる位相ずれである。回路が直流(DC)のみで駆動される場合、インピーダンスは抵抗と同じである、即ち、抵抗は、位相角がゼロである、インピーダンスの特別なケースである。しかし、複素量としてのインピーダンスは、その実部虚部とで表されてもよい。ここで、実数インピーダンス及び虚数インピーダンスは、以下の式を使用してインピーダンスの大きさ及び位相から求めることができる。
実数インピーダンス(ω)=大きさ(ω)×cos(位相(ω)/180×π)
虚数インピーダンス(ω)=大きさ(ω)×sin(位相(ω)/180×π)
式中、ωは、大きさ(オーム)と位相(度)が測定される入力周波数を表す。一方のインピーダンスと他方の電流及び電圧との関係−−前者が後者の測定値に基づきどのように計算され得るかを含めて−−については、本発明の実施形態において使用するために開発された特定用途向け集積回路(ASIC)を含むセンサエレクトロニクスと関連して更に詳しく以下で調べる。

0108

図15Bに示されている回路モデルを続きとして使用すると、システム全体のインピーダンスは、以下のように簡略化される。



式中、Zw(ω)はワールブルクインピーダンスであり、ωは角速度であり、jは虚数単位(電流と混同しないように、伝統的な「i」の代わりに使用する)、Cd、Rp、及びRsはそれぞれ二重層容量、分極抵抗、及び液抵抗である(既に定義されているとおりである)。
ワールブルクインピーダンスは、以下のように計算できる。



式中、Dは拡散率であり、Lはセンサ膜厚さであり、Cは過酸化物濃度であり、m:1/2は45°のナイキストスロープに対応する。

0109

ナイキスト線図は、グラフ表現であり、インピーダンスの実部(Real Z)は、周波数スペクトルにわたって虚部(Img Z)に対してプロットされる。図16Aは、ナイキスト線図の一般化された例を示し、Xの値はインピーダンスの実部であり、Yの値はインピーダンスの虚部である。位相角は、−−大きさ|Z|を有するベクトルを定義する−−インピーダンス点(X,Y)とX軸との間の角度である。

0110

図16Aのナイキスト線図は、0.1Hz〜1000Mhzまでの選択される周波数で作用電極と対電極との間に交流電圧直流電圧(DCバイアス)と共に印加することによって生成される(即ち、周波数掃引)。右から始め、周波数は、0.1Hzから高くなってゆく。それぞれの周波数で、実数及び虚数インピーダンスが計算され、プロットされてもよい。図示されているように、電気化学系の典型的なナイキスト線図は、変曲点のところで直線と交わる半円のような形状をとるものとしてよく、この半円と直線は、プロットされたインピーダンスを示す。特定の実施形態において、変曲点でのインピーダンスは、ナイキスト線図で識別するのが最も容易であり、切片を定義することができるため、特に重要である。典型的には、変曲点は、X軸に近く、変曲点のXの値は、分極抵抗と液抵抗との和(Rp+Rs)に近似する。

0111

図16Bを参照すると、ナイキスト線図は、典型的には、低周波領域1610及び高周波数領域1620に関して記述することができ、「より高い周波数」及び「より低い周波数」というラベルは、相対的に使用されており、限定することを意図していない。そのため、例えば、低周波領域1610は、例示的に、約0.1Hzから約100Hz(又はそれ以上の周波数)の周波数範囲について得られるデータ点を含み、高周波領域1620は、例示的に、約1kHz(又はそれ以下の周波数)から約8kHz(及びそれ以上の周波数)の周波数範囲について得られるデータ点を含んでもよい。低周波領域1610では、ナイキストスロープは、ナイキスト線図内の低周波データ点の直線適合1630の勾配を表す。このように、より高周波領域1620では、虚数インピーダンスの値が最小となり、無視できるようになる。したがって、切片1600は、本質的に、より高い周波数(例えば、この場合には約1kHz〜8kHzの範囲内)の実数インピーダンスの値である。図16Bでは、切片1600は、約25キロオームである。

0112

図16C及び図16Dは、グルコースセンサが正弦波(即ち、交流)作動電位にどのように応答するかを示す。これらの図において、GLMは、センサのグルコース制限膜であり、AP接着促進剤であり、HSAヒト血清アルブミンであり、GOXはグルコースオキシダーゼ酵素(層)であり、Edcは直流電位であり、Eacは交流電位であり、



交流印加時の過酸化物濃度である。図16Cに示されているように、交流電位周波数、分子拡散率、及び膜厚さの関数である、センサ拡散長が、膜(GOX)長さに比べて小さい場合、システムは、一定の位相角(即ち、無限大)の比較的直線的な応答を与える。対照的に、拡散長が膜(GOX)の長さに等しい場合、システム応答は有限となり、その結果、図16Dに示されているように、半円のナイキスト線図が得られる。後者は、通常、低周波EISについて当てはまり、非ファラデープロセスで無視できるほど小さい。

0113

EIS分析を行う場合には、様々な周波数の交流電圧、及び直流バイアスが、例えば、作用電極と基準電極との間に印加されてもよい。この点で、EISは、印加を単純な直流電流又は単一周波数の交流電圧に制限している可能性のある以前の方法に対する改善法である。全体的には、EISは、μHzからMHzの範囲内の周波数で実行されてもよいが、本発明の実施形態では、より狭い周波数範囲(例えば、約0.1Hz〜約8kHzの範囲)で十分であってもよい。したがって、本発明の実施形態では、約0.1Hz〜約8kHzの周波数範囲内に収まり、プログラム可能な振幅が少なくとも最大100mVまで、好ましくは約50mVである交流電位を印加することができる。

0114

上述の周波数範囲内では、比較的高い周波数−−即ち、一般的に約1kHz〜約8kHzの範囲内に収まる周波数−−が、センサの静電容量に関する性質を精査するために使用される。膜の厚さ及び透磁率(permeability)に応じ、相対的に高い周波数におけるインピーダンスの典型的な範囲は、例えば約500オーム〜25キロオームの間であってもよく、典型的な位相の範囲は、例えば0度と−40度との間であってよい。その一方で、比較的低い周波数−−即ち、一般的に約0.1Hzから約100Hzの範囲内に収まる周波数−−は、センサの抵抗に関する性質を精査するために使用される。ここで、電極設計及び電極配線(metallization)の程度に応じ、出力実数インピーダンスに対する典型的な機能範囲は、例えば、約50キロオーム〜300キロオームの範囲とすることができ、位相に対する典型的な範囲は、約−50度〜約−90度までの範囲とすることができる。上記の例示的な範囲は、例えば、図16E及び図16Fのボード線図に示される。

0115

上述されるように、「より高い周波数」及び「より低い周波数」というフレーズは、絶対的な意味ではなく、互いに関して相対的に使用されることが意図されており、これらは、上述の典型的なインピーダンス及び位相範囲とともに、例示的であり、限定することを意図していない。しかしながら、基本原理は、依然として同じであり、センサの静電容量及び抵抗に関する挙動は、周波数スペクトルにわたるインピーダンスデータを分析することによって精査することができ、典型的には、より低い周波数は、抵抗のより大きい部品(例えば、電極など)に関する情報を与えるが、より高い周波数は、容量性部品(例えば、膜)に関する情報を提供する。しかし、それぞれの場合における実際の周波数範囲は、例えば、(単一又は複数の)電極のタイプ、(単一又は複数の)電極の表面積、膜厚さ、膜の透磁率、及び同様の特性を含む、全体的設計に依存する。高周波回路部品とセンサ膜との間、更には低周波回路部品と例えば電極を含むファラデープロセスとの間の一般的対応に関しては、図15Bも参照されたい。

0116

EISは、センサが単一の作用電極を備えるセンサシステム、更にセンサが複数の(冗長)作用電極を備えるセンサシステムにおいて使用されてもよい。一実施形態において、EISは、センサの使用時間(又はエージング)に関して価値のある情報を提供する。具体的には、異なる周波数において、インピーダンスの大きさと位相角が変化する。図17に見られるように、センサインピーダンス、−−特に、RpとRsとの和は、−−センサ使用時間(sensor age)及びセンサの動作条件を反映する。そのため、新しいセンサは、通常、図17の異なる線図からわかるように、使用済みセンサに比べて高いインピーダンスを有する。このように、RpとRsとの和のX値を考慮することによって、閾値を使用してセンサの使用時間がいつセンサの規定された動作寿命を超えたかを判断することができる。なお、図17〜図21に示され、以下で説明されている実例に関して、変曲点における実数インピーダンスの値(即ち、Rp+Rs)が、センサの経時劣化、状態、安定化、及び水和を判定するために使用されるが、代替的実施形態では、実数インピーダンスに加えて、又はその代わりに、例えば、虚数インピーダンス、位相角、ナイキストスロープなどの他のEIS由来パラメータを使用することができる。

0117

図17は、センサの寿命にわたるナイキスト線図の一例を示す。矢印で示されている点は、周波数スペクトルにわたる掃引のそれぞれに対する各変曲点である。例えば、初期化前(時間t=0において)、Rs+Rpは、8.5キロオームより高く、初期化後(時間t=0.5時間)、Rs+Rpの値は、8キロオーム以下に下がった。次の6日間にわたり、Rs+Rpは減少し続け、指定されたセンサ寿命の終わりでは、Rs+Rpは6.5キロオームより低い値に下がった。このような例に基づき、閾値は、Rs+Rp値がセンサの指定された動作寿命の終わりをいつ示すかを指定するように設定することができる。したがって、EIS技術は、センサが指定された動作時間を超えて再利用されることを許す抜け穴を閉じることができる。換言すると、センサが指定された寿命に達した後に患者がセンサの接続を切断し、その後再び再接続することによってセンサを再利用しようとした場合に、EISは、異常に低いインピーダンスを測定し、それによって、システムがセンサを拒絶し、患者に新しいセンサを使用するよう促すことが可能になる。

0118

加えて、EISは、センサのインピーダンスがセンサが使い古されて正常に動作できないことを示す低インピーダンス閾値レベル以下に下がったときを検出することによってセンサ故障を検出することを可能にしてもよい。次いで、システムは、特定の動作寿命の前にセンサを終了させてもよい。より詳細に調べられるように、センサインピーダンスを使用して、他のセンサ故障(モード)を検出することもできる。例えば、様々な理由からセンサが低電流状態(即ち、センサ故障)に入ったときに、センサインピーダンスは特定の高インピーダンス閾値を超えて高くなってもよい。例えば、タンパク質若しくはポリペプチドファウリングマクロファージ付着、又は他の要因によりインピーダンスがセンサ動作時に異常に高くなる場合、システムは、指定されたセンサ動作寿命の前にセンサを終了してもよい。

0119

図18は、本発明の実施形態に係るセンサの安定化の際、及び使用時間を検出する際、EIS技術をどのように応用できるかを示す。図18のロジックは、上述した水和手順及びセンサ初期化手順が完了した後開始する(1800)。換言すると、センサが十分水和され、第1の初期化手順が適用されていると、センサが初期化される。初期化手順は、詳細な記述で予め記述された電圧パルスの形態をとることが好ましい。しかし、代替的な実施形態では、初期化手順について、異なる波形を用いることができる。例えば、パルスの代わりに正弦波を用いることができ、センサの湿潤又はコンディショニングを促進することができる。加えて、波形の一部がセンサの通常動作電圧、即ち、0.535ボルトより高いことが必要であってもよい。

0120

ブロック1810ではEIS手順が適用され、インピーダンスは、第1の高閾値と第1の低閾値の両方と比較される。第1の高閾値及び第1の低閾値の一例は、それぞれ、7キロオーム及び8.5キロオームであるが、これらの値は、必要に応じてより高く又はより低く設定することができる。インピーダンス、例えば、Rp+Rsが第1の高閾値より高い場合、センサは、ブロック1820で追加の初期化手順(例えば、1つ以上の追加のパルスの印加)に入る。理想的には、センサを初期化するために適用される全初期化手順の数は、センサの電池寿命とセンサを安定化するために要する総時間数の両方に対する影響を制限するように最適化される。したがって、EISを適用することによって、最初に実行する初期化を少なくすることができ、また初期化回数を徐々に増やし、センサをすぐに使えるように初期化の正しい回数のみを与えることができる。同様に、代替的実施形態では、EISを水和手順に適用して、図13〜図14で説明されているように、水和プロセスを補助するのに必要な初期化の回数を最小にすることができる。

0121

一方、インピーダンス、例えば、Rp+Rsが第1の低閾値以下である場合、センサは、ブロック1860で故障していると判定され、直ちに終了させられる。センサを交換及び水和プロセスを再開するためにメッセージがユーザに与えられる。インピーダンスが高閾値及び低閾値以内であれば、センサはブロック1830で正常に動作を開始する。そして、ロジックは、追加EISが実行されるブロック1840に進み、センサの使用時間をチェックする。ロジックが初めてブロック1840に達すると、マイクロコントローラはEISを行い、センサの使用時間を測定し、ユーザが同じセンサから接続及び切断できる抜け穴を閉じる。EIS手順の将来の繰り返しにおいてロジックがブロック1840に戻ると、マイクロプロセッサは、センサの指定された寿命の間に固定された間隔でEISを実行する。好ましい一実施形態は、固定された間隔は、2時間毎に設定されるが、より長い又はより短い期間が使用されてもよい。

0122

ブロック1850では、インピーダンスが、高閾値及び低閾値の第2セットと比較される。そのような第2の高閾値及び低閾値の一例は、それぞれ、5.5キロオーム及び8.5キロオームであるものとしてよいが、これらの値は、必要に応じてより高く又はより低く設定することができる。インピーダンス値が第2の高閾値及び低閾値の範囲内に留まっている限り、ロジックはブロック1830に進み、センサは指定されたセンサ寿命、例えば、5日に達するまで正常に動作する。無論、ブロック1840に関して説明されるように、EISは、指定されたセンサ寿命全体にわたりスケジュールされた定期的間隔で実行される。しかし、EISが実行された後、ブロック1850でインピーダンスが第2のより低い閾値以下に下がる、又は第2のより高い閾値以上に上昇したと判定された場合、センサはブロック1860で停止される。更なる代替的実施形態では、誤ったセンサ読み取り値に対して二次チェックを実行することができる。例えば、EISが、インピーダンスが第2の高閾値及び低閾値の範囲外となっていることを示した場合、ロジックは、第2のEISを実行して、閾値の第2のセットの条件が実際には満たされていないことを確認してから(又は第1のEISが正しく実行されたことを確認してから)ブロック1860でセンサの終わりを判定することができる。

0123

図19は、上記の説明に基づいており、本発明の好ましい実施形態による診断EIS手順を実行するために可能なスケジュールの詳細を示す。それぞれの診断EIS手順は、オプションであり、必要に応じて、診断EIS手順をスケジュールしない、又は1つ以上の診断EIS手順の任意の組み合わせを有することが可能である。図19のスケジュールは、点1900でのセンサ挿入時に開始する。センサの挿入後、センサは、水和期間1910に入る。この水和期間は、十分に水和されていないセンサは、既に説明されているように、ユーザに不正な読み取り値を与える可能性があるため、重要である。点1920での任意的な第1の診断EIS手順は、この水和期間1910でスケジュールされ、センサが確実に水和されるようにする。第1の診断EIS手順1920は、センサインピーダンス値を測定し、センサが十分水和されたかどうかを判定する。第1の診断EIS手順1920において、インピーダンスが、設定された高閾値及び低閾値の範囲内にあり、十分な水和を示していると判定された場合、センサコントローラは、点1930においてセンサの電源オンを許す。逆に、第1の診断EIS手順1920において、インピーダンスが設定された高閾値及び低閾値の範囲外にあり、不十分な水和が示されていると判定された場合、センサ水和期間1910は延長されてもよい。延長された水和の後に、センサの電極間で特定の静電容量に達した後(センサが十分に水和されていることを意味する)、点1930で電源オンを行うことができる。

0124

任意的な第2の診断EIS手順1940は、点1930でセンサが電源オンになってから点1950でセンサ初期化が開始する前までにスケジュールされる。ここでスケジュールされるように、第2の診断EIS手順1940は、センサが1950での初期化の開始前に再利用されているかどうかを検出することができる。センサが再利用されているかどうかを判断するための試験は、図18の説明で詳述された。しかし、初期化が完了した後に経時劣化テストが実行される図18に関する前の説明とは異なり、図19の経時劣化テストは初期化前に実行されるものとして示されている。図19で説明されているEIS手順の時刻表は、本出願の全体的な教示に影響を及ぼすことなく組み変えることができること、またステップのいくつかの順序入れ替えることができることを理解することは重要である。既に説明されているように、第2の診断EIS手順1940は、センサのインピーダンス値を決定し、次いでインピーダンス値を設定されている高閾値及び低閾値と比較することによって再利用されるセンサを検出する。インピーダンスが設定されている閾値から外れている場合、センサが再利用されていることを示しており、したがってセンサは拒絶され、ユーザに新しいセンサと交換するよう促してもよい。これは、古いセンサの再利用から生じ得る合併症を防止する。逆に、インピーダンスが設定された閾値内にある場合には、センサ初期化1950を、新たなセンサが使用されていることを信頼して開始することができる。

0125

任意的な第3の診断EIS手順1960は、点1950で初期化が開始した後にスケジュールされる。第3の診断EIS手順1960は、センサが完全に初期化されたかどうかを判断するためにセンサのインピーダンス値をテストする。第3の診断EIS手順1960は、センサが完全に初期化されるのに必要な最短時間で実行されるべきである。このときに実行されると、センサの寿命は、完全に初期化されたセンサが未使用である時間を制限することによって最大化され、初期化過剰は、初期化が行われ過ぎる前にセンサの完全な初期化を確認することによって回避される。過剰な初期化を防止することは、過剰な初期化の結果、電流を抑制し、読み取り値が不正確となり得るため、重要である。しかし、不完全な初期化も同様に問題であるため、第3の診断EIS手順1960がセンサの初期化が不完全であると示す場合、点1970において、センサを完全に初期化するための任意選択的な初期化を実行してもよい。初期化不足は、過剰な電流が生じる結果、実際のグルコース濃度に関係しなくなるため不利である。初期化不足及び初期化過剰は危険であるため、第3の診断EIS手順は、使用されるときにセンサが正常に機能していることを確認する上で重要な役割を果たす。

0126

加えて、任意的な周期的診断EIS手順1980は、センサが完全に初期化された後の時間でスケジュールされてもよい。EIS手順1980は、任意の設定間隔スケジューリングすることができる。以下で更に詳しく説明されるように、EIS手順1980は、異常な電流又は異常な対電極電圧などの他のセンサ信号によってもトリガされてもよい。更に、EIS手順1980を望みに応じて減らして又は増やしてスケジュールすることができる。好ましい実施形態では、水和プロセス、センサ寿命チェック、初期化プロセス、又は周期的診断テストで使用されるEIS手順は、同じ手順である。代替的な実施形態では、EIS手順は、特定のインピーダンス範囲に注目する必要があるかどうかに応じて様々なEIS手順に対して短縮又は延長することができる(即ち、チェックされる周波数範囲を減らしたり増やしたりする)。周期的診断EIS手順1980は、インピーダンス値を監視して、センサが最適なレベルで確実に動作し続けることを確保する。

0127

センサは、汚染化学種、センサ使用時間、又は汚染化学種とセンサ使用時間との組み合わせによりセンサ電流が低下した場合には最適なレベルで動作しなくてもよい。特定の長さを超えて経時劣化したセンサは、もはや有用ではないが、汚染化学種によって損なわれたセンサは、修復可能かもしれない。汚染化学種は、電極の表面積又は反応副産物拡散経路縮小する可能性があり、それによってセンサ電流が低下する。これらの汚染化学種が帯電し、特定の電圧の下で電極又は膜表面に徐々に集まる。以前であれば、汚染化学種はセンサの有用性打ち壊すであろう。今では、周期的診断EIS手順1980が、汚染化学種の存在を示すインピーダンス値を検出した場合、是正措置をとることができる。是正措置がいつとられるかは、図20に関して説明されている。したがって、周期的診断EIS手順1980は、極端に有用なものとなっているが、それは、場合によってはセンサ電流を通常レベルまで回復させ、センサの寿命を延ばすことができるセンサ是正措置をトリガしてもよいためである。センサ是正措置の2つの可能な実施形態は、下記図21A及び図21Bの説明において説明される。

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