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課題

中程度の粘稠度を有する製剤についても、塗布前及び塗布時の液だれ、手の汚れを低減し、使用感に優れ、簡便かつ効率的に製剤を患部に塗布することを可能にする塗布具およびその塗布具を具備するアプリケータシステムを提供する。

解決手段

25℃で100センチポアズ以上2000センチポアズ以下の粘稠度を有する局所投与用の医薬製剤身体表面に塗布するための塗布具及びそのアプリケータシステムであって、塗布具は、一回使用量の医薬製剤を受け取ることができ、かつ、医薬製剤を身体表面に塗布させることができる適用面を備えており、適用面は、硬質かつ非多孔質非弾性材料で形成されており、かつ、単一の凹状である、塗布具であり、アプリケータシステムは、医薬製剤を収容する容器本体と、容器本体に分離可能に取り付けられる前記塗布具と、を備えている、アプリケータシステム。

概要

背景

身体表面に塗布するための外用剤としては、液剤ローション剤軟膏剤クリーム剤ゲル剤等が存在する。従来、これらを身体表面に塗布するためには、例えば、指で操作するポンプが付されたボトルが提供された。ボトルは、塗布製剤を含む容器本体からポンプにより製剤を患部に直接吐出し、その後、製剤を手で患部に塗り広げるか、または、空いている方の手の上に塗布製剤を吐出し、その後、製剤を患部に塗り広げるようにして用いられる。

いずれの場合も、患部ではない手が塗布製剤に直接触れるため、使用感や患部への塗布量の調整の観点から好ましいとは言えない。

一方、ロールオンのように、製剤を収容する容器本体と塗布具が一体となっており、塗布具の適用面を直接患部に適用することで、製剤を塗布することが出来るタイプもある。しかし、粘稠度が高い製剤の場合、ロールがうまく回転しないことから製剤の供給ができず、塗布具としてこれを使用することは困難である。

ブラシやスポンジタイプの塗布具も存在する。これは、製剤を塗布具に保持させた後、患部に適用させるタイプである。この場合、手が直接製剤に触れなくてもよいというメリットはある。しかし、ブラシ、または、スポンジにかなりの量の製剤が残留し、洗浄することが困難であることから衛生面が懸念される。中程度以上の粘稠度である製剤は、特に残留し易い。従って、ブラシやスポンジタイプの塗布具は、患部への塗布量の調整や、使用後の塗布具の清掃の観点からも好ましい塗布具とは言えない。

これまで身体表面に局所投与医薬製剤を適用する塗布具としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載された塗布具が知られている。

特許文献1には、低粘稠度の製剤(300センチポアズ以下(25℃))を塗布するのに適した塗布具であり、具体的には弾性的に変形可能な壁を構成する凹状面具備した塗布具が記載されている。当該塗布具は、中程度以上の粘稠度を有する製剤(100〜2000センチポアズ(25℃))に使用された場合、上部が開いた貯留空間(すなわち、凹状の適用面)に製剤が残留してしまう。従って、特許文献1の塗布具は、中程度以上の粘稠度を有する製剤に適した塗布具とは言い難い。また、弾性的に変形可能な壁は、塗布する際に変形するので、適用時に製剤を保持し続けることが困難であり、製剤が漏れ出す可能性がある。さらに、への塗布時に腋毛巻き込む結果、患者不快感を与える可能性がある。また、特許文献1の塗布具は弾性体を含む複数部品で構成されているので、製造コストが高い。

特許文献2では、ヒトの皮膚に粘稠な製剤を適用するためのアプリケータシステムが記載されている。具体的には、特許文献2に記載されたアプリケータシステムは高粘稠度(3000センチポアズ以上(25℃))の製剤に適したものであり、硬質かつ非多孔質素材(例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS))で構成され、適用面が凸状であることを特徴とする塗布具を備えている。

しかしながら、特許文献2には中程度以下の粘稠度を有する製剤に適したアプリケータシステムは記載されていない。中程度以下の粘稠度を有する製剤の場合、粘稠度が低いため、適用面が凸状となっているアプリケータでは液だれが容易に生じる。液だれが生じると、製剤が手についてしまうなど、使用者がアプリケータを簡便に用いることが出来ず使用感が損なわれてしまい、また、所定量の製剤を患部に塗布することも困難となる。従って、特許文献2に記載されたアプリケータシステムは、中程度以下の粘稠度を有する製剤を身体表面に塗布する用途には適していない。

特許文献3では、可撓性膜である外壁が塗布時に圧力がかかると自由に軸方向に移動する構造を有するアプリケータが示されており、これは、特許文献1記載のアプリケータに対して、製剤の漏れ防止と腋毛の巻き込み回避を図ったものである。しかしながら、当該塗布具に関しても、中程度以上の粘稠度を有する製剤の場合、流体を保持するための貯蔵容器(すなわち、凹状の適用面)に製剤が残留してしまう。従って、特許文献3の塗布具は、中程度以上の粘稠度を有する製剤に適した塗布具とは言い難い。また、特許文献3に記載の塗布具は、外壁が自由に移動できるという機能を付与したことにより、構造が複雑
化しているので、製造コストが高い。

ところで、特許文献4及び特許文献5では、多汗症治療効果を示す抗コリン剤としてソフピロニウム臭化物(BBI−4000、3’(R)−[2(R)−cyclopentylphenylhydroxyacetoxy]−1’−methyl−1’−ethoxycarbonylmethyl−pyrrolidinium bromide)を有効成分として含む、局所投与用医薬製剤が開示されている。

しかしながら、これまで、上記ソフピロニウム臭化物製剤に適用可能で、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤に適した塗布具またはアプリケータシステムは知られていない。

概要

中程度の粘稠度を有する製剤についても、塗布前及び塗布時の液だれ、手の汚れを低減し、使用感に優れ、簡便かつ効率的に製剤を患部に塗布することを可能にする塗布具およびその塗布具を具備するアプリケータシステムを提供する。25℃で100センチポアズ以上2000センチポアズ以下の粘稠度を有する局所投与用の医薬製剤を身体表面に塗布するための塗布具及びそのアプリケータシステムであって、塗布具は、一回使用量の医薬製剤を受け取ることができ、かつ、医薬製剤を身体表面に塗布させることができる適用面を備えており、適用面は、硬質かつ非多孔質な非弾性材料で形成されており、かつ、単一の凹状である、塗布具であり、アプリケータシステムは、医薬製剤を収容する容器本体と、容器本体に分離可能に取り付けられる前記塗布具と、を備えている、アプリケータシステム。

目的

本発明が解決しようとする課題の一つは、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤(以下、単に製剤とも称する)に適した塗布具とその塗布具を備えるアプリケータシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

25℃で100センチポアズ以上2000センチポアズ以下の粘稠度を有する局所投与用の医薬製剤身体表面に塗布するためのアプリケータシステムであって、前記医薬製剤を収容する容器本体と、該容器本体に分離可能に取り付けられる塗布具と、を備えており、前記塗布具は、一回使用量の前記医薬製剤を受け取ることができ、かつ、前記医薬製剤を身体表面に塗布させることができる適用面を備えており、前記適用面は、硬質かつ非多孔質非弾性材料で形成されており、かつ、単一の凹状である、アプリケータシステム。

請求項2

前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上1100センチポアズ以下の粘稠度を有する、ゲル剤ローション剤クリーム剤液剤からなる群から選ばれる製剤である、請求項1に記載のアプリケータシステム。

請求項3

前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上900センチポアズ以下の粘稠度を有する製剤である、請求項2に記載のアプリケータシステム。

請求項4

前記医薬製剤が、1または複数のC1−C4アルコールを40w/w%以上含有する製剤である、請求項1から請求項3のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項5

前記一回使用量が、0.1mL以上1.0mL以下である、請求項1から請求項4のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項6

前記適用面が、前記塗布具の側面につながる外周壁部と前記外周壁部に周囲を囲まれた底部のみから形成される、請求項1から請求項5のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項7

前記底部が単一の平面部を形成しており、かつ、前記平面部が前記適用面の面積の5%以上を占める、請求項6に記載のアプリケータシステム。

請求項8

前記平面部が前記適用面の面積の60%以上を占める、請求項7に記載のアプリケータシステム。

請求項9

前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上4.0mm以下の範囲である、請求項1から請求項8のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項10

前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上1.5mm以下の範囲である、請求項9に記載のアプリケータシステム。

請求項11

前記適用面は、20mm以上45mm以下の直径を有する略円形の平面視形状、または、20mm以上45mm以下の長径もしくは短径を有する略楕円形の平面視形状を有する、請求項1から請求項10のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項12

前記容器本体が、前記医薬製剤を収容するボトル部と、前記ボトル部の口部に装着されるポンプと、を備える、請求項1から請求項11のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項13

前記適用面は、前記ポンプから吐出される一回使用量の前記医薬製剤を受け取るように構成されている、請求項12に記載のアプリケータシステム。

請求項14

前記医薬製剤が、多汗症治療剤として用いられるソフピロニウム臭化物を含有する製剤である、請求項1から請求項13のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項15

前記塗布具が、に適用する塗布具である、請求項1から請求項14のいずれかに記載のアプリケータシステム。

請求項16

25℃で100センチポアズ以上2000センチポアズ以下の粘稠度を有する局所投与用の医薬製剤を身体表面に塗布するための塗布具であって、前記塗布具は、一回使用量の前記医薬製剤を受け取ることができ、かつ、前記医薬製剤を身体表面に塗布させることができる適用面を備えており、前記適用面は、硬質かつ非多孔質な非弾性材料で形成されており、かつ、単一の凹状である、塗布具。

請求項17

前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上1100センチポアズ以下の粘稠度を有する、ゲル剤、ローション剤、クリーム剤、液剤からなる群から選ばれる製剤である、請求項16に記載の塗布具。

請求項18

前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上900センチポアズ以下の粘稠度を有する製剤である、請求項17に記載の塗布具。

請求項19

前記医薬製剤が、1または複数のC1−C4アルコールを40w/w%以上含有する製剤である、請求項16から請求項18のいずれかに記載の塗布具。

請求項20

前記一回使用量が、0.1mL以上1.0mL以下である、請求項16から請求項19のいずれかに記載の塗布具。

請求項21

前記適用面が、前記塗布具の側面につながる外周壁部と前記外周壁部に周囲を囲まれた底部のみから形成される、請求項16から請求項20のいずれかに記載の塗布具。

請求項22

前記底部が単一の平面部を形成しており、かつ、前記平面部が前記適用面の面積の5%以上を占める、請求項21に記載の塗布具。

請求項23

前記平面部が前記適用面の面積の60%以上を占める、請求項22に記載の塗布具。

請求項24

前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上4.0mm以下の範囲である、請求項16から請求項23のいずれかに記載の塗布具。

請求項25

前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上1.5mm以下の範囲である、請求項24に記載の塗布具。

請求項26

前記適用面は、20mm以上45mm以下の直径を有する略円形の平面視形状、または、20mm以上45mm以下の長径もしくは短径を有する略楕円形の平面視形状を有する、請求項16から請求項25のいずれかに記載の塗布具。

請求項27

前記医薬製剤が、多汗症治療剤として用いられるソフピロニウム臭化物を含有する製剤である、請求項16から請求項26のいずれかに記載の塗布具。

請求項28

前記塗布具が、腋に適用する塗布具である、請求項16から請求項27のいずれかに記載の塗布具。

請求項29

医薬製剤を、前記医薬製剤を必要とする患者の身体表面に塗布するための塗布具であって、前記塗布具は、空洞部を有し、前記空洞部の境界画定する略円筒状略楕円筒状または略多角筒状側壁を備え、前記空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端を有し、前記側壁は、医薬製剤を保持するための容器またはディスペンサと分離可能に係合するように構成されており、前記塗布具の閉鎖された前記上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、前記平面部の境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、前記平面部は、硬質かつ非多孔質であり、前記平面部と前記周縁部は、一緒になって、リザーバ領域を形成し、前記平面部に吐出された医薬製剤を受け、かつ、前記リザーバ領域内に前記医薬製剤が保持されるように構成されている、塗布具。

請求項30

請求項29に記載の塗布具であって、前記側壁は実質的に剛性であり、かつ、前記容器またはディスペンサの上部に可撓式に係合かつ分離可能に固定される、塗布具。

請求項31

請求項29に記載の塗布具であって、前記側壁は実質的に剛性であり、かつ、前記容器またはディスペンサの前記上部と嵌り合って係合するように形成された隆起部または突起部を備える、塗布具。

請求項32

請求項29から請求項31のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記側壁は実質的に剛性であり、かつ、実質的に気密のシールを形成するように前記容器またはディスペンサの前記上部と嵌り合って係合する、塗布具。

請求項33

請求項31に記載の塗布具であって、前記側壁の隆起部または突起部は、前記容器またはディスペンサの前記上部に螺合するネジ部として形成されている、塗布具。

請求項34

請求項31から請求項33のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記容器またはディスペンサの上部に外嵌され、前記容器またはディスペンサの一部を囲むキャップとしての機能を有する塗布具であり、かつ、円形または楕円形横断面を有し、単一の周壁を備える、塗布具。

請求項35

請求項29から請求項34のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記容器またはディスペンサの一部を囲むキャップとしての機能を有する塗布具を形成し、前記塗布具の上端の外側上面は、前記塗布具の平面部の周方向の境界を画定する円形または楕円形の隆起部を備える、塗布具。

請求項36

請求項29から請求項35のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記容器またはディスペンサの一部を囲むキャップとしての機能を有する塗布具であり、矩形の横断面を有し、かつ、4つの側壁を備える、塗布具。

請求項37

請求項29から請求項36のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記隆起した周縁部の内側に円形または楕円形の平面部を有する、塗布具。

請求項38

請求項29から請求項37のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記側壁は、前記塗布具を把持するため、又は、前記塗布具を容易に操作するための保持部を備える、塗布具。

請求項39

請求項29から請求項38のいずれか一つに記載の塗布具であって、さらに、少なくとも前記塗布具の前記平面部を覆うオーバーキャップを備える、塗布具。

請求項40

請求項29から請求項39のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記塗布具の前記外側表面の前記平面部は、吐出された一回または複数回の使用量の医薬製剤を、前記患者の身体表面に塗布するように機能し、前記隆起した周縁部は、医薬製剤が投与される間、吐出された医薬製剤を、前記平面部と周縁部によって形成された前記リザーバ領域内に保持するように機能する、塗布具。

請求項41

請求項29から請求項40のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記身体表面が、前記患者の腋の皮膚表面である、塗布具。

請求項42

請求項29から請求項41のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記医薬製剤が、多汗症治療または改善するために有効な活性医薬成分を含む、塗布具。

請求項43

請求項42に記載の塗布具であって、前記活性医薬成分が、ソフピロニウム臭化物である、塗布具。

請求項44

請求項29から請求項43のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記医薬製剤が、ゲル剤である、塗布具。

請求項45

医薬製剤を、患者の身体表面に塗布するためのアプリケータシステムであって、前記医薬製剤の複数回の使用量を収容し貯蔵するための容器であって、前記医薬製剤を吐出するためのディスペンサを任意に有する容器と、前記容器または前記ディスペンサと分離可能に係合する塗布具と、を含むシステムであって、前記塗布具は、空洞部を有し、前記空洞部の境界を画定する略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁を備え、前記空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端を有しており、前記塗布具の閉鎖された前記上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、前記平面部の境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、前記平面部は、硬質かつ非多孔質であり、前記周縁部は、前記平面部と一緒になって、リザーバ領域を形成し、前記塗布具は、さらに、吐出された前記医薬製剤を前記リザーバ領域内に受けて、保持し、かつ、前記患者の身体表面に塗布するための塗布具として機能する、アプリケータシステム。

請求項46

請求項45に記載のアプリケータシステムであって、さらに、前記塗布具と係合し、少なくとも前記塗布具の前記平面部を覆うオーバーキャップを備える、アプリケータシステム。

請求項47

請求項45または請求項46に記載のアプリケータシステムであって、前記容器は、前記医薬製剤を吐出するためのディスペンサを有し、さらに、前記容器の内部にピストンを備え、前記ピストンは、一回使用量が吐出される度に前記容器内の内容物の貯蔵体積を減少させるように摺動し、最終的に実質的に全ての医薬製剤を前記容器から吐出する、アプリケータシステム。

請求項48

請求項45から請求項47のいずれか一つに記載のアプリケータシステムであって、前記容器は、さらに、周囲に対して開放された下端部を備え、これにより、前記医薬製剤が前記容器から吐出された後に前記容器内の圧力が均一化される、アプリケータシステム。

請求項49

請求項45または請求項46に記載のアプリケータシステムであって、前記容器は、前記容器の内部に配置された圧潰性の内側ライナーを備え、前記内側ライナーは、一回使用量が吐出される度に前記容器内の内容物の貯蔵体積を減少させ、前記内容物を圧縮して最終的に実質的に全ての医薬製剤を前記容器から吐出する、アプリケータシステム。

請求項50

請求項45から請求項49のいずれか一つに記載のアプリケータシステムであって、前記容器が、前記容器と嵌合する下部キャップを含む、アプリケータシステム。

請求項51

請求項45から請求項50のいずれか一つに記載のアプリケータシステムであって、前記容器が、ポンプディスペンサを含む、アプリケータシステム。

請求項52

請求項51に記載のアプリケータシステムであって、前記ポンプディスペンサが、計量ポンプディスペンサである、アプリケータシステム。

技術分野

0001

本発明は、中程度の粘稠度を有する局所投与医薬製剤に適した塗布具とその塗布具を具備するアプリケータシステムに関する。

背景技術

0002

身体表面に塗布するための外用剤としては、液剤ローション剤軟膏剤クリーム剤ゲル剤等が存在する。従来、これらを身体表面に塗布するためには、例えば、指で操作するポンプが付されたボトルが提供された。ボトルは、塗布製剤を含む容器本体からポンプにより製剤を患部に直接吐出し、その後、製剤を手で患部に塗り広げるか、または、空いている方の手の上に塗布製剤を吐出し、その後、製剤を患部に塗り広げるようにして用いられる。

0003

いずれの場合も、患部ではない手が塗布製剤に直接触れるため、使用感や患部への塗布量の調整の観点から好ましいとは言えない。

0004

一方、ロールオンのように、製剤を収容する容器本体と塗布具が一体となっており、塗布具の適用面を直接患部に適用することで、製剤を塗布することが出来るタイプもある。しかし、粘稠度が高い製剤の場合、ロールがうまく回転しないことから製剤の供給ができず、塗布具としてこれを使用することは困難である。

0005

ブラシやスポンジタイプの塗布具も存在する。これは、製剤を塗布具に保持させた後、患部に適用させるタイプである。この場合、手が直接製剤に触れなくてもよいというメリットはある。しかし、ブラシ、または、スポンジにかなりの量の製剤が残留し、洗浄することが困難であることから衛生面が懸念される。中程度以上の粘稠度である製剤は、特に残留し易い。従って、ブラシやスポンジタイプの塗布具は、患部への塗布量の調整や、使用後の塗布具の清掃の観点からも好ましい塗布具とは言えない。

0006

これまで身体表面に局所投与用医薬製剤を適用する塗布具としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載された塗布具が知られている。

0007

特許文献1には、低粘稠度の製剤(300センチポアズ以下(25℃))を塗布するのに適した塗布具であり、具体的には弾性的に変形可能な壁を構成する凹状面を具備した塗布具が記載されている。当該塗布具は、中程度以上の粘稠度を有する製剤(100〜2000センチポアズ(25℃))に使用された場合、上部が開いた貯留空間(すなわち、凹状の適用面)に製剤が残留してしまう。従って、特許文献1の塗布具は、中程度以上の粘稠度を有する製剤に適した塗布具とは言い難い。また、弾性的に変形可能な壁は、塗布する際に変形するので、適用時に製剤を保持し続けることが困難であり、製剤が漏れ出す可能性がある。さらに、への塗布時に腋毛巻き込む結果、患者不快感を与える可能性がある。また、特許文献1の塗布具は弾性体を含む複数部品で構成されているので、製造コストが高い。

0008

特許文献2では、ヒトの皮膚に粘稠な製剤を適用するためのアプリケータシステムが記載されている。具体的には、特許文献2に記載されたアプリケータシステムは高粘稠度(3000センチポアズ以上(25℃))の製剤に適したものであり、硬質かつ非多孔質素材(例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS))で構成され、適用面が凸状であることを特徴とする塗布具を備えている。

0009

しかしながら、特許文献2には中程度以下の粘稠度を有する製剤に適したアプリケータシステムは記載されていない。中程度以下の粘稠度を有する製剤の場合、粘稠度が低いため、適用面が凸状となっているアプリケータでは液だれが容易に生じる。液だれが生じると、製剤が手についてしまうなど、使用者がアプリケータを簡便に用いることが出来ず使用感が損なわれてしまい、また、所定量の製剤を患部に塗布することも困難となる。従って、特許文献2に記載されたアプリケータシステムは、中程度以下の粘稠度を有する製剤を身体表面に塗布する用途には適していない。

0010

特許文献3では、可撓性膜である外壁が塗布時に圧力がかかると自由に軸方向に移動する構造を有するアプリケータが示されており、これは、特許文献1記載のアプリケータに対して、製剤の漏れ防止と腋毛の巻き込み回避を図ったものである。しかしながら、当該塗布具に関しても、中程度以上の粘稠度を有する製剤の場合、流体を保持するための貯蔵容器(すなわち、凹状の適用面)に製剤が残留してしまう。従って、特許文献3の塗布具は、中程度以上の粘稠度を有する製剤に適した塗布具とは言い難い。また、特許文献3に記載の塗布具は、外壁が自由に移動できるという機能を付与したことにより、構造が複雑
化しているので、製造コストが高い。

0011

ところで、特許文献4及び特許文献5では、多汗症治療効果を示す抗コリン剤としてソフピロニウム臭化物(BBI−4000、3’(R)−[2(R)−cyclopentylphenylhydroxyacetoxy]−1’−methyl−1’−ethoxycarbonylmethyl−pyrrolidinium bromide)を有効成分として含む、局所投与用医薬製剤が開示されている。

0012

しかしながら、これまで、上記ソフピロニウム臭化物製剤に適用可能で、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤に適した塗布具またはアプリケータシステムは知られていない。

先行技術

0013

国際公開2008/083423号
国際公開2013/000778号
国際公開2015/088848号
国際公開2015/138776号
国際公開2017/015485号

発明が解決しようとする課題

0014

本発明が解決しようとする課題の一つは、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤(以下、単に製剤とも称する)に適した塗布具とその塗布具を備えるアプリケータシステムを提供することである。より具体的には、本発明が解決しようとする課題の一つは、製剤を受け取った後、液だれが生じにくく、一方で、身体表面に塗布した後に、塗布具に製剤が残りにくい構造を有する塗布具とその塗布具を備えるアプリケータシステムであって、使用者が、簡便かつ適切に製剤を身体表面に塗布することを可能にする塗布具とその塗布具を備えるアプリケータシステムを提供することである。また、本発明が解決しようとする課題の一つは、ソフピロニウム臭化物の局所投与用医薬製剤に適した塗布具とその塗布具を備えるアプリケータシステムを提供することである。本発明の一実施形態によれば、上記の課題の少なくとも一つを解決することができる。

課題を解決するための手段

0015

上記課題を解決するため、本発明者らは、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤に適した塗布具とその塗布具を備えるアプリケータシステムを鋭意検討した。その結果、塗布具の適用面が硬質であり(好ましくは、硬質かつ非多孔質な適用面である。)、かつ、単一の凹状面を含む塗布具が、中程度の粘稠度を有する局所投与製剤に適した塗布具であることを見出し、本発明を完成させた。

0016

本発明は以下の実施形態を含む。
[1]25℃で100センチポアズ以上2000センチポアズ以下の粘稠度を有する局所投与用の医薬製剤を身体表面に塗布するためのアプリケータシステムであって、前記医薬製剤を収容する容器本体と、該容器本体に分離可能に取り付けられる塗布具と、を備えており、前記塗布具は、一回使用量の前記医薬製剤を受け取ることができ、かつ、前記医薬製剤を身体表面に塗布させることができる適用面を備えており、前記適用面は、硬質かつ非多孔質な非弾性材料で形成されており、かつ、単一の凹状である、アプリケータシステム。
[2]前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上1100センチポアズ以下の粘稠度を有する、ゲル剤、ローション剤、クリーム剤、液剤からなる群から選ばれる製剤である、[1]に記載のアプリケータシステム。
[3]前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上900センチポアズ以下の粘稠度を有する製剤である、[2]に記載のアプリケータシステム。
[4]前記医薬製剤が、1または複数のC1−C4アルコールを40w/w%以上含有する製剤である、[1]から[3]のいずれかに記載のアプリケータシステム。
[5]前記一回使用量が、0.1mL以上1.0mL以下である、[1]から[4]のいずれかに記載のアプリケータシステム。
[6]前記適用面が、前記塗布具の側面につながる外周壁部と前記外周壁部に周囲を囲まれた底部のみから形成される、[1]から[5]のいずれかに記載のアプリケータシステム。
[7]前記底部が単一の平面部を形成しており、かつ、前記平面部が前記適用面の面積の5%以上を占める、[6]に記載のアプリケータシステム。
[8]前記平面部が前記適用面の面積の60%以上を占める、[7]に記載のアプリケータシステム。
[9]前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上4.0mm以下の範囲である、[1]から[8]のいずれかに記載のアプリケータシステム。
[10]前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上1.5mm以下の範囲である、[9]に記載のアプリケータシステム。
[11]前記適用面は、20mm以上45mm以下の直径を有する略円形の平面視形状、または、20mm以上45mm以下の長径もしくは短径を有する略楕円形の平面視形状を有する、[1]から[10]のいずれかに記載のアプリケータシステム。
[12]前記容器本体が、前記医薬製剤を収容するボトル部と、前記ボトル部の口部に装着されるポンプと、を備える、[1]から[11]のいずれかに記載のアプリケータシステム。
[13]前記適用面は、前記ポンプから吐出される一回使用量の前記医薬製剤を受け取るように構成されている、[12]に記載のアプリケータシステム。
[14]前記医薬製剤が、多汗症治療剤として用いられるソフピロニウム臭化物を含有する製剤である、[1]から[13]のいずれかに記載のアプリケータシステム。
[15]前記塗布具が、腋に適用する塗布具である、[1]から[14]のいずれかに記載のアプリケータシステム。

0017

[16]25℃で100センチポアズ以上2000センチポアズ以下の粘稠度を有する局所投与用の医薬製剤を身体表面に塗布するための塗布具であって、前記塗布具は、一回使用量の前記医薬製剤を受け取ることができ、かつ、前記医薬製剤を身体表面に塗布させることができる適用面を備えており、前記適用面は、硬質かつ非多孔質な非弾性材料で形成されており、かつ、単一の凹状である、塗布具。
[17]前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上1100センチポアズ以下の粘稠度を有する、ゲル剤、ローション剤、クリーム剤、液剤からなる群から選ばれる製剤である、[16]に記載の塗布具。
[18]前記医薬製剤が、25℃で100センチポアズ以上900センチポアズ以下の粘稠度を有する製剤である、[17]に記載の塗布具。
[19]前記医薬製剤が、1または複数のC1−C4アルコールを40w/w%以上含有する製剤である、[16]から[18]のいずれかに記載の塗布具。
[20]前記一回使用量が、0.1mL以上1.0mL以下である、[16]から[19]のいずれかに記載の塗布具。
[21]前記適用面が、前記塗布具の側面につながる外周壁部と前記外周壁部に周囲を囲まれた底部のみから形成される、[16]から[20]のいずれかに記載の塗布具。
[22]前記底部が単一の平面部を形成しており、かつ、前記平面部が前記適用面の面積の5%以上を占める、[21]に記載の塗布具。
[23]前記平面部が前記適用面の面積の60%以上を占める、[22]に記載の塗布具。
[24]前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上4.0mm以下の範囲である、[16]から[23]のいずれかに記載の塗布具。
[25]前記適用面の最高部と前記適用面の最低部との高低差が0.1mm以上1.5mm以下の範囲である、[24]に記載の塗布具。
[26]前記適用面は、20mm以上45mm以下の直径を有する略円形の平面視形状、または、20mm以上45mm以下の長径もしくは短径を有する略楕円形の平面視形状を有する、[16]から[25]のいずれかに記載の塗布具。
[27]前記医薬製剤が、多汗症治療剤として用いられるソフピロニウム臭化物を含有する製剤である、[16]から[26]のいずれかに記載の塗布具。
[28]前記塗布具が、腋に適用する塗布具である、[16]から[27]のいずれかに記載の塗布具。

0018

さらに、本発明は以下の実施形態を含む。
[29]医薬製剤を、前記医薬製剤を必要とする患者の身体表面に塗布するための塗布具であって、
前記塗布具は、空洞部を有し、前記空洞部の境界画定する略円筒状略楕円筒状または略多角筒状側壁を備え、
前記空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端を有し、
前記側面は、医薬製剤を保持するための容器またはディスペンサと分離可能に係合するように構成されており、
前記塗布具の閉鎖された前記上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、前記平面部の境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、
前記平面部は、硬質かつ非多孔質であり、
前記平面部と前記周縁部は、一緒になって、リザーバ領域を形成し、前記平面部に吐出された医薬製剤を受け、かつ、前記リザーバ領域内に前記医薬製剤が保持されるように構成されている、塗布具。
[30][29]に記載の塗布具であって、前記側壁は実質的に剛性であり、かつ、前記容器またはディスペンサの上部に可撓式に係合かつ分離可能に固定される、塗布具。
[31][29]に記載の塗布具であって、前記側壁は実質的に剛性であり、かつ、前記容器またはディスペンサの前記上部と嵌り合って係合するように形成された隆起部または突起部を備える、塗布具。
[32][29]から[31]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記側壁は実質的に剛性であり、かつ、実質的に気密のシールを形成するように前記容器またはディスペンサの前記上部と嵌り合って係合する、塗布具。
[33][31]に記載の塗布具であって、前記側壁の隆起部または突起部は、前記容器またはディスペンサの前記上部に螺合するネジ部として形成されている、塗布具。
[34][29]から[33]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記容器またはディスペンサの上部に外嵌され、前記容器またはディスペンサの一部を囲むキャップとしての機能を有する塗布具であり、かつ、円形または楕円形横断面を有し、単一の周壁を備える、塗布具。
[35][29]から[34]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記容器またはディスペンサの一部を囲むキャップとしての機能を有する塗布具を形成し、前記塗布具の上端の外側上面は、前記塗布具の平面部の周方向の境界を画定する円形または楕円形の隆起部を備える、塗布具。
[36][29]から[35]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記容器またはディスペンサの一部を囲むキャップとしての機能を有する塗布具であり、矩形の横断面を有し、かつ、4つの側面を備える、塗布具。
[37][29]から[36]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記隆起した周縁部の内側に円形または楕円形の平面部を有する、塗布具。
[38][29]から[37]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記側壁は、前記塗布具を把持するため、又は、前記塗布具を容易に操作するための保持部を備える、塗布具。
[39][29]から[38]のいずれか一つに記載の塗布具であって、さらに、少なくとも前記塗布具の前記平面部を覆うオーバーキャップを備える、塗布具。
[40][29]から[39]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記塗布具の前記外側表面の前記平面部は、吐出された一回または複数回の使用量の医薬製剤を、前記患者の身体表面に塗布するように機能し、前記隆起した周縁部は、医薬製剤が投与される間、吐出された医薬製剤を、前記平面部と周縁部によって形成された前記リザーバ領域内に保持するように機能する、塗布具。
[41][29]から[40]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記身体表面が、前記患者の腋の皮膚表面である、塗布具。
[42][29]から[41]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記医薬製剤が、多汗症治療または改善するために有効な活性医薬成分を含む、塗布具。
[43][42]に記載の塗布具であって、前記活性医薬成分が、ソフピロニウム臭化物である、塗布具。
[44][29]から[43]のいずれか一つに記載の塗布具であって、前記医薬製剤が、ゲル剤である、塗布具。

0019

[45]医薬製剤を、患者の身体表面に塗布するためのアプリケータシステムであって、
前記医薬製剤の複数回の使用量を収容し貯蔵するための容器であって、前記医薬製剤を吐出するためのディスペンサを任意に有する容器と、
前記容器または前記ディスペンサと分離可能に係合する塗布具と、
を含むシステムであって、
前記塗布具は、空洞部を有し、前記空洞部の境界を画定する略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁を備え、
前記空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端を有しており、
前記塗布具の閉鎖された前記上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、前記平面部の境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、
前記平面部は、硬質かつ非多孔質であり、
前記周縁部は、前記平面部と一緒になって、リザーバ領域を形成し、
前記塗布具は、さらに、吐出された前記医薬製剤を前記リザーバ領域内に受けて、保持し、かつ、前記患者の身体表面に塗布するための塗布具として機能する、アプリケータシステム。
[46][45]に記載のアプリケータシステムであって、さらに、前記塗布具と係合し、少なくとも前記塗布具の前記平面部を覆うオーバーキャップを備える、アプリケータシステム。
[47][45]または[46]に記載のアプリケータシステムであって、前記容器は、前記医薬製剤を吐出するためのディスペンサを有し、さらに、前記容器の内部にピストンを備え、前記ピストンは、一回使用量が吐出される度に前記容器内の内容物の貯蔵体積を減少させるように摺動し、最終的に実質的に全ての医薬製剤を前記容器から吐出する、アプリケータシステム。
[48][45]から[47]のいずれか一つに記載のアプリケータシステムであって、前記容器は、さらに、周囲に対して開放された下端部を備え、これにより、前記医薬製剤が前記容器から吐出された後に前記容器内の圧力が均一化される、アプリケータシステム。
[49][45]または[46]に記載のアプリケータシステムであって、前記容器は、前記容器の内部に配置された圧潰性の内側ライナーを備え、前記内側ライナーは、一回使用量が吐出される度に前記容器内の内容物の貯蔵体積を減少させ、前記内容物を圧縮して最終的に実質的に全ての医薬製剤を前記容器から吐出する、アプリケータシステム。
[50][45]から[49]のいずれか一つに記載のアプリケータシステムであって、前記容器が、前記容器と嵌合する下部キャップを含む、アプリケータシステム。
[51][45]から[50]のいずれか一つに記載のアプリケータシステムであって、前記容器が、ポンプディスペンサを含む、アプリケータシステム。
[52][51]に記載のアプリケータシステムであって、前記ポンプディスペンサが、計量ポンプディスペンサである、アプリケータシステム。

0020

[53]多汗症の患者に対する、多汗症を治療または軽減する方法であって、
a)多汗症の治療または軽減に有効な医薬製剤を含む内容物を有する容器と、前記容器から前記医薬製剤を吐出するために前記容器と係合するディスペンサと、前記容器またはディスペンサに分離可能に係合される塗布具と、を含むアプリケータシステムを提供する工程であって、
前記塗布具は、空洞部を有し、空洞部の境界を画定する略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁を備え、
前記空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端と、を有しており、
前記塗布具の閉鎖された前記上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、前記平面部の境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、
前記平面部は、硬質かつ非多孔質であり、
前記周縁部は、前記平面部と一緒になって、リザーバ領域を形成し、前記医薬製剤が塗布具の平面部に吐出されたとき、前記医薬製剤が保持できるように構成されており、
前記塗布具は、任意に、少なくとも前記塗布具の前記平面部の前記リザーバ領域を覆うオーバ—キャップを備える、工程と、
b)前記塗布具を前記容器またはディスペンサから分離し、前記オーバ—キャップが存在する場合は前記オーバーキャップを前記塗布具から分離する工程と、
c)前記塗布具の前記平面部の前記リザーバ領域内に前記医薬製剤の一回または複数回の使用量を吐出する工程と、
d)吐出された前記一回または複数回の使用量の医薬製剤を前記患者の身体表面に塗布する工程、
からなる方法。
[54][53]に記載の方法であって、前記医薬製剤が、液剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、泡剤、またはゲル剤である、方法。
[55][53]または[54]に記載の方法であって、前記医薬製剤が、計量ディスペンサによって前記容器から一回使用量として吐出される、方法。
[56][53]から[55]のいずれか一つに記載の方法であって、前記医薬製剤が、多汗症を治療または改善するのに有効な活性医薬成分を含む、方法。
[57][56]に記載の方法であって、前記活性医薬成分が、ソフピロニウム臭化物である、方法。
[58][53]から[57]のいずれか一つに記載の方法であって、前記医薬製剤が、溶媒、共溶媒、浸透促進剤pH調整剤、及び粘度調整剤からなる群から選ばれる一つまたは複数の担体または賦形剤を含む、方法。
[59][53]から[58]のいずれか一つに記載の方法であって、前記医薬製剤が、ミリスチン酸イソプロピルを含む、方法。
[60][53]から[59]のいずれか一つに記載の方法であって、前記身体表面が、前記患者の腋である、方法。
[61][53]から[60]のいずれか一つに記載の方法であって、前記医薬製剤が、一日に少なくとも1回、吐出され前記身体表面に塗布される、方法。
[62][53]から[61]のいずれか一つに記載の方法であって、前記医薬製剤が、一日に1〜4回、吐出され前記身体表面に塗布される、方法。
[63][53]から[62]のいずれか一つに記載の方法であって、前記医薬製剤が、前記患者の就寝前に、吐出され前記身体表面に塗布される、方法。
[64][53]から[63]のいずれか一つに記載の方法であって、前記患者がヒトである、方法。
[65][53]から[63]のいずれか一つに記載の方法であって、前記患者が、原発性腋下多汗症の患者である、方法。

発明の効果

0021

本発明の一実施形態による塗布具及びそのアプリケータシステムは、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤に適しており、液だれが起こりにくい。また、本発明の一実施形態による塗布具及びそのアプリケータシステムは、身体表面に塗布した後、塗布具に製剤が残りにくい。従って、本発明の一実施形態による塗布具及びそのアプリケータシステムは、使用者にとって、使用感に優れ、簡便かつ適切に使用できる塗布具及びそのアプリケータシステムである。

図面の簡単な説明

0022

本発明の一実施形態に係るアプリケータシステムの全体外観図である。
カバー部材の外観図である。
容器本体の外観図である。
図1で用いられる本発明の一実施形態に係る塗布具の側面図である。
図3の塗布具の上方斜視図である。
図3の塗布具の平面図である。
図5のA−A線に沿う塗布具の全体側断面図である。
図5のA−A線に沿う塗布具の部分拡大側断面図である。
適用面の一部を拡大した斜視断面図である。
第1変形例の塗布具を示す、図6に対応する図である。
第1変形例の塗布具を示す、図7に対応する図である。
第2変形例の塗布具を示す、図6に対応する図である。
第2変形例の塗布具を示す、図7に対応する図である。
比較例の塗布具を示す、図6に対応する図である。
塗布具及びそのアプリケータシステムの使用方法を説明する図である。
塗布具の使用方法を説明する図である。

0023

以下、本明細書における各用語について説明する。

0024

明細書中における「粘稠度を有する局所投与用の医薬製剤」とは、粘性を有する外用医薬組成物であって、液剤、ローション剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤等を指す。本明細書中で用いられる「粘稠度」とは、粘度と同義であり、液体流動に対する抵抗の大きさを示す。

0025

本発明における局所投与用の医薬製剤は、少なくとも一種以上の有効成分を含有することができる。有効成分は、様々な生理活性物質であってよく、限定されないが、例えば、多汗症治療薬、抗真菌薬抗菌薬ホルモン代替薬、鎮痛薬呼吸器薬などであってよい。好ましい有効成分は、例えば、特許文献4に多汗症治療剤の有効成分として開示される、式:



(式中、Rならびに絶対配置は特許文献4で定義される通りである。すなわち、Rは、メチルまたはエチルであり、化合物は、2位および1′および3′位においてR、SもしくはRS立体異性配置を有するか、またはそれらの混合物である)で表される化合物である。特に好ましくは、ソフピロニウム臭化物(BBI−4000、3’(R)−[2(R)−cyclopentylphenylhydroxyacetoxy]−1’−methyl−1’−ethoxycarbonylmethyl−pyrrolidinium bromide)である。

0026

本明細書中における「中程度の粘稠度」とは、実施例に関して後述する測定方法で測定される、100センチポアズ以上3000センチポアズ以下(25℃)の粘稠度を指し、狭義には、100センチポアズ以上2000センチポアズ以下(25℃)の粘稠度、又は100センチポアズ以上1100センチポアズ以下(25℃)の粘稠度を指す。本発明の塗布具及びアプリケータシステムで適用される医薬製剤の好ましい粘稠度は、100センチポアズ以上900センチポアズ以下(25℃)であり、特に好ましくは、400センチポアズ以上850センチポアズ以下(25℃)である。
本発明の一実施形態によれば、本発明の塗布具及びアプリケータシステムで適用される医薬製剤の好ましい粘稠度は、300センチポアズ以上3000センチポアズ以下(25℃)であり、より好ましくは、300センチポアズ以上1100センチポアズ以下(25℃)である。
本発明の一実施形態によれば、本発明の塗布具及びアプリケータシステムで適用される医薬製剤の好ましい粘稠度は、300センチポアズ以上2500センチポアズ以下(25℃)、500センチポアズ以上2500センチポアズ以下(25℃)、300センチポアズ以上1500センチポアズ以下(25℃)、300センチポアズ以上1000センチポアズ以下(25℃)、または500センチポアズ以上1000センチポアズ以下(25℃)である。

0027

本明細書における「医薬製剤」は、中程度の粘稠度の局所投与用の医薬製剤であればよく、一種類以上の有効成分の他に様々な溶媒、添加剤、安定剤等を含んでもよい。

0028

本発明の一実施形態による塗布具またはアプリケータシステムに適する局所投与用の医薬製剤は、中程度の粘稠度を有する製剤であり、必要に応じて粘性変性剤を加えることにより調製することができる。
本明細書中における「粘性変性剤」として、増粘剤及び/またはゲル化剤を使用することができる。粘性変性剤は、身体表面の塗布部分に、一定時間製剤を保持させることにより薬効を発揮させるために用いられる。
具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl cellulose、HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropylmethylcellulose、HPMC)、カルボキシビニルポリマー(carboxy vinyl polymer)などが用いられてもよい。

0029

本明細書における「医薬製剤」に含まれる溶媒として、特に限定されないが、C1−C4アルコール、水、油性基剤脂肪酸エステル等を使用することができる。

0030

本明細書における「C1−C4アルコール」とは、メタノールエタノールノルマルプロパノールイソプロパノールノルマルブタノールイソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコールプロピレングリコールグリセリン等を指す。

0031

本発明の一実施形態による塗布具またはアプリケータシステムに適用される医薬製剤に用いられるC1−C4アルコールとしては、医薬製剤として中程度の粘稠度が得られるなら特に限定されないが、エタノールが最も好ましい。製剤中におけるエタノール濃度は、40w/w%以上99w/w%以下が好ましく、より好ましくは50w/w%以上99w/w%以下であり、さらに好ましくは60w/w%以上99w/w%以下の範囲であり、特に好ましくは70w/w%以上85w/w%以下の範囲である。

0032

本発明に用いられる局所投与用の医薬製剤は、中程度の粘稠度が得られるように、上記粘性変性剤を適宜用いることができる。例えば、ソフピロニウム臭化物の含量が全製剤量の0〜15w/w%であるエタノール製剤を調製する場合、1.25w/w%のHPCを加えると、所望の中程度の粘稠度を有する製剤を得ることができる。

0033

本明細書中における「局所投与」とは、ヒトの身体表面の病変部位もしくはその周辺部に医薬製剤を塗布することを意味する。

0034

本明細書中における「身体表面」とは、ヒトの皮膚表面等を指す。具体的には、四肢、体部、頭部の皮膚表面等を指し、より具体的には、顔面肩部胸部臀部腹部背部、陰部、腋等の皮膚表面や、毛髪、爪等を意味する。本発明の一実施形態によれば、塗布に適した身体表面(適用部位)は、特に限定されないが、例えば、皮膚表面が好ましく、特に腋等の皮膚表面が好ましい。

0035

本発明の一実施形態によれば、「容器本体」は、中程度の粘稠度を有する医薬製剤が充填される容器である。塗布具に適量の医薬製剤を受け取らせるために、口部に装着されるポンプを備えた容器本体が好ましい。すなわち、医薬製剤を収容するボトル部と、ボトル部の口部に装着されるポンプと、を備える容器本体が好ましい。

0036

本明細書における容器本体のボトル部は、特に限定されないが、例えば、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の形状が取り得る。
本発明の一実施形態によれば、好ましい容器本体は、30mm以上50mm以下の直径(外径)の円形の断面形状を有する略円筒状もしくは30mm以上50mm以下の長径または短径(外径)の略楕円形の断面形状を有する略楕円筒状のボトル部と、ボトル部の口部に装着されるポンプを備える容器である。

0037

本明細書における「ポンプ」とは、指や掌などにより吐出部を押し下げることにより一回の使用量が吐出されるポンプを指す。

0038

本発明の一実施形態によれば、「一回使用量」(前記ポンプを用いる場合は、すなわち、一回の吐出量)の好ましい量は、0.01mL以上3.0mL以下であり、より好ましくは、0.05mL以上1.5mL以下であり、さらに好ましくは0.1mL以上1.0mL以下であり、なお一層好ましくは0.5mL以上0.8mL以下であり、特に好ましくは0.55mL以上0.75mL以下である。

0039

本発明の一実施形態によれば、「塗布具」は、容器本体から一回使用量の製剤を受け取り、かつ、身体表面に塗布するための器具である。塗布具は、製剤を身体表面に塗布させることができる適用面を備えている。塗布具を用いることで、手などが製剤で汚染されることがなく、製剤を簡便かつ確実に身体表面に塗布することが出来る。

0040

本発明の一実施形態によれば、「アプリケータシステム」とは、本発明の塗布具を含み、医療用途に適した一組の物品を指す。
本発明の一実施形態によれば、アプリケータシステムは、塗布具と医薬製剤を収容する容器本体からなるアプリケータシステムである。好ましくは、上記容器本体と、該容器本体に分離可能に取り付けられる本発明の塗布具とを備えたアプリケータシステムである。

0041

本発明の一実施形態による塗布具は、容器本体に分離可能に連結され、使用前に容器本体と分離される。分離された塗布具の適用面に、容器本体から一回使用量の製剤が供給された後、適用面がヒトの身体表面に押し当てられ、製剤が身体表面に塗り広げられる。塗布具と容器本体との分離は簡便に行うことができ、かつ、使用後の再装着・再連結が容易である。従って、不使用時は、通常、両者は連結された状態で保管される。

0042

本発明の一実施形態による塗布具は、分離された塗布具の適用面に、容器本体から一回使用量の製剤が供給された後、塗布具を容器本体に再装着させ、身体表面に塗布される。

0043

これらの場合、塗布具が取り付けられる容器本体の部分は、特に限定されない。しかし、塗布具は、例えば容器本体の口部に覆い被さるように取り付けられるのが好ましい。特に好ましくは、塗布具は、ポンプ等の吐出口を含む容器本体上部に覆い被さるように取り付けられる。

0044

本発明の一実施形態による塗布具は、容器本体と連結されておらず、容器本体と一組の物品を構成する。

0045

本発明の一実施形態によれば、「適用面」は、塗布具の外側表面のうち、一定の範囲の領域であり、一回使用量の製剤を受け取ることができ、かつ、受け取った製剤を身体表面に塗布する(換言すれば、移行する)ために供される表面である。すなわち、適用面とは、製剤を身体表面に塗り広げるために使用することができる領域を意味する。

0046

本発明の一実施形態によれば、「塗布具側面」は、塗布具の外側表面のうち、適用面とは別個の領域である。具体的には、塗布具側面とは、塗布する際に、手で塗布具を保持するために使用される領域を含み、好ましくは、適用面に対して、略垂直方向に延在する面を形成する領域である。
塗布具の側面および側壁は、特に限定されないが、例えば、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の形状が取り得る。

0047

塗布具側面は、使用者の指先で塗布具を操作するための保持部を有していてもよい。また、塗布具側面は、適用面を保護するためのカバー部材(オーバーキャップ)を受けるための肩部を有していてもよく、また、カバー部材を塗布具に固定するためのアンダーカットを有していても良い。

0048

本発明の一実施形態による塗布具の適用面として、好ましい適用面は、硬質な非弾性材料(より好ましくは、硬質かつ非多孔質な非弾性材料)で構成されており、かつ、単一の凹状となる形状を有する適用面である。ここで、適用面について「凹状」とは、医薬製剤を受け入れ、かつ、保持するように、周囲の高さに対して中央部を含む領域の高さが低くなるように形成された形状を意味する。

0049

上記形状を有する適用面は、塗布具側面につながる外周壁部と、外周壁部に周囲を囲まれた底部のみから構成されることができる。

0050

本発明の一実施形態による適用面と塗布具側面は、例えば、適用面の外周壁部の頂部でつながることができる。この場合、例えば、外周壁部の頂部は略円形または略楕円形を形成し、外周壁部の頂部から半径方向内側が適用面であり、外周壁部の頂部から半径方向内側に向かって、順に、外周壁部、底部を構成することができる。外周壁部の頂部は、角や窪みが生じない形状にすることができ、その結果、塗布具側面と適用面(具体的には、外周壁部)は滑らかにつながることができる。

0051

また、本発明の一実施形態による塗布具の適用面における外周壁部の頂部は、平坦部を形成することができる。この場合、例えば、外周壁部は、底部とつながる移行部と塗布具側面とつながる平坦部からなり、適用面と塗布具側面は、外周壁部(平坦部)の最外周部でつながることができる。この場合、例えば、平坦部最外周部は略円形または略楕円形を形成し、平坦部最外周部から半径方向内側が適用面であり、平坦部最外周部から半径方向内側に向かって、順に、外周壁部(平坦部)、外周壁部(移行部)、底部を構成することができる。

0052

本発明の一実施形態による塗布具の側面外周は、25mm以上50mm以下の直径(以下、塗布具の側面外径とも称する)を有する略円形の平面視形状、または、25mm以上50mm以下の長径もしくは短径(以下、塗布具の側面外径とも称する)を有する略楕円形の平面視形状を有する。なお、ここで「塗布具の側面外周」とは、塗布具の側面における、適用面近傍の部分の外周を意味する。従って、例えば塗布具の側面が上記の肩部を有する場合には、当該肩部より上方の部分の外周を意味する。

0053

適用面の外周壁部に囲まれた底部は、単一の凹状面部を構成するか、もしくは、単一の平面部を構成することができる。いずれの場合も、適用面の底部と適用面の外周壁部は、滑らかにつながり、全適用面が連続的に単一の凹状となる形状を形成することができる。

0054

好ましい適用面の底部は、単一の平面部を構成する底部である。「単一の平面部」とは、当該領域において実質的に凹凸が存在しないことを意味する。

0055

凹状となる形状を有する適用面では、適用面の最高部(例えば、外周壁部の頂部)と適用面の最低部との間の高低差が存在する。

0056

尚、本明細書において、「高低差」、「上」、「下」等の方向を示す用語は、特に断りのない限り、図1のように塗布具を、その適用面が上方を向くように静置した場合の方向に関して用いられる。

0057

本発明の一実施形態において、適用面の最高部と最低部との高低差は、塗布後に製剤が殆ど残らず、かつ、液だれが生じにくい程度であれば特に限定されないが、好ましい高低差は、0.1mm以上4.0mm以下である。より好ましい高低差は、0.1mm以上1.5mm以下である。特に好ましい高低差は、0.2mm以上0.5mm以下である。

0058

また、本発明の一実施形態において、好ましい適用面は、適用面の底部が単一の平面部を構成し、かつ、平面部が適用面の全面積の5%以上99%以下を占める適用面である。より好ましい適用面は、適用面の底部が単一の平面部を構成し、かつ、平面部が適用面の全面積の60%以上99%以下を占める適用面である。尚、ここで「適用面の全面積」とは、適用面の平面視形状における面積を意味する。

0059

また、本発明の一実施形態において、好ましい適用面は、適用面の最高部と最低部との高低差が0.1mm以上1.5mm以下の範囲であり、適用面の底部が単一の平面部を構成し、かつ、平面部が適用面の全面積の5%以上99%以下を占める適用面である。

0060

より好ましい適用面は、適用面の最高部と最低部との高低差が0.1mm以上1.5mm以下の範囲であり、適用面の底部が単一の平面部を構成し、かつ、平面部が適用面の全面積の60%以上99%以下を占める適用面である。

0061

また、本発明の一実施形態において、好ましい適用面は、20mm以上45mm以下の直径を有する略円形の平面視形状、または、20mm以上45mm以下の長径もしくは短径を有する略楕円形の平面視形状を有する適用面である。より好ましい適用面は、直径が30mm以上40mm以下の略円形の平面視形状を有する適用面である。

0062

また、本発明の一実施形態において、好ましい適用面は、略円形の平面視形状であり、かつ、塗布具側面も略円形の平面視形状を有し、塗布具側面の外径に対し適用面の直径が40%以上99%以下の長さである適用面である。より好ましい適用面は、略円形の平面視形状であり、かつ、塗布具側面も略円形の平面視形状を有し、塗布具側面の外径に対し適用面の直径が60%以上99%以下の長さである適用面である。さらに、好ましい適用面は、略円形の平面視形状であり、かつ、塗布具側面も略円形の平面視形状を有し、塗布具側面の外径に対し適用面の直径が80%以上99%以下の長さである適用面である。

0063

本発明の一実施形態による塗布具の適用面は、単一の凹状となる形状を有しており、その容積は、好ましくは、0.01mL以上3.0mL以下であり、より好ましくは、0.02mL以上1.5mL以下であり、さらに好ましくは0.05mL以上1.0mL以下であり、特に好ましくは0.1mL以上0.5mL以下である。

0064

本発明の一実施形態によるアプリケータシステムの塗布具の適用面の容積は、一回使用量よりも少ない量である。好ましくは、適用面の容積は、一回使用量の10%以上99%以下であり、より好ましくは20%以上90%以下である。

0065

また、本発明の一実施形態において、好ましい適用面は、20mm以上45mm以下の直径を有する略円形の平面視形状、または、20mm以上45mm以下の長径もしくは短径を有する略楕円形の平面視形状を有し、上記高低差が直径(または長径もしくは短径)の1/200以上1/10以下の範囲である適用面である。より好ましい適用面は、直径が30mm以上40mm以下の略円形の平面視形状を有し、高低差が直径の1/150以上1/50以下の範囲である適用面である。

0066

また、外周壁部の頂部で塗布具側面とつながり、外周壁部の頂部が平坦ではない本発明の一実施形態の適用面において、適用面の底部が単一の平面を構成する場合、外周壁部の水平距離(換言すれば、外周壁部の頂部から、底部(すなわち、平面部)が始まる箇所までの平面視幅)は、好ましくは、外周壁部の頂部と平面部との高低差の2倍以上20倍以下の長さであり、より好ましくは、3倍以上20倍以下の長さである。特に好ましくは、4倍以上10倍以下の長さである。
また、外周壁部の頂部が平坦部となる本発明の一実施形態の適用面において、適用面の底部が単一の平面を構成する場合、当該平坦部の最内周部から半径方向内側に向かって、底部(すなわち、平面部)が始まる箇所までの水平距離は、好ましくは、外周壁部の頂部と平面部との高低差の2倍以上20倍以下の長さであり、より好ましくは、3倍以上20倍以下の長さである。特に好ましくは、4倍以上10倍以下の長さである。

0067

また、本発明の一実施形態において、塗布具にはカバー部材(オーバーキャップ)が取り付けられても良い。カバー部材は、塗布具の適用面に覆い被さるように取り付けられ、使用時に取り外される。

0068

本発明の一実施形態における「硬質な非弾性材料」または「硬質かつ非多孔質な非弾性材料」の例として、例えば、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂ポリアリレート樹脂)、ポリカーボネート樹脂ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂PVC樹脂ポリ塩化ビニル樹脂)、あるいは、3Dプリンターに用いられるエポキシ紫外硬化樹脂等を挙げることができるが、適用される医薬製剤が浸透することがなければ特に限定されない。

0069

硬質な非弾性材料、または、硬質かつ非多孔質な非弾性材料として特に好ましい材料は、ポリプロピレン樹脂または高密度ポリエチレン樹脂である。

0070

また、本発明の一実施形態において、硬質な非弾性材料、または、硬質かつ非多孔質な非弾性材料として好ましい材料は、引張強さが70kg/cm2以上1760kg/cm2以下の材料である。さらに好ましくは、引張強さが100kg/cm2以上1500kg/cm2以下の材料であり、特に好ましくは、引張強さが220kg/cm2以上390kg/cm2以下の材料である。

0071

尚、本発明の一実施形態による塗布具では、少なくとも塗布具の適用面が硬質な非弾性材料で形成されていればよい。換言すれば、適用面以外の部分を形成する材料は特に限られない。また、塗布具は、適用面を含む全体を単一の部品として一体成形することができるが、塗布具の製造方法は特に限られない。

0072

本発明の一実施形態による塗布具は、硬質な非弾性材料(好ましくは、硬質かつ非多孔質な非弾性材料)で形成され、かつ、単一の凹状である適用面を有している。硬質の適用面(好ましくは、硬質かつ非多孔質な適用面)は、塗布中に身体表面に押し当てられてもそれ自体は変形することがない。従って、塗布中も製剤を凹状の適用面に保持することができ、適用面から製剤が漏れ出しにくい。また、適用面が変形しないことによって、中程度の粘稠度を有する製剤でも、塗布後の凹状の適用面に残留しにくい。従って、一回の使用量を確実に身体表面に移行することができる。また、適用面が変形しないことによって、塗布中に腋毛を巻き込むことによる使用者の不快感も防止することができる。また、凹状の適用面は、従来の凸状の適用面と異なり、中程度の粘稠度を有する製剤を適用面に受け取る際、および、塗布する間に製剤が液だれするおそれが少ない。従って、塗布具を操作する手や治療部位周辺が、垂れた製剤によって汚染されることがない。

0073

また、本発明の一実施形態による塗布具は、容易に洗浄することができる使用者にとって利便性の高い塗布具である。塗布後の適用面に製剤が残りにくいので、綿布等による拭き取りによって容易に適用面をきれいにすることができる。また、適用面に液だまりが生じるような凹凸が実質的に存在しないので、水洗によっても適用面上の製剤を除去することができ、その後の乾燥も容易である。

0074

本発明の一実施形態による塗布具は、適用面で受け取られた製剤が、一定時間、塗布具側面へ液だれすることなく、適用面に保持することが出来るものであることが好ましい。「一定時間」とは、製剤が塗布具の適用面に受け取られた後、身体表面への塗布が開始されるまでの間の時間を指す。具体的には、少なくとも3秒間であり、好ましくは10秒間であり、より好ましくは20秒間であり、さらに好ましくは30秒間であり、特に好ましくは60秒間である。

0075

本発明の一実施形態による塗布具及びそのアプリケータシステムに適した製剤は、中程度の粘稠度を有し、身体表面に塗布する局所投与用医薬製剤であれば、特に限定されないが、例えば、腋下に適用される多汗症治療剤が好ましい。多汗症治療剤としては、上述のソフピロニウム臭化物を含む製剤が好ましい。

0076

以下、本発明を更に説明する。

0077

本発明は、身体表面に医薬製剤を塗布するための新規な塗布具及びアプリケータシステムに関する。本発明の塗布具は、アプリケータシステムの一部分を構成しうる。
本発明の一実施形態において、アプリケータシステムは、医薬製剤の複数回の使用量の体積を保持し、保管するための容器(例えば、上記の「ボトル部」を指す。)と、保管された医薬製剤の一回または複数回の使用量を容器の内部から容器外部の領域に吐出する、ポンプのような送達手段とを備える。
本発明の一実施形態において、アプリケータシステムは、医薬製剤の複数回の使用量を収容し貯蔵するための容器が含まれうる。さらに、好ましくは、前記容器は、計量された組成物を吐出するためのディスペンサ、例えばポンプディスペンサが含まれうる。
以下、単に「容器」と記載した場合は、広義解釈され、ボトル部を指す場合と、ポンプのようなディスペンサとボトル部によって構成された容器の場合と、を含む。
本発明の一実施形態において、好ましいアプリケータシステムは、容器またはディスペンサのキャップとして機能することができる塗布具を備える(以下、このような機能を有する塗布具を特に「塗布具キャップ」とも呼ぶ。)。
本発明の塗布具に適した医薬製剤は、流体であり、例えば、溶液、ローション剤、軟膏剤、クリーム剤、泡剤またはゲル剤であることができる。

0078

本発明の好ましい一実施形態において、本発明の塗布具及びアプリケータシステムは、中程度の粘稠度を有するゲル製剤として提供される計量された医薬製剤を、局所的にまたは経皮的に、投与(特に、塗布による局所投与)することができる点で特に有用である。
本発明のより好ましい一実施形態において、本発明は、腋のような身体の患部領域に、計量された発汗抑制剤または多汗症治療剤を塗布する塗布具及びアプリケータシステムからなる。

0079

本発明の一実施形態において、本発明の塗布具またはアプリケータシステムは、中程度の粘稠度を有する医薬製剤の局所投与に適している。
本発明の一実施形態において、塗布具は、容器から計量された製剤を受けるための実質的に平坦な上面(例えば、上記の「単一の平面部を構成する底部」を指す。)を備え、好ましくは、当該上面を含むリザーバ領域(例えば、上記の「適用面」を指す。)によって、吐出された使用量の90%を超える量を身体表面に送達または移行することができる。
前記の実質的に平坦な表面(例えば、「単一の平面部を構成する底部」を指す。)は、さらに、隆起したまたは浮き出た周縁部(例えば、上記の「外周壁部」を指す。)と一緒になって、リザーバ領域を構成する。リザーバ領域は、投与前の製剤を容易に保持し、さらに、塗布具表面から身体表面に、製剤を、より完全にかつ容易に移行させる。

0080

また、本発明の一実施形態によれば、本発明により、ソフピロニウム臭化物及び他の多汗症治療剤の局所投与に適したアプリケータシステムを提供することができる。

0081

従って、本発明は、医薬製剤を、医薬製剤を必要とする患者の身体表面(特に、皮膚表面)に塗布するための塗布具を備える。
本発明の一実施形態において、
本発明の塗布具は、空洞部を有し、空洞部の境界を画定する一つまたは複数の側壁(好ましくは、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁)を備え、好ましくは、前記側壁は実質的に剛性であり、
空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端(好ましくは、一つまたは複数の側壁に対して垂直な上壁となる上端であり、より好ましくは、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁に対して垂直な上壁となる上端である。)を有し、これにより医薬製剤のための容器またはディスペンサ(好ましくは、その上部)に外嵌され、好ましくは、容器またはディスペンサの一部を囲むキャップを形成し、
前記側壁は、容器またはディスペンサ(好ましくは、その上部)と分離可能に係合するように構成されている。
前記側壁は、実質的に硬質であり、圧力が加えられても実質的な形状は保持されるが、手による操作により、わずかな変形が生じ、塗布具を容器本体から取り外すことができる。
本発明の一実施態様において、塗布具(好ましくは、塗布具キャップ)の閉鎖された上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、平面部と側壁との境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、
塗布具(好ましくは、塗布具キャップ)の上端の平面部は、液体が通ることができないように硬質かつ非多孔質であり、かつ、容器から平面部に吐出された医薬組成物(好ましくは、その一回または複数回使用量、より好ましくはその一回の使用量)を受けるように構成されており、
前記平面部と前記周縁部は、一緒になって、リザーバ領域を形成し、平面部に吐出された医薬製剤の一回または複数回使用量を受けるように構成されており、かつ、リザーバ領域内に医薬製剤が保持できるように構成されている。

0082

本発明の一実施形態において、塗布具の側壁は、実質的に剛性であり、容器またはディスペンサ(好ましくは、その上部)に可撓式に係合かつ分離可能に固定されることができる。
本発明の一実施形態において、塗布具の側壁は、実質的に剛性であり、かつ、塗布具の側壁の内側は、容器またはディスペンサ(好ましくは、その上部)と嵌り合って係合するように形成された隆起部または突起部を備えることができる。
本発明の一実施形態において、好ましくは、塗布具の側壁は、実質的に剛性であり、かつ、実質的に気密のシールを形成するように容器またはディスペンサの上部と嵌り合って係合する。

0083

本発明の一実施形態において、塗布具の側壁の内側の隆起部または突起部は、容器またはディスペンサの上部に螺合するネジ部として形成されることができ(「ねじ込み式(screw−on)」、「ねじりロック式(twist−lock)」)、好ましくは、側壁の内側の円周に沿って、断続的に、好ましくは等距離で配置されるフックとして働く複数の突起部として形成されることができる(「スナップ式(snap−on)」)。
いずれも、当技術分野において一般的に用いられるチャイルドロック機構として構成することもできる。
本発明の塗布具は、一つまたは複数の側壁を有することができる。
本発明の一実施形態において、好ましくは、塗布具の側壁は、円形または楕円形の横断面を有し、塗布具キャップを形成するように、単一の周壁(すなわち、「略円筒形の側壁」もしくは「略楕円筒形の側壁」)を形成する。しかし、本発明の塗布具(特に、塗布具キャップ)の側壁の形状は、特に限られない。
従って、本発明の塗布具は、略多角筒形の側壁を取り得る。例えば、本発明の一実施形態において、本発明の塗布具は、矩形の横断面を有し、塗布具キャップを形成するように、4つの側壁を備える塗布具である。
本発明の一実施形態において、塗布具(特に、塗布具キャップ)の上端の外側上面は、塗布具(特に、塗布具キャップ)の平面部の周方向の境界を画定する隆起部(好ましくは、円形または楕円形の隆起部であり、例えば、上記の「外周壁部」「周縁部」を指す。)を備えることができる。
本発明の一実施形態において、好ましい塗布具(特に、塗布具キャップ)は、隆起した周縁部と、その内側の円形の平面部で構成された上面を有する。

0084

本発明のより好ましい実施形態において、塗布具(特に、塗布具キャップ)の側壁は、使用者が塗布具を把持するため、及び、塗布具を容易に操作するため(特に、取り扱い、取り付け、または分離するため)の保持部を備える。持ち手視認性向上と、持ちやすさの観点から、好ましくは、保持部は凹部である。

0085

本発明のさらに好ましい実施形態では、塗布具(特に、塗布具キャップ)は、少なくとも塗布具(特に、塗布具キャップ)の平面部を覆うオーバーキャップを備えることができる。

0086

本発明の実施形態において、好ましくは、塗布具(特に、塗布具キャップ)の上端の外側表面の中央の連続した平面部は、吐出された一回または複数回使用量の医薬製剤を、患者の身体表面(特に、皮膚表面)に塗布するように機能し、隆起した周縁部は、医薬製剤が投与される間、吐出された医薬製剤を、平面部と周縁部によって形成されたリザーバ領域内に保持するように機能する。
本発明の一実施形態において、塗布具(特に、塗布具キャップ)は、患者の腋に医薬製剤を効率的に塗布し移行させるのに特に有用である。
本発明の一実施形態において、適用される好ましい医薬製剤は、多汗症を治療または改善するために有効な活性医薬成分、例えばソフピロニウム臭化物を含む。ソフピロニウム臭化物は、好ましくは、中程度の粘稠度を有するゲル剤の形態で提供される。

0087

さらに、本発明は、医薬製剤(医薬的に許容される組成物)を、それを必要とする患者の身体表面(特に、皮膚表面)に塗布するためのアプリケータシステムを含む。
本発明のアプリケータシステムは、
医薬製剤の複数回の使用量を収容し貯蔵するための容器であって、任意であるが好ましくは、計量された医薬製剤を吐出するためのディスペンサ、例えばポンプディスペンサを有し、かつ、好ましくは、前記容器の上端部にディスペンサと係合するための開口部を有する容器と、
塗布具(特に、塗布具キャップ)と、を備える。
塗布具(特に、塗布具キャップ)は、好ましくは、ディスペンサを覆い、容器の上部またはディスペンサの一部と分離可能に係合する。
前記塗布具は、空洞部を有し、空洞部の境界を画定する一つまたは複数の側壁(好ましくは、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁)を備え、好ましくは、前記側壁は実質的に剛性であり、
前記空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端(好ましくは、一つまたは複数の側壁に対して垂直な上壁となる上端であり、より好ましくは、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁に対して垂直な上壁となる上端である。)を有しており、
前記塗布具の閉鎖された上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、平面部の境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、
前記平面部は、液体が通ることができないように硬質かつ非多孔質であり、
前記周縁部は、前記平面部と一緒になって、リザーバ領域を形成し、医薬製剤が平面部に吐出されたとき、リザーバ領域内に受けて、医薬製剤が保持できるように構成され、かつ、患者の身体表面に塗布するための機能を有している。

0088

本発明の好ましい一実施形態において、前記塗布具(特に、塗布具キャップ)は、吐出された医薬製剤をリザーバ領域内に受けて、保持し、患者の身体表面(特に、皮膚表面)に塗布するための塗布具として機能する。

0089

本発明の一実施形態において、アプリケータシステムは、さらに、塗布具(特に、塗布具キャップ)と係合し、少なくとも塗布具の平面部を覆うオーバーキャップを備えることができる。
本発明の一実施形態において、容器は、内部にピストンを備えることができ、ピストンは、一回使用量が吐出される度に容器内の内容物の貯蔵体積を減少させるように摺動し、最終的に実質的にほぼ全ての医薬製剤を容器から吐出する。さらに、前記容器は、周囲に対して開放された下端部を備えることができ、これにより、医薬製剤が容器から吐出された後に容器内の圧力が均一化される。
本発明の別の実施形態において、容器は、容器の内部に配置された圧潰性の内側ライナー(例えば、アルミパウチ等を指す。)を備えることができる。内側ライナーは、一回使用量が吐出される度に容器内の内容物の貯蔵体積を減少させ、内容物を圧縮して最終的に実質的に全ての医薬製剤を容器から吐出する。

0090

本発明の好ましい一実施形態において、容器は、容器と嵌合する下部キャップを含む。
本発明の好ましいアプリケータシステムは、ディスペンサを備えることができるが、好ましくは、中程度の粘稠度を有する医薬製剤のためのポンプディスペンサを備えることができ、より好ましくは、計量ポンプディスペンサを備えることができる。

0091

本発明は、多汗症の患者に対する、多汗症を治療または軽減する方法を含む。
本発明の塗布具及びアプリケータシステムを用いた上記方法は、
a)多汗症の治療または軽減に有効な医薬製剤を含む内容物を有する容器と、容器から医薬製剤を吐出するために容器と係合するディスペンサと、容器またはディスペンサ(好ましくは、その上部)に外嵌される分離可能な塗布具(特に、塗布具キャップ)と、を含むアプリケータシステムを提供する工程であって、
塗布具は、空洞部を有し、空洞部の境界を画定する一つまたは複数の側壁(好ましくは、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁)を備え、好ましくは、前記側壁は実質的に剛性であり、
前記空洞部は、開放された下端と、閉鎖された上端(好ましくは、一つまたは複数の側壁に対して垂直な上壁となる上端であり、より好ましくは、略円筒状、略楕円筒状または略多角筒状の側壁に対して垂直な上壁となる上端である。)と、を有しており、
塗布具の閉鎖された上端の外側表面は、中央の連続した平面部と、平面部の境界を画定する隆起した周縁部と、を備えており、
平面部は、液体が通ることができないように硬質かつ非多孔質であり、
前記周縁部は、前記平面部と一緒になって、リザーバ領域を形成し、医薬製剤が容器から塗布具の平面部に吐出されたとき、リザーバ領域内に医薬製剤が保持できるように構成されており、
前記の塗布具(特に、塗布具キャップ)は、任意に、少なくとも塗布具(特に、塗布具キャップ)の上面の平面部のリザーバ領域を覆うオーバ—キャップを備える、工程と、
b)塗布具(特に、塗布具キャップ)を容器またはディスペンサから分離し、オーバ—キャップが存在する場合はオーバーキャップを塗布具から分離する工程と、
c)塗布具(特に、塗布具キャップ)のリザーバ領域内に医薬製剤の一回または複数回の使用量を吐出する工程と、
d)吐出された一回または複数回の使用量の医薬製剤を患者の身体表面(特に、皮膚表面)に塗布する工程、
からなる。
より好ましくは、上記方法は、患者の腋の皮膚表面に対して行われる。

0092

本発明の方法は、好ましくは、液剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、軽軟膏剤、泡剤、またはゲル剤の形態で提供される医薬製剤を用いて行うことができる。
本発明の方法のより好ましい実施形態は、医薬製剤が、計量ディスペンサによって容器から一回使用量として吐出されることを含む。

0093

本発明の一実施態様において、本発明の好ましい方法は、多汗症を治療または改善するのに有効な活性医薬成分を含む医薬製剤に適用される。より好ましくは、活性医薬成分が、ソフピロニウム臭化物である医薬製剤を用いた方法である。
本発明の一実施態様において、本発明の方法に用いられる活性医薬成分は、溶媒、共溶媒、浸透促進剤、pH調整剤、及び粘度調整剤からなる群から選ばれる一つまたは複数の担体または賦形剤を含み、中程度の粘稠度を有する医薬製剤として調製される。
本発明の一実施態様において、本発明が適用される好ましい医薬製剤はミリスチン酸イソプロピルを含む。
本発明の一実施態様において、本発明が適用される好ましい医薬製剤はHPCを含む。

0094

本発明の方法が適用される多汗症は、好ましくは腋下多汗症であり、特に好ましくは原発性腋下多汗症である。
本発明の好ましい一実施態様では、本発明の方法は、医薬製剤を、一日に少なくとも1回吐出し身体表面(特に、皮膚表面)に塗布することを含む。しかし、本発明の方法は、必要に応じて、一日に複数回実施されてもよく、使用の便宜上、通常、本発明の方法は、一日に1回から一日に4回実施される。
本発明の別の好ましい一実施態様では、本発明の方法は、患者の就寝前に医薬製剤の投与(特に、塗布による局所投与)を含む。医薬製剤の塗布は、患者の就寝直前、または患者の就寝の約1時間から約2時間前、または患者の就寝の約2時間から約4時間前に実施されてよい。

0095

以下、添付の図面を参照して、本発明の各実施形態について説明する。なお、以下の説明はあくまでも一例を示すものであって、本願発明の技術的範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。また、図面では、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
なお、以下の説明では、各実施形態における寸法等の測定値を示しているが、適宜四捨五入した値であるため、合計値等が合わない場合もある。

0096

図1は、本発明の一実施形態に係るアプリケータシステム1の全体外観図である。アプリケータシステム1は、容器本体3と、塗布具5とを備える。容器本体3は、局所投与用の医薬製剤を収容するように構成されており、医薬製剤は、25℃で100センチポアズ以上2000センチポアズ以下の中程度の粘稠度を有する。アプリケータシステム1は、図1Aに示すような、塗布具5の適用面7(後述)を覆うカバー部材(換言すれば、オーバーキャップ)9を備えていてもよい。

0097

塗布具5は、容器本体3に分離可能に取り付けられるように構成されている。図2は、塗布具5が容器本体3から分離されたときの容器本体3の外観図の一例を示す。図2の例では、容器本体3は、医薬製剤を収容するボトル部3Aと、ボトル部3Aの口部(符号省略)に装着されるポンプ部(換言すれば、ディスペンサ)3Bと、を備えている。ボトル部3Aに収容された医薬製剤が、ポンプ部3Bによって塗布具5の適用面7に供給される。しかし、容器本体3は、必ずしもポンプ部3Bを備えていなくてもよい。この場合、医薬製剤は、ボトル部3Aの口部から直接適用面7に供給されてもよい。

0098

次に、塗布具5の構成について具体的に説明する。図3図5は、それぞれ、図1に記載された塗布具5の側面図、上方斜視図及び平面図である。図5A及び図6は、それぞれ、図5のA−A線に沿う塗布具5の全体側断面図及び部分拡大側断面図である。図7は、適用面7の一部を拡大して示す斜視断面図である。

0099

図3を参照すると、塗布具5は、閉鎖された上端部15と開放された下端部13とを有する実質的に筒状の本体11を備えている。塗布具5は、容器本体3の口部(図示の例では、ポンプ部3Bの吐出部)を受け入れるように、本体11の下端部13を通じて開放された内部空間10を有している(例えば図5Aを参照)。こうして、塗布具5を、容器本体3の口部(図示の例では、ポンプ部3Bの吐出部)に覆い被さるように容器本体3に取り付けることができる。
本発明の一実施態様において、本発明の塗布具は、側壁の内側の表面に、容器本体に取り付けるための複数の突起部があってもよい。図5Aでは、具体例として2つの突起部が示されており、従って、塗布具5は、側壁の内側の下部の表面上に、円周に沿って4つの突起部を有する。
前記突起部が単一フランジとして形成される場合、前記突起部は、側壁の内側に単一のリングとなるように形成することができ、あるいは、前記突起部は、容器またはディスペンサ部分ねじ溝に噛み合うように螺合するねじを形成することができる。
加えて、前記突起部は、塗布具の内側に備えられ、1つ以上が好ましく、4つ以上がより好ましい。それぞれの前記突起部は、同じ形状・大きさであることが好ましいが、異なる形状・大きさであってもよい。
本発明の一実施態様において、例えば、側壁の下部の内周に沿って等間隔で配置された8つの突起部を有する塗布具は、特に好ましい。このような突起部を有する塗布具は、より適切に容器本体と固定され、審美的にも好ましい。

0100

本体11の閉鎖された上端部15の外側表面は、適用面7を含んでいる。上記したように、「適用面」とは、塗布具の一定の範囲の領域であり、一回使用量の医薬製剤を受け取ることができ、かつ、受け取った医薬製剤を使用者の身体表面に塗り広げるために使用することができる表面を意味する。適用面7は、単一の凹状である。適用面について「凹状」とは、医薬製剤を受け入れ、かつ、保持するように、周囲の高さに対して中央部を含む領域の高さが低くなるように形成された形状を意味する。

0101

塗布具5の本体11は、側面17を備えている。塗布具5の側面17は、塗布具5の使用時に、使用者が手で塗布具5を保持するために使用される領域を含み、適用面7とは別個の領域である。側面17は、適用面7に対して実質的に垂直方向に延在することが好ましい。しかし、側面17が延在する方向は、必ずしも適用面7に対して垂直な方向でなくてもよい。また、側面17は、適用面7とつながるための湾曲面を有することができる。

0102

図3及び図4に示すように、塗布具5の側面17は、例えば、塗布具5の径方向に対向する位置に、一対の凹状の保持部18を含むことができる(図4では一方の保持部18のみが示されている)。使用者は、塗布具5を容器本体3から分離して使用する際、保持部18を指先で保持することができる。

0103

また、本実施形態では、塗布具5は、カバー部材9を受けるための肩部20を有する。また、塗布具5の側面17は、肩部20より上部において、下方に向けて僅かに内側に傾斜する勾配部(換言すれば、アンダーカット)21を有している。勾配部21は、塗布具5にカバー部材9を係止させる係止部として作用することができる。これにより、アプリケータシステム1の不使用時、塗布具5にカバー部材9を固定し、適用面7を保護することができる。

0104

図6及び図7に示すように、本実施形態の適用面7は、塗布具5の側面17につながる外周壁部22と、外周壁部22に周囲を囲まれた底部24のみから形成されている。適用面7と塗布具5の側面17とは、外周壁部22の頂部22Aでつながっている。従って、適用面7は、外周壁部22の頂部22Aから半径方向内側に向かって、順に、外周壁部22、底部24を構成する。外周壁部22の頂部22Aは、角や窪みが生じない形状を有し、その結果、塗布具5の側面17と適用面7(具体的には、外周壁部22)とは滑らかにつながっている。なお、理解の容易のため、添付の図面(例えば図5等)では、外周壁部
22の頂部22Aの位置を実線で示している。しかし、上記したように、実際の頂部22Aの形状は、角や窪みが生じない滑らかな形状である。

0105

本実施形態では、図5の平面図に示すように、適用面7は、塗布具5の本体11の長さ方向の中心軸線Cを中心とする実質的に円形の平面視形状を有している。円形の適用面7の直径は、例えば、20mm以上45mm以下の範囲で設定することができる。より好ましい適用面7は、直径が30mm以上40mm以下の実質的に円形の平面視形状を有する適用面である。しかし、他の実施形態では、適用面7は、塗布具5の本体11の中心軸線Cを中心とする実質的に楕円形の平面視形状を有していてもよい。この場合、適用面7の長径または短径を、例えば、20mm以上45mm以下の範囲で設定することができる。

0106

本実施形態では、底部24は単一の平面部を形成している。図6及び図7に示すように、底部24と外周壁部22とは、滑らかにつながっており、適用面7の全体が、連続的に(換言すれば、いかなる凸部も含まない)単一の凹状となる形状を形成する。なお、理解の容易のため、添付の図面(例えば図5等)では、底部24と外周壁部22との境界部の位置を実線で示している。

0107

平面部を形成する底部24の面積(図6にS1で示される領域の面積:以下、面積S1と称する)は、適用面7の全面積(頂部22Aにより画定される、図6にSで示される領域の面積:以下、面積Sと称する)の5%以上99%以下を占めることが好ましい。平面部を形成する底部24は、適用面7の全面積の60%以上99%以下を占めることが、より好ましい。

0108

なお、本明細書における適用面の全面積、底部の面積(すなわち、S、S1など)は、平面視形状における面積である。

0109

図6及び図7に示すように、適用面7の最高部(本実施形態では、外周壁部22の頂部22A)と、適用面7の最低部(本実施形態では、底部24を形成する平面)には高低差Hが存在する。適用面7の外周壁部22の頂部22Aと最低部24との高低差Hは、適用面7で受け取られた医薬製剤が、適用面7に殆ど残ることなく身体表面に塗布されることができ、かつ、液だれが生じにくい寸法であれば特に限定されないが、好ましい高低差Hは、0.1mm以上4.0mm以下である。より好ましい高低差Hは、0.1mm以上1.5mm以下である。特に好ましい高低差Hは、0.2mm以上0.5mm以下である。
また、本発明の一実施形態において、好ましい適用面7は、適用面7の最高部と最低部との高低差Hが0.1mm以上1.5mm以下の範囲であり、適用面7の底部24が単一の平面部を構成し、かつ、平面部が適用面7の全面積の5%以上99%以下を占める適用面である。

0110

より好ましい適用面は、適用面7の最高部と最低部との高低差Hが0.1mm以上1.5mm以下の範囲であり、適用面7の底部24が単一の平面部を構成し、かつ、平面部が適用面7の全面積の60%以上99%以下を占める適用面である。

0111

また、本発明の一実施形態において、好ましい適用面7は、20mm以上45mm以下の直径を有する略円形の平面視形状、または、20mm以上45mm以下の長径もしくは短径を有する略楕円形の平面視形状を有し、高低差Hが直径(または長径もしくは短径)の1/200以上1/10以下の範囲である適用面である。より好ましい適用面7は、直径が30mm以上40mm以下の略円形の平面視形状を有し、高低差Hが直径の1/150以上1/50以下の範囲である適用面である。

0112

また、図7に示すような、適用面が外周壁部の頂部で塗布具側面とつながり、外周壁部の頂部が平坦ではない本発明の一実施形態において、外周壁部の水平距離L(換言すれば、外周壁部の頂部から、底部(すなわち、平面部)が始まる箇所までの平面視幅)は、好ましくは、外周壁部の頂部と平面部との高低差Hの2倍以上20倍以下の長さであり、より好ましくは、3倍以上20倍以下の長さである。特に好ましくは、4倍以上10倍以下の長さである。

0113

尚、底部24は、必ずしも平面部を形成していなくてもよい。底部24は、外周壁部22の頂部22Aから中心軸線Cに向けて、例えば一定の曲率半径で連続的に湾曲する湾曲した凹状面部を形成していてもよい。この場合、例えば、凹状面部の中心が適用面7の最低部となる。

0114

図6においては、外周壁部22の頂部22Aが適用面7の最高部となり、底部24を形成する平面が最低部となり、その高低差Hは、0.38mmである。図6における適用面の容積は、0.29mLである。
図6における底部24は、平面かつ円形であり、その直径は30mmであり、外周壁部22の頂部22Aは円形であり、直径は33mmである。図6における塗布具5の側面外径L2は37mmである。

0115

図6において、適用面7の底部24の面積S1は、適用面7の全面積Sのおよそ72%であり、高低差Hの適用面7の直径に対する比率はおよそ1/87である。
また、図7における水平距離L(外周壁部22の頂部22Aから半径方向内側に向かって、底部(平面部)24が始まる箇所までの水平距離、すなわち、外周壁部22の頂部22Aから外周壁部22と底部24との境界までの平面視幅)は1.7mmであり、上記高低差Hのおよそ4.5倍である。なお、図6及び図7に関するこれらの具体的寸法値は、単に一例にすぎず、本実施形態を限定するものではない。

0116

本実施形態による塗布具5は、容器本体3から分離された状態で使用される。具体的には、カバー部材9を塗布具5から取り外し、塗布具5を容器本体3から取り外す。その後、例えば図13に示されるように、保持部18に一方の手の指先を当てて本体11を挟むように保持し、他方の手で容器本体3のポンプ部3Bを操作し、一回使用量の医薬製剤を、適用面7に吐出する。その後、例えば図14に示されるように、適用面7を腋に押し当てながら医薬製剤を身体表面(特に、皮膚表面)上に塗り広げる。

0117

適用面7は、硬質かつ非多孔質な非弾性材料で形成されているので、塗布中に身体表面に押し当てられてもそれ自体は変形することがない。従って、塗布中も製剤を凹状の適用面7に保持することができ、適用面7から製剤が漏れ出すおそれが少ない。また、適用面7が変形しないことによって、中程度の粘稠度の製剤でも、塗布後の凹状の適用面7に残留しにくい。従って、一回の使用量を確実に身体表面に移行することができる。また、適用面7が変形しないことによって、塗布中に腋毛を巻き込むことによる使用者の不快感も防止することができる。また、凹状の適用面7は、従来の凸状の適用面と異なり、中程度の粘稠度の製剤を適用面に受け取る際、及び、塗布中に製剤が液だれするおそれが少ない。従って、塗布具5を操作する手や適用部位周辺が、垂れた製剤によって汚染されることがなく、適切に使用できる。

0118

また、塗布具5は、容易に洗浄することができる。塗布後の適用面7に製剤が残りにくいので、綿布等による拭き取りによって容易に適用面7をきれいにすることができる。また、適用面7に液だまりが生じるような凹凸が実質的に存在しないので、水洗によっても適用面7上の製剤を除去することができ、その後の乾燥も容易である。

0119

図8及び図9は、本実施形態の第1変形例を示す、それぞれ、図6及び図7に対応する図である。図10及び図11は、本実施形態の第2変形例を示す、それぞれ、図6及び図7に対応する図である。

0120

第1変形例の塗布具5Aは、適用面47が、外周壁部42と、外周壁部42に周囲を囲まれた底部44とを有している。底部44は平面部を形成している。外周壁部42は、底部44につながる移行部42bと、実質的に平坦で側面17につながる平坦部42aとを有している。従って、適用面47は、平坦部42aの最外周部42cから半径方向内側に向かって、順に、外周壁部42の平坦部42a、外周壁部42の移行部42b、底部44を構成する。平坦部42aの最外周部42cは、角や窪みが生じない形状を有し、その結果、塗布具5Aの側面17と適用面47(具体的には、外周壁部42)とは滑らかにつながっている。

0121

図8においては、外周壁部42の平坦部42aが適用面47の最高部となり、底部44を形成する平面が最低部となり、その高低差Hは0.38mmである。図8における適用面の容積はおよそ0.07mLである。
図8における底部44は、平面かつ円形であり、その直径は8.9mmであり、平坦部42aの最外周部42cは、円形であり、直径は33mmである。図8における塗布具5Aの側面外径L2は37mmである。

0122

図8において、適用面47の底部44の面積S1は、適用面47の全面積Sのおよそ7%であり、高低差Hの適用面47の直径に対する比率はおよそ1/87である。
また、図9における水平距離L(塗布具5Aの平坦部42aの最内周部42dから半径方向内側に向かって、底部(平面部)44が始まる箇所までの水平距離、すなわち、平坦部42aの最内周部42dと底部44との境界までの平面視幅)は1.7mmであり、上記高低差Hのおよそ4.5倍である。なお、理解の容易のため、図9では、平坦部42aの最外周部42c、最内周部42d、及び外周壁部42と底部44との境界部の位置を実線で示している。しかし、図8に示すように、実際の適用面47は、全体として滑らかである。また、図8及び図9に関する上記の具体的寸法値は、単に一例にすぎず、第1変形例を限定するものではない。

0123

第2変形例の塗布具5Bは、適用面57が、外周壁部52と、外周壁部52に周囲を囲まれた底部54とを有している。側面17は、適用面57とつながるための湾曲面を有し、適用面57と塗布具5Bの側面17とは、外周壁部52の頂部52Aでつながっている。従って、適用面57は、外周壁部52の頂部52Aから半径方向内側に向かって、順に、外周壁部52、底部54を構成する。外周壁部52の頂部52Aは、角や窪みが生じない形状を有し、その結果、塗布具5Bの側面17と適用面57とは滑らかにつながっている。

0124

第2変形例において、底部54は、必ずしも平面を形成していなくてもよい。例えば、底部54は、外周壁部52との移行部から中心軸線Cに向けて連続的に湾曲する凹状面を形成していてよい。この場合、例えば、凹状面の中心が適用面57の最低部となる。

0125

図10においては、外周壁部52の頂部52Aが適用面57の最高部となり、底部54を形成する平面が最低部となり、高低差Hは1.3mmである。図10における適用面57の容積は0.22mLである。
図10における底部54は、平面かつ円形であり、その直径は、10mmであり、外周壁部52の頂部52Aは、円形であり、直径は23mmである。図10における塗布具5Bの側面外径L2は37mmである。

0126

図10において、適用面57の底部54の面積S1は、適用面57の全面積Sのおよそ18%であり、高低差Hの適用面57の直径に対する比率はおよそ1/17である。
また、図11における水平距離L(外周壁部52の頂部52Aから半径方向内側に向かって、底部(平面部)54が始まる箇所までの水平距離、すなわち、外周壁部52の頂部52Aから外周壁部52と底部54との境界までの平面視幅)は、6.5mmであり、上記高低差Hのおよそ5倍である。なお、理解の容易のため、図11では、外周壁部52の頂部52A及び外周壁部52と底部54との境界部の位置を実線で示している。しかし、図10に示すように、実際の適用面57は、全体として滑らかである。また、図10及び図11に関する上記の具体的寸法値は、単に一例にすぎず、第2変形例を限定するものではない。

0127

以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。

0128

特許文献5記載の方法に準じて、中程度の粘稠度を有する各種製剤を作製した。

0129

0130

粘稠度は、東機産業(株)社製RE550型粘度計円すい平板回転型粘度計を用いて、以下に示す条件で測定した。

0131

これらの製剤を使用して、次の試験例1及び試験例2を行った。各試験例では、図1に記載され、その詳細が図3図7に示された実施形態の塗布具を使用した。すなわち、適用面の最高部(外周壁部の頂部)と最低部(底部を形成する平面)との間の高低差は、0.38mmであった。また、適用面の容積は、0.29mLであった。また、底部は、平面かつ円形であり、その直径は30mmであり、外周壁部の頂部は円形であり、直径は33mmであった。塗布具の側面外径は37mmであった。また、外周壁部の頂部から外周壁部と底部との境界までの水平距離(平面視幅)は1.7mmであった。

0132

<試験例1>
上記の塗布具を、適用面を上にして静置し、適用面の中心から10mmの距離にある箇所に、処方1の製剤を一回使用量(およそ0.65mL)吐出し、塗布具側面に製剤が垂れるまでの時間(秒)を計測した。60秒経過しても、製剤が塗布具側面に垂れない場合は、塗布具に製剤が保持されていると判断し、試験を終了した。試験は5回繰り返し行い、5回とも塗布具側面に垂れなかった場合は、「A」と判定し、5回中1回でも塗布具側面に垂れた場合を「B」と判定した。また、処方2−1及び処方2−2の製剤を使用して、同様の試験を行った。また、本発明の比較例として、図12に示す塗布具5C(上端部
が平面の塗布具、すなわち、上端部の平面部分が直径33mmの円形であり、側面外径が直径37mmの円形である塗布具)を使用し、塗布具5Cの上端部に製剤を吐出することで、同様の試験を行った。
結果を表3に示す。

0133

0134

試験例1の結果から、本発明の一実施形態による塗布具は、平面の塗布具と比較して、適用面が製剤を保持する能力が高く、塗布具が製剤を受け取った後、一定時間液だれを起こすことなく、製剤を所望の身体表面に塗布することができることが明らかとなった。

0135

<試験例2>
処方2−1及び処方2−2の製剤のそれぞれについて、塗布具の適用面の中心に一回使用量(およそ0.65mL)を吐出し、腋下に塗布した。塗布後の塗布具の重量を測定し、塗布具の風袋重量との差をとることで、塗布後の適用面に残った製剤の量を計測し、一回使用量に対する平均残留率を算出した。

0136

本発明を適用した塗布具(図1記載の適用面が凹状の塗布具)と比較例の塗布具(図12記載の上端部が平面の塗布具)のそれぞれに対して、被験者3名で各人3回試験を繰り返し、平均残留率を算出した。本発明を適用した塗布具(凹状)は、一回使用量に対して6.1%(処方2−1)及び7.5%(処方2−2)の製剤が適用面に残留し、比較例では一回使用量に対して5.6%(処方2−1)及び8.9%(処方2−2)の製剤が残留した。両者には有意差はない。すなわち、図1記載の塗布具の製剤残留率は、比較例の塗布具と同程度に少ないことが分かる。

実施例

0137

試験例1及び試験例2の結果から、本発明の一実施形態によるアプリケータシステムの塗布具は、中程度の粘稠度を有する製剤を、液だれを生じさせることなく保持することができ、かつ、塗布後の製剤の残量を少なくすることができることが分かった。すなわち、本発明の一実施形態による塗布具は、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤の塗布具として有用であることが示された。

0138

本発明の一実施形態によるアプリケータシステムは、中程度の粘稠度を有する局所投与用医薬製剤のアプリケータシステムに適用することができる。

0139

C中心軸線
L水平距離
L2 側面外径
S、S1面積
H高低差
1アプリケータシステム
3容器本体
3Aボトル部
3Bポンプ部
5、5A、5B塗布具
5C 塗布具(比較例)
7、47、57適用面
9カバー部材
10 内部空間
11 本体
13下端部
15上端部
17 側面
18 保持部
20肩部
21勾配部(アンダーカット)
22、42、52外周壁部
22A、52A 頂部
24、44、54 底部(平面部)
42a平坦部
42b移行部
42c 平坦部の最外周部
42d 平坦部の最内周部

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