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図面 (20)

課題・解決手段

リスペリドンに結合する抗体又は抗体の結合フラグメントを開示する。抗体又は抗体の結合フラグメントを使用して、例えば、競合免疫測定方法などにおいて、試料中のリスペリドンを検出することができる。ラテラルフローアッセイデバイスにおいて、単一のラテラルフローアッセイデバイスにおけるアリピプラゾールクエチアピンオランザピン、及びリスペリドンの複合検出を含む、リスペリドンのポイントオブケア検出に抗体又は抗体の結合フラグメントを使用することができる。

概要

背景

精神分裂病は、世界人口の約0.45〜1%が罹患している慢性かつ消耗性精神疾患である(van Os,J.、Kapur,S.「Schizophrenia」 Lancet 2009,374,635〜645)。治療の主な目標は、精神病の症状からの持続的な軽快再発リスク及び因果関係の低減、並びに患者の機能的かつ全体的な生活の質の向上である。精神分裂病の患者の多くは、入手可能な抗精神病薬によって症状を安定させることが可能であるが、投薬に対する順守不足が、毎日投与される経口薬による再発の共通の理由である。不順守の結果を調査するいくつかの研究(Abdel−Baki,A.、Ouellet−Plamondon,C.、Malla,A.「Pharmacotherapy Challenges in Patients with First−Episode Psychosis」Journal of Affective Disorders 2012,138,S3〜S14)によると、処方どおり投薬を受けない精神分裂病患者は、再発、入院及び自殺の割合が高く、同様に死亡率も高い。精神分裂病患者の40〜75%が、毎日の経口治療レジメンを順守することが困難であると推定されている(Lieberman,J.A.、Stroup,T.S.、McEvoy,J.P.、Swartz,M.S.、Rosenheck,R.A.、Perkins,D.O.、Keefe,R.S.E.、Davis,S.M.、Davis,C.E.、Lebowitz,B.D.、Severe,J.、Hsiao,J.K.「Effectiveness of Antipyschotic Drugs in Patients with Chronic Schizophrenia」New England Journal of Medicine 2005,353(12),1209〜1223)。

治療薬物モニタリングTDM)は、治療モニタリング及び治療最適化のための、抗精神病薬を含む薬物の血清又は血漿濃度定量化である。このようなモニタリングは、例えば、投薬レジメンを順守せず、治療用量に達成せず、治療用量において非反応的であり、準最適な耐性を有し、薬物動態学的薬物間相互作用を有し、あるいは不適切な血漿濃度を引き起こす異常な代謝を有する患者の識別を可能にする。抗精神病薬を吸収、分配、代謝、及び排泄する患者の能力には、相当な個人差が存在する。このような差異は、併発疾病年齢併用投薬又は遺伝的特徴に起因する場合がある。様々な薬物製剤もまた、抗精神病薬の代謝に影響を及ぼす場合がある。TDMは、個々の患者のための用量最適化を可能にし、治療転帰及び機能転帰を向上させる。TDMにより、処方医は、所定の用量を遵守し、有効な血清濃度を確実に達成することを更に可能にする。

これまで、抗精神病薬の血清又は血漿濃度のレベルを判定するための方法は、UV又は質量分析検出による液体クロマトグラフィー(LC)及びラジオイムノアッセイの使用を伴う(例えば、Woestenborghs et al.,1990「On the selectivity of some recently developedRIA’s」in Methodological Surveys in Biochemistry and Analysis 20:241〜246。Analysis of Drugs and Metabolites,Including Anti−infective Agents、Heykants et al.,1994「The Pharmacokinetics of Risperidone in Humans:A Summary」,J Clin Psychiatry 55/5,suppl:13〜17、Huang et al.,1993「Pharmacokinetics of the novel anti−psychotic agent risperidone and the prolactin response in healthy subjects」,Clin Pharmacol Ther 54:257〜268参照)。ラジオイムノアッセイは、リスペリドン及びパリペリドンのうちの一方又は両方を検出する。米国特許第8,088,594号におけるSalamoneらは、リスペリドン及びパリペリドンの両方を検出するが、薬理学的不活性代謝産物は検出しない抗体を使用する、リスペリドンの競合免疫測定を開示している。競合免疫測定に使用された抗体は、特定の免疫原に対して開発されている。ID Labs Inc.(London,Ontario,Canada)は、これもまた競合フォーマットを利用している他の抗精神病薬であるオランザピンELISA販売している。使用説明書は、アッセイスクリーニングの目的のために設計され、法医学又は研究上での使用を意図され、具体的には治療上での使用を意図していないことを示している。使用説明書は、全ての陽性試料が、ガスクロマトグラフィー質量分析法GC−MS)により確認されるべきであることを推奨し、使用された抗体は、オランザピン及びクロザピンを検出することを示している(ID Labs Inc.,「Instructions For Use Data Sheet IDEL−F083」,Rev.Date Aug.8,2011参照)。これらの方法、即ち、HPLC及びGC/MSのうちのいくつかは、高価で手間がかかる場合があり、一般的には、適切な設備を有する大規模な又は専門的な実験室においてのみ実施される。

概要

リスペリドンに結合する抗体又は抗体の結合フラグメントを開示する。抗体又は抗体の結合フラグメントを使用して、例えば、競合免疫測定方法などにおいて、試料中のリスペリドンを検出することができる。ラテラルフローアッセイデバイスにおいて、単一のラテラルフローアッセイデバイスにおけるアリピプラゾールクエチアピン、オランザピン、及びリスペリドンの複合検出を含む、リスペリドンのポイントオブケア検出に抗体又は抗体の結合フラグメントを使用することができる。

目的

本発明の単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントは、アッセイキット及びアッセイデバイスにおいて提供されてもよく、現在好ましいデバイスは、ポイント・オブ・ケア(point-of-care)分析を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

リスペリドンに結合する単離抗体又は前記抗体の結合フラグメントであって、a)配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、前記単離抗体若しくは前記抗体のフラグメント、又はb)配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、前記単離抗体若しくは前記抗体のフラグメントを含む、単離抗体又は前記抗体の結合フラグメント。

請求項2

前記抗体又は前記抗体のフラグメントは、前記アミノ酸配列配列番号3を有する前記軽鎖可変領域と、前記アミノ酸配列配列番号4を有する前記重鎖可変領域と、を含む、請求項1に記載の抗体。

請求項3

前記抗体又は前記抗体のフラグメントは、前記アミノ酸配列配列番号7を有する前記軽鎖可変領域と、前記アミノ酸配列配列番号8を有する前記重鎖可変領域と、を含む、請求項1に記載の抗体。

請求項4

前記抗体又は前記抗体のフラグメントは、a)配列番号3のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖相補性決定領域(CDR)1配列と、b)配列番号3のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、c)配列番号3のアミノ酸残基109〜117を含む軽鎖CDR3配列と、d)配列番号4のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、e)配列番号4のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、f)配列番号4のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、請求項1に記載の抗体。

請求項5

前記抗体又は前記抗体のフラグメントは、a)配列番号7のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖相補性決定領域(CDR)1配列と、b)配列番号7のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、c)配列番号7のアミノ酸残基109〜117を含む軽鎖CDR3配列と、d)配列番号8のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、e)配列番号8のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、f)配列番号8のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、請求項1に記載の抗体。

請求項6

前記抗体結合フラグメントは、Fv、F(ab’)、F(ab’)2、scFv、ミニボディ及びダイアボディのフラグメントからなるフラグメントの群から選択される、請求項1に記載の抗体。

請求項7

前記抗体は、モノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。

請求項8

請求項1に記載の抗体を含むアッセイキット

請求項9

請求項1に記載の抗体を含むアッセイデバイス

請求項10

前記デバイスは、ラテラルフローアッセイデバイスである、請求項9に記載のアッセイデバイス。

請求項11

試料中のリスペリドンを検出する方法であって、前記方法は、(i)試料を検出可能マーカで標識された請求項1に記載の抗体に接触させることであって、前記試料中に存在する前記標識された抗体及びリスペリドンは、標識された複合体を形成する、ことと、(ii)前記試料中のリスペリドンを検出するように、前記標識された複合体を検出することと、を含む、方法。

請求項12

試料中のリスペリドンを検出するための競合免疫測定方法であって、前記方法は、(i)試料を、請求項1に記載の抗体と接触させ、かつリスペリドン又はリスペリドンの競合結合パートナと接触させることであって、前記抗体及び前記リスペリドン又は前記リスペリドンの競合結合パートナのうちの1つが、検出可能マーカで標識され、試料のリスペリドンは、前記抗体への結合に対して、前記リスペリドン又は前記リスペリドンの競合結合パートナと競合する、ことと、(ii)試料のリスペリドンを検出するように、前記標識を検出することと、を含む、方法。

請求項13

前記リスペリドン又は前記リスペリドンの競合結合パートナは、前記検出可能マーカで標識されている、請求項12に記載の方法。

請求項14

前記抗体は、検出可能マーカで標識されている、請求項12に記載の方法。

請求項15

前記免疫測定は、ラテラルフローアッセイデバイスで行われ、前記試料は、前記デバイスに適用される、請求項12に記載の方法。

請求項16

リスペリドンに加えて、1種以上の検体の存在を検出することを更に含む、請求項11又は12に記載の方法。

請求項17

前記1種以上の検体は、リスペリドン以外の抗精神病薬である、請求項16に記載の方法。

請求項18

リスペリドン以外の前記抗精神病薬は、パリペリドンクエチアピンオランザピンアリピプラゾール及びこれらの代謝産物からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。

請求項19

クエチアピンに結合する単離抗体又は前記抗体の結合フラグメントであって、a)配列番号3のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖CDR1配列と、b)配列番号3のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、c)配列番号3のアミノ酸残基109〜117を含む軽鎖CDR3配列と、d)配列番号4のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、e)配列番号4のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、f)配列番号4のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、単離抗体又は前記抗体の結合フラグメント。

請求項20

クエチアピンに結合する単離抗体又は前記抗体の結合フラグメントであって、a)配列番号7のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖CDR1配列と、b)配列番号7のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、c)配列番号7のアミノ酸残基109〜117を含む軽鎖CDR3配列と、d)配列番号8のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、e)配列番号8のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、f)配列番号8のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、単離抗体又は前記抗体の結合フラグメント。

請求項21

前記抗体結合フラグメントは、Fv、F(ab’)、F(ab’)2、scFv、ミニボディ及びダイアボディのフラグメントからなるフラグメントの群から選択される、請求項19又は請求項20に記載の抗体。

請求項22

前記抗体は、モノクローナル抗体である、請求項19又は請求項20に記載の抗体。

請求項23

請求項19又は請求項20に記載の抗体を含むアッセイキット。

請求項24

請求項19又は請求項20に記載の抗体を含むアッセイデバイス。

請求項25

前記デバイスは、ラテラルフローアッセイデバイスである、請求項24に記載のアッセイデバイス。

請求項26

試料中のリスペリドンを検出する方法であって、前記方法は、(i)試料を検出可能マーカで標識された請求項19又は請求項20に記載の抗体に接触させることであって、前記試料中に存在する前記標識された抗体及びリスペリドンは、標識された複合体を形成する、ことと、(ii)前記試料中のリスペリドンを検出するように、前記標識された複合体を検出することと、を含む、方法。

請求項27

試料中のリスペリドンを検出するための競合免疫測定方法であって、前記方法は、(i)試料を請求項19又は請求項20に記載の抗体と接触させ、かつリスペリドン又はリスペリドンの競合結合パートナと接触させることであって、前記抗体及び前記リスペリドン又は前記リスペリドンの競合結合パートナのうちの1つが、検出可能マーカで標識され、試料のリスペリドンは、該抗体への結合に対して、前記リスペリドン又は前記リスペリドンの競合結合パートナと競合する、ことと、(ii)試料のリスペリドンを検出するように、前記標識を検出することと、を含む、方法。

請求項28

前記リスペリドン又は前記リスペリドンの競合結合パートナは、前記検出可能マーカで標識されている、請求項27に記載の方法。

請求項29

前記抗体は、検出可能マーカで標識されている、請求項27に記載の方法。

請求項30

前記免疫測定は、ラテラルフローアッセイデバイスで行われ、前記試料は、前記デバイスに適用される、請求項27に記載の方法。

請求項31

リスペリドンに加えて、1種以上の検体の存在を検出することを更に含む、請求項26又は27に記載の方法。

請求項32

前記1種以上の検体は、リスペリドン以外の抗精神病薬である、請求項31に記載の方法。

請求項33

リスペリドン以外の前記抗精神病薬は、パリペリドン、クエチアピン、オランザピン、アリピプラゾール及びこれらの代謝産物からなる群から選択される、請求項32に記載の方法。

技術分野

0001

配列表
本出願は、ASCIIフォーマット電子的に提出済みの配列表を含み、当該配列表の全体を参照により本明細書に援用するものである。当該ASCIIのコピーは、2016年12月12日に作成され、ファイル名はPRD3397USNP_SL.txtであり、そのサイズは8,453バイトである。

0002

(関連出願の相互参照
本出願は、米国特許仮出願第62/268,898号(2015年12月17日出願)の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。

0003

(発明の分野)
本発明は、イムノアッセイの分野に関し、特に、リスペリドンの検出のためのイムノアッセイにおいて使用することができる、リスペリドンに結合する抗体に関する。

背景技術

0004

精神分裂病は、世界人口の約0.45〜1%が罹患している慢性かつ消耗性精神疾患である(van Os,J.、Kapur,S.「Schizophrenia」 Lancet 2009,374,635〜645)。治療の主な目標は、精神病の症状からの持続的な軽快再発リスク及び因果関係の低減、並びに患者の機能的かつ全体的な生活の質の向上である。精神分裂病の患者の多くは、入手可能な抗精神病薬によって症状を安定させることが可能であるが、投薬に対する順守不足が、毎日投与される経口薬による再発の共通の理由である。不順守の結果を調査するいくつかの研究(Abdel−Baki,A.、Ouellet−Plamondon,C.、Malla,A.「Pharmacotherapy Challenges in Patients with First−Episode Psychosis」Journal of Affective Disorders 2012,138,S3〜S14)によると、処方どおり投薬を受けない精神分裂病患者は、再発、入院及び自殺の割合が高く、同様に死亡率も高い。精神分裂病患者の40〜75%が、毎日の経口治療レジメンを順守することが困難であると推定されている(Lieberman,J.A.、Stroup,T.S.、McEvoy,J.P.、Swartz,M.S.、Rosenheck,R.A.、Perkins,D.O.、Keefe,R.S.E.、Davis,S.M.、Davis,C.E.、Lebowitz,B.D.、Severe,J.、Hsiao,J.K.「Effectiveness of Antipyschotic Drugs in Patients with Chronic Schizophrenia」New England Journal of Medicine 2005,353(12),1209〜1223)。

0005

治療薬物モニタリングTDM)は、治療モニタリング及び治療最適化のための、抗精神病薬を含む薬物の血清又は血漿濃度定量化である。このようなモニタリングは、例えば、投薬レジメンを順守せず、治療用量に達成せず、治療用量において非反応的であり、準最適な耐性を有し、薬物動態学的薬物間相互作用を有し、あるいは不適切な血漿濃度を引き起こす異常な代謝を有する患者の識別を可能にする。抗精神病薬を吸収、分配、代謝、及び排泄する患者の能力には、相当な個人差が存在する。このような差異は、併発疾病年齢併用投薬又は遺伝的特徴に起因する場合がある。様々な薬物製剤もまた、抗精神病薬の代謝に影響を及ぼす場合がある。TDMは、個々の患者のための用量最適化を可能にし、治療転帰及び機能転帰を向上させる。TDMにより、処方医は、所定の用量を遵守し、有効な血清濃度を確実に達成することを更に可能にする。

0006

これまで、抗精神病薬の血清又は血漿濃度のレベルを判定するための方法は、UV又は質量分析検出による液体クロマトグラフィー(LC)及びラジオイムノアッセイの使用を伴う(例えば、Woestenborghs et al.,1990「On the selectivity of some recently developedRIA’s」in Methodological Surveys in Biochemistry and Analysis 20:241〜246。Analysis of Drugs and Metabolites,Including Anti−infective Agents、Heykants et al.,1994「The Pharmacokinetics of Risperidone in Humans:A Summary」,J Clin Psychiatry 55/5,suppl:13〜17、Huang et al.,1993「Pharmacokinetics of the novel anti−psychotic agent risperidone and the prolactin response in healthy subjects」,Clin Pharmacol Ther 54:257〜268参照)。ラジオイムノアッセイは、リスペリドン及びパリペリドンのうちの一方又は両方を検出する。米国特許第8,088,594号におけるSalamoneらは、リスペリドン及びパリペリドンの両方を検出するが、薬理学的不活性代謝産物は検出しない抗体を使用する、リスペリドンの競合免疫測定を開示している。競合免疫測定に使用された抗体は、特定の免疫原に対して開発されている。ID Labs Inc.(London,Ontario,Canada)は、これもまた競合フォーマットを利用している他の抗精神病薬であるオランザピンELISA販売している。使用説明書は、アッセイスクリーニングの目的のために設計され、法医学又は研究上での使用を意図され、具体的には治療上での使用を意図していないことを示している。使用説明書は、全ての陽性試料が、ガスクロマトグラフィー質量分析法GC−MS)により確認されるべきであることを推奨し、使用された抗体は、オランザピン及びクロザピンを検出することを示している(ID Labs Inc.,「Instructions For Use Data Sheet IDEL−F083」,Rev.Date Aug.8,2011参照)。これらの方法、即ち、HPLC及びGC/MSのうちのいくつかは、高価で手間がかかる場合があり、一般的には、適切な設備を有する大規模な又は専門的な実験室においてのみ実施される。

発明が解決しようとする課題

0007

抗精神病薬のレベルを判定するための他の方法、特に、(よりタイムリーに個々の患者に対する治療を適切に調節することができる)処方医の診察所、LC又はGC/MS設備がないか、あるいは迅速な試験結果を必要としている他の医療現場において行うことができる方法に対するニーズが存在している。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、リスペリドンに結合する単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントであって、a)重鎖可変領域と、配列番号3及び配列番号7からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む及び軽鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメント、b)配列番号4及び配列番号8からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、軽鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメント、c)配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメント、並びにd)配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメントからなる群から選択される、単離抗体又は単離抗体のフラグメントに関する。

0009

本発明は、リスペリドンに結合し、上で特定された単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに結合することができるエピトープに対して競合し、上で特定された抗体又は抗体の結合フラグメントにより結合されたエピトープと同一である、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに更に関する。

0010

実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、配列番号3又は配列番号7と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに関する。実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号3又は配列番号7と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

0011

更なる実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、配列番号4又は配列番号8と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに関する。実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号4又は配列番号8と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

0012

本発明の単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントの更なる実施形態は、軽鎖可変領域及と、重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントであり、軽鎖可変領域は、a)配列番号3のアミノ酸残基44〜54を含む相補性決定領域1(CDR1)と、配列番号3のアミノ酸残基70〜76を含むCDR2配列と、配列番号3のアミノ酸残基109〜117を含むCDR3配列と、を有する軽鎖可変領域、及びb)配列番号7のアミノ酸残基44〜54を含むCDR1配列と、配列番号7のアミノ酸残基70〜76を含むCDR2配列と、配列番号7のアミノ酸残基109〜117を含むCDR3配列と、を有する軽鎖可変領域からなる群から選択され、重鎖可変領域は、a)配列番号4のアミノ酸残基50〜54を含むCDR1配列と、配列番号4のアミノ酸残基69〜85を含むCDR2配列と、配列番号4のアミノ酸残基118〜128を含むCDR3配列と、を有する重鎖可変領域、及びb)配列番号8のアミノ酸残基50〜54を含むCDR1配列と、配列番号8のアミノ酸残基69〜85を含むCDR2配列と、配列番号8のアミノ酸残基118〜128を含むCDR3配列と、を有する重鎖可変領域からなる群から選択される。

0013

本発明の単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントは、アッセイキット及びアッセイデバイスにおいて提供されてもよく、現在好ましいデバイスは、ポイントオブケア(point-of-care)分析を提供するラテラルフローアッセイ(lateral flow assay)デバイスである。

0014

好ましい実施形態では、単離抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの好ましい実施形態において、抗体結合フラグメントは、Fv、F(ab’)、F(ab’)2、scFv、ミニボディ(minibody)及びダイアボディ(diabody)のフラグメントからなるフラグメントの群から選択される。

0015

本発明は、試料中のリスペリドンを検出する方法を更に提供する。方法は、(i)試料を検出可能マーカで標識された本発明による単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに接触させることであって、試料中に存在する標識された抗体及びリスペリドンは、標識された複合体を形成する、ことと、(ii)試料中のリスペリドンを検出するように、標識された複合体を検出することと、を含む。

0016

試料中のリスペリドンを検出するための競合免疫測定方法が更に提供される。方法は、(i)試料を、本発明による単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントと接触させ、かつリスペリドン又はリスペリドンの競合結合パートナと接触させることであって、抗体又は抗体の結合フラグメント及びリスペリドン又はリスペリドンの競合結合パートナのうちの1つが、検出可能マーカで標識され、試料のリスペリドンは、抗体又は抗体の結合フラグメントへの結合に対して、リスペリドン又はリスペリドンの競合結合パートナと競合する、ことと、(ii)試料のリスペリドンを検出するように、標識を検出することと、を含む。

0017

本発明の更なる目的、特徴及び利点が、以下の好ましい実施形態の詳細な考察から、当業者に明白となるであろう。

図面の簡単な説明

0018

リスペリドンクローン2E12−1により生成された競合ELISAの結果を示すグラフである。
リスペリドンクローン7A8−1により生成された競合ELISAの結果を示すグラフである。
リスペリドンクローン7A8−1により生成された競合ELISAの結果を示すグラフである。
リスペリドンクローン7A8−1により生成された競合ELISAの結果を示すグラフである。
リスペリドンクローン2E12−1により生成された競合ELISAの結果を示すグラフである。
ラテラルフローアッセイデバイス上で使用された競合免疫測定フォーマットを示す図である。
リスペリドン抗体によって生成された典型的な用量反応曲線である。
本発明によるラテラルフローアッセイデバイスのチップ設計図である。
抗体5C7及び標識されたアリピプラゾール競合結合パートナにより生成されたアリピプラゾールのポジティブコントロールに関する典型的な用量反応曲線である。
抗体4G9−1及び標識されたオランザピン競合結合パートナにより生成されたオランザピンのポジティブコントロールに関する典型的な用量反応曲線である。
抗体11及び標識されたクエチアピン競合結合パートナにより生成されたクエチアピンのポジティブコントロールに関する典型的な用量反応曲線である。
抗体5_9及び標識されたリスペリドン競合結合パートナにより生成されたリスペリドンのポジティブコントロールに関する典型的な用量反応曲線である。
標識されたアリピプラゾール競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール抗体5C7により生成されたアリピプラゾールを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、それぞれ標識された競合結合パートナの存在下で、オランザピン、クエチアピン、又はリスペリドンに関して用量反応曲線は生成されていない。
標識されたオランザピン競合結合パートナの存在下で、オランザピン抗体4G9−1により生成されたオランザピンを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、標識された競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール、クエチアピン、又はリスペリドンに関して用量反応曲線は生成されていない。
標識されたクエチアピン競合結合パートナの存在下で、クエチアピン抗体11により生成されたクエチアピンを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、それぞれの標識された競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール、オランザピン又はリスペリドンに関して用量反応曲線は生成されていない。
標識されたリスペリドン競合結合パートナの存在下で、リスペリドン抗体5_9により生成されたリスペドンを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、それぞれの標識された競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール、オランザピン、又はクエチアピンに関して用量反応曲線は生成されていない。
標識されたアリピプラゾール競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール抗体5C7により生成されたアリピプラゾールを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、それぞれの抗体及び標識された競合結合パートナの存在下で、オランザピン、クエチアピン、又はリスペリドンに関して用量反応曲線は生成されていない。
標識されたオランザピン競合結合パートナの存在下で、オランザピン抗体4G9−1で生成されたオランザピンを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、それぞれの抗体及び標識された競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール、クエチアピン、又はリスペリドンに関して用量反応曲線は生成されていない。
標識されたクエチアピン競合結合パートナの存在下で、クエチアピン抗体11により生成されたクエチアピンを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、それぞれの抗体及び標識された競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール、オランザピン、又はリスペリドンに関して用量反応曲線は生成されていない。
標識されたリスペリドン競合結合パートナの存在下でリスペリドン抗体5_9により生成されたリスペリドンを含有する試料に関する典型的な用量反応曲線であり、それぞれの抗体及び標識された競合結合パートナの存在下で、アリピプラゾール、オランザピン、又はクエチアピンに関して用量反応曲線は生成されていない。
ポジティブコントロールとして生成されたアリピプラゾール用量反応曲線と、複合形式で生成されたアリピプラゾール用量反応曲線との比較である。
ポジティブコントロールとして生成されたオランザピン用量反応曲線と、複合形式で生成されたオランザピン用量反応曲線との比較である。
ポジティブコントロールとして生成されたクエチアピン用量反応曲線と、複合形式で生成されたクエチアピン用量反応曲線との比較である。
ポジティブコントロールとして生成されたリスペリドン用量反応曲線と、複合形式で生成されたリスペリドン用量反応曲線との比較である。

0019

本発明は、特定の方法、試薬化合物組成物、又は生物学的システムに限定されるものではなく、これらは無論のこと変更可能であることは理解されるはずである。また、本明細書において使用される用語は、あくまで特定の実施形態を説明することを目的としたものに過ぎず、限定的なものではない点も理解されるはずである。

0020

本明細書及び添付の「特許請求の範囲」において使用するところの単数形「a」、「an」及び「the」は、その内容について特に明らかに断らないかぎり、複数の指示対象を含むものである。

0021

以下の用語は、2つ以上のポリヌクレオチド又はアミノ酸配列の配列関係を説明するために使用される。「参照配列」、「比較ウィンドウ」、「配列同一性」、「配列同一性の割合」、「実質的な同一性」、「類似性」、「相同性」。「参照配列」は、配列の比較の基本として使用される定義された配列であり、参照配列は、より大きな配列のサブセット、例えば、配列表に与えられる全長cDNA又は遺伝子配列セグメントであってもよく、あるいは全cDNA又は遺伝子配列を含むものであってもよく、参照配列は、配列表において与えられるようなタンパク質をコードする全アミノ酸配列のセグメントを含んでもよく、あるいはタンパク質をコードする全アミノ酸配列を含んでもよい。一般的には、参照配列は、少なくとも18個のヌクレオチド又は6個のアミノ酸の長さであり、少なくとも24個のヌクレオチド又は8個のアミノ酸の長さであることも多く、少なくとも48個のヌクレオチド又は16個のアミノ酸の長さである場合も多い。2つのポリヌクレオチド又はアミノ酸配列は、それぞれ、(1)2つの分子間で類似する配列(即ち、全ヌクレオチド又はアミノ酸配列の一部)を含んでもよく、(2)2つのポリヌクレオチド又はアミノ酸配列間で相違する配列を更に含んでもよいため、2つ(又はそれ以上)の分子間の配列比較は、通常、「比較ウィンドウ」上の2つの分子の配列を比較して、配列類似性の局所的領域を識別及び比較することによって行われる。

0022

本明細書で使用される「比較ウィンドウ」とは、2つの配列の最適なアライメントに、少なくとも18個の連続ヌクレオチド配列部位又は6個のアミノ酸の概念的セグメントであって、ポリヌクレオチド配列又はアミノ酸配列は、少なくとも18個の連続ヌクレオチド又は6個のアミノ酸の参照配列に対して比較されてもよく、比較ウィンドウにおけるポリヌクレオチド配列又はアミノ酸配列の一部は、(付加又は欠失を含まない)参照配列と比べて20%未満の付加、欠失、置換など(例えば、間隙)を含んでもよい。比較ウィンドウを位置合わせするための配列の最適なアライメントは、Smith and Waterman,Adv.Appl.Math 2:482(1981)の局所相同性アルゴリズム、Needlemen and Wunsch,J.Mol.Biol.48:443(1970)の相同性アライメントアルゴリズム、Pearson and Lipman,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似性検索方法、これらのアルゴリズムのコンピュータによる実装(GAP,BESTFIT,FASTA,and TFASTA in the Wisconsin Genetics Software Package Release 7.0(Genetics Computer Group,575 Science Dr.,Madison,WI),Geneworks or MacVector software packages)、又は検査によって行うことができ、多様な方法によって生成された(比較ウィンドウにわたって、最も高い同一性割合を生じさせる)最適整列が選択される。

0023

「配列同一性」という用語は、2つのポリヌクレオチド又はアミノ酸配列同士が比較ウィンドウにわたって同一(即ち、ヌクレオチド単位又はアミノ酸残基単位)であることを意味する。「配列同一性の割合(%)」という用語は、最適に整列された2つの配列同士を比較ウィンドウにわたって比較し、同じ核酸塩基(例えばA、T、C、G、又はU)又はアミノ酸残基が両方の配列に生じる位置の数を求めることにより、一致した位置の数を得て、一致した位置の数を比較ウィンドウ内の位置の総数(即ち、ウィンドウサイズ)で割り、その結果に100を掛けて配列同一性の割合(%)を得ることによって算出される。本明細書で使用するところの「実質的な同一性」又は「実質的に同一の」という用語は、ポリヌクレオチド又はアミノ酸配列の特性を示すものであり、そのポリヌクレオチド又はアミノ酸は、少なくとも18個のヌクレオチド(6個のアミノ酸)配列部位の比較ウィンドウにわたって、特に、少なくとも18〜48個のヌクレオチド(6〜16個のアミノ酸)配列部位のウィンドウにわたって、多くの場合、少なくとも24〜48個のヌクレオチド(8〜16個のアミノ酸)配列部位のウィンドウにわたって、参照配列と比較して、少なくとも85%の配列同一性、好ましくは少なくとも85〜99%の配列同一性、より好ましくは少なくとも90〜95%の配列同一性、特に好ましくは少なくとも85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、又は95%の配列同一性、更に通常、少なくとも96、97、98、又は99%の配列同一性を有する配列を含み、配列同一性の割合(%)は、比較ウィンドウにわたって参照配列の合計20%以下である欠失又は付加を含み得る配列に対して参照配列を比較することによって計算される。参照配列は、より大きな配列のサブセットであってもよい。「類似性」という用語は、ポリペプチドを説明するために使用する場合、1つのポリペプチドのアミノ酸配列及び保存アミノ酸置換と、第2のポリペプチドの配列とを比較することで判定される。「相同の」という用語は、ポリヌクレオチドについて説明するために使用する場合、2つのポリヌクレオチド、又はこれらの指定された配列が、最適に整列及び比較された場合、適切なヌクレオチド挿入又は欠失を伴うが、ヌクレオチドの少なくとも70%、好ましくは、ヌクレオチドの少なくとも70%〜99%、通常少なくとも75%〜99%、特に少なくとも75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、及びより好ましくはヌクレオチドの少なくとも96%、97%、98%、99%において同一であることを示す。

0024

本明細書で使用される際、「標識」、「検出分子」、「リポーター」、又は「検出可能なマーカ」は、検出可能なシグナルの生成、あるいは検出可能なシグナルの生成を誘発することができる任意の分子である。標識は、検体、免疫原、抗体にコンジュゲートすることができ、あるいはリガンド、特にハプテン又は抗体などのレセプターに結合することができるレセプター又は分子のような他の分子にコンジュゲートすることができる。標識は、連結又は架橋部分によって直接又は間接的に取り付けられ得る。標識の非限定的な例としては、放射性同位元素(例えば、125I)、酵素(例えば、βガラクトシダーゼペルオキシダーゼ)、酵素フラグメント、酵素基質酵素阻害剤補酵素触媒蛍光体(例えば、ローダミンフルオレセインイソチオシアネート、又はFITC、又はDylight 649)、染料化学発光物質及び発光物質(例えば、ジオキセタンルシフェリン)、又は増感剤が挙げられる。

0025

本発明は、リスペリドンに結合する単離抗体を提供する。本発明は、抗体を含むアッセイキット及びアッセイデバイスを更に提供する。本発明は、競合免疫測定方法を含む、試料中のリスペリドンを検出する方法を更に提供する。

0026

一実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、a)重鎖可変領域と、配列番号3及び配列番号7からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメント、b)配列番号4及び配列番号8からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、軽鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメント、c)配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメント、並びにd)配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメントからなる群から選択される、単離抗体又は単離抗体のフラグメントである、単離抗体又は単離抗体のフラグメントに関する。

0027

別の実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、a)配列番号3及び配列番号7からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号4及び配列番号8からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメント、b)配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメント、及びc)配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体のフラグメントに結合することができるエピトープに対して競合し、これらの特定された抗体に結合されたエピトープと同一である、単離抗体又は単離抗体のフラグメントに関する。

0028

本発明の抗体の好ましい実施形態は、配列番号3のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、抗体である。本発明の抗体の別の好ましい実施形態は、配列番号7のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、を含む、抗体である。

0029

更なる実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、配列番号3又は配列番号7と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに関する。実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号3又は配列番号7と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

0030

別の実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、配列番号4又は配列番号8と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに関する。実施形態において、重鎖可変領域は、配列番号4又は配列番号8と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

0031

別の実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、配列番号3と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号4と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに関する。実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号3と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、重鎖可変領域は、配列番号4と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

0032

更に別の実施形態において、本発明は、リスペリドンに結合し、配列番号7と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号8と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントに関する。実施形態において、軽鎖可変領域は、配列番号7と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、重鎖可変領域は、配列番号8と、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、又は少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。

0033

本発明の単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントの更に好ましい実施形態は、軽鎖可変領域及と、重鎖可変領域と、を含む、単離抗体又は単離抗体の結合フラグメントであり、軽鎖可変領域は、a)配列番号3のアミノ酸残基44〜54を含む相補性決定領域1(CDR1)配列と、配列番号3のアミノ酸残基70〜76を含むCDR2配列と、配列番号3のアミノ酸残基109〜117を含むCDR3配列と、を有する、軽鎖可変領域、及びb)配列番号7のアミノ酸残基44〜54を含むCDR1配列と、配列番号7のアミノ酸残基70〜76を含むCDR2配列と、配列番号7のアミノ酸残基109〜117を含むCDR3配列と、を有する、軽鎖可変領域からなる群から選択され、重鎖可変領域は、a)配列番号4のアミノ酸残基50〜54を含むCDR1配列と、配列番号4のアミノ酸残基69〜85を含むCDR2配列と、配列番号4のアミノ酸残基118〜128を含むCDR3配列と、を有する、重鎖可変領域、及びb)配列番号8のアミノ酸残基50〜54を含むCDR1配列と、配列番号8のアミノ酸残基69〜85を含むCDR2配列と、配列番号8のアミノ酸残基118〜128を含むCDR3配列と、を有する、重鎖可変領域からなる群から選択される。

0034

本発明の抗体又は抗体の結合フラグメントの更なる好ましい実施形態は、1)配列番号3のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖CDR1配列と、配列番号3のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、配列番号3のアミノ酸残基109〜117を含む軽鎖CDR3配列と、配列番号4のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、配列番号4のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、配列番号4のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、抗体又は抗体の結合フラグメント、及び2)配列番号7のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖CDR1配列と、配列番号7のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、配列番号7のアミノ酸残基109〜117を含む軽CDR3配列と、配列番号8のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、配列番号8のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、配列番号8のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、抗体又は抗体の結合フラグメントである。

0035

本発明の抗体又は抗体の結合フラグメントの更なる好ましい実施形態は、配列番号3のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖CDR1配列と、配列番号3のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、配列番号3のアミノ酸残基109〜117を含む軽鎖CDR3配列と、配列番号4のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、配列番号4のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、配列番号4のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、抗体又は抗体の結合フラグメントである。

0036

本発明の抗体又は抗体の結合フラグメントの別の好ましい実施形態は、配列番号7のアミノ酸残基44〜54を含む軽鎖CDR1配列と、配列番号7のアミノ酸残基70〜76を含む軽鎖CDR2配列と、配列番号7のアミノ酸残基109〜117を含む軽鎖CDR3配列と、配列番号8のアミノ酸残基50〜54を含む重鎖CDR1配列と、配列番号8のアミノ酸残基69〜85を含む重鎖CDR2配列と、配列番号8のアミノ酸残基118〜128を含む重鎖CDR3配列と、を含む、抗体又は抗体の結合フラグメントである。

0037

本発明の抗体又は抗体の結合フラグメントの更なる詳細は、「抗体」と題する以下のセクションにおいて提供される。

0038

本発明は、抗体又は抗体の結合フラグメントを含むアッセイキット、並びに抗体又は抗体の結合フラグメントを含むアッセイデバイスを更に提供する。好ましくは、アッセイデバイスは、ラテラルフローアッセイデバイスである。アッセイキット及びアッセイデバイスの更なる詳細は、「アッセイキット及びアッセイデバイス」と題する以下のセクションにおいて提供される。

0039

本発明は、試料中のリスペリドンを検出する方法を更に提供する。方法は、(i)試料を検出可能マーカで標識された本発明による抗体又は抗体の結合フラグメントに接触させることであって、試料中に存在する標識された抗体又は抗体の結合フラグメント、及びリスペリドンは、標識された複合体を形成する、ことと、(ii)標識された複合体を検出し、それによって、試料中のリスペリドンを検出することとを含む。本発明によるリスペリドンを検出する方法の更なる詳細は、「イムノアッセイ」と題する以下のセクションにおいて提供される。

0040

試料中のリスペリドンを検出するための競合免疫測定方法が更に提供される。方法は、(i)試料を、本発明による抗体又は抗体の結合フラグメントと接触させ、かつリスペリドン、又はリスペリドンの競合結合パートナと接触させることであって、抗体又は抗体の結合フラグメント及びリスペリドン又はリスペリドンの競合結合パートナのうちの1つが、検出可能マーカで標識され、試料のリスペリドンは、抗体又は抗体の結合フラグメントへの結合に対して、リスペリドン又はリスペリドンの競合結合パートナと競合する、ことと、(ii)標識を検出し、これによって、試料のリスペリドンを検出することと、を含む。本発明に応じてリスペリドンを検出する競合免疫測定方法の更なる詳細は、「イムノアッセイ」と題する以下のセクションにおいて提供される。

0041

本発明の好ましい実施形態において、リスペリドンの検出は、リスペリドンに加えて、1種以上の検体の検出を伴う。好ましくは、1種以上の検体は、リスペリドン以外の抗精神病薬であり、より好ましくは、リスペリドン以外の抗精神病薬は、アリピプラゾール、クエチアピン、パリペリドン、オランザピン及びこれらの代謝産物からなる群から選択される。

0042

上述のように、本発明の抗体又は抗体の結合フラグメントをアッセイにおいて使用して、患者試料における抗精神病薬の存在及び/又は量を検出することができる。このような検出により、治療薬物の利点の全てを可能にする治療薬物モニタリングを可能にする。抗精神病薬のレベルの検出は、それぞれが本発明の別の実施形態を表す以下を含む多くの目的に対して有用であり得る。処方された治療に対する患者の順守又は遵守の判定、患者を、経口型抗精神病レジメンから長時間作用性注入型抗精神病レジメンに変更するべきかどうかを判定するための決定ツールとしての使用、有効又は安全な薬物レベルを確実に達成又は維持するために、経口型又は注入型抗精神病薬の用量レベル又は投与間隔増減を判定するための決定ツールとしての使用、最小pKレベルが得られるという証拠を提供することで、抗精神病薬による療法の開始に役立つものとしての使用、複数の処方又は複数の供給源からの抗精神病薬の生物学的同等性を判定するための使用、多剤併用及び薬剤間の潜在的な相互作用による影響を評価するための使用、並びに患者を臨床治験から除外するべきか又は参加させるべきかの指標としての使用、及び臨床試験投薬要件に対する順守の後続のモニタリングにおける補助としての使用。

0043

抗体
本発明は、リスペリドンに結合する単離抗体を提供する。「抗体」という用語は、抗原又は抗原の一部に結合することができる(本発明に従って、抗精神病薬又はその代謝産物と結合することができる)特定のタンパク質を意味する。抗体は、例えば、注射により動物又はヒトなどの宿主へ導入されている場合がある免疫原に反応して生成される。「抗体」は、総称して、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及び抗体フラグメントを含む。

0044

「抗体」又は「抗原結合抗体フラグメント」は、結合に対してインタクト抗体(intact antibody)と競合するインタクト抗体又はこのフラグメントを意味する。一般的に言えば、抗体又は抗原結合抗体フラグメントは、解離定数が1μM以下、好ましくは100nM以下、最も好ましくは10nM以下であるとき、抗原に特異的に結合すると言われている。結合は、当業者に既知の方法によって測定することができ、一例として、BIAcore(商標器具の使用が挙げられる。

0045

抗体は、2つの重鎖と2つの軽鎖とからなる。各重鎖は、1つの可変ドメイン又は領域(VH)の後に定常ドメイン又は領域(CH1)と、ヒンジ領域と、もう2つの定常ドメイン又は領域(CH2及びCH3)を有する。各軽鎖は、1つの可変ドメイン又は領域(VL)及び1つの定常ドメイン又は領域(CL)を有する。重鎖及び軽鎖の可変ドメイン又は領域は、特定のエピトープ(鍵に類似の構造)に特異的な抗体(同様に錠に類似の構造)のパラトープを形成し、パラトープ及びエピトープを精度よく一緒に結合することを可能にする。可変ドメイン内では、軽鎖及び重鎖にそれぞれ3つある可変ループのβ−ストランドが抗原への結合を担っている。これらのループは、相補性決定領域(CDR、即ち、CDR1、CDR2、及びCDR3)と称される。

0046

抗体フラグメントは、インタクト抗体の一部分、好ましくはインタクト抗体の抗原結合領域又は可変領域を含む。結合フラグメントは、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びFvフラグメントと、ダイアボディと、ミニボディと、線状抗体(linear antibody)と、単鎖抗体分子(例えば、scFV)と、抗体フラグメントから形成された多重特異性抗体と、を含む。「二重特異性」又は「二機能性(bifunctional)」抗体以外の抗体は、その結合部位のそれぞれが同一であることが分かる。

0047

本明細書で使用される際、「エピトープ」は、免疫グロブリン又はT細胞受容体に特異的に結合することが可能な任意のタンパク質決定因子を含む。エピトープ決定因子は、通常、アミノ酸又は糖側鎖などの分子の化学的活性表面基からなり、通常、特定の三次元構造特性及び特定の電荷特性を有する。2つの抗体は、(上述のBIAcore(商標)法などの)当業者に周知の方法のうちの任意によって、競合結合アッセイにおいて、1つの抗体が第2の抗体と競合していることが示されている場合、「同一のエピトープに結合する」(「競合している」)と言われる。(リスペリドン又は他の抗精神病薬などの)ハプテンに関して、ハプテンを免疫原性キャリアにコンジュゲートさせることにより、非抗原性ハプテン分子に対して抗体を生成することができる。その後、ハプテンによって定義された「エピトープ」を認識する抗体が生成される。

0048

抗体のコンテキストで使用さる場合、「単離された」は、任意の自然の状態から「人間の手により」変更されたことを意味し、即ち、自然に単離が生じる場合は、その元の環境から変化するか若しくは除去されるか、又はその両方が行われている。本明細書において、用語「単離された」が用いられる場合、例えば、自然状態において生存している動物に自然に存在する自然発生の抗体は「単離され」ていないが、自然状態の共存物質から分離された同一の抗体は、「単離され」ている。抗体は、イムノアッセイ試薬などの自然発生しない組成物において生じることができ、本明細書において本用語が用いられる場合、用語の意味の範囲において、組成物において単離された抗体のままであり続けることができる。

0049

交差反応性」とは、抗体を誘導するために使用されなかった抗原との抗体の反応を意味する。

0050

モノクローナル抗体は、Kohler and Milstein,e.g.,Nature 256:495〜497(1975)の十分に確立されたハイブリドーマ法によって生成できる。ハイブリドーマ法は、典型的には、宿主又は宿主からのリンパ球免疫化することと、リンパ球を分泌又は分泌する可能性を有するモノクローナル抗体を採取することと、不死化細胞にリンパ球を融合させることと、所望のモノクローナル抗体を分泌する細胞選別することと、を伴う。

0051

モノクローナル抗体は、米国特許第4,166,452号に記載されるような組換え法により生成することもできる。モノクローナル抗体をコードするDNAは、例えば、マウス重抗体鎖及び軽抗体鎖遺伝子(murine heavy and light antibody chain gene)、好ましくは抗精神病薬に特異的な抗体を分泌するモノクローナル抗体ハイブリドーマ細胞株から単離されたプローブDNAに特異的に結合するオリゴヌクレオチドプローブを使用するなどの従来の手順を使用して単離化及び配列化できる。

0052

好ましくは、本発明の抗体は、薬物及び任意の所望の薬理学的活性代謝産物に結合することとなる。薬物コンジュゲートにおける免疫原性キャリアの付着の場所を変更することにより、代謝産物及び/又は関連する薬物との選択性及び交差反応性を抗体に対して操作することができる。リスペリドンに関して、9−ヒドロキシリスペリドン(抗精神病薬としてまた投与されるパリペリドン)、7−ヒドロキシリスペリドン、及びN−デアルキルリスペリドンなどのリスペリドン代謝産物との交差反応性が所望されてもよく、所望されなくてもよい。リスペリドン及びパリペリドンと交差反応する抗体が所望されてもよく、本抗体は、7−ヒドロキシリスペリドン又はN−デアルキルリスペリドンと反応しないので、それ故に、リスペリドン及びその主要な薬理学的活性代謝産物を検出する。あるいは、薬理学的活性代謝産物、リスペリドン、及びパラペリドンを別々に検出する一方、依然、不活性代謝産物、7−ヒドロキシリスペリドン及びN−デアルキルリスペリドンを検出しないことが所望されてもよい。これらの薬物及び/又は代謝産物のうちの複数のものを検出する抗体が生成されてもよく、あるいはそれぞれ別々に検出する抗体が生成されてもよい(したがって、抗体「特異結合」特性を規定する)。1つ以上の化合物の結合が等モルあるいは実質的に等モルである場合に、抗体は、1つ以上の化合物と特異的に結合する。

0053

本発明の抗体又は抗体の結合フラグメントは、可変ドメインのヌクレオチド及びアミノ酸配列によって説明される。これらは、免疫原性キャリアにコンジュゲートされた抗精神病薬を含むコンジュゲートを宿主に接種することによって生成される。ここで、ヌクレオチド及びアミノ酸配列が提供されている場合、抗体は、米国特許第4,166,452号に記載されている組換え方法などの組換え方法により生成することができる。

0054

抗精神病薬の特異的結合部位を含有する抗体フラグメントもまた生成され得る。このようなフラグメントとして、抗体分子ペプシン消化により生成することができるF(ab’)2フラグメント、及びF(ab’)2フラグメントのジスルフィド架橋を減少させることにより発生し得るFabフラグメントが挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、所望の特異性を有するモノクローナルFabフラグメント(Huse et al.,Science 256:1270〜1281(1989))を迅速かつ容易に同定することができるように、Fab発現ライブラリ構築してもよい。Fab、Fv、及びScFv抗体フラグメントは全て、大腸菌において発現し、大腸菌から分泌され得、これらのフラグメントの大量生産を可能にする。あるいは、Fab’−SHフラグメントは、大腸菌から直接回収され、化学的に連結されて、F(ab’)2フラグメントを形成することができる(Carter et.al.,BioTechnology 10:163〜167(1992))。抗体フラグメントの生成のための他の技術は、当業者に既知である。単鎖Fvフラグメント(scFv)もまた想定される(米国特許第5,761,894号及び同第5,587,458号参照)。Fv及びsFvフラグメントは、一定の領域を有さない完全な組み合わせ部位を有する唯一の種であり、これにより、非特異的な結合の低減が示される可能性が高い。抗体フラグメントはまた、例えば、米国特許第5,642,870号において説明されるように「線状抗体」であってもよい。このような線状抗体フラグメントは、単一特異性又は二重特異性であってもよい。

0055

アッセイキット及びアッセイデバイス
上記のように、(試薬キットとも称される)アッセイキットは、抗体を含んで提供することができる。代表的な試薬キットは、抗精神病薬、リスペリドン、標識している部分に連結された抗精神病薬又はその誘導体類似体を含む錯体に結合する抗体又は抗体の結合フラグメントを含むことができ、既知の量の抗精神薬又は関連規格を含む1つ以上のキャリブレータもまた任意的に含むことができる。

0056

「アッセイキット」というフレーズは、アッセイを実施する際に使用される材料及び試薬のアセンブリを意味する。試薬は、交差反応性及び安定性に応じて、液体形態又は凍結乾燥形態で、同一又は別々の容器においてパッケージされた組み合わせとして提供される。キット内に提供される試薬の量及び割合は、特定の用途に対して最適な結果を提供するように選択することができる。本発明の特徴を具現化するアッセイキットは、リスペリドンに結合する抗体又は抗体の結合フラグメントを含む。キットは、リスペリドンの競合結合パートナ並びに較正及びコントロール物質を更に含んでもよい。

0057

「較正及びコントロール物質」というフレーズは、既知の量の検体を含有する任意の標準物質又は参照物質を意味する。検体を含有することが疑われる試料と、対応する較正物質とが、同様の条件下で測定される。未知の検体について得られた結果と、標準物に対して得られた結果とを比較することにより、検体の濃度が算出される。これは、一般的に、較正曲線を構築することにより行われる。

0058

本発明の特徴を具現化する抗体は、使用説明書と共に、キット、容器、パック、又はディスペンサーに含めることができる。抗体がキットに供給される際、イムノアッセイの様々な成分は、別々の容器にパッケージされ、使用前に混合されてもよい。このように成分を別々にパッケージすることで、活性成分の機能を実質的に減少させることなく長期保存を可能にすることができる。更に、不活性な環境下、例えば、窒素ガスアルゴンガス等の正圧下で試薬をパッケージすることができ、特に空気及び/又は水分に敏感な試薬に特に好適である。

0059

本発明の特徴を具体化するキットに含まれた試薬は、成分自体が容器の材料によって実質的に吸収又は変更されない一方で、様々な成分の活性が実質的に失われないように、あらゆる種類の容器において供給され得る。好適な容器としては、アンプルボトル試験管バイアル瓶フラスコ注射器、箔張などの薬袋などが挙げられるが、これらに限定されない。容器は、ガラス、例えば、ポリカーボネートポリスチレンポリエチレン等の有機ポリマーセラミック、例えば、アルミニウムなどの金属、例えば、鋼などの合金コルクなどの任意の好適な材料でできているが、これらに限定されない。更に、容器は、例えば、隔壁によって提供され得るような、針を介してアクセスするための1つ以上の無菌アクセスポートを含んでもよい。隔壁の好ましい材料としては、DuPont(Wilmington,DE)より商標名TEFLONで販売される種類のゴム及びポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。更に、容器は、成分の混合を可能にするために除去可能な、仕切り又は膜によって分離された2つ以上の区画を含むことができる。

0060

本発明の特徴を具現化する試薬キットはまた、使用説明書が提供されてもよい。使用説明書は、例えば、紙に印刷されてもよく、かつ/又は電子可読媒体において提供されてもよい。あるいは、例えば、キットの製造業者若しくは流通業者によって、かつ/又は電子メールを介して指定されたインターネットウェブサイトにユーザを誘導することによって使用説明書を提供してもよい。

0061

抗体又は抗体の結合フラグメントはまた、アッセイデバイスの一部として提供されてもよい。このようなアッセイデバイスは、ラテラルフローアッセイデバイスを含む。共通のタイプの使い捨てラテラルフローアッセイデバイスは、液体試料を受けるための区画又は領域と、コンジュゲート区画と、反応区画と、を含む。これらのアッセイデバイスは一般に、側方流動試験ストリップとして既知である。これらは、毛細管流を支持し得る、流体流経路画定する多孔質材料、例えば、ニトロセルロースを利用する。例としては、米国特許第5,559,041号、同第5,714,389号、同第5,120,643号、及び同第6,228,660号に示されるものが挙げられ、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

0062

アッセイデバイスの別の種類は、毛細管流を引き起こす突出部を有する非多孔質アッセイデバイスである。このようなアッセイデバイスの例としては、全て本明細書において参照によりその全体が組み込まれている、国際公開第2003/103835号、同第2005/089082号、同第2005/118139号、及び同第2006/137785号に開示されたような開放型ラテラルフローアッセイデバイスが挙げられる。

0063

非多孔性アッセイデバイスにおいて、アッセイデバイスは、全般的には、少なくとも1つの試料添加区画と、少なくとも1つのコンジュゲート区画と、少なくとも1つの反応区画と、少なくとも1つの吸上区画と、を有する。これらの区画は、試料添加区画から吸上区画まで試料が流れる流路を形成する。また、反応区画において、検体に結合することが可能であり、任意選択的にデバイスに(例えば、コーティングにより)堆積された抗体などの捕捉要素と、検体の濃度判定を可能にすることとなる反応に関与することも可能で、コンジュゲート区画におけるデバイスに堆積された、標識されたコンジュゲート物質と、を含み、標識されたコンジュゲート物質は、反応区画において検出のための標識を搬送する。試料がコンジュゲート区画を通って流れる際に、コンジュゲート物質は溶解して、反応区画へと下流に流れる溶解した標識されたコンジュゲート物質及び試料のコンジュゲートプルームを形成する。コンジュゲートプルームが反応区画へと流れると、コンジュゲート物質が、例えば、コンジュゲート物質と検体の複合体を介して(「サンドイッチ」アッセイにおいて)捕捉要素により、又は直接的に(「競合」アッセイにおいて)捕捉される。拘束されない溶解したコンジュゲート物質は、反応区画を通過して少なくとも1つの吸上区画へと流される。このようなデバイスは、流路内に突起又はマイクロピラーを含むことができる。

0064

本明細書において参照によりその全体が組み込まれている米国特許出願公開第20060289787(A1)号及び同第20070231883(A1)号及び米国特許第7,416,700号及び同第6,139,800号において開示されたような器具は、反応区画における結合されたコンジュゲート物質を検出することが可能である。一般的な標識としては、蛍光染料励起しかつ蛍光染料を検知することができる検出器を組み込む器具によって検出され得る、蛍光染料が挙げられる。

0065

イムノアッセイ
このように生成された抗体又は抗体の結合フラグメントをイムノアッセイにおいて使用して、抗精神病薬を認識/これに結合することができ、これによって、患者試料における薬物の存在及び/又は量を検出する。好ましくは、アッセイ形式は、競合免疫測定フォーマットである。このようなアッセイ形式及び他のアッセイは、中でも、Hampton et al.(Serological Methods,A Laboratory Manual,APSPress,St.Paul,MN 1990)及びMaddox et al.(J.Exp.Med.158:12111,1983)に記載されている。

0066

「検体」という用語は、その存在又は量を判定される物質又は物質群を意味する。代表的な抗精神病薬の検体としては、リスペリドン、パリペリドン、オランザピン、アリピプラゾール、及びクエチアピンが挙げられるが、これらに限定されない。

0067

「競合結合パートナ」という用語は、抗体に対する結合親和性に関して、検体に対して同様に挙動する、競合免疫測定において採用され得る物質又は物質群などの物質又は物質群を意味する。代表的な競合結合パートナとしては、抗精神病薬誘導体等が挙げられるが、これらに限定されない。

0068

「検出」という用語は、検体と共に使用される場合、定量的、半定量的、又は定性的な方法、並びに一般に検体、特に抗精神病薬を判定するための全ての他の方法を意味する。例えば、本発明の範囲内には、試料中の抗精神病薬の有無を検出するだけの方法があるのと同様に、試料中の抗精神病薬の量又は濃度に関するデータを提供する方法がある。本明細書において同義的に使用される「検出すること」、「判定すること」、「特定すること」などの用語は全て本発明の範囲内にある。

0069

本発明の好ましい実施形態は、競合免疫測定であり、抗精神病薬に結合する抗体若しくは抗体の結合フラグメント、又は薬物若しくは薬物の競合結合パートナが、(ラテラルフローアッセイデバイスにおける反応区画などの)固形支持体に結合され、標識された薬物若しくは薬物の競合結合パートナ、又は標識された抗体のそれぞれ、及び宿主由来の試料が、固形支持体を通過し、固形支持体に結合して検出された標識の量が、試料における薬物の量に相関することができる。

0070

現在の好ましい実施形態の方法によれば、検体、例えば抗精神病薬を含有することが疑われる任意の試料を分析することができる。試料は、所望により前処理することができ、アッセイと干渉しない任意の都合のよい媒体において調製することができる。好ましくは、試料は、宿主からの体液などの水性媒体、最も好ましくは血漿又は血清を含む。

0071

抗体が固相に結合するアッセイ、及び抗体が液体媒体の中にあるアッセイを含む、抗体を用いるイムノアッセイの全ての様式が、現在の好ましい実施形態に係る使用に関して想到されることが理解されるべきである。本発明の特徴を具体化する抗体を使用して、検体を検出するために使用され得るイムノアッセイの方法は、標識された検体(検体類似体)と試料中の検体とが抗体に対して競い合う競合的(試薬限定)アッセイと、抗体が標識された単一部位免疫測定アッセイと、を含むが、これに限定されない。

0072

全ての例は、別途詳細に説明される場合を除いて、当業者に周知かつ通例である標準的手法を使用して行われた。以下の実施例の通例の分子生物学的手法は、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd Ed.,Cold Spring Habor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1989)などの標準的な実習マニュアルに記載されたように実行され得る。

0073

参照によりその全体が本明細書に組み込まれている全ての関連出願としては以下が挙げられる。「Haptens of Aripiprazole」(米国特許仮出願第61/691,450号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140163206号(2013年8月20日出願))、「Haptens of Olanzapine」(米国特許仮出願第61/691,454号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140213766号(2013年8月20日出願))、「Haptens of Paliperidone」(米国特許仮出願第61/691,459号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140213767号(2013年8月20日出願))、「Haptens of Quetiapine」(米国特許仮出願第61/691,462号(2012年8月21日出願)、及び米国特許出願公開第20140221616号(2013年8月20日出願))、「Haptens of Risperidone and Paliperidone」(米国特許仮出願第61/691,469号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140155585号(2013年8月20日)、現在、米国特許第9012648号(2015年4月21日発行))、「Antibodies to Aripiprazole Haptens and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,544号(2012年8月21日出願)及び(米国特許出願公開第20140057299号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Olanzapine Haptens and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,572号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057303号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Paliperidone Haptens and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,634号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057297号(2013年8月20出願))、「Antibodies to Quetiapine Haptens and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,598号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057305号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Risperidone Haptens and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,615号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057301号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Aripiprazole and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,522号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057300号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Olanzapine and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,645号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057304号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Paliperdone and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,692号(2012年8月21日出願))及び(米国特許出願公開第20140057298号(2013年8月20日出願)、「Antibodies to Risperidone and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,675号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057302号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Quetiapine and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/691,659号(2012年8月21日出願)及び米国特許出願公開第20140057306号(2013年8月20日出願))、「Antibodies to Risperidone and Use Thereof」(米国特許仮出願第61/790,880号(2013年3月15日出願))、及び、「Antibodies to Quetiapine and Use Thereof」(米国特許仮出願第62/268,924号(2015年12月17日出願))。

0074

本発明は、以下の非限定的な実施例を考察することによって更に理解され得る。

0075

(実施例1)
リスペリドンに対する抗体の調製
7A8−1及び2E12−1と指定された抗体は、標準的なハイブリドーマ法により生成された。

0076

材料及び方法
ハイブリドーマ細胞は、リスペリドン/パリペリドン免疫原による免疫付与により生成された。TRIzol(登録商標)試薬は、Invitrogen/Ambion(Grand Island,NY;Cat.No.:15596−026)から入手された。PrimeScript(商標)の1st StrandcDNASynthesis Kitは、Takara Bio/Clontech Laboratories(Mountain View,CA;Cat.No.6110A)から入手された。SuperScript(登録商標)III 1st Strand Synthesis Systemは、Invitrogen(Grand Island,NY;Cat.No.18080−051)から入手された。DNA Marker IIIは、Tiangen Biotech(Beijing,China;Cat.No.MD103)から入手された。

0077

全RNA抽出:TRIzol(登録商標)試薬の技術マニュアルに従い、ハイブリドーマ細胞から全RNAが単離された。アガロースゲル電気泳動により、全RNAを分析した。

0078

RTPCR:PrimeScript(商標)1st StrandcDNASynthesis Kitの技術マニュアルに従い、アイソタイプ特異的アンチセンスプライマー又はユニバーサルプライマーを使用し、全RNAをcDNAに逆転写した。VH及びVLの抗体フラグメントは、GenScriptのRACEの標準的な操作手順に従って増幅された。

0079

抗体遺伝子クローニング:増幅された抗体フラグメントは、標準的な分子クローニング手順を使用して標準的なクローニングベクターへ別々にクローン化された。

0080

選別及び配列決定コロニーPCRスクリーニングを行って、正しいサイズのインサートを有するクローンを同定した。正しいサイズのインサートを有する個々の5つ以上のコロニーを、抗体フラグメント毎に配列決定した。

0081

結果
全RNA抽出−試料の単離された全RNAを、DNAのマーカMarker III(TIANGEN,Cat.No.MD103と共に1.5%アガロース/GelRed(商標)ゲル上で実行した。

0082

PCR産物−各試料のPCR産物の4マイクロリットルを、DNAマーカのMarkerIIIと共に1.5%アガロース/GelRed(商標)ゲル上で実行した。PCR産物は精製され、−20℃で保存された。

0083

(実施例2)
リスペリドンに対する抗体
抗体融合物22.3サブクローン7A8−1
融合物22.3サブクローン7A8−1と指定されたハイブリドーマは、リスペリドン及びその代謝産物であるパリペリドンに特異的なモノクローナル抗体(mAb)を分泌する。抗体は、融合物22.3サブクローン7A8−1(「7A8−1」)と指定された。mAb 7A8−1の軽鎖可変領域(VL)のヌクレオチド配列を、配列番号1と指定し、重鎖可変領域(VH)のヌクレオチド配列を、配列番号2と指定する。mAb 7A8−1のVL内で、配列番号1のヌクレオチド130〜162は第1の相補性決定領域(CDR1)を表し、配列番号1のヌクレオチド208〜228は第2の相補性決定領域(CDR2)を表し、配列番号1のヌクレオチド325〜351は第3の相補性決定領域(CDR3)を表す。mAb 7A8−1のVH内で、配列番号2のヌクレオチド148〜162はCDR1を表し、配列番号2のヌクレオチド205〜225はCDR2を表し、配列番号2のヌクレオチド352〜384はCDR3を表す。

0084

mAb 7A8−1の可変鎖領域の対応する予想アミノ酸配列もまた判定され、配列番号3(軽鎖)及び配列番号4(重鎖)と指定される。mAb 7A8−1のVL内で、配列番号3のアミノ酸残基44〜54はCDR1を表し、配列番号3のアミノ酸残基70〜76はCDR2を表し、配列番号3のアミノ酸残基109〜117はCDR3を表す。mAb 7A8−1のVH内で、配列番号4のアミノ酸残基50〜54はCDR1を表し、配列番号4のアミノ酸残基69〜85はCDR2を表し、配列番号4のアミノ酸残基118〜128はCDR3を表す。

0085

抗体2E12−1
2E12−1と指定されたハイブリドーマは、リスペリドン(及びその代謝産物であるパリペリドン)に特異的なモノクローナル抗体を分泌する。抗体を、2E12−1と指定する。mAb 2E12−1のVLのヌクレオチド配列を、配列番号5と指定し、そのVHを、配列番号6と指定する。mAb 2E12−1のVL内で、配列番号5のヌクレオチド130〜162はCDR1を表し、配列番号5のヌクレオチド208〜228はCDR2を表し、配列番号5のヌクレオチド325〜351はCDR3を表す。mAb 2E12−1のVH内で、配列番号6のヌクレオチド148〜162はCDR1を表し、配列番号6のヌクレオチド205〜255はCDR2を表し、配列番号6のヌクレオチド352〜384はCDR3を表す。

0086

mAb 2E12−1の可変鎖領域の対応する予想アミノ酸配列もまた判定され、配列番号7(軽鎖)及び配列番号8(重鎖)と指定される。mAb 2E12−1のVL内で、配列番号7のアミノ酸残基44〜54はCDR1を表し、配列番号7のアミノ酸残基70〜76はCDR2を表し、配列番号7のアミノ酸残基109〜117はCDR3を表す。mAb 2E12−1のVH内で、配列番号8のアミノ酸残基50〜54はCDR1を表し、配列番号8のアミノ酸残基69〜85はCDR2を表し、配列番号8のアミノ酸残基118〜128はCDR3を表す。

0087

(実施例3)
リスペリドン/パリペリドンに対する競合免疫測定、並びにアリピプラゾール、オランザピン、クエチアピン、及びリスペリドン/パリペリドンに対する複合競合免疫測定
リスペリドン/パリペリドン免疫原による一連の免疫化の後に、(かかる免疫原は、米国特許出願公開第2014/0155585号及び米国特許出願公開第2014/0057301号(例えば、化合物13)において見出されている)、ELISAを使用して、マウスの尾出血反応性について試験された。ハイブリドーマの上清もまた試験された。下記の表1及び表2に示すELISAデータは、いくつかのハイブリドーマに関する反応性を示している(融合パートナはNSO細胞であった)。

0088

0089

0090

ELISA反応性によってクローンを識別した後、同様の化合物との親和性及び交差反応性を近似させるために、競合ELISAを実行した。図1及び図2は、ハイブリドーマサブクローン2E12−1及び7A8−1によるELISA交差反応性の結果を示す。データは、リスペリドン並びにリスペリドンの代謝産物であるパリペリドン及び7−ヒドロキシリスペリドンに対する反応性を示す。

0091

シグナルが、リスペリドン又はパリペリドン特有であるかどうかを判断するために、競合ELISAによって上清を試験した。図3A及び図3Bは、ハイブリドーマサブクローン7A8−1及び2E12−1による結果を示す。データは、リスペリドン及びパリペリドンの両方に対する反応性を示す。

0092

図4は、(リスペリドン/パリペリドンクローン2E12−1又は7A8−1などの)捕捉抗体が、蛍光色素分子にコンジュゲートされたリスペリドンからなる検出コンジュゲートと共にチップ上に堆積された、ラテラルフローアッセイデバイスにおいて使用される競合免疫測定フォーマットを示す。図4に示すような競合フォーマットにおいて、低レベルの検体(リスペリドン又はパリペリドン)が、高シグナルをもたらす一方、高レベルの検体(リスペリドン又はパリペリドン)は、低シグナルをもたらす。試料におけるリスペリドンの量は、薬物が存在しないコントロール試料と比較された蛍光体の減少により算出できる。図5において、リスペリドン/パリペリドンによって生成された典型的な用量反応曲線が示されている。

0093

図6は、本発明の一実施形態に係るラテラルフローアッセイデバイスのチップの設計を示す。デバイスは、試料を受け取る区画又はエリアと、(所望の標識された競合結合パートナ(複数可)を含有する)コンジュゲート区画と、反応区画(反応区画内の8つのエリアが示され、各エリアは、別の所望の抗体を含有することができる)と、を含む。試料は、コンジュゲート区画を通って、試料区画から反応区画へと流れる。

0094

図7図10は、以下に対する典型的な用量反応曲線を示す。反応区画2に堆積する抗体5C7及びコンジュゲート区画における標識されたアリピプラゾール競合結合パートナにより生成されたアリピプラゾールのポジティブコントロール(アリピプラゾールを含有する試料)(図7)、反応区画4に堆積する抗体4G9−1及びコンジュゲート区画における標識されたオランザピン競合結合パートナにより生成されたオランザピンのポジティブコントロール(オランザピンを含有する試料)(図8)、反応区画6に堆積する抗体11及びコンジュゲート区画における標識されたクエチアピン競合結合パートナにより生成されたクエチアピンのポジティブコントロール(クエチアピンを含有する試料)(図9)、反応区画8に堆積する抗体5〜10及びコンジュゲート区画における標識されたリスペリドン競合結合パートナにより生成されたリスペリドンのポジティブコントロール(リスペリドンを含有する試料)(図9)。コンジュゲート区画における標識された競合結合パートナは、抗体への結合に対して、試料に存在する薬物と競合する。標識の量が検出され、標識の量は、試料に存在する薬物の量を示す(シグナルの量は、試料における薬物の量と反比例する−図4参照)。

0095

標識された競合結合パートナのコンジュゲートが、反応区画において堆積された抗体と結合しないことを確認するために、薬物を含有しない試料を使用してネガティブコントロールを実施した。表3を参照すると、アリピプラゾールを含有しない試料は、試料区画において堆積され、コンジュゲート区画(今回、標識されたオランザピンと、標識されたクエチアピンと、標識されたリスペリドンと、を含むが、標識されたアリピプラゾールは含まない)を通って毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画2においてアリピプラゾール抗体(5C7)を再び含有する。下記表3において、用量反応がないことを確証し、反応区画を通って毛細管作用によって移動するオランザピン、クエチアピン、及びリスペリドンコンジュゲートは、アリピプラゾール抗体と結合しない結果を示している。

0096

0097

表4を参照すると、オランザピンを含有しない試料が試料区画に堆積され、コンジュゲート区画(今回、標識されたアリピプラゾールと、標識されたクエチアピンと、標識されたリスペリドンと、を含有するが、標識されたオランザピンは含有しない)を通って毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画4においてオランザピン抗体(4G9−1)を含有する。下記表4において、用量反応がないことを確証し、反応区画を通って毛細管作用によって移動するアリピプラゾール、クエチアピン、及びリスペリドンコンジュゲートが、オランザピン抗体と結合しない結果を示している。

0098

0099

表5を参照すると、クエチアピンを含まない試料が試料区画に堆積され、コンジュゲート区画(今回、標識されたアリピプラゾールと、標識されたオランザピンと、標識されたリスペリドンと、を含むが、標識されたクエチアピンは含まない)を通って毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画6においてクエチアピン抗体(11)を再び含有する。下記表5において、用量反応がないことが確証し、反応区画を通って毛細管作用により移動するアリピプラゾール、オランザピン、及びリスペリドンコンジュゲートは、クエチアピン抗体に結合しない結果を示している。

0100

0101

表6を参照すると、リスペリドンを含まない試料が試料区画に堆積され、コンジュゲート区画(今回、標識されたアリピプラゾールと、標識されたオランザピンと、標識されたクエチアピンと、を含むが、標識されたリスペリドンは含まない)を通って毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画8においてリスペリドン抗体(5〜9)を再び含む。下記表6において、用量反応がないことを確証し、反応区画を通って毛細管作用によって移動するアリピプラゾール、オランザピン、及びクエチアピンコンジュゲートがリスペリドン抗体と結合しない結果を示している。

0102

0103

標識された競合結合パートナのコンジュゲートが、反応区画において堆積されたそれぞれの抗体だけに結合することを確証するために、薬物を含有しない試料を再度使用して、追加のネガティブコントロールが実施された。表7を参照すると、アリピプラゾールを含まない試料が試料区画に堆積され、コンジュゲート区画(今回、標識されたアリピプラゾールを含有する)を通って、毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画2においてアリピプラゾール抗体(5C7)を再び含有し、同様に反応区画4においてオランザピン抗体(4G9−1)、反応区画6においてクエチアピン抗体(11)、反応区画8においてリスペリドン抗体(5〜9)を含有する。下記表7において、(反応区画2における)アリピプラゾール抗体5C7以外には用量反応がみられないことを確証する結果を示している。

0104

0105

表8を参照すると、オランザピンを含有しない試料が試料区画に堆積され、コンジュゲート区画(今回、標識されたオランザピンを含有する)を通って、毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画2においてアリピプラゾール抗体(5C7)を再び含有し、同様に反応区画4においてオランザピン抗体(4G9−1)、反応区画6においてクエチアピン抗体(11)、反応区画8においてリスペリドン抗体(5〜9)を含有する。下記表8において、(反応区画4における)オランザピン抗体4G9−1以外には用量反応がみられないことを確証する結果を示している。

0106

0107

表9を参照すると、クエチアピンを含有しない試料が試料区画に堆積され、(今回、標識されたクエチアピンを含有する)コンジュゲート区画を通って、毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画2においてアリピプラゾール抗体(5C7)を再び含有し、同様に反応区画4においてオランザピン抗体(4G9−1)、反応区画6においてクエチアピン抗体(11)、反応区画8においてリスペリドン抗体(5〜9)を含有する。下記の表9は、(反応区画6における)クエチアピン抗体11以外には用量反応がみられないことを確証する結果を示している。

0108

0109

表10を参照すると、リスペリドンを含有しない試料が試料区画に堆積され、(今回、標識されたリスペリドンを含有する)コンジュゲート区画を通って、毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画2においてアリピプラゾール抗体(5C7)を再び含有し、同様に反応区画4においてオランザピン抗体(4G9−1)、反応区画6においてクエチアピン抗体(11)、反応区画8においてリスペリドン抗体(5〜9)を含有する。下記の表10は、(反応区画8における)リスペリドン抗体5〜9以外には用量反応がみられないことを確証する結果を示している。

0110

0111

上記の結果は、標識された競合結合パートナのコンジュゲートは、反応区画におけるそれぞれの抗体にのみ結合することを確証する。

0112

図11図14は、特定の抗体反応区画における典型的な用量反応曲線を示し、他のコンジュゲートの存在下で、特定のアッセイ毎の低/高濃度の用量反応を証明する。図11において、アリピプラゾールを含有する試料が試料区画に堆積され、(今回、標識されたアリピプラゾールと、標識されたオランザピンと、標識されたクエチアピンと、標識されたリスペリドンと、を含有する)コンジュゲート区画を通って、毛細管作用により反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画2においてアリピプラゾール抗体(5C7)を再び含有する。図11に示すように、典型的な用量反応曲線がアリピプラゾールに関してのみ生成され、オランザピン、クエチアピン又はリスペリドンに関しては生成されなかった。

0113

図12において、オランザピンを含有する試料は、試料区画に堆積され、(今回、標識されたアリピプラゾールと、標識されたオランザピンと、標識されたクエチアピンと、標識されたリスペリドンと、を含有する)コンジュゲート区画を通って、毛細管作用により、反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画4においてオランザピン抗体(4G9−1)を再び含有する。図12に示すように、典型的な用量反応曲線がオランザピンに関してのみ生成され、アリピプラゾール、クエチアピン、又はリスペリドンに関しては生成されなかった。

0114

図13において、クエチアピンを含有する試料が試料区画に堆積され、(今回、標識されたアリピプラゾールと、標識されたオランザピンと、標識されたクエチアピンと、標識されたリスペリドンと、を含有する)コンジュゲート区画を通って、毛細管作用により、反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画6においてクエチアピン抗体(11)を再び含有する。図13に示すように、典型的な用量反応曲線がクエチアピンに関してのみを生成され、アリピプラゾール、オランザピン、又はリスペリドンに関しては生成されなかった。

0115

図14において、リスペリドンを含有する試料が試料区画に堆積され、(今回、標識されたアリピプラゾールと、標識されたオランザピンと、標識されたクエチアピンと、標識されたリスペリドンと、を含有する)コンジュゲート区画を通って、毛細管作用により、反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画8においてリスペリドン抗体(5〜9)を再び含有する。図14に示すように、典型的な用量反応曲線がリスペリドンに関してのみ生成され、アリピプラゾール、オランザピン、又はクエチアピンに関しては生成されなかった。

0116

図15図18は、他のコンジュゲートと抗体の存在下におけるアッセイ毎の典型的な用量反応曲線を示す。図15において、アリピプラゾールを含有する試料が試料区画に堆積され、(標識されたアリピプラゾールと、標識されたオランザピンと、標識されたクエチアピンと、標識されたリスペリドンと、を再び含有する)コンジュゲート区画を通って、毛細管作用により、反応区画へ移動する。反応区画は、反応区画2においてアリピプラゾール抗体(5C7)を再び含有し、同様に反応区画4においてオランザピン抗体(4G9−1)、反応区画6においてクエチアピン抗体(11)、反応区画8においてリスペリドン抗体(5〜9)を含有する。図15に示すように、アリピプラゾールに関して典型的な用量反応曲線が生成された。図16に示すように、このチップの試料区画に、オランザピンを含有する試料が堆積した場合、オランザピンに関して典型的な用量反応曲線が生成された。このチップの試料区画に、クエチアピンを含有する試料が堆積した場合、図17に示すようなクエチアピンに関して典型的な用量反応曲線が生成された。このチップの試料区画に、リスペリドンを含有する試料が堆積した場合、図18に示すようなリスペリドンに関して典型的な用量反応曲線が生成された。

0117

図19図22は、ポジティブコントロールとして生成された用量反応曲線(図7図10)と、複合形式で生成された用量反応曲線(図15図18)との比較を示す。図19において、アリピプラゾールに対する比較、図20において、オランザピンに対する比較、図21において、クエチアピンに対する比較、図22において、リスペリドンに対する比較を示す。これらの図は、ポジティブコントロールの曲線複合形態の曲線に類似していることを示している。

0118

これらのデータは、本発明のラテラルフローアッセイデバイスを使用して、1つの携帯型ポイント・オブ・ケアデバイス上の患者から単一の試料を使用して複数の抗精神病薬を検出することができることを示している。

実施例

0119

本発明及び本発明の様々な実施形態を説明する際に、明瞭化のために特定の用語が用いられる。しかしながら、本発明は、選択された特定の用語に限定されるように意図されていない。関連分野の当業者であれば、他の同等の構成要素を使用することができ、また、本発明の広い概念から逸脱することなく他の方法を開発することができることを認識するであろう。本明細書のいずれかにおいて引用される全ての参照文献は、それぞれが個別に組み込まれているかのように参照により組み込まれる。

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