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技術 エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた繊維強化複合材料

出願人 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
発明者 谷口裕一
出願日 2018年3月30日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-068197
公開日 2019年10月17日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-178224
状態 未査定
技術分野 強化プラスチック材料 エポキシ樹脂
主要キーワード ベルトディスク 苛性カリウム 環状脂肪族ポリアミン 引き抜き成形法 フィラメントワインディング成形法 真空ミキサー 高靱性化 アルミナファイバー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月17日)のものです。
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課題

接着性に優れた新規オキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂を使用したエポキシ樹脂組成物繊維強化複合材料を提供する。

解決手段

エポキシ当量が220〜480g/eq、軟化点が100℃以下で、0.25〜2.5重量%の加水分解塩素を含むオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂。

概要

背景

繊維強化複合材料ガラス繊維アラミド繊維炭素繊維等の強化繊維と、不飽和ポリエステル樹脂ビニルエステル樹脂エポキシ樹脂フェノール樹脂ベンゾオキサジン樹脂シアネート樹脂ビスマレイミド樹脂等の熱硬化性マトリクス樹脂から構成され、軽量かつ、強度、耐食性耐疲労性等の機械物性に優れることから、航空機自動車土木建築およびスポーツ用品等の構造材料として幅広適応されている。

繊維強化複合材料の製造方法には、熱硬化性のマトリクス樹脂が予め強化繊維へ含浸されたプリプレグを用いるオートクレーブ成形法、シートワインディング成形法、プレス成形法や、強化繊維へ液状のマトリクス樹脂を含浸させる工程と熱硬化による成形工程を含む、ウェットレイアップ成形法引き抜き成形法フィラメントワインディング成形法RTM法等の手法がある。

フィラメントワインディング成形法の一つに、強化繊維へあらかじめ樹脂が含浸されたトゥプリプレグを用いるドライ法が挙げられる。ドライ法は巻き付け速度の短時間化樹脂比率の安定性に優れることから、円筒タンク形状の繊維強化複合材料を量産する点で優位性がある。

オートクレーブ法やドライ法では得られる成形体品質を高めるべく、用いられるマトリクス樹脂には硬化後に高弾性率、高強度や高ガラス転移温度に加え、靱性や強化繊維との高い接着性が求められる。

マトリクス樹脂の靱性を高める手法は様々あり、低弾性率ゴム状ポリマーブロックコポリマーコアシェル型ゴム粒子熱可塑樹脂の添加等が挙げられる。これらの手法は樹脂の高靱性化により接着性を高められるものの弾性率や強度の低下を招く傾向にあり、繊維強化複合材料に高い剛性が求められる用途では適応が難しい。特許文献1にはコアシェル型ゴム粒子を用いた樹脂組成物が提案されている。コアシェルゴムの添加により破壊靱性を上昇させている一方、弾性率の低下を招いている。

高弾性、高強度を発現マトリクス樹脂の靱性を高める手法としてエポキシ樹脂の構造に着目された検討もされており、ノボラック型エポキシオキサゾリドン環含有エポキシ、アミン型エポキシ等を添加する試みがなされている。

特許文献2にはオキサゾリドン環含有エポキシを用いた樹脂組成物が提案されている。特許文献3にはアミン型エポキシを用いた樹脂組成物が提案されている。これらの文献ではオキサゾリドン環構造グリシジルアミン構造の導入により強度の上昇が見受けられるが、エポキシ樹脂の加水分解塩素量に着目した強度上昇については言及されていない。

特許文献4にはエポキシ樹脂の加水分解塩素量低減に着目した電気特性の改善が提案されており、また特許文献5には加水分解性塩素量の規定により加熱成形時の着色が少ないエポキシ樹脂と酸無水物からなる樹脂組成物が提案されている。一方、加水分解性塩素量に着目することによる強度や接着性の改善については言及されていない。

繊維強化複合材料のマトリクス樹脂に関し、ゴム成分の添加やエポキシ樹脂の多官能化により成形物の剛性と強度、および強化繊維等の被着体との接着性を向上させる試みが成されているもののさらなる改善が望まれている。

概要

接着性に優れた新規オキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂を使用したエポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料を提供する。エポキシ当量が220〜480g/eq、軟化点が100℃以下で、0.25〜2.5重量%の加水分解塩素を含むオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂。なし

目的

繊維強化複合材料のマトリクス樹脂に関し、ゴム成分の添加やエポキシ樹脂の多官能化により成形物の剛性と強度、および強化繊維等の被着体との接着性を向上させる試みが成されているもののさらなる改善が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エポキシ当量が220〜480g/eq、軟化点が100℃以下で、0.25〜2.5重量%の加水分解塩素を含むことを特徴とするオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂

請求項2

下記一般式(1)で表され、エポキシ当量が165〜245g/eqであり、0.3〜3.0重量%の加水分解塩素を含むエポキシ樹脂(a)と、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られる請求項1に記載のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂。 (式中、nは0〜5を表し、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜8の二価炭化水素残基であり、Gはそれぞれ独立して下記式(2)、下記式(3)または下記式(4)で表される基である)

請求項3

下記一般式(11)で表される請求項1に記載のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂。 (式中、mは0〜5を表し、R1はそれぞれ独立して炭素数1〜8の二価の炭化水素残基であり、Yはそれぞれ独立して単結合、下記式(12)若しくは式(13)で表される二価の基又はこれらの組み合わせであり、式(12)及び式(13)で表される二価の基を複数含んでもよく、Yの15モル%以上は式(12)で表される基を含む。Gはそれぞれ独立して下記式(2)、式(3)または式(4)で表される基である。) (式中、R2、R3は炭素数1〜8の二価の炭化水素残基であり、Aは炭素数4〜16の二価の炭化水素残基である。)

請求項4

下記一般式(1)で表され、エポキシ当量が165〜245g/eqであり、0.3〜3.0重量%の加水分解塩素を含むエポキシ樹脂(a)と、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させることを特徴とする請求項1又は2に記載のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂を製造する方法。 (式中、nは0〜5を表し、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜8の二価の炭化水素残基であり、Gはそれぞれ独立して下記式(2)、下記式(3)または下記式(4)で表される基である)

請求項5

請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂に、硬化剤(B)を配合してなるエポキシ樹脂組成物

請求項6

硬化剤(B)がジシアンジアミド又はその誘導体であることを特徴とする請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物。

請求項7

硬化剤(B)が40℃で液状のポリアミンであることを特徴とする請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物。

請求項8

請求項5〜7のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物に、強化繊維を配合してなることを特徴とする繊維強化複合材料

請求項9

強化繊維が炭素繊維であり、繊維強化複合材料がプリプレグである請求項8に記載の繊維強化複合材料。

請求項10

請求項8または9に記載の繊維強化複合材料を硬化させて得られる成形体

技術分野

0001

本発明は、接着性に優れた新規オキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂を使用したエポキシ樹脂組成物に関する。

背景技術

0003

繊維強化複合材料の製造方法には、熱硬化性のマトリクス樹脂が予め強化繊維へ含浸されたプリプレグを用いるオートクレーブ成形法、シートワインディング成形法、プレス成形法や、強化繊維へ液状のマトリクス樹脂を含浸させる工程と熱硬化による成形工程を含む、ウェットレイアップ成形法引き抜き成形法フィラメントワインディング成形法RTM法等の手法がある。

0004

フィラメントワインディング成形法の一つに、強化繊維へあらかじめ樹脂が含浸されたトゥプリプレグを用いるドライ法が挙げられる。ドライ法は巻き付け速度の短時間化樹脂比率の安定性に優れることから、円筒タンク形状の繊維強化複合材料を量産する点で優位性がある。

0005

オートクレーブ法やドライ法では得られる成形体品質を高めるべく、用いられるマトリクス樹脂には硬化後に高弾性率、高強度や高ガラス転移温度に加え、靱性や強化繊維との高い接着性が求められる。

0006

マトリクス樹脂の靱性を高める手法は様々あり、低弾性率ゴム状ポリマーブロックコポリマーコアシェル型ゴム粒子熱可塑樹脂の添加等が挙げられる。これらの手法は樹脂の高靱性化により接着性を高められるものの弾性率や強度の低下を招く傾向にあり、繊維強化複合材料に高い剛性が求められる用途では適応が難しい。特許文献1にはコアシェル型ゴム粒子を用いた樹脂組成物が提案されている。コアシェルゴムの添加により破壊靱性を上昇させている一方、弾性率の低下を招いている。

0007

高弾性、高強度を発現マトリクス樹脂の靱性を高める手法としてエポキシ樹脂の構造に着目された検討もされており、ノボラック型エポキシオキサゾリドン環含有エポキシ、アミン型エポキシ等を添加する試みがなされている。

0008

特許文献2にはオキサゾリドン環含有エポキシを用いた樹脂組成物が提案されている。特許文献3にはアミン型エポキシを用いた樹脂組成物が提案されている。これらの文献ではオキサゾリドン環構造グリシジルアミン構造の導入により強度の上昇が見受けられるが、エポキシ樹脂の加水分解塩素量に着目した強度上昇については言及されていない。

0009

特許文献4にはエポキシ樹脂の加水分解塩素量低減に着目した電気特性の改善が提案されており、また特許文献5には加水分解性塩素量の規定により加熱成形時の着色が少ないエポキシ樹脂と酸無水物からなる樹脂組成物が提案されている。一方、加水分解性塩素量に着目することによる強度や接着性の改善については言及されていない。

0010

繊維強化複合材料のマトリクス樹脂に関し、ゴム成分の添加やエポキシ樹脂の多官能化により成形物の剛性と強度、および強化繊維等の被着体との接着性を向上させる試みが成されているもののさらなる改善が望まれている。

先行技術

0011

特開2016−199673号公報
特開2009−112626号公報
特許第4811532号公報
特開2017−137374号公報
特許第4752326号公報

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は、硬化して得られる成形物の弾性率と接着強度が高く、高い剛性を示す繊維強化複合材料を得ることができるマトリクス樹脂として使用されるエポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物およびそれを用いた繊維強化複合材料を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明者らは前述の課題を解決するため検討を行った結果、エポキシ樹脂の加水分解性塩素量、すなわちクロルヒドリン基の量に着目しつつオキサゾリドン環を含有するエポキシを得た後、硬化剤と配合させて硬化させることで成形物に高い強度と弾性率を与える樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0014

すなわち本発明は、エポキシ当量が220〜480g/eq、軟化点が100℃以下かつ0.25〜2.5重量%の加水分解塩素を含むことを特徴とするオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂である。

0015

また本発明は、下記一般式(1)で表され、エポキシ当量が165〜245g/eqであり、0.3〜3.0重量%の加水分解塩素を含むエポキシ樹脂(a)と、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られる上記のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂である。




(式中、nは0〜5を表し、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜8の二価炭化水素残基であり、Gはそれぞれ独立して下記式(2)、下記式(3)または下記式(4)で表される基である)

0016

更に本発明は、下記一般式(11)で表される請求項1に記載のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂である。




(式中、mは0〜5を表し、R1はそれぞれ独立して炭素数1〜8の二価の炭化水素残基であり、Yはそれぞれ独立して単結合、下記式(12)若しくは式(13)で表される基又はこれらの組み合わせであり、式(12)及び式(13)で表される基を複数含んでもよく、Yの15モル%以上は式(12)で表される基を含む。Gはそれぞれ独立して上記式(2)、式(3)または式(4)で表される基である。)




(式中、R2、R3は炭素数1〜8の二価の炭化水素残基であり、Aは炭素数4〜16の二価の炭化水素残基である。)

0017

また本発明は、上記のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂を製造するにあたり、上記エポキシ樹脂(a)と、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法である。

0018

また本発明は、上記のエポキシ樹脂に、硬化剤(B)を配合してなるエポキシ樹脂組成物である。
硬化剤(B)としては、ジシアンジアミド又はその誘導体や、40℃で液状のポリアミンが好ましく挙げられる。

0019

更に本発明は、上記のエポキシ樹脂組成物に、強化繊維を配合してなることを特徴とする繊維強化複合材料である。繊維強化複合材料としては、強化繊維が炭素繊維であるプリプレグがある。
また本発明は、上記の繊維強化複合材料を硬化させて得られる成形体である。

発明の効果

0020

本発明のエポキシ樹脂またはこれを含むエポキシ樹脂組成物を使用して硬化させて得られる成形物は、高い強度と弾性率を示す。本発明のエポキシ樹脂またはこれを含むエポキシ樹脂組成物は強化繊維を配合してなる繊維強化複合材料に好適に用いられる。

0021

以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。

0022

本発明のエポキシ樹脂は、エポキシ当量(g/eq)が220〜480、軟化点が100℃以下であり、0.25〜2.5重量%の加水分解塩素を含むオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂である。

0023

このオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂は、上記一般式(11)で表されるエポキシ樹脂であるか、これを主成分として含むエポキシ樹脂であることができる。

0024

また、このオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂は、上記一般式(1)で表され、エポキシ当量が165〜245であり、0.3〜3.0重量%の加水分解塩素を含むエポキシ樹脂(a)と、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるものであることができる。

0025

一般式(1)において、nは0〜5を表し、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜8の二価の炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基又はアルキリデン基である。Rはエポキシ樹脂(a)に由来する基であるので、使用されるエポキシ樹脂の説明から理解される。

0026

Gはそれぞれ独立して、上記式(2)、(3)または式(4)で表される基である。エポキシ樹脂(a)は加水分解塩素を0.3〜3.0重量%、好ましくは0.5〜2.5重量%含む。式(3)で表される基は加水分解塩素を含むので、その量を変化することにより、加水分解塩素量を調整することができる。

0027

一般式(11)において、mは0〜5を表し、R1はそれぞれ独立して炭素数1〜8の二価の炭化水素残基を表す。好ましい例は、一般式(1)におけるRと同様である。Yは単結合、上記式(12)若しくは式(13)で表される二価の基又はこれらの組み合わせであり、式(12)及び式(13)で表される基を複数含んでもよく、Yの15モル%以上は式(12)で表される基を含む。例えば、式(12)で表される基をE1、式(13)で表される基をE2とすると、YはE1-E2-E2のようにE1、E2の両者を含んでもよく、一方のみを含んでもよく、E1、E2を複数含んでもよく、E1、E2を含まない単結合であってもよい。通常は、単結合、又はE1、E2のいずれかを1つ含むものの合計がYの25モル%以上であることが好ましく、Yの長さはエポキシ当量からも制限される。しかし、Yの30モル%以上、好ましくは20〜50モル%はオキサゾリドン環を有するE1を含む基である。50モル%を超えると得られる樹脂の軟化点が高くなりすぎる恐れがある。Gは一般式(1)と同意である。

0028

式(12)、式(13)において、R2、R3は炭素数1〜8の二価の炭化水素残基であり、好ましい例は、一般式(1)におけるRと同様である。Aは炭素数4〜16の二価の炭化水素残基であるが、好ましくは、芳香族環を1〜2個有する炭化水素残基である。Aはジイソシアネートの残基であるので、ジイソシアネートの説明からも理解される。mは0〜5であるが、0〜2の成分が主成分(50モル%以上)であることが好ましい。式(12)、式(13)において、左末端の多くは一般式(11)のOに結合し、右末端はGに結合するが、一部は式(12)又は式(13)の左末端と結合する。また、末端の*を付した線は結合を表す。式(2)〜式(4)の左末端の線も同様である。

0029

本発明のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂を製造する方法は、上記エポキシ樹脂(a)と、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させるが、所定量の加水分解塩素を含むエポキシ樹脂(a)は、市販されているエポキシ樹脂がその条件を満たせば、それを使用することができる。しかし、エポキシ樹脂は通常電子材料用途に使用されることが多く、加水分解塩素の含有量が低い。そのため、ヒドロキシ化合物エピクロロヒドリンエポキシ化する工程で反応条件を変化させるなどして、所望の加水分解塩素濃度のエポキシ樹脂を製造するか、市販のエポキシ樹脂を改質して所望の加水分解塩素濃度のエポキシ樹脂とすることがよい。有利には加水分解塩素含有量が低いエポキシ樹脂と塩酸を反応させることで所望の加水分解塩素濃度のエポキシ樹脂をする方法である。塩酸と反応させることにより、エポキシ基の一部が式(3)と式(4)で表される基に変化すると考えられる。

0030

一般式(1)におけるGの一部が、式(3)又は式(4)で表される基であると、オキサゾリドン環が生成せずに末端基として残ってしまうことが見いだされると共に、この末端基が一定量存在することにより、密着性の向上や成形物の強度等の物性が向上することが見いだされた。これは、上記末端基が密着性向上効果を発現すると共に、末端停止での分子量等が影響して成形物の物性向上を発現すると考えられる。

0031

エポキシ樹脂(a)はエポキシ当量165〜245であり、0.3〜3.0重量%の加水分解塩素を含む。この範囲であるとトルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られたオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂(A)が、硬化剤(B)を用いて硬化させることで、耐熱性、強度弾性率、接着性に優れた成形体となる樹脂組成物が得られる。エポキシ樹脂(a)のエポキシ当量が165未満であると架橋密度が高くなることで脆性が発現して接着性が低くなり、245を超えると架橋密度が低くなり耐熱性が低下する。

0032

エポキシ樹脂(a)の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、イソホロンビスフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。

0033

オキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(a)とジイソシアネートとを反応させて得られる。ジイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族環を有するジイソシアネートが使用される。トルエンジイソシアネートとジフェニルメタンジイソシアネートはエポキシ基との反応性が良いため、安定した品質のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂が得られる。また経済性にも優れる。
この場合、エポキシ樹脂のエポキシ基がジイソシアネートと反応して五員環のオキサゾリドン構造を形成する。しかし、エポキシ基の全部を反応させるのではなく、所定のエポキシ当量となるように一部だけを反応させる。このためには、ジイソシアネートを理論量以下使用し、イソシアネート基が残らないようにその全部を反応させることがよい。

0034

本発明のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂は、エポキシ当量が220〜480であり、かつ軟化点が100℃以下である。エポキシ当量220〜480の範囲にある時、硬化剤と混合して硬化させることで、耐熱性、強度弾性率、接着性に優れた成形体となる樹脂組成物が得られる。また軟化点が100℃以下であると他の成分と混合した時も、相溶性流動性に優れた樹脂組成物が得られ、安定した品質の成形体が得られる。また、加水分解塩素を0.25〜2.5重量%、好ましくは0.4〜2.0重量%含む。加水分解塩素は、原料として使用されるエポキシ樹脂(a)が有する加水分解塩素に由来するので、その加水分解塩素量からも概ねの数値は計算可能である。

0035

本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記オキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)を必須成分とする。以下、オキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂(A)を、エポキシ樹脂(A)又は(A)成分と、硬化剤(B)を(B)成分ともいい、エポキシ樹脂組成物は硬化性樹脂組成物であるので、硬化性樹脂組成物又は樹脂組成物ともいう。

0036

本発明の硬化性樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の他に他の成分を含むことができる。粘度調整等を目的としてエポキシ樹脂(A)100質量部に対し、50質量部未満であれば他のエポキシ樹脂を含んでも良い。

0037

他のエポキシ樹脂としては、例えば1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、イソホロンビスフェノール型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂や、もしくはこれらビスフェノールのハロゲンアルキル置換体水添品、単量体に限らず複数の繰り返し単位を有する高分子量体アルキレンオキサイド付加物グリシジルエーテルや、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂や、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレ−ト、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ樹脂や、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂や、フタル酸ジグリシジルエステルや、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステルや、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステルや、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンテトラグリシジルジアミノジフェニルスルホントリグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノクレゾール、テトラグリシジルキシリレンジアミン等のグリシジルアミン類等を用いることができる。これらのエポキシ樹脂中、粘度増加率の観点から1分子中に2つのエポキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましく、3官能以上の多官能のエポキシ樹脂は粘度増加率の観点からは好ましくない。これらは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0038

硬化剤(B)としてはエポキシ樹脂用の硬化剤であれば制限なく使用できるが、ジシアンジアミドまたはその誘導体および40℃で液状のポリアミンが好ましい。ジシアンジアミドは常温固体の硬化剤であり、室温ではエポキシ樹脂にほとんど溶解しないが、180℃以上まで加熱すると溶解し、エポキシ基と反応するという特性を有する室温での保存安定性に優れた潜在性硬化剤である。また、その誘導体としては、特開平11−119429号公報に記載のN‐ヘキシルジシアンジアミドのようなN‐置換ジシアンジアミド誘導体等を使用することが出来る。使用する量としてはエポキシ樹脂(A)のエポキシ基1当量に対して、0.2〜0.8当量(ジシアンジアミド1モルを4当量として計算)の範囲で配合することが好ましい。より好ましくは0.2〜0.5当量である。エポキシ当量に対して0.2当量未満では硬化物の架橋密度が低くなり、破壊靱性が低くなりやすくなり、0.8当量を超えると未反応のジシアンジアミドが残りやすくなるため、機械物性が悪くなる傾向にある。別の観点では硬化性樹脂組成物100重量部に対して0.01〜7重量部の範囲が好ましい。

0039

40℃で液状のポリアミンとしては一分子中にアミノ基を二つ以上有するアミン化合物であり、具体例としては、エチレンジアミンジエチレントリアミントリエチレンテトラミンテトラエチレンペンタミンヘキサメチレンジアミンイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレントリアミンポリプロピレングリコールジアミン、ポリプロピレングリコールトリアミン等のポリアミン、ビス(アミノメチルシクロヘキサン、1,3,6−トリアミノメチルシクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、ビス(アミノメチル)ノルボルナンイソフォロンジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミン)等の環状脂肪族ポリアミンメタキシリレンジアミン(MXDA)、ジエチレントルエンジアミン、ビス(4−アミノ−3−エチルフェニルメタン等の芳香環を有するポリアミン、およびこれらの誘導体が挙げられる。これらの中で特にトリエチレンテトラミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、イソフォロンジアミンが流動性、耐熱性の点で好ましい。

0040

本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化速度等を調整する目的で、ウレア化合物イミダゾール化合物フェノール化合物リン化合物三級アミン化合物物等の硬化促進剤を用いることができる。

0041

ウレア化合物としては例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、N−フェニル−N’,N’−ジメチルウレア、N−(4−クロロフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、N−(3,4−ジクロロフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、N−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、1−(N,N−ジメチルウレア)−3−(N,N−ジメチルウレアメチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、N−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、2,4−ビス(N’,N’−ジメチルウレイドトルエンメチレン−ビス(p−N’,N’−ジメチルウレイドフェニル)等を挙げることができ、この中でも3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアが好ましい。

0042

イミダゾール化合物としては2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル6−4′,5′−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−S−トリアジンイソシアヌル酸付加物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよく、化学的に安定で、かつ、常温ではエポキシ樹脂に溶解しないものであれば上記に限定されるものではない。

0043

フェノール化合物としては、カテコール、4−t−ブチルカテコールピロガロールレゾルシンハイドロキノンフロログルジノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ジヒドロキシビフェニルジヒドロキシナフタレン1,1,1−トリス(4−ヒドキシフェニル)エタン及びビス(4−ヒドロキシフェニルスルフォン等の化合物、ノボラック型あるいはレゾール型のフェノール樹脂ならびにポリビニルフェノール等のフェノール系重合体等が挙げられる。である。なかでもビスフェノールFが好ましい。フェノール系硬化促進剤としてのフェノール化合物の配合量は、樹脂組成物全体を100質量部とした場合、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜3.0質量部である。この範囲内に硬化促進剤が含有されることで硬化時の硬化促進による硬化時間を短縮でき、耐熱性の高い硬化物が得られる。

0044

本発明の硬化性樹脂組成物には、添加剤として表面平滑性を向上させる目的で消泡剤レベリング剤を添加することが可能である。これら添加剤は樹脂組成物全体を100質量部に対して0.01〜3質量部、好ましくは0.01〜1質量部を配合することができる。なお、樹脂組成物全体の計算には、樹脂成分と均質に混合しない充填材、繊維や、溶剤は含まない。

0045

また、本発明の硬化性樹脂組成物には、更に他の硬化性樹脂を配合することもできる。このような硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、硬化性アクリル樹脂硬化性アミノ樹脂、硬化性メラミン樹脂、硬化性ウレア樹脂、硬化性シアネートエステル樹脂硬化性ウレタン樹脂、硬化性オキセタン樹脂、硬化性エポキシ/オキセタン複合樹脂等が挙げられるがこれらに限定されない。

0046

本発明の硬化性樹脂組成物には、カップリング剤や、カーボン粒子や金属めっき有機粒子等の導電性粒子熱硬化性樹脂粒子、あるいはシリカゲルナノシリカアルミナファイバークレー等の無機フィラーや、導電性フィラーを配合することができる。導電性粒子や導電性フィラーを用いることにより得られる樹脂硬化物や繊維強化複合材料の導電性を向上させられる。

0047

導電性フィラーとしては、カーボンブラックカーボンナノチューブフラーレン金属ナノ粒子などが挙げられ、単独で使用しても併用してもよい。この中で特にカーボンナノチューブの配合は導電性を向上させるだけで無く、繊維強化複合材料に対して1wt%未満の配合量でも繊維強化複合材料の衝撃強度を高められるという点で広く知られており、好適に用いることができる。

0048

本発明の繊維強化複合材料は、本発明の硬化性樹脂組成物に、強化繊維を配合してなる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、PCM法(Pre-preg Compression Molding)によって得られる繊維強化複合材料に好適に用いられる。
ここで、PCM法に用いられるプリプレグの製造方法は特に限定されないが、硬化性樹脂組成物をあらかじめ70〜90℃程度に加温して粘度を低下させた状態で離型紙上に所定の厚みに塗布することでシート状の樹脂組成物を作成する。この塗布方法は特に限定されず、ナイフコーターリバースロールコーターなどにより塗布することが可能である。この得られたシート状の硬化性樹脂組成物にて強化繊維を挟み込んだのち、ロール等で加熱・加圧(通常80〜100℃)することで樹脂含浸された繊維強化複合材料としてのプリプレグを得ることができる。

0049

本発明の硬化性樹脂組成物からプリプレグまたはトゥプリプレグへ加工し、繊維強化複合材料を作製する方法は特に限定されないが、オートクレーブ法やプレス成形法での製造が望ましく適用される。

0050

本発明のプリプレグまたはトゥプリプレグに用いられる強化繊維としては、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ボロン繊維等から選ばれるが、強度に優れた繊維強化複合材料を得るためには炭素繊維を使用するのが好ましい。

0051

次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。配合量を示す部は、特に断りがない限り質量部である。また、エポキシ当量の単位はg/eqである。

0052

(加水分解性塩素量の測定)
加水分解性塩素の測定は約0.2gの試料ジオキサン30mLに溶解させ、0.1mol/Lとなるよう苛性カリウムを溶解させたメタノール溶液を25mL加え、70℃で40分反応させた後、アセトン30mL、水10mL、酢酸3mLを加え、約0.01mol/Lの硝酸銀水溶液滴定して電位差を測定し変曲点を検出した時の滴定量を用いて算出した。下記に加水分解性塩素量(Z)の計算式を示す。
Z(重量%)=100×(X×Y×35.5)/(1000×W)
ここで、Xは変曲点を検出した時の硝酸銀水溶液滴定量(mL)、Yは硝酸銀水溶液の濃度(mol/L)、Wは試料採取量(g)である。

0053

合成例、実施例で使用した各成分の略号は下記の通りである。
YD−128:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学製、エポキシ当量187、加水分解性塩素量0.019重量%)
DF−170:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学製、エポキシ当量169、加水分解性塩素量0.004重量%)
DPN−6300:フェノールノボラック型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学製、エポキシ当量173、加水分解性塩素量0.007重量%)
DICY:ジシアンジアミド
IPDA:イソフォロンジアミン
DCMU:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア
2MZA:2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン

0054

合成例1
攪拌装置温度計、留分回収漕付き冷却管窒素ガス導入装置を備えたガラスセパラブルフラスコに、YD−128 210部、37%塩酸10部を仕込み窒素ガスを導入しながら攪拌を行いつつ加熱して80℃まで昇温した。更に反応温度を80℃に保ち3時間反応を行った。その後減圧させながら130℃まで昇温し水分を留分回収漕へ揮発させ、エポキシ当量201、加水分解性塩素量が1.6重量%のエポキシ樹脂207部を得た。このエポキシ樹脂をa−1とする。

0055

合成例2
合成例1と同様の装置にYDF−170 500部、37%塩酸10部を仕込み、窒素ガスを導入しながら攪拌を行いつつ加熱して80℃まで昇温した。更に反応温度を80℃に保ち2時間反応を行った。その後減圧させながら130℃まで昇温し水分を留分回収漕へ揮発させ、エポキシ当量177、加水分解性塩素量が0.6重量%のエポキシ樹脂501部を得た。このエポキシ樹脂をa−2とする。

0056

合成例3
合成例1と同様の装置にYDPN−6300 180部、37%塩酸12部を仕込み、窒素ガスを導入しながら攪拌を行いつつ加熱して100℃まで昇温した。更に反応温度を100℃に保ち2時間反応を行った。その後減圧させながら140℃まで昇温し水分を留分回収漕へ揮発させ、エポキシ当量202、加水分解性塩素量が2.1重量%のエポキシ樹脂174部を得た。このエポキシ樹脂をa−3とする。

0057

実施例1
合成例1と同様の装置にa−1 100部、トリス−(2,6−ジメトキシフェニルホスフィン0.2部を仕込み、攪拌しながら150℃まで昇温した。次に滴下ロートを用いてトルエンジイソシアネート18部を3時間かけて滴下し反応を行った。更に反応温度を150℃に保ち3時間反応を行い、エポキシ当量385、加水分解性塩素量が1.4重量%、軟化点80℃のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂を115部得た。このエポキシ樹脂をA−1とする。

0058

実施例2
合成例1と同様の装置に、a−2 100部、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.2部を仕込み、攪拌しながら140℃まで昇温した。次にトルエンジイソシアネート20部を4時間かけて分割投入し反応を行った。更に反応温度を140℃に保ち3時間反応を行い、エポキシ当量351、加水分解性塩素量が0.5重量%、軟化点91℃のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂116部を得た。このエポキシ樹脂をA−2とする。

0059

実施例3
合成例1と同様の装置に、a−3 100部、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.2部を仕込み、攪拌しながら140℃まで昇温した。次にジフェニルメタンジイソシアネート15部を3時間かけて分割投入し反応を行った。更に反応温度を140℃に保ち3時間反応を行い、エポキシ当量294、加水分解性塩素量が1.8重量%、軟化点79℃のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂105部を得た。このエポキシ樹脂をA−3とする。

0060

比較例1
合成例1と同様の装置にYD−128 100部、トリス−(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン0.2部を仕込み、攪拌しながら150℃まで昇温した。次に滴下ロートを用いてトルエンジイソシアネート18部を3時間かけて滴下し反応を行った。更に反応温度を150℃に保ち3時間反応を行い、エポキシ当量356、加水分解性塩素量が0.05重量%、軟化点86℃のオキサゾリドン構造を有するエポキシ樹脂を113部得た。このエポキシ樹脂をB−1とする。

0061

実施例4
(A)成分としてA−1を57部、(A)成分以外のエポキシ樹脂成分としてYD−128を37部、(B)成分としてDICYを3.5部、硬化促進剤としてDCMUを2.8部、150mLのポリ容器へ入れ、真空ミキサー(あわとり練太郎、シンキー社製)を用いて、室温下で5分間攪拌しながら混合し、硬化性樹脂組成物を得た。

0062

実施例5〜11、比較例2〜7
各成分を表1および表2に記載された組成にて各原料を使用した以外は、実施例4と同様の混合条件にて硬化性樹脂組成物を得た。

0063

得られた硬化性樹脂組成物を使用して、ガラス転移温度曲げ試験、および接着せん断強度測定用試験片を作製した。

0064

(ガラス転移温度、曲げ試験用試験片の作製)
硬化性樹脂組成物を、平板形状にくり抜かれた4mm厚のスペーサーを設けた縦120mm×横120mmの金型流し込み、120℃で2時間の後に150℃で2時間硬化させて測定用成形板(試験片1)とし、曲げ弾性率曲げ強度の測定、および破壊靱性の測定に用いた。

0065

(接着せん断強度用試験片の作製)
硬化性樹脂組成物を、100mm×25mm×厚さ2mmの冷間圧延鋼板の端部に、12.5mm×25mm×厚さ0.2mmに塗布し、同じ鋼板2枚を貼り合わせ、120℃で2時間の後に150℃で2時間硬化させて測定用試験板(試験片2)とし、接着せん断強度の測定に用いた。

0066

ガラス転移温度測定用試験片への加工、ガラス転移温度の測定)
上記試験片1を卓上バンドソーにより2.5mm×2.5mmの大きさに切削し、さらにベルトディスクサンダーを用いておよそ0.8mmの厚さまで研磨加工した。示差走査熱量計を用い、窒素雰囲気下にて昇温速度10℃/分の条件で測定し、DSC曲線の変曲点での接線と、変曲の開始が見られる温度、すなわち変曲点から20〜30℃低い温度領域における接線との交点をガラス転移温度Tgとした。

0067

曲げ試験片の加工、曲げ弾性率、曲げ強度、接着せん断強度の測定)
上記試験片2を卓上バンドソーにより80mm×10mmの大きさに切削し、曲げ試験片をJISK7171に準拠する手法にて23℃の温度条件で曲げ試験を行い、曲げ弾性率と曲げ強度を算出した。
また、23℃の温度条件にてJISK6850に準拠した試験を実施し接着せん断強度を算出した。

0068

配合組成及び試験の結果をそれぞれ表1、及び表2に示す。

0069

実施例

0070

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