図面 (/)

技術 コイル部品

出願人 株式会社タムラ製作所田村(中国)企業管理有限公司
発明者 佐伯英人戸田和博
出願日 2019年3月11日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-043256
公開日 2019年9月26日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2019-165219
状態 未査定
技術分野 変成器又はリアクトル一般 一般用変成器のコイル 通信用コイル・変成器
主要キーワード 反り返し 円周外側 後突起 電線間隔 概略環状 点在配置 大地面 本コイル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

コイル端子との絶縁が可能な縦置き型のコイル部品を提供する。

解決手段

コイル部品は、環状コア1を収容する環状の絶縁ケース2及び絶縁ケース2に巻き付けられて環状に配置された複数のコイル5を有するコイル部品本体10と、コイル5の端部と接続され、コイル部品本体10に沿って設けられた複数の端子40と、コイル部品本体10と端子40との間に介在し、コイル部品本体10に、絶縁ケース2の中心軸に直交するように沿って設けられた絶縁板30と、を備え、絶縁板30には、コイル5の端部が絶縁板30のコイル部品本体10に沿う面とは反対側の外面側に引き出される引き出し孔32が複数離れて設ける。

概要

背景

電気回路が設けられた基板に使用される電磁ノイズフィルターとして、コモンチョークコイルが知られている。このコモンチョークコイルは、コモンモードノイズを除去する。コモンモードとは、基板が設置される基準大地面と基板との間に微小な浮遊容量が発生するために、基準大地面から基板上の配線を共通に流れて基準面に戻っていく伝導ルートである。コモンチョークコイルは、トロイダルコアに、例えば2本の導線が巻かれて2つのコイルを構成している。コイルの巻方向は互いに逆になっており、コイルにコモンモードの電流が流れると、同じ方向に磁束が発生し、互いの磁束が強め合ってコモンモードの電流の通過を阻止することで、インダクタとして機能する。一方、コイルにディファレンシャルモードの電流が流れると、発生した磁束の方向が逆方向になり磁束が打ち消し合ってディファレンシャルモードの電流がスムーズに流れる。このように、ディファレンシャルモードの電流に対してはインダクタとして機能せず、コモンモードに対してだけインダクタとして働くフィルタとなる。

概要

コイルと端子との絶縁が可能な縦置き型のコイル部品を提供する。コイル部品は、環状コア1を収容する環状の絶縁ケース2及び絶縁ケース2に巻き付けられて環状に配置された複数のコイル5を有するコイル部品本体10と、コイル5の端部と接続され、コイル部品本体10に沿って設けられた複数の端子40と、コイル部品本体10と端子40との間に介在し、コイル部品本体10に、絶縁ケース2の中心軸に直交するように沿って設けられた絶縁板30と、を備え、絶縁板30には、コイル5の端部が絶縁板30のコイル部品本体10に沿う面とは反対側の外面側に引き出される引き出し孔32が複数離れて設ける。

目的

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コイルと端子との絶縁が可能な縦置き型のコイル部品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

環状コアを収容する環状の絶縁ケース及び前記絶縁ケースに巻き付けられて環状に配置された複数のコイルを有するコイル部品本体と、前記コイルの端部と接続され、前記コイル部品本体に沿って設けられた複数の端子と、前記コイル部品本体と前記端子との間に介在し、前記コイル部品本体に、前記絶縁ケースの中心軸に直交するように沿って設けられた絶縁板と、を備え、前記絶縁板には、前記コイルの端部が前記絶縁板の前記コイル部品本体に沿う面とは反対側の外面側に引き出される引き出し孔が複数離れて設けられていること、を特徴とするコイル部品。

請求項2

前記コイル部品本体を前記絶縁ケースの中心軸に直交するように両面側から挟む前記絶縁板を二枚備え、前記絶縁板は、前記コイル部品本体に沿う面となる内面に、他方の前記絶縁板の前記内面に向けて突出して延びて設けられた複数の突起を有し、前記絶縁ケースは、前記環状コアを被覆する環状の被覆部と、前記被覆部の表面に前記絶縁ケースの中心軸が延びる方向に平行に延びて設けられ、前記突起が差し込まれる凹部と、を有すること、を特徴とする請求項1記載のコイル部品。

請求項3

前記突起は、前記絶縁ケースの外側を囲うように前記絶縁板の内面に設けられ、前記凹部は、前記絶縁ケースの外周縁に設けられていること、を特徴とする請求項2記載のコイル部品。

請求項4

前記突起及び前記凹部は、前記複数のコイル間に設けられていること、を特徴とする請求項2又は3記載のコイル部品。

請求項5

前記凹部の底面には、凸部が設けられ、前記突起の先端側には、前記凸部に引っかかるフック状を成す引っかけ部が設けられていること、を特徴とする請求項2〜4の何れか記載のコイル部品。

請求項6

前記絶縁板は、前記端子を等間隔に平行に保持する保持部を有すること、を特徴とする請求項1〜5の何れか記載のコイル部品。

請求項7

前記保持部は、前記端子の両面を挟む二枚の板状体であること、を特徴とする請求項6記載のコイル部品。

請求項8

前記端子には、片面側に反り出た反り返し片が設けられ、前記板状体には、前記反り返し片が引っかけられる引っかけ穴が設けられていること、を特徴とする請求項7記載のコイル部品。

請求項9

前記コイルは、平角線で構成されたエッジワイズコイルであること、を特徴とする請求項1〜8の何れか記載のコイル部品。

請求項10

コモンチョークコイルであること、を特徴とする請求項1〜9の何れか記載のコイル部品。

技術分野

0001

本発明は、環状コアと複数のコイルを有するコイル部品に関する。

背景技術

0002

電気回路が設けられた基板に使用される電磁ノイズフィルターとして、コモンチョークコイルが知られている。このコモンチョークコイルは、コモンモードノイズを除去する。コモンモードとは、基板が設置される基準大地面と基板との間に微小な浮遊容量が発生するために、基準大地面から基板上の配線を共通に流れて基準面に戻っていく伝導ルートである。コモンチョークコイルは、トロイダルコアに、例えば2本の導線が巻かれて2つのコイルを構成している。コイルの巻方向は互いに逆になっており、コイルにコモンモードの電流が流れると、同じ方向に磁束が発生し、互いの磁束が強め合ってコモンモードの電流の通過を阻止することで、インダクタとして機能する。一方、コイルにディファレンシャルモードの電流が流れると、発生した磁束の方向が逆方向になり磁束が打ち消し合ってディファレンシャルモードの電流がスムーズに流れる。このように、ディファレンシャルモードの電流に対してはインダクタとして機能せず、コモンモードに対してだけインダクタとして働くフィルタとなる。

先行技術

0003

実公平6−48820号公報

発明が解決しようとする課題

0004

コモンチョークコイルを初めとしたコイル部品が使用される基板が、大電流で使用される場合、基板に設けられる回路パターンを大きくする必要がある。そのため、基板上にコイル部品を設置するスペースが制限されてしまう。従来のようにコイル部品を環状の中心軸が基板に対して垂直になるように横置き設置しようとすると、設置できないという問題があった。

0005

そこで、基板に対して環状の中心軸が平行になるように縦置きすることが考えられる。しかし、縦置きの場合、コイル部品の大部分が基板から離れるため、コイル部品に含まれるコイルの端部と接続する端子を設ける必要がある。この場合、端子は一端がコイルの端部と接続され、他端が基板に接続されるように、コイル部品の側に設置されることから、コイルと端子との絶縁を確保することが難しいという問題があった。

0006

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コイルと端子との絶縁が可能な縦置き型のコイル部品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明のコイル部品は、環状コアを収容する環状の絶縁ケース及び前記絶縁ケースに巻き付けられて環状に配置された複数のコイルを有するコイル部品本体と、前記コイルの端部と接続され、前記コイル部品本体に沿って設けられた複数の端子と、前記コイル部品本体と前記端子との間に介在し、前記コイル部品本体に、前記絶縁ケースの中心軸に直交するように沿って設けられた絶縁板と、を備え、前記絶縁板には、前記コイルの端部が前記絶縁板の前記コイル部品本体に沿う面とは反対側の外面側に引き出される引き出し孔が複数離れて設けられていること、を特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、コイルと端子との絶縁が可能な縦置き型のコイル部品を得ることができる。

図面の簡単な説明

0009

実施形態に係るコイル部品の全体斜視図である。
実施形態に係るコイル部品の分解斜視図である。
絶縁ケースの斜視図である。
絶縁ケースの正面図である。
絶縁ケースの側面図である。
絶縁板の内面側を示す斜視図である。
絶縁板の外面側を示す斜視図である。
端子の斜視図である。
コイル部品本体製造工程を説明するための図である。
コイル部品本体挟み込み工程を説明するための図である。
カシメ工程を説明するための図である。
他の実施形態に係るコイル部品を説明するための図である。

実施例

0010

以下、図面を参照して、本発明の実施形態のコイル部品について説明する。

0011

[1.実施形態]
[1−1.概略構成
図1は、実施形態に係るコイル部品の全体斜視図である。図2は、実施形態に係るコイル部品の分解斜視図である。

0012

図1及び図2に示すように、本実施形態のコイル部品は、コイル部品本体10、二枚の絶縁板30、及び端子40を備え、端子40が固定された二枚の絶縁板30を、概略環状のコイル部品本体10の両側から挟み込むことで、コイル部品本体10、二枚の絶縁板30及び端子40が一体化して固定されている。このコイル部品は、コイル部品本体10の環状の中心孔の軸が基板と平行になるように基板に縦置きされ、端子40の絶縁板30からはみ出た部分が基板状回路電気的に接続される。本コイル部品は、例えばコモンチョークコイルである。

0013

[1−2.詳細構成]
次に、コイル部品の各構成について、詳細に説明する。本明細書において、図面に示すz軸方向を「上」側、その逆方向を「下」側とする。「上」や「下」とは、コイル部品の各構成の位置関係をいうものであり、コイル部品が設置対象の基板に搭載される際の位置関係を示す。すなわち、説明の都合上、xy平面と平行な基板にコイル部品を搭載するものとし、y軸方向をコイル部品本体10又は絶縁ケース2の環状の中心軸方向とし、z軸方向を高さ方向とする。

0014

図2に示すように、コイル部品本体10は、環状コア1、絶縁ケース2、複数のコイル5を有する。環状コア1は、環状の磁性体である。環状コア1は、トロイダルコアともいう。環状コア1を構成する磁性体としては、フェライトコア圧粉磁心積層鋼板を用いることができる。

0015

絶縁ケース2は、環状コア1の周囲を樹脂で覆う全体として環状の絶縁部材であり、環状コア1とコイル5とを絶縁する。絶縁ケース2を構成する樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂不飽和ポリエステル系樹脂ウレタン樹脂BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等の樹脂を用いることができる。

0016

図3は、絶縁ケース2の斜視図である。図4は、絶縁ケース2の正面図である。図5は、絶縁ケース2の側面図である。この絶縁ケース2は、図2図5に示すように、環状コア1を環状の片面を覆う被覆部21と、他方の片面を覆う被覆部22とを有する。被覆部21、22は、内面が環状コア1に倣って凹んだ形状を有する樹脂体であり、被覆部21、22が組み合わされることで環状コア1の外周を覆い、環状形状を構成する。

0017

また、絶縁ケース2は、張出部23を有する。張出部23は、被覆部21、22の外表面から、絶縁ケース2の環状の中心軸方向(y軸方向)及び径方向張り出してなる部位である。張出部23は、ここでは、被覆部21、22の外表面にそれぞれ3箇所ずつ設けられており、コイル5間を絶縁する。すなわち、張出部23は、正三角形頂点に位置するように円環上に等配置されており、上方に1箇所設けられ、下方に2箇所設けられている。

0018

張出部23は、当接部231、中心側凹部232、外周側凹部233を有する。当接部231は、絶縁ケース2の中心軸方向(y軸方向)に張り出した端部である。図3及び図5に示すように、当接部231は、張出部23のxz平面と平行な面上の張出部23の縁であり、絶縁板30の内面の平坦部分と平行に当接する。

0019

中心側凹部232は、図3及び図4に示すように、絶縁ケース2の内周縁に設けられている。具体的には、中心側凹部232は、絶縁ケース2の径方向内側に張り出した張出部23の端部に設けられた凹みである。中心側凹部232は、絶縁ケース2の中心軸が延びる方向に平行に延びて設けられている。絶縁ケース2には、図2に示すように、Y字状の絶縁部材20が設けられており、絶縁部材20の3つの端部が対応する中心側凹部232にそれぞれ差し込まれ、コイル5間を絶縁する。

0020

外周側凹部233は、図3及び図4に示すように、絶縁ケース2の外周縁となる被覆部21、22の表面に設けられている。具体的には、外周側凹部233は、絶縁ケース2の径方向外側に張り出した張出部23の端部に設けられた凹みである。外周側凹部233は、絶縁ケース2の中心軸が延びる方向に平行に延びて設けられている。この外周側凹部233は、絶縁ケース2の外周面に概略沿った平坦な底面233aと、この底面233aの両脇から立ち上がる壁233bと、底面233aに設けられた凸部233cとから構成されている。外周側凹部233は、底面233aと両脇の壁233bとにより略U字状の凹みを構成し、この凹み部分に後述する絶縁板30の突起31が差し込まれて絶縁板30とコイル部品本体10とが係合する(図1参照)。凸部233cは、図3図5に示すように、底面233a上に出っ張るように設けられ、突起31の延び方向に対して直交する方向に延びている。

0021

コイル5は、絶縁被膜が設けられた導線により構成される。コイル5は、ここでは3つ設けられ、各張出部23間において導線が絶縁ケース2の周囲を巻回する巻回部が装着されて環状に配置されており、一方の端部が一方の絶縁板30側に引き出され、他方の端部が他方の絶縁板30側に引き出される。このコイル5は、平角線で構成されたエッジワイズコイルであるが、線材や巻き方は特に限定されず、丸線などの他の形態であっても良い。また、コイル5の数は3つに限られず、2つ以上であれば良い。

0022

絶縁板30は、コイル部品本体10を基板に対して固定するための板状の部材である。絶縁板30は、図1に示すように、コイル部品本体10より一回り大きく、コイル部品本体10と端子40との間に介在しており、コイル部品本体10に、絶縁ケース2の中心軸に直交するように沿って設けられている。この絶縁板30は、樹脂で構成されている。この樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等の樹脂を用いることができる。

0023

図6は、絶縁板30の内面側を示す斜視図である。図6に示すように、この絶縁板30には、複数の突起31、引き出し孔32が設けられている。突起31は、コイル部品本体10側の面となる内面に、他方の絶縁板30の内面に向けて突出して延びて設けられている。突起31は、ここでは角柱状であるが、円柱状であっても良い。突起31の先端側には、凸部233cに引っかかるフック状を成す引っかけ部31aが設けられている。引っかけ部31aは、突起31の先端の内側に設けられた段差である。換言すれば、突起31はスナップフィットとすることができる。

0024

ここでは、突起31は、コイル部品本体10の外側を囲うように絶縁板30の内面に設けられている。具体的には、突起31は、絶縁ケース2の環状の外周面を囲うようにコイル5間に対応する位置に設けられている。更に詳細には、突起31は、各絶縁板30から引き出されるコイル5の端部の数(ここでは3つ)に合わせて、絶縁ケース2が成す円上に正三角形を形成するように、上方に1箇所、下方に2箇所設けられる。下方の2つの突起31の間隔は、絶縁ケース2の直径より狭くなっている。

0025

引き出し孔32は、突起31の近傍に設けられており、コイル5の端部を絶縁板30のコイル部品本体10に沿う面とは反対側の外面側に引き出す孔である。引き出し孔32は、コイル5の端部の大きさと同程度の大きさである。すなわち、コイル5の端部と同じ大きさ、一回り大きい大きさ、圧入できる程度に一回り小さい大きさを含む。引き出し孔32は、コイル5の個数に合わせて複数離れて設けられている。

0026

図7は、絶縁板30の外面側を示す斜視図である。図7に示すように、絶縁板30には、端子40を等間隔に平行に保持する保持部33が設けられている。保持部33は、絶縁板30の外面に設けられる。ここで、外面とは、コイル部品本体10と面する内面とは反対側の面である。

0027

保持部33は、端子40を保持する。この保持部33は、ここでは端子の両面を挟む二枚の板状体33aで構成されている。すなわち、板状体33aは、絶縁板30の外面に、絶縁板30と直交するように立設されている。保持部33は、端子40の数に合わせてここでは3箇所設けられ、各引き出し孔32の近傍から下方に平行に延びている。保持部33の間隔は等間隔である。また、保持部33を構成する一組の板状体33aの一方には、引っかけ穴33bが設けられている。絶縁板30の中央に位置する長尺の保持部33の板状体33aには、引っかけ穴33bが上下に間隔を空けて2箇所設けられ、その両側に設けられた保持部33の板状体33aには、引っかけ穴33bが下方側に1箇所設けられている。

0028

絶縁板30には、中央の保持部33の左右に長円状の孔34が設けられている。孔34からはコイル5が露出する。孔34の形状は特に限定されず、またその数も特に限定されない。

0029

絶縁板30の下端には、絶縁板30の外面側に折り返された折り返し部35が設けられている。折り返し部35は、保持部33間を連結するとともに、底部が基板と当接する部位である。

0030

図8は、端子40の斜視図である。図8に示すように、端子40は、長板状の導電部材であり、コイル5の端部と基板とを電気的に接続する。端子40は、コイル5の端部の数に合わせて保持部33にコイル部品本体10に沿って設けられている。端子40の長さは、コイル部品が基板に搭載された際のコイル5の端部と基板との距離により決まる。

0031

図1に示すように、端子40は、中央部分を保持部33により保持され、板状体33aで覆われない一端部40aが、コイル5の引き出し孔32から外部に引き出された端部とカシメにより固定及び電気的に接続されている。他方の端部40bは、絶縁板30より下方に突出して露出しており、基板上の回路パターンとハンダ等により電気的に接続される。

0032

また、端子40には、引っかけ穴33bと対応する位置に、端子40の片面側に反り出た反り返し片41が設けられている。すなわち、端子40の板状体33aの保持部33で保持される部分に四角形状の孔42が設けられ、孔42の内側縁から反り返し片41が端子40の片面側に突き出ている。ここでは、孔42からは少なくとも反り返し片41が露出している。

0033

[1−3.作用]
本実施形態のコイル部品の作用を、製造工程に沿って、図9図11を用いて説明する。このコイル部品は、(1)コイル部品本体製造工程、(2)コイル部品本体挟み込み工程、(3)カシメ工程に分けられる。

0034

(1)コイル部品本体製造工程
コイル部品本体製造工程は、コイル部品本体を製造する工程である。まず、図9に示すように、環状コア1の片面に被覆部21を被せ、環状コア1の他方の面に被覆部22を被せ、被覆部21、22の縁を接着剤等により固定し、絶縁ケース2で環状コア1を覆う。

0035

次に、張出部23間に、平角線を巻回してコイル5をそれぞれ形成する。このコイル5の形成には機械を使用することができる。コイル5の一端部は片側に引き出され、他端部は他方の側に引き出される。さらに、絶縁部材20を中心側凹部232に差し込み、絶縁ケース2の内周部分に配置し、コイル5間を絶縁する。これにより、コイル部品本体10が形成される。

0036

(2)コイル部品本体挟み込み工程
図10に示すように、コイル部品本体挟み込み工程は、コイル部品本体10を絶縁板30で挟み込む工程である。この挟み込みの前に、まず、保持部33を構成する板状体33a間に端子40をそれぞれ差し込み、端子40が絶縁板30に固定された状態にする。このとき、端子40を板状体33a間に差し込むと、反り返し片41が引っかけ穴33bに達して引っかけ穴33bの空間に入り込む。これにより、端子40が動こうとしても反り返し片41が引っかけ穴33bの周囲の壁に当たるので端子40が保持部33から抜けにくくなる。そして、このように端子40が保持部33に保持された状態の二枚の絶縁板30で、コイル部品本体10を挟み込む。

0037

すなわち、片方の絶縁板30とコイル部品本体10との間で、コイル5の端部を、引き出し孔32を通して絶縁板30の外面側にそれぞれ引き出して固定するとともに、突起31を外周側凹部233に差し込む。突起31及び外周側凹部233は、絶縁ケース2の環状の外側を囲うように設けられているので、3つの突起31を通る円で囲われる領域に絶縁ケース2がはまり込み、コイル部品本体10が絶縁板30に取り付けられる。より詳細には、突起31を底面233aに沿って外周側凹部233側に差し込んだ際に、突起31の先端側の引っかけ部31aが、突起31の可撓性により反って外周側凹部233の凸部233cを乗り越え、乗り越えた後突起31が真っ直ぐ戻り、引っかけ部31aが凸部233cに引っかかり、コイル部品本体10が絶縁板30から外れるのを防止することができる。なお、本実施形態では、突起31及び外周側凹部233は、正三角形が形成されるように、下方に2箇所設けられ、上方に1箇所設けられるようにしたので、下方の2つの突起31上に樹脂ケース2が載る。他方の絶縁板30とコイル部品本体10とも同様にして突起31及び外周側凹部233によりコイル部品本体10を他方の絶縁板30とも取り付ける。

0038

(3)カシメ工程
次に、カシメ工程を行う。すなわち、図11に示すように、端子40の一端部40aを折り曲げ、引き出し孔32から外部に引き出されたコイル5の端部を挟むようにカシメ加工により固定及び電気的にそれぞれ接続する。

0039

このように、引き出し孔32が設けられた絶縁板30がコイル5と端子40との間に介在することにより、コイル5と端子40との間の絶縁を確保することができる。また、複数の引き出し孔32が離れて設けられているので、コイル5の端部を引き出し孔32にそれぞれ通すことで、絶縁板30の位置決めが可能となる。そして、突起31及び外周側凹部233により、コイル部品本体10が絶縁板30との間に固定され、端子40とコイル5の端部とがカシメ加工されていることにより端子40とコイル5とが固定される。そして、端子40が保持部33により絶縁板30に固定されている。このように、コイル部品本体10と端子40が絶縁板30を介して一体的に安定して固定されるので、環状コア1の中央孔の中心軸が基板に対して平行になるように縦置きすることができる。

0040

[1−4.効果]
(1)本実施形態のコイル部品は、環状コア1を収容する環状の絶縁ケース2及び絶縁ケース2に巻き付けられて環状に配置された複数のコイル5を有するコイル部品本体10と、コイル5の端部と接続され、コイル部品本体10に沿って設けられた複数の端子40と、コイル部品本体10と端子40との間に介在し、コイル部品本体10に、絶縁ケース2の中心軸に直交するように沿って設けられた絶縁板30と、を備え、絶縁板30には、コイル5の端部が絶縁板30のコイル部品本体10に沿う面とは反対側の外面側に引き出される引き出し孔32が複数離れて設けるようにした。

0041

これにより、コイル5と端子40との絶縁を確保することができる。また、互いに離れた引き出し孔32からコイル5の端部が絶縁板30の外側にそれぞれ引き出され、コイル5の端部とコイル部品本体10に沿った端子40とが接続されていることで、コイル5の端部が引き出し孔32から抜けることなく、絶縁板30を固定することができる。

0042

(2)また、コイル部品本体10を絶縁ケース2の中心軸に直交するように両面側から挟む絶縁板30を二枚備え、絶縁板30は、コイル部品本体10に沿う面となる内面に、他方の絶縁板30の内面に向けて突出して延びて設けられた複数の突起31を有し、絶縁ケース2は、環状コア1を被覆する環状の被覆部21、22と、被覆部21、22の表面に絶縁ケース2の中心軸が延びる方向に平行に延びて設けられ、突起31が差し込まれる外周側凹部233と、を有するようにした。

0043

このように、端子40が固定された絶縁板30でコイル部品本体10を挟み、突起31と外周側凹部233によりコイル部品本体10を絶縁板30に固定することができ、また、絶縁板30に固定された端子40と絶縁板30の引き出し孔32から外側に引き出されたコイル5の端部とがカシメにより固定されているので、コイル部品本体10、二枚の絶縁板30及び端子40を一体的に固定することができる。そのため、基板に縦置き可能なコイル部品を得ることができる。縦置きすることで、基板への投影面積を小さくすることができる。そのため、例えば、50A〜100A程度の大電流用途の場合、このような大電流に耐え得るように基板上の回路パターンを太くせざるを得ずコイル部品の設置スペースが限られてしまうが、このような場合に有効である。

0044

また、二枚の絶縁板30で挟むようにしているので、絶縁板30間でコイル5が露出されており、放熱性が向上する。コイル5に流れる電流が50A〜100A程度の大電流用途で使用される場合に特に有効である。

0045

(3)突起31は、絶縁ケース2の外側を囲うように絶縁板30の内面に設けられ、外周側凹部233は、絶縁ケース2の外周縁に設けるようにした。

0046

これにより、コイル部品本体10を絶縁板30に安定的に固定することができるとともに、コイル部品を小型化することができる。すなわち、突起31及び外周側凹部233を絶縁ケース2の内周に設けてコイル部品本体10を絶縁板30に取り付けることも可能であるが、突起31及び外周側凹部233を設けるスペースが限られることからこれらの構造を小さくせざるを得ない。その結果、コイル部品本体10の絶縁板30への固定強度が低下する場合がある。そのため、環状コア1の直径を大きくせざるを得なくなり、コイル部品が大型化する傾向にあった。これに対し、突起31及び外周側凹部233を絶縁ケース2の外周縁に設けることで、コイル部品の大型化を抑制しつつも、コイル部品本体10全体を抑えられるので安定的な固定を実現することができる。

0047

また、突起31及び外周側凹部233をコイル部品本体10の外側に設けるようにしたことで、外部から視認しやすく組立て作業効率を向上させることができる。

0048

(4)突起31及び外周側凹部233は、コイル5間に設けるようにした。これにより、コイル5間のデッドスペース活用でき、小型化することができる。

0049

(5)外周側凹部233の底面には、凸部233cが設けられ、突起31の先端側には、凸部233cに引っかかるフック状を成す引っかけ部31aを設けるようにした。これにより、絶縁板30とコイル部品本体10とを外れにくくすることができる。

0050

(6)絶縁板30は、端子40を等間隔に平行に保持する保持部33を有するようにした。これにより、端子40間の絶縁距離を保つことができるとともに、絶縁板30が端子40を保持した状態で絶縁板30とコイル部品本体10とを組み立てることができ、作業効率を向上させることができる。

0051

(7)保持部33は、端子40の両面を挟む二枚の板状体33aとした。これにより、端子40を板状体33a間に差し込んで端子40を絶縁板30に固定することができる。

0052

(8)端子40には、片面側に反り出た反り返し片41を設け、板状体33aには、反り返し片41が引っかけられる引っかけ穴33bを設けるようにした。これにより、端子40が保持部33から抜け落ちるのを防止することができる。

0053

(9)コイル5は、平角線で構成されたエッジワイズコイルとした。これにより、放熱性及び高周波特性を向上させることができる。すなわち、コイル5を断面が円形の丸線で構成すると、丸線を絶縁ケースに巻き付けると、丸線が密集してしまい、放熱性が悪化するのに対し、同じ断面積であっても、エッジワイズコイルを用いた方が、環状コア1の円周外側においてコイル5を構成する電線の間隔が広くなるため、放熱性が向上する。特に、大電流用途で使用する場合に有効である。また、電線間でコイルが構成されて浮遊容量が生じるが、電線間隔が広くなるため、浮遊容量も少なくすることができ、高周波特性を向上させることができる。

0054

なお、平角線は一般には丸線より加工がしづらい。そのため、コイル5の端部の引き出し位置を調節することが難しい。これに対し、本実施形態では、端子40と、端子40が固定される絶縁板30とを設けたことで、コイル5端部の引き出し位置がどこにあっても、端子40を介して基板に接続することができる。換言すれば、端子40を保持する保持部33が設けられた絶縁板30がコイル部品本体10より一回り大きいため、引き出し孔32を絶縁板30が拡がる範囲で自由に設計することができる。

0055

[2.他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、上記実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。尚、下記の他の実施形態は、上記実施形態と異なる部分を説明し、上記実施形態と同じ部分については、同じ符号を付して説明を省略する。

0056

上記実施形態では、二枚の絶縁板30でコイル部品本体10を挟むようにしたが、少なくとも一枚の絶縁板30が、コイル部品本体10の片面側から絶縁ケース2の中心軸に直交するように沿ってコイル部品本体10を固定するようにしても良い。この場合、コイル5の端部の総数分、絶縁板30に引き出し孔32を設けておき、コイル5の端部を、全て一枚の絶縁板30から引き出すようにしても良い。

0057

また、突起31を絶縁板30に設け、外周側凹部233を絶縁ケース2に設けたが、突起31を絶縁ケース2に設け、外周側凹部233を絶縁板30の内面に設けるようにしても良い。

0058

さらに、端子40の一端部とコイル5の端部とをカシメにより固定したが、電気的に接続されていれば良く、ハンダ付け又は溶接などにより電気的接続及び固定がなされていても良い。

0059

上記実施形態では、絶縁ケース2の環状コア1を被覆する部分を被覆部21、22の2つに分割したが、環状コア1をインサート品として金型を用いた樹脂モールド成形法によって絶縁ケース2を形成し、1つの樹脂部材で構成するようにしても良い。その際、張出部23、外周側凹部233は環状コア1を被覆する部分と同じ樹脂で一続きに構成するようにしても良い。

0060

上記実施形態では、突起31及び外周側凹部233を絶縁ケース2の外周縁を囲うように設けたが、コイル部品本体10の内周部分に設けるようにしても良い。例えば、突起31をコイル5間の内周側に設け、中心側凹部232に突起31を差し込んでコイル部品本体10と絶縁板30とを係合するようにしても良い。

0061

上記実施形態では、突起31及び外周側凹部233の数を各絶縁板30につき、3つとしたがこれに限定されず、2つでも4つ以上でも良い。例えば、突起31及び外周側凹部233の数を4つとする場合、例えば、図12に示すように、突起31を上方に2箇所、下方に2箇所設けるとすると、下方の突起31間は絶縁ケース2の直径より狭く、上方の突起31間は、下方の突起31間より狭くなるように突起31を設ける。これにより、下方の突起31でコイル部品本体10が支持されるとともに、二枚の絶縁板30によってコイル部品本体10を安定的に固定することができる。また、突起31の近傍に引き出し孔32を設けて各絶縁板30につき4つの保持部33を等間隔に平行に配置し、4本の端子40を平行に配置するようにしても良い。

0062

上記実施形態では、突起31に引っかけ部31aを設け、外周側凹部233の底面233aに凸部233cを設けたが、引っかけ部31a及び凸部233cは必ずしも設けなくても良い。例えば、突起31をその内周面が円環上に位置するように環状に点在配置し、突起31で囲われる円領域に絶縁ケース2をはめ込むようにして複数の突起31でコイル部品本体10を把持するようにしても良い。すなわち、絶縁ケース2の中心から外周側凹部233の底面233aまでの半径と、絶縁ケース2の中心から突起31の内周面までの距離を等しくする。

0063

10コイル部品本体
1環状コア
2絶縁ケース
20絶縁部材
21、22被覆部
23張出部
231 当接部
232 中心側凹部
233 外周側凹部
233a 底面
233b 壁
233c 凸部
30絶縁板
31突起
31a引っかけ部
32引き出し孔
33 保持部
33a板状体
33b 引っかけ穴
34 孔
35 折り返し部
40端子
40a、40b 端子の端部
41 反り返り片
42 孔
5 コイル

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社テージーケーの「 制御弁、コイルユニットおよびその製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】 コイルユニットの製造において端子に引き出し線を巻装する際の巻線の損傷を防止又は抑制可能な構造を提供する。【解決手段】 コイルユニット100において、ボビン104は巻線120が巻回されるボ... 詳細

  • 株式会社リケンの「 ノイズ対策部材」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】ケーブルの屈曲に対して追従することができ、かつノイズ減衰効果の調節が容易なノイズ対策部材を提供する。【解決手段】ノイズ対策部材1aは、第1および第2の管状磁性体20と、第1および第2の円筒状ケ... 詳細

  • イビデン株式会社の「 インダクタ内蔵基板の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】インダクタンスの大きなインダクタ内蔵基板の製造方法を提供する。【解決手段】コア基板20に開口20bが形成され、開口20b内に磁性体樹脂18が充填される。磁性体樹脂18に貫通孔18bが設けられ、... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ