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技術 ワイピングシート

出願人 花王株式会社
発明者 百合野翔太郎成田行人
出願日 2018年6月12日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2018-112366
公開日 2019年12月19日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-213686
状態 未査定
技術分野 床,カーペット,家具,壁等の清掃用具 不織物
主要キーワード 水抜き用穴 星形多角形 凹部形成部材 巻き間隔 水流ノズル 配向割合 横断面形 精製繊維
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年12月19日)のものです。
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図面 (9)

課題

微粒子汚れの高い捕集性と、毛髪等の繊維汚れの高い捕集性とを兼ね備えたワイピングシートを提供すること。

解決手段

本発明のワイピングシートは、少なくとも一方の面に巨視パターン凹凸部を有し、且つ横断面が扁平形である異形繊維を含む繊維集合体を有する。凹凸部を構成する凹部及び凸部において、該凹部に存在する異形繊維は、その横断面の長径が前記ワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いており、該凸部に存在する異形繊維の横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いている。

概要

背景

熱可塑性樹脂原料とする繊維は、その繊維を交絡させた不織布の形態で様々な用途に用いられている。例えば特許文献1には、多葉扁平断面ポリエステル系繊維20〜80質量%とセルロース系繊維20〜80質量%とからなる不織布が開示されている。この不織布は、水や薬液等の液体の高い吸保液力と放出性を持ち、適度な嵩高性と柔軟性を兼ね備えているので、対人清拭用美容用として用いることができることが同文献に記載されている。

特許文献2には、繊維集合体及び網状シート絡合した基材シート洗浄液とを有する湿式清掃シートが開示されている。この湿式清掃用シートは、その清掃面巨視的な凹凸パターンが形成されており、髪の毛の捕捉性能に優れていることが同文献に記載されている。

概要

微粒子汚れの高い捕集性と、毛髪等の繊維汚れの高い捕集性とを兼ね備えたワイピングシートを提供すること。本発明のワイピングシートは、少なくとも一方の面に巨視的パターン凹凸部を有し、且つ横断面が扁平形である異形繊維を含む繊維集合体を有する。凹凸部を構成する凹部及び凸部において、該凹部に存在する異形繊維は、その横断面の長径が前記ワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いており、該凸部に存在する異形繊維の横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いている。

目的

国際公開第2014/132690号パンフレット
特開2017−113282号公報






しかし、特許文献1の不織布は、対人向け清拭用や美容用を目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも一方の面に巨視パターン凹凸部を有し、且つ横断面が扁平形である異形繊維を含む繊維集合体を有するワイピングシートであって、前記凹凸部を構成する凹部及び凸部において、該凹部に存在する前記異形繊維は、その横断面の長径が前記ワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いており、該凸部に存在する前記異形繊維の横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いている、ワイピングシート。

請求項2

巨視的パターンの前記凹凸部に加えて、前記ワイピングシートの一面から他面に向けて凹陥し且つ直線状に延びる線状凹部が一方向を向くように複数形成されており、前記線状凹部の延びる方向と直交する方向において隣り合う2つの該線状凹部間に位置する第1領域に存在する前記異形繊維は、その横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いており、前記第1領域における前記異形繊維が該繊維の横断面の長径を前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合が、前記凸部における前記異形繊維が該繊維の横断面の長径を前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合よりも高い、請求項1に記載のワイピングシート。

請求項3

前記第1領域に存在する前記異形繊維は、前記線状凹部の延びる方向において隣り合う2つの該線状凹部間に位置する第2領域に存在する前記異形繊維よりも前記線状凹部の延びる方向に沿って配向している、請求項2に記載のワイピングシート。

請求項4

前記繊維集合体の厚み方向の中央域スクリムネットが配されている請求項1ないし3のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項5

洗浄液含浸されている請求項1ないし4のいずれか一項に記載のワイピングシート。

請求項6

前記異形繊維は熱可塑性樹脂からなる繊維である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のワイピングシート。

技術分野

0001

本発明は、ワイピングシートに関する。

背景技術

0002

熱可塑性樹脂原料とする繊維は、その繊維を交絡させた不織布の形態で様々な用途に用いられている。例えば特許文献1には、多葉扁平断面ポリエステル系繊維20〜80質量%とセルロース系繊維20〜80質量%とからなる不織布が開示されている。この不織布は、水や薬液等の液体の高い吸保液力と放出性を持ち、適度な嵩高性と柔軟性を兼ね備えているので、対人清拭用美容用として用いることができることが同文献に記載されている。

0003

特許文献2には、繊維集合体及び網状シート絡合した基材シート洗浄液とを有する湿式清掃シートが開示されている。この湿式清掃用シートは、その清掃面巨視的な凹凸パターンが形成されており、髪の毛の捕捉性能に優れていることが同文献に記載されている。

先行技術

0004

国際公開第2014/132690号パンフレット
特開2017−113282号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、特許文献1の不織布は、対人向け清拭用や美容用を目的としたものであり、床面等を清掃した場合のごみ捕集性については何ら開示されていない。また、特許文献2の清掃用シートは、微粒子ダスト汚れの捕集性能について、改善の余地があった。

0006

したがって、本発明の課題は、従来技術の欠点を解決するワイピングシートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、少なくとも一方の面に巨視的パターン凹凸部を有し、且つ横断面が扁平形である異形繊維を含む繊維集合体を有するワイピングシートであって、
前記凹凸部を構成する凹部及び凸部において、該凹部に存在する前記異形繊維は、その横断面の長径が前記ワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いており、該凸部に存在する前記異形繊維の横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いている、ワイピングシートを提供するものである。

発明の効果

0008

本発明によれば、微粒子汚れの高い捕集性と毛髪等の繊維汚れの高い捕集性とを兼ね備えたワイピングシートを提供できる。

図面の簡単な説明

0009

図1(a)及び(b)は、本発明のワイピングシートに用いられる異形繊維の横断面形状の平面図である。
図2は、本発明のワイピングシートの一実施形態を示す模式図である。
図3(a)は、図1(b)に示す横断面形状を有する異形繊維を用いたワイピングシートの凹部における走査型電子顕微鏡での観察画像であり、図3(b)は、図1(b)に示す横断面形状を有する異形繊維を用いたワイピングシートの凸部における走査型電子顕微鏡での観察画像である。
図4(a)ないし(e)は、本発明のワイピングシートにおける線状凹部の要部拡大図である。
図5は、本発明のワイピングシートの製造に好適に用いられる製造装置の模式図である。
図6は、図5に示す製造装置における凹凸部形成部材の模式図である。
図7は、ワイピングシートの製造時における異形繊維の横断面の配向を示す模式図である。
図8(a)は、図5に示す製造装置における線状凹部形成部材の模式図であり、図8(b)は、図8(a)におけるA−A線での断面図である。

0010

以下、本発明のワイピングシートをその好ましい実施形態に基づき説明する。本発明において、「ワイピング」とは、清掃及び清拭の両方の意味を含むものであり、例えば、床面、壁面、天井及び柱等の建物の清掃、建具備品の清掃、物品の拭き取り、身体及び身体に係る器具の清拭等が含まれる。

0011

本発明のワイピングシートは、異形繊維を含み、好ましくは異形繊維を主体とする繊維集合体を備えている。異形繊維は、その繊維どうしが、堆積、交絡又は結合して繊維集合体を形成している。繊維集合体を構成する繊維は、その繊維どうしが融着していてもよく、融着していなくてもよい。繊維の自由度を高めて、汚れの捕集効率を高める観点から、繊維集合体を構成する繊維は、その繊維どうしが融着していないことが好ましい。「主体とする」とは、ワイピングシートを構成する繊維集合体に、異形繊維が50質量%以上含まれていることをいう。

0012

本発明のワイピングシートは、1つの繊維集合体に着目したときに、異形繊維を含む単層の繊維集合体から構成されていてもよく、あるいは異形繊維を含む層と、異形繊維を含まない層とを備えた多層構造の繊維集合体から構成されていてもよい。また本発明のワイピングシートは、第1の異形繊維を含む層と、第1の異形繊維と異なる第2の異形繊維を含む層とを備えた多層構造の繊維集合体から構成されていてもよい。

0013

本発明のワイピングシートは、異形繊維を含む1つの繊維集合体(単層及び多層を問わない)のみから構成されていてもよく、あるいは異形繊維を含む第1の繊維集合体と、異形繊維を含まない第2の繊維集合体又は繊維集合体以外の他のシート材料とを重ね合わせたマルチプライ積層構造を有していてもよい。繊維集合体としては、例えば不織布や織布、紙等が挙げられる。

0014

本発明のワイピングシートにおける異形繊維の占める割合は、該ワイピングシートが単層構造の繊維集合体からなる場合は、微粒子汚れの捕集性と毛髪等の繊維汚れの捕集性とを両立させる観点から、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることが更に好ましく、70質量%以上であることが一層好ましい。本発明のワイピングシートに異形繊維以外に含有させ得る繊維は、その横断面が真円の繊維である(本明細書では、横断面が真円の繊維を「非異形の繊維」ともいう。)。このような非異形の繊維は、該ワイピングシートが単層構造の繊維集合体からなる場合は、多くても好ましくは50質量%以下の割合で含有され、更に好ましくは40質量%以下、一層好ましくは30質量%以下の割合で含有される。

0015

本発明のワイピングシートに含まれる異形繊維とは、繊維の横断面(繊維の長さ方向と直交する断面)の形状が扁平形である繊維を指す。繊維の横断面が扁平形であるとは、繊維の横断面が、横断面を横切る線分のうち、最長の線分の長さをAとし、該線分と直交し且つ該横断面と横切る線分のうち最長の線分の長さをBとしたときに、長さAが長さBよりも長いものである。つまり、異形繊維は、その横断面に長径と短径とを有するものである。異形繊維は、長さAの線分を対称線として線対称であることが好ましい。

0016

このような繊維の横断面の形状を有する異形繊維としては、例えば図1(a)に示す楕円形や、図1(b)に示す多葉形などの横断面形状を有するものが挙げられる。図1(a)に示す繊維の横断面形状が楕円である異形繊維では、長さAは楕円の長径であり、長さBは楕円の短径となる(以下、本明細書では、異形繊維の横断面形状によらず、長さAを「長径」ともいい、長さBを「短径」ともいう。)。異形繊維がこのような横断面を有していることによって、構成繊維曲げ剛性に異方性を持たせることができ、その結果、毛髪等の繊維汚れを絡め取りやすくすることができる。

0017

詳細には、異形繊維は、その横断面において、長径に沿う方向(以下、これを長径方向ともいう。)と短径に沿う方向(以下、これを短径方向ともいう。)とで曲げ剛性(EI)に差が生じている。曲げ剛性(EI)は、その構成材料ヤング率(E)と、繊維の断面形状及び大きさで決まる断面二次モーメント(I)との積で表されるものである。異形繊維は同一の材料から構成されており、ヤング率が一定となっているので、異形繊維の曲げ剛性は、異形繊維の横断面における断面二次モーメントの大きさによって決定される。異形繊維の横断面における断面二次モーメントは、横断面の長径方向で大きく、短径方向で小さくなる。したがって、異形繊維は、その横断面における長径方向と清掃対象面との角度が略直角となるように清掃対象面と当接することで、高い曲げ剛性を発現する。これに起因して、清掃対象面に存在する繊維汚れのかきとり及び引っかけを行うことができる。また異形繊維は、横断面における短径方向と清掃対象面との角度が略直角となるように清掃対象面と当接することで、長径方向での当接と比較して、低い曲げ剛性となる。これに起因して、繊維汚れの絡みとりを行うことができる。このように、ワイピングシートは異形繊維を含むことによって、繊維汚れの捕集性能を効果的に高めることができる。

0018

上述のとおり、ワイピングシートに含まれる異形繊維は、その横断面における長径とワイピングシートの面とのなす角度の関係が、繊維汚れの捕集性能の観点で重要となる。異形繊維の横断面の配向に着目したときに(以下、この配向を「繊維断面配向」ともいう。)、横断面における長径とワイピングシートの面とのなす角度が45度未満である異形繊維の存在割合が、本数基準として50%以上であるものを「横断面の長径が前記ワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いている」とし、横断面における長径とワイピングシートの面とのなす角度が45度以上である異形繊維の存在割合が、本数割合として50%以上であるものを「横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いている」と定義する。

0019

毛髪等の繊維汚れの効果的な捕集に加えて、微粒子汚れの効果的な捕集を実現する観点から、本発明に用いられる異形繊維は、その横断面形状において、尖鋭な頂部を有する凸部を好ましくは少なくとも1つ、更に好ましくは2つ以上、一層好ましくは3つ以上有する。尖鋭な頂部とは、異形繊維の横断面形状における凸部の輪郭が、例えば(イ)非平行な2本の直線が交わることで画成される場合、(ロ)1本の直線と1本の曲線とが交わることで画成される場合、及び(ハ)2本の曲線が交わることで画成される場合などが挙げられる。例えば図1(b)に示す異形繊維は尖鋭な頂部を8つ有する。尖鋭な頂部は、長径と交差する方向に延びていることが好ましく、長径と直交する方向に延びていることが好ましい。本発明においては、1種の異形繊維を単独で用いてもよく、あるいは横断面形状が異なる2種以上の異形繊維を組み合わせて用いてもよい。尖鋭な頂部を有するその他の異形繊維としては、後述する長径及び短径の比を有することを条件として、その横断面形状が、例えば三角形や、四角形五角形及び六角形などの凸多角形や、星形多角形、W状形等であってもよい。

0020

特に、1種の異形繊維を単独で用いた場合でも、毛髪などの繊維汚れの捕集性に加えて、構成繊維の比表面積を大きくして微粒子の捕集性を高める観点から、図1(b)に示すように、異形繊維の横断面における輪郭線周方向に沿って見たときに、複数の凸部Pと、隣り合う凸部P間に位置する凹部Rとを有する形状であることが好ましい。

0021

上述の異形繊維を含む繊維集合体からなる本発明のワイピングシートは、図2に示すように、長手方向Xと該方向に直交する幅方向Yを有する略矩形状のシートである。同図に示すように、ワイピングシート1は、その少なくとも一方の面に曲線部を有する巨視的パターンの凹凸部を有している。毛髪等の繊維汚れ及び微粒子汚れを効果的に捕集する観点から、ワイピング面(ワイピング対象面と接触する面)として用いられる面側に曲線部を有する巨視的パターンの凹凸部を有していることがより好ましい。

0022

同図に示すように、ワイピングシート1の一方の面には凹凸部を構成する凹部3と凸部4とが形成されている。凹部3と凸部4との境界線は、巨視的に見て曲線状の部分を有している。巨視的パターンの凹凸部を一方の面に形成したときの他方の面は、巨視的パターンの凹凸部に由来する凹凸は形成されず、平坦になっている。

0023

巨視的パターンの凹凸部は、同図に示す巨視的パターンに限られず、例えば特開2017−113282号公報に示す巨視的パターンや、直線、曲線、円及び多角形等の図形が適宜組み合わされた巨視的パターンであってもよい。なお、巨視的に見て曲線状とは、マイクロスケール微細な孔を構成する曲線や、直径1.5〜2mm程度の水抜き用穴を構成する曲線を除いて、凹凸部を構成する図形の辺の一部が曲線であることが目視で確認できることを意味するものであり、このような観点から、凹部3で囲まれた個々の凸部4の面積が300mm2以上となるように、凹部3及び凸部4を形成することが好ましい。このような巨視的パターンの凹凸部を有していることによって、ワイピングシート自体の意匠性を高めるという利点も奏される。

0024

本発明のワイピングシートは、その構成繊維である異形繊維の横断面が長径と短径とを有する扁平形状となっていることに起因して、巨視的パターンの凹凸部を構成する凹部3及び凸部4において、繊維配向が異なっている。具体的には、凹部3に存在する異形繊維は、その扁平面がワイピングシートの面(図2中紙面方向)に向くように配向しており、凸部4に存在する異形繊維は、その扁平面がワイピングシートの面と直交する面(図2中紙面と直交する面)を向くように配向している。

0025

言い換えると、凹部3に存在する異形繊維は、その横断面における長径がワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いており、また、凸部4に存在する異形繊維は、その横断面における短径がワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いている。このように、異形繊維の扁平面の配向が異なる領域をワイピングシートのワイピング面に複数存在させることによって、繊維の高い自由度に起因した微粒子汚れの捕集性と、繊維の剛性に起因した毛髪等の繊維汚れの捕集性とが両立したものとなる。

0026

「異形繊維の横断面の長径がワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いている」とは、10本以上の異形繊維を観察対象としたときに、該異形繊維の50%(本数基準)以上が、異形繊維の長径とワイピングシートの面とのなす角度が45度未満であることをいう(以下、これを「長径配向」ともいう。)。また、「異形繊維の横断面の長径がワイピングシートの面に直交する面に沿う方向を概ね向いている」とは、10本以上の異形繊維を観察対象としたときに、異形繊維の50%(本数基準)以上が、異形繊維の長径とワイピングシートの面とのなす角度が45度以上であることをいう(以下、これを「短径配向」ともいう。)。

0027

微粒子汚れの捕集性を高める観点から、巨視的パターンにおける凹部に存在する異形繊維において、その横断面の長径がワイピングシートの面に沿う方向に向けて配向している割合は、異形繊維の本数基準として、50%以上が好ましく、60%以上が更に好ましく、また100%以下が好ましく、80%以下が更に好ましく、具体的には、50%以上100%以下が好ましく、60%以上80%以下が更に好ましい。

0028

毛髪等の繊維汚れの捕集性を高める観点から、巨視的パターンにおける凸部に存在する異形繊維において、その横断面の長径がワイピングシートの面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合は、異形繊維の本数基準として、50%以上が好ましく、60%以上が更に好ましく、また100%以下が好ましく、80%以下が更に好ましく、具体的には、50%以上100%以下が好ましく、60%以上80%以下が更に好ましい。配向割合は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた観察によって、上述の配向の基準を満たす異形繊維の本数から算出することができる。

0029

異形繊維の横断面における配向(繊維断面配向)は、繊維集合体を構成する異形繊維について、その横断面の長径及び短径を測定した上で、ワイピングシートにおける測定対象面に観察される異形繊維の繊維径を測定して算出することができる。これらの長径、短径及び繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して、例えば以下の方法で測定することができる。

0030

図3(a)及び(b)には、図1(b)に示す横断面形状を有する異形繊維(長径20.0μm、短径9.0μm)を用いたときのワイピングシートについて、そのワイピング面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した画像を示している。異形繊維の長径とワイピングシートの面とのなす角度が45度となるときに観察される繊維幅(長径20.0μm×sin45°=14.1μm)を繊維断面配向の基準としたときに、巨視的パターンの凹凸部における凹部3に存在する異形繊維は、その本数基準として60%以上が繊維断面配向の基準を超えており、長径配向となっている繊維が多くなっている(図3(a)参照)。一方、巨視的パターンの凹凸部における凸部4に存在する異形繊維2は、その本数基準でその70%以上が繊維断面配向の基準を下回っており、短径配向となっている繊維が多くなっている(図3(b)参照)。

0031

微粒子汚れの捕集性と、濡れている清掃対象面における毛髪等の繊維汚れの捕集性とを優れたものとする観点から、本発明のワイピングシートは、図2に示す巨視的パターンの凹凸部に加えて、ワイピングシート1の一面から他面に向けて凹陥した線状凹部5が形成されていることが好ましい。線状凹部5は、直線状に延びており、また一方向を向くように複数形成されている。同図及び図4(a)においては、線状凹部5の延びる方向がワイピングシート1の長手方向Xに沿うように複数形成されているが、「一方向」としては、基準となる方向(例えば同図中長手方向X)と線状凹部5とのなす角度が、好ましくは45度以下、より好ましくは30度未満、更に好ましくは20度未満であれば、本発明の効果は奏される。

0032

線状凹部5における図2及び図4(a)に示す以外の形成態様としては、図4に示すように、例えば基準となる方向(図4中長手方向X)に沿う1つの線状凹部5の列5Lを見たときに、(i)隣り合う線状凹部5が、基準となる方向に直交する方向(同図中幅方向Y)を対称軸5Sとして線対称となっていたり(図4(a)、(b)及び(c)参照)、(ii)各線状凹部5の延びる方向がいずれも略同一の方向となるように複数形成されていたり(図4(d)参照)、また(iii)基準となる方向(例えば同図中長手方向X)に沿って延び、且つ基準となる方向に直交する方向(同図中幅方向Y)で隣り合う2つの線状凹部5の列5L,5Lが、基準となる方向(長手方向X)を対称軸5Aとして線対称となっていたりする(図4(c)参照)態様が挙げられる。これらの態様は、本発明の効果が奏される限り、組み合わせてもよい。

0033

図2に示すワイピングシート1においては、線状凹部5がその延びる方向(同図中長手方向X)に間隔をおいて複数本直列して配置されており、線状凹部5の列をなしている。線状凹部5の列は、ワイピングシート1の幅方向Yに間隔をおいて複数列配置されている。線状凹部5は同じ長さであってもよく、あるいは異なる長さであってもよい。また、線状凹部5の列間の距離は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。図2には、同じ長さの複数の線状凹部5から構成されている複数の線状凹部5の列が略等間隔で配置されている状態が示されており、線状凹部5の延びる方向と直交する方向において隣り合う線状凹部5の2つの端部の位置はX方向において一致している。

0034

線状凹部5は、ワイピングシートの両面に形成されていてもよく、該シートの一方の面にのみ形成されていてもよい。また、線状凹部5をワイピングシートの巨視的パターンの凹凸部を有する側の面に形成したときは、該シート全面に形成されていてもよく、該シートの巨視的パターンの凹部3にのみ形成されていてもよく、該シートの巨視的パターンの凸部4にのみ形成されていてもよい。ワイピングシートの一方の面に線状凹部5が形成された場合、その他方の面には線状凹部5に相補的な線状凸部が形成されてもよく、線状凸部が形成されず平坦となっていてもよい。

0035

毛髪等の繊維汚れの捕集性に加えて、微粒子汚れの捕集性を優れたものとする観点から、線状凹部5は、巨視的パターンの凹凸部が形成されている面側から他面に向けて凹陥するように形成されていることが好ましく、また、ワイピングシートの巨視的パターンの凸部にのみ線状凹部が形成されていることが一層好ましい。

0036

線状凹部5が形成されたワイピングシートは、線状凹部5の周辺に存在する異形繊維の横断面における配向方向が異なっていることによって、微粒子汚れの捕集性と毛髪等の繊維汚れの捕集性とが両立して優れたものとなっている。特に、風呂場近傍の更衣室洗面所及びキッチン等の濡れている清掃対象面において本発明のワイピングシートを用いた場合に、毛髪等の繊維汚れの捕集性が一層向上する。図4(e)に示すように、線状凹部5において、線状凹部5の延びる方向と直交する方向において隣り合う2つの線状凹部5,5間に位置する領域を第1領域7としたときに、第1領域7に存在する異形繊維は、その繊維の横断面の長径がワイピングシートの面と直交する面に沿う方向に向けて配向している。つまり、第1領域7に存在する異形繊維は、短径配向となっている。

0037

第1領域7に存在する異形繊維は、上述の横断面における配向を有していることに加えて、第1領域7における異形繊維は、その繊維の横断面の長径がワイピングシート1の面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合が、巨視的パターンにおける凸部4に存在する異形繊維の横断面の長径がワイピングシート1の面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合よりも高くなっている。つまり、第1領域7に存在する異形繊維は、巨視的パターンにおける凸部4に存在する異形繊維よりも短径配向となっている割合が高いものとなっている。

0038

詳細には、第1領域7に存在する異形繊維は、その繊維の横断面の長径がワイピングシート1の面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合は、異形繊維の本数基準として、50%以上が好ましく、60%以上が更に好ましく、また100%以下が好ましく、80%以下が更に好ましく、具体的には、50%以上100%以下が好ましく、60%以上80%以下が更に好ましい。これらの配向割合は、上述したSEM観察によって算出することができる。

0039

線状凹部5の長さL1(図4(e)参照)は、ワイピングシートの寸法を実施例に記載のとおり285mm×205mmの略矩形としたときに、1mm以上であることが好ましく、3mm以上であることが更に好ましく、また、50mm以下であることが好ましく、20mm以下であることが更に好ましい。同様に、線状凹部5の幅W1(図4(e)参照)は、0.1mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることが更に好ましく、また、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることが更に好ましい。また同様に、線状凹部5のシート厚み方向の深さは、0.01mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが更に好ましく、また、5mm以下であることが好ましく、2mm以下であることが更に好ましい。

0040

線状凹部5の延びる方向と直交する方向において隣り合う2つの線状凹部5,5間の間隔L2(図4(e)参照)は、ワイピングシートの寸法を実施例に記載のとおり285mm×205mmの略矩形としたときに、0.1mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることが更に好ましく、また、30mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが更に好ましい。同様に、線状凹部5の延びる方向において隣り合う2つの線状凹部5,5間の間隔L3(図4(e)参照)は、0.1mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることが更に好ましく、また、30mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが更に好ましい。

0041

ワイピングシート1を構成する異形繊維の延びる方向について着目すると、図4(e)に示すように、線状凹部5の延びる方向において隣り合う2つの該線状凹部間に位置する領域を第2領域8としたときに、第1領域7に存在する異形繊維は、その繊維長さ方向が、第2領域8に存在する異形繊維よりも線状凹部5の延びる方向に沿って配向していることが好ましい。同図においては、第1領域7に存在する異形繊維は、第2領域8に存在する異形繊維よりも線状凹部5の延びる方向である長手方向Xに沿って配向している割合が高い。異形繊維がこのように配向していることによって、本発明のワイピングシートを幅方向Yに沿う方向に移動させてワイピングしたときに、異形繊維の繊維表面とワイピング対象面との接触面積が高くなるので、ワイピング対象面に存在する微粒子汚れ及び毛髪等の繊維汚れをより絡め取りやすくすることができ、その結果、微粒子汚れ及び毛髪等の繊維汚れの捕集性がより高いものとなる。

0042

第1領域7に存在する異形繊維は、その繊維長さ方向が、線状凹部5の延びる方向に沿って配向している割合は、異形繊維の本数基準として、50%以上が好ましく、60%以上が更に好ましく、また100%以下が好ましく、90%以下が更に好ましく、具体的には、50%以上100%以下が好ましく、60%以上90%以下が更に好ましい。

0043

第2領域8に存在する異形繊維は、その繊維長さ方向が、線状凹部5の延びる方向に沿って配向している割合は、第1領域7及び第2領域8に存在する異形繊維における線状凹部5の延びる方向に沿って配向している割合が上述の関係を満たすことを条件として、異形繊維の本数基準として、0%以上が好ましく、10%以上が更に好ましく、また50%以下が好ましく、40%以下が更に好ましく、具体的には、0%以上50%以下が好ましく、10%以上40%以下が更に好ましい。異形繊維の線状凹部5の延びる方向に沿って配向する割合は、例えば方向が明らかなサンプルの対象部位をSEMによって観察し、線状凹部5の伸びる方向と繊維のなす角度が45度以上の繊維の本数を測定することができる。

0044

異形繊維は、繊維形成性樹脂を原料として構成されていることが好ましい。そのような樹脂としては、例えば各種の熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂ポリアミド樹脂ポリ塩化ビニルポリスチレン等のビニル系樹脂ポリアクリル酸ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂ポリパーフルオロエチレン等のフッ素樹脂などが挙げられ、これらのうち一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。

0045

ワイピングシートに含まれる異形繊維の繊度は、ワイピング時における操作性及び汚れの捕集効率の観点から、0.5dtex以上であることが好ましく、1dtex以上であることがより好ましく、1.2dtex以上であることが更に好ましく、またその上限は、4dtex以下であることが好ましく、3.5dtex以下であることがより好ましく、3dtex以下であることが更に好ましい。

0046

異形繊維の繊維長は、繊維の製造方法によるが、一般に1mm以上100mm以下が好ましく、10mm以上90mm以下がより好ましく、20mm以上60mm以下が更に好ましい。

0047

上述した長さBに対する長さAの比(A/B)は、1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、2以上であることが更に好ましく、またその上限は5以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、3以下であることが更に好ましい。具体的には、A/Bの値が1.2以上5以下であることが好ましく、1.5以上4以下であることがより好ましく、2以上3以下であることが更に好ましい。このような構成を有していることによって、ワイピングシートを構成する繊維が毛髪等の繊維汚れに絡みやすく、且つこれらの汚れを該繊維に引っかけてワイピング対象面から除去することができる。

0048

ワイピング時における操作性と汚れの捕集性とを兼ね備える観点から、長さAは、上述のA/Bの範囲を満たすことを条件として、1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることが更に好ましく、またその上限は80μm以下であることが好ましく、50μm以下であることが好ましく、25μm以下であることが好ましい。同様の観点から、長さBは、上述のA/Bの範囲を満たすことを条件として、0.2μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、2μm以上であることが更に好ましく、またその上限は40μm以下であることが好ましく、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることが好ましい。

0049

図1(b)に示すように、異形繊維の横断面における輪郭線を周方向に沿って見たときに、複数の凸部Pと、隣り合う凸部P間に位置する凹部Rとを有する形状である場合、隣り合う凸部Pの頂点間を結ぶ線分の長さをCとし、その線分から凹部Rの最底位置に下した垂線の長さをDとしたときに(図1(b)参照)、C/Dの値が0.1以上であることが好ましく、1以上であることがより好ましく、2以上であることが更に好ましく、またその上限は5以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、3以下であることが更に好ましい。このような構成を有していることによって、繊維単体での表面積が増加し汚れとの接触面積が増えるため、汚れの捕集性を一層高めることができる。

0050

異形繊維の横断面を観察したとき、任意に選択した隣り合う凸部Pの頂点間を結ぶ線分の長さCが異なる場合、C/Dの値を算出するためのCの値はすべてのCの値の平均値とする。同様に、任意に選択した凹部Rにおける垂線の長さをDが異なる場合、C/Dの値を算出するためのDの値はすべてのDの値の平均値とする。以下の説明において、C及びDの値に言及する場合には、当該値はC及びDの平均値のことである。

0051

ワイピング時における操作性及び汚れの捕集効率を高める観点から、長さCは、上述のC/Dの範囲を満たすことを条件として、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましく、1μm以上であることが更に好ましく、またその上限は20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることが好ましい。同様の観点から、長さDは、上述のC/Dの範囲を満たすことを条件として、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましく、1μm以上であることが更に好ましく、またその上限は20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることが好ましい。

0052

上述の長さAないしDは、以下の測定方法によって測定することができる。すなわち、作製した繊維集合体をかみそり等を用いて繊維の断面形状を維持した状態で切断した後、該断面をPtで真空蒸着した。走査電子顕微鏡日本電子株式会社製、JSM−IT100)を用いて、Pt蒸着した繊維集合体の断面を倍率500〜1000倍で観察し、付属ソフトの長さ計測ツールを用いて繊維断面における上記長さAないしDをそれぞれ測定した。

0053

本発明のワイピングシートに横断面が真円(非異形)の繊維が含まれる場合、該繊維の繊度は、ワイピング時における操作性及び汚れの捕集効率の観点から、0.6dtex以上であることが好ましく、1.0dtex以上であることが更に好ましく、1.2dtex以上であることが一層好ましい。また、4.0dtex以下であることが好ましく、3.5dtex以下であることが更に好ましく、3.0dtex以下であることが一層好ましい。

0054

本発明のワイピングシートは、異形繊維のみから構成されていてもよく、他の繊維を更に含んでいてもよい。他の繊維は、その原料として、例えば木材パルプコットンシルク等の天然繊維や、レーヨンキュプラ等の再生繊維リヨセル等の精製繊維といった親水性繊維や、上述の熱可塑性樹脂を用いることができる。これらの原料は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。他の繊維は、その横断面が真円(非異形)であってもよく、扁平形(異形)であってもよい。他の繊維は、該ワイピングシートが単層構造の繊維集合体からなる場合は、好ましくは50質量%以下の割合で含有され、更に好ましくは40質量%以下、一層好ましくは30質量%以下の割合で含有される。

0055

ワイピングシートの強度を適切なものとする観点から、ワイピングシートを構成する繊維集合体の坪量は、40g/m2以上が好ましく、45g/m2以上がより好ましく、50g/m2以上が更に好ましく、またその上限は、140g/m2以下が好ましく、100g/m2以下がより好ましく、80g/m2以下が更に好ましい。具体的には、ワイピングシートを構成する繊維集合体の坪量は、40g/m2以上140g/m2以下が好ましく、45g/m2以上100g/m2以下がより好ましく、50g/m2以上80g/m2以下が更に好ましい。

0056

また同様の観点から、ワイピングシートの厚みは、40N/m2荷重下において0.5mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることが更に好ましく、またその上限は、同荷重下において2.5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることが更に好ましい。

0057

ワイピングシートは、ワイピング時において、繊維集合体をそのまま(いわゆる乾式の態様)で使用してもよく、繊維集合体に洗浄液を塗布、噴霧担持又は含浸させた態様(いわゆる湿式の態様)で使用してもよい。これらの態様は、ワイピング対象面に付着している汚れの種類や、ワイピング対象物の物性に応じて選択することができる。ワイピング対象面における洗浄効率を高める観点からは、ワイピングシートを構成する繊維集合体には洗浄液が担持されていることが好ましい。繊維集合体には異形繊維が含まれているので、繊維間の空隙を大きくすることができ、その結果、ワイピングシート中の洗浄液の保液性が向上するという利点も奏される。特に、本発明のワイピングシートは、これを湿式の態様で風呂場近傍の更衣室、洗面所及びキッチン等の濡れている清掃対象面に対してワイピングシートを用いた場合であっても、毛髪等の繊維汚れを一層絡め取りやすくすることができる。

0058

ワイピング時において、ワイピングシートを湿式の態様で用いる場合、該シートに担持される洗浄液としては、水単独や、添加剤を含む水溶液など、湿式のワイピングシートに用いられる一般的な組成のものを用いることができる。洗浄液に用いられる添加剤としては、界面活性剤殺菌剤香料芳香剤消臭剤pH調整剤アルコール研磨粒子などが挙げられる。

0059

ワイピングシートに実用上十分な強度を持たせる観点から、本発明のワイピングシートは、該シートを構成する繊維集合体を支持するためのスクリムネットを更に備えていることが好ましい。また同様の観点から、スクリムネットは、繊維集合体の厚み方向の中央域に配されていることも好ましい。スクリムネットは、繊維集合体を構成する異形繊維と一体的に絡合可能なものであり、網状、格子状及びストランド状等の形態が挙げられる。

0060

スクリムネットを構成する原料としては、樹脂を用いることができる。樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6ナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリアクリロニトリル等のアクリロニトリル系樹脂、ポリ塩化ビニルやポリスチレン等のビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン系樹脂等を用いることができる。

0061

異形繊維及びスクリムの絡合性と、ワイピングシートの強度とを両立させる観点から、スクリムの線径(横断面における直径)は、繊維の絡合度合に応じて適宜調整できるが、10μm以上であることが好ましく、500μm以上であることが更に好ましく、2000μm以下であることが好ましく、1000μm以下であることが更に好ましい。スクリムの線径は、部分的に異なっていても良く、同一でもよく、線径が部分的に異なっている場合、スクリムの線径はその平均値とする。また、スクリムの坪量は、1g/m2以上が好ましく、3g/m2以上が更に好ましく、20g/m2以下が好ましく、10g/m2以下が更に好ましい。

0062

以上は本発明のワイピングシートの一実施形態に関する説明であったところ、以下にワイピングシートの好適な製造方法を、図5を参照しながら説明する。図5には、ワイピングシートの製造に好適に用いられる製造装置10が示されている。製造装置10は、搬送方向(MD方向)に沿って、ウェブ形成部20、水流交絡部30及びパターン形成部40をこの順で備えている。本製造方法は、水流交絡によって異形繊維を含む繊維集合体を形成する工程と、繊維集合体の一方の面に巨視的パターンの凹凸部を形成する工程との2つの工程に大別される。なお、以下の説明において、搬送方向(MD方向)と長手方向Xとは一致しており、搬送方向に直交する方向と幅方向Yとは一致している。

0063

まず、ウェブ形成部20におけるカード機21から異形繊維2のウェブガイドロール22を介して繰り出される。ワイピングシートにスクリムを備える態様とする場合、異形繊維2のウェブとともに、スクリムロール25からスクリム15が繰り出される。これらの繰り出しによって、異形繊維のウェブ及びスクリムが積層される。

0064

次いで、水流交絡部30において、異形繊維2のウェブ(あるいは異形繊維2のウェブ及びスクリム15の積層体)が、水が透過可能な第1支持ベルト32によってMD方向に搬送されながら、第1水流ノズル31から噴出する高圧水流によって交絡処理される(交絡工程)。この工程を経ることによって、異形繊維2どうしが交絡して異形繊維を含む繊維集合体1Aが形成される。スクリムを備える態様となっている場合、この工程によって、異形繊維2どうしが交絡するとともに、異形繊維2及びスクリム15が一体的な絡合状態となり、スクリムが配された異形繊維の繊維集合体1Aが形成される。本工程においては、第1水流ノズル31から吹き付ける水圧を好ましくは30kg/cm2以上80kg/cm2以下、更に好ましくは40kg/cm2以上60kg/cm2以下とし、且つ異形繊維2のウェブのMD方向における搬送速度を好ましくは2m/min以上10m/min以下、更に好ましくは4m/min以上8m/min以下とすることで製造することができる。

0065

続いて、パターン形成部40において、異形繊維を含む繊維集合体1Aに高圧水流を吹き付けて、繊維集合体の一方の面に巨視的パターンの凹凸部を形成させる(パターン形成工程)。第2水流ノズル41から吹き付ける水圧及び繊維集合体の搬送速度は、交絡工程と同様の範囲とすることができる。

0066

本工程においては、図5に示すように、水流交絡部30から搬送された繊維集合体1Aの一方の面に第2水流ノズル41から高圧水流を吹き付ける。このとき、繊維集合体1Aと第2支持ベルト42との間に、例えば図6に示すような構造を有する凹凸部形成部材50を配しておくことによって、繊維集合体1Aの高圧水流が吹き付けられる面と反対側の面に凹凸部形成部材50が有する凹凸形状に相補的な凹部3及び凸部4を形成することができる。凹凸部形成部材50は金属や合成樹脂から構成されている。

0067

詳細には、第2水流ノズル41から繊維集合体1Aの上面側に向かって吹き付けられた水流は、その下面を凹凸部形成部材50における凹部形成用凸部50aの上面に密着するように押し当てる。これとともに、凹凸部形成部材50の凸部形成用凹部50bに位置する繊維集合体1Aの構成繊維である異形繊維2を該凹部50b内に突出させ、また、凹凸部形成部材50の凹部形成用凸部50aに位置する異形繊維2を該集合体の厚み方向に陥没させる。水流交絡において吹き付けられた水は、凹凸部形成部材50における凸部形成用凹部50bや、凹部形成用凸部50aに複数設けられている水抜き穴50cを介して下方に透過させる。これによって、ワイピングシートの一方の面に曲線部を有する巨視的パターンの凹凸部を形成させることができる。

0068

本発明のワイピングシートは、その構成繊維として横断面が扁平形の異形繊維を含んでいることに起因して、パターン形成工程において形成された凹部3及び凸部4における異形繊維の横断面における配向がそれぞれ異なるものとなる。図7に示すように、凹部形成用凸部50aが異形繊維2の下面に存在している部位(すなわちワイピングシートに凹部3が形成される部位)では、表面積が比較的大きい異形繊維の扁平面が高圧水流Wの水圧によって凹部形成用凸部50aの一方の面に強く押し当てられるようになる。その結果、凹部3に存在する異形繊維は、その横断面における長径がワイピングシートの面に沿う方向を向く配向(長径配向)となる。一方、同図に示すように、凸部形成用凹部50bが異形繊維2の下面に存在している部位(すなわちワイピングシートに凸部4が形成される部位)では、該部位に存在する異形繊維はその横断面における配向が変化可能であるので、高圧水流Wによる抵抗力を受けにくくなるように、異形繊維の横断面における長径がワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を向く配向(すなわち短径配向)となる。このようにして、凹部3及び凸部4において、異形繊維の横断面における配向がそれぞれ異なるものとなる。

0069

ワイピングシートに、巨視的パターンの凹凸部に加えて、線状凹部5を複数形成させるためには、図5に示すように、凹凸部形成部材50と第2支持ベルト42との間に、例えば図8(a)及び(b)に示すような構造を有する線状凹部形成部材60を配することによって、ワイピングシートの一方の面に線状凹部5を形成することができる。

0070

図8(a)に示す線状凹部形成部材60は、直線状の第1線状材60aとスパイラル状の第2線状材60bとから構成されている。両線状材間で画成される領域は、水が流通可能となっている。両線状材60a,60bは金属や合成樹脂から構成されている。

0071

第1線状材60aは、その横断面が例えば円形や楕円形のものであり、その複数本がMD方向と交差する方向に、互いに平行となるように略等間隔に配列されている。また第1線状材60aは同一平面上に位置するように配列されていることが好ましい。そして、隣り合う2本の直線状の線状材60aに1本のスパイラル状の第2線状材60bが巻き付いている。同図では、隣り合う第2線状材60bの巻きの方向及びピッチはいずれも同じになっているが、異なっていてもよい。第2線状材60bは、同一径の円形断面を有する一本又は複数本の線状材を並列させた横断面形状を有している。第2線状材60bは、その横断面において該線状材60bの中心を結ぶ線が、該第2線状材60bのいずれの位置においても第1線状材60aと平行になるように巻かれている。第2線状材60bは、その横断面が円形でも楕円形でもよい。第2線状材60bは、その巻きの軸方向からみて、図8(b)に示すように楕円形を描くように巻かれていてもよく、真円形や三角形を描くように巻かれてもよい。

0072

線状凹部形成部材60における隣り合う第1線状材60a間の間隔Ap(ピッチAp;図8(a)参照))は、線状凹部5における長さL1(図4(e)参照)を決定するものであり、所望する線状凹部5の長さL1によって適宜調整することができるが、好ましくは1mm以上50mm以下であり、更に好ましくは3mm以上20mm以下である。また、線状凹部形成部材60における第2線状材60b間の巻き間隔Bp(ピッチBp;図8(a)参照))は、線状凹部5における間隔L2(図4(e)参照)を決定するものであり、所望する間隔L2によって適宜調整することができるが、好ましくは0.1mm以上30mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以上10mm以下である。

0073

同様に、第2線状材60bの幅Bd(図8(b)参照)は、線状凹部5における幅W1(図4(e)参照)を決定するものであり、所望する線状凹部5の幅W1によって適宜調整することができるが、好ましくは0.1mm以上10mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以上5mm以下である。また、第2線状材60bの巻き径Bhは、線状凹部5におけるシート厚み方向の深さを決定するものであり、高圧水流の水圧及び搬送速度との関係で適宜調整することができる。

0074

線状凹部5の形成方法に戻ると、第2水流ノズル41から繊維集合体1Aの上面側に向かって吹き付けられた水流は、その下面を凹凸部形成部材50における凹部形成用凸部50aの上面に密着するように押し当てる。これとともに、凹凸部形成部材50の凸部形成用凹部50bに位置する異形繊維2を該凹部50b内に突出させる。これとともに、凸部形成用凹部50b内に突出した異形繊維2は、高圧水流によって、線状凹部形成部材60における第2線状材60bに押し当てられる。第2線状材60bに押し当てられた繊維集合体1Aは、該集合体1Aの厚み方向に陥没して、第2線状材60bの形状に相補的な複数の線状凹部5が形成される。

0075

第2線状材60bは、その幅Bdが凹部形成用凸部50aの幅よりも細くなっているので、第2線状材60b上に位置する異形繊維は、高圧水流によって第2線状材60bに押し当てられるとともに、隣り合う第2線状材60b間で画成された空間60R側に繊維が該線状材60bを介してより分けられるようになる。空間60Rは、凹凸部形成部材50における凸部形成用凹部50bの面積よりも小さくなるように構成されているので、該空間60Rを通過する高圧水流の圧力は、吹き付けた水の圧力よりも高くなる。これによって、空間60Rに存在する異形繊維は、高圧水流Wによる圧力(外力)をより受けにくくなるように、異形繊維の横断面における長径がワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を向く配向となっている割合が、凸部4に存在する異形繊維の割合よりも更に高くなる(すなわち短径配向の割合が更に高くなる。)。また、異形繊維が第2線状材60bを介してより分けられることによって、異形繊維は、その長さ方向が第2線状材60bの延びる方向に沿って配向するようになる。つまり、形成された線状凹部5間に位置する第1領域7に存在する異形繊維2は、線状凹部5の延びる方向に沿って配向するようになる。このように、ワイピングシートの一方の面に曲線部を有する巨視的パターンの凹凸部を形成しつつ、線状凹部を形成させることができ、また隣り合う線状凹部に存在する異形繊維は、その横断面における長径の配向が異なるものとなる。

0076

以上のように製造された繊維集合体1Aは、例えば図2に示すような矩形状に成形したあと、そのままで乾式のワイピングシートとして用いてもよく、ワイピングシート1における繊維集合体1Aに洗浄液を担持させて(担持工程)、湿式のワイピングシートとして用いることもできる。洗浄液の担持工程において、繊維集合体1Aに担持させる洗浄液の担持量は、ワイピングシート1の寸法を例えば後述の実施例に記載のとおり、285mm×205mmとしたときに、1g/枚以上が好ましく、10g/枚以上が更に好ましく、40g/枚以下が好ましく、25g/枚以下が更に好ましい。換言すれば、17g/m2以上が好ましく、117g/m2以上が更に好ましく、690g/m2以下が好ましく、430g/m2以下が更に好ましい。

0077

このようにして製造されたワイピングシートは、該ワイピングシート単体で、又はワイパーなどの清掃用具に装着させて、床面、壁面等の建物、戸棚窓ガラス、鏡、ドアドアノブ等の建具、ラグカーペット食卓等の家具、キッチン、トイレ、身体の清拭や、衛生用品包装などにも使用できる。

0078

以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、図3に示す巨視的パターンの凹凸部は一方の面にのみ形成されていたが、一方の面に加えて、更に他方の面に形成されていてもよい。この場合、パターン形成工程によって繊維集合体の一方の面に巨視的パターンの凹凸部をした後、該繊維集合体を反転させて、更にパターン形成工程を行うことによって、他方の面にも巨視的パターンの凹凸部を形成することができる。

0079

異形繊維以外の繊維を含む繊維集合体を形成するためには、例えばウェブ形成部20において、第2のカード機を配置して、該カード機から異形繊維以外の繊維ウェブを繰り出して、異形繊維のウェブに積層してもよい。その後、交絡工程を行うことによって、異形繊維に加えて、異形繊維以外の繊維を含む繊維集合体を形成することができる。

0080

また、ワイピングシートの製造方法として、交絡工程とパターン形成工程とを別工程で行っていたが、これらは同一の工程で行ってもよい。例えば、交絡工程において、異形繊維のウェブと第1支持ベルト32との間に凹凸部形成部材50(必要に応じて、更に線状凹部形成部材60)を配して、該繊維を交絡させつつ、巨視的パターンの凹凸部や線状凹部を形成してもよい。

0081

また、パターン形成工程において、巨視的パターンの凹凸部の形成と線状凹部の形成とを同一の工程で行っていたが、これらの形成は別の工程で行ってもよい。例えば、パターン形成工程において、凹凸部形成部材50のみを配して繊維集合体の一方の面に巨視的パターンの凹凸部を形成したあと、更に線状凹部形成部材60のみを配して水流を吹き付けることによって、ワイピングシートの全面に線状凹部5を形成させることができる。

0082

上述した本発明の実施形態に関し、更に以下のワイピングシートを開示する。
<1>
少なくとも一方の面に巨視的パターンの凹凸部を有し、且つ横断面が扁平形である異形繊維を含む繊維集合体を有するワイピングシートであって、
前記凹凸部を構成する凹部及び凸部において、該凹部に存在する前記異形繊維は、その横断面の長径が前記ワイピングシートの面に沿う方向を概ね向いており、該凸部に存在する前記異形繊維の横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いている、ワイピングシート。

0083

<2>
前記異形繊維は、その横断面に長径と短径とを有する、前記<1>に記載のワイピングシート。
<3>
前記凹部に存在する前記異形繊維は、10本以上の異形繊維を観察対象としたときに、本数基準として該異形繊維の50%以上が異形繊維の長径とワイピングシートの面とのなす角度が45度未満であり、且つ前記凹部に存在する前記異形繊維は、10本以上の異形繊維を観察対象としたときに、本数基準として該異形繊維の50%以上が、異形繊維の長径とワイピングシートの面とのなす角度が45度以上である、前記<1>又は<2>に記載のワイピングシート。
<4>
巨視的パターンの前記凹凸部に加えて、前記ワイピングシートの一面から他面に向けて凹陥し且つ直線状に延びる線状凹部が一方向を向くように複数形成されており、
前記線状凹部の延びる方向と直交する方向において隣り合う2つの該線状凹部間に位置する第1領域に存在する前記異形繊維は、その横断面の長径が前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向を概ね向いており、
前記第1領域における前記異形繊維が該繊維の横断面の長径を前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合が、前記凸部における前記異形繊維が該繊維の横断面の長径を前記ワイピングシートの面と直交する面に沿う方向に向けて配向している割合よりも高い、前記<1>ないし<3>のいずれか一に記載のワイピングシート。

0084

<5>
前記線状凹部の延びる方向が前記一方向に沿うように複数形成されている、前記<4>に記載のワイピングシート。
<6>
前記一方向に沿う1つの前記線状凹部の列を見たときに、隣り合う前記線状凹部が、該一方向に直交する方向を対称軸として線対称となっている、前記<4>又は<5>に記載のワイピングシート。
<7>
前記一方向に沿う1つの前記線状凹部の列を見たときに、各線状凹部5の延びる方向がいずれも略同一の方向となるように複数形成されている、前記<4>に記載のワイピングシート。
<8>
前記一方向に沿って延び、該一方向に直交する方向で隣り合う2つの線状凹部5の列が、前記一方向を対称軸として線対称となっている、前記<4>ないし<7>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<9>
前記第1領域に存在する前記異形繊維は、前記線状凹部の延びる方向において隣り合う2つの該線状凹部間に位置する第2領域に存在する前記異形繊維よりも前記線状凹部の延びる方向に沿って配向している、前記<1>ないし<8>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<10>
前記繊維集合体の厚み方向の中央域にスクリムネットが配されている、前記<1>ないし<9>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<11>
洗浄液が含浸されている、前記<1>ないし<10>のいずれか一に記載のワイピングシート。

0085

<12>
前記異形繊維は熱可塑性樹脂からなる繊維である、前記<1>ないし<11>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<13>
前記繊維集合体は前記異形繊維を主体とする、前記<1>ないし<12>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<14>
前記繊維集合体は前記異形繊維が50質量%以上含まれている、前記<1>ないし<13>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<15>
前記繊維集合体を構成する繊維は、その繊維どうしが融着していない、前記<1>ないし<14>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<16>
異形繊維を含む繊維集合体のみから構成されている、前記<1>ないし<15>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<17>
単層の繊維集合体から構成されている、前記<1>ないし<16>のいずれか一に記載のワイピングシート。

0086

<18>
第1の前記異形繊維を含む層と、第1の異形繊維と異なる第2の前記異形繊維を含む層とを備えた多層構造の繊維集合体から構成されている、前記<1>ないし<16>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<19>
前記異形繊維を含む層と、前記異形繊維を含まない層とを備えた多層構造の繊維集合体から構成されている、前記<1>ないし<15>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<20>
異形繊維を含む第1の繊維集合体と、異形繊維を含まない第2の繊維集合体とを重ね合わせたマルチプライの積層構造である、前記<1>ないし<19>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<21>
異形繊維を含む繊維集合体と、該繊維集合体以外の他のシート材料とを重ね合わせたマルチプライの積層構造である、前記<1>ないし<19>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<22>
前記異形繊維の占める割合は、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることが更に好ましく、70質量%以上であることが一層好ましい、前記<1>ないし<17>のいずれか一に記載のワイピングシート。

0087

<23>
横断面が真円の繊維を含む、前記<1>ないし<22>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<24>
横断面が真円の前記繊維は、好ましくは50質量%以下の割合で含有され、更に好ましくは40質量%以下、一層好ましくは30質量%以下の割合で含有される、前記<23>に記載のワイピングシート。
<25>
前記異形繊維は、その横断面形状において、尖鋭な頂部を有する凸部を好ましくは少なくとも1つ、更に好ましくは2つ以上、一層好ましくは3つ以上有する、前記<1>ないし<24>のいずれか一に記載のワイピングシート。
<26>
前記異形繊維は尖鋭な頂部を8つ有する、前記<25>に記載のワイピングシート。
<27>
前記異形繊維の横断面における輪郭線を周方向に沿って見たときに、複数の凸部と、隣り合う該凸部間に位置する凹部とを有する形状である、前記<1>ないし<26>のいずれか一に記載のワイピングシート。

0088

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。

0089

〔実施例1〕
図1(b)に示すように、熱可塑性樹脂からなる繊維の横断面の形状が多葉形である異形繊維を用いて水流交絡を行って、スクリムネット(PP製、線径約200μm、坪量5g/m2)を厚み方向中央域に有する繊維集合体を製造した。繊維集合体の繊維組成は、異形繊維(PET製、繊度1.7dtex):真円形繊維アクリル製、繊度1.0dtex):扁平形繊維(レーヨン製、繊度1.7dtex)=70:15:15を質量割合で含むものであり、その平均繊維径は約12μmであった。繊維集合体の寸法を285mm×205mmに成形した後、洗浄液を290g/m2含浸させて、目的とする湿式のワイピングシートとした。ワイピングシートの坪量は70g/m2であった。

0090

〔比較例1〕
熱可塑性樹脂からなる繊維の横断面の形状が真円形である繊維を用いて水流交絡を行って、繊維集合体を製造した。繊維集合体の繊維組成は、真円形繊維(PET製、繊度1.45dtex):真円形繊維(アクリル製、繊度1.0dtex):扁平形繊維(レーヨン製、繊度1.7dtex)=70:15:15を質量割合で含むものであり、その平均繊維径は約11μmであった。その他の条件は実施例1と同様とし、湿式のワイピングシートを製造した。

0091

〔毛髪捕集性の評価〕
本評価では、10cmの毛髪を1畳(1820mm×910mm)当たり20本散布したフローリング床(DAGフロアー恵株式会社製)を、6畳分ワイピングした。ワイピング時におけるシートの方向は、図3における幅方向Yを清拭方向と同じ向きとした。ワイピング後にワイピングシートに捕集された毛髪の本数をそれぞれ測定して、毛髪捕集性を評価した。結果を表1に示す。

0092

〔微粒子捕集性の評価〕
本評価では、長さ(清拭方向)90cm×幅90cmのフローリング床(DAGフロアー、北恵株式会社製)に、JIS Z 8901に規定される試験用粉体7種(粒径:5〜75μm)又は試験用粉体11種(粒径:1〜8μm)を清拭方向手前から15cm〜30cmの範囲に長さ15cm×幅90cmの面積で0.1g散布した。このフローリングに対して、実施例又は比較例のワイピングシートを、幅30cmごとに清拭方向に2往復させてワイピングした。この操作を6セット行った。ワイピング時におけるシートの方向は、図3における幅方向Yを清拭方向と同じ向きとした。ワイピング前後のシート質量の変化を測定して微粒子捕集性を評価した。結果を表1に示す。

0093

実施例

0094

表1に示すように、本発明のワイピングシートは、その構成繊維として異形繊維を含有することによって、微粒子汚れの高い捕集性と毛髪等の繊維汚れの高い捕集性とを兼ね備えたものであることが判る。特に、毛髪捕集性の評価からわかるように、実施例1のワイピングシートは、湿式のワイピングシートとした場合であっても毛髪汚れの捕集性が高いものであることが判る。

0095

1ワイピングシート
1A繊維集合体
2異形繊維
3 凹部
4 凸部
5 線状凹部
7 第1領域
8 第2領域
10製造装置
20ウェブ形成部
30水流交絡部
40パターン形成部
50凹凸部形成部材
60 線状凹部形成部材

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