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図面 (8)

課題

医薬品の原薬として、良好な物性を有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチルオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イルメチルフェニルハイドロゲンフォスフェート(以下、化合物1と称す)の結晶の提供。

解決手段

粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)15.9°に回折ピークを有し、13C固体NMRスペクトルにおいて、化学シフト(ppm)15.8、56.4、127.8、157.4および168.6にピークを有する、化合物1の水和物の結晶。該結晶の製造方法は、アルコール系溶媒、水およびこれらの組み合わせからなる群から選択される溶媒から晶析する工程を含む。

概要

背景

特許文献1に記載された化合物1は、Wntシグナル伝達経路のうち、CREB結合タンパク質(CBP)を阻害することにより、TCP4/β−カテニン転写経路を阻害する化合物であり、種々の癌(例えば、肺癌乳癌胃癌膵臓癌肝臓癌子宮癌卵巣癌神経膠腫黒色腫直腸結腸癌リンパ腫血液癌)、血管形成術に関連する再狭窄血管形成異常多発性嚢胞腎結節硬化症アルツハイマー病神経変性疾患(例えば、緑内障黄斑変性パーキンソン病、アルツハイマー病)及び線維症(例えば、特発性肺線維症)の治療に有用な化合物である。

概要

医薬品の原薬として、良好な物性を有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチルオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イルメチルフェニルハイドロゲンフォスフェート(以下、化合物1と称す)の結晶の提供。粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)15.9°に回折ピークを有し、13C固体NMRスペクトルにおいて、化学シフト(ppm)15.8、56.4、127.8、157.4および168.6にピークを有する、化合物1の水和物の結晶。該結晶の製造方法は、アルコール系溶媒、水およびこれらの組み合わせからなる群から選択される溶媒から晶析する工程を含む。なし

目的

本発明の課題は、医薬品の原薬として利用することが期待される、化合物1の結晶を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチルオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イルメチルフェニルハイドロゲンフォスフェートまたはその水和物の結晶

請求項2

4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジハイドロゲンフォスフェートの水和物の結晶。

請求項3

粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)15.9°に回折ピークを有する、請求項2に記載の結晶。

請求項4

13C固体NMRスペクトルにおいて、化学シフト(ppm)15.8、56.4、127.8、157.4および168.6にピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジハイドロゲンフォスフェートの水和物の結晶。

請求項5

アルコール系溶媒、水およびこれらの組み合わせからなる群から選択される溶媒から晶析する工程を含む、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジハイドロゲンフォスフェートまたはその水和物の結晶の製造方法。

請求項6

請求項1〜4のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する医薬組成物

請求項7

請求項1〜4のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する抗腫瘍剤

請求項8

腫瘍肺癌乳癌胃癌膵臓癌肝臓癌子宮癌卵巣癌神経膠腫黒色腫直腸結腸癌リンパ腫血液癌である、請求項7に記載の抗腫瘍剤。

技術分野

0001

本発明は、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチルオクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イルメチルフェニルハイドロゲンフォスフェート(以下、化合物1と称す)の結晶に関する。

背景技術

0002

特許文献1に記載された化合物1は、Wntシグナル伝達経路のうち、CREB結合タンパク質(CBP)を阻害することにより、TCP4/β−カテニン転写経路を阻害する化合物であり、種々の癌(例えば、肺癌乳癌胃癌膵臓癌肝臓癌子宮癌卵巣癌神経膠腫黒色腫直腸結腸癌リンパ腫血液癌)、血管形成術に関連する再狭窄血管形成異常多発性嚢胞腎結節硬化症アルツハイマー病神経変性疾患(例えば、緑内障黄斑変性パーキンソン病、アルツハイマー病)及び線維症(例えば、特発性肺線維症)の治療に有用な化合物である。

先行技術

0003

国際公開第2009/148192号

発明が解決しようとする課題

0004

一般的に、医薬品として利用可能な化合物については、その結晶の物性は、薬物のバイオアベイラビリティー原薬純度、製剤の処方などに大きな影響を与える。

0005

したがって、本発明の課題は、医薬品の原薬として利用することが期待される、化合物1の結晶を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、化合物1について、上記課題を解決すべく、鋭意検討を行った結果、化合物1の結晶を見出し、本発明を完成した。

0007

すなわち、本発明は以下の[1]〜[14]を提供する。
[1]4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジハイドロゲンフォスフェートまたはその水和物の結晶。
[2]4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの水和物の結晶。
[3]粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)15.9°に回折ピークを有する、[2]に記載の結晶。
[3A]粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)15.9°および18.0°に回折ピークを有する、[2]に記載の結晶。
[3B]粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)15.9°、18.0°および23.2°に回折ピークを有する、[2]に記載の結晶。
[3C]粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)3.2°、15.9°、18.0°、23.2°および24.8°に回折ピークを有する、[2]に記載の結晶。
[3D]粉末X線回折において、回折角度(2θ±0.2°)3.2°、8.2°、11.0°、14.3°、15.9°、18.0°、19.3°、23.2°、24.8°および28.5°に回折ピークを有する、[2]に記載の結晶。
[4]13C固体NMRスペクトルにおいて、化学シフト(ppm)15.8、56.4、127.8、157.4および168.6にピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの水和物の結晶。
[5]アルコール系溶媒、水およびこれらの組み合わせからなる群から選択される溶媒から晶析する工程を含む、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートまたはその水和物の結晶の製造方法。
[6][1]〜[3D]のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する医薬組成物
[7][1]〜[3D]のいずれか一項に記載の結晶を有効成分として含有する抗腫瘍剤
[8]腫瘍が肺癌、乳癌、胃癌、膵臓癌、肝臓癌、子宮癌、卵巣癌、神経膠腫、黒色腫、直腸結腸癌、リンパ腫、血液癌である、[7]に記載の抗腫瘍剤。
[9][1]〜[3D]のいずれか一項に記載の結晶の薬理学的有効量を患者投与して、腫瘍を予防又は治療する方法。
[10]腫瘍が肺癌、乳癌、胃癌、膵臓癌、肝臓癌、子宮癌、卵巣癌、神経膠腫、黒色腫、直腸結腸癌、リンパ腫、血液癌である、[9]に記載の方法。
[11]腫瘍の予防又は治療に使用される、[1]〜[3D]のいずれか一項に記載の結晶。
[12]腫瘍が肺癌、乳癌、胃癌、膵臓癌、肝臓癌、子宮癌、卵巣癌、神経膠腫、黒色腫、直腸結腸癌、リンパ腫、血液癌である、[11]に記載の結晶。
[13]抗腫瘍剤の製造のための[1]〜[3D]のいずれか一項に記載の結晶の使用。
[14]腫瘍が肺癌、乳癌、胃癌、膵臓癌、肝臓癌、子宮癌、卵巣癌、神経膠腫、黒色腫、直腸結腸癌、リンパ腫、血液癌である、[13]に記載の結晶の使用。

発明の効果

0008

本発明により提供される、化合物1の結晶は、医薬品の原薬として、良好な物性を有する。

図面の簡単な説明

0009

実施例1で得られた結晶Aの粉末X線回折パターンである。横軸回折角(2θ)、縦軸ピーク強度を示す。
実施例2で得られた結晶Bの粉末X線回折パターンである。横軸は回折角(2θ)、縦軸はピーク強度を示す。
実施例3で得られた結晶Cの粉末X線回折パターンである。横軸は回折角(2θ)、縦軸はピーク強度を示す。
実施例4で得られた結晶Dの粉末X線回折パターンである。横軸は回折角(2θ)、縦軸はピーク強度を示す。
比較例1で得られた化合物1のアモルファスの粉末X線回折パターンである。横軸は回折角(2θ)、縦軸はピーク強度を示す。
実施例1で得られた結晶Aの吸湿性を示すグラフである。横軸は相対湿度(RH)、縦軸は質量の変化(%)を示す。
実施例1で得られた結晶Aの熱時安定性を示すグラフである。
実施例1で得られた結晶Aの13C固体NMRスペクトルである。

0010

本明細書において、好ましい結晶としては、粉末X線回折において、
回折角度(2θ±0.2°)15.9°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニルジハイドロゲンフォスフェートの水和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)15.9°および18.0°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの水和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)15.9°、18.0°および23.2°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの水和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)3.2°、15.9°、18.0°、23.2°および24.8°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの水和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)3.2°、8.2°、11.0°、14.3°、15.9°、18.0°、19.3°、23.2°、24.8°および28.5°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの水和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)10.3°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのメタノール和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)10.3°および10.8°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのメタノール和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)10.3°、10.8°および22.9°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのメタノール和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)10.3°、10.8°、14.4°および22.9°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのメタノール和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)10.3°、10.8°、14.4°、22.9°および23.3°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのメタノール和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)7.9°、10.3°、10.8°、13.1°、14.4°、20.9°、22.9°、23.3°、24.7°および26.5°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのメタノール和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)8.3°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの無水物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)8.3°および18.6°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの無水物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)8.3°、13.0°および18.6°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの無水物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)8.3°、13.0°、15.8°および18.6°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの無水物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)8.3°、12.7°、13.0°、15.8°および18.6°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの無水物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)8.3°、12.7°、13.0°、15.3°、15.8°、17.1°、18.6°、19.6°、23.8°および24.9°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートの無水物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)18.4°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのジメチルスルホキシド和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)15.9°および18.4°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのジメチルスルホキシド和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)15.9°、18.4°および25.5°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのジメチルスルホキシド和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)15.9°、18.4°、20.9°および25.5°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのジメチルスルホキシド和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)15.9°、18.4°、20.9°、24.8°および25.5°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのジメチルスルホキシド和物の結晶;
回折角度(2θ±0.2°)15.9°、17.2°、18.4°、20.9°、21.9°、24.2°、24.6°、24.8°、25.5°および28.5°に回折ピークを有する、4−(((6S,9S)−1−(ベンジルカルバモイル)−2,9−ジメチル−4,7−ジオキソ−8−(キノリン−8−イルメチル)オクタヒドロ−1H−ピラジノ[2,1−c][1,2,4]トリアジン−6−イル)メチル)フェニル ジハイドロゲン フォスフェートのジメチルスルホキシド和物の結晶などを挙げることができる。

0011

一般に、粉末X線回折における回折角度(2θ)は±0.2°の範囲内で誤差が生じ得るから、上記の回折角度の値は±0.2°程度の範囲内の数値も含むものとして理解される必要がある。したがって、粉末X線回折におけるピークの回折角度が完全に一致する結晶だけでなく、ピークの回折角度が±0.2°程度の誤差で一致する結晶も本発明に含まれる。

0012

したがって、本明細書において、例えば、「回折角度(2θ±0.2°)15.9°に回折ピークを有する」とは、「回折角度(2θ)15.7°〜16.1°に回折ピークを有する」ということを意味し、その他の回折角度の場合も同様である。

0013

化合物1またはその溶媒和物の結晶の製造方法
化合物1またはその溶媒和物の結晶は、化合物1またはその塩を溶媒中で加熱溶解し、撹拌下冷却して晶析することにより、製造することができる。溶媒和物としては、例えば、水和物、メタノール和物、ジメチルスルホキシド和物等が挙げられる。化合物1の溶媒和物は、好ましくは、水和物である。

0014

化合物1またはその溶媒和物の結晶としては、例えば、後述する結晶A〜Dが挙げられる。化合物1またはその溶媒和物の結晶は、溶媒の種類等の晶析条件により、得られる結晶が異なる。当業者は、後述する結晶の製造方法を参考にして、所望の結晶を適宜製造することができる。

0015

晶析に使用する化合物1またはその塩は、どのような形態であってもよく、水和物でも無水物でもよく、非晶質でも結晶(複数の結晶多形からなるものを含む)でもよく、これらの混合物でもよい。

0016

晶析に使用する溶媒は、例えば、メタノール、エタノールイソプロパノール1−プロパノール等のアルコール系溶媒;アセトニトリル;ジメチルスルホキシド(DMSO);N,N−ジメチルホルムアミドDMF)等のアミド系溶媒酢酸メチル酢酸エチル酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒ヘキサンヘプタン等の飽和炭化水素系溶媒アセトンメチルエチルケトン等のケトン系溶媒;t−ブチルメチルエーテルテトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒ジクロロメタンまたは水を挙げることができる。また、これらの溶媒は単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。

0017

溶媒の使用量は、化合物1またはその塩が加熱により溶解する量、または、化合物1またはその塩に溶媒を加えることにより生じる懸濁液が撹拌可能となる量を下限とし、結晶の収量が著しく低下しない量を上限として適宜選択することができる。

0018

上記の方法により得られた結晶は単一の結晶形となる。この結晶形は安定であって、容易に他の結晶形や非晶質に転移することがなく、良好な物性を有しており、製剤化にも適している。

0019

晶析において、種結晶(所望の化合物1の結晶など)を加えても、加えなくてもよい。種結晶を加える温度は、特に限定されないが、好ましくは0℃〜60℃である。

0020

化合物1またはその塩を加熱して溶解する場合の温度は、溶媒に応じて化合物1が溶解する温度を適宜選択すればよいが、好ましくは晶析に使用する溶媒が還流を開始する温度から50℃の範囲であり、より好ましくは55℃〜65℃である。

0021

晶析時の冷却は、急冷すると態様の異なる結晶(多形)を含むものを与えうるので、結晶の品質粒度等への影響を考慮して適宜冷却速度を調整して実施することが望ましく、好ましくは5℃〜40℃/時間の速度での冷却であり、より好ましくは5℃〜25℃/時間の速度での冷却である。

0022

また、最終的な晶析温度は、結晶の収量または品質等の所望の目的にあわせて適宜選択することができるが、好ましくは−25℃〜30℃である。

0023

晶析した結晶を通常のろ過操作で分離し、必要に応じてろ別した結晶を溶媒で洗浄し、さらにこれを乾燥して、目的の結晶を得ることができる。結晶の洗浄に使用する溶媒には、晶析に使用する溶媒と同様のものを使用できる。洗浄に使用する溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、t−ブチルメチルエーテルが挙げられる。

0024

ろ過操作で分離した結晶は、適宜、大気下若しくは窒素気流下に放置することにより、または加熱によって乾燥することができる。

0025

乾燥時間は、残留溶媒が所定の量を下回るまでの時間を製造量乾燥装置乾燥温度等に応じて適宜選択すればよい。また、乾燥は通風下でも減圧下でも行うことができる。減圧度は、製造量、乾燥装置、乾燥温度等に応じて適宜選択すればよい。得られた結晶は、乾燥後、必要に応じて大気中に放置することもできる。

0026

上記結晶は、上記した化合物1の製造方法において、化合物1を合成後に引き続き、化合物1またはその溶媒和物の結晶の製造方法を採用することにより製造することもできる。

0027

まず、化合物1の非晶質について説明する。化合物1は、特許文献1に記載の方法にしたがって合成することにより、製造することができる。また、オーブンを用いて結晶Bを50℃で1晩加熱すると、非晶質へと変化する。

0028

次に、結晶A〜Dについて、以下に説明する。

0029

結晶Aは、化合物1の水和物の結晶であり、その融点は164℃である。結晶Aは、水、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、または、50質量%の水を含有する水溶液から再懸濁又は晶析を行うことによって製造することができる。かかる結晶がより好ましい態様である。

0030

結晶Bは、化合物1のメタノール和物の結晶であり、その融点は136℃である。結晶Bは、メタノール又はメタノールを含有する溶媒から再懸濁又は晶析を行うことによって製造することができる。

0031

結晶Cは、化合物1の無水物の結晶であり、その融点は172℃である。結晶Cは、アセトン、アセトニトリル、イソプロパノール、テトラヒドロフラン等の溶媒から再懸濁又は晶析を行うことによって製造することができる。

0032

結晶Dは、化合物1のジメチルスルホキシド和物の結晶である。結晶Dは、DMSOから再懸濁又は晶析を行うことによって製造することができる。

0033

化合物1またはその溶媒和物の結晶は、常法により製剤化が可能である。製剤化の際の剤形としては、例えば、経口剤錠剤顆粒剤散剤カプセル剤シロップ剤等)、注射剤静脈内投与用、筋肉内投与用、皮下投与用、腹腔内投与用等)、外用剤経皮吸収製剤軟膏剤貼付剤等)、点眼剤点鼻剤坐剤等)が挙げられる。

0034

経口用固形製剤(錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等)を製造する場合には、化合物1またはその溶媒和物の結晶に、必要に応じて、賦形剤結合剤崩壊剤滑沢剤着色剤等の添加剤を添加し、常法により経口用固形製剤を製造することができる。また、経口用固形製剤を製造する場合には、必要に応じて、コーティングを施してもよい。

0035

賦形剤としては、例えば、乳糖コーンスターチ結晶セルロース等を、結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウムクロスカルメロースナトリウム等を、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウム等を挙げられる。また、着色剤としては、例えば、酸化チタン等を、コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等を挙げられる。使用できる添加剤は、これらに限定される訳ではない。

0036

これらの経口用固形製剤は、通常、0.001〜99.5質量%、好ましくは0.01〜90質量%等の化合物1の結晶を含むことができる。

0037

注射剤(静脈内投与用、筋肉内投与用、皮下投与用、腹腔内投与用等)を製造する場合には、化合物1の結晶に、必要に応じて、pH調整剤緩衝剤懸濁化剤溶解補助剤抗酸化剤保存剤防腐剤)、等張化剤等を添加し、常法により注射剤を製造することができる。また、注射剤は、凍結乾燥して用時溶解型凍結乾燥製剤としてもよい。

0038

pH調整剤および緩衝剤としては、例えば、有機酸もしくは無機酸および/またはその塩等を使用することができる。また、懸濁化剤としては、例えば、メチルセルロース、ポリソルベート80カルボキシメチルセルロースナトリウム等を使用することができ、溶解補助剤としては、例えば、ポリソルベート80、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等を使用することができる。抗酸化剤としては、例えば、α−トコフェロール等を使用することができ、保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチルパラオキシ安息香酸エチル等を使用することができ、等張化剤としては、例えば、ブドウ糖塩化ナトリウムマンニトール等を使用することができる。pH調整剤、緩衝剤、懸濁化剤、溶解補助剤、抗酸化剤、保存剤(防腐剤)、等張化剤は、もちろんこれらに限定される訳ではない。

0039

これらの注射剤は、通常、注射剤の全質量に対して、0.000001〜99.5質量%、好ましくは0.00001〜90質量%等の化合物1の結晶を含むことができる。

0040

外用剤を製造する場合には、化合物1の結晶に、基剤原料を添加し、必要に応じて、例えば、保存剤、安定剤、pH調整剤、抗酸化剤、着色剤等を加えて、常法により、外用剤を製造することができる。

0041

使用する基剤原料としては、例えば、医薬品、医薬部外品化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能である。具体的には、例えば、動植物油鉱物油エステル油ワックス類乳化剤高級アルコール類、脂肪酸類シリコン油界面活性剤リン脂質類アルコール類多価アルコール類水溶性高分子類、粘土鉱物類精製水等の原料を挙げることができる。

0042

これらの外用剤は、通常0.000001〜99.5質量%、好ましくは0.00001〜90質量%等の化合物1の結晶を含むことができる。

0043

化合物1またはその溶媒和物の結晶の投与量は、症状の程度、年齢性別、体重、投与形態、塩の種類、疾患の具体的な種類等に応じて異なるが、通常、成人の場合は1日あたり経口投与で約30μg〜10g、好ましくは100μg〜5g、さらに好ましくは100μg〜1gを、注射投与で約30μg〜1g、好ましくは100μg〜500mg、さらに好ましくは100μg〜300mgをそれぞれ1回又は数回に分けて投与する。

0044

以下、比較例および実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの比較例および実施例に限定される訳ではない。なお、「室温」とは、1〜30℃の範囲の温度とする。

0045

1H−NMRプロトン核磁気共鳴スペクトルの化学シフトは、テトラメチルシランに対するδ単位(ppm)で記録され、カップリング定数ヘルツ(Hz)で記録されている。分裂パターン略号は以下のとおりである。s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、q:カルテット、m:マルチプレット、brs:ブロードシングレット、brd:ブロードダブレット。

0046

比較例1
化合物1の非晶質の調製
特許文献1に記載の製造方法にしたがって、化合物1を固体として得た。
1H-NMR(600MHz, METHANOL-d4) δ (ppm): 1.15 (d, J=6 Hz, 3H), 2.65 (s, 3H), 3.12 (d, J=18 Hz, 1H), 3.35 (d, J=7 Hz, 2H), 3.48 (d, J=18 Hz, 1H), 4.15 (m, 1H), 4.32 (d, J=15 Hz, 1H), 4.40 (d, J=15 Hz, 1H), 5.33 (d, J=16 Hz, 1H), 5.41 (d, J=16 Hz, 1H), 5.44 (d, J=7 Hz, 1H), 5.64 (d, J=10 Hz, 1H), 7.07 (dd, J=9, 1 Hz, 2H), 7.15 (d, J=9 Hz, 2H), 7.24 (t, J=7 Hz, 1H), 7.27 (d, J=7 Hz, 2H), 7.34 (t, J=8 Hz, 2H), 7.55 (dd, J=8, 4 Hz, 1H), 7.60 (brd, J=6 Hz, 1H), 7.62 (dd, J=8, 7 Hz, 1H), 7.88 (dd, J=8, 1 Hz, 1H), 8.38 (dd, J=8, 2 Hz, 1H), 8.90 (dd, J=4, 2 Hz, 1H).

0047

実施例1
化合物1の水和物の結晶(結晶A)の調製
比較例1で得られた化合物1(149.72mg)にエタノール/水混合溶液体積比1:1)を4.0mL加えて加熱撹拌したところ、約93℃で完全溶解した。その後ゆっくりと室温まで自然冷却し、固体の析出を確認した。析出物グラスフィルターでろ取し、ヘプタンで洗浄後、60℃で通風乾燥することにより、標題結晶(111.35mg)を白色固体として得た。

0048

実施例2
化合物1のメタノール和物の結晶(結晶B)の調製
結晶A(100mg)をメタノール(1000mL)に溶解させ、室温にて1晩撹拌した後、減圧下45℃にて加熱して溶媒を留去し、標題結晶を得た。

0049

実施例3
化合物1の無水物の結晶(結晶C)の調製
結晶A(100mg)をエタノール(1000mL)に溶解させ、室温にて1晩撹拌した後、沈殿した固体をろ取し、45℃で12時間乾燥させ、標題結晶を得た。

0050

実施例4
化合物1のジメチルスルホキシド和物の結晶(結晶D)の調製
結晶B(2000mg)にDMSO(1mL)を加え、50℃にて1晩撹拌した。溶液の温度を室温になるまで冷却し、沈殿した固体をろ取し、標題結晶を得た。

0051

試験例1:粉末X線回折の測定
実施例1〜4で得られた各結晶を粉末X線装置試料台に置き、以下の条件で測定した。
測定条件
装置:Rigaku MiniFlex II Desktop X−ray Diffractometer
使用X線:Cu Kα線
検出器シンチレーションカウンター
管電圧:30kV
管電流:15mA
Kβフィルタニッケルフィルタ
発散スリット:1.25°
散乱スリット:1.25°
受光スリット:0.3mm
ソーラースリット:5°(発散角度
スキャン速度:5°/分
サンプリング間隔:0.02°
スキャン範囲:3°〜36°
サンプルホルダーアルミニウムホルダー

0052

実施例1で得られた結晶Aの粉末X線結晶回折を測定すると、図1及び表1に示すような回折パターンが得られた。

0053

0054

実施例2で得られた結晶Bの粉末X線結晶回折を測定すると、図2及び表2に示すような回折パターンが得られた。

0055

実施例3で得られた結晶Cの粉末X線結晶回折を測定すると、図3及び表3に示すような回折パターンが得られた。

0056

実施例4で得られた結晶Dの粉末X線結晶回折を測定すると、図4及び表4に示すような回折パターンが得られた。

0057

また、同様に比較例1で得られた固体の粉末X線回折パターンを図5に示す。図5より、比較例1で得られた固体は非晶質であることを確認した。

0058

試験例2:吸湿性評価
動的水分吸着測定装置により、実施例1で得られた結晶Aの吸湿性を評価した。装置の試料装着部位を25℃に保温し、相対湿度(RH)を5〜95%RHの範囲で段階的に設定した。湿度については、0%RHの乾燥窒素及び100%RHの加湿窒素の相対流量を変えることで調節した。試料重量は2分間隔ごとにミクロ天秤で確認され、5分間の重量変動幅が0.01%を下回った時点で順次湿度を変更した。結果を図6に示す。

0059

図6に示すように、実施例1で得られた結晶は、相対湿度35〜75%RHの範囲において、吸湿性が低く、重量変化は最大でも約2.5%であった。

0060

試験例3:熱時安定性の評価
X線回折−示差走査熱量同時測定装置(X線−DSC)を用いて、実施例1で得られた結晶Aを加熱した場合に、結晶形が変化するか否かを観察した。結果を図7に示す。

0061

図7右のグラフは、実施例1で得られた結晶Aを40℃から100℃まで1℃/分の速度で加熱した場合の熱挙動を表すグラフであり、図7左のスペクトルは、加熱に伴う結晶Aの粉末X線結晶回折パターンの経時変化を示す。図7右の熱挙動では、43℃〜48℃において結晶Aの水和水の脱離を示唆する吸熱ピークが見られるが、その時の回折パターンに変化は見られなかった。また、温度が90℃付近になると、結晶Aの重量が低下し、粉末X線回折パターンが明確に変化した。結晶Aが熱的に安定である。

0062

試験例4:固体安定性の評価
実施例1または比較例1で得られた固体を以下の3種類の保存条件下にて3か月間保存した場合において、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって波長226nmの吸光度を測定することにより、結晶に含まれる不純物含量を1か月ごとに測定した。
保存条件
(1)−20℃
(2)40℃/75%RH
(3)60℃

0063

得られたクロマトグラムのピークの面積から、上記固体中に含まれるピークのうち、化合物1を示すピーク以外の各ピークの面積の合計を、得られた全てのピークの面積の合計で除した値を不純物含量(%)とし、表5に示した。3か月後の不純物含量を比較すると、40℃かつ75%RHの条件で保存した場合、−20℃の条件で保存した場合と比較して、比較例1のアモルファスでは不純物含量が約4%増加したのに対し、実施例1の結晶では約1.6%増加であった。また、60℃の条件で保存した場合においても、−20℃の条件で保存した場合と比較して、比較例1では1.1%以上増加したのに対し、実施例1では0.5%以下であった。したがって、実施例1の結晶は比較例1のアモルファスよりも、高温条件及び高湿条件において安定であり、医薬品の原薬として好ましい物性を有していた。

0064

0065

試験例5:13C固体NMRスペクトルの測定
実施例1の13C固体NMRスペクトルは、以下の条件で測定した。
使用装置:Avance400MHz(BRUKER社製)7mm−CPMASプローブ(BRUKER社製)
測定核:13C(共鳴周波数:100.6248425MHz)
測定温度:室温(22℃)
パルスモード:CPTOSS測定
回転数:5000Hz
パルス繰り返し時間:3秒
コンタクトタイム:1ミリ秒
積算回数:2048回
基準物質グリシン(外部基準:176.03ppm)

0066

13C固体NMRスペクトルは、Bruker社製7mm−CPMASプローブを装着したAvance400MHz(Bruker社製)を用いて、炭素核(共鳴周波数100.6MHz)のCPTOSS法スピニングサイドバンド消去法)により測定した。約300mgの固体試料を内封した試料管を5kHzで回転させ、コンタクトタイム1ミリ秒、パルス待ち時間3秒、積算回数2048回、室温(22℃)で測定された。化学シフトは、グリシンのカルボニル炭素を176.03ppmとする外部基準法補正された。

実施例

0067

実施例1で得られた結晶Aの13C固体NMRスペクトルを図8に示す。図8において、結晶Aの13C固体NMRスペクトルは、化学シフト(ppm)15.8、56.4、127.8、157.4および168.6にピークを有することを確認した。

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