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技術 キャピラリーおよびそれを用いたピペット

出願人 京セラ株式会社
発明者 菅原勉
出願日 2018年4月25日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-084164
公開日 2019年10月31日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-190995
状態 未査定
技術分野 サンプリング、試料調製
主要キーワード ウェットプロセス法 ドライプロセス法 混合効率 PZT キャピラリー内 圧電セラミック層 物理気相成長法 撥水膜
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月31日)のものです。
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図面 (6)

課題

正確な量の液体採取可能なキャピラリーを提供する。

解決手段

キャピラリーは、筒状の形状を有しており、第1端面11aと、第2端面と、第1開口11bと、第2開口と、を有している。第1端面11aは第1方向の端に位置しており、第1開口11bは第1端面11aに開口している。第2端面は、第1方向と逆方向である第2方向の端に位置しており、第2開口は第2端面に開口している。第1端面11aは、第1方向に対して傾斜しており、第1方向の端に位置する第1端11cを有している。そして、第1端11cと第1開口11bとの距離は、第1端面11aにおける第1端11c以外の部分と第1開口11bとの距離よりも大きい。

概要

背景

従来、複数種類液体を、プローブ内吸引した後にプローブの長さ方向に往復運動させることによって攪拌して混合するピペットが知られている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照。)。

概要

正確な量の液体を採取可能なキャピラリーを提供する。キャピラリーは、筒状の形状を有しており、第1端面11aと、第2端面と、第1開口11bと、第2開口と、を有している。第1端面11aは第1方向の端に位置しており、第1開口11bは第1端面11aに開口している。第2端面は、第1方向と逆方向である第2方向の端に位置しており、第2開口は第2端面に開口している。第1端面11aは、第1方向に対して傾斜しており、第1方向の端に位置する第1端11cを有している。そして、第1端11cと第1開口11bとの距離は、第1端面11aにおける第1端11c以外の部分と第1開口11bとの距離よりも大きい。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1方向の端に位置する第1端面および該第1端面に開口する第1開口と、前記第1方向と逆方向である第2方向の端に位置する第2端面および該第2端面に開口する第2開口と、を有する筒状の形状を有しており、前記第1端面は、前記第1方向に対して傾斜しており、前記第1端面は、前記第1方向の端に位置する第1端を有しており、前記第1端と前記第1開口との距離は、前記第1端面における前記第1端以外の部分と前記第1開口との距離よりも大きいことを特徴とするキャピラリー

請求項2

前記第1端面は、1つの角を有する形状を有しており、前記第1端は前記角の頂点であることを特徴とする請求項1に記載のキャピラリー。

請求項3

前記角が鋭角であることを特徴とする請求項2に記載のキャピラリー。

請求項4

相対的に前記第1方向側に位置しており、前記第1端面および前記第1開口を有する第1部分と、相対的に前記第2方向側に位置しており、前記第2端面および前記第2開口を有する第2部分と、を有しており、前記第1部分と前記第2部分とが互いに異なる材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキャピラリー。

請求項5

前記第1部分が樹脂を用いて構成されており、前記第2部分がガラスを用いて構成されていることを特徴とする請求項4に記載のキャピラリー。

請求項6

請求項1〜5のいずれかに記載のキャピラリーと、前記第2開口を介して前記キャピラリーの内部と繋がっている圧力室と、該圧力室の体積を変化させる駆動部と、を有していることを特徴とするピペット

技術分野

0001

本開示は、キャピラリーおよびそれを用いたピペットに関する。

背景技術

0002

従来、複数種類液体を、プローブ内吸引した後にプローブの長さ方向に往復運動させることによって攪拌して混合するピペットが知られている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照。)。

先行技術

0003

特開平10−62437号公報
特開2000−304754号公報

0004

本開示のキャピラリーは、第1方向の端に位置する第1端面および該第1端面に開口する第1開口と、前記第1方向と逆方向である第2方向の端に位置する第2端面および該第2端面に開口する第2開口と、を有する筒状の形状を有している。前記第1端面は、前記第1方向に対して傾斜している。前記第1端面は、前記第1方向の端に位置する第1端を有している。前記第1端と前記第1開口との距離は、前記第1端面における前記第1端以外の部分と前記第1開口との距離よりも大きい。

0005

本開示のピペットは、キャピラリーと圧力室と駆動部とを有している。圧力室は、第2開口を介してキャピラリーの内部と繋がっている。そして、駆動部は圧力室の体積を変化させる。

図面の簡単な説明

0006

本開示のキャピラリーの具体例を模式的に示す斜視図である。
本開示のキャピラリーの具体例を模式的に示す断面図である。
本開示のキャピラリーの具体例における第1端面の形状を模式的に示す平面図である。
本開示のピペットの具体例を模式的に示す断面図である。
駆動部を駆動する信号における電圧の変化の一例を模式的に示すグラフである。

実施例

0007

上述した従来のピペットでは、複数種類の液体を正しい比率で混合する必要があるため、それぞれの液体を正確な量だけ採取する必要がある。しかしながら、液体を採取するときに、意図した量よりも僅かに多い液体が採取されてしまう問題が生じることが発明者らの検討により新たに明らかになった。そして、採取する液体からキャピラリーを引き抜いた後に、キャピラリーの先端に付着していた液体がキャピラリーの内部に入り込んでしまう現象が生じ、この現象が前述した問題の原因であることが判明した。なお、キャピラリーの先端に付着した液体がキャピラリーの内部に入り込んでしまう現象は、液体の表面張力に起因すると考えられる。

0008

本開示のキャピラリーおよびピペットは、このような問題を改善することができる。以下、本開示のキャピラリーおよびピペットの具体例について図面を用いて説明する。

0009

図1は、本開示のキャピラリーの具体例であるキャピラリー10を模式的に示す斜視図であり、図2は、キャピラリー10の断面図であり、図3は、キャピラリー10の第1端面11aの形状を模式的に示す平面図である。

0010

キャピラリー10は、筒状の形状を有しており、第1端面11aと、第2端面12aと、第1開口11bと、第2開口12bと、を有している。なお、「筒状の形状」とは、一つの方向に長く、中空であり、且つ両端部が開口した形状を意味するものであり、円筒形のみを意味するものではない。第1端面11aは第1方向(図の+x方向)の端に位置しており、第1端面11aには第1開口11bが開口している。第2端面12aは、第1方向と逆方向である第2方向(図の−x方向)の端に位置しており、第2開口12bは第2端面12aに開口している。

0011

キャピラリー10は、ガラス樹脂セラミックス、金属など、既知の種々の材料を用いて構成することができるが、内部の液体が視認可能なように透明であると良く、例えば、樹脂やガラスを好適に用いることができる。キャピラリー10の大まかな形状は、筒状の形状であれば良く、種々の形状を選択できるが、製造の容易さの点では円筒形とすると良い。キャピラリー10の内径は、採取する液体の量に応じて適宜設定することができ、例えば、0.1mm〜0.3mm程度とすることができる。キャピラリー10の外径は、適宜設定することができ、例えば、0.4mm〜1.2mm程度とすることができる。キャピラリー10の長さは、吸引および攪拌する液体の量ならびにキャピラリーを取り付けるピペットの形状に応じて適宜設定することができ、例えば、20mm〜100mm程度に設定される。

0012

例えば、キャピラリー10の第1端面11a、内面13、外側面14の+x方向側など、キャピラリー10における液体が付着する部分は、撥水性を有していると良い。これにより、液体の採取量を正確にできるとともに、キャピラリー10内での意図せぬ液体の移動を低減することができる。キャピラリー10を構成する材料が撥水性を有していない場合には、例えば、キャピラリー10の表面に撥水膜を形成することができる。

0013

撥水膜としては、例えば、シランカップリング剤により形成される撥水膜、金属アルコキシド含有撥水膜、シリコーン含有撥水膜、又はフッ素含有撥水膜など、種々の撥水膜を用いることができる。キャピラリー10の表面への撥水膜の形成方法としては、種々の方法を用いることができる。ドライプロセス法の例としては、物理蒸着法スパッタリング法などの物理気相成長法や、化学蒸着CVD)法、原子層堆積(ALD)法などの化学気相成長法が挙げられる。ウェットプロセス法の例としては、ゾルゲル法ディップコーティング法、塗布法などが挙げられる。

0014

第1端面11aは、第1方向(図の+x方向)に対して垂直ではなく、第1方向に対して傾斜した平面となっている。これにより、キャピラリー10の第1端面11a側を液体に接触させた後に引き上げたときに、第1端面11aに付着する液体の量を少なくすることができる。第1方向と第1端面11aとの成す角度は、適宜設定することができ、例えば40°以上80°以下とすることができ、また、例えば60°以上70°以下とすることができる。

0015

また、第1端面11aは、第1方向の端に位置する第1端11cを有している。そして、第1端11cと第1開口11bとの距離は、第1端面11aにおける第1端11c以外の部分と第1開口11bとの距離よりも大きくされている。なお、第1端11cと第1開口11bとの距離とは、図2および図3にd1で示すように、第1開口11bにおける第1端11cに最も近い部分と第1端11cとの距離を意味する。第1端11cと第1開口11bとの距離は、例えば0.2mm以上0.7mm以下とすることができ、また、例え
ば、0.4mm以上0.6mm以下とすることができる。また、第1端11cと第1開口11bとの距離は、第1開口11bの差し渡しの2倍以上とすると良い。また、第1端11cと第1開口11bとの距離は、第1端面11aにおける第2方向(図の−x方向)の端と第1開口11bとの距離の2倍以上とすると良く、3倍以上とすると更に良い。

0016

このように、本開示のキャピラリーは、筒状の形状を有しており、第1端面11aと、第2端面12aと、第1開口11bと、第2開口12bと、を有している。第1端面11aは第1方向の端に位置しており、第1開口11bは第1端面11aに開口している。第2端面12aは、第1方向と逆方向である第2方向の端に位置しており、第2開口12bは第2端面12aに開口している。第1端面11aは、第1方向に対して傾斜しており、第1方向の端に位置する第1端11cを有している。そして、第1端11cと第1開口11bとの距離は、第1端面11aにおける第1端11c以外の部分と第1開口11bとの距離よりも大きい。この構成が、本開示のキャピラリーの基本構成である。本開示のキャピラリーはこの基本構成を有していれば良く、その他の構成は適宜変更または省略が可能である。この基本構成により、第1端面11aに付着した液体がキャピラリーの内部に入り込むことによって生じる問題、すなわち、採取する液体の量が意図した量に対して僅かに多くなる問題の発生を低減する効果を得ることができる。

0017

この効果が得られるメカニズムは以下のように推測できる。すなわち、キャピラリー10を液体中から−x方向へ引き出したとき、キャピラリー10の+x方向の端に位置する第1端11cは、キャピラリー10と液体とが最後に離れる場所となる。そこで第1端11cと第1開口11bとの距離を大きくすることにより、第1端面11aに付着した液体が表面張力によってキャピラリー10の内部に入り込む現象を生じ難くすることができる。しかしながら、第1端面11aの面積の増加は、第1端面11aに付着する液体の量の増加に繋がるため、第1端面11aの面積の増加を抑えつつ第1端11cと第1開口11bとの距離を大きくすることにより、採取する液体の量が意図した量に対して多くなる問題の発生を低減することができる。

0018

また、本開示のキャピラリーでは、第1端面11aが1つの角11dを有する形状を有しており、第1端11cが角11dの頂点であるようにしてもよい。このような構成を有しているときには、前述した効果を高めることができる。また、角11dが鋭角である(図3に示す角度θが鋭角である)ようにしても良く、このような構成を有しているときには、更に効果を高めることができる。

0019

また、キャピラリー10は、第1部分10aと第2部分10bとを有している。第1部分10aは、相対的に第1方向側に位置しており、第1端面11aおよび第1開口11bを有している。第2部分10bは、相対的に第2方向側に位置しており、第2端面12aおよび第2開口12bを有している。第1部分10aと第2部分10bとは、例えば、各種接着剤による接合や嵌め合いなど、既知の種々の接合方法で接合することができる。

0020

第2部分10bは、第1部分10aよりも単純な形状とすることができ、例えば、円筒状の形状とすることができる。第1部分10aは、前述した第1端面11aおよび第1端11cを有しており、第2部分10bよりも複雑な形状とする必要がある。よって、複雑な形状を作製することが容易な材料、例えば樹脂のような材料を用いて第1部分10aを構成することにより、製造が容易なキャピラリー10を得ることができる。樹脂としては、例えば、ポリプロピレンポリエチレンポリテトラフルオロエチレン等を好適に用いることができる。

0021

しかしながら、例えば、キャピラリー10内に吸引した液体を、蛍光反応を用いて分析するようなときには、樹脂自体の蛍光反応によって液体の分析が難しくなる。そこで、例
えば、単純な構造とすることができる第2部分10bを、蛍光反応を示さない材料、例えばガラスのような材料を用いて構成することにより、第2部分10b内にある液体を蛍光反応を用いて分析することができる。

0022

このように、本開示のキャピラリーは、相対的に第1方向側に位置しており、第1端面11aおよび第1開口11bを有する第1部分10aと、相対的に第2方向側に位置しており、第2端面12aおよび第2開口12bを有する第2部分10bと、を有しており、第1部分10aと第2部分10bとが互いに異なる材料で構成されている構成としても良い。このような構成を有しているときには、高機能で製造が容易なキャピラリー10を得ることができる。また、本開示のキャピラリーは、第1部分10aが樹脂を用いて構成されており、第2部分10bがガラスを用いて構成されているようにしても良い。このような構成を有しているときには、キャピラリー内の液体の蛍光分析が容易で、且つ製造が容易なキャピラリーを得ることができる。

0023

また、本開示のキャピラリーは、内面13における第1部分10aと第2部分10bとの境目段差を有していても良い。このような構成を有しているときには、キャピラリー10内に吸い込んだ複数の液体を、キャピラリー10内を往復運動させて混合する際に、乱流を発生させることにより混合効率を高めることができる。

0024

また、本開示のキャピラリーは、第1端11cに向かう複数の溝を第1端面11aに有しているようにしても良い。このような構成を有しているときには、第1端面11aの撥水性を高めることができるため、前述した効果を更に高めることができる。なお、溝の深さ、幅および間隔は、例えば、それぞれ数ミクロン程度とすることができる。

0025

また、本開示のキャピラリーは、第1方向(図の+x方向)へ向かう複数の溝を外側面14に有しているようにしても良い。このような構成を有しているときには、外側面14の撥水性を高めることができるため、前述した効果を更に高めることができる。なお、溝の深さ、幅および間隔は、例えば、それぞれ数ミクロン程度とすることができる。

0026

図4は、本開示のピペットの具体例を模式的に示す断面図である。本具体例のピペットは、キャピラリー10と、ピペット本体20と、第1制御部24と、第2制御部25と、を有している。

0027

ピペット本体20は、圧電基板圧電アクチュエータ)40と、第1部材30と、第2部材60と、が接合されて構成されている。そして、ピペット本体20は、圧力室21と、第1流路22と、第2流路26と、を内部に有している。圧力室21は、ピペット本体20の内部に設けられた空洞である。圧力室21は、圧力室21を取り囲む壁の一部が変形可能となっており、壁の変形により圧力室21の体積が変化する。第1流路22および第2流路26は、ピペット本体20の内部に設けられた空気の通り道であり、それぞれ、細長い形状を有する空洞である。

0028

第1部材30は、圧力室21の側壁を構成している部材であり、金属、セラミック、樹脂など種々の材料を用いて構成することができる。第1部材30は、例えば、厚さが50μm〜5mm程度の板状とすることができ、中央には圧力室21となる貫通孔が形成されている。貫通穴の形状および大きさは適宜選択することができるが、例えば、直径2〜50mm程度の円形状とすることができる。

0029

第1部材30には、圧力室21となる貫通穴の一方の開口を塞ぐように第2部材60が接合されており、第2部材60の一部が、圧力室21を取り囲む壁の一部を構成している。第2部材60は、第1流路22および第2流路26を内部に有している。第2部材60
は、金属、セラミック、樹脂など種々の材料を用いて構成することができる。

0030

第1流路22は+x方向に延びている。第1流路22の+x方向の端はキャピラリー10の第2開口12bに接続されている。第1流路22は、−x方向の端にピペットの外部に繋がる開口を有しており、その開口には、ピペットの外部と第1流路22とを開閉可能に接続するバルブ23が設けられている。バルブ23は、外部から入力される信号に応じて開閉動作を行う。バルブ23としては、電磁式バルブ、圧電式バルブ動電式バルブなど、種々のバルブを用いることができる。第1流路22の形状・大きさは適宜設定することができるが、例えば、直径が0.1mm〜1mm程度の円管状とすることができる。

0031

第2流路26は、第1流路22における−x方向の端部と+x方向の端部との間の位置で第1流路22に繋がっており、第1流路22に繋がる部分から+y方向へ延びている。第2流路26の形状・大きさは適宜設定することができ、例えば、直径が0.1mm〜1mm程度の円管状とすることができる。なお、毛細管現象による第2流路26への液体の流入を低減する観点では、第2流路26の直径を第1流路22の直径よりも大きくすると良い。第2流路26の+y方向の端は圧力室21に繋がっている。

0032

第1部材30には、圧力室21となる貫通穴の他方の開口を塞ぐように圧電基板40が接合されており、圧電基板40の一部が、圧力室21を取り囲む壁の一部を構成している。圧電基板40は、3mm〜100mm□程度の大きさで厚さが20μm〜2mm程度の平板状の形状を有しており、積層された2枚の圧電セラミック層40a、40bを有している。圧電セラミック層40a、40bの厚さは、例えば、10μm〜30μm程度とすることができる。圧電セラミック層40a、40bは、種々の圧電材料を用いて構成することができる。例えば、強誘電性を有する、チタン酸ジルコン酸鉛PZT)系、NaNbO3系、KNaNbO3系、BaTiO3系、(BiNa)NbO3系、BiNaNb5O15系などのセラミックス材料を好適に用いることができる。なお、圧電セラミック層40aは、厚さ方向に分極されており、電圧が加えられて水平方向に伸張・伸縮するが、圧電セラミック層40bには電圧が加えられないため、圧電体以外の材料で構成されていても構わない。

0033

また、圧電基板40は、内部電極42と、表面電極44と、接続電極46と、貫通電極48と、を有している。これらの電極および導体は、種々の金属材料を用いて構成することができる。内部電極42および貫通電極48は、例えばAg−Pdなどの金属材料を好適に用いることができ、表面電極44および接続電極46は、例えばAuなどの金属材料を好適に用いることができる。

0034

内部電極42は、圧電セラミック層40aと、圧電セラミック層40bとの間に配置されており、圧電基板40と略同じ大きさを有している。内部電極42の厚さは、例えば2μm程度とすることができる。

0035

表面電極44は、表面電極本体44aと引出電極44bとを有しており、圧電基板40の表面に設けられている。表面電極本体44aは、圧力室21と略等しい平面形状を有しており、圧力室21と厚さ方向に重なるように設けられている。引出電極44bは、表面電極本体44aから引き出されるように形成されている。表面電極44の厚さは、例えば0.1μm〜1μm程度とすることができる。

0036

接続電極46は、圧電基板40の表面に設けられており、圧電セラミック層40aを貫通する貫通電極48を介して内部電極42と接続されている。

0037

圧電セラミック層40aの一部は表面電極本体44aと内部電極42との間に挟まれて
いる。そして、表面電極本体44aと、内部電極42および圧電セラミック層40a、40bにおける表面電極本体44aと厚さ方向に重なる部分と、によって、電圧の印加によって変形する駆動部50が構成されている。このように駆動部50は圧電体を用いて構成されている。

0038

そして、引出電極44bと接続電極46との間に電圧を加えることにより、圧電セラミック層40aにおける表面電極本体44aと内部電極42とで挟まれた部分が水平方向に伸張または収縮し、圧電セラミック層40bは変形しないため、駆動部50が屈曲する。駆動部50が屈曲すると、圧力室21の体積が変化し、第2流路26および第1流路22内の圧力が変動するため、第1流路22に接続されたするキャピラリー10内への液体の吸引や、吸引した液体の排出等を行うことができる。

0039

なお、図4においては、圧電アクチュエータ(圧電基板40)が圧力室21の壁の一部を構成する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、静電アクチュエータなど、他の方式のアクチュエータを用いても良く、さらに他の方法によって圧力室21の壁を変形させるようにしても構わない。

0040

第1制御部24は、圧電基板40と電気的に接続されており、電気信号を圧電基板40に与えて圧電基板40を変形させることにより、圧力室21の体積を変化させる。これにより、キャピラリー10への液体の吸引や、キャピラリー10からの液体の吐出などを行うことができる。圧力室21の体積が周期的に増減するように圧電基板40を駆動させることにより、キャピラリー10内に吸引した液体を振動させて混合することもできる。

0041

第2制御部25は、バルブ23と電気的に接続されており、バルブ23に電気信号を与えることによりバルブ23を開閉する。第1流路22内に液体が流入してしまった場合に、バルブ23を開くことにより、液体をバルブ23から外部へ排出することができる。また、圧電基板40を変形させて液体を吸入した後に、バルブ23を開いて、その状態で圧電基板40の変形を元に戻し、バルブ23を閉じた後に再び圧電基板40を変形させることにより、多くの量の液体を吸入することができる。

0042

第1制御部24および第2制御部25は、種々の集積回路を用いて構成することができる。なお、第1制御部24および第2制御部25は、ピペット本体20に設けられていても良いが、そうでなくても構わない。例えば、ピペット本体20と別体のコントローラーに第1制御部24および第2制御部25が設けられており、ピペット本体20とコントローラーとがケーブルで接続されていても構わない。

0043

次に、本具体例のピペットの動作の一例について図5を用いて説明する。図5は、第1制御部が出力する信号における電圧の変化の一例を模式的に示すグラフである。図5において、横軸は時間を示しており、縦軸は電圧を示している。

0044

まず、キャピラリー10の第1端11を液体Aに浸し、時刻t1において、圧力室21の体積が増加するように駆動部50を駆動させる第1信号を第1制御部24が出力し、駆動部50の圧電セラミック層40aに所定の電圧が印可される。これにより、圧力室21の体積が増加し、液体Aがキャピラリー10内に吸引される。

0045

次に、キャピラリー10の第1端11を液体Bに浸し、時刻t2において再び第1信号を第1制御部24が出力し、駆動部50の圧電セラミック層40aに更に高い電圧が印可される。これにより、圧力室21の体積が更に増加し、液体Bがキャピラリー10内に吸引される。

0046

次に、キャピラリー10の第1端11を液体B中から空中へ引き出し、時刻t3において再び第1信号を第1制御部24が出力し、駆動部50の圧電セラミック層40aに更に高い電圧が印可される。これにより、圧力室21の体積が更に増加し、液体Aおよび液体Bがキャピラリー10内を第2端12へ向けて移動する。これにより、後に液体Aおよび液体Bをキャピラリー10の長さ方向に往復運動させて攪拌するときに、液体がキャピラリー10の外側に漏れてしまうのを防止することができる。

0047

次に、時刻t4において、バルブ23を開く第3信号を第2制御部25が出力し、これによりバルブ23が開き、ピペットの外部と圧力室21とが繋がって、圧力室21内の圧力が大気圧と等しくなる。このとき、液体Aおよび液体Bの位置は変化しない。

0048

次に、時刻t5において、圧力室21の体積が減少するように駆動部50を駆動させる第5信号を第1制御部24が出力し、駆動部50の圧電セラミック層40aに加わる電圧が0になる。これにより圧力室21の体積が減少するが、圧力室21は外部と繋がった状態であるため、液体Aおよび液体Bの位置は変化しない。

0049

次に、時刻t6において、バルブ23を閉じる第4信号を第2制御部25が出力し、これによりバルブ23が閉じ、圧力室21が外部と遮断される。このとき、液体Aおよび液体Bの位置は変化しない。

0050

次に、時刻t6〜t8の間、圧力室21の体積が周期的に増減するように駆動部50を駆動させる第2信号を第1制御部24が出力する。これにより、液体Aおよび液体Bがキャピラリー10の長さ方向に往復運動して攪拌され、液体Aと液体Bとが混合される。

0051

なお、図5においては、駆動部50に正の電圧を加える例を示したが、例えば、圧電セラミック層40aの分極の向きを逆にして、駆動部50に負の電圧を加えるようにしても構わない。

0052

また、時刻t8以降に、再び第1制御部24が圧力室21の体積を増加させる第1信号を出力するようにしても良い。このような構成を有しているときには、液体Aと液体Bとを混合した後に第2開口12b側へ移動させることができるので、第2部分10b内に位置する液体の量を増加させ、第2部分10bにおいて分光分析を実施することが容易となる。

0053

上述したように、本開示のピペットは、本開示のキャピラリーであるキャピラリー10と、第2開口12bを介してキャピラリー10の内部と繋がっている圧力室21と、圧力室21の体積を変化させる駆動部50と、を有している。この構成が、本開示のピペットの基本構成である。本開示のピペットはこの基本構成を有していれば良く、その他の構成は適宜変更または省略が可能である。この基本構成により、正確な量の液体を採取可能なピペットを得ることができる。

0054

また、本開示のピペットでは、駆動部50は圧電体を用いて構成されており、第2信号は、電圧の大きさが周期的に変化するとともに、1周期の電圧の平均値の絶対値が時間の経過と共に小さくなる信号であるようにしても良い。このような構成を有しているときには、キャピラリー10内の液体をキャピラリー10の長さ方向に往復運動させて攪拌しているときに、キャピラリー10内の液体が徐々にキャピラリー10の第2端12側に移動してしまう問題の発生を防止できる。この問題は、発明者らが発見し、原因は未だ特定できていないが、圧電体を用いない駆動部50を用いてもこの問題が発生することが発明者らによって確認されており、本具体例のピペットによって解決することができる。

0055

また、本開示のピペットは、外部と圧力室21とを繋ぐ開閉可能なバルブ23を有していても良い。このような構成を有しているときには、例えば、液体の吸引とバルブ23の開閉とを繰り返すことにより、駆動部50の駆動による圧力室21の体積の増加量を超える体積の液体を吸引することが可能となる。

0056

また、本開示のピペットは、バルブ23を制御する第2制御部25を有しており、第1制御部24が第2信号を出力する前に、バルブ23を開く第3信号およびバルブ23を閉じる第4信号が、第2制御部25から順次出力され、第3信号が出力されてから第4信号が出力される迄の間に、圧力室21の体積が減少するように駆動部50を駆動させる第5信号が、第1制御部24から出力されるものであって良い。このような構成を有しているときには、例えば、キャピラリー10内の液体を往復運動させるときの往復する距離が、駆動部50の変形量の限界に起因して低下するのを防止することができる。また、駆動部50に印可する電圧の大きさを低減することができる。

0057

10:キャピラリー
10a:第1部分
10b:第2部分
11a:第1端面
11b:第1開口
11c:第1端
12a:第2端面
12b:第2開口
21:圧力室
50:駆動部

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