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図面 (14)

課題

従来より全高を低くして省スペース化を図ることができる金属溶解保持炉を提供する。

解決手段

炉室11内に溶解材料投入部15と連通しかつ煙道21となる筒状部材20が設けられ、筒状部材直下には台状溶解部30が形成されかつ炉室に台状溶解部に向けて筒状部材内の溶解材料を加熱する溶解バーナー50が配置されているとともに、台状溶解部の外周には筒状部材との間の流出部40より溶解した溶解材料が流入しかつ流入した溶湯Mを加熱する保持バーナー70が設けられた溶湯保持部60が形成され、溶湯保持部の溶湯は炉室に隣接する溶湯汲出部80へ流出するように構成されている。

概要

背景

アルミニウム鋳造等に用いる溶解材料の溶解に際して、例えば、図12,13に示すように、上部に材料投入口115及び煙道121を有し、下部に材料投入口115から投入された溶解材料を溶解する加熱板130が設けられた溶解室111を備えた金属溶解保持炉100が知られている(例えば、特許文献1参照)。この金属溶解保持炉100では、溶解室111の加熱板130の下側には加熱バーナー150が配置され、加熱バーナー150によって加熱板130上の溶解材料が溶解され、かつ排ガス流路流通する加熱バーナー150の排ガスによって煙道121内の溶解材料が予熱されるとともに、溶解室111の加熱バーナー150の下側には加熱板130上で溶解された溶湯Mが流下して貯留される溶湯保持部160が形成されていて、加熱バーナー150によって溶湯Mが保温される。

この金属溶解保持炉100では、単一の加熱バーナー150で加熱板130上の溶解材料と溶湯保持部160に貯留された溶湯Mとを同時に予熱することが可能であり、操業中の燃費を大幅に低減させることができる。図において、符号112は溶解室111を構成する炉壁、116は作業点検口、117は作業点検口の扉、120は投入された溶解材料を保持する筒状部材、140は溶解室111と溶湯保持部160とを連通させて加熱バーナー150の排ガスを溶湯保持部160から溶解室へ流出させる排ガス流路、170は溶解室111で溶解された溶解材料が流下して溶湯保持部160へ直接流入させずに一旦蓄積する溶湯処理部、175は溶湯保持部160と溶湯処理部170との間に設けられて溶湯処理部の溶湯Mの上面の溶湯保持部への流入を妨げる隔壁部、176は隔壁部に設けられて溶湯保持部160と溶湯処理部170とを連通させる溶湯連通部、180は溶湯汲出部、185は溶湯汲出部180の補助ヒーターである。

この種の金属溶解保持炉では、設置場所省スペース化や作業性、燃焼効率等の観点から、小型化が求められている。上記従来の金属溶解保持炉にあっては、溶解材料の溶解が行われる加熱板の下方に溶湯保持部が配置されているため、長さ方向の省スペース化を図ることができる。しかしながら、溶湯保持部の容量を確保するために、加熱板の下方側に所定の広さの空間を設ける必要があり、全高を低くすることは困難である。全高が高い場合、例えば、溶解材料を炉内へ投入する際に溶解材料を高所運ぶために、多大な労力を必要としていた。

概要

従来より全高を低くして省スペース化をることができる金属溶解保持炉を提供する。炉室11内に溶解材料の投入部15と連通しかつ煙道21となる筒状部材20が設けられ、筒状部材直下には台状溶解部30が形成されかつ炉室に台状溶解部に向けて筒状部材内の溶解材料を加熱する溶解バーナー50が配置されているとともに、台状溶解部の外周には筒状部材との間の流出部40より溶解した溶解材料が流入しかつ流入した溶湯Mを加熱する保持バーナー70が設けられた溶湯保持部60が形成され、溶湯保持部の溶湯は炉室に隣接する溶湯汲出部80へ流出するように構成されている。

目的

本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、従来より全高を低くして省スペース化を図ることができる金属溶解保持炉を提供する

効果

実績

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牽制数
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請求項1

炉室内溶解材料投入部と連通しかつ煙道となる筒状部材が設けられ、前記筒状部材直下には台状溶解部が形成されかつ前記炉室に前記台状溶解部に向けて前記筒状部材内の溶解材料を加熱する溶解バーナーが配置されているとともに、前記台状溶解部の外周には前記筒状部材との間の流出部より溶解した溶解材料が流入しかつ流入した溶湯を加熱する保持バーナーが設けられた溶湯保持部が形成され、前記溶湯保持部の溶湯は前記炉室に隣接する溶湯汲出部へ流出するように構成されていることを特徴とする金属溶解保持炉

請求項2

前記筒状部材の下端が前記台状溶解部の上面との間に間隙を有するように前記炉室内に保持されており、前記間隙が前記溶湯保持部への流出部とされている請求項1に記載の金属溶解保持炉。

請求項3

前記筒状部材下端の一部が前記台状溶解部の上面に当接する当接部として前記炉室内に保持されており、前記当接部以外の間隙が前記溶湯保持部への流出部とされている請求項1に記載の金属溶解保持炉。

請求項4

前記筒状部材下端の一部に切欠部が形成され前記切欠部から前記台状溶解部に向けて前記溶解バーナーが配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉。

請求項5

前記溶解バーナー又は前記保持バーナーが前記炉室の壁面に設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉。

請求項6

前記筒状部材が円筒状であり、前記台状溶解部が前記筒状部材直下に円形状に形成されているとともに、前記溶湯保持部は前記台状溶解部の外周に環状溝部として形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉。

請求項7

前記溶湯汲出部の上端部が前記台状溶解部の上面より上方に位置するとともに、前記溶湯汲出部には貯留された溶湯の液面高さを検出する液面センサが設けられていて、前記液面センサは、前記溶湯の液面高さが前記台状溶解部の上面以下となるように監視する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉。

技術分野

0001

本発明は、炉室内溶解材料投入部と連通しかつ煙道となる筒状部材が設けられた金属溶解保持炉に関する。

背景技術

0002

アルミニウム鋳造等に用いる溶解材料の溶解に際して、例えば、図12,13に示すように、上部に材料投入口115及び煙道121を有し、下部に材料投入口115から投入された溶解材料を溶解する加熱板130が設けられた溶解室111を備えた金属溶解保持炉100が知られている(例えば、特許文献1参照)。この金属溶解保持炉100では、溶解室111の加熱板130の下側には加熱バーナー150が配置され、加熱バーナー150によって加熱板130上の溶解材料が溶解され、かつ排ガス流路流通する加熱バーナー150の排ガスによって煙道121内の溶解材料が予熱されるとともに、溶解室111の加熱バーナー150の下側には加熱板130上で溶解された溶湯Mが流下して貯留される溶湯保持部160が形成されていて、加熱バーナー150によって溶湯Mが保温される。

0003

この金属溶解保持炉100では、単一の加熱バーナー150で加熱板130上の溶解材料と溶湯保持部160に貯留された溶湯Mとを同時に予熱することが可能であり、操業中の燃費を大幅に低減させることができる。図において、符号112は溶解室111を構成する炉壁、116は作業点検口、117は作業点検口の扉、120は投入された溶解材料を保持する筒状部材、140は溶解室111と溶湯保持部160とを連通させて加熱バーナー150の排ガスを溶湯保持部160から溶解室へ流出させる排ガス流路、170は溶解室111で溶解された溶解材料が流下して溶湯保持部160へ直接流入させずに一旦蓄積する溶湯処理部、175は溶湯保持部160と溶湯処理部170との間に設けられて溶湯処理部の溶湯Mの上面の溶湯保持部への流入を妨げる隔壁部、176は隔壁部に設けられて溶湯保持部160と溶湯処理部170とを連通させる溶湯連通部、180は溶湯汲出部、185は溶湯汲出部180の補助ヒーターである。

0004

この種の金属溶解保持炉では、設置場所省スペース化や作業性、燃焼効率等の観点から、小型化が求められている。上記従来の金属溶解保持炉にあっては、溶解材料の溶解が行われる加熱板の下方に溶湯保持部が配置されているため、長さ方向の省スペース化を図ることができる。しかしながら、溶湯保持部の容量を確保するために、加熱板の下方側に所定の広さの空間を設ける必要があり、全高を低くすることは困難である。全高が高い場合、例えば、溶解材料を炉内へ投入する際に溶解材料を高所運ぶために、多大な労力を必要としていた。

先行技術

0005

特開2015−34665号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、従来より全高を低くして省スペース化を図ることができる金属溶解保持炉を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

すなわち、請求項1の発明は、炉室内に溶解材料の投入部と連通しかつ煙道となる筒状部材が設けられ、前記筒状部材直下には台状溶解部が形成されかつ前記炉室に前記台状溶解部に向けて前記筒状部材内の溶解材料を加熱する溶解バーナーが配置されているとともに、前記台状溶解部の外周には前記筒状部材との間の流出部より溶解した溶解材料が流入しかつ流入した溶湯を加熱する保持バーナーが設けられた溶湯保持部が形成され、前記溶湯保持部の溶湯は前記炉室に隣接する溶湯汲出部へ流出するように構成されていることを特徴とする金属溶解保持炉に係る。

0008

請求項2の発明は、前記筒状部材の下端が前記台状溶解部の上面との間に間隙を有するように前記炉室内に保持されており、前記間隙が前記溶湯保持部への流出部とされている請求項1に記載の金属溶解保持炉に係る。

0009

請求項3の発明は、前記筒状部材下端の一部が前記台状溶解部の上面に当接する当接部として前記炉室内に保持されており、前記当接部以外の間隙が前記溶湯保持部への流出部とされている請求項1に記載の金属溶解保持炉に係る。

0010

請求項4の発明は、前記筒状部材下端の一部に切欠部が形成され前記切欠部から前記台状溶解部に向けて前記溶解バーナーが配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉に係る。

0011

請求項5の発明は、前記溶解バーナー又は前記保持バーナーが前記炉室の壁面に設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉に係る。

0012

請求項6の発明は、前記筒状部材が円筒状であり、前記台状溶解部が前記筒状部材直下に円形状に形成されているとともに、前記溶湯保持部は前記台状溶解部の外周に環状溝部として形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉に係る。

0013

請求項7の発明は、前記溶湯汲出部の上端部が前記台状溶解部の上面より上方に位置するとともに、前記溶湯汲出部には貯留された溶湯の液面高さを検出する液面センサが設けられていて、前記液面センサは、前記溶湯の液面高さが前記台状溶解部の上面以下となるように監視する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の金属溶解保持炉に係る。

発明の効果

0014

請求項1の発明に係る金属溶解保持炉は、炉室内に溶解材料の投入部と連通しかつ煙道となる筒状部材が設けられ、前記筒状部材直下には台状溶解部が形成されかつ前記炉室に前記台状溶解部に向けて前記筒状部材内の溶解材料を加熱する溶解バーナーが配置されているとともに、前記台状溶解部の外周には前記筒状部材との間の流出部より溶解した溶解材料が流入しかつ流入した溶湯を加熱する保持バーナーが設けられた溶湯保持部が形成され、前記溶湯保持部の溶湯は前記炉室に隣接する溶湯汲出部へ流出するように構成されているため、従来より全高が低くなって溶解材料の投入作業の労力が軽減されるとともに、当該金属溶解保持炉全体が小型化されて省スペース化を図ることができ、加熱・保温効率にも優れる。

0015

請求項2の発明は、請求項1において、前記筒状部材の下端が前記台状溶解部の上面との間に間隙を有するように前記炉室内に保持されており、前記間隙が前記溶湯保持部への流出部とされているため、溶解された溶解材料を効率よく流出させることができるとともに、台状溶解部上に残留する溶解材料が発見しやすくなって清掃作業等が容易となる。

0016

請求項3の発明は、請求項1において、前記筒状部材下端の一部が前記台状溶解部の上面に当接する当接部として前記炉室内に保持されており、前記当接部以外の間隙が前記溶湯保持部への流出部とされているため、筒状部材の設置の安定性が向上するとともに、溶解した溶解材料を効率よく流出させることができる。

0017

請求項4の発明は、請求項1ないし3において、前記筒状部材下端の一部に切欠部が形成され前記切欠部から前記台状溶解部に向けて前記溶解バーナーが配置されているため、溶解バーナーの排ガスを筒状部材内へ導入しやすくなって、加熱効率が向上する。

0018

請求項5の発明は、請求項1ないし4において、前記溶解バーナー又は前記保持バーナーが前記炉室の壁面に設けられているため、各バーナーの排ガスが炉室内を対流しやすくなって、加熱効率が向上する。

0019

請求項6の発明は、請求項1ないし5において、前記筒状部材が円筒状であり、前記台状溶解部が前記筒状部材直下に円形状に形成されているとともに、前記溶湯保持部は前記台状溶解部の外周に環状溝部として形成されているため、加熱効率や耐久性が向上するとともに、清掃作業が容易となる。

0020

請求項7の発明は、請求項1ないし6において、前記溶湯汲出部の上端部が前記台状溶解部の上面より上方に位置するとともに、前記溶湯汲出部には貯留された溶湯の液面高さを検出する液面センサが設けられていて、前記液面センサは、前記溶湯の液面高さが前記台状溶解部の上面以下となるように監視するため、溶湯保持部内の溶湯が台状溶解部側へあふれることを防止することができる。

図面の簡単な説明

0021

本発明の第1実施形態に係る金属溶解保持炉の概略横断面図である。
図1の金属溶解保持炉の概略縦断面図である。
図1の金属溶解保持炉のA−A線の概略断面図である。
図1の金属溶解保持炉のB−B線の概略断面図である。
吊り下げ状態の筒状部材の概略斜視図である。
第2実施形態に係る金属溶解保持炉の概略縦断面図である。
第3実施形態に係る金属溶解保持炉の概略横断面図である。
図7の金属溶解保持炉のC−C線の概略断面図である。
図7の金属溶解保持炉のD−D線の概略断面図である。
第4実施形態に係る金属溶解保持炉の概略横断面図である。
置状態の筒状部材の概略斜視図である。
従来の金属溶解保持炉の概略縦断面図である。
図12の金属溶解保持炉のE−E線の概略縦断面図である。

実施例

0022

図1,2に示す本発明の第1実施形態に係る金属溶解保持炉10は、アルミ鋳造用アルミ溶湯を溶解して保持するいわゆる手許溶解炉であって、炉室11と、筒状部材20と、台状溶解部30と、流出部40と、溶解バーナー50と、溶湯保持部60と、保持バーナー70と、溶湯汲出部80とを備える。この金属溶解保持炉10は、一般に乾燥炉床溶解炉(dry hearth furnace)と称される。図において、符号Mは溶解材料が溶解されて得られた溶湯である。

0023

炉室11は、図1〜4に示すように、炉壁12によって形成された溶解材料を溶解するための空間であって、上部に溶解材料を投入するための投入部15を有する。炉室11には、壁面12aに炉室11内の清掃等を可能とするための作業点検口16が形成されている。作業点検口16は、炉室11の壁面12aに対向するように2箇所に設けられている。炉室11の形状は適宜であるが、実施形態では略円筒状の炉壁12に囲まれた平面視略円形状に形成されている。そのため、高温にさらされる炉壁12がひずみにくくなるとともに、炉室11内の清掃がしやすくなる。図において、符号13は炉底部、17は作業点検口16の扉である。

0024

筒状部材20は、図2〜4に示すように、炉室11内に設けられて、炉室11の投入部15と連通しかつ煙道21となる部材である。この筒状部材20は、投入部15へ投入された溶解材料を保持して炉室11の炉壁12や投入部15と溶解材料との接触を回避する溶解材料保持部として作用する。そのため、炉室11の壁面12aや投入部15内に未溶解材料が付着残留することが防止される。これにより、未溶解材料の除去、清掃という煩雑かつ困難な作業が軽減され、未溶解材料が炉室11内に固着することによる炉室11の損傷を防止して耐久性を高めることができる。図において、符号22は筒状部材20の上端部に設けられ炉室11の投入部15の開口縁部を覆って保護するフランジ部である。

0025

筒状部材20では、溶解材料を保持した状態で、後述の溶解バーナー50や保持バーナー70により外側が加熱されるとともに、バーナー50,70からの排ガスが煙道21内から炉外に排出される際に内側が加熱される。すなわち、筒状部材20の内外両側から加熱が行われるため、筒状部材20内に保持された溶解材料全体の加熱が可能となって加熱効率が向上し、生産性を高めることができる。この筒状部材20は、保持した溶解材料の溶解が行われる際に、900℃以上の高温にさらされることから、熱伝導率がよく耐熱性及び耐衝撃性に優れる材料で構成することが好ましい。筒状部材20の材料としては、例えば、外面側に酸化防止及び耐久性向上のためにアルミナ(Al2O3)を塗布した厚さ10mm程度のステンレス材耐熱鋳鋼)が用いられる。

0026

筒状部材20の形状は、溶解材料が保持可能であれば特に限定されないが、加熱効率や耐久性、清掃等の作業の軽減等の観点から、図5に示すように円筒状が好ましい。また、筒状部材20では、図2,4,5に示すように、下端の一部に切欠部25が形成される。切欠部25は、後述の溶解バーナー50からの排ガスを筒状部材20内へ導入しやすくするための部位である。切欠部25の形状は適宜であるが、例えば、図示のように円弧形状が好ましい。この切欠部25では、円弧形状とすることにより、ひび割れ等の損傷が発生しにくくなる。

0027

台状溶解部30は、図1〜5に示すように、筒状部材20の直下に形成されて、投入部15から投入されて筒状部材20によって保持された溶解材料が載置されて溶解材料の溶解が行われる。台状溶解部30の形状は、筒状部材20に保持された溶解材料が載置可能であれば特に限定されないが、筒状部材20の形状に対応した形状であることが好ましい。実施形態の台状溶解部30は、円筒状の筒状部材20直下にその外周と略同形の円形状に形成される。

0028

この台状溶解部30は、図2〜4に示すように、炉室11の略中央部分の炉底部13から所定の高さで盛り上がって形成され、上部に溶解材料を載置するための略水平な載置面31を有する。載置面31は、投入された溶解材料と衝突または接触し、溶解に高温にさらされる部位であるため、耐衝撃性、耐火性、耐熱性に優れた材料で構成することが好ましい。実施形態の載置面31では、公知の耐火レンガが台状溶解部30上面の適宜の範囲に敷き詰められている。耐火レンガは蓄熱性も有しているため、熱源が炉室11の中央にも存在することとなり、溶解材料の加熱効率の観点からも好ましい。また、台状溶解部30には、載置面31から後述の溶解バーナー50方向へ載置面31と面一となるように延設された橋状部32が形成されている。

0029

ここで、図2〜5に示すように、筒状部材20と台状溶解部30との間には、台状溶解部30において溶解された溶解材料を台状溶解部30から流出させるための流出部40が設けられる。実施形態では、炉室11の投入部15の開口縁部に筒状部材20のフランジ部22が係着されて、筒状部材20の下端が台状溶解部30の上面との間に間隙Sを有するように炉室11内に吊り下げ状態で保持され、この間隙Sが流出部40とされる。すなわち、筒状部材20に保持された溶解材料は、台状溶解部30上で溶解されることから、間隙Sを通って流出される。

0030

間隙Sからなる流出部40は、図5に示すように、筒状部材20と台状溶解部30との間の全周にわたって形成される。そのため、溶解された溶解材料は、台状溶解部30のどの方向からでも効率よく流出させることができる。また、間隙Sが全周にわたって形成されていることにより、作業点検口16から台状溶解部30の載置面31全面を目視で確認することが可能となる。そのため、台状溶解部30上に残留する溶解材料を発見しやすくなり、清掃作業等が容易となる。なお、間隙Sの大きさ(筒状部材20の下端と台状溶解部30の上面との距離)は、筒状部材20に保持された溶解前の溶解材料が台状溶解部30上から落下せず、台状溶解部30上の清掃作業等を行うことができる程度であればよく、例えば約50mmである。

0031

溶解バーナー50は、図2,5に示すように、炉室11に台状溶解部30に向けて配置されて、筒状部材20内に保持された溶解材料を加熱し溶解させる。この溶解バーナー50は、筒状部材20の切欠部25から台状溶解部30に向けて配置することが好ましい。これにより、筒状部材20内の溶解材料に直接的にバーナー炎を当てて加熱することができ、加熱効率が向上する。実施形態の溶解バーナー50は公知のバーナーが用いられ、炉室11の壁面12aに設けられて、横方向または斜め下方向へバーナー炎が放射される。そのため、溶解バーナー50から放射される排ガスが炉室11内を対流しやすくなり、加熱効率が向上する。

0032

また、図1に示すように、炉室11を構成する炉壁12が略円筒形状であることにより、溶解バーナー50は円周方向の任意の設置位置において台状溶解部30との距離が略一定となる。そのため、溶解バーナー50の設置位置には制約がなく、当該金属溶解保持炉10の製造設計の自由度が向上する。なお、溶解バーナー50の加熱時のバーナー炎の温度は約1100〜1200℃とされる。

0033

溶湯保持部60は、図1〜4に示すように、台状溶解部30の外周に形成されて、筒状部材20と台状溶解部30との間の流出部40より溶解した溶解材料が流入し、溶湯Mとして貯留する。この溶湯保持部60は、台状溶解部30の外周の炉室11の炉底部13側の空間に相当し、炉室11の炉壁12及び炉底部13と、台状溶解部30の台側面33とによって構成される。溶湯保持部60では、台状溶解部30の載置面31より低所に位置することにより、流出部40からの溶解された溶解材料を確実に貯留することができる。実施形態の溶湯保持部60は、円形状の台状溶解部30の外周に環状溝部65として形成されている。そのため、溶湯保持部60内の清掃がしやすくなる。

0034

保持バーナー70は、図1,2に示すように、炉室11に配置されて、溶湯保持部60に流入した溶湯Mを加熱し保温する。保持バーナー70は、溶湯保持部60に向けてバーナー炎を放射して溶湯Mを直接的に加熱したり、溶湯Mに直接当たらないようにバーナー炎を放射して間接的に加熱したりすることによって、溶湯Mを所定温度に保温する。この保持バーナー70を炉室11の壁面12aに配置することにより、間接的に溶湯Mが加熱されるため、溶湯Mの酸化が抑制されてメタルロスが減少する。この時、保持バーナー70のバーナー炎は横方向または斜め下方向へ放射されるため、排ガスが炉室11内を対流しやすくなり、加熱効率が向上する。

0035

また、保持バーナー70は、炉室11内において、溶解バーナー50から離隔された位置に配置することが好ましい。溶解バーナー50と保持バーナー70とを離隔して配置することにより、炉室11内の加熱の偏りが抑制される。特に、溶湯保持部60が環状溝部65であることにより、貯留された溶湯Mを加熱しやすくなり、保温効率が向上する。なお、保持バーナー70は、溶解バーナー50と同種のバーナーが用いられる。

0036

溶湯汲出部80は、図1,2に示すように、炉室11に隣接して溶湯保持部60と連通して形成されて、溶湯保持部60から流出する溶湯M1が汲み出し可能に貯留される。溶湯汲出部80は、汲出底部81が炉室11の炉底部13より低所に形成されて、炉底部13から汲出底部81方向へ傾斜する傾斜通路82を有する。そのため、溶湯保持部60に貯留された溶湯Mは、順次溶湯汲出部80へ流出される。また、溶湯汲出部80で貯留される溶湯M1は、保持バーナー70を溶湯汲出部80に近接する炉室11の壁面12aに配置することにより、保温することができる。さらに、図示しないが、溶湯汲出部80には、必要に応じて溶湯M1を保温するための補助ヒーターを設けてもよい。補助ヒーターとしては、公知の侵漬ヒーターが好適に使用され、溶湯汲出部80内の溶湯M1をバーナー等で加熱せずに保温可能となるため、溶湯M1の酸化が抑制されてメタルロスを減少させることができるとともに、溶湯M1の温度制御が容易となって保持バーナー70の負担を軽減させて燃費を低減させることが可能となる。

0037

溶湯汲出部80では、図2に示すように、上端部が台状溶解部30の上面(載置面31)より上方に位置するとともに、貯留される溶湯M1の液面高さを検出する液面センサ85が設けられている。液面センサ85では、溶湯汲出部80内の溶湯M1の液面高さが所定の高さ以上と検出された場合に異常と判断されて、警報装置(図示せず)を作動させて警報を発したり、制御装置(図示せず)を作動させてバーナー50,70を停止させたりする等の対応措置の作動に利用される。また、液面センサ85では、溶湯汲出部80内の溶湯M1の液面高さを監視することにより、溶湯汲出部80と連通した溶湯保持部60内の溶湯Mの液面高さも監視することができる。そこで、液面センサ85は、液面高さが台状溶解部30の上面以下となるように監視することが好ましい。これにより、溶湯保持部60内の溶湯Mの液面高さが台状溶解部30の高さに到達しないように監視することができるため、溶湯保持部60内の溶湯Mが台状溶解部30側へあふれることを防止することができる。

0038

ここで、本発明の金属溶解保持炉10について、溶解材料の溶解工程について説明する。この金属溶解保持炉10では、図2〜4に示すように、筒状部材20直下に溶解材料の溶解が行われる台状溶解部30が形成されるとともに、台状溶解部30の外周に溶湯保持部60が形成されている。そのため、台状溶解部30の下方に溶湯を貯留するための空間部等を設ける必要がなく、当該金属溶解保持炉10の全高を従来よりも低くすることができる。従って、溶解材料を投入する炉室11の投入部15が低位置となり、溶解材料の投入作業の労力が軽減される。また、炉室11内に溶湯保持部60を有するため、炉室11に溶湯保持部60を隣接配置させる必要がなく、当該金属溶解保持炉10が小型化されて省スペース化を図ることができる。

0039

金属溶解保持炉10では、図2,5に示すように、筒状部材20直下の台状溶解部30に向けてその直上の筒状部材20内の溶解材料を加熱するように溶解バーナー50が配置されている。その際、筒状部材20の下端に形成された切欠部25が溶解バーナー50と対面するとともに、台状溶解部30から橋状部32が溶解バーナー50方向へ延設されているため、溶解バーナー50の排ガスが直接的及び橋状部32により反射されて切欠部25から筒状部材20内へ導入される。さらに、筒状部材20内へ導入されなかった溶解バーナー50の排ガスは、炉室11が円形状でかつ筒状部材20が円筒状であることにより、炉室11内を満遍なく対流する。従って、筒状部材20の内外から溶解材料が効率よく加熱される。

0040

このようにして加熱された溶解材料は、台状溶解部30上で溶解されて、図2〜4に示すように、筒状部材20下端と台状溶解部30上面との間の間隙Sを流出部40として流出される。また、溶解された溶解材料は、間隙Sと連通する筒状部材20の切欠部25からも流出される。溶解された溶解材料は、台状溶解部30の全周から流れ落ちて溶湯保持部60に流入される。そのため、溶解された溶解材料は効率よく溶湯保持部60へ流入する。

0041

溶湯保持部60へ流入した溶湯Mは、保持バーナー70により加熱されるとともに、溶解バーナー50からの炉室11内を対流する排ガスによっても加熱されて、所定温度に保温される。その際、保持バーナー70は、図1に示すように、溶解バーナー50から離隔された炉室11の壁面12aに設けられるため、溶解バーナー50の排ガスとともに炉室11内全体をより効果的に加熱することができる。特に、溶湯保持部60が環状溝部65であることから、円形状の炉室11内を対流する排ガスによって溶湯Mがより加熱されやすくなり、保温効率が向上する。

0042

溶湯保持部60に貯留された溶湯Mは、図1,2に示すように、炉室11に隣接する溶湯汲出部80に対し、傾斜通路82から順次流出して汲み出し可能に貯留される。なお、溶湯汲出部80内の溶湯M1は、溶湯汲出部80に近接配置された保持バーナー70や、補助ヒーター(図示せず)によって保温される。

0043

次に、図6〜10を用いて、他の実施形態に係る金属溶解保持炉(10A,10B,10C)について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一符号は同一の構成を表すものとして説明を省略する。

0044

図6は、第2実施形態に係る金属溶解保持炉10Aである。金属溶解保持炉10Aでは、炉室11の上部に溶解バーナー50A及び保持バーナー70Aが設けられている。溶解バーナー50Aは、炉室11上部の炉壁12側から台状溶解部30の橋状部32へ向けて配置され、橋状部32で排ガスを反射させて筒状部材20の切欠部25かららその内部へ排ガスを導入させる。また、保持バーナー70Aは、溶解バーナー50Aから離隔された炉室11状部の炉壁12側(図示の例では対称位置)から溶湯保持部60の溶湯Mに向けて配置され、溶湯Mを直接的に加熱して保温する。

0045

この金属溶解保持炉10Aでは、炉室11の上方からバーナー50A,70Aが放射されるため、溶湯Mに対する放射角度鋭角になりすぎず、放射による溶湯Mの飛散が抑制されて炉壁12や筒状部材20の外周面等への溶解材料の付着が低減され、清掃作業の負担が軽減される。

0046

図7〜9は、第3実施形態に係る金属溶解保持炉10Bである。金属溶解保持炉10Bは、平面視直線状内壁面12bと該内壁面12bと連接した平面視円弧状の内壁面12cとによって平面視略半円状に形成された炉室11Bと、内壁面12bに投入部15と連通するように形成された壁面切欠部14と、炉壁12の内壁面12bに対向する位置に設けられた単一の作業点検口16と、壁面切欠部14内に配置されて載置面31から作業点検口16方向へ載置面31と面一となるように膨出した膨出面部34を有する台状溶解部30Bと、炉室11上部の作業点検口16側から台状溶解部30Bへ向けて配置された溶解バーナー50Bと、台状溶解部30の壁面切欠部14から露出した外周に円弧状に形成された溶湯保持部60Bと、炉室11上部において溶解バーナー50と隣接するとともに溶湯保持部60Bへ向けて配置された保持バーナー70Bとを有する。

0047

金属溶解保持炉10Bでは、構造が簡素化されて製造が容易になるとともに製造コストの低減を図ることができる。また、溶解材料の加熱に際しては、台状溶解部30の膨出面部34が、第1実施形態の金属溶解保持炉10の橋状部32と同様に、溶解バーナー50Bの排ガスを反射させて筒状部材20内へ導入させるため、筒状部材20内の溶解材料を効率よく溶解させることができる。

0048

図10に示す第4実施形態に係る金属溶解保持炉10Cは、第3実施形態の金属溶解保持炉10Cに対して、炉壁12を平面視略多角形状(図示の例では略四角形状)に形成した例である。金属溶解保持炉10Cでは、平面視略多角形状の炉室11Cを有し、炉室11C内に略角筒状の筒状部材20Cが配置されて、その直下に筒状部材20Cの形状に対応した略四角形状の台状溶解部30Cが形成される。また、台状溶解部30Cは、内壁面12bに形成された角形状の壁面切欠部14C内に配置されて、壁面切欠部14Cから露出した台状溶解部30Cの外周に略角環状の溶湯保持部60Cが形成される。この金属溶解保持炉10では、炉室11C、筒状部材20、溶湯保持部60Cがそれぞれ角形状であるため、投入される溶解材料の容量や溶湯を収容するための内部容量等を大きく確保することができる。

0049

なお、本発明の金属溶解炉は、上記実施例で述べた構成に限るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を付加して実施することができる。前述の実施形態では、筒状部材が炉室内に吊り下げ状態で保持されて、下端と台状溶解部の上面との間に間隙からなる流出部を有する構成としたが、例えば、図11に示すように、筒状部材20A下端の一部を台状溶解部30の上面に当接する当接部26として炉室11内に保持させ、当接部26以外の間隙S1を溶湯保持部60への流出部40としてもよい。

0050

この筒状部材20Aは、台状溶解部30上に載置されて、下端に溶解バーナー50の排ガス導入用の切欠部25を含む1または複数の切欠部25Aが形成されている。そして、台状溶解部30に当接した筒状部材20Aの下端が当接部26、切欠部25,25Aが当接部26以外の間隙S1である流出部40にそれぞれ相当する。流出部40に相当する切欠部25,25Aは、筒状部材20A下端の周囲に満遍なく形成されることが溶解材料の流出効率上好ましい。切欠部25,25Aの形状や大きさ、数等は特に限定されないが、筒状部材20の当接部26の強度を十分に確保するために、例えば筒状部材20A下端の周囲に等間隔で4箇所または8箇所に形成される(図示の例では等間隔で4箇所)。このように、筒状部材20Aは、台状溶解部30上に載置したことにより設置の安定性が向上し、載置状態でも効率よく溶解した溶解材料を流出させることが可能である。

0051

以上のとおり、本発明の金属溶解保持炉は、従来より全高が低く小型されて、溶解材料の投入作業の軽減や省スペース化を図ることができるとともに、加熱・保温効率にも優れている。そのため、従来の金属溶解保持炉の代替として有望である。

0052

10,10A,10B,10C金属溶解保持炉
11,11B,11C炉室
12炉壁
12a 炉室の壁面
12b,12c内壁面
13炉底部
14,14C 壁面切欠部
15投入部
16作業点検口
17 作業点検口の扉
20,20A,20C筒状部材
21煙道
22フランジ部
25,25A 切欠部
26 当接部
30,30B,30C台状溶解部
31 載置面
32 橋状部
33台側面
34膨出面部
40 流出部
50,50A,50B溶解バーナー
60,60B溶湯保持部
65環状溝部
70,70A,70B保持バーナー
80 溶湯汲出部
81 汲出底部
82傾斜通路
85液面センサ
M,M1 溶湯
S,S1 間隙

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