図面 (/)

技術 2剤式酸化染毛または脱色剤組成物および染毛または脱色を行う方法

出願人 中野製薬株式会社
発明者 信沢光徳
出願日 2019年3月22日 (1年3ヶ月経過) 出願番号 2019-055222
公開日 2019年10月3日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-167337
状態 未査定
技術分野 化粧料
主要キーワード 電気テスター リタッチ 油性被膜 ヘアカラー剤 重合作用 カラー剤 酸化助剤 ビューラ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年10月3日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

十分な染毛性または脱色性が得られると共に、アルカリ剤および酸化剤に起因する毛髪施術時の皮膚刺激ピリピリ感・チクチク感など)を低減することができる2剤式酸化染毛または脱色剤組成物を提供する。

解決手段

本発明の組成物はアルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤より構成される2剤式酸化染毛または脱色剤組成物であって、第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる。

概要

背景

剤式酸化染毛剤は、アルカリ剤酸化染料を主成分として含む第1剤と、過酸化水素に代表される酸化剤を含む第2剤とから構成され、染毛施術時に、第1剤と第2剤を混合して用いられる。これらを混合した際に発生する酸化力により、毛髪メラニン破壊によるブリーチ作用と、酸化染料の重合作用による染料の発色との両作用が促進される。また、第1剤に酸化染料を含まないものは脱色剤として用いられる。
しかし、アルカリ剤や過酸化水素は共に人体にとって刺激物になり得る成分である。

近年、ヘアカラー剤染毛性毛髪ダメージへの配慮から、アルカリ剤としてアンモニアを配合するケースが多い。アンモニアは、モノエタノールアミン等の有機アミンといった他のアルカリ剤に比べて低分子量である。そのため、アルカリ剤としてアンモニアを用いた場合、染毛性や脱色性は良好であるが、その一方で、揮発性が高いため刺激臭があったり、頭皮や皮膚への浸透度が高くヘアカラー施術の際にピリピリ感・チクチク感などの皮膚刺激アレルギーとは異なる一時的刺激)が生じるという問題がある。

このような問題に対し、従来からクリーム基剤粒子径の調整や水酸基を有する重縮合ポリマー粒子の配合など、クリーム基剤の工夫による改善が試みられてきた。しかしながら、これらの方法ではアンモニア刺激臭は抑制されるものの、アルカリ剤および酸化剤に起因する上記ピリピリ感やチクチク感などの皮膚刺激の抑制効果は未だ不十分であった(例えば特許文献1および2)。

この他、植物エキス等の成分をヘアカラー剤に配合することで皮膚刺激の低減を図る試みもなされている。この方法は、損傷した皮膚のケアが主な目的であり、皮膚に対する刺激物の影響を積極的に防止することは意図していない。その結果、皮膚刺激の低減効果は未だ不十分である(例えば特許文献3)。

更に他の方法として、ヘアカラー施術の事前処理として液状油を頭皮に塗布することにより、油性被膜による刺激成分が皮膚に直接付着することを妨げる方法も提案されている。しかしながら、この方法では、液状油の塗布がムラになったときには皮膚刺激が生じ易い、事前処理が必要となるため作業性が悪い、といった問題がある。

上記のように油性成分による保護処理によりヘアカラー施術中の皮膚の一時的刺激を低減できることが知られている。これは、ヘアカラー剤に配合されるアルカリ剤(特にアンモニア)や過酸化水素などの刺激物が水溶性成分であり、事前に行う保護処理によって形成された油性被膜が皮膚・頭皮への作用を妨げているためと考えられる。

また、化粧品分野において一般的に用いられるエマルション乳化物)として、油中水滴型のエマルション(W/O:water in oil)が良く知られている。これは、連続相外相)が油で構成されるエマルションであり、特に耐水性を要する場合に使用されることが多い。しかしながら、W/Oエマルションで構成されたヘアカラー剤は、アルカリ剤や酸化剤による皮膚刺激の抑制には有効であるが、ヘアカラー剤本来の特性である染毛性が乏しくなってしまうことが一般的に知られている(例えば特許文献4および5)。このような染毛性の低下は、W/Oエマルションの連続相が油性成分で構成されていることの結果として、酸化染料や酸化剤等の有効成分の媒体となる水の毛髪への浸透が妨げられるためと考えられる。

そこで上記特許文献4では、アンモニアによる刺激臭を一層低減すると共に毛髪の明度を向上させる目的で、所定の各成分を含有する毛髪化粧料を開示している。ここで毛髪化粧料としての脱色第1剤の剤型は、油中水滴型乳化物又はO/W型乳化物であるが、優れた乳化定性が得られ、脱色混合物の刺激臭をより一層低減することができるとともに毛髪の明度をより向上させることができることから、O/W型乳化物であることが好ましい旨記載されている。

また上記特許文献5では、優れた発色力を保持しながら、アルカリ剤による刺激臭や目の痛みなどが低減された染色用組成物として、所定の各成分を含有する染色用組成物を開示している。具体的には、各成分が水相に存在する染料、アルカリ剤、酸化剤(過酸化水素など)を一部捕集する、すなわちO/Wエマルションを形成しながら水相の一部をエマルションの内相と外相に分布させることにより、上記課題を解決できることが記載されている。

概要

十分な染毛性または脱色性が得られると共に、アルカリ剤および酸化剤に起因する毛髪施術時の皮膚刺激(ピリピリ感・チクチク感など)を低減することができる2剤式酸化染毛または脱色剤組成物を提供する。本発明の組成物はアルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤より構成される2剤式酸化染毛または脱色剤組成物であって、第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる。なし

目的

更に使用者施術者および被施術者)の好みに応じて、様々な色味を楽しむこともヘアカラーの使用目的の一つである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤より構成される2剤式酸化染毛または脱色剤組成物であって、前記第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。

請求項2

前記アルカリ剤は、アンモニア及び/またはその塩類である請求項1に記載の2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。

請求項3

前記アンモニア及び/またはその塩類の配合量が、2剤式酸化染毛または脱色剤組成物全体に対して0.1〜3質量%である請求項2に記載の2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。

請求項4

前記第1剤が水中油滴型(O/W)エマルションであり、前記第2剤が油中水滴型(W/O)エマルションである請求項1〜3のいずれかに記載の2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。

請求項5

請求項1〜4のいずれかに記載された2剤式酸化染毛または脱色剤組成物を用いて染毛または脱色を行う方法。

技術分野

0001

本発明は、毛髪酸化染毛する際に用いられる2剤式酸化染毛または脱色剤組成物、および当該組成物を用いた染毛または脱色方法に関する。

背景技術

0002

剤式酸化染毛剤は、アルカリ剤酸化染料を主成分として含む第1剤と、過酸化水素に代表される酸化剤を含む第2剤とから構成され、染毛施術時に、第1剤と第2剤を混合して用いられる。これらを混合した際に発生する酸化力により、毛髪のメラニン破壊によるブリーチ作用と、酸化染料の重合作用による染料の発色との両作用が促進される。また、第1剤に酸化染料を含まないものは脱色剤として用いられる。
しかし、アルカリ剤や過酸化水素は共に人体にとって刺激物になり得る成分である。

0003

近年、ヘアカラー剤染毛性毛髪ダメージへの配慮から、アルカリ剤としてアンモニアを配合するケースが多い。アンモニアは、モノエタノールアミン等の有機アミンといった他のアルカリ剤に比べて低分子量である。そのため、アルカリ剤としてアンモニアを用いた場合、染毛性や脱色性は良好であるが、その一方で、揮発性が高いため刺激臭があったり、頭皮や皮膚への浸透度が高くヘアカラー施術の際にピリピリ感・チクチク感などの皮膚刺激アレルギーとは異なる一時的刺激)が生じるという問題がある。

0004

このような問題に対し、従来からクリーム基剤粒子径の調整や水酸基を有する重縮合ポリマー粒子の配合など、クリーム基剤の工夫による改善が試みられてきた。しかしながら、これらの方法ではアンモニア刺激臭は抑制されるものの、アルカリ剤および酸化剤に起因する上記ピリピリ感やチクチク感などの皮膚刺激の抑制効果は未だ不十分であった(例えば特許文献1および2)。

0005

この他、植物エキス等の成分をヘアカラー剤に配合することで皮膚刺激の低減を図る試みもなされている。この方法は、損傷した皮膚のケアが主な目的であり、皮膚に対する刺激物の影響を積極的に防止することは意図していない。その結果、皮膚刺激の低減効果は未だ不十分である(例えば特許文献3)。

0006

更に他の方法として、ヘアカラー施術の事前処理として液状油を頭皮に塗布することにより、油性被膜による刺激成分が皮膚に直接付着することを妨げる方法も提案されている。しかしながら、この方法では、液状油の塗布がムラになったときには皮膚刺激が生じ易い、事前処理が必要となるため作業性が悪い、といった問題がある。

0007

上記のように油性成分による保護処理によりヘアカラー施術中の皮膚の一時的刺激を低減できることが知られている。これは、ヘアカラー剤に配合されるアルカリ剤(特にアンモニア)や過酸化水素などの刺激物が水溶性成分であり、事前に行う保護処理によって形成された油性被膜が皮膚・頭皮への作用を妨げているためと考えられる。

0008

また、化粧品分野において一般的に用いられるエマルション乳化物)として、油中水滴型のエマルション(W/O:water in oil)が良く知られている。これは、連続相外相)が油で構成されるエマルションであり、特に耐水性を要する場合に使用されることが多い。しかしながら、W/Oエマルションで構成されたヘアカラー剤は、アルカリ剤や酸化剤による皮膚刺激の抑制には有効であるが、ヘアカラー剤本来の特性である染毛性が乏しくなってしまうことが一般的に知られている(例えば特許文献4および5)。このような染毛性の低下は、W/Oエマルションの連続相が油性成分で構成されていることの結果として、酸化染料や酸化剤等の有効成分の媒体となる水の毛髪への浸透が妨げられるためと考えられる。

0009

そこで上記特許文献4では、アンモニアによる刺激臭を一層低減すると共に毛髪の明度を向上させる目的で、所定の各成分を含有する毛髪化粧料を開示している。ここで毛髪化粧料としての脱色第1剤の剤型は、油中水滴型乳化物又はO/W型乳化物であるが、優れた乳化定性が得られ、脱色混合物の刺激臭をより一層低減することができるとともに毛髪の明度をより向上させることができることから、O/W型乳化物であることが好ましい旨記載されている。

0010

また上記特許文献5では、優れた発色力を保持しながら、アルカリ剤による刺激臭や目の痛みなどが低減された染色用組成物として、所定の各成分を含有する染色用組成物を開示している。具体的には、各成分が水相に存在する染料、アルカリ剤、酸化剤(過酸化水素など)を一部捕集する、すなわちO/Wエマルションを形成しながら水相の一部をエマルションの内相と外相に分布させることにより、上記課題を解決できることが記載されている。

先行技術

0011

特開2002−226342号公報
特開2016−130233号公報
特開2009−256222号公報
特開2005−23001号公報
特表2014−533686号公報

発明が解決しようとする課題

0012

ヘアカラーにおけるピリピリ感・チクチク感などの皮膚刺激は、白髪染め(特に根元付近白髪のみを染める場合などはリタッチカラーと呼ぶ。)を行う際に問題となる場合が多い。このような場合、皮膚刺激の低減と、染色性(濃く染まること)の両立が課題となる。

0013

更に使用者施術者および被施術者)の好みに応じて、様々な色味を楽しむこともヘアカラーの使用目的の一つである。このため、種々の酸化染料に対して色々な色味をバランス良く発色することが推奨される。

0014

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、十分な染毛性または脱色性が得られると共に、アルカリ剤および酸化剤に起因する毛髪の染毛または脱色施術時の皮膚刺激(ピリピリ感・チクチク感など)を低減することができる2剤式酸化染毛または脱色剤組成物、および当該組成物を用いた染毛または脱色方法を提供することにある。
更に好ましくは、種々の酸化染料に対してバランス良く発色可能な2剤式酸化染毛または脱色剤組成物、および当該組成物を用いた染毛または脱色方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0015

上記課題を解決し得た本発明の構成は以下のとおりである。
[1]アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤より構成される2剤式酸化染毛または脱色剤組成物であって、
前記第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。
[2]前記アルカリ剤は、アンモニア及び/またはその塩類である上記[1]に記載の2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。
[3]前記アンモニア及び/またはその塩類の配合量が、2剤式酸化染毛または脱色剤組成物全体に対して0.1〜3質量%である上記[2]に記載の2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。
[4]前記第1剤が水中油滴型(O/W)エマルションであり、前記第2剤が油中水滴型(W/O)エマルションである上記[1]〜[3]のいずれかに記載の2剤式酸化染毛または脱色剤組成物。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかに記載された2剤式酸化染毛または脱色剤組成物を用いて染毛または脱色を行う方法。

発明の効果

0016

本発明によれば、染毛性または脱色性が良好であり、しかも染毛または脱色施術中に皮膚刺激(ピリピリ感・チクチク感など)が低減された染毛または脱色施術を提供することができる。
更に本発明によれば、種々の酸化染料に対して色々な色味をよりバランス良く発色可能な染毛施術も提供することができる。

0017

本発明者は上記課題を解決するため、特に特許文献4や5を中心に検討を行った。前述したようにこれらの公報では、W/Oエマルションに対して否定的な見解を示しているが、本発明者の検討結果によれば、W/OエマルションではなくO/Wエマルションを基本骨格とした場合には皮膚刺激の低減効果が十分に発揮されないことが判明した。そこで更に検討を重ねたところ、意外にも、第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる組成物を用いれば、第1剤および第2剤の両方がO/Wエマルションで構成されたものに比べて、良好な染毛性や脱色性を維持しつつ、しかも皮膚刺激の低減効果が一層向上することを突き止めて本発明を完成した。

0018

このように本発明の組成物は、従来技術ではカラー剤として否定的であったW/Oエマルションを積極的に用い、しかも前述した特許文献4や5とは異なり第1剤と第2剤の乳化形態を限定、すなわち第1剤と第2剤の乳化形態が異なって構成されている点に特徴がある。これまで第1剤と第2剤との間で乳化形態を変えるという発想自体、全くなかった。従来は上記特許文献4や5のようにW/OエマルションではなくO/Wエマルションの乳化形態が好ましいとしており、O/Wエマルションという基本骨格の範囲内で構成成分を検討しているに過ぎなかったことを考慮すると、本発明は、全く斬新な発想の下に生み出された発明であると言える。

0019

以下、本発明を詳しく説明する。

0020

本発明の2剤式酸化染毛または脱色剤組成物は、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤より構成される2剤式酸化染毛または脱色剤組成物であって、前記第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる点に特徴がある。これにより、良好な染毛性や脱色性を維持しつつ、皮膚刺激の低減効果に優れた組成物が得られる。
特に第1剤が水中油滴型(O/W)エマルションであり、第2剤が油中水滴型(W/O)エマルションである組成物が好ましく、これにより、特に染毛性および脱色性が一層高められる他、種々の酸化染料に対して色々な色味を、よりバランス良く発色することもできる。

0021

本発明において「2剤式酸化染毛または脱色剤組成物」とは、使用時に上記の第1剤と第2剤を混合して使用するものであり、第1剤中に酸化染料が配合されているものは「2剤式酸化染毛剤組成物」、第1剤中に酸化染料が配合されていないものは「2剤式脱色剤組成物」であり、本発明の組成物はこれらの両方を含む。

0022

また本発明において「染毛性に優れる」とは、後記する実施例の欄に示すように例えば白髪から濃い色に染毛できることを意味する。一方、本発明において「脱色性に優れる」とは、後記する実施例の欄に示すように例えば黒髪から黄みの茶色に脱色できることを意味する。

0023

上述したように本発明の組成物は、酸化染毛剤には不向きとされるW/Oエマルションを用い、しかも第1剤および第2剤の乳化形態がそれぞれ異なる点に特徴があり、第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる。具体的には本発明の組成物は、O/Wエマルションの第1剤とW/Oエマルションの第2剤、またはW/Oエマルションの第1剤とO/Wエマルションの第2剤のいずれかで構成される。O/Wエマルションは連続相(外相)が水となる乳化形態であるのに対し、W/Oエマルションは連続相(外相)が油である。これらの乳化形態は、電気伝導度を測定することによって確認できる。具体的には、電気テスターを用いて電流が流れるか否かを測定したとき、電流が流れれば「O/Wエマルション」であることが確認される(連続相が水および水溶性成分で構成されるため電流
が流れる)。これに対し、電流が流れなければ「W/Oエマルション」であることが確認
される(連続相が油で構成されているため電流が流れない)。

0024

上記第1剤を染毛剤として使用する場合の基本構成は、アルカリ剤の他、酸化染料、油性成分、および界面活性剤である。必要に応じて、溶剤、安定剤、コンディショニング成分香料エキス類pH調整剤などの添加剤を加えることができる。なお上記第1剤を脱色剤として使用する場合、酸化染料を含まないこと以外は染毛剤の基本構成と同じである。

0025

一方、上記第2剤の基本構成は酸化剤の他、油性成分、および界面活性剤である。必要に応じて溶剤、安定剤、コンディショニング成分、香料、エキス類、pH調整剤などの添加剤を加えることができる。

0026

ここで上記第1剤に用いられるアルカリ剤は、2剤式酸化染毛または脱色剤に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば、アンモニア及び/またはその塩類、モノエタノールアミン及び/またはその塩類、トリエタノールアミン及び/またはその塩類、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール及び/またはその塩類などが挙げられる。

0027

これらのうち、毛髪への浸透性がよく高い染毛性が得られること、揮発性に優れており毛髪に残り難いため施術後の毛髪の損傷を抑えられること等の理由により、アンモニア及び/またはその塩類が好ましく用いられる。アンモニアまたはその塩類は、単独で使用しても良いし、併用しても良い。2剤式酸化染毛または脱色剤組成物全体に占める(すなわち、第1剤および第2剤の合計を100質量%としたとき)、上記アンモニア及び/またはその塩類の配合量(単独で配合するときは単独の配合量であり、二種以上を組み合わせて配合するときはそれらの合計量である。)は0.1〜3質量%であることが好ましい。上記配合量が0.1質量%未満の場合、上述した効果が得られず、一方、上記配合量が3質量%を超えても、さらなる染毛性、脱色性の向上は期待できないばかりか、毛髪の損傷の原因になったり、皮膚刺激などの低減効果が維持できないなどの問題がある。

0028

上記第1剤を染毛剤として使用する場合、上記第1剤は酸化染料を含む。酸化染料の種類は、2剤式酸化染毛剤に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば、パラフェニレンジアミントルエン−2,5−ジアミンパラアミノフェノールなどが挙げられる。必要によって、カップラーを配合することもできる。こうしたカップラーとしては、例えば、α−ナフトールレゾルシンメタアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノールパラアミノオルトクレゾール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノールなどが挙げられる。更に上記の他、「医薬部外品原料規格2006」(薬事日報社)に記載された酸化染料を適宜用いることができる。更に上記の他、酸性染料(例えば赤色106号)、塩基性染料(例えばBasic Yellow 57)、HC染料などを配合することもできる。これらは単独で使用しても良いし、併用しても良い。2剤式酸化染毛または脱色剤組成物全体に占める上記酸化染料の配合量は特に限定されず、当該組成物が処方される通常の範囲で用いられる。

0029

また上記第2剤に用いられる酸化剤は、2剤式酸化染毛または脱色剤に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば、過酸化水素、過硫酸塩(例えば、過硫酸アンモニウム過硫酸ナトリウム等)、過ホウ酸塩(例えば、過ホウ酸ナトリウム等)、過炭酸塩(例えば、過炭酸ナトリウム等)、臭素酸塩(例えば、臭素酸ナトリウム臭素酸カリウム等)などが挙げられる。これらのうち、酸化力が高い、染料の発色が良い等の理由により、過酸化水素が好ましく用いられるが、その他の酸化剤も酸化助剤として過酸化水素と併用することもできる。これらは単独で使用しても良いし、併用しても良い。2剤式酸化染毛または脱色剤組成物全体に占める上記酸化剤の配合量(単独で配合するときは単独の配合量であり、二種以上を組み合わせて配合するときはそれらの合計量である。)は0.5〜6質量%であることが好ましい。上記配合量が0.5質量%未満の場合、上述した効果が得られず、一方、上記配合量が6質量%を超えると、さらなる染毛性、脱色性の向上は期待できないばかりか、毛髪が極端に損傷する、皮膚刺激などの低減効果が維持できないなどの問題がある。

0030

次に、第1剤および第2剤に共通に用いられる成分(油性成分、界面活性剤、必要に応じて添加される添加剤)について説明する。

0031

上記油性成分は、2剤式酸化染毛または脱色剤に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば炭化水素、油脂、ロウ類高級アルコール高級脂肪酸アルキルグリセリルエーテルエステル類シリコーン類等が挙げられる。これらは単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。2剤式酸化染毛または脱色剤組成物全体に占める上記油性成分の配合量は特に限定されず、当該組成物が処方される通常の範囲で用いられる。

0032

これらのうち炭化水素としては、例えば流動パラフィンパラフィン軽質流動イソパラフィン軽質イソパラフィン、合成スクワラン、スクワラン、ワセリン等が挙げられる。

0033

また油脂としては、例えばオリーブ油ツバキ油カカオ脂マカデミアナッツ油等が挙げられる。

0034

またロウ類としては、例えばミツロウキャンデリラロウホホバ油ラノリン等が挙げられる。

0035

また高級アルコールとしては、例えばラウリルアルコールミリスチルアルコールセトステアリルアルコールセチルアルコール等が挙げられる。

0036

また高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸ベヘニン酸ステアリン酸パルミチン酸オレイン酸ラノリン脂肪酸等が挙げられる。

0037

またアルキルグリセリルエーテルとしては、例えばヘキサデシルグリセリルエーテルオレイルグリセリルエーテル、オクタデシルグリセリルエーテル、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。

0040

ここでO/Wエマルション中に配合される上記油性成分の配合量は、3〜25質量%(油性成分を単独で配合するときは単独の配合量であり、二種以上を組み合わせて配合するときはそれらの合計量である。)が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
また、W/Oエマルション中に配合される上記油性成分の配合量は、30質量%(油性成分を単独で配合するときは単独の配合量であり、二種以上を組み合わせて配合するときはそれらの合計量である。)以下が好ましい。より好ましくは25質量%以下であり、更に好ましくは20質量%以下である。なお、その下限はおおむね、8質量%であることが好ましい。

0041

上記界面活性剤は、2剤式酸化染毛または脱色剤に通常用いられるものであれば特に限定されず、非イオン性界面活性剤アニオン性界面活性剤カチオン性界面活性剤両性界面活性剤のいずれも用いられる。上記界面活性剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。2剤式酸化染毛または脱色剤組成物全体に占める上記界面活性剤の配合量は特に限定されず、当該組成物が処方される通常の範囲で用いられる。

0043

またアニオン性界面活性剤としては、例えばN−ステアロイル−L−アスパラギン酸ナトリウム等のN−ステアロイルアミノ酸塩ラウリル硫酸ナトリウムテトラデセンスルホン酸ナトリウム、セトステアリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。

0044

またカチオン性界面活性剤としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。

0045

また両性界面活性剤としては、例えばココアミドプロピルベタインラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。

0046

本発明において一層優れた染色性を得るためには、O/Wエマルションを構成する界面活性剤として、イオン性の界面活性剤が好ましく用いられる。その場合、対になるW/Oエマルションを構成する油性成分の種類を適切に制御することが有効である。

0047

例えばO/Wエマルションを構成する界面活性剤がアニオン性界面活性剤の場合、対になるW/Oエマルションを構成する油性成分は、炭化水素、高級アルコール、エステル類を単独で、または二種以上組み合わせて使用することが好ましく、特に極性の低い炭化水素の使用がより好ましい。

0048

また、O/Wエマルションを構成する界面活性剤がカチオン性界面活性剤の場合、対になるW/Oエマルションを構成する油性成分は、高級アルコール、エステル類、油脂(植物油)を単独で、または二種以上組み合わせて使用することが好ましく、特に極性の高い植物油の使用がより好ましい。

0049

ここでO/Wエマルション中に配合される上記界面活性剤の配合量は、0.5〜15質量%(界面活性剤を単独で配合するときは単独の配合量であり、二種以上を組み合わせて配合するときはそれらの合計量である。)が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
また、W/Oエマルション中に配合される上記界面活性剤の配合量は、1〜15質量%(界面活性剤を単独で配合するときは単独の配合量であり、二種以上を組み合わせて配合するときはそれらの合計量である。)が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。

0050

更に必要に応じて、以下の成分を含有することができる。

0051

安定剤は、本発明に係る酸化染毛または脱色剤の安定性を保つために添加される。上記安定剤は、2剤式酸化染毛または脱色剤に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば、アスコルビン酸ナトリウム亜硫酸ナトリウムエデト酸四ナトリウムヒドロキシエタンジホスホン酸硫酸マグネシウム等が挙げられる。上記安定剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。

0052

溶剤は、2剤式酸化染毛または脱色剤に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば、1,3−ブチレングリコール濃グリセリンポリエチレングリコール等が挙げられる。上記溶剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。

0053

更に、本発明に係る酸化染毛または脱色剤に賦香したり、そのコンセプト具現化するなどの目的で、コンディショニング成分、香料、エキス類等の添加剤を適宜配合してもよい。これらは、2剤式酸化染毛または脱色剤に通常用いられるものであれば特に限定されない。

0054

更に上記第2剤には、pH調整剤を添加して、一般的にpHを2〜4の範囲に制御することが好ましい。

0055

本発明の組成物は、好ましくは上記構成を有する第1剤の乳化形態がO/Wエマルションであり、第2剤の乳化形態がW/Oエマルションからなる。これにより、特に染毛性および脱色性が一層高められる他、種々の酸化染料に対して色々な色味を、よりバランス良く発色することもできる。

0056

本発明は、上述した2剤式酸化染毛または脱色剤組成物を用いて染毛または脱色を行う方法も包含する。上記第1剤および第2剤を混合して毛髪に適用することにより、染毛または脱色が十分であり、しかも施術中に皮膚刺激(ピリピリ感・チクチク感など)を殆ど感じることのない染毛または脱色施術を提供できる。

0057

以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限されず、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味する。

0058

実施例1
(第1剤−1〜9の調製)
表1に記載の第1剤−1〜4(酸化染毛剤、酸化染料あり、O/Wエマルション)を以下のようにして調製した。
先ず、水相として適量の精製水に表中に示す安定剤、染料を加えて80℃まで加温し、溶解した。次に、油相として、表中に示す油性成分と界面活性剤を混合し80℃まで溶解した。次いで、上記水相へ油相を滴下、混合し乳化した後、約40℃まで冷却した。冷却後、アルカリ剤を適宜加えて均一となるようさらに撹拌し、第1剤組成物を調製した。

0059

また表1に記載の第1剤−5〜7(酸化染毛剤、酸化染料あり、W/Oエマルション)を以下のようにして調製した。
先ず、水相として適量の精製水に表中に示す溶剤、安定剤、染料を加えて80℃まで加温し、溶解した。次に、油相として、表中に示す油性成分と界面活性剤を混合し80℃まで溶解した。次いで、上記油相へ水相を滴下、混合し乳化した後、約40℃まで冷却した。冷却後、アルカリ剤を適宜加えて均一となるようさらに撹拌し、第1剤組成物を調製した。

0060

また表1に記載の第1剤−8(脱色剤、酸化染料なし、O/Wエマルション)を以下のようにして調製した。
先ず、水相として適量の精製水に表中に示す安定剤を加えて80℃まで加温し、溶解した。次に、油相として、表中に示す油性成分と界面活性剤を混合し80℃まで溶解した。次いで、上記水相へ油相を滴下、混合し乳化した後、約40℃まで冷却した。冷却後、アルカリ剤を適宜加えて均一となるようさらに撹拌し、第1剤組成物を調製した。

0061

また表1に記載の第1剤−9(脱色剤、酸化染料なし、W/Oエマルション)を以下のようにして調製した。
先ず、水相として適量の精製水に表中に示す溶剤、安定剤を加えて80℃まで加温し、溶解した。次に、油相として、表中に示す油性成分と界面活性剤を混合し80℃まで溶解した。次いで、上記油相へ水相を滴下、混合し乳化した後、約40℃まで冷却した。冷却後、アルカリ剤を適宜加えて均一となるようさらに撹拌し、第1剤組成物を調製した。

0062

(第2剤−1〜5の調製)
表2に記載の第2剤−1、2(O/Wエマルション)を以下のようにして調製した。
先ず、水相として適量の精製水に表中に示す安定剤、pH調整剤を加えて80℃まで加温し、溶解した。次に、油相として、表中に示す油性成分と界面活性剤を混合し80℃まで溶解した。次いで、上記水相へ油相を滴下、混合し乳化した後、約40℃まで冷却した。冷却後、35%過酸化水素水を加えて均一となるようさらに撹拌し、第2剤組成物を調製した。

0063

また表2に記載の第2剤−3〜5(W/Oエマルション)を以下のようにして調製した。
先ず、水相として適量の精製水に表中に示す溶剤、安定剤、pH調整剤を加えて80℃まで加温し、溶解した。次に、油相として、表中に示す油性成分と界面活性剤を混合し80℃まで溶解した。次いで、上記油相へ水相を滴下、混合し乳化した後、約40℃まで冷却した。冷却後、35%過酸化水素水を加えて均一となるようさらに撹拌し、第2剤組成物を調製した。

0064

(2剤式酸化染毛または脱色剤組成物の調製)
上記のようにして得られた表1に記載の各第1剤および表2に記載の各第2剤を1:1(質量比)となるように混合して、各組成物を得た。

0065

評価方法
(1)染毛性の評価
表1に記載の各第1剤(第1剤−1〜7;酸化染料あり)と、表2に記載の各第2剤(第2剤−1〜5)との混合物を、化学的処理(酸化染毛または脱色処理等)を受けていない人由来の毛髪の毛束(10cm、1.0g、100%白髪毛)に塗布し、35℃で30分間放置した。次いで、水洗ラウリル硫酸トリエタノールアミン10%水溶液洗浄した後、風乾させた。風乾後の毛束の染毛の程度を、専門のパネラー(10名)により目視にて観察し、下記基準によって評価し、平均点を算出した。毛束が染まる度合いによって、白髪〜薄い茶色〜濃い茶色へと変化する。

0066

(染毛性の評価基準
3点:優れた染毛性(濃い茶色に染まる)
2点:良い染毛性(薄い茶色に染まる)
1点:悪い染毛性(染まりが薄い)
(平均点の基準)
◎:2.5点以上、3.0点以下
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.5点未満

0067

(2)脱色性の評価
表1に記載の各第1剤(第1剤−8、9;酸化染料なし)と、表2に記載の各第2剤(第2剤−1〜5)との混合物を、化学的処理(酸化染毛または脱色処理等)を受けていない人由来の毛髪の毛束(10cm、1.0g、100%黒髪毛)に塗布し、35℃で30分間放置した。次いで、水洗、ラウリル硫酸トリエタノールアミン10%水溶液で洗浄した後、風乾させた。風乾後の毛束の脱色の程度を、専門のパネラー(10名)により目視にて観察し、下記基準によって評価し、平均点を算出した。毛束が脱色される度合いによって、黒〜暗い赤茶〜茶〜黄みの茶色へと変化する。

0068

(脱色性の評価基準)
3点:優れた脱色性(黒髪がしっかりと明るくなって黄みの茶色となる)
2点:良い脱色性(黒髪が明るくなって茶色となる)
1点:悪い脱色性(黒髪が若干明るくなって赤茶となる)
(平均点の基準)
◎:2.5点以上、3.0点以下
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.5点未満

0069

(3)皮膚刺激の評価(上腕部皮膚刺激の評価方法)
表1に記載の各第1剤(第1剤−1〜9)と、表2に記載の各第2剤(第2剤−1〜5)との混合物を、専門のパネラー10名の上腕部に塗布し(1cm2当たり約1g)、30分間放置した。下記基準で皮膚刺激(チクチク感・ピリピリ感など)の有無を評価し、平均点を算出した。平均点の高い方が、皮膚刺激が少ないことを意味する。

0070

(皮膚刺激の評価基準)
3点:刺激は全くない
2点:刺激は殆どない
1点:やや刺激がある
0点:刺激がある
(平均点の基準)
◎:2.5点以上、3.0点以下
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.5点未満

0071

これらの結果を表3および表4に記載する。

0072

0073

0074

0075

0076

これらの結果より、以下のように考察することができる。

0077

まず第1剤−1〜7(酸化染毛剤)を用いた場合について考察する。
これらのうち第1剤−1〜4はO/Wエマルションの例であり、第2剤として第1剤と乳化形態が異なるW/Oエマルションの第2剤−3〜5を用いた場合、いずれの例においても、染毛性および皮膚刺激の低減効果の両方とも優れた結果が得られた。これに対し、第2剤として第1剤と同じ乳化形態であるO/Wエマルションの第2剤−1、2を用いた場合、いずれの例においても、染毛性は良好であったが、皮膚刺激の低減効果が劣っていた。

0078

同様の結果は、第1剤−5〜7(W/Oエマルション)を用いたときにも見られた。すなわち、第1剤としてW/Oエマルションの5〜7を用い、第2剤として第1剤と乳化形態が異なるO/Wエマルションの第2剤−1、2を用いた場合、いずれの例においても、染毛性および皮膚刺激の低減効果の両方とも優れた結果が得られた。これに対し、第2剤として第1剤と乳化形態が同じW/Oエマルションの第2剤−3〜5を用いた場合、いずれの例においても、皮膚刺激の低減効果は良好であったが、染毛性が劣っていた。

0079

これらの結果より、第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる2剤式酸化染毛剤組成物を用いると、染毛性および皮膚刺激の低減効果が両立することが分った。
上記発明例のうち、特に第1剤としてO/Wエマルションの1〜4を用いた場合は、第1剤としてW/Oエマルションの5〜7を用いた場合に比べて優れた染毛性を示した。よって、本発明では、特に第1剤としてO/Wエマルションを、第2剤としてW/Oエマルションを用いることがより好ましいことが分る。

0080

次に第1剤−8、9(脱色剤)を用いた場合について考察する。
第1剤−8はO/Wエマルションの例であり、第2剤として第1剤と乳化形態が異なるW/Oエマルションの第2剤−3〜5を用いた場合、いずれの例においても、脱色性および皮膚刺激の低減効果の両方とも優れた結果が得られた。これに対し、第2剤として第1剤と乳化形態が同じO/Wエマルションの第2剤−1、2を用いた場合、いずれの例においても、脱色性は良好であったが、皮膚刺激の低減効果が劣っていた。

0081

同様の結果は、第1剤−9(W/Oエマルション)を用いたときにも見られた。すなわち、第1剤としてW/Oエマルションを用い、第2剤として第1剤と乳化形態が異なるO/Wエマルションの第2剤−1、2を用いた場合、いずれの例においても、脱色性および皮膚刺激の低減効果の両方とも優れた結果が得られた。これに対し、第2剤として第1剤と乳化形態が同じW/Oエマルションの第2剤−3〜5を用いた場合、いずれの例においても、皮膚刺激の低減効果は良好であったが、脱色性が劣っていた。

0082

これらの結果より、第1剤および第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる2剤式脱色剤組成物を用いることにより、脱色性および皮膚刺激の低減効果が両立することが分った。
なお脱色剤では、本発明例のうち第1剤としてO/Wエマルションを用いると脱色性がより顕著に発揮され、第1剤としてW/Oエマルションを用いると皮膚刺激の低減効果がより顕著に発揮されることも分った。

0083

実施例2
本実施例では、表6に記載の第1剤−1〜4、10、11(これらのうち1〜4は表1と同じ)および表7に記載の第1剤−12〜29、並びに表5に記載の第2剤−6〜9を、上記実施例1と同様にして調製し、各第1剤および第2剤を1:1(質量比)となるように混合して2剤式酸化染毛組成物を得た。このようにして得られた各種組成物の染色性、および皮膚刺激性を実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表6および表7に併記する。
その結果、本発明の要件満足する組成物は、いずれの組み合わせにおいても良好な染色性および皮膚刺激の低減効果が得られることが確認された。

0084

0085

0086

0087

0088

実施例3
本実施例では、表8に記載の第1剤−30〜47、および前述した表5に記載の第2剤−6〜9を、上記実施例1と同様にして調製し、各第1剤および第2剤を1:1(質量比)となるように混合して2剤式酸化染毛組成物を得た。このようにして得られた各種組成物の染色性、および皮膚刺激性を実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表8に併記する。
その結果、本発明の要件を満足する組成物は、いずれの組み合わせにおいても良好な染色性および皮膚刺激の低減効果が得られることが確認された。

0089

0090

0091

実施例4
本実施例では、表9に記載の第1剤−3、48〜51(これらのうち3は表1と同じ)、および前述した表5に記載の第2剤−8、9を、上記実施例1と同様にして調製し、各第1剤および第2剤を1:1(質量比)となるように混合して2剤式酸化染毛組成物を得た。このようにして得られた各種組成物の染色性、および皮膚刺激性を実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表9に併記する。
その結果、本発明の要件を満足する組成物は、いずれの組み合わせにおいても良好な染色性および皮膚刺激の低減効果が得られることが確認された。

0092

特に、2剤式染毛剤に占めるアンモニア及び/またはその塩類の配合量が0.1〜3質量%に制御された例(第1剤−3と第2剤−8、第1剤−3と第2剤−9、第1剤−50と第2剤−8、第1剤−50と第2剤−9)は、良好な染色性および皮膚刺激の低減効果がバランス良く得られる傾向にあることが分った。

0093

0094

実施例5
本実施例では、表10に記載の第1剤−3、4、52(これらのうち3、4は表1と同じ);並びに表11に記載の第2剤−10〜15、および表12に記載の第2剤−16〜33を、上記実施例1と同様にして調製し、各第1剤および第2剤を1:1(質量比)となるように混合して2剤式酸化染毛組成物を得た。このようにして得られた各種組成物の染色性、および皮膚刺激性を実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表11および表12に併記する。
その結果、本発明の要件を満足する組成物は、いずれの組み合わせにおいても良好な染色性および皮膚刺激の低減効果が得られることが確認された。

0095

具体的には、O/Wエマルションを構成する界面活性剤がアニオン性界面活性剤(第1剤−3)の場合、対になるW/Oエマルションを構成する油性成分として、極性の低い炭化水素を使用する(第2剤−10、第2剤−11、第2剤−13、第2剤−14、第2剤−15)と、染色性および皮膚刺激の低減効果がバランス良く一層向上することが確認された(表11を参照)。
また、O/Wエマルションを構成する界面活性剤がカチオン性界面活性剤(第1剤−4)の場合、対になるW/Oエマルションを構成する油性成分として、極性の高い植物油を使用する(第2剤−30〜第2剤−33)と、染色性が一層向上することが確認された(表12を参照)。

0096

0097

0098

0099

0100

実施例6
本実施例では、表13に記載の第1剤−53〜56、および表14に記載の第1剤−57〜60;並びに前述した表5に記載の第2剤−6〜9を、上記実施例1と同様にして調製し、各第1剤および第2剤を1:1(質量比)となるように混合して2剤式酸化染毛組成物を得た。このようにして得られた各種組成物の発色バランスを以下のようにして評価した。

0101

(4)発色バランスの評価方法
第1剤−50(O/Wエマルション)、および第2剤−1((O/Wエマルション)を、1:1(質量比)で混合した後、10cm、1gの白毛束(ビューラクス社製)に浴比1:1になるよう塗布し、35℃で30分間放置した。次いで、水洗、適量のラウリル硫酸トリエタノールアミン10%水溶液で洗浄した後、自然乾燥させた。この処理で染色された毛束は、暗い紫(7.5P 2.5/4.5)(JIS色名)に染色される。
この毛束を基準にして、基準からの色相のずれ(相違)を専門のパネラー(10名)により目視にて観察し、下記基準によって評価し、平均点を算出した。

0102

(発色バランスの評価基準)
1点:明らかな色相のずれがある
2点:少し色相のずれがある
3点:ほぼ色相のずれはない
(平均点の基準)
◎:2.5点以上、3.0点以下
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.5点未満

0103

これらの結果を表13および14に併記する。

0104

0105

実施例

0106

これらの結果より、第1剤がO/Wエマルションであり、第2剤がW/Oエマルションの場合、発色バランスがより向上することが分かった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社ミルボンの「 毛髪処理方法、毛髪用第1組成物及び毛髪用第2組成物」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】柔らかさ、滑らかさといった手触りに優れる毛髪処理方法、並びに、この方法で使用される毛髪用第1組成物及び毛髪用第2組成物の提供。【解決手段】毛髪処理方法は、酸及び/又はその塩が配合された酸性の毛... 詳細

  • 三菱ケミカル株式会社の「 ポリビニルアルコール系樹脂粉末」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】不純物の分布が均一であるポリビニルアルコール系樹脂粉末。【解決手段】粒径500〜1000μmのポリビニルアルコール系樹脂の酢酸ナトリウムの含有量(重量%)/粒径100〜300μmのポリビニルア... 詳細

  • サンスター株式会社の「 口腔用組成物」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】炭化水素油を含みながらも経時安定性に優れた口腔用組成物を提供すること。【解決手段】炭化水素油、多価アルコール、及び界面活性剤を含有する口腔用組成物であって、(i)グリセリン、並びにポリグリセリ... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ