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技術 ラミネートバリアフィルム及び包装用の縁部カバーストリップ

出願人 テトララバルホールディングスアンドファイナンスエスエイ
発明者 ピエール・ファイエチェザーレ・ロレンツェッティジェローム・ラリューフランチェスコ・ピシオッティ
出願日 2016年10月25日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2018-521901
公開日 2019年1月10日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-500234
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 被包材 高分子成形体の被覆
主要キーワード 封止ストリップ 頂部セクション 輸送手段内 材料ブランク 還元表面 乾式接着 接着性ポリマー層 バリア材料層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題・解決手段

本発明は、ダイアモンドライクカーボンのPECVバリアコーティングを有するラミネートバリアフィルム、及びこのようなフィルムを製造する方法に関し、さらに、このようなフィルムから作製された縁部カバーストリップ、特に液体用カートン包装を想定したものに関する。本発明はさらに、縁部カバーストリップを備える包装容器、特に流動食用の包装を想定した包装容器に関する。

概要

背景

流動食用の単回使用の使い捨て型包装容器は、板紙又はカートンベース包装ラミネートから生産されることが多い。このような一般的に浮かぶ包装容器の一つは、商標Tetra Brik Aseptic(登録商標)を付して市場に出されており、長期間の大気保存用販売されるミルクフルーツジュースなどの流動食無菌包装のために広く採用されている。この既知の包装容器における包装材料は、通常、紙又は板紙のバルク又はコア層及び熱可塑性プラスチックの外側液密層を備えるラミネートである。例えば無菌包装及びミルクやフルーツジュースの包装を行う目的で、包装容器を気密性、特に酸素気密性とするために、これらの包装容器におけるラミネートは、通常、少なくとも一つの追加層、最も一般的にはアルミニウム箔を備える。

ラミネートの内側、すなわちラミネートから生産される容器充填される食品内容物に面する側には、アルミニウム箔に適用される最内層が存在し、当該最内の内側層は、接着性ポリマー及び/又はポリオレフィンなどの熱封止可能な熱可塑性ポリマーを備える一つ又は複数の部分層から成るものであってよい。バルク層の外側にも、熱封止可能な最外ポリマー層が存在する。

包装容器は、一般に、ウェブ又は既成包装材料ブランクから充填封止パッケージを形成する種類の、現代高速包装機により生産される。こうして、包装容器は、内側の熱封止可能な最内熱可塑性ポリマー層を一つに溶接することにより、ウェブの長手方向の両縁を重畳接合部で互いに一体化させることで、ラミネート包装材料のウェブをチューブ状に変形させることにより生産され得る。このチューブは、予定された液体食品で充填された後、互いに所定の距離をおいてチューブ中の内容物の高さより下でチューブの横方向の封止を繰り返すことにより、個々のパッケージに分割される。各パッケージは、横方向の封止に沿って切開することによりチューブから分離され、包装材料において準備された折り目線に沿って折り曲げ成形することにより、所望の幾何学的構成、通常は平行六面体又は直方体の構成とされる。

この連続してチューブ成形、充填・封止、包装を行う方法に係るコンセプトの主な利点は、ウェブがチューブ成形の直前に連続的に殺菌され得るので、無菌包装の方法、すなわち、充填される液体内容物及び包装材料そのものにおいて細菌が減少する方法であって、充填されたパッケージが、充填された製品中で微生物成長するリスクなしに室温でも長時間保存可能となるように、充填された包装容器が清潔な条件下で生産される方法が可能になるという点である。Tetra Brik(登録商標)タイプの包装法の別の重要な利点は、上述のように、費用効果に相当影響がある連続的な高速包装が可能になるという点である。

敏感な流動食、例えばミルクやジュース用の包装容器も、本発明のラミネート包装材料のシート状ブランク又は既製のブランクから生産することができる。まずブランクを組み上げて開放管状の容器カプセルを形成し、当該容器カプセルの一方の開放端が一体の端部パネルの折り曲げ及び熱封止によって閉じられることにより、平坦に折り曲げられる包装ラミネートの管状ブランクからパッケージが生産される。このように閉じられた容器カプセルに、当該容器カプセルの開放端を通して問題の食品、例えばジュースが充填され、その後、対応する一体の端部パネルに対してさらなる折り曲げ及び熱封止を行うことにより、容器カプセルが閉じられる。シート状及び管状のブランクから生産される包装容器の一例は、従来のいわゆる切妻頂部パッケージである。この種類のパッケージであってプラスチックから作製された成形頂部及び/又はスクリューキャップを有するものもある。

包装ラミネートにおけるアルミニウム箔の層は、大部分の高分子気体バリア材料よりも格段に優れた気体バリア特性を提供する。流動食用の無菌包装のための従来のアルミニウム箔ベースの包装ラミネートは、その性能レベルにおいて、今日の市場で入手可能なものの中では依然として最も費用効率の高い包装材料であるが、ポリアミドエチレンビニルアルコールコポリマーEVOH)といった他のバリア材料層も使用され得る。

上述の成形/充填/封止技術のうち任意のものに従って生産されるパッケージは、上記の重畳接合部の領域において自由に露出する内側切開縁及び外側切開縁の両方を呈する。このような切開縁は、包装容器が固体又は半固体の内容物で充填されている場合にはほとんど又は全く問題にならないが、一方で、包装容器が液体の内容物で充填される場合には問題が生じる。特に、包装容器が紙又は板紙の層を備える包装ラミネートから生産される場合には問題がある。板紙の自由切開縁は、液体の内容物と直接接触して、液体を容易に吸収し(水分が縁部に逃げる)、これにより、当該液体が紙又は板紙の層を備えるラミネート包装材料に浸透して、充填された包装容器が液体で汚れて扱いにくいものとなってしまう場合がある。

従って、縁部ウィッキングの問題に対処するためには、紙又は板紙ベースの包装容器に縁部カバー保護が設けられる。この縁部カバー保護は、ラミネートされた熱封止可能な縁部カバーストリップの形態であることが最も多く、縁部ウィッキング繊維切開縁が液体の内容物と直接接触しないように保護するために、包装容器の内部に適用される。

一手法によると、このような縁部カバーストリップが、充填機において、平面状の包装材料ウェブの一方の長手方向縁に沿って適用及び固定され、これにより、当該包装材料ウェブは、長手方向縁から突出するストリップ自由縁を有することになる。その後、当該ストリップが設けられた平面状の包装材料ウェブは、上述のようなチューブに変形され、ウェブの両長手方向縁が互いに向かって折り曲げられ、重畳接合部において恒久的に一体化する。充填機におけるチューブ成形の間、突出するストリップ自由縁は、チューブの内部の方を向いた第1ウェブ長手方向縁の切開縁が完全にカバーされて縁部ウィッキングから保護されるように、重畳する第2ウェブ長手方向縁の内側に対して平面的に当接するように折り曲げられ、当該第2ウェブ長手方向円の内側に対して熱封止により封着固定される。

別の方法によると、突出するストリップ自由縁は、第1ウェブ長手方向縁の他側(外側)に対して平面的に当接するように第1ウェブ長手方向縁の切開縁の周りで折り曲げられ、ウェブをチューブに変形させる前に当該第1ウェブ長手方向縁の他側に対して固定される。その後、ウェブの長手方向縁の両方が、上記例と同様に、互いに対して折り曲げられて、熱封止により重畳接合部において互いに恒久的に一体化する。

上述の二つの方法のうち第1方法及び第2方法のいずれに従って縁部カバーストリップが適用されるかにかかわらず、当然ながら、両方のケースにおいて、適用される縁部カバーストリップにより縁部ウィッキングに対する必要な保護が確実に行われるような形で、ストリップ全体を適用して縁部をカバーするサイクルが完了し得ることが必要条件となる。その結果、上記の必要条件を満たすために、ストリップは、包装材料の対向する封止面に対して熱封止可能でなければならず、さらに、効率的に、あるいは今日の最新の充填機が動作する高い生産量スピードにかなうように、熱封止操作を実行することが可能でなければならない。この必要条件は、包装容器又は包装容器中パックされた食品のいずれかが保存可能期間中に駄目になったり使用できなくなったりするというリスクを冒すことなく、パックされた食品が非常に長い保存可能期間にわたって確実に保存され得ることが想定されている、いわゆる無菌包装容器の生産において特に重要である。

紙又は板紙の層及びポリエチレン(通常、低密度ポリエチレン(LDPE))の液密性外側コーティングを備える市販の紙又は板紙ベースの包装容器における、従来技術の縁部カバーストリップは、ポリエチレンテレフタレート(PET)のベース層及びポリエチレン(例えば低密度ポリエチレン(LDPE))の熱封止可能な外側プラスチックコーティングを有する。

同じ目的のための別の従来技術のストリップは、ポリエチレンテレフタレート(PET)のベース層及びメタロセン触媒鎖状低密度ポリエチレンメタロセンLLDPE(mLLDPE))を含む熱封止可能な外側プラスチックコーティングを呈する。熱封止可能な最外層においてこのようなポリエチレンを含むことの利点は、このようなポリエチレンは十分に強い熱封止が形成され得る操作の温度ウィンドウを広げることができるので、より堅固で強く、長持ちする封止接合部が形成され得る、という点である。

いくつかのベース層は、ポリアミドやエチレンビニルアルコールコポリマーなど水分に敏感なポリマー材料を備える場合、水分又は湿潤条件に曝されると、劣化することがある。これは、液体用の包装容器の内側で縁部カバーストリップとして使用される場合に起こる。この場合、ベース層におけるポリマー材料は、酸素バリア特性及び芳香バリア特性が増加したり失われたりするおそれがあり、また、通常このようなラミネート縁部カバーストリップにおけるベース層を取り囲んでいる、隣接する接着剤プライマー、及びポリオレフィン層から剥がれるおそれもある。湿潤条件又は湿った条件において層間の接着性を保つためには、積層構造において接着剤又はプライマーが必要となる場合がある。このような接着剤又はプライマーを多く用いるのは、食品及び飲料と接触するには好ましくない。その結果、このようなストリップに使用することが可能な接着剤又はプライマー群は、食品用の包装に適しておりかつ十分なバリア特性を維持することができるような、非常に少数のもののみに限られ得る。このような余分な接着性材料又は接着性ポリマーにより、ラミネートバリア構造複雑性及び費用もさらに増加する。

概要

本発明は、ダイアモンドライクカーボンのPECVバリアコーティングを有するラミネートバリアフィルム、及びこのようなフィルムを製造する方法に関し、さらに、このようなフィルムから作製された縁部カバーストリップ、特に液体用のカートン包装を想定したものに関する。本発明はさらに、縁部カバーストリップを備える包装容器、特に流動食用の包装を想定した包装容器に関する。

目的

包装ラミネートにおけるアルミニウム箔の層は、大部分の高分子気体バリア材料よりも格段に優れた気体バリア特性を提供する

効果

実績

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請求項1

ベース層(11a)を備える、液体用カートン包装容器における縁部カバーストリップ又はパッチのためのラミネートバリアフィルム(10a;10b)であって、前記ベース層(11a)は、前記ベース層の第1面に、アモルファスダイアモンドライクカーボン(DLC)コーティングの第1コーティング(11b)を有し、コートされた前記ベース層は、前記第1DLCコーティングと連続的に接触しているコートされた前記ベース層(11)の前記第1面に、液密性熱封止可能な第1最外ポリマー層(12)をさらに有し、前記ベース層の反対側の第2面に、液密性の熱封止可能な第2最外ポリマー層(13)をさらに有する、ラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項2

フィルムラミネートの前記ベース層(11a)は、前記第1DLCコーティング(11b)がコートされた側と反対側の第2面に、接着促進プライマーコーティング(11c)を有し、前記ベース層は、前記接着促進プライマーコーティングにより、前記液密性の熱封止可能な第2最外ポリマー層(13)に結合されている、請求項1に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項3

前記接着促進プライマーコーティング(11c)は、アモルファスダイアモンドライクカーボン(DLC)コーティングの第2コーティングである、請求項2に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項4

前記熱封止可能なポリマーは、ポリエチレンホモポリマー又はコポリマーポリエチレンポリマーを多量に含むポリオレフィンブレンドなどのポリオレフィンである、請求項1〜3に記載のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項5

DLCコートされた第1ベース層(11)は、介在する熱可塑性結合層(16)により、さらなる同一又は類似のDLCコートされた第2ベース層(11d)にラミネート及び結合され、フィルムラミネートは、DLCコートされた第1ポリマーフィルム基層(11)のラミネートされていない反対側に、液密性の熱封止可能な第1最外ポリマー層(12)をさらに備え、DLCコートされた第2ポリマーフィルム基層(11d)のラミネートされていない反対側に、液密性の熱封止可能な第2最内ポリマー層(13)をさらに備える、請求項1〜4に記載のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項6

前記ベース層(11a)は、ポリエステルポリエチレンテレフタレート(PET)、一軸延伸若しくは二軸延伸PET(OPET、BOPET)、非延伸若しくは一軸延伸若しくは二軸延伸ポリエチレンフラノレート(PEF)、延伸若しくは非延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタネート(PEN)など)、ポリアミド(延伸若しくは非延伸ポリアミド(PA、OPA、BOPA)など)、エチレンビニルアルコールコポリマーEVOH)、ポリオレフィン(ポリプロピレン、一軸延伸若しくは二軸延伸ポリプロピレン(PP、OPP、BOPP)、ポリエチレン(延伸若しくは非延伸高密度ポリエチレン(HDPE)、鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)など)など)、及びシクロオレフィンコポリマー(COC)、並びに前記ポリマーの任意のブレンドのうち任意のものをベースとしたフィルムから成る群から選択されるポリマーフィルムであるか、又は、前記ポリマー若しくはそのブレンドのうち任意のものを含む表面層を有する多層フィルムである、請求項1〜5に記載のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項7

前記ベース層(11a)は、ポリエステル、ポリアミド、若しくはポリエチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、若しくはそのブレンドのうち任意のものをベースとしたフィルムから成る群から選択されるポリマーフィルム、又は、前記ポリマー若しくはそのブレンドのうち任意のものを含む表面層を有する多層フィルムである、請求項1〜6に記載のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項8

前記第1アモルファスダイアモンドライクカーボンDLCコーティング(11b)は、厚さが2〜100nm、例えば5〜50nm、例えば5〜40nm、例えば10〜40nm、例えば10〜35nmとなるように適用されている、請求項1〜7に記載のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項9

前記第1アモルファスダイアモンドライクカーボンDLCコーティング(11b)は、接着促進コーティングであり、厚さが2〜50nm、例えば2〜10nm、例えば2〜5nmとなるように適用されている、請求項1〜8に記載のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項10

第2アモルファスダイアモンドライクバリアコーティング(11c)が、厚さが2〜50nm、例えば2〜40nm、例えば2〜10nm、例えば2〜5nmとなるように適用されている、請求項1〜9に記載のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)。

請求項11

請求項1〜10のいずれか一項に記載の前記ラミネートバリアフィルム(10a;10b)から作製された、熱封止可能な縁部カバーバリアストリップ(26)。

請求項12

請求項11に記載の熱封止可能な縁部カバーバリアストリップを備える包装容器(50a;50b;50c;50d)。

請求項13

請求項1〜10のいずれか一項に記載のラミネートバリアフィルム(10a;10b)を製造する方法であって、予め製造されたベース層(11a)に対してアモルファスダイアモンドライクカーボン(DLC)のコーティング(11b)の気体蒸着を行うステップと、上述のようにDLCコートされた前記ベース層(11;31)を、DLCコートされた前記ベース層の両側で、液密性の熱封止可能なポリマー(32、33)の最外層(12、13)にラミネートするステップと、を含む方法。

請求項14

液密性の熱封止可能なポリマーの前記最外層(12、13)のうち少なくとも一つは、DLCコートされた前記ベース層(11;31)に対してポリマー溶融物(32、33)の押出コーティングを行うことにより適用される、請求項13に記載の方法。

請求項15

液密性の熱封止可能なポリマーの前記最外層(12、13)のうち少なくとも一つは、予め製造されたポリマーフィルムの形態で、DLCコートされた前記ベース層(11;31)にラミネートされる、請求項13に記載の方法。

請求項16

DLCコートされた前記ベース層(11;31)の表面処理を行うステップを、上述のように表面処理されたDLCコートされたベース層に対して液密性の熱封止可能なポリマーの前記最外層(12、13)をラミネートする前記ステップの前にさらに含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、アモルファスダイアモンドライクカーボン気相蒸着バリアコーティングを有するベース層を備えるラミネートバリアフィルム、特に流動食用包装を想定したもの、及び当該ラミネートバリアフィルムを製造するための方法に関する。

0002

さらに、本発明は、本発明のラミネートバリアフィルムから作製された熱封止可能な縁部カバーストリップ、及び包装材料重畳シーム又は重畳封止部であってそこから包装容器が折り曲げ成形及び熱封止により製造される重畳シーム又は重畳封止部をカバーするために当該ストリップを備える包装容器に関する。特に、本発明は、ラミネートバリアフィルム又は熱封止可能な縁部カバーストリップを備える、流動食用の包装を想定した包装容器に関する。

背景技術

0003

流動食用の単回使用の使い捨て型の包装容器は、板紙又はカートンベース包装ラミネートから生産されることが多い。このような一般的に浮かぶ包装容器の一つは、商標Tetra Brik Aseptic(登録商標)を付して市場に出されており、長期間の大気保存用販売されるミルクフルーツジュースなどの流動食無菌包装のために広く採用されている。この既知の包装容器における包装材料は、通常、紙又は板紙のバルク又はコア層及び熱可塑性プラスチックの外側液密層を備えるラミネートである。例えば無菌包装及びミルクやフルーツジュースの包装を行う目的で、包装容器を気密性、特に酸素気密性とするために、これらの包装容器におけるラミネートは、通常、少なくとも一つの追加層、最も一般的にはアルミニウム箔を備える。

0004

ラミネートの内側、すなわちラミネートから生産される容器充填される食品内容物に面する側には、アルミニウム箔に適用される最内層が存在し、当該最内の内側層は、接着性ポリマー及び/又はポリオレフィンなどの熱封止可能な熱可塑性ポリマーを備える一つ又は複数の部分層から成るものであってよい。バルク層の外側にも、熱封止可能な最外ポリマー層が存在する。

0005

包装容器は、一般に、ウェブ又は既成包装材料ブランクから充填封止パッケージを形成する種類の、現代高速包装機により生産される。こうして、包装容器は、内側の熱封止可能な最内熱可塑性ポリマー層を一つに溶接することにより、ウェブの長手方向の両縁を重畳接合部で互いに一体化させることで、ラミネート包装材料のウェブをチューブ状に変形させることにより生産され得る。このチューブは、予定された液体食品で充填された後、互いに所定の距離をおいてチューブ中の内容物の高さより下でチューブの横方向の封止を繰り返すことにより、個々のパッケージに分割される。各パッケージは、横方向の封止に沿って切開することによりチューブから分離され、包装材料において準備された折り目線に沿って折り曲げ成形することにより、所望の幾何学的構成、通常は平行六面体又は直方体の構成とされる。

0006

この連続してチューブ成形、充填・封止、包装を行う方法に係るコンセプトの主な利点は、ウェブがチューブ成形の直前に連続的に殺菌され得るので、無菌包装の方法、すなわち、充填される液体内容物及び包装材料そのものにおいて細菌が減少する方法であって、充填されたパッケージが、充填された製品中で微生物成長するリスクなしに室温でも長時間保存可能となるように、充填された包装容器が清潔な条件下で生産される方法が可能になるという点である。Tetra Brik(登録商標)タイプの包装法の別の重要な利点は、上述のように、費用効果に相当影響がある連続的な高速包装が可能になるという点である。

0007

敏感な流動食、例えばミルクやジュース用の包装容器も、本発明のラミネート包装材料のシート状ブランク又は既製のブランクから生産することができる。まずブランクを組み上げて開放管状の容器カプセルを形成し、当該容器カプセルの一方の開放端が一体の端部パネルの折り曲げ及び熱封止によって閉じられることにより、平坦に折り曲げられる包装ラミネートの管状ブランクからパッケージが生産される。このように閉じられた容器カプセルに、当該容器カプセルの開放端を通して問題の食品、例えばジュースが充填され、その後、対応する一体の端部パネルに対してさらなる折り曲げ及び熱封止を行うことにより、容器カプセルが閉じられる。シート状及び管状のブランクから生産される包装容器の一例は、従来のいわゆる切妻頂部パッケージである。この種類のパッケージであってプラスチックから作製された成形頂部及び/又はスクリューキャップを有するものもある。

0008

包装ラミネートにおけるアルミニウム箔の層は、大部分の高分子気体バリア材料よりも格段に優れた気体バリア特性を提供する。流動食用の無菌包装のための従来のアルミニウム箔ベースの包装ラミネートは、その性能レベルにおいて、今日の市場で入手可能なものの中では依然として最も費用効率の高い包装材料であるが、ポリアミドエチレンビニルアルコールコポリマーEVOH)といった他のバリア材料層も使用され得る。

0009

上述の成形/充填/封止技術のうち任意のものに従って生産されるパッケージは、上記の重畳接合部の領域において自由に露出する内側切開縁及び外側切開縁の両方を呈する。このような切開縁は、包装容器が固体又は半固体の内容物で充填されている場合にはほとんど又は全く問題にならないが、一方で、包装容器が液体の内容物で充填される場合には問題が生じる。特に、包装容器が紙又は板紙の層を備える包装ラミネートから生産される場合には問題がある。板紙の自由切開縁は、液体の内容物と直接接触して、液体を容易に吸収し(水分が縁部に逃げる)、これにより、当該液体が紙又は板紙の層を備えるラミネート包装材料に浸透して、充填された包装容器が液体で汚れて扱いにくいものとなってしまう場合がある。

0010

従って、縁部ウィッキングの問題に対処するためには、紙又は板紙ベースの包装容器に縁部カバー保護が設けられる。この縁部カバー保護は、ラミネートされた熱封止可能な縁部カバーストリップの形態であることが最も多く、縁部ウィッキング繊維切開縁が液体の内容物と直接接触しないように保護するために、包装容器の内部に適用される。

0011

一手法によると、このような縁部カバーストリップが、充填機において、平面状の包装材料ウェブの一方の長手方向縁に沿って適用及び固定され、これにより、当該包装材料ウェブは、長手方向縁から突出するストリップ自由縁を有することになる。その後、当該ストリップが設けられた平面状の包装材料ウェブは、上述のようなチューブに変形され、ウェブの両長手方向縁が互いに向かって折り曲げられ、重畳接合部において恒久的に一体化する。充填機におけるチューブ成形の間、突出するストリップ自由縁は、チューブの内部の方を向いた第1ウェブ長手方向縁の切開縁が完全にカバーされて縁部ウィッキングから保護されるように、重畳する第2ウェブ長手方向縁の内側に対して平面的に当接するように折り曲げられ、当該第2ウェブ長手方向円の内側に対して熱封止により封着固定される。

0012

別の方法によると、突出するストリップ自由縁は、第1ウェブ長手方向縁の他側(外側)に対して平面的に当接するように第1ウェブ長手方向縁の切開縁の周りで折り曲げられ、ウェブをチューブに変形させる前に当該第1ウェブ長手方向縁の他側に対して固定される。その後、ウェブの長手方向縁の両方が、上記例と同様に、互いに対して折り曲げられて、熱封止により重畳接合部において互いに恒久的に一体化する。

0013

上述の二つの方法のうち第1方法及び第2方法のいずれに従って縁部カバーストリップが適用されるかにかかわらず、当然ながら、両方のケースにおいて、適用される縁部カバーストリップにより縁部ウィッキングに対する必要な保護が確実に行われるような形で、ストリップ全体を適用して縁部をカバーするサイクルが完了し得ることが必要条件となる。その結果、上記の必要条件を満たすために、ストリップは、包装材料の対向する封止面に対して熱封止可能でなければならず、さらに、効率的に、あるいは今日の最新の充填機が動作する高い生産量スピードにかなうように、熱封止操作を実行することが可能でなければならない。この必要条件は、包装容器又は包装容器中パックされた食品のいずれかが保存可能期間中に駄目になったり使用できなくなったりするというリスクを冒すことなく、パックされた食品が非常に長い保存可能期間にわたって確実に保存され得ることが想定されている、いわゆる無菌包装容器の生産において特に重要である。

0014

紙又は板紙の層及びポリエチレン(通常、低密度ポリエチレン(LDPE))の液密性外側コーティングを備える市販の紙又は板紙ベースの包装容器における、従来技術の縁部カバーストリップは、ポリエチレンテレフタレート(PET)のベース層及びポリエチレン(例えば低密度ポリエチレン(LDPE))の熱封止可能な外側プラスチックコーティングを有する。

0015

同じ目的のための別の従来技術のストリップは、ポリエチレンテレフタレート(PET)のベース層及びメタロセン触媒鎖状低密度ポリエチレンメタロセンLLDPE(mLLDPE))を含む熱封止可能な外側プラスチックコーティングを呈する。熱封止可能な最外層においてこのようなポリエチレンを含むことの利点は、このようなポリエチレンは十分に強い熱封止が形成され得る操作の温度ウィンドウを広げることができるので、より堅固で強く、長持ちする封止接合部が形成され得る、という点である。

0016

いくつかのベース層は、ポリアミドやエチレンビニルアルコールコポリマーなど水分に敏感なポリマー材料を備える場合、水分又は湿潤条件に曝されると、劣化することがある。これは、液体用の包装容器の内側で縁部カバーストリップとして使用される場合に起こる。この場合、ベース層におけるポリマー材料は、酸素バリア特性及び芳香バリア特性が増加したり失われたりするおそれがあり、また、通常このようなラミネート縁部カバーストリップにおけるベース層を取り囲んでいる、隣接する接着剤プライマー、及びポリオレフィン層から剥がれるおそれもある。湿潤条件又は湿った条件において層間の接着性を保つためには、積層構造において接着剤又はプライマーが必要となる場合がある。このような接着剤又はプライマーを多く用いるのは、食品及び飲料と接触するには好ましくない。その結果、このようなストリップに使用することが可能な接着剤又はプライマー群は、食品用の包装に適しておりかつ十分なバリア特性を維持することができるような、非常に少数のもののみに限られ得る。このような余分な接着性材料又は接着性ポリマーにより、ラミネートバリア構造複雑性及び費用もさらに増加する。

発明が解決しようとする課題

0017

従って、熱封止可能なラミネートバリアフィルム及び包装用の熱封止可能な縁部カバーストリップ及びパッチにおける上述の問題を解消するか、少なくとも緩和することが本発明の目的である。

0018

本発明の一つの目的は、流動食用の包装容器における縁部カバーストリップとして使用される場合に、酸素バリア特性及び封止特性が維持されるラミネートバリアフィルムを提供することである。

0019

流動食用の包装容器における縁部カバーストリップとして使用される場合に、酸素バリア特性が向上し、かつ封止特性が良好なラミネートバリアフィルムを提供することが別の目的である。

0020

流動食用の包装容器における縁部カバーストリップとして使用される場合に、酸素バリア特性が向上し、芳香物質に対するバリア特性が維持され、化学的物質に対する耐性が向上し、封止特性が良好なを有するラミネートバリアフィルムを提供することがさらなる目的である。

0021

さらなる目的は、このようなラミネートバリアフィルムであって、湿った湿潤条件下で、また、遊離脂肪酸など移動が盛んな食品物質に曝されても維持される良好な一体性を有するもの、すなわち流動食用の包装条件下においてフィルム構造内のラミネート層間に良好な接着を有するものを提供することである。

0022

さらなる目的は、環境及び食品安全性の側面からあまり好ましくないが生産効率を向上させ得るような追加の化学プライマー又は接着剤を使用することなく、上記のいずれかに係るラミネートバリアフィルムを提供することである。

0023

本発明の一つの特別な目的は、流動食用の無菌包装容器のためのこのようなバリアフィルム及び縁部カバーストリップを生産する方法を実現することである・これにより、生産効率を向上させるとともに、プライマーを乾燥させるステップなどを省くなど、製造工程数を低減することが可能となる。

0024

周囲条件下で栄養価を維持しながら流動食を長期にわたり無菌保存するための包装容器を、良好な気体バリア特性を有する紙又は板紙ベースの熱封止可能な包装ラミネートから提供することもまた、本発明の目的である。当該包装容器においては、内側重畳縁部が封止されて本発明の縁部カバーストリップでカバーされる。

課題を解決するための手段

0025

従って、これらの目的は、本発明により、添付の特許請求の範囲に記載されるようなラミネートバリアフィルム、縁部カバーストリップ、並びにラミネートバリアフィルム及び包装容器を製造する方法によって実現することができる。

0026

本発明に関連して「長期の保存(long−term storage)」との語が用いられる場合、包装容器が、少なくとも1か月間又は2か月間、例えば少なくとも3か月間、好ましくはさらに長期間、例えば6か月間、例えば12か月間又はより長期間、周囲条件において、パックされた食品の品質、すなわち栄養価、衛生上の安全性、及び味を保つことができなければならないことを意味するものである。「パッケージの一体性(package integrity)」との語は、パッケージの耐久性、すなわち包装容器の漏出に対する耐性を広く意味するものである。この特性に対する貢献の主なものは、包装ラミネート内で、ラミネート包装材料の隣接する層間に良好な内部接着性があることである。別の貢献は、材料層内のピンホール断裂などの欠陥に対する材料の耐性に起因するものであり、さらに別の貢献は、包装容器の成形時に材料が一つに封着されることで形成される封止接合部の強度に起因するものである。このため、ラミネート包装材料そのものに関しては、一体性特性は、各ラミネート層とその隣接層との接着性及び個々の材料層の性質が主に中心となる。ラミネートバリアフィルム及び縁部カバーストリップに関しては、一体性は、ラミネートフィルム構造の層間の内部接着、及びラミネートフィルムと包装材料、すなわち包装容器壁部との間の封止特性の両方により提供される。

0027

本発明の第1態様によると、一般的な目的は、液体用のカートン包装容器における縁部カバーストリップ又はパッチのためのラミネートバリアフィルムであって、ベース層の第1面にアモルファスダイアモンドライクカーボン(DLC)コーティングである第1コーティングを有するベース層を備え、当該コートされたベース層は、このようにコートされたベース層の第1面に、第1DLCコーティングと連続的に接触している液密性の熱封止可能な第1最外ポリマー層をさらに有し、ベース層の反対側の第2面に、液密性の熱封止可能な第2最外ポリマー層をさらに有する、ラミネートバリアフィルムにより実現される。

0028

アモルファスDLCのコーティングは、ベース層への気相蒸着により適用されるので、ベース層の表面と連続的なものとなる。一実施形態によると、ベース層は、ポリマーフィルム基材である。

0029

一実施形態によると、フィルムラミネートのベース層は、第1DLCコーティングでコートされた側と反対側の第2面に、接着促進プライマーコーティングを有し、ベース層は、接着促進プライマーコーティングにより、液密性の熱封止可能な第2最外ポリマー層に結合される。接着促進プライマーコーティングは、アミノシラン及びポリエチレンイミンから成る群から選択される一つ以上の化合物を含む組成物により形成され得る。しかしながら、特定の実施形態によると、接着促進プライマーコーティングは、アモルファスダイアモンドライクカーボン(DLC)コーティングの第2コーティングである。アモルファスDLCの第2コーティングは、ベース層の反対側の第2面への気相蒸着により適用されるので、ベース層の表面と連続的に接触することにもなる。

0030

この接着促進プライマーコーティングの目的は、隣接する押出コートされたポリマー、例えばポリオレフィン系ポリマー層及びその接触面に対する接着強度を提供し又は向上させることである。

0031

ラミネート包装材料の一実施形態によると、液密性の熱封止可能な第1最外ポリマー層は、DLCコートされたベース層の第1表面に対して直接接触する、すなわち当該第1表面に連続的になるように、コートされたベース層に適用される。別の実施形態によると、液密性の熱封止可能な第2最内ポリマー層は、DLCコートされたベース層の第2表面に対して直接接触する、すなわち当該第2表面に連続的になるように、バリアフィルムに適用される。

0032

さらなる実施形態によると、熱封止可能なポリマーは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンホモポリマー若しくはコポリマー又は大部分がこのようなポリエチレンポリマーであるポリオレフィンブレンドである。DLCコーティングと押出ポリエチレン層との間の特に良好な接着性について、熱封止可能な最外層のポリマーは、大部分がエチレンモノマーユニットであるか、ポリマーブレンド又はエチレンコポリマーにおいて大部分がエチレンモノマーユニットであるべきであると考えられている。

0033

特定の実施形態によると、熱封止可能な最外層は、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン−LLDPE(m−LLDPE)、非常に低密度のポリエチレン(VLDPE)、これらのうち二つ以上のブレンド、及び上記ポリマーのうち任意のものとLDPEとのブレンドから成る群から選択されるポリエチレンを含む。熱封止可能な最外層においてこのようなポリエチレンを含むことの利点は、このようなポリエチレンは十分に強い熱封止が形成され得る操作の温度ウィンドウを広げることができるので、より堅固な封止操作においてより構造が安定しており強い封止接合部が形成され得る、という点である。さらなる実施形態では、熱封止可能な最外層は、構造安定性封止強度特性とのバランスを互いに取るために、例えばLDPEの部分層及びm−LLDPEを含む部分層を用いるなど、異なるポリマーから成る二つ以上の部分層から構築され得る。

0034

異なる実施形態によると、第1DLCコートされたベース層は、介在する熱可塑性結合層により、さらなる同一又は類似の第2DLCコートされたベース層にラミネート及び結合される。

0035

このようにして、第1DLCコートされたベース層は、介在する熱可塑性結合層により、さらなる同一又は類似の第2DLCコートされたベース層にラミネート及び結合され、フィルムラミネートは、DLCコートされた第1ポリマーフィルム基層のラミネートされていない反対側に、液密性の熱封止可能な第1最外ポリマー層をさらに備え、DLCコートされた第2ポリマーフィルム基層のラミネートされていない反対側に、液密性の熱封止可能な第2最外ポリマー層をさらに備える。

0036

ラミネートバリアフィルムの一実施形態によると、熱可塑性結合層は、コートされた第1ベース層のDLCコーティングの表面とコートされた第2ベース層のDLCコーティングの表面とを一つに結合する。さらなる実施形態によると、熱可塑性結合層は、接着剤又は熱可塑性ポリマーを含む。特別な実施形態によると、熱可塑性結合層は、バリアフィルムの第1表面に対して直接接触する、すなわち当該第1表面に連続的である。

0037

一実施形態によると、ベース層は、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、一軸延伸若しくは二軸延伸PET(OPET、BOPET)、非延伸若しくは一軸延伸若しくは二軸延伸ポリエチレンフラノレート(PEF)、延伸又は非延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタネート(PEN)など)、ポリアミド(延伸ポリアミド(PA、OPA、BOPA)など)、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリオレフィン(ポリプロピレン、一軸延伸又は二軸延伸ポリプロピレン(PP、OPP、BOPP)、ポリエチレン(延伸又は非延伸高密度ポリエチレン(HDPE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)など)など)、及びシクロオレフィンコポリマー(COC)、並びに上記ポリマーの任意のブレンドのうち任意のものをベースとしたフィルムから成る群から選択されるポリマーフィルム、又は、上記ポリマー若しくはそのブレンドのうち任意のものを含む表面層を有する多層フィルムである。

0038

別の実施形態によると、ベース層は、バリアポリマーを備えるフィルムであり、当該バリアポリマーは、フィルムにある程度の機械的安定性を与えるもの、例えば、ポリエステル(PET)、一軸延伸若しくは二軸延伸ポリエステル(BOPET)、ポリアミド(PA)、一軸延伸若しくは二軸延伸ポリアミド(OPA、BOPA)、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、延伸エチレンビニルアルコールコポリマー(BOEVOH)、上記ポリマーのうち二つ以上のブレンドなどのフィルム、又は、上記ポリマーのうち二つ以上の共押出層(例えば延伸共押出ポリアミド/エチレンビニルアルコールコポリマー/ポリアミド(PA/EVOH/PA)など)である。

0039

さらなる実施形態によると、ベース層は、ポリエステル若しくはポリアミド若しくはそのブレンドのうち任意のものをベースとしたフィルムから成る群から選択されるポリマーフィルム、又は、上記ポリマー若しくはそのブレンドのうち任意のものを含む表面層を有する多層フィルムである。

0040

さらなる実施形態では、ベース層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、一軸延伸若しくは二軸延伸PET(OPET、BOPET)、ポリアミド、延伸ポリアミド(PA、OPA、BOPA)、及びそのブレンドのうち任意のものをベースとしたフィルムから成る群から選択されるポリマーフィルム、又は、上記ポリマー若しくはそのブレンドのうち任意のものを含む表面層を有する多層フィルムである。

0041

別の実施形態では、ベース層は、ポリアミドフィルムであり、当該ポリアミドは、ポリアミド6やポリアミド6,6などの脂肪族ポリアミドナイロン−MXD6やSelarなどの半芳香族ポリアミド、及び上記脂肪族ポリアミドと半芳香族ポリアミドとのブレンドから成る群から選択される。

0042

さらなる実施形態によると、第1アモルファスダイアモンドライクカーボンDLCコーティングは、厚さが2〜50nm、例えば5〜40nm、例えば10〜40nm、例えば10〜35nmとなるように適用される。

0043

異なる実施形態によると、第1アモルファスダイアモンドライクカーボンDLCコーティングは、接着促進コーティングであり、厚さが2〜50nm、例えば2〜10nm、例えば2〜5nmとなるように適用される。

0044

さらなる実施形態によると、第2アモルファスダイアモンドライクバリアコーティングは、厚さが2〜50nm、例えば2〜40nm、例えば2〜10nm、例えば2〜5nmとなるように適用される。

0045

上記に記載のラミネートバリアフィルムにおいて、ベース層は、延伸PETフィルムであり、厚さが8〜12μm、好ましくは10〜12μmであり得る。

0046

これより薄いポリマーフィルム基材も商業上は存在し、本発明の範囲内で実施可能であるが、現在のところ8μm未満になると現実的ではなく、厚さが4μm未満のフィルムは、包装用の産業用コーティング及びラミネーションプロセスにおけるウェブの取り扱いの観点から困難であろう。一方、12〜15μmよりも厚いフィルムも当然ながら実施可能であるが、費用効果の観点から、本発明のラミネート包装材料としてはあまり興味深いものではない。フィルムの厚さが20μmを超えると、より堅くなってしまい、縁部カバーストリップとして利用するには十分な可撓性を有さないようになるというリスクがある。一実施形態によると、ポリマーフィルム基材は、例えば厚さが10〜18μm、例えば10〜12μm、例えば約12μmの延伸PETフィルムのように、18μm以下とすべきである。

0047

本発明の第2態様によると、上述のようなラミネートバリアフィルムから作製された熱封止可能な縁部カバーバリアストリップが提供される。

0048

本発明の第3態様によると、熱封止可能な縁部カバーバリアストリップを備える包装容器が提供される。

0049

本発明の第4態様によると、上述のようなラミネートバリアフィルムを製造する方法であって、予め製造されたベース層に対してアモルファスダイアモンドライクカーボン(DLC)のコーティングの気体蒸着を行うステップと、上述のようにDLCコートされたベース層を、コートされたベース層の両側で、液密性の熱封止可能なポリマーの最外層にラミネートするステップと、含む方法が実現される。

0050

本方法の一実施形態によると、液密性の熱封止可能なポリマーの最外層のうち少なくとも一つは、DLCコートされたベース層に対してポリマー溶融物押出コーティングを行うことにより適用される。

0051

本方法の別の実施形態によると、液密性の熱封止可能なポリマーの最外層のうち少なくとも一つは、予め製造されたポリマーフィルムの形態で、DLCコートされたベース層にラミネートされる。

0052

具体的な実施形態によると、本方法は、DLCコートされたベース層の表面処理を行うステップを、上述のように表面処理されたDLCコートされたベース層に対して液密性の熱封止可能なポリマーの最外層をラミネートするステップの前にさらに含む。適切な表面処理として、プラズマ処理コロナ処理火炎処理その他の酸化及び/又は還元表面処理がある。このような表面処理により、加熱され及び/又は溶融したポリマー層に対してラミネーションを行う際に、新鮮結合部位が確実に利用可能となる。

0053

本方法のさらなる実施形態によると、熱封止可能なポリマーは、ポリエチレンホモポリマーやコポリマーなどのポリオレフィン、又は大部分がこのようなポリエチレンポリマーであるポリオレフィンブレンドである。

0054

特定の実施形態によると、熱封止可能な最外層は、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン−LLDPE(m−LLDPE)、非常に低密度ポリエチレン(VLDPE)から成る群から選択されるポリエチレン、これらのうち二つ以上のブレンド、又は上記のポリマーのうち任意のものとLDPEとのブレンドを含む。熱封止可能な最外層においてこのようなポリエチレンを含むことの利点は、このようなポリエチレンは十分に強い熱封止が形成され得る操作の温度ウィンドウを広げることができるので、より堅固な封止操作においてより堅固で強い封止接合部が形成され得る。さらなる実施形態では、熱封止可能な最外層は、構造安定性と封止強度特性とのバランスを互いに取るために、例えばLDPEの部分層及びm−LLDPEを含む部分層を用いるなど、異なるポリマーから成る二つ以上の部分層から構築され得る。

0055

本方法の一実施形態によると、ポリマーフィルム基層は、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、一軸延伸又は二軸延伸PET(OPET、BOPET)、一軸延伸若しくは二軸延伸若しくは非延伸ポリエチレンフラノレート(PEF)、延伸若しくは非延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタネート(PEN)など)、ポリアミド(延伸又は非延伸ポリアミド(PA、OPA、BOPA)など)、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリオレフィン(ポリプロピレン、一軸延伸又は二軸延伸ポリプロピレン(PP、OPP、BOPP)、ポリエチレン(延伸又は非延伸高密度ポリエチレン(HDPE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)など)など)、及びシクロオレフィンコポリマー(COC)、並びに上記ポリマーの任意のブレンドのうち任意のものをベースとしたフィルムから成る群から選択されるポリマーフィルム、又は、上記ポリマー若しくはそのブレンドのうち任意のものを含む表面層を有する多層フィルムである。

0056

本方法の一実施形態によると、第1アモルファスダイアモンドライクカーボンDLCコーティングは、厚さが2〜50nm、例えば5〜40nm、例えば10〜40nm、例えば10〜35nmとなるように適用される。

0057

本方法の一実施形態によると、第1アモルファスダイアモンドライクカーボンDLCコーティングは、接着促進コーティングであり、厚さが2〜50nm、例えば2〜10nm、例えば2〜5nmとなるように適用される。

0058

本方法の一実施形態によると、第2アモルファスダイアモンドライクバリアコーティングは、厚さが2〜50nm、例えば2〜10nm、例えば2〜5nmとなるように適用される。

0059

気相蒸着アモルファスダイアモンドライクカーボンのバリアコーティングを有するラミネートバリアフィルムによる縁部カバーストリップは、多くの面で良好な性質を示す。例えば、低い酸素透過率(OTR)低い水蒸気透過率(WVTR)、良好な芳香・香気バリア特性を有する。また、当該材料からパッケージを生産する際の折り曲げ成形及び封止操作におけるラミネート包装材料に対する熱封止といったその後の取扱い操作において、良好な機械的性質を有する。

0060

特に、本発明に係るラミネートバリアフィルムは、当該ラミネート構成内の隣接する層間に優れた接着性を提供することにより、また、良好なバリア特性を提供することにより、優れた一体性を有することがわかった。特に、液体及び湿った食品の包装のためには、湿潤包装条件下であってもラミネートバリアフィルム内の層間接着性を維持するということが重要である。様々な種類の気相蒸着バリアコーティングのうち、プラズマ強化学気相蒸着(PECVD)などのプラズマコーティング技術により適用された、このDLCタイプの気相蒸着バリアコーティングが優れたラミネート一体性を有することが確認された。一方、その他の種類の気相蒸着化学種、例えばSiOxやAlOxコーティングによるバリアコーティングは、湿潤条件及び湿った条件下での同種のラミネート材料において、良好な一体性を示さない。湿潤条件下であってもDLCコーティングがポリオレフィン(特にポリエチレンなど)に対してこの異常な接着適合性を示すことは、予想できなかった驚くべきことであり、このようなバリアフィルムを液体用の包装に特に適したものとする。

0061

長い時間をかけて、気体バリア性の基準並びに様々な機械的性質及びその他の物理的性質の必要性を満たすラミネート包装材料を設計するにあたり、様々な気相蒸着バリアコーティングが検討された。気相蒸着バリア層は、フィルム材料基材表面への物理気相蒸着PVD)又は化学気相蒸着(CVD)により適用され得る。基材材料自体も、いくつかの特性により貢献し得るが、何をおいても、気相蒸着コーティングを受容するとともに気相蒸着プロセスにおいて効率的に機能するのに適した適切な表面特性を有するものとすべきである。

0062

薄い気相蒸着層の厚さは、通常、僅かナノメートルレベル、すなわち、ナノメートルの大きさのオーダー、例えば1〜500nm(50〜5000Å)、好ましくは1〜200nm、より好ましくは1〜100nm、最も好ましくは1〜50nmである。

0063

いくつかのバリア特性、特に水蒸気バリア特性を有することの多い一般的な種類の気相蒸着コーティングの一つは、いわゆる金属化層、例えば金属アルミニウム物理気相蒸着コーティングである。

0064

このような気相蒸着層は、実質的に金属アルミニウムから成り、厚さが5〜50nmであってよく、これは、包装用の従来の厚さ、すなわち6.3μmのアルミニウム箔中に存在する金属アルミニウム材料の1%未満に対応する。気相蒸着金属コーティングは、要する金属材料が著しく少量となるが、よくても低レベルの酸素バリア特性を提供するのみであり、最終的なラミネート材料に十分なバリア特性を付与するためには、さらなる気体バリア材料と組み合わせる必要がある。一方で、さらなる気体バリア層補完し得るが、水蒸気バリア特性は有さず、むしろ水分に対して敏感である。

0065

気相蒸着コーティングの別の例は、アルミニウム酸化物(AlOx、Al2O3)及びシリコン酸化物(SiOx)コーティングである。一般に、このようなPVD−コーティングは、より脆く、ラミネーションにより包装材料へ組み込むには適していない。例外として、金属化層は、PVDで形成されたにもかかわらず、ラミネーション材料に適した機械的性質を有するものであるが、一般的に酸素ガスに対するバリア性はより低いものとなる。

0066

ラミネート包装材料のために研究されてきた他のコーティングが、プラズマ増強化学気相蒸着法(PECVD)によって適用されてもよい。PECVDでは、程度の差はあるが酸化雰囲気下において、化合物の蒸気が基材に蒸着される。例えば、シリコン酸化物コーティング(SiOx)がPECVDプロセスにより適用されてもよく、これにより、特定コーティング条件及び気体組成の下で非常に良好なバリア特性を得ることができる。残念ながら、SiOxコーティングは、溶融押出ラミネーションによりポリオレフィン及び他の隣接するポリマー層にラミネートされて、当該ラミネート材料が湿潤又は非常に湿った包装条件に曝された場合、接着特性が不十分である。液体カートン包装を想定した種類の包装ラミネートにおいて十分な接着性を実現しこれを維持するためには、特別で高価な接着剤又は接着性ポリマーが必要とされる。

0067

本発明によると、ラミネートバリアフィルムは、プラズマ増強化学気相蒸着プロセス(PECVD)により適用されたアモルファス水素カーボンバリア層、いわゆるダイアモンドライクカーボン(DLC)からの気相蒸着コーティングを有する。DLCとは、ダイアモンドの典型的な性質のうちいくつかを呈するアモルファス炭素材料分類であると定義されます。好ましくは、例えばアセチレンメタンなどの炭化水素ガスが、コーティングを形成するためのプラズマ中のプロセスガスとして使用される。ここで、上記で指摘したように、このようなDLCコーティングは、湿潤な試験条件下で、ラミネート包装材料において隣接するポリマー層又は接着剤層に対する良好かつ十分な接着性を提供するものであることがわかった。隣接するラミネートポリマー層、すなわちDLCバリアコーティングに接着又はコートされたポリマー層に対する、特に良好な接着適合性が、ポリオレフィン、特にポリエチレン及びポリエチレン系コポリマーにおいて見られた。

0068

このため、良好な機械的性質と、いずれかの方向にこのようなラミネート材料を通って移動する様々な物質に対する良好なバリア特性とをもって貢献することにより、また、ラミネートにおいて隣接するポリマー層に対する優れた接着性が得られることにより、DLCバリアコーティングは、当該バリアコーティングを有するベース層を備えるラミネートバリアフィルムに対して、良好なバリア性及び一体性を提供する。従って、DLCバリアコーティングを有するポリマーフィルムのベース層を備える縁部カバーストリップによって、長期間の大気保存(例えば最大2〜6か月間、例えば最大12か月間など)のための、酸素バリア特性及び水蒸気バリア特性を有する包装容器を提供することができる。加えて、DLCバリアコーティングにより、パックされた食品中に存在する様々な芳香物質及び風味物質、隣接する材料層に存在するかもしれない低分子物質、香気、並びに酸素以外の気体に対する良好なバリア特性が提供される。また、DLCバリアコーティングは、ポリマーフィルム基材のベース層にコートされると、良好な機械的性質を呈し、充填されたカートンパッケージにおける縁部カバーストリップとして採用された場合に、ラミネーション並びにその後のラミネートバリアフィルムの熱封止及び折り曲げ成形に耐える。例えば、ポリエステル及びポリアミドフィルムは、気相蒸着コーティングプロセス中、DLCコーティング層の開始及び成長に優れたベース層及び基材表面を提供する。コーティングプロセスにおける有益な条件では、コーティング品質が向上するので、コーティング層を薄く形成することができ、それでも所望のバリア特性、接着特性、及び密着特性を実現することができる。

0069

DLCバリアコーティングでコートされた二軸延伸PETフィルムのクラック開始歪み(crack−onset strain;COS)は、2%を超えるものであり得る。これは通常コーティングの酸素バリア特性に関し得るもので、フィルムに2%を超える歪みが生じるまでは劣化が始まらない。

0070

DLCバリアコーティングは、米国特許第7,806,981号明細書に記載されたような、電力容量結合されたマグネトロン電極プラズマや欧州特許第0575299号明細書に記載されたような、炭素前駆体を使用した誘導結合式の無線周波数プラズマ増強化学気相蒸着といったプラズマアシストコーティング技術により、基材に堆積され得る。

0071

一実施形態によると、ベース層は、厚さが12μm以下、例えば8〜12μmのBOPETフィルムである。延伸フィルムは、通常、フィルムを貫通する引裂又は切断に対する強度及び強靭性が向上しており、ラミネート包装材料において含まれる場合には、このようなフィルムは、パッケージの開封を困難なものとし得る。できる限り薄いこのようなポリマーフィルム基材をベース層用に選択することにより、包装材料表面に対して容易に熱封止可能な、高い可撓性を有する縁部カバーストリップを得ることができる。

0072

PETフィルムは、良好な機械的性質を有する堅固かつ費用効果の高いフィルムであるので、高温に対する幾分の固有の耐性並びに化学物質及び水分に対する相対的な耐性のために、DLC気相蒸着コーティングに特に適した物質である。PETフィルムの表面はまた、高い滑らかさ及び気相蒸着DLCコーティングに対する良好な親和性を有し、逆に気相蒸着DLCコーティングもPETフィルムに対する親和性を有する。さらなる実施形態によると、ベース層は、フィルムをラミネートしてラミネート包装材料とする際に、バリアフィルムの両側で隣接する層に対するより良好な結合性を提供するために、BOPETフィルムの他面に適用された接着プライマーコーティングを有するBOPETフィルムである。

0073

さらに別の実施形態によると、ベース層は、フィルムをラミネートしてラミネート包装材料とする際に、バリアフィルムの両側で隣接する層に対するより良好な結合性を提供するために、BOPETフィルムの他面に適用された追加DLCコーティングを有するBOPETフィルムである。

0074

DLCコーティングは、リサイクルされる内容物中に、自然及び我々の周囲環境には元来存在しない要素又は材料を含む残留物を残さず、容易にリサイクル可能であるという利点をさらに有する。

0075

本発明のラミネートフィルム構造における液密性の熱封止可能な外側層に適した熱可塑性ポリマーの例としては、ポリエチレンやポリプロピレンホモポリマー又はコポリマーなどのポリオレフィン、好ましくはポリエチレン、より好ましくは、低密度ポリエチレン(LDPE)、鎖状LDPE(LLDPE)、シングルサイト触媒メタロセンポリエチレン(m−LLDPE)、及びこれらのブレンド又はコポリマーから成る群から選択されるポリエチレンがある。一実施形態によると、最適なラミネーション特性及び熱封止特性のために、液密性の熱封止可能な外側層は、m−LLDPEとLDPEとのブレンド組成物であり得る。

0076

代替的な実施形態によると、ラミネートフィルム内部の、すなわち熱封止可能な外側層とバリアコート若しくはプライマーコートされたベース層との間の結合層又は繋ぎ層に適しているものとしては、LDPE若しくはLLDPEコポリマー、カルボキシル基グリシジル基など(例えばアクリルメタクリル)酸モノマー無水マレイン酸(MAH)モノマーなど)のモノマーユニットを含む官能基を有するグラフトコポリマー(すなわちエチレンアクリル酸コポリマー(EAA)やエチレンメタクリル酸コポリマーEMAA)など)、エチレングリシジルアクリレートメタクリレート)コポリマー(例えば(M)A)、又はMAH−グラフトポリエチレン(MAH−g−PE)を主にベースとする、いわゆる接着性熱可塑性ポリマー(改質ポリオレフィンなど)もあり得る。このような改質ポリマー又は接着性ポリマーの別の例は、いわゆるアイオノマー又はアイオノマーポリマーである。好ましくは、改質ポリオレフィンは、エチレンアクリル酸コポリマー(EAA)又はエチレンメタクリル酸コポリマー(EMAA)である。

0077

対応する改質ポリプロピレン系の熱可塑性接着剤又は結合層も、包装容器の完成品の必要条件によっては有用な場合がある。

0078

このような接着性ポリマー層又は繋ぎ層は、共押出コーティング操作において、各外側層とともに適用される。

0079

しかしながら、通常、上述の接着性ポリマーの使用は、本発明のDLCバリアコーティングに対する結合に必要とされるべきではない。隣接する各層としてのポリオレフィン層、特にポリエチレン層に対する十分かつ適正な接着性は、少なくとも200N/m、例えば少なくとも300N/mのレベルであると結論付けられた。接着性の測定は、LDPEラミネーションから24時間後に、180度剥離力試験装置(Telemetric Instrument AB)を用いて室温で実行される。DLC/LDPEの界面で剥離が実行され、剥離アームはバリアフィルムである。必要に応じて、湿潤条件下、すなわち、ラミネート包装材料が、ラミネート材料から作製された包装容器に保存された液体からの、及び/又は湿潤環境又は非常に湿った環境での保存による、材料層を通って移動する水分で飽和した条件下における接着性を評価するために、剥離中に蒸留水小滴剥離界面に加えられる。与えられる接着性の値は、N/m単位で与えられ、6回の測定の平均である。

0080

200N/mを超える乾式接着により、通常のパッケージ製造条件下では、例えばラミネート材料を曲げて折り曲げ成形する際には各層が剥がれないようになる。これと同じレベルの湿式接着により、充填及びパッケージ成形の後、輸送流通、及び保存中に、包装ラミネートの各層が剥がれないようになる。

0081

熱封止可能な最外ポリマー層は、一般的な技術及び機械、例えば、アルミニウム箔のラミネーション用に知られているもの、特に溶融ポリマーからDLCバリアコーティング上へのポリマー層の高温ラミネーション(押出)を使用することにより、DLCバリア層がコートされたポリマーフィルム基材に直接コートされ得る。また、予め作製されたポリマーフィルムを使用して、当該ポリマーフィルムを局所的に溶融させることにより(例えば高温のシリンダー又は加熱されたローラーで熱を加えることにより)、バリアコートされたキャリアフィルム直接結合させることが可能である。さらに、環境的な観点からはあまり好ましくないが、バリアコートされたフィルムに対してポリマー層の溶媒ラミネーションを行うことも可能である。上記より、DLCコートされたバリアフィルムは、ラミネーション及びラミネート包装材料への転換を行う方法におけるアルミニウム箔バリアと同様の方法で、すなわち押出ラミネーション及び押出コーティングにより、取り扱うことができることは明らかである。ラミネーション装置及びラミネーション方法は、例えば、従来既知のプラズマコートされた材料で必要とされ得るような具体的な接着性ポリマー又はバインダー/繋ぎ層を追加するといった修正を必要としない。

0082

DLCバリアコーティング面を隣接する層、例えばポリエチレン(LDPEなど)層にラミネートする際には、バリアフィルムによる貢献する酸素バリア特性が2〜3倍大きな値に増加することがわかった。単に本発明のDLCバリアコーティングをラミネートしてラミネート体を形成するだけでこのようにバリア性が向上することは、次のような単純なラミネート理論では説明することができない。
1/OTR=SUMi(1/OTRi)
しかしながら、本発明は、このように、各ラミネート層によるOTRへの個々の貢献を超えて全体のバリア性を向上させるものである。二つの材料間の界面が特に良好に一体化されて、これにより酸素バリア特性が向上するのは、DLCコーティングとポリオレフィン表面との間の優れた接着性に起因するものであると考えられる。

0083

本発明の好ましい実施形態では、乾燥条件及び(剥離界面に水を加えることによる)湿潤条件下で(上述のように)180°剥離試験法により測定された場合の、DLCバリアコーティング層とさらなるラミネート結合ポリマー層との間の剥離力の強さは、200N/mより大きく、例えば300N/mより大きい。200N/mを超える乾式接着により、通常の製造条件下では、例えばラミネート材料を曲げて折り曲げ成形する際には各層が剥がれないようになる。これと同じレベルの湿式接着により、充填及びパッケージ成形の後、輸送、流通、及び保存中に、包装ラミネートの各層が剥がれないようになる。

0084

本発明の液体用のカートン包装容器の成形に適した典型的なラミネートカートン包装材料は、通常曲げ力が320mNである紙又は板紙のバルク層を備えることができ、バルク層の外側に適用されたポリオレフィンの液密性の熱封止可能な外側層をさらに備えることができ、当該外側層の側は、包装ラミネートから生産される包装容器の外側に向かう側となる。外側層のポリオレフィンは、熱封止可能な性質を有する従来の低密度ポリエチレン(LDPE)であってもよいが、LLDPEなど、さらなる同様のポリマーを含んでもよい。液密性の熱封止可能な最内層が、包装ラミネートから生産される包装容器の内側に向かう側となるバルク層の反対側に配置される。すなわち、最内層は、包装される製品と直接接触することになる。このように熱封止可能な最内層は、ラミネート包装材料から作製された液体包装容器の最も強い封止を形成するものであり、LDPE、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及び、メタロセン触媒の存在下においてC4〜C8、より好ましくはC6〜C8のα−オレフィンアルキレンモノマーとエチレンモノマーとを重合させることにより生産されるLLDPE、すなわちいわゆるメタロセン−LLDPE(m−LLDPE)から成る群から選択されるポリエチレンの一つ以上の組合せを備える。あるいは、熱封止可能な最内層は、同種又は異なる種類のLDPE若しくはLLDPE又はそのブレンドの二つ以上の部分層から成るものとすることができる。

0085

バルク層は、バリアフィルム又は箔にラミネートされることにより、バルク層と熱封止可能な最内層との間に配置される。バリアフィルム又は箔は、アルミニウム箔又はバリアコートされたポリマーフィルムであってよい。

0086

特定の実施形態では、このようなバリアフィルムは、ポリマーフィルム(例えば、厚さが12μmの延伸PETフィルム)の基層を備え、基層は、厚さ2〜50nm(例えば5〜40nm)で第1面にアモルファスDLCバリア材料の薄いPECVD気相蒸着層がコートされている。反対側の第2面では、ポリマーフィルム基材が、接着促進プライマー、この場合は三菱化学製のプライマー組成物である2−DEFでコートされている。あるいは、ポリマーフィルム基材は、第2アモルファスDLCコーティングでコートされてもよい。第2アモルファスDLCコーティングは、バリア特性を付与することもできるが、単に接着促進プライマーコーティングとして作用することもでき、その場合には厚さは僅か2〜4nmとすることができる。

0087

このようにバリアコートされたフィルムのDLCコートされた第1面は、結合性の熱可塑性ポリマーの中間層により、又は官能性ポリオレフィン系接着性ポリマー、この例では低密度ポリエチレン(LDPE)により、バルク層にラミネートされる。この中間結合層は、バルク層及び耐久性を有するバリアフィルムを互いに対して押出ラミネートすることにより形成される。中間結合層の厚さは、7〜20μm、より好ましくは12〜18μmとすることができる。これらの層間では優れた接着性が得られ、ラミネート材料の良好な一体性を提供する。ここで、PECVDコートされたDLCバリアコーティングは、相当量炭素材料を含み、ポリオレフィン、特にポリエチレン及びポリエチレン系コポリマーなどの有機ポリマーに対する良好な接着適合性を示す。

0088

本発明の一実施形態によると、ラミネート包装材料が、最外層及び熱封止可能な最内層と少なくとも一側にDLCコーティングを有する内部バリアフィルムとを備えた上述のような板紙ラミネートであり、折り曲げ成形及び封止が行われて包装容器とされた場合に、添付の特許請求の範囲に記載されるラミネートバリアフィルムのストリップによりカバーされた長手方向の重畳封止部において露出する切開縁を有する、包装容器が提供される。

0089

以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。

図面の簡単な説明

0090

本発明の一実施形態に係る長手方向封止縁部カバーストリップのための多層タイプのラミネートバリアフィルムの概略断面図を示す。
本発明のさらなる実施形態に係る長手方向封止縁部カバーストリップのための多層タイプのラミネートバリアフィルムのさらなる実施形態の概略断面図を示す。
カートンベースの包装ラミネートから折り曲げ成形され、充填され、封止された包装容器における、長手方向封止縁部カバーストリップの使用態様及び位置を模式的に示す。
図1aに示した熱封止可能なバリアフィルムのラミネートのための方法を模式的に示す。
ベース層基材フィルムに対するプラズマ増強化学気相蒸着(PECVD)コーティングのための装置の一例の線図を示す。
本発明に係る縁部カバーストリップで封止され得る包装容器の典型例を示す。
本発明に係る縁部カバーストリップで封止され得る包装容器の典型例を示す。
本発明に係る縁部カバーストリップで封止され得る包装容器の典型例を示す。
本発明に係る縁部カバーストリップで封止され得る包装容器の典型例を示す。
このような包装容器がどのようにして連続的なロール供給、成形、充填、及び封止プロセスにおいて包装ラミネートから製造されるかの原理を示す。ただし、ストリップの適用については図示していない。

実施例

0091

〔例1〕
12μm厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(BOPET;三菱製のHostaphan RNK12及びRNK12−2DEF)から作製されたフィルムを、ロール・ツー・ロール式プラズマ反応器において、真空条件下のプラズマ増強化学気相蒸着(PECVD)により、様々なコーティングで蒸着コートした。本発明に沿って、ダイアモンドライクアモルファス水素化カーボンコーティング(DLC)がいくつかのフィルム試料にコートされ、その他のPECVDバリアコーティングが別の試料にコートされた。当該他のPECVDバリアコーティングは、比較例の対象であり、SiOx(xは1.5〜2.2)、並びにSiOxCyコーティング及びSiOxCyNzコーティング(それぞれ(y+z)/xは1〜1.5)とした。これらの他のシリコン含有バリアコーティングは、オルガノシラン前駆体気体化合物から形成された。プラズマ状の純粋なアセチレンガスから水素化アモルファスダイアモンドライクコーティングDLCを蒸着させることにより、本発明に係るフィルム試料がコートされた。

0092

用いられたプラズマは、40kHz周波数送達された電力に容量結合され、フィルム−ウェブ輸送手段及び電極の組合せとして機能する回転ドラムの周面から距離を置いて配置された非平衡マグネトロン電極により磁気的に閉じ込められたものであった。ポリマーフィルム基材が、ドラムウェブ輸送手段内の冷却手段により冷却された。

0093

DLCコーティングは、第1例では、約15〜30nmの厚さになるまで適用され、第2例では、約2〜4nmの厚さになるまでしか適用されなかった。

0094

SiOxコーティングは、約10nmの厚さになるまでコートされた。

0095

次いで、このようにバリアコートされた基材フィルム試料が、液体カートン包装ラミネートにおいてアルミニウム箔に板紙を押出ラミネートするために従来使用されているラミネート結合層のLDPE材料に対応する種類の、低密度ポリエチレン(LDPE)の15g/m2厚の層で押出コートされた。

0096

OTRが電量センサーに基づくOxtran2−60(Mocon Inc.)装置で測定され、標準偏差は±0.5cm3/m2/日であった。

0097

OTRを決定するための方法は、既定の温度、所与大気圧、及び選択された駆動力で材料を通過する単位面積及び単位時間あたりの酸素の量を特定する。

0098

水蒸気透過率(WVTR)測定が、38℃及び90%駆動力で、Lyssy器具(基準:相対湿度検出及びWVTR測定用変調赤外線センサーを使用したASTMF1249−01)により実行された。この試験方法は、フィルムの水蒸気透過率(WVTR)特性の測定に特化したものである。相対湿度検出及びWVTR測定用の変調赤外線センサーを使用して、ASTM F1249−01に従って各手順が行われる。

0099

このように押出コートされたLDPE層とバリアコートされた基材PETフィルムとの間の接着性が、上述のように、乾燥条件及び(剥離界面に蒸留水を加えることによる)湿潤条件下での180°剥離試験法により測定された。接着性が200N/mより大きいと、通常の製造条件下で、例えばラミネート材料を曲げたり折り曲げ成形したりする場合でも当該層が剥がれないようになる。これと同じレベルの湿式接着であれば、包装ラミネートの各層は、充填してパッケージ形成を行った後、輸送、流通、及び保管の間も剥がれなくなる。

0100

0101

表1にまとめられた結果からわかるように、純粋なSiOxバリアコーティングとその上に押出コートされたLDPEとの間の乾式接着のいくつかは不十分である一方、湿潤/湿った条件下では接着が完全に劣化している。

0102

炭素及び窒素原子も含むより高度なSiOx化学式実験を行うと、純粋なSiOxコーティングと比較して、乾式接着及び/又は湿式接着特性が幾分向上する様子が見られるが、湿式接着特性は不十分なまま(すなわち200N/m未満)である。

0103

DLCコーティングを押出コートされたLDPEに乾式接着した場合、試験されたSiOxCyNzコーティングの最良のものよりも僅かに良好である。SiOxCyNzコーティングと比較した場合のより重要で予測できない相違点は、ラミネート飲料カートン包装に対する条件のような湿潤条件又は湿った条件下では、接着が一定のまま保たれるということである。

0104

さらに、より驚くべきことには、DLCコーティングがより薄く形成された場合でも、厚さが僅か2nm、すなわち実際のところ顕著なバリア特性がもはや得られない場合でも、DLCコーティングの200N/mを超える値の優れた接着性が、影響を受けずに保たれる。これは、試料フィルムに対する乾燥条件及び湿潤条件の両方について当てはまる

0105

当然ながら、このようなフィルムがラミネートされてラミネートフィルム構造とされる場合、フィルムの両側に優れた接着を提供するためには、ベース層の両側にこのようなDLCコーティングをコートするのが有利である。あるいは、基材フィルムの反対側における隣接する各層への接着性は、別個に適用された三菱製の2DEF(登録商標)プライマーなどの化学プライマー組成物により固定されてもよい。DLC接着促進層は、接着層では炭素原子のみを不可欠なものとして含み、また、接着性を提供するためだけであれば非常に薄く形成することができ、バリア特性も提供するためにはより厚く形成することができるので、環境的観点及びコスト観点の両方から好ましい。任意の厚さのDLCコーティングについて、得られる接着性は、乾燥条件及び湿潤条件の両方において、少なくとも化学プライマー(三菱製の2DEF(登録商標)など)と同じくらい良好である。

0106

〔例2〕
表2に記載するように、例1で使用されたものと同様のBOPETフィルムの片面及び両面を同様の薄いDLCコーティングでコートした。例1と同じ方法により、23℃及び50%RHで、OTRがcc/m2/日/大気圧として測定された。次いで、15g/m2のLDPEの結合層により、また、25g/m2のLDPE及びmLLDPEのブレンドの内側層でフィルムの反対側がさらにコートされることにより、DLCコートされたフィルムがラミネートされ、外側LDPE層を有する板紙を含む包装材料構造とされた。上述のものと同じ方法により、ラミネート包装材料についてOTRが測定された。

0107

次いで、ラミネート包装材料を1000ml標準Tetra Brik(登録商標)Aseptic包装容器に変形させ、これに対して、23℃及び50%RHでMocon1000装置により全酸素透過の様子をさらに測定した。

0108

0109

非常に驚くべきことに、ラミネート包装材料及び当該包装材料から作製されたパッケージに対して測定を行ったところ、試験Bでのフィルムは二つの非常に薄いDLCコーティングのみでコートしたものである一方、試験Aでは、コーティングの一方はより厚く形成されて、実際のところフィルムの酸素バリア特性を提供するであろうと想定されていたものであったのだが、酸素バリア特性は同レベルであるか、むしろ試験Bのフィルムにより改善さえされることがわかった。バリアコートされたフィルムの測定では、実際は試験Aのフィルムの方が良好であったが、ラミネートされて最終的なラミネート包装材料構造体とされて、包装容器に使用されるときには、二つのフィルムはいずれも非常に良好なパフォーマンスを示し、むしろ試験Bのフィルムの方が試験Aのフィルムよりも良好なパフォーマンスであった。

0110

このように、上述のDLCコートされたバリアフィルムにより、高い一体性を有するフィルムラミネートが提供される。液体包装で使用される場合、すなわちラミネート材料が湿潤条件に曝される場合でも、層間で優れた接着性が維持され、その結果、可能な限り良好なラミネート材料特性を提供するために、ラミネートフィルムの他の層を劣化から保護することができる。一般に、DLCコーティングは、良好な酸素バリア特性及び水蒸気バリア特性の両方を提供するものであるので、液体食品用のカートン包装において使用されるものとして非常に価値のある種類のバリアコーティングである。

0111

さらに、添付の図に関し、図1aには、本発明の第1実施形態のラミネート包装材料10が断面視で示されている。ラミネート包装材料10は、表面がPET又はPA、この場合は厚さが12μmの延伸PET(BOPET)フィルムであるポリマーフィルムの基層11aを有するバリアフィルム11を備え、基層は、バリアフィルムの酸素バリア性を向上させる(OTR値を減少させる)ために、プラズマ増強化学気相蒸着(PECVD)コーティングによりアモルファスDLCコーティング11bでコートされる。気相蒸着コーティング11bは、実質的に透明なコーティングとなるように均等に堆積した水素化カーボンコーティング(C:H)である。DLCコーティングの厚さは、20〜40μmである。DLCバリアコーティングと反対側の他面では、フィルム基材が三菱化学製のプライマー組成物である2−DEFなどの接着促進プライマー11cの薄層でコートされる。バリアフィルムは、両側にそれぞれ熱封止可能な熱可塑性ポリマー層12、13がラミネートされ、熱可塑性ポリマー層12、13は、同一のものであってもよく、同一でなくてもよい。この熱封止可能な熱可塑性ポリマー層は、好ましくはポリオレフィン系ポリマーであり、ラミネートの熱封止可能な最外層を形成する。

0112

代わりに、代替的な実施形態によると、図1aにおいて模式的に示すようなバリアフィルム11は、DLCバリアコーティングと反対側の他面において、異なる薄層であるさらなるDLC・PECVDコーティングによる接着促進層及び/又はバリアコーティング層11cでコートされている。

0113

図1bでは、酸素バリア性を向上させる(OTR値を減少させる)ために、図1aと同様に、プラズマ増強化学気相蒸着コーティング(PECVD)によりコーティング面に同様のアモルファスDLCコーティング11bが気相蒸着コートされたポリマーフィルム基材11a(すなわちBOPETフィルム基材)によって同様のバリアフィルム11が設けられる。耐久性を有するDLCバリアコーティングと反対側の他面では、フィルム基材がDLC・PECVDコーティングの接着促進プライマー11cの薄層(任意選択、図示せず)でコートされ得る。バリアフィルム11は、介在する熱可塑性ポリマーの結合層16、例えばポリオレフィン又は改質ポリオレフィン層(LLDPE層やそれぞれが同一の又は異なる複数のポリエチレン層の多層構成など)により、さらに同一又は類似のバリアフィルム11;11dにラミネートされる。このため、中間結合層は、両バリアフィルム11;11dのDLCコーティング面に結合される。バリアフィルムは、両面においてそれぞれ、熱封止可能な熱可塑性ポリマー外側層12、13にさらにラミネートされる。このため、熱封止可能な熱可塑性ポリマーの最外層はそれぞれ、バリアフィルム11;11dの各々のDLCプライマーコーティングである接着促進プライマーコーティング11c(任意)に接触する。考えられる代替的な接着促進コーティング11cとしては、三菱製の2DEF(登録商標)タイプの化学プライマーコーティングがある。このような二重フィルム構造では、中間結合層は、二つのバリアフィルム11;11dのDLCバリアコートされた表面11bを一つに結合することができる。二重バリアフィルムは、バリア目的及び/又は接着促進の目的のために、さらなるDLCコーティング11cを含んでもよい。

0114

図2は、包装容器の一例の斜視図であり、Tetra Brik(登録商標)タイプの典型的なカートンベースの包装容器の長手方向の重畳封止部の部分拡大断面も示されている。包装容器21の内部には、容器壁面が重畳している鉛直長手方向の封止セクション23に沿って、熱封止接合部が形成される。カートンベースのラミネート包装材料24は、拡大断面図に示すように、長手方向の封止セクション23に重ね合わされる。ストリップ26の最外ポリマー層のうち一つを、ラミネート包装材料24のうち製品に接する熱封止可能な最内層に対して熱封止することにより、重畳するラミネート材料24の露出した内側の長手方向縁25の上端に沿って、かつ当該上端に対して、縁部カバーストリップ26が適用される。

0115

図3では、図1aのラミネートバリアフィルム10aを製造するためのラミネーションプロセス30が示されており、DLCコートされたベース層31が、押出コーティングにより、熱封止可能な最外層32;12及び33;13にラミネートされる。このため、コートされたベース層は、第1ステップにおいて、最外層32;12のためのポリマーの溶融ポリマーカーテンとの同時押出コーティングの下でラミネーションニップを通って進み、さらに、第2ステップにおいて、最外層33;13のためのポリマーの溶融ポリマーカーテンとの同時押出コーティングの下で第2ラミネーションニップを通って進む。最外層は、代わりに、これら二つのステップにおいて逆の順番で押出コートされてもよい。このようにして、ベース層31は、まず、押出機フィードブロック32a及びラミネーションニップ32bを通過し、ここで熱封止可能な最内層12;32がベース層のDLCコートされた面にコートされる。第2ステップでは、熱封止可能な最内層12;32を含むベース層は、第3押出機フィードブロック33a及びラミネーションニップ33bを通過し、ここでLDPEの熱封止可能な最外層13;33がベース層の他面にコートされる。完成したラミネートバリアフィルム39は、最後に保存リール(図示せず)に巻き付けられる。

0116

図4は、ポリマーフィルム基材であるベース層に対して水素化アモルファスダイアモンドライクカーボンコーティングのプラズマ増強気相蒸着コーティング(PECVD)を行うための工場設備の一例の千頭を示す。フィルム基材44は、当該フィルムが回転ドラムによって当該ドラムの周面に沿ってプラズマ反応区域を通って前進させられている間、その表面の一側において、マグネトロン電極45と電極としても働いている冷却されたフィルム輸送ドラム46との間の空間において形成されたプラズマ反応区域からのプラズマ50の連続PECVDを受ける。プラズマは、アセチレンやメタンなど一つ以上のガス状有機炭化水素から形成され、コーティングは、蒸着コートされたフィルム10a又は10bがそれぞれ形成されるように、厚さが1〜500nm、好ましくは2〜100nmとなるまで適用される。

0117

図5aは、本発明に係る包装ラミネート20から生産された包装容器50aの一実施形態を示す。包装容器は、ソーススープなどの飲料に特に適する。通常、このようなパッケージの堆積は、約100〜1000mlである。この包装容器は任意の構成とすることができるが、好ましくは、長手方向封止51a及び横方向封止52aを有し、任意選択で開封器53を有するレンガ形である。別の実施形態(図示せず)では、包装容器は、楔形の形状であってもよい。このような「楔形の形状」を得るためには、パッケージの底部の横方向熱封止が三角形コーナーフラップの下に隠れるように、底部だけが折り曲げ成形され、フラップが折り曲げられてパッケージの底部に対して封着される。頂部セクションの横方向封止は、折り曲げられていない状態のままとされる。このように、半分折られた包装容器は、食品店のやテーブルなどに置かれた際にも、取扱いが容易で、寸法的に安定である。

0118

図5bは、本発明に係る代替的な包装ラミネート20から生産される包装容器50bの代替的な好ましい例を示す。代替的な包装ラミネートは、より薄い紙バルク層21を有することでより薄くなっており、このため、直方体、平行六面体、又は楔形の包装容器を形成するには寸法的な安定性が不十分であり、横方向封止52bを行った後は折り曲げ成形されない。従って、この包装容器は、枕型ポーチ状容器のままとなり、この形態で流通及び販売される。また、図1bに関連して記載した種類の包装材料は、このような流動食及び飲料用ポーチ型パッケージに特に適している。

0119

図5cは、本発明の板紙のバルク層及び耐久性を有するバリアフィルムを備えるラミネート包装材料から作製された、予めカットされたシート又はブランクから折り曲げ成形された、切妻頂部パッケージ50cを示す。平坦頂部パッケージもまた、同様の材料ブランクから形成され得る。

0120

図5dは、本発明のラミネート包装材料の予めカットされたブランクから形成されたスリーブ54と、射出成型プラスチックをスクリューコルクなどの開封器と組み合わせて形成された頂部55との組合せである、ボトル状のパッケージ50dを示す。この種類のパッケージは、例えば、Tetra Top(登録商標)及びTetra Evero(登録商標)の商標で販売されている。これらの特定のパッケージは、閉位置で取り付けられた開封器を有する成形された頂部55をラミネート包装材料の管状スリーブ54に取り付け、このように形成されたボトルトップカプセルを殺菌し、食品で充填し、最後にパッケージの底部を折り曲げ成形してこれを封止することにより形成される。

0121

図6は、本出願の導入部において説明した原理、すなわち、ウェブの両長手方向縁62を重畳接合部63で互いに一体化させることにより、包装材料のウェブをチューブ61状に形成する様子を示す。チューブが予定された液体食品で充填され(64)、チューブ中の充填された内容物の高さより下で互いに所定の距離をおいてチューブの横方向の封止65を繰り返すことにより、個々のパッケージに分割される。パッケージ66は、横方向封止部で切開することにより分離され、各材料において準備された折り目線に沿って折り曲げ成形することにより、所望の幾何学的構成とされる。

0122

上記のとおり、本発明のラミネート包装材料により、湿潤条件下でも良好な一体性を有する包装容器、すなわち、保存可能期間の長い、液体又は湿った食品の包装のための包装容器を提供することが可能になる。

0123

本発明は、上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に含まれる様々なものが考えられる。

0124

このように、本発明に係るラミネートバリアフィルムから作製された封止ストリップは、例えばミルクやジュース、料理油、ワインなどの流動食用の従来の包装容器の内側の縁部ウィッキング切開縁における液体の浸透に対する保護材として採用されることが想定されている。特に、封止ストリップは、パッキング充填機により生産されるという共通の特徴を共有する、Tetra Brik、Tetra Wedge、Tetra Prisma(すべて登録商標)タイプの従来周知の包装容器において、このような縁部ウィッキングに対する保護として採用することが想定されている。このようなパッキング充填機は、15,000〜20,000パッケージ毎時又はそれ以上のオーダーの極めて高い生産量スピードで、プラスチックコートされた紙又は板紙の包装材料のウェブから連続的な生産プロセスにおいて無菌パッケージの成形、充填、及び封止を行う。本発明について具体的な実施形態及び実際の応用例を参照して説明したが、当然ながら本発明は、図示及び説明された実施形態のみに限定されるものではない。本明細書を参照して本発明の知識を得た当業者には、添付の特許請求の範囲に記載されるような本発明のコンセプトの範囲を逸脱することなく数多くの修正、変更、及び変形が可能であることは明らかであろう。

0125

10ラミネート包装材料
10aラミネートバリアフィルム
11 バリアフィルム
11a基層
11bDLCコーティング
11c 第2DLCバリアコーティング
11c接着促進プライマーコーティング
11d 第2ポリマーフィルム基層
12 第1最外ポリマー層
13 第2最内ポリマー層
16結合層
16 結合層
20包装ラミネート
21包装容器
23封止セクション
24 ラミネート包装材料
25長手方向縁
26 縁部カバーストリップ
30ラミネーションプロセス
31ベース層
32最外層
32ポリマー溶融物
32a押出機フィードブロック
32bラミネーションニップ
33 ポリマー溶融物
33a 第3押出機フィードブロック
33b ラミネーションニップ
39 ラミネートバリアフィルム
44フィルム基材
45マグネトロン電極
46フィルム輸送ドラム
50プラズマ
50a 包装容器
50b 包装容器
50c切妻頂部パッケージ
50d パッケージ
51a長手方向封止
52a 横方向封止
52b 横方向封止
53開封器
54スリーブ
55 頂部
61チューブ
62 長手方向縁
63重畳接合部
65 横方向封止
66 パッケージ

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