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技術 遊技機

出願人 株式会社三洋物産
発明者 馬渡剛宮内啓太田丸裕嗣
出願日 2019年7月16日 (11ヶ月経過) 出願番号 2019-131145
公開日 2019年10月10日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-171178
状態 未査定
技術分野 弾球遊技機(パチンコ等)
主要キーワード 被収容部材 作業時間外 下降傾斜角 傾倒部材 軸方向断面視 規定装置 部分開放状態 背面側面
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月10日)のものです。
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図面 (20)

課題

上皿からの球の排出態様の良好な遊技機を提供すること。

解決手段

傾倒部材330及び解除部材340が球から与えられる負荷により自動動作することにより、遊技者が神経を使わずとも、供給開口17gから払い出された球を開口部17aから規定範囲個数ずつ排出可能とされるので、遊技者が遊技に集中し易くすることができる。

概要

背景

ここで、パチンコ機等の遊技機において、払い出し装置から払い出された球であって、発射前の球を上皿貯留し、その貯留した球を球排出開口から下方へ流下可能な遊技機がある(特許文献1)。

概要

上皿からの球の排出態様の良好な遊技機を提供すること。傾倒部材330及び解除部材340が球から与えられる負荷により自動動作することにより、遊技者が神経を使わずとも、供給開口17gから払い出された球を開口部17aから規定範囲個数ずつ排出可能とされるので、遊技者が遊技に集中し易くすることができる。

目的

本発明は、上記例示した問題点を解決するためになされたものであり、貯留部からの球の排出態様の良好な遊技機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

球を貯留可能な貯留部と、その貯留部に球を供給する供給手段と、球が通過可能な開口として前記貯留部に形成される球排出開口と、を備える遊技機において、前記球排出開口を球が通過することを規制する規制状態と、前記球排出開口を球が通過することを許容する許容状態とで状態変化可能に構成されると共に、前記規制状態から前記許容状態に状態変化した後、所定期間内に前記球排出開口から排出される球の個数規定範囲個数ずつに制限する規定球抜き手段、を備えることを特徴とする遊技機。

請求項2

前記規定球抜き手段は、前記球排出開口の上流側に配置され前記規定球抜き手段により流下を規制される球である被規制球の個数が規定範囲個数となった後で、許容状態に状態変化可能とされることを特徴とする請求項1記載の遊技機。

請求項3

前記貯留部に供給された球を発射装置に案内する発射供給口を備え、前記規定球抜き手段は、前記発射供給口よりも上流側に配置され、前記被規制球から与えられる負荷であって、前記発射供給口の逆側に貯留される球から生じる負荷により、前記許容状態へ切り替えられることを特徴とする請求項2記載の遊技機。

技術分野

0001

本発明は、パチンコ機などの遊技機に関するものである。

背景技術

0002

ここで、パチンコ機等の遊技機において、払い出し装置から払い出された球であって、発射前の球を上皿貯留し、その貯留した球を球排出開口から下方へ流下可能な遊技機がある(特許文献1)。

先行技術

0003

特開2009−000309号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上述した従来の遊技機では、球の貯留部からの排出態様に改良の余地があるという問題点があった。

0005

本発明は、上記例示した問題点を解決するためになされたものであり、貯留部からの球の排出態様の良好な遊技機を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、球を貯留可能な貯留部と、その貯留部に球を供給する供給手段と、球が通過可能な開口として前記貯留部に形成される球排出開口と、を備える遊技機において、前記球排出開口を球が通過することを規制する規制状態と、前記球排出開口を球が通過することを許容する許容状態とで状態変化可能に構成されると共に、前記規制状態から前記許容状態に状態変化した後、所定期間内に前記球排出開口から排出される球の個数規定範囲個数ずつに制限する規定球抜き手段、を備える。

0007

請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記規定球抜き手段は、前記球排出開口の上流側に配置され前記規定球抜き手段により流下を規制される球である被規制球の個数が規定範囲個数となった後で、許容状態に状態変化可能とされる。

0008

請求項3記載の遊技機は、請求項2記載の遊技機において、前記貯留部に供給された球を発射装置に案内する発射供給口を備え、前記規定球抜き手段は、前記発射供給口よりも上流側に配置され、前記被規制球から与えられる負荷であって、前記発射供給口の逆側に貯留される球から生じる負荷により、前記許容状態へ切り替えられる。

発明の効果

0009

請求項1記載の遊技機によれば、貯留部からの球の排出態様を良好にすることができる。

0010

請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の遊技機の奏する効果に加え、規制手段により貯留部からの球の排出態様を良好にすることができる。

0011

請求項3記載の遊技機によれば、請求項2記載の遊技機の奏する効果に加え、規制手段の状態変化を、発射供給口に十分な個数の球が供給されてから生じさせることができる。

図面の簡単な説明

0012

第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。
パチンコ機の遊技盤の正面図である。
パチンコ機の背面図である。
パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
正面枠の部分正面斜視図である。
流下装置の正面分解斜視図である。
流下装置の正面分解斜視図である。
(a)は、第1板部材の正面図であり、(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における第1板部材の断面図であり、(c)は、第1板部材の背面図であり、(d)は、図8(a)のVIIId−VIIId線における第1板部材の断面図である。
(a)は、第2板部材の正面図であり、(b)は、図9(a)のIXb−IXb線における第2板部材の断面図であり、(c)は、第2板部材の背面図であり、(d)は、図9(a)のIXd−IXd線における第2板部材の断面図である。
(a)は、傾倒部材の正面図であり、(b)は、図10(a)のXb−Xb線における傾倒部材の断面図であり、(c)は、図10(a)の矢印Xc方向視における傾倒部材の上面図であり、(d)は、図10(a)の矢印Xd方向視における傾倒部材の底面図である。
(a)は、解除部材の正面図であり、(b)は、図11(a)のXIb−XIb線における解除部材の断面図であり、(c)は、図11(b)の矢印XIc方向視における解除部材の上面図である。
上皿の上面図である。
図12のXIII−XIII線における正面枠の部分断面図である。
(a)及び(b)は、図13のXIVa−XIVa線における正面枠の部分断面図である。
(a)及び(b)は、傾倒部材及び解除部材に与えられる負荷を示す模式図である。
上皿の背面斜視図である。
上皿の背面斜視図である。
(a)から(c)は、上皿の上面図である。
(a)から(c)は、上皿の上面図である。
上皿に継続的に球が供給される(払い出される)場合に上皿に残る球の個数変化の一例を示すタイミングチャートである。
(a)は、正面枠の部分正面図であり、(b)は、図21(a)のXXIb−XXIb線における正面枠の断面図である。
(a)は、図21(a)のXXIIa−XXIIa線における第1板部材及び第2板部材の断面図であり、(b)は、図21(a)のXXIIb−XXIIb線における第1板部材及び第2板部材の断面図であり、(c)は、図21(a)のXXIIc−XXIIc線における第1板部材及び第2板部材の断面図である。
(a)及び(b)は、図12のXIII−XIII線における正面枠の部分断面図である。
第2実施形態における正面枠の分解正面斜視図である。
(a)から(d)は、順序規定装置の側面図である。
上皿の上面図である。
上皿の背面斜視図である。
上皿の背面斜視図である。
上皿の背面斜視図である。
上皿の上面図である。
上皿の上面図である。
(a)及び(b)は、上皿に継続的に球が供給される(払い出される)場合に上皿に残る球の個数変化の一例を示すタイミングチャートである。
(a)及び(b)は、図13のXIVa−XIVa線に対応する線における正面枠の断面図である。
(a)は、第3実施形態における正面枠の部分上面図であり、(b)及び(c)は、図34(a)のXXXIVb−XXXIVb線における正面枠の部分断面図である。
第4実施形態における上皿の背面斜視図である。
上皿の背面斜視図である。
(a)及び(b)は、図13のXIVa−XIVa線に対応する線における第5実施形態における正面枠の部分断面図である。
上皿の背面斜視図である。
上皿の背面斜視図である。
第6実施形態におけるパチンコ機の側面図である。
(a)及び(b)は、パチンコ機の上面図である。

実施例

0013

以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図26を参照し、第1実施形態として、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。

0014

なお、以下の説明では、図1に示す状態のパチンコ機10に対して、紙面手前側を前方(正面)側として、紙面奥側を後方(背面)側として説明する。また、図1に示す状態のパチンコ機10に対して、上側を上方(上)側として、下側を下方(下)側として、右側を右方(右)側として、左側を左方(左)側としてそれぞれ説明する。さらに、図中の矢印U−D,L−R,F−Bは、スロットマシン10の上下方向,左右方向,前後方向をそれぞれ示している。

0015

図1に示すように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側(矢印L側)の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側(矢印F側)へ開閉可能に支持されている。

0016

内枠12には、多数の入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の正面を球(以下、遊技球パチンコ球とも称す)が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の正面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の正面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。

0017

内枠12の正面側には、その正面を覆う正面枠14が設けられている。正面枠14を支持するために正面視(図1参照)左側(矢印L側)の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として正面枠14が正面手前側(矢印F側)へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と正面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。

0018

正面枠14は、装飾用樹脂部品電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。正面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の正面がパチンコ機10の正面側から視認可能となっている。

0019

正面枠14には、球を貯留する上皿17が正面側へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球貸出球などが排出される。更に、上皿17の下方に下皿15が正面側へ張り出して形成される。上皿17の底面は右側(矢印R側)に下降傾斜して形成され、上皿17に投入された球がその傾斜により発射供給口17k(図12参照)を通過して球発射ユニット112a(図4参照)へと案内される。また、上皿17の上面(矢印U側面)には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出ステージを変更したり、スーパーリーチ演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。

0020

正面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、正面枠14の正面視(図1参照)左上部(矢印L,U側部分)には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。

0021

また、右側(矢印R側)の電飾部32下側(矢印D側)には、正面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13正面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の正面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。

0022

窓部14cの下方(矢印D方向)には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣カード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。

0023

上皿17の下側(矢印D側)に位置する下皿15は、上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための球受け部分であって、上面を開放した略箱状に形成されている。下皿15の右側(矢印R側)には、球を遊技盤13の正面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設される。

0024

操作ハンドル51の内部には、球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する発射停止スイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量回動位置)を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)などが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回り回動操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が回動操作量に対応して変化し、その可変抵抗器の抵抗値に対応した強さ(発射強度)で球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の正面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび発射停止スイッチ51bがオフとなっている。

0025

下皿15の正面下方部には、下皿15に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52を押し込むたびに、下皿15の底面に形成された底面口15aが、開状態閉状態とで切り替えられる。底面口15aが開状態となると、底面口15aから球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿15の下方に下皿15から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される。以下、同じ)を置いた状態で行われる。下皿15の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿15の左方には灰皿(図示せず)が取り付けられている。

0026

図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板60に、球案内用の多数の釘や風車の他、レール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、第2入球口640、普通入球口(スルーゲート)67、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図1参照)の裏面側に取り付けられる。ベース板60は光透過性樹脂材料からなり、その正面側からベース板60の背面側に配設された各種構造体を遊技者に視認させることが可能に形成される。一般入賞口63、第1入球口64、第2入球口640、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の正面側からタッピングネジ等により固定されている。

0027

遊技盤13の正面中央部分は、正面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の正面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。

0028

遊技盤13の正面には、帯状金属板略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の正面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の正面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の正面であって2本のレール61,62とレール間繋ぐ樹脂製の円弧部材70とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。

0029

2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図4参照)から発射された球を遊技盤13上部(矢印U側部分)へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部、矢印L側上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部、矢印R側上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側(矢印R側下方)の先端部と外レール62の右上側(矢印R側上方)の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。

0030

本パチンコ機10では、第1入球口64、および第2入球口640へ入賞があったことを契機として特別図柄(第1図柄)の抽選が行われ、球が普通入球口67を通過した場合に普通図柄(第2図柄)の抽選が行われる。第1入球口64、および第2入球口640への入球に対して行われる特別図柄の抽選では、特別図柄の大当たりか否かの当否判定が行われると共に、特別図柄の大当たりと判定された場合にはその大当たり種別の判定も行われる。なお、本パチンコ機10では、特別図柄の低確率状態では、例えば、320分の1の確率で特別図柄の大当たりと判定され、特別図柄の高確率状態(特別図柄の確変状態とも称する)では、例えば、60分の1の確率で特別図柄の大当たりと判定される。なお、説明の便宜上、第1入球口64への入球に対して行われる特別図柄の抽選を「特別図柄1の抽選」と称し、第2入球口640への入球に対して行われる特別図柄の抽選を「特別図柄2の抽選」と称する。

0031

特別図柄の大当たりになると、パチンコ機10が特別遊技状態移行すると共に、通常時には閉鎖されている第1特定入賞口65aが所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される動作が最大15回(15ラウンド)繰り返される。その結果、その第1特定入賞口65aに多量の球が入賞するので、通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。

0032

なお、特別図柄の大当たり種別としては、「大当たりA」、「大当たりB」、「大当たりC」、「大当たりa」、「大当たりb」、「大当たりc」の6種類が設けられている。大当たり種別によって、第1特定入賞口65aの開放パターンが異なって構成されており、第1可変入賞装置65への球の入球個数を変化させるように構成される。

0033

特別図柄(第1図柄)の抽選が行われると、第1図柄表示装置37において特別図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、11秒〜60秒など)が経過した後に、抽選結果を示す特別図柄が停止表示される。第1図柄表示装置37において変動表示が行われている間に球が第1入球口64、または第2入球口640へと入球すると、その入球回数は入球口の種別毎にそれぞれ最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37により示されると共に、第3図柄表示装置81においても示される。第1図柄表示装置37において変動表示が終了した場合に、第1入球口64についての保留球数(特別図柄1の保留球数)、または第2入球口640についての保留球数(特別図柄2の保留球数)が残っていれば、次の特別図柄の抽選が行われると共に、その抽選に応じた変動表示が開始される。なお、特別図柄1の保留球数と特別図柄2の保留球数が共に残っている場合は、特別図柄2の保留球に基づく抽選が優先的に実行される。

0034

普通図柄(第2図柄)の抽選では、普通図柄の当たりか否かの当否判定が行われる。普通図柄の当たりになると、所定時間(例えば、0.2秒または1秒)だけ第2入球口640に付随する電動役物640aが開放され、第2入球口640へ球が入球し易い状態になる。つまり、普通図柄の当たりになると、球が第2入球口640へ入球し易くなり、その結果、特別図柄の抽選が行われ易くなる。

0035

また、普通図柄(第2図柄)の抽選が行われると、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、3秒や30秒など)が経過した後に、抽選結果を示す普通図柄が停止表示される。第2図柄表示装置83において変動表示が行われている間に球が普通入球口67を通過すると、その通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37により表示されると共に、第2図柄保留ランプ84においても示される。第2図柄表示装置83において変動表示が終了した場合に、普通入球口67についての保留球数が残っていれば、次の普通図柄の抽選が行われると共に、その抽選に応じた変動表示が開始される。

0036

本実施形態では、大当たり終了後付加価値として、特別遊技状態が終了してから特別図柄の抽選が100回終了するまで特別図柄の確変状態(高確率状態)が付与され、特別図柄の抽選が100回終了して以降は通常状態に設定されるように構成される。

0037

なお、本実施形態では、特別遊技状態の終了後に特別図柄の確変状態が付与される場合に、その特別図柄の確変状態が特別図柄の抽選の回数に応じて終了するように構成したが、これに限られるものではなく、例えば、所定の大当たり種別(例えば、大当たりA、大当たりB、大当たりa)の大当たり遊技の後に、その大当たり終了後から次に大当たりとなるまでの間、パチンコ機10が特別図柄の高確率状態(特別図柄の確変中)へ移行するようにしても良い。この場合、他の大当たり種別(例えば、大当たりC、大当たりb、大当たりc)の大当たり遊技の後に、特別図柄の抽選が100回終了するまで普通図柄の時短状態となるように構成される。

0038

なお、上述した特別図柄の確変状態(高確率状態)が付与される特別図柄の抽選回数は、100回に限られるものではない。例えば、50回でも良いし、200回でも良い。

0039

また、上述した普通図柄の時短状態となる特別図柄の抽選回数は、100回に限られる物ではない。例えば、50回でも良いし、5回でも良い。

0040

ここで、「特別図柄の高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における特別図柄の高確率状態(特別図柄の確変中)は、普通図柄(第2図柄)の当たり確率がアップして第2入球口640へ球が入賞し易い遊技の状態を含む。一方、「特別図柄の低確率状態」とは、特別図柄の確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、特別図柄の確変中よりも大当たり確率が低い状態をいう。

0041

また、「普通図柄の時短状態」(時短中)とは、普通図柄の当たり確率がアップして第2入球口640へ球が入賞し易い遊技の状態のことをいう。また、「通常状態」とは、特別図柄の確変中でも普通図柄の時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も普通図柄(第2図柄)の当たり確率もアップしていない状態)のことをいう。

0042

特別図柄の確変中や、普通図柄の時短中では、普通図柄の当たり確率がアップするだけではなく、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放される時間も変更され、通常状態に比較して長い時間が設定される。電動役物640aが開放された状態(開放状態)にある場合は、その電動役物640aが閉鎖された状態(閉鎖状態)にある場合と比較して、第2入球口640へ球が入賞しやすい状態となる。よって、特別図柄の確変中や普通図柄の時短中は、第2入球口640へ球が入球し易い状態となる。即ち、特別図柄の抽選が行われやすくなる。

0043

なお、特別図柄の確変中や普通図柄の時短中において、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放時間を変更するのではなく、又は、その開放時間を変更することに加えて、普通図柄の当たりとなった場合における電動役物640aの開放回数を、通常状態よりも増やすように構成してもよい。また、特別図柄の確変中や普通図柄の時短中において、普通図柄(第2図柄)の当たり確率は変更せず、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放される時間、および電動役物640aの開放回数のうち少なくとも一方を変更するものとしてもよい。また、特別図柄の確変中や普通図柄の時短中において、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放される時間や、電動役物640aの開放回数は変更せず、普通図柄(第2図柄)の当たり確率だけを、通常状態に比較してアップするように構成してもよい。

0044

遊技領域の正面視右側上部(図2の矢印R,U側部分)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す)37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、第1入球口64、または第2入球口640への入球(始動入賞)に伴って行われる特別図柄の抽選が実行中であるか否かを点灯状態により示すことによって変動表示を行ったり、変動終了後の停止図柄として、その特別図柄の抽選結果に応じた特別図柄(第1図柄)を点灯状態により示したり、第1入球口64に入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。

0045

この第1図柄表示装置37において特別図柄(第1図柄)の変動表示が行われている間に球が第1入球口64、または第2入球口640へと入球した場合、その入球回数は入球口の種別毎にそれぞれ最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、第3図柄表示装置81においても示される。なお、本実施形態においては、第1入球口64、および第2入球口640への入球は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。

0046

7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数エラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態(特別図柄の高確率状態や、普通図柄の時短中など)を表示することができる。また、LED37aには、変動終了後の停止図柄として特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別(大当たりA、大当たりB、大当たりC、大当たりa、大当たりb、大当たりc)に応じた特別図柄(第1図柄)が示される。

0047

遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64及び第2入球口640への入賞(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37における変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、普通入球口(スルーゲート)67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置83とが設けられている。この可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。

0048

第3図柄表示装置81は9インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図4参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図4参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。

0049

本実施形態では、第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図4参照)により行われる特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。一方、特別図柄の抽選結果が外れであった場合は、同一の主図柄が揃わない変動表示が行われる。

0050

例えば、特別図柄の抽選結果が「大当たりB」、「大当たりC」、「大当たりb」、「大当たりc」であれば、偶数番号である「0,2,4,6,8」が付加された主図柄が揃う変動表示が行われる。一方、「大当たりA」、「大当たりa」であれば、奇数番号も加えたすべての番号「0,1,2,3,4,5,6,7,8,9」のうちいずれかの番号が付加された主図柄が揃う変動表示が行われる。一方、特別図柄の抽選結果が外れであれば、同一番号の主図柄が揃わない変動表示が行われる。

0051

次に、第3図柄表示装置81に表示される、遊技盤13の右側の経路流路)を狙って球を打ち出すように促す表示(右打ちナビ)について説明する。

0052

上述した通り、本実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の確変状態や、普通図柄の時短状態となった場合に、電動役物640aが開放しやすくなるので、遊技盤13の右側へと球を打ち出す(右打ちする)ことにより、第2入球口640へと球を入球させやすくなる。また、詳細については後述するが、第2入球口640へと球が入球したことに基づいて行われる特別図柄の抽選(特別図柄2の抽選)により大当たりとなると、第1入球口64へと球が入球したことに基づいて行われる特別図柄の抽選(特別図柄1の抽選)により大当たりとなる場合に比較して、最大の利益を獲得できる大当たり(大当たりa)となりやすい。よって、大当たりの終了後に付与される特別図柄の確変状態や、普通図柄の時短状態では、右打ちを実行することにより、遊技者にとって有利となる。換言すれば、特別図柄の確変状態や、普通図柄の時短状態に設定されたとしても、遊技者が右打ちしなければ第2入球口640へと球を入球させることができないため、特別図柄の確変状態や、普通図柄の時短状態の恩恵を遊技者が十分に受けることができなくなってしまう。

0053

そこで、本実施形態では、特別図柄の確変状態や、普通図柄の時短状態においては、特定の画像(右打ちナビ)を表示させることにより、遊技者が特別図柄の確変状態や普通図柄の時短状態となることによる恩恵を十分に受けられない事態が発生することを防止している。

0054

右打ちナビでは、第3図柄表示装置81に「右を狙え!!」との文字が表示されると共に、その文字の上下(矢印U側および矢印D側)に右向きの(矢印R方向を向いた)矢印が3つずつ表示される。これらの文字、および矢印が表示されることにより、遊技者に対して球を遊技盤13の右側に設けられた経路(流路)へと打ち出すべきであると感じさせることができる。よって、遊技者に、特別図柄の確変状態、および普通図柄の時短状態となることによる恩恵を受けさせることができる。

0055

次に、本実施形態のパチンコ機10において第3図柄表示装置81に対して表示される警告画像の一例について説明する。この警告画像は、遊技者が遊技盤13の右側に設けられた経路(流路)へと球を打ち出す(右打ちする)べき期間でないにもかかわらず、右打ちを実行していると判別された場合に第3図柄表示装置81に対して表示される画像(右打ち警告画像)である。より具体的には、通常状態(特別図柄の確変状態でも、普通図柄の時短状態でもない状態)において、遊技者が右打ちを行っていると判別した場合に表示される。

0056

本実施形態のパチンコ機10では、通常状態において電動役物640aが開放されにくくなるように制御される(右打ちを行ったとしても第2入球口640へと球を入球させにくい)。このため、通常状態において右打ちを行うと、左打ちにより第1入球口64を狙って球を打ち出す場合に比較して、特別図柄の抽選を受ける機会が少なくなってしまう。即ち、通常状態において右打ちを行うと、大当たりとなりにくくなるので、遊技者にとって損となってしまう。よって、右打ち警告画像を表示させて左打ちを促すことにより、遊技者が損をしてしまうことを防止(抑制)できるように構成している。

0057

通常状態において遊技者が右打ちを行っていると判別した場合には、第3図柄表示装置81に対して、「警告」との文字と、「左打ちで遊技してね!!」との文字とが表示される。これらの文字が表示されることにより、遊技者に対して右打ちをすべきではない(左打ちを行うべきである)と気付かせることができる。また、ホール店員も右打ち警告画面の有無を確認することにより、通常状態において右打ちを行う変則的な遊技方法を実行している遊技者がいるか否かを容易に判別することができる。

0058

なお、右打ちを行っているか否かの判断方法としては、例えば、右打ちを行った場合に球が流入し得る普通入球口(スルーゲート)67(図2参照)に対して球が入球したか否かによって判断する。

0059

本実施形態では、通常状態において普通入球口(スルーゲート)67(図2参照)に球が入球したことを検出した場合に、右打ち警告画像を表示させるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、特別遊技状態(大当たり状態)以外の状態において、第1特定入賞口65aへと球が入賞(入球)したことを検出した場合に、不正遊技が行われていると判別して、右打ち警告画像を表示させるように構成してもよい。これにより、ホールの店員は右打ち警告画像の有無を確認するだけで容易に不正の有無を判別することができる。また、特別遊技状態(大当たり状態)以外の状態において、第1特定入賞口65aへと球が入球したことを検出した場合に、ホールコンピュータに対して不正が行われていることを示す信号を出力するように構成してもよい。これにより、ホールコンピュータの操作者は容易に不正が行われている可能性の有無、および不正行為が行われているパチンコ機10の台番号(位置)を判断することができる。

0060

次に、第1可変入賞装置65において異常が発生していることを検知した場合に表示される警告画像について説明する。ここで、第1可変入賞装置65の異常が発生した場合とは、例えば、特別遊技状態(大当たり状態)でないにもかかわらず第1特定入賞口65aへの入球を検出した場合などが例示される。

0061

第1可変入賞装置65において異常が発生していると判別した場合は、第3図柄表示装置81の中央部分に「警告」との文字が大きく表示される。また、その下部には、「ゲートエラー係員を呼んで下さい」との文字が表示される。これらの文字により、遊技者は、パチンコ機10においてエラーが発生していると判別することができるので、ホールの店員等に対して迅速に修理等を依頼することができる。

0062

第2図柄表示装置83は、球が普通入球口(スルーゲート)67を通過する毎に表示図柄(第2図柄(図示せず))としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置83において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置83において、第2図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。

0063

パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、第2入球口640に付随された電動役物640aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。

0064

第2図柄の変動表示にかかる時間(変動時間)は、遊技状態が通常状態中よりも、特別図柄の確変中、または普通図柄の時短中の方が短くなるように設定される。これにより、特別図柄の確変中、および普通図柄の時短中は、第2図柄の変動表示が短い時間で行われるので、普通図柄(第2図柄)の抽選を通常状態中よりも多く行うことができる。よって、普通図柄の当たりとなる機会が増えるので、第2入球口640の電動役物640aが開放状態となる機会を遊技者に多く与えることができる。従って、特別図柄の確変中、および普通図柄の時短中は、第2入球口640へ球が入賞しやすい状態とすることができる。

0065

なお、特別図柄の確変中、または普通図柄の時短中において、当たり確率をアップさせたり、電動役物640aの開放時間や開放回数を増やしたりするなど、その他の方法によって第2入球口640へ球が入賞しやすい状態としている場合は、第2図柄の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄の変動表示にかかる時間を、特別図柄の確変中、または普通図柄の時短中において、通常状態中よりも短く設定する場合は、普通図柄の当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、1回の普通図柄の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。

0066

普通入球口(スルーゲート)67は、可変表示装置ユニット80の下側の領域における右方において遊技盤に組み付けられ、遊技盤に発射された球のうち、遊技盤の右方(矢印R側)を流下する球の一部が通過可能に構成されている。普通入球口(スルーゲート)67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。

0067

球の普通入球口(スルーゲート)67の通過回数は、合計で最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。

0068

なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、普通入球口(スルーゲート)67の球の通過に対する最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、普通入球口(スルーゲート)67の組み付け数は1つに限定されるものではなく、複数(例えば、2つ)であっても良い。また、普通入球口(スルーゲート)67の組み付け位置は可変表示装置ユニット80の右方(矢印R方向)に限定されるものではなく、例えば、可変表示装置ユニット80の左方(矢印L方向)でも良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしてもよい。

0069

可変表示装置ユニット80の下方(矢印D方向)には、球が入賞し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37で示される。

0070

一方、第1入球口64の正面視右方(矢印R方向)には、球が入賞し得る第2入球口640が配設されている。この第2入球口640へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37で示される。

0071

また、第1入球口64および第2入球口640は、それぞれ、球が入賞すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。なお、本実施形態においては、第1入球口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入球口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを同じに構成したが、第1入球口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入球口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを異なる数、例えば、第1入球口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を3個とし、第2入球口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を5個として構成してもよい。

0072

第2入球口640には電動役物640aが付随されている。この電動役物640aは開閉可能に構成されており、通常は電動役物640aが閉鎖状態(縮小状態、矢印L側に起立する状態、図2参照)となって、球が第2入球口640へ入賞しにくい状態となっている。一方、普通入球口(スルーゲート)67への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置83に表示された場合、電動役物640aが開放状態(拡大状態、矢印R側に傾倒下端付近を起点に傾倒)する状態)となり、球が第2入球口640へ入賞しやすい状態となる。

0073

上述した通り、特別図柄の確変中および普通図柄の時短中は、通常状態中に比較して普通図柄の当たり確率が高く、また、普通図柄の変動表示にかかる時間も短いので、普通図柄の変動表示において「○」の図柄が表示され易くなる。よって、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となる回数が増える。更に、特別図柄の確変中および普通図柄の時短中は、電動役物640aが開放される時間も、通常状態中より長くなる。よって、特別図柄の確変中および普通図柄の時短中は、通常状態に比較して、第2入球口640へ球が入賞しやすい状態を作ることができる。一方、第1入球口64は、第2入球口640に設けられているような電動役物は有しておらず、球が常時入賞可能な状態となっている。

0074

ここで、第1入球口64に球が入賞した場合と第2入球口640へ球が入賞した場合とで、大当たりとなる確率は、低確率状態であっても高確率状態でも同一である。しかしながら、大当たりとなった場合に選定される大当たりの種別として最大の利益(出球)が得られる大当たり(大当たりA、大当たりa)となる確率は、第2入球口640へ球が入賞した場合のほうが第1入球口64へ球が入賞した場合よりも高く設定されている。

0075

通常中においては、第2入球口640に付随する電動役物が閉鎖状態にある場合が多く、第2入球口640に入賞しづらいので、電動役物のない第1入球口64へ向けて、可変表示装置ユニット80の左方を球が通過するように球を発射し(所謂「左打ち」)、第1入球口64への入賞によって大当たり抽選の機会を多く得て、大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。

0076

一方、特別図柄の確変中や普通図柄の時短中は、普通入球口(スルーゲート)67に球を通過させることで、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放状態となりやすく、第2入球口640に入賞しやすい状態であるので、第2入球口640へ向けて、可変表示装置80の右方を球が通過するように球を発射し(所謂「右打ち」)、普通入球口(スルーゲート)67を通過させて電動役物640aを開放状態にすると共に、第2入球口640への入賞によって大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。

0077

このように、本実施形態のパチンコ機10は、パチンコ機10の遊技状態(確変中であるか、時短中であるか、通常中であるか)に応じて、遊技者に対し、球の発射の仕方を「左打ち」と「右打ち」とに変えさせることができる。よって、遊技者に対して、球の打ち方に変化をもたらすことができるので、遊技者を楽しませることができる。

0078

第1入球口64の下方右側(第2入球口640の下側、矢印D側)には、第1可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に左右方向に長い開口として配設される第1特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、第1入球口64、または第2入球口640への入賞に起因して行われた特別図柄の抽選で大当たりになると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37を点灯させる。加えて、大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が報知される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている第1特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。

0079

この第1特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その第1特定入賞口65aが所定時間開放される。この第1特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量(本実施形態では、1個の球の入賞に基づき15個)の賞球の払い出しが行われる。

0080

第1可変入賞装置65は、具体的には、遊技盤13の内側へ退避することにより球を第1特定入賞口65aへ案内する開状態を形成する開閉板と、その開閉板を動作させるソレノイドとを備えている。開閉板は、通常時は、第1特定入賞口65aに球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際にはソレノイドの駆動により開閉板を退避させ球が第1特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態とを交互に繰り返すようにソレノイドが作動する。

0081

遊技盤13の下側(矢印D側)における右隅部(矢印R側隅部)には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、正面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。

0082

遊技盤13には、第1入球口64の下方(矢印D側方向)に第1アウト口66が設けられている。遊技領域を流下する球であって、いずれの入球口63,64,65a,640にも入賞しなかった球は、第1アウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)とが配設されている。

0083

図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板払出制御装置111)と発射制御基板発射制御装置112)と電源基板電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。

0084

裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。

0085

なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。

0086

また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。

0087

払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホール島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。

0088

また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図4参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイド発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。

0089

次に、図4を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。

0090

主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラム固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路タイマ回路データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。主制御装置110では、MPU201によって、大当たり抽選や第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。

0091

なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。

0092

RAM203は、各種エリアカウンタフラグのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。

0093

停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図示せず)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図示せず)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。

0094

主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置、第2図柄保留ランプ、第1特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として正面側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。

0095

また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群およびスライド位置検出センサSや回転位置検出センサRを含むセンサ群などからなる各種スイッチ208(検出センサ1240、第2検出センサ2255等を含む)、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。

0096

払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。

0097

払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。

0098

払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。

0099

発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回動操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための発射停止スイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。

0100

音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。

0101

音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、その他装置228、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。

0102

音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド、停止種別コマンド等)に基づいて、第3図柄表示装置81の表示態様を決定し、決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた後面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた後面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、後面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の後面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は、この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って、第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。

0103

また、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では、表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて、その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し、また、その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。

0104

表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出などの表示を制御するものである。また、表示制御装置114は、第3図柄表示装置81の表示内容を通知する表示コマンドを適宜音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この表示コマンドによって示される表示内容にあわせて音声出力装置226から音声を出力することで、第3図柄表示装置81の表示と音声出力装置226からの音声出力とをあわせることができる。

0105

電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルト電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。

0106

停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し完了することができる。

0107

RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。

0108

次いで図5から図22を参照して、流下装置300について説明する。図5は、正面枠14の部分正面斜視図である。図5に示すように、流下装置300は、正面枠14の正面側に配設される上皿17と下皿15との間に配設され、上皿17から排出された球を下方へ案内する案内流路を構成する装置である。次いで、図6及び図7を参照して、流下装置300の詳細について説明する。

0109

図6及び図7は、流下装置300の正面分解斜視図である。なお、図6では、正面枠14から、前カバー390及び第2板部材320が分解された状態が、図7では、更に、正面枠14から、第1板部材310、傾倒部材330及び解除部材340が分解された状態が、それぞれ図示される。また、図6及び図7では、上皿17の開口部17aが拡大して図示される。

0110

流下装置300は、光透過性の樹脂材料から形成されると共に正面枠14に締結固定される第1板部材310と、光透過性の樹脂材料から形成され、第1板部材310に重ねられた状態で正面枠14に締結固定されると共に第1板部材310との間に案内流路を形成する第2板部材320と、回転動作により球を貯留する状態と排出可能な状態とで切り替えられる傾倒部材330と、その傾倒部材330と係合可能に配設される解除部材340と、正面枠14の正面側から取り付けられる前カバー390と、を主に備える。

0111

上皿17は、その底面および正面側側面(矢印F側の側面)に連続的に穿設される開口部17aと、その開口部17aの正面側において解除部材340を回転可能に支持する部分として背面側(矢印B側)へ向けて凹む一対の第1支持凹部17bと、開口部17aの下方において傾倒部材330を回転可能に支持する部分として背面側へ向けて凹む一対の第2支持凹部17cと、を主に備える。

0112

第1支持凹部17b及び第2支持凹部17cは、上皿17上を流下する球の経路における上流側である正面視左側(矢印L側)に配置されると共に、球発射ユニット112aが配設される背面側(矢印B側)の反対側である上皿17の正面側(矢印F側)に配置される。これにより、傾倒部材330上を球発射ユニット112aへ向けて通り過ぎようとする球が解除部材340に負荷を与えることを防止することができる。

0113

本実施形態では、傾倒部材330及び解除部材340が近接し、開口部17aの球の通過を規制する規制状態(図6参照)と、その規制状態から傾倒部材330又は解除部材340が互いに離反する方向へ回転し、開口部17aの球の通過が許容される許容状態(図14(b)参照)とで、流下装置300の状態を変化可能とされる。

0114

ここで、規制状態の態様は、何ら限定されるものでは無い。例えば、規制状態を、傾倒部材330に解除部材340が押し付けられることにより、傾倒部材330と解除部材340との間に摩擦力が生じる状態として構成しても良いし、傾倒部材330と解除部材340とが一定の間隔を保ち球の通過を規制する状態として構成しても良いし(図14(b)参照、傾倒部材330は想像線で図示)、傾倒部材330と解除部材340とが滑らかな面で当接し摩擦力の発生を極力抑える状態として構成しても良い。

0115

なお、本実施形態では、規制状態において、傾倒部材330に解除部材340が押し付けられることにより、傾倒部材330と解除部材340との間に摩擦力が生じる。

0116

また、許容状態の態様は、何ら限定されるものでは無い。例えば、傾倒部材330又は解除部材340が移動可能範囲の端部まで移動しきった状態(図14(b)参照)として構成しても良いし、傾倒部材330と解除部材340とが移動可能範囲の途中で止まった場合において、間の間隔が球の直径以上に保たれることで球の通過を許容する状態として構成しても良い。

0117

なお、本実施形態では、許容状態において、傾倒部材330が規制状態(図14(a)参照)の姿勢から傾倒し、傾倒部材330と解除部材340との間が球の直径以上の間隔(球が通過可能な間隔)で開放される。

0118

次いで、図8及び図9を参照して、開口部17aを通過した球を案内する案内流路を形成する第1板部材310、第2板部材320について説明する。

0119

図8(a)は、第1板部材310の正面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における第1板部材310の断面図であり、図8(c)は、第1板部材310の背面図であり、図8(d)は、図8(a)のVIIId−VIIId線における第1板部材310の断面図である。

0120

第1板部材310は、正面枠14に締結固定される部材であって、平行に配置される一対の板から形成される側壁部311と、その側壁部311の間に配設され略L字状に屈曲すると共に球の案内面を形成する案内板部312と、その案内板部312の天面に凸設されるバネ受け部313と、案内板部312の下端連設されると共に案内面を背面側へ移動させる連設板部314と、を主に備える。

0121

側壁部311は、第1板部材310が正面枠14に締結された状態(図6参照)において、第2支持凹部17cを正面側から塞ぐ位置に配置される端部である閉塞端部311aを備える。即ち、第1板部材310を正面枠14に締結することにより、第2支持凹部17cに支持される傾倒部材330が第2支持凹部17cから脱落することを防止できる。

0122

案内板部312は、上面(矢印U側の面)を形成する天板部312aと、その天板部312aの正面側端部(矢印F側端部)から下方へ延設される延設板部312bと、を主に備える。

0123

天板部312aは、開口部17aの下方に配置され、開口部17aを通過した球は天板部312aの延設方向に沿って正面側(矢印F側)へ流下し、延設板部312bの正面側を案内される。なお、本実施形態では、開口部17aと天板部312aとの間に。天板部312aを覆う態様で傾倒部材330が配設されるため、球は天板部312a上を転動することはなく、傾倒部材330上を転動する。

0124

延設板部312bの下端部は、正面視右方(矢印R方向)へ向かう程、下降傾斜される。即ち、延設板部312bは、正面視で、左辺(矢印L側の辺)を上底右辺(矢印R側の辺)を下底とする台形形状から形成される。

0125

連設板部314は、延設板部312bの背面側に配設されると共に、幅方向右側(矢印L−R方向、矢印R側)へ向かうほど正面側(矢印F側)へ湾曲し、上端部が左右方向(矢印L−R方向)でほぼ平坦湾曲板部314aと、延設板部312bの下端部から湾曲板部314aの上端部まで背面側(矢印B側)へ下降傾斜して延設される傾斜板部314bと、を主に備える。

0126

傾斜板部314bは、前後端部間(矢印F−B側端部間)の距離が右方(矢印R側方向)へ向かうほど短くなる。また、傾斜板部312bの傾斜角度は、幅方向どの位置でも同等で、本実施形態では水平面に対して約45度の傾斜とされる(図22参照)。

0127

図9(a)は、第2板部材320の正面図であり、図9(b)は、図9(a)のIXb−IXb線における第2板部材320の断面図であり、図9(c)は、第2板部材320の背面図であり、図9(d)は、図9(a)のIXd−IXd線における第2板部材320の断面図である。

0128

第2板部材320は、第1板部材310の正面側に重ねられた状態で正面枠14に締結固定される部材であって、平行に配置される一対の板から形成される側壁部321と、その側壁部321の間に配設され略L字状に屈曲すると共に球の案内面を形成する案内板部322と、案内板部322の下端に連設されると共に案内面を背面側へ移動させる連設板部323と、を主に備える。

0129

側壁部321は、第2板部材320が正面枠14に締結された状態(図5参照)において、第1支持凹部17bを正面側から塞ぐ位置に配置される端部である閉塞端部321aを備える。即ち、第2板部材320を正面枠14に締結することにより、第1支持凹部17bに支持される解除部材340が第1支持凹部17bから脱落することを防止できる。

0130

案内板部322は、球を案内する流路の上底面を形成する傾斜面である案内上底面322aと、その案内上底面322aの背面視右側(矢印L側)において案内上底面322aよりも上方に形成される傾斜面である受け止め面322bと、案内上底面322a及び受け止め面322bの下端部から下方へ板状に延設される延設板部322cと、を主に備える。

0131

受け止め面322bは、延設板部322cに対する傾斜角度が案内上底面322aの傾斜角度と同じに形成される。受け止め面322bは、後述する解除部材340が回転した際に当接する面として形成され、解除部材340が受け止め面322bと当接する状態において、解除部材340の面であって球と当接する当接面と、案内上底面322aとが面位置となる寸法とされる。即ち、案内上底面322aと受け止め面322bとの間隔T1が、解除部材340の厚みと同程度の長さとされる。

0132

延設板部322cの下端部は、正面視右方(矢印R方向)へ向かう程、下降傾斜される。即ち、延設板部322cは、正面視で、左辺(矢印L側の辺)を上底、右辺(矢印R側の辺)を下底とする台形形状から形成される。

0133

連設板部323は、延設板部322cの背面側に配設されると共に、幅方向右側(矢印L−R方向、矢印R側)へ向かうほど正面側(矢印F側)へ湾曲し、上端部が左右方向(矢印L−R方向)でほぼ平坦な湾曲板部323aと、延設板部322cの下端部から湾曲板部323aの上端部まで背面側(矢印B側)へ下降傾斜して延設される傾斜板部323bと、を主に備える。

0134

傾斜板部323bは、前後端部間(矢印F−B側端部間)の距離が右方(矢印R側方向)へ向かうほど短くなる。また、傾斜板部312bの傾斜角度は、幅方向どの位置でも同等で、本実施形態では水平面に対して約45度の傾斜とされる(図22参照)。

0135

図10(a)は、傾倒部材330の正面図であり、図10(b)は、図10(a)のXb−Xb線における傾倒部材330の断面図であり、図10(c)は、図10(a)のXc−Xc線における傾倒部材330の断面図であり、図10(d)は、図10(a)の矢印Xd方向視における傾倒部材330の上面図であり、図10(e)は、図10(a)の矢印Xe方向視における傾倒部材330の底面図である。

0136

なお、図10(b)では、本体部材331を軸方向長さで8等分する平面の内、本体部材331の左端部(矢印L側端部)に最も近い平面(本体部材331の左端部から本体部材331の軸方向長さの1/8の長さだけ内に入った位置に配置される平面)で断面視された状態が、図10(c)では、本体部材331を軸方向に8等分する平面の内、本体部材331の右端部(矢印R側端部)に最も近い平面(本体部材331の右端部から本体部材331の軸方向長さの1/8の長さだけ内に入った位置に配置される平面)で断面視された状態が、それぞれ図示される。

0137

傾倒部材330は、剛性の高い樹脂材料から形成され、上下方向に球の重みがかけられても、形状を維持する態様とされる。なお、傾倒部材330の材料としては種々の材料が例示される。例えば、金属材料でも良いし、可撓性の樹脂材料でも良いし、繊維強化プラスチックでも良い。

0138

図10に示すように、傾倒部材330は、底面側(矢印D側)が開口した断面矩形の逆カップ形状から形成される本体部材331と、その本体部材331に挿通された後で本体部材331から取り出し不能とされる棒状の軸棒部332と、その軸棒部332を回転軸として回転する場合の本体部材331の先端部から軸棒部332の軸と平行な平面に沿って延設される延設部333と、軸棒部332に巻き付けられる弾性バネ334と、本体部材331の上底面から下方へ延設される延設板部335と、その延設板部335に凹設され弾性バネ334の端部が挟み込まれる凹設部336と、を主に備える。

0139

本体部材331は、断面矩形の枠状に形成される本体枠331aと、その本体枠331aを連結する板部である上底板部331bと、本体枠331aの対向する一対の面の背面側(矢印B側)の端部に一直線上に穿設される一対の貫通孔331cと、本体枠331aの上端部と上底板部331bの背面側面との連結部分に湾曲面として形成される湾曲部331dと、を主に備える。

0140

本体枠331aは、貫通孔331cが形成される板部の上底板部331bが配設される側の反対側(矢印D側)の端部が、正面側(矢印F側)へ向かうほど上底板部331bとの距離が短くなる態様の傾斜面として形成される。この傾斜面が、傾倒部材330が回転する際に、第1板部材310と面当たりすることで、傾倒部材330と第1板部材310との間で生じる衝撃を弱めることができる。

0141

上底板部331bは、上面が、軸棒部332の軸方向(水平方向)に対して、正面視右方(矢印R方向)へ向かうほど下降傾斜する傾斜面として形成される。なお、本実施形態では、上底板部331bの軸棒部332に対する傾斜角度が約3°で設計される。

0142

軸棒部332は、本体部材331の中心位置を基準として延設部333の反対側において本体枠331aに挿通された後、本体部材331の内部における本体部材331の内壁付近の位置に市販のEリングが嵌め込まれることにより、本体部材331に対する相対移動が抑制される。これにより、軸棒部332は、両端部が本体部材331の左右端部(矢印L−R側端部)から突出した状態で固定される。

0143

本実施形態によれば、傾倒部材330は、上底板部331bに乗った球の重みで軸棒部332を軸として回転動作するところ、上底板部331bの上面が軸棒部332の軸方向に対して傾斜しているので、球の重みを、軸棒部332の径方向と軸方向とに分けることができる。そのため、傾倒部材330にかけられる球の重量の、傾倒部材330の回転方向成分の大きさを低減することができ、例えば、上皿17に遊技者が手づかみで供給した球の重さが傾倒部材330にかけられた場合に、その重みで傾倒部材330が回転する可能性を低くすることができる。

0144

ここで、図10(b)及び図10(c)を参照して、傾倒部材330の軸方向位置における形状の違いに因る作用および効果について説明する。図10(b)及び図10(c)に示すように、軸棒部332は、軸心が本体部材331の背面側(矢印B側)外面から共通長さAcだけ離間した位置に配置されると共に、軸方向断面視において上底板部331bの上面から長さAl,Asだけ離間した位置に配置される。なお、便宜上、図10(b)における軸棒部332と上底板部331bの上面との間隔を上流側長さAlと、図10(c)における軸棒部332と上底板部331bの上面との間隔を下流側長さAsと、それぞれ称する。

0145

上述したように、上底板部331bは上面が、軸棒部332の軸方向(水平方向)に対して、右方(矢印R方向)へ向かうほど下降傾斜する傾斜面として形成される。即ち、正面視右方(矢印R方向)へ向かうほど(組立状態図1参照)において下流側(矢印R側)へ向かうほど)、軸棒部332と上底板部331bとの間隔が短くなる(上流側長さAl>下流側長さAs)。

0146

図10(b)及び図10(c)では、傾倒部材330が同じ角度だけ傾倒した状態における傾倒部材330の外形が部分的に想像線で図示される。傾倒部材330の傾倒により、本体部材331の背面側部分(矢印B側部分)であって、軸棒部332の真横に配置された部分W1が上昇することに伴って、上底板部331の背面側部分の上面位置が上昇する。

0147

その上昇距離余剰長さexAl,exAsとして図示する場合、共通長さAcは図10(b)及び図10(c)で共通なので、余剰長さexAl,exAsの長さは、それぞれ上流側長さAl及び下流側長さAsの長さに対応して変化する。即ち、上流側長さAl及び下流側長さAsの長さの関係(Al>As)から、余剰長さの関係(exAl>exAs)が決定される。

0148

即ち、本実施形態では、組立状態において球の流下経路の上流側(図10(a)矢印L側)ほど、傾倒部材330の傾倒に伴う上底板部331bの上面位置の上昇度合いが大きくなる。従って、球の流下経路の上流側の方が、下流側に比較して、傾倒部材330の傾倒時に傾倒部材330の上面へ球が侵入することを防止し易くすることができる。

0149

これにより、本実施形態では、組立状態において上流側に配置される傾倒部材330の部分(図10(a)矢印L側部分)における背面側(図10(b)矢印B側)からの球の侵入を防止し易くでき、傾倒部材330の傾倒時に傾倒部材330の背面側(上流側、図14(a)矢印B側)で球を貯留し易くすることができる一方、組立状態において下流側に配置される傾倒部材330の部分(図10(a)矢印R側部分)における背面側(図10(b)矢印B側)からは球の侵入を許容し、傾倒部材330の上面に球が貯留するまでにかかる間隔の短縮化を図ることができる。

0150

なお、余剰長さの設定態様は、これに限定されるものでは無い、例えば、傾倒部材330の傾倒時であっても、傾倒部材330の軸方向全範囲において、背面側からの球の侵入を防止できる余剰長さを設定しても良い。この場合、傾倒部材330の背面側に貯留された球が傾倒部材330の上面に進入するタイミングを傾倒部材330が起き上がった後にできるので傾倒部材330の動作間隔を長くすることができる。

0151

また、例えば、傾倒部材330の軸方向全範囲において、背面側からの球の侵入を許容する余剰長さを設定しても良い。この場合、傾倒部材330の背面側に貯留された球をまとめて排出することができるので、傾倒部材330が1回傾倒することで排出される球の個数を多くすることができる。

0152

延設部333は、上面が上底板部331bと面位置とされる傾斜部333aと、上面が軸棒部332の軸方向と平行とされる係合部333bと、を主に備える。係合部333bは、上底板部331bの上端側に配設される。

0153

弾性バネ334は、傾倒部材330を起き上がり方向(矢印U方向)に回転させる付勢力を発生する。弾性バネ334の弾性係数は任意に設定することができる。本実施形態における弾性バネ334の弾性係数k1については、後述する。

0154

延設板部335は、本体枠331aに固着される。これにより、本体部材331の剛性を高めることができると共に、耐久性を向上させることができる。

0155

図11(a)は、解除部材340の正面図であり、図11(b)は、図11(a)のXIb−XIb線における解除部材340の断面図であり、図11(c)は、図11(b)の矢印XIc方向視における解除部材340の上面図である。

0156

解除部材340は、剛性の高い樹脂材料から形成され、球による負荷がかけられても、形状を維持する態様とされる。なお、解除部材340の材料としては種々の材料が例示される。例えば、金属材料でも良いし、可撓性の樹脂材料でも良いし、繊維強化プラスチックでも良い。

0157

図11に示すように、解除部材340は、組立状態(図5参照)において第1支持凹部17bに支持される棒状の軸棒部341と、その軸棒部341の軸方向と平行な平面板として軸径方向に延設される当接板部342と、その当接板部342の厚さ方向の一面から複数列の板状に延設される補強板部343と、その補強板部343の軸棒部341と反対側の端部から当接板部342の延設方向と平行な方向に板状に延設される段違い板部344と、その段違い板部344の下端部から当接板部342側へ凸設される係合凸部345と、軸棒部341に巻き付けられ一方の端部が当接板部342に係止される弾性バネ346と、を主に備える。

0158

補強板部343の延設先端面は、当接板部342の当接面と平行とされる。係合凸部345の上面は、当接板部342側(矢印B側)へ向かうほど下降傾斜する傾斜面として形成される。これにより、傾倒部材330との衝突が起きても、傾倒部材330の動作抵抗が過大となることを防止することができる。

0159

図12は、上皿17の上面図である。なお、図12では、解除部材340付近が部分的に断面視される。上皿17は、開口部17aが傾倒部材330及び解除部材340に閉鎖される状態において上方に開口すると共に底面が右方(矢印R方向)へ向かうにつれて下降傾斜する態様とされる容器形状から形成され、上皿17の底面における開口部17aの右方(矢印R側)の領域であって球発射ユニット112a(図4参照)へ球が供給される発射球貯留領域17dと、上皿17の底面における開口部17aの背面側(矢印B側)の領域である橋渡し球貯留領域17eと、上皿17の底面における開口部17aの左方(矢印L側)の領域であると共に橋渡し球貯留領域17eの正面側(矢印F側)の領域である後追い球貯留領域17fと、払出ユニット93(図3参照)から上皿17へ連通されると共に球が通過可能な開口である供給開口17gと、発射供給領域17dに配置された球を球発射ユニット112aに案内する開口である発射供給口17kと、を主に備える。

0160

発射球貯留領域17dは、右方へ向かうほど先細りする上面視略三角形形状の領域であり、正面側の内側面が、上面視でその内側面よりも正面側に中心を持つ円弧に沿った湾曲形状に形成されると共に、その円弧の径方向外方へ向けて下方傾斜する。そのため、正面側の内側面に沿って流下する球は、球発射ユニット112a側に球が溜まっていれば、内側面の傾斜に沿って、それら溜まっている球の上流側に流下し、球発射ユニット112a側に球が無ければ、球発射ユニット112a側に流下する。

0161

また、発射球貯留領域17dは、傾倒部材330の右方において、傾倒部材330の上面よりも球の半径raの1/2程度、上面位置が低い。そのため、傾倒部材330から右方へ流下し発射球貯留領域17dに着地する球は、球の半径raの1/2程度の段差を落下し上皿17と衝突することになるので、上皿17との間で摩擦が生じ、上皿17の上面の傾斜にそって滑らかに流下する場合に比較して減速される。この減速の度合いは、摩擦力の大小に起因し、その摩擦力の大小は球から上皿17に上下方向で与える負荷の大小に起因する。ここで、傾倒部材330の傾倒前の状態における傾倒部材330の上面と、発射球貯留領域17dの傾倒部材330と隣設する部分の上面との段差の高さ寸法は、正面側へ向かうほど小さくなる(図16参照)。

0162

これにより、上皿17の正面側の内側面に沿って傾倒部材330の上面から発射球貯留領域17dに流入する球の減速度合いを低減することができ、球をスムーズに発射球貯留領域17dへ流すことができる。

0163

橋渡し球貯留領域17eは、供給開口17gの下方から、上面が後追い球貯留領域17f及び傾倒部材330の上面よりも球の半径raの1/2程度低い位置(図14(a)及び図16参照)を右方へ延びる領域であって、前後方向に最大で3個の球が並ぶことが可能な幅寸法で形成される(図19(a)参照)。

0164

後追い球貯留領域17fは、供給開口17gの開口が向く方向(本実施形態では、矢印F方向)に配設される。これにより、後述するように、供給開口17gから供給された球が橋渡し球貯留領域17eに満たされる球の上を通過する際に速度が落ちた場合であっても、後追いで供給開口17gから供給される球から与えられる圧により、先行する球を後追い球貯留領域17fまで送ることができる。

0165

後追い球貯留領域17fは、傾倒部材330側の端部と上皿17の正面側内面とを連結する湾曲面として形成される湾曲部17f1と、供給開口17gと対向配置される内側面であって、右方(矢印R方向)へ向かうほど正面側(矢印F側)へ張り出す湾曲面として形成される湾曲側面17f2と、を主に備える。

0166

湾曲側面17f2は、上皿17の底面を転動する球の内側面との当接位置における(底面から球の半径ra分高い位置における)曲率半径である半径R1が、球の半径ra以上の長さとされる。そのため、供給開口17gから排出方向N1に沿って排出された球の速度を湾曲側面17f2に沿って左右方向(矢印L−R方向)の速度に変化させることができる。

0167

これにより、後追い球貯留領域17fに入球した球を速やかに傾倒部材330側へ送ることができるので、傾倒部材330の上面に球が満たされていない状態で、後追い球貯留領域17fに球が停留することを抑制することができ、傾倒部材330の上面に球を貯留し易くすることができる(後追い球貯留領域17fからスムーズに傾倒部材330の上面へ球を送ることができる)。

0168

尚かつ、傾倒部材330側へ送球された球の速度成分の内、解除部材340へ向く速度成分の大きさを低減することができるので、球と解除部材340との衝突が生じたとしても、送球された球の勢いによる解除部材340の回転の発生を抑制することができる。

0169

供給開口17gは、前後方向(矢印F−B方向)に開口され、解除部材340よりも左方(上流側、矢印L側)に配設される。尚かつ、供給開口17gの上流側の流路は、払出ユニット93から送球される球が案内される流路であって、高さ方向(矢印U−D方向)に直線的に延設される。そのため、供給開口17gの上流側の流路から上皿17に排出される球は、左右方向の速度が抑制され、排出時の速度が前後方向に向く。これにより、供給開口17gから上皿17に供給される球が供給開始時の速度方向で解除部材340に衝突することを防止することができる。

0170

換言すれば、本実施形態では、供給開口17gから排出される球の方向である排出方向N1には、後追い球貯留領域17fの湾曲側面17f2が配置されており、解除部材340は配置されないことから、供給開口17gから排出された球が、その排出方向N1に沿って解除部材340に衝突することを防止することができる。

0171

供給開口17gは、正面視において上皿17の底面よりも球の直径以上上方に下底面が形成される。これにより、上皿17の底面が球で満たされた後に供給開口17bから供給された球を、その底面に敷き詰められた球の上に積むことができる。

0172

本実施形態によれば、橋渡し球貯留領域17eの上流側端部が供給開口17gの正面に配置される。そのため、球を発射することにより上皿17に残る球が減り生じる空間(橋渡し球貯留領域17eの上流側の空間)に直接的に球を供給できるので、供給開口17gからの球の供給を円滑に行うことができる。

0173

供給開口17gから供給された球の内、後追い球貯留領域17fまで到達した球は、上皿17の傾斜に沿って傾倒部材330の上面に流入する。球が傾倒部材330の上面を転動する際には、傾倒部材330の上面の形状であって正面側(矢印F側)へ向かうにつれて下降傾斜する傾斜方向FI及び発射球貯留領域17dの底面の形状であって背面側(矢印B側)へ向かうにつれて下降傾斜する傾斜方向BIの影響を受ける。即ち、傾倒部材330の上面に流入した球は、右方(矢印R方向)への流下の過程で傾斜方向FIに沿って正面側へ寄せられ、傾倒部材330を通過した後は、傾斜方向BIに沿って背面側(矢印B側、発射供給口17kの配置される側)へ寄せられる。

0174

これにより、傾倒部材330上に球を滞留させず、素早く球を下流へ流す状態と、傾倒部材330に球を滞留させる状態との、両方の状態に好適に対応することができる。

0175

即ち、例えば、発射球貯留領域17dに貯留されていた球が遊技領域へ発射され、発射球貯留領域17dに配置される球が不足した状態では、傾倒部材330の上面に流入した球を早期に発射球貯留領域17dの球が不足している部分へ送球することが望ましい。

0176

ここで、遊技領域への球の発射に伴い、発射球貯留領域17dの球は上皿17の傾斜(右方へ向かって下降傾斜する傾斜、及び傾斜方向BIの傾斜)に沿って流下することから、傾倒部材330の右方正面側端部から、発射球貯留領域17dの球が不足し始める(球を受け入れ可能な空間ができ始める)。

0177

傾倒部材330の上面に流入した球は傾倒部材330の上面の傾斜方向Cに沿って、正面側(矢印F側)に寄せられながら傾倒部材330の上面を右方へ通過するので、傾倒部材330の上面から降りる球は、傾斜方向BIの根本側(矢印F側)から発射球貯留領域17dに流入する。

0178

従って、傾倒部材330の右方正面側端部(矢印R及び矢印F側端部)に、換言すれば、発射球貯留領域17dにおいて球が不足し始める(球を受け入れ可能となる)空間に、直接的に球を流入させることができるので、傾倒部材330に球を滞留させることなく、速やかに球を発射球貯留領域17fに流入させることができる。

0179

一方、例えば、発射球貯留領域17dが球で満たされている状態では、傾倒部材330の上面に球を貯留し易くされることが望ましい。ここで、発射球貯留領域17dが球で満たされている状態では、球が傾倒部材330から発射球貯留領域17dへ流入することが既に発射球貯留領域17dに貯留されている球により規制されると共に、傾斜方向FIにより、球が橋渡し貯留領域17eに流入することが抑制されるので、球を傾倒部材330の上面に貯留し易くすることができる。

0180

このように、本実施形態では、傾倒部材330の上面および上皿17の底面の形状により、傾倒部材330の上面に乗っているか、傾倒部材330を通過して傾倒部材330から降りているかで、前後方向(矢印F−B方向)の球の向きを切り替えることができる。

0181

図13は、図12のXIII−XIII線における正面枠14の部分断面図である。図13に示すように、上皿17の正面側面において、開口部17aは第2板部材320の外形に合致する形状から形成される。開口部17aの左右幅は傾倒部材330の軸方向幅よりも若干長くされ、開口部17aは、案内上底面322aの上端位置へ向けて上皿17の内面から上皿17の底面と平行な面として延設される球案内天面17a1と、その球案内天面17a1の背面視右方(矢印L側)に配置され受け止め面322bの上端位置へ向けて上皿17の内面から水平面(軸棒部341と平行な面)として延設される球被覆面17a2と、を主に備える。

0182

本実施形態では、球案内天面17a1は、規制状態(図13参照)において傾倒部材330の上面との間隔が球の直径未満となる位置に配設され、球被覆面17a2は、規制状態において傾倒部材330の上面との間隔が球の直径以上となり、かつ、傾倒部材330の上面との間隔が球の直径の2倍よりも短くなる位置に配設される。

0183

この位置関係により、規制状態において傾倒部材330の上面に乗る球の内、球案内天面17a1の背面側に配置された球は上皿17の側壁にせき止められ上皿17の外方へ飛び出すことが規制される一方、球被覆面17a2の背面側に配置された球は、正面方向(矢印F方向)への速度が加えられれば、球被覆面17a2と傾倒部材330との間を通り解除部材340に当接可能とされる。

0184

即ち、開口部17aの形状により、傾倒部材330の上面に乗った球を、解除部材340に当接可能な球(球被覆面17a2の背面側に配置される球)と、解除部材340に当接不能な球(球案内天面17a1の背面に配置される球)とで分けることができる。

0185

本実施形態では、傾倒部材330が起き上がっている状態(図13参照)では背面視において、橋渡し球貯留領域17eを形成する底面と、傾倒部材330の上面とが平行とされる。

0186

なお、後述するように、供給開口17gから供給され傾倒部材330に乗る球は主に、橋渡し球貯留領域17eを正面側へ向けて通過し、後追い球貯留領域17fを経由して傾倒部材330の上面に乗る。即ち、図13において、傾倒部材330の上面を左向き(矢印R方向)に球は流下する。従って、傾倒部材330に供給される球は、解除部材340に当接する可能性を保持した状態で傾倒部材330の上面に流入し、流下の過程で球被覆面17a2の背面側の領域を通過することで解除部材340に当接する可能性を失う。

0187

本実施形態では、解除部材340に当接する球も、解除部材340に当接しない球も、傾倒部材330への流入位置が同じとされるので(上流の流下経路が分割されることなく用意されるので)、傾倒部材330の上面に貯留される球の貯留態様により解除部材340と当接するか否かが決まる。そのため、解除部材340に当接する球を特別に指定した流路に流入した球に限定する場合に比較して、例えば、上皿17にあと一球供給されることで解除部材340が回転可能な状態となった後、傾倒部材330と解除部材340との係合が解除されるまでにかかる時間を短縮することができる。

0188

図14(a)及び図14(b)は、図13のXIVa−XIVa線における正面枠14の部分断面図である。なお、図14(a)では、傾倒部材330及び解除部材340の規制状態において、傾倒部材330の傾倒前の状態が図示され、図14(b)では、傾倒部材330及び解除部材340の許容状態において、傾倒部材330及び解除部材340が互いに離反する方向に回転しきった状態が図示される。

0189

なお、図14(a)に示すように、傾倒部材330の傾倒前の状態では、上底板部331bの上面の、水平面に対する前後方向(矢印F−B方向)に沿った傾斜角度は約1°で設定され、図14(b)に示すように、傾倒部材330の傾倒後の状態では、上底板部331bの上面の、水平面に対する前後方向に沿った傾斜角度は約15°で設定される。

0190

従って、本実施形態では、傾倒部材330の傾倒前は、前後方向に沿った傾斜角度(約1°)に比較して、左右方向(矢印L−R方向)に沿った傾斜角度(約3°、図10(a)参照)の方が大きくされ、傾倒部材330の傾倒後は、前後方向に沿った傾斜角度(約15°)に比較して、左右方向に沿った傾斜角度(約3°、図10(a)参照)の方が小さくされる(角度の大小が逆転する)。そのため、傾倒部材330の姿勢変化に伴い、球の流下経路(球が流下し易い方向)を変化させることができる。また、図14(a)及び図14(b)では、供給開口17gの高さ位置が想像線で図示される。

0191

なお、上述したように、前後方向に沿った傾斜角度と、左右方向に沿った傾斜角度とが、傾倒部材330の傾倒により逆転するので、例えば、傾倒部材330に上方から着地する球が跳ね返る方向を、傾倒部材330の姿勢により切り替えることができる。即ち、傾倒部材330の傾倒前の状態(図14(a)参照)では、左右方向の傾斜の方が前後方向の傾斜に比較して大きいので、傾倒部材330に着地した球は左右方向における下流方向(発射球貯留領域17dに向く方向、矢印R方向)に跳ね返り易くされ、一方で、傾倒部材330の傾倒後の状態(図14(b)参照)では、前後方向の傾斜の方が左右方向の傾斜に比較して大きいので、傾倒部材330に着地した球を正面側(開口部17aから下方へ球を排出する方向、矢印F側)へ流すことができる。

0192

従って、傾倒部材330の傾倒前は、傾倒部材330の上面に着地した球を発射球貯留領域17dへ流し易くできると共に、傾倒部材330の傾倒後は、傾倒部材330の上面に着地した球が開口部17aを通して排出されやすくすることができる。これにより、上皿17に球が不足しているときは、発射球貯留領域17dに球をより速く供給できる一方で、上皿17に球が満杯となり、傾倒部材330が傾倒する際には開口部17aを通して球をより速く上皿17から排出することができる。

0193

図14(a)及び図14(b)に示すように、供給開口17gから供給された球が着地する橋渡し球貯留領域17eは、傾倒部材330の上面よりも低くされる。そのため、供給開口17gから排出された球であって橋渡し球貯留領域17eに着地した球の勢いを、傾倒部材330の湾曲部331dに球を当てることで減少させることができる。

0194

また、図10で上述したように、傾倒部材330の上底板部331bの背面側部分(湾曲部331d側の部分)は傾倒部材330が傾倒するにつれて上昇するので、傾倒部材330が起き上がった規制状態に比較して、傾倒部材330が傾倒した許容状態の方が、橋渡し球貯留領域17eの上面から湾曲部331dまでの上下方向(矢印U−D方向)の間隔が大きくされる。

0195

これにより、規制状態に比較して、許容状態の方が、傾倒部材330上面への球の入球を防止し易くすることができる。傾倒部材330が傾倒し、許容状態となった後で開口部17aから排出される球を、傾倒部材330の上面に配置されていた球および傾倒部材330の背面側(矢印B側)を除く上流側位置(矢印L側位置)に配置されていた球に限定することができ、背面側に配置された球が傾倒部材330の上面に入球するタイミングを、傾倒部材330が再び起き上がり規制状態となった後にすることができる。そのため、許容状態の間に傾倒部材330に球がまばらに入球し、それらが開口部17aから排出される事態の発生を防止することができる。

0196

図14(a)及び図14(b)に示すように、規制状態と許容状態とでは、球と傾倒部材330との当接位置が変化する。即ち、規制状態で傾倒部材330が起き上がった状態(図14(a)参照)では、湾曲部331dが球に対向配置されることから、球は湾曲部331dと当接する。ここで、本実施形態では、図14(a)に示すように、湾曲部331dが球の中心位置よりも下側(球の半径raの1/2程度下側)に配置されるので、球は横方向の負荷のみで湾曲部331dに乗り上げ、傾倒部材330の上面に入球することが可能とされる。即ち、球が湾曲部331dから受ける反作用の力の内、上方へ向く成分が大きく維持されることから、球が前後方向の速度で湾曲部331dに衝突した場合であっても、湾曲部331dに乗り上げて正面側へ移動することが可能とされる(傾倒部材330の上面に流入可能とされる)。

0197

一方、許容状態で傾倒部材330が傾倒した状態(図14(b)参照)では、図14(a)に示す状態に比較して湾曲部331dが上昇配置されると共に、橋渡し球貯留領域17eに配置される球から離反する態様で退く。本実施形態では、これに伴い、湾曲部331dの上端位置が球の中心位置の高さ付近まで上昇すると共に、球は本体枠331aの平面部分(湾曲部331dの下方に延設される部分であって傾倒部材330の矢印B側に配置される板部分)と当接開始することから、水平方向の負荷のみでは、球が湾曲部331dに乗り上げることを困難とすることができる。即ち、球が湾曲部331dから受ける反作用の力の内、上方へ向く成分の割合が小さくなることから、球が前後方向の速度で湾曲部331dに衝突した場合には、湾曲部331dに乗り上げるほどの反発力が生み出されにくく、球を傾倒部材330の背面側に維持し易くすることができる(傾倒部材330の上面に流入困難とすることができる)。

0198

従って、傾倒部材330の傾倒時に湾曲部331dに乗り上げて球が傾倒部材330の上面に入球することを防止し易くすることができる。また、湾曲部331dが形成されることにより、角部として形成する場合に比較して、応力集中を緩和することができ、傾倒部材330に割れ欠けが生じることを防止することができる。

0199

また、供給開口17gは、解除部材340と球P1との当接位置を基準として、上下に位置ずれした位置に配置される(球の半径ra以上位置ずれする)。これにより、供給開口17gの上流側の経路に滞留した球から上皿17の内部の球に与えられる圧力(排出方向Nに沿った圧力)が、解除部材340に与えられることを防止することができる。これにより、解除部材340の変位のタイミングを、供給開口17gからの球の供給の勢いではなく、上皿17に貯留された球の個数(球の貯留態様)によって規定し易くすることができる。

0200

図14(a)に示すように、解除部材340の係合凸部345が傾倒部材330の延設部333の動作軌跡干渉する態様で凸設される。これにより、規制状態において、解除部材340の係合凸部345が延設部333を下から支えるので、解除部材340が図14(a)に示す位置で維持される限り、傾倒部材330が回転することを防止することができる。

0201

一方、図14(b)に示すように、解除部材340が回転し、係合凸部345が延設部333から離れると、延設部333を下から支えるものは無くなるので、傾倒部材330に乗る球の重みが弾性バネ334の弾性力以上となれば傾倒部材330は回転する。本実施形態では、弾性バネ334の弾性力が、傾倒部材330に順序良く乗る球が9個以下であれば、傾倒部材330が起きた状態を維持する大きさを生じる態様で、弾性バネ334の弾性係数k1が設定される。

0202

ここで、本実施形態では、解除部材340を延設部333から離す負荷と、傾倒部材330を回転させる負荷の方向が、ほぼ直交する態様で異なる。即ち、解除部材340を延設部333から離す負荷の向きは正面向き(矢印Fの向き)であり、傾倒部材330を回転させる負荷の向きは下向き(矢印Dの向き)である。

0203

解除部材340の回転と傾倒部材330の回転とは、必ずしも同時には開始されない。例えば、係合部材330の上面に十分な球が乗っている場合には、解除部材340が規制状態から許容状態へ向けて回転を開始した直後に傾倒部材330が回転し得るが、係合部材330の上面に球が余り無い場合に誤って解除部材340が規制状態から許容状態へ向けて回転を開始した場合であっても、傾倒部材330が規制状態の姿勢で維持される(図14(b)に想像線で図示、中間状態)。

0204

この場合、図14(b)に示すように、傾倒部材330と解除部材340との間隔が球の直径未満とされる。これにより、傾倒部材330の上面に球が余り無い場合に解除部材340が回転したとしても、開口部17aを通過して球が上皿17から排出されることを防止することができる。

0205

なお、本実施形態では、係合凸部345の上面が傾倒部材330に対して傾斜していることから、解除部材340が規制状態から許容状態へ向けて回転開始した直後に傾倒部材330が回転し傾倒部材330の延設部333が係合凸部345に当接し(引っ掛かり)かけたとしても、傾倒部材330から解除部材340へ与えられる負荷が係合凸部345の傾斜の影響を受け、係合凸部345を許容状態へ向けて押し返す方向に変えられる。これにより、傾倒部材330から解除部材340へ与えられる負荷が解除部材340の径方向に集中する場合に比較して傾倒部材330と解除部材340との間で発生する動作抵抗を抑えることができ、傾倒部材330及び解除部材340の動作を滑らかにすることができる。

0206

規制状態および許容状態において、解除部材340と球P1とが当接する位置について説明する。図14(a)及び図14(b)には、解除部材340と当接する球P1が図示される。

0207

図14(a)及び図14(b)に示すように、規制状態では、球P1は、解除部材340の軸棒部341に近い側(回転軸に近い側、矢印U側)で当接する一方、許容状態では、球P1は、解除部材340の係合凸部345に近い側(回転軸から遠い側、矢印D側)で当接する。そのため、解除部材340は、規制状態に比較して許容状態の方が、球P1の負荷により回転し易くなる。

0208

従って、解除部材340に当接する球P1が繰り返し到達する場合に、規制状態ではその状態を維持し易く、尚かつ、許容状態でもその状態を維持し易く(流下する球P1により許容状態に戻され易く)することができる。そのため、傾倒部材330及び解除部材340の状態を安定化することができる。

0209

例えば、傾倒部材330が許容状態(図14(b)参照)とされ、球が開口部17aを通過する際、解除部材340と当接する位置(球被覆面17a2の下側位置)を通過する球は、解除部材340を許容状態へ向けて押しのけながら流下する(球の流下軌跡が規制状態における解除部材340と干渉する)。そのため、開口部17aを通過する球の作用で傾倒部材330及び解除部材340を許容状態に維持し易くすることができる。

0210

本実施形態では、規制状態(図14(a)において、傾倒部材330の上面は、水平面を基準として正面側(矢印F側)へ向けて若干(約1°)下方傾斜する。そのため、傾倒部材330の上面に流入した球を正面側へ流すことができる。

0211

また、本実施形態では、許容状態(図14(b)参照)において、傾倒部材330の上面の前後方向に沿った傾斜角度は、水平面を基準として約15度に設定される。傾倒部材330が許容状態となった後、前後方向の傾斜に沿って各球が球1個分位置ずれする(球の直径である11mmずつ位置ずれする)ごとに、傾倒部材330の延設部333から球が排出される。延設部333から軸棒部332へ向けて順に球が列(軸棒部332の軸方向に整列した列)となって貯留されると仮定した場合、傾倒部材330の上面に貯留された球は、0.1秒に2列流下する程度の流量(最大で横4列で流下するとの過程のもとで、約80[個/秒])で上皿17から排出される。

0212

このように、傾倒部材330が許容状態となると、球が傾倒部材330の先端側へ列をなして流下する。そのため、球の流下途中においても、傾倒部材330の先端側に複数個(3個以上)の球が列をなして配置される状態を維持することができるので、球の排出の途中で弾性バネ334の反力により傾倒部材330が起き上がることを防止できる。

0213

傾倒部材330の上面を伝って第1板部材310及び第2板部材320の間の流路を流下する球は、第1板部材310及び第2板部材320の下端部から下皿15に排出される。図14(a)及び図14(b)に示すように、第1板部材310及び第2板部材320の間の流路は上皿17及び下皿15の外形端部(正面側端部)付近において鉛直方向に延設される。

0214

即ち、本実施形態によれば、上皿17から下皿15へ球を移動させる経路を正面枠14の正面側の正面寄り(上皿17及び下皿15の外形端部付近)に配置することができる。これにより、従来のように正面枠14の背面側に分岐流路を設けて球を上皿17と下皿15とに分ける場合に比較して、上皿17の下方にまとまった空きスペースを確保することができる。

0215

例えば、従来と同じように、正面枠14と内枠12との間の位置に分岐流路が配置される場合には、その分岐流路により正面枠14側のスペースと内枠12側のスペースとが分断されることから、分岐流路の正面側(矢印F側)および背面側(矢印B側)に小さなスペースを設けられるに留まり、そのスペースの利用価値が少なかったが、本実施形態によれば、分岐流路と同様の機能を果たす流路が正面枠14の正面側の正面寄りに配置されるので、その流路を形成する第1板部材310の背面側に、正面枠14及び内枠12に連通される(矢印F−B方向に連通される)、まとまった空きスペースを確保することができる。

0216

例えば、正面枠14及び内枠12に連通されるスペースにスピーカーボックス等(例えば、スピーカーボックスや可動物等)を配置することができるので、大型装置の配置自由度を向上させることができる。

0217

この場合、内枠12のスピーカーボックス等を受け入れる位置に、内枠12の正面側側面から背面側へ向けて凹設される凹設空間がスピーカーボックス等の受け入れが可能な大きさで配設されることにより、正面枠14の背側面から背面側へ張り出す態様で大型のスピーカーボックス等を正面枠14に配設することができる。

0218

なお、凹設空間が配設された内枠12と、大型のスピーカーボックス等が配設されない正面枠14とを組み合わせてパチンコ機10を構成するようにしても良い(内枠12の兼用を図っても良い)。即ち、内枠12を共用の枠として使用できることにより、例えば、交換時において、内枠12はそのままで、正面枠14のみの交換で済ますことができる。この場合、大型のスピーカーボックス等が配設される正面枠14と、大型のスピーカーボックス等が配設されない正面枠14とを、それぞれ別の専用の内枠12と組み合わせてパチンコ機10を構成する場合に比較して、交換時の工数を削減することができる。

0219

なお、正面枠14から内枠12へ向けて張り出すものは、スピーカーボックス等に限定されない。例えば、押しボタンの構造の一部でも良いし、正面枠14と内枠12との位置決めをする突起でも良いし、配線を部分的に覆う被覆部材でも良い。

0220

図15(a)及び図15(b)を参照して、傾倒部材330及び解除部材340に与えられる負荷の関係について説明する。図15(a)及び図15(b)は、傾倒部材330及び解除部材340に与えられる負荷を示す模式図である。なお、理解を容易にするために、傾倒部材330及び解除部材340の当接位置における形状が軸棒部332を中心とする円に沿った形状に模式的に修正して図示される。

0221

図15(a)では、傾倒部材330が傾倒する前の状態であって、傾倒部材330と解除部材340とが当接した状態(規制状態の一部)が、図15(b)では、傾倒部材330と解除部材340とが互いに離反し、傾倒部材330が傾倒した状態(許容状態の一部)が、それぞれ図示される。

0222

傾倒部材330及び解除部材340に与えられる負荷がつくるモーメントの関係について説明する。まず、傾倒部材330の軸周りには、球が乗っていない状態において、弾性バネ334の弾性的な付勢力による弾性的モーメントMkと、解除部材340との当接位置において生じる静止摩擦力による静止摩擦モーメントMfと、第1板部材310の天板部312aから与えられる規制力による方向限定規制モーメントMrとが生じる。これらが釣り合うことで、傾倒前の状態で傾倒部材330の姿勢が維持される(図15(a)参照)。なお、傾倒部材330及び解除部材340は軽量な部材として構成されることから、図15の説明においては、傾倒部材330及び解除部材340の重量により生じるモーメントを無視して説明する。

0223

弾性的モーメントMkは、弾性バネ334の材質や大きさ、巻き状態などで数値が変化する。ここで、本実施形態では、傾倒前の状態(図15(a)参照)において、傾倒部材330の上面に球が順序よく9個乗るまでは傾倒前の状態を維持できる一方で、球が10個以上乗ると傾倒開始する大きさで設定される(弾性バネ334の弾性係数k1が設定される)。なお、以下において「球が順序よく貯留される」とは、傾倒部材330の右端側から前後方向に並ぶ列として一列ずつ順番に、尚かつ、各列において正面側(軸棒部332から離れた側)から球が順番に貯留されることを意味する。

0224

詳述すると、解除部材340側から前後方向(矢印F−B方向)に球が3個並ぶ球の列が正面視左右方向(矢印L−R方向)に3列生じるまでは、解除部材340とは無関係に、傾倒部材330は傾斜前の状態を維持する。

0225

図15(a)では、解除部材340側から3個並ぶ球の列の例が想像線で図示される。図15(a)に示すように、列を形成する球の中心位置は、おおよそ等間隔で配置される。即ち、解除部材340から最も離れた球(矢印B側に配置された球)の中心位置は軸棒部332から腕長さAR[mm]だけ離れた位置に、その球と隣接する球の中心位置は軸棒部332から腕長さARの約3培だけ離れた位置に、解除部材340に最も近接する球(矢印F側に配置された球)の中心位置は軸棒部332から腕長さARの約5倍だけ離れた位置に、それぞれ配置される。なお、理解を容易にするために、以下において、傾倒部材330の上面に配置される球は、上述した3通りの位置のいずれか(軸棒部332から腕長さARの整数倍だけ離れた位置)に配置されるものと仮定して説明を行う。

0226

軸棒部332に対する上底板部331bの傾斜は、位置によらず一様なので、球から軸棒部332の軸周りに与えられる負荷は位置によらず等しい。ここで、球が軸棒部332の軸周りに与える負荷を負荷mg[N](傾倒部材330の前後方向の傾斜は1°なので、傾斜の影響は無視すると仮定)とし、3列の球が傾倒部材330の上面に乗った状態で球から傾倒部材330に与えられるモーメントを球の負荷により傾倒部材330の軸周りに生じる負荷モーメントMbとして表すと(3個で一列の球により生じるモーメントが、(R+3R+5R)×mgであり、それが3列あるとして)、Mb=27mg×R[Nmm]となることから、弾性的モーメントMkもMk≒27mg×R[Nmm]で設定される。なお、mgは球の重量m[kg]に起因して生じる負荷、gは重力加速度[m/(s^2)]として説明する。また、本実施形態では、傾倒時(図15(b)参照)における弾性的モーメントの、傾倒前の弾性的モーメントMkとの違いが僅かとなるように弾性バネ334が構成される。

0227

例えば、本実施形態では、弾性バネ334の弾性係数k1がk1=0.2mg×R[Nmm/deg]で設定され、弾性バネ334の形状は、傾倒前の状態における弾性バネ334の変位量(角度)が135°となるように設定される。この状態において、傾倒部材330の傾倒前に弾性バネ334が生じる弾性的モーメントMkは27mg×R[Nmm]であり、傾倒後(傾倒前の状態から14°角度変化した状態)に弾性バネ334が生じる弾性的モーメントMkは29.8mg×R[Nmm](10個目の球が傾倒部材330に順序良く乗った時に傾倒部材330にかけられる負荷モーメントMbの総和よりも小さい)となる。そのため、生じる弾性的モーメントの変化が小さいことから、図15(b)においても、傾倒時の弾性的モーメントを弾性的モーメントMkと同じ符号で説明する。

0228

静止摩擦モーメントMfは、解除部材340が傾倒部材330に与える負荷と、当接面の状態と、により数値が変化する。ここで、本模式図では、図15(a)に示すように、傾倒部材330と解除部材340との当接部分を通る解除部材340の軸棒部341を中心とした円の接線が傾倒部材330の回転軸(軸棒部332)を通ることから、解除部材340の軸周りに生じる弾性バネ346により生じる付勢力Fm1が、分割されることなく傾倒部材330に摩擦をかける負荷として生じる。

0229

従って、静止摩擦モーメントMfは、付勢力Fm1に傾倒部材330と解除部材340との当接状態における静止摩擦係数μを乗じたものに、傾倒部材330の回転軸を中心とした腕長さをかけたものになる。なお、本実施形態では、静止摩擦係数μを0.5に、付勢力Fm1(解除部材340の回転軸から腕長さARの4倍の位置で傾倒部材330側に生じる負荷)を球1.5個分の重さ(1.5mg[N])に相当する力に、それぞれ設定する(解除部材340の当接面の態様、及び弾性バネ346の弾性係数を設定する)。これにより、図15(a)の状態においては、球が傾倒部材330の上面に10個乗ったとしても、傾倒部材330を傾倒前の状態で維持することができる。

0230

詳述すると、静止摩擦モーメントMfは、軸棒部332からの距離が、腕長さARの7倍の位置において、付勢力Fm1が傾倒部材330に働くことにより生じる摩擦力によるモーメントとして表せるので、Mf=7R×1.5×mg×0.5=5.25mg×R[Nmm]となる。これにより、傾倒部材330だけでは傾倒を開始する個数の球が乗ったとしても、更に静止摩擦モーメントMfが加えられることにより、少なくともあと1個の球が追加で乗るまでは、傾倒部材330の姿勢を維持させることができる。

0231

この条件を成立させる一例として、本実施形態では、弾性バネ346の弾性係数k2がk2=0.1mg×R[Nmm/deg]で設定され、弾性バネ345の形状は、傾倒前の状態における弾性バネ345の変位量(角度)が60°となるように設定される。なお、解除部材340は、上皿17に形成される回り止め(図示せず)により、図15(a)の姿勢よりも若干の角度だけ傾倒部材330側に回転した姿勢が解除部材340の移動範囲限界位置として制限される。

0232

なお、上述したように、傾倒部材330が傾倒後、傾倒前の状態に復帰する(起き上がる)過程において傾倒部材330の軸周りに生じるモーメント(>Mk)は、静止摩擦モーメントMfよりも大きいことから、傾倒部材330又は解除部材340のどちらが先に図15(a)に示す状態に復帰するかに関わらず、傾倒部材330を傾倒前の状態に復帰させることができる(傾倒部材330が復帰の途中で静止することを防止することができる)。

0233

詳述すると、傾倒部材330が起き上がりきる直前において発生する負荷(初期トルクとほぼ同じ)が、解除部材340から受ける摩擦に打ち勝つことが要件となるところ、当接位置までの回転軸からの長さは、傾倒部材330:解除部材340=7R:4Rである。そのため、当接位置で生じる負荷に、以下の式が成り立つ必要がある。

0234

即ち、p×k1(傾倒前の状態における弾性的モーメントMk)>7R/4R×q×k2(傾倒部材330に当接している状態における静止摩擦モーメントMf×7/4)が成り立つ必要がある。ここで、pは、弾性バネ334の初期変形角度、qは、弾性バネ346の初期変形角度を意味する。なお、係合凸部345の影響を考慮して、p×k1を大きめに設定することが望ましい。本実施形態では、上述した設定において本式を満たすので、傾倒部材330が復帰の途中で静止することを防止することができる。

0235

ここで、傾倒部材330の傾倒が開始される条件としては、上述したように、解除部材340との間で生じる静止摩擦に球が与える負荷が打ち勝って(モーメントが勝って)動作開始する場合(Mk+Mf<ΣMb、ΣMbは傾倒部材330の上面に乗る各球の負荷モーメントMbの総和を意味する)と、解除部材340が傾倒部材330から離反することで静止摩擦が解消され動作開始する場合と、が考えられる。以下、後者である、解除部材340が傾倒部材330から離反する場合について説明する。

0236

例えば、球が勢いよく解除部材340に衝突する場合について説明する。本模式図では、当接部分の形状関係(解除部材340の回転軸を中心として解除部材340と傾倒部材330との当接部分を通る円の接線が傾倒部材330の回転軸を通る形状関係)により、解除部材340が傾倒部材330から離反する過程で摩擦が生じない。従って、解除部材340に与えられる負荷が、純粋に付勢力Fm1を上回れば、解除部材340の姿勢が変化し、傾倒部材330に与えられる静止摩擦が解消する。

0237

ここで、球と解除部材340との当接位置における付勢力Fm1が球3個分の重さに対応すると仮定すると、例えば、解除部材340に衝突した球が解除部材340を0.1[mm]だけ変位させるのに必要な運動エネルギーを有した球を考えると、力学的な方程式であるFs=1/2mv^2に、F=Fm1=3mg[N]、s=1×10^(−4)[m]を代入することで、v≒8×10^(−2)[m/s]が求められるので、球の速度は、約8[cm/s]となる。

0238

即ち、例えば、傾倒部材330に球が9個乗った状態で球が速度8[cm/s]で解除部材340に衝突した場合、解除部材340が傾倒部材330から離反し、静止摩擦力が消失するので、球の重みで傾倒部材330が傾倒する。従って、解除部材340に球が衝突しない場合(上述したように、10個球が乗っても傾倒部材330が維持される)に比較して、傾倒部材330の傾倒に要する球の個数が少なくなり、傾倒部材330が傾倒する際に傾倒部材330に乗っている球の数に、若干のばらつきを生じさせることができる。これにより、開口部17aからの球の排出を、ランダム性のある演出として遊技者に見せることができる。

0239

また、例えば、解除部材340の背面側に貯留された球の重みが解除部材340に負荷を与える場合について説明する。傾倒部材330は前後方向に水平面から約1°下降傾斜していることから、解除部材340に1個の球が与える負荷は、mg×COS89°≒0.02mg[N]である。そのため、解除部材340の背面側に貯留され解除部材340に負荷を与える球が75個を超えると、解除部材340は球に押しのけられ、回転を開始することになるが、本実施形態では、解除部材340に負荷を与える球の数は、最大でも20個程度であり、75個は超えないので、解除部材340はそのままの姿勢を維持する。

0240

なお、傾倒部材330の傾倒後は、解除部材340と球との当接位置が解除部材340の回転軸から離れるので(腕長さARの2〜3倍となるので)、解除部材340を押しのけるのに球に必要とされる負荷が減少する。

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