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技術 セルロース系断熱材およびその製造方法

出願人 ウルトラセルインシュレーション,リミテッドライアビリティカンパニー
発明者 ストリムリング,ジョナサン
出願日 2016年10月15日 (3年5ヶ月経過) 出願番号 2018-539243
公開日 2019年1月10日 (1年2ヶ月経過) 公開番号 2019-500561
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 隙特性 原料供給容器 繊維残渣 残留繊維 ソースタンク 本断熱材 断熱繊維 通常新聞
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題・解決手段

セルロースベース耐火断熱材およびその製造方法に関する。断熱材は、断熱材に空隙を作る複数のスーパーストラクチャを具える。スーパーストラクチャが断熱材の空隙部分を維持したままで、断熱材を所定の場所に噴き付けることができる。断熱材は、繊維残留物単独で、または他のセルロース系材料と組み合わせて作る。断熱材を製造する方法は、難燃剤または化学物質でセルロース系材料を処理するステップと、繊維間を結合させてスーパーストラクチャを形成するステップとを具える。

概要

背景

断熱材は、広範囲にわたる用途において、受動的熱制御の目的で広く使用されており、建築用断熱材は特に重要な用途である。無機繊維ガラスは、断熱材の製造に使用される最も一般的なタイプの材料である。セルロース断熱材は、断熱材の代替形態であり、対流および通気性を低減させることによって改善された熱性能を提供する。ポリマ材料スプレーフォームとも言う)でできており、適所に形成された断熱材は、繊維ガラスまたはセルロース系材料でできた断熱材よりも高価であるが、最高耐熱性(またはR値)を提供できる。

繊維ガラスの断熱材は、バットまたはインサイチュ(所定の位置への噴き付け)繊維の形態で提供され、バットの厚さおよび密度および噴き付け繊維の充填が、その熱性能を決定する。セルロース断熱材は、通常、屋根裏に噴き付けるか、空洞に密に充填するか、または水と共に壁の空洞に噴霧する。性能とカバレッジのためには、断熱材を適所に噴き付けできることが望ましい。噴き付けた断熱材は、噴き付けによって緩く詰めたり(屋根裏への設置など)、または密に詰められる用途においては、材料が高密度で空洞に押し込まれている通常の壁の場合と同様である。噴き付けた断熱材を設置する場合は、最適な断熱特性を達成するため、導入後に適切な断熱材密度を維持するのが望ましい。あまりにも密度が低いと、断熱材が沈み、空気流が断熱材の有効性を低下させる可能性がある。密度が高すぎると、断熱材の熱効率が低下し、設置コストが高くなる。

噴き付け繊維ガラスの実効性能についての懸念は、低い難燃特性および環境特性に関連するものである。これらの特性は、現在、連邦国家毒性学的基準の下で規制されており、この繊維ガラスを断熱製品として継続的に使用することに対する公衆および政府の懸念を提起している。有機セルロース系断熱材は、繊維ガラスの代替品と考えられており、その目的、特に環境適合性および熱効率に関して、望ましいものである。現在、セルロース系断熱材は、リサイクルされた原料から製造されており、リサイクルされた新聞用紙主原料である。段ボール、木材の破片など、利用可能な原料の量を増やすために、その他の材料が考慮されている。

セルロース断熱材は、ある程度は、既存の製紙機械および方法を使用し作られる。具体的には通常新聞紙である古紙形態のセルロース原料を、機械小片にし、それがセルロース系繊維を含んでいる。セルロース系断熱材を難燃性基準に確実に適合させるため、この小片は、通常、難燃性化学物質と混合するか、またはその化学物質をこの小片にコーティングする。この難燃性化学物質は、セルロース片に付着する粉末状(すなわち固体状)の化学物質である。使用する化学物質は、ホウ酸塩(例えば、ホウ酸およびホウ砂などのホウ素を含む任意の化合物または混合物を含む)、硫酸アンモニウム硫酸マグネシウムまたはこれらの物質を合わせたもの(本明細書では難燃剤という)から選択される。次いで、処理した小片を毛羽立たせ全体的な嵩密度を低減して、アプリケーションに対する適性を改善する。処理した小片は袋詰めして、その後噴き付け用断熱材として所定の場所に置かれる。

製紙工場には、製紙の副産物であり、本明細書において短繊維残留物(「SFR」)と呼ぶ残留繊維がある。これらの短繊維は、段ボール製造またはその他の紙、ティッシュまたは関連する材料の製造に使用するには適しておらず、生産工場では、実質的に廃流となる。この材料には十分な商業用途がなく、大抵埋め立てられる。

より一般的には、製紙工場以外に他の潜在的な繊維残留物源がある。農業および木材ベースの処理は、しばしば、食品または他の農業または林業由来製品生産に有用ではない繊維副産物を有する。最終的に、セルロース断熱材そのものを生産することにより繊維残留物が生じる可能性があり、ここで、包装前にセルロース断熱材の製造ラインから緩い、軽い、小さいまたは細かい繊維を取り除くことで、セルロース断熱材インストーラへの送達時に過剰なダストを避けることができる。これらの処理はいずれも、より一般的には、以下において繊維残留物と呼ぶ経済的価値の低い過剰な微細繊維を生成する。

他の人達は、セルロース断熱材の製造においてSFRまたは繊維残留物を利用することに成功しなかったが、これらの材料を従来の処理を用いてセルロース断熱材として使用できるようにすることは困難だがやりがいがある。短繊維は噴き付けるときに浮遊して、施工者視認性を低下させ、自重圧縮するため効果的な断熱材として機能せず、空気を捕えず、断熱材として効果的に機能しない高密度のバルク材となる。このような材料をセルロース系断熱材に使用できるようにすることは有用である。

難燃性材料の必要な保持率を達成することに加え、最終製品が必要な密度を達成することは必須である。セルロース断熱材は、狭い範囲の沈降密度に収まる必要がある。密度が十分に高くないと熱性能が低下し、密度が高すぎると実用的にコストがかかり過ぎる。密度が低すぎる状態で設置すると、時間の経過とともに製品が沈降するので、業界では通常、沈降密度を試験する。沈降は望ましくなく、断熱材中の繊維の強度、長さおよび構造は、沈降に影響を及ぼす重要なパラメータである。

繊維からセルロース断熱材を製造する従来の工程は、再生紙から断熱材を製造するステップを具える。この紙は、紙の繊維がマット内に圧縮されているため、緩い繊維の集合よりもより大きな強度と剛性が得られるという利点がある。これらの要因は、必要な沈降密度レベルを満たす従来のセルロース断熱材に寄与する。

しかしながら、SFRをセルロース断熱材の原料として使用する場合、製品に固有マットがない。より短い繊維は分離しており、したがってより弱いので、純粋なSFR生成物許容できないほど埃っぽくなり、過度に沈降し、沈降密度に関する業界の期待を満たさない可能性がある。理論的にはSFRは、従来の紙加工方法論を使用して紙製品に加工され、その後破砕されて既存の製品に匹敵する低密度のセルロース断熱材を作製できる。しかしながら、このアプローチには多数の問題があり、非常にコストがかかる。具体的に紙を作るには、フェルトに約98%の水を供給するパルプ溶液が必要であり、その後繊維を、材料を乾燥させるために加熱したローラ間に通過させる。これによって、SFRに相当量の水を加える必要が生じ、これは処理用の水システムと、相当の資本、および稼働費用が必要となることを意味する。更に、繊維の長さが短く、製紙処理中に繊維の長さに沿って十分な水素結合を得ることが困難であるため、SFRまたは他の繊維残留物から紙を作製することは困難である。

セルロース断熱材は、衛生、安全性、耐火性、沈降密度およびASTMC739などのその他の規制要件を満たす必要がある。更に、セルロース断熱材は、製造業者に厳しいコスト要件課す市場受け入れられるように、競争力のある価格に設定されなければならない。難燃性に関して適切に処理され、現場に設置され、少なくとも繊維ガラス断熱材の断熱特性、特に本物の繊維ガラス断熱材と同等の断熱特性を有する、費用対効果の高い材料を使用することが望ましい。

したがって、限定するものではないが、SFRおよび他の繊維残留物を含む比較的安価なセルロース系材料で作られた断熱材料が求められる。難燃性があり、許容可能な沈降密度を持ち、所望の断熱特性を維持しながら適所に噴き付けできる断熱材料が必要である。更に、そのような断熱材料を製造する方法も必要である。

概要

セルロースベース耐火断熱材およびその製造方法に関する。断熱材は、断熱材に空隙を作る複数のスーパーストラクチャを具える。スーパーストラクチャが断熱材の空隙部分を維持したままで、断熱材を所定の場所に噴き付けることができる。断熱材は、繊維残留物単独で、または他のセルロース系材料と組み合わせて作る。断熱材を製造する方法は、難燃剤または化学物質でセルロース系材料を処理するステップと、繊維間を結合させてスーパーストラクチャを形成するステップとを具える。

目的

セルロース断熱材は、断熱材の代替形態であり、対流および通気性を低減させることによって改善された熱性能を提供する

効果

実績

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請求項1

複数のセルロース系繊維を含むセルロースベース断熱材において、前記複数の繊維の少なくとも一部が互いに結合されてスーパーストラクチャを形成し、前記スーパーストラクチャと前記スーパーストラクチャのクラスタが、前記断熱材中に空隙を作り、前記空隙が、前記断熱材を所定の位置に噴き付けた後に所定の位置にそのまま残っていることを特徴とする断熱材。

請求項2

請求項1に記載の断熱材において、前記断熱材が少なくとも30%の空隙率を有することを特徴とする断熱材。

請求項3

請求項1に記載の断熱材において、前記セルロース系繊維が、繊維残留物から得られることを特徴とする断熱材。

請求項4

請求項3に記載の断熱材において、前記セルロース系繊維が、繊維残留物以外のリサイクル可能なセルロース系材料から得られることを特徴とする断熱材。

請求項5

請求項1に記載の断熱材において、前記セルロース繊維が、SFR材料およびSFR以外の他のリサイクル可能なセルロース材料から得られることを特徴とする断熱材。

請求項6

請求項1に記載の断熱材において、前記セルロース系繊維が、難燃性材料で処理されていることを特徴とする断熱材。

請求項7

請求項6に記載の断熱材において、前記難燃性材料が、ホウ酸塩硫酸マグネシウムまたはこれら2つの組合わせであることを特徴とする断熱材。

請求項8

セルロース系繊維を用いた耐火断熱材の製造方法において、前記セルロース系繊維を洗浄するステップと、処理した前記セルロース系繊維を部分的に脱水するステップと、洗浄した前記セルロース系繊維を難燃性材料で処理するステップと、処理した前記セルロース系繊維を乾燥させるステップと、処理した前記セルロース系繊維の少なくとも一部に複数のスーパーストラクチャを形成するステップと、を具えることを特徴とする方法。

請求項9

請求項8に記載の方法において、前記セルロース系繊維の少なくとも一部がSFRに由来することを特徴とする方法。

請求項10

請求項9に記載の方法において、前記SFRがリサイクルされたセルロース繊維と組み合わされることを特徴とする方法。

請求項11

請求項8に記載の方法において、前記難燃性材料が、1またはそれ以上のホウ酸塩ベース化合物、硫酸マグネシウムまたはこれらの材料の組み合わせを含むことを特徴とする方法。

請求項12

請求項8に記載の方法において、前記難燃性材料および前記セルロース系繊維が、前記繊維が含水量が20〜99%のプロセスにおいて、互いに組み合わされることを特徴とする方法。

請求項13

請求項8に記載の方法によって製造した耐火性セルロース断熱材

技術分野

0001

本発明は、断熱材およびその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、セルロース成分で作られた断熱材に関し、所定の位置に噴き付け、注入または噴霧した断熱材を含む断熱材の熱流低減特性を高めるスーパーストラクチャを具える。

背景技術

0002

断熱材は、広範囲にわたる用途において、受動的熱制御の目的で広く使用されており、建築用断熱材は特に重要な用途である。無機繊維ガラスは、断熱材の製造に使用される最も一般的なタイプの材料である。セルロース断熱材は、断熱材の代替形態であり、対流および通気性を低減させることによって改善された熱性能を提供する。ポリマ材料スプレーフォームとも言う)でできており、適所に形成された断熱材は、繊維ガラスまたはセルロース系材料でできた断熱材よりも高価であるが、最高耐熱性(またはR値)を提供できる。

0003

繊維ガラスの断熱材は、バットまたはインサイチュ(所定の位置への噴き付け)繊維の形態で提供され、バットの厚さおよび密度および噴き付け繊維の充填が、その熱性能を決定する。セルロース断熱材は、通常、屋根裏に噴き付けるか、空洞に密に充填するか、または水と共に壁の空洞に噴霧する。性能とカバレッジのためには、断熱材を適所に噴き付けできることが望ましい。噴き付けた断熱材は、噴き付けによって緩く詰めたり(屋根裏への設置など)、または密に詰められる用途においては、材料が高密度で空洞に押し込まれている通常の壁の場合と同様である。噴き付けた断熱材を設置する場合は、最適な断熱特性を達成するため、導入後に適切な断熱材密度を維持するのが望ましい。あまりにも密度が低いと、断熱材が沈み、空気流が断熱材の有効性を低下させる可能性がある。密度が高すぎると、断熱材の熱効率が低下し、設置コストが高くなる。

0004

噴き付け繊維ガラスの実効性能についての懸念は、低い難燃特性および環境特性に関連するものである。これらの特性は、現在、連邦国家毒性学的基準の下で規制されており、この繊維ガラスを断熱製品として継続的に使用することに対する公衆および政府の懸念を提起している。有機セルロース系断熱材は、繊維ガラスの代替品と考えられており、その目的、特に環境適合性および熱効率に関して、望ましいものである。現在、セルロース系断熱材は、リサイクルされた原料から製造されており、リサイクルされた新聞用紙主原料である。段ボール、木材の破片など、利用可能な原料の量を増やすために、その他の材料が考慮されている。

0005

セルロース断熱材は、ある程度は、既存の製紙機械および方法を使用し作られる。具体的には通常新聞紙である古紙形態のセルロース原料を、機械小片にし、それがセルロース系繊維を含んでいる。セルロース系断熱材を難燃性基準に確実に適合させるため、この小片は、通常、難燃性化学物質と混合するか、またはその化学物質をこの小片にコーティングする。この難燃性化学物質は、セルロース片に付着する粉末状(すなわち固体状)の化学物質である。使用する化学物質は、ホウ酸塩(例えば、ホウ酸およびホウ砂などのホウ素を含む任意の化合物または混合物を含む)、硫酸アンモニウム硫酸マグネシウムまたはこれらの物質を合わせたもの(本明細書では難燃剤という)から選択される。次いで、処理した小片を毛羽立たせ全体的な嵩密度を低減して、アプリケーションに対する適性を改善する。処理した小片は袋詰めして、その後噴き付け用断熱材として所定の場所に置かれる。

0006

製紙工場には、製紙の副産物であり、本明細書において短繊維残留物(「SFR」)と呼ぶ残留繊維がある。これらの短繊維は、段ボール製造またはその他の紙、ティッシュまたは関連する材料の製造に使用するには適しておらず、生産工場では、実質的に廃流となる。この材料には十分な商業用途がなく、大抵埋め立てられる。

0007

より一般的には、製紙工場以外に他の潜在的な繊維残留物源がある。農業および木材ベースの処理は、しばしば、食品または他の農業または林業由来製品生産に有用ではない繊維副産物を有する。最終的に、セルロース断熱材そのものを生産することにより繊維残留物が生じる可能性があり、ここで、包装前にセルロース断熱材の製造ラインから緩い、軽い、小さいまたは細かい繊維を取り除くことで、セルロース断熱材インストーラへの送達時に過剰なダストを避けることができる。これらの処理はいずれも、より一般的には、以下において繊維残留物と呼ぶ経済的価値の低い過剰な微細繊維を生成する。

0008

他の人達は、セルロース断熱材の製造においてSFRまたは繊維残留物を利用することに成功しなかったが、これらの材料を従来の処理を用いてセルロース断熱材として使用できるようにすることは困難だがやりがいがある。短繊維は噴き付けるときに浮遊して、施工者視認性を低下させ、自重圧縮するため効果的な断熱材として機能せず、空気を捕えず、断熱材として効果的に機能しない高密度のバルク材となる。このような材料をセルロース系断熱材に使用できるようにすることは有用である。

0009

難燃性材料の必要な保持率を達成することに加え、最終製品が必要な密度を達成することは必須である。セルロース断熱材は、狭い範囲の沈降密度に収まる必要がある。密度が十分に高くないと熱性能が低下し、密度が高すぎると実用的にコストがかかり過ぎる。密度が低すぎる状態で設置すると、時間の経過とともに製品が沈降するので、業界では通常、沈降密度を試験する。沈降は望ましくなく、断熱材中の繊維の強度、長さおよび構造は、沈降に影響を及ぼす重要なパラメータである。

0010

繊維からセルロース断熱材を製造する従来の工程は、再生紙から断熱材を製造するステップを具える。この紙は、紙の繊維がマット内に圧縮されているため、緩い繊維の集合よりもより大きな強度と剛性が得られるという利点がある。これらの要因は、必要な沈降密度レベルを満たす従来のセルロース断熱材に寄与する。

0011

しかしながら、SFRをセルロース断熱材の原料として使用する場合、製品に固有マットがない。より短い繊維は分離しており、したがってより弱いので、純粋なSFR生成物許容できないほど埃っぽくなり、過度に沈降し、沈降密度に関する業界の期待を満たさない可能性がある。理論的にはSFRは、従来の紙加工方法論を使用して紙製品に加工され、その後破砕されて既存の製品に匹敵する低密度のセルロース断熱材を作製できる。しかしながら、このアプローチには多数の問題があり、非常にコストがかかる。具体的に紙を作るには、フェルトに約98%の水を供給するパルプ溶液が必要であり、その後繊維を、材料を乾燥させるために加熱したローラ間に通過させる。これによって、SFRに相当量の水を加える必要が生じ、これは処理用の水システムと、相当の資本、および稼働費用が必要となることを意味する。更に、繊維の長さが短く、製紙処理中に繊維の長さに沿って十分な水素結合を得ることが困難であるため、SFRまたは他の繊維残留物から紙を作製することは困難である。

0012

セルロース断熱材は、衛生、安全性、耐火性、沈降密度およびASTMC739などのその他の規制要件を満たす必要がある。更に、セルロース断熱材は、製造業者に厳しいコスト要件課す市場受け入れられるように、競争力のある価格に設定されなければならない。難燃性に関して適切に処理され、現場に設置され、少なくとも繊維ガラス断熱材の断熱特性、特に本物の繊維ガラス断熱材と同等の断熱特性を有する、費用対効果の高い材料を使用することが望ましい。

0013

したがって、限定するものではないが、SFRおよび他の繊維残留物を含む比較的安価なセルロース系材料で作られた断熱材料が求められる。難燃性があり、許容可能な沈降密度を持ち、所望の断熱特性を維持しながら適所に噴き付けできる断熱材料が必要である。更に、そのような断熱材料を製造する方法も必要である。

0014

本発明の目的は、限定するものではないが、SFRおよび他の繊維残留物を含む比較的安価なセルロース系材料からなる断熱材料を提供することである。本発明の更なる目的は、難燃性があり、許容可能な沈降密度を持ち、所望の断熱特性を維持しながら適所に噴き付けできる断熱材料を提供することである。本発明の更なる目的は、このような断熱材料を製造する方法を提供することである。

0015

これらの目的およびその他の目的は、所望の断熱特性を維持しながら適所に噴き付けて、所望の沈降密度を維持するセルロース系断熱材である本発明によって達成される。本発明の原料は、パルプ処理操作から得ることのできるSFRである。SFR材料は、単独で、または、限定するものではないが、リサイクル紙または段ボールなどの他の供給源から得られる代替的な繊維源を含む他のセルロース系材料と組み合わせて使用することができる。パルプミル繊維原料から紙パルプを製造する際に、SFRができる。これらのSFR材料は、紙加工に使用するには短すぎるが、セルロース断熱材の製造にとっては有用な繊維を含んでいる。本発明は、SFRを変更することでこのような使用を可能にし、それにより新しい断熱材料を生み出す。

0016

セルロース断熱材のためのSFR材料の使用は、2つの問題を解決する。パルプ産業では、埋め立てるか、または埋立地運ぶ必要のある廃流をなくす。セルロース産業では、SFR材料が費用対効果の高い原料を提供し、より高価な原料を購入する必要性を排除する。更に、湿った状態(SFR材料がパルプ化操作から廃棄物として排除された後、それらを乾燥させる前)にあるSFR材料の利用は、本明細書に記載の難燃剤を用いてSFRを処理する際に有用である。これは、セルロース繊維ウィッキング作用を通じて難燃材を繊維内に入れることができるため、SFRが湿っている際に、難燃剤を有するSFRを処理するのがより効果的であるからである。SFRで形成された断熱材を十分に難燃性にするための難燃性材料が少なくてすみ、それにより、断熱材の製造コストが下がる。更に、設備の安全衛生の観点からは、難燃剤は、繊維の外側に付着するよりもむしろSFRに含浸するため、湿式の製造は、空気中の化学物質のダストを減少させる。繊維内に難燃剤を直接注入する(繊維の外部にダストを付着させるのではなく)ことによっても、従来のセルロース断熱材の設置において通常ダストとなり、インストーラの視認性を減少させることとなる粉末が設置中に吹き飛ぶリスクがなくなる。

0017

一部の研究者および企業は、SFRからセルロース断熱材を製造しようと試みたが、要求される物理的性質を達成できなかった。セルロースおよび繊維ガラス断熱材は、通常、繊維間のポケットに少量の空気を閉じ込めることによって、熱の流れに対する抵抗力が提供される。閉じ込められた空気の小さな各空洞は、小さな断熱材として機能し、材料内に閉じ込められた空隙が小さいほど、断熱材がより良好に機能する。従来のSFRからの断熱の試みでは、短繊維は密に詰まり、空隙を充填し、所望の密度よりも高い密度の製品を生成する傾向があった。断熱値は(R値に関して)満足できるものではなく、所定の領域をカバーするにはこの高密度であることが、過剰質量の材料を必要とするであろう。これらの理由から、SFRはこれまでセルロース断熱材の生産に使用することができなかった。

0018

更に、通常は、繊維を乾式化学難燃剤で処理することにより、セルロース断熱材中のセルロース繊維に耐火性が与えられる。乾式化学難燃剤は、ある種の試薬を用いて繊維に付着させなければならず、通常この目的のためには鉱油が利用される。鉱油は、乾式難燃剤の微粉末をセルロース繊維に付着させる。しかしながら、SFRを用いてこの処理を利用しようとすると、微細繊維の極端高表面積が問題となる。繊維を鉱油および乾式ダスト難燃剤で適切に被覆するには、過剰な量の難燃粉が必要である。これらの2つの成分は、結果物にコストと質量の両方を加え、追加された質量は、弱い短繊維を重くし、更に密度を増加させ、断熱材としての性能を低下させる。

0019

最後に、最終製品中のSFRには、設置者がセルロースを適所に噴き付ける際に、SFRの細かい短繊維が浮遊粉塵となるという問題がある。これらの繊維は短く、更に軽いため、長い間空気中に浮遊している。このダストは、設置者に対する刺激となり、彼らの目や呼吸器系を刺激する可能性がある。

0020

本発明は、断熱材料としてSFRを使用することに関する上述の欠点を、SFR繊維を含むセルロース系繊維のようなセルロース片といった成分の本明細書においてスーパーストラクチャと呼ばれるものを形成することによって克服するものである。スーパーストラクチャは、本明細書に記載されているように形成され、互いに固定して結合された繊維クラスタを作って三次元物体を形成する。三次元物体は、チューブシート、織りマット、星または他の三次元形状およびそれらの任意の組み合わせの形態であってもよい。これらのスーパーストラクチャは空隙を含んでおり、それにより、スーパーストラクチャを含むバルク断熱材に空隙を構築し、より密集した成分を有する断熱材よりも密度が低い断熱材となる。更に、本断熱材のセルロース系繊維のスーパーストラクチャは、例えば、噴き付けによる設置またはバッグ内への梱包など、断熱材に力が加えられたときに、構造的一体性が十分であり、このような力によっては、スーパーストラクチャが完全に崩壊することはない。この結果、スーパーストラクチャの使用を通じて、断熱材は、既存の繊維ベースの断熱材料で生じる沈降嵩密度および充填嵩密度の増加と比較して、断熱材の嵩密度を比較的低く維持する。更に、これらの形成したスーパーストラクチャは、個々の短繊維として空気中に浮遊する可能性の低い、より大きくて重い構造を形成することによって、設置者が直面するダストの問題を低減する。

0021

湿った原料としてのSFRの使用は、材料費の節約に加えていくつかの利点がある。第1に、繊維のパルプ化および分離に電気エネルギが不要であるため、セルロース断熱材の製造に必要な総エネルギを低減する。第2の利点は、湿った繊維は、製造設備への処理水の添加を必要としないことである。繊維中に既に存在する水分が難燃性化学物質の繊維内への拡散を助長し、繊維を完全に飽和させるために余計な水を使用しなくてよいため、予め加湿された繊維に難燃剤溶液を添加することは有利である。処理水を扱うどの施設も、供給水費用と排水許可の問題を扱う必要があるため、このことは重要である。更に、湿った材料を使用することは、生産設備資本コスト(したがって最終製品のコスト)を実質的に低くする。湿った材料では、パルプ化装置は不要であり、建物接地面積を実質的に小さくできる。

0022

本発明の断熱材料の原料としてSFRを使用することが望ましいが、SFRの代わりに、またはSFRに加えて、他のセルロース系リサイクル原料を使用してもよい。これらの他の原料には、古い段ボール(OCC)、古新聞(ONP)、ダブルライニングクラフト(DLK)、および公開市場で容易に調達可能なその他の様々なグレードの繊維が含まれるが、これらに限定されない。

0023

SFRからセルロース断熱材を作製する1つの課題は、SFRの繊維の長さがOCCよりも著しく短いことである。加えて、短繊維は有意な強度を持たず、製品が経時的に沈降したときに低密度を維持するには、最終セルロース製品の強度が重要である。したがって、スーパーストラクチャ内へのSFRの形成は、所望の強度特性目標密度および手値段セルロースベースの断熱材を製造する処理の一部として有利である。スーパーストラクチャは、繊維の結合であり、2つの利点を有する。(1)繊維がしっかりと固定され、結合されていない場合に比べて断熱材の強度がより高いこと、(2)圧縮に耐える材料に空隙を生じさせ、バルク材料の密度を減少させること。これらの利点により、本発明は、セルロース断熱材を作製する従来の処理方法を用いて実現できるものよりも、SFRで低い沈降密度を実現できる。

0024

このセルローススーパーストラクチャの構造は、複数の手段によって実現できる。繊維間の結合は、別個結合剤を介して、または隣接する繊維間における水素結合などの、繊維間の化学結合によって実現できる。スーパーストラクチャの構造は、熱、圧力、添加物または3つ全ての組み合わせを使用して強化することができる。本発明の一実施形態では、湿った状態においてローラ間で繊維を押し付けたり、加圧強化のために熱を加えることが有利である。本発明の別の実施形態では、多孔質コンベアを利用してSFRを収集することができ、更に、熱を加えて、乾燥と別個の結合剤の有無にかかわらず生じる、繊維の結合を容易にすることができる。熱または圧力のいずれか、または熱および圧力の両方が、上記の有利な三次元構造内に繊維を結合させるにあたって有利である。

0025

また、スーパーストラクチャは、シャープな接点とその間にギャップを有するローラなどの特定の輪郭を持つローラで形成して、テクスチャ加工された構成をつくることができる。テクスチャ加工されたスーパーストラクチャ構成の利点は、その後の処理のために望ましい全体の密度とスーパーストラクチャ構造を残したまま、材料のある部分が緻密化され、他の部分が緻密化されないことである。一例として、テクスチャ加工された構成要素は、圧縮コアと、いくつかの突出した繊維(やまあらしのような形態)とを有する比較的小さなクラスタに形成された小片を有するスーパーストラクチャとして構成することができる。ここでは、「本体部」は圧縮され、繊維が多方向に突出している。この種のスーパーストラクチャの構造の利点は、これらの小さなクラスタを保持する「本体部」により、全体的に低い沈降密度を提供することである。この本体部には、クラスタを互いから効果的に分離する「針部」がある。

0026

スーパーストラクチャはまた、多孔質コンベア上に繊維を敷設し、水を排出または乾燥させ、繊維をマット状に乾燥させることによって形成することができる。マットの形成後、マット状のフォーム細断したり、より小さなサイズにすることができる。

0027

代替的に、スーパーストラクチャは、樹脂サイジング剤化学試薬またはその他の繊維を互いに接着する手段など、結合剤を利用することによって形成できる。これらの結合剤は、隣接する繊維を一定の方法で緩く結合し、本明細書に記載されている三次元物体を形成して、後の処理または使用に際して沈降しないようにしている。スーパーストラクチャは、空気を充填した空隙を設けて、断熱材の断熱特性を高める。

0028

最も効果的に機能するためには、少なくとも30%の空隙率(スーパーストラクチャ内の)でこれらのスーパーストラクチャを作製する。これらのクラスタを十分に断熱材に含ませて断熱材の全体の空隙率が少なくとも30%であるようにする。また、この段落に記載されているすべての方法は、SFR、またはSFRと、例えばONP、OCC、DLKまたは他のグレードの材料などの他の繊維との混合物にも同じように適用可能なことにも留意すべきである。

0029

スーパーストラクチャを形成する処理が、最終的なスーパーストラクチャの意図したサイズよりも大きなマクロ構造を作り得ることを理解されたい。例えば、結合剤または接着剤を適用することで、幅の広いマット製品を作ることができ、そのサイズを縮小して、意図したサイズ、形状および密度のスーパーストラクチャを形成することができる。

0030

本発明のセルロースベースの断熱材の製造工程は、限定はしないが、1またはそれ以上の脱水装置、1またはそれ以上の水回収および返送装置、任意の繊維染料および/または漂白装置、1またはそれ以上の乾燥機集塵機冷却器ファイバライザ、製品収集機およびシステムの装置間での材料の移動に必要なすべての導管を含むシステムを使用することで実現できる。このシステムは、従来の処理と完全に異なるまたは大規模アドオンではなく、例えば製紙業界で一般的に使用されているタイプの従来のパルプおよび繊維製造工程に実質的に組み込むことができる。システムの特定の構成の例が本明細書において説明されており、その多くが現存する従来のパルプ/紙処理設備にある。

0031

本発明のシステムおよびこれに関連する方法は、実行可能なセルロースベースの断熱製品を製造する効率的かつコスト競争的な方法を提供する。このシステムおよび方法は、SFR、ONPおよびOCC原料を含む原料を組み合わせた使用を含み、原料の適切で持続可能な供給を確実にする。このシステムおよび方法はまた、もしあれば、製造工程の乾燥段階の前に化学的処理の導入をしてもよい。これは、難燃剤をより効果的に断熱繊維と付着または含浸させると共に、効果的な難燃性を生み出すための処理量も低減させる。

0032

本発明は、難燃性材料の製造を可能にする。難燃性材料の作製に使用する原料は、SFR単独であってもよく、また限定するものではないが、OCC、DLK、ONPまたはその他の残留セルロース系材料およびそれらの組合せを含むリサイクル材料と組合わせたSFRであってもよい。本発明は、この組合せを乾燥させる前に、難燃剤と原料との組合わせを提供する。難燃剤は、原料と組合わせたときに液状であり得る。材料が湿っているならば、繊維中に存在する水分によって化学物質が毛管作用により繊維に運ばれるため、難燃剤は、代替的に、乾燥形態で添加してもよい。更に、難燃剤と原料との組合わせは、ウェブ、シート、複数の繊維または他の適切な形態を形成するよう加工できる。原料と難燃剤の組合わせを更に処理して、上述したように断熱材、または難燃性が望ましい特性である他の最終製品を作製することができる。複数の繊維流を利用する場合、難燃性材料を、別個の繊維流に別々に適用して、各タイプの繊維に異なるレベルの難燃性を付与できる。代替的に、難燃剤は、例えば湿ったSFRまたは他の乾燥繊維源等の何れかである1つの材料流にのみ適用してもよく、湿った状態で材料を混合することは、十分な輸送を提供し、それにより、混合物全体を難燃剤で効果的に処理できる。

0033

本発明のこれらの利点および他の利点は、以下の詳細な説明、添付の図面および添付の特許請求の範囲を考慮して当業者に認識されるであろう。

図面の簡単な説明

0034

図1は、本発明のセルロースベースの断熱材の作製に使用できる例示的なシステムの簡略図である。
図2は、本発明のセルロース断熱材の作製に使用可能な処理の主要工程を示すブロック図である。
図3は、圧縮点を有するローラを使用して、圧縮コアと多方向に突出した繊維とを有するスーパーストラクチャに繊維を形成するための、テクスチャ加工されたマットの作製に使用可能な機構の例を示す。
図4は、個々のスーパーストラクチャの突出している繊維が、隣接するスーパーストラクチャを互いからどのように分離するかを示す図である。
図5は、本発明の断熱材の一部としてのスーパーストラクチャの存在が、その他の個々の繊維を、圧縮された方向に沈降させるのではなく、スーパーストラクチャの上をどのようにドレープするのかを示す図である。
図6は、スーパーストラクチャの存在しない個々の繊維が、スーパーストラクチャを持たない従来技術の断熱材において、より密に充填された構造にどのように沈降するのかを示す図である。

実施例

0035

図1は、図5に示す本発明の難燃性のセルロースベースの断熱材の作製に使用するシステム10の主要構成要素を示す簡略図である。本発明の断熱材は、断熱材の作製に使用する原材料のスーパーストラクチャ構造を具え、このスーパーストラクチャが、空隙特性を強化し、断熱材の熱性能特性を改善している。断熱材は、スーパーストラクチャを完全な状態に維持しながら、適所に噴き付けまたは噴霧するなどして、適切に設置し、これによって設置後の断熱材の空隙の完全性を維持できる。本発明のセルロースベースの断熱剤の製造過程における主要な工程を図2に示す。

0036

システム10は、図1に示すような構成とすることができ、原料供給容器12、添加剤保持タンクまたはその他の任意の添加剤源とすることのできる化学処理源14、混合タンク16、脱水ユニット18、乾燥ユニット22、スーパーストラクチャ形成ユニット24、繊維化ユニット26、分類ユニット28および回集ユニット30を具えている。原料供給容器12は、本明細書に記載された1またはそれ以上のセルロースベースのリサイクル材料などのクリーンな原材料で満たされている。この原料は、手動または自動で脱水ユニット18に送られ、次いで混合タンク16へと送られる。尚、脱水ユニット18は、混合タンク16の前または後ろに配置されており、難燃剤およびその他の添加剤を加えることができる。混合タンク16は、その中で原料および対象の化学添加剤を組み合わせることのできる構造を表示している。さらに、混合タンク16は、原料および添加剤を混合する1またはそれ以上のタンクを示す。繊維への難燃剤の吸収を高めるため、混合タンクに熱を加えてもよい。

0037

本発明のセルロースベースの断熱材の形成に使用する原料は、限定はされないが、SFRまたは他の繊維残渣の繊維を含む複数の小片である。これらの材料は単独で処理することもできるし、限定はされないが、OCCおよびONPを含む別のリサイクル可能なセルロース系材料などの他の材料を散在させてもよく、記載したように水分を含み得る所望の添加剤を入れた混合タンク16に加えることができる。

0038

化学処理源14は、液体または懸濁液の処理材料を含んでおり、これは、難燃性化学水と、その他の対象の添加剤との組み合わせであってもよい。難燃性材料は、混合タンク16に供給する前は、粉末状ではなく液体状であってもよいが、混合タンク16に乾燥難燃剤を直接添加してもよい。この乾燥難燃剤は、混合タンク16内に存在する水分によって溶解し、したがって、ソースタンク14が、液体状の添加剤を含まなくともよい。難燃性材料は、ホウ酸塩(ホウ酸、ホウ砂または他のホウ酸塩など)、ホウ酸塩、硫酸マグネシウムまたは1またはそれ以上のホウ酸塩と硫酸マグネシウムとの組合わせである。硫酸マグネシウムの使用により、断熱材の全体的なコストが低減される。難燃性添加剤として硫酸マグネシウムおよび/またはホウ酸塩を前もって使用することは、このような添加剤の粉末状での適用に限定されていたが、液体処理を行う本発明では、例えば、湿った繊維と相互作用させるために、その組合せを液体状または粉末状で混合タンク16に添加することにより、その組合せと繊維の乾燥混合物と比較して、難燃性の組合せの接着性を改善している。尚、他の適切な難燃性化学物質を使用できる。本発明の一態様は、20%を超える水分レベルの存在下で、難燃性化学物質を原料と組み合わせ、原料供給容器12から原料成分の繊維構造中に難燃剤を効果的に浸透させる。

0039

原料処理工程で使用できる化学処理源のもうひとつの添加剤は、望ましくない特性を持つ生成物となる原料の1またはそれ以上の成分を除去または低減する化学的生物学的またはその他の添加剤である。例えば、リサイクル材料であるセルロース系の原料は、最終製品まで持続した場合、多糖デンプンなどを含む1またはそれ以上の結合剤を含む可能性があり、それがカビ成長を促進する。本発明の一態様では、例えば酵素または別の成分といった添加剤を混合タンク16に加え、このような望ましくない成分を分解する、および/または処理済み原料からこの成分を除去できるように十分に流動化させることができる。

0040

原料処理工程で使用され対象となる化学処理源の別の添加剤は、繊維間の結合を強化するように設計された接着剤、樹脂または化学的、生物学的またはその他の添加剤であり、後続の処理工程中に形成されるスーパーストラクチャの形成または強化を助ける。これらの添加剤または処理剤は、例えば乾燥工程中またはその後に材料上に噴霧することによって、混合タンクの下流で追加することができる。

0041

スーパーストラクチャ形成ユニット24は、乾燥機の後に配置し、スーパーストラクチャの形成を促進するようにしてもよい。これらのスーパーストラクチャは、繊維を1つに集め、互いに永続的に接着された繊維を含むスーパーストラクチャ内への繊維の凝集を促進する任意の手段を介して、上記の方法のいずれかによって形成することができる。これは、熱、圧力または結合剤の添加との組み合わせで生じる。また、繊維間のこれらの結合の形成は、混合タンクまたは乾燥工程内で行うこともでき、別のスーパーストラクチャ形成システムを必要としない。

0042

繊維化ユニット26を用いて、より微細な繊維構造を作ることができる。完成品中に所望するよりも大きいスーパーストラクチャが形成された場合に、ファイバライザは、そのようなスーパーストラクチャのサイズを制限するのに効果的である。また、前の工程から大きな再生紙などの大きな粒子が、その処理を通り抜けた場合、ファイバライザは更に、これらの材料のサイズを小さくして、最終工程の密度を改善することができる。

0043

また、特定の用途に望ましい、繊維とスーパーストラクチャの幾何学的形状の最適な組合せを提供する場合には、繊維化工程の前の工程ではなく、後の工程でスーパーストラクチャを形成することができる。繊維のスーパーストラクチャへの結合を促進する添加剤をファイバライザの上流または下流で添加してもよい。最後に、供給原料流の一部は、前述の工程の一部を通過するが、供給原料流の他の部分は、ある区画バイパスすることができる。本発明の臨界的な態様では、上述のように、材料の少なくとも5%がスーパーストラクチャ内に形成される。

0044

図2を参照すると、本発明の断熱材の作製プロセスに使用する主な工程は以下の通りである。この処理工程は、本発明の断熱材の製造に使用できる以下の主要な工程に要約される。(a)SFR原材料を単独で、又は他のセルロース系の材料と組み合わせて入手し、提供するステップと、(b)このSFR原材料(および任意の原材料)を洗浄するステップと、(c)処理した原材料を脱水するステップと、(d)洗浄した材料を難燃化剤および/または他の添加剤で処理するステップと、(e)得られた材料を乾燥させるステップと、(f)原材料の繊維間に結合を作り、複数のスーパーストラクチャを形成するステップと、(g)スーパーストラクチャを含む乾燥した材料を繊維化するステップと、(h)繊維化した材料を分類するステップと、(i)最終製品を回収して袋詰めするステップである。一部の工程は、調整し、または異なる順序で使用してもよい。また、例えば洗浄工程は、スーパーストラクチャの形成に必須ではない。さらに、後続の処理工程の効率性を促進する場合は、乾燥前に材料を綿毛化するなどの追加の処理工程が有利である。

0045

SFR原材料は、水性状態でパルプ化操作から得ることができ、その後脱水して、材料の含水量を約25%〜75%にすることができる。

0046

本明細書に記載したタイプの化学物質の混合物を含む水溶液を、設定された滞留時間だけ高温で利用するなどして、混合タンク16内でSFRおよび他の原材料を難燃性材料で処理して、原材料に難燃性化学物質を含浸させることができる。さらに、混合タンクに追加するべき化学物質の大部分を溶かすのに十分な水分があり、化学物質の実質部分がセルロースの繊維構造へ浸出するのであれば、SFRの水分はこの段階で十分であり、乾燥した化学物質を混合タンクに添加できる。この処理は、記載したように他の原材料と共に行うことができ、SFRは、他の原料と別に処理してもよいし、または一の原料流のみを、難燃剤で処理してもよい。

0047

SFR材料と、あればその他の混合した原材料は、プレスまたはスクリーンなどの当業者に知られている任意の技術的手段を用いて脱水ユニット18で脱水して繊維と水を分離する。脱水工程中に材料から除去された水溶液は、後続の製品のバッチに再導入してもよく、または続くプロセスの水性処理のステップで再導入してもよい。流体のこの再利用は、難燃性化学物質がセルロース系の繊維材料よりもはるかに高価であり、処理が非経済的になるため、処理全体を経済的にするのに有用である。

0048

処理および脱水した材料は、乾燥ユニット22に移送される前に綿毛化ユニット20で毛羽を立ててもよく、また、代替的に、乾燥ユニット22のような回転または流動床乾燥機を使用して、乾燥させている間に材料を毛羽立たせることができ、毛綿毛化ユニット20を別に設ける必要がなくなる。

0049

乾燥ユニット22を用いて、処理された原材料から残留水分を取り出すことができる。例えば、回転乾燥機、綿毛化乾燥機、空気乾燥または他の従来の乾燥工程を利用して、処理された原料繊維中の残りの水分の大部分を分離できる。

0050

乾燥ユニット22またはスーパーストラクチャ形成ユニット24との組合わせでの乾燥中に、多くの技術によって処理された材料を三次元構造へと形成してもよい。コンベア上で材料を乾燥させて乾燥マットを形成することができる。紙状のシートまたはチューブを形成するローラによって材料を形成してもよい。ローラをテクスチャ加工して紙状のシートの特定の品質を提供するため、例えば緻密化された繊維と緻密化されていない繊維との比を制御するようにしてもよい。スーパーストラクチャ形成ユニット24の要素のようなローラ構造の一例を図3に示す。ここでは、ローラ40のニップ42が、繊維44のグループの一部をピンチして、他の部分を互いに離して、乾燥させ、または寸法決めして、固定スーパーストラクチャ構造を残している。

0051

代替的に、乾燥中または乾燥後に、単純な容器であるスーパーストラクチャ形成ユニット24内の処理された繊維に他の材料を加えて繊維間の結合を促進することができる。接着剤のようなサイジング添加剤を結合剤として使用して三次元スーパーストラクチャに繊維を結合させることができる。同様に、ポリマスプレーを適用して、繊維間の連結部を形成することができ、繊維の強力な三次元マトリックスとなって、クラスタの繊維間に固定された間隔を確立し、断熱材の空隙を確立するように構成された、ランダムまたは組織化されたスーパーストラクチャを作ることができる。最後に、水素結合の部位および表面積が広い範囲で入手可能であるため、ナノセルロースを用いてより大きな繊維を結合させることができる。

0052

乾燥およびスーパーストラクチャの形成に続き、処理された材料を繊維化ユニット26で繊維化し、個々の繊維を分離すると共に、繊維を組合わせたスーパーストラクチャのクラスタを分離できる。これは、完成したセルロース断熱材の性能を最適化するように調整された様々な距離のプレートギャップを有する回転式ファイバライザまたはディスクリファイナを利用して達成することができる。

0053

繊維化に続いて、繊維分類機28を用いて材料を分類することができる。繊維分類機28は、スクリーニングシステムまたは空気システム、またはスクリーニングシステムと空気システムとの組合わせであってもよい。この分類の目的は、比較的密集して詰め込まれた個々の繊維などの高密度材料を、繊維グループのスーパーストラクチャのクラスタのような低密度材料から分離して、このような高密度グループと低密度グループの組み合わせに基づいて所定の位置に噴き付ける結果としての断熱製品の全体的な嵩密度を制御し、選択可能とすることである。分類機の使用により、単独で、またはSFRと組み合わせて使用することのできる他の原材料、SFRやその他の原材料といった短繊維原料を利用する場合であっても、最終製品が所望の断熱要件を満たすことができる。尚、分類機の使用は、場合によっては有利であるが、特定の用途には不要である。

0054

図4は、形成されたスーパーストラクチャ50を、互いに積み重ねたとき、回収後、および共に形成された断熱材を設置した後に、所定の位置に固定されているポケットまたは空隙52を作る方法を簡易的に示している。図4に示すように、各繊維のクラスタは、スーパーストラクチャを示しており、特定のクラスタの繊維が永久的に結合され、図示するスーパーストラクチャを形成している。

0055

図5は、スーパーストラクチャの存在が、どのようにスーパーストラクチャと個々の繊維を含む混合材料の密度をどのように低減するのかを簡単に示す図である。この図では、すべてのスーパーストラクチャは、直線の太い線が交差するクラスタとして示されており、個々の繊維は、より細い曲線実線で示されている(これは説明のためのものであり、すべての繊維が直線または湾曲部分を有し得る)。スーパーストラクチャの存在には、2つの効果がある。第1に、スーパーストラクチャは互いに重なり合って、結果としてできるバルク材料の密度を低減する。第2に、個々の繊維は、スーパーストラクチャを覆う傾向がある。これによって、本発明の断熱材の空隙率が少なくとも30%となり、スーパーストラクチャはマトリックス全体の空隙に寄与し、どのスーパーストラクチャにも永久に固定されないその他の個々の繊維の分離を助ける。

0056

図6は、固定された空隙を維持するスーパーストラクチャを持たない従来技術の断熱材における従来の断熱製造方法を用いた場合の短繊維による高密度の問題を示す。微細繊維は、繊維を分離するスーパーストラクチャが存在する場合よりも、整列して、より密に積み重なる傾向がある。

0057

分類中に最終製品流から除去できる材料は、上流工程で処理へ戻すことができる。例えば、最終製品にするには高密度すぎるセルロースは、マット工程の前に再導入することができ、2回目サイクルで他の繊維と共にマット化する際に使用することができる。分類後の材料のこの再利用は、第1に、SFRを原料として使用可能にすること、第2に、高価な難燃剤を処理中に回収可能であること、から二重に重要である。

0058

次いで、結果物を収集ユニット30を用いて包装して分配する。

0059

さらには、セルロース断熱材を製造する様々な原料を利用する方法を教示する、先行特許付与US8043384の教示と、本開示からの教示とを組み合わせることは有利である。この方法では、古い段ボール中の結合剤を組み込んだ原料を利用することができる。

0060

本開示の情報を適用するにあたり、SFR材料は、処理の様々な工程において、他の処理段階または他の材料から回収されたOCC、DLK、ONP、流体および/または繊維材料と有利に混合することができ、その工程は、
a)SFR材料を難燃剤ブレンドで処理する前に他の材料と混合するステップ(例えば、上記ステップ{a}とステップ{b}との間)と、
b)洗浄後SFR材料を他の材料と混合するステップ(上記ステップ{b}とステップ{c}との間)と、
c)処理後、SFR材料を他の材料と混合するステップであって(上記ステップ{c}と{d}との間)、この場合、SFR材料は、他の材料とは異なる時間または異なる条件で処理することができ、他の材料よりも難燃性材料の含有量が高くても少なくてもよいステップと、
d)他の後続処理工程の後にSFR材料を他の材料と混合してSFR材料および他の材料を含む袋詰め作業において、最終的に材料の混合物を提供するステップと、
e)2つの材料の乾燥機で湿った材料から水分を吸い取るため、または乾燥した材料によって生じるダストを抑制するため、湿っているSFR材料を乾燥している他の材料、またはその逆、と混合するステップと、
を具える。

0061

最後に、SFRに難燃性を提供する化学物質をスラリーパルプ(ほとんどすべてが水である)に混合するのではなく、SFRおよび/または他の原料が半乾きである間にSFRにその化学物質を混合するステップを有する、これらの材料を製造するための代替処理を追求することが有利であろう。この場合、リボンミキサのような別の混合手段を利用することができる。

0062

本発明の改善された難燃性材料を提供する方法および所定の場所に噴き付けることができる複数のスーパーストラクチャを有するセルロース断熱材の特定の構成要素および方法の工程に関して説明をしたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされ得る。特に、原料としてのSFRの使用に関する言及は、他の供給源からのSFRと同様の特性を有するその他の繊維残留物について、同様に適用できる。すべての等価物は、以下の特許請求の範囲によって特定される本発明のこの説明の範囲内にあるとみなされる。

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