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技術 軟組織の無縫合修復

出願人 オーソセル・リミテッド
発明者 ミン・ハオ・ツェン
出願日 2019年7月18日 (1年5ヶ月経過) 出願番号 2019-132647
公開日 2019年12月19日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2019-213871
状態 未査定
技術分野 補綴 医療用材料
主要キーワード 連結マトリックス パルス状レーザー 機械的状態 表面化学作用 幾何学的形 ヤング弾性率 角形成 不規則化
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

前十字靱帯(ACL)などの靱帯を含む軟組織における軟組織欠損修復する無縫合方法を提供する。

解決手段

軟組織欠損を修復する無縫合方法であって、(i)前記軟組織欠損の少なくとも一部を包囲するように構成されたコラーゲン含有パッチを用意すること、(ii)前記軟組織欠損および/またはコラーゲン含有パッチを感作物質と接触させること、(iii)前記軟組織欠損を前記コラーゲン含有パッチで包囲して生体活性チャンバを生成すること、および(iv)前記コラーゲン含有パッチを前記軟組織欠損に縫合せずに付着させることを含む方法。

概要

背景

腱組織靱帯組織脈管組織皮膚組織などは、集合的に軟組織と呼ばれることが多い。靱帯は、異なる器官または組織を接続し、骨と骨とをつなぐ特殊化した結合軟組織である。後者の場合、靱帯は、骨の自然な動きを可能とするだけの柔軟性があることで関節に安定性をもたらすと共に、加えられた力に対する抵抗を防ぐために強靱であって、伸張しない。は、筋肉を骨に接続し、張力に耐えることができる。加えて、腱は、移動運動中に力を受動的に調節し、能動的な活動を伴わずに更なる安定性をもたらす。腱の弾性特性は、腱がエネルギーを高効率で貯蔵回収することを可能とする。腱および靱帯においては、コラーゲン繊維の束がプロテオグリカン成分でできた連結マトリックス包埋されている。これらのコラーゲン繊維の束は、荷重支持要素を提供する。腱においては、コラーゲン繊維はほぼ平行な形態に配列されているため、単一方向の高荷重に耐えることができる。靱帯においては、コラーゲン繊維は平行度がそれよりも低い形態に配列されていることにより、一方向の優勢引張応力には耐えられるが、他の方向の応力にはそれほど耐えることができない。

毎年、何十万もの人々が特に、肩、および足首の靱帯を捻挫断裂、または破断したり、上下肢、特に肩、膝、足、および足首の腱の傷害に苦しんだりしている。この種の傷害に見舞われることの多い靱帯の一つが膝の前十字靱帯(ACL)である。ACLは、第1に前脛骨並進を安定させるものとして、第2に膝の内外反屈角形成を安定させるものとして機能し、スポーツ傷害および交通事故に伴う屈曲−回転−外反力に起因する破断または断裂を負いやすい。破断または断裂は多くの場合、重度可動性低下;疼痛および不快感;ならびにスポーツ運動への参加不能という結果をもたらす。米国だけでも毎年200,000を超える人々がACLを断裂または破断し、ACL再建手術と長期のリハビリにおよそ30億ドル費用が発生している。ACLの治癒力が低いことは広く知られている。ACLが著しい断裂または破断を負って関節が不安定になった場合には、外科的な全置換および再建が必要となる。最も一般的な方法は、断裂した靱帯を自家移植片としても知られる患者自身の組織で置き換えることにより断裂したACLを再建することである。代用靱帯の他の選択肢としては、同種移植片としても知られる別の生物由来するドナー組織、および人工移植片がある。

タンパク質ヒドロゲル、またはコラーゲンでできた三次元足場に加えて、コラーゲン繊維、生分解性ポリマー、および複合材料を使用した軟組織分断の再建が用いられてきた。しかし、一般的には、これらの処置はいずれも、何らかの形の縫合を必要とする。

縫合の必要性を排除し、随伴する組織損傷を回避する外科的技法は、靱帯、腱、血管、および神経の顕微鏡修復にとって、達成されていない目標である。靱帯や腱のような繊細な構造体縫合糸を配置すれば、継続的な問題を生じることは避けられない。例えば、永続的な縫合糸の存在は、修復部位において炎症および瘢痕化を含む免疫反応を生じさせる。縫合糸の材料もまた、結果的に血栓形成促進効果を伴う内皮不規則化をもたらす。加えて、縫合糸が存在すると、他のシーラント技術と比較して比較的低い漏出時圧で示されるように、瞬間的な水密シールが実現できない。

靱帯、腱、血管、神経などの縫合修復の限界の幾つかを克服しようとする試みにおいて、過去の研究者達は、リングクリップ接着剤、およびレーザー溶着を使用してきた。これらの方法論の一部は、Zeebregtsら(2003)、Br J Surg;90:261−271において論じられている。しかし、これらの代替法はいずれも、実質的な異物反応または組織傷害に関連する重大な欠点を有し、それが広汎な臨床導入を妨げている。

レーザーを利用した修復は、25年間以上の研究の対象であり、修復部位を加熱して「溶着」を形成するためのレーザーエネルギー送達を伴う(Wolf−de Jongeら(2004)、Eur J Vasc Endovasc Surg.、27:466−476)。1970年代後半から、アルゴン、CO2、近赤外ダイオード、およびNd:YAGレーザーを使用した組織の溶着に関する多数の報告がある(例えば、Gelliら(1997)、J.Reconstr.Microsurg.、13:199−205;Jain & Gorisch(1979)、Surgery、85:684−688;Lewis & Uribe(1993)、Laryngoscope、103:850−853;Neblettら(1986)、Neurosurgery、19:914−934;Samonte & Fried(1991)、Lasers Surg Med.、11:511−516;Serureら(1983)、Surg.Forum、34:634−636;Tangら(1994)、Lasers Surg Med.、14:229−237;Valeら(1986)、Plast.Reconstr.Surg.、77:759−766参照)。これらの報告および多くの他の報告では、レーザーエネルギーを熱に変換し、局所的な組織温度を上昇させて細胞外マトリックスタンパク質変性させ、その結果、組織の溶着および修復がなされる。

レーザー溶着の多くの理論的利点にもかかわらず、この技法は臨床導入されていない。その理由は様々であるが、組織の加熱はどうしても傷害を生じ、そのため、レーザー溶着の分野におけるあらゆる前臨床研究にもかかわらず、臨床領域への適用は未だ実現していない。

従って、足場および縫合糸を使用して同定された問題を軽減する、または少なくとも克服する方向に働く、腱組織、靱帯組織、脈管組織、皮膚組織などの欠損を含む軟組織欠損を修復する方法に対する必要性が依然として存在する。

概要

前十字靱帯(ACL)などの靱帯を含む軟組織における軟組織欠損を修復する無縫合方法を提供する。軟組織欠損を修復する無縫合方法であって、(i)前記軟組織欠損の少なくとも一部を包囲するように構成されたコラーゲン含有パッチを用意すること、(ii)前記軟組織欠損および/またはコラーゲン含有パッチを感作物質と接触させること、(iii)前記軟組織欠損を前記コラーゲン含有パッチで包囲して生体活性チャンバを生成すること、および(iv)前記コラーゲン含有パッチを前記軟組織欠損に縫合せずに付着させることを含む方法。

目的

本発明は、感作物質を使用して軟組織欠損の部位にコラーゲン含有パッチを付着させることを含み、軟組織欠損の周囲に組織の修復を促進する微細環境を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

軟組織欠損修復する無縫合方法であって、(i)前記軟組織欠損の少なくとも一部を包囲するように構成されたコラーゲン含有パッチを用意すること;(ii)前記軟組織欠損および/またはコラーゲン含有パッチを感作物質と接触させること;(iii)前記軟組織欠損を前記コラーゲン含有パッチで包囲して生体活性チャンバを生成すること;および(iv)前記コラーゲン含有パッチを前記軟組織欠損に縫合せずに付着させることを含む、方法。

請求項2

靱帯欠損を修復する無縫合方法であって、(i)前記靱帯欠損の少なくとも一部を包囲するように構成されたコラーゲン含有パッチであって、25μmと200μmの間の厚さであるパッチを用意すること;(ii)前記靱帯欠損および/またはコラーゲン含有パッチをローズベンガルと接触させること;(iii)前記靱帯欠損を前記コラーゲン含有パッチで包囲して生体活性チャンバを生成すること;および(iv)前記コラーゲン含有パッチにレーザーまたは光源からの光を当てて前記靱帯欠損に付着させることを含む、方法。

請求項3

前記コラーゲン含有パッチは、(i)コラーゲン含有組織を単離し、エタノール溶液中でインキュベートすること;(ii)工程(i)からの前記コラーゲン含有組織を、その中に含有される非コラーゲン性タンパク質変性させるために無機塩陰イオン界面活性剤とを含む第1の溶液中でインキュベートすること;(iii)工程(ii)において生成された前記コラーゲン含有組織を、材料中のコラーゲンが変性するまで無機酸を含む第2の溶液中でインキュベートすること;および(iv)工程(iii)において生成された前記コラーゲン含有組織を、無機酸を含む第3の溶液中で、同時に機械的刺激を加えながら前記コラーゲン含有組織中のコラーゲン束を整列させるのに十分な時間インキュベートすることを含む方法により生成され、前記機械的刺激が前記コラーゲン含有組織に周期的に張力を加えることを含む、請求項1または2に記載の無縫合方法。

請求項4

前記軟組織欠損は、靱帯組織腱組織静脈組織動脈組織、および神経管組織からなる群から選択される軟組織に存在する、請求項1に記載の方法。

請求項5

前記靱帯欠損は、前十字靱帯(ACL)に存在する、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

前記感作物質は、アセトフェノンベンゾフェノンナフタレンビアセチルエオシン、ローズベンガル、ピレンアントラセン、およびフェノチアジンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記感作物質はローズベンガルである、請求項1、3から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

前記コラーゲン含有パッチは、80%を超えるI型コラーゲンを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記コラーゲン含有パッチは、90%を超えるI型コラーゲンを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

前記コラーゲン含有パッチの最大引張荷重強度が25Nを超える、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

前記コラーゲン含有パッチの弾性率が100MPaを超える、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記コラーゲン含有パッチの最大荷重時伸びが元の長さの85%未満である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

前記コラーゲン含有パッチは、25μmと200μmの間の厚さである、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

前記コラーゲン含有パッチは、約50μmの厚さである、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

軟組織欠損の無縫合修復に使用するコラーゲン含有パッチであって、25μmと200μmの間の厚さであり、90%を超えるI型コラーゲンを含み、最大引張荷重強度が100Nを超え、弾性率が200MPaを超え、前記軟組織を包囲して生体活性チャンバを生成することができるコラーゲン含有パッチ。

請求項16

前記パッチは、(i)コラーゲン含有組織を単離し、エタノール溶液中でインキュベートすること;(ii)工程(i)からの前記コラーゲン含有組織を、その中に含有される非コラーゲン性タンパク質を変性させるために無機塩と陰イオン界面活性剤とを含む第1の溶液中でインキュベートすること;(iii)工程(ii)において生成された前記コラーゲン含有組織を、材料中のコラーゲンが変性するまで無機酸を含む第2の溶液中でインキュベートすること;および(iv)工程(iii)において生成された前記コラーゲン含有組織を、無機酸を含む第3の溶液中で、同時に機械的刺激を加えながら前記コラーゲン含有組織中のコラーゲン束を整列させるのに十分な時間インキュベートすることを含む方法により生成され、前記機械的刺激が前記コラーゲン含有組織に周期的に張力を加えることを含む、請求項15に記載のコラーゲン含有パッチ。

請求項17

前十字靱帯(ACL)の部分的または完全な断裂を修復する方法であって、(i)前記ACLの少なくとも一部を包囲するように構成されたコラーゲン含有パッチを用意すること;(ii)前記ACLおよび/またはコラーゲン含有パッチを感作物質と接触させること;(iii)前記ACLを前記コラーゲン含有パッチで包囲して生体活性チャンバを生成すること;および(iv)前記コラーゲン含有パッチを前記ACLに縫合せずに付着させることを含む方法。

技術分野

0001

本発明は、前十字靱帯(ACL)などの靱帯を含む軟組織における軟組織欠損修復する無縫合方法に関する。修復は、部分的または完全な断裂の修復を含む。特に、本発明は、感作物質を使用して軟組織欠損の部位にコラーゲン含有パッチを付着させることを含み、軟組織欠損の周囲に組織の修復を促進する微細環境を提供する生体活性チャンバが形成される、軟組織欠損を修復する無縫合方法に関する。

背景技術

0002

腱組織靱帯組織脈管組織、皮膚組織などは、集合的に軟組織と呼ばれることが多い。靱帯は、異なる器官または組織を接続し、骨と骨とをつなぐ特殊化した結合軟組織である。後者の場合、靱帯は、骨の自然な動きを可能とするだけの柔軟性があることで関節に安定性をもたらすと共に、加えられた力に対する抵抗を防ぐために強靱であって、伸張しない。は、筋肉を骨に接続し、張力に耐えることができる。加えて、腱は、移動運動中に力を受動的に調節し、能動的な活動を伴わずに更なる安定性をもたらす。腱の弾性特性は、腱がエネルギーを高効率で貯蔵回収することを可能とする。腱および靱帯においては、コラーゲン繊維の束がプロテオグリカン成分でできた連結マトリックス包埋されている。これらのコラーゲン繊維の束は、荷重支持要素を提供する。腱においては、コラーゲン繊維はほぼ平行な形態に配列されているため、単一方向の高荷重に耐えることができる。靱帯においては、コラーゲン繊維は平行度がそれよりも低い形態に配列されていることにより、一方向の優勢引張応力には耐えられるが、他の方向の応力にはそれほど耐えることができない。

0003

毎年、何十万もの人々が特に、肩、および足首の靱帯を捻挫、断裂、または破断したり、上下肢、特に肩、膝、足、および足首の腱の傷害に苦しんだりしている。この種の傷害に見舞われることの多い靱帯の一つが膝の前十字靱帯(ACL)である。ACLは、第1に前脛骨並進を安定させるものとして、第2に膝の内外反屈角形成を安定させるものとして機能し、スポーツ傷害および交通事故に伴う屈曲−回転−外反力に起因する破断または断裂を負いやすい。破断または断裂は多くの場合、重度可動性低下;疼痛および不快感;ならびにスポーツ運動への参加不能という結果をもたらす。米国だけでも毎年200,000を超える人々がACLを断裂または破断し、ACL再建手術と長期のリハビリにおよそ30億ドル費用が発生している。ACLの治癒力が低いことは広く知られている。ACLが著しい断裂または破断を負って関節が不安定になった場合には、外科的な全置換および再建が必要となる。最も一般的な方法は、断裂した靱帯を自家移植片としても知られる患者自身の組織で置き換えることにより断裂したACLを再建することである。代用靱帯の他の選択肢としては、同種移植片としても知られる別の生物由来するドナー組織、および人工移植片がある。

0004

タンパク質ヒドロゲル、またはコラーゲンでできた三次元足場に加えて、コラーゲン繊維、生分解性ポリマー、および複合材料を使用した軟組織分断の再建が用いられてきた。しかし、一般的には、これらの処置はいずれも、何らかの形の縫合を必要とする。

0005

縫合の必要性を排除し、随伴する組織損傷を回避する外科的技法は、靱帯、腱、血管、および神経の顕微鏡下修復にとって、達成されていない目標である。靱帯や腱のような繊細な構造体縫合糸を配置すれば、継続的な問題を生じることは避けられない。例えば、永続的な縫合糸の存在は、修復部位において炎症および瘢痕化を含む免疫反応を生じさせる。縫合糸の材料もまた、結果的に血栓形成促進効果を伴う内皮不規則化をもたらす。加えて、縫合糸が存在すると、他のシーラント技術と比較して比較的低い漏出時圧で示されるように、瞬間的な水密シールが実現できない。

0006

靱帯、腱、血管、神経などの縫合修復の限界の幾つかを克服しようとする試みにおいて、過去の研究者達は、リングクリップ接着剤、およびレーザー溶着を使用してきた。これらの方法論の一部は、Zeebregtsら(2003)、Br J Surg;90:261−271において論じられている。しかし、これらの代替法はいずれも、実質的な異物反応または組織傷害に関連する重大な欠点を有し、それが広汎な臨床導入を妨げている。

0007

レーザーを利用した修復は、25年間以上の研究の対象であり、修復部位を加熱して「溶着」を形成するためのレーザーエネルギー送達を伴う(Wolf−de Jongeら(2004)、Eur J Vasc Endovasc Surg.、27:466−476)。1970年代後半から、アルゴン、CO2、近赤外ダイオード、およびNd:YAGレーザーを使用した組織の溶着に関する多数の報告がある(例えば、Gelliら(1997)、J.Reconstr.Microsurg.、13:199−205;Jain & Gorisch(1979)、Surgery、85:684−688;Lewis & Uribe(1993)、Laryngoscope、103:850−853;Neblettら(1986)、Neurosurgery、19:914−934;Samonte & Fried(1991)、Lasers Surg Med.、11:511−516;Serureら(1983)、Surg.Forum、34:634−636;Tangら(1994)、Lasers Surg Med.、14:229−237;Valeら(1986)、Plast.Reconstr.Surg.、77:759−766参照)。これらの報告および多くの他の報告では、レーザーエネルギーを熱に変換し、局所的な組織温度を上昇させて細胞外マトリックスタンパク質変性させ、その結果、組織の溶着および修復がなされる。

0008

レーザー溶着の多くの理論的利点にもかかわらず、この技法は臨床導入されていない。その理由は様々であるが、組織の加熱はどうしても傷害を生じ、そのため、レーザー溶着の分野におけるあらゆる前臨床研究にもかかわらず、臨床領域への適用は未だ実現していない。

0009

従って、足場および縫合糸を使用して同定された問題を軽減する、または少なくとも克服する方向に働く、腱組織、靱帯組織、脈管組織、皮膚組織などの欠損を含む軟組織欠損を修復する方法に対する必要性が依然として存在する。

0010

第1の態様において、本発明は、軟組織欠損を修復する無縫合方法であって、
(i)前記軟組織欠損の少なくとも一部を包囲するように構成されたコラーゲン含有パッチを用意すること;
(ii)前記軟組織欠損および/またはコラーゲン含有パッチを感作物質と接触させること;
(iii)前記軟組織欠損を前記コラーゲン含有パッチで包囲して生体活性チャンバを生成すること;および
(iv)前記コラーゲン含有パッチを前記軟組織欠損に縫合せずに付着させることを含む方法を提供する。

0011

一部の実施形態において、軟組織欠損は、靱帯組織、腱組織、静脈組織動脈組織、および神経管組織からなる群から選択される軟組織に存在する。一部の実施形態において、軟組織欠損は前十字靱帯(ACL)などの靱帯に存在する。

0012

明細書全体を読んだ当業者には当然のことであるが、感作物質は、放射線または光線からエネルギーを吸収し、そのエネルギーをコラーゲン含有パッチおよび/または軟組織に伝達して治療している軟組織にコラーゲン含有パッチを付着または「溶着」させる効果を有する。

0013

本発明において使用可能な感作物質の非網羅的例としては、アセトフェノンベンゾフェノンナフタレンビアセチルエオシンローズベンガルピレンアントラセンフェノチアジンなどが挙げられる。一部の実施形態において、感作物質はローズベンガルである。

0014

コラーゲン含有パッチは、好ましくは以下の特性を有する。

0015

a)組織集積および血管新生に有利に働くような形で相互接続する細孔;
b)通常の組織が最終的には足場を置き換えるような生分解性および/または生体再吸収性
c)細胞接着、増殖、および分化を促進する表面化学作用
d)強度および柔軟性;ならびに
e)低抗原性

0016

コラーゲン含有パッチは、80%を超えるI型コラーゲンを含む。他の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、少なくとも85%のI型コラーゲンを含む。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、90%を超えるI型コラーゲンを含む。

0017

コラーゲン含有パッチ内のコラーゲン繊維または束は、編み構造を含むものとなる。本明細書において使用した場合、「編み構造」という用語は、繊維または束の第1および第2の群を含む構造を意味する。ここで、第1の群の繊維または束は主として第1の方向に延び、第2の群の繊維または束は主として第2の方向に延び、第1と第2の方向は互いに異なり、第1の群の繊維または束は、第2の群の繊維または束と交互配置になっている、ないしは混ざりあって存在している。方向の違いは約90°であってもよい。

0018

一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチの最大引張荷重強度は20Nを超える。一部の実施形態において、本発明のコラーゲン含有パッチの最大引張荷重強度は、25N、40N、60N、80N、100N、120Nまたは140Nを超える。

0019

一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチの弾性率は、100MPaを超える。他の実施形態において、コラーゲン含有組織の弾性率は、200MPa、300MPa、400MPaまたは500MPaを超える。

0020

一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチの最大荷重時伸びは、元の長さの85%未満である。

0021

最も重要なのは、本発明のコラーゲン含有パッチは、修復中の軟組織を支持できるだけの十分な厚さがなければならないことである。しかし、厚すぎてコラーゲン含有パッチを軟組織に付着させる能力が損なわれてはならない。従って、一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、25μmと200μmの間の厚さである。一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、30μmと180μmの間の厚さである。他の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、35μmと170μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、40μmと160μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、45μmと150μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、50μmと140μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、50μmと100μmの間の厚さである。最後に、一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、約50μmの厚さである。

0022

一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、パッチを成形することで、もとの位置でのより良好な処置手段を提供するように構成される。一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、図3に示すコラーゲン含有パッチに対応する。

0023

当業者には当然のことであるが、コラーゲン含有パッチは、数多くの技法を使用して製造することができる。一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、
(i)コラーゲン含有組織を単離し、エタノール溶液中でインキュベートすること; (ii)工程(i)からのコラーゲン含有組織を、その中に含有される非コラーゲン性タンパク質を変性させるために無機塩陰イオン界面活性剤とを含む第1の溶液中でインキュベートすること;
(iii)工程(ii)において生成されたコラーゲン含有組織を、前記材料中のコラーゲンが変性するまで無機酸を含む第2の溶液中でインキュベートすること;および
(iv)工程(iii)において生成されたコラーゲン含有組織を、無機酸を含む第3の溶液中で、同時機械的刺激を加えながら前記コラーゲン含有組織中のコラーゲン束を整列させるのに十分な時間インキュベートすることにより製造され、
機械的刺激がコラーゲン含有組織に周期的に張力を加えることを含む。

0024

第2の態様において、本発明は、軟組織の無縫合修復に使用するコラーゲン含有パッチであって、25μmと200μmの間の厚さであり、90%を超えるI型コラーゲンを含み、最大引張荷重強度が100Nを超え、弾性率が200MPaを超え、前記軟組織を包囲して生体活性チャンバを生成することができるパッチを提供する。

0025

一部の実施形態において、軟組織の無縫合修復に使用するコラーゲン含有パッチは、 (i)コラーゲン含有組織を単離し、エタノール溶液中でインキュベートすること; (ii)工程(i)からのコラーゲン含有組織を、その中に含有される非コラーゲン性タンパク質を変性させるために無機塩と陰イオン界面活性剤とを含む第1の溶液中でインキュベートすること;
(iii)工程(ii)において生成されたコラーゲン含有組織を、前記材料中のコラーゲンが変性するまで無機酸を含む第2の溶液中でインキュベートすること;および
(iv)工程(iii)において生成されたコラーゲン含有組織を、無機酸を含む第3の溶液中で、同時機械的刺激を加えながら前記コラーゲン含有組織中のコラーゲン束を整列させるのに十分な時間インキュベートすることにより生成され、
機械的刺激がコラーゲン含有組織に周期的に張力を加えることを含む。

0026

第3の態様において、本発明は、前十字靱帯(ACL)の部分的または完全な断裂を修復する方法であって、
(i)前記ACLの少なくとも一部を包囲するように構成されたコラーゲン含有パッチを用意すること;
(ii)前記ACLおよび/またはコラーゲン含有パッチを感作物質と接触させること;
(iii)前記ACLを前記コラーゲン含有パッチで包囲して生体活性チャンバを生成すること;および
(iv)前記コラーゲン含有パッチを前記ACLに縫合せずに付着させること
を含む方法を提供する。

0027

当業者には当然のことであるが、本発明のコラーゲン含有パッチを軟組織に付着させる工程は、組織を「溶着」するためにレーザー放出光エネルギーまたは無線周波数(「RF」)エネルギーを使用する組織溶着を含む、当技術分野で公知の任意の方法とすることができる。フィブリン接着剤またはPLA/PLGポリマーなどの生体適合性接着剤といった他の非縫合付着手段を使用してもよい。

0028

一部の実施形態において、レーザーを使用した組織溶着によりコラーゲン含有パッチを軟組織に付着させる。レーザーの最適なパルス長は当業者により決定されるが、一例として、100μmの厚さであるコラーゲン含有パッチは、1〜6分にわたり33〜600msのパルスを使用して付着させることができる。

図面の簡単な説明

0029

図1は、例1の方法により調製したコラーゲン含有パッチの表面形態を示す走査電子顕微鏡画像を含む。パッチが、緻密なコラーゲン束を特徴とする平滑な表面(A)と、粗目のコラーゲン繊維の粗い多孔質な表面(B)との2つの異なる表面を有することがわかる。スケールバー:500μm。
図2は、本発明の方法により生成したコラーゲン膜走査電子顕微鏡法(SEM)画像(×100)を示す。
図3は、本発明のパッチの「型」配置構成を示す。

発明の好適な実施形態の詳細な説明

0030

他様に定義しない限り、本明細書において使用する用語(技術的および科学的用語を含む)は全て、本発明が属する分野の当業者が一般に理解するものと同じ意味を有する。更に、当然ながら、一般に使用されている辞書において定義されているような用語は、本明細書および関連技術の文脈における意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであり、本明細書において明確に定義しない限り、理想化された意味、または過度形式的な意味に解釈すべきではない。周知の機能または構成は、簡潔化および/または明確化のために詳細に記載されないことがある。

0031

本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけのものであり、本発明を限定する意図はない。本明細書において使用する場合、単数形である「a」、「an」および「the」は、文脈上そうでないことが明らかである場合を除き、複数形も含むことが意図されている。更に、当然ながら、本明細書において使用する場合、「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」という用語は、記載した特徴、整数、工程、操作、要素、および/または成分の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、工程、操作、要素、成分、および/またはこれらの群の存在または追加を排除するものではない。本明細書において使用する場合、「および/または」という用語は、掲載された関連項目の1つまたは複数のありとあらゆる組合せを含む。本明細書において使用する場合、「XとYの間」および「約XとYの間」などのフレーズは、XとYとを含むものと解釈すべきである。本明細書において使用する場合、「約XとYの間」などのフレーズは、「約Xと約Yの間」という意味である。本明細書において使用する場合、「約XからYまで」などのフレーズは、「約Xから約Yまで」という意味である。

0032

本明細書において数値範囲を列挙する場合、間に存在する数が同等の正確さで明示的に考慮される。例えば、6〜9の範囲といった場合、6および9に加えて7および8の数字も考慮され、6.0〜7.0の範囲といった場合、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、および7.0という数字が明示的に考慮される。

0033

本明細書において使用した場合、「約」という用語は、この用語に続く値の10%上または下の偏差を意味する。例えば、約50μmの厚さであるコラーゲン含有パッチと言及した場合、45μmと55μmの間の範囲、即ち、50μmの値の上下10%が含まれる。これには、45μm、46μm、47μm、48μm、49μm、50μm、51μm、52μm、53μm、54μm、および55μmが含まれる。

0034

当然ながら、本発明の方法において記載される一連の操作(または工程)は、特に断りのない限り請求項または図において提示される順序に限定されるものではないと理解されるものである。

0035

考えられる最も広い態様において、本発明は、コラーゲン含有パッチを使用した軟組織の修復に関する。

0036

本明細書において使用した場合、「コラーゲン」という用語は、処理されたもの、または他の方法で改質されたものを含むあらゆる形態のコラーゲンを意味する。好適なコラーゲンは、免疫原性テロペプチド領域(「アテロペプチドコラーゲン」)を除去するために処理されており、可溶性であって、繊維状に再構成されるものである。I型コラーゲンが、靱帯組織、腱組織、静脈組織または神経組織の修復を伴うほとんどの用途に最適である。しかし、I型コラーゲンと組合せた他の形態のコラーゲンも本発明の実施には有用であり、ここでの考察から排除するものではない。

0037

「パッチ」という用語は、本明細書において開示する方法により生成され、組織が修復されるように、軟組織欠損または軟組織欠損部位に配置および/または付着させることが可能なコラーゲン含有組織の小片または断片を意味する。パッチは、任意の幾何学的形状とすることができるが、典型的には実質的に平面的であり、配置された場合には上または下にある組織の形状にフィットし得るものである。

0038

コラーゲン含有パッチは、好ましくは以下の特性を有する。

0039

a)組織集積および血管新生に有利に働くような形で相互接続する細孔;
b)通常の組織が最終的には足場を置き換えるような生分解性および/または生体再吸収性;
c)細胞の接着、増殖、および分化を促進する表面化学作用;
d)強度および柔軟性;ならびに
e)低抗原性。

0040

コラーゲン含有パッチは、典型的には、どんな哺乳動物にもみられる密生結合組織を含む「コラーゲン含有組織」から調製または製造される。「コラーゲン含有組織」という用語は、コラーゲンを含有する哺乳類の身体から単離可能な、皮膚、筋肉などを意味する。「コラーゲン含有組織」という用語は、コラーゲンまたはコラーゲンを含有する物質が体外で構築または製造された「合成的に」生成された組織も包含する。

0041

一部の実施形態において、コラーゲン含有組織は、ヒツジウシブタ、またはヒトを含むがこれに限定されない哺乳類の動物から単離される。他の実施形態において、コラーゲン含有組織は、ヒトから単離される。

0042

一部の実施形態において、コラーゲン含有組織は、「自家移植性」、即ち、治療が必要な患者の身体から単離されたものである。

0043

一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、80%を超えるI型コラーゲンを含む。他の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、少なくとも85%のI型コラーゲンを含む。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、90%を超えるI型コラーゲンを含む。

0044

コラーゲン含有パッチは、当技術分野で公知の任意の方法で製造してもよい。しかし、好適な一方法は、以下の工程
(i)コラーゲン含有組織を単離し、組織をエタノール溶液中でインキュベートすること;
(ii)工程(i)からのコラーゲン含有組織を、その中に含有される非コラーゲン性タンパク質を変性させるために無機塩と陰イオン界面活性剤とを含む第1の溶液中でインキュベートすること;
(iii)工程(ii)において生成されたコラーゲン含有組織を、前記材料中のコラーゲンが変性するまで無機酸を含む第2の溶液中でインキュベートすること;および
(iv)工程(iii)において生成されたコラーゲン含有組織を、無機酸を含む第3の溶液中で、同時機械的刺激を加えながら前記コラーゲン含有組織中のコラーゲン束を整列させるのに十分な時間インキュベートすること
を含み、
機械的刺激がコラーゲン含有組織に周期的に張力を加えることを含む。

0045

ルイス酸錯体を形成できる限り、第1の溶液にいかなる無機塩を使用してもよいことが理解される。一部の実施形態において、無機塩は、塩化トリメチルアンモニウム塩化テトラメチルアンモニウム塩化ナトリウム塩化リチウム過塩素酸塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸塩からなる群から選択される。他の実施形態において、無機塩は塩化リチウム(LiCl)である。

0046

任意の数の陰イオン界面活性剤を第1の溶液に使用してもよいが、一部の実施形態において、陰イオン界面活性剤は、アルキル硫酸塩アルキルエーテル硫酸塩アルキルスルホン酸塩、およびアルキルアリールスルホン酸塩からなる群から選択される。特に有用な陰イオン界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などのアルキル硫酸塩が挙げられる。

0047

一部の実施形態において、第1の溶液は、約1%(v/v)のSDSと約0.2%(v/v)のLiClとを含む。

0048

一部の実施形態において、第2の溶液中の無機酸は、約0.5%(v/v)のHClを含み、一方、第3の溶液中の無機酸は、約1%(v/v)のHClを含む。

0049

当業者には当然のことであるが、3つの工程のそれぞれにおけるインキュベーション期間は、(i)コラーゲン含有組織の種類;(ii)無機塩/酸および/または陰イオン界面活性剤の種類;(iii)使用する各無機塩/酸および/または陰イオン界面活性剤の強度(濃度)、ならびに(iv)インキュベーション温度によって変化する。一部の実施形態において、工程(i)におけるインキュベーション期間は少なくとも8時間である。他の実施形態において、工程(ii)におけるインキュベーション期間は60分未満であり、一方、他の実施形態において、工程(iii)におけるインキュベーション期間は少なくとも20時間である。

0050

一部の実施形態において、工程(ii)におけるインキュベーションは、約4℃で行われる。他の実施形態において、工程(ii)におけるインキュベーションは、少なくとも12時間行われる。

0051

一部の実施形態において、第2の溶液は、約0.5%(v/v)のHClを含む。

0052

一部の実施形態において、工程(iii)におけるインキュベーションは、約30分間行われる。他の実施形態において、工程(iii)におけるインキュベーションは、振とうしながら行われる。

0053

一部の実施形態において、第3の溶液は、約1%(v/v)のHCl溶液を含む。

0054

一部の実施形態において、工程(iv)におけるインキュベーションは、約12〜36時間行われ、好ましくは約24時間行われる。他の実施形態において、工程(iv)におけるインキュベーションは、振とうしながら行われる。

0055

一部の実施形態において、本発明の方法は、工程(iii)と工程(iv)の間に、約0.5%(v/v)のNaOHを用いた前記コラーゲン含有組織のインキュベーションを含む中和工程を更に含む。

0056

一部の実施形態において、本発明の方法は、工程(iv)からのコラーゲン含有組織をアセトンを用いてインキュベートし、次いでコラーゲン含有組織を乾燥させることを含む工程(v)を更に含む。

0057

一部の実施形態において、本発明の方法は、工程(ii)と(iii)の間および/または工程(iii)と(iv)の間に、可視化して脂肪および/または血管の除去を容易にするために、コラーゲン含有組織をグリセロールと接触させる工程を更に含む。

0058

グリセロールは、コラーゲン含有組織と、脂肪および/または血管の除去を容易にする任意の時間にわたって接触させてもよい。一部の実施形態において、接触時間は少なくとも10分である。

0059

一部の実施形態において、本発明の方法は、工程(ii)と(iii)の間および/または工程(iii)と(iv)の間に、コラーゲン含有組織を洗浄する工程を更に含む。工程(ii)と(iii)の間に用いられる洗浄する工程の目的は、変性したタンパク質を除去することである。従って、変性したタンパク質を除去することができる任意の洗浄液を使用することができる。一部の実施形態において、工程(ii)と(iii)の間で使用される洗浄液は、アセトンである。

0060

アセトンでの洗浄に続き、コラーゲン含有組織を滅菌水で更に洗浄する。

0061

一部の実施形態において、コラーゲン含有組織をNaOH:NaCl溶液中で更に洗浄する。コラーゲン含有組織をNaOH:NaClで洗浄する場合、好ましくは、コラーゲン含有組織を次いで滅菌水で洗浄する。

0062

一部の実施形態において、工程(iv)の後、コラーゲン含有組織を第1の溶液で更に洗浄する。

0063

本明細書に記載する方法において使用される「同時機械的刺激」という用語は、コラーゲン含有組織の化学処理中にコラーゲン含有組織を引き伸ばすプロセスを意味する。コラーゲン含有組織は、静的および/または周期的引き伸ばしに付されてもよい。従って、一部の実施形態において、同時機械的刺激は、
(i)予め設定された期間にわたるコラーゲン含有組織の引き伸ばし;
(ii)予め設定された期間にわたるコラーゲン含有組織の弛緩;および
(iii)工程(i)と(ii)のn回の繰返し(nは1以上の整数である)
を含んでもよい。

0064

コラーゲン含有組織を引き伸ばすことにより機械的刺激が実施される場合、コラーゲン含有組織は、好ましくはその長軸方向に引き伸ばされる。

0065

一部の実施形態において、同時機械的刺激は、コラーゲン含有組織に周期的に張力を加えることを含む。ただし、張力の周期には、約10秒〜約20秒の引き伸ばし期間と、約10秒の弛緩期間とが含まれ、それによって生じる歪みはおよそ10%であり、機械的刺激は、コラーゲン含有組織内のコラーゲン束が本明細書に記載されているように整列するまで続けられる。

0066

一旦生成されると、コラーゲン含有組織は、編み構造を有するコラーゲン繊維または束を含む。本明細書において使用した場合、「編み構造」という用語は、繊維または束の第1および第2の群を含む構造を意味する。ここで、第1の群の繊維または束は主として第1の方向に延び、第2の群の繊維または束は主として第2の方向に延び、第1と第2の方向は互いに異なり、第1の群の繊維または束は、第2の群の繊維または束と交互配置になっている、ないしは混ざりあって存在している。方向の違いは約90°であってもよい。

0067

好適な方法によって作られるコラーゲン含有組織の「最大引張荷重強度」は20Nを超える。一部の実施形態において、本発明のコラーゲン含有組織の最大引張荷重強度は、25N、40N、60N、80N、100N、120Nまたは140Nを超える。

0068

更に、コラーゲン含有組織の実施形態の編み構造が、コラーゲン含有パッチの最大荷重時伸びの低下を実現しつつ、弾性率の増大を実現すると考えられる。

0069

本明細書において使用した場合、「弾性率」という用語は、ヤング弾性率を意味し、応力と歪みの比として判定される。これは、コラーゲン含有組織および/またはパッチの剛性指標となる。

0070

一部の実施形態において、コラーゲン含有組織の弾性率は、100MPaを超える。他の実施形態において、コラーゲン含有組織の弾性率は、200MPa、300MPa、400MPa、または500MPaを超える。

0071

本明細書において使用した場合、「最大荷重時伸び」という用語は、荷重をかけない条件下でのコラーゲン含有組織の元の長さを基準とした、最大引張荷重強度でのコラーゲン含有組織の伸びを意味する。これは、これよりも大きくなる最大伸びとは異なる。

0072

一部の実施形態において、コラーゲン含有組織の最大荷重時伸びは、元の長さの85%未満である。

0073

生成後、次いでコラーゲン含有組織は、使用するためのコラーゲン含有パッチに成形してもよい。一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、パッチを成形することで、もとの位置でのより良好な処置手段を提供するように構成される。一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、図3に示すコラーゲン含有パッチに対応する。

0074

最も重要なのは、本発明のコラーゲン含有パッチは、修復中の軟組織を支持できるだけの十分な厚さがなければならないことである。しかし、厚すぎてコラーゲン含有パッチを軟組織に付着させる能力が損なわれてはならない。従って、一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、25μmと200μmの間の厚さである。一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、30μmと180μmの間の厚さである。他の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、35μmと170μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、40μmと160μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、45μmと150μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、50μmと140μmの間の厚さである。更に別の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、50μmと100μmの間の厚さである。最後に、一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチは、約50μmの厚さである。

0075

概説すると、本発明の実施形態は、哺乳類の動物またはヒト患者の軟組織欠損の修復に特に適するコラーゲン含有パッチを対象とする。ヒト以外にも、患者は霊長類ウマイヌ、またはネコ科の動物とすることができる。従って、使用時、コラーゲン含有パッチは、治療すべき患者の軟組織欠損または欠損部位に、欠損を包囲するように施用される。「組織欠損」または「組織欠損部位」という用語は、腱、靱帯、静脈動脈、または神経管の上皮または組織の分断を意味する。組織欠損は、組織を最適以下のレベルで機能させるか、最適以下の状態とする。例えば、組織欠損は、腱または靱帯の部分層または全層の断裂であってもよい。組織欠損は、上皮または組織の構造的完全性における例えば空隙、空洞、穴、または他の実質的分断などの三次元欠損を意味すると理解される「空隙」の構成をとることもある。ある種の実施形態において、組織欠損は、内性的または自然的修復が不可能なものである。組織欠損は、事故、疾患、および/または外科的処置の結果であることもある。

0076

「包囲する」という用語は、パッチの下側および組織欠損の上側に生体活性チャンバが形成されるように、コラーゲン含有パッチが組織欠損部位を実質的に包むことを意味する。「生体活性チャンバ」という用語は、コラーゲン含有パッチと組織欠損の表面との間の空間を意味する。この空間内において、内性細胞、または、一部の実施形態においては、導入された細胞、薬理活性剤などが組織欠損の位置に含有され、これにより細胞および組織の修復が可能となる。

0077

「修復する」もしくは「修復」という用語、またはその文法的同等語は、本明細書においては哺乳類の動物、好ましくはヒトにおける組織欠損の修復を網羅するために使用される。「修復」は、組織欠損部位の空隙または構造的不連続を少なくとも部分的に満たすのに十分な新しい組織の形成を意味する。しかし、修復は、組織欠損を欠損前の生理学的/構造的/機械的状態までの回復に100%有効である完全な治癒または治療のプロセスを意味するものでも、必要とするものでもない。

0078

一部の実施形態において、コラーゲン含有パッチを組織欠損に施用する前または後に、コラーゲン含有パッチおよび/または組織欠損または欠損部位を感作物質と接触させる。感作物質は、放射線または光線からエネルギーを吸収し、そのエネルギーをコラーゲン含有パッチおよび/または軟組織に伝達して治療している軟組織にコラーゲン含有パッチを付着または「溶着」させる効果を有する。

0079

本発明において使用可能な感作物質の非網羅的例としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ナフタレン、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン、アントラセン、フェノチアジンなどが挙げられる。一部の実施形態において、感作物質はローズベンガル(4,5,6,7−テトラクロロ−2’,4’,5’,7’−テトラヨードフルオレセイン)である。

0080

コラーゲン含有パッチが組織欠損に施用された後、整形外科医などの当業者は、パッチを軟組織欠損に付着させることにより患者の欠損部位にパッチを固定する。このようなコラーゲン含有パッチの欠損部位への付着は、細胞成長および治療中の組織の治癒を促進しようとする本明細書に記載の生体活性チャンバを実現する。付着させる手段の例としては、生体適合性の接着剤、組織溶着、およびこれらの組合せが挙げられるが、これに限らない。

0081

生体適合性接着剤は、ゼラチンアルギン酸アガロースデンプンフィブリン、コラーゲン、ラミニンエラスチンフィブロエチン(fibroneetin)、プロテオグリカン、および/またはグルコサミノグルヤン(glycosaminogl yeans)、例えば、ヘパラン硫酸コンドロイチン硫酸および/またはケラタン硫酸カゼインデキストランカラメルロス(caramel lose)、ペクチンカラギーン、ならびにキサンタンを含むがこれに限定されない群から選択されてもよい。本教示と共に使用し得る生体適合性の接着剤の非制限的例は、オーストリアウィーンのOesterreichisches Institut Fuer Haemoderivate G.M.B.H.が製造し、カリフォルニアグレンデールのBaxter Healthcare Corporationがブランド名TISSEEL(商標)で販売しているフィブリンシーラントである。生体適合性の接着剤に代えて、または生体適合性の接着剤に加えて使用し得る他の付着手段の非制限的例としては、Helmsworth、T.F.ら、Laser Surgery Medicine 10:576−583、1990に記載されているような、組織溶着が挙げられる。更に、PLA/PLGポリマーなどの生体適合性または生体吸収性材料も含まれるが、これに限らない。

0082

コラーゲン含有パッチを軟組織欠損に付着させ得る1つの方法は、光誘起法に代わる光化学組織結合(PTB:photochemical tissue bonding)によるものであり、これは、組織をシールするのに熱エネルギーではなく化学エネルギーに依存する(Chanら(2005)、J Surg Res;124:274−279;Chanら(2002)J Surg Res;108:77−84;Kamegayaら(2005)Lasers Surg Med;37:264−270;Mulroyら(2000)Invest Ophthalmol Vis Sci;41:3335−3340;Proanoら(2004)J Cataract Refract Surg;30:2420−2424;Proanoら(2004)Invest Ophthalmol Vis Sci;45:2177−2181)。PTBは、可視光光反応染料との組合せを使用して組織表面同士の即時結合と密封を実現する。他の添加剤は必要としない。染料による光の吸収によって反応性中間体が生成され、これが接合した組織表面の分子間の架橋反応を誘発する(Lambert&Kochevar(1997)Photochem Photobiol.、66:15−25)。作用の正確な機序は不明であるが、光化学プロセスを使用してI型コラーゲンを化学的架橋できることが実証されている。PTBは、光化学的機序によって発生し、典型的にはレーザー溶着よりも遙かに低い出力で実施される。組織の加熱を伴わず、従って、熱傷続発症を回避しつつレーザー修復の持つ全ての利点を提供し得る。

0083

露光に使用し得る放射線の例としては、水銀灯輝線スペクトル波長:254nm)、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)、ArFエキシマレーザー(波長:193nm)、F2エキシマレーザー(波長:157nm)、およびEUV(波長:13nmなど)などの遠紫外線シンクロトロン放射線などのX線電子ビームなどの荷電粒子線などが挙げられる。放射線は、好ましくは遠紫外線および荷電粒子線である。より好ましくは、放射線はKrFエキシマレーザー(波長:248nm)、ArFエキシマレーザー(波長:193nm)、F2エキシマレーザー(波長:157nm)、および電子ビームである。

0084

コラーゲン含有パッチに均一な照射を行うためには、レーザー光が使用される。レーザー光は、付近の軟組織の熱損傷の領域が最小となるよう、好ましくはパルス状とされる。レーザー波長は、光が感作物質に吸収されるように選択される。エネルギーがパッチ上の薄層と隣接する軟組織表面とを加熱し、それによりパッチが軟組織表面に結合または「溶着」する。パッチは、組織を接合する手段として機能する。パッチ上の感作物質の薄層は、パッチと軟組織との界面のこの層が優先的にレーザーエネルギーを吸収して加熱されるため、損傷領域を最小に留める。従って、感作物質を浸潤させたパッチよりも感作物質の薄層が好ましい。

0085

結合を容易にする、または強固にするために、生体適合性接着剤の層がパッチ上に更に存在してもよく、軟組織表面への機械的結合を形成するためにレーザー光を当てると重合する化学物質を使用することもできる。感作物質または生体適合性接着剤またはポリマーの層は、パッチを化学物質の層でコーティングする方が容易な場合もあるが、コーティングされたパッチに加え、またはそれに代えて、軟組織表面に直接施用することもできる。

0086

パッチまたは軟組織の表面は、典型的には感作物質の層または生体適合性接着剤を有し、パッチは、パッチがレーザー光を透過または吸収すると軟組織欠損に溶着される。

0087

パッチ溶着に使用されるレーザー光のパルス構造は、溶着されている軟組織の損傷を最小限に留めるため、または防止するために、慎重に選択する必要がある。血管内パッチ溶着に対する温度フィードバックを伴うパルス状レーザー照射の効果が、コンピュータシミュレーションを使用して研究されてきた。Glinskyら、「Computer modeling of endovascular patch welding using temperature feedback」、Proceedings of Medical Applications of Lasers III、Vol.2623、pp.349−358(1995)、およびGlinskyら、「Modeling of endovascular patch welding using the computer program LATIS」、Proceedings of Laser−Tissue Interaction IV、Vol.2391、pp.262−272(1995)参照。これらの研究は、本願に引用して援用するが、パルス状レーザー照射を使用して損傷領域を制御することが可能であることを示している。

0088

最適なパルス長は、損傷組織の厚さを100μm未満に保ちつつ、パッチを軟組織欠損に溶着するのに必要な総治療時間を最小にする。

0089

本発明の様々な実施形態において、コラーゲン含有パッチと軟組織欠損との付着により創出される生体活性チャンバは、1つまたは複数の薬理活性剤を含んでもよい。本明細書において使用する場合、「薬理活性剤」は一般に、受給者への導入と同時に直接または間接的に有益な治療効果を発揮する薬理活性剤を意味する。本発明での使用に適する薬理活性剤の代表例としては、以下のものが挙げられる。

0090

抗高血圧薬、例えばヒドララジンミノキシジルカプトプリルエナラプリルクロニジンプラゾシンデブリソキンジアゾキシドグアネチジンメチルドパレセルピントリメタファン
カルシウムチャンネル遮断薬、例えばジルチアゼムフェロジピンアムロジピンニトレンジピンニフェジピン、およびベラパミル
抗不整脈薬、例えばアミオダロンフレカイニドジソピラミドプロカインアミド、メキシレテン、およびキニジン
抗狭心症剤、例えばニトログリセリン四硝酸エリトリチル四硝酸ペンタエリスリトール六硝酸マンニトールペルヘキシレン硝酸イソソルビド、およびニコランジル; β−アドレナリン遮断剤、例えばアルプレノロールアテノロールブプラノロールカルテオロールラベタロールメトプロロールナドロール、ナドキソロール(nadoxolol)、オクスプレノロールピンドロールプロプラノロールソタロールチモロール、およびチモロールマレイン酸塩
アドレナリン刺激薬、例えばアドレナリン、エフェドリンフェノテロールイソプレナリンオルシプレナリン、リメテロール(rimeterol)、サルブタモールサルメテロールテルブタリンドブタミンフェニレフリンフェニルプロパノールアミンプソイドエフェドリン、およびドパミン
血管拡張薬、例えばシクランデラートイソクスプリンパパベリン、ジピリドール(dipyrimadole)、硝酸イソソルビド、フェントラミンニコチニルアルコール、コデルゴクリン、ニコチン酸、ニトログリセリン、四硝酸ペンタエリスリトール、およびキサンチノール;
抗増殖剤、例えばパクリタキセルアクチノマイシンDシロリムスタクロリムスエベロリムス、およびデキサメタゾン
抗凝血薬および血栓溶解剤、例えばワルファリンジクマロールエノキサパリンなどの低分子量ヘパリンストレプトキナーゼおよびその活性誘導体
止血剤、例えばアプロチニントラネキサム酸、およびプロタミン
鎮痛薬および解熱薬、例えばブプレノルフィン、デキストロラミド、デキストロプロポキシフェンフェンタニルアルフェンタニルスフェンタニルヒドロモルホンメタドンモルヒネオキシコドン、パパベレタム、ペンタゾシンペチジンフェノペフィジン(phenopefidine)、コデインジヒドロコデインなどのオピオイド鎮痛薬アセチルサリチル酸アスピリン)、パラセタモール、およびフェナゾン;
免疫抑制薬抗増殖薬および細胞増殖抑制剤、例えばラポマイシン(rapomycin)(シロリムス)およびその類似体(エベロリムス、およびタクロリムス);
適用可能な場合にはラセミ混合物または個々のエナンチオマーを含む非ステロイド抗炎症剤、好ましくは皮膚および/または粘膜浸透促進剤と組合せて調合可能なもの、例えばイブプロフェンフルルビプロフェンケトプロフェンアクロフェナク(aclofenac)、ジクロフェナクアロキシピリン、アプロキセン(aproxen)、アスピリン、ジフルニサルフェノプロフェンインドメタシンメフェナム酸ナプロキセンフェニルブタゾンピロキシカムサリチルアミドサリチル酸スリンダクデソキシスリンダク(desoxysulindac)、テノキシカムトラマドールケトララク(ketoralac)、フルフェニサール、サルサラート、トリエタノールアミンサリチル酸、アミノピリンアンチピリンオキシフェンブタゾンアパゾンシンタゾン、フルフェナム酸クロキセルル(clonixerl)、クロニキシンメクロフェナム酸フルニキシンコイヒチン(coichicine)、デメコルシン、アロプリノールオキシプリノール、塩酸ベンジダミン、ジメファダンインドソールイントラゾール、ミンバン塩酸塩パラニレン(paranylene)塩酸塩、テトリダミン、ベンジンドピリン塩酸塩、フルプロフェンイブフェナック、ナプロキソール、フェンブフェンシンコフェンジフルミドンナトリウム、フェナモールフルチアジンメタザミド、レチミド塩酸塩、ネキセリジン塩酸塩、オクタザミド、モリナゾール(molinazole)、ネオシンコフェン、ニマゾール(nimazole)、クエン酸プロキサゾール、テシカム、テシミド、トルメチン、およびトリフルミダート
抗菌薬、例えばセファレキシンセフォキシチン(cefoxytin)、およびセファロチンなどのセファロスポリン
ペニシリン類、例えばアモキシシリンクラブラン酸を含むアモキシシリン、アンピシリンバカンピシリンベンザチンペニシリンベンジルペニシリンカルベニシリンクロキサシリンメチシリンフェネチシリンフェノキシメチルペニシリンフルクロキサシリン、メジオリン(meziocillin)、ピペラシリンチカルシリン、およびアズロシリン;
テトラサイクリン類、例えばミノサイクリンクロルテトラサイクリンテトラサイクリンデメクロサイクリンドキシサイクリンメタサイクリン、およびオキシテトラサイクリン、ならびに他のテトラサイクリン型抗生物質
アムニオグリコシド類、例えばアミカシンゲンタマイシンカナマイシンネオマイシンネチルマイシン、およびトブラマイシン
抗真菌薬、例えばアモロルフィンイソコナゾールクロトリマゾールエコナゾールミコナゾールナイスタチンテルビナフィンビホナゾールアンフォテリシングリセオフルビンケトコナゾールフルコナゾールおよびフルシトシン、サリチル酸、フェザチオン、チクラトントルナフタートトリアセチン亜鉛ピリチオン、ならびにピリチオンナトリウム
キノロン類、例えばナリジクス酸シノキサシンシプロフロキサシンエノキサシン、およびノルフロキサシン
スルホンアミド類、例えばフタリスフチアゾール(phthalysulphthiazole)、スルファドキシンスルファジアジンスルファメチゾール、およびスルファメトキサゾールスルホン類、例えばダプソン
その他の多種多様な抗生物質、例えばクロラムフェニコールクリンダマイシンエリスロマイシン、エリスロマイシンエチルカルボナートエリスロマイシンエストレート、エリスロマイシングルセパート(erythromycin glucepate)、エリスロマイシンエチルコハク酸エステル、エリスロマイシンラクトビオン酸塩、ロキシスロマイシンリンコマイシンナタマイシンニトロフラントインスペクチノマイシンバンコマイシンアズトレオナムコリスチンIV、メトロニダゾールチニダゾールフシジン酸トリメトプリム、および2−チオピリジンN−オキシドハロゲン化合物、特にヨウ素、ならびにヨウ素−PVP複合体およびジヨードヒドロキシキンなどのヨウ素化合物ヘキサクロロフェンクロルヘキシジン;クロロアミン化合物;およびベンゾイルペルオキシド

0091

前述の薬理活性剤(複数可)の有効量は、例えば選択した個別の薬理活性剤、患者の体格および体重、所望の治療効果、選択した薬理活性剤の薬物動態などのパラメータを考慮すると共に、Physicians’Desk Reference(商標):PDR−−52ed(1998)−−Medical Economics 1974などの周知の情報源を参照して当業者が容易に決定することができる。

0092

上記の本発明の好適な実施形態の記載は、例示および説明のために提示したものであり、網羅的であること、または本発明を開示した正確な形態に制限することを意図したものではない。上記の教示を考慮して、多くの変形および変更が可能である。

0093

本明細書において言及または引用された特許、特許出願、仮出願、および出版物は全て、図および表を含むその全体が、本明細書の明示的な教示と矛盾しない程度に、参照することにより組み込まれる。

0094

以下は本発明を実施する手順を例示する実施例である。これらの実施例は、限定的なものと解釈すべきではない。

0095

例1
コラーゲン膜の製造方法
ブタの内臓内膜からコラーゲン断片を慎重に分離し、約70%のエタノールを含む溶液に入れて室温にて短時間インキュベートした。次いで、コラーゲン含有組織を、脂肪側を上にして作業面上に引き伸ばし、脂肪組織および血管をできる限り除去した。

0096

存在する脂肪組織を可視化するために、コラーゲン含有組織をグリセロールで約10分間コーティングした。この時点でコラーゲンは透明であったが、脂肪組織は白色であった。鉗子を用いて解剖顕微鏡下でコラーゲンから白色の脂肪組織を分離した。

0097

完了後、コラーゲン含有組織を慎重に密閉容器に移し、非コラーゲン性タンパク質を変性させるために約1%(v/v)のSDSと0.2%(v/v)のLiClとを含む溶液中でインキュベートした。インキュベーション液を4℃にて一晩放置した。

0098

次いでコラーゲン含有組織を100%アセトン中で2回慎重に洗浄し、変性した非コラーゲン性タンパク質を除去した。次いで、組織を200mlの容器中、100RPMにて遠心分離にかけ、残存溶液、非コラーゲン性タンパク質、および核酸をコラーゲン含有組織から穏やかに沈降させた。

0099

コラーゲン含有組織を慎重に取り出し、再度Steripure(商標)水中で3回洗浄した。

0100

場合により、コラーゲン含有組織をNaOH:NaClを含む溶液中で更に洗浄し、その後組織を100RPMで90分間遠心分離にかけた。

0101

次いでコラーゲン含有組織を0.5%(v/v)HClに浸漬し、振とう機上に30分間置いてコラーゲンを変性させた。得られる組織の機械的構造の損傷を回避するには、HClの濃度とインキュベーション時間が重要であることを見出した。

0102

次いでコラーゲン含有組織を取り出し、再度Steripure(商標)水中で3回洗浄した。

0103

次いで、0.5%(v/v)NaOHを用いてコラーゲン含有組織を中和した。この段階で、得られるコラーゲン含有組織の機械的性質予備試験を行うこともできる。

0104

次いで、ステンレス鋼フレームを用い、機械力圧縮および伸展)を使用してコラーゲン含有組織を処理した。コラーゲン含有組織が適切な大きさ、厚さなどに引き伸ばされたら、組織をもとの位置で、即ち、フレーム内でHClを1%(v/v)含む溶液に浸漬して変性させた。典型的には、コラーゲン繊維束が整列するまで、組織を100RPMで振とうしながら22〜25時間インキュベートした。

0105

次いで、コラーゲン含有組織を水で洗浄し、1%(v/v)のSDSと0.2%(v/v)のLiClの混合物すすいだ。

0106

最終用途に応じ、次いで、残存する脂肪組織を全て可視化するためにコラーゲン含有組織をグリセロールで10分間再コーティングした。上記と同様、鉗子を用いて解剖顕微鏡下で残りの白色脂肪組織をコラーゲンから分離した。コラーゲン含有組織の厚さを制御するために、余分なコラーゲン束も全てこの段階で除去した。

0107

最後に、コラーゲン含有組織をアセトンで処理し、整列させたコラーゲン束が固定するようにフレーム内で更に引き伸ばしながら空気乾燥した。次いで、コラーゲン含有組織を引き伸ばし、圧縮し、および/または圧延して平滑な表面を創出した。次いで、仕上がったコラーゲン膜組織を検査し、レーザーカッターを使用して適切な大きさに切断した。

0108

他の種類の膜と比較したコラーゲン膜の表面形態の特徴を明らかにするためにSEMを実行した。端的に言えば、組織サンプルを厚さ5nmの白金(SEMコーティングユニット、E1020、Hitachi Science Systems Ltd.、日本)でスパッタコーティングし、両側を走査型電子顕微鏡(S260、Leica、英国ケンブリッジ)下、低電圧(20kV)で観察した。

0109

図1は、本発明の方法で生成したコラーゲン膜(本明細書においてはACSと称するTympacol(商標))の表面形態を他の膜と比較して示す。走査電子顕微鏡画像は、3つの足場(パネルA〜C;×500、D;×200)の表面形態を示す。Tympacol(商標)(図1においてはACSと称する)は、緻密なコラーゲン束を特徴とする平滑な表面(パネルA)と、粗目のコラーゲン繊維の粗く多孔質な表面(パネルB)との2つの異なる表面を有する。紙パッチ(膜)表面は細孔がほとんどなくて起伏がある(パネルC)。Gelfoam(登録商標)は、様々な大きさの実質的な細孔を示す(パネルD)。スケールバー:500μm。

0110

図2は、上記方法により生成したコラーゲン膜の走査電子顕微鏡法(SEM)画像(×100)を示す。

0111

例2
腱の修復
12〜20週齢で、体重3〜5kgのアルビノニュージーランドホワイトアナウサギ(Oryctolagus cuniculus))ウサギ50羽を使用する。ウサギは全てUniversity of Western Australia(オーストラリア、ネッドランズ)の動物舎施設に維持されている非近交系ウサギコロニーから飼育される。ウサギは、ウサギ/モルモットペレット干し草不断給餌され、水を不断供給される。ウサギは、足の皮膚炎を防ぐために格子床となっている幅1.5m、長さ0.75m、高さ0.75mのケージに収容される。手術的処置およびケージ作業の全ては、国立保健医療研究委員会(NHMRC:National Health and Medical Research Council、オーストラリア、キャンベラ)が詳細に定める厳密なガイドラインの元に実施される。

0112

50羽のウサギを25羽ずつ2つの群にランダム振り分けケタミン(Parke−Davis、ニュージーランド、オークランド)とキシラジン(Troy Laboratories Australia)の筋肉内注射により麻酔する。左肩を縦切開し、肩峰から僧帽筋三角筋の一部を切り離すことで回旋腱板の腱を外科的露出する。回旋腱板の腱を切断することで、軟組織欠損を創出する。次いで、欠損を、(A)腱の切断した端部の単純縫合、または(B)本明細書に記載の方法のいずれかを使用して修復する。端的に言えば、ローズベンガル(Aldrich、ウィスコンシン州ミルウォーキー)0.1%(w/v)のリン酸緩衝生理食塩水溶液を切断した腱の外表面のおよそ5mmに慎重に施用する。腱の切断端が当接(接触)し、欠損が包囲されるように、例1の方法で作られた図3に示す厚さ50μmのコラーゲン含有パッチを腱の両端に巻き付ける。次いで、350mWのCompass415連続波周波数2倍Nd/YAGレーザー(Coherent,Inc.、カリフォルニア州サンタクララ、約1cmのスポットサイズ)からの532nm緑色光を、約0.5W/cm2の放射照度で5分間パッチに当てる。この系は、励起波長がローズベンガルに強く吸収されることから選択される。他のレーザーパラメータは、ex vivoの予備研究からから決定してもよい。腱再建に続いて傷口を層状に閉じ、包帯を巻いたが、患肢添え木を当てることはしなかった。

0113

4および8週間後、ウサギを麻酔し、ペントバルビトン静脈内注射によって屠殺した。上腕頭骨、腱板の腱、および筋肉の一部を両肩(手術をした肩としていない肩)から摘出した。弛緩状態で手術をした腱としていない腱両方の長さと幅をノギスで測定し、厚さをマイクロメーターで測定した。次いで、サンプルを4%パラホルムアルデヒドで固定する。固定後、試料を10%ギ酸脱灰し、脱水し、パラフィン包埋し、5μmの切片に切断し、ヘマトキシリン、エオシン、およびアルシアンブルーで染色する。

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