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技術 樹脂組成物、並びにこれを用いた成形品、積層体、およびその製造方法

出願人 DIC株式会社
発明者 西田卓哉
出願日 2018年4月11日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-076122
公開日 2019年10月24日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2019-183013
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 高分子成形体の製造 高分子組成物
主要キーワード スタンピングダイ 粗化領域 菱鉄鉱 レビ沸石 回成形法 Eガラス ヘアードライヤ 外観形態
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月24日)のものです。
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課題

従来のレーザーダイレクトストラクチャリング樹脂組成物は、ポリカーボネートおよびスチレン系樹脂を含むことを前提としており、必ずしも耐熱性等が十分とはいえない。そこで、ポリアリーレンスルフィド樹脂に適用しようとすると、得られる成形品のめっき性、および成形品と形成されためっき層との接合強度が十分とはいえない場合があることが判明した。そこで、本発明は、得られる成形品がめっき性、めっき層の接合強度に優れる樹脂組成物を提供することを目的とする。

解決手段

ポリアリーレンスルフィド樹脂と、銅およびクロムの少なくとも1つを含む金属酸化物と、層状かつ劈開性を有する粘土鉱物と、を含む樹脂組成物であって、前記金属酸化物の含有量が、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、25〜90質量部である、樹脂組成物。

概要

背景

近年、電子部品自動車部品等の小型化、軽量化が進められており、これに対応可能な技術として、成形回路部品MID:Molded Interconnect Device)に係る技術が注目されている。MIDとは、樹脂成形品回路電極等を成形する技術であり、回路、電極等が樹脂成形品と一体化されることにより、部品の小型化、軽量化を可能とすることができる。

MIDには、樹脂成形品を表面粗化してめっきを行う1回成形法回路形成用樹脂絶縁部形成用樹脂とを個別に2回成形してこれを一体化する2回成形法、樹脂成形品にスタンピングダイを用いて直接回路等を形成するホットスタンピング法等がある。

このうち、1回成形法の1つであるレーザー接構造化(LDS:Laser Direct Structuring)技術が、製造コストを削減でき、超微細な回路が作製可能である等の観点から特に注目されている。なお、LDS技術とは、所定の添加剤を含む樹脂成形品に対し、レーザーを照射すると、レーザーを照射した部分が表面粗化および活性化し、レーザー照射部分に選択的にめっき層を形成する技術である。

このため、LDS技術に適用できる樹脂組成物の研究が進められている。例えば、特許文献1には、樹脂成分40〜95質量%およびガラス繊維5〜60質量%を含む成分100質量部に対し、エラストマー0.5〜10質量部、銅およびクロムを含むレーザーダイレクトストラクチャリング添加剤5〜20質量部、ホスファゼン化合物5〜30質量部およびポリテトラフルオロエチレン0.1〜1質量部を含み、前記樹脂成分が、ポリカーボネート樹脂65〜90重量%とスチレン系樹脂35〜10重量%を含むレーザーダイレクトストラクチャリング用樹脂組成物に係る発明が記載されている。前記レーザーダイレクトストラクチャリング用樹脂組成物によれば、めっき性を維持しつつ、曲げ弾性率等の機械的特性および難燃性に優れることが記載されている。

なお、特許文献1には、前記樹脂成分は、ポリカーボネート樹脂およびスチレン系樹脂を含むことが記載されている。

また、特許文献1には、銅およびクロムを含むレーザーダイレクトストラクチャリング添加剤の配合量は5〜20質量部であること、前記配合量が20質量部以上であると、衝撃性が低下したり、樹脂成分中のポリカーボネート樹脂が分解したり、難燃性が劣ってしまうことが記載されている。

ところで、ポリフェニレンスルフィド樹脂に代表されるポリアリーレンスルフィド樹脂は、優れた耐熱性を有し、機械的強度耐薬品性成形加工性、寸法安定性にも優れることから、従来、電気電子機器部品、自動車部品等の用途に使用されている。

概要

従来のレーザーダイレクトストラクチャリング用樹脂組成物は、ポリカーボネートおよびスチレン系樹脂を含むことを前提としており、必ずしも耐熱性等が十分とはいえない。そこで、ポリアリーレンスルフィド樹脂に適用しようとすると、得られる成形品のめっき性、および成形品と形成されためっき層との接合強度が十分とはいえない場合があることが判明した。そこで、本発明は、得られる成形品がめっき性、めっき層の接合強度に優れる樹脂組成物を提供することを目的とする。 ポリアリーレンスルフィド樹脂と、銅およびクロムの少なくとも1つを含む金属酸化物と、層状かつ劈開性を有する粘土鉱物と、を含む樹脂組成物であって、前記金属酸化物の含有量が、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、25〜90質量部である、樹脂組成物。 なし

目的

本発明は、得られる成形品がめっき性、めっき層の接合強度に優れる樹脂組成物を提供する

効果

実績

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請求項1

ポリアリーレンスルフィド樹脂と、銅およびクロムの少なくとも1つを含む金属酸化物と、層状かつ劈開性を有する粘土鉱物と、を含む樹脂組成物であって、前記金属酸化物の含有量が、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、25〜90質量部である、樹脂組成物。

請求項2

前記金属酸化物の含有量が、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、35〜90質量部である、請求項1に記載の樹脂組成物。

請求項3

前記粘土鉱物が、炭酸塩鉱物およびケイ酸塩鉱物の少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の樹脂組成物。

請求項4

ガラス繊維をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。

請求項5

前記ガラス繊維が、針状、棒状、板状、および球状からなる群から選択される少なくとも1つの形状を含む、請求項4に記載の樹脂組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形してなる、成形品

請求項7

算術平均粗さ(Ra)が2.8〜5.0μmである粗化表面を少なくとも1つ有する、請求項6に記載の成形品。

請求項8

請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形する工程と、活性エネルギー線照射して、算術平均粗さ(Ra)が2.8〜5.0(μm)である粗化表面を少なくとも1つ形成する工程と、を含む、成形品の製造方法。

請求項9

請求項7に記載の成形品と、金属との積層体であって、前記金属が、前記粗化表面に接触して配置される、積層体。

請求項10

請求項7に記載の成形品と、接着剤と、金属とが、この順に配置されてなる積層体であって、前記接着剤が、前記粗化表面に接触して配置される、積層体。

請求項11

請求項7に記載の成形品と、硬化性樹脂硬化物との積層体であって、前記硬化物が、前記粗化表面に接触して配置される、積層体。

技術分野

0001

本発明は、樹脂組成物、並びにこれを用いた成形品積層体、およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、電子部品自動車部品等の小型化、軽量化が進められており、これに対応可能な技術として、成形回路部品MID:Molded Interconnect Device)に係る技術が注目されている。MIDとは、樹脂成形品回路電極等を成形する技術であり、回路、電極等が樹脂成形品と一体化されることにより、部品の小型化、軽量化を可能とすることができる。

0003

MIDには、樹脂成形品を表面粗化してめっきを行う1回成形法回路形成用樹脂絶縁部形成用樹脂とを個別に2回成形してこれを一体化する2回成形法、樹脂成形品にスタンピングダイを用いて直接回路等を形成するホットスタンピング法等がある。

0004

このうち、1回成形法の1つであるレーザー接構造化(LDS:Laser Direct Structuring)技術が、製造コストを削減でき、超微細な回路が作製可能である等の観点から特に注目されている。なお、LDS技術とは、所定の添加剤を含む樹脂成形品に対し、レーザーを照射すると、レーザーを照射した部分が表面粗化および活性化し、レーザー照射部分に選択的にめっき層を形成する技術である。

0005

このため、LDS技術に適用できる樹脂組成物の研究が進められている。例えば、特許文献1には、樹脂成分40〜95質量%およびガラス繊維5〜60質量%を含む成分100質量部に対し、エラストマー0.5〜10質量部、銅およびクロムを含むレーザーダイレクトストラクチャリング添加剤5〜20質量部、ホスファゼン化合物5〜30質量部およびポリテトラフルオロエチレン0.1〜1質量部を含み、前記樹脂成分が、ポリカーボネート樹脂65〜90重量%とスチレン系樹脂35〜10重量%を含むレーザーダイレクトストラクチャリング用樹脂組成物に係る発明が記載されている。前記レーザーダイレクトストラクチャリング用樹脂組成物によれば、めっき性を維持しつつ、曲げ弾性率等の機械的特性および難燃性に優れることが記載されている。

0006

なお、特許文献1には、前記樹脂成分は、ポリカーボネート樹脂およびスチレン系樹脂を含むことが記載されている。

0007

また、特許文献1には、銅およびクロムを含むレーザーダイレクトストラクチャリング添加剤の配合量は5〜20質量部であること、前記配合量が20質量部以上であると、衝撃性が低下したり、樹脂成分中のポリカーボネート樹脂が分解したり、難燃性が劣ってしまうことが記載されている。

0008

ところで、ポリフェニレンスルフィド樹脂に代表されるポリアリーレンスルフィド樹脂は、優れた耐熱性を有し、機械的強度耐薬品性成形加工性、寸法安定性にも優れることから、従来、電気電子機器部品、自動車部品等の用途に使用されている。

先行技術

0009

特開2015−108120号公報

発明が解決しようとする課題

0010

特許文献1に記載のレーザーダイレクトストラクチャリング用樹脂組成物によれば、一定の物性が得られうる。しかしながら、特許文献1はポリカーボネートおよびスチレン系樹脂を含むことを前提としており、必ずしも耐熱性等が十分とはいえない。そこで、特許文献1に記載の技術をポリアリーレンスルフィド樹脂に適用しようとすると、得られる成形品のめっき性、および成形品と形成されためっき層との接合強度が十分とはいえない場合があることが判明した。

0011

そこで、本発明は、得られる成形品がめっき性、めっき層の接合強度に優れる樹脂組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明者らは、上記課題を解決するべく、鋭意検討を行った。その結果、ポリアリーレンスルフィド樹脂を含む樹脂組成物を所定の組成とすることで上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0013

すなわち、本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂と、銅およびクロムの少なくとも1つを含む金属酸化物と、層状かつ劈開性を有する粘土鉱物と、を含む樹脂組成物に関する。この際、前記金属酸化物の含有量が、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、25〜90質量部であることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、得られる成形品がめっき性、めっき層の接合強度に優れる樹脂組成物が提供される。

0015

以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。

0016

<樹脂組成物>
本発明の一実施形態において、樹脂組成物は、ポリアリーレンスルフィド樹脂と、銅およびクロムの少なくとも1つを含む金属酸化物と、層状かつ劈開性を有する粘土鉱物と、を含む樹脂組成物に関する。この際、前記金属酸化物の含有量が、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、25〜90質量部であることを特徴とする。

0017

上記樹脂組成物より得られる成形品はめっき性およびめっき層との接合強度に優れる。このような効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のメカニズムによるものと推測される。すなわち、所定の金属酸化物はレーザー照射により発熱し、ポリアリーレン樹脂を溶かして成形品が表面粗化される。この際、金属酸化物を一定量含むことで、表面粗化が高度に進行するとともに、多くの金属酸化物が成形品表面に露出する。このため、めっき性が向上するとともに、得られるめっき層は、成形品が高度に表面粗化されていることによるアンカー効果を発揮して高い接合強度を実現しうる。その結果、得られる成形品はめっき性、めっき層の接合強度に優れる。なお、粘土鉱物を添加することで、金属酸化物との相乗効果発現し、めっき性、めっき層の接合強度がいっそう高いものとなりうる。なお、上記メカニズムはあくまで推測のものであり、他の理由により本発明の効果が奏される場合であっても本発明の技術的範囲に含まれる。

0018

[ポリアリーレンスルフィド樹脂]
ポリアリーレンスルフィド樹脂(以下、「PAS樹脂」と称することがある)は、アリーレンと、硫黄原子とが結合した構造を繰り返し単位とする樹脂構造を有するものである。PAS樹脂は下記式(1)で表される繰り返し単位を含む。

0019

0020

上記式(1)中、Arは置換または非置換のアリーレンである。

0021

前記アリーレンとしては、特に制限されないが、フェニレンナフチレンビフェニレンターフェニレン等が挙げられる。

0022

前記Arが置換基を有する場合、当該置換基としては、特に制限されないが、メチル基エチル基プロピル基イソプロピル基ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基メトキシ基エトキシ基プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基等のアルコキシ基ニトロ基アミノ基;シアノ基等が挙げられる。

0023

前記置換基は単独で有していてもよいし、2以上有していてもよい。置換基を2以上有する場合には、当該置換基は同じものであってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。

0024

上述のPAS樹脂のうち、Arが置換または非置換のフェニレンであるポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、「PPS樹脂」とも称する)であることが好ましい。PPS樹脂は下記式(2)および(3)で表される繰り返し単位を少なくとも1つ含む。

0025

0026

上記式(2)および(3)中、Rとしては、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基等のアルコキシ基;ニトロ基;アミノ基;シアノ基等が挙げられる。

0027

また、nは、0〜4の整数であり、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1であり、さらに好ましくは0である。nが0であると、機械的強度が高くなりうることから好ましい。

0028

上述のうち、PPS樹脂は、耐熱性、結晶性等の観点から、式(2)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。

0029

また、PPS樹脂は、下記式(4)で表される3官性の構造単位を含んでいてもよい。

0030

0031

上記式(4)中、Rは、上述の通りである。

0032

また、mは0〜3の整数であり、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1であり、さらに好ましくは0である。

0033

なお、上記式(4)で表される3官能性の構造単位を含む場合、PPS樹脂中の含有率は、すべての構造単位の合計モル数に対して、0.001〜3モル%であることが好ましく、0.01〜1モル%であることがより好ましい。

0034

さらに、PPS樹脂は、下記式(5)〜(9)で表される構造単位を含んでいてもよい。

0035

0036

上記式(5)〜(9)中、Rおよびnは、上述の通りである。また、pは0〜6の整数であり、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0または1であり、さらに好ましくは0である。

0037

なお、上記式(5)〜(9)で表される構造単位を含む場合、PPS樹脂中の含有率は、耐熱性、機械的強度の観点から、すべての構造単位に対して、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、3モル%以下であることがさらに好ましい。この際、上記式(5)〜(9)で表される構造単位を2以上含む場合には、その合計が上記含有率となることが好ましい。

0038

上述のPAS樹脂は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0039

PAS樹脂は、リニア型であってもよいし、分岐型であってもよい。なお、一実施形態において、分岐型は、リニア型PAS樹脂を酸素存在下において加熱することで得ることができる。

0040

PAS樹脂の重量分子量としては、25,000〜80,000であることが好ましく、25,000〜50,000であることがより好ましい。重量平均分子量が25,000以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。一方、重量平均分子量が80,000以下であると、成形性の観点から好ましい。なお、本明細書において、「重量分子量」の値は、ゲル浸透クロマトグラフィ法により測定された値を採用するものとする。この際、前記ゲル浸透クロマトグラフィの測定条件は以下の通りである。すなわち、高速GPCであるHLC−8220(東ソー株式会社製)、カラム(TSK−GELGMHXL×2)を使用し、サンプル5mgを10gのテトラヒドロフラン(THF)に溶解した溶液200mLを装置に注入し、流量:1mL/分(THF)、恒温槽温度:40℃、示差屈折RI検出器にて測定する。

0041

PAS樹脂の300℃で測定した溶融粘度は、2〜1000Pa・sであることが好ましく、10〜500Pa・sであることがより好ましく、60〜200Pa・sであることがさらに好ましい。溶融粘度が2Pa・s以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。一方、溶融粘度が1000Pa・s以下であると、成形性の観点から好ましい。なお、本明細書において、「溶融粘度」の値は、実施例に記載の方法により測定された値を採用するものとする。

0042

PAS樹脂の非ニュートン指数は、0.90〜2.00であることが好ましく、0.90〜1.50であることがより好ましく、0.95〜1.20であることがさらに好ましい。非ニュートン指数の値が0.90以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。一方、非ニュートン指数が2.00以下であると、成形性の観点から好ましい。なお、本明細書において、「非ニュートン指数」の値は、実施例に記載の方法により測定された値を採用するものとする。

0043

PAS樹脂の含有率は、樹脂組成物の全質量に対して、30質量%以上であることが好ましく、33〜80質量%であることがより好ましく、35〜70質量%であることがさらに好ましい。PAS樹脂の含有率が30質量%以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。

0044

なお、上述のPAS樹脂の製造方法は、公知の方法により製造することができる。例えば、例えば(1)硫黄炭酸ソーダの存在下でジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、(2)極性溶媒中スルフィド化剤等の存在下にジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、(3)p−クロルチオフェノールを、必要ならばその他の共重合成分を加えて、自己縮合させる方法等が挙げられる。これらの方法のなかでも、(2)の方法が汎用的であり好ましい。反応の際に、重合度を調節するためにカルボン酸スルホン酸アルカリ金属塩を添加してもよいし、水酸化アルカリを添加してもよい。上記(2)方法のなかでも、(a)加熱した有機極性溶媒とジハロゲノ芳香族化合物とを含む混合物含水スルフィド化剤を水が反応混合物から除去されうる速度で導入し、有機極性溶媒中でジハロゲノ芳香族化合物とスルフィド化剤とを、必要に応じてポリハロゲノ芳香族化合物と加えて反応させること、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02〜0.5モルの範囲にコントロールすることによりPAS樹脂を製造する方法(特開平07−228699号公報参照)、(b)固形アルカリ金属硫化物および非プロトン性極性有機溶媒の存在下でジハロゲノ芳香族化合物と必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加え、アルカリ金属水硫化物および有機酸アルカリ金属塩を、硫黄源1モルに対して0.01〜0.9モルの有機酸アルカリ金属塩および反応系内の水分量を非プロトン性極性有機溶媒1モルに対して0.02モルの範囲にコントロールしながら反応させる方法(国際公開第2010/058713号)が特に好ましい。

0045

前記ジハロゲノ芳香族化合物としては、特に制限されないが、p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、o−ジハロベンゼン、2,5−ジハロトルエン、1,4−ジハロナフタレン、1−メトキシ−2,5−ジハロベンゼン、4,4’−ジハロビフェニル、3,5−ジハロ安息香酸、2,4−ジハロ安息香酸、2,5−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロアニソール、p,p’−ジハロジフェニルエーテル、4,4’−ジハロベンゾフェノン、4,4’−ジハロジフェニルスルホン、4,4’−ジハロジフェニルスルホキシド、4,4’−ジハロジフェニルスルフィド、および上記各化合物芳香環炭素原子数1〜18のアルキル基を有する化合物が挙げられる。上述のジハロゲノ芳香族化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0046

前記ポリハロゲノ芳香族化合物としては、特に制限されないが、1,2,3−トリハロベンゼン、1,2,4−トリハロベンゼン、1,3,5−トリハロベンゼン、1,2,3,5−テトラハロベンゼン、1,2,4,5−テトラハロベンゼン、1,4,6−トリハロナフタレンなどが挙げられる。上述のポリハロゲノ芳香族化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0047

なお、上記各化合物中に含まれるハロゲン原子は、塩素原子臭素原子であることが好ましい。

0048

重合工程により得られたPAS樹脂を含む反応混合物の後処理方法は、特に制限されないが、例えば、(1)重合反応終了後、先ず反応混合物をそのまま、あるいは酸または塩基を加えた後、減圧下または常圧下で溶媒を留去し、次いで溶媒留去後の固形物を水、反応溶媒(または低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)、アセトンメチルエチルケトンアルコール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄し、更に中和水洗濾過および乾燥する方法、(2)重合反応終了後、反応混合物に水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類、エーテル類ハロゲン化炭化水素芳香族炭化水素脂肪族炭化水素などの溶媒(使用した重合溶媒に可溶であり、かつ少なくともポリアリーレンスルフィドに対しては貧溶媒である溶媒)を沈降剤として添加して、ポリアリーレンスルフィドや無機塩等の固体状生成物を沈降させ、これらを濾別、洗浄、乾燥する方法、(3)重合反応終了後、反応混合物に反応溶媒(または低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)を加えて撹拌した後、濾過して低分子量重合体を除いた後、水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄し、その後中和、水洗、濾過および乾燥をする方法、(4)重合反応終了後、反応混合物に水を加えて水洗浄、濾過、必要に応じて水洗浄の時に酸を加えて酸処理し、乾燥をする方法、(5)重合反応終了後、反応混合物を濾過し、必要に応じ、反応溶媒で1回または2回以上洗浄し、更に水洗浄、濾過および乾燥する方法等が挙げられる。なお、上記(1)〜(5)に例示したような後処理方法において、ポリアリーレンスルフィド樹脂の乾燥は真空中で行ってもよいし、空気中あるいは窒素のような不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。

0049

[金属酸化物]
金属酸化物は、得られる成形品において、レーザー照射されることにより発熱し、PAS樹脂等を溶かして成形品を表面粗化する機能、レーザー照射により活性化され、選択的にめっき層を形成する機能等を有する。

0050

金属酸化物は、銅およびクロムの少なくとも1つを含む。また、前記金属酸化物は、鉄、アルミニウムガリウムホウ素、モリブデンタングステンセレン等の他の金属をさらに含んでいてもよい。

0051

金属酸化物の具体例としては、特に制限されないが、CuFe0.5B0.5O2.5、CuAl0.5B0.5O2.5、CuGa0.5B0.5O2.5、CuB2O4、CuB0.7O2、CuMo0.7O3、CuMo0.5O2.5、CuMoO4、CuWO4、CuSeO4、CuCr2O4等が挙げられる。これらのうち、金属酸化物はCuCr2O4、CuFe0.5B0.5O2.5、CuAl0.5B0.5O2.5であることが好ましく、CuCr2O4、CuFe0.5B0.5O2.5であることがより好ましい。なお、これらの金属酸化物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0052

金属酸化物の平均粒径は、0.01〜50μmであることが好ましく、0.05〜30μmであることがより好ましい。金属酸化物の平均粒径が0.01μm以上であると、効率的に安定生産できることから好ましい。一方、金属酸化物の平均粒径が50μm以下であると、材料強度を保持できることから好ましい。なお、本明細書において、「金属酸化物の平均粒径」は、数平均粒子径を意味し、電子顕微鏡写真法で測定された値を採用するものとする。具体的には、電子顕微鏡の1視野中の任意に選択した100個の金属酸化物粒子粒径を測定し、その平均値を算出する。なお、本明細書において、測定対象となる材料が樹脂組成物中に含まれている場合、PAS樹脂、他の樹脂を溶解し、得られる残渣を測定サンプルとして用いるものとする。この際、PAS樹脂、他の樹脂の溶解には、加熱による溶解(樹脂の燃焼による溶解)、有機溶媒による溶解等が適用されうる。

0053

また、金属酸化物のモース硬度は、4.0〜6.5であることが好ましく、4.0〜6.0であることがより好ましい。

0054

金属酸化物の含有量は、上述のポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、25〜90質量部であり、好ましくは35〜90質量部であり、より好ましくは45〜90質量部であり、さらに好ましくは50〜85質量部である。金属酸化物の含有量が25質量部以上であると、得られる成形品についてレーザー照射による表面粗化が高度に生じうる、めっき性に優れる等の観点から好ましい。一方、金属酸化物の含有量が90質量部以下であると、材料強度を保持できることから好ましい。

0055

[粘土鉱物]
粘土鉱物は、上述の金属酸化物と相乗効果を発揮して、めっき性、めっき層の接合強度を向上させる機能を有する。

0056

粘土鉱物としては、層状かつ劈開性を有するものが用いられる。当該粘土鉱物としては、特に制限されないが、炭酸塩鉱物ケイ酸塩鉱物が挙げられる。すなわち、本発明の一実施形態において、粘土鉱物は、炭酸塩鉱物およびケイ酸塩鉱物の少なくとも1つを含む。

0057

炭酸塩鉱物としては、ハイドロタルサイト系炭酸塩鉱物、方解石系炭酸塩鉱物、苦灰石系炭酸塩鉱物が挙げられる。

0058

前記ハイドロタルサイト系炭酸塩鉱物としては、特に制限されないが、ハイドロタルサイト、パイロオーライト、ハイドロタルサイト、スティタイト、デソーテルス石、スティヒタイト、タコバイトウェルムランド石等が挙げられる。

0059

前記方解石系炭酸塩鉱物としては、特に制限されないが、方解石、菱苦土石、菱鉄鉱、菱マンガン鉱、菱亜鉛鉱、菱コバルト鉱、菱ニッケル鉱、菱カドミウム鉱等が挙げられる。

0060

前記苦灰石系炭酸塩鉱物としては、特に制限されないが、苦灰石、アンケル石、クトナホラ石、ミンレコーダイト、ノーセス石等が挙げられる。

0061

また、ケイ酸塩鉱物としては、カオリン系ケイ酸塩鉱物、タルク系ケイ酸塩鉱物、スメクタイト系ケイ酸塩鉱物、バーミキュライト系ケイ酸塩鉱物、雲母マイカ)系ケイ酸塩鉱物、緑泥石族系ケイ酸塩鉱物、混合層鉱物系ケイ酸塩鉱物等のフィロケイ酸塩粘土鉱物;長石類ケイ酸塩鉱物、ゼオライト類ケイ酸塩鉱物等のテクトケイ酸塩鉱物が挙げられる。

0062

前記カオリン系ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、カオリナイトディカイト、ナクライト、ハロイサイトアンチライトクリソタイル石、リザーダイトアメサイトケリー石、ベルチェリングリーナ石、ヌポア石、ブリドリアイト、フレイポナイト、オーディナイト、クロンステダイト、マナンドナ石、ペコラ石等が挙げられる。

0063

前記タルク系ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、タルク、ウィレムサイト、ケロライト、ピメライト、パイロフィライトフェリパイロフィライト等が挙げられる。

0064

前記スメクタイト系ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、サポナイトヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイト、シウインホルダイト、モンモリロナイトバイデライトノントロナイト、ボルイコンスコアイト等が挙げられる。

0065

前記バーミキュライト系ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、バーミキュライト等が挙げられる。

0066

前記雲母(マイカ)系ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、黒雲母、金雲母、鉄雲母、イーストナイト、シデロフィライト、テトラフェリ鉄雲母、雲母、ポリリシオナイト、白雲母セラドン石、鉄セラドン石、鉄アルミノセラドン石、アルミノセラドン石、砥部雲母、ソーダ雲母、イライト、海緑石、ブラマーライト、ウォンネサイト、クリトナイト、木下石ビティ雲母、アナンダ石、真珠雲母等が挙げられる。

0067

前記緑泥石族系ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、クリノクロア、シャモサイト、ペナンタイト、ニマイト、ベイリクロア、ドンバサイト、クッケアイト、スドーアイト等が挙げられる。

0068

前記混合層鉱物系ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、コレンサイト、ハイドロバイオタイト、アリエッタイト、クルケアイト、レクトライト、トスダイト、ドジライト、ルニジャンライト、サライオタイト等が挙げられる。

0069

前記長石類ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、正長石サニディンマイクロクリン、アノーソクレース、灰曹長石、中性長石、曹灰長石、亜灰長石、アルバイトアノーサイトラブラドライト、サンストーン重土長石パラ重土長石、バナルシ石、ストロナルシ石、スローソン石、アンモニウム長石等が挙げられる。

0070

前記ゼオライト類ケイ酸塩鉱物としては、特に制限されないが、アミ沸石、方沸石、バレル沸石、ベルベルヒ沸石、ビキタ沸石、ボッグス沸石、ブリュースター沸石、菱沸石キアヴェンナ石、斜プチロル沸石、コウルス沸石、ダキアルディ沸石、エディントン沸石、剥沸石、エリオン沸石、フォジャス沸石、フェリエ沸石、ガロン沸石、ゴールト石、ギスモンド沸石、グメリン沸石、ゴビンス沸石、ゴナルド沸石、グークリーク沸石、ゴタルディ沸石、重土十字沸石、輝沸石、シャファ石、カリルサイト、濁沸石、レビ沸石、ロヴダル石、マリコパ石、マッシィ沸石、メルリーノ沸石、中沸石、モンテソンマ沸石、モルデン沸石、ムティーナ沸石、ソーダ沸石、オフレ沸石、パハサパ石、パルテ沸石、ポーリン沸石、パーリアル沸石、十字沸石、ポルクス石、ロッジァン石、スコレス沸石、ステラ沸石、束沸石、テラノヴァ沸石、トムソン沸石、ツァーニック沸石、ツョルトナー沸石、ワイラケ沸石、ヴァイネベーネ石、ウィルヘンダーソン沸石、湯河原沸石等が挙げられる。

0071

これらのうち、粘土鉱物は、ケイ酸塩鉱物であることが好ましく、フィロケイ酸塩粘土鉱物であることがより好ましく、カオリン系ケイ酸塩鉱物、タルク系ケイ酸塩鉱物、スメクタイト系ケイ酸塩鉱物、バーミキュライト系ケイ酸塩鉱物、雲母(マイカ)系ケイ酸塩鉱物であることがさらに好ましく、カオリナイト、タルク、ケロライト、ピメライト、パイロフィライト、サポナイト、ヘクトライト、モンモリロナイト、バーミキュライト、黒雲母、金雲母、鉄雲母、白雲母、海緑石、真珠雲母であることが特に好ましく、タルク、ケロライト、ピメライト、パイロフィライトであることが最も好ましい。

0072

なお、上述の粘土鉱物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0073

粘土鉱物の含有量としては、上述のポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、3〜60質量部であることが好ましく、6〜55質量部であることがより好ましく、9〜50質量部であることがさらに好ましい。粘土鉱物の含有量が3質量部以上であると、効率よく表面粗化できることから好ましい。一方、粘土鉱物の含有量が60質量部以下であると、材料強度を保持できることから好ましい。

0074

粘土鉱物のモース硬度は、2.5以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.0〜2.0であることがさらに好ましい。

0075

[ガラス繊維]
一実施形態において、樹脂組成物はガラス繊維を含んでいてもよい。

0076

ガラス繊維は、ガラス融解牽引して繊維状にしたものである。この際、「ガラス繊維」には、複数のガラス繊維が集束されたもの、所定の形状に加工されたものを含む。

0077

ガラス繊維が集束または加工されたものである場合のガラス繊維の本数は、特に制限されないが、100〜5000本であることが好ましく、150〜4000本であることがより好ましい。ガラス繊維の集束本数が100本以上であると、ガラス繊維の添加による樹脂組成物の機械的強度がより向上しうることから好ましい、一方、ガラス繊維の集束本数が5000本以下であると、ガラス繊維が樹脂組成物中に好適に分散し、機械的強度がより向上しうることから好ましい。

0078

また、ガラス繊維は、表面処理がされていてもよい。

0080

ガラス繊維が表面処理される場合の表面処理剤の付着量としては、ガラス繊維の質量に対して、0.01〜1質量%であることが好ましい。

0081

なお、原料となるガラスの組成は、特に限定されるものではないが、EガラスCガラス、Sガラス、Dガラスであることが好ましく、Eガラス、Sガラスであることがより好ましく、Eガラスであることがさらに好ましい。これらの原料となるガラスは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0082

ガラス繊維の平均直径は、30μm以下であることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。ガラス繊維の平均直径が30μm以下であると、得られる成形品の強度、剛性耐熱剛性衝撃強度等の物性が高くなりうることから好ましい。なお、本明細書において、「ガラス繊維の平均直径」とは、ガラス繊維断面(ガラス繊維の牽引方向に対して垂直方向の断面)の直径のうち最大のものを意味する。そして、「ガラス繊維の平均直径」の値は、ガラス繊維を光学顕微鏡で観察し、1視野中の任意の500個について各ガラス繊維の平均直径を測定し、その平均値を採用するものとする。

0083

ガラス繊維の長さは、100〜800μmであることが好ましく、120〜500μmであることがより好ましい。ガラス繊維の長さが100μm以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。一方、ガラス繊維の長さが500μm以下であると、成形性の観点から好ましい。なお、本明細書において、「ガラス繊維の長さ」とは、ガラス繊維の牽引方向の長さのうち最大のものを意味する。そして、「ガラス繊維の長さ」の値は、ガラス繊維を光学顕微鏡で観察し、1視野中の任意の500個について各ガラス繊維の長さを測定し、その平均値を採用するものとする。

0084

ガラス繊維のアスペクト比(長さ/平均直径)は、1.0〜100.0であることが好ましく、2.0〜90.0であることがより好ましく、2.5〜80.0であることがさらに好ましく、3.0〜80.0であることが特に好ましい。ガラス繊維のアスペクト比が1.0以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。一方、ガラス繊維のアスペクト比が100.0以下であると、成形性の観点から好ましい。

0085

また、ガラス繊維の断面積最大長は、7〜50μmであることが好ましく、10〜40μmであることがより好ましい。ガラス繊維の断面積の最大長が7μm以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。一方、ガラス繊維の断面積の最大長が50μm以下であると、成形性の観点から好ましい。なお、本明細書において、「ガラス繊維の断面積の最大長」とは、ガラス繊維の長手方向に対して垂直方向に切断した10断面の輪郭線上の2点間の距離のうち、最大の長さを意味する。

0086

さらに、ガラス繊維の断面積の最小長は、3〜20μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。ガラス繊維の断面積の最小長が3μm以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。一方、ガラス繊維の断面積の最小長が20μm以下であると、成形性の観点から好ましい。なお、本明細書において、「ガラス繊維の断面積の最小長」とは、ガラス繊維の長手方向に対して垂直方向に切断した10断面の輪郭線上の2点間の距離のうち、最小の長さを意味する。

0087

そして、ガラス繊維の断面積の最小長に対するガラス繊維の断面積の最大長の比(最大長/最小長)は、1〜17であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。前記比(最大長/最小長)が1以上であると、寸法安定性の観点から好ましい。一方、前記比(最大長/最小長)が17以下であると、成形性の観点から好ましい。

0088

ガラス繊維の形状は、針状、棒状、板状、球状等が挙げられる。すなわち、本発明の一実施形態において、ガラス繊維は、針状、棒状、板状、および球状からなる群から選択される少なくとも1つの形状を含む。このうち、ガラス繊維は、針状、棒状、板状、円柱状であることが好ましく、針状、棒状であることがより好ましく、棒状であることがさらに好ましい。

0089

なお、本明細書において、「針状」とは、外観形態において、先が細くとがっている形態を有し、先端部の断面の直径(最大値)が、ガラス繊維の平均直径よりも2μm以上小さいものを意味する。また、「棒状」とは、外観形態において、三角柱四角柱、五角柱、六角柱、円柱状等の形態を有し、断面積の最小長に対するガラス繊維の断面積の最大長の比(最大長/最小長)が2未満であるものを意味する。例えば、円柱状の形態を有する場合において、ガラス繊維の断面積の最小長が1μmであり、かつ、ガラス繊維の断面積の最大長が1μmである場合には、アスペクト比が前記比(最大長/最小長)が1.0であるため、棒状に該当する。さらに、「板状」とは、外観形態において、三角柱、四角柱、五角柱、六角柱、円柱状等の形態を有し、断面積の最小長に対するガラス繊維の断面積の最大長の比(最大長/最小長)が2以上であるものを意味する。例えば、円柱状の形態を有する場合において、ガラス繊維の断面積の最小長が1μmであり、かつ、ガラス繊維の断面積の最大長が2μmである場合には、アスペクト比が2.0であるため、板状に該当する。さらに、「球状」とは、外観形態において、真球またはこれに類する形状(楕円型の球形等)を有するものであり、2平面が接触する領域を有しないものを意味する。なお、ガラス繊維の一部に凸部がある場合、三角柱を基本形状とするものの一部に湾曲面を有する場合等、ガラス繊維の一部が特殊な形状となっている場合には、当該特殊形状を無視して形状を定めるものとする。

0090

ガラス繊維の含有量は、上述のポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましく、15〜90質量部であることがより好ましく、20〜80質量部であることがさらに好ましい。ガラス繊維の含有量が10質量部以上であると、材料強度が保持できることから好ましい。一方、ガラス繊維の含有量が100質量部以下であると、成形性の観点から好ましい。

0091

ガラス繊維のモース硬度は、5.5以上であることが好ましく、5.5〜8であることがより好ましく、5.5〜7.5であることがさらに好ましい。ガラス繊維のモース硬度が5.5以上であると、材料強度を保持できることから好ましい。

0092

また、ガラス繊維のモース硬度と、金属酸化物のモース硬度の差(ガラス繊維のモース硬度−金属酸化物のモース硬度)は、1.5未満であることが好ましく、0.1〜1.4であることがより好ましい。前記モース硬度の差が1.5未満であると、金属酸化物がガラス繊維と接触することによるガラス繊維の短繊維化を防止でき、得られる成形品が高い機械的性質曲げ強度、曲げ弾性率、引張強度引張弾性率等)が得られうることから好ましい。

0093

[他の樹脂]
一実施形態において、樹脂組成物は他の樹脂を含んでいてもよい。当該他の樹脂は、樹脂組成物の物性を調整する等の機能を有する。なお、「他の樹脂」とは、PAS樹脂以外の熱可塑性樹脂を意味する。

0094

前記他の樹脂としては、特に制限されないが、ポリエステル樹脂ポリアミド樹脂ポリイミド樹脂ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂ポリスフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂ポリエーテルエーテルケトン樹脂ポリエーテルケトン樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂ポリ四フッ化エチレン樹脂、ポリ二フッ化エチレン樹脂ポリスチレン樹脂アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、フェノール樹脂ウレタン樹脂液晶ポリマー等が挙げられる。これらの他の樹脂は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0095

他の樹脂の含有率は、樹脂組成物の全質量に対して、0.01〜20質量%であることが好ましい。

0096

充填剤
一実施形態において、樹脂組成物は充填剤を含んでいてもよい。当該充填剤は、樹脂組成物に成形性を付与し、得られる成形品に機械的強度を付与する等の機能を有する。

0097

充填剤としては、特に制限されないが、炭素繊維シランガラス繊維、セラミック繊維アラミド繊維金属繊維チタン酸カリウム繊維炭化ケイ素繊維ケイ酸カルシウムウォラストナイト)等の繊維状充填剤ガラスビーズガラスフレーク硫酸バリウム、クレー、パイロフィライト、ベントナイトセリサイトアタパルジャイトフェライト珪酸カルシウム炭酸カルシウム炭酸マグネシウム、ガラスビーズ、ゼオライト硫酸カルシウム等の非繊維状充填剤等が挙げられる。これらの充填剤は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0098

充填剤の添加率は、樹脂組成物の全質量に対して、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。

0099

[シランカップリング剤]
一実施形態において、樹脂組成物はシランカップリング剤を含んでいてもよい。当該シランカップリング剤は、樹脂組成物に耐コロナ性、成形性、離形性を付与し、得られる成形品に異種材料との接着性を付与する等の機能を有する。

0100

シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有アルコキシシラン化合物;γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシラン等のイソシアナト基含有アルコキシシラン化合物;γ−(2−アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン化合物;γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン等の水酸基含有アルコキシシラン化合物が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0101

シランカップリング剤の添加率は、樹脂組成物の全質量に対して、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。

0102

[エラストマー]
一実施形態において、樹脂組成物はエラストマーを含んでいてもよい。当該エラストマーは、樹脂組成物に耐衝撃性を付与する等の機能を有する。

0103

エラストマーとしては、特に制限されないが、ポリオレフィン系エラストマーフッ素系エラストマーシリコーン系エラストマー等が挙げられる。

0104

前記ポリオレフィン系エラストマーとしては、α−オレフィン単独重合体、または2以上のα−オレフィンの共重合体、1または2以上のα−オレフィンと、官能基を有するビニル重合性化合物との共重合体が挙げられる。この際、前記α−オレフィンとしては、エチレンプロピレン、1−ブテン等の炭素原子数2〜8のα−オレフィンが挙げられる。また、前記官能基としては、カルボキシ基カルボニルエステル基(−C(=O)OC(=O)−)、エポキシ基、アミノ基、水酸基メルカプト基イソシアネート基オキサゾリン基等が挙げられる。そして、前記官能基を有するビニル重合性化合物としては、(メタアクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸;前記α,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステルマレイン酸フマル酸イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;前記α,β−不飽和ジカルボン酸の誘導体モノエステルジエステル酸無水物)等が挙げられる。

0105

上述のエラストマーは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0106

エラストマーの添加率は、樹脂組成物の全質量に対して、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。

0107

[添加剤]
一実施形態において、樹脂組成物は添加剤を含んでいてもよい。

0108

当該添加剤としては、特に制限されないが、着色剤帯電防止剤酸化防止剤耐熱安定剤、紫外線安定剤紫外線吸収剤発泡剤難燃剤難燃助剤防錆剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0109

<樹脂組成物の製造方法>
本発明の一形態によれば、上述の樹脂組成物の製造方法が提供される。

0110

樹脂組成物の製造方法は、特に制限されず、公知の方法により製造することができる。一実施形態において、樹脂組成物の製造方法は、前記PAS樹脂と、前記金属酸化物と、前記粘土鉱物とを含む混合物を溶融混練することを含む。この際、前記混合物は、ガラス繊維、他の樹脂、充填剤、シランカップリング剤、エラストマー、添加剤を含んでいてもよい。

0111

[混合物]
混合物は、PAS樹脂と、金属酸化物と、粘土鉱物とを含む。この際、ガラス繊維、他の樹脂、充填剤、シランカップリング剤、エラストマー、添加剤を含んでいてもよい。

0112

前記PAS樹脂と、金属酸化物と、粘土鉱物とを含む。

0113

(PAS樹脂)
PAS樹脂としては、上述のものが用いられうることからここでは説明を省略する。

0114

(金属酸化物)
金属酸化物についても、上述のものが用いられうる。ただし、金属酸化物は、後述する溶融混練の過程で少なくとも一部が破断等することがある。

0115

このような観点から、混合物に含有する金属酸化物の平均粒径は、0.01〜50μmであることが好ましく、0.05〜30μmであることがより好ましい。

0116

(粘土鉱物)
粘土鉱物についても、上述のものが用いられる。なお、粘土鉱物は、後述する溶融混練の過程で少なくとも一部が破断等することがある。

0117

(ガラス繊維)
ガラス繊維についても、上述のものが用いられる。ただし、ガラス繊維は、後述する溶融混練の過程で少なくとも一部の破断等が生じやすい。

0118

このような観点から、混合物に含有するガラス繊維の平均直径は、30μm以下であることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。

0119

また、混合物に含有するガラス繊維の長さは、100〜800μmであることが好ましく、120〜500μmであることがより好ましい。

0120

ガラス繊維のアスペクト比(長さ/平均直径)は、1.0〜100.0であることが好ましく、2.0〜90.0であることがより好ましく、2.5〜80.0であることがさらに好ましく、3.0〜80.0であることが特に好ましい。

0121

(他の樹脂、充填剤、シランカップリング剤、エラストマー、添加剤)
他の樹脂、充填剤、シランカップリング剤、エラストマー、添加剤についても上述したものが用いられうる。

0122

なお、混合物中の各種材料のモース硬度を調整することで、溶融混練における混合された材料(金属酸化物等)の破断等を防止または抑制することができる。

0123

[溶融混練]
溶融混練は適宜公知の方法により行うことができる。

0124

溶融混練の温度は、通常、PAS樹脂の融点以上の温度である。溶融混練の具体的な温度としては、270〜400℃であることが好ましく、280〜360℃であることがより好ましい。

0125

溶融混練に用いる装置としては、特に制限されないが、リボンブレンター、ヘンシェルミキサー、Vブレンダーなどに投入してドライブレンドした後、バンバリーミキサーミキシングロール単軸押出機二軸押出機ニーダー等が挙げられる。これらのうち、二軸押出機を用いることが好ましい。なお、これらの装置は、単独で用いても、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。

0126

以下、好ましい実施形態である二軸押出機を用いた場合の樹脂組成物の製造方法について詳説する。

0127

樹脂成分の吐出量は、5〜500(kg/hr)であることが好ましい。

0128

スクリュー回転数は、50〜500(rpm)であることが好ましい。

0129

前記吐出量と前記スクリュー回転数との比率(吐出量/スクリュー回転数)は、0.02〜5(kg/hr/rpm)であることが好ましい。

0130

混合物は、事前に調製して二軸押出機に投入してもよいし、二軸押出機中で調製してもよい。後者の場合、二軸押出機のサイドフィーダーから金属酸化物、粘土鉱物等を投入することができる。この際、二軸押出機のスクリュー全長に対する樹脂投入部からサイドフィーダーの距離の比率(樹脂投入部からサイドフィーダーの距離/スクリュー全長)は、0.1〜0.9であることが好ましく、0.3〜0.7であることがより好ましい。

0131

なお、このように得られる樹脂組成物は、公知の方法でペレットチップ顆粒粉末等の形態に加工してもよい。

0132

<成形品>
本発明の一形態によれば、成形品が提供される。成形品は、上述の樹脂組成物を成形してなる。

0133

成形品は、上述の樹脂組成物をそのまま成形してもよいし、上述の樹脂組成物とマトリックス樹脂とを混合したものを成形してもよい。

0134

前記マトリックス樹脂としては、特に制限されないが、上述のPAS樹脂および上述の他の樹脂が挙げられる。これらのうち、マトリックス樹脂は、PAS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂であることが好ましく、PAS樹脂であることがより好ましい。これらのマトリックス樹脂は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0135

マトリックス樹脂の使用量は、成形品の用途によっても異なり、適宜調整されうる。

0136

成形品は表面粗化されていることが好ましい。具体的には、成形品は、算術平均粗さ(Ra)が2.8〜5.0μm、好ましくは3.0〜5.0μm、より好ましくは3.2〜4.9μmである粗化表面を少なくとも1つ有することが好ましい。粗化表面の算術平均粗さ(Ra)が2.8μm以上であると、容易にめっきできることから好ましい。一方、粗化表面の算術平均粗さ(Ra)が5.0μm以下であると、容易にソルダーレジスト層を作製できることから好ましい。なお、本明細書において、「粗化表面」とは、成形品の表面のうち粗化表面を有するものを意味する。よって、例えば、同一表面に離隔された2つの粗化領域を有する場合、各粗化領域が異なる粗化表面となるのではなく、当該2つの粗化領域を含む同一表面が粗化表面となる。また、「粗化表面の算術平均粗さ(Ra)」の値は、実施例に記載の方法により測定された値を採用するものとする。

0137

前記粗化表面は、通常、後述するようにレーザー照射を行うことにより形成される。このため、前記粗化表面には、活性化された金属酸化物の少なくとも一部が露出している。当該露出した金属酸化物は高いめっき性を有する。

0138

なお、成形品は粗化表面を2以上有していてもよい。

0139

粗化表面の形状については、特に制限されず、円状、多角形状(三角形状、四角形状、五角形状)、直線状等のいずれであってもよく、回路等の複雑な形状であってもよい。

0140

成形品の形状は、適用される用途によって、適宜調整されうる。

0141

<成形品の製造方法>
本発明の一形態によれば、成形品の製造方法が提供される。

0142

一実施形態において、成形品の製造方法は、上述の樹脂組成物を成形する工程(成形工程)と、活性エネルギー線を照射して、算術平均粗さ(Ra)が2.8〜5.0(μm)である粗化表面を少なくとも1つ形成する工程(粗化工程)と、を含む。

0143

[成形工程]
成形工程は、上述の樹脂組成物を成形する工程である。

0144

成形方法については、特に制限されず、公知の方法が適宜採用されうる。具体的には、射出成形圧縮成形等の押出成形引抜成形ブロー成形トランスファー成形等が挙げられる。これらのうち、押出成形であることが好ましく、射出成形であることがより好ましい。なお、上述の成形方法は、単独で用いても、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。

0145

なお、成形工程においては、上述の樹脂組成物をそのまま成形してもよいが、上述のマトリックス樹脂と混合して成形してもよい。

0146

成形温度金型温度等の各種成形条件については、公知の方法が適宜採用されうる。

0147

[粗化工程]
粗化工程は、活性エネルギー線を照射して、算術平均粗さ(Ra)が2.8〜5.0(μm)である粗化表面を少なくとも1つ形成する工程である。なお、本明細書において、「活性エネルギー線の照射」を「レーザー照射」と称することがある。

0148

なお、前記算術平均粗さ(Ra)は、2.8〜5.0μmであることが好ましく、3.0〜5.0μmであることがより好ましい。

0149

前記活性エネルギー線としては、例えば、紫外線可視光線赤外線等の光線電子線;α線β線γ線X線中性子線等の放射線火花放電コロナ放電グロー放電アーク放電等の放電マイクロ波等の電磁波等が挙げられる。これらのうち、光線、電子線、放射線であることが好ましく、紫外線、赤外線、電子線であることがより好ましく、赤外線、電子線であることがさらに好ましい。

0150

使用される活性エネルギー線源としても特に制限されず、例えば、紫外線光源としては、キセノンランプ高圧水銀ランプメタルハライドランプ等が挙げられる。また、電子線光源としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型ダイナミトロン型、高周波型等の電子線加速器が挙げられる。

0151

活性エネルギー線の照射出力は、特に制限されないが、1〜20Wであることが好ましく、5〜12Wであることがより好ましい。

0152

活性エネルギー線の照射は、アンカー効果の向上の観点から、広範囲に行ってもよい。このような場合、活性エネルギー線の照射領域は、異種材料の接触面に対して、10%であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、95%であることがさらに好ましく、100%であることが特に好ましい。

0153

また、LDS技術に適用する観点から、活性エネルギー線の照射により回路等を形成してもよい。形成される回路等は用途等によって適宜変更されうる。

0154

<積層体>
本発明の一形態によれば、積層体が提供される。

0155

第1の実施形態によれば、前記積層体は、算術平均粗さ(Ra)が2.8〜5.0μmである粗化表面を少なくとも1つ有する成形品と、金属との積層体である。この際、前記金属が、前記粗化表面に接触して配置される。

0156

第1の実施形態に係る積層体は、典型的には、LDS技術に適用される。このため、前記成形品が有する粗化表面の形状は回路等の形状であることが好ましい。

0157

前記金属としては、特に制限されないが、銅、ニッケル、金、銀、パラジウム、アルミニウム、およびこれらを含む合金等が挙げられる。これらのうち、銅、ニッケル、金、およびこれらを含む合金であることが好ましく、銅、ニッケルであることがより好ましい。なお、上述の金属は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0158

金属の形成方法は、特に制限されないが、めっきであることが好ましい。当該めっきとしては、成形品表面に露出した活性化された金属酸化物と好適に薄膜が形成できる観点から、溶融金属を前記粗化表面に接触させる方法等が好ましい。

0159

なお、第1の実施形態に係る積層体は、形成されためっき層(配線、電極)どうしの短絡を防止することを目的として、前記めっき層が形成されていない成形品表面(すなわち、粗化表面以外の表面)にソルダーレジスト層を形成してもよい。

0160

第2の実施形態によれば、前記積層体は、成形品と、接着剤と、金属とが、この順に配置されてなる積層体である。この際、前記接着剤が、前記粗化表面に接触して配置される。

0161

第2の実施形態に係る積層体の場合、異種材料との接着力が低い傾向があるPAS樹脂を、アンカー効果により接着しやすくする等の効果を奏する。

0162

前記接着剤としては、特に制限されないが、エポキシ樹脂シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの接着剤は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0163

前記金属としては、特に制限されないが、銅、ニッケル、金、銀、パラジウム、アルミニウム、およびこれらを含む合金等が挙げられる。これらの金属は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0164

第3の実施形態によれば、前記積層体は、成形品と、硬化性樹脂硬化物との積層体である。この際、前記硬化物が、前記粗化表面に接触して配置される。

0165

第3の実施形態に係る積層体の場合、異種材料との接着力が低い傾向があるPAS樹脂を、アンカー効果により接着しやすくする等の効果を奏する。

0166

前記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。これらの硬化性樹脂は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0167

なお、硬化性樹脂の硬化条件は、公知の手法が適宜採用されうる。

0168

上述の積層体は種々の用途に適用しうる。例えば、箱型の電気・電子部品集積モジュール用保護・支持部材・複数の個別半導体またはモジュールセンサLEDランプコネクタソケット抵抗器リレーケース、スイッチ、コイルボビンコンデンサバリコンケース光ピックアップ発振子、各種端子板、変成器プラグプリント基板電子回路、LSI、IC、チューナスピーカマイクロフォンヘッドフォン小型モータ磁気ヘッドベースパワーモジュール端子台、半導体、液晶FDキャリッジ、FDDシャーシモーターブラッシュホルダ、パラボラアンテナコンピュータ関連部品等に代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロンヘアードライヤ炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品オーディオレーザディスクコンパクトディスクDVDディスクブルーレイディスク等の音声映像機器部品、照明部品冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライタ部品、ワードプロセッサ部品、あるいは給湯機風呂の湯量、温度センサなどの水回り機器部品等に代表される家庭、事務電気製品部品;オフィスコンピュータ関連部品、電話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具モーター部品ライタ、タイプライタなどに代表される機械関連部品:顕微鏡双眼鏡カメラ時計等に代表される光学機器精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクタ、ICレギュレータ、ライトディヤ用ポテンシオメーターベースリレーブロックインヒビタースイッチ排気ガスバルブ等の各種バルブ燃料関係・排気系・吸気系各種パイプエアーインテークノズルスノーケルインテークマニホールド燃料ポンプエンジン冷却水ジョイントキャブレターメインボディ、キャブレタースペーサ排気ガスセンサ冷却水センサ、油温センサブレーキパットウェアーセンサ、スロットルポジションセンサクランクシャフトポジションセンサエアーフローメータブレーキパッド摩耗センサ、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブラジエーターモーター用ブラッシュホルダ、ウォーターポンプインペラタービンベインワイパーモーター関係部品デュトリビュータ、スタータースイッチイグニッションコイルおよびそのボビン、モーターインシュレータ、モーターロータ、モーターコアスターターリレトランスミッションワイヤーハーネスウィンドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイルヒューズ用コネクタ、ホーンターミナル、電装部品絶縁板ステップモーターロータ、ランプソケットランプリフレクタランプハウジングブレーキピストンソレノイドボビンエンジンオイルフィルタ点火装置ケース等の自動車車両関連部品等が挙げられる。

0169

以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」または「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」または「質量%」を表す。

0170

[合成例1]
以下の方法によりPPS樹脂(PPS(1))を合成した。

0171

(工程(1))
圧力計温度計コンデンサーデカンター精留塔を連結した撹拌翼付き150リットルオートクレーブp−ジクロロベンゼン(p−DCB)33.222kg(226モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)3.420kg(34.5モル)、硫化水素ナトリウム(NaSH)水溶液(47.23質量%)27.300kg(NaSHとして230モル)、および水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液(49.21質量%)18.533g(NaOHとして228モル)を仕込んだ。得られた混合液を、窒素雰囲気下で、撹拌しながら173℃まで5時間かけて昇温し、水27.300kgを留出させた後、オートクレーブを密閉した。なお、脱水時に共沸により留出したp−DCBはデカンターを用いて分離し、随時オートクレーブ内に戻した。

0172

脱水終了後のオートクレーブ内は微粒子状の無水硫化ナトリウム組成物がp−DCB中に分散した状態であった。この組成物中のNMP含有量は0.079kg(0.8モル)であったことから、仕込んだNMPの98モル%(33.7モル)がNMPの開環体(4−(メチルアミノ酪酸)のナトリウム塩SMAB)に加水分解されていることが示された。オートクレーブ内のSMAB量は、オートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.147モルであった。仕込んだNaSHとNaOHが全量、無水Na2Sに変わる場合の理論脱水量は27.921gであることから、オートクレーブ内の残水量878g(48.8モル)のうち、609g(33.8モル)はNMPとNaOHとの加水分解反応消費されて、水としてオートクレーブ内に存在せず、残りの269g(14.9モル)は水、あるいは結晶水の形でオートクレーブ内に残留していることを示していた。オートクレーブ内の水分量はオートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.065モルであった。

0173

(工程(2))
前記工程(1)後に、オートクレーブの内温を160℃まで冷却し、NMP46.343kg(467.5モル)を仕込んだ後、185℃まで昇温した。オートクレーブ内の水分量は、工程(2)で仕込んだNMP1モル当たり0.025モルであった。ゲージ圧が0.00MPaに到達した時点で、精留塔を連結したバルブを開放し、内温200℃まで1時間掛けて昇温した。この際、精留塔出口温度が110℃以下になるように冷却とバルブ開度で制御した。留出したp−DCBと水の混合蒸気はコンデンサーで凝縮し、デカンターで分離して、p−DCBはオートクレーブへ戻した。留出水量は228g(12.7モル)であった。

0174

(工程(3))
工程(3)開始時のオートクレーブ内の水分量は41g(2.3モル)であり、工程(2)で仕込んだNMP1モル当たり0.005モルであり、オートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.010モルであった。オートクレーブ内のSMAB量は工程(1)と同じく、オートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.147モルであった。次いで、内温を200℃から230℃まで3時間かけて昇温し、230℃で1時間撹拌した。その後、さらに250℃まで昇温し、1時間撹拌した。内温200℃時点のゲージ圧は0.03MPaであり、最終ゲージ圧は0.40MPaであった。冷却後、得られたスラリーのうち、650gを3リットルの水に注いで80℃で1時間撹拌した後、濾過した。このケーキを再び3リットルの温水で1時間撹拌し、洗浄した後、濾過した。この操作を4回繰り返した。このケーキを再び3リットルの温水と、酢酸を加え、pH4.0に調整した。1時間撹拌し、洗浄した後、濾過した。このケーキを再び3リットルの温水で1時間撹拌し、洗浄した後、濾過した。この操作を2回繰り返した。熱風乾燥機を用いて120℃で一晩乾燥して白色の粉末状のPPS樹脂(PPS(1))を得た。

0175

PPS(1)の300℃における溶融粘度を以下の方法で測定した。すなわち、PPS1について、フローテスターCFT−500D(株式会社島津製作所製)を用い、温度300℃、荷重1.96×106Pa、L/D=10(mm)/1(mm)の条件で、6分間保持した後に300℃における溶融粘度を測定した。その結果、PPS(1)の300℃における溶融粘度は41Pa・sであった。

0176

また、PPS(1)の非ニュートン指数を以下の方法で測定した。すなわち、温度300℃、オリフィス長(L)/オリフィス径(D)=40の条件で、せん断速度およびせん断応力を測定した。そして、下記数式(1)を用いて非ニュートン指数を算出した。

0177

0178

上記式中、SRはせん断速度(秒−1)であり、SSはせん断応力(ダイン/cm2)であり、Kは定数であり、Nは非ニュートン指数である。

0179

その結果、PPS(1)の非ニュートン指数は1.07であった。

0180

[合成例2]
以下の方法によりPPS樹脂(PPS(2))を合成した。

0181

圧力計、温度計、コンデンサーを連結した撹拌翼および底弁付きの150リットルのオートクレーブに、フレーク硫化ソーダ(Na2S、60.3重量%)19.413kgと、NMP45.0kgを仕込んだ。窒素気流下撹拌しながら209℃まで昇温して、水4.644kgを留出させた(残存する水分量は硫化ソーダ1モル当り1.13モル)。その後、オートクレーブを密閉して180℃まで冷却し、パラジクロロベンゼン22.185kg、1,2,4−トリクロロベンゼン0.027kg、およびNMP18.0kgを仕込んだ。液温150℃で窒素ガスを用いてゲージ圧で0.1MPaに加圧して昇温を開始した。液温240℃で2時間保持したのち、液温260℃で3時間撹拌しつつ反応を進め、オートクレーブ上部を散水することにより冷却した。次に降温させるとともにオートクレーブ上部の冷却を止めた。オートクレーブ上部を冷却中、液温が下がらないように一定に保持した。反応中の最高圧力は、0.85MPaであった。反応後、冷却し、温度170℃の時点でシュウ酸二水和物0.284kg(2.25モル)をNMP0.663kgに含む溶液を加圧注入した。30分間撹拌後、冷却し、100℃で底弁を開き、反応スラリーを150リットルの平板ろ過機移送して120℃で加圧ろ過した。次いで、NMP16kgを加えて加圧ろ過した。ろ過後、撹拌翼付き150リットル真空乾燥機を用いて、減圧下150℃で2時間撹拌してNMPを除去し、白色の粉末状のPPS樹脂(PPS(2))を合成した。

0182

合成例1と同様の方法でPPS(2)の300℃における溶融粘度および非ニュートン指数を測定したところ、それぞれ77Pa・sおよび1.25であった。

0183

[合成例3]
合成例1で製造したPPS(1)を、空気あるいは酸素富化空気中、230℃で5時間加熱処理することで、褐色の粉末状のPPS樹脂(PPS(3))を合成した。

0184

合成例1と同様の方法でPPS(3)の300℃における溶融粘度および非ニュートン指数を測定したところ、それぞれ122Pa・sおよび1.41であった。

0185

[実施例1]
合成例1で合成したPPS(1)100部と、亜クロム酸銅(CuCr2O4)28.3部と、タルク13.3部と、ガラス繊維(棒状)35.4部と、をタンブラーにて均一に混合した。次いで、得られた混合物を、ベント付き軸押出機であるTEM−35B(東機械株式会社製)に投入し、樹脂成分吐出量:25kg/hr、スクリュー回転数:250rpm、吐出量(kg/hr)とスクリュー回転数(rpm)との比率(吐出量/スクリュー回転数):0.1(kg/hr・rpm)、設定樹脂温度:330℃の条件で溶融混練し、樹脂組成物(ペレット)を製造した。

0186

[実施例2]
CuCr2O4を34.6部、タルクを19.2部、ガラス繊維を38.5部用いたことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0187

[実施例3]
CuCr2O4を41.7部、タルクを20.8部、ガラス繊維を45.8部用いたことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0188

[実施例4]
CuCr2O4を58.1部、タルクを27.9部、ガラス繊維を46.5部用いたことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0189

[実施例5]
CuCr2O4を83.3部、タルクを38.9部、ガラス繊維を55.6部用いたことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0190

[実施例6]
ガラス繊維として、ガラス繊維(板状)を用いたことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0191

[実施例7]
PAS樹脂として、合成例2で製造したPPS(2)を用いたことを除いては、実施例4と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0192

[実施例8]
PAS樹脂として、合成例3で製造したPPS(3)を用いたことを除いては、実施例4と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0193

[実施例9]
粘土鉱物として、ハイドロタルサイトを用いたことを除いては、実施例4と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0194

[比較例1]
金属酸化物として、酸化ビスマス(III)(Bi2O3)および酸化ネオジム(Nd2O3計58.1部を用いたことを除いては、実施例4と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0195

[比較例2]
金属酸化物として、Cu3(PO4)2Cu(OH)258.1部を用いたことを除いては、実施例4と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0196

[比較例3]
CuCr2O4(金属酸化物)、タルク(粘土鉱物)、ガラス繊維を添加せず、カーボンブラック0.5部を添加したことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0197

[比較例4]
タルクを14.3部、ガラス繊維を28.6部用い、CuCr2O4(金属酸化物)を添加しなかったことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0198

[比較例5]
CuCr2O4を7.7部、タルクを15.4部、ガラス繊維を34.5部用いたことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0199

[比較例6]
CuCr2O4を20.7部、タルクを17.2部、ガラス繊維を34.5部用いたことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0200

[比較例7]
CuCr2O4を45.5部、ガラス繊維を36.5部用い、タルク(粘土鉱物)を添加しなかったことを除いては、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を製造した。

0201

性能評価
実施例1〜9および比較例1〜7で製造した樹脂組成物についての評価を行った。

0202

(成形品の製造)
樹脂組成物(ペレット)を、射出成形機SE75−DU(住友重機械工業株式会社)に供給し(シリンダー温度:320℃)、ASTM1号ダンベル成形用金型(金型温度:130℃)を用いて射出成形を行うことで、成形品(ASTM1号ダンベル片)を製造した。

0203

(算術平均粗さ(Ra)の評価)
成形品(ASTM1号ダンベル片)にレーザー照射(スポット径:70μm、移動速度:4m/s、出力:7W)、成形品表面(縦10mm×横5m)の粗化を行った。

0204

前記粗化表面について、JIS B 0601:2013に準拠して算術平均粗さ(Ra)を算出した。具体的には、表面粗さ測定器としては輪郭形状測定サーフテストSV−3000CNC(株式会社ミツトヨ製)を用いた。そして、算術平均粗さ(Ra)は、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さのみ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にx軸を、縦倍率の方向にy軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表した際に下記数式によって求められる値(μm)で表したものである。

0205

0206

上記数式において、Lは300μmとして、成形品(ASTM1号ダンベル片)1体につき100点の測定を、ダンベル片3体について行った。各測定結果を平均して、算術平均粗さ(Ra)を求めた。

0207

得られた結果を下記表1に示す。

0208

0209

表1の結果からも明らかなように、比較例1〜7と対比して、実施例1〜9の樹脂組成物を成形してなる成形品は算術平均粗さ(Ra)の数値が高い。このため、金属酸化物が成形品表面に露出していることとなり、高いめっき性が得られる。また、得らえるめっき層は、成形品とのアンカー効果が発現することとなり、高い接合強度が得られる。

0210

なお、比較例1および2は、銅およびクロムの少なくとも1つを含む金属酸化物を用いておらず、また比較例3および4は金属酸化物を添加していないため、成形品をレーザー照射しても表面粗化は不十分であった。

0211

また、比較例5および6は、金属酸化物の添加量が少なかったため、レーザー照射による成形品の表面粗化が不十分であった。

実施例

0212

さらに、比較例7は、粘土鉱物を添加していなかったため、金属酸化物との相乗効果が発現せず、レーザー照射による成形品の表面粗化が不十分であった。

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