図面 (/)

技術 抗ヒアルロナン剤と腫瘍標的タキサンの組み合わせ治療

出願人 ハロザイムインコーポレイテッド
発明者 ダニエル・シー・マネバルエイチ・マイケル・シェパードカーティス・ビー・トンプソン
出願日 2019年7月30日 (1年4ヶ月経過) 出願番号 2019-139328
公開日 2019年11月21日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-199479
状態 拒絶査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 ペプチド又は蛋白質 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 酵素・酵素の調製 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 容積設定 局所条件 処理ソフトウェアプログラム 表面活性ポリマー 抑制モジュール 超微粒粉末 計数デバイス マッチング数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年11月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

癌、特に固形癌処置する方法に使用する新規処置剤を提供することが本願発明の海内である。

解決手段

ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素のような抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンおよび所望によりヌクレオシドアナログのようなさらなる化学療法剤を含む組み合わせ治療の提供により、上記課題を解決する。

概要

背景

背景
ヒアルロナン分解酵素、例えば、PH20のような抗ヒアルロナン剤は、癌、特にヒアルロナン関連癌または腫瘍を含むヒアルロナン関連疾患または状態の処置方法で使用される。ヒアルロナン(ヒアルロン酸HA)は、主に哺乳動物結合組織、皮膚、軟骨および滑液に存在するグリコサミノグリカンである。結合組織において、ヒアルロナンと関連する水和の水が、組織間に水和されたマトリクスを形成する。HAは、特に軟結合組織における多くの細胞細胞外マトリクスに見られる。固形腫瘍を含むある種の疾患は、ヒアルロナンの発現および/または産生と関連する。抗ヒアルロナン剤は、HA合成または分解を修飾し、それにより組織または細胞におけるHAレベルを変更する薬剤である。特に、ヒアルロニダーゼは、ヒアルロナンを分解する酵素である。HA分解の触媒により、ヒアルロニダーゼは、癌および腫瘍を含む、HAまたは他のグリコサミノグリカン類蓄積と関連する疾患または障害処置に使用できる。癌、特に固形癌の処置のためには、改善されたまたは代替治療処置の必要性がある。

概要

癌、特に固形癌を処置する方法に使用する新規処置剤を提供することが本願発明の海内である。ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素のような抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンおよび所望によりヌクレオシドアナログのようなさらなる化学療法剤を含む組み合わせ治療の提供により、上記課題を解決する。なし

目的

組み合わせ剤の他の例において、ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンを個別に提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ヒアルロナン剤を含む組成物;および腫瘍標的タキサンを含む組成物を含む、組み合わせ剤

請求項2

組成物が直接投与用に製剤され;抗ヒアルロナン剤の濃度が腫瘍関連ヒアルロナンの分解に十分であり;そして腫瘍標的タキサンの濃度は腫瘍内送達を達成するのに十分である、請求項1に記載の組み合わせ剤。

請求項3

腫瘍標的タキサンの濃度製剤が腫瘍内タキサン製剤の非存在下と比較して、腫瘍内ヌクレオシドデアミナーゼタンパク質レベルまたはタンパク質活性を低下させるのに十分である、請求項1または請求項2に記載の組み合わせ剤。

請求項4

抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンが共製剤されるまたは個別に提供される、請求項1〜3のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項5

さらにヌクレオシドアナログを含む組成物を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項6

組成物が直接投与用に製剤され;そしてヌクレオシドアナログの濃度が腫瘍内送達を達成するのに十分である、請求項5に記載の組み合わせ剤。

請求項7

ヌクレオシドアナログが抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンと個別に提供される、請求項5または請求項6に記載の組み合わせ剤。

請求項8

ヌクレオシドアナログが抗ヒアルロナン剤と共製剤されるまたは腫瘍標的タキサンと共製剤される、請求項5または請求項6に記載の組み合わせ剤。

請求項9

ヌクレオシドアナログを抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンと共製剤する、請求項5または請求項6に記載の組み合わせ剤。

請求項10

組成物が反復投与用に製剤される、請求項1〜9のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項11

組成物が単回投与のために製剤される、請求項1〜9のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項12

抗ヒアルロナン剤がヒアルロナン分解酵素またはヒアルロナン合成を阻害する薬剤である、請求項1〜11のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項13

抗ヒアルロナン剤がヒアルロナン分解酵素である、請求項1〜12のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項14

ヒアルロナン分解酵素がポリマーに結合している、請求項13に記載の組み合わせ剤。

請求項15

ヒアルロナン分解酵素組成物が0.5μg〜50mgまたは約0.5μg〜50mgのポリマーと結合したヒアルロナン分解酵素を含む、請求項13または14に記載の組み合わせ剤。

請求項16

ポリマーと結合したヒアルロナン分解酵素が少なくとも20,000U/mgまたは約20,000U/mgの比活性を有する、請求項15に記載の組み合わせ剤。

請求項17

ヒアルロナン分解酵素組成物が、150単位(U)〜60,000Uまたは約150単位(U)〜60,000Uのポリマーと結合したヒアルロナン分解酵素を含む、請求項13〜16のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項18

ヒアルロナン分解酵素を含む組成物の体積が0.5mL〜100mLまたは約0.5mL〜100mLである、請求項13〜17のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項19

ヒアルロナン分解酵素を含む組成物がヒスチジンおよび/またはNaClを含む、請求項13〜18のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項20

ヒアルロナン分解酵素を含む組成物が6.0〜7.4または約6.0〜7.4のpHを有する、請求項19に記載の組み合わせ剤。

請求項21

ヒアルロナン分解酵素がヒアルロニダーゼである、請求項13〜20のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項22

ヒアルロニダーゼがPH20またはC末端グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)結合部位またはGPI結合部位の一部を欠くその切断型である、請求項21に記載の組み合わせ剤。

請求項23

ヒアルロニダーゼがヒトまたは非ヒトPH20であるPH20である、請求項21または22に記載の組み合わせ剤。

請求項24

ヒアルロナン分解酵素が切断型PH20であり;ヒアルロナン分解酵素が中性活性で、かつ可溶性であり;そして切断型PH20が配列番号1のアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列を含むかまたは配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項13〜23のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項25

PH20が配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含む、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項24に記載の組み合わせ剤。

請求項26

PH20が配列番号4〜9、47、48、150〜170、183〜189のいずれかに示すアミノ酸の配列または配列番号4〜9、47、48、150〜170、183〜189に示すアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を示すアミノ酸の配列を含む、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項24または請求項25に記載の組み合わせ剤。

請求項27

PH20が配列番号4〜9、47、48、150〜170、183〜189のいずれかに示すアミノ酸の配列に少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項26に記載の組み合わせ剤。

請求項28

抗ヒアルロナン剤がヒアルロナン合成を阻害する薬剤であり、HAシンターゼに対するセンスまたはアンチセンス核酸分子またはから選択されるかまたは小分子薬物である、請求項1〜12のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項29

抗ヒアルロナン剤が4−メチルウンベリフェロン(MU)またはその誘導体またはレフルノミドまたはその誘導体から選択される小分子薬物である、請求項28に記載の組み合わせ剤。

請求項30

小分子薬物が6,7−ジヒドロキシ−4−メチルクマリンまたは5,7−ジヒドロキシ−4−メチルクマリンから選択される4−メチルウンベリフェロン(MU)の誘導体である、請求項29に記載の組み合わせ剤。

請求項31

腫瘍標的タキサンがパクリタキセルまたはドセタキセルを含むかまたはそのアナログ、誘導体またはプロドラッグである、請求項1〜30のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項32

腫瘍標的タキサンが腫瘍ターゲティング部分に直接的または間接的に結合する、請求項1〜31のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項33

腫瘍標的タキサンがミセルナノ粒子マイクロスフェアリポソームまたはヒドロゲルから選択される送達媒体として製剤される、請求項1〜32のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項34

送達媒体が腫瘍ターゲティング部分に直接的または間接的に結合する、請求項33に記載の組み合わせ剤。

請求項35

腫瘍ターゲティング部分が高分子タンパク質ペプチドモノクローナル抗体または脂肪酸脂質から選択される、請求項32〜34のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項36

腫瘍ターゲティング部分はセツキシマブまたはトラスツマブから選択されるモノクローナル抗体である、請求項32〜35のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項37

腫瘍ターゲティング部分がアルブミンである、請求項32〜35のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項38

腫瘍標的タキサンがアルブミン結合パクリタキセルまたはアルブミン結合ドセタキセルである、請求項37に記載の組み合わせ剤。

請求項39

腫瘍標的タキサン組成物が10mg〜1000mgまたは約10mg〜1000mg腫瘍標的タキサンを含む、請求項1〜38のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項40

腫瘍標的タキサンを含む組成物の体積が0.5mL〜100mLまたは約0.5mL〜100mLである、請求項1〜39のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項41

ヌクレオシドアナログがプリンまたはピリミジンアナログまたはその誘導体である、請求項5〜40のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項42

ヌクレオシドアナログがフルオロピリミジン5−フルオロウラシル、5−フルオロ−2’−デオキシシチジンシタラビンゲムシタビントロキサシタビンデシタビンアザシチジンシューイソシチジンゼブラリンアンシタビンファザラビン、6−アザシチジン、カペシタビン、N4−オクタデシル−シタラビン、エライジン酸シタラビン、フルダラビンクラドリビンクロファラビン、ネララビン、フォロデシンおよびペントスタチンまたはその誘導体から選択される、請求項5〜41のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項43

ヌクレオシドアナログがヌクレオシドデアミナーゼの基質である、請求項5〜42のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項44

ヌクレオシドデアミナーゼがアデノシンデアミナーゼまたはシチジンデアミナーゼである、請求項43に記載の組み合わせ剤。

請求項45

ヌクレオシドアナログがフルダラビン、シタラビン、ゲムシタビン、デシタビンおよびアザシチジンまたはその誘導体から選択される、請求項5〜44のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項46

ヌクレオシドアナログ組成物が100mg〜5000mg、500mg〜5000mg、500mg〜2500mg、1000mg〜2500mg、1500mg〜2500mgまたは2000mg〜5000mgのヌクレオシドアナログを含む、請求項5〜45のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項47

ヌクレオシドアナログを含む組成物の体積が0.5mL〜1000mLまたは約0.5mL〜1000mLである、請求項5〜46のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項48

さらにコルチコステロイドを含む組成物を含む、請求項1〜47のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項49

コルチコステロイドがグルココルチコイドである、請求項48に記載の組み合わせ剤。

請求項50

グルココルチコイドがコルチゾン類、デキサメサゾン類、ヒドロコルチゾン類、メチルプレドニゾロン類、プレドニゾロン類およびプレドニゾン類から選択される、請求項49に記載の組み合わせ剤。

請求項51

コルチコステロイド組成物が正確にまたは約0.1〜20mgのコルチコステロイドを含む、請求項48〜50のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項52

組成物が経口、静脈内(IV)、皮下、筋肉内、腫瘍内、皮内、局所的、経皮直腸髄腔内または上皮下用に製剤される、請求項1〜51のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項53

組成物が静脈内投与または皮下投与用に製剤される、請求項1〜52のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項54

ポリマーがポリアルキレングリコールデキストランプルランまたはセルロースである、請求項14に記載の組み合わせ剤。

請求項55

ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコール類(PEG)またはメトキシポリエチレングリコール類(mPEG)から選択される、請求項54に記載の組み合わせ剤。

請求項56

ポリマーがPEGであり、PEGが分枝鎖または直鎖PEGである、請求項54または55に記載の組み合わせ剤。

請求項57

ポリマーがメトキシポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(5kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−ブチルアルデヒド(mPEG−ブチルアルデヒド)(30kDa)、メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(30kDa);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(10kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(20kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(40kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(60kDa分枝);ビオチン−ポリ(エチレングリコール)−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(ビオチン−PEG−NHS)(5kDaビオチニル化);ポリ(エチレングリコール)−p−ニトロフェニルカーボネート(PEG−p−ニトロフェニル−カーボネート)(30kDa);またはポリ(エチレングリコール)−プロピオンアルデヒド(PEG−プロピオンアルデヒド)(30kDa)との反応により製造される、請求項54または55に記載の組み合わせ剤。

請求項58

ポリマーが30または約30キロダルトン分子量を有するPEGである、請求項54〜57のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項59

キットとして包装され、所望により使用のための指示を含んでよい、請求項1〜58のいずれかに記載の組み合わせ剤。

請求項60

抗ヒアルロナン剤を含む組成物を投与し;そして腫瘍標的タキサンを含む組成物製剤を投与する、癌の処置方法

請求項61

さらにヌクレオシドアナログを含む組成物の投与を含む、請求項60に記載の方法。

請求項62

癌が腫瘍である、請求項61に記載の方法。

請求項63

腫瘍が固形腫瘍である、請求項62に記載の方法。

請求項64

腫瘍が、同じ組織タイプ非癌性組織と比較してまたは同じ腫瘍タイプの非転移腫瘍と比較して、ヒアルロナンの高い細胞および/または間質発現を有する、請求項62または請求項63に記載の方法。

請求項65

癌が膵癌卵巣癌肺癌結腸癌前立腺癌子宮頸癌頭頸部癌および乳癌から選択される、請求項60〜64のいずれかに記載の方法。

請求項66

癌が膵癌である、請求項60〜65のいずれかに記載の方法。

請求項67

抗ヒアルロナン剤がヒアルロナン分解酵素である、請求項60〜66のいずれかに記載の方法。

請求項68

ヒアルロナン分解酵素がポリマーに結合する、請求項67に記載の方法。

請求項69

ヒアルロナン分解酵素がヒアルロニダーゼである、請求項67または68に記載の方法。

請求項70

ヒアルロニダーゼがPH20またはC末端グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)結合部位またはGPI結合部位の一部を欠くその切断型である、請求項69に記載の方法。

請求項71

ヒアルロニダーゼがヒトまたは非ヒトPH20であるPH20である、請求項69または請求項70に記載の方法。

請求項72

ヒアルロナン分解酵素が切断型PH20であり;そして切断型PH20が配列番号1のアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列を含むかまたは配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項67〜71のいずれかに記載の方法。

請求項73

PH20が配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項72に記載の方法。

請求項74

PH20が配列番号4〜9、47、48、150〜170、183〜189のいずれかに示すアミノ酸の配列または配列番号4〜9、47、48、150〜170、183〜189のいずれかに示すアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を示すアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項72または請求項73に記載の方法。

請求項75

PH20が配列番号4〜9、47、48、150〜170、183〜189のいずれかに示すアミノ酸の配列に少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する、請求項74に記載の方法。

請求項76

ポリマーがポリアルキレングリコール、デキストラン、プルランまたはセルロースである、請求項68〜75のいずれかに記載の方法。

請求項77

ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコール類(PEG)またはメトキシポリエチレングリコール類(mPEG)から選択される、請求項76に記載の方法。

請求項78

ポリマーがPEGであり、PEGが分枝鎖または直鎖PEGである、請求項76または請求項77に記載の方法。

請求項79

ポリマーがメトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(5kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−ブチルアルデヒド(mPEG−ブチルアルデヒド)(30kDa)、メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(30kDa);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(10kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(20kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(40kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(60kDa分枝);ビオチン−ポリ(エチレングリコール)−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(ビオチン−PEG−NHS)(5kDaビオチニル化);ポリ(エチレングリコール)−p−ニトロフェニルカーボネート(PEG−p−ニトロフェニル−カーボネート)(30kDa);またはポリ(エチレングリコール)−プロピオンアルデヒド(PEG−プロピオンアルデヒド)(30kDa)との反応により産生される、請求項76〜78のいずれかに記載の方法。

請求項80

ポリマーが30または約30キロダルトンの分子量を有するPEGである、請求項76〜79のいずれかに記載の方法。

請求項81

ヒアルロナン分解酵素を0.01μg/kg〜15μg/kgまたは約0.01μg/kg〜15μg/kgの投与量範囲の量で投与するか;またはヒアルロナン分解酵素を10〜10,000単位/kgまたは約10〜10,000単位/kg(対象の)の投与量範囲の量で投与する、請求項67〜80のいずれかに記載の方法。

請求項82

抗ヒアルロナン剤がヒアルロナン合成を阻害する薬剤である、請求項60〜66のいずれかに記載の方法。

請求項83

抗ヒアルロナン剤がヒアルロナン合成を阻害する薬剤であり、HAシンターゼに対するセンスまたはアンチセンス核酸分子またはから選択されるかまたは小分子薬物である、請求項82に記載の方法。

請求項84

抗ヒアルロナン剤が4−メチルウンベリフェロン(MU)またはその誘導体またはレフルノミドまたはその誘導体から選択される小分子薬物である、請求項83に記載の方法。

請求項85

小分子薬物が6,7−ジヒドロキシ−4−メチルクマリンまたは5,7−ジヒドロキシ−4−メチルクマリンから選択される4−メチルウンベリフェロン(MU)の誘導体である、請求項84に記載の方法。

請求項86

腫瘍標的タキサンがパクリタキセルまたはドセタキセルを含むかまたはそのアナログ、誘導体またはプロドラッグである、請求項60〜85のいずれかに記載の方法。

請求項87

腫瘍標的タキサンが腫瘍ターゲティング部分に直接的または間接的に結合する、請求項60〜86のいずれかに記載の方法。

請求項88

腫瘍標的タキサンがミセル、ナノ粒子、マイクロスフェア、リポソームまたはヒドロゲルから選択される送達媒体として製剤される、請求項60〜87のいずれかに記載の方法。

請求項89

送達媒体が腫瘍ターゲティング部分に直接的または間接的に結合する、請求項88に記載の方法。

請求項90

腫瘍ターゲティング部分が高分子、タンパク質、ペプチド、モノクローナル抗体または脂肪酸脂質から選択される、請求項87〜89のいずれかに記載の方法。

請求項91

腫瘍ターゲティング部分がセツキシマブまたはトラスツマブから選択されるモノクローナル抗体である、請求項87〜89のいずれかに記載の方法。

請求項92

腫瘍ターゲティング部分がアルブミンである、請求項87〜89のいずれかに記載の方法。

請求項93

腫瘍標的タキサンがアルブミン結合パクリタキセルまたはアルブミン結合ドセタキセルである、請求項92に記載の方法。

請求項94

腫瘍標的タキサンを、1mg/m2〜1000mg/m2または約1mg/m2〜1000mg/m2(対象の体表面積)である投与量範囲で投与する、請求項60〜93のいずれかに記載の方法。

請求項95

ヌクレオシドアナログがプリンまたはピリミジンアナログまたはその誘導体である、請求項61〜94のいずれかに記載の方法。

請求項96

ヌクレオシドアナログがフルオロピリミジン5−フルオロウラシル、5−フルオロ−2’−デオキシシチジン、シタラビン、ゲムシタビン、トロキサシタビン、デシタビン、アザシチジン、シュードイソシチジン、ゼブラリン、アンシタビン、ファザラビン、6−アザシチジン、カペシタビン、N4−オクタデシル−シタラビン、エライジン酸シタラビン、フルダラビン、クラドリビン、クロファラビン、ネララビン、フォロデシンおよびペントスタチンまたはその誘導体から選択される、請求項61〜95のいずれかに記載の方法。

請求項97

ヌクレオシドアナログがヌクレオシドデアミナーゼの基質である、請求項61〜96のいずれかに記載の方法。

請求項98

ヌクレオシドデアミナーゼがアデノシンデアミナーゼまたはシチジンデアミナーゼである、請求項97に記載の方法。

請求項99

ヌクレオシドアナログがフルダラビン、シタラビン、ゲムシタビン、デシタビンおよびアザシチジンまたはその誘導体から選択される、請求項61〜98のいずれかに記載の方法。

請求項100

ヌクレオシドアナログがゲムシタビンまたはその誘導体である、請求項61〜99のいずれかに記載の方法。

請求項101

ヌクレオシドアナログを、100mg/m2〜2500mg/m2または約100mg/m2〜2500mg/m2の投与量範囲で投与する、請求項61〜100のいずれかに記載の方法。

請求項102

ヌクレオシドアナログを少なくとも200mg/m2または500mg/m2または少なくとも約200mg/m2または500mg/m2であるが、1000mg/m2またはmg/m2未満である量で投与する、請求項61〜100のいずれかに記載の方法。

請求項103

組成物を経口、静脈内(IV)、皮下、筋肉内、腫瘍内、皮内、局所的、経皮、直腸、髄腔内または上皮下に投与する、請求項60〜102のいずれかに記載の方法。

請求項104

組成物を静脈内または皮下に投与する、請求項60〜103のいずれかに記載の方法。

請求項105

抗ヒアルロナン剤を腫瘍標的タキサンの前に、同時にまたはほぼ同時に、逐次的にまたは間欠的に投与する、請求項60〜104のいずれかに記載の方法。

請求項106

抗ヒアルロナン剤を腫瘍標的タキサンの投与前に投与する、請求項105に記載の方法。

請求項107

抗ヒアルロナン剤を腫瘍標的タキサン投与の少なくとも5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、30時間、36時間、40時間または48時間前あるいは少なくとも約5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、30時間、36時間、40時間または48時間前に投与する、請求項105または請求項106に記載の方法。

請求項108

抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンを同時またはほぼ同時に投与する、請求項105に記載の方法。

請求項109

抗ヒアルロナン剤の投与頻度が週に2回、週に1回、14日に1回、21日に1回または月に1回でありおよび/または腫瘍標的タキサンの投与頻度が週に2回、週に1回、14日に1回、21日に1回または月に1回である、請求項60〜108のいずれかに記載の方法。

請求項110

抗ヒアルロナン剤および/または腫瘍標的タキサンをヌクレオシドアナログの前に、同時にまたはほぼ同時に、逐次的にまたは間欠的に投与する、請求項61〜109のいずれかに記載の方法。

請求項111

抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンを予定した週数の投与サイクルで投与する、請求項60〜110のいずれかに記載の方法。

請求項112

予定した週数が少なくとも2週間、少なくとも3週間または少なくとも4週間である、請求項111に記載の方法。

請求項113

抗ヒアルロナン剤をヌクレオシドアナログ投与の少なくとも5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、30時間、36時間、40時間または48時間前にありは少なくとも約5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、30時間、36時間、40時間または48時間前に投与する、請求項61〜112のいずれかに記載の方法。

請求項114

腫瘍標的タキサンをヌクレオシドアナログ投与の少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間または24時間前にあるいは少なくとも約1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間または24時間前に投与する、請求項61〜113のいずれかに記載の方法。

請求項115

腫瘍標的タキサンをヌクレオシドアナログと同時にまたはほぼ同時に投与する、請求項61〜114のいずれかに記載の方法。

請求項116

ヌクレオシドアナログの投与頻度が週に2回、週に1回、14日に1回、21日に1回または月に1回である、請求項61〜115のいずれかに記載の方法。

請求項117

クレオシドアナログを予定した週数の投与サイクルで投与する、請求項61〜116のいずれかに記載の方法。

請求項118

予定した週数が少なくとも2週間、少なくとも3週間または少なくとも4週間である、請求項117に記載の方法。

請求項119

予定した週数の後、第一の予定期間投与を中止し、その後少なくとも1週間再開する、請求項117または請求項118に記載の方法。

請求項120

ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンを同時またはほぼ同時に投与し、予定した週数、週に2回または週に1回の投与頻度で投与する、請求項60〜119のいずれかに記載の方法。

請求項121

抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンがヌクレオシドアナログの投与前に投与され;同時にまたはほぼ同時に投与され;そして予定した週数、週に2回または週に1回の投与頻度で投与する、請求項61〜120のいずれかに記載の方法。

請求項122

予定した週数が4週間である、請求項120または請求項121に記載の方法。

請求項123

ヌクレオシドアナログがヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンの投与少なくとも5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間,24時間、30時間、36時間、40時間または48時間後にあるいは少なくとも約5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間,24時間、30時間、36時間、40時間または48時間後に投与される、請求項121または請求項122に記載の方法。

請求項124

ヌクレオシドアナログを予定した週数、週に1回投与する、請求項116に記載の方法。

請求項125

予定した週数が3週間である、請求項124に記載の方法。

請求項126

投与を少なくとも1週間中断する、請求項125に記載の方法。

請求項127

投与サイクルおよび/または投与の中止を複数回繰り返す、請求項111〜126のいずれかに記載の方法。

請求項128

第一投与サイクルの投与頻度が、その後の投与サイクルにおける投与頻度と同一または異なる、請求項127に記載の方法。

請求項129

投与頻度が第一投与サイクルが週に2回であり、その後の投与サイクルが週に1回である、請求項127に記載の方法。

請求項130

さらにコルチコステロイドの投与を含む、請求項60〜129のいずれかに記載の方法。

請求項131

コルチコステロイドがグルココルチコイドである、請求項130に記載の方法。

請求項132

グルココルチコイドがコルチゾン類、デキサメサゾン類、ヒドロコルチゾン類、メチルプレドニゾロン類、プレドニゾロン類およびプレドニゾン類から選択される、請求項131に記載の方法。

請求項133

コルチコステロイドを抗ヒアルロナン剤の投与前に同時に、間欠的にまたは後に投与する、請求項130〜132のいずれかに記載の方法。

請求項134

コルチコステロイドを抗ヒアルロナン剤の投与前および抗ヒアルロナン剤の投与後に投与する、請求項130〜132のいずれかに記載の方法。

請求項135

コルチコステロイドを抗ヒアルロナン剤と共投与する、請求項133に記載の方法。

請求項136

コルチコステロイドを抗ヒアルロナン剤の投与の少なくとも正確にまたは少なくとも約1時間前に投与する、請求項133または請求項134に記載の方法。

請求項137

コルチコステロイドを抗ヒアルロナン剤の投与少なくとも8時間〜12時間後に投与する、請求項133または請求項134に記載の方法。

請求項138

投与するコルチコステロイドの量が0.1〜20mgs、0.1〜15mgs、0.1〜10mgs、0.1〜5mgs、0.2〜20mgs、0.2〜15mgs、0.2〜10mgs、0.2〜5mgs、0.4〜20mgs、0.4〜15mgs、0.4〜10mgs、0.4〜5mgs、0.4〜4mgs、1〜20mgs、1〜15mgsまたは1〜10mgsまたは約0.1〜20mgs、0.1〜15mgs、0.1〜10mgs、0.1〜5mgs、0.2〜20mgs、0.2〜15mgs、0.2〜10mgs、0.2〜5mgs、0.4〜20mgs、0.4〜15mgs、0.4〜10mgs、0.4〜5mgs、0.4〜4mgs、1〜20mgs、1〜15mgsまたは1〜10mgsである、請求項130〜137のいずれかに記載の方法。

請求項139

コルチコステロイドを経口で投与する、請求項130〜138のいずれかに記載の方法。

請求項140

抗ヒアルロナン剤を含む組成物を投与し;腫瘍標的タキサンを含む組成物製剤を投与し、ここで、腫瘍標的タキサンを抗ヒアルロナン剤と同時にまたはほぼ同時に投与し;所望により、抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサン投与後、ヌクレオシドアナログを投与し;そしてコルチコステロイドを抗ヒアルロナン剤の投与の前に、同時に、間欠的にまたは後に投与する、請求項60〜139のいずれかに記載の方法。

請求項141

抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンを予定した週数、週に2回または週に1回の投与頻度で投与し;そしてヌクレオシドアナログを予定した週数、週に1回投与する、請求項140に記載の方法。

請求項142

抗ヒアルロナン剤を週に2回投与し、腫瘍標的タキサンを週に1回投与する、請求項141に記載の方法。

請求項143

ヌクレオシドアナログを抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンの投与1週間後に投与する、請求項140〜142のいずれかに記載の方法。

請求項144

予定した週数が4週間である、請求項140〜142のいずれかに記載の方法。

請求項145

さらに癌処置の投与を含む、請求項60〜144のいずれかに記載の方法。

請求項146

癌処置が、手術放射線化学療法剤生物学的製剤ポリペチド、抗体、ペプチド、小分子、遺伝子治療ベクターウイルスおよびDNAから選択される、請求項145に記載の方法。

請求項147

対象がヒトである、請求項60〜146のいずれかに記載の方法。

請求項148

癌の処置のための、請求項1〜59のいずれかに記載の組成物の組み合わせ剤の使用。

請求項149

癌の処置に使用するための、請求項1〜59のいずれかに記載の組成物の組み合わせ剤。

請求項150

癌の処置のための抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンの使用であって、ここで、抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンが個別にまたは一括して製剤されている、使用。

請求項151

癌の処置用医薬の製造における抗ヒアルロナン剤の使用であって、該処置が対象に腫瘍標的タキサンを同時に、ほぼ同時に、個別にまたは逐次的に投与することを含む、使用。

請求項152

癌の処置のための抗ヒアルロナン剤を含む組成物であって、該処置が対象に腫瘍標的タキサンを同時に、ほぼ同時に、個別にまたは逐次的に投与することを含む、組成物。

請求項153

処置が腫瘍標的タキサンの同時の投与を含む、請求項151に記載の使用または請求項152に記載の組成物。

請求項154

癌が腫瘍である、請求項148〜153のいずれかに記載の使用または組み合わせ剤。

請求項155

腫瘍が固形腫瘍である、請求項148〜154のいずれかに記載の使用または組み合わせ剤。

請求項156

腫瘍が、同じ組織タイプの非癌性組織と比較してまたは同じ腫瘍タイプの非転移腫瘍と比較して、ヒアルロナンの高い細胞および/または間質発現を有する、請求項154または請求項155に記載の使用または組み合わせ剤。

請求項157

癌が膵癌、卵巣癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、子宮頸癌、頭頸部癌および乳癌から選択される、請求項148〜156のいずれかに記載の使用または組み合わせ剤。

請求項158

癌が膵癌である、請求項148〜157のいずれかに記載の使用または組み合わせ剤。

請求項159

処置がさらにヌクレオシドアナログの抗ヒアルロナン剤または腫瘍標的タキサンと同時の、ほぼ同時の、個別のまたは逐次的投与を含む、請求項151〜158のいずれかに記載の使用または組み合わせ剤。

請求項160

ヌクレオシドアナログの腫瘍内活性を増加させるためのポリマーと結合したヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンを含む組成物の組み合わせ剤の使用。

請求項161

ヌクレオシドアナログの腫瘍内活性を増加させるための抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンを含む組成物の組み合わせ剤の使用。

技術分野

0001

関連出願
優先権の利益を、2012年4月4日出願の“ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素治療剤組み合わせ治療”なる表題の米国仮出願番号61/686,429および2012年10月16日出願の“抗ヒアルロナン剤と治療剤の組み合わせ治療”なる表題の米国仮出願番号61/714,719に基づいて主張する。

0002

本出願は、同日付出願の米国仮出願番号61/686,429および米国仮出願番号61/714,719に基づく優先権を主張する“抗ヒアルロナン剤と治療剤の組み合わせ治療”なる表題の米国特許出願番号(Attorney Docket No. 33320-03108.US02)と関連する。

0003

本出願は、2009年4月14日に出願し、US20100003238として公開され、米国仮出願番号61/124,278、61/130,357および61/195,624に基づく優先権を主張する“修飾ヒアルロニダーゼおよびヒアルロナン関連疾患および状態の処置における使用”なる表題の米国特許出願番号12/386,222と関連する。本出願はまた2009年4月14日に出願し、WO2009/128917として公開され、また米国仮出願番号61/124,278、61/130,357および61/195,624に基づく優先権を主張する国際PCT出願番号PCT/US2009/002352にも関連する。

0004

本出願は、2011年7月15日に出願し、US20120020951として公開され、米国仮出願番号61/399,993および61/455,260に基づく優先権を主張する“抗ヒアルロナン剤の投与付随する有害副作用および該副作用を改善または予防する方法”なる表題の米国特許出願番号13/135,817に関する。本出願はまた、2011年7月15日に出願し、WO2012/012300として公開され、また米国仮出願番号61/399,993および61/455,260に基づく優先権を主張する国際PCT出願番号PCT/US2011/044281にも関連する。

0005

上記出願の対象の各々を、その全体を引用により本明細書に包含させる。

0006

電子的に提出された配列を引用することによる取り込み
本出願と共に電子版の配列表が提出され、その内容をその全体を引用により本明細書に包含させる。電子ファイルは2013年3月15日に作成し、891キロバイトサイズであり、3108SEQPC1.txtなる表題である。

0007

発明の分野
ここで提供されるのは、ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素のような抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンおよび所望によりヌクレオシドアナログのようなさらなる化学療法剤を含む組み合わせ治療である。本組み合わせ治療は癌および特に固形腫瘍癌(solid tumor cancers)を処置する方法において使用できる。

背景技術

0008

背景
ヒアルロナン分解酵素、例えば、PH20のような抗ヒアルロナン剤は、癌、特にヒアルロナン関連癌または腫瘍を含むヒアルロナン関連疾患または状態の処置方法で使用される。ヒアルロナン(ヒアルロン酸HA)は、主に哺乳動物結合組織、皮膚、軟骨および滑液に存在するグリコサミノグリカンである。結合組織において、ヒアルロナンと関連する水和の水が、組織間に水和されたマトリクスを形成する。HAは、特に軟結合組織における多くの細胞細胞外マトリクスに見られる。固形腫瘍を含むある種の疾患は、ヒアルロナンの発現および/または産生と関連する。抗ヒアルロナン剤は、HA合成または分解を修飾し、それにより組織または細胞におけるHAレベルを変更する薬剤である。特に、ヒアルロニダーゼは、ヒアルロナンを分解する酵素である。HA分解の触媒により、ヒアルロニダーゼは、癌および腫瘍を含む、HAまたは他のグリコサミノグリカン類蓄積と関連する疾患または障害の処置に使用できる。癌、特に固形癌の処置のためには、改善されたまたは代替治療処置の必要性がある。

0009

要約
ここに提供されるのは、抗ヒアルロナン剤を含む組成物と腫瘍標的タキサンを含む組成物を含む組み合わせ剤である。またここに提供されるのは、抗ヒアルロナン剤を含む組成物、腫瘍標的タキサンを含む組成物およびヌクレオシドアナログを含む組成物を含む組み合わせ剤である。ここに提供される組み合わせ剤は、いずれもさらにコルチコステロイドを含む組成物を含み得る。ここに提供される癌の処置方法では、抗ヒアルロナン剤を含む組成物および腫瘍標的タキサン製剤を含む組成物が投与される。いくつかの例において、本方法はさらにヌクレオシドアナログを含む組成物の投与を含む。いくつかの例において、本方法はさらにコルチコステロイドの投与を含む。さらに他の例において、本方法はさらに癌処置剤の投与を含む。このような組み合わせ剤および方法において、薬剤はここに記載する治療有効量で提供される。

0010

またここに提供されるのは、本組み合わせ治療の医学的使用である。例えば、ここに提供されるのは、抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンが個別にまたは一括して製剤される、癌の処置のための抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサンの使用である。またここに提供されるのは、癌の処置のための抗ヒアルロナン剤の使用であり、ここで、該処置は、対象に腫瘍標的タキサンを同時に、個別にまたは逐次的に投与することを含む。またここに提供されるのは、癌の処置に使用するための抗ヒアルロナン剤を含む組成物であって、ここで、該処置は、対象に腫瘍標的タキサンを同時に、個別にまたは逐次的に投与することを含む。ここでの医学的使用の例において、本処置はまたヌクレオシドアナログを抗ヒアルロナン剤または腫瘍標的タキサンと同時に、個別にまたは逐次的に投与することを含み得る。他のまたは付加的例において、本処置は、コルチコステロイドを抗ヒアルロナン剤と同時に、個別にまたは逐次的に投与することを含み得る。

0011

ここで提供される組み合わせ剤、組成物、方法および使用において、抗ヒアルロナン剤はヒアルロナン分解酵素またはヒアルロナン合成を阻害する薬剤である。いくつかの例において、抗ヒアルロナン剤はヒアルロニダーゼであるヒアルロナン分解酵素である。他の例において、抗ヒアルロナン剤は、ポリマーと結合するヒアルロナン分解酵素である。いくつかの例において、抗ヒアルロナン剤は、HAシンターゼに対するセンスまたはアンチセンス核酸分子から選択され、または小分子薬物であるヒアルロナン合成を阻害する薬剤である。いくつかの例において、抗ヒアルロナン剤は、4−メチルウンベリフェロン(MU)またはその誘導体またはレフルノミドまたはその誘導体から選択される小分子薬物である。他の例において、抗ヒアルロナン剤は、6,7−ジヒドロキシ−4−メチルクマリンまたは5,7−ジヒドロキシ−4−メチルクマリンから選択される4−メチルウンベリフェロン(MU)の誘導体である小分子薬物である。

0012

ここに提供されるのは、ポリマーと結合するヒアルロナン分解酵素を含む組成物および腫瘍標的タキサンを含む組成物を含む組み合わせ剤である。またここに提供されるのは、ポリマーと結合するヒアルロナン分解酵素を含む組成物、腫瘍標的タキサンを含む組成物およびヌクレオシドアナログを含む組成物を含む組み合わせ剤である。ここに提供される組み合わせ剤のいずれもコルチコステロイドを含む組成物をさらに含み得る。ここに提供されるのは、ポリマーと結合するヒアルロナン分解酵素を含む組成物および腫瘍標的タキサン製剤を含む組成物を投与する癌の処置方法である。いくつかの例において、本方法はさらにヌクレオシドアナログを含む組成物の投与を含む。いくつかの例において、本方法はさらにコルチコステロイドの投与を含む。さらに他の例において、本方法はさらに癌処置剤の投与を含む。

0013

ここに提供されるのは、ヒアルロナン分解酵素を含み、該ヒアルロナン分解酵素がポリマーと結合している組成物;および腫瘍標的タキサンを含む組成物を含む、組み合わせ剤、方法および使用である。組み合わせ剤のいくつかの例において、組成物を直接投与のために製剤し、ヒアルロナン分解酵素の濃度は腫瘍関連ヒアルロナンを分解するのに十分であり、腫瘍標的タキサンの濃度は腫瘍内送達を達成するのに十分である。いくつかの例において、腫瘍標的タキサン製剤の濃度は、腫瘍内タキサン製剤の非存在下と比較して、腫瘍内ヌクレオシドデアミナーゼタンパク質レベルまたはタンパク質活性を低下させるのに十分である。組み合わせ剤のいくつかの例において、ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンを共製剤する。組み合わせ剤の他の例において、ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンを個別に提供する。

0014

例のいずれにおいても、提供される組み合わせ剤はさらにヌクレオシドアナログを含む組成物を含む。具体例において、組成物を直接投与用に製剤し、ヌクレオシドアナログの濃度は腫瘍内送達を達成するのに十分である。組み合わせ剤のいくつかの例において、ヌクレオシドアナログを、ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンと別に提供する。組み合わせ剤の他の例において、ヌクレオシドアナログをヒアルロナン分解酵素と共製剤し、または腫瘍標的タキサンと共製剤する。さらに組み合わせ剤の他の例において、ヌクレオシドアナログをヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンと共製剤する。

0015

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素を含む組成物、腫瘍標的タキサンを含む組成物および/またはヌクレオシドアナログを含む組成物を複数投与用に製剤する。ここに提供する組み合わせ剤の他の例において、ヒアルロナン分解酵素を含む組成物、腫瘍標的タキサンを含む組成物および/またはヌクレオシドアナログを含む組成物を一回投与用に製剤する。

0016

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素組成物は、0.5μg〜50mg、100μg〜1mg、1mg〜20mg、100μg〜5mg、0.5μg〜1450μg、1μg〜1000μg、5μg〜1250μg、10μg〜750μg、50μg〜500μg、0.5μg〜500μg、500μg〜1450μg(いずれの数値概数(約)である場合を含む)のポリマーと結合したヒアルロナン分解酵素を含むか、これを含むように製剤する。ここに提供する組み合わせ剤の他の例において、ポリマーと結合したヒアルロナン分解酵素は、少なくとも20,000U/mg、25,000U/mg、30,000U/mg、31,000U/mg、32,000U/mg、33,000U/mg、34,000U/mg、35,000U/mg、36,000U/mg、37,000U/mg、38、000U/mg、39,000U/mg、40,000U/mg、45,000U/mg、50,000U/mg、55,000U/mg、60,000U/mg(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)またはそれ以上の比活性を有する。ここに提供する組み合わせ剤のさらなる例において、ヒアルロナン分解酵素組成物は、150単位(U)〜60,000U、300U〜30,000U、500U〜25,000U、500U〜10,000U、150U〜15,000U、150U〜5000U、500U〜1000U、5000U〜45,000U、10,000U〜50,000Uまたは20,000U〜60,000U(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)のポリマー結合ヒアルロナン分解酵素を含む。ヒアルロナン分解酵素を含む組成物の体積は0.5mL〜100mL、0.5mL〜50mL、0.5mL〜10mL、1mL〜40mL、1mL〜20mL、1mL〜10mLまたは3mL〜10mL(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)であり得る。ここに提供する組み合わせ剤のいくつかの例において、ヒアルロナン分解を含む組成物はヒスチジンおよび/またはNaClを含む。他の例において、ヒアルロナン分解酵素を含む組成物は6.0〜7.4(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)のpHを有する。

0017

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素はヒアルロニダーゼである。例えば、ヒアルロニダーゼはPH20またはC末端グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)結合部位またはGPI結合部位の一部を欠くその切断型であり得る。いくつかの例において、ヒアルロニダーゼはヒトまたは非ヒトPH20であるPH20である。具体例において、ヒアルロナン分解酵素は切断型PH20であり、切断型PH20は配列番号1のアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列を含むかまたは配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する。いくつかの例において、ヒアルロニダーゼは、配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持するPH20である。

0018

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、PH20は、配列番号1に示すアミノ酸の配列の465位、466位、467位、468位、469位、470位、471位、472位、473位、474位、475位、476位、477位、478位、479位、480位、481位、482位、483位、484位、485位、486位、487位、488位、489位、490位、491位、492位、493位、494位、495位、496位、497位、498位、499位または500位のアミノ酸の後にC末端短縮化を含むアミノ酸の配列であるかまたは配列番号1に示すアミノ酸の配列の465位、466位、467位、468位、469位、470位、471位、472位、473位、474位、475位、476位、477位、478位、479位、480位、481位、482位、483位、484位、485位、486位、487位、488位、489位、490位、491位、492位、493位、494位、495位、496位、497位、498位、499位または500位のアミノ酸の後にC末端短縮化を含むアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を示し、ヒアルロニダーゼ活性を保持するその変異体である。例えば、PH20は、配列番号1に示すアミノ酸の配列の465位、466位、467位、468位、469位、470位、471位、472位、473位、474位、475位、476位、477位、478位、479位、480位、481位、482位、483位、484位、485位、486位、487位、488位、489位、490位、491位、492位、493位、494位、495位、496位、497位、498位、499位または500位のアミノ酸の後にC末端短縮化を含むアミノ酸の配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有し、ヒアルロニダーゼ活性を保持するアミノ酸の配列である。

0019

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、腫瘍標的タキサンはパクリタキセルまたはドセタキセルまたはそのアナログ、誘導体またはプロドラッグである。腫瘍標的タキサンは腫瘍ターゲティング部分と直接的または間接的に結合できる。いくつかの例において、腫瘍標的タキサンはミセルナノ粒子マイクロスフェアリポソームまたはヒドロゲルから選択される送達媒体として製剤される。送達媒体は腫瘍ターゲティング部分と直接的または間接的に結合できる。いくつかの例において、腫瘍ターゲティング部分は高分子タンパク質ペプチドモノクローナル抗体または脂肪酸脂質から選択される。他の例において、腫瘍ターゲティング部分はセツキシマブまたはトラスツマブから選択されるモノクローナル抗体である。さらに他の例において、腫瘍ターゲティング部分はアルブミンである。いくつかの例において、腫瘍標的タキサンはアルブミン結合パクリタキセルまたはアルブミン結合ドセタキセルである。

0020

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、腫瘍標的タキサン組成物は、10mg〜1000mg、例えば20mg〜500mg、10mg〜250mg、75mg〜400mg、100mg〜200mg、150mg〜400mg、200mg〜800mg、50mg〜200mgまたは50mg〜150mg(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)の腫瘍標的タキサンを含むまたはこれを含むように製剤する。他の例において、腫瘍標的タキサンを含む組成物の体積は0.5mL〜100mL、1mL〜500mL、0.5mL〜50mL、0.5mL〜10mL、1mL〜40mL、1mL〜20mL、1mL〜10mLまたは3mL〜10mL(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)である。

0021

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、ヌクレオシドアナログはプリンまたはピリミジンアナログまたはその誘導体である。いくつかの例において、ヌクレオシドアナログはフルオロピリミジン5−フルオロウラシル、5−フルオロ−2’−デオキシシチジンシタラビンゲムシタビントロキサシタビンデシタビンアザシチジンシューイソシチジンゼブラリンアンシタビンファザラビン、6−アザシチジン、カペシタビン、N4−オクタデシル−シタラビン、エライジン酸シタラビン、フルダラビンクラドリビンクロファラビン、ネララビン、フォロデシンおよびペントスタチンまたはその誘導体から選択される。一例において、ヌクレオシドアナログは、アデノシンデアミナーゼまたはシチジンデアミナーゼであるヌクレオシドデアミナーゼのための基質である。いくつかの例において、ヌクレオシドアナログはフルダラビン、シタラビン、ゲムシタビン、デシタビンおよびアザシチジンまたはその誘導体から選択される。

0022

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、ヌクレオシドアナログ組成物は、100mg〜5000mg、500mg〜5000mg、500mg〜2500mg、1000mg〜2500mg、1500mg〜2500mgまたは2000mg〜5000mgのヌクレオシドアナログを含むかまたはこれを含むように製剤する。他の例において、ヌクレオシドアナログを含む組成物の体積は0.5mL〜1000mL、例えば0.5mL〜100mL、0.5mL〜10mL、1mL〜500mL、1mL〜10mL(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)である。

0023

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用のいずれも、さらにコルチコステロイドを含む組成物を含み得る。いくつかの例において、コルチコステロイドは、コルチゾン類、デキサメサゾン類、ヒドロコルチゾン類、メチルプレドニゾロン類、プレドニゾロン類およびプレドニゾン類から選択されるグルココルチコイドである。いくつかの例において、コルチコステロイド組成物は0.1〜20mg、0.1〜15mg、0.1〜10mg、0.1〜5mg、0.2〜20mg、0.2〜15mg、0.2〜10mg、0.2〜5mg、0.4〜20mg、0.4〜15mg、0.4〜10mg、0.4〜5mg、0.4〜4mg、1〜20mg、1〜15mgまたは1〜10mg(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)のコルチコステロイドを含むまたはこれを含むように製剤する。

0024

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、組成物を、経口、静脈内(IV)、皮下、筋肉内、腫瘍内、皮内、局所的、経皮直腸髄腔内または上皮下への投与用に製剤する。例えば、組成物を静脈内投与または皮下投与用に製剤する。

0025

ここに提供する組み合わせ剤、方法および使用の例のいずれにおいても、ポリマーはポリアルキレングリコールデキストランプルランまたはセルロースである。一例において、ポリマーはポリエチレングリコール類(PEG)またはメトキシポリエチレングリコール類(mPEG)から選択されるポリアルキレングリコールである。具体例において、ポリマーはPEGであり、PEGは分枝鎖または直鎖PEGである。いくつかの例において、ポリマーはメトキシポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(5kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−ブチルアルデヒド(mPEG−ブチルアルデヒド)(30kDa)、メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(30kDa);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(10kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(20kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(40kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(60kDa分枝);ビオチン−ポリ(エチレングリコール)−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(ビオチン−PEG−NHS)(5kDaビオチニル化);ポリ(エチレングリコール)−p−ニトロフェニルカーボネート(PEG−p−ニトロフェニル−カーボネート)(30kDa);またはポリ(エチレングリコール)−プロピオンアルデヒド(PEG−プロピオンアルデヒド)(30kDa)との反応により製造する。具体例において、ポリマーは正確に30または約30キロダルトン分子量を有するPEGである。

0026

ここに提供される組み合わせ剤のいずれもキットとして包装してよく、所望により使用のための指示書を含む。

0027

またここに提供されるのは、ヒアルロナン分解酵素を含み、該ヒアルロナン分解酵素がポリマーと結合している組成物を投与し、腫瘍標的タキサン製剤を含む組成物を投与する、癌の処置のための方法または使用である。方法の例のいずれにおいても、ヌクレオシドアナログを含む組成物も投与する。

0028

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、癌は腫瘍である。一例において、腫瘍は固形腫瘍である。ここでの方法または使用の例のいずれにおいても、腫瘍は、同じ組織タイプ非癌性組織と比較してまたは同じ腫瘍タイプの非転移腫瘍と比較して、ヒアルロナンの高い細胞および/または間質発現を有する。ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、癌は膵癌卵巣癌肺癌結腸癌前立腺癌子宮頸癌頭頸部癌および乳癌から選択される。具体例において、癌は膵癌である。

0029

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素はヒアルロニダーゼである。例えば、ヒアルロニダーゼは、PH20またはC末端グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)結合部位またはGPI結合部位の一部を欠くその切断型である。具体例において、ヒアルロニダーゼはヒトまたは非ヒトPH20であるPH20である。具体例において、ヒアルロナン分解酵素は切断型PH20および切断型PH20は配列番号1のアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列を含むまたは配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する。いくつかの例において、PH20は、配列番号1の少なくともアミノ酸36〜464を含むアミノ酸の配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する。他の例において、PH20は配列番号1に示すアミノ酸の配列の465位、466位、467位、468位、469位、470位、471位、472位、473位、474位、475位、476位、477位、478位、479位、480位、481位、482位、483位、484位、485位、486位、487位、488位、489位、490位、491位、492位、493位、494位、495位、496位、497位、498位、499位または500位のアミノ酸の後にC末端短縮化を含むアミノ酸の配列または配列番号1に示すアミノ酸の配列の465位、466位、467位、468位、469位、470位、471位、472位、473位、474位、475位、476位、477位、478位、479位、480位、481位、482位、483位、484位、485位、486位、487位、488位、489位、490位、491位、492位、493位、494位、495位、496位、497位、498位、499位または500位のアミノ酸の後にC末端短縮化を含むアミノ酸の配列と少なくとも85%配列同一性を示し、ヒアルロニダーゼ活性を保持するその変異体である。さらに他の例において、PH20は、配列番号1に示すアミノ酸の配列の465位、466位、467位、468位、469位、470位、471位、472位、473位、474位、475位、476位、477位、478位、479位、480位、481位、482位、483位、484位、485位、486位、487位、488位、489位、490位、491位、492位、493位、494位、495位、496位、497位、498位、499位または500位のアミノ酸の後にC末端短縮化を含むアミノ酸の配列と少なくとも86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%配列同一性を有するアミノ酸の配列を含み、ヒアルロニダーゼ活性を保持する。

0030

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ポリマーはポリアルキレングリコール、デキストラン、プルランまたはセルロースである。一例において、ポリマーはポリエチレングリコール類(PEG)またはメトキシポリエチレングリコール類(mPEG)から選択されるポリアルキレングリコールである。具体例において、ポリマーはPEGであり、PEGは分枝鎖または直鎖PEGである。ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ポリマーはメトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(5kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルブタノエート(mPEG−SBA)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルα−メチルブタノエート(mPEG−SMB)(30kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−ブチルアルデヒド(mPEG−ブチルアルデヒド)(30kDa)、メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(20kDa);メトキシ−ポリ(エチレングリコール)−スクシンイミジルプロピオネート(mPEG−SPA)(30kDa);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(10kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(20kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(40kDa分枝);(メトキシ−ポリ(エチレングリコール))2−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(mPEG2−NHS)(60kDa分枝);ビオチン−ポリ(エチレングリコール)−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(ビオチン−PEG−NHS)(5kDaビオチニル化);ポリ(エチレングリコール)−p−ニトロフェニルカーボネート(PEG−p−ニトロフェニル−カーボネート)(30kDa);またはポリ(エチレングリコール)−プロピオンアルデヒド(PEG−プロピオンアルデヒド)(30kDa)との反応により提供する。具体例において、ポリマーは正確に30または約30キロダルトンの分子量を有するPEGである。

0031

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素を0.01μg/kg〜25mg/kg(対象の)、0.5μg/kg〜25mg/kg、0.5μg/kg〜10mg/kg、0.02mg/kg〜1.5mg/kg、0.01μg/kg〜15μg/kg、0.05μg/kg〜10μg/kg、0.75μg/kg〜7.5μg/kgまたは1.0μg/kg〜3.0μg/kg(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)の範囲の投与量で投与するかこの範囲の投与量での投与のために製剤する。ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素を1単位/kg〜800,000単位/kg(対象の)、例えば10〜800,000単位/kg、10〜750,000単位/kg、10〜700,000単位/kg、10〜650,000単位/kg、10〜600,000単位/kg、10〜550,000単位/kg、10〜500,000単位/kg、10〜450,000単位/kg、10〜400,000単位/kg、10〜350,000単位/kg、10〜320,000単位/kg、10〜300,000単位/kg、10〜280,000単位/kg、10〜260,000単位/kg、10〜240,000単位/kg、10〜220,000単位/kg、10〜200,000単位/kg、10〜180,000単位/kg、10〜160,000単位/kg、10〜140,000単位/kg、10〜120,000単位/kg、10〜100,000単位/kg、10〜80,000単位/kg、10〜70,000単位/kg、10〜60,000単位/kg、10〜50,000単位/kg、10〜40,000単位/kg、10〜30,000単位/kg、10〜20,000単位/kg、10〜15,000単位/kg、10〜12,800単位/kg、10〜10,000単位/kg、10〜9,000単位/kg、10〜8,000単位/kg、10〜7,000単位/kg、10〜6,000単位/kg、10〜5,000単位/kg、10〜4,000単位/kg、10〜3,000単位/kg、10〜2,000単位/kg、10〜1,000単位/kg、10〜900単位/kg、10〜800単位/kg、10〜700単位/kg、10〜500単位/kg、10〜400単位/kg、10〜300単位/kg、10〜200単位/kg、10〜100単位/kg、16〜600,000単位/kg、16〜500,000単位/kg、16〜400,000単位/kg、16〜350,000単位/kg、16〜320,000単位/kg、16〜160,000単位/kg、16〜80,000単位/kg、16〜40,000単位/kg、16〜20,000単位/kg、16〜16,000単位/kg、16〜12,800単位/kg、16〜10,000単位/kg、16〜5,000単位/kg、16〜4,000単位/kg、16〜3,000単位/kg、16〜2,000単位/kg、16〜1,000単位/kg、16〜900単位/kg、16〜800単位/kg、16〜700単位/kg、16〜500単位/kg、16〜400単位/kg、16〜300単位/kg、16〜200単位/kg、16〜100単位/kg、160〜12,800単位/kg、160〜8,000単位/kg、160〜6,000単位/kg、160〜4,000単位/kg、160〜2,000単位/kg、160〜1,000単位/kg、160〜500単位/kg、500〜5000単位/kg、1000〜100,000単位/kgまたは1000〜10,000単位/kg(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)の範囲の投与量で投与するかこの範囲の投与量での投与のために製剤する。

0032

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、腫瘍標的タキサンはパクリタキセルまたはドセタキセルまたはそのアナログ、誘導体またはプロドラッグである。腫瘍標的タキサンは腫瘍ターゲティング部分と直接的または間接的に結合できる。いくつかの例において、腫瘍標的タキサンはミセル、ナノ粒子、マイクロスフェア、リポソームまたはヒドロゲルから選択される送達媒体として製剤される。送達媒体は腫瘍ターゲティング部分と直接的または間接的に結合できる。いくつかの例において、腫瘍ターゲティング部分は高分子、タンパク質、ペプチド、モノクローナル抗体または脂肪酸脂質から選択される。他の例において、腫瘍ターゲティング部分はセツキシマブまたはトラスツマブから選択されるモノクローナル抗体である。さらに別の例において、腫瘍ターゲティング部分はアルブミンである。具体例において、腫瘍標的タキサンはアルブミン結合パクリタキセルまたはアルブミン結合ドセタキセルである。ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、腫瘍標的タキサンを1mg/m2〜1000mg/m2(対象の体表面積)、10mg/m2〜500mg/m2、50mg/m2〜400mg/m2または25mg/m2〜300mg/m2(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)の範囲の投与量で投与するかこの範囲の投与量での投与のために製剤する。

0033

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヌクレオシドアナログはプリンまたはピリミジンアナログまたはその誘導体である。例のいずれにおいても、ヌクレオシドアナログはフルオロピリミジン5−フルオロウラシル、5−フルオロ−2’−デオキシシチジン、シタラビン、ゲムシタビン、トロキサシタビン、デシタビン、アザシチジン、シュードイソシチジン、ゼブラリン、アンシタビン、ファザラビン、6−アザシチジン、カペシタビン、N4−オクタデシル−シタラビン、エライジン酸シタラビン、フルダラビン、クラドリビン、クロファラビン、ネララビン、フォロデシンおよびペントスタチンまたはその誘導体から選択される。具体例において、ヌクレオシドアナログはヌクレオシドデアミナーゼのための基質であり、ヌクレオシドデアミナーゼはアデノシンデアミナーゼまたはシチジンデアミナーゼである。例において、ヌクレオシドアナログはフルダラビン、シタラビン、ゲムシタビン、デシタビンおよびアザシチジンまたはその誘導体から選択される。さらに他の例において、ヌクレオシドアナログはゲムシタビンまたはその誘導体である。ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヌクレオシドアナログを100mg/m2〜2500mg/m2、500mg/m2〜2000mg/m2、750mg/m2〜1500mg/m2、1000mg/m2〜1500mg/m2または500mg/m2〜1500mg/m2(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)の範囲の投与量で投与するかこの範囲の投与量での投与のために製剤する。ここに提供する方法または使用の他の例において、ヌクレオシドアナログを、少なくともまたは少なくとも約200mg/m2または500mg/m2であるが、1000mg/m2またはmg/m2未満である量で投与するかまたはこの量で投与するために製剤する。

0034

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、組成物を経口、静脈内(IV)、皮下、筋肉内、腫瘍内、皮内、局所的、経皮、直腸、髄腔内または上皮下投与するかまたはこれらの投与のために製剤する。具体例において、組成物を静脈内または皮下投与する。ここでの方法または使用のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素を腫瘍標的タキサンの前に、同時にまたはほぼ同時に、逐次的にまたは間欠的に投与するかまたは使用する。

0035

ここに提供する方法の例において、ヒアルロナン分解酵素を腫瘍標的タキサンの投与前に投与する。一例において、ヒアルロナン分解酵素を腫瘍標的タキサン投与の少なくとも正確にまたは少なくとも5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、30時間、36時間、40時間または48時間前(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)に投与する。ここに提供する方法の他の例において、ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンを同時またはほぼ同時に投与する。

0036

ここに提供する方法の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素の投与頻度は週に2回、週に1回、14日に1回、21日に1回または月に1回である。他の例において、腫瘍標的タキサンの投与頻度は週に2回、週に1回、14日に1回、21日に1回または月に1回である。ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素および/または腫瘍標的タキサンをヌクレオシドアナログの前に、同時にまたはほぼ同時に、逐次的にまたは間欠的に投与するかまたは投与するために製剤する。

0037

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンを予定した週数の投与サイクルで投与する。一例において、予定した週数は少なくとも2週間、少なくとも3週間または少なくとも4週間であり得る。いくつかの例において、ヒアルロナン分解酵素をヌクレオシドアナログ投与の少なくとも5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、30時間、36時間、40時間または48時間(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)前に投与する。いくつかの例において、腫瘍標的タキサンをヌクレオシドアナログ投与の少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間または24時間(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)前に投与する。具体例において、腫瘍標的タキサンをヌクレオシドアナログと同時にまたはほぼ同時に投与する。提供する方法において、ヌクレオシドアナログの投与頻度は週に2回、週に1回、14日に1回、21日に1回または月に1回であり得る。いくつかの例において、ヌクレオシドアナログを予定した週数の投与サイクルで投与する。例えば、予定した週数は少なくとも2週間、少なくとも3週間または少なくとも4週間であり得る。ここに提供する方法の他の例において、ヌクレオシドアナログの予定した週数の投与後、最初の予定期間投与を中止し、その後少なくとも1週間投与を再開する。

0038

ここに提供する方法または使用の具体例において、ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンをヌクレオシドアナログの投与前に投与し、同時にまたはほぼ同時に投与し、予定した週数、週に2回または週に1回の投与頻度で投与する。いくつかの例において、予定した週数は4週間である。このような例において、ヌクレオシドアナログをヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンの投与5分、15分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、30時間、36時間、40時間または48時間(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)後に投与する。

0039

ここに提供する方法または使用の例のいずれにおいても、ヌクレオシドアナログを予定した週数、週に1回投与する。一例において、予定した週数は3週間である。このような例において、少なくとも1週間投与を中止し得る。

0040

ここに提供する方法または使用のいずれにおいても、投与サイクルおよび/または投与の中止を複数回繰り返し得る。いくつかの例において、第一投与サイクルの投与頻度は、その後の投与サイクルにおける投与頻度と同一であるか、または異なる。例えば、投与頻度は第一投与サイクルでは週に2回であり、その後の投与サイクルでは週に1回である。

0041

ここに提供する方法または使用のいずれもさらにコルチコステロイドを投与する段階またはコルチコステロイドの投与を含む処置を含み得る。このような例のいずれにおいても、コルチコステロイドはコルチゾン類、デキサメサゾン類、ヒドロコルチゾン類、メチルプレドニゾロン類、プレドニゾロン類およびプレドニゾン類から選択され得るグルココルチコイドである。本方法のいくつかの例において、コルチコステロイドをヒアルロナン分解酵素の投与の前に、同時に、間欠的に、またはその後に投与する。一例において、コルチコステロイドをヒアルロナン分解酵素と共投与する。他の例において、コルチコステロイドをヒアルロナン分解酵素の投与の少なくとも1時間前に、または少なくとも約1時間前に投与する。提供する方法の他の例において、コルチコステロイドをヒアルロナン分解酵素の投与少なくとも8時間〜12時間後に投与する。いくつかの例において、投与するまたは投与のために製剤するコルチコステロイドの量は0.1〜20mg、0.1〜15mg、0.1〜10mg、0.1〜5mg、0.2〜20mg、0.2〜15mg、0.2〜10mg、0.2〜5mg、0.4〜20mg、0.4〜15mg、0.4〜10mg、0.4〜5mg、0.4〜4mg、1〜20mg、1〜15mgまたは1〜10mg(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)である。コルチコステロイドは経口投与できる。

0042

ここに提供する方法または使用のいずれもさらなる癌処置を受けることを含み得る。いくつかの例において、癌処置は、手術放射線、化学療法剤、生物学的製剤ポリペチド、抗体、ペプチド、小分子、遺伝子治療ベクターウイルスおよびDNAから選択される。ここに提供する方法のいずれもヒトである対象の処置に使用できる。

0043

またここに提供されるのは、癌の処置用であり得る組成物の組み合わせ剤の使用である。ここに提供する組成物の組み合わせ剤はいずれも癌の処置に使用できる。いくつかの例において、癌は腫瘍である。例えば、癌は固形腫瘍である。いくつかの例において、腫瘍は、同じ組織タイプの非癌性組織と比較してまたは同じ腫瘍タイプの非転移腫瘍と比較して、ヒアルロナンの上昇した細胞内および/または間質内発現を有する。いくつかの例において、癌は膵癌、卵巣癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、子宮頸癌、頭頸部癌および乳癌から選択される。具体例において、癌は膵癌である。またここに提供されるのは、ヌクレオシドアナログの腫瘍内活性を増加させるための、ポリマーと結合したヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンを含む組成物を含む組み合わせ剤の使用である。

図面の簡単な説明

0044

マウスBxPC−3 PDA腫瘍異種移植モデルにおける腫瘍増殖に対するPEGPH20(P)および/またはnab−パクリタキセル(NAB、N)の効果を描記する。
マウスBxPC−3 PDA腫瘍異種移植モデルにおける腫瘍増殖に対する種々の投与量のゲムシタビン(GEM)投与の効果を描記する。
マウスBxPC−3 PDA腫瘍異種移植モデルにおける腫瘍増殖に対するPEGPH20(P)、ゲムシタビン(GEM、G)および/またはnab−パクリタキセル(NAB、N)の効果を描記する。
マウスBxPC−3 PDA腫瘍異種移植モデルにおけるPEGPH20(P)、ゲムシタビン(GEM、G)および/またはnab−パクリタキセル(NAB、N)で処置したマウスの中央生存期間を描記する。
マウスBxPC−3 PDA腫瘍異種移植モデルにおけるPEGPH20(P)、ゲムシタビン(GEM、G)および/またはnab−パクリタキセル(NAB、N)で処置したマウスの血清のCA19−9(図5A)およびCEAマーカー(図5B)レベルを描記する。
異種移植モデルにおけるPEGPH20およびアルブミン結合パクリタキセル(Ab−pac)の腫瘍増殖阻害を記載する。図6Aは、MDA−MB−468/HAS3腫瘍モデルにおける媒体、アルブミン結合パクリタキセル(Ab−pac)、PEGPH20またはAb−pacおよびPEGPH20で処置したマウスにおける腫瘍増殖阻害を描記する。図6Bは、MDA−MB−468/HAS3腫瘍モデルにおける媒体、1mg/kgのアルブミン結合パクリタキセル(Ab−pac)、3mg/kgのAb−pac、1mg/kgのAb−pacとPEGPH20または10mg/kgのAb−pacで処置したマウスにおける腫瘍増殖阻害を描記する。

0045

詳細な記載
概要
A. 定義
B. 抗ヒアルロナン剤組み合わせ治療
1.固形腫瘍および腫瘍標的治療
a. 腫瘍標的タキサン
b. 抗ヒアルロナン剤
2. 抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサン組み合わせ治療
C. 組み合わせ治療剤
1. 抗ヒアルロナン剤
a. ヒアルロナン合成を阻害する薬剤
b.ヒアルロナン分解酵素およびポリマー結合ヒアルロナン分解酵素
i.ヒアルロニダーゼ
(a)哺乳動物型ヒアルロニダーゼ
PH20
(b)細菌ヒアルロニダーゼ
(c)ヒル、他の寄生虫および甲殻類からのヒアルロニダーゼ
ii. 他のヒアルロナン分解酵素
iii. 可溶性ヒアルロナン分解酵素
(a)可溶性ヒトPH20
(b)rHuPH20
iv. ヒアルロナン分解酵素のグリコシル化
v. 修飾(ポリマー結合)ヒアルロナン分解酵素
ペグ化可溶性ヒアルロナン分解酵素
2. タキサンおよびその製剤
a. タキサン
b. 腫瘍または間質標的タキサン
アルブミン結合タキサン
3. さらなる化学療法剤(例えばヌクレオシドアナログ)
例示的ヌクレオシドアナログ
i.ゲムシタビン
ii.シタラビン
ii.デシタビン
iv.アザシチジン
D. ヒアルロナン分解酵素の核酸およびコード化ポリペチドの製造方法
1.ベクターおよび細胞
2.発現
a.原核生物細胞
b.酵母細胞
c.昆虫細胞
d.哺乳動物細胞
e. 植物
3. 精製技術
4. ヒアルロナン分解酵素ポリペチドのペグ化
E.医薬組成物および製剤
1. 製剤
a.注射剤溶液およびエマルジョン
b.凍結乾燥粉末
c.局所投与
d. 他の投与経路用の組成物
2.製剤量
3.包装および製品
F.活性、バイオアベイラビリティおよび薬物動態評価方法
1.インビトロアッセイ
a. ヒアルロナン分解酵素のヒアルロニダーゼ活性
b. タキサン活性
c.抗癌活性
2.インビボ動物モデル
3. 薬物動態および耐容性
G. 組み合わせ治療の方法および使用
1. 癌
処置のための対象の選択
2. 用法・用量
3.投与レジメン:頻度および投与サイクル
4. 付加的組み合わせ治療
a.コルチコステロイド
b.抗癌剤および他の処置
H. 実施例

0046

A. 定義
他に定義しない限り、ここで使用する全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者に共通して理解されているものと同じ意味を有する。ここでの開示の全体をとおして引用する全ての特許、特許出願、公開特許および刊行物、Genbank配列、データベースウェブサイトおよび他の刊行物は、特に断らない限り、引用によりその全体を本明細書に包含させる。ここでの用語に複数の定義が存在する場合、この章のものが優先する。URLまたは他のそのような識別子またはアドレスが引用されているとき、このような識別子は変化することがあり、インターネット上の特定の情報は消去または挿入されるが、同等な情報は知られており、例えばインターネットおよび/または適当なデータベースの検索により容易に入手できると解釈すべきである。それらの引用は当該情報が入手可能であることおよび公衆頒布されていることを証明する。

0047

ここで使用する“組み合わせ治療”は、一疾患の処置のために、対象が2種またはそれ以上の治療剤、例えば少なくとも2種または少なくとも3種の治療剤を投与されている、処置を意味する。この目的のために、組み合わせ治療は、ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素および腫瘍標的タキサンおよび所望によりヌクレオシドアナログのようなさらなる抗癌剤または化学療法剤での治療を含む。

0048

ここで使用するタキサンは、微小管重合の妨害により有糸分裂および細胞分裂を停止させることにより細胞増殖を阻害する、抗有糸分裂剤または微小管阻害剤ファミリーをいう。タキサンは、イチイ属植物(イチイ)から産生される、自然に生産されたジテルペン類である。タキサンはまた、抗有糸分裂または抗微小管活性を示す合成されたタキサンも含む。典型的に、タキサンは、4個の環(6員AおよびC環、8員B環および4員D環)を含む共通の基本構造を有する。タキサンの例はパクリタキセル、タキサンまたはその誘導体またはアナログである。

0049

ここで使用する抗有糸分裂活性は、有糸分裂の阻害、低減または阻止をいう。このような活性により、細胞増殖は阻害され、低下し、または阻止される。例えば、細胞増殖が、薬剤非存在下の細胞増殖と比較して少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%(いずれの数値も概数(約)である場合を含む)またはそれ以上阻害されるならば、該薬剤は抗有糸分裂活性を示す。

0050

ここで使用する抗微小管活性は、微小管重合の抑制、低下または阻止などにより、微小管を阻害する薬剤の活性をいう。それゆえに、抗微小管活性は、元々不安定であり、動的脱重合(短縮化)および重合(伸長)過程を受ける微小管を安定化する活性をいうこともできる。例えば、抗微小管活性は、微小管の末端相互作用し、それにより解体または集合凍結または阻止するタキサンのような薬剤により発揮される。微小管重合を評価するためのアッセイは当分野で知られ、アッセイの例をここに記載した。薬剤が、該薬剤の非存在下の重合と比較して少なくとも正20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%(いずれ数値も概数(約)である場合を含む)またはそれ以上の微小管重合を阻害するならば、抗微小管活性が存在する。

0051

ここで使用する“腫瘍標的タキサン”は、直接的または間接的に、標的腫瘍の部分に結合し、標的腫瘍部分と結合していないタキサンと比較して腫瘍表面上の1個以上の分子に対する特異性増進している、タキサンである。例えば、該部分は、腫瘍表面上に存在する糖、脂質、グリコサミノグリカンまたはタンパク質のような、腫瘍表面上に存在する分子と相互作用または結合(例えば特異的に結合)する、高分子、ペプチド、タンパク質、抗体(例えばモノクローナル抗体)または脂質であり得る。一般に、腫瘍表面上に存在する分子は、異常であるかまたは非腫瘍組織または正常組織もしくは細胞と区別できるレベルまたはそのような程度で存在する。

0052

ここで使用する用語“腫瘍内送達を達成するのに十分”は、タキサンが非腫瘍細胞よりも腫瘍細胞に増加したまたはより大きなターゲティングを示し、それにより、増加したまたはより大きな細胞内局在化を示すことを意味する。腫瘍内送達を評価するためのアッセイは、タキサンのような薬物の結合したまたは細胞内のレベルまたは量を、正常細胞と腫瘍細胞で比較する、結合アッセイまたは細胞内局在化アッセイのようなインビトロまたはインビボアッセイを含み得る。このようなアッセイは、放射免疫アッセイまたはELISAを含む免疫アッセイ(例えばライセート利用ELISAおよび赤外ELISA;Svojanovsky et al. (1999) Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis, 20:549-555も参照);チューブリンベースバイオアッセイ(例えばSuye et al. (1997) Anal. Chem., 69:3633-3635参照);組織化学または免疫組織化学(Hong et al. (2007) Mol. Cancer. Ther., 6: 3239);HPLCフローサイトメトリーおよび他の方法を含む蛍光を利用するアッセイ(例えばSheikh et al. (2001) Biosensors & Bioelectronics, 16:647-652参照)および当業者に知られる他の類似のアッセイを含むが、これらに限定されない。このような方法において使用するタキサンに対する抗体は利用可能である(例えばGrothaus et al. (1995) J Nat. Prod., 58:1003-14; Leu et al. (1993) Cancer Res., 53:1388-1391; Catalog No. ab26953, Abcam参照)。バイオセンサーテクノロジーも使用できる(例えばBraunhut et al. (2005) Assay and Drug Dev. Tech., 3: 77-88参照)。アッセイはまた間接的アッセイを含み得るし、それにより腫瘍細胞アポトーシスおよび腫瘍サイズまたは体積を含む腫瘍増殖に対する効果を含めて、タキサンの細胞機構に対する活性を評価する。

0053

ここで使用する抗ヒアルロナン剤は、ヒアルロナン(HA)合成または分解を調節し、それにより組織または細胞におけるヒアルロナンレベルを修飾する薬剤をいう。ここでの目的のために、抗ヒアルロナン剤は、該薬剤非存在下と比較して、組織または細胞におけるヒアルロナンレベルを低下させる。このような薬剤は、HAシンターゼ(HAS)およびヒアルロナン代謝に関与する他の酵素または受容体をコードする遺伝物質の発現を調節し、またはHAS機能または活性を含むヒアルロナンを合成または分解するタンパク質を調節する化合物を含む。本薬剤は、小分子、核酸、ペプチド、タンパク質または他の化合物を含む。例えば、抗ヒアルロナン剤は、アンチセンスまたはセンス分子、抗体、酵素、小分子阻害剤およびHAS基質アナログを含むが、これらに限定されない。

0054

ここで使用する“コンジュゲート”は、1個以上の他のポリペチドまたは化合物部分に直接的または間接的に結合したポリペチドをいう。このようなコンジュゲートは、化学結合により製造し、または任意の他の方法で製造した融合タンパク質を含む。例えば、コンジュゲートは、1個以上の他のポリペチドまたは化合物部分に直接的または間接的に結合したヒアルロニダーゼまたは可溶性PH20ポリペチドのようなヒアルロナン分解酵素をいい、それにより、コンジュゲートがヒアルロニダーゼ活性を保持する限り、少なくとも1個の可溶性PH20ポリペチドが、他のポリペチドまたは化合物部分に直接的または間接的に結合する。

0055

ここで使用する“ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素”は、ポリマーに直接的または間接的に結合したヒアルロナン分解酵素をいう。結合は、イオン性および共有結合的結合および任意の他の十分に安定な関連相互作用を含むが、これらに限定されない任意のタイプの結合であり得る。ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素と称するとき、該コンジュゲートがヒアルロニダーゼ活性を示すことを意味する。典型的に、ポリマーコンジュゲートは、ポリマーと結合していないヒアルロナン分解酵素と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはそれ以上のヒアルロニダーゼ活性を示す。

0056

ここで使用するヒアルロナン分解酵素は、ヒアルロナンポリマー(ヒアルロン酸またはHAとも呼ぶ)の小分子量フラグメントへの開裂を触媒する酵素をいう。ヒアルロナン分解酵素の例は、ヒアルロニダーゼおよびヒアルロナンを脱重合する能力を有する特定のコンドロイチナーゼおよびリアーゼである。ヒアルロナン分解酵素であるコンドロイチナーゼの例は、コンドロイチンABCリアーゼ(コンドロイチナーゼABCとしても知られる)、コンドロイチンACリアーゼ(コンドロイチン硫酸リアーゼまたはコンドロイチン硫酸エリミナーゼとしても知られる)およびコンドロイチンCリアーゼを含むが、これらに限定されない。コンドロイチンABCリアーゼは、コンドロイチン硫酸ABCエンドリアーゼ(EC 4.2.2.20)およびコンドロイチン硫酸ABCエキソリアーゼ(EC 4.2.2.21)の2種の酵素を含む。コンドロイチン硫酸ABCエンドリアーゼおよびコンドロイチン硫酸ABCエキソリアーゼの例は、プロテウスブルガリス(Proteus vulgaris)およびフラボバクテリウムヘパリナム(Flavobacterium heparinum)由来のものを含むが、これらに限定されない(プロテウス・ブルガリスのコンドロイチン硫酸ABCエンドリアーゼは配列番号98に示す;Sato et al. (1994) Appl. Microbiol. Biotechnol. 41(1):39-46)。細菌由来のコンドロイチナーゼAC酵素の例は、配列番号99に示すフラボバクテリウム・ヘパリナム、配列番号100に示すウィクティウァルリス・バデンシス(Victivallis vadensis)およびアルスロバクター・アウレッセンス(Arthrobacter aurescens)由来のものを含むが、これらに限定されない(Tkalec et al. (2000) Applied and Environmental Microbiology 66(1):29-35; Ernst et al. (1995) Critical Reviews in Biochemistry and Molecular Biology 30(5):387-444)。細菌由来のコンドロイチナーゼC酵素の例は、ストレプトコッカスおよびフラボバクテリウム由来のものを含むが、これらに限定されない(Hibi et al. (1989) FEMS-Microbiol-Lett. 48(2):121-4; Michelacci et al. (1976) J. Biol. Chem. 251:1154-8; Tsuda et al. (1999) Eur. J. Biochem. 262:127-133)。

0057

ここで使用するヒアルロニダーゼは、ヒアルロナン分解酵素のクラスをいう。ヒアルロニダーゼは、細菌ヒアルロニダーゼ(EC 4.2.2.1またはEC 4.2.99.1)、ヒル、他の寄生虫および甲殻類からのヒアルロニダーゼ(EC 3.2.1.36)および哺乳動物型ヒアルロニダーゼ(EC 3.2.1.35)を含む。ヒアルロニダーゼは、マウス、イヌネコウサギトリウシヒツジブタウマ、サカナカエル、細菌を含むが、これらに限定されない非ヒト起源のいずれかおよびヒル、他の寄生虫および甲殻類由来のいずれかを含む。非ヒトヒアルロニダーゼの例は、ウシ(配列番号10、11、64およびBH55(米国特許番号5,747,027および5,827,721))、スズメバチ(配列番号12および13)、ミツバチ(配列番号14)、北米産スズメバチ(配列番号15)、アシナガバチ(配列番号16)、マウス(配列番号17〜19、32)、ブタ(配列番号20〜21)、ラット(配列番号22〜24、31)、ウサギ(配列番号25)、ヒツジ(配列番号26、27、63および65)、チンパンジー(配列番号101)、アカゲザル(配列番号102)、オランウータン(配列番号28)、カニクイザル(配列番号29)、モルモット(配列番号30)、アルスロバクター属(株FB24)(配列番号67)、ブデロビブリオバクテリオヴォルス(Bdellovibrio bacteriovorus)(配列番号68)、プロピオニバクテリウムアクネス(Propionibacterium acnes)(配列番号69)、ストレプトコッカス・アガラチア(Streptococcus agalactiae)((配列番号70);18RS21(配列番号71);血清型Ia(配列番号72);および血清型III(配列番号73))、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(株COL(配列番号74);株MRSA252(配列番号75および76);株MSSA476(配列番号77);株NCTC 8325(配列番号78);株ウシRF122(配列番号79および80);および株USA300(配列番号81))、肺炎レンサ球菌(Streptococcus pneumoniae)((配列番号82);株ATCCBAA−255/R6(配列番号83);および血清型2、株D39/NCTC 7466(配列番号84))、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)(血清型M1(配列番号85);血清型M2、株MGAS10270(配列番号86);血清型M4、株MGAS10750(配列番号87);血清型M6(配列番号88);血清型M12、株MGAS2096(配列番号89および90);血清型M12、株MGAS9429(配列番号91);および血清型M28(配列番号92));レンサ球菌(Streptococcus suis)(配列番号93〜95);ビブリオ・フィッシェリ(Vibrio fischeri)(株ATCC 700601/ES114(配列番号96))およびヒアルロン酸に特異的であり、コンドロイチンまたはコンドロイチン硫酸を開裂しないストレプトマイセス・ヒアルノリクスヒアルロニダーゼ酵素を含む (Ohya, T. and Kaneko, Y. (1970) Biochim. Biophys. Acta 198:607)。ヒアルロニダーゼはヒト起源のものも含む。例示的ヒトヒアルロニダーゼは、HYAL1(配列番号36)、HYAL2(配列番号37)、HYAL3(配列番号38)、HYAL4(配列番号39)およびPH20(配列番号1)を含む。またヒアルロニダーゼに含まれるのは、ヒツジおよびウシPH20、可溶性ヒトPH20および可溶性rHuPH20を含む、可溶性ヒアルロニダーゼである。市販のウシまたはヒツジ可溶性ヒアルロニダーゼの例は、Vitrase(登録商標)(ヒツジヒアルロニダーゼ)、Amphadase(登録商標)(ウシヒアルロニダーゼ)およびHydaseTM(ウシヒアルロニダーゼ)を含む。

0058

ここで使用する“精製ウシ精巣ヒアルロニダーゼ”は、ウシ精巣抽出物から精製したウシヒアルロニダーゼをいう(米国特許番号2,488,564、2,488,565、2,806,815、2,808,362、2,676,139、2,795,529、5,747,027および5,827,721参照)。市販の精製ウシ精巣ヒアルロニダーゼの例はAmphadase(登録商標)およびHydaseTMおよび、Sigma Aldrich、Abnova、EMD Chemicals、GenWay Biotech, Inc.、Raybiotech, Inc.およびCalzymeから入手可能なものを含むが、これらに限定されないウシヒアルロニダーゼを含む。また包含されるのは、配列番号190〜192のいずれかに示す核酸分子の発現により産生されるものを含むが、これらに限定されないもののような、組み換えにより製造したウシヒアルロニダーゼである。

0059

ここで使用する“精製ヒツジ精巣ヒアルロニダーゼ”は、ヒツジ精巣抽出物から精製したヒツジヒアルロニダーゼを含む(米国特許番号2,488,564、2,488,565および2,806,815および国際PCT公開番号WO2005/118799参照)。市販の精製ヒツジ精巣抽出物の例は、Vitrase(登録商標)およびSigma Aldrich、Cell Sciences、EMD Chemicals、GenWay Biotech, Inc.、Mybiosource.comおよびRaybiotech, Inc.から入手可能なものを含むが、これらに限定されないヒツジヒアルロニダーゼを含む。また含まれるのは、配列番号66および193〜194のいずれかに示す核酸分子の発現により産生されるものを含むが、これらに限定されない、組み換えにより製造したヒツジヒアルロニダーゼである。

0060

ここで使用する“PH20”は、精子で発生し、中性で活性なヒアルロニダーゼをいう。PH−20は精子表面および内部アクロソーム膜に結合するリソソーム由来アクロソームで生成する。PH20は、ヒト、チンパンジー、カニクイザル、アカゲザル、マウス、ウシ、ヒツジ、モルモット、ウサギおよびラット起源を含むが、これらに限定されない任意の起源のものを含む。例示的PH20ポリペチドはヒト(配列番号1)、チンパンジー(配列番号101)、アカゲザル(配列番号102)、カニクイザル(配列番号29)、ウシ(例えば、配列番号11および64)、マウス(配列番号32)、ラット(配列番号31)、ウサギ(配列番号25)、ヒツジ(配列番号27、63および65)およびモルモット(配列番号30)由来のものを含む。

0061

ヒアルロナン分解酵素なる用語は、前駆体ヒアルロナン分解酵素ポリペチドおよび成熟ヒアルロナン分解酵素ポリペチド(例えばシグナル配列が除去されているもの)、活性を有するその切断型を含み、アレル変異型および種変異型スプライスバリアントによりコードされる変異型および配列番号1および10〜48、63〜65、67〜102に示す前駆体ポリペチドまたはその成熟形態と少なくとも40%、45%、50%、55%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するポリペチドを含む他の変異型を含む。例えば、ヒアルロナン分解酵素なる用語はまた配列番号50〜51に示すヒトPH20前駆体ポリペチド変異型も含む。ヒアルロナン分解酵素はまた、化学的または翻訳後修飾を含むものおよび化学的または翻訳後修飾を含まないものも含む。このような修飾は、ペグ化、アルブミン化、グリコシル化、ファルネシル化カルボキシル化ヒドロキシル化リン酸化および当業者に知られる他のポリペチド修飾を含むが、これらに限定されない。切断型PH20ヒアルロニダーゼは、そのC末端短縮形態のいずれか、特にN−グリコシル化されたとき、切断され、中性活性である形態である。

0062

ここで使用する“可溶性PH20”は、生理的条件下で可溶性であるPH20の任意の形態をいう。可溶性PH20は、例えば、37℃でのTriton(登録商標)X-114溶液の水相へのその分配により同定できる(Bordier et al., (1981) J. Biol. Chem., 256:1604-7)。GPIアンカー型PH20を含む脂質アンカー型PH20のような膜アンカー型PH20は、界面活性剤富相に分配されるが、ホスホリパーゼ−Cでの処理後界面活性剤貧または水相に分配される。可溶性PH20に包含されるのは、PH20の膜への固定に関与する1箇所以上の領域が除去または修飾されている膜アンカー型PH20であり、ここで、該可溶性形態はヒアルロニダーゼ活性を保持する。可溶性PH20はまた組み換え可溶性PH20および、例えば、ヒツジまたはウシからの精巣抽出物のような、天然源に存在するまたはそこから精製されたものも含む。このような可溶性PH20の例は、可溶性ヒトPH20である。

0063

ここで使用する可溶性ヒトPH20またはsHuPH20は、発現により、生理的条件下でポリペチドが可溶性となるように、C末端でグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー配列の全てまたは一部を欠くPH20ポリペチドを含む。溶解度は、生理的条件下での溶解度を証明する適切な方法のいずれかにより評価できる。このような方法の例は、水相への分配を評価するものであり、上におよび実施例に記載する、Triton(登録商標)X-114アッセイである。さらに、可溶性ヒトPH20ポリペチドは、CHO−S細胞のようなCHO細胞で産生されたら、発現され、細胞培養培地分泌されるポリペチドである。しかしながら、可溶性ヒトPH20ポリペチドは、CHO細胞により産生されるものに限定されず、任意の細胞でまたは組み換え発現およびポリペチド合成を含む任意の方法で産生されるものでもあり得る。CHO細胞による分泌は定義的である。それゆえに、ポリペチドがCHO細胞により発現かつ分泌され、可溶性であるならば、すなわちTriton(登録商標)X-114で抽出したとき水相に分配されるならば、このように製造されていてもいなくても、可溶性PH20ポリペチドである。sHuPH20ポリペチドの前駆体ポリペチドは、異種または非異種(すなわち天然)シグナル配列のようなシグナル配列を含み得る。前駆体の例は、アミノ酸位置1〜35(例えば、配列番号1のアミノ酸1〜35参照)の天然35アミノ酸シグナル配列のようなシグナル配列である。

0064

ここで使用する“拡張可溶性PH20”または“esPH20”は、esPH20が生理的条件で可溶性となるように、GPIアンカー付着シグナル配列までの残基およびGPIアンカー付着シグナル配列からの1個以上の連続残基を含む、可溶性PH20ポリペチドを含む。生理的条件下での溶解度は、当業者に知られる方法のいずれかにより決定できる。例えば、上におよび実施例に記載する、Triton(登録商標)X-114アッセイにより評価できる。さらに、上記のとおり、可溶性PH20は、CHO−S細胞のようなCHO細胞で産生されたら、発現され、細胞培養培地に分泌されるポリペチドである。しかしながら、可溶性ヒトPH20ポリペチドは、CHO細胞により産生されるものに限定されず、任意の細胞でまたは組み換え発現およびポリペチド合成を含む任意の方法で産生されるものでもあり得る。CHO細胞による分泌は定義的である。それゆえに、ポリペチドがCHO細胞により発現かつ分泌され、可溶性であるならば、すなわちTriton(登録商標)X-114で抽出したとき水相に分配されるならば、そのように製造されていてもいなくても、可溶性PH20ポリペチドである。ヒト可溶性esPH20ポリペチドは、残基36〜490に加えて、得られたポリペチドが可溶性であるように、配列番号1の491位(包含する)からのアミノ酸残基の1個以上の連続アミノ酸を含む。ヒトesPH20可溶性ポリペチドの例は、配列番号1のアミノ酸36〜491、36〜492、36〜493、36〜494、36〜495、36〜496および36〜497に対応するアミノ酸残基を有するものである。これらの例は、配列番号151〜154および185〜187のいずれかに示すアミノ酸配列を有するものである。また包含されるのは、中性活性を保持し、可溶性である、配列番号151〜154および185〜187の対応するポリペチドと40%、45%、50%、55%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するいずれかのような、アレル変異型および他の変異型である。配列同一性は、アミノ酸置換を有する変異型についていう。

0065

ここで使用する“esPH20”なる用語は、前駆体esPH20ポリペチドおよび成熟esPH20ポリペチド(例えばシグナル配列が除去されているもの)、酵素活性(完全長形態の少なくとも1%、10%、20%、30%、40%、50%またはそれ以上を保持する)を有するその切断型を含み、可溶性であり、アレル変異型および種変異型、スプライスバリアントによりコードされる変異型および配列番号1および3に示す前駆体ポリペチドに少なくとも40%、45%、50%、55%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有するポリペチドまたはその成熟形態を含む他の変異型を含む。

0066

ここで使用する“esPH20”なる用語はまた、化学的または翻訳後修飾を含むものおよび化学的または翻訳後修飾を含まないものを含む。このような修飾は、ペグ化、アルブミン化、グリコシル化、ファルネシル化、カルボキシル化、ヒドロキシル化、リン酸化および当業者に知られる他のポリペチド修飾を含むが、これらに限定されない。

0067

ここで使用する“可溶性組み換えヒトPH20(rHuPH20)”は、組み換えにより発現し、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞に分泌されるヒトPH20の可溶性形態を含む組成物をいう。可溶性rHuPH20は、シグナル配列を含み、配列番号49に示す核酸分子によりコードされる。可溶性rHuPH20をコードする核酸は、成熟ポリペチドを分泌するCHO細胞に発現される。培養培地中で産生されるため、生成物が、種々の量で配列番号4〜配列番号9のいずれか1種以上を含み得る、種の混合物を含むように、C末端が不均一である。

0068

同様に、組み換えにより発現したポリペチドであるesPH20のようなPH20の他の形態およびその組成物は、C末端が不均一である複数の種を含み得る。例えば、アミノ酸36〜497を有するesPH20をコードする配列番号151のポリペチドの発現により産生した組み換えにより発現したesPH20の組成物は、36〜496または36〜495のような少ないアミノ酸を含み得る。

0069

ここで使用する“N結合部分”は、ポリペチドの翻訳後修飾によりグリコシル化され得るポリペチドのアスパラギン(N)アミノ酸残基をいう。ヒトPH20のN結合部分の例は、配列番号1に示すヒトPH20のアミノ酸N82、N166、N235、N254、N368およびN393を含む。

0070

ここで使用する“N−グリコシル化ポリペチド”は、少なくとも3個のN結合アミノ酸残基、例えば、配列番号1のアミノ酸残基N235、N368およびN393に対応するN結合部分のオリゴ糖結合を含むPH20ポリペチドまたはその切断型を含む。N−グリコシル化ポリペチドは、N結合部分の3個、4個、5個および最大全てがオリゴ糖に結合しているポリペチドを含み得る。N結合オリゴ糖は、オリゴマンノース複合体、ハイブリッドまたは硫酸化オリゴ糖または他のオリゴ糖および単糖を含み得る。

0071

ここで使用する“N部分的グリコシル化ポリペチド”は、最小限少なくとも3個のN結合部分に結合したN−アセチルグルコサミングリカンを含むポリペチドをいう。部分的グリコシル化ポリペチドは、ポリペチドのEndoH、EndoF1、EndoF2および/またはEndoF3での処理により形成されたものを含む、単糖、オリゴ糖および分枝糖形態を含む、種々のグリカン形態を含み得る。

0072

ここで使用する“脱グリコシル化PH20ポリペチド”は、全ての可能なグリコシル化部位より少なくグリコシル化されている、PH20ポリペチドをいう。脱グリコシル化は、例えば、グリコシル化の除去、その阻止またはポリペチドからグリコシル化部位を排除する修飾によりなし得る。特定のN−グリコシル化部位は活性に必要でなく、他のものは必要である。

0073

ここで使用する“ポリマー”は、反復単位から成る任意の高分子量天然または合成部分をいう。ポリマーは、ポリエチレングリコール部分、デキストラン、セルロースおよびシアル酸を含むが、これらに限定されない。これらおよび他の例示的ポリマーをここに記載するが、その多くが当分野で知られる。ここでの目的のために、ポリマーを直接的またはリンカーを介して間接的に、ポリペチドにコンジュゲート、すなわち安定に結合できる。このようなポリマーコンジュゲートは、典型的に血清半減期が延びており、シアル部分、ペグ化部分、デキストランおよび糖およびグリコシル化のような他の部分を含むが、これらに限定されない。例えば、可溶性PH20またはrHuPH20のようなヒアルロニダーゼをポリマーとコンジュゲートできる。

0074

ここで使用する“ペグ化“は、典型的に、ヒアルロナン分解酵素の半減期延長するための、ヒアルロニダーゼのようなヒアルロナン分解酵素を含むタンパク質への、ポリエチレングリコール(ペグ化部分PEG)のような重合体分子の共有結合または他の安定な方法による結合をいう。

0075

ここで使用する抗癌剤または化学療法剤は、癌細胞のような急速に分裂する細胞を死滅させ得る薬剤をいう。当業者は、化学療法剤を含む抗癌剤を熟知している。薬剤の例をここに記載する。

0076

ここで使用するヌクレオシドアナログ(または類似体)は、DNA複製中にプリンまたはピリミジンヌクレオシドのような核酸の構成要素の一つに置き換わるまたは模倣する薬剤をいう。この過程は、さらなるヌクレオシドが結合できないため、腫瘍増殖を停止できる。ヌクレオシドアナログの例はゲムシタビンであり、これはデオキシシチジンアナログであり、代謝活性化により、ヌクレオシドシチジンを模倣し、置き換わってDNAに取り込まれ、DNA合成競合的に阻害する三リン酸化物を形成する。

0077

ここで使用するヌクレオシドデアミナーゼは、ヌクレオシドの脱アミノ化を行う酵素をいう。例えば、シチジンデアミナーゼ(CDA)は、シチジンおよびデオキシシチジンをそれぞれウリジンおよびデオキシウリジンに脱アミノ化する。アデノシンデアミナーゼ(ADA)はアデノシンを脱アミノ化し、それをアミノ基のヒドロキシル基への置換により関連するヌクレオシドイノシンに変換する。

0078

ここで使用するヌクレオシドデアミナーゼの基質は、ヌクレオシドデアミナーゼ存在下で不活性代謝物に脱アミノ化され、それゆえに、不活性化され得る分子である。脱アミノ化を評価するためのアッセイは当業者に知られ、代謝物および脱アミノ化代謝物の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)またはマススペクトロメトリー、過剰ウラシルDNAグリコシラーゼを使用するUDGベースのデアミナーゼアッセイのような脱アミノ化アッセイ(例えばMorgan et al. (2004) J. Biol. Chem., 279:52353-52360参照)またはヌクレオシドデアミナーゼを発現することが知られる細胞における細胞毒性の評価によるものを含むが、これらに限定されない。

0079

ここで使用する用語“ヌクレオシドデアミナーゼタンパク質レベルまたはタンパク質活性を低下させるのに十分”は、ヌクレオシドデアミナーゼの活性を阻害するために必要なタキサンの量をいう。例えば、阻害を、上記の脱アミノ化についてのアッセイを使用する、デアミナーゼ(例えばシチジンデアミナーゼ)の脱アミノ化活性のアッセイによっても評価できる。阻害はまた細胞内デアミナーゼタンパク質レベルのアッセイによっても評価できる。細胞内タンパク質を評価するアッセイは当業者に周知であり、例えば、細胞ベースのELISA、フローサイトメトリーまたはウェスタンブロットのようなタンパク質検出方法を含むが、これらに限定されない。一般に、このようなアッセイは、細胞ライセートまたは透過性細胞で実施できる。例えば、シチジンデアミナーゼのウェスタンブロットは、全細胞ライセートを可溶化し、タンパク質を分離し、CDAに対する抗体(例えばCat. No. ab82346, Abcam)を使用してデアミナーゼに対して免疫ブロットし、二次ホースラディッシュペルオキシダーゼ抗体とインキュベートし、検出することにより実施できる。一般に、タンパク質レベルまたは活性が少なくともまたは少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはそれ以上低下したならば、量はヌクレオシドデアミナーゼタンパク質レベルまたはタンパク質活性を低下させるのに十分である。

0080

ここで使用するプロドラッグは、生体内変換薬理活性を示す化合物である。例えば、ゲムシタビンのようなヌクレオシドアナログはプロドラッグであり、デオキシシチジンキナーゼによる細胞内変換により2種の活性代謝物、ゲムシタビン二リン酸およびゲムシタビン三リン酸への変換結果として活性が生じる。三リン酸(ジフルオロデオキシシチジン三リン酸)は、DNAへの取り込みについて内在性デオキシヌクレオシド三リン酸と競合する。

0081

ここで使用する誘導体は、対照薬物または薬剤から変換または修飾を受けているが、該対照薬物または薬剤と比較して、なお活性を保持する(例えば高いまたは低い活性を示す)薬物の形態をいう。典型的に、化合物の誘導体形態は、化合物の側鎖が修飾または変更されていることを意味する。

0082

ここで使用する、薬物または薬剤の類似体またはアナログは、対照薬物と関連するが、化学および生物活性は異なり得る、薬物または薬剤である。典型的に、アナログは、対照薬物または薬剤と同等の活性を示すが、活性は増加していても、低下していても、または他に改善されていてもよい。典型的に、化合物または薬物の類似体形態は、構造の主鎖コアが対照薬物と比較して修飾または変換されていることを意味する。

0083

ここで使用する“活性”は、完全長(完全)タンパク質と関連する、ポリペチドまたはその一部の機能的活性をいう。例えば、ポリペチドの活性フラグメントは、完全長タンパク質の活性を示し得る。機能的活性は、生物活性、触媒または酵素活性、抗原性(ポリペチドと結合するまたは抗ポリペチド抗体と結合について競合する能力)、免疫原性多量体を形成する能力およびポリペチドの受容体またはリガンドと特異的に結合する能力を含むが、これらに限定されない。

0084

ここで使用する“ヒアルロニダーゼ活性”は、ヒアルロン酸の開裂を酵素的に触媒する能力をいう。米国薬局方(USP)XXIIヒアルロニダーゼのアッセイは、ヒアルロニダーゼ活性を、酵素を30分、37℃でヒアルロン酸(HA)と反応させた後に残存している高分子量ヒアルロン酸またはヒアルロナン基質の量の測定により間接的に決定する(USP XXII-NF XVII (1990) 644-645 United States Pharmacopeia Convention, Inc, Rockville, MD)。対照標準溶液をアッセイで使用して、可溶性PH20およびesPH20を含むPH20のようなヒアルロニダーゼのヒアルロニダーゼ活性を任意のヒアルロニダーゼに対する相対的活性(単位)で確定できる。それを決定するためのインビトロアッセイは当分野で知られ、ここに記載する。アッセイの例は、未開裂ヒアルロン酸が血清アルブミンと結合したときに形成される不溶性沈殿を検出することにより間接的にヒアルロニダーゼによるヒアルロン酸の開裂を測定する微小濁度アッセイおよびマイクロタイタープレートウェル非共有結合により結合した残存ビオチニル化ヒアルロン酸をストレプトアビジン−ホースラディッシュペルオキシダーゼコンジュゲートおよび発色性基質により検出することにより間接的にヒアルロン酸の開裂を測定するビオチニル化ヒアルロン酸アッセイを含む。対照標準を使用し、例えば、試験したヒアルロニダーゼの活性(単位)を決定するための標準曲線を作成できる。

0085

ここで使用する比活性は、タンパク質mgあたりの活性の単位をいう。ヒアルロニダーゼのmgは、M−1cm−1の単位でモル吸光係数約1.7と仮定して280nmでの溶液の吸収により定義する。

0086

ここで使用する“中性活性”は、中性pH(例えば正確にまたは約pH7.0)でヒアルロン酸開裂を酵素的に触媒するPH20ポリペチドの能力をいう。

0087

ここで使用する“GPIアンカー付着シグナル配列”は、ER管腔内で、予め形成されたGPIアンカーのポリペチドへの付着を指向するアミノ酸のC末端配列である。GPIアンカー付着シグナル配列は、GPIアンカー型PH20ポリペチドのようなGPIアンカーポリペチドの前駆体ポリペチドに存在する。C末端GPIアンカー付着シグナル配列は、典型的に優勢に8〜20アミノ酸の疎水性領域を含み、その前に8〜12アミノ酸の親水性スペーサー領域があり、ω部位またはGPIアンカー付着部位の直ぐ下流である。GPIアンカー付着シグナル配列は当分野で周知の方法を使用して同定できる。これらは、ExPASy Proteomics tools site(例えばthe World Wide Web site expasy.ch/tools/)のような生物情報学ウェブサイト上で容易に入手可能なものを含む、インシリコ方法およびアルゴリズム(例えばUdenfriend et al. (1995) MethodsEnzymol. 250:571-582, Eisenhaber et al., (1999) J. Biol. Chem. 292: 741-758, Fankhauser et al., (2005) Bioinformatics 21:1846-1852, Omaetxebarria et al., (2007) Proteomics 7:1951-1960, Pierleoni et al., (2008)BMCBioinformatics 9:392参照)を含むが、これらに限定されない。

0088

ここで使用する“核酸”は、ペプチド核酸(PNA)およびその混合物を含む、DNA、RNAおよびそのアナログを含む。核酸は一本鎖でも二本鎖でもよい。所望により蛍光または放射標識のような検出可能標識で標識されていてよい、プローブまたはプライマーについて述べるとき、一本鎖分子が意図される。このような分子は、典型的にライブラリープロービングまたはプライミングのために標的が統計学的に特有であるかまたは低コピー数(典型的に5未満、一般に3未満)であるような長さである。一般にプローブまたはプライマーは、目的の遺伝子と相補性のまたは同一の少なくとも14、16または30連続ヌクレオチドの配列を含む。プローブおよびプライマーは10、20、30、50、100またはそれ以上の核酸長であり得る。

0089

ここで使用するペプチドは、2アミノ酸長以上であり、かつ40アミノ酸長以下であるポリペチドをいう。

0090

ここで使用する、ここに提供するアミノ酸の種々の配列で見られるアミノ酸は、既知の三文字または一文字略語(表1)によって区別される。種々の核酸フラグメントに見られるヌクレオチドは、当分野で慣用的に使用さえる標準的一文字表記で指定する。

0091

ここで使用する“アミノ酸”は、アミノ基およびカルボン酸基を含む有機化合物である。ポリペチドは2個以上のアミノ酸を含む。ここでの目的のために、アミノ酸は20種の天然に存在するアミノ酸、非天然アミノ酸およびアミノ酸アナログ(すなわち、α−炭素が側鎖を有するアミノ酸)を含む。

0092

ここで使用する“アミノ酸残基”は、ポリペチドのペプチド結合における化学消化(加水分解)により形成されるアミノ酸をいう。ここに記載するアミノ酸残基は、“L”異性体であると仮定される。“D”型の残基は、そのように指定されるが、得られるポリペチドが所望の機能的特性を維持する限り、任意のL−アミノ酸残基に代わり得る。NH2は、ポリペチドのアミノ末端に存在する遊離アミノ基を示す。COOHは、ポリペチドのカルボキシル末端に存在する遊離カルボキシ基を示す。J. Biol. Chem., 243: 3557-3559 (1968)に記載され、37 C.F.R. §§ 1.821-1.822で採用された標準的ポリペプチド命名法に従って、アミノ酸残基の省略表記法を表1に示す。

0093

ここで使用する式で表されるアミノ酸残基配列は、全て、左から右に、アミノ末端からカルボキシル末端に向かう通常の向きで表されている。また、“アミノ酸残基”という表現は、対応表(表1)に挙げたアミノ酸ならびに37C.F.R.§§1.821〜1.822に記載されている修飾アミノ酸および異型アミノ酸は、同文献を引用することにより本明細書に組み込まれ、包括的に定義される。さらにまた、アミノ酸残基配列の最初または最後にあるハイフン記号は、1つ以上のアミノ酸残基のさらなる配列へのペプチド結合、アミノ末端基(例えばNH2)またはカルボキシル末端基(例えばCOOH)へのペプチド結合を示す。

0094

ここで使用する“天然に存在するα−アミノ酸”は、ヒトにおけるその同族mRNAコドンによる荷電tRNA分子の特異的認識によりタンパク質に取り込まれる、自然に見られる20種のα−アミノ酸の残基である。天然に存在しないアミノ酸は、それゆえに、例えば、20種の天然に存在するアミノ酸以外のアミノ酸またはアミノ酸アナログを含み、アミノ酸のD−立体異性体を含むが、これらに限定されない。非天然アミノ酸の例はここに記載し、当業者に知られる。

0095

ここで使用するDNA構築物は、自然では見られない方法で組み合わさり、並置されたDNAのセグメントを含む、一本鎖または二本鎖の、直鎖状または環状DNA分子である。DNA構築物は人為的操作の結果として存在し、クローンおよび操作された分子の他のコピーを含む。

0096

ここで使用するDNAセグメントは、指定された属性を有する大きなDNA分子の一部である。例えば、特定のポリペチドをコードするDNAセグメントは、プラスミドまたはプラスミドフラグメントのような長いDNA分子の一部であり、これは、5’から3’方向に読んだとき、特定のポリペチドのアミノ酸の配列をコードする。

0097

ここで使用する用語ポリヌクレオチドは、5’から3’末端に読むデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖ポリマーを意味する。ポリヌクレオチドはRNAおよびDNAを含み、天然源から単離しても、インビトロで合成しても、天然分子と合成分子の組み合わせから製造してもよい。ポリヌクレオチド分子の長さは、ここではヌクレオチド(“nt”と略す)または塩基対(“bp”と略す)に基づいて示す。用語ヌクレオチドは、文脈許容するならば、一本鎖および二本鎖分子について使用する。本用語を二本鎖分子に適用するとき、それは全長を示すために使用し、用語塩基対と等しいと理解される。二本鎖ポリヌクレオチドの2本の鎖の長さはわずかに違ってよく、その末端はずれていてよく、それゆえに、二本鎖ポリヌクレオチド分子内の全てのヌクレオチドは対形成し得ないことは当業者に理解される。このような不対末端は、一般に、20ヌクレオチド長を超えない。

0098

ここで使用する2つのタンパク質または核酸間の“類似性”とは、タンパク質のアミノ酸配列間または核酸のヌクレオチド配列間の類縁性をいう。類似性は、残基の配列およびそこに含まれる残基の同一性および/または相同性度合いに基づくことができる。タンパク質間または核酸間の類似性の度合いを評価するための方法は、当業者には知られている。例えば、配列類似性を評価する一方法では、2つのアミノ酸配列またはヌクレオチド配列を、それら配列間の同一性が最大レベルになるように整列させる。“同一性”とは、アミノ酸配列またはヌクレオチド配列が不変である程度をいう。アミノ酸配列の整列では(また、ある程度はヌクレオチド配列の整列でも)、アミノ酸(またはヌクレオチド)の保存的相違および/または頻繁な置換も考慮することができる。保存的相違とは、関与する残基の物理化学的性質が維持されるような相違である。整列はグローバル(配列の全長にわたり、全ての残基を含む、比較配列の整列)またはローカル(配列のうち、最も類似する1または複数の領域だけを含む部分の整列)であることができる。

0099

“同一性”そのものは、当技術分野で認められている意味を持ち、公表された技法を使って算出することができる(例えばComputational Molecular Biology, Lesk, A.M., ed., Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D.W., ed., Academic Press, New York, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M., and Griffin, H.G., eds., Humana Press, New Jersey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987; and Sequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M Stockton Press, New York, 1991参照)。2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド間の同一性を測定するための方法はいくつか存在するが、“同一性”という用語は当業者にはよく知られている(Carrillo, H. & Lipman, D., SIAM J Applied Math 48:1073 (1988))。

0100

ここで使用する相同(核酸および/またはアミノ酸配列に関して)は、約25%以上の配列相同性、典型的には、25%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、85%以上、90%以上または95%以上の配列相同性を意味し、必要であれば正確なパーセンテージを指定することができる。ここでの目的のために用語“相同性”および“同一性”という用語は、別段の指示がない限り、しばしば互換的に使用される。一般に、相同率または同一率を決定するには、最も高度な一致が得られるように配列が整列される(例えば:Computational Molecular Biology, Lesk, A.M., ed., Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D.W., ed., Academic Press, New York, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M., and Griffin, H.G., eds., Humana Press, New Jersey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987; and Sequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M Stockton Press, New York, 1991; Carrillo et al. (1988) SIAM J Applied Math 48:1073参照)。配列相同性により、保存されているアミノ酸の数は、標準的なアラインメントアルゴリズムプログラムで決定され、各供給者によって設定されたデフォルトギャップペナルティを用いて使用することができる。実質的に相同な核酸分子は、典型的には、中ストリンジェンシーまたは高ストリンジェンシーで、目的とする対象の核酸の全長にわたってハイブリダイズする。ハイブリダイズする核酸分子中のコドンの代わりに縮重したコドンを含有する核酸分子も意図される。

0101

任意の2分子が、少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%“同一”または“相同”なヌクレオチド配列またはアミノ酸配列を持つかどうかは、“FASTA”プログラムなどの公知コンピュータアルゴリズムを使用し、例えばPearson et al. (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444に記載されているデフォルトパラメータを使って決定することができる(他のプログラムとしては、GCプログラムパッケージ((Devereux, J., et al., Nucleic AcidsResearch 12(I):387 (1984)))、BLASTP、BLASTN、FASTA(Altschul, S.F., et al., J Mol Biol 215:403 (1990)); Guide to Huge Computers, Martin J. Bishop, ed., Academic Press, San Diego, 1994, and Carrillo et al. (1988) SIAM J Applied Math 48:1073がある)。例えば、米国国立バイオテクノロジー情報センターデータベースのBLAST機能を使って同一性を決定することができる。他の市販プログラムまたは公に利用可能なプログラムには、DNAStar “MegAlign” program (Madison, WI)およびUniversity of Wisconsin Genetics Computer Group (UWG) “Gap” program (Madison WI)などがある。タンパク質分子および/または核酸分子の相同率または同一率は、例えば、GAPコンピュータプログラム(例えばNeedleman et al. (1970) J. Mol. Biol. 48:443, as revised by Smith and Waterman (1981) Adv. Appl. Math. 2:482)を使って配列情報を比較することによって決定することができる。概説すれば、GAPプログラムは、類似性を、整列させた記号(すなわちヌクレオチドまたはアミノ酸)のうち、類似しているものの数を、それら2つの配列の短い方の配列中の記号の総数で割ったものと定義している。GAPプログラムのデフォルトパラメータは、(1)Schwartz and Dayhoff, eds., ATLAS OF PROTEIN SEQUENCE AND STRUCTURE, National Biomedical Research Foundation, pp. 353 358 (1979)に記載されている単項比較マトリックス(unary comparison matrix)(一致に対して1の値を、不一致に対して0の値を含む)およびGribskov et al. (1986) Nucl. Acids Res. 14:6745の加重比マトリックス(weighed comparison matix);(2)各ギャップに対して3.0のペナルティおよび各ギャップ中の各記号に対して0.10の追加ペナルティ;ならびに(3)エンドギャップ(end gap)ペナルティなしが含まれる。

0102

したがって、ここで使用する“同一性”または“相同性”という用語は、試験ポリペプチドまたは試験ポリヌクレオチドと対照ポリペプチドまたは対照ポリヌクレオチドとの比較をである。本明細書で使用する“少なくとも90%同一”という用語は、そのポリペプチドの基準対照核酸配列または対照アミノ酸配列に対する90〜99.99%の%同一性
をいう。90%以上のレベルの同一性とは、例えば、比較される試験ポリペプチドと対照ポリペプチドの長さが100アミノ酸であるとするとき、対照ポリペプチド中のアミノ酸と異なる試験ポリペプチド中のアミノ酸が10%(すなわち100個中10個)を上回らないことを示す。同様の比較を、試験ポリヌクレオチドと対照ポリヌクレオチドの間でも行うことができる。そのような相違は、ポリペプチドの全長にわたってランダム分布する点突然変異として現れるか、種々の長さを持つ1つ以上の位置に塊(Cluster)を形成し、許容される最大値までの、例えば100個中10個のアミノ酸相違(約90%の同一性)までであり得る。相違は、核酸またはアミノ酸の置換、挿入または欠失と定義される。約85〜90%を上回る相同性または同一性のレベルでは、結果が、プログラムにも、設定されたギャップパラメータにも依存せず、かかる高レベルの同一性は、多くの場合、ソフトウェアに頼ることなく手動整列によっても、容易に評価することができる。

0103

ここで使用する、整列された配列とは、相同性(類似性および/または同一性)を使った、ヌクレオチド配列中またはアミノ酸配列中の対応する位置の整列をいう。典型的には、50%以上が同一である関係する2つ以上の配列が整列される。整列された一組の配列とは、対応する位置で整列させた2つ以上の配列を指し、RNAに由来する配列、例えばESTおよび他のcDNAを、ゲノムDNA配列と整列させたものを含み得る。

0104

ここで使用する“プライマー”は、適当な緩衝液および適切な温度で、適当な条件下(例えば、4種のヌクレオシド三リン酸および重合剤、例えばDNAポリメラーゼRNAポリメラーゼまたは逆転写酵素存在下)、鋳型指示DNA合成の開始点として作用できる核酸分子をいう。いうまでもなく、ある種の核酸分子は“プローブ”および“プライマー”として作用し得る。しかしながら、プライマーは伸張のために3’ヒドロキシル基を有する。プライマーは、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素(RT)−PCR、RNA PCR、LCR、マルチプレックスPCR、パンハンドルPCR、キャプチャーPCR、発現PCR、3’および5’RACE、インサイチュPCR、ライゲーション介在PCRおよび他の増幅プロトコルを含む、多様な方法に使用できる。

0105

ここで使用する“プライマー対”は、増幅する(例えばPCRによる)配列の5’末端とハイブリダイズする5’(上流)プライマーおよび増幅する配列の3’末端の相補体とハイブリダイズする3’(下流)プライマーを含む、一組のプライマーをいう。

0106

ここで使用する“特異的にハイブリダイズする”は、標的核酸分子への核酸分子(例えばオリゴヌクレオチド)の、相補的塩基対形成によるアニーリングをいう。当業者は、特定の分子の長さおよび構成のような、特異的ハイブリダイゼーションに影響するインビトロおよびインビボパラメータを熟知する。インビトロハイブリダイゼーションに特に関連するパラメータは、さらにアニーリングおよび洗浄温度、緩衝液組成および塩濃度を含む。高ストリンジェンシーで非特異的に結合した核酸分子を除去する洗浄条件の例は、0.1×SSPE、0.1%SDS、65℃および中ストリンジェンシーでは0.2×SSPE、0.1%SDS、50℃である。相当するストリンジェンシー条件は当分野で知られる。当業者は、特定の適用に適する標的核酸分子への核酸分子の特異的ハイブリダイゼーションを達成するために、これらのパラメータを容易に調節できる。相補性は、2個のヌクレオチド配列をいうとき、ヌクレオチドの2個の配列が、典型的に反対のヌクレオチドの間で25%未満、15%未満または5%未満のミスマッチでハイブリダイズできることを意味する。必要性あれば、相補性のパーセントは特定される。典型的に2個の分子を、高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするように選択する。

0107

ここで使用する、生成物と実質的に同一とは、該生成物と実質的に同一の生成物を、該生成物の代わりに使用できる程度に、目的の特性が十分に変化せずに維持されているように類似していることを意味する。

0108

ここで使用する限り、用語“実質的に同一”または“類似”は、関連分野の当業者により理解されるとおり、状況により変化することも理解すべきである。

0109

ここで使用するアレル変異型またはアレル変異は、遺伝子のいずれかの2種以上の変異形態が同一染色体座を占拠することをいう。アレル変異は、変異により自然に生じ、集団内の表現型多型をもたらし得る。遺伝子変異サイレント(コード化ポリペチドに変化なし)でも、別のアミノ酸配列を有するポリペチドをコードしてもよい。用語“アレル変異型”は、ここではまた、遺伝子のアレル変異型によりコードされるタンパク質を指すためにも使用する。典型的に、遺伝子の対照形態は集団または種の一対照メンバーからのポリペチドの野生型および/または優勢型をコードする。典型的に、種間の変異型を含むアレル変異型は、典型的に同一種の野生型および/または優勢型と少なくとも80%、90%以上のアミノ酸同一性を有し、同一性の程度は、遺伝子および比較が種間であるか種内であるかによる。一般に、種内アレル変異型は、野生型および/または優勢型のポリペチドと96%、97%、98%、99%以上の同一性を含む、野生型および/または優勢型と少なくとも約80%、85%、90%、95%以上の同一性を有する。ここでのアレル変異型への言及は、一般に同一種のメンバー間のタンパク質の多様性をいう。

0110

ここで使用する“アレル”は、ここで“アレル変異型”と交換可能に使用され、遺伝子またはその一部の代替形態をいう。アレルは相同染色体上の同一座または位置を占拠する。対象が遺伝子の2個の同一アレルを有するとき、対象は、その遺伝子またはアレルに対してホモ接合という。対象が遺伝子の2種のアレルを有するとき、対象はその遺伝子についてヘテロ接合という。特定の遺伝子のアレルは、一ヌクレオチドまたは数ヌクレオチドが互いに異なることがあり、ヌクレオチドの置換、欠失および挿入のような修飾を含み得る。遺伝子のアレルはまた変異を含む遺伝子の形態でもあり得る。

0111

ここで使用する種変異型は、マウスとヒトのような異なる哺乳動物種を含む、異なる種間のポリペチドにおける変異型をいう。例えばPH20について、ここに提供される種変異型の例は、ヒト、チンパンジー、マカクおよびカニクイザルを含むが、これらに限定されない霊長類PH20である。一般に、種変異型は、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%またはそれ以上の配列同一性を有する。種変異型間の対応する残基は、例えば、配列間の同一性が95%以上、96%以上、97%以上、98%以上または99%以上となるように、ヌクレオチドまたは残基のマッチング数を最大にするために配列を比較および整列することにより決定できる。次いで、目的の位置に、対照核酸分子で割り当てられた番号を与える。アラインメントは、特に、配列同一性が80%より大きいとき、手動または目視により行い得る。

0112

ここで使用するヒトタンパク質は、全アレル変異型およびその保存的変異型を含む、ヒトのゲノムに存在する、DNAのような核酸分子によりコードされるものである。タンパク質の変異形または修飾は、該修飾がヒトタンパク質の野生型または目立った配列に基づくならば、ヒトタンパク質である。

0113

ここで使用するスプライスバリアントは、1タイプを超えるmRNAをもたらす、ゲノムDNAの一次転写産物の異なる処理により生じる変異形である。

0114

ここで使用する修飾は、ポリペチドのアミノ酸の配列または核酸分子のヌクレオチドの配列の修飾をいい、それぞれアミノ酸およびヌクレオチドの欠失、挿入および交換(例えば置換)を含む。修飾の例は、アミノ酸置換である。アミノ酸置換ポリペチドは、アミノ酸置換を含まないポリペチドと65%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%またはそれ以上の配列同一性を示し得る。アミノ酸置換は保存的でも非保存的でもよい。一般に、ポリペチドへの何らかの修飾は、ポリペチドの活性を保持する。ポリペチドの修飾方法は当業者に日常的であり、例えば、組み換えDNA方法をしようすることによる。

0115

ここで使用するアミノ酸の適切な保存的置換は当業者に知られ、一般に得られた分子の生物活性を変えることなく成し得る。当業者は、一般に、ポリペチドの非必須領域の一アミノ酸置換が実質的に生物活性を変えないことを認識する(例えば、Watson et al. Molecular Biology of the Gene, 4th Edition, 1987, The Benjamin/Cummings Pub. co., p.224参照)。このような置換は、次の表2に示すところによってなし得る。

0116

他の置換も可能であり、経験的にまたは既知保存的置換に従い決定できる。

0117

ここで使用する用語プロモーターは、RNAポリメラーゼに結合し、転写を開始するDNA配列を含む遺伝子の一部を意味する。プロモーター配列は一般に遺伝子の5’非コーディング領域に見られるが、そうでない場合もある。

0118

ここで使用する単離または精製ポリペチドまたはタンパク質またはその生物活性部分は、タンパク質が由来する細胞または組織からの細胞性物質または他の汚染タンパク質を実質的に含まず、また化学合成されたとき化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない。当業者がこのような純度を評価するために使用する、薄層クロマトグラフィー(TLC)、ゲル電気泳動および高速液体クロマトグラフィー(HPLC)のような標準的分析方法により分析して、容易に検出可能な不純物を含まないことが明らかであるか、またはさらなる精製が、物質の酵素活性および生物活性のような物理的および化学的特性を検出可能な程度に変えないように十分に純粋であるならば、調製物は実質的に不純物を含まないと決定される。実質的に化学的に純粋な化合物を製造するための化合物の精製方法は当業者に知られている。しかしながら、実質的に化学的に純粋な化合物は、立体異性体の混合物であり得る。このような場合、さらなる精製が化合物の比活性を高める。

0119

それゆえに、実質的に精製した可溶性PH20のような実質的に精製したポリペチドは、タンパク質がその単離源または組換え生産源となった細胞の細胞成分から分離されているタンパク質の調製物をいう。ある態様において、細胞性物質を実質的に含まないという用語は、約30%未満(乾燥重量で)の非酵素タンパク質(ここでは夾雑タンパク質ともいう)、一般には約20%未満の非酵素タンパク質または約10%未満の非酵素タンパク質または約5%未満の非酵素タンパク質を含む酵素タンパク質の調製物を包含する。酵素タンパク質が組換え生産される場合、それは培養培地も実質的に含まない。すなわち培養培地は、酵素タンパク質調製物の体積の20%、10%もしくは5%(各数値はその概数(約)を含む)未満に相当する。

0120

ここで使用する化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まないという用語は、タンパク質がそのタンパク質の合成に関与した化学的前駆体または他の化学物質から分離されている酵素タンパク質の調製物を包含する。この用語は、含まれる化学的前駆体または非酵素化学物質もしくは構成要素が約30%(乾燥重量で)、20%、10%、5%またはそれ以下より少ない酵素タンパク質の調製物を包含する。

0121

ここで使用する例えば合成核酸分子または合成遺伝子または合成ペプチドなどに関していう合成とは、組換え法および/または化学合成法によって製造される核酸分子またはポリペプチド分子をいう。

0122

ここで使用する組換えDNA法を使った組み換え手段による産生とは、クローン化されたDNAによってコードされるタンパク質を発現させるために、分子生物学の周知の方法を使用することを意味する。

0123

ここで使用するベクター(またはプラスミド)は、異種核酸をその発現またはその複製を目的として細胞中に導入するために使用される不連続な要素をいう。ベクターは一般に、エピソームであり続けるが、ゲノムの染色体への遺伝子またはその一部の組込みが達成されるように設計することもできる。酵母人工染色体および哺乳類人工染色体などの人工染色体であるベクターも考えられる。そのような運搬体の選択と使用は当業者にはよく知られている。

0124

ここで使用する発現ベクターは、当該DNAフラグメントの発現を達成する能力を持つプロモーター領域などの調節配列に作動的に結合されたDNAを発現させる能力を持つベクターを包含する。そのような追加セグメントはプロモーター配列およびターミネーター配列を含むことができ、場合によっては、1つ以上の複製起点、1つ以上の選択可能マーカー、エンハンサーポリアデニル化シグナルなども含むことができる。発現ベクターは一般にプラスミドまたはウイルスDNAから誘導されるか、または両方の要素を含有することができる。したがって、発現ベクターとは、適当な宿主細胞に導入された時にクローン化されたDNAの発現をもたらす、プラスミド、ファージ組換えウイルスまたは他のベクターなどの組換えDNAまたはRNAコンストラクトをいう。適当な発現ベクターは当業者にはよく知られており、真核細胞および/または原核細胞中で複製可能なものや、エピソームであり続けるもの、または宿主細胞ゲノムに組み込まれるものがある。

0125

ここで使用するベクターは、“ウイルスベクター”または“ウイルス様ベクター”も包含する。ウイルス様ベクターは、(運搬体またはシャトルとして)細胞中に外来遺伝子を導入するためにそれら外来遺伝子に作動的に結合された改変ウイルスである。

0126

ここで使用するDNAセグメントに関して“作動可能に結合”または“作動的に結合”とは、複数のセグメントが、その意図された目的のために、それらが協力して機能するように、例えば転写がプロモーターの下流かつ任意の転写配列の上流で開始するように、配置されることを意味する。プロモーターとは、通常、転写装置がそこに結合して転写を開始するドメインであり、その転写装置はコードセグメントを通ってターミネーターまで進行する。

0127

ここで使用する用語“評価”は、試料中に存在するプロテアーゼまたはそのドメインの活性について絶対値を得るという意味での、そしてまた活性のレベルを示す指数、比、パーセンテージ、視覚的または他の値を得るという意味での、定量的および定性的決定を包含するものとする。評価は直接的でも間接的でもよい。例えば、化学種は、当然、酵素開裂された生成物自体でなくてよく、例えばその誘導体またはある他の物質であり得る。例えば、開裂生成物の検出は、蛍光部分のような検出可能部分であり得る。

0128

ここで使用する生物学的活性とは、化合物のインビボ活性、または化合物、組成物もしくは他の混合物をインビボ投与した時に起こる生理学的応答をいう。したがって生物学的活性は、そのような化合物、組成物および混合物の治療効果および薬理活性を包含する。生物学的活性は、そのような活性を試験または使用するために設計されたインビトロ系で観察することができる。したがって、ここでの目的のために、ヒアルロニダーゼ酵素の生物活性は、そのヒアルロン酸の分解である。

0129

2つの核酸配列に関してここで使用する等価とは、問題の2つの配列が同じアミノ酸配列または等価なタンパク質をコードすることを意味する。2つのタンパク質またはペプチドに関して等価という場合、それは、それら2つのタンパク質またはペプチドが実質的に同じアミノ酸配列を持ち、アミノ酸置換はそのタンパク質またはペプチドの活性または機能を実質的に変化させないものだけであることを意味する。等価が性質を指す場合、その性質は同程度に存在する必要はないが(例えば2つのペプチドは同じタイプの酵素活性を異なる比率で示すことができる)、それらの活性は通常、実質的に同じである。

0130

ここで使用する“調節する”および“調節”または“変更”は、タンパク質のような分子の活性の変化をいう。活性の例は、シグナル伝達のような生物活性を含むが、これに限定されない。調節は活性の上昇(すなわち、上方制御またはアゴニスト活性)、活性の減少(すなわち、下方制御または阻害)または活性の他の何らかの変更(例えば周期性、頻度、持続時間、動態または他のパラメータの変更)を含み得る。調節は状況に依存的でありえて、典型的に調節は、指定状態、例えば、野生型タンパク質、構成的状態のタンパク質または指定細胞型または状態で発現されるタンパク質と比較する。

0131

ここで使用する直接投与は、希釈せずに投与する組成物をいう。

0132

ここで使用する単回投与製剤は、1回だけ使用する製剤をいう。典型的に、単回投与製剤は直接投与用である。

0133

ここで使用する反復投与製剤は、反復投与において使用する製剤をいう。

0134

ここで使用する組成物は、任意の混合物をいう。溶液、懸濁液、液体粉末ペースト水性非水性またはこれらの任意の組み合わせであり得る。

0135

ここで使用する組み合わせは、2種以上の物質の何らかの組み合わせをいう。組み合わせは2種以上の個別の物質、例えば2種の組成物または2種のコレクションであってよく、その混合物、例えば、2種以上の物質の一混合物またはこの任意の異型であり得る。組み合わせの要素は一般に機能的に結合しているかまたは関連する。

0136

ここで使用する“疾患または障害”は、感染、後天的状態、遺伝的状態などを含むが、これらに限定されない原因または状態に起因し、同定可能な症状を特徴とする、ある生物における病理学的状態をいう。ここで目的とする疾患および障害はヒアルロナン関連疾患および障害である。

0137

ここで使用する“静脈内投与”は、静脈への治療剤の直接的な送達をいう。

0138

ここで使用する“ヒアルロナン関連癌”または“ヒアルロナン富癌”は、ヒアルロナンレベルが疾患または状態の原因として、結果として上昇しているかまたはその他の態様で観察される癌をいう。ヒアルロナン関連癌または腫瘍は、組織または細胞のヒアルロナンレベルの上昇、間質性流圧の上昇、血管容積の減少および/または組織の水分含量の増加と関係する。このような癌は、例えば、後期癌、転移癌、未分化癌、卵巣癌、上皮内癌(ISC)、扁平上皮細胞癌(SCC)、前立腺癌、膵癌、非小細胞性肺癌、乳癌、結腸癌および他の癌のような固形腫瘍を含む腫瘍を含む。

0139

ここで使用するヒアルロナンレベル上昇は、疾患または状態によって、疾患の結果としてまたはその他の態様で観察される特定の組織、体液または細胞におけるヒアルロナン量をいう。例えば、ヒアルロナン富腫瘍の存在の結果として、ヒアルロナン(HA)レベルは、血液、尿、唾液および血清のような体液および/または腫瘍性組織または細胞で上昇し得る。該レベルを、標準またはHA関連疾患を有しない対象からの同等なサンプルのような適切な対照と比較できる。

0140

ここで使用する、ある疾患または状態を持つ対象を“処置する”とは、処置後に、その対象の症状が部分的にまたは完全に治癒すること、または静的状態を保つことを意味する。したがって、処置は、予防、治療および/または治癒を包含する。予防とは、可能性のある疾患の防止および/または症状の悪化もしくは疾患の進行の防止をいう。

0141

ここで使用する薬学的有効剤は、例えば、化学療法剤、麻酔剤血管収縮剤分散剤、小分子薬物および治療タンパク質を含む既存の治療剤を含むが、これらに限定されない、あらゆる治療剤または生理活性剤を含む。

0142

ここで使用する処置は、ある状態、障害もしくは疾患または他の適応症の症状を回復するか他の有益な形で変化させる、何らかの方法を意味する。

0143

ここで使用する治療効果は、疾患または状態の症状を変化(一般に、改善または回復)させるか、疾患または状態を治癒させる、対象の処置に起因する効果を意味する。治療有効量とは、対象への投与後に治療効果をもたらす、組成物、分子または化合物の量をいう。

0144

ここで使用する用語“対象”は、ヒトなどの哺乳動物を含む動物をいう。
ここで使用する患者は、疾患または障害の症状を示すヒト対象をいう。

0145

ここで使用するほぼ同じは、当業者が同一と見なすまたは許容される誤差範囲内の量を意味する。例えば、典型的に、医薬組成物について、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%または10%以内をほぼ同じと見なす。このような量は、対象による特定の組成物における耐容性に依存して変わり得る。

0146

ここで使用する投与レジメは、薬剤、例えば、抗ヒアルロナン剤、例えば可溶性ヒアルロニダーゼまたは他の薬剤を含む組成物の投与量および投与頻度をいう。投与レジメは処置する疾患または状態の関数であり、これに従って変わり得る。

0147

ここで使用する投与頻度は、処置剤の連続する投与の間隔をいう。例えば、頻度は数日、数週間または数ヶ月であり得る。例えば、頻度は1週間の1回を超え、例えば、週に2回、週に3回、週に4回、週に5回、週に6回または毎日であり得る。頻度はまた1週間、2週間、3週間または4週間でもあり得る。特定の頻度は処置する特定の疾患または状態の関数である。一般に、頻度は週に1回を超え、一般に週に2回である。

0148

ここで使用する“投与サイクル”は、連続投与で繰り返す、酵素および/または第二剤投与の投与レジメの反復スケジュールをいう。例えば、投与サイクルの例は、投与を週に2回3週間、その後1週間の休薬する28日サイクルであり得る。

0149

mg/kg対象に基づく投与用量について述べるとき、ここで使用する平均的ヒト対象は、約70kg〜75kg、例えば70kgの体重および体表面積(BSA)1.73を有すると見なす。

0150

ここで使用する、医薬組成物または他の治療剤の投与によるような処置による特定の疾患または障害の症状改善は、その組成物または治療薬の投与により、永続的であるか一時的であるか、持続的であるか一過性であるかを問わず、症状の減弱をまたは状態の有害作用の低下、例えば、ペグ化ヒアルロニダーゼのような抗ヒアルロナン剤の投与に起因すると考えることができる、または関連づけることができる、有害作用の低減をいう。

0151

ここで使用する防止または予防は、疾患または状態が発生するリスクを低下させる方法をいう。

0152

ここで使用する“治療有効量”または“治療有効用量”は、少なくとも、治療効果をもたらすのに十分な、薬剤、化合物、物質、または化合物を含有する組成物の量をいう。したがって、これは、疾患または障害を防止し、治癒させ、寛解させ、抑止し、または部分的に抑止するのに必要な量である。

0153

ここで使用する単位投与形態は、当技術分野で知られているように、ヒトおよび動物対象に適し、個別に包装された、物理的に不連続な単位をいう。

0154

ここで使用する単回投与製剤は、1回だけ使用する製剤をいう。典型的に、単回投与製剤は直接投与用である。
ここで使用する直接投与は、希釈せずに投与する組成物をいう。

0155

ここで使用する“製品”は、製造され販売される物品である。本願の全体にわたって使用されるこの用語は、包装物に含まれているヒアルロナン剤、例えばヒアルロニダーゼのようなヒアルロナン分解酵素および第二剤組成物を包含することを意図する。例えば、第二剤はコルチコステロイド、腫瘍標的タキサンまたは化学療法剤である。

0156

ここで使用する流体は、流動し得る任意の組成物をいう。したがって流体は、半固形、ペースト、溶液、水性混合物ゲルローションクリームおよび他のそれに類する組成物の形態を取る組成物を包含する。

0157

ここで使用する、ここで提供する組成物の組み合わせ剤のような組み合わせは、組み合わせの要素の結合をいう。

0158

ここで使用する“キット”は、本明細書に記載する組成物と、もう一つの品目、例えば再構成、活性化などを目的とするもの、送達、投与、診断および生物学的活性または性質の評価を行うためであるが、これらに限定されない機器器具などとの組合せをいう。キットは、所望により、使用に関する指示書を含んでよい。

0159

ここで使用する細胞抽出物またはライセートは、細胞の溶解または破壊により製造した調製物またはフラクションをいう。

0160

ここで使用する動物には、任意の動物、例えば限定するわけではないが、ヒト、ゴリラおよびサルを含む霊長類;マウスおよびラットなどの齧歯類ニワトリなどの家禽ヤギ、ウシ、シカ、ヒツジなどの反芻動物;ブタおよび他の動物が含まれる。非ヒト動物として想定される動物にヒトは含まれない。ここに提供されるヒアルロニダーゼは、任意の起源、動物、植物、原核生物および真菌由来である。ほとんどのヒアルロニダーゼが、哺乳動物起源を含む動物起源である。一般にヒアルロニダーゼはヒト起源である。

0161

ここで使用する抗癌処置は、癌処置のための薬物および他の薬剤の投与およびまた手術および放射線のような他のプロトコルも含む。抗癌処置は抗癌剤投与を含む。

0162

ここで使用する抗癌剤は、抗癌処置に使用するあらゆる薬剤または化合物をいう。これらは、単独でまたは他の化合物と組み合わせで使用したとき、腫瘍および癌と関連する臨床的症状または診断マーカーを軽減、減少、回復、予防または寛解状態の形成または維持を可能にし、ここに提供する組み合わせ剤および組成物で使用できる、あらゆる薬剤を含む。例示的抗癌剤は、単独でまたは化学療法剤、ポリペチド、抗体、ペプチド、小分子または遺伝子治療ベクター、ウイルスまたはDNAのような他の抗癌剤と組み合わせで使用する、ここに提供するペグ化ヒアルロナン分解酵素のようなヒアルロナン分解酵素を含む。

0163

ここで使用する対照は、それが試験パラメータで処置されない点以外は、またはそれが血漿試料である場合は、目的とする対象の状態を有さない健常ボランティアから得られたものである点以外は、試験試料と実質的に同一な試料をいう。対照は内部対照であることもある。

0164

ここで使用する使用する単数表現は、文脈上そうでないことが明らかでない限り、複数の指示物を包含する。したがって、例えば“細胞外ドメイン”を持つ化合物という記載は、1つまたは複数の細胞外ドメインを持つ化合物を包含する。

0165

ここで使用する範囲および量に関しては、特定の数値または範囲に“約”を付する場合がある。この“約”には、まさにその数値も包含される。したがって“約5塩基”は“約5塩基”を意味すると共に“5塩基”も意味する。

0166

ここで使用する“任意”または“所望により”は、それに続けて述べられる事象または状況が起こることまたは起こらないこと、およびその説明が、該事象または状況が起こる場合と起こらない場合を包含することを意味する。例えば、場合により置換されている基とは、その基が無置換であるか、または置換されていることを意味する。

0167

ここで使用する、任意の保護基、アミノ酸および他の化合物の略号は、別段の表示がない限り、その一般的使用法、広く認識されている略号、またはIUPAC−IUB生化学命名委員会((1972) Biochemistry 11:1726参照)に従う。

0168

B. 抗ヒアルロナン剤組み合わせ治療
ここに提供されるのは、癌処置に使用するための、ヒアルロナン分解酵素のような抗ヒアルロナン剤およびアルブミン結合パクリタキセルのような腫瘍標的タキサンの組み合わせ治療である。例えば、ここに提供されるのは、癌処置に使用するためのポリマー結合ヒアルロナン分解酵素、例えばPEGPH20のようなヒアルロニダーゼおよびアルブミン結合パクリタキセルのような腫瘍標的タキサンの組み合わせ治療である。特に、ここに提供する組み合わせ治療は間質層により浸透不可能である固形腫瘍により特徴付けられるあらゆる癌の処置に使用される。このような癌の例は、膵癌、乳癌、前立腺癌、胃癌、結腸癌、卵巣癌、頭頸部癌およびその他を含むが、これらに限定されない固形癌である。本組み合わせ治療は、さらなる細胞毒性化学療法剤、例えば抗ヒアルロナン剤、例えば、ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素および/または腫瘍標的タキサンの一方または両者により活性が増加する(例えば送達増加および/または半減期延長により)なんらかをさらに含み得る。例えば、さらなる化学療法剤は、直接抗腫瘍活性を示すゲムシタビンまたはその誘導体のようなヌクレオシドアナログであり得る。

0169

1.固形腫瘍および腫瘍標的治療
固形腫瘍は、細胞外マトリクスおよび血管網に囲まれた癌細胞および間質細胞(例えば線維芽細胞および炎症性細胞)から成る。間質細胞、細胞外マトリクス成分および/または脈管構造は、一般に正常組織に存在するものと比較して異常である。例えば、多くの固形腫瘍は、正常組織と比較して線維芽細胞の数が増える。また、固形腫瘍の脈管構造は、正常脈管構造と比較して分枝が多く、複雑な構造であり、血管拡張内皮表層減少および/または血管圧縮により特徴付けられる構造異常を示す。さらに、腫瘍および間質細胞は、例えばコラーゲンプロテオグリカン、グリコサミノグリカン(例えばヒアルロナン)および高密度塊を形成する他の分子などの細胞外マトリクス成分の複雑なネットワークを形成し、集積して高い腫瘍間質圧に寄与する。末端細動脈および毛細血管における血管内圧を超える高い間質流体圧は、流体および溶質の間質への灌流を阻害する。それゆえに、高間質圧は治療剤の腫瘍組織への取り込みを妨害し、また腫瘍細胞増殖を支持するための腫瘍細胞の増殖特性に影響し得る。

0170

腫瘍治療が有効であるために、薬物は効率的に腫瘍血管に存在し、癌細胞に到達するために腫瘍組織を浸透しなければならない。高間質流体圧ならびに細胞外マトリクスおよび関連細胞の高密度組成および組織化が薬物浸透に影響する。その結果、間質バリアはしばしば腫瘍への抗腫瘍剤の浸透を阻止し、これにより、多くの既存癌処置を無効とする。

0171

例えば、膵癌は全固形癌の中で最も浸透困難なものの一つである。その結果、膵管腺癌を含む膵癌は、5年生存率は5%未満であるように既存化学療法剤に生来抵抗性であることにより特徴付けられる。膵癌の標準的治療はゲムシタビンでの処置である。ゲムシタビンは患者生存の増加に限定的効果しか有さない。例えば、ゲムシタビン単剤で処置した患者の約1/4しか臨床的有用性を示さず、中央生存期間は5ヶ月を丁度超えるのみであり、これは化学療法剤フルオロウラシル(5−FU)での処置より1ヶ月長いだけであった(Burris et al. (1997) J Clin Oncol, 15:2403-2413)。処置が膵癌手術または他の非化学療法的併行治療を伴う治療設定において、ゲムシタビンは、手術のみを受けた患者と比較して生存を2ヶ月伸ばしたと報告されている(Neuhaus et al. (2008) J. Clin. Oncol. 26:May 20 suppl; abst.)。

0172

最近、間質層および関連脈管構造に浸透できる治療剤を含む治療が開発されている。間質を減らし、穿孔し、または他の機作で浸透する薬剤が浸透不可能間質層を特徴とする多くの癌の有望な治療剤と考えられる。このような薬剤は、例えば、アルブミン結合タキサン(Von Hoff et al. (2011) J. Clin. Oncol., 29:4548-54; Frese et al. (2012) Cancer Discovery, 2:260-269)、ヘッジホッグ阻害剤(Olive et al. (2009) Science, 324:1457-61)およびポリマー結合ヒアルロニダーゼ(Provenzano et al. (2012) Cancer Cell, 21:418-429)を含む。これらの処置剤はいずれも、非間質標的化学療法剤による送達増加と関係し、化学療法剤(例えばゲムシタビン)の単剤処置と比較して、抗腫瘍効果の増強および二倍の生存期間をもたらす。

0173

a.腫瘍標的タキサン
パクリタキセル(例えばタキソール(登録商標))およびドセタキセル(例えばタキソテール(登録商標))のようなタキサンは、複数の腫瘍タイプの処置に使用する強力な化学療法剤である。タキサンは、高親和性で微小管と結合することにより有糸分裂阻害剤として作用し、それにより細胞分裂を妨害する。その結果、タキサンは、腫瘍細胞増殖および転移を阻止し、細胞死を起こし得る。治療におけるタキサンの使用は、溶解度および関連毒性、長期全身利用性および腫瘍間質への到達不能の問題により限定されている。

0174

タキサンの治療的使用に関連する問題を克服するために、タキサンのアルブミン結合粒子形態から成るgp60受容体標的ナノ粒子製剤が開発されている。これらは、例えば、ナノ粒子アルブミン結合(nab)−パクリタキセル(ABI-007、例えばアブラキサン(登録商標))およびナノ粒子アルブミン結合ドセタキセル(ABI-008)を含む。Gp60は、血管内皮上のアルブミン受容体である。gp60を介するアルブミン受容体介在取り込みは、細胞内カベオリン1との結合をもたらし、細胞膜陥入を起こし、カベオラ内容物の細胞外間隙経細胞輸送および血管外沈着からの結合血漿成分を含む経細胞輸送性小胞(カベオラと命名)を形成する。さらに、アルブミンはまたSPARC(システイン富む酸性分泌タンパク質)に結合し、これは、多様な癌で過発現され、予後不良と関連する細胞外マトリクス糖タンパク質である。その結果、薬物送達のための間質バリアが回避され、薬物の高腫瘍内濃度が達成される。Nab−パクリタキセルは既知溶媒ベースのパクリタキセルと比較して、高腫瘍内濃度を達成でき、バイオアベイラビリティを増加できる(Foote (2007) Biotechnology Annual Review, 13:345)。

0175

アルブミン結合タキサンのような腫瘍標的タキサンが間質に浸透し、間質を削減しまたは崩壊させるため、これらの薬剤を、腫瘍への他の薬剤の送達を増強するために他の非間質標的化学療法剤と組み合わせて使用できる。送達を増強する機構は間質構造の崩壊および反応性血管形成の誘発により、これは化学療法剤の灌流および送達の増加に至る(例えば、Frese et al. (2012) Cancer Discovery, 2:260-269参照)。例えばゲムシタビンと組み合わせたアルブミン結合タキサンであるnab−パクリタキセルが、ゲムシタビン単独での処置と比較して、腫瘍内ゲムシタビン量を約2.8倍増加させることが示されている(Von Hoff et al. (2011) J. Clin. Oncol., 29:4548-4554)。組み合わせ治療が、膵癌患者の生存期間を2倍にすることも示された(Von Hoff et al. (2011))。

0176

nab−パクリタキセル治療と組み合わせたゲムシタビンの腫瘍内量増加は、より最近、nab−パクリタキセル処置群におけるシチジンデアミナーゼ(Cda)減少と関連する別の機構によると考えられている(Frese et al. (2012) Cancer Discovery 2:260-269)。Cdaは、細胞で遍在的に発現され、ゲムシタビンを代謝物ジフルオロデオキシウリジン(dFdU)への脱アミノ化により不活性化できる。nab−パクリタキセル処置は、mRNAレベルの如何なる調節も伴わず、活性酸素種(ROS)を増加させ、Cdaの分解に至った。それゆえに、nab−パクリタキセルとの共処置は、ゲムシタビン脱アミノ化の減少をもたらし、それゆえに、ゲムシタビンを安定化し、腫瘍内ゲムシタビンレベルを増加させる。

0177

b. 抗ヒアルロナン剤
抗ヒアルロナン剤は、合成の阻害または分解の増加によりヒアルロン酸(HA;ここではヒアルロナンとも呼ぶ)レベルを低下させる。例えば、ヒアルロニダーゼのようなヒアルロナン分解酵素は、ヒアルロン酸を阻害し、分解する酵素である。ヒアルロナンは、固形腫瘍の細胞外マトリクスの主構成成分である。HAは、反復二糖単位、β−1,3−N−アセチル−D−グルコサミン結合β−1,4−D−グルクロン酸を含む直鎖状高分子グリコサミノグリカンである。HAは、体内に自然に生じ、膵癌細胞を含むある種の癌細胞で極めて高レベルに分泌される。HA代謝の局所異常が、乳、結腸直腸卵巣前立腺および肺癌のような多くの固形腫瘍悪性腫瘍で報告されており、高レベルのHAはしばしば予後不良と相関する。

0178

HAは腫瘍のような疾患組織における水取り込みおよび間質流体圧(IFP)と関連し、圧縮腫瘍脈管構造をもたらす。例えば、炎症部位または腫瘍病巣において、ヒアルロナン、他のマトリクス成分および水の急速な蓄積が起こる。この急速な蓄積により、疾患部位はその環境と平衡となり得ず、それゆえに正常組織より高い間質性流体圧を有する。上記のとおり、ほとんどの固形腫瘍およびHA蓄積と関連する他の疾患組織のIFPは上昇しており、効率的薬物送達に対するバリアとして作用する(Heldin et al. (2004) Nat Rev Cancer 4(10):806-813)。HA蓄積はまた腫瘍細胞間の接触阻害も減少させる(例えば、Itano et al. (2002) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 99:3609-3614参照)。

0179

ヒアルロナン分解酵素、例えば、ヒアルロニダーゼ(例えばPH20)のようなHA合成を阻害し、またはヒアルロナンを分解する抗ヒアルロナン剤は、組織を収縮させ、血管を拡張させ、より多くの血液がその部位を流れるようにヒアルロナンを減少させ得る。これは、組織部位の間質性流体圧の低下および対応する血管灌流の増加をもたらす。例えば、ヒアルロニダーゼは、腫瘍からHAを除去して、腫瘍体積縮小、腫瘍内間質圧低下、腫瘍細胞の増殖遅延および併用化学療法剤および生物学的製剤の腫瘍への浸透増加を可能にすることによって効果増強をもたらすことが示されている(例えば米国公開出願番号20100003238および国際公開PCT出願番号WO2009/128917参照)。

0180

全身処置のためのPH20酵素のようなヒアルロニダーゼの使用は、酵素の短い半減期に伴う問題がある。例えば、非修飾ヒアルロニダーゼは、典型的に分単位、一般に5分未満の短い血中酵素活性半減期を有する。これは、このような酵素が一般に、作用の持続時間が短い静脈内投与および他の投与に不適であることを意味する。これは、分解後、HA基質が約5時間の半減期で置き換わるためである。対照的に、送達を増加し、および/またはヒアルロニダーゼと細胞関連ヒアルロナン(例えば腫瘍関連細胞周囲ヒアルロナン)の結合を延長する方法は、HAに富む腫瘍の処置を可能にする。このような方法は、酵素のポリマーへの結合、グリコシル化されたまたはグリコシル化が減るように修飾された酵素の使用、酵素の連続点滴および/または酵素の局在化送達を含むが、これらに限定されない。例えば、ペグ化によるようなヒアルロニダーゼのポリマー修飾は、酵素半減期を約48〜72時間に延長し、HAに富む腫瘍の全身処置を可能にする(例えば米国公開出願番号20100003238および国際公開PCT出願番号WO2009/128917参照)。非修飾ヒアルロニダーゼと比較して延長した半減期はHAの連続的除去を可能にし、それにより腫瘍のような疾患組織内のHAの再生の程度を減少させる。それゆえに、ポリマーコンジュゲーションによる血漿酵素レベル維持は、腫瘍HAのようなHAを除去し、またHA再合成も低下できる。

0181

さらに、ポリマー結合ヒアルロニダーゼまたはPH20、例えばPEGPH20のようなポリマー結合ヒアルロナン分解酵素は、HA分解により癌細胞を囲む間質を激減できる。このような薬物は、腫瘍処置のための単剤治療またはゲムシタビンのような非間質標的化学療法剤の送達を増強するための組み合わせ治療で使用できる。膵癌患者の臨床試験結果も、ゲムシタビンと組み合わせたPEGPH20処置がゲムシタビン単独での処置と比較して、全体的生存をほぼ2倍にすることを示す(Provenzano et al. (2012) Cancer Cell, 21:418-429)。

0182

2. 抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサン組み合わせ治療
本発明により、少なくとも2種の異なる間質または腫瘍標的治療を含む組み合わせ治療が、単一間質ターゲティング剤よりはるかに高い効果を示すことが判明した。例えば、本発明により、腫瘍標的タキサンと抗ヒアルロナン剤、特に抗ヒアルロナン剤での組み合わせ治療は、HAレベルを減少させるのに十分な時間腫瘍上の細胞周囲HAに到達し、いずれかの薬剤の単剤処置と比較して、高い効果を示すことが判明した。例えば、腫瘍標的タキサンとポリマー結合ヒアルロニダーゼでの組み合わせ治療は、単剤処置と比較して、効果が25%を超えて増加した。さらなる非間質標的化学療法剤ゲムシタビンとの組み合わせにおいて、例示的癌の中央生存は、ゲムシタビンのみの処置を比較して膵癌のマウスモデルで79%増加し、間質ターゲティング剤のみを含む現存の治療と比較して30%を超えて増加した。この効果の増加は、現存する処置と比較して、膵癌および浸透不可能間質により特徴付けられる他の癌を有する患者の生存の実質的増加に反映され得る。

0183

それゆえに、ここに提供されるのは、固形腫瘍間質癌処置のための、ヒアルロナン分解酵素またはポリマー結合ヒアルロナン分解酵素(例えばヒアルロニダーゼまたはPH20のような抗ヒアルロナン剤およびアルブミン結合タキサンのような腫瘍標的タキサンを含む組み合わせ治療の使用方法である。例えば、本組み合わせ治療は膵癌、乳癌、前立腺癌、胃癌、結腸癌、結腸直腸癌、肺癌、卵巣癌およびその他の処置に使用できる。ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素(例えばヒアルロニダーゼまたはPH20)のような抗ヒアルロナン剤および腫瘍標的タキサン(例えばアルブミン結合タキサン)を含む組み合わせを個別に組み合わせてまたは一組成物中に提供できる。個別に提供され、投与されるならば、これらの薬剤は任意の順序で同時にまたはほぼ同時に、逐次的にまたは間欠的に投与できる。例えば、抗ヒアルロナン剤、例えば、ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素(例えばヒアルロニダーゼまたはPH20)および腫瘍標的タキサン(例えばアルブミン結合タキサン)を個別に投与でき、それにより、これらは、ほぼ同時に投与し、または数時間または数日間離れて投与する。注射部位は同一でも異なってもよい。異なるならば、注射部位は最初に投与した薬剤の注射部位に近くてよい。

0184

腫瘍標的剤の組み合わせは、一体となって固形腫瘍間質癌の処置に使用できまたは他の化学療法剤または処置とのさらなる組み合わせで使用できる。具体例において、ポリマー結合ヒアルロナン分解酵素のような抗ヒアルロナン剤(例えばヒアルロニダーゼまたはPH20)および腫瘍標的タキサン(例えばアルブミン結合タキサン)の組み合わせを化学療法剤とのさらなる組み合わせで使用する。他の薬剤は間質または非間質ターゲティング剤であり得る。典型的に、他の薬剤は、直接抗腫瘍活性を示す非間質細胞毒性剤である。例えば、さらなる化学療法剤は、白金(シスプラチンまたはカルボプラチン)、パクリタキセル、ゲムシタビン、ドセタキセル、ビノレルビンイリノテカンおよびペメトレキセドのような細胞毒性剤であり得る。典型的に、さらなる化学療法剤は、ゲムシタビンのようなヌクレオシドアナログである。さらなる処置または薬剤を個別に投与できまたはポリマー結合ヒアルロナン分解酵素(例えばヒアルロニダーゼ)のような抗ヒアルロナン剤および/または腫瘍標的タキサン(例えばアルブミン結合タキサン)組み合わせ治療と共に投与できる。さらなる薬剤を組み合わせで個別に投与できまたは一組成物に提供する。個別に提供され、投与されるならば、さらなる薬剤は、抗ヒアルロナン剤および/またはアルブミン結合タキサン組み合わせ治療と任意の順序で同時にまたはほぼ同時に、逐次的にまたは間欠的に投与できる。典型的に、さらなる薬剤の送達を増強するために、さらなる薬剤を、抗ヒアルロナン剤および/またはアルブミン結合タキサン組み合わせ治療の投与後に投与する。さらなる化学療法剤の送達および半減期増強のため、さらなる薬剤の投与量は、現存する投与レジメと比較して、減少できおよび/または投与頻度を減少できる。その結果、ここに提供する組み合わせ治療は、共投与されたさらなる治療剤(例えばゲムシタビンのようなヌクレオシドアナログ)の副作用を、その単独投与と比較してまたはその抗ヒアルロナン剤、例えば、ヒアルロナン分解酵素または腫瘍標的タキサン単独との併用と比較して減少できる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ