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技術 撥水性織物および衣料

出願人 帝人フロンティア株式会社
発明者 宇熊昭雄永江卓也
出願日 2018年4月5日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-073040
公開日 2019年10月24日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-183307
状態 未査定
技術分野 織物 衣服の材料 糸;糸またはロープの機械的な仕上げ 繊維製品への有機化合物の付着処理
主要キーワード 水平版 スルホン基含有化合物 ロータス効果 ふとんカバー 単糸繊維径 標準配合 アクセレレータ 掛け装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

環境に配慮した撥水性織物であって優れた撥水性を有する撥水性織物、および該撥水性織物を用いてなる衣料を提供する。

解決手段

織物炭化水素系化合物またはシリコーン系化合物が付着してなる撥水性織物であって、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを含む複合糸を含む。

概要

背景

従来、スポーツ衣料カジアル衣料傘地などの分野で撥水性を有する布帛が求められており、フッ素系撥水剤などの撥水剤を布帛に付着させることが行われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

また、近年では、環境に配慮するため、生物に影響を及ぼす可能性のある化合物(例えば、パーフルオロオクタン酸パーフルオロオクタンスルホン酸など)を使用しない非フッ素系撥水剤を使用した布帛が提案されている。(例えば、特許文献3参照)

概要

環境に配慮した撥水性織物であって優れた撥水性を有する撥水性織物、および該撥水性織物を用いてなる衣料を提供する。織物炭化水素系化合物またはシリコーン系化合物が付着してなる撥水性織物であって、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを含む複合糸を含む。なし

目的

本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、環境に配慮した撥水性織物であって優れた撥水性を有する撥水性織物、および該撥水性織物を用いてなる衣料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

織物炭化水素系化合物またはシリコーン系化合物が付着してなる撥水性織物であって、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを含む複合糸を含むことを特徴とする撥水性織物。

請求項2

前記複合糸が、30T/m以下のトルクを有する、請求項1に記載の撥水性織物。

請求項3

前記複合糸において、交絡が交絡の個数30〜90個/mの範囲内で付与されてなる、請求項1または請求項2に記載の撥水性織物。

請求項4

前記複合糸において、単繊維繊度が1dtex以下でありかつフィラメント数が50本以上でありかつ捲縮率が16〜60%の範囲内である、請求項1〜3のいずれかに記載の撥水性織物。

請求項5

織物のカバーファクターCFが1500〜4000の範囲内である、請求項1〜4のいずれかに記載の撥水性織物。ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf[DWpは経糸繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]

請求項6

織物にカレンダー加工が施されており、かつ蓮の葉状微細凹凸織物表面に形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の撥水性織物。

請求項7

JISL1096により測定した、織物の嵩高性が1.30以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の撥水性織物。

請求項8

織物の撥水ころがり角度が22度以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の撥水性織物。

請求項9

JISL1092スプレー法により測定した、撥水度が4級以上である、請求項1〜8のいずれかに記載の撥水性織物。

請求項10

JISL0217法に規定された洗濯(但し、JAFET標準配合洗剤を使用)を10回行った後において、JISL1092スプレー法により測定した、撥水度が3級以上である、請求項1〜9のいずれかに記載の撥水性織物。

請求項11

請求項1〜10のいずれかに記載の撥水性織物を用いてなる衣料

技術分野

0001

本発明は、環境に配慮した撥水性織物であって優れた撥水性を有する撥水性織物、および該撥水性織物を用いてなる衣料に関する。

背景技術

0002

従来、スポーツ衣料カジアル衣料、傘地などの分野で撥水性を有する布帛が求められており、フッ素系撥水剤などの撥水剤を布帛に付着させることが行われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

0003

また、近年では、環境に配慮するため、生物に影響を及ぼす可能性のある化合物(例えば、パーフルオロオクタン酸パーフルオロオクタンスルホン酸など)を使用しない非フッ素系撥水剤を使用した布帛が提案されている。(例えば、特許文献3参照)

先行技術

0004

特開昭60−94645号公報
特開昭61−70043号公報
特開2017−145521号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、環境に配慮した撥水性織物であって優れた撥水性を有する撥水性織物、および該撥水性織物を用いてなる衣料を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、非フッ素系撥水剤を布帛に付与する際、布帛として、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とを含む複合糸経糸および緯糸のうち少なくともどちらか一方に配した織物を用いると、蓮の葉状微細凹凸織物表面に形成されることにより優れた撥水性が得られることを見出した。そして、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。

0007

かくして、本発明によれば「織物に炭化水素系化合物またはシリコーン系化合物が付着してなる撥水性織物であって、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを含む複合糸を含むことを特徴とする撥水性織物。
」が提供される。

0008

その際、前記複合糸が、30T/m以下のトルクを有することが好ましい。また、前記複合糸において、交絡が交絡の個数30〜90個/mの範囲内で付与されていることが好ましい。また、前記複合糸において、単繊維繊度が1dtex以下でありかつフィラメント数が50本以上でありかつ捲縮率が16〜60%の範囲内であることが好ましい。また、織物のカバーファクターCFが1500〜4000の範囲内であることが好ましい。
ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
また、織物にカレンダー加工が施されており、かつ蓮の葉状の微細な凹凸が織物表面に形成されていることが好ましい。また、JIS L 1096により測定した、織物の嵩高性が1.30以上であることが好ましい。また、織物の撥水ころがり角度が22度以下であることが好ましい。また、JIS L 1092スプレー法により測定した、撥水度が4級以上であることが好ましい。また、JIS L0217法に規定された洗濯(但し、JAFET標準配合洗剤を使用)を10回行った後において、JIS L 1092 スプレー法により測定した、撥水度が3級以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の撥水性織物を用いてなる衣料が提供される。

発明の効果

0009

本発明によれば、環境に配慮した撥水性織物であって優れた撥水性を有する撥水性織物、および該撥水性織物を用いてなる衣料が得られる。

0010

以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明の撥水性織物には、炭化水素系化合物またはシリコーン系化合物が付着している。具体的には、炭化水素系化合物として、脂肪族系炭化水素脂肪族カルボン酸オレフィンポリアクリル酸エステルまたはポリメタクリル酸エステルなどを用いることができる。シリコーン系化合物として、アミノ変性シリコーンエポキシ変性シリコーンカルボキシ変性シリコーンなどを用いることが出来る。市販されているものでは、炭化水素系化合物は、日華化学(株)製のNeoseedNR−158、NR−7080、ダイキン(株)製のUnidyneXF5001、XF5002などが好ましく例示される。シリコーン系化合物は、日華化学(株)製のNeoseedNR−8000などが好ましく例示される。

0011

本発明の撥水性織物には、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを含む複合糸が含まれている。かかる複合糸が織物に含まれることにより、蓮の葉状の微細な凹凸が織物表面に形成されるため優れた撥水性が得られる。

0012

ここで、仮撚捲縮加工の条件としては、糸条を第1ローラセット温度が90〜220℃(より好ましくは100〜190℃)の熱処理ヒーターを経由して撚り掛け装置によって施撚する方法や、前記施撚後、必要に応じてさらに糸条を第2ヒーター域に導入して弛緩熱処理する方法が例示される。仮撚加工時の延伸倍率は、0.8〜1.5の範囲が好ましい。また、仮撚数(T/m)=(32500/√Dtex)×αの式においてα=0.5〜1.5が好ましい。特に、α=0.8〜1.2が好ましい。用いる撚り掛け装置としては、デイスク式あるいはベルト式摩擦式撚り掛け装置が糸掛けしやすく糸切れも少なくなるため好ましい。ピン方式の撚り掛け装置でもよい。

0013

また、前記複合糸が、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを引きそろえた後、インターレースの個数30〜90個/m(より好ましくは40〜80個/m)でインターレース加工(交絡処理)が施されたものであると、得られる織物表面において蓮の葉状の微細な凹凸が形成されやすく、その結果、優れた撥水性が得られるやすいため好ましい。さらには、複合糸にこのようなインターレース加工が施されていると、織物の製織性も優れ好ましい。なお、インターレース加工(交絡処理)は通常のインターレースノズルを用いて処理したものでよい。また、前記複合糸において、トルクは30T/m以下が好ましく、ノントルク(0T/m)が最も好ましい。このようにノントルクとするには、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向の仮撚捲縮加工糸Bとを合糸する際、トルクの方向が異なること以外は同じトルクを有する2種の仮撚捲縮加工糸を使用するとよい。

0014

また、前記仮撚捲縮加工糸Aと仮撚捲縮加工糸Bとにおいて、単繊維繊度や単繊維断面形状などを互いに異ならせてもよい。

0015

また、前記複合糸において、捲縮率が16%以上(より好ましくは16〜60%)であると、蓮の葉状の微細な凹凸が織物表面に形成されやすいため優れた撥水性が得られ、好ましい。該捲縮率が13%未満では十分な撥水性が得られないおそれがある。
前記複合糸において、蓮の葉状の微細な凹凸を織物表面に形成する上で、単糸繊度が1dtex以下(より好ましくは0.001〜1.0dtex、さらに好ましくは0.1〜1.0dtex、特に好ましくは0.1〜0.4dtex)であることが好ましい。単糸繊維径が1μm以下の、ナノファイバーと称される超極細繊維であってもよい。該単糸繊度が1dtexよりも大きいと十分な撥水性が得られないおそれがある。

0016

また、複合糸の総繊度としては33〜220dtexの範囲内であることが好ましい。さらに、複合糸のフィラメント数としては50本以上(より好ましくは50〜10000本、特に好ましくは50〜300本)の範囲内であることが優れた撥水性を得る上で好ましい。

0017

前記複合糸を構成する繊維としては、優れた撥水性を得る上で、ポリエステルからなるポリエステル系繊維が好ましい。かかるポリエステルとしては、テレフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜6のアルキレングリコール、すなわちエチレングリコールトリメチレングリコールテトラメチレングリコールペンタメチレングリコールヘキサメチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種のグリコール、特に好ましくはエチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルが例示される。
かかるポリエステルには、必要に応じて少量(通常30モル%以下)の共重合成分を有していてもよい。その際、使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン酸としては、例えばイソフタル酸ナフタリンジカルボン酸ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、P−オキシ安息香酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸アジピン酸セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のごとき芳香族脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができる。また、上記グリコール以外のジオール化合物としては、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノールネオペンチルグリコールビスフェノールA、ビスフェノールSのごとき脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物およびポリオキシアルキレングリコール等をあげることができる。

0018

前記ポリエステルは任意の方法によって合成したものでよい。例えばポリエチレンテレフタレートの場合について説明すると、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルのごときテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によって製造されたものでよい。また、前記ポリエステルは、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、前記ポリエステルは、ポリ乳酸ステレオコンプレックスポリ乳酸などの脂肪族ポリエステルであってもよい。

0019

前記ポリエステルには、必要に応じて、艶消し剤二酸化チタン)、微細孔形成剤有機スルホン酸金属塩)、着色防止剤熱安定剤難燃剤三酸化二アンチモン)、蛍光増白剤着色顔料帯電防止剤スルホン酸金属塩)、吸湿剤(ポリオキシアルキレングリコール)、抗菌剤、その他の無機粒子の1種以上が含まれていてもよい。

0020

本発明の撥水性織物において、前記の複合糸が経糸または緯糸の少なくともどちらか一方(好ましくは、経糸および緯糸)に配されている。ここで、該複合糸は、織物の全重量に対して70重量%以上(特に好ましくは100重量%)含まれていることが好ましい。なお、本発明は織物組織を有することが肝要である。編物の場合、優れた撥水性が得られないおそれがあり好ましくない。

0021

本発明の撥水性織物は、例えば以下の方法により製造することができる。まず、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸AとZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸Bとを用いて複合糸を得る。その際、複合方法としては、インターレース加工やタスラン登録商標)加工などの空気混繊複合仮撚、合撚、カバリングなどいずれでもよい。なかでも、蓮の葉状の微細な凹凸が織物表面に形成し撥水性を得る上で、前述のようにインターレース加工(交絡処理)が好ましい。

0022

次いで、該複合糸を用いて織物を製織する。その際、織物の組織は特に限定されない。例えば、平織綾織朱子織等の三原組織変化組織たて二重織よこ二重織等の片二重組織、たてビロードなどが例示される。層数単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。また、製織方法は通常の織機(例えば、通常のウオータージェットルームエアージェットルームレピアルームなど)を用いた通常の製織方法でよい。

0023

次いで、該織物に撥水加工を施す。ここで、前述のように、炭化水素系化合物またはシリコーン系化合物が含まれる非フッ素系撥水剤を用いる。必要に応じて、制電剤メラミン樹脂触媒を混合して撥水剤の濃度が3〜15重量%程度の加工剤とし、ピックアップ率50〜90%程度で、該加工剤を用いて織物の表面を処理することが好ましい。加工剤で織物の表面を処理する方法としては、パッド法、スプレー法などが例示される。なかでも、加工剤を織物内部まで浸透させる上でパッド法が好ましい。前記ピックアップ率とは、織物(加工剤付与前)重量に対する加工剤の重量割合(%)である。

0024

なお、前記制電剤としては、ポリエチレングリコール基を含有するポリエステル系樹脂、ポリエチレングリコール基を含有するウレタン系樹脂、ポリエチレングリコール基を含有するポリカチオン系化合物とジグリシジルエーテルとの反応物等などが好ましい。高級アルコール硫酸エステル塩硫酸化油スルホン酸塩燐酸エステル塩などのアニオン系界面活性剤アミン塩型、第4級アンモニウム塩、イミダリン型4級塩などのカチオン系界面活性剤ポリエチレングリコール型多価アルコールエステル型などの非イオン系界面活性剤、イミダリン型4級塩、アラニン型、ベタイン型などの両性界面活性剤などの制電性化合物でもよい。

0025

また、撥水加工前に、アニオン性を有する化合物を固着させると、カチオン性を有する撥水剤の接着性が向上し、耐久性が向上する。アニオン性を有する化合物としては、スルホン基含有化合物フェノール系化合物がある。

0026

単量体の重合のための熱処理は、好ましくは50〜180℃の温度で0.1〜30分間の条件で乾熱処理および湿熱処理のうち少なくともどちらか一方の処理を行うことが好ましい。蒸熱処理であってもよい。かかる蒸熱処理において、好ましくは80〜160℃の飽和水蒸気または過熱水蒸気が用いられル。その際、処理時間としては数秒から数十分の範囲が好ましい。かかる蒸熱処理を行った後、必要に応じて水洗湯洗あるいは還元洗浄を行ってもよい。

0027

また、前記撥水加工工程の、前工程および後工程のうち少なくともどちらか一方の工程で、織物にカレンダー加工を施すと、織物表面が蓮の葉状となりやすく、優れた撥水性が得られ好ましい。その際、カレンダー加工の条件としては、温度130℃以上(より好ましくは140〜195℃)、線圧200〜20000N/cm(より好ましくは200〜1000N/cm)の範囲内であることが好ましい。

0028

また、前記撥水加工工程の前工程および後工程のうち少なくともどちらか一方において、常法の染色加工アルカリ減量加工起毛加工を行ってもよい。さらには、紫外線遮蔽剤、抗菌剤、消臭剤防虫剤蓄光剤再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等を付加適用してもよい。

0029

かかる織物において、下記式で定義する織物のカバーファクターCFが1500〜4000の範囲内であると、さらに優れた撥水性が得られ好ましい。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。

0030

また、かかる織物において、JIS L 1096により測定した、織物の嵩高性が1.30以上(より好ましくは1.50〜2.00)であると、さらに優れた撥水性が得られ好ましい。

0031

かくして得られた撥水性織物には、炭化水素系化合物またはシリコーン系化合物が付着しているので、該撥水性織物は環境に配慮した織物となる。また同時に、前記複合糸が織物に含まれることにより、該撥水性織物の表面において蓮の葉状の微細な凹凸が形成される。そして、当該蓮の葉状の微細な凹凸により微小空気層が形成されるので、水滴が織物表面にのったときに優れた撥水性を呈する。なお、かかる効果はロータス効果と称されることもある。

0032

その際、撥水性としては、織物の撥水ころがり角度が25度以下(より好ましくは22度以下、特に好ましくは5〜22度)であることが好ましい。

0033

ただし、撥水ころがり角度とは、水平版上に取りつけた平面状の被測定試料に0.2ccの水を静かに滴下し、この平板等速度で静かに傾斜させ、水滴がころがりはじめるときの角度である。

0034

次に、本発明の衣料は前記の織物を用いてなる衣料である。本発明の衣料は前記の織物を用いているので、環境に配慮した衣料であって、かつ優れた撥水性を有している。なお、かかる衣料には、ダウン衣料、バドミントンシャツランニングシャツサッカーパンツテニスパンツ、バスケットパンツ、卓球パンツ、バドミントンパンツ、ランニングパンツゴルフパンツ、各種スポーツアンダーシャツ、各種スポーツ用インナーウエアセーターTシャツジャージトレーナーウインドブレーカージャケットなどが含まれる。

0035

なお、前記の織物は環境に配慮した織物であって優れた撥水性を有しているので、衣料だけでなく、傘地、レインコート地、帽子ふとん側地ふとんカバーなどにも好適に使用される。

0036

次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)トルク
試料(捲縮糸)約70cmを横に張り、中央部に0.18mN×表示テックス(2mg/de)の初荷重を吊るした後、両端を引揃えた。
糸は残留トルクにより回転しはじめるが初荷重が静止するまでそのままの状態で持ち、撚糸を得た。こうして得た撚糸を17.64mN×表示テックス(0.2g/de)の荷重下で25cm長の撚数を検撚器で測定した。得られた撚数(T/25cm)を4倍にトルク(T/m)を算出した。
(2)インターレース(交絡)の個数
交絡糸を8.82mN×表示テックス(0.1g/de)の荷重下で1mの長さをとり、除重後、室温で24時放縮後の結節点の数を読み取り、個/mで表示した。
(3)捲縮率
供試糸条を、周長が1.125mの検尺機のまわりに巻きつけて、乾繊度が3333dtexのかせを調製した。前記かせを、スケール板の吊り懸垂して、その下部分に6gの初荷重を付加し、さらに600gの荷重を付加したときのかせの長さL0を測定した。その後、直ちに、前記かせから荷重を除き、スケール板の吊り釘から外し、このかせを沸騰水中に30分間浸漬して、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせを沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分をろ紙により吸収除去し、室温において24時間風乾した。この風乾されたかせを、スケール板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、600gの荷重をかけ、1分後にかせの長さL1aを測定し、その後かせから荷重を外し、1分後にかせの長さL2aを測定した。供試フィラメント糸条の捲縮率(CP)を、下記式により算出した。
CP(%)=((L1a−L2a)/L0)×100
(4)ストレッチ性
JIS L 1096 B法によりストレッチ性(%)を測定した。
(5)織物の厚さ
JIS L1096により織物の厚さ(mm)を測定した。
(6)織物の目付け
JIS L1096により織物の目付け(g/m2)を測定した。
(7)織物の嵩高性
JIS L1096により織物の嵩高性を測定した。
(8)カバーファクター
下記式により織物のカバーファクターCFを算出した。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
(9)撥水性(撥水ころがり角度)
水平版上に取りつけた平面状の被測定試料に0.2ccの水を静かに滴下し、この平板を等速度で静かに傾斜させ、水滴がころがりはじめるときの角度を撥水ころがり角度とした。なお、撥水ころがり角度が小さいほど撥水性が良好であり、25度以下を合格とする。
(10)撥水度
JIS L 1092スプレー法により撥水度(級)を測定した。

0037

[実施例1]
ポリエチレンテレフタレートを用いて通常の紡糸装置から280℃で溶融紡糸し、2800m/分の速度で引取り延伸することなく巻取り、半延伸されたポリエチレンテレフタレート糸条56dtex/36filを得た。次いで、該ポリエチレンテレフタレート糸条を用いて、延伸倍率1.6倍、仮撚数2500T/m(S方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。また、前記ポリエチレンテレフタレート糸条を用いて延伸倍率1.6倍、仮撚数2500T/m(Z方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。

0038

次いで、これらS方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向の仮撚捲縮加工糸とを合糸してインターレース加工(交絡処理)を行い、複合糸(66dtex/72fil、捲縮率16%、トルク0T/m)を得た。インターレース加工は、インターレースノズルを用い、オーバーフィード率1.0%、圧空圧0.3MPa(3kgf/cm2)で50個/mのインターレース(交絡)を付与した。

0039

次いで、該複合糸を経糸および緯糸に配して、通常のウオータージェットルーム織機を使用して平組織の織物(前記複合糸だけで構成される織物)を織成した。

0040

次いで、U型ソフサーを用いて95℃で前記織物を拡布精練した後、液流染色機を用いて温度120℃でリラックス処理した。次いで、テンターを用いて温度190℃で該織物を中間セットした。次いで、液流染色機を用いて温度130℃で分散染料による染色加工を行った後、下記の撥水加工を施した。撥水加工は下記の加工剤を使用し、ピックアップ率80%で搾液し、130℃で3分間乾燥後170℃で45秒間熱処理を行った。
<加工剤組成
・非フッ素撥水剤5.0wt%
(日華化学(株)製、NeoseedNR−7080、炭化水素系化合物)
・メラミン樹脂0.3wt%
(住友化学(株)製、スミテックスレジンM−3)
・触媒0.3wt%
(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレータACX)
・水 94.4wt%
次いで、テンターを用いて温度170℃で該織物をファイナルセットした。そして、ロール温度150℃、線圧300N/cmで該織物にカレンダー加工を行い、撥水性織物を得た。

0041

かくして得られた撥水性織物において、厚さ0.14mm、目付け90g/m2、嵩高性1.65、経密度131本/2.54cm、緯密度111/2.54cm、カバーファクターは1874、緯ストレッチ性7%、ころがり角度17度であった。該撥水性織物の表面に蓮の葉状の微細な凹凸が形成されており、該撥水性織物は撥水度4級、JIS L0217法に規定された洗濯(但し、JAFET標準配合洗剤を使用)を10回行った後において撥水度が3級であった。また、該撥水性織物には前記の撥水剤が付着しているので、該撥水性織物は環境に配慮した織物であった。かかる撥水性織物を用いてウインドブレーカー(スポーツ衣料)を縫製し、試験者が該ウインドブレーカーを着用したところ、該ウインドブレーカーは撥水性に優れていた。

実施例

0042

[比較例1]
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートからなる仮撚捲縮加工糸(56dtex/72fil、捲縮率14%、トルク45T/m)を複合糸にすることなく単独糸として経糸および緯糸に配すること以外は実施例1と同様にした。得られた撥水性織物において、厚さ0.10mm、目付け77g/m2、嵩高性1.15、経密度147本/2.54cm、緯密度118/2.54cm、カバーファクターは1873、緯ストレッチ性4%、ころがり角度27度であった。該撥水性織物は環境に配慮した織物であったが、撥水度3.5級、JIS L0217法に規定された洗濯(但し、JAFET標準配合洗剤を使用)を10回行った後において撥水度が2級であり、撥水性に劣るものであった。また、かかる織物を用いてウインドブレーカー(スポーツ衣料)を縫製し、試験者が該ウインドブレーカーを着用したところ、該ウインドブレーカーは撥水性に劣っていた。

0043

本発明によれば、環境に配慮した撥水性織物であって優れた撥水性を有する撥水性織物、および該撥水性織物を用いてなる衣料が得られ、その工業的価値は極めて大である。

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