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技術 運動障害の診断および処置

出願人 エムディディティ・インコーポレイテッド
発明者 ファリボルズ・ラヒミマンダル・ジョグ
出願日 2019年3月13日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-045441
公開日 2019年10月10日 (1年4ヶ月経過) 公開番号 2019-171035
状態 特許登録済
技術分野 リハビリ用具
主要キーワード ロードセルセンサ フレキシブル軸 運動タイプ 最適化決定 休息位置 バイアス情報 屈曲範囲 運動値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

運動障害診断および処置するための医薬、特に運動障害を診断および処置するための方法およびシステムを提供する。

解決手段

運動障害を有する対象の身体上に対象の複数の関節の近位に配置されるように構成された複数の運動センサを含み、運動センサは、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解して、分析し、運動障害により引き起こされる動き振幅ならびに/または各関節の運動関与し得る各筋群相対的寄与度および/または方向性バイアスを提供し得るように、個々の関節に十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために選択される。かかるシステムは、運動障害の処置のための治療レジメンを決定するための方法を可能とし、ここで、該治療レジメンは、運動の振幅ならびに/または運動障害により引き起こされる動きに対する各筋群の相対的寄与度および/または方向性バイアスに基づく。

概要

背景

発明の背景
振戦は、種々の運動障害、例えば、パーキンソン病(PD)および本態性振戦(ET)などの比較的治療抵抗性の症状であり、本態性振戦は、最も一般的な運動障害の1つである。振戦は、視覚的に容易に評価されると推測されるため、ET動作時振戦(静止時または運動時)(postural or kinetic)およびPD休息時(rest)振戦を治療することは比較的容易であるとされている。しかしながら、筋構成および方向性バイアスの両方を含む、振戦のダイナミクスを分解して行う両振戦タイプの詳細な運動学的評価は、この推測を検証するためには行われていない。

ETおよびPDにおける振戦は、頭、顔およびで起こり得るが、最も一般的な部位は、四肢、特に上肢である。その後に起こる機能的障害は振戦の結果であり、これは、利き腕が影響を受けている場合に、実質的に日常生活に支障を来し得る。PDにおいて、振戦症状は、一般的に片側に偏っているが、ETについては、振戦は両側に生じ得る。加えて、振戦の存在は、明らかに目に見える症状であり、それは、精神的苦痛を引き起こす“目立つ”かのように患者感じる、外見上の支障を来し得る。このような機能的および心理的支障のために、局所性振戦(focal tremor)の効果的治療法が、患者個人において強く必要とされている。治療オプションがETおよびPD振戦の管理のために存在するが、治療効果は、薬物療法副作用を伴って、極めて低く、とりわけ高齢者群において、かなりのリスクをもたらす脳手術における危険性を有し得る。

ボツリヌス神経毒素の例えばA型またはB型(BoNTA、BoNT B、BTX−A、BTX−B)の注射療法は、有効性を示しており、いくつかの薬名が、痙性斜頚斜頸)、眼瞼痙攣および上肢痙縮などの限局性障害の処置のために適応されている。振戦はBoNT Aで処置されているが、試験は、非盲検または小規模であり、BoNT Aの結果は、一般的に、特に有利なものではなかった。ETについて、BoNT Aの注射は、実際に、加速度計および臨床評価尺度による測定において、静止時振戦の振幅を低減させ得た。しかしながら、全ての患者は、副作用としてある程度の筋力低下を示しており、機能的障害および動作時振戦は、顕著な改善はなかった。振戦の減少にも関わらず、筋力低下は、改善を目立たなくし、結果として顕著な機能的改善が見られない可能性がある。それにも関わらず、BoNT Aを用いる化学的除神経(chemodenervation)は、ETの治療のために実行可能な選択肢であると考えられる。しかしながら、これは、厚生当局によって承認された、担当医による一次治療の主な選択肢として許容されておらず、保険適用外使用のため健康保険機関による支払いを受けられない。

BoNTAを用いる機能改善欠如は、注射により生じる一種の副作用プロファイルである。筋肉内注射は、毒素の周知の作用による筋肉の実質的な筋力低下を生じ得る。この筋力低下は、毒素の拡散に起因して、注射した筋肉内および隣接する筋肉にも生じる。この筋力低下および毒素の拡散は、用量および総使用量に依存することが知られている。しかしながら、この副作用の最も重要な決定要因は、観察される振戦に寄与する、適当かつ最も重要な筋肉の選択ならびに筋肉内に注射される投与量であって、寄与しない筋肉への注射ではない。筋肉の選択の最も重要な要素は、影響を受けた身体部分動き主方向(predominant direction)を決定するための担当医の能力である。このことは、BoNT Aが成功裏に使用される2つの他の症候群であるジストニアおよび痙攣であっても同じである。これらの条件下、運動は、一般にかなり定型化されており、影響を受けている身体部分の優位姿勢(predominant posture)は、担当医によって視覚的に評価され得る。しかしながら、振戦が、上記痙性斜頚に併発するとき、運動の評価およびその後の注射パターンの決定は、はるかに困難になる。

今日まで、PDおよびETの振戦は、十分に確立された“臨床的特徴”を有すると想定されてきた:PDにおける休息時振戦ならびにETにおける静止時および運動時振戦。さらに、これらの振戦タイプの主たる構成は、主に手首に存在する屈曲伸展であるとも想定されていた。最後に、このような振戦の複雑さにも関わらず、どの筋肉へ注射するかの判断、および必要とされるBoNTAの投与量の判断は、単なる視覚的検査により行われており、患者毎に異なっている。上腕における振戦は、多数の身体部分が関与するため、視覚的に単純に評価するには複雑であり得る。古典的な振戦には、手首関節および手指が関係しているが、本発明者らの発見は、振戦は、肩、、手首および手指に存在することが多いことを示している。加えて、これらの関節の各々は、動きの点で多自由度を有する。手首は屈伸運動が可能で、尺屈および橈屈を示すが、同時に、肘は、回内回外および屈曲−伸縮を示し得る。肩もまた屈伸運動が可能で、外転内転の動きを有する。そのような多次元の動きは、実際の振戦を生じる際に累積される。それ故に、担当医は、注射のために選択される筋群推定するために、これらの要素を視覚的に分解して、それぞれの相対的寄与度を決定しなければならない。ほとんどの場合、これは非常に困難な作業であり、運動サブコンポーネント過大評価または過小評価しがちである。この問題が起こった場合、BoNT Aの注射は、誤った筋群に行われ、不十分な利点および増加した副作用という結果に至り得る。

従って、振戦の構成をより良好に評価する方法が、当技術分野で必要とされている。

概要

運動障害を診断および処置するための医薬、特に運動障害を診断および処置するための方法およびシステムを提供する。運動障害を有する対象の身体上に対象の複数の関節の近位に配置されるように構成された複数の運動センサを含み、運動センサは、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解して、分析し、運動障害により引き起こされる動きの振幅ならびに/または各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および/または方向性バイアスを提供し得るように、個々の関節に十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために選択される。かかるシステムは、運動障害の処置のための治療レジメンを決定するための方法を可能とし、ここで、該治療レジメンは、運動の振幅ならびに/または運動障害により引き起こされる動きに対する各筋群の相対的寄与度および/または方向性バイアスに基づく。A

目的

本発明の一面において、運動障害を有する対象の複数の関節からの全体的な関節運動のデータを取得し、かつ分析するためのシステムであって、以下を含むシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

対象において薬剤運動障害処置するための推奨投与量を提供するためのシステムであって、以下を含むシステム:運動障害を有する対象の身体上に、該対象の複数の関節の近位に配置するように構成された複数の運動センサであって、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解し、分析して、運動障害に起因する運動振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群相対的寄与度および方向性バイアスを提供し得るように、個々の関節について十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために選択される、運動センサ;および、該運動センサによって収集されたデータを受け入れるよう設定された非一時的な物理的記憶装置であって、全体の関節運動についてセンサにより収集したデータを個々の関節についての自由度に分解するための、そこに保存されたコンピューターが実行可能な指示を有し、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについての複数の自由度を分析する、非一時的な物理的記憶装置、ここで、所定の関節に関して、コンピューターが実行可能な指示は、関節での動きに関与する筋肉に投与するための薬剤の総投与量を、運動の振幅からさらに決定すること(ここで、振幅は、関節へ投与される薬剤の総投与量を決定するために、振幅 対 総投与量の標準曲線、または振幅の範囲に対する標準的投与量と比較される);総投与量中の、関節での動きに関与する各筋群に投与するための割合を、各筋群の相対的寄与度からさらに決定すること;各筋群に投与される投与量中の、筋群中の各個々の筋肉に投与するための割合を、方向性バイアスからさらに決定すること;および、関節運動に関与する各個々の筋肉に投与するために、総投与量および決定された各割合から薬剤の投与量を計算することである。

請求項2

手首関節への薬剤の総投与量が、5〜25Uである、請求項1に記載のシステム。

請求項3

手首関節への薬剤の総投与量が、5〜15Uである、請求項1に記載のシステム。

請求項4

肘関節への薬剤の総投与量が、10〜50Uである、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。

請求項5

肘関節への薬剤の総投与量が、10〜30Uである、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。

請求項6

肩関節への薬剤の総投与量が、10〜60Uである、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。

請求項7

肩関節への薬剤の総投与量が、10〜30Uである、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。

請求項8

複数の運動センサが少なくとも1個のゴニオメーターを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。

請求項9

運動障害が、振戦痙攣卒中後焦点性痙攣または多発性硬化症である、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。

請求項10

運動障害が、パーキンソン病(PD)または本態性振戦(ET)である、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。

請求項11

筋群が、外転内転(A/A)筋群、屈曲伸展(F/E)筋群、尺屈−橈屈(U/R)筋群および回内回外(P/S)筋群の1つまたはそれ以上を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。

請求項12

複数の運動センサが、少なくとも1個のトーションメーターまたは少なくとも1個の電磁追跡装置を含む、請求項1に記載のシステム。

請求項13

運動障害が痙性斜頚である、請求項1または12に記載のシステム。

請求項14

筋群が、側方斜筋群、軸回転筋群、矢状方向の傾斜筋群、屈曲−伸展(F/E)筋群、尺屈−橈屈(U/R)筋群、外転/内転(A/A)筋群、および回内−回外(P/S)筋群の1または複数を含む、請求項1、12または13に記載のシステム。

請求項15

複数の運動センサが、少なくとも1個の加速度計、少なくとも1個のジャイロスコープおよび少なくとも1個の電位磁力計を含む、請求項1に記載のシステム。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2013年9月20日出願の、国際特許出願PCT/CA2013/000804の一部継続出願であり、さらに、2014年5月15日出願の、米国仮特許出願USSN61/993,489に基づく優先権を主張する。

0002

発明の分野
本発明は、運動障害診断および処置するための医薬に関し、特に運動障害を診断および処置するための方法およびシステムに関する。

背景技術

0003

発明の背景
振戦は、種々の運動障害、例えば、パーキンソン病(PD)および本態性振戦(ET)などの比較的治療抵抗性の症状であり、本態性振戦は、最も一般的な運動障害の1つである。振戦は、視覚的に容易に評価されると推測されるため、ET動作時振戦(静止時または運動時)(postural or kinetic)およびPD休息時(rest)振戦を治療することは比較的容易であるとされている。しかしながら、筋構成および方向性バイアスの両方を含む、振戦のダイナミクスを分解して行う両振戦タイプの詳細な運動学的評価は、この推測を検証するためには行われていない。

0004

ETおよびPDにおける振戦は、頭、顔およびで起こり得るが、最も一般的な部位は、四肢、特に上肢である。その後に起こる機能的障害は振戦の結果であり、これは、利き腕が影響を受けている場合に、実質的に日常生活に支障を来し得る。PDにおいて、振戦症状は、一般的に片側に偏っているが、ETについては、振戦は両側に生じ得る。加えて、振戦の存在は、明らかに目に見える症状であり、それは、精神的苦痛を引き起こす“目立つ”かのように患者感じる、外見上の支障を来し得る。このような機能的および心理的支障のために、局所性振戦(focal tremor)の効果的治療法が、患者個人において強く必要とされている。治療オプションがETおよびPD振戦の管理のために存在するが、治療効果は、薬物療法副作用を伴って、極めて低く、とりわけ高齢者群において、かなりのリスクをもたらす脳手術における危険性を有し得る。

0005

ボツリヌス神経毒素の例えばA型またはB型(BoNTA、BoNT B、BTX−A、BTX−B)の注射療法は、有効性を示しており、いくつかの薬名が、痙性斜頚斜頸)、眼瞼痙攣および上肢痙縮などの限局性障害の処置のために適応されている。振戦はBoNT Aで処置されているが、試験は、非盲検または小規模であり、BoNT Aの結果は、一般的に、特に有利なものではなかった。ETについて、BoNT Aの注射は、実際に、加速度計および臨床評価尺度による測定において、静止時振戦の振幅を低減させ得た。しかしながら、全ての患者は、副作用としてある程度の筋力低下を示しており、機能的障害および動作時振戦は、顕著な改善はなかった。振戦の減少にも関わらず、筋力低下は、改善を目立たなくし、結果として顕著な機能的改善が見られない可能性がある。それにも関わらず、BoNT Aを用いる化学的除神経(chemodenervation)は、ETの治療のために実行可能な選択肢であると考えられる。しかしながら、これは、厚生当局によって承認された、担当医による一次治療の主な選択肢として許容されておらず、保険適用外使用のため健康保険機関による支払いを受けられない。

0006

BoNTAを用いる機能改善欠如は、注射により生じる一種の副作用プロファイルである。筋肉内注射は、毒素の周知の作用による筋肉の実質的な筋力低下を生じ得る。この筋力低下は、毒素の拡散に起因して、注射した筋肉内および隣接する筋肉にも生じる。この筋力低下および毒素の拡散は、用量および総使用量に依存することが知られている。しかしながら、この副作用の最も重要な決定要因は、観察される振戦に寄与する、適当かつ最も重要な筋肉の選択ならびに筋肉内に注射される投与量であって、寄与しない筋肉への注射ではない。筋肉の選択の最も重要な要素は、影響を受けた身体部分動き主方向(predominant direction)を決定するための担当医の能力である。このことは、BoNT Aが成功裏に使用される2つの他の症候群であるジストニアおよび痙攣であっても同じである。これらの条件下、運動は、一般にかなり定型化されており、影響を受けている身体部分の優位姿勢(predominant posture)は、担当医によって視覚的に評価され得る。しかしながら、振戦が、上記痙性斜頚に併発するとき、運動の評価およびその後の注射パターンの決定は、はるかに困難になる。

0007

今日まで、PDおよびETの振戦は、十分に確立された“臨床的特徴”を有すると想定されてきた:PDにおける休息時振戦ならびにETにおける静止時および運動時振戦。さらに、これらの振戦タイプの主たる構成は、主に手首に存在する屈曲伸展であるとも想定されていた。最後に、このような振戦の複雑さにも関わらず、どの筋肉へ注射するかの判断、および必要とされるBoNTAの投与量の判断は、単なる視覚的検査により行われており、患者毎に異なっている。上腕における振戦は、多数の身体部分が関与するため、視覚的に単純に評価するには複雑であり得る。古典的な振戦には、手首関節および手指が関係しているが、本発明者らの発見は、振戦は、肩、、手首および手指に存在することが多いことを示している。加えて、これらの関節の各々は、動きの点で多自由度を有する。手首は屈伸運動が可能で、尺屈および橈屈を示すが、同時に、肘は、回内回外および屈曲−伸縮を示し得る。肩もまた屈伸運動が可能で、外転内転の動きを有する。そのような多次元の動きは、実際の振戦を生じる際に累積される。それ故に、担当医は、注射のために選択される筋群推定するために、これらの要素を視覚的に分解して、それぞれの相対的寄与度を決定しなければならない。ほとんどの場合、これは非常に困難な作業であり、運動サブコンポーネント過大評価または過小評価しがちである。この問題が起こった場合、BoNT Aの注射は、誤った筋群に行われ、不十分な利点および増加した副作用という結果に至り得る。

0008

従って、振戦の構成をより良好に評価する方法が、当技術分野で必要とされている。

0009

発明の概要
本発明の一面において、運動障害を有する対象の複数の関節からの全体的な関節運動のデータを取得し、かつ分析するためのシステムであって、以下を含むシステムを提供する:運動障害を有する対象の身体上に、該対象の複数の関節の近位に配置するように構成された複数の運動センサであって、該運動センサは、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度(degree of freedom,DOF)に分解し、分析して、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスを提供し得るように、個々の関節について十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために選択される、運動センサ;および、運動センサによって収集されたデータを受け入れ、そこに保存されたコンピューターが実行可能な指示を有し、全体の関節運動についてセンサにより収集したデータを個々の関節についての自由度に分解し、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについての複数の自由度を分析するための、非一時的な物理的記憶装置

0010

本発明の別の面において、対象において運動障害に関与する筋群を決定する方法であって、運動障害を有する対象の複数の関節から収集された全体的な関節運動のセンサデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについての複数の自由度を分析することを含み、前記分解することおよび/または分析することが、そのために非一時的な物理的記憶装置に保存されているコンピューターが実行可能な指示によって達成される、方法を提供する。

0011

本発明の別の面において、対象における運動障害を処置するための治療レジメン決定方法であって、以下を含む方法を提供する:運動障害により引き起こされる対象の運動の振幅および筋肉構成を、対象の複数の関節から収集された全体的な関節運動についてのセンサデータを個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および運動障害に起因する運動の振幅および運動障害に起因する各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度についての複数の自由度を分析することにより決定すること(該分解することおよび/または分析することは、そのために非一時的な物理的記憶装置に保存されたコンピューターが実行可能な指示によって達成される);さらに、運動障害に起因する動きに対する各筋群の振幅および相対的寄与度から該対象について個別化された処置レジメンを決定すること。

0012

本発明の別の面において、運動障害を有する対象の処置法であって、以下を含む方法を提供する:対象の複数の関節から収集された全体的な関節運動についてのセンサデータを個々の関節についての複数の自由度に分解し、運動障害に起因する運動の振幅および運動障害に起因する各関節の運動に関与し得る各筋群からの相対的寄与度についての複数の自由度を分析することにより、運動障害により引き起こされる対象の運動の振幅および筋肉構成を決定すること;および、各筋群の運動障害に起因する動きに対する振幅および相対的寄与度から決定される個別化された治療レジメンを対象に処方すること。

0013

本発明の別の面において、対象における薬剤を用いて運動障害を処置するための推奨投与量を提供するためのシステムであって、以下を含むシステムを提供する:運動障害を有する対象の身体上に、該対象の複数の関節の近位に配置するように構成された複数の運動センサであって、該運動センサは、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解し、分析して、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスを提供し得るように、個々の関節について十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために選択される、運動センサ;および、運動センサによって収集されたデータを受け入れるように構成された非一時的な物理的記憶装置であって、全体の関節運動についてセンサにより収集したデータを個々の関節についての自由度に分解し、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについての複数の自由度を分析するために、そこに保存されたコンピューターが実行可能な指示を有する、非一時的な物理的記憶装置(ここで、所定の関節について、該コンピューターが実行可能な指示は、関節での動きに関与する筋肉に投与するための薬剤の総投与量を、運動の振幅からさらに決定すること;総投与量中の、関節での動きに関与する各筋群に投与するための割合を、各筋群の相対的寄与度からさらに決定すること;各筋群に投与される投与量中の、筋群中の各個々の筋肉に投与するための割合を、方向性バイアスからさらに決定すること;および、関節運動に関与する個々の筋肉毎に投与するために、総投与量および決定された各割合から薬剤の投与量を計算することである)。

0014

本発明の別の面において、薬剤を用いて運動障害を処置するための推奨投与量を提供するための方法であって、以下を含む方法を提供する:運動障害を有する対象の複数の関節から収集された全体的な関節運動についてのセンサデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについて、該複数の自由度を分析すること;所定の関節での動きに関与する筋肉に投与するための薬剤の総投与量を、該所定の関節での運動の振幅から決定すること;総投与量中の、所定の関節での動きに関与する各筋群に投与するための割合を、各筋群の相対的寄与度から決定すること;各筋群に投与される投与量中の、筋群中の各個々の筋肉に投与するための割合を、方向性バイアスから決定すること;および、関節運動に関与する各個々の筋肉に投与するために、総投与量および決定された各割合から薬剤の投与量を計算すること。

0015

運動障害は、身体セグメント不随意運動を伴う。今般、所定の不随意運動は、不随意運動によって影響を受ける身体セグメントから遠位の筋肉を含む、任意の数の筋肉からの寄与を含み得ることが見出された。従って、本発明において、複数の運動センサは、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解し、分析して、各関節の運動に関与し得る各筋群からの相対的寄与度を提供し得るように、複数の関節に近位に配置され、個々の関節の十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために使用される。分析は、好ましくは、各関節の運動に関与する筋群の方向性バイアスも提供する。このような方法で、実際の筋群構成、および好ましくは該筋群内の方向性バイアスにおいても、所定の異常な動きを決定することができるため、治療法は、特に、異常な動きに関与する筋群を標的とするために開発された。

0016

運動障害には、例えば、振戦(例えば、パーキンソン病(PD)、本態性振戦(ET)、書字振戦)、ジストニア(例えば、斜頸または痙性斜頚(CD)、動作特異性フォーカルジストニア)、運動失調舞踏病ミオクローヌスバリスムスディスメトリア、静止障害、痙攣(例えば、卒中後焦点性痙攣、上肢痙縮)、眼瞼けいれん多発性硬化症および脳性まひが含まれる。特に興味深いのは、パーキンソン病(PD)および本態性振戦(ET)である。身体の任意の部分の筋群、例えば、下半身の関節(例えば、お足首およびつま先)の周りまたは上半身の関節(例えば、首、肩、肘、手首および手指)の周りの動きを制御する筋肉が関与する運動を測定および分析し得る。脊柱のため、頸部は複数の関節を含み、頸部での測定は、複数の関節運動を測定することを含むと考えられ得る。異常な動きに寄与する筋群の幾つかの例、側方移動/傾斜、矢状方向(saggital)の移動/傾斜、軸回転、外側/内側への回内、後退前突および内反外転筋群、ならびに屈曲−伸展(F/E)、尺屈−橈屈(U/R)、回内−回外(P/S)および外転−内転(A/A)筋群が含まれるが、これらに限定されないことが決定され得る。上肢および頸部の異常な動きのために、最も重要な筋群は、側方移動/傾斜に関する筋肉、垂直方向シフトチルトに関する筋肉、軸回旋頸部筋肉、屈曲−伸展(F/E)筋、尺屈−橈屈(U/R)筋、回内−回外(P/S)筋および外転−内転(A/A)筋の1つまたはそれ以上であり得る。特定の筋肉のいくつかの例には、橈側手根屈筋尺側手根屈筋、腕橈屈、橈側手根伸筋尺側手根伸筋円回内筋方形回内筋回外筋上腕二頭筋胸筋大円筋上腕三頭筋三角筋棘上窩棘下筋頭半棘筋頭板状筋僧帽筋挙筋肩甲骨胸鎖乳突筋斜角筋板状筋、および頭最長筋が含まれる。特に興味深いのは、上半身、特に、とりわけ上肢および頸部の関節および筋群である。

0017

運動センサは、身体セグメントの動きの方向を決定することができる任意の装置を含む。センサは、身体セグメントに運動学的に接続されるか、またはそれに接続されることなく身体セグメントを追跡することができる。運動センサには、例えば、変換器傾斜計電位磁力計ポテンショメータカメラベース可視光線追跡、カメラベースのIR追跡、近接センサ歪みゲージ磁気または電磁追跡装置慣性センサ、加速度計、ジャイロスコープ、表面EMGトーションメーター(例えば、エレクトロトーションメーター)、ゴニオメーター(例えば、エレクトロゴニオメーター)、ロードセルセンサまたは全身慣性計測装置の1つまたはそれ以上が含まれ得る。運動センサは、例えば、対象の身体セグメントに直接装着されるか、または衣類装飾品などに装着されて、対象に運動学的に結合され得る。センサは、対象が着用するボディスーツ(例えば、慣性計測ユニット)に組み込むことができる。身体セグメントへの結合を必要としない運動センサは、身体セグメントの視野内に配置することができる。

0018

センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解し、分析して、各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスを提供し得るように、全体的な関節運動を個々の関節について十分な自由度で測定するための十分な数の運動センサがあるべきである。必要とされる運動センサの数は、使用されるセンサタイプ、測定される関節数および対象の身体セグメント上のセンサの配置によって変わる。2以上の自由度で動きを検出し得る、かつ/または他の身体セグメントの動きから独立した特定の関節運動を検出し得るセンサ、例えば、ゴニオメーターまたはトーションメーターは、特に有用であるが、実際には、複数種類の運動センサが使用可能である。例えば、対象の手首を斜めに横切って配置されたトーションメーターは、手背上に配置された傾斜計よりも手首の動きのより良好な測定を提供する。複数の異なるタイプのセンサを使用して、何れか1つのセンサタイプの欠点を補うことが可能である。例えば、1つのセンサタイプが3度未満の自由度を有するとき、他のセンサタイプが望ましい。しかしながら、たった1つのセンサタイプの使用は、センサタイプが少なくとも3度の自由度を有している場合は可能である。データは、有線接続または無線を介してセンサから送信されてもよい。

0019

複数の関節にセンサを配置し、その関節周りの所望の自由度数(例えば、3自由度)に沿って独立して各関節での動きを測定することにより、各関節の十分な数の自由度に沿って運動を表すデータを蓄積することができる。所定の異常な動きは、数種の筋肉の寄与を含み得るため、異常な動きに関与し得る各関節周りの運動のかかる測定は、センサデータを特定の運動に分解するのを可能にし、それ故に、特定の関節、筋群構成および方向性バイアスは、単一の異常な運動に関与した。関節間の構成分布(例えば、指、手首、肘、肩、首など)、筋群構成(例えば、F/E、U/R、P/S、A/A)および各関節筋群内の方向性バイアスは、異常な運動に関与する個々の筋肉および異常な運動へのそれぞれの寄与を決定するための情報を提供する。これは、問題の異常な動きの治療のための筋肉の正確な標的化を可能にする。従って、治療は、異常な運動に対する各筋肉の相対的寄与度に基づくものとすることができ、各筋肉の寄与は、運動のための筋群構成および構成の一部である筋群のそれぞれ内の方向性バイアスを示す分析されたセンサデータから決定される。

0020

センサデータの分析は、コンピュータープログラムまたはソフトウェアで実施することができる。該ソフトウェアは、同時に記録し、体の動きを分析し、異常な動きが何であるかを認識する能力を有し得る。または、まず初めに体の動きデータを収集し、その後、該ソフトウェアによって分析してもよい。ソフトウェアは、例えば、振戦運動、ならびに手足の関節(例えば、手首、肘、肩、首、足首および膝)で見出される異常な静止(例えば、頸部位置の非対称性)を検出することができる。ソフトウェアは、臨床的に関連する情報、例えば筋肉構成および方向性バイアスに、各関節での運動に関連した生のセンサデータをフィルタ分けし、かつ分析する。これは、患者の運動障害を記録するためのハードウェアセンサを用いて医療スタッフによって行われる評価に従って行われてもよい。ソフトウェアは、較正および評価後のセンサシグナルチャネル毎に収集された値をまとめることができる。シグナル処理およびフィルタ分けしたバンドパス(band−pass)は、評価中のデータと共に記録されたシグナルに適用することもでき、それは、システムが、関節の位置バイアス、振戦の振幅および関節構成の角度、例えば、屈曲−伸展、尺屈−橈屈、回内−回外、および外転−内転などを処理する較正からの値と比較することができる。処理されるシグナルの種類に応じて、RMSまたはパワースペクトルは、度数および構成データを処理するための自由度の各々に対して行われ得る。各関節に収集されたシグナルは、患者の評価の間に、それぞれ固有の四肢位置について個々に処理することができる。

0021

運動障害のための治療レジメンは、目的とする障害のための任意の有用な処置を包含し得る。好ましくは、治療レジメンは、本発明のシステムおよび方法の強みの1つが、運動障害に関与する特定の筋肉の正確な決定であるため、筋肉の局所療法を含み。治療レジメンは、例えば、注射用または非注射用であってよい。注射用治療レジメンは、薬剤または薬剤混合物(例えば、ボツリヌス毒素(例えば、BoNTA、BoNT B、BTX−A、BTX−B)、キシロイン、マーカイン、または神経もしくは筋肉遮断薬)を、異常な運動に関与する筋肉の1つ以上に注射することを含む。非注射用処置には、例えば、電磁(e/m)放射線療法筋電刺激機能的電気刺激、能動矯正装置超音波療法鍼治療経頭蓋磁気刺激、薬物の局所適用などが含まれる。処置の組み合わせ、例えば、薬剤注射と筋肉刺激療法を用いることができる。

0022

異常な動きに関与する筋肉および異常な運動へのそれらの相対的寄与度を正確に決定する利点の1つは、各筋肉に注射されるのに必要とされる薬剤の濃度および用量を正確に決定する能力である。従って、薬剤は、筋群構成、異常な動きに関与する各筋群内の方向性バイアスおよび/または異常な動きの振幅に基づく投与量で各筋肉に投与され得る。特に、薬剤は、異常な運動の振幅に基づいて選択される投与量で各筋肉に投与され得る。振幅は、0からの角度揺動として度数で測定され得る。異常な動きを有しない人々は、典型的に、0.03から0.07度程度の筋肉運動の振幅を示す。特定の偏位が、筋肉への薬剤の投与を保証するのに十分であるかどうかは、当該関節にある程度依存する。例えば、約0.3度未満の手首での振幅を有する異常な動きは、処置されない。肘および肩に関して、約0.15度未満の振幅を有する異常な動きは、処置されない。また、薬剤の濃度は、とりわけ、処置される筋群の大きさによって決定され得る。異常な動きに対してより大きな寄与度を有する筋肉は、寄与の小さい筋肉よりも多くの薬剤で処置され得る。

0023

各筋肉に注射される薬剤の投与量は、以下の手順により決定することができる:各関節における異常な動きの振幅から、関節に関与する筋肉に注射される薬剤の最大用量を決め、異常な動きの筋肉構成から、該最大用量がどのように筋群に分割されるかを決め、そして各筋群内の方向性バイアスから、筋群に提供された投与量がどのように個々の筋肉に分割されるかを決める。手順は、担当医によって手動で行われてもよいか、またはコンピュータープログラムもしくはソフトウェアで実施されてもよく、個々の筋肉毎の投与量は、センサデータおよび予め設定されたか、または入力されたパラメーターに基づいて計算により決定される。例えば、関節への総投与量は、関節での異常な動きに対する振幅データに関連付けられ、それにより、振幅は、振幅 対 総投与量の標準曲線、または振幅の範囲に対する標準的投与量と比較することができる。異常な運動がより重度であるほど、より高い総投与量が必要とされ得る。一旦、関節に対する総投与量が決定されると、各筋群の相対的寄与度(例えば、外転/回転、屈筋/伸展など)を示す構成データは、その関節についての総投与量を種々の筋群間で配分バイアスに基づいて分割するのを可能にし、例えば、外転筋は、関節での異常な動きに対する寄与度が40%であることが見出されたとき、該外転筋は、その関節に対する薬剤の総投与量の40%を受容し得る。一旦、筋群間の総投与量の分割が決定されると、筋群中の各個々の筋肉に対する投与量は、方向性バイアスから配分バイアスに基づいて決定され得て、例えば、外転/内転筋群内にて、外転筋が外転/内転筋群によって引き起こされる異常な動きの80%に関与するとき、該外転筋は、投与量の80%を受容し、内転筋は20%を受容し得る。1つの筋肉が2以上の筋群に含まれる場合、その筋肉は、各筋群についての異常な動きに対する該筋肉の寄与度について計算した投与量の合計に関連する薬剤量を受容し得る。ある場合において、1つの筋肉は、異なる関節での異常な動きの一因であり、その場合、その筋肉に受容された投与量はまた、各関節の異常な動きに対する該筋肉の寄与について計算された投与量の合計にも関連すると考えられる。振幅、構成および方向性バイアスについてのセンサデータならびに振幅と相関する標準的総投与量に基づくコンピュータープログラムまたはソフトウェアでの計算の自動化は、治療決定標準化し、治療決定の精度を改善し、そして熟練していない担当医が治療法の推奨をするのを可能にし得る。

0024

薬剤の投与量は、用いられた特定の薬剤によってある程度変わる。例えば、BoNTAの10U(単位;ユニット)−60U、とりわけ20U−40Uまたは10U−30Uの用量範囲は、肩の震えに寄与する各筋肉に用いられ、BoNT Aの10U−50U、とりわけ20U−40Uまたは10U−30Uは、肘の震えに寄与する各筋肉に用いられ、そしてBoNT Aの5U−25U、とりわけ5U−15Uは、手首の震えに寄与する筋肉(例えば、前腕および手首の筋肉)に用いられる。全ての投与量は、振戦の振幅に基づいて調整される。同様に、1人の患者における構成および方向性バイアスが、振戦が主に手首での屈曲であることを示す場合、担当医は、医療経験に基づいて投与量を最適化することができ、橈側手根屈筋および尺側手根屈筋により高用量を注射し、橈側手根伸筋および尺側手根伸筋により低用量を供する。さらに、本発明は、異常な運動に寄与を有しない筋肉への薬剤注射を回避することができる。これは、副作用を低減させ、運動障害を治療するのに有効であるように必要とされる薬剤の量を低減させる。

0025

加えて、とても重要なことには、薬剤の濃度は、例えば、注射した筋肉および毒素の拡散による隣接筋肉における用量依存的な筋力低下の発症を低減させるために、倍増されてよい。従って、同じ用量を、より小さい容量で、例えば、半分の容量で送達可能である。

0026

治療レジメンは最適化され得て、かつ/またはリハビリテーション療法が、本発明の方法を反復することにより実施された。治療レジメンは、最初の治療適用のために得られた対象の関節についての分解された運動学的センサデータならびに最初の治療適用後の対象の結果を考慮して該最初の適用に選択された筋肉および治療パラメータ(例えば、薬剤投与量)を分析することにより、最初の治療適用後に最適化され得る。かかる分析の結果は、次の治療適用における治療の位置および程度(例えば、薬剤投与量)に対してなされるべき調整を決定するために用いられ得る。最適化されたレジメンが得られるまで、このプロセスを繰り返すことができる。

0027

最適化工程の一態様において、対象は、最初に、美容および機能の両方の理由から、異常な動きの影響を低減する目的で担当医を訪れる。担当医は、通常の臨床スケールで対象を評価し、異常な運動タイプに基づき対象を分類する。対象の罹患四肢の強度が測定され、次いで、対象は、本明細書に記載の通り、運動力学的評価を受ける。運動力学的評価における最初の工程として、対象には、運動センサが取り付けられ、該センサは較正される。較正およびその後のデータ収集中、重力によるバイアスを排除するような方法で、対象の四肢を位置決めすることが重要である。センサデータは、対象の異常な運動の全てを収集してもよく、該センサデータは、それぞれの異常な運動の激しさ(振幅)、角度およびバイアスを決定するために処理される。その後、振幅、角度およびバイアスは、筋肉構成および方向性バイアスに分解されて、それは、それぞれの異常な運動に関与する特定の筋肉およびそれに対するそれぞれの寄与度をもたらす。関与する筋肉およびそれらの相対的寄与度に基づき、対象が処置される場所(すなわち、筋肉)および治療の程度(例えば、各筋肉での薬剤の投与量)を示す治療レジメンは、担当医によって決定され得る。

0028

例えば、最初の処置の1〜10週間(例えば、6週間)後の担当医への外来通院において、対象は、再び臨床的に評価され、筋力測定を受ける。運動学的評価を再度行い、センサデータを、最終的に筋群構成および方向性バイアスに分割する。臨床評価および運動学的評価の両方と、最初の受診時に行った評価との比較に基づいて、担当医は、あるとすれば、どんな改善が生じたか、および治療レジメンへの最適化が可能であるかどうかを決定する。対象が、最初の治療レジメン(例えば、最初の薬剤投与)の結果として、1または複数の筋肉の筋力低下を生じた場合、該レジメンは、筋力低下を生じた1または複数の筋肉に対する治療の程度を軽減させる(例えば、薬剤の投与量を低減させる)ことにより最適化され得る。所定の関節における運動障害に起因する運動の振幅の不十分な減少および所定の関節における運動障害により引き起こされる動きの筋肉構成が10%以上の変化がある場合、所定の関節における運動障害により引き起こされる動きに対する最も主要な原因となった筋群に対する治療の程度を増加させる(例えば、薬剤の投与量を増加させる)ことにより最適化され得る。ただし、増加した治療を受けた筋群は、筋力低下を生じた1または複数の筋肉を含まない。治療レジメンは、運動障害が改善されたかどうかを対象にねることによりさらに最適化され得て、対象が運動障害が改善されなかったことを報告したとき、治療の程度(例えば、薬剤の投与量)を増加させることは、以前に治療を受けなかった筋肉に治療を提供することなく、以前に治療を受けた各筋肉に行われ得る。ただし、該治療は、筋力低下を生じた任意の筋肉または他の最適化決定のために増加された治療を受容している任意の筋肉においては増加されない。

0029

度目の通院、例えば、最初の受診後の11〜20週間(例えば、16週間)では、筋力測定を含む担当医の評価が繰り返され、3回の通院全てで得られた情報を用いて、投薬なし、同じ用量、より高用量またはより低用量の療法剤が必要とされるかどうか、ならびに選択された筋群の変更が行われるべきかどうかを決定する。

0030

リハビリテーション療法において、治療のタイムコースは、最初の処置後の異常な運動の運動学的評価および再発に基づいて決定されてよい。最初の治療は、観察された異常な運動の強さおよび/または頻度を低減させる結果となり、運動学的評価によって導かれる治療の反復適用は、運動の強度を低下させ、かつ/または治療イベント間に必要な時間を増大させ得る。これは、障害の長期抑制につながる。さらに、運動障害はまた、脳が運動障害に関連した異常な運動を誘発するために時間をかけて状態を変化させた神経学的構成要素も含み得る。異常な運動の重症度を軽減するのに関与する筋肉の治療は、治療の補助を行うことなく異常な運動を減らすためにフィードバックループを提供し、脳の再調整を助けることができる。従って、正確な筋肉の選択および治療パラメータ(例えば、投薬)は、運動障害への長期的な解決策を提供する脳の再調整に役立ち得る。唯一の最適な治療レジメンは、この点で有用であり得るため、本明細書に記載の運動学的評価に基づく治療レジメンを開発することは、現在使用されている視覚的評価戦略よりも顕著に好ましいであろう。いくつかの治療レジメンにおいて、対象の身体の片側のみの処置は、該身体の他方の片側の利益をもたらし得る。

0031

運動障害に関係するわずかな動きおよび筋肉は、一般的に、担当医が視覚的に評価するのが困難である。従って、視覚的評価は主観的であり、担当医の経験に依存する評価ツールである。全ての運動障害は視覚的に診断可能であるが、現在の視覚的評価は、一般的に、以下の理由により限界がある:ヒトの眼は、症状の場所を適切にピンポイントに指摘するのに必要なレベルではない。運動障害はタスク間で変化し、それはヒトの眼では追跡できない。そして、運動障害は経時的に変化し、それは、記録および視覚的評価を通じて追跡できず、比較できない。本発明のシステムおよび方法は、正確かつ客観的な運動の内訳を提供することができる。このような精度は、より顕著な治療効果、必要とされる治療薬の量の低減およびより少ない副作用をもたらす、運動障害に関与する正確な筋肉でのより適当な処置につながる。例えば、本発明のシステムおよび方法とBoNTA注射療法との併用は、BoNT Aの有効性を増し、必要な容量を低減し、処置された四肢の機能を増大させ、そしてBoNT A療法の副作用である筋肉の筋力低下を低減させる。さらに、一貫性のある方法で分析した客観的なセンサデータは、医学介入後の運動障害の進行の正確な追跡を可能にする。

0032

本発明のさらなる特徴は、記載されているか、または以下の詳細な記載により明らかであり得る。

図面の簡単な説明

0033

本発明のより明確に理解するために、本明細書中、その態様は、添付の図面を参照して、実施例に詳細に記載されている。

0034

図1は、振戦時の関節運動を測定するための、対象の前腕、手および手首上の運動センサの配置を示す。振戦は、手首の角度および手の指骨間関節での加速によって測定され、ここで、a)は、手首のF/EおよびR/Uを測定するエレクトロゴニオメーターであり、b)は、前腕のP/Sを測定する傾斜計であり、そしてc)は、全体的な振戦の重症度の尺度として遠位の指の動きを収集する軽量型3D加速度計である。
図2は、9名のPD対象の手首での振戦の振幅、構成および方向性バイアスを示すグラフである。上図は、手首の振戦における3自由度(DOF)のRMS(二乗平均平方根)振幅を示す。休息時(rest)、静止時(posture)および中立静止時(neutral posture)について、3回の試験の振幅の平均標準偏差が示されている。総平均水平線)もまた示される。B)それぞれの静止についての手首の振戦に対する各構成(F/E、R/UおよびP/S)の寄与度。C)拮抗する各筋群における方向性バイアス(DOF)。P/SおよびF/Eについて、このような状況は、中立位回内(neutral pronation)静止であり得る。図は、この振戦が、主に、屈曲および回内方向のバイアスを有する、休息時のF/EおよびP/Sタイプの振戦であったことを示している。
図3Aは、各条件の3回の試験を平均化したETおよびPDの全体的な振戦の重症度についての手指の振幅を示すグラフである。図3Bは、ETについての休息時タスクと静止時タスク間で対比した手首の振戦の構成を示すグラフである。図3Cは、PDについての休息時タスク(rest task)と静止時タスク(posture task)間で対比した手首の振戦の構成を示すグラフである。図3Dは、ETについての手首の振戦における3−DOFにわたる方向性バイアスを示すグラフである。図3Eは、PDについての手首の振戦における3−DOFにわたる方向性バイアスを示すグラフである。寄与度は、全ての3−DOF振幅の和に対する、各DOF(F/E、R/UおよびP/S)の振幅について計算した。信頼区間外のゼロ(中立位)は、顕著なバイアスと考えられた。
図4は、3名の対象についての3−DOFでの手首の振戦の複雑さを示すグラフである。それぞれの線は、0.1秒毎に記録された手首の動きを示す。X軸に沿った点の移動はF/Eを示し、Y軸に沿った移動はR/Uを示し、そして線の回転(角度)はP/Sを示す。図4Aにおいて、休息時のPD対象#6について、振戦は、主にP/Sであり、最小のF/EまたはR/U偏位であった。図4Bにおいて、静止時のPD対象#2について、振戦は、F/EとP/Sの組み合わせであった。図4Cにおいて、静止時のET対象#10について、振戦は、主にF/Eであり、わずかなP/Sであった。
図5A−Dは、対象の腕において振戦を評価するための、対象の手、手首、肘、前腕および肩の背側表面上の異なるセンサの位置を示す。図5Aは、肩(ゴニオメーター)、肘(ゴニオメーター)、手首(ゴニオメーター)、手の背側表面(加速度計)および前腕の前面(トーションメーター)のおよび加速度センサの配置を示す。
図5Bは、腕全体上のIMUセンサの配置を示す。
図5Cは、カメラおよびIR追跡装置を用いる、振戦の動きを捕捉するために必要とされるマーカーの位置を示す
図5Dは、腕における振戦を記録するための磁気測定センサの配置を示す。
図6Aは、腕などの上肢における各関節での振戦角度、重症度および構成の測定を得るために用いられる、図5Aセンサ設定内のセンサからセンサデータを収集する方法を示すフローチャートを示す。
図6Bは、データ処理をしない評価後の生のシグナルデータサンプル図を示す。
図6Cは、生の振戦シグナルを受けるフィルタ帯域の1150秒のサンプルのうち20秒のサンプルを、予備的な構成分析と共に示す。
図6Dは、生の振戦シグナルを受けるフィルタ帯域の1150秒のサンプルのうち20秒のサンプルを、予備的な構成分析と共に示す。
図6Eは、センサから収集されたセンサデータを、首および頭についての振戦角度、重症度および構成の測定値を得るために使用する方法を示すフローチャートを示す。
図7Aは、A型ボツリヌス毒素(BoNTA)の注射療法前の、図5Aのセンサ設定で対象において評価される右腕の振戦についての筋肉構成および方向性バイアスを示すグラフである。
図7Bは、A型ボツリヌス毒素(BoNT A)の注射療法後の、図5Aのセンサ設定で対象において評価される右腕の振戦についての筋肉構成および方向性バイアスを示すグラフである。
図7Cは、次の注射通院時に測定された筋肉構成および方向性バイアスを示す。
図8A−Dは、対象の首および頭における振戦およびジストニアを評価するための、対象の頭、首および肩上の異なるセンサの配置を示す。図8Aは、首上のトーションメーターおよび頭および肩上の傾斜計の配置を示す。
図8Bは、首の振戦およびジストニアを測定するためのIMUの配置を示す。
図8Cは、カメラおよびIRベースの追跡装置を正確に利用するために必要とされるマーカーの位置を示す。
図8Dは、痙性斜頚を測定するために必要とされる頭および肩上の磁力計の配置を示す。
図9Aは、A型ボツリヌス毒素(BoNT A)注射療法による処置前の、図8Aの対象において評価された頭頸部の振戦についての頭頸部の動きデータを示すグラフを示す。
図9Bは、A型ボツリヌス毒素(BoNT A)注射療法による処置後の、図8Aの対象において評価された頭頸部の振戦についての頭頸部の動きデータを示すグラフを示す。
図10Aは、手首の動きを含む、本態性振戦(ET)対象の右腕の関節運動の振幅、構成および方向性バイアスについて収集されたセンサデータをまとめたグラフを示す。
図10Bは、肘の動きを含む、本態性振戦(ET)対象の右腕の関節運動の振幅、構成および方向性バイアスについて収集されたセンサデータをまとめたグラフを示す。
図10Cは、肩の動きを含む、本態性振戦(ET)対象の右腕の関節運動の振幅、構成および方向性バイアスについて収集されたセンサデータをまとめたグラフを示す。
図11Aは、本態性振戦(ET)対象の左腕における、関節での振戦角度、重症度、構成およびバイアスについてのデータを示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。
図11B−Jは、図11Aにおけるデータに基づいて、ET対象の左腕の各筋肉に注射されたBoNT Aの投与量を決定するための方法を示す。

0035

本明細書は、以下の発明をも開示している。
1.対象において運動障害に関与する筋群を決定する方法であって、運動障害を有する対象の複数の関節から集めた全体的な関節運動についてのセンサデータを個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および該複数の自由度を各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについて分析することを含み、
ここで、前記分解することおよび/または分析することは、そのために非一時的な物理的記憶装置に保存されるコンピューターで実行可能な指示によって達成される、方法。
2.対象における運動障害を処置するための治療レジメンを決定する方法であって、
対象の複数の関節から集めた全体的な関節運動についてのセンサデータを個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および該複数の自由度を運動障害により引き起こされる動きの振幅および運動障害により引き起こされる各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度について分析すること(ここで、前記分解することおよび/または分析することは、そのために非一時的な物理的記憶装置に保存されるコンピューターで実行可能な指示によって達成される)により、運動障害により引き起こされる対象の運動の振幅および筋肉構成を決定すること、および
運動障害により引き起こされる動きに対する各筋群の振幅および相対的寄与度から対象について個別化された治療レジメンを決定することを含む、
方法。
3.運動障害を有する対象の処置方法であって、
対象の複数の関節から集めた全体的な関節運動についてのセンサデータを個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および該複数の自由度を運動障害により引き起こされる動きの振幅および運動障害により引き起こされる各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度について分析することにより、運動障害により引き起こされる対象の運動の振幅および筋肉構成を決定すること;および
運動障害により引き起こされる動きに対する各筋群の振幅および相対的寄与度から決定される個別化された治療レジメンを対象に処方することを含む、
処置方法。
4.個別化された治療レジメンの決定において、運動障害により引き起こされる動きに関与する筋群の方向性バイアスを決定すること、および該方向性バイアスを使用することをさらに含む、項2から3のいずれかに記載の方法。
5.対象における運動障害を処置するための治療レジメンを決定する方法であって、
対象の複数の関節から集めた全体的な関節運動についてのセンサデータを個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および該複数の自由度を運動障害により引き起こされる動きに関与する筋群の方向性バイアスについて分析すること(ここで、該分解および/または分析は、そのために非一時的な物理的記憶装置に保存されるコンピューターで実行可能な指示によって達成される)により、運動障害により引き起こされる動きに関与する対象の筋群の方向性バイアスを決定すること、および
運動障害により引き起こされる動きに対する各筋群の方向性バイアスから対象について個別化された治療レジメンを決定することを含む、
方法。
6.運動障害を有する対象の処置方法であって、
対象の複数の関節から集めた全体的な関節運動についてのセンサデータを個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および該複数の自由度を運動障害により引き起こされる動きに関与する筋群の方向性バイアスについて分析することにより、運動障害により引き起こされる対象の動きに関与する対象の筋群の方向性バイアスを決定すること;および、
運動障害により引き起こされる動きに対する各筋群の方向性バイアスから決定される個別化された治療レジメンを対象に処方することを含む、
処置方法。
7.治療レジメンが、運動障害により引き起こされる動きに関与する筋群を処置することを含む、項2から6のいずれかに記載の方法。
8.治療レジメンが、注射可能な治療レジメンおよび/または注射不可能な治療レジメンを含み、注射可能な治療レジメンが、薬剤または薬剤の混合物を注射することを含み、注射不可能な治療レジメンが、電磁的(e/m)放射線療法、筋電刺激、機能的電気刺激、能動矯正装置、超音波療法、鍼治療、経頭蓋磁気刺激または薬剤の局所適用を含む、項2から7のいずれかに記載の方法。
9.治療レジメンが、運動障害により引き起こされる動きに関与する筋群の1または複数の筋肉に薬剤を投与することを含む、項2から7のいずれかに記載の方法。
10.薬剤がボツリヌス毒素を含む、項9に記載の方法。
11.薬剤が、A型ボツリヌス毒素(BoNTA)またはB型ボツリヌス毒素(BoNT B)を含む、項10に記載の方法。
12.薬剤が、運動障害により引き起こされる動きの振幅に基づいて選択される投与量で各筋肉に投与される、項9から11のいずれかに記載の方法。
13.薬剤が注射により投与される、項9から12のいずれかに記載の方法。
14.治療レジメンが、薬剤の最初の投与の後に得られた対象の各関節について分解されたセンサデータならびに薬剤の最初の投与のために選択された筋肉および薬剤投与量を分析し、薬剤の最初の投与後の対象の結果に基づいて、薬剤の第二の投与における薬剤投与の用法および用量を決定するために調整することにより最適化される、項9から13のいずれかに記載の方法。
15.対象の結果が、薬剤の最初の投与の結果として該対象が1または複数の筋肉の筋力低下を生じることを含み、レジメンが、筋力低下を生じた1または複数の筋肉への薬剤の投与量を低減させることにより最適化される、項14に記載の方法。
16.対象の結果が、所定の関節における運動障害により引き起こされる動きの振幅の不十分な低下および所定の関節における運動障害により引き起こされる動きの筋肉構成における10%以上の変化を含み、該レジメンが、所定の関節における運動障害によって引き起こされる運動に対して主要因となっている筋群への薬剤の投与量を増加させることによって最適化される(ただし、高用量の薬剤を投与された筋群は、筋力低下を生じた1または複数の筋肉の1つまたはそれ以上を含んでいない)、項15に記載の方法。
17.該レジメンが、運動障害が改善されたかどうかを対象に尋ねることにより最適化され、対象が運動障害が改善していないことを報告した場合、高用量の薬剤を、以前に薬剤を投与しなかった筋肉に投与することなく、以前に投与された各筋肉に投与する(ただし、薬剤の投与量は、筋力低下を生じた筋肉または項16に記載の条件下で高用量の薬剤を投与される筋肉で増大されない)、項16に記載の方法。
18.治療レジメンが、薬剤の最初の投与前に以下により最適化される、項12から16のいずれかに記載の方法:身体セグメントの運動の動的モデルにおける身体セグメントの異常な運動パターンを作成し(ここで、異常な運動パターンは、障害により引き起こされる身体セグメントにおける運動と同様のものであり、動的モデルは、身体セグメントの既知のパラメーターから作成される。)、そして動的モデルから処置される必要がある筋肉および異常な運動パターンを正常に戻すために各筋肉に必要とされる薬剤の投与量を決定する。
19.運動障害が振戦である、項1から18のいずれかに記載の方法。
20.運動障害が、パーキンソン病(PD)または本態性振戦(ET)である、項1から18のいずれかに記載の方法。
21.運動障害が痙攣である、項1から18のいずれかに記載の方法。
22.筋群が、対象の上肢の筋肉を含む、項1から21のいずれかに記載の方法。
23.筋群が、屈曲−伸展(F/E)筋群、尺屈−橈屈(U/R)筋群、外転/内転(A/A)筋群、および回内−回外(P/S)筋群の1つまたはそれ以上を含む、項1から22のいずれかに記載の方法。
24.運動障害を有する対象の複数の関節から全体的な関節運動についてのデータを取得し、分析するためのシステムであって、以下を含むシステム:
運動障害を有する対象の身体上に、該対象の複数の関節の近位に配置するように構成された複数の運動センサであって、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解し、分析して、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスを提供し得るように、個々の関節について十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために選択される、運動センサ;および、
該運動センサによって収集されたデータを受け入れるよう設定された非一時的な物理的記憶装置であって、全体の関節運動についてセンサにより収集したデータを個々の関節についての自由度に分解するための、そこに保存されたコンピューターが実行可能な指示を有し、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについての複数の自由度を分析する、非一時的な物理的記憶装置。
25.対象において薬剤で運動障害を処置するための推奨投与量を提供するためのシステムであって、以下を含むシステム:
運動障害を有する対象の身体上に、該対象の複数の関節の近位に配置するように構成された複数の運動センサであって、該センサによって収集されたデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解し、分析して、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスを提供し得るように、個々の関節について十分な自由度で全体的な関節運動を測定するために選択される、運動センサ;および、
該運動センサによって収集されたデータを受け入れるよう設定された非一時的な物理的記憶装置であって、全体の関節運動についてセンサにより収集したデータを個々の関節についての自由度に分解するための、そこに保存されたコンピューターが実行可能な指示を有し、運動障害に起因する運動の振幅、ならびに各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについての複数の自由度を分析する、非一時的な物理的記憶装置。
ここで、所定の関節に関して、コンピューターが実行可能な指示は、
関節での動きに関与する筋肉に投与するための薬剤の総投与量を、運動の振幅からさらに決定すること;
総投与量中の、関節での動きに関与する各筋群に投与するための割合を、各筋群の相対的寄与度からさらに決定すること;
各筋群に投与される投与量中の、筋群中の各個々の筋肉に投与するための割合を、方向性バイアスからさらに決定すること;および、
関節運動に関与する各個々の筋肉に投与するために、総投与量および決定された各割合から薬剤の投与量を計算することである。
26.複数の運動センサが少なくとも1個のゴニオメーターを含む、項24または25に記載のシステム。
27.運動障害が振戦である、項24から26のいずれかに記載のシステム。
28.運動障害が、パーキンソン病(PD)または本態性振戦(ET)である、項24から26のいずれかに記載のシステム。
29.運動障害が痙攣である、項24から26のいずれかに記載のシステム。
30.運動障害が卒中後の焦点性痙攣である、項24から26のいずれかに記載のシステム。
31.運動障害が多発性硬化症である、項24から26のいずれかに記載のシステム。
32.筋群が、対象の上肢の筋肉を含む、項24から31のいずれかに記載のシステム。
33.筋群が、外転/内転(A/A)筋群、屈曲−伸展(F/E)筋群、尺屈−橈屈(U/R)筋群および回内−回外(P/S)筋群の1つまたはそれ以上を含む、項24から32のいずれかに記載のシステム。
34.複数の運動センサが、少なくとも1個のトーションメーターまたは少なくとも1個の電磁追跡装置を含む、項24から26のいずれかに記載のシステム。
35.複数の運動センサが、少なくとも1個の電位磁力計を含む、項24から26のいずれかに記載のシステム。
36.運動障害が痙性斜頚である、項24、34または35に記載のシステム。
37.筋群が対象の頸部の筋肉を含む、項24、34から36のいずれかに記載のシステム。
38.筋群が、側方斜筋群、軸回転筋群、矢状方向の傾斜筋群、屈曲−伸展(F/E)筋群、尺屈−橈屈(U/R)筋群、外転/内転(A/A)筋群、および回内−回外(P/S)筋群の1または複数を含む、項24または37のいずれかに記載のシステム。
39.複数の運動センサが、少なくとも1個の加速度計、少なくとも1個のジャイロスコープおよび少なくとも1個の電位磁力計を含む、項24から25、27から33および36から38のいずれかに記載のシステム。
40.運動障害を薬剤で処置するための推奨投与量を提供する方法であって、
運動障害を有する対象の複数の関節から収集された全体的な関節運動についてのセンサデータを、個々の関節についての複数の自由度に分解すること、および該複数の自由度を各関節の運動に関与し得る各筋群の相対的寄与度および方向性バイアスについて分析すること;
所定の関節での動きに関与する各筋群に投与するための薬剤の総投与量を、該所定の関節における運動の振幅から決定すること;
総投与量中の、所定の関節での動きに関与する各筋群に投与するための割合を、各筋群の相対的寄与度から決定すること;
各筋群に投与される投与量中の、筋群中の各個々の筋肉に投与するための割合を、方向性バイアスから決定すること;および、
関節運動に関与する各個々の筋肉に投与するために、総投与量および決定された各割合から薬剤の投与量を計算することを含む、
方法。
41.所定の関節における総投与量が、投与量 対 その関節についての振戦の振幅の標準曲線から、または振幅の範囲を総投与量の範囲に関連付ける評価尺度から決定される、項40に記載の方法。
42.分解すること、分析すること、決定することおよび/または計算することが、そのために非一時的な物理的記憶装置に保存されるコンピューターが実行可能な指示により達成される、項40から41のいずれかに記載の方法。

0036

好ましい態様の説明
実施例
実施例1:手首における振戦の構成および方向性バイアスの運動学的評価
運動学的方法論は、上肢の動きのダイナミクスを研究するためによく確立されている。技術的な進歩が、これを振戦などの複雑な動きの特性化において信頼性が高く、実行可能な選択肢にした。例えば、手首の振戦は可変であり、3方向の運動を有する:屈曲/伸展(F/E)、橈屈/尺屈(R/U)、回内/回外(P/S)。従って、経時的な動きの複雑さの視覚的にもたらされる判断は難しく、不正確になり得る。さらに、これまでの運動学的研究は、それらの筋肉構成および筋群内の方向性バイアスに複雑な動きを分解していない。本明細書に記載の通り、運動学的方法論は、振戦ダイナミクスの改善された特性化につながる、全てのこれらの変数の評価を可能にし得る。ETおよびPDの両方における振戦の生体力学を理解するために、手首におけるこれらの振戦タイプの構成を、運動学的に評価し、振戦のダイナミクスの複雑さを実証し、運動学的評価を振戦構成の古典的な視覚評価と比較した。

0037

ETおよびPD患者の便宜的サンプルは、三次医療運動障害クリニックから1人の運動障害神経科医によって研究への参加のために募集された。患者は、8ヶ月間に亘る手の振戦のためのBoNTA局所注射の最適化における進行中の大規模研究に登録された。臨床的に確認されたETを有する最初の11名の患者および17名のPD患者のベースラインデータが、検討された(表1)。運動障害の専門家によるETの診断は、現在の基準に基づく[Benito−Leon 2011; Deuschl 1998]。全てのPD患者は、PDについてのUKの脳バンクの基準を満たした。選択基準には、全ての対象が、この研究のために排除されることなく登録前の最低6ヶ月間安定した投薬管理をされること、一次および最も厄介な症状として振戦を有すること、そしてボツリヌス毒素投与を受けていないことが含まれる。対象のいずれも、他の神経障害を有していなかった。データ記録のために、利き手の動きをET患者のものと見なした。PD患者において、より大きな振戦振幅を有することが報告された手は、利き手に関わりなく評価し、全ての運動学的評価を、薬物の“オン“状態で行った。

0038

0039

運動学的方法
運動学的装置を用いて、全体的な振戦振幅/重症度に加えて、手首の振戦の構成を記録した。手首の屈曲/伸展(F/E)および橈屈/尺屈(R/U)を、手首関節を横切るように配置したツインフレキシブル軸エレクトロゴニオメーター(SG65、Biometrics Ltd)を用いて測定した。前腕回内/回外(P/S)を、手の背側表面に固定された2D傾斜計(Noraxon(登録商標))を用いて測定した。両方とも、該センサは、手首での3自由度(DOF)角度測定を提供した。指の振戦はまた、3度の直線加速度を供する中指遠位指節間関節にて直線加速度計(3D、6g、Noraxon(登録商標))を用いて記録した。図1は、センサの配置を示している。

0040

この装置は、振戦の重症度の全体的な測定を提供する。エレクトロゴニオメーターは、手首および前腕の相対的な動きを記録するが、傾斜計および加速度計は、グローバル慣性座標系を有した。センサは、医療用テープを使用して標準的な位置に取り付けられ、TeleMyo 2400T G2およびPCインターフェースを介してラップトップに接続された。データは、デジタルサンプリングされ(1500Hzにて、MyoResearch XP Master Edition 1.08.09ソフトウェアを用いて、Noraxon(登録商標))、オフライン処理および分析のために保存された。

0041

全ての記録は、座った状態で行った。センサを装着後、手を、手首および肘について、中立位P/S、中立位R/U、および中立位F/Eで固定垂直面に対して置いた。この中立位での5秒間のデータを較正のために使用した。その後、対象に、一連の3つのタスク:休息時、静止時および中立静止(posture−neut)を各10秒間行い、そして振戦の動きに対する抵抗または補正をしないよう依頼した。休息位置の間、対象は、自身の膝上に中立位回内でリラックスして手を置いた。静止位置では、対象が、両腕を外側に開き、自身の手を床に平行に前方へ突き出し、手のひらを床に向けた。中立静止では、手の向きを除いて同じ位置であり、手のひらを互いに向かい合わせた。これらの一連のタスクを全3回繰り返した。振戦を解明するために臨床神経学的検査で古典的に評価された、休息および静止の2タスクのみを、構成分析に用いた。方向性バイアスは、R/Uについて回内の位置にて、F/EおよびP/Sについて中立静止にて実験した。これらの四肢の位置は、重力の影響を排除するように選択した。

0042

シグナル処理をMatLab(登録商標)(MathWorks、R2011a)で行った。各対象データファイルに関して、各試験に対応するセグメントを全てのタスクについて抽出した。各セグメントは、手首についての3つの角度位置シグナル、および指についての3つの直線加速度シグナルを含んだ。各角度位置シグナルについて、中立位置較正中の平均値を、さらなる処理の前に差し引いた。全ての振戦シグナル(角度位置および加速度の両方)を、バンドパスフィルタにかけた(2−20Hz、最小二乗法有限インパルス応答フィルタ、2000年製)。シグナルは、両端に対称的に記入した。各振戦シグナルについて、フィルタリング後、二乗平均平方根(RMS)値を、フィルタの一過性の影響を避けるために、振幅の測定値として計算した。試験中の3D指振戦の振幅、手首振戦の3構成の振幅、および各構成の方向性バイアスを、休息時の3試験および静止時の3試験について計算した。指での直線加速度の3Dを組み合わせて(RMS)、全体的な振戦の重症度を提供する。手首振戦に対する3構成のそれぞれについての寄与度を、合計した3D角度振幅(F/E+R/U+P/S)について決定した。3構成のそれぞれについての方向性バイアスを、アカウント方向(ポジティブ=F/R/P;ネガティブ=E/U/S)を考慮して、シグナルを平均化することによって計算した。

0043

振戦加速度振幅は、通常、傾斜分布および対数変換される。従って、全体的な手指振戦(複合3D)振幅は、分析前に対数変換された。対数変換されたデータは、パラメトリック解析のための基準を満たした。3つの試験の平均振幅を、診断の効果と休息位置および静止位置についての反復測定との間の2方向ANOVAで比較した。アルファレベルを0.05に設定し、TukeyのHSD検定事後分析のために行った。

0044

手首振戦の3構成のそれぞれについての寄与度を、3つの試験について平均化した。

0045

3つの試験での平均方向性バイアスデータは、パラメトリック解析のための基準を満たした。対象の各群毎に、別々の単変量ANOVAを、手首振戦構成(F/E、R/U、P/S)のそれぞれにおける方向性バイアスを比較した。信頼区間(95%)を、構成の平均バイアスが大きく正または負であったかどうかを調べるために使用した。統計分析を、STATISTICA(登録商標)8.0、StatSoft Incで行った。

0046

視覚的方法
運動学的評価を従来技術の標準的な視覚的評価と比較するために、視覚的振戦評価の以下の臨床スケールが、8名のET患者および11名のPD患者に利用可能であった。1人の評価者は、注射されるべき手について統一パーキンソン病評価尺度(UPDRS)の適用を行った。UPDRSからの項目20(休息時振戦:手L/R)および21(手の動作時振戦:L/R)は、振戦および上肢に関連する特定の視覚的評価であり、全ての患者について集めた。同じデータ収集セッションでは、対象に、両手のFahn−Tolosa−Marin振戦評価尺度[Fahn 2003]の一部として、アルキメデス螺旋および直線を描くように求めた。直線および螺旋描写における振戦スコアは0−4の範囲であり、全ての患者について個別評価により評価した。

0047

運動学的スキームと臨床的スキームとの比較
記録された臨床的尺度を有する対象の同じ群(8名のET患者および11名のPD患者)について、潜在的な注射のために選択された筋肉の選択に対する振戦評価法の効果を調べた。臨床評価は、目視観察、および上記のように使用される臨床尺度のスコアに基づいた。担当医は、注射のための筋群およびBoNTA注射のために必要とされ得る投与量を選択した(スキーム1と呼ぶ)。

0048

全ての対象の募集後、運動学的分析データを、患者の臨床評価を知らされていない同じ担当医に無作為順で提示した。運動学的データは、何らの識別子なしに、各振戦構成の運動方向、振幅および相対的寄与度を得た(図2参照)。これらのペアは、前腕でのP/S、手首でのF/EおよびR/Uを含んだ。

0049

視覚に基づく臨床的決定と同様に、担当医は、最適化された結果のための筋肉およびBoNTAの可能性のある投与量を含む、注射パラメーターを選択した。

0050

結果
11名のET患者(70±8.8)および17名のPD患者(64±8.0歳)を、上記の表1にまとめた対象統計表で評価した。振戦スコアのまとめを表2に示す。全ての休息時試験および静止時試験における平均手指振戦(加速、対数変換前)および手首振戦(角度)振幅もまた、各対象について示した。UPDRSの項目20(手のみ)および項目21をまとめて、各対象について、直線および螺旋描写でスコアと共に示した。

0051

3D加速度計の指での測定は、手指、手首および肘から生じる振戦を示すため、手指の振戦を、全体的な振戦の重症度を表すために用いた。休息時のETの振戦の振幅は、静止時のETの値より顕著に低く(F(1、26)=5.25、p=0.030、およびpost−hoc TukeyのHSD検定)、一方、休息時および静止時のPDは、有意な差はなかった。加えて、静止時のETおよびPDもまた有意な差はなかった。これらのデータを図3Aに示す。

0052

運動学的測定と臨床的測定(UPDRS振戦スコア)との全体的な振戦の重症度を比較するために、手指の振戦についての休息時および静止時の加速度振幅を、3回の試験について平均した。手首の角度も同様に平均した。次いで、これら2つの測定を、全体的な振戦の臨床的指標である、UPDRSの加算項目20および21に対して個別に比較した。指の動きを加速度として記録し、手首の動きを角度として記録したため、これらを加算することができなかった。ETおよびPDの両者における振戦振幅のUPDRSの項目(20+21)と運動学的測定との間に強い線形依存があった(ピアソン相関係数、r=0.84、対数変換平均手指振戦および手首の振戦振幅の平均角度について、それぞれr=0.84)。

0053

0054

ET患者およびPD患者間の休息時および静止時の手の振戦の合算UPDRSスコア有意差はなく(それぞれ、ET患者(95%CI[2.6、3.9])およびPD患者(95%CI[3.2、5.0]))、振戦の重症度について両群で差がないことが示された。しかしながら、個別のUPDRS項目20(休息時の手の振戦:ET:[0、1.3]、PD:[2.3、3.1])および項目21(動作時振戦:ET:[2.3、2.9]、PD:[0.7、2.2])は、2つの群の患者間で有意差があった。同様に、ETおよびPDにおける休息時および静止時の運動学的測定は、有意差がなかった(休息時手指:ET:[0.0、0.5]、PD:[0.5、2.7];静止時手指:ET:[0.0、1.4]、PD:[0.9、4.2];休息時手首:ET:[0.1、0.4]、PD:[0.3、1.4];静止時手首:ET:[0.2、1.6]、PD:[0.2、2.4])。直線描写(ET:[1.8、3.2]、PD:[0.6、2.3])または螺旋描写(ET:[1.6、3.1]、PD:[0.3、2.0])スコアで、有意差はなかった。

0055

振戦の構成は、休息時および静止時の両対象群および両タスク群について、図3Bおよび図3Cに示されている。ETについて、休息時、いずれの構成も手首の振戦に優位であることが見出されなかった(Kruskal−Wallis検定:H(2、N=33)=3.76、p=0.153)。ETについて、静止時、F/Eは、他の2つの構成よりも優位であることが見出された(H=12.26、p=0.002)。PDについて、休息時および静止時の両方で、F/Eは、R/Uよりも有意に大きかったが(それぞれ、H(2、N=51)=6.28、p=0.043;H=12.78、p=0.002)、P/Sより大きくはなかった。

0056

個別に各自由度を分割するために、本発明者らは、手指ではなく、手首で拮抗筋のペア毎に方向性バイアスを計算した(F対E、R対U、P対S)。これは、1つの方向構成が、ETおよびPDの両方に対して優位であるかどうかを示した。両対象群の3つの手首の振戦構成の各々の平均方向性バイアスは、図3Dおよび図3Eに示されている。両対象群について、方向性バイアスは、構成間で有意に異なっていた(ET、F(2、30)=4.84、p=0.015;PD、F(2、48)=36.18、p<0.001)。ET患者について、唯一の有意な平均バイアスは、P/Sについて回内方向であった。PD患者について、3つ全ての構成が有意な平均方向性バイアスを有していた。F/Eのバイアスは伸展方向、R/Uは尺屈方向、およびP/Sは回内方向であった。構成に関して、手首の振戦運動は、多くの場合、構成(F/E、R/UおよびP/S)のいずれとも複合性を有さず、明らかに振戦運動に影響を与えなかった。この複雑性を評価するために、1構成を、貢献が>70%(任意)であった場合、影響有りと見なした。各対象について、休息時および静止時試験は、ETおよびPDについて別個に平均化し、その後、この閾値以上の任意の構成の発生を評価した。この分析は、ETについて、優位性が、休息時:0%、静止時:36%であり、PDについては、休息時:23%、静止時:23%であることを明らかにした。一例として、3名の異なる対象についての手首の振戦構成は、各対象について図4に示す通りであり、振戦構成は、その対象に特有であった。

0057

本実施例は、休息時および静止時の両方で、振戦がETおよびPDに存在することを示している。ETにおいて、振戦は、明らかに静止時に優位であるが、PDにおいて、休息時および静止時の両方で、該コホートにおいて等しかった。PD振戦の振幅は、対象において全体的に高かった。加えて、かなりのばらつきが振戦振幅に存在していた。これらの結果を図2および図3パネルAに示す。コホートにおけるPD振戦の静止構成は、典型的なPD患者よりも重篤な振戦を有する患者の結果である得るが、それは、静止時振戦が、休息時PDと同程度の重症度で存在し得て、タスクを実行する機能的障害に寄与し得るという点を強調している。

0058

ETおよびPDにおける振戦の複合構成は、それぞれ、図3のパネルBおよびCに明確に示されている。ETにおいて、休息時、F/E、R/UおよびP/Sの3つ全ての構成が、ほぼ均等に寄与している。静止時、この構成は、F/Eが優勢になるように顕著に変化する。しかしながら、P/SおよびR/Uも持続するが、より低い割合である。そのため、患者がETの優勢な静止に関連する問題を有する場合、屈折および伸張に寄与する筋群へのBoNTAの注射を開始することが提案される。患者が休息時振戦を有するようにも見られ、診断が未だETである場合、P/SおよびR/Uでのさらなる注射が考慮され得る。図3Dに見られるような運動に対する寄与に関するこれらの構成の方向性バイアスの分析は、該注射が、F/EおよびR/Uに寄与する筋群間で等しく分割されるべきであり、一方で、回内筋が中立位から統計的にバイアスされたため、回内筋が、回外筋よりも多くを受容すべきであることを示す。このことは、寄与の全体的印象であり、個別化された筋肉注射は、対象の個々の評価および固有の特性に基づいていることに留意すべきである。

0059

図3Cはまた、PD振戦において、F/EおよびP/Sが休息時および静止時に有意に等しく、両状態において、R/Uよりも顕著に高く寄与していることを示す。これは、PD振戦について注射を考慮するとき、これらの運動サブコンポーネントの両方を、開始時からほぼ同量で注射すべきであることを示唆している。これらの患者に対する振戦への寄与に関してこれらの構成の方向性バイアスの分析は、注射量が、伸筋が屈筋より多くを受容すべきであり;尺屈筋が橈側偏位筋より多くを受容すべきであり、そして回内筋が回外筋よりも多くを受容すべきであるように、拮抗筋間で分割されるべきであることを示す。ECRおよびECUが、ECU>ECRで注射され、一方でPRQおよびPRTがSUPおよび可能性のある上腕二頭筋よりも多く注射される、デシジョントリーが提案され得る。注射に使用するBoNTAの注射投与量は、一般的に、担当医に公知である。本明細書に記載のような個々の対象における振戦の運動学的分析に基づいて、担当医は、その対象に適当な投与量を選択することができる。

0060

本実施例は、対象群内(図2)および対象群間(図3)の振戦パラメーターにおける顕著な変化を示した。これまでに、振戦振幅後、手首の振戦における2番目に可変な因子はその構成であることが示されている。さらに、タスクの変化は、手首の振戦の構成を変えることがある(図2)。このことは、1つの状況における振戦の単一および簡単な視覚的検査が十分ではないことを意味する。臨床的設定において、異なる位置の種々の対象の振戦を観察し、振戦の全体的な構成を決定することは、極めて困難である。実際に、担当医は、長期間にわたり、または異なる位置間で、まとめて評価する能力を有しない。この可変性および単純な視覚的検査による認識の困難性により、筋肉の選択が最適ではないかもしれないことが可能性としてある。

0061

従って、運動を示す振戦の分解は、ET(休息時:0%、静止時:36%)およびPD(休息時:23%、静止時:23%)において、1−DOFが優位であった(>70%の寄与)。ETおよびPDにおけるタスクの変動は、振幅および構成の変化をもたらした。振幅は、ETにおいて休息時から静止時に顕著に増大したが、この増大は、PDでは顕著ではなかった。構成変化は、ETのみに有意であった。各DOFにおける方向性バイアスが、ETにおける回内について、およびPDにおける回外、尺屈、および回内について、手首関節で観察された。

0062

振戦に寄与する筋群を選択する際のスキーム1(視覚的)およびスキーム2(運動学的)の間の一致を評価した。特定の筋肉が両スキームで明らかになったとき、一致数1が割り当てられ、外2つのスキームの一方のみで筋肉が明らかになったとき、一致数は0であった。決定を、スキームに使用される筋肉毎に行い、リストを表3に一致と共に示す。

0063

振戦における運動の優位な特性の決定は視覚的に行われるため、視覚的方法で行われる筋構成およびその後の注射用の筋肉を、運動学的評価によって提供されたものと比較した。注射を経験した手の臨床的評価と客観的運動学的評価により与えられた評価との低一致性は、このような複雑な振戦の視覚的評価の固有の困難性を強調している。表3は、ETおよびPDそれぞれについて、視覚的に選択された筋群と、盲検化運動学的評価とが、全体的に36%および53%のみ一致したことを示す。従って、視覚的臨床的な評価と、同じ注射器による盲検法での振戦ダイナミクスの運動学的評価とによって行われた可能性のある注射のための筋肉の選択における違いが強調された。

0064

0065

本実施例で概説されるような、振戦に関与する筋肉の構成および方向性バイアスを決定するための振戦の運動学的解析は、振戦を制御するために対象に薬剤をどこに、どの程度投与するかについて、客観的な非視覚的評価方法を提供する。この分析は、ETおよびPDにおける振戦の複雑さの視覚的評価の限界を強調している。

0066

実施例2:運動学的分析を用いる四肢振戦および偏位の処置ならびに手首、肘および肩のA型ボツリヌス毒素(BoNTA)注射
上腕における振戦の正確な表示を捕捉するために、測定を、腕全体の全ての主要な関節上で行った;手首、肘および肩。手首の振戦は、高度に可変であり、実施例1に記載の通り、運動の3方向:屈折/伸張(F/E)、橈屈/尺屈(R/U)および回内/回外(P/S)を有する。肘の振戦は、屈折/伸張(F/E)によって行われる一方向の動きを有し、一方、肩の振戦は、三方向の動き:屈折/伸張(F/E)、外転/内転(A/A)、および外部/内部回転を有する。実施例1と同じ基準を用いて、実施例1とは異なり18名のETおよび23名のPD患者を、8ヶ月間の腕の振戦研究に登録し、基準データを収集した(表4)。

0067

0068

運動学的方法
運動学的装置を用いて、全体的な振戦振幅/重症度に加えて、手首の振戦の構成を記録した。手首の屈折/伸張(F/E)および橈屈/尺屈(R/U)を、手首関節を横切って配置されたツインフレキシブル軸エレクトロゴニオメーター(SG150、Biometrics Ltd)を用いて測定した。前腕回内/回外(P/S)を、前腕内側、橈側手根屈筋に平行に沿って配置されたシングルフレキシブル軸エレクトロトーションメーター(Q150、Biometrics Ltd)を用いて測定した。それらと共に、センサは、手首における3自由度(DOF)角度測定を提供した。手の振戦はまた、3度の線形加速度を与える手上の直線加速度計(3D、6g、Noraxon(登録商標))を用いて記録した。シングルフレキシブル軸エレクトロゴニオメーターを肘関節上に配置して屈折/伸張(F/E)を測定し、別のツイン軸エレクトロゴニオメーターを肩関節上に配置して屈折/伸張(F/E)および外転/内転(A/A)を測定した。図5Aは、手首、肘および肩の振戦を測定するための、これらのセンサタイプの独特の配置を示す。手首を斜めに横切って配置されたセンサは、特に、手首の動きの完全な範囲のデータを収集するのに有用であった。

0069

全ての記録を、実施例1に記載の通りに、同じPCインターフェースを用いて座った状態で行った。手首の較正はまた、実施例1に記載の説明と同様の通りであり、これに肘および肩の較正を追加し、ここで、それぞれ個々に、肘に中立位F/Eに配置されて、その後肩に中立位F/Eおよび中立位A/Aの位置に配置されて較正された。その後、対象は、最初、腕と手をリラックスした状態にし、休息時に患者自身の膝上に置き(rest−1)、その後、支持体面上に腕を休めて(rest−2)、振戦を測定するために一連の7タスクを行った。手は、振戦に対する重力の影響を低減するため側面に手のひらをむけてもよい。rest−1およびrest−2中の振戦を誘発するために、患者は、記録中に腕をリラックスした状態に維持することが求められ、一方で、振戦を誘発するために記録していない腕でハンドジェスチャーを作成するタスクを行い、記録中の腕がよりリラックスするように、対象を記録している腕からそらせた。次いで、両腕および手を地面から平行に全面に突き出し、手のひらを地面に向けた(post−1)。その後、両腕を再び静止−中立に配置し、腕および手を前方へ伸ばし、この時、手のひらを互いに向かい合わせた(posture−2)。その後、患者に、上記の実施例1に記載の通り、と標的との間の目標指向運動(運動性)を行うよう求めた。最後に、患者に空のカップ無負荷)および加重カップ(全負荷)を自身の前に持ち、着席するように求めた。全てのタスクを、それぞれ20秒継続して行い、合計3回繰り返した。運動性タスクではない全てのタスクを、完全な腕の振戦分析に使用した。

0070

シグナル処理を、実施例1と同様に、MatLab(登録商標)(MathWorks、R2011a)で行った。各対象データファイルについて、各試験に対応するセグメントをタスク毎に抽出した。各セグメントは、手首、肘および肩について3つの角度位置シグナル、および手について3つの線形加速シグナルを含んだ。各角度位置シグナルについて、中立位較正中の平均値を、さらなる処理の前に差し引いた。全ての振戦シグナル(角度位置および加速度の両方)を、フィルタリングバンドパスした(2−20Hz、最小二乗有限インパルス応答フィルタ、2000年製)。シグナルを両端に対して対称的に記した。各振戦シグナルについて、フィルタリング後、二乗平均平方根(RMS)値を、フィルタの一過性の影響を避けるために、振幅の測定値として計算した。試験中の、手の振戦の3D振幅、手首の3構成の振戦、および各構成の方向性バイアスを、rest−1、rest−2の3試験、ならびにpost−1、post−2の3試験、ならびに無負荷および全負荷の3試験について計算した。手の線形加速度の3Dを振幅とし(RMS)、全体的な振戦の重症度を提供した。手首の振戦に対する3構成のそれぞれの寄与度は、3D角度振幅(F/E、R/UおよびP/S)と手首での1構成(F/E)を組み合わせて決定した。同様に、肩での2構成の寄与度を、F/EおよびA/Aについて決定した。構成それぞれについての方向性バイアスを、シグナル、方向を考慮して(正=F/R/P;負=E/U/S)、シグナルを平均化することにより計算した。また、手首でのバイアスは、post−1およびpost−2中に手首でさらに分析されて、拮抗筋の1群が、他の群に比べて治療中により配慮が必要かどうかを判断するための情報が担当医に提供された。この処理は、図6A、6Bおよび6Cに示されている。

0071

結果
対象の独特の右腕振戦の測定および分析後に、データはレビューを受けるために担当医に提供された。該情報に基づき、手首、肘および肩の各四肢セグメントの全体の図示値(図7A)を調べた。図7Aの上から4つ目のパネルを見ると、手首、肘および肩の合計振戦振幅は、それぞれ1.22、0.12および0.1であった。次いで、手首、肘および肩での最大値が処置を必要とするかどうかの最初の決定がなされた。処置を必要とした四肢セグメントの組み合わせに応じて、各肢セグメントについて、該肢が休息時、伸ばし腕静止中、動作位置で捕捉されるかどうか、および腕が種々の負荷位置にあるときに捕捉されるかどうかを、示された情報に基づいてさらに検討した(図7Aの5番目パネル)。休息時、静止時、動作時、負荷時または全ての腕の位置の組み合わせにおける四肢の位置に基づき、最大振戦振幅を決定することができた。

0072

手首について、最大振戦振幅は、図7Aの最初のパネルに示す通り、1.22であった。休息時および負荷時の手首の振戦振幅から、グラフ化した結果は、下位運動値である屈折−伸張(F/E)および橈屈−尺屈(R/U)に相関している(図7Aの2番目パネル参照)。(F/E)および(R/U)の手首の動きに関連する振戦振幅は、偏位/バイアスの重大度の臨床評価を補助し、手首は、中立/通常の位置を有している(図7Aの3番目パネル)。その後、これらの2つの下位運動での最大振幅は、手首での関心の優先度の面で上から2つのアーム静止からランク付けされる。休息時、静止時および負荷時のF/EおよびR/Uについての手首の偏位(方向性バイアス)および振戦振幅からなる、手首での最終構成に基づき、投薬パラダイムならびに注射のための筋肉の選択が決定され得る。

0073

肘について、振戦振幅(図7Aの最初のパネルに見られる、0.12)が、臨床的に有意であることが見出された。肘における回内−回外(P/S)および橈屈−尺屈(R/U)サブ運動を、別々に評価した。担当医は、肘で測定された振戦が、同様に上腕二頭筋により影響を受ける手首の動きに寄与することを、運動学的評価中に完全に見出した。肘の構成に基づき、同量を肘の筋肉に注射した。しかしながら、回外偏位/バイアスが有意であった場合、薬剤のさらなる投与を上腕に行った。これは、肘の屈曲が回外するような伸張と比較して、肘の屈曲とは異なる肘に注射される。

0074

肩でのサブ運動は、屈折−伸張(F/E)および外転−内転(A/A)と同定された。各サブ運動での相対的振戦振幅が個別に考えられた。F/EおよびA/Aの一方または両方が、個々のサブ運動として屈折および/または伸張、外転および/または内転を考慮して、振戦に寄与するとして選択されるかどうかが決定された。

0075

各関節において、振戦の振幅、構成および方向性バイアスは、その後、注射の投与量および位置の選択を可能にした。供された情報に基づき、注射のために選択された筋肉は、以下のリストから選ばれ得る:橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、腕橈屈筋、橈側手根伸筋、橈側手根伸筋、円回内筋、方形回内筋、回外筋、上腕二頭筋、胸筋、大円筋、上腕三頭筋、三角筋、棘上筋および棘下筋。本実施例において、橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、橈側手根伸筋、橈側手根伸筋、円回内筋、方形回内筋、上腕二頭筋、胸筋、上腕三頭筋および棘上筋が、BoNTA注射のために選択された。

0076

対象は、最初のBoNTAの注射後6週間のフォローアップ評価を有した。担当医および患者の両方が、治療後に手および腕の機能が顕著に改善したと評価した。運動学的値(図7B参照)は、手首、肘および肩の総振戦振幅の有意な減少を示す。図7A図7Bを比較して、その振戦振幅が手首で1.22から0.13へ減少し、肘で0.12から0.08に減少し、そして肩で0.1から0.08に減少したことが分かった。手首の偏位は、大きく寄与することが明らかではなく、正常に戻ったように見える。

0077

実施例3:運動学的解析およびA型ボツリヌス毒素(BoNTA)注射を用いる斜頸を有する頭頸部振戦治療
対象の頭頸部振戦を、実施例1および2に記載の運動学的方法に従って一般的に測定し、分析した。これを達成するために、センサを図8Aに示す通り、対象の頭頸部のセンサと共に、対象の身体上に配置した。図8Aは、頭、肩および首上のセンサを示す。トーションメーターを首の後ろに配置し、2つの傾斜計を両肩上に配置し、そして1つの傾斜計を、患者の頭部の側面に配置した。トーションメーターは、回転の関節可動域に沿って回転性振戦およびジストニア運動を検出することができた。肩上の2つの傾斜計は、肩の挙上を捕捉することができる。患者の頭部の側面に位置する傾斜計は、横方向の左右傾斜および前後方向の頭部矢状方向後屈についての振戦およびジストニア運動を測定するために用いた。頭部のこれと同じ傾斜計は、横方向の左右傾斜および前後方向の頭部矢状方向後屈中の頭部(caput)およびコリス頭部(collis head)運動の関節可動域を記録することもできた。患者は、各運動記録の前に、患者の頭部を最小限の回転、側方傾斜および前後方向の矢状方向後屈を含む中立位置に調節することにより、較正位置に配置された。頭部も、較正中の振戦およびジストニア運動を防止するために、やさしく保持していた。評価には12タスクが含まれている。最初の評価は、着座位置にて、任意の不随意運動を阻止することなく、頭頸部できるだけリラックスして維持しながら、前方を見るよう患者に求めることにより行った。最初のタスクは、患者が一般的に期待しているとき、頭部位置バイアスを決定するために重要である。その後、第二のタスクのために、患者に同様にリラックスした状態で眼を閉じるように求めた。第三および第四のタスクは、患者に、頭をできる限り左へ、その後右へ回転させるように求めた。第五から第八のタスクは、患者に、眼を開けた状態で頭を上向きの頭頸部位置(caput and collis)方向に傾け、次いで、頭頸部位置方向の頭を下向きに傾けることを伴った。最後の4タスクは、再び頭頸部位置に左右に頭を傾けるように患者に求めた。全てのタスクは、少なくとも3つの試験のために行われる。

0078

全評価中、3自由度を、側方傾斜、矢状方向傾斜および軸回転について記録し、2自由度を、肩の角度上昇について記録する。各自由度のための較正時の平均値を計算し、患者が行う他のタスクとの比較のための基準点として用いる。5シグナル毎に、シグナルをバンドパスフィルタに通し、その後、タスク1および2(Rest Eye−open、Rest Eyes−Closed)中の振戦の平均振幅を、3つ全ての試験について計算して、ボックスプロットとして示す。分析され、医師に提供されたデータは、3種類のグラフのいずれか1つである。第一のグラフは、異常なバイアス値を示すが、頭は中立位置に支持され、リラックスしており、振戦またはジストニア運動に無抵抗である。第二のグラフは、眼を開けた休息状態および眼を閉じた休息状態時の振戦振幅(RMS角度、度数)を示す。第三のグラフは、タスク遂行中の頭頸部の関節可動域を示す。この処理は、図6Eに示されている。

0079

対象の頭頸部振戦の測定および分析に続いて、データをレビューのために医師に提供した。初めに、処置が必要かどうかを、運動学的値に基づく、側方傾斜、回転および矢状方向運動の、3つの主要な位置のそれぞれで評価した。これらの3つの主要な位置運動値は、0の値を有する、通常の頭部位置からの偏位を表す。肩の上げ下げもまた、治療が必要かどうかを決定するために調査した。

0080

図9Aに見られるように、運動学的結果は、傾き、回転および矢状方向の運動学的値をさらに評価する必要性を示している。各運動のための個々の運動の記録もまた、眼を開けた状態(Eye−O)と眼を閉じた状態(Eye−C)との相違について評価した(図9Aの上パネル参照)。運動学的値に基づいて、対象は、頭を右に傾ける頭部静止偏位を有することが明らかである。運動学的値はまた、対象の頭部が前傾下顎)および左に回転していることを示している。

0081

ここで、異常な頭部静止が決定されており、各第一位置での振戦角度振幅についてのさらなる評価が行われる。運動学的データ(図9A、2番目パネル)は、傾斜運動、その後の回転運動および最後の矢状方向前後運動における最も大きな振戦を示す。頭部偏位および振戦寄与度の両方を評価して、対象の首の関節可動域を運動学的データ(図9A三番目パネル)から評価し、運動異常を評価する。

0082

投薬管理表(dosing table)が構築され、注射に必要な筋肉が、運動の問題の頭部静止、振戦および可能性のある範囲について補正を助けるために選択された。提供された情報に基づき、注射のために選択された右および/または左の筋肉が、以下のリストから選択され得る:頭半棘筋、頭板状筋、僧帽筋、挙筋肩甲骨、胸鎖乳突筋、斜角筋、頸板状筋および頭最長筋。本実施例において、左右の頭板状筋、左右の胸鎖乳突筋および右側肩甲挙筋を、BoNTA注射のために選択した。

0083

対象を、最初のBoNTA注射の6週間後にフォローアップ評価した。医師および患者の双方が、頭部振戦の減少に伴って頭部静止に顕著な改善を見出した。運動学的値(図9B)は、側方傾斜、矢状方向傾斜および回転を含む総振戦振幅運動の顕著な低減を示す(図9Aの上パネルと比較して図9Bの上パネルを参照のこと)。運動学的測定結果はまた、治療後の患者の全体的な関節可動域における改善を示す。

0084

実施例4:運動学的解析からのデータを用いる、A型ボツリヌス毒素(BoNTA)注射投与量の決定および筋肉の選択
本発明の前に、投与量レジメンは振戦の重症度にのみ基づいており、それは、筋群と個々の筋肉との間の総投与量を分割する方法にガイダンスを提供しないが、薬剤の総投与量を情報とした。構成および方向性バイアスについての正確な情報がなければ、総投与量は、完全に医師の判断と経験に基づいて、筋群と筋肉との間で分割された。本発明では、筋群構成および方向性バイアスについての正確な情報が、より高精度かつ一貫性の、適当に総投与量を分割するための提言を行うことを可能にする。とりわけ、今回、振戦における方向性バイアスを決定することができるため、特定の筋肉に注射されるべき薬剤の量を正確に決定することができる。

0085

特定の関節の筋肉に注射する薬剤の総投与量は、振戦の振幅によって示される関節での振戦の重症度により知らされる。振幅は、相関関係一貫して提供される、任意の単位、例えば、角度変化または振戦の各自由度の二乗平均平方根(RMS)の平均で表され得る。0°からの全平均角度振幅度数を、振戦に関与する各筋群の平均振幅から決定することができる(例えば、F/E、R/UおよびP/S)。関節のための総投与量は、投与量 対 その関節についての振戦振幅の標準曲線から、または振幅の範囲を総投与量の範囲に相関付ける評価尺度から、または医師の経験から振幅を総投与量に相関付けることから、決定され得る。いくつかの場合に、総最大投与量は、制御された実験および薬物コストのために選択基準などの外部要因によって禁止され得る。

0086

一旦、総投与量が決定されると、総投与量は、各筋群の振戦に対する相対的寄与度に基づいて筋群間で分割され得る。次いで、各筋肉に供される投与量は、センサにより検出された相対的なバイアスに基づいて各筋肉群内の方向性バイアスから決定され得る。

0087

本実施例において、A型ボツリヌス毒素(BoNTA)注射の投与量および位置は、本態性振戦(ET)対象の関節運動の振幅、構成および方向性バイアスのために収集されたセンサデータから決定される。同様の手順が、他の振戦タイプ、例えば、パーキンソン病を有する対象における振戦に対して行われてよい。

0088

運動学的データを、図1に示すセンサシステムを用いて、振戦事象中に本態性振戦(ET)対象の右腕から収集した。センサからの運動学的データをまとめたグラフを、手首関節運動(図10A)、肘関節運動(図10B)および肩関節運動(図10C)について準備した。図10Aは、全振幅(上グラフ)、構成(すなわち、総振戦に対する筋群の寄与)(中グラフ)および各筋群内の方向性バイアス(下グラフ)を含む手首関節についてのデータを提供する。図10Bは、肘関節についての全振幅データを提供する。図10Cは、全振幅(上グラフ)および構成(すなわち、総振戦に対する筋群の寄与)(下グラフ)を含む肩関節についてのデータを提供する。方向性バイアスデータは、肩関節についてグラフ化されず、肩の動きには方向性バイアスは存在しなかったと仮定された。各関節について収集されたデータは、一連の4つの静止タスク:Post−1、Post−2、Load−1およびLoad−2について得られた。静止タスクPost−1およびPost−2は、上に記載されている。Load−1は、対象が肘を90度曲げた腕で空のカップを保持することを伴う。Load−2は、カップが一杯であること以外、Load−1と同様である。対象が本態性振戦ではなくパーキンソン病を有する場合、さらに2つの静止タスクからのデータ(すなわち、Rest−1およびRest−2)もまた収集され得る。

0089

対象は全体的研究の一部であった。研究では、特定の関節に投与され得るBoNTAの最大用量を含む処置のための選択基準を除外した。用量は振戦の振幅に関係するため、関節運動の最大振幅および最小振幅は、各関節について禁止された。最小値より低いか、または最大値より高い運動は処置されなかった。全振幅グラフ中の点線は、除外基準内であった対象を同定するために用いられた最大振幅および最小振幅を示している。実際には、対照試験外を、医師は、そのような制限を無視してよい。

0090

以下の表5は、これらの各関節での動きに関与する特定の筋肉のまとめを提供し、それ故、筋肉は、BoNTA療法の対象である。

0091

手首:
手首に関して、図10Aの上グラフは、一連の4つの静止タスク:Post−1、Post−2、Load−1およびLoad−2における、手首での振戦の振幅を示す。振戦の振幅を決定するために、担当医は、まず初めに、決定の基になる1または複数の静止タスクを選択する必要がある。医師は、対象が特定のタスクを最も面倒だと考える場合に別のタスクを選択するのが自由であるか、または全部もしくは一部のタスクの平均を使用することができるが、最も高い振戦振幅または変動を有する静止タスクが、通常選択される。2以上のタスクが同様の振幅を有するとき、Loadタスクは、静止タスクより優先して採られ、Load−2は、Load−1タスクより優先して採られる。図10Aの上図において、Load−2は、全振幅を決定するために選択されるタスクである。タスクの少なくとも2つの振幅が、包含のための最小振幅を下回っている場合、医師は、関節が全てを注射されるかどうかを決定しなければならない。

0092

図10Aの上グラフからのLoad−2データに基づいて手首の総用量を選択するために、相関図が手首関節について求められる。この場合、振幅は、除外される最大限界(2.31°)と最小限界(0.58°)との間の4つの実質的に等しい範囲に分割され、10U(単位)の増分での投与量が、以下の通り、4つの範囲に相関している:全振幅が1.89°−2.31°であるとき、60単位;全振幅が1.46°−1.88°であるとき、50単位;全振幅が1.02°−1.45°であるとき、40単位;全振幅が0.58°−1.01°であるとき、30単位である。Load−2タスクの全振幅は、0.58°−1.01°の範囲であるため、手首総投与量は、30単位に設定されている。

0093

総投与量を筋群間で分割する方法を決定するために、図10Aの中グラフに示すような全振戦に対する各筋群の寄与を、各タスクについて調査する。Post−1について、寄与は、約55% F/E、20% R/Uおよび25% P/Sである。Post−2について、寄与は、約45% F/E、25% R/Uおよび30% P/Sである。Load−1について、寄与は、約37% F/E、20% R/Uおよび43% P/Sである。Load−2について、寄与は、約34% F/E、23% R/Uおよび43% P/Sである。1または複数のタスクからのデータが選択され、該選択は、医師の経験に基づくか、または平均値を採ってもよい。この場合、タスク全体の平均がとられ、各筋群の平均寄与は、42.5% F/E;22% R/U;および、35.5% P/Sである。手首に供された総投与量は30単位であるため、F/E群は12.75単位を受け取り、R/U群は6.6単位を受け取り、そしてP/S群は10.65単位を受け取り得る。

0094

各個々の手首の筋肉におけるBoNTAの投与量を決定するために、方向性バイアス(すなわち、通常の位置からの偏位)を示す図10Aの下グラフを調べる。図10の下グラフの調査において、Post−1およびPost−2タスクは、重力によって相殺されていない、異なる自由度に焦点を当てることに留意すべきである。従って、Post−1において、尺屈は、−10°から−20°の間であると予期される。Post−2において、F/EおよびS/P静止は、±5°から−5°の間であると予期される。予期される偏位は点線で示されている。

0095

Post−1データは、20%(5°の偏位当たり10%)のバイアスの変化に等しい、予期される尺屈位置からの−10°の橈屈方向のずれを示している。従って、R/U筋群内で、70%の運動が橈屈筋肉によるものであり、30%が尺屈筋肉によるものである。R/U筋群は、総投与量の6.6単位を受容するため、4.6単位は橈屈筋(FCR、ECR)に行き、2単位は尺屈筋(FCU、ECU)に行く必要がある。

0096

図10Aの下グラフのPost−2データは、5%(5°の偏位当たり10%)のバイアスの変化に等しい、予期される屈曲範囲からの2.5°の屈曲方向のずれを示す。これは10%未満であり、有意でないと考えられ、従って、屈曲および伸展筋の両方は、F/E筋群の寄与に等しく寄与する。F/E筋群は12.75単位の総投与量を受容するため、6.375単位は屈曲筋(FCR、FCU)に行き、6.375単位は伸展筋(ECR、ECU)に行く必要がある。

0097

図10Aの下グラフのPost−2データはまた、10%(5°の偏位当たり10%)のバイアスの変化に等しい、予期される回外範囲から5°の回外方向のずれを示す。従って、S/P筋群内で、60%の運動が回内筋によるものであり、40%が回外筋によるものである。S/P筋群は10.65単位の総投与量を受容するため、6.39単位は回内筋(PT、PQ)に行き、4.26単位は回外筋(Sup)に行く必要がある。

0098

表5から、いくつかの筋肉が2以上の筋群分析による投与量を受けることが明らかである。例えば、FCRは、屈曲筋について計算される用量と橈屈筋について計算される用量に基づく投与量を受け取り得る。従って、筋群の種々の面についての用量は、その面(例えば、屈曲)を有する全ての筋肉間で均等に分割され、他の面(例えば、橈屈)間で同様に分割後に計算される用量に追加される。同様の分析が、表6に示すような表を作成するために、各手首の筋肉に注射するBoNTAの量に達するように各筋肉に行われ得る。

0099

0100

追加された複雑性において、上腕筋(M. biceps brachii)はまた、手首の回外にも関与している。従って、この分析で示されるより多くのBoNTAが、回外筋に注射される必要がある。さらに、BoNT Aは不連続単位サイズでのみ利用可能であるため、5単位が、典型的に、注射が示唆されるとき、いずれか一方の手首の筋肉に注射され得る最小値であり、計算の結果は、ほぼ5単位に四捨五入されるべきである。従って、表6から、各手首の筋肉が、手首関節に合計35単位のBoNT Aのうち5単位を受け取り得ることが、上記から明らかである。

0101

この実施例において、より低い振戦重症度とほぼ5単位に四捨五入した投与量の組み合わせは、全ての手首の筋肉が5単位を受容し得ることを示す計算になった。しかしながら、構成寄与度および方向性バイアスを同じに維持するが、振戦の重症度が2.0の振幅に増大することは、総投与量を60単位まで増大させ得る。手首に対する60単位の合計では、表6の筋肉当たりの単位を2倍にすることができ、ほぼ5単位に四捨五入されると、各筋肉は、以下のBoNTAの投与量を受け取り得る:FCR=10U;FCU=10U;ECR=10U、ECU=10U;PT=5U;PQ=5U;Sup=5U。

0102

肘:
肘に対して、図10Bのグラフは、一連の4つの静止タスク:Post−1、Post−2、Load−1およびLoad−2における肘での振戦の振幅を示す。医師は、対象が特定のタスクを最も面倒だと考える場合に別のタスクを選択するのは自由であるが、最も高い振戦振幅または変動を有する静止タスクは、通常、選択される。2以上のタスクが同様の振幅を有するとき、Loadタスクは静止タスクより優先して取られ、Load−2タスクは、Load−1タスクよりも優先される。Load−2が最大振幅および変動を示すため、用量は、Load−2タスクのデータに基づき得る。タスクのうちの少なくとも2つの振幅が、包含のための最小振幅を下回っている場合には、医師は、関節が全てを注射されるかどうかを決定しなければならない。振戦の重症度は全てのタスクの選定基準の範囲内であるため、肘は、BoNTA注射について検討される。

0103

図10BのグラフからのLoad−2データに基づいて肘に対する総用量を選択するために、相関図が、肘関節について検討される。この場合、振幅は、除外される最大限界(1.00°)と最小限界(0.05°)の間の4つの実質的に等しい範囲に分割されており、投与量は、以下の4つの範囲に相関している:全振幅が0.77°−1.00°であるとき、60単位であり;全振幅が0.53°−0.76°であるとき、50単位であり;全振幅が0.30°−0.52°であるとき、40単位であり;全振幅が0.05°−0.9°であるとき、0単位である。Load−2タスクの全振幅が0.30°−0.52°の範囲であるため、肘の総投与量は40単位に設定される。方向性バイアスがないと仮定すると、上腕二頭筋および上腕三頭筋のそれぞれは、投与量の半分、すなわち、各20単位を受け取り得る。しかしながら、上腕筋(上腕二頭筋)は手首の回外にも関与し、肘データは、0.53°−0.76°の範囲にぎりぎりであるため、医師は、50単位の投与量を肘に投与する、二頭筋および三頭筋のそれぞれに25単位を投与することを検討することができる。しかし、BoNTA投与量は、一般的に、10単位ずつ肩に投与され、従って、20単位が上腕二頭筋に与えられ、20単位が上腕三頭筋に与えられる。

0104

肩:
肩に関して、図10Cの上グラフは、一連の4つの静止タスク:Post−1、Post−2、Load−1およびLoad−2における肩での振戦の振幅を示す。振戦の振幅を決定するために、医師は、まず初めに、決定の基になる1または複数の静止タスクを選択する必要がある。医師は、対象が特定のタスクを最も面倒だと考える場合に別のタスクを選択するのは自由であるが、最も高い振戦振幅または変動を有する静止タスクは、通常選択される。2以上のタスクが同様の振幅を有するとき、静止タスクより優先して採られ、Load−2は、Load−1タスクより優先して採られる。図10Cの上グラフにおいて、Load−2は、全振幅を決定するために選択されるタスクである。タスクの少なくとも2つの振幅が、包含のための最小振幅を下回っている場合、医師は、関節が全てで注射されるかどうかを決定しなければならない。振戦の重症度が、全てのタスクの選定基準の範囲内であるため、肩は、BoNTA注射について検討される。

0105

図10Cの上グラフからのLoad−2データに基づいて肩に対する総用量を選択するために、相関図が、肩関節について検討される。この場合、振幅は、除外される最大限界(0.71°)と最小限界(0.04°)の間の4つの実質的に等しい範囲に分割されており、投与量は、以下の4つの範囲に相関している:全振幅が0.55°−0.71°であるとき、80単位であり;全振幅が0.39°−0.54°であるとき、60単位であり;全振幅が0.21°−0.38°であるとき、40単位であり;全振幅が0.04°−0.21°であるとき、0単位である。Load−2タスクの全振幅が0.21°-0.38°の範囲に十分近かったため、肩の総投与量は40単位に設定される。

0106

図10Cの下グラフは、各静止位置での振戦(すなわち、振戦の構成)に対する各筋群の寄与を示し、ここで、Shl−Flxは、屈曲/伸展筋群を示し、Shl−Abdは、肩における外転/内転筋群を示す。総投与量を筋群間に分ける方法を決定するために、図10Cの下グラフに示す総振戦に対する各筋群の寄与を、各タスクについて調べる。Post−1について、寄与は、約45% F/Eおよび55% Add/Abdである。Post−2について、寄与は、約45% F/Eおよび55% Add/Abdである。Load−1について、寄与は、約45% F/Eおよび55% Add/Abdである。Load−2について、寄与は、約47% F/Eおよび53% Add/Abdである。1また複数のタスクからのデータが選択され、該選択は、医師の経験に基づくか、または平均値を採ってもよい。この場合、タスクのほとんどが、各筋群の寄与について45% F/Eおよび55% Add/Abdを示すため、これが選択された。肩に供される総用量が40単位であるため、F/E群は18単位を受容し、Add/Abd群は22単位を受容する。

0107

本実施例において、肩筋群内の方向性バイアスは等しいと考えられるため、屈曲に関与する個々の筋肉(すなわち、大胸筋−表5参照)は、屈曲/伸展群に対する用量の半分を受容し、伸張に関与する筋肉(すなわち、大胸筋−表5参照)は残り半分を受容する。従って、大胸筋および大円筋は、屈曲/伸展筋群について決定された18単位のうち両者とも9単位ずつを受容する。外転/内転筋群は、全40単位のBoNTAのうち22単位を受容し、方向性バイアスがないと仮定すると、このうち外転筋が11単位を、内転筋が11単位を受容する。肩には2つの外転筋(三角筋および棘上筋−表5参照)が存在し、これらのそれぞれは、外転筋に対して決定された11単位のBoNT Aのうち5.5単位を受容する。肩には1つの内転筋(大胸筋−表5参照)が存在し、この筋肉は、内転筋に対して決定された11単位のBoNT Aの全部を受容する。大胸筋は既に、屈曲筋に対して決定された投与量から9単位を受容しているため、大胸筋は、合計20単位のBoNT Aを受容する。投与量は5または10単位で与えられるため、大円筋は10単位を受容し、三角筋および棘上筋はそれぞれ5単位を受容する。

0108

まとめ:
筋肉バイアス当たりの用量のまとめを表7に示す。

0109

方法は、各静止タスクまたは一般的に考慮される全てのもしくは一部の静止タスクについての一連の推奨投与量を提供することができる。上記の通り、医師は、該推奨から変更することが可能であり、他の考慮事項に基づいて、この方法による投与量を変更することができ、例えば、総投与量は、調節、他の処置パラメーターもしくは購入のしやすさ(affordability)により最大量に制限され得るか、または、薬剤は、1セット単位でのみ注射され得る(例えば、5または10単位)。さらに、振戦の重症度に対する総投与量の相関は、より多くのデータが収集され、処置の結果が評価されるように、調整され得る。

0110

投薬について、考慮されるタスクは、関節間で異なり得る。5単位が、所望の総用量を四捨五入して越えるために手首の投薬から除かれる必要がある場合には、まず、ECRからの5単位の除去が、分散のリスクを最小限にするために最善である。手首の回外筋が、10単位以上またはそれと同量を注射されている場合、上腕二頭筋は、肘での振戦重症度が、肘でのBoNTA注射を必要としたかどうかに関わらず、さらに20単位を受容するべきである。個々の肩の筋肉に与えられる最小用量が20単位に設定され、四捨五入した値が三角筋に対して10単位および棘上筋に対して10単位であるとき、棘上筋は20単位を受容し、三角筋は0単位を受容すべきである。

0111

最終的に、所定の関節に投与されるべきBoNTAの総投与量の選択は、本実施例に記載の通り、振戦の振幅データによって導かれ得るか、または過去の経験もしくは他の考慮事項に基づき医師により単に選択されてもよい。しかしながら、総投与量を特定の筋肉間で分割する方法は、各筋肉が、振戦への筋肉の寄与に基づいて総投与量の適当な割合を受け取ることを保証するために、本明細書に記載の方法に従って可能であり、有利に行われる。

0112

実施例5:運動学的解析からのデータを用いる、A型ボツリヌス毒素(BoNTA)注射投与量の決定および筋肉の選択
運動学的データ、図1に示すセンサシステムを用いて、振戦イベント中の本態性振戦(ET)対象の左腕で収集された。手首、肩および肘関節の運動学的データは図11Aに示されている。

0113

左腕の筋肉に注射するA型ボツリヌス毒素(BoNTA)の総投与量を決定するために、図11B−Iに示す工程1−12を行った。図11B−Fの工程1−6は、手首の筋肉へのBoNT A投与量を決定するためのものである。図11Gの工程7−8は、肘の筋肉へのBoNT A投与量を決定するためのものである。そして、図11H−Iの工程9−12は、肩の筋肉へのBoNT A投与量を決定するためのものであり、図11Jは、対象の左腕の筋肉のために計算された投与量をまとめたものである。

0114

図11Aに示すデータに基づいて図11B−Iに示した方法は、実施例4に概説した方法と同様である。しかしながら、実施例5において、センサデータからの生の数値データを、グラフからのデータの代わりに用いる。さらに、腕に与えられ得るBoNTAの用量に禁止される上限はない。BoNT Aの投与量は、手首、肘および肩での振戦の振幅のみから決定され、振幅は各関節のためのそれぞれの標準的な相関チャート(用量表)と比較される。各相関チャートは、関節での振戦の振幅(重症度)に基づいてBoNT Aの最大用量を提供する。標準的相関チャートは、大規模な試行錯誤法から開発され、熟練した医師の経験によって情報化された。

0115

図11Bに示す通り、手首の筋肉に与えられるBoNTAの総投与量は、初めに、振幅が最高値であるタスクについての振戦の振幅を決定することにより、工程1−3において決定される。この場合、Posture−2タスクは、2.26°で最大振幅を与える。図11Bの相関チャートから、2.26°での振幅は、手首の筋肉に与えられる80Uの総投与量に相当する。手首における各筋群に与える80Uの割合を決定するために、図11Cに示す工程4は、振戦についての筋群構成データを用いる(該筋群構成データは図11Aに提供される)。手首に対するBoNT Aの総投与量は、振戦に対する各筋群の寄与に応じて、手首における筋群に比例配分される。筋群内の方向性バイアスを考慮するために、図11Aの手首バイアス情報を、図11D−Eに示す工程5に利用する。各筋群のバイアスの大きさは、図11Dの相関チャートと比較して、投与量を変えることによりその量に達し、該変化は、そのバイアスを供与する筋肉への投与量の増加、およびそのバイアスを供与しない筋肉への投与量の対応する低減であり得る。従って、筋群への投与量は、振戦における方向性バイアスが存在する場合に、筋群内の個々の筋肉間で不均等に分割されたよい。この場合には、筋群の3つ(F/E、R/UおよびP/S)の全ては、方向性バイアスを有するため、筋群内の投与量が、図11Eの工程5.5−5.6で計算されるのに従って調整される。手首の筋肉当たりのBoNT Aの正確な投与量は、図11Fの工程6に示すように計算される。BoNT Aの投与量は、指定したサイズで利用可能であるため、筋肉当たりの最終投与量は、正確な投与量を適当に四捨五入することによって得られる。最終投与量のそれぞれの合計は、振幅から決定される総投与量を超えないようにすべきである(この場合は80U)。図11Fの工程6は、最終投与量が、振戦の振幅から決定された総投与量よりも多くの量まで追加されるイベントにおいて、特定の筋肉での投与量を低減させるための工程を記載する。この場合には、振戦の振幅から決定された総投与量と最終投与量の合計は同じであるので、何の低減も必要ない。

0116

図11Gに示す通り、肘の筋肉に与えるBoNTAの総投与量は、初めに、振幅が最も高いタスクの振戦の振幅を決定することにより、工程7において決定される。この場合、Load−2タスクは、0.67°で最大振幅を供する。図11Gの相関チャートから、0.67°の振幅は、肘の筋肉に与えられる50Uの総投与量に相当する。図11Gの工程8は、総投与量を肘の筋肉間で分割する方法を示している。肘の筋肉は2つのみであるため、各筋肉は総投与量の半量を受容し、各筋肉は25UのBoNT Aを受容する。

0117

図11Hに示す通り、肩の筋肉に与えられるBoNTAの総投与量は、初めに、振幅が最も高いタスクの振戦の振幅を決定することにより、工程9において決定される。この場合、Load−2タスクは、0.34°で最大振幅を供する。図11Hの相関チャートから、0.34°の振幅は、肩の筋肉に与えられる60Uの総投与量に相当する。振戦への筋群の寄与は、総投与量に各筋群の寄与の割合を乗じて、図11Hの工程10−11にて計算され得て、ここで寄与の割合は、図11Aのデータに供される。筋肉当たりの正確な用量は、特定の筋肉(例えば、大胸筋)が2以上の筋群に寄与し得るため、図11Iの工程12に概説される通り、筋群の寄与を個々の筋肉に分けることにより決定され得る。BoNT A投与量は、指定したサイズで利用可能であるため、筋肉当たりの最終投与量は、正確な投与量を適当に四捨五入することによって得られる。最終投与量のそれぞれの合計は、振幅から決定される総投与量を超えないようにすべきである(この場合は60U)。図11Iの工程12は、最終投与量が、振戦の振幅から決定された総投与量よりも多くの量まで追加されるイベントにおいて、特定の筋肉での投与量を低減させるための工程を記載する。この場合には、振戦の振幅から決定された総投与量と最終投与量の合計は同じであるので、何の低減も必要ない。

0118

図11Jは、図11Aのデータが収集された本態性振戦対象の左腕に、各関節で筋肉のそれぞれに注射されるBoNTA投与量のまとめを提供する。図11Jに見られる通り、方法は、左腕が、合計190UのBoNT Aを受容し、手首に80U、肘に50U、そして肩に60Uを受容すべきことが決定されている。

0119

実施例6:投与量最適化工程
上記の分析に基づきA型ボツリヌス毒素(BoNTA)での初期治療後、対象のフォローアップ治療は、既に開発されている注射計画を利用可能である。しかしながら、該注射計画の最適化は、最初の処置で得られる結果に基づくことが望ましい。対象の再訪におけるかかる最適化は、以下の最適化レジメンを用いて決定され得る。

0120

工程1:
工程1は、対象が、最初の処置の結果として任意の筋肉の筋力低下を経験したかどうかを、該対象に尋ねることを含む。質問は、好ましくは手首から、その後肘、次いで肩と始まり、関節毎に尋ねられる。

0121

1A:対象が手首の筋力低下を報告するとき、弱い特定の筋群が決定される。この決定は、対象に尋ねる、対象を調査する、対象にタスクを実行させる、またはそれらの組み合わせによって行われ得る。筋力低下が屈曲に関連するとき、FCR筋肉に注射されるBoNTAの量は、5単位まで低減される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。筋力低下が伸展に関連するとき、ECR筋肉およびECU筋肉のそれぞれに注射されるBoNT Aの量は、5単位まで低減される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。筋力低下が回転に関連するとき、SUP筋肉に注射されるBoNT Aの量は、5単位まで低減され(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)、PT筋肉およびPQ筋肉のそれぞれに注射されるBoNT Aの量は、5単位まで低減される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。

0122

1B:対象が肘の筋力低下を報告するとき、肘の各筋肉に注射されるBoNTAの量は、5単位まで低減される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。

0123

1C:対象が肩の筋力低下を報告するとき、弱い特定の筋群が決定される。この決定は、対象に尋ねる、対象を調査する、対象にタスクを実行させる、またはそれらの組み合わせによって行われ得る。筋力低下がAbd/Add筋群にあるとき、Abd/Add筋肉のそれぞれに注射されるBoNTAの量は、5単位まで低減される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。筋力低下がF/E筋群にあるとき、F/E筋肉のそれぞれに注射されるBoNT Aの量は、5単位まで低減される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。

0124

筋力低下が関節に報告されている場合には、最初の治療レジメンが、工程1に上記のように変更を組み込んで、その関節に繰り返される。以下の工程2および3は、治療レジメンへの変更が、工程1に従いその関節に行われていない場合には、その関節には行われない。筋力低下が、1つの関節で報告されているが、他の関節で報告されていないとき、工程1は、筋力低下により影響を受ける関節に行われてもよいが、工程2または3は、筋力低下の影響を受けていない1もしくは複数の関節に行われてもよい。

0125

工程2:
関節に対する筋力低下が工程1で報告されていない場合には、運動学的測定値の別のセットが、弱点が工程1で報告されなかったために振戦に関与する関節のそれぞれで取られている。測定を行うには、振戦の振幅は、該振戦の振幅が最も大きいタスクから決定される。

0126

2A:新たに測定された関節での振戦の振幅(重症度)が、新しいデータに従い許容されるレベルまで低減しているとき、それらの関節については、以下の工程3に進む。

0127

2B:新たに測定された関節での振戦の振幅(重症度)が十分に低下しておらず、以前の評価と比較して、各筋群からの寄与が10%以上シフトしているとき、10単位のBoNTAが、振戦において優位な影響を受けている筋群に追加される。他の筋群に注射されるBoNT Aの量は、低減されない。

0128

2C:寄与が、以前の評価に比べて10%未満シフトしているとき、全ての筋群は、5単位のBoNTAを受容する。

0129

工程2が、上記の通り、関節でのBoNTA注射への調整を必要とするとき、その関節については、工程3に進まない。

0130

工程3:
関節での治療の調整が、工程1または工程2に従って行われるとき、工程3は、治療の調整を受けた関節について実行されない。関節での治療の調整が、工程1または工程2に従って行われていないとき、工程3は、治療の調整を受けていない関節について行われる。

0131

工程3において、対象は、目的の特定の関節での振戦がより良好であるかどうか尋ねられる。この質問は、工程1で筋力低下が報告されていなくとも尋ねられ、改善が工程2で決定される。時には、対象は、一般的に、時間の経過とともにほとんど、あるいは全く改善を経験していないかもしれないが、工程2での測定は、振戦が通常ほど激しく起こらない日に行われ得る。

0132

3A:対象は、振戦がより良好であると報告するとき、治療への変更は行われず、該対象は、最初の治療レジメンを繰り返して処置される。

0133

3B:対象は、振戦が良好ではなく、ほとんどの振戦の原因となる特定の動作を同定することができないことを報告するとき、以前に投与された各筋肉でのBoNTA投与量は、5単位まで増加されるが、BoNT Aは、以前にBoNT Aを受容していない筋肉には注射されない。各関節は独立して評価される。

0134

3C:振戦が屈曲に関連すると報告するとき、FCRおよびFCU筋肉に注射されるBoNTAの量は、5単位まで増加される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。振戦が伸展に関連するとき、ECR筋肉およびECU筋肉のそれぞれに注射されるBoNT Aの量は、5単位まで増加される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。筋力低下が回転に関連するとき、SUP筋肉に注射されるBoNT Aの量は、5単位まで増加され(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)、PT筋肉およびPQ筋肉のそれぞれに注射されるBoNT Aの量は、5単位まで増加される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。振戦が橈屈に関連するとき、FCR筋肉およびECR筋肉のそれぞれに注射されるBoNT Aの量は、5単位まで増加される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。

0135

3D:対象は、肘での振戦を報告するとき、肘の筋肉のそれぞれに注射されるBoNTAの量は、5単位まで増加される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。

0136

3E:対象は、肩における振戦を報告するとき、振戦を引き起こしている特定の筋群が決定される。この決定は、対象に尋ねる、対象を調査する、対象にタスクを実行させる、またはそれらの組み合わせによって行われ得る。振戦がAbd/Add筋群で起こっているとき、Abd/Add筋肉のそれぞれに注射されるBoNTAの量は、5単位まで増加される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。振戦がF/E筋群で起こっているとき、F/E筋肉のそれぞれに注射されるBoNT Aの量は、5単位まで増加される(必要に応じて、一連の来院時に繰り返され得る)。

0137

参考文献:各文献は、その内容全体が、引用により本明細書中に包含される。
Benito−Leon J, Louis ED. (2011) “Update on essential tremor.” Minerva Med. 102, 417−40.
Deuschl G, et al. (1998) “Consensus statement of the Movement Disorder Society on Tremor. Ad Hoc Scientific Committee.” Mov Disord. 13, Suppl 3, 2−23.
Fahn S, et al. (2003) “Clinical rating scale for tremor.” in Parkinson’s disease and movement disorders. J. Jankovic and E. Tolosa, Eds., ed: Williams and Wilkins, 1993.
Rahimi F, et al. (2011) “Variability of hand tremor in rest and in posture−−a pilot study.” in Conf ProcIEEE Eng Med Biol Soc. 470−3.
Rahimi F, Bee C, Debicki D, Roberts AC, Bapat P, Jog M. (2013) Effectiveness of BoNTA in Parkinson’s Disease Upper Limb Tremor Management. Can J Neurol Sci. 40, 663−669.

実施例

0138

本発明の新規な特徴は、本発明の詳細な説明の検討により当業者に明らかであろう。しかしながら、特許請求の範囲は、実施例に記載の好ましい態様に限定されるべきではなく、全体として明細書と矛盾のない最も広い解釈が与えられるべきことが、理解されるべきである。

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