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技術 窓及び窓用保持材

出願人 東洋シヤッター株式会社
発明者 諸留充亀井敦
出願日 2018年3月29日 (2年10ヶ月経過) 出願番号 2018-065321
公開日 2019年10月10日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2019-173477
状態 未査定
技術分野 ガラス板等の固定及び戸板
主要キーワード 押さえ枠 窓枠サッシ 固定窓 段差側壁 紐状部材 遮音特性 表面皮膜 遮音効果
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

遮音性防音性気密性を向上させるとともに、施工性も維持あるいは向上させた窓、及び、窓用保持材を提供する。

解決手段

窓枠11の嵌合溝43に窓材21をはめ込む際に、窓材21の両側端部に保持材32を配置し、窓材21と保持材32を圧接させる。保持材32は弾性材であり、少なくとも窓材21と圧接される面が略平滑に形成されており、この平滑面で窓材21と保持材32とは面接触する。保持材32は窓材21の端部よりもはみ出して、嵌合溝43の段差底面42に当接するまで設けられている。保持材32のはみ出した部分は、弾性力により窓材21の端部を包み込むように膨らむ。また、保持材32の表面高さが略一定になるため、保持材32の上部に充填されるシーリング材33の充填量が均一化される。

概要

背景

一般的に窓枠窓ガラスを取り付ける際には、バックアップ材を窓ガラスの端部の両側に配置し、その上にシーリング材コーキング材)を塗布して固定している。図5は、従来の窓の要部拡大断面図である。図中、11は窓枠、12は押さえ枠、13は固定ねじ、21は窓材、31はセッティングブロック、33はシーリング材、51はバックアップ材である。図5には、窓枠11の下枠における拡大断面を示している。窓枠11と押さえ枠12とで構成される溝部に窓材21をはめ込んで窓となる。その施工の際には、まず窓枠11の下枠のみにセッティングブロック31を配置し、この上に窓材21を載置する。その後、押さえ枠12を窓枠11に固定ねじ13を用いて締結し、窓材21と窓枠11との間、及び窓材21と押さえ枠12との間にバックアップ材51を上から挿入し、窓材21を固定する。最後に、バックアップ材51の上にシーリング材33を塗布し、隙間を埋めて施工が完了する。

この例においてはバックアップ材51として、丸い紐状弾性材を用いている。このバックアップ材51の弾性力により窓材21は保持される。例えばシーリング材33のみでは固化するまでに長時間を要し、別途、窓材21を押さえていなければならないなどの施工上の難点がある。バックアップ材51を用いることにより施工の効率を向上させることができる。

一般に、このような丸い紐状のバックアップ材51を用いる場合、窓材21と接する面積は小さく、後述するように遮音性能は高まらない。さらに、バックアップ材51の表面には、抜け止めのために凹凸が設けられている場合もあり、さらに窓材21との接触面積は小さくなって遮音性能は高まらない。シーリング材33が固化すると多少の遮音性能の向上は見られるものの、遮音のための十分な量が施工されることはなく、また、施工される量もばらつきが大きく、所望の遮音性能を得ることは難しい。

例えば特許文献1には、遮音性を向上させるため、シリコン系充填剤を枠内に充填させる方法が記載されている。しかし、この特許文献1に記載されているような方法では、窓ガラスと枠部との間隙に充填したコーキング材やシリコン系充填剤が固化するまで窓ガラスが不安定な状態にあり、長時間にわたり窓ガラスを押さえていなければならないなどの施工上の難点がある。また、充填量により遮音性能に差が生じやすく、高い精度の施工作業が必要になる。

また、例えば特許文献2では、保持材として台形状の制震ゴムを用い、この制震ゴムでガラス窓支えることが記載されている。この方法では、台形状の制震ゴムの底辺で窓ガラスと窓枠に圧接された構造となっており、いわば点により接触するのみであり、やはり遮音性能は高まらない。さらに、制震ゴムは離散的に配置されているのみであり、制震ゴムによる遮音効果は限定的である。

概要

遮音性、防音性気密性を向上させるとともに、施工性も維持あるいは向上させた窓、及び、窓用保持材を提供する。窓枠11の嵌合溝43に窓材21をはめ込む際に、窓材21の両側端部に保持材32を配置し、窓材21と保持材32を圧接させる。保持材32は弾性材であり、少なくとも窓材21と圧接される面が略平滑に形成されており、この平滑面で窓材21と保持材32とは面接触する。保持材32は窓材21の端部よりもはみ出して、嵌合溝43の段差底面42に当接するまで設けられている。保持材32のはみ出した部分は、弾性力により窓材21の端部を包み込むように膨らむ。また、保持材32の表面高さが略一定になるため、保持材32の上部に充填されるシーリング材33の充填量が均一化される。

目的

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、遮音性、防音性、気密性を向上させるとともに、施工性も維持あるいは向上させた窓、及び、窓用保持材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

窓材の両側端部を保持材により保持して枠部に取り付けた窓であって、前記保持材は弾性材であり、前記窓材と面で圧接され、前記保持材の少なくとも前記窓材に圧接される面は略平滑に形成されていることを特徴とする窓。

請求項2

前記保持材は、前記窓材の端部よりもはみ出して設けられることを特徴とする請求項1に記載の窓。

請求項3

前記保持材は、前記枠部の枠底に当接していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の窓。

請求項4

窓材と枠部の間に設けられる窓用保持材であって、弾性を有するとともに、少なくとも前記窓材に圧接される面が略平滑に形成されていることを特徴とする窓用保持材。

技術分野

0001

本発明は、スチールなどの鋼製アルミ製、木製などの窓枠サッシドアなどに、ガラス樹脂などの窓材を取り付けてなる窓、及び、窓材を枠部に取り付ける際に窓材と枠部との間に設ける窓用保持材に関するものである。

背景技術

0002

一般的に窓枠窓ガラスを取り付ける際には、バックアップ材を窓ガラスの端部の両側に配置し、その上にシーリング材コーキング材)を塗布して固定している。図5は、従来の窓の要部拡大断面図である。図中、11は窓枠、12は押さえ枠、13は固定ねじ、21は窓材、31はセッティングブロック、33はシーリング材、51はバックアップ材である。図5には、窓枠11の下枠における拡大断面を示している。窓枠11と押さえ枠12とで構成される溝部に窓材21をはめ込んで窓となる。その施工の際には、まず窓枠11の下枠のみにセッティングブロック31を配置し、この上に窓材21を載置する。その後、押さえ枠12を窓枠11に固定ねじ13を用いて締結し、窓材21と窓枠11との間、及び窓材21と押さえ枠12との間にバックアップ材51を上から挿入し、窓材21を固定する。最後に、バックアップ材51の上にシーリング材33を塗布し、隙間を埋めて施工が完了する。

0003

この例においてはバックアップ材51として、丸い紐状弾性材を用いている。このバックアップ材51の弾性力により窓材21は保持される。例えばシーリング材33のみでは固化するまでに長時間を要し、別途、窓材21を押さえていなければならないなどの施工上の難点がある。バックアップ材51を用いることにより施工の効率を向上させることができる。

0004

一般に、このような丸い紐状のバックアップ材51を用いる場合、窓材21と接する面積は小さく、後述するように遮音性能は高まらない。さらに、バックアップ材51の表面には、抜け止めのために凹凸が設けられている場合もあり、さらに窓材21との接触面積は小さくなって遮音性能は高まらない。シーリング材33が固化すると多少の遮音性能の向上は見られるものの、遮音のための十分な量が施工されることはなく、また、施工される量もばらつきが大きく、所望の遮音性能を得ることは難しい。

0005

例えば特許文献1には、遮音性を向上させるため、シリコン系充填剤を枠内に充填させる方法が記載されている。しかし、この特許文献1に記載されているような方法では、窓ガラスと枠部との間隙に充填したコーキング材やシリコン系充填剤が固化するまで窓ガラスが不安定な状態にあり、長時間にわたり窓ガラスを押さえていなければならないなどの施工上の難点がある。また、充填量により遮音性能に差が生じやすく、高い精度の施工作業が必要になる。

0006

また、例えば特許文献2では、保持材として台形状の制震ゴムを用い、この制震ゴムでガラス窓支えることが記載されている。この方法では、台形状の制震ゴムの底辺で窓ガラスと窓枠に圧接された構造となっており、いわば点により接触するのみであり、やはり遮音性能は高まらない。さらに、制震ゴムは離散的に配置されているのみであり、制震ゴムによる遮音効果は限定的である。

先行技術

0007

特開平06−240950号公報
実開昭62−031687号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、遮音性、防音性気密性を向上させるとともに、施工性も維持あるいは向上させた窓、及び、窓用保持材を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0009

本願請求項1に記載の発明は、窓材の両側端部を保持材により保持して枠部に取り付けた窓であって、前記保持材は弾性材であり、前記窓材と面で圧接され、前記保持材の少なくとも前記窓材に圧接される面は略平滑に形成されていることを特徴とする窓である。

0010

本願請求項2に記載の発明は、本願請求項1に記載の発明における前記保持材が、前記窓材の端部よりもはみ出して設けられることを特徴とする窓である。

0011

本願請求項3に記載の発明は、本願請求項1または請求項2に記載の発明における前記保持材が、前記枠部の枠底に当接していることを特徴とする窓である。

0012

本願請求項4に記載の発明は、窓材と枠部の間に設けられる窓用保持材であって、弾性を有するとともに、少なくとも前記窓材に圧接される面が略平滑に形成されていることを特徴とする窓用保持材である。

発明の効果

0013

本発明によれば、従来の窓に比べて遮音性、防音性、気密性を向上させることができるという効果がある。また、保持材を窓材の端部よりもはみ出して設ければ、より遮音性、防音性、気密性を向上させることができる。さらにまた、保持材を枠部の枠底に当接させる構成であれば、安定した品質での施工を実現することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の実施の一形態における防音固定窓の一例の正面図である。
本発明の実施の一形態における防音固定窓の一例の縦断面図である。
本発明の実施の一形態における防音固定窓の一例の下枠付近の要部拡大断面図である。
本発明の実施の一形態の具体例における遮音透過損失周波数特性の一例を示すグラフである。
従来の窓の要部拡大断面図である。

実施例

0015

図1は、本発明の実施の一形態における防音固定窓の一例の正面図、図2は、同じく縦断面図、図3は、下枠付近の要部拡大断面図である。図中、31はセッティングブロック、32は保持材、33はシーリング材、41は段差側壁、42は段差底面、43は嵌合溝である。図1に例示している固定窓では、窓枠11と押さえ枠12とで構成される枠部の嵌合溝に、窓材21をはめ込んで構成されている。窓枠11及び押さえ枠12は、スチールなどの鋼製やアルミ製などであるが、木製や樹脂製などであってもよい。また、窓材21は多くの場合ガラス製であるが、例えば樹脂製などであってもよいし、あるいは、何層かの窓材を用いた合わせガラス複層ガラスガス封入された特殊窓材など、どのような窓材であってもよい。なお、窓枠11の内部は空洞でもよいが、図示した例のように吸音材などを充填しておくと防音性能を向上させる際に有利である。

0016

窓枠11は、所望の開口の周囲に設けられ、当該開口よりも広げられた段差部が設けられて、図3(A)に示すように段差側壁41及び段差底面42が形成されている。また、押さえ枠12は窓枠11の段差側壁41から離間させて、固定ねじ13等により窓枠11の段差底面42に固定される。窓枠11の段差側壁41及び段差底面42と、押さえ枠12の側壁とにより、窓材21をはめ込むための嵌合溝43が形成される。なお、後述するが、押さえ枠12はセッティングブロック31、窓材21、保持材32が設けられた後に取り付けられる。

0017

下枠の嵌合溝43にはセッティングブロック31が設けられている。このセッティングブロック31は、窓材21の上下方向の位置決めのために設けられる。また、窓材21の左右方向の位置決めの際にも、窓材21をセッティングブロック31に仮置きしながら行うことができる。このセッティングブロック31は、窓材21の厚みよりも薄い幅を有し、高さは窓材21の設置位置に応じて決定される。なお、図2にも示しているように上枠や左右の側枠には、このセッティングブロック31は設けなくてよい。

0018

窓材21の四周の端部には、窓材21と窓枠11の段差側壁41の間、及び、窓材21と押さえ枠12の側壁との間に保持材32が挿入されている。この保持材32は弾性材であり、窓材21及び窓枠11、押さえ枠12に面で圧接されている。また、保持材32の少なくとも窓材21に圧接される面は略平滑に形成されており、窓材21と面で圧接する。略平滑な面は、例えば表面皮膜を形成したり、表面にコーティングを施したり、熱処理研磨処理を施すなど、表面が略平滑になるように処理あるいは加工を施して形成すればよい。もちろん、保持材32を製造する際に略平滑な面が形成されていれば、そのままでもよいことは言うまでもない。

0019

例えばスポンジなどのように表面が網目状であったり、ハニカム状である場合、そのような表面が圧接されても、実質的には網目などの構造が接するだけであって、接触する面積は非常に小さい。これに対して本発明では、保持材32の表面を略平滑に形成することによって、窓材21に接触する面積を広くしている。もちろん、保持材32の窓枠11と圧接される面や押さえ枠12と圧接される面についても略平滑に形成し、窓枠11や押さえ枠12との接触面積を広く取るように構成してもよい。

0020

さらにこの例では、保持材32は窓材21の端部よりもはみ出して設けられている。上述のように保持材32は窓材21に圧接されている。そのため、窓材21の端部からはみ出した部分は、図3(B)に示すように保持材32の弾性力(復元力)により保持材32が窓材21の端部に回り込むように変形し、遮音性が安定しやすくなる。

0021

さらに、保持材32は窓枠11と押さえ枠12で形成される嵌合溝43の枠底(段差底面42)に当接するように挿入されている。これによって、保持材32と窓材21とが圧接する所定の面積を確保することができる。それとともに、保持材32の高さが決まることから、保持材32上部に設けられるシーリング材33の塗布量のばらつきも抑えることができる。

0022

なお、セッティングブロック31は下枠のみに配置されるが、保持材32は四周の枠において窓材21の両面に設けられる。上枠や側枠での施工を容易にするため、例えば保持材32に両面テープなどの粘着剤を付けておき、窓材21へ保持材32を仮止めして施工するとよい。また、上枠や側枠ではセッティングブロック31に代えて吸音材を挿入あるいは充填してもよい。

0023

シーリング材33は、窓材21と窓枠11及び窓材21と押さえ枠12との間であって、保持材32の上部に充填される。シーリング材33としては従来からシーリングに用いられている種々の材料を用いることができる。よく用いられるシーリング材は粘性が高く、施工時には充填する形状に応じて充填することができるとともに、窓材21や窓枠11、押さえ枠12と密着する。音の吸収には粘性が高い材料の方が有利であり、従ってシーリング材33を多く施工する方が遮音性能を向上させることができる。しかし、上述したようにシーリング材33は施工時には柔らかいことから、硬化するまで長時間にわたり窓材21を押さえていなければならない。本発明では保持材32により窓材21を保持していることから、シーリング材33が柔らかい間でも窓枠11を押さえておく必要はない。また、保持材32によりシーリング材33を充填する溝の深さも規定されており、充填量のばらつきが少ない。これによって、安定してシーリング材33による遮音性能を得ることができる。

0024

上述の構成の窓を施工する際には、まず窓枠11の下枠の嵌合溝43となる段差底面42にセッティングブロック31を配置し、この上に窓材21を載置する。そして窓枠11の四周において、窓材21と窓枠11(段差側壁41)との間に保持材32を挟み込む。このとき、保持材32が窓材21と面で接触するとともに、窓材21の端部よりも窓枠11の段差底面42に接するまではみ出すように配置する。もちろん、保持材32を配置してから窓材21を設置してもよい。

0025

同様にして、窓枠11の四周において窓材21の反対側にも保持材32を配置する。この場合も、保持材32が窓材21と面で接触するとともに、窓材21の端部よりも窓枠11の段差底面42に接するまではみ出すように配置する。なお、一時的に保持材32が窓材21に仮止めできると、施工が容易になる。そして、その保持材32を押さえ枠12で挟み、窓枠11へ押圧した状態で固定ねじ13により押さえ枠12を窓枠11に固定する。これにより、窓材21は保持材32と両側で圧接されることになる。また、これにより窓材21は安定し、長時間にわたる押さえは不要になる。

0026

最後に、保持材32上にシーリング材33を塗布し、嵌合溝43の保持材32上の空間を埋めて施工が完了する。保持材32が段差底面42に接しており、保持材32の大きさが決まっていれば、シーリング材33を塗布する深さは決まる。従って、シーリング材33の塗布量はほぼ均一化することができる。シーリング材33は固まるまでに長時間を要するが、窓材21は保持材32により保持されており、支障なく施工することができる。

0027

施工後の窓では、窓材21の周囲は保持材32と圧接している。保持材32の面は略平滑面であり、窓材21と面で接触している。これにより、窓材21に伝わった音は接触面で保持材32に伝達され、良好に吸収される。従来の紐状部材や、例えばスポンジのような表面が網目状の部材では窓材21との接触面積が小さいが、本発明の保持材32で広い接触面により音が吸収され、高い遮音性能が得られる。

0028

また、保持材32上に設けられたシーリング材33は、一般的には防水の目的で施工されるが、シーリング材33も窓材21と密に接しており、吸音の効果もある。従来は施工時にシーリング材33の塗布量がばらついて遮音性能が安定せず、吸音材としては用いられない。これに対して本発明では、シーリング材33の塗布量がほぼ均一化することから、シーリング材33においても安定した遮音性能が得られる。このように、保持材32及びシーリング材33の双方により高い遮音性能を得ることができる。

0029

図4は、本発明の実施の一形態の具体例における遮音透過損失の周波数特性の一例を示すグラフである。ここでは、ある窓において窓枠部の施工方法を変えた場合に、遮音透過損失の周波数特性がどの程度変化するかを実験した結果を示している。図中、○で示したグラフが本発明の実施の一形態を適用した場合のグラフ例であり、保持材32として表面を略平滑な面としたものを用いている。比較例として、□で示したグラフは保持材として表面に凹凸を有しているものを用いた例を示している。例えば、スポンジの網目が露出しているような保持材を用いた場合である。保持材の大きさは、表面が略平滑な場合とほぼ同等としている。また、△で示したグラフは、図5に示した従来のバックアップ材51とシーリング材33を用いた場合の例を示している。

0030

比較例として示した従来のバックアップ材51とシーリング材33を用いた場合や、表面に凹凸がある保持材32を用いた場合には、2000Hzで遮音性能の低下が大きい。これに対して表面が略平滑な保持材32を用いた場合には、1000Hz以下の周波数領域では比較例とほぼ同等の遮音特性を有しているが、2000Hzでは4dB程度の遮音性能の改善効果が得られている。さらに4000Hzでも比較例に比べて遮音性能が向上している。図4に示した具体例のグラフのように500Hz以上の周波数で遮音性能の低下があると、JIS A 4702:2015の遮音等級への影響が大きい。表面が略平滑な保持材32を用いた場合には、比較例で遮音性能が低下している周波数において遮音性能が向上し、遮音等級を1ランク上げることが可能になる。

0031

このように、保持材32の表面を略平滑にすることによって、比較例では遮音性能の低下が大きい2000Hzでの遮音性能が向上している。一般的には、スポンジの網目のような小さな空間が多数存在する方が吸音効果が向上すると考えられる。しかし、実際に実験を行ってみると、上述のように、表面を略平滑にした方が遮音効果が高いことが分かった。これは、スポンジの網目が窓材21に圧接する構成では、窓材21の振動が凸部でしか保持材32に伝わらない。そのため、結果的に保持材32による窓材21の振動を抑制できず、遮音性能が上がらない。これに対して、本発明のように保持材32の表面を略平滑に形成した場合には、その平滑面全体で窓材21に圧接され、窓材21と保持材32の接触面積が広くなる。これによって、窓材21の振動が良好に保持材32に伝わり、保持材32で吸音することができたものと考えられる。

0032

また、図5に示したような従来のバックアップ材51とシーリング材33を用いた構成では、バックアップ材51を押し込む深さによって上部に充填されるシーリング材33の量が変化してしまい、遮音効果はばらつきが大きくなる。これに対して上述のような保持材32を用いた構成ではシーリング材33の量が均一化され、安定した遮音効果を得ることができる。さらに、上述のような保持材32を用いることによって、シーリング材33の硬化まで窓材21を押さえていなくてもよいことから施工性も向上させることができる。

0033

なお、別の実験では窓材21と保持材32との接触高さを8mm以上に設定すると、高い遮音効果を得ることができた。また、シーリング材33を5mm以上塗布することで、安定した遮音効果を得ることができた。

0034

上述した例では、窓枠11と押さえ枠12とで窓材21を挟み込む形態の窓を示した。しかし本発明は、このような窓枠に限らず、実施することができる。例えば、押さえ枠12と窓枠11が一体となり、コの字状の溝に窓材21をはめ込む形態の窓であっても、窓材21と窓枠11の間に、面が略平滑な保持材32を挟み込めばよい。保持材32を押し込む際には、押し込み深さが容易に判別できる治具を用いて行えば、窓材21と保持材32の接触高さ及びシーリング材33の塗布高さのばらつきを抑えることができ、安定した遮音特性を得ることができる。もちろん、これらの例に限らず、種々の窓枠11、窓材21について、固定の際に面が略平滑な保持材32を用いることができる。

0035

また、上述した例では固定窓を例にして説明したが、もちろん、種々の形態の窓やサッシなどに適用できることは言うまでもない。

0036

11…窓枠、12…押さえ枠、13…固定ねじ、21…窓材、31…セッティングブロック、32…保持材、33…シーリング材、41…段差側壁、42…段差底面、43…嵌合溝、51…バックアップ材。

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