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技術 投受光系及びそれを用いた光学的生体情報測定装置

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 三好浩平三澤貴夫川田健司
出願日 2018年4月9日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-074710
公開日 2019年10月24日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2019-184395
状態 未査定
技術分野 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定 光学的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 測定信頼度 二次元イメージセンサー 光源器 先端部品 本体部筐体 各出射口 単一系統 二次元センサー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月24日)のものです。
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図面 (20)

課題

プローブ先端面生体面への接触状態均一性を検知し、それにより、接触状態の不均一に起因する測定精度の悪化を改善する。

解決手段

投受光系10は、生体(9)へ測定光LW)を出射する出射する発光部(2q)と、生体から戻ってきた測定光を受光する受光部(3pB)とを、測定時に生体面(BS)に当接される先端面(AS)に備え、受光部を介した光検出に基づき生体の情報を測定する光学生体情報測定用の投受光系である。受光部又は/及び発光部は、独立した複数系統が設けられ、互いに異なる系統の受光部(p1、p2、p3)又は/及び発光部は、受光部であれば発光部の中心軸回りの角度に応じた分布、発光部であれば受光部の中心軸回りの角度に応じた分布が異なる。複数系統によるそれぞれの光検出値に基づき、先端面の生体面への接触状態の均一性を検知可能にする。

概要

背景

一般に、黄疸、特に新生児重症黄疸は死に至る可能性が高く、また、仮に死を免れても脳性麻痺等の後遺症を残す核黄疸へと進行する恐れがあるため、その早期発見が極めて重要な課題となっている。黄疸の強さの正確な判定は、新生児から採血した血清中ビリルビン濃度の測定によるべきであるが、全ての新生児について採血を行うことは困難であり、また、不必要である場合が多い。

黄疸計は、新生児の皮下組織に存在するビリルビン黄色味度合を、青色(中心波長450nm)と緑色(中心波長550nm)の2波長域光学濃度差としてとらえる。プローブの先端を新生児の前額部あるいは胸部に押し当て、照明用ファイバーを通して光源からの光を照射し、皮膚及び皮下組織を経由した後方散乱光のうち上記2波長センサ受光する。緑色光量に対する青色光量の比から黄色の度合いが測定され、その測定値から黄疸の度合いが判断される。

経皮的ビリルビン濃度測定の値は、投受光系実効光路長に依存する。したがって、機器ごとに実効光路長が異なると、同じ新生児を測定した場合でも機器によって異なる結果を示すため、入射口輝度ムラを抑える等、輝度重心を一定に保つ手段が必要となる。

特許文献1には、光源の輝度ムラが大きい方向を、発光面の円周方向にすることで、輝度重心の安定した照明を可能にする投受光系が記載されている。

概要

プローブ先端面生体面への接触状態均一性を検知し、それにより、接触状態の不均一に起因する測定精度の悪化を改善する。投受光系10は、生体(9)へ測定光LW)を出射する出射する発光部(2q)と、生体から戻ってきた測定光を受光する受光部(3pB)とを、測定時に生体面(BS)に当接される先端面(AS)に備え、受光部を介した光検出に基づき生体の情報を測定する光学生体情報測定用の投受光系である。受光部又は/及び発光部は、独立した複数系統が設けられ、互いに異なる系統の受光部(p1、p2、p3)又は/及び発光部は、受光部であれば発光部の中心軸回りの角度に応じた分布、発光部であれば受光部の中心軸回りの角度に応じた分布が異なる。複数系統によるそれぞれの光検出値に基づき、先端面の生体面への接触状態の均一性を検知可能にする。

目的

本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、プローブ先端面の生体面への接触状態の均一性を検知でき、それにより、接触状態の不均一に起因する、測定精度(再現性・正確性)の悪化を改善することができる投受光系及びそれを用いた光学的生体情報測定装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

生体測定光出射する出射する発光部と、生体から戻ってきた測定光を受光する受光部とを、測定時に生体面に当接される先端面に備え、前記受光部を介した光検出に基づき生体の情報を測定する光学生体情報測定用の投受光系であって、前記受光部又は/及び前記発光部は、前記受光部であれば前記光検出を、前記発光部であれば発光を独立して行うことが可能な複数系統が設けられ、互いに異なる系統の前記受光部又は/及び前記発光部は、前記受光部であれば前記発光部の中心軸回りの角度に応じた分布、前記発光部であれば前記受光部の中心軸回りの角度に応じた分布が異なる投受光系。

請求項2

生体側から戻ってきた測定光を入射口から出射口へと導光して光検出側へ出射する受光ファイバー束を備え、前記受光部は、前記受光ファイバー束の入射口により構成され、前記受光ファイバー束の前記複数系統の出射口からの光をそれぞれ検出する光検出器が設けられた請求項1に記載の投受光系。

請求項3

前記受光ファイバー束の前記先端面におけるファイバー入射口の前記角度に応じた分布は、出射端で維持若しくは特定の座標上に配置転換されているか、又は前記複数系統の各一系統内ランダムに配置転換されている請求項2に記載の投受光系。

請求項4

前記光検出器は、前記複数系統の個々に対応した光センサーである請求項2又は請求項3に記載の投受光系。

請求項5

前記光検出器は、前記複数系統の出射口に亘って配置された2次元イメージセンサーである請求項2又は請求項3に記載の投受光系。

請求項6

前記受光部は、前記先端面に配置され、前記複数系統の個々に対応した光センサーにより構成された請求項1に記載の投受光系。

請求項7

前記受光部は、前記先端面に配置された2次元イメージセンサーにより構成された請求項1に記載の投受光系。

請求項8

光源側からの光を入射口から出射口へと導光して生体側へ出射する投光ファイバー束を備え、前記発光部は、前記投光ファイバー束の出射口により構成された請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項9

前記発光部は、前記先端面に配置された発光素子により構成された請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項10

前記受光部の前記複数系統について、各系統の受光領域が前記発光部の中心軸回りに略均等に分散配置された請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項11

前記受光部の前記複数系統は、3系統以上である請求項1から請求項10のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項12

前記複数系統が組み込まれる前記受光部は、円形若しくは角形又は円環形若しくは角環形である請求項1から請求項11のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項13

互いに異なる系統の前記受光部は、前記発光部の中心軸回りの周方向に離れて配置されている請求項1から請求項12のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項14

前記受光ファイバー束の前記複数系統の出射口が横並びに配置された請求項2から請求項5のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項15

前記受光ファイバー束の前記複数系統の出射口が放射状に配置された請求項2から請求項5のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項16

光源側からの光を入射口から出射口へと導光して生体側へ出射する投光ファイバー束を備え、前記発光部は、前記投光ファイバー束の出射口により構成され、前記投光ファイバー束の前記複数系統の入射口への光をそれぞれ発する光源器が設けられた請求項1に記載の投受光系。

請求項17

前記投光ファイバー束の前記先端面におけるファイバー出射口の前記角度に応じた分布は、入射端で維持若しくは特定の座標上に配置転換されているか、又は前記複数系統の各一系統内でランダムに配置転換されている請求項16に記載の投受光系。

請求項18

前記光源器は、前記複数系統の個々に対応した発光素子である請求項16又は請求項17に記載の投受光系。

請求項19

前記光源器は、前記複数系統の入射口に亘って配置された2次元画素マトリックスを有したディスプレイである請求項16又は請求項17に記載の投受光系。

請求項20

前記発光部は、前記先端面に配置され、前記複数系統の個々に対応した発光素子により構成された請求項1に記載の投受光系。

請求項21

前記発光部は、前記先端面に配置された2次元画素マトリックスを有したディスプレイにより構成された請求項1に記載の投受光系。

請求項22

生体側から戻ってきた測定光を入射口から出射口へと導光して光検出側へ出射する受光ファイバー束を備え、前記受光部は、前記受光ファイバー束の入射口により構成された請求項1、請求項16〜21のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項23

前記受光部は、前記先端面に配置された受光素子により構成された請求項1、請求項16〜21のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項24

前記発光部の前記複数系統について、各系統の発光領域が前記受光部の中心軸回りに略均等に分散配置された請求項1、請求項16〜21のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項25

前記発光部の前記複数系統は、3系統以上である請求項1、請求項16〜24のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項26

前記複数系統が組み込まれる前記発光部は、円形若しくは角形又は円環形若しくは角環形である請求項1、請求項16〜25のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項27

互いに異なる系統の前記発光部は、前記受光部の中心軸回りの周方向に離れて配置されている請求項1、請求項16〜26のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項28

前記投光ファイバー束の前記複数系統の入射口が横並びに配置された請求項16〜19のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項29

前記投光ファイバー束の前記複数系統の入射口が放射状に配置された請求項16〜19のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項30

前記先端面の前記発光部及び前記受光部の周囲に照明光発光部が設けられた請求項1から請求項29のうちいずれか一に記載の投受光系。

請求項31

請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値演算する制御・演算部を備え、前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内である時の光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置。

請求項32

前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内でない場合、前記発光部からの測定光の再発光を制御する請求項31に記載の光学的生体情報測定装置。

請求項33

請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、前記制御・演算部は、予備発光を制御して当該予備発光時の前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内となったことを契機に、測定光の本発光を制御して当該本発光時の前記受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置。

請求項34

請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、前記制御・演算部は、前記発光部を無発光に制御して当該無発光時の前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内となったことを契機に、測定光の本発光を制御して当該本発光時の前記受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置。

請求項35

請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超える時、そのうち一部の系統による光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置。

請求項36

前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超えていることによる測定の信頼性の低さを、表示部を制御して表示する請求項35に記載の光学的生体情報測定装置。

請求項37

請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、前記制御・演算部は、系統ごとで複数回となる所定回数の測定光の連続発光を制御し、当該連続発光の発光毎に前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差を算出し、当該差が比較的小さい発光回の前記受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置。

請求項38

前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超えていることを、表示部を制御して表示する請求項31から請求項37のうちいずれか一に記載の光学的生体情報測定装置。

請求項39

前記制御・演算部は、前記先端面の前記生体面に対する傾き方向又は同傾きを減少させるために修正すべき方向を、表示部を制御して表示する請求項31から請求項37のうちいずれか一に記載の光学的生体情報測定装置。

請求項40

前記制御・演算部は、前記差が所定の閾値以内である前記光検出値に基づき測定値を算出して当該測定値を表示すること、及び前記差が所定の閾値を超えている前記光検出値に基づき測定値を算出して当該測定値を表示することを制御するとともに、前記差が所定の閾値以内である前記光検出値に基づく測定値か、前記差が所定の閾値を超えている前記光検出値に基づく測定値かを区別可能に表示を制御する請求項31から請求項39のうちいずれか一に記載の光学的生体情報測定装置。

請求項41

請求項1から請求項15のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値に基づき測定値を算出するにあたり、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差に応じた補正を加えて算出する光学的生体情報測定装置。

技術分野

0001

本発明は投受光系及びそれを用いた光学生体情報測定装置に関するものであり、例えば、血液中ビリルビン濃度を皮膚の表面から測定する経皮的ビリルビン濃度測定装置(いわゆる黄疸計)等の光学的生体情報測定装置と、それに用いる投受光系に関するものである。

背景技術

0002

一般に、黄疸、特に新生児重症黄疸は死に至る可能性が高く、また、仮に死を免れても脳性麻痺等の後遺症を残す核黄疸へと進行する恐れがあるため、その早期発見が極めて重要な課題となっている。黄疸の強さの正確な判定は、新生児から採血した血清中のビリルビン濃度の測定によるべきであるが、全ての新生児について採血を行うことは困難であり、また、不必要である場合が多い。

0003

黄疸計は、新生児の皮下組織に存在するビリルビン黄色味度合を、青色(中心波長450nm)と緑色(中心波長550nm)の2波長域光学濃度差としてとらえる。プローブの先端を新生児の前額部あるいは胸部に押し当て、照明用ファイバーを通して光源からの光を照射し、皮膚及び皮下組織を経由した後方散乱光のうち上記2波長センサ受光する。緑色光量に対する青色光量の比から黄色の度合いが測定され、その測定値から黄疸の度合いが判断される。

0004

経皮的ビリルビン濃度測定の値は、投受光系の実効光路長に依存する。したがって、機器ごとに実効光路長が異なると、同じ新生児を測定した場合でも機器によって異なる結果を示すため、入射口輝度ムラを抑える等、輝度重心を一定に保つ手段が必要となる。

0005

特許文献1には、光源の輝度ムラが大きい方向を、発光面の円周方向にすることで、輝度重心の安定した照明を可能にする投受光系が記載されている。

先行技術

0006

特開2011−163953号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1に記載の発明は発光側光路についてであり受光系については考慮されておらず、従来技術によっては、プローブの先端面と測定対象生体面との、所定の角度からの傾きおよびそれによる不均一な接触状態による測定精度低下の問題が解決できない。
詳しくは、以下の3つの影響により、測定精度に悪影響を与える。
(1)光路および光路長の変化(所定の光路からのずれ)
設計的に意図された条件は、図32(a)に示すようにプローブPと生体面BSに浮きが無く、かつ垂直で、均一な圧力で密着している場合である。その場合、プローブP先端の発光面から出射した光Lは、直接生体9内に入り、生体9内で拡散反射し、プローブP先端の受光面3pに直接再入射する。意図された条件で正しい測定値が出るように機器は、臨床評価等から得たデータをもとに、調整される。
図32(b)に示すようにプローブPが傾くと生体面BSに対する押圧力が不均一になるため、部分的に光路長が変わり、特定の波長(例えば黄疸計の場合ブルー)の吸収量が増減し、光学的特性値(黄疸計の場合B/G比率から計算されるTcB、経皮ビリルビン濃度)に影響を与える。
さらに図32(c)に示すように傾きが大きくなり、浮く部分が出てくると表面反射が支配的になり、生体9内での浸透深さが相対的に浅くなり、実効光路長がさらに顕著に変化してしまう。

0008

(2)浮きによる外光入射
プローブPの先端面が浮いた側から外光が入る。従来黄疸計等では、ダークカウント値(発光の前後の発光無し時のカウント値)との差し引き演算によって外光(含む周囲光の変化)の影響をキャンセルすることがあるが、ダークカウント値と発光時カウント値の取得タイミングのずれが不可避であること等により、完全にキャンセルしきれない成分が、測定値に影響を及ぼす。
また、浮くほどまで傾いていなくとも、図X1(b)に示すように傾いて密着性が不均一な場合、生体9のごく浅い部分を伝って入射する外光量が変化するおそれがある。
(3)虚血度合い変化
従来黄疸計等では、プローブPを押し込むことに連動するスイッチを採用することがある。このプローブ押込み式スイッチには、皮下血流を虚血させ血液中のヘモグロビン等による光学的影響を抑制する効果がある(測定スイッチバネの力量で虚血度合いが最適化されている)。プローブPに傾きが生じると、例えば荷重が一定でも、接触面積が減り圧力としては増加したり、圧力が不均一になることにより虚血度合いが変わってしまうという問題がある。
以上の事項まとめると表Iに記載の通りである。

0009

0010

本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、プローブ先端面の生体面への接触状態の均一性を検知でき、それにより、接触状態の不均一に起因する、測定精度(再現性・正確性)の悪化を改善することができる投受光系及びそれを用いた光学的生体情報測定装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0011

以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、生体へ測定光を出射する出射する発光部と、生体から戻ってきた測定光を受光する受光部とを、測定時に生体面に当接される先端面に備え、前記受光部を介した光検出に基づき生体の情報を測定する光学的生体情報測定用の投受光系であって、
前記受光部又は/及び前記発光部は、前記受光部であれば前記光検出を、前記発光部であれば発光を独立して行うことが可能な複数系統が設けられ、
互いに異なる系統の前記受光部又は/及び前記発光部は、前記受光部であれば前記発光部の中心軸回りの角度に応じた分布、前記発光部であれば前記受光部の中心軸回りの角度に応じた分布が異なる投受光系である。

0012

(注:ここから受光部の複数系統)
請求項2記載の発明は、生体側から戻ってきた測定光を入射口から出射口へと導光して光検出側へ出射する受光ファイバー束を備え、前記受光部は、前記受光ファイバー束の入射口により構成され、前記受光ファイバー束の前記複数系統の出射口からの光をそれぞれ検出する光検出器が設けられた請求項1に記載の投受光系である。

0013

請求項3記載の発明は、前記受光ファイバー束の前記先端面におけるファイバー入射口の前記角度に応じた分布は、出射端で維持若しくは特定の座標上に配置転換されているか、又は前記複数系統の各一系統内ランダムに配置転換されている請求項2に記載の投受光系である。

0014

請求項4記載の発明は、前記光検出器は、前記複数系統の個々に対応した光センサーである請求項2又は請求項3に記載の投受光系である。

0015

請求項5記載の発明は、前記光検出器は、前記複数系統の出射口に亘って配置された2次元イメージセンサーである請求項2又は請求項3に記載の投受光系である。

0016

請求項6記載の発明は、前記受光部は、前記先端面に配置され、前記複数系統の個々に対応した光センサーにより構成された請求項1に記載の投受光系である。

0017

請求項7記載の発明は、前記受光部は、前記先端面に配置された2次元イメージセンサーにより構成された請求項1に記載の投受光系である。

0018

請求項8記載の発明は、光源側からの光を入射口から出射口へと導光して生体側へ出射する投光ファイバー束を備え、前記発光部は、前記投光ファイバー束の出射口により構成された請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0019

請求項9記載の発明は、前記発光部は、前記先端面に配置された発光素子により構成された請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0020

請求項10記載の発明は、前記受光部の前記複数系統について、各系統の受光領域が前記発光部の中心軸回りに略均等に分散配置された請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0021

請求項11記載の発明は、前記受光部の前記複数系統は、3系統以上である請求項1から請求項10のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0022

請求項12記載の発明は、前記複数系統が組み込まれる前記受光部は、円形若しくは角形又は円環形若しくは角環形である請求項1から請求項11のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0023

請求項13記載の発明は、互いに異なる系統の前記受光部は、前記発光部の中心軸回りの周方向に離れて配置されている請求項1から請求項12のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0024

請求項14記載の発明は、前記受光ファイバー束の前記複数系統の出射口が横並びに配置された請求項2から請求項5のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0025

請求項15記載の発明は、前記受光ファイバー束の前記複数系統の出射口が放射状に配置された請求項2から請求項5のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0026

(注:ここから発光部の複数系統)
請求項16記載の発明は、光源側からの光を入射口から出射口へと導光して生体側へ出射する投光ファイバー束を備え、前記発光部は、前記投光ファイバー束の出射口により構成され、前記投光ファイバー束の前記複数系統の入射口への光をそれぞれ発する光源器が設けられた請求項1に記載の投受光系である。

0027

請求項17記載の発明は、前記投光ファイバー束の前記先端面におけるファイバー出射口の前記角度に応じた分布は、入射端で維持若しくは特定の座標上に配置転換されているか、又は前記複数系統の各一系統内でランダムに配置転換されている請求項16に記載の投受光系である。

0028

請求項18記載の発明は、前記光源器は、前記複数系統の個々に対応した発光素子である請求項16又は請求項17に記載の投受光系である。

0029

請求項19記載の発明は、前記光源器は、前記複数系統の入射口に亘って配置された2次元画素マトリックスを有したディスプレイである請求項16又は請求項17に記載の投受光系である。

0030

請求項20記載の発明は、前記発光部は、前記先端面に配置され、前記複数系統の個々に対応した発光素子により構成された請求項1に記載の投受光系である。

0031

請求項21記載の発明は、前記発光部は、前記先端面に配置された2次元画素マトリックスを有したディスプレイにより構成された請求項1に記載の投受光系である。

0032

請求項22記載の発明は、生体側から戻ってきた測定光を入射口から出射口へと導光して光検出側へ出射する受光ファイバー束を備え、前記受光部は、前記受光ファイバー束の入射口により構成された請求項1、請求項16〜21のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0033

請求項23記載の発明は、前記受光部は、前記先端面に配置された受光素子により構成された請求項1、請求項16〜21のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0034

請求項24記載の発明は、前記発光部の前記複数系統について、各系統の発光領域が前記受光部の中心軸回りに略均等に分散配置された請求項1、請求項16〜21のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0035

請求項25記載の発明は、前記発光部の前記複数系統は、3系統以上である請求項1、請求項16〜24のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0036

請求項26記載の発明は、前記複数系統が組み込まれる前記発光部は、円形若しくは角形又は円環形若しくは角環形である請求項1、請求項16〜25のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0037

請求項27記載の発明は、互いに異なる系統の前記発光部は、前記受光部の中心軸回りの周方向に離れて配置されている請求項1、請求項16〜26のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0038

請求項28記載の発明は、前記投光ファイバー束の前記複数系統の入射口が横並びに配置された請求項16〜19のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0039

請求項29記載の発明は、前記投光ファイバー束の前記複数系統の入射口が放射状に配置された請求項16〜19のうちいずれか一に記載の投受光系である。
(注:測定用の投受光系について終わり

0040

請求項30記載の発明は、前記先端面の前記発光部及び前記受光部の周囲に照明光発光部が設けられた請求項1から請求項29のうちいずれか一に記載の投受光系である。

0041

(注:ここから光学的生体情報測定装置)
請求項31記載の発明は、請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、
前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、
前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、
前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内である時の光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置である。

0042

請求項32記載の発明は、前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内でない場合、前記発光部からの測定光の再発光を制御する請求項31に記載の光学的生体情報測定装置である。

0043

請求項33記載の発明は、請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、
前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、
前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、
前記制御・演算部は、予備発光を制御して当該予備発光時の前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内となったことを契機に、測定光の本発光を制御して当該本発光時の前記受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置である。

0044

請求項34記載の発明は、請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、
前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、
前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、
前記制御・演算部は、前記発光部を無発光に制御して当該無発光時の前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内となったことを契機に、測定光の本発光を制御して当該本発光時の前記受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置である。

0045

請求項35記載の発明は、請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、
前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、
前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、
前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超える時、そのうち一部の系統による光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置である。

0046

請求項36記載の発明は、前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超えていることによる測定の信頼性の低さを、表示部を制御して表示する請求項35に記載の光学的生体情報測定装置である。

0047

請求項37記載の発明は、請求項1から請求項29のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、
前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、
前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、
前記制御・演算部は、系統ごとで複数回となる所定回数の測定光の連続発光を制御し、当該連続発光の発光毎に前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差を算出し、当該差が比較的小さい発光回の前記受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出する光学的生体情報測定装置である。

0048

請求項38記載の発明は、前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超えていることを、表示部を制御して表示する請求項31から請求項37のうちいずれか一に記載の光学的生体情報測定装置である。

0049

請求項39記載の発明は、前記制御・演算部は、前記先端面の前記生体面に対する傾き方向又は同傾きを減少させるために修正すべき方向を、表示部を制御して表示する請求項31から請求項37のうちいずれか一に記載の光学的生体情報測定装置である。

0050

請求項40記載の発明は、前記制御・演算部は、
前記差が所定の閾値以内である前記光検出値に基づき測定値を算出して当該測定値を表示すること、及び前記差が所定の閾値を超えている前記光検出値に基づき測定値を算出して当該測定値を表示することを制御するとともに、
前記差が所定の閾値以内である前記光検出値に基づく測定値か、前記差が所定の閾値を超えている前記光検出値に基づく測定値かを区別可能に表示を制御する請求項31から請求項39のうちいずれか一に記載の光学的生体情報測定装置である。

0051

請求項41記載の発明は、請求項1から請求項15のいずれか一に記載の投受光系を備えた光学的生体情報測定装置であって、
前記発光部からの測定光の発光を制御し、前記受光部を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部を備え、
前記制御・演算部は、前記受光部が単一系統、かつ、前記発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部を時分割発光させて前記受光部で順に受光検出することにより、前記複数系統によるそれぞれの光検出値を取得し、
前記制御・演算部は、前記複数系統によるそれぞれの光検出値に基づき測定値を算出するにあたり、前記複数系統によるそれぞれの光検出値の差に応じた補正を加えて算出する光学的生体情報測定装置である。

発明の効果

0052

本発明によれば、測定時に生体面に当接される先端面において受光部又は/及び発光部は、受光部であれば光検出を、発光部であれば発光を独立して行うことが可能な複数系統が設けられ、互いに異なる系統の受光部又は/及び発光部は、受光部であれば前記発光部の中心軸回りの角度に応じた分布、発光部であれば受光部の中心軸回りの角度に応じた分布が異なるので、複数系統によるそれぞれの光検出値に基づき、先端面の生体面への接触状態の均一性を検知できる。先端面の生体面への接触状態の均一性を検知できるので、接触状態の不均一に起因する、測定精度(再現性・正確性)の悪化を改善することができる。すなわち、少ない測定回数でも再現性がよく、真値理想的な測定条件での測定値や、より精度の高い観血式測定器での測定値)に近い値を得ることができる。

図面の簡単な説明

0053

(a)本発明の一実施形態に係る光学的生体情報測定装置の構成を模式的に示した斜視図である。(b) 2光路式の光学的生体情報測定に係る測定光路を示す光学断面図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図である。
本発明の一実施形態に係り、受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
本発明の一実施形態に係り、受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
本発明の一実施形態に係り、受光ファイバー束の出射端の構成を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係り、受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図である。
本発明の一実施形態に係り、受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る光学的生体情報測定装置の外観の一例を示す斜視図(a)、天面のディスプレイの模式図(b)及び側面のディスプレイの模式図(c)である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図(a)、一例の受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図(b1) 及び側面図 (b2)、別例の受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図(c1) 及び側面図 (c2)、別例の受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図(d1) 及び側面図 (d2)である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図(a)、投光ファイバー束の入射端の構成を示す平面図(b1) 及び側面図 (b2)である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図(a)、受光ファイバー束の出射端の構成を示す平面図(b1) 及び側面図 (b2)、投光ファイバー束の入射端の構成を示す平面図(c1) 及び側面図 (c2)である。
本発明の一実施形態に係り、一例のプローブの先端面を示す模式図(a)、別例のプローブの先端面を示す模式図(b)である。
受光部のみが複数系統の場合(a)と、受光部と発光部が複数系統である場合(b)との違いを説明するためのプローブの縦断面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの縦断面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの側面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの縦断面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブ及び本体の一部の側面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの側面を示す模式図(a)及び先端面を示す模式図(b)である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの縦断面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの側面を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係り、プローブの先端面を示す模式図である。
本発明が解決しようとする問題を説明するためのプローブの縦断面を示す模式図である。

実施例

0054

以下、本発明に係る投受光系及び光学的生体情報測定装置の実施の形態等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。

0055

《装置概要
図1(a)に、投受光系等の一実施の形態の概略構成を模式的に示す。光学的生体情報測定装置である黄疸計20の投受光系10は、図1(a)に示すように光源であるキセノン管1と、と、拡散板4A,4Bと、2波長受光素子5A,5Bと、を備えており、導光部11は、投光ファイバー束2と、受光ファイバー束3A,3Bと、を備えている。投光ファイバー束2は、キセノン管1側からの測定光(白色光LWを入射口2pから出射口2qへと導光して生体(測定対象)9側へ出射する投光系を構成しており、受光ファイバー束3A,3Bは、生体9側から戻ってきた測定光である検出光LA,LBを入射口3pA,3pBから出射口3qA,3qBへとそれぞれ導光して光検出側(拡散板4A,4Bの側)へ出射する2光路タイプの受光系を構成している。

0056

投光ファイバー束2と受光ファイバー束3A,3Bは、いずれも複数の光ファイバーから成る導光部材であり、そのファイバー束端面で光の入射・出射を行う構成になっている。また、投光ファイバー束2と受光ファイバー束3A,3Bとの間は遮光されているので、生体9を介さずにファイバー束間で光が進行することはない。なお、受光ファイバー束3A,拡散板4A及び2波長受光素子5A、又は受光ファイバー束3B、拡散板4B及び2波長受光素子5Bを必要に応じて省略して、1光路タイプの受光系を構成してもよい。

0057

キセノン管1は直線状に長い線状光源であるため、投光ファイバー束2の入射口2pも、それと対応して配置されるように直線状に長い長方形の面形状を有している。図2に測定時に生体面に当接される先端面の模式図を示す。図2に示すように投光ファイバー束2の出射口2qは円環形になっており、出射口2qの内側には受光ファイバー束3Aの入射口3pA(円形)が位置し、出射口2qの外側には受光ファイバー束3Bの入射口3pB(円環形)が位置している。つまり、投光ファイバー束2の出射口2qと、受光ファイバー束3A,3Bの入射口3pA,3pBと、は同心円状に位置している。なお、キセノン管1の代わりに、複数個の光源(例えば、LED:light emitting diode)を一方向に並べて配列してもよく、その場合でも上記と同様に導光部11を適用することができる。

0058

投光ファイバー束2の出射口2qと、受光ファイバー束3A,3Bの入射口3pA,3pBと、が位置する部分は、黄疸計20のプローブの先端面ASである。そのプローブ先端面ASを生体(例えば、新生児の前額部又は胸部)9に押し当てて、キセノン管1を発光させると、キセノン管1から出射した照明光LWが、入射口2pから投光ファイバー束2内に入射し、入射口2pから出射口2qへと導光されて、出射口2qから生体9に向けてリング状に照射される。

0059

図1(b)に示すように、生体9に対して表皮9aから入射した照明光LWは、真皮9bを通過した後、皮下組織9cで散乱される。そして、後方散乱した照明光LWが生体9外へ出射して、検出光LA,LBとなる。生体9を経由した検出光LA,LBは、図1(a)に示すように、受光ファイバー束3A,3Bの入射口3pA,3pBから出射口3qA,3qBへとそれぞれ導光されて、出射口3qA,3qBから出射する。そして、拡散板4A,4Bで拡散されることにより輝度ムラが解消された後、2波長受光素子5A,5Bでそれぞれ受光される。

0060

2波長受光素子5A,5Bは、受光面に緑色フィルター青色フィルターを有しており、青色(中心波長450nm)の透過光量と緑色(中心波長550nm)の透過光量を検出する。緑色を基準とした青色の光量(緑色光量に対する青色光量の比)から黄色の度合いが測定され、例えば、黄色の度合いが大きいと緑色を基準とした青色の光量が低くなるので、黄疸の度合いが強いと判断される。つまり、生体9の皮下組織9cに存在するビリルビンの黄色味の度合が、青色と緑色の2波長域の光学濃度差としてとらえられる。なお、この実施の形態のように2光路タイプの受光系の場合、表皮9aの厚みや色が異なっていても、2つの光路で得られた測定値の差をとることによって、より正確な黄疸強度の測定が可能となる。

0061

《投受光系の各形態》
上記装置概要を基本に、複数系統を有した受光部等の投受光系の各形態につき説明する。
(形態1)
図2に示すように、受光ファイバー束3A,3Bの入射口3pA,3pBのうち、受光ファイバー束3Bの入射口3pBは、複数系統を有した受光部p1,p2,p3とされる。ここでは3系統である。先端面ASにおける発光部は、投光ファイバー束2の出射口2qにより構成されている。
受光部p1,p2,p3は、発光部である出射口2qの中心軸回りの角度に応じた分布が異なる。図2に示すように受光部p1,p2,p3は、中心角120度ごとに略均等に分散配置されている。これによって、中心軸回りの角度に応じた分布が異なっている。
一方、受光ファイバー束3Bの出射口3qBは、図3又は図4に示すように受光部p1に通ずる出射口q1、受光部p2に通ずる出射口q2、受光部p3に通ずる出射口q3とに分かれて配置されている。ここでは、出射口q1,q2,q3は、横並びに配置されている。
上記2波長受光素子5A,5Bに代え、図3又は図4に示すように出射口q1,q2,q3の正面にそれぞれ受光素子PD1,PD2,PD3が配置されている。出射口q1から出射した検出光が受光素子PD1に受光され光検出される。出射口q2から出射した検出光が受光素子PD2に受光され光検出される。出射口q3から出射した検出光が受光素子PD3に受光され光検出される。受光素子PD1,PD2,PD3によってそれぞれ独立に光検出が行われる。すなわち、これらは光検出を独立して行う別系統である。ここでは、3系統が設けられている。したがって、光検出を独立して行う複数系統(ここでは3系統)の受光部p1,p2,p3が先端面ASに備えられていることになる。そして、互いに異なる系統の受光部p1,p2,p3は、上述したように発光部の中心軸回りの角度に応じた分布が異なる。そのため、先端面ASの生体面に対する傾き、密着の不均一に応じて、各系統で検出される光検出値に差が生じるので、複数系統によるそれぞれの光検出値に基づき、先端面ASの生体面への接触状態の均一性を検知できる。これを利用して測定精度(再現性・正確性)の悪化を改善することができる。測定方式の各形態については後述する。

0062

本形態では、受光素子PD1,PD2,PD3のように、光検出器は複数系統の個々に対応した光センサー(例えばフォトダイード)である。

0063

(形態2)
図3及び図4には、緑色フィルター(G)と青色フィルター(B)を記載していないが、図5に示すように緑色フィルターGと青色フィルターBを配置して実施し得る。同様に拡散板4Bを図5に示すように配置して実施し得る。
図5に示す形態では、緑色フィルターGと青色フィルターB2×2の格子配列で互い違いに配置されている。この配置により受光位置によって緑色と青色のそれぞれの受光量のバラつきを抑える。したがって、3×3以上にしてもよい。
1系統で4フィルター(緑色2枚、青色2枚)が配置されており、4フィルターのそれぞれに個々の受光素子PD1(PD2,PD3)が配置されている。したがって、受光素子PD1,PD2,PD3がそれぞれ4つずつで計12個使われている。
なお、図3及び図4に示すように、緑色フィルター(G)、青色フィルター(B)を配置しない場合は、緑色発光青色発光とを時分割で実行し、緑色発光時に緑色の光検出を行い、青色発光時に青色の光検出を行うことで測定可能である。また、図6に示すようにダイクロイックミラーDC1,DC2,DC3などの分光器を出射口q1,q2,q3の正面に配置して、分光された光路上にそれぞれ受光素子PD1(PD2,PD3)を配置してもよい。
なお、図3図4及び図5では、出射口q1,q2,q3を矩形状にしたが、形状は任意である。

0064

(形態3)
図7に示すように受光ファイバー束3Bの複数系統の出射口q1,q2,q3が放射状に配置された形態を実施し得る。本形態では、中心角120度の扇形形状各出射口を形成した。同様に出射口q1,q2,q3の正面に受光素子PD1,PD2,PD3が配置され、フィルターや時分割発光方式、ダイクロイックミラー等を適宜適用する。

0065

(形態4)
図8に示すように光検出器を、複数系統の出射口q1,q2,q3に亘って配置された2次元イメージセンサーIMとする形態を実施し得る。予め各出射口q1,q2,q3からの光を受光する画素であって計測に用いる画素範囲を特定しておくとよい。フィルターや時分割発光方式を適宜適用する。

0066

(形態5)
受光ファイバー束3Bが、出射口q1,q2,q3近くで図6に示すように分岐されていたり、出射口q1,q2,q3同士が仕切りで物理的に区切られていたりしてもよい。これにより、受光素子PD1,PD2,PD3への入射光の混合を抑制することができる。但し、原理的には多少の混合(各系統の光学的分離性の悪さ)は許容される。各受光素子PD1,PD2,PD3による光検出値の、発光部の中心軸回りの角度に依存した方向的性質が互いに異なっていれば、先端面ASの生体面に対する傾き、密着の不均一に応じて、各系統で検出される光検出値に差が生じるからである。

0067

(形態6)
図9に示すように、先端面ASの発光部2q及び受光部p1、p2、p3の周囲に照明光発光部LT1,LT2,LT3が設けられた形態を実施し得る。照明光発光部LT1,LT2,LT3は、例えば、LEDを先端面ASに配置した構成で実施し得る。
照明光発光部LT1,LT2,LT3を、予備発光用の光源として使用できる。そのため、照明光発光部LT1,LT2,LT3を、検出光の波長と同等にする(測定に与える影響を評価しやすい)。
また、照明光発光部LT1,LT2,LT3は、暗闇下作業での照明器具としても使用でき、特に先端面ASを押し当てる測定対象の生体面を目視確認する際に利用できる。

0068

(その他の形態)
図2及び図9では、受光部p1,p2,p3を3系統で120度に分割して配置しているが、角度分割は均等でなくてもよい。
また、受光系は、1光路タイプ(図9図11図12図13図14図15図16図17)、2光路タイプ(図2図10)、3光路以上(不図示)のいずれでもよい。2光路タイプで外側(3pB)に複数系統を設けるか、内側(3pA)に複数系統を設けるか、その双方とするかは選択して実施し得る。
また、受光系は、3系統(図2)に限らず、4系統以上(図10)としてもよい。例えば、図10では8系統の受光部p1−p8が配置される。系統数の奇数偶数も問わない。また、受光部(p1,p2,p3)は、円環形(図2図9図10図11図15)に限らず、円形(図12)、角環形(図16図17)、角形(不図示)としてもよい。
また、図13に示すように互いに異なる系統の受光部p1−p8が、発光部2qの中心軸回りの周方向に離れて配置されている形態も実施し得る。図13に示す形態にあっては、受光部p1−p8をそれぞれ円形(形状は任意)にし、発光部2qの中心軸回りの周方向に間隔を隔てて配置した。同様に図14に示すように互いに異なる系統の受光部PD1−PD3は、発光部LDの中心軸回りの周方向に離れて配置されている形態も実施し得る。図14に示す形態にあっては、発光部は、先端面ASに配置された発光素子LDにより構成される。また、図14に示す形態にあっては、受光部は、先端面ASに配置され、複数系統の個々に対応した光センサーPD1−PD3により構成されている。先端面ASに配置された発光素子LDと、受光ファイバー束3A,3Bとの組み合せ、先端面ASに配置される光センサーPD1−PD3と、投光ファイバー束2との組合せも実施し得る。
また、受光系の一系統に対応する光センサーの数は一個でもよいし複数個でもよい。
また、図15に示すように、受光部が、先端面ASに配置された2次元イメージセンサーIMにより構成された形態も実施し得る。図15に示す形態にあっては、2次元イメージセンサーIMが、発光部(出射口2q)の周り囲み円環形に形成されている。これに拘わらず、発光部(出射口2q)を円環形にし、その内側に円形の2次元イメージセンサーを配置してもよい。
図16に示す形態にあっては、発光部(出射口2q)を正方形、受光部p1−p4を正方環形とした。図17に示す形態にあっては、発光部(出射口2q)を長方形、受光部p1−p2を長方環形とした。このように形状の自由度は高く、図示しないが、六角形八角形等の多角形も実施し得る。角数と系統数を合せることも可能であるし、合せないことも可能である。
また、投光ファイバー束2および受光ファイバー束3A,3Bの部分は、同様の機能をもつ各種のライトガイドライトパイプおよびその束で置き換えてもよい。

0069

《測定方式の各形態》
図1に示すように光学的生体情報測定装置である黄疸計20は、発光部(1→2q)からの測定光の発光を制御し、受光部(3pA,3pB)を介した光検出に基づき測定値を演算する制御・演算部21と、測定値等を表示する表示部22とを備える。
制御・演算部21は、次のいずれかの方式による制御、演算を実行する。

0070

(方式1)
まず、制御・演算部21が、複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内である時の光検出値に基づき測定値を算出する方式を実施し得る。
制御・演算部21は、発光部から生体に向けて測定光を出射させ、生体から戻ってきた光を各系統の受光部(p1,p2,p3)を介してそれぞれの光検出値を得る。光検出値の差が所定の閾値以内である時は、これらの光検出値に基づき測定値を算出し、表示部22に表示する。複数の光検出値があるので、平均化処理等の演算をいれてもよい。いずれか1系統の光検出値を選択して測定値を算出してもよい。上記差が所定の閾値以内に収まっているので、先端面ASの生体面に対する平行度、密着の均一性は所定レベルに確保されているので、正確な測定値を算出できる。
この方式において、制御・演算部21は、複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内でない場合、発光部からの測定光の再発光を制御する。発光と繰り返すことで、上記差が所定の閾値以内に収まる機会を待つ。
なお、「光検出値の差」をとるときの「光検出値」は、各系統の受光部(p1,p2,p3)の検出値そのもの、又はその検出値が反映されているいかなるパラメータでもよいことは勿論である(以下同じ)。

0071

(方式2)
また、制御・演算部21が、予備発光を制御して当該予備発光時の複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内となったことを契機に、測定光の本発光を制御して当該本発光時の受光部(p1,p2,p3)を介した光検出値に基づき測定値を算出する方式を実施し得る。
予備発光は、上述した照明光発光部LT1,LT2,LT3を光源として実行するか、測定用光源(キセノン管1)を光源として実行する。測定用光源(キセノン管1)を光源として予備発光を実行する場合、光量を抑えるなど、本測定とは異なる発光条件により実行する。照明光発光部LT1,LT2,LT3としてのLEDや、光量を抑えた測定用光源(キセノン管1)による予備発光により、本測定に至るまでの消費電力を抑え得る。
また、予備発光に測定用光源とは別の照明用光源を使う場合、照明用光源の発光動作は、測定スイッチに連動して行ってもよいし、別途照明用光源を動作させるためのスイッチによって行ってもよい。別のスイッチによって行う場合、任意のタイミング・期間で発光することが可能なため、照明用光源を暗闇下作業での照明器具としても利用できる。
(方式3)
また、制御・演算部21が、予備発光に代わる光を外光(環境光)として、無発光時の検出値(ダークカウント値)を取得し、複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値以内となったことを契機に、測定光の本発光を制御して当該本発光時の受光部(p1,p2,p3)を介した光検出値に基づき測定値を算出する方式を実施し得る。
外光の入り具合の位置による均一性から、先端面ASの傾き(密着性不均一)を判定することができる。
但し、外光が完全に無い場合や、先端面ASが傾いていても柔らかい皮膚等で密着している場合は外光が入らず検知できないため、その場合は方式2により照明光発光部LT1,LT2,LT3や測定用光源(キセノン管1)を発光させてもよい。装置側に固定されたこれらの発光部を用いることにより、先端面ASの傾き(密着性不均一)を精度良く判定する。

0072

補助機能1)
制御・演算部21は、複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超えていることを、表示部22を制御して表示する補助機能を実施し得る。
表示部はパネルディスプレイでもよいし、専用のLED表示器でもよい。文字絵図を表示できるパネルディスプレイを利用する場合、表示内容は「生体に対して測定プローブが傾いています」や「測定プローブを測定面に対して垂直にしてください」等の文字でもよいし、同様の内容を表現した絵図でもよい。
また、表示部22に音声出力装置スピーカ)を設けて、音声警告音によって使用者報知してもよい。
また、この警告報知機能は、上記差が閾値を超えている場合でも、取得された測定値を暫定的に表示した上で同時に実施してもよい。上記差が閾値を超えている場合の測定値をその旨の表示(警告報知)とともに表示するか、上記差が閾値内である場合の測定値をその旨の表示(適正報知)とともに表示するかのいずれか一方又は双方を行うことで両者を区別して表示できる。
また、閾値を超えている場合には測定値を表示せず警告報知のみを実施してもよい。
(補助機能2)
また、制御・演算部21は、先端面ASの生体面に対する傾き方向又は同傾きを減少させるために修正すべき方向を、表示部22を制御して表示する補助機能を実施し得る。
以上の補助機能を実施するために、図18(a)(b)に示すように黄疸計20の先端面ASの反対の天面に表示部22BとしてパネルディスプレイやLED表示器を配置し、補助機能1のためのセンタリング指示23、補助機能2のための方向指示24a−24dを表示するとよい。天面の表示部22B以外に、側面にメインの表示部22Aとしてパネルディスプレイを有し、ここに測定値等を表示する。2つの表示部22A,22Bは、一つに統合してもよい。天面の表示部22Bをパネルディスプレイとして数値文字表示できる仕様とすれば、天面の表示部22Bに測定値等を表示できるので、側面の表示部22Aは廃止できる。図18(c)に示すように、側面の表示部22Aにセンタリング指示23、方向指示24a−24dを表示すれば、天面の表示部22Bは設けなくてもよい。その場合でも、天面の表示部22Bを設けて、2つの表示部22A,22Bの双方でセンタリング指示23、方向指示24a−24dを表示できるようにしてもよい。
また、生体面に対する傾き方向又は同傾きを減少させるために修正すべき方向を、表示部22に設けた音声出力装置(スピーカ)の音声によって使用者に報知してもよい。
以上の補助機能1,2を、上記方式1、方式2の測定方式に組み合わせて実施することで、早期に測定が得られるようにユーザーを導くことができる。また、以下の方式に組み合わせて実施することでも、測定精度を向上できる。

0073

(方式4)
また、制御・演算部21は、複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超える時、そのうち一部の系統のみによる光検出値に基づき測定値を算出する方式を実施し得る。
例えば、複数系統による光検出値のうち、受光強度の強い一部の系統のみによる光検出値に基づき測定値を算出する。受光強度の高い部分は、先端面ASの生体面への密着度が高く、戻ってくる測定光が多い部分である。先端面ASが生体面に対して傾いていたり、一部で浮いていたりしても、複数系統の受光部(p1、p2、p3)のうち密着した受光部を介した光検出に基づき測定値を算出することで、測定精度を維持する。
あるいは、複数系統による光検出値のうち、相対的に値が近い一部の系統のみによる光検出値に基づき測定値を算出する。光検出値の値が近いということは生体面への密着度が均等に近い状態であるということである。光検出値の値が外れた系統すなわち密着度が不均一になっている領域の検出値を除外し、密着度の均一な領域の検出値のみから測定値を算出することで、測定精度を維持する。
本方式において、制御・演算部21は、複数系統によるそれぞれの光検出値の差が所定の閾値を超えていることによる測定の信頼性の低さを、表示部22を制御して表示することとしてもよい。例えば、上記差が所定の第一閾値を超えているときに、「測定信頼度:中」、上記差が第一閾値より大きい第二閾値を超えているときに、「測定信頼度:低」等を表示する形態で実施する。
ユーザーは必要により、測定のやり直しを実施できるが、その際、上記補助機能1,2により黄疸計20の姿勢を正し、「測定信頼度:高」の測定値を得ることができる。

0074

(方式5)
また、制御・演算部21が、所定回数の測定光の連続発光を制御し、当該連続発光の発光毎に複数系統によるそれぞれの光検出値の差を算出し、当該差が比較的小さい発光回の受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出する方式を実施し得る。
本方式では、上記方式1,2のように1回ごとに上記差を算出することは行わず、予め設定された時間レートの連続発光の1セットを実行し、その後、各回の発光について上記差を算出する。差が比較的小さい発光回の受光部を介した光検出値に基づき測定値を算出すれば、高い測定精度を確保できる。
本方式において、上記補助機能1,2の表示を参照してユーザーが黄疸計20の姿勢を正しく保持することにより、より高い測定精度を確保できる。
本方式には、連続発光に適したLEDやレーザー等の光源を利用できる。
(方式6)
また、制御・演算部21が、複数系統によるそれぞれの光検出値の差を計算し、その値つまり測定プローブの先端面と生体面との傾きおよびそれによる密着性不均一による影響を補正する演算を行い、より正確な値を測定値として算出する方式を実施し得る。予めプローブと生体面との傾きが測定値に与える影響、すなわち、上記差に応じた補正量の相関を把握し、装置に同相関を反映した補正演算式を組み込んでおくことなどにより、上記差に応じた補正を加えることができる。

0075

《その他補足事項
以上の説明に対してさらに説明を加える。

0076

(a)まず、図2に記載した受光部p1,p2,p3におけるファイバー配列は、それぞれ出射口q1,q2,q3に対応していれば任意である。
したがって、受光ファイバー束3Aの先端面ASにおけるファイバー入射口の前記角度に応じた分布は、出射端で維持若しくは特定の座標上に配置転換されているか、又は前記複数系統の各一系統内でランダムに配置転換されている構成を実施し得る。
例えば、図19(a)に示す先端面ASにおける出射口2q及び入射口3pBにおける中心軸回りの角度に応じた分布が、図19(b1)(b2)に示すように受光ファイバー束3Bの出射口3qBではX座標上に配置転換されており、同じくX座標に沿って受光素子PD1,PD2・・・が配置された構成を実施しても、先端面ASにおける異なる角度領域における検出光を異なる受光素子でそれぞれ検出可能である。
また、図19(a)に示す先端面ASにおける出射口2q及び入射口3pBにおける中心軸回りの角度に応じた分布が、図19(c1)(c2)に示すように受光ファイバー束3Bの出射口3qBでは同じく中心軸回りの角度に応じた分布であり、異なる角度領域に受光素子PD1,PD2・・・が配置された構成を実施しても、先端面ASにおける異なる角度領域における検出光を異なる受光素子でそれぞれ検出可能である。この構成の場合、入射端でのファイバー配列が出射端で維持されるイメージファイバーを適用することができる。
また、図19(a)に示す先端面ASにおける出射口2q及び入射口3pBにおける中心軸回りの角度に応じた分布が、図19(d1)(d2)に示すように受光ファイバー束3Bの出射口3qBではY座標上に配置転換されており、同じくY座標に沿って受光素子が配置された構成(例えば2次元イメージセンサーIMの画素により対応)を実施しても、先端面ASにおける異なる角度領域における検出光を異なる受光素子でそれぞれ検出可能である。

0077

光導管の設計とは独立して、センサーの数を任意に選定することによって、角度方向エリア分割数を任意に調整することができる。とくに、センサーを二次元イメージセンサーとした場合、角度により連続的に変化する光検出値を、エリア毎に設けられたセンサーによる積分値ではなく、連続した分布として二次元センサーによって取得することができる。それにより角度による密着度の不均一をより詳細に検知することが可能となる。

0078

(b)以上説明した構成にあっては、異なる系統の受光部について、発光部の中心軸回りの角度に応じた分布が異なるように投受光系を構成することによって、プローブ先端面ASで角度領域が異なる検出チャンネルを複数設けた。複数の独立した検出チャンネルのプローブ先端面ASで検出対象とする角度領域が異なっていればよい。
プローブ先端面ASで検出対象とする角度領域が異なるようにするためには、受光部と発光部の関係を入れ替えても可能である。すなわち、図20に示すように発光部2qは、発光を独立して行うことが可能な複数系統2q1,2q2,2q3が設けられ、互いに異なる系統の発光部2q1,2q2,2q3は、受光部3pAの中心軸回りの角度に応じた分布が異なる投受光系を構成する。例えば、図20に示すように発光部(出射口)2q1,2q2,2q3に対応した入射口2p1,2p2,2p3に光を入射させる発光素子LED1、LED2,LED3を配置する。
そして、制御・演算部21は、受光部3pAが単一系統、かつ、発光部が複数系統設けられる場合は、各系統の発光部2q1,2q2,2q3を時分割発光させて受光部3pAで順に受光検出することにより、複数系統によるそれぞれの光検出値を取得することができる。これによっても、複数の独立した検出チャンネルが、プローブ先端面ASで検出対象とする角度領域が異なっている構成を実施可能である。
この場合、検出駆動方法は、上記時分割発光を予備発光とし、本測定時は複数系統の発光部が同時発光して、その戻り光を検出してもよい。あるいは、上記時分割発光時の光検出値から演算した値を本測定値としてもよい。
そして、受光部が複数系統である場合の上述したバリエーションは、発光部が複数系統である場合でも、発光要素に置き換えることで同様に実施可能である。

0079

受光部を複数系統にするためには、その目的のためだけに系統数の分だけ光センサーを複数設ける必要が生じる場合がありコストアップ製品サイズ拡大等につながる。発光部側の光源を複数にする方法であれば、例えばLED光源で光量確保等の別の目的のために素子を複数化した場合に、その複数の素子を有効に利用することができる。

0080

(c)また、例えば図21図22(a)又は図22(b)に示すようにして、受光部及び発光部について、角度領域の異なる複数系統を設けて実施してもよい。
この場合、検出駆動方法は、複数系統の発光部が同時発光して、各系統の受光部が戻り光を検出する方式でもよいし、上記(b)と同様に時分割で行ってもよい。また、予備発光と、測定のための本発光がある場合、時分割で予備発光し、本発光は同時発光として実施してもよい。
図23(a)に示す受光部のみを複数系統化する場合に比べ、図23(b)に示すように発光部も複数系統化することにより、先端面ASにおいて異なる角度領域の検出領域同士を径方向に分離することが可能であり、プローブPの傾きによる密着度不均一の影響をより受けやすくなる。例えば傾きにより発光部が生体から浮くことによって、浮いた側で生体内へ光が入射し難くなる現象が、より傾きの軽微な段階で顕著に起きるようになり得る。

0081

《その他の解決手段》
次に、先端面ASの生体面BSに対する傾き、不均一な密着を防止するため、又は先端面ASの生体面BSに対する傾きや密着度を検知するための他の解決手段を開示する。以下は測定光学系を利用しない解決手段である。
(1)まず、先端面ASの生体面BSに対する傾き、不均一な密着を防止するための解決手段を開示する。
図24(a)に示すように、プローブPの先端部を幅広の先端部51とし、先端面ASの面積を広くする。これにより、プローブPが生体面BSに対して傾くことを防ぐ。
また、同じ目的で図24(b)に示すようにプローブPの先端部に装着する先端部品52を用いてもよい。先端部品52の中央の孔にプローブPが挿入されて一定角度に保持される。
さらに、図25(a)に示すようにプローブPの先端部53と、それより根元本体部筐体54との間をバネ55等で連結することにより弾性支持し、先端面ASが含まれる先端部53を本体部筐体54に対して360°傾動自在に支持する。本体部筐体54を持った手により、生体面BSに垂直でない方向の押し込み力によりプローブPを押し付けると、図25(b)に示すように先端部53と本体部筐体54とが相対的に傾き(屈曲する)、先端面ASが生体面BSに密着するように矯正され、またその状態を維持できる。なお、幅広の先端部51又は先端部品52を同時に実施することで、先端面ASの生体面BSへの追従性を高められる。

0082

また、弾性体を利用した生体面BSへの追従は、図26(a)に示すようにプローブPの先端部56を弾性体により構成することでも実施できる。弾性体の先端部56が、それより根元の硬い部分57よりも柔軟に変形するように構成する。図26(b)に示すようにプローブPの本体側が生体面BSに対して傾いても、弾性体の先端部56が生体面BSに追従し、先端面ASを生体面BSに密着させ続けることができる。弾性体の先端部56は、エラストマー等で構成でき、光ファイバーを用いている場合は、光ファイバーの周りの遮光性部材を弾性体により構成する。また、光ファイバーも柔軟性の高いものを選択できる。

0083

また、装置が大型や縦長であったり、重量が重かったりすることによって傾きが生じやすい場合は、本体部と測定プローブ部を分離することが有効である。測定プローブ部を比較的小型軽量かつ、生体に対して傾きが生じにくい形状で構成することによって、生体に対して密着性を維持しやすくなり測定精度を向上できる。本体部58とプローブPの先端部59との接続は、図27(a)に示すように光信号ケーブル60で繋ぐ図27(b)に示すように無線信号61を送受する、図27(c)に示すように電気信号ケーブル62で繋ぐ等の手段が可能である。
先端部59は、図24図25の場合と同様に生体面BSに追従しやすい幅広の形状を適用する。
光信号ケーブル60にあっては、内部の光ファイバー及びチューブ材料などその構成材料として、柔軟性の高いものを選択する。
無線信号61とする場合は、検出光の受光値電気信号に変換し本体部58へ無線送信する電気回路を先端部59とに設ける。
電気信号ケーブル62とする場合は、検出光の受光値を電気信号に変換し本体部58へ有線送信する電気回路を先端部59とに設ける。

0084

(2)次に、先端面ASの生体面BSに対する傾きや密着度を検知するための解決手段を開示する。傾きや密着度の検知に基づき、再測定や警告報知・測定値の補正演算等を行うことにより、測定精度(再現性・正確性)の悪化を改善することができる。

0085

プローブの測定系とは別にセンサーを設け、先端面ASの生体面BSに対する傾きや密着度を直接的又は間接的に検知する。例えば、図28に示すようにセンサー63を先端面ASに設ける。センサー63として、方式は問わないが圧力センサー接触センサー等を適用することで、圧力分布により密着の均一性(傾き、浮きがある場合を含む)を検知でき、接触の有無により浮きの有無を検知できる。

0086

また、プローブの測定系とは別にセンサーとして方式は問わないが、図29に示すように先端面ASに機械式センサーを設ける。例えばプローブPの先端部に先端面ASから延出する可動式ストローク式)のスイッチ64を設ける。プローブPを生体面BSに押し付けた時、各スイッチ64,64,64の動作量(生体面BSからの押し返し力)の違いにより、いずれか一つのスイッチ64がオンしない構成とし、すべてのスイッチ64,64,64がオンした時に測定動作を実行する。これにより、測定時の先端面ASと生体面BSの平行度が確保できる。

0087

また、プローブの測定系とは別にセンサーとして、図30に示すようにプローブPに生体面BSまでの距離を測定する複数の距離センサー65を設ける。方式は問わないが、例えば、レーザー測距センサーを適用する。例えば、距離センサー65をプローブの外周部に角度を付けて設け、周囲の3点以上に配置する。これにより、プローブPの生体面BSに対する角度を測定できる。

0088

また、プローブの測定系とは別にセンサーとして、図31に示すようにプローブPの先端面ASの周囲部に反射型光センサー66を配置する。反射型光センサー66は、発光素子66aと受光素子66bを備えたものである。反射受光量により、先端面ASの各所の生体面BSに対する距離や密着度の均一性を検知できる。
発光素子66aが出射する光の波長を、プローブPが検出する光の波長と同等としてもよい。

0089

1キセノン管
2投光ファイバー束
2p入射口
2q出射口(発光部)
3A,3B受光ファイバー束
3pA,3pB 入射口
3qA,3qB 出射口
4A,4B拡散板
5A,5B 2波長受光素子
9生体
10投受光系
11導光部
20黄疸計(光学的生体情報測定装置)
21 制御・演算部
22 表示部
22A,22B 表示部
AS 先端面
BS生体面
IM2次元イメージセンサー
LA,LB検出光
LD発光素子
LT1,LT2,LT3照明光発光部
LW測定光
Pプローブ
p1,p2,p3 各系統の入射口(受光部)
PD1,PD2,PD3受光素子
q1,q2,q3 各系統の出射口

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