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技術 眼科組成物

出願人 ロート製薬株式会社
発明者 林紗衣子中田温子山口智史高木敬太
出願日 2019年7月19日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2019-133613
公開日 2019年11月28日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2019-202166
状態 拒絶査定
技術分野 消毒殺菌装置
主要キーワード 消泡速度 構成材質 ジョンソンアンドジョンソン社 微生物液 酸素供給不足 洗浄量 脂質吸着 レギュラ
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この項目の情報は公開日時点(2019年11月28日)のものです。
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課題

消泡速度が速い眼科組成物の提供。

解決手段

(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)キレート剤と、を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物であって、(B)成分の含有量が、眼科組成物の総量を基準として、0.01〜0.1w/v%である、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物(ただし、ピロリドンカルボン酸を含有する眼科組成物を除く)。

概要

背景

眼科分野においては、溶解補助剤は多くの処方に配合されており、その一つとして、界面活性剤が挙げられる。界面活性剤を配合した製剤は泡立ちやすいことが知られており、製造時又は流通時において、振動又は衝撃を与えることにより泡が発生する。

一般に、眼科組成物は、眼に対して安全に適用するために、製造時における溶解確認が重視されている。また、眼科組成物の中でも、点眼剤洗眼剤などの医薬品においては、製造工程での異物検査が必須とされている。しかしながら、界面活性剤を配合した眼科組成物において、振動又は衝撃により発生した泡の消える速度(消泡速度)が遅い場合、配合成分又は異物と泡との見分けがつき難いために、製造時における溶解確認、異物検査などの工程で長時間を要し、眼科組成物の製造を効率的に行えないのが現状である。

一方、近年、コンタクトレンズ装用者が増えており、中でもソフトコンタクトレンズの装用者が増えている。一般的に、ソフトコンタクトレンズを装用した場合には、大気からの酸素供給量が低下し、その結果として角膜上皮細胞分裂抑制や角膜肥厚につながる場合があることが指摘されている。そのため、より高い酸素透過性を有するソフトコンタクトレンズの開発が進められてきた。

シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、そのような背景の下、高酸素透過性を有するソフトコンタクトレンズとして近年開発されてきたものである。シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、ハイドロゲルシリコーンを配合することにより、従来のハイドロゲルコンタクトレンズの数倍の酸素透過性を実現する。従って、ソフトコンタクトレンズの弱点である酸素供給不足を改善することができ、酸素不足に伴う角膜に対する悪影響を大幅に抑制できるものとして、大きく期待されている。

シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、従来のハイドロゲルコンタクトレンズに比べて、涙液層化粧品などに由来する脂質の汚れが著しく吸着しやすいことが確認されている(特許文献1)。こうしたコンタクトレンズの脂質汚れは、レンズくもりなどを誘発して装用者に不快感を与え、QOL(Quality of Life)を害することとなる。また、こうしたコンタクトレンズの脂質汚れは、当該レンズが本来備えるべき視力矯正力にも悪影響を与えるおそれがある。さらに、このようなコンタクトレンズの脂質汚れは、角膜ステイニング等の角膜上皮障害を誘発するおそれもある。

そのため、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を効果的に洗浄することにより、レンズのくもりを防止して装用感を向上させ、また該レンズ本来の視力矯正力を維持し、更に角膜上皮障害を予防して、快適且つ安全にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを使用することを可能にする手段の開発が求められている。

例えば、特許文献1には、ポリヘキサニドと、クロルフェニラミン等とを含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物が開示されている。

概要

消泡速度が速い眼科組成物の提供。(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)キレート剤と、を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物であって、(B)成分の含有量が、眼科組成物の総量を基準として、0.01〜0.1w/v%である、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物(ただし、ピロリドンカルボン酸を含有する眼科組成物を除く)。なし

目的

本発明の目的は、眼科組成物、特に、界面活性剤などの溶解補助剤が配合された泡立ちしやすい眼科組成物において、振動又は衝撃により泡が発生しても、消泡速度が速い眼科組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)キレート剤と、を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物であって、(B)成分の含有量が、眼科組成物の総量を基準として、0.01〜0.1w/v%である、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物(ただし、ピロリドンカルボン酸を含有する眼科組成物を除く)。

請求項2

(A)成分の含有量が、眼科組成物の総量を基準として、0.001〜10w/v%である、請求項1に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。

請求項3

(D)多糖類を更に含有する、請求項1又は2に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。

請求項4

ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。

請求項5

グルタミン酸グリシン、及びそれらの塩からなる群より選択される1種以上を更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。

請求項6

ホウ酸緩衝剤を更に含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。

技術分野

0001

本発明は、眼科組成物に関する。また、本発明は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に関する。

背景技術

0002

眼科分野においては、溶解補助剤は多くの処方に配合されており、その一つとして、界面活性剤が挙げられる。界面活性剤を配合した製剤は泡立ちやすいことが知られており、製造時又は流通時において、振動又は衝撃を与えることにより泡が発生する。

0003

一般に、眼科組成物は、眼に対して安全に適用するために、製造時における溶解確認が重視されている。また、眼科組成物の中でも、点眼剤洗眼剤などの医薬品においては、製造工程での異物検査が必須とされている。しかしながら、界面活性剤を配合した眼科組成物において、振動又は衝撃により発生した泡の消える速度(消泡速度)が遅い場合、配合成分又は異物と泡との見分けがつき難いために、製造時における溶解確認、異物検査などの工程で長時間を要し、眼科組成物の製造を効率的に行えないのが現状である。

0004

一方、近年、コンタクトレンズ装用者が増えており、中でもソフトコンタクトレンズの装用者が増えている。一般的に、ソフトコンタクトレンズを装用した場合には、大気からの酸素供給量が低下し、その結果として角膜上皮細胞分裂抑制や角膜肥厚につながる場合があることが指摘されている。そのため、より高い酸素透過性を有するソフトコンタクトレンズの開発が進められてきた。

0005

シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、そのような背景の下、高酸素透過性を有するソフトコンタクトレンズとして近年開発されてきたものである。シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、ハイドロゲルシリコーンを配合することにより、従来のハイドロゲルコンタクトレンズの数倍の酸素透過性を実現する。従って、ソフトコンタクトレンズの弱点である酸素供給不足を改善することができ、酸素不足に伴う角膜に対する悪影響を大幅に抑制できるものとして、大きく期待されている。

0006

シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、従来のハイドロゲルコンタクトレンズに比べて、涙液層化粧品などに由来する脂質の汚れが著しく吸着しやすいことが確認されている(特許文献1)。こうしたコンタクトレンズの脂質汚れは、レンズくもりなどを誘発して装用者に不快感を与え、QOL(Quality of Life)を害することとなる。また、こうしたコンタクトレンズの脂質汚れは、当該レンズが本来備えるべき視力矯正力にも悪影響を与えるおそれがある。さらに、このようなコンタクトレンズの脂質汚れは、角膜ステイニング等の角膜上皮障害を誘発するおそれもある。

0007

そのため、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を効果的に洗浄することにより、レンズのくもりを防止して装用感を向上させ、また該レンズ本来の視力矯正力を維持し、更に角膜上皮障害を予防して、快適且つ安全にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを使用することを可能にする手段の開発が求められている。

0008

例えば、特許文献1には、ポリヘキサニドと、クロルフェニラミン等とを含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物が開示されている。

先行技術

0009

特開2011−136980号公報

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、眼科組成物、特に、界面活性剤などの溶解補助剤が配合された泡立ちしやすい眼科組成物において、振動又は衝撃により泡が発生しても、消泡速度が速い眼科組成物を提供することである。また、本発明の他の目的は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を効果的に洗浄することのできるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねたところ、驚くべきことに、眼科組成物中に(A)アルギニン又はその塩と、(B)非イオン界面活性剤とを同時に配合することによって、振動又は衝撃により泡が発生しても、消泡速度が顕著に向上することを見出した。
更に、本発明者らは、(A)アルギニン又はその塩を含有するシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物が、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を効果的に洗浄することができることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づくものであり、以下の各発明を提供するものである。

0012

[1−1](A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)非イオン界面活性剤と、を含有する、眼科組成物。
[1−2](B)成分が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ポリオキシエチレンヒマシ油モノステアリン酸ポリエチレングリコール、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種である、[1−1]に記載の眼科組成物。
[1−3]コンタクトレンズ用である、[1−1]又は[1−2]に記載の眼科組成物。
[1−4](B)成分の含有量が、眼科組成物の総量を基準として、0.01〜0.4w/v%である、[1−1]〜[1−3]のいずれか一項に記載の眼科組成物。
[1−5](A)成分の含有量が、眼科組成物の総量を基準として、0.001〜10w/v%である、[1−1]〜[1−4]のいずれか一項に記載の眼科組成物。
[1−6](C)キレート剤を更に含有する、[1−1]〜[1−5]のいずれか一項に記載の眼科組成物。
[1−7](D)多糖類を更に含有する、[1−1]〜[1−6]のいずれか一項に記載の眼科組成物。
[2−1](A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
[2−2](A)成分の含有量が、眼科組成物の総量を基準として、0.001〜10w/v%である、[2−1]に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
[2−3](B)非イオン界面活性剤を更に含有する、[2−1]又は[2−2]に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
[2−4](E)殺菌剤又は防腐剤を更に含有する、[2−1]〜[2−3]のいずれか一項に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
[2−5](D)多糖類を更に含有する、[2−1]〜[2−4]のいずれか一項に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
[2−6]pHが、5.5〜8.5である、[2−1]〜[2−5]のいずれか一項に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。

発明の効果

0013

本発明の眼科組成物は、(A)アルギニン又はその塩と、(B)非イオン界面活性剤とを含有しているため、眼科組成物における消泡速度を向上させることができる。その結果、眼科組成物の製造時における溶解確認又は異物検査を短時間で行うことが可能となり、製造効率を改善することができる。

0014

以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0015

本実施形態の眼科組成物は、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)非イオン界面活性剤と、を含有する、眼科組成物(以下、「眼科組成物(1)」とも表記する。)、並びに(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物(以下、「眼科組成物(2)」とも表記する。)である。

0016

本明細書において、特に記載のない限り、含有量の単位「%」は「w/v%」を意味し、「g/100mL」と同義である。本明細書において、特に記載のない限り、略号「POE」はポリオキシエチレンを意味し、略号「POP」はポリオキシプロピレンを意味する。

0017

〔1.眼科組成物(1)〕
本実施形態に係る眼科組成物(1)は、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上(単に「(A)成分」とも表記する。)及び(B)非イオン界面活性剤(単に「(B)成分」とも表記する)を含有する。

0018

<(A)成分>
アルギニンは、遊離体であってもよく、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される塩であってもよい。

0019

アルギニンの塩として、具体的には、例えば、塩酸塩等の無機酸塩等が挙げられる。アルギニン及びその塩は、D体、L体、DL体のいずれであってもよいが、L体が好ましい。

0020

アルギニン及びその塩としては、アルギニン及びその無機酸塩が好ましく、アルギニン及びアルギニン塩酸塩がより好ましく、アルギニンが更に好ましい。

0021

アルギニン又はその塩は、市販のものを用いることもできる。アルギニン又はその塩は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0022

本実施形態に係る眼科組成物(1)における(A)成分の含有量は特に限定されず、(A)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、(A)成分の総含有量が、0.001〜10w/v%であることが好ましく、0.01〜10w/v%であることがより好ましく、0.05〜5w/v%であることが更に好ましく、0.1〜3w/v%であることが更により好ましく、0.1〜2w/v%であることが特に好ましい。

0023

<(B)成分>
非イオン界面活性剤の具体例としては、例えば、モノラウリン酸POE(20)ソルビタンポリソルベート20)、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート40)、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート65)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POE(5)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油5)、POE(10)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油10)、POE(20)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油20)、POE(30)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油30)、POE(40)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40)、POE(60)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60)、POE(80)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80)、POE(100)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油100)等のPOE硬化ヒマシ油;POE(3)ヒマシ油(ポリオキシエチレンヒマシ油3)、POE(10)ヒマシ油(ポリオキシエチレンヒマシ油10)、POE(35)ヒマシ油(ポリオキシエチレンヒマシ油35)、POE(70)ヒマシ油(ポリオキシエチレンヒマシ油70)等のPOEヒマシ油;POE(9)ラウリルエーテル等のPOEアルキルエーテル;POE(20)POP(4)セチルエーテル等のPOE−POPアルキルエーテル;POE(20)POP(20)グリコールプルロニックL44)、POE(42)POP(67)グリコール(ポロクサマー403、プルロニックP123)、POE(54)POP(39)グリコール(ポロクサマー235、プルロニックP85)、POE(120)POP(40)グリコール(プルロニックF87、ポロクサマー237)、POE(160)POP(30)グリコール(ポロクサマー188、プルロニックF68)、POE(196)POP(67)グリコール(ポロクサマー407、プルロニックF127)、POE(200)POP(70)グリコール等のPOE・POPグリコール;ステアリン酸ポリオキシル10、ステアリン酸ポリオキシル40等のモノステアリン酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。なお、上記で例示する化合物において、括弧内の数字付加モル数を示す。

0024

非イオン界面活性剤としては、POEソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、POE・POPグリコールが好ましく、POEソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、POE・POPグリコールがより好ましく、POEソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、POE・POPグリコールが更に好ましく、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、POE(120)POP(40)グリコール、POE(196)POP(67)グリコールが更により好ましく、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、POE(196)POP(67)グリコールが特に好ましく、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60がより特に好ましい。

0025

非イオン界面活性剤としてPOE・POPグリコールを使用する場合、POE(42)POP(67)グリコール、POE(120)POP(40)グリコール、POE(160)POP(30)グリコール、POE(196)POP(67)グリコール、POE(200)POP(70)グリコールが好ましく、POE(42)POP(67)グリコール、POE(196)POP(67)グリコールがより好ましく、POE(196)POP(67)グリコールが更に好ましい。また、別の態様として、POE(120)POP(40)グリコール、POE(196)POP(67)グリコールが好ましく、POE(196)POP(67)グリコールがより好ましい。

0026

非イオン界面活性剤は、市販のものを用いることもできる。非イオン界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0027

本実施形態に係る眼科組成物(1)における(B)成分の含有量は特に限定されず、(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、(B)成分の総含有量が、0.001〜10w/v%であることが好ましく、0.005〜5w/v%であることがより好ましく、0.01〜1w/v%であることが更に好ましく、0.01〜0.4w/v%であることが更により好ましく、0.01〜0.2w/v%であることが更によりまた好ましく、0.01〜0.1w/v%であることが特に好ましく、0.01〜0.05w/v%であることが最も好ましい。

0028

本実施形態に係る眼科組成物(1)における、(A)成分に対する(B)成分の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(B)成分の含有比率としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物(1)に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(B)成分の総含有量が、0.001〜20質量部であることが好ましく、0.005〜10質量部であることがより好ましく、0.005〜5質量部であることが更に好ましく、0.01〜3質量部であることが更により好ましく、0.01〜1質量部であることが特に好ましく、0.01〜0.5質量部であることがより特に好ましい。

0029

<(C)成分>
本実施形態に係る眼科組成物(1)は、更に(C)キレート剤(単に「(C)成分」とも表記する。)を含有してもよい。眼科組成物(1)が(C)成分を更に含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。

0030

キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸エチレンジアミン四酢酸エデト酸EDTA))、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、及びエチドロン酸が挙げられる。キレート剤として、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、エチレンジアミン四酢酸が好ましい。

0031

キレート剤は、市販のものを用いることもできる。キレート剤は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0032

本実施形態に係る眼科組成物(1)における(C)成分の含有量は特に限定されず、(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(C)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、(C)成分の総含有量が、0.001〜1w/v%であることが好ましく、0.005〜0.5w/v%であることがより好ましく、0.01〜0.2w/v%であることが更に好ましい。

0033

本実施形態に係る眼科組成物(1)における、(A)成分に対する(C)成分の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(C)成分の含有比率としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物(1)に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(C)成分の総含有量が、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.005〜5質量部であることがより好ましく、0.005〜3質量部であることが更に好ましく、0.01〜1質量部であることが更により好ましく、0.01〜0.5質量部であることが特に好ましい。

0034

<(D)成分>
本実施形態に係る眼科組成物(1)は、更に(D)多糖類(単に「(D)成分」とも表記する。)を含有してもよい。眼科組成物(1)が(D)成分を更に含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。

0035

多糖類は、デキストランムコ多糖類キサンタンガムジェランガムセルロース系高分子化合物及びこれらの塩を含む。多糖類は、公知の多糖類から適宜選択して用いることができる。

0036

デキストランの具体例としては、例えば、デキストラン40及びデキストラン70が挙げられる。

0037

ムコ多糖類の具体例としては、例えば、ヒアルロン酸コンドロイチン硫酸キトサンヘパリンヘパランアルギン酸、及びこれらの誘導体(例えば、アセチル化体)等が挙げられる。

0038

ムコ多糖類の中でも、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸及びこれらの塩が好ましく、ヒアルロン酸又はその塩が更に好ましい。ヒアルロン酸の塩、コンドロイチン硫酸の塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。ヒアルロン酸の塩、コンドロイチン硫酸の塩としては、例えば、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩カリウム塩等がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。ムコ多糖類の塩の中でも、ヒアルロン酸ナトリウムコンドロイチン硫酸ナトリウムが好ましく、ヒアルロン酸ナトリウムが更に好ましい。

0039

ムコ多糖類は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0040

セルロース系高分子化合物としては、セルロースヒドロキシル基を他の官能基で置き換えることで得られるセルロース系高分子化合物を用いることができる。セルロースのヒドロキシル基を置換する官能基としては、例えば、メトキシ基エトキシ基ヒドロキシメトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロポキシ基カルボキシメトキシ基及びカルボキシエトキシ基が挙げられる。セルロース系高分子化合物は、市販のものを用いることもできる。

0041

セルロース系高分子化合物としては、例えば、メチルセルロースエチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒドロキシメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースヒプロメロース)、カルボキシメチルセルロースカルボキシエチルセルロース及びこれらの塩が挙げられる。ここで、塩としては医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであればよく、中でもアルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩等がより好ましい。

0042

セルロース系高分子化合物の中でも、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(2208、2906、2910など)、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はこれらの塩が好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、又はカルボキシメチルセルロースナトリウムがより好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースが更により好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが更により一層好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906が特に好ましい。

0043

セルロース系高分子化合物は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0044

多糖類としては、ムコ多糖類、セルロース系高分子化合物及びこれらの塩が好ましく、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びこれらの塩がより好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが更に好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910が更により好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906が特に好ましい。

0045

多糖類は、市販のものを用いることもできる。多糖類は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0046

本実施形態に係る眼科組成物(1)における(D)成分の含有量は特に限定されず、(D)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(D)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、(D)成分の総含有量が、0.001〜2w/v%であることが好ましく、0.005〜1w/v%であることがより好ましく、0.01〜0.5w/v%であることが更に好ましく、0.01〜0.1w/v%であることが更により好ましい。

0047

本実施形態に係る眼科組成物(1)における、(A)成分に対する(D)成分の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び(D)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(D)成分の含有比率としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物(1)に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(D)成分の総含有量が、0.001〜20質量部であることが好ましく、0.005〜10質量部であることがより好ましく、0.01〜5質量部であることが更に好ましく、0.01〜1質量部であることが更により好ましい。

0048

<(E)成分>
本実施形態に係る眼科組成物(1)は、更に(E)殺菌剤又は防腐剤(単に「(E)成分」とも表記する。)を含有してもよい。眼科組成物(1)が(E)成分を更に含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。

0049

殺菌剤又は防腐剤は、殺菌作用又は静菌作用を有する化合物、及びその塩である。殺菌剤又は防腐剤は、公知の防腐剤又は抗菌剤から適宜選択して用いることができる。

0052

殺菌剤又は防腐剤としては、カチオン系殺菌剤(防腐剤)、ポリクオータニウム類が好ましく、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、アレキシジン、塩酸ポリヘキサニド、塩化ポリドロニウムがより好ましく、塩酸ポリヘキサニド、アレキシジン、塩化ポリドロニウムが更に好ましく、塩酸ポリヘキサニドが更により好ましい。

0053

殺菌剤又は防腐剤は、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、2種以上を組み合わせて使用するとより好ましい。中でも、カチオン系殺菌剤(防腐剤)とポリクオータニウム類の組み合わせが好ましく、塩化ポリドロニウムとカチオン系殺菌剤(防腐剤)の組み合わせがより好ましく、塩化ポリドロニウムと塩酸ポリヘキサニド、又は塩化ポリドロニウムとアレキシジンの組み合わせが更に好ましい。

0054

殺菌剤又は防腐剤は、市販のものを用いることもできる。殺菌剤又は防腐剤は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0055

本実施形態に係る眼科組成物(1)における(E)成分の含有量は特に限定されず、(E)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(E)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、(E)成分の総含有量が、0.00001〜2w/v%であることが好ましく、0.00001〜1w/v%であることがより好ましく、0.00005〜0.5w/v%であることが更に好ましく、0.00005〜0.1w/v%であることが更により好ましい。

0056

(E)成分が、アレキシジン、塩酸ポリヘキサニド又は塩化ポリドロニウムである場合には、眼科組成物(1)の総量を基準として、(E)成分の総含有量が、0.000001〜0.01w/v%、中でも0.000001〜0.005w/v%、中でも0.000005〜0.002w/v%、中でも0.000005〜0.001w/v%、中でも0.00001〜0.0005w/v%、中でも0.00005〜0.0004w/v%、中でも0.00007〜0.0002w/v%であることが好ましい。

0057

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、本発明による効果をより一層高める観点から、更に(A)成分以外のアミノ酸類を含有することが好ましい。

0058

(A)成分以外のアミノ酸類としては、例えば、アスパラギン酸グルタミン酸アミノエチルスルホン酸タウリン)、アラニンアスパラギングルタミンプロリングリシンリジンヒスチジンセリンメチオニントレオニンシステインアミノ酢酸バリントリプトファンフェニルアラニンロイシンイソロイシン並びにそれらの塩等が挙げられる。(A)成分以外のアミノ酸類として、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、アスパラギン酸、グルタミン酸、アミノエチルスルホン酸、グリシン及びそれらの塩が好ましい。

0059

(A)成分以外のアミノ酸類は、D体、L体、DL体のいずれであってもよいが、L体が好ましい。

0060

(A)成分以外のアミノ酸類は、市販のものを用いることもできる。(A)成分以外のアミノ酸類は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0061

本実施形態に係る眼科組成物(1)における(A)成分以外のアミノ酸類の含有量は特に限定されず、(A)成分以外のアミノ酸類の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分以外のアミノ酸類の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、(A)成分以外のアミノ酸類の総含有量が、0.001〜5w/v%であることが好ましく、0.01w/v%〜2w/v%であることがより好ましく、0.1〜1w/v%であることが更に好ましい。

0062

本実施形態に係る眼科組成物(1)における、(A)成分に対する(A)成分以外のアミノ酸類の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び(A)成分以外のアミノ酸類の種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(A)成分以外のアミノ酸類の含有比率としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、本実施形態に係る眼科組成物(1)に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(A)成分以外のアミノ酸類の総含有量が、0.001〜5質量部であることが好ましく、0.01〜2質量部であることがより好ましく、0.1〜1質量部であることが更に好ましい。

0063

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、本発明による効果をより一層高める観点から、更に緩衝剤を含有することが好ましい。緩衝剤としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。このような緩衝剤としては、例えば、ホウ酸緩衝剤リン酸緩衝剤炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、トリス緩衝剤が挙げられる。これらの緩衝剤は、1種単独で使用してもよく、又は2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。

0064

ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸又はその塩(ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸又はその塩(リン酸アルカリ金属塩リン酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。炭酸緩衝剤としては、炭酸又はその塩(炭酸アルカリ金属塩炭酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。クエン酸緩衝剤としては、クエン酸又はその塩(クエン酸アルカリ金属塩、クエン酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。酢酸緩衝剤としては、酢酸又はその塩(酢酸アルカリ金属塩、酢酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。また、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝又は酢酸緩衝剤として、ホウ酸塩リン酸塩炭酸塩クエン酸塩又は酢酸塩水和物を用いてもよい。より具体的な例として、ホウ酸緩衝剤として、ホウ酸又はその塩(ホウ酸ナトリウムテトラホウ酸カリウムメタホウ酸カリウムホウ酸アンモニウムホウ砂等);リン酸緩衝剤として、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウムリン酸二水素ナトリウムリン酸二水素カリウムリン酸三ナトリウムリン酸三カリウムリン酸一水素カルシウムリン酸二水素カルシウム等);炭酸緩衝剤として、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム炭酸ナトリウム炭酸アンモニウム炭酸カリウム炭酸カルシウム炭酸水素カリウム炭酸マグネシウム等);クエン酸緩衝剤として、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウムクエン酸カリウムクエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等);酢酸緩衝剤として、酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム酢酸カリウム酢酸カルシウム酢酸ナトリウム等)などが例示できる。これらの緩衝剤の中でも、ホウ酸緩衝剤(例えば、ホウ酸とホウ砂の組合せ等)、リン酸緩衝剤(例えば、リン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムの組合せ等)が好ましく、ホウ酸緩衝剤がより好ましい。

0065

緩衝剤を含有する場合、本実施形態に係る眼科組成物(1)における緩衝剤の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、緩衝剤の総含有量が、0.001〜10w/v%であることが好ましく、0.005〜5w/v%であることがより好ましく、0.01〜3w/v%であることが更に好ましく、0.1〜2w/v%であることが更により好ましい。

0066

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、本発明による効果をより一層高める観点から、更にテルペノイドを含有することが好ましい。テルペノイドとしては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。このようなテルペノイドとしては、例えば、メントールメントンカンフルボルネオールゲラニオールシネオールシトロネロールカルボンアネトールオイゲノールリモネンリナロール酢酸リナリル、及びこれらの誘導体が挙げられる。これらの化合物はD体、L体又はDL体のいずれでもよい。また、本発明において、テルペノイドとして、上記化合物を含有する精油を使用してもよい。このような精油としては、例えば、ユーカリ油ベルガモット油ペパーミント油、クールミント油、スペアミント油ハッカ油樟脳油ウイキョウ油ケイヒ油、及びローズ油が挙げられる。これらのテルペノイドは、1種単独で使用してもよく、又は2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。

0067

これらのテルペノイドの中でも、メントール、カンフル、ボルネオールが好ましく、メントールがより好ましい。これらを含有する好ましい精油として、クールミント油、ペパーミント油、ハッカ油、樟脳油等が例示される。

0068

テルペノイドを含有する場合、本実施形態に係る眼科組成物(1)におけるテルペノイドの含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、テルペノイドの総含有量が、0.00005〜1w/v%であることが好ましく、0.0001〜0.5w/v%であることがより好ましく、0.001〜0.1w/v%であることが更に好ましい。

0069

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、本発明による効果をより一層高める観点から、更に多価アルコールを含有することが好ましい。

0070

多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコールグリセリンポリエチレングリコール(400、4000、6000等)等が挙げられる。多価アルコールとして、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、プロピレングリコールが好ましい。

0071

多価アルコールは、市販のものを用いることもできる。多価アルコールは、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0072

本実施形態に係る眼科組成物(1)における多価アルコールの含有量は特に限定されず、多価アルコールの種類、他の配合成分の種類及び含有量、眼科組成物(1)の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。多価アルコールの含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、眼科組成物(1)の総量を基準として、多価アルコールの総含有量が、0.01〜5w/v%であることが好ましく、0.05〜2w/v%であることがより好ましく、0.1〜1w/v%であることが更に好ましい。

0073

本実施形態に係る眼科組成物(1)のpHは、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される範囲内であれば、特に限定されるものではない。本実施形態に係る眼科組成物(1)のpHとしては、例えば、4.0〜9.5であってよく、4.0〜9.0であることが好ましく、4.5〜9.0であることがより好ましく、4.5〜8.5であることが更に好ましく、5.0〜8.5であることが更により好ましく、5.5〜8.5であることが特に好ましい。

0074

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧比に調節することができる。適切な浸透圧比は適用部位剤型等により異なるが、例えば、0.4〜5.0とすることができ、0.6〜3.0とすることが好ましく、0.7〜2.0とすることがより好ましい。浸透圧の調整は無機塩類、多価アルコール等を用いて、当該技術分野で既知の方法で行うことができる。浸透圧比は、第十六改正日本薬局方に基づき、286mOsm(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液の浸透圧)に対する試料の浸透圧の比とし、浸透圧は日本薬局方記載の浸透圧測定法凝固点降下法)を参考にして測定する。なお、浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)は、塩化ナトリウム(日本薬局方標準試薬)を500〜650℃で40〜50分間乾燥した後、デシケーターシリカゲル)中で放冷し、その0.900gを正確に量り精製水に溶かし正確に100mLとして調製するか、市販の浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)を用いることができる。

0075

本実施形態に係る眼科組成物(1)の粘度は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される範囲内であれば、特に限定されるものではない。本実施形態に係る眼科組成物の粘度としては、例えば、回転粘度計(RE550型粘度計、東産業社製、ローター;1°34’×R24)で測定した20℃における粘度が0.01〜10000mPa・sであることが好ましく、0.05〜8000mPa・sであることがより好ましく、0.1〜1000mPa・sであることが更に好ましく、1〜100mPa・sであることが更により好ましく、1〜10mPa・sであることが特に好ましく、1〜5mPa・sであることがより特に好ましい。

0076

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記成分の他に種々の薬理活性成分及び生理活性成分から選択される成分を組み合わせて適当量含有していてもよい。当該成分は特に制限されず、例えば、一般用医薬品製造販売承認基準2012年版(一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会 監修)に記載された眼科用薬における有効成分が例示できる。眼科用薬において用いられる成分として、具体的には、例えば、次のような成分が挙げられる。
抗ヒスタミン剤:例えば、イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミンマレイン酸クロルフェニラミンフマル酸ケトチフェン塩酸オロパタジン塩酸レボカバスチン等。
抗アレルギー剤:例えば、クロモグリク酸ナトリウムトラニラストペミロラストカリウム等。
ステロイド剤:例えば、プロピオン酸フルチカゾンフランカルボン酸フルチカゾンフランカルボン酸モメタゾンプロピオン酸ベクロメタゾンフルニソリド等。
消炎剤:例えば、グリチルレチン酸グリチルリチン酸二カリウムプラノプロフェンサリチル酸メチルサリチル酸グリコールアラントイントラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸塩化ベルベリンアズレンスルホン酸ナトリウム塩化リゾチーム硫酸亜鉛乳酸亜鉛甘草等。
充血除去剤塩酸テトラヒドロゾリン硝酸テトラヒドロゾリン塩酸ナファゾリン硝酸ナファゾリンエピネフリン塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン塩酸フェニレフリンdl−塩酸メチルエフェドリン等。
眼筋調節薬剤:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミントロピカミドヘレニエン硫酸アトロピン等。
ビタミン類:例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウムシアノコバラミン塩酸ピリドキシンパンテノールパントテン酸カルシウムパントテン酸ナトリウムパルミチン酸レチノール酢酸レチノール酢酸トコフェロール等。
無機塩類:例えば、塩化カルシウム塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム塩化アンモニウム等の金属の塩化物硫酸カルシウム硫酸マグネシウム硫酸ナトリウム硫酸カリウム硫酸アンモニウム等の金属の硫酸塩等。
収斂剤:例えば、亜鉛華、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛等。
局所麻酔剤:例えば、リドカインプロカイン等。
その他:レバミピド等。

0077

本実施形態に係る眼科組成物(1)には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途及び製剤形態に応じて、常法に従い、様々な添加物を適宜選択し、1種又はそれ以上を併用して適当量含有させてもよい。このような添加物として、例えば、医薬品添加物事典2007(日本医薬品添加剤協会編集)に記載された各種添加物が例示できる。代表的な成分として次の添加物が挙げられる。
担体:例えば、水、含水エタノール等の水性溶媒
基剤:例えば、オクチルドデカノール酸化チタン臭化カリウムプラスチベース流動パラフィン軽質流動パラフィン精製ラノリン白色ワセリン等。
pH調節剤:塩酸、酢酸、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化カルシウム水酸化マグネシウムトロメタモールトリエタノールアミンモノエタノールアミンジイソプロパノールアミン等。
糖類:例えば単糖類二糖類、具体的にはグルコースマルトーストレハローススクロースシクロデキストリンキシリトールソルビトールマンニトール等。
安定化剤ジブチルヒドロキシトルエンブチルヒドロキシアニソールナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、亜硫酸水素ナトリウムピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウムモノステアリン酸グリセリン、シクロデキストリン等。
陰イオン界面活性剤ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩アルキルベンゼンスルホン酸塩アルキル硫酸塩、N−アシルタウリン塩等。
両性界面活性剤ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等。
ビニル系高分子化合物ポリビニルピロリドンポリビニルアルコールカルボキシビニルポリマー等。

0078

なお、本実施形態に係る眼科組成物(1)は、ピロリドンカルボン酸を実質的に含有しないことが好ましく、ピロリドンカルボン酸を含有しないことがより好ましい。

0079

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、例えば、(A)成分及び(B)成分、並びに必要に応じて他の含有成分を所望の含有量となるように添加及び混和することにより調製することができる。具体的には、例えば、精製水で上記成分を溶解又は懸濁させ、所定のpH及び浸透圧に調整し、濾過滅菌等により滅菌処理することで調製できる。

0080

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、目的に応じて種々の剤型をとることができ、例えば、液剤ゲル剤半固形剤軟膏等)等が挙げられる。これらの中でも、液剤が好ましい。また、液剤の中でも水性液剤が好ましい。本実施形態に係る眼科組成物(1)を水性液剤にする場合、眼科組成物(1)の総量に対して、例えば、水の含有量が50w/v%以上であり、70w/v%以上であることが好ましく、80w/v%以上であることがより好ましく、90w/v%以上であることが更に好ましく、95w/v%以上であることが更により好ましい。本実施形態に係る眼科組成物(1)に用いられる水としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される水を使用すればよく、このような水として、例えば、蒸留水常水、精製水、滅菌精製水注射用水注射用蒸留水が挙げられる。

0081

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、眼科分野で用いられるものであって、眼に接触するように使用されるものであれば、その製剤形態については制限されない。例えば、点眼剤(但し、点眼剤にはコンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤を含む)、眼軟膏剤、洗眼剤(但し、洗眼剤にはコンタクトレンズ装用中に洗眼可能な洗眼剤を含む)、コンタクトレンズ装着液コンタクトレンズケア用液剤コンタクトレンズ消毒液、コンタクトレンズ用保存液、コンタクトレンズ用洗浄液、コンタクトレンズ用洗浄保存液、コンタクトレンズ用消毒・洗浄・保存液(マルチパーパスソリューション)等)等を挙げることができる。これらの中でも、点眼剤、洗眼剤及びコンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズケア用液剤が好ましい。特に、本実施形態に係る眼科組成物(1)は、消泡速度が向上し、使用時の滴下量のバラツキが少ないため、特に一回の使用量が少ない、点眼剤、コンタクトレンズ装着液に好適に用いられる。また、別の観点から、本実施形態に係る眼科組成物(1)は、消泡速度が向上しているため、液を使用者が他の容器に一定量を移しとって使用する、洗眼剤、コンタクトレンズケア用液剤も眼科組成物(1)の好適な製剤形態である。なお、本明細書において、単にコンタクトレンズと表記する場合には、ハードコンタクトレンズ酸素透過性ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを含むあらゆるコンタクトレンズを包含する。

0082

本実施形態に係る眼科組成物(1)は、その製剤形態に応じた使用方法に従って使用される。例えば、眼科組成物が点眼剤(コンタクトレンズ用点眼剤を含む)である場合、裸眼又はコンタクトレンズを装用した眼に、該点眼剤の適量を点眼すればよい。また、眼科組成物が洗眼剤(コンタクトレンズ用洗眼剤を含む)である場合も、裸眼又はコンタクトレンズを装用した眼に、該洗眼剤の適量を洗眼に使用すればよい。また、眼科組成物がコンタクトレンズ装着液である場合、コンタクトレンズの装着時にコンタクトレンズと該装着液の適量を接触させることにより使用される。更に、眼科組成物がコンタクトレンズケア用液剤である場合であれば、適量の該ケア用液剤中にコンタクトレンズを浸漬したり、該ケア用液剤にコンタクトレンズを接触させて擦り洗いすること等によって使用される。コンタクトレンズを浸漬させる場合、浸漬時間は、通常1分以上であればよく、10分以上が好ましく、1時間以上がより好ましく、4時間以上が更に好ましい。

0083

本実施形態に係る眼科組成物(1)を収容する容器としては、眼科組成物(1)を収容する容器として通常用いられる容器を用いることができ、ガラス製であってもよく、またプラスチック製であってもよい。本実施形態に係る眼科組成物(1)を収容する容器として、プラスチック製を使用する場合、該プラスチック容器構成材質については、特に制限されないが、例えば、ポリエチレンナフタレートポリアリレートポリエチレンテレフタレートポリプロピレンポリエチレンポリイミドポリカーボネートのいずれか1種、これらの共重合体、または2種以上の混合体が挙げられる。また、上記共重合体としては、エチレン−2,6−ナフタレート単位、アリレート単位、エチレンテレフタレート単位プロピレン単位エチレン単位イミド単位のいずれか1種を主体として、他のポリエステル単位、イミド単位を含む共重合体が挙げられる。尚、本発明において例えばポリエチレンテレフタレート製容器と記載する場合は、容器の構成材質全体の重量に対し、ポリエチレンテレフタレートが含有されていればよいが、通常10w/w%以上、好ましくは50w/w%以上であるものを意味する。

0084

また、本実施形態に係る眼科組成物(1)を収容する容器に備えられているノズルなどの容器注口周辺部についても、その構造、構成素材等については特に制限されるものではない。ノズルなどの容器注口周辺部の構造については、眼科組成物用容器(例えば点眼剤容器)の注出口(例えばノズル)として一般的に採用されている構造であればよく、容器本体と一体に成形されていてもよく、容器本体とは別に成形されていても良い。注口周辺部また注出口(例えばノズル)の構成素材については、例えば、上記プラスチック容器の構成素材と同様のものが例示される。

0085

特に、柔軟性、コスト面からは、ポリエチレンを構成素材として含む注出口が好適である。

0086

ポリエチレンの種類としては、高密度ポリエチレン低密度ポリエチレン等が挙げられるが、中でも低密度ポリエチレンを構成素材として含む注出口が好適である。また、注出口としては、点眼剤容器に用いられるノズルが好適である。

0087

本実施形態に係る眼科組成物(1)を収容する容器及び容器注口周辺部の好ましい組み合わせとしては、ポリエチレンテレフタレート製容器とポリエチレン製容器注口周辺部の組み合わせ、より好ましくはポリエチレンテレフタレート製点眼容器とポリエチレン製ノズルの組み合わせ、特に好ましくはポリエチレンテレフタレート製点眼容器と低密度ポリエチレン製ノズルの組み合わせである。また、本実施形態に係る眼科組成物を収容する容器及び容器注口周辺部の組み合わせとしては、ポリエチレンテレフタレート製容器とポリプロピレン製ノズルの組み合わせ、ポリプロピレン製容器とポリプロピレン製ノズルの組み合わせも好ましい。また、本実施形態に係る眼科組成物を収容する容器及び容器注口周辺部の組み合わせとしては、ポリエチレン製容器とポリエチレン製ノズルの組み合わせ、又はその一体成型の容器、中でも、低密度ポリエチレン製容器と低密度ポリエチレン製ノズルの組み合わせ、又はその一体成型の容器も好ましい。

0088

本実施形態に係る眼科組成物(1)の容器内への充填量は、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、通常0.01〜1000mLであり、0.1〜500mLが好ましく、1mL〜500mLがより好ましく、2mL〜100mLが更に好ましく、2mL〜50mLが更により好ましく、3mL〜25mLが特に好ましく、5mL〜20mLがより特に好ましい。また、別の態様として、10〜1000mLが好ましく、50〜700mLがより好ましく、70〜600mLが更に好ましく、100〜500mLが更により好ましい。

0089

本実施形態に係る眼科組成物(1)とすることにより、該眼科組成物における消泡速度を向上させることができることから、点眼剤等の眼科組成物を滴下する際における滴下量のバラツキを抑制する効果が期待できる。

0090

〔2.眼科組成物(2)(シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物)〕
本実施形態に係る眼科組成物(2)は、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上(単に「(A)成分」とも表記する。)を含有する。

0091

本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される(A)成分の種類及び好適な例、(A)成分の含有量については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0092

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更に(B)非イオン界面活性剤を含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される(B)成分の種類及び好適な例、(B)成分の含有量、(A)成分に対する(B)成分の含有比率については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0093

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更に(E)殺菌剤又は防腐剤を含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される(E)成分の種類及び好適な例、(E)成分の含有量、(A)成分に対する(E)成分の含有比率については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0094

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更に(C)キレート剤を含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される(C)成分の種類及び好適な例、(C)成分の含有量、(A)成分に対する(C)成分の含有比率については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0095

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更に(D)多糖類を含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される(D)成分の種類及び好適な例、(D)成分の含有量、(A)成分に対する(D)成分の含有比率については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0096

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更に(A)成分以外のアミノ酸類を含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される(A)成分以外のアミノ酸類の種類及び好適な例、(A)成分以外のアミノ酸類の含有量については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0097

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更に緩衝剤を含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される緩衝剤の種類及び好適な例、緩衝剤の含有量については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0098

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更にテルペノイドを含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用されるテルペノイドの種類及び好適な例、テルペノイドの含有量については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0099

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、更に多価アルコールを含有してもよい。本実施形態に係る眼科組成物(2)で使用される多価アルコールの種類及び好適な例、多価アルコールの含有量については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0100

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記成分の他に種々の薬理活性成分及び生理活性成分から選択される成分を組み合わせて適当量含有していてもよい。また、本実施形態に係る眼科組成物(1)には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途及び製剤形態に応じて、常法に従い、様々な添加物を適宜選択し、1種又はそれ以上を併用して適当量含有させてもよい。これらの種類については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0101

本実施形態に係る眼科組成物(2)のpH、浸透圧及び粘度についても、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0102

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、例えば、(A)成分、及び必要に応じて他の含有成分を所望の含有量となるように添加及び混和することにより調製することができる。本実施形態に係る眼科組成物(2)の製造方法及び剤型についても、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0103

本実施形態に係る眼科組成物(2)は、眼科分野で用いられるものであってシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに接触するように使用されるものであれば、その製剤形態については制限されない。例えば、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用点眼剤(シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを装着したまま使用可能な点眼剤)、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用洗眼剤(シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを装着したまま使用可能な洗眼剤)、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ装着液、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズケア用液剤(シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ消毒液、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ保存液、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ洗浄液、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ洗浄保存液、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ洗浄・消毒・保存液(マルチパーパスソリューション)等)等を挙げることができる。中でも、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズケア用液剤として用いる場合は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を効果的に洗浄することが可能である。この効果に鑑みれば、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズケア用液剤として好適に用いることができる。

0104

本実施形態に係る眼科組成物(2)の使用方法としては、該眼科組成物(2)をシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに接触させることとなる工程を有する公知の方法であれば、特に限定はない。例えば、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用点眼剤の場合、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの装着前又は装用中に、該点眼剤の適量を点眼すればよい。また、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用洗眼剤の場合も、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの装着前又は装用中、該洗眼剤の適量を洗眼に使用すればよい。なお、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用点眼剤又はシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用洗眼剤は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを装用している時はもちろん、装用していない時でも点眼や洗眼の目的で使用することができる。また、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ装着液の場合、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの装着時にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズと該装着液の適量を接触させることにより使用される。更に、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズケア用液剤の場合であれば、適量の該ケア用液剤中にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを浸漬したり、該ケア用液剤にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを接触させて擦り洗いすること等によって使用される。コンタクトレンズを浸漬させる場合、浸漬時間は、通常1分以上であればよく、10分以上が好ましく、1時間以上がより好ましく、4時間以上が更に好ましい。

0105

本実施形態に係る眼科組成物(2)において、適用対象となるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの種類については特に制限されず、イオン性又は非イオン性の別を問わず、現在市販されている、或いは将来市販される全てのシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを適用対象にできる。本実施形態に係るシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物によれば、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を効果的に洗浄することができる。なお、ここで「イオン」とは、米国FDA(米国食品医薬品局)基準に則り、コンタクトレンズ素材中のイオン性成分含有率が1mol%以上であることをいい、「非イオン」とは、米国FDA(米国食品医薬品局)基準に則り、コンタクトレンズ素材中のイオン性成分含有率が1mol%未満であることをいう。

0106

また、本実施形態に係る眼科組成物(2)の適用対象となるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの含水率は、特に制限されず、例えば、90%以下であってよく、60%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましい。なお、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズはハイドロゲル素材を含むものであるため、少なくとも0%より多い水分を含む。

0107

ここでシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの含水率とは、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ中の水の割合を示し、具体的には以下の計算式により求められる。
含水率(%)=(含水した水の重量/含水状態のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの重量)×100
かかる含水率はISO18369−4:2006の記載に従って、重量測定方法により測定され得る。

0108

本実施形態に係る眼科組成物(2)を収容する容器については、上記眼科組成物(1)の場合と同様である。

0109

〔3.消泡速度の向上〕
本実施形態に係る眼科組成物(1)は、眼科組成物における消泡速度を向上させることができるという効果を奏する。

0110

したがって、本発明の一実施形態として、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上と、(B)非イオン界面活性剤と、を眼科組成物に配合することを含む、該眼科組成物における消泡速度を向上させる方法が提供される。

0111

また、本発明の一実施形態として、(B)非イオン界面活性剤を含有する眼科組成物に、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上を配合することを含む、消泡速度向上剤が提供される。

0112

なお、上記各実施形態における、(A)成分の種類及び含有量等、(B)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物(1)〕で説明したとおりである。

0113

〔4.シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質の洗浄〕
本実施形態に係る眼科組成物(2)は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を洗浄することができるという効果を奏する。これにより、角膜上皮障害を効果的に予防することができる。またこれにより、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの装用感を改善することができる。

0114

したがって、本発明の一実施形態として、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上をシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に含有させることを含む、該シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を洗浄する作用を付与する方法が提供される。

0115

また、本発明の一実施形態として、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物からなる、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質の洗浄剤が提供される。

0116

さらに、本発明の一実施形態として、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質の洗浄用であるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物の製造のための、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上の使用が提供される。

0117

さらにまた、本発明の一実施形態として、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物を、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに接触させるステップを含む、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質を洗浄する方法が提供される。当該接触させるステップは、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ装用中に実行してもよく、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ非装用中に実行してもよい。

0118

なお、上記各実施形態における、(A)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物(1)〕及び〔2.眼科組成物(2)〕で説明したとおりである。

0119

〔5.アカントアメーバの殺菌〕
本実施形態に係る眼科組成物(2)は、アカントアメーバ角膜感染症の原因となるアカントアメーバ(例えば、Acanthamoeba castellanii、Acanthamoeba polyphaga等)を殺菌するという効果を奏する。

0120

したがって、本発明の一実施形態として、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上をシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に含有させることを含む、該シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物にアカントアメーバを殺菌する作用を付与する方法が提供される。

0121

また、本発明の一実施形態として、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物からなる、アカントアメーバの殺菌剤が提供される。

0122

さらに、本発明の一実施形態として、アカントアメーバの殺菌用であるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物の製造のための、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上の使用が提供される。

0123

さらにまた、本発明の一実施形態として、(A)アルギニン及びその塩からなる群より選択される1種以上を含有する、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物を、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに接触させるステップを含む、アカントアメーバを殺菌する方法が提供される。当該接触させるステップは、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ装用中に実行してもよく、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ非装用中に実行してもよい。

0124

なお、上記各実施形態における、(A)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.眼科組成物(1)〕及び〔2.眼科組成物(2)〕で説明したとおりである。

0125

以下、試験例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0126

[試験例1:消泡速度に関する試験(1)]
表1に記載の処方に従い、各試験液(眼科組成物)を常法により調製した。表1における各成分量の単位はw/v%である。
これらの試験液を用いて、消泡速度に関する試験を実施した。各試験液を容量50mLのガラス製遠沈管に30mLずつ充填し、それらをRECIPADHAKER SR−2w(TAITEC)を用いて、1500回振とうさせて泡を発生させた直後、目視により、泡部分水溶液部分を確認し、泡部分の容積を測定した。発生した泡が半減するまでの所要時間(分)で消泡速度を評価した。
また、計測した「泡が半減するまでの所要時間(分)」を用いて、下記式により、対応する試験例に対する「消泡改善率(%)」を算出した。
消泡改善率(%)={(対応する試験例の泡が半減するまでの所要時間(分)−各試験例の泡が半減するまでの所要時間(分))/対応する試験例の泡が半減するまでの所要時間(分)}×100
なお、対応する試験例とは、実施例1−1については比較例1−1、実施例1−2については、比較例1−2である。
結果を表1に示す。

0127

0128

表1に示す通り、アルギニンを含有する実施例1−1及び1−2の試験液では、泡が半減するまでの時間が短縮し、消泡速度が顕著に向上することが確認された。

0129

[試験例2:消泡速度に関する試験(2)]
表2に記載の処方に従い、各試験液(眼科組成物)を常法により調製した。表2における各成分量の単位はw/v%である。
これらの試験液を用いて、試験例1と同様の方法で消泡速度に関する試験を実施した。
なお、対応する試験例とは、比較例2−1である。
結果を表2に示す。

0130

0131

表2に示す通り、アルギニンを含有する実施例2−1及び2−2の試験液では、泡が半減するまでの時間が短縮し、消泡速度が向上することが確認された。また、エデト酸ナトリウムを更に含有する実施例2−2の試験液では、より消泡速度が向上することが確認された。

0132

[試験例3:消泡速度に関する試験(3)]
表3に記載の処方に従い、各試験液(眼科組成物)を常法により調製した。表3における各成分量の単位はw/v%である。
これらの試験液を用いて、試験例1と同様の方法で消泡速度に関する試験を実施した。
なお、対応する試験例とは、実施例3−1である。
結果を表3に示す。

0133

0134

表3に示す通り、アルギニンを含有する実施例3−1及び3−2の試験液では、泡が半減するまでの時間が短縮し、消泡速度が向上することが確認された。また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを更に含有する実施例3−2の試験液では、泡が半減するまでの時間がさらに93.9%改善し、より顕著に消泡速度が向上することが確認された。

0135

[試験例4:シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質の洗浄力の評価]
ガラス製バイアル瓶に、オレイン酸(0.06mg/mL)、リノール酸(0.06mg/mL)、トリパルミチン(0.81mg/mL)、セチルアルコール(0.2mg/mL)、パルミチン酸(0.06mg/mL)、ミリスチン酸セチル(0.81mg/mL)、コレステロール(0.08mg/mL)、パルミチン酸コレステロール(0.08mg/mL)、レシチン(2.83mg/mL)、塩化ナトリウム(9mg/mL)、リン酸二水素カリウム(5mg/mL)及びホウ砂(12mg/mL)を含有する脂質懸濁液(2mL)を入れた。当該脂質懸濁液中にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ(アキュビューアドバンス登録商標)、ジョンソンアンドジョンソン社製)を1枚浸漬し、37℃で8時間振とうした。

0136

別途、表4に記載の処方に従い、各試験液(眼科組成物)を調製した。表4における各成分量の単位はw/v%である。調製した各試験液(2mL)をガラス製バイアル瓶に入れた。当該試験液中に、上記脂質懸濁液中で振とうさせたシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを入れて、室温で12時間振とうし、洗浄処理を行った。

0137

シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを取り出して約100mLの生理食塩水すすぎエッペンチューブ(容量2mL)に入れ、乾燥させた。エタノール及びジエチルエーテル混合溶液(3:1(v/v)、1mL)中にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを10分以上浸漬して脂質を抽出し、当該抽出液(0.5mL)を遠沈管に入れて、溶媒を除去した。

0138

溶媒除去後残留物無水エタノール(0.05mL)及び濃硫酸(2.5mL)を加えて、90℃の湯浴で30分間処理した後、得られた溶液(0.4mL)に0.6%バニリン溶液(6mL)を加えて、37℃の湯浴で15分間処理した。

0139

得られた溶液を96ウェルマルチプレートに200μLずつ入れ、540nmにおける吸光度を測定し、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに残存する脂質量を算出した。なお、検量線オリーブ油を用いて作製した。

0140

脂質吸着処理後に洗浄処理を行わないシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズをコントロールとし、コントロールと、各処方で洗浄処理を行った後のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとの残存脂質量の差を、脂質洗浄量(μg)として算出した。その後、下記式を用いて比較例4−1に対する脂質洗浄量上昇率(%)を算出した。
脂質洗浄量上昇率(%)={(各試験例の脂質洗浄量(μg)−「比較例4−1」の脂質洗浄量(μg))/「比較例4−1」の脂質洗浄量(μg)}×100
算出した脂質洗浄量上昇率を表4に示す。

0141

0142

L−アルギニンを配合した実施例4−1及び4−2の試験液では、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに吸着した脂質の洗浄力が顕著に向上することが確認された。

0143

[試験例5:アカントアメーバに対する殺菌力の評価(1)]
表5に記載の処方に従い、各試験液(眼科組成物)を調製した。表5における各成分量の単位はw/v%である。調製直後の各試験液、及び60℃で3週間保管した後の各試験液について、アカントアメーバのトロホ型に対する殺菌力を評価した。

0144

アカントアメーバ(Acanthamoeba castellanii)をPYG液体培地中にて32.5℃で3日間培養し、1/4RS(塩化ナトリウム:0.215g/100mL、塩化カリウム:0.0075g/100mL、CaCl2・2H2O:0.0083g/100mL)にて3回洗浄後、約2×106〜5×106cells/mLとなるように調整して、微生物液を得た。試験液(10mL)を滅菌済み試験容器3個のそれぞれに無菌的に取り、これに微生物液(0.1mL)を接種し、最終的に約2.0×104〜5.0×104cells/mLとした。

0145

得られた微生物液含有試験液を25℃で4時間静置した後、当該微生物液含有試験液より0.5mLを取り出し、これを中和液(PYG液体培地DNB(Dey-Engley Neutralizing Broth)を8:1の割合で混合したもの)(4.5mL)に加えて被験物質中和して10倍希釈溶液を作製した。これを96ウェルマルチプレートに200μLずつ入れた。その後、PYG液体培地を180μLずつ入れたウェルに、上記10倍希釈溶液を20μLずつ加えてよく混合する操作を、4回(104倍希釈になるまで)繰り返して、培養液を得た。

0146

得られた培養液を25℃で7日間培養し、倒立型顕微鏡下で試験微生物の増殖の有無を確認した。増殖の認められたウェルの数を集計し、Spearman−Karber法でアカントアメーバのトロホ型の生菌数を算出した。次いで、接触菌数と7日間培養後の生菌数とを比較し、菌数の減少量をLog reductionとして算出した。

0147

また、アカントアメーバをPYG液体培地中にて32.5℃で3日間培養した後に、PYG液体培地をEM液体培地に変更して、更に25℃で14日間培養したこと以外はトロホ型と同様の方法で、アカントアメーバのシスト型の生菌数及びLog reductionを算出した。

0148

アカントアメーバのトロホ型、及びシスト型それぞれについて、下記式を用いて比較例4−1に対するアメーバ殺菌力改善率(%)を算出した。
アメーバ殺菌力改善率(%)={(各試験例のLog reduction−「比較例5−1」のLog reduction)/「比較例5−1」のLog reduction}×100
算出したアメーバ殺菌力改善率を表5に示す。

0149

0150

L−アルギニンを配合した実施例5−1及び5−2の試験液では、アカントアメーバのトロホ型、及びシスト型に対して、優れた殺菌力を示すことが確認された。

0151

[試験例6:アカントアメーバに対する殺菌力の評価(2)]
表6に記載の処方に従い、各試験液(眼科組成物)を調製した。表6における各成分量の単位はw/v%である。試験例5と同様の方法で、調製直後の各試験液、及び60℃で3週間保管した後の各試験液について、アカントアメーバのトロホ型、及びシスト型に対する殺菌力を評価した。
下記式を用いて、参考例6−1に対するアメーバ殺菌力改善率(%)を算出した。
アメーバ殺菌力改善率(%)={(実施例6−1のLog reduction−「参考例6−1」のLog reduction)/「参考例6−1」のLog reduction}×100

0152

0153

L−アルギニンを配合した実施例6−1の試験液では、アカントアメーバのトロホ型、及びシスト型に対して、優れた殺菌力を示すことが確認された。

0154

[試験例7:消泡速度に関する試験(4)]
表7に記載の処方に従い、各試験液(眼科組成物)を常法により調製した。表7における各成分量の単位はw/v%である。
これらの試験液を用いて、試験例1と同様の方法で消泡速度に関する試験を実施した。
なお、対応する試験例とは、実施例7−1については比較例7−1、実施例7−2については比較例7−2である。
結果を表7に示す。

0155

0156

表7に示す通り、アルギニンを含有する実施例7−1〜7−2の試験液では、泡が半減するまでの時間が短縮し、消泡速度が顕著に向上することが確認された。

0157

〔製剤例〕
表8及び9に記載の処方で眼科組成物を調製し、製剤例1〜18とした。表中の単位は、表中に記載があるもの以外は全て(w/v%)である。

0158

実施例

0159

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