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図面 (6)

課題

バイオマス材料から有用な生成物を生成するために用いられる方法および設備の提供。

解決手段

セルロース系材料又はリグノセルロース系材料糖化して、グルコース及びキシロースを含有する糖化バイオマス液を得る工程と、前記グルコースを選択的に発酵させて、未変換のキシロースと、及び前記グルコースの発酵に由来する発酵生成物を含む発酵ブロスを生成する工程と、並びに第1の電気透析システムを利用して、前記発酵ブロスから、塩、部分的イオン化酸又は完全イオン化酸を除去する工程と、及び第2の電気透析システムを利用して、除去された前記塩を中和する工程であって、前記第2の電気透析システムは、双極性膜の電気透析システムを備える、工程とを包含する方法。

概要

背景

背景
例を挙げると農業残渣、木質バイオマス自治体廃棄物、油料種子粕類および海藻など、多くの潜在的リグノセルロース系原料が、今日は入手可能である。現在、これらの材料の多くは、十分に活用されておらず、例えば動物飼料バイオコンポスト材料として用いられるか、コジェネレーション施設焼却されるか、または埋め立てられることさえある。

リグノセルロース系バイオマスは、ヘミセルロースマトリックス包埋され、リグニンに包囲された結晶セルロース原繊維を含む。これが、酵素、ならびに他の化学的生化学的および/または生物学的工程による接近が困難な緻密なマトリックスを生成する。セルロース系バイオマス材料(例えば、リグニンが除去されたバイオマス材料)は、酵素および他の変換工程により利用し易いが、それでも天然由来セルロース材料は多くの場合、加水分解酵素と接触させると、低い収率となる(理論収率と比較)。リグノセルロース系バイオマスは、酵素の攻撃に対してより難分解性である。さらにリグノセルロース系バイオマスの各タイプは、それぞれに特有セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンの組成を有する。

概要

バイオマス材料から有用な生成物を生成するために用いられる方法および設備の提供。セルロース系材料又はリグノセルロース系材料糖化して、グルコース及びキシロースを含有する糖化バイオマス液を得る工程と、前記グルコースを選択的に発酵させて、未変換のキシロースと、及び前記グルコースの発酵に由来する発酵生成物を含む発酵ブロスを生成する工程と、並びに第1の電気透析システムを利用して、前記発酵ブロスから、塩、部分的イオン化酸又は完全イオン化酸を除去する工程と、及び第2の電気透析システムを利用して、除去された前記塩を中和する工程であって、前記第2の電気透析システムは、双極性膜の電気透析システムを備える、工程とを包含する方法。A

目的

幾つかの例において、放射線不透過性材料は、良好な遮蔽を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

セルロース系材料またはリグノセルロース系材料糖化して、グルコースおよびキシロースを含有する糖化バイオマス液を得る工程と、前記グルコースを選択的に発酵させて、未変換のキシロースと、および前記グルコースの発酵に由来する発酵生成物を含む発酵ブロスを生成する工程と、ならびに第1の電気透析システムを利用して、前記発酵ブロスから、塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸を除去する工程と、および第2の電気透析システムを利用して、除去された前記塩を中和する工程であって、前記第2の電気透析システムは、双極性膜の電気透析システムを備える、工程とを包含する方法。

請求項2

前記電気透析システムが電気透析または極性転換型電気透析を利用する、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記セルロース系材料またはリグノセルロース系材料を糖化する工程の前処理として、前記セルロース系材料またはリグノセルロース系材料の難分解性を低減させる工程を更に包含する、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記セルロース系材料またはリグノセルロース系材料の難分解性を低減させる工程には、電離放射線を用いて前記セルロース系材料またはリグノセルロース系材料を処理する工程が含まれる、請求項3に記載の方法。

請求項5

前記電離放射線が加速電子の形態である、請求項4に記載の方法。

請求項6

前記セルロース系またはリグノセルロース系バイオマスが1つ以上の酵素を利用して糖化される、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記セルロース系またはリグノセルロース系バイオマスが1つ以上の酸を利用して糖化される、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記酸が硫酸である、請求項7に記載の方法。

請求項9

電気透析前の前記発酵ブロスのイオン強度が、約500〜約50,000μS/cmであり、前記第1の電気透析システムの電気透析後の前記発酵ブロスのイオン強度が1〜100μS/cmである、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記電気透析システムを利用して除去される前記塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸が、P、K、Mg、Na、Ca、S、O、Mn、Al、Zn、Si、ClおよびFeからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1に記載の方法。

請求項11

クロマトグラフィー濾過遠心分離沈澱蒸留錯体形成、およびその組合せからなる群から選択される方法により、糖化バイオマス液を精製することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。

請求項12

沈澱が、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させるための1つ以上の溶媒または非溶媒の付加を包含する、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記溶媒が、メタノールエタノールイソプロパノールアセトンエチルエーテルおよびテトラヒドロフランからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。

請求項14

前記溶媒がメタノールである請求項12に記載の方法。

請求項15

前記発酵生成物が、有機酸またはその塩を含有する、請求項1に記載の方法。

請求項16

前記発酵生成物が、乳酸またはその塩を含有する、請求項15に記載の方法。

請求項17

前記発酵生成物がアルコールである、請求項1に記載の方法。

請求項18

前記アルコールがエタノールである、請求項17に記載の方法。

請求項19

脱色剤を利用して前記糖化バイオマス液または前記発酵ブロスを脱色することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。

請求項20

前記脱色剤が、粉化炭素粒状炭素押出炭素、骨炭炭素、ビーズ活性炭スチレン樹脂アクリル樹脂磁性樹脂、脱色粘土ベントナイトアタパルジャイトモンモリロナイト、ホルマイトおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。

請求項21

前記第1の電気透析システムを利用することが、膜を通り過ぎて前記発酵ブロスを流動させながら、イオン選択性膜横断する約10〜150Vの電圧を適用することを包含する、請求項1に記載の方法。

請求項22

前記電気透析システムを利用後の前記キシロースの純度が少なくとも約80重量%である、請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、以下の仮特許出願の優先権を主張するものである:2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,684号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,773号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,731号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,735号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,740号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,744号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,746号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,750号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,752号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,754号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,775号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,780号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,761号;2013年3月8日出願の米国特許出願第61/774,723号;および2013年3月15日出願の米国特許出願第61/793,336号。これらの仮特許出願それぞれの開示全体は、参照により本明細書に組み入れられる。

背景技術

0002

背景
例を挙げると農業残渣、木質バイオマス自治体廃棄物、油料種子粕類および海藻など、多くの潜在的リグノセルロース系原料が、今日は入手可能である。現在、これらの材料の多くは、十分に活用されておらず、例えば動物飼料バイオコンポスト材料として用いられるか、コジェネレーション施設焼却されるか、または埋め立てられることさえある。

0003

リグノセルロース系バイオマスは、ヘミセルロースマトリックス包埋され、リグニンに包囲された結晶セルロース原繊維を含む。これが、酵素、ならびに他の化学的生化学的および/または生物学的工程による接近が困難な緻密なマトリックスを生成する。セルロース系バイオマス材料(例えば、リグニンが除去されたバイオマス材料)は、酵素および他の変換工程により利用し易いが、それでも天然由来セルロース材料は多くの場合、加水分解酵素と接触させると、低い収率となる(理論収率と比較)。リグノセルロース系バイオマスは、酵素の攻撃に対してより難分解性である。さらにリグノセルロース系バイオマスの各タイプは、それぞれに特有セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンの組成を有する。

発明が解決しようとする課題

0004

概要
一般的に、バイオマス材料から有用な生成物を生成するために用いられる方法および設備が、本明細書中で記載される。一般的に、多数の方法は、手におえないバイオマスを処理すること、例えば電子ビームで処理し、次いで、低減された難分解性材料を、糖、例えばグルコースキシロースアラビノースフルクトース糖アルコール、例えばキシリトールおよびその他の生成物の混合物に生化学的におよび/または化学的に加工することを包含する。供給原料の加工中に生成される塩(例えば、イオン)は、電気透析、例えば一般または標準電気透析(ED)、極性転換型電気透析(EDR)および/または双極性膜電気透析(EDBM)の工程を経て除去され得る。電気透析の方法は、糖溶液から大量の塩を除去するのに役立ち得るし、または電気透析は、混合物中の他の化合物から有機酸を分離するために用いられ得る。電気透析の前および/または後に、バイオマス液は、さらにまた、他の不純物および色を除去するために処理され得る。

課題を解決するための手段

0005

一態様において、本発明は、電気透析システムを利用して、糖および/または発酵液のような糖化バイオマス液から、塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸を除去および/または分離するための方法を特徴とする。したがって、当該方法は、加工された溶液(例えば、精製溶液、向上化工程流れ、精製工程流れ)を提供し得る。任意に、電気透析システムは、標準電気透析または極性転換型電気透析を利用する。さらにまた任意に、糖化バイオマス液は、糖化されている難分解性低減化セルロース系またはリグノセルロース系材料を含む。例えば糖化は、1つ以上の酵素および/または1つ以上の酸、例えば硫酸を利用することにより行われ得る。例えば糖化は、酵素を用いることにより、酸を用いて、酸を、次いで酵素を用いて、酵素を、次いで酸を用いて、あるいは酵素および酸を同時に用いて、実行され得る。任意に、セルロース系またはリグノセルロース系材料は、電離放射線で(例えば、約10〜約50Mradの放射線で)処理することにより低減されるその難分解性を有する。例えば電離放射線は、加速された電子の形態であり得る。

0006

別の実施形態では、糖化生成物は発酵され、次いで、精製して、または精製せずに、電気透析が適用される。この実施形態では、発酵ブロスは、しばしば、特定生成物への糖の転化物からの生成物、ならびに発酵中に転化されないままの別の糖を含み得る。発酵ブロスは、電気透析に付されて、形成された塩を除去し得る。次いで、生成物は、双極性電気透析操作を用いて単離され得る。

0007

いくつかの実行では、電気透析システムを利用する間、膜を通り過ぎて糖化バイオマス液および/または発酵生成物流を流動させながら、イオン選択性膜横断する約10〜600Vの電圧が適用され得る。任意に、電圧は25〜500Vであり得る。付加的には、電圧は40〜450Vであり得る。これらの電圧は、多重膜を横断し得る。

0008

いくつかの実行において、糖化バイオマス液は、発酵ステップでさらに加工されて、発酵生成物、例えばアルコール、有機酸を生成し得る。任意に、糖化バイオマス液は、電気透析またはその他の単離手段(例えば蒸留)により、発酵生成物(例えば、アルコール、例えばエタノールプロパノールまたはブタノール、あるいは有機酸、例えば酢酸プロピオン酸コハク酸酒石酸酪酸および乳酸)がそれから除去された液である。

0009

いくつかの実行において、電気透析前の糖化液イオン強度は、約500〜約50,000μS/cm(マイクロジーメンス/cm)であり、この場合、電気透析システムを利用後の糖化バイオマス液(例えば、加工溶液、精製溶液、向上化工程流れまたは精製工程流れ)のイオン強度は、1〜100μS/cmである。任意に、電気透析中に除去された塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、P、K、Mg、Na、Ca、S、Mn、Al、Zn、Si、ClおよびFeから選択される少なくとも1つの元素を含む。例えば、イオンは、リン酸イオン硫酸イオン塩化物イオンケイ酸イオンアルミン酸イオン、K+、Na+、Mg2+、Al3+、Zn2+、Mn2+、Fe3+、Fe2+、およびこれらのイオンの混合物であり得る。

0010

代替的には、または付加的には、糖化バイオマス液は、糖化残渣(例えば、細胞プロテイン様物質リグニン由来材料および/または着色体)を含む。同様に、糖化バイオマスは、発酵残渣(例えば、細胞、プロテイン様物質、リグニン由来材料および/または着色体)を有した発酵生成物流を獲得するために発酵される。いくつかの実行において、当該方法は、電気透析システムを利用する前、最中および/または後に、糖化バイオマス液または発酵生成物流を精製することをさらに包含する。例えば、以下の方法のうちのいずれか1つから選択される方法による精製:クロマトグラフィー濾過遠心分離沈澱、蒸留、錯形成およびその組合せ。沈澱が精製に利用される場合、1つ以上の溶媒または非溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールアセトンエチルエーテルおよびテトラヒドロフラン、ならびにこれらの混合物)が用いられて、1つ以上の望ましくない構成成分、例えば不純物を沈殿させ得る。いくつかの実行は、電気透析システムを利用する前、最中および/または後に、脱色剤で糖化バイオマス液または発酵生成物流を脱色することを包含する。例えば、粉化炭素粒状炭素押出炭素、骨炭炭素、ビーズ活性炭スチレン樹脂アクリル樹脂磁性樹脂、脱色粘土ベントナイトアタパルジャイトモンモリロナイト、ホルマイトおよびこれらの組合せのうちのいずれか1つを利用する脱色。例えば、糖化バイオマス液または発酵生成物流を混合すること、ならびに固体を濾し取るか、またはこれらの固体とともに糖化バイオマス液を流出させる(濾過する)。脱色後の溶液は、色が約100色度未満であり得る(例えば、50未満、例えば約40未満、約30未満、約20未満、約10未満、約5未満であり、約1未満でさえある)。

0011

いくつかの実行において、糖化バイオマス液は、1つ以上の糖類、例えば単糖オリゴ糖および/または多糖を含む。任意に、糖化バイオマス液は、キシロース、グルコース、アラビノース、フルクトースおよびこれらの混合物から選択される糖を含む。任意に糖はキシロースであり、電気透析システムを利用後の加工溶液(例えば、精製溶液、向上化工程流れ、精製工程流れ)の純度は、少なくとも約80重量%キシロース(例えば、HPLCにより分析的に決定されるような溶液中の総固体/溶解固体に対するキシロースの重量%)である。例えば、電気透析後、キシロース純度は、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%であり、または少なくとも98重量%でさえある。任意に、糖としてはアラビノースが挙げられ、電気透析を利用後の溶液の純度は、約0.5重量%アラビノース(例えば約1〜0重量%、約1〜0.1重量%、約0.8〜0.1重量%、約0.8〜0.2重量%、約0.5〜1.0重量%、約0.1〜0.5重量%)である。

0012

存在する糖を有するこれらの糖化バイオマス液は、発酵して、付加的バイオマス液を生成し得る。発酵の例としては、別のものよりむしろある糖を選択的に転化する微生物を付加することを包含する。例えば、存在するグルコースおよびキシロースを有する糖化バイオマス液では、キシロースを基本的に未反応のままにしながら、グルコースをエタノールに選択的に転化し得る微生物が選択され得る。同様に、グルコースは、D−またはL−乳酸に選択的に転化され得る。

0013

セルロース系およびリグノセルロース系バイオマス液由来の糖溶液からイオン(例えば、塩、完全または部分的解離酸)を除去することは有益であるが、それは、加工溶液(例えば、精製溶液、向上化工程流れ、精製工程流れ)の純度を増大し、糖のような種々の生成物流のさらなる転換を手助けし得るためである。これが、結局は、糖、糖アルコール(例えば、キシロース、アラビノース、キシリトールおよびソルビトール)のような高付加価値生成物へのこれらの工程流のさらなる転換を手助けし得る。例えば、塩の存在なしに糖およびその他の生成物を結晶化することはより容易であり得る。本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から、ならびに特許請求の範囲から明らかになる。

0014

本実施形態の実行は、場合により以下に要約された特色の1つ以上を含むことができる。幾つかの実行において、選択された特色は、いずれの順序で適用または活用することができ、他の実行においては、特別な選択された順番が適用または活用される。個々の特色を、いずれかの順番で連続的に1回を超えて適用または活用することができる。加えて、適用または活用される特色の全体的な順番、または順番の一部を、一回、繰り返し、または連続していずれかの順序で適用または活用することができる。幾つかの選択的実行において、特色は、当業者に決定される、異なる、または適宜同一の、設定された、または変動する、定量的または定性パラメータを提供または利用することができる。例えばサイズ、個々の寸法(例えば、長さ、幅、高さ)、使用場所、使用の程度(例えば、難分解性などの程度)、使用期間、使用頻度密度、濃度、強度および速度は、適宜、当業者に決定される通り、変動しても、または設定されていてもよい。

0015

例えば特色としては、以下のことが挙げられる:電気透析システムを利用して、糖化バイオマス液から、塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸を除去する方法;電気透析を利用する方法;極性転換型電気透析;双極性膜電気透析を利用して液体を処理する方法(この場合、液体は、糖化された、難分解性を低減されたセルロース系またはリグノセルロース系材料を含む);液体を処理すること(この場合、液体は、電離放射線で処理することにより低減されたその難分解性を有するセルロース系またはリグノセルロース系材料を含む);液体を処理すること(この場合、液体は、加速電子線で処理することにより低減されたその難分解性を有するセルロース系またはリグノセルロース系材料を含む);液体を処理すること(この場合、液体は、1つ以上の酵素を利用して糖化されたセルロース系またはリグノセルロース系材料を含む);液体を処理すること(この場合、液体は、1つ以上の酸を利用して糖化されたセルロース系またはリグノセルロース系材料を含む);液体を処理すること(この場合、液体は、硫酸を利用して糖化されたセルロース系またはリグノセルロース系材料を含む);電気透析前の糖化バイオマス液のイオン強度が、約500〜約50,000μS/cm、電気透析後の糖化バイオマス液のイオン強度が、1〜100μS/cmである;元素リンを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素カリウムを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素マグネシウムを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素ナトリウムを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素カルシウムを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素Sを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素酸素を含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素マンガンを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素アルミニウムを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素亜鉛を含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素ケイ素を含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素塩素を含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;元素Feを含む塩、部分的イオン化酸または完全イオン化酸は、電気透析システムを利用して除去される;クロマトグラフィーを利用して糖化バイオマス液を精製すること;濾過を利用してとかバイオマス液を精製すること;遠心分離を利用して糖化バイオマス液を精製すること;沈澱を利用して糖化バイオマス液を精製すること;蒸留を利用して糖化バイオマス液を精製すること;錯形成を利用して糖化バイオマス液を精製すること;1つ以上の溶媒または非溶媒の付加により糖化バイオマス液を精製して、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させること;メタノールの付加により糖化バイオマス液を精製して、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させること;エタノールの付加により糖化バイオマス液を精製して、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させること;イソプロパノールの付加により糖化バイオマス液を精製して、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させること;アセトンの付加により糖化バイオマス液を精製して、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させること;エチルエーテルの付加により糖化バイオマス液を精製して、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させること;テトラヒドロフランの付加により糖化バイオマス液を精製して、1つ以上の望ましくない構成成分を沈殿させること;1つ以上の発酵生成物を含む糖化バイオマス液を処理すること;発酵生成物を有した、そして発酵生成物がそれから蒸留された液体を含む糖化バイオマス液を処理すること;アルコール発酵生成物を有した、そしてアルコールがそれから蒸留された液体を含む糖化バイオマス液を処理すること;エタノール発酵生成物を有した、そしてエタノールがそれから蒸留された液体を含む糖化バイオマス液を処理すること;脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;粉化炭素を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;粒状炭素を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;押出炭素を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;骨炭炭素を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;ビーズ活性炭を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;スチレン樹脂を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;アクリル樹脂を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;磁性樹脂を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;脱色粘土を含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;ベントナイトを含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色することを包含する方法;アタパルジャイトを含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色することを包含する方法;モンモリロナイトを含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;ホルマイトを含む脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること;脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること、そして脱色後、溶液の色は約100色度未満である;脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること、そして脱色後、溶液の色は10未満である;脱色剤を利用して糖化バイオマス液を脱色すること、そして脱色後、溶液の色は約5未満である;電気透析システムを利用して糖化バイオマス液を処理し、そして膜を通り過ぎて糖化バイオマス液を流動させながら、電気透析システムのイオン選択性膜を横断する約10〜600Vの電圧を適用すること;1つ以上の糖類を含む糖化バイオマス液を処理すること;キシロースを含む糖化バイオマス液を処理すること;グルコースを含む糖化バイオマス液を処理すること;アラビノースを含む糖化バイオマス液を処理すること;フルクトースを含む糖化バイオマス液を処理すること;電気透析システムを利用して糖化液を精製すること(ここで、前記液はキシロースを含み、電気透析システムを利用後のキシロースの純度は少なくとも約80重量%である);電気透析システムを利用して糖化液を精製すること(ここで、前記液はアラビノースを含み、電気透析システムを利用後のアラビノースの純度は少なくとも約0〜1重量%である)。

0016

代替的には、糖化バイオマスは発酵され、次いで、電気透析ステップが適用され得る。初期電気透析ステップは、塩、特に無機塩を除去し、その後、第二電気透析ステップは双極性電気分解テップを用いて、発酵システムから有益なイオン化可能有機生成物を単離する。上記のようなその後の精製ステップは、イオン化可能有機生成物をさらに精製するために用いられ得る。

0017

本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から、ならびに特許請求の範囲から明らかになる。

図面の簡単な説明

0018

電気透析工程を示す図である。
例示的電気透析システムの略図である。
電気透析に付される前にバイオマスを精製(処理)するステップを示す流れ図である。
電気透析工程中の導電率対時間を示すプロットである。
有機酸を単離するために2つの電気透析ステップを用いる工程を示す流れ図である。

実施例

0019

本明細書に記載された方法およびシステムを用いて、例えばバイオマス(例えば、植物バイオマス動物バイオマス、紙、および自治体廃棄物バイオマス)から供給され得る、そしてしばしば容易に利用可能であるが、しかし加工するのが難しいセルロース系およびリグノセルロース系材料は、糖、例えばキシロースおよびグルコースを含有する溶液に転化され得るが、これは、いくつかの場合、さらに加工されて、その他の有用な生成物(例えば、アルコール、例えばエタノールおよびブタノール、ならびに有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酒石酸、酪酸および乳酸)を生成し得る。慣用的電気透析、極性転換型電気透析および/または双極性膜電気透析によりこれらのバイオマスから望ましくない構成成分、例えば塩(例えばイオン)および酸(例えば有機酸)を除去するための方法およびシステムが、本明細書中で考察される。

0020

糖溶液およびそれに由来する生成物の製造工程が、本明細書中で記載される。これらの工程は、例えばセルロース系および/またはリグノセルロース系供給原料を任意に機械的に処理することを包含し得る。この処理の前および/または後に、供給原料は、別の処理、例えば照射水蒸気爆発熱分解音波処理化学的処理(例えば、酸または塩基を用いる)および/または酸化で処理されて、その難分解性を低減するかまたはさらに低減する。

0021

糖が豊富な溶液は、1つ以上の酵素の付加により、処理され、照射された供給原料を糖化することにより生成され得る。多数のその他の生成物またはバイオマス液は、例えばアルコール、例えばエタノール、有機酸、例えば乳酸への発酵により、あるいは糖アルコール、例えばキシリトール、ソルビトール等への還元により、糖溶液から獲得され得る。当該溶液は、いくつかの望ましくないイオンも含み、その大部分は電気透析により除去され得る。電気透析の前または後に、糖化または発酵生成物はさらに精製され得る。

0022

電気透析は、膜が小型種(例えば、イオン)に対して透過性であるが、しかし大型種(例えば、糖のような分子)に対しては透過性でない膜分離工程である。電気透析は、荷電粒子、例えばイオンにとって有用にする物質分離における主要駆動力として電位を利王することにより、圧力駆動型膜工程とは異なる。荷電粒子は可動性であり、分離媒質電流を相対的に低い抵抗で移動させるため、電気透析は一般的に水溶液中で実行される。電気透析工程において、液体は、陽イオンおよび陰イオン選択性膜により取り囲まれる分離セル(例えば、区域、管または小室)を通して流動させられる。さらに、分離セルを通って工程液を流動させる間、工程液は、正および負荷電極を用いて電位に付される。分離セルは、一般的に、陽イオンが陽イオン選択性膜を通して負分極化電極の方向に移動し、そして陰イオンが、陰イオン選択性膜を通して正荷電電極の方へ移動するよう、設計される。セル整列は、イオンがセルの外側で濃縮され、そして流れ過ぎるが、一方でイオン枯渇流体収集され得る、ということを保証する。工程流体は、例えば所望濃度のイオンを有する溶液が得られるまで、工程セルを通って反復的に循環され得る。多重分離セルは、直列で、または平行して用いられて、最適工程結果を達成し得る。

0023

電気透析のサブセットは、材料を分離するために双極性膜を用いている。双極性膜は、陰イオン透過性膜および一緒層化される陽イオン透過性膜からなる。陽イオン交換相が陽極に面するよう、この複合構造物配向される場合、膜を横断して電位場を課することにより、水を陽子ヒドロキシルイオンに分割することが可能である。多重双極性膜は、他のイオン透過性膜と一緒に、天然塩からの酸および塩基の精製のために電気透析スタック中の単一対の電極の間に配置され得る。例えば、この戦略−−双極性膜電気透析は、発酵生成物混合物から乳酸または別の有機酸を単離するために用いられ得る。乳酸またはその他の有機酸は、慣用的電気透析を介して処理され、その後双極性膜で加工されるその塩形態に転化されて、精製乳酸(および/または有機酸)をその酸形態で精製し得る。

0024

図1Aは、供給流(例えば、糖および塩を含有)に関する電気透析の操作方法を示す図である。供給流10および補給水20(ブライン補給)は、システムに進入する。電位30(DC電圧)は、供給および補給水に適用され、これは、イオン選択性膜により分離される。電位はイオンを、好ましくは補給水中に追いやる。鉱質除去生成物40は、システムを出るが、この場合、供給工程流と比較して、イオンは低減されている。供給から除去されたイオンは、ブラインブローダウン50としてシステムから出される。当該工程は反復され、例えば、鉱質除去生成物は電気透析システムに供給し戻されて、さらにイオンを除去し得る(例えば、それらをブラインブローダウンに移す)。以下でさらに記載されるように、イオンの所望の低減が達成されるまで、当該工程は反復され得る。

0025

糖化リグノセルロース系材料を精製するために利用され得る電気透析システムにおける膜立体配置の考え得る一配列は、図1Bに示されている。このシステムは、交互陽イオン選択性膜2101および陰イオン選択性膜2102を利用する。空間(示されていない)が、すべての膜の間に配置されて、工程液が流動するために膜間に部屋があることを保証する。電極2103および2104は、工程流体と物理的接触せず、むしろ特定の導電性溶液電解質)と物理的接触する。導電性溶液は、望ましくない反応が電極で起きないようにするという目的に役立つ。例えば、硫酸溶液は水を、陰極での水素および陽極での酸素に分割し、この両方が電極または他の構成成分に損害を及ぼすことなく除去され得る。したがって、電極は、電解質を介して工程流体と接触する。

0026

したがって、上記のような配列は、一連流動チャネル(2105および2106)を作り出し、これを通して、電位が流動溶液に適用されている間、工程流体(例えば、糖化リグノセルロース系材料から生成される糖溶液)は(例えば、ポンプの作用により)流動される。操作中、例えばすべての第二流チャネル2105中の陽イオンは、陰極2103に向けて流動し、隣接の陽イオン選択性膜2101を介して次の流動チャネル2106に移動することができる。次に、陽イオンは流動チャネル2105中に追い込まれて、陰イオン選択性膜2102を通して移動することができない。逆に、流動チャネル2105中の陰イオンは、陰イオン選択性膜2102を通って陽極2104に向かって、交互流動チャネル2106中に移動することができるが、この場合、それらは取り込まれて、さらに移動することができないが、それは、陽イオン選択性膜2101に出くわすためである。この配列では、流動チャネル2105中の工程流体が最後には実質的にイオンなしになるよう、陽イオンおよび陰イオンはすべての第二流動チャネル2105の外側に移動し、一方、残りのチャネル2106中の工程流体は高濃度の陽イオンおよび陰イオンをともに含有する。結果は、流動チャネル2105および2106の排出口を別々に収集することにより、イオン枯渇糖溶液(流動チャネル2105から)および別個の富イオン糖溶液(流動チャネル2106から)が得られる、というものである。イオン交換膜および流動チャネルの数を増大すると、当該システムの効率が改善される。例えば、10、20、50、100またはそれ以上の膜が用いられ得る。

0027

糖および生成物、例えばアルコールのほかに、糖化および発酵のような工程(本明細書中に記載)によるバイオマス由来の溶液は、種々の物質、例えば懸濁された、または溶解された化合物および/または材料を含み得る。例えば溶液は、酵素(例えば、酵素の一部、活性酵素、変性酵素)、アミノ酸栄養素生細胞死細胞細胞破砕(例えば、溶解細胞酵母抽出物)、酸、塩基、塩(例えば、ハロゲン化物、硫酸塩およびリン酸塩アルカリアルカリ土類遷移金属塩)、部分的加水分解生成物(例えば、セルロースおよびヘミセルロース断片)、リグニン、リグニン残渣、無機固体(例えば、ケイ酸質材料、粘土、カーボンブラック、金属)、糖化および/または発酵化バイオマスの残余物、ならびにその組合せを含み得る。糖溶液は、精製工程を経るが、これは、電気透析に付される前の、擬似移動床クロマトグラフィー、回転ドラム濾過、濾過および脱色を包含し得る。任意に、これらの不純物は、バイオマス溶液が電気透析に付される前に、除去されるかまたは減じられ得る(例えば濃度の減少)。特に、電気透析膜被覆し、塞ぎ、充填し、そうでなければ電気透析膜の機能を妨害する不純物(例えば、ポリマータンパク質沈殿物)不純物を除去することは有益であり得る。概して、電気透析は、粒子および有機材料、例えば前記のように色をもたらし得る有機不純物からの膜汚れに左右される。したがって、電気透析は、好ましくは、これらの物質の除去後に実行される。汚れが生じた場合、膜は再生されて、分離を駆動し、希釈および濃縮小室切り替える定電流の方向を逆にすることにより、逆の工程を進む。

0028

この汚れを回避するために、それを電気透析に導入する前に、バイオマス液、例えば糖化供給原料または発酵液からの生成物液を精製するための考え得る工程は、図2に示されている。糖化供給原料は、溶媒を除去するために真空下で濃縮される210。発酵後供給原料の場合、エタノールを含めた溶媒は、真空下で除去されるか、または大量の溶液から蒸留除去されて、収集され、糖を含む溶液(例えば蒸留塔底液)をあとに残すが、この場合、糖の少なくとも約80重量%はキシロースであり(例えば、85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、または少なくとも98重量%)、そして糖の約0.5重量%はアラビノースである(例えば、約1〜0重量%、約1〜0.1重量%、約0.8〜0.1重量%、約0.8〜0.2重量%、約0.5〜1.0重量%、約0.1〜0.5重量%)。

0029

いくつかの不純物(例えば、副生成物)は、次に、溶液から沈殿させられる215。これは、メタノールで希釈することにより実行され、これが、いくつかの不純物の沈澱を誘導する。沈殿物は、例えば遠心分離および/または濾過の使用により、除去され得る220。次いで、濾過溶液は、活性炭で脱色される。脱色剤は、濾過により除去される230。濃縮ステップ235は、真空下に溶液を置くことを包含し、これがメタノールを除去する。その結果生じる溶液は、次に、脱イオン水で希釈され、電気透析240に付されて、塩を除去する。

0030

イオン化可能有機生成物(例えば、D−またはL−乳酸、コハク酸、酒石酸)を生成するための考え得る工程は、図4に示されているように、バイオマスを糖化することで出発し、その後、発酵し、次いで、それを電気透析の2つのステップに導入する。糖化供給原料を真空下で濃縮して(410)、溶媒を除去する。糖化後、バイオマスを発酵させる(415)が、この場合、微生物はある糖を所望の生成物に転化するが、一方、他の糖は転化されないままである。電気透析ステップ前に、固体が発酵生成物から除去される(420)。第一電気透析は、塩、特に無機塩を除去するために実行される(425)。次いで、キシロースのような非反応糖からイオン化可能有機生成物(この場合、D−またはL−乳酸)を単離するために、双極性膜電気透析(430)が実行される。擬似移動床クロマトグラフィーまたは類似の単離工程によるイオン化可能有機生成物のその後の精製(435)は、その意図された用途のための十分な純度を有する単離生成物をもたらし得る。

0031

図4に関して、2つの電気透析ステップが、精製戦略として示されている。それから除去される固体を有した発酵生成物液混合物(510)に、塩基が付加され、必要な場合、有機酸をその塩形態に転化し(520)、電気透析加工処理が実行されて、塩(有機酸塩を含めて)から非イオン性糖を分離する。次いで、塩は、糖極性膜電気透析ユニット中で加工されるが、この場合、有機酸塩はその中和形態に転化され、塩から単離される。

0032

例えば電気透析および/または本明細書中に記載されるようないくつかの他の精製方法が適用される前に、さらにまた糖溶液中に存在するのは、加工処理に利用される無傷または変性酵素、あるいはこれらの酵素に由来する化合物(例えば、タンパク質様物質、例えばタンパク質およびアミノ酸)であり得る。これらは、溶解化または沈殿化および懸濁化固体であり得るし、その後、濾過または遠心分離により除去され得る。いくつかの場合、酵素は機能性状態で存在し、例えば、酸、塩基を付加すること、加熱すること、変性剤を付加することにより変性され得る。酵素を変性することは、例えば本明細書中に記載される方法により、その除去を助長し得る。糖溶液は、例えば、約10重量%までの酵素(例えば、9重量%まで、8重量%まで、5重量%まで、2重量%まで、1重量%まで、約0.1〜5重量%、約1重量%〜5重量%、約2重量%〜5重量%、約0.1〜1重量%、約0.01〜1重量%、約0.001重量%〜0.1重量%)を有し得る。この場合、酵素の重量%は、水溶液中のタンパク質様物質の重量%と理解される。

0033

バイオマスの糖化のために利用されるいくつかのセルロース分解酵素は、酸性領域で、例えば約pH2〜6(例えば、約3〜6、約4〜6、約4〜5)で最良に働く。糖溶液は、これらの酸性pHで電気透析に付され得るし、または任意に、pHは、糖化後に上下に調整され得るし、および/または糖化はそれより高いかまたは低いpHで実行され得る。pHの調整が、溶液中のイオンの濃度に加わる。しかしながら、電気透析は、広範囲から選択されるpH値で良好に機能する。

0034

固体不純物は、濾過または遠心分離により容易に除去され得る。溶解不純物のうちのいくつかは、溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、エチルエーテルおよびテトラヒドロフランで溶液を処理することにより沈殿させ、次いで、濾過または遠心分離により沈殿物を除去する。

0035

本明細書中に記載される工程から得られる、そして電気透析に用いられる糖溶液は、約50重量%まで、例えば約1〜50重量%、2〜40重量%、3〜25重量%、5〜25重量%、40〜50重量%、30〜40重量%、10〜20重量%、1〜5重量%、10〜40重量%、約50重量%未満、約40重量%未満、約30重量%未満、約20重量%未満、約10重量%未満、約5重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、約0.01重量%未満の濃度で存在する非糖懸濁または溶解固体を含み得る。これらの溶液は、高濁度、例えば少なくとも約5ネフェロメ濁度単位(NTU)(例えば、少なくとも約10NTU、少なくとも約50NTU、少なくとも約100NTU、少なくとも約100NTU、少なくとも約200NTU、少なくとも約300NTU、少なくとも約400NTUで、そして500NTUより大きいこともある)を有し得る。いくつかのばあい、溶液が電気透析に付されるまでに、固体は、完全にまたは部分的に、除去される。例えば、固体は、濾過、遠心分離、沈澱、浮選およびこれらの組合せにより、除去され得る。いくつかの場合、固体は、沈澱されている、予め可溶性の材料、例えば変性されている酵素に由来する。固体を除去後、溶液の濁度は約500NTUまで低減され得る(例えば、約100NTUまで低減、約50NTUまで低減、約5NTUまで低減)。

0036

濁っていることのほかに、本明細書中に記載される工程から生成される糖溶液は、着色不純物(例えば着色体)、例えば芳香族発色団のために着色され得る。例えば、いくつかの金属イオンおよびポリフェノール、ならびにリグノセルロース系バイオマスの加工中に生成されるかまたは放出されるリグニン由来生成物は、高度に着色され得る。溶液は、本明細書中に記載される電気透析システムに直接用いられ得るし、あるいは用いられる前に部分的にまたは完全に脱色され得る。例えば、着色不純物は、溶液から濾し取られ、破壊され(例えば、化学分解による)および/または溶液から沈殿させられる。用いられ得るいくつかの考え得る色除去剤は、粉末化炭素、粒状炭素、押出炭素、骨炭炭素またはビーズ活性炭;スチレン系、アクリル系または磁性樹脂;脱色粘土、例えばベントナイト、アタパルジャイト、モンモリロナイト、ホルマイトおよびこれらの組合せである。これらの色除去剤で溶液を処理した後、溶液の色は、プラチナコバルト法(ASTM試験法D1209)により測定した場合、約200未満(例えば、100未満、50未満、約40未満、約30未満、約20未満、約10未満、約5未満で、約1未満でさえある)である。

0037

バイオマス由来糖溶液のイオン強度は、バイオマスの供給原料に、ならびに本明細書中に記載されるようなバイオマスの加工処理に大いに左右され得る。溶液は、直接的に、または選択的に用いられ得るし、あるいは本明細書中に記載される電気透析システムに用いられる前に部分的に脱イオン化され得る。

0038

本明細書中に記載される工程においてイオンを除去するための、例えばイオン交換クロマトグラフィーを上回る電気透析の利点は、処理能力である。イオン交換カラムは、すぐに飽和状態になり、時間が掛かり、再生サイクルが高額であるが、一方、電気透析は、高導電性工程液を用いても、再生を必要とせずに連続的に運転し得る。例えば、本明細書中に記載される蒸留ステップ後に下降されるべき溶液は、約500μS/cm超(例えば、約1000μS/cm超、約2000μS/cm超、約3000μS/cm超、約4000μS/cm超、約5000μS/cm超、約6000μS/cm超、約7000μS/cm超、約8000μS/cm超、約9000μS/cm超、約10,000μS/cm超)の導電率を有し得るし、あるいは、例えばそれらは、約500〜100,000μS/cm(例えば、約500〜50,000μS/cm、約1000〜20,000μS/cm、約1000〜20,000μS/cm、約1000〜15,000μS/cm、約5000〜20,000μS/cm、約5000〜10,000μS/cm)の導電率を有し、そして電気透析により有効に処理され得る。例えば、加工処理後の導電率は、少なくとも10分の1に(例えば、少なくとも20分の1に、少なくとも30分の1に、少なくとも50分の1に、少なくとも100分の1に、少なくとも500分の1に、少なくとも1000分の1に)、低減され得る。電気透析後、導電率は、約1〜100μS/cm(例えば、約1〜90μS/cm、約1〜80μS/cm、約1〜50μS/cm、約1〜30μS/cm、約1〜20μS/cm、約2〜60μS/cm、約2〜40μS/cm、約2〜20μS/cm、約5〜100μS/cm、約5〜50μS/cm、約5〜25μS/cm、約9〜90μS/cm、約9〜50μS/cm、約9〜25μS/cm、約9〜12μS/cm、約15〜60μS/cm、約15〜40μS/cm、約15〜30μS/cm、約15〜20μS/cm、約27〜100μS/cm、約27〜50μS/cm、約27〜30μS/cm)であり得る。電気透析により、一旦、大量のイオンが除去されたら、陽イオン交換カラムが用いられ得る。この最終カラムは、しばしば、「仕上げ」カラムと呼ばれる。

0039

電気透析および/または陽イオン交換は、例えばバイオマス液、例えば糖化バイオマス、発酵液から種々のイオンを除去するのに有効であり得る。特に、陽イオンとしては、アルカリ金属アルカリ土類金属遷移金属ランタニドおよびアクチニド、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムカルシウムストロンチウムバリウムスカンジウムチタンクロム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ランタンセリウムウランが挙げられる。陽イオン性および陰イオン性硫化物および酸化物も存在することがあり、記載される方法により除去され得る。陰イオンとしては、フッ化物塩化物臭化物ヨウ化物、硫酸塩、硫化物、リン酸塩、硝酸塩炭酸塩ホウ酸塩(例えば、BO33−)、塩素酸塩アルシン酸塩およびアルミン酸塩が挙げられ得る。特に、Na+およびCl−は、高濃度で多量に存在し、例えばこれらのイオンのおよそ少なくとも50%が除去されるべきである(例えば、およそ少なくとも80%、およそ少なくとも85%、およそ少なくとも90%、およそ少なくとも95%、およそ少なくとも98%、およそ少なくとも99%)。例えば塩素は、存在するイオンの約1/3を含み、キシロース分解触媒として作用し得る。その他のイオンは、その後の工程、例えば水素添加に対する汚れであり得る。

0040

電気透析および極性転換型電気透析は、酸を除去するためにも有用であり得る。例えば、無機酸、例えばHCL、H2SO4、H3PO4、HNO3が処理され得る。有機酸、例えば酢酸、蟻酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等も処理され得る。酸は、部分的に、または完全に、脱イオン化され得る。双極性膜電気透析は、これらの有機酸の単離のために用いられ得る。

0041

本明細書中に記載される設備およびシステムとともに、当該方法に利用され得る電気透析は、“Electrodialysis Cell Unit PCCell ED 64 0 02”,by PCCell(Germany) Verions Jan 2006 pages 1−12;(この記載内容は参照により本明細書中に組み入れられ、付録に添付されている)に記載されている。例えば、その文書の10ページに記載されたPCCell DE 64は、本明細書中に記載される透過材料を脱イオン化するために利用され得る。

0042

本明細書中に記載される設備およびシステムとともに、当該方法で利用され得る極性転換型電気透析についてのいくつかの記載は、“High Water Recovery with Electrodialysis Reversal”, by GE Power and Water, Technical paper 1071EN.doc, March 2010, pages 1−5(この記載内容は参照により本明細書中に組み入れられ、付録に添付されている)。例えば、その文書のページ1の図に示されているような極性転換型電気透析(図1:EDR流れ図)は、本明細書中に記載される糖化材料ならびに糖化材料由来の廃棄物流を加工するために利用され得るシステムを記載する。

0043

電気透析および極性転換型電気透析は、“Electrodiolysis (ED) and Electrodialysis Reversal (EDR)”, U.S Department of the Interior, Bureau of Reclamation, pages 1−4;(この記載内容は参照により本明細書中に組み入れられ、付録に添付されている)に記載されている。例えば、当該文書のページ3に記載されたようなこのシステムのすべてまたは一部(例えば、原水ポンプ破砕屑スクリーン、急速混合、緩徐混合フロキュレーター水盤または浄化器重力濾過器およびEDR膜)を用いる処理列は、糖化バイオマスおよび/または糖化バイオマス廃棄物流を加工処理するために利用され得る。

0044

双極性膜電気透析設備は、例えば、Ameridia Somerset NJ(米国)から入手可能である。当該工程は、Ameridiaにより、Membrane and Separation Technology News March 2006(この記載内容は参照により本明細書中に組み入れられ、付録に添付されている)で記載されている。

0045

例えば既に先に議論された実施形態、または他の実施形態により、用いられ得る原料を処理するための工程の幾つかの更なる詳細および反復を、以下の開示に記載する。

0046

原料を処理するシステム
精製システム、方法および設備(例えば、電気透析)は、上記のように、さらにまた本明細書中のどこかに記載されているように加工された材料に適用され得る。

0047

例えば、糖およびその他の生成物への供給原料の転化のための工程は、例えばこの処理の前および/または後にサイズを減少させるために、例えば、前記のように、そしてここで繰り返し述べ、詳述するように、原料を場合により物理的に前処理すること、難分解性を低下させるために原料を場合により処理すること(例えば、照射による)、および原料を糖化して糖溶液を形成すること、を含むことができる。糖化は、以下に詳細に議論される通り、液体媒体、例えば水の中の原料の分散体を酵素と混合することにより実施することができる。糖化の間または糖化の後、混合物(例えば、糖化が配送途中で部分的または完全に実施される場合)また溶液を、例えばパイプライン鉄道車両トラックまたはバージにより、製造プラント運搬することができる。プラントでは、溶液をバイオプロセシング、例えば発酵することができ、所望の生成物または中間体を生成し、その後、例えば蒸留、電気透析によりさらに加工することができる。個々の加工ステップ、用いられた材料、ならびに形成され得る製品および中間体の例を、以下に詳細に記載する。したがって、これらの方法のほかに、精製システム、方法および設備(例えば、擬似移動床クロマトグラフィー)は、例えば付加的加工ステップとして、適用され得る。

0048

照射処理
原料は、照射により処理されて、難分解性を低下させるように構造を改良することができる。そのような処理は、例えば原料の平均分子量を低下させ、原料の結晶構造を変化させ、そして/または原料の表面積および/もしくは多孔性を増加させることができる。照射は、例えば電子ビーム、イオンビーム、100nm〜280nmの紫外(UV)線、γ線またはX線照射であってもよい。照射処理および処理用システムは、米国特許第8,142,620号および米国特許出願第12/417,731号で議論されており、それらの開示全体は、参照により本明細書に組み入れられる。

0049

照射の各形態は、照射エネルギーにより決定される特定の相互作用を介してバイオマスをイオン化する。重荷電粒子は、主にクーロン散乱を介して物体をイオン化し、さらにこれらの相互作用が、物体をさらにイオン化し得るエネルギー電子を生成する。α粒子は、ヘリウム原子の核と同一であり、様々な放射性核種、例えばビスマスポロニウムアスタチンラドンフランシウムラジウム、複数のアクチニド系列、例えばアクチニウムトリウム、ウラン、ネプツニウムキュリウムカリホルニウムアメリシウム、およびプルトニウム同位体α崩壊により生じる。電子は、電子の速度変化により生じたクローン散乱および制動放射を介して相互作用する。

0050

粒子が用いられる場合、それらは、中性(非電荷)、正電荷または負電荷であってもよい。電荷を帯びている場合、荷電粒子は、単一の正もしくは負電荷、または多重電荷、例えば1、2、3、もしくは4つ以上の電荷を帯びることができる。炭水化物含有材料分子構造を変化させるために分子鎖切断が望ましい場合には、酸性であることを一部の理由として、正の電荷を帯びた粒子が望ましい場合がある。粒子が用いられる場合、粒子は、静止電子の質量、またはそれを超える、例えば静止電子の質量の500、1000、1500、または2000倍またはそれを超える質量を有することができる。例えば該粒子は、約1原子単位〜約150原子単位、例えば約1原子単位〜約50原子単位、または約1原子単位〜約25原子単位、例えば1、2、3、4、5、10、12、または15原子単位の質量を有することができる。

0051

γ線は、試料中の様々な材料への顕著な浸透深さという利点を有する。

0052

照射が電磁放射線で実施される実施形態において、電磁放射線は、例えば102eVを超える、例えば103evを超える、104、105、106、または107eVを超える光子あたりのエネルギー電子ボルトで)を有することができる。幾つかの実施形態において、電磁放射線は、104〜107、例えば105〜106eVの光子あたりのエネルギーを有することができる。電磁放射線は、例えば1016Hzを超える、1017Hzを超える、1018Hz、1019Hz、1020Hz、または1021Hzを超える周波数を有することができる。幾つかの実施形態において、電磁放射線は、1018〜1022Hz、例えば1019〜1021Hzの周波数を有する。

0053

電子衝撃は、10MeV未満、例えば7MeV未満、5MeV未満、または2MeV未満、例えば約0.5〜1.5MeV、約0.8〜1.8MeV、または約0.7〜1MeVの公称エネルギーを有する電子ビームデバイスを用いて実施されてもよい。幾つかの実行において、公称エネルギーは、約500〜800keVである。

0054

電子ビームは、比較的高い総ビーム出力(全ての加速ヘッドのビーム出力を合せたもの、または複数の加速器が用いられる場合には、全ての加速器および全てのヘッドのビーム出力を合せたもの)、例えば少なくとも25kW、例えば少なくとも30、40、50、60、65、70、80、100、125、または150kWを有していてもよい。幾つかの例において、該出力は、500kW、750kW、または1000kW以上にも上る。幾つかの例において、電子ビームは、1200kW以上、例えば1400、1600、1800、または3000kWのビーム出力を有する。

0055

この高い総ビーム出力は、通常、複数の加速ヘッドを用いることにより実現される。例えば電子ビームデバイスは、2、4、またはそれを超える加速ヘッドを含んでいてもよい。それぞれが比較的低いビーム出力を有するヘッドを複数使用することで、材料の過剰な温度上昇が予防され、それにより材料の燃焼が予防され、材料の層の厚さを通る線量の均一性も上昇する。

0056

バイオマス材料のベッドが比較的均一な厚さを有することが、一般には好ましい。幾つかの実施形態において、厚さは、約1インチ未満(例えば、約0.75インチ未満、約0.5インチ未満、約0.25インチ未満、約0.1インチ未満、約0.1〜1インチ、0.2約〜0.3インチ)である。

0057

可能な限り急速に材料を処理することが、望ましい。一般には、処理が0.25Mrad/秒を超える線量率、例えば約0.5、0.75、1、1.5、2、5、7、10、12、15、または約20Mrad/秒を超える、例えば約0.25〜2Mrad/秒の線量率で実施されることが好ましい。より高い線量率により、目的の(所望の)線量を得るためのより高い処理能力が可能になる。より高い線量率は、一般に、材料の熱分解を回避するためにより高いライン速度を必要とする。1つの実行において、加速器は、3MeV、50mAビーム電流に設定され、ライン速度は、約20mmの試料厚さ(例えば、嵩密度0.5g/cm3の破砕されたトウモロコシ穂軸材料)の場合24フィート/分である。

0058

幾つかの実施形態において、電子衝撃は、材料が少なくとも0.1Mrad、0.25Mrad、1Mrad、5Mrad、例えば少なくとも10、20、30または少なくとも40Mradの総線量を受けるまでに、実施される。幾つかの実施形態において、処理は、材料が約10Mrad〜約50Mrad、例えば約20Mrad〜約40Mrad、または約25Mrad〜約30Mradの線量を受けるまでに実施される。幾つかの実行において、25〜35Mradの総線量が好ましく、それが理想的には数回のパスであてられ、例えば5Mrad/パスで、各パスが約1秒であてられる。冷却スクリューコンベヤおよび/または冷却された振動コンベヤを利用することにより、冷却の方法、システムおよび設備を、照射前、照射間、照射後および照射と照射の間に利用することができる。

0059

先に議論された複数のヘッドを用いることにより、材料を複数のパスで、例えば10〜20Mrad/パス、例えば12〜18Mrad/パスを、数秒間冷却することで間を開けて2パス、または7〜12Mrad/パス、例えば5〜20Mrad/パス、10〜40Mrad/パス、9〜11Mrad/パスで3パス処理することができる。本明細書に議論された通り、1回の高線量よりもむしろ複数回の比較的低い線量で材料を処理することで、材料の過熱を防ぐ傾向があり、材料の厚さを通る線量均一性が上昇する。幾つかの実行において、材料は、各パスの間または後に撹拌されるか、さもなければ混合され、その後、次のパスの前に再度、均一層に平滑化されることで、処理の均一性が高まる。

0060

幾つかの実施形態において、電子は、例えば光速の75%よりも大きな速度、例えば光速の85、90、95、または99%を超える速度で加速される。

0061

幾つかの実施形態において、本明細書に記載された任意の加工は、例えば熱および/または減圧を利用して、得られた乾燥を維持した、または乾燥されたリグノセルロース材料で行われる。例えば幾つかの実施形態において、セルロース材料および/またはリグノセルロース材料は、25℃および50%の相対湿度で測定して約25重量%未満(例えば、約20重量%未満、約15重量%未満、約14重量%未満、約13重量%未満、約12重量%未満、約10重量%未満、約9重量%未満、約8重量%未満、約7重量%未満、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、または約0.5重量%未満)の保留水を有する。

0062

幾つかの実施形態において、2つ以上のイオン源、例えば2つ以上の電子源を用いることができる。例えば試料は、任意の順序で電子ビームで、続いてγ線および約100nm〜約280nmの波長を有するUV光で処理することができる。幾つかの実施形態において、試料は、3つの電離放射線源、例えば電子ビーム、γ線、およびエネルギー性紫外光で処理される。バイオマスは、処理ゾーンを通って運搬され、そのゾーンで電子衝撃され得る。

0063

処理を繰り返して、バイオマスの難分解性をより徹底して低下させることおよび/またはバイオマスをさらに改良することが、有利となり得る。特に工程のパラメータを、材料の難分解性に応じて、最初の(例えば、2番目、3番目、4番目またはそれより後の)パスの後に調整することができる。幾つかの実施形態において、バイオマスが先に記載された様々な工程を通して複数回運搬される循環システムを含むコンベヤを、用いることができる。幾つかの他の実施形態において、多重処理デバイス(例えば、電子ビーム発生機)を用いて、バイオマスを複数回(例えば2、3、4回またはそれを超える回数)処理する。さらに別の実施形態において、1つの電子ビーム発生機が、バイオマスの処理に用いられ得る多重ビーム(例えば、2、3、4またはそれを超えるビーム)の供給源であってもよい。

0064

分子/超分子構造を変化させること、および/または炭水化物含有バイオマスの難分解性を低下させることにおける有効性は、用いられる電子エネルギーおよびあてられる線量に依存するが、暴露時間は、出力および線量に依存する。幾つかの実施形態において、線量率および総線量は、バイオマス材料を破壊しない(例えば、焦がさないまたは燃やさない)ように調整される。例えば炭水化物は、例えば単量体の糖として、バイオマスから無傷で放出され得るように、加工の際に損傷させてはならない。

0065

幾つかの実施形態において、処理(任意の電子源または電子源の組み合わせでの)は、材料が少なくとも約0.05Mrad、例えば少なくとも約0.1、0.25、0.5、0.75、1.0、2.5、5.0、7.5、10.0、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175または200Mradの線量を受けるまで実施される。幾つかの実施形態において、処理は、材料が0.1〜100Mrad、1〜200、5〜200、10〜200、5〜150、50〜150Mrad、5〜100、5〜50、5〜40、10〜50、10〜75、15〜50、20〜35Mradの線量を受けるまで実施される。

0066

幾つかの実施形態において、比較的低い線量の放射線が、例えばセルロースまたはリグノセルロース材料の分子量を増加させるために、用いられる(本明細書に記載された任意の放射線源または線源の組み合わせによる)。例えば、少なくとも約0.05Mrad、例えば少なくとも約0.1Mradまたは少なくとも約0.25、0.5、0.75、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0または少なくとも約5.0Mradの線量。幾つかの実施形態において、照射は、材料が0.1Mrad〜2.0Mrad、例えば0.5Mrad〜4.0Mradまたは1.0Mrad〜3.0Mradの線量受けるまで、実施される。

0067

材料への放射線の所望の透過度を実現するために、複数の方向から同時に、または連続して照射されることも望ましくなり得る。例えば木材などの材料の密度および水分量、ならびに用いられる放射線源のタイプ(例えば、γ線または電子ビーム)に応じて、材料への放射線の最大透過は、わずか約0.75インチであってもよい。そのような場合、最初に一方の側から材料を照射し、その後材料を回して他の側から照射することにより、より厚い区分(最大1.5インチ)を照射することができる。複数の方向からの照射は、γ線よりも急速に照射するが大きな浸透深さに達しない電子ビーム線では、特に有用となり得る。

0068

放射線不透過性材料
照射ステップは、放射線不透過性材料を用いて構築される保管庫および/または燃料庫内で材料を加工することを含むことができる。幾つかの実行において、放射線不透過性材料は、多くの材料を透過し得る高エネルギーX線の成分を遮蔽し得るように選択される。放射線遮蔽格納庫を設計する際の1つの重要な因子は、用いられる材料の減衰長であり、それは特定の材料、材料のブレンド、または層構造に必要となる厚さを決定する。減衰長は、放射線を入射放射線のおよそ1/e(e=オイラー数)倍に減少させる透過距離である。事実上全ての材料が放射線不透過であるが、十分に厚ければ、高いZ値(原子数)を有する元素の高組成率(例えば、密度)を含む材料は、より短い放射線減衰長を有し、つまりそのような材料がより薄く用いられれば、より軽い遮蔽が提供され得る。放射線遮蔽において用いられる高Z値の材料の例が、タンタルおよび鉛である。放射線遮蔽における別の重要なパラメータが、半量距離であり、それは、γ線強度を50%低下させる特定材料の厚さである。0.1MeVのエネルギーのX線照射の例として、半量厚さはコンクリートでは約15.1mmであり、鉛では約2.7mmであるが、1MeVのX線エネルギーでは、コンクリートの半量厚さは、約44.45mmであり、鉛では約7.9mmである。放射線不透過性材料は、別の側に通過する放射線を減少させ得る限りは、厚い材料または薄い材料であってもよい。つまり、特定の格納庫が、例えば軽量にするため、またはサイズの制約のため、薄い壁厚を有することが望ましい場合、半量長さが格納庫の所望の壁厚以下になるように、選択された材料が、十分なZ値および/または減衰長を有さなければならない。

0069

幾つかの例において、放射線不透過性材料は、良好な遮蔽を提供するために、例えばより高Z値の材料の層を有する層状材料、および他の特性(例えば、構造完全性衝突抵抗性など)を提供するためにより低Z値の材料の層を有する層状材料であってもよい。幾つかの例において、層材料は、高い原子番号の元素から連続的に低い原子番号の元素に続く勾配を作る積層体を含む、「原子番号の傾斜のある」積層体であってもよい。幾つかの例において、放射線不透過性材料は、インターロックしたブロックであってもよく、例えば鉛および/またはコンクリートのブロックは、NELCO Worldwide(マサチューセッツ州バーリント所在)により供給することができ、再構成可能な保管庫を用いることができる。

0070

放射線不透過性材料は、入射放射線に比較して、少なくとも約10%(例えば、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、少なくとも約99.9%、少なくとも約99.99%、少なくとも約99.999%)の材料で形成された構造(例えば、壁、ドア天井、格納庫、これらの連続またはこれらの組み合わせ)を通過する放射線を減少させることができる。それゆえ放射線不透過性材料で作製された格納庫は、同じ量の設備/システム/構成部分暴露を減少させることができる。放射線不透過性材料としては、ステンレス鋼、原子番号が約25の金属(例えば、鉛、鉄)、コンクリート、泥土、砂およびそれらの組合せを挙げることができる。放射線不透過性材料は、少なくとも約1mm(例えば、5mm、10mm、5cm、10cm、100cm、1m、10m)の入射放射線の方向にバリアを含むことができる。

0071

放射線源
放射線のタイプが、用いられる放射線源の種類に加え、放射線デバイスおよび関連の設備を決定する。例えば材料を放射線で処理するための、本明細書に記載された方法、システムおよび設備は、本明細書に記載された線源に加え、任意の他の有用な線源を用いることができる。

0072

γ線源としては、コバルト、カルシウム、テクネチウム、クロム、ガリウムインジウムヨウ素、鉄、クリプトンサマリウムセレン、ナトリウム、タリウム、およびキセノンの同位体などの放射線核種が挙げられる。

0073

X線源としては、タングステンまたはモリブデンまたは合金などの金属ターゲットを有する得電子ビーム衝突、Lyceanから営利目的で製造されるものなどのコンパクト光源が挙げられる。

0074

α粒子は、ヘリウム原子の核と同一であり、様々な放射性核種、例えばビスマス、ポロニウム、アスタチン、ラドン、フランシウム、ラジウム、複数のアクチニド系列、例えばアクチニウム、トリウム、ウラン、ネプツニウム、クリウム、カリホルニウム、アメリシウム、およびプルトニウムなどのα崩壊により生成される。

0075

紫外線の供給源としては、ジューテリウムまたはカドミウムランプが挙げられる。

0076

赤外線の供給源としては、サファイア、亜鉛、またはセレン化物の窓を含むセラミックランプが挙げられる。

0077

マイクロ波の供給源としては、クリストロン、Slevin型RF源、または水素、酸素、もしくは窒素ガスを用いた原子ビーム供給源が挙げられる。

0078

粒子(例えば、電子またはイオン)を加速するのに用いられる加速器は、DC(例えば、静電式DC(electrostatic DC)または電気力学的DC(electrodynamic DC))、RFリニア磁気誘導リニアまたは連続波であってもよい。例えば、フィールドイオン化源、静電イオン分離器、フィールドイオン化発生装置熱電子放出源、マイクロ波放電式イオン源、再循環または静電加速器、電気力学的直線型加速器、ファンデグラフ加速器、コッククロフトワトソン加速器(例えば、PELLETRON(登録商標)加速器)、LINACS、Dynamitrons(例えば、 PELLETRON(登録商標)加速器)、(例えば、DYNAMITRON(登録商標)加速器)、サイクロトロンシンクロトロンベータトロン変圧器型加速器、マイクロトロンプラズマ発生装置カスケード加速器および折り返しタンデム型加速器をはじめとする様々な照射デバイスを、本明細書に開示された方法で用いることができる。例えばサイクロトロン型加速器は、RHODOTRON(商標)システムなど、ベルギーのIBAから入手でき、DC型加速器は、DYNAMITRON(登録商標)など、RDI、現在のIBA Industrialから入手できる。他の適切な可塑性システムとしては、例えば日本の日新ハイボルテージから入手できる絶縁鉄心変圧器(ICT)型システム;L3−PSD(USA)、Linac Systems(フランス)、Mevex(カナダ)および三菱重工業(日本)から入手できるS−バンドLINAC;Iotron Industries(カナダ)から入手できるL−バンドLINAC;ならびにBudker Laboratories(ロシア)から入手できるILU型加速器が挙げられる。イオンおよびイオン加速器は、Introductory Nuclear Physics, Kenneth S. Krane, John Wiley & Sons, Inc. (1988)、Krsto Prelec, FIZIKA B 6 (1997) 4, 177‐206、Chu, William T., “Overview of Light−Ion Beam Therapy”, Columbus−Ohio, ICRU−IAEA Meeting, 18−20 March 2006、Iwata, Y. et al., “Alternating−Phase−Focused IH−DTLfwor Heavy−Ion Medical Accelerators”, Proceedings of EPAC 2006, Edinburgh, Scotland、およびLeitner, C.M. et al., “Status of the SuperconductingECRIon Source Venus”, Proceedings of EPAC 2000, Vienna, Austriaに議論されている。幾つかの粒子加速器およびその使用は、例えばMedoffへの米国特許第7,931,784号に開示されており、その開示全てが、参照により本明細書に組み入れられる。

0079

電子は、β崩壊を受ける放射性核種、例えばヨウ素、セリウム、テクネチウムおよびイリジウムにより生成されてもよい。あるいは電子銃を、熱イオン放出を介して電子源として用い、加速電位を通して加速することができる。電子銃は電子を発生し、その電子をその後、大きな電位(例えば、約500000ボルトを超える、約1000000ボルトを超える、約2000000ボルトを超える、約5000000ボルトを超える、約6000000ボルトを超える、約7000000ボルトを超える、約8000000ボルトを超える、約9000000ボルトを超える、または約10000000ボルトを超える)を通して加速し、その後、X−Y平面内で磁気的に走査し、そこで最初、電子をZ方向に加速管の下へ加速し、窓箔を通して抽出する。電子ビームを走査することは、操作ビームを通して運搬される材料、例えばバイオマスを照射する際に、照射表面を増加させるのに有用である。電子ビームを走査することは、熱負荷も窓上で均一に分布させ、電子ビームによる部分的加熱により窓箔の破裂の低減を支援する。窓箔の破裂は、その後必要となる電子銃を修復および再始動するためのかなりの中断時間の原因となる。

0080

フィールドイオン化源、静電気イオン分離器、フィールドイオン化発生装置、熱電子放出源、マイクロ波放電式イオン源、再循環または静電加速器、力学的直線型加速器、ファンデグラフ加速器および折り返しタンデム型加速器をはじめとする様々な他の照射デバイスを、本明細書に開示された方法で用いてもよい。そのようなデバイスは、例えばMedoffの米国特許第7,931,784号に開示されており、その開示全てが、参照により本明細書に組み入れられる。

0081

電子ビームを、放射線源として用いることができる。電子ビームは、高線量率(例えば、1、5、または10Mrad/秒)、高処理能力、少ない閉じ込め、および少ない封じ込め設備の利点を有する。電子ビームは、高い電気効率(例えば、80%)も有することができ、他の放射線方法に比較して低いエネルギー使用が可能で、言い換えれば用いられる少量のエネルギーに対応して低い運転コストおよび低い温室ガス放出に変えることができる。電子ビームは、例えば静電発電機カスケードジェネレータトランスジェネレータ、走査システムを有する低エネルギー加速器、リニアカソードを有する低エネルギー加速器、リニア型加速器、およびパルス加速器により発生させることができる。

0082

電子は、例えば分子鎖切断機構により、炭水化物含有材料の分子構造に変化を起こす際により効率的になり得る。加えて、0.5〜10MeVのエネルギーを有する電子は、本明細書に記載されたバイオマス材料などの低密度材料、例えば嵩密度0.5g/cm3未満および深さ0.3〜10cmを有する材料を透過することができる。電離放射源としての電子は、例えば材料の比較的薄い、例えば約0.5インチ未満、例えば約0.4インチ未満、0.3インチ、0.25インチ、または約0.1インチ未満の堆積、層またはベッドの場合に有用となり得る。幾つかの実施形態において、電子ビームの各電子のエネルギーは、約0.3MeV〜約2.0MeV(100万電子ボルト)、例えば約0.5MeV〜約1.5MeV、または約0.7MeV〜約1.25MeVである。材料を照射する方法は、2011年10月18日出願の米国特許出願公開第2012/0100577 A1号に開示されており、その開示全体が、参照により本明細書に組み入れられる。

0083

電子ビーム照射デバイスは、商業的に入手してもよく、または構築されてもよい。例えばインダクターキャパシターケーシング電源ケーブル配線電圧制御システム電流制御要素絶縁材料マイクコトローラー、および冷却設備などの要素または構成部分を購入して、デバイスに組み立てることができる。場合により市販のデバイスを、改良および/または適合させてもよい。例えばデバイスおよび構成部分は、Ion Beam Applications (Louvain−la−Neuve、ベルギー所在)、NHVコーポレーション(日本)、the Titan Corporation(カリフォルニアサンディエゴ所在)、Vivirad High Voltage Corp(マサチューセッツ州ビレリカ所在)、および/またはBudker Laboratories(ロシア)をはじめとする本明細書に記載された市販の供給業者のいずれかから購入することができる。典型的な電子エネルギーは、0.5MeV、1MeV、2MeV、4.5MeV、7.5MeV、または10MeVであってもよい。典型的な電子ビーム照射デバイスの電力は、1kW、5kW、10kW、20kW、50kW、60kW、70kW、80kW、90kW、100kW、125kW、150kW、175kW、200kW、250kW、300kW、350kW、400kW、450kW、500kW、600kW、700kW、800kW、900kWまたは1000kWであってもよい。用いられ得る加速器としては、NHV照射装置の中エネルギーシリーズEPS−500(例えば、500kV加速電圧および65、100または150mAビーム電流)、EPS−800(例えば、800kV加速電圧および65または100mAビーム電流)、またはEPS−1000(例えば、1000kV加速電圧および65または100mAビーム電流)が挙げられる。同じくNHVの高エネルギーシリーズの加速器、例えばEPS−1500(例えば、1500kV加速電圧および65mAビーム電流)、EPS−2000(例えば、2000kV加速電圧および50mAビーム電流)、EPS−3000(例えば、3000kV加速電圧および50mAビーム電流)およびEPS−5000(例えば、5000kV加速電圧および30mAビーム電流)を用いることができる。

0084

電子ビーム照射デバイスの電力仕様を考慮する上でのトレードオフとしては、運転コスト、資本コスト減価償却、およびデバイスの設置面積が挙げられる。電子ビーム照射の暴露線量レベルを考慮する上でのトレードオフは、エネルギーコスト、ならびに環境、安全、および健康(ESH)の問題であろう。典型的には発生機は、特にこの工程で発生されるX線からの生成では、例えば鉛またはコンクリートの、保管庫に収容されている。電子エネルギーを考慮する上でのトレードオフとしては、エネルギーコストを包含する。

0085

電子ビーム照射デバイスは、固定ビームまたは走査ビームのいずれかを生成することができる。走査ビームは、大きな固定ビーム幅を効果的に交換するため、長い走査・掃引および高い走査速度が有利となり得る。さらに0.5m、1m、2mまたはそれを超える、入手可能な掃引幅が、利用可能である。走査ビームは、より大きな走査幅であること、ならびに部分的加熱および窓が不能になる可能性が低いことから、本明細書に記載されたほとんどの実施形態において好ましい。

0086

電子銃−窓
電子加速器抽出システムは、2つの窓箔を含むことができる。2つの窓箔抽出システムの冷却ガスは、パージガスまたは混合物、例えば空気、または純粋な気体であってもよい。一実施形態において、ガスは、窒素アルゴンヘリウムおよび/または二酸化炭素などの不活性ガスである。電子ビームへのエネルギー損失が最小限に抑えられることから、液体よりもむしろ気体を用いることが好ましい。窓上または窓の間の空間に衝突する前にラインで予備混合または混合されたパージガスの混合物を用いることもできる。例えば熱交換システム(例えば、冷凍装置)を使用すること、および/または凝縮ガス(例えば、液体窒素液体ヘリウム)からのボイルオフを使用することにより、冷却ガスを冷却することができる。窓箔は、2013年10月10日出願のPCT/US2013/64332号に記載されており、それらの開示全体が、参照により本明細書に組み入れられる。

0087

放射線処理の間の加熱および処理能力
電子ビームからの電子が非弾性衝突のものと相互作用する場合、複数の工程が、バイオマス中で起こる可能性がある。例えば材料のイオン化、材料中のポリマーの分子鎖切断、材料中のポリマーの架橋、材料の酸化、X線(ブレスシトラールンク)の発生および分子の振動励起(例えば、光子発生)。特定の機構に束縛されるものではないが、難分解性の低下は、これらの非弾性衝突効果の幾つか、例えばイオン化、ポリマーの分子鎖切断、酸化および光子発生によるものである。その作用の幾つか(例えば、特にX線発生)は、遮蔽およびバリアの工作、例えばコンクリート(または他の放射線不透過性材料)の保管庫に照射工程を封入することを必要とする。照射の別の作用である振動励起は、試料を温めることに等しい。以下に説明される通り、照射による試料の加熱は、難分解性低下を支援し得るが、過剰な加熱は、材料を破壊する可能性がある。

0088

電離放射線の吸着による断熱温度上昇(ΔT)は、式:ΔT=D/Cp(式中、Dは、kGyでの平均線量であり、Cpは、J/g℃での熱容量であり;ΔTは、℃での温度変化である)により示される。典型的な乾燥バイオマス材料は、2に近い熱容量を有する。水の熱容量は、非常に高い(4.19J/g℃)ため、湿性バイオマスは、水の量に存してより高い熱容量を有する。金属は、かなり低い熱容量を有し、例えばステンレス鋼は、0.5J/g℃の熱容量を有する。放射線の様々な線量に関するバイオマスおよびステンレス鋼の一定した放射線吸着による温度変化を、以下に示す。

0089

高温は、バイオマス中のバイオポリマーを破壊および/または変性して、ポリマー(例えば、セルロース)が、更なる加工に適さなくなる。高温に供されたバイオマスは、暗色および粘着性を帯びるようになり、臭気を発して、分解を示す可能性がある。粘着性により材料の運搬が困難になる可能性もある。臭気は、不快に感じる場合があり、安全性の問題を生じ得る。事実、バイオマスを約200℃未満(例えば、約190℃未満、約180℃未満、約170℃未満、約160℃未満、約150℃未満、約140℃未満、約130℃未満、約120℃未満、約110℃未満、約60℃〜約180℃、約60℃〜約160℃、約60℃〜約150℃、約60℃〜約140℃、約60℃〜約130℃、約60℃〜約120℃、約80℃〜約180℃、約100℃〜約180℃、約120℃〜約180℃、約140℃〜約180℃、約160℃〜約180℃、約100℃〜約140℃、約80℃〜約120℃)に保持することが、本明細書に記載された工程において有益であることが見出されている。

0090

約10Mradを超える照射が本明細書に記載された工程に望ましいことが、見出されている(例えば、難分解性の低下)。高い処理能力もまた、照射がバイオマスを加工する上でのボトルネックにならないために望ましい。処理は、線量率の式:M=FP/D・時間(式中、Mは、照射される材料の質量(kg)であり、Fは、吸着される電力の比率(単位なし)であり、Pは、発せられる電力(kW=MeVでの電圧×mAでの電流)であり、時間は、処理時間(秒)であり、Dは、吸着された線量(kGy)である)により左右される。吸着される電力の比率が固定されている模範的工程において、発せられる電力は、一定であり、設定された放射線量が望ましく、処理能力(例えば、M、加工されるバイオマス)は、照射時間を増加させることにより増加し得る。しかし材料を冷却させずに放射時間を増加させると、先に示された計算により示される通り、材料を過度に加熱する可能性がある。バイオマスは、低い熱伝導率(約0.1Wm−1K−1未満)を有するため、例えばエネルギーが伝達されるヒートシンクが存在する限り、エネルギーを急速に放出し得る金属(約10Wm−1K−1を超える)とは異なり、放熱が緩やかである

0091

電子銃−ビームストップ
幾つかの実施形態において、該システムおよび方法は、ビームストップ(例えば、シャッター)を含む。例えばビームストップを用いて、電子ビームデバイスの出力を下げずに、材料の照射を急速に停止または減少させることができる。あるいはビームストップは、電子ビームの出力を上昇させながら用いることができ、ビームストップは、所望のレベルのビーム電流に達するまで、電子ビームを停止させることができる。ビームストップは、第一の窓箔と第二の窓箔の間に配置させることができる。例えばビームストップは、可動性であるように、即ちビームパス内外へ移動できるように、搭載することができる。例えば照射線量を制御するために、ビームの部分的な被覆を用いることもできる。ビームストップは、床に、バイオマスのコンベヤに、壁に、放射線デバイスに(例えば、スキャンホーンの)、または任意の構造支持体に搭載することができる。好ましくは、ビームがビームストップにより効果的に制御され得るように、ビームストップがスキャンホーンに関して固定されている。ビームストップは、ヒンジレールホイールスロット、または他の手段を組み込むことができ、ビーム内外へ移動する操作を可能にする。ビームストップは、電子の少なくとも5%、例えば電子の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または約100%を停止させる任意の材料で作製することができる。

0092

ビームストップは、非限定的に、ステンレス鋼、鉛、鉄、モリブデン、銀、金、チタン、アルミニウム、スズ、またはこれらの合金、またはそのような金属で作製された(例えば、金属コートセラミック、金属コートポリマー、金属コート複合体、多層金属材料)積層体(層化材料)をはじめとする金属で作製することができる。

0093

ビームストップは、例えば水溶液またはガスなどの冷却流動体で、冷却することができる。ビームストップは、例えば空洞を有し、部分的または完全に中空であってもよい。ビームストップの内部空間は、流体およびガスを冷却するのに用いることができる。ビームストップは、平面、曲線円形楕円形正方形長方形面取りのある形状およびくさび形など、任意の形状であってもよい。

0094

ビームストップは、幾つかの電子を通すような穿孔を有することができ、それにより窓の全エリアまたは窓の特定の領域を通る放射線レベルを制御(例えば、低下)することができる。ビームストップは、例えば繊維またはワイヤから形成された、メッシュであってもよい。複数のビームストップを一緒に、または独立に使用して、照射を制御することができる。ビームストップは、ビームを所定の場所の内外に移動させるために、例えばモーターへの無線信号またはハードウエアにより、遠隔制御することができる。

0095

ビームダンプ
本明細書に開示された実施形態は、放射線処理を活用する際に、ビームダンプを含むこともできる。ビームダンプの目的は、荷電粒子のビームを安全に吸収することである。ビームダンプは、ビームストップと同様に、荷電粒子のビームを遮断するのに用いることができる。しかしビームダンプは、ビームストップよりもかなり強固で、長期間にわたりフルパワーの電子ビームを遮断することを目的とする。それらは多くの場合、加速器の出力を増加させながら、ビームを遮断するのに用いられる。

0096

ビームダンプは、そのようなビームにより発生した熱に順応するようにも設計されており、通常、銅、アルミニウム、炭素、ベリリウム、タングステン、または水銀などの材料で作製されている。例えばビームダンプと熱接触し得る冷却流体を利用して、ビームダンプを冷却することができる。

0097

バイオマス材料
リグノセルロース材料としては、例えば木材、パーティクルボード林業廃棄物(例えば、おがくずアスペン材、木材チップ)、牧草(例えば、スイッチグラスススキ、コードグラス、クサヨシ)、穀物残渣(例えば、籾殻オーツ麦の殻、小麦殻、大麦殻)、農業廃棄物(例えば、サイレージ菜種のわら、小麦わら、大麦わら、オーツ麦わら、米わら、ジュート亜麻サイザルマニラ麻、トウモロコシの穂軸、トウモロコシの葉茎大豆の葉茎、トウモロコシ繊維、アルファルファ干し草ココナッツの毛)、糖加工残渣(例えば、バガスビートパルプ、リュウゼンツランバガス)、藻類、海藻、肥やし、下水汚物、およびこれらのいずれかの混合物が挙げられる。

0098

幾つかの例において、リグノセルロース材料としては、トウモロコシの穂軸が挙げられる。粉砕またはハンマーミルされたトウモロコシの穂軸は、照射のために比較的均一な厚さの層に広げることができ、照射の後、更なる加工のために媒体中に分散することが容易である。収穫および回収を容易にするために、幾つかの例において、トウモロコシの、トウモロコシの穀粒などとうもろこしの植物全体が用いられ、そして幾つかの例において、該植物の根系さえも用いられる。

0099

有利には更なる栄養素(窒素供給源以外、例えば尿素またはアンモニア以外)が、トウモロコシの穂軸、または顕著な量のトウモロコシの穂軸を含むセルロースもしくはリグノセルロース材料の発酵の際に必要となる。

0100

破砕の前後のトウモロコシの穂軸は、運搬および分散も容易であり、干し草および牧草などの他のセルロースまたはリグノセルロース材料よりも空気中で爆発性混合物を形成する傾向が小さい。

0101

セルロース材料としては、例えば紙、紙製品紙廃棄物紙パルプ着色紙積載紙(loaded paper)、塗工紙、充填紙、雑誌印刷物(例えば、本、カタログ使用説明書、ラベル、カレンダーグリーティングカードパンフレット目論見書新聞紙)、印刷用紙、ポリコート紙、カードストック、厚紙、ボール紙、高α−セルロース量を有する材料、例えば綿、およびこれらのいずれかの混合物が挙げられる。例えば開示全体が、参照により本明細書に組み入れられる、米国特許出願第13/396,365号(Medoffらによる2012年2月14日出願の“Magazine Feedstocks”)に記載された紙製品である。

0102

セルロース材料は、部分的または完全に脱木質化されたリグノセルロース材料も含むことができる。

0103

幾つかの例において、他のバイオマス材料、例えばデンプン質材料を用いることができる。デンプン質材料としては、デンプンそのもの、例えばコーンスターチ小麦デンプンジャガイモデンプンもしくは米デンプンデンプン誘導体、または食用食品もしくは作物などのデンプンを含む材料が挙げられる。例えばデンプン質材料は、アラチャ蕎麦バナナ、大麦、キャッサバクズアンスカタバミ、サゴモロコシ、通常の家庭用ジャガイモサツマイモタロイモヤマノイモ、または1種以上の豆、例えば空豆レンズ豆エンドウ豆であってもよい。任意の1種以上のデンプン質材料のブレンドもまた、デンプン質材料である。デンプン質材料とセルロースまたはリグノセルロース材料との混合物を用いることもできる。例えばバイオマスは、植物全体、植物の一部または植物の異なる部分、例えば小麦の、綿の苗、トウモロコシの苗、米の苗または樹木であってもよい。デンプン質材料は、本明細書に記載された方法のいずれかにより処理することができる。

0104

原料として用いられ得る微生物材料としては、非限定的に、炭水化物(例えば、セルロース)、例えば原生生物、例えば動物の原生生物(例えば、鞭毛藻類アメーバ繊毛虫、および胞子虫などの原虫)および植物の原生生物(例えば、アルベオラータ、クロララクオン藻、クリプトモナド、ユーグレナ藻、灰色藻、ハプト藻、紅藻、ストラメノパイル、および緑色植物亜界)の供給源を含む、または供給源を提供することが可能な任意の天然由来または遺伝子組換え微生物体または生物体を挙げることができる。他の例としては、海藻、プランクトン(例えば、マクロプランクトン、メソプランクトン、ミクロプランクトン、ナノプランクトン、ピコプランクトン、およびフェムトプランクトン)、植物プランクトン、細菌(例えば、グラム陽性菌グラム陰性菌、および好極限性細菌)、酵母および/またはこれらの混合物が挙げられる。幾つかの例において、微生物バイオマスは、天然供給源、例えば海洋水体、例えば塩水もしくは淡水、または上から得ることができる。代わりまたは追加として、微生物バイオマスは、培養系、例えば大規模乾式および湿式培養、ならびに発酵系から得ることができる。

0105

別の実施形態において、バイオマス材料、例えばセルロース、デンプン質およびリグセルロース原料は、野生型変種に関して修飾されたトランスジェニックの微生物および植物から得ることができる。そのような修飾は、例えば選択および育種反復ステップにより植物中の所望の素質を得てもよい。その上、植物は、野生型の変種に関して除去、修飾、発現抑制および/または付加されていてもよい。例えば遺伝子修飾植物は、組換えDNA法により生成することができ、その場合の遺伝子修飾は、親種からの特異的遺伝子を導入もしくは修飾すること、または例えば異なる種の植物および/または細菌から植物に特異的遺伝子(複数可)が導入されるトランスジェニック育種を利用すること、を含む。遺伝子変種を作出する別の方法は、新しい対立遺伝子内在遺伝子から人工的に作出する突然変異育種による。その人工遺伝子は、例えば化学的突然変異原(例えば、アルキル化剤エポキシドアルカロイド過酸化物ホルムアルデヒドの使用による)、照射(例えば、X線、γ線、中性子β粒子、α粒子、陽子、重陽子UV線)および温度ショックまたは他の外部ストレス負荷により植物または種子を処理すること、それに続く選択技術をはじめとし、様々な方法により作出することができる。修飾遺伝子を提供する他の方法は、エラープローンPCRおよびDNAシャッフルの後、所望の修飾DNAを所望の植物または種子に挿入することによる。所望の遺伝子変異を主旨または植物に導入する方法としては、例えば細菌保有者微粒子銃リン酸カルシウム沈殿法電気穿孔遺伝子スプライシング遺伝子サイレンシングリポフェクション、ミクロインジェクション、およびウイルス保有者の使用が挙げられる。更なる遺伝子修飾材料は、2012年2月14日出願の米国特許出願第13/396,369号に記載されており、その開示全体は、参照により本明細書に組み入れられる。本明細書に記載された方法のいずれかは、本明細書に記載された任意のバイオマス材料の混合物で実践することができる

0106

バイオマス材料の調製−機械的処理
バイオマスは、例えば約35%未満の水分量(例えば、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満または約1%未満)の、乾燥形態であってもよい。バイオマスは、湿潤状態、例えば固体が少なくとも約10重量%(例えば、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%)の湿性固体、スラリー、または懸濁物として送達することもできる。

0107

本明細書に開示された工程は、低嵩密度の材料、例えば約0.75g/cm3未満、例えば約0.7g/cm3未満、0.65、0.60、0.50、0.35、0.25、0.20、0.15、0.10、0.05g/cm3またはそれ未満、例えば0.025g/cm3未満の嵩密度を有するように物理的に前処理されたセルロースまたはリグノセルロース原料を活用することができる。嵩密度は、ASTMD1895Bを利用して決定することができる。概要を述べると、該方法は、既知容積メスシリンダに試料を充填すること、および試料の重量を得ること、を含む。嵩密度は、試料のグラム重量をシリンダーの既知の容積の立方センチメートルで割ることにより計算される。所望なら、低密度材料を、例えば開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,971,809号(Medoff)に記載された方法により、高密度化することができる。

0108

幾つかの例において、処理前加工は、バイオマス材料のふるい分けを含む。ふるい分けは、所望の開口サイズ、例えば約6.35mm(1/4インチ、0.25インチ)未満、(例えば、約3.18mm(1/8インチ、0.125インチ)未満、約1.59mm(1/16インチ、0.0625インチ)未満、約0.79mm(1/32インチ、0.03125インチ)未満、例えば約0.51mm(1/50インチ、0.02000インチ)未満、約0.40mm(1/64インチ、0.015625インチ)未満、約0.23mm(0.009インチ)未満、約0.20mm(1/128インチ、0.0078125インチ)未満、約0.18mm(0.007インチ未満)、約0.13mm(0.005インチ)未満、または約0.10mm(1/256インチ、0.00390625インチ)未満)を有するメッシュまたは穿孔板を通して行うことができる。1つの構成において、所望のバイオマスは、その穿孔またはふるいを通り抜け、つまりその穿孔またはふるいよりも大きなバイオマスは、照射されない。これらの大きな材料は、例えば破砕により、再加工され、またはそれらは単に加工から取り除くことができる。別の構成において、穿孔よりも大きな材料は、照射され、より小さな材料は、ふるい分け工程により除去されるか、または再循環される。この種の構成において、コンベヤそのもの(例えば、コンベヤの一部)を、穿孔することができ、またはメッシュを含んで作製することができる。例えば1つの特定の実施形態において、バイオマス材料は、湿潤性であってもよく、穿孔またはメッシュによって照射の前に水をバイオマスから流出させてもよい。

0109

材料のふるい分けは、手動での方法、例えば望ましくない材料を除去するオペレータまたはメカノイド(例えば、色、反射性または他のセンサーを備えたロボット)により行うことができる。ふるい分けは、磁石が運搬される材料の付近に配設されていて磁気材料が磁石により除去される、磁気ふるいによって行うこともできる。

0110

任意の処理前加工が、材料の加熱を含むことができる。例えば当該材料または他の材料を運搬するコンベヤの一部を、加熱されたゾーンに送出することができる。加熱されたゾーンは、例えばIR線、マイクロ波、燃焼(例えば、ガス、石炭オイル、バイオマス)、抵抗加熱および/または誘導コイルにより作製することができる。熱は、少なくとも一方の側または1つ以上の側からあてること、連続的または周期的にてること、そして材料の一部だけまたは材料全てにあてることができる。例えば、コンベヤトラフの一部を、加熱ジャケットの使用により加熱することができる。加熱は、例えば材料の乾燥を目的とするものであってもよい。材料を乾燥する場合、加熱により、または加熱せずに、運搬されている時にガス(例えば、空気、酸素、窒素、He、CO2、アルゴン)をバイオマスの上部および/またはバイオマスの中に移動させることにより、乾燥を容易にすることもできる。

0111

場合により処理前加工は、材料を冷却することを含むことができる。材料の冷却は、開示が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,900,857号(Medoff)に記載される。例えば冷却は、冷却流体、例えば水(例えば、グリセロールを含む)、または窒素(例えば、液体窒素)をコンベヤトラフの底に供給することによって行うことができる。あるいは冷却ガス、例えば凍結窒素を、バイオマスの上部、または運搬システムの下に吹き付けることができる。

0112

別の任意の処理前加工法は、材料をバイオマスまたは他の原料に添加することを含むことができる。更なる材料は、例えばバイオマスが運搬されている時に材料をバイオマスの上に浴びせること、振りかけること、および/または注入することにより、添加することができる。添加され得る材料としては、例えば開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許出願公開第2010/0105119 A1(2009年10月26日出願)および米国特許出願公開第2010/0159569 A1(2009年12月16日出願)に記載された金属、セラミックおよび/またはイオンが挙げられる。添加され得る任意の材料としては、酸および塩基が挙げられる。添加され得る他の材料は、酸化剤(例えば、過酸化物、塩素酸塩)、ポリマー、重合性モノマー(例えば、不飽和結合を含むもの)、水、触媒、酵素および/または生物体である。材料は、純粋な形態で、例えば溶媒(例えば、水または有機溶媒)中の溶液として、そして/または溶液として、添加することができる。幾つかの例において、溶媒は、揮発性であり、例えばこれまで記載された通りガスの加熱および/または吹き出しにより、蒸発するように作製することができる。添加される材料は、バイオマス上に均一なコーティングを形成することができ、または異なる成分(例えば、バイオマスおよび更なる材料)の均質混合物であってもよい。添加される材料は、照射の効率を上昇させること、照射を弱めること、または照射の作用を変化させること(例えば、電子ビームからX線または加熱へ)により、次の照射ステップを変調することができる。該方法は、照射への影響を有していなくてもよいが、さらに下流の加工に有用であってもよい。添加材料は、例えば粉塵のレベルを低下させることにより、材料の運搬を支援してもよい。

0113

バイオマスは、ベルトコンベヤ空気式コンベヤスクリューコンベヤホッパーパイプ、手動で、またはこれらの組み合わせによりコンベヤ(例えば、本明細書に記載された保管庫内で用いられる振動コンベヤ)に送達することができる。バイオマスは、例えばこれらの方法のいずれかによりコンベヤ上に滴下、注入および/または配置させることができる。幾つかの実施形態において、材料は、封入された材料の分配システムを用いてコンベヤに送達されて、低酸素大気の維持ならびに/または粉塵および微粉の制御を支援する。舞い上がる、または空気に浮遊させたバイオマスの微粉および粉塵は、爆発災害を形成する、または電子銃の窓箔を損傷する可能性があるため(そのようなデバイスが、材料を処理するのに用いられる場合)、望ましくない。

0114

材料をならして、約0.0312〜5インチ(例えば、約0.0625〜2.000インチ、約0.125〜1インチ、約0.125〜0.5インチ、約0.3〜0.9インチ、約0.2〜0.5インチ、約0.25〜1.0インチ、約0.25〜0.5インチ、0.100+/−0.025インチ、0.150+/−0.025インチ、0.200+/−0.025インチ、0.250+/−0.025インチ、0.300+/−0.025インチ、0.350+/−0.025インチ、0.400+/−0.025インチ、0.450+/−0.025インチ、0.500+/−0.025インチ、0.550+/−0.025インチ、0.600+/−0.025インチ、0.700+/−0.025インチ、0.750+/−0.025インチ、0.800+/−0.025インチ、0.850+/−0.025インチ、0.900+/−0.025インチ、0.900+/−0.025インチの均一な厚さを形成することができる。

0115

一般に、電子ビームを通して可能な限り急速に材料を運搬して、処理能力を最大にすることが好ましい。例えば材料は、少なくとも1フィート/分、例えば少なくとも2フィート/分、少なくとも3フィート/分、少なくとも4フィート/分、少なくとも5フィート/分、少なくとも10フィート/分、少なくとも15フィート/分、20、25、30、35、40、45、50フィート/分の速度で運搬することができる。運搬速度は、例えばバイオマスの厚さ1/4インチでのビーム電流に関し、100mAでのコンベヤは、約20フィート/分で移動して有用な照射線量を提供することができ、50mAでのコンベヤは、約10フィート/分で移動して、ほぼ同じ照射線量を提供することができる。

0116

バイオマス材料が、放射線ゾーンを通って運搬された後、任意の処理後加工を実施することができる。任意の処理後加工は、例えば照射前加工に関して記載された工程であってもよい。例えばバイオマスを、ふるい分けても、加熱しても、冷却しても、そして/または添加剤混和してもよい。照射後に特有なこととして、ラジカルクエンチング、例えば流体もしくは気体(例えば、酸素、亜酸化窒素、アンモニア、液体)の添加、圧力、熱の利用、および/またはラジカルスカベンジャーの添加によるラジカルのクエンチングを行うことができる。例えばバイオマスを、囲い込まれたコンベヤの外部で運搬して、ガス(例えば、酸素)に暴露し、そこでクエンチしてカルボキシル化された基を形成することができる。一実施形態において、バイオマスは、反応性ガスまたは流体への照射の間に暴露される。照射されたバイオマスのクエンチングは、開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第8,083,906号(Medoff)に記載される。

0117

所望なら、照射に加えて1つ以上の機械的処理を利用して、炭水化物含有材料の難分解性をさらに低下させることができる。これらの工程は、照射の前、照射の間および/または照射後に適用することができる。

0118

幾つかの例において、機械的処理としては、受け取り時の原料の初期調製、例えば破砕、例えば切断、粉砕、せん断微粉砕または打ち切りなどによる材料のサイズ減少を挙げることができる。例えば幾つかの例において、まとまりのない原料(例えば、リサイクル紙、デンプン質材料、またはスイッチグラス)は、せん断または細断により調製される。機械的処理は、炭水化物含有材料の嵩密度を低下させ、炭水化物含有材料の表面積を増加させ、そして/または炭水化物含有材料の1つ以上の寸法を減少させることができる。

0119

代わりまたは追加として、原料を、別の処理、例えば酸(HCl、H2SO4、H3PO4)、塩基(例えば、KOHおよびNaOH)、化学的酸化剤(例えば、過酸化物、塩素酸塩、オゾン)、照射、水蒸気爆発、熱分解、音波処理、酸化、化学的処理などの化学的処理で処理することができる。処理は、どのような順序でも、どのような連続でも、そしてそれらを組み合わせていてもよい。例えば原料は最初、1つ以上の処理方法、例えば酸加水分解(例えば、HCl、H2SO4、H3PO4の使用)を含みそれらと組み合わせた化学的処理、放射線、音波処理、酸化、熱分解または水蒸気爆発により物理的に処理し、その後、機械的に処理することができる。この連続は、他の処理、例えば照射または熱分解の1つ以上により処理される材料がより脆性の傾向があり、それゆえ機械的処理により材料の構造をさらに変化させることが容易となり得るため、有利となろう。別の例として、原料は、本明細書に記載されたコンベヤを用いて電離放射線を通って運搬され、その後、機械的に処理することができる。化学的処理は、リグニンの一部または全てを除去することができ(例えば、化学パルプ化)、材料を部分的または完全に加水分解することができる。該方法は、予め加水分解された材料で使用することもできる。該方法は、予め加水分解されていない材料で用いることもできる。該方法は、加水分解材料と、非加水分解材料、例えば約50%以上の非加水分解材料、約60%以上の非加水分解材料、約70%以上の非加水分解材料、約80%以上の非加水分解材料、または約90%以上の非加水分解材料との混合物で用いることができる。

0120

加工の最初および/または後に実行され得るサイズ減少に加えて、機械的処理は、炭水化物含有材料を「切り開く」、「応力を加える」、破壊する、または破断して、物理的処理の間に材料のセルロースに分子鎖切断および/または結晶構造の崩壊を受け易くさせるのにも有利となり得る。

0121

炭水化物含有材料を機械的に処理する方法としては、例えば、ミリングまたは粉砕が挙げられる。ミリングは、例えばハンマーミル、ボールミルコロイドミルコニカルもしくはコーンミルディスクミルエッジミルウィリーミルグリストミルまたは他のミルが挙げられる。粉砕は、例えば切断/衝撃型グラインダーを用いて実施されてもよい。幾つかの模範的グラインダーとしては、石材用グラインダー、ピングラインダー、コーヒーグラインダーおよびバーグラインダーが挙げられる。粉砕またはミリングは、例えば、ピンミルの場合のように、往復運動ピンまたは他の要素により、提供されてもよい。他の機械的処理方法としては、機械的切り裂きまたは引き裂き、繊維に圧力を加える他の方法、および空気摩耗ミリングが挙げられる。適切な機械的処理は、これまで加工処理ステップにより開始された材料の内部構造の崩壊を継続する任意の他の技法をさらに含む。

0122

機械的供給調製系は、例えば、特定最大サイズ、特定の長さ対幅、または特定の表面積比などの特定の性質を有する流れを生じるよう構成することができる。物理的調製は、反応速度を上昇させ、コンベヤ上の材料の動きを改善し、材料の照射プロファイルを改善し、材料の放射線均一性を改善し、または材料を切開して、それらを工程および/もしくは試薬、例えば溶液中の試薬に接近し易くすることによって必要とされる加工時間を減少させることができる。

0123

原料の嵩密度は、制御(例えば、増大)することができる。幾つかの状況では、例えば材料を高密度化し(例えば高密度化は、別の場所に運搬するのを容易にかつ低コストにし得る)、その後、材料をより低い嵩密度状態に戻す(例えば、運搬後)ことにより、低嵩密度材料を調製することが望ましい。該材料は、例えば、約0.2g/cc未満から約0.9g/ccを超えるまで(例えば、約0.3未満〜約0.5を超えるまで、約0.3未満〜約0.9g/ccを超えるまで、約0.5未満〜約0.9を超えるまで、約0.3未満〜約0.8g/ccを超えるまで、約0.2未満〜約0.5g/ccを超えるまで)に高密度化することができる。例えば材料は、開示全体が、参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第7,932,065号(Medoff)および国際公開WO 2008/073186号(2007年10月26日出願;英語で公開;米国を指定)に開示された方法および設備により高密度化され得る。高密度化材料は、本明細書に記載された方法のいずれかにより加工することができ、または本明細書に記載された方法のいずれかにより加工された任意の材料は、次に、高密度化することができる。

0124

幾つかの実施形態において、加工される材料は、繊維源をせん断することにより提供される繊維を含む繊維性材料の形態である。例えば、剪断は、回転式ナイフカッターで実施することができる。

0125

例えば、難分解性であるか、または難分解性レベルが低減された繊維源は、例えば回転式ナイフカッターで剪断されて、最初の繊維性材料を提供し得る。最初の繊維性材料は、例えば1.59mm以下(1/16インチ、0.0625インチ)の平均開口サイズを有する、第一のふるいに通されて、第二の繊維性材料を提供する。所望なら、繊維源は、例えばシュレッダーで、剪断前に切断することができる。例えば、紙が繊維源として用いられる場合、紙は最初、シュレッダー、例えばMunson(ニューヨーク州ユーティカ所在)製造のものなどの卓上回転式スクリューシュレッダーを用いて、例えば、1/4〜1/2インチ幅の細片に切断することができる。細断に代わるものとして、ギロチンカッターを用いて、所の望サイズに切断することにより、紙はサイズを減少することができる。例えば、ギロチンカッターは、紙を、例えば幅10インチ、長さ12インチの、シートに切断するために用いることができる。

0126

幾つかの実施形態において、繊維源の剪断、およびその結果生じる第一の繊維性材料の第一のふるいへの通過は、同時に実施される。剪断および通過は、バッチ式工程でも実施することができる。

0127

例えば、回転式ナイフカッターを用いて、同時に、繊維源を剪断して第一の繊維性材料をふるい分けすることができる。回転式ナイフカッターは、繊維源を細断することにより調製される細断繊維源を積載され得るホッパーを含む。

0128

幾つかの実行において、原料は、糖化および/または発酵の前に物理的に処理される。物理的処理工程は、本明細書中に記載された工程、例えば機械的処理、化学的処理、照射、音波処理、酸化、熱分解または水蒸気爆発のいずれかのうちの1つ以上を含むことができる。処理方法は、これらの技法のうちの2、3、4、または全ての組み合わせ(任意の順序)で用いることができる。1つより多い処理方法が用いられる場合、該方法は、同時に、または異なる時点で適用することができる。バイオマス原料の分子構造を変化させる他の工程も、単独で、または本明細書に開示された工程と組み合わせて用いることができる。

0129

用いられ得る機械的処理、ならびに機械的処理される炭水化物含有材料の性質は、開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、2011年10月18日出願の米国特許出願公開第2012/0100577 A1号にさらに詳細に記載される。

0130

音波処理、熱分解、酸化、水蒸気爆発
所望により、炭水化物含有材料の難分解性を低下させる、またはさらに低下させるために、照射の代わりまたは追加として、1つ以上の音波処理、熱分解、酸化または水蒸気爆発工程を用いることができる。例えばこれらの工程は、照射の前、照射の間および/または照射後に適用することができる。これらの工程は、開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、Medoffの米国特許第7,932,065号に詳細に記載される。

0131

中間体および生成物
本明細書中に記載される工程を用いて、バイオマス材料を、1種以上の製品、例えばエネルギー、燃料食物および材料に変換することができる。例えば、有機酸、有機酸の塩、酸無水物、有機酸のエステルおよび燃料、例えば内燃機関のための燃料または燃料電池のための原料の中間体および生成物を、製造することができる。即座に入手可能であるが、多くの場合、加工するのが困難になり得るセルロースおよび/またはリグノセルロース材料、例えば自治体廃棄物流れおよび廃棄紙流れ、例えば新聞クラフト紙、段ボール紙またはこれらの混合物を含む流れを原料として用い得るシステムおよび工程が、本明細書に記載される。

0132

生成物の具体的例としては、水素、糖(例えば、グルコース、キシロース、アラビノース、マンノースガラクトース、フルクトース、二糖、オリゴ糖および多糖)、アルコール(例えば、一価アルコールまたは二価アルコール、例えばエタノール、n−プロパノールイソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールまたはn−ブタノール)、水和または水性アルコール(例えば、10%を超える、20%、30%、または40を超える水を含有)、バイオディーゼル、有機酸、炭化水素(例えば、メタンエタンプロパンイソブテンペンタンn−ヘキサン、バイオディーゼル、バイオガソリンおよびそれらの混合物)、共生成物(例えば、セルロース分解タンパク質(酵素)または単細胞タンパク質などのタンパク質)、ならびに任意の組み合わせまたは相対濃度での、ならびに場合により任意の添加剤(例えば、燃料添加剤)と組み合わせたこれらのいずれかの混合物が挙げられるが、これらに限らない。他の例としては、カルボン酸カルボン酸塩、カルボン酸とカルボン酸塩とカルボン酸エステルとの混合物(例えば、メチルエチルおよびn−プロピルエステル)、ケトン(例えば、アセトン)、アルデヒド(例えば、アセトアルデヒド)、αおよびβ不飽和酸(例えば、アクリル酸)およびオレフィン(例えば、エチレン)が挙げられる。その他のアルコールおよびアルコール誘導体としては、プロパノール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、糖アルコール(例えば、エリトリトールグリコール、グリセロール、ソルビトール、トレイトールアラビトールリビトールマンニトールダルトールフシトールイジトールイソマルトマルチトールラクチトール、キシリトールおよびポリオール)、ならびにこれらのアルコールのいずれかのメチルまたはエチルエステルが挙げられる。その他の生成物としては、アクリル酸メチルメタクリル酸メチル、D−乳酸、L−乳酸、ピルビン酸ポリ乳酸クエン酸ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、酪酸、コハク酸、吉草酸カプロン酸3−ヒドロキシプロピオン酸パルミチン酸ステアリン酸シュウ酸マロン酸グルタル酸オレイン酸リノール酸グリコール酸γ−ヒドロキシ酪酸、およびそれらの混合物、これらの酸のいずれかの塩、これらの酸およびその各塩のいずれかの混合物が挙げられる。

0133

上記生成物と互いとの任意の組み合わせ、および/または上記生成物と本明細書中に記載される工程もしくは他の方法で製造され得る他の生成物との任意の組み合わせは、一緒に包装され、製品として販売され得る。該生成物は、混和され、例えば混合、ブレンド、もしくは共溶解されてもよく、または単に一緒に包装もしくは販売され得る。

0134

本明細書中に記載された生成物または生成物の組合せのいずれかは、製品販売の前に、例えば精製もしくは単離後、または包装後でも、生成物(複数可)中に存在し得る1つ以上の潜在的に望ましくない混入物中和するために、衛生化または滅菌され得る。そのような衛生化は、電子衝撃で、例えば約20Mrad未満、例えば約0.1〜15Mrad、約0.5〜7Mrad、または約1〜3Mradの線量で実行することができる。

0135

本明細書中に記載された工程は、プラント(コジェネレーション)の他の部分で用いられる、または公開市場で販売される水蒸気電気を生成するのに有用となる様々な副産物流れを生成することができる。例えば、燃焼副産物流れから生成された水蒸気は、蒸留工程に用いることができる。別の例として、燃焼副産物流れから生成された電気は、前処理に用いられる電子ビーム発生機を作動するために用いることができる。

0136

水蒸気および電気を生成するために用いられる副産物は、工程全体を通して複数の供給源から得られる。例えば廃水嫌気性消化は、メタンが高濃度のバイオガスと、少量の廃棄物バイオマス(スラッジ)を生じ得る。別の例として、糖化後および/または蒸留後固体(例えば、前処理および一次工程後に残存する未変換のリグニン、セルロースおよびヘミセルロース)が用いること、例えば燃料として燃焼することができる。

0137

食品および医薬品をはじめとする他の中間体および生成物は、開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、2010年5月20日公開のMedoffへの米国特許出願公開第2010/0124583 A1号に記載される。

0138

リグニン由来生成物
記載された方法によるリグノセルロース加工からの使用済みバイオマス(例えば、使用済みリグノセルロース材料)は、高いリグニン量を有することが期待され、コジェネレーションプラントでの燃焼を通したエネルギー生成に有用であることに加え、他の貴重な生成物としての用途を有し得る。例えばリグニンは、プラスチックとして入手されたまま使用することができ、または合成により他のプラスチックに格上げすることもできる。幾つかの例において、それは結合剤分散剤乳化剤もしくは金属イオン封鎖剤として用いられ得るリグのスルホナートに変換することができる。

0139

結合剤として用いられる場合、リグニンまたはリグノスルホナートは、例えば練炭中で、セラミック中で、カーボンブラックを結合させるために、肥料除草剤を結合させるため、粉塵抑制剤として、合板およびパーティクルボードを作製する際、動物飼料を結合させるため、ファイバーガラスの結合剤として、リノリウムペースト中の結合剤として、そして土壌安定化剤として、用いることができる。

0140

分散剤として用いられる場合、リグニンまたはリグのスルホナートは、例えばコンクリートミックス、粘土およびセラミック、染料および顔料なめしおよび石膏ボードで用いることができる。

0141

乳化剤として用いられる場合、リグニンまたはリグノスルホナートは、例えばアスファルト、顔料および染料、殺虫剤、ならびにワックスエマルジョン中で用いることができる。

0142

金属イオン封鎖剤として、リグニンまたはリグノスルホナートは、例えば微量栄養素系、洗浄化合物および水処理システム中で、例えばボイラおよび冷却システムに用いることができる。

0143

エネルギー生成の場合、リグニンは一般に、ホモセルロース(セルロールおよびヘミセルロース)よりも多くの炭素を含むため、ホロセルロースよりも高いエネルギー量を有する。例えば乾性リグニンは、ホロセルロースの7,000、8,000BTU/ポンドに比較して、約11,000〜12,500BTU/ポンドのエネルギー量を有することができる。そのためリグニンは、高密度化して燃焼用ブリケットおよびペレットに変換することができる。例えばリグニンは、本明細書に記載された任意の方法によりペレットに変換することができる。より緩やかに燃焼するペレットまたはブリケットの場合、約0.5Mrad〜5Mradの放射線量をあてるなどで、リグニンを架橋させることができる。架橋は、緩やかな燃焼のフォームファクターを作ることができる。ペレットまたはブリケットなどのフォームファクターは、例えば400〜950℃で、空気の存在下で熱分解することにより「合成の炭」または木炭に変換することができる。熱分解の前に、リグニンを架橋して、構造完全性を維持することが望ましくなり得る。

0144

糖化
原料を即座に加工され得る形態に変換するために、原料中のグルカン−またはキシラン含有セルロースを、糖化剤、例えば酵素または酸により、低分子量炭水化物、例えば糖に加水分解することができる(糖化と称される工程)。その後、低分子量炭水化物を、例えば既存の製造プラントにおいて、例えば単細胞タンパク質プラント、酵素製造プラント、または燃料プラント、例えばエタノール製造施設において、用いることができる。

0145

原料は、酵素を用いて、例えば溶媒中で、例えば水溶液中で、材料および酵素を混和することにより、加水分解することができる。

0146

あるいは、バイオマス、例えばバイオマスのセルロースおよび/またはリグニン部分を分解し、様々なセルロース分解酵素(セルラーゼ)、リグニナーゼまたは様々な小分子バイオマス分解代謝産物を含有または製造する生物体により供給することができる。これらの酵素は、結晶セルロースまたはバイオマスのリグニン部分を分解するために相乗的に作用する酵素の複合体であり得る。セルロース分解酵素の例としては、エンドグルカナーゼセロビオヒドロラーゼおよびセロビアーゼβ−グルコシダーゼ)が挙げられる。

0147

糖化の間に、セルロース基質は最初、任意の位置でエンドグルカナーゼにより加水分解されて、オリゴマー中間体を生成し得る。これらの中間体は、その場合、セルロースポリマー末端からセロビオースを生成するためのセロビオヒドロラーゼのような外分割グルカナーゼのための基質である。セロビオースは、グルコースの水溶性1,4−結合二量体である。最後に、セロビアーゼは、セロビオースを切断して、グルコースを生成する。この工程の効率(例えば、加水分解するための時間および/または加水分解の完全性)は、セルロース材料の難分解性に依存する。

0148

それゆえ処理されたバイオマス材料は、一般的に、該材料およびセルラーゼ酵素流動媒体、例えば水溶液中で混和することにより、糖化することができる。幾つかの例において、開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、2012年4月26日公開のMedoffおよびMastermanへの米国特許出願公開第2012/0100577 A1号に記載される通り、材料は、糖化の前に高温水中沸騰、浸漬、または蒸解される。

0149

糖化工程は、製造プラントにおいてタンク(例えば、少なくとも4000、40,000または500,000Lの容積を有するタンク)中で部分的もしくは完全に実施することができ、そして/または輸送中に、例えば鉄道車輛タンカートラック、スーパータンカーもしくは船倉において、部分的もしくは完全に実施することができる。完全糖化に要する時間は、工程条件、ならびに用いられる炭水化物含有材料および酵素に依存する。糖化が、制御された条件下で製造プラントにおいて実施される場合、セルロースは、約12〜96時間で、実質的に完全に、糖、例えばグルコースに変換され得る。糖化が、輸送中に部分的または完全に実施される場合、糖化は、より長い時間を要し得る。

0150

例えば開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、WO 2010/135380号として英語で公開され米国を指定した、2010年5月18日出願の国際出願PCT/US2010/035331号に記載されたようなジェットミキシングを用いて、糖化中にタンク内容物が混合されるのが、一般的に好ましい。

0151

界面活性剤の添加により、糖化の速度を増強することができる。界面活性剤の例としては、非イオン性界面活性剤、例えばTween(登録商標)20またはTween(登録商標)80ポリエチレングリコール界面活性剤、イオン性界面活性剤、または両性イオン性界面活性剤が挙げられる。

0152

糖化により生じる糖溶液の濃度が相対的に高いこと、例えば40重量%を超える、または50重量%を超える、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%または95重量%を超えることが、一般的に好ましい。水は、例えば蒸発により除去されて、糖溶液の濃度を増大し得る。これは、出荷される容量を減少させ、溶液中での微生物増殖阻害する。

0153

あるいは低濃度の糖溶液が用いられてもよく、この場合、抗菌性添加剤、例えば広域抗生物質を、低濃度で、例えば50〜150ppmで添加することが望ましくなり得る。他の適切な抗生物質としては、アンフォテリシンB、アンピシリンクロラムフェニコールシプロフロキサシンゲンタマイシン、ヒグロマイシンB、カナマイシンネオマイシンペニシリンプロマイシンストレプトマイシンが挙げられる。抗生物質は、運搬および貯蔵中の微生物の増殖を阻害し、適切な濃度で、例えば15〜1000重量ppm、例えば25〜500ppm、または50〜150ppmで用いることができる。糖濃度が相対的に高い場合でも、所望なら、抗生物質を含ませることができる。あるいは、防腐特性を有する抗菌性の他の添加物が、用いられてもよい。好ましくは、抗菌性添加剤(複数可)は、食品等級である。

0154

酵素を有する炭水化物含有材料に添加される水の量を限定することにより、相対的に高濃度の溶液が得られる。例えば糖化が起こる程度を制御することにより、濃度を制御することができる。例えば、濃度は、溶液により多くの炭水化物含有材料を添加することにより、増大され得る。溶液中で生成されている糖を保持するために、界面活性剤、例えば先に議論された界面活性剤の1種を添加することができる。溶液の温度を上昇させることにより、溶解度も増大することができる。例えば、溶液は、40〜50℃、60〜80℃、またはそれを超える温度を保持することができる。

0155

糖化剤
適切なセルロース分解酵素としては、バシラス属、ヒトヨタケ属、ミセリオフィトラ属、セファロスポリウム属、シタリジウム属、ペニシリウム属アスペルギルス属シュードモナス属フミコラ属フザリウム属チエラビア属、アクレモニウム属クリソスポリウム属およびトリコデルマ属菌株由来のセルラーゼが挙げられ、特にアスペルギルス種(例えば、欧州特許公開第0458162号参照)、フミコラインソレンス(シタリジウム・テルモフィルムとして再分類;例えば、米国特許第4,435,307号参照)、コプリヌス・シエレウスフザリウムオキシスポルム、ミセリオフィトラ・テルモフィラ、メリピルス・ギガンテウス、チエラビア・テレストリスアクレモニウム種(例えば非限定的に、A.ペルシシヌム、A.アクレモニウム、A.ブラキペニウム、A.ジクモスポルム、A.オブクラツム、A.ピンケルトニエ、A.ロゼオグリセウム、A.インコロラツムおよびA.フラツムなど)の種から選択される菌株により産生されるものが挙げられる。好ましい菌株としては、フミコラ・インソレンス DSM1800、フザリウム・オキシスポルム DSM2672、ミセリオフィトラ・テルモフィラ CBS117.65、セファロスポリウム種 RYM−202、アクレモニウム種 CBS478.94、アクレモニウム種 CBS265.95、アクレモニウム・ペルシシヌム CBS169.65、アクレモニウム・アクレモニウムAHU9519、セファロスポリウム種 CBS535.71、アクレモニウム・ブラキペニウム CBS866.73、アクレモニウム・ジクロモスポルム CBS683.73、アクレモニウム・オブクラバツム CBS311.74、アクレモニウム・ピンケルトニエ CBS157.70、アクレモニウム・ロゼオグリセウム CBS134.56、アクレモニウム・インコロラツム CBS146.62、およびアクレモニウム・フラツム CBS299.70Hが挙げられる。セルロース分解酵素は、クリソスポリウム属、好ましくはクリソスポリウム・ルクノウエンスの菌株から得ることもできる。用いられ得る更なる菌株としては、トリコデルマ属(特に、T.ビリデ、T.リーセイおよびT.コニンギー)、好アルカリ性バシラス属(例えば米国特許第3,844,890号および欧州特許公開第0458162号参照)、およびストレプトミセス属(例えば、欧州特許公開第0458162号参照)が挙げられるが、これらに限らない。

0156

酵素に加えて、またはそれと併せて、酸、塩基および他の化学物質(例えば、酸化剤)を、リグノセルロース材料およびセルロース材料を糖化するのに用いることができる。これらは、任意の組み合わせまたは順番(例えば、酵素の添加前、添加後および/または添加中)で用いることができる。例えば強い鉱酸(例えば、HCl、H2SO4、H3PO4)および強塩基(例えば、NaOH、KOH)を用いることができる。

0157


本明細書に記載された工程において、例えば糖化後に、糖(例えば、グルコースおよびキシロース)を単離することができる。例えば糖は、沈降、結晶化、クロマトグラフィー(例えば、本明細書中に記載されるような擬似移動床クロマトグラフィー、高圧クロマトグラフィー)、遠心分離、抽出、当該技術分野で公知の任意の他の単離方法、およびそれらの組み合わせにより単離することができる。

0158

水素添加および他の化学転換
本明細書に記載された工程は、水素添加を含み得る。例えば、グルコースおよびキシロースは、それぞれソルビトールおよびキシリトールに水素添加され得る。水素添加は、高圧(例えば、10〜12000psi)下で、H2と併用で触媒(例えば、Pt/γ−Al2O3、Ru/C、ラネーニッケル、または当該技術分野で公知の他の触媒)の使用により遂行され得る。本明細書に記載された工程から得られた生成物の化学転換の他のタイプ、例えば有機糖由来生成物(例えば、フルフラルおよびフルフラル由来生成物)の生成を、利用することができる。糖由来生成物の化学転換は、開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、2013年7月3日出願の米国特許出願第13/934,704号に記載される。

0159

発酵
例えば酵母およびザイモモナス菌は、糖(複数可)からアルコール(複数可)への発酵または変換に用いることができる。他の微生物は、以下に議論される。発酵の至適pHは、約pH4〜7である。例えば、酵母の至適pHは、約pH4〜5であるが、ザイモモナス属の至適pHは、約5〜6である。典型的な発酵時間は、約24〜168時間(例えば24〜96時間)で、温度は20℃〜40℃(例えば、26℃〜40℃)の範囲内であるが、好熱性微生物では、より高温が好ましい。

0160

幾つかの実施形態において、例えば嫌気性生物が、用いられる場合、発酵の少なくとも一部は、酸素の非存在下、例えばN2、Ar、He、CO2またはそれらの混合物などの不活性ガスで覆われて、実行される。加えて混合物は、発酵の一部または全ての間、タンクを通して流れる不活性ガスの一定したパージを有し得る。幾つかの例において、嫌気性条件が、発酵中の二酸化炭素生成により達成または保持され、更なる不活性ガスは必要とならない。

0161

幾つかの実施形態において、発酵工程の全てまたは一部を、低分子量の糖が完全に生成物(例えば、エタノール)に変換される前に、遮断することができる。中間発酵生成物としては、高濃度の糖および炭水化物が挙げられる。糖および炭水化物は、当該技術分野で公知の任意手段により単離され得る。これらの中間発酵生成物は、ヒトまたは動物消費のための食物の調製に用いることができる。追加または代わりとして、中間発酵生成物は、ステンレス鋼の実験用ミルで微粒子径に粉砕されて、小麦粉様物質を生成することができる。ジェットミキシングを、発酵中に用いることができ、幾つかの例において、糖化および発酵は、同一タンク中で実施される。

0162

微生物のための栄養素は、糖化および/または発酵中に添加され、例えば食物ベースの栄養素パッケージは、開示全体が参照により本明細書に組み入れられる、2011年7月15日出願の米国特許出願公開第2012/0052536号に記載される。

0163

「発酵」は、内容が全体として参照により本明細書に組み入れられる、2013年6月27日公開のPCT/US2012/71093号、2012年6月27日公開のPCT/US2012/71907号、および2012年6月27日公開のPCT/US2012/71083号に開示される。

0164

内容が全体として参照により本明細書に組み入れられる、国際出願PCT/US2007/074028号(2007年7月20日出願;WO2008/011598として英語で公開され、米国を指定)に記載されているように、可動性発酵槽を利用することができる。同様に、糖化設備は、可動性であってもよい。さらに、糖化および/または発酵は、輸送中に、一部または完全に実施されてもよい。

0165

発酵剤
発酵に用いられる微生物(複数可)は、天然由来微生物および/または遺伝子操作された微生物であってもよい。例えば微生物は、細菌(例えば非限定的に、セルロース分解性細菌など)、真菌(例えば非限定的に、酵母など)、植物、原生生物、例えば原生動物または真菌様原生生物(例えば非限定的に、粘菌など)、または藻類であってもよい。生物体が適合性である場合、生物体の混合物を利用することができる。

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